同性カップル調査[3] 「周りの理解が得られたら…」LGBT当事者が住まい探しや日常生活に望むこと

同性カップル調査第3回は、同性カップルにとってうれしいサービスや、住みたい場所などをとりあげます。また、彼ら彼女らにとって、住まい探しや日常生活のなかで「こうあってほしい」ことはどんなことなのかを具体的に聞いてみました。
同性カップル調査第1回:同居してよかったこと・同居のストレス
同性カップル調査第2回:家探しの実態

あったらいいなと思う対応やサービスは、「公的なパートナー制度」「理解や認知」など

第3回では、家探しをするにあたり、あったらいいなと思う対応やサービスを聞いてみました。

1位は「同性での婚姻制度や、公的に認められたパートナーシップ制度」(30.8%)。僅差で「入居者がLGBTに対して認知・理解が浸透した集合住宅や街」(28.3%)、「LGBTに対して認知・理解が浸透した不動産会社」(27.5%)、「万一のときに同性パートナーに物件を相続できる法制度」(26.9%)と続きます。

「特にない」も4分の1ほどいたが、全体的にはスムーズな部屋探しや暮らしができる制度やサービスに対して、あったらよいと回答する人が多く、相対的に、「LGBTに対してのみ提供される特別なサービス」などは低い数値となった(出典/SUUMOジャーナル編集部)

「特にない」も4分の1ほどいたが、全体的にはスムーズな部屋探しや暮らしができる制度やサービスに対して、あったらよいと回答する人が多く、相対的に、「LGBTに対してのみ提供される特別なサービス」などは低い数値となった(出典/SUUMOジャーナル編集部)

女性同士のカップルで、男性同士カップルとの差が大きかった項目としては、「同性パートナーとペアで組める住宅ローン」(32.8%)、「同性での婚姻制度や、公的に認められたパートナーシップ制度」(35.8%)、「万一のときに同性パートナーに物件を相続できる法制度」(32.1%)などで、制度面での希望が目立ちます。
一方、男性同士のカップルで、上位項目、かつ女性同士カップルより数値が高い項目は「入居者がLGBTに対して認知・理解が浸透した集合住宅や街」(29.5%)、「特にない」(28.2%)、「LGBTであることを理由に入居を断らないと積極的に表明した物件」(24.2%)などがありました。

下位項目ではあるものの、「LGBTが入居条件(入居者がLGBT当事者の)集合住宅や住宅地」に関しては、女性同士カップルより男性カップル同士の方が、8.7ポイント高い結果となりました。第2回で紹介したように、男性同士カップルの方が家探しに対して「非常に苦労した」を選択する人が多かったことからも、男性同士の家探しが難しい現状が垣間見えます。

みなさんの声を集めてみました。
【制度や仕組みに関して】
・パートナーであることを公的に証明してもらうことがうれしい(34歳・女性・バイセクシュアル)
・LGBT専用の住宅などがあるといいなと思う(57歳・ゲイ)
・フリーペーパーなどの情報紙があったら良い(35歳・女性・バイセクシュアル)
・LGBTの当事者であることを明かさなくても、さまざまな詮索をされることなく、自然な対応で同性同士のルームシェア物件を探せるような窓口や不動産、物件サイトが増えるといいなと感じています(26歳・レズビアン)
・ほとんど全てにおいて法律上異性パートナーと同じ扱いが受けられれば(54歳・ゲイ)
・共同でローンを組めたら、将来に不安のない住環境になれそう(38歳・女性・バイセクシュアル)
・同性婚をしても保険年金の扶養などは認められていないため、共働きをせざるをえなくなる。そういう点も異性婚と同様に扱ってほしい(44歳・女性・バイセクシュアル)

【周りの意識に関して】
・周りの理解が得られたら良いと思う。自分は親にも友達にも恵まれたので変に思われたことはないが、理解が得られないことで辛い思いをしている人がいるなら、不動産でも役場でも、自然に生活できるようにしてほしい(30歳・女性・バイセクシュアル)
・特別に何かをしてもらうより、広く理解してもらいたい。「特別ではなく少し違うだけ」くらいに、すんなりと受け入れてくれるようになったらうれしい(38歳・女性・バイセクシュアル)
・そっとしてほしい(49歳・ゲイ)
・理解のある大家が多くなってほしい(44歳・男性・バイセクシュアル)
・入居者の理解(レインボーマーク掲示)(46歳・ゲイ)
・とにかく普通に接してほしい(41歳・男性・バイセクシュアル)

渋谷区に住みたい理由は「公的なサポートが受けられそう」「周りの理解を得られそう」など

渋谷区のような、LGBTに対して公的なサービスを提供する行政区に住んでみたいかについては、「条件が合うなら住みたい」(24.5%)、「多少、条件に合わなくても積極的に住みたい(13.5%)」を合わせると、4割近くが「住みたい」と回答しました。

男性は「多少、条件に合わなくても積極的に住みたい」人が多い(出典/SUUMOジャーナル編集部)

男性は「多少、条件に合わなくても積極的に住みたい」人が多い(出典/SUUMOジャーナル編集部)

