「マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン」2020年春夏コレクション

 「マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン(MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN)」が2020年春夏コレクションを発表した。

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サステナビリティって何? 専門家が答えます。 番外編 二階堂ふみがサステナビリティに興味を持った理由

 サステナビリティに取り組まない企業は存続できない――とはいうものの、具体的に何をどうしたらいいのかわからないという声も聞く。そこで「WWDジャパン」11月25日号では、特集「サステナビリティ推進か、ビジネスを失うか」を企画し、経営者やデザイナー、学者に話を聞いてその解決策を探る。今回は番外編。ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)とサステナビリティをテーマに対談を行った女優の二階堂ふみに、ステラのファンになったきっかけと、なぜサステナビリティに関心を持ったのかを聞く。

WWD:ステラと会った感想は?

二階堂ふみ(以下、二階堂):彼女自身がまだ完成形ではなく、どんどん進化している女性だと感じました。次から次へと伝えたいことが溢れ出ているようでした。私自身「ステラ」ブランドを通じて知ったことがたくさんあったので、その取り組みへの信念や気持ちをあらためて確認することができて、より魅了されました。

以前、ステラがインタビューで「私が引退するのは、自分がやってきたことが次の世代に伝わって、やる必要がなくなったら」というようなことを言っていましたが、私もステラの考え方や行動に続いていけたらいいなと思います。

WWD:サステナビリティに興味を持ったきっかけは?

二階堂:もともとは、動物愛護の観点からステラに共感するものがありました。保護猫や保護犬を引き取って今家に6匹の動物がいて、彼らから教わることがたくさんあります。そうして、自分の生き方やライフスタイルの価値観がどんどん変わり、ファッションに対しても疑問を持つようになりました。

きっかけは動物愛護ですが、どんどん環境への興味が広がりました。持続可能性は、私たちがこの地球に生まれた限りは、蓋をするのではなく考え続けなければいけないことだと思います。

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忙しい年末のパーティー準備をワンストップで解決! 「ディーン&デルーカ」のホリデーコレクション

 ハロウィンが終わると、飲食業界は一気に年末年始の「ホリデーモード」に突入。今年は消費増税もあり、消費者の財布のヒモも引き締まる中で、業界で注目を集めるのは軽減税率制が適用されるテイクアウト食品です。各社は例年以上に同カテゴリーの強化に力を入れています。

 年末年始は、自宅で過ごしたいという人も多いはず。ウエルカムが運営する食のセレクトショップ「ディーン&デルーカ(DEAN & DELUCA)」はこのほど、年末年始のための特別なフードメニューを集めた「ホリデーコレクション」をメディア向けに披露しました。今年の同コレクションのキーワードは、“ホームパーティー”。慌ただしい年末でも家族や友人とのひとときを存分に楽しめるよう、家で作るにはちょっとハードルの高いようなプリペアードフードやワイン、パーティーを彩るオーナメントまでが一同にそろいました。

 アメリカ南部の伝統料理“バターミルクチキン”(2800 円)、900gのボリュームが嬉しい“ダブルパウンドステーキ”(7800円)、国産地鶏をジューシーに焼き上げた“ホリデーローストチキン”(5000円)などをメインに、それらを引き立てる前菜や副菜、デザートをラインナップ。メニューを考えたり、食材をそろえたりの負担もなし。ホームパーティーをもっと気軽に開催したくなるような工夫が詰まっています。

 お皿に盛り付けるだけですぐに食べられるシャルキュトリーやチーズ、こだわりの調味料やワイン、保存がきくパスタソースなどは手土産に最適。「どんなメンバーが、何人集まるか分からない」。そんな場合にも対応できるアイテムがそろうのが嬉しいですよね。たとえ余ったとしても、ホストが独り占めできますしね(笑)。

 そしてクリスマスの主役といえば、ケーキを筆頭としたスイーツたち。予約必至のホールケーキから、伝統的なレシピに忠実に作られたシュトーレンやイタリア菓子のパネトーネまでバリエーション豊富。

 パーティーにはギフトも欠かせません。ツリーに飾って楽しむオーナメントや愛らしいジンジャーマンクッキーなどは、子どもたちへのプレゼントにもおすすめ。華やかで愛らしいでデコレーショングッズが、パーティムードを盛り上げてくれます。毎年人気のアドベントカレンダーは、来年も使うことができます。

