【梅田駅30分以内】家賃相場が安い駅ランキング2023年。1位は3万円台、兵庫・西宮市の駅

関西随一の繁華街といえば大阪市北区の梅田だろう。大型商業施設が林立し、オフィスビルも多数あるため観光客やビジネスマン、近隣住民など多くの人が日々行き交っている。そんな梅田エリアの中心地、梅田駅周辺のシングル向け賃貸物件(10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件)の家賃相場は7万2000円。「SUUMO住みたい街ランキング2023 関西版」で2年連続の1位になった人気エリアだけあり、大阪市内でも家賃相場は高額だ。そんな梅田駅までアクセスしやすく、かつ家賃相場がリーズナブルな駅はどこだろう……? 梅田駅まで30分圏内にある、シングル向け賃貸物件の家賃相場が安い駅トップ15を見ていこう。

梅田駅まで電車で30分以内の家賃相場が安い駅TOP15

順位/駅名/家賃相場(主な路線名/駅の所在地/梅田駅までの所要時間/乗り換え回数)
1位 武庫川団地前 3.9万円(阪神武庫川線/兵庫県西宮市/30分/1回)
2位 萱島 4万円(京阪本線/大阪府寝屋川市/21分/1回)
3位 大和田 4.2万円(京阪本線/大阪府門真市/29分/2回)
4位 寝屋川市 4.25万円(京阪本線/大阪府寝屋川市/25分/2回)
5位 四条畷 4.3万円(JR片町線/大阪府大東市/30分/1回)
6位 上新庄 4.5万円(阪急京都本線/大阪府大阪市東淀川区/18分/1回)
6位 瑞光四丁目 4.5万円(大阪メトロ今里筋線/大阪府大阪市東淀川区/29分/1回)
8位 南千里 4.55万円(阪急千里線/大阪府吹田市/30分/2回)
8位 大日 4.55万円(大阪メトロ谷町線/大阪府守口市/24分/0回)
10位 住道 4.6万円(JR片町線/大阪府大東市/26分/1回)
10位 香里園 4.6万円(京阪本線/大阪府寝屋川市/29分/1回)
12位 だいどう豊里 4.7万円(大阪メトロ今里筋線/大阪府大阪市東淀川区/27分/1回)
12位 下新庄 4.7万円(阪急千里線/大阪府大阪市東淀川区/19分/2回)
14位 JR総持寺 4.8万円(JR東海道本線/大阪府茨木市/21分/1回)
15位 相川 4.9万円(阪急京都本線/大阪府大阪市東淀川区/20分/1回)
15位 鴻池新田 4.9万円(JR片町線/大阪府東大阪市/25分/1回)

1位は3万円台! 買い物環境に恵まれた、兵庫県西宮市の駅がランクイン

梅田駅には大阪メトロ御堂筋線が通っているほか、すぐ近くにはJRの大阪駅、阪急電鉄と阪神電鉄の大阪梅田駅、大阪メトロの谷町線・東梅田駅と四つ橋線・西梅田駅、さらにはJR東西線の北新地駅が密集している。今回の調査ではそうした近接駅から梅田駅に徒歩で行くルートも含めて「梅田駅まで30分圏内」にある駅のうち、一人暮らし向け賃貸物件(専有面積10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DK)の家賃相場が安い駅をランキングした。

武庫川団地前駅(写真/PIXTA)

武庫川団地前駅(写真/PIXTA)

調査の結果、1位には阪神武庫川線・武庫川団地前駅が家賃相場3万9000円でランクイン。まず武庫川駅に出てから阪神本線の区間急行に乗り換えて大阪梅田駅まで約26分、そこから徒歩で梅田駅まで約4分なので、所要時間は計約30分だ。武庫川団地前駅は兵庫県西宮市の湾岸部に位置し、駅名通りに駅周辺にはUR賃貸住宅の武庫川団地が広がっている。5000世帯以上が住む大規模団地のため、周辺にはショッピングセンター「メルカードむこがわ」やショッピングモール「ムコダンモール」をはじめ住民の暮らしを支える施設が充実。緑豊かな公園や温泉使用のスーパー銭湯もあり、ご近所で気軽に息抜きできるのも嬉しいところ。駅前からバスに乗れば10分弱で、「ららぽーと甲子園」や「阪神甲子園球場」にも行くことができる。

阪神甲子園球場(写真/PIXTA)

阪神甲子園球場(写真/PIXTA)

2位は大阪府寝屋川市にある京阪本線・萱島(かやしま)駅で、家賃相場は4万円。京阪本線の通勤準急で淀屋橋駅に向かい、大阪メトロ御堂筋線に乗り換えると計約21分で梅田駅に到着する。高架駅である萱島駅は、ホーム床と屋根を突き抜いて樹齢約700年のクスノキの大木がそびえていることで知られている。駅にはお惣菜や持ち帰り握り寿司、こだわりのパンなどを扱う駅ナカ商店「もより市」が併設され、高架下には100円ショップやドラッグストア、飲食店が並ぶ商店街「エル萱島」「エル萱島東」がある。駅前にも飲食店が点在し、徒歩10分圏内にスーパーが複数。また、タイムスリップしたような昭和レトロな雰囲気が残る「京阪トップ商店街」も、住むからには一度は訪問しておきたい。駅から東に自転車で10分ほど進むと、ファッションや家電のショップから飲食店街に映画館まで備えた「イオンモール四條畷」があるのも便利だろう。

3位は大阪府門真市にある京阪本線・大和田駅で、家賃相場は4万2000円。2位にランクインした萱島駅の隣駅だが、大和田駅には通勤準急が停車しないため淀屋橋駅まで最短で行くには京阪本線の普通列車と準急を乗り継ぐ。そこから大阪メトロ御堂筋線に乗るため、梅田駅までは乗り換え2回・所要時間は約29分となる。とはいえ大和田駅から区間急行1本で淀屋橋駅に向かってから大阪メトロ御堂筋線に乗る「乗り換え1回」のルートでも、梅田駅まで計約32分だ。大和田駅の改札内には駅ナカコンビニがあるほか、高架下がドラッグストアや100円ショップ、飲食店が並ぶ商店街「エル大和田」になっている。駅の北側にも南側にも複数のスーパーがあるほか、駅から南へ徒歩13分ほどの国道163号沿いには家電量販店やホームセンターも。映画館を備えた「イオンモール大日」と産直市場やクリニックもある「ベアーズ」という2つのショッピングモールが隣接する8位・大日駅前にも、自転車なら大和田駅から13分ほどでたどり着く。

家賃相場の安さに加え、梅田駅までの所要時間や電車賃もチェック!

6位には家賃相場が同額の4万5000円で2つの駅がランクイン。そのうち阪急京都本線・上新庄駅は梅田駅までの所要時間が、トップ15で最短の約18分だった。まず3駅隣の南方駅に出て、そこから徒歩で西中島南方駅へ。そして大阪メトロ御堂筋線に乗ると2駅目が梅田駅だ。乗り換え駅の西中島南方駅から梅田とは逆方面に進むと、1駅目が東海道新幹線も通る新大阪駅というのも便利なところ。また、上新庄駅から阪急京都本線1本でも大阪梅田駅まで約15分、そこから徒歩約8分の梅田駅までは計約23分で行くことが可能だ。

そんな6位・上新庄駅は大阪市東淀川区に位置し、同じく6位になった大阪メトロ今里筋線・瑞光四丁目駅までは歩いて15分ほど。生活圏がかぶっているので家賃相場が同額なのも納得だろう。上新庄駅は北と南に出口があり、特に駅南側には多くの飲食店が建ち並んでいる。にぎやかな繁華街がある一方で、スーパーや家電量販店、住宅も駅近くにあるので、日常生活圏内であれこれと食べ歩きが楽しめそうだ。

大日駅(写真/PIXTA)

大日駅(写真/PIXTA)

トップ15で唯一、梅田駅まで「乗り換え0回」となったのは、8位にランクインした大阪メトロ谷町線・大日駅だ。乗り換え0回だが大阪メトロ谷町線は梅田駅に乗り入れていないため、大日駅より約19分の東梅田駅で降りてから徒歩約5分の梅田駅に向かうルートを通って、所要時間は計約24分・乗り換え0回との結果になっている。この大日駅は大阪府守口市に位置し、家賃相場は4万5500円。前出の3位・大和田駅の紹介部分で述べたように、駅前には映画館を備えた「イオンモール大日」と産直市場やクリニックもある「ベアーズ」という2つのショッピングモールがある便利な環境。駅西側には市水道局の浄水場やパナソニック系列企業の敷地が広範囲な面積を占めており、住宅地は主に駅の東側に。駅から北に10分少々歩くと淀川の河川敷が広がり、気軽に自然に親しめる環境でもある。

住道駅(写真/PIXTA)

住道駅(写真/PIXTA)

トップ15からもう1駅、10位にランクインしたJR片町線・住道(すみのどう)駅をピックアップしよう。この駅で注目したい点は、梅田駅までの電車賃がトップ15で最安の230円というところ。交通費が支給される会社員だと電車賃はあまり気にならないだろうが、会社は別の場所だけれど梅田に通いやすい場所に住みたい人や交通費も自腹の学生などにとっては電車賃も見逃せないもの。たとえば香里園駅の家賃相場は住道駅と同じ4万6000円だが、所要時間約29分・乗り換え1回で梅田駅に向かうルートの場合の電車賃は540円。住道駅~梅田駅の230円に比べて2倍以上もかかり、何度も梅田駅に通うならばジワジワと懐に響いてくるはず。住まいを探す際に、よく使うルートの交通費にも気を付けたほうがよさそうだ。

さて、10位・住道駅から梅田駅に230円で向かうルートを確認しておこう。まずJR片町線快速で京橋駅に行き、JR大阪環状線(内回り)で大阪駅へ。そこから歩いて梅田駅に向かうと計約26分で到着する。そんな住道駅は大阪府大東市に位置し、大東市役所の最寄り駅でもある。駅周辺には市民会館や、中央図書館と文化ホールを備えた市立総合文化センターも。駅に直結してショッピングセンター「アルビ住道」があり、ベーカリーや惣菜店、スイーツ店やスーパーなどのグルメ関係の店舗をはじめ、ドラッグストアや衣料品店「しまむら」も館内に並ぶ。駅の南側には市立の小中学校や公園があり、その先が住宅街。駅北側は寝屋川と恩智川の合流地点となっており、駅前広場から続く大橋を渡った先には京阪百貨店と約100の専門店からなる「ポップタウン住道オペラパーク」が広がる。敷地内にはファッション関係から生活用品、食品関係の店舗からレストランまで揃っているので、遠出しなくても買い物や食事が楽しめるだろう。

17位~28位

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている梅田駅まで電車で30分以内の駅(掲載物件が20件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ抽出期間】2022/12~2023/6
【家賃の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンションのうち普通借家契約の物件のみ)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出(3万円~18万円で設定)
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、朝7時30分~9時の検索結果から算出(2021年3月31日時点)。所要時間は該当時間帯で一番早いものを表示(乗換時間を含む)
※記載の分数は、駅内および、駅間の徒歩移動分数を含む
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している
※ダイヤ改正等により、結果が変動する場合がある
※乗換回数が2回までの駅を掲載

【梅田駅30分以内】中古マンション価格相場が安い駅ランキング2023年。TOP3に2000万円以下で乗り換え0回の駅も!