特に、男性同士カップルの場合、「多少、条件に合わなくても積極的に住みたい」という回答が、女性同士カップルよりも多かったです。
住みたい理由としては、「公的なサポートが受けられそう(32歳・レズビアン)」「周りの理解を得られそう(35歳・女性・バイセクシュアル)」「新しい家でも簡単に契約できそう(28歳・女性・バイセクシュアル)」「結婚は日本の法律ではできないので、せめて病院の面会など、公的な場面での家族に準じた権利を認めてほしいと思っている(45歳・ゲイ)」「老後や相続のことで法的に認められたい(56歳・ゲイ)」などがありました。

住みたい街は「渋谷」のほか「新宿」や「中野」など

具体的に住みたい街を自由記述で回答してもらったところ、「特にない」も多かったのですが、「渋谷」「渋谷区」をはじめ、札幌市や世田谷区、三重県伊賀市、沖縄県那覇市などさまざまな地名があがりました。
※以下、( )内の地名は現在お住まいの都道府県

・「渋谷区」区で認可されてるから(49歳・男性・バイセクシュアル・東京都)
・「渋谷・新宿」同じ悩みを抱えている仲間がたくさんいるから(41歳・女性・バイセクシュアル・埼玉県)
・「新宿」色々なセクシャリティを抱えた者たちが集う街だし、大都会だから(37歳・女性・バイセクシュアル・愛知県)
・「中野」ゲイが多いから(39歳・ゲイ・神奈川県)
・「東京都。新宿区や世田谷区など」やはり、LGBTの人口が多く、互いの親交が図れるから(49歳・ゲイ・三重県)
・「世田谷区」友人も何人かいて理解がある人がいることと、先日ドラマ「隣の家族は青く見える」内で、パートナーシップ申請をしていたこと(45歳・ゲイ・東京都)
・「札幌市」性的少数者に対する街頭運動が行われたから(33歳・女性・バイセクシュアル・和歌山県)

LGBTに特化したサービスに関しては、同性パートナーとペアで組める住宅ローンや公的パートナーシップ制度、同性パートナーでも相続ができる法制度など、制度面の充実を望むのはもちろん、LGBTに対する認知や理解を求める人が多いようです。住みたい場所としてはやはり渋谷区という回答が目立ちましたが、新宿や中野、世田谷など、さまざまな地名が挙がりました。大きく「東京」という人も多く、地方在住者にとっては東京が意味のある場所になっているのかもしれません。

今回、同性カップルの住まいや暮らしのニーズを調査してみると、部屋の探しにくさの解消や、2人で住む住まいの購入に対しての制度の拡充への期待の声が目に付きました。
誰もが自由に、住まいを選べる世の中になるよう、期待していきたいですね。

●調査概要
・[同性カップル調査]より
・調査期間:2018年3月26日~30日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:LGBTに該当し、かつ同性のパートナーがいたことがある18歳~59歳の全国の男女
・有効回答数: 364名(うち、男性カップル227名・女性カップル137名)

同性カップル調査[2] 家探しをする際、不動産会社にカミングアウトをする人は約3割

同性カップル調査第2回は、家探しの実態を紹介します。第1回目は「同居してよかったこと・同居のストレス」について紹介しました。今回は、家を探す際に重視した条件や、家探しの契約段階などでカミングアウトをしたのか、LGBTならではの苦労はあったのかなど、経験者に実際のところを聞いてみました。

(※)L)レズビアン:女性同性愛者 G)ゲイ:男性同性愛者  B)バイセクシュアル:両性愛者 T)トランスジェンダー:生まれたときの身体の性と、自認する心の性が不一致な人たち
同居を始めるにあたり、約半数が新たに家を探している

付き合いはじめ、そろそろ同居を始めようとなったとき、住まいはどうしているのでしょうか。
調査結果を見ると、新たに家探しをした人は、賃貸(42.3%)、購入(12.6%)を合わせると半数を超え(54.9%)ました。家探しはせず、どちらかが住んでいた家で同居を始めた人は賃貸(36.0%)、購入(9.0%)を合わせると45.0 %という結果でした。

男性同士のカップルでは、賃貸物件を探した割合は女性同士のカップルより少ないが、購入物件で探した割合は女性カップルを上回った(出典/SUUMOジャーナル編集部)

男性同士のカップルでは、賃貸物件を探した割合は女性同士のカップルより少ないが、購入物件で探した割合は女性カップルを上回った(出典/SUUMOジャーナル編集部)

新たに家探しをした(賃貸)のは女性同士のカップルのほうが多く、どちらかの家で同居をはじめたのは男性同士のカップルのほうが多いことがわかります。

それぞれの理由やきっかけは、
【新たに家探しをした(賃貸)】
・私がワンルームに住んでおり、パートナーは実家に住んでいたので、2人で住める広めの部屋を探した(35歳・レズビアン)
・2人で一緒の家に住んで生活がしたかった。より一緒の時間を過ごしたかった(28歳・女性・バイセクシュアル)
【新たに家探しをした(購入)】
・パートナーと同居できる部屋を探したが物件が少なく、結局、パートナーが新居を建て、そこに一緒に住むことになった(53歳・ゲイ)
・当初は私の部屋で同居していたが、2人で生活するには狭い(51歳・ゲイ)
【どちらかの家で同居を始めた】
・二人の関係を大家さんに説明するのが面倒だった(54歳・女性・バイセクシュアル)
・家さがしが面倒だった(53歳・男性・バイセクシュアル)
などでした。

