「モンベル」がPFCフリーの生地を用いたレインウエアを開発 「高機能と環境負荷低減を実現」

「モンベル(MONT-BELL)」はこのほど、表地、防水透水のメンブレン、裏地のPFC(有機フッ素化合物)フリーを実現したレインウエアを開発した。PFCは撥水加工をした素材や、耐久防水性や防風性、透湿性を実現するメンブレン(内部の防水膜)の製造工程で使われる場合が多く、一部のPFCは環境や人体の健康へ悪影響を及ぼすとして指摘されており、各国でPFCを禁止する法規制が整備されつつある。メーカーの多くが完全排除を目指す一方、非常に難易度が高く全製品で達成しているメーカーは少ない。

「モンベル」は2015年から撥水加工剤の成分の変更をはじめ、20年にはPFCフリーの撥水加工を生地に活用したトレッキングパンツやダウンパンツの販売を始めた。そして24年、レインジャケットの生地にPFCを使用しない製品を発売した。「われわれが提供するのは命を守るギア。高山で撥水機能が低下したウエアを着ていると低体温症のリスクが高まる。レインウエアは特に命に関わるため慎重に進めた」(広報担当者)という。

PFCフリーに向けた研究開発のきっかけは「欧米でPFCの自然環境や人体への影響について議論され始め、法規制に向けた動きがあったこと。日本では他社に先駆けて製品開発を行ってきた」(広報担当者)。モンベルは、スイスとアメリカに直営店を、ディストリビューターを通じて英国や中国、東南アジアやエクアドルに展開している。

これまで撥水加工剤として主流だった炭素が8個並んだ分子構造「C8(長鎖)」タイプのPFCは、健康影響が指摘されたことから多くのメーカーが「C6」への移行を始めるも、「C6」も有害の懸念があるという研究報告があり、多くの企業がPFCフリーに向けて研究開発を行っていた経緯がある。

「モンベル」が3月に発売した“スーパー ドライテック ピークシェル ジャケット”は、3層構造(3レイヤー)生地のレインウエアで「モンベル」史上最軽量かつ高い透湿性を誇る。採用している自社開発した新素材「スーパードライテック」は透湿性が高く、雨や風を防ぐことができる。表地は極細の高強力ナイロン糸で織った7デニールの「バリスティックエアライト」を使用し、裏地も保水しにくいナイロン糸を高密度に編み上げた10デニールの生地を用いることで軽量化を実現。裏地の保水が少ないナイロンは60%がトウゴマ由来を採用している。

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伸長率1位はまたも「ミュウミュウ」 百貨店高額品フロアリポート・前編【特別無料公開2024年上半期ビジネスリポート】

「WWDJAPAN」は、全国の百貨店に2024年上半期(1〜6月)の高額品の商況をアンケート形式で調査した。また、都心部および地方の主要店には、特選フロア担当者に売れ筋商品の動向などを詳細にヒアリングした。この半年は円安が加速度的に進行し、百貨店における訪日客の高額品消費はますます盛り上がっている。ラグジュアリーブランドは、定番デザインのハンドバッグに人気が集中。特選フロアのブティックに訪日客が列をなす姿は、もはや日常の光景だ。(この記事はWWDJAPAN8月26日号別冊「2024年上半期ビジネスリポート」からの抜粋です)

訪日客が爆増
旗艦店に恵みの雨

日本政府観光局が7月に発表した統計によると、1〜6月の訪日客は累計1777万人となり、消費額3.9兆円(観光庁発表)とともに同期間の過去最高を更新した。円安が急激に進行した4月末〜5月頭の大型連休後あたりから、訪日客が押し寄せた。売り場からは、「5月は訪日客売り上げが前年同月比40%以上伸長し、大きなかさ上げ要因になった」(松坂屋名古屋店)との声が聞かれる。

エリア別に見ても、訪日客が集中する東京・大阪をはじめ、都市型店舗の特選フロアの伸長率が際立つ。伊勢丹新宿本店の売上高が前年同期比130%増、松屋銀座本店が同70%増、大丸心斎橋店が同52.2%増、阪急うめだ本店が同54%、高島屋大阪店が同65%増。阪急うめだ本店5階インターナショナルブティックの売上高に占める訪日客比率は15%から37%となった。

勢いづく「ミュウミュウ」
定番バッグ売れで上位ブランド盤石

ブランド別の伸長率1位は、前回に引き続き「ミュウミュウ(MIU MIU)」。伸長率ランキングでは前回調査(23年6〜12月)でもトップ(46ポイント)だったが、今回はそれをさらに上回る59ポイントを得票し、2位以下にダブルスコアをつけた(調査売り場は1減)。館別では、そごう千葉店で前年同期比約800%増、松屋銀座本店で同約600%増、阪急うめだ本店で同323%増など爆発的な伸び。ビッグメゾンと比較すれば元々の売り上げのパイが小さいことを勘案しても、勢いはすさまじい。「ウエアを中心に売れ始め、直近はレザーバッグも好調」(大丸心斎橋店)。

特選ブランド共通の課題として、ブランドバッグ以外の売れ筋を作りづらいことがあるが、「ミュウミュウ」はウエアもよく売れている。 ブランドアンバサダーのTWICEのモモを筆頭に、感度の高いインフルエンサーがクロップドトップス×ミニ丈ボトムのブランドを象徴するスタイルを体現し、若者の支持を集めている。伊勢丹新宿本店で2月7〜20日に1階のザ・ステージで実施した催事は、同区画で過去最高規模の売り上げを記録。カード会員以外の購入も多かった。(後編へ続く)


「2024年上半期ビジネスリポート」のご購入

今伸びているブランドはコレ! コスメやバッグ、ウエアのヒットアイテム完全網羅

「ビジネスリポート」は定期購読者限定の特別付録で、年2回発行しています。8月26日に発行した2024年上半期版では、今回紹介した百貨店の特選や宝飾の好・不調ブランドのほかに、百貨店ごとの高伸長率ブランドを詳報しています。ほか、ルミネ新宿、ラゾーナ川崎プラザ、渋谷109、「ゾゾタウン」、古着などリアルクローズマーケットの好調ブランドやヒットアイテム、全国百貨店の化粧品フロアの商況など、半年分の情報を詰め込んだデータブックとしてお届け。この半年の小売りの動向と今後の展望が一覧できます。
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「エルメス」初の限定4色アイシャドウから「ラロッシュ ポゼ」「メイベリン ニューヨーク」日本初上陸アイテムまで! 今週発売のビューティアイテム14選【8/26〜9/1】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は8月26日〜9月1日に発売するアイテムを紹介します。青が放つ重厚なオーラと、レザーに宿るセンシュアリティーをインスピレーション源とした「エルメス(HERMES)」の2024年秋冬リミテッド・エディションは、ブランド初の4色アイシャドウ限定色に注目を!主役となるブルーに柔らかなカーキ、温かみのあるブラウン、アクセントカラーのゴールドを配置した、ブランドのこだわりと品を感じるアイテムです。「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」グロスプランパー、日本初上陸の独自成分メラジルを配合した「ラ ロッシュ ポゼ(LA ROCHE POSAY)」のエイジングケア美容液も要チェックです。

【8月26日発売】
メイベリン ニューヨーク
(MAYBELLINE NEW YORK)

米国で人気のグロスプランパーが日本上陸

「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」は、米国で人気のグロスプランパー“リフターシャイン”を全国で発売する。ヒアルロン酸を配合し、“ぷるっと艶感”と“美発色”を両立させた。質感は鮮やかな発色の“インテンス”と、透き通るような艶と輝きを与える“シアー”の2種類を用意。

■商品詳細

“リフターシャイン” (全6色、各1790円)

【8月28日発売】
スリー
(THREE)

艶肌かなえるUVティンティドクリーム

「スリー(THREE)」は、化粧下地兼ファンデーションとなる“ハイパフォーマンスクリームモイスチャーグロー”[SPF26・PA+++]を発売する。美容液成分を75%配合して粉体を極限まで抑えた同商品は、オイルセラムのようなテクスチャーが特徴。カラーはベージュ系2色と、クリアイエロー、ラベンダーパープルの全4色展開。

■商品詳細

“ハイパフォーマンスクリームモイスチャーグロー”[SPF26・PA+++](全4色、各4840円)

【8月28日発売】
エスティ ローダー
(ESTEE LAUDER)

最高峰ラインからクリームファンデ

「エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)」はラグジュアリースキンケアライン“リニュートリィブ”シリーズから“リニュートリィブ ラディアンス セラム クリーム メークアップ”を発売する。軽やかな使い心地で、防水性、耐湿性、耐汗性を備え、付けたての美しいファンデーションの色が12時間持続する。

■商品詳細

“リニュートリィブ ラディアンス セラム クリーム メークアップ”(全4色、各30mL、各2万3100円)

【8月29日発売】
ラ ロッシュ ポゼ
(LA ROCHE POSAY)

色素沈着にアプローチする美容液

「ラ ロッシュ ポゼ(LA ROCHE POSAY)」は日本初上陸の独自成分メラジルを配合したエイジングケア美容液“メラ B3 セラム”を発売する。色素沈着にアプローチし、乾燥によるくすみ“肌にごり”を防いで輝く肌印象に導く。過剰なメラニンの生成を抑制する独自成分メラジルに加え、高濃度のナイアシンアミドやレチノール誘導体、ヒアルロン酸などの厳選した10種の成分を配合する。

■商品詳細

“メラ B3 セラム”(30mL、9350円)

【8月29日発売】
サボン
(SABON)

 ピュアローズと死海のミネラルを配合した美容液

「サボン(SABON)」は、“ローズ フェイスケアライン”から集中保湿美容液“ローズハイドレイティングセラム”を発売する。肌に潤いとハリを与える2種類の発酵ヒアルロン酸に加え、稀少なローズ成分、死海のミネラル、アロエベラなど、厳選した自然由来成分を配合。繊細なミネラルパールが光を反射し、内側から発光しているかのような艶をもたらす。

■商品詳細

“ローズハイドレイティングセラム”(50mL、1万2100円)

【8月30日発売】
エチュード
(ETUDE)

「エチュード」と「ブルーミングテイル」のコラボコレクションが日本上陸  

韓国コスメブランド「エチュード(ETUDE)」は、韓国の雑貨ブランド「ブルーミングテイル(BLOOMINGTALE)」とコラボした“ピンクシャイ コレクション”を数量限定で発売する。「エチュード」のブランドカラーであるピンクと「ブルーミングテイル」の幻想的なグラフィックを調和させたデザインのアイパレットやリップティントをラインアップ。

■商品詳細

“マイベスト トーンアイパレット ピンクコレクター セット” (2970円)
“フィクシングティント ヴァインピンク” (1485円)
“フィクシングティント ピンクスプリンクル” (1485円)
“フィクシングティント クールピンクオントップ” (1485円)
“ハートポップブラッシャー ピンクアブー” (1199円)
“ハートポップブラッシャー ブルーミングピンク” (1199円)
“ハートポップブラッシャー ウインクピンク” (1199円)

【8月30日発売】
ラネージュ
(LANEIGE)

人気リップマスクから限定“コットンキャンディ” 

「ラネージュ(LANEIGE)」は、人気商品“リップスリーピングマスク”から限定フレーバー“コットンキャンディ”を数量限定で発売する。ピンクとブルーのカラーがうずまき状になった同アイテムは砂糖たっぷりのわたあめのような甘い香りで、混ぜるとパープルカラーに変化する。

■商品詳細

“リップスリーピングマスク コットンキャンディ”(20g、2750円)

【8月31日発売】
TRTR

ティルティルの新スキンケアブランド

「ティルティル(TIRTIR)」のプレミアムスキンケアブランド「TRTR」は、ビタミンCとグルタチオンを配合した刺激が少ないブライトニングケアシリーズ“ビタ-グルタチオンスリーエックスライン(VITA-GLUTATHIONE 3X LINE)”を発売する。ラインアップは、ビタミンの粒が肌の上で弾けるトナーやビタミンCパウダーを混ぜて使うアンプルなど全4アイテム。

■商品詳細

“ビタ-グルタチオンスリーエックス トナー”(4500円)
“ビタ‐グルタチオン スリーエックス アンプル”(4700円)
“ビタ‐グルタチオン スリーエックス クリーム”(4500円)
“ビタ‐グルタチオン スリーエックス アンプルマスク”(3500円)

【9月1日発売】
ゲラン
(GUERLAIN)

24Kゴールドを配合した化粧下地とルースパウダー

「ゲラン(GUERLAIN)」は、ゴールドに着想を得たメイクアップライン“パリュール ゴールド スキン”から化粧下地とルースパウダーを発売する。スキンケア成分を96%配合した化粧下地“ダブル ヴェール プライマー”[SPF50+・PA+++]は、肌の色を均一に整え透明感のある輝きを与える。ソフトで軽やかなテクスチャーのルースパウダー“D-マイクロパウダー”は均一で明るい肌に導く。

■商品詳細

“ダブル ヴェール プライマー”[SPF50+・PA+++](40mL、1万2430円)
“D-マイクロパウダー”(全4色、各1万3860円※04のみ「ゲラン」公式EC限定)

【9月1日発売】
ポール & ジョー ボーテ
(PAUL & JOE BEAUTE)

美容液プライマーに新色

「ポール & ジョー ボーテ(PAUL & JOE BEAUTE)」は、プライマーシリーズのモイスチュアタイプを刷新した“モイスチュアライジング プライマー”を発売する。従来の美容液約90%配合したベースに新たな保湿成分を採用し、潤いが続きながら乾燥による化粧崩れを防ぐ。クリアカラーの03を除く3色は[SPF15・PA+]を採用。

■商品詳細

“モイスチュアライジング プライマー”(全4色、各30mL、各4070円)

【9月1日発売】
アナ スイ コスメティックス
(ANNA SUI COSMETICS)

進化したジェル状化粧下地

「アナ スイ コスメティックス(ANNA SUI COSMETICS)」は化粧下地“ゲル ファンデーション メイクアップ ベース”を発売する。保湿力のあるローズウオーターやラベンダーウオーターなどの美容液を90%配合し、潤いをたたえた艶肌をかなえる。しなかやで強固な化粧膜を作るポリマーがハリ感を演出し、艶のある板状のパウダーが自然に肌をトーンアップする。

■商品詳細

“ゲル ファンデーション メイクアップ ベース”[SPF24・PA++](30g、3850円)

【9月1日発売】
シセイドウ
(SHISEIDO)

ハンター・シェイファーとコラボの特別デザイン

「シセイドウ(SHISEIDO)」は、“アルティミューン パワライジング コンセントレート Ⅲn”、“ダイヤ フェイス デュオ”、“オーラデュウ プリズム イルミネーター”の3商品を特別パッケージで限定発売する。特別デザインは、同ブランドグローバルアンバサダーで俳優・モデルのハンター・シェイファーによる書き下ろしだ。

■商品詳細

“アルティミューン パワライジング コンセントレート Ⅲn リミテッドエディション” (1万7600円)
“ダイヤ フデ フェイス デュオ リミテッドエディション” (5280円)
“オーラデュウ プリズム イルミネーター リミテッドエディション 10 ツクヨミ” (4400円)

【9月1日発売】
エルメス
(HERMES)

“表情豊かな青”の限定コレクション

「エルメス(HERMES)」は、2024年秋冬のリミテッド・エディションを発売する。リップ、4色アイシャドウ、ネイルポリッシュの3品を展開で、4色アイシャドウの限定色が出るのは今回が初。穏やかに過ぎ行く夏から寒さを感じ始める冬へと、季節をめぐらせる様子を表現した。

■商品詳細

“ルージュ エルメス ルージュ ア レーヴル ブリヤン ベージュ・グラッセ 03”(限定、1万10円)
“ルージュ エルメス ルージュ ア レーヴル マット ベージュ・ドブリス 23”(限定、1万10円)
“ルージュ エルメス ルージュ ア レーヴル マットレジェ ルージュ・ナッパ 73”(限定、1万10円)
“レ マン エルメス ヴェルニ エマイユ ヴェール・ブロンズ 83”(限定、6490円)
“レ マン エルメス ヴェルニ エマイユ ブルー・アガット 81”(限定、6490円)
“オンブル ドゥ エルメス パレット クワテュール オンブル・ミネラル 11”(限定、1万4300円)

【9月1日発売】
ザ・レチノタイム
(THE RETINOTIME)

リッププランパー美容液に限定色“シアーレッド” 

マツキヨココカラ&カンパニーは、自社ブランド「ザ・レチノタイム(THE RETINOTIME)」の人気シリーズ“ザ・レチノタイム リンクルリップ エッセンス”から限定色“シアーレッド”を数量限定で発売する。透け感のある赤色で、どんな肌色にも馴染み自然な血色感を与える。

■商品詳細

“ザ・レチノタイム リンクルリップエッセンス プランパー シアーレッド”(1320円)

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“ネオ・コンサバ”で脱・平凡 定番スタイルこそ小技で差別化【2024年春夏トレンド】

“保守的”を意味する“コンサバティブ”を、ちょっとだけひねった“ネオ・コンサバ”がじわりと浸透しつつあります。着こなしのコツは、定番アイテムをベースに、やり過ぎない程度の“ずらし”を仕掛けること。目新しい変化球のディテールを盛り込んだアイテムも登場しています。“普通に見えて、どこか違う”という絶妙なさじ加減をストリートスナップから押さえていきましょう。

写真の女性は、シャツにタイトスカートという“THE コンサバスタイル”ですが、どこか違って見える理由は、シャツにあります。手を半分ぐらい覆う長めの袖丈で、色もほんのりベージュピンクがかっています。一方、スカートは淡いレモンイエローで、上下でトーンは近いものの、ややずらした組み合わせ。こういったささいな“ノイズ”を仕込むのが、“ネオ・コンサバ”の流儀です。

カジュアルシャツは
ディテールとさりげないアレンジが鍵

シャツはコンサバの代名詞的なアイテムですが、着回しやすく、自然と出番が多くなる重宝トップスでもあります。ベーシックなデザインに加え、ディテールに凝ったタイプも多く登場しています。目立ち過ぎない控えめな主張がウィットを漂わせます。

1枚目の街角ルックは、カーキ系カラーが“技あり”。一見ミリタリー色を帯びたオーソドックスなシャツですが、よく見ると裾がアシンメトリーに。ロゴがアイキャッチーなネクタイをタイドアップして、アクセントを添えました。

ディテールに凝ったシャツでなくても、ひねりを加えた着こなしは可能です。例えば、お約束のカラーバランスを崩すようなアレンジがその一つ。見慣れたコンビネーションであればあるほど、ずらし効果のインパクトは強まります。

2枚目のデニムルックは、着こなしの小技が効いた好例です。定番の“デニムonデニム”のコンビネーションですが、シャツのカラートーンを薄めることで、まとまりすぎるのを避けています。両袖は無造作にまくり上げ、正面はボタンを大胆に開けて、ヘルシーなムードを演出。裾はブラウジングして、エフォートレス感を引き出しました。

大人のショートパンツは
ワントーンでエレガントに

夏の定番ボトムスといえば、ショートパンツ。カジュアルな印象が強いですが、組み合わせるアイテムを変えれば、全体の印象も様変わりします。

1枚目の女性は、ショートパンツにライトアウターをコーディネート。チラリとのぞくブラトップでヘルシーな印象を与えつつ、アウターで露出加減をコントロールして、落ち着きを添えています。逆に、足元はプラットフォーム・ローファーでエッジーに。ラグジュアリーなバッグも携えて、アスレチックに寄せすぎないさじ加減が巧みです。

ショートパンツをシックに着こなすなら、色や質感を意識して。ダーク系カラーのワントーンでまとめれば、着用のシーンも広がります。

2枚目の街角ルックは、ワントーンでドレッシーにまとめたスタイリングです。トップスはシンプルな黒シャツで、同じく黒のショートパンツは脇にスリット入りのミニスカート仕立て。サングラス、バッグ、シューズも黒で統一して、レディーライクなたたずまいに。シャープなレッグラインを引き立てる効果も発揮しています。

ブラトップはモノトーンでシックに

アイキャッチーなアイテムを取り入れると、コンサバな印象を遠ざけられます。涼しげなブラトップはサマールックに絶好のスパイスを利かせてくれます。ヌーディーに見えがちな点は、シャツやアウターでカバーすれば、涼感とフェティッシュの両得に。、、

1枚目の女性は、黒いブラトップに白いシアーなシャツを重ねました。透け感の強いシャツだけに、ブラトップの存在感が際立っています。正面のスカーフのようなパーツが、ブラトップを程よくカムフラージュ。ボトムスは黒パンを選んで、全体をすっきりしたモノトーンにまとめ上げています。

ブラトップとトップスを融合した新発想のアイテムも登場しています。モノトーンでまとめると、センシュアルなイメージを薄めてくれます。

2枚目の女性がまとっているのは、ブラトップ風のニットボレロ。スイムウエアのようなブラトップに、異素材のニットボレロを融合。やさしげな雰囲気を寄り添わせました。手持ちのブラトップにカーディガンを重ねる応用も可能です。ボトムスにはシックな黒のバルーンスカートを迎えて、ボリュームのめりはりを際立たせました。

“ネオ・コンサバ”は、コンサバが持つ落ち着いた印象がベースにあるので、遊びの余地が大きいスタイリングです。シャツやショートパンツ、ブラトップといった、見慣れたアイテムも、小技や組み合わせ方次第で、鮮度を高められます。暑い日が続く夏こそ、“シンプルだけど、普通じゃない”コーディネートは、使いでがあります。手持ちのアイテムから別の顔を引き出せるメリットも大です。

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リーボックと共同開発した「無印良品」のスニーカーなど! 来週発売のファッションアイテム10選【8/26〜9/1】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は8月26日〜9月1日に発売するアイテムを紹介します。ウェブでもアクセス数が多く注目度が高かったのがリーボックと共同開発した「無印良品」のスニーカー。コットン素材以外のスニーカーの開発を進めていた中で、ほとんどブランドとタッグを組まない「無印」リーボックと共に“クラブ C 85”モデルをベースに商品開発を行ったこと自体が話題性バツグンです。

【8月26日発売】
無印良品

リーボック社と共同開発
スニーカー2色をラインアップ

「無印良品」は、リーボックと共同開発した“紳士 コートスニーカー”と“婦人 コートスニーカー”を発売する。リーボックを代表する“クラブ C 85”を土台とし、独自技術DMX マイクロバブル テクノロジーを採用、カップソールの中に気泡を入れることで反発力を高め、快適な履き心地を目指した。

■商品詳細

スニーカー(8990円)

【8月27日発売】
グラニフ
(GRANIPH))

「ポケモン」コラボ
キッズアイテムもラインアップ

グラニフは、「ポケモン」とのコラボアイテムを発売する。キャラクターをデザインに落とし込み、ウィメンズとメンズ、キッズアイテムをラインアップ。それぞれTシャツやスエット、ソックスなどをラインアップする。

■商品詳細

ブルゾン(8900円〜)
カーディガン(7900円)
パーカ(7900円)
Tシャツ(3500円〜)
ソックス(1200円)
※一部商品

【8月27日発売】
N.ハリウッド
(N.HOOLYWOOD)

ピース・又吉がセレクト
サンプル品を数量限定発売

「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOは、ブランド古着を扱う「ゾゾユーズド(ZOZOUSED)」で「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」のサンプル品を数量限定で販売する。アイテムは、ピース・又吉直樹がセレクトし、シャツやボトムスなど17点をラインアップする。

■商品詳細

コート(3万6960円)
ロンT(1万7820円)
Tシャツ(1万9140円)
パンツ(3万1680円)
キャップ(9900円)
コラボバッグ/「アウトドアプロダクツ」(1万6500円)
※一部商品

【8月28日発売】
アメリ
(AMERI)

「コンバース」とコラボ
異素材を組み合わせた“オールスター”

「アメリ(AMERI)」は、「コンバース(CONVERSE)」とのコラボスニーカーを発売する。「コンバース」の“オールスター アール リフテッド OX”を土台とし、キャンバス地とスエード、レザーの異素材を組み合わせた。アウトソールに、「アメリ」のコンセプト“NO RULES FOR FASHION”の文言をあしらったほか、「アメリ」ロゴを配したレザー部品をシューレースに通すなど、コラボならではの意匠を施した。

■商品詳細

コラボスニーカー(2万2000円)

【8月30日発売】
フィラ
(FILA)

チロルチョコとコラボ
人気フレーバーがスニーカーに

「フィラ(FILA)」は、チロルチョコとのコラボスニーカーを発売する。スニーカー“ディスラプター2(DISRUPTOR Ⅱ)”を土台とし、“ミルクヌガー”“ミルク”“ビス”のパッケージを表現した。左右のアッパーに配した限定デザインのタグや、かかと部分の両ブランドロゴ、また取り外し可能なチャームを飾るなど、本コラボならではの意匠を凝らした。

■商品詳細

コラボスニーカー(1万780円)

【8月30日発売】
ドクターマーチン
(DR.MARTENS)

新宿に初の路面店がオープン
シューズ2型を先行発売

「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」は、新宿で初となる路面店のオープンを記念に、同店でシューズ2型を先行発売する。両型ともにシンガード(すね当て)に着想を得たオーバーサイズのガンメタルスタッズと、ヒンジバックルを施した。

■商品詳細

ブーツ(4万1800円)
シューズ(3万3000円)

【8月31日発売】
ビームス エフ
(BEAMS F)

「ブルックス ブラザーズ」との“本物を愛する大人の服”

ビームス(BEAMS)のメンズレーベル「ビームス エフ(BEAMS F)」は「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」とのカプセルコレクション“ジャパン トラッド”を発売する。「ビームス エフ」の西口修平ディレクターをエディターに迎え、スーツ2型、ブレザー、バルカラーコート、ポロカラーシャツ4型、トラウザーズ3型、ネクタイ4柄を展開する。

■商品詳細

ブレザー(17万6000円)
スーツ(22万円〜)
コート(15万4000円)
シャツ(2万4200円〜)
トラウザーズ(4万2900円〜)
ネクタイ(2万900円)

【8月31日発売】
ロンハーマン
(RON HERMAN)

ミニーマウスをモチーフとしたウオッチ

「ロンハーマン(RON HERMAN)」は、ミニーマウスをモチーフとしたウオッチを発売する。また1月に販売し、好評だったミッキーマウスモデルも再販する。長針と短針を腕で表現したデザインで、文字盤はゴールドカラー。ベルトには落ち着いたカラーのレザーを採用する。すでに公式オンラインで予約を受け付けている。

■商品詳細

ウオッチ(5万8300円)

【8月31日発売】
ロンハーマン
(RON HERMAN)

日本上陸15周年
多数のブランドとコラボ

ロンハーマンは日本上陸15周年を記念し、多数のブランドと協業したアイテムを発売する。アイテムは、ウィメンズとメンズ、キッズウエアのほか、ホームアイテムなど。「ジル サンダー(JIL SANDER)」「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」「オーラリー(AURALEE)」「モンクレール(MONCLER)」「OAMC」「G-SHOCK」など、計24ブランドとコラボした。

■商品詳細

コラボカーディガン/「ピリングス」(20万6800円)
コラボジャケット/「ナキエ」(17万6000円〜)
コラボデニムウエア/「マーレット」(6万9300円〜)
コラボネックレス/「ジル サンダー」(17万500円)
コラボウオッチ/「G-SHOCK」(2万900円)
コラボバッグ/「エル・エル・ビーン」(1万4300円〜)
※一部商品

【8月31日発売】
パメオポーズ
(PAMEO POSE)

元CHAIのYUUKIとコラボ

「パメオポーズ(PAMEO POSE)」は、元CHAIのメンバーで現在は「ワイエムワイエム(YMYM)」のクリエイティブディレクターを務めるYUUKIとのコラボアイテムを発売する。ラブリーで温かみのある手書きグラフィックに、“私は永遠に私でいる(I ganna be me forever)”のメッセージを込めたアイテムを中心にラインアップ。8月31日、9月1日に「パメオポーズ」表参道店でコラボイベントを行う。

■商品詳細

ミニTシャツ(7700円)
シアートップス(1万3200円)
バッグ(1万9800円)

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高級時計と宝飾品を盗難から守る!リシュモンの犯罪対策ソリューション「エンクイラス」

時計・宝飾業界で、ブランドの垣根を超えた犯罪対策のための画期的なソリューション、具体的には高級時計とジュエリーの世界的なデータベースを駆使したサービスが稼働を開始している。このサービスの内容と価値、時計・宝飾業界に与える影響はどんなものなのか。

リシュモンが作った、ブランドの壁を超えた業界標準の犯罪対策ソリューション

世界の高級時計&宝飾品ビジネスをリードするコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)は2023年3月、画期的な犯罪対策ソリューションの提供を開始した。その名は、「エンクイラス(ENQUIRUS)」。英語で「調査」「問い合わせ」「照会」を意味する名詞「インクワイア(enquiry)」からの造語だ。

そのトップページには、英語で「世界最大の無料の時計・宝飾品紛失盗難データベース」、さらに「時計やジュエリーを保護・保管するためのグローバルで安全なプラットフォーム」と書かれている。

では、このプラットフォームはどのようなものか。簡単に言えば、これはユーザーが所有する時計やジュエリーを登録する世界規模のデータベースだ。まず、スマートフォンの専用アプリや公式ウェブから「エンクイラス」にアクセスし、自分のアカウントを作って、手元にある時計やジュエリーのモデル名とシリアルナンバー、写真を登録する。現行製品のように、あらかじめモデル名が登録されている時計やジュエリーなら、メニューから選択できるだろう。なお登録する時計やジュエリーは、過去に購入したものでも可能だ。決して現行品に限ったサービスではないのも、このサービスの素晴らしいところだろう。

万が一時計を紛失したり、盗難や強盗で奪われたりしたときは、「登録した時計が犯罪によって、不正に流通している」ことを、専用アプリや公式ウエブから簡単な操作で、全世界に簡単に知らせることができる。

「エンクイラス」に告知しておけば、その時計やジュエリーが、各国の警察当局に押収されて管理下に入ったり、転売されるなどしてこのサービスに参加している中古時計やジュエリーの販売業者の管理下に置かれたりすると、それが不正流通品であることがすぐにわかり、本来の所有者が割り当てられ、警察当局や業者から連絡が来る、という仕組みだ。ただし、どんな場所や地域でどんなカタチで見つかるかについては、さまざまなケースがあるので、即座に取り戻せるかどうかはまた別の話。 

アンティーク、中古の時計やジュエリーを購入する人にとっても、このサービスは力強い味方だ。中古時計やジュエリーの購入を検討するとき、データベースを使えば簡単に「これが不正に流通している可能性があるもの」か「正規に流通して、購入しても問題ないなものか」を即座に確認できるからだ。

しかも素晴らしいのは、リシュモンがこのサービスを無料で、しかも時計・宝飾業界の全世界共通のプラットフォームとして、あらゆるブランドに開放・提供していること。24年8月時点では、229ブランドでこのサービスの利用が可能だ。

迅速な捜査に加えて、健全で公正な中古市場の確立へ

時計やジュエリー愛好者はもちろん、その業界、中古業者、ひいては世界各国の警察当局にとって、このサービスの価値は非常に大きい。

時計やジュエリーが不正に失われたとき、これまでオーナーにはそれを告知して、追跡する手段はゼロに等しかった。警察に紛失&盗難届を提出したら、それ以上は何もできなかった。従来は、警察が犯人を捕まえて、そのとき盗難品を所持していない限り、戻ってくる可能性はゼロだった。だがこのサービスを使えば、警察当局はすぐに正規の所有者であるかどうかがわかる。また真の所有者や犯罪が行われた国・場所が簡単に確認・特定でき、不正な取引ルートの捜査にも役に立つ。

また、時計やジュエリーの中古市場を担う業者にとって、このサービスの価値はとても大きい。アンティークでも現行品でも、中古市場の時計やジュエリーには、常に信用の不安、つまり盗品ではないかという疑いが付きまとうからだ。

このサービスが時計・宝飾業界のスタンダードになり、多くのブランドで販売された製品がデータベースに登録され、情報が共有されるようになれば、ユーザーは安心してアンティークや中古品を購入できる。つまり、中古時計や中古ジュエリーの市場は、今よりもずっと健全で公正な、透明性の高いものになるはずだ。このサービスが普及しても闇のマーケットを撲滅することはできないが、その規模は縮小するだろう。

もっと知られるべき、もっと利用されるべきサービス

23年3月末当時、「ウオッチズ・アンド・ワンダーズ・ジュネーブ 2023」会場の2階奥のLABOコーナーの奥に展示があった

サービス誕生の背景には、コロナ禍での高級時計の人気高騰と、それにともなって主要都市で高級時計&宝飾品の強盗や盗難が急増した事情がある。日本でも23年秋、いわゆる「闇バイト」による銀座の中古時計専門店への襲撃が起きた。

こうした状況に対して、時計・宝飾業界全体の未来を見据えてプラットフォームを構築したリシュモンの企業姿勢は、いくら褒めても褒めすぎということはない。

残念ながら現時点では、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語のみの対応で、まだ日本語での登録はできない。だが、時計やジュエリーのユーザーは、自分のアイテムを登録することをおすすめする。また時計・宝飾業界の人々は、顧客にこのサービスの利用をうながしてはどうだろうか。2年目に入ったこのサービスは今も進化を続けている。今後もこのデジタルプラットフォームの進化・発展に注目だ。

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【追悼 アラン・ドロン】日本の男性を虜にしたスタイルアイコン 「美貌」を超えた神通力

高度経済成長を経て国際化の機運が高まった1960〜70年代。日本にアイビールックを流行させたヴァンヂャケットに代わり、新たなメンズスタイルのお手本となったアイコンが、アラン・ドロンだった。

「ダーバン、それは現代を支える男のエレガンス」。

フランス語のつぶやきで締められるCMが、繰り返しテレビで流れた70年代。既製服のスーツが普及する時代に、勢いづいていたレナウンの「ダーバン(D’URBAN)」の広告キャラクターとなったアラン・ドロンは、都会的な国際派スーツを着こなす理想像として日本のスーツスタイルに絶大な影響を及ぼした。タキシードに白いマフラーをあしらう着こなしのイメージはいまだ根強い。

21世紀にも衰えぬ神通力

彼は「エレガントな」スーツのアイコンになったばかりではない。トレンチコートのベルトのあしらい方、帽子をかぶる角度、シャツを素肌に着るときのボタンの開け具合やアクセサリーの見せ方はじめ、あらゆる男性服の着こなしのお手本として繰り返しその姿が引用される。「サムライ」でのチェスターコートに白手袋という暗殺者スタイルは、マイケル・ジャクソンの白手袋にも受け継がれた。

ドロンは、時計、香水、サングラスなどでビジネスも展開した。その神通力は21世紀に入っても衰えず、「クリスチャン・ディオール(CHRISTIAN DIOR)」は2009年と15年に香水「オーソバージュ」のキャンペーンで、彼が出演した映画の映像を使っている。

時折見せるダーティーな影
男性を引きつける無二の魅力

メンズスタイルの色あせない理想としてなぜ彼はこれほどのインパクトをもったのか?もちろん、彼の「酷薄さ」までアクセントになる完璧な美貌、従軍経験で鍛えた体躯と身のこなしがあったからこそであろう。しかし人は表面的な美にはすぐ飽きるものだ。彼は「美男子であることを人々に忘れさせるために、俳優として何年も人一倍苦労した」と言った。幸薄い少年時代に幾多の苦労を経てきただけでなく、スターになってからも付き人の射殺事件で長時間取り調べを受けるなど、暗部もつきまとっていた。しかしドロンはダーティーなイメージがついたあとはそれを逆に利用し、その後は暗殺者や前科者など屈折した悪役を積極的に演じてかえって評価を高めた。

当代一の美男子であるという生まれの「ハンデ」を克服し、不穏な評判も逆利用するしたたかな生命力が、身に着けるものまで魅惑的に見せたのである。女性のアイドルとして以上に、アラン・ドロンはむしろ、時折ちらつく下品な影を含めた男性の理想のアイコンとして、これからもあり続けるだろう。

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「ザ・イノウエ・ブラザーズ」が琉球藍染めの新たな価値創造に注力 「儲からないとやりたくないは格好悪い」

「ザ・イノウエ・ブラザーズ(THE INOUE BROTHERS...)」はこのほど、琉球藍研究所と協働で余剰在庫を琉球藍で染めた製品の販売を始めた。同ブランドは自らをアパレルブランドではなく、ソーシャルデザインスタジオとうたい、デザインの力で社会課題の解決に取り組む。これまでボリビアやペルー、パレスチナなどでプロジェクトを行ってきた。なぜ今、琉球藍染めなのか。2022年にデンマークから沖縄に移住した兄の聡にオンラインで話を聞いた。

WWD:琉球藍染めとの出合いは?

井上聡(以下、聡):沖縄のルーツや独自のカルチャーに興味があり、沖縄の人々に共感するところが多かった。沖縄の人は琉球人と日本人、2つのアイデンティティを持っている。僕自身、日系二世のデンマーク人だけど、デンマークでは外国人扱いされていたこともあり、近しいところがあった。沖縄は第二次世界大戦で沖縄線という大変な歴史があり、今もなおアメリカとの関係など複雑なところがある。そこにもシンパシーを感じた。そして、移住後すぐにやさしくて温かい沖縄の人々が大好きになり、沖縄に貢献したいという気持ちが強くなった。

沖縄独自の文化を広げる一助になれないかと模索する中で、取引先の方に紹介されたのが琉球藍研究所だった。名前の印象が固くて伝統的な藍染めの研究所だと感じていたので興味を持てなかった。というのも僕は伝統工芸に偏見を持っていた。過去のものをそのまま今に適用させようとしていると感じていたし、その方法は持続性がないし、そもそも自分のフィールドではないと思っていたから。

WWD:でも違った、と。

聡:超パンク。ぶっ飛ばされた気分だった(笑)。琉球藍の伝統やルールは守りながら、スニーカーやスケートボード、テーブルやいのししの頭蓋骨などを藍染めしていて、伝統工芸なのに表現がヒップホップ。“ストリート藍染め”という印象だった。彼らは「琉球藍は最高だ。その伝統を守り、文化を広げたい。それを自分たちの方法でやるんだ」と、染め方だけではなく、藍の育て方や発酵プロセスを含めて研究していて、その表現方法がモダンだった。クリエイティブなエネルギーを感じて、一緒に何かしたいと思いすぐにプロジェクトが始まった。そもそも琉球藍は国際通りのお土産屋さんで、ハンカチやふろしきなど安価に販売されていて、価値を評価されていない。これを変えたいと思った。

WWD:琉球藍が他の藍と異なる点は?

聡:琉球藍は他とは異なり“柔らかい”色合いで染まるので何度も染めを重ねて藍を深くしていくイメージかな。

WWD:琉球藍研究所のメンバーはどんな人?

聡:チームは30代が中心で、リゾートウェアブランド「レキオ」の嘉数義成デザイナーが始めた研究所。嘉数さんは高級リゾートのユニフォームのデザインを手掛けたりもしていて沖縄のスターデザイナーの一人。でも彼は今、長靴を履いて藍畑で過ごす時間が長くなっている。そもそも仕事を通じて貢献したいという気持ちが強く、自分がデザインした服の縫製は沖縄で行い、染色も沖縄でやりたくてブランドを始めた。けれど、琉球藍の染め場が残っていないことを知って取り組み始めた。それを徳島の藍のように産業化しようとしている。ビジネスとしては何も見えないうえ、お金はかかるし、坂道を上る感じだけど、格好良いよね。僕たち「ザ・イノウエ・ブラザーズ」は“格好良さは大量生産できない”をスローガンにビジネスしていて、琉球藍研究所がやっていることはトータルで「格好いい」と感じてファンになった。一般論だけど、最初から儲かる前提でないと取り組まない人は多いけど、成功した人は真逆だよね。スティーブ・ジョブスもビル・ゲイツもみんなゼロからパッションだけで始めて世界一のビジネスになった。「儲からないとやりたくない」は格好悪いと思う。

WWD:染め方で注力した点は?

聡:伝統的に使用されてきた沖縄の琉球藍を用い、天然素材や自然由来の発酵菌を利用するなど、ナチュラルにこだわったプロセスを大切にしている。藍染めは染めれば染めるほど濃くなり、このアイテムも何度も絞り染めを行っているので、普通のタイダイ柄とは異なる深みがある仕上がりになっている。土壌作りから染色までを一貫して沖縄で行っている。

WWD:藍染めをはじめとした手染めは個体差が生まれる。そこが魅力でもあるが、イメージしたものと異なるなどそれぞれの人の感性に委ねられるところがある。現在の課題と検討している解決策などがあれば

聡:今、まさにチャレンジしているところ。現在のアパレル製品は個体差があるとよくないというフォーマットだけど、そのフォーマットを超えるチャレンジは、藍染めではなく、売る側が取り組み解決しなければいけない。消費社会のフォーマットをどう変えるかにも通ずるところだとも感じている。それは昔の商売の方法に戻すのではなく、最新テクノロジーによるプレゼンの方法の問題だと考えている。藍染めは他の染色法にはない魅力があるし、藍染めの製品は他とは違うという気持ちにさせてくれる。こうした藍染めの魅力をどうプレゼンしていくか模索しているところだ。

沖縄移住の背景

WWD:2022年7月にデンマークから沖縄に移住した。なぜ?

聡:きっかけは2018年頃に長女が日本の高校に通ってみたいと興味を持ったこと。妻に相談すると教育に関しては、日本よりもデンマークの方がよいのではとなりいったん保留になった。

新型コロナウイルスの影響でロックダウンになった20年、生き方を考え直す時間ができ、改めて移住について考え始めた。気候変動の影響の一つにウィルスの脅威があると専門家も以前から指摘していたし、今回のコロナが1回切りのことではないとも感じていた。これが何かの始まりで今がチャンスだと考えた。とはいえ、妻は引き続き子どもを育てる環境として日本はふさわしいかと反対していた。そのとき思い出したのは沖縄で見かけた幸せそうだった子どもの姿。釣り竿をリュックにさしてビーサンでチャリに乗ってニコニコしていた。妻に沖縄を提案すると賛成してくれ、家族全員が「行きたい」となった。

WWD:教育について議論になったポイントは?

聡:僕個人の考えだけど、デンマークは緩すぎて日本は硬すぎる。両方のコンビネーションがいいと思っている。デンマークは個人にフォーカスしている。例えば低学年の頃から自分の意見を伝える訓練をするし、ディベートの仕方を学ぶ。情報に疑問を持つことを徹底的に教える教育を行う。また、教師と児童・生徒と立場はあるが、平等だし先輩後輩もない。他方、子どもにプレッシャーがかかるからと成績を付けるのをやめるなど緩いところもある。成績は僕自身子どもの頃にモチベーションにもなっていたから、この判断がいいかは疑問だった。日本では先輩後輩の関係を大切にする。先輩を尊敬し年配者は後輩の面倒を見る。一方、日本の教育は子どもが子どもらしくいられない、大人のような振る舞いを求めるところがある。周りに迷惑をかけないことや礼儀正しい態度など、社会人になるために準備をする側面が強いと感じていた。子どもはたまにけんかしたり、ちょっとくらいけがしてもいいと思うから。

僕自身人生の後半に入り、時間を無駄にしたくないと強く感じていて、もっとできることがあるのではと気づきを求めて来たところもある。実際デンマークにいた時よりもいろんなプロジェクトを進めている。

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パリ香水散歩 「ル ラボ」から日本未上陸ブランドまでサントノレがフレグランス通りに

ここ最近、香水砂漠と言われていた日本でフレグランスが盛り上がっている。「シャネル(CHANEL)」や「ディオール(DIOR)」などメジャーなものから、「ル ラボ(LE LABO)」「ディプティック(DIPTYQUE)」「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(OFFICINE UNIVERSELLE BULY)」といったニッチフレグランスまで、フレグランス市場が拡大。特に20〜30代は、ファッション感覚でフレグランスを着替えるように楽しむようになった。中には、行列ができるブティックもあり、ちょっとしたフレグランスブームだ。

一方で、フランスと言えば、フレグランス大国だ。風呂の文化がなかったことから、香水は人々の日常に欠かせないものとして定着。フランスでは、「ゲラン(GUERLAIN)」などの有名ブランドからニッチなものまで、数多くのフレグランスブランドが誕生している。南仏のグラースは香水の都と呼ばれ、香水産業の中心地として知られ、多くの香水メーカーが天然原料であるラベンダーやジャスミン、バラなどの農園を持っている。また、業界で活躍する調香師の多くがグラース出身だ。このようにフレグランスは文化の一つとしてフランスに根付いている。フレグランス後進国の日本でブームが起きるのは分かるが、7月に久々にフランスを訪れて驚いた。パリでも、フレグランスがブームになっている。

シックなサントノレ通りにフレグランスブランドが集結

右岸にあるサントノレ通りは、ラグジュアリーやファッションブランドのブティックが軒を連ねるシックなショッピング通りとして知られている。久々にパレ・ロワイヤルからヴァンドーム広場方面に歩いてみると、昔からあるカフェやラーメン屋はそのまま。ところが、サン・ロック通りに差し掛かると、左手に「バイレード(BYREDO)」、右手に「セルジュ・ルタンス(SERGE LUTENS)」を発見。「セルジュ・ルタンス」は目と鼻の先のパレ・ロワイヤルにも立派なブティックを構えている。しばらく歩くとマルシェ・サントノレ通りまでの約100mに10軒くらいフレグランスのブティックがオープンしている。以前からサントノレ通りには、「グタール(GOUTAL)」や「イアンクス(IUNX)」などのフレグランスの店がちらほらあったが、ファッションやレザーグッズなどの店舗が多い印象だった。ところが、今や、サントノレ=フレグランス通りと言っても過言ではない。

サントノレはニッチフレグランス店のハシゴに最適

日本でもお馴染みの「ル ラボ」「サンタ・マリア・ノヴェッラ(SANTA MARIA NOVELLA)」「ラルチザン パフューム(L’ARTISAN PERFUMEUR)」、ノーズショップが販売している「ビーディーケー パルファム(BDK PARFUM)」、グラース発老舗「フラゴナール(FRAGONARD)」、日本未上陸の「イニシオ パルファム プリヴェ(INITIO PARFUM PRIVE)」「パルファム ドゥ マルリー(PARFUMS DE MARLY)」など、ニッチフレグランスのオンパレード。子供服の「ボンポワン(BONPOINT)」のブティックがあった所は「ディオール」のフレグランス専門店になっている。さらにその先には「ディプティック」がある。マルシェ・サントノレ通りをマルシェの方に曲がると、リオ・デジャネイロ発「グラナド(GRANADO)」が出来ていた。このブランドは1870年に創業したブラジル最古の薬局で、天然成分を用いたコスメからフレグランスまで幅広く展開。トロピカルなパッケージと手に取りやすい価格帯が人気で、左岸にもショップがある。これらブティックの中には、週末の午前中というのに、ショッピングする人で賑わう店舗も。至近距離にこれだけ多くのブランドがあれば、ブティックをハシゴして自分の好みの香りに出合える確率は高いだろう。

空港の免税店でもフレグランスが主役に

空港内の免税店でもフレグランスの存在感が増している。シャルル・ド・ゴール空港では「ラルチザン パフューム」のブティックがオープン。免税店の中央を陣取るのは各種フレグランスだ。「ゲラン」「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」「クロエ(CHLOE)」といったメジャーなものから「ディプティック」や「グタール」などのニッチブランドまで、百貨店の売り場さながらにボトルがずらりと並んでいる。ブランド数も商品数も多く、もはや、コスメのおまけではなく、フレグランスが主役といった風情だ。

フレグランスブームは、日本だけの話ではない。フレグランス先進国のフランスでも盛り上がっているということは、消費者側の需要とメーカーやブランドによる提案の多様化が進んでいる証拠だ。嗅覚という五感に直接働きかける香り。それを嗜み、楽しむ文化は今後もグローバルに広がっていきそうだ。

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トリートメント(インバス)部門は“オージュア クエンチ”が初制覇 「アマトラ」が「オージュア」の表彰台独占を阻止【「WWDBEAUTY 2024 ヘアサロン版ベストコスメ」結果発表】

年1回の恒例企画、「WWDBEAUTY 2024 ヘアサロン版ベストコスメ」の結果を発表する。今回は全14部門のアワードを設定し、都内の人気ヘアサロン50軒の美容師157人に、各カテゴリーで「2023年下半期~24年上半期に実際に使ってみて良かった製品」についてアンケート調査を実施した。

トリートメント(インバス)部門では、ミルボン「オージュア(AUJUA)」の“クエンチ ヘアトリートメント モイスト”が初めて1位を獲得した。こう書くと新商品のように思えるが、実は2017年発売のベストセラーアイテム。毎年票を獲得していたが、じわじわと評価を上げ、「髪本来の質感をきれいに見せたい」というニーズの高まりを受け、潤いケアに特化した同ブランドが浮上したと思われる。2位は、同じく「オージュア」の“リペアリティ ヘアトリートメント“が受賞。同商品はこれまで3連覇をしており、今回は2位に甘んじたが、これで4年連続のランクイン。しかも阻止したのが同じく「オージュア」という、同ブランドの強さを示すランキングとなった。なおランクインとはならなかったものの、今回の4位も「オージュア」で、“インメトリィ ヘアトリートメント”だった。つまり、史上初めて同ブランドの“表彰台独占”の可能性があったものの、それを阻止したのが3位に入った初登場商品、「アマトラ(AMATORA)」の“メゾフォルテ レスキューパック”という形になった。(全てサロン専売品で、価格は編集部調べ)

なお今回の集計方法は、ヘアサロンで扱うプロ用製品を14部門に分類し、50軒の美容師157人に各カテゴリーのベストだと思う商品を選んでもらった。選んでもらった各商品を、効果実感、香り、コストパフォーマンス、パッケージデザイン、使用感、トレンド、店販人気、おすすめのしやすさ、といった項目に分けて、各10点満点で評価してもらい、そのポイントの合計数で各部門の順位を導き出した(製品以外に“サロンモデル部門”も有り)。

1位
“クエンチ ヘアトリートメント モイスト”

「オージュア(AUJUA)」

カラーやパーマなどによってパサつく髪の悩みをケア。髪の乾燥を抑え、潤いに満ちた柔らかな髪に導くヘアトリートメント。毛髪脂質の類似成分であるオリーブスクワランなどを配合し、毛髪内部の崩れを補修して水分の蒸散を抑える。牡丹をイメージした、フローラルな香りも特徴的。アンケートの回答には、「『オージュア』にはたくさんのラインアップがあるため、いろいろと試してみるお客さまが多いけれど、結局“クエンチ”に落ち着くケースが目立つ」といった声があった。(250g、4180円/500g、6270円/1kgパック、9460円)

2位
“リペアリティ ヘアトリートメント”

「オージュア(AUJUA)」

“リペアリティ”はブリーチダメージ毛の髪の密度を高め、柔らかく美しい髪をかなえるライン。“ヘアトリートメント”は、流出したタンパク質を補い留めるMX-CMADKなどのライン共通成分に加えて、水と親和性の高いクリームベースがブリーチ部分になじむ。髪の表面均一に整え、潤いと柔らかさに満ちた髪に導く。アンケートの回答には、「効果が分かりやすい。洗い流すときから、髪の質感が変わったのを感じることができる」といった声があった。(250g、4950円/500g、7480円/1000gパック、1万1220円)

3位
“メゾフォルテ レスキューパック”

「アマトラ(AMATORA)」

キュアテイン(羊毛由来の加水分解ケラチン)でケミカルダメージを補修し、パサつく毛先もツルツル・滑らかに仕上げるヘアトリートメント。パラベンフリー・合成着色料フリーで、12種類のアロマをミックスしたアーユル・ガーデンの香りも人気。アンケートの回答には、「この1本で、“髪質改善トリートメント”を施術したのと同等の仕上がりになる」といった声があった。(225g、5500円/1000g、1万6500円/1000gカートリッジセット、1万7820円)

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シャンプー部門は“オージュア リペアリティ”が4連覇 「バイカルテ」が浮上し「アマトラ」が初ランクイン【「WWDBEAUTY 2024 ヘアサロン版ベストコスメ」結果発表】

年1回の恒例企画、「WWDBEAUTY 2024 ヘアサロン版ベストコスメ」の結果を発表する。今回は全14部門のアワードを設定し、都内の人気ヘアサロン50軒の美容師157人に、各カテゴリーで「2023年下半期~24年上半期に実際に使ってみて良かった製品」についてアンケート調査を実施した。

シャンプー部門ではミルボンの人気ブランド、「オージュア(AUJUA)」の“リペアリティ シャンプー”が4連覇を達成した。「オージュア」は、“クエンチ シャンプー”が惜しくもランクインを逃したものの4位だったほか、他のシリーズのシャンプーも票を獲得した。複数のシリーズがあるブランドは、最新のシリーズが売れ筋になり、他の過去シリーズは下がっていくのが一般的。しかし「オージュア」は、数年前に登場したシリーズも人気を維持しており、ブランドとしての強さの一端がうかがえる。2位は、ホーユー プロフェッショナル「バイカルテ(BYKARTE)」の“リペアシャンプー CH+”が受賞。前回は3位だったが2位に浮上した。同ブランドの登場は2021年で、3年経った今ランキングを上げるということは、「実際に使ってみて良かった」ことで評価を上げた証といえる。3位は「アマトラ(AMATORA)」の“メゾフォルテ ヘアバス”が受賞。同ブランドは以前から、美容師の間での口コミや、美容家からのレコメンドで高い評価を受けていた。そうした評価が広まり、今回は待望のランクインといえる。(全てサロン専売品で、価格は編集部調べ)

なお今回の集計方法は、ヘアサロンで扱うプロ用製品を14部門に分類し、50軒の美容師157人に各カテゴリーのベストだと思う商品を選んでもらった。選んでもらった各商品を、効果実感、香り、コストパフォーマンス、パッケージデザイン、使用感、トレンド、店販人気、おすすめのしやすさ、といった項目に分けて、各10点満点で評価してもらい、そのポイントの合計数で各部門の順位を導き出した(製品以外に“サロンモデル部門”も有り)。

1位
“リペアリティ シャンプー”

「オージュア(AUJUA)」

ブリーチにより髪から抜けたタンパク質だけでなく、髪に残ったタンパク質の両方をケアすることで髪本来の美しさに導く“リペアリティ”ライン。絡まり防止成分(コンディショニング成分のポリクオタニウム-10)を最適なバランスで配合し、指通りが良く滑らかな洗い心地でブリーチカラー毛を美しく洗い上げる。アンケートの回答には、「ブリーチをしているお客さまからはもちろん、していないお客さまからも『指通りが良くなる』と人気」「普段は“クエンチ”、ブリーチをしたときは“リペアリティ”など、使い分けている人も多い」といった声があった。(250mL、3850円)

2位
“リペアシャンプー CH+”

「バイカルテ(BYKARTE)」

髪本来の健康的な強さ・しなやかさに影響する、毛髪の主要構成成分である“シスチン”に着目。“リペアシャンプー CH+”はコルテックスを補修して、キューティクルを整える効果を持った洗浄成分をバランス良くリッチに配合し、ダメージヘアを洗いながら補修する。アンケートの回答には、「洗い上がりに、髪がしっかりとした感覚があり、ブローもスムーズにできる」といった声があった。(280mL、4180円)

3位
“メゾフォルテ ヘアバス​”

「アマトラ(AMATORA)」

ケラチンやコラーゲンの洗浄成分(ココイル加水分解ケラチンKなど)で、頭皮を健やかに、髪をしなやかに導くシャンプー。12種類のアロマをミックスしたアーユル・ガーデンの香りも特徴。アンケートの回答には、「長く使っているお客さまが多い印象のブランド。ユーザーの特徴として、他のシャンプーを提案しても“浮気”しないケースが多い」といった声があった。(335mL、5280円)

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「終わらない夏」をどうクリアするか

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年8月19日号からの抜粋です)

横山:7月から酷暑で、この後も残暑が続きそうです。これまでアパレル業界は8月から秋物を売り始め、9月、10月に秋商戦の山を迎えていましたが、9月にセーターを売っている場合ではないという機運になっています。そこに各社がどう対応するのか。1カ月前に編集会議で「やろう!」と決まったスピード感のある特集です。

本橋:昨年の「長い夏」の反省を生かす動きが顕著です。僕は三陽商会の加藤郁郎副社長の「MDカレンダーを四季から五季へ変える」というのがキャッチーだし、腑に落ちました。10月前半までは夏といえそうな気候ですから、夏を前半戦と後半戦に分けて緻密にやろうというのは、正しい考えだと思いました。

横山:夏ってアイテムのバリエーションが限られていて、単価も利益率も低い。でも、夏がここまで長いとさすがに夏に向き合わないといけないです。

本橋:同時にファッションには“先取り感”が必要。暑いけれど、いかに秋気分を取り入れるか。「アングリッド(UNGRID)」は秋に着たいネルシャツを、ショートパンツとブーツに合わて肌見せするなど、どこかに引き算的アイテムを入れるスタイリング提案がうまかったです。

横山:私は店頭を取材しましたが、「真夏日にウールのコートが入荷されたらどうするのか」と敏腕販売員に聞いたら、「洋服は鮮度が大事なので、バーンと打ち出して勝負する。天気を言い訳にはしない」と力強い返答で、現場の心意気はさすがだなと思いました。セールの重要度が減って、アパレル企業も商業施設も通年でプロパー(定価)で売ろうと取り組んでいるので、MDカレンダーを見直すのにはいいタイミングだと思います。

気温と服はまだまだ掘り下げられる!

本橋:横山さんは気象情報会社ウェザーニューズを取材したんですよね?

