韓国の人気バッグ「オソイ」は「あえてコンセプトを作らない」 狙いを創業者に聞く

PROFILE: ヒージン・カン/「オソイ」創業者兼CEO兼クリエイティブ・ディレクター

ヒージン・カン/「オソイ」創業者兼CEO兼クリエイティブ・ディレクター
PROFILE: 1982年生まれ、韓国・ソウル出身。2016年、バッグ&シューズブランド「オソイ」を創業する。現在は、CEOを務めつつ、デザインとクリエイティブを監修している PHOTO:DAISUKE TAKEDA
韓国発のバッグ&シューズブランド「オソイ(OSOI)」が、昨年同ブランドの国内独占販売権を取得したユナイテッドアローズとともに、日本での事業を拡大している。ブランド名は、日本語の「遅い」に由来。「自分たちのペースでモノ作りをしたい」というヒージン・カン(Hee Jin Kang)創業者兼CEO兼クリエイティブ・ディレクターの思いが込もるが、それとは裏腹に、ブランドの人気は急速な高まりを見せている。このほど来日したヒージン=クリエイティブ・ディレクターに、「オソイ」のブランド作りについて聞いた。

WWD:改めて、「オソイ」について教えてほしい。

ヒージン・カン「オソイ」創業者兼CEO兼クリエイティブ・ディレクター(以下、カン):「オソイ」は2016年、ウィメンズバッグ&シューズブランドとしてスタートした。当時は、30〜40代の女性がメインターゲットだったが、現在は20代まで裾野が広がっている。海外展開も進めている。日本ではユナイテッドアローズ、その他の国はタイのセントラル・グループが流通のパートナーだ。聖水(ソンス)の本店を拠点に、アジアから欧米まで全世界30ヵ所以上に卸している。

WWD:ブランドコンセプトは?

カン:あえて作らない。クリエイションの限界を定めたくないから。むしろさまざまなコンセプトを取り入れながら、ブランドを育てていきたい。その集積こそが、私たちのブランドコンセプトだと言い換えられる。

WWD:それだと、ブランドイメージを構築しにくくないか?

カン:私たちには、特徴的なシルエットがある。「オソイ」にとって、コンセプト以上にブランドを物語る存在だ。

WWD:「オソイ」のシルエットとは?

カン:曲線で描かれた、ボリューミーで遊び心のあるシルエット。ハイブランドのバッグで目が肥えてきた人の目にも留まることだろう。

WWD:代表的なバッグは?

カン:あえて選ぶなら、16年に発売した“ブロート”シリーズ。着想源は、古典映画の主人公が使っていたドクターズバッグだ。ローンチ時からあるバッグだが、今も売り上げのトップ5に入るほど継続的な人気を誇る。ちなみに、“ブロート”はドイツ語でパンを意味する。ずっと見ていると、ふっくらとしたシルエットが焼きたてのパンに見えてくるだろう。

WWD:カラーリングへのこだわりは?

カン:私たちが作っているのは、服ではなくバッグ。クリームやブラウンなど、服に合わせやすいカラーを意識している。

WWD:洗練されたビジュアルも印象的だ。

カン:バッグは、スタイルを作るものではなく、スタイルに溶け込むもの。だからこそ、ビジュアルで「どのようにスタイリングすべきか?」まで丁寧に伝える必要がある。20代までファンが広がっているのも、ビジュアル作りにこだわっているから。感度の高い見せ方が、新客流入のフックになっている。

ユナイテッドアローズと目指すもの

WWD:ユナイテッドアローズと組んだのはなぜか?

カン:私たちにとって、日本は最も重要なマーケット。23年の時点で、日本の売り上げは全体の20%を超え、旗艦店のソンス店も日本人の顧客が一番多い。それゆえ、日本でのパートナー選びは慎重にすべきと考えていた。ユナイテッドアローズは、卸先の中でも特段売れ行きが良かった。中には、立ち上がりから1カ月で売り切れるコレクションもあったほどだ。反応の良さは相性の良さ。私たちが日本で事業を広げていくにあたり、ユナイテッドアローズほど頼りになる企業はない。そう思い、力を貸してもらうことにした。

WWD:日本での戦略は?

カン:日本でしっかりと根を張り、ブランドを育てていきたい。2月中旬には、公式ブランドサイトを「ユナイテッドアローズ オンライン」内に開設し、「ユナイテッドアローズ」の一部店舗に常設コーナーを構えた。今年中には、東京に単独店もオープンする予定だ。内装にこだわり、「オソイ」の世界観をより立体的に伝えられる場所に仕上げたい。

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百貨店「免税ブレーキ」続く 伊勢丹新宿本店、阪急本店、高島屋大阪店など有力店も軒並み減収

百貨店主要4社の2025年4月度売上高速報が出そろい、おしなべて1ケタの減収だった。急激に円安が進行した前年同時期の反動に加え、近ごろのドル安・円高傾向の影響もあり、免税売上高が鈍化。インバウンドが買い支えてきたラグジュアリーブランドや宝飾などの高額品の売り上げが伸びず、業績全体を押し下げた。

各社の業績は、三越伊勢丹が前年同月比微増、高島屋が同5.0%減、大丸松坂屋百貨店が同微減、阪急阪神百貨店が同6.4%減だった。

旺盛なインバウンド消費を背景に業績を伸ばしてきた都心の大型店も、軒並み業績を落とした。三越伊勢丹の伊勢丹新宿本店は前年同月比1.2%減。日本人売上高は同5%増も、免税売上高の大幅な落ち込み(同22.2%減)をカバーできなかった。

阪急阪神百貨店は免税売上高全体が前年同月から約3割減となった。阪急本店の売上高は同7.7%減。婦人ファッションは前月に引き続き前年を下回ったものの、「不安定な気候の中でニット、羽織りは堅調で、雑貨では帽子が好調だった」(同社広報)。

高島屋も免税売上高が同32.5%減と落ち込んだ。店舗別では大阪店が同13.9%減だった。

インバウンドに強い松屋銀座本店も、やはり同18.4%減と苦戦。免税売上高は同34.3%減だった。

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百貨店「免税ブレーキ」続く 伊勢丹新宿本店、阪急本店、高島屋大阪店など有力店も軒並み減収

百貨店主要4社の2025年4月度売上高速報が出そろい、おしなべて1ケタの減収だった。急激に円安が進行した前年同時期の反動に加え、近ごろのドル安・円高傾向の影響もあり、免税売上高が鈍化。インバウンドが買い支えてきたラグジュアリーブランドや宝飾などの高額品の売り上げが伸びず、業績全体を押し下げた。

各社の業績は、三越伊勢丹が前年同月比微増、高島屋が同5.0%減、大丸松坂屋百貨店が同微減、阪急阪神百貨店が同6.4%減だった。

旺盛なインバウンド消費を背景に業績を伸ばしてきた都心の大型店も、軒並み業績を落とした。三越伊勢丹の伊勢丹新宿本店は前年同月比1.2%減。日本人売上高は同5%増も、免税売上高の大幅な落ち込み(同22.2%減)をカバーできなかった。

阪急阪神百貨店は免税売上高全体が前年同月から約3割減となった。阪急本店の売上高は同7.7%減。婦人ファッションは前月に引き続き前年を下回ったものの、「不安定な気候の中でニット、羽織りは堅調で、雑貨では帽子が好調だった」(同社広報)。

高島屋も免税売上高が同32.5%減と落ち込んだ。店舗別では大阪店が同13.9%減だった。

インバウンドに強い松屋銀座本店も、やはり同18.4%減と苦戦。免税売上高は同34.3%減だった。

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仏発スキンケア「ユリアージュ」から肌の“トリプルバリア”をサポートするクリーム

温泉水に着目した仏発のスキンケアブランド「ユリアージュ(URIAGE)」は5月1日、敏感肌シリーズ“シカデイリー”から、肌の“トリプルバリア”をサポートするクリーム“シカデイリー クリーム”(47g、4950円)を発売した。

同製品は、肌荒れを防ぎ、乾燥による小じわを目立たなくするクリームで、敏感肌やゆらぎ、初期のエイジングケアにアプローチする。保湿成分のユリアージュ温泉水にイヌリンを組み合わせた複合美容成分を配合。角層水分の蒸散を防ぐ“潤いバリア”、肌本来の“守る力”を助ける“ナチュラルバリア”、肌を整える“美肌菌バリア”の3つのバリア機能をサポートし、さまざまな環境や刺激から肌を守る。ほか、シカ成分をはじめ、整肌・保湿成分のセラミド類似物質、ビタミンB5、ヒアルロン酸を配合し、潤いに満ちた健やかなハリ肌に導く。

「ユリアージュ」は1992年に誕生。ブランド名は“温泉療法”発祥の地、ユリアージュ・レ・バンという町の名前に由来する。温泉水の優れた特性に着目し、皮膚科学研究に基づくダーマコスメを展開。ユリアージュ温泉水は仏国内で最も多いミネラル量を誇るほか、マグネシウムや亜鉛、鉄分、銅を含む。高い保湿力と肌なじみの良さで敏感肌のバリア機能をサポートし、健やかな肌に導く。

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【スナップ】BLACKPINKジス、TXT、ハン・ソヒらが来場 「ディオール」がソウルで展覧会を開催中

「ディオール(DIOR)」は7月13日まで、“クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ”展をソウルの東大門デザインプラザで開催している。4月19日にはオープニングイベントが開催され、同ブランドアンバサダーを務めるBLACKPINKジス(Jisoo)をはじめとした多数のセレブリティーが参加した。

会場には、ジスのほか、ボーイズグループのトゥモロー バイ トゥギャザー(TOMORROW X TOGETHER以下、TXT)やセブンティーン(SEVENTEEN)のメンバー、ミンギュ(Mingyu)、俳優のハン・ソヒ(Han So-Hee)、キム・ミンジュ(Kim Min-Ju)ナム・ジュヒョク(Nam Joo Hyuk)、フィギュアスケーターのキム・ユナ(Kim Yuna)、ガールズグループミャオ(Meovv)のメンバー、ナリン(Narin)らが来場した。

韓国を代表するアーティストの作品も展示

同展覧会は、「ディオール」生誕70周年を祝してパリ装飾芸術美術館で始まり、その後ロンドン、上海、成都、ニューヨーク、ドーハ、東京、リヤドなどで開催。同ブランドのオケージョンドレスの歴史、クラフツマンシップを振り返り、また、創設者クリスチャン・ディオール(Christian Dior)の庭園への愛も取り上げる。

展示品は、1万5000着のドレスと1万5000個のアクセサリーを誇るアーカイブコレクションの中からそれぞれの都市に合わせて新しく選定される。ソウルの展示では、オークションで発見された未公開のものから、ジスやナタリー・ポートマン(Natalie Portman)がレッドカーペットで着用したものまで約250着のドレスが登場する。

 

ジスは、ジャガードとサテン地のブラックドレスに、ジュエリーをあしらった“レディディオール”バッグを持って登場し、自身が着用したドレスの展示の横でポーズをとっていた。

ソウルの開催では、新しいドレスに加え、「ディオール レディ アート プロジェクト」に新しく参加する、韓国出身アーティストの作品も発表する。“もの派ムーブメント”のパイオニアであるリ・ウファン(Lee Ufan)は、彼を象徴するスタイルであるジェスチャードローイングをブラック、ミント、ホワイトの全3色のウール製バッグに施した。

 

展覧会のハイライトは、朝鮮の伝統的な白磁器“月壺”をコンセプトにした空間で、クリスチャン・ディオールの庭園への愛がキム・ヒョンジュ(Hyunju Kim)による繊細なペーパーアートで再現される。

来場者スナップ

イベント概要

◾️“クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ”展

日程:〜7月13日
場所:東大門デザインプラザ
住所:ソウル特別市 中区 乙支路7街 2-1

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「セザンヌ」が濡れ艶コーティングマスカラ&アイライナーの新色ブラックを発売

「セザンヌ(CEZANNE)」は7月上旬、“グロウコートマスカラ”(660円)と“ブレぴたライナー”(891円)の新色ブラックを発売する。

“グロウコートマスカラ”は、まつ毛を根元から立ち上げ、バラバラなまつ毛を整えて、存在感のある仕上がりをかなえる。また、両面使えるジグザグコームを採用しているためコーティングがしやすく、濡れるような艶感をまつ毛にもたらす。

“ブレぴたライナー”は、5mmのショート筆で安定感ある描き心地を実現し、目元にフィットして一定の細さでラインが描けるアイライナー。新色は印象的なブラックで、目元をくっきりと強調する。ウオータープルーフかつお湯でオフできる。

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トラベルライター間庭がハコ推し! 今こそ行くべき“サティパホテル”「ジャヌ東京」

旅の質が重視される今、気分や価値観にフィットし、心から満足できるサティスファクション パフォーマンス=サティパのいいホテルが求められている。麻布台ヒルズに開業した「アマン」の世界姉妹ブランドホテル「ジャヌ東京」もそのひとつ。この春、現代アーティスト松山智一の世界観を感じるコラボレーションも企画され、これまでにないラグジュアリーライフスタイルを体感できる場となった。

世界初の「アマン」の姉妹ブランドとして
魂を刺激する旅をプロデュース

麻布台ヒルズが開業して1年以上が経った。日比谷線の各駅に六本木、麻布台(神谷町)、虎ノ門と3つのヒルズがそろったわけだが、洗練と華やかさだけでない、空間デザインで表現されるように少しオーガニックな要素がある麻布台ヒルズが一番好きだ。春になると広場や屋上の芝生が芽吹く。敷地内には農園もある。なんというか、きらびやかな非日常ではなく、富裕層の上質な日常、という余裕があるのだ。

麻布台ヒルズのなかにあるホテル「ジャヌ東京(JANU TOKYO)」はあのアマングループのブランドホテル。しかも世界に先駆けて東京からこのブランディングはスタートするという。すでにドバイやポルトガル、モンテネグロ、サウジアラビア、韓国など、世界各地でプロジェクトが進んでいるのだとか。

「アマン」が極上の隠れ家のようなラグジュアリーホテル&リゾートであるのに対し、ジャヌは「つながり」「インスピレーション」「探究心」をコンセプトに、人と人のつながりや、躍動的なソーシャルシーンを大切にしている。一度だけ、セレブな友人が滞在したとき、「アマン東京」のスイートを見せてもらったことがあったが、都心にあるのにまさに静謐。サンスクリット語で「平和」を表すのにふさわしい空間だった。対する「ジャヌ」は同じくサンスクリットで「魂」を意味し、アートやファッションなど感性を刺激するような交流点となっている。さまざまなカルチャーが交錯する麻布台ヒルズは絶好のロケーションなのだ。

近くて遠く、ハードルが高い…?
実はアクセサブルなダイニングも

まずはエントランスから。麻布台ヒルズの動線上にあるのだが、サインも極めて控えめ。知る人のみが通れる門という感じ。さりげないけれどハードルが高い…!右手にはアート作品やジャヌオリジナルグッズなどのアマンブランドのラインアップがそろう「アマン エッセンシャルズ ブティック」、正面に進むとインフォメーションデスクが。同階にあるイタリアンレストラン「ジャヌ メルカート」の入口横にも今回のコラボレーションの一環である作品展示があり、空間をカラフルに彩っている。心地よいテラス席では愛犬を連れての食事も可能。目の前の広場に現代美術家・松山智一氏のダイナミックなモダンアートが展示され、作品と一体化するような感覚に。朝から営業しているオールデイダイニングなので、思ったよりも気軽に立ち寄れそうだ。そう。意外にも「ジャヌ東京」にはアクセサブルなダイニングも多い。今回、「松山智一展 FIRST LAST」展覧会の半券を提示すると、ジャヌ東京内の6つのレストランでランチ、ディナー時のウェルカムドリンクを1杯プレゼントされる。スパークリングワイン片手にアート談義なんて粋だ。

5階のジャヌ ラウンジ & ガーデンテラスでは、今回展示された作品にインスパイアされたカラフルなアフタヌーンティーも1万100円(税、サービス料込)で提供。アートを映したホワイトチョコレートを添えた「ニューヨークチーズケーキ」「いちご杏仁豆腐」や「デコポンタルト」など、色鮮やかで繊細。セイボリーには松山氏の出身地である岐阜県産の「飛騨牛ローストビーフオープンサンド」に合わせ「サーモンムースとベジタブルのミルフィーユ」などが並び、これまたカラフル。食べるのが惜しくなる美しさだ。ここのテラスから眺める東京タワーも絶景だ。

ウェルネスの充実ぶりは7つ星級
魂がよろこぶホリスティックな体験も

「ジャヌ東京」のホリスティックなウェルネスセンターは、心と体が調和するサンクチュアリのような空間だ。約4000㎡の広さを誇るこの施設には、都内ホテル最大級のジム、素晴らしい景色を望む25mプール、スパハウスがあり、この空間にいるだけで心身が浄化されそうだ。ラウンジプール(ジェットバス)もある広々としたプールサイドでずっと過ごしたくなる。そしてスタジオではヨガやストレッチ、キックボクシングなど、1日平均10クラスのグループセッションにも参加できるのだ。パーソナルトレーニングを受けられるスタジオやボクシングジム、シミュレーションゴルフなどの設備もあり、ここがホテル内であることを忘れてしまう。メディテーションや呼吸法など、マインドフルネスのセッションがあるのもジャヌらしい。

スパハウスも秀逸だ。ロシア発祥のウッドサウナ「バーニャ」、トルコ発祥のスチームサウナ「ハマム」などがあるプライベートなスパハウスで、バーニャ スパハウス エクスペリエンス 2名2時間13万8000円、ハマム スパハウス エクスペリエンス 2名2時間11万5000円(それぞれ税、サービス料込み)から貸切れる。アウトドアのジャグジーやテラス(テラスは『ハマム』のみ)で整い、魂を開放させよう。シングルトリートメントでは、ヒマラヤン ポルティス トリートメントやスパハウスエクスペリエンスのトリートメントのメニューとは別になるが、アメジスト スクラブ & ラップなどのトリートメントも受けられる。

東京の中心でアーティスティックな休日を
一度は体験したい夢のバカンスがここに!

