「スウォッチ」が「オメガ」とのコラボ時計の販売方法をあらためて発表 12時間以内にエントリーが必要!

 スウォッチ グループ ジャパンは3月29日21時に、「オメガ(OMEGA)」と「スウォッチ(SWATCH)」のコラボ時計の発売方法を公式SNSなどで発表した。

 特設の“購入権抽選エントリーフォーム”に住所、氏名、メールアドレスなどと、購入希望モデル、購入希望店舗、来店日を入力する。ただし、エントリー期間は3月29日の21時から3月30日の9時までの12時間だ。当選者にのみ、4月1日18時までに通知するという。

 同コラボ時計は、3月26日に「スウォッチ」原宿店、渋谷店、大阪店で販売予定だったが、購入希望者が長蛇の列をなしたため、警察からの指導を受けて中止した。

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「上田安子服飾専門学校」2022年卒業コレクション

 「上田安子服飾専門学校」が2022年卒業コレクションを発表した。

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神にも通ずる“伊勢和紙”の魅力 ファッションデザイナー高谷健太と巡る“ときめき、ニッポン。”第4回

 山本寛斎事務所は、三重・伊勢市と深いつながりがある。寛斎は鈴木健一伊勢市長との出会いをきっかけに、現地での視察や講義などを何度も行っていた。われわれは寛斎亡き後も交流を続けており、昨年末には三重県立明野高校や伊勢理容美容専門学校の学生に向けて講演を開いた。

 寛斎と鈴木市長との出会いは、駐日英国大使館で開かれた日英交流年“UK in JAPAN 2019-20”のレセプションパーティーだった。寛斎は、1971年に日本人として初めてロンドンでファッションショーを開催し、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)のツアー衣装を手掛けるなど、ファッションを通じて生涯日本と英国の文化交流に貢献。一方の伊勢市は、“UK in JAPAN 2019-20”の一環で、英国からアーティストを招へいし、伊勢神宮をはじめとする地域の文化体験を行う“伊勢市アーティスト・イン・レジデンス”を行っていた。伊勢神宮の祭り“神嘗祭”に合わせた文化体験のプログラムで、寛斎と僕も招いてもらい、英国アーティストらと刺激的な時間を過ごした。

 同市が英国における観光誘客に力を入れるのには、イギリス国教会の中心であるカンタベリー大聖堂が巡礼地であるという共通点(よくわからないので確認中です)や、伊勢市にある皇學館大学とカンタベリーのケント大学(University of Kent)との学生交流において、イギリス人の伊勢神宮への興味の高さを知ったからだそうだ。同市は現在もクリエイターの支援を続けており、20年には滞在費を負担して創作活動を支援する“クリエイターズ・ワーケーション促進事業”を実施。130人の募集枠に1200人以上の応募が集まった。

 連載第4〜5回は、そんな伊勢市についてだ。この地で脈々と受け継がれる和紙の伝統と、職人の方々の思いを通じて、僕が感じた“ときめき”をお伝えする。今回は、伊勢市の伝統工芸のひとつ“伊勢和紙”を読み解いていく。

紙は神に通じる

 日本人は古来、日々の暮らしから神仏に祈りを捧げる神聖な場面まで、あらゆるシーンで和紙を用いてきた。“紙は神に通じる”といわれるのは、清らかな水ですき上げた白い紙が、神聖なものと現実との境界線のようにも感じられるからかもしれない。

 和紙は神社の紙垂(しで)、日本家屋の障子紙、のし紙や祝儀袋など、日本人の暮らしの中に根付いていた。また和紙を“紙衣(かみこ)”と呼び、衣服として使ってきた歴史もある。時代とともに、IT化やSDGsの流れからペーパーレスが進み、その出番は少なくなったが、現在ではインテリアや建築資材、和紙を取り入れた新素材の衣服など、幅広い分野に応用され、その価値が再発見されている。

 では、和紙に携わる職人は、現在における和紙の価値をどう捉え、どんなことにチャレンジしているのか。100年以上にわたり伊勢神宮の御用紙を奉製している中北喜亮・大豐和紙工業取締役に話を聞いた。

和紙づくりに見るものづくりの本質

高谷健太(以下、高谷):伊勢和紙にはどのような歴史があるのでしょうか?

中北喜亮・大豐和紙工業取締役(以下、中北):伊勢和紙は“龍大夫邸(りゅうだゆうてい)”という歴史ある建築の跡地で生産されています。龍大夫は、特定の寺社に所属し、参詣者に対して参拝や宿泊先の案内などを行う“御師(おんし)”として知られる人物で、当時300軒ほどあった御師の家の中でも最大級の立派なお屋敷を持っていました。明治天皇の行幸の際の宿所にもなったそうです。明治4年に御師制度が廃止され、伊勢神宮が独自にお神札やお守りを配るようになり、和紙が必要となったため、この場所で和紙づくりを行うようになりました。

高谷:お神札(おふだ)やお守りなどとして和紙づくりが始まったのですね。

中北:はい。そのほか、和紙づくりに欠かせない自然にも恵まれていたのも背景にあります。伊勢和紙づくりには宮川の伏流水を使っていて、宮川は国土交通省の調査で水質が最も良好な河川のひとつに選ばれているんです。

高谷:なるほど。僕は常々、ものづくりの本質には、自然に対する畏敬の念や、自然がもたらす恵みへの感謝があると思っていて、和紙づくりにも通じるものを感じます。

中北:和紙は自然の恵みを受けて、1000年前から作られている。極論、電気がなくても作れます。奈良の正倉院には700年代の資料が読み取れる状態で残っていて、和紙の高い保存性も示しています。またコウゾやミツマタなど、原料となる植物の成長が早いことも特徴です。さまざまな分野でSDGsが叫ばれ、最新の素材開発が進んでいる今でも、和紙は最強の媒介物だと思います。

高谷:和紙づくりにおいて挑戦していることは?

中北:和紙には、工場や人材、技術など欠かせないものがたくさんあります。中でも、高齢化の影響もあり、和紙原料の産地を管理し、守っていくことが年々難しくなっています。その中で、近年は三重県亀山市において和紙原料となる植物、ミツマタを育てる運動に参加しています。安定した供給を継続するために、和紙づくりのサイクルを構築していくことも、われわれにとって大きな挑戦です。


 中北取締役は、「和紙が1000年以上作り続けられ、今日まで存続しているのは、明確な理由と需要があるから」と言っていた。その話を聞き、1300年以上も前から伊勢神宮で行われているお祭り“式年遷宮”が続いていることを思い起こした。式年遷宮は20年に一度、社殿や御装束神宝などを古例に基づいて更新するもので、“常若(とこわか)”という精神を表すものとされる。ほかにも伊勢市では、自然や神々に対する畏怖畏敬の念、そして先人たちが脈々と繋いできた伝統や文化に対する敬意など、古来日本人が大切にしていた精神性に触れることができる。それが、僕がこの地に引かれる最大の理由であり、クリエイターやアーティストの感性を刺激する魅力だと思う。僕自身、2021年3月に「渋谷ファッションウイーク」で発表した「カンサイヤマモト(KANSAI YAMAMOTO)」のコレクションでは、二見興玉神社(伊勢市)の夫婦岩に昇る夏至の太陽から色を抽出した作品も披露した。

 取材した大豐和紙工業の工場敷地には、伊勢和紙館が併設されており、伊勢和紙の歴史や道具を紹介している。僕が感じた“ときめき”を、ぜひ皆さんにも感じてほしい。

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神にも通ずる“伊勢和紙”の魅力 ファッションデザイナー高谷健太と巡る“ときめき、ニッポン。”第4回

 山本寛斎事務所は、三重・伊勢市と深いつながりがある。寛斎は鈴木健一伊勢市長との出会いをきっかけに、現地での視察や講義などを何度も行っていた。われわれは寛斎亡き後も交流を続けており、昨年末には三重県立明野高校や伊勢理容美容専門学校の学生に向けて講演を開いた。

