所在地:目黒区青葉台36万1,900~35万5,200円(税込) / 57~62平米
日比谷線・東急東横線「中目黒」駅 徒歩9分
★賃料下がりました★
こんなオフィスで働きたい。そう思わせてくれるかっこいい一室。ラフさと上質さがミックスされた、程よいバランスのデザインです。
7階と8階の2フロア募集中。
7階はミーティングスペースがつくられた間取り。トイレが男女で分けられるよう二つあり、細かい気配りが ... 続き>>>.
圧倒的に不動産情報が多いですが。。。。
所在地:目黒区青葉台
所在地:新宿区赤城下町
所在地:川崎市多摩区三田
所在地:川崎市多摩区三田
所在地:大田区南雪谷
所在地:港区赤坂
所在地:渋谷区南平台町
所在地:渋谷区代々木
所在地:杉並区高円寺北
所在地:渋谷区広尾
所在地:世田谷区下馬
所在地:大田区大森北
所在地:目黒区中央町
所在地:港区元麻布
所在地:渋谷区神宮前
所在地:中央区日本橋人形町
所在地:川崎市宮前区宮崎
所在地:川崎市宮前区宮崎
所在地:中野区野方
所在地:杉並区西荻南
所在地:文京区本駒込
所在地:港区赤坂
所在地:世田谷区下馬
所在地:目黒区中根新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ経済の回復を図る目的で、「グリーン住宅ポイント」が創設されたが、いよいよポイント申請の受付が始まった。住宅の新築やリフォームで、工事完了前と完了後に申請する方法があるが、今回受付が開始されたのは完了前のポイント申請の場合。「グリーン住宅ポイント」は、2021年10月末日までに契約が必要で、スケジュールなどに注意を払う必要がある。【今週の住活トピック】
グリーン住宅ポイント制度、申請受付を開始/国土交通省「グリーン住宅ポイント制度」は新築住宅の取得やリフォームが対象になりやすい
「グリーン住宅ポイント」の制度内容については、筆者の「コロナ禍で「グリーン住宅ポイント制度」を創設!気になる条件とポイントを解説」ですでに紹介したが、申請の受付期間が短いこともあるので、再度内容について確認をしていきたい。
■新築住宅一番シンプルなのが、新築住宅を建てたり買ったりする場合だ。定められた省エネ住宅であれば、その性能に応じて30万または40万ポイントが受け取れる。さらに、政策上の課題(空き家解消、東京からの移住促進、災害リスク区域からの移転、多世代同居等)に寄与する場合に限り、受け取れるポイントが30万→60万ポイント、40万→100万ポイントに引き上げられる。
■リフォーム
次に、計算は複雑でも利用しやすいのが、リフォームの場合。窓回りの断熱改修や外壁、エコ住宅設備の設置、屋根・天井の断熱改修のいずれかが必須で、これに加えて耐震やバリアフリー改修などもポイントの対象になる。工事内容ごとに0.2ポイント~15万ポイントが設定され、それを合計して上限30万ポイントまで受け取れる(ただし、合計5万ポイント未満は対象外となる)。
さらに、中古住宅を購入しリフォーム(売買契約から3カ月以内にリフォーム工事請負契約を締結)を行う場合は、ポイント数が2倍にカウントされる(上限は30万ポイント)。
なお、次の場合は、上限が45万ポイントまで引き上げられる。
(1)若者・子育て世帯(40歳未満の世帯・18歳未満の子を有する世帯)がリフォームを行う場合
※中古住宅を購入してリフォームを行う場合は、さらに65万ポイントまで引き上げ
(2)若者・子育て世帯以外の世帯が、「安心R住宅」を購入してリフォームを行う場合
中古住宅の購入では、政策上の課題を解消する場合にのみ、ポイント給付の対象となる。具体的には次の場合だ。
■中古住宅
(1)空き家バンク登録住宅 30万ポイント
(2)東京圏から移住するための住宅 30万ポイント
(3)災害リスクが高い区域から移住するための住宅 30万ポイント
(4)住宅の除却に伴い購入する中古住宅 15万ポイント
※(1)~(3)で住宅の除却を伴う場合は計45万ポイント
(1)~(3)はかなり特殊な事例になるので、ポイントの対象となる場合が少ないだろう。一般的な中古住宅の購入でポイントの対象となるのは、(4)の事例(不動産登記された住宅を解体業者に発注して取り壊し、同時期に中古住宅を購入する)だろう。この場合の購入する中古住宅は、2019年12月14日以前に建築された、売買価格100万円(税込)以上の住宅などの条件がある。
詳しい条件は、「グリーン住宅ポイント事務局」のホームページに記載されているので、参照してほしい。
契約もポイント申請も2021年10月31日が期限。スケジュールに注意しよう注意したいのがスケジュールだ。まず、大原則が、「2020年12月15日(令和2年度3次補正予算案の閣議決定日)から2021年10月31日までに契約(売買契約や工事請負契約)を締結する」こと。次にポイントの申請期限が2021年10月31日まで(予算の消化状況によって早まる可能性あり)。
新築マンションのように建物が完成するまで時間がかかる場合もあるので、完了前にポイントを申請することができるが、工事完了後の報告にも期限があり、分譲の新築一戸建ては2022年4月30日まで、新築マンションは10階以下の建物は2022年10月31日まで、11階以上の建物は2023年4月30日までとなっている。
また、発行されるポイントは家電やインテリア、食料品などの商品に交換することができ、交換できる商品の検索サイトもオープンされた。このほか、ワークスペースの設置工事や防音工事、菌・ウイルス拡散防止工事などの「新たな日常」に資する追加工事、防災に資する追加工事の代金に充当することもできる。
新築住宅やリフォームの追加工事でポイントを利用しようとする場合は、さらにスケジュールが複雑になる。追加工事の完了報告の期限が2022年1月15日となっているからだ。
そのため、住宅生産団体連合会では、スケジュールに関するチラシを用意している。それによると、注文住宅の契約は遅くとも2021年5月にはしておいたほうがよいとしている。

(出典:住宅生産団体連合会のプロモーションツールより転載)
いずれにせよ、細かい条件や性能基準が定められているうえ、「空き家バンク」「安心R住宅」などの耳慣れない専門用語も出てくるので、不動産会社や施工会社などに早めに相談して、自分の希望の住宅の場合はどうか、無理のないスケジュールかなど説明を聞きながら判断しよう。このときに減税制度なども合わせて確認し、トータルで判断するのがよいだろう。
住宅を建てたり買ったり、リフォームしたりするには多額の費用がかかるもの。新居なら新しい家具や家電などもほしいだろうし、今ならワークスペースもつくりたいだろう。その際に使えるポイント給付はうれしいものだが、ポイントをもらうのが目的になってしまい、施工会社と詳細を詰めないまま契約してしまったり、特に必要でない工事を加えたり、あるいは住宅購入時の希望条件や予算を変えたり、といったことはしないほうがよい。マイホームに必要な条件や工事を見極めつつ、「もらえるポイントはしっかりもらう」といったスタンスでいるのがオススメだ。
●取材協力2021年3月、リクルート住まいカンパニーより発表された「SUUMO住みたい街ランキング2021 関西版」で「住みたい街」2位に輝いた大阪府・梅田駅。1位になった西宮北口駅と共に、1位・2位はなんと2013年より9年連続で同じ街が選出される結果となった。不動のツートップの一翼を担う梅田は、関西圏屈指の都市として発展してきた。駅周辺は商業施設やオフィスビルが林立し、住みたい街としても支持されてはいるものの、都市計画的に多くは商業地域に設定されており、一部、マンションとなっている以外は、宅地として利用されているスペースはかなり限られている。地価や物件価格の高さも考えても、新たに一戸建てを構えるのはなかなか難しいだろう。そこで今回は人気の街・梅田から電車で60分圏内にある、一戸建ての価格相場が安い駅を調べてみた。築1年未満の「新築編」と築1年以上~築15年未満の「中古編」、それぞれの価格相場が安い駅トップ10をご紹介しよう。●梅田駅まで60分以内の価格相場が安い駅TOP10
【新築一戸建て編】
順位/駅名/価格相場/土地面積中央値/建物面積中央値
(沿線/所在地/梅田駅までの所要時間/乗り換え回数)
1位 富田林(とんだばやし) 2290万円 102.71平米 94.39平米
(近鉄長野線/大阪府富田林市/49分/2回)
2位 千代田(ちよだ) 2380万円 112.86平米 99.78平米
(南海高野線/大阪府河内長野市/51分/2回)
2位 滝谷(たきだに) 2380万円 108.28平米 100.72平米
(南海高野線/大阪府富田林市/49分/2回)
2位 法隆寺(ほうりゅうじ) 2380万円 115.60平米 97.20平米
(JR関西本線/奈良県斑鳩町/44分/1回)
5位 高鷲(たかわし) 2480万円 114.68平米 95.58平米
(近鉄南大阪線/大阪府羽曳野市/35分/2回)
5位 平群(へぐり) 2480万円 130.17平米 102.06平米
(近鉄生駒線/奈良県平群町/52分/2回)
7位 北信太(きたしのだ) 2490万円 104.76平米 93.45平米
(JR阪和線/大阪府和泉市/45分/2回)
8位 恵我ノ荘(えがのしょう) 2570万円 112.17平米 97.60平米
(近鉄南大阪線/大阪府羽曳野市/33分/2回)
9位 萩原天神(はぎはらてんじん) 2580万円 87.78平米 90.66平米
(南海高野線/大阪府堺市東区/44分/2回)
10位 額田(ぬかた) 2585万円 135.76平米 98.96平米
(近鉄奈良線/大阪府東大阪市/41分/2回)
【中古一戸建て編】
順位/駅名/価格相場/土地面積中央値/建物面積中央値
(沿線/所在地/梅田駅までの所要時間/乗り換え回数)
1位 高安(たかやす) 2465万円 81.91平米 90.18平米
(近鉄大阪線/大阪府八尾市/37分/2回)
2位 恩智(おんぢ) 2500万円 89.11平米 87.88平米
(近鉄大阪線/大阪府八尾市/40分/2回)
3位 忍ケ丘(しのぶがおか) 2580万円 100.92平米 99.48平米
(JR片町線/大阪府四條畷市/32分/1回)
4位 若江岩田(わかえいわた) 2635万円 83.46平米 92.54平米
(近鉄奈良線/大阪府東大阪市/36分/1回)
5位 弥刀(みと) 2680万円 75.87平米 99.63平米
(近鉄大阪線/大阪府東大阪市/34分/2回)
6位 瓢箪山(ひょうたんやま) 2840万円 104.36平米 106.94平米
(近鉄奈良線/大阪府東大阪市/36分/2回)
7位 萱島(かやしま) 2850万円 82.99平米 100.19平米
(京阪本線/大阪府寝屋川市/22分/1回)
8位 寝屋川市(ねやがわし) 2880万円 99.70平米 104.08平米
(京阪本線/大阪府寝屋川市/25分/1回)
8位 香里園(こうりえん) 2880万円 91.53平米 100.59平米
(京阪本線/大阪府寝屋川市/28分/1回)
10位 光善寺(こうぜんじ) 2980万円 105.50平米 101.65平米
(京阪本線/大阪府枚方市/32分/1回)
10位 花園町(はなぞのちょう) 2980万円 67.17平米 93.15平米
(大阪メトロ四つ橋線/大阪府大阪市西成区/14分/1回)
まずは梅田駅から60分圏内にある、新築一戸建ての価格相場が安い駅から見ていこう。1位は近鉄長野線・富田林駅で価格相場は2290万円。駅周辺にはスーパーや家電量販店、ドラッグストアに100円ショップ、子ども用品店……と多彩な店舗があり、車がなくても買い物しやすそう。また駅から南へ徒歩10分ほどの富田林寺内町には、江戸中期から昭和初期に建築された商家や町家が残されている。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された街を歩くと、タイムスリップしたかのようだ。古い蔵や家屋を利用したショップや飲食店もあり、休日に訪れるのも楽しそう。寺内町を抜けた先には、河川敷が公園として整備された石川が流れている。暮らしに便利な商業施設と、日常の気分転換になる歴史・自然スポットの両方を兼ね備えている。

