「メゾン ヨシキ パリ」はミラノ・ファッション・ウイーク初日にショーを開催。デベロップメント・ディレクターを務めるクキ・ドゥ・サルヴェルトゥ(Kuki de Salvertes)やスタイリストのカーリーン・サーフ・ドゥ・ドゥズィール(Carlyne Cerf de Dudzeele)らといったパリを拠点とするチームで作り上げた37ルックを披露した。
大草直子/エディター・スタイリスト (おおくさ・なおこ)東京都出身。大学卒業後、婦人画報社(現・ハースト婦人画報社)に入社。雑誌編集に携わった後、ファッションエディター・スタイリストとして独立。幅広いメディアで活躍し、トークイベントや執筆業でも人気を集める。2019年にはメディア「AMARC」を立ち上げる PHOTO:KAZUO YOSHIDA
ベイクルーズは27日、東京・虎ノ門ヒルズ内に29日オープンする新業態「セレクト バイ ベイクルーズ(SELECT BY BAYCREW’S)」を関係者に公開した。セレクトショップ本来の目利きを前面に出し、社内外のキュレーターの審美眼によって幅広い商品を集めた大型店で、売り場面積は2800平方メートル。同社のクリエイションを国内外に発信する戦略店舗と位置づける。
ベイクルーズは27日、東京・虎ノ門ヒルズ内に29日オープンする新業態「セレクト バイ ベイクルーズ(SELECT BY BAYCREW’S)」を関係者に公開した。セレクトショップ本来の目利きを前面に出し、社内外のキュレーターの審美眼によって幅広い商品を集めた大型店で、売り場面積は2800平方メートル。同社のクリエイションを国内外に発信する戦略店舗と位置づける。
PROFILE: (まつうら・きよし)慶應義塾大学経済学部卒業、コロンビア大学経営大学院でMBAを取得。外資系金融機関、戦略系コンサルティング会社を経て、伊ラグジュアリーブランド、米オンラインジュエリーブランドの日本法人、上場投資会社の社長を歴任。2009年12月にプレミアアンチエイジングを設立、化粧品開発販売事業を開始。20年東証マザーズ上場、現在に至る PHOTO:SHUNICHI ODA
松浦:これは、すでに「デュオ」がお客さまに浸透・定着し、高い支持を頂いているからと受け止めている。こうした中、あらためて原点に立ち返り、お客さまにとって「ベストなクレンジング」でありたいと23年11月に「DUO YOUR BEST」というブランドメッセージと共に、新たにブランドアンバサダーとして、ご自身も「デュオ」の愛用者である新木優子さんを起用した。また、これまで「デュオ」のデジタル施策は認知度を上げるための展開が中心だったが、現在はブランドや商品価値を訴求する、従来とは異なるステージのマーケティングに舵を切っている。具体的には、実際に愛用して頂いている美容家やインフルエンサーに出演してもらい、美容感度の高い人たちに評価されている商品であることを発信している。
PROFILE: (ごとう・ひでお)MBA、米国サンダーバード国際経営大学院卒業後、1996年にジョンソン・エンド・ジョンソンでキャリアをスタート。営業・マーケティングを経験後、2005年から日本ロレアルで日本と台湾での事業部長の要職を歴任し、ターンアラウンドや事業拡大に貢献。17年にヘンケル ビューティーケアの日本兼韓国の代表としてコンシューマー及びプロフェッショナルの両事業を統括。22年8月から現職 PHOTO:SHUNICHI ODA
後藤秀夫氏は2022年8月の社長就任後、強みのウェットシェービング(水やお湯で肌を濡らしヒゲを柔らかくして剃ること)をはじめ、関連ケア商品を含めたトータルグルーミングを提供する“ビューティーグルーミングカンパニー”としての認知拡大を図るため中期経営計画を作成。改革1年目となる23年は、「Build New Foundation(新基盤を築く)」をテーマに、社内外に関わる基礎作りを実施した。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)
ブランド名を受託して企画・製造を行うOEMと海外ブランドのライセンス展開の2軸で事業を展開するのが、ドリームワークス(DREAMWORKS)だ。創業者の竹中章社長がモノ作りと経営の基盤をつくり、2011年に奥山哲朗常務取締役COOが入社して、営業活動とブランド事業を推進。「ユニバーサルオーバーオール(UNIVERSAL OVERALL)」や「ロバート・ピー・ミラー(ROBERT P. MILLER)」などを国内外で販売する。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)