横山:「天気が売れるものを決める!」と、海浜幕張のスタジオに行ったのですが、多数の気象予報士がリアルタイム解析して、24時間365日天気を報じている様子に感動しました。キャスターの山岸愛梨さんはカーディガンを大量に持っていて、中に着るものとの組み合わせで気温の変化に対応しており、もはや温度調整に失敗することはないそうです。中期的な気候の予測はファーストリテイリングの柳井正会長も気にしていると聞きました。気温と服はまだまだ掘り下げられる!と思いました。

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「終わらない夏」をどうクリアするか

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年8月19日号からの抜粋です)

横山:7月から酷暑で、この後も残暑が続きそうです。これまでアパレル業界は8月から秋物を売り始め、9月、10月に秋商戦の山を迎えていましたが、9月にセーターを売っている場合ではないという機運になっています。そこに各社がどう対応するのか。1カ月前に編集会議で「やろう!」と決まったスピード感のある特集です。

本橋:昨年の「長い夏」の反省を生かす動きが顕著です。僕は三陽商会の加藤郁郎副社長の「MDカレンダーを四季から五季へ変える」というのがキャッチーだし、腑に落ちました。10月前半までは夏といえそうな気候ですから、夏を前半戦と後半戦に分けて緻密にやろうというのは、正しい考えだと思いました。

横山:夏ってアイテムのバリエーションが限られていて、単価も利益率も低い。でも、夏がここまで長いとさすがに夏に向き合わないといけないです。

本橋:同時にファッションには“先取り感”が必要。暑いけれど、いかに秋気分を取り入れるか。「アングリッド(UNGRID)」は秋に着たいネルシャツを、ショートパンツとブーツに合わて肌見せするなど、どこかに引き算的アイテムを入れるスタイリング提案がうまかったです。

横山:私は店頭を取材しましたが、「真夏日にウールのコートが入荷されたらどうするのか」と敏腕販売員に聞いたら、「洋服は鮮度が大事なので、バーンと打ち出して勝負する。天気を言い訳にはしない」と力強い返答で、現場の心意気はさすがだなと思いました。セールの重要度が減って、アパレル企業も商業施設も通年でプロパー(定価)で売ろうと取り組んでいるので、MDカレンダーを見直すのにはいいタイミングだと思います。

気温と服はまだまだ掘り下げられる!

本橋:横山さんは気象情報会社ウェザーニューズを取材したんですよね?

横山:「天気が売れるものを決める!」と、海浜幕張のスタジオに行ったのですが、多数の気象予報士がリアルタイム解析して、24時間365日天気を報じている様子に感動しました。キャスターの山岸愛梨さんはカーディガンを大量に持っていて、中に着るものとの組み合わせで気温の変化に対応しており、もはや温度調整に失敗することはないそうです。中期的な気候の予測はファーストリテイリングの柳井正会長も気にしていると聞きました。気温と服はまだまだ掘り下げられる!と思いました。

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「ニナ リッチ」の最年少デザイナー 現在28歳のハリス・リードは“ドラマチックな日常着”に挑む

デザイナーのハリス・リード(Harris Reed)は2023年3月、メゾン史上最年少の27歳で「ニナ リッチ(NINA RICCI)」のクリエイティブ・ディレクターに就任した。初コレクションの披露から4シーズン目に突入しようとしている今、鳴物入りでメゾンに迎えられた新星は、何を考えて、何を目指すのか。

WWD:これまで3シーズンを披露してきたが、心境の変化は?

ハリス・リード「ニナ リッチ」クリエイティブ・ディレクター(以下、リード):就任したての頃は、短期間であらゆることをこなさなくてはならないというプレッシャーに押しつぶされそうになった。92年もの歴史があるブランドだからこそ、密な関係性の取引先がいくつもあるから。でも新たに編成したチームや、メゾンに元々携わっているチームとも良い関係性を築けていることもあり、今はとても落ち着いて自分の役割に向き合えていると思う。

WWD:印象深いシーズンは。

リード:直近の2024-25年秋冬コレクションだ。どのデザイナーからも同じことを言われたが、1シーズン目と2シーズン目は、新クリエイティブ・ディレクターがどんな人なのかを知らせる期間。ただ、その後から人々は「このブランドをどう導くのか」を期待するようになる。会社のCEO(最高経営責任者)も「ニナ リッチ」のデザインチームも、信じられないくらい私を受け入れて、自由にデザインさせてくれている。だからこそ、3シーズン目はブランドのムードを定義づけるアイテムを発表しなければという気持ちがあった。結果、着やすさやシルエットのバリエーションをさらに追求した。自分のクリエイティビティーに正直にありたいが、チームの皆をがっかりさせるようなことはしたくない。かなりストレスを感じたシーズンだった。

WWD:今や、自身のブランド「ハリス リード」と「ニナ リッチ」を両立する必要がある。

リード:以前は、「どうやって2ブランドを差別化する?」などと悩んだ時期もあったが、今は良いバランスが取れている。というのも、「ハリス リード」はロンドンを、「ニナ リッチ」はパリを拠点にする全く異なるブランドであるからこそ、互いに良い影響を与え合える。私は、ブランドによって脳みその違う部分を使い分けている感覚だ。「ハリス リード」はグラミー賞のレッドカーペットに登場するような派手なクリエイション。母校のセント・マーチン美術大学で学んだアプローチを取るから、自分でカッティングをして型紙を切って……と、そこには私の“リアル”がある。一方「ニナ リッチ」では、メゾンの歴史が育んだ高いレベルのクラフツマンシップをもとに、ニナ・リッチ自身や彼女のライフスタイルを体現し、豪華なワードローブを組み立てる。おかげでテーラリングやドレスメーキングなどについて、本当に多くのことを学んだ。洋服の構造がよくわかるようになった。

WWD:クリエイションのインスピレーションはどこにある?

リード:街を歩く女性たちだ。ファンタジーの中に生きるのと同じくらい、現実の“キャラクター”を見て、彼女たちが何を着ているのかをチェックするのが大好き。そこから、実際に着られるものを私流に解釈して作りたい。私は家族を含めて、強く生きる女性をいつも見てきたから、そこから着想を得るのは自然なこと。ニナ・リッチが成功したのは、手頃な値段で着られる既製服を手掛け、世の女性にファンタジーやおしゃれの楽しさを届けたから。彼女はとても物静かで、周りをよく観察し、女性が本当に何を着たいのかを考え続けた人だったようだ。私も彼女のストイックさを学びながら、自分の個性をミックスしてひねりを加え、現代版の「ニナ リッチ」を作ろうとしている。

WWD:あなたはとても明るくてハッピーに溢れた人だ。物静かだったというニナのクリエイションも取り入れる上で、どうバランスをとるのか。

リード:私にとってファッションは、楽しくて幸せで自己表現ができるもの。どれだけニナのアーカイブをリサーチしたとしても、“楽しさ”を盛り込まずにはいられない。例えばエレガントなボウタイブラウスを作る場合でも、金のボタンや、艶のあるサテンで遊び心を効かせたくなる。でも、私のそばには「ニナ リッチ」で長年働くスタイリストやデザインチームがいるから、いつも「これはニナらしいか?」を確認してもらえる。時には大きなドレスや派手なアイテムを作るが、一歩引いて、そこにブランドのDNAが入っているかを意識する。ただ、私とニナの性格は真逆だったであろう一方で、女性のリアルに注目する点は共通している。24年のミューズは誰で、どんな服が理想で、100年後の「ニナ リッチ」はどのように変化するかを常に考える。

WWD:華やかなショーピースをコマーシャルピースに落とし込む上で意識していることは。

リード:ドラマチックな表現と、日常的な着やすさの両立だ。デビューショーは、これまでの「ニナ リッチ」に自分なりのスパイスを加えるため、大きなハットや明るいカラーパレットなどを用いた。グリーンのレースジャケットとパンツは、ミニドレスに作り直して販売した。ただやはり、華やかさと着やすさのバランスはとても難しい。たくさんの人にブランドの洋服を着てほしいから、華やかさと、着やすさや手頃さを両立したアイテムを作る必要があるし、セレブリティーなどのVIP顧客も抱えているから、イベントで映えるようなアイテムも作らなければ。「ニナ リッチ」は仕立ての技術が非常に高いからこそカクテルドレスが人気。これからはウィメンズスーツをヒーロープロダクトにしたい。女性用のテーラードアイテムを改めて洗練させ、遊び心を効かせる。次のコレクションでは、見る人を驚かせるような新たな仕掛けを披露する予定だ。

WWD:どんな女性に「ニナ リッチ」を着てほしい?

リード:世界中のあらゆる女性に届けたい。18歳〜36歳くらいの女性でも、ファッションモデルのモニカ・ベルッチ(Monica Bellucci)のようなアイコン的存在にも着てもらえることが理想だ。私たちもショーでは多様なモデルをキャスティングしているし、プラスサイズモデルも登場する。素晴らしいことに、社会にはインクルシービティーに共感する人がますます増えている。私の夢は「ニナ リッチ」が世代を超えて愛されるブランドになること。親から娘や息子へ、服がバトンのように渡ったらうれしい。私も祖母や母の服を借りるし、姉ともワードローブを全部シェアしているから(笑)。

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「エミリー、パリへ行く」新シーズンの個性派ファッションを衣装デザイナーが解説

ネットフリックス(NETFLIX)の人気ドラマ「エミリー、パリへ行く(Emily in Paris)」の待望のシーズン4のパート1が配信中だ。パート2は9月12日から配信される。

リリー・コリンズ(Lily Collins)演じるエミリー・クーパー(Emily Cooper)の恋に仕事に大忙しな人生の行く末はもちろん、登場人物たちの個性溢れるファッションを心待ちにしている視聴者も多いはずだ。そこで、シーズン3から同作のメーンスタイリストを務めるコスチュームデザイナーのマリリン・フィトゥシ(Marylin Fitoussi)が、新シーズンのファッションをキャラクターごとに解説してくれた。

彼女によると、シーズン4は“リベンジ スタイル シーズン”だそうだ。ダイアナ妃がアイコニックなブラックの“リベンジドレス”を披露してから30年、劇中のエミリーも同じ道を辿っているとかいないとか。

エミリーの“オードリー・ヘップバーン”ルック

新シーズンのトレーラーで公開された仮面舞踏会シーンのエミリーの衣装は、映画「ティファニーで朝食を」の原作者トルーマン・カポーティ(Truman Capote)が1966年にニューヨークのプラザホテルで主催した“ブラック アンド ホワイト ボール”に着想したもの。「ニナ リッチ(NINA RICCI)」のデザイナー、ハリス・リード(Harris Reed)に3パターンデザインしてもらい、その中から映画「マイ・フェア・レディ」のオードリー・ヘップバーン(Audrey Hepburn)をオマージュした、太いストライプの黒と白のジャンプスーツに取り外し可能なボールスカートを合わせたルックを選んだ。

さらにエミリーがスキーへ行くシーンでは、1963年の映画「シャレード」でヘップバーンが見せた、毛皮に身を包み「ピエール マルリー(PIERRE MARLY)」の大ぶりなサングラスをかけた有名なウィンタールックを再現した。

撮影のためオリジナルのサングラスを手に入れたフィトゥシは、「リリーがサングラスを試着したとき、私たちは泣いて、叫んで、鳥肌がたった」と語った。さらに、「撮影では『ピエール マーリー オプティシァン(PIERRE MARLY OPTICIEN)』が製作したレプリカを使用し、コートにはフェイクファーを使用した」と付け加えた。

このシーズンでエミリーは今までのアメリカ的なファッションからよりフランス的なファッションに身を包むようになったが、鮮やかでプリント柄の多い今までのワードローブと決別したわけではないそうだ。今の彼女のクローゼットには、「フィロソフィ ディ ロレンツォ セラフィニ(PHILOSOPHY DI LORENZO SERAFINI)」や「ジャックムス(JACQUEMUS)」「マルニ(MARNI)」「ミュウミュウ(MIU MIU)」「ラ・ダブルジェイ(LA DOUBLE J.)」「ボス(BOSS)」など、さまざまなテイストのアイテムが混在しているとフィトゥシは明かす。

ミンディー・チェンのエキセントリックな装い

アシュリー・パーク(Ashley Park)演じる、エミリーの友人ミンディー・チェン(Mindy Chen)の自由なスタイリングは今作でも健在だ。

例えば、「フィリップ プレイン(PHILIPP PLEIN)」のグラフィック柄のミニスカートにダイヤモンドで装飾されたクロップド丈のブレザーとピンクのセーラー帽を合わせたり、ターコイズカラーにピンクのバラがプリントされた「マグダ ブトリム(MAGDA BUTRYM)」のジャンプスーツに同色のファーの帽子を合わせたりと、心躍るスタイリングを次々と披露する。

シルヴィーのニュールック

フィトゥシによると、フィリッピーヌ・ルロワ=ボーリュー(Philippine Leroy-Beaulieu)演じるエミリーの上司シルヴィー(Sylvie)は、思いもよらない秘密のファッションスタイルを第2部で見せつけるそうだ。

これまでのシルヴィーの装いには、「サンローラン(SAINT LAURENT)」や「シャルロット シェネ(CHARLOTTE CHESNAIS)」「トッズ(TOD’S)」などが多く見られたが、新シーズンでは「プッチ(PUCCI)」や「グッチ(GUCCI)」などを取り入れ華やかな装いにシフトチェンジした。

個性豊かな助演俳優たち

フィトゥシはメーンキャラクターだけでなく、サポートキャラクターの衣装も手掛けている。

新シーズンでサミュエル・アーノルド(Samuel Arnold)演じる同僚ジュリアン(Julian)のために仕立てられた衣装は全て、ベルギー出身のファッションデザイナー、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク(Walter Van Beirendonck)によるもの。撮影のために、個人的なアーカイブから多くの作品を貸し出してくれた。

一風変わった同僚リュック(Luc)を演じる俳優のブルーノ・グエリ(Bruno Gouery)は、以前はファッションに無関心だったが、撮影を通して自分のキャラクターが着るものに興味を持ち始めたそうだ。リュックの特徴でもある首元のクラバット(長方形のスカーフ)は、柔らかな質感の事務服やスリーピースのスーツによく合う。

リュカ・ブラヴォー(Lucas Bravo)が演じるシェフのガブリエル(Gabriel)のコーディネートは、“親しみやすい近所のあの人”感を残す必要があったため一番特殊だったそうだ。デザイナーズブランドを着せるとモデルのようになってしまうため、ミニマリズムやサステナビリティに特化したフランスのブランドを選びキャラクターに沿ったルックを完成させた。

このシーズンでフィトゥシは、中国発の「ラクシー(RAXXY)」やベトナム発の「SIXDO」、インド発の 「マニッシュ アローラ(MANISH ARORA)」と「ガウラヴ グプタ(GAURAV GUPTA)」、モルドバ発の「フィダン ノブルゾバ(FIDAN NOVRUZOVA)」など世界各国のブランドを意識的に取り入れたと語った。

「もしシーズン5があるなら、さらに多くのデザイナーに輪を広げたい。メキシコ、チリ、ペルーのデザイナーが気になる。若いデザイナーたちに活躍の場を与えられるのは光栄なことだ」。

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ベルギー発インテリアフレグランスブランド「バオバブ コレクション」が新商品の販売開始 ヨーロッパとアフリカの文化が融合したモノ作りの真髄とは

バオバブ,Baobab

パリジェンヌラッシュリフトを手掛けるパリジェンヌビューティーグループの運営会社Paris.(パリスドット)は、ベルギー発インテリアフレグランスブランド「バオバブ コレクション(BAOBAB COLLECTION)」の日本総代理店として活動を開始した。卓越した職人技と厳選された素材使いを強みとし、主にキャンドルとディフューザーを提案する。優雅な香りと芸術作品のようなボトルデザイン、豊富なサイズ展開が特長だ。また、5月13日から新カテゴリーのボディウェルネスラインの販売も開始した。クオリティーの高さを裏打ちするクラフトマンシップやブランドのスピリット、そして今後の取り組みに迫る。

大自然の産物が着想源
職人の手仕事による逸品の数々

「バオバブ コレクション」は2002年、アフリカ・タンザニアの雄大な自然が生み出す色彩と香りにインスピレーションを受けてベルギーで誕生した。ブランド名は、アフリカで「生命の木」として大切にされているバオバブに由来。アイテムは品質の高さと環境に配慮した製造過程のもと、徹底管理されたヨーロッパ各国の自社工房で全て手作業で作られている。ワックスにはドイツ産の最高級のミネラルワックスを、ガラスにはポーランドの職人による手吹きガラスを、そして南フランス・グラースの調香師が手掛けた香料を使用。さまざまな分野における巧みな手仕事に敬意を表し、彼らのクリエイションを重んじるという精神がプロダクトの数々に込められている。

創造性とデザイン性の高さだけでなく、人道支援に励んでいるのもブランドの理念の一つ。“セイクレッドツリー”は購入金額の一部がバオバブの木の植樹活動に、“ウーマン&ジェントルマン”はコレクションの売り上げ1点につき、一定金額を乳がん研究の活動に寄付する。“ラフィア”シリーズは、17年にマダガスカルの女性協会との取り組みで誕生し、現在は66人の現地の女性が参加。彼女たちの生活を支援すると共に、ラフィア素材を使ったキャンドルカバーは、伝統的な工芸の知識を生かしたかぎ針編みで作られているという。社会問題と向き合い、責任ある行動を消費者に促すのも「バオバブ コレクション」の特長なのだ。

お披露目イベントを開催
“旅”するようにブランドの世界観を体験

同ブランドは、キャンドルとディフューザーに続く新たなカテゴリーとして誕生したボディウェルネスや日本初上陸となるアイテムの取り扱いを開始した。その展開を記念して、ブランド関係者とインフルエンサー約90人を招待したクローズドイベントを6月に表参道のSTUMP BASEで開催。本イベントのテーマは、“ボヤージュ ドゥ バオバブ コレクション(Voyage de Baobab Collection)”。会場はホームパーティーのような空間で、ブランドの世界観を表現した9つのエリアを用意。“リビングルーム“や“キッチン”“テラス”“バスルーム”などのテーマを設けて、それぞれの部屋にマッチしたアイテムをインテリアと共に紹介した。

ボディウェルネスからは、“マイファーストバオバブ”シリーズで⼈気の⾹り6種(パリ、マンハッタン、マイアミ、サントロペ、ウーマン、ジェントルマン)のシャワージェルとハンドウォッシュジェル、ボディ&ハンドローション、ソープ、ハンドクリームの5つを展示。また砂漠の地層をイメージした“サンド”やアフリカの大地をほうふつとさせる“オールシーズンズ”などの定番シリーズからは、キャンドルとディフューザーも豊富なサイズ展開でラインアップした。

来場者は、「一つひとつの商品に対する職人のこだわりや製作背景を知ることができた」「女性のエンパワーメントを促進し、ブランドのエネルギーを強く感じた」と話した。また「ぜいたくな香りとオブジェのような見た目で、インテリアとしても部屋に置きたい」という声も。「バオバブ コレクション」が掲げるモノ作りや社会的責任について考えるイベントとなった。

ブランドの認知度拡張へ
ポップアップと多店舗の展開

さらなるブランドの認知度拡張を目指し、六本木 蔦屋書店では9月13日〜10月14日にポップアップを開催する。イベントでは新カテゴリーとなるボディウェルネスラインを用意。商品購入者にはミニサイズのサンプルをプレゼントする。

また、イタリア発高級インテリアプロダクト「カッシーナ(CASSINA)」を販売するカッシーナ・イクスシーの東京・青山本店での取り扱いを7月27日から開始した。店頭では主力となるハンドメードのトーテムディフューザーをラインアップ。同店に加えて、広尾のブランドショールームや古着屋「フィン(FINN)」「マスターウォール(MASTERWAL)」銀座本店・大阪店などを中心に、取り扱いを行なっている。

INFORMATION

◾️六本木 蔦屋書店 ポップアップ
会期: 9月13日〜10月14日
場所:六本木 蔦屋書店 1F エントランス
住所:東京都港区六本木6-11-1 六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り
営業時間:9:00~23:00

◾️取扱い店舗
カッシーナ・イクスシー青山本店
住所:東京都港区南青山2-12-14 ユニマット青山ビル1〜3F
営業時間:11:00 〜18:00
毎週水曜定休(祝日の場合は営業)

問い合わせ先
「バオバブ コレクション」ブランドショールーム(予約制)

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「コスメデコルテ」「クラランス」「マキアージュ」で酷暑でもくすまない艶美肌を! 今週発売のビューティアイテム15選【8/19〜8/25】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は8月19〜25日に発売するアイテムを紹介します。体温よりも高い気温に滴る汗、夏バテやエアコンの乾燥でコンディションが下がっていく肌……。そんな残暑のお肌には、スキンケアでしっかり肌を整えながら疲れ顔に見えない優秀メイクアップを。

今週は「コスメデコルテ(DECORTE)」のリキッドファンデーション“ゼン ウェア”のグロウタイプや「マキアージュ(MAQUILLAGE)」の美容液クッションファンデーションが登場。肌のくすみを隠し艶感と潤い感をプラスしてくれるファンデーションはこの時期の心強い味方になりそう。スキンケアでは「クラランス(CLARINS)」のアイコニックな美容液“ダブル セーラム”がパワーアップ!ヘアケアは「オルビス(ORBIS)」の高浸透インバスへアマスクに注目を。

【8月20日発売】
ファンケル
(FANCL)

リカちゃんデザインの“マイクレ”

「ファンケル(FANCL)」は、タカラトミーの着せ替え人形リカちゃんがデザインされた”マイルドクレンジング オイル”と”マイルドクレンジング オイル<ブラック&スムース>”を限定発売する。合計6種類のパッケージデザインは、ビビットな色使いやおしゃれな女性のイラストが人気のイラストレーターKAMINが描き起こした。

■商品詳細

”マイルドクレンジング オイル”(全3種、各120mL、各1870円)
”マイルドクレンジング オイル<ブラック&スムース>”(全3種、各120mL、各1980円)

【8月20日発売】
ザ パブリック オーガニック
(THE PUBLIC ORGANIC)

完売必至のカラーリップ 

国産オーガニックブランド「ザ パブリック オーガニック(THE PUBLIC ORGANIC)」は、数量限定で“カラーリップスティック”を発売する。100%天然石由来のカラーが、口紅のように鮮やかに発色。ひと塗りで肌をトーンアップしながら、洗練された印象へ導く。

■商品詳細

“カラーリップスティック スピリット レッド”(792円)
“カラーリップスティック フリーリー ブラウン”(792円)
“カラーリップスティック ビラヴド ピンク”(792円)

【8月20日発売】
オルビス
(ORBIS)

“ピンク”のヘアケアシリーズからヘアマスク

「オルビス(ORBIS)」は、高浸透インバスへアマスク“エッセンスインヘアマスク”を発売する。無香料、無着色、パラペンフリーで、美容液成分を配合。滑らかな仕上がりと艶が長時間持続する。キューティクル表面を補修しながら、乾燥から髪を守る。伸び広がりのよいクリームテクスチャーが特徴で、時間を置く必要がなく、週1~2回の使用を推奨する。

■商品詳細

“エッセンスインヘアマスク”(200g、1540円)

【8月21日発売】
グッチ ビューティ
(GUCCI BEAUTY)

ザ・サヴォイ ホテルのエレベーターの“赤” 

「グッチ ビューティ(GUCCI BEAUTY)」は、クリーミーな使い心地のマットリップ“グッチ ルージュ ア レーヴル マット”から、「グッチ(GUCCI)」のクリエイティブ・ディレクターを務めるサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)が初めて手掛けるリップカラー“509 グッチ ロッソ アンコーラ”を発売する。

■商品詳細

“グッチ ルージュ ア レーヴル マット 509 グッチ ロッソ アンコーラ”(6600円)

【8月21日発売】
ネイルホリック
(NAILHOLIC)

“つめ用ファンデ”に新色

コーセーのネイルブランド「ネイルホリック(NAILHOLIC)」は、爪の凸凹や色味を補修して美しく見せるネイルポリッシュ“つめ用ファンデ”から新8色を発売する。新色はブルーベースの3色、ニュートラルの2色、イエローベースの3色が登場し、シンプルに手元を彩る。上から重ねるネイルカラーの発色を良くするベースカラーとしても使用可能だ。

■商品詳細

“つめ用ファンデ”(全11色うち新8色、各396円)

【8月21日発売】
マキアージュ
(MAQUILLAGE)

美容液クッションファンデーション 

「マキアージュ(MAQUILLAGE)」は、美容液クッションファンデーションを発売する。カラーはライトオークル、ミディアムオークル、オークルの全3色。同ブランドの人気リキッドファンデーション“ドラマティックエッセンスリキッド”にも使われている美容液成分を配合し、メイク中も肌に潤いを与えキメを整える。

■商品詳細

“ドラマティックエッセンスクッション グロウ”(全3色、各3520円※編集部調べ)

【8月21日発売】
ウプト
(UPT)

初のメイクアップ商品全8種

安達祐実プロデュースの「ウプト(UPT)」は初のメイクアップ商品を発売する。ラインアップは、異なる3つの質感を楽しめる“アイカラーパレット”、みずみずしい艶と塗りたての色味が長時間持続するリップスティック“ウォータリーシアーリップ”など。

■商品詳細

“アイカラーパレット”(2420円)
“ウォータリーシアーリップ”(1980円)
“スキンベースクリーム”[SPF38・PA+++](2530円)
“パーフェクトベースパレット”(2420円)

【8月21日発売】
インウイ
(INOUI)

光を操る化粧下地やアイライナーなど全16アイテム

資生堂の化粧品専門店ブランド「インウイ(INOUI)」は、“自分だけの光が、心動く瞬間まで彩る。”をテーマに新たに化粧下地、アイライナーを発売し、アイカラー、チーク、リップの新色を追加する。化粧下地の“インウイ ルーセントプライマー”[SPF50+・PA+++]は、スキンケア成分とパールを配合。“インウイ アイライナーリキッド”は、さまざまな瞳の色に馴染む。

■商品詳細

“インウイ ルーセントプライマー”[SPF50+・PA+++](30mL、5500円)
“インウイ アイライナーリキッド”(2色、各4400円)
“インウイ チーク”(6050円
“インウイ アイズ”(新色2色、各6000円)
“インウイ リップ”(新色5色、各4620円)

【8月21日発売】
ヴィセ
(VISEE)

新3色アイパレットやリッププランパーの新色&限定色など

「ヴィセ(VISEE)」は、アイシャドウパレットやリッププランパーの新色&限定色、トーンアッププライマーの限定色を発売する。3色アイパレットは、ブラウン系やオレンジ系などの全5種を用意し、ボリューミーな唇をかなえる“エッセンス リッププランパー”からは新色のシアーオレンジとベリーピンク、限定色のオーロラピンクとプラムの全4色をラインアップする。

■商品詳細

“キラー アイ トリオ”(各1430円)
“エッセンス リッププランパー”(各1430円)
“トーンアップ スキン デザイナー (シアー)”(1320円)

【8月21日発売】
シロ
(SHIRO)

8月の限定フレグランス“ブラックチェリー”

「シロ(SHIRO)」は、“ブラックチェリー”の“オードパルファン”、“ヘアマスク”、“フレグランスディフューザー”を発売する。甘酸っぱいフルーツを集めたトップノートから、ジャスミン、ローズ、ハニーサックルなどの優雅な花々が香るミドルノートへと移ろう。ラストノートはアンバー、ムスク、ウッディなど落ち着きある甘さで包み込む。

■商品詳細

“オードパルファン”(40mL、4180円)
“ヘアマスク”(150g、4840円)
“フレグランスディフューザー”(180mL、4510円)

【8月21日発売】
コスメデコルテ
(DECORTE)

ファンデ“ゼン ウェア”からグロウタイプ

「コスメデコルテ(DECORTE)」は、リキッドファンデーション“ゼン ウェア フルイド”のグロウタイプ“ゼン ウェア グロウ”を発売する。“ゼン ウェア”らしいハイカバー力とロングラスティング力はそのままに、みずみずしい上品な艶感をプラスした。香りはフレッシュな花々と梅がマッチしたグリーンフローラルムスクを採用した。

■商品詳細

“ゼン ウェア グロウ”[SPF20・PA++](全10色、各30mL、各7700円)

【8月22日発売】
リファ
(REFA)

持ち歩きに便利な“折りたたみ式ヘアコーム”

「リファ(REFA)」は、ヘアブラシシリーズから新作の折りたたみ式コームを発売する。前髪やおくれ毛などの細かな毛束を逃さずとかし、髪に艶とまとまりを与える。髪に触れる部分にはクロムメッキを採用し、乾燥や摩擦により発生する静電気を軽減する。

■商品詳細

“リファハートコーム アイラ”(2970円)

【8月23日発売】
ドクターブロナー
(DR.BRONNER'S)

サンダルウッドジャスミン香る“マジックソープ”の限定セット

「ドクターブロナー(DR.BRONNER'S)」は、サンダルウッドジャスミンが香る“マジックソープ”のSサイズにミニサイズを付けたセットを数量限定発売する。“サンダルウッドジャスミン”は、瞑想やヨガとの相性が良いとして親しまれるサンダルウッドに甘美なジャスミンをプラスした、神秘的でスパイシーな香りに仕上げた。

■商品詳細

“ドクターブロナー マジックソープ サンダルウッドジャスミンセット”(1320円)

【8月23日発売】
イヴ・サンローラン
(YVES SAINT LAURENT)

メンズフレグランスライン“MYSLF”から新作香水 

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」は、メンズ香水“ルパルファム”を発売する。強さとセンシュアリティーを併せ持つ現代の男性のコントラストに着想を得て、「もっと自分らしくある」ことを表現した。ボトルは、滑らかな質感のマットブラックのガラスで制作。「YSL」を象徴するカサンドラロゴを光沢仕上げで刻んだ。

■商品詳細

“ルパルファム”(60mL、1万8700円/100mL、2万5960円)

【8月23日発売】
クラランス
(CLARINS)

アイコン美容液“ダブル セーラム”をリニューアル 

「クラランス(CLARINS)」は、ブランドを代表する美容液“ダブル セーラム”を“ダブル セーラム ADC”としてリニューアルする。後天遺伝学に着目し、DNAのメチル化を抑え、後天的要因によるエイジングの悪影響を中和するプロバンス産オーガニック ダンチクエキスを採用した。両手で温めるようになじませると、みずみずしく軽やかなジェルとこっくり柔らかなオイルが融合する。

■商品詳細

“ダブル セーラム ADC”(30mL、1万2100円/50mL、1万7380円/75mL、2万3650円)

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ユニクロ「UT」が「カウズ+ウォーホル」展の記念アイテムを発売! 来週発売のファッションアイテム7選【8/19〜8/25】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は8月19〜25日に発売するアイテムを紹介します。なんと言っても注目なのが「ユニクロ(UNIQLO)」の「UT」から8月23日に発売する「カウズ(KAWS)+ウォーホル(WARHOL)」展の開催を記念したコレクション。カウズとアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)、過去と現在が交差する、なんと豪華なタッグなのでしょう。彼らのアートのエッセンスがTシャツやスエット、ソックス、トートバッグになって日々楽しめるなんて!キッズも販売するとのことで家族でおそろいコーデもいいですね。

【8月20日発売】
サタデーズ ニューヨーク シティ
(SATURDAYS NYC)

米サーファーの「ツーパーセント」とコラボ
Tシャツを数量限定発売

「サタデーズ ニューヨーク シティ(SATURDAYS NYC)」は、プロサーファー、コロヘ・アンディーノ(Kolohe Andino)が手掛ける「ツーパーセント(TWO PERCENT)」とのコラボTシャツを数量限定で発売する。前面に双方のブランド名をあしらい、背面には“TWO PERCENT”と配した意匠を施した。

■商品詳細

コラボTシャツ(8580円)

【8月21日発売】
アズール バイ マウジー
(AZUL BY MOUSSY)

「マリークヮント」と初コラボ

「アズール バイ マウジー(AZUL BY MOUSSY)」は、「マリークヮント(MARY QUANT)」と初のコラボアイテムを発売する。ラインアップは、シアー素材のトップスや、総柄のキャミワンピース、レザー素材のベレー帽など全12アイテム。また同コラボを記念し、本アイテムを含む税込み5500円以上の購入でハンドミラーのプレゼントも用意する。

■商品詳細

シアートップス(4990円)
キャミワンピース(8990円)
ベレー帽(3990円)

【8月23日発売】
サンリオ
(SANRIO)

ホラー漫画家の伊藤潤二とコラボ
ポップアップも開催

YTEはサンリオと共同で企画を行い、ホラー漫画家、伊藤潤二の作品とサンリオキャラクターズのコラボを実現、ポップアップを8月23日~9月9日の期間に渋谷パルコで、9月27日~10月14日の期間に心斎橋パルコでオープンし、コラボアイテムを発売する。

■商品詳細

Tシャツ(4950円〜)
タオル(4400円)
トートバッグ(3850円)
ヘアクリップセット(990円)
缶バッジ(495円〜)
※一部商品

【8月23日発売】
ユニクロ
(UNIQLO)

「カウズ+ウォーホル」展開催記念
「UT」からTシャツやスエットなど

「ユニクロ(UNIQLO)」の「UT」は、「カウズ(KAWS)+ウォーホル(WARHOL)」展の開催を記念したアイテムを発売する。カウズの代表的なキャラクターと、ウォーホルの有名なモチーフを組み合わせたデザインをTシャツやスエット、ソックスなどに落とし込んだ。

■商品詳細

Tシャツ(1500円)
スエット(2990円)
スエットパンツ(2990円)
コーチジャケット(5990円)
ソックス(390円)
※一部商品

【8月23日発売】
ゾフ
(ZOFF)

「ユナイテッドアローズ ゴルフ」とコラボ
機能性を備えた4型

「ゾフ(ZOFF)」は、「ユナイテッドアローズ ゴルフ(UNITED ARROWS GOLF)」とのコラボサングラスを発売する。特許出願中の“クラップ クリック構造”を搭載することで運動時もずれにくく、快適な着用を目指したモデル2型と、特許申請中の“スナップ グリップ構造”を搭載し、高いホールド感を目指したモデル2型の計4型をラインアップする。

■商品詳細

アイウエア“クラップ クリック構造 装備モデル”(1万5500円)
アイウエア“スナップ グリップ構造 装備モデル”(1万3300円)

【8月24日発売】
RHC ロンハーマン
(RHC RON HERMAN)

米3ブランドにデニムを別注
「RHC」からセットアップも

RHC ロンハーマン(RHC RON HERMAN)は、「リー(LEE)」「マーレット(MERLETTE)」「ペイデイ(PAYDAY)」に別注したデニムアイテムを発売する。「リー」にパンツ、「マーレット」はワンピース、「ペイデイ」にはジャケットをそれぞれ別注。また、RHC ロンハーマンのオリジナルブランド「RHC」からビンテージのリネンスモッグに着想したデニムシャツとワイドレッグのデニムパンツのセットアップもラインアップする。

■商品詳細

別注パンツ(2万5300円)
別注ワンピース(8万6900円)
別注ジャケット(3万6300円)
デニムシャツ(3万1900円)
デニムパンツ(3万1900円)

【8月24日発売】
アウターノウン
(OUTERKNOWN)

「ディッキーズ」とコラボ
クラシックなパンツ3色

「アウターノウン(OUTERKNOWN)」は、「ディッキーズ(DICKIES)」と初のコラボパンツを発売する。ジョン・ムーア=ディレクターが幼い頃から着用していた「ディッキーズ」のパンツを土台とし、ビンテージ加工のカラビナをあしらい、テーパードシルエットに仕上げた。

■商品詳細

コラボパンツ(2万8600円)

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ユニクロ「UT」が「カウズ+ウォーホル」展の記念アイテムを発売! 来週発売のファッションアイテム7選【8/19〜8/25】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は8月19〜25日に発売するアイテムを紹介します。なんと言っても注目なのが「ユニクロ(UNIQLO)」の「UT」から8月23日に発売する「カウズ(KAWS)+ウォーホル(WARHOL)」展の開催を記念したコレクション。カウズとアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)、過去と現在が交差する、なんと豪華なタッグなのでしょう。彼らのアートのエッセンスがTシャツやスエット、ソックス、トートバッグになって日々楽しめるなんて!キッズも販売するとのことで家族でおそろいコーデもいいですね。

【8月20日発売】
サタデーズ ニューヨーク シティ
(SATURDAYS NYC)

米サーファーの「ツーパーセント」とコラボ
Tシャツを数量限定発売

「サタデーズ ニューヨーク シティ(SATURDAYS NYC)」は、プロサーファー、コロヘ・アンディーノ(Kolohe Andino)が手掛ける「ツーパーセント(TWO PERCENT)」とのコラボTシャツを数量限定で発売する。前面に双方のブランド名をあしらい、背面には“TWO PERCENT”と配した意匠を施した。

■商品詳細

コラボTシャツ(8580円)

【8月21日発売】
アズール バイ マウジー
(AZUL BY MOUSSY)

「マリークヮント」と初コラボ

「アズール バイ マウジー(AZUL BY MOUSSY)」は、「マリークヮント(MARY QUANT)」と初のコラボアイテムを発売する。ラインアップは、シアー素材のトップスや、総柄のキャミワンピース、レザー素材のベレー帽など全12アイテム。また同コラボを記念し、本アイテムを含む税込み5500円以上の購入でハンドミラーのプレゼントも用意する。

■商品詳細

シアートップス(4990円)
キャミワンピース(8990円)
ベレー帽(3990円)

【8月23日発売】
サンリオ
(SANRIO)

ホラー漫画家の伊藤潤二とコラボ
ポップアップも開催

YTEはサンリオと共同で企画を行い、ホラー漫画家、伊藤潤二の作品とサンリオキャラクターズのコラボを実現、ポップアップを8月23日~9月9日の期間に渋谷パルコで、9月27日~10月14日の期間に心斎橋パルコでオープンし、コラボアイテムを発売する。

■商品詳細

Tシャツ(4950円〜)
タオル(4400円)
トートバッグ(3850円)
ヘアクリップセット(990円)
缶バッジ(495円〜)
※一部商品

【8月23日発売】
ユニクロ
(UNIQLO)

「カウズ+ウォーホル」展開催記念
「UT」からTシャツやスエットなど

「ユニクロ(UNIQLO)」の「UT」は、「カウズ(KAWS)+ウォーホル(WARHOL)」展の開催を記念したアイテムを発売する。カウズの代表的なキャラクターと、ウォーホルの有名なモチーフを組み合わせたデザインをTシャツやスエット、ソックスなどに落とし込んだ。

■商品詳細

Tシャツ(1500円)
スエット(2990円)
スエットパンツ(2990円)
コーチジャケット(5990円)
ソックス(390円)
※一部商品

【8月23日発売】
ゾフ
(ZOFF)

「ユナイテッドアローズ ゴルフ」とコラボ
機能性を備えた4型

「ゾフ(ZOFF)」は、「ユナイテッドアローズ ゴルフ(UNITED ARROWS GOLF)」とのコラボサングラスを発売する。特許出願中の“クラップ クリック構造”を搭載することで運動時もずれにくく、快適な着用を目指したモデル2型と、特許申請中の“スナップ グリップ構造”を搭載し、高いホールド感を目指したモデル2型の計4型をラインアップする。

■商品詳細

アイウエア“クラップ クリック構造 装備モデル”(1万5500円)
アイウエア“スナップ グリップ構造 装備モデル”(1万3300円)

【8月24日発売】
RHC ロンハーマン
(RHC RON HERMAN)

米3ブランドにデニムを別注
「RHC」からセットアップも

RHC ロンハーマン(RHC RON HERMAN)は、「リー(LEE)」「マーレット(MERLETTE)」「ペイデイ(PAYDAY)」に別注したデニムアイテムを発売する。「リー」にパンツ、「マーレット」はワンピース、「ペイデイ」にはジャケットをそれぞれ別注。また、RHC ロンハーマンのオリジナルブランド「RHC」からビンテージのリネンスモッグに着想したデニムシャツとワイドレッグのデニムパンツのセットアップもラインアップする。

■商品詳細

別注パンツ(2万5300円)
別注ワンピース(8万6900円)
別注ジャケット(3万6300円)
デニムシャツ(3万1900円)
デニムパンツ(3万1900円)

【8月24日発売】
アウターノウン
(OUTERKNOWN)

「ディッキーズ」とコラボ
クラシックなパンツ3色

「アウターノウン(OUTERKNOWN)」は、「ディッキーズ(DICKIES)」と初のコラボパンツを発売する。ジョン・ムーア=ディレクターが幼い頃から着用していた「ディッキーズ」のパンツを土台とし、ビンテージ加工のカラビナをあしらい、テーパードシルエットに仕上げた。

■商品詳細

コラボパンツ(2万8600円)

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現地でしか買えない日本未上陸の韓国コスメ3選 “まるでアクセサリー”なリップ&チークなど

韓国には、日本未上陸のコスメがまだまだたくさんあります。キューテン(Qoo10)などのサイトで購入できるブランドも増えてきましたが、旅先で実際にタッチアップして購入する商品はまた違ったうれしさを味わえます。今回は、現地でしか買えない気になった日本未上陸の韓国コスメを3つ紹介します。

ファッション感覚で楽しめる
「ブレイ」のリップ&チーク

まず最初に「さすが韓国!発想が面白い」と思ったのは、「ブレイ(BRAYE)」の“リップスリックリップアンドチーク”です。コスメを持ち歩くとなると、ポーチにしまってしまうので見せる機会は少ないと思いますが、この商品はあえて見せびらかして、ファッションの一部にしちゃおうというコスメです。

カラーは全10色で、ピンク系やレッド系、ブラウン系などトレンド感のあるカラーラインアップがそろいます。私が選んだ色味“04 セヴィー”は、ピンクレッドに黒を1滴垂らしたようなローズカラー。軽やかな艶が生まれるセミグロウタイプの質感で、発色も穏やかなため、メイク初心者でも挑戦しやすそうです。

スライド式のケースにチェーンを取り付けて、ネックレスや斜めがけにしたり、ベルトループに巻き付けて腰から垂らしたり、バッグに付けてキーホルダーのようにしたりと、楽しみ方はさまざま。アクセサリー感覚で取り入れることができます。

便利だと感じた点は、いつでもどこでも、気軽にリップやチークの塗り直しができるというところ。鏡が付いているわけではないのですが、ケースがミラーのようになっているので、ささっとお直しできちゃいます。私はリップではなく、チークとして使用する方がお気に入り。内側から滲み出るようなじゅわっとした血色感を簡単に演出できます。

個人的には、国産ブランドからもこういった“ファッションコスメ”が登場しないかな、と少し期待しています。

“まるでホイップクリーム”な「ホイップド」の洗顔料

2つ目は、「ホイップド(WHIPPED)」の“ヴィーガン パッククレンザー”。泡立てて洗顔料として使用できるほか、塗って1分で洗い流すパックとしても使えます。ホイップクリームのようなかわいらしい見た目ですが、日本でもなじみのある人気の成分ナイアシンアミドやセラミドなどを配合しており効果も期待できそう。スパチュラが内蔵されているので、衛生面も安心です。

肌悩みから選べる5種類を展開しているのですが、私は透明感のある肌に導く“タルバ”をチョイスしました。ビタミン豊富な韓国産のイチゴをフリーズドライ粉末にして配合したほか、バーボンバニラビーンズエキスやベルガモットオイルなどをイン。イチゴのラムネ菓子のような甘い香りがするので、強い香りが苦手な方は要注意です。

テクスチャーはホイップクリームのような柔らかさを想像していたのですが、どちらかといえばシャーベットのよう。摩擦を感じない豊かな泡立ちで、肌を包み込むようにしっとりと洗い上げることができます。約1カ月継続使用してみたのですが、トーンアップしたというよりかは、肌がつるっと滑らかに整った実感がありました。

名刺ケースにもイン!ハサミで切って使う
「ペサドゥ」のフレグランスタブレット

先日、編集部の記者と「ネクストブレイクしそうな韓国コスメは?」と会話をしていたところ、最初に出てきたブランドが「ペサドゥ(PESADE)」でした。2022年に誕生した韓国のニッチフレグランスブランドで、現地の若者から注目を集めています。

店内を見回していると、“フレグランスタブレット”という珍しい商品を見つけて即購入。ハサミで好きな大きさに切り、バッグやポーチ、たんすなどに忍ばせて使うフレグランスアイテムです。インテリアにもなじむ、本のようなパッケージがとってもおしゃれ。

香りは3種ありますが、私はネロリとムスクが合わさった洗練された香り“An Unseen”を選びました。森林浴を思わせるすっきりとした香りで、ユニセックスで使えます。私はポーチやバッグ、名刺ケースに1つずつ忍ばせているのですが、バッグを開けるたびに良い香りが漂います。名刺交換をした際に「名刺からいい匂いがします」と言われたことがあり、“フレグランスタブレット”を紹介したところ、日本では珍しいアイテムなので驚かれました。

自分では買わないけれど、もらってうれしい韓国土産としてギフトするのはいかがでしょうか。ちなみに、同ブランドは日本での展開も視野に入れているそう。日本に上陸する日が待ち遠しいです。

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一流シェフが生み出す持続可能な美食 「サステイナブル テーブル」が「ザ・キャピトルホテル 東急」で開催

「ザ・キャピトルホテル 東急(THE CAPITOL HOTEL TOKYO)」(以下、キャピトルホテル)は7月28日、食に関するサステイナブルな活動の一環である美食イベント「サステイナブル テーブル」を開催した。同イベントは、「キャピトルホテル」の曽我部俊典・総料理長が日本サステイナブル・レストラン協会の杉浦仁志プロジェクト・アドバイザー・シェフがタッグを組んで行っているもので、今までも、“プラントベース”“食品ロス””サステナブルシーフード&ベターミート““ウェルビーイング”をテーマにしたイベントを開催。5回目を迎えた今回は、“ネイチャーポジティブ(自然再興)”をテーマに「キャピトルホテル」の曽我部料理長をはじめ、日本料理「水簾」、中国料理「星ヶ丘」、オールデーダイニング「オリガミ」のシェフが集結して腕を振るった。

規格外品で自然生態系に優しい美食を

イベントでは、日本サステイナブル・レストラン協会の下田屋毅・代表理事や杉浦シェフがテーマの“ネイチャーポジティブ”をはじめ、サステイナビリティの観点から見た世界の食事情について語った。畜産や農業目的の森林伐採による環境破壊をはじめ、海洋環境の変化や水産物の乱獲による“海の砂漠化”が進み、食を取り巻く地球環境はここ数十年で激変している。現在、われわれは地球の1.75個分に相当する生態系資源を消費しており、この流れを変えなければ自然環境と生物多様性は失われてしまう。“ネイチャーポジティブ”とは、このような自然生態系の損失を食い止め、回復させていくことを目的にしている。同イベントでは、害獣とされるシカをはじめ、高級レストランでは採用されにくい牛のスネ肉、規格外品の野菜や果物などを使用。各シェフの感性により、これらの素材がクリエイティビティー溢れる美食コースに。各料理には、ソムリエが選りすぐったワインがペアリングされた。

オールスターシェフによる創意工夫をこらしたオリジナルメニュー

さまざまな食感と味わいが楽しい色とりどりのアミューズでコースはスタートした。前菜は、日本の里山文化の持続への願いを込めた“夏の山菜を使った冷たい炊き合わせ”と害獣であるエゾシカのアキレス腱を使用した“鳥取県産キノコとエゾシカコラーゲンの饗宴”。ユズが香る炊き合わせの上品な味わいは格別で山菜の味を最大限に生かしている。出汁の引き方から、食感を引き出す炊き方、さっぱりとした餡にサンショウを添えた仕上げまで、完璧。炊き合わせというと、決して派手な料理ではないが、一流の料理人の手にかかると洗練された味わいに仕上がるものだ。

“エゾシカコラーゲンの饗宴”はその名の通り、害獣であるエゾシカのアキレス腱を使用した中華風スープ仕立ての料理で、キノコとコラーゲンのエキスが融合した滋味深い味。小さなバゲットを浸すと、また違う味わい方を楽しめる。さっぱりとした冷たい日本の前菜とコクのある温かい中華の前菜、コントラストを効かせた粋なメニュー構成だ。

シェフのクリエイティビティーが光る美しい一皿

「オリガミ」で人気の冷静スープをもとに考案されたのが“和歌山産あら川モモとトマトのガスパチョ”だ。素材には、食品ロス削減や食料自給率アップにつながる規格外品のモモとトマトを使用した、まるでデザートのように美しい一皿。ガスパチョというとニンニクのパンチのあるスープを想像するが、トマトの酸味とモモのフルーティな甘みがバランスよく組み合わさった優しい味わい。ゼリーとハニカム状のスパイシーなチュイルが食感と味わいに変化を加えている。規格外の食材も、シェフのイマジネーション次第で手間をかければ特別な一皿に生まれ変わる。

メーンの魚料理は、杉浦シェフによるタイを余すことなく使用した“白寿真ダイとそのエキスのソース”。これも、デザートのように美しい凝った料理で、タイにマッシュポテト、夏野菜のバチュー(コンソメ煮)、カツオだしと醤油で味付けした野菜のゼリーにタイのアラから取ったソースが添えられ、王冠のようなチュイルがのせられている。アラからとったソースは正に“海の幸”を凝縮した濃厚な味は白身魚にぴったり。ゼリーやバチューなど異なる調理法で仕上げられた野菜がソースの濃厚さを軽やかに中和してくれる。

肉料理は、曽我部料理長が手掛けた“土佐あかうしのジャレ(煮込み) 小夏の香り 土佐の有機野菜を添えて”。高級レストランで提供される肉料理の多くはヒレかサーロインだが、ここで使用しているのはスネ肉。しかも、肉だけでなく、脂身とスジも使う。このような主役に程遠い部位にどれだけプロが価値を与えられるか、料理長の腕の見せ所だ。うしのジャレの周りに野菜がリズミカルに置かれ、軽やかな印象。濃厚な味わいのジャレには、高知特産の小夏の佃煮を添えることで、肉の旨味をさっぱり爽やかに引き立てている。肉料理に果物を加えることで、味わいに広がりを持たせる技はさすがだ。

夏の情緒を感じる絵画のようなデザート

締めくくりのデザートは、“信州大実のコンポート 杏仁アイス”。アンズの皮、身、種全てを使用し、果実、アイスクリーム、メレンゲで夏の風物詩である花火を描いている。食材を余すことなく使用するだけでなく、皿の上にまるで絵画のように花火を咲かせた一皿には感動した。日本の夏の情緒が細やかに表現され、目に楽しく、口の中には優しいアンズの味わいが広がる。一流パティシエの感性が隅々までに生かされた素晴らしいデザートだった。

今回のイベントで実感したのは、規格外や本来破棄されるような食材であっても、
一流シェフの想像力と手腕で美食に生まれ変わるということ。自分が手掛けたメニューについて生き生きとプレゼンするシェフの姿を見て、どんな食材でも美味しく仕上げる料理人としてのチャレンジ精神とプロ意識を感じた。日本サステイナブル・レストラン協会では、外食産業のサステイナビリティを推進するコミュニティーを運営しており、サステイナブルなアプローチのケータリング業者などの紹介も行っている。

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意見の相違はあって当然。議論を止めずにGO! TSI、JSFA、自治体展、ダブレット【向千鶴サステナDが行く】


サステナビリティを切り口にした取材ではエネルギッシュな出会いが多く、刺激的です。同時にこの新しい世界では「誰がリードを取るか」の覇権争いも強まりつつあります。サステナビリティを前提としたビジネスという、新しい価値創造の過程では利害関係に基づく意見の相違はあって当然。ビジネスだし、正解も一つじゃないから。同時に「誰かを否定することで自分が上に立つ」マウンティングが通じない、通じさせてはいけない世界だとも思います。最終的に問われるのは、本気の継続。どんな局面でも議論を止めずに前へGO!です。

何から始める?への答は「まずは1型」

TSIの社内セミナー「WWFジャパンが考えるアパレル生産」(6/24)

TSIホールディングスが赤坂の本社で開催した社内セミナーに参加しました。まず、テーマが本気です。「生物多様性&水とアパレル生産の関係(負の影響とプラスへの還元に向けた再生ができる事業モデルの重要性)と、原材料調達の課題(トルコ/インドの生産現場の取り組み事例、コットンの問題と調達)」。講師を務めるのは、パンダのマークでおなじみの環境保全団体WWF(世界自然保護基金)ジャパンの方たちで、TSIのデザイナーやMDとのディスカッションも行われました。

サステナビリティに取り組もうと決めた全アパレル産業人が最初にぶつかる問い「何から始めたら?」はここでも浮かびあがりました。WWFのアドバイスは「まずベーシックなアイテムを一品作って動き始めることで見えてくる。その中でサプライヤーと出会い実現したりすることも」と、アクションを促します。それを受けてTSIのスタッフからは「そうだな、と思う。そして使い続けることが大事なのだろう。定着すればコストの課題も解決できるかもしれない」と現実的かつポジティブなアンサー。コスト、価格、売り上げといった課題を背負うものづくりの現場でこういったディスカッションが始まっていること、下地毅TSI社長が自ら旗を振っていることが頼もしいです。

自治体はカーボンニュートラルと循環を接続せよ!

「自治体・公共Week2025」展(6/26)


地域、自治体に関心があります。循環はその規模が小さければ小さいほど実現がしやすいと思うからです。自宅で行なっているコンポストでは、晩ご飯の野菜クズが数日後には土に還り、それを実感します。ファッションも街や自治体との取り組みでできることがきっとあるはずです。

という期待を胸に合同展「自治体・公共Week2025」に初めて行ってきました。この展示会の「お客さん」は自治体関係者で、出展者は自治体の課題解決につながるソリューションや製品を提案する企業です。これがとても面白い。課題解決のために知恵を絞ったアイデアは目からウロコなものがたくさんありますし、ファッション産業が接続できる箇所も多そうです。ちなみに「セイコー」は大きなブースを出しており、時計の技術を生かしたデジタルサイネージを提案。すでに全国の庁舎を中心に300以上導入されているそうです。
 

電気を生かした環境ソリューションを提案するINEC(アイネック)のブースでは、スタッフがリサイクルコットンのTシャツを着用しており、展示の傍らのパネルではTシャツの生産時の水の使用量を削減していることや、資料を入れる配布バッグは不織布の端切れなどを回収し再生原料を採用していることが説明されていました。手掛けたのは三栄コーポレーションです。実は縁あって私、両社をおつなぎしました。ご紹介しただけですが、業界を超えて理念が共有され、Tシャツという形になったのを見るのは嬉しいですね。

他のブースでは環境問題をうたいつつスタッフが身につけている服には気を配っていないのが残念。水使用の削減をうたうソリューションを提案するなら、ぜひ水使用を削減したデニムとTシャツを制服にしてほしい。その方がきっと説得力があります。ファッション業界の皆さん、ここに商機ありですよ。

ところで、自治体の動きを見ると、カーボンニュートラルと循環の施策は別々で進行しているところが多くてもったいない。JSFAが両方を同時進行しているように、この2つは一つになって進むべし、です。その架け橋にもファッションやビューティの世界はなれると思います。

モチベーションが上がるオフィスの内装

日本ロレアルの新宿本社オフィスを訪問(7/1)


日本ロレアルの新宿本社オフィスを訪問したら、その内装が素晴らかった。そもそもオフィスに「ビューティーバレー」という呼称をつけているところがユニークです。「ハイブリッド勤務を前提に、地球環境と社員の持続可能性に配慮した美の創造拠点」なんてコンセプトを聞いたら惚れちゃいますね。オフィスは企業のビジョンの鏡です。
塗料や照明のシェード、タイルなどには、同社のアイシャドウやファンデーション、リップなど約60種類・約4400個の廃棄前の自社製品を使用したそうです。これぞアップサイクル!

あなたのアイドルは誰?

「ダブレット」2025年春夏展示会(7/12)


 
「ダブレット(DOUBLET)」の2025年春夏コレクションのテーマは「推し」。その意味は、何はともあれインビテーションの言葉を読んでいただきたいので一部を抜粋しますね。
「資源をリサイクルして循環させたり、何もないところから資源を生み出したりする人たちがいる。奪い合いや戦争のない未来を目指して。そんな人たちに憧れる。彼らは僕らのアイドルです」。

いや~もう、これ、私の心を代弁してくれたんじゃないか、と勘違いするくらい激しく同意です。私もそういう人たちが自分のアイドルであり、その仕事を世に伝えていきたいと思っています。リリースの下には、アイドルである企業名がずらりと並んでいます。私はそのなかの一つ「スパイバー(SPIBER)」のニットをオーダーしました。シリアスな話にユーモアのフィルターを通して、服として届けてくれるデザイナーの井野将之さんこそ、私のアイドルです。リスペクト!

同時多発のWG=ワーキンググループに期待

ジャパンサステナブルファッションアライアンス|第4回記者発表(7/12)

JSFAの進捗報告の記者会見が開かれ、次年度の共同代表を務める3社(ゴールドウイン、JEPLAN、帝人フロンティア)が臨みました。JSFAではたくさんのことが同時進行で進んでいますが、要点は下記の通り。加えて人権に関する活動も活発になってきています。

進捗のポイント

【カーボンニュートラル】GHG排出量把握について「簡易」には、会員65社中39社が完了。商業施設に向けて再エネ切り替え提案。ファッション産業に向けたスコープ3算定共通ルールの策定
【ファッションロスゼロ】回収実証実験などのWG、回収拠点マップ作成

今後の方針のポイント

【カーボンニュートラル】GHG排出量把握について、「簡易」は2025年3月までに次戦会員が算定完了。「精緻」は27年までに会員企業の50%が算定完了。そのためにも環境省事業に一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会(JAFIC)と連動(ここ重要)して参画
【ファッションロスゼロ】衣料回収事業の認知拡大などを目的に回収拠点マップ作成WG、同時に回収後の循環に向けた課題把握などのWG

多出する「WG」はワーキングループの意味。これは企業の枠を超えて議論を行う場がたくさん創出されていることを意味します。多くの企業がそれぞれの理想と課題を持ち寄っているJSFA。反省と希望と利権と葛藤が詰まった議論を止めずに頑張ってほしい。

ところで、私の肩書きも大概「長い」と言われてきたのですが、JSFAの日本語名(ジャパンサステナビリティファッションアライアンス)も24文字と非常に長い。ニュース記事などで伝える際、言葉は短いほうが伝わりやすいので扱いにいつも悩みます。JSFA(ジャスファ)は定着してきたから良いですが、今後登場する新組織やプロジェクトのためにもサステナビリティとファッションを組み合わせた短くインパクトのある造語を生み出せたら最高です。思いついた方はぜひお寄せください!

