ONESTORY

子供達の学び舎を保存継承したホテルで、ノスタルジックな旅を。[The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu/京都府京都市]

2020年3月22日、京都・清水の地に、新たな歴史を紡ぐホテル「The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu」が誕生しました。その名は、この土地で古来より東山の護り神として信じられてきた「青龍」に由来。客室数48室、レストラン、プライベートバス、フィットネスジムなどを有するラグジュアリーな空間。築80年以上の元清水小学校をコンバージョン(用途変換)しました。はじめに、京都における…

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いつもの5人が集まれば、美味しい談義に花が咲く。若手農家版・津軽“めぇもん”自慢![TSUGARU Le Bon Marché・特別対談/青森県弘前市]

「津軽ボンマルシェ」編集メンバーが現地を訪れるたび実感するのは、「津軽では何を食べても美味しい!」こと。市場へ行けば、見るからに新鮮な山海の幸がずらり。街中でも、飾りっ気のない食堂の定食の漬け物がびっくりするほど美味だったり、ふらりと入った居酒屋のお通しに、東京ではまずお目にかかれないほど新鮮な魚介類が出てきたりと、日頃接している食べもののレベルの高さが伺えます。となると、気になるのは、地元の人が…

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今を乗り越えられたら、僕たち料理人は、もっと強くなれる。[ASIA’S 50 BEST RESTAURANT]

3月24日に発表された2020年版「アジアのベストレストラン50」。日本の最高位「日本のベストレストラン」には、長谷川在佑シェフ率いる『傳』が3位にランクインし、3年連続で3冠を達成しました。この評価をどう受け止めているか、次の1年に思うこととは。長谷川シェフにインタビューしました。

今年の特異な開催形式によるものなのか、あるいは結果についてなのか。すべての発表が終わった後、真っ先に長谷川シェフ…

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厳しくも美しい南会津の冬。自然と人、自然と自然の対比で紡ぐ、トリップムービー最終章。[南会津ショートフィルム/福島県南会津郡]

春夏秋冬、移り変わる南会津の姿を、4人の映像作家が表現するトリップムービープロジェクト『南会津ショートフィルム』。その4作目にして最終章となる冬の南会津に迫った作品「WHITE WIND TRAVELLER」が公開されました。映し出されるのは、厳しくも美しい白銀の世界。指揮をとったのは、東京を拠点に世界で活躍する監督/シネマトグラファーのクリス ルッズ氏です。

国内屈指の豪雪地帯である南会津の冬…

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2020年、佐賀で開催するはずだった「アジアのベストレストラン50」の行方。[ASIA’S 50 BEST RESTAURANT]

3月24日、「アジアのベストレストラン50」の2020年のランキングが発表されました。「レストラン界のアカデミー賞」ともいわれる「世界のベストレストラン50」のリージョナルエディションとしてスタートし、今年で7年目を迎える同アワードは、その授賞式もまた国際的な食の祭典として華やかさを極め、世界中の注目を集めてきました。日本初、佐賀県武雄で開催予定だった本年度のセレモニーは、新型コロナウイルスの感染…

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すべては食で地域を感じてもらうために。タッグを組んだ能登の料理人たちの素顔。[N-Terra お披露目イベント/石川県能登半島]

料理人の力で能登の持続可能な地域社会を目指すネットワーク『N-Terra』。
発足メンバーは輪島市のフランス料理店『ラトリエ ドゥ ノト』のオーナーシェフ・池端隼也氏、七尾市のイタリア料理店『Villa della Pace』のオーナーシェフ・平田明珠氏、七尾市の洋食店『ブロッサム』のシェフ・黒川恭平氏、七尾市に割烹のお店の開店を控える料理人・川嶋享氏、能登町のジェラート店『MALGA GELAT…

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手つかずの自然の残された、美しき母なる島へ。[東京“真”宝島/東京都 小笠原諸島・母島]

東京には、人が暮らす島が11島あります。
飛行機で30分もかからずに行ける島。
思い立ったらその日でもすぐに行ける島。
かと思えば入島が制限され上陸するのも一苦労という島。

その中でも本州からもっとも遠く、もっとも時間を要するのが今回ご紹介する母島です。

まずは竹芝桟橋から父島まで定期船「おがさわら丸」で24時間。
父島に到着し、約1時間後に出港する「ははじま丸」に乗ること2時間。
24時間+…

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古来の祈りの場を再生して“導き”の神社としてリファイン。[和布刈神社/福岡県北九州市]

古来より人々が集い、敬虔な祈りを捧げ続けてきた神社。人々の悩みや苦しみに寄り添って、地域の絆をも育んできたそこは、しかし、近年は世情の変化によって賑わいを失いつつあります。

そんな神社を“導きの場”としてリファインしようというのがこのプロジェクト。創建1800年、九州の最北端で関門海峡を望む『和布刈神社(めかりじんじゃ)』が、奈良の老舗・中川政七商店のコンサルティングによ…

