2018年の生活、約半数が「満足できた」

マイボイスコム(株)(東京都千代田区)はこのたび、12回目となる「くらしと節約」に関する調査を行った。調査は2019年1月1日~5日、インターネットで実施。10,542件の回答を得た。それによると、2018年の生活について満足できた人(非常に満足できた(4.7%)+まあ満足できた(48.5%))は全体の53.2%と約半数。満足できた人の比率は、女性の方が男性よりやや高く、女性10~30代、60~70代では6割強、男性40~50代では4割強。

また、昨年1年間経費を節約した人(かなり節約した(7.6%)+まあ節約した(44.9%))は52.5%。経費を節約した理由としては、「将来の生活に備えて」が節約をした人の4割弱、「収入が少ない・減った」「出費がかさむことがあった・支出が多かった」が各2割。

今年節約を心がけようと思っている項目では、「食料品(調理に使う食材など)」「外食」「公共料金(水道・ガス・電気など)」「菓子・デザート類」が各20%台で上位にあがっている。「公共料金(水道・ガス・電気など)」は2012年調査をピークに減少傾向。

直近2~3ヶ月の消費意識(複数回答)については、「節約はしつつ、ちょっとした贅沢も楽しむ」「必要なもの以外はなるべく買わないよう、我慢する」が各4割弱だった。

ニュース情報元:マイボイスコム(株)

車、家電、家具…増税されてもされなくても「いま買ってよいもの」は? 賢い住まいのマネー術(6)

森友学園問題で揺れる自民党政権ですが、いまのところ2019年10月には、消費税率が10%に引き上げられる予定です。2%の差は大きいので、大きな買い物はなるべく早くから準備して、安いうちに買っておきたいと思っている人もいるでしょう。
でも、ちょっと待って。8%に上がるときも起こった駆け込み消費ですが、増税後にセールになる品物もありましたよね。「早まった!」もしくは「買っておけばよかった」といった後悔をしないためにも、何をいつ買うべきなのか。もし増税がされなかった場合にも参考になる、基本的な考え方をご紹介します。

【連載】賢い住まいのマネー術
住まいに関する支出は、家庭の大きな割合を占めるもの。保活から住宅ローン控除まで、住まいに関する家計管理や節約術に定評のあるファイナンシャルプランナー(FP)の花輪陽子さんが解説します。家電や家具などは買っておくほうがよい?

まず、すべての買い物に共通する基本的な考え方としては、「購入予定があって値崩れしにくい商品は『現在(税率8%)』のうちに買っておくとよい」ということです。必要のないものまで買ってしまえば支出は増えますし、値崩れする商品を先に買っても消費税の増税分より値段が下がってしまう可能性もあるからです。

家電に関しては、一般に値段が安定している白物家電(洗濯機や冷蔵庫、電子レンジなど日常生活に使う家電)は「買い」で、値動きしやすい黒物家電(音楽機器やゲーム機など、趣味や娯楽用途の家電)は「待ち」です。白物家電は生活をする上で欠かせませんし、値段が大きく崩れることも少ないからです。

では、白物家電はそれぞれいつ買えばよいのでしょうか。新居やリフォーム後のお部屋ができたタイミングですべてを新しくしたいと思うかもしれませんが、市場の値段が安くなるのと、自分が欲しいタイミングがずれる場合もしばしば。場合によっては今まで使っていた家具・家電をひとまず新居に持って行き、落ち着いたら探し始めるというのも一つです。一度に買うのに比べると、予算面からも融通を利かせやすいでしょう。

冷蔵庫は秋に新商品が出る場合が多く、発売からしばらくした年末ごろから値段が下がり始めるのが一般的なパターンです。さらに、ひとつ古い型の商品をアウトレット店やインターネットで探せば、安価な金額で手に入れることができます。

家電の値段変動サイクルは商品によって異なり、エアコンの場合は年明けごろに新商品が投入されることが多いです。エアコンの需要が減る4~5月になると値段が安くなります。家電の価格の推移は「価格.com」などでも検索が可能です。自分が欲しい家電で検索し、人気商品の値動きを2~3点調べてみることをおすすめします。

例えば、そろそろ冷蔵庫の買い替えを考えている方なら、2018年の年末ごろにアウトレット店などに冷蔵庫を探しにいくというイメージです。エアコンの場合は2019年の4月ごろから探し始めるとよいでしょう。増税は2019年10月なので、まだ先のように感じますが、増税前でもお得なタイミングで購入したいとなると、意外にも早くから準備をしたほうがよいことが分かります。