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意見の相違はあって当然。議論を止めずにGO! TSI、JSFA、自治体展、ダブレット【向千鶴サステナDが行く】


サステナビリティを切り口にした取材ではエネルギッシュな出会いが多く、刺激的です。同時にこの新しい世界では「誰がリードを取るか」の覇権争いも強まりつつあります。サステナビリティを前提としたビジネスという、新しい価値創造の過程では利害関係に基づく意見の相違はあって当然。ビジネスだし、正解も一つじゃないから。同時に「誰かを否定することで自分が上に立つ」マウンティングが通じない、通じさせてはいけない世界だとも思います。最終的に問われるのは、本気の継続。どんな局面でも議論を止めずに前へGO!です。

何から始める?への答は「まずは1型」

TSIの社内セミナー「WWFジャパンが考えるアパレル生産」(6/24)

TSIホールディングスが赤坂の本社で開催した社内セミナーに参加しました。まず、テーマが本気です。「生物多様性&水とアパレル生産の関係(負の影響とプラスへの還元に向けた再生ができる事業モデルの重要性)と、原材料調達の課題(トルコ/インドの生産現場の取り組み事例、コットンの問題と調達)」。講師を務めるのは、パンダのマークでおなじみの環境保全団体WWF(世界自然保護基金)ジャパンの方たちで、TSIのデザイナーやMDとのディスカッションも行われました。

サステナビリティに取り組もうと決めた全アパレル産業人が最初にぶつかる問い「何から始めたら?」はここでも浮かびあがりました。WWFのアドバイスは「まずベーシックなアイテムを一品作って動き始めることで見えてくる。その中でサプライヤーと出会い実現したりすることも」と、アクションを促します。それを受けてTSIのスタッフからは「そうだな、と思う。そして使い続けることが大事なのだろう。定着すればコストの課題も解決できるかもしれない」と現実的かつポジティブなアンサー。コスト、価格、売り上げといった課題を背負うものづくりの現場でこういったディスカッションが始まっていること、下地毅TSI社長が自ら旗を振っていることが頼もしいです。

自治体はカーボンニュートラルと循環を接続せよ!

「自治体・公共Week2025」展(6/26)


地域、自治体に関心があります。循環はその規模が小さければ小さいほど実現がしやすいと思うからです。自宅で行なっているコンポストでは、晩ご飯の野菜クズが数日後には土に還り、それを実感します。ファッションも街や自治体との取り組みでできることがきっとあるはずです。

という期待を胸に合同展「自治体・公共Week2025」に初めて行ってきました。この展示会の「お客さん」は自治体関係者で、出展者は自治体の課題解決につながるソリューションや製品を提案する企業です。これがとても面白い。課題解決のために知恵を絞ったアイデアは目からウロコなものがたくさんありますし、ファッション産業が接続できる箇所も多そうです。ちなみに「セイコー」は大きなブースを出しており、時計の技術を生かしたデジタルサイネージを提案。すでに全国の庁舎を中心に300以上導入されているそうです。
 

電気を生かした環境ソリューションを提案するINEC(アイネック)のブースでは、スタッフがリサイクルコットンのTシャツを着用しており、展示の傍らのパネルではTシャツの生産時の水の使用量を削減していることや、資料を入れる配布バッグは不織布の端切れなどを回収し再生原料を採用していることが説明されていました。手掛けたのは三栄コーポレーションです。実は縁あって私、両社をおつなぎしました。ご紹介しただけですが、業界を超えて理念が共有され、Tシャツという形になったのを見るのは嬉しいですね。

他のブースでは環境問題をうたいつつスタッフが身につけている服には気を配っていないのが残念。水使用の削減をうたうソリューションを提案するなら、ぜひ水使用を削減したデニムとTシャツを制服にしてほしい。その方がきっと説得力があります。ファッション業界の皆さん、ここに商機ありですよ。

ところで、自治体の動きを見ると、カーボンニュートラルと循環の施策は別々で進行しているところが多くてもったいない。JSFAが両方を同時進行しているように、この2つは一つになって進むべし、です。その架け橋にもファッションやビューティの世界はなれると思います。

モチベーションが上がるオフィスの内装

日本ロレアルの新宿本社オフィスを訪問(7/1)


日本ロレアルの新宿本社オフィスを訪問したら、その内装が素晴らかった。そもそもオフィスに「ビューティーバレー」という呼称をつけているところがユニークです。「ハイブリッド勤務を前提に、地球環境と社員の持続可能性に配慮した美の創造拠点」なんてコンセプトを聞いたら惚れちゃいますね。オフィスは企業のビジョンの鏡です。
塗料や照明のシェード、タイルなどには、同社のアイシャドウやファンデーション、リップなど約60種類・約4400個の廃棄前の自社製品を使用したそうです。これぞアップサイクル!

あなたのアイドルは誰?

「ダブレット」2025年春夏展示会(7/12)


 
「ダブレット(DOUBLET)」の2025年春夏コレクションのテーマは「推し」。その意味は、何はともあれインビテーションの言葉を読んでいただきたいので一部を抜粋しますね。
「資源をリサイクルして循環させたり、何もないところから資源を生み出したりする人たちがいる。奪い合いや戦争のない未来を目指して。そんな人たちに憧れる。彼らは僕らのアイドルです」。

いや~もう、これ、私の心を代弁してくれたんじゃないか、と勘違いするくらい激しく同意です。私もそういう人たちが自分のアイドルであり、その仕事を世に伝えていきたいと思っています。リリースの下には、アイドルである企業名がずらりと並んでいます。私はそのなかの一つ「スパイバー(SPIBER)」のニットをオーダーしました。シリアスな話にユーモアのフィルターを通して、服として届けてくれるデザイナーの井野将之さんこそ、私のアイドルです。リスペクト!

同時多発のWG=ワーキンググループに期待

ジャパンサステナブルファッションアライアンス|第4回記者発表(7/12)

JSFAの進捗報告の記者会見が開かれ、次年度の共同代表を務める3社(ゴールドウイン、JEPLAN、帝人フロンティア)が臨みました。JSFAではたくさんのことが同時進行で進んでいますが、要点は下記の通り。加えて人権に関する活動も活発になってきています。

進捗のポイント

【カーボンニュートラル】GHG排出量把握について「簡易」には、会員65社中39社が完了。商業施設に向けて再エネ切り替え提案。ファッション産業に向けたスコープ3算定共通ルールの策定
【ファッションロスゼロ】回収実証実験などのWG、回収拠点マップ作成

今後の方針のポイント

【カーボンニュートラル】GHG排出量把握について、「簡易」は2025年3月までに次戦会員が算定完了。「精緻」は27年までに会員企業の50%が算定完了。そのためにも環境省事業に一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会(JAFIC)と連動(ここ重要)して参画
【ファッションロスゼロ】衣料回収事業の認知拡大などを目的に回収拠点マップ作成WG、同時に回収後の循環に向けた課題把握などのWG

多出する「WG」はワーキングループの意味。これは企業の枠を超えて議論を行う場がたくさん創出されていることを意味します。多くの企業がそれぞれの理想と課題を持ち寄っているJSFA。反省と希望と利権と葛藤が詰まった議論を止めずに頑張ってほしい。

ところで、私の肩書きも大概「長い」と言われてきたのですが、JSFAの日本語名(ジャパンサステナビリティファッションアライアンス)も24文字と非常に長い。ニュース記事などで伝える際、言葉は短いほうが伝わりやすいので扱いにいつも悩みます。JSFA(ジャスファ)は定着してきたから良いですが、今後登場する新組織やプロジェクトのためにもサステナビリティとファッションを組み合わせた短くインパクトのある造語を生み出せたら最高です。思いついた方はぜひお寄せください!

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「サマソニ 2024」で観ておきたい注目アーティスト22組

8月17、18日に千葉県の海浜幕張と大阪・万博記念公園で行われる日本最大級の都市型音楽フェス「サマーソニック 2024(SUMMER SONIC 2024)」(以下、「サマソニ」)。今年はマネスキン(MÅNESKIN)とブリング・ミー・ザ・ホライズン(Bring Me the Horizon)がヘッドライナーを務めるほか、クリスティーナ・アギレラ(Christina Aguilera)、リル・ヨッティ(Lil Yachty)、BE:FIRST(ビーファースト)、Number_i、(ナンバーアイ)BABYMONSTER(ベイビーモンスター)、IVE(アイヴ)、タイラ(TYLA)、など多彩なジャンルのアーティストが登場する。

今回、音楽ライターの和田信一郎(s.h.i)&編集部が2日間(ミッドナイトソニックも含めて)、今観ておきたいアーティスト22組をピックアップ。おすすめポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。

※出演者や出演時間は8月16日正午時点のものです。台風7月の影響により変更の可能性があるので、最終の出演時間などは公式SNSや公式サイトで要確認。

東京1日目/8月17日

Number_i
11:00〜11:40@MARINE STAGE

Number_iは平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太の3人からなるグループ。変幻自在なビートの格好良さで押しきる曲(「GOAT」「BON」etc.)、オーセンティックなソウルミュージックの滋味を捉えた曲(「Blow Your Cover」「i」etc.)、それらの間をつなぐ曲(PUNPEEが参加した「SQUARE_ONE」etc.)など、伝統と革新の両立ぶりが素晴らしい。「最初からマスにいる人は行くところがコアであればあるほど良かったりする」という話を見事に体現するアーティスト。間違いなく良いパフォーマンスをみせてくれるはずだ。

RIIZE
12:30〜13:10@MOUNTAIN STAGE

RIIZE(ライズ)はK-POP第5世代(2023年以降デビュー)で最も勢いがあるグループの一つ。韓国人・日本人・韓国系アメリカ人からなる7人組で、卓越した歌唱力とダンススキルを持ち、メンバー自身が振付や作曲にも関与している。パフォーマンスの素晴らしさはMVを観れば一目瞭然、6月にリリースされた1stミニアルバム「RIIZING」も多彩な音楽スタイルと統一感を両立する見事な内容だった。現在開催されている日本ツアーはファンクラブ限定ながらチケット入手困難。今回の「サマソニ」は確実に観られる貴重な機会だろう。

離婚伝説
16:05〜16:35@Spotify RADAR: Early Noise Stage

「プロが選ぶ年間マイベスト」企画にもたびたび選出、今年3月にリリースされたアルバム「離婚伝説」も大好評の2人組。バンド名の由来はマーヴィン・ゲイ(アルバム「Hear My Dear」の邦題)で、ソウルとフュージョンが交差する70年代後半の感じが土台になっていると思われるのだが、そこにロック的なガッツと日本ならではの歌メロの抜け感が加わるからか、全体的な印象は不思議と現代的。KIRINJIのファンにもSuchmosのファンにも刺さるだろう極上のポップスだ。

LAUFEY
16:20〜17:05@SONIC STAGE

レイヴェイ(Laufey)は、中国系アイスランド人のシンガーソングライター(バークリー音楽大学卒)。エラ・フィッツジェラルドやビリー・ホリデイといった名ジャズボーカリストの系譜にある音楽性だが、2021年のデビューEP収録曲「Like the Movies」がTikTokで爆発的にヒット。昨年のアルバム「Bewitched」でグラミー賞も受賞し、満員のコンサートで10代の女の子たちがジャズ・スタンダードを合唱するような状況が生まれている。演奏や楽曲の良さは折り紙付き。今回の「サマソニ」も素晴らしいステージになるに違いない。

BLEACHERS
17:35〜18:20@SONIC STAGE

ブリーチャーズ(Bleachers)は、ラナ・デル・レイやテイラー・スウィフト、The 1975などの傑作群をプロデュースしてきたジャック・アントノフのバンド(ジャックはマルチ楽器奏者でもあり、23年にツアーメンバーたちが加入して現在の編成に)。インディポップ/オルタナティブロックの精髄を抽出したような楽曲は粒揃いで、バンドアンサンブルも強力。今年4月の「コーチェラ」配信でも見事なパフォーマンスが話題になっていた。予備知識なしで観ても問題なく楽しめると思われる。

星野源
17:40〜18:40@MARINE STAGE

星野源は、メジャーフィールドにおける音楽的挑戦という点で日本を代表する存在だろう。細野晴臣やクレイジーキャッツのような国内ポップスの系譜(“芸能”的なものも疎かにしない)と世界各地の先鋭的なビートミュージックをつなぐ姿勢は、自身の作品においても、昨年と今年の「サマソニ」におけるキュレーション企画“so sad so happy”においても発揮されている。石橋英子らがサポートを務めるライブパフォーマンスも素晴らしい。観たことのない方はこの機会にぜひ。

GLAY
18:35〜19:35@MOUNTAIN STAGE

GLAYは最高のライブ巧者だ。90年代以降の日本で最も有名な曲を多数持っているバンドであり(そうした名曲は初めて聴く人々も一発で惹き込む力がある)、TERUの驚異的な歌唱表現力を筆頭に演奏も素晴らしい。歌謡ロックの系譜を体現する存在としても、サマソニならではの“J-POPの大物”枠(過去には郷ひろみやTRFなどが出演し初見の観客から絶賛されてきた)としても申し分ないアクト。この日一番の盛り上がりになる可能性も大だ。

BELLE & SEBASTIAN
18:50〜19:40@SONIC STAGE

ベル・アンド・セバスチャン(Belle & Sebastian)はネオアコ〜インディポップの至宝と謳われるスコットランド/グラスゴーのバンド。繊細で美しいサウンドと内省的ながら親しみ深い歌詞表現は、曲の素晴らしさもあって根強い支持を得ている。なお、リーダーのスチュアート・マードックはNHKの連続テレビ小説「虎に翼」の劇中歌「You are so amazing」を担当。本人も「ベル・セバスチャンの表現の核でもある、女性の解放をテーマにした作品に関わることができて嬉しく思います。感謝しています。夏に日本に行きます。そこでこの曲を歌えたらいいな」というコメントを出している。この編成で聴けるのが楽しみだ。

MÅNESKIN
19:25〜20:55@MARINE STAGE

マネスキンが22年の伝説的パフォーマンスを受けてのヘッドライナー凱旋。ヒップホップやクラブミュージック、地中海周辺の民俗音楽要素など、多彩な要素をシンプルなロックバンド編成に落とし込むマネスキンのサウンドは、会場が大きくなればなるほどよく映える(実際、22年も3000人規模の単独公演よりマリンスタジアムのほうがはるかにすごかった)。アルバム「Rush!」のリリースも経た今回は持ち曲も大幅に増加。前回を上回るパフォーマンスをみせてくれるに違いない。

LIL YACHTY
20:10〜21:20@MOUNTAIN STAGE

マンブルラップの代表格とみなされ、ゲーム音楽などをサンプリングするスタイルでも語られるリル・ヨッティは、ジャンルの枠を超えて音楽探求を続けるアーティストでもある。ピンク・フロイドやサイケデリックロックに接近した23年作「Let’s Start Here」や、ジェイムス・ブレイクとともに仄暗い音響を探求した24年作「Bad Cameo」は、ヒップホップ以外の音楽ファンからも大きな支持を集めている。昨今のライブはそうした作風を網羅するベストヒット的構成の模様。「サマソニ」ではどんな感じになるか楽しみだ。

ミッドナイトソニック 東京1日目深夜/8月17日

TERRACE MARTIN
26:00〜26:40@MOUNTAIN STAGE

サックスをはじめとした複数の楽器を操り、ボーカリストとしても優れているテラス・マーティン(Terrace Martin)は、現代ジャズを代表するプレイヤーの1人にして、ケンドリック・ラマー「To Pimp A Butterfly」など数々の名作を担当してきた重要プロデューサーでもある。ディナー・パーティーでの同僚であるロバート・グラスパーに勝るとも劣らない総合音楽家であり、今回のステージはその豊かな表現力に接する貴重な機会になるだろう。なお、テラスは同日出演のAnswer to Rememberのリーダーである石若駿(くるりや椎名林檎、君島大空とも共演する新世代のトップドラマー)との共演を熱望している。この日のステージで実現する可能性も高そうだ。

ROBER GLASPER WITH SPECIAL GUEST YEBBA
27:40〜28:30@ MOUNTAIN STAGE

昨年は東京初日のビーチステージで行われた星野源のトータル・キュレーション企画“so sad so happy”(世界各地のポップスターをぜいたくに招聘)が、今年は“so sad so happy 真夜中”として東京深夜のミッドナイトソニック(「サマソニ」の入場券いずれかがあれば参加可能)に登場。今回のテーマはおそらく現代ジャズで、国内外の超一流が集結している。ロバート・グラスパー(Robert Glasper)はそうした文脈における最重要人物(ピアニスト/プロデューサー)で、ヒップホップやR&Bなど多様なジャンルを横断接続する名作を連発してきた。そこに今回はゴスペル出身の卓越したシンガーであるイエバ(Yebba)が客演。最高のコンビネーションを期待していいだろう。

東京2日目/8月18日

Paledusk
13:45〜14:15@BEACH STAGE

Paledusk(ペイルダスク)は、世界的にみても現在最も勢いのあるヘヴィロックバンドの一つだろう。ギタリストのDAIDAIはブリング・ミー・ザ・ホライズンの最新作で半数以上の曲を共作、その上でPaleduskが最優先のバンドだと明言。メタルやハードコアをはじめとした数多のジャンルを1曲のなかで高速で横断する作風は、複雑ながら超キャッチーで底抜けに楽しい。昨今のポストジャンル的なポピュラー音楽の在り方をここまで体現するアーティストは稀。同じビーチステージで次に出演するCVLTE(カルト)とあわせ、今こそ目撃すべきバンドだ。

新しい学校のリーダーズ
14:50〜15:30@MOUNTAIN STAGE

2020年には「88rising」とも契約し、名実ともにアジアを代表するグループになりつつある新しい学校のリーダーズは、メンバー全員が20年近くのダンス歴を持つ強靭なパフォーマーだ。スタイリッシュさと泥臭さを兼ね備えたステージングには良くも悪くも“戦う日本人”的なオーラが漂うが、70~80年代の歌謡曲と現行のビートを融合する音楽性にはよく合っているし、圧倒的な勢いは初見の人を巻き込む魅力に満ちている。4月のコーチェラも6月のプリマヴェーラもすさまじい盛り上がりだった模様。「サマソニ」でも間違いなく期待に応えてくれるだろう。

YVES TUMOR

15:10〜15:50@SONIC STAGE

ノイズ/エクスペリメンタル寄りの電子音楽から出発しグラムロックに急接近、ブラックロック(P-FUNKやプリンスの系譜)の新たな地平を切り拓き続ける新世代のロックスター、イヴ・トゥモア(Yves Tumor)。どちらかと言えば「フジロック」(昨年出演し絶賛された)や「ソニックマニア」向けのアーティストだが、不思議なポップさのある音楽性は「サマソニ」にも確かに親和性がある。60年代のサイケ/アシッドフォークがサイバーパンク化したようなサウンドは聴くほどにクセになるはずだ。

GRETA VAN FLEET

16:00〜16:50@MARINE STAGE

グレタ・ヴァン・フリート(Greta Van Fleet)は、60〜70年代ロックの徹底的な研究から出発し、レッド・ツェッペリンを介してブルースとプログレッシブ・ハードをつなぐような音楽性を確立。そうした作風が災いしてかツェッペリンのクローンと見做されることも多いのだが、似た要素を持ちながらもその使い方は別物で(出音の良さは受け継ぎつつ格段に整ったリズムアンサンブルなど)、クラシックロックを血肉化し現代的に再構築するバンドと捉えるほうが適切かと。その上でライブパフォーマンスは見事の一言。偏見のある人も観れば惹き込まれるはずだ。

BABYMONSTER
17:20〜18:40@MOUNTAIN STAGE

YGエンターテインメントからBLACKPINK以来7年ぶりにデビューした7人組ガールズグループ(韓国人3人、日本人2人、タイ人2人)、BABYMONSTER。現在のK-POP界ベストとも言われるボーカルコンビネーションに加え、ラップやダンスも一流で、 デビューから間もないのにYouTubeでのMV再生数は1〜2億回に到達。現状ではライブは数えるほどしか開催されていないだけに、「サマソニ」東京への出演はとても貴重な機会。BABYMONSTERとタイラを続けて観れるこの時間帯は今年のハイライトの一つだろう。

CHRISTINA AGUILERA
17:25〜18:25@MARINE STAGE

99年の1stアルバムと02年の2ndアルバムはいずれも1000万枚以上の売上を記録。グラミー賞も5回受賞、21世紀を代表するポップアイコンの一人であるクリスティーナ・アギレラは、とにかく歌がうまい。パワフルなイメージを保ちつつ各々の曲の雰囲気に合わせる加減が素晴らしく、この人の歌唱表現力があるからこそ成り立っている名曲も多い。今回の来日は実に17年ぶり。ラテンポップ方面のレパートリーも含め、アメリカならではの“芸能”的エンタメの真髄を堪能できる貴重なステージだ。

TYLA
18:35〜19:20@MOUNTAIN STAGE

タイラは南アフリカ出身のアーティストとしては55年ぶりのグラミー賞受賞者で、その対象となった「Water」は世界的に大ヒット。アマピアノやアフロビーツをはじめとしたルーツ(現行最先端のビートでもある)を軸に据えつつUSのヒップホップやR&Bに繋がる音楽性が素晴らしく、タイラ自身の圧倒的なスター性もあって今最も注目されている存在だ。今年は過密スケジュールのため多くのフェス参加を中止してきたが、渋谷タワレコでのサイン会実現も鑑みれば「サマソニ」出演は無事実現しそう。必見だ。

IVE
19:10〜19:40@PACIFIC STAGE

韓国人5人・日本人1人からなる6人組K-POPグループ。IVEは「I have」を略した造語で、実力と魅力を兼ね備えた“完成型”アイドル(2017年以後デビュー組=第4世代に共通する傾向)を最初から標榜。優雅さと力強さを兼ね備えたパフォーマンスは初見の人も惹き込む訴求力に満ちている。9月には東京ドーム2daysが決まっているが、今回は1万人規模のパシフィックステージに登場。間違いなく入場規制になるので、観たい方は早めに待機しておくことをおすすめする。

BRING ME THE HORIZON
19:10〜20:50@MARINE STAGE

昨年11月の革新的メタルフェス「NEX_FEST」に続いてのヘッドライナーとして来日するブリング・ミー・ザ・ホライズン。最新作「POST HUMAN: NeX Gen」は今年のポピュラー音楽全体を代表する傑作で、Y2Kリバイバル的なエモと現行のエモを融合し未到の境地を拓く作風が素晴らしい成果をあげていた。その新作のモードをスタジアム規模で堪能できる今回のライブは、2024年の空気とサウンドを体感できる場としても、理屈抜きに盛り上がれる場としても、理想的な機会と言えるだろう。ジャンル越境フェスのトリにBMTHを据えることができた今年の「サマソニ」は最高に“持っている”と思う。

BE:FIRST
20:00〜21:00@MOUNTAIN STAGE

今年の春には東京ドーム・京セラドーム大阪での単独公演を開催、名実ともに日本を代表するダンス&ボーカルグループとなった7人組、BE:FIRST。世界大会での優勝歴が多数あるダンサーSOTAを筆頭に、メンバーはいずれも卓越したスキルを持っている。昨年はマウンテンステージの序盤での出演だったが、今年は同ステージのトリを担当。気迫に満ちたパフォーマンスをみせてくれるはずだ。ちなみに、「Hush-Hush」でコラボしたATEEZ(エイティーズ)も同日に出演予定。共演が期待される。

The post 「サマソニ 2024」で観ておきたい注目アーティスト22組 appeared first on WWDJAPAN.

「サマソニ 2024」で観ておきたい注目アーティスト22組

8月17、18日に千葉県の海浜幕張と大阪・万博記念公園で行われる日本最大級の都市型音楽フェス「サマーソニック 2024(SUMMER SONIC 2024)」(以下、「サマソニ」)。今年はマネスキン(MÅNESKIN)とブリング・ミー・ザ・ホライズン(Bring Me the Horizon)がヘッドライナーを務めるほか、クリスティーナ・アギレラ(Christina Aguilera)、リル・ヨッティ(Lil Yachty)、BE:FIRST(ビーファースト)、Number_i、(ナンバーアイ)BABYMONSTER(ベイビーモンスター)、IVE(アイヴ)、タイラ(TYLA)、など多彩なジャンルのアーティストが登場する。

今回、音楽ライターの和田信一郎(s.h.i)&編集部が2日間(ミッドナイトソニックも含めて)、今観ておきたいアーティスト22組をピックアップ。おすすめポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。

※出演者や出演時間は8月16日正午時点のものです。台風7月の影響により変更の可能性があるので、最終の出演時間などは公式SNSや公式サイトで要確認。

東京1日目/8月17日

Number_i
11:00〜11:40@MARINE STAGE

Number_iは平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太の3人からなるグループ。変幻自在なビートの格好良さで押しきる曲(「GOAT」「BON」etc.)、オーセンティックなソウルミュージックの滋味を捉えた曲(「Blow Your Cover」「i」etc.)、それらの間をつなぐ曲(PUNPEEが参加した「SQUARE_ONE」etc.)など、伝統と革新の両立ぶりが素晴らしい。「最初からマスにいる人は行くところがコアであればあるほど良かったりする」という話を見事に体現するアーティスト。間違いなく良いパフォーマンスをみせてくれるはずだ。

RIIZE
12:30〜13:10@MOUNTAIN STAGE

RIIZE(ライズ)はK-POP第5世代(2023年以降デビュー)で最も勢いがあるグループの一つ。韓国人・日本人・韓国系アメリカ人からなる7人組で、卓越した歌唱力とダンススキルを持ち、メンバー自身が振付や作曲にも関与している。パフォーマンスの素晴らしさはMVを観れば一目瞭然、6月にリリースされた1stミニアルバム「RIIZING」も多彩な音楽スタイルと統一感を両立する見事な内容だった。現在開催されている日本ツアーはファンクラブ限定ながらチケット入手困難。今回の「サマソニ」は確実に観られる貴重な機会だろう。

離婚伝説
16:05〜16:35@Spotify RADAR: Early Noise Stage

「プロが選ぶ年間マイベスト」企画にもたびたび選出、今年3月にリリースされたアルバム「離婚伝説」も大好評の2人組。バンド名の由来はマーヴィン・ゲイ(アルバム「Hear My Dear」の邦題)で、ソウルとフュージョンが交差する70年代後半の感じが土台になっていると思われるのだが、そこにロック的なガッツと日本ならではの歌メロの抜け感が加わるからか、全体的な印象は不思議と現代的。KIRINJIのファンにもSuchmosのファンにも刺さるだろう極上のポップスだ。

LAUFEY
16:20〜17:05@SONIC STAGE

レイヴェイ(Laufey)は、中国系アイスランド人のシンガーソングライター(バークリー音楽大学卒)。エラ・フィッツジェラルドやビリー・ホリデイといった名ジャズボーカリストの系譜にある音楽性だが、2021年のデビューEP収録曲「Like the Movies」がTikTokで爆発的にヒット。昨年のアルバム「Bewitched」でグラミー賞も受賞し、満員のコンサートで10代の女の子たちがジャズ・スタンダードを合唱するような状況が生まれている。演奏や楽曲の良さは折り紙付き。今回の「サマソニ」も素晴らしいステージになるに違いない。

BLEACHERS
17:35〜18:20@SONIC STAGE

ブリーチャーズ(Bleachers)は、ラナ・デル・レイやテイラー・スウィフト、The 1975などの傑作群をプロデュースしてきたジャック・アントノフのバンド(ジャックはマルチ楽器奏者でもあり、23年にツアーメンバーたちが加入して現在の編成に)。インディポップ/オルタナティブロックの精髄を抽出したような楽曲は粒揃いで、バンドアンサンブルも強力。今年4月の「コーチェラ」配信でも見事なパフォーマンスが話題になっていた。予備知識なしで観ても問題なく楽しめると思われる。

星野源
17:40〜18:40@MARINE STAGE

星野源は、メジャーフィールドにおける音楽的挑戦という点で日本を代表する存在だろう。細野晴臣やクレイジーキャッツのような国内ポップスの系譜(“芸能”的なものも疎かにしない)と世界各地の先鋭的なビートミュージックをつなぐ姿勢は、自身の作品においても、昨年と今年の「サマソニ」におけるキュレーション企画“so sad so happy”においても発揮されている。石橋英子らがサポートを務めるライブパフォーマンスも素晴らしい。観たことのない方はこの機会にぜひ。

GLAY
18:35〜19:35@MOUNTAIN STAGE

GLAYは最高のライブ巧者だ。90年代以降の日本で最も有名な曲を多数持っているバンドであり(そうした名曲は初めて聴く人々も一発で惹き込む力がある)、TERUの驚異的な歌唱表現力を筆頭に演奏も素晴らしい。歌謡ロックの系譜を体現する存在としても、サマソニならではの“J-POPの大物”枠(過去には郷ひろみやTRFなどが出演し初見の観客から絶賛されてきた)としても申し分ないアクト。この日一番の盛り上がりになる可能性も大だ。

BELLE & SEBASTIAN
18:50〜19:40@SONIC STAGE

ベル・アンド・セバスチャン(Belle & Sebastian)はネオアコ〜インディポップの至宝と謳われるスコットランド/グラスゴーのバンド。繊細で美しいサウンドと内省的ながら親しみ深い歌詞表現は、曲の素晴らしさもあって根強い支持を得ている。なお、リーダーのスチュアート・マードックはNHKの連続テレビ小説「虎に翼」の劇中歌「You are so amazing」を担当。本人も「ベル・セバスチャンの表現の核でもある、女性の解放をテーマにした作品に関わることができて嬉しく思います。感謝しています。夏に日本に行きます。そこでこの曲を歌えたらいいな」というコメントを出している。この編成で聴けるのが楽しみだ。

MÅNESKIN
19:25〜20:55@MARINE STAGE

マネスキンが22年の伝説的パフォーマンスを受けてのヘッドライナー凱旋。ヒップホップやクラブミュージック、地中海周辺の民俗音楽要素など、多彩な要素をシンプルなロックバンド編成に落とし込むマネスキンのサウンドは、会場が大きくなればなるほどよく映える(実際、22年も3000人規模の単独公演よりマリンスタジアムのほうがはるかにすごかった)。アルバム「Rush!」のリリースも経た今回は持ち曲も大幅に増加。前回を上回るパフォーマンスをみせてくれるに違いない。

LIL YACHTY
20:10〜21:20@MOUNTAIN STAGE

マンブルラップの代表格とみなされ、ゲーム音楽などをサンプリングするスタイルでも語られるリル・ヨッティは、ジャンルの枠を超えて音楽探求を続けるアーティストでもある。ピンク・フロイドやサイケデリックロックに接近した23年作「Let’s Start Here」や、ジェイムス・ブレイクとともに仄暗い音響を探求した24年作「Bad Cameo」は、ヒップホップ以外の音楽ファンからも大きな支持を集めている。昨今のライブはそうした作風を網羅するベストヒット的構成の模様。「サマソニ」ではどんな感じになるか楽しみだ。

ミッドナイトソニック 東京1日目深夜/8月17日

TERRACE MARTIN
26:00〜26:40@MOUNTAIN STAGE

サックスをはじめとした複数の楽器を操り、ボーカリストとしても優れているテラス・マーティン(Terrace Martin)は、現代ジャズを代表するプレイヤーの1人にして、ケンドリック・ラマー「To Pimp A Butterfly」など数々の名作を担当してきた重要プロデューサーでもある。ディナー・パーティーでの同僚であるロバート・グラスパーに勝るとも劣らない総合音楽家であり、今回のステージはその豊かな表現力に接する貴重な機会になるだろう。なお、テラスは同日出演のAnswer to Rememberのリーダーである石若駿(くるりや椎名林檎、君島大空とも共演する新世代のトップドラマー)との共演を熱望している。この日のステージで実現する可能性も高そうだ。

ROBER GLASPER WITH SPECIAL GUEST YEBBA
27:40〜28:30@ MOUNTAIN STAGE

昨年は東京初日のビーチステージで行われた星野源のトータル・キュレーション企画“so sad so happy”(世界各地のポップスターをぜいたくに招聘)が、今年は“so sad so happy 真夜中”として東京深夜のミッドナイトソニック(「サマソニ」の入場券いずれかがあれば参加可能)に登場。今回のテーマはおそらく現代ジャズで、国内外の超一流が集結している。ロバート・グラスパー(Robert Glasper)はそうした文脈における最重要人物(ピアニスト/プロデューサー)で、ヒップホップやR&Bなど多様なジャンルを横断接続する名作を連発してきた。そこに今回はゴスペル出身の卓越したシンガーであるイエバ(Yebba)が客演。最高のコンビネーションを期待していいだろう。

東京2日目/8月18日

Paledusk
13:45〜14:15@BEACH STAGE

Paledusk(ペイルダスク)は、世界的にみても現在最も勢いのあるヘヴィロックバンドの一つだろう。ギタリストのDAIDAIはブリング・ミー・ザ・ホライズンの最新作で半数以上の曲を共作、その上でPaleduskが最優先のバンドだと明言。メタルやハードコアをはじめとした数多のジャンルを1曲のなかで高速で横断する作風は、複雑ながら超キャッチーで底抜けに楽しい。昨今のポストジャンル的なポピュラー音楽の在り方をここまで体現するアーティストは稀。同じビーチステージで次に出演するCVLTE(カルト)とあわせ、今こそ目撃すべきバンドだ。

新しい学校のリーダーズ
14:50〜15:30@MOUNTAIN STAGE

2020年には「88rising」とも契約し、名実ともにアジアを代表するグループになりつつある新しい学校のリーダーズは、メンバー全員が20年近くのダンス歴を持つ強靭なパフォーマーだ。スタイリッシュさと泥臭さを兼ね備えたステージングには良くも悪くも“戦う日本人”的なオーラが漂うが、70~80年代の歌謡曲と現行のビートを融合する音楽性にはよく合っているし、圧倒的な勢いは初見の人を巻き込む魅力に満ちている。4月のコーチェラも6月のプリマヴェーラもすさまじい盛り上がりだった模様。「サマソニ」でも間違いなく期待に応えてくれるだろう。

YVES TUMOR

15:10〜15:50@SONIC STAGE

ノイズ/エクスペリメンタル寄りの電子音楽から出発しグラムロックに急接近、ブラックロック(P-FUNKやプリンスの系譜)の新たな地平を切り拓き続ける新世代のロックスター、イヴ・トゥモア(Yves Tumor)。どちらかと言えば「フジロック」(昨年出演し絶賛された)や「ソニックマニア」向けのアーティストだが、不思議なポップさのある音楽性は「サマソニ」にも確かに親和性がある。60年代のサイケ/アシッドフォークがサイバーパンク化したようなサウンドは聴くほどにクセになるはずだ。

GRETA VAN FLEET

16:00〜16:50@MARINE STAGE

グレタ・ヴァン・フリート(Greta Van Fleet)は、60〜70年代ロックの徹底的な研究から出発し、レッド・ツェッペリンを介してブルースとプログレッシブ・ハードをつなぐような音楽性を確立。そうした作風が災いしてかツェッペリンのクローンと見做されることも多いのだが、似た要素を持ちながらもその使い方は別物で(出音の良さは受け継ぎつつ格段に整ったリズムアンサンブルなど)、クラシックロックを血肉化し現代的に再構築するバンドと捉えるほうが適切かと。その上でライブパフォーマンスは見事の一言。偏見のある人も観れば惹き込まれるはずだ。

BABYMONSTER
17:20〜18:40@MOUNTAIN STAGE

YGエンターテインメントからBLACKPINK以来7年ぶりにデビューした7人組ガールズグループ(韓国人3人、日本人2人、タイ人2人)、BABYMONSTER。現在のK-POP界ベストとも言われるボーカルコンビネーションに加え、ラップやダンスも一流で、 デビューから間もないのにYouTubeでのMV再生数は1〜2億回に到達。現状ではライブは数えるほどしか開催されていないだけに、「サマソニ」東京への出演はとても貴重な機会。BABYMONSTERとタイラを続けて観れるこの時間帯は今年のハイライトの一つだろう。

CHRISTINA AGUILERA
17:25〜18:25@MARINE STAGE

99年の1stアルバムと02年の2ndアルバムはいずれも1000万枚以上の売上を記録。グラミー賞も5回受賞、21世紀を代表するポップアイコンの一人であるクリスティーナ・アギレラは、とにかく歌がうまい。パワフルなイメージを保ちつつ各々の曲の雰囲気に合わせる加減が素晴らしく、この人の歌唱表現力があるからこそ成り立っている名曲も多い。今回の来日は実に17年ぶり。ラテンポップ方面のレパートリーも含め、アメリカならではの“芸能”的エンタメの真髄を堪能できる貴重なステージだ。

TYLA
18:35〜19:20@MOUNTAIN STAGE

タイラは南アフリカ出身のアーティストとしては55年ぶりのグラミー賞受賞者で、その対象となった「Water」は世界的に大ヒット。アマピアノやアフロビーツをはじめとしたルーツ(現行最先端のビートでもある)を軸に据えつつUSのヒップホップやR&Bに繋がる音楽性が素晴らしく、タイラ自身の圧倒的なスター性もあって今最も注目されている存在だ。今年は過密スケジュールのため多くのフェス参加を中止してきたが、渋谷タワレコでのサイン会実現も鑑みれば「サマソニ」出演は無事実現しそう。必見だ。

IVE
19:10〜19:40@PACIFIC STAGE

韓国人5人・日本人1人からなる6人組K-POPグループ。IVEは「I have」を略した造語で、実力と魅力を兼ね備えた“完成型”アイドル(2017年以後デビュー組=第4世代に共通する傾向)を最初から標榜。優雅さと力強さを兼ね備えたパフォーマンスは初見の人も惹き込む訴求力に満ちている。9月には東京ドーム2daysが決まっているが、今回は1万人規模のパシフィックステージに登場。間違いなく入場規制になるので、観たい方は早めに待機しておくことをおすすめする。

BRING ME THE HORIZON
19:10〜20:50@MARINE STAGE

昨年11月の革新的メタルフェス「NEX_FEST」に続いてのヘッドライナーとして来日するブリング・ミー・ザ・ホライズン。最新作「POST HUMAN: NeX Gen」は今年のポピュラー音楽全体を代表する傑作で、Y2Kリバイバル的なエモと現行のエモを融合し未到の境地を拓く作風が素晴らしい成果をあげていた。その新作のモードをスタジアム規模で堪能できる今回のライブは、2024年の空気とサウンドを体感できる場としても、理屈抜きに盛り上がれる場としても、理想的な機会と言えるだろう。ジャンル越境フェスのトリにBMTHを据えることができた今年の「サマソニ」は最高に“持っている”と思う。

BE:FIRST
20:00〜21:00@MOUNTAIN STAGE

今年の春には東京ドーム・京セラドーム大阪での単独公演を開催、名実ともに日本を代表するダンス&ボーカルグループとなった7人組、BE:FIRST。世界大会での優勝歴が多数あるダンサーSOTAを筆頭に、メンバーはいずれも卓越したスキルを持っている。昨年はマウンテンステージの序盤での出演だったが、今年は同ステージのトリを担当。気迫に満ちたパフォーマンスをみせてくれるはずだ。ちなみに、「Hush-Hush」でコラボしたATEEZ(エイティーズ)も同日に出演予定。共演が期待される。

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「イプサ」 ”ザ・タイム R アクア“の軌跡 大型CMなし、口コミだけで年間累計販売300万本

2009年から続く「WWDBEAUTY」のベストコスメ特集では、バイヤーのアンケートをもとに本当に売れた商品を表彰する。連載「ベスコス歴代名鑑」では、15年以上続く本特集の中でも常にランキングに入賞する“傑作”をピックアップ。時代を超えて愛される理由や商品の魅力について、美容ジャーナリストの加藤智一が深掘りする。今回は「イプサ(IPSA)」の人気化粧水“ザ・タイムR アクア”にフォーカス。

「イプサ」の“ザ・タイムR アクア”が初めて発売されたのが2002年。商品名のRはリセットの意味で、肌をリセットして、水をまとったような肌に導くというコンセプトのもと発売した。その後、バージョンアップを繰り返し、14年5月に現行品である4代目が発売。3代目に採用した肌あれ防止効果は継承しつつ、アルコールフリー、油分フリーをうたってリニューアルした。そして、この“肌あれ防止効果”こそが、その後の爆発的ヒットを呼び込むきっかけになる。

肌あれケアの口コミが広がり“流金水”の異名も

というのも、当時はリポソームや酵母系など機能性タイプや、白濁した高保湿タイプが美容業界を席巻していた時代。その中で、肌への水分補給や肌質問わずに使用できることを一貫して訴求していた“ザ・タイムR アクア”は、化粧水としての堅実なコンセプトからリピーターを獲得。加えて、中国では“ザ・タイムR アクア”が環境汚染による肌あれをケアするという口コミが話題になり、肌をリセットする“流金水”、“アクア神水”と名付けられてヒット。そこへ訪日客による“爆買い”現象で人気が定着。中国の電子商取引大手アリババ・グループによる毎年恒例の「独身の日」セールでは、化粧品ブランドのトップに躍り出るほど飛躍的に認知度を向上させた。

一方、日本国内でも「肌あれ 化粧水」でググると、“ザ・タイムR アクア”がトップに表示されるほど、肌あれに対する効果で認知が高まり、ジェンダーレスコスメ、シェアコスメとして男性にも愛用者が拡大した。肌質を問わずに使えることから、ドラマや映画の撮影時に活用できるとヘアメイクからのファンも獲得。また、コロナ禍では肌がゆらいでいる時でも使える化粧水として、アジア諸国と同様に、国内でも高評価な口コミが波及効果を醸成した。

大型広告を打つことなしにベスコス通算135冠

現在では“ザ・タイムR アクア”初代の愛用者が肌あれに悩む息子やパートナーに手渡すなど、夫婦や2世代にわたるファンも増えており、そんな“家族使い”も浸透しつつある。そんなロイヤリティの高いリピーターに支えられ、“ザ・タイムR アクア”はテレビCMなど大型広告を打つことなく、2024年上半期時点でベストコスメ通算135冠を獲得。さらに、23年度は国内のほか、アジア各国を含めて年間販売個数が約300万本を達成した。ブランド内ではスキンケアの売り上げのおよそ半分を“ザ・タイムR アクア”が占めるという名実ともにアイコニックな存在を確立した。

現行品が発売されて、今年で10年。現在は「近い将来のリニューアルに向けて、鋭意研究に尽力している段階」(菅野麻沙未「イプサ」PR)という。水の層で肌表面を包み込むという現行品のテクノロジーが、どの方向性で進化を遂げるのか。温暖化とともに乾きが悪化していく肌にいかにアプローチするのか。その新たな技術に期待が膨らむ。

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ブレイク・ライブリーのボタニカルなプレスツアールックを追跡 映画「イット・エンズ・ウィズ・アス」全米公開 

スタイリストを雇わず、自らスタイリングすることで有名な俳優ブレイク・ライブリー(Blake Lively)。そんな彼女が8月9日に全米で公開された最新主演映画「イット・エンズ・ウィズ・アス(IT ENDS WITH US)」のプロモーションで披露した、ボタニカルなスタイリングの数々が話題だ。ライブリーが演じる主人公リリー・ブルーム(Lily Bloom)とリンクするアイコニックなフラワールックをプレイバック!

かつてブリトニーも着用したドレスで登場

ニューヨークプレミアには、ブリトニー・スピアーズ(Britney Spears)が2002年に「ヴェルサーチェ(VERSACE)」03年春夏コレクションで着用した、煌びやかなワンショルダーのホルターネックドレスを選択。

「タマラ ラルフ クチュール」の艶やかなロングドレス

ロンドンで行われたプレミアには、2024-25年秋冬「タマラ ラルフ クチュール(TAMARA RALPH COUTURE)」のクチュールルックで登場。足元には「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」のメッシュパンプスを合わせ、「ジュディス ライバー(JUDITH LEIBER)」のローズクラッチで花を追加した。「ロレイン シュワルツ(LORRAINE SCHWARTZ)」のイヤリング、ブレスレット、リングなどのジュエリーでルックを完成させた。

草花の刺しゅうをあしらったパンツルック

プレミアと同じ日に行われたフォトコールには、「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」の草花の刺しゅうが施されたオープンフロントブレザーと、そろいのワイドパンツで出席。「ロレイン シュワルツ」のイヤリングとリング、オープントゥのヒールでアクセントを加えた。

ロンドンでは「バーバリー」のトレンチ

プレミア上映終了後、至る所にあしらわれたデイジーの花のモチーフが特徴の「バーバリー(BURBERRY)」のトレンチコートを身にまとい、ロンドンの街へと繰り出した。

妖精とフェザー使いがドリーミーなドレス

シャーベットカラーのフェザーが印象的なドレスは「ドファネット(DAUPHINETTE)」のもの。ドレスに描かれた妖精とフェザーと同色のパンプスでドリーミーなルックを完成させた。

50年代スタイルの爽やかなサマードレス

1950年代のテイストを感じさせる白のサマードレスに、コサージュが付いた「クリスチャン ルブタン」のピンクのパンプスを合わせて登場。木のバングルと花のカクテルリングも取り入れ、ボタニカル度は100パーセントだ。

全身ピンクで“バービー・コア“

自身の飲料ブランド「ベティ バズ(BETTY BUZZ)」の新作“ベティ ブルーム フローラル コレクション”のポップアップイベントに、“バービー・コア”を想起させるピンクルックで登場。「ドファネット」のミニドレスとコートには花の刺しゅうが施されている。

バラのショルダーバッグで全身フラワールック

寒色でまとめたカジュアルなルックも、もちろん花がテーマ。Tシャツとデニムは「シャネル(CHANEL)」で、ブルーのパンプスは「クリスチャン ルブタン」。シルバーのバラのショルダーバッグで遊び心を追加した。

スタイルが際立つグラマラスなドレス

イタリアのルネサンス期の花瓶を彷ふつとさせるドレスは、「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA)」。華奢なストラップヒールと煌びやかなアイシャドウで、個性的かつグラマラスな印象に仕上げた。

デイジー柄のスーツスタイル

デイジーの総柄が施された「ディオール(DIOR)」のブルーのスカートスーツに、花柄のライトブルーのパンプスを合わせコーディネート。アクセサリーもブルーで統一し、涼しげなルックが完成。

ブレイク流セクシーな“カウボーイ・コア”ルック

セクシーな“カウボーイ・コア”ルックで夜のニューヨークに登場。レザーのチャップスパンツがユニークなデニムは、「ステラ マッカートニー」の2025年リゾート・コレクションから。

明るい雰囲気にマッチする絵画調のドレス

パッと目を引くカラフルな花柄が施されたミディ丈のドレスが彼女の明るい雰囲気にマッチ。大ぶりのアクセサリーと、カラフルなスタッズが付いたパンプスでとことんポップに仕上げた。

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矢野未希子の暮らしを彩るボタニカル 「Tanqueray No.TEN」×「THANN」の心地よい掛け合わせ

モデルとして数々の雑誌や広告などで活躍する矢野未希子。プライベートでは2012年に結婚し、ライフスタイルの一コマを自身のSNSやYouTubeで発信している。理想の暮らしをカタチにするために大事にしている日々の記憶、そして新たな変化とは──。日常に溶け込むボタニカルと“香り”をテーマに、イギリス産のプレミアムジン“タンカレー ナンバーテン(Tanqueray No.TEN)”とナチュラルスキンケアブランド「タン(THANN)」を繋ぐ、夏にぴったりな楽しみ方について聞いてみた。去る8月7日~9日には、“タンカレー ナンバーテン”と「タン」のお酒と香りのペアリングやそれぞれの世界観を体感できるイベント“BOTANICAL SCENTED JOURNEY”を、今回の撮影場所でもある表参道のバー・イベントスペースWALL&mosaicで開催したばかりだ。

自然に囲まれた理想の暮らしを求めて

夫と2匹の猫とともに穏やかな日常を送る矢野未希子さん。10代でモデルデビューしてからずっと走り続けてきたからこそ、心安らぐ時間の大切さを考えるようになったという。結婚10年という節目には、理想の暮らしを手に入れるため豊かな自然に囲まれた庭付きの土地を購入。完成に向けたこだわりの家づくりは現在進行中だ。「ここ数年、家で過ごす時間がとても増えました。自炊も増えて、最近は旬の野菜を取り入れた土鍋ご飯にハマっています。夏はトウモロコシやトマト、あとシラスを混ぜて炊くとほのかに酸味があって食欲のない暑い日もさっぱりと頂くことができます」。もうひとつ、矢野さんの生活空間に欠かせないのが暮らしを彩るお酒と香りだ。

お酒と香りを楽しむ優雅な大人時間

「食後にゆっくりと香りを楽しみながらお酒をいただくってすてきな大人の時間だと思うんです。自宅に友人を招いて、食事とお酒を囲むひとときも好きです。特に蒸し暑いこの時期は、炭酸水やトニックウォーターを使ったカクテルも爽やかで飲みやすいですね。軽やかな口あたりで心と身体を癒してくれます」。イギリス産のプレミアムジン“タンカレー ナンバーテン”は新鮮な原料を用い、少量ずつ丁寧に製造されている。ジュニパーベリー、リコリス、コリアンダー、アンジェリカルートに加えて、オレンジやライム、グレープフルーツの生の皮が作り出すフレッシュな味わいが特徴。爽やかな香りとエレガントな味わいを楽しむことができる。今回手にしたのは、“タンカレー ナンバーテン”にトニックウォーター、レモングラスとライムを添えたオリジナルカクテル。「グラスを口に運ぶたびに、グレープフルーツやシトラスの香りがほのかに広がりました。レモングラスとライムのすっきりとしたアクセントも好みです。食後のデザートとペアリングしてもおしゃれ。ジンの個性をより堪能するならロックもいいですね。香りや味の変化をじっくり味わえそう」。

心を揺さぶる香りの記憶

生活に豊かさを与える香りの空間演出も大事な要素だ。タイ生まれのナチュラルスキンケアブランド「タン」の“エッセンシャルオイル AW” は、精油100% で柑橘系の甘さにナツメグとサンダルウッドのアクセントを忍ばせ、シナモンのほのかなスパイスによってセンシュアルな香りを引き出す。「家では空間の一部として香りが調和するよう配置することを心掛けています。1日のリセットは部屋着に着替え、照明を落とした寝室で心地よい香りに包まれること。五感を研ぎ澄ませるとシナモンにサンダルウッドが爽やかに溶け合うのを感じさせてくれます。香りによって懐かしい記憶や当時の感情が蘇ることも。香りは癒しをもたらしてくれると同時に、人の印象とも密接に繋がっているように思います」。

日常にすてきな変化をもたらして

「家族や友人を自宅に招いて食事をもてなすことが最近の楽しみ」と話す矢野さん。「フレッシュなプレミアムジンは夏のお料理とも合いそうですね。白魚のカルパッチョやフルーツのチーズサラダとか。スパイスを効かせたエスニック料理にも!空間を演出する『タン』の“エッセンシャルオイル AW” は玄関や洗面所に置いておくだけでも、ほのかな癒しを与えてくれそう。香りは生活の身近な存在で、意識することで日常にすてきな変化をもたらしてくれるような気がします」。自然に寄り添いながら、年齢を重ねるごとに内面から輝きを増す矢野さん。将来の夢について聞いてみた。「食事に対する意識がここ10年ですごく変わりました。心身ともに美しくあるためには生活環境が大事。それを踏まえた上で、自分たちにとってベストな環境に家を建てたかった。今まさに奮闘中ですが、自宅の完成が楽しみです。また、これから40代に向かっていく中で自分の『好き』を共有できる場所を作っていけたらなと思っています」。
矢野未希子
PROFILE:(やの・みきこ)1986年12月4日生まれ、大阪府出身。16歳でモデルデビューし、女性ファッション誌で紙面を飾るほか、カバーモデルとしても活躍し多くの女性から支持を集めている。昨年は自費出版写真集「as is」を発売。自身のYouTube公式チャンネル「MIKKO CHANNEL」はチャンネル登録者17万人超(2024年8月現在)。彼女の日々の生活やビューティのほか、「家づくりの道のり」を更新中
ドレス9万9000円/ヘンネ(ヘンネカスタマーサポート customer@haengnae.com)、その他スタイリスト私物

About Tanqueray No.TEN

厳選されたボタニカルと生のフルーツが醸し出す、エレガントで繊細な味わいの“タンカレー ナンバーテン”。「タンカレー(TANQUERAY)」は1830年、チャールズ・タンカレー(Charles Tanqueray)が、ロンドン・ブルームズバリーに蒸溜所を設立したのが始まりだ。「今までにない高品質のジンを作る」という強い信念は、弱冠20歳の時に実現。以来、変わらない製法で芸術的な味を守っている。“タンカレー ナンバーテン”には、1960年代に誕生した手作りのオリジナル蒸留器「TINY TEN(タイニーテン)」を使用。蒸留器は400Lしか入らないスワンネックの小型単式タイプで、この蒸留器を使用した蒸留こそが“タンカレー ナンバーテン”のハートとなっている。香りは、フローラルでフレッシュ。透明感がありながらその深い味わいはさまざまな料理やシーンを彩る。

About THANN

2002 年、タイのバンコクで誕生した「タン」。ウエルネスをテーマに、フェイシャルケア、ヘアケア、ボディーケア、アロマフレグランスなどナチュラルスキンケアを提案する。現在ではタイや日本含むアジア圏から北米、ヨーロッパまで店舗を拡大。プロダクトの有用成分には選りすぐった“植物の恵み”を採用し、精油には数百種類以上もの芳香成分を絶妙にブレンドしている。また、アロマ雑貨を含む全てのプロダクトには、パラベン・MIT(メチルイソチアゾリノン)を使用せず、肌だけではなく身体への安心を追求。動物実験は行わず環境面にも配慮する。

Collaboration campaign

“タンカレー ナンバーテン”と「タン」のコラボレーションキャンペーンとして、オリジナルカクテルが誕生。オレンジとタンジェリンの柑橘にナツメグ、サンダルウッドが香る“アロマティックウッド”、レモングラス、カフィルライムが香る“オリエンタルエッセンス”、そして、ユズとネロリのフレッシュビターな芳香が心地よい落ち着きを与える“イースタンオーチャード”。「タン」で人気の3種のアロマコレクションから想起した、今だけの“タンカレー ナンバーテン”オリジナルカクテル(有料)が楽しめるレストラン・バーを紹介する。

ADRIFT by David Myers 東京

プロモーション期間:8月10日〜9月30日
営業時間:月~土/11:00~15:00 ,17:00~23:00 (料理L.O. 21:30 ドリンクL.O. 22:00) 日・祝日/11:00~15:00, 17:00~22:00 (料理・ドリンクL.O. 21:00) 祝前日/11:00~15:00, 17:00~23:00 (料理L.O. 21:00 ドリンクL.O. 21:00)
住所:東京都千代田区丸の内3-2-3 二重橋スクエア1F
電話:03-6256-0966

WALL Aoyama

プロモーション期間:8月10日〜9月9日
営業時間:月~金/12:00~24:00(L.O.23:30)ランチ12:00~14:00
土・日・祝日/13:00~24:00(L.O.23:30)
住所:東京都港区南青山5丁目4-30 emergence aoyama complex 1F
電話:03-5774-1311

WALL Fukuoka

プロモーション期間:8月10日〜9月9日
営業時間:月〜日・祝/14:00〜24:00
住所:福岡県福岡市中央区大名1-3-33 emergence fukuoka 3F
電話番号:092-286-1679

伊勢丹新宿店本館地下1階
グランドカーヴ(洋酒ワイン)内バーカウンター

プロモーション期間:9月25日〜10月1日
営業時間:14:00~19:00(L.O.18:30)
住所:東京都新宿区新宿3-14-1
電話番号:03-3352-1111(大代表)
MODEL:MIKIKO YANO
PHOTOS:MASASHI IKUTA(HANNAH)
STYLING:REMI KAWASAKI(TRON)
HAIR & MAKEUP:KYOHEI SASAMOTO(ILUMINI) 
TEXT:MEGUMI OTAKE
・お酒は20 歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中・授乳期の飲酒はやめましょう。
問い合わせ先
ディアジオ ジャパン
03-3470-8287

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「RMK」や「スリー」の立役者、石橋寧が化粧品業界に提言 Vol.1 「日本のコスメの存在感がなくなっている!」

PROFILE: 石橋寧/マーケティングアドバイザー

石橋寧/マーケティングアドバイザー
PROFILE: エキップにて1997年に「RMK」、2003年に「スック(SUQQU)」、08年に設立したACROでは「スリー」「アンプリチュード」「イトリン」を立ち上げ。24年3月に退任し、独立 PHOTO:KOUTAROU WASHIZAKI

化粧品市場はすっかり活況を取り戻したが、気が付けば欧州のハイブランドと韓国コスメのパワーに押され、「J ビューティ」と呼ばれていた頃の勢いはすっかり影を潜めている。その原因はいったい?これからどうしたらいい?そこで、ビューティ・ジャーナリストの木津由美子が数々の百貨店ブランドを立ち上げては成功へと導いてきた石橋寧氏に、日本の化粧品業界に対して思うことを5回にわたって聞く。

――:ズバリ、日本の化粧品業界って大丈夫でしょうか?不安しか感じないんですが。

石橋寧(以下、石橋):昨年、タイのバンコクで化粧品売り場をいろいろと見て回ったんだけど、韓国コスメがすごくいい場所を取っていたんだよね。現在のメインどころは韓国コスメと、「グッチ ビューティ(GUCCI BEAUTY)」や「エルメス(HERMES)」などの欧州ラグジュアリー。日本のコスメブランドはほとんど隅に追いやられていた。それはロンドンでも同じ。ハロッズを見ても日本からの新規参入は見当たらず、相変わらず資生堂グループの「シセイドウ(SHISEIDO)」と「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)、花王・カネボウグループの「スック(SUQQU)」と「センサイ(SENSAI)」のみ。実はコロナ前の2019年ごろ、ハロッズのバイヤーから「スリー(THREE)を入れたい」という打診があったんです。化粧品売り場を改装して2倍くらいに拡張する、そこで「J ビューティ」を強化したい、と。代理店を通じて交渉していたんだけれど、当時はまだEU離脱が決定していなかった。国の方針が決まらないと具体的な条件交渉に入れないから少し待とうと話しているうちにパンデミックになり、ハロッズの改装も遅れ……昨年行ったら、その場所に「グッチ ビューティ」が入ってましたね。

――:「スリー」の進出は引き継がれていないんですね。なぜ、こんなに全てが停滞しているのでしょう?

