【北京の風】見つけた「nikkansports.com」ピンバッジ 調べ切れぬまま帰国に…
後悔している。20日に幕を閉じた北京五輪で結果を残せなかった。無論、ピンバッジ交換のことである。 今大会、海外勢のメダル級ピンをコンプリートすることができなかった。不動の1番人気であるテレビ東京さんのピカチュウこそ拝受できたものの、何度……
【五輪特別企画】「光」の側面しか報じられず「影」は置き去りに バブル形成「隔絶された五輪」
万里の長城のように長く高い塀が、東京をはるかにしのぐバブルを形成した。「隔絶された五輪」だった。 北京市内のホテル「ジンロンタン」。身長の2倍ほどある鉄の壁が外周を覆った。 ゴゴゴゴゴ。 黒服の警備員が不気味な音を立てて鉄扉を開ける。五……
【北京の風】謝謝!北京!ボランディアの“親切”な対応あってこそ…何とか乗り切れた五輪取材
私の北京オリンピック(五輪)も閉幕した。今回はコロナ禍でバブル方式での開催。移動手段やバス、電車の所要時間の逆算などで、撮影と同じくらい神経をすり減らした。 他に意識がいくと手元がおろそかになりがちな私は、かなりボランティアの皆さんに助……
【五輪特別企画】羽生結弦 卒論で自らセンサー装着し動作解析、フィギュアにAI導入提言
北京オリンピック(五輪)のフィギュアスケート競技が20日のエキシビションで幕を閉じる。男子4位の羽生結弦(27=ANA)は3連覇こそ逃したが、挑んだクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)が世界初認定された。20年、早大人間科学部(通信教育……
【北京の風】小林陵侑も気になる「ビンドゥンドゥン」 パンダ帽子姿の記者に「かわいい」
大人気のパンダの大会マスコットキャラクター「ビンドゥンドゥン」。そのグッズは入手困難。公式ショップにぬいぐるみを買いに行ったが完売だった日、パンダの帽子を発見した。思わず買ってしまい、その日から耳のついたそのパンダ帽子をかぶって取材して……
【五輪特別企画】フィギュア女子フリー最終組の舞台裏 交錯した4人の思惑
フィギュアスケート女子で銅メダルを獲得し一夜明け会見で写真に納まる坂本(撮影・垰建太) 17日の北京五輪フィギュアスケート女子フリーは、歴史的な幕切れとなった。自己最高233・13点で銅メダルの坂本花織(21=シスメックス)。4回転4種……
【五輪特別企画】高木美帆は種目絞れない、全てがメダル候補 橋本聖子氏5種目完逐“愛娘”分析
元祖オールラウンダーで東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(57)が、高木美帆の5種目完遂をたたえた。日本スケート連盟の会長時代から多種目への挑戦を勧めるなど、親身に見守ってきた。自身は88年カルガリー、92……
【北京の風】おみやげ争奪戦も熱い選手村 人気の「ビンドゥンドゥン」グッズは一部がすでに完売
各競技場では連日激しいメダル争いが繰り広げられているが、選手村の中では「おみやげ争奪戦」も熱いようだ。スノーボード男子の浜田海人(ムラサキスポーツ北海道)は、開店45分前から公式グッズショップに並び、公式マスコットのパンダ「ビンドゥンド……
【五輪特別企画】ロコ・ソラーレ3人出身 チーム名も「常呂っこ」に由来 「聖地」常呂町探訪記
北京五輪で2大会連続のメダルに挑んでいるカーリング女子日本代表のロコ・ソラーレ。レギュラー4人のうち3人は北海道の北見市常呂町の出身だ。チーム名の「ロコ」も「常呂っこ」に由来する。1月、寒さ厳しい町を歩き、日本の「聖地」とされる理由、い……
【北京の風】ボランティア女性から「新年のラッキーアイテム」 おもてなしの心つまった大会運営
北京五輪に関わるスタッフの心遣いに助けられている。 ホテルのベルが突然鳴った。モニターに映る防護服の人たち。何事だろうとドアを開けるとチョコレートを渡された。数秒間、理解できなかったが、文字を見てバレンタインデーのチョコだと気がついた。……
【五輪特別企画】賛辞に国境なし 岩渕麗楽の後方3回転宙返りに金ガサーも「誇りに思う」
5、6、7人…。最後3回目の試技を終えた岩渕麗楽(20=バートン)に、次々とライバルたちが駆け寄った。ハグを繰り返した。メダルを獲得したわけでも、技に成功したわけでもない。それでも果敢な挑戦は周囲の心を震わせた。賛辞に国境はなかった。 ……
