ワコールの「ウンナナクール」からマスクが登場 新作ブラジャーとコーディネート可能

 ワコールの「ウンナナクール(UN NANA COOL)」は7月22日、人気のノンワイヤーブラジャーの“ブラジェニック(BRAJENIC)”から日本をイメージした新作“ブラジェニック スパークル ニッポン(以下、ブラジェニック ニッポン)”を発売した。それに合わせ、同新作の素材を使用した初のマスクを全国の「ウンナナクール」の店舗をはじめ、「ワコールウェブストア」や「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」などのECで随時発売する。

 “ブラジェニック ニッポン”は光沢感のあるストレッチ素材を使用し、伝統柄や植物柄で表現したナチュール柄と、都会の夜景を見たときの心躍る気持ちを抽象柄で表現したジャンプ柄の2種類(全5色)。ブラジャーの価格は3200円、ショーツは1700円。マスクは1000円。

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「マーク ジェイコブス」がアーカイブから新色までそろえた人気バッグの“ザ スナップショット”のポップアップ開催

 「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」は7月29日~8月11日に、人気バッグの“ザ スナップショット”を豊富にそろえたポップアップストアを東京・銀座三越1階ザ・ステージに開く。

 2016年春夏に登場したクラシカルなカメラバッグ型の“ザ スナップショット”は、大胆なカラーブロッキングにダブルJのロゴを施したデザインが特徴。今回のポップアップストアでは過去のアーカイブから新色までをカラーバリエーション豊かにそろえるほか、スヌーピーで知られる「ピーナッツ(PEANUTS)」とのコラボレーションシリーズの新作を先行販売する。

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メード・イン・福井の「オリバーピープルズ」を世界で販売 日本の眼鏡職人へのオマージュ

 アメリカ・ロサンゼルスのアイウエアブランド「オリバーピープルズ(OLIVER PEOPLES)」から、福井県鯖江市で生産されたカプセルコレクション“オリバーピープルズ タクミ(OLIVERPEOPLES TAKUMI)”が世界で販売される。日本の優れた眼鏡職人、“匠”へのオマージュとして誕生した。

 同ブランドを手掛けるイタリアのルックスオティカ(LUXOTTICA)が7月下旬から国ごとに順次発売しており、日本では先行して販売している。商品は、ロサンゼルスでデザインされた「オリバーピープルズ」らしいビンテージ感に特徴があり、ユニセックスのフレーム2モデル(5万5000円)とサングラス1モデル(5万5000~6万100円)、サングラスのクリップオン(1万7800円)の4種類で、素材はチタン。全てのモデルに繊細な職人技のフィリグリー(金銀線細工)が施され、立体的なダイヤモンドとドットのパターンが刻まれている。

 カリフォルニアと日本とのつながりを表現するため、キャンペーンビジュアルは日本にも建築物を残しているフランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)が設計した同州にあるウォーカー邸で撮影した。

 1987年に設立された「オリバーピープルズ」は、カリフォルニア州ウエスト・ハリウッドの中心地に1号店をオープンして以来、現在世界60カ国以上で販売されており、41のブティックを構える。

 福井めがね工業を傘下に持つルックスオティカは、福井県の工場を拡張工事中だ。

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「ジバンシイ」が「あつ森」に参戦 メイクデザインを公開

 「ジバンシイ(GIVENCHY)」は、ニンテンドースイッチのゲーム「あつまれどうぶつの森(あつ森)」用のメイクデザインを公開した。多くのラグジュアリーブランドのアイテムを再現している一般アカウント@nookstreetmarketと連携して、同ブランドの人気ルースパウダー「プリズム・リーブル」や、リップライン「ルージュ・ジバンシイ」をイメージしてデザインを作成。キャラクターの顔部分に入れられるブランドのロゴやハート型、リップ型のメイクアップデザインを提供している。

 デザインのダウンロード用コードは、インスタグラムアカウント@givenchybeautyと@nookstreetmarketでそれぞれ配布している。プレーヤーはデザインをダウンロードして、ゲーム内でさまざまな色を組み合わせてキャラクターを装飾できる。

 これまでもファッション業界からは「ヴァレンティノ(VALENTINO)」や「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」などが一般アカウントの作成したデザインを紹介したりして「あつ森」内のバーチャルファッションの盛り上がりに参加してきた。コスメでは「ジバンシイ」が先陣を切った形だ。

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ユニリーバが2039年に温室効果ガス排出量ゼロを目指すと発表

 ユニリーバ(UNILEVER)は、地球環境を保護するための新たな取り組み“ゼロエミッション(温室効果ガス排出量実質ゼロ)“を発表した。気候変動や自然環境の保全、資源の引き継ぎなどを目的に考案されたものだ。
 
 同取り組みは、「2030年までに事業運営から生じるCO₂排出量をゼロにし、温室効果ガスの排出量を半減させる」ことを目指す同社が、近年の気候変動の規模や緊急性などを踏まえて、新たに打ち出したもの。使用する原料の運搬から製品の販売に至るまでの過程で「39年までにユニリーバ製品から生じる温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする」という新しい企業目標だ。

 アラン・ジョープ(Alan Jope)=ユニリーバ最高経営責任者(CEO)は「世界中が新型コロナウイルスに対応している間も、気候危機は私たち全員にとって脅威でることを忘れてはいけない。製品の始まりである原料調達や、その後の製造、輸送といった過程が地球環境に及ぼす影響にも目を向けて、製品や事業運営の環境負荷を軽減するとともに、地球の健全な状態を取り戻すために担うべき役割を果たしていく」と語る。

 なお、ユニリーバは“ゼロエミッション “推進のため、Climate & Nature Fund(気候&自然基金)に、総額10億ユーロ(約1200億円)を投資する予定だ。森林の再生や野生動物保護、水の保全などに使用される。

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デジタル用に服を買う時代がやってくる コンテンツビジネスの未来とは?

 めまぐるしく進化するデジタルの世界において、コンテンツビジネスは今後どのように変化を遂げるのだろうか?当時35歳の若さでサンリオの米国法人最高執行責任者に就任した鳩山玲人・現鳩山総合研究所所長は、物販からライセンスビジネスへと戦略をシフトし、ハローキティをグローバル化させたことで業績をV字回復させた人物だ。現在はヒカキンやはじめしゃちょーをはじめとする人気ユーチューバーを抱えるウーム(UUUM)のアドバイザーを務め、LINEの社外取締役も兼務する一方で、Sozoベンチャーズのベンチャーパートナーとして、Zoomやツイッター社にも投資を行い、現在20社ほどの顧問を務める。長きにわたってキャラクタービジネス、コンテンツビジネスに携わってきた鳩山氏にこれからのコンテンツビジネスについて尋ねた。

WWD:コンテンツビジネスを長年見てきた鳩山氏が今注目しているメディアは?

鳩山玲人・鳩山総合研究所所長(以下、鳩山):何といっても「マスタークラス(MASTER CLASS)」が面白い(編集部注:アメリカで人気に火が付いた世界の一流講師陣に学べるオンライン講座。1年間受講無制限やコースごとの料金プランがある)。ファッション分野では、米「ヴォーグ(VOUGE)」のアナ・ウィンター(Anna Wintour)編集長のリーダーシップ論やマーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)のファッションデザイン講座、ほかにもスケートボード界のレジェンド、トニー・ホーク(Tony Hawk)によるレクチャー、テニス選手のセリーナ・ウィリアムズ(Serena Williams)、スターバックス(STARBUCKS)の元CEOから、脚本家、映画監督、ドラァグクイーンのル・ポール・チャールズ(RuPaul Andre Charles)による自己表現についての考えまで85を超える講座があり、それぞれの分野の一流が出演している。

「ネットフリックス(NETFLIX)」の教育版と言われていて、教育コンテンツはスケールしないと思われていたけれど、ハリウッド級のシナリオライター、映像クリエイターが制作しているから見ていて本当に面白い。僕は最近では経済学者のマクロエコノミーを勉強し直している。

WWD:日本でもそのような教育コンテンツは拡大する可能性はあるか?