富田林寺内町の町並み(写真/PIXTA)
2位には価格相場が同額の2380万円となった3駅がランクイン。南海高野線で隣接する千代田駅と滝谷駅、そしてJR関西本線・法隆寺駅だ。そのうちの一つ、南海高野線・千代田駅は、駅が位置する大阪府河内長野市内でもいち早く宅地開発が進んだという住宅地。街並みを見ると大型マンションよりも一戸建て住宅のほうが多い様子。駅前には2軒のスーパーが点在するほか、駅の東西に延びる「千代田あいあい通り」の周辺には銀行、郵便局、青果店や文房具店などの個人商店からコンビニ、多彩な飲食店までさまざまに建ち並んでいる。この通りを西へ進んでいくと、「寺ヶ池公園」に到着。広々とした池を中心に美しく整備された園内には、滑り台などの遊具がある広場や、季節の花が彩る散策路、夏にオープンするプールもあり、地域の憩いの場となっている。
千代田駅と同じく2位になったJR関西本線・法隆寺駅は、駅名から推察されるように奈良県に位置している。駅から「法隆寺」の玄関口・南大門までは歩いて20分ほど。南大門の先は金堂や五重塔、夢殿をはじめとした貴重な建造物群や文化財の宝庫。世界文化遺産に指定された古刹を身近に感じて暮らせるとは、なかなか贅沢な街と言える。駅周辺には観光客にも利用される飲食店やショップがあるほか、スーパーやドラッグストア、JAの農産物直売所といった暮らしに根差した商店も。梅田駅までは乗り換え1回・約44分だが、同じく大阪を代表する駅である天王寺駅まではJR関西本線の区間快速で2駅・約23分。また、天王寺とは逆方面に向かうJR関西本線の快速に乗れば、奈良駅までは2駅・約11分で行くことが可能。大阪と奈良、両方のベッドタウンの役割を担える街と言えるだろう。

法隆寺(写真/PIXTA)
「中古編」は梅田駅の北東方面、京阪本線沿線に注目!続いては中古一戸建ての価格相場が安い駅をチェック。1位は近鉄大阪線・高安駅で価格相場は2465万円。例年この駅併設の車庫を会場に、新型車両の展示などを行う「きんてつ鉄道まつり」が開催されることでも鉄道ファンには知られた駅だ。駅を出て西へ2分ほど歩くと、南北に流れる玉串川が見えてくる。この川沿い5kmほどにわたって約1000本のソメイヨシノが植栽されており、春の開花期は見事な景観に。川のほとりに点在する「あずまや」や公園とあわせて、地元住民の憩いの場となっている。駅から玉串川、さらにその先の中学校へと向かう通り一帯は商店街。食料品店や飲食店、クリニックなどが点在し、JAの農産物直売所では採れたての野菜や果物が手に入るのもうれしいところだ。

玉串川の桜(写真/PIXTA)
高安駅から近鉄大阪線で南に1駅、3分ほど乗車すると2位の恩智駅へ。玉串川沿いの桜並木は恩智駅前まで続いており、高安駅前から桜並木の下を15分ほど歩くと恩智駅前にたどり着く。1位と2位の駅はさほど離れていないこともあり、恩智駅の価格相場は1位から微増の2500万円だ。高架化された恩智駅の1階部分にはスーパーが入っているほか、駅前には書店や飲食店が並ぶアーケード商店街も。また、駅から徒歩約10分の場所には、2019年にオープンしたショッピングモール「アクロスプラザ八尾店」がある。スーパーに家電量販店、焼き肉や回転ずしなどの飲食店、さらに100円ショップや「ユニクロ」など21施設が営業中。ここなら日常生活に必要なものがまとめ買いできるだろう。
3位はJR片町線・忍ケ丘駅で価格相場は2580万円。大阪府四条畷(しじょうなわて)市内で唯一の駅(お隣の四条畷駅は大東市)で、徒歩10分少々の場所にある市役所の最寄駅でもある。駅名の由来になったのは、駅から西へ10分弱歩くとたどり着く「忍岡古墳」。墳丘上に神社が鎮座しており、竪穴式石室を見学することもできる。そんな歴史ある土地も、現在は落ち着いた住宅地。駅周辺にはさまざまな飲食店や複数のスーパーが点在し、住民の多さをうかがわせる。さらに駅から西へ徒歩なら20分少々、バスに乗れば約10分で「イオンモール四条畷」へ。スーパー、家電量販店から服飾・雑貨店や飲食店、さらには映画館まであり、日々の買い物に、休日の家族のおでかけ先に、と地域住民に活用されている。
中古一戸建てランキングは7位の萱島駅、同額8位の寝屋川市駅と香里園駅、10位の光善寺駅にも注目したい。この4つの駅はいずれも京阪本線の沿線で、萱島駅(7位)~寝屋川市駅(8位)~香里園駅(同額8位)~光善寺駅(10位)の順に連続している。電車ならそれぞれの駅より京阪本線で淀屋橋駅へ行き、大阪メトロ御堂筋線に乗り換える。すると乗り換え1回で梅田駅に行くことができる。
4駅のうち最も梅田駅寄りで、最も価格相場が安かった7位・萱島駅は、寝屋川の川面をまたぐような造りの高架駅となっており、ホームと屋根を突き抜けてクスノキの大木が茂る不思議な光景を目にできる。このクスノキは駅前にある萱島神社のご神木で、推定樹齢は700年。駅拡張時もご神木を切り倒さなくて済むように、クスノキを避けて囲うような構造のホームにしたのだそう。寝屋川をはさんで駅の西と東にはそれぞれ商店街やスーパーがあり、地域住民の暮らしを支えている。駅から東へ25分ほど歩くと3位・忍ケ丘駅からも行ける「イオンモール四条畷」に到着する。萱島駅と忍ケ丘駅は路線こそ違うものの、直線距離だと3.5kmほどしか離れていない。

萱島駅(写真/PIXTA)
駅の位置関係を見てみると、光善寺駅(10位)から見て南に香里園駅(8位)~寝屋川市駅(同額8位)~萱島駅(7位)と並んでおり、萱島駅の東方に忍ケ丘駅(3位)がある。「L」の字形に点在するこの5駅はいずれも梅田駅の北東方面に位置し、梅田駅まで乗り換え1回、約22分~32分という好ロケーション。梅田駅への利便性重視でしかも安く中古一戸建てを探す際は、まずこの5駅があるエリアに狙いを定めてもよいかもしれない。
今回は梅田駅を基点にして一戸建ての価格相場が安い駅を調査したが、新築と中古ではトップ10の顔ぶれがまったく違う結果となった。「中古編」のランキングで注目した忍ケ丘駅(3位)、萱島駅(7位)、寝屋川市駅と香里園駅(同額8位)、光善寺駅(10位)の5駅も、「新築編」のランキングではトップ10圏外。光善寺駅の20位が最高位であり、「中古編」3位の忍ケ丘駅にいたっては新築編では63位にとどまっている。ひと口に「一戸建て」と言っても、新築か中古かで価格相場がお得な街は変わってくるようだ。
●調査概要
所在地:港区元麻布
所在地:港区芝
所在地:渋谷区恵比寿
所在地:大田区上池台
所在地:杉並区下高井戸東日本大震災から10年。その後も日本は多くの災害を経験してきた。避難所生活から新しい暮らしを再建するにあたり、重要な存在となるのが仮設住宅だ。従来プレハブのイメージが強かったが、最近はその形態も多様化してきているそう。
近年多くの災害を経験した熊本県、首都直下型地震に備える東京都、避難所や被災者用住宅に設備を提供しているLIXILの担当者へ話を聞いた。
トラックで移動できるコンテナサイズの住宅「トレーラーハウス」
2016年の地震、2020年の豪雨災害と、近年災害が続いた熊本県。2016年の地震ではプレハブ及び建設型の木造仮設住宅が活用されたが、2020年の豪雨災害では、仮設住宅として初めて球磨村でトレーラーハウスが導入された。

球磨村で導入したトレーラーハウス外観(写真提供/熊本県)
トレーラーハウスとは、工場で生産されるコンテナサイズの住宅だ。解体せずに基礎から建物を切り離してトラックで輸送することができる。既に建物としては完成しているため、準備期間を短縮できることが特徴だ。
背景として、被災規模が大きかった球磨村は、賃貸住宅がほとんどない地域だった。高齢者も多く、避難所での生活を長期間強いることは避けたいが、建設型の仮設住宅を建てるとなると1.5~2カ月ほどかかってしまう。
そこで、北海道胆振東部地震等で導入実績があるトレーラーハウスに目を付けた。発災から2週間で発注を決定し、さらにその2週間後には33戸のトレーラーハウスが球磨村に到着。その後追加で35戸が到着し、68世帯が新たな生活を開始した。
熊本県でトレーラーハウスを導入するのは初めてのこと。居住性がどの程度のものか判断しかねた健康福祉部健康福祉政策課すまい対策室 課長補佐 緒方雅一さん(以下、緒方(雅)さん)は、実際に使用されている岡山県倉敷市まで実物を見に行ったそう。
「もともと北海道でつくられたものということもあり、気密性・断熱性に優れており、温度が安定して保てること、遮音性も高く、まわりの音があまり聞こえないことなどが分かりました。
さらに室内はフラットで、バリアフリーに近い状態で使える。これは良い、と判断し、導入を決めました」(緒方(雅)さん)
実際に、利用者からは快適と声が届いているそうだ。

球磨村で導入したトレーラーハウス、内部の様子(写真提供/熊本県)
建設型木造仮設住宅の居住性も進化2020年の豪雨災害では、現地でイチから組みたてる建設型の木造仮設住宅も740個用意された。スピード感を持って準備できるトレーラーハウスやフレームを工場生産するプレハブ住宅に対し、時間はかかるものの「居住性に優れている」と評価されているのが建設型の木造仮設住宅だ。
「県産の木材や畳を使用し、温かみがあるものになっています。木や畳の香りが良い、という評価も多くいただいています。そうした素材のぬくもりが、被災者の心の傷を癒やしてくれることを願ってつくっています」と土木部建築住宅局住宅課 主幹 緒方慎太郎さん(以下「緒方(慎)」さん)。

球磨村で建設された木造仮設住宅(写真提供/熊本県)
熊本県において、建設型の木造仮設住宅がつくられるのは3度目だ。2012年の熊本広域大水害、2016年の熊本地震、そして2020年の豪雨災害だ。災害のたびに知見を蓄積し、進化してきたという。
例えば、建設型の木造仮設住宅は「9坪でつくる」というルールがある。ゆえに収納スペースを取ることが難しい。そこで編み出されたのが「屋根裏収納」だ。専用のはしごがあり、屋根の裏側にモノを収納できる。

仮設住宅に設置された屋根裏収納。2016年、熊本地震の仮設住宅から導入された(写真提供/熊本県)
また、かつては洗濯機を置くスペースが屋内になく、玄関ポーチに設置し屋外で洗濯するしかなかった。そこで、玄関ポーチを屋内に取り込んだ設計とし、畳一畳分のスペースをつくることで、屋内で洗濯までできるようにした。

新たに生まれた洗濯機の設置スペース(写真提供/熊本県)
高齢者の多い地域での被災も続いた。バリアフリーに配慮し、現在では玄関~室内全ての部屋と水まわりまで、段差をなくしている。2020年の豪雨災害では、全戸数の1割には、車いすの方が入りやすいよう玄関横にスロープもつけた。今後、高齢者が多い地域で被災した場合はスロープつきの割合を増やす可能性が高いという。
こうした工夫によって、「もともと住んでいた家より良い」なんていう声まであるそうだ。

スロープつきの仮設住宅(写真提供/熊本県)
「適材適所」の配置と、避難所の密回避が課題数多くの災害を乗り越えたからこそ、見えてきた課題や今後改善していきたい点についても聞いてみた。
「木造仮設住宅は、建設回数を重ね、一つの集大成ができたと感じています」と語る緒方(慎)さん。
熊本地震で使用された木造仮設住宅は、約4割がそのまま現地で被災者の一般住宅として使用されており、約3割が移設し別の場所で住宅や公民館等の施設として利活用されている。「雨が降るとスロープがすべりやすくなる」など、実際に建設して見えてきた細かな課題は今後も改善していく予定だが、既に完成形に近い、という手応えを感じている。