【北京の風】「バブル」内で行動制限の報道陣 移動時の最速350キロ高速鉄道にワクワク
北京五輪での私たち報道関係者の生活は、一般市民と隔てられた「バブル」の中です。これまで取材したロンドンやリオ、東京五輪とは違い、食事も移動も制限が多く、気軽に「地元ならでは」と出会うチャンスも限られています。 フィギュアの男子フリー取材……
【五輪特別企画】高木美帆が本職でない500メートルで銀を取れた理由 清水宏保氏が分析
スピードスケートで5種目に挑戦中の高木美帆(27=日体大職)が本職ではない女子500メートルで銀メダルを獲得した。中長距離を主戦場とする中で、なぜ短距離の500メートルで力を発揮できたのか。98年長野五輪男子500メートル金メダリストの……
【北京の風】友好文化”ピンバッジ交換” 個室に招かれ「交換しないと帰さない」
焦っている。前半戦が終わったが、結果を出せていない。無論、ピンバッジ交換の件である。 1896年の第1回アテネ大会からの友好文化。16年リオ五輪ではコレクターが路上で“交換所”を開設していたが、昨夏の東京五輪は海外観客なしで断念。ただ、……
【五輪特別企画】星野リゾート星野佳路代表がスノボ女子鬼塚雅を全面サポートする理由
北京オリンピック(五輪)のスノーボード女子ビッグエアでのメダル獲得が期待される鬼塚雅(23)を全面サポートするのが、所属先である星野リゾートだ。国内外で宿泊施設を運営する同社の星野佳路代表(61)は慶大時代にアイスホッケー部主将を務め、……
【五輪特別企画】札幌五輪ではなく北海道五輪にすべき もっと広域で 星野リゾート星野佳路代表
北京オリンピック(五輪)のスノーボード女子ビッグエアでのメダル獲得が期待される鬼塚雅(23)を全面サポートするのが、所属先である星野リゾートだ。国内外で宿泊施設を運営する同社の星野佳路代表(61)は慶大時代にアイスホッケー部主将を務め、……
【五輪特別企画】北方領土引き揚げ3世「漁師になりたい」新浜立也はスケートをやめようとした
20年世界スプリント総合王者で、男子500メートル金メダル候補の新浜立也(25=高崎健康福祉大職)が、まさかの20位に沈んだ。 スタートからわずか3、4歩でバランスを崩し、前のめりになった。その後、必死で追い上げたが、1度乱れたリズムは……
【北京の風】各国記者そろう中、「うぉ~い!」取材エリアのチケット当選発表
北京で一瞬、ラグビーに没頭した大学時代を思い出した。フィギュアスケート団体戦が始まった4日、会場の首都体育館に設けられたプレスルームに各国記者の輪ができた。「○○(社名)、ジャパ~ン」。マイクで呼ばれる度に、日本の記者仲間が自然と「うぉ……
2018年冬、平昌…羽生結弦、強い心の物語
羽生結弦が平昌で伝説をつくった。強い心の物語である。 4カ月ぶりの実戦が、フィギュアスケート男子66年ぶりの連覇をかけた五輪。痛めていた右足首も癒えてはいない。そんな計り知れない重圧と不安に立ち向かい、打ち勝ったのだ。右手の指で「1……
鬼気迫るメドベージェワの演技と五輪の持つ現実問題
雪と氷の祭典が終わった。旗手と国旗が先に入場する閉会式。日本は笑顔の小平が日の丸を振った。開会式で国旗を使用せずに入場行進をした「ロシアからの五輪選手(OAR)」は、再び国旗なしで参加した。 今大会前、国際オリンピック委員会(IOC……
東京五輪へ日本人アスリートに求める侍スピリット
私は日本人のことがとても好きです。なぜなら日本人は親切で行儀よく、とても勤勉だからです。スポーツ選手も性格の良さが顔に表れています。しかし、そのような優しさは、勝利を競うときの手助けにならない気がします。 私は欧州で長年、日本人選手……
平昌から東京へ、バトンは引き継がれた
カーリング日本女子の黄色いストーンが弾かれて、中央へ動いた。銅メダルが決まったあのシーンは、本当に英国のミスショットなのか。私はどんな時も笑顔を絶やさず、スポーツマンシップを忘れなかった彼女たちへの神様からのご褒美ではないかと思った。……
「高木美帆の姉」から「高木菜那」になった瞬間
高木菜の「パシュート」は終わっていなかった。妹とともに金メダルに輝いてから3日、マススタート決勝の滑りはパーフェクトだった。3回の中間ポイントは各1位5点、最終ポイントは1位60点。お笑いのクイズ番組のように「ここまでの得点は何だよ!……
タクシーつかまらない…大慌て汗かき走った寒空の下