 食のみならず、クリスマスのオーナメントや飾り付け、ギフトといったアイテムまでそろう「ディーン&デルーカ」なら、ホームパーティーのお買い物もワントップ完結。寒い中重い荷物を持ってお店をはしごするなんてことも必要なくなります。ホリデーコレクションは直営店とオンラインで予約をスタートしています。

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「第二の皮膚」が商品化! 花王バイオミメシスヴェールを1カ月使ってみた

 2018年11月の技術発表後、大反響を呼んだ花王の「ファインファイバー テクノロジー」。化粧用のポリマー溶液を1マイクロメートルの極細線維として肌に噴射し、一枚の薄いベールを形成する技術だ。塗布した時、違和感のない「第二の皮膚」として、話題を呼んだこの技術を搭載した第一弾製品が、いよいよ12月4日から発売される。製品のスペックや花王の販売戦略は本誌に任せるとして今回、発売を前にお試しできる機会をいただいたので「いち女性の視点で、実際に使ってみた」感想を記したい。

それは「ひと晩中貼っておける湿潤マスク」

 ファインファイバー テクノロジー搭載の第一弾製品とは、美容液「エスト バイオミメシス ヴェールエフェクター」(以下、エフェクター)と、ファインファイバーを肌に塗布する「バイオミメシス ヴェール ディフューザー」(以下ディフューザー)だ。開発段階では「人工皮膚?」「メイク製品?」など、さまざまな憶測を呼んだが、この製品を一言で表すなら「ひと晩中貼っておける湿潤マスク」が最も近いと思う。

 使い方は、普段のスキンケアの最後に専用美容液のエフェクターを塗布し、その後にデュフューザーで、ファインファイバーの薄膜ベールを形成する。そのまま一晩就寝し、翌朝にはがすというステップだ。今回花王が注目したのは、医療分野における「湿潤療法」。肌を理想的な湿潤環境に導くことで、バリア機能をサポートするという。

使いこなすまでには、少々慣れが必要

 まず、製品を使用する前に、一度カウンターなどできちんとレクチャーを受けることを強くオススメしたい(特に、私のような機械操作やマニュアルを読むのが苦手な方はぜひ)。カートリッジのセット方法や、使用前に毎回必ずスイッチをしずく型の部分に合わせ、水滴を出す(ファイバーを正しい方向に均一に噴射するために必要)、保存時には必ずキャップをカチッと音がするまで閉める(きちんと閉めないとまれに液漏れすることも)など、使用の際にいくつかポイントがあるからだ。

 噴射の方法も、少々慣れが必要だと思う。ディフューザーと肌との距離は、グーを握った拳1つ分くらい。スイッチを押しながらゆっくりと本体を動かすと、まるで蜘蛛の糸(もしくは綿)のようなファイバーが肌を覆っていく。本体と肌の距離が適切でなかったり、早く動かし過ぎたり、塗布するファイバーの量が少ないと、均一な「一枚膜」が形成できないことがある。コツをつかむと簡単で、1分程度で均一に塗布できるようになる。

見た目もつけた感じも違和感のない「究極の一体感」

 実際に塗布してみよう。極細線維を噴射し、重なり合った綿のような状態を、そっと指の腹で押さえると……? 写真のように透明な一枚のヴェールに変わり、ピタッとフィットする。見た目にも分からず、つけている違和感もない(厳密には、布直後は肌がピンと引っ張られる感じがするが、すぐに気にならなくなる)。これは正直、驚きの体験だった。

 表情の動きにもついてくる究極の肌との一体感は、まさに「第二の皮膚」と呼ぶにふさわしく、感動を覚えずにはいられない。そして、閉塞感を感じないのも特徴の1つ。これは1マイクロメートルという極細線維が折り重なって1枚の膜を形成するため、通気性に優れているからだという。シールド感がありつつ、息苦しさを感じない、既存のシート状マスクやクリーム等の保湿材とは全く違う使用感だ。

 既存のシート状マスクには、不織布に美容液を浸透させたもの、美容液をゼリーのように固めたものなどがある。いずれも乾くと浮いてきたり、下を向くと落ちてきたりする。これらとファインファイバーのベールが最も違う点は、「一晩中貼っておけること」だろう。うっかりシート状マスクをつけたまま寝てしまうと、シートが乾いて逆に肌の水分が奪われることがある(忙しい女性は、1度くらい経験があるのでは…?)。ファインファーバーの薄膜ベールは、一晩中肌に寄り添い、「理想的な湿潤環境」に保ってくれるのだ。