さていよいよゲストルームへ。122室は55㎡から284㎡までと広さはさまざまだが、とにかくその開放感に驚く。プレミアムルームは街に開いた大開口、バスタブと寝室、リビング空間の間にはシームレスで部屋全体が一続き。浴室は仕切ることはできるが、入浴時以外は開放するとテラスまで含めた大空間となる。ジャヌ全体のデザインに合わせて、客室も木材や石、布など自然由来の素材に囲まれているような安心感がある。サンドベージュやオフホワイトなど、目に優しい色でコーディネートされ、シンクやバスタブもその中で違和感のない色調。長期滞在を好むセレブが多いのもうなづける。まさに上質な日常…!

ジャヌ東京は、一番コンパクトな部屋で16万円台から、シンボリックな東京タワーの眺望が迫力のコーナースイートなどは1泊30万円以上だ。ほぼ全客室にゆったりとしたプライベートバルコニーがあり、暮らすようにくつろげる。私には手の届かないハイエンドなホテル…と思っていたのだが、その内容、唯一無二な滞在が可能であることを考えると、リーズナブルな気さえしてきた。都内であるメリットを生かし、エアチケットなどさまざまな移動費、時間を考えるとかえってコスパもタイパもいいのかも。宿泊費には朝食やウェルネス施設の使用料なども含まれている。海外旅行に行くつもりで、そのコストを宿泊費とすれば、今までにない夢のバカンスがかなう…!次の休みは麻布台でバカンスにしようか。本気で今、企んでいる。まずはジャヌ バーで東京の16の街をモチーフにしたカクテルを味わうなど、1ランク上の週末を過ごしてみようか。

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トラベルライター間庭がハコ推し! 今こそ行くべき“サティパホテル”「ジャヌ東京」

旅の質が重視される今、気分や価値観にフィットし、心から満足できるサティスファクション パフォーマンス=サティパのいいホテルが求められている。麻布台ヒルズに開業した「アマン」の世界姉妹ブランドホテル「ジャヌ東京」もそのひとつ。この春、現代アーティスト松山智一の世界観を感じるコラボレーションも企画され、これまでにないラグジュアリーライフスタイルを体感できる場となった。

世界初の「アマン」の姉妹ブランドとして
魂を刺激する旅をプロデュース

麻布台ヒルズが開業して1年以上が経った。日比谷線の各駅に六本木、麻布台(神谷町)、虎ノ門と3つのヒルズがそろったわけだが、洗練と華やかさだけでない、空間デザインで表現されるように少しオーガニックな要素がある麻布台ヒルズが一番好きだ。春になると広場や屋上の芝生が芽吹く。敷地内には農園もある。なんというか、きらびやかな非日常ではなく、富裕層の上質な日常、という余裕があるのだ。

麻布台ヒルズのなかにあるホテル「ジャヌ東京(JANU TOKYO)」はあのアマングループのブランドホテル。しかも世界に先駆けて東京からこのブランディングはスタートするという。すでにドバイやポルトガル、モンテネグロ、サウジアラビア、韓国など、世界各地でプロジェクトが進んでいるのだとか。

「アマン」が極上の隠れ家のようなラグジュアリーホテル&リゾートであるのに対し、ジャヌは「つながり」「インスピレーション」「探究心」をコンセプトに、人と人のつながりや、躍動的なソーシャルシーンを大切にしている。一度だけ、セレブな友人が滞在したとき、「アマン東京」のスイートを見せてもらったことがあったが、都心にあるのにまさに静謐。サンスクリット語で「平和」を表すのにふさわしい空間だった。対する「ジャヌ」は同じくサンスクリットで「魂」を意味し、アートやファッションなど感性を刺激するような交流点となっている。さまざまなカルチャーが交錯する麻布台ヒルズは絶好のロケーションなのだ。

近くて遠く、ハードルが高い…?
実はアクセサブルなダイニングも

まずはエントランスから。麻布台ヒルズの動線上にあるのだが、サインも極めて控えめ。知る人のみが通れる門という感じ。さりげないけれどハードルが高い…!右手にはアート作品やジャヌオリジナルグッズなどのアマンブランドのラインアップがそろう「アマン エッセンシャルズ ブティック」、正面に進むとインフォメーションデスクが。同階にあるイタリアンレストラン「ジャヌ メルカート」の入口横にも今回のコラボレーションの一環である作品展示があり、空間をカラフルに彩っている。心地よいテラス席では愛犬を連れての食事も可能。目の前の広場に現代美術家・松山智一氏のダイナミックなモダンアートが展示され、作品と一体化するような感覚に。朝から営業しているオールデイダイニングなので、思ったよりも気軽に立ち寄れそうだ。そう。意外にも「ジャヌ東京」にはアクセサブルなダイニングも多い。今回、「松山智一展 FIRST LAST」展覧会の半券を提示すると、ジャヌ東京内の6つのレストランでランチ、ディナー時のウェルカムドリンクを1杯プレゼントされる。スパークリングワイン片手にアート談義なんて粋だ。

5階のジャヌ ラウンジ & ガーデンテラスでは、今回展示された作品にインスパイアされたカラフルなアフタヌーンティーも1万100円(税、サービス料込)で提供。アートを映したホワイトチョコレートを添えた「ニューヨークチーズケーキ」「いちご杏仁豆腐」や「デコポンタルト」など、色鮮やかで繊細。セイボリーには松山氏の出身地である岐阜県産の「飛騨牛ローストビーフオープンサンド」に合わせ「サーモンムースとベジタブルのミルフィーユ」などが並び、これまたカラフル。食べるのが惜しくなる美しさだ。ここのテラスから眺める東京タワーも絶景だ。

ウェルネスの充実ぶりは7つ星級
魂がよろこぶホリスティックな体験も

「ジャヌ東京」のホリスティックなウェルネスセンターは、心と体が調和するサンクチュアリのような空間だ。約4000㎡の広さを誇るこの施設には、都内ホテル最大級のジム、素晴らしい景色を望む25mプール、スパハウスがあり、この空間にいるだけで心身が浄化されそうだ。ラウンジプール(ジェットバス)もある広々としたプールサイドでずっと過ごしたくなる。そしてスタジオではヨガやストレッチ、キックボクシングなど、1日平均10クラスのグループセッションにも参加できるのだ。パーソナルトレーニングを受けられるスタジオやボクシングジム、シミュレーションゴルフなどの設備もあり、ここがホテル内であることを忘れてしまう。メディテーションや呼吸法など、マインドフルネスのセッションがあるのもジャヌらしい。

スパハウスも秀逸だ。ロシア発祥のウッドサウナ「バーニャ」、トルコ発祥のスチームサウナ「ハマム」などがあるプライベートなスパハウスで、バーニャ スパハウス エクスペリエンス 2名2時間13万8000円、ハマム スパハウス エクスペリエンス 2名2時間11万5000円(それぞれ税、サービス料込み)から貸切れる。アウトドアのジャグジーやテラス(テラスは『ハマム』のみ)で整い、魂を開放させよう。シングルトリートメントでは、ヒマラヤン ポルティス トリートメントやスパハウスエクスペリエンスのトリートメントのメニューとは別になるが、アメジスト スクラブ & ラップなどのトリートメントも受けられる。

東京の中心でアーティスティックな休日を
一度は体験したい夢のバカンスがここに!

さていよいよゲストルームへ。122室は55㎡から284㎡までと広さはさまざまだが、とにかくその開放感に驚く。プレミアムルームは街に開いた大開口、バスタブと寝室、リビング空間の間にはシームレスで部屋全体が一続き。浴室は仕切ることはできるが、入浴時以外は開放するとテラスまで含めた大空間となる。ジャヌ全体のデザインに合わせて、客室も木材や石、布など自然由来の素材に囲まれているような安心感がある。サンドベージュやオフホワイトなど、目に優しい色でコーディネートされ、シンクやバスタブもその中で違和感のない色調。長期滞在を好むセレブが多いのもうなづける。まさに上質な日常…!

ジャヌ東京は、一番コンパクトな部屋で16万円台から、シンボリックな東京タワーの眺望が迫力のコーナースイートなどは1泊30万円以上だ。ほぼ全客室にゆったりとしたプライベートバルコニーがあり、暮らすようにくつろげる。私には手の届かないハイエンドなホテル…と思っていたのだが、その内容、唯一無二な滞在が可能であることを考えると、リーズナブルな気さえしてきた。都内であるメリットを生かし、エアチケットなどさまざまな移動費、時間を考えるとかえってコスパもタイパもいいのかも。宿泊費には朝食やウェルネス施設の使用料なども含まれている。海外旅行に行くつもりで、そのコストを宿泊費とすれば、今までにない夢のバカンスがかなう…!次の休みは麻布台でバカンスにしようか。本気で今、企んでいる。まずはジャヌ バーで東京の16の街をモチーフにしたカクテルを味わうなど、1ランク上の週末を過ごしてみようか。

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注目の韓国ブランド「ポスト アーカイブ ファクション」が”思い出の品”から着想を得たアイテムを発売

2018年にスタートした韓国発のファッションブランド「ポスト アーカイブ ファクション(POST ARCHIVE FACTION)」は5⽉2⽇、"スーベニア(思い出の品)"から着想を得たカプセルコレクション(全12型)を、オフィシャルオンラインストアで販売する。

本コレクションでは、Tシャツ11型、キャップ1型の全12アイテムを展開。"スーベニア(思い出の品)"をコンセプトに、⼼に残る瞬間を静かに呼び起こす存在として、各アイテムがデザインされている。ブランドのシグネチャーロゴのほか、バタフライ、猫、松の⽊、韓国陶磁器、さらに韓国を代表する詩⼈ユン・ドンジュによる詩「道」の⼀節など、多彩な象徴的グラフィックが表現されたラインアップとなっている。

「ポスト アーカイブ ファクション」とは?

「ポスト アーカイブ ファクション」は、18年にドンジュン・リムとスキョ・ジョンによってソウルで設⽴されたファッションブランド。既存のデザインの枠組みを超えた新たな創造性を追求するため、⾐服やオブジェクトを解体し、再構築することで新たな構造的フォーミュラを⽣み出している。このアプローチを通じて、アバンギャルドなスポーツウェアと未来的なアウターウェアを融合させた独⾃のスタイルを確⽴してきた。21年にはLVMH プライズのファイナリストにノミネートされ、21年から3年連続でHypebeast 100に選出されるなど、ファッション業界で注⽬を集めている。近年では、「オン(ON)」とのコラボレーションなどで話題を集めた。

カプセルコレクション
アイテム一覧

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注目の韓国ブランド「ポスト アーカイブ ファクション」が”思い出の品”から着想を得たアイテムを発売

2018年にスタートした韓国発のファッションブランド「ポスト アーカイブ ファクション(POST ARCHIVE FACTION)」は5⽉2⽇、"スーベニア(思い出の品)"から着想を得たカプセルコレクション(全12型)を、オフィシャルオンラインストアで販売する。

本コレクションでは、Tシャツ11型、キャップ1型の全12アイテムを展開。"スーベニア(思い出の品)"をコンセプトに、⼼に残る瞬間を静かに呼び起こす存在として、各アイテムがデザインされている。ブランドのシグネチャーロゴのほか、バタフライ、猫、松の⽊、韓国陶磁器、さらに韓国を代表する詩⼈ユン・ドンジュによる詩「道」の⼀節など、多彩な象徴的グラフィックが表現されたラインアップとなっている。

「ポスト アーカイブ ファクション」とは?

「ポスト アーカイブ ファクション」は、18年にドンジュン・リムとスキョ・ジョンによってソウルで設⽴されたファッションブランド。既存のデザインの枠組みを超えた新たな創造性を追求するため、⾐服やオブジェクトを解体し、再構築することで新たな構造的フォーミュラを⽣み出している。このアプローチを通じて、アバンギャルドなスポーツウェアと未来的なアウターウェアを融合させた独⾃のスタイルを確⽴してきた。21年にはLVMH プライズのファイナリストにノミネートされ、21年から3年連続でHypebeast 100に選出されるなど、ファッション業界で注⽬を集めている。近年では、「オン(ON)」とのコラボレーションなどで話題を集めた。

カプセルコレクション
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「インバウンド富裕層のスペシャリスト」を名乗るWIZって一体、何者!?

 

海外からのインバウンド富裕層の存在感が増す昨今は、彼らならではのニーズを掴み、商品をアレンジしたり新しいサービスを開発したりが必要だ。そんな中、WIZと名乗る金髪の男性は、自らを「インバウンド富裕層のスペシャリスト」と名乗り、こと中華圏の富裕層とのコミュニティーを拡大しながら、そこで得た知識や人脈を活かし、インバウンド富裕層向けのプロモーションやイベント企画、ブランディングに取り組んでいるという。この男は何者で、日本のファッション業界や富裕層ビジネスに何をもたらしてくれるのか?彼のレジデンスで話を聞いた。

WWDJAPAN:そもそも、あなたは一体何者?

WIZ:台湾で芸能活動をした後、ダンスのインストラクターや振付師、そして男性グループのプロデュースなどを手掛けた。その頃から日本語を学んで2015年、25歳の時に来日。今はアジアの芸能人が日本で、逆に日本の芸能人がアジアで活躍するサポートを行いながら、顧問としてインバウンド富裕層向けのプロモーションや、彼らに向けたブランディング活動などに参画しています。

WWDJAPAN:「インバウンド富裕層のスペシャリスト」としての活動は、どのように始まった?

WIZ:来日後はまず、ナイトクラブで働き始めました。そこで来日したVIPの対応や彼らに向けたプロモーションの必要性を感じたんです。当時は、中国人の“爆買い”が騒がれていた頃。中華圏の人たちは買い物だけではなくナイトライフも楽しみたいと思っていたけれど、「中国語が通じない」や「騙されないか不安」などの問題があり、安心して遊べてはいなかった。彼らに向けたプロモーションやサービス開発は大成功して、クチコミで広がるようになりました。そこで「同じことが、ファッションの世界でも通用するのではないか?」と思ったんです。まずは日本のセレクトショップと一緒に、中華圏からのインバウンド富裕層の来店促進施策をスタート。今は都内のラグジュアリー・レジデンスのプライベートセールスにも携わっています。

WWDJAPAN:今は、どのくらいのインバウンド富裕層と繋がっている?

WIZ:例えば中国ではビザの発給が厳しくなっているなどの理由で、各国から来日する人の流れにはトレンドがあります。だから具体的な数字を言うことは難しいけれど、「数千」と言うところでしょうか?いずれにしても、日本はやっぱり人気の国。これまでの円安はもちろんですが、日本には四季があり、夏の花火や冬のイルミネーションなど、それぞれの季節にイベントが存在しています。食事は、間違いなくアジアで一番。ホテルも都内からリゾートまで、5つ星が多いですよね?安全だから、買い物も楽しい。もちろん政治や訪日施策、各国の状況により流動的ですが、私がアプローチする人や繋がっているコミュニティーはますます増えています。

WWDJAPAN:インバウンド富裕層と繋がる秘訣は?

WIZ:インバウンドへのプロモーションなら、デジタル・マーケティングだと思います。でもインバウンド富裕層へのプロモーションなら、古臭いかもしれないけれど汗をかくことが大事。直接話を聞いて、センスとアイデア、コミュニティの力で楽しんでいただくことを繰り返すのが重要です。

WWDJAPAN:ケースバイケースだと思うが、繋がっているインバウンド富裕層は、日本で何を楽しんで、どのくらいのお金を落としていく?

WIZ:ニセコで雪を見て、京都を楽しんでから羽田や成田から帰国する2〜3週間の間に、宿泊や食事とは別に数百万円の買い物を楽しまれる方は、決して珍しい存在ではありません。確かに中国の経済状況は芳しくはありませんが、それでも大きな国だから富裕層の数は多く、お金を持っている人は今もたくさん持っています。

WWDJAPAN:そんな人たちは、日本での買い物をどう楽しみたいと思っている?販売する側が気をつけるべきポイントは?

WIZ:好みはそれぞれですが、共通するのは、「皆、時間を気にしている」。例えば、もちろんみんな高額品を買ったら素敵にラッピングして欲しいとは思っているけれど、免税手続きも含めて5分なら待てるけれど、20分なら省いてほしい人は大勢います。「ラッピングは?」「免税は?」と、先に聞いておくのがベター。売る側も、買う側もハッピーになれますからね。日本のサービスは丁寧な一方、特に時間がかかり、逆にストレスを感じる人もいるように思います。

WWDJAPAN:今は、セレクトショップのヌビアンと共に、インバウンド富裕層も興味を持ちそうな商品やイベントを企画している。例えば、インバウンド富裕層に向けたヌビアンのブランディングは、日本のファンや潜在顧客に向けたブランディングと何が違う?