現地で困ったのがタクシーだ。日本と比べれば格段に安いのだが、ソウルとは違い平昌(ピョンチャン)は台数が少ない。ある日、時間がなかったので試合会場から次の会場までタクシーで移動しようとしたが、これが大変だった。つかまらない上に、電話で頼……
英国の失投を呼んだ1点差のプレッシャー/市川美余
世界ランク6位のLS北見が、日本勢初の銅メダルを獲得した。3位決定戦で同4位の英国と激突。スキップ藤沢五月(26)を中心に相手にプレッシャーをかけ、同点の第9エンド(E)から2連続スチールで5-3で逆転勝ちした。 ◇ ◇ ……
竹内智香「オリンピックは何度来ても楽しい」のワケ
目指していた頂点には届かなくても、その笑顔が生き様だった。 ソチ五輪銀メダリストの竹内智香(34=広島ガス)は準々決勝で敗れ、予選のタイムにより5位。今季は不調が続いていたが、持ち前の「超プラス思考」を発揮し、5度目の五輪も入賞を果……
せっかくの特等席なのに配信作業、五輪観戦諦めた男
カメラマンは最前線で写真を撮っている。しかし、決定的瞬間を見逃すことがある。今大会はジャンプやスピードスケートなど、夜遅くに競技が行われるケースが多く、締め切りに追われる毎日だ。 日本が金メダルを獲得したスピードスケート女子団体追い……
どん底からスピード改革、代表チーム結成で主役の座
日本スピードスケートが金メダル2個を含む、史上最多5個のメダルを獲得し、冬季五輪(オリンピック)の主役に返り咲いた。80年代、黒岩彰と橋本聖子が世界で頭角を現し、長野五輪では清水宏保が日本選手初の金メダルを獲得。だが、その後は低落傾向……
坂本は演技構成点など引き出し増やして/八木沼純子
宮原さんは完璧な素晴らしい演技でした。ケガで思うように調整が進まないなか、よくあそこまで持ってきたと思います。出来栄え点での加点の大切さが象徴的な大会となりましたが、練習中に本当に細かく確認する姿が印象的でした。回転不足の改善はもちろ……
今や花形カーリング、「記憶」だけでなく「記録」も
すごい試合だった。カーリング女子の準決勝、延長までもつれ込む死闘は、間違いなく冬季オリンピック(五輪)の名場面になる。この試合で、またファンが増えたはず。負けたけれどもう1試合、24日の英国との3位決定戦も日本中が注目するはずだ。 ……
リスク背負って攻めてくる英国のミス誘え/市川美余
これぞ、カーリングという試合でした。LS北見は1Eに3点とられたが、よくめげずに2Eに2点を取り返した。その後も相手のサードが完璧で、厳しい局面が多かった。スイープでも全力を注ぐチームは、長丁場で疲労もたまっている。ショット率が下がっ……
宮原知子に心を揺さぶられる理由
五輪が面白いのは、必ずしも実際の順位と自分の見た印象が合致しないところだ。それは選手たちに、自らの価値観や美意識、人生観を投影して見てしまうからだと思う。フィギュアスケート女子シングルの私の中の金メダルは、惜しくも4位に終わった宮原知……
輝いた4位宮原知子 メダルに届かなかった理由は
2018年2月23日、ピョンチャン五輪、フィギュアスケート最終種目・女子シングルが行われました。 期待のかかる日本勢2選手はそろって最終グループでの滑走、前回大会より少ない出場人数ながら最大限の活躍を見せてくれています。 さて、最……
課題は距離のラストスプリント、粘れる力/阿部雅司
オーストリアのジャンプが好調で、前半でトップに立ったことが想定外だった。ドイツ、ノルウェーの2強は力が抜けているが、日本がオーストリアにジャンプで20秒差をつけられれば銅メダルは間違いないと思っていた。それができていれば、走力のある渡……
脱ぎたくても脱げない!爆笑コメント伝える通訳の力
フィギュアスケートのアイスダンス団体ショートダンス(SD)で、衣装がはだけた韓国のカップルが話題になった。当事者の閔(ミン)ユラは関西人のようにノリノリな雰囲気で、19日の個人SD後に「全ての箇所を縫いつけてもらったわ。今は脱ぎたくて……
ものづくり大国日本を象徴する女子団体追い抜き
スピードスケート女子団体追い抜きの日本の3選手は、一体の精巧なマシンのようだった。空気力学を最大限に追究した隊列は、まるで後方の2選手が先頭の影のようで、乱れることがなかった。タイムロスを最小限に抑えるための独特な先頭交代は、熟練の技……
財布がない!ピンチ女子救ってくれたタクシー運転手