鳩山:「マスタークラス」の日本進出の手伝いをしたいと思ったこともあったが、ファッション業界の問題と一緒で、タレントやインフルエンサーが国をまたがなくなっている。たとえばキム・カーダシアン(Kim Kardashian West)やアナ・ウィンターが六本木を歩いていても誰も注目しない。カイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)、ジジ・ハディッド(Gigi Hadid)、ベラ・ハディッド(Bella Hadid)がイベントで来日しても誰も気づかない。気づくのは本当に一部の人たちだけ。今のコンテンツが日本では通用しない。逆もしかり。「マスタークラス」みたいなコンテンツは、グローバリゼーションによってとん挫してしまう。正確にいうとヨーロッパやアジアの一部では通用するけれど、ローカリゼーションにしてしまうと規模が小さすぎてビジネスが成立しない。日本のコンテンツはなかなか海外に行かないので、そうなると日本ではやらない方がいいという結論になる。

WWD:最近では「あつまれどうぶつの森」でファッションブランドが服のデザインを配布しているが、今後のデジタルにおけるキャラクタービジネスをどう見ているか?

鳩山:僕が思い描く世界は、デジタル用の服のブランドが新たに生まれる――デジタル用に服を買う時代が来るということ。それを売り買いする、その感覚がZ世代にはある。たとえば「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」で「あつ森」用にデジタルの服を買い、それがいらなくなったらヤフーオークションで売るようになるということ。そういう世界が10年後にはある。デジタルで着ていることの意義、意味、アイデンティティーが強くならないといけない。だからブランドのアイデンティティーが出ないものはむずかしい。

さらに僕が注目しているのは、米エピック ゲームズ(EPIC GAMES)社の「フォートナイト(FORTENITE)」のオンラインゲーム。ラッパーのトラヴィス・スコット(Travis Scott)が「フォートナイト」の世界でライブを行い、そこで新曲を世界初披露したり、トラヴィスになれる“スキン(操作キャラの姿を変更することができる)”を販売したりしている。彼にはおそらく数億、数十億円のロイヤリティーが入っているはず。20~30ドル(約2100~3200円)でトラヴィスになれて、実際には数万円する「ナイキ(NIKE)」のエアジョーダンのトラヴィスモデルをゲーム中では履ける。そっちのビジネスの方がインパクトは大きい。実際の服も買わせようとする考え方ではなく、デジタルはデジタル上で取引されるようになる。10年後を見据えてビジネスを考えるべき。

WWD:その話でいうと、現在はトラヴィスのようにグローバル規模で通用する日本のインフルエンサーはあまりいない。

鳩山:デジタルインフルエンサーは海外では盛り上がるが、もともとインフルエンサーの市場の厚みが異なるため、日本はおそらく盛り上がらないのでは。キム・カーダシアンが自分でプロデュースするコスメはあれだけ売れるが、日本はインフルエンサーの力では売れない。カラコンくらい。ファッションに関しては根源的なパワーが日本には足りない。ただ、デジタルジャニーズ的なものはアリだと思う。デジタルのファンも付くし、スキャンダルもない(笑)。

テクノロジー企業が消費者の行動をどう変えるのかにも注目すべき

WWD:デジタル化がますます加速し、消費者の意識も変化している。その変化にどう対応していくべきか?

鳩山:消費者の動きがどう変わるのかが重要なのと同じくらいに、テクノロジー企業が人の行動をどう変えるのかにも注目すべき。たとえばECのツールは年々すごく軽くなっていて、動画と連動しやすく、しかも低価格で実現できるようになっている。ECプラットフォーム「ショッピファイ(SHOPIFY)」は、インスタグラムからeコマースにつなげてすぐに買える機能と、APIを充実させて画像を見ながらクリックするとすぐに買えるような機能があり、「アマゾン(AMAZON)」にも接続されるようになっているのが特徴。コロナ前の「ショッピファイ」の株価は400~500ドル(約4万3000~5万3000円)だったのが、今は1000ドル(約10万7000円)を超えている。時価総額は1210億ドル(約12兆円)。1年前の株価は約100ドル(約1万円)だったため、1年強で10倍になっている。株や時価総額に興味がないかもしれないが、実際にはZOZOの時価総額より、裏側のテクノロジー企業の方がはるかに大きい。そのダイナミクスが好きなので、シリコンバレーに住んでいる。アパレルで一番注目しているのは「ショッピファイ」。これからまだまだ伸びる、絶対伸びます(笑)。

さらにはオンラインで自宅にいながらイントラクターによるクラスを受けることができるインターネット接続のエクササイズ・バイク「ペロトン(PELOTON)」もコロナで時価総額がぐんと上がり、5000億円から約2.5倍の1兆7000億円にまで上がっている。エクササイズ・バイクだけでなく、ランニングタイプのトレッドミルも発売しており、クラスはサイクリング、ランニングをはじめ、ヨガ、メディテーション、ストレッチなど、現在10種目のクラスがある。それぞれの種目の豊富なクラスから選べるのが大きな特徴。外でスポーツができない中、インストラクターがついて月約40ドル(約4200円)は安い。日本で1兆7000億円の時価総額の会社はそんなにない。テクノロジーを掛け合わせることで起こるダイナミクスが大きいかたちで時価総額に現れている。

WWD:日本でもそのようなダイナミクスは起こるか?

鳩山:Zホールディングス(旧ヤフー)とLINEが統合するにあたり、僕はLINEの社外取締役を務めており、LINE側の特別委員会の構成委員も務めている。大きなダイナミクスが日本でも起きている。それに貢献できるのを嬉しく思っている。統合が実現するとZOZOが孫会社になる。これまでは小さい規模での“部分最適”だったものの規模が大きくなっていく。それに期待している。

動画は料理と同じ。みんながプロのように作れるわけではない

WWD:鳩山氏はユーチューバーのヒカキンやはじめしゃちょーが所属しているUUUMの顧問でもある。彼らと後発の参入組で何か大きな差があるとしたら何か?

鳩山:特にUUUMでいえば、彼らは圧倒的に企画、撮影、編集能力が高い。テレビの場合、タレントを呼んだ企画なら脚本、スタッフ含め10人いても作れない。それが一人でできる、いわゆる一人総合監督。料理と同じで誰でも作れるようになるけれど、みんながプロのようなおいしい料理を作れるわけではない。動画でも同じこと。自分で作れる能力がある人が集まっているのがUUUM。そして圧倒的に若い世代が活躍している。個人がプラットフォームによって広告収入を得られるようになった。しかもテレビと異なり、流せる時間は無限大。ユーチューブには何億時間、何兆時間のコンテンツがある。その分、コンテンツ力がないと勝ち残れない。座っていれば見られますという時代ではなくなった。アイデア一発ではなく、継続してやらないとむずかしい。

WWD:ライブコマースは今度どう進化していくと思うか?

鳩山:ライブコマース自体はそもそもあまり新しいものとして認識していない。QVCなどのテレビショッピングでは、アパレルはもともと大きなカテゴリーだった。これまでは番組枠を買うコストが高いため、“商品を販売するには単価が高いものか、利益率が高いものか、数量が売れるものしか販売しない”というのがテレビショッピングの基本だった。これまではQVCのような企業規模じゃないとできなかったことが、コロナによってやる人も見る人も増えた。それでいうと今度も定着するし進んでいくが、もともと新しいものではないというのがベース。今回はテレビショッピングのメイン層だった主婦層以外の若い人を含めオーディエンスも広がるというのが新しい潮流。テクノロジーによりコストが下がって、数百万円、数千万円のテレビ枠を買わなくても気軽にできるようになった。単純にテクノロジーの発達で一気にできるようになったのが大きい。

店員が光っている、個が際立つブランドはライブコマースに向いている。セレクトショップ型なども向いている。ラグジュアリーブランドは、店頭で1人の顧客に1時間、2時間かける分、単価が高いからその分の利益も大きい。一方で1000円の商品を買う人に2時間も費やせない。そこが損益分岐点の分かれるところ。ライブコマースは同時に多くの人を接客できるので、1000円でも15分かけることができる。だからカジュアルな低価格商品の方が向いている。ラグジュアリーブランドではサービスが低下したよう感覚になるかもしれない。立ち位置によって売り方も違う。ライブコマースがうまくいっているのは、ビジネスモデルがワークする理由があるから。

WWD:中国ではインフルエンサーがライブコマースで商品を売ることが盛んだが、日本もそのようになるか?