WIZ:日本の業界やファンと、インバウンド富裕層では、そもそもヌビアンの捉え方や見方が根本的に異なっています。おそらく日本人は、ヌビアンを「ストリートで、ヒップホップなカンジのセレクトショップ」と捉えているのではないでしょうか?そして「ヒップホップなカンジだから、少し敷居が高い」と思っている人もいるでしょう。でも、インバウンド富裕層にとってのヌビアンは、「ジャストクール(ただカッコいい)」。「ヒップホップだから入りづらい」などの感覚もありません。こうした微妙な感覚、見方や捉え方の違いを把握することが重要です。

WWDJAPAN:そこで2月には、台湾のアーティスト羅志祥(ショウ・ルオ)が手掛ける「ゴットノーフィアーズ(GOTNOFEARS)」のポップアップストアを原宿店で開催した。正直、「ストリート」なヌビアンで芸能人イベントは意外な印象だった。

WIZ:来日コンサートの翌日、当初はインバウンド向けのイベントとして企画しました。インバウンド富裕層にとってのヌビアンは「ジャストクール」だから、同じく「ジャストクール」なアーティストとブランドを招待したカンジ。確かにヌビアンでは前例のないイベントでしたが、オープン前から大勢のファンに並んでいただき、商品は2時間で完売。ミート&グリート含め、大盛況でした。イベントとしては決して珍しいものではないかもしれないけれど、誰を思い浮かべ、実際コラボ商品を企画した上で来店してもらえるか?については、肌感覚やコミュニティが大事。ネットやAIでも調べられるけれど、言語が違えばニュアンスも違う。そこに私の価値があると思っています。

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「インバウンド富裕層のスペシャリスト」を名乗るWIZって一体、何者!?

 

海外からのインバウンド富裕層の存在感が増す昨今は、彼らならではのニーズを掴み、商品をアレンジしたり新しいサービスを開発したりが必要だ。そんな中、WIZと名乗る金髪の男性は、自らを「インバウンド富裕層のスペシャリスト」と名乗り、こと中華圏の富裕層とのコミュニティーを拡大しながら、そこで得た知識や人脈を活かし、インバウンド富裕層向けのプロモーションやイベント企画、ブランディングに取り組んでいるという。この男は何者で、日本のファッション業界や富裕層ビジネスに何をもたらしてくれるのか?彼のレジデンスで話を聞いた。

WWDJAPAN:そもそも、あなたは一体何者?

WIZ:台湾で芸能活動をした後、ダンスのインストラクターや振付師、そして男性グループのプロデュースなどを手掛けた。その頃から日本語を学んで2015年、25歳の時に来日。今はアジアの芸能人が日本で、逆に日本の芸能人がアジアで活躍するサポートを行いながら、顧問としてインバウンド富裕層向けのプロモーションや、彼らに向けたブランディング活動などに参画しています。

WWDJAPAN:「インバウンド富裕層のスペシャリスト」としての活動は、どのように始まった?

WIZ:来日後はまず、ナイトクラブで働き始めました。そこで来日したVIPの対応や彼らに向けたプロモーションの必要性を感じたんです。当時は、中国人の“爆買い”が騒がれていた頃。中華圏の人たちは買い物だけではなくナイトライフも楽しみたいと思っていたけれど、「中国語が通じない」や「騙されないか不安」などの問題があり、安心して遊べてはいなかった。彼らに向けたプロモーションやサービス開発は大成功して、クチコミで広がるようになりました。そこで「同じことが、ファッションの世界でも通用するのではないか?」と思ったんです。まずは日本のセレクトショップと一緒に、中華圏からのインバウンド富裕層の来店促進施策をスタート。今は都内のラグジュアリー・レジデンスのプライベートセールスにも携わっています。

WWDJAPAN:今は、どのくらいのインバウンド富裕層と繋がっている?

WIZ:例えば中国ではビザの発給が厳しくなっているなどの理由で、各国から来日する人の流れにはトレンドがあります。だから具体的な数字を言うことは難しいけれど、「数千」と言うところでしょうか?いずれにしても、日本はやっぱり人気の国。これまでの円安はもちろんですが、日本には四季があり、夏の花火や冬のイルミネーションなど、それぞれの季節にイベントが存在しています。食事は、間違いなくアジアで一番。ホテルも都内からリゾートまで、5つ星が多いですよね?安全だから、買い物も楽しい。もちろん政治や訪日施策、各国の状況により流動的ですが、私がアプローチする人や繋がっているコミュニティーはますます増えています。

WWDJAPAN:インバウンド富裕層と繋がる秘訣は?

WIZ:インバウンドへのプロモーションなら、デジタル・マーケティングだと思います。でもインバウンド富裕層へのプロモーションなら、古臭いかもしれないけれど汗をかくことが大事。直接話を聞いて、センスとアイデア、コミュニティの力で楽しんでいただくことを繰り返すのが重要です。

WWDJAPAN:ケースバイケースだと思うが、繋がっているインバウンド富裕層は、日本で何を楽しんで、どのくらいのお金を落としていく?

WIZ:ニセコで雪を見て、京都を楽しんでから羽田や成田から帰国する2〜3週間の間に、宿泊や食事とは別に数百万円の買い物を楽しまれる方は、決して珍しい存在ではありません。確かに中国の経済状況は芳しくはありませんが、それでも大きな国だから富裕層の数は多く、お金を持っている人は今もたくさん持っています。

WWDJAPAN:そんな人たちは、日本での買い物をどう楽しみたいと思っている?販売する側が気をつけるべきポイントは?

WIZ:好みはそれぞれですが、共通するのは、「皆、時間を気にしている」。例えば、もちろんみんな高額品を買ったら素敵にラッピングして欲しいとは思っているけれど、免税手続きも含めて5分なら待てるけれど、20分なら省いてほしい人は大勢います。「ラッピングは?」「免税は?」と、先に聞いておくのがベター。売る側も、買う側もハッピーになれますからね。日本のサービスは丁寧な一方、特に時間がかかり、逆にストレスを感じる人もいるように思います。

WWDJAPAN:今は、セレクトショップのヌビアンと共に、インバウンド富裕層も興味を持ちそうな商品やイベントを企画している。例えば、インバウンド富裕層に向けたヌビアンのブランディングは、日本のファンや潜在顧客に向けたブランディングと何が違う?

WIZ:日本の業界やファンと、インバウンド富裕層では、そもそもヌビアンの捉え方や見方が根本的に異なっています。おそらく日本人は、ヌビアンを「ストリートで、ヒップホップなカンジのセレクトショップ」と捉えているのではないでしょうか?そして「ヒップホップなカンジだから、少し敷居が高い」と思っている人もいるでしょう。でも、インバウンド富裕層にとってのヌビアンは、「ジャストクール(ただカッコいい)」。「ヒップホップだから入りづらい」などの感覚もありません。こうした微妙な感覚、見方や捉え方の違いを把握することが重要です。

WWDJAPAN:そこで2月には、台湾のアーティスト羅志祥(ショウ・ルオ)が手掛ける「ゴットノーフィアーズ(GOTNOFEARS)」のポップアップストアを原宿店で開催した。正直、「ストリート」なヌビアンで芸能人イベントは意外な印象だった。

WIZ:来日コンサートの翌日、当初はインバウンド向けのイベントとして企画しました。インバウンド富裕層にとってのヌビアンは「ジャストクール」だから、同じく「ジャストクール」なアーティストとブランドを招待したカンジ。確かにヌビアンでは前例のないイベントでしたが、オープン前から大勢のファンに並んでいただき、商品は2時間で完売。ミート&グリート含め、大盛況でした。イベントとしては決して珍しいものではないかもしれないけれど、誰を思い浮かべ、実際コラボ商品を企画した上で来店してもらえるか?については、肌感覚やコミュニティが大事。ネットやAIでも調べられるけれど、言語が違えばニュアンスも違う。そこに私の価値があると思っています。

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ユナイテッドアローズが“韓国ファッション”に本腰 「ナイスウェザー」を国内で最大15店舗出店

ユナイテッドアローズ(以下、UA)はこのほど、韓国のライフスタイルセレクトショップ「ナイスウェザー(NICE WEATHER)」の日本国内独占販売権とライセンス権を、伊藤忠商事を通じて取得した。4月26日に阪急うめだ本店に日本初のリアル店舗をオープンし、ECサイトを開設した。今後5年間で10〜15店舗の出店を計画すると共に、「ひとつの“事業”として育てていく」(ユナイテッドアローズ開発本部 新規開発室室長の佐藤剛氏)考えだ。

「ナイスウェザー」は、ロ・スンフン氏が社長を務めるCNP社がブランドを運営。かつて日本を訪れた際に体験したコンビニ文化が着想源となり、“日常に寄り添うライフスタイル提案”を核に、ソウル市内に3店舗を展開。シンプルなカジュアルファッションから日用雑貨、化粧品、食料品まで取り揃える。10〜20代からの支持が特に厚く、ソウル・カロスキルの店舗には訪日客の姿も多く見られる。

韓国ブランドを集積展開

売れ筋アイテムは、ブランドロゴなどをプリントしたベースボールキャップやTシャツなど。日本ではこういったカジュアル衣料品だけでなく、UAらしいジャケット、コートといった重衣料もライセンス商品として企画・展開する。ライセンス商品は25年秋冬から本格的にスタートする。「(ライセンス商品を)韓国本国の店舗にも“逆輸入”できるクオリティーを目指したい」と佐藤氏。

韓国国内ではまだ規模・知名度ともに限定的な存在であるナイスウェザーだが、日本ではその分、世界観やブランディングを柔軟に構築できる自由度がある。国内での出店戦略としては、駅ナカのような10坪程度の小規模店舗から30〜50坪のファッションビル店舗、80坪前後のSC店舗まで、幅広いサイズと運営スタイルを想定する。ゆくゆくは「ナイスウェザー」の商品とともに韓国ブランドを買い付けて集積し、「韓国ファッションの箱」として活用する構想もある。

日本市場の水先案内人に
UAを選んだ理由とは

近年は韓国のブランドやショップが日本に進出する事例が増えている。「ゾゾ(ZOZO)」や「ムシンサ(MUSINSA)」といったECプラットフォームを活用した低リスクな参入や、ポップアップストアで感触を探る事例が一般的だ。その中で、「ナイスウェザー」が日本市場への水先案内人にUAを選んだ背景について、ロ社長は次のように語った。「海外戦略においては、現地の市場をよく知る小売業と組むのが最善だ。その中でもUAはファッション企業としての店舗運営や商品開発ノウハウが豊富で、とてもリスペクトしていた」。

今後は25年後半に米ロサンゼルスでのポップアップストアを計画しており、タイ・ベトナムでの展開についても商談を進めているという。

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「マックスマーラ」の“ホイットニー バッグ”が10周年 初登場モデルを復刻&新14色を追加

「マックスマーラ(MAX MARA)」は5月7日、アイコニックな“ホイットニー バッグ”の10周年記念モデル(新14色、全6サイズ)を発売する。「マックスマーラ」表参道店、銀座三丁目店および公式オンラインショップをはじめ、全国の限定店舗で取り扱う。

“ホイットニー バッグ”は、2015年にリニューアルオープンした米ニューヨークのホイットニー美術館を記念し、建築デザイン図案集の「レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ」とコラボレーションして発表した。

今回、同バッグの誕生10周年を記念し、15年に初登場したモデルを数量限定で復刻。ホイットニー美術館のメタリックなファサードを想起させるアルミニウムカラーのレザーに、鮮やかなレッドのナッパレザーのライニングを施した。価格は53万200円。

また、ソフトピンク、シルバー、ゴールド、キャメル、オーシャンブルー、リキン・グリーン、ディープブラウン、ブラックなど新たに14色を追加し、5本リブのデザインも登場。サイズ展開は全6種類となる。なお、全てのに“ホイットニー バッグ”に“Designed by Renzo Piano Building Workshop”の文字を刻印した。こちらの価格は19万2500〜48万1800円。

「マックスマーラ」表参道店は7日、特別なウィンドウディスプレイを開始する。同店舗では、“ホイットニーバッグ”の新たな表情や、メタフィジカルなインスピレーション、シュルレアリスムの要素を取り入れた演出で魅惑的な世界観を創り出す。

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「マックスマーラ」の“ホイットニー バッグ”が10周年 初登場モデルを復刻&新14色を追加

「マックスマーラ(MAX MARA)」は5月7日、アイコニックな“ホイットニー バッグ”の10周年記念モデル(新14色、全6サイズ)を発売する。「マックスマーラ」表参道店、銀座三丁目店および公式オンラインショップをはじめ、全国の限定店舗で取り扱う。

“ホイットニー バッグ”は、2015年にリニューアルオープンした米ニューヨークのホイットニー美術館を記念し、建築デザイン図案集の「レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ」とコラボレーションして発表した。

今回、同バッグの誕生10周年を記念し、15年に初登場したモデルを数量限定で復刻。ホイットニー美術館のメタリックなファサードを想起させるアルミニウムカラーのレザーに、鮮やかなレッドのナッパレザーのライニングを施した。価格は53万200円。

また、ソフトピンク、シルバー、ゴールド、キャメル、オーシャンブルー、リキン・グリーン、ディープブラウン、ブラックなど新たに14色を追加し、5本リブのデザインも登場。サイズ展開は全6種類となる。なお、全てのに“ホイットニー バッグ”に“Designed by Renzo Piano Building Workshop”の文字を刻印した。こちらの価格は19万2500〜48万1800円。

「マックスマーラ」表参道店は7日、特別なウィンドウディスプレイを開始する。同店舗では、“ホイットニーバッグ”の新たな表情や、メタフィジカルなインスピレーション、シュルレアリスムの要素を取り入れた演出で魅惑的な世界観を創り出す。

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「トーン」がブランド初のビューティサプリを発売 ビタミンC×乳酸菌の飲む美容液

マッシュビューティラボが運営する「トーン(TO/ONE)」は6月2日、ビタミンC1000mgを配合したパウダー状のサプリメント“ドリーム フローラ VC ショット”(60g、4968円/14g、1296円)を全国の「トーン」取り扱い店舗および各ECで発売する。

飲むビタミンCの新提案

同製品には、体内ですぐに働く水溶性のビタミンC、リポソームカプセルに内包したビタミンC、油脂でコートした持続吸収型ビタミンCをタイムリリース処方で配合。また、生きて腸まで届く“有胞子性乳酸菌”1億個に加え、水溶性食物繊維のイヌリン、水分を吸うと膨らむサイリウムハスク、食物繊維の一種である難消化性デキストリンを乳酸菌サポート成分として含む。

風味は、酸味がクセになるグレープフルーツにスパイシーなカルダモンをアクセントとして加えて仕上げた。

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「トーン」がブランド初のビューティサプリを発売 ビタミンC×乳酸菌の飲む美容液

マッシュビューティラボが運営する「トーン(TO/ONE)」は6月2日、ビタミンC1000mgを配合したパウダー状のサプリメント“ドリーム フローラ VC ショット”(60g、4968円/14g、1296円)を全国の「トーン」取り扱い店舗および各ECで発売する。

飲むビタミンCの新提案

同製品には、体内ですぐに働く水溶性のビタミンC、リポソームカプセルに内包したビタミンC、油脂でコートした持続吸収型ビタミンCをタイムリリース処方で配合。また、生きて腸まで届く“有胞子性乳酸菌”1億個に加え、水溶性食物繊維のイヌリン、水分を吸うと膨らむサイリウムハスク、食物繊維の一種である難消化性デキストリンを乳酸菌サポート成分として含む。

風味は、酸味がクセになるグレープフルーツにスパイシーなカルダモンをアクセントとして加えて仕上げた。

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「ラザール ダイヤモンド」が初のポップアップイベント“ダイヤモンドカフェ”を東京・表参道で開催

「ラザール ダイヤモンド(LAZARE DIAMOND )」(以下、「ラザール」)は5月23日より、表参道でポップアップイベント“ダイヤモンド カフェ”を開催する。ニューヨーク発の世界三大カッターズブランドと称される「ラザール」。ダイヤモンドの原石を厳選し、カラット数(重さ)よりも輝きを優先させたアイデアルメイクによる七色に輝くダイヤモンドは、“The World's Most Beautiful Diamond(世界で最も美しいダイヤモンド)”として奇跡の輝きを放つ。日本では、ブライダルジュエリーの企画・販売を行うプリモグローバルホールディングスが販売を手掛けている。

ブランド初となる同イベントでは、ダイヤモンドをイメージした空間の中に“世界で一番”の称号を持つ花や食品などさまざまなアイテムを展示。圧倒的な美しさ、精度、ユニークさなど、どこか突出したアイテムを眺めながら、自分に一番似合うジュエリーを提案してくれる“ジュエリー診断”を受けることができる。どんなシーンにも似合うスキンジュエリーシリーズから“イベント限定ネックレス”を販売するほか、新鮮なフルーツをトッピングした“オリジナルスイーツ”などを用意する。

会期は6月1日まで。公式LINE をお友達登録のうえ、事前予約をするとオリジナルステッカーのプレゼントがある。

■ラザール ダイヤモンド ダイヤモンド カフェ
会期:5月23日〜6月1日
時間:12:00~19:00(最終入場18:30)
会場:ZeroBase表参道 〒107-0062 東京都港区北青山3-5-22

問い合わせ先
ラザール ダイヤモンド
0120-760-763

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松屋銀座本店100周年 古屋社長「つながりに感謝」

松屋銀座本店は1日、開店100周年の記念セレモニーを開催した。

開店前に社員向けの祝賀会に登壇した松屋の古谷毅彦社長は、「百貨店は人とのつながりで成り立っている。社員、取引先、お客さま、そして銀座の街の人々にありがとうと伝えたい」とスピーチ。「つなぐ、つながる、つなげる」という100周年のテーマを強調しながら、感謝の意を示した。

あさ11時の開店時には役員や社員が法被(はっぴ)姿で客を出迎え、手渡しで記念冊子を配布した。銀座の老舗として長い付き合いのある煎餅の松﨑商店の松﨑宗平取締役、和服の銀座もとじの泉二啓太社長、若手経営者が集まる銀実会の露木佐瑛子理事長(天ぷらの銀座天國5代目)らと、鏡開きを行い、来店客にお酒を振る舞った。

松屋は関東大震災で神田の本店と横浜の支店を焼失した後、1925年5月1日に現在の銀座本店を開いた。終戦の45年11月から7年間は進駐軍に接収されてPX(進駐軍とその家族のための店舗)になり、百貨店の営業ができなかった。その後も高度経済成長やバブル崩壊、リーマンショックなどの荒波を乗り越えてきた。