生産工程の生地廃棄ゼロを目指すデザインシステムを開発するシンフラックス(Synflux)の協働先が増えている。ゴールドウイン(Goldwin)の「ニュートラルワークス.(NEUTRALWORKS.)」は2月9日、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」は3月1日、それぞれ1型ずつ製品を発売する。「ダブレット(DOUBLET)」は1月21日、2024-25年秋冬コレクションでテイラードのセットアップやデニムのセットアップ、コートなど7アイテムを発表した。今後、人気ブランドや有力セレクトショップのオリジナルブランドと協働した製品の発表も控える。
生産工程の生地廃棄ゼロを目指すデザインシステムを開発するシンフラックス(Synflux)の協働先が増えている。ゴールドウイン(Goldwin)の「ニュートラルワークス.(NEUTRALWORKS.)」は2月9日、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」は3月1日、それぞれ1型ずつ製品を発売する。「ダブレット(DOUBLET)」は1月21日、2024-25年秋冬コレクションでテイラードのセットアップやデニムのセットアップ、コートなど7アイテムを発表した。今後、人気ブランドや有力セレクトショップのオリジナルブランドと協働した製品の発表も控える。
福井:“Z世代へのアプローチ”は継続していく。今年は「スロウ(THROW)」「ティントバー(TINTBAR)」に次ぐ3つ目のカラー剤ブランドを6月に登場させる予定だ。新ブランドはZ世代をターゲットに設定。“Year of b-ex Color”をテーマに、3ブランドを通して当社のカラー剤ストーリーを語れるようなマーケティングを進めている。25年の創業50周年に向けてブランドをさらに育成し、売り上げ100億円を目指す。また、新たな取り組みとして「b-ex財団」を立ち上げる予定。例えば金銭面を理由に専門学校に通えない人や、学生のダブルスクール支援など、人材育成につながるサポートを行っていく。長年携わっている美容業界への恩返しを込めた活動になる。
PROFILE: (やまざき・きみよ)大学卒業後、ヤーマンに入社。マーケティング部門や海外部門を経て、1999年に社長に就任。日本で初めてミネラルコスメを市場に投入し、化粧品市場の新カテゴリーを開拓した。美顔器をはじめ、ヘアケアやオーラルケアなど幅広く美容機器を展開し、美容機器市場をリードするヒット商品を世に送り出す。メーカーとしてモノ作りに真摯に取り組み、効果実感を生み出すテクノロジーの開発を使命に掲げる PHOTO:SHUNICHI ODA
スローガンに「美しくを、変えていく。」を掲げるヤーマンは、美容機器を日常的に使用するという新しい美容習慣を提案し、ヒット商品を世に生み出してきた。世界40の国と地域で展開し市場を拡大する中、グローバルブランドとしてさらに成長するための拠点として、初の旗艦店「ヤーマン ザ ストア ギンザ(YA-MAN the store GINZA)」を2023年11月にオープンした。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)
1977年設立。アパレル、家具、飲食、フィットネス事業を展開。2016年に売上高1000億円を突破。17年に本社オフィスを渋谷キャストに移転。21年にベイクルーズとファッション事業のジョイントワークス、フレームワークス、JS.ワークス、ルドーム、ラクラス、家具事業のアクメ、飲食事業のフレーバーワークスを統合。他にラデュレジャポン、ウィルワークス、台湾ベイクルーズ、ル・プチメック、Foodies USA. Incを傘下に持つ。23年8月期の連結売上高は1389億円、期末店舗数は409店舗
1977年設立。アパレル、家具、飲食、フィットネス事業を展開。2016年に売上高1000億円を突破。17年に本社オフィスを渋谷キャストに移転。21年にベイクルーズとファッション事業のジョイントワークス、フレームワークス、JS.ワークス、ルドーム、ラクラス、家具事業のアクメ、飲食事業のフレーバーワークスを統合。他にラデュレジャポン、ウィルワークス、台湾ベイクルーズ、ル・プチメック、Foodies USA. Incを傘下に持つ。23年8月期の連結売上高は1389億円、期末店舗数は409店舗
Installation view of the exhibition, "Structure and Surface: Contemporary Japanese Textiles" November 11, 1998 through January 26, 1999
1998年9月12日から99年1月26日にかけてニューヨーク近代美術館(MoMA)が開催した「Structure and Surface: Contemporary Japanese Textiles」は、日本の布づくりの偉大さとユニークさを世界に発信し、世界の繊維・アパレル関係者、アート、デザイン分野で高い評価を得た。加えて、これまで日本国内ですらあまり表に出てこなかった「産地企業」が名前付きで大きく前に出たことで、その後の日本の繊維産業に衝撃を与えた。
