防犯×ランニング!? 走りながら街を見守る「パトラン」って?【全国に広がるサードコミュニティ1】

みなさん、走るのはお好きでしょうか? スポーツジムも閉鎖が余儀なくされ、長期化するリモートワーク(テレワーク)で体がなまっている人々でも気軽に始められるランニング。実はこのランニングのついでに、地域の防犯パトロールをしてしまおうというグループが全国に増えています。連載名:全国に広がるサードコミュニティ
自宅や学校、職場でもなく、はたまた自治会や青年会など地域にもともとある団体でもない。加入も退会もしやすくて、地域のしがらみが比較的少ない「第三のコミュニティ」のありかを探ります。 運動しながら街を見守る。一石三鳥のパトロール&ランニング

通勤通学のアクセスの良さ、買い物のしやすさ、家賃の手ごろさだけではなくて、そのエリアにどんな出会いがあるか、プライベートをともに過ごすどんなコミュニティが見つかるか? が新しい場所に住む人にとって重要な選択肢になりつつあると感じます。家族・学校・職場とは別に、気のおけない仲間がいる居場所を求めている人は多いのではないでしょうか。
この連載では、家族・学校・職場を第一のコミュニティ、町内会や自治会など地域に暮らしていく際に避けては通れない古くからある団体を第二のコミュニティとすると、趣味や関心で集い、入会も退会も自由で、ゆるやかに地域活動に参加できるもう一つのコミュニティを「第三のコミュニティ(サードコミュニティ)」と捉え、紹介していきます。
第1回目は、福岡で始まり、全国に広がりつつある「パトラン」という取り組み。最近、土曜ランニングの会など、近所に住む人同士で集合して目的地を決め、仲良くランニングする同好会などがちらほらと生まれてきていますが、せっかくならランニングついでに地域の防犯・防災見回りもしてしまおう! という一石二鳥?三鳥? な活動が「パトラン(パトロールランニング)」なのです。

パトランWEBSITE(パトランHPより)

パトランWEBSITE(パトランHPより)

パトランの仕組みはシンプルで、やりたいと思い立ったら、パトランのウェブサイトを通じて会員登録するだけ会費を徴収しない代わりにパトランユニフォームを購入してもらい、それを着て走ればOKです。全国どこからでもスタートできる手軽さから、全国にパトラングループが増えています。単独でのパトランもOKです。

街中を走っていると、普段気づかないいろいろなものに目が止まります。しかし、パトランはまちのパトロールを目的としているため、交通事故の現場にでくわしたときは、警察に電話したり、救急車を呼んだり、運転手のサポートをしたりと、不測の事態にも迅速に対応しています。
もちろん、最低限、交通規範を守る、とか挨拶をする、などのルールはあるのですが、パトロールの仕方(方法)は各地の事情に合わせて自由に行われます。自治会と共同で防犯・見回りを行うグループ、電気の切れた街頭を探して自治体に報告する沖縄のグループなどさまざま。警察や行政と正式にパートナーシップを組んで活動するチームまでいるそうです。
このように、各地の工夫を参考にしたい人は会員限定のFacebookグループ「パトランJAPANグループ」でメンバーの活動を参考にしたりできるほか、ウェブサイトからダウンロードできる活動マニュアル「パトラン虎の巻」を読むこともできます。

パトランユニフォームのTシャツ。赤くて目につきやすい(画像提供/認定NPO法人改革プロジェクト)

パトランユニフォームのTシャツ。赤くて目につきやすい(画像提供/認定NPO法人改革プロジェクト)

仲間と始めた自主的な活動が話題を集め全国規模に

このパトランという取り組みをスタートしたのは、認定NPO法人改革プロジェクト代表の立花祐平さん。大学卒業後、大阪のIT企業に勤めていた立花さんは、入社3年を機に独立。Uターンで地元の福岡に戻り、アルバイトをしながら、冒険家を志していました。 
そんなある日、ふと訪れた沖縄の離島で、海岸沿いにゴミが散乱している様子を見た立花さん。もともと自然が好きだったこともあって、観光客が我関せず、な様子に違和感を覚えたそう。