「SUUMO住みたい街ランキング2023 関西版」で、2年連続で1位に輝いた梅田駅。関西随一のビジネス・商業の拠点といえる繁華街としてだけでなく、近年は“暮らす街”としても注目を高めている。とはいえ梅田駅周辺にあるカップル・ファミリー向け中古マンション(専有面積50平米以上~80平米未満)は、価格相場が5980万円と高額。そこで、便利な梅田にアクセスしやすくて物件価格はリーズナブルな街を調査! 梅田駅まで30分圏内にある、中古マンションの価格相場が安い駅トップ15をチェックしよう。

梅田駅まで電車で30分以内の中古マンション価格相場が安い駅TOP15

順位/駅名/家賃相場(主な路線名/駅の所在地/梅田駅までの所要時間/乗り換え回数)
1位 萱島 1930万円(京阪本線/大阪府寝屋川市/21分/1回)
2位 大和田 1980万円(京阪本線/大阪府門真市/29分/2回)
3位 園田 1989万円(阪急神戸本線/兵庫県尼崎市/19分/0回)
4位 北伊丹 2030万円(JR福知山線/兵庫県伊丹市/26分/1回)
5位 出来島 2080万円(阪神なんば線/大阪府大阪市西淀川区/22分/1回)
5位 加美 2080万円(JR関西本線/大阪府大阪市平野区/28分/1回)
5位 千船 2080万円(阪神本線/大阪府大阪市西淀川区/13分/0回)
8位 福 2120万円(阪神なんば線/大阪府大阪市西淀川区/23分/1回)
9位 岸里 2180万円(大阪メトロ四つ橋線/大阪府大阪市西成区/15分/1回)
10位 花園町 2190万円(大阪メトロ四つ橋線/大阪府大阪市西成区/14分/1回)
11位 七道 2280万円(南海本線/大阪府堺市堺区/30分/1回)
12位 住之江公園 2290万円(大阪メトロ四つ橋線/大阪府大阪市住之江区/23分/1回)
13位 古川橋 2335万円(京阪本線/大阪府門真市/27分/2回)
14位 徳庵 2380万円(JR片町線/大阪府東大阪市/23分/1回)
15位 岸里玉出 2448万円(南海本線/大阪府大阪市西成区/23分/1回)

トップ3は価格相場2000万円以下ながら、梅田まで乗り換え0回の駅も

梅田駅には大阪メトロ御堂筋線が通っているほか、すぐ近くにはJRの大阪駅、阪急電鉄と阪神電鉄の大阪梅田駅、大阪メトロの谷町線・東梅田駅と四つ橋線・西梅田駅、さらにはJR東西線の北新地駅が密集している。今回の調査ではそうした近接駅から梅田駅に徒歩で行くルートも含めて「梅田駅まで30分圏内」にある駅のうち、中古マンション(専有面積50平米以上~80平米未満)の価格相場が安い駅をランキングした。例えば、ランキング3位になった園田駅の場合、阪急神戸本線で大阪梅田駅まで約11分、そこから徒歩で梅田駅まで約8分なので所要時間は約19分(乗り換え0回)としている。

そうして調査した結果、1位には大阪府寝屋川市にある京阪本線・萱島(かやしま)駅が、価格相場1930万円でランクイン。まず京阪本線の通勤準急で淀屋橋駅に向かい、大阪メトロ御堂筋線に乗り継ぐと計約21分で梅田駅にたどり着く。寝屋川をまたぐように立つこの駅は、一見すると普通の駅だけれど大阪方面行きのホームに大きな特徴がある。それは高架駅のホーム床と屋根を突き抜いて、樹齢約700年のクスノキの大木がそびえていること。駅の高架下にたたずむ「萱島神社」のご神木であるクスノキを保存するため、このような変わった造りの駅になったそう。

萱島駅(写真/PIXTA)

萱島駅(写真/PIXTA)

そんな萱島駅は、お惣菜や持ち帰り握り寿司、こだわりのパンなどを扱う駅ナカ商店「もより市」を併設。高架下は商店街「エル萱島」「エル萱島東」となっており、100円ショップやドラッグストア、飲食店が並んでいる。駅前にも飲食店が点在し、徒歩10分圏内にスーパーも複数。また、昭和レトロな商店街があることでも知られ、生活感が感じられる街並みだ。駅から東に自転車で10分ほど進むと、ファッションや家電のショップから飲食店街に映画館まで備えた「イオンモール四條畷」があるのも便利だろう。

2位は大阪府門真市にある京阪本線・大和田駅で、価格相場は1980万円。梅田駅まで乗り換え1回で行ける1位・萱島駅の隣駅だが、こちらは乗り換えが2回で梅田駅まで約29分という結果に。これは萱島駅と違って大和田駅には通勤準急が停車しないため。梅田駅に向かう大阪メトロ御堂筋線に接続する淀屋橋駅まで最速で行くには、京阪本線の普通列車と準急を乗り継ぐ必要があるのだ。とはいえ大和田駅から区間急行1本で淀屋橋駅に向かってから大阪メトロ御堂筋線に乗る「乗り換え1回」のルートでも、梅田駅まで計約32分で行くことができる。

大和田駅の改札内には駅ナカコンビニがあるほか、高架下がドラッグストアや100円ショップ、飲食店が並ぶ商店街「エル大和田」になっている点は萱島駅と造りが似ている。線路を挟んで北側にも南側にも複数のスーパーがあり、それぞれ“激安”と評判だったり24時間営業だったりするのも嬉しいところ。駅から南へ徒歩13分ほど、国道163号沿いに向かうと家電量販店やホームセンターが立っている。また、映画館を備えた「イオンモール大日」と産直市場やクリニックもある「ベアーズ」という2つのショッピングモールが隣接する大日駅前にも、自転車なら大和田駅から13分ほどでたどり着く。

3位は阪急神戸本線・園田駅が価格相場1989万円でランクインし、トップ3は2000万円以下という結果になった。園田駅は大阪府内ではなく兵庫県の尼崎市に位置しているが、梅田駅までは約19分の近さ。この所要時間は冒頭で述べたように、園田駅~大阪梅田駅間の4駅・約11分に、大阪梅田駅から梅田駅までの徒歩約8分をプラスしたものだ。なので園田駅から「梅田エリア」までだと体感としては10分ちょっと、といえる。また、「SUUMO住みたい街ランキング2023 関西版」にて梅田駅に次いで2位に選ばれた西宮北口駅まで、阪急神戸本線1本で約9分という点も魅力的だ。

園田駅には駅ビル「園田阪急プラザ」が併設されているが、現在は耐震工事のため閉鎖中。2023年秋以降にリニューアルオープンの予定だそうなので、楽しみに待ちたい。駅の北側には個人商店が連なる商店街が広がるほか、複数のスーパーも。商店街の途中には小学校や保育園もあり、子どものお迎えついでに買い物ができそうだ。駅の南側には飲食店が豊富。さらに南下し、藻川を越えて自転車を7分も走らせると、関西には希少な「コストコ」に加え、「イオンスタイル尼崎」、ホームセンターなど大型店舗が並ぶエリアへ。さらに、園田駅から車で北に15分ほど、電車なら30分ほどで伊丹空港にアクセス可能。日常生活にも遠出の際にも便利なロケーションだ。

駅ビル「園田阪急プラザ」は現在閉鎖中だが、2023年秋以降にリニューアルオープン予定(写真/PIXTA)

駅ビル「園田阪急プラザ」は現在閉鎖中だが、2023年秋以降にリニューアルオープン予定(写真/PIXTA)

梅田まで3駅の駅や、人気の街・なんばにも高アクセスな駅もトップ15入り

続いて4位以下の駅からもピックアップ。トップ15のうち梅田駅までの所要時間が最短だったのは、価格相場2080万円で5位にランクインした阪神本線・千船(ちぶね)駅。阪神本線の区間急行で大阪梅田駅まで3駅・約9分、そこから梅田駅まで歩いて約4分なので所要時間は計約13分だ。

千船駅前(写真/PIXTA)

千船駅前(写真/PIXTA)

5位・千船駅は大阪市西淀川区佃の地名をもつ、神崎川の中州に位置。江戸時代に徳川将軍家に献魚するため、当地から江戸に移住した漁民が開拓したのが東京の佃島なんだとか。そんな歴史があるこの佃の中州は端から端まで歩いても35分ほど。しかし住宅のほかに小・中学校や幼稚園、公園があり、商店もスーパーや100円ショップにドラッグストア、飲食店などが立ち並んでいる。さらに中州の北側を流れる左門殿川、南側を流れる神崎川を渡った場所にはそれぞれスーパーとホームセンターがあり、どちらも駅から歩いて10分ほど。コンパクトな範囲で日常生活が送れそうな環境だ。

トップ15に並ぶ駅の路線を見てみると、京阪本線が1・2位を含めて計3駅ランクインしたほか、大阪メトロ四つ橋線の駅も3駅ある。9位・岸里(きしのさと)駅(価格相場2180万円)、10位・花園町駅(同2190万円)、12位・住之江公園駅(同2290万円)だ。いずれの駅からも、まず大黒町駅に行ってから大阪メトロ御堂筋線に乗り換えると計約14分~23分で梅田駅にたどり着く。

また、この3駅が位置する大阪メトロ四つ橋線に乗って大国町駅で降りずに次の駅に向かうと、各駅から約7分~14分でなんば駅に到着。大阪メトロ千日前線やJR関西本線、阪神なんば線、近鉄けいはんな線、南海本線に乗り換え可能ななんば駅は、「SUUMO住みたい街ランキング2023 関西版」で4位にランクインした人気の街だ。さらに、なんば駅から4駅先は終点の西梅田駅であり、各駅から約13分~23分。西梅田駅は梅田駅とほぼ同じような場所にあるので、岸里駅・花園町駅・住之江公園駅の3駅は人気の街である梅田エリアにもなんばエリアにも、乗り換えずに行ける。

そんな便利な3駅のうち、価格相場が最も安いのは大阪市西成区に位置する9位・岸里駅。地下鉄駅から地上へと2番出口を出ると、そこには西成区役所がある。区役所周辺には税務署や郵便局、市立図書館も。また、地上出口から北に6分ほど歩くと、南海電鉄の南海線・高野線と大阪メトロ堺筋線が通る天下茶屋駅へ。この辺りは駅の密集エリアで、岸里駅の徒歩10分圏内には南海汐見橋線・西天下茶屋駅、阪堺電軌阪堺線の北天下茶屋駅と聖天坂駅も。岸里駅周辺に住むと、行き先に応じてさまざまな駅・路線を使い分けられるのだ。岸里駅近くには安さが自慢のスーパーがあるほか、天下茶屋駅前には個人商店が軒を連ねるアーケード商店街が続いている。岸里駅の西側を流れる木津川を目指して歩くとホームセンターやベビー用品店もあり、日常の買い物は近場で済ませられそうだ。

岸里駅(写真/PIXTA)

岸里駅(写真/PIXTA)

16位~30位

●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている梅田駅まで電車で30分圏内の駅(掲載物件が20件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】
駅徒歩15分圏内、物件価格相場3億円以下、築年数35年未満、敷地権利は所有権のみ
専有面積50平米以上80平米未満
【データ抽出期間】2022/12~2023/6
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、朝7時30分~9時の検索結果から算出(2023年6月26日時点)。所要時間は該当時間帯で一番早いものを表示(乗換時間を含む。ランキングに表記しているものより乗り換え回数が少ない経路があっても、所要時間が早い場合はそちらを優先)
※記載の分数は、駅内および、駅間の徒歩移動分数を含む
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している
※ダイヤ改正等により、結果が変動する場合がある
※乗換回数が2回までの駅を掲載

「住みたい街ランキング2023関西版」自治体では明石市・草津市が大躍進。駅は梅田が西宮北口を引き離し断トツ1位に!