石橋:コロナ禍で海外渡航の自粛が求められると、日本の企業はきちんと守って全て現地任せにし、誰も行かなくなってしまった。一方、韓国はオンラインで交渉して機を見て渡航して、いいロケーションを積極的に獲得していました。結果コロナが収まった今、どこも渡航者が戻ってきているから、ロケーションの有利・不利は大きく響く。奥まったロケーションにある日本のブランドはこれから数年、とても苦労しますね。それを見ると、「日本の企業は何をやっていたの?」って思う。

日本のコスメブランドの居場所がない

――:今、いろんな業界で消費の二極化が進んでいますが、低価格帯マーケットは韓国に食われ、高価格帯市場は欧州ラグジュアリーブランドに占められ、日本のコスメブランドの居場所がありません。

石橋:日本のメイクアップ市場は「シャネル(CHANEL)」や「ディオール(DIOR)」などのラグジュアリーブランドが圧倒的に強く、日本の輸入コスメの25%は韓国コスメが占めている(23年度の化粧品輸入実績。日本輸入品協会調べ)。つまり、日本のコスメは、ラグジュアリーとマス市場のどっちからもやられっぱなし。その上、花王は「オーブ(AUBE)」と「コフレドール(COFFRET DOR)」を終了すると言っているでしょ。これって「欧州や韓国企業の皆さん、日本のマーケットをお好きにどうぞ」と差し出しているようにしか見えないんですよね。

――:さらに今秋から来年にかけて、欧州ラグジュアリーブランドが勢力を増します。

石橋:聞くところによると、百貨店の外資系ハイブランドはやがて、化粧品とファッション小物を集積した売り場を作るんじゃないか、と。ハイブランドの強みは、バッグとかポーチといったファッション小物を持っていること。阪急うめだ本店の「ディオール」が成功したのは、まさに化粧品とバッグを連動させた売り場を作ったから。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のコスメがまもなく出てくるようだが、そういう売り場を作る可能性は大いにあると思う。そうすると百貨店の売り場はどうなるか。広いスペースが必要になるので、そんな提案がしにくい日本のコスメブランドは別のフロアに移設される。今、世界中で同じような動きがあるように感じます。僕はそんな状況を見越して日本発のラグジュアリーブランド「アンプリチュード(AMPLITUDE)」と「イトリン(ITRIM)」を作ったわけです。コロナ禍を含めて確かに3年くらいは厳しかったけれど、可能性を秘めていたブランドだったのに休止となってとても残念。「アンプリチュード」を作った時、実はどの商品も「シャネル(CHANEL)」より価格設定を100円高くしたんだよね。「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」ほど高くなくていいけれど、日本のラグジュアリーだから、と。そういうブランドが、日本には本当にないんですよ。

「品質がよければ売れる」のは錯覚

――:かといって、広くグローバルで成功しているブランドもない。

石橋:みんな「グローバル」って言うけど、言っているだけで行動が伴っていないんですよ。フランスと韓国に共通しているのは、人口が日本の半分ぐらいであること。国外に出ていかないと生きていかれないから、最初からグローバルを相手にしているわけです。それに対して日本は1億2000万人もいるから自国でなんとか消費できていた。ところが人口が減少し、「やっぱりグローバルだよね」と。ならば、そういう視点でモノ作りやマーケティングをしていかないと。でも化粧品メーカーのトップが本気で海外に視察に行っているとは思えないし、行っていたとしても本質を見ていないように思う。「品質がよければ売れる」というのは日本の企業の錯覚で、大きな勘違い。もはや品質がいいだけで売れる時代ではない。なのにまだそう信じようとしているふしがある。日本の化粧品メーカーはどこで稼いでいるかというと、結局化粧品専門店やドラッグストアがメイン。専門店を第一にモノ作りをし、店舗設計やディスプレイ、テスターといったものも専門店ベースで考えるから、グローバルでは戦えないんですよ。本当にグローバルにするんだったら、まずはトップ自らいろんな国に行って、自分の目でマーケットを見てくる。今をチャンスと捉え、グローバル視点でモノ作りやマーケティングをすれば、まだまだいけると思います。

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アシックス廣田会長「頂上作戦」に手応え パリ五輪・マラソンで16年ぶりメダル奪還

「メダルを取る目標は達成できた」と胸を張るのは、アシックスの廣田康人会長CEOだ。パリ五輪の男子マラソンで同社のシューズを履いたバジル・アブディ選手(ベルギー)が2時間6分47秒の好記録で銀メダルに輝いた。着用選手が五輪のマラソンでメダルを獲得するのは16年ぶり。箱根駅伝でのシェア回復に続き、世界最高の舞台でランニングシューズの復活を印象づけた。

同社にとってトップランナーのシェア獲得は至上命題だった。2021年1月の箱根駅伝ではナイキの厚底シューズ旋風に遅れをとり、アシックスの着用選手がゼロになる屈辱を味わった。社長だった廣田氏は社長直轄の「Cプロジェクト」を発足。開発、生産、マーケティングなどの部門から有望な若手社員を集め、シェア奪還に動く。CプロジェクトのCは「頂上」のこと。創業者・鬼塚喜八郎がベンチャー時代に「頂上作戦」と名づけたマーケティング戦略にならった。トップランナー(頂上)を押さえれば、その下に広がる膨大なマスマーケットの支持を集めることができる。

Cプロジェクトから生まれた“メタスピード”シリーズはじわじわとトップランナーから人気を集め、世界の主要レースの表彰台にたびたび上るようになっていった。銀メダルのアブディ選手は21年の東京五輪と22年世界陸上で銅メダルを獲得し、パリ五輪に向けてアシックスと契約していた。

廣田氏はパリ五輪の男子マラソンをゴール会場で観戦し、アブディ選手ら契約アスリートに声援を送った。「走るのは選手。われわれが無責任にメダルの色を言うべきではない」と断りつつも、「男子・女子のマラソンで6個あるメダルの1個を取れたに過ぎない。これで満足してはいけない。もっと高みを目指す。来年に向けて、さらに改良したシューズを開発する。頂上作戦はまだ続く」と話す。

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2023年版世界のビューティ企業CEO報酬ランキング 1位独走は218億円でコティCEO

米「WWD」が世界のビューティ業界の最高経営責任者(CEO)を対象とした2023年度高額所得者トップ30を発表した。1位は、報酬約1億4942万ドル(約218億円)を受け取ったコティ(COTY)のスー・ナビ(Sue Nabi)最高経営責任者(CEO)。前年比4100%増と、2位に大きく差をつけてトップに返り咲いた。2位はエスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)のファブリツィオ・フリーダ(Fabrizio Freda)CEO。報酬額は2181万ドル(約31億)で、業績連動型インセンティブ報酬の減少により、2年連続での減給となった。

一方、最も報酬が減少したのは、同43.3%減の魚谷雅彦・資生堂代表執行役会長CEOだった。米国企業の幹部らが上位を占め、9位のニコラ・イエロニムス(Nicolas Hieronimus)ロレアル(L'OREAL)CEOを除く上位10人は、アメリカのビューティ企業や大手消費財、ヘルスケア企業のCEOらだった。

【2023年度ビューティ企業CEO高額所得者トップ30】

1位
スー・ナビ
コティ最高経営責任者

総額: 1億4942万9486ドル(約218億1670万円)
前年比:+4100%


2位
ファブリツィオ・フリーダ
エスティ ローダー カンパニーズ社長兼CEO

総額: 2181万1244ドル(約31億8444万円)
前年比: -14.3%


3位
ジョン R. モーラー(Jon R. Moeller)/
プロクター アンド ギャンブル社長兼CEO

総額: 2171万5625ドル(約31億8444万円)
前年比: +22.6%


4位
ティボー・モンゴン(Thibaut Mongon)/
ケンビューCEO

総額: 1972万2593ドル(約28億7949万円)
前年比: N/A


5位
ノエル・ウォレス(Noel Wallace)/
コルゲート パーモリーブ会長兼社長兼CEO

総額: 1712万1584ドル(約24億9975万円)
前年比: +18.4%


6位
ロザリンド・ブリューワー(Rosalind Brewer)/
ウォルグリーン ブーツ アライアンス 前CEO

総額: 1413万4190ドル(約20億6359万円)
前年比: -18.2%


7位
リンダ・レンドル(Linda Rendle)/
クロロックスCEO

総額: 1164万9650ドル(約17億84万円)
前年比: +36.5%


8位
マシュー・T・ファレル(Matthew T. Farrell)/
チャーチ アンド ドワイト会長兼社長兼CEO

総額: 1118万2166ドル(約16億3259万円)
前年比: +33.5%


9位
ニコラ・イエロニムス
ロレアルCEO

総額: 1032万6000ユーロ(約16億5216万円)
前年比: +1.8%


10位
マーティン・ウォーターズ(Martin Waters)/
ビクトリアズ シークレット アンド カンパニーCEO

総額: 1092万5251ドル(約15億9508万円)
前年比: -12.7%


11位
ロッド・リトル(Rod Little)/
エッジウェル パーソナル ケア社長兼CEO

総額: 1015万7128ドル(約14億8294万円)
前年比: +12.8%


12位
ジェローム・ランバート(Jerome Lambert)/
コンパニー フィナンシエール リシュモン CEO

総額: 797万9917スイスフラン(約13億4860万円)
前年比: +7.4%


13位
ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)/
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン会長兼CEO

総額: 793万7090ユーロ(約12億6993万円)
前年比: 横ばい


14位
カーステン・クノーベル(Carsten Knobel)/
ヘンケル会長

総額: 674万9320ユーロ(約12億6993万円)
前年比: -1.6%


15位
アクセル・デュマ(Axel Dumas)/
エルメス・インターナショナルCEO

総額: 585万2276ユーロ(約9億3636万円)
前年比: +30.4%


16位
ライアン・ナピアスキー(Ryan Napierski)/
ニュースキン エンタープライズ社長兼CEO

総額: 583万8579ドル(約8億5243万円)
前年比: +22.5%


17位
タラン・アミン(Tarang Amin)/
E.L.F. ビューティ会長兼社長兼CEO

総額: 563万4119ドル(約8億2258万円)
前年比: +7.6%


18位
サウガタ・グプタ
マリコ マネージング・ディレクター兼CEO

総額: 2億5107万5800ルピー(約4億2682万円)
前年比: -30.5%


19位
ヴィンセント・ワーナリー (Vincent Warnery)/
バイヤスドルフ会長

総額: 251万2000ユーロ(約4億192万円)
前年比: -3.9%


20位
小林一俊
コーセー社長兼CEO

総額: 3億4300万円
前年比: +32.4%


21位
魚谷雅彦
資生堂会長兼CEO

総額:3億100万円
前年比:-43.3%


22位
ジャン・マダー(Jean Madar)/
インターパルファム会長兼CEO

総額: 200万ドル(約2億9200万円)
前年比: +62.6%


23位
ジョナサン・マイヤーズ(Jonathan Myers)/
PZカソンズCEO

総額: 157万1539ポンド(約2億9387万円)
前年比: +36.5%


24位
スディール・シタパティ(Sudhir Sitapati)/
ゴドレジ コンシューマー プロダクツ マネージング・ディレクター兼CEO

総額: 1億4430万ルピー(約2億4531万円)
前年比: N/A


25位
モヒット・マルホトラ(Mohit Malhotra)/
ダバールCEO

総額: 1億3354万2420ルピー(約2億2702万円)
前年比: -8.6%


26位
アレックス・パン(Alex Pan)/
上海 ジャファ ユナイテッド会長兼CEO

総額: 771万5000人民元(約1億5430万円)
前年比: -15%


27位
アンドレ・ホフマン(Andre Hoffmann)/
ロクシタングループ前CEO

総額: 93万9000ユーロ(約1億5024万円)
前年比: N/A


28位
長谷部佳宏
花王社長

総額: 1億4100万円
前年比: -4.1%


29位
ハーシャ・アガーワル(Harsha Agarwal)/
エマミ副会長兼マネージング・ディレクター

総額: 6180万8000ルピー(約1億507万円)
前年比: N/A


29位
モハン・ゴエンカ(Mohan Goenka)/
エマミ副会長兼常勤取締役

総額: 6180万8000ルピー (約1億507万円)
前年比: N/A

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2023年版世界のビューティ企業CEO報酬ランキング 1位独走は218億円でコティCEO

米「WWD」が世界のビューティ業界の最高経営責任者(CEO)を対象とした2023年度高額所得者トップ30を発表した。1位は、報酬約1億4942万ドル(約218億円)を受け取ったコティ(COTY)のスー・ナビ(Sue Nabi)最高経営責任者(CEO)。前年比4100%増と、2位に大きく差をつけてトップに返り咲いた。2位はエスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)のファブリツィオ・フリーダ(Fabrizio Freda)CEO。報酬額は2181万ドル(約31億)で、業績連動型インセンティブ報酬の減少により、2年連続での減給となった。

一方、最も報酬が減少したのは、同43.3%減の魚谷雅彦・資生堂代表執行役会長CEOだった。米国企業の幹部らが上位を占め、9位のニコラ・イエロニムス(Nicolas Hieronimus)ロレアル(L'OREAL)CEOを除く上位10人は、アメリカのビューティ企業や大手消費財、ヘルスケア企業のCEOらだった。

【2023年度ビューティ企業CEO高額所得者トップ30】

1位
スー・ナビ
コティ最高経営責任者

総額: 1億4942万9486ドル(約218億1670万円)
前年比:+4100%


2位
ファブリツィオ・フリーダ
エスティ ローダー カンパニーズ社長兼CEO

総額: 2181万1244ドル(約31億8444万円)
前年比: -14.3%


3位
ジョン R. モーラー(Jon R. Moeller)/
プロクター アンド ギャンブル社長兼CEO

総額: 2171万5625ドル(約31億8444万円)
前年比: +22.6%


4位
ティボー・モンゴン(Thibaut Mongon)/
ケンビューCEO

総額: 1972万2593ドル(約28億7949万円)
前年比: N/A


5位
ノエル・ウォレス(Noel Wallace)/
コルゲート パーモリーブ会長兼社長兼CEO

総額: 1712万1584ドル(約24億9975万円)
前年比: +18.4%


6位
ロザリンド・ブリューワー(Rosalind Brewer)/
ウォルグリーン ブーツ アライアンス 前CEO

総額: 1413万4190ドル(約20億6359万円)
前年比: -18.2%


7位
リンダ・レンドル(Linda Rendle)/
クロロックスCEO

総額: 1164万9650ドル(約17億84万円)
前年比: +36.5%


8位
マシュー・T・ファレル(Matthew T. Farrell)/
チャーチ アンド ドワイト会長兼社長兼CEO

総額: 1118万2166ドル(約16億3259万円)
前年比: +33.5%


9位
ニコラ・イエロニムス
ロレアルCEO

総額: 1032万6000ユーロ(約16億5216万円)
前年比: +1.8%


10位
マーティン・ウォーターズ(Martin Waters)/
ビクトリアズ シークレット アンド カンパニーCEO

総額: 1092万5251ドル(約15億9508万円)
前年比: -12.7%


11位
ロッド・リトル(Rod Little)/
エッジウェル パーソナル ケア社長兼CEO

総額: 1015万7128ドル(約14億8294万円)
前年比: +12.8%


12位
ジェローム・ランバート(Jerome Lambert)/
コンパニー フィナンシエール リシュモン CEO

総額: 797万9917スイスフラン(約13億4860万円)
前年比: +7.4%


13位
ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)/
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン会長兼CEO

総額: 793万7090ユーロ(約12億6993万円)
前年比: 横ばい


14位
カーステン・クノーベル(Carsten Knobel)/
ヘンケル会長

総額: 674万9320ユーロ(約12億6993万円)
前年比: -1.6%


15位
アクセル・デュマ(Axel Dumas)/
エルメス・インターナショナルCEO

総額: 585万2276ユーロ(約9億3636万円)
前年比: +30.4%


16位
ライアン・ナピアスキー(Ryan Napierski)/
ニュースキン エンタープライズ社長兼CEO

総額: 583万8579ドル(約8億5243万円)
前年比: +22.5%


17位
タラン・アミン(Tarang Amin)/
E.L.F. ビューティ会長兼社長兼CEO

総額: 563万4119ドル(約8億2258万円)
前年比: +7.6%


18位
サウガタ・グプタ
マリコ マネージング・ディレクター兼CEO

総額: 2億5107万5800ルピー(約4億2682万円)
前年比: -30.5%


19位
ヴィンセント・ワーナリー (Vincent Warnery)/
バイヤスドルフ会長

総額: 251万2000ユーロ(約4億192万円)
前年比: -3.9%


20位
小林一俊
コーセー社長兼CEO

総額: 3億4300万円
前年比: +32.4%


21位
魚谷雅彦
資生堂会長兼CEO

総額:3億100万円
前年比:-43.3%


22位
ジャン・マダー(Jean Madar)/
インターパルファム会長兼CEO

総額: 200万ドル(約2億9200万円)
前年比: +62.6%


23位
ジョナサン・マイヤーズ(Jonathan Myers)/
PZカソンズCEO

総額: 157万1539ポンド(約2億9387万円)
前年比: +36.5%


24位
スディール・シタパティ(Sudhir Sitapati)/
ゴドレジ コンシューマー プロダクツ マネージング・ディレクター兼CEO

総額: 1億4430万ルピー(約2億4531万円)
前年比: N/A


25位
モヒット・マルホトラ(Mohit Malhotra)/
ダバールCEO

総額: 1億3354万2420ルピー(約2億2702万円)
前年比: -8.6%


26位
アレックス・パン(Alex Pan)/
上海 ジャファ ユナイテッド会長兼CEO

総額: 771万5000人民元(約1億5430万円)
前年比: -15%


27位
アンドレ・ホフマン(Andre Hoffmann)/
ロクシタングループ前CEO

総額: 93万9000ユーロ(約1億5024万円)
前年比: N/A


28位
長谷部佳宏
花王社長

総額: 1億4100万円
前年比: -4.1%


29位
ハーシャ・アガーワル(Harsha Agarwal)/
エマミ副会長兼マネージング・ディレクター

総額: 6180万8000ルピー(約1億507万円)
前年比: N/A


29位
モハン・ゴエンカ(Mohan Goenka)/
エマミ副会長兼常勤取締役

総額: 6180万8000ルピー (約1億507万円)
前年比: N/A

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サマソニ前夜祭「ソニックマニア 2024」で観ておきたい注目アーティスト6組

8月17、18日に千葉県の海浜幕張と大阪・万博記念公園で行われる日本最大級の都市型音楽フェス「サマーソニック 2024(SUMMER SONIC 2024)」。その前夜祭として16日の夜から17日朝にかけて幕張メッセで開催される予定の「ソニックマニア(SONICMANIA)」(以下、「ソニマニ」)には、アンダーワールド(UNDERWORLD)やサカナクション、フェニックス(PHOENIX)、メジャー・レイザー(MAJOR LAZER)といったアーティストが登場する。基本的にはどのアーティストを観ても楽しめるはずなので、今回あえてソニックステージとパシフィックステージを中心に、音楽ライターの和田信一郎(s.h.i)&編集部が今観ておきたいアーティスト6組をピックアップした。
※出演者や出演時刻は8月14日時点のものです。台風などの影響で変更の可能性もあるので、当日の出演者やタイムテーブルは公式サイトで要確認。

Young Fathers
21:20〜22:20@SONIC STAGE

ヤング・ファーザーズ(Young Fathers)は音楽的な豊かさと出演者としてのレア度では、今回の「ソニマニ」最大の目玉だろう。スコットランド出身のグループで、マッシヴ・アタック(Massive Attack)の系譜にあるUKベースミュージックを礎に、スーサイドのようなニューヨークの前衛ポップス、レゲエやエチオピアン・ジャズなど膨大な音楽的語彙を取り込む作風。最新作「Heavy Heavy」ではアフリカ音楽の要素が増え、ウガンダのレーベル「Nyege Nyege Tapes」にも共振する極上のダンスミュージックを生み出していた。というふうに述べると難しそうにもみえるが、切実な主張が圧倒的なエネルギーにつながるステージは理屈抜きに楽しめるものでもある。サカナクションとアルカ(ARCA)の真裏という厳しい時間帯だが、この機会にぜひ観てほしい。

長谷川白紙
23:05〜23:45@PACIFIC STAGE

フライング・ロータス(Flying Lotus)主催のレーベル「ブレインフィーダー」から先月末に傑作「魔法学校」をリリース、THE FIRST TAKEの素晴らしいパフォーマンスもあって急速に注目度を増している長谷川白紙は、サカナクションとアルカ(Arca)の双方から大きな影響を受けている。そうした意味において、「ソニマニ」というフェスの文脈を象徴し網羅するアーティストと言えるだろう。演奏表現力はもちろん、とにかく曲が良く、複雑ながら超キャッチーな音楽性は予備知識なしでも惹き込まれるはず。アンダーワールドの終盤とフェニックスの前半にかぶっているのが残念だが、まだ迷っている方はぜひ。演者もフロアも熱のこもったライブになるはずだ。

坂本慎太郎
25:10〜26:10@SONIC STAGE

坂本慎太郎は、元ゆらゆら帝国のギタリスト/ボーカリスト、という肩書きも不要なくらい優れた作品を連発し、バンド解散以来8年ぶりとなるライブ(2017年)を皮切りに、それ以前からは考えられないようなペースで活動を続けてきた。ソロ名義のライブは固定メンバーでのバンド編成で、独特のたわみと精密動作性を両立するアンサンブルは、サイケ版スティーリー・ダンとさえ言える至高の境地にある。脱力感と酩酊感を兼ね備えたグルーブ表現はジャンルを超えた最高級であり、これを深夜に体験できるのはこの上ないぜいたくだろう。参加客が踊り疲れてくる時間帯に登場するのも心憎い。単独公演は人気のためチケットを取るのが難しいので、観たことがない方はこのタイミングで観ることをおすすめする。

Nia Archives
25:30〜26:30@PACIFIC STAGE

ニア・アーカイヴス(Nia Archives)は、近年のUKクラブシーンを代表するジャマイカ系のDJ/シンガー・ソングライター。「ドラムが曲の中で大きなスペースを占めていてまるで心臓のようなもの」と言うように、どの曲もジャングル/ドラムンベースのビートが標準装備的に鳴り続けているのだが、レディオヘッド(Radiohead)やブラー(Blur)といった90年代ロックからの影響も大きく、全体として優れた個性が生まれている。レゲエのフィーリングを備えたボーカリストとしても非常に良い味があり、ダンスミュージックとしても歌ものとしても楽しめる。1stアルバム「Silence Is Loud」リリース後初めての来日ということもあって期待大だ。

千葉雄喜 -Shot Live-
27:00〜27:20@MOUNTAIN STAGE

10年代のラップミュージックを代表するアーティスト(エモラップやトラップメタル的な音像も網羅)となったKOHH名義での活動を2021年に終了、今年の2月に本名の千葉雄喜で「チーム友達」をリリース。6月末にリリースされたミーガン・ザ・スタリオンとの共演曲「MAMUSHI feat. YUKI CHIBA」(アメリカで大ヒット中)もあわせ、今年を代表する名曲を連発。パフォーマーとしてのすごさは健在だろう。なお、当初は千葉雄喜(この名義ではKOHH時代の曲はやらないと明言されている)のみで2:20~3:20の60分枠が用意されていたが、Shot Live(短時間のライブ)という表記どおり27:00~27:20の20分枠に変更。「チーム友達」にも参加していたYoung CocoとJin Doggが、それぞれ26:20〜26:40と26:40~27:00の20分枠で出演することが決定した。濃密なステージを期待していいだろう。

※KOHH時代の曲はやらないという宣言について
https://natalie.mu/music/news/573623

牛尾憲輔(OST Dance Set)
28:20〜29:00@PACIFIC STAGE

ソロユニットagraph(アグラフ)として電子音楽家のキャリアを築く一方で、2014年以降はアニメのサウンドトラック制作も開始。「聲の形」「リズと青い鳥」「平家物語」「天国大魔境」といった傑作群の表現に大きな貢献をしてきた牛尾憲輔は、名実共に今の日本を代表する劇伴作家の1人だろう。海外では既に「DEVILMAN crybaby」や「チェンソーマン」の曲を用いた単独公演も行っており、今回のOST Dance Setもその流れにあると思われる。高度なビートと卓越した音響構築、叙情と抽象のバランスが絶妙な楽曲群を大音量で浴びられるのはとても貴重な機会。28時20分スタートという時間帯はきついが(特に「サマソニ」初日に参加する場合は)、このためだけに参加しても損はないと思う。

■SONICMANIA(ソニックマニア)
日程:2024年8月16日
会場:幕張メッセ
開場/開演:開場19:00・開演 20:30
料金:スタンディングチケット 1万5000円
https://www.summersonic.com/sonicmania/

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サマソニ前夜祭「ソニックマニア 2024」で観ておきたい注目アーティスト6組

8月17、18日に千葉県の海浜幕張と大阪・万博記念公園で行われる日本最大級の都市型音楽フェス「サマーソニック 2024(SUMMER SONIC 2024)」。その前夜祭として16日の夜から17日朝にかけて幕張メッセで開催される予定の「ソニックマニア(SONICMANIA)」(以下、「ソニマニ」)には、アンダーワールド(UNDERWORLD)やサカナクション、フェニックス(PHOENIX)、メジャー・レイザー(MAJOR LAZER)といったアーティストが登場する。基本的にはどのアーティストを観ても楽しめるはずなので、今回あえてソニックステージとパシフィックステージを中心に、音楽ライターの和田信一郎(s.h.i)&編集部が今観ておきたいアーティスト6組をピックアップした。
※出演者や出演時刻は8月14日時点のものです。台風などの影響で変更の可能性もあるので、当日の出演者やタイムテーブルは公式サイトで要確認。

Young Fathers
21:20〜22:20@SONIC STAGE

ヤング・ファーザーズ(Young Fathers)は音楽的な豊かさと出演者としてのレア度では、今回の「ソニマニ」最大の目玉だろう。スコットランド出身のグループで、マッシヴ・アタック(Massive Attack)の系譜にあるUKベースミュージックを礎に、スーサイドのようなニューヨークの前衛ポップス、レゲエやエチオピアン・ジャズなど膨大な音楽的語彙を取り込む作風。最新作「Heavy Heavy」ではアフリカ音楽の要素が増え、ウガンダのレーベル「Nyege Nyege Tapes」にも共振する極上のダンスミュージックを生み出していた。というふうに述べると難しそうにもみえるが、切実な主張が圧倒的なエネルギーにつながるステージは理屈抜きに楽しめるものでもある。サカナクションとアルカ(ARCA)の真裏という厳しい時間帯だが、この機会にぜひ観てほしい。

長谷川白紙
23:05〜23:45@PACIFIC STAGE

フライング・ロータス(Flying Lotus)主催のレーベル「ブレインフィーダー」から先月末に傑作「魔法学校」をリリース、THE FIRST TAKEの素晴らしいパフォーマンスもあって急速に注目度を増している長谷川白紙は、サカナクションとアルカ(Arca)の双方から大きな影響を受けている。そうした意味において、「ソニマニ」というフェスの文脈を象徴し網羅するアーティストと言えるだろう。演奏表現力はもちろん、とにかく曲が良く、複雑ながら超キャッチーな音楽性は予備知識なしでも惹き込まれるはず。アンダーワールドの終盤とフェニックスの前半にかぶっているのが残念だが、まだ迷っている方はぜひ。演者もフロアも熱のこもったライブになるはずだ。

坂本慎太郎
25:10〜26:10@SONIC STAGE

坂本慎太郎は、元ゆらゆら帝国のギタリスト/ボーカリスト、という肩書きも不要なくらい優れた作品を連発し、バンド解散以来8年ぶりとなるライブ(2017年)を皮切りに、それ以前からは考えられないようなペースで活動を続けてきた。ソロ名義のライブは固定メンバーでのバンド編成で、独特のたわみと精密動作性を両立するアンサンブルは、サイケ版スティーリー・ダンとさえ言える至高の境地にある。脱力感と酩酊感を兼ね備えたグルーブ表現はジャンルを超えた最高級であり、これを深夜に体験できるのはこの上ないぜいたくだろう。参加客が踊り疲れてくる時間帯に登場するのも心憎い。単独公演は人気のためチケットを取るのが難しいので、観たことがない方はこのタイミングで観ることをおすすめする。

Nia Archives
25:30〜26:30@PACIFIC STAGE

ニア・アーカイヴス(Nia Archives)は、近年のUKクラブシーンを代表するジャマイカ系のDJ/シンガー・ソングライター。「ドラムが曲の中で大きなスペースを占めていてまるで心臓のようなもの」と言うように、どの曲もジャングル/ドラムンベースのビートが標準装備的に鳴り続けているのだが、レディオヘッド(Radiohead)やブラー(Blur)といった90年代ロックからの影響も大きく、全体として優れた個性が生まれている。レゲエのフィーリングを備えたボーカリストとしても非常に良い味があり、ダンスミュージックとしても歌ものとしても楽しめる。1stアルバム「Silence Is Loud」リリース後初めての来日ということもあって期待大だ。

千葉雄喜 -Shot Live-
27:00〜27:20@MOUNTAIN STAGE

10年代のラップミュージックを代表するアーティスト(エモラップやトラップメタル的な音像も網羅)となったKOHH名義での活動を2021年に終了、今年の2月に本名の千葉雄喜で「チーム友達」をリリース。6月末にリリースされたミーガン・ザ・スタリオンとの共演曲「MAMUSHI feat. YUKI CHIBA」(アメリカで大ヒット中)もあわせ、今年を代表する名曲を連発。パフォーマーとしてのすごさは健在だろう。なお、当初は千葉雄喜(この名義ではKOHH時代の曲はやらないと明言されている)のみで2:20~3:20の60分枠が用意されていたが、Shot Live(短時間のライブ)という表記どおり27:00~27:20の20分枠に変更。「チーム友達」にも参加していたYoung CocoとJin Doggが、それぞれ26:20〜26:40と26:40~27:00の20分枠で出演することが決定した。濃密なステージを期待していいだろう。

※KOHH時代の曲はやらないという宣言について
https://natalie.mu/music/news/573623

牛尾憲輔(OST Dance Set)
28:20〜29:00@PACIFIC STAGE

ソロユニットagraph(アグラフ)として電子音楽家のキャリアを築く一方で、2014年以降はアニメのサウンドトラック制作も開始。「聲の形」「リズと青い鳥」「平家物語」「天国大魔境」といった傑作群の表現に大きな貢献をしてきた牛尾憲輔は、名実共に今の日本を代表する劇伴作家の1人だろう。海外では既に「DEVILMAN crybaby」や「チェンソーマン」の曲を用いた単独公演も行っており、今回のOST Dance Setもその流れにあると思われる。高度なビートと卓越した音響構築、叙情と抽象のバランスが絶妙な楽曲群を大音量で浴びられるのはとても貴重な機会。28時20分スタートという時間帯はきついが(特に「サマソニ」初日に参加する場合は)、このためだけに参加しても損はないと思う。

■SONICMANIA(ソニックマニア)
日程:2024年8月16日
会場:幕張メッセ
開場/開演:開場19:00・開演 20:30
料金:スタンディングチケット 1万5000円
https://www.summersonic.com/sonicmania/

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人気の “フェアリーグランジ”の根底にある「懐古と逃避」 連載:ポップスター・トレンド考察

文筆家・つやちゃんがファッション&ビューティのトレンドをポップスターから紐解いていく本連載。第3回はSNSを中心にトレンドとなった“フェアリーグランジ”をピックアップして紹介する。

本連載では以前バレエコアの最新の動向を取り上げたが、同様に、SNSを中心とした近年の息長いファッショントレンドの一つとして“フェアリーグランジ”が挙げられよう。2021~22年頃のパンデミック期に端を発したそのムーブメントは一つのジャンルとして根付き、最近では微妙な変化も遂げつつある。本記事では、“フェアリーグランジ”がどのような美意識の下、スタイルを確立してきたのかを振り返りながら、その本質が何なのか探っていきたい。

“フェアリーグランジ”とは?

そもそも“フェアリーグランジ”とは、妖精のようなスタイリングの「フェアリーコア」と1990年代のバンド、ニルヴァーナ(Nirvana)に代表される着古したネルシャツやカーディガン、穴のあいたジーンズ、スニーカーなどを組み合わせたファッションの「グランジ」を掛け合わせた造語。20年代に入りトレンドが細分化していく中で、「〜コア」で括られるようなさまざまなマイクロトレンド——フェアリーコア、コケットコア、バレエコア、コテージコアなど——が多数勃興した。それらの一部に見られる懐古趣味で逃避的な傾向は、2000年前後のノスタルジーに浸る「Y2Kリバイバル」といういささか乱暴で便利なラベリングとも接近しながら、20年代の複雑な気分を形作ってきたといえる。ピンタレストやインスタグラム、TikTok、Depopといったソーシャルメディア上で隣接することで相互に影響を与え合い、境界を失いつつクロスオーバーしていった〇〇コアについて、もはや明確な線引きをするのは難しい。特定の〇〇コアとは、いまやノスタルジーが織りなす全体図の一部分を担う<タグ>のようなものなのかもしれない。

とはいえ、“フェアリーグランジ”についての定義がぼんやりと共有されているのも事実。ここではまず、そのタグを作っていったであろうアーティスト/インフルエンサーをいくつか挙げていこう。まず筆頭は、ビーバドゥービー(Beabadoobee)。Z世代から絶大な支持を誇るフィリピン生まれロンドン育ちの彼女は、1990年代のグランジやインディーロックを再解釈するようなサウンドとともに、そのファッションにおいてもフェアリーグランジなムードを併せ持っている。ほかにも、Alicia TamaraやMarina Blauといったインフルエンサーのスタイリングを観察すればその輪郭がつかめるだろう。ダメージ加工のボトムスや破れたタイツといったグランジ要素に組み合わされるのは、レースやシアー素材、コルセット、さらにアースカラーやダークカラーといったフェアリー要素だ。

パンデミック期に現実逃避の手段として隆盛していった背景が示す通り、そこには、神秘的な何かに変身したいというマインドがある。インスピレーション源によく挙げられるのは、映画「トワイライト」。神秘的な自然の描写にゴシックなムード、その中で繰り広げられるヴァンパイアとの恋愛劇——。“フェアリーグランジ”はバーチャル上で翼や尖った耳のエフェクトを施すことも多いが、それはやはり、人智の及ばない神秘的なものへの憧れが高まっているからではないか。そこでは優美/俗悪、清廉/腐敗といった相反するものが同居し、コーディネート全体としてのレイヤー感や、重さ/軽さといった重量感の試行錯誤も含めて、絶妙なさじ加減を目指したチューニングがなされている。メイクにおいても同様で、アイシャドウにしろチークにしろリップにしろ、明るく鮮やかな色合い/ダークな色合いがミックスされる(とはいえ、グランジなニュアンスを担保するために、素肌感をある程度残すという傾向は強い)。同時に、「ロード・オブ・ザ・リング」といった作品、さらにはそういった民間伝承をテーマに作られたテイラー・スウィフトの「フォークロア」(2020年)といったアルバムに漂う神秘性も、“フェアリーグランジ”の一つのインスピレーションと共振しているように見える。

“フェアリーグランジ”とジェンダー

ところで“フェアリーグランジ”には、ジェンダー観点による捉え直しといった側面もあるはずだ。例えばビーバドゥービーの表現は、音楽の次元にとどまらずファッションや世界観といった部分でも、90年代ロックのマチズモに対する新たな解釈を提示している。他方、先述したような架空のキャラクターに変身するという試みは、ジェンダー二元性の規範に対する挑戦と捉えることもできよう。アシュニコ(Ashnikko)やユール(yeule)といったクィアなアーティストが一部フェアリーグランジに接近するようなコーディネートに身を包んでいるのは、そういった点でシンパシーを感じているからかもしれない。

ほかにも、フェアリーグランジのルーツとしてさまざまなものを掘り起こすことができる。例えば、90年代グランジムーブメントのさなか、ロリータでドールなテイストをグランジファッションと融合させる「キンダーホア」スタイルに挑戦したコートニー・ラブ。あるいは、エイミー・リー(エヴァネッセンス)のような、北欧メタルの影響を感じさせるビジュアル。はたまた、ゴシックサイコホラーゲーム「零」や「DEMENTO」といったシリーズの登場人物に見られるスタイリング。以上のような事象に共通するイメージの下、さまざまな領域のリファレンスが一緒くたになる中で、SNS上にはキメラ的ともいえる異形のフェアリーグランジスタイルが数多く出現し、懐古、逃避、反抗、神秘、没入、変身——といったエスセティックを形成していったといえる。

最近は、隣接するサイバーグランジの潮流とも合流し、フェアリーグランジにSFやアニメ風のテイストを加味している事例が観察される。具体例として、オタクカルチャーを自身の大きなルーツの一つとして昇華するアーティストのsheidA(シェイダ)は、サイバーフェアリーグランジともいうべきハイブリッドで混沌としたスタイルを表現している。SNS空間の大量のデータベースを題材に、今後もフェアリーグランジ周辺のファッションは次々と合体~分離を繰り返し形を変えていくに違いない。ただ、裏を返せば、隣接するジャンル同士でクロスオーバーを繰り返している間は、土台となる美学の根本的なパラダイムシフトは起きていないといえる。その意味で、いまだパンデミックを起点にした懐古と逃避のトレンドは続いたままだ。どこかふわふわと浮遊したような感覚がずっと続いたまま、そろそろ2020年代も折り返し地点を迎えようとしている。

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人気の “フェアリーグランジ”の根底にある「懐古と逃避」 連載:ポップスター・トレンド考察

文筆家・つやちゃんがファッション&ビューティのトレンドをポップスターから紐解いていく本連載。第3回はSNSを中心にトレンドとなった“フェアリーグランジ”をピックアップして紹介する。

本連載では以前バレエコアの最新の動向を取り上げたが、同様に、SNSを中心とした近年の息長いファッショントレンドの一つとして“フェアリーグランジ”が挙げられよう。2021~22年頃のパンデミック期に端を発したそのムーブメントは一つのジャンルとして根付き、最近では微妙な変化も遂げつつある。本記事では、“フェアリーグランジ”がどのような美意識の下、スタイルを確立してきたのかを振り返りながら、その本質が何なのか探っていきたい。

“フェアリーグランジ”とは?

そもそも“フェアリーグランジ”とは、妖精のようなスタイリングの「フェアリーコア」と1990年代のバンド、ニルヴァーナ(Nirvana)に代表される着古したネルシャツやカーディガン、穴のあいたジーンズ、スニーカーなどを組み合わせたファッションの「グランジ」を掛け合わせた造語。20年代に入りトレンドが細分化していく中で、「〜コア」で括られるようなさまざまなマイクロトレンド——フェアリーコア、コケットコア、バレエコア、コテージコアなど——が多数勃興した。それらの一部に見られる懐古趣味で逃避的な傾向は、2000年前後のノスタルジーに浸る「Y2Kリバイバル」といういささか乱暴で便利なラベリングとも接近しながら、20年代の複雑な気分を形作ってきたといえる。ピンタレストやインスタグラム、TikTok、Depopといったソーシャルメディア上で隣接することで相互に影響を与え合い、境界を失いつつクロスオーバーしていった〇〇コアについて、もはや明確な線引きをするのは難しい。特定の〇〇コアとは、いまやノスタルジーが織りなす全体図の一部分を担う<タグ>のようなものなのかもしれない。

とはいえ、“フェアリーグランジ”についての定義がぼんやりと共有されているのも事実。ここではまず、そのタグを作っていったであろうアーティスト/インフルエンサーをいくつか挙げていこう。まず筆頭は、ビーバドゥービー(Beabadoobee)。Z世代から絶大な支持を誇るフィリピン生まれロンドン育ちの彼女は、1990年代のグランジやインディーロックを再解釈するようなサウンドとともに、そのファッションにおいてもフェアリーグランジなムードを併せ持っている。ほかにも、Alicia TamaraやMarina Blauといったインフルエンサーのスタイリングを観察すればその輪郭がつかめるだろう。ダメージ加工のボトムスや破れたタイツといったグランジ要素に組み合わされるのは、レースやシアー素材、コルセット、さらにアースカラーやダークカラーといったフェアリー要素だ。

パンデミック期に現実逃避の手段として隆盛していった背景が示す通り、そこには、神秘的な何かに変身したいというマインドがある。インスピレーション源によく挙げられるのは、映画「トワイライト」。神秘的な自然の描写にゴシックなムード、その中で繰り広げられるヴァンパイアとの恋愛劇——。“フェアリーグランジ”はバーチャル上で翼や尖った耳のエフェクトを施すことも多いが、それはやはり、人智の及ばない神秘的なものへの憧れが高まっているからではないか。そこでは優美/俗悪、清廉/腐敗といった相反するものが同居し、コーディネート全体としてのレイヤー感や、重さ/軽さといった重量感の試行錯誤も含めて、絶妙なさじ加減を目指したチューニングがなされている。メイクにおいても同様で、アイシャドウにしろチークにしろリップにしろ、明るく鮮やかな色合い/ダークな色合いがミックスされる(とはいえ、グランジなニュアンスを担保するために、素肌感をある程度残すという傾向は強い)。同時に、「ロード・オブ・ザ・リング」といった作品、さらにはそういった民間伝承をテーマに作られたテイラー・スウィフトの「フォークロア」(2020年)といったアルバムに漂う神秘性も、“フェアリーグランジ”の一つのインスピレーションと共振しているように見える。

“フェアリーグランジ”とジェンダー

ところで“フェアリーグランジ”には、ジェンダー観点による捉え直しといった側面もあるはずだ。例えばビーバドゥービーの表現は、音楽の次元にとどまらずファッションや世界観といった部分でも、90年代ロックのマチズモに対する新たな解釈を提示している。他方、先述したような架空のキャラクターに変身するという試みは、ジェンダー二元性の規範に対する挑戦と捉えることもできよう。アシュニコ(Ashnikko)やユール(yeule)といったクィアなアーティストが一部フェアリーグランジに接近するようなコーディネートに身を包んでいるのは、そういった点でシンパシーを感じているからかもしれない。

ほかにも、フェアリーグランジのルーツとしてさまざまなものを掘り起こすことができる。例えば、90年代グランジムーブメントのさなか、ロリータでドールなテイストをグランジファッションと融合させる「キンダーホア」スタイルに挑戦したコートニー・ラブ。あるいは、エイミー・リー(エヴァネッセンス)のような、北欧メタルの影響を感じさせるビジュアル。はたまた、ゴシックサイコホラーゲーム「零」や「DEMENTO」といったシリーズの登場人物に見られるスタイリング。以上のような事象に共通するイメージの下、さまざまな領域のリファレンスが一緒くたになる中で、SNS上にはキメラ的ともいえる異形のフェアリーグランジスタイルが数多く出現し、懐古、逃避、反抗、神秘、没入、変身——といったエスセティックを形成していったといえる。

最近は、隣接するサイバーグランジの潮流とも合流し、フェアリーグランジにSFやアニメ風のテイストを加味している事例が観察される。具体例として、オタクカルチャーを自身の大きなルーツの一つとして昇華するアーティストのsheidA(シェイダ)は、サイバーフェアリーグランジともいうべきハイブリッドで混沌としたスタイルを表現している。SNS空間の大量のデータベースを題材に、今後もフェアリーグランジ周辺のファッションは次々と合体~分離を繰り返し形を変えていくに違いない。ただ、裏を返せば、隣接するジャンル同士でクロスオーバーを繰り返している間は、土台となる美学の根本的なパラダイムシフトは起きていないといえる。その意味で、いまだパンデミックを起点にした懐古と逃避のトレンドは続いたままだ。どこかふわふわと浮遊したような感覚がずっと続いたまま、そろそろ2020年代も折り返し地点を迎えようとしている。

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立川と世界をつなぐ料理体験 イギリスで“カイセキキング“と呼ばれた料理人が率いる「ときと」の挑戦

石井義典/日本料理店「ときと」総合プロデューサー兼総料理長

(いしいよりのり)京都吉兆嵐山本店で副料理長として実績を積んだ後、ジュネーブ国連大使公邸料理人やニューヨーク国連大使公邸料理人を務め、2010年よりロンドンの懐石料理店「UMU」に総料理長に就任。同店をヨーロッパ初のミシュラン2つ星に導く PHOTO:SEIJI KONDO

東京・立川にラグジュアリー・オーベルジュ「ときと」がオープンして1年が経った。総合プロデューサー石井義典は、ロンドンのジャパニーズレストラン「UMU」で総料理長を務め、EUの日本食料理店に初のミシュラン二つ星をもたらし、“カイセキキング“と称された。イギリスでは珍しい「生け締め」の鮮魚に加えて、トリュフやジビエを日本料理に取り入れたことでも知られる。京都やニューヨーク、ロンドンなど世界を渡り歩いてきた中で「人脈は手で作ってきた」と語る石井に、これまでの活動や料理をはじめとしたモノ作りに対する考え方、日本料理の可能性までを尋ねた。

――どのような経緯でロンドンから立川へ移られたのでしょうか?

石井義典(以下、石井):立川飛行機を前身とする主に不動産開発を手掛ける立飛ホールディングスが、地元で約80年愛されていた料亭「無門庵」の閉店に伴い、高級宿泊施設を備えた日本料理店へと生まれ変わらせるというプロジェクトから「ときと」が誕生しました。「ときと」を任された総支配人で料理長の大河原謙治さんから声がかかり、幸運にもかつての仲間達が再結集しました。私はロンドンから、大河原さんや他の料理人たちも京都や日本中から立川へ家族を連れてきていますから、皆にとって大きな決断でした。

それに数年前から日本に拠点が欲しいと思っていたので、大河原さんがロンドン出張の際に「UMU」に顔を出してくれて、その数カ月後に「石井さんの言ってたことが、かなう場所を見つけました」と連絡をくれたときはとてもうれしかったですね。

――日本に拠点が欲しかった理由は何ですか?

石井:30年近く海外で活動していたため、日本国内の人脈がほとんどなくなっていたことも大きいですね。やはり日本とのつながりは切り離せないですし、日本文化を料理で伝えてきましたから、日本に拠点が欲しいという思いがずっとありました。

それに、いろんなシェフを見ていて、料理の実力はあるけど運がない人も少なくない。自分のやりたいことがどこまで実現できるかは、人との巡り合わせによって左右されてしまう。信頼できる仲間が集まった「ときと」に関われたことは本当にありがたいと思います。

――ロンドンの「UMU」の前は、ジュネーブやニューヨークで日本の大使公邸料理人を務められていたそうですね。海外で働くことを決めた経緯を教えてください。

石井:幼少時代から、自分で作ったものを誰かにプレゼントして喜んでもらうことが大好きでした。作って、渡して、喜んでもらうというプロセスを全てかなえられるのは料理人だと思い、調理学校に進むのですが、同時にヨーロッパのアートやインテリアの洗練されたデザインや秀逸さに引かれていきました。「こんなに素晴らしいものを作れる人たちと同等の仕事がしてみたい、料理人だったら同じ土俵に立てるのではないか」という憧れもありました。

――現在は総合プロデューサーとして、立川の土を原料とした陶芸や映画「ときと」の撮影など、あらゆる活動をされていますね。焼き物は食房や茶房で使用される器、客室に設置されたマグカップとして使用されています。

石井:素晴らしい料理人になるためには創造性の向上も重要です。私の場合は、京都での修行時代、毎日夜明け前から23時までキッチンにいなければいけませんでした。それでも体力があったから、休日には陶芸家に会いに行ったり、山へ花を摘みにいって花の勉強したり、そういう意欲にあふれていました。疲れているから家で寝るという選択肢もありましたが、もの作りが好きだから自然と調和する伝統的な日本の美の世界にのめり込んでいきました。そういった積み重ねが後になって良い経験になりました。

一方でロンドンにはあらゆるカルチャーの土台が溢れていて、もの作りに対する興味を刺激されるような場所がいくつもありました。ロンドンに拠点を移した後の「UMU」はどんどん大きくなって、若手のシェフも育っていった中で、さらにお客様に喜んでもらうために陶芸を始めました。料理や工芸などを通じて出会った人々との関係を築き、人脈が広がっていったのは自然な流れでした。振り返ると、まさに「人脈は手で作り上げてきた」という表現がぴったりです。

――「ときと」では“旬”ではなく“瞬”を作る場所として、ラグジュアリーな体験を提供しているそうですね。多様化するラグジュアリーをどのように定義しますか?

石井:日本のラグジュアリーは自然との調和や手仕事、共感と和の精神といった伝統的な価値観に基づいています。これらが他の国にはない独自のラグジュアリーな体験を創り出しています。

私は釣りが大好きなのですが、ある釣り漫画に、日本人の主人公がハワイの「世界カジキ釣り大会」で、アメリカ人に手伝ってもらいながら巨大カジキを釣り上げてコンテストで優勝するというエピソードがあります。その後、お礼として日本で開催される小さいタナゴを手のひらですくうコンテストにアメリカ人を招待します。主人公の指導で、手が大きいほど有利な勝負のため体の大きいアメリカ人が優勝し「掌賞」が与えられます。釣りを通じて、日本人の心と精神、文化をアメリカ人に伝え、交流し、深い人間関係を築くことの素晴らしさが描かれています。

このエピソードで“掌”という言葉が心に響いたので、作品の落款としていつのまにか“掌”と入れるようになりました。

――「ときと」で提供している「イノベーティブ・クイジーン(創造的料理)」について教えてください。

石井:まず、私は日本に帰国してから食材を探しに全国を訪ねています。大河原さんは特に北海道の食材に詳しいですし、料理長の日山さんは忙しい中で上質な食材探しに勤しんでいます。そうやって集めた食材をもとに、それぞれのお客さまの嗜好をイメージしながらメニューを考えます。大河原さんの和食と日山さんのイタリアン、私のロンドンでの経験が組み合わさることで料理の様式や固定観念にとらわれない一皿が生まれます。

フレンチやイタリアンから派生したイノベーティブな料理はありますが、日本料理から派生したものはまだ少ないですし、私たちのスタイルこそがイノベーティブだという矜持も持っています。懐石料理の限界も経験しているため、日本料理を後世に残すために変化は必要なんです。

――まさにチームで作り上げる料理ですね。

石井:私は自分の表現したいスタイルだけで料理を構成しません。トップダウンは1つの形式ですが、私は単純にそういったことができないんです。ロンドンの「UMU」では総料理長でしたから自分のスタイルを突き通すこともできましたが、個性の強いフランス人やイタリア人をまとめる大変さも感じていました。彼らの主張を押さえつけるよりも、調和しながらチームを引き上げていく方がみんなのやる気を高めることができます。私は守るべきルールと少しのアドバイスをするだけ。副料理長たちが発案したアイデアが磨き上げられ、メニューに加えていました。いわば、プロデュースをずっと続けてきたんですよね。

――世界的な美食ブームについて、どのように考えていますか?

