ビームスの「SSZ」がブランド初の店舗を期間限定オープン

 ビームス(BEAMS)の加藤忠幸バイヤーが手掛けるサーフ&スケートライン「SSZ(エス エス ズィー)」は7月28日~9月13日、東京・渋谷のミヤシタパーク2階にブランド初の店舗をオープンする。仮店舗を意味する“テンポラリー ストア オブ SSZ(TEMPORARY STORE OF SSZ)”と名付け、アーティストやブランドとコラボした店舗限定商品や、オリジナルアイテムなどを並べる。

 オープン記念として、「マジックナンバー(MAGIC NUMBER)」の別注ボードショーツ(1万6000円)や、アウトソールに寿司の写真と瓶の栓抜きを配した「リーフ(REEF)」の別注ビーチサンダル(9000円)を発売する。また、スタイリストの長谷川昭雄による「A.H」と「SSZ」のワークシャツ(1万5800円)やショーツ(1万7000円)、トートバッグ(6500円)、レコードケースやスツールとして使える「ニューエディションファニチャー(NEW EDITION FURNITURE)」製のボックス(8万円)などもラインアップするほか、「SSZ」の通常商品を先行発売する。

 なお新型コロナウイルスの影響で、店を訪れるには当面、ミヤシタパークのホームページからの事前予約が必要。また一部商品は、ビームスの公式ホームページでウェブ抽選を実施する。

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「ウェルダン」2021年春夏パリ・メンズ・コレクション

 「ウェルダン(WE11DONE)」が2021年春夏メンズ・コレクションをパリで発表した。

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ストックXが2020年上半期のトレンド発表 もっとも高値で取引されたスニーカーは“ナイキ ダンク SB ロー パリ”

 リセールプラットフォームを運営するストックX(STOCK X)はこのほど、2020年上半期の概観リポートを発表した。

 16年にアメリカで創業した同社の「ストックX」は、株式市場と同様の仕組みで消費財を売買できるCtoC向けのプラットフォーム。スニーカーの取引市場として始まったが、現在ではストリートウエアや腕時計、ハンドバッグ、コレクティブルの4つの商品カテゴリーを含む。ユーザーは197の国と地域にわたり、「ストックX」への月間アクセス数は数百万人。今年3月には日本支社を設立し、日本でのユーザー登録数も前年比で98%増加した。

 同リポートによると、「ストックX」の累計取引数は過去1年間で50%増以上の1000万件を超え、流通取引総額は25億ドル(約2600億円)を記録した。これまでにもっとも高値で取引されたスニーカーは“ナイキ ダンク SB ロー パリ”で、5万1950ドル(約555万円)。全商品カテゴリーでは、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と「シュプリーム(SUPREME)」のコラボアイテム“ルイ・ヴィトン x シュプリーム モノグラム マル クーリエ 90トランク”が7万ドル(約750万円)で取引された。

 利用者の大半はZ世代と呼ばれる24歳以下で、特にZ世代の高所得者層や男性から支持を得ている。一方で直近6カ月間に45歳以上のユーザーも30%増加した。新型コロナウイルス感染拡大の影響によるロックダウン以降、最も伸びた商品カテゴリーはパズル、サンダル、マスクの順だった。

 日本市場において、最も取引されているブランドは、「シュプリーム」「ナイキ(NIKE)」「ジョーダン(JORDAN)」「アディダス(ADIDAS)」「コンバース(CONVERSE)」。同じく最も高値で取引されたのは、カウズと「ディオール(DIOR)」の“カウズ BFF ディオール プラッシュ ピンク”で123万6589円だった。

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リアーナの「フェンティ」が、高級EC「ファーフェッチ」で販売 スキンケアブランドも立ち上げ

 リアーナ(Rihanna 本名:ロビン・リアーナ・フェンティ)によるラグジュアリーブランド「フェンティ(FENTY)」は15日、ラグジュアリーEC「ファーフェッチ(FARFETCH)」で取り扱いを開始した。他社ECでの取り扱いはこれが初めて。“リリース6-20(Release 6-20)”と題した新作コレクションや夏に向けたさまざまなウエアのほかにも、デザイナーのアミナ・モアディ(Amina Muaddi)が手掛けるシューズラインや、ジュエリーなどを販売している。

 「ファーフェッチ」のジョルジョ・ベローリ(Giorgio Belloli)=チーフ・コマーシャル&サステイナビリティ・オフィサーは「『フェンティ』のラグジュアリーブランドに対する革新的なアプローチの仕方や、包括性への取り組みに強く心を引かれていた。『フェンティ』はデジタル・ファーストで行ってきたビジネスを拡大するためのパートナーを探しており、私たちはグローバルな顧客層と業界をけん引するプラットフォームを持っている。絶好の機会だと感じた」と述べた。これにより「フェンティ」は、ブラジルや中東といったこれまで進出していなかった地域へのアプローチも可能になるという。

 また「フェンティ」はスキンケアブランド「フェンティ・スキン」を立ち上げ、31日に発売する。詳細は明らかではないが、19年3月に薬用のスキンケアや下地類、クレンジング用品のほか、化粧ポーチやクレンジング用スポンジ、メイクブラシ、角質取りタオル、顔用ローラーなどで商標を出願している。

 リアーナは本業の歌手としての活動だけでなく、今やファッション・ビューティ業界に欠かせない人物だ。19年にLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)とともに「フェンティ」をラグジュアリーブランドとして設立し、他に先駆けて多様性や包括性に取り組みながらファッション業界の新しいスタンダードを築いている。

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デジタルメンズコレでドタバタ対談 「ドルチェ&ガッバーナ」と「エトロ」に救われた大ハズレのミラノ2日目

 デジタルでのパリ・メンズ・コレクションが終わり、舞台はミラノへ。7月14日からスタートしたミラノのデジタル・ファッション・ウイークは2日目に突入しました。ミラノでも主にメンズを担当している記者たちが「頑張ってリアルタイムで見てみました」取材を日替わりで担当します。「アーカイブでも見られるのにオンラインで見る意味あるの?」という周囲の視線を感じながらも、「コレクションはライブ感!」と信じて完走を目指します。今回は村上要「WWD JAPAN.com」編集長と、大塚千践「WWDジャパン」デスクというアラフォーコンビがリポートします。

大塚:ミラノ2日目がスタートしました!コレ、ドタバタ対談というタイトルなのですが、本当に関わる4人が毎日ドタバタしているのって伝わってますかね(笑)。

村上:やっぱりリアタイで見るって、企画にムリがあったね(笑)。言い出したのは、ワタシなんですが……。

17:00(ミラノ時間10:00) 「エトロ」

大塚:でも、リアタイで見ないとちょっと気持ち悪くなってきてる自分がイヤです……。さて、トップバッターの「エトロ(ETRO)」は今シーズンのデジタルコレクションで始めてフィジカルのショーのライブ配信でした。3分遅れぐらいで始まり、会場には約1m間隔で座ったマスク姿の観客の姿もあり、ファッションショーでは当たり前の光景が今や新鮮でした。「ファッション産業とミラノの街の支援のために前向きなメッセージを」という思いでフィジカルのショーを開催したようですね。