一般住宅として再活用されている仮設住宅(写真提供/熊本県)
一方でトレーラーハウスについては、まだ工夫の余地があるという。
「例えば、現在の居室はトレーラーのような長方形ですが、正方形に近い形で仕切ることもできるので、通常の住まいに近い形とすることでより暮らしやすくできるのではないかと考えています」(緒方(雅)さん)
準備されている個数が少ない、という課題もある。設置する際の浄化槽整備や砂利の調達など基盤づくりもまだスムーズではない。地元業者との連携をスムーズにしていきたい、と語る。
「いち早く数を用意する意味では、従来からのプレハブ型も強いです。熊本地震のように被災者数の多い震災の場合は、やはりプレハブも活用しなくてはいけないでしょうね」と緒方(慎)さん。地域や災害規模を踏まえて、適材適所で使い分けていくことが求められるようだ。
コロナ禍においては、避難生活で「密」を避けることも重要だ。
「いちはやく密を解消するという意味では、今回、トレーラーハウスを早めに導入したのも対策のひとつです。
避難所については、段ボールや布での仕切りは熊本地震の際にも設置しており、プライバシーを守る観点での備蓄は進んでいますが、今後はテントのように1世帯ずつを囲むような設備も必要になりますね。
避難所の数自体も増やす必要があり、結果、対応する職員の数もより多く必要になります。そういった点は、今後の大きな課題です」(緒方(雅)さん)

球磨村の仮設住宅全体像(写真提供/熊本県)
ひとりひとりの自衛意識向上が最重要人口密度、建物密度が高い都市部ではどうだろうか。首都直下型地震に備える東京都 住宅政策本部 住宅企画部にも話を聞いた。
「東京都の場合、大きな課題は、人数に対する『住戸数』の確保をいかに速く行うかということです。特にコロナ禍のような状況では、長期間、避難所で密をつくることは避けたい」と住宅施策専門課長の吉川玉樹さん。
熊本県と異なり、中心となるのは民間賃貸住宅を借り上げて仮設住宅とするスタイルだ。公的住宅を含め、現在も空き家がかなりの数存在するため、それらを有効活用していく想定だという。
「不足する場合には、建設型も適宜使用していきます。そのためにいくつかの団体と協定を締結しています。ただし、用地が限られるため、やはり空き家活用を中心とした対策が現実的ではあります」(吉川さん)
人口の多さに対し、仮設住宅を新たに建設できる用地は限られる。未曾有の災害となった場合、空き家の活用にも限界があるかもしれない。だからこそより重要なのが、ひとりひとりが自衛する意識だ。
「それぞれが自宅に留まれる状態が一番望ましく、自宅の耐震強化や防災意識を高める呼びかけも行っています」と吉川さん。大学と連携し、リーフレットなどを作成しているが、まだまだ平均的な都民の防災意識は高いとは言えず、課題も感じているという。

東京都が作成したリーフレット(写真提供/東京都)
避難所の密を避け、プライベート空間をつくる設備も登場メーカーが提供する住宅設備や避難所設備も年々進化している。
LIXILでは、2020年に熊本で発生した豪雨災害の際、避難所内でプライベート空間をつくることができる可動式ブース「withCUBE」を提供した。
夜泣きが続く乳児と保護者の宿泊スペースとして、また、発熱のあった幼児の療養室として活用され、避難所を管理する球磨村役場の職員から多くの感謝の言葉が届いたという。
避難生活で課題となるプライバシー確保が簡単に実現できるものとして、利用者からも高い評価を得た。
現在、災害支援を終え、熊本赤十字病院に移設されているが、球磨村役場職員から防災備蓄にしたいという要望も届いているそうだ。

被災者の避難先で活用されたwithCUBE(写真提供/LIXIL)
役目を終えた仮設住宅建材の二次活用も進んでいる。東日本大震災から10年が経過し、多くの仮設住宅が解体されている。「仮設住宅に関わった方々の想いをつなぐ」という目的のもと、仮設住宅の窓などを再利用し、東京オリンピック・パラリンピックの聖火トーチやモニュメントへ生まれ変わらせる取り組みも行われた。
前述の熊本県のケースのように、解体するのではなく、建物そのものを恒久住宅や集会所として二次利用するケースもある。2011年に6000戸の木造仮設住宅が供給された福島県では、その一部を災害公営住宅として再構築した。躯体や間取りはそのままに、屋根・サッシ・設備などを一新、屋根や外壁に断熱材を補強するなどし、居住性を高めている。
設備の進化を活かしながら、ひとりひとりが「自衛」する災害は、いつ起こるか分からない。各自治体等でもさまざまな準備が行われており、日々進化している。一方で、どれだけ進化しても、やはり一番重要なのはひとりひとりの自衛意識だ。
住宅・設備メーカーでも、震災の教訓を活かし、災害に強い商品が日々開発されている。各自治体の災害対策について知ると同時に、自身の住まいを選ぶ際には、そうした設備や地区の情報を調べながら、必要な備えをぜひ、行ってほしい。
所在地:中野区江原町
所在地:北区田端
所在地:渋谷区神宮前
所在地:世田谷区駒沢
所在地:品川区荏原
所在地:世田谷区大原
所在地:新宿区四谷
所在地:大田区新蒲田
所在地:杉並区高井戸西
所在地:杉並区高円寺北
所在地:目黒区目黒本町
所在地:中野区南台
所在地:港区六本木人口約1000人の山間地域の村、徳島県那賀町木頭地区に、昨年4月誕生した「未来コンビニ」。
「未来」といっても最新技術を駆使したコンビニ、という意味ではなく、「未来を担う子どもたちのために」という想いから名付けられたもの。過疎化が進み、買い物難民が社会問題とされている地方の試みとして注目されている。今回は、誕生した経緯とともに、新たなコミュニティの場として動き出した、その後についてインタビューした。
徳島県と高知県をつなぐ国道195号を車で走っていると、突如現れる、スタイリッシュな建物。それが「未来コンビニ」だ。その存在を知らない人は、夜の暗闇に突如現れる光り輝く近未来な建物に驚くことだろう。

“世界一美しいコンビニ”のキャッチフレーズに違わぬ外観。自然の中にたたずむモダンなコントラストが美しい。オープン後、訪れる人々の口コミやSNSの拡散で、徐々に知名度を上げている(写真提供/ワキ・タイラー)
誕生したのは1年前。最寄りのコンビニまで車で1時間もかかるという地域に暮らす人々の、利便性を向上させる目的で生まれたもの。

徳島市と高知市の市街地からそれぞれ車で2時間程度の木頭地区。剣山など標高1000mを超える山々に囲まれ、村の中心に那賀川の清流が流れる。 この神々しい日本の原風景の魅力は、いつしか“四国のチベット”とも表現されるようになった(写真提供/ワキ・タイラー)

左/定番のソフトクリームにゆず塩をかけて。右/ご近所で育てているミントをカフェメニューに(写真提供/未来コンビニ)
「単に買い物をするだけでなく、子どもたちが自然と集まり、何かしらの刺激を受け、自分の将来への気づきを与えられる場所がコンセプトなんです。子どもたちは未来を担う“宝”ですから」(KITO DESIGN HOLDINGS 経営企画室長 仁木基裕さん)
例えば、本棚では、過疎地では手に入りにくい雑誌、小説、漫画、アート本、小説などを取りそろえたり、大きなモニターで子ども向けのオンラインイベントをしたり、海を知らない子どもたちに、周辺の海辺の町との交流会を行ったり……。「木頭地区の小中学生は約30人。ともすれば、赤ちゃんの時からずっと同じ顔触れなんです。だけど、この場ができることで、さまざまな経験ができていると思います」

子どもや高齢者が商品を手に取りやすいよう、商品棚は低めに設定。木頭ゆずのオリジナル商品も販売(写真提供/ワキ・タイラー)

図書館のように自由に手に取ることができる、クリエイティブな本棚を設置。店内で絵本の読み聞かせもできる。これも“本との出会いは子どもたちの将来の道しるべのひとつになる”という考えから(写真提供/未来コンビニ)

海沿いの徳島県牟岐町との交流イベント「木頭に海がやってきた!」。徳島県は海沿いと山間地域では環境もまったく違うので、お互いの地元を知ろうということから企画されたもの(写真提供/未来コンビニ)
森の中のインパクトあるデザインで、日本中、世界中に拡散されるこの未来コンビニは、地域住民の暮らしを支えると同時に、遠方からのゲストも楽しめる交流の場だ。
秋にはすぐ近くの紅葉の名所「高の瀬峡」を訪れる観光客でにぎわい、コンビニ利用者は1日最大400人に。人口約1000人の村に、だ。これまでは国道を素通りするだけだった木頭地区に、この未来コンビニができることで、足を止める観光客が増え、名産の木頭ゆずの知名度もアップ。大きな経済効果を生んでいる。

(写真提供/ワキ・タイラー)

名産の木頭ゆず(写真提供/黄金の村)
「誰もが足を止める。そのためにはデザインワークも大切でした。木頭ゆずを思わせるイエロー。Y字型の幾何学的なデザインの柱は、ゆずの果樹がモチーフです。山の中というロケーションもあいまって、SNSで発信をしてくださる方も多いんです」(仁木さん)

内装デザイン、店名のフォント、ロゴデザインすべてのデザインがモダンで洒落ている。一方、「自然との共生」をコンセプトに、建物の周りに土に還ることのできる樹皮チップが敷き詰められるなど、サステナブルな設計に(写真提供/未来コンビニ)

SNS投稿する人も多数(写真提供/未来コンビニ)
実業家の“故郷への恩返し”から始まったものそもそもこの未来コンビニは、“すべての人が笑顔になれる、奇跡の村を創る”、そのために“木頭を世界へ向けてデザイン・発信する”をミッションとするKITO DESIGN HOLDINGS株式会社の取り組みのひとつだ。ほかにも、3年前には元村営のキャンプ場をフルリノベーションして生まれ変わらせた「山の中のリゾート CAMP PARK KITO」や、名産品の木頭ゆずの生産加工・販売・店舗展開をする「黄金の村」事業など、さまざまなプロジェクトを手掛けている。
スタート地点は、IT会社、株式会社メディアドゥ代表の藤田恭嗣氏(KITO DESIGN HOLDINGSの代表も兼任)が、出身地である木頭地区に、恩返しをしようと始めたもの。
「寄付という形ではお金を出して終わり。地域が自立して、経済が循環していかないと意味はないんです。初期投資と最初のコンセプトワークをパッケージ化できれば、全国の同じように過疎化・高齢化に悩む地方でも、民間のチカラで同じように地方を盛り上げることが可能なんじゃないかと考えています。限界集落と呼ばれるこの小さな村に、そういった動きを導く場所があるんだという驚き、物語は、その証明になるはず。未来コンビニというフィールドを通して、ネットでもリアルでも世界とつながることができる、そこに存在意義があると思っています」(グループ執行役員 堀新さん)
実際、木頭ではプロジェクトをきっかけに移住者も増えている。
現在、未来コンビニの店長である小畑賀史さん自身も、徳島県徳島市からの移住者。長年関西のカフェでバリスタとして働き、2年前に出身地である徳島市にUターン。「徳島でも、百貨店撤退など地方経済の落ち込みを目の当たりにしました。地元である徳島県が元気になるにはどうしたらいいかを考えたとき、徳島の中でも地方と呼ばれる地域の盛り上がりが不可欠だと感じました。神山や上勝をはじめ徳島の地方の取り組みを調べていく過程で木頭のプロジェクトを知り、他の地域よりもっとハンディのある場所だからこそ、ここを元気にすることが出来たら面白いと思い木頭にやってきました」(小畑さん)

小畑さん(写真提供/未来コンビニ)