「じゃあ実際、地元の福岡はどうだろう、と帰って海を見にいくと、同じようにゴミが散乱していました。漠然と、今できることからしたいなと思って友人たちとゴミ拾いをはじめました。これが現在のNPOの活動につながっています」(立花さん)

パトランを立ち上げた認定NPO法人改革プロジェクト代表の立花祐平さん(画像提供/認定NPO法人改革プロジェクト)

パトランを立ち上げた認定NPO法人改革プロジェクト代表の立花祐平さん(画像提供/認定NPO法人改革プロジェクト)

アルバイトをしながら地域の清掃活動に取り組む日々を送る中、知人の女性が自宅に帰る道で不審者による被害があり、清掃活動だけでなく防犯活動も始めてみようと思い立ったそうです。そこで、海沿いの街・宗像で見回り活動もしながら走ってみよう、と仲間と始めたのがパトランでした。
大きな転機となったのは、全国からソーシャルな取り組みを募集する住友生命の「YOUNG JAPAN ACTION」プロジェクトに応募したこと。

「もともと地元福岡の宗像という地区だけでやっていた自主的な活動だったのですが、なんとグランプリの一つに選ばれたんです。それがきっかけで多くの人にパトランを知ってもらい、全国で活動をやりたいという人たちが増えてきました」(立花さん) 

そこでSNSで「パトランJAPAN」のグループをつくり、全国の仲間が活動できるプラットフォームを準備しました。少しづつ活動の輪が広がり、今では全国38の都道府県に1,800人を超えるメンバーがいます。
「いわゆるランナーの人たちって横のつながりがとても強いです。全国のマラソン大会に出場したりして、地域が離れた人同士でもつながっている。もともと僕らはランニングは素人で始めたのですが、ランナーのコミュニティと接点ができて一気に広がったかたちですね」(立花さん)

パトラン中のゴミ拾いの様子。防犯だけでなく清掃も(画像提供/NPO法人改革プロジェクト)

パトラン中のゴミ拾いの様子。防犯だけでなく清掃も(画像提供/NPO法人改革プロジェクト)

自治会など既存の団体との温度差を埋めるには?

しかし、宗像でパトランを始めたころは地元の理解を得るのに苦労したそうです。

「地方は少なからず閉鎖的な面があるので、若者が集まって何かやると白い目で見られたり、いい迷惑だといって地元企業からメールが届いたこともありました。でも、自分たちの活動に社会的意義があると感じていたので、やはりやり続けないとだめだな、と思い3年は続けるつもりでがんばりました」(立花さん)

もともとある地域団体(自治会や町内会)=セカンドコミュニティは当然、防犯や防災に関する取り組みをしています。しかしどうしても、年配の方が多く、新しい住民や自治会に参加してない若者が入りづらいのが現状です。「地域のために何かしたい」と潜在的に考えている人が多い中、誰でも入れていつでも抜けられる、そんな気軽な活動=コミュニティがあることで地域参加の幅が広がると感じています。

「やはり平日は職場と自宅を行ったり来たりで地元に居場所がない人は多いです。また、パトランは既存の地域団体と基本的には一緒にやっていきましょうというスタンスなので、高齢者のグループと一緒にスタートしたりするチームもいます。あるメンバーが、パトランを通じて地域で活動することに抵抗がなくなった“慣れた”とおっしゃっていて、そこから町内会や自治会にも積極的に関わるように顔を出すようになったそうです」(立花さん)

全国に広がるパトランチーム。各チームごとに活動エリアや活動場所を決めて行っています(画像提供/NPO法人改革プロジェクト)

全国に広がるパトランチーム。各チームごとに活動エリアや活動場所を決めて行っています(画像提供/NPO法人改革プロジェクト)

また、既存の地域団体は基本的に、行政区画に縛られて活動しています。一方パトランチームは行政区画をまたいで活動することが多い。広域で防犯や防災意識を高めたりする団体はあまりないため、既存の町内会や自治会とうまく共存できていると立花さんは言います。