村上:「エトロ」は電車の中で見ました。ゲストのマスク率が低いのが気になりますが、良いショーでした。草花柄、そして、そんな草花モチーフを単純化して誕生したといわれているペイズリー、「エトロ」のシンボルのペガサスなど、命の強さや尊さを感じさせてくれました。色合いも前半は草木染めのように穏やかな色調で、後半も1トーンでクリーン。メンズは、ちょいダサなクロップドパンツが愛らしいね。ウィメンズはプレのせいか、ボヘミアンテイストも控えめで、おうち時間が長い今着たい(笑)。あと、一家はソーシャル・ディスタンシング関係ないから、一緒に投稿できていいね。最近ユーチューブ(You Tube)でよしみち兄弟動画を見てしまうのですが、人と関わりたい今はキーン(Kean)とヴェロニカ(Veronica)がそろって登場したスタートとフィナーレにホロリときました。

大塚:アースカラー中心でしたがやぼったくならないギリギリの絶妙な色合いでした。優しいけれど力強さも感じるスタイルでしたね。東京からはるか遠くのミラノの街でのショーでしたが、人が集うシーンを見ているだけでもなんだか安心します。

18:00(ミラノ時間11:00) 「レゾム」

大塚:さて、ここからが鬼門でございますよ(笑)。門番のごとく立ちはだかる「レゾム(LES HOMMES)」から、早速めちゃキツかったです。夜8時からの「着点(きてん)」の準備もあるし、あした校了の紙面の原稿もあるのに、動画が14分間もあって全く終わらないです。デンッデンデンデンという音楽が止まって暗転し(はー、やっと終わった)と安心したら……デンッデンデンデンって始まるんですよ。これを何回も繰り返すので地獄でした。でも実は、3分強の同じ映像がループしていたということに4回目ぐらいでようやく気づいたんです(笑)。服がよくいえばブレない、悪く言えばいつもと一緒のロックスタイルで引っかかる部分がなく、映像がループしても気づかなかったんです。貴重な10分間を無駄にしました。

村上:アレは何が目的で3分半の動画を何回も繰り返して15分にしちゃったんだろう(笑)。正直、「あー、15分もあるのかぁ。早送りしちゃおっかなぁ」って思ったんです(笑)。3分半とわかってたら、そんなよこしまなコト考えなかったのですが。洋服は、ホントいつもと変わんない。キレイなジャケットとシャツなのに、アクセサリーを合わせるとピンとこない。「工場選びって、大事なんだな」って思います。

18:30(ミラノ時間11:30) 「サントーニ」

村上:「サントーニ(SANTONI)」で、「あぁ、映像でもミラノメンズって、ミラノっぽいな」と思いました。郷土愛、強し!マルケ出身の「サントーニ」は、たぶん全編マルケで撮影していると思うんだけど、それが、地元を愛しているイタリアンブランドっぽい。冷静に考えたら、山の中腹にクロコダイルのコインローファーでたたずむとか、岩肌がゴツゴツした海岸線をゴルフシューズでお散歩とか「なんでやねん!」なんだけど、「地元愛です」と言われると「なるほど〜」とうなってしまう——そんなカンジです。

大塚:僕も同じポイントでツッコんでました。海沿いの岩肌をそんな靴で歩いたら落ちちゃうよ!と。ただ「レゾム」のループ地獄に心がやられていのたで、きれいなロケーションに純粋に癒されました。そして案外、ウンチクだらけの専業ブランドって近寄りがたいところも多いので、こういうムード重視の映像にチャレンジするのは風穴を開けるいいきっかけにもなるかも、とは思いました。

村上:それもしてもミラノメンズは、協会のホームページがめちゃくちゃ見づらいな(泣)。

大塚:本当にそれ思います。カーソルを動かすとページも動いちゃうんで酔いそう(笑)。変わったことをやろうとすると、イタリア系ってまあまあの確率で裏目に出ませんか?

19:00(ミラノ時間12:00) 「MTLスタジオ マッテオ ラマンディーニ」

村上:次の「MTLスタジオ マッテオ ラマンディーニ(MTLSTUDIO MATTEOLAMANDINI)」は、状況がよく理解できないのですが(笑)。男子3人、女子1人で、1台のキャンピングカーに乗ってキャンプっていう意味深なシチュエーション。女の子が海から出てきたら、なぜか草原で摘んだような花束。ナンダコレハ(笑)?洋服は、ワザと垂らしているスレッドが、「ほつれ糸、ついてますよ」って見えてしまう残念なカンジでした。

大塚:僕は、寝起きの設定なのにばっちりサングラス姿だったので飛び上がりました(笑)。デザイナーは、服作りが本職ではないんじゃないですかね。とりあえず穴開けてみましたみたいなニットやストリートカルチャー“風”なモチーフなど、素人っぽさが「んん〜」という感じで。ストーリーは意味不明でもモデルは言われた通り真剣に演技しているから、気の毒ですね。ちなみにデザイナーのインスタグラムのフォロワーが713(7月15日時点)でした。がんばれー。

20:00(ミラノ時間13:00) 「ファビオ クアランタ」

村上:「ファビオ クアランタ(FABIO QUARANTA)」は、映像の明滅と音割れがスゴすぎて疲れたよ。ナゼ、オジサン2人の回に出てきたのよ(笑)?昨日の若手2人なら目も疲れないだろうけれど、40代には厳しいわ……。洋服も、悪い意味でアラブ諸国を刺激しそうな気がするけど、大丈夫ですか?

大塚:ここの動画は「着点」終わりにアーカイブで見ましたが、もう冒頭の10秒だけでイヤな予感しかしませんでした。ここのデザイナーは、確かドレスやテーラードの方が得意なんですよ。明らかに世界観が違うんじゃないかと。「何か変わったことやってやろう」というのが透けて見えたし、さらに服どころか人も途中まで全然出てきません(泣)。ただ基本は意味不明なんですが、我慢して見ていると、隕石が地球に向かってきてるストーリーなんだとなんとなくわかってくるんです。そうすると、結末が気になってくるんですよ(笑)。そしていよいよ衝突!ってときにビッグバンに合わせてルックが超絶エフェクトとともに連発するという最悪の展開でした。

村上:そういえばコレが、「朝日新聞」のホームページと直接つながっているコトを思い出しました。「新聞を読むような世代の方に、この映像と音は大丈夫だろうか?」「新聞を読む社会派なみなさんに、ストールで頭をグルグル巻きしたスタイルは平気だろうか?」と。

大塚:そうなんですよ。僕は公式ページが使いづらいのでまさにその「朝日新聞」の特設サイトから見ていますが、そう考えるとドキドキしますね。

20:30(ミラノ時間13:30) 「APN73」

村上:「APN73」もワカンナイヨ。どうしよう、もはやファッションブランドのムービーなのかどうかもわからない(苦笑)。上海に住んでいる、いろんな人に自分自身についてインタビューした動画で終わっちゃったYO!登場人物の洋服が「APN73」だったのだろうか?最後のTシャツはそうだったみたいだけど、あとは全編白黒だしワカンナイヨ‼︎