カフェでの経験を活かし、小畑さんはカフェメニューも開発(写真提供/未来コンビニ)
一方、地元の特産品「木頭ゆず」の栽培・加工・販売を手掛ける関連会社、株式会社黄金の村で営業部長として働く岡田敬吾さんは、木頭地区出身のUターン者だ。
「私が子どものころは、将来は木頭を出ていくのが普通でした。私は、いつか地元に戻りたいと思っていたけれど、このKITO DESIGN HOLDINGSの取り組みがなければ、たぶん戻ってこれなかったと思います。その点、今の木頭の子どもたちは、違うんですよ。木頭での取り組みを通じて親以外のさまざまな職種の大人を目の当たりにすることで、とても刺激を受けているようです。それこそ代表の藤田のような木頭出身の上場企業の創業経営者という存在と触れ合って身近に感じることも、私の子ども時代ではまずないことでしたから」(岡田さん)

高校まで那賀町木頭で過ごした後、大阪や東京で音楽・IT関係の仕事をしていた岡田さん。2年前に木頭に家を建て家族で移住した(写真提供/黄金の村)
また、ノルウェー出身の音楽クリエイターのAlrik Fallet(アルリック・ファレット)さんは1年前に移り住み、木頭の村の美しさや文化に日々刺激を受けながら制作活動に打ち込んでいる。
アルリックさんは、未来コンビニへ朝コーヒーを飲みに行ったり、ワーキングスペースとして活用したりしている。「地元の人同士がおしゃべりしているのを見ているのが好きです。地元のおじいちゃんやおばあちゃんは、すごく気軽に話しかけてくれるのも素敵だと思っています。今後は自分自身もこのスペースを使って、子ども達になにかクリエイティブなことを教えたりできたらいいですね」(アルリックさん)

未来コンビニ内にある「YUZU CAFÉ」で仕事をすることも多いアルリックさん。友人のアメリカ人クリエイターに誘われた夏休みの日本旅行の途中で木頭を訪れたことが移住のきっかけ。また、未来コンビニのモニターで流れている映像の音楽は全てアルリックさんによるものだ(写真提供/未来コンビニ)
未来コンビニが誕生して1年。オープン当初こそ、地元の人も様子を見ながらという雰囲気だったが、徐々に毎朝来てくれるようになったり、休憩に顔を出してくれたりするように。
地元農家さんの野菜直売マルシェを設置し、毎週火曜日は鮮魚の日、金曜日は精肉の日と、通常のコンビニでは扱わない商品も展開し、今では地域住民にとってなくてはならない生活インフラや社交場になっている。

木頭の農家さんから商品を仕入れる「きとうマルシェ」も定期的に開催。山間にある村だけあり鮮魚は人気が高く、現在は予約制(写真提供/未来コンビニ)
「驚いたのは、積雪の日に雪かきを地域の方々が手伝ってくれたこと。雪に不慣れな移住者のスタッフも多く、みなさんが助けてくれなかったら、大変なことになったでしょう。台風の日は看板が飛ばされないよう、ブロックを持ってきてくださいました。みなさん、自分たちの場所だと大切にしてくださっているんだなとうれしかったです」(仁木さん)

積雪の日の雪かきは大変。クリスマスのモミの木も地元の方が山から伐採してきてくれたもの(写真提供/未来コンビニ)
今後は、なかなか買い物が難しい高齢者のために移動販売や宅配事業を行ったり、子どもたちに向けてクリエイティブな学びの場をもっと提供するなど、新たなアイデアが次々と生まれているという、未来コンビニ。
今はお祭りや宴会の開催も難しく、一日誰とも会わない・話さないという高齢者は多いはず。木頭でも夏の風物詩「木頭杉一本乗り大会」や、八幡神社の秋祭りなど、毎年地域総出で行っていたイベントも昨年は中止となった。しかし、このような”場“があることで、昔馴染みに偶然出会っておしゃべりしたり、スタッフと笑いあったりする一日になる。この点でも、未来コンビニの存在感は大きいといえるだろう。

買い物ついでにおしゃべり。誰もが足を運ぶ場なら自然と交流の場に。家にいる時間が長い今だからこそ、こうした場は大切だ(写真提供/未来コンビニ)
●取材協力
所在地:世田谷区若林
所在地:渋谷区神宮前
所在地:世田谷区大蔵
所在地:荒川区西尾久
所在地:江東区福住
所在地:目黒区下目黒
所在地:目黒区下目黒
所在地:中野区南台
所在地:武蔵野市西久保江ノ島電鉄の「稲村ヶ崎駅」目の前にある「IMAICHI」(神奈川県鎌倉市)は、60年近く続いた駅前のスーパーマーケット跡地に2019年にできたコミュニティスペースだ。憧れの移住地としても注目される鎌倉市だが、少子高齢化問題や商店街の衰退などの難しさを抱える地域もある。地元の老舗幼稚園の次期園長である河井めぐみさんと、夫で造園業を営む亜一郎さんは、「子どもを守ってくれる地域づくりをしたい」と、異業種の世界に飛び込んだ。
地元のスーパーが、生き残りではなく生まれ変わりを選んだ
鎌倉駅から江ノ電で11分の場所にある稲村ヶ崎は、緑に囲まれた海辺の閑静な住宅地だ。サザンオールスターズの桑田佳祐さんが監督した映画『稲村ジェーン』の舞台となった場所としても知られる。人口3000人ほどが住んでおり、数世代前からこの地で生活を続けている人も多い。
「スーパー今市」は、そんな地域で60年間商いをしてきた。戦前・戦後は魚商だったが、地域のニーズに合わせて生鮮食料品から生活雑貨まで幅広い商品を扱うようになり今に至る。しかし、近所に大きなチェーンスーパーができたり、ネットショッピングが台頭する中で、小売業の競争はますます厳しくなり、2018年に注文を受けた分だけ仕入れて販売するという「御用聞き」の仕事に専念することに。19代目となる現在の店主の今子博之さんは、駅前の店舗を閉め、事業規模を縮小することに決めた。

まさに、稲村ヶ崎駅の目の前(写真提供/IMAICHI)
「スーパーという形でなくてもいいから、誰か店舗を引き継いでくれる人はいないだろうか」
今市さんが相談した相手が、この街で長年幼稚園を営んでいる聖路加幼稚園の次期園長である河井めぐみさんだった。今市さんのお子さんとめぐみさんの弟さんが幼稚園の同級生だったことから、同じ地域に長年住む者として、家族ぐるみの付き合いをしていた。
思い当たる人たちに声を掛けてみたものの、地域の人以外は集まりにくいこの場所を借り受けたいという人はなかなか現れなかった。そんな時、めぐみさんの夫・亜一郎さんの「それなら自分たちで何かやってみようじゃないか」というひと言で、この空間を引き継ぐことに決めたという。

河井さん夫妻は、めぐみさんの故郷である稲村ヶ崎で2人のお子さんの子育て真っ最中(写真提供/河井めぐみさん)
多目的なスペースだから地域の実情やニーズが見えてくる河井さん夫妻は、改めて「スーパー今市」の存在意義を考えたとき、“日用品の買い物をする場所”という以上に、地域の中での存在感の大きさに気づいたという。駅前の店ゆえに、駅を利用する際に買い物ついでに立ち寄って、接客のため店頭に出ている奥さんと長々とお喋りしている人や、海側にしかないコンビニの代わりに、駅前立地の便利さから、食料品から生活雑貨を買っていく若者までが訪れた。
「店番しているおばあちゃん(現店主のお母さん)の顔を見て、外出先から稲村に帰ってきたと感じていた」とめぐみさんは話す。
こうしたことから、利用客を制限しがちな専門的なお稽古ごとの教室やお店にせず、誰でも立ち寄りやすい場所という「スーパー今市」の存在意義を引き継げる、誰でも利用可能な環境にしたいと、多目的に活用できる「コミュニティスペース」にたどり着いた。利用目的の制限をしないことで、幼稚園との連携や、そこで学んできたことを相互に活かせるのではないかと考えたという。
例えば、「ねいばぁず」というプログラムもその一つ。もともとは、地域のお母さんたちが稲村ヶ崎自治会館で、鎌倉市から補助を受けて運営していたプログラムを、IMAICHIで開催することになった。プログラムの内容は、野菜ハンコ制作やクリスマスリースづくりなど。
参加対象を、親子連れに限らず「近隣の住民」なら誰でもOKとすることで、地元のシニアたちへも参加を呼びかけているという。地域の交流の場所になるように、という思いでつくられたこの場所だからこそ、多くの人に参加を促すことができる。また月2回開かれている古典ヨガ教室には、年齢も性別もさまざまな人が参加しているという。

月に2回、月曜に開かれている古典ヨガ教室の様子(写真提供/IMAICHI)
また、稲村ヶ崎町内には遊具のある公園がないうえ、スポーツ系のお稽古先も選択肢が少ない。こうした背景から“身体を動かせる場所”をつくりたいと考えた河井さん夫妻は、店内にボルダリングウォールを設置した。設置費用にかかった300万円の一部は、クラウドファンディングを利用した。

ボルダリングウォールは子どもから大人までゲーム感覚で挑戦できる(写真提供/IMAICHI)
とはいえ、まだまだ完成形ではない。多目的スペースだからこそ、地域のニーズが見えてくると考えている。そのなかで、少しずつ形を変え、より地域に寄り添えるようになればいい。「私自身、この地域で幼稚園をやっていく上でもこのIMAICHIを通じて地域の実情やニーズなどを知ることができることは役立っています。IMAICHIでの知見を生かして、地域の幼稚園として子育て環境を充実させていきたいですね」とめぐみさんは話す。
まちの人のニーズを受けて、体験学習教室を開催IMAICHIを通じて、幼稚園という垣根を越えて地域と交流するようになっためぐみさんが始めた活動の一つに、「体験学習教室」がある。昨年9月に開始したこの活動は、地域の幼稚園児や小学生の「学童保育」に当たる活動で、年齢の違う子どもたちが一緒になり、先生と一緒に町に出てさまざまな体験をする。例えば、地域の商店を訪れ、店主などに話を聞いた情報をもとに子どもたちと一緒に稲村ヶ崎の地図やガチャガチャゲームづくりをするといった活動だ。

(写真提供/IMAICHI)

(写真提供/IMAICHI)
「今の子どもたちは、親以外の大人に何かを教えてもらうという経験値が乏しい子が多い。仕事などで忙しい親たちの代わりに、愛情を注いでくれる大人は地域にもたくさんいることを感じて欲しい」とめぐみさん。また、子どもとの遊び方が分からないと話す親が増えるなか、こうした体験学習を通じて、大人が子どものやりたいという気持ちを汲み取ることができれば、自宅でも子どもたちがリードする形で、親子の活動にも広がりができるに違いない。

子どもたちと海に行き、磯遊びをすることも体験教室の一環(写真提供/IMAICHI)
この活動を通じて町内を出歩くようになったことで、「これまで直接話しをしたことがなかった大人である町の商店の人たちにも、子どもたちが積極的に話しかけるようになった」と話すめぐみさん。
「子どもたちの“やりたい!”をとにかく手助けすることが私の役目。先日は、稲村ヶ崎の情報番組をつくりたいと意気込み、iPad片手に商店街に飛び出して行く小学生を見守りました。私はこの教室を通じて、むしろ子どもたちから学ぶことも多い。大人としては一人の子どもの失敗に対して思わず責めてしまいそうになるシーンでも、子どもたちは誰も責めず、笑ってのける。そんな関係を、IMAICHIを通じて地域の中で築けていきたいですね」と続ける。
地域のハブとしてできること町の商店が徐々になくなっていく中で、地域住民同士の交流も次第にか細くなっていく傾向は否めない。そんななか「IMAICHI」を通じて子どもが地域の大人と交わる機会をつくろうと奮闘している。こうした活動が広まれば、この地域がより「住みやすいエリア」になっていくだろうと河井さん夫妻は話す。
「夜に電車で帰宅して、稲村ヶ崎に降り立ったら、駅前のIMAICHIにこうこうと電気がついていてホッとした」と立ち寄ってくれた住民がいる、と話すめぐみさん。経営は楽ではないが、この場所からはまだ多くの何かもっとできることがあるように感じているそうだ。