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世界最高峰のレストランのスーシェフと、人気店の寿司職人。ふたりの料理人が、冬の能登島を巡る。[能登島取材ツアー/石川県七尾市]

能登島は、能登半島の中ほどにある七尾湾に浮かぶ周囲約72kmの島。1982年に能登島大橋が開通するまでは、船が本土と行き来する唯一の交通手段でした。そのため島内よりもむしろ対岸にある都市との交流が盛んで、七尾市に面した島の西側と珠洲方面に近い東側では方言まで異なるとか。「話してみれば、島内のどの地区の出身だかわかる」と、島の方々は口を揃えます。

このように小さな島の中に多様性があり、さらに島特有…

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能登に根差す若手料理人トップチーム「N-Terra」結成。能登の地に芽吹く、美食旅の最新形。[N-Terra お披露目イベント/石川県能登半島]

2月のある晩、石川県輪島市にあるフランス料理店『ラトリエ ドゥ ノト』は、静かな熱気に満ちあふれていました。旅や食関連のジャーナリスト、有名旅館のオーナー、伝統工芸の作家らが続々と集まってきています。迎えるのは、同店のオーナーシェフ・池端隼也氏を筆頭に、能登町のジェラート店『MALGA GELATO』のジェラートマエストロ・柴野大造氏、七尾市のイタリア料理店『Villa della Pace』のオ…

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人気パティスリーを切り盛りする、26歳の若社長。津軽スイーツ界のホープに会いに行く。[TSUGARU Le Bon Marché・アンジェリック/青森県弘前市]

りんご生産量日本一を誇る津軽エリアでは、アップルパイがひとつの強力な観光コンテンツ。多くのスイーツ店やパン店がそれぞれに趣向を凝らしたアップルパイを販売する中、根強い人気を誇るのが、弘前市にあるパティスリー『アンジェリック』のアップルパイです。以前「津軽ボンマルシェ」で行ったりんごがテーマの対談企画でも、普段津軽をベースに活動している参加者全員が「本当に美味しい!」と大絶賛。しかも参加者のひとり・…

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厳しい自然環境にありながら、その豊かな恵みとともに生きる小さな島。[東京“真”宝島/東京都 利島]

周囲約8kmというとても小さな島ながら、海からも空からも必ず目に入る利島の唯一無二の存在感。それは、島そのものが美しい山だからではないでしょうか。宮塚山のなだらかな裾野は海へと広がり、洋上にぽっかりと浮かぶその愛らしい姿かたちがとても印象的です。東京都心から南に約140kmの位置にあり、その名を「としま」と呼びます。伊豆諸島最大にして最も都心に近い大島の南に位置し、伊豆諸島の中では2番目に近い島で…

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人々が憧れ、集まり、文化を深めていく。コーヒーの聖地を津軽のこの土地へ。[TSUGARU Le Bon Marché・白神焙煎舎/青森県中津軽郡]

津軽富士と呼ばれる岩木山の麓にあり、白神山地の玄関口である中津軽郡西目屋村。弘前の街中からは車で30分弱、約1500人という青森県でも最も人口の少ない村であり、世界自然遺産に認定された広大なブナの原生林はすぐ目の前。水源の里と謳われるほどにきれいな水が豊富に流れる、自然に恵まれた地域です。まわりはりんご畑も多く、まるで絵本の中にいるような里山の風景が続く車窓を眺めていると、町の中心ともいうべき施設…

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冬のツアーは美味しい会津を体験!収穫し、食べて、学ぶ。[NEW GENARATION HOPPING AIZU/福島県会津若松市]

南会津の四季を体感していただくONESTORYのツアーもひとまず最終回。今回の旅のガイドを務めてくださるのは、本格ナポリピッツァや会津の食材を使った料理が評判の『ピッツェリア&トラットリア フェリーチェ』を営むシェフの矢澤直之氏です。

冴え渡る青空の下、バスに乗り込んだ参加者が最初に向かったのは1834年創業の『満田屋』です。こちらは江戸末期から続くお味噌屋さんで、味噌蔵を改築した店内で味噌田楽…

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世界に目を向けて、改めて問う『DINING OUT』の意義。[DINING OUT RYUKYU-URUMA with LEXUS/沖縄県うるま市]

2020年1月中旬、通算18回目の開催となった『DINING OUT RYUKYU-URUMA with LEXUS』。『DINING OUT』としては初めての世界遺産・勝連城跡での開催、その舞台で腕を奮った世界から注目されるシェフユニット「GohGan」の圧巻のパフォーマンスなど、見どころも多かった今回。大いに盛り上がったプレミアムな二夜の模様を、5人の関係者で振り返りました。

大類:一昨年の…

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“普通”をやり続けて150年。津軽の四季と人の手が、唯一無二の味噌を生む。[TSUGARU Le Bon Marché・加藤味噌醤油醸造元/青森県弘前市]