鳩山:まず、中国のテクノロジーがどうなっているのか。EC化率、国土の大きさ、ウィーチャット(微信、WeChat)やアリババ、JD.comといったプレーヤーが相対的に活躍していることにより、分け合えるものがデジタルに移行することでロジスティクス費用が安くなり、コストが低く抑えられる。そうなれば、その分インフルエンサーに投資できる。店舗のコストがない分ライブコマースに投資できるのであって、店舗経営との両方は共存しない。コストが合わなくなる。中国が進化しているように見えるのは無店舗販売にすることでEC比率が高くなっているから。だからウェブマーケティングやインフルエンサーに費やせる。ライフスタイルの変化というより、理にかなった行動をしているだけ。

WWD:デジタルシフトで店舗を減らしてコスト削減した場合、その資源をどう活用していけばよいのか?

鳩山:商品開発をeコマース限定、もしくは店舗限定にするのか――実際にどちらの反応がいいのかは、ユーザー特性とか消費者特性に合わせてやっていかないといけない。百貨店が閉店しても、そもそも若い人が行かなくなっているから埋め合わせができている感じがしない。店舗を減らしライブコマースをしたからといって売り上げが伸びるわけでもない。若い世代のブランドを作らないとそもそもライブコマースに置き換わらない。中国は国土が広く、2年前のデータでも国民の一人あたりのジーンズ所有は1本にも満たない。日本は飽和状態だが、中国はまだまだいっぱい買いたいというフェーズ。単純に起こっている事象だけを比較すると間違える。

WWD:ユーチューブ、SNS、ポッドキャストといった、コンテンツをアウトプットするプラットフォームが多様化し細分化している。とくにブランドやメディアは何をどのように活用して戦略立てて発信していくべきなのか?

鳩山:ユーチューブは過去のアセットが積み上がる“積み上げ型メディア”。インスタ、ツイッターなどのSNSは、リアルタイムに今のエンゲージメントを高めて上手に回していくもの。ポッドキャストは、本を読む代わりとかニュースを見るのと同じような感覚で学び系を聴くようなイメージ。僕はベンチャーキャピタル界のポッドキャストを聴いていることが多い。セミナーに参加しているのと同じ感覚。僕は先ほど話した「マスタークラス」は車の移動中に聴いている。一方、ラジオは音楽やトークを聴いたりする目的が多い。

全部をランダムにやろうとするとコストがかかりすぎてしまう。ファン層、顧客層をよく理解してエンゲージメントを考え、個々に合ったプラットフォームを活用すること。それはブランドや産業によっても全く異なる。大きいプラットフォームだとエンゲージメントが低かったり。どういうタイミングで何回くらい見てもらいたいのか。ユーチューブチャンネルを作ったとすると、毎日2つアップするのかとか、その労力、コストは?根源的なニーズがあるのかなどを考えるべきだが、10代だけが買ってくれるわけではないから。若い世代に売ろうと思えば動画だけど、60代に売ろうと思ったら従来のメディアの方がよい。30代、40代は難しいところ。誰に対して売りたいかによってアプローチも変わってくる。

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「ザラ」のバッグがメキシコで炎上 「文化の盗用」と非難されECサイトから削除

 「ザラ(ZARA)」のバッグが、メキシコで日常的に使用される“メルカドバッグという”ショッピングバッグと類似していることがSNSで「文化の盗用」と批判されている。

 問題となったのは「ザラ」が販売するストライプ柄のメッシュ素材のトートバッグ。日本では7月26日現在も販売しており、価格は4590円。「ザラ」のバッグの販売価格が“メルカドバッグ”の約20倍ということも相まって、ツイッターなどのソーシャルメディアで炎上した。現地メディアもこの問題について報道したことで「ザラ」はメキシコ版のECサイトから問題の商品を削除したという。ザラからは本件に関するコメントは得られなかった。

 この問題についてメキシコのファッション史に関する書籍「エチャ エン メヒコ(メイド・イン・メキシコ)」を共同執筆したダニエル・エランツ(Daniel Herranz)氏は、「これは文化的盗用ではない。(オリジナルとされるバッグのデザインは)どこにも登録されていないし、保護も受けていない。ラテンアメリカだったらどこにでもあるバッグだ」と「ザラ」を擁護する。その一方でツイッター上ではこれに反対する意見も散見され、特に現地では“メルカドバッグ”が40ペソ(約189円)で売られているのに対して、「ザラ」のバッグはその20倍以上の価格で売られていることも非難される原因の一つとなっているようだ。

 メキシコでは同様の問題がここ数年で複数発生している。その結果、メキシコ政府は自国の文化特有のデザインなどを保護するための新たな法律を制定した。違反者には重い罰金や禁固刑が科されるという。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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時計業界の変動止まらず 9月に上海、4月にバーゼルで新見本市

スイスの時計見本市「ウオッチ&ワンダー ジュネーブ(WATCHES & WONDERS GENEVA)」(旧「S.I.H.H.」)が9月9~13日の期間、中国・上海で初開催される。「カルティエ(CARTIER)」「ヴァシュロン・コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)」「A.ランゲ&ゾーネ(A. LANGE & SOHNE)」「IWC シャフハウゼン(IWC SCHAFFHAUSEN)」「ジャガー・ルクルト(JAEGER LECOULTRE)」「オフィチーネ パネライ(OFFICINE PANERAI」「ピアジェ(PIAGET)」「ボーム&メルシエ(BAUME & MERCIER)」「ロジェ・デュブイ(ROGER DUBUIS)」「パルミジャーニ・フルリエ(PARMIGIANI FLEURIER)」「パーネル(PURNELL)」の11のブランドが参加する。

「ウオッチ&ワンダー上海」は、新型コロナの影響で中止されたリアルイベントの代わりに4月25日にデジタル開催された内容を、「厳格な安全衛生対策を順守した上で、ウエストバンドアートセンターの2つのメインホールを使い、あらためてバイヤー、メディア、顧客に見せる」スタイルで、パイロットウオッチやビンテージウオッチのトレンドについてのセミナーや、機械式ムーブメントについて解説するワークショップ、出展ブランドから厳選したテクノロジーを紹介する“ザ・ラボ”などの催しを準備する。また、「その模様はデジタルプラットフォームやSNSを通じても伝える」という。

中国はラグジュアリーや宝飾同様、時計にとっても一大市場であり、「ウオッチ&ワンダー」は2013年から15年まで香港で開催されていた。「WWDジャパン」委嘱ジャーナリストの渋谷ヤスヒトは、「上海が中国発展の象徴であること、現在の香港の政情不安、中国本土へのアピールという点を考えれば、開催地決定は納得がいく」と話す。

一方で、世界最大の時計見本市「バーゼル・ワールド(BASEL WORLD)」を主催するMCHグループは、「アワー・ユニバース(HOUR UNIVERSE)」という新たな見本市を21年4月にスイス・バーゼルで開催する。MCHグループによると、「『バーゼル・ワールド2021』の開催を見送ったことで、われわれは全ての知識と来場者からの声を新たなプラットフォームの誕生に注ぎ込むことができた。年間を通じてデジタル上でイベントを開催する」という。