羽生のオリンピック(五輪)連覇の喜びに浸っていた翌朝、不幸に襲われた。財布がない。気付いたのは、羽生の一夜明け会見の場所に着いたとき。ぼーっとしていたのだろう。たった今乗ってきたタクシーに小さなバッグごと置き忘れていた。もらった領収書……
男子にない女子の繊細な動き、表情仕草に「キュン」
毎日毎日、目が回りそうだ。忙しいからではない。テレビで見ていると、冬は実に回転する競技が多い。この日もスノーボード・ビッグエア男子予選にフィギュア女子SP。「今のは何回?」など、テレビの前でも回転数が話題になる。 スノーボードのビッ……
ハヤブサ国武、父の願い背に受けて4年後リベンジへ
スノーボード・ビッグエア男子予選で日本選手団最年少となる16歳11日の国武大晃(STANCER)は37・25点、2組17位で決勝進出を逃した。直前に予定を変更し、2回とも縦3回転、横3回転の大技フロントサイドのトリプルコーク1440(……
攻撃的に大量点狙うも裏目、経験生かして/敦賀信人
カーリング世界ランク8位のSC軽井沢クは、最終戦で同16位の韓国に4-10。第6エンド(E)にスキップ両角友佑(33)が最後の石で自軍の石2個を出して4失点し、「これが今の実力」と受け入れた。4勝5敗の8位で終戦となった。 ……
年300日以上の団体練習、日本が強いワケ/青柳徹
日本女子が前回覇者オランダとの決勝を2分53秒89の五輪新記録で制し、悲願の金メダルを獲得した。 ◇ ◇ 佐藤が出遅れた1回戦から優勝を確信していた。3人でカバーしたチームワーク。決勝も日本は序盤から攻め、中盤でオランダに……
平昌五輪開催地域は人気のチーズタッカルビの本場
日本全国のファミレスから牛丼チェーン店、コンビニまでがこぞってメニューに加えるなど、大人気の韓国料理が「チーズタッカルビ」だ。鳥と野菜をコチュジャン(唐辛子味噌)ベースのたれとともに鉄板で炒め、そこにチーズを加えて絡めて焼くことで、甘……
大学生ボランティアが語る平昌のプライスレスな経験
21日付の日刊スポーツ本紙に掲載された、東京五輪ワイド特集(毎週水曜日付紙面で連載中。西日本本社管轄エリア除く)で、平昌冬季五輪(ピョンチャン・オリンピック)で通訳ボランティアとして働く神田外大の学生に、肌で感じた問題点と、それを課題……
オリンピックの魔物と魔法
「オリンピックには魔物がいる」とよく言われる。その魔物を目の前で見たことがある。1992年アルベールビル大会。フィギュアスケート女子の伊藤みどりが、オリジナルプログラム(OP、現ショートプログラム)当日の朝練習で、トリプルアクセル(3……
羽生&小平金メダルの地・江陵の純豆腐は金メダル級
平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)の開催地・江陵(カンヌン)が今、熱い。羽生結弦(23=ANA)が17日、江陵アイスアリーナでフィギュアスケート男子個人66年ぶりの連覇を成し遂げた。翌18日には小平奈緒(31=相沢病院)も、江陵スピ……
暑さと寒さ…飲みかけのペットボトル没収される日々
オリンピック(五輪)のセキュリティーは厳しい。各会場ごとにゲートが設置され、入るたびに荷物をチェックされる。ここで最も困るのが、飲みかけのペットボトルを没収されることだ。 平昌(ピョンチャン)の寒さ対策のため厚着にしているが、1日で……
カーリング準決勝へまずはカナダ戦がカギ/敦賀信人
午前中の米国戦は第1E後攻で2点をとり、主導権を握って快勝した。逆に夜のスウェーデン戦は先攻の第1Eで3点を奪われ、ワンサイドで敗れた。相手スキップのエデンにもミスがあり勝つチャンスはあったが、最終8Eで両角友がミス。ショット率(71……
小平奈緒はカルガリーで世界記録を出せる/岡崎朋美
「最速」へ歩み続ける。女子500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒(31=相沢病院)が19日、平昌市で会見し、3月中旬の今季のW杯最終戦を欠場し、カナダ・カルガリーで行われる国際大会で世界記録36秒36の更新を目指すと宣言した。 ……
藤森由香の達観した「オリンピックって、運ですよ」
今大会初採用のスノーボード・ビッグエア。飛んで(×9)回って回って回って回る~。円広志の歌(古い!)を頭の中に思い浮かべながら、予選を見た。トップ選手は確実に勝ち上がりを狙って大技を封印。その中で日本勢3人が12人による決勝に進んだ。……