大塚:「APN73」は“A PARSONAL NOTE”の頭文字をとったブランド名のようですね。ホームページもまだなく、動画も村上さんと同じく全く意味がわかりませんでした。協会の公式ページで服はかろうじて見えるので雰囲気は何となくつかめますが、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」とか好きなんだろうなあという感想のみ。服は最後のTシャツだけじゃないですかね。正直、今のミラノは若手の発掘がヘタすぎませんか?みんなそのコトにはとっくに気づいているので、有望な若手を探しに来るバイヤーってほとんどいないのではないでしょうか。そういう意味でデジタルはチャンスなのに、これではさらにバイヤーの足がミラノから遠のきますよ(泣)。

21:00(ミラノ時間14:00) 「M1992」

村上:悲哀さえ感じる時間はまだ続きます。先の2つに比べれば知名度は勝っている分、ちょっと期待した「M1992」も、よくわからん!ナルシストとか花恐怖症とか、いろんな強迫観念に苦しむ人を描いて、脳みそをプリントしたシャツとか着せてるけど、共感ポイントはドコ?このムービーを見て、「カッコいい!コレ着てみたい!!」って人、いる?ミラノメンズは、ブランド数をやみくもに増やすのやめたほうがいいね

大塚:動画テーマは“BRAIN WASH”。つまり、洗脳でしたね。普通の人が“ナルシシズム”や“ティックトック(TikTok)中毒”などいろいろなテーマで洗脳されていく設定なんだと理解した瞬間は、アレ?ちょっと面白いんじゃないか?と思ったんです。そんな淡い期待は一瞬で打ち砕かれましたが。モデルにハードルが高い演技をいきなりやらせてはダメですね。日常の延長線上ならいいけれど、モデルはオーディションに受かって喜んでいても「じゃあ君、ティックトック中毒者ね」なんていわれたら「!?」ですもん。何回かショーでも見てますけど、プリント系は早々に諦めて、別のポイントで勝負した方がよさげです。

村上:ちなみにティックトックも、アレじゃフォロワー増えないからね(笑)。クリエイターは、みんなメッチャ考えてやってるから。サラ・コールディさんとか、3万倍くらいスゴいから!

大塚:モデルはティックトックの撮影方法をよくわかってないまま演技してますね(笑)。

21:30(ミラノ時間14:30) 「ユナイテッド スタンダード」

村上:お次の「ユナイテッド スタンダード(UNITED STANDARD)」は、悪い意味で「M1992」に通じるね。打ち込みのBGMを流しながら、三つ編みメガネのお兄さんが、何かに追われてるかのように爆走。洋服は背面だけ映って終了!

大塚:「ユナイテッド スタンダード」はスラムジャム(SLAM JAM)が関わってるので、ほかに比べるとそなりに見られるはずだったのですが、イマイチでした。ただ僕は音楽やテンポ感は好きでしたよ。決定的にダメだったのは、三つ編みメガネのお兄さんのもっさい走り方。疾走感があれば印象も変わるのに、普通に走っちゃってるもんだから全てを失速させています。「ダブレット(DOUBLET)」の井野ベアさんにコミカルな走り方を習った方がいいです。もう疲労で変なポイントにしか目がいかなくなってきました(笑)。それぐらい、服に印象がなかったということです。

村上:次の「スンネイ(SUNNEI)」でそろそろ安心したい。

22:00(ミラノ時間15:00) 「スンネイ」

村上:今日は不作ですね。「スンネイ」、ほかに比べればヨカッタけど、物足りなかった。冒頭1分30秒は、白い世界の彼方にいる5人がちょっとずつ近くだけ。で、残り2分でなぜか1993年のヒット曲「恋のマカレナ」が流れ始めて、フルCGのバーチャルモデル5人がダンス。途中で、洋服が次々変わる動画でした。カラフルなストライプシャツとか、スリットがいっぱい入ったボディコンニットドレスは、色が入ると「スンネイ」らしいストライプでカワイイ。もっとちゃんと見たかったよ(笑)。

大塚:「スンネイ」も三振かツーベースヒットかみたいなブランドなのでドキドキしていましたが、ほかが厳しい分、かろうじてシングルヒットという感じでしょうか。冒頭のCGで(やばい!)と思いましたが、「恋のマカレナ」ぐらいからはちょっと盛り返しました。「スンネイ」はアイテム単品で見るとかわいいし、スリッポン型のシューズやアクセサリーもセンスはあるんですけど、もう一段上に上に行くには引き出しをもうちょっと増やさないと。ストライプだけではそろそろマンネリかもしれません。

23:00(ミラノ時間16:00) 「セルダー」

村上:「セルダー(SERDAR)」は、英語を一生懸命話すデザイナーインタビューでスタート。好感は持てますが、「キーカラーはグリーンとブルー、ミント、ベージュ」と語るシーンさえモノクロで「おいっ!」っと突っ込みたくなりますね(笑)。後半カラーになったら、ミント色のルックは、ホントに全身ミント色だった(笑)。

大塚:あと、めっちゃ踊るんですよね。それこそ夜中に撮影が始まって明け方まで収録してるっぽいんですけど、服がほとんど変わらないんです。かといってストーリーも特になく、危うく寝そうになったので、途中でコンビニに出かけました(笑)。最後もデザイナーを交えて全員で踊って大団円なのですが、疲労感とほのかなヤケクソ感がにじんでるように見えたのは僕のコンディションのせいでしょうか……。頭に巻いたバンダナが世良公則のようでした。

24:30(ミラノ時間17:30) 「ドルチェ&ガッバーナ」

大塚:不毛のミラノ2日目ラストは、1998年以来の公式スケジュール復帰となった「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」です!もう、待ってました(笑)。最後ぐらいちゃんとしたのが見たい。「エトロ」と同じくフィジカルのショーのライブ配信でしたね。時間は日本時間0時30分過ぎ。いつもならばここから20分は普通に待たされるのでヒヤヒヤしましたが、オペラポップトリオのイル・ヴォーロ(Il Volo)が登場してスムーズにショーがスタートしました。それだけでもすでに感激!

村上:イル・ヴォーロが「帰れソレントへ」を歌い始めた瞬間、「あぁ、『ドルチェ&ガッバーナ』だ〜!!」と感動しましたね。「エトロ」同様のリアルなランウエイショー。でも、「エトロ」よりマスク着用率が高かったのは、なんでだろう(笑)?ドメニコ・ドルチェ(Domenico Dolce)とステファノ・ガッバーナ(Stefano Gabbana)は、もうカップルじゃないから2人ともマスク姿でしたね(笑)。

大塚:ここ3シーズンは、それまでのギラギラなストリート路線をリセットするかのように、サルトリアのスーツに原点回帰していましたが、今回から雰囲気がまたガラッと変わりましたね。

村上:キレイなブルーのタイルを敷き詰めたような幾何学模様のプリントで、オーバーサイズのノーカラーシャツや、ハイウエストパンツを彩った夏らしいコレクション。装飾が控えめだったのは、ロックダウンの影響か?それとも、シンプルを追求した結果なのか?とは言え、軽やかなコレクションは直感的に共感できました。スキッパータイプのニットポロから、ざっくりニット、ビキニのマッチョまで、「ドルチェ&ガッバーナ」らしいラインアップでした。

大塚:ガウンとかリゾートっぽいアイテムよりも、ストリートウエアに落とし込んだスタイルの方がリアリティーがあって好きでした。アジア人モデルが主に着ていたルックです。今回フォーマルは多くなかったですけれど、こういう両軸があるのがここの強みですね。フィナーレ後のスピーチが、夏場の全体朝礼なら3人ほど倒れそうなぐらい長かったですが(笑)。

村上:今日のミラノメンズは、映像に凝ろうとしたブランドが玉砕し、シンプルに見せたブランドが際立ったカンジですね。ミラノで、新しく、素晴らしい表現方法が見られるようになるのは、もうちょっと先かな?