リクルートは関西圏(大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県)に居住している20歳~49歳の4600人を対象に実施した「SUUMO住みたい街ランキング2023関西版」を発表した。さて今年の順位は?

TOP3は昨年同様1位「梅田」、2位「西宮北口」、3位「神戸三宮」

まず、今年の「2023年の住みたい街(駅)ランキング」の結果を紹介しよう。
TOP3は1位が関西ナンバーワンの都心「梅田」、2位が盤石の人気を誇る阪神間の街「西宮北口」、3位が神戸市の玄関口「神戸三宮」だった。
順位は昨年(2022年)と同じだが、1位と2位の得点差は122点と昨年より広がっており、「梅田」の人気の高まりがより顕著となった。

関西住みたい街(駅)ランキング

20位までに目を向けると、滋賀県の「草津」が7位にランクインし、2018年以降の最高位を獲得した。
「京都河原町」「心斎橋」も過去最高位に。それぞれ京都市、大阪市の中心エリアにあり、商業施設が集積する華やかな街。大都市の利便性を存分に享受できるのが共通した魅力だ。

「梅田」の圧倒的な強さは、資産価値重視の傾向が背景に

2位と得点差を大きく広げて断トツ1位となった「梅田」は、昨年の得点と比べても82点もポイントアップしている。
街の魅力項目では、「働く場として」「街の賑わい」などのほか、「不動産の資産価値が高そう」が上位にあげられた。
別途SUUMOで行った「住まいの価値観に関する調査」では、若い世代ほど住宅の資産性を重視し、そのときに自分に合った選択で住み替えたいと考える傾向がある。現在、梅田周辺は「うめきた2期地区開発プロジェクト」が進み、関空直結のJR「うめきた新駅」が今年3月開業など、資産価値の面で高いポテンシャルを持つ。
本来、ビジネスや商業のイメージが強い梅田だが、JR大阪駅北側「うめきた」エリアの再開発による活性化で住宅供給も増加。直近の5年間でも徒歩15分圏内で3000戸以上の分譲マンションが供給された。
住宅の増加や、資産価値重視の傾向が、住む対象として大きな注目を集める背景となっているのだろう。

(写真/PIXTA)

(写真/PIXTA)

得点がジャンプアップした街(駅)ランキング

さらにTOP50の中で大きく得点を上げた街を見てみよう。
神戸三宮(+49点、3位→3位)、十三(+37点、123位→68位)、中津(+36点、48位→32位)など、都心部の注目度の高さがうかがえる。
一方、「嵐山」(+60点、25位→13位)、「伏見桃山」(+29点、146位→81位)、御影(+29点、30位→24位)、箕面(+29点、33位→25位)なども順位を上げた。都心へのアクセスが良い上、緑豊かな自然環境にも恵まれた近郊の街も支持を集める結果となった。

「住みたい自治体ランキング」では明石市が初のトップ3入り

アンケートでは「住みたい街(駅)」とともに「住みたい自治体」についても尋ねた。ランキングに合わせて、昨年から得点がジャンプアップした注目の自治体のトピックスにふれていこう。

関西住みたい自治体ランキング

得点がジャンプアップした自治体ランキング

1位は昨年に引き続き「兵庫県西宮市」、2位が「大阪府大阪市北区」。3位は昨年の6位から大きくランクアップした「兵庫県明石市」だ。得点も昨年から131ポイントアップ。自治体の中で最も得点を伸ばした。

(写真/PIXTA)

(写真/PIXTA)

近年の明石市の人気には目を見張るものがある。
明石市を支持したのは、「夫婦+子ども世帯」「女性総合」「女性30代」が多く、「シングル女性」「シングル男性」でも過去最高位を獲得。
街の魅力を尋ねると、全国的にも有名な「子育てサービスの充実」のほか、「メディアに良く取り上げられて有名」「今後街が発展しそう」などの回答が多かった。行政の独自施策とメディアへの発信力がランクアップに功を奏したとも言えそうだ。(子育て支援の“東西横綱”千葉県流山市と兵庫県明石市、「住みたい街ランキング」大躍進の裏にスゴい取り組み)
明石市への投票は関西出身者では昨年の4位から3位にアップだが、関西圏以外の出身者でみると昨年の17位から5位と、大幅に上昇した。話題をきっかけに関西に地縁の薄い人からも注目を集めるようになってきており、さらなる人口増が期待される結果となった。

また、「子育てに関する自治体サービスが充実している」の項目で明石市に次いで2位となったのが、「住みたい自治体」で24位にランクインした箕面市。昨年からの得点ジャンプアップランキングでも5位に入っている。
18歳以下の子どもの医療費無料(親の所得制限なし)や、通学路や公園の防犯カメラ設置やコミュニティバス「オレンジゆずるバス」の運行など、子育てや防犯、福祉などのサービスが充実した街だ。
一方、街づくりの面でも、大阪大学箕面キャンパスが2023年度開業予定の「箕面船場阪大前駅」に移転し、周辺には図書館や芸術劇場なども誕生予定。「みのおキューズモール」と繋がる「箕面萱野駅」も2023年度に開業予定と、今後の資産価値上昇への期待も膨らみそうだ。

箕面萱野駅(写真/PIXTA)

箕面萱野駅(写真/PIXTA)

若い世代の人気を集めた華やかな街、大阪市天王寺区。働き暮らす街として存在感を高める草津市

大阪市天王寺区は昨年の7位から今年は4位に。年代・ライフステージ別では20代で2位、20代男性では1位と若い世代から人気を集める結果となった。得点ジャンプアップランキングでも明石市に次ぐ2位。主な理由に「文化・娯楽施設の充実」や「街に賑わいがある」などがあげられ、華やかな印象の街として人気を集めていることがわかる。
天王寺区には2014年に「あべのハルカス」がオープンし、翌2015年には天王寺公園にサッカーコートやレストラン、カフェなどの施設を備えた「てんしば」エリアがオープン。その後も「てんしばi:na」など、新しい施設の誕生が相次いだ。“楽しく暮らせる街”の顔が人々の心をつかんだようだ。

てんしばi:na(写真/PIXTA)

てんしばi:na(写真/PIXTA)

「住みたい自治体ランキング」で初のトップ10入りした草津市。「住みたい街ランキング」でも昨年より順位を上げ7位にランクイン、得点ジャンプアップランキングでも前述の箕面市に次ぐ6位に食い込んでいる。
草津市は再開発により大型商業施設を整備。草津駅を核とする発展への期待に加えて、琵琶湖畔の美しい景観や、JRで京都や大阪と直結する交通アクセスの良さなども魅力だ。
街の魅力が広く認知されるととともに、人口増加も顕著に。草津市のある滋賀県は転入超過数が全国で8番目、関西2府4県では1番多く、中でも草津市は大津市に次ぐ転入超過数だ。立命館大学をはじめとする産官学連合による製造業の発展などの成果もあり、働き暮らす街としての存在感を増しているといえるだろう。

派手さはなくても魅力ある街の登場に期待

2023年の「住みたい街ランキング」では、「梅田」が圧倒的人気を集めた。また、「神戸三宮」「十三」「中津」「なんば」なども大きく得点を伸ばし、大都市中心部の人気の高まりが顕著となった印象だ。
一方、大きく躍進した郊外の街もある。子育て施策を中心とするサービスが全国的な話題となり人口増を実現した「明石」、再開発で評価を高めた「草津」などだ。どちらも街の整備や市民目線の施策の充実に取り組み、地道に成長してきた結果と言えそうだ。
大都市やブランド的な街だけでなく、派手さや知名度はなくても魅力のある街がこれからも登場してほしいと感じる。

●関連リンク
「SUUMO住みたい街ランキング2023 関西版」プレスリリース

住み続けたい街ランキング関西2022発表! 駅1位は夙川おさえ山陽電鉄・人丸前(明石市)。自治体1位は?

リクルートが関西圏(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、滋賀県、和歌山県)に居住している人を対象にWEBアンケートを実施した「SUUMO住民実感調査2022 関西版」を発表した。この調査は「住んでいる街(駅・自治体)に住み続けたいかどうか」を聞いたもの。住んでいる人に愛され、将来もずっと住み続けたいと思われているのはどんな街なのか。詳細を見てみよう。

「住み続けたい自治体」は芦屋市、西宮市、箕面市がトップ3に

アンケートは「住み続けたい自治体」と「住み続けたい駅」の2つについて尋ねた。それぞれ「子育てに関する自治体サービスが充実している」「今後街が発展しそう」「地域に顔見知りや知り合いができやすい」などさまざまな観点で、魅力項目を点数化した。
毎年発表している「住みたい街ランキング」は“住んでみたい”という憧れの要素が大きいが、「住み続けたい街」は居住者が感じるリアルな声が反映されている点が大きな違いだ。

まず、「住み続けたい自治体ランキング」を見てみよう。
トップ2は兵庫県の芦屋市、西宮市と、全国的なブランド力のある自治体が上位を占めた。

自治体ランキング TOP20

1位の芦屋市は、阪神間の閑静な住宅街として有名だ。魅力項目で「街の住民がその街のことを好きそう」が1位になったのもうなずける。
2位の西宮市も阪神間に位置し、「2022年住みたい街ランキング関西版自治体編」で今年も1位を獲得。年代別調査でも20代から70代以上まで全世代でトップ10入りした。
多くの人が憧れる理由が住んでいる人の実感値にしっかり裏打ちされていることがわかる。

西宮市(写真/PIXTA)

西宮市(写真/PIXTA)

ベスト20には、4位福島区、7位天王寺区、9位北区、13位阿倍野区、18位西区と大阪市内の5区が名を連ねた。いずれもマンション供給が多く、人口が急増している大阪市の中心地域だ。
神戸市では6位灘区、10位東灘区、11位中央区とベスト20位に3区がランクイン。また、京都府では8位京都市中京区、16位長岡京市、17位京都市左京区が入った。
大阪、神戸、京都とも、各都市の中心部やその近くに位置し、利便性の高い自治体が上位に並ぶ結果となった。

恵まれた自然環境や交通アクセスの良さで郊外の自治体も20位以内にランクイン

注目したいのは、中心地から離れた郊外も上位に登場している点。5位の奈良県北葛飾郡、16位の京都府長岡京市などだ。
北葛飾郡は馬見丘陵公園など広い公園や古墳が集まる穏やかな環境ながら、難波・天王寺方面へのアクセスが良い。長岡京市も竹林や筍で知られる自然環境が身近にあり、JR長岡京駅、阪急京都線長岡天神駅が利用できて京都の中心部や大阪方面への利便性が高い。「自然豊かな環境+都心へのアクセスの良さ」が郊外に「住み続けたい」と思わせるキーポイントのようだ。

馬見丘陵公園(写真/PIXTA)

馬見丘陵公園(写真/PIXTA)

新駅誕生や市民目線の施策で箕面市が3位に

ここからは3位以下で注目したい街を紹介しよう。
3位の大阪府箕面市は2023年度に北大阪急行延伸に伴い2つの新駅「箕面船場阪大前」「箕面萱野」駅が誕生する予定。延伸が完了すれば、大阪メトロ「梅田」駅まで約30分以内で結ばれる見通しで、箕面市から大阪市内へのアクセスが良くなることに期待値も高い。「子育てに関する自治体サービスが充実している」、「防犯対策がしっかりしており治安が良い」でも高評価を得た。同市では全ての市立小中学校の通学路及び公園に防犯カメラを設置。市が設置費用の一部を補助して自治会が設置した台数を含めると約2000台(令和4年9月時点)の防犯カメラが運用されており、犯罪抑止効果を高めるとともに、実際に早期の犯人検挙に繋がっているという。また、高齢者や障害者の交通サポートを低負担で提供。高齢者への火災警報器や紙おむつ給付など手厚いサービスも実施しており、「介護や高齢者向けサービスなどが充実している」を高く評価した人も多かった。