翌朝の肌の質感は、かつてない感動体験

 翌朝起きたら、一晩塗布した薄膜ベールをピリピリとはがし、いつものように洗顔を行う。この剥がしたあとの「肌感覚」に、正直とても驚いた。しっとりと潤いで満たされ、表面は実に滑らか。キメがきちんと整っている感じがする。夜に濃密なクリームで保湿すると、翌朝はベタついたり脂が浮いてくることもあるが、あと肌がロウのように滑らかで、つるんと整っている。感覚的な表現で恐縮だが、「本来の潤いを過不足なく保持している」「バリア機能があるべき状態に整っている」というのが近い。

 仕事柄、これまでさまざまな保湿アイテムを使ってきたが、確かにこの肌感覚は過去に経験がなく、既存の保湿アイテムとは一線を画すと言っていい。たった1回の使用でこの保湿感が実感できるのも感動的だ。数日間継続して使うと、さらに表面が滑らかに整い、毛穴の引き締め感が増していくように思う。試していたのは寒さが増していく初冬の時期だが、乾燥して粉を吹くような状態に陥らなかった。花王は毎日の使用を推奨しているが、最初に集中して使い、ある程度肌状態が整ったら、乾燥がひどい時など週2~3回の使用でも良いかもしれない。

専用の美容液は併用しないとダメなのか?

 一方で、使っていて気になった点もいくつかあった。まず最初の頃は、一枚膜の均一なベールを形成するのが難しく、翌朝はがす時にポロポロと破けてしまったこと。花王に問い合わせてみると、ディフューザー本体と肌の距離が適切でない可能性や、噴射量が少ない可能性があるという。白い綿のようにファインファイバーが肌を覆うまできちんと噴射すると、確かに一枚膜ではがれるようになった。

 また、素朴な疑問として、「専用美容液の『エフェクター』は、必ず併用しなくてはいけないのか?」ということもある。スキンケアの最後にクリームを使用する場合、エフェクターのほうが、テクスチャーが軽く浸透していく感じがしないこと。あとは単純に「クリームの上にそのままファイバーを噴射し、ベールで覆ってはダメなのか」という疑問も。

 この問いに対する花王の回答は「専用のエフェクターは併用して欲しい」だった。なぜなら、エフェクターとファインファイバーのベールがセットとなった時、最も理想的な湿潤環境が整うからだ。今回の製品はベールの薄膜感、肌との一体感ばかりが注目されがちだが、ファインファイバーの優れた特徴の1つは、極細線維の「毛細管現象」(液体に細い管を入れると、液体を引き込む力のこと)にある。肌の上に張り巡らされた極細線維の膜に、このエフェクターを効率良く毛細管現象によって引き込み、湿潤環境を整えるよう設計されている。もちろん、クリームの上にファイバーのベールを塗布しても毛細管現象は発揮されるが、「最も理想的な湿潤環境」をかなえるのは、エフェクターであるという。ちなみにこの湿潤環境実現のために、花王は100以上の処方を検討し、現在のエフェクターにたどり着いた。

 それを聞いて、クリームや乳液など、色々なアイテムの上にベールを重ねてみたが、確かにエフェクター使用時が最も膜感が均一で、翌朝の保湿感もバランスが良かったように思う。一方で、使い続ける場合は、消耗品としてのコストを考慮しないといけない。エフェクターは約3カ月分、本体にセットするファイバーのポーションは1カ月半分とのこと。個人的には、これらのランニングコストが、もう少し手の届きやすい価格だとありがたく思う。

メイクや医療分野への応用に期待!

 前述のように、使用法やコストの課題はありつつ、花王のファインファイバー テクノロジーが、かつてない技術であることは間違いない。今回は健常肌の人に向けた製品だが、個人的には、バリア機能が低下した肌(たとえばアトピー症状の肌など)にこそ、シールド膜として役立つのではないかと思う。さらに一歩進んで、寝たきりの方の褥瘡や、傷跡の治療など、「医療分野」への応用にも可能性を秘めている。これらを実現するためには、薬剤の開発や安全性の確認など、さらなる研究及び知見の集積が必要だが、現代特有の皮膚疾患や高齢化社会への貢献が期待できる。

 そして、一女性としては、いずれ「メイク分野」への進出も、期待せずにはいられない。朝シューッと噴射して、見た目には分からない均一な肌を演出し(まさに疑似皮膚として!)、夜帰宅したらはがすだけ、というメイクが実現したらどんなにいいか……!花王も今回は「第一弾」と称しているように、現在もファインファイバーを応用した製品の開発が進んでいるそう。新たな製品の登場に、心から期待したい。