店内からは、到着する江ノ電が見える(写真提供/IMAICHI)
昨年11月には、地域住民からのリクエストもあり、コーワーキングスペースとしてデスクの設置やWi-Fiを完備させたという。子どもと一緒にリモートワークのために訪れた人は、「子どもも自分も充実した時間が過ごせた」と喜んでいたとのこと。こうしたサービスの導入で、「今後は町を訪れる観光客やリモートワークの滞在者などにも利用してもらいたい」とめぐみさん。過疎化や高齢化が進む稲村ヶ崎の住民として、この地を気に入り、移り住みたいと思う人がもっと増えてほしいという思いもあるという。
こうしたIMAICHIの現在の様子を、スーパー今市の店主だった今子さんは「駅前の立地で子どもが出入りする場所になるのは、地域にとってとても良いことだと思う。安心できる場所、頼れる場所にしてもらえてうれしい」と話す。
「地域が見守ることで、子どもたちが安心して暮らせる街になれば」と河井さん夫妻は思いを馳せる。商店街や地元のお店が元気を失うなかで、IMAICHIという場所が、地域上の役割はそのままに、時代にあわせた新しい価値を与えらえたことで、今後稲村ヶ崎の活気を生む原動力になっていけることを願う。
●取材協力
所在地:渋谷区猿楽町
所在地:世田谷区経堂
所在地:新宿区天神町
所在地:港区北青山
所在地:江東区越中島
所在地:杉並区善福寺新生活がスタートするこの季節。進学や就職で一人暮らしを始める人も多いのでは?でも、初めての一人暮らしは分からないことだらけ……。部屋探しって何から始めるの?どんなふうに進めればいいの?
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リクルート住まいカンパニーが「移住」「二拠点居住」に焦点を当てて、その大票田となる東京都在住者に対して、どのエリアに拠点を持ちたいかを聞いた。票を集めたエリアをランキングした結果、意外に近いエリアがトップになった。詳しく見ていこう。【今週の住活トピック】
「東京都民が移住・二拠点居住したいエリアランキング調査」を公表/リクルート住まいカンパニー【東京都】八王子・奥多摩エリア と【神奈川県】鎌倉・三浦エリアが2トップ
東京一極集中が指摘されるなか、新型コロナウイルスの影響で東京都からの転出超過が続いている。また、働き方の変革が急速に進み、テレワークを導入する企業が増えたことで、地方への「移住」や都心と地方の二地域に拠点を持って行き来する「二拠点居住」がしやすくなり、いま注目が集まっている。
リクルート住まいカンパニーの調査では、東京駅から50km以上離れたエリアを「地方」と定義して、東京都在住の20代~60代に居住したいエリアを聞き、希望する順位に応じた得点を算出して、ランキングした。その結果は次のようになった。


「移住したい」「二拠点居住したい」エリアランキング 上位10(出典:リクルート住まいカンパニー「東京都民が移住・二拠点居住したいエリアランキング調査」より転載)
「移住したい」「二拠点居住したい」ランキングでは、順位は異なるが、「【東京都】八王子・奥多摩エリア」 と「【神奈川県】鎌倉・三浦エリア」が1位と2位になった。いずれも首都圏のエリアだ。
3位以降は顔ぶれが少し変わり、「移住したい」ランキングでは、3位「【北海道】石狩エリア」、4位「【沖縄県】離島・諸島エリア」 、5位「【福岡県】福岡エリア」といずれも東京から離れたエリアとなった。
一方、「二拠点居住したい」ランキングでは、3位「【神奈川県】湘南エリア」、4位「【静岡県】伊豆エリア」と東京から行き来しやすい距離のエリアが続き 、5位の「【沖縄県】那覇エリア」以降に遠方のエリアが入る結果となった。移住と違って、二拠点居住のほうが東京と行き来する頻度が多くなるからだろう。
さて、移住支援などを行っている「ふるさと回帰支援センター」への窓口相談者が選んだ移住希望地ランキング(2021年3月5日公表)では、「1位:静岡県 2位:山梨県 3位:長野県」となっている。調査対象者が同センターを訪れて相談をした人なので、積極的に情報提供や窓口相談を行っている自治体が上位に挙がる傾向がある。
そのため、リクルート住まいカンパニーの調査と結果に違いはあるが、リクルート住まいカンパニーの調査でも、静岡県の伊豆エリアの人気が高いことに加え、「移住したい」ランキングで18位~20位は長野県のエリアが占め、「二拠点居住したい」ランキングで7位と18位に長野県と山梨県のエリアが入るなど、その人気ぶりがうかがえる。
都民に身近な八王子・奥多摩エリアが人気なのはなぜ?さて、筆者は東京生まれ・東京育ちのバリバリの東京都民だ。「都民の日」の10月1日は全国どこでも学校が休みだと思っていて、大学に入学して休みじゃないことに驚いたほどだ(小中高が公立だったので休みなだけだった)。そんな筆者にとって「八王子・奥多摩エリア」は、通勤圏の範囲でもあり、遠足やキャンプに行く場所でもある。そんな身近な場所が、移住や二拠点居住の場所として上位になるのはなぜか、筆者は疑問に思った。
この疑問をSUUMO副編集長の笠松美香さんにぶつけたところ、その謎が解明された。
SUUMOでは、2019年のトレンド予測キーワードとして「デュアラー=デュアルライフ(二拠点生活)を楽しむ人」を挙げた。この際の調査で、全国を対象に二拠点居住したい場所を選んでもらったところ、おおむね6割~7割が自分の住む都道府県を挙げた。この結果を笠松さんは、「近くて愛着があり、イメージしやすい場所に二拠点目を持って行き来したいというニーズが強いのではないか」と分析したという。
また、今回の調査では、「地方移住または二拠点居住を検討している・強い関心がある」層と「関心あり」層が対象になるように調査対象者を絞っているため、なんとなくというより、具体的に移住先や二拠点目を考えてエリアを選択した人が多いという背景もある。
その結果、住むイメージがつきやすいエリア、家族が住んでいたりレジャーなどで何度も行ったりしたエリアが上位に挙がったというのだ。「八王子・奥多摩エリア」や「鎌倉・三浦エリア」、「湘南エリア」、「伊豆エリア」はまさにそうしたエリアなのだろう。
ほかにも、遠方でありながら、札幌を擁する「【北海道】 石狩エリア」や「【福岡県】 福岡エリア」などの地方の大都市や、「【沖縄県】 離島・諸島エリア」などの人気リゾートエリアが上位に入るのも理解できる結果だ。
レーダーチャートで分かる、エリアが人気な理由さて、調査では地図を示すなどして具体的な自治体名を挙げているが、「八王子・多摩エリア」に含まれるのは「八王子市、青梅市、あきる野市、日の出町、奥多摩町、檜原村」だ。またリリースでは上位エリアのレーダーチャートを紹介している。これを見ると、そのエリアがどう見られたかがよく分かる。
「八王子・多摩エリア」では、車の移動がしやすく、住居費が安いこと、子育て環境が良いことが高く評価されている。高尾山や秋川渓谷、奥多摩湖などの豊かな自然が評価を上げる要因のようだ。都心部に行きやすい点も安心材料になっているのではないか。

【東京都】八王子・奥多摩エリア(八王子市、青梅市、あきる野市、日の出町、奥多摩町、檜原村)(出典:リクルート住まいカンパニー「東京都民が移住・二拠点居住したいエリアランキング調査」より転載)
一方、古都鎌倉や海のイメージが強い「鎌倉・三浦エリア」のレーダーチャートを見ると、「エリア内に賑わいがある街がある」点が特出して高い。エリアのイメージの良さや街に個性があることが人気を集めた要因だ。

【神奈川県】鎌倉・三浦エリア(鎌倉市、逗子市、横須賀市、三浦市、葉山町)(出典:リクルート住まいカンパニー「東京都民が移住・二拠点居住したいエリアランキング調査」より転載)
さらに、「【沖縄県】 離島・諸島エリア」では、自然の豊かさが高く評価され、「【北海道】 石狩エリア(札幌市、江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村)」では、医療施設の充実と食べ物がおいしいことなどが、「【静岡県】 伊豆エリア」では、気候の穏やかさやエリアの発展性などが、それぞれ高く評価されている。
60代の1位は「【静岡県】伊豆エリア」。リタイア後にはリゾート地が人気次に、回答者の年代による違いを見ていこう。
20代、30代、40代、50代が「移住・二拠点居住したいエリアランキング」で1位と2位に「【東京都】八王子・奥多摩エリア」 と「【神奈川県】鎌倉・三浦エリア」を挙げたのに対して、60代では「【静岡県】伊豆エリア」、2位「【神奈川県】鎌倉・三浦エリア」、3位「【神奈川県】箱根・足柄エリア」と、静岡県・神奈川県のリゾート・温泉地が上位を占めた。リタイア後の生活を想定して選んだ場合、八王子・奥多摩ほど近くなくていいが、東京近郊でリラックスできる場所を選んだということだろう。
さて、笠松副編集長は、移住・二拠点居住の「子育て環境が良いから」ランキングにも注目していた。1位「【栃木県】宇都宮エリア」、2位「【香川県】高松エリア」など、適度に都市圏で生活と教育環境のバランスが取れている街が上位になったと言う。テレワークの普及で親たちの働く場所の自由度は広がったが、次は子どもの学ぶ場所の自由度が広がることを期待したい。
所在地:文京区目白台
所在地:杉並区宮前
所在地:目黒区平町
所在地:目黒区青葉台
所在地:杉並区上高井戸
所在地:杉並区高井戸東
所在地:世田谷区豪徳寺
所在地:川崎市中原区木月
所在地:横浜市西区東ヶ丘2021年3月、リクルート住まいカンパニーより「SUUMO住みたい街ランキング2021 関西版」が発表された。関西圏(大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県)に居住している人を対象に、「今後、住んでみたい街(駅)」を調査する毎年恒例のこのランキングは、今回で12回目に。その結果も気になるが、上位になった人気の街の物件はいくらくらいなのかも知りたいところ。そこで、それぞれの街の中古マンションの価格相場も調べてみた。住みたい街ランキングの結果および、各街の価格相場を一挙にご紹介する。●「SUUMO住みたい街ランキング2021 関西版」TOP30の駅の中古マンション価格相場
順位 駅名 価格相場(沿線/駅所在地)
1位 西宮北口 4585万円(阪急神戸線/兵庫県西宮市)
2位 梅田 5090万円(大阪メトロ御堂筋線/大阪府大阪市北区)
3位 神戸三宮 3880万円(阪急神戸線/兵庫県神戸市中央区)
4位 なんば 4330万円(大阪メトロ御堂筋線/大阪府大阪市中央区)
5位 天王寺 4380万円(大阪メトロ御堂筋線/大阪府大阪市天王寺区)
6位 夙川 3880万円(阪急神戸線/兵庫県西宮市)
7位 千里中央 3965万円(北大阪急行電鉄/大阪府豊中市)
8位 岡本 3185万円(阪急神戸線/兵庫県神戸市東灘区)
9位 京都 3980万円(JR東海道本線/京都府京都市下京区)
10位 江坂 3380万円(大阪メトロ御堂筋線/大阪府吹田市)
11位 草津 3480万円 JR東海道本線/滋賀県草津市)
12位 宝塚 2980万円 阪急宝塚線/兵庫県宝塚市)
13位 芦屋川 3580万円(阪急神戸線/兵庫県芦屋市)
14位 大阪 5830万円(JR大阪環状線/大阪府大阪市北区)
15位 京都河原町 5130万円(阪急京都線/京都府京都市下京区)
16位 桂 ※(阪急京都線/京都府京都市西京区)
17位 嵐山 ※(阪急嵐山線/京都府京都市右京区)
18位 御影 3880万円(阪急神戸線/兵庫県神戸市東灘区)
19位 新大阪 3280万円(大阪メトロ御堂筋線/大阪府大阪市淀川区)
20位 高槻 4780万円(JR東海道本線/大阪府高槻市)
21位 神戸 3130万円(JR東海道本線/兵庫県神戸市中央区)
22位 本町 5295万円(大阪メトロ御堂筋線/大阪府大阪市中央区)
23位 高槻市 4540万円(阪急京都線/大阪府高槻市)
24位 烏丸御池 5780万円(京都市営地下鉄烏丸線/京都府京都市中京区)
25位 烏丸 5340万円(阪急京都線/京都府京都市下京区)
26位 姫路 2639万円(JR山陽本線/兵庫県姫路市)
27位 明石 2880万円(JR山陽本線/兵庫県明石市)
28位 南草津 2939万円(JR東海道本線/滋賀県草津市)
29位 心斎橋 4980万円(大阪メトロ御堂筋線/大阪府大阪市中央区)
30位 豊中 2480万円(阪急宝塚線/大阪府豊中市)
30位 西宮 3698万円(JR東海道本線/兵庫県西宮市)
※桂駅(16位)と嵐山駅(17位)は中古マンション価格相場の調査条件(下記)を満たさなかったため価格相場算出せず
※複数路線が乗り入れている駅は、「住みたい街ランキング」回答時に選択された路線のうち最も多い得点を獲得した路線名を表示
今回調べたのは、「SUUMO住みたい街ランキング2021 関西版」のトップ30の駅それぞれから徒歩15分圏内にある、専有面積50平米以上~80平米未満の中古マンションの価格相場。人気の街の価格相場はいかほどなのか、さっそく見ていきたい。