 寛斎と鈴木市長との出会いは、駐日英国大使館で開かれた日英交流年“UK in JAPAN 2019-20”のレセプションパーティーだった。寛斎は、1971年に日本人として初めてロンドンでファッションショーを開催し、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)のツアー衣装を手掛けるなど、ファッションを通じて生涯日本と英国の文化交流に貢献。一方の伊勢市は、“UK in JAPAN 2019-20”の一環で、英国からアーティストを招へいし、伊勢神宮をはじめとする地域の文化体験を行う“伊勢市アーティスト・イン・レジデンス”を行っていた。伊勢神宮の祭り“神嘗祭”に合わせた文化体験のプログラムで、寛斎と僕も招いてもらい、英国アーティストらと刺激的な時間を過ごした。

 同市が英国における観光誘客に力を入れるのには、イギリス国教会の中心であるカンタベリー大聖堂が巡礼地であるという共通点(よくわからないので確認中です)や、伊勢市にある皇學館大学とカンタベリーのケント大学(University of Kent)との学生交流において、イギリス人の伊勢神宮への興味の高さを知ったからだそうだ。同市は現在もクリエイターの支援を続けており、20年には滞在費を負担して創作活動を支援する“クリエイターズ・ワーケーション促進事業”を実施。130人の募集枠に1200人以上の応募が集まった。

 連載第4〜5回は、そんな伊勢市についてだ。この地で脈々と受け継がれる和紙の伝統と、職人の方々の思いを通じて、僕が感じた“ときめき”をお伝えする。今回は、伊勢市の伝統工芸のひとつ“伊勢和紙”を読み解いていく。

紙は神に通じる

 日本人は古来、日々の暮らしから神仏に祈りを捧げる神聖な場面まで、あらゆるシーンで和紙を用いてきた。“紙は神に通じる”といわれるのは、清らかな水ですき上げた白い紙が、神聖なものと現実との境界線のようにも感じられるからかもしれない。

 和紙は神社の紙垂(しで)、日本家屋の障子紙、のし紙や祝儀袋など、日本人の暮らしの中に根付いていた。また和紙を“紙衣(かみこ)”と呼び、衣服として使ってきた歴史もある。時代とともに、IT化やSDGsの流れからペーパーレスが進み、その出番は少なくなったが、現在ではインテリアや建築資材、和紙を取り入れた新素材の衣服など、幅広い分野に応用され、その価値が再発見されている。

 では、和紙に携わる職人は、現在における和紙の価値をどう捉え、どんなことにチャレンジしているのか。100年以上にわたり伊勢神宮の御用紙を奉製している中北喜亮・大豐和紙工業取締役に話を聞いた。

和紙づくりに見るものづくりの本質

高谷健太(以下、高谷):伊勢和紙にはどのような歴史があるのでしょうか?

中北喜亮・大豐和紙工業取締役(以下、中北):伊勢和紙は“龍大夫邸(りゅうだゆうてい)”という歴史ある建築の跡地で生産されています。龍大夫は、特定の寺社に所属し、参詣者に対して参拝や宿泊先の案内などを行う“御師(おんし)”として知られる人物で、当時300軒ほどあった御師の家の中でも最大級の立派なお屋敷を持っていました。明治天皇の行幸の際の宿所にもなったそうです。明治4年に御師制度が廃止され、伊勢神宮が独自にお神札やお守りを配るようになり、和紙が必要となったため、この場所で和紙づくりを行うようになりました。

高谷:お神札(おふだ)やお守りなどとして和紙づくりが始まったのですね。

中北:はい。そのほか、和紙づくりに欠かせない自然にも恵まれていたのも背景にあります。伊勢和紙づくりには宮川の伏流水を使っていて、宮川は国土交通省の調査で水質が最も良好な河川のひとつに選ばれているんです。

高谷:なるほど。僕は常々、ものづくりの本質には、自然に対する畏敬の念や、自然がもたらす恵みへの感謝があると思っていて、和紙づくりにも通じるものを感じます。

中北:和紙は自然の恵みを受けて、1000年前から作られている。極論、電気がなくても作れます。奈良の正倉院には700年代の資料が読み取れる状態で残っていて、和紙の高い保存性も示しています。またコウゾやミツマタなど、原料となる植物の成長が早いことも特徴です。さまざまな分野でSDGsが叫ばれ、最新の素材開発が進んでいる今でも、和紙は最強の媒介物だと思います。

高谷:和紙づくりにおいて挑戦していることは?

中北:和紙には、工場や人材、技術など欠かせないものがたくさんあります。中でも、高齢化の影響もあり、和紙原料の産地を管理し、守っていくことが年々難しくなっています。その中で、近年は三重県亀山市において和紙原料となる植物、ミツマタを育てる運動に参加しています。安定した供給を継続するために、和紙づくりのサイクルを構築していくことも、われわれにとって大きな挑戦です。


 中北取締役は、「和紙が1000年以上作り続けられ、今日まで存続しているのは、明確な理由と需要があるから」と言っていた。その話を聞き、1300年以上も前から伊勢神宮で行われているお祭り“式年遷宮”が続いていることを思い起こした。式年遷宮は20年に一度、社殿や御装束神宝などを古例に基づいて更新するもので、“常若(とこわか)”という精神を表すものとされる。ほかにも伊勢市では、自然や神々に対する畏怖畏敬の念、そして先人たちが脈々と繋いできた伝統や文化に対する敬意など、古来日本人が大切にしていた精神性に触れることができる。それが、僕がこの地に引かれる最大の理由であり、クリエイターやアーティストの感性を刺激する魅力だと思う。僕自身、2021年3月に「渋谷ファッションウイーク」で発表した「カンサイヤマモト(KANSAI YAMAMOTO)」のコレクションでは、二見興玉神社(伊勢市)の夫婦岩に昇る夏至の太陽から色を抽出した作品も披露した。

 取材した大豐和紙工業の工場敷地には、伊勢和紙館が併設されており、伊勢和紙の歴史や道具を紹介している。僕が感じた“ときめき”を、ぜひ皆さんにも感じてほしい。

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神にも通ずる“伊勢和紙”の魅力 ファッションデザイナー高谷健太と巡る“ときめき、ニッポン。”第4回

 山本寛斎事務所は、三重・伊勢市と深いつながりがある。寛斎は鈴木健一伊勢市長との出会いをきっかけに、現地での視察や講義などを何度も行っていた。われわれは寛斎亡き後も交流を続けており、昨年末には三重県立明野高校や伊勢理容美容専門学校の学生に向けて講演を開いた。

 寛斎と鈴木市長との出会いは、駐日英国大使館で開かれた日英交流年“UK in JAPAN 2019-20”のレセプションパーティーだった。寛斎は、1971年に日本人として初めてロンドンでファッションショーを開催し、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)のツアー衣装を手掛けるなど、ファッションを通じて生涯日本と英国の文化交流に貢献。一方の伊勢市は、“UK in JAPAN 2019-20”の一環で、英国からアーティストを招へいし、伊勢神宮をはじめとする地域の文化体験を行う“伊勢市アーティスト・イン・レジデンス”を行っていた。伊勢神宮の祭り“神嘗祭”に合わせた文化体験のプログラムで、寛斎と僕も招いてもらい、英国アーティストらと刺激的な時間を過ごした。

 同市が英国における観光誘客に力を入れるのには、イギリス国教会の中心であるカンタベリー大聖堂が巡礼地であるという共通点(よくわからないので確認中です)や、伊勢市にある皇學館大学とカンタベリーのケント大学(University of Kent)との学生交流において、イギリス人の伊勢神宮への興味の高さを知ったからだそうだ。同市は現在もクリエイターの支援を続けており、20年には滞在費を負担して創作活動を支援する“クリエイターズ・ワーケーション促進事業”を実施。130人の募集枠に1200人以上の応募が集まった。

 連載第4〜5回は、そんな伊勢市についてだ。この地で脈々と受け継がれる和紙の伝統と、職人の方々の思いを通じて、僕が感じた“ときめき”をお伝えする。今回は、伊勢市の伝統工芸のひとつ“伊勢和紙”を読み解いていく。

紙は神に通じる

 日本人は古来、日々の暮らしから神仏に祈りを捧げる神聖な場面まで、あらゆるシーンで和紙を用いてきた。“紙は神に通じる”といわれるのは、清らかな水ですき上げた白い紙が、神聖なものと現実との境界線のようにも感じられるからかもしれない。

 和紙は神社の紙垂(しで)、日本家屋の障子紙、のし紙や祝儀袋など、日本人の暮らしの中に根付いていた。また和紙を“紙衣(かみこ)”と呼び、衣服として使ってきた歴史もある。時代とともに、IT化やSDGsの流れからペーパーレスが進み、その出番は少なくなったが、現在ではインテリアや建築資材、和紙を取り入れた新素材の衣服など、幅広い分野に応用され、その価値が再発見されている。

 では、和紙に携わる職人は、現在における和紙の価値をどう捉え、どんなことにチャレンジしているのか。100年以上にわたり伊勢神宮の御用紙を奉製している中北喜亮・大豐和紙工業取締役に話を聞いた。

和紙づくりに見るものづくりの本質

高谷健太(以下、高谷):伊勢和紙にはどのような歴史があるのでしょうか?