箕面萱野駅予定地(写真/PIXTA)

箕面萱野駅予定地(写真/PIXTA)

4位の大阪市福島区はこの10年あまりで新築マンション供給が相次ぎ人口も増加。もともと飲食店などが集積した繁華街のイメージが強いが、イオンをはじめスーパーマーケットが27もあり、生活上の用事を効率的に済ませられるのが評価のポイントになった。隣接する北区で進む「うめきた2期開発」の波及効果があり、発展への期待も大きそうだ。

5位の奈良県北葛飾郡は、“郡”といっても王子駅(JR関西本線、JR和歌山線、近鉄生駒線)を要する交通の要所。難波・天王寺方面へのアクセスが良く、駅周辺に「リーベル王子」など商業施設が充実している。自然環境に恵まれ交通利便性の良いことが、やはり大きな魅力だ。

府県別の自治体ランキングで兵庫県赤穂市や滋賀県守山市がトップ10入り

総合ランキングのほかに府県別ランキングの集計も行った。

居住府県別 住み続けたい自治体ランキング 大阪府

居住府県別 住み続けたい自治体ランキング 兵庫県

居住府県別 住み続けたい自治体ランキング 京都府

居住府県別 住み続けたい自治体ランキング 滋賀県

居住府県別 住み続けたい自治体ランキング 奈良県

居住府県別 住み続けたい自治体ランキング 和歌山県

大阪府では大阪市中心部と箕面市、吹田市、高槻市、豊中市の北摂エリアが上位を占めた。
兵庫県では阪神間と神戸市内が支持を集めたが、7位明石市のほか岡山県との県境に位置する赤穂市が10位に。同市は千種川が瀬戸内海に注ぐ城下町。新快速電車でJR播州赤穂駅から神戸まで直通70分と時間はかかるが、住む人たちは美しい自然や街並み、穏やかな環境に、都会の利便性以上の価値を感じているようだ。
奈良県は難波・天王寺・生駒にアクセスの良い北葛城郡王寺町が1位になり、広陵町も3位にランクイン。どちらも宅地や一戸建ての分譲が多く人口が増え続けているが、公園や古墳などが多く豊かな環境を享受できる点が魅力となっている。
滋賀県の1位、守山市はもりやまエコパーク交流拠点やびわこ地球市民の森、温泉施設ができて人気が復活。和歌山県有田市は結婚する人に住宅関連費用を最大30万円、出産祝金や入学祝金など最大で約200万円の支給で移住を促進している。
魅力的な新施設の創出や市民目線の施策により、県の中心地を抜いて1位を獲得した自治体があるのも興味深い。

「住み続けたい駅ランキング」では人丸前が1位に。子育て項目では明石市の駅が上位を占める

住み続けたい駅ランキング TOP20

次に「住み続けたい駅ランキング」を見ていこう。
驚くのは、阪神間の夙川や苦楽園口、京都の烏丸御池など人気の高い駅を抑えて明石市の人丸前が1位を獲得したこと。
人丸前は山陽電鉄本線の駅で、北には日本標準子午線で知られる明石市立天文科学館、南方面には海水浴場や芝生の広場などのある大蔵海岸公園が広がるのどかな駅だ。明石市といえば、おむつ定期便や第2子以降の保育料の完全無料化など手厚い子育て支援で注目され、「子育てに関する自治体サービスが充実している自治体ランキング」で1位を獲得している。人丸前は「公共施設が充実している」でも7位。明石海浜プールや天文科学館、文化博物館などは年齢によって無料となり、身近に利用できる施設が多いのも魅力だ。
「子育て環境が充実している駅ランキング」ではほかにも同じ山陽電鉄の東二見が3位、西新町が4位、魚住が7位、大久保が8位、明石が10位と、明石市内の6駅がトップ10に並び、子育ての項目で圧倒的な強さを見せている。

2位の「さくら夙川」、3位の「夙川」、4位の「苦楽園口」は「住み続けたい自治体」2位の西宮市内にある駅。いずれも徒歩10分程度で行けるほど近接し、生活圏はほぼ同じだ。桜並木が美しい夙川公園があり、人気の阪急西宮ガーデンズも普段使いできる。大阪・神戸どちらにも電車で20分程度。魅力がバランス良く満たされている。
上位20位までに西宮市から8駅がランクインし、同市の強さも顕著となった。

5位の「姫松」は大阪市阿倍野区南西部の阪堺電気軌道上町線の駅で、大阪市住吉区北西部にかけて帝塚山と呼ばれる古い住宅地が広がる。学校が多い文教地区で、街の魅力項目の「教育環境が充実している」でも5位にランクインするなど、子育て層に人気が高い。

ターミナル駅の隣駅+再開発で阪急電鉄今津線の阪神国道がトップ10入り

人丸前と並び、これまで注目度が高くなかったがトップ10入りしたのが9位の阪急電鉄今津線阪神国道。西宮北口駅の1駅南にあり、人気の商業施設阪急西宮ガーデンズにも約1kmと徒歩圏。駅の東側の元アサヒビール工場跡地では公園を核とした大規模な再開発が予定され、新病院の建設も計画。「ターミナル駅の隣駅」「再開発による発展の期待」で高評価につながったようだ。

阪神国道駅(写真/PIXTA)

阪神国道駅(写真/PIXTA)

リクルートが毎年発表している「関西 住みたい街(駅)ランキング」の2022年版で1位を獲得した梅田は、今回の「住み続けたい駅ランキング」では50位以内に入っていない。「住みたい……」で2位だった西宮北口も「住み続けたい駅……」では13位と意外な結果だった。
梅田も西宮北口も交通アクセス、買い物利便性が高いターミナル駅。多くの人が「住んでみたい」と思う街だが、ずっと住み続けたいと思わせるには、子育て環境や高齢者サービス、静かで落ち着いた住環境など違った魅力が不可欠なのかもしれない。
住んでみなければ分からない実感を反映したこのランキングを参考に、本当の住みやすさとは何かを考えてみたい。

●関連サイト
「SUUMO住民実感調査2022 関西版」2022年住み続けたい街(自治体/駅)ランキング

「SUUMO住みたい街ランキング2022関西版」、大阪市中心部人気が高まる。郊外は明石などが再開発+子育て施策で人気アップ

リクルートは関西圏(大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県)に居住している20歳~49歳の4600人を対象に実施した「SUUMO住みたい街ランキング2022関西版」を発表した。今年はどんな順位になったのだろう。

昨年から順位逆転。1位は「梅田」、2位は「西宮北口」

まず「2022年の住みたい街(駅)」ランキングの結果を紹介しよう。
TOP3では4年連続1位を堅守していた「西宮北口」と2位の「梅田」が逆転。トップになったのは関西ナンバーワンの大都市「梅田」だった。
神戸市の中心地「神戸三宮」は今年も3位に。

住みたい街(駅)ランキング1位~20位

本年度より、集計方法を変更しており、上記の表の見方および、注意点については本記事末に表示。

4年ぶりに1位となった「梅田」。周辺ではJR大阪駅北側「うめきた2期地区開発プロジェクト」が進み、関空に直結するJR新駅が2023年に誕生予定など、再開発とともに将来への期待感の高まりが感じられる。

梅田駅周辺の風景(写真/PIXTA)

梅田駅周辺の風景(写真/PIXTA)

一方、盤石の人気を誇ってきた「西宮北口」だが、約10年ほど前から駅周辺の人口増加が落ち着いていた。対して梅田駅のある大阪市北区は5年で1割増程度のペースで人口増加を続けている。そのことからも人気の逆転現象がうかがえる。

若い世代の支持を集め、大阪市内中心部の人気が顕著に

TOP20に注目すると、「本町」「心斎橋」が初トップ20入りを果たした。
得点を見ても、「なんば」(+90点)「梅田」(+79点)「福島(22位)」(+66点)「本町」(+41点)など大阪市の中心部が昨年より急上昇。都心人気の高まりが顕著な結果となった。
ちなみに「梅田」は男女ともに20代で1位。「本町」は20代女性でベスト10に入るなど、若い世代からの支持が高いことがわかる。

梅田エリアに隣接する「福島」は「うめきた2期」の波及効果で人気が上昇。初トップ20入りした「本町」は、西区と中央区のほぼ境目。両区ともタワーマンションの相次ぐ誕生や靭(うつぼ)公園、大坂城公園など都心部でも緑豊かな環境とあって、子育て層が流入。このため「本町」のある中央区は15歳未満人口が大幅に増加している。

本町の街並み(写真/PIXTA)

本町の街並み(写真/PIXTA)

一方、「岡本」(8位→12位)「芦屋川」(13位→19位)などブランドイメージの強い阪神間の住宅地がやや順位を下げている。
共働き世帯率が上がり、新築マンションを中心とする大阪市内の住宅供給が増えたことから、大阪市内中心部の居住ニーズが高まった結果だろう。

関西圏はコロナ禍でも郊外より都市部

2年前から続くコロナ禍で、郊外への注目度が上がったことは報道でも伝えられている。首都圏の住みたい街ランキングは郊外人気が顕著な結果となった。
ところが、関西では逆に都市部への注目度が一層増す結果に。なぜか。
関西は首都圏に比べてテレワーク率が低いことが理由のひとつにあげられる。また、生まれ育った地域に住み続けている人が多いことや、通勤時間が首都圏ほど長くないことなどから、コロナ禍でも生活スタイルを変える人が少なかったためではないだろうか。

「明石」がランクアップした理由とは?

一方、都心部以外で大きくランクアップし、初のベスト20入りしたのが「明石」(27位→16位)。
「住みたい自治体」でも明石市は過去最高の6位となり、関西全体で最も得点を伸ばした(+123点)。

住みたい自治体ランキング(1位~20位

明石がこれほどランクアップしたのはなぜだろう。
明石市は神戸市など周辺エリアからファミリー層が流入し、2020年の国勢調査では人口増加率が全国62中核市で1位になっている。
明石駅周辺で長年進められていた再開発が完成し、大型商業施設や子育て支援などの公共施設、タワーマンションが整備されたことに加え、子ども医療費の無料化、第2子以降の保育料無料化、中学校の給食の無償化など市が子育て支援の施策を次々に打ち出し、ファミリー層を引きつけているようだ。
投票した理由として、駅周辺のショッピングモールや商店街の利便性、緑豊かな明石公園など、派手ではないが暮らしやすさを評価する人が多かった。
また、明石市に投票した人のうち、神戸市・明石市以外の兵庫県に住む人が半数近くを占めた。子育て支援の取り組みなど、市民目線の自治体の施策が、他都市から新住民を呼び込む大きな要因となっていることがわかる。

明石市(写真/PIXTA)

明石市(写真/PIXTA)

「住みたい自治体」では、草津市(+43点)、姫路市(+58点)も得点が急上昇した。
草津市の中心部である「草津」や「南草津」は、再開発により大型商業施設を整備。両駅を核とする地域発展への期待に加えて、琵琶湖畔の景観に恵まれた住宅地の美しさや、JRで大阪と直結する交通アクセスの良さなどにより、不動産価値上昇への期待などが高支持の理由だろう。
「姫路市」も駅周辺の再整備で駅前に大型商業施設が整備。大ホールのある姫路市文化コンベンションセンターやはりま姫路総合医療センターなどの大型施設のオープンが相次ぎ、駅周辺が目覚ましい発展を見せている。

明石市、草津市、姫路市はいずれも再開発・大型整備が完成したことで街が美しく整備され、生活の利便性を増した。さらにJR新快速電車の停車駅で大阪や神戸、京都への通勤が可能なことなどが、共通した魅力といえる。