家探しの条件は「家賃」「通勤・通学時間」「間取り」などが上位に

次に、新たに家を探す際(賃貸)に重視した条件を聞いてみました。
1位は「家賃」(45.7%)で、「通勤・通学時間」(36.2%)、「立地・周辺環境」(36.2%)、「間取り」(35.1%)、「二人入居可」(31.9%)が続きます。「LGBTフレンドリーな物件である」は約10人に1人が選択していました。

男女で差がある項目上位は家賃、セキュリティ、構造(耐震性、耐火性など)(出典/SUUMOジャーナル編集部)

男女で差がある項目上位は家賃、セキュリティ、構造(耐震性、耐火性など)(出典/SUUMOジャーナル編集部)

女性同士のカップルでは「家賃」のほかに「セキュリティ」(39.0%)も重視しており、男性同士のカップルと22ポイント違いがありました。また、「構造(耐震性、耐火性など)」(24.4%)や「家賃」(53.7%)、「築年数」(29.3%)も女性同士カップルの方のほうが気にする傾向があるようです。

一方、男性同士カップルが女性同士カップルより気にする項目は「初期費用(敷金・礼金・仲介手数料など)」(32.1%)で、12.6ポイント差をつけました。「LGBTフレンドリーな物件である」(13.2%)も、8.3ポイント高い結果に。男性2名だと関係性や同居の理由などの説明を求められることも多いようで、LGBTフレンドリーな物件から部屋探しをできることは、説明のハードルが下がるメリットがあります。続いて「通勤・通学時間」(39.6%)も女性同士のカップルより7.9ポイント高い結果となりました。

「カミングアウトする必要がなかったのでしなかった」は、女性同士カップルは52.0%、男性同士カップルは41.7%

家探しや賃貸、購入、ローン契約などにあたり、自身のセクシュアリティやパートナーとの関係性を不動産会社などにカミングアウトしたかについては、「カミングアウトする必要がなかったのでしなかった」(45.9%)がトップでしたが、「自分から積極的にカミングアウトした」という方が25.4%という結果でした。

男性同士のカップルのほうがカミングアウト率は高いのは、部屋探し、契約の段階でそうしたほうがスムーズだったからか(出典/SUUMOジャーナル編集部)

男性同士のカップルのほうがカミングアウト率は高いのは、部屋探し、契約の段階でそうしたほうがスムーズだったからか(出典/SUUMOジャーナル編集部)

セクシュアリティ別に見ると、「カミングアウトする必要がなかったのでしなかった」は、女性同士カップルのほうが10.3ポイント高い結果に。
理由としては、女性は「女性2人でのシェアハウスですがいいですかと聞いたらOKだったので、特に話す必要がなかった(44歳・女性・バイセクシュアル)」といった声が多く見られました。一方、男性は「同性パートナーだというと物件を探してもらえなくなると思った(53歳・ゲイ)「カミングアウトすることが怖かった(52歳・ゲイ)」など、カミングアウトしたあとの反応に対してネガティブなイメージを抱いている人が多いように感じました。

「自分から積極的にカミングアウトした」は、男性同士カップルが2.4ポイント上まわりました。
理由としては、「自分から打ち明けることで、その後のやり取りにおいて信頼をもってもらうため(25歳・ゲイ)」「カミングアウトしたほうが、あとから露呈してトラブルになるより得策だと感じた(50歳・男性・バイセクシュアル)」など。

家探しで苦労した人は4割。男性同士カップルのほうが苦労した人が多い

家探しの苦労については、「あまり苦労していない」「まったく苦労していない」を合わせると半数を超えましたが、「やや苦労した」「非常に苦労した」も、全体の4割で、苦労した人も多いことが分かります。

男性同士カップルは部屋探しに苦労したと回答した人が約半数に上る(出典/SUUMOジャーナル編集部)

男性同士カップルは部屋探しに苦労したと回答した人が約半数に上る(出典/SUUMOジャーナル編集部)

細かくみていくと、男性同士カップルのほうが「非常に苦労した」の比率が14.2ポイント高く、「まったく苦労していない」は女性同士カップルのほうが11.2ポイント高い結果となりました。