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原宿「ビューティ・スクエア」の大型ビジョンにきゃりーぱみゅぱみゅのコラボアバターが登場 

 東京・原宿駅前の複合施設、ウィズ原宿内1階で資生堂が運営する美容施設「ビューティ・スクエア」に7月16日、3Dアバターソーシャルアプリ「ゼペット(ZEPETO)」と同施設の大型LEDビジョンを連携させた日本初のバーチャルアバターコンテンツに、同施設アンバサダーのきゃりーぱみゅぱみゅとコラボしたアバターが登場する。

 4×4mの大型LEDビジョンに「ゼペット」でダウンロードしたオリジナルキャラクターをビジョン内の仮想空間に投影することでアバターと一緒に写真撮影ができる。きゃりーぱみゅぱみゅのコラボアバターとも撮影が可能で、参加型のデジタルコンテンツとしてバーチャル体験を楽しめる。

 さらに来店者特典として、きゃりーぱみゅぱみゅの「ビューティ・スクエア」コラボアバターとおそろいの限定ヘアアイテムを「ゼペット」アプリ内で手に入れることができる。

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「キッドスーパー ストゥディオス」2021年春夏パリ・メンズ・コレクション

 「キッドスーパー ストゥディオス(KIDSUPER STUDIOS)」が2021年春夏メンズ・コレクションをパリで発表した。

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アダストリアからファッション雑貨ブランドがデビュー 特許取得の靴底やサステナビリティにもこだわり

 アダストリアは、ファッション雑貨を展開する新ブランド「サブレーマドレ(SABLE MADLE)」を7月15日に立ち上げた。公式ECサイトで販売している。

 大人の女性をターゲットにシューズ(3800円〜)、バッグ(3500円〜)、アクセサリー(2000円〜)などを用意。シューズにはアダストリアが独自開発して特許を取得した靴底“フラッフィーソール”を採用し、バッグの裏地には制菌効果のある素材を使用するなど機能性も重視している。

 なお、同ブランドはアダストリアとして初めて営業部門ではなく生産部門から誕生したブランドだ。商品企画から販売までの全てを運営することで、品質にさらにこだわることができるという。また、サステナビリティへの取り組みとして再生紙100%の靴箱を使用している。

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アパレルD2C「フーフー」が“秘密の試着部屋”をオープン 場所はデザイナーの元自宅

 アパレルD2Cブランドの「フーフー(FOUFOU)」は、初となる無人の常設試着室「THE ROOM」をスタートする。同ブランドの1カ月先の新作と定番のボトムスなどを試着することができる。場所は東京・代々木上原の某所で、デザイナーであるマール・コウサカ氏の元自宅。1時間ごとに1組(大人3人まで。中学生以下は含まない)の予約制で、同ブランドのnoteに記載された専用の予約フォームから事前に予約した者のみに、場所の詳細と部屋に入るためのロックを解除する暗証番号が知らされる。暗証番号は1時間ごとに変更される仕組みを取り、毎週水曜、土曜、日曜の12時から、14時から、16時からの3枠で45分間の予約が可能で、現在、予約可能な枠は全て埋まっている。各種禁止事項の設定や監視カメラの設置、アルコール消毒液の準備などを行い、安全面や衛生面にも配慮している。

 「THE ROOM」は、インターネット発のブランドである「フーフー」の考える、オフライン施策の1つだ。「コロナ禍で加速こそしたが、もともと大手の企業・ブランドのオンライン化の波がいずれ来るであろうと考え、オフラインを重視していこうと考えていた」とコウサカ氏。オフライン施策としてはこれまでにも東京をはじめ各地で試着会を行なっていたが、「試着会は一種のお祭り状態になっていて、インターネット発のブランドなのに、陰キャに優しくない状況だった。僕自身、単なるお客さんだったら行きたくはないかも(笑)。そういった、試着はしたいけどこっそり行きたいと思っている人が気兼ねなく入れる、無人の試着部屋を作りたかった」と話す。

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「クリエイター達のお仕事変遷 仕事が絶えないあの人の、“こうしてきたから、こうなった“プラスサイズモデルNao編」

 転職はもちろん、本業を持ちながら第二のキャリアを築くパラレルキャリアや副業も一般化し始め、働き方も多様化しています。だからこそ働き方に関する悩みや課題は、就職を控える学生のみならず、社会人になっても人それぞれに持っているはず。

 そこでこの連載では、他業界から転身して活躍するファッション&ビューティ業界人にインタビュー。今に至るまでの道のりやエピソードの中に、これからの働き方へのヒントがある(?)かもしれません。

 連載第10回目に登場するのは、ファッション誌「ラ・ファーファ(la farfa)」専属モデルの吉野なおさん(モデル名:Nao)です。音楽関係会社での事務職などを経て、モデルに転身。ふくよかな体形を生かしたプラスサイズモデルとして誌面を飾る一方、摂食障害の経験や体形との向き合い方などをSNSや講演を通して発信しています。今年3月と4月に自身のツイッターにアップした、ビフォーアフターで見せるダイエット広告のパロディがトータル30万以上の“いいね”とともにバズったことでも注目されています。

 ランジェリーブランドの広告キャンペーンにもプラスサイズモデルを起用する動きがあるなど、体形や人種などを含む“多様性”や“ボディーポジティブ”という概念は国内外でも一つの大きな潮流となっています。体形への差別やSNSでの中傷を経験しながら、ユーモアを交えて発信を続ける彼女にモデルとしての仕事と心の内を聞きました。

WWD:モデルになる前のお仕事から教えていただけますか?