再開発で変化した姫路駅前(写真/PIXTA)

再開発で変化した姫路駅前(写真/PIXTA)

ブランドより実利性が重視される傾向

住みたい街2022を見ると、若い世代の都心部人気の高まりとともに、郊外でも子育てしやすい住環境や自治体の施策が評価に影響していることを感じた。
明石市がその典型だが、高槻市(+40点)も医療施設や教育環境の充実が支持を集めており、姫路市も文化・娯楽施設や学びの施設充実で評価を高めている。
従来からのイメージやブランド力だけでなく、実利面でも住みやすさに注目が集まっている印象をもつ。今後、西宮北口のような住みたい街ランキング上位の常連となる街が新たに登場するかもしれない。今後の結果が楽しみだ。

■関連ページ
>「SUUMO住みたい街ランキング2022 関西版」
>住みたい街ランキング トップページ

■記事中に紹介しているランキング表について
・調査対象は関西2府4県(大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県・奈良県・和歌山県)に住む20代~40代の男女4600人。調査は2022年1月に実施。最も住みたい街(駅・自治体)から3位までを投票し、最も住みたい街を3点、2番目に住みたい街を2点、3番目に住みたい街を1点として集計している。
・本年度より、集計方法を「※注」のように変更している。
※注:本年度より、「駅すぱあと路線図」において、複数の駅が、地下通路や連絡通路でつながっている場合には同じ駅として集計している。表中の※印は本年度より得点を合算している駅で、先頭に表記している駅を代表して表示している。以下が合算している対象駅
※1:梅田 大阪 大阪梅田 東梅田 西梅田 北新地
※2:神戸三宮 三ノ宮 三宮 三宮・花時計前
※3:なんば 難波 大阪難波 JR難波
※4:天王寺 天王寺駅前
※5:神戸 高速神戸 ハーバーランド
※6:烏丸 四条
※7:明石 山陽明石
※8:心斎橋 四ツ橋

首都圏の賃貸住宅市場、18年第1四半期は下降地域が大きく増加

(株)タス(東京都中央区)はこのたび、「賃貸住宅市場レポート 首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版 2018年7月」を発表した。
「2018年第1四半期 1都3県賃貸住宅市況図」「東京23区ハイクラス賃貸住宅の市場動向」および「2018年5月期の1都3県賃貸住宅指標」「2018年5月期の関西圏・中京圏・福岡県賃貸住宅指標」を掲載している。

それによると、1都3県賃貸住宅市況図では、東京23区は墨田区が「悪い」→「やや悪い」、江東区が「悪い」→「やや悪い」に改善。一方で、台東区が「やや良い」→「やや悪い」、品川区が「やや良い」→「やや悪い」、大田区が「やや悪い」→「悪い」に悪化した。首都圏では、千葉県が「やや悪い」→「悪い」に悪化している。トレンドが上昇を示す地域は、2017年第4四半期の12地域から2018年第1四半期は5地域と大きく減少。下降を示す地域は、2017年第4四半期の14地域から2018年第1四半期は22地域と大きく増加した。

東京23区ハイクラス賃貸住宅の市場動向では、供給量の多い4,000~5,000円/m2月クラスの空室率TVI(タス空室インデックス)は、2017年4月より改善傾向にあったが2017年9月より再び悪化に転じている。また、5,000円/m2月超クラスの空室率TVIは、2017年1月より悪化傾向が続いている。賃料が上昇傾向にあることが要因と思われる。

4,000~5,000円/m2月クラスの募集期間は、2016年11月をピークに横ばい傾向で推移しており、2018年3月末時点で2.92ヶ月。5,000円/m2月超クラスの募集期間は2017年3月より悪化が続いていたが、2018年2月より改善傾向にあり、2018年3月末時点で3.21ヶ月となっている。

ニュース情報元:(株)タス

関西住みたい沿線3位の「JR東海道本線」、家賃相場が安い駅トップ20を発表!【沿線調査 関西版】

リクルート住まいカンパニーでは、関西(大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県)に居住している20歳~49歳の4600人を対象に実施した「みんなが選んだ住みたい街ランキング2018 関西版」を発表した。住みたい沿線ランキングで3位になったのは、JR東海道本線。1位の阪急神戸線、2位の大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)御堂筋線に続き、その特徴や、駅周辺情報を調査してみた。
自然豊かな環境で子育てしつつ、都市圏へ通勤……地に足の着いたJR東海道本線

東京駅から兵庫県の神戸駅まで結ぶJRの東海道本線は、東日本旅客鉄道(JR東日本)、東海旅客鉄道(JR東海)、西日本旅客鉄道(JR西日本)の3社が管轄する長い路線。JR西日本の区間は米原駅から神戸駅までで、沿線はそれぞれ米原駅から京都駅間がJR琵琶湖線、京都駅から大阪駅までがJR京都線、大阪駅から神戸駅間がJR神戸線の愛称で親しまれている。

快速や新快速などの特急列車が数多く設定されているため、地理的には少し距離があるように感じられる駅でも、大阪市を中心とする関西の都市部への通勤圏内。特にJR琵琶湖線の沿線は田園地帯が多いが、自然豊かな環境でゆったりとした子育てを行えるためか、住みたい沿線ランキングでJR東海道本線を選んだ回答者は30代と40代の割合が大きかった。強固なブランドイメージの阪急神戸線や、交通利便性が突出した地下鉄御堂筋線と比べると、日常生活により密接した、地に足の着いた人気といえるかもしれない。

●JR東海道本線・家賃相場が安い駅ランキング(TOP20)
順位/駅名/家賃相場(中央値 賃料_管理費込)/所在地
1位 河瀬 4.0万円(滋賀県彦根市)
2位 JR総持寺 4.2万円(大阪府茨木市)
3位 南彦根 4.3万円(滋賀県彦根市)
4位 瀬田 4.4万円(滋賀県大津市)
4位 稲枝 4.4万円(滋賀県彦根市)
6位 篠原 4.5万円(滋賀県近江八幡市)
7位 山崎 4.6万円(京都府乙訓郡大山崎町)
8位 栗東 4.7万円(滋賀県栗東市)
8位 能登川 4.7万円(滋賀県東近江市)
10位 向日町 4.8万円(京都府向日市)
11位 米原 4.9万円(滋賀県米原市)
11位 彦根 4.9万円(滋賀県彦根市)
11位 石山 4.9万円(滋賀県大津市)
11位 膳所 4.9万円(滋賀県大津市)
15位 千里丘 5.0万円(大阪府摂津市)
15位 岸辺 5.0万円(大阪府吹田市)
17位 草津 5.2万円(滋賀県草津市)
17位 摂津富田 5.2万円(大阪府高槻市)
17位 長岡京 5.2万円(京都府長岡京市)
20位 大津 5.3万円(滋賀県大津市)
20位 山科 5.3万円(京都府京都市)
20位 摂津本山 5.3万円(兵庫県神戸市)
20位 甲子園口 5.3万円(兵庫県西宮市)

上位には琵琶湖線の駅が多くランクイン。滋賀県民の住みたい街1位の草津市の人気の理由とは

家賃相場は都市から離れるほど低くなるため、上位20位のピックアップでは、大半を琵琶湖線の駅が占めた。

滋賀県民が選ぶ「住みたい自治体ランキング」でトップになった「草津市」の玄関口、草津駅は、JR京都線の摂津富田と同率で17位。草津駅は新快速の停車駅で、大阪駅まで1時間以内、京都駅まで30分以内で直通と、乗り換えの手間なく都市部まで移動できる交通の便の良さが魅力だ。三重県方面からくるJR草津線の終点駅でもある。

百貨店や商業施設などの充実ぶりが滋賀県のなかで屈指であるのが、草津市の人気の大きな理由だ。駅前などではタワーマンションも増えているが、少し歩けば一戸建ての住宅地が広がる。便利だけれど都会過ぎないほどよさも、人々を惹きつける理由なのだろう。滋賀県は日常の足は車が一般的だが、草津市には新名神高速道路の草津田上インターチェンジがある。小さな子どもがいるファミリー世帯にとっては、行楽での車移動の利用しやすさはうれしいところだ。

草津駅前ロータリー(写真/PIXTA)

草津駅前ロータリー(写真/PIXTA)

また、滋賀県は冬になると、降雪で新幹線が県内で止まるというニュースを耳にすることがあるが、草津市は南に位置するため、北部に比べると雪が比較的少ない。一年のうちの数カ月のこととはいえ、住む上では大いに利点といえるだろう。

滋賀県の県庁所在地である大津市の代表駅、大津駅は20位。商業施設のほか、大津地方裁判所や滋賀県警察本部などの行政施設が集中しており、京都や大阪への所要時間は草津よりさらに短い。名神高速の大津インターチェンジのそばであり、草津同様に車でのお出かけが便利だ。また、やはり同じく県南部に位置するため、雪の不安も軽減される。

大津市は大津駅以外にも、瀬田駅、石山駅、膳所(ぜぜ)駅と計4駅が上位20位入りしている。県庁所在地という都市部でありながら、大津市は自然が豊かに残っており、市内には世界文化遺産の比叡山延暦寺などの文化財や風光明媚(めいび)な観光地が数多い。

前述の4駅のうち、新快速が停車するのは大津駅と石山駅だ。新快速は利用できないとはいえ瀬田駅は、日本三名橋のひとつである瀬田の唐橋があり、古い民家が並ぶ街並みがどこかホッとさせるたたずまいで、膳所駅は進学校である滋賀大学教育学部附属中学校の最寄駅。電車の利用は少し不自由になるが、知識欲の探求や子どもの教育に、あえて選んでみても、楽しい生活が送れそうだ。

大阪駅から30分で、自然豊かな名水の里「山崎駅」

7位の山崎駅はJR京都線。大阪までは快速を利用すれば直通で約30分、京都までは約15分で到着する。サントリーの山崎蒸溜所があることで知られており、良質な湧き水に恵まれた地域で、かつては水道水にも井戸水が使われていたほど。

山崎蒸溜所(写真/PIXTA)

山崎蒸溜所(写真/PIXTA)

水資源の質から分かるように、都市部へのアクセスの良さからは意外なほどの豊かな自然が残る静かな環境は、都市部での通勤や通学と、豊かな住空間を両立させうるといえそう。とはいえ、日常生活では車は必須になることは注意が必要かもしれない。

居住地を決めるとき、交通アクセスの良さは大切な要素だ。目的地への乗車時間は短いに越したことはないが、家は、充実した生活の拠点となるべきもの。予算や家族の事情によっては、少し郊外へと目を向けてみたら、乗車時間の長短よりも、もっと大きな物を得られるかもしれない。

●調査概要
【調査対象駅】JR東海道本線の柏原駅~神戸駅(関西圏にある駅)
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、広さ10~40平米以内、築年数40年以内、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ算出期間】2018年1⽉1⽇~2018年3⽉31⽇
【家賃の算出⽅法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む⽉額賃料から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

住みたい沿線2位の「御堂筋線」を調査! 全20駅の家賃相場や特徴は?【沿線調査 関西版】

リクルート住まいカンパニーでは、関西(大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県)に居住している20歳~49歳の4600人を対象に実施した「みんなが選んだ住みたい街ランキング2018 関西版」を発表した。住みたい沿線ランキングで2位になったのは、大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)御堂筋線。1位の阪急神戸線に続き、その特徴や、駅周辺情報を調査してみた。
大阪の繁華街を総ナメ、実は穴場の駅がズラリの地下鉄御堂筋線