中北喜亮・大豐和紙工業取締役(以下、中北):伊勢和紙は“龍大夫邸(りゅうだゆうてい)”という歴史ある建築の跡地で生産されています。龍大夫は、特定の寺社に所属し、参詣者に対して参拝や宿泊先の案内などを行う“御師(おんし)”として知られる人物で、当時300軒ほどあった御師の家の中でも最大級の立派なお屋敷を持っていました。明治天皇の行幸の際の宿所にもなったそうです。明治4年に御師制度が廃止され、伊勢神宮が独自にお神札やお守りを配るようになり、和紙が必要となったため、この場所で和紙づくりを行うようになりました。

高谷:お神札(おふだ)やお守りなどとして和紙づくりが始まったのですね。

中北:はい。そのほか、和紙づくりに欠かせない自然にも恵まれていたのも背景にあります。伊勢和紙づくりには宮川の伏流水を使っていて、宮川は国土交通省の調査で水質が最も良好な河川のひとつに選ばれているんです。

高谷:なるほど。僕は常々、ものづくりの本質には、自然に対する畏敬の念や、自然がもたらす恵みへの感謝があると思っていて、和紙づくりにも通じるものを感じます。

中北:和紙は自然の恵みを受けて、1000年前から作られている。極論、電気がなくても作れます。奈良の正倉院には700年代の資料が読み取れる状態で残っていて、和紙の高い保存性も示しています。またコウゾやミツマタなど、原料となる植物の成長が早いことも特徴です。さまざまな分野でSDGsが叫ばれ、最新の素材開発が進んでいる今でも、和紙は最強の媒介物だと思います。

高谷:和紙づくりにおいて挑戦していることは?

中北:和紙には、工場や人材、技術など欠かせないものがたくさんあります。中でも、高齢化の影響もあり、和紙原料の産地を管理し、守っていくことが年々難しくなっています。その中で、近年は三重県亀山市において和紙原料となる植物、ミツマタを育てる運動に参加しています。安定した供給を継続するために、和紙づくりのサイクルを構築していくことも、われわれにとって大きな挑戦です。


 中北取締役は、「和紙が1000年以上作り続けられ、今日まで存続しているのは、明確な理由と需要があるから」と言っていた。その話を聞き、1300年以上も前から伊勢神宮で行われているお祭り“式年遷宮”が続いていることを思い起こした。式年遷宮は20年に一度、社殿や御装束神宝などを古例に基づいて更新するもので、“常若(とこわか)”という精神を表すものとされる。ほかにも伊勢市では、自然や神々に対する畏怖畏敬の念、そして先人たちが脈々と繋いできた伝統や文化に対する敬意など、古来日本人が大切にしていた精神性に触れることができる。それが、僕がこの地に引かれる最大の理由であり、クリエイターやアーティストの感性を刺激する魅力だと思う。僕自身、2021年3月に「渋谷ファッションウイーク」で発表した「カンサイヤマモト(KANSAI YAMAMOTO)」のコレクションでは、二見興玉神社(伊勢市)の夫婦岩に昇る夏至の太陽から色を抽出した作品も披露した。

 取材した大豐和紙工業の工場敷地には、伊勢和紙館が併設されており、伊勢和紙の歴史や道具を紹介している。僕が感じた“ときめき”を、ぜひ皆さんにも感じてほしい。

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神にも通ずる“伊勢和紙”の魅力 ファッションデザイナー高谷健太と巡る“ときめき、ニッポン。”第4回

 山本寛斎事務所は、三重・伊勢市と深いつながりがある。寛斎は鈴木健一伊勢市長との出会いをきっかけに、現地での視察や講義などを何度も行っていた。われわれは寛斎亡き後も交流を続けており、昨年末には三重県立明野高校や伊勢理容美容専門学校の学生に向けて講演を開いた。

 寛斎と鈴木市長との出会いは、駐日英国大使館で開かれた日英交流年“UK in JAPAN 2019-20”のレセプションパーティーだった。寛斎は、1971年に日本人として初めてロンドンでファッションショーを開催し、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)のツアー衣装を手掛けるなど、ファッションを通じて生涯日本と英国の文化交流に貢献。一方の伊勢市は、“UK in JAPAN 2019-20”の一環で、英国からアーティストを招へいし、伊勢神宮をはじめとする地域の文化体験を行う“伊勢市アーティスト・イン・レジデンス”を行っていた。伊勢神宮の祭り“神嘗祭”に合わせた文化体験のプログラムで、寛斎と僕も招いてもらい、英国アーティストらと刺激的な時間を過ごした。

 同市が英国における観光誘客に力を入れるのには、イギリス国教会の中心であるカンタベリー大聖堂が巡礼地であるという共通点(よくわからないので確認中です)や、伊勢市にある皇學館大学とカンタベリーのケント大学(University of Kent)との学生交流において、イギリス人の伊勢神宮への興味の高さを知ったからだそうだ。同市は現在もクリエイターの支援を続けており、20年には滞在費を負担して創作活動を支援する“クリエイターズ・ワーケーション促進事業”を実施。130人の募集枠に1200人以上の応募が集まった。

 連載第4〜5回は、そんな伊勢市についてだ。この地で脈々と受け継がれる和紙の伝統と、職人の方々の思いを通じて、僕が感じた“ときめき”をお伝えする。今回は、伊勢市の伝統工芸のひとつ“伊勢和紙”を読み解いていく。

紙は神に通じる

 日本人は古来、日々の暮らしから神仏に祈りを捧げる神聖な場面まで、あらゆるシーンで和紙を用いてきた。“紙は神に通じる”といわれるのは、清らかな水ですき上げた白い紙が、神聖なものと現実との境界線のようにも感じられるからかもしれない。

 和紙は神社の紙垂(しで)、日本家屋の障子紙、のし紙や祝儀袋など、日本人の暮らしの中に根付いていた。また和紙を“紙衣(かみこ)”と呼び、衣服として使ってきた歴史もある。時代とともに、IT化やSDGsの流れからペーパーレスが進み、その出番は少なくなったが、現在ではインテリアや建築資材、和紙を取り入れた新素材の衣服など、幅広い分野に応用され、その価値が再発見されている。

 では、和紙に携わる職人は、現在における和紙の価値をどう捉え、どんなことにチャレンジしているのか。100年以上にわたり伊勢神宮の御用紙を奉製している中北喜亮・大豐和紙工業取締役に話を聞いた。

和紙づくりに見るものづくりの本質

高谷健太(以下、高谷):伊勢和紙にはどのような歴史があるのでしょうか?

中北喜亮・大豐和紙工業取締役(以下、中北):伊勢和紙は“龍大夫邸(りゅうだゆうてい)”という歴史ある建築の跡地で生産されています。龍大夫は、特定の寺社に所属し、参詣者に対して参拝や宿泊先の案内などを行う“御師(おんし)”として知られる人物で、当時300軒ほどあった御師の家の中でも最大級の立派なお屋敷を持っていました。明治天皇の行幸の際の宿所にもなったそうです。明治4年に御師制度が廃止され、伊勢神宮が独自にお神札やお守りを配るようになり、和紙が必要となったため、この場所で和紙づくりを行うようになりました。

高谷:お神札(おふだ)やお守りなどとして和紙づくりが始まったのですね。

中北:はい。そのほか、和紙づくりに欠かせない自然にも恵まれていたのも背景にあります。伊勢和紙づくりには宮川の伏流水を使っていて、宮川は国土交通省の調査で水質が最も良好な河川のひとつに選ばれているんです。

高谷:なるほど。僕は常々、ものづくりの本質には、自然に対する畏敬の念や、自然がもたらす恵みへの感謝があると思っていて、和紙づくりにも通じるものを感じます。

中北:和紙は自然の恵みを受けて、1000年前から作られている。極論、電気がなくても作れます。奈良の正倉院には700年代の資料が読み取れる状態で残っていて、和紙の高い保存性も示しています。またコウゾやミツマタなど、原料となる植物の成長が早いことも特徴です。さまざまな分野でSDGsが叫ばれ、最新の素材開発が進んでいる今でも、和紙は最強の媒介物だと思います。

高谷:和紙づくりにおいて挑戦していることは?