「バーゼル・ワールド」はコロナショックをきっかけに主要ブランドが次々と離脱し、事実上崩壊。21年の開催中止を発表していた。4月はライバルイベントである「ウオッチ&ワンダー ジュネーブ」が開催を予定しており、「アワー・ユニバース」はこれにぶつける格好での開催となる。MCHグループは、「これによって世界のバイヤーやメディアはスイスへの渡航を一度にまとめることできる」と話すが、20年のキャンセルに伴う出展社への出展料返金作業も滞った中での今回の「アワー・ユニバース」開催宣言は、不誠実で場当たり的とも言える。

 渋谷はMCHグループの内情について、「メディア王ルパート・マードック(Rupert Murdoch)の次男ジェームズ・マードック(James Murdoch)が率いる投資会社ルパ・システムズ(LUPA SYSTEMS)による、MCHグループの1億450万スイスフラン(約120億1750万円)の救済策が8月の同社株主総会で決定される予定だ」と話す。この救済策の結果、ルパ・システムズは「MCHグループの全株式の30%から最大44%を取得し、おそらく筆頭株主になる。MCHグループはバーゼル・シュタット準州などの地方自治体が主導権を握る半官半民会社だったが、これによって性格が一変するだろう。そしてルパ・システムズの狙いが、『バーゼル・ワールド』とは対照的に、アートの売買で収益性の高い『アート・バーゼル(ART BASEL)』であることは明白だ。出展料が高いなど、『バーゼル・ワールド』同様の批判はあるが、アート見本市の最高峰であり、富裕層ビジネスで最も注目されているイベントの一つだ」と説明する。

世界最大級のアート見本市である「アート・バーゼル」とスイス最大の銀行であるUBSが発表した「THE ART BASEL AND UBS GLOBAL ART MARKET REPORT 2020」の推計によると、アート市場の規模は641億ドル(約6兆7946億円、前年比5%減)で、国別ではアメリカがシェア44%で推定283億ドル(約2兆9998億円)、英国が同20%で127億ドル(約1兆3462億円)、中国が同18%で117億ドル(約1兆2402億円)と続く。その中心にあるのがアート見本市であり、アート見本市全体の19年の売上高は166億ドル(約1兆7596億円、同約1%増)に達した。

 さらに渋谷は、「ルパ・システムズは『アワー・ユニバース』内に認定中古市場をつくるのだと思う。世界的な同市場の創設は時計業界の課題であり、中止となった『バーゼル・ワールド2020』ではオークションにかけられる商品をいち早く見せる試みも予定されていた。MCHグループにとって起死回生のビジネスであり、『アワー・ユニバース』が“新たな時計ビジネスの場”となることを期待する」と述べた。

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「エッグスンシングス松田社長 AI事業 本格始動」非接触型『AIアバターレジ』とは?

 EGGS 'N THINGS JAPAN株式会社(代表取締役 松田公太)は7月27日(月)、次世代デバイスやAI、RPA技術開発を手掛けるウェルヴィル株式会社と共同開発したアフターコロナ時代の次世代型店舗運営と国内初の飲食店向け非接触型「AIアバターレジ」の構想記者発表会を会場とオンラインで同時開催。松田氏が外食産業の現状、開発の経緯から構想などサービスの事例動画と併せ、説明した。
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「サロニア」から初となる美顔器が誕生 エントリーモデルとしてシンプルケアを重視

 I-neが展開する美容家電ブランド「サロニア(SALONIA)」は8月19日、ブランド初となる美顔器「スマートモイスチャーデバイス」と専用の美容液「スマートモイスチャーセラム ベーシック」を発売する。価格は美顔器が1万2000円、美容液は2980円。販路は公式ECサイトや「楽天」「アマゾン(AMAZON)」などを予定している。

 美顔器は「サロニア」のブランドコンセプトである“BEAUTY is simple 続けられるキレイを。”に基づいて、毎日手軽に続けられるようにシンプルさにこだわった。「最近は多機能な美顔器も多く販売されているが、まずはエントリーモデルとして使っていただき、かつ続けられるように考えた」と多田美咲ブランドマネージャー。朝と夜の洗顔後の使用を基本に、美顔器はボタン一つで簡単に操作でき、モードも一つのみで3分で完了するシンプルケアを提案する。

 ポイントとなるのはイオン導入と超音波。イオンの力で保湿成分を浸透させ、肌の潤いをアップ。また1秒に300万回の振動で肌に刺激を与えながら保湿成分の浸透をサポートする。優しい振動と心地よい温かさで、マッサージ感覚の気軽さが特徴だ。 

 美顔器には見えないユニークなデザインにもこだわる。「女性の手でも持ちやすく、また自立式で置きやすい形状となっている。スタイリッシュなマットシルバーで洗面台にもなじみやすいカラーを採用。使用後は表面を拭き取るだけと、お手入れも簡単。また専用美容液は化粧水、乳液、美容液、クリーム、パックの機能を兼ね備えた1本5役の多機能美容液。美顔器との相性を考えて成分を配合し、テクスチャーもたれにくいとろみのあるテクスチャーとなっている」。

 同社の調査(サンプル数1万4321)によると「美顔器を所有している」ユーザーは約20%にとどまる中、「美顔器に興味があるが所持していない」ユーザーは約31%と、所有者の1.5倍の潜在ニーズがあることが分かったという。そうした市場のニーズと、「値段が高い」や「使い続けられるか不安」といった声に応えられるように今回の製品開発を行ったという。「社内でもユーザーアンケートを実施し、どうすれば使ってもらえるかを調査し開発を進めた。『サロニア』の知名度を生かしつつこれまで美顔器を使ってなかったユーザーにアプローチしていきたい」。

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ステラ マッカートニーが事業再編へ デザイナー自身も給与を全額返上

 ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)が新型コロナウイルスの影響で事業再編を迫られている。ガブリエル・マッジオ(Gabriele Maggio)CEO名義で書かれた従業員宛ての内部メモによると、従業員の一時解雇や、長期にわたる給与カットなどを実施して全体的にコストカットを進めるという。また、「ステラ マッカートニー」の店舗の見直しを行い、フランチャイズ化や卸に切り替えるためのパートナー探しも検討しているが、いずれの方針も検討段階で決定事項ではないという。

 マッジオCEOは、「他社と同じく、われわれはかつてないほど困難な局面を迎えており、変革期にあるこの業界に適応するために見直しを行っているところだ。まだ何も決まっておらず、ビジネスを前に進めるためにも全従業員と面談を行っているところだ」とコメントした。

 また同社が生き残るためには、事業規模の縮小やプロジェクトに欠けていたコストの削減、人員削減を行うなど、事業再編を行う必要があると付け加えた。これらに先駆けて、ブランドの創業者でデザイナーのステラ・マッカートニー自身も一定期間、給与を全額返上しているという。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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「フレイ アイディー」がオリジナルマスク発売 公式ECサイトで先行予約受け付け

 マッシュスタイルラボの「フレイ アイディー(FRAY I.D)」は7月22日、オリジナルマスクの先行予約を数量限定でブランド公式ECサイトと同社が運営する公式ECサイト「ウサギオンライン(USAGI ONLINE)」で開始した。なお、8月下旬から全国の店舗で販売する。

 マスクは耳掛けまで縫い目のないホールガーメント仕様で、肌に優しく柔らかい着け心地とフィット感にこだわった。伸縮性に優れ、着用時の耳の不快感を軽減する工夫を施したほか、和紙とポリエステルとの撚糸による素材で清潔感と通気性を兼ね備え、手洗いができる。カラーは肌なじみのよいベージュとモード感のあるカーキの2色で、価格はそれぞれ2700円。

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カッティングエッジなカルチャーを発信するデジタルメディア「TOKION」をローンチ 越境ECにも対応