今年の4月に民営化され、大阪市営地下鉄から大阪メトロとなった地下鉄御堂筋線は、吹田市の江坂駅から堺市のなかもず駅までを通る路線。大阪市の二大ターミナルである梅田駅となんば駅や、新幹線の停車する新大阪駅、大阪市役所や大阪地方裁判所など行政機関の集中する淀屋橋駅など、大阪市の主要な繁華街のほとんどをほぼ直線的に結ぶ大阪の主要幹線だ。

江坂駅からは北大阪急行線と直通運転をしているが、梅田駅では阪急電鉄と阪神電鉄、淀屋橋駅で京阪電鉄、なんば駅で南海電鉄と近畿日本鉄道(大阪難波駅)など、関西の主な私鉄の本線や幹線と連絡。交通利便性の突出した路線だが、繁華街の印象が強いだけに、「住む」というイメージがわきづらい沿線でもある。しかし、「みんなが選んだ住みたい街ランキング2018 関西版」の「穴場だと思う街(駅)ランキング」では、東三国、梅田、江坂、天王寺、新大阪、中津、あびこと最多の7駅がランクインしており、住んでみることも十分検討可能な沿線であるといえそうだ。

●御堂筋線・家賃相場が安い駅ランキング

順位/駅名/家賃相場(中央値 賃料_管理費込)/所在地
1位 長居 5.0万円(大阪市住吉区)
1位 動物園前 5.0万円(大阪市西成区)
3位 西田辺 5.1万円(大阪市阿倍野区)
4位 あびこ 5.3万円(大阪市住吉区)
5位 新金岡 5.4万円(大阪府堺市)
6位 なかもず 5.5万円(大阪府堺市)
6位 昭和町 5.5万円(大阪市阿倍野区)
8位 北花田 5.6万円(大阪府堺市)
9位 天王寺 6.2万円(大阪市天王寺区)
9位 東三国 6.2万円(大阪市淀川区)
11位 新大阪 6.5万円(大阪市淀川区)
12位 西中島南方 6.6万円(大阪市淀川区)
12位 大国町 6.6万円(大阪市浪速区)
12位 中津 6.6万円(大阪市北区)
15位 なんば 6.7万円(大阪市中央区)
16位 心斎橋 7.0万円(大阪市中央区)
16位 梅田 7.0万円(大阪市北区)
18位 江坂 7.3万円(大阪府吹田市)
19位 本町 7.5万円(大阪市中央区)
20位 淀屋橋 7.6万円(大阪市中央区)

1位の長居は、老若男女の趣味を満足させる街

ランキング1位の長居駅は、梅田駅からは20分強、なんばからは15分弱で到着し、JR阪和線とも接続している駅。駅周辺はややざわつきはあるものの、ごく一般的な住宅街といった風情だ。

そんな長居のいちばんの魅力は、長居公園の最寄駅であることだろう。プロサッカーチーム「セレッソ大阪」のホームスタジアムであるヤンマースタジアム長居や、大阪市立自然史博物館などがある総合公園で、休日ともなれば散策やスポーツする親子連れやカップルでにぎわう。

ヤンマースタジアム長居(写真/PIXTA)

ヤンマースタジアム長居(写真/PIXTA)

低年齢の子どもがいる家庭にとって、近所に大きな公園があることはそれだけでもポイントが高いものだが、特に大阪市立自然史博物館は、自分で動物をはく製にする「なにわホネホネ団」などユニークな活動を行っている複数の団体が拠点を置いており、子どもに個性的な教育を行いたい親にとっては気になるところ。年齢を問わず、幅広い趣味のひとたちを満足させる街といえるかもしれない。

15位のなんば駅は、住みたい街(駅)ランキングでも20代と30代で3位、40代で8位に入っている。「ミナミ」の愛称で知られるなんばは、吉本新喜劇が行われる「なんばグランド花月」や道頓堀、心斎橋筋商店街など大阪らしいにぎやかなイメージと観光地的な遊び場のあふれる街だ。

高島屋などの百貨店や複合施設「なんばパークス」など、買い物の便利さも抜群だが、やはり遊びに行く場所というイメージは強いかもしれない。だが駅から少し外れれば、マンションが立ち並ぶ、落ち着いた住宅街が広がっている。また「大阪でいちばんおしゃれなエリア」といわれる堀江地域は、なんば駅の圏内。オトナも楽しめるカフェや雑貨店も多く、遊びを満喫したい若者だけでなくファミリー層も満足して住めるだろう。

実は穴場、再開発が進む天王寺の魅力はあべのハルカスだけじゃない

9位の天王寺は、穴場だと思う街(駅)ランキングで8位に入っている。地下鉄谷町線や近鉄南大阪線の大阪阿部野橋駅と接続するほか、JR天王寺駅は関西空港方面へ向かう路線が通るターミナル駅でもある。近年は日本一高いビルで知られる商業施設「あべのハルカス」の開業が注目を集めているが、大規模施設の間にひっそりと昔ながらの飲食店もみかけることができ、どこか下町情緒も残る。

天王寺駅前(写真/PIXTA)

天王寺駅前(写真/PIXTA)

天王寺周辺は1970年代から再開発事業が進められており、2018年3月に事業が完了。かつて老朽住宅が密集していた地域が整備され、住宅戸数が増加した。また、大阪星光学院や四天王寺学園など、関西屈指の進学校である中高一貫校の最寄駅でもあることも、学齢期の子どもがいる家庭にとっては魅力だろう。

11位の新大阪駅は、同じく穴場だと思う街(駅)ランキングで13位。新幹線の停車駅だけに、駅のすぐ近くはホテルやオフィスビルなどが目立つが、御堂筋線沿線で調査条件に該当する物件数がいちばん多いのは、実は新大阪駅だ(2017年11⽉~2018年1⽉時点)。駅から10分ほど歩くと住宅街。駐車場完備で24時まで営業しているスーパーや、ホームセンターも、駅から徒歩10~15分ほどの場所にあり、日常の生活に不自由することはないだろう。

交通の利便性は、高いに越したことはない。穴場、というと「地味だけど実は……」という沿線を想像してしまうものだが、物でもお店でも、最も利用するものにこそ気づかない一面がある、というのは普遍的なもの。路線も同様だ。自分のライフスタイルに沿って探してみたら、最高に便利な“穴場”の部屋も、見つかるかもしれない。

●調査概要
【調査対象駅】御堂筋線の駅
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、広さ10~40平米以内、築年数40年以内、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ算出期間】2017年11⽉1⽇~2018年1⽉31⽇
【家賃の算出⽅法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む⽉額賃料から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

住みたい沿線1位の「阪急神戸線」を調査! 全15駅の家賃相場や特徴は?【沿線調査 関西版】

リクルート住まいカンパニーでは、関西(大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県)に居住している20歳~49歳の4600人を対象に実施した「みんなが選んだ住みたい街ランキング2018 関西版」を発表した。住みたい沿線ランキングで1位になったのは、阪急神戸線。その特徴や、駅周辺情報を調査してみた。
都市部へのアクセスも良い! 緑豊かで閑静な住宅街が多い阪急神戸線

大阪の中心地である北区・梅田駅から兵庫県神戸市の神戸三宮駅までを結ぶ、阪急神戸線。同じく梅田から神戸の中心地へ向かう阪神電鉄・阪神本線やJR神戸線(東海道本線)とは、西宮駅から西へはほぼ並走するものの、より内陸部を通っているため、沿線は緑豊かで閑静な住宅街が多い。

都市部へのアクセスの良さも人気の大きな理由だが、阪急電鉄は住宅開発とともに発展してきたという背景から、阪急各線の沿線は住環境の整備が進んでいる。なかでも阪急神戸線はブランドイメージが強く、著名人や富裕層の住民が多いことで知られる芦屋も同線の芦屋川駅付近を指すことが一般的だ。

子育てをする環境としての安心感があるためか、住みたいと回答した人を年代別にみると40代の支持が約4割と最も高かった。20代~40代までの年代別に住みたい街ランキングをみると、各年代で1位、2位に西宮北口と梅田がランクインしているほか、40代ではトップ10に神戸三宮、岡本、夙川(しゅくがわ)、御影(みかげ)がランクイン。阪急神戸線の駅がトップ10の過半数を占めている。また、関西在住者だけでなく、転勤などで他地域から引越してきた土地勘のないひとが、前任者からお墨付きがあったから住んでみる、というケースもある。

●阪急神戸線・家賃相場が安い駅ランキング

順位/駅名/家賃相場(中央値 賃料_管理費込)/所在地
1位 武庫之荘 4.8万円(兵庫県尼崎市)
2位 塚口 5.0万円(兵庫県尼崎市)
3位 岡本 5.2万円(兵庫県神戸市東灘区)
4位 園田 5.3万円(兵庫県尼崎市)
4位 王子公園 5.3万円(兵庫県神戸市灘区)
4位 御影 5.3万円(兵庫県神戸市東灘区)
7位 夙川 5.5万円(兵庫県西宮市)
8位 神崎川 5.8万円(大阪府大阪市淀川区)
8位 六甲 5.8万円(兵庫県神戸市灘区)
10位 西宮北口 5.9万円(兵庫県西宮市)
11位 芦屋川 6.2万円(兵庫県芦屋市)
12位 十三 6.3万円(大阪府大阪市淀川区)
12位 春日野道 6.3万円(兵庫県神戸市中央区)
14位 中津 6.6万円(大阪府大阪市北区)
15位 神戸三宮 7.0万円(兵庫県神戸市中央区)
15位 梅田 7.0万円(大阪府大阪市北区)

西宮北口駅は年齢問わず住みたい街の1位 駅前は商業施設が充実西宮北口駅(写真/PIXTA)

西宮北口駅(写真/PIXTA)

住みたい街ランキングは今年から調査方法の一部を変更したとのことだが、調査方法を変更する前の5年間も、今年も関西版の1位は西宮北口駅となっている。阪神大震災の被災後の再開発や、阪急西宮スタジアム跡地の活用などで、駅前には大規模商業施設が充実している。赤ちゃん用品店や図書館がある「ACTA西宮」は低年齢の子どものいる家庭にも人気があり、「阪急西宮ガーデンズ」は映画館のほか、阪急沿線ならではの阪急百貨店や、高級志向のセレクトショップもそろっているため、わざわざ梅田まで出なくても買い物には困らないだろう。

デザイン性の高い大規模マンションも多数増えているため、こだわりを持った家探しに応えてくれることも人気の理由だ。

また、阪急ならではといえば、宝塚歌劇団。西宮北口駅は阪急今津線も利用することができるが、今津線は宝塚大劇場の最寄駅である宝塚駅や宝塚南口駅まで約15分。ヅカファンにとって大変便利な街であるが、実はタカラジェンヌにとっても買い物やお茶によく利用する人気の駅。美を売り物にする彼女たちに愛されているという点でも、街の魅力がうかがえるだろう。

3位の岡本駅は、阪急神戸線のブランドを代表するともいえる駅。駅から少し離れると大きな邸宅が目立つが、駅周辺には若者や女性向けのおしゃれなお店や有名なカフェなども多い。甲南大学や甲南女子大学などの最寄駅でもあり、住むだけでなくデートなどで遊びにきても楽しい街だ。

特急が止まるため、梅田まで30分以内、神戸三宮までは10分以内という交通の良さも特徴。駅から約300mの位置にJR神戸線(東海道本線)の摂津本山駅があるため、2路線利用できるのも利便性が高い。

閑静だけじゃない 十三駅は飲食店や映画館など大阪らしい魅力も十三駅(写真/PIXTA)

十三駅(写真/PIXTA)