マラソン大会に参加したり、冒険イベントを開催したり。広がるパトランの可能性

パトロールしながら走っていると面白いのは、地域のいろいろな課題が見える化していくところ。冒頭でちらっと紹介した沖縄で活動するメンバー(※)は、ランニングのついでに、切れた街灯を見つけては地元の行政に連絡を入れているそうです。
「他の地域でも見つけたら行政に報告しましょうというルールを設けていますが、なかでも沖縄は一番多くて、年間5~600件の街灯切れを見つけています。自転車の不法投棄なんかも見つけます。防犯だけじゃなくいろいろな面でパトランが地域の役に立つ瞬間は多いと感じています」(立花さん)

パトラン中、電気の消えた街灯を見つけたり、不法投棄を見つけては行政に連絡をしているそう(画像提供/NPO法人改革プロジェクト)

パトラン中、電気の消えた街灯を見つけたり、不法投棄を見つけては行政に連絡をしているそう(画像提供/NPO法人改革プロジェクト)

パトランJAPANは基本的に寄付で成り立っています。大きな寄付元としては毎年開催されている大阪マラソン。他にも、マップに沿ってスタンプラリーしながら走れる「冒険型マラソン」を仕掛けたりもしています。こういう全国規模の大会で全国のチームやメンバーが交流し、より一層コミュニティの結束を高めています。

「今までにないマラソンをつくりたくて。せっかく環境や防犯をテーマにした取り組みなので、社会貢献の要素をマラソンに組み込みたい。フィールド内に、社会貢献につながるゾーンや散策できるスポットを設定しておき、ミッションをクリアすることで得点を稼いでいく。RPGゲームのような世界観をマラソンで表現しています(笑)。第一回目の今年は新型コロナウィルスの影響で開催できなかったんですが、来年度も実施する予定です。今後も仕掛けていきたいと考えています」(立花さん)

毎年、大阪マラソンに全国からパトランチームが集まる(画像提供/認定NPO法人改革プロジェクト)

毎年、大阪マラソンに全国からパトランチームが集まる(画像提供/認定NPO法人改革プロジェクト)

宗像市で開催予定だった冒険型マラソン。コロナウィルスの影響で中止となった(画像提供/認定NPO法人改革プロジェクト)

宗像市で開催予定だった冒険型マラソン。コロナウィルスの影響で中止となった(画像提供/認定NPO法人改革プロジェクト)

地域活動って、楽しくないと続かないと思いませんか? パトランの面白いところは、仲間たちと楽しく走るというのが前提になっているところ。そのついでに地域貢献を行うところがポイントです。「地域のためになにかしなきゃ」とか、「住んでいるのに何もできてない」という負い目を感じている多くの人にとって、パトランのような気軽に参加できて、気分が乗らなければ参加しなくてもいいコミュニティの存在は大きな助けになるのではないでしょうか。 
一見、仲間たちで楽しく遊んでいるようなコミュニティも、有事の際に連絡網として機能したり、日ごろからの何気ない見回り活動が役に立つ瞬間があると思います。そんなコミュニティが複数存在することで、地域の柔軟性や寛容性、災害の際の回復可能性(レジリエンス)を高めると僕は考えています。
家族や学校、職場など(=ファーストコミュニティ)でもなく、柔軟性や多世代交流の場としては停滞している既存の地域団体(=セカンドコミュニティ)ではなく、第三のコミュニティが各地に増えていくことがこれからの地域社会にとって重要なテーマだと思います。今後も全国各地のユニークな「サードコミュニティ」を取り上げていきます。どうぞお楽しみに!

※パトランチームは一定の基準を満たして設立しています。沖縄はチームではなく個人単位で活動しています。
現在のチームは全国で15チームのみとなります
詳細:パトランチーム

●取材協力
認定NPO法人改革プロジェクト
●関連サイト
パトラン

留守になりがちな大型連休中の我が家、防犯は大丈夫?

連休の中でも大型となるGWの10連休が、いよいよ目前に迫ってきた。「『今年はたっぷり旅行をしよう』とか、『普段できないことにチャレンジしよう』とか考える、日本人のなんと多いことよ」という印象だ。実際に10連休をどう過ごすのか、留守になる自宅の防犯は大丈夫かなど、大型連休ならではの注意点について考えていこう。【今週の住活トピック】
「大型連休の防犯・防災に関する意識調査」を発表/ALSOK10連休のゴールデンウィークの過ごし方は?