石井:プラス面は食の可能性が広がっていることです。例えばデンマークの「ノーマ」のように、ファインダイニングの食文化がなかったところに独創的な料理と技術でまったく新しい食の多様性を形成したという意味で、すばらしい変革ですよね。レネ・レゼピの思想や専門家の活動などが重なってプロジェクトができ上がり、それに影響されたレストランは欧米を中心に広がっています。

マイナス面は料理以外にもいえることですが、メディアや情報の受け手が保守的な考え方を持つことによって、世界中であらゆるものの均一化が進んでいることです。変化や新しいアイデアに対しての抵抗が強まりますし、創造性や多様性が損なわれて似たようなスタイルが主流になってしまう可能性があります。
日本では伝統的な懐石料理を突き詰めたり、江戸前の流儀を貫く寿司職人など、先人から学んだことを受け継いだり、ほんの少し変化させて未来に残す料理人がたくさんいます。

ただ、海外から伝わった天ぷらや麺などを日本の技術として昇華させたように、ダイナミックな変化も日本料理の発展には必要。伝統と革新の両方があって、日本食は独自性を保ち続けられるのではないでしょうか。

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ユナイテッドアローズ「フィータ」にみる今の時代のラグジュアリー

日々、さまざまなブランドに触れるなかで「ずっと着られる服」を選ぶ難しさを痛感しています。あの時はかわいいと思ったけど、次のシーズンには飽きてしまって後悔の念と共にクローゼットに眠っている服は実は結構あります。そんなまだまだ勉強不足な私に、服の価値を理解する大事な視点を教えてくれたのが、ユナイテッドアローズのオリジナルブランド「フィータ(PHEETA)」です。

PROFILE: 神出奈央子/「フィータ」デザイナー

神出奈央子/「フィータ」デザイナー
PROFILE: (こうで・なおこ)1984年、奈良生まれ。京都女子大学服飾造形学科卒。20歳で上京し、OEM会社に就職。働きながら文化服装学院の夜間コースでパターンと、ニットファッションアカデミーでニットを学ぶ。その後、アパレル会社を経てユナイテッドアローズに「アナザーエディッション」のデザイナーとして入社。ディレクターを務めた後、2019年に「フィータ」を立ち上げる PHOTO:TAMEKI OSHIRO

「フィータ」を手掛ける神出奈央子デザイナーは、同社のセレクトショップ業態「アナザーエディション(ANOTHER EDITION)」のデザイナーとして入社。「アナザーエディション」が2017年秋冬シーズンで終了したのち、19年に「フィータ」を立ち上げました。コンセプトは「つなぐ」。インドを生産拠点に、服作りの希少な手仕事を次代につなぎ、世代を超えて愛される服を作ることを目指しています。取り扱いは「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」や「ロンハーマン(RON HERMAN)」「ビオトープ(BIOTOP)」など。

24年秋冬シーズンからはメンズラインを始動しました。それを記念して今年6月には、神出デザイナーと、かねてより「フィータ」のファンだという「ビオトープ」の迫村岳ディレクターが“モノ作り“をテーマにトークショーを行いました。そこで初めて「フィータ」の大事にしている「つなぐ」というフィロソフィーに触れました。

会場内では、タック縫いを施した生地見本が配られました。上下に並んだ二つの生地。お恥ずかしながら最初はデザインが違うのかな、くらいしか分かりませんでした。神出デザイナーの話を聞くと、一つはインドの職人が手縫いしているもの、もう一つは機械で縫ったものでした。そう説明を聞いてから見ると、タックの細かさ、縫い目の美しさが全然違う。「フィータ」では、手でしか縫うことのできない3ミリ以下のピンタックを採用しているとのこと。トークショーでは、このような「フィータ」のミリ単位のこだわりとそれを実現するためのインドを中心とした生産パートナーとのストーリーが語られました。

価値を感じる作り手の仕事をつなぎたい

神出デザイナーは「つなぐ」というコンセプトにたどり着いた経緯をこう語ります。「『アナザーエディション』が終了した当時、お店を回っているとお客さまから『ブランドが終わってもずっと大事に着ます』と声をかけられることがあり、服ってずっと残るものなのだとしみじみ感じました。当時はファストファッション全盛期。どんどんモノを作れる場所がなくなって、作りたい生地が作れないことが多々ありました。これから先、自分が作りたい服を作るだけではなく、デザイナーとして10年以上キャリアを積むなかで感じる課題を解決するモノ作りがしたい。自分のデザインで、価値を感じる作り手の仕事につなげられるようなブランドを作りたいと思いました」。

神出デザイナーは「アナザーエディション」のオリジナル商品をインドで作っていたことがきっかけで、現地のモノ作りに出合いました。アメリカやベトナムなどさまざまな生産地を訪れたなかでも、インドの手仕事が「一番個性的で衝撃を受けた」そう。「インドではファストファッションブランドの服を多く作っていて、刺しゅうはきれいでも、出来上がった服はすごく平面的。パターンや生地からちゃんと作り込めれば、もっといいものが作れるのではないか」と感じたのが出発点でした。そこから、ほぼゼロベースで現地の生産パートナーを探し、現在はメインとなる三つの工場と連携して、この刺しゅうならあの州、ウール素材ならあちらの州、という具合にそれぞれ得意とする地域に仕事を発注しています。

「信頼関係を築くまでの最初の3年は、本当に大変でした」と神出デザイナーは振り返ります。「例えば、定番シャツの“トリニティ“の襟は化粧が付いたり、汗染みができたりしやすいので、手入れのしやすさを考慮して裏地だけベージュにデザインしています。でも最初は全く意図が伝わらなくて、何度もサンプルを出し戻ししました」。「スカートのひもの先に付ける鈴の色は細かく決めても、しばらく全然違うもので上がってきてしまったり」と、苦労話は尽きません。

年に2、3回は現地に訪れ、時間を過ごし、生産者側にも「この人は長期的に組んでくれる相手だ」と認めてもらえるよう根気強くコミュニケーションを続けました。言語が通じないときには、絵で意思疎通を図ります。作り手と信頼関係を築くコツは、「作っていただいているという敬意を持つこと」。「『フィータ』の洋服は安いものではないけれど、お客さまに支持してもらえるのは、あなたの持っている技術がすてきだからだよときちんと伝えるようにしています」。何も言わずとも襟裏をベージュにしてくれたとき、「これが『フィータ』だよね、という感覚がみんなの中で浸透してきた手応えがあった」と言います。

コレクションは、1年前からゆっくり時間をかけて製作します。それでも、予定通りにいかないこともしばしば。例えば、「フィータ」のプリントは全て木版を使用。柄を木彫りするところから始まります。それを色数分作るので、版を作るだけでも相当な時間がかかるのは想像に難くありません。版が出来上がると、それを職人の感覚でスタンプのように押していく。「雨が降ると乾かす作業がストップしてしまうんです。ある時、記録的な大雨が続き、全く作業ができなかったこともあります」。

手仕事ゆえ計画していた製品を、次シーズンに見送らなければいけないこともあります。しかし、神出デザイナーは作り手の顔を知っているからこそただ納期を優先することはしません。「現場に行くと時間の感覚が全然違うと実感するんです。1人1人作業のスピードも違うわけで、1着を3日で仕上げられる人もいれば、5日かかる人もいる。手仕事なので完璧に1枚1枚同じものは作れない。でもそのズレ幅を許容しながらも、品質を妥協しないためにはどうすればいいかを考えています」。

神出デザイナーは、「サステナビリティ」という言葉は使いませんが、作り手を敬いながらその手仕事の魅力を最大限に引き出そうとする姿勢はまさに美しい服作りの持続可能性を追求していると言えます。「サステナビリティ」という言葉は、「つなぐ」とも言い換えられるのだと「フィータ」を通して学びました。

「手のかかる、まるで生き物のような服作り」

神出デザイナーは洋服作りを「手のかかる、まるで生き物のようなモノ作り」と表現します。そしてそれが「すごく愛おしい」と。

神出デザイナーはユナイテッドアローズの共同創業者の1人、栗野宏文上級顧問の影響も大きかったと言います。「Aしか知らずにデザインするのと、AからCまで知っているなかでAを選択するのでは、結果として似たようなモノであっても、クオリティーや物の深度が全然違うということ。服作りを学ぶには現場に行って、生地や手法を間近で見て知識を蓄えるしかない」。栗野上級顧問のそうした教えも後押しし、今の「フィータ」の価値観が出来上がりました。

ラグジュアリーが特権性を表す記号的役割なのだとすれば、「フィータ」を着る人の特権性は、服の深度を感じられる部分にあるのだと思います。手織りでしか生み出せない生地の柔らかさ、タックの1mmの重なりに美を感じ取れる感覚は、すごくラグジュアリーだと感じます。

今後のビジョンを聞くと、「職人たちに継続的に仕事を出し続けることがまず目標。そして「フィータ」の価値観を共有するコミュニティーを生んでいきたい。少しずつ、作り手と歩調を合わせながら成長したいですね」と優しく笑います。

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ユナイテッドアローズ「フィータ」にみる今の時代のラグジュアリー

日々、さまざまなブランドに触れるなかで「ずっと着られる服」を選ぶ難しさを痛感しています。あの時はかわいいと思ったけど、次のシーズンには飽きてしまって後悔の念と共にクローゼットに眠っている服は実は結構あります。そんなまだまだ勉強不足な私に、服の価値を理解する大事な視点を教えてくれたのが、ユナイテッドアローズのオリジナルブランド「フィータ(PHEETA)」です。

PROFILE: 神出奈央子/「フィータ」デザイナー

神出奈央子/「フィータ」デザイナー
PROFILE: (こうで・なおこ)1984年、奈良生まれ。京都女子大学服飾造形学科卒。20歳で上京し、OEM会社に就職。働きながら文化服装学院の夜間コースでパターンと、ニットファッションアカデミーでニットを学ぶ。その後、アパレル会社を経てユナイテッドアローズに「アナザーエディッション」のデザイナーとして入社。ディレクターを務めた後、2019年に「フィータ」を立ち上げる PHOTO:TAMEKI OSHIRO

「フィータ」を手掛ける神出奈央子デザイナーは、同社のセレクトショップ業態「アナザーエディション(ANOTHER EDITION)」のデザイナーとして入社。「アナザーエディション」が2017年秋冬シーズンで終了したのち、19年に「フィータ」を立ち上げました。コンセプトは「つなぐ」。インドを生産拠点に、服作りの希少な手仕事を次代につなぎ、世代を超えて愛される服を作ることを目指しています。取り扱いは「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」や「ロンハーマン(RON HERMAN)」「ビオトープ(BIOTOP)」など。

24年秋冬シーズンからはメンズラインを始動しました。それを記念して今年6月には、神出デザイナーと、かねてより「フィータ」のファンだという「ビオトープ」の迫村岳ディレクターが“モノ作り“をテーマにトークショーを行いました。そこで初めて「フィータ」の大事にしている「つなぐ」というフィロソフィーに触れました。

会場内では、タック縫いを施した生地見本が配られました。上下に並んだ二つの生地。お恥ずかしながら最初はデザインが違うのかな、くらいしか分かりませんでした。神出デザイナーの話を聞くと、一つはインドの職人が手縫いしているもの、もう一つは機械で縫ったものでした。そう説明を聞いてから見ると、タックの細かさ、縫い目の美しさが全然違う。「フィータ」では、手でしか縫うことのできない3ミリ以下のピンタックを採用しているとのこと。トークショーでは、このような「フィータ」のミリ単位のこだわりとそれを実現するためのインドを中心とした生産パートナーとのストーリーが語られました。

価値を感じる作り手の仕事をつなぎたい

神出デザイナーは「つなぐ」というコンセプトにたどり着いた経緯をこう語ります。「『アナザーエディション』が終了した当時、お店を回っているとお客さまから『ブランドが終わってもずっと大事に着ます』と声をかけられることがあり、服ってずっと残るものなのだとしみじみ感じました。当時はファストファッション全盛期。どんどんモノを作れる場所がなくなって、作りたい生地が作れないことが多々ありました。これから先、自分が作りたい服を作るだけではなく、デザイナーとして10年以上キャリアを積むなかで感じる課題を解決するモノ作りがしたい。自分のデザインで、価値を感じる作り手の仕事につなげられるようなブランドを作りたいと思いました」。

神出デザイナーは「アナザーエディション」のオリジナル商品をインドで作っていたことがきっかけで、現地のモノ作りに出合いました。アメリカやベトナムなどさまざまな生産地を訪れたなかでも、インドの手仕事が「一番個性的で衝撃を受けた」そう。「インドではファストファッションブランドの服を多く作っていて、刺しゅうはきれいでも、出来上がった服はすごく平面的。パターンや生地からちゃんと作り込めれば、もっといいものが作れるのではないか」と感じたのが出発点でした。そこから、ほぼゼロベースで現地の生産パートナーを探し、現在はメインとなる三つの工場と連携して、この刺しゅうならあの州、ウール素材ならあちらの州、という具合にそれぞれ得意とする地域に仕事を発注しています。

「信頼関係を築くまでの最初の3年は、本当に大変でした」と神出デザイナーは振り返ります。「例えば、定番シャツの“トリニティ“の襟は化粧が付いたり、汗染みができたりしやすいので、手入れのしやすさを考慮して裏地だけベージュにデザインしています。でも最初は全く意図が伝わらなくて、何度もサンプルを出し戻ししました」。「スカートのひもの先に付ける鈴の色は細かく決めても、しばらく全然違うもので上がってきてしまったり」と、苦労話は尽きません。

年に2、3回は現地に訪れ、時間を過ごし、生産者側にも「この人は長期的に組んでくれる相手だ」と認めてもらえるよう根気強くコミュニケーションを続けました。言語が通じないときには、絵で意思疎通を図ります。作り手と信頼関係を築くコツは、「作っていただいているという敬意を持つこと」。「『フィータ』の洋服は安いものではないけれど、お客さまに支持してもらえるのは、あなたの持っている技術がすてきだからだよときちんと伝えるようにしています」。何も言わずとも襟裏をベージュにしてくれたとき、「これが『フィータ』だよね、という感覚がみんなの中で浸透してきた手応えがあった」と言います。

コレクションは、1年前からゆっくり時間をかけて製作します。それでも、予定通りにいかないこともしばしば。例えば、「フィータ」のプリントは全て木版を使用。柄を木彫りするところから始まります。それを色数分作るので、版を作るだけでも相当な時間がかかるのは想像に難くありません。版が出来上がると、それを職人の感覚でスタンプのように押していく。「雨が降ると乾かす作業がストップしてしまうんです。ある時、記録的な大雨が続き、全く作業ができなかったこともあります」。

手仕事ゆえ計画していた製品を、次シーズンに見送らなければいけないこともあります。しかし、神出デザイナーは作り手の顔を知っているからこそただ納期を優先することはしません。「現場に行くと時間の感覚が全然違うと実感するんです。1人1人作業のスピードも違うわけで、1着を3日で仕上げられる人もいれば、5日かかる人もいる。手仕事なので完璧に1枚1枚同じものは作れない。でもそのズレ幅を許容しながらも、品質を妥協しないためにはどうすればいいかを考えています」。

神出デザイナーは、「サステナビリティ」という言葉は使いませんが、作り手を敬いながらその手仕事の魅力を最大限に引き出そうとする姿勢はまさに美しい服作りの持続可能性を追求していると言えます。「サステナビリティ」という言葉は、「つなぐ」とも言い換えられるのだと「フィータ」を通して学びました。

「手のかかる、まるで生き物のような服作り」

神出デザイナーは洋服作りを「手のかかる、まるで生き物のようなモノ作り」と表現します。そしてそれが「すごく愛おしい」と。

神出デザイナーはユナイテッドアローズの共同創業者の1人、栗野宏文上級顧問の影響も大きかったと言います。「Aしか知らずにデザインするのと、AからCまで知っているなかでAを選択するのでは、結果として似たようなモノであっても、クオリティーや物の深度が全然違うということ。服作りを学ぶには現場に行って、生地や手法を間近で見て知識を蓄えるしかない」。栗野上級顧問のそうした教えも後押しし、今の「フィータ」の価値観が出来上がりました。

ラグジュアリーが特権性を表す記号的役割なのだとすれば、「フィータ」を着る人の特権性は、服の深度を感じられる部分にあるのだと思います。手織りでしか生み出せない生地の柔らかさ、タックの1mmの重なりに美を感じ取れる感覚は、すごくラグジュアリーだと感じます。

今後のビジョンを聞くと、「職人たちに継続的に仕事を出し続けることがまず目標。そして「フィータ」の価値観を共有するコミュニティーを生んでいきたい。少しずつ、作り手と歩調を合わせながら成長したいですね」と優しく笑います。

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「シャネル」「エルメス」「ルナソル」などシックでミステリアスなカラーが続々!「2024年秋メイク」まとめ【随時更新】

スモーキーカラーやブラウンニュアンス、マットなボルドーなど、深みのあるカラーを楽しめる秋のメイクアップコレクション。2024年は一般的な秋のイメージとは一線を画す多彩な表現も見られます。

水晶玉やタロットカードのデッキに着想を得た「シャネル(CHANEL)」のミステリアスなコレクションは、「コメット コレクティヴ(COMETES COLLECTIVE)」のセシル・パラヴィナ(Cecile Paravina)が初めて指揮を執ったもの。4色アイシャドウの限定色を初めて発売する「エルメス(HERMES)」は表情豊かなブルーカラーを主役に据え、品格と個性が際立つコレクションに仕上げました。ほか、近年人気のミルクティーカラーの限定シアーリップをラインアップする「オペラ(OPERA)」、主張しすぎないミュートカラーの2色パレットを発売した「エクセル(EXCEL)」など、ドラッグ&バラエティーストアの人気ブランドもブランドの特徴を生かした秋メイクを提案しています。百貨店ブランドからドラッグ&バラエティーブランドまで秋コレクションの情報をまとめました。

【10月23日発売】
オペラ
(OPERA)

“シアーマットリップ”から
限定プラム&ミルクティーの2色が登場

「オペラ(OPERA)」は、透けるようなマットな質感が特徴の“シアーマットリップスティック”から、2024年秋の2色を数量限定で発売する。2024年秋のテーマは「ミューテッド キス」で、唇本来の血色感を再現したかのような秋の“粘膜色”を表現した。季節の果実や温かなミルクティーに着想を得た豊かな深みを感じるピンクの2色で、シックな甘さが漂うプラムカラーと、ピンクニュアンスを忍ばせたミルクティーカラーをそろえる。

■商品詳細

“シアーマットリップスティック”(限定2色、各1980円)

【10月1日発売】
江原道
(KOH GEN DO)

“素肌が主役”の
新ポイントメイクシリーズ

「江原道(KOH GEN DO)」は、“素肌が主役になる”ポイントメイクシリーズを新発売する。溶け込むような発色と定着力のあるパウダーがメリハリのある立体的な目元を作り出すアイシャドウ“ミネラル 3D アイシャドウ”やひとはけで自然な血色感と明るさをプラスするルースタイプのチーク“ミネラル ルース チーク”、肌にスッととけ込むような密着感と自然な発光感をかなえる“ミネラル ルース ハイライター”をそろえる。

■商品詳細

“ミネラル 3D アイシャドウ”(全2色、4400円)
“ミネラル ルース チーク”(全2色、3850円)
“ミネラル ルース ハイライター”(全2色、3850円)

【9月5日発売】
レブロン
(REVLON)

うるっと透け感のある
人気バームリップシリーズから新3色

「レブロン(REVLON)」は、バームリップシリーズ“レブロン シアー バーム クレヨン”の新色を発売する。カラーは、プラムワイン、アップルパンチ、ボンボン ショコラの3色。3種のボタニカル成分を配合し唇に潤いを与えながら透明感のあるほんのりした発色を持続する。

■商品詳細

“レブロン シアー バーム クレヨン”(新3色、各1430円)

【9月1日発売】
エルメス
(HERMES)

青色のオーラとレザーのセンシュアリティー
限定色の4色アイシャドウが初登場

「エルメス(HERMES)」は、2024年秋冬のリミテッド・エディションを発売する。同コレクションは、青という色彩が放つ重厚なオーラと、レザーに宿るセンシュアリティーを用いて、穏やかに過ぎ行く夏から寒さを感じ始める冬へと季節をめぐらせる様子を表現した。リップ、4色アイシャドウ、ネイルポリッシュの3品を展開する。同ブランドで4色アイシャドウの限定色が出るのは今回が初。

■商品詳細

“ルージュ エルメス ルージュ ア レーヴル ブリヤン ベージュ・グラッセ 03”(限定、1万10円)
“オンブル ドゥ エルメス パレット クワテュール オンブル・ミネラル 11”(限定、1万4300円)
“レ マン エルメス ヴェルニ エマイユ ブルー・アガット 81”(限定、6490円)

【8月30日発売】
シャネル
(CHANEL)

水晶玉やタロットカードのデッキに着想
“クレアヴォヤンス”コレクション

「シャネル(CHANEL)」は、2024年秋冬コレクション“クレアヴォヤンス”を発売する。“クレアヴォヤンス”は「透視能力」の意味で、パリ・カンボン通り31番地にある、ガブリエル・シャネル(Gabrielle Chanel)創業者のアパルトマンで見つけた水晶玉やタロットカードのデッキに着想を得た。アイテムは全6品で、限定品のチークカラーや4色アイシャドウパレットなどをラインアップする。

■商品詳細

“レ タロット ドゥ シャネル”(全2色、各1万670円)
“レ キャトル オンブル”(新2色、各8800円)
“ルージュ アリュール リクィッド ヴェルヴェット”(全15色、各5940円)
※一部商品

【8月30日発売】
クリニーク
(CLINIQUE)

秋冬のメイクを彩る
“ブラック ハニー”コレクション

「クリニーク(CLINIQUE)」は、秋冬のメイクを彩る“ブラック ハニー”コレクションを数量限定で発売する。シアーな仕上がりととろける感触が人気のリップ“ブラック ハニー”の発売1周年を記念し、ダークレッドカラーのマスカラとリップ&チークカラーの2アイテムをラインアップする。トレンド感のある自然な血色感を演出する。

■商品詳細

“ハイ インパクト マスカラ 03 ブラック ハニー”(4730円)
“ポップ リップ&チーク オイル ブラック ハニー”(4840円)

【8月26日発売】
セザンヌ
(CEZANNE)

1.5mm芯アイブロウが新登場
ジェル膜リップ、ラメシャドウなどの新色も

「セザンヌ(CEZANNE)」は、新商品の1.5mm芯アイブロウ“細芯アイブロウN”に加え、自然に生え際ラインをカバーし、小顔みせ効果を発揮する“ヘアメイクパウダー”の新色、塗りたての美発色&艶が続くジェル膜リップ“リップカラーシールド”の新色を発売する。また9月4日から、高輝度ラメシャドウ“シングルシャイニーアイ シャドウ”(550円)の新色と限定色もそろえる。

■商品詳細

“細芯アイブロウN”(全2色、各462円)
“リップカラーシールド”(660円)
“シングルシャイニーアイ シャドウ”(550円)

【8月21日発売】
ヴィセ
(VISEE)

宝石のような輝きを放つ
新商品の3色アイパレットが登場

「ヴィセ(VISEE)」は、宝石のような輝きを放つ“キラーフラッシュ(KILLER FLASH)”をテーマにした2024年秋コレクションを発売する。高輝度偏光パールとクリアな大粒グリッターがまぶたにしっとりとフィットして美しい仕上がりを持続する新商品の3色アイパレット“キラー アイ トリオ”や、ボリューミーで艶やかな唇をかなえる“エッセンス リッププランパー”は、フレッシュなカラーの新色と限定色をそろえる。

■商品詳細

“キラー アイ トリオ”(全5色、各1430円)
“エッセンス リッププランパー”(新4色うち限定2色、各1430円)
“トーンアップ スキン デザイナー (シアー)”(1320円)

【8月20日発売】
エクセル
(EXCEL)

小回りのきくマスカラや
“引き算メイク”をかなえる2色アイシャドウなど

「エクセル(EXCEL)」は、2024年秋コレクションを発売する。目元のカーブにフィットするオリジナルのアーチブラシを採用したロングタイプのマスカラ“ラッシュオプティミズム”を用意するほか、10月22日には、主張しすぎずに目元を強調するミュートカラーの2色アイシャドウパレット“アイニュアンサー”と、まろやかな発色で、目元から浮かずにナチュラルな影を仕込む“メロウシェード リキッドアイライナー”を発売する。

■商品詳細

“ラッシュオプティミズム”(全2色、各1870円)
“アイニュアンサー”(全3色、各1210円)
“メロウシェード リキッドアイライナー”(全4色、各1540円)

【8月16日発売】
フローラノーティス ジルスチュアート
(FLORA NOTIS JILL STUART)

甘く切ない金木犀の
限定コレクション

「フローラノーティス ジルスチュアート(FLORA NOTIS JILL STUART)」は、金木犀の香りの限定コレクションを発売する。アイテムはシャンプー、トリートメント、バスエッセンス、オードパルファン&リペアオイルセットをラインアップ。香調はスウィートフローラルで、秋風が運ぶオスマンサスのやわらかな香りに、オレンジフラワーのふくよかな甘さが加わり、ノスタルジックな印象を演出する。

■商品詳細

“スウィートオスマンサス リペアモイストシャンプー”(400mL、3300円)
“リペアモイストトリートメント”(400mL、3300円)
“スウィートオスマンサス トリートメント バスエッセンスN”(300mL、3960円)
※一部商品

【8月9日発売】
ランコム
(LANCOME)

唇のメイクとケアが
同時にかなう“バターリップ”

「ランコム(LANCOME)」は、バターリップ“イドル リップ バターグロウ”を先行発売する。同アイテムは、リップバームとリップスティックを兼ね備えたアイテムで、濃厚なテクスチャーとみずみずしい輝きがしっとりとした艶唇をかなえる。センチフォリアローズのエキスとカメリアオイルなどの保湿成分をブレンドした“バイオテックローズオイル”やシアバターなどの複数の保湿成分が、長時間唇の潤いをキープする。

■商品詳細

“イドル リップ バターグロウ”(全8色※1色オンラインショップ限定、5500円)

【8月9日発売】
マック
(M・A・C)

乾燥知らずのマットリップや
アイシャドウパレットから秋の新色

「M・A・C」は、マットリップとアイシャドウパレットの新色を発売する。“マキシマル シルキー マット リップスティック”は深みのあるベリーカラーからチェリーレッド、汎用性の高いピンクベージュまで、秋冬向けのカラー計9色をラインアップ。“オータム コレクション アイシャドウ パレット”は限定2色の展開で、ピンクベースの肌におすすめの“スパークリング ベリー”とイエローベースの肌を引き立てる“ニュートラル ベージュ”をそろえる。

■商品詳細

“マキシマル シルキー マット リップスティック”(新9色、各4620円)
アイシャドウパレット“オータム コレクション アイシャドウ パレット”(限定2色、各6930円)

【8月9日発売】
マリークヮント
(MARY QUANT)

デイジー型アイパレットや
マスカラの限定色が登場

「マリークヮント(MARY QUANT)」は、2024年秋コレクションを発売する。上品な艶と立体感のある目元に仕上げる6色アイシャドウパレット“チアリー カラーズ フォー アイズ”や、まつ毛をセパレートさせ、1本1本しっかりと色付けるカラータイプの美容液マスカラ“プレイフル ラッシングス”、軽い塗り心地と艶のある鮮やかな発色が特徴の“リップスティック”をそろえる。

■商品詳細

“チアリ― カラーズ フォー アイズ”(限定3色、各6050円)
“プレイフル ラッシングス”(限定2色、各3520円)
“リップスティック“(新3色、各3520円)

【8月9日発売】
ルナソル
(LUNASOL)

ブランドを代表する
4色アイシャドウパレットの進化版など

「ルナソル(LUNASOL)」は、2024年秋コレクション“記憶の足跡(Capture the Scene)”を発売する。ブランドを代表する4色アイシャドウパレットの進化版“アイカラーレーションN”のほか、新商品の単色アイシャドウやマスカラを発売する。“また9月6日には、定番のオイル美容液ファンデーション“カラーオイルセラム”から限定の澄んだ肌を演出するラベンダーと、冴えた印象を与えるミントを発売する。

■商品詳細

“アイカラーレーションN EX02 アンティークモーヴ”(限定、7700円)
“モノアイカラーレーション”(全10色うち限定2色、各3520円)
“フェザリーディファイニングマスカラ”(全4色うち限定2色、各4180円)

【8月8日発売】
レブロン
(REVLON)

スキンケア発想の
リップティントに新色が登場

「レブロン(REVLON)」は、スキンケア発想のウオーターベースティント、“ジェリーティント リップセラム”の新色2色を発売する。プランパー効果により唇をふっくらボリューミーに見せ、保湿成分がうるおいを長続きさせる同アイテムに、肌馴染みのいいヌーディブラウンの“ウォルナット”と青みレッドの“ルバーブ” が仲間入りする。

■商品詳細

“ジェリーティント リップセラム”(全8色うち新2色、各1540円)

【8月7日発売】
オサジ
(OSAJI)

アイシャドウ、アイライナー
フェイスカラーなど豊富なラインアップ

「オサジ(OSAJI)」は、“2024 オータム メイクアップ コレクション”を発売する。アイシャドウ、アイライナー、フェイスカラー 、ブロウシャドウ パレットなどをそろえるほか、28日には新商品の高いカバー力で薄膜補正をかなえ、抜け感のあるノーブルな肌へと仕上げるスティックファンデーション““ニュアンス スキンスケッチ ファンデーション”も発売する。

■商品詳細

“ニュアンス アイシャドウ”(新2色、各2530円)
“ニュアンス フェイスカラー”(新3色うち限定2色、各3190円)
“ニュアンス スキンスケッチ ファンデーション”(全4色、各4730円)
※一部商品

【8月6日発売】
サボリーノ
(SABORINO)

朝・夜用フェイスマスク
キンモクセイ&ギンモクセイの香り

「サボリーノ」は、夏の紫外線ケアをかなえるフェイスマスク2種を限定発売する。朝用フェイスマスク“目ざまシート N OS24”はキンモクセイ、夜用フェイスマスク“お疲れさマスク N OS24”はギンモクセイの香りで登場する。朝用はやや弱めのメントール配合で、夜用はメントール・アルコールフリー。肌を潤いで満たす水密ヴェール処方を採用するほか、エイジングケアにアプローチする保湿成分を共通配合する。

■商品詳細

“目ざまシート N OS24”(30枚入、1540円)
“お疲れさマスク N OS24”(30枚入、1540円)

【8月2日発売】
ジバンシイ
(GIVENCHY)

フェイスパウダーやリップバームで
エレガントな秋のメイクルックを

ジバンシイ(GIVENCHY)」は、エレガントな秋のメイクルックをかなえる“フォールコレクション 2024”を数量限定で発売する。ラインアップは、微粒子パウダーが隙なく密着して肌のムラを整えながら透明感を高めるフェイスパウダー“プリズム・リーブル・プレストパウダー”と、スキンケア成分を豊富に配合した鮮やかな発色をもつリップバーム2種。ピンクカラーにハートのオーナメントを散りばめた限定パッケージで登場する。

■商品詳細

“プリズム・リーブル・プレストパウダー”(7.5g 、7480円)
“ローズ・パーフェクト”(2.8g、全2色、各4620円)

【8月2日発売】
アディクション
(ADDICTION)

18世紀イタリア職人の
グラフィカルな刺しゅうに着想

「アディクション(ADDICTION)」は、18世紀のイタリアの職人が一針ずつ縫い上げた刺しゅうのグラフィカルな美しさにインスパイアされた2024年秋コレクション“イタリアン エンブロイ(ITALIAN EMBROIDERY)”を発売する。滑らかに溶け込むテクスチャーで、繊細な目元の皮膚にも潤いを与えるスキンケア機能を搭載したアイシャドウパレットや、カラーフィルムをかざしたような存在感を放つマスカラなどをそろえる。

■商品詳細

“ザ アイシャドウ パレット”(全12色、各6820円)
“ザ リキッド アイライナー”(全11色うち限定1色、各3300円)
“ザ マスカラ カラーニュアンス WP”(新4色、各4180円)
※一部商品

【8月2日発売】
エトヴォス
(ETVOS)

10年ぶりに進化する美容液ルージュや
新作のスティックハイライトがお目見え

「エトヴォス(ETVOS)」は、2024年秋コレクション“オーセンティック ムード(AUTHENTIC MOOD)”を発売する。10年ぶりに進化する美容液ルージュ“ミネラルシアールージュ”やピンポイントに光色を集めて華やかさと立体感を演出する新作のスティックハイライト、定番アイシャドウパレットの限定色など全4アイテムをラインアップする。

■商品詳細

“ミネラルシアールージュ”(全7色うち限定2色、各3520円)
“ミネラルシャイニーハイライト”(限定2色、各3080円)
“ミネラルクラッシィシャドー”(限定色、4620円)
※一部商品

【8月1日発売】
ピアー
(BBIA)

SNSで話題
“飲み会リップ”の新色

ピアー(BBIA)」は、ウオーターグロウリップティント“ローティント”の2024-25年秋冬新色 “スイート・ロー”と “クラシック・ロー”を日本先行で発売する。同アイテムは、着色力が高くどれだけ食べても飲んでも落ちない“飲み会リップ”としてSNSで話題のリップティント。軽くしっとりとした塗り心地と43%以上の水分含有量で、唇の上に透明感あふれる水分光を与える。

■商品詳細

“ローティント 08 スイート・ロー” (1600円)
“ローティント 09 クラシック・ロー” (1600円)
※一部商品

【8月1日発売】
ボタニスト
(BOTANIST)

“フレグランスコレクション”の第3弾
キンモクセイ&フィグ

「ボタニスト(BOTANIST)」は、春、夏と植物をテーマに展開してきた“フレグランスコレクション”の第3弾として、秋限定“キンモクセイ&フィグの香り”を発売する。秋の定番の香りとして人気の高いキンモクセイと、トレンドのフィグの香りを掛け合わせ、懐かしい記憶や感情が蘇るような、ストーリー性を感じる香りに仕上げた。

■商品詳細

“ボタニカルシャンプー”(460mL、1540円)
“ボタニカルヘアミルク”(80mL、1870円)
“ボタニカルヘアバーム”(32g、1650円)
※一部商品

【8月1日発売】
エムアイエムシー
(MIMC)

定番の2色アイシャドウや
アイライナーから秋らしい新色

「エムアイエムシー(MIMC)」は、ダイナミックな生命のエネルギーを赤で表現した“ラディアント エナジー(RADIANT ENERGY)”をテーマにした2024年秋コレクションを発売する。定番アイテムの2色アイシャドウやアイライナー、クリームチーク、リップの4品から新色をそろえ、秋らしいメイクアップを提案する。

■商品詳細

“ビオモイスチュアシャドー 36 ラディアント”(4180円)
“ミネラルクリーミーチーク 15 シェード”(3630円)
“ミネラルリップセラムデュオ 04 シャクティ”(4180円)
“ミネラルチャコールアイライナー 04 オリーブ”(1320円)
※一部商品

【7月31日発売】
スリー
(THREE)

“スターゲージング”をテーマにした
アイパレットやティントリップなど

「スリー(THREE)」は、ニュートラルを再定義した“ニュー・ニュートラル”を打ち出し、“スターゲージング”をテーマにした2024年秋コレクションを発売する。星屑のような光沢感が特徴のアイパレット“スターゲージング アイシャドウクアット”や知的でセンシュアルな仕上がりをかなえるティントリップ“ディヴァインリップジェム”、メイクアップブラシをそろえる。また8月28日には、アイライナーとリキッドアイカラーも発売する。

■商品詳細

“スターゲージング アイシャドウクアット”(全10色、各7480円)
“ディヴァインリップジェム”(全9色うち新2色限定1色、各3850円)
“アイカラーヴェールブラシ”(4290円)

【7月26日発売】
RMK

アーシートーンを追求
マルチなフェイスパレットが仲間入り

「RMK」は、“ストライキング ランドスケープ”をテーマにした2024年秋コレクションを発売する。同コレクションは、アリゾナの大地や景色に着想を得た。アーシートーンの4色アイシャドウパレットやカラーアイライナー、リキッドリップ、ネイル、フェイスパレットの全6品をラインアップする。

■商品詳細

“シンクロマティック アイシャドウパレット”(限定2色、各6380円)
“アイディファイニング ペンシル”(新5色、各3300円)
“リクイド マット リップカラー”(全3色、各4180円)
※一部商品

【7月19日発売】
スック
(SUQQU)

色彩×艶の新グラデーションチーク
アイシャドウとリップの限定色も

「スック(SUQQU)」は、日本の伝統的な美的概念である「雅」をテーマにした2024年秋コレクションを発売する。色彩×艶の美しいグラデーションをまとえる新チーク “ブラーリング カラー ブラッシュ”や、人気のアイシャドウパレット“シグニチャー カラー アイズ”、リップの限定色、ネイルポリッシュをそろえる。

■商品詳細

“ブラーリング カラー ブラッシュ”(全7色うち限定1色、各6600円)
“シグニチャー カラー アイズ”(各7700円)
“モイスチャー グレイズ リップスティック” (全3色、セット価格、各5830円/リフィル、各4840円)
“ネイル カラー ポリッシュ”(全2種、各2750円)
※一部商品

【7月12日発売】
ナーズ
(NARS)

ブランド誕生30周年記念
アジア限定色のファンデやトーンアップ下地など

「ナーズ(NARS)」は、ブランド誕生30周年を記念して、人気のファンデーションの新色やトーンアップ下地などを発売する。アジア限定色で、異なるアンダートーンに合わせて明るいシェード4色をラインアップする“ライトリフレクティング ファンデーション”や、光を柔らかく拡散することでくすみのない明るい肌に導く“ライトリフレクティング トーンアップヴェール”などをそろえる。さらに8月23日にはパウダー2種とセッティングミストも発売する。

■商品詳細

“ライトリフレクティング ファンデーション”(全19色、各30mL、各7150円)
“ライトリフレクティング トーンアップヴェール”[SPF27・PA++](30mL、6380円)
“ライトリフレクティング プリズマティックパウダー”(10g、5830円)
※一部商品

【7月10日発売】
スナイデルビューティ
(SNIDEL BEAUTY)

しっとりと目元にフィット
人気のアイパレットに新色

「スナイデル ビューティ(SNIDEL BEAUTY)」は、計6アイテムの2024年秋コレクションを発売する。しっとりと目元にフィットし、粉飛びせず長時間美しい仕上がりをかなえるアイカラーパレットやひと匙のくすみを加えた色味が特徴のカラーアイライナー、8月2日にはスタイリッシュさとセンシュアルな印象を演出するリップ3色などを用意する。

■商品詳細

“フェイス スタイリスト”(新2色、各6380円)
“アイデザイナー”(新2色、各6380円)
“カール ロック マスカラ”(全4色、各3300円)
※一部商品

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「クリニーク」レチノール誘導体配合美容液や「エカト」ジェルパックで酷暑の肌疲れをケア! 今週発売のビューティアイテム6選【8/12〜8/18】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は8月12〜18日に発売するアイテムを紹介します。厳しい暑さと日差し、パリオリンピック観戦による寝不足……。今年の夏は特にお疲れ肌になっている人も多いのでは?今週は大人の肌に嬉しいスペシャルケアアイテムが登場!「エカト(EKATO.)」かはら炎症やほてりをクールダウンするニキビケア特化ジェルパックが、「クリニーク(CLINIQUE)」からはレチノール誘導体配合のスティック型美容液が発売されます。エアコンや紫外線、汗による潤い成分の流出など、夏の肌も乾燥は要注意。スペシャルケアを取り入れて、肌の潤いをキープして。ヘアケアはローズの香りが癒しを与える「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」シャンプーとコンディショナーも注目です。

【8月14日発売】
エカト
(EKATO.)

大人の肌荒れをケアする“バランシングジェルパック”

「エカト(EKATO.)」は、人気の持続型炭酸パック“プレシャスジェルパック”の新タイプとして、大人の肌荒れをケアする“バランシングジェルパック”を発売する。大人ニキビのケアに特化したジェルパックで、手で直接触れずに肌荒れを落ち着かせる。ひんやりとした使用感と、7種の精油をブレンドしたウッディーな香りが特長で、炎症やほてりをクールダウンしながらリラックスするマインドへと導く。

■商品詳細

“バランシングジェルパック”(10回分、1万5400円)

【8月15日発売】
ジョンマスターオーガニック
(JOHN MASTERS ORGANICS)

限定の“ローズ香るシャンプー&コンディショナー”

「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」は、ローズの香りのシャンプーとコンディショナーを数量限定で発売する。“R&Gシャンプー ローズ”は、髪に優しいアミノ酸系洗浄成分に泡立ちをサポートする自然由来の洗浄成分を配合。弾むようなクッション泡が髪をなめらかに洗い上げる。“R&Gコンディショナー ローズ”は、高保湿成分が髪に潤いを与え、植物オイルで蓋をして潤いを蓄える。

■商品詳細

“R&Gシャンプー”(236mL、2970円)
“R&Gコンディショナー”(236mL、3520円)

【8月16日発売】
フローラノーティス ジルスチュアート
(FLORA NOTIS JILL STUART)

金木犀の香りの限定コレクション

「フローラノーティス ジルスチュアート(FLORA NOTIS JILL STUART)」は、金木犀の香りの限定コレクションを発売する。シャンプー、トリートメントを含む4アイテムを取り揃う。香調はスウィートフローラルで、オスマンサスの香りに、オレンジフラワーの甘さが加わる。そこに少しの苦味をもつスパイス、軽やかなパウダリースウィートがアクセントとなり、ノスタルジックな印象へと移ろう。

■商品詳細

“リペアモイストシャンプー” (400mL、3300円)
“リペアモイストトリートメント”(400mL、3300円)
“スウィートオスマンサス トリートメント バスエッセンスN”(300mL、3960円)
“スウィートオスマンサス オードパルファン&リペアヘアオイル”(各20mL、5390円)

【8月16日発売】
アルマーニ ビューティ
(ARMANI BEAUTY)

ミラーのように輝くオイルinグロス

「アルマーニ ビューティ(ARMANI BEAUTY)」は、オイルinグロス“プリズマ グラス”を発売する。スクワランが長時間潤いを保ち、滑らかでふっくらと立体的な唇を演出。透明感と艶を際立たせるクリアトーンから鮮やかに発色するカラーまで、全7色をラインアップする。

■商品詳細

“プリズマ グラス”(全7色、各5830円)

【8月16日発売】
ヴァレンティノ ビューティ
(VALENTINO BEAUTY)

人気ファンデがピンクに煌めく限定デザインで登場 

「ヴァレンティノ ビューティ(VALENTINO BEAUTY)」は、ブランドアイコン的クッションファンデーション“GO クッション グロウ”を、鮮やかなピンクに輝くパッケージに変身させた”GO クッション グロウ PINKPP シークイン”を限定発売する。目を引くクチュールカラー、煌めくスパンコール、そしてピンクのスタッズの“V”ロゴが何気ない日常をドレスアップする。

■商品詳細

“ヴァレンティノ GO クッション グロウ PINKPP シークイン”(全2色、各1万2980円)

【8月16日発売】
クリニーク
(CLINIQUE)

レチノール誘導体配合のバーム状美容液

「クリニーク(CLINIQUE)」は、エイジングケアシリーズ“スマート リペア”から、レチノール誘導体配合のスティック型美容液“スマート リペア R スティック バーム”を発売する。同商品はスティック型のバーム状美容液。目元や口元、眉間などにピンポイントで使用でき、乾燥やキメの乱れにアプローチする。レチノール誘導体を配合し、滑らかに肌を整えながら乾燥による小ジワを目立たなくする。

■商品詳細

“スマート リペア R スティック バーム”(3g、3960円)

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サプリメントカテゴリーで人気急上昇中のビタミングミは砂糖の大量摂取につながるリスク

ビタミンや栄養素を配合したグミ状サプリメントの市場が成長している。アメリカに拠点を置くマーケティング企業大手ニールセンIQ(NIELSENIQ)によると、グミ状サプリの年間売上高は18億ドル(約2610億円)近くに達した。年齢にかかわらず人気だが、砂糖の大量摂取につながるリスクは否めない。砂糖代替品を採用するブランドや、「グミ反対」を提唱するブランドもある。

おいしいビタミングミを作るためには砂糖やその代替品が欠かせないが、中には一般的なキャンディーよりも多くの砂糖を含む商品もある。ビタミングミは通常、1食分(一般的には2個)あたり1〜8gの砂糖を含む。比較対象として、独グミメーカー、ハリボー(HARIBO)の“ゴールドベア”2個は2g強の砂糖を含む。アメリカ心臓協会は1日の砂糖摂取量を、女性は25gまで、男性は36gまでに抑えることを推奨している。1握りのビタミングミで、1日の推奨摂取量を容易に超えてしまうことには注意が必要だ。とはいえ砂糖代替品の登場により、カロリーが低く、血糖値を急上昇させない無糖のビタミングミの開発も盛んになっている。

ビタミングミは、サプリのエントリー商品として重宝される傾向にある。コートニー・カーダシアン(Kourtney Kardashian)が手掛けるサプリブランド「レム(LEMME)」のパートナーであるサイモン・ハック(Simon Huck)は、「グミから始めてカプセルに移行する人も多い」と話す。「『レム』は多様な選択肢を用意しており、ビタミングミは甘いおやつの代替品として使用し、カプセルと併用することで砂糖の摂取量を調整できる」と続ける。

同社は、この分野のほかの企業とともに砂糖の代替品、特にイチジクなどの果物から抽出されるアルロースの開発に取り組んでいる。米国食品医薬品局(FDA)の許可を受けているアルロースは効果的な代替品として用いられているが、専門家は、消化器系に負担をかける可能性のある糖アルコールのようなほかの代替品を警戒している。また、米スーパーのホールフーズマーケット(WHOLE FOODS MARKET)を含む一部の小売業者はアルロースを禁止している。市場に出回ってまだ日が浅く、長期的な影響を予測するのが難しいからだ。ほかのブランドは、ステビアやモンクフルーツなどの代替品を試している。

砂糖の代替品に触手を伸ばすブランドが増えている一方で、女性のウェルネスに特化した「ラブウェルネス(LOVE WELLNESS)」のようにグミを販売しないというスタンスを取っているブランドもある。早くからシュガーフリー処方を提唱してきたロー・ボスワース(Lo Bosworth)創業者は、「商品に何を入れないかは、何を入れるかと同じくらい重要」と話す。「多くのビタミングミは、5〜8人前の砂糖を含んでいることがある。1日に3種類のビタミンを、ビタミングミからのみ摂取する人がいたら、あっという間に大量の砂糖を摂取してしまう」と続ける。グミは通常、保存の効く単一成分または低成分の配合が適しているほか、製造に加熱が必要なため、成分の投与量や生物学的利用能に影響を与えることも多い。

一部のブランドは、グミがウェルネスに適しているかどうかを疑問視しているが、消費者のグミへのニーズや砂糖代替品の市場投入、子ども向けサプリの成長を考慮すると、専門家は同カテゴリーが減速するとは見ていない。米投資銀行レイモンド・ジェームズ(RAYMOND JAMES)のマーク・レイシー(Mark Lacy)投資銀行ディレクターは、「1食あたりの糖分を5g以下に抑えられるのならば、あまり危険視する必要はないだろう」と述べる。

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「ニューバランス」の新作“メイド イン USA“や英国製の日本限定カラーなど! 今週発売のファッションアイテム9選【8/12〜8/18】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は8月12〜18日に発売するアイテムを紹介します。「ニューバランス(NEW BALANCE)」から14日に発売するのは日本限定カラーの英国製“U991KP2。5つの地域限定カラーで日本はピンク!このスニーカーをもとにコーディネートを考えるのも楽しそうです。一方15日から順次発売するのはアメリカ国内の工場で製造され続けている“990”シリーズ“メイド イン USA(MADE IN USA)”の秋冬コレクション。こちらは秋らしいシックなカラーがラインアップ。足元から一足先に季節を先取りするのもいいですね。

【8月14日発売】
ニューバランス
(NEW BALANCE)

日本限定ピンクカラーの英国製“U991KP2”

「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、スニーカー“U991KP2”を発売する。同スニーカーは、世界の5つの地域で異なるカラーが展開されるアイテム。日本はピンクのカラーを展開する。

■商品詳細

スニーカー(3万7400円)

【8月14日発売】
ロペ
(ROPE)

50周年のハローキティとコラボ
ピンクキルトシリーズを再現

「ロペ(ROPE)」は、生誕50周年のハローキティとのコラボレーションアイテムを発売する。同コラボは、1990年代に流行したピンクキルトのシリーズをモノトーンで再現したバッグやウエアをラインアップ。

■商品詳細

コラボキルティングバッグ(8800円〜)
コラボトートバッグ(9900円〜)
コラボカードケース(5500円)
コラボキーホルダー(4180円〜)
Tシャツ(1万3200円)
※一部商品

【8月15日発売】
トゥモローランド
(TOMORROWLAND)

4ブランドに別注
「エドウイン」や「ペンドルトン」など

トゥモローランド(TOMORROWLAND)は、「リッチモンド ニットウエア(RICHMOND KNITWEAR)」、「ペンドルトン(PENDLETON)」、「エドウイン(EDWIN)」、「インバーティア(INVERTERE)」の計4ブランドとの別注アイテムを発売する。秋冬に向けたセーターやコートなどをラインアップする。

■商品詳細

別注セーター(5万9400円)
別注シャツジャケット(12万1000円)
別注ジーンズ(2万9700円〜)
別注コート(27万5000円)

【8月15日発売】
アーバンリサーチ
(URBAN RESEARCH)

劇団四季とコラボ
舞台衣装をリメイクウエアに

アーバンリサーチ(URBAN RESEARCH)は、劇団四季の“アップサイクルプロジェクト”として、倉庫に眠る舞台衣装の布や装飾素材を使ったリメイクウエアを数量限定で発売する。3回目となる本コラボは、パンツやワンピース、ジャケットなどアソートでラインアップするほか、劇団四季の生地を贅沢に使用したテキスタイルフラワーのブーケも販売する。

■商品詳細

コラボワンピース(3万3000円〜)
コラボスカート(2万2000円)
ブーケ(9350円)
※一部商品

【8月15日順次発売】
ニューバランス
(NEW BALANCE)

“メイド イン USA”秋冬コレクション
新色スニーカー“990”が勢ぞろい

「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、“メイド イン USA(MADE IN USA)”秋冬コレクションを順次発売する。同コレクションは、ドロップ1〜7に分けて販売を予定。ドロップ1は、秋冬シーズンを思わせる、グレーを基調としたスニーカー“993”と、2型の“990v6”などをラインアップする。

■商品詳細

スニーカー“993”(4万1800円)
スニーカー“990v6”(3万9600円)
※一部商品

【8月16日発売】
アーバンリサーチ
(URBAN RESEARCH)

「サロモン」“XT-WINGS 2”の限定モデル 

アーバンリサーチ(URBAN RESEARCH)は、「サロモン(SALOMON)」の限定モデル“XT-WINGS 2”を発売する。同モデルは、2020年春夏コレクションから加わった新シリーズでコンセプトは“クッション性”と“瞬発性”。カラーは限定のブラック、ホワイトにウィメンズ限定色のバニラアイスの3色をそろえる。

■商品詳細

スニーカー(2万900円)

【8月16日発売】
ユニクロ
(UNIQLO)

「UT」×長場雄
映画のワンシーンを書き下ろしてウエアに

「ユニクロ(UNIQLO)」のTシャツブランド「UT」は、イラストレーターの長場雄が映画のシーンを厳選し書き下ろしたコレクション“マジックフォーオールウィズ長場雄”を発売する。本コレクションは、ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ作品の中から、長場が愛と絆をテーマにシーンを選び書き下ろした。アイテムはTシャツやスエット、ソックスをラインアップする。

■商品詳細

パーカ/ウィメンズ(3990円)
スエット/メンズ(2990円)
スエット/キッズ(1990円)
Tシャツ/(1500円)
ソックス(390円)
※一部商品

【8月17日発売】
ビューティフルピープルフィールズ
(BEAUTIFUL PEOPLE FEELS)

絶滅危惧種動物に注目したアイテム4型

ビューティフルピープルのサブライン“ビューティフルピープルフィールズ(BEAUTIFUL PEOPLE FEELS)”は、新コレクションを発売する。遺失物取扱所を意味する“ロスト・アンド・ファウンド”をテーマに、“イリオモテヤマネコ”などのアジア圏の絶滅危惧種をデザインに落とし込んだ。パーカやロンT、トートバッグなどをラインアップする。

■商品詳細

パーカ(3万9600円)
ロンT(2万2000円)
ショートパンツ(2万9700円)
トートバッグ(6930円)

【8月17日発売】
アトモス(ATMOS)

ボブ・マーリー第2弾コラボ
1979年の日本初ライブをイメージ

アトモス(ATMOS)は、ミュージシャンのボブ・マーリー(Bob Marley)との第2弾コラボTシャツを発売する。1979年に行われたボブ・マーリーの日本初ツアーでのライブをイメージした。フロントのモチーフは、70年代のジャマイカのライブフライヤーに着想を得て、バックにはライブのセットリストをあしらった。8月16日まで、公式オンラインで抽選を受け付けている。

■商品詳細

Tシャツ(7700円)

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DAIKI SUDOがデビューEP「EARTH」をリリース 現実と非現実の境界を漂う音像

PROFILE: DAIKI SUDO/アーティスト

DAIKI SUDO/アーティスト
PROFILE: 1998年、神奈川県生まれ。10代の頃にニュージーランドで3年間を過ごす。帰国後の大学在学中に、楽曲制作を目的に南アフリカに滞在する。その頃、SG Lewisの「Warm」を聴いたことをきっかけに楽曲制作を始める。2024年、Daiki Sudoとして本格的に音楽活動を開始。8月8日にデビューEP「EARTH」をリリースする

8月8日にデビューEP「EARTH」をリリースしたDAIKI SUDOは2023年に“水のように広がりながら、自然と調和するエレクトロニックミュージック“というコンセプトを元に活動を開始した。同作にはダウンテンポ、フューチャーベース、メロディックハウス、シンセポップを独自に解釈した4曲が収録されていて、いずれもアンビエンスをフィーチャーし広大な草原や雄大な山脈、無限に広がる海といったオーガニックな情景を想起させる。

1月にインドゴアへ移り、現在まであてもなく旅を続けているという。これまでに海外を拠点に生活してきたことがジャンルを横断した楽曲の根源になっているのか。音楽制作のプロセスやデビュー作の制作背景まで話を聞いた。

映画の1シーンから音を想像する

WWD:音楽制作を始めたのはいつ頃ですか?

DAIKI SUDO(以下、DAIKI):18歳の時に高校時代の仲間と一緒にヒップホップのユニットを組んでいて、自分はラッパーを担当してました。友達がトラックメイカーだったので、僕はスタジオでヴォーカルをレコーディングするだけ。音作りには関わっていませんでしたね。その頃、トラックメイカーの友達からSGルイスを勧められて「Warm」を聞きました。静寂した空間とピアノの旋律の情緒がすごくて。当時は生音とエレクトロの融合に未来感を感じていました。バーチャルシンセの実在しない楽器音と現実世界の生音、この非現実的な組み合わせの音像に影響を受けました。

その後グループが散り散りになって、1人になった時にヒップホップを続けるのではなく、ジャンルをまたいだ音楽を作りたいという欲求が芽生えました。それから自分でトラックメイクからミックス、マスタリングまでをYouTube見ながらやり始めたんです。

WWD:当時はどんな曲を作っていたのでしょうか?

DAIKI:当時はハウスっぽい曲が好きでした。ドレイク(Drake)の「パッションフルーツ(Passionfruit)」みたいなカリビアンぽさもある4つ打ち。ダンスミュージックでありながら、コードやメロディに情緒があってラップボーカルにもメロディが乗っているような曲が多かったです。

WWD:ディスコ・リバイバルとか1970〜80年代をアップデートしていく風潮の発端のような時代だったと思うのですが、当時の空気感にも影響を受けましたか?

DAIKI:僕はディスコよりも映画音楽からの影響が強かったです。最初は曲単体として聴いた「Warm」も「X-ミッション」っていう大自然の脅威とエクストリームスポーツをテーマにした映画の挿入歌だったんです。作品中で男女が夜の海に潜っていくシーンとの情緒が特に印象的で、その映像と音楽が鮮明に記憶に残っています。それから、フィルムスコアにどんどん惹かれていきました。

音が先行するのではなく、映画のシーンの情景に合うかどうか。曲単体よりも映像の世界観が頭の中でパッケージされた状態で音楽を聴くことが増えていったように思います。ルドウィグ・ゴランソン(Ludwig Goransson)も「メッセージ」のヨハン・ヨハンソン(Johann Johannsson)も好きでしたね。

WWD:情景が浮かんで音につながっていく前提として、世界各地に住んだり、旅をした経験が影響していますか?

DAIKI:それはありますし、SF映画や小説が大好きなので、現実世界に無い情景を拡大して妄想することも多いです。ただ、初めて楽器を習ったのも、自分でアルバムCDを買ったのもニュージーランドに住んでいた12~14歳の頃で、音楽を作る楽しさの感覚は間違いなくそこから来ています。初めて買った音源がアウルシティー(Owl City)のアルバム。当時すでにエレクトロニックミュージックやシンセサイザーのあたたかい感じがすごく好きで、その後、聴くようになったサウンドヒーリングのようなジャンルの2つの音楽が混ざっていきました。表現の幅が無限にあるエレクトロニックミュージックを聴き込むうちに、徐々にジャンルを断定しづらい音楽にのめり込んでいったんです。

現実と非現実の境界のような音楽

WWD:インドに渡ってから曲作りに変化はありましたか?

DAIKI:インドに来てからは、「ここは地球なのか?」と毎日のように自問自答しています(笑)。ほとんど裸の西洋人の男が腰まであるドレッド髪を靡かせてモーターバイクで滑走していたり、幅20メートルぐらいの巨大なガジュマルの樹のつたが自然と三つ編みになって天から地上に伸びていたり。人も景色も暮らし方もとにかく全てが日本の生活とかけ離れすぎていて、現実なのに自分にとっては非現実に感じるような状況が続いています。

インドの伝統音楽はキーやリズムの概念も遥かに複雑で、理解し難い部分もありますが伝統楽器のタブラという太鼓のリズム感とグルーヴは自分の曲のリズム作りにも少し影響しました。

また、インドは現在ドラムンベース、ジャングル、ゴアトランスといったエネルギッシュなジャンルのパーティーと、エクスタティックダンスという、焚き火を囲んで全員でサンスクリット語の曲を合唱して、ブレンドしたカカオを飲みながらアンビエントな音楽にうねるように踊る内省的で精神性の高いパーティーに二極化していて、どちらも別のベクトルに突き抜けた音の可能性を感じて楽しいです。

インドに来て、以前よりも重さや暗さ、逆にハッピーな時もどこか突き抜けるように、ありのままよりもドラマチックに物事を伝えたいという思いが強くなりました。

「EARTH」のフックで鳴っている音は、今まで聞いたことのない音を作りたいというモチベーションからできたんですが、もともとは耳触りの良い音の中のちょっとした違和感を探していたことがきっかけになりました。音が流れていく中で、引っかかるけど気持ちがいい。ある意味サプライズのような「気持ちのいい違和感」を常に作りたいと思っています。個人的にはエレクトロミュージックのパターンと縛りのないエクスペリメンタルの要素を混ぜてみたり、今回のEPではメインストリームの音楽の構成と規律を保ちつつ好きに流れをまとめています。

WWD:通しで聴くとある種の逃避性が備わっているように感じます。それは自身が求めているから、それとも無意識にそう感じさせるのでしょうか?

DAIKI:自分が求めているからだと思います。最初に音楽を作ろうと思った時、「露天風呂に合うような曲が作りたい」と思いました。温かい湯に浸かりながら、肌の上を転がるような気持ちのいい寒さを感じて曲を聴きたいという。これもある種、日々の生活からの逃避と捉えられるかもしれません。深いリラクゼーションの感覚と内に生まれる興奮や満足。このアルバムに関しては、ライブで盛り上がるような過程ではなくて、むしろ帰り道に自然の中、1人で内に入っていくような現実逃避の感覚が合うと思います。現実のとある場面で生まれる感情を楽しむための音楽というよりは、その感情を起点に別の世界に誘われるような音楽。フィルムスコアも含めて、フィクションとノンフィクションの境界が好きなので自然にそうなったのかもしれません。例えば、映画「her」の限りなく現実に近い非現実、共感はできるけど想像の余白がある世界観のような。

WWD:曲を作る時にはまず、映像が浮かぶのでしょうか?

DAIKI:好きなSF映画のワンシーンを見つめたり、頭の中に変な情景を具体的に妄想したりして、その場面にどんな音楽を流したいかという自問自答を繰り返しています。あとは、写真の影響も大きい。“EARTH”は木漏れ日の中、森の原っぱに寝転がっている想像のイメージから、横に流れる川、映画「アバター」に登場するような極彩色の野鳥が連鎖的に浮かびました。そこに音を重ねていくように、常に楽曲と映像はセットで考えています。

WWD:アルバム全体としてはどのように構成していったのでしょうか?

DAIKI:4年前に作った曲もありますし、シングルにするか、EPにするかも含めて今回リリースする「8%」というレーベルのToshiさん(「8%」代表)に相談し、一緒に仕上げていきました。自分の作品に対して過剰に感情を注いでしまうあまり、外から見て分かりづらい文脈になってしまうことがあるので、俯瞰した視点で意見をくれるToshiさんの存在はとても大きくて感謝しています。

WWD:タイトルの“EARTH”にはどんなニュアンスが込められていますか?

DAIKI:高知県の仁淀川で13時間以上かけて無計画にドライブしながらMVの素材撮りをしたんですが、とぐろを巻いた蛇の眼の上を歩く虫だったり、プローブレンズ越しの蝶の目がサッカーボールのように見えたり、全てが非現実に感じたんです。自分が現実ではあり得ないと思っていても、地球には想像を超える世界がまだまだ広がっている。インドに渡ってからさらに強くそう思うようになりましたが、僕たちがこうして誕生して命のバトンをつなぎ、曲を作ったりそれを楽しんだりできているという魔法のような状況も全てこの地球から来ているということに今更ながら感銘を受けて“EARTH”というタイトルにしました。

WWD:思い入れのある曲、難産だった曲はありますか?

DAIKI:最初にリリースしようと仕上げた曲が“SWIM”なんですけど、海を泳いでいるときの気持ちよさや水面の波紋、深く潜っていくにつれて感じる恐怖感を音に変換したいと思ったんです。美しい情景と同居している自然の脅威という異なる2つの感情を表現しようと思ったのですが、理想の音になるまで1年くらいかかりました。どれくらいの音の波長が尖っているのか、どこから温かみを感じるかなど、非常に細かい感覚で調整をしていました。浅瀬から深海までの情景をサインウェーブだけで作りたかったので、最初は滑らかなポコポコした音から始まって、波のように変化していく音のバリエーション。他の曲は比較的スムーズに仕上がったんですが、最初に発表するというプレッシャーもあったのかもしれません。

あてのないアジアへの音楽旅

WWD:現在はインドのゴアにいるんですか?

DAIKI:今はヒマラヤ山脈のパールヴァティ渓谷にいますが、少し前まではゴアにいました。音楽を理由にゴアに来たわけではないので、ローカルの瞑想音楽やゴアトランスを経験して、新しい感覚が生まれつつあります。自分の知っている音楽の世界の外側に、さらに莫大な音楽の世界が存在することに気づいたんです。以前、南アフリカに住んでいた時はドラムパターンがアフロビーツみたいになったり、アマピアノの影響も自分の楽曲に反映されています。これからはトランスミュージックや瞑想音楽のエッセンスが多くなっていくと確信しています。

WWD:インドは瞑想音楽やアンビエント作家も多くいますが、最初にゴアを目指したのはなぜですか?

DAIKI:きっかけはありません。ただ、ルーティン化してきた日本の生活をリセットしたい気分だったので、劇的に日常を変えたいという欲求が強くなってきて、何かを得ようという感覚よりもまっさらな状態になりたいというモチベーションでゴアに来ました。それまでトランスはほとんど聞いていませんでしたし、良さもわからなかった。でも、本場のローカルなエリアや森の中のレイヴで聴くと、この種の音楽が人の発するエネルギー同士を結びつけたり、周囲の自然と自分の波長を合わせるチャンネルになり得るという感覚と意味を肌で理解できました。自然と音楽のつながりを深く感じた経験でもありました。

WWD:現地のコミュニティーで気になったことはありますか?

DAIKI:20代のイスラエルの若者たちのファッションですね。クラシックヒップホップを好きな人がバギーなジーンズを引きずってベースボールキャップを被るように、トランス好きの若者にもBPMの高い音楽と結びついた特有の着こなしがあります。パーティーではサイケデリック、単色の鮮やかな色使いの動きやすいシャツにプリズムレンズを用いたサングラス、というのが大半のドレスコードとなっています。90年代の影響は強いですがストリートさはほぼなくスポーティで、ミニマルなスタイルや逆に懐かしさを感じるようにアップデートされたスタイルが多い印象です。あと、共通して人気なのは「オークリー(OAKLEY)」の“レーダー“です。

WWD:チベットとネパールではどんな音楽に触れたいですか?