ヤクルト山田哲人好きの韓国人スタッフとカープ坊や
競技場とホテルを往復するばかりの日々の中でも、ちょっとした文化交流があると心が落ち着く。会場へ向かうバスに乗るセキュリティーチェックの韓国人スタッフが、見慣れた帽子をかぶっていた。ネービーに「YS」の文字。そうプロ野球ヤクルトのキャッ……
日の丸飛行隊再建へ若手の欧州進出増やせ/原田雅彦
日本はメダルまで遠かったが、この結果は実力通り。1位との飛距離差を見ても、力の差は大きかった。もちろん選手は一生懸命やっているけれど、W杯(ワールドカップ)の順位がそのまま出た感じ。メダルは女子で高梨が獲得した銅1個で、それが今の日本……
語りつぎたい小平奈緒の神対応
スピードスケート女子500メートルの小平奈緒の金メダルから一夜明け、前日には気づかなかったレース後の映像に目を奪われた。五輪記録に金メダルを確信して沸き立つスタンドに向かって、小平が人差し指を口に当てるポーズで、「静粛に」と無言で呼び……
平野歩夢とショーン・ホワイトの4年間/伊藤華英
「また4年かー。」 この言葉で、ピョンチャン(平昌)オリンピックまでの苦労が伺えた。 スノーボードハーフパイプで2大会連続銀メダルを獲得した平野歩夢選手は、14日の決勝後こう話した。 「本当にこの4年間つらかったし、けがもした。……
日韓の政治的溝を埋めた小平の行動、羽生の気持ち
韓国の氷上女帝が、日本のエースに負けた。オリンピック3連覇を狙った李相花(イ・サンファ=28)が、スピードスケート女子500メートルで小平奈緒(31)に続く2位で、銀メダルを獲得した。いくら世界2位になったとしても、日本人に負けて取っ……
羽生と小平の金メダルと、日本選手の帰国ラッシュ
ピョンチャン大会も後半に突入した。羽生結弦と小平奈緒の連日の金メダルに現地の士気も高まっているに違いない。一方で日本では戦い終えた選手の帰国ラッシュが続いている。ジャンプの高梨沙羅も伊藤有希も、スノーボードの平野歩夢も試合の2日後には……
韓国で取材した北朝鮮問題…現場の言葉を伝えたい
19日付日刊スポーツ本紙の社会面に、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の妹・金与正氏ら一行が、ピョンチャン五輪参加をきっかけに12年ぶりに訪韓したことに対し、揺れる韓国国民というテーマの特集が掲載された。今回の「直撃!冬季五輪」は、その番……
小平奈緒はメダルの重圧感じずに滑れる/岡崎朋美
女子1000メートルで銀メダルを獲得した日本のエース小平奈緒(31=相沢病院)が再び頂点に挑む。16年シーズンから24連勝中の500メートルは今日18日に行われ、世界記録保持者で五輪2連覇中の李相花(28=韓国)との頂上決戦を迎える。……
文化放送寺島啓太アナ酷寒の平昌で酷暑の東京考える
文化放送の寺島啓太アナウンサー(32)が、在京のAM民放ラジオ局ではアナウンサーとしてただ1人、平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)に派遣され、現地で奮闘している。 寺島アナウンサーにとって、五輪への派遣は初めてだ。現地では、羽生結……
韓国のユヅ女子、ノロ感染余波で羽生連覇見られた?
平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)フィギュアスケート男子個人で、羽生結弦(23=ANA)が66年ぶりの連覇を成し遂げた瞬間を目の当たりにして、地元韓国の“ユヅ女子”も歓喜に湧いた。 平昌五輪にボランティアとして参加し、江陵カーリン……
宿泊施設の歯磨き粉“白テープ”の正体に感じた五輪
歯磨き粉から「オリンピック(五輪)」を感じた。同僚の先輩、後輩との男臭い3人での共同生活も2週間がたった。2日遅れで現地入りし、他の2人が暮らす部屋に着いた時、共用の洗面台には歯磨き粉が2個置かれていた。1つは新品で、もう1つは白いテ……
スノボクロス負けてなお輝いた絶対女王ジャコベリス
今度は転ばなかった。それでも、まだ金メダルに届かなかった。女子スノーボードクロス、リンゼイ・ジャコベリス(米国)は4位に終わった。日本中が注目したフィギュア男子SPの「裏」で世界はエキサイティングなレースに酔った。 ジャコベリスの名……
韓国で北朝鮮楽団のライブ中継を見た その全容は?