吉野なお氏(以下、吉野):はい、出版社でのアルバイトや音楽関係会社、ウェブサービス系の会社で事務の仕事をしていました。体形にコンプレックスがあり、摂食障害に苦しんだ私がモデルになれるなんて夢にも思いませんでした。

WWD:摂食障害を経験されたのですね。

吉野:4歳ぐらいの物心をついた頃から、男の子から「デブ!」と言われたり、体重を聞かれて答えると「うわー!」などとからかわれることは日常茶飯事でした。それからずっと、そうした言葉にどう反応していいか分からなかったんですよね。小学生のときの担任からも「痩せた方がいいよ、苦労するから」とお説教されましたし、見知らぬ学生に「相撲部か?」といきなり声をかけられることもありました。言い返すこともできず、「私が太っているから、そう言われちゃうんだ。仕方ないのかな?」と、自分を責めることしかできませんでした。さまざまなダイエットを試したけれど、どれもうまくいかなかった。高校生2年生の頃、好きな人に「痩せてほしい」と言われたときは、「いい加減ここで痩せないと!」と自分を追い込んだんです。それは食事制限が中心の無理なダイエットでした。30kg近く痩せたのですが、食べることや体重が増えることに対して極度の罪悪感を抱くようになり、今度は過食症に。それから10年近く摂食障害に悩んでいました。

太っていること受け入れてみた

WWD:どのように克服されたのでしょうか。

吉野:摂食障害が治った人の情報をインターネットや本で探してみても、私にはしっくりきませんでした。痩せたいと思えば思うほど過食症がひどくなっていたように思います。先が見えなくて「これ、本当に治るのかな?」と思っていた頃、アルバイトを通じて“痩せていなくちゃならない”という固定観念を壊せたことが大きかったんです。幼少期からずっと体形にも人間関係にも悩んでいた私には、ぽっちゃり=ダイエット広告の“ビフォー(Before)”の写真のイメージ。なんとなく暗くて、猫背で、幸せそうじゃない……って、私自身が決めつけていたように思います。アルバイトとして働いていたその会社では、全国の芸能人のプロフィールを集めてデータ化する仕事をしていたんです。膨大な数のプロフィール写真と身長、体重の数字を見ているうちに、「いろんな顔や体の人がいるんだな」と。プロフィール写真なので、基本的には笑顔。それを見ているうちに、自分のように身体的な特徴があっても「実は不幸じゃないんじゃないか?」と。すると「これまで嫌悪していた体を受け入れてみたら、私はどうなるんだろう?」という興味がむくむくと湧いてきたんです。

WWD :なるほど。行動にも変化が表れましたか?

吉野:「また着られるかも」と取っておいた一番痩せていた当時の服を全て処分しました。カロリーを見て決めていた食事も、「これが食べたい」というその時の気持ちを優先するようにしたんです。カロリーや栄養素などの“情報”より、“欲求”を受け入れる行為を積み重ねることで、自分の意思を肯定できるようになりました。すると過食が減り、だんだんと普通の食事で満足できるように。けれど症状としては回復しても、対人関係でつまずくことも多かったんです。あるときクリニックで、カウンセラーさんから言われたのは「自分が何かをしないと相手に愛されないと思っていませんか?」「なおさんは、何もしなくても愛される存在なんですよ」という言葉。「え?そうなの?」と目から鱗でしたね。大きな肩の荷が下りたというか、これでやっと心と体が健康になれたように思いました。同時に、私が経験したことを今悩んでいる人に伝えられることができたらと、考えるようになりました。

そんな時、友人から「『ラ・ファーファ』という雑誌が創刊されるみたい。読者モデルに応募してみたら?」と背中を押されました。書類を準備した日の夜、友人の手伝いとして行っていたイベントで「ラ・ファーファ」の編集者に偶然出会い、スカウトしてもらったんです。「こういう者なんですけど」と名刺を差し出され、「あ、私ちょうど(読者モデルに)応募しようとしてました」と(笑)。

WWD:運命的ですね。急に始まったモデルの仕事に戸惑いは?

吉野:プラスサイズのモデルになることは、素直にうれしかったです。自分の体形を私自身が受け入れられたあとだったので。表に出ることによって「デブがおしゃれなんかするなよ」という批判的な声もあるかな、と不安もありましたが「体形に悩む人を勇気づけたい」「偏見をなくしたい」という気持ちの方がずっと大きかったように思います。

最初の頃の撮影では、ポージングももちろんうまくできないし……。冬の撮影では、明らかに寒そうな顔をしていましたね(苦笑)。当初の予定では「ラ・ファーファ」は年2回発行だったこともあって気楽な気持ちで始めたものの、いざ発売されたら読者の方の反響やテレビ出演などもあり、ありがたいことにすぐに隔月発売に切り替わりました。撮影の回数を重ねることで、だんだんとモデルとしての自覚が芽生えてきたように思います。

WWD:ファッションやメイクを含めて心境は変わりましたか?

吉野:今まで憎んでいたものが自分を生かしてくれるなんて!と驚きました。ほんの少し前まで「太っている私におしゃれをする権利はない」と、自分で自分を制限していたのに。以前は、体形に合う服を探すのが大変だからと、メンズのスエットなどシルエットを隠すような服ばかりがクローゼットに並んでいました。スカートを履いても黒いレギンスを必ず履いていましたね。モデルの仕事をするようになってからは、撮影で色々なテイストの服を着る機会も増えて、明るい色の服や素足にスカートなど女性らしいファッションも好きになりました。メイク中にヘアメイクさんにお薦めのコスメを聞いて、撮影後に買いに行ったり、自宅でテクニックをまねすることもあります。

WWD :モデル歴7年目になります。モデルとしてやっていける!と早い段階で思えたのでしょうか。

吉野:ここ数年です、手応えを感じられるようになったのは。プラスサイズモデルという存在自体が、国内でようやく受け入れ始めたのかなという印象です。モデルを始めた頃は、倉庫やコールセンターで短期バイトをしていたこともありましたが、撮影が急に入ることもあるので他の仕事に比重を置くこともできないですしね。軌道に乗るまでは経済的にも苦しかったです。

中でもつらかったのは、どういう立ち位置でマスメディアに出たらいいのか分からなくなってしまったこと。「ラ・ファーファ」創刊時は、テレビのバラエティー番組にゲストとして呼んでいただいたこともあったんです。ディレクターの方から「ぽっちゃりしていることで得したことはある?」と聞かれることもありましたが、惨めな思い出ばかりが現実なわけです。でも番組としては「定食屋さんではご飯はもちろん大盛り」「体重のせいでトイレの便器が割れた」とか笑えるエピソードを求められるんですよね。あるスタッフさんからは「ぽっちゃりと言っても、テレビ的にはインパクトがないからもっと太ったほうがいい」と言われたこともありました。せっかくメディアに出してもらえるのに、こうしたステレオタイプな価値観を私が発信するのは嫌でしたし悲しかった。笑えるエピソードを必死にひねり出したところで、ぽっちゃり芸人さんよりも面白いことが言えるわけでもないですし。かといって、一般的な細身のモデルさんのように「こうすれば小顔になれる」的な美容テクニックを伝えられるわけでもない。私はいったい何をしているんだろう、プラスサイズモデルとしての自分の居場所はないんじゃないか——そう悩みながらも、SNSで少しずつ摂食障害の経験や意見を発信するようになっていました。

WWD:何か転機が訪れたのでしょうか。

Nao:2016年、摂食障害に関する私のツイッターの投稿がイギリスのBCCニュースのディレクターの目に留まりました。取材を受け、日本の痩身至上主義的な社会と摂食障害にフォーカスを当てたニュースに出演しました。それから日本国内の摂食障害に関するシンポジウムやワークショップで自分の経験を話す機会に恵まれるようになりました。体形や摂食障害に悩む方から、「気持ちが楽になりました」「自分の体形に対する捉え方が変わりました」といった声をいただけるのはうれしいですね。