DAIKI:最近、トゥクトゥクが故障した時のエンジン音をリズム用に録音したり、群衆の声や街の雑音などのフィールドレコーディングを始めました。フィクションとノンフィクションのバランスをもう少し生寄りにしたいと感じているからです。全部バーチャルではなくて、物体の肌感を取り入れたい。特にネパールでは瞑想音楽と人間の潜在意識に眠る力をより深く感じたいと思います。海外だとオープンに人とつながりやすいので、そういった素直な人間の温かみのような部分も今後の曲に反映されていくような気がします。

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DAIKI SUDOがデビューEP「EARTH」をリリース 現実と非現実の境界を漂う音像

PROFILE: DAIKI SUDO/アーティスト

DAIKI SUDO/アーティスト
PROFILE: 1998年、神奈川県生まれ。10代の頃にニュージーランドで3年間を過ごす。帰国後の大学在学中に、楽曲制作を目的に南アフリカに滞在する。その頃、SG Lewisの「Warm」を聴いたことをきっかけに楽曲制作を始める。2024年、Daiki Sudoとして本格的に音楽活動を開始。8月8日にデビューEP「EARTH」をリリースする

8月8日にデビューEP「EARTH」をリリースしたDAIKI SUDOは2023年に“水のように広がりながら、自然と調和するエレクトロニックミュージック“というコンセプトを元に活動を開始した。同作にはダウンテンポ、フューチャーベース、メロディックハウス、シンセポップを独自に解釈した4曲が収録されていて、いずれもアンビエンスをフィーチャーし広大な草原や雄大な山脈、無限に広がる海といったオーガニックな情景を想起させる。

1月にインドゴアへ移り、現在まであてもなく旅を続けているという。これまでに海外を拠点に生活してきたことがジャンルを横断した楽曲の根源になっているのか。音楽制作のプロセスやデビュー作の制作背景まで話を聞いた。

映画の1シーンから音を想像する

WWD:音楽制作を始めたのはいつ頃ですか?

DAIKI SUDO(以下、DAIKI):18歳の時に高校時代の仲間と一緒にヒップホップのユニットを組んでいて、自分はラッパーを担当してました。友達がトラックメイカーだったので、僕はスタジオでヴォーカルをレコーディングするだけ。音作りには関わっていませんでしたね。その頃、トラックメイカーの友達からSGルイスを勧められて「Warm」を聞きました。静寂した空間とピアノの旋律の情緒がすごくて。当時は生音とエレクトロの融合に未来感を感じていました。バーチャルシンセの実在しない楽器音と現実世界の生音、この非現実的な組み合わせの音像に影響を受けました。

その後グループが散り散りになって、1人になった時にヒップホップを続けるのではなく、ジャンルをまたいだ音楽を作りたいという欲求が芽生えました。それから自分でトラックメイクからミックス、マスタリングまでをYouTube見ながらやり始めたんです。

WWD:当時はどんな曲を作っていたのでしょうか?

DAIKI:当時はハウスっぽい曲が好きでした。ドレイク(Drake)の「パッションフルーツ(Passionfruit)」みたいなカリビアンぽさもある4つ打ち。ダンスミュージックでありながら、コードやメロディに情緒があってラップボーカルにもメロディが乗っているような曲が多かったです。

WWD:ディスコ・リバイバルとか1970〜80年代をアップデートしていく風潮の発端のような時代だったと思うのですが、当時の空気感にも影響を受けましたか?

DAIKI:僕はディスコよりも映画音楽からの影響が強かったです。最初は曲単体として聴いた「Warm」も「X-ミッション」っていう大自然の脅威とエクストリームスポーツをテーマにした映画の挿入歌だったんです。作品中で男女が夜の海に潜っていくシーンとの情緒が特に印象的で、その映像と音楽が鮮明に記憶に残っています。それから、フィルムスコアにどんどん惹かれていきました。

音が先行するのではなく、映画のシーンの情景に合うかどうか。曲単体よりも映像の世界観が頭の中でパッケージされた状態で音楽を聴くことが増えていったように思います。ルドウィグ・ゴランソン(Ludwig Goransson)も「メッセージ」のヨハン・ヨハンソン(Johann Johannsson)も好きでしたね。

WWD:情景が浮かんで音につながっていく前提として、世界各地に住んだり、旅をした経験が影響していますか?

DAIKI:それはありますし、SF映画や小説が大好きなので、現実世界に無い情景を拡大して妄想することも多いです。ただ、初めて楽器を習ったのも、自分でアルバムCDを買ったのもニュージーランドに住んでいた12~14歳の頃で、音楽を作る楽しさの感覚は間違いなくそこから来ています。初めて買った音源がアウルシティー(Owl City)のアルバム。当時すでにエレクトロニックミュージックやシンセサイザーのあたたかい感じがすごく好きで、その後、聴くようになったサウンドヒーリングのようなジャンルの2つの音楽が混ざっていきました。表現の幅が無限にあるエレクトロニックミュージックを聴き込むうちに、徐々にジャンルを断定しづらい音楽にのめり込んでいったんです。

現実と非現実の境界のような音楽

WWD:インドに渡ってから曲作りに変化はありましたか?

DAIKI:インドに来てからは、「ここは地球なのか?」と毎日のように自問自答しています(笑)。ほとんど裸の西洋人の男が腰まであるドレッド髪を靡かせてモーターバイクで滑走していたり、幅20メートルぐらいの巨大なガジュマルの樹のつたが自然と三つ編みになって天から地上に伸びていたり。人も景色も暮らし方もとにかく全てが日本の生活とかけ離れすぎていて、現実なのに自分にとっては非現実に感じるような状況が続いています。

インドの伝統音楽はキーやリズムの概念も遥かに複雑で、理解し難い部分もありますが伝統楽器のタブラという太鼓のリズム感とグルーヴは自分の曲のリズム作りにも少し影響しました。

また、インドは現在ドラムンベース、ジャングル、ゴアトランスといったエネルギッシュなジャンルのパーティーと、エクスタティックダンスという、焚き火を囲んで全員でサンスクリット語の曲を合唱して、ブレンドしたカカオを飲みながらアンビエントな音楽にうねるように踊る内省的で精神性の高いパーティーに二極化していて、どちらも別のベクトルに突き抜けた音の可能性を感じて楽しいです。

インドに来て、以前よりも重さや暗さ、逆にハッピーな時もどこか突き抜けるように、ありのままよりもドラマチックに物事を伝えたいという思いが強くなりました。

「EARTH」のフックで鳴っている音は、今まで聞いたことのない音を作りたいというモチベーションからできたんですが、もともとは耳触りの良い音の中のちょっとした違和感を探していたことがきっかけになりました。音が流れていく中で、引っかかるけど気持ちがいい。ある意味サプライズのような「気持ちのいい違和感」を常に作りたいと思っています。個人的にはエレクトロミュージックのパターンと縛りのないエクスペリメンタルの要素を混ぜてみたり、今回のEPではメインストリームの音楽の構成と規律を保ちつつ好きに流れをまとめています。

WWD:通しで聴くとある種の逃避性が備わっているように感じます。それは自身が求めているから、それとも無意識にそう感じさせるのでしょうか?

DAIKI:自分が求めているからだと思います。最初に音楽を作ろうと思った時、「露天風呂に合うような曲が作りたい」と思いました。温かい湯に浸かりながら、肌の上を転がるような気持ちのいい寒さを感じて曲を聴きたいという。これもある種、日々の生活からの逃避と捉えられるかもしれません。深いリラクゼーションの感覚と内に生まれる興奮や満足。このアルバムに関しては、ライブで盛り上がるような過程ではなくて、むしろ帰り道に自然の中、1人で内に入っていくような現実逃避の感覚が合うと思います。現実のとある場面で生まれる感情を楽しむための音楽というよりは、その感情を起点に別の世界に誘われるような音楽。フィルムスコアも含めて、フィクションとノンフィクションの境界が好きなので自然にそうなったのかもしれません。例えば、映画「her」の限りなく現実に近い非現実、共感はできるけど想像の余白がある世界観のような。

WWD:曲を作る時にはまず、映像が浮かぶのでしょうか?

DAIKI:好きなSF映画のワンシーンを見つめたり、頭の中に変な情景を具体的に妄想したりして、その場面にどんな音楽を流したいかという自問自答を繰り返しています。あとは、写真の影響も大きい。“EARTH”は木漏れ日の中、森の原っぱに寝転がっている想像のイメージから、横に流れる川、映画「アバター」に登場するような極彩色の野鳥が連鎖的に浮かびました。そこに音を重ねていくように、常に楽曲と映像はセットで考えています。

WWD:アルバム全体としてはどのように構成していったのでしょうか?

DAIKI:4年前に作った曲もありますし、シングルにするか、EPにするかも含めて今回リリースする「8%」というレーベルのToshiさん(「8%」代表)に相談し、一緒に仕上げていきました。自分の作品に対して過剰に感情を注いでしまうあまり、外から見て分かりづらい文脈になってしまうことがあるので、俯瞰した視点で意見をくれるToshiさんの存在はとても大きくて感謝しています。

WWD:タイトルの“EARTH”にはどんなニュアンスが込められていますか?

DAIKI:高知県の仁淀川で13時間以上かけて無計画にドライブしながらMVの素材撮りをしたんですが、とぐろを巻いた蛇の眼の上を歩く虫だったり、プローブレンズ越しの蝶の目がサッカーボールのように見えたり、全てが非現実に感じたんです。自分が現実ではあり得ないと思っていても、地球には想像を超える世界がまだまだ広がっている。インドに渡ってからさらに強くそう思うようになりましたが、僕たちがこうして誕生して命のバトンをつなぎ、曲を作ったりそれを楽しんだりできているという魔法のような状況も全てこの地球から来ているということに今更ながら感銘を受けて“EARTH”というタイトルにしました。

WWD:思い入れのある曲、難産だった曲はありますか?

DAIKI:最初にリリースしようと仕上げた曲が“SWIM”なんですけど、海を泳いでいるときの気持ちよさや水面の波紋、深く潜っていくにつれて感じる恐怖感を音に変換したいと思ったんです。美しい情景と同居している自然の脅威という異なる2つの感情を表現しようと思ったのですが、理想の音になるまで1年くらいかかりました。どれくらいの音の波長が尖っているのか、どこから温かみを感じるかなど、非常に細かい感覚で調整をしていました。浅瀬から深海までの情景をサインウェーブだけで作りたかったので、最初は滑らかなポコポコした音から始まって、波のように変化していく音のバリエーション。他の曲は比較的スムーズに仕上がったんですが、最初に発表するというプレッシャーもあったのかもしれません。

あてのないアジアへの音楽旅

WWD:現在はインドのゴアにいるんですか?

DAIKI:今はヒマラヤ山脈のパールヴァティ渓谷にいますが、少し前まではゴアにいました。音楽を理由にゴアに来たわけではないので、ローカルの瞑想音楽やゴアトランスを経験して、新しい感覚が生まれつつあります。自分の知っている音楽の世界の外側に、さらに莫大な音楽の世界が存在することに気づいたんです。以前、南アフリカに住んでいた時はドラムパターンがアフロビーツみたいになったり、アマピアノの影響も自分の楽曲に反映されています。これからはトランスミュージックや瞑想音楽のエッセンスが多くなっていくと確信しています。

WWD:インドは瞑想音楽やアンビエント作家も多くいますが、最初にゴアを目指したのはなぜですか?

DAIKI:きっかけはありません。ただ、ルーティン化してきた日本の生活をリセットしたい気分だったので、劇的に日常を変えたいという欲求が強くなってきて、何かを得ようという感覚よりもまっさらな状態になりたいというモチベーションでゴアに来ました。それまでトランスはほとんど聞いていませんでしたし、良さもわからなかった。でも、本場のローカルなエリアや森の中のレイヴで聴くと、この種の音楽が人の発するエネルギー同士を結びつけたり、周囲の自然と自分の波長を合わせるチャンネルになり得るという感覚と意味を肌で理解できました。自然と音楽のつながりを深く感じた経験でもありました。

WWD:現地のコミュニティーで気になったことはありますか?

DAIKI:20代のイスラエルの若者たちのファッションですね。クラシックヒップホップを好きな人がバギーなジーンズを引きずってベースボールキャップを被るように、トランス好きの若者にもBPMの高い音楽と結びついた特有の着こなしがあります。パーティーではサイケデリック、単色の鮮やかな色使いの動きやすいシャツにプリズムレンズを用いたサングラス、というのが大半のドレスコードとなっています。90年代の影響は強いですがストリートさはほぼなくスポーティで、ミニマルなスタイルや逆に懐かしさを感じるようにアップデートされたスタイルが多い印象です。あと、共通して人気なのは「オークリー(OAKLEY)」の“レーダー“です。

WWD:チベットとネパールではどんな音楽に触れたいですか?

DAIKI:最近、トゥクトゥクが故障した時のエンジン音をリズム用に録音したり、群衆の声や街の雑音などのフィールドレコーディングを始めました。フィクションとノンフィクションのバランスをもう少し生寄りにしたいと感じているからです。全部バーチャルではなくて、物体の肌感を取り入れたい。特にネパールでは瞑想音楽と人間の潜在意識に眠る力をより深く感じたいと思います。海外だとオープンに人とつながりやすいので、そういった素直な人間の温かみのような部分も今後の曲に反映されていくような気がします。

The post DAIKI SUDOがデビューEP「EARTH」をリリース 現実と非現実の境界を漂う音像 appeared first on WWDJAPAN.

パリ五輪を全力で楽しむ世界的ラッパー、スヌープ・ドックの観戦衣装を一挙公開!

連日盛り上がりを見せる2024年パリオリンピック。多くのアスリートたちが注目を浴びる横で、米国カリフォルニア出身の世界的ラッパー、スヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)もスポットライトを浴びている。

2028年ロサンゼルスオリンピックが地元開催ということもあり、今大会で聖火ランナーも務めた彼は、アメリカの大手放送局NBCのオリンピック特派員として多くの競技を観戦しているのだが、連日、愛国心あふれる装いでお茶の間やSNSを騒がせているのだ。ここでは、そんな彼のファッションを振り返りたい。

1日目 聖火リレーでランナーを務める

聖火リレーでランナーの1人を務め、フランスのスポーツブランド「デカトロン(DECATHLON)」がデザインしたユニホームでパリ市内を走ったスヌープ・ドッグ。

2日目 体操競技・女子予選を観戦

アメリカのナショナルカラーであるレッドとホワイト、ネイビーを基調としたセットアップで体操競技・女子予選を観戦。

5日目 ビーチバレー女子予選を観戦

ビーチバレー女子アメリカ代表のサラ・ヒューズ(Sarah Hughes)とケリー・チェン(Kelly Cheng)のポートレートがプリントされたジャケットとTシャツを着用し、ビーチバレー女子・予選アメリカ対フランスを観戦。

8日目 馬術・馬場馬術団体グランプリスペシャル&サッカー女子・準々決勝観戦

馬術・馬場馬術団体グランプリスペシャルの観戦のため、ライダー(馬術選手)に扮して会場のベルサイユ宮殿に現れたスヌープ・ドッグとライフコーディネーター・クリエイターのマーサ・スチュワート(Martha Stewart)。

同日、NBC特注の馬術仕様のセットアップを着用し、サッカー女子・準々決勝アメリカ対日本も観戦。

10日目 パフォーマンスを披露

チームUSAハウスを兼ねたパリ旧証券取引所(パレ・ブロンニャール)で開催された、NBAとNBCの共催イベント「ア・セレブレーション・オブ・オリンピック・バスケットボール(A Celebration of Olympic Basketball)」でパフォーマンスするスヌープ・ドッグ。フェイバリットカラーであるパープルに身を包み、その下にはエイジャ・ウィルソンのポートレートがプリントされたジャージーを着用。

11日目 バスケットボール男子・準々決勝

星条旗をパッチワーク風に袖とサイドにあしらったセットアップ姿で、バスケットボール女子アメリカ代表選手エイジャ・ウィルソン(A'ja Wilson)と共にバスケットボール男子・準々決勝アメリカ対ブラジルを観戦。

12日目 スケートボード男子パーク決勝を観戦

陸上男子アメリカ代表ノア・ライルズ(Noah Lyles)のポートレートがプリントされた特注ジャケットとシャツを着用し、五輪マークを模した眼鏡をかけながらスケートボード男子パーク決勝を観戦。

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パリ五輪を全力で楽しむ世界的ラッパー、スヌープ・ドックの観戦衣装を一挙公開!

連日盛り上がりを見せる2024年パリオリンピック。多くのアスリートたちが注目を浴びる横で、米国カリフォルニア出身の世界的ラッパー、スヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)もスポットライトを浴びている。

2028年ロサンゼルスオリンピックが地元開催ということもあり、今大会で聖火ランナーも務めた彼は、アメリカの大手放送局NBCのオリンピック特派員として多くの競技を観戦しているのだが、連日、愛国心あふれる装いでお茶の間やSNSを騒がせているのだ。ここでは、そんな彼のファッションを振り返りたい。

1日目 聖火リレーでランナーを務める

聖火リレーでランナーの1人を務め、フランスのスポーツブランド「デカトロン(DECATHLON)」がデザインしたユニホームでパリ市内を走ったスヌープ・ドッグ。

2日目 体操競技・女子予選を観戦

アメリカのナショナルカラーであるレッドとホワイト、ネイビーを基調としたセットアップで体操競技・女子予選を観戦。

5日目 ビーチバレー女子予選を観戦

ビーチバレー女子アメリカ代表のサラ・ヒューズ(Sarah Hughes)とケリー・チェン(Kelly Cheng)のポートレートがプリントされたジャケットとTシャツを着用し、ビーチバレー女子・予選アメリカ対フランスを観戦。

8日目 馬術・馬場馬術団体グランプリスペシャル&サッカー女子・準々決勝観戦

馬術・馬場馬術団体グランプリスペシャルの観戦のため、ライダー(馬術選手)に扮して会場のベルサイユ宮殿に現れたスヌープ・ドッグとライフコーディネーター・クリエイターのマーサ・スチュワート(Martha Stewart)。

同日、NBC特注の馬術仕様のセットアップを着用し、サッカー女子・準々決勝アメリカ対日本も観戦。

10日目 パフォーマンスを披露

チームUSAハウスを兼ねたパリ旧証券取引所(パレ・ブロンニャール)で開催された、NBAとNBCの共催イベント「ア・セレブレーション・オブ・オリンピック・バスケットボール(A Celebration of Olympic Basketball)」でパフォーマンスするスヌープ・ドッグ。フェイバリットカラーであるパープルに身を包み、その下にはエイジャ・ウィルソンのポートレートがプリントされたジャージーを着用。

11日目 バスケットボール男子・準々決勝

星条旗をパッチワーク風に袖とサイドにあしらったセットアップ姿で、バスケットボール女子アメリカ代表選手エイジャ・ウィルソン(A'ja Wilson)と共にバスケットボール男子・準々決勝アメリカ対ブラジルを観戦。

12日目 スケートボード男子パーク決勝を観戦

陸上男子アメリカ代表ノア・ライルズ(Noah Lyles)のポートレートがプリントされた特注ジャケットとシャツを着用し、五輪マークを模した眼鏡をかけながらスケートボード男子パーク決勝を観戦。

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「クレ・ド・ポー ボーテ」広報イチ推しは、5年ぶりに進化する“ル・セラム” 「ぜひ一度!」と太鼓判

ブランドの顔となるPR担当に、“ロングセラー”や“今シーズンのイチ押し”アイテムを推薦してもらうビューティ連載「PR担当がプレゼン!」。今回は、日本が誇るラグジュアリーコスメブランド「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」をピックアップした。福田紘子「クレ・ド・ポー ボーテ」グループ PR アシスタントブランドマネージャーにおすすめの3アイテムを紹介してもらう。

「クレ・ド・ポー ボーテ」とは?

「クレ・ド・ポー ボーテ」とは、資生堂の最高峰ブランドで、フランス語で「美しい肌への鍵」という意味を持つ。40年に渡る細胞研究に裏付けられた製品を通して、美しさの鍵があく瞬間を届ける、あらゆる期待を超える体験を届けることを目指すブランドで、スキンケアやカラーメイクアップ、ベースメイクアップアイテムをグローバルで展開している。

美容家も夢中になる“ル・セラムⅡ”は至高の使い心地!

「2024年9月1日、ブランドを象徴する美容液“ル・セラム”が、世界初となる先進の研究を搭載し5年ぶりに進化して登場します!プロの美容家の中でもファンが多く、『1回使うともう離れられない!』と、とりこになってしまうお客さまの声も多くいただいております。驚くほどすっと肌になじむ至高を追求した使い心地で、まるで肌が生まれ変わったような輝きに導く美容液をぜひみなさんにも試していただきたいです」。

幅広い世代に愛され続けている化粧下地“ヴォワールコレクチュールn”

「肌表面の乱れとくすみを瞬時に補正し、美しい素肌のようにきめ細かく明るい肌に仕上げてくれる化粧下地です。2020年のリニューアル後の販売個数は、その数を並べると、東京タワー725個分にまでおよびます!ちょっと想像しにくいかもしれませんが(笑)。お客さまからの問い合わせ件数も一番多く、ブランドの商品ラインアップの中でも比較的手に取りやすい価格ということもあり、『クレ・ド・ポー ボーテ』のエントリーアイテムとして幅広い層の方にも愛され続けている人気ナンバーワンの化粧下地です」。

ここぞという日のお守り的存在“ラ・クレーム”

「ブランドの美へのこだわりと最先端のサイエンスを結集させた、ブランドの思想を体現したフェイスクリームです。1996年に他に類がないクリームとして登場し、世界の高級クリーム市場を切り開きました。発売以来、常に最高・最先端のクリームを目指し、20年で7回もの進化を重ねているんです!」。

「夜の肌のメカニズムに着目し、とろけるように肌になじんで豊かな潤いとハリ、弾力をもたらし、若々しい印象があふれだす唯一無二の輝きで満たします。お客さまからは『持っておくことで心も肌も満たされる、絶大な安心感がある』といった声も。日々のケアはもちろんのこと、ここぞという日の前日のお守り的なクリームとして、ご愛用いただいている方もいらっしゃいます」。

連載「PR担当がプレゼン!」とは?

ブランドの顔となるPR担当。新商品やシーズンアイテムなどはスポットライトが当たりやすいが、ロングセラーアイテムはリニューアルなどをしないとどうしても埋もれてしまう。「PR担当がプレゼン!」は、ブランドのPR担当に“ロングセラー”や“今シーズンのイチ押し”アイテムを推薦してもらい、読者に改めて商品の良さを知ってもらう連載だ。

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「クレ・ド・ポー ボーテ」広報イチ推しは、5年ぶりに進化する“ル・セラム” 「ぜひ一度!」と太鼓判

ブランドの顔となるPR担当に、“ロングセラー”や“今シーズンのイチ押し”アイテムを推薦してもらうビューティ連載「PR担当がプレゼン!」。今回は、日本が誇るラグジュアリーコスメブランド「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」をピックアップした。福田紘子「クレ・ド・ポー ボーテ」グループ PR アシスタントブランドマネージャーにおすすめの3アイテムを紹介してもらう。

「クレ・ド・ポー ボーテ」とは?

「クレ・ド・ポー ボーテ」とは、資生堂の最高峰ブランドで、フランス語で「美しい肌への鍵」という意味を持つ。40年に渡る細胞研究に裏付けられた製品を通して、美しさの鍵があく瞬間を届ける、あらゆる期待を超える体験を届けることを目指すブランドで、スキンケアやカラーメイクアップ、ベースメイクアップアイテムをグローバルで展開している。

美容家も夢中になる“ル・セラムⅡ”は至高の使い心地!

「2024年9月1日、ブランドを象徴する美容液“ル・セラム”が、世界初となる先進の研究を搭載し5年ぶりに進化して登場します!プロの美容家の中でもファンが多く、『1回使うともう離れられない!』と、とりこになってしまうお客さまの声も多くいただいております。驚くほどすっと肌になじむ至高を追求した使い心地で、まるで肌が生まれ変わったような輝きに導く美容液をぜひみなさんにも試していただきたいです」。

幅広い世代に愛され続けている化粧下地“ヴォワールコレクチュールn”

「肌表面の乱れとくすみを瞬時に補正し、美しい素肌のようにきめ細かく明るい肌に仕上げてくれる化粧下地です。2020年のリニューアル後の販売個数は、その数を並べると、東京タワー725個分にまでおよびます!ちょっと想像しにくいかもしれませんが(笑)。お客さまからの問い合わせ件数も一番多く、ブランドの商品ラインアップの中でも比較的手に取りやすい価格ということもあり、『クレ・ド・ポー ボーテ』のエントリーアイテムとして幅広い層の方にも愛され続けている人気ナンバーワンの化粧下地です」。

ここぞという日のお守り的存在“ラ・クレーム”

「ブランドの美へのこだわりと最先端のサイエンスを結集させた、ブランドの思想を体現したフェイスクリームです。1996年に他に類がないクリームとして登場し、世界の高級クリーム市場を切り開きました。発売以来、常に最高・最先端のクリームを目指し、20年で7回もの進化を重ねているんです!」。

「夜の肌のメカニズムに着目し、とろけるように肌になじんで豊かな潤いとハリ、弾力をもたらし、若々しい印象があふれだす唯一無二の輝きで満たします。お客さまからは『持っておくことで心も肌も満たされる、絶大な安心感がある』といった声も。日々のケアはもちろんのこと、ここぞという日の前日のお守り的なクリームとして、ご愛用いただいている方もいらっしゃいます」。

連載「PR担当がプレゼン!」とは?

ブランドの顔となるPR担当。新商品やシーズンアイテムなどはスポットライトが当たりやすいが、ロングセラーアイテムはリニューアルなどをしないとどうしても埋もれてしまう。「PR担当がプレゼン!」は、ブランドのPR担当に“ロングセラー”や“今シーズンのイチ押し”アイテムを推薦してもらい、読者に改めて商品の良さを知ってもらう連載だ。

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人気再燃ブランドの理由を探る

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年8月5&12日号からの抜粋です)

利川:最近「フェイラー(FEILER)」や「レスポートサック(LESPORTSAC)」がウェブ記事のアクセスランキングで度々上位にランクインします。どうしてこんなに人気なんだろう?と関心を持ちました。編集会議でその話をすると、他にも人気が再燃しているブランドがあると。そういったブランドの企画やマーケティング戦略に迫ってみたい、読者のビジネスヒントにもなるのではと考えました。

村上:ファッション業界は移り変わりが激しいから、1回ブームを迎えて下火になると、カムバックするのは結構難しいですよね。商材は昔とあまり変わらず、中には手頃な価格の類似品も多かったりするのに、どうして人気が再燃したのか。年月を経て、ファーストブームとその反動を知らない人たちが増えているのも、復活の要因かもしれない。Z世代を引きつけているのが共通点です。

利川:20代の私にとって、「クロックス(CROCS)」は家族みんなではく庶民的なイメージがありましたが、シモーネ・ロシャ(SIMONE ROCHA)とのコラボアイテムは、いい意味でそれを裏切ってくれました。「ディーゼル(DIESEL)」や「クレージュ(COURREGES)」のようにZ世代に向けて刷新したブランドがある一方、「フェイラー」や「レスポートサック」は全方位的。これまでのファンも大事にしつつ、コラボ施策でいろんな層にアプローチしています。

村上:「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」の復活は、K-POPアイドルのアンバサダー効果ととらえられがちですが、47歳の私は、80年代にブルック・シールズ、90年代にケイト・モスを起用してブームを巻き起こした「カルバン・クライン」らしさの復活と分析しています。元来の強みを今っぽく伝えることが大事なんだと思います。

若い世代のブームが上の世代に波及する

利川:変わらぬ強みがあることは必須ですよね。「レスポートサック」は、軽くて丈夫なナイロン生地の良さを打ち出したマーケティング施策が当たったそうです。顧客からの機能性を求める声やコロナ禍での丸洗い需要に応えて、「あくまでも既存品を刷新しただけ」と語っていたのが印象的でした。「フェイラー」もSNSで界隈の盛り上がりを見て、8月12日を“ハイジの日”と決め、“ハイジ”シリーズの人気をさらに高めています。若い世代が「イケてる!」と身に着け始めると、その上の世代にも波及しますよね。

村上:確かに。「若い人が夢中らしい」と伝わると、ヒットになる構図が出来上がりつつあります。SNSの役割は大きいですね。

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シモーネ・バイルズからノア・ライルズまで パリ五輪スターたちのネイルをクローズアップ!

2024年パリオリンピック選手たちの中でネイルがトレンドのようだ。母国愛を表現するツールとして、国旗の配色やシンボルを取り入れたり、フレンチネイルのようなクラシックなスタイルを選んだりと、個性豊かに楽しんでいる模様。体操のシモーネ・バイルズ(Simone Biles)選手から陸上のノア・ライルズ(Noah Lyles)選手まで、アスリートたちのきらめく指先を紹介する。

シモーネ・バイルズ

3つの金メダルを含む合計4つのメダルを獲得したシモーネ・バイルズ選手は、小さな宝石をあしらった、なめらかなアーモンド型のフレンチネイルを選択。メダルとの相性も抜群だ。

ジョーダン・チャイルズ

初のオリンピック金メダルを獲得した体操のジョーダン・チャイルズ(Jordan Chiles)選手は、ロングスクエアネイルをチョイス。片方の手には青いうろこ、もう片方には赤いうろこが描かれ、その両方にゴールドのペイントが施されていた。

コリ・ガウフ

ココ・ガウフの愛称で知られるテニスのコリ・ガウフ(Cori Gauff)選手は、赤と青のネイルに米国旗を想起させる星のシールをあしらい、愛国心を表した。

スニサ・リー

体操女子団体総合で金メダルを手にしたスニサ・リー(Sunisa Lee)選手は、今回のオリンピックのために家庭用ネイルブランド「キス(KISS)」とタッグを組み、LEDジェルライン“サロン X トレンド(SALON X-TEND)”の“プレス オン フレンチチップ”を施した。

リー選手は、「ネイルに夢中なので、『キス』と提携できることをとても嬉しく思う。体操選手には、柔軟で重さを感じさせない、力強い動きが必要とされる。このジェルは、私の個性をアピールしつつ、それらの動作をサポートしてくれる」とコメントしている。

ノア・ライルズ

男子100mで金メダルを獲った陸上のノア・ライルズ選手は、"アイコン(ICON)"と描かれたネイルと、星、十字架、稲妻をモチーフにしたネイルの2種類を披露した。どちらもアメリカ国旗の赤、白、青の配色を取り入れている。

ライルズはネイルアートをしたことについてSNS上で反発を受けたが、彼はそれを冷静に受け止め、「みんなに好かれる理由は、このようなことをするからだ。あくまで自分らしくいるだけだ」とUS ウィークリー(US WEEKLY)に語った。

シャカリ・リチャードソン

世界最速の女子選手として知られる陸上のシャカリ・リチャードソン(Sha’Carri Richardson)選手も異なるデザインのネイルセットを披露した。

開会式には、中指にアメリカ国旗を描き、メタリックシールや赤と青の宝石を施した愛国心溢れるスクエアチップのネイルで登場した。続いて、2日に行われた女子100メートルでは、黒のベースにネオンカラーを散りばめたデザインにチェンジ。このネイルとともに、自身初となるオリンピック銀メダルを手にした。

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シモーネ・バイルズからノア・ライルズまで パリ五輪スターたちのネイルをクローズアップ!

2024年パリオリンピック選手たちの中でネイルがトレンドのようだ。母国愛を表現するツールとして、国旗の配色やシンボルを取り入れたり、フレンチネイルのようなクラシックなスタイルを選んだりと、個性豊かに楽しんでいる模様。体操のシモーネ・バイルズ(Simone Biles)選手から陸上のノア・ライルズ(Noah Lyles)選手まで、アスリートたちのきらめく指先を紹介する。

シモーネ・バイルズ

3つの金メダルを含む合計4つのメダルを獲得したシモーネ・バイルズ選手は、小さな宝石をあしらった、なめらかなアーモンド型のフレンチネイルを選択。メダルとの相性も抜群だ。

ジョーダン・チャイルズ

初のオリンピック金メダルを獲得した体操のジョーダン・チャイルズ(Jordan Chiles)選手は、ロングスクエアネイルをチョイス。片方の手には青いうろこ、もう片方には赤いうろこが描かれ、その両方にゴールドのペイントが施されていた。

コリ・ガウフ

ココ・ガウフの愛称で知られるテニスのコリ・ガウフ(Cori Gauff)選手は、赤と青のネイルに米国旗を想起させる星のシールをあしらい、愛国心を表した。

スニサ・リー

体操女子団体総合で金メダルを手にしたスニサ・リー(Sunisa Lee)選手は、今回のオリンピックのために家庭用ネイルブランド「キス(KISS)」とタッグを組み、LEDジェルライン“サロン X トレンド(SALON X-TEND)”の“プレス オン フレンチチップ”を施した。

リー選手は、「ネイルに夢中なので、『キス』と提携できることをとても嬉しく思う。体操選手には、柔軟で重さを感じさせない、力強い動きが必要とされる。このジェルは、私の個性をアピールしつつ、それらの動作をサポートしてくれる」とコメントしている。

ノア・ライルズ

男子100mで金メダルを獲った陸上のノア・ライルズ選手は、"アイコン(ICON)"と描かれたネイルと、星、十字架、稲妻をモチーフにしたネイルの2種類を披露した。どちらもアメリカ国旗の赤、白、青の配色を取り入れている。

ライルズはネイルアートをしたことについてSNS上で反発を受けたが、彼はそれを冷静に受け止め、「みんなに好かれる理由は、このようなことをするからだ。あくまで自分らしくいるだけだ」とUS ウィークリー(US WEEKLY)に語った。

シャカリ・リチャードソン

世界最速の女子選手として知られる陸上のシャカリ・リチャードソン(Sha’Carri Richardson)選手も異なるデザインのネイルセットを披露した。

開会式には、中指にアメリカ国旗を描き、メタリックシールや赤と青の宝石を施した愛国心溢れるスクエアチップのネイルで登場した。続いて、2日に行われた女子100メートルでは、黒のベースにネオンカラーを散りばめたデザインにチェンジ。このネイルとともに、自身初となるオリンピック銀メダルを手にした。

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「ジョルジオ アルマーニ」が米マリブビーチでサンセットパーティ セレブの着こなしをチェック!

「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」はこのほど、米カリフォルニア州のマリブビーチで夏のリゾートシーズンに向けた“マーレ(MARE)カプセルコレクション”のカクテルパーティを開催した。太平洋を背景にしたサンセットカクテルパーティには、多くのセレブリティーや上顧客が集まり、マリブビーチのゴールデンアワーを楽しんだ。家具は「アルマーニ/カーザ」だ。

会場には、アメリカ法人であるジョルジオ アルマーニ コーポレーションの笹野和泉最高経営責任者(CEO)も来場。笹野CEOは、「L.A.はとても心地よい。“マーレ カプセルコレクション”は、『ジョルジオ アルマーニ』の伝統を引き継ぎつつも、活動的で新しいライフスタイルを追求する顧客に向けた最新の提案。マリブで、多くのお客様やセレブにアルマーニの最新のエッセンスを感じいただきたい」と話した。

“マーレ カプセルコレクション”の世界巡回ポップアップは、日本では8月18日まで表参道ヒルズ本館で開催中だ。

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「ジョルジオ アルマーニ」が米マリブビーチでサンセットパーティ セレブの着こなしをチェック!

「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」はこのほど、米カリフォルニア州のマリブビーチで夏のリゾートシーズンに向けた“マーレ(MARE)カプセルコレクション”のカクテルパーティを開催した。太平洋を背景にしたサンセットカクテルパーティには、多くのセレブリティーや上顧客が集まり、マリブビーチのゴールデンアワーを楽しんだ。家具は「アルマーニ/カーザ」だ。

会場には、アメリカ法人であるジョルジオ アルマーニ コーポレーションの笹野和泉最高経営責任者(CEO)も来場。笹野CEOは、「L.A.はとても心地よい。“マーレ カプセルコレクション”は、『ジョルジオ アルマーニ』の伝統を引き継ぎつつも、活動的で新しいライフスタイルを追求する顧客に向けた最新の提案。マリブで、多くのお客様やセレブにアルマーニの最新のエッセンスを感じいただきたい」と話した。

“マーレ カプセルコレクション”の世界巡回ポップアップは、日本では8月18日まで表参道ヒルズ本館で開催中だ。

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銀座の「スパイスラボトーキョー」で堪能! 革新的で奥深いモダンインド料理の世界

ナンやカレーでおなじみのインド料理も、それ以外の魅力に触れたことのないという日本人は多いはず。東京・銀座の「スパイスラボトーキョー(SPICE LAB TOKYO)」はそんなインド料理の奥深さを堪能できるレストランだ。

インド出身のテジャス・ソヴァニ(Tejas Sovani)シェフは、コペンハーゲンのレストラン「ノーマ(NOMA)」で研修経験を持ち、ラグジュアリーホテル「オベロイ(OBEROI)」でモダンインド料理レストランの副総料理長兼レストラン料理長を務めた実力派。世界各地で培った柔軟な感性と、確かなスパイス技術を掛け合わせ、前衛的かつ繊細に再解釈したインド料理を提供する。

同店は8月1日、世界の調理技術や日本の食材を取り入れ、メニューをさらにアップデートしたという。試食会で念願の訪問を果たした筆者が、イノベーティブなモダンインド料理の魅力を余すところなくリポートする。同店のメニューにアラカルトはなく、ランチコースは4000〜9000円、ディナーコースは1万2000円〜1万6000円で、ベジタリアンのコースも用意。季節にあわせ、2〜3カ月ごとにメニューを変更する。

期待が高まるコースの始まり

全9品の“シェフズコース”(1万6000円)を試食した。前菜の“マンゴーとスパイスのチャート”は、マーブル模様のふた付きの器で登場。コロンとしたシルエットでマットな質感の器に見とれつつふたを開けると、マンゴーの上には食用花や海ブドウなどが飾られており華やかだ。サクサクとした揚げたシェルと、ねっとりと柔らかなマンゴーの食感のコントラストが印象に残る。続く“トウモロコシとバターミルク カンドヴィのスープ”のカンドヴィとは、ベサン粉(ひよこ豆粉)で作るロールパスタの一種。カンドヴィはむっちり滑らかな食感が特徴的で、ターメリックの効いたスパイシーなスープと合わさり、初めて口にするモダンインド料理の世界に心が躍った。

香りと食感のオーケストラ

クッションを模ったお皿で登場したのは、“インディアンアペタイザーズ”。中央の“ゴールガッパー”は、揚げた小麦のシェル、プーリの中にタマリンドとミント風味のジュースを入れた。そっと持ち上げて口に運び、そしゃくすると、クリスピーなシェルが砕け、爽やかなジュースが溢れ出す。左上の“パプリチャート”は、パプリと呼ばれる揚げた生地にトマトとゴマのチャツネ、キュウリ、ナスを合わせた。サクサクの食感にフレッシュな野菜とスパイスの風味が広がる。右上の“トバタ・マグロ・ドクラ”は、インドの蒸しパン、ドクラにタマリンドとコチュジャンで和えたマグロを添えた。ドクラはケーキのようにしっとりしており、どこか甘く香ばしい。マグロとの組み合わせが絶品だ。左下の“ベビーコーン65”は、赤唐辛子の衣をまとったベビーコーンのフライ。スパイシーな衣がベビーコーンのほのかな甘味とシャキシャキとした食感を引き立てる。右下の“チキンティッカサモサ”は、野菜と豆、チキンティッカを包んだ揚げパイ。小気味良いパイの食感と、鼻を抜ける豊かなスパイスの風味に、インドまで意識が飛んでいきそうになる。

ぜいたく感満載のメーン料理

まばゆい青のお皿で登場したのは、“ズワイガニのドーサと海老のギーロースト”。あまりにも繊細で高級なドーサ(穀物を発酵させた生地をクレープ状に焼いたもの)に圧倒されつつ一口食べてみると、地に足がついたおいしさに安心感を覚えた。続く“白身魚のソテーとマチェジョール”は、ふっくらとした白身魚のベンガル風カレー。プーリという揚げパンに付けていただく。次に登場したのは、インド料理圏では珍しいという生野菜を使ったサラダ“コサンバリ・サラダ”。仕上げのココナッツソルベが斬新だ。“タンドール窯で焼いたサーロイン”は、柔らかく口の中でとろける。タンドール窯とは、ナンを焼くときに使うつぼ型オーブンのこと。余分な油は下に落ち、旨みを閉じ込め、しっとりジューシーに仕上がっていた。グリルしたナスとジロール茸も名脇役だ。

そのおいしさをもう一度確かめに行きたい

料理のラストを飾るのは、“オックステールのハイダラバーディー・ビリヤニ”。ハイダラバードは、ビリヤニで知られるインド中南部の都市で、ハイドラバード風といえば、マリネした肉と米を一緒に炊くのが特徴だ。バスマティライスの驚くほどふわふわと軽やかな食感は、小麦粉を練った生地でふたを作り、しっかりと密閉状態で蒸し上げているからだろう。オックステールは口の中でホロホロとほどけ、華やかなスパイスの香りとともにバスマティライスと融合する。ダルカレーやライタをかけるとさらに奥行きが広がり、舌鼓を打った。これまでに食べたビリヤニの中で間違いなく1番おいしかった。

デザートは、“マンゴーシュリカンドのミルフィーユ”と“カボチャと味噌のアイスクリーム”。シュリカンドはインドの伝統的なデザートの1つで、水切りしたヨーグルトに砂糖を加え、カルダモンやサフランで香りを付けたもの。後者は、カボチャそのものの味わいを生かした繊細な甘みと、なめらかな口溶けが印象的だった。昨今、海外を中心に感度の高いレストランやカフェで味噌を使ったデザートや焼き菓子をよく見かける。味噌を加えることで、キレのある塩味と香ばしさが加わり、味に奥行きが出るので、個人的には注目している。

メニューだけじゃない、「行きたい」と思わせるコンセプト設計

インド料理のコースを食べたことがある人はあまり多くないと思うが、土着の調理法やスパイスで素材の魅力を引き出していく考え方はユニークで、なじみのあるイタリアンやフレンチなどのコースとはまた違う魅力があった。また筆者は、「スパイスラボトーキョー」を運営しているトランジットジェネラルオフィス(以下、トランジット)のほかのレストランも、もともと“行きたいリスト”に入れていることが多い。きっとこれは偶然ではなく、「行きたい」「食べたい」と思わせるメニューや空間、コンセプトなどの設計がうまいのだろう。

店名に「ラボ」と入っている意味についてソヴァニ=シェフに聞くと、「イノベーティブな技術を取り入れてメニューを開発しており、常に実験を続けているから」とのこと。「世界各国のキッチンで、物事がどのように動いているかを学んだ。日本、特に東京の料理の基準はとても高いので、オファーをもらい、挑戦してみたいと思った」と続ける。

新しいメニューの着想源は、「季節と旅行。日本には明確な四季がある。ここ4年間は、四季を適切に理解することに費やした。そして、国内外問わず旅行先でレストランに行くと、その地特有の食材や調理法などからインスピレーションを受け、それを自分の料理でどのように生かせるかを考える」と語る。「ラッサムというトマトのスープは、昆布とウナギの骨を加えることで奥深さと旨みを増強した」といい、自国の料理に日本の食材や調理法を掛け合わせることで日本人の舌にもなじみやすく、かつインド料理に革命をもたらしている。

試食した“シェフズコース”では、5種の前菜を盛った印象的なクッションのお皿をはじめ、食器の選び方や盛り付け、お酒とのペアリング、ゆったりとした空間設計、インテリアなど、細部までこだわり抜いた食体験に拍手喝采を送りたくなった。今後も、トランジットが運営するレストランと、ソヴァニ=シェフが生み出す創作性に富んだメニューから目が離せない。

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ユナイテッドアローズに見る大手セレクトの選択【小島健輔リポート】

ファッション業界のご意見番であるコンサルタントの小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。今回のテーマは大手セレクトショップチェーン。衣料品市場はコロナから軒並み回復し、大都市ではインバウンド需要の追い風も増えている。ファッション性とトレンド力で若い世代の支持を得てきたセレクトショップはどうなっているのか。ここではセレクトショップの代表格であるユナイテッドアローズの業績を分析する。

ユナイテッドアローズはコロナ禍を乗り越えても売り上げの回復は鈍く、収益性もコロナ前の水準を回復していない。ラグジュアリーやインバウンドに押し上げられて我が世の春を謳歌する都心百貨店に比べれば病み上がりを否めず、未来へ向けて売り上げと利益を伸ばしていく展望もロジックも見えていない。それは同社に限らず、大手セレクトチェーンに共通する課題ではなかろうか。

回復が遅れたユナイテッドアローズ

大手セレクトチェーンにどこまでを含むかは異論があると思うが、かつて四家といわれたユナイテッドアローズ、ベイクルーズ、ビームス、シップスのうち上場して業績を開示しているのはユナイテッドアローズだけで、他社は売上高など部分的な開示にとどまるから、どうしてもユナイテッドアローズの業績を軸に大手セレクトチェーンを語らざるを得ない。

この四家の直近決算期の売上高合計は3776億1000万円(ビームスのみ23年2月期)とコロナ前19年の3993億3000万円の94.6%にとどまるが、パルグループの衣料品事業も大手セレクトに数えれば直近決算期売上高合計は4973億7700万円と19年の4964億3100万円をかろうじて0.2%上回る。パルグループの衣料品事業を除けば、大手セレクトチェーンはようやくコロナ前の売り上げに回復しつつある病み上がりと見るべきだろう。

大手セレクトチェーンと対比される国内ユニクロの売り上げもこの間(19年8月期〜23年8月期)に8729億5700万円から8904億2700万円と2.0%しか伸びていないから、大手セレクトから低価格チェーンに顧客が流れているわけでもない。インフレと社会負担増に賃金上昇が追いつかず実質賃金が減少を続ける中、衣料消費が抑制されているからで、好調を続ける全国百貨店の24年上半期売上高19年比も、総額こそ100.7と上回ったものの衣料品は89.4と回復が鈍い。商業動態統計「織物・衣服・身の回り品小売業」の24年上半期売上高も19年同期の75.7%にとどまるから、百貨店や大手セレクトはまだマシな方だ。

ユナイテッドアローズの24年3月期の連結売上高は1342億6900万円とコロナ前19年3月期の1589億1800万円の84.5%、単体小売売上高は82.6%、小売既存店べースでも90.2%にとどまるから、大手セレクト全体の回復に較べればやや遅れている。パルグループ衣料品の24年2月期売上高が19年2月期を24.6%も上回ったのと較べれば回復力には大差があり、営業利益率もパルグループ衣料品の13.9%に対してユナイテッドアローズは5.0%と格差が大きく、コロナ前19年3月期の7.0%にも距離があるから、収益力の回復も鈍いと言わざるを得ない。

財務は回復するも殻を破れず

幾度かの資金流失(本連載の21年4月5日掲載の「新経営陣はユナイテッドアローズを再建できるか」)で過小資本が指摘される同社だが、23年3月期以降は配当性向も30%強に抑制して自己資本比率を高め(24年3月期58.2%)、過小資本だからROE(同14.2%)もROA(同12.3%)も及第水準に近づいている。とはいっても現業の運営体質は「老舗の伝統」を色濃く残しており、殻を破っての進化も飛躍も見えない。

在庫回転こそ21年3月期の2.87回転から23年3月期は3.14回転に改善されたが24年3月期も同回転と停滞しており、期末在庫ベースでは2.99回と前期の3.05回からやや減速している。12年2月期までさかのぼっても在庫回転は3回転前後と変わらないから、同社の重在庫・売り減らし体質は長らく変わっていない。おそらく、調達プロセスも在庫運用スキームも販売手法もセレクト業界の伝統的慣習を頑なに守っているのだろう。その枠組みを出ない限り、業績の本格浮揚は難しいのではないか。

売掛債権回転は30.8日と前期から1.5日短縮されたがほぼ1カ月と長く、1〜2週間に収まるグローバルチェーンに比べると回収が遅い(売上金預かりのテナント出店が大半ゆえと思われる)。棚資産回転は122.5日と前期から2.8日延びたが、期末在庫の持ち方による差異の範囲。買掛債務回転も59.8日と前期から3.4日延びたが、これも運用差異の範囲。CCC(Cash Conversion Cycle)は93.4日と前期とほぼ変わらず、純資産に対する運転資金率も97.8%と久方ぶりに100%を切った。「伝統的慣習の枠組みの中では」という断りは付くが、財務的にはコロナ禍のダメージを抜けたのではないか。

荒療治の人件費抑制

売上高の回復に伴って粗利益率は51.7%とコロナ前の水準を超えたが、販管費率は前期と変わらず46.7%とコロナ前19年3月期の44.5%を2.2ポイントも上回る。19年3月期と比較して増加が目立つのは広告宣伝費の0.7ポイント、その他費用の2.4ポイント(おそらく物流費とキャッシュレス手数料?)で、賃借料と減価償却費はそれぞれ0.5ポイント落ちているから、店舗投資の抑制がうかがえる。

人件費率は19年3月期の15.6%を21年3月期で2.4ポイント、22年3月期で1.6ポイント、23年3月期も0.8ポイント上回って収益を圧迫したが、24年3月期は15.7%と0.1ポイント高に抑制して収益を確保している。20年3月期から従業員を868人削減し、19年3月期から21年3月期へ一人当たり人件費を10.9%圧縮した後、売上高の回復とともに23年3月期へ14.1%回復させたが、世間が賃上げラッシュとなった24年3月期は逆に2.9%切り下げて531.0万円(平均年収429.7万円/35.1歳)に落としている。

この水準は高いのか低いのか、アダストリアの396.2万円(24年2月期、正社員平均年収は442.3万円)、国内ユニクロの478.3万円(大幅賃上げ前の23年8月期)よりは高く、しまむらの539.9万円(24年2月期/平均年収476.3万円)に迫るから低くはないが、接客販売型で平均年齢も近い青山商事の平均年収458.7万円/36.8歳(24年3月期)より6.3%低い。

絶対水準は低くないとはいえ、コロナ前19年3月期から5年間(13年3月期からの11年間も同様)、全く水準が上がっておらず(19年3月期比−1.3%)、賃上げラッシュの24年3月期に2.9%も水準を切り下げたというのは組織活力を削ぎ、ガバナンスを揺るがす荒療治だったのではないか。この間の社会負担増やインフレも考慮すると、実質収入は生活を圧迫するほど減少したはずだ。そんな荒療治で売上対比の人件費率を15.7%と5年ぶりに19年水準(15.6%)に圧し戻したが、前期の16.4%からは相当な切り下げで、意欲を失う人や会社を去る人も少なからずあったのではないか。

人時生産性の壁をどう超えるか

そんな荒療治を必要とした背景は人時生産性(一人当たり粗利益額)の低下だったと思われる。人時生産性は一人当たり粗利益額を平均総労働時間で除して求めるが、総労働時間を開示する企業は滅多にないから、年間の一人当たり粗利益額で代替するしかない。

ユナイテッドアローズの一人当たり売上高は14年3月期の3814.7万円をピークに漸減傾向にあり、コロナ前19年3月期は3375.4万円まで落ちていた。それがコロナ下の売上急減で21年3月期は1967.7万円まで落ち込んだ後、年々回復して24年3月期は値上げも押し上げて3399.8万円と19年3月期水準を超えるまで戻しているが、14年3月期のピークと比べれば89.1%にとどまる。

これに粗利益率を掛ければ一人当たり粗利益額になるが、そのピークは13年3月期の1892.4万円で、一人当たり人件費が537.4万円でも売上対比人件費率は15.5%、対粗利益労働分配率は28.4%に収まっていた。15年3月期以降は漸減傾向で、19年3月期は1775.5万円まで戻したが、コロナ下の21年3月期は1185.5万円まで激減し、一人当たり人件費を479.5万円まで引き下げても売上対比人件費率は18.3%、対粗利益労働分配率は40.4%に跳ね上がった。24年3月期は1745.3万円と19年3月期水準近くまで戻し、対粗利益労働分配率も30.4%と平時に戻ったが、一人当たり粗利益額は13年3月期を7.8%下回る。

接客販売型小売業の人時生産性低下をもたらす最大の要因は客単価の低下で、セルフ販売型では一人当たり保守面積の縮小が人時生産性の低下に直結する。これに陳列方式と補充頻度によるマテハン作業量、精算作業量が続くが、ユナイテッドアローズの場合、客単価の低下をカバーするほど保守面積の拡大がなく、低単価事業でも高単価事業と大差ない接客販売が志向されたため、人時生産性が漸減していったと推察される。

ユニクロのようなセルフ販売の大型店ならRFIDタグ読み取りのセルフレジで精算作業量を圧縮できるが、手厚い接客販売を志向するユナイテッドアローズでは精算は販売の最終段階としてのクロージングであって、セルフ精算という選択はないだろう。重在庫で低回転だから見栄えやシワを考慮すれば全てを売り場に陳列できず、接客中に後方ストックとの出し入れが頻発してマテハン作業が接客を中断するというアイロニーを解消できておらず、人時生産性も販売効率も頭打ちにならざるを得ない。

「GLR」は両刃の剣だった

客単価の低下をもたらしたのは「グリーンレーベルリラクシング(GLR)」だったのではないか。ユナイテッドアローズとしては手頃価格で、郊外ターミナル中心に多店化して成長をけん引したが、人時効率を引き下げて収益を圧迫する両刃の剣でもあった。

「GLR」はユニクロのようなカジュアル業態ではなく、ユナイテッドアローズの品ぞろえ編成をPB(プライベートブランド)中心に手頃化したもので、子供服を拡充して郊外のニューファミリーを志向するかと思えば、通勤のビジカジやオケージョンを強化したりと、価格が通る出店立地の限界もあって政策の蛇行が続いた。価格はユナイテッドアローズの6掛け程度だったが、低価格なアパレルチェーンがそろう郊外の大型モールなどでは飛び抜けた高価格で、価格が通るのは相当にアップスケールな広域モールか郊外ターミナルの駅ビルなどに限られ、今日でも85店舗にとどまる。

陳列手法や接客スキームはユナイテッドアローズと大差なく、客単価が低い分、人時効率が低くならざるを得なかった。高価格な既存業態では出られなかった郊外のターミナルやアップスケールな広域モールに多店化して売上拡大には寄与したが、人時効率の低さで収益性の足を引っ張ったのではないか。

24年3月期の平米当たり販売効率はトレンドマーケット(「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース」)の172.5万円に対してミッド・トレンドマーケット(「GLR」)は94.0万円と54.5%にとどまる一方、一人当たり保守面積はトレンドマーケットの22.0平米に対してミッド・トレンドマーケットは29.7平米と1.35倍でしかなく、掛け合わせた一人当たり売上高はトレンドマーケットの3795.1万円に対してミッド・トレンドマーケット(「GLR」)は2791.2万円と前者の73.5%にとどまる。コロナ前19年3月期は平米当たり売上高が前者の184.8万円に対して後者は126.9万円(68.7%)、一人当たり保守面積が19.2平米に対して24.6平米(1.28倍)、一人当たり売上高が3539.0万円に対して3117.2万円と前者の88.1%だったから、人時効率格差は一段と開いている。

24年3月期の平米当たり売上高はトレンドマーケットが19年3月期の水準の93.3%まで回復したのに対してミッド・トレンドマーケットは同74.1%にとどまり、一人当たり売上も前者が19年3月期を7.2%上回るのに対して後者は89.5%と回復も鈍く、効率格差が拡大している。

直営店売上高に占めるミッド・トレンドマーケット(「GLR」)の比率は13年3月期の24.9%から拡大してコロナ前19年3月期の35.5%でピークを打ち、コロナ禍を経て販売効率が落ちて結果的に売り上げシェアも24年3月期は32.1%に低下し、それが収益回復を下支えしたと推察される。

人時効率が落ちていったのは「GLR」の拡大だけでなく、格段の高客単価で売り上げに貢献していたクロムハーツ事業を会社分割したダメージも大きかった。16年3月期に直営店売上高の12.2%を占めていたクロムハーツ事業を同年10月に会社分割した結果、16年3月期から18年3月期で一人当たり売上高は9.6%も低下している。

分割前16年3月期のクロムハーツ事業の一人当たり売上高は1億1660万円にも達していたから収益貢献も大きかったと推察されるが、代わりに高額なブランド事業ではなく単価の低い「GLR」や「コーエン」を拡大したから人時効率が低下し、収益の足を引っ張った。ユナイテッドアローズの現在に至る意思決定を振り返ると、経営陣が自社の運営体質と収益構造の本質を理解していないのではないかと疑いたくなるミスジャッジが幾度も見られる。

接客の付加価値を企業文化とうたうなら高客単価事業に集中すべき

創業期から同社の紆余曲折を見てきた筆者としては、資本政策の欠如からオーナーシップが失われてガバナンスが形骸化し、創業の理念が絵空事になっていった経緯が返す返す悔やまれる。

「進化する老舗」をうたってものづくりと接客販売を極めるという企業理念は、必然的に人手がかかる非効率な調達と販売が避けられず、収益を確保するには高単価・高付加価値な商材が大前提となる。その本質を理解するなら、「ユナイテッドアローズ」より高客単価の事業を広げるべきなのに、目先の売上拡大に目を奪われて低客単価の「GLR」、さらに低客単価の「コーエン」にまで手を広げてしまい、理念に共感して集まった接客スキルも給与水準も高い従業員たちの人時コストに見合わない仕事を押し付け、給与水準を切り下げるという大失態を演じた経営陣の責任は重い。

スキルも意識も給与期待も高い従業員たちに応え、収益性を高めて投資家の期待にも応えるには、まず第一にコーエンを切り離し(外部への売却が好ましい)、GLR事業の人時効率をトレンドマーケット事業の水準に嵩上げることが必定だ。新規開発のブランドや事業も現状より人時効率が高いことが絶対条件で、このルールを崩してはならない。

経営陣への三つの提案

GLR事業は「シテン」など魅力のあるインブランドの投入、機能性ビジネスウェア&ツール、ルームウエアやインナーウエア、ベッドリネンなどライフスタイルカテゴリーのラインロビングによる店舗規模の拡大で保守面積を飛躍的に拡大する一方、価格が通る出店立地に集約して店舗数は無理に増やさず、人時効率を高めて収益性を引き上げたい。ウィメンズ/メンズの2ブロック編成からウィメンズ/ライフスタイル/メンズの3ブロック編成に一新し、現状の平均284平米を440平米以上に拡大すれば、トレンドマーケット事業との一人当たり売上格差は解消される。