宇野ナミコ:美容ライター。1972年静岡生まれ。日本大学芸術学部卒業後、女性誌の美容班アシスタントを経て独立。雑誌、広告、ウェブなどで美容の記事を執筆。スキンケアを中心に、メイクアップ、ヘアケア、フレグランス、美容医療まで担当分野は幅広く、美容のトレンドを発信する一方で丹念な取材をもとにしたインタビュー記事も手掛ける

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ダイバーシティーなモノブランド エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年7月5日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

ダイバーシティーなモノブランド

 「モンクレール(MONCLER)」は、(もちろん、いろんなアイテムがありますが)ダウンブランド。売り上げの大半をダウンが支えているのは間違いないし、ブランド自体もキーアイテムの売り上げが全体の半分を下回るなんてありえない、と思っているであろうくらいダウンアウターに注力しています。しかしながらこのブランドは、実にダイバーシティー(多様性)に富んでいて面白い。その象徴は、複数のクリエイターが参画するコラボプロジェクト「モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS)」です。

 2020年春夏のミラノメンズ期間中、「モンクレール ジーニアス」を構成するラインの1つ、「パーム エンジェルス(PALM ANGELS)」とのコラボコレクションのお披露目のパーティーに伺いました。ストリートでもあるダウンブランドの顧客には当初から若年層が少なくありませんが、パーティー会場のゲストの若いこと!!「パーム エンジェルス」が繋がるヒップホップ・カルチャーの住人も多く、黒人も大勢です。応対する「モンクレール」のスタッフは、普段と違うムードに明らかに戸惑っていました(笑)。

 そんな「モンクレール」の売り上げは、国内・国外ともに今も好調です。正直小売店からは、「『モンクレール ジーニアス』の売り上げは、マチマチ」との声も聞こえますが、藤原ヒロシとのコラボラインを筆頭に既存とは異なる消費者を獲得しているのは事実。複数のラインを定期的に“ドロップ”したり関連イベントを開いたりしてるため、SNSでのビジビリティーはバツグン。若年層における知名度をさらに高めています。

 そして注目すべきは、既存顧客や高感度層が、自分たちとは全く異なる新客の流入を歓迎していることです。ダイバーシティーなブランドのファンの“元祖”であること、新客の流入が絶えない“イケてる”ブランドを昔から知っていたこと、若者と同じブランドのファンというある種のコミュニティーに加わっていることに喜びや誇りさえ感じている。さまざまなSNSで「#moncler」と検索すると、時々、そんなコメントに出合えます。

 女性の登用などを支援する企業のトップに「なぜ、ダイバーシティーなんですか?」と話を聞くと、「儲かるから。逆に、それをしなければ儲からず、ビジネスが続かないから」と断言されたことがあります。「モンクレール」のショップを訪れると、いつも彼の言葉を思い出すんです。モノブランドなのに、ダイバーシティー。不思議なブランドです。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在7種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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【1月15日まで|国立西洋美術館】 クラーナハ展―500年後の誘惑 画家の芸術の全貌を、当時のドイツの思想や文化、社会や政治の状況などと併せて読み解き、さらには彼の死後、近現代におけるその影響まで。 詳細はこちら→

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ウールマーク・プライズを勝ち取った「エドワード クラッチリー」 キム・ジョーンズを陰で支える実力者

 ザ・ウールマーク・カンパニー(THE WOOLMARK COMPANY)が主催する「2019 インターナショナル・ウールマークプライズ(IWP)」のグランプリに、英国発の「エドワード クラッチリー(EDWARD CRUTCHLEY)」が選出された。さらにイノベーション・アワードも獲得するというダブル受賞を達成し、実力の高さを世界に示した。ブランド設立は2015年だが、1980年生まれのクラッチリーは若い頃からさまざまなキャリアを積んできた実力者だ。セント・マーチン美術大学(Central Saint Martins BA)卒業後、テキスタイルの審美眼を買われてカニエ・ウェスト(Kanye West)や「ジバンシィ(GIVENCHY)」のクリエイティブ・ディレクターを務めるクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)らと協業。さらに「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」でメンズのテキスタイル・コンサルタントを務める中で、同ブランドのメンズを当時率いてきたキム・ジョーンズ(Kim Jones)の信頼を得た。キムが2018年4月に「ディオール(DIOR)」のアーティスティック ディレクターに就くとクラッチリーも同ブランドに移り、現在はメンズのテキスタイルとグラフィック部門のディレクターという立場からキムのクリエイションを支えている。