 INFASパブリケーションズとジュンによる合弁のTOKIONは7月28日、デジタルメディア「TOKION」をローンチする。メディアとECを融合したサービスを展開し、コンテンツで表現する背景・ストーリー・コンテクストへの共感を得ることで、リアルなモノを手に入れられる体験を提供。日英のバイリンガルで、世界中に日本のカッティングエッジなカルチャーを届ける。

 コンテンツは時流やムードに合わせ、サステナビリティにも注目する“LIFE STYLE”、ファッションとの融合で探る“ART”、一方でカルチャーと融合する“FASHION”、さらには“MUSIC”“MOVIE”“FOOD”の6つのカテゴリーで構成。量よりも情報の質を重視した、“出合い”を楽しんでもらえる特集やインタビューを掲載する。

 コンテンツ体験からシームレスに接続するECは、ヘッドレスECサービスであるShopifyを採用し、メディアコンテンツの中でありながらその場でアイテムを購入することが可能なメデジアコマースを実現する。また越境ECに対応しており、全てのコンテンツをグローバルに発信する。

 フェイスブック、インスタグラム、ツイッター、メルマガも日英バイリンガルで同時に配信。今後、すべての機能で対応言語を増やしていく考えだ。

 なお同日には、話題の商業施設、ミヤシタパーク内に「TOKION THE STORE」をオープン。同日には雑誌「TOKION」も発売し、多角的なプラットフォームを構築する。

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【ミヤシタパーク見どころ6】“日本初”がたくさんのスポーツ&アウトドア 「アディダス」や「アンドワンダー」など

 三井不動産による東京・渋谷の複合施設「ミヤシタパーク」が、7月28日から段階的にオープンする。90店舗を集積する。「ルイ・ヴィトン」をはじめとしたラグジュアリーブランドやストリートブランドなどのほか、レコードやアートなどのカルチャー、全長100mに居酒屋やレストランが集まる「渋谷横丁」など、個性的な90店舗が入る。

日本最大級の「アディダス」はサステナビリティエリアを設置

 明治通り沿いの「アディダス(ADIDAS)」新店舗「アディダス ブランドセンター RAYARD MIYASHITA PARK」は、1階と2階の2層構造で店舗面積が944平方メートルだ。さらに8月下旬には2階に「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」コーナーも開き、日本最大となる1028平方メートルに増床する予定だ。

 1階にはメンズ商品に加え、東京をテーマにしたデザインのTシャツをそろえる“トーキョーショップ”、同社が推進するサステナビリティに関する商品が並ぶ“サステナビリティエリア”、サッカー日本代表のエンブレム型の什器を設置した“フットボール ID”を併設。新コーナーはすべて日本初の試みだ。

 2階にはウィメンズとキッズアイテムが並ぶ。キッズエリアは日本最大面積となり、休憩スペースも設けている。ほかにも大型のデジタルスクリーンや、アーティストと協業した店内装飾など、多彩なディスプレーで全カテゴリーの商品が一堂に集まる。

 同ブランドの大型直営店は渋谷・原宿エリアで4店舗目となるが、「立地的に集客は見込める」と同社担当は自信を見せる。

「アンドワンダー」最大規模の直営店 システマチックな機能美

 アウトドアウエア「アンドワンダー(AND WANDER)」は、最大規模の直営店を出店した。スキーマ建築計画の長坂常氏による内装の店内は、機能的でシステマチックなデザイン。6月にリニューアルオープンした1号店の元代々木の直営店とも異なる雰囲気になっている。

 同店にはファッションブランドで見られるような装飾的な什器やマネキンは置かない。天井に格子状に張り巡らされたフレームにハンガーポールやラックを吊り下げることで、自由にレイアウトできるようにした。天井のフレームに沿ったカーテンで仕切れば広い試着室の空間も作れる。輸送用のコンテナを思わせる台車は商品を陳列するだけでなく、在庫を収納させる箱としても機能するなど、同ブランドの機能美の考え方を店内の隅々まで反映させた。

「エレッセ」はスポーツファッションの新機軸に挑む

 ゴールドウインの「エレッセ(ELLESSE)」は、これまでパフォーマンスとファッションに分けていたカテゴリーを統一し、2020年から再始動。初の単独店となる「エレッセ トーキョー」では、“ア・ニュー・ウインド”をコンセプトに掲げ、ファッション性強化の姿勢を若い世代に向けて訴求する。ルーツであるテニスウエアやスキーウエアの機能性を街着として提案し、音楽やアートなどさまざまなカルチャーの切り口と共に発信する。オリジナルアイテムに加え、アパレルやシューズは他ブランド品も一部扱う。オープンに合わせ、アーティストのとんだ林蘭とコラボレーションしたカプセルコレクションを販売している。

アウトドアの“実直系”「マムート」は汎用性を若者にアピール

 スイス発のアウトドア「マムート(MAMMUT)」の新店は、コアであるクライミング用品の機能を都市生活向けにアレンジしたカテゴリー“アーバニアリング”の商品を中心にそろえる。汎用性の高いアパレルやバッグは、アウトドアアクティビティーに耐えうる本格的な機能を備えている。ブランドが貫いてきた実直な物作りの姿勢は強みである一方、「山屋に行かないと出合えないブランドというイメージも持たれている」と担当者。新店では「若い客層にとってブランドの入り口となり、街になじむ一面を訴求したい」と期待する。高機能かつタウンユースの象徴的アイテムとして、防水素材「ゴアテックス(GORE-TEX)」を表地に用いた軽量の“ゴアテックス シェイクドライ”のポンチョ(5万5000円)を限定数販売する。

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ファッションデザイナーの山本寛斎が死去 急性骨髄性白血病の闘病の末

 ファッションデザイナーの山本寛斎(76歳)が7月21日に死去した。山本氏は今年2月に急性骨髄性白血病の診断を受けて闘病生活を送っていた。葬儀は近親者のみで執り行われた。今後、新型コロナウイルスの状況を見極めて、お別れの会などの開催を検討するという。

 7月31日に開催予定の山本氏によるパフォーマンスを融合したファッションショー「日本元気プロジェクト2020 スーパーエネルギー!!」は、予定通りオンラインで配信される。京都府と滋賀県にまたがる世界遺産の比叡山延暦寺で生中継され、夏木マリや市川右團次らがモデルとして登場する予定だ。

 山本氏は1944年生まれ。和洋折衷のアバンギャルドなデザインで、世界的に知られるファッションデザイナーだ。71年にロンドンで日本人として初めてファッションショーを開催して以降、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)の衣装を手掛け、エルトン・ジョン(Elton John)、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)ら著名アーティストとの交流を深める。その後はパリやニューヨーク、東京でファッションショーを開いてきた。93年以降は、ファッションデザイナーの枠を超えてライブイベントのプロデューサーとして活動した。

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渋谷カルチャーを救え! 渋谷区などが区内の事業者支援のためクラウドファンディングを開始

 東京都渋谷区、渋谷区商店会連合会、渋谷区観光協会、渋谷未来デザインは、新型コロナウイルス感染拡大で影響を受けている区内のファッション、理美容、飲食、エンターテインメントなどの産業を支援するために、「YOU MAKE SHIBUYA クラウドファンディング」を開始した。渋谷区に拠点を置くCAMPFIREのサイト上で9月6日まで行っている。目標金額は渋谷区とかけた4289万円。集まった金額に渋谷区の予算1億円を加え、対象産業をさまざまな形で支援する。

 渋谷カルチャーをけん引してきた区内の産業をリアル、デジタルの両面で支援することが目的。リアルの面においては、区内に店舗を持つ事業者に対し、感染予防対策関連の備品提供や感染が起こった際のサポートなどを実施する。