中北:和紙には、工場や人材、技術など欠かせないものがたくさんあります。中でも、高齢化の影響もあり、和紙原料の産地を管理し、守っていくことが年々難しくなっています。その中で、近年は三重県亀山市において和紙原料となる植物、ミツマタを育てる運動に参加しています。安定した供給を継続するために、和紙づくりのサイクルを構築していくことも、われわれにとって大きな挑戦です。


 中北取締役は、「和紙が1000年以上作り続けられ、今日まで存続しているのは、明確な理由と需要があるから」と言っていた。その話を聞き、1300年以上も前から伊勢神宮で行われているお祭り“式年遷宮”が続いていることを思い起こした。式年遷宮は20年に一度、社殿や御装束神宝などを古例に基づいて更新するもので、“常若(とこわか)”という精神を表すものとされる。ほかにも伊勢市では、自然や神々に対する畏怖畏敬の念、そして先人たちが脈々と繋いできた伝統や文化に対する敬意など、古来日本人が大切にしていた精神性に触れることができる。それが、僕がこの地に引かれる最大の理由であり、クリエイターやアーティストの感性を刺激する魅力だと思う。僕自身、2021年3月に「渋谷ファッションウイーク」で発表した「カンサイヤマモト(KANSAI YAMAMOTO)」のコレクションでは、二見興玉神社(伊勢市)の夫婦岩に昇る夏至の太陽から色を抽出した作品も披露した。

 取材した大豐和紙工業の工場敷地には、伊勢和紙館が併設されており、伊勢和紙の歴史や道具を紹介している。僕が感じた“ときめき”を、ぜひ皆さんにも感じてほしい。

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「ナイキ」がポラロイドとコラボ レトロな雰囲気をまとった“ダンク”モデルが誕生

 スポーツウエアブランドの「ナイキ(NIKE)」は4月5日、ポラロイド(POLAROID)とコラボした“ナイキSB ダンク ロー プロ ポラロイド(Nike SB Dunk Low Pro Polaroid)”スニーカーを発売する。スケートボーダーから人気を集める“ダンク”モデルのブラックとホワイトをベースに、ポラロイドのシグネチャーである虹色でサイドのスウッシュを描いた。「ナイキ」のスニーカー専用アプリ「スニーカーズ(SNKRS)」で販売するほか、一部のスケートボード専門店でも取り扱うという。価格は144ドル(約1万7500円)。

 イグナシオ・ヘルマーデ(Ignacio Germade)=ポラロイド チーフ・デザイン・オフィサーは、「『ナイキ』とのコラボが実現して、夢がかなった。両ブランドの経験とクリエイティビティーを元に、それぞれの伝統を結び付けるアイコニックなスニーカーが誕生した。デザインの根底にあるのは、“光の相互作用”。赤、青、黄色の三原色が生み出すレインボーが、光と影を表現するブラックとホワイトと交差するイメージだ」と語った。

 コラボの広告キャンペーンには、スケートボーダーのブライアン・アンダーソン(Brian Anderson)とサラ・ミューアー(Sarah Muerle)を起用。ポラロイドの広報担当は、「2人とも勇敢で誠実、かつ思いやりがあり、スケートコミュニティーでも大切にされる価値観を体現している。女性の写真家兼スケートボーダーであるサラと、ゲイであることを公表しているブライアンは、当社が大切にするバリューを豊かに表現してくれるだろう」と語った。同コラボを通して、1人1人の自己表現の可能性を広げ、世界中の女性やノンバイナリー、LGBTQ+のスケーターたちに光を当てていくという。

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2022年「LVMHプライズ」の最終選考に「リュウノスケオカザキ」 8組のファイナリストを紹介

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、2022年の「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」のファイナリスト8組を発表した。日本からは「リュウノスケオカザキ(RYUNOSUKEOKAZAKI)」の岡﨑龍之祐デザイナーが選出された。そのほかアメリカから「アシュリン(ASHLYN)」を手掛けるアシュリン・パーク(Ashlynn Park)、「ERL」のイーライ・ルッセル・リネッツ(Eli Russell Linnetz)、「ウィニー ニューヨーク(WINNIE NEW YORK)」のイドリス・バロガン(Idris Balogun)、ロンドンからは「KNWLS」を手掛けるシャーロット・ノウルズ(Charlotte Knowles)とアレクサンドル・アルスノー(Alexandre Arsenault)、「エス・エス・デイリー(S.S.DALEY)」のスティーブン・ストーキー・デイリー(Steven Stokey-Daley)、アイルランドから「ロイジン ピアス(ROISON PIERCE)」のロイジン・ピアス(Roisin Pierce)、ナイジェリアから「トウキョウ ジェームズ(TOKYO JAMES)」のイニエ・トウキョウ・ジェームズ(Iniye Tokyo James)が選らばれた。
 
 グランプリの勝者は30万ユーロ(約4020万円)とLVMHグループのエキスパートによる1年にわたる指導を獲得する。また「カール・ラガーフェルド賞」は賞金15万ユーロ(約2010万円)と1年間の指導を提供する。22年にファッション学校を卒業する学生からも3人を選出し、賞金1万ユーロ(約134万円)とLVMH傘下メゾンで1年学ぶ機会を与える。

 ここでは、8組のファイナリストを紹介する。

「リュウノスケオカザキ」

 昨年9月に開催された東京コレクションで華々しいデビューを果たした岡﨑龍之祐は、人と自然、平和をテーマにしたコレクションを制作。昨年東京藝術大学を卒業し、アートの視点で立体的な洋服を手掛ける。リアルクローズとは一線を画す芸術的なクリエイションで、デビューシーズンから注目を集めてきた。

「アシュリン」

 韓国生まれのアシュリン・パーク(Ashlynn Park)は「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」や「アレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)」、ラフ・シモンズ(Raf Simons)時代の「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」などでパターンとデザインを学び、19年に自身のブランドをスタート。コンセプチュアルでありながら実用的なデザインを特徴とする。ボタンダウンのシャツからレッドカーペット用のガウンまで、廃棄物ゼロを目指しながら、繊細で彫刻的なピースを手掛ける。

「ERL」

 デザイナーのイーライ・ルッセル・リネッツはファッションデザインだけでなく、ミュージックビデオの監督やコンサートステージの演出、エディトリアルや広告の撮影なども手掛け、その才能は多岐に渡る。米カリフォルニア・ベニスビーチを拠点にする「ERL」はビンテージアメリカンファッションを再解釈し、メンズ・ウィメンズ・キッズを展開。エイサップ・ロッキー(A$AP ROCKY)の昨年のメットガラの衣装を手掛けたり、グライムス(Grimes)やカニエ・ウエスト(Kanye West)との親交も深かったり、音楽界のアーティストからも支持されている。

「KNWLS」

 シャーロット・ノウルズとアレクサンドル・アルスノーは17年にセント・マーチン美術大学を卒業後、ブランド「シャーロット ノウルズ」をスタート。ランジェリーと90年代にインスパイアされたアイテムはハディッド(Hadid)姉妹やカーダシアン(Kardashian)一家といったイットガールらから気に入られ、SNSで話題を集めた。昨年にブランドを「KNWLS」としてリブランディング。シグネチャーのコルセットトップスやボディコンシャスなレギンスに加え、最近はジュエリーやアイウエアもローンチした。

「ロイジン ピアス」

 アイルランド出身のロイジン・ピアスは19年のイエール国際フェスティバル(Hyeres International Festival)で「シャネル(CHANEL)」が協賛するメティエダール賞(Metiers d’Arts Prize)を受賞しただけでなく、一般人による投票でも人気を博した。ダブリンのアート&デザイン国立大学でテキスタイルデザインを学び、現地の職人からインスパイアされながら廃棄物ゼロのアイテムを手掛ける。作品の色は全てホワイトで、アイルランドの女性の歴史にオマージュを捧げる。