佐々木進社長(以下、佐々木):増収増益でまずまずの年だった。特に伸びたのは「アダム エ ロペ(ADAM ET ROPE)」「サロン アダム エ ロペ(SALON ADAM ET ROPE)」「ビオトープ」。コロナが明け、社会が快活なムードにあふれる中で、人々を楽しませる色や柄、デザインが支持された。ただ下半期はどのブランドも落ち込む傾向にあった。暖冬のほか、保守的なMDに逃げてしまったことも反省点だ。これを踏まえて、2024年は攻めのMDを増やす。
英国を代表するファッションブランド「ポール・スミス(PAUL SMITH)」を筆頭に「ランバン コレクション(LANVIN COLLECTION)」「ザ・ダファー・オブ・セントジョージ(THE DUFFER OF ST. GEORGE)」といった海外ブランドを展開するジョイックスコーポレーションは、コロナ禍で抑制していたマーケティング活動を積極化する。2024年、塩川弘晃社長は攻めの姿勢を鮮明にする。 (この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)
ジャン・ピエール・シャリトン社長(以下、シャリトン):コロナ禍後のメイク復調とインバウンド客増加を原動力に、日本国内の市場全体が前年比1ケタ台後半の伸長率の中、当社はその2倍を上回る10%後半増で成長した。これはロレアルグループ内でも最大の成長率だった。特にラグジュアリーブランドを擁するリュクス事業本部は、「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」、21年に傘下に加わった「タカミ」がけん引し、過去25年で最高の業績を収め歴史的な年となった。
シャリトン:昨年、女性管理職の割合は54%、女性社員の育休復帰率は100%を達成した。また21年に導入した男性の育児休暇は、当時の取得率33%から昨年は73%まで増加した。25年には取得率100%達成を目標に掲げる。環境保護面では22年にカーボンニュートラルを実現した。目標を3年前倒しで成し遂げたのは、われわれが本気で取り組んだ結果だろう。米テラサイクルとの協働により、「ランコム(LANCOME)」「キールズ(KIEHL'S SINCE 1851)」などで使用済みプラスチック容器の回収、リサイクルを行っているが、全ブランドへの導入を進めているところだ。また商品の廃棄管理に新たなトラッキングシステムを導入し、生産予測精度の向上と廃棄量削減に努めている。サステナビリティの領域には特に情熱を注いでいる。
世界で勝てる日本発のグローバルビューティカンパニーを目指す資生堂は、「守り」から「攻め」に転じる躍動の年として昨年、中期経営戦略「SHIFT 2025 and Beyond」を策定し始動した。スキンビューティ領域を強化し新しい価値を提供するとともに、経営理念の「ピープルファースト」の考えのもと、創業の地から世界で活躍できるリーダーの輩出を目指す。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月29日号からの抜粋です)
“ほとばしる”熱量を持ち
ビジネスの成長と変革を実現する
WWDJAPAN(以下、WWD):2023年を振り返ると。
魚谷雅彦会長CEO(以下、魚谷):コロナ禍を経て、お客さまはより自身の肌や健康状態、ライフスタイルに合った商品を求め、質の高いカウンセリングを重視する傾向が強くなった。パーソナルビューティパートナー(PBP=美容部員)は知識と技能にさらに磨きをかけ、顧客満足度の高い接客へとつながっている。その中で「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」は、100年以上にわたる技術を生かした高品質な商品の開発と生産、顧客サービスが総合的に効果を発揮し、力強い成長を見せた。効果実感のある商品力は大前提だが、品質やデザインの細部に至るまでラグジュアリー感を大事に、サステナビリティ含めてブランド独自の世界観を打ち出せている。今後「シセイドウ(SHISEIDO)」とともに、資生堂の看板ブランドとしてさらに成長させていく。
WWD:中期経営戦略「SHIFT 2025 and Beyond」の重点領域として人財育成も推し進めている。その一環で、次世代を担う経営リーダーを育成する施設「Shiseido Future University」を昨秋、創業の地である東京・銀座にオープンした。
1872年創業。スキンケアやメイクアップ、フレグランスなどの化粧品を中心とした事業のほか、レストラン事業など幅広く展開。自社開発やオープンイノベーション、戦略的M&Aなどを推進し、より健康的な肌を実現するスキンビューティ領域を強化。企業使命「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(美の力でよりよい世界を)」のもと、本業を通じてより良い世界の実現を目指す