 デジタルの面では、ファッション業界向けとして、小規模ショップやブランドが出店できる渋谷区合同ECサイトを開発、秋以降に公開を予定する。大手ECモールなどに渋谷区としてまとまって出店し、地域集積ブランドとして一括してPRも行う。海外ECモールにも渋谷のブランド力を生かして出店、コロナで霧消したインバウンド(訪日外国人客)売り上げの取り戻しを目指す。ほか、5Gを生かし5月にスタートした渋谷区公認の仮想空間「バーチャル渋谷」内で、オンラインショーの開催なども想定する。イベントが開催できなくなっているライブハウスやクラブなどエンターテインメント業界向けでは、オンライン配信環境の整備、配信プラットフォームの構築などを行う。

 クラウドファンディングの支援枠は850円から。他に、渋谷区公認のエコバッグなどがリターンになった枠(4289円)や、初代「バーチャル渋谷」民になれる権利がリターンになった枠(5000円)、法人向けに渋谷駅前ハチ公前広場などに社名を掲出する枠(10万円)などがある。支援対象の産業と関連した枠としては、れもんらいふの千原徹也ら渋谷区と関連のあるアーティストやブランドとのコラボTシャツがリターンになった枠(価格未定)や、宇川直宏主宰のSUPER DOMMUNEによる無観客配信イベントの観覧券がリターンとなった枠(価格未定)などもある。

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父の故郷への愛を込めた「ディオール」2021年プレ・スプリング 3万灯のイルミネーション輝く広場を舞台に

 「ディオール(DIOR)」は7月22日夜、南イタリア・プーリア州のレッチェで2021年プレ・スプリング(クルーズ)・コレクションの無観客ショーを開催した。会場は街のシンボルであるドゥオモ(大聖堂)の前にある広場。ルミナリエ(イルミネーション)のセットが広場を囲い、3万灯のLEDが輝く中で90ルックを披露した。12日間をかけて設営されたセットは、フェミニズムを題材とした作品で知られる現代アーティストのマリネッラ・セナトーレ(Marinella Senatore)がデザインしたもの。伝統的なスタイルの中に取り入れられた力強いメッセージは、マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)=ウィメンズ・アーティスティック・ディレクターによるこれまでの「ディオール」のショー会場にも通じる。さらに、心と体のカタルシス(浄化)を象徴する民族舞踊のピチカをベースにしたダンスとオーケストラによる生演奏が儀式的なショーを盛り上げ、フィナーレ後には南イタリア出身の歌手ジュリアーノ・サンジョルジ(Giuliano Sangiorgi)がピアノの弾き語りを披露した。

 キウリは今季、南イタリアの伝統と職人技への敬意を表すことを目指し、同地に受け継がれる素朴な美学とフランスのクチュールメゾンらしい華やかさやファンタジーを掛け合わせた。ショーは、ラフィアの刺しゅうで小麦の穂のモチーフを描いたチュールドレスからスタート。ベルトやレザーのコルセットなどでハイウエストをマークしたドレスやスカートスタイルと、ジャケットにミニ丈のショートパンツを合わせたセットアップが豊富にそろう。アイコンのバージャケットは、マルチカラーストライプのジュート素材で再解釈。裾にフリンジが施された幾何学柄のエプロンドレスやロングスカート、白の素朴なレースで仕立てたドレスなど、昔から家庭で使われてきた生地を想起させるアイテムも目を引く。

 そして、ナチュラルカラーやモノトーンが中心のコレクションに彩りを添えるのは、アーティストのピエトロ・ルッフォ(Pietro Ruffo)による17世紀の植物図鑑にインスパイアされた花柄。グリーンやピンクなどサイケデリックな色使いが1970年代のイメージにつながる。アクセサリーはターラント国立考古学博物館に所蔵されているアンティークジュエリー・コレクション“オリ・ディ・ターラント(Ori di Taranto)”から着想を得たもので、モデルの頭を覆うスカーフがフォークロアムードを際立たせる。

 今回のコレクションとショーの背景についてキウリは、「父がプーリア州で生まれたので、私のルーツにとても近い場所で何かをすることは夢だった。そして、自分のバックグラウンドと、それがどのように私のファッション的な視点に影響を与えたかを示したかった」とコメント。祖母や親戚が玄関先で布地を織っているのを見て職人技への愛を感じたという思い出に触れ、「コレクション制作は私の記憶の中の旅をしているようなものであり、なぜそういうことに興味があるのかなど自分自身をより深く理解することができた」と話した。

 そんなコレクションを、彼女は「ディオール」で手掛けてきた中で最もパーソナルなものと表現。昨年11月に地元の職人とともに制作を始めた。当初5月9日に予定していたショーは新型コロナウイルスの影響により延期となったが、ロックダウン中も職人たちは自宅で作業を続け、キウリ自身もZoomを使って実現に向けて計画を進めてきたという。そのため、「このコレクションを完成させることができたのは、正直言って奇跡」と振り返り、「このプロジェクトに携わっていた全ての人に未来への希望を与えることは、私たちにとってとても重要だと感じていた」と明かした。

 ショー中にグループで踊るダンサーたちの間をモデルが通り抜けていくシーンは、ライブ配信の画面上では服が見づらいと感じる部分もあった。せっかくショーという形式を選んだのであれば、もう少し服に目が行く演出でもよかったのではないかとも思う。ただ、多くの人が制限された生活を送る今の状況下では単に服を見せるというのは十分ではなく、ブランドとしてグローバルなエンターテインメントを提供しなければいかなかったということだろう。ピエトロ・ベッカーリ(Pietro Beccari)=クリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)会長兼最高経営責任者は、今回のショーにはモデルやフォトグラファー、ヘア&メイクアップアーティスト、イベントプロデューサーをはじめ、職人やアーティスト、ミュージシャン、パフォーマー、大工、電気技師など1000人以上が携わっているとし、「単なるファッションショーではなく、本物のスペクタクルだ」と語った。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

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「ブルックス ブラザーズ」は仕事着の変化に対応できなかった 鈴木敏仁USリポート

アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。今回は経営破綻したブルックス ブラザースについて。誰もが知る名門ブランドはなぜ低迷したのか。

 米ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)が7月8日に連邦破産法11条の適用を申請して破綻した。創業は1818年、衣料専門店としては世界で最も長い歴史を持つ企業である。

 今時の若い人たちにとっては数あるブランドの中の一つに過ぎないだろうが、一定の年齢以上の人にとっては憧れのブランドだった。私が社会人として仕事を始めた頃は、ブルックスやラルフ ローレン(RALPH LAUREN)を着ている上司たちを見て「イカしている」と感じ、「あれを着るような大人の男になりたい」思い、せっせと買って着たものである。だからとりわけ私にとっては、この破綻は青春時代を思い出して切ないのである。

原因はデジタル化の遅れにあらず

 1988年にイギリスのマークス&スペンサー(MARKS & SPENCER)に買収されて英資本となり、2001年には富豪のクラウディオ・デル・ベッチオ(Claudio Del Vecchio)が買収し今に至る。ベッチオはイタリアの多国籍眼鏡メーカー、ルックスオティカ(LUXOTTICA)創業者の子息で、ブルックスのブランドのアイウエアをライセンス販売していることが接点となっている。

 この20年間、ブルックスが輝きを取り戻したことは一度もなかった。ベッチオの経営力欠落が破綻に至った根本的な原因ではないか。
既述のごとくブランドがすり込まれている私はモールに行くと必ずブルックスの店舗に足が向いてしまう、しかしこの20年ほど何かを買った記憶がない。店内はいつも閑散としていてどうやって事業が回っているかといつも不思議に感じた。おそらく富豪の資金力によって長い低迷状態を許容していたのだが、営業停止によって手元の流動性が急速に悪化して破綻を決断したのだろう。

 ちなみにデジタルやECへの対応の遅さが破綻の要因とする日本の記事を散見したが、私の知る限りブルックスは積極的な方だった。業界に先駆けての取り組みもかなりあった。主要な敗因はやはりマーチャンダイジング(MD)にあったと見るのが妥当だ。