西宮北口駅周辺の風景(写真/PIXTA)
「住みたい街」トップ4は4年連続で同じ顔ぶれという結果になっている。なかでも1位に輝いた阪急神戸線・西宮北口駅は、2013年より連続で1位という不動の人気ぶり! 中古マンションの価格相場は4585万円とトップ30の中でも高めで、手が届きやすいわけではない様子。それでも支持される理由はどこにあるのだろう。西宮北口駅は大阪の中心地である梅田(阪急電鉄・大阪梅田駅)まで約15分、神戸の中心地である神戸三宮駅まで特急で約14分、という好立地。家族で大阪方面と神戸方面に分かれて通っている人や、関西圏内で広く転勤の可能性がある人にとっても好都合だ。しかも駅周辺自体も栄えており、西日本屈指の規模を誇るショッピングモール「阪急西宮ガーデンズ」をはじめ「アクタ西宮」「プレラにしのみや」など、大型の商業施設や、商業施設とマンション、公共施設の複合ビル、さらには「兵庫県立芸術文化センター」などの文化施設などが集結している。

梅田駅(写真/PIXTA)
2位は大阪メトロ御堂筋線・梅田駅。大阪を代表する駅だけあり、中古マンションの価格相場は1位・西宮北口駅よりもさらに高い5090万円だった。梅田駅のすぐ近くにはJR大阪駅や、阪神電鉄と阪急電鉄の大阪梅田駅、大阪メトロの谷町線・東梅田駅と四つ橋線・西梅田駅、さらにJR東西線・北新地駅もあり、さまざまな方面にアクセスしやすい環境だ。駅周辺には大型の商業施設やオフィスビルが林立し、働く街としても遊んだりショッピングしたりする街としても人気が高い。かねてからの再開発に加え、「阪神百貨店梅田本店」の建て替えプロジェクトも着々と進行中で、今年の秋には百貨店ゾーンがグランドオープン予定。オフィスゾーンを含む「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」としての全面開業は2022年春を予定しており、「梅田圏」はますます拡大中。今後も梅田の注目度は高まっていきそう。

三宮の街並み(写真/PIXTA)
3位は阪急神戸線・神戸三宮駅で、価格相場は1位や2位と比べるとややリーズナブルに思える3880万円。神戸高速線と阪神本線の「神戸三宮駅」もあるほか、駅名が微妙に異なるものの神戸市営地下鉄西神・山手線とポートアイランド線の「三宮駅」と、JR東海道本線の「三ノ宮駅」、神戸市営地下鉄海岸線の「三宮・花時計前駅」もほぼ同じ場所にあり、神戸の鉄道網の要と言える街だ。駅周辺は多彩な商業施設が建ち並ぶ都市の様相を見せつつ、駅南側には神戸港、駅北側には山並みを背にした北野異人館街が広がり、海や山も身近に感じられる点も魅力だろう。また、今年4月には神戸三宮駅に直結する「神戸三宮阪急ビル」が開業予定。地上29階建ての同ビル内にはホテルやオフィス、商業施設「EKIZO神戸三宮」がオープンするそうで、ますます多くの人でにぎわう駅となるだろう。

なんば駅前(写真/PIXTA)
続いて4年連続で4位となった、大阪メトロ御堂筋線・なんば駅も見てみよう。価格相場は1位・西宮北口駅よりやや低い4330万円。大阪メトロの御堂筋線のほかに四つ橋線と千日前線、南海電鉄の南海本線と高野線が通り、さらに近鉄難波線と阪神なんば線の「大阪難波駅」、JR関西本線の「難波駅」も近隣しており、1位~3位の駅と同様に交通の便がよい環境。駅周辺には「ミナミ」と呼ばれる大阪でも屈指の繁華街が広がっており、観光客にもよく利用される駅の一つ。華やかな商業施設ばかりではなくマンションも数多く建ち並び、日常使いされるスーパーやコンビニ、大衆食堂も。活気ある繁華街であると同時に、暮らす街としても親しまれている。
「住みたい街」として人気が高いほど価格相場が高いとは限らない「SUUMO住みたい街ランキング2021 関西版」は、大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県に位置する駅から住みたい街(駅)を選択してもらっている。しかし1位~4位をはじめ、トップ30にランクインしたのは兵庫県、大阪府、京都府の駅がほとんどだった。そうしたなかで滋賀県の駅も2駅ランクインを果たした。それは11位・草津駅と28位・南草津駅。両駅はJR東海道本線の隣り合う駅で、直線距離だと2.5kmほどしか離れていない。ではこの草津駅とは、どんな街なのだろう。

草津駅前(写真/PIXTA)
草津駅を含む区間のJR東海道本線は「琵琶湖線」の愛称でも呼ばれており、草津駅の約4km西側には琵琶湖が広がっている。駅東口側には「近鉄百貨店」や、飲食店街やスーパーも備えたショッピングモール「Lty932・ガーデンシティー草津」があり、南草津駅へ向かう中間地点には市役所も。草津駅の西口側にも大型ショッピングセンター「エイスクエア」があるなど、草津市の中心地と言える活気ある街並みだ。JR東海道本線の新快速に乗れば京都駅までは約22分で行くことが可能。大津市や草津市など滋賀県内で働く人に加え、京都、大阪に通勤する人にとっても住む街として支持されている。
さて今回記載したランキングは「住みたい街」の人気順であり、いつもの中古マンションの価格相場の安い順ではない。ではトップ30の駅のうち、価格相場が最も低い駅はどこかを見てみよう。それは30位にランクインした、阪急宝塚線・豊中駅で価格相場は2480万円。先述したトップ4の駅とは違って同駅を通る路線は1本のみで、この点が価格相場の低さにつながっているとも考えられる。交通の便で言えば複数路線を利用できる駅にかなわないかもしれないが、駅に直結して飲食店や服飾・雑貨店、スーパーなどを備えた複合施設「エトレ豊中」があるなど、暮らしやすそうな街並み。また、駅の約2km西側には大阪国際空港(伊丹空港)があり、飛行機を利用しやすい環境でもある。

豊中駅前(写真/PIXTA)
一方で最も価格相場が高かったのは、14位にランクインしたJR大阪環状線・大阪駅で5830万円。1位の梅田駅とほぼ同じ立地ながら、大阪駅を中心にした徒歩15分圏内の価格相場で比較すると梅田駅よりも740万円価格は高くなった。物件の駅からの徒歩分数を算出する方法は、駅のどこかの出口から80mで1分。梅田駅、大阪駅それぞれに出口はたくさんあり、徒歩15分圏内と言える範囲も異なっているため両者に差が出たようだ。とはいえ、梅田駅も大阪駅も同じ「梅田圏」、どちらの駅も利用可能な駅として表示している物件がほとんどなので、この広い圏内で見たときに、存在している物件の広さや価格にも幅があるということだろう。つまり梅田駅~大阪駅周辺の中古マンションは、幅広い選択肢があるので、物件を探す際は築年数や、立地条件など一つ一つ丁寧に見比べよう。
今回「住みたい街」の価格相場を調べてみたところ、必ずしも人気上位の街(駅)ほど価格相場が高いわけではないことが分かる。例えば「住みたい街」8位の阪急神戸線・岡本駅は、1位の西宮北口よりは神戸方面寄り、神戸三宮よりは手前の東灘区にあり、閑静な住宅街として人気だ。上位にランクインしている商業地域を多く含む街に比べ、住宅として選ばれる分、価格は控えめ。今回紹介したトップ30のうち8番目に低く、人気の高さの割にはリーズナブルに感じられるだろう。「人気の街だからきっと物件も高いだろう……」と決めつけず、気になる街があるなら一度はどんな物件があるのか、価格帯はどれほどなのかを調べてみたほうがよさそうだ。
●調査概要
所在地:世田谷区駒沢「春から我が子が新入学」という人は、今、悩んでいるのではないだろうか。コロナ禍でおうち時間が長くなる中、子どもの生活リズムが変わり、勉強が始まり、持ち物が増える……。家庭内で気になるのは、学習環境をどう整えるべきか?ということ。そこで今回、「一生モノの学び体質を作る戦略的メソッド」である「かおりメソッド」を展開する岩田かおりさんにお話を聞いた。
子どもたちも期待と不安でいっぱい。親はゆったりと構えて
コロナ禍での新入学。気をつけるべき例年との違いは?
「保護者や先生といった大人が、新型コロナウイルスに関して過剰に反応することが、子どもの心的負担に影響するように感じます。これらは学校への行き渋りや不登校につながりかねません。ただでさえ、コロナ禍での子どもたちは『初めまして』でマスクをしているという状態。口元が隠れて表情が分かりづらく、意思疎通がしにくいのです。また本来であれば、1年生の担任の先生はハグなどのスキンシップをして、コミュニケーションをとってくれることが多いもの。コロナ禍でそれがなくなったことも、まだ幼い1年生にとってはストレスなのでは。昨年1年生になった受講生のお子さんでも、『学校が怖い』と言って行き渋りをした子がいました」(岩田かおりさん・以下同)
昨春はすでにコロナ禍で、入学式の後、初登校が6月ごろだった小学校も多い。低学年ではうまく言語化できないものの、不安な気持ちが積み重なり、スタートがうまく行かないケースが見られたそう。
「対応としては、親が過剰に反応しすぎないことです。親が不安な様子を見せると、子どもも不安を感じてしまうもの。コロナ禍での新入学という現状を大げさに捉えすぎず、子どもから違和感を感じ取ったときにだけ、寄り添うために動きましょう」