大手量販店では、古い家電を処分し、新しい商品に買い替える人向けのキャンペーンを行う場合もあるので、そうしたキャンペーンを活用したり、配送のタイミングなども相談するとよいでしょう。原則、引き渡し日の税率になることが多いため、増税直前に駆け込む場合は要注意です。

家具に関しては、ブランド家具などで値崩れしにくい物は増税前に探し始めてもよいでしょう。ただし、催事場などで行われる家具セールや中古品を活用する方法もあるので、必ずしも駆け込み購入しなくてもよいと思います。

自動車は増税前に買うべき? その他、住まいまわりで検討したい物は?

また、購入のタイミングを考えておきたいのは自動車です。車を購入する際に適用される税率が決まるのは、「登録時」になっていますが、ナンバープレートの登録には時間がかかります。増税直前の2019年9月に選んでいるとギリギリになってしまうので、買う予定があるならゆとりのあるスケジュールを組むべきでしょう。

できれば早い時期から準備して、3月や9月などの決算期前にディーラーと交渉して有利な条件で購入したいものです。決算期の1カ月半前くらいから動き出し、複数の見積もりを取るとよいでしょう。2019年2月ごろから動き始めて、3月決算を狙って購入するのも手です。

増税されるとなれば、直前の2019年9月決算は、同じように駆け込み購入しようとする人が多くなることが予想されます。となるとあまり値下げされないことも考えられますね。もし出遅れたら、需要が低迷するであろう増税後に、オプションなどで値引き・サービスを受けられないか交渉してみるのもよいと思います。

その他、リフォームも値段が下がりにくいので、リフォームをする予定がある人は増税前に検討をしてもよいでしょう。「床暖房にリフォームしたい」など小さなリフォームも含めて検討してみてもよいかもしれません。

浄水器のカートリッジや空気清浄機のフィルターなど、既に本体を購入している商品の「交換品」は値引きしなくても売れるので、値崩れしにくい商品です。消費増税前に購入準備しておいてもよいでしょう。

値崩れしにくい物などは消費増税前、いますぐに購入してもよいのです。その反面、値崩れが予想される物は駆け込む必要はありません。慌てて買わないで、必要性に応じて吟味できる目を養いましょう。

花輪陽子phpto2花輪 陽子(ファイナンシャルプランナー)
CFP認定者、1級FP技能士。外資系投資銀行を経てFPに。「夫婦で貯める1億円!」「貯金ゼロ 借金200万円!ダメダメOLが資産1500万円を作るまで」などの著書やテレビ出演、雑誌監修など多数。

家賃はやっぱり月収の3割に抑えるべき? 新社会人の家計相談

家賃は月収の3割。そうよく耳にしますが、新卒社会人の家計でも同じ法則が成立するのでしょうか。家計の見直し相談を数多く請け負ってきたファイナンシャル・プランナー藤川太(ふじかわ・ふとし)さんに率直な質問をぶつけてみました。
額面収入に対して貯蓄10%・家賃3割を推奨

――率直に伺いますが、「家賃は月収の3割」という指標は、新社会人の初任給にも当てはまるのでしょうか?

藤川さん 子どもがいない世帯なら、額面収入に対して住居費は3割を目安と考えて問題ないでしょう。これは新社会人であっても変わりません。そもそも額面収入の約2割は社会保険料や税金で引かれるので、手取り収入は8割ほど。さらに新社会人に対しては、収入の1割の貯蓄を目標として勧めています。光熱費や食費だけでも大きな支出となるので、生活費は4割を確保したいと考えると、必然的に住居費は3割となります。

――厚生労働省の「平成28年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によると大学卒業者の平均初任給は20万3400円、住居費(家賃に管理費などを加えた固定費)3割で約6万円、生活費4割で8万円。東京で暮らそうと思うと、どちらも心もとない気がします。

藤川さん 仮に額面収入を20万円として、住居費に3割の6万円、さらに1割の2万円を貯蓄しようと思うと、生活費は8万円。決して楽ではないですよね。ということは住居費を4割にしたら、当然もっと苦しくなります。流石に6万円で「やれ水道・光熱費だ、食費だ、お小遣いだ」というと立ち行かなくなりますから、結局は貯金ができなくなるんです。

出典/総務省統計局「家計調査年報(2016)」、厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」をもとに独自に算出 ※月収に対する割合は小数点第1位を四捨五入

出典/総務省統計局「家計調査年報(2016)」、厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」をもとに独自に算出 ※月収に対する割合は小数点第1位を四捨五入

――セキュリティや通勤の利便性を考慮すると家賃は高くなりがちです。食費や光熱費を節約して住居費の予算を増やすより、住居費を抑えることを優先すべきでしょうか?