人は変えられなくても
社会の風潮は変えられる

WWD :“多様性”という言葉が浸透してきたとはいえ、SNSでの誹謗中傷の問題も根深いように感じます。

Nao:「デブ!」とか言われることもありますけど……、もう動じなくなりました。そうしたことを言う人のアカウントを見てみると、自身もダイエットをしている人だったり、私以外の人にも同じような言葉の攻撃をしていたりするんですよね。「努力すればすぐ痩せられる」「痩せた方がきれいだよ」といった、一見悪意がなさそうで人を傷つける言葉もありますね。そうした発言をする人を私は、“デブ警察”って呼んでいます(笑)。ゆがんだ正義感によるものだと思いますが、それって他人に対して不寛容ですよね。「体のためにも痩せた方がいい」と言ってくる方もいますが、「健康を気遣ってくれるのなら、私が風邪をひいたら看病しに来てくれるんですか?」って、思いますもん(笑)。

けれど、こういうのは話し合っても理解できるものでもないかもしれないですね。最近特に感じるのは、人は変えられないけれど社会の風潮は変えられるということ。実際に、LGBTQや身体的な特徴などを持つ当事者が声を上げ続けてきたことで、社会全体の空気や制度にも変化が起こっていますもんね。

WWD:モデルとして大切にしている個性や思いはありますか?

吉野:「ラ・ファーファ」のほかのモデルさんを見て「目が大きくていいな」「ポージングが上手だな」と思うこともあります。ある程度周りと比較される立場であることも理解しています。だからこそ、自分にしかできないことをしようと心掛けています。私の場合は、ボディーポジティブな捉え方や多様性について発信をしていくこと。雑誌の写真の中ではキラキラと見える部分もあるかと思いますが、私個人で発信するSNSでは、「完璧な理想じゃなくても大丈夫!」というメッセージを伝えていきたいですね。

WWD:今後力を入れていきたいことや夢はありますか?

吉野:自分の着たい服を着たいように楽しめる、ダイバーシティーを体感できるようなパーティーを実現したいです。“ちょっとしたお呼ばれにぴったりな服”というキャプションを雑誌で見かけることがありますが、私にはピンと来ない。“ちょっとしたお呼ばれに合う服”ってなんだ?と(笑)。例えば、ふくよかな体形をしていると国内ではデザインの選択肢が少ないですし、ノースリーブや背中が開いているデザインやスリットの深いワンピースを着ると誰かに後ろ指をさされたり……。容姿に悩んできた人は、そういうネガティブな経験や想像を積み重ねていることも多いと感じるので、“ちょっとした”気分でファッションを楽しみに行く機会が少ないと思うんです。だからこそ、“着る自信がなかった服を着た自分”をお披露目できる場をつくりたい。参加者は誰も容姿やファッションに対して批判ややゆはしないというルールで。限定空間でもいいので、こうした経験は体形やコンプレックスを当人が受け入れるきっかけになると考えています。

WWD :最後に、“仕事”とは?

吉野:自分の役割を果たすこと、ですかね。それを見極めるためには経験が大切だと思うんです。だからこそまずはやってみること。私は摂食障害で悩んでいた数年の間、自分で諦めたことやできなかったことがたくさんあります。ずいぶん遠回りをしました(苦笑)。気になることがあるならフットワーク軽く飛び込んでみてはどうでしょう。そこで経験を積むことで、何が自分に向いているのか向いていないのか、何が好きで何が嫌いなのかということが見えてくると思います。

モデルというとプロダクションに応募するかスカウトから始まるというイメージでしたが、今はSNSがきっかけとなってデビューする人も多いですよね。“これまでの当たり前”は変わっていくと思います。10年前には“プラスサイズモデル”という仕事自体が日本にほとんどなかったですしね。今やりたいことが見つからない人も、自分に合った仕事がまだ社会に存在していないだけかもしれないですから。

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「イトリン」から体の4部位に着目した新ライン登場

 ACROは9月2日、プレミアムオーガニックスキンケアライン「イトリン(ITRIM)」から4つの部位に着目し根本的なハリ・弾力ケアを行う「クレセント」ラインを全国11店舗の百貨店や公式ECサイトなどで発売する。
 
 同社は大人の女性の見た目印象を良くするには顔だけでなく全身のケアが必要として、顔と体の各上部・下部と4つの部位にアプローチするラインを開発した。「大人の顔や体に表れるシワは戻る力がないため刻まれていく」(ブランド担当者)ことから、肌の土台を支えるタンパク質の酸化を抑制し、不要なタンパク質を分解・再利用し、肌の活性を促進する独自成分を配合した。
 
 共通成分としてポリフェノールを多く含むジュンサイ葉エキスと、不要なタンパク質を分解し再活性化するグリーンコンプレックス、肌を柔らかくほぐし滑らかに整えるテリハボク種子油を配合する。そのほか、顔の上(目もと回り)は皮膚のヒアルロン酸産生を高める効果が期待できるポピーエキス、顔の下(あご先を含むフェイスコントゥア)は肌の弾力とハリを与えて生き生きとした見た目をかなえるアニゴザントスフラビデュスエキスを加えた。体の上部(バスト回り)は肌を引き締め、柔らかく保ち透明感ある均一な肌に導くイランイランノキ花エキス、体の下部(ひざ回り)は抗酸化効果のあるバチルス発酵物を配し、各部位のハリ・弾力不足に対応する成分を組み合わせて全身の見た目印象を向上させる。
 
 さらに、より効果を発揮させるために各部位に合わせた独自のトリートメントメソッドも提案する。

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ブルックス ブラザーズが国内9店舗を閉店 米本国の破産法申請とは無関係

 ブルックス ブラザーズ ジャパンは7、8月で国内9店舗の営業を終了する。その理由について同社広報は、「新型コロナの影響下で店舗損益を精査していく中で、利益体質の改善と業務のスリム化を図るための戦略的な判断」と回答した。また今回の決定は、「米ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)の破産法適用申請とは関係がない。店舗の撤退・閉鎖は、事前に各百貨店やデベロッパーに申し入れをして協議の上で決まるもので、チャプター11を申請した7月9日以前から検討していたものだ」という。

 ブルックス ブラザーズ ジャパンは7月28日に博多阪急 ウィメンズ店(メンズは継続)、7月31日に東京大丸 ウィメンズ店(メンズは継続)、札幌丸井今井 ウィメンズ店(別フロアでウィメンズは継続)、新宿伊勢丹シューズコーナー(別フロアでシューズは継続)、8月2日に羽田空港第一ターミナル店、柏高島屋ステーションモール店、流山おおたかの森店、金沢アトリオ店を、8月30日に東京の青山店を閉店する。

 残りの国内73店舗は営業を続ける。また同社は9月4日に「ブルックス ブラザーズ 表参道」をオープンする予定だ。

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ZOZOの物流施設で新型コロナ感染者、14日に一時稼働停止

 ファッションECモール「ゾゾタウン」を運営するZOZOは14日、同社の習志野の自社物流施設の従業員の1人に新型コロナウイルスの感染者が出たと発表した。14日は一旦、同施設の従業員に帰宅指示を出し、施設と送迎バスの除染作業を行った。物流施設は翌日の15日には再開した。感染者は発症しておらず、物流施設の従業員にも濃厚接触者はいないという。臨時休業したため、一部のアイテムの発送で1日程度の遅延が出るという。