PROFILE: (すずき・のぶてる)1974年8月23日生まれ。京都大学大学院法学研究科卒。アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)やローランドベルガー、ボストンコンサルティンググループなどを経て2012年ワールドに入社。15年から常務執行役員。18年から専務執行役員。20年6月から現職 PHOTO:KAZUO YOSHIDA
鈴木:しばらく新ブランド開発が止まっていたが、昨年から再開した。婦人服では20〜30代向けの「ギャレスト」と「コードエー」を23年春に開始した。また12月にはOMO(オンラインとオフラインの融合)型の「アンタイトルギャラリー」の1号店を開き、「アンタイトル(UNTITLED)」だけでなく「インディヴィ(INDIVI)」「クード シャンス(COUP DE CHANCE)」「デッサン」などのECで扱う服を取り寄せて試着できるようにした。従来のように一気に出店するのではなく、ECとの連動で成長を見極めながらアクセルを踏む方法をとる。百貨店では既存ブランド以上に上質な婦人服を求めるお客さまの声が増えた。ここには「アンタイトル」から派生した「オブリオ」を24年春から本格化する。既存ブランドだが「シクラス」も感度の高いお客さまの支持が広がっている。ワールドとして手薄だった高価格帯も大きなポテンシャルがある。
PROFILE: (すずき・のぶてる)1974年8月23日生まれ。京都大学大学院法学研究科卒。アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)やローランドベルガー、ボストンコンサルティンググループなどを経て2012年ワールドに入社。15年から常務執行役員。18年から専務執行役員。20年6月から現職 PHOTO:KAZUO YOSHIDA
鈴木:しばらく新ブランド開発が止まっていたが、昨年から再開した。婦人服では20〜30代向けの「ギャレスト」と「コードエー」を23年春に開始した。また12月にはOMO(オンラインとオフラインの融合)型の「アンタイトルギャラリー」の1号店を開き、「アンタイトル(UNTITLED)」だけでなく「インディヴィ(INDIVI)」「クード シャンス(COUP DE CHANCE)」「デッサン」などのECで扱う服を取り寄せて試着できるようにした。従来のように一気に出店するのではなく、ECとの連動で成長を見極めながらアクセルを踏む方法をとる。百貨店では既存ブランド以上に上質な婦人服を求めるお客さまの声が増えた。ここには「アンタイトル」から派生した「オブリオ」を24年春から本格化する。既存ブランドだが「シクラス」も感度の高いお客さまの支持が広がっている。ワールドとして手薄だった高価格帯も大きなポテンシャルがある。
下地:私たちは洋服屋というアイデンティティーを共有している。服が好きで好きでたまらないファッション集団であることがエネルギーだ。それはお客さまにも伝播する。スタッフには「縮こまらずに、どんどん面白いことをやってくれ」とよく話している。サンフランシスコの古着を着想源にした「セブンバイセブン(SEVEN BY SEVEN)」は、昨年9月の東京コレクションでランウエイショーを開いた。代々木上原に旗艦店を出店するタイミングで、多くの関係者に見ていただく機会を作った。デザイナー川上淳也さんのクリエイションへの熱が伝わるショーだった。外への発信だけでなく、スタッフのモチベーション向上にもつながる。他のブランドのスタッフも刺激を受け「次は私たちの番だ」と思っている。作り手が楽しんで、発信するエネルギーは推進力になる。
「セブンバイセブン」は、2024年春夏シーズンの「楽天ファッション・ウィーク東京」に初参加した。デザイナーの川上淳也が20代の大半を過ごした地であり、ブランドのルーツでもある“サンフランシスコ”をテーマに、39ルックを披露した PHOTO : RYAN CHAN
下地:私たちは洋服屋というアイデンティティーを共有している。服が好きで好きでたまらないファッション集団であることがエネルギーだ。それはお客さまにも伝播する。スタッフには「縮こまらずに、どんどん面白いことをやってくれ」とよく話している。サンフランシスコの古着を着想源にした「セブンバイセブン(SEVEN BY SEVEN)」は、昨年9月の東京コレクションでランウエイショーを開いた。代々木上原に旗艦店を出店するタイミングで、多くの関係者に見ていただく機会を作った。デザイナー川上淳也さんのクリエイションへの熱が伝わるショーだった。外への発信だけでなく、スタッフのモチベーション向上にもつながる。他のブランドのスタッフも刺激を受け「次は私たちの番だ」と思っている。作り手が楽しんで、発信するエネルギーは推進力になる。
「セブンバイセブン」は、2024年春夏シーズンの「楽天ファッション・ウィーク東京」に初参加した。デザイナーの川上淳也が20代の大半を過ごした地であり、ブランドのルーツでもある“サンフランシスコ”をテーマに、39ルックを披露した PHOTO : RYAN CHAN