ALSOKの「大型連休の防犯・防災に関する意識調査」で、2019年のゴールデンウィークは何連休になるか聞いたところ、半数を超える53.0%の人が10連休と回答した。平均すると6.5連休だったという。やはり多くの人がしっかり休むようだ。

その大型連休では何日くらい留守にするのかを聞いてみると、意外にも連休中の外出の平均は2.0日間。外出しない「おこもり派」が43.0%を占めた。

連休中、何日間くらい家を留守にする予定ですか(単数回答)(出典/ALSOK「「大型連休の防犯・防災に関する意識調査」」より転載)

連休中、何日間くらい家を留守にする予定ですか(単数回答)(出典/ALSOK「「大型連休の防犯・防災に関する意識調査」」より転載)

実は、インターワイヤードが運営するネットリサーチDIMSDRIVEの「大型連休の過ごし方」の調査でも、2019年春の大型連休は「自宅でくつろいで過ごす」が37.5%(複数回答)で最多となっている。「国内旅行」は12.3%、「海外旅行」は2.7%と思ったより多くはない。とはいえ、実家に帰省したり、運動・文化活動で外出したり、買い物や外食で出かけたりと、家を留守にする機会も多いことがうかがえる。

近所も不在になりがちな10連休の留守宅の防犯は?

ALSOKの調査で、「ゴールデンウィーク中、家を留守にすることについて不安」の有無を聞いたところ、不安を感じている人が42.5%(「とても不安を感じる」11.2%+「やや不安を感じる」31.3%)もいた。

「大型連休になることで、外出するにあたって気になること」を聞くと、「玄関扉の鍵を閉めたか」(41.7%)、「全ての窓の鍵を閉めたか」(30.5%)が上位に挙がり、留守宅の空き巣に対して警戒して、扉や窓の施錠を気にしていることが分かる。

大型連休になることで、外出するにあたって気になることはありますか(複数回答)((出典/ALSOK「「大型連休の防犯・防災に関する意識調査」」より転載)

大型連休になることで、外出するにあたって気になることはありますか(複数回答)((出典/ALSOK「「大型連休の防犯・防災に関する意識調査」」より転載)

大型連休で「あれもしたいこれもしたい」と楽しみにしている人も多いが、泥棒も「留守宅が増えて稼げる」と期待しているかもしれない。

玄関や窓の施錠はもちろんのこと、留守宅だと簡単に分からないように注意を払う必要もある。最近では、SNSの「これから旅行です」といった投稿などから長期不在の情報を得て、発信時の位置情報から自宅を探り当てる泥棒もいると聞く。外出先でいかに楽しむかに頭が行きがちだが、留守宅のことも忘れずに考えておきたい。

ALSOKでは、防犯チェックリストを掲載しているので、参考にするとよいだろう。

長期連休などお出掛け前の防犯チェックリスト((出典/ALSOK「「大型連休の防犯・防災に関する意識調査」」より転載)

長期連休などお出掛け前の防犯チェックリスト((出典/ALSOK「「大型連休の防犯・防災に関する意識調査」」より転載)

大型連休の「おこもり派」にだって、注意点はある!?

ネオマーケティングが実施した、アンケートサイト「アイリサーチ」の登録モニター(25歳~49歳の東名阪に住む子どもと暮らす既婚者1200人)に対する「ゴールデンウィークと料理に関する調査」では、子育てママの悲鳴も聞こえる結果が見られた。

「あなたはゴールデンウィークが嬉しいですか」と聞いたところ、父親は66.9%が「嬉しい」と回答したのに対し、母親は45.7%しか「嬉しい」と回答しておらず、その差が目立つ。どうやら、ゴールデンウィーク中に「料理をできるだけ作りたくない」と思っている子育てママが多いようなのだ。

母親に対して「ゴールデンウィークについてあてはまるもの」を聞くと、「料理をできるだけ作りたくない」77.7%、「献立を考えるのが大変だ」76.9%、「料理を作る機会が多いので大変だ」69.5%など、料理に関わることに回答が集中した。

このことを踏まえて、大型連休の機会に、家族みんなで料理を作ったり料理休業日を設けたりといったことに、取り組んではどうだろう?