それぞれのコメントは以下のとおり。
【やや苦労した】
・「ええっ」って顔をされた(58歳・ゲイ)
・女性同士の入居に不信がられてしまった(33歳・女性・バイセクシュアル)
【非常に苦労した】
・断られた(29歳・ゲイ)
・同性同士の同居に対して、不動産会社の人たちから偏見の目で見られた(53歳・ゲイ)
「あまり苦労していない」
・友達同士のふりをした。お互いに同居したほうが安くすむからと言った(38歳・女性・バイセクシュアル)
・LGBTへの配慮がある行政区に相談し、 円滑に住居を見つけられた(36歳・ゲイ)
「まったく苦労していない」
・購入なので身元調査はされなかった(52歳・ゲイ)
・パートナーとは歳が離れていたので、見た目で何とでもごまかせた。聞かれたときは親戚や姪などと答えていた(35歳・レズビアン)

今回は、同居を初める際の部屋探しについて紹介しました。賃貸物件への入居の際、事前に大家さんや管理会社の審査がありますが、貸す側としては同性同士での入居の場合には、その理由や関係性を把握しておきたいと思うのは当然です。しかし、男性同士カップル・女性同士カップルにとっては、それを伝えることは自分のセクシュアリティをカミングアウトするということ。大家さんや管理会社、仲介会社の担当者に理解があるかどうか不安に思うことでしょう。

LGBTフレンドリーであることを表明している人を「LGBTアライ」と呼ぶそうですが、大家さんや不動産会社さんから、LGBTアライであることを表明してみると、そんな”すれ違い”も徐々に解消できるかもしれませんね。

●調査概要
・[同性カップル調査]より
・調査期間:2018年3月26日~30日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:LGBTに該当し、かつ同性のパートナーがいたことがある18歳~59歳の全国の男女
・有効回答数:364名(うち、男性カップル227名・女性カップル137名)

同性カップル調査[1] 同居してよかったこと、同居のストレスは?

SUUMOジャーナルでは、以前に「同棲カップル」の住まい調査を行いましたが、男性同士・女性同士などの「同性」のカップルの住まいや暮らしはどんな感じなのでしょうか? 最近はLGBT(※)向けの住まい探しサービスなども少しずつ充実してきています。そこで今回は、同性のパートナーがいる方・いたことがある方を対象に調査を行い、住まい探しや暮らし方についてまとめてみました。

(※)L)レズビアン:女性同性愛者 G)ゲイ:男性同性愛者  B)バイセクシュアル:両性愛者 T)トランスジェンダー:生まれたときの身体の性と、自認する心の性が不一致な人たち
同居してよかったことNO.1は「気持ちが安らぐ場所ができた」こと

今回の調査では、LGBTに該当する方、かつ同性のパートナーとお付き合いしたことがある方にご回答いただきました。

はじめに、同居経験について聞いたところ、「現在同居している」(22.8%)、「現在同居していないが、過去に同居したことがある」(38.2%)を合わせると約6割(61.0%)で、5人に3人が同居を経験したことがあることが分かりました。

今までに同居したことがない人は全体の約4割(出典/SUUMOジャーナル編集部)

今までに同居したことがない人は全体の約4割(出典/SUUMOジャーナル編集部)

一方で、同居したことがない人の中では、「同居しようと思ったことがない」(64.1%)人もいますが、「同居しようと思ったができなかった」人は35.9%で、何らかの理由により同居に踏み切れない人が一定数いることが分かります。

3人に1人の割合で「同居しようと思ったができなかった」と回答(出典/SUUMOジャーナル編集部)

3人に1人の割合で「同居しようと思ったができなかった」と回答(出典/SUUMOジャーナル編集部)

同居経験のある人に、同居してよかったことを聞いたところ、一番多かったのは「気持ちが安らぐ場所ができた」(52.7%)という項目。続いて「互いの価値観を知ることができた」(49.1%)で、全体として安らぐ気持ちや価値観の共有などが支持されました。

セクシュアリティ別に見ると、女性同士のカップルは、「一緒に過ごせる時間が増えた」(53.6%)で11.6ポイント、「相手の新たな一面が見えた」(48.8%)で約9.0ポイント、それぞれ男性同士のカップルより高い結果に。レズビアンカップルは精神的な面での充実を感じる人が多いようです。
一方、男性同士のカップルは「家事が楽になった」で7.6ポイント、「家賃や生活費が節約できた」で6.9ポイント、それぞれ女性同士のカップルより高く、ゲイカップルは精神的充実よりもより現実的なメリットを感じることが多いのかもしれません。

全体では「気持ちが安らぐ場所ができた」の支持率が高い。男性カップルは家賃や家事の分担などにも同居のメリットを感じている様子(出典/SUUMOジャーナル編集部)

全体では「気持ちが安らぐ場所ができた」の支持率が高い。男性カップルは家賃や家事の分担などにも同居のメリットを感じている様子(出典/SUUMOジャーナル編集部)

よかったことに関するコメントは、
・生活を共にしている充実感がある。家事を分担できる。お互い病気のときに心強い(53歳・ゲイ)
・自分がマイノリティーであることを忘れられる(31歳・ゲイ)
・家事と家賃がすごく楽になった(44歳・男性・バイセクシュアル)
・心が安らぐ性的関係をもてた(38歳・レズビアン)
・同性だからこその悩みや愚痴を打ち明けることができた。また、周囲から何も思われず同棲することができる。恋人としても友達としても大切であることを再認識できた(25歳・女性・バイセクシュアル)
・幸せな気分を味わえた(37歳・女性・バイセクシュアル)
などがありました。