「エス・エス・デイリー」

 労働階級と自称するスティーブン・ストーキー・デイリーは、イギリスの階級社会をクィアな視点で解釈。ワイドパンツやアーガイルニットのウールベストといったシグネチャーアイテムは、文学界の名作とその映画からインスパイアされている。

「トウキョウ ジェームズ」

 元々スタイリスト兼エディターのイニエ・トウキョウ・ジェームズは自身のブランドを15年にローンチ。ナイジェリア系イギリス人のイニエはアフリカンファッションのステレオタイプを覆すべく、エッジィーなテーラリングやロンドンらしい反骨心をデザインに落とし込む。

「ウィニー ニューヨーク」

 ナイジェリア生まれ、ロンドン育ちのイドリス・バロガンはロンドンのサヴィルロウでキャリアをスタート。ファッション工科大学を卒業後、「バーバリー(BURBERRY)や「トム フォード(TOM FORD)」で経験を積み、18年にニューヨークで自身のブランドを立ち上げた。デッドストックやアップサイクルした生地を用いサヴィルロウのテーラリングをカジュアルに仕上げたスタイルを特徴とする。

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「ステラ マッカートニー」がディズニー映画「ファンタジア」とのコラボコレクションを発売 日本限定バッグも

 「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」は、ディズニーアニメーションの映画「ファンタジア(FANTASIA)」とコラボレーションしたカプセルコレクションを発売する。伊勢丹新宿店ではアイテムの先行販売と日本限定バッグを扱うポップアップストアを4月6日から12日まで開催し、全国の店舗では4月13日に発売予定だ。

 コレクションはユニセックスのアパレルやシューズ、バッグなど32型。再生シルクやリサイクルナイロンなど同ブランドらしいサステナブルな素材のアイテムに、「ファンタジア」に登場するモチーフやキャラクターを盛り込んでいる。ブランドのアイコンバッグである“ファラベラ(FALABELLA)”ミニトートやショルダーバッグ、“ロゴ(LOGO)”トートには、ミッキーをあしらった。

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「香蘭ファッションデザイン専門学校」2022年卒業コレクション

 「香蘭ファッションデザイン専門学校」が2022年卒業コレクションを発表した。

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和食店でフェアや新メニューづくりに役立つ”適格な調味料”の活用方法とは

和食の調味料は塩・醤油・味噌がベースとなる。これに、酒、みりん、砂糖などを加えて目的別の"適格な調味料"を整える。店の魅力を磨くためにフェアとか新メニューを検討する場合、最初のハードルはこの"適格な調味料"を整えることではなかったか。しかしながら最初から"適格な調味料"が存在すれば、難なく新メニューにトライアルできる。それを実践した和食店の事例を3つ紹介しよう。
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確かな「結果」を揺るがぬ「評判」に スキンケアの新勢力「レカルカ」

 新興スキンケアブランド「レカルカ(LEKARKA)」の勢いが止まらない。2017年の立ち上げ以降、1万5000円前後の美容液を主力製品にネット通販(公式ECと「楽天市場」)を主軸としてビジネスを成長させ、年商は12億円に達している(22年3月期)。

 運営するレカルカは、現会長の梅田英姫氏が東京・南青山で営む美容サロンから始まった、社員数20人余りの小さな会社だ。同社の化粧品事業の急成長の立役者となったのは、英姫氏の息子で、18年に当時25歳の若さで社長に就任した梅田延稔社長。「10年後に売上高100億円」を掲げ、同年代の若き経営陣とともにベンチャーマインドで突き進んでいる。

 20年9月に松屋銀座本店で実施したブランド初となるポップアップストアでは、長蛇の列ができ約2時間待ちもあった。「(リーシング担当者から)次のポップアップストアをいつにするか、会期中に商談を持ち掛けられた(笑)」ほどの盛況だった。翌年8月には同店に初となる常設店をオープン。中国を中心としたアジア展開も視野に入れる。

 ブランドの強みは、南青山のサロンで多くの女性の肌に触れてきた英姫会長の知見と、最先端の皮膚科学研究を融合させた製品開発力だ。「当社の製品を使い、結果に納得したファンが広告塔になってくださる」(延稔社長)との考えの下、広告宣伝費をほとんどかけず、その分も独自成分・処方の研究開発に投資。利用者のポジティブな口コミが製品の評判を高める好循環を作り、サロン顧客を起点に、美容意識の高い40代以上の女性を中心に支持を広げている。

 「レカルカ」は、英姫会長の「南青山のサロンまで足を運べないお客さまの肌悩みを解決してあげたい」という思いが立ち上げのきっかけだった。相談を受けた延稔氏は、直営サロンの地方出店やフランチャイズビジネスなどさまざまな選択肢を考慮したが、最終的には化粧品ブランドの立ち上げを決めた。「(「レカルカ」のサロンは)他のサロンや美容皮膚科をハシゴして、それでも肌悩みが解決しないときの駆け込み寺として利用される人も多い。会長はそういったお客さまの生の声に触れ、解決法を考える中で、数多くの化粧品のメリットやデメリット、相性などを独自のレシピ本として蓄積してきた。こういった知見を武器にすれば、市場にない化粧品を作れると考えた」。

 延稔社長は前職でIT企業の経営企画を経験。ただ「レカルカ」のビジネスの裏側には、緻密で複雑なマーケティング戦略が張り巡らされているわけではない。ブランド運営の考え方はむしろ、いたってシンプル。「お客さまの評判が命だからこそ、いい製品を作り続けることが成長への一番の近道だと考えている」。

 「レカルカ」は宣伝広告をほとんど打たない。製品でユーザーを魅了し、ユーザーを広告塔にする。良質な口コミを次の顧客の呼び水に、ブランドの認知を広げてきた。ECの購入客のリピート率は50%を超えており、「われわれの化粧品の結果に納得していただいていることの証左だ」と胸を張る。「薬機法の改正で、メーカーが製品の効果・効能を明確にうたうことが難しくなっている。そのような中では、当社の製品を使ったお客さまの、『こんなに肌がきれいになった』『みんなも使ってみて』と感動しシェアいただく口コミこそ最も説得力がある」。今年1月の三越銀座店でのポップアップでは、モニタースクリーンにSNSの口コミ投稿をサイネージに流した。

「人生を美しく変える」
必ず結果を出す化粧品

 顧客のポジティブなリアクションが生命線だからこそ、製品を実際に肌に乗せた後の「結果」が大事になる。アンチエイジング美容液“シムセラムEX”(30mL、1万5400円)に配合した「ヒト歯髄細胞順化培養液」をはじめ、独自に開発した成分も多い。妥協のない製品作りのため、「最初に予算を決めない」のも同社の企画・開発における特徴だ。「一般的な製品開発の行程では、確保したい利益を念頭に、そこから逆算して原価率を決め、成分や処方を当てはめていく。だが、われわれは結果を最優先に、それをかなえる成分を詰め込み、出来上がってから価格設定する」。

 南青山のエステに来院したある50代の女性は、元々体質的に太りにくく、頬がこけて見える悩みがあった。容姿も一因と考え「就職面接で採用が決まらない」と悩んでいたが、エステでの施術とともに「レカルカ」の化粧品を一定期間使用したのち、企業の受付職への就職がかなった。また、太陽光のアレルギーで肌がボロボロになり、「肌が汚くて死にたい」と悩んでいた女性もいたが、「レカルカ」の化粧品を使ったホームケアで笑顔を取り戻した。「僕たちが世に送り出しているのは、単に肌をきれいにするだけでなく、その先にある人生を美しく変える化粧品だ」。

クリニック向けの卸売りと
アジア進出を成長のドライブに

 4月以降は「売上高100億円」に向けた成長戦略を加速する。

 EC販売はこれまで「楽天市場」を主販路としてきたが、今後は自社ECシフトを進める。実店舗は「必要とされている場所で、必要な製品を届けられる環境」を精査し、百貨店をはじめとした都市部の商業施設への出店を視野に入れる。