<まとめの文>
さて、自由な時間が手に入るのが大型連休だ。「やりたい」と思っていたことにチェレンジする、よい機会だろう。自分のやりたいことに熱中してほしいが、身近な人への気配りや感謝の気持ちを表すことも忘れずにいたい。

そして外出するときは、自宅の施錠など防犯に注意を払い、空き巣被害に遭わないようにしてほしい。

GW中に家を留守、約4割が「不安」

ALSOKはこのほど、20歳~69歳の男女を対象に「大型連休の防犯・防災に関する意識調査」を実施した。調査は2019年3月19日~21日、インターネットで実施。600人より回答を得た。今年のゴールデンウィークは何連休になる予定ですか?では、半数以上となる53.0%が「10連休」と回答。一方、「連休なし」との回答が21.7%で、平均すると「6.5連休」だった。

連休中、何日くらい家を留守にする予定ですか?では、平均は「2.0日間」で、「0日間」と回答した”おこもり派“は43.0%を占めた。何かしらの外出予定がある人の目的で最も多かったのは「国内旅行」と「ショッピング、買い出し」で、ともに35.4%。次いで「実家に帰省」(27.2%)、「遊園地・バーベキュー・ゴルフなど日帰りレジャー」(22.0%)、「友人と会う、デートなど」(19.4%)が続く。

ゴールデンウィーク中、家を留守にすることについての不安は、「とても不安を感じる」(11.2%)、「やや不安を感じる」(31.3%)で、約4割(42.5%)が家を留守にすることに不安を感じているようだ。

外出するにあたって気になることは、「玄関扉の鍵を閉めたか」(41.7%)、「全ての窓の鍵を閉めたか」(30.5%)と、扉や窓の施錠を気にしており、空き巣に対して警戒しているようだ。住居形態別に見ると、「玄関扉の鍵を閉めたか」については、集合住宅の3階以下に住んでいる人が最も多く47.2%。一方、集合住宅よりも窓の多い戸建て住宅に住む人は、「全ての窓の鍵を閉めたか」(41.2%)、「カーテンや雨戸・シャッターを閉めたか」(18.1%)を気にしている人が多い。

ニュース情報元:ALSOK

防犯カメラを「自宅に設置している」23.8%

ALSOK(東京都港区)はこのたび、全国の20歳から69歳までの有職男女500人を対象に「第2回 防犯カメラに関する意識調査」を行った。調査期間は2018年11月23日~25日。調査方法はインターネット。
普段の生活の中で防犯カメラを見ることがありますか?では、82.2%の人が「見ることがある」(前回(2015年調査)比-0.4%)と回答した。防犯カメラを見たことがある場所は、「スーパーやコンビニ、百貨店などの店舗内」(72.5%)、「金融機関やATM」(71.3%)といった、不特定多数の人物が出入りする屋内の場所が上位にランクインしている。

前回調査と比較すると、「繁華街」(+23.3%)、「観光地」(+17.4%)といった不特定多数の人が往来する屋外の場所、「会社の受付」(+18.1%)、「学校・幼稚園・保育園などの出入り口」(+16.8%)など、特定の人物しか入れない施設の出入り口のほか、「戸建て住宅の外」(+14.2%)でも防犯カメラを見ることが増えているようだ。

防犯カメラをもっと設置したほうが良いと思いますか?では、62.6%の人が「もっと防犯カメラを設置したほうが良い」と考えており、前回調査と比較して3.4%増加した。設置したほうが良いと思う具体的な場所は、「駅や駅周辺」(70.0%)、「駐車場」(69.0%)、「商店街」(63.6%)の順で、不特定多数の人が集まる場所が上位にランクインした。

防犯カメラが設置してあることで安心と感じるか不快と感じるかでは、「安心と感じる」は70.0%で、前回より4.6%増加。「不快と感じる」は15.0%(前回比+2.2%)だった。安心と感じる理由については、「犯罪の抑止になると思うから」(73.7%)が最も多い。一方、不快に感じる理由については、「監視されているように思えるから」(70.7%)が最も多かった。