ストレスに思うことは「一人で過ごす時間が減った」こと

同居してみてのストレスは、トップが「一人で過ごす時間が減った」(23.4%)。そして「友人との付き合い方について」(23.0%)、「金銭感覚が合わない」(17.6%)と続きます。

セクシュアリティ別に見ると、男性同士のカップルは「金銭感覚が合わない」「食事の好みや料理の味付けが合わない」「性格が合わない」が女性同士のカップルよりもポイントが高め。一方、女性同士のカップルは「掃除の頻度・方法が合わない」という項目が男性同士のカップルより6.8ポイントも高い結果に。

全体的にゲイカップルのほうがレズビアンカップルより高い項目が多く、同居にストレスを感じることが多いようだ。「ストレスを感じたことがない」人も22.1%(出典/SUUMOジャーナル編集部)

全体的にゲイカップルのほうがレズビアンカップルより高い項目が多く、同居にストレスを感じることが多いようだ。「ストレスを感じたことがない」人も22.1%(出典/SUUMOジャーナル編集部)

ストレスに関するコメントは、
・トイレのドアを閉めずに用を足す(31歳・ゲイ)
・味の好き嫌いで、つくった料理に対して喧嘩がしばしば起こるのは残念(25歳・ゲイ)
・光熱費の無駄遣いなどが多いとストレスになる。あと思いやりのない言動など(44歳・男性・バイセクシュアル)
・洗い物の仕方が違う。相手がおおざっぱ(54歳・女性・バイセクシュアル)
・相手が掃除しなくてもあまり気にしない性格だから、掃除するのが気まずい。自分がやりたいだけ掃除できないとストレスがたまります(28歳・女性・バイセクシュアル)
などがありました。

同居できなかった理由は「お金がなかった」「世間の目が気になる」など

同居したことがない人に、どんな理由で同居しなかったのかを聞いてみました。

【同居しようと思ったことがない】
・世間の目があるから(29歳・ゲイ)
・今年から社会人として生活を始めるため、お互いに資金がない(22歳・ゲイ)
・交際はしたいけど生活はしたくない(52歳・男性・バイセクシュアル)
・自分自身に同居している子どもが居るので(56歳・女性・レズビアン)

【同居しようと思ったができなかった】
・賃貸契約の書類上の問題(32歳・ゲイ)
・世間から変な目で見られるのが嫌だから(31歳・女性・バイセクシュアル)
・当時はまだお互いに学生で金銭的にも不安があり、互いの家族にもカミングアウトできなかった(26歳・女性・バイセクシュアル)
・経済的に厳しかった(41歳・女性・バイセクシュアル)

世間の目を気にする人、経済的な理由の2つが目立ちました。また、「交際はしたいが一緒に生活はしたくない」という人が男性に多かったのが印象的でした。

今回の調査で、同居経験がある人は6割を超えました。同居によって気持ちが安らいだり、充実感や幸福感が得られたりする人も多いようです。
詳細を見ていくと、男性同士のカップルが家賃や家事の分担などにも同居のメリットを感じていたり、女性同士のカップルのほうが掃除の仕方でストレスを感じることが多いなど、男性同士、女性同士のカップルで違いがある結果となりました。

一方で、同居したい気持ちはあるけれど、「世間の目が気になる」「賃貸契約の書類上の問題」など、LGBTに対する偏見や、受け入れ体制がまだ整っていないことによって思いきれないという声もありました。誰でも、住みたい場所で自由に住まいが選べる、そんな世の中になってほしいと思います。

●調査概要
・[同性カップル調査]より
・調査期間:2018年3月26日~30日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:LGBTに該当し、かつ同性のパートナーがいたことがある18歳~59歳の全国の男女
・有効回答数:364名(うち、男性同士カップル227名・女性同士カップル137名)

共働きママに聞いた!家を買うとき、子育て面で重視したことは? マイホーム購入調査[3]

子育て世代にとって、マイホームの購入の際に悩むポイントはたくさんあります。今回は、共働き子育てママに購入のタイミングをはじめ、購入の際に重視したこと、住んでから分かった意外とよかったことなどをヒアリングしました。これからマイホーム購入を考えている子育て世代には要チェックな内容です。
子育て世代がチェックするポイントは、「教育施設までの距離」や「周辺の治安」が上位

子育て世代が土地や購入物件を探すときに「子育て」に関することで重視したことはどんなことでしょうか。
1位は「保育園、幼稚園、小学校までの距離」(38.0%)、2位は「周辺の治安が良いかどうか」(30.5%)、3位が「実家との距離」(30.0%)でした。教育施設はもちろんですが、保育園や幼稚園を卒園後に小学校に上がると、子ども一人での行動も増えるため、周辺の治安は気になるポイント。また、特に共働きの場合には、普段の生活に加えて、子どもが熱を出したけれど会社は休めない、急な残業でお迎えに行けないなど、親に協力を頼みたい場面がどうしても出てきます。そんなときに、近くに親がいると助かるという人は多いようです。
4位以降は「公園など、周辺に子どもを遊ばせる施設があるか」(28.5%)、「部屋数や広さが十分かどうか」(28.0%)と続きます。