弘前駅にも近い商業施設『ヒロロ』の中にある食材店『フレッシュファームFORET』。以前ご紹介した『ひろさきマーケット』が運営するこの店には、青森県中の名産品が集まっています。そこで発見したのが、初めて見る“津軽味噌”なる表記の味噌。津軽の食材ハンター・『ひろさきマーケット』代表の高橋信勝氏のおすすめということもあり早速購入して使ってみると、これがなんとも個性的な味噌なのです…

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冴え冴えとした寒晴に深化する感覚。胎動する冬にTOKYOの本質を知る。[SIX SENSES TOKYO/東京都八王子市高尾]

冬はつとめて。
清少納言は『枕草子』で早朝に見る霜の白さに深い感銘を受けていますが、今年の高尾も冬は白く、美しい。都心とは全く異なる清冽な空気で満ちています。
頬を撫でる風は冷たく、身も引き締まるように感じられて、とても心地が良い。
ここが『京王線』で新宿からわずか1時間足らずとはにわかに信じられないほど、静かな朝を迎えています。

高尾山の頂に足を運べば、雪化粧した富士山が偉容を誇り、『髙尾山薬…

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「日本最初期のリゾート地」に敬意をはらった建築界の巨匠によって、文人たちが通い、思索した天空のリゾートが再生![六甲山サイレンスリゾート/兵庫県神戸市]

六甲山。神戸市を見守るかのようにそびえるこの風光明媚な山は、明治時代より、神戸に居留する外国人たちによってリクリエーションの場として開発されてきました。
瀟洒な山荘が建ち並び、日本で最初のゴルフクラブ「神戸ゴルフ倶楽部」が拓かれるなど、リゾート地の先駆けとして発展。そして昭和に入った1934年には、九州の雲仙・霧島と共に日本初の国立公園「瀬戸内海国立公園」に指定されました。

そんな由緒正しいリゾ…

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求めるのは心の“スパーク”?津軽のヴィンテージファンから愛される、家具屋の名物店主に会いに行く。[TSUGARU Le Bon Marché・RandBEAN/青森県弘前市]

弘前の街を歩くと、こじゃれたヴィンテージショップをよく見かけます。以前ご紹介した『green』の姉妹店『green furniture』はじめ、古道具や古着を扱うさまざまなテイストの店が揃い、各店に馴染み客が付いている模様。古道具店が多いのは弘前市が戦争時に空襲をまぬがれ、古い蔵や建造物が多く残っているのも理由だそうですが、そこに藩政時代から培われた高い文化レベルと、元々おしゃれなものに敏感な津軽…

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和牛の原型と言われる、幻の純血種から生まれた奇跡のハンバーグ。[やまぐち三ツ星セレクション・ハンバーグ/山口県]

「見島牛(みしまうし)」という名を聞いたことはあるでしょうか。それは、山口県萩市の沖約44kmに浮かぶ離島、見島で飼育されている牛のこと。室町時代に朝鮮半島から渡来し、農耕用の役牛として飼育され、現代に至るまでその命が脈々と受け継がれてきました。西洋種の影響を受けていない、日本に残る純血和牛2種類のうちのひとつが見島牛。和牛の原型と言われる見島牛は、その文化遺産としての価値も高く評価されており、見…

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3人のキーマンが振り返る、世界遺産を舞台に躍動したシェフユニット「GohGan」幻の饗宴。[DINING OUT RYUKYU-URUMA with LEXUS/沖縄県うるま市]

2020年1月中旬、沖縄県うるま市を舞台に開催された『DINING OUT RYUKYU-URUMA with LEXUS』。
舞台となったのは県南東部のうるま市に残る世界遺産・勝連城跡。古くから海運の要衝で、15世紀には琉球王朝と拮抗(きっこう)する栄華を誇った勝連。様々な国や地域の人々を受け入れ、文化に寄り沿うことで発展してきた土地には「気高さ、心の豊かさ」を意味する「肝高(きむたか)」の精神…

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一度味わうと忘れられない、甘鯛という滋味。真冬の海でその最前線を追う。[Fisherman’s Wharf Shimonoseki・甘鯛/山口県下関市]

若狭のぐじや京料理などでよくその名を目にする高級魚・甘鯛ですが、実は山口県は国内屈指の漁獲高を誇ります。というのも長年、漁獲高は山口県が全国一位を保持。足が早い魚でもあるため、都心にはなかなか出回らず、県内消費が多かったといいます。
しかし、そんな話は今や昔、冷凍保存の設備の向上や、漁師の船上での神経締めの技術の発達により、今や下関産の甘鯛も全国屈指のブランド魚の仲間入りを果たそうとしています。

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月と砂漠の先にある世界。僕は、まるで小惑星に降り立ったような錯覚を覚えた。[東京”真”宝島/東京都 大島]

高画質(4K Ultra HD)の映像は、こちらからご覧ください。
監督・撮影・編集:中野裕之
撮影:佐藤 宏 音楽:木下伸司なぜ日本唯一なのか? そう思う人も少なくないでしょう。
その理由は地図にあります。国土地理院が発行する地図に唯一「砂漠」と記された場所が大島にあるのです。その1つである「裏砂漠」のことを、映像作家の中野裕之監督はこう言います。
「SF映画の惑星のような場所」。