藤川さん 生活費を削れればいいですが、削れなかった場合、先に述べたように貯蓄がなくなります。物を持たないとか、食事を食パン1枚で済ませるとか、飲みにも外食にも行かないという人も世の中にはいますが、それで体を壊しては元も子もないじゃないですか。

私も若いころお金を貯めようと思って、月の食費を1万円に抑えた経験があります、1食100円程度しか使えないので、ほぼ毎日ペペロンチーノでしたね。給料の約半分を貯金できたのでお金は貯まりましたが、さすがに苦しかったですよ。今は安くて美味しい冷凍食品も多くて、あのころより食費の節約はしやすいものの、家賃のために生活を無理やり切り詰めるというのはおすすめできないですね。

――やはり貯金は必要ですか?

藤川さん 貯金は心に余裕を生むための、一種の防波堤なんです。例えば会社で嫌なことがあっても、貯金があれば、いざとなれば辞めてしまっても暫く食べていけると思えるかもしれないですよね。しかしお金がないなら稼ぐしかないので、お酒に逃げたり、無理を押して仕事を続けたりせざるを得なくなります。そうなるとだんだんプレッシャーに押し潰されていき、心身を病んでしまうというケースは少なくありません。

若い人たちがこれからリスクを取って、さまざまなチャレンジをしていくうえで、貯蓄というのは原資になるわけです。今の稼ぎというのはずっと保障されているものではなく、病気になったり、職を失えば収入がなくなるかもしれない。そんな不透明な将来に対する不安を払拭しようと思うならば、何かあってもチャレンジできるようにお金を貯めておくことは考えなければいけないと思いますね。

質素な暮らしも後の糧になる?

――貯金を考えるうえで、生活費ではなく住居費を抑えることをすすめられているように思うのですが、家計の見直しをされるなかでも、住居費というのは削りやすい項目なのでしょうか?

藤川さん そうではなく、単純に住居費が一番大きい支出額となるからです。住居費というのは家計の中の固定費になるので、最初に高い家賃で契約してしまうと、その後ずっと高額な家賃の支払いが続いてしまうんです。住居費を下げるには家賃の安い家に住み替えるしかありませんが、お金がなければ引越しもできませんよね。

あと気を付けなければいけないのは、特に新社会人の方が住居を選ぶときに、最初に素敵な部屋を選んでしまうと、その部屋よりも質素な家に住むということに抵抗が出てきてしまうんです。なので一度でいいから、せめて最初くらいは質素なところに住むという経験をしておいたほうが良いと思いますね。

――大卒者の平均初任給に照らし合わせて都内で管理費込みの家賃6万円で部屋を探すと、都心やターミナル駅からは離れたエリアや、古いアパートの狭いワンルームなどが多く見られます。多少なりとも窮屈な暮らしを強いられそうですが、「若い内は苦労を買ってでもせよ」の言葉どおり、将来の糧として苦労を買うということですね。

藤川さん 例えばある漫画家のお客さんは、売れる前は4畳半ひと間の畳部屋で暮らしていたそうです。今でこそテレビにも出演するくらい有名な方ですが、「何かあったとしたら、あのころの生活に戻ればいいんでしょ。あのころが不幸せだったと思ってないし、いつでも戻れます」とおっしゃっていたんですよ。

確かに窮屈かもしれないし、もっといい部屋に住みたいと思うかもしれないですが、それでも部屋が狭いということが、すなわち不幸ではないですし、それで生きていけないわけでもないですよね。そうやって生きてる人はたくさんいるんですから。人生何が起こるか分からないですから、一度くらい苦労を経験しておくと人間は強くなりますよ。

「神田川」という歌にあるように、昔は狭いひと間の家で暮らしはじめて、徐々に収入が増え、物が増え、家族が増えるにつれて家もステップアップしていくのが当たり前でした。ところが今は物があふれる時代ですから、初めから良い部屋でいきなり大型テレビを置いて、家電製品もそろっていてという人も多いですよね。そうなるとどこまで行けば成功か分からなくなった挙句、目標や幸福を見失いやすくなるんじゃないかなと思います。