4月に発表された同社の2025年2月期連結業績は、売上高に相当する総額売上高が前期比19.3%増の1371億円で、過去最高を塗り替えていた。旗艦店である銀座本店の総額売上高は、前期比20.3%増の1224億円。館単位でも売り上げレコードを更新し、100周年に花を添えた。

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「スター・ウォーズ」三部作をテーマに 「ウィンダンシー」がTシャツとロンTを発売

「ウィンダンシー(WIND AND SEA)」は5月4日、映画「スター・ウォーズ」三部作をモチーフとしたアイテムを発売する。「ウィンダンシー」直営店および公式オンラインで販売する。

「スター・ウォーズ 」三部作
キャラクターや“Xウィング”をデザイン

アイテムは、オリジナル三部作のエピソード4「新たなる希望」、エピソード5「帝国の逆襲」、エピソード6「ジェダイの帰還」をテーマとし、Tシャツ(9900円)とロンT(1万2100円)を多数制作。劇場公開時のポスターやフィギュアのパッケージ、撮影現場の記録写真、コレクターズアイテムなどをモチーフとしてデザイン、“ルーク・スカイウォーカー”や“ダース・ベイダー”などのキャラクターや、宇宙戦闘機“Xウィング”をあしらう。

製品ラインアップ

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ブレイク・ライブリーの最新ファッションは? 映画「シンプル・フェイバー」続編が公開

映画「シンプル・フェイバー」の続編「アナザー・シンプル・フェイバー」が5月1日、プライム・ビデオ(Prime Video)で独占配信する。「シンプル・フェイバー」は2018年に公開されたブラックコメディ映画で、今作も引き続き、ブレイク・ライブリー(Blake Lively)とアナ・ケンドリック(Anna Kendrick)が主演を務めた。

同映画でエミリーを演じたライブリーは今春、プロモーションのため、プレミアツアーをはじめとした数々のイベントに出席。スタイリストを雇わず、自らスタイリングすることで知られる彼女の最新ファッションをまとめてお届けする。

「2025 Time 100 ガラ」

4月24日(現地時間、以下同)、ライブリーは、ニューヨークで開催された「2025 Time 100 ガラ」に、母親のウィリー・エレイン・マッカルピン(Willie Elaine McAlpin)を連れて来場。「ズハイル・ミュラド(ZUHAIR MURAD)」25年春夏コレクションから、胸元と袖にギャザーが入った生地を使用したオフショルダーデザインのミュートピンクのドレスを着用した。このドレスは、ボリュームと立体感をプラスする、背中から伸びるケープのような生地がついたAラインシルエットのスカートが特徴的だ。

アクセサリーには、ピンクとのコントラストが弾けるグリーンカラーをチョイスし、「ロレイン・シュワルツ(LORRAINE SCHWARTZ )」のイヤリングにカクテルリング、ブレスレットを身につけた。栗色の髪はボリューミーに巻き下ろし、グラマラスさを演出した。

母親のマッカルピンは、ネックラインと袖がシアーになった床に届く丈の輝くブラックのドレスを着用した。

ロンドン・試写会

4月15日には、ロンドンで行われた特別試写会にケンドリックと共に参加。「デイビッド・コーマ(DAVID KOMA)」25-26秋冬コレクションから、ブラックレザーのジャケットがフリンジのついたロングスカートに移行するドレスに身を包み、モダンな遊び心に現代的なエッジを効かせた装いを披露。ロングスリーブのジャケット部分は、裏地と縫い目を露出させ、広く開いたネックラインが特徴。レザージャケットらしい質感を持たせるためのしなやかなラペルもついている。またライブリーは、ミラノ・ファッション・ウイーク中にカミラ・カベロ(Camilo Cabello)らが見せたトレンドに倣い、ドレスの下にはシャツを着ないスタイルを選んだ。

アクセサリーは、リングとステートメントイヤリングのみでミニマムにとどめた。ボリューミーにウェーブさせたブロンドヘアは肩に下ろし、メイクアップは、太めの眉とスモーキーなアイシャドウ、グロッシーなリップで仕上げた。

ロンドン・フォトコール

 

また同日、ライブリーは共演のケンドリックと共に、ロンドンアイの前でフォトコールに応じた。

 

ライブリーのスタイルは、「シャネル(CHANEL)」でリラックス感のあるエッジを効かせたレトロな1960年代風。ゴールドのボタンと2つのポケットがついた少しオーバーサイズのブラックとバターイエローのカーディガンに、ブラックのミニスカートというアンサンブルを身にまとった。また、シアーなブラックタイツをブラックのロングヒールブーツに合わせ、ゴールドのジュエリー、「シャネル」のブラックのミニバッグでコーディネートした。

トップをふっくらとさせたハーフアップスタイルに、キラキラのヘアクリップつけ、顔周りの毛は肩に下ろし、ヘアも60年代風に仕上げた。

 

ケンドリックは、ゴールドのボタンがついたレッドのベストに同色のミニスカート、「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」のポインテッドトゥパンプスを合わせた。ブルネットのヘアは真ん中で分け、柔らかくウェーブさせた。

サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)

ライブリーとケンドリックは3月7日、テキサスで開催された音楽・映画・インタラクティブ分野を中心とした祭典「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」のレッドカーペッドにも登場。

ライブリーのカスタムルックは、レディー・ガガ(Lady Gaga)の「アブラカダブラ」のミュージックビデオで衣装を担当した「ルネ・マスーミアン(RENEE MASOOMIAN)」によるもの。ライブリーは最初、チークカラーのシアーなミディコートを羽織って登場したが、カメラの前に立つと、裾にレースをあしらったマキシスカートとコルセットで構成されたラテックス製のドレスを露わにした。足元にはポンポンのついたピープトゥヒールを身につけ、ヘアはビンテージ風のピンナップスタイルに仕上げた。

ケンドリックもコルセットスタイルのルックを披露。「ラクワン スミス(LAQUAN SMITH)」25-26年コレクションから、胸元が開いた千鳥格子のコルセットとピンストライプのパンツスーツを着用。アクセサリーには、「ブルガリ(BVLGARI)」のゴールドとダイヤモンドの蛇を模したラリエットネックレスとブレスレットを身につけた。

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ディズニー古着のポップアップ「みんなのファンタジーTシャツ展」が5月4、5日に開催

「サンキュロット(Sans-Culotte)」が主催するディズニー古着のポップアップストア「みんなのファンタジーTシャツ展」が、再び東京・新木場の「ベイアパートメント」で5月4、5日に開催する。

6回目のイベントとなる今回は、昨年末の開催に続き「ベイアパートメント」で開催。「サンキュロット」がコレクトしてきた2000枚を超えるコレクションの中から選りすぐりのTシャツ約200枚を販売。今回はSサイズやKIDS向けの小さいサイズのみを集めたコレクションを中心に展開。通常の「サンキュロット」のコレクションは、ほぼXLサイズ以上という点が魅力の一つだが、タイトフィットでの着用ニーズに合わせたアイテムを豊富にラインアップする。また人気の集中する一部商品は、事前に抽選を実施する予定だという。

イベント当日の店内には、以前より「サンキュロット」と親交のある「K’s Good Doughnuts」も出店し、素材に保存料や添加物を一切使用しないドーナツや、コーヒーなども販売する。

LOOKは工藤司が撮り下ろし

今回のイベントに合わせ、「サンキュロット」のルックを撮影。撮影は「クードス(KUDOS)」「スドーク(SODUK)」のデザイナーであり写真家としても精力的に活動する工藤司が担当。「サンキュロット」のルーツである団地を舞台に、古着のある日常を工藤が撮り下した。

「サンキュロット」とは?

「サンキュロット」は、バンドや映画、アニメといったジャンルに疎く、“そんな自分でも着られるジャンルの古着”というキッカケで、キャラクター古着にのめりこみ、自身での着用を目的にコレクトを始め、結果2000枚を超えるTシャツを収集。趣味の延長線上として「みんなのファンタジーT シャツ展」開催。店舗はなく、ポップアップとオンラインのみで販売をしており、インスタグラムでコレクションの一部を掲載している。

「みんなのファンタジーTシャツ展」

■「みんなのファンタジーTシャツ展」
日時:5月4、5日
時間:12:00~18:00
場所:ベイアパートメント
住所:東京都江東区新木場2-15-14 3F
販売予定商品:Tシャツ、若干数のアウター、アクセサリー類
※一部商品は、事前に抽選販売期間あり
※店舗の都合上、開店前の並びは禁止

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三宅健が写真集「THE iDOL」で見せた“虚像とリアルの狭間”“——制作背景を語る

PROFILE: 三宅健/アイドル

PROFILE: (みやけ・けん)1979年7月2日生まれ。神奈川県出身。2023年7月、表現者として、新たなエンターテインメントの形に挑戦していくこと、そして新たな「アイドル像」を描いていくことを表明した。24年6月5日にリリースしたアルバム「THE iDOL」は豪華アーティストによる提供楽曲と進化し続ける三宅健の表現力をKEN MIYAKEの表現力を詰め込んだ表情豊かなアルバムとなっている。

デビューから30年。常に“アイドル”という存在を体現し続けてきた三宅健が、自身の原点をテーマに掲げ、自らクリエイティブディレクションを手がけた写真集「THE iDOL 三宅 健 写真集」(パルコ出版)が発売された。さらに写真集の刊行を記念して、渋谷パルコの「PARCO MUSEUM TOKYO」で、写真展「KEN MIYAKE PHOTO EXHIBITION “THE iDOL”」が開催中だ。

写真集は、写真家・小見山峻と草野庸子、スタイリスト・TEPPEIとともに、「虚像とリアルの狭間」をテーマに制作。展示では、写真集未収録のカットや展示限定のコラージュ作品、オリジナルグッズの販売なども展開する。

“被写体・三宅健”が浮かび上がらせる、新しいアイドル像。その裏側にある想いや制作背景を、三宅とスタイリングを手掛けたTEPPEIにじっくり語ってもらった。

「虚像とリアルの狭間」を捉える

WWD:今回の写真集は、いつ頃から構想していたのでしょうか?

三宅健(以下、三宅):写真集については、2年ほど前から考えていました。ちょうど「三宅健」として、新たな活動を始めるタイミングでもあって。長年、親交のあるスタイリストのTEPPEI君とお寿司屋さんで食事をしているとき、「自分自身を作品にできたらいいな」って話をしていて。その中で「虚像とリアルの狭間」をテーマにしたいと伝えたら、TEPPEI君が「やりましょう」と即答してくれて。そこから、今回撮影をしてくれた小見山さんの名前がTEPPEI君から挙がりました。

TEPPEI:お寿司屋さんで健さんと話していて、僕が知っている健さんはここにはいるんだけど、皆さんが知っているのは表に出ている三宅健さん。それで、この方どこの世界線で生きてるんだろうっていうのは常にあって。実際に彼が常にアイドルとして人生を歩み続ける中で、本当の健さんっていうのはどこにいるのか。そんな話からこの「虚像とリアルの狭間」というワードが出てきたんです。それで、実際に現実世界を少しファンタジックに撮影できる写真家として、小見山さんを提案しました。

WWD:それまで、三宅さんは小見山さんとはお仕事をされたことは?

三宅:僕自身は仕事をしたことはありませんでした。TEPPEI君から、「虚像とリアルの狭間」を捉えられる写真家として紹介を受け、「それならお願いしてみよう」という流れになりました。

WWD:もう1人、草野庸子さんも撮影を担当されていますよね?

三宅:草野さんは小見山さんからの提案でした。小見山さんが“虚像”を撮影し、草野さんが“リアル”、つまり撮影の裏側を記録するという形で進めました。本当は最初にTEEPI君と話してすぐに撮影を始めたかったのですが、準備や各所の調整などもあって、実際に撮影を開始したのは昨年7月でした。

TEPPEI:理想を言えば、本当は毎月とか毎週とか、定期的に撮影できるのがベストだったんですよね。でも、現実的にはなかなか難しくて……。このプロジェクトが始まった時は、ちょうど健さんの誕生日(7月2日)を起点に、1年かけて撮影する構想もあったんです。

三宅:もともとは、7月2日の僕の誕生日から日付を入れて撮影していくというアイデアがあって。でも、いろいろな事情があってスケジュール通りにはいかなくて。それでもようやく、去年の夏にプロジェクトが動き出した感じです。

WWD:小見山さんに撮影をお願いする際、何かリクエストはしたんですか?

三宅:タイトルは最初からアルバムと同タイトルである「THE iDOL」と決めていて、30年間アイドルをやってきた自分が、改めて “被写体”になることに意義を話しました。その上で、「虚像とリアルの狭間」というコンセプトも共有しつつ、これは僕の楽曲「悲しいほどにアイドル」の一節ともリンクしているテーマであることや、写真集のタイトルが過去にリリースした同名のアルバムとも一緒で、それとも繋がっているとか、そういう話はしましたね。

WWD:写真展の構想は、写真集の企画段階からあったのでしょうか?

三宅:いえ、最初はまったく予定していませんでした。当初は自社出版でオンライン販売だけで完結させるつもりでした。でも、アートディレクターのYARの横山さんという方が「三宅さんが普段話していることや考えていることは、もっと多くの人に知ってもらうべき」と言ってくださって。

それで、自社だけで完結せず、もっと広く展開できる方法を探る中で、パルコ出版さんから出版のお話をいただいて。それで横山さんが「写真展という形で多くの人に見てもらった方がいい」と背中を押してくれて、写真展も開催することになりました。

WWD:写真展で展示される作品は、三宅さんご自身でセレクトされたんですか?

三宅:全体の監修は僕がしていますが、2人の写真家の作品でもあるので、写真のセレクトは小見山さんと草野さんが中心にやっています。もともと写真集は148ページで構成する予定でしたが、最終的に128ページに落ち着いたので、掲載しきれなかった未公開写真も展示しています。

あと、このコラージュ作品は展示限定です。写真集は写真集で完結しているものなので、違う形で、より広がりを感じられる見せ方ができないかと考えて、このような展示構成にしました。

コンセプチュアルなスタイリング

WWD:TEPPEIさんは、今回の写真集のスタイリングで特に意識したことはありますか?

TEPPEI:写真集とは言っていますが、僕らの感覚としては「作品集」に近いです。健さんが“被写体”であることはもちろん、彼の生き方そのものを映し出す作品だと捉えていましたし、健さんが細いところまでディレクションをしている。そこに写真家の2人の考えもあって。その中で、ファッションがどういう役割を果たすかっていうことを考えてスタイリングは構成しました。

それで、普段のファッション撮影とは違って、かなりコンセプチュアルにスタイリングしました。皆さんが知っている“アイドル三宅健”というイメージを少し超えて、彼のあり方そのものが見えるようなスタイリングを目指しました。

この写真集では、彼がどこに存在しているか、ロケーションも結構重要なんです。例えば、あのカット(三宅さんの後ろのカット)は、渋谷パルコの下で突発的に撮影したものなんですが、健さんが寝起きのようなラフな雰囲気で行列に並んでいるんです。ちょっとファンタジーっぽさもありつつ、実際に起きているリアルな状況なんです。

三宅:そう、これは本当に偶然のショットでした。撮影時にたまたま人がたくさん並んでいて、皆さん他の目的があるから僕の存在には一切気づかない。ほとんどの人が前を向いている中で撮影することは、なかなか貴重なんです。だから「今しかない」と思って、そのまま列に並んで撮影しました。

TEPPEI:他にも、広場で寝転がっているカットなんかもあるんですが、そんなこと実際にはあり得ない。でも、あえて架空のストーリーをリアルに落とし込んで、小見山さんがその世界観を切り取っている。そういう“虚構と現実の狭間”をどう表現するかは、今回すごく大事なテーマでした。

三宅:現実をちょっとだけファンタジックに演出する。非現実をどうリアルに捉えるか。そういうことを、みんなで試行錯誤しながら撮影していました。

WWD:ちなみに、この場面(渋谷パルコの下)で撮影していても気づかれなかったんですか?

三宅:まったく気づかれなかったですね。

TEPPEI:周囲の人たちは完全に別のことに集中していて(笑)。だからこそ、ファッションの存在感が立っていないと意味がない。今回はいろんなブランドさんにもご協力いただいて、一部は僕の持っているアーカイブなどもミックスして、成立させています。

写真展の見どころは?

WWD:今回の展示で、三宅さんのお気に入りのカットはありますか?

三宅:一番は難しいですね……。でも、さっきも話したコラージュ作品はすごく気に入っています。なので、展示でも奥のスペースに配置しています。

TEPPEI:あのコラージュは、小見山さんと草野さん、2人の写真を組み合わせて作られているんですよ。モノクロ部分が草野さん、カラー部分が小見山さんという構成です。

三宅:今回の展示は、僕の写真展であると同時に、小見山さんと草野さん、そしてTEPPEI君の写真展でもある。そういう意味を込めて、コラボレーション感のある構成にしました。

WWD:小見山さんや草野さんと実際に一緒にお仕事をしてみてどうでしたか?

三宅:2人ともフィルムで撮っているので、現場ではどんな写真が撮れているのか全然分からないんですよね。それが逆に面白くて。仕上がりを見るまでドキドキしてました。実際に大きく出力された2人の写真はとても素敵でした。

TEPPEI:当たり前ですけど、同じ空間にいて、同じ時間に撮影しているのに、2人が撮る写真の“切り取り方”がまったく違っていたのも興味深かったですね。

三宅:当初考えていた小見山さんが“虚像”、草野さんが“リアル”を撮影するという構想の通りの仕上がりになりました。だからこそ、写真集では写真の並べ方のバランスをすごく考えました、何度も並びを変えてみて、やっと今の形になった感じです。実際は、2冊分くらいの写真のレイアウトが存在して。本当はもう1冊出してもいいくらいのボリュームなんです。

それで写真集の表紙も両A面のような作りにしています。表側が小見山さん、裏側が草野さんの作品。どちらから読んでもいいし、どちらも“表紙”っていう感覚で作っています。

WWD:今回のグッズもかなり充実している印象ですが、おすすめは?