また、「子育て補助、医療補助などの支援が充実している自治体かどうか」(15.5%)などは、事前に調べておくと生活する上で助かるので、チェックしておきたいポイントです。

周辺環境、教育機関、医療機関など、さまざまな視点で選んでいることが分かる(出典/SUUMOジャーナル編集部)

周辺環境、教育機関、医療機関など、さまざまな視点で選んでいることが分かる(出典/SUUMOジャーナル編集部)

それぞれを重視した理由は以下のとおり。
【保育園、幼稚園、小学校までの距離】
・登下校の距離が長いと、心配事が増えるから(38歳・秋田市)
・私自身、小さいころに小学校が遠くて嫌だったので、ある程度小学校に近い家を選びたかった(36歳・茨城県守谷市)
・子どもはまだいなかったけれど、将来的に環境の良い幼稚園に入れたいと思ったので(34歳・北海道苫小牧市)

【実家との距離】
・共働きなので、子育てする上で実家の援助は不可欠だから(43歳・岡山県早島町)
・1人目を妊娠していて家族がこれから増える。義理の母が1人暮らしで、できるだけ近くに住みたかった(41歳・仙台市青葉区)
・両方の実家からほどほどに近い所(40歳・川崎市高津区)

【周辺の治安が良いかどうか】
・安心して子どもを遊ばせたいから(37歳・岐阜県各務原市)
・小学校までの距離や道が危なくないか、地元ではないので詳しく分からず、治安の良さが心配で友人にいろいろと聞いた(31歳・名古屋市)

【公園など、周辺に子どもを遊ばせる施設があるか】
・男の子二人だったため、外でしっかり遊べる場所が欲しかった(41歳・横浜市神奈川区)
・田舎育ちなので自然がある場所で育てたかった。公園が近くにある場所を検討した(39歳・大阪府富田林市)

【子育て補助、医療補助などの支援が充実している自治体かどうか】
・子育て支援にも力を入れている自治体なので、経済的にも助かると感じた(36歳・福岡県那珂川町)
・医療助成が充実していると助かるので(43歳・秋田県大仙市)

購入タイミングは、「第一子が0歳~2歳のとき」がトップ

次に、先輩たちが実際に物件を購入したタイミングを教えてもらいました。
1位は「第一子が0歳~2歳のとき」(27.5%)。これは保育園に通い出すタイミングで購入を決意したのではと予想できます。2位は「第一子が3歳~5歳のとき」(19.0%)。こちらは小学校に上がる前に引越しを済ませてしまおうという計画なのかもしれません。
このように、第一子が生まれてから購入に至る人が多いですが、第一子妊娠前、第一子妊娠中という人も合わせると28.0%いました。

第一子妊娠前、妊娠中という人は3割弱(出典/SUUMOジャーナル編集部)

第一子妊娠前、妊娠中という人は3割弱(出典/SUUMOジャーナル編集部)

購入後に後悔した点は、「通学路の交通量」や「保育園激戦区かどうか」など

また、住んでから気が付いた、子育ての面で「もっと重視しておけばよかった」ということを聞いたところ、以下のようなコメントがありました。

・家の前の道が意外と交通量が多かった(43歳・神奈川県大和市)
・こんなにも保育園に空きがないとは思わず、安易に考えていたので後悔した(42歳・千葉県市川市)
・小学校は近いけど中学校が遠いので、中間位の位置にしておけばよかった(41歳・大田区)
・歩道が狭く、ガードレールもないため、もう少し考慮すれば良かった(34歳・北九州市)
・最寄りの小学校は学区外で、実際に通う小学校のほうが遠く、交通量の多い道の近くだった(39歳・埼玉県越谷市)
・部屋の広さが不十分。子どもの洋服や勉強道具などが増えるので、もっと部屋数があればよかった(40歳・新潟県新発田市)

家の間取りや設備のことはもちろんですが、立地や近隣の道路の安全性、教育・医療施設の問題などは住んでみないと分からないことも多く、「もっと調べておけばよかった」と後悔することもあるようです。
また、近い将来の生活を視野に入れておくことも大事です。例えば、今はまだ子どもが小さいからと幼稚園や保育園のことだけを調べるのではなく、将来通うかもしれない小学校、中学校もチェックしておくと、後悔がない生活を送れそうです。