 美容外科や美容皮膚科などクリニック向けの卸売りの拡販と、専用商材の開発にも力を入れる。現在取り引きのあるクリニックは60ほどだが、4月に卸売事業部を立ち上げ、24年2月期末までに1000アカウントまで増やす計画だ。スキンケア以外のジャンルでは、美容ライターの川上桃子氏と組んだヘアケアライン“ヴィヴォルカ(VIVORKA)”を昨年スタートした。松屋銀座本店で実施したポップアップストアではシャンプーやコンディショナーが即完売するなど、一定の手応えを得ている。

 海外ではアジア進出を進める。中国では越境ECでの販売のほか、すでに現地にショールーミング型の実店舗2店を構える。23年3月期中には南京、台湾、マカオへの出店を計画する。新型コロナウイルスの感染状況が好転次第、シンガポールやフィリピンへも進出の足掛かりをつける。

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「ガブリエラ ハースト」がフランス靴「クレジュリー」とコラボ 伊勢丹新宿などでポップアップ

 「ガブリエラ ハースト(GABRIELA HEARST)」は、フランスのシューズブランド「クレジュリー(CLERGERIE)」とコラボした商品を3月30日に発売する。価格は税込17万500円〜で、販路は「クレジュリー」の各店舗。

 素材のウッドとラフィアは、第2次世界大戦中のレザーの代替品が、のちに「クレジュリー」のシグネチャーとなったもの。特にラフィアはモロッコで職人が手編みし、フランスの工場で仕上げる。さらに担当者は、「ソールは樹皮を原料とし、木を伐採せずコルクを採用する。環境負荷を考えてのこと」と説明する。

 「クレジュリー」は、4月6日から13日まで伊勢丹新宿本店本館2階 婦人靴/プロモーションスペースに、4月20日から26日まで阪急うめだ本店4階コトコトステージ42にポップアップショップをオープンする。「ガブリエラ ハースト」とのコラボシューズはもちろん、“スペインの島々でのリゾート”をテーマにした2022年春夏コレクションをラインアップする。

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「グッチ」が10KTFと協業しメタバースでカスタマイズサービス実施 「ボアード・エイプ」などの所有者を対象に

 「グッチ(GUCCI)」はバーチャルショップ10KTFと協業し、同ブランドのオンラインコンセプトストア「ヴォールト(VAULT)」でNFTプロジェクト「10KTF グッチ グレイル(10KTF Gucci Grail)」を開始した。

 同プロジェクトは、すでにNFTのPFP(SNSなどでプロフィール画像に設定するためのNFTやプロフィール画像そのもののこと)を所有している人に向けたカスタマイズサービスだ。SNSでプロフィール画像として設定することでそのNFTを所持していることを周知させたり、NFTのコミュニティーに入りやすくなったりするため、PFPにできるNFTはNFTの中でも特に人気を集めるカテゴリーだ。「ボアード・エイプ(Bored Ape)」「ワールド・オブ・ウィメン(World of Women)」「クール・キャッツ(Cool Cats)」などを含む11のNFTコレクションが今回「グッチ」がカスタマイズする対象になる。

 プロジェクトは、アレッサンドロ・ミケーレ「グッチ」クリエイティブ・ディレクターのアバターが“ニュートウキョウ”というメタバース上の都市を訪れ、10KFTのストアで人気アイテムを制作するデジタル職人のワグミさん(Wagmi-san、WagmiとはWe're all gonna make itの略で、仮想通貨市場などが強気のときなどに使われるネットスラング)のバーチャルショップに招待されるというストーリーで始まる。ミケーレはそこで「グッチ」のアリア・コレクションとラブパレード・コレクションからインスピレーションを得た2つのルックを制作したという設定だ。

 ミケーレはワグミさんに水晶のアイコンを贈ったが、これはすでにPFPを所有している人々、ディスコード(Discord)で「グッチ」の「ヴォールト」コミュニティーにいる人々、ワグミさんが拠点にする“ニュートウキョウ”に“住んでいる”人々のみがアクセスできた。さらにそれを水晶と引き換えた人のみが、水晶を通してアイテムを見てカスタマイズでき、ワグミさんのアトリエで制作された「グッチ」を着たPFPを受け取った。

 「グッチ」は、PFPを入手するまでに多くの段階を踏まなければいけないことについて「リアルの世界でデザイナーの作品を手に入れるのに数回のフィッティングが必要なように、カスタムされたバーチャルの服を手に入れるのにも段階が必要」とコメントしている。

 同プロジェクトによって作られたPFPの配布日は3月24日だったが、VRプラットフォームのディセントラランド(DECENTRALAND)で24~27日に開催された世界最大のメタバースファッションショー「メタバース・ファッション・ウイーク(METAVERSE FASHION WEEK)」とちょうどタイミングが重なった。同イベントには、「エトロ(ETRO)」「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」「エリー サーブ(ELIE SAAB)」「ペリー エリス(PERRY ELLIS)」「エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)」など、60ブランド以上が参加した。

 「グッチ」は以前からメタバースやNFTが関わる領域に取り組んでいる。2月には「スーパープラスチック(SUPERPLASTIC)」とコラボレーションして“クリプトジャンキー”など「スーパープラスチック」のキャラクターのNFTとフィギュアを販売。「ヴォールト」を盛り上げるためにディスコードのアカウントもスタートした。2021年5月にはクリスティーズ(Christie's)主催のNFTアートオークションでNFT作品を出品した。

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「グッチ」が10KTFと協業しメタバースでカスタマイズサービス実施 「ボアード・エイプ」などの所有者を対象に

 「グッチ(GUCCI)」はバーチャルショップ10KTFと協業し、同ブランドのオンラインコンセプトストア「ヴォールト(VAULT)」でNFTプロジェクト「10KTF グッチ グレイル(10KTF Gucci Grail)」を開始した。

 同プロジェクトは、すでにNFTのPFP(SNSなどでプロフィール画像に設定するためのNFTやプロフィール画像そのもののこと)を所有している人に向けたカスタマイズサービスだ。SNSでプロフィール画像として設定することでそのNFTを所持していることを周知させたり、NFTのコミュニティーに入りやすくなったりするため、PFPにできるNFTはNFTの中でも特に人気を集めるカテゴリーだ。「ボアード・エイプ(Bored Ape)」「ワールド・オブ・ウィメン(World of Women)」「クール・キャッツ(Cool Cats)」などを含む11のNFTコレクションが今回「グッチ」がカスタマイズする対象になる。

 プロジェクトは、アレッサンドロ・ミケーレ「グッチ」クリエイティブ・ディレクターのアバターが“ニュートウキョウ”というメタバース上の都市を訪れ、10KFTのストアで人気アイテムを制作するデジタル職人のワグミさん(Wagmi-san、WagmiとはWe're all gonna make itの略で、仮想通貨市場などが強気のときなどに使われるネットスラング)のバーチャルショップに招待されるというストーリーで始まる。ミケーレはそこで「グッチ」のアリア・コレクションとラブパレード・コレクションからインスピレーションを得た2つのルックを制作したという設定だ。

 ミケーレはワグミさんに水晶のアイコンを贈ったが、これはすでにPFPを所有している人々、ディスコード(Discord)で「グッチ」の「ヴォールト」コミュニティーにいる人々、ワグミさんが拠点にする“ニュートウキョウ”に“住んでいる”人々のみがアクセスできた。さらにそれを水晶と引き換えた人のみが、水晶を通してアイテムを見てカスタマイズでき、ワグミさんのアトリエで制作された「グッチ」を着たPFPを受け取った。

 「グッチ」は、PFPを入手するまでに多くの段階を踏まなければいけないことについて「リアルの世界でデザイナーの作品を手に入れるのに数回のフィッティングが必要なように、カスタムされたバーチャルの服を手に入れるのにも段階が必要」とコメントしている。

 同プロジェクトによって作られたPFPの配布日は3月24日だったが、VRプラットフォームのディセントラランド(DECENTRALAND)で24~27日に開催された世界最大のメタバースファッションショー「メタバース・ファッション・ウイーク(METAVERSE FASHION WEEK)」とちょうどタイミングが重なった。同イベントには、「エトロ(ETRO)」「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」「エリー サーブ(ELIE SAAB)」「ペリー エリス(PERRY ELLIS)」「エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)」など、60ブランド以上が参加した。