また、自宅に防犯カメラを設置しているのは、全体の23.8%(前回比+1.8%)。このうち、集合住宅などで最初から防犯カメラが設置してあった人を除き、自分で防犯カメラを購入して設置した人は7.4%。防犯カメラを設置した理由は、「空き巣などの侵入者対策のため」(59.5%)が最も多かったものの、前回から15.5%減少した。その一方、「近所で不審者や空き巣などの事件があったため」(45.9%)は前回比+4.2%、「らくがきなどのいたずら対策のため」(32.4%)は前回比+15.8%。漠然とした不安へ備えるために防犯カメラを設置するのではなく、何かしらきっかけとなる事件があったり、明確な防犯意識をもって設置している人が増えているようだ。

ニュース情報元:ALSOK

防犯カメラを「自宅に設置している」23.8%

ALSOK(東京都港区)はこのたび、全国の20歳から69歳までの有職男女500人を対象に「第2回 防犯カメラに関する意識調査」を行った。調査期間は2018年11月23日~25日。調査方法はインターネット。
普段の生活の中で防犯カメラを見ることがありますか?では、82.2%の人が「見ることがある」(前回(2015年調査)比-0.4%)と回答した。防犯カメラを見たことがある場所は、「スーパーやコンビニ、百貨店などの店舗内」(72.5%)、「金融機関やATM」(71.3%)といった、不特定多数の人物が出入りする屋内の場所が上位にランクインしている。

前回調査と比較すると、「繁華街」(+23.3%)、「観光地」(+17.4%)といった不特定多数の人が往来する屋外の場所、「会社の受付」(+18.1%)、「学校・幼稚園・保育園などの出入り口」(+16.8%)など、特定の人物しか入れない施設の出入り口のほか、「戸建て住宅の外」(+14.2%)でも防犯カメラを見ることが増えているようだ。

防犯カメラをもっと設置したほうが良いと思いますか?では、62.6%の人が「もっと防犯カメラを設置したほうが良い」と考えており、前回調査と比較して3.4%増加した。設置したほうが良いと思う具体的な場所は、「駅や駅周辺」(70.0%)、「駐車場」(69.0%)、「商店街」(63.6%)の順で、不特定多数の人が集まる場所が上位にランクインした。

防犯カメラが設置してあることで安心と感じるか不快と感じるかでは、「安心と感じる」は70.0%で、前回より4.6%増加。「不快と感じる」は15.0%(前回比+2.2%)だった。安心と感じる理由については、「犯罪の抑止になると思うから」(73.7%)が最も多い。一方、不快に感じる理由については、「監視されているように思えるから」(70.7%)が最も多かった。

また、自宅に防犯カメラを設置しているのは、全体の23.8%(前回比+1.8%)。このうち、集合住宅などで最初から防犯カメラが設置してあった人を除き、自分で防犯カメラを購入して設置した人は7.4%。防犯カメラを設置した理由は、「空き巣などの侵入者対策のため」(59.5%)が最も多かったものの、前回から15.5%減少した。その一方、「近所で不審者や空き巣などの事件があったため」(45.9%)は前回比+4.2%、「らくがきなどのいたずら対策のため」(32.4%)は前回比+15.8%。漠然とした不安へ備えるために防犯カメラを設置するのではなく、何かしらきっかけとなる事件があったり、明確な防犯意識をもって設置している人が増えているようだ。

ニュース情報元:ALSOK

日本人の不安、トップは「老後の生活や年金」、セコム調べ

セコム(株)は、11月17日~19日、20代以上の男女(20-29歳、30-39歳、40-49歳、50-59歳、60歳以上/各50名の計500名)を対象に、「日本人の不安に関する意識調査」を実施した。
この調査は、高齢化や核家族化などの社会構造の変化、凶悪犯罪の増加や多様化といった世相、ゲリラ豪雨や地震など災害多発化を背景に、日本人がどのようなことに不安を抱き、対策を行っているのか調査すべく、2012年より経年で実施しているもの。今回6回目。

それによると、最近、何かに不安を感じていますか?では、「感じている(27.6%)」、「どちらかといえば感じている(45.4%)」と、73.0%が不安を感じていることがわかった。2012年の調査以来、6年連続で7割以上が最近不安を感じていると回答している。性年代別でみてみると、男性20代(86.0%)と女性30代(86.0%)が、より不安を感じている傾向。