交通アクセスが一番良いのは、12位の十三(じゅうそう)駅だろう。阪急宝塚線や京都線とのハブ駅で、特急や快速などすべての電車が止まる。

駅周辺は、立ち飲み居酒屋がつらなるような少し猥雑な雰囲気もあり、いわゆる神戸線のイメージとは少し異なるかもしれない。しかし、小規模でも良質な映画や珍しい海外作品の上映で知られる映画館、第七藝術劇場や、大阪府で屈指の進学校として知られる大阪府立北野高校の最寄駅でもある。多少クセはあるが大阪らしい魅力があり、ハマるひとはどっぷりハマってしまう街だ。

2位の塚口駅は、住みたい街ランキングの穴場だと思うランキングでトップを獲得している。特急は止まらないが、ラッシュ時には通勤特急などが停車している。駅前の大型スーパー「塚口さんさんタウン」は、日常の買い物だけでなく公共サービスセンターや映画館も入っているため、子育てに忙しい家庭には強い味方だろう。また、庶民的な飲食店も多い点も魅力だ。

せっかく住むのなら、ブランド力のある路線に住みたいというのは当然の心理だろう。ハイソなイメージのある阪急神戸線だが、同じ沿線とはいえ、さまざまな特徴や魅力がある。イメージに先行されず、家族構成やそれぞれの趣味など、本当に自分たちにあう街を見つけるのも、家を探す楽しみのひとつだろう。

●調査概要
【調査対象駅】阪急神戸線沿線の駅
【調査対象物件】駅徒歩15分以内、広さ10~40平米以内、築年数40年以内、ワンルーム・1K・1DKの物件(定期借家を除く)
【データ算出期間】2017年11⽉1⽇~2018年1⽉31⽇
【家賃の算出⽅法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む⽉額賃料から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している

【2017年新築マンション】平均購入価格は首都圏が5452万円で過去最高、関西圏が4060万円で微減

リクルート住まいカンパニーでは、「2017年首都圏新築マンション契約者動向調査」及び「2017年関西圏新築マンション契約者動向調査」の結果を発表した。新築マンションの平均購入価格は、首都圏では上昇、関西圏では微減するものの、ローンの借入額はいずれも過去最高になる結果となった。詳しく見ていこう。【今週の住活トピック】
「2017年新築マンション契約者動向調査」を発表/リクルート住まいカンパニー
●首都圏
●関西圏平均購入価格は首都圏が5452万円で過去最高、関西圏が4060万円で微減

調査は、新築マンションの購入契約者を対象に、2017年1月~12月に集計した、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県:4768件)と関西圏(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・和歌山県・滋賀県:1160件)の結果をまとめたもの。

新築マンションの平均購入価格は、首都圏が5452万円となり、2001年の調査開始以来の最高額になった。これに対して、関西圏は4060万円で前年より34万円低下となった。首都圏と関西圏で動向に違いが出た理由は、マンション価格が高額となる都心部の占めるシェアの違いだ。

首都圏では、購入価格「6000万円以上」が30.5%となり、前年(23.2%)より大きく拡大したが、これが平均額を引き上げる要因となっている。購入した物件の所在地を見ると、「東京23区」のシェアは43.2%となり、前年(40.3%)より拡大した。「東京23区」のシェアが広がっていることと、6000万円以上の購入者が増えていることとは関係性があるだろう。

一方、関西圏では購入価格「5000万円以上」の14.2%(前年16.8%)と「3500万~4000万円未満」の23.1%(前年27.0%)の縮小が目立つ。購入した物件の所在地でも「大阪市」のシェアが35.5%となり、前年(40.2%)より縮小した。こちらも、大阪市などの高額都心部の購入者が減ったことの影響があると見てよいだろう。

【画像1】購入価格(全体/実数回答)(出典:リクルート住まいカンパニー「2017年首都圏新築マンション契約者動向調査」「2017年関西圏新築マンション契約者動向調査」)

【画像1】購入価格(全体/実数回答)(出典:リクルート住まいカンパニー「2017年首都圏新築マンション契約者動向調査」「2017年関西圏新築マンション契約者動向調査」)

では、供給サイドの状況を見てみよう。不動産経済研究所の首都圏および近畿圏の「マンション市場動向2017(年間まとめ)」によると、東京都区部の首都圏におけるシェアは44.6%で、対前年で8.5%増、大阪市部の近畿圏におけるシェアは48.5%で、対前年で15.4%増となっている。

購入物件所在地の結果を見ると、大阪市内のシェアはむしろ前年より減少しているので、供給量の増減とは必ずしも一致しないことが分かる。購入者にとって手の届きやすい価格か、魅力的なマンションかなどの影響もあるのだろう。

ローンの借入総額は首都圏・関西圏ともに2005年以降の最高額 返済は大丈夫?

さて今回の調査結果で注目したいのは、ローン借入総額の平均額だ。

首都圏が平均4568万円で2005年以降の最高額。借入額「5000万円以上」という人が前年(28.0%)より大きく増えて35.0%になった。関西圏は平均3512万円で同じく2005年以降の最高額。借入総額「4000万~5000万円未満」という人が前年(17.7%)より増えて22.1%になった。

【画像2】ローン借入総額(ローン借入者/実数回答)(出典:リクルート住まいカンパニー「2017年首都圏新築マンション契約者動向調査」「2017年関西圏新築マンション契約者動向調査」)

【画像2】ローン借入総額(ローン借入者/実数回答)(出典:リクルート住まいカンパニー「2017年首都圏新築マンション契約者動向調査」「2017年関西圏新築マンション契約者動向調査」)

超低金利が続くとはいえ、こんなに借りて、返済は大丈夫なのだろうか?

平均世帯総年収を見ると、首都圏で944万円、関西圏で776万円だ。
世帯総年収がこれだけあれば、返済負担もさほど重たくはないだろう。ただし、注意したい点がある。

既婚世帯のうちの共働き比率を見ると、首都圏で64.9%、関西圏で60.4%とかなり高い。例えば、夫だけの年収が900万円の場合も、夫の年収が500万円・妻の年収が400万円の場合も、世帯総年収は900万円になる。ただし、共働きの場合は夫婦ともに働き続けないと年収900万円を維持できない。子育てや介護などの理由でどちらかが働けなくなったとしたら、年収が一気に下がるというリスクなどにも配慮したい。

購入理由として「金利が低く買い時」が大きく減少!

最後に、購入理由を見ていこう。

首都圏・関西圏ともに、住まいの購入を思い立った理由は、「子供や家族のため、家を持ちたいと思ったから」が最多で、「現在の住居費が高くてもったいないから」、「金利が低く買い時だと思ったから」と続く。
2017年の特徴として、前年では2番目に多かった「金利が低く買い時」の理由が大幅に下がった点に注目したい。

アベノミクスによる超低金利が長く続いてきたことで、購入理由としての影響力が下がっているのだろう。代わりに上昇したのが、関西圏では「子供や家族のため」や「住居費がもったいない」であるが、首都圏では「資産を持ちたい、資産として有利」であるという点も興味深い。首都圏では、新築マンションを住まいより資産として見る傾向が高まっているのだろうか。

筆者は、「マイホームは欲しいと思ったときが買い時」と考えている。まず、マイホームで日々暮らしたいと思う「理由」があってのことと思うので、その人なりのタイミングは大きな決め手になる。加えて、購入には時間とパワーもかかるので、欲しいと思った情熱でやり抜くことも重要だからだ。さらに今なら、低金利のメリットも活かせるだろう。

だからといって、無理な借り入れをするのは禁物だ。金利が上昇したときに返済に無理はないか、いつまで共働きを続けられる見通しがあるか、ほかに大きな出費の予定はないか、などをきちんと考慮した上で、自分らしいマイホームを見つけてほしいと願う。

2018年「住みたい街ランキング」関西版発表!上位にランクインした街の特徴は?

株式会社リクルート住まいカンパニー(本社:東京都港区 代表取締役社長:淺野 健)では、関西圏(大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県)に居住している20歳~49歳の男女4600 人を対象にインターネットによるアンケート調査を実施。「みんなが選んだ住みたい街ランキング2018 関西版」を発表した。関東版と同様に、今年から調査方法を一部変更したということだが、果たして気になる順位は?
TOP3に兵庫県が2カ所ランクイン 開発が進む「梅田」にも注目

関西の「住みたい街(駅)ランキング」の第1位は4桁の票を獲得して圧倒的な強さを見せる「西宮北口」。次いで2位「梅田」、3位「神戸三宮」。TOP3に兵庫県が2カ所ランクインする結果となった。

住みたい街(駅)総合ランキングトップ10(関西全体/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

住みたい街(駅)総合ランキングトップ10(関西全体/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

住みたい街ランキング2018関西版の第1位は「西宮北口」

第1位に輝いたのは「ニシキタ」の愛称で親しまれる西宮北口。2位と419票もの差をあけ、ダントツの求心力を誇る。「住みたい街(駅) 年代別ランキング」でも20代、30代、40代のすべてで1位。世代ごとの評価に隔たりがないのが特徴。また兵庫県民のみならず大阪府民ランキングでも3位につけるなど他府県からの支持も厚い。「商業施設や交通が充実しており、行政の市民サービスもよい。実際に住んでいる人たちも住みやすいと言っている」(26歳 女性)といった回答も複数あり、実際のニシキタ居住者たちの高評価が、他都市へ伝播しているのも人気の一因なのだろう。

住みたい街(駅)年代別ランキングトップ10(関西全体/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

住みたい街(駅)年代別ランキングトップ10(関西全体/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

ニシキタ人気の理由としては、交通の利便性のよさをあげる人が多い。阪急神戸線の特急を使えば大阪の梅田と神戸三宮までともにおよそ15分で着き、宝塚へと向かう阪急今津線との乗り換えも可能なアクセスのよさは他府県民から見ても魅力。この阪急神戸線は今年から始まった「住みたい沿線ランキング」でも1位を獲得。西宮北口の人気と沿線そのものの人気が相乗効果を生んでいる。

「洗練・高級」というイメージもあるようだ。西宮北口ならではの「プチ・ハイソ感」が心惹かれるポイントといえるのではないだろうか。

住みたい沿線ランキングトップ5(関西全体/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

住みたい沿線ランキングトップ5(関西全体/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

さらに関西最大級の駅前ショッピングゾーン「阪急西宮ガーデンズ」をはじめとするバラエティに富んだ商業施設の数々と、新築マンションなどの住宅供給の多さから、住まいの選択肢が豊富であることが高いスコアの理由だと考えられる。「阪急西宮ガーデンズ」の隣には甲南大学の西宮キャンパス「CUBE西宮」をはじめ駅周辺には大学や予備校が集まり、西宮北口が20代にもニーズがある原因のひとつではないだろうか。

このように西宮北口周辺は商・住・遊の三つ巴な充実ぶりが広く知られることとなり、若いファミリー層の移住が増えたおかげで、2016年には駅北東の徒歩圏内に「西宮市立高木北小学校」が新設された。少子化が叫ばれる昨今において小学校が新設される例は極めて珍しいと、ニュース番組で報道されたほど。さらに西宮市は待機児童対策を重く見ており、2018年度は民間保育所の整備補助に約18億1300万円を計上すると発表した。「文教住宅都市」を宣言する同市の面目躍如だろう。

大規模な再開発によって、夢だった居住が現実味を帯びる「梅田」

「住みたい街ランキング2018関西版」の第2位に輝いたのは大阪の「梅田」。大阪最大の交通の要衝であり、かつ商業集積地区ゆえに「住みたい街2位」という結果を不思議に思う方がいるかもしれない。