三宅:アクリルキーホルダーのガチャガチャですね。全10種類あるので、集めてみてほしいです。あと、今回初めて展示作品の写真販売もしています。僕の写真が販売されるのは初めてなので、かなり貴重な機会だと思います。

TEPPEI:三宅さんの写真が販売されるって、本当に特別ですよね。ファンにとっては絶対に見逃せないと思います。

「アイドル」として活動する

WWD:タイトルに「アイドル」と入っている今回の写真集。昨年のアルバムと同じタイトルですが、三宅さんが考える“理想のアイドル”とは?

三宅:アルバムのリリース時にもお話ししましたが、グループを離れた時点で、アイドルとしての活動を終えるという選択肢もありました。でも僕は、もう一度“アイドル”と向き合おうと思ったんです。活動を再開する前に、「アイドルってそもそも何だろう」と考えて、辞書で調べたんです。そしたら、出てきた言葉が“幻想”と“偶像”でした。その時、僕はその言葉を「アイドルは、何者でなく、何者にでもなれる存在だ」と解釈しました。「アイドルって、何にでもなれる存在だな」って。

“幻想”や“偶像”って、何層にもイメージが重なっていくものですよね。それってまさに、アイドルという存在を象徴していると思います。だから僕は、「表現者」や「アーティスト」としてではなく、あえて「アイドル」でいたいと思った。その言葉が、僕にとって一番しっくりくるんです。

WWD:今後、やってみたいことはありますか?

三宅:「アイドル」という題材は、一つのコンセプトとしてまだまだ掘り下げられると思っています。だから、もう少し探求していきたいですね。アイドルという存在が持つ奥行きや可能性を、もっと表現してみたいんです。

WWD:三宅さんはアートがお好きですよね。ご自身がアーティストとして作品を発表したいという思いはありますか?

三宅:今回の写真展は、ある意味“アート作品”だと思っています。なので、そういった活動につながっていけたら面白いなと思っています。もちろん興味はありますよ。

WWD:ご自身で写真を撮ったり、絵を描いたり、そういった創作活動も視野に?

三宅:写真も好きですし、絵を描くのも好きです。でも、まだ具体的に「自分が手を動かし作品を発表する」とまでは考えていません。僕が撮った写真なんて、世の中に出せるレベルじゃないですし(笑)。

TEPPEI:でも、三宅さんの写真、きっと面白いと思いますよ。僕はぜひ見てみたいです。

PHOTOS:MIKAKO KOZAI(L MANAGEMENT)

「KEN MIYAKE PHOTO EXHIBITION “THE iDOL”」

■「KEN MIYAKE PHOTO EXHIBITION “THE iDOL”」
会期:2025年4月11日〜5月6日
会場:パルコミュージアム トーキョー
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ4F
入場料:1000円(入場特典付)
時間: 11:00〜21:00 (最終日は11:00〜18:00)
※入場は閉場時間の30分まで(20:30に入場締切。最終日は17:30に入場締切)
※事前予約・日時指定制。詳細は「入場券情報」で要確認。未就学児入場無料。大人1人につき未就学児1人まで無料入場可能。小学生以下の子どもは必ず保護者同伴(18歳以上)で入場(同伴の保護者有料)。
https://art.parco.jp/museumtokyo/detail/?id=1678

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沖縄コスメLIST.5 「ヴィランジェ」 亜熱帯地域・特有のカイコから採れる‟美肌シルク“を化粧品に応用

県内外で定評のある“沖縄コスメブランド”を紹介する企画の第5弾。今回取り上げるブランドは、亜熱帯地域に生息する野生種の蚕、エリ蚕(さん)から採れる、しなやかで吸湿性に富んだシルクを用いたコスメブランド「ヴィランジェ(VIRANJE)」。岡松滋美「ヴィランジェ」ブランドディレクターに取材した。

――:ブランドを立ち上げたきっかけを教えてください。

岡松滋美「ヴィランジェ」ブランドディレクター(以下、岡松):弊社の代表は沖縄出身で、「シルク」が主力事業であるカネボウに在籍していたのですが、ある時、野蚕(やさん・天然の蚕のこと)学会の会長から、沖縄で基幹産業になりうる素材がある、それは亜熱帯地域に生息している“エリ蚕”だ、と教えていただいたことがありました。しかも、エリ蚕はキャッサバを餌とするのですが、キャッサバの露地栽培が沖縄では可能だったこともわかり、カネボウから独立した後、沖縄産エリ蚕を使ったシルク事業を立ち上げました。当初は繊維会社としてスタートしたのですが、エリ蚕は化粧品の素材としても非常に適していることがわかり、2018年にコスメブランド「ヴィランジェ」を設立しました。

――:どんな点が化粧品に適しているのでしょうか?

岡松:エリ蚕由来のシルクを私たちは「エリシルク」と称しているのですが、「エリシルク」は一般のシルクとは異なり、スポンジのような細かな穴をもつ多孔質形状が特徴です。肌に負担をかけずに汚れを落せたり、肌の保湿バランスを快適な状態に保ったりするといった機能性があることから、この特性を生かすべく、まずは象徴的な2品を開発しました。

――:それが“プレミアム シルクスポンジ”と“シルクパウダー”ですね。

岡松:はい。“プレミアム シルクスポンジ”は、デリケートな肌に負担をかけず、赤ちゃんや敏感肌のかたでもお使いいただけるスポンジです。こちらは繭の毛羽を活用して、肌あたりを考慮してハンドメイドで成型しています。敏感肌の人の中には、洗浄料を使わずに、こちらを肌に滑らせて顔やボディーを洗うかたもいらっしゃるほどでロングセラーの製品です。

もうひとつ、“シルクパウダー”は18種のアミノ酸が含まれるシルクなのでスキンケア効果に優れているのはもちろん、「エリシルク」特有の多孔質形状が肌のべたつきを吸着してくれるので肌のさらさら感が持続します。メイクのお仕上げはもちろん、就寝前、保湿ケアを施した後、肌にべたつきが残るときにこちらのパウダーを重ねていただくと、さらさらで快適な肌状態でお休みいただけます。100%天然素材なので、このようにスキンケアパウダーとしてお使いいただくことも可能です。

――:“シルクパウダー”は湿度の高いときも重宝しそうですね。沖縄産シルクだけあり、湿度が高く、肌がべたつきがちな沖縄にぴったり。身土不二のスキンケア版と言いますか(笑)。気候温暖化の影響で、全国的に湿度が高い日が増えていることから、多くの人に使っていただきたいアイテムといえますね。

岡松:ありがとうございます。こちらのパウダーは肌を覆う感じがしない、という声もあり、ファンデーションが苦手な人にも人気です。さまざまなシーンで活用いただけると考えています。

――:そのほか、シートマスクや保湿クリーム、固形ソープがラインナップされていますが、特に、固形ソープはキャラメルのような小さいサイズでかわいらしいですね。100円均一ショップで買えるイヤホンケースなどに入れれば携帯できますし、外出先で手洗いする時に重宝しそうです。

岡松:ぜひおすすめしたい使い方ですね! 固形ソープは湿度の高いバスルームなどに置くと、形状が崩れてしまうことがあり、このような小さいサイズに加工しました。保湿成分として食品グレードのオリーブ果実オイル、ヤシオイル、カカオ脂などを配合していまして、手肌はもちろん、顔もボディーもしっとり柔らかに洗い上げてくれます。

――:では、最後に「ヴィランジェ」の今後についてお聞かせください。

岡松:繭は紫外線から蚕の身体を守るために、天然の“UV効果”があります。なので、日焼け止めをはじめとするUVケアを充実させたいと考えています。また、“プレミアム シルクスポンジ”は天然素材への注目からフランスで大きな反響があったこともあり、さまざまなブランドとコラボすることで、世界発信もしていきたいと考えています。

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「ディーゼル」渋谷店併設のレストランから人気メニューのアフタヌーンティーセットが登場

「ディーゼル(DIESEL)」が手掛ける渋谷店併設のレストラン「クッチーナ ディーゼル ファーム(CUCINA DIESEL FARM)」は、人気メニューを詰め込んだ“クッチーナ ディーゼル ファーム アフタヌーンティー”の提供を開始した。1ドリンク付きは3500円 、2時間のフリードリンク付きは4500円 、季節のパフェと2時間フリードリンク付きは5500円。

ミニサイズのハンバーガーやイタリア式モンブランなど
人気メニューを詰め込んだアフタヌーンティー

店内の雰囲気に合わせたピンクゴールドのティースタンド1段目には、イタリア式のモンブラン“モンテビアンコ”、「クッチーナ ディーゼル ファーム」のロゴあしらったグラスに盛り付けた“パンナコッタと4種のベリー 紅茶のジュレ”ほか、チョコレートケーキや“自家製チョコサラミのマカロン”などを並べる。

2段目には、ランチで登場以来人気のハンバーガーをミニサイズにした“ミニクラシックチーズバーガー”、一口サイズの“季節野菜とハーブオイルのタルトレット”、“フルーツトマトと黒大根”や“スモークサーモンとサワークリームのカナッペ”など、こだわりのメニューをラインナップ。さらに、「ディーゼル」の頭文字“D”をモチーフにしたロゴが目をひく“自家製ティラミス”もセットする。

アフタヌーンティー概要

◼️クッチーナ ディーゼル ファーム アフタヌーンティー
日程:4月28日〜
時間:5部制(14:00~ / 14:30~ / 15:00~ / 15:30~ / 16:00~)
場所:クッチーナ ディーゼル ファーム
住所:東京都渋谷区渋谷1-23-16
料金:1ドリンク付/3500円 、2時間フリードリンク付/4500円 、季節のパフェ+2時間フリードリンク付/5500円
※事前予約限定

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アルタビューティも参入 改めて考える「マーケットプレイスの価値」【鈴木敏仁USリポート】

アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。順調に成長を遂げてきたアメリカの化粧品専門店アルタビューティが曲がり角を迎えている。打開策の一つとして期待を集めるのが、マーケットプレイスへの参入だ。マーケットプレイスの価値とは何なのか。改めて整理してみよう。

快進撃を続けてきたアルタビューティの業績が下向きはじめている。3月半ばに発表された2024年度決算によると、売上高は113億ドルで前年比0.8%増、最終利益高は12億ドルで7.0%減、既存店成長率は0.7%増だった。

業界の耳目を集めたのが、決算発表時にCEOがビューティ市場ではじめてシェアを下げたと発言したことだった。10年以上にわたって成長を続けてきた企業なので、シェアが下がったというコメントには、私も興味を引かれた。

飽和して天井を打ったのか、経営ミスなのか、または単に消費減退というマクロ要因なのか。このあたりは今後を見守るしかない。

この業績下降の責任を取るかたちで1月にCEOが交代、そして新CEOが新機軸をいくつか打ち出していのだが、その中にマーケットプレイスの新規スタートが含まれている。

このマーケットプレイス、多くの大手小売企業だけではなく、問屋やメーカーも導入していて、アメリカの流通業界ではかなり普及しているのだが、日本ではまだまだで、その価値に気づいている企業は少ないと思っている。

そもそもマーケットプレイスとは?

マーケットプレイスは、日本ではオンラインモールと表現すると分かりやすいだろう。楽天市場やヤフーショッピングがこれにあたる。サードパーティセラー(3Pセラー)がテナントとして出店し、注文を受けたら3Pセラーが商品を発送する。

ファーストパーティセラーによる直販との違いは大きく2つある。

1つめは物流。ファーストパーティは自社フルフィルメントセンターに商品を在庫しそこから発送するが、3Pセラーは既述のごとく自ら発送する。つまりマーケットプレイス上の商品をファーストパーティは所有せず在庫しないのである。

2つめは商流。お客はファーストパーティのサイト上で決済するので、代金はまずファーストパーティが預かり、手数料を差し引いて、3Pセラーに支払う。

ファーストパーティは在庫を持たず、決済の主体となる。この2つを前提として、ファーストパーティは非常の大きな恩恵を享受することになる。資金繰りである。

棚卸資産回転日数に、売掛金回転日数を加え、買掛金回転日数を引くと、在庫している商品が正味何日間で現金化されているかを表すキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)という日数を計算することができる。

連結の数字なのでAWSが含まれるなど非常に粗い数字であることを前提とするが、アマゾンの24年度のCCCはマイナス35.6日である。このことはアマゾンがフルフィルメントセンターに在庫している商品は連結財務的には36日前に現金化されていることを意味している。

アメリカの会計ルールでは、預り金は買掛金扱いとなるからで、マーケットプレイスが成長すればするほど買掛金回転日数が増えて、キャッシュサイクルが改善されていくのである。

預り金とは将来支払う義務のある債務であり、仕入れた商品に対する支払い債務と、本質は同じである。だからこれは日本でも成立する計算式だ。

実はウォルマートもこの効果の恩恵をすでに受けている。2015年度まで10日を超えていたCCCが、23年度には3.5日まで減っている。ウォルマートがマーケットプレイスをスタートしたのは09年だが、ECに本腰を入れはじめたのは15年頃からなので、辻褄は合っている。

改めて言うこともないことだが、小売りという在庫を抱えるビジネスにおいてCCCは非常に重要な指標であり、短ければ短いほど良い。マーケットプレイスはこれを実現してくれるのだ。

リテールメディアの広告ポテンシャル

もう一つはデジタル広告。またはリテールメディアである。

これについては本連載ですでに書いたが(「リテールメディア 日本と米国でこんなに違う【鈴木敏仁USリポート】」)、おさらいすると日本ではリテールメディアは主に店頭のデジタル広告を指しているが、アメリカではネット上のデジタル広告が主体で、デジタル広告のバイヤーに直接売るためのプラットフォームを小売企業自らが持つことが標準となりつつある。

アマゾンが成功し大きな収入源となっていて、これに競合するリアル小売企業が追随しているという図式だ。

ファーストパーティとしての小売企業のリテールメディアの広告バイヤーは、当然のことながら小売企業が自ら仕入れて店頭で売っているブランドメーカーが主体となる。その場合、ブランドメーカーはリアル用の流通販促金予算の一部をデジタル販促金として充当する。

広告販促への投資を、リアルからデジタルへシフトするのである。

もしネット通販分の売上高が店頭売上高に加わるのであれば、ブランドメーカーの予算も増えるかもしれないが、多くの場合、店頭売上高がネット通販へとシフトするケースがほとんどなので、ほぼゼロサムゲームとなる。

一方のマーケットプレイスの3Pセラーは、既存のサプライヤーに加わる新規の取引先であり、新たな広告バイヤーとなるポテンシャルがある。マーケットプレイスの売上高が増え、3Pセラーが増えれば増えるほど、新たな広告売上高が作られていく。

例えばウォルマートのマーケットプレイス上で商品を売っている3Pセラー数は今年の初頭の時点で16万社と発表されている。極めて大きな広告ポテンシャルを自ら開拓したことになるのだ。

最後はこれも言うまでもないことだが、品ぞろえの拡大である。とくにトレンドの移り変わりが早いファッションやビューティの場合、新興ブランドや新商品数が多く、アルタビューティやセフォラで露出を増やしたいサプライヤーは大量に存在するのだが、一方店頭や配送センターといったリアルにはキャパシティーの上限がある。

また回転数の低いいわゆるロングテールに属する商品も少なくない。

これをマーケットプレイスは解決してくれるのである。

もちろんリクスもある。コピーや不良など粗悪な商品が混ざり込まないような監視システムが不可欠となる。

セフォラは今のところ興味を持っていないようなのだが、自らが厳選した商品しか取り扱わないというマーチャンダイジング政策ももちろん重要だ。

アルタビューティによるマーケットプレイスのスタートは今秋を予定している。概要が分かったらまた紹介したい。

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アルタビューティも参入 改めて考える「マーケットプレイスの価値」【鈴木敏仁USリポート】

アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。順調に成長を遂げてきたアメリカの化粧品専門店アルタビューティが曲がり角を迎えている。打開策の一つとして期待を集めるのが、マーケットプレイスへの参入だ。マーケットプレイスの価値とは何なのか。改めて整理してみよう。

快進撃を続けてきたアルタビューティの業績が下向きはじめている。3月半ばに発表された2024年度決算によると、売上高は113億ドルで前年比0.8%増、最終利益高は12億ドルで7.0%減、既存店成長率は0.7%増だった。

業界の耳目を集めたのが、決算発表時にCEOがビューティ市場ではじめてシェアを下げたと発言したことだった。10年以上にわたって成長を続けてきた企業なので、シェアが下がったというコメントには、私も興味を引かれた。

飽和して天井を打ったのか、経営ミスなのか、または単に消費減退というマクロ要因なのか。このあたりは今後を見守るしかない。

この業績下降の責任を取るかたちで1月にCEOが交代、そして新CEOが新機軸をいくつか打ち出していのだが、その中にマーケットプレイスの新規スタートが含まれている。

このマーケットプレイス、多くの大手小売企業だけではなく、問屋やメーカーも導入していて、アメリカの流通業界ではかなり普及しているのだが、日本ではまだまだで、その価値に気づいている企業は少ないと思っている。

そもそもマーケットプレイスとは?