ラインロビングするカテゴリー毎に素材から開発して生産スペックを磨くサプライヤーとJB(ジョイントプライベートブランド)を取り組み、オンデマンドなVMIサプライを敷くなら、重在庫体質に陥ることなく事業を拡大できるのではないか。

もう一つの人時効率改善策は、せっかく倉庫運営・出荷まで自営化したECインフラの活用だ。元より自社運営ECの人時効率は店舗販売の数倍から十倍と格段に高いから、アダストリアやオンワードホールディングスの自社ECが手がけているようにマーケットプレイス化して他社商品を広げれば売り上げも人時効率も高まる。セレクトショップなのだから他社ブランドの扱いは顧客にも違和感がなく、在庫負担なく売り上げを拡大できる。

在庫を預かって出荷するフルフィル方式とサプライヤーの倉庫から出荷するドロップシッピング方式をカテゴリーの特質に合わせて組み合わせ、フルフィル方式では一括店舗物流で店受け取りも選択できるようにすれば、宅配物流費を抑制して来店客数を増やすOMO効果も得られる。

過小資本なのだから投資は人時効率を高める分野に集中すべきで、人時効率が望めない低客単価事業からは一刻も早く手を引くべきだ。クロムハーツに代わるような顧客型のラグジュアリー事業こそユナイテッドアローズの販売資本(人材)を生かす王道であり、顧客とブランディングを積み上げてきた「ドゥロワー」をラグジュアリービジネスの定石手法に乗せてカテゴリーを広げ、日本発のインベスティメントブランド※1.に育てるなら、いささか色褪せたユナイテッドアローズの「神話」も甦るのではないか。

※1.インベスティメントブランド…ラグジュアリーブランドの中でも再販価値の高い投資型ブランドで、「エルメス」や「シャネル」に代表される。

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ユナイテッドアローズに見る大手セレクトの選択【小島健輔リポート】

ファッション業界のご意見番であるコンサルタントの小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。今回のテーマは大手セレクトショップチェーン。衣料品市場はコロナから軒並み回復し、大都市ではインバウンド需要の追い風も増えている。ファッション性とトレンド力で若い世代の支持を得てきたセレクトショップはどうなっているのか。ここではセレクトショップの代表格であるユナイテッドアローズの業績を分析する。

ユナイテッドアローズはコロナ禍を乗り越えても売り上げの回復は鈍く、収益性もコロナ前の水準を回復していない。ラグジュアリーやインバウンドに押し上げられて我が世の春を謳歌する都心百貨店に比べれば病み上がりを否めず、未来へ向けて売り上げと利益を伸ばしていく展望もロジックも見えていない。それは同社に限らず、大手セレクトチェーンに共通する課題ではなかろうか。

回復が遅れたユナイテッドアローズ

大手セレクトチェーンにどこまでを含むかは異論があると思うが、かつて四家といわれたユナイテッドアローズ、ベイクルーズ、ビームス、シップスのうち上場して業績を開示しているのはユナイテッドアローズだけで、他社は売上高など部分的な開示にとどまるから、どうしてもユナイテッドアローズの業績を軸に大手セレクトチェーンを語らざるを得ない。

この四家の直近決算期の売上高合計は3776億1000万円(ビームスのみ23年2月期)とコロナ前19年の3993億3000万円の94.6%にとどまるが、パルグループの衣料品事業も大手セレクトに数えれば直近決算期売上高合計は4973億7700万円と19年の4964億3100万円をかろうじて0.2%上回る。パルグループの衣料品事業を除けば、大手セレクトチェーンはようやくコロナ前の売り上げに回復しつつある病み上がりと見るべきだろう。

大手セレクトチェーンと対比される国内ユニクロの売り上げもこの間(19年8月期〜23年8月期)に8729億5700万円から8904億2700万円と2.0%しか伸びていないから、大手セレクトから低価格チェーンに顧客が流れているわけでもない。インフレと社会負担増に賃金上昇が追いつかず実質賃金が減少を続ける中、衣料消費が抑制されているからで、好調を続ける全国百貨店の24年上半期売上高19年比も、総額こそ100.7と上回ったものの衣料品は89.4と回復が鈍い。商業動態統計「織物・衣服・身の回り品小売業」の24年上半期売上高も19年同期の75.7%にとどまるから、百貨店や大手セレクトはまだマシな方だ。

ユナイテッドアローズの24年3月期の連結売上高は1342億6900万円とコロナ前19年3月期の1589億1800万円の84.5%、単体小売売上高は82.6%、小売既存店べースでも90.2%にとどまるから、大手セレクト全体の回復に較べればやや遅れている。パルグループ衣料品の24年2月期売上高が19年2月期を24.6%も上回ったのと較べれば回復力には大差があり、営業利益率もパルグループ衣料品の13.9%に対してユナイテッドアローズは5.0%と格差が大きく、コロナ前19年3月期の7.0%にも距離があるから、収益力の回復も鈍いと言わざるを得ない。

財務は回復するも殻を破れず

幾度かの資金流失(本連載の21年4月5日掲載の「新経営陣はユナイテッドアローズを再建できるか」)で過小資本が指摘される同社だが、23年3月期以降は配当性向も30%強に抑制して自己資本比率を高め(24年3月期58.2%)、過小資本だからROE(同14.2%)もROA(同12.3%)も及第水準に近づいている。とはいっても現業の運営体質は「老舗の伝統」を色濃く残しており、殻を破っての進化も飛躍も見えない。

在庫回転こそ21年3月期の2.87回転から23年3月期は3.14回転に改善されたが24年3月期も同回転と停滞しており、期末在庫ベースでは2.99回と前期の3.05回からやや減速している。12年2月期までさかのぼっても在庫回転は3回転前後と変わらないから、同社の重在庫・売り減らし体質は長らく変わっていない。おそらく、調達プロセスも在庫運用スキームも販売手法もセレクト業界の伝統的慣習を頑なに守っているのだろう。その枠組みを出ない限り、業績の本格浮揚は難しいのではないか。

売掛債権回転は30.8日と前期から1.5日短縮されたがほぼ1カ月と長く、1〜2週間に収まるグローバルチェーンに比べると回収が遅い(売上金預かりのテナント出店が大半ゆえと思われる)。棚資産回転は122.5日と前期から2.8日延びたが、期末在庫の持ち方による差異の範囲。買掛債務回転も59.8日と前期から3.4日延びたが、これも運用差異の範囲。CCC(Cash Conversion Cycle)は93.4日と前期とほぼ変わらず、純資産に対する運転資金率も97.8%と久方ぶりに100%を切った。「伝統的慣習の枠組みの中では」という断りは付くが、財務的にはコロナ禍のダメージを抜けたのではないか。

荒療治の人件費抑制

売上高の回復に伴って粗利益率は51.7%とコロナ前の水準を超えたが、販管費率は前期と変わらず46.7%とコロナ前19年3月期の44.5%を2.2ポイントも上回る。19年3月期と比較して増加が目立つのは広告宣伝費の0.7ポイント、その他費用の2.4ポイント(おそらく物流費とキャッシュレス手数料?)で、賃借料と減価償却費はそれぞれ0.5ポイント落ちているから、店舗投資の抑制がうかがえる。

人件費率は19年3月期の15.6%を21年3月期で2.4ポイント、22年3月期で1.6ポイント、23年3月期も0.8ポイント上回って収益を圧迫したが、24年3月期は15.7%と0.1ポイント高に抑制して収益を確保している。20年3月期から従業員を868人削減し、19年3月期から21年3月期へ一人当たり人件費を10.9%圧縮した後、売上高の回復とともに23年3月期へ14.1%回復させたが、世間が賃上げラッシュとなった24年3月期は逆に2.9%切り下げて531.0万円(平均年収429.7万円/35.1歳)に落としている。

この水準は高いのか低いのか、アダストリアの396.2万円(24年2月期、正社員平均年収は442.3万円)、国内ユニクロの478.3万円(大幅賃上げ前の23年8月期)よりは高く、しまむらの539.9万円(24年2月期/平均年収476.3万円)に迫るから低くはないが、接客販売型で平均年齢も近い青山商事の平均年収458.7万円/36.8歳(24年3月期)より6.3%低い。

絶対水準は低くないとはいえ、コロナ前19年3月期から5年間(13年3月期からの11年間も同様)、全く水準が上がっておらず(19年3月期比−1.3%)、賃上げラッシュの24年3月期に2.9%も水準を切り下げたというのは組織活力を削ぎ、ガバナンスを揺るがす荒療治だったのではないか。この間の社会負担増やインフレも考慮すると、実質収入は生活を圧迫するほど減少したはずだ。そんな荒療治で売上対比の人件費率を15.7%と5年ぶりに19年水準(15.6%)に圧し戻したが、前期の16.4%からは相当な切り下げで、意欲を失う人や会社を去る人も少なからずあったのではないか。

人時生産性の壁をどう超えるか

そんな荒療治を必要とした背景は人時生産性(一人当たり粗利益額)の低下だったと思われる。人時生産性は一人当たり粗利益額を平均総労働時間で除して求めるが、総労働時間を開示する企業は滅多にないから、年間の一人当たり粗利益額で代替するしかない。

ユナイテッドアローズの一人当たり売上高は14年3月期の3814.7万円をピークに漸減傾向にあり、コロナ前19年3月期は3375.4万円まで落ちていた。それがコロナ下の売上急減で21年3月期は1967.7万円まで落ち込んだ後、年々回復して24年3月期は値上げも押し上げて3399.8万円と19年3月期水準を超えるまで戻しているが、14年3月期のピークと比べれば89.1%にとどまる。

これに粗利益率を掛ければ一人当たり粗利益額になるが、そのピークは13年3月期の1892.4万円で、一人当たり人件費が537.4万円でも売上対比人件費率は15.5%、対粗利益労働分配率は28.4%に収まっていた。15年3月期以降は漸減傾向で、19年3月期は1775.5万円まで戻したが、コロナ下の21年3月期は1185.5万円まで激減し、一人当たり人件費を479.5万円まで引き下げても売上対比人件費率は18.3%、対粗利益労働分配率は40.4%に跳ね上がった。24年3月期は1745.3万円と19年3月期水準近くまで戻し、対粗利益労働分配率も30.4%と平時に戻ったが、一人当たり粗利益額は13年3月期を7.8%下回る。

接客販売型小売業の人時生産性低下をもたらす最大の要因は客単価の低下で、セルフ販売型では一人当たり保守面積の縮小が人時生産性の低下に直結する。これに陳列方式と補充頻度によるマテハン作業量、精算作業量が続くが、ユナイテッドアローズの場合、客単価の低下をカバーするほど保守面積の拡大がなく、低単価事業でも高単価事業と大差ない接客販売が志向されたため、人時生産性が漸減していったと推察される。

ユニクロのようなセルフ販売の大型店ならRFIDタグ読み取りのセルフレジで精算作業量を圧縮できるが、手厚い接客販売を志向するユナイテッドアローズでは精算は販売の最終段階としてのクロージングであって、セルフ精算という選択はないだろう。重在庫で低回転だから見栄えやシワを考慮すれば全てを売り場に陳列できず、接客中に後方ストックとの出し入れが頻発してマテハン作業が接客を中断するというアイロニーを解消できておらず、人時生産性も販売効率も頭打ちにならざるを得ない。

「GLR」は両刃の剣だった

客単価の低下をもたらしたのは「グリーンレーベルリラクシング(GLR)」だったのではないか。ユナイテッドアローズとしては手頃価格で、郊外ターミナル中心に多店化して成長をけん引したが、人時効率を引き下げて収益を圧迫する両刃の剣でもあった。

「GLR」はユニクロのようなカジュアル業態ではなく、ユナイテッドアローズの品ぞろえ編成をPB(プライベートブランド)中心に手頃化したもので、子供服を拡充して郊外のニューファミリーを志向するかと思えば、通勤のビジカジやオケージョンを強化したりと、価格が通る出店立地の限界もあって政策の蛇行が続いた。価格はユナイテッドアローズの6掛け程度だったが、低価格なアパレルチェーンがそろう郊外の大型モールなどでは飛び抜けた高価格で、価格が通るのは相当にアップスケールな広域モールか郊外ターミナルの駅ビルなどに限られ、今日でも85店舗にとどまる。

陳列手法や接客スキームはユナイテッドアローズと大差なく、客単価が低い分、人時効率が低くならざるを得なかった。高価格な既存業態では出られなかった郊外のターミナルやアップスケールな広域モールに多店化して売上拡大には寄与したが、人時効率の低さで収益性の足を引っ張ったのではないか。

24年3月期の平米当たり販売効率はトレンドマーケット(「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース」)の172.5万円に対してミッド・トレンドマーケット(「GLR」)は94.0万円と54.5%にとどまる一方、一人当たり保守面積はトレンドマーケットの22.0平米に対してミッド・トレンドマーケットは29.7平米と1.35倍でしかなく、掛け合わせた一人当たり売上高はトレンドマーケットの3795.1万円に対してミッド・トレンドマーケット(「GLR」)は2791.2万円と前者の73.5%にとどまる。コロナ前19年3月期は平米当たり売上高が前者の184.8万円に対して後者は126.9万円(68.7%)、一人当たり保守面積が19.2平米に対して24.6平米(1.28倍)、一人当たり売上高が3539.0万円に対して3117.2万円と前者の88.1%だったから、人時効率格差は一段と開いている。

24年3月期の平米当たり売上高はトレンドマーケットが19年3月期の水準の93.3%まで回復したのに対してミッド・トレンドマーケットは同74.1%にとどまり、一人当たり売上も前者が19年3月期を7.2%上回るのに対して後者は89.5%と回復も鈍く、効率格差が拡大している。

直営店売上高に占めるミッド・トレンドマーケット(「GLR」)の比率は13年3月期の24.9%から拡大してコロナ前19年3月期の35.5%でピークを打ち、コロナ禍を経て販売効率が落ちて結果的に売り上げシェアも24年3月期は32.1%に低下し、それが収益回復を下支えしたと推察される。

人時効率が落ちていったのは「GLR」の拡大だけでなく、格段の高客単価で売り上げに貢献していたクロムハーツ事業を会社分割したダメージも大きかった。16年3月期に直営店売上高の12.2%を占めていたクロムハーツ事業を同年10月に会社分割した結果、16年3月期から18年3月期で一人当たり売上高は9.6%も低下している。

分割前16年3月期のクロムハーツ事業の一人当たり売上高は1億1660万円にも達していたから収益貢献も大きかったと推察されるが、代わりに高額なブランド事業ではなく単価の低い「GLR」や「コーエン」を拡大したから人時効率が低下し、収益の足を引っ張った。ユナイテッドアローズの現在に至る意思決定を振り返ると、経営陣が自社の運営体質と収益構造の本質を理解していないのではないかと疑いたくなるミスジャッジが幾度も見られる。

接客の付加価値を企業文化とうたうなら高客単価事業に集中すべき

創業期から同社の紆余曲折を見てきた筆者としては、資本政策の欠如からオーナーシップが失われてガバナンスが形骸化し、創業の理念が絵空事になっていった経緯が返す返す悔やまれる。

「進化する老舗」をうたってものづくりと接客販売を極めるという企業理念は、必然的に人手がかかる非効率な調達と販売が避けられず、収益を確保するには高単価・高付加価値な商材が大前提となる。その本質を理解するなら、「ユナイテッドアローズ」より高客単価の事業を広げるべきなのに、目先の売上拡大に目を奪われて低客単価の「GLR」、さらに低客単価の「コーエン」にまで手を広げてしまい、理念に共感して集まった接客スキルも給与水準も高い従業員たちの人時コストに見合わない仕事を押し付け、給与水準を切り下げるという大失態を演じた経営陣の責任は重い。

スキルも意識も給与期待も高い従業員たちに応え、収益性を高めて投資家の期待にも応えるには、まず第一にコーエンを切り離し(外部への売却が好ましい)、GLR事業の人時効率をトレンドマーケット事業の水準に嵩上げることが必定だ。新規開発のブランドや事業も現状より人時効率が高いことが絶対条件で、このルールを崩してはならない。

経営陣への三つの提案

GLR事業は「シテン」など魅力のあるインブランドの投入、機能性ビジネスウェア&ツール、ルームウエアやインナーウエア、ベッドリネンなどライフスタイルカテゴリーのラインロビングによる店舗規模の拡大で保守面積を飛躍的に拡大する一方、価格が通る出店立地に集約して店舗数は無理に増やさず、人時効率を高めて収益性を引き上げたい。ウィメンズ/メンズの2ブロック編成からウィメンズ/ライフスタイル/メンズの3ブロック編成に一新し、現状の平均284平米を440平米以上に拡大すれば、トレンドマーケット事業との一人当たり売上格差は解消される。

ラインロビングするカテゴリー毎に素材から開発して生産スペックを磨くサプライヤーとJB(ジョイントプライベートブランド)を取り組み、オンデマンドなVMIサプライを敷くなら、重在庫体質に陥ることなく事業を拡大できるのではないか。

もう一つの人時効率改善策は、せっかく倉庫運営・出荷まで自営化したECインフラの活用だ。元より自社運営ECの人時効率は店舗販売の数倍から十倍と格段に高いから、アダストリアやオンワードホールディングスの自社ECが手がけているようにマーケットプレイス化して他社商品を広げれば売り上げも人時効率も高まる。セレクトショップなのだから他社ブランドの扱いは顧客にも違和感がなく、在庫負担なく売り上げを拡大できる。

在庫を預かって出荷するフルフィル方式とサプライヤーの倉庫から出荷するドロップシッピング方式をカテゴリーの特質に合わせて組み合わせ、フルフィル方式では一括店舗物流で店受け取りも選択できるようにすれば、宅配物流費を抑制して来店客数を増やすOMO効果も得られる。

過小資本なのだから投資は人時効率を高める分野に集中すべきで、人時効率が望めない低客単価事業からは一刻も早く手を引くべきだ。クロムハーツに代わるような顧客型のラグジュアリー事業こそユナイテッドアローズの販売資本(人材)を生かす王道であり、顧客とブランディングを積み上げてきた「ドゥロワー」をラグジュアリービジネスの定石手法に乗せてカテゴリーを広げ、日本発のインベスティメントブランド※1.に育てるなら、いささか色褪せたユナイテッドアローズの「神話」も甦るのではないか。

※1.インベスティメントブランド…ラグジュアリーブランドの中でも再販価値の高い投資型ブランドで、「エルメス」や「シャネル」に代表される。

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ニコール・キッドマンやレディー・ガガら豪華顔ぶれ 各界セレブのパリ五輪オリンピック観戦スタイル一挙公開

スケジュールも佳境に入り、ますます盛り上がりを見せるパリ五輪。白熱する試合はもちろん、個性豊かな観戦客の装いも見逃せない。レディー・ガガ(Lady Gaga)からアナ・ウィンター(Anna Wintour)米「ヴォーグ(VOGUE)」編集長、ケンダル・ジェンナー(Kendall Jenner)、デンマーク王妃(Queen Mary of Denmark)まで、各界セレブ達の観戦スタイルをお届けする。

レディー・ガガ

開会式で圧巻のパフォーマスをみせたレディー・ガガは、オリンピック2日目に登場。カジュアルなネイビーのスエットにはUSAのロゴ入りで愛国心がうかがえる。

ケンダル・ジェンナー

ケンダル・ジェンナー(Kendall Jenner)は、体操女子個人総合に出席。チームUSAが閉会式で着用する、「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)」デザインのジャケットとキャップを着こなした。

マーサ・スチュワート

実業家のマーサ・スチュワート(Martha Stewart)も、体操女子個人総合を観戦。「ポロ ラルフ ローレン」のセーターを着用し試合を見守った。

マリスカ・ハージティ

米ドラマ「ロー&オーダー(LAW & ORDER)」シリーズなどに出演する俳優のマリスカ・ハージティ(Mariska Hargitay)は、息子と娘と共に観戦。

メアリー王妃

デンマークのメアリー王妃は、シンプルな白シャツスタイルで観戦。ゴールドのアクセサリーで華やかにまとめた。

リウ・シーシー

中国の俳優リウ・シーシー(Liu Shishi)は、体操女子団体決勝を国旗片手に応援した。ブルーの爽やかなシャツに合わせたネクタイにはパンダのピンを付け、遊び心をプラスした。

ローン・マイケルズ

映画プロデューサーのローン・マイケルズ(Lorne Michaels)は、ニューヨーク・ヤンキース(NEW YORK YANKEES)のキャップを着用し、体操女子団体決勝を観戦した。

ジュリエット・ビノシュ

フランスの俳優ジュリエット・ビノシュ(Juliette Binoche)は、総柄ブレザーにデニムを合わせたスタイルで体操女子団体決勝に駆けつけた。

マイケル・フェルプス

世界記録を保持する水泳選手のマイケル・フェルプス(Michael Phelps)は、体操女子団体決勝を息子のニコ(Nico)と観戦した。

左トニー・エスタンゲ
右セリーナ・ウィリアムズ

カヌー選手で、パリ五輪の組織委員会の委員長を務めるトニー・エスタンゲ(Tony Estanguet)とテニス選手のセリーナ・ウィリアムズ(Serena Williams)も体操女子団体決勝の観客席に登場した。

ナタリー・ポートマン

ナタリー・ポートマン(Natalie Portman)は、体操女子団体決勝をパールの付いたイエローのセットアップを着用して見守った。

ニコール・キッドマン

ニコール・キッドマン(Nicole Kidman)は、フェミニンなフリル付きのブラウスにカジュアルなデニムを合わせて登場。差し色の赤でコーディネートをまとめた。

エマ・チェンバレン

コンテンツクリエイターのエマ・チェンバレン(Emma Chamberlain)は、USAのロゴが目を引くタンクトップに同色のテニススカート、「ポロ ラルフ ローレン」のキャップを合わせ登場した。

左ニーナ・ドブレフ
右ショーン・ホワイト

交際中の俳優のニーナ・ドブレフ(Nina Dobrev)とスノーボード、スケートボード選手のショーン・ホワイト(Shaun White)は、体操女子予選にそろって登場。ドブレフは「ポロ ラルフ ローレン」の五輪公式ニットを着用した。

リンゼイ・ボン

スキー レース選手のリンゼイ・ボン(Lindsey Vonn)は体操のイベントに、パリ五輪にも出場しているアメリカの体操選手のシモーネ・バイルズ(Simone Biles)と登場した。

ニック・ジョナス

ニック・ジョナス(Nick Jonas)は体操女子予選に「ポロ ラルフ ローレン」の公式シャツを着て登場した。

アナ・ウィンター

アナ・ウィンター(Anna Wintour)米「ヴォーグ」編集長もパリ五輪に登場。リーマニアのイリーナ=カメリア・ベグ(Irina-Camelia Begu)対ポーランドのイガ・スワテック(Iga Swiatek)の女子シングルス1回戦を、トレードマークのサングラスをかけて観戦した。

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チークの新潮流、秋のトレンドは発色しない「ステルスチーク」

秋冬のメイクアップアイテムが続々発売される中で、今シーズン注目したいのは「チーク」の存在だ。これまでチークの役割だった「血色感の演出」とは一線を画し、あまり発色しないラベンダー系のカラーが目立つ。一部で「貧血チーク」とも呼ばれるこのアイテムに、今注目すべき理由とは?肌作りやメイクのトレンドからひもとく。

血色とは一線を画するラベンダー系「貧血チーク」

チークは、長らく血色感の演出に用いられてきたアイテムだ。頬全体にふんわり幅広くぼかす「愛されチーク」や、目の下から目尻にはんなりと入れる「ホロ酔いチーク」など、メイク法のトレンドは移り変わっても、目的は肌に血色感を添えること。当然、使う色もアプリコットやピンクなど、赤みを帯びた暖色が中心だった。

この流れに変化が生じたのは、数年前にコントゥアリングメイクが流行したころだろうか。フェイスラインにダークなベージュ、頬骨の上に明るいハイライトをぼかすことで、引き締まった小顔印象へと近づくメイク法である。ただし、対象となる部位は頬に限らず、鼻のつけ根やまぶたなど多岐に渡るため、厳密にはチークとは少々違ったメイク法だった。

そんな中、コロナ禍から徐々に目を引くようになったのがラベンダー系のチークである。肌本来の透明感を引き出す一方で、体温を感じさせないのが特長の1つ。一部では「貧血チーク」と呼ばれており、言い得て妙と感心してしまう。当時は頬がマスクに覆われており、露出している目元のメイクを引き立てながら、唇との間を自然につなぐ役割を担っていた。そして、マスクにつきにくい点も重要だった。

発色しないステルスな肌効果
ただし、つけるとつけないとでは格段の差が!

そして、この秋各社から登場したのが、ラベンダーやベージュなど体温を感じさせないカラーと、ピンクなどの暖色がセットになったパレット。いずれの商品も、特長は発色しないことにある。これまでのチークがポッと上気したような表情を演出するとしたら、新しいチークの表情はあくまで平熱モード。暖色も薄づきであるため、「ちゃんとついてる?」と心配になるかもしれない。

これをポジティブに捉えるなら、重ねても失敗しにくいともいえる。メイクが得意ではない私などは、ありがたいと感じてしまうほど、ブラシを重ねるごとに少しずつ血色感が増していくのだ。さらに、微細なパールの働きで、自然な艶が生まれる点も見逃せない。頬の丸みを立体的に際立たせ、健康的な印象が手に入る。

確かに、これまでのチークに比べると「パッと見分かりにくい」けれど、あるとないとでは大違いのステルスな肌効果を実現したチーク。透明感を引き出し、肌そのものの血色感を生かして、自然な艶を添える――。このライブな質感は、大人の肌にこそ不可欠だ。

ステルスチークの裏側には「ファンデの進化」あり!

何故今、このようなステルスチークが台頭したのだろう。大きな理由は、ベースとなるファンデーションの進化に尽きる。これまでのファンデーションは、多かれ少なかれ「カバー力」と「質感」がトレードオフの関係にあった。

肌の色ムラや影を顔料によって覆い隠し、均一に(一歩間違うと、のっぺりと)整える一方で、人肌ならではの濡れたような質感は失われてしまう。当然、肌が持つ血色も覆い隠されるため、チークによって後から補う必要があった。

一方で、近年のファンデーションはというと、粉体や光の拡散技術が格段に進化したおかげで、素肌の質感を生かすことが可能になっている。また艶を演出するパールも、ギラッと光るものではなく、より繊細な質感へと進化。うっすら汗をかいたような、自然な艶が手に入るようになった。

このようなベースメイクを施した肌には、血色感を「あとのせ」するのではなく、肌の血色を上手に取り込みながら、より自然に生かすほうがしっくりくる。いかにもメイクしましたという血色ではなく、素肌の血色とチークによってもたらされる「あるかないかの血色感」のバランスが重要なのだ。ここに、ステルスチークの意義がある。

キーワードは「ミュート感」この秋注目のチーク3選

2024年秋冬は、トレンドの面からも「発色しないチーク」が注目されそうだ。今シーズンは、多色使いのアイパレットやアイライン、眉をふんわり染めるアイブロウなど目元関連のアイテムが充実している。インテンスのある目元を引き立て、口元とのバランスを考慮すると、チークは「程よいミュート感」が最適解といえる。

今回は、ほんのり血色感を添えるミュート系カラーと、肌の透明感を引き出すラベンダーを組み合わせた「ステルスチーク」を代表するアイテムを紹介する。

程よい血色と立体感
日本人のために生まれたカラー

「ディオール(DIOR)」からは、コントゥアリングとチーク、ハイライトを1品でかなえるパレット“ディオールスキン ルージュ ブラッシュ カラー&グロウ”が登場。左のチークカラーはシルキーでマットな質感で、肌の透明感を引き出しながら、ほんのり頬全体に血色感を添える。右のハイライトは繊細な多面パールの力で、光を操り絶妙な艶感を演出。“287”は日本女性のために作られたピンク マットとライラック グロウの組み合わせ。肌に溶け込むようにやわらかくなじみ、澄んだ肌印象へと導いてくれる。

ブラー効果で美肌を演出
オイリーレス処方の軽やかチーク

「スック(SUQQU)」は、日本の四季折々の風景など「移り変わりの美」をグラデーションで表現した“ブラーリング カラー ブラッシュ”を展開する。既存のチークよりオイルの配合量を減らすことで、空気を含んだような質感を実現した。左側のチークカラーは上品な血色と艶を、右側のハイライトカラーは微細なパールを配合し、立体感を自在に演出できるのが特長だ。06は重ね付けするほどに、透明感と淡い血色が生まれるライラック。ブラー効果で肌悩みをカモフラージュしながら、儚げな印象を演出する。

自然な印影を生み出し
素肌までもひときわ美しく

乗せるパーツをそれぞれ想定し、質感や発色、パールの種類まで緻密に計算しているのが、「RMK」から登場した“シェイド & グロウ フェイスパレット”だ。コントゥアリングカラーとチークには自然なツヤを演出するセミマットな質感を選び、2色のハイライトには微細なパールを配合。シェーディングには透明感のあるトープを選び、立体感を自在に操ることができる。“01”は青みニュアンスのパレット。いずれのカラーも薄づきで、鼻筋や目元を含め顔全体に自然な印影を演出することで、素肌そのものを美しく見せる。

上記で紹介した「RMK」のパレットが目指すのは「自分史上ベストな素顔」であるという。
これまでチーク、シェーディング、ハイライトなどいくつものアイテムを使い、プロがテクニックを駆使して演出していた立体感や人肌の質感が、1つのパレットでかなうなんて、いい時代になったなと思わずにはいられない。

一見脇役に見えるかもしれないけど、今シーズン「ステルスチーク」は、私の中で“推し”である。メイクがあまり得意でない人こそ、ぜひ挑戦してみてほしい。

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「SK-Ⅱ」“フェイシャル トリートメント エッセンス”の魅力 誕生以来ほぼ処方を変えずに154冠

2009年から続く「WWDBEAUTY」のベストコスメ特集では、バイヤーのアンケートをもとに本当に売れた商品を表彰する。連載「ベスコス歴代名鑑」では、15年以上続く本特集の中でも常にランキングに入賞する“傑作”をピックアップ。時代を超えて愛される理由や商品の魅力について、美容ジャーナリストの加藤智一が深掘りする。今回は「SK-Ⅱ」の“フェイシャル トリートメント エッセンス”にフォーカス。

“未知に溢れた成分”ピテラ

ほとんどのロングセラーコスメは時代の変化や化粧品の技術進化にあわせてリニューアルを図る。だが、中には化粧品の成分分析技術が向上していくのと平行して、新たな肌効果が見つかっていくという“未知に溢れた成分”がある。「SK-Ⅱ」を象徴する成分であるピテラも、まぎれもなくそんな稀有な成分の一つだ。

ピテラの研究がはじまったのは1970年代のこと。お酒をつくる杜氏の手肌は年齢を重ねていてもみずみずしく滑らかだったことから、美肌の秘密に発酵や酵母が関係していると考えたことがきっかけだった。そこで開発チームは、当時判明していた350種ほどの酵母を研究したところ、酵母“ガラクトミセス”の中から、肌に有用なたった一つの独自の株を発見。そして、その株をある特定の環境で発酵させたことで、発酵代謝物であるピテラが誕生。このピテラを90%以上詰め込んだ、唯一無二の化粧水“フェイシャル トリートメント エッセンス”の完成に至った。

ピテラの特筆すべき魅力は“酵母と発酵”という自然のプロセスで生み出されていることにある。肌に存在するNMF(天然保湿因子)に類似していることから角層すみずみまで素早く浸透。アミノ酸やミネラル類、有機酸など50種類以上の構成成分が含まれていることから、一般的な化粧品のように、ビタミン、ミネラルなど単体の保湿成分をカクテル配合しなくても、多様性に富んでいるピテラがさまざまな肌効果を発揮する。しかも、誕生から40年以上経った今もなおピテラの研究を熱心に続けており、毎年新たな効果が発見され続けているのだ。

ピテラに戻る「おかえりピテラ現象」

そんな“フェイシャル トリートメント エッセンス”のマジカルな魅力は愛用者の肌を魅了し続ける。「他ブランドの化粧水を使ってもピテラに戻ってくる」という顧客も多く、美容部員はそれを「おかえりピテラ現象」と呼ぶ。そして、2024年の最新キャンペーンでは「クリアな素肌。#ありがとうピテラ」と名付けたキャンペーンを実施。長く愛用している顧客の愛で溢れたPR動画も制作した。

最近は親子3世代で使っている顧客も増えている。そんな世代を超えて愛され続ける名品は記録にも表れる。“フェイシャル トリートメント エッセンス”は12~23年において、歴代のベストコスメアワードを154冠獲得し、さらにその記録を伸ばし続けている。“未知に溢れた成分”であるからこそ、そのまだ見ぬ肌効果は時代とともにさらに明らかになるだろう。

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「SK-Ⅱ」“フェイシャル トリートメント エッセンス”の魅力 誕生以来ほぼ処方を変えずに154冠

2009年から続く「WWDBEAUTY」のベストコスメ特集では、バイヤーのアンケートをもとに本当に売れた商品を表彰する。連載「ベスコス歴代名鑑」では、15年以上続く本特集の中でも常にランキングに入賞する“傑作”をピックアップ。時代を超えて愛される理由や商品の魅力について、美容ジャーナリストの加藤智一が深掘りする。今回は「SK-Ⅱ」の“フェイシャル トリートメント エッセンス”にフォーカス。

“未知に溢れた成分”ピテラ

ほとんどのロングセラーコスメは時代の変化や化粧品の技術進化にあわせてリニューアルを図る。だが、中には化粧品の成分分析技術が向上していくのと平行して、新たな肌効果が見つかっていくという“未知に溢れた成分”がある。「SK-Ⅱ」を象徴する成分であるピテラも、まぎれもなくそんな稀有な成分の一つだ。

ピテラの研究がはじまったのは1970年代のこと。お酒をつくる杜氏の手肌は年齢を重ねていてもみずみずしく滑らかだったことから、美肌の秘密に発酵や酵母が関係していると考えたことがきっかけだった。そこで開発チームは、当時判明していた350種ほどの酵母を研究したところ、酵母“ガラクトミセス”の中から、肌に有用なたった一つの独自の株を発見。そして、その株をある特定の環境で発酵させたことで、発酵代謝物であるピテラが誕生。このピテラを90%以上詰め込んだ、唯一無二の化粧水“フェイシャル トリートメント エッセンス”の完成に至った。

ピテラの特筆すべき魅力は“酵母と発酵”という自然のプロセスで生み出されていることにある。肌に存在するNMF(天然保湿因子)に類似していることから角層すみずみまで素早く浸透。アミノ酸やミネラル類、有機酸など50種類以上の構成成分が含まれていることから、一般的な化粧品のように、ビタミン、ミネラルなど単体の保湿成分をカクテル配合しなくても、多様性に富んでいるピテラがさまざまな肌効果を発揮する。しかも、誕生から40年以上経った今もなおピテラの研究を熱心に続けており、毎年新たな効果が発見され続けているのだ。

ピテラに戻る「おかえりピテラ現象」

そんな“フェイシャル トリートメント エッセンス”のマジカルな魅力は愛用者の肌を魅了し続ける。「他ブランドの化粧水を使ってもピテラに戻ってくる」という顧客も多く、美容部員はそれを「おかえりピテラ現象」と呼ぶ。そして、2024年の最新キャンペーンでは「クリアな素肌。#ありがとうピテラ」と名付けたキャンペーンを実施。長く愛用している顧客の愛で溢れたPR動画も制作した。

最近は親子3世代で使っている顧客も増えている。そんな世代を超えて愛され続ける名品は記録にも表れる。“フェイシャル トリートメント エッセンス”は12~23年において、歴代のベストコスメアワードを154冠獲得し、さらにその記録を伸ばし続けている。“未知に溢れた成分”であるからこそ、そのまだ見ぬ肌効果は時代とともにさらに明らかになるだろう。

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11の韓国コスメブランドに聞く 2024年上半期に売れたNo.1アイテム

韓国コスメの人気は続き、化粧品の1つのジャンルとして確立している。ここ最近では、セブン-イレブンで「トゥインクルポップ バイ クリオ(TWINKLE POP BY. CLIO)」で発売されるなど身近なアイテムとして支持を集めている。そこで韓国コスメの人気をけん引する11のブランド担当者に、上半期(1月1日~5月31日の期間)に日本市場で最も売れたスターアイテムを聞いた。

「ファミュ(FEMMUE)」
“ドリームグロウマスク(RR)”(32mL×6枚入、4840円)

加賀谷玲奈PR担当:肌がワントーン明るくなるような使用感、シート素材の心地よさ、密着してはがれない利便性が支持されている。また、ホログラムのパッケージでプレゼントして喜ばれるということから、ギフトとして選ぶ顧客が多い。

「エストラ(AESTURA)」
“アトバリア365 クリーム”(80mL、3300円)

白坂波月PR担当:赤ちゃんから使用できるという肌へのやさしさをイメージしやすいこと、幅広い年代で使用できる使い勝手の良さも支持につながったと考える。韓国では、「n 回目の再購入クリーム」「120時間保湿クリーム」といったハッシュタグとともに口コミで広がっている。日本のユーザーにも高い保湿力を実感いただいている。

「マニョ(MANYO、旧魔女工場)」
“ガラク・ナイアシン2.0エッセンス”(50mL、2900円)

崔世梨(チェ・セリ)マーケティング部 アソシエイトマネージャー:デパコスにも入っている保湿成分・ガラクトミセスを93.69%とぜいたくに配合。保湿成分のナイアシンアミドが4%入っていて、肌のキメを整え、クリアで滑らかな肌をサポートする。シリーズ累計販売数410万本を突破(2012年4月~2023年12月31日集計。初代“ガラクトミーナイアシンエッセンス”と“ガラク ナイアシン 2.0 エッセンス”累計販売数)するほど人気。顧客の口コミでは「何度もリピしている」「使用感がしっとりしていて、べたつかないのに潤う」「使わないとくすむ気がする」というレビューも見られる。

「スキンフード(SKINFOOD)」
“キャロットカロテン カーミングウォーターパッド”(250g、60枚入り、3080円)

加藤千琴フードコスメPR担当:化粧水がたっぷり入っていて保湿力が高いこと、パッドが厚手で2枚に割いて部分パックとしても使えること、肌にやさしい設計などで評価いただいている。1月に「おぱんちゅうさぎ」とのコラボデザインを販売したことで新たなファン層も獲得できている。

「VT」
“CICA デイリースージングマスク”(30枚入り、2420円)

古川聡子・VT COSMETICSマーケティング担当:「VT」の代表商品。30枚入りでお得にデイリー使いでき、貼るだけで手軽に肌メンテができるところと、毎日使いでも負担なく肌にやさしくゆらぎケアができるところが人気の理由だ。

「ウォンジョンヨ(WONGJUNGYO)」
“ウォンジョンヨ モイストアップレディスキンパック DM”(10枚入り、550円/50枚入り、1980円)

松岡実佑PR担当:スクエアタイプでメイク前に使いやすい形状、メイクのりが良くなるといった声があり、支持されている。“ウォンジョンヨ モイストアップレディスキンパック”も人気だが、DMは美容液成分をプラスした保湿感のあるテクスチャーに加え、エッセンスの量とシートの厚みをアップするなど、よりリッチな質感。既存顧客だけでなく、新しい顧客にアプローチすることができた。

「ロムアンド(ROM&ND)」
“HAブロウカラ 05”(9g、1210円)

佐々木愛奈PR担当:簡単に眉の色を色づけられるが、地肌にはつきにくい設計。ナチュラルな仕上がりで多くの顧客に支持されている。

「ミシャ(MISSHA)」
“ミシャ グロウ スキンバーム”(50g、2200円)

川合裕希PR担当:公式ECのみで販売していたアイテムだが、23年10月からバラエティーショップなどでも販売を開始。インフルエンサーのSNS投稿でバズり、予想を上回る売れ行きを記録している。好調理由は2つ。1つ目はトレンドのフレッシュでみずみずしい「生ツヤ肌」をかなえること。韓国アイドルに憧れるZ世代、乾燥に悩む大人世代まで、幅広い世代に支持されている。 2つ目はデイクリーム、モーニングパック、プライマー、艶クリームと4役の多機能アイテムで、時短かつ美しい仕上がりをかなえる点。乾燥でお悩みの顧客にも満足いただけるほどの保湿力でベタつかず、メイクノリをアップさせる使用感が非常に好評だ。

「ヒンス(HINCE)」
“セカンドスキンメッシュマットクッション 21 アイボリー”(全4色、12g、3520円)

PR担当者:長時間持続する綺麗で繊細な肌表現が支持された大きな理由だと考えている。セミマットファンデのテクスチャーが、細かいメッシュによってさらにフィルタリングされ、薄くきめ細かい膜がしっかりと肌に密着し、滑らかなシルキー肌を演出。何度重ねても薄く均一に仕上がりをキープし、マットテクスチャー特有のムラや浮き上がりを感じさせないため、季節を問わず使用できるのも魅力だ。

「ウェイクメイク(WAKEMAKE)」
“ソフトブラーリングアイパレット 02 ライブリーブラーリング”(各2970円)

佐々木愛奈PR担当:マットな質感から、大粒のラメまで入っていて、1つで色々なシーンでご使用いただける。02はイエベ、ブルべを気にせず楽しんでいただけるカラーの構成となっていて、人気を得ている。

「ティルティル(TIRTIR)」
“マスク フィット レッド クッション(21N)”<SPF40・PA++>(18g、2970円)

今泉誠大PR担当:“マスク フィット クッションファンデーション”シリーズは、日常的にマスクをつける顧客にフォーカスして開発された。コロナ禍は、市場のニーズに合致してヒット。現在は、優れたカバー力と高い密着力による美しい仕上がりに加え、化粧直しが少なくすむ点なども評価されている。

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ミシュラン3つ星シェフが提案する“大人の遊び場”「ケイ・コレクション・パリ」 和のアレンジの軽やかなフレンチをア・ラ・カルトで

ミシュラン3つ星シェフの小林圭によるグリル ガストロノミーレストラン「ケイ・コレクション・パリ(KEI COLLECTION PARIS)」(以下、ケイ・コレクション)は、“大人の遊び場”がコンセプトのカジュアルにフレンチを楽しめるレストランだ。昨年オープンした虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの“トウキョウ ノード(TOKYO NODE)”49階にあり、ルーフトップバーを併設。東京を一面に見渡すレストラン内は開放感たっぷりで、週末はほぼ満席だ。

フレンチというと、数万円するコース料理を想像するが、「ケイ・コレクション」は、ア・ラ・カルトで1皿数千円から気軽に楽しめるフレンチを提供。小林シェフは、パリの自身のレストラン「レストラン・ケイ」で2020年のフランス版ミシュランガイドのフレンチジャンルでアジア人初の3つ星を獲得した。3つ星シェフが手掛けるカジュアルなフレンチについて紹介する。

和とフレンチの融合、季節感を感じさせる軽やかさ

ウェルカムドリンクは、シソシロップを使用したシャンパンカクテル。鮮やかな色とさっぱりと色合いは清涼感たっぷりだ。前菜は、藁の香り付けをした鹿児島産のカツオ。カツオのタタキ風の料理に添えられているのは、フレンチらしくフロマージュフレ(塩分ゼロのフレッシュタイプのチーズ)だ。通常、フロマージュフレはジャムと一緒にパンに付けたり、デザートに使用したりといったイメージが強いが、生魚にも意外と合う。スモーキーなカツオの香りとクリーミーでまろやかなフロマージュフレが融合し、さっぱりかつコクのある味わいに。次の前菜は、フォアグラのモナカ。赤い小花が添えられている中身は、夏らしいスイカのコンフィチュール(ジャム)だ。リッチなフォアグラとコンフィチュールの相性はいいが、みずみずしいスイカを選ぶことで、さらにさっぱりとした軽やかさと季節感が加わる。モナカという和菓子を前菜に見立てたこのメニューは人気で、季節によって中身が変わるらしい。

和牛は世界で通用する素晴らしい食材

和を軸にした軽やかな前菜に続くのは、日本食を象徴する寿司。手巻き寿司の中身は、和牛とウニ。甘い醤油で味付けがしてあり、和牛とウニの旨味がお互いを引き立て合い、海苔が濃厚な味を上品にまとめている。グリル ガストロノミーレストランというだけあり、和牛のセレクションにもこだわっている。兵庫県但馬ブランドの太田牛のヒレ、とさのあかうしのサーロインのステーキは、それぞれの和牛の味わいを最大限に引き出すように調理されている。フレンチでステーキというとソースがたっぷりかかっているイメージだが、「ケイ・コレクション」ではシンプルなソースが添えられているだけ。極上の和牛の肉の旨味を直接味わうことができる。フレンチでありながらもシンプルな調理法で仕上げるステーキには、“和牛は世界で通用する素晴らしい食材”という小林シェフの思いが込められている。和牛にリスペクトするかのように、使用するステーキナイフも、福井県の龍泉刃物製だ。デザートは、「とらや(TORAYA)」のあずきを使用した抹茶かき氷。練乳のエスプーマ(ムース)を添えてアレンジを加えているが、ペロリと食べられる軽やかさはかき氷ならではだ。

「ケイ・コレクション」の料理一つ一つは、小林シェフの日本の食材と食文化への敬意と愛情が感じられるフレンチだ。日本とフランスの意外な素材、調理法の組み合わせが生み出す軽やかなフレンチは、新しく洗練されたガストロノミー体験を約束する。

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ミシュラン3つ星シェフが提案する“大人の遊び場”「ケイ・コレクション・パリ」 和のアレンジの軽やかなフレンチをア・ラ・カルトで

ミシュラン3つ星シェフの小林圭によるグリル ガストロノミーレストラン「ケイ・コレクション・パリ(KEI COLLECTION PARIS)」(以下、ケイ・コレクション)は、“大人の遊び場”がコンセプトのカジュアルにフレンチを楽しめるレストランだ。昨年オープンした虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの“トウキョウ ノード(TOKYO NODE)”49階にあり、ルーフトップバーを併設。東京を一面に見渡すレストラン内は開放感たっぷりで、週末はほぼ満席だ。

フレンチというと、数万円するコース料理を想像するが、「ケイ・コレクション」は、ア・ラ・カルトで1皿数千円から気軽に楽しめるフレンチを提供。小林シェフは、パリの自身のレストラン「レストラン・ケイ」で2020年のフランス版ミシュランガイドのフレンチジャンルでアジア人初の3つ星を獲得した。3つ星シェフが手掛けるカジュアルなフレンチについて紹介する。

和とフレンチの融合、季節感を感じさせる軽やかさ

ウェルカムドリンクは、シソシロップを使用したシャンパンカクテル。鮮やかな色とさっぱりと色合いは清涼感たっぷりだ。前菜は、藁の香り付けをした鹿児島産のカツオ。カツオのタタキ風の料理に添えられているのは、フレンチらしくフロマージュフレ(塩分ゼロのフレッシュタイプのチーズ)だ。通常、フロマージュフレはジャムと一緒にパンに付けたり、デザートに使用したりといったイメージが強いが、生魚にも意外と合う。スモーキーなカツオの香りとクリーミーでまろやかなフロマージュフレが融合し、さっぱりかつコクのある味わいに。次の前菜は、フォアグラのモナカ。赤い小花が添えられている中身は、夏らしいスイカのコンフィチュール(ジャム)だ。リッチなフォアグラとコンフィチュールの相性はいいが、みずみずしいスイカを選ぶことで、さらにさっぱりとした軽やかさと季節感が加わる。モナカという和菓子を前菜に見立てたこのメニューは人気で、季節によって中身が変わるらしい。

和牛は世界で通用する素晴らしい食材

和を軸にした軽やかな前菜に続くのは、日本食を象徴する寿司。手巻き寿司の中身は、和牛とウニ。甘い醤油で味付けがしてあり、和牛とウニの旨味がお互いを引き立て合い、海苔が濃厚な味を上品にまとめている。グリル ガストロノミーレストランというだけあり、和牛のセレクションにもこだわっている。兵庫県但馬ブランドの太田牛のヒレ、とさのあかうしのサーロインのステーキは、それぞれの和牛の味わいを最大限に引き出すように調理されている。フレンチでステーキというとソースがたっぷりかかっているイメージだが、「ケイ・コレクション」ではシンプルなソースが添えられているだけ。極上の和牛の肉の旨味を直接味わうことができる。フレンチでありながらもシンプルな調理法で仕上げるステーキには、“和牛は世界で通用する素晴らしい食材”という小林シェフの思いが込められている。和牛にリスペクトするかのように、使用するステーキナイフも、福井県の龍泉刃物製だ。デザートは、「とらや(TORAYA)」のあずきを使用した抹茶かき氷。練乳のエスプーマ(ムース)を添えてアレンジを加えているが、ペロリと食べられる軽やかさはかき氷ならではだ。

「ケイ・コレクション」の料理一つ一つは、小林シェフの日本の食材と食文化への敬意と愛情が感じられるフレンチだ。日本とフランスの意外な素材、調理法の組み合わせが生み出す軽やかなフレンチは、新しく洗練されたガストロノミー体験を約束する。

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ツタンカーメンもびっくり!? シグネットリングの意外な使い道

60年前に父親が作った、名字を刻印した指輪

毎日身につけているシグネットリングは、うれしいことにファッション業界人にお褒めいただく機会が多い。“呑(の)み助”だった父の形見で、24金製だ。金融業に従事していた父が、初任給を全額突っ込んで作らせたものと聞いている。わが故郷・山梨は、かつて水晶が取れたことから宝飾が地場産業の一つ。普段は寡黙な父の、地産地消によるエールだったのかもしれない。

生涯クレジットカードを持たなかった父は、酔っ払っては「金が足りなくなったら一筆書いて、これを押せばいいんだ」とシグネットリングを手にして笑っていた(オプション1)。“三澤”の文字を反転させて刻印してあるのは、このため。オプション1を発動しても帰らせてもらえないときは、「指輪を置いてくればいい」そうだ(オプション2)。そして、これが24金製である理由。

ここでシグネットリングの歴史を少しお勉強

シグネットリングの起源は、紀元前3500年ごろの古代メソポタミアとされる。つまり5500年の歴史がある。当時は筒状で、そこに図柄を彫り、柔らかい粘土板の上で転がして使っていたという。これがリング形になり普及したのが古代エジプト時代。ツタンカーメンら、ファラオの権力の象徴だった。さらに時代は下って、中世ヨーロッパでは貴族が身につけるように。これは英国王エドワード2世が、“全ての公文書にシグネットリングを使って押印すること”を定めたため。なおシグネットリングを左手の小指につけるのも、この時代の名残。小指なのは“宗教的意味がないから”だそう。

閑話休題。父が亡くなって27年。僕もあのときの父の年齢に近づいたが、おかげさまで親子2代にわたって、2つのオプションを発動したことはない(笑)。

自分が発した大号令が後年、極東の国にゆがんで伝わっていると知ったらエドワード2世も渋い顔をするかもしれないし、権威の証だったシグネットリングを場末の呑み屋に「置いてくればいい」と聞いたらツタンカーメンも絶句するだろう……というお話。

PHOTOS : NORIHITO SUZUKI

ツタンカーメンもびっくり!? シグネットリングの意外な使い道

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「ルナソル」「M・A・C」「オサジ」秋コレが登場 暑さに負けず限定色をいち早くゲット! 今週のビューティまとめ10選【8/5〜8/11】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は8月5〜11日に発売するアイテムを紹介します。暑さ厳しい毎日ですが、コスメ界隈ではすでに秋コレクションが続々と登場しています。今週は「ルナソル(LUNASOL)」からブランドを代表する4色アイシャドウパレットの進化版“が登場するほか、新商品の単色アイシャドウやマスカラが、「M・A・C」からは“マキシマル シルキー マット リップスティック”の新色がお目見え。「オサジ(OSAJI)」や「マリークヮント (MARY QUANT)」も秋コレクションを発売します。人気限定色はあっという間に完売することも多いので、秋のメイクアップを見据え今からチェックを!

【8月5日発売】
スノー フォックス スキンケア
(SNOW FOX SKINCARE)

外的要因から肌を守る日中用ジェルセラム

オーストラリア発自然派スキンケア「スノー フォックス スキンケア(SNOW FOX SKINCARE)」は日中用ジェルセラム“デイリー カバー ジェルセラム”を発売する。さまざまな汚染や環境ダメージから肌を守り、バリア機能の回復をサポートし、肌の水分保持能力を強化する。メイクの前、日焼け止めを塗る前など日中だけでなく夜間にも使用できる。

■商品詳細

“デイリー カバー ジェルセラム”(40mL、8800円)

【8月5日発売】
ティルティル
(TIR TIR)

「ティルティル」×アニメ「推しの子」 
輝くアイドルメイク

コスメブランド「ティルティル(TIR TIR)」は8月5日、アニメ「推しの子」とのコラボアイテムを限定発売する。アイテムはアイシャドウ、マスカラ、チークの3種8品で、登場キャラクターのアイ、ルビー、有馬かな、MEMちょをイメージした限定パッケージと限定色に仕上げた。

■商品詳細

“スターライト アイシャドウ ピンクパープル”(2750円)
“スターライト アイシャドウ コーラルピンク”(2750円)
“スターライトパールマスカラ ブラック”(1650円)
“スターライトパールマスカラ ピンク”(1650円)
“スターライトパールマスカラ パープル”(1650円)
“スターライト チーク ベイビーピンク”(2090円)
“スターライト チーク プラムピンク”(2090円)
“スターライト チーク ピーチコーラル”(2090円)

【8月6日発売】
バイティースリー
( BY TTT. )

本田翼プロデュース
ながらケアシートマスク

俳優の本田翼がプロデュースするコスメブランド「バイティースリー(BY TTT.)」は、肌への密着力が高く、ながらケアができる部分用シートマスク“クリアポイントマスク 30EA”を発売する。

■商品詳細

“クリアポイントマスク 30EA”(2640円)

【8月7日発売】
オサジ
(OSAJI)

「2024 オータム メイクアップ コレクション」 

「オサジ(OSAJI)」は、「2024 オータム メイクアップ コレクション」を発売する。同コレクションではアイシャドウ、アイライナー、フェイスカラー、ブロウシャドウ パレット、リップスティック、リップボーダーライナーをラインアップする。

■商品詳細

アイシャドウ(新2色、各2530円)
アイライナー(新2色うち限定1色、各3190円)
フェイスカラー (新3色うち限定2色、各3190円)
ブロウシャドウ パレット(新1色、4180円)
リップスティック(新2色、各3520円)
リップボーダーライナー(新2色、各3300円)

【8月7日発売】
プラダ ビューティ
(PRADA BEAUTY)

新フレグランス
花の香りを再定義

「プラダ ビューティ(PRADA BEAUTY)」は、新フレグランス“プラダ パラドックス ヴァーチャル フラワー オーデパルファム”を発売する。マスター調香師のナデージュ・ル・ガ ランテゼック、シャマラ・メゾンデュー、アントワーヌ・メゾンデューによって生み出されたフレッシュさや華やかさが強調された「プラダ」ならではの“花”を再構築した香りとなっている。

■商品詳細

“プラダ パラドックス ヴァーチャル フラワー オーデパルファム”(50mL、1万8370円)
“プラダ パラドックス ヴァーチャル フラワー オーデパルファム”(90mL、2万4750円)
“プラダ パラドックス ヴァーチャル フラワー オーデパルファム リフィル”(100mL、2万2550円)
“プラダ パラドックス ヴァーチャル フラワー オーデパルファム トラベルスプレー”(10mL、7150円)

【8月8日発売】
サボン
(SABON)

“フェイスポリッシャー”10周年記念スペシャルキット

「サボン(SABON)」は、“フェイスポリッシャー”の限定4種と“ローズフェイスケアライン”のミニサイズ3種をセットにした“フェイスポリッシャー ラグジュアリーキット”を数量限定で発売する。同キットには、“ブルーミング”、“インダルジング”、“ピュリファイング、“インビゴレイティング”の4種と“ローズウォーターインオイル”、“ローズセラムインオイル”、“ローズソフトクリーム”のミニサイズを含む。

■商品詳細

“フェイスポリッシャー ラグジュアリーキット”(2万240円)

【8月8日発売】
レブロン
(REVLON)

スキンケア発想のリップティントに新2色

「レブロン(REVLON)」は、スキンケア発想のウオーターベースティント、“ジェリーティント リップセラム”の新色2色、肌馴染みのいいヌーディブラウンの“ウォルナット”と青みレッドの“ルバーブ” を発売する。

■商品詳細

“ジェリーティント リップセラム 007 ウォルナット” (1540円)
“ジェリーティント リップセラム 009 ルバーブ” (1540円)

【8月9日発売】
マック
(M・A・C)

乾燥知らずのマットリップから秋の新色

「M・A・C」は、“マキシマル シルキー マット リップスティック”から新9色を発売する。深みのあるベリーカラーからチェリーレッド、汎用性の高いピンクベージュまで、秋冬向けのカラーをラインアップする。同商品はオイルinマット処方で、乾燥知らずの付け心地が特徴。鮮やかな発色が12時間持続(「M・A・C」調べ)。

■商品詳細

“マキシマル シルキー マット リップスティック ソアー”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック レディ デンジャー”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック リング ジ アラーム”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック キャプティブ オーディエンス”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック ユー ウドゥント ゲット イット”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック カインダ セクシー”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック ミックス メディア”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック アンティーク ベルベット”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック シン”(4620円)

【8月9日発売】
ルナソル
(LUNASOL)

2024年秋コレクション“記憶の足跡(Capture the Scene)” 

「ルナソル(LUNASOL)」は、2024年秋コレクション“記憶の足跡(Capture the Scene)”を発売する。ブランドを代表する4色アイシャドウパレット“アイカラーレーション”の進化版“アイカラーレーションN”が登場するほか、新商品の単色アイシャドウやマスカラが誕生する。“アイカラーレーションN”はより繊細に、より上質にパワーアップした。

■商品詳細

“アイカラーレーションN EX02 アンティークモーヴ”(限定、7700円)
“モノアイカラーレーション”(全10色うち限定2色、各3520円)
“フェザリーディファイニングマスカラ”(全4色うち限定2色、各4180円)

【8月9日発売】
マリークヮント
(MARY QUANT)

デイジー型アイパレット&マスカラの限定色 

「マリークヮント(MARY QUANT)」は、2024年秋コレクションとして、デイジー型のアイシャドウパレット“チアリ― カラーズ フォー アイズ”の限定3種と美容液マスカラ“プレイフル ラッシングス”の限定2色に加え、“リップスティック“の新3色を発売する。

■商品詳細

“チアリ― カラーズ フォー アイズ”(各6050円)
“プレイフル ラッシングス”(各3520円)
“リップスティック“(各3520円)

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「ルナソル」「M・A・C」「オサジ」秋コレが登場 暑さに負けず限定色をいち早くゲット! 今週のビューティまとめ10選【8/5〜8/11】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は8月5〜11日に発売するアイテムを紹介します。暑さ厳しい毎日ですが、コスメ界隈ではすでに秋コレクションが続々と登場しています。今週は「ルナソル(LUNASOL)」からブランドを代表する4色アイシャドウパレットの進化版“が登場するほか、新商品の単色アイシャドウやマスカラが、「M・A・C」からは“マキシマル シルキー マット リップスティック”の新色がお目見え。「オサジ(OSAJI)」や「マリークヮント (MARY QUANT)」も秋コレクションを発売します。人気限定色はあっという間に完売することも多いので、秋のメイクアップを見据え今からチェックを!