<直撃!冬季五輪 その7> 韓国の朝鮮放送(テレビ朝鮮)が15日夜、北朝鮮の三池淵(サムジヨン)管弦楽団が11日にソウル市内で行った公演を、韓国国内で初めて放送した。 番組のタイトルは「三池淵管弦楽団公演中継」で、午後6時20分から……
羽生結弦の男子SPで見つけたもう一つの快挙
16日のフィギュアスケート男子ショートプログラムには30人が出場した。羽生結弦の圧巻の演技に心を揺さぶられた一方で、常夏の国、マレーシアから初出場した20歳のイー・ジージエのガッツポーズも心に残った。夢の舞台でトリプルアクセルを見事に……
100点越え4選手、男子SPの順位を決めたもの
やはり、オリンピックのメダル争いは最終グループを滑った選手中心に展開されてきましたね。 特に、第1滑走の羽生結弦選手、素晴らしかったです。演技を見終えて鳥肌がとまりませんでした。以前のコラムで、本人の望むパフォーマンスはできないかも……
渡部暁斗と羽生結弦を生んだ20年前の熱
1998年2月17日、長野五輪ジャンプ団体で日本は金メダルを獲得した。あの吹雪の中の大逆転ドラマを、渡部暁斗は会場で見ていた。当時小学3年生。観客席の熱気が強く心に残ったという。その数カ月後にジャンプを始めた。あの歓喜の残像が、今回の……
「寒さ」懸念された平昌五輪、「風」の強さは想定外
学生時代のラグビーで作った184センチ、97キロの体が吹き飛ぶかと思った。14日に私が担当するフィギュアスケート会場がある江陵で、晴天ながら謎の強風が吹いた。日本の友人に動画を送っても、バレンタインで浮かれているのか「お前は吹き飛ばな……
20個も?メダルラッシュは「チーム日本」の推進力
大会6日目まででメダル7個、日本勢の活躍が続いている。7日目は小休止だったが、このペースでいけば冬季五輪最多だった98年長野の10個を軽く抜き、20個を超える? そんな妄想を抱かせるほど。過去にないほどの盛り上がりだ。 もっとも「金……
出場国の力は紙一重、どう接戦物にするか/敦賀信人
日本にとっては惜しい試合だった。第6Eに両角友がダブルテークアウトを決めて流れをもってきて、第7Eには同点に追いついた。しかし、その後の組み立てに問題があった。セオリー通りに第8、9、10と残りEで1点ずつ取り合えば勝ちはない。どこか……
平昌五輪の玄関口・江陵駅前で売春…あぜんの性事情
数日前、深夜1時までピョンチャン五輪のスピードスケート競技会場・江陵スピードスケート競技場周辺で取材し、江陵(カンヌン)駅に戻ってきた。遅い夕飯を取り、深夜2時半過ぎに駅の道路を挟んだ反対側にある、五輪開催を記念した展示館「フェスティ……
ホワイトもスケボーで東京五輪?雪上と陸上の違い
やっぱり王者ホワイトは強かった。平野は前日の予選よりも高難度の技を見せたが、得点は同じ95・25。「もっと高いはず」と怒る人もいるだろうが、もともとスノーボードの採点は絶対的な評価ではない。技に固有の得点があるわけではなく、審判の主観……
カー女子好発進、アイスの「癖」読めてた/市川美余
女子のLS北見は、米国に10-5で勝利した。 ◇ ◇ 日本は序盤からいいスタートでした。大会の初戦はどのチームも探り探りです。その中で、1Eに難しいフリーズショット(石と石をくっつける)を、3Eには藤沢選手が……
平野とホワイトの異次元エアが描くスポーツの理想像
スノーボード男子ハーフパイプ決勝は、まるで世界最高峰のサーカスを見ているようだった。だからサーカスの観客気分で大トリのショーン・ホワイト(米国)にも、私は最高のパフォーマンスを期待した。平野歩夢のメダルの色を左右する最終演技。もちろん……
ジャンプ軸細くケガ思わせない美しい出来/小塚崇彦
フィギュアスケート男子で66年ぶりの2連覇を目指す羽生結弦(23=ANA)が13日、江陵アイスアリーナの本番リンクで練習し、右足首を痛めてから初めて公の場で4回転ジャンプを決めた。4回転サルコーとトーループの2種類を計5度成功。直後の……
平昌五輪開催エリアに「冬のソナタ」ロケ地があった
ピョンチャン五輪の熱戦が連日、展開される平昌、江陵(カンヌン)と同地区に、韓国の公共放送KBSで2002年(平14)に放送され、日本でも大ブームを巻き起こしたドラマ「冬のソナタ」のロケ地があるのをご存じだろうか? 平昌郡と江陵市が属す……
団体で五輪の空気体感、個人でプラスに/八木沼純子