不安を感じていることは何ですか?では、1位「老後の生活や年金(69.6%)」、2位「健康(66.3%)」、3位「地震(39.5%)」だった。また、今後、治安悪化や犯罪増加の可能性があると思いますか?という問いに、「そのように思う(17.6%)」、「どちらかといえばそのように思う(62.2%)」と、全体で79.8%が、治安悪化や犯罪増加を懸念していることがわかった。

防犯対策の有無では、72.2%が「防犯対策をしていない」と回答。性年代別にみると、男性40代74.0%(昨年62.0%)、男性60代以上76.0%(昨年66.0%)、女性30代68.0%(昨年58.0%)、女性60代以上74.0%(昨年62.0%)が、昨年と比べ防災対策をしていない割合が10ポイント以上増加している。

ニュース情報元:セコム(株)

一人住まいの引越し、近隣への挨拶は不要が7割超!なぜ?

引越しの挨拶は「必要ない」という回答が7割超に達したという調査結果を、FJネクストが発表した。調査対象は、首都圏のワンルームに単身入居している20代・30代の社会人。彼らはなぜ、挨拶は不要と考えているのだろう?【今週の住活トピック】
「『ひとり住まいの安心・安全意識』アンケート」結果を発表/FJネクスト引越しの挨拶、不要は約7割、していないは約8割

引越しの挨拶は必要かどうかを聞いたところ、「必要」は26.3%、「必要ない」は73.8%という回答だった。男女別や20代・30代別に見ても、それほど大きな開きは見られなかった。

では実際に、今の住まいに入居したときに引越しの挨拶をしたかどうか聞いたところ、「した」は21.8%、「していない」は78.3%という回答となり、挨拶していない割合は8割近くにまで達した。引越しの挨拶は減少傾向にあると思ってはいたが、これほどまで少ないとは驚きだ。

実際に挨拶した人に、挨拶をした部屋を聞いたところ、「隣の部屋」(86.2%)が最多で、次いで「下の部屋」(35.6%)となった。部屋が何階か、ワンフロアはどんな部屋配置かなどによって、挨拶する部屋も変わるだろうが、興味深いのは男女別で違いが見られたことだ。男性のほうが「隣の部屋」を重視するのに対し、女性のほうが「下の部屋」を重視する傾向がうかがえる。女性は、階下に伝わる生活音のトラブルを未然に防ぎたいということだろう。

【画像1】Q.現在の住まいに入居されたとき、引越しの挨拶はしましたか(出典/FJネクスト「『ひとり住まいの安心・安全意識』アンケート)より転載)

【画像1】Q.現在の住まいに入居されたとき、引越しの挨拶はしましたか(出典/FJネクスト「『ひとり住まいの安心・安全意識』アンケート)より転載)

挨拶しないのは、防犯のため?

この調査では、引越しの挨拶を必要・不必要とする理由をフリーコメントで聞いている。
引越しの挨拶を「必要」とする理由としては、マナーや礼儀のほかに、助け合いやトラブル予防といった声が多かったという。一方、「必要ない」とする理由は、男女で違いがあった。男性がプライバシー重視、他人に干渉されたくないといった声が多いのに対して、女性は犯罪やトラブルから身を守るという声が多かったという。

女性が防犯を重視する傾向は、ほかの調査項目でも見られた。
部屋を決める際に、「家賃」と「セキュリティー」のどちらを重視するかを聞いたところ、男性のほうが「家賃重視派」(79.5%)が多くなり、女性のほうが「セキュリティー重視派」(38.5%)が多くなる傾向があった。

【画像2】Q.お部屋選びで、部屋仕様や立地条件が同等な場合、あなたはセキュリティーと家賃のどちらを重視しますか(出典/FJネクスト「『ひとり住まいの安心・安全意識』アンケート)より転載)

【画像2】Q.お部屋選びで、部屋仕様や立地条件が同等な場合、あなたはセキュリティーと家賃のどちらを重視しますか(出典/FJネクスト「『ひとり住まいの安心・安全意識』アンケート)より転載)

また、欠かせないセキュリティー設備として評価が高かった、“セキュリティー三種の神器”ともいえるものは「モニター付インターホン」「ドアチェーン」「オートロック」だった。いずれも男性より女性のニーズが高いのだが、特に男女差が大きかったのは「ドアチェーン」だ。室内に押し入られる不安が、女性で特に強いということだろう。

本当に挨拶しないほうが、防犯に役立つ?