 素材に対する強いこだわりは、自身のブランドにも表れている。ストリートウエアと東洋のムードを融合したロンドンのデザイナーらしい独創性に加え、素材は一目見て上質だと分かる高級感を備える。クリエイションのみに偏りがちなブランドが多いロンドン・メンズ・コレクションにおいて、そのモノ作りは異彩を放つ。「ロンドンでコレクションを発表し続けて、最近は注目度も上がっている。ブランドをさらに成長させるなら今だと思い『IWP』にエントリーしたんだ」とクラッチリー。オーストラリアのメリノウールのみを使用したウエアのアイデアやテクニック、ポリエステルやコットンを使わず天然素材のウールのみにこだわった姿勢が評価され、グランプリを勝ち取った。受賞したコレクションに使用した生地の多くは日本で製作したものだ。「テキスタイルのデザインを10年以上行ってきたので、今では日本や欧州のさまざまな技術者とつながることができた。今回もウールで何ができるのかイメージを膨らませ、日本の工場と一緒に形にしていった」。

サステナビリティは「バランスが大事」

 さまざまなキャリアを通じて素材や生地に接してきたからこそ、世界中で強まるサステナビリティの流れにも独自の考えを持つ。「自分のブランドでは、可能な限り天然素材を使うことを心掛けている。ここ4シーズンは、その割合も段階的に増やしてきた。でも、サステナビリティだけを意識してモノ作りしているわけじゃない。環境問題と向き合うには、ただ天然素材やリサイクル素材を使えばいいというような単純なものではないから。例えばポリエステルを再利用しようとすると、新しく生産するよりも3倍のエネルギーがかかる。モノ作りはバランスが大事なんだ」。クラッチリーは、ファッションで地球環境と向き合うための要素として3つを挙げる。「環境、社会、技術の3つのバランスがとれてこそ、地球環境に配慮したモノ作りができる。最も大事なのは技術だ。日本の伝統工芸である絞り染めの技術と、現代のテクノロジーを生かしたジャカードのデザインを融合し、天然素材を形にしていく。そのバランスこそが、サステナビリティにつながると僕は信じている」。

 「IWP」を受賞し、20万豪ドル(約1560万円)の賞金も得た。今後は日本や中国など東アジアをはじめ、インドネシアやブラジル、インドなどの新興国にも販路を広げていきたいという。しかし「エドワード クラッチリー」の10万円以上のシャツや20万円以上のジャケットは、誰もが手を出せる価格帯やデザインではないだろう。それでも、素材や技術に対するこだわりを貫く姿勢がブランドの個性を育み、ビジネスにつながるとクラッチリーは信じている。「今回の賞金をすぐに施設や人件費に投資することは考えていない。もっと長期的にビジネスプランを組み、オペレーションを改善して創造性を発揮できる環境を整えたい。自分たちのやり方を長く続けていけば、売り上げや認知度は上がっていくはずだ」。最後に、同氏のモノ作りに欠かせない日本についても聞くと意外な答えが返ってきた。「来日はもう17回目になる。それでも行きたい場所が多すぎて、一つに絞れないんだ。これまで京都や茨城でさまざまな伝統技術を学び、コレクションに生かしてきた。ただ、日本に来て一番楽しみなのは“ポカリスエット”を飲むことだけど(笑)」。

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「フルーツギャザリング」が六本木ヒルズ店をオープン シャンプー&ブロー専門店「ジェットセット」を初導入

 セミセルフ型コスメショップ「フルーツギャザリング(FRUIT GATHERING)」は12月12日に、東京・六本木ヒルズのメトロハット/ハリウッドプラザ地下1階に新店をオープンする。場所は「エーエス・クラシックス・ダイナー」の跡で、面積は約198平方メートルとなる。

 新店舗ではシャンプー&ドライのクイックサービスに特化し、月定額制を取り入れるヘアサロン「ジェットセット(JETSET)」を初導入し、「THREE」のスキャルプ&ヘアケアプロダクトを使用した六本木ヒルズ店限定メニューも登場する。品ぞろえは今秋上陸した「トゥーフェイスド(TOO FACED)」をはじめ、「シャネル(CHANEL)」「ディオール(DIOR)」「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」など25ブランドで自由に試して購入できる。

■フルーツギャザリング 六本木ヒルズ店
時間:11:00~21:00
定休日:不定休
住所:東京都港区六本木六丁目4-1 六本木ヒルズ メトロハット/ハリウッドプラザ地下1階