初めて訪れ…

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美しき藍色に染まる絶海の群島は、世界を震撼させた固有種の宝庫。[東京“真”宝島/東京都 父島]

竹芝桟橋から定期便の「おがさわら丸」に乗ること24時間。航路の途中は電波もほぼつながることがなく、旅の行きすがら、日常がいかに携帯電話に依存していたかを実感するところから小笠原諸島への旅路ははじまります。
午前11時の出港から、船内でランチを味わい、見渡す限り360度の海の青に染まる世界を貪り、さらには燃えるような夕日を眺め、それでも余りある時を過ごせる船の時間。レストランでの夕食の後、ほろ酔いで…

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世界的シェフユニットが躍動した、サプライズ満載のディナーショー。『DINING OUT RYUKYU-URUMA with LEXUS』スペシャルムービー公開。[DINING OUT RYUKYU-URUMA with LEXUS/沖縄県うるま市]

『DINING OUT RYUKYU-URUMA with LEXUS』(2020年1月開催)の感動を、スペシャルムービーとフォトギャラリーでお届けします。

『DINING OUT』第18弾となる舞台は、沖縄県うるま市が擁する世界遺産「勝連城跡」。世界遺産での開催は『DINING OUT』として初の試みとなりました。古くから海運の要衝で、15世紀には琉球王朝と拮抗(きっこう)する栄華を誇った勝連…

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想像を超える展示空間で、アートを見る。買う。[ARTISTS’ FAIR KYOTO 2020/京都府京都市]

京都で3年前から開かれている「ARTISTS’ FAIR KYOTO」は、他のアートフェアとは一線を画した、これまでのアートフェアの枠組みを超越するイベントです。

「アートフェア」とはバイヤーやコレクターが美術品の買い付けをする催しで、海外では「アートバーゼル」や「アーモリーショー」など大きなものから小規模なものまで頻繁に開催されています。近年は日本でも行われ、一般の人にも開かれた作品展…

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地域と共に作りたいのは、子供達の未来に繋がるチョコレート。[TSUGARU Le Bon Marché・浪漫須貯古齢糖(ロマンスチョコレート)/青森県弘前市]

扉を開ければ、部屋一面に漂うカカオの香り……。チョコレートとは、なぜこんなにも魅惑的で人をワクワクさせる食べ物なのでしょうか。
ショコラティエ・須藤銀雅氏の作るチョコレートは艶やかで繊細、まるで宝石のような輝きと優美さ、そこはかとない色気を感じさせます。もともとはバー専用チョコレート「アトリエAirgead(アールガッド)」としてブランドを立ち上げ、一般販売はせず、全国…

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銘酒「東洋美人」を超える、蔵史上最高峰の1本、誕生。[やまぐち三ツ星セレクション 純米大吟醸 東洋の女神/山口県]

島根県との県境に近い山間、萩市中小川地区には田畑がのどかに広がっています。真冬の朝、凛とした空気の中に湯気を上げる建物が見えてきました。日本酒「東洋美人」を醸す『澄川酒造場』です。仕込みの最盛期を迎えた酒造場では、蔵人たちがキビキビと麹造りの作業を進めています。

陣頭指揮を執るのは4代目当主・澄川宜史氏。蔵外から杜氏を迎える従来型の酒造りから、当主自らが杜氏として酒造りを手がけるスタイルに転換を…

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建築・家具ラバーの隠れた聖地である讃岐。アーティスト、家具好きがひきもきらずに訪れる、”木匠”が残した偉大な足跡。[ジョージナカシマ記念館&桜製作所/香川県高松市]

香川県高松市は、現在にも大きな足跡を残す建築家やアーティストを数多く輩出した街です。その流れを決定づけたのは、「デザイン知事」「建築知事」と呼ばれることになる金子正則氏です。金子氏は、1950年から6期24年に渡り知事を勤めましたが、1958年に竣工した香川県庁舎の設計を建築界の巨人・丹下健三氏に依頼しました。また、高松市近郊で芸術村を構想するなど、文化面での功績がとても大きかった人です。

その…

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古き良き日本が今に残る式根島の風景。穏やかな島の暮らしが静かに息づく。[東京“真”宝島/東京都 式根島]

東京にある11もの有人の島の中で最も小さい島。それが式根島です。島の面積は約3.7㎢、外周は約12kmとコンパクト。けれど、そんな数字では決してはかれない、さまざまな魅力が小さな島に凝縮されていました。

式根島は隣に位置する新島と二島合わせて同じ行政区分の新島村に属しています。新島からの距離は約5km、連絡船「にしき」で約10分の近さにありながら、まったく異なる景観を有しています。新島と同じく、…

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白砂がどこまでも続くロングビーチにミルキーブルーの海。自然が生み出す圧巻の造形美から目が離せない。[東京“真”宝島/東京都 新島]