マーケットプレイスは、日本ではオンラインモールと表現すると分かりやすいだろう。楽天市場やヤフーショッピングがこれにあたる。サードパーティセラー(3Pセラー)がテナントとして出店し、注文を受けたら3Pセラーが商品を発送する。

ファーストパーティセラーによる直販との違いは大きく2つある。

1つめは物流。ファーストパーティは自社フルフィルメントセンターに商品を在庫しそこから発送するが、3Pセラーは既述のごとく自ら発送する。つまりマーケットプレイス上の商品をファーストパーティは所有せず在庫しないのである。

2つめは商流。お客はファーストパーティのサイト上で決済するので、代金はまずファーストパーティが預かり、手数料を差し引いて、3Pセラーに支払う。

ファーストパーティは在庫を持たず、決済の主体となる。この2つを前提として、ファーストパーティは非常の大きな恩恵を享受することになる。資金繰りである。

棚卸資産回転日数に、売掛金回転日数を加え、買掛金回転日数を引くと、在庫している商品が正味何日間で現金化されているかを表すキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)という日数を計算することができる。

連結の数字なのでAWSが含まれるなど非常に粗い数字であることを前提とするが、アマゾンの24年度のCCCはマイナス35.6日である。このことはアマゾンがフルフィルメントセンターに在庫している商品は連結財務的には36日前に現金化されていることを意味している。

アメリカの会計ルールでは、預り金は買掛金扱いとなるからで、マーケットプレイスが成長すればするほど買掛金回転日数が増えて、キャッシュサイクルが改善されていくのである。

預り金とは将来支払う義務のある債務であり、仕入れた商品に対する支払い債務と、本質は同じである。だからこれは日本でも成立する計算式だ。

実はウォルマートもこの効果の恩恵をすでに受けている。2015年度まで10日を超えていたCCCが、23年度には3.5日まで減っている。ウォルマートがマーケットプレイスをスタートしたのは09年だが、ECに本腰を入れはじめたのは15年頃からなので、辻褄は合っている。

改めて言うこともないことだが、小売りという在庫を抱えるビジネスにおいてCCCは非常に重要な指標であり、短ければ短いほど良い。マーケットプレイスはこれを実現してくれるのだ。

リテールメディアの広告ポテンシャル

もう一つはデジタル広告。またはリテールメディアである。

これについては本連載ですでに書いたが(「リテールメディア 日本と米国でこんなに違う【鈴木敏仁USリポート】」)、おさらいすると日本ではリテールメディアは主に店頭のデジタル広告を指しているが、アメリカではネット上のデジタル広告が主体で、デジタル広告のバイヤーに直接売るためのプラットフォームを小売企業自らが持つことが標準となりつつある。

アマゾンが成功し大きな収入源となっていて、これに競合するリアル小売企業が追随しているという図式だ。

ファーストパーティとしての小売企業のリテールメディアの広告バイヤーは、当然のことながら小売企業が自ら仕入れて店頭で売っているブランドメーカーが主体となる。その場合、ブランドメーカーはリアル用の流通販促金予算の一部をデジタル販促金として充当する。

広告販促への投資を、リアルからデジタルへシフトするのである。

もしネット通販分の売上高が店頭売上高に加わるのであれば、ブランドメーカーの予算も増えるかもしれないが、多くの場合、店頭売上高がネット通販へとシフトするケースがほとんどなので、ほぼゼロサムゲームとなる。

一方のマーケットプレイスの3Pセラーは、既存のサプライヤーに加わる新規の取引先であり、新たな広告バイヤーとなるポテンシャルがある。マーケットプレイスの売上高が増え、3Pセラーが増えれば増えるほど、新たな広告売上高が作られていく。

例えばウォルマートのマーケットプレイス上で商品を売っている3Pセラー数は今年の初頭の時点で16万社と発表されている。極めて大きな広告ポテンシャルを自ら開拓したことになるのだ。

最後はこれも言うまでもないことだが、品ぞろえの拡大である。とくにトレンドの移り変わりが早いファッションやビューティの場合、新興ブランドや新商品数が多く、アルタビューティやセフォラで露出を増やしたいサプライヤーは大量に存在するのだが、一方店頭や配送センターといったリアルにはキャパシティーの上限がある。

また回転数の低いいわゆるロングテールに属する商品も少なくない。

これをマーケットプレイスは解決してくれるのである。

もちろんリクスもある。コピーや不良など粗悪な商品が混ざり込まないような監視システムが不可欠となる。

セフォラは今のところ興味を持っていないようなのだが、自らが厳選した商品しか取り扱わないというマーチャンダイジング政策ももちろん重要だ。

アルタビューティによるマーケットプレイスのスタートは今秋を予定している。概要が分かったらまた紹介したい。

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「ミュウミュウ」がMEOVVのエラをブランドアンバサダーに任命

 

「ミュウミュウ(MIU MIU)」は、ガールズグループMEOVV(ミヤオ)のメンバー、エラ(Ella)をブランドアンバサダーに任命した。

 

エラはアンバサダー就任について、「『ミュウミュウ』はずっと大好きなブランドです!『ミュウミュウ』はいつも明るくてフレッシュなエネルギーを届けてくれるので、考えるだけでハッピーな気持ちになります。だからこそ、今回『ミュウミュウ』の新たなアンバサダーとして加わることができて、本当に光栄です。小さい頃からファッションに興味があったので、今こうして『ミュウミュウ』を通して自分のスタイルを表現できることに、ワクワクとドキドキ、そして大きな期待で胸がいっぱいです」とコメントした。

 

エラは2024年9月、ガールズグループMEOVVのメンバーとしてデビュー。11月にはセカンドシングル「TOXIC」と「BODY」をリリースした。今年3月に開催されたパリ・ファッション・ウイークでは、「ミュウミュウ」25-26年秋冬コレクションのショーに出席していた。

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「コスメデコルテ」×「フランクミュラー」 “リポソーム美容液”が限定デザインで登場

「コスメデコルテ(DECORTE)」は6月1日、スイス発の腕時計ブランド「フランクミュラー(FRANCK MULLER)」とコラボレーションし、限定デザインの美容液“リポソーム アドバンスト リペアセラム”(全2種、各110mL、各2万2550円)を数量限定で発売する。店頭では5月1日から、公式オンラインストアでは14日から先行予約を受け付ける。

“リポソーム アドバンスト リペアセラム”は、エイジングケアと毛穴、角質ケアを1本でかなえる美容液。美容成分を贅沢に抱え込んだ玉ねぎ状の層が重なる多重構造で、潤いと美容成分をじっくりと届ける。

キーワードは“時”

今回のコラボレーションは、“美”と“時”は切っても切れない関係にからこそ“時”を大切にしたいという「デコルテ」の考えと、“人と時の親密な関係性を想起させ、時を慈しむ”という「フランクミュラー」の想いが共鳴したことで実現した。

今回用意したデザインは2種類。どちらもリポソームのパープルをベースに、「フランクミュラー」オリジナルの個性的なインデックス書体“ビザン数字”をあしらうことで、両ブランドのクラフツマンシップを散りばめた。

“フィロソフィー オブ タイム(Philosophy of Time)”は、上品なシルバーカラーのビザン数字で時の流れを芸術的に表したデザイン。“カラードリーム(Color Dreams)”は、パープルと響きあうようにカスタムしたカラフルなビザン数字を自由に配置した、どこか夢見心地な世界観を表現したデザインとなっている。

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「コスメデコルテ」×「フランクミュラー」 “リポソーム美容液”が限定デザインで登場

「コスメデコルテ(DECORTE)」は6月1日、スイス発の腕時計ブランド「フランクミュラー(FRANCK MULLER)」とコラボレーションし、限定デザインの美容液“リポソーム アドバンスト リペアセラム”(全2種、各110mL、各2万2550円)を数量限定で発売する。店頭では5月1日から、公式オンラインストアでは14日から先行予約を受け付ける。

“リポソーム アドバンスト リペアセラム”は、エイジングケアと毛穴、角質ケアを1本でかなえる美容液。美容成分を贅沢に抱え込んだ玉ねぎ状の層が重なる多重構造で、潤いと美容成分をじっくりと届ける。

キーワードは“時”

今回のコラボレーションは、“美”と“時”は切っても切れない関係にからこそ“時”を大切にしたいという「デコルテ」の考えと、“人と時の親密な関係性を想起させ、時を慈しむ”という「フランクミュラー」の想いが共鳴したことで実現した。

今回用意したデザインは2種類。どちらもリポソームのパープルをベースに、「フランクミュラー」オリジナルの個性的なインデックス書体“ビザン数字”をあしらうことで、両ブランドのクラフツマンシップを散りばめた。

“フィロソフィー オブ タイム(Philosophy of Time)”は、上品なシルバーカラーのビザン数字で時の流れを芸術的に表したデザイン。“カラードリーム(Color Dreams)”は、パープルと響きあうようにカスタムしたカラフルなビザン数字を自由に配置した、どこか夢見心地な世界観を表現したデザインとなっている。

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「産地はひとつ」 補助金に頼らない「ひつじサミット尾州」の仕掛け人が描く道筋

PROFILE: 岩田真吾/三星グループ代表

岩田真吾/三星グループ代表
PROFILE: 1887年創業の素材メーカー「三星グループ」の五代目アトツギ。慶應大学を卒業後、三菱商事、ボストンコンサルティング グループ(BCG)を経て2010年より現職。欧州展開や自社ブランド立ち上げ、ウール再生循環プロジェクトReBirth WOOL、産業観光イベント「ひつじサミット尾州」、アトツギ×スタートアップ共創基地「タキビコ(TAKIBI & Co. )」などを進める。2019年ジャパン・テキスタイル・コンテスト経済産業大臣賞(グランプリ)を、2022年「フォーブス ジャパン」 起業家ランキング特別賞をそれぞれ受賞。個人としてAB&Company(東証GRT9251)社外取締役、認定NPO法人Homedoor理事、神山まるごと高専起業家講師、フィンランド政府公認サウナ・アンバサダー等も務める。PHOTO:KANA KURATA

「ひつじサミット尾州」立ち上げのきっかけと背景

WWD:オープンファクトリーを軸とした産業観光イベント「ひつじサミット尾州」を企画した背景は?

岩田:きっかけはコロナ禍です。それまでも「産地のみんなが協力した方がいい」ということは頭では理解していましたが、心の奥では、それぞれの企業が自己責任で経営し、自社の収益最大化を目指すものだと考えていたため、産地全体ではバラバラな状態でした。僕自身も例外ではありません。ただ、コロナ禍で産地全体の売り上げが半減し、危機感が現実のものになりました。たとえ自社が生き残っても、糸屋がなくなればモノづくりはできない。染工所がなくなれば、やはり製品は作れない。他の機屋(はたや)が減れば、糸屋や染工所の仕事も減って共倒れしてしまう。産地全体がつながっていることを、初めて心理的にも実感しました。

しかし、百年以上別々に存在してきた会社同士が、いきなり合併して共同事業を始めるのは現実的ではありません。だからこそ、まずはお互いをもっとよく知る機会を作ろうと考えました。せっかくなら内輪だけで終わらせず、実際に生地を使ってくださるお客様、つまり「使い手」と「作り手」がつながる場にしたいと考え、「オープンファクトリーを開こう」という話に至りました。

WWD:関係を取り戻す、“ほぐし”の感覚があったのでしょうか?

岩田:それは非常に重要だったと考えています。遠回りに見えるかもしれませんが、産地を一つにまとめ、DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるうえでも不可欠なプロセスでした。振り返れば、この取り組みが最短ルートだったと思います。

WWD:なぜそう思えたのですか?

岩田:2015年に自社ブランドを始めたことがきっかけです。海外のラグジュアリーブランドに生地を使ってもらう中で、「自分たちの生地には価値がある」と手応えを感じていましたが、同時に「使い手はどんな思いで使っているのか」を知りたくなり、工場を案内するようになりました。すると、自社工場だけを見てもらうのはもったいないと感じ、協力してくれている糸屋にも声をかけるようになりました。

点ではなく面で見てもらう方が使い手にとって良いと気がつき、お客さんを自社に囲い込むのではなく、「他の機屋に行ったとしても三星のファンが減るわけではない」、「産地全体への関心が広がるはずだ」と考えが変わりました。そのタイミングで、コロナの直撃です。

三星毛糸の生産体制、元食堂で社内での織りを再開

WWD:オープンファクトリーにより提供できる価値がある、とまずは自社のビジネスを通じて実感があったのですね。その三星毛糸のモノづくりについて教えてください。

岩田:三星毛糸はその名の通り、もともと紡績の会社でした。そこから織りに進出し、自社で全量を織るようになりましたが、時代とともに専属の協力工場に織ってもらうスタイルに移行し、企画に特化する体制を築きました。僕が社長に就いた2010年頃には、すでに100%が業界用語で言うところの出機(でばた)さん、つまり協力工場での生産となっており、高齢化が進み、小規模なところが多いため自社で若手を採用・育成するのは難しい状況でした。

弊社で雇用した社員を協力工場に派遣して支援する取り組みも行いましたが、コロナ禍で一段と厳しくなり、協力工場だけに頼るのは限界が見え始めました。この状況を受け、空いていた元食堂スペースを活用して社内での織りを再開する決断をしました。最初はサンプル工場程度の規模で考えていました。織れるか不安だったので、試しに織機を3台だけ導入しましたが、生産計画を見直し、現場でコミュニケーションを密に取ることで、意外と量産が可能だという手応えを得ました。

たった3台から始めた取り組みが、今では主力工場の一つとなり、欧州ラグジュアリー向けの生地も織るレベルに成長しています。今後はこの社内工場をさらに強化していく方針です。

WWD:スタッフはどのように採用したのでしょうか。

岩田:協力工場から来てもらう場合もあれば、自社採用して育てる場合もあります。

WWD:使用しているレピア織機は高速織りが可能ですが、作業風景からは職人による手作業のように見えました。

岩田:レピア織機はションヘルやシャトルに比べれば高速ですが、実際はほとんど手織りに近いスピードで織っています。ウールの糸はそのくらい丁寧に織った方が風合いが良くなる。尾州にはションヘルのイメージを持つ方も多いですが、レピアを丁寧に使って生地を織るのも非常に良いやり方だと考えています。

WWD:製品の何パーセントを自社内で織っていますか?

岩田:今は生地の3割ほどと、増えてきました。これは現場のメンバーが機械の知識を熱心に学び、生産効率向上に精力的に取り組んでくれた結果です。さらに、長年支えてくれた協力工場の方々も協力してくれていて、工場を辞めた方が技術を教えに来てくれるなど、支え合いによって自社生産比率がここまで伸びています。

「ひつじサミット尾州」の成果

WWD:持続可能な産地をめざして2021年にスタートした「ひつじサミット尾州」ですが、昨年の成果を振り返ると?

岩田:集客人数は少し減り、約1万2000人でしたが、売り上げは2000万円近くまで伸びました。人数が減ったのは天候不良で駅前イベントが中止になった影響ですが、各工場を訪れた人の数は増え、本気で生地や糸、製品を求めてくれる方が確実に増えました。ファンが着実に増えていると実感しています。4年続けてきて本当に良かったです。

WWD:YouTubeで公開している振り返りムービーが印象的でした。参加企業の言葉をつなぐ中、岩田さんは登場していませんでしたね。そこがまた良かったです。

岩田:成果物を通して消費者に親近感を持ってもらうことが大切です。同時に、当初から掲げていた「産地内をつなぐ」という目標にも確実に貢献できたと思っています。

WWD:「つないだ」成果はどこに出ていますか?

岩田:たとえば今年の「ひつじサミット尾州」の実行委員長を務める伴染工の伴昌宗社長とは、これまで取り引きがありませんでしたが、今回新たに取り引きが始まりました。

WWD:今までなかったことが、外から見ると意外です。

岩田:産地内でも全員が知り合いというわけではなく、名前は知っていても話したことがない相手は多くいますよ。競合関係というより、互いに話しかけるきっかけがなかっただけで、心理的なハードルがあったのが実情。「ひつじサミット尾州」のような場があることで、雑談ベースで「実はこんなことを考えている」と気軽に相談できるようになり、そこから具体的なビジネスの話が生まれやすくなっています。

また、経済的な効果に加えて、最近は企業が社会課題に向き合うこともますます重要になっていますが、産地でもこうした動きが進んでいます。今年6月6日には「ひつじサミット尾州」として産地全体の勉強会を開催する予定です。テーマはサステナビリティ認証で、オーガニック繊維の国際基準であるGOTSや、ウールのRWS(レスポンシブル・ウール・スタンダード)などについて、認証取得の窓口担当者を招き、学び合います。これらの認証は機屋だけでは取得できず、糸屋や染屋との連携が不可欠なため、産地全体で取り組む意義があります。イベントを賑やかに開催するだけではなく、こうした実践的なアクションを積み重ねることで、経済的な価値にも確実につなげています。

WWD:勉強会の対象は?

岩田:「ひつじサミット尾州」参加企業が中心ですが、産地に関わる人なら誰でも参加できるようにします。他地域の参加も歓迎です。カジグループの梶政隆社長とは、北陸と尾州で連携して総合的な勉強会をやろうと話しています。こうして産地間のつながりが広がってきているのを実感しています。

WWD:産地の課題である後継者不足にもイベントは生かせそうですか?

岩田:最近は採用にも各社で少しずつ効果が出てきています。ただ、3年経つと入社した若手が辞めてしまうケースも出てきており、産地全体で課題意識が高まっています。一社で採れる人数が少ないため、同期がいないことで孤立感が生まれやすく、また小規模なため十分な研修制度も整えにくい状況です。そこで、たとえば繊維品質管理士の資格取得を目指し、産地内で横断的に教え合う仕組みを作ろうとしています。

また、実際の製品づくりだけでなく、働き方の面でも総務や人事といった管理部門の強化にも力を入れ、勉強会を開くなど地道な取り組みを続けています。まだ土曜日勤務が多い現状を見直し、TOYOTAカレンダーのような土日休みを基本とする形に近づけようとしています。今年のひつじサミット実行委員会を務めている企業とも、そうした取り組みを共有しながら進めています。

補助金に頼らない運営による自由度と課題

WWD:補助金はどのように活用していますか?