岩田かおりさん 株式会社ママプロジェクトJapan代表取締役 子ども教育アドバイザー 1男2女の母。幼児教室勤務を経て、「子どもを勉強好きに育てたい」との思いから独自の教育法を開発。ガミガミ言わず勉強好きで知的な子どもを育てる作戦「かおりメソッド」を全国へ展開中(画像提供/かおりメソッド)
まずは学習場所の確保を。低学年にはリビング学習がおすすめ子どもが小学校に入学すると、生活にどのような変化があるのだろう。
「まず、子どもと過ごす時間の長さが変わります。幼稚園児だったのであれば、小学生になると学校で過ごす時間の方が長くなり、保育園児だったのであれば、園時代より早く帰宅するようになります」
小学校に入学すると勉強が始まり、宿題もある。そこで大切なのは学習場所の確保だ。
「1年生は、まだまだ1人で勉強することが難しいので、リビング学習が中心になると思います。持ち物は格段に増え、ランドセルや教科書、ノートのほかに、使うとその都度持ち帰る絵の具セットなどもあります」
子ども用に個室があれば別だが、個室がない完全なリビング学習派にとって困るのが、増えた物の置き場所だ。
「リビング学習派の受講生におすすめしているのが、子ども用にキッチンワゴンを1つ用意して、持ち物をまとめる方法です。ホームセンターなどで販売されているキッチンワゴンに、ここは宿題、ここは習字道具を置くなどと決めさせます。本人がやる気になったら、宿題に取り掛かることができるよう、取り出しやすくしておくことが大事なのです。宿題が終わったら片付けて、自分でワゴンを定位置に移動させます」
子どもが好きな色のキッチンワゴンを選べば、やる気もアップしそう。リビング学習派は、リビングやテーブルに子どものモノが置きっぱなしになりやすいが、その問題も解決してくれる。
3人の子を持つ母である岩田さん宅も、モノが多くなりがちだという。成長した上の子たちは学習机を使わなくなったといい、各自がリビングをはじめ好きなところで学習し、勉強用具は使用後自室に持ち帰る。「子どもたちがリビングに持ち込んでいいモノは、その場でよく使う“一軍”のアイテムだけと決めています」とのことだ。
親も子もストレスなく、おうち時間を過ごすためにコロナ禍で外出の機会が減少し、親も子も家の中で過ごす時間が長くなった。
「今はステイホームがスタンダード。だからこそ、家の中で快適に過ごそうと考えるご家庭はとても増えました。受講生も、室内のレイアウトを変えたり、おうち時間のためにカードゲームやボードゲームを購入したりといったご家庭が多いですね。保護者の在宅勤務も増えたので、スケジュールボードに『この時間、お母さんは仕事中』などと書き入れ、子どもが大声を出していい時間とそうでない時間を“見える化”したという工夫も聞きました」
また、子どもが小学生になると、子どもの友達が自宅に遊びにきて、にぎやかに過ごすということがある。筆者にも経験があるが、我が子のためには無下に断りたくはないものの、オンライン会議をはじめ在宅勤務を思うと悩ましい。
「親は住まいの中に自分の仕事スペースを確保しましょう。その上で、仕事がある時間はこちらの都合に合わせてもらうといいですね。子どもたちに『3時までは公園や児童館で遊んでね。帰ってきたらおやつにしましょう』などと提案を」
おうち時間が増えると、子どもがゲームやインターネットに触れる時間が増えることも心配のタネだ。
「自室があってもデバイスを持ち込ませないことです。時間を区切るためにも、使うのはリビングなど親の目が届く場所で。これはオンライン学習でも同様です。勉強が終わった後のパソコンやタブレットでネットサーフィンをしてしまう子も多いので、時間が来たら、電源を切って片付けることを習慣にしましょう」
「住環境や家族構成は人それぞれです。ある程度の枠組みを整えたら、ぜひ“我が家流”をつくってみてください」と岩田さん
枠組みづくりの導入におすすめなのは、「モノの住所を決めること」だそう。
「文房具ならここ、ハサミはここ、学校からのお便りはここ……とモノを収納する場所を決めて、それぞれラベリングを。文房具などが、すぐ手が届く場所に分かりやすく配置されていると、勉強へのハードルが下がるものです」
家庭用のラベルプリンターなどを使えば、手軽にラベルづくりができる。子どもと一緒にラベリングするとさらに効果的だ。
「学習環境にはこれが正解という答えがありません。私は“ノマド派”を推奨しています。今日は自室で勉強をしよう、今日は階段で座って本を読もう……など、家の中であれば、どこで学習してもOK。『必ずここに座って勉強しなさい』『終わったら見せに来て』などと締め付けると、子どもはヤル気を失ってしまいます。我が家ではその子の気分によって、フリースタイルで学習していいことにしています」
子どもの学習机を買うべきかどうかも悩むところ。
「置くスペースがあればいいのですが、余裕がない方もいると思います。我が家も上の子たちが小2と小4の時に学習机を買いましたが、二人が高校生になった今では使っていません。今は、安価で小さいテーブルも売られているので、子どもの学習意欲が上がるのなら、期間限定で楽しんでもいいと思います」
また、子どもが主体的に学習に取り組むよう、受講生には「家の中に仕掛けを」と伝えているとか。
「例えば壁に日本地図を貼って、親が興味を持たせるような会話やアプローチをしてみるなど、勉強は楽しいものだと思わせましょう。特に小学校低学年であれば、学習に遊び感覚を取り入れると効果的です」
新入学前、先輩ママのレイアウト変更例ここで、受講生が実践した、住まいのレイアウト変更例をご紹介しよう。
・Kさん 小学2年男子の母
「学習用品を収納するスペースが欲しい」と考えていたことから、小学校入学後1カ月で新しい生活スタイルを把握し、5月に子どもスペースのリフォームを実施。家具職人によるオーダーメイドで、壁面2面に収納をつくった。「元から本好きでしたが、大きな本棚をつくったことでますます読書に夢中に。また、自分で身支度するのが得意になりました」

Kさん宅のビフォア・アフター。側面の白い収納を開けると、学習用のポスターなどが貼ってあるが、閉めるとスッキリ(写真提供/Kさん)
・Mさん 大学1年男子、高校2年女子、小学6年男子、小学1年女子の母
二女の小学校入学にあたり、学習スペースをつくることに。リビングにあるMさんの仕事スペースのすぐ隣に、切り離した絵本棚の上部分を設置。棚にラベリングし“モノの住所”をつくった。「ちょうど住み替えのタイミングでもあったので、先生のアドバイスで、同じ学区中で、より人通りが多い場所へ引越しました。そのおかげで友達が訪ねて来てくれ、1年生を楽しくスタートすることができました」

食卓のすぐ側の仕事場兼学習スペースで、Mさんと二女が机を並べる。飽きないよう学習ポスターは随時貼り替える(写真提供/Mさん)
・Tさん
小学2年女子、幼稚園年中女子の母
1SLDKの間取りで収納スペースが少なく、カラーボックスを並べるなどして対応していたが、この年末年始に模様替え。夫の部屋にあった本棚をリビング移動させ、長女用に。辞書などが見たいときに、すぐに手が届くようにした。「自分でしまう場所ができたことで、より主体的に学びやすい環境に。長女がリビング学習していると、二女も自然と並ぶので、良い相乗効果が生まれています」

教材などを貼ってリビング学習(写真提供/Tさん)

トランポリンと鉄棒はステイホーム期間に購入した(写真提供/Tさん)
親のサポートで、子どもに柔軟性と成功体験を岩田さんの上の子たちの現在の学習スペースは、リビングや図書館、カフェなどだそう。
「塾に行くのであれば塾の学習室も利用できます。逆に『静かな自分の部屋でないと勉強に集中できない』というのでは困ってしまいますよね。主体的に自分をマネジメントして取り組むのが勉強です。『ここではやりにくい』と感じるのであれば、場所を変えて勉強する柔軟性も必要です」
子どもの柔軟性を育むためには、親が柔軟に考えることが大切だという。
「住まい方は、ライフスタイルや家族の成長に合わせて変えていけばいいと思います。学習机を買って失敗だったのなら、近所の人に声を掛けたり、フリマアプリなどを活用したりして誰かにお譲りしては」
「子育ては、常に更新を」と岩田さんは力を込める。
「年に一度は住まいのレイアウトを見直してみてください。昨今はコロナ禍で状況に変化があったので、より見直しのタイミングだといえるかもしれません。例えば小学生のころは、手が届きやすい低めの位置に持ち物を配置するといいのですが、中高生では使いづらいこともあります」
「子どもが小さい時にこそ、住まいについて一緒に考えてみてください。自分で『ここに置く』と決めたレイアウトがうまく機能すれば、成功体験になります。親のサポートのもと、子どもがやりたいことを実現していく過程が、主体的に学ぶ子を育てることにつながります」
春から小学5年になる筆者の娘に、新入学の時に心配だったことを聞くと、「友達ができるかどうかと、先生が優しい人かどうかが気になった」とのこと。
実際に小学校が始まってから困ったことは、「宿題を家に置き忘れたり、時間割を間違えたり、プリントをなくしたこと」……。学習スペースや収納について、親が深く考えていなかったからだと反省した。
そんな娘は小学校が大好き。いよいよ高学年という成長を感じながら、一緒に学習スペースをアップデートしようと思った。
●取材協力
所在地:杉並区天沼
所在地:横浜市港南区上永谷
所在地:川崎市中原区丸子通
所在地:世田谷区用賀
所在地:北区中里
所在地:中央区勝どき
所在地:中野区東中野
所在地:新宿区内藤町
所在地:川崎市中原区下沼部
所在地:横浜市中区山手町
所在地:豊島区西池袋
所在地:豊島区西池袋先日発表された「SUUMO住みたい街ランキング2021 関西版」で総合2位に輝いた人気の街・梅田。支持される理由は「生活に便利」「遊ぶ場所がある」などさまざま考えられるが、「職場へのアクセスがいいから」という理由を挙げる人もいるはず。しかし近ごろはテレワーク化が一気に世間へ浸透し、職場までの所要時間をあまり気にする必要がなくなった人も増加中。例えばこれまでは梅田駅周辺で住まい探しをしていたとしても、通勤の機会が減るならもう少し梅田から離れた、物件相場が安いエリアに住む選択肢も出てくるわけだ。そこで今回は梅田駅まで「60分圏内」にある、中古マンションの価格相場が安い駅を調査した。●梅田駅まで60分以内の価格相場が安い駅TOP10
順位/駅名/価格相場(沿線/駅所在地/梅田駅までの所要時間/乗り換え回数)
1位 丸山 640万円(神戸電鉄有馬線/兵庫県神戸市長田区/51分/2回)
2位 和泉大宮 1065万円(南海本線/大阪府岸和田市/45分/2回)
3位 九条 1098万円(近鉄橿原線/奈良県大和郡山市/54分/2回)
4位 南生駒 1109.5万円(近鉄生駒線/奈良県生駒市/48分/2回)
5位 富田林西口 1150万円(近鉄長野線/大阪府富田林市/52分/1回)
6位 川西 1175万円(近鉄長野線/大阪府富田林市/54分/1回)
7位 石津川 1200万円(南海本線/大阪府堺市西区/33分/2回)
8位 大和高田 1220万円(近鉄大阪線/奈良県大和高田市/48分/2回)
9位 高見ノ里 1230万円(近鉄南大阪線/大阪府松原市/40分/1回)
10位 光明池 1290万円(泉北高速鉄道/大阪府堺市南区/47分/1回)
今回は梅田駅まで60分圏内にある、ファミリー向け(間取り3K、3DK、3LDKタイプ(2sLDKを含む)以上)の中古マンションの価格相場が安い駅を調査した。調査の基点にした梅田駅は大阪メトロ御堂筋線が通っているほか、ほぼ同じ場所にJRの一大ターミナルである大阪駅、阪急電鉄と阪神電鉄の大阪梅田駅、大阪メトロの谷町線・東梅田駅と四つ橋線・西梅田駅、さらにはJR東西線の北新地駅が密集している。交通の利便性が高いうえに、大型商業施設や多数の企業オフィスも林立する人気の街だ。そんな梅田駅周辺にある、上記ファミリー向けの中古マンションの価格相場は4680万円。これが「梅田駅まで60分圏内」にまで範囲を広げると、価格相場はぐっと安くなることがランキングトップ10を見るとよく分かる。

神戸電鉄(写真/PIXTA)
最も安かったのは神戸電鉄有馬線・丸山駅で、価格相場は640万円。2位以下と比べても群を抜いて安く、梅田駅よりも4040万円も価格相場がダウンするという驚きの結果だ。一体どんな駅かというと、兵庫県神戸市に位置しており、1日平均乗車人員は2018年度時点で約559人と少なめ。駅北側には山が広がっており、「ひよどり展望公園」の山頂部からは遠くに瀬戸内海が眺められる。そして駅南側には山頂に「高取神社」がたたずむ高取山がそびえるという、自然に包まれたハイキングコースにこと欠かない環境だ。
住宅は山の狭間のすり鉢状になった斜面に広がっている。日常の買い物は丸山駅から歩いて10分弱の「コープこうべ」やコンビニが頼りだ。昭和初期までは旅館や温泉場、桜の名所だった遊園地があり、「神戸の奥座敷」としてにぎわった面影も今はない。しかし駅周辺に小学校や幼稚園があるので、静かな環境で子育てをしたいという人にはいいだろう。梅田駅までは約51分だが、JR神戸駅近くの神戸高速線・高速神戸駅までは約10分なので、神戸まで足を延ばせば買い物にも困らない。
2位は南海本線・和泉大宮駅で価格相場は1065万円。1位と比べると高く感じるが、それでも梅田駅よりは3615万円も低い結果となっている。駅が位置するのは大阪府岸和田市で、岸和田駅の1駅隣にある。和泉大和駅周辺には飲食店が点在するほか、日用品や衣料品も取り扱うスーパーや、100円ショップ、ドラッグストアも徒歩10分圏内に。小学校や保育所を通り過ぎつつ駅から15分ほど歩けば、広大な「岸和田市中央公園」へ。春は桜が美しい広場や、ジャンボ滑り台や木製遊具を備えた子ども広場もあるので、家族で休日に訪れるのも楽しいだろう。また、駅から20分ほど歩いた沿岸部には大型のショッピングモールやホームセンターも。日ごろの買い物も息抜きも、遠出しなくても駅周辺で済ませられそうだ。