東京から南に約151km、新島は伊豆諸島のちょうど中ほどに位置しています。島は南北に細長く、島の北には若郷地区、南には本村地区の2つの集落がありますが、元は別々の島でした。その証拠に、若郷地区には玄武岩質の黒い砂浜が存在しており、886年の大きな海底噴火によって2つの島がひとつになり、今の島のかたちになったといわれています。つまり、今から約1100年ほど前にできた島だから「新島(あたらしま)」と名…

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天上のカタルシス、無我の境地。苦難の分、神はその報酬を僕に授けてくれた。[東京”真”宝島/東京都 神津島]

高画質(4K Ultra HD)の映像は、こちらからご覧ください。
監督・撮影・編集:中野裕之
撮影:佐藤宏 音楽:木下伸司・Lior Seker 神津島のシンボル、「天上山」。登山ルートは白島登山道と黒島登山道の2種があり、今回、中野裕之監督は白島登山道から山頂を目指します。地上572mのそれは、6合目までは車で合流できるため、頂上の景色を見るためだけであれば、この選択が一般的です。しかし、中野…

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試飲イベントで登場した3種の温度、4種の酒器による加温熟成解脱酒。その際立った個性とポテンシャル。[AZUR et MASA UEKI /東京都港区]

熟成した酒の香りと色、フレッシュな酒の味わいを併せ持つ秋田酒類製造株式会社の『加温熟成解脱酒』。2019年はこの奇跡の酒のポテンシャルを証明すべく、日本各地で、さまざまなジャンルで活躍する3名のトップシェフたちが、ペアリング料理を考案しました。

そして2020年1月、その集大成としてコース仕立ての料理と『加温熟成解脱酒』を楽しむ試飲イベントが開かれました。料理を手掛けたのは「和魂洋才」をテーマに…

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気鋭のバーテンダー・阿部 央氏が巡る、カクテルを創造する能登旅。前編[Journey ~カクテルで旅する WAJIMA~/石川県輪島市]

今、日本で最も重要なバーテンダーのひとりと言えるでしょう。プリンスホテルの最上級ホテル、ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町の「The Bar illumiid」で腕を振るうバーテンダー阿部 央(あきら)氏は、世界の一流バーテンダーが卓越した技を競い合う「バカルディ レガシー カクテル コンペティション 2018」日本大会にて優勝。同年、メキシコで開催された世界大会に日本代表として出場し、世界トップ…

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2日限りの特別な夜。冬の新潟が教えてくれた「真のFarm to Table」の意味。[里山十帖/新潟県南魚沼市]

新潟県南魚沼市、当間山の山懐に抱かれるように佇む湯宿『里山十帖』。今回のONESTORYがこの地を訪れたのは、何も温泉宿を紹介するためではありません。その目的は、和歌山県で1日1組だけをもてなすレストラン『villa aida』と『里山十帖』による2日限りのディナーイベントを体験するためでした。

『villa aida』といえば、シェフの小林寛司氏が自ら畑を耕し、種を撒き、野菜を育て、収穫し、そ…

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先人に誇れる本物の塩辛作りを通して、津軽の明るい未来を牽引する。[TSUGARU Le Bon Marché・赤羽屋 磯辺商店/青森県西津軽郡]

青森県の日本海沿岸、鯵ヶ沢町は通称「イカの町」。海岸沿いを走る国道101号線は「焼きイカ通り」と名付けられ、生干しのイカを焼いてくれる店が点々と佇んでいます。道を歩けば、炭火の上でジュージュー炙るイカの香ばしくおいしそうな匂いが、あちこちから容赦なく漂ってきます。建物の横には、ずらりと何列にも並んで干されたイカの姿。真っ白なイカが風にたなびく様子はまるでカーテンのようです(この地域では「イカのカー…

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山口県を身近に感じる逸品たち。そのふるさとを訪ねて。[やまぐち三ツ星セレクション/山口県]

本州最西端に位置する山口県は、日本海、瀬戸内海、響灘と三方を海に開かれ、一年中、海山の幸に彩られています。
県内にあまたある名産品の中でも、地元の人も自信を持って推薦する本当に美味しいものを味わいたいという声が聞かれます。そんな中で注目されているのが「やまぐち三ツ星セレクション」です。

山口をもっと知ってほしい、もっと身近に感じてほしい。そんな思いから誕生した「やまぐち三ツ星セレクション」は、地…

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知らないと損をする! 佐賀県が美食に包まれる1ヶ月がいよいよ開幕![佐賀ガストロノミー会議/佐賀県唐津市]

みなさん、佐賀県と聞いて何を思い浮かべますか?