岩田:「ひつじサミット尾州」はボランティア組織でして、初年度の一宮市100周年の補助金をのぞき、現在は補助金に頼らず運営しています。僕らが“マジックタイム”を使っていて時々「これ、部活かな?」みたいな冗談を言っています。

毎年予算500万円の規模で開催していますが、同規模のイベントは通常800万〜1000万円ほどの補助金を受けて運営しているものが多い中で、僕たちは参加企業からの参加費と、一部企業からの協賛金だけでやりくりしています。参加費は企業規模に応じて5万〜15万円で、協賛は豊島、瀧定名古屋、モリリン、今年はタキヒヨーも加わり、さらに地銀からも支援を受け、ようやく成り立っている状態です。

WWD:地域活性は補助金ありき、と思い込んでいました。

岩田:普通、そう考えますよね。最初に立ち上げた時は、コロナ禍で「お金をかけずにつながろう」という想いが強く、プロジェクトを通して産地内の仲間をつなぐことを重視したので、代理店に依頼する形にはしたくありませんでした。最初のプレ開催のときは経産省や愛知県、岐阜県、一宮市から後援は受けていて、それは公式な後ろ盾があることで参加者や工場側が安心できるだろうと考えたためです。

もし補助金をもらっていたら、コロナの緊急事態宣言下で開催を中止せざるを得なかったかもしれませんし、今のようにオープンファクトリーからデジタル支援や認証取得支援などに自由に発展させることも難しかったと思います。自由度の高い現在の運営形式は、結果的に良かったと考えています。ただ、回を重ねるごとに運営メンバーの疲労も見えてきており、今後サステナブルな形にするにはどうすべきかをみんなで議論しているところです。

WWD:福井県鯖江市で15年に始まったオープンファクトリーイベント「RENEW(リニュー)」は、実行委員会形式から社団法人化する流れがありますよね。

岩田:そういった形も参考にしながら検討していく必要があります。

WWD:官と民の連携についてどう考えますか?

岩田:行政との連携も重要だと考えています。例えば富士吉田市の成功事例を見ると、官の側にもメリットを作り出し、自然に巻き込んでいくことが必要です。僕たちも、たとえばFDC(ファッションデザインセンター)との連携を通じて、一宮市、羽島市から参加費を、地銀からも協賛金をいただくなど、少しずつ官側との関係を築いてきました。ただ、全体を運営する補助金はもらっていないので、自由度の高い活動ができています。

これからも無理に税金を使うのではなく、地域にとって本当にメリットがあると認められるような活動を続けることが大切だと考えています。

WWD:山梨県富士吉田市の「ハタオリマチフェスティバル」は観光課である富士山課がリードしています。産業観光としての可能性は?

岩田:特に尾州の場合は観光誘致よりも、地域産業の活性化と雇用創出の方が重要で、働く人口を増やし、地域の税収に貢献することが本質的な目標だと思っています。強い地域産業があることはシビックプライドにもつながる。だからこそ、今後は観光だけでなく、地域産業全体を巻き込む総合連携をさらに強めていきたい。

アトツギとして。コンサルでの経験が生かされる

WWD:岩田さんご自身のリーダーシップについて伺います。三菱商事やボストンコンサルティンググループでの経験は、今回の地域プロジェクトにどう生きていますか?

岩田:コンサルやビジネスの現場で培ったスキルは確実に役立っています。たとえば、資料作成やプレゼンテーション、プロジェクトマネジメント、目標設定、タスク割り振り、定例ミーティングの運営、議事録作成といった基本スキルです。「ひつじサミット尾州」の初年度はコロナ禍で時間もあったため、しっかりと運営の「型」を作ることができました。これらは過去の経験を活かした結果です。

「ひつじサミット尾州」を立ち上げるにあたって、富士吉田「ハタオリマチフェスティバル」や鯖江「リニュー」や新潟・燕三条「工場の祭典」、大阪・八尾「ファクトリズム」、京都・五条坂など、他地域のオープンファクトリー事例を事前に徹底的に調査しました。各地でどのくらいの人数を動員し、どのくらいコストをかけ、どんな運営体制を敷いているかをインタビューし、情報を整理してから立ち上げに臨みました。何もないところから始めたわけではなく、成功事例をベンチマークしたうえで、自分たちに合ったやり方を抽出して進めたプロジェクトです。

跡継ぎとしての覚悟と物語の継承

WWD:「アトツギ」について、どのように考えていますか?三星の跡継ぎとしての覚悟や希望を教えてください。

岩田:僕がカタカナで「アトツギ」と書くのは意図的です。昔ながらの「跡継ぎ」というと、親の七光りやボンボンというイメージ、あるいは借金を引き継ぐかわいそうな存在というネガティブな印象がありました。でも今、カタカナの跡継ぎは、積極的に家業や地域の資産を新しい視点で再編集し、新たな価値を生み出していく存在だと思っています。偶然この立場にいるなら、それをポジティブに捉え、明るく堂々と発信していきたい。

正直、悩みながらやってきました。僕は社長になって15年になりますが、その間に事業の一部撤退も経験しました。いろいろなことがありましたが、仲間たちと話していると、事業が変わること自体はむしろ正しいアクションだと思うようになりました。時代の変化に応じて事業を変えていかなければ、逆に生き残ることはできない。例えばトヨタも、もともとは織機の会社だったのが、自動車産業に進出し、今ではまちづくりにも取り組もうとしています。僕たちも、繊維という軸そのものは変わらないかもしれませんが、大量生産・大量消費型のものづくりから、適時適量のものづくりへとシフトしていく必要があります。事業とは変わり続けるものだと考えています。

僕は、事業や社員、資本そのものではなく、「物語」を継ぐことが跡継ぎの本質だと考えています。事業は時代に合わせて変わるし、社員も変わる。会社の名前や株主も変わるかもしれない。でも、創業から続く精神や価値観、積み重ねてきた歴史や文化こそが継ぐべきものです。1887年創業の三星毛糸の場合、創業者が女性だったことは、今でいうダイバーシティの精神につながっているし、上皇陛下が来訪されたことは、開かれた姿勢を象徴しています。そうした物語を未来につなぎ、さらに豊かにしていくことが、跡継ぎとしての自分の役割だと考えています。もちろん、残せるものは残したいですが、変わること自体を恐れるべきではない。

業界の若い世代がプライベートで行きたくなるイベントに

WWD:業界関係者の多くが週末にプライベートで参加していたのが印象的でした。

岩田:「ひつじサミット尾州」はアパレル業界の人たちにまだまだその存在を知られていません。BtoBの産地なので、商売につなげたい気持ちは当然ありますが、それ以上にまずは見て欲しい。昔は尾州にも多くのアパレル関係者が訪れていました。父親の時代には、頻繁に足を運んでいたと聞きますが、消費の縮小とともに来訪者が減ってしまいました。

しかし、実際に来てもらうと違います。例えば、テキスタイル展示会に行っても生地サンプルは数百点しか触れませんが、三星毛糸のテキスタイルライブラリーには6000点以上もの生地が揃っていて、じっくり話をしながらアイデアを広げることができる。染色工場に行けば「こんな加工ができるならこうしてみよう」という新たな発想も生まれます。

出張費を増やすのは難しいかもしれません。それもありアパレル業界の若い世代がプライベートでも行きたくなるようなイベントを目指しています。BtoCで評価されるなら、アパレルの人にも自然と足を運んでもらえるはず。そういう時の方が、学びも深くなると感じています。

WWD:産地に足を運んだことがないアパレル関係者の方が今は多い。

岩田:そもそも普段から国内の生地を使っていなければ、わざわざ見に行こうとはならない。だからこそ、国内生地への関心そのものを増やしていかないといけない。現状、多くのアパレルは商社や卸を通して尾州の生地を仕入れていますが、アパレルの担当者が直接工場を見に来て、現場で指名買いする流れが生まれれば、尾州の地位はもっと上がっていくはずです。

潜在的には「尾州の生地を使ってみたい」と思っているアパレルやデザイナーはかなりいる感触です。ただしアポを取って工場訪問するのは心理的なハードルが高い。だからこそ、公式ホームページなどを見て直感的に「ここに行ってみたい」と思ってもらい、気軽に見学できるような仕組みを用意するべきです。

名刺交換ができる場も設ければ、初めての人でも自然に関係を築ける。そもそも尾州の生地を使っていない人たちにとって、そうしたカジュアルなきっかけをつくることが重要です。

WWD:潜在的なニーズは感じている?

岩田:はい。「オーラリー(AURALEE)」のようなブランドが海外バイヤーからも評価されていることで、尾州の認知度も着実に高まっています。まだまだ尾州が役立てる余地は多い。とはいえ、普通にしているだけではメーカーが急に生地を買ってくれるわけではないので、きっかけづくりを意図的に設計することが必要です。

WWD:若い人たちが働き場所として尾州に来て得られることとは?

岩田:ウールの生地を作りたいなら、尾州ほど環境が整った場所はありません。もちろん、シルクなら桐生ほか、コットンなら遠州や泉州、デニムなら福山など、それぞれ適した産地はありますが、ウールへの愛着があるなら尾州は最適です。アクセスも良く、日本のほぼ中央に位置しているので、全国の産地とのつながりも作りやすい。もちろん東京に住んでいれば情報量は多いかもしれませんが、さまざまな地域とつながる拠点として、尾州はとても有利な立地で産地の結節点になりつつあります。繊維の道を志す若い人たちにとって、尾州はキャリアを築くうえで非常に良い場所です。

まず日にちを決めてイベント実施を宣言してしまおう

WWD:これから同じような取り組みを目指したいと思っている他の産地に向けたアドバイスは?

岩田:まずは現状を正しく把握して理解すること。そして、もう一つ必要なのは強いリーダーシップです。この二つは欠かせません。そのうえで、僕はとにかく一度やってみることが大事だと思う。難しいことは考えず、まず日にちを決めて「この日にオープンファクトリーをやります」と宣言してしまうのがいい。ホームページを一つ作るだけでもいいし、インスタグラムでアカウントを立ち上げるだけでもいい。工場は一つよりも複数で参加した方が来場者にとっても魅力的になるので、できれば何工場かで連携してオープンにすると効果的です。

動いてみて初めて「何が足りなかったのか」「何を整えればよかったのか」が具体的に見えてきます。もしもう一歩踏み込むなら、既存のオープンファクトリーイベントを一度訪れてみることを勧めます。異業種の事例でも十分学びがあります。とにかく一度、実際に足を運んでみること。そして、一度やってみること。コロナ禍は、そうした行動のハードルを一段下げてくれたと思っています。

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「ららぽーと」台湾で存在感増す 日本ブランドのアジア市場の入り口に

三井不動産が3月に開業した台湾の大型ショッピンセンター(SC)「三井ショッピングパーク ららぽーと台湾南港(たいわんなんがん)」が順調な滑り出しを見せている。ファッションや飲食を中心とした237店舗。年内に映画館とレストラン区画、26年上期には子供のための職業体験施設「キッザニア」がそれぞれ開業し、全面開業時には約300店舗で店舗面積7万平方メートルの規模になる。台湾での同社の大型SCは5施設目。日系ブランドの台湾進出の足掛かりの場としても期待が持たれる。

開業初日の3月20日は平日にもかかわらず、オープンと同時に大勢の客が館内になだれ込んだ。フードコートや日系スーパーマーケット「ロピア」に長い行列ができ、ファッションショップも若者たちで賑わいを見せた。

物販や飲食の約3分の1が日系テナントだ。「ビームス」「ユナイテッドアローズ グリーレーベルリラクシング」「ニコアンド」「ジャーナルスタンダード レリューム」「アーバンリサーチ」「無印良品」といった台湾でも馴染みの店舗だけだけでなく、初進出となる「9090(ナインティナインティ)」(運営yutori)と「グラニフ」(運営グラニフ)も初日から客が殺到した。

「グラニフ」ではオリジナルキャラクター「ビューティフルシャドー」のTシャツや雑貨類がよく売れた。「台湾はかわいいものが好きなお客さまが多い。オリジナルやコラボのIP商品の反響は想定以上。商品を手にしながら、あるいは内装を背景にスマホで撮影する方がたくさんいて、手応えを感じている」(リテール担当の萩野谷卓朋執行役員)。「9090」を運営するyutoriの青嶋剣士郎サプライチェーンマネジャーは「台湾の皆さんは日本のアパレルへの関心が高く、市場ポテンシャルが大きい」と話す。

台湾における「一大プロジェクト」

三井不動産は2016年に台湾法人を設立し、商業施設、ホテル、住宅などの事業を推進してきた。中でも商業施設は16年の「三井アウトレットパーク(MOP) 台湾林口」を皮切りに、18年に「MOP台中港」、22年に「MOP台南」、23年に「ららぽーと台中」をそれぞれ開業した。3月のららぽーと台湾南港に続き、26年には「ららぽーと高雄」の開業が控える。上陸10年あまりで台湾の三大都市圏(台北都市圏、台中都市圏、南部都市圏)の要所を次々に押さえたことになる。

中でも今回開業したららぽーと台湾南港は一つの集大成だ。立地する南港区は台北市の新しい都心として開発が進むエリアで、金融やITのオフィス、見本市会場、ホテル、オフィス、マンションの集積が進む。台北の中心部から地下鉄で20分ほどと利便性も良い。日本で多くのららぽーとが営業する郊外のベッドタウンエリアというより、ビジネスエリアの側面が強い。

大手保険会社である台湾人寿が開発する高層ビル群の低層部(地下1階〜地上6階)がららぽーとになる。クルマで30キロ圏内の200万人以上の広域商圏と、オフィスビルで働く高所得のビジネスパーソンの足元商圏という肥沃なマーケットを狙える。全テナントがそろった時点での年間売上高は100億台湾ドル(約450億円)を見込む。

3月20日に三井不動産の植田俊社長、台湾人寿や台北市政府の首脳らが出席してオープニングセレモニーが行われた。植田社長は「日本や台湾で培ってきた大型SCのノウハウを注ぎ込んだ一大プロジェクト」と意気込みを示した。

「新体験。新関係。新登場。」

台北はいわゆる郊外型の大型SCが手薄と言われている。新光三越、遠東そごうなど都心の百貨店の存在感が強く、アッパーミドルの消費者の支持を集める。ららぽーと台湾南港は台北の人々にファッションから飲食、エンタメまで1カ所で楽しめる空間を用意することで、あらゆる世代が長く滞在できる空間にする。ららぽーと台湾南港のキャッチフレーズは「新体験。新関係。新登場。」とした。

現地法人・台湾三井不動產股份有限公司で同施設を担当する玉本伯森経理は「(台北の繁華街である)信義区は商業やエンタメのコンテンツが分散しているが、ららぽーとはワンストップで楽しめるところに優位性がある」と述べる。

集客の武器にしているのが飲食店だ。台湾は外食文化が強く、家族や友人と外食する機会が多い。フードコートを地下1階(約1300席)と5階(約930席)に設け、フロアの回遊性を高める。地下1階は台湾の人気店を入れた夜市のような空間、5階は日本食を充実させるなど趣を変えた。館内における飲食店の比率は約30%で、日本のららぽーとの2倍にした。

来年に上層階にできる屋内型テーマパーク「キッザニア」も教育熱心なアッパーミドルのファミリーをターゲットにし、数十種類の職業体験ができる場としてオープン前から話題になっている。

玉本経理は「台北のショッピングエリアをよく研究し、目の肥えたお客さまを満足させる施設を目指してきた」という。ファッションでは「ヒューゴボス」「カルバン クライン」「トミーヒルフィガー」、ビューティでは「資生堂」「メゾンコーセー」やエスティーローダーグループのブランド複合店を入れた。人気映画の関連商品を集めた「ハリー・ポッター マホウドコロ」など話題性のある店舗も誘致した。

台湾と日本の相互送客に期待

開業から約1カ月の商況について三井不動産は「当初の想定を上回る売り上げと来館者数を達成している」と述べる。特に「ハリー・ポッター マホウドコロ」「どんぐり共和国」「ニンテンドー」といった、キャラクターグッズの売れ行きが目立つ。

アダストリアは雑貨業態「ラコレ」の海外1号店を含めて10店舗をららぽーと台湾南港に出した。「ラコレ」は雑貨だけでなくアパレルへの反響も良かった。「今季のアンバサダーであるラッパーの高爾宣による1日店長イベントも功を奏し、当日はブランドのSNSフォロワーに1000人以上が登録した」(同社)。アダストリアは台湾において三井不動産のSCへの出店が多い。今回、ららぽーと台湾南港に10店舗を出店したのは「三井不動産の台湾での成長戦略に魅力を感じている」からだという。「アダストリアの国内の状況を理解していただいているので、台湾でもスムーズに事が運び、好区画を獲得できた。日本式に固執せず、台湾の商習慣(周年慶等)を咀嚼して展開されている現地企画力を信頼している」と今後にも期待を寄せる。

台湾初進出の「グラニフ」は開業1カ月間で当初計画に比べて3倍となる売上高5500万円を記録した。「想定以上の反響で、すでに台湾の複数商業施設や他エリアからも問い合わせが届いている」(同社)という。村田昭彦社長は「台湾は当社の海外展開における重要なテストマーケティングの拠点と位置づけており、今回の成果はブランド価値が国境を越えて支持される可能性を示すものと捉えている」と手応えと強調する。

台湾の人口は約2300万人。三井不動産の商業部門は16年のMOP台湾林口以降、三井ショッピングカード(カード、アプリ)の会員拡大に務め、24年末時点で90万人が会員になっている。CRM(顧客情報管理)の基盤を整備し、台湾国内で運営する大型SC5施設との相乗効果を高める狙いだ。

台湾から日本を旅行する訪日客数は24年で過去最高604万人に達した。日本を旅した台湾人は日本のファッションブランドを知る機会がある。台湾に進出するファッションブランドにとっては、台湾と日本の相互送客できるメリットがある。ららぽーとはそのためのプラットフォームとして機能している。

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「ららぽーと」台湾で存在感増す 日本ブランドのアジア市場の入り口に