岸和田市中央公園の桜(写真/PIXTA)
3位は近鉄橿原線・九条駅で価格相場は1098万円。こちらは奈良県大和郡山市にある駅で、梅田駅までは約54分で到着する。奈良時代、平城京には朱雀大路を挟んで東と西に商業の中心地である市場が設けられており、そのうち西の市があったのが現在の九条駅あたりなのだとか。そんな歴史ある街に位置する九条駅の現在の様子は、駅前に出るとロータリー越しに一戸建てや集合住宅が見える静かな住宅地。駅から北へ徒歩3分ほどの場所では、新鮮な野菜や果物などを販売する「九条朝市」が毎週土曜の朝に開かれている。スーパーは一番近くても駅から徒歩20分ほど離れているが、駅の約2km圏内に複数点在しているので車があるならそれほど困らないだろう。また、駅前から市のコミュニティバスに乗って約10分、そこからバスを降りて5分も歩けば飲食店に衣料品店や雑貨店、映画館も備えた「イオンモール大和郡山」に行くこともできる。
梅田駅まで乗り換え1回や所要時間33分の駅もランクイントップ3にランクインした駅はいずれも梅田駅より価格相場がぐっと下がるとは言え、乗り換えが2回必要。安いほうがいいけど、せめて乗り換えは1回にとどめたい……。そんな場合は価格相場が1150万円で5位にランクインした、近鉄長野線・富田林西口駅という選択肢もある。近鉄南大阪線直通の近鉄長野線(準急)に乗って大阪阿部野橋駅へ、そこから歩いて4分ほどの天王寺駅に行って大阪メトロ御堂筋線に乗り換えれば、計約52分で梅田駅に到着する。また、6位の川西駅は富田林西口駅の1駅隣なので、同様の経路で梅田駅に行くことができる。

富田林西口駅(写真/PIXTA)
さて富田林西口駅があるのは大阪府富田林市。市の商業施設の中心地は隣の富田林駅だが、市役所や警察署などの官公庁施設は富田林西口駅の周辺に集まっており、落ち着きのある街という印象。駅周辺には保育園や幼稚園、小中学校、高校も点在し、徒歩15分圏内に複数のスーパーも。駅の西側を流れる石川の河川敷は公園として整備されており、のんびり散歩したり芝生広場で遊んだりと、子どもと暮らす街としてもいいだろう。
ちなみに実は1位の丸山駅も、経路によっては乗り換え1回で梅田駅に行くことが可能。その場合は丸山駅から神戸高速線(南北線)直通の神戸電鉄有馬線で新開地駅に行き、阪急神戸本線直通の神戸高速線(東西線)に乗り換えて大阪梅田駅へ。大阪梅田駅と梅田駅はほぼ同じ立地なので、上記ルートなら乗り換え1回、計約55分で梅田駅にたどり着く。
梅田駅までの所要時間の短さを優先するなら、7位の南海本線・石津川駅に注目したい。最短時間を目指すなら、石津川駅から南海本線の普通列車と区間急行を乗り継いで難波駅に行き、そこからなんば駅まで歩いてから大阪メトロ御堂筋線に乗り換える……という経路で乗り換え2回、計約33分で梅田駅に到着。さらに多少時間は増えるが、石津川駅から南海本線の準急1本で難波駅まで行って大阪メトロ御堂筋線に乗れば、乗り換え1回、計約34分で梅田駅に行くことも可能だ。それでいて価格相場は梅田駅よりも3480万円も低い、1200万円となっている。
石津川駅があるのは大阪府堺市西区の湾岸部。駅西側は工業地帯で、その先には大阪湾が広がっている。駅から徒歩5分ほどの「石津太(いわつた)神社」には17世紀中期建築と言われる本殿2殿が現存しており、見応えがある。例年12月には神事「やっさいほっさい」が行われ、年男を担いで「ヤッサイホッサイ」の掛け声と共に火の中を渡る奇祭として評判だ。古くからの神社があるばかりでなく、大阪府初の世界遺産となった、仁徳天皇陵古墳をはじめとする百舌鳥古墳群も駅から車で10分ほどだ。
歴史好きならそそられる土地柄だが、日常生活を送るにはどうなのだろう。タクシー乗り場を備えたロータリーがある駅西口には、居酒屋や全国展開するチェーン店の飲食店が点在し、さらに西側へ行くと湾岸の工業地帯へ。駅東口を出るとコンビニやベーカリー、菓子店がある以外は住宅街といった雰囲気。徒歩5分ほどの場所には小学校や幼保連携型認定こども園があり、子育て世代も住んでいることがうかがえる。駅から10分ほど歩くとスーパーがあるほか、徒歩約15分の隣駅・諏訪ノ森駅前にはスーパーや衣料品店、100円ショップなどを備えたショッピングモールも。暮らすにも不自由のない街のようだ。
ランキングトップ10の駅を振り返ってみると、神戸市や奈良県の駅あり、梅田駅まで30分少々で行けて価格相場は梅田駅より3480万円も安い駅あり……とバラエティ豊かな顔ぶれ。「梅田駅まで60分圏内」にエリアを広げて探すと、選択肢が多彩に広がる様子。ここからさらに「乗り換え1回」「1100万円台まで」といった自分なりの条件を付け加えて絞り込めば、好みに適う物件と出合えるだろう。
●調査概要
所在地:川崎市高津区末長
所在地:目黒区下目黒
所在地:渋谷区千駄ヶ谷
所在地:渋谷区東
所在地:練馬区高松
所在地:八王子市中野上町2011年の東日本大震災、いわゆる「3・11」からちょうど10年。各地域で防災への関心が高まり、取り組まれるようになった。いま「地域の防災」はどうなっているのだろうか。
第4回にご紹介するのは、東京都渋谷区の「渋谷おとなりサンデー」。2017年から毎年6月を中心に開催される交流機会で、“ふだん話す機会の少ない近隣の人ともっと顔見知りになる”ことを目的にしている。こうした地域コミュニティの活性化は防災時にも役立つだろう。
ヒントにしたのは1999年にパリで始まった「隣人祭り」。高齢者の孤独死を防ぐために住民たちがアパートの中庭に集まり、ワインやチーズを持ち寄って交流するというものだ。現在ではヨーロッパ29カ国、約800万人が参加する市民運動となっている。
渋谷区役所・区民部地域振興課の山口啓明さん(53歳)は言う。
「渋谷版の『隣人祭り』を開催しようと発案したのは現・長谷部健区長。渋谷区議時代から地域のいろんなコミュニティで“仲間を増やしたい”という共通課題があることを感じていたなかで、パリの『隣人祭り』を知り、地域内で交流の輪を広げる機会として導入したようです」
他の都心部のまちと同様、渋谷区も人口・世帯数が増加する一方で核家族化が進んでいる。転入者の多くは20代~40代で、そのほとんどが集合住宅(賃貸マンション・アパート)で暮らす。

出典:東京都監察医務院で取り扱った自宅住居で亡くなった単身世帯の者の統計
いわば、周囲との繋がりがない状況で、結果として「家と会社との往復だけで身近に知り合いがいない若者」や「周りに相談できる知り合いがおらず、子育てに悩む夫婦」のような人々が増えているという。
「『渋谷おとなりサンデー』は、孤独死という悲しい出来事が起きる前段階の、孤独・孤立している人、もしくは孤独・孤立のリスクの高い人に向けて、まずは“誰かと知り合うきっかけを提供する”ことを目的に実施しています」(山口さん)
初年度は、6月第一日曜日にカフェでボードゲーム、公園でピクニック、オフィス前の道路でチョークアート、地域の清掃活動など、区内の39カ所で交流機会が開かれた。その後、年を経るごとに交流機会の数は増えている。

(写真提供/ファイヤー通りバーチャル町会)

(写真提供/渋谷区役所・区民部地域振興課)
防災面では、東京消防庁や陸上自衛隊の協力のもとで災害体験や消化体験などをVRで体験できる「渋谷防災フェス」と連動する形で、「渋谷おとなりサンデー~防災編~」を開催。2019年度は非常食のリゾットを食べながら防災について学んだ。

(写真提供/渋谷区危機管理対策部防災課)
しかし、2020年度は新型コロナウイルスの影響で人が集まるイベントは軒並み中止。代わりに、オンライン会議ツールZoomを通じて、子育て、高齢者福祉、グルメなどについての情報交換が行われた。
マルシェの開催を機に地域の飲食店を救う動きもなお、渋谷区が主催するのは6月のみ。その他は「おとなりサンデー」の旗印さえ掲げれば誰でも自由に交流機会を主催できる。山口さんが強く印象に残っているのは、2019年度に開かれた「代々木深町フカマルシェ」だという。

(写真提供/代々木深町フカマルシェ実行委員会)
「富ヶ谷の代々木深町小公園で、生産者とつながりを持つ地域のお店が出店し、住民が集うというマルシェで、子育て中の母親たちが『身近な地域でつながりをつくりたい』という思いから、地域のお店、子育てサークル、企業、町内会などに声をかけて実現した交流機会です」
渋谷区が行ったのは、企画内容の相談対応と、保健所や公園使用許可の申請サポートのみで、それ以外は主催者任せだ。

(写真提供/渋谷区役所・区民部地域振興課)
さらに、このマルシェの開催で“知り合いの輪“が広がり、コロナ禍で苦境に立たされている地域の飲食店を支えるための、代々木・富ヶ谷・上原エリアのテイクアウト・デリバリーMAPの立ち上げにもつながった。さまざまな意味で「渋谷おとなりサンデー」のモデルケースだと山口さんは振り返る。
「渋谷おとなりサンデーを実際に始めてみて、一番関心が高かったのが小さな子どもを持つ世帯。子育て世帯を中心に、いかに参加しやすい仕組みにしていくかが今後の課題ですね」
今年の6月はコロナを巡る状況を見ながら、リアルとオンライン両方の交流機会の開催を呼びかけるそうだ。いずれにせよ、集まって交流することがためらわれるなか、各地で「人とのつながりの希薄化」や「関係性の分断」が起きているのも事実。
「生活や子育ての悩みなどを誰にも相談できず、不安や孤独を感じる人がいる一方で、新しい生活様式に合わせて新たな活動を始める人もいます。『渋谷おとなりサンデー』では、コロナ禍におけるそのようなコミュニティ活動を引き続きサポートしていく予定です」
なお、今年で5年目を迎える「渋谷おとなりサンデー」だが、全国の自治体から問い合わせが来ている。その中のひとつ、長崎市では昨年から「ながさき井戸端パーティー」という長崎版「隣人祭り」を始めた。こうして、地域のコミュニティづくりのノウハウは広がっていく。
山口さんによれば、「渋谷区は意外と町内会の活動が盛んで、笹塚、初台、千駄ヶ谷あたりはイベントやお祭りがすごく盛り上がる」という。とくに千駄ヶ谷は商店街と町内会のタッグが強力で、オンラインで盆踊りを開催するなど、柔軟な思考でコロナ禍を乗り切ろうとしている。

(写真提供/千駄ヶ谷大通り商店街振興組合)
渋谷区のような都心部はマンションに住む単身者や核家族が多く、人が孤立しやすいイメージがある。しかし、一方でつながりづくりへの感度も高いことが伝わってきた。どこに住んでいても、災害時に頼りになるのは“隣人”。自分が住む街でのつながりも、関わり方ひとつで見え方が変わってくるかもしれない。
●取材協力
所在地:渋谷区代々木
所在地:江東区森下
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所在地:江東区亀戸
所在地:渋谷区神宮前