福岡県と長崎県に挟まれて、少し地味な県という印象を持つ人もいるかと思います。でも、それはまったくの誤解だということをここでは強く言いたいのです。長く日本の地域の魅力を伝えてきた我々ONESTORYは知っているのです。佐賀県の本当の実力を。世界に誇るべき地域資源の宝庫だということを。

有田焼や唐津焼を筆頭に国内屈指の陶磁器の産地であり、有明海と玄界…

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その男の手にかかれば、おいしくならない肉はない。[サカエヤ/滋賀県草津市]

滋賀県草津市に、イタリアやアメリカなどからも美食家がわざわざ足を運ぶレストランがあります。それが、「セジール」。母体は肉の精肉屋「サカエヤ」です。セジールの話をする前に、まずサカエヤについて知っていただきましょう。
 
滋賀県で肉とくれば近江牛、のセオリーに反し、サカエヤでは近江牛を前面に打ち出していません。扱うのは、北海道のほぼ野生と言える牛肉や、三重の農業高校で育てられた豚肉など、何…

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年齢も経歴もバラバラ。そんな津軽の“ONE TEAM”が醸す、今注目のシードル&ワインとは?[TSUGARU Le Bon Marché・GARUTSU/青森県弘前市]

日本一のりんご生産量を誇る青森県弘前市。りんごから造られるシードルもまた、弘前市と深い関係がある飲みものです。昭和28年、弘前の酒造メーカーの代表が欧州へ視察訪問、帰国後の翌年にシードル製造会社を設立し、昭和31年に発売されたのが日本で最初のシードルだったとか。平成26年には弘前市が「ハウスワイン・シードル特区」となり、現在では“シードルの街” として、大小さまざまなメーカ…

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琉球王朝時代の“ロイヤルスピリッツ”を、交易の地・勝連城跡の夜に蘇らせる。600年の歴史を持つ日本最古の蒸留酒・泡盛のペアリング。[DINING OUT RYUKYU-URUMA with LEXUS/沖縄県うるま市]

2020年1月18日、19日に開催された『DINING OUT RYUKYU URUMA with LEXUS』。回を重ねるごとにアップデートされていく『DINING OUT』ですが、18回目となる今回は、アジア発、世界を沸かせる2人のシェフのポップアップユニット『GohGan』が登場し、大きな話題を呼びます。『Asia’s 50 Best Restaurants』において4年連続1位に輝…

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地方からグローバルな潮流を生み出す! 岡山発のライフスタイルブランドを率いる実業家の挑戦。[実業家・石川康晴氏とストライププロジェクト/岡山県岡山市]

地域振興、地方創生。
今や全国各地で掲げられるようになったスローガンですが、真の意味で地域の文化や歴史を尊重しながら、それらの特色を生かした振興を実現できているのは、意外と少数派かもしれません。

ローカルの個性を生かしながらグローバルな潮流を生み出す――そんな理想的な「地方創生」を目指し、また、実現しつつあるのが、ライフスタイルブランド『koe (コエ)』などを展開する株式会社ストライプインター…

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知るほど、触れるほど、その神秘に引き込まれる。神が宿る島の正体と出合う旅へ。[東京“真”宝島/東京都 神津島]

東京湾から南に向かって点々と連なる伊豆諸島のひとつ『神津島(こうづしま)』は、伊豆諸島の中心辺りに位置することから、各島の神々が集う会議場に定められたという伝説が残される地です。そして豊かな黒潮がもたらした漁業文化は、江戸時代にはすでにその栄華の記録がなされるなど、島民の営みの中心として連綿と受け継がれ、今もなお島の主要産業として発展し続けています。

太古より伝わる伝説、そして離島という環境が育…

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南国の風薫る絶景の離島、八丈島。時代に寄り添い、変貌するその姿を見届ける。[東京“真”宝島/東京都 八丈島]

かつて「鳥も通わぬ」と歌に詠まれ、流人文化の歴史が色濃く残る八丈島。
しかしそこは、俗世から隔絶された”最果ての地”のイメージからは程遠い、美しい海に囲まれた暖かな常春の島でした。潮の香りが混じった柔らかな風が頬を撫で、どこまでも続く青空と南国の木々……。戦後には“東洋のハワイ”と呼ばれ人気を博しましたが、それももはや昔の話。…

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津軽のりんごに大きな価値を見出し、街の誇りと豊かな食文化を担う醸造酢に。[TSUGARU Le Bon Marché・カネショウ/青森県弘前市]

岩木山の麓、津軽平野は見渡す限り果てしなく、りんご畑が続きます。車で走っても走っても、広大な敷地に延々とりんごの木々が生い茂り、枝を広げています。カネショウの本社は、りんご畑からも程近い、弘前の郊外にあります。酢の醸造元としては本州最北端。ここで主に造られているのがりんご酢です。

以前「津軽ボンマルシェ」で紹介した「オステリア エノテカ ダ・サスィーノ」の笹森通彰氏は、ここのりんご酢を愛用してい…

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シェフが求めた最上の“RE”。沖縄県本部町のレストランで、1日1組のゲストをもてなすことの意味を知る。[Ristorante RE/沖縄県本部町]