【8月5日発売】
スノー フォックス スキンケア
(SNOW FOX SKINCARE)

外的要因から肌を守る日中用ジェルセラム

オーストラリア発自然派スキンケア「スノー フォックス スキンケア(SNOW FOX SKINCARE)」は日中用ジェルセラム“デイリー カバー ジェルセラム”を発売する。さまざまな汚染や環境ダメージから肌を守り、バリア機能の回復をサポートし、肌の水分保持能力を強化する。メイクの前、日焼け止めを塗る前など日中だけでなく夜間にも使用できる。

■商品詳細

“デイリー カバー ジェルセラム”(40mL、8800円)

【8月5日発売】
ティルティル
(TIR TIR)

「ティルティル」×アニメ「推しの子」 
輝くアイドルメイク

コスメブランド「ティルティル(TIR TIR)」は8月5日、アニメ「推しの子」とのコラボアイテムを限定発売する。アイテムはアイシャドウ、マスカラ、チークの3種8品で、登場キャラクターのアイ、ルビー、有馬かな、MEMちょをイメージした限定パッケージと限定色に仕上げた。

■商品詳細

“スターライト アイシャドウ ピンクパープル”(2750円)
“スターライト アイシャドウ コーラルピンク”(2750円)
“スターライトパールマスカラ ブラック”(1650円)
“スターライトパールマスカラ ピンク”(1650円)
“スターライトパールマスカラ パープル”(1650円)
“スターライト チーク ベイビーピンク”(2090円)
“スターライト チーク プラムピンク”(2090円)
“スターライト チーク ピーチコーラル”(2090円)

【8月6日発売】
バイティースリー
( BY TTT. )

本田翼プロデュース
ながらケアシートマスク

俳優の本田翼がプロデュースするコスメブランド「バイティースリー(BY TTT.)」は、肌への密着力が高く、ながらケアができる部分用シートマスク“クリアポイントマスク 30EA”を発売する。

■商品詳細

“クリアポイントマスク 30EA”(2640円)

【8月7日発売】
オサジ
(OSAJI)

「2024 オータム メイクアップ コレクション」 

「オサジ(OSAJI)」は、「2024 オータム メイクアップ コレクション」を発売する。同コレクションではアイシャドウ、アイライナー、フェイスカラー、ブロウシャドウ パレット、リップスティック、リップボーダーライナーをラインアップする。

■商品詳細

アイシャドウ(新2色、各2530円)
アイライナー(新2色うち限定1色、各3190円)
フェイスカラー (新3色うち限定2色、各3190円)
ブロウシャドウ パレット(新1色、4180円)
リップスティック(新2色、各3520円)
リップボーダーライナー(新2色、各3300円)

【8月7日発売】
プラダ ビューティ
(PRADA BEAUTY)

新フレグランス
花の香りを再定義

「プラダ ビューティ(PRADA BEAUTY)」は、新フレグランス“プラダ パラドックス ヴァーチャル フラワー オーデパルファム”を発売する。マスター調香師のナデージュ・ル・ガ ランテゼック、シャマラ・メゾンデュー、アントワーヌ・メゾンデューによって生み出されたフレッシュさや華やかさが強調された「プラダ」ならではの“花”を再構築した香りとなっている。

■商品詳細

“プラダ パラドックス ヴァーチャル フラワー オーデパルファム”(50mL、1万8370円)
“プラダ パラドックス ヴァーチャル フラワー オーデパルファム”(90mL、2万4750円)
“プラダ パラドックス ヴァーチャル フラワー オーデパルファム リフィル”(100mL、2万2550円)
“プラダ パラドックス ヴァーチャル フラワー オーデパルファム トラベルスプレー”(10mL、7150円)

【8月8日発売】
サボン
(SABON)

“フェイスポリッシャー”10周年記念スペシャルキット

「サボン(SABON)」は、“フェイスポリッシャー”の限定4種と“ローズフェイスケアライン”のミニサイズ3種をセットにした“フェイスポリッシャー ラグジュアリーキット”を数量限定で発売する。同キットには、“ブルーミング”、“インダルジング”、“ピュリファイング、“インビゴレイティング”の4種と“ローズウォーターインオイル”、“ローズセラムインオイル”、“ローズソフトクリーム”のミニサイズを含む。

■商品詳細

“フェイスポリッシャー ラグジュアリーキット”(2万240円)

【8月8日発売】
レブロン
(REVLON)

スキンケア発想のリップティントに新2色

「レブロン(REVLON)」は、スキンケア発想のウオーターベースティント、“ジェリーティント リップセラム”の新色2色、肌馴染みのいいヌーディブラウンの“ウォルナット”と青みレッドの“ルバーブ” を発売する。

■商品詳細

“ジェリーティント リップセラム 007 ウォルナット” (1540円)
“ジェリーティント リップセラム 009 ルバーブ” (1540円)

【8月9日発売】
マック
(M・A・C)

乾燥知らずのマットリップから秋の新色

「M・A・C」は、“マキシマル シルキー マット リップスティック”から新9色を発売する。深みのあるベリーカラーからチェリーレッド、汎用性の高いピンクベージュまで、秋冬向けのカラーをラインアップする。同商品はオイルinマット処方で、乾燥知らずの付け心地が特徴。鮮やかな発色が12時間持続(「M・A・C」調べ)。

■商品詳細

“マキシマル シルキー マット リップスティック ソアー”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック レディ デンジャー”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック リング ジ アラーム”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック キャプティブ オーディエンス”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック ユー ウドゥント ゲット イット”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック カインダ セクシー”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック ミックス メディア”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック アンティーク ベルベット”(4620円)
“マキシマル シルキー マット リップスティック シン”(4620円)

【8月9日発売】
ルナソル
(LUNASOL)

2024年秋コレクション“記憶の足跡(Capture the Scene)” 

「ルナソル(LUNASOL)」は、2024年秋コレクション“記憶の足跡(Capture the Scene)”を発売する。ブランドを代表する4色アイシャドウパレット“アイカラーレーション”の進化版“アイカラーレーションN”が登場するほか、新商品の単色アイシャドウやマスカラが誕生する。“アイカラーレーションN”はより繊細に、より上質にパワーアップした。

■商品詳細

“アイカラーレーションN EX02 アンティークモーヴ”(限定、7700円)
“モノアイカラーレーション”(全10色うち限定2色、各3520円)
“フェザリーディファイニングマスカラ”(全4色うち限定2色、各4180円)

【8月9日発売】
マリークヮント
(MARY QUANT)

デイジー型アイパレット&マスカラの限定色 

「マリークヮント(MARY QUANT)」は、2024年秋コレクションとして、デイジー型のアイシャドウパレット“チアリ― カラーズ フォー アイズ”の限定3種と美容液マスカラ“プレイフル ラッシングス”の限定2色に加え、“リップスティック“の新3色を発売する。

■商品詳細

“チアリ― カラーズ フォー アイズ”(各6050円)
“プレイフル ラッシングス”(各3520円)
“リップスティック“(各3520円)

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「ファミリア」×「フェイラー」や「ニューエラ」と田名網敬一コラボなど! 今週発売のファッションアイテム8選【8/5〜8/11】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は8月5〜11日に発売するアイテムを紹介します。「ファミリア(FAMILIAR)」と「フェイラー(FEILER)」の2回目となるコラボが8月7日に発売になります。「ファミリア」は、最近、大人を意識した商品開発にも力を入れています。一方、婦人雑貨売り場が主戦場だった「フェイラー」は、さまざまなジャンルのブランドとタッグを組んで若年層のマーケットを取り込んでいます。勢いのあるブランド同士のコラボなので争奪戦は必至ですね。

そして展覧会開催を間近に控える田名網敬一さんとのコラボも続々登場。「ニューエラ(NEW ERA)」とコラボしたキャップとTシャツが発売になります。田名網さんのアートのエッセンスがこんなにポップに可愛く、しかも気軽に身につけられるなんて!と心躍りました。

【8月7日発売】
ニューエラ
(NEW ERA)

田名網敬一とコラボ
キャップとTシャツをラインアップ

「ニューエラ(NEW ERA)」は、アーティストの田名網敬一とコラボしたアイテムを発売する。キャップ“59FIFTY”とTシャツをラインアップし、本作のため同氏が制作したオリジナルアートで“NEW ERA”の文字を施した。

■商品詳細

コラボキャップ(9900円)
コラボTシャツ(6600円)

【8月7日発売】
マウジー
(MOUSSY)

ディズニーをウエアやバッグに
「ふしぎの国のアリス」やミッキーなど

「マウジー(MOUSSY)」は、“ディズニー シリーズ クリエイテッド バイ マウジー”コレクションを発売する。アイテムは、ディズニーの映画「ふしぎの国のアリス」、ミッキーとミニーなどをテーマとし、古着を思わせるクラシックなデザインに仕上げている。

■商品詳細

ブラウス(1万1990円)
ロンT(8470円〜)
Tシャツ(6996円〜)
ワンピース(1万5180円)
バッグ(7700円)
※一部商品

【8月7日発売】
ニコアンド
(NIKO AND...)

「キン肉マン」とコラボ
連載開始45周年記念

「ニコアンド(NIKO AND...)」は、「キン肉マン」とのコラボアイテムを発売する。コラボアイテムは、原作漫画の連載開始45周年を記念したもので、作中の名台詞を配した“台詞柄”や、キャラクターの技がテーマの“技柄”、表紙を思わせる“表紙柄”など、本コラボならではのデザインに落とし込んだ。

■商品詳細

ソックス(1210円)
アイマスク(1760円)
クッション(3960円)
ビアジョッキ(1540円)
トートバッグ(3960円)
※一部商品

【8月7日発売】
ファミリア
(FAMILIAR)

「フェイラー」と第2弾コラボ
バッグやハンカチなど全18種

「ファミリア(FAMILIAR)」は、「フェイラー(FEILER)」とのコラボアイテムを発売する。「ハイジの日」を記念し、両ブランドが異なるラインアップで、限定デザイン“ハイジアップルフォレスト”を施した。「ファミリア」は、内生地に赤系ファミリアチェックを使ったアイテム計7種類、「フェイラー」は、内生地に青系チェックを使ったアイテム計11種類を販売する。

■商品詳細

ハンカチ(2970円)
ショルダーバッグ(2万5300円)
巾着(1万1000円)
ペンケース(6050円)
ポーチ(5500円〜)
※一部商品

【8月7日発売】
アディダス オリジナルス
(ADIDAS ORIGINALS)

田名網敬一と第2弾コラボ
日本限定サンダル“アディレッタタナアミ”

「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」は、アーティストの田名網敬一とコラボしたサンダル“アディレッタタナアミ”を日本限定発売する。8月7日9時30分まで、「アディダス」公式アプリで抽選を受け付けている。

■商品詳細

コラボサンダル(7700円)

【8月8日発売】
シップス
(SHIPS)

若者に向けた新レーベル
“シティ アンビエント プロダクツ”

シップス(SHIPS)は、「シップス メン(SHIPS MEN)」の新レーベル“シティ アンビエント プロダクツ(CITY AMBIENT PRODUCTS)”を2024-25年秋冬シーズンに開始する。“都市環境製品”を表すレーベル名の通り、都市生活に溶け込み、ファッションを愛する人たちのニュースタンダードとなるプロダクトの提案を目指す。

■商品詳細

シャツ(9900円〜)
カットソー(4950円〜)
ボトムス(9900円〜)
シューズ(16500円〜)

【8月8日発売】
ユナイテッドアローズ
(UNITED ARROWS)

ヨックモック55周年記念
数量限定トートバッグを発売

ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)は、ヨックモック(YOKUMOKU)の設立55周年を記念し、トートバッグを制作した。バックは、双方のネーム入りで、内ポケットにクッキー“シガール”のイラストをあしらった。バッグとクッキーの詰め合わせのセットを数量限定で販売、すでに先行予約を受け付けている。

■商品詳細

トートバッグとクッキーの詰め合わせセット(8204円〜)

【8月10日発売】
RHC ロンハーマン
(RHC RON HERMAN)

「チャンピオン」に別注
パーカとスエットパンツ

RHC ロンハーマン(RHC RON HERMAN)は、「チャンピオン(CHAMPION)」に別注したパーカとスエットパンツを発売する。パーカは、裏毛素材を用い、胸元にキャッチーなフレーズを刺しゅう。またパンツは、リブをなくしウエストをゴム仕様に仕上げた。セットアップ可能な5色を用意する。

■商品詳細

別注パーカ(2万900円)
別注スエットパンツ(2万900円)

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チャーリー・XCXの最新アルバムが火付け役 今話題の“ブラット・サマー”トレンドとは?

歌手チャーリー・XCX(Charli XCX)の最新アルバム“ブラット(Brat)”をきっかけに、“ブラット・サマー”という新たなトレンドが巻き起こっている。ちなみに“Brat”は、日本語で“悪ガキ”を意味する。

“ブラット・サマー”とは、攻撃的な色彩、重厚な質感、漆黒のサングラスといったファッションスタイルに身を包み、自分が自分にとってのミューズであるように生きる様子を指す。周りを気にしない、パーティーガールの勇敢なマインドセットと独特のファッションの組み合わせが“ブラット・サマー“なのだ。

TikTokのインタビューでチャーリーは、“ブラット”になる方法は、「少し乱れていて、パーティーが大好きで、時々おバカなことを言うあの子になりきること。彼女は正直で、ぶっきらぼうで、少し気まぐれ。それが“ブラット”」と答えている。

さらにポッドキャスト"エニシング ゴーズ(ANYTHING GOES)"で、シンプルな白いタンクトップを着て街に繰り出し、クラブで汗を流す究極の“ブラット”を思い描きながらアルバムを制作したと語った。フレンチネイルを呼びかけるリミックス曲「365」や、透け感のある白いドレスと昨夜のメイクアップを想起させる「ミーン ガールズ(MEAN GIRLS)」など、彼女の想像上の女神は多くの楽曲にインスピレーションを与えているようだ。

火付け役のチャーリーを筆頭に、多くのセレブも思い思いの“ブラット・サマー”スタイルを楽しんでいる。

チャーリー・XCX

ロンドンで行われたテニスのグランドスラム大会に表れたトレンドセッターの装いは、まさに典型的な“ブラット・サマー”だった。黒のかぎ針編みのミニドレスに、長方形のサングラスとフープイヤリング、レースのソックス、「ジャンヴィト ロッシ(GIANVITO ROSSI)」のスリングバックヒールを合わせてトレンドを体現した。

ジュリア・フォックス(Julia Fox)

実は、チャーリーが"ブラット・サマー"のインスピレーション源とし実在する人物の1人が俳優のジュリア・フォックスだ。彼女の名前はチャーリーの曲の中で"彼女はとてもジュリアだ(That's so Julia...)"とシャウトされている。

そんなフォックスは、ブルックリンでプライド月間に開催された“レディーランド フェスティバル(LADYLAND FESTIVAL)”のパフォーマンスに“ブラット”なルックで登場した。アカイ・リトルジョン(A’kai Littlejohn)がデザインした、玉虫色の"朽ちた蘭“のコルセットとブラックを効果的に使った特徴的なメイクでミューズの存在感を示した。

アメリア・グレイ(Amelia Gray)

今大注目のモデルアメリア・グレイは、バルセロナで開催された「デシグアル(DESIGUAL)」の2025年春夏のショーに“ブラット・サマー”ルックで登場した。赤と白の複雑なディテールが施された退廃的な雰囲気の黒のベストに、ルーズフィットのカーゴパンツを合わせ実用的なエッジを加えた。

マイカ・モンロー(Maika Monroe)

俳優のマイカ・モンローは、ハリウッドにあるエジプシャン・シアターで開催されたネオン(NEON)監督の映画「ロングレッグス(Longlegs)」のプレミアで、大胆なオールブラックの"ブラット"ルックを披露した。レザーのバンドゥトップに、足首までドレープがかかったハイウエストのレザースカートを合わせ、ポインテッドトゥブーツでまとめた。

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チャーリー・XCXの最新アルバムが火付け役 今話題の“ブラット・サマー”トレンドとは?

歌手チャーリー・XCX(Charli XCX)の最新アルバム“ブラット(Brat)”をきっかけに、“ブラット・サマー”という新たなトレンドが巻き起こっている。ちなみに“Brat”は、日本語で“悪ガキ”を意味する。

“ブラット・サマー”とは、攻撃的な色彩、重厚な質感、漆黒のサングラスといったファッションスタイルに身を包み、自分が自分にとってのミューズであるように生きる様子を指す。周りを気にしない、パーティーガールの勇敢なマインドセットと独特のファッションの組み合わせが“ブラット・サマー“なのだ。

TikTokのインタビューでチャーリーは、“ブラット”になる方法は、「少し乱れていて、パーティーが大好きで、時々おバカなことを言うあの子になりきること。彼女は正直で、ぶっきらぼうで、少し気まぐれ。それが“ブラット”」と答えている。

さらにポッドキャスト"エニシング ゴーズ(ANYTHING GOES)"で、シンプルな白いタンクトップを着て街に繰り出し、クラブで汗を流す究極の“ブラット”を思い描きながらアルバムを制作したと語った。フレンチネイルを呼びかけるリミックス曲「365」や、透け感のある白いドレスと昨夜のメイクアップを想起させる「ミーン ガールズ(MEAN GIRLS)」など、彼女の想像上の女神は多くの楽曲にインスピレーションを与えているようだ。

火付け役のチャーリーを筆頭に、多くのセレブも思い思いの“ブラット・サマー”スタイルを楽しんでいる。

チャーリー・XCX

ロンドンで行われたテニスのグランドスラム大会に表れたトレンドセッターの装いは、まさに典型的な“ブラット・サマー”だった。黒のかぎ針編みのミニドレスに、長方形のサングラスとフープイヤリング、レースのソックス、「ジャンヴィト ロッシ(GIANVITO ROSSI)」のスリングバックヒールを合わせてトレンドを体現した。

ジュリア・フォックス(Julia Fox)

実は、チャーリーが"ブラット・サマー"のインスピレーション源とし実在する人物の1人が俳優のジュリア・フォックスだ。彼女の名前はチャーリーの曲の中で"彼女はとてもジュリアだ(That's so Julia...)"とシャウトされている。

そんなフォックスは、ブルックリンでプライド月間に開催された“レディーランド フェスティバル(LADYLAND FESTIVAL)”のパフォーマンスに“ブラット”なルックで登場した。アカイ・リトルジョン(A’kai Littlejohn)がデザインした、玉虫色の"朽ちた蘭“のコルセットとブラックを効果的に使った特徴的なメイクでミューズの存在感を示した。

アメリア・グレイ(Amelia Gray)

今大注目のモデルアメリア・グレイは、バルセロナで開催された「デシグアル(DESIGUAL)」の2025年春夏のショーに“ブラット・サマー”ルックで登場した。赤と白の複雑なディテールが施された退廃的な雰囲気の黒のベストに、ルーズフィットのカーゴパンツを合わせ実用的なエッジを加えた。

マイカ・モンロー(Maika Monroe)

俳優のマイカ・モンローは、ハリウッドにあるエジプシャン・シアターで開催されたネオン(NEON)監督の映画「ロングレッグス(Longlegs)」のプレミアで、大胆なオールブラックの"ブラット"ルックを披露した。レザーのバンドゥトップに、足首までドレープがかかったハイウエストのレザースカートを合わせ、ポインテッドトゥブーツでまとめた。

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銀メダルを獲得した韓国射撃キム・イェジ選手 クールビューティで試合前から“ヘルス・ゴス”の再来と話題に

7月28日に行われたパリ五輪射撃女子10mエアピストルで銀メダルを獲得した、韓国のキム・イェジ(Kim Yeji)選手が話題だ。彼女は試合開始前に公開されたプロフィール写真のクールな雰囲気と、2010年代に流行した “ヘルス・ゴス”( ゴシックテイストとスポーツテイストをミックスしたヘルシー&ゴシックを略した言葉)スタイルを想起させる着こなしで注目を集めていた。

イーロン・マスク(Elon Musk)が関連投稿に「彼女はアクション映画にキャスティングされるべきだ」とコメントを残したことに加え、8月1日にはオリンピックが公式インスタグラムに彼女の写真を投稿するなど、その人気度は試合を経てさらに加速している。

「フィラ(FILA)」のトラックスーツに「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」のキャップを合わせた、洗練されたユニホームも注目を集めている。彼女の履いた射撃用シューズ、「ザウアー(SAUER)」の“イージー トップ ピストル シューズ”は、スニーカー好き達の新たなお目当てになるだろう。

キム・イェジ選手は、8月2~3日に行われる女子25mピストルにも出場予定だ。

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“普通”の男が作る“普通”の服 元「N.ハリウッド」パタンナーが“普通”の新ブランド

「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」でパタンナーを約10年間務めた渡辺光は、ユニセックスブランド「サイズ(S.M.L.XL)」を2025年春夏シーズンに立ち上げた。サイズ表記が並んだブランド名には、「自分の心地いいサイズでまとってほしい」というメッセージを込めた。ブランドコンセプトは“普通を超える普通”で、ベーシックなウエアのフレームを保ちながら、シェイプや素材感をツイストさせて“普通”の個性を最大限に主張する。

アイテムはミリタリーパーカやデニムジャケット、カーゴパンツなど、カジュアルの定番アイテムがほとんどだ。そこに極薄で軽量のナイロンやリップストップ生地を使ったり、生地を巻き縫いでパッカリングしたりし、ギャザーやシワで表面に独特な表情を加えている。さらに、前振りパターンで丸みのある袖や、肩から袖口にかけての滑らかなライン、ワイドフィットで美しい立体感を意識した構造など、パタンナー経験を生かした、プロポーションで見せる服にこだわる。カラーリングは土や石、葉などに着想したアースカラーで、高温高圧染色機で製品染めしている。ファーストシーズンは8型で、価格帯はブルゾン5万2000~6万6000円、シャツ3万3000~3万6000円、パンツ3万5000~4万4000円、ショーツ2万8000円、Tシャツ9000円。

普通も個性、芽生えた自信

渡辺デザイナーは、ブランド立ち上げという野心をもともと抱いていたわけではない。学生時代からパターンを学び、就職した「N.ハリウッド」でもパタンナーとして企画チームを支え続けた。「自分は昔から普通のタイプだった。個性的なメンバーと仕事をする中で、さらにそう自覚するようになった。ブランドをやりたいと考えたことはなかったけれど、10年間続けていくうちに普通であり続けることに自信が持てるようになり、普通をテーマにしたブランドをやってみたくなった」。

渡辺デザイナーは、プロダクトデザイナーのジャスパー・モリソン(Jasper Morrison)と深澤直人が提唱するデザイン哲学“スーパーノーマル”をヒントに、自身の強みを生かす構想を徐々に形にしていった。ファーストシーズンで多用したアースカラーも、趣味である登山で見た“普通”の景色からインスピレーションを得た色使いだ。「土の茶色や石の灰色、葉の緑色は、地球の長い歴史の中で残ってきたものの色。穏やかで普通に見える光景のようで、実は歴史があり、普通を超えた普通の色だと気が付いた」。

デビューシーズンは化繊を用いた生地が中心だったが、今後はコットンやほかの素材も使い、肩数も徐々に増やしていきたいという。「サイズ」が作る普通の服は、決して無難な服ではない。デザイナーが信じる“普通”には、大小あらゆる個性を受け入れる器の大きさがあり、わずかなニュアンスがクリエイションを大きく前進させる可能性を秘めている。

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“普通”の男が作る“普通”の服 元「N.ハリウッド」パタンナーが“普通”の新ブランド

「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」でパタンナーを約10年間務めた渡辺光は、ユニセックスブランド「サイズ(S.M.L.XL)」を2025年春夏シーズンに立ち上げた。サイズ表記が並んだブランド名には、「自分の心地いいサイズでまとってほしい」というメッセージを込めた。ブランドコンセプトは“普通を超える普通”で、ベーシックなウエアのフレームを保ちながら、シェイプや素材感をツイストさせて“普通”の個性を最大限に主張する。

アイテムはミリタリーパーカやデニムジャケット、カーゴパンツなど、カジュアルの定番アイテムがほとんどだ。そこに極薄で軽量のナイロンやリップストップ生地を使ったり、生地を巻き縫いでパッカリングしたりし、ギャザーやシワで表面に独特な表情を加えている。さらに、前振りパターンで丸みのある袖や、肩から袖口にかけての滑らかなライン、ワイドフィットで美しい立体感を意識した構造など、パタンナー経験を生かした、プロポーションで見せる服にこだわる。カラーリングは土や石、葉などに着想したアースカラーで、高温高圧染色機で製品染めしている。ファーストシーズンは8型で、価格帯はブルゾン5万2000~6万6000円、シャツ3万3000~3万6000円、パンツ3万5000~4万4000円、ショーツ2万8000円、Tシャツ9000円。

普通も個性、芽生えた自信

渡辺デザイナーは、ブランド立ち上げという野心をもともと抱いていたわけではない。学生時代からパターンを学び、就職した「N.ハリウッド」でもパタンナーとして企画チームを支え続けた。「自分は昔から普通のタイプだった。個性的なメンバーと仕事をする中で、さらにそう自覚するようになった。ブランドをやりたいと考えたことはなかったけれど、10年間続けていくうちに普通であり続けることに自信が持てるようになり、普通をテーマにしたブランドをやってみたくなった」。

渡辺デザイナーは、プロダクトデザイナーのジャスパー・モリソン(Jasper Morrison)と深澤直人が提唱するデザイン哲学“スーパーノーマル”をヒントに、自身の強みを生かす構想を徐々に形にしていった。ファーストシーズンで多用したアースカラーも、趣味である登山で見た“普通”の景色からインスピレーションを得た色使いだ。「土の茶色や石の灰色、葉の緑色は、地球の長い歴史の中で残ってきたものの色。穏やかで普通に見える光景のようで、実は歴史があり、普通を超えた普通の色だと気が付いた」。

デビューシーズンは化繊を用いた生地が中心だったが、今後はコットンやほかの素材も使い、肩数も徐々に増やしていきたいという。「サイズ」が作る普通の服は、決して無難な服ではない。デザイナーが信じる“普通”には、大小あらゆる個性を受け入れる器の大きさがあり、わずかなニュアンスがクリエイションを大きく前進させる可能性を秘めている。

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パリ五輪の試合会場でひときわ目を引く「アシックス」の“イエローシューズ”が話題

2024年パリオリンピックで、バスケットボール日本代表の河村勇輝選手や男子バレーボールチームが履いている“イエローシューズ”がネットで話題になっている。

試合会場でひときわ目を引くこの“イエローシューズ”。彼らが着用しているのは「アシックス(ASICS)」の「セレブレーションオブスポーツコレクション(CELEBRATION OF SPORT COLLECTION)」だ。

本コレクションは、カテゴリー横断のシューズコレクションで、ランニング、陸上競技、テニス、バスケットボール、サッカー、バレーボール、スケートボードなどの各競技用シューズのほか、タウンユース向けのスポーツスタイルシューズなど40アイテムを展開し、いずれも希望を表す鮮やかなイエローカラーがアクセントとなっている。以下で代表的なアイテムをいくつか紹介する。

男子日本代表が履くバレーボールシューズ

バレーボールシューズは西田有志選手らが履く“メタライズ 2 パリ”(2万5000円)と髙橋藍選手らが履く“スカイエリートエフエフ エムティー 3 パリ”(1万7500円)など5アイテムを展開する。

“メタライズ 2 パリ”はアウトサイドヒッターやミドルブロッカーがより高くジャンプできるよう設計。ミッドソール内部に搭載したカーボンプレートが踏み込み時の圧力を均等に分散し、つま先部の形状をジャンプ動作に適したカーブ設計にすることで、より効率的にコートを蹴ることをサポートする。

“スカイエリートエフエフ エムティー 3 パリ”はオールラウンドプレーヤーを高いレベルで支えるシューズ。高くジャンプすることに特化しながらも、前モデルよりも軽量化させることにより、さまざまなプレーに対応できるよう進化させた。

河村選手着用のバスケットボールシューズ

河村選手が履いているのは、バスケットボールシューズ“アンプレアルス ロー 2 パリ(UNPRE ARS LOW 2 PARIS)”(1万6500円)だ。素早い切り返しや左右への激しいステップワークを支える、安定性に優れた“アンプレアルス2”のローカットモデル。ミッドソールには、中部外側に高硬度のスポンジ材を大きく 配した「サイドウォール構造」。ステップ時に壁のような役割をもたせることで横ブレを抑え、逆方向への力強く素早い切り返しをサポートする。

そのほか、バスケットボールシューズは、“ノヴァサージ 3 パリ(NOVA SURGE 3 PARIS)”(1万8700円)も展開。空中戦を得意とするプレーヤーをサポートするために、ジャンプ力を引き出す構造設計を各所に採用。ミッドソールに軽量で反発性に優れたクッションフォーム材を採用し、軽量で心地よいバウンス感を追求する。

ランニングシューズ

ランニングシューズは“メタスピード パリ”シリーズは、ストライド型とピッチ型の走法の違いに着目し、ランナーが日ごろのトレーニングで身に付けた走り方を維持しながらパフォーマンスが向上できるように設計した。独自に開発した軽量のクッションフォーム材の中で最も優れた反発性を発揮する新素材「FF TURBO PLUS(エフエフターボプラス)」をミッドソール全面に搭載している。

ストライド型は“メタスピードスカイパリ(METASPEED SKY PARIS)”(2万7500円)とピッチ型は“メタスピードエッジパリ(METASPEED EDGE PARIS)”(2万7500円)。マラソン女子日本代表の前田穂南選手は、“メタスピードエッジパリ”を着用予定だ。

長距離トラック競技用シューズ

5000メートル、10000メートル向けのシューズ“メタスピード エルディ 2 パリ(METASPEED LD 2 PARIS)”(2万9500円)はより少ない力でストライドを伸ばす”ことをコンセプトとした。ソールのつま先部からかかと部にかけてカーボンプレートを搭載している。

テニスシューズ

テニスシューズ“ソリューションスピード エフエフ 3 パリ(SOLUTION SPEED FF 3 PARIS)”(1万7800円)は、相手が打ったボールに素早く反応し追いつけるよう、瞬時の動き出しや体重移動などプレーヤーが持つ機動力を発揮しやすくしたグローバルモデルで、柔軟性とグリップ力を高めることで、素早い動き出しと高速ステップをサポートする。

サッカー用スパイクシューズ

サッカー用スパイクシューズ“ディーエスライトエクスフライプロ 2 パリ(DS LIGHT X-FLY PRO 2 PARIS)”(2万4200円)は、優れたフィット性がもたらす「素足感覚」と軽さが人気の「ディーエスライトエクスフライ」シリーズの最 新作。アッパーや靴底にデジタル設計技術を用いることでシューズと足の一体 感を高め、スプリント能力をより発揮できるようにしている。

スケートボードシューズ

スケートボードシューズ“ゲルフレッキープロ 2.0 パリ(GEL-FLEXKEE PRO 2.0 PARIS)”(1万9800円)は、プロスケーターの意見を取り入れながら、アシックススポーツ工学研究所でスケートボード競技における選手の動きを分析し開発したシューズ。かかと部に足にかかる負担を軽減する衝撃緩衝機能「GEL(ゲル)」を搭載し、ボードの上でもバランスを保ちやすい設計にしている。

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米百貨店サックス親会社がニーマンを買収 ビューティ業界への影響は?

米百貨店サックス・フィフス・アベニュー(SAKS FITH AVENUE以下、サックス)などを擁するカナダの小売り大手ハドソンズ・ベイ・カンパニー(HUDSON'S BAY COMPANY以下、HBC)はこのほど、米百貨店ニーマン・マーカス(NEIMAN MARCUS以下、ニーマン)やバーグドルフ・グッドマン(BERGDORF GOODMAN)を運営するニーマン マーカス グループ(NEIMAN MARCUS GROUP以下、NMG)を26億5000万ドル(約4054億5000万円)で買収することに合意した。今回の買収を支援する投資家の中にはアマゾン(AMAZON)も名を連ねる。百貨店という主要なビューティチャネルへの影響が予測される。

HBCの革新的な戦略が好影響か

フレグランスブランド「ネスト(NEST)」のエドガー・フーバー(Edgar Huber)CEOは、「この合併は、プレステージビューティに好影響を与えるだろう。HBCは過去数年間、店舗に投資し、新たな小売店やシェアオフィスを立ち上げ、現代的な商品戦略を構築してきた。アマゾンとの提携により、物流の効率化やデジタル化も進む可能性がある」と話す。近年、「クリニーク(CLINIQUE)」「キールズ(KIEHL'S SINCE 1851)」「トゥー フェイスド(TOO FACED)」などのブランドが、長年避けていたアマゾンに参入している。

両社の運営の差異や店舗数減少を懸念する声も

一方、懐疑的な見方もある。スキンケアブランド「リヴィーブ(REVIVE)」のエレナ・ドレル・ザイファー(Elana Drell-Szyfer)CEOは、両社の美容へのアプローチは異なることを強調する。「HBCは昨今、デジタルを通じてビジネスを推進することに重点を置いている。NMGのように店舗体験や上顧客向けの施策、アンバサダーによる店内イベントに力を入れていない。どのような影響を与えるかはまだわからない」と述べた。

米化粧品小売大手のアルタビューティ(ULTA BEAUTY)やセフォラ(SEPHORA)に出店していないプレステージブランドにとっては、流通チャネルが減少も見込まれる。不動産調査会社グリーンストリート(GREEN STREET)によると、サックスとニーマン双方の店舗があるショッピングモールは全米で8つある。このうち売り上げの低い店舗を閉鎖する可能性もあるだろう。「高級ブランドがビジネスを拡大する場所はますます減少している。両社の統合だけでなく、数年前にNMGが破産して13店舗を閉鎖したことにも関係している」とザイファーCEO。

WSLストラテジックリテール(WSL STRATEGIC RETAIL)のウェンディ・リーブマン(Wendy Liebmann)CEO兼チーフショッパーも、この合併がブランドの交渉力に与える影響を懸念する。「ブランドにとって、一社と取引することでビジネスが損なわれたり、相手の交渉力には叶わなかったりと懸念がある。大きく強大な会社は、個々のブランドストーリーにまで耳を傾けてくれるのだろうか?」という。

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猛暑を乗り切るための25年春夏メンズ

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年7月29日号からの抜粋です)

大塚:着ていて楽なテーラリングや海にちなんだテーマは春夏の定番ですが、年々、世界的に夏は暑くなっています。そこに対応する流れが、2025年春夏メンズのトレンドにも直結していました。

藪野:夏といえばヨーロッパではバカンスですが、特にイタリアには海が身近なデザイナーが多いです。例えば、「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」のドメニコ・ドルチェ(Domenico Dolce)はシチリア、「グッチ(GUCCI)」のサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)はナポリ、「MSGM」のマッシモ・ジョルジェッティ(Massino Giorgetti)はリミニ出身。そんな彼らが提案する開放的なスタイルは説得力がありました。

大塚:春夏では春のスタイルがメインとなることが多かったですが、海外のバイヤーの「ここ数シーズンで一番夏らしい」というコメントが印象的でした。

藪野:まさに。山本耀司さんやジョニオ(高橋盾)さんなど酷暑を体感している日本人デザイナーは、その中で快適さとファッションを両立するために軽やかさを追求しました。テーラリングさえ、驚くほど薄く軽かった。素材から構造までエフォートレスでありながら洗練されているものが多く、好印象でした。それだけでなく、開襟シャツや上品な透け感のトップスなど、暑さの中でもオシャレを楽しめそうな提案が充実していて、ビジネス的にも期待できそう。同時にトレンドを分析していると、メンズとウィメンズの境界線がどんどんなくなっていると感じます。

大塚:そうですね。ウィメンズで流行したものが、数年後にメンズの売り場に到着しています。僕自身も2年前はシアー素材の着用に抵抗があったのに今や自然に着ています。「グッチ」のマイクロミニのパンツはさすがに難易度が高いですが、レースやビジュー使いなど、ウィメンズとの垣根がなくなっています。

イージーレザーシューズに注目

藪野:大塚さんは何か注目したアイテムはありましたか?

大塚:イージーレザーシューズですね。一見しっかりしたレザーのローファーが、かかとをつぶしても履けるようになっていたり、バレエシューズ的なものが出ていたりと、サンダルが苦手な自分としては、いいなと思いました。

藪野:リラックスした単なるリゾートスタイルにならないように、都会での着こなしには引き締める要素が必要。着用している本人は楽だけど、かっちり感を演出できるデザインというのは、今季らしいポイントですね。

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パリ五輪陸上100m出場予定のノア・ライルズのスタイルに注目 お気に入りはパール

“世界最速”の異名を持つ、パリ五輪の陸上競技アメリカ代表、ノア・ライルズ(Noah Lyles)選手の出場が8月3日から始まる。ライルズ選手は東京五輪200m銅メダリストで、昨年のブダペスト世界選手権では100mと200m、4×100mリレーの3冠を成し遂げており、今回のパリ五輪では金メダリスト候補として有力視されている。そんなライルズ選手は、記録的な走りだけでなく、パールを取り入れたユニホームスタイルやラグジュアリーとストリートを融合させた独自のセンスがファッション界でも注目を集め、陸上界にフレッシュな影響をもたらしているとも言われている。パリでの大舞台を控える彼のファッション愛とスタイルにフォーカスする。

東京五輪後に「メットガラ」&ショーモデルデビュー

「オメガ(OMEGA)」や「アディダス(ADIDAS)」のアンバサダーに起用されているライルズ選手は、21年に開催された東京五輪で結果を残した2カ月後、ファッションの祭典「メットガラ(MET GALA)」に出席。「パイヤー モス(PYER MOSS)」による純白の特注スーツを身にまとい、レッドカーペットを堂々と歩き、ファッションシーンに正式に仲間入りした。その後、「グッチ(GUCCI)」と「アディダス」によるコラボコレクションを完璧に着こなしたり、23年9月にミラノで行われた「ボス(BOSS)」の24年春夏コレクションのファッションショーにモデルとしてウオーキングしたり、ネットフリックス(NETFLIX)のドラマ「エミリー、パリへ行く(Emily in Paris)」とパリ五輪がコラボしたPR動画では、黄金のマントをまといレースに臨む姿で登場したりと、競技場とは違う姿でファンを魅了してきた。

最近のお気に入りは、“パール”

トレードマークのブレイドヘアにユニホーム。これがライルズ選手の競技時のスタイルであったが、最近はハイファッションなアクセサリーを身につけ、存在感を高めている。特にお気に入りは、白く艶やかなパール。ブレイドヘアに編み込んだり、多くのパールをデザインしたネックレスをつけたりと自分のスタイルを楽しんでいるようだ。

先月出席したネットフリックスのドキュメンタリー番組「スプリント(Sprint)」のプレミアイベントでは、ヘアスタイルのアクセントと同じパールをあしらった「シモーン ロシャ(SIMONE ROCHA)」のドレスシャツに、「アミリ(AMIRI)」のスパンコールを散りばめたツイードジャケットを羽織り登場。「ボーディ(BODE)」のパンツも「プラダ(PRADA)」のサングラスも全て白でコーディネートし、華麗にドレスアップした。

ライルズ選手のスタイリングを手掛けるスタイリストのクワシ・ケッシー(Kwasi Kessie)は、ライルズ選手がアクセサリーを取り入れることで、ファッションへの愛を陸上競技という場にも持ち込むことができ、そのことで、アスリートがファッションを通して自分の個性を表現できているのではないかと話す。「彼は自分のアイデアやルックに取り入れたいアクセサリーを持って、僕とのミーティングに現れる。ライルズにとってのアクセサリーは、ルックに重層的なストーリーや話題性を表現していて、シンプルなスタイルでもスポーティーなユニホームでも彼らしい個性を引き立てている」。

ケッシーは五輪期間中のライルズ選手のスタイリングも手掛けているという。3日、どんな姿で競技場へ現れ、走者としての記録を叩き出すのか注目が集まる。

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「服のリサイクル」のテーマパーク型店舗 オープン1年の手応えを聞く

三井不動産は「服のリサイクル」をテーマにした大型店舗「木更津コンセプトストア」(千葉県)を昨年6月に開いた。ファッション企業と連携して余剰在庫やB品、アップサイクル品をテーマパークのような空間で販売する。入店には入場料300円(中学生以下無料)を支払ってもらう。前例のない取り組みばかりでファッション業界で注目を集めた。オープンから1年。新しい事業モデルは確立されたのだろうか。

都心からクルマで東京湾のアクアラインを渡って1時間ほど。同社の旗艦モールの三井アウトレットパーク木更津(MOP木更津)の隣接地にある。木更津コンセプトストアは大掛かりな宣伝広告をしたわけではないが、MOPの集客力も生かしつつ、入店者数は初年度約10万人でほぼ計画通りだった。MOPのついでの立ち寄りではなく、木更津コンセプトストア自体を目的に東京や神奈川方面からやってくる人も想定以上に多かった。

リゾートやキャンプの催事も

入り口の券売機で300円の入場料を払う。同時に、その入場料および商品代金の一部を寄付するリサイクル企業や団体を選択する。

入場料を払うことで客の購買意欲にスイッチが入り、敷地面積7300平方メートルの編集売り場で宝探しのようなショッピングを楽しむ態勢になる。A〜Eのゾーンを一方通行で進む。プロジェクトを担当する三井不動産の伊藤榮輝氏は「ほとんどが一点もののため『とりあえずカートに入れる』というお客さまが多い。平均滞在時間は1時間半〜2時間なので、じっくり選んで下さっているようだ」という。

店舗プロデュースを手掛けるのは、ユニークなリサイクルビジネス「パス ザ バトン」のスマイルズ。オフプライスストアのように同一商品を積み上げることはしない。百貨店向けのブランドやショッピングセンター向けのブランドを棚に混在させて、ミックスコーディネートで展示する。ブランドや価格のイメージに縛られない新鮮な服との出会いを演出する。在庫の状況を見ながら、パンツのフェアを開催したり、リゾートやキャンプをテーマにしたVMDを組んだり、趣向を凝らすようにした。

店舗コンセプトに賛同するアパレル企業

木更津コンセプトストアの仕掛け人である三井不動産・商業施設本部長補の佐野川靖氏は、コロナ禍に商業施設が休業を強いられ、衣料品の在庫問題が浮上する状況に背中を押された。「ファッションと環境問題が世界的な注目を集める中、自分たちも何かをしなければと思い、アパレルメーカーに呼びかけた」と振り返る。オープン時に100社だった協力企業は、6月末時点で120社に増えた。「実際に木更津コンセプトストアを見ていただくと、こんな面白い店なら協力したいとの申し出が相次いだ」

集めた商品を売るだけではない。古着の繊維を発酵させた肥料で野菜を作ったり、古着から再生紙を作ったり、最新のリサイクル技術を紹介する。リサイクルのスタートアップ企業が自社の技術をアピールする場としても機能する。小学校や中学校の社会見学のコースや企業のサステナブル研修の場としても活用される。家族連れが気軽に参加できるようなワークショップも定期的に開く。

佐野川氏は「木更津コンセプトストアにとってサステナブルは大切なテーマだが、それ以上にまずは楽しい体験できる場にしたい。余剰在庫と呼ばれる服にもきらりと光る価値があるし、最先端のリサイクルを知ればワクワクする」と述べる。認知度を高めるべく、新しい店内イベントに知恵を絞る。

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「ディオール」がセリーヌ・ディオンやレディー・ガガらのパリ五輪開会式パフォーマンス衣装を一般公開

「ディオール(DIOR)」は7日から、セリーヌ・ディオン(Celine Dion)やレディー・ガガ(Lady Gaga)、アヤ・ナカムラ(Aya Nakamura)らがパリ五輪開会式のパフォーマンスで着用したカスタム衣装を、パリ旗艦店のギャラリー、“ラ ギャラリー ディオール”で展示する。

「ディオール」を擁するLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)傘下の「ディオール」は、パリオリンピック・パラリンピックのプレミアムパートナーだ。

ウィメンズ部門のアーティスティック・ディレクター、マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)は、開会式でジョン・レノン(John Lennon)の「イマジン」を歌ったフランス人歌手ジュリエット・アルマネ(Juliette Armanet)と、アクセル・サン=シレル(Axelle Saint-Cirel)のフランス国歌演奏に同伴した聖歌隊の衣装もデザインした。

セリーヌ・ディオン

ディオンにとって開会式は、2022年にスティッフパーソン症候群(SPS)を患っていると公表して以来初のパフォーマンスの場であった。彼女の着用した、何千個ものシルバーパールに覆われたフリンジで縁取ったシルクジョーゼットのスパンコールガウンは、プライベート展示スペースのセレブリティとの関係を紹介するコーナーに展示する。

アヤ・ナカムラ

その横に展示するのは、フランス系イタリア人歌手のナカムラが着用した衣装だ。ゴールドのフェザーを手刺しゅうしたアシンメトリーデザインのゴールドのショートドレスで、2024-25年秋冬オートクチュール コレクションのルックから採用した。

この2つのルックは、1996年にダイアナ妃がメットガラで着用した、レースのディテールが施されたネイビーのスリップドレスのレプリカの両脇に置く。

レディー・ガガ

フランスのパフォーマー、ジジ・ジャンメール(Zizi Jeanmaire)の代表曲「私の羽飾り」を披露したガガは、黒い羽のジャケットと黒いサテンのビスチェとショーツ、ピンクと黒の羽が刺しゅうされた取り外し可能なスカートを着用した。

アクセル・サン=シレル

バル ディオールの部屋では、サン=シレルのドレープドレスと彼女が持っていたフランス国旗を見ることができる。

1947年に設立されたメゾンの歴史を伝えるラ ギャラリー ディオールの入場料は14ユーロ(約2250円)で、オンラインでの予約がおすすめだ。

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人気美容師が提案するトレンドヘア vol.2「ハンク」米澤香央里 タイトなコンパクトヘアとウエービーヘアで楽しむ

ヘア業界で活躍する人気美容師に今提案したいヘアを紹介してもらう本連載。第2回はヘアサロン「ハンク(Hank.)」の米澤香央里アートディレクターが登場。おすすめの5スタイルを紹介してもらった。

「今年の春夏は、ミニマムでモードな雰囲気が漂うコンパクトなヘアとボリュームパーマやシルエットで遊べるパーマスタイル、その2軸が人気です」(米澤)。

PROFILE: 米澤香央里/「ハンク(Hank.)」アートディレクター

米澤香央里/「ハンク(Hank.)」アートディレクター
PROFILE: (よねざわ・かおり)千葉県出身。日本美容専門学校卒。資生堂SABFA卒業。都内3店舗、 ヘアメイクアシスタントを経て「ハンク」立ち上げに参加。女性像をトータルバランスで考えるデザインに定評があり、業界内外で注目される女性美容師。業界誌、アパレルLOOK、セミナー、写真展、アクセサリーブランドを立ち上げるなど幅広いフィールドで活躍している。

マチルダボブ

定番の“マチルダボブ”。グラデーションボブに根本から全体的にパーマをかけて動きを出して、アクティブな印象に。ブリーチなしのピンクのハイトーンカラーがポイント。

マニッシュショート

サイドの前上がりがポイントのタイトなマニッシュショート。スタイリングもオイルだけでモードな雰囲気に。

マッシュウルフ

おしゃれ上級者に人気のマッシュウルフ。前髪〜サイドのマッシュラインをあえてつなげずにカット。エッジィさを少しプラスしておしゃれ感アップ。

クールボブ

黒髪の直線的なクールなボブスタイル。スタイリングでウエット感を出しつつ、顔周りの動きでニュアンスを少し作ることで、柔らかさもプラス。

レイヤーウエーブ

ミディアムレイヤーのベースに、パーマで柔らかさをプラス。ウエーブはゆるめでも、ウエットな質感にすることで、よりファッショナブルな印象に。

■ヘアサロン「ハンク(Hank.)」
住所:東京都渋谷区神宮前3-6-4 pure omotesando 1階
時間:(月、水〜金)11時~20時、(土)10時〜20時、(日、祝)10時~18時
定休日:火
https://www.hank.tokyo

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「ジュエリーは私にとって母国語」 シャルロット・シェネに聞く和光とのコラボとクリエイション

PROFILE: シャルロット・シェネ / 「シャルロット シェネ」デザイナー

シャルロット・シェネ / 「シャルロット シェネ」デザイナー
PROFILE: フランス・パリのスタジオ・ベルソーを卒業後、ニコラ・ジェスキエールが率いる「バレンシアガ」でアシスタントデザイナーを9年間務め、ジュエリーコレクションの立ち上げにも参画。15年に自身のブランド「シャルロット シェネ」を設立。同年にフランス国立モード芸術開発協会主催の「ANDAMファッション・アワード」のアクセサリー部門でグランプリを受賞。「サカイ」「ラバンヌ」「ロロ・ピアーナ」などとのコラボを経て和光のコラボが実現。現在パリに直営店が3店舗、世界で80~100店舗で販売 PHOTO:SHUHEI SHINE

フランス発ジュエリー「シャルロット シェネ(CHARLOTTE CHESNAIS)」のデザイナーであるシャルロット・シェネが来日した。先月には、パリ・ギャラリーラファイエット店内に直営店3店舗目をオープンしたばかりだ。シェネは、東京・銀座のランドマークである和光の本館地階の改装オープンに合わせ、コラボレーションジュエリーとインスタレーションを用意。来日した彼女に和光とのコラボの経緯や感想、クリエイションについて聞いた。

和光は他にはない詩的で特別な場所

WWD:和光とのコラボレーションはいつ、どのように始まった?

シャルロット・シェネ「シャルロット・シェネ」デザイナー(以下、シェネ):プロジェクトが始まったのは2年前くらい前。改装前に和光を訪れて、プロジェクトチームとインスタレーションと改装記念の特別なコラボ作品について話し合った。

WWD:コラボのコンセプトは?

シェネ:特別コラボ作品は、滋賀県の神保パールを使用した。パールの品質が素晴らしく、何て美しい素材だろうと感動した。和光の顧客は感度の高い人が多いので、特別なものにしたかった。これらは、とても日本的であると同時にフランス的。この素材を選んだのはフランス人の私だけど、素材は日本産だから。パールのコレクションは約1年半前にパリで15本のネックレスを製作。そのストーリーを神保パールや和光と共に継続する良いきっかけになった。

WWD:和光についての印象や魅力は?

シェネ:和光が持つ歴史に感動した。大理石の素晴らしい階段があって、どこにでもあるようなビルではない。70年以上の歴史のある素晴らしい館とコラボできてとても光栄だ。改装された地下を見れば、その特別感や素晴らしさを体感できるはず。私は、世界中の素晴らしい百貨店や店舗を訪れるけど、このような詩的で特別な場所は他にはない。

WWD :ジュエリー以外にも、ウインドーの彫刻作品も手掛けたのは?

シェネ:2019年前に「イエール国際フェスティバル」に招聘されたときに、ジュエリーではなく彫刻を発表した。ジュエリーはコマーシャルな要素があるもの。もっと芸術的な意味の強い彫刻を手掛けようと思った。何年も彫刻を手掛けてきている。和光のウインドーの彫刻を手掛けられることができてうれしい。

ジュエリーは私の母国語のようなもの

WWD:;ジュエリーデザイナーになったきっかけは?

シェネ:「バレンシアガ(BALENCIAGA)」でファッションのデザイナーとして仕事をしていた。クリエイティブ・ディレクターだったニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)にジュエリーを手掛けてほしいと言われた。当時、誰もジュエリーにフォーカスしてなかったから、偶然の出来事だった。だけど、それが、私にとって、突然のひらめきだった。クリエイションにおいて、ジュエリーを発見した。ジュエリーを手掛けるのは、母国語を話すのと同じような感覚だ。元々、椅子やスプーン、ティーポットなど、オブジェクトデザインが好きだった。それで、正にファッションとデザインの間のジュエリーが、ぴったりはまったというわけ。

WWD:ブランドのコンセプトや一番の強みは?

シェネ:私がジュエリーデザイナーになった当時は、そうなることがトレンドだった。たくさんジュエリーデザイナーがいたから、他のブランドとは違うものにしたかった。私は、スケッチはあまり得意ではなく、成形という方法で全て原型を作る。私にとっては、成形の方が自然で簡単。ある日、ブレスレットを作ろうと思って、iPhoneのチャージャーを自分の腕に巻き付けて、いろいろ試して形作ってからアトリエへ送ったことがある。ブランドは、私の個人的なプロジェクトのようなもの。全てのアイテムをデザインするし、私自身の反映だと思う。クラシックだけど、新しい。どこか不安的な要素がある。見続けていると、それがクラシックに見える、そんなデザイン。カーブが特徴で存在感があるけど軽さがある。ある意味、相反する要素があると思う。

カメラのレンズのように物事を捉えて作品に

WWD:デザインのインスピレーション源は?

シェネ:あらゆる物事。たくさんの敬愛するアーティストがいるし、日本も私にとっては、大きなインスピレーション源。私の目はカメラのレンズのように全ての物事を記録して、それを、個人的なフィルターを通して作品へ投影する。だから、コレクションにテーマはなく、私が感じたことを表現している。

WWD:ベストセラーとその理由は?

シェネ:誰もが着けられる“アイビー”ブレスレットや“トリプレット”イヤリング・“ミラージュ”はどこか、マジックのよう。製作している時は、何がベストセラーになるか分からない。「シャルロット シェネ」らしく、クリーンで想像を超えるようなデザインが人気だと思う。

WWD:今後、どのようにブランドを成長させたいか?

シェネ:ビジネスを拡大させたいけど、それぞれの取引先との関係性を大切にしていきたい。家族経営で、夫と3人の子どもがいるから、オーガニックに成長させていきたい。今後は、もっと、ファインジュエリーを作っていきたいし、彫刻のプロジェクトも増やしていきたい。

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パリ五輪に合わせて各ブランドは何を作った? 「オメガ」や「レペット」など20ブランドの限定品やカプセルコレクションを一挙紹介!

2024年パリオリンピック・パラリンピックが開幕し、様々な競技でドラマが生まれるなか、WWDではオリンピックが世界中のファッションブランドにどのようなインスピレーションを与えているのかを調査。ここでは、大会公式タイムキーパーを務める「オメガ(OMEGA)」をはじめ、パリ五輪に関連して特別なアイテムやカプセルコレクションをリリースしている20ブランドを一挙に紹介する。

「オメガ」

1932年以来、オリンピックの公式タイムキーパーを務める「オメガ」は、今回もオリンピック記念モデルを2型発表。ステンレススチールと18K のムーンシャインゴールドを組み合わせた“シーマスター ダイバー 300M”のスペシャルエディションは、秒針にパリオリンピックのシンボルマークをあしらっている。こちらはパリの直営店でのみ入手可能だ。

一方で、7月26日の開会式のちょうど100日前に発表された“スピードマスター クロノスコープ”は4モデル展開。いずれもシルバーがかった乳白色のオパーリン・ダイヤルに、3つのダークグレーの計時目盛りと、2つのサブダイヤルを備える。ケースバックには鏡面仕上げの「Paris 2024」のロゴと五輪のデザインがあしらわれている。

「パンドラ」

デンマーク発のジュエリーブランド「パンドラ(PANDORA)」は、パリ五輪に着想したジュエリーのカプセルを計9種類製作。パンドラの店舗、オンラインショップ、そしてパリのオリンピック公式ショップで販売する。

キャンペーンビジュアルには、16年のリオデジャネイロ大会で金メダルを獲得したフランス人アスリートのエステル・モッセリー(Estelle Mossely)と、フランス女子サッカー代表チームのキャプテンを務めるサキナ・カルチャウイ(Sakina Karchaoui)が登場した。

「モンブラン」

1924年は、フランスがシャモニーで第1回冬季オリンピックを開催し、さらにその後パリで夏季オリンピックを開催した年であり、「モンブラン(MONTBLANC)」がシグネチャーである“マイスターシュテック”を発表した年でもある。

この3つの出来事の100周年を記念して、「モンブラン」は“マイスターシュテュック×オリンピック・ヘリテージ・コレクション”を発表。1924年大会のシグネチャーカラーだった赤い漆色に、五輪マークや月桂冠、大会の公式ポスターに描かれた槍投げの選手などのシンボルをあしらったエディションに加え、ブルーグレーの樹脂とシャモニー渓谷の風景が刻み込まれたプラチナ素材を組み合わせた3つのバージョンを用意。合わせて2色のインクと特別仕様のノートも発売した。

「ラコステ」

「ラコステ(LACOSTE)」は6回目のオリンピック・ヘリテージ・コレクションとして、ポロシャツやショーツ、キャップ、撥水ジャケットまで、8点の「パリ1924」ラインを発表。1924年のパリ大会で使用されたグラフィックを再構築し、胸元や裾にあしらっている。

「ラコステ」のオンラインショップやオリンピックストアからオンラインで購入できるほか、日本ではラコステ原宿店でも取り扱う。8月1日からはパリのシャルル・ド・ゴール空港のポップアップでