「リモワ」は1898年にドイツ・ケルンで創業し、1937年にアルミニウムを、2000年にポリカーボネートを素材に取り入れるなど革新的に発展した。17年からLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の傘下となった。「リモワ」のアイウエアは、LVMHとイタリアの大手眼鏡メーカー、マルコリン(MARCOLIN)との合弁会社ティリオス(THELIOS)が生産し、日本におけるオプティカルフレームの眼鏡専門店の販売はティリオスの日本の販売代理店であるヴィジョナイズが手掛ける。
アイウエア企業ジンズホールディングスは、ドイツ・エッセンのノルトライン=ヴェストファーレン・デザインセンター(DESIGN ZENTRUM NORDRHEIN WESTFALEN)が主催する国際的なプロダクトデザイン賞「レッド ドット アワード(RED DOT AWARD )2020」において、1万件を超える応募作品の中からプロダクトデザイン部門のインテリア建築・インテリアデザイン カテゴリーで最高賞を受賞した。
サフィロは、ハウスブランド「ポラロイド(POLAROID)」「カレラ(CARRERA)」「スミス(SMITH)」のほか、20以上のライセンスブランドを手掛けており、昨年は「リーバイス(LEVI’S)」「ミッソーニ(MISSONI)」「デヴィッド ベッカム(DAVID BECKHAM)」をスタートさせた。一方、来年は主力ブランドの「ディオール(DIOR)」と「フェンディ(FENDI)」のライセンスが、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)とマルコリンの合弁会社ティリオス(THELIOS)に移動する予定で、同社のポートフォリオはビジネスを大きく左右する変動が続いている。
マルコリンは、「トム フォード(TOM FORD)」「モンクレール(MONCLER)」「エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)」など約30のライセンスブランドを手掛けており、2018年12月期の売上高は4億8200万ユーロ(約570億円)、19年は1400万本のアイウエアを販売した。12年にペイパートナーズ(PAI PARTNERS)が、トッズ・グループ(TOD’S GROUP)」のディエゴ・デッラ・ヴァッレ(Diego Della Valle)会長とアンドレア・デッラ・ヴァッレ(Andrea Della Valle)副会長兄弟らを含む複数の株主からマルコリンの株を取得して全体の72%を所有しているほか、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が10%、マルコリンファミリーも一部保有している。
ただし、21年以降はライセンスビジネスの主力である「ディオール」をはじめ「フェンディ」「ジバンシィ」との契約が終了し、それらはLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)とイタリアの大手アイウエア企業のマルコリン(MARCOLIN)による合弁会社ティリオス(THELIOS)に移るとみられ、ビジネスモデルの再構築を余儀なくされている。全売上高の10%以上を占めている「ディオール」の穴は埋められるのか。
マッシモ氏はミラノのボッコーニ大学やニューヨークのコロンビア大学で政治学などを学んだ後、世界最大のアイウエア企業ルックスオティカで2000年から約10年間キャリアを重ね、その後サフィロ、ケリングのアイウエア部門を経てマルコリンに入社し、2017年、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)とマルコリンが合弁会社ティリオス(THELIOS)を設立した際、ティリオスのCEOに就任したジョバンニ・ゾッパス(Giovanni Zoppas)前マルコリンCEOの後任となった。
アメリカ・ロサンゼルスのアイウエアブランド「バートン・ペレイラ(BARTON PERREIRA)」は、4月に公開される映画「007」シリーズの最新作「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(NO TIME TO DIE)」でダニエル・クレイグ(Daniel Craig)が演じるジェームズ・ボンド(James Bond)ら主人公が掛けるサングラスを手掛ける。「バートン・ペレイラ」と、007映画シリーズのマーチャンダイジングなどを管理するイギリスのプロダクション会社EONプロダクションズとのグローバルなライセンス契約によるもので、サングラス3モデルがスペシャルパッケージや眼鏡拭き付きで販売される。
店舗面積は約100平方メートルで、“世界中のアンティーク家具・装飾品が作り出す、全く新しいスタイルの眼鏡店”がコンセプト。店内は、岡田哲哉グローブスペックス代表が1年以上をかけてアメリカ、フランス、イギリス、北欧などでセレクトしたアンティークな什器や装飾品をそろえるほか、ストアデザインはCIAが手掛け、ナッツ アート ワークス(NUTS ART WORKS)によるサインアート、コンテンポラリー・アーティストのショウヘイ・タカサキによるアート作品、東京・中目黒のフローリスト「チビ(CHIBI)」による古木を使用したオブジェなどを飾って空間デザインにこだわった。
100年以上の歴史を持つ福井県の老舗眼鏡メーカーの増永眼鏡は、ハウスブランド「マスナガ シンス 1905(MASUNAGA SINCE 1905)」の新シリーズ“マスナガ コード(MASUNAGA Chord)”を10月1日に発売する。
“レス・イズ・モア(Less Is More)“をテーマとしており、装飾性を極力排した軽量でミニマルなデザイン、最上の素材使いと高度な技術力に裏打ちされた高い機能性(掛け心地)を追求している点が特徴だ。注目したいのは、ベータチタンと18金イエローゴールドを一つにつなげたように直接接合したフレームの設計で、恐らく世界でも増永眼鏡のみが持つ高度なテクニックだ。伝統の技術力から生まれたシンプルなデザイン性と機能性の調和は、まさにシリーズ名“コード(和音)”=ハーモニーを象徴する。デザインはユニセックスで、価格は12万5000円。また上質なオールチタンのモデルもあり4万5000円。