しかしいま梅田は、かつての繁華街という概念を大きく変えようとしている。その要因が「うめきた」(梅田の北部)の新活用。

大阪市は、7月からコンペがスタートするJR大阪駅北側の再開発区域「うめきた2期」(大阪市北区)の全容を発表した。これによるとエリア内は「全面みどり化」、つまり植物を全域に行き渡らせる計画があるとのこと。「まちびらき」は2024年の夏と伝えられており、そう遠くない将来、梅田には広大で心地よい緑地が現れる。そしてきっとその風景は、これまでの梅田の心象とは大きく異なるものであるはずだ。

「うめきた2期」だけではない。いま梅田はかつてない規模の一大再開発が行われている。先行して建てられた「グランフロント大阪」や、1928年に完成し1世紀近い歴史をいだく「梅北地下道」を閉鎖して行う梅田貨物駅跡地を中心とした通称「梅田北ヤード」の工事など、梅田は緑にあふれたカルチャーシティへと変貌を遂げている過程にある。こういった潮流を受け、URをはじめ、梅田のイメージチェンジをアピールする媒体も増えた。加えてJR西日本、南海、阪急が乗り入れる「北梅田駅(仮称)」設置事業が幕を開けた。これら可視化した「梅田の変化感」が人々の胸を躍らせ、都市の成長に期待をいだくようになり、2位というよい結果になったのではないだろうか。

さらに同市の、こういったワクワクさせるムーブメントは、近隣の地域にも影響を及ぼしている。隣接する福島、中津、扇町などがこのごろは「梅田圏」として紹介される例が増え、そこで供給されるタワーマンションも梅田の名を冠した物件が少なくはない。こうして梅田と呼ばれるエリアがワイド化し、そのため「梅田に住む」「梅田で暮らす」ことが実現可能になった。梅田を選んだ理由に「利便性が良いところ。通勤、ショッピングなど困ることがない点。マイホーム購入したとしても価値を維持できそう」(35歳 女性)と、「梅田」という地名自体のブランド力を高く評価する意見もある。こういった街の声を受け、「梅田圏」は今後もますます拡張してゆくとみられる。

開港150年を迎え再び注目を集める「神戸三宮」

「住みたい街ランキング2018関西版」の第3位は「神戸三宮」。「阪神、JR、神戸市営地下鉄と、すべての交通網に近く、百貨店やスーパーも充実している」(49歳 男性)と交通・商業両面の便利さを魅力だとする回答が多かった。

ここも梅田と同じく、大規模な再開発が進行中だ。神戸市は昨年11月、JR三ノ宮駅のそばに高層ツインタワービルを建設する再整備基本計画を発表。このビルは西日本最大級のバスターミナルとしても機能し、バスによるネットワーク結節の要となる。神戸三宮を居住地に選べば、バスによって行動範囲は一気に拡大するのだ。そういった生活向上に役立つ情報のアウトプットが増えたことが第3位という人気につながったのではないか。

また、先ごろ三宮ターミナルビル内の商業施設「三宮OPA」が閉館し、建て替え工事が始まっている。さらに阪急も神戸三宮の「神戸阪急ビル東館」の着工をスタートさせた。こちらは地上29階、地下3階という、近畿地方の駅ビルでは屈指のスケールを誇るものとなる。数年後には神戸三宮のシーンはがらりと変わるだろう。

神戸三宮の強みは、港を擁するゾーンがあり、船便の入り口という役目を担う点にもある。神戸開港150周年を記念する数々のイベントによりマスコミ露出の回数が伸び、寄港・出港する豪華客船の数も増えた。海からのインバウンドの流れも次第に整い始めている。海外から見た「観光地」という側面では大阪や京都に後塵(こうじん)を拝していた感がある神戸が、いよいよ動きだした。

関西では再開発とアミューズメントが「住みたい街」を決めるポイントとなる

こうしてTOP3を振り返ってみると、関西では居住地を選択するにあたり、再開発計画やそれに伴うアミューズメント感が重要視されているのではないだろうか。大規模な再開発の構想があり、行政がそれを実施すると発表し、報道が広く伝えると、「そこに住む私」を夢想しやすくなるのかもしれない。

ならば4位にランクインしている「なんば」は、2018年に完成予定の「なんばスカイオ」や、なんば高島屋大阪店前に誕生する予定の新広場など、今年から来年にかけて話題に事欠かず、今後はいっそうのランク上昇が期待できそうだ。

「草津」一強の滋賀県と、票が分散する京都

ベスト10のなかで注目したいのが、京都を圧し10位となった滋賀県の「草津」。琵琶湖に面して自然が豊かで、かつ商業施設が拡充し、特に隣駅の「南草津」駅周辺の発展は著しい。草津市の人口も年々増加の一途をたどっている。

住みたい街(駅)居住府県別ランキングトップ10(滋賀県民/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

住みたい街(駅)居住府県別ランキングトップ10(滋賀県民/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

居住府県別ランキングにおいても1位が「草津」、2位が「南草津」と実質草津市の圧勝。滋賀県において草津は一強と呼んで大げさではない。

「通勤に便利で気候もよく、住みやすい。治安もよく、町並みもきれいですごしやすい。京都・大阪へのアクセスがよい」(48歳 男性)と、交通の利便性に対して満足度が高い。自家用車がないと暮らしに不便という印象が強い滋賀県だが、電車移動が比較的ラクな点が好評価につながっているようだ。京都・大阪へのアクセスなら県庁所在地・大津のほうが早いのでは? と思ってしまうが、大津だと県境に近すぎ、反対に滋賀県内への移動が不便になる可能性もある。そんな草津の「ちょうどよさ」が訴求力となったのかもしれない。

ひとつのエリアが強大な支持を得る滋賀県に対し、得票がばらける傾向にあるのが京都。居住府県別ランキングの1位は「桂」だが、ポイントは152と得票数はそこまで高くはない。

住みたい街(駅)居住府県別ランキングトップ10(京都府民/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

住みたい街(駅)居住府県別ランキングトップ10(京都府民/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

この結果は、京都府民が「住みたい」に挙げた場所がいかに分散しているかの証し。しかも1位となった桂は他都市の上位と違い、繁華街ではない。インバウンドの影響をさほど受けぬ、静かに時を刻む街だ。にぎわいよりも落ち着きを優先する京都府民の気質がランキングに表われている。それぞれに思い入れの深い場所が異なるため票が集中しないのだろうか。世界遺産を数多(あまた)有しながらも総合ランキングTOP10に一カ所も顔を見せないのはそのためなのかもしれない。

「穴場だと思う駅ランキング」の1位は昭和レトロな風情の「塚口」

「穴場だと思う駅ランキング」の1位に躍り出たのが「塚口」。兵庫県ではあるものの大阪「梅田」までわずか5駅。阪急神戸線でランクインしているが徒歩圏内にJR福知山線の同名駅があり、縦横のアクセスを可能にしている。さらに阪急伊丹線の始発駅。ターミナルとして申し分ない。

穴場だと思う(交通利便性や生活利便性が高いのに家賃や物件価格が割安なイメージがある)駅ランキング(関西全体/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

穴場だと思う(交通利便性や生活利便性が高いのに家賃や物件価格が割安なイメージがある)駅ランキング(関西全体/3つの限定回答)(出典:リクルート住まいカンパニー)

「程よく都会ではない感じで公園などの緑も残っているところが住みやすい」(44歳 女)と、洗練されすぎていない光景に愛着をもつという回答が複数あった。なるほど駅前は昭和ムードがいまなお横溢(おういつ)し、その気取らなさにほっとする人も多いようだ。とはいえランドマーク的存在だった「塚口さんさんタウン3番館」が昨年秋、老朽化を理由に閉館となり、跡地に商住複合型マンションの建設予定が発表された。この街もまた未来へ向けて表情を変えつつある。「穴場」の1位に選ばれたのも、街の蘇生に期待をいだく人が少なくないからではないだろうか。

それにしても、「総合ランキング」でも「穴場だと思う駅」のランキングでも、TOP3に2カ所ずつランクインさせた兵庫県の強さに驚かされる。

関西のランキングをつぶさに見てゆくと、関西人はなんらかのニュース性がある街を居住地に選ぶ傾向があるのかもしれない。これから様相を変えようとしている街が現れれば、順位はいくらでも変動するに違いない。「住みたい街(駅)ランキング関西版」は、関西のうごめきが分かる俯瞰図でもある。

●参考
・2018年の結果を見る
「みんなが選んだ住みたい街ランキング2018 関西版」(PDF)/リクルート住まいカンパニー

2017年関西圏新築マンション契約者動向、平均購入価格は4,060万円

(株)リクルート住まいカンパニーは、関西圏の新築分譲マンション契約者を対象とした調査を2003年より毎年実施しており、この度、2017年に契約した方の動向を取りまとめた。集計対象期間は2017年1月~2017年12月。集計数は計1,160件。それによると、購入した物件の所在地は「大阪市内エリア」が36%で最も多く、以下「北摂エリア」(20%)、「阪神間エリア」(14%)が続く。購入価格は「3,000~3,500万円未満」「3,500~4,000万円未満」がともに23%で、合わせて約半数。以下、「4,000~4,500万円未満」(18%)、「5,000万円以上」(14%)と続く。平均購入価格は4,060万円。2年連続で4,000万円を超えたが、2016年と比べると34万円低下した。

契約世帯の世帯主年齢は「30~34歳」が最も多く29%、以下「40代」が21%、「35~39歳」が19%。平均年齢は39.2歳で、2016年とほぼ同じ。契約世帯のライフステージは「子供あり世帯計」が42%を占め、「夫婦のみ世帯」は32%、「シングル世帯計」は13%。こちらも2016年とほぼ同じだった。

契約世帯の総年収は「400~600万円未満」が最も多く28%、次いで「600~800万円」の24%。平均は776万円で2016年とほぼ同じ。自己資金は「200万円未満」が最も多く35%。「200~400万円未満」が13%で続き、400万円未満で約半数を占める。平均は958万円で、2年連続で減少した。

住まいの購入を思い立った理由は、「子供や家族のため、家を持ちたいと思ったから」が最も多く41%。以下、「現在の住居費が高くてもったいないから」(30%)、「金利が低く買い時だと思ったから」(27%)と続く。「金利が低く買い時だと思ったから」は2016年から9ポイント減少した。

物件を検討するうえで重視した項目は「価格」が88%で最も高く、以下、「最寄り駅からの時間」(83%)、「住戸の広さ」(65%)などが続いた。

ニュース情報元:(株)リクルート住まいカンパニー

17年9月期の首都圏の賃貸住宅、更新確率の悪化が継続、タス

不動産評価Webサイト「TAS-MAP」を運営する(株)タスは、このほど「賃貸住宅市場レポート 首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版 2017年11月」を発表した。
首都圏賃貸住宅市場は、世帯数の増加数が過去1年と同程度、金融機関の融資態度が硬化していることから、着工数は過去1年の90%程度と仮定すると、2018年の東京23区の需給ギャップは緩やかに拡大すると予想。これに伴い東京23区の空室率TVI(タス空室インデックス)も2018年は悪化基調で推移すると考察している。

2017年9月期の1都3県賃貸住宅は、首都圏の更新確率の悪化が継続。また、金融機関の融資態度の効果に伴い、貸家着工数の増加に抑制がかかったことからアパート系空室率TVIの悪化幅が緩やかになってきた。

2017年9月期の関西圏・中京圏・福岡県賃貸住宅は、アパート系空室率TVIは大阪府で改善傾向、京都府と福岡県は横ばい、その他の地域では悪化傾向で推移している。マンション系空室率TVIは兵庫県、愛知県、静岡県で悪化傾向、その他の地域は横ばいで推移している。

ニュース情報元:(株)タス