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自分で広げてみたマスク・ファッション エディターズレターバックナンバー

※この記事は2020年6月15日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

自分で広げてみたマスク・ファッション

 以前、「広がるマスク・ファッションの可能性」という記事を書きましたが、いやぁ、広がりましたよ。コレw。自分をモデルに、手持ちの洋服で、マスクを起点に8ルックを考えてみましたが、どうですか(笑)?下のリンクをご覧になり、ジメジメして鬱屈とした月曜日にクスリと笑っていただければ幸いです。

 それにしても気づけばマスクの話をしている、そんな時代ですね。再開したジムに通えば、運動中でも半分くらいの方はマスク姿。となると、「ファッション誌で働いているらしい。あぁ、だからあの子は、あんなにハデなのね」程度に認識されている私は、「通気性がいいヤツ、知らない?」「『ユニクロ』のは、いつ出るの?」「ミントの精油でオススメ、ない?」など、質問責めに遭うことに(笑)。個人的に愛用している「ヨシオクボ」のジャージーマスクはすでにSOLD OUTしておりますので、マスクフェアの第二弾が決まったMIDWESTや、今週催事に取り組む伊勢丹新宿本店を紹介するなど、「ニュー・ノーマル」の時代も“地道すぎるファッション伝道師”として活躍できそうです。ちなみに、スポクラ界のトレッドミル軍団においては、やはり「ミズノ」のマスクが羨望の眼差しを浴びている印象でした。自慢するんだ、コレを身につけているオジさんが(笑)。

 Zoomではない飲み会(ちゃんと22:00までに終了ですw)に参加すれば、「ラグジュアリー・ブランドでマスクを作るのは、どこだ⁉︎」という話になります。皆の記憶の中に残っているのは、凛とした佇まいで「美しい」という声さえ漏れそうになったLVMHの防護服。「あの美しさをマスクにも求めるなら『ディオール』がいい!!」とか、「『シャネル』のマークが入っていれば、イチコロ。キルティングバックの素材も売れそう!でも、息苦しいね!!」とか、「『コム デ ギャルソン』が20万円のマスクを作って、19万円は寄付ってどうよ?」などなど。言いたい放題でありますw。

 でも、質問や自慢、冗談などのコミュニケーションが盛り上がるたびに、「マスクは、ファッションになるんだ」「ファッションは、マスクをアップデートできるんだ」と実感します。コレも以前のお手紙で訴えましたが、「ファッションは、コミュニケーションにまつわる全部」。そう考えると、今のマスクは、まさにファッションですよね。マスクコーデの企画を考えた時、「不謹慎かしら?」と自問自答もしました。今だって派手目な洋服姿の自分を晒していることも含め、「炎上するかも?」という不安がないワケではありません。でも、ファッションの力でマスクを着けることが少しでも楽しくなれば、それは、この業界がやっぱり必要だという1つの証ではなかろうか?我ながらくだらない企画ですが(笑)、実はアツい思いを込めています。このあと、これらのマスクはしっかりクリーニングして、弊社の福崎デスクの手に渡る予定です(「ヨシオクボ」のマスクだけは、キープしちゃうつもりw)。今度は彼女が、マスク起点のビューティ企画を実現してくれることでしょう。

 ちなみに、マスクコーデをイロイロ考えて実感したのは、マスクの、帽子やネックアクセサリーとの親和性の高さ。そして、サングラスとの相性の悪さです。私のセンスがまだまだなのでしょうか?サングラスだけは、ど~してもマスクコーデに上手く組み込むことができません。メガネなら大丈夫なんですけれどね。カラーレンズでさえイマイチでした。アイウエア業界のお知恵を拝借したいところです。

 苦しい今だからこそ、「エコシステム」という哲学が必要なのです。それは、ファッション&ビューティの「エコシステム」を破壊していないか?今われわれに求められる判断基準は、一義にコレなのでしょう。

 イベントなどが中止・延期となり、これに基づくタイアップが無くなるなど、私たちも悩んでいます。一方で、それでもビジネスを続けるため、業界全体を盛り上げるため、取引先に迷惑をかけないため、早急に代替手段を構築するブランドも現れました。そこと組むわれわれも、当初の予定を大きく変えたり、正直、通常とは異なる対応にトライしたりしています。今悩み、考えるなら、そういうことを悩み、考えたいのです。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターを週3回配信するメールマガジン。「WWD JAPAN.com」が配信する1日平均30本程度の記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDジャパン」と「WWDビューティ」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在9種類のテーマをお選び頂けます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

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自分で広げてみたマスク・ファッション エディターズレターバックナンバー

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自分で広げてみたマスク・ファッション

 以前、「広がるマスク・ファッションの可能性」という記事を書きましたが、いやぁ、広がりましたよ。コレw。自分をモデルに、手持ちの洋服で、マスクを起点に8ルックを考えてみましたが、どうですか(笑)?下のリンクをご覧になり、ジメジメして鬱屈とした月曜日にクスリと笑っていただければ幸いです。

 それにしても気づけばマスクの話をしている、そんな時代ですね。再開したジムに通えば、運動中でも半分くらいの方はマスク姿。となると、「ファッション誌で働いているらしい。あぁ、だからあの子は、あんなにハデなのね」程度に認識されている私は、「通気性がいいヤツ、知らない?」「『ユニクロ』のは、いつ出るの?」「ミントの精油でオススメ、ない?」など、質問責めに遭うことに(笑)。個人的に愛用している「ヨシオクボ」のジャージーマスクはすでにSOLD OUTしておりますので、マスクフェアの第二弾が決まったMIDWESTや、今週催事に取り組む伊勢丹新宿本店を紹介するなど、「ニュー・ノーマル」の時代も“地道すぎるファッション伝道師”として活躍できそうです。ちなみに、スポクラ界のトレッドミル軍団においては、やはり「ミズノ」のマスクが羨望の眼差しを浴びている印象でした。自慢するんだ、コレを身につけているオジさんが(笑)。

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 でも、質問や自慢、冗談などのコミュニケーションが盛り上がるたびに、「マスクは、ファッションになるんだ」「ファッションは、マスクをアップデートできるんだ」と実感します。コレも以前のお手紙で訴えましたが、「ファッションは、コミュニケーションにまつわる全部」。そう考えると、今のマスクは、まさにファッションですよね。マスクコーデの企画を考えた時、「不謹慎かしら?」と自問自答もしました。今だって派手目な洋服姿の自分を晒していることも含め、「炎上するかも?」という不安がないワケではありません。でも、ファッションの力でマスクを着けることが少しでも楽しくなれば、それは、この業界がやっぱり必要だという1つの証ではなかろうか?我ながらくだらない企画ですが(笑)、実はアツい思いを込めています。このあと、これらのマスクはしっかりクリーニングして、弊社の福崎デスクの手に渡る予定です(「ヨシオクボ」のマスクだけは、キープしちゃうつもりw)。今度は彼女が、マスク起点のビューティ企画を実現してくれることでしょう。