ネクタイやスーツが不要になった

 私がアメリカの小売業界に仕事で関与し始めたのは20年以上前だ。当時から小売り、卸、メーカーの本社を訪問したときにネクタイをする機会はほとんどなかった。本社がネクタイ不要で、店頭でも不要。フォーマルな着こなしをする場面は非常に少ない。経営層が金融業界向けにプレゼンするようなときしか着ることはなかったのではないだろうか。ウォルマート(WALMART)は数年前に公的な場でネクタイ不要となり、ドレスコードをさらに緩めている。

 そのため私自身のネクタイが不要になった。締めるのは日本人と会うときだけとなってしまい、いつの間にかネクタイをするのを止めてしまい、そのためスーツを着る機会もなくなってしまった。ブルックで買うものがなくなったのはこれが大きい。

 このアメリカのカジュアル化を引っ張っているのがフリーランスである。2年前のNYマンハッタンでの試算では働いている人の38%がフリーランスで、そのためオフィスのデザインが急速に変化していると報じられている。ウィワーク(WE WORK)の成長もフリーランサーが増えていることが背景にある。
もう一つはかっちりしたフォーマルな着こなしを好んだベビーブーマーのリタイヤが始まり、ミレニアルズやジェネレーションZが職場に増えてきたことも大きい。彼らは小さいときからすでにカジュアル化が始まっていた世代である。

 また彼らは1つの服に複数の機能を求める世代だと言われている。仕事場でもプライベートでも着ることのできる服を求めていると。

 個人的な話をすると、ナイキ(NIKE)やアンダーアーマー(UNDER ARMOUR)のポロシャツやモックネックを仕事で着て、普段も着ているので、このトレンドは腑に落ちるのである。例えば高級スポーツウェアのルルレモン(LULULEMON)にはストレッチ素材を使ったカジュアルパンツのラインがある。高級素材を使っているのでチノパンの代替として仕事着として着ることが可能だ。ストレッチ素材なのでハードな運動もできる。128ドルと高いけれど衝動買いした。これを着てワークアウトすることはやはりないのだが、フィットネスなオーラを持つブランドを身にまとう方が、クラシカルなブランドを着るよりもいまや満足感が高いのである。

 これは女性のアスレジャーの流行に通じるマインドだと思う。ルルレモンはヨガウエアに高級素材を持ち込んで日常着として成功した。これが一大トレンドとなったわけだが、いまやヨガタイツは仕事着としても受け入れられている。

 この大きな嗜好の変化にブルックスは無縁でいたことに敗因があったのだろうと思っている。

再生に名乗りをあげる3企業

 ブルックスの今後はこれを執筆している時点ではいまだ流動的だ。店舗はどのぐらい閉店するのか、またはすべて閉じてネットに集中するのかといった具体的な再生戦略はまだ分からない。分かっていることは資本の売却で、複数企業による競争入札になるだろうとみられている。

 現時点ではブランド管理企業のWHPグローバル(WHP GROUP)、同じくブランド管理企業のオーセンティック・ブランズ・グループ社(AUTHENTIC BRANDS GROUP)とモール運営会社のサイモン・プロパティ・グループ(SIMON PROPERTY GROU)の2社による合弁企業、イタリアのネット通販関連企業、以上3企業が候補に挙がっている。2つめの合弁企業はフォーエバー21(FOREVER21)やノーティカ(NAUTICA)を買収しているのだが、なぜモール企業がリテーラーを買収するのかはまた別の機会に書こう。

 店舗はなくなるかもしれないが、ブランドが消滅することはないだろう、ということだけが少なくとも現時点で言えることである。

鈴木敏仁(すずき・としひと):東京都北区生まれ、早大法学部卒、西武百貨店を経て渡米、在米年数は30年以上。業界メディアへの執筆、流通企業やメーカーによる米国視察の企画、セミナー講演が主要業務。年間のべ店舗訪問数は600店舗超、製配販にわたる幅広い業界知識と現場の事実に基づいた分析による情報提供がモットー

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ナイキの人種差別を告発するアカウントが出現するも数日で削除される

 ナイキ(NIKE)社の現役従業員および元従業員によって構成された匿名の集団がインスタグラムに“Black at Nike”というアカウントを開設し、同社で起きている差別行為を公表したが、開設からわずか数日で削除された。

 同アカウントは、BIPOC(black, indigenous and people of colorの略で、黒人、先住民および有色人種の総称)の人々がナイキ社で差別された体験を投稿するよう呼び掛け、開設から一晩で8600のフォロワーを獲得していた。

 白人女性で現役のバイス・プレジデントが数年前の社内会議でプロテニス選手のセレーナ・ウィリアムズ(Serena Williams)を「一部の女性から見たら恐怖の対象」だと形容したというエピソードでは、「(一部の女性から見るとセレーナは)美しいと思えないからあこがれの対象にならない。だから(2016年に開催された)リオデジャネイロ・オリンピックでは別の選手をサポートした。その選手らは白人で、セレーナと実力を比較するとかすむような人たちだった。それを見て私たちは見た目の美しさなのか勝利を応援しているのかが分からなくなってしまった」とつづられている。この女性役員は別の会議でも、約60人の前でセレーナ選手について同様の発言を繰り返したという。この投稿には一晩で600以上もの「いいね」がつけられた。

 アカウントを管理する集団Black at Nikeはアカウント削除前に、米「WWD」の取材依頼に対して「投稿されている体験談は私たちのものではない。これらに関する発言はインスタグラムに投稿した76の投稿を通して語られるべきものだ」と回答した。

 アカウント開設の目的は、体験談を共有することで現役従業員や元従業員らがナイキ社で働く中で「差別的な言動によって付けられた傷を少しでも癒す」手伝いをすることだという。またアカウント管理者は、黒人や有色人種の従業員に対しての接し方は、同じく黒人や有色人種の消費者への接し方と同様にすべき時代が来たという。「ナイキ社は、本社や店舗で日々繰り返されている人種差別からもはや目をそらすことはできない。いかなる形でも人種差別の肯定は人種差別である」と言う。

 ナイキ社のスポークスマンは、「ナイキ社の価値観やポリシーに反することが起きたら声を上げるよう全従業員に促している。告発された事案については調査が済んでおり、当社のポリシーに違反する内容が見つかった場合には、必要な措置を講じる」とコメントしている。同アカウントを削除されたことについては、「アカウントの所有者に関する情報も、なぜアカウントが削除されたかについても当社が知るところではない」とコメントしている。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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「マザーハウス」が自社商品を回収してリメイクする新プロジェクト 循環型の経済を促進

 “途上国から世界に通用するブランドをつくる”を理念にする「マザーハウス(MOTHERHOUSE)」はこのほど、商品のケア、修理、回収、再利用するトータルサービス“ソーシャル ビンテージ(Social Vintage)”をスタートした。ブランド内での商品の販売、回収、リメイクを通してサーキュラーエコノミー(循環型の経済)を促進する。

 “ソーシャル ビンテージ”では客が使用しなくなった「マザーハウス」のレザーバッグを引き取り、工場で解体し、新たな商品として生まれ変わらせる。中古バッグの回収は店舗と配送で受け付け、回収に協力した人には同ブランドの買い物に使える1500円分のポイントを付与するほか、1000円分の途上国への社会貢献として寄付も行う。

 7月22日には、“ソーシャル ビンテージ”の商品第1号であるリメイクシリーズ”リンネ(RINNE)”を発売した。同社の回収したバッグや倉庫に眠った不稼働在庫の素材を再利用したバッグ3型、革小物6型をラインアップ。一品一品異なるバイカラーやトリプルカラーのショルダーバッグは2万7500〜2万9700円で、財布やカードケースなどの小物は7700〜1万1000円。