「引越しの挨拶」は、単に引越しの際の話にとどまらず、以降の近所づきあいの入り口となるものだ。つまり、挨拶をしない根底には、近所づきあいをしたくないという気持ちがあるのだろう。一人暮らしの男性が挨拶不要とする理由として挙げたのは、まさしくこれだ。

一方、一人暮らしの女性は、一人で暮らすからこその強い不安も加わって、近所づきあいを遠ざけている。引越しの挨拶を不必要とする理由として、具体的に次のようなコメントが紹介されている。
「女性なので一人で住んでいることを知られたくない」
「以前、挨拶した人にしつこくされたので」
「どんな人が住んでいるか分からないので怖い」

「女性の一人暮らしであることを知られたくない」という気持ちはよく分かる。だからといって、近所づきあいを遠ざけるのが防犯に役立つといえるのだろうか?

犯罪者への調査によると、侵入者が犯行をあきらめる最大の要素は「声をかけられた」だ(都市防犯研究センターのサイトより)。セキュリティーシステムや防犯カメラよりも、人の目のほうを気にする犯罪者は多い。近所付き合いが防犯効果につながると言われる由縁だ。

どんな人が住んでいるか分からないままで暮らすより、分かっていたほうが、トラブルに気をつけたり、何かあったときに助けを求めたりできるという考え方もあるだろう。

また、近隣に不快な思いをさせられた場合は、管理会社に相談して適切な対処を求めるのがよい。放置せずにきちんと対処してくれる管理会社かどうかも、住まい選びには重要なカギになる。

実は一戸建ての場合、侵入を防ぐために周囲に高い塀をめぐらすと、かえって敷地内の犯行を容易にする可能性があると言われている。敷地や周辺環境との関係性を把握して、適切な外構を設計するというのが防犯設計上のポイントになる。近所づきあいも同じようなことが言えるのではないか。

部屋を決める際「家賃重視派」は約7割、FJネクスト調べ

(株)FJネクスト(東京都新宿区)は、首都圏の独身ワンルーム単身入居者400人を対象に、防犯(セキュリティー)、防災など、“安心・安全”に対する意識をテーマにアンケートを実施した。調査期間は2017年10月13日~15日。調査方法はインターネット。
部屋を決める際に、家賃とセキュリティーのどちらを重視しますか?では、全体では「どちらかといえば家賃重視」が約半数の46.3%でトップ。「家賃重視」24.3%と合わせて“家賃重視派”は約7割(70.6%)を占めた。男女別では、男性は“家賃重視派”が約8割(79.5%)を占めているのに対し、女性は約6割(61.5%)と低く、男性よりも女性の方が“セキュリティー重視派”が多い傾向。

また、ひとり住まいの部屋に欠かせないセキュリティー設備のトップ3は、「モニター付きインターホン」(55.5%)、「ドアチェーン」(47.3%)、「オートロック」(46.5%)の順。4位は「ドアスコープ」で、“訪問者の顔”を確認できる設備が上位にランクインしている。

あなたは防犯グッズを持っていますか?では、全体では「持っていない」が86.0%を占め、所持率は低いことがわかった。持っているものとしては「防犯ブザー」(10.3%)や「笛」(3.5%)で、購入しやすいものでも所持率はわずかだった。男女別でも、男女共に「持っていない」は86.0%だった。

防災対策として行っていることは何ですか?では、「飲料水の備蓄」(34.0%)、「食料品の備蓄」(29.8%)が上位で、被災した時には“水”と“食べ物”が大事と考えている。避難時に必要な「非常用持ち出し袋の用意」は、大きな災害が発生するたびに重要性が指摘されるが、実行者は15.3%とわずか。また、「家具などの転倒防止」(9.3%)も低い数字だった。

ニュース情報元:(株)FJネクスト