 「グッチ」は以前からメタバースやNFTが関わる領域に取り組んでいる。2月には「スーパープラスチック(SUPERPLASTIC)」とコラボレーションして“クリプトジャンキー”など「スーパープラスチック」のキャラクターのNFTとフィギュアを販売。「ヴォールト」を盛り上げるためにディスコードのアカウントもスタートした。2021年5月にはクリスティーズ(Christie's)主催のNFTアートオークションでNFT作品を出品した。

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「ア ベイシング エイプ®」が雑誌「ヴォーグ」とコラボ キャンペーンモデルにKokiを起用

 「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」は、ファッション誌「ヴォーグ(VOGUE)」とのコラボコレクションを4月2日に発売する。Tシャツやパーカ、ハットからなり、大人用(ユニセックス)と同じデザインの子ども用も用意する。また、キャンペーンモデルにはKoki(コウキ)を起用する。

 同コレクションのために、あらためてデザインした迷彩柄“ベイプカモ”には「ヴォーグ」を象徴する赤を加え、ピンク、白、黒で構成した。“ベイビーマイロ®”が「ヴォーグ」を読んでいたり、「ヴォーグ」のロゴの上に寝ていたり、コラボレーションならではのグラフィックも見どころだ。なお同コレクションのパッケージには、環境にやさしい素材とされる和紙を使用する。

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「ア ベイシング エイプ®」が雑誌「ヴォーグ」とコラボ キャンペーンモデルにKokiを起用

 「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」は、ファッション誌「ヴォーグ(VOGUE)」とのコラボコレクションを4月2日に発売する。Tシャツやパーカ、ハットからなり、大人用(ユニセックス)と同じデザインの子ども用も用意する。また、キャンペーンモデルにはKoki(コウキ)を起用する。

 同コレクションのために、あらためてデザインした迷彩柄“ベイプカモ”には「ヴォーグ」を象徴する赤を加え、ピンク、白、黒で構成した。“ベイビーマイロ®”が「ヴォーグ」を読んでいたり、「ヴォーグ」のロゴの上に寝ていたり、コラボレーションならではのグラフィックも見どころだ。なお同コレクションのパッケージには、環境にやさしい素材とされる和紙を使用する。

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鎌倉シャツが環境負荷の軽いオーストラリア綿を採用 ユニチカと共同開発

 「鎌倉シャツ」の愛称で知られるメーカーズシャツ鎌倉(神奈川県鎌倉市、貞末奈名子)は、環境負荷を軽減したオーストラリア綿を100%使用した日本製の「プレミアム・ピュアホワイトシャツ」の販売を28日に開始した。日本国内の店舗とオンラインストア、海外向けのグローバルオンラインストアで販売する。年間約4万8000枚の生産・販売を見込む。

 オーストラリア綿は、世界トップクラスの白さを誇るとされ、生地を染める際に漂白剤などの使用を削減できる。綿花栽培過程のトレーサビリティー(生産履歴の管理)にも優れているのが大きな特長だ。数十年にわたる研究開発と栽培技術の改良により、1ベールのオーストラリア綿を栽培するために必要な水は、20年前と比較して半分に削減した。殺虫剤の利用は同95%、土地の面積は同33%削減されているという。

 オーストラリアの9社の綿花農家と綿繰り工場からなる主要機関「コットンオーストラリア」のアダム・ケイCEOは、「オーストラリア綿は世界の競合と比べても高品質で、かつ環境汚染が少ないことで高く評価されている。綿にとってトレーサビリティーはとても重要。鎌倉シャツのブランドにとっても、原材料のトレーサビリティは重要な要素になる」と話す。

 オーストラリア綿を紡績した細番手糸は、ユニチカトレーデングとユニチカテキスタイルとで約3年をかけて共同開発した。通常、鎌倉シャツが生産するドレスシャツには超長綿が採用されるが、オーストラリア綿は長綿のため、主要素材として採用されることはなかった。そこで、ユニチカがオーストラリア綿の特長を最大限に生かしつつ、高級ドレスシャツに適した紡績技術を開発。鎌倉シャツの基準を満たす80番手相当の繊細で光沢のある細番手糸の開発に成功した。

 「もうひとつの特長がケミカルの削減。オーストラリア綿の持って生まれた白度を生かし、協力工場で糸を染色する際、蛍光染料などの薬剤等を40%削減し、排水時の環境負荷を軽減できた」と、ユニチカトレーディングの細田雅弘社長は説明する。

 鎌倉シャツとユニチカとの取り組みは2015年にスタート。19年に特殊複重層糸「パルパー」を採用したイージーケアシャツは、人気商品に育っている。このパルパーの一部にオーストラリア綿を採用し、品質に定評があったことから、100%使用した糸の開発へとつながった。

 鎌倉シャツの貞末社長は「アメリカ綿やエジプト綿など世界各地の綿を採用してきた。しかし綿は環境負荷や人権問題などさまざまな問題をはらんでいる。その中でとてもクリーンなオーストラリア綿は鎌倉シャツが理想とする原綿で魅力を感じた。限りある天然資源を大切に使ってほしいというメッセージも同時に発信し続けていきたい」と話す。

 同プロジェクトを最初の段階からサポートしてきた在大阪オーストラリア総領事館のトレバー・ホロウェイ総領事も「このコラボレーションは数十年前から続くオーストラリアと日本両国のパートナーシップとビジネス関係の強さを示すすばらしい事例のひとつ。日豪経済連携協定を活用してオーストラリア綿が日本市場にスムーズに入り、プレミアムシャツに生まれ変わって世界中で販売されることは大変すばらしい」と期待を寄せる。

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「冷凍食品こそが飲食店の救世主だ! 冷凍食品は”とれたて、つくりたて”を急速凍結したものです。だから美味しいのです。」

メニューを作る上で、冷凍食品を便利な引出しの1つとして考えてみては。 「冷凍食品はお客様に分かってしまう」、「料理人としてのこだわりがある」など、あなたはまだそんなことを言っているのですか。では、あなたは手作りで仕込んだ料理を冷凍保存していませんか。衛生面、安全面は大丈夫ですか。業務用冷凍食品は商品アイテムもさることながら、冷凍技術も各段に進化しており、お店で凍結するよりも高品質で衛生的です。今一度、冷凍食品に目を向けてみませんか。
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<タイトル> 「冷凍食品こそが飲食店の救世主だ! 冷凍食品は”とれたて、つくりたて”を急速凍結したものです。だから美味しいのです。」

メニューを作る上で、冷凍食品を便利な引出しの1つとして考えてみては。 「冷凍食品はお客様に分かってしまう」、「料理人としてのこだわりがある」など、あなたはまだそんなことを言っているのですか。では、あなたは手作りで仕込んだ料理を冷凍保存していませんか。衛生面、安全面は大丈夫ですか。業務用冷凍食品は商品アイテムもさることながら、冷凍技術も各段に進化しており、お店で凍結するよりも高品質で衛生的です。今一度、冷凍食品に目を向けてみませんか。
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D2C眼鏡企業のワービーパーカーがデモレンズのリサイクルを開始

 D2C眼鏡企業のワービーパーカー(WARBY PARKER)は、化学メーカーのイーストマン・ケミカル(EASTMAN CHEMICAL以下、イーストマン)と協業し、デモレンズ(試着用眼鏡のレンズ)のリサイクルプログラムを開始した。

 ニール・ブルーメンソール(Neil Blumenthal)=ワービーパーカー共同創業者兼共同最高経営責任者(CEO)は、通常のレンズと比較して寿命が短いデモレンズの代替素材を長年検討するなど、この課題に10年におよび取り組んできたという。

  昨年夏から、ニューヨーク州とラスベガスにあるワービーパーカーのラボで回収したデモレンズをイーストマンの施設に送り、リサイクルプログラムの準備を進めてきた。そこでは、イーストマンのリサイクル技術でデモレンズを分子レベルにまで分解。綿や木材パルプを原料とするセルロースを60%ブレンドし、同社のバイオプラスチック、アセテート リニュー(Acetate Renew)として再利用する。アセテート リニューは、セルロースアセテートと同等の機能性を持ち、新たなフレームの生産などに使用する。

 アイウエア業界全体では、年間5000トン のデモレンズが廃棄されている。ブルーメンソール共同CEOは、「専門知識を持つ科学者たちを抱えるイーストマンは、解決策を導くために熱心に取り組んでくれるパートナーだ。私たちは、今回の取り組みが当社だけで留まらないことを願っている」とコメントした。