「沖縄美ら海水族館」がある町といえば、ピンと来る人もいるのではないでしょうか。那覇空港から車で1時間30分ほど、沖縄本島の北部から東シナ海に突き出した半島にある沖縄県本部町。全国から観光客が訪れる町ではありますが、その一方で今なお古き良き沖縄の暮らしぶりが息づくのどかなエリアでもあります。今回ONESTORY取材班が訪れた『Ristorante RE』は、その本部町の北部、具志堅地区の高台にありま…

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とにかく足が短くて、太い!少し不格好なそのフォルムに、旨味を宿す関門タコ![Fisherman’s Wharf SHIMONOSEKI・タコ/山口県下関市]

タコの名産地として有名な兵庫県明石。言わずとしれた全国トップブランドのタコとして知られていますが、実はそんな明石に負けないと、通の間で評判のタコがあることをご存知ですか?

種類は明石と同じマダコながら、足が太くて短いのが特徴で、足の先まで吸盤があるのが、今回ご紹介する「関門タコ」。

最大の特徴の短くて太い足は、流れの速い関門海峡の潮流に踏ん張ることで成長するといわれ、貝やカニなど、漁場に餌が豊…

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王朝時代の交易の要衝、世界遺産・勝連城跡を舞台に、世界を沸かせるシェフユニット、最後のポップアップ。[DINING OUT RYUKYU-URUMA with LEXUS/沖縄県うるま市]

1月18日(土)、19日(日)、通算18回目、昨年に引き続き沖縄で『DINING OUT RYUKYU URUMA with LEXUS』が開催されました。舞台となったのは県南東部のうるま市に残る世界遺産・勝連城跡。古くからの海運の要衝で、15世紀には琉球王朝と拮抗する栄華を誇った勝連。さまざまな国の人々を受け入れ、文化に寄り沿うことで発展をしてきた土地には「気高さ、心の豊かさ」を意味する「肝高(…

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アーティストとアーキテクト(建築家)の協奏がホテルを「作品」へと昇華。[A&Aリアムフジ/岡山県岡山市]

近年、日本各地に増えつつある土地ごとの歴史や文化を映しとったホテル。それを現代美術アーティストとアーキテクト(建築家)の協奏によって、さらにハイグレードな「作品」へと昇華した存在が、ここ岡山に誕生しました。

その名は『A&Aリアムフジ』。
岡山の芸術文化の振興と地域活性化を目指すプロジェクト「A&A」の第1弾で、グローバル戦略ブランド『koe (コエ)』などを展開する株式会社ストライプイ…

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岡山の「まち」に泊まり、その文化と空気を心身に染み渡らせる。[A&Aジョナサンハセガワ/岡山県岡山市]

世界に向けて開かれた瀬戸内の要衝であり、土地そのものにも深く長い歴史が息づいている岡山市。
そんな文化資源にあふれた地に、約20年もの歳月をかけて世界レベルの現代アート作家と建築家が協奏した宿泊施設を配置していく――そんな壮大な計画が、公益財団法人石川文化振興財団が進めるプロジェクト「A&A」です。
 
今回ご紹介するのは、その第1弾としてオープンした2軒のうちの1軒。アーティストとアー…

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耕作放棄地で放牧豚、廃校で国産生ハム。“できっこない”を美味しく実現する、津軽のじょっぱり親子。[TSUGARU Le Bon Marché・おおわに自然村/青森県南津軽郡]

以前「津軽ボンマルシェ」で紹介した鯵ヶ沢『長谷川自然牧場』は、豚や鶏がのびのびと過ごす姿が印象的な牧場でした。「人間も動物も自然体で過ごすのが一番」。牧場主の長谷川夫妻のそんな考え方に感銘を受け、夫妻の元で養豚を学んでから、南津軽郡大鰐町で養豚を行う若者がいます。津軽随一の温泉郷としても知られる大鰐町の中心地から、車で10分以上離れた森の中。出迎えてくれた『おおわに自然村』の三浦隆史氏は、物腰柔ら…

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世界を知り、日本を見る。根源を学び、表現する。本物の「エスプリ」だけが永遠を手に入れる。[TEORI/岡山県倉敷市]

八木 保氏は『アップル』創業者のスティーブ・ジョブズとともに仕事をした数少ない日本人のひとりであり、現在もアメリカ西海岸を拠点に活躍し続けているグラフィックデザイナーです。

1984年に渡米し、『エスプリ』のアートディレクターを務めました。カタログやパッケージ、ストアグラフィックデザインなどのビジュアルを手がけ、1991年に『Tamotsu Yagi Design』を設立。数々の名作を世に送り出…

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南国のビーチリゾートで、南十字星が輝く夜空に出会えるグランピング体験![フサキビーチリゾート ホテル&ヴィラズ/沖縄県石垣市]

真っ白なビーチ、どこまでも続くエメラルドグリーンの海、夜空に輝く満天の星々――そんな夏のレジャーと思われがちなビーチリゾートを、真冬でも楽しめるスポットがあります。
石垣島に広がる『フサキビーチリゾート ホテル&ヴィラズ』。ここで2020年3月12日まで、1日3組だけの「グランピング」プランが催されています。