坂本選手は少し緊張を感じました。滑走順で1人前の長洲選手が素晴らしい演技をして会場が盛り上がり、その空気の中に入っていったこと、加えて初めての五輪での演技という状況が重なったからでしょうか。冒頭の連続3回転は流れの中で跳ぶ感じが少し足……
コブからコブ跳ねない滑りを見せた原大智/野田鉄平
<ピョンチャン五輪:フリースタイル>◇12日◇男子モーグル決勝 五輪の雰囲気にのまれることなくしっかり滑ることができた3人が表彰台に上がった。銅メダルを獲得した(原)大智に関しては、今回のコースとジャッジの傾向が彼の滑りとうまく合致し……
選手に負担大、フィギュア団体もういいんじゃないか
フィギュア団体は、もういいんじゃないかな。日本が2大会連続5位でメダルを逃したからではない。前回ソチ大会からの実施で見慣れていないからでもない。あまりにも選手にとっての負担が大きいと思うからだ。個人戦までの期間が短ければ疲れが残るし、……
高木美帆が貫いた究極の美学
スピードスケート女子1500メートルの高木美帆の銀メダルが、万感胸に迫った。今季W杯4戦全勝でメダルは確実視されていたとはいえ、やはり五輪という特別な舞台で実現すると感慨深い。短距離の瞬発力と、長距離の持久力が必要とされる1500メー……
日本代表に勇気を与えた佐藤綾乃の滑り/伊藤華英
ピョンチャン(平昌)オリンピックがついに開幕した。 競技が進むにつれ、オリンピックの雰囲気も高まってきている。 スノーボード男子スロープスタイルで金メダルを獲得した17歳のレドモンド・ジェラード選手(米国)を初め、若手アスリートの……
スノボが五輪に示す「かっこよく」「よりお洒落に」
「かっこいい」「おしゃれ」「個性的」…。スノーボードを見ていると、オリンピック(五輪)では聞き慣れない言葉が飛びだす。元五輪代表の中井孝治さんの解説が特別なわけではない。選手たちの会話にも「かっこよく」「自分のスタイルで」「誰もできな……
午前の演技は予想以上の過酷さ 脳内整理の時間ない
ソチオリンピックから採用されたフィギュアスケート団体戦。今回のピョンチャン(平昌)オリンピックでも種目の1つとして設けられています。 最初の予選となったのは男子ショートプログラムでした。地元韓国のチャ・ジュンファン選手がミスのない演……
南北解氷ムード とやかく言うより五輪を楽しもう
酷寒の平昌(ピョンチャン)が、南北問題を解氷モードの変えられるか? 氷上、雪上で繰り広げられる世界トップアスリートの競演に盛り上がる韓国だが、一方で国民が注目しているのが、核問題などで冷え切っている南北関係の行方だ。その視線の先にある……
北朝鮮楽団取材後に出会った韓国の“汁粉うどん”
北朝鮮の三池淵(サムジヨン)管弦楽団のソウル公演が行われた11日は、公演後も遅くまで周辺で取材していたため、取材の拠点を置く江陵(カンヌン)に帰ることが出来なくなった。それで急きょ、仁川(インチョン)で宿を取り、1泊することになった。……
冬季五輪の雪と風が教えてくれたこと
スノーボード女子スロープスタイル予選が、強風で中止になった。12人で争う予定だった12日の決勝には全27選手が出場する。「コース状況が悪かったので中止でよかった」とは金メダル候補の鬼塚雅の弁。アルペンスキー男子滑降も延期された。新聞も……
葛西紀明の頑張りが日本スポーツ界の「意識」変える
葛西が8度目のオリンピック(五輪)を飛んだ。得意とはいえないノーマルヒルで21位に食い込んだ。26年間、ルール変更や用具の進化に対応しながら競技レベルを保つ努力は大変だったはず。世界的に「レジェンド」と尊敬されるのも当然だ。と思って見……
「チャリティーブレスレット」に見た高い政治意識
韓国の文在寅大統領(65)は北朝鮮との融和をアピールし続けた。日本の安倍晋三首相(63)とも首脳会談を行い、平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)を政治にフル活用した。戦争の歴史抜きには語れない朝鮮半島。韓国で取材を続けると市民の政治意……
高木美帆、序盤のリズム乱れスタミナに影響/青柳徹
高木美帆は序盤の滑りにスムーズさがなかった。スタートから200メートルの入りが19秒台と、いつもより速かったことで、次の400メートルは無意識にスピードを抑えたように見えた。リズムが乱れたことは、スタミナに影響する。最終ラップは32秒……
平昌五輪の交通問題は東京五輪へ向けた他山の石