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D2C眼鏡企業のワービーパーカーがデモレンズのリサイクルを開始

 D2C眼鏡企業のワービーパーカー(WARBY PARKER)は、化学メーカーのイーストマン・ケミカル(EASTMAN CHEMICAL以下、イーストマン)と協業し、デモレンズ(試着用眼鏡のレンズ)のリサイクルプログラムを開始した。

 ニール・ブルーメンソール(Neil Blumenthal)=ワービーパーカー共同創業者兼共同最高経営責任者(CEO)は、通常のレンズと比較して寿命が短いデモレンズの代替素材を長年検討するなど、この課題に10年におよび取り組んできたという。

  昨年夏から、ニューヨーク州とラスベガスにあるワービーパーカーのラボで回収したデモレンズをイーストマンの施設に送り、リサイクルプログラムの準備を進めてきた。そこでは、イーストマンのリサイクル技術でデモレンズを分子レベルにまで分解。綿や木材パルプを原料とするセルロースを60%ブレンドし、同社のバイオプラスチック、アセテート リニュー(Acetate Renew)として再利用する。アセテート リニューは、セルロースアセテートと同等の機能性を持ち、新たなフレームの生産などに使用する。

 アイウエア業界全体では、年間5000トン のデモレンズが廃棄されている。ブルーメンソール共同CEOは、「専門知識を持つ科学者たちを抱えるイーストマンは、解決策を導くために熱心に取り組んでくれるパートナーだ。私たちは、今回の取り組みが当社だけで留まらないことを願っている」とコメントした。

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「勝ち組、負け組はどこだ?【第2弾】」ご飯系チェーン9ブランドの2年間を振り返る

まん延防止が3月21日で全面解除となり、飲食店のみなさまは、満を持して巻き返しを狙っていることでしょう。コロナ禍のえいきょう2年間の動向を、店舗数の変化、既存店売上高前年同月比の推移の2つの視点で分析します。好調だったチェーンは?苦戦したチェーンは?勝ち組、負け組はどこだ?【第2弾】ご飯系チェーン編です。捲土重来を期すうえで、参考にして下さい。
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アマゾンの新アパレル店舗は「試着革命」を起こすか 鈴木敏仁USリポート

 アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。米アマゾンがロサンゼルスに衣料品のリアル店舗「アマゾンスタイル」を今年後半オープンすると発表した。アマゾンは衣料品ストアでどんな革命を起こすのか。公開情報や報道から大胆に予想してみた。

 アマゾン(AMAZON)がリアル店舗戦略を大幅に修正した。「アマゾンブックス」「アマゾン4スター「ポップアップストア」をすべて閉店し、「ホールフーズ」「アマゾンゴー」「アマゾンフレッシュストア」の3フォーマットに集中するという。これに本稿で取り上げる「アマゾンスタイル」が加わる。またアマゾンゴーと一部のアマゾンフレッシュストアに導入されているスキャンなし・レジなし技術のジャスト・ウォーク・アウト(JWO)のライセンス販売も強化する。

 閉店する店舗数は68と発表されている。買収で手に入れたホールフーズが500店舗前後あり、ホールフーズを含めれば68店舗という店舗数は大きなものではないのだが、アマゾン自身がゼロから開発したフォーマットに限るとおよそ100店舗前後なので、その半分以上を閉めるというのは小さな戦略転換ではない。

 アマゾンはこの戦略転換の理由を説明していないのだが、仮説は2つある。

 1つは閉店するするフォーマットにアマゾンらしい斬新さがないこと。ジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)はリアル店舗について“アマゾンでしかできない何かがない限りやる意味がない”とコメントしており、その強い何かがないのである。

 2つめは市場の大きさだ。アマゾンゴーとアマゾンフレッシュストアは食品中心のアソートメントで市場が大きい。一方、アマゾン4スターはサイト上の売れ筋中心、アマゾンブックスは書籍と、カテゴリーが絞られており大きく成長したとしてもアマゾンの規模からすると小さなものに終わることだろう。

 今回俎上に上げるアマゾンスタイルは衣料専門店フォーマットで、食品に並ぶ大きな市場を狙っており2つめをクリアしている。さてそれでは1つめはどうなのか、これを考えるのが本稿の目的である。

現時点で分かっていること

 アマゾンスタイルは今年後半までにオープンすると発表された段階で実物はまだ存在しないので、リリースされている情報を元に考えてみることにする。

 出店するのはロサンゼルス郊外に位置するライフスタイルセンターのアメリカーナ・アット・ブランド(AMERICANA AT BRAND)である。運営母体のカールソ・アフィリエイツは1つめのザ・グローブ(THE GROVE)で大成功して、その2つめとしてアメリカーナ・アット・ブランドを開発した経緯がある。

 ちなみにライフスタイルセンターとは屋根の付いたエンクローズ型モールではないオープンタイプの大型ショッピングセンターで、一時期流行して急速に普及した。

 店舗面積は3万スクエアフィート(2790平方メートル)、「H&M」や「フォーエバー21(FOREVER21)」が繁盛ショッピングセンターで使う大型店と同じサイズで、フォーマットは衣料専門店とくくって良いようだ。

 リリースされている情報を整理すると、特徴は以下の通りである。

・アプリを使って商品につけられたQRコードをスキャンし、商品説明やレビューを確認、試着する場合はサイズやカラーを選ぶと試着室に店員が商品を用意する。試着が不要の場合はそのままピックアップカウンターに送ることもできる。

・ユーザーの買物履歴といった過去のヒストリーを利用し機械学習を使ってリアルタイムにリコメンデーション商品を表示する。双方向なのでユーザーは自分の好みなどを登録することでリコメンデーションの精度を上げることができる。

・店員が試着室に商品を運び、用意ができると通知がユーザーに届き、指定された番号の試着室に入る。端末が壁に設置されていて商品をブラウズでき、追加のオプションなどが表示される。試着した商品にレートを付けたり、合わない場合に違うサイズをリクエストしたりといったこともできる。

・ユーザーが商品を選択し、店員が商品を試着室に運ぶといった一連の流れはフルフィルメントセンターで使っているテクノロジーを利用している。

・品ぞろえはネット通販で持っている膨大なデータを基にして商品部(アマゾンはキュレーターと呼んでいる)が選択する。

・店頭でスキャンしたアイテムは保存され、後日のネットや店頭での買い物で利用することができる。

・ネットで買った商品を店舗ピックアップとして試着することができ、気に入らなければそのまま返品することもできる。

試着はイノベーションがなかった分野

 陳列されている商品は買えないので店頭はいわばショールームで、QRコードのスキャンが買い物の出発点となるのだが、これはデータを中心に据えるアマゾンにとっては当然の手法と言えるだろう。ブラウジングや購買履歴といったネット上のデータと、店頭のブラウジングや購買履歴を重ね合わせることで、各ユーザーの嗜好を理解する精度を高めることが目的となる。

 さて私の目を最も引いたのは試着である。試着品をアプリで選び店員が試着室に商品を用意するシステムそのものは目新しいものではなくて、百貨店や衣料専門店チェーンがすでに実験をしているのだが、これを中心に据えてしまったのはアマゾンらしい。

 またネットで買った商品を店頭で試着できるシステムも極めて斬新である。ECで頭痛の種となっているのが、複数のサイズを注文し届いた服を試着して不要なサイズを返品するという買い方の普及で、これを解消する1つのソリューションとなるだろう。

 そして公開された写真を見る限りにおいて、試着室の数が多く、店舗面積に試着室スペースが占める比率が高そうなのである。

 衣料ショッピングに試着は不可欠なのだが、お客にも店員にもかかる負荷は最も大きく、しかしモダンリテーリングが登場し普及以来この負荷は減ることなく変わらず今に至っている。イノベーションというものがまったくもたらされてこなかった分野なのだ。

 つまり試着プロセスに変革をもたらす可能性があるのではないかというのが私の見立てなのである。少し大げさに言うと、試着を中心に据えたフォーマット、といったところだ。そうであるならば、アマゾンしかできないユニークさがよく表現されたフォーマットと言えるかもしれない。

 もちろんリアルを見ないと断言はできない。オープンしたらまたレポートしたいと思っている。

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