意外とよかった点は、「同世代の子どもが多い」「児童館、図書館などが近い」など

逆に、住んでから気が付いた、子育ての面で「意外とよかった」点はどうでしょうか。
コメントは以下のようになりました。

・町の子育てに関しての取り組みが盛ん。子どもも増えてきたので周りの人たちと交流ができること(47歳・香川県三木町)
・小学校の預かり保育が無料である。隣の県は学童でお金が1万円ほどかかると聞いた(35歳・川崎市宮前区)
・児童館、図書館など子どもが使える施設が市内に多く、イベントも多数だった(39歳・埼玉県越谷市)
・近所は高齢者が多く、同世代の友達は少ないが、おばあちゃんたちが子どもたちを孫のように可愛がって接してくれる(36歳・福岡県那珂川町)
・同じ学年や近い世代の子が多く、子ども同士が仲良くなった。それで親も仲良くなったりする(41歳・大田区)
・近くに地区センターがあり、絵本も借りやすいし未就学児が遊べる広場もある。子育てサロンも近い。地区センターは子どものイベントがたくさん催されている。自然がたくさんあり、自然公園がふたつも近くにあり散歩コースがたくさんある(30歳・横浜市)
・子どもが見える範囲にいつもいるような間取りになっているので、安心して家事ができる(36歳・富山県入善町)

間取りなど家のこともありましたが、同世代の子どもが多かった、教育施設のイベントが多い、町内の人たちとの触れ合いがあるなど、周辺の環境のことを挙げる人が多数いました。

子育て中のママにとって、住まいの暮らしやすさはもちろんですが、周辺環境が整っているかどうかは重要です。家を買うということは、終の棲家(ついのすみか)とはいかずとも、長い期間その場所に住むということ。気になることを事前に調べたり、実際に見たりして、不安はなくしておきたいもの。今回の調査で挙がっていた点で気になることがあれば、物件購入を決める前にチェックしてみてくださいね。

●調査概要
・[マイホーム購入調査]より
・調査期間:2018年3月27日~29日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:10年以内に購入した持ち家にお住まいの20歳~49歳の既婚共働き女性
・有効回答数:200名(子どもありの世帯のみ)

共働き世帯のマイホーム購入、ローンや頭金で後悔することは? マイホーム購入調査[2]

一生で一番大きな買い物と言っても過言ではないマイホーム購入。額が大きいだけに、不安や疑問が付きまとうもの。今回は実際にマイホームを購入した共働きの妻400人を対象に、予算や頭金、ローンの組み方や資金計画で後悔していることなどをズバリ聞きました。妻の目線からの意見、ぜひチェックしてみてください。
予算オーバーした人の平均金額は600万 予算以下に収まった人の理由は?

まず、今回の調査に協力してくれた対象者の世帯年収をチェックしてみると、600万円~800万円未満(23.8%)、400万円~600万円未満(23.3%)が、合わせて約半数を占めました。次に800万円~1000万円未満が17.0%、1000万円~1500万円未満が15.0%となりました。

400万円~800万円未満が多いが、800万~1500万円も3割を超えた(出典/SUUMOジャーナル編集部)

400万円~800万円未満が多いが、800万~1500万円も3割を超えた(出典/SUUMOジャーナル編集部)

今回は全国で過去10年間に物件購入経験がある人を対象に調査を行っていますが、その購入金額を見てみると、3000万円~3500万円未満が16.5%で最多。2000万円未満が14.8%、2500万円~3000万円未満が14.0%と続きます。また、「予算より、実際の購入金額のほうがオーバーした」人と「予算と、実際の購入金額がほぼ変わらなかった」人が37.3%で同数。「予算より、実際の購入金額のほうが安くなった」人は10.0%で少数でした。

内訳を見てみると、「予算より、実際の購入金額のほうがオーバーした」のは新築注文住宅、新築分譲住宅が圧倒的に多いことが分かりました。注文住宅の場合、天井、壁、床などの仕上げ材をはじめ、キッチンやバスルーム、トイレなどの設備機器など、仕様決定をする際、こだわって好きなものを選んだらグレードが高いものばかりだったということが多いよう。その結果、もともと組んでいた予算を大幅にオーバーすることになるようです。また、土地代が予定していた金額よりも高くなってしまったという人も多くいました。

4000万円未満が7割近くを占めた(出典/SUUMOジャーナル編集部)

4000万円未満が7割近くを占めた(出典/SUUMOジャーナル編集部)

予算を決めていても、「実際の購入金額がオーバーした」と答えた人は4割近い(出典/SUUMOジャーナル編集部)

予算を決めていても、「実際の購入金額がオーバーした」と答えた人は4割近い(出典/SUUMOジャーナル編集部)

実際に予算よりオーバーした人、安くなった人のコメントを見てみると以下のとおり。

【予算より、実際の購入金額のほうがオーバーした】
・中古でいい物件がなく、土地付き新築にした。土地が高かったから予算オーバー(新築注文住宅・1000万円オーバー)
・低い階でも構わなかったが、先に買われてしまい高層階しか残っていなかった(新築マンション・400万円オーバー)
・オプション、壁紙、外壁など、好きなものを選んでいたら増えた(新築注文住宅・1000万円オーバー)
・ペットOKマンションで探したら額が上がった(中古マンション・400万円オーバー)
・中古住宅を購入したが、設備で故障しているものなどがあり、多くかかった(中古一戸建て・200万円オーバー)