 ちなみに、マスクコーデをイロイロ考えて実感したのは、マスクの、帽子やネックアクセサリーとの親和性の高さ。そして、サングラスとの相性の悪さです。私のセンスがまだまだなのでしょうか?サングラスだけは、ど~してもマスクコーデに上手く組み込むことができません。メガネなら大丈夫なんですけれどね。カラーレンズでさえイマイチでした。アイウエア業界のお知恵を拝借したいところです。

 苦しい今だからこそ、「エコシステム」という哲学が必要なのです。それは、ファッション&ビューティの「エコシステム」を破壊していないか?今われわれに求められる判断基準は、一義にコレなのでしょう。

 イベントなどが中止・延期となり、これに基づくタイアップが無くなるなど、私たちも悩んでいます。一方で、それでもビジネスを続けるため、業界全体を盛り上げるため、取引先に迷惑をかけないため、早急に代替手段を構築するブランドも現れました。そこと組むわれわれも、当初の予定を大きく変えたり、正直、通常とは異なる対応にトライしたりしています。今悩み、考えるなら、そういうことを悩み、考えたいのです。

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「卓上セルフサーバーが急増?」。理由は現代社会が抱える意外なところにもあった

 居酒屋業態を中心に卓上サーバー設置店舗が増えている。ひと昔前、ビールやハイボール、焼酎やカクテルなどをセルフ式で楽しむ"大人のドリンクバー"が話題になった。時間制限はあるものの多種のアルコールを好きなだけ飲め、店側も人件費の軽減に繋がるメリットなどもあり、居酒屋チェーンでの導入も目立ったが、昨今はテーブルにサーバーを設置する店舗が増えている。そこには意外な理由もあった。
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コロワイド蔵人会長、32億円詐欺に遭う。TOB最中、大戸屋株主はどう判断?

週刊新潮7月23日号が、株式会社コロワイドの代表取締役会長 蔵人金男氏が32億円もの巨額詐欺に遭っていたと報じた。連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が占領下の日本で接収した財産などを基に、現在も極秘に運用されていると噂される「M資金」にからんだもの。
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ルルレモン、スタートアップ企業を530億円で買収 等身大の鏡型デバイスで自宅トレーニング

 ルルレモン・アスレティカ(LULULEMON ATHLETICA以下、ルルレモン)は6月29日、ホームフィットネスのスタートアップ企業ミラー(MIRROR)を5億ドル(約530億円)で買収したことを発表した。

 2018年創業のミラーは、等身大の鏡型のデバイスと、ライブやオンデマンドでのフィットネス講座を提供している。そのデバイスに映し出されるトレーナーと共に、自宅でさまざまなエクササイズができるという仕組みだ。ルルレモンは18年10月にミラーの少数株主となっており、ミラーの講座で瞑想やトレーニングクラスを開講している。

 カルバン・マクドナルド(Calvin McDonald)=ルルレモン最高経営責任者(CEO)は、「今回の取引は当社のデジタル化およびインタラクティブ機能をさらに強化するものだ。ミラーとの協業で、自宅でのパーソナルフィットネスをいっそう推進していきたい」と語った。

 ブリン・パトナム(Brynn Putnam)=ミラー創業者兼CEOは、「正式な“ルルレモンファミリー”となることができて、大変うれしく思っている。ルルレモンが持つ顧客やコミュニティーとの深いつながりに加えて、その店舗網やECチャネルなどのインフラを活用することで新たなユーザーを獲得し、さらに成長できるだろう」と述べた。なお同氏は、かつてルルレモンのブランドアンバサダーを務めていた。

 取引は20年第2四半期に成立する予定。買収後もミラーは独立した企業として運営され、パトナム創業者兼CEOは現職にとどまる。両氏はアナリスト向けの説明会で、ルルレモンとミラーの顧客は50%程度が重複しており、双方にとって事業メリットのある取引だとコメントした。

 ルルレモンはECやデジタルに強く、熱心な固定客が多くいることから、ここ数年にわたって順調に成長してきた。しかし新型コロナウイルスの影響で休業を余儀なくされたことによって、20年2~4月期(第1四半期)決算は売上高が前年同期比16.6%減の6億5196万ドル(約691億円)、純利益は同70.3%減の2863万ドル(約30億円)となっている。

 マクドナルドCEOは、「業績悪化は一時的なものだと確信している。新型コロナウイルスによって変化するものと変化しないものがあるが、アクティブなライフスタイルを送りたいという消費者の気持ちは、その変わらないものの一つだ。自宅で安全に運動をしたいというニーズは当社の追い風となる」と分析した。

 実際、北米や欧州で店舗の休業措置が取られた3月中旬に、ルルレモンがインスタグラム(Instagram)で開催したライブでのトレーニングセッションにはおよそ17万人が参加したという。また中国語圏で店が休業していた際には、中国で人気のアプリ「ウィーチャット(微信、WeChat)」のフォロワー数が急増している。同氏は、「新型コロナウイルスは、“未来”が現在となるスピードを速めた。ミラーの買収はパンデミックの前から進めていた案件だが、当社のさらなる発展に寄与するだろう」と述べた。

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ジャーナルスタンダードの2020-21年秋冬 異なる要素を大胆にミックス

 ジャーナルスタンダード(JOURNAL STANDARD)の2020-21年秋冬は、グランジやミリタリーなど、異なる要素を大胆にミックスしたレイヤードスタイルを強く打ち出す。例えば、リブニットのトップスにジャカードパンツを合わせたり、ワンピースにMA-1を羽織ったりなど、テイストはさまざまだが「どれもブランドのベースにあるマニッシュさと、一枚でも着られるアイテムを軸にした」と池田彰ジャーナルスタンダード レディース商品統括部マネジャー。足元にはロングブーツやサイドゴアのシューズを合わせて、8月の残暑の時期からリアルに取り入れられる秋冬のトレンドアイテムを打ち出す。

 9月からは、レイヤードスタイルを継続しつつクラシックやレトロなムードを追加。チェック柄のジャケット&パンツのセットアップやレトロな花柄のワンピース、レザー風のロングスカートなど、素材や柄をハイブリッドに組み合わせて、コーディネートに新鮮さをプラスする。

 一方で、新型コロナウイルスの影響による外出自粛期間中に「自社ECでカットソー商品が例年の1.5倍ほど動いた」という傾向から、カットソー素材のトップスやボトムス、イージーケアできるニット、シャツなどのバリエーションを秋以降に充実させていく予定だという。すでに「シーズンレスの商品は全体の4割ほど」と他社に比べて多く、先物買いの商品に関しても「ECで先行予約を行い、オンシーズンにお客さまのもとに届くセール回避の流れをつくっていきたい」と池田マネジャーは語る。


 ジャーナルスタンダードでは、人気ブランドや著名人とのカプセルコレクションを続々と投入する。7月20日からモデルの青柳文子とコラボレーションしたウエア6型を販売し、8月下旬には「クラネ(CLANE)」との別注アイテムをポップアップイベントで展開予定だ。9月末をめどに、人気ビンテージショップ「キアリス ヴィンテージ&クローゼット(KIARIS VINTAGE & CLOSET)」とコラボレーションしたウエア6型の発売を予定する。

村上杏理:1986年、北海道生まれ。大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションやライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。1女児の母

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