石垣島を含む八重山諸島は、日本で唯一 南十字星が見られるエリア。そんなスターウ…

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雪国・上越に根ざす発酵文化と美食の相関関係。~大越基裕編~[Niigata Gastronomique Journey/新潟県]

上越地方を旅するのは、4賢者の最後の一人、ワインテイスターの大越基裕氏。フランスでワイン醸造を学び、銀座のグランメゾンで長きに渡りシェフソムリエを務めた経験を持つ、日本のトップソムリエの一人。現在は、フリーランスのワインテイスターとしてレストランや飲料メニューの監修やプロデュース、商品開発などに携わりながら、自身でモダンベトナム料理とファインワインの店『アンディ』を経営し、ガストロノミーとワインの…

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違う個性が寄り添い合って、ひとつの景色に。雪国で花開く陶芸家夫婦の自由な暮らし。[TSUGARU Le Bon Marché・陶工房ゆきふらし/青森県五所川原市]

以前「津軽ボンマルシェ」で紹介した「おぐら農園」は、対照的な性格ながら相性はぴったりの夫婦が営む弘前市のりんご農家でした。そんな「おぐら農園」のふたりの友人が、太宰治の生まれ故郷・五所川原市金木町に工房を構える「陶工房ゆきふらし」の陶芸家、猿田壮也氏と猿田千帆さん。長年一緒に作陶を続け、同じ土、同じ釉薬を使用するふたりですが、こちらも小倉家同様、対照的なタイプの夫婦。その作風は大きく異なります。

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思い描いた特別な瞬間に向けて、徹底的に作り込む。『LEXUS』のDNAたる「CRAFTED」に込められた思い。[DINING OUT RYUKYU-URUMA with LEXUS/沖縄県うるま市]

1989年、日本発のラグジュアリーブランドとして誕生した『LEXUS』。フラッグシップのLSにはじまり、スポーツ、クーペ、SUV、そして先だって発表された初のEV車など、新型車を発表する度に世界を驚かせてきました。
そして同時に、さまざまな分野での活動も続けています。ただラグジュアリーなプロダクトを所有するだけではなく、豊かな経験や時間を得ることにニーズが移りつつある昨今。そこで車を軸にしつつも、…

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フードキュレーターが発掘した全国の食材を、美しく味わい深いヴィーガンコースに。[FARO/東京都中央区]

フードキュレーターとは、全国津々浦々を歩き、その地の生産者と話し、自らの足と舌で食材を探す食材のプロフェッショナルのこと。
たとえば現在のガストロノミーなら、料理を管轄するシェフとワインを取り仕切るソムリエが支えるのが一般的。しかし食の多様化、グローバル化、持続可能な食材の追求などが進み、より広い視野で食を捉える必要がある昨今、このフードキュレーターが第三の主役として、ガストロノミーを支えることと…

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津軽の老舗酒蔵発、北国の呑兵衛たちを温める“見習い杜氏”の情熱の酒。[TSUGARU Le Bon Marche・カネタ玉田酒造店/青森県弘前市]

「青森県は短命県」。青森県に出向くとよく聞くのが、自虐と自戒を込めたそんな言葉です。平均寿命の全国最下位を長年独走中の青森県ですが、理由として挙げられるのが、塩分量の多い食生活や高い喫煙率、そして飲酒習慣者が多いこと。そう、青森県民は大のお酒好き。ゆえに、美味しいお酒が揃うのは当然かもしれません。美酒揃いのラインアップの中でも、昨今人気が上昇中なのが『カネタ玉田酒造店』の日本酒。10代目となる玉田…

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ふるさとを想う気持ちが紡いだ島の歴史。東京の秘境、青ヶ島に息づく“還住”の精神。[東京“真”宝島/東京都 青ヶ島]

荒々しい黒潮が打ちつける断崖絶壁に囲まれた、まさに絶海の孤島。青ヶ島は、伊豆諸島の最南端に位置する有人島です。
都心から南下すること約360キロ、渡島手段は八丈島発1日9名限定のヘリコプターか連絡船のみ。さらに連絡船は高波で着岸できないことも多く、港への就航率は5割ほどということから旅行者の間で“選ばれし者だけが上陸できる島”と囁かれるようになったと言います。
その最大の特…

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京都屈指の茶源郷へと誘う、一棟貸しの京町家宿。[季楽 京都 本町/京都府京都市]

京阪本線七条駅から徒歩4分、近くには三十三間堂や京都国立博物館などの観光名所が立ち並ぶ東山区本町に、2018年12月にオープンした「季楽 京都 本町」。築70年以上の京町家を改修した一棟貸しスタイルの宿として、国内旅行客はもちろん、訪日外国人観光客にも人気を博しています。

その理由は、何も京都観光に便利な立地や、京町家独特の雰囲気のみに留まりません。当宿は、京都有数のお茶処である和束町に行きたく…

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