【予算より、実際の購入金額のほうが安くなった】
・最後の一邸がキャンセル住戸として出たので、割引で購入することができた(新築マンション・600万円ダウン)
・モデルルームに使われていた部屋を購入(新築マンション・300万円ダウン)
・職場や都心から離れてしまい、最寄駅からもバスが必要なため、安い物件となった。その代わり、静かで自然豊かな環境を得られた(新築マンション・400万円ダウン)
・最初は新築物件を考えており、多めに予算を見積もっていたが、中古物件にリノベーションをプラスして価格を抑えることができた(中古マンション・1000万円ダウン)

購入の際の頭金は「夫婦共同の貯蓄から出した」人が約半数

物件も決まり、いざ購入となると、まず手続きとして頭金をどうするか決めなくてはいけません。
頭金の出所は「夫婦共同の貯蓄」が49.8%で最多で、個人で出す人を上回りました。額は「200万円未満」が24.1%でトップ。「200万円~400万円未満」(13.7%)、「400万円~600万円未満」(11.9%)と続きます。

自分たちで確保するケースが多いが、親からの贈与という人も(出典/SUUMOジャーナル編集部)

自分たちで確保するケースが多いが、親からの贈与という人も(出典/SUUMOジャーナル編集部)

また、頭金を貯めるためにした工夫を聞いたところ、「コツコツ」派と「ボーナスをすべて貯蓄」派に分かれました。

【コツコツ派】
・頭金は財形貯蓄でためた(41歳)
・夫婦共働きで、夫の給料のみで生活。自分の給料は貯蓄した(39歳)
・とにかく日常生活で節約をした(32歳)
・社宅に入っていたので、一般的な賃貸と社宅の家賃の差額分程度の金額を月々貯めていた(43歳)

【ボーナスをすべて貯蓄派】
・夫のボーナスはすべて貯めていた(32歳)
・お互いの給与から月々固定額を貯金し、自分のボーナスは全部貯金。夫のボーナスは必要諸経費部分や旅行などの娯楽分を引いた額を貯金。年に最低200万貯めるようにした(33歳)

住宅ローンは夫名義が約7割 「ローンを組まなかった」が10人に1人

頭金は2人の貯蓄から出す人が多いようですが、住宅ローンをどのように組んだか聞いてみると、配偶者(夫)名義でローンを組んだ人が約7割と多いことが分かりました。
「ローンを組まなかった」のは10人に1人。夫婦それぞれの名義で別々にローンを組む人は1割もいませんでした。

ローンは配偶者(夫)名義が約7割も(出典/SUUMOジャーナル編集部)

ローンは配偶者(夫)名義が約7割も(出典/SUUMOジャーナル編集部)

また、住宅ローンや資金計画については「後悔していない」人が7割を超えました。

「後悔している」人は全体の約3割とそれほど多くはありませんが、どんなことに後悔しているのでしょうか。

・もっと頭金を貯めておけばよかったと思う(41歳)
・夫婦名義でのローンにすれば、私にも控除などがあるので良かったと思う(36歳)
・もっと金利を比べればよかった。借り換えしたい(38歳)
・共働きなので多少無理しても大丈夫だろうと2人の収入で気に入った物件を購入したが、見通しが甘かった気がする。ローン、教育資金、老後資金を考えるともっと身の丈にあった総額にすべきだったと思う(34歳)
・子どもの成長とともにお金がかかるようになり、中古物件にして安く抑えれば良かった(39歳)
・固定金利を選択したが、変動金利にすれば、利息が安くて良かった(48歳)
・ローン契約時よりも収入が減ったため、月々の支払が苦しい(36歳)

「後悔していることはない」が約75%で「後悔していることがある」(25.8%)を上まわった(出典/SUUMOジャーナル編集部)

「後悔していることはない」が約75%で「後悔していることがある」(25.8%)を上まわった(出典/SUUMOジャーナル編集部)

今回の調査で、物件を探す段階では「このくらい」と予算を決めていても、予想以上に土地代が高かったり、マンションで高層階を選んだり、注文住宅の設備をグレードアップさせたりと、予算オーバーする要因はさまざまであることが分かりました。予算以下で購入できた人はたった1割。「プラン変更をするなら○○万円まで」など、最初に予算を設定する際に考慮しておかないと、すぐに予算オーバーしてしまいそう。

また、物件を購入後の住宅ローンや資金計画に関して、「後悔していることはない」人は約7割でしたが、「後悔している」人に関しては、「頭金をもっと出せばよかった」「金利を比べればよかった」など、具体的なコメントが挙げられました。
予算オーバーしてしまうことを想定に入れ、子どもが何歳のときにどのくらいのお金がかかるのか、転職をする予定はあるのか(収入が増減するのか)、妻が仕事を辞めて専業主婦になることはあるのかなど、夫婦の先の人生をシミュレーションしてローンや資金計画を立てると後悔が少なそう。一生に何度もない高い買い物だけに、住んだ後も後悔のないよう事前準備をしっかりしたいものです。

●調査概要
・[マイホーム購入調査]より
・調査期間:2018年3月27日~29日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:10年以内に購入した持ち家にお住まいの20歳~49歳の既婚共働き女性
・有効回答数:400名(夫婦のみ世帯200名・子どもありの世帯200名)