平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)で、フィギュアスケートやスピードスケートなど氷の競技が行われる江陵(カンヌン)は、ノルディックスキーなどが行われる平昌、アルペンスキーの滑降、スーパー大回転、複合が行われる旌善(チョンソン)、大回転……
葛西紀明が四半世紀を超えて飛び続けられる理由
ジャンプは恐怖心との闘いだという。時速100キロを超えるスピードで、斜度40度の着地点に突入する。遠くに跳ぶほど斜度がなくなり、雪面が立ち上がって、目の前に迫ってくる。「大ジャンプを飛ぶと、壁に向かって走る短距離ランナーの心境になる」……
スムーズに韓国入り、と思ったらKTX券売機固まる
平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)開幕翌日の午後、韓国の仁川空港に到着した。世界各国から来たであろう人々が集まり、入国審査の際は大混雑していたが、窓口の手際が非常に良く、着陸から30分そこそこで預けた手荷物をピックアップし、到着口を……
高木美帆のコンディションは万全/青柳徹
10日の女子3000メートルに出場する高木美帆の滑りは、十分にメダルの可能性を感じるものだった。1月の国内でのタイムトライアル時から疲労が抜け、コンディションはぐっと上がっている。9日も600メートルから1000メートルのラップタイム……
堀島行真はコブの高い部分を直線的に滑る/野田鉄平
コースは雪が硬く、コブが大きいように見えました。すると雪からの衝撃が強く、少しのミスで上半身がブレるなど体全体に響きやすいです。堀島選手は第2エアの手前で右側に体がずれて、体全体が上下に動いていました。その辺は決勝への課題となりました……
キム・ヨナさんは誰もが納得する点火者、2年後は?
平昌(ピョンチャン)オリンピックが9日、開幕した。韓国5000年の歴史を約30分で表現。1218機のドローンが夜空に舞い、平和の象徴・ハトやオリンピックを象徴する5つの輪を作った。歴代オリンピックのメダリストや人気スポーツ選手が聖火ラ……
フィギュアとショート併用で氷が硬いのか/小塚崇彦
団体男子SPは、予想以上にミスの多い内容だった。どの選手も、靴のトー(つま先)が氷にはじかれ、うまく刺さっていないように見え、氷の状態が硬いのではないかと感じた。 宇野も点数こそ出たが、4回転フリップやコンビネーションジャンプでは、……
ピョンチャン五輪の開会式が突きつけたもの
平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)の開会式を見た。開幕前から南北融和の押しつけにへきえきしていたためか、いつものように心から感動できなかった。南北合同チームの真冬のカーニバルのような行進も、平和の祭典のお題目にまんまとつけ込んだ国家……
広がる日本語、秘密は「アニメ」
韓国語はもちろん、英語が苦手な私も韓国生活で、コミュニケーション面での苦労は少ない。スタッフの方も日本語が話せる人が多いからだ。ただ、つたない英語で一生懸命に伝えようとした時「日本人ですか?」と流ちょうに返される時は少し恥ずかしいが………
平昌五輪でも注目!三浦豪太氏の分かりやすい解説
いきなり飛びだした「豪太節」。今大会も、テレビの前から離れられない。 いよいよ始まった雪と氷の祭典。夜に開会式を控えた9日には、フィギュア団体のショートプログラムなどが行われた。注目はモーグル予選。男子の堀島ら日本人のメダル候補がい……
スマートすぎるスマートハウスに大苦戦の記者村
韓国は、五輪で技術力をアピールしている。仮想現実の展示、水槽を泳ぐメカ魚、プレスセンターを動き回るロボット。その姿勢は各国の報道陣が宿泊するメディアビレッジにもある。 江陵の記者村は、新築の高層マンション群。記者は24階建ての10階……
ピョンチャン五輪を見て北朝鮮の考え変われば
いよいよ始まる平昌冬季大会。史上最強の日本選手団にメダルラッシュの期待は高まる。一方、テレビや新聞が追うのは、北朝鮮の動向だ。選手に続いて芸術団や応援団が渡韓。9日の開会式には金正恩朝鮮労働党委員長の実妹である金与正氏も出席するという……
宮原知子は一段と美しくなった 精密機械から成長
先日、4大陸選手権を観に台北まで行ってきました。スケートの観戦はというと、近頃、取材という名目でお邪魔する機会が多いです。この4大陸選手権もそうでした。 台湾で開催されたこの試合、僕にとって2年ぶりの海外観戦です。日本からは羽生選手……