 マザーハウスの山口絵理子・社長兼チーフデザイナーは「これまでも商品購入後のケアに力を入れてきたが、10〜20個も『マザーハウス』のバッグを持っているお客さまにケア以外の何かサービスを提供できたらと考えていた。役目を果たしたバッグに新たないぶきを吹き込む作業をできたらと、リメイクだと思わないくらいかわいいバッグを作ろうとデザインした。届きやすい価格にすることも重視し、リメイクであってもヒットランキングに入るような商品を目指す」と語る。

 “ソーシャル ビンテージ”では、回収以外にも商品をきれいに使い続けるケアを店頭で行うほか、手入れ方法を動画で紹介している。修理では経年劣化で発生したほつれや破れを最短15分で見積もりを行うオンライン診断も受けている。

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メゾン マルジェラが次期CEOを指名 マーチャンダイジングの才覚を持つバランスの取れた経営者

 OTBは、傘下のメゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)の新たな最高経営責任者(CEO)にジャンフランコ・ジャンアンジェリー(Gianfranco Gianangeli)氏を指名した。昨年11月末に退任したリカルド・ベッリーニ(Riccardo Bellini)=クロエ(CHLOE)現CEOの後任。ロイターなどによると就任は9月の予定で、OTBのウバルド・ミネッリ(Ubaldo Minelli)CEOの直属となる。

 ジャンアンジェリー次期CEOは、ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)のマーチャンダイジング・マネジャーや日本法人のバイス・プレジデントを経て、2011年にプラダ(PRADA)のアソシエイト・インターナショナル・ディレクターに就任。その後、13年から4年間はジバンシィ(GIVENCHY)でグローバル・リテール・ディレクターを務めた。直近はイタリア・ペルージャに自身の家族が所有するニットウエアメーカーに在籍し、ヨーロッパのラグジュアリーメゾン数社と生産契約を結ぶなどビジネスの再構築に取り組んできた。また情報筋によると、ジャンアンジェリー次期CEOは起業家精神に富むとともにマーチャンダイジングの才覚を持つバランスの取れた経営者だという。

 ジョン・ガリアーノ(John Galliano)=クリエイティブ・ディレクターのコレクションが定着してきた「メゾン マルジェラ」は昨年、小売りとオンラインの好調により売上高が前年比36%増の2億ユーロ(約246億円)に達した。そのうち32%は日本市場が占める。また現在、世界に直営32店とフランチャイズ7店を擁し、今年はパリ、ニューヨーク、上海、大阪に出店予定だ。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

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「8月はオフィス街需要消滅の危機」。大手居酒屋チェーンも長期の夏休み?

 東京都内の新型コロナ感染者数が連日200名を超え、連休初日の23日(木)には、都内感染者数が過去最多の366人との発表もあり、多くの飲食店で予約のキャンセルが相次いでいる。また、感染者が拡大していることでテレワークを強化する企業も増えるなど、飲食店の試練は続いているが、次なる試練がお盆休みである。オフィス街、繁華街を中心に展開する大手居酒屋チェーンも長期の夏休みを実施するのか?
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「8月はオフィス街需要消滅の危機」。大手居酒屋チェーンも長期の夏休み?

 東京都内の新型コロナ感染者数が連日200名を超え、連休初日の23日(木)には、都内感染者数が過去最多の366人との発表もあり、多くの飲食店で予約のキャンセルが相次いでいる。また、感染者が拡大していることでテレワークを強化する企業も増えるなど、飲食店の試練は続いているが、次なる試練がお盆休みである。オフィス街、繁華街を中心に展開する大手居酒屋チェーンも長期の夏休みを実施するのか?
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「ジョルジオ アルマーニ」が新作フレグランスを発売 サステナビリティに注力

 「ジョルジオ アルマーニ ビューティ(GIORGIO ARMANI BEAUTY)」は新作フレグランス「マイ・ウェイ(MY WAY)」を8月に発売する。サステナビリティに配慮して作られたフレグランスで、生産における二酸化炭素の排出量と吸収量を同じにするカーボンニュートラルを実現した製品だ。ほかにもリサイクルができるボトルを使用し、詰め替えも可能になった。これにより、4本の50mLボトルと比べて、50mLのスプレーボトルと150mLの詰め替えボトルを使用したときの資源使用量は、段ボールが32%、ガラスが55%、プラスチックが64%、金属が75%削減される。10日からブランドのeコマースで独占販売し、その後21年に発売が予定されている中国を除く世界各国で24日に取り扱いを開始する。

 ジョルジオ・アルマーニは、「地球に暮らす者として皆が持つ責任に非常に興味がある。つまりそれは、未来を担う世代にできる限り損なわれていない環境を伝えるべきということだ。そのためには、保護されるべき豊かさと多様性を持った他の文化と真摯に向き合う必要がある」と語った。またフレグランスに関して、「『マイ・ウェイ』は、新たな経験や出合いが人格を豊かにしてくれるという私の考えを香水に凝縮したもの。そこにタイムレスというコンセプトへの愛を加えた。私にとってタイムレスであることは、最高の品質だ」とコメント。「この香水のモットーは“私の人生が私自身”であり、私たちのアイデンティティーをつくり上げてくれる経験や出合いのパーソナルな旅を称えるものだ」と続けた。さらにボトルのデザインも自らが手掛け、青い石で宇宙から見た地球を表現し、その周りに配された金色のバンドは道を表しているという。

 香調にはアルマーニお気に入りのチューベローズに加え、マダガスカル産のバニラなど持続可能な方法で調達された原材料を使用。ほかにもカラブリア産のベルガモットやエジプト産のオレンジブロッサム、ジャスミン、シダーウッド、ホワイトムスクを配合している。なお、バニラの使用にあたってアルマーニはマダガスカルのNGO団体と社会的責任のある調達を行うプログラムに資金提供することを約束したという。

 また「ジョルジオ アルマーニ」の化粧品部門同様、フレグランス事業もロレアル(L'OREAL)がライセンスを保有する。「ジョルジオ アルマーニ ビューティ」のヴェロニク・ゴーティエ(Veronique Gautier)=グローバル プレジデントは「このプロジェクトは、気候変動に対する私たちの考えと責任を表している」と述べた。

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アフターコロナでも残るテイクアウト。家庭で作れない、クセになる。

コロナ禍の5月にテイクアウトを利用した方は6割。利用動機は「安全」「作るのは手間」「定期的に食べたいメニュー」。 平均単価は「夕食」1,708円、「昼食」1,054円。株式会社リクルートライフスタイル(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:淺野 健)の調査機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が調べた。
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今週のスケジュール(2020年7月27日〜2020年8月2日)

FASHION

28 TUE
ベータ・ジャパン
b8ta(ベータ)日本上陸 記者発表会
11:30〜13:00 有楽町「マイクロ フード&アイディア マーケット」
(東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1階)

29 WED
平和不動産
日本橋兜町・新規オープン 5店舗合同プレス内覧会
12:00〜15:00 ケー・ファイブ1階 レセプション
(東京都中央区日本橋兜町 3-5)

旭化成ホームプロダクツ
「Ziploc RECYCLE PROGRAM」発表会
11:00〜12:00 ベクトルスタジオ
(東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ18階)

31 FRI
パルコ
「DanielArsham× Pokemon」内覧会
12:00〜15:00 パルコミュージアムトーキョー
(東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ4階)

BEAUTY

27 MON
常盤薬品⼯業 
新製品発表会(約1週間後まで開催) オンライン配信
11:00~

29 WED
日東電化工業
「オサジ」新商品発表会 オンライン配信
11:00~/14:00~/16:00~

30 THU
ロレアル
「メイベリン ニューヨーク」 新製品発表会
10:30~16:30 T-LOTUS M
(東京都品川区東品川2-1)

オルビス
新製品発表会 オンライン配信
10:00~/11:30~/13:00~/15:00~/16:30~

31 TUE
ユナイテッドアローズ
スキンケアブランド発表会
15:00~/17:00〜 ユナイテッドアローズ本部オフィスorオンライン配信
(東京都港区赤坂8-1-19 8F)

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