三井不動産が3月に開業した台湾の大型ショッピンセンター(SC)「三井ショッピングパーク ららぽーと台湾南港(たいわんなんがん)」が順調な滑り出しを見せている。ファッションや飲食を中心とした237店舗。年内に映画館とレストラン区画、26年上期には子供のための職業体験施設「キッザニア」がそれぞれ開業し、全面開業時には約300店舗で店舗面積7万平方メートルの規模になる。台湾での同社の大型SCは5施設目。日系ブランドの台湾進出の足掛かりの場としても期待が持たれる。

開業初日の3月20日は平日にもかかわらず、オープンと同時に大勢の客が館内になだれ込んだ。フードコートや日系スーパーマーケット「ロピア」に長い行列ができ、ファッションショップも若者たちで賑わいを見せた。

物販や飲食の約3分の1が日系テナントだ。「ビームス」「ユナイテッドアローズ グリーレーベルリラクシング」「ニコアンド」「ジャーナルスタンダード レリューム」「アーバンリサーチ」「無印良品」といった台湾でも馴染みの店舗だけだけでなく、初進出となる「9090(ナインティナインティ)」(運営yutori)と「グラニフ」(運営グラニフ)も初日から客が殺到した。

「グラニフ」ではオリジナルキャラクター「ビューティフルシャドー」のTシャツや雑貨類がよく売れた。「台湾はかわいいものが好きなお客さまが多い。オリジナルやコラボのIP商品の反響は想定以上。商品を手にしながら、あるいは内装を背景にスマホで撮影する方がたくさんいて、手応えを感じている」(リテール担当の萩野谷卓朋執行役員)。「9090」を運営するyutoriの青嶋剣士郎サプライチェーンマネジャーは「台湾の皆さんは日本のアパレルへの関心が高く、市場ポテンシャルが大きい」と話す。

台湾における「一大プロジェクト」

三井不動産は2016年に台湾法人を設立し、商業施設、ホテル、住宅などの事業を推進してきた。中でも商業施設は16年の「三井アウトレットパーク(MOP) 台湾林口」を皮切りに、18年に「MOP台中港」、22年に「MOP台南」、23年に「ららぽーと台中」をそれぞれ開業した。3月のららぽーと台湾南港に続き、26年には「ららぽーと高雄」の開業が控える。上陸10年あまりで台湾の三大都市圏(台北都市圏、台中都市圏、南部都市圏)の要所を次々に押さえたことになる。

中でも今回開業したららぽーと台湾南港は一つの集大成だ。立地する南港区は台北市の新しい都心として開発が進むエリアで、金融やITのオフィス、見本市会場、ホテル、オフィス、マンションの集積が進む。台北の中心部から地下鉄で20分ほどと利便性も良い。日本で多くのららぽーとが営業する郊外のベッドタウンエリアというより、ビジネスエリアの側面が強い。

大手保険会社である台湾人寿が開発する高層ビル群の低層部(地下1階〜地上6階)がららぽーとになる。クルマで30キロ圏内の200万人以上の広域商圏と、オフィスビルで働く高所得のビジネスパーソンの足元商圏という肥沃なマーケットを狙える。全テナントがそろった時点での年間売上高は100億台湾ドル(約450億円)を見込む。

3月20日に三井不動産の植田俊社長、台湾人寿や台北市政府の首脳らが出席してオープニングセレモニーが行われた。植田社長は「日本や台湾で培ってきた大型SCのノウハウを注ぎ込んだ一大プロジェクト」と意気込みを示した。

「新体験。新関係。新登場。」

台北はいわゆる郊外型の大型SCが手薄と言われている。新光三越、遠東そごうなど都心の百貨店の存在感が強く、アッパーミドルの消費者の支持を集める。ららぽーと台湾南港は台北の人々にファッションから飲食、エンタメまで1カ所で楽しめる空間を用意することで、あらゆる世代が長く滞在できる空間にする。ららぽーと台湾南港のキャッチフレーズは「新体験。新関係。新登場。」とした。

現地法人・台湾三井不動產股份有限公司で同施設を担当する玉本伯森経理は「(台北の繁華街である)信義区は商業やエンタメのコンテンツが分散しているが、ららぽーとはワンストップで楽しめるところに優位性がある」と述べる。

集客の武器にしているのが飲食店だ。台湾は外食文化が強く、家族や友人と外食する機会が多い。フードコートを地下1階(約1300席)と5階(約930席)に設け、フロアの回遊性を高める。地下1階は台湾の人気店を入れた夜市のような空間、5階は日本食を充実させるなど趣を変えた。館内における飲食店の比率は約30%で、日本のららぽーとの2倍にした。

来年に上層階にできる屋内型テーマパーク「キッザニア」も教育熱心なアッパーミドルのファミリーをターゲットにし、数十種類の職業体験ができる場としてオープン前から話題になっている。

玉本経理は「台北のショッピングエリアをよく研究し、目の肥えたお客さまを満足させる施設を目指してきた」という。ファッションでは「ヒューゴボス」「カルバン クライン」「トミーヒルフィガー」、ビューティでは「資生堂」「メゾンコーセー」やエスティーローダーグループのブランド複合店を入れた。人気映画の関連商品を集めた「ハリー・ポッター マホウドコロ」など話題性のある店舗も誘致した。

台湾と日本の相互送客に期待

開業から約1カ月の商況について三井不動産は「当初の想定を上回る売り上げと来館者数を達成している」と述べる。特に「ハリー・ポッター マホウドコロ」「どんぐり共和国」「ニンテンドー」といった、キャラクターグッズの売れ行きが目立つ。

アダストリアは雑貨業態「ラコレ」の海外1号店を含めて10店舗をららぽーと台湾南港に出した。「ラコレ」は雑貨だけでなくアパレルへの反響も良かった。「今季のアンバサダーであるラッパーの高爾宣による1日店長イベントも功を奏し、当日はブランドのSNSフォロワーに1000人以上が登録した」(同社)。アダストリアは台湾において三井不動産のSCへの出店が多い。今回、ららぽーと台湾南港に10店舗を出店したのは「三井不動産の台湾での成長戦略に魅力を感じている」からだという。「アダストリアの国内の状況を理解していただいているので、台湾でもスムーズに事が運び、好区画を獲得できた。日本式に固執せず、台湾の商習慣(周年慶等)を咀嚼して展開されている現地企画力を信頼している」と今後にも期待を寄せる。

台湾初進出の「グラニフ」は開業1カ月間で当初計画に比べて3倍となる売上高5500万円を記録した。「想定以上の反響で、すでに台湾の複数商業施設や他エリアからも問い合わせが届いている」(同社)という。村田昭彦社長は「台湾は当社の海外展開における重要なテストマーケティングの拠点と位置づけており、今回の成果はブランド価値が国境を越えて支持される可能性を示すものと捉えている」と手応えと強調する。

台湾の人口は約2300万人。三井不動産の商業部門は16年のMOP台湾林口以降、三井ショッピングカード(カード、アプリ)の会員拡大に務め、24年末時点で90万人が会員になっている。CRM(顧客情報管理)の基盤を整備し、台湾国内で運営する大型SC5施設との相乗効果を高める狙いだ。

台湾から日本を旅行する訪日客数は24年で過去最高604万人に達した。日本を旅した台湾人は日本のファッションブランドを知る機会がある。台湾に進出するファッションブランドにとっては、台湾と日本の相互送客できるメリットがある。ららぽーとはそのためのプラットフォームとして機能している。

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Snow Man渡辺翔太がアルビオン“スキコン”のアンバサダーに就任 清涼感のある新ムービーを公開

アルビオンの化粧水“薬用スキンコンディショナー エッセンシャルN”(以下、スキコン)は、アンバサダーにSnow Manの渡辺翔太を起用した。渡辺を起用した新ムービーや渡辺が実際に同製品のラインアップを使用するキャンペーンムービーを特設サイトで公開する。

ベールがたなびく幻想的な世界で“スキコン”を表現した新ムービー

アンバサダー就任について渡辺は「とにかく嬉しかったですね!これまでアルビオンの『フラルネ』のアンバサダーとしてアルビオンさんとご一緒させていただいていましたけれど、やっぱり“スキコン”もアルビオンの代名詞といいますか、本当に皆様から愛されている“スキコン”だと思っています。その一部に自分も力になれるんだなとか、力になりたいなっていう思いが、強まったり嬉しかったりと、いろんなポジティブな気持ちが交錯する気持ちでいます」と語った。

今回の新ムービーは、“肌が、僕が、整っていく。”をキャッチコピーにベールがたなびく幻想的な世界に仕上げた。お気に入りのシーンについて、渡辺は「“スキコン”のイメージを映像で体現できたと言えるぐらい、清涼感があるので、涼しい気持ちになると思います」と話した。また、5月18日には、“夏”をテーマにした新ビジュアルや特別ムービーを公開し、全国のアルビオンコーナーで新ビジュアルを掲出する。

さらに、新ムービーの公開を記念して“薬用スキンコンディショナー エッセンシャルN”の限定キットが抽選で当たる“#心地よさにつつまれるスキコンキャンペーン”をXで開催する。

“薬用スキンコンディショナー エッセンシャルN”は、保湿成分ハトムギエキス配合で、肌荒れや乾燥を防ぎながら透明感のある肌へ導く化粧水。季節や環境の変化でコンディションを崩しがちな肌をみずみずしく引き締め、すこやかにキープする。

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Snow Man渡辺翔太がアルビオン“スキコン”のアンバサダーに就任 清涼感のある新ムービーを公開

アルビオンの化粧水“薬用スキンコンディショナー エッセンシャルN”(以下、スキコン)は、アンバサダーにSnow Manの渡辺翔太を起用した。渡辺を起用した新ムービーや渡辺が実際に同製品のラインアップを使用するキャンペーンムービーを特設サイトで公開する。

ベールがたなびく幻想的な世界で“スキコン”を表現した新ムービー

アンバサダー就任について渡辺は「とにかく嬉しかったですね!これまでアルビオンの『フラルネ』のアンバサダーとしてアルビオンさんとご一緒させていただいていましたけれど、やっぱり“スキコン”もアルビオンの代名詞といいますか、本当に皆様から愛されている“スキコン”だと思っています。その一部に自分も力になれるんだなとか、力になりたいなっていう思いが、強まったり嬉しかったりと、いろんなポジティブな気持ちが交錯する気持ちでいます」と語った。

今回の新ムービーは、“肌が、僕が、整っていく。”をキャッチコピーにベールがたなびく幻想的な世界に仕上げた。お気に入りのシーンについて、渡辺は「“スキコン”のイメージを映像で体現できたと言えるぐらい、清涼感があるので、涼しい気持ちになると思います」と話した。また、5月18日には、“夏”をテーマにした新ビジュアルや特別ムービーを公開し、全国のアルビオンコーナーで新ビジュアルを掲出する。

さらに、新ムービーの公開を記念して“薬用スキンコンディショナー エッセンシャルN”の限定キットが抽選で当たる“#心地よさにつつまれるスキコンキャンペーン”をXで開催する。

“薬用スキンコンディショナー エッセンシャルN”は、保湿成分ハトムギエキス配合で、肌荒れや乾燥を防ぎながら透明感のある肌へ導く化粧水。季節や環境の変化でコンディションを崩しがちな肌をみずみずしく引き締め、すこやかにキープする。

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「ジョンマスターオーガニック」が初の医薬部外品のスカルプケアを発売 “オーガニック+機能性”の第1歩

「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」は6月19日、ブランド初となる医薬部外品のスカルプケアアイテム“C&A薬用 ヘアグロースエッセンス”【医薬部外品】(50mL、5940円)を発売する。自然由来成分を99%配合した製品で、直営店およびオンラインストアで扱う。

同ブランドが医薬部外品に踏み出した背景には、生活環境やストレスの増加による髪と頭皮の悩みの深刻化がある。開発を担当した馬場まさみディレクターは、「『ジョンマスターオーガニック』が貫いてきた“自然の力で髪と頭皮をすこやかに美しく保つ”という目標をより高次元で実現するにはどうすべきか。その答えが、99%の自然由来成分で構成された医薬部外品の開発だった」と説明する。

有効性と自然由来の両立
鍵は摘果リンゴや宇陀金ごぼう

頭皮は紫外線やストレス、睡眠不足、ホルモンバランスの乱れなど、日々さまざまな刺激にさらされている。毛髪は本来約7年周期で生え変わるが、こうした影響でサイクルが崩れて薄毛や脱毛の引き金になることも少なくない。「加齢やホルモンバランス、免疫、炎症など原因は多岐にわたるが、アプローチすべき場所は同じ」(馬場ディレクター)という考えのもと、今回の製品は頭皮環境と毛髪のサイクルをすこやかに保つことを目指して開発した。

処方は、自然由来成分と医薬部外品の有効成分を組み合わせた。ニンジン抽出液とタマサキツヅラフジアルカロイドが血行を促進し、毛乳頭に働きかけることで毛髪の成長をサポート。さらに、グリチルリチン酸ジカリウムが炎症を抑え、すこやかな頭皮環境へと導く。

加えて、毛髪の成長期を促し、休止期への移行を抑える働きがある“摘果リンゴエキス”や“発毛の司令塔”であるバルジ領域に作用する“宇陀金ごぼうエキス”の植物由来成分を配合した。

摘果リンゴは成長前のリンゴに多く含まれるポリフェノール重合体を豊富に含有。この成分が、毛髪の成長期移行因子の合成を促進し、退行期因子の合成を抑制することで、抜けにくく太い髪を育むとされている。

宇陀金ごぼうは奈良県宇陀地域で栽培される伝統野菜。豊富なイヌリンやクロロゲン酸が、加齢と共に減少する17型コラーゲンの産生をサポートし、毛包幹細胞の静止状態の維持・制御にも働きかける。休止期の毛髪環境を整え、隙のないボリュームのある髪へとつなげる。

これらの有効成分に加えて、椿油、アロエエキス、豆乳発酵液、トウキンセンカエキス、ゲンチアナエキス、海藻エキスといったオーガニックの美容成分も配合。頭皮環境を包括的に整えることで、すこやかな発毛土壌を育む。

2022年から代表を務める大滝雄一郎社長は、「単なるオーガニックでは差別化が難しい時代。われわれが掲げた“オーガニック+機能性”という新たな方向性を形にしたのが今回の製品だ」と語る。ブランドは今年で、創設31年、日本上陸17年を迎える。これまで貫いてきた“自然の力”に医薬部外品としての信頼性を掛け合わせた本製品で、ブランドの第2章の幕を開ける。

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「ジョンマスターオーガニック」から初の医薬部外品 自然由来成分99%の育毛セラム登場

「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」は6月19日、ブランド初の医薬部外品としてスカルプケアアイテム“C&A薬用スキャルプエッセンス”【医薬部外品】(50mL、5940円)を発売する。

長く濃密な髪をかなえるスカルプケアセラム

“C&A薬用スキャルプエッセンス”は、ニンジン抽出液とタマサキツヅラフジアルカロイドが毛乳頭に働きかけ、血行を促進し毛髪の成長をサポートする育毛セラム。有効成分に加え、未利用資源の摘果リンゴや奈良の宇陀金ごぼうを独自配合することで、頭皮環境を整え発毛と毛髪サイクルに働きかける処方を実現した。さらに、アロエエキスやトウキンセンカエキスなどの植物由来の美容成分を配合。乾燥しやすい頭皮に潤いを与え、エイジングケアをかなえる。

オイルはベルガモットとリンゴを思わせるフルーティーなローマカミツレに、温かみのあるパルマローザをブレンドした精油由来100%の香り付き。ひんやりとした使用感と爽やかな香りで、忙しい朝やリラックスしたい夜のケアに心地よく寄り添う。

デザインには、頭皮をダイレクトにマッサージしながら手軽に頭皮ケアができるロールオンタイプを採用。さらにボディー部分はエアレス容器にすることで、美容成分をフレッシュな状態に保つことができる仕様とした。

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【2025年夏コスメ】「ナーズ」から南仏のビーチの煌めきに着想した限定カラーコレクション

「ナーズ(NARS)」は6月11日、南フランスのビーチの煌めきや眩い太陽に着想した“ザ ホット エスケープ コレクション”を数量限定で発売する。

ビーチリゾートの解放感を落とし込んだ多彩なシェードで、これまでと違う彩りをまとった表情を引き出すメイクアップアイテムをラインアップ。すべて、南仏の高級リゾート地ビアリッツの海岸に並ぶストライプのパラソルにインスパイアされたカラフルなパッケージで展開する。

輝く海と太陽に着想した全3アイテム

“ホットエスケープ チークパレット”(限定4種、各7260円)は、マットとシマーの2つの質感のチークとハイライティングパウダー、ブロンジングパウダーをセットしたマルチユースなフェイスパレット。太陽の光を浴びたような輝きで、立体感も血色感もかなえる。

カラーは印象の異なる全4種で、“Ⅲ”と“Ⅳ”は公式オンラインストアと取り扱いECサイト限定で販売する。

“アフターグロー リップオイル”(限定4色、各4180円)は、透けるような発色と太陽の光を受けて放つ煌めきが多幸感を演出するリップグロス。ラズベリーシードオイルとザクロエキス配合で、ふっくらと柔らかな唇をかなえる。

カラーはシマリングブロンズカラーの“231A”、ピーチピンク&ゴールデンシマーカラーの“777A”、トゥルーピンクカラーの“508A”、ベリーカラーの“520A “の全4色をラインアップする。

“ミニラグナブロンザー & ミニリップオイルデュオ”(4730円)は、自然な温かみのある艶と立体感を演出する“ラグナ ブロンジングパウダー”と、ブロンズカラーの“アフターグロー リップオイル”のミニサイズセットにした限定キット。頬と唇に太陽の輝きをのせたような、ヘルシーな夏メイクを楽しめる。

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