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サステナビリティって何? 専門家が答えます。 連載 番外編「WWD JAPAN.com」読者に環境意識をSNS調査

 サステナビリティに取り組まない企業は存続できない――とはいうものの、具体的に何をどうしたらいいのか分からないという声も聞く。そこで「WWDジャパン」11月25日号では、特集「サステナビリティ推進か、ビジネスを失うか」を企画し、経営者やデザイナー、学者に話を聞きその解決策を探る。今回は番外編として、「WWD JAPAN.com」の読者がどれほどこのトピックを身近に捉えているのかを知るべく、公式インスタグラムとツイッターを通してアンケートを行った。

 世界各国で記録的な熱波やハリケーンによる甚大な被害がもたらされている。日本でも今年10月には大型台風19号が関東を直撃し、甚大な被害をもたらした。これらは私たちが直面している気候変動の深刻さを物語っている。そこでまず、「自分の生活が気候変動に影響していると感じる?」という質問を投げかけたところ、6割が「はい」と回答。半数以上が自分の消費行動が今まさに起こっている気候変動につながっていると危機感を持っているようだ。

 ツイッターでは主に読者の消費行動に関する質問を投げかけた。すると7割以上が、ファッショングッズを半年に6アイテム以上購入し、半数以上が5万円以上消費しているという。やはり、「WWD JAPAN.com」の読者はファッション消費に積極的な人たちが多いことが分かった。

 実際にファッション製品購入時に環境に配慮されている商品であるかどうかを考えたことがある読者は4割弱(38%)だった。最近、さまざまなブランドがリサイクル繊維を用いた商品や水の使用量を減らした商品を打ち出しているが、そのような取り組みに共感する消費者は着実に増えているようだ。

 アパレル産業が環境負荷が高いといわれる理由の一つに廃棄問題が挙げられる。1年間に廃棄される服の量は100万トンを超えるといわれている。アパレルメーカーの廃棄はもちろんだが、使い捨てのように服を消費することも問題になっている。読者はいらなくなった服をどうしているのだろうか。もっともメジャーだったのは、「メルカリ・古着屋などの2次流通」(57%)だった。残念ながら、次に多かったのが「ゴミ箱へ」(24%)という意見だった。

 ファーストリテイリングやワールドなど大手アパレル企業はこの廃棄問題に対して、古着回収ボックスを設置するなどの取り組みを始めているが、アンケートで回収ボックスを選択した割合は5%にとどまった。インスタグラムで「いらなくなった服を回収ボックスに入れてファッション製品をリサイクルしたことがありますか?」と問いかけてみたところ、使ったことがある人は3割強(36%)。回収ボックスは重い古着を持っていかなければいけないという不便さがあるため、より多くの人に利用してもらうためには運営側の工夫も求められる。

 2次流通をはじめ、リメークや寄付など、私たちにはただゴミ箱に捨てる以外の選択肢も多く提示されている。「一番楽な方法」ではなく、「一番服が長生きする方法」を選びたい。

 また、「注目しているサステナブル企業やデザイナーは?」という質問では、ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)がダントツの1位だった。「ステラがサステナビリティという言葉を知ったきっかけになった」という意見も聞かれた。続いて2位が「パタゴニア(PATAGONIA)」、3位が「ユニクロ(UNIQLO)」、4位が「アディダス(ADIDAS)」、5位が「ザラ(ZARA)」という結果になった。「ユニクロ」や「ザラ」は、これまで大量生産・大量廃棄の代名詞のように扱われていたファストファッションとは別のサステナブルな企業イメージを持たれているようだ。そのほか、アクティビストとしても知られるデザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)やサスティナブルブランドの「カーサフライン(CASA FLINE)」が挙げられた。

 最後に、読者が日常生活で実践しているサステナブルな活動を聞いた。そこではエコバッグや水筒の使用がもっとも多く挙げられた。マイストローやマイ箸などを用意して、これまで何気なく使用していた使い捨てアイテムを見直している人も見られた。そのほか「物が壊れても修理して使う」や「長く着られるものを買う」など、大量消費社会では忘れがちな1つのモノを大切にすることを心掛けている人もいた。

 今回のアンケートでは、読者のリアルな意見を聞くことができた。サステナビリティは今だけのトレンドでも、企業側が選択するオプションでもない。持続可能な方法を探っていくことは、アパレル産業が存続していくために避けては通れない課題だ。アパレル企業は今後どのように消費者を巻き込んでこの問題に取り組んでいくのかを真剣に考える時が来ている。

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