――生活水準のハードルを下げることで、貯金と同様、将来おこりうる不測の事態に対して予防線を張っておこうということですね。これから独り立ちする新社会人が、一から生計を立てる上で失敗しないためにはどうすればいいでしょうか。

藤川さん 家計って現状をベースにすると、いくら見直してもなかなか支出は減らないんですよ。本当に建て直そうと思ったら一度すべての契約を解約して、一からつくり直す必要があるんです。私はゼロリセットと呼んでいるのですが、そういう意味では、これからひとりで生活を始める新社会人はリセットしなくてもまっさらな状態ですよね。一からきちんと予算を配分し、資金計画に沿った生活を習慣づけるチャンスなんです。

そもそもお金に苦労したり、失敗した経験があるから、お金について勉強してFPになった人も多いので、質素な生活も将来に向けた貯蓄も実感を込めて勧めています。私もその一人です。元々勤めていた会社と折り合いがつかずに仕事を辞めたのですが、いざ辞めるとなると収入がなくなるわけです。

当時すでに結婚もしていたので、これは家計を何とかしなければいかんと思っていたとき、たまたま妻が買ってきていた雑誌のテーマが家計特集だったんですよ。そこでFPという資格があることを知り、いろいろ調べていざ講座を受けたいとなったとき、20万円超の受講料が必要と言われたわけです。

ところが先述した1食100円生活をしてまで貯めたお金は結婚資金として使い果たし、それ以上の貯金もしていなかったので妻にFPの資格を取るための講座を受けたいと相談したんです。そしたら丁度受講料と同じくらいの金額を、妻が私名義で積み立ててくれていたんですよ。毎月1万円でも妻がコツコツ積み立ててくれたから今、FPとしての私があるわけです。

人生の岐路に立たされたとき、あるいは転機が訪れたとき、お金がないと選択肢を狭めてしまいます。また一度しみついた生活スタイルは、よほどのきっかけがないと変えるのが難しいものです。価値観は人それぞれ、正解もひとつではありません。その上で、これから独り立ちする新社会人の皆さんには、しっかりとしたライフプランを組み立てる訓練と割り切って、住居費3割・貯蓄1割を目標にトライすることをおすすめします。

家計の見直し相談センター代表の藤川太さん(写真撮影/宮崎林太郎)

家計の見直し相談センター代表の藤川太さん(写真撮影/宮崎林太郎)

あくまで価値観は人それぞれと前置きしたうえで、自身の経験も踏まえて「家賃は月収の3割」という指標を改めて提示してくれた藤川さん。就職を機にひとり暮らしを始める方は、「家賃3割・貯蓄1割」を参考に予算を決めて、部屋探しをしてみてはいかがでしょうか。

●取材協力
・家計の見直し相談センター

「2017年の生活に満足できた」54.3%、マイボイスコム調べ

マイボイスコム(株)(東京都千代田区)は、11回目となる「くらしと節約」に関するインターネット調査を実施し、その結果を発表した。調査時期は2018年1月1日~5日。調査方法はインターネット。10,865件の回答を得た。それによると、2017年の生活に満足できた人は54.3%、女性20・30代や女性50代以上では6割強。男性30・40代では、満足できた人は40%台、満足できなかった人は5割強~6割弱と他の層より満足度が低い傾向だった。

また、昨年1年間で経費を節約した人は50.9%、2012年調査以降減少傾向。男性20・30代では、「まったく節約しなかった」の比率が他の層よりやや高い。経費を節約した理由の上位2位は、「将来の生活に備えて」「収入が少ない」で節約をした人の3~4割。30・40代では、「子供の教育費の確保」の比率が他の年代より高くなっている。

昨年経費を節約した項目は、「食料品」「外食」「衣料品」「公共料金」が節約をした人の2割~3割強で上位にあがっている。「衣料品」「食料品」は女性で比率が高く、「公共料金」は20・30代でやや低い傾向。

今年節約を心がけようと思っている項目は、「食料品」「外食」「公共料金」「菓子・デザート類」が各20%台で上位。「公共料金」は2012年調査をピークに減少、「外食」も2010年調査と比べて減少傾向がみられる。「特にない」は2割。今年は昨年よりできればお金をかけたいものは、「旅行」「趣味・娯楽・教養」が1~2割で上位2位。「特にない」が5割弱。

また、自分が幸せだと思う人は55.3%、男性5割、女性6割強。男性30代では4割弱と他の層より低い。世帯年収が高い層では比率が高い傾向。

ニュース情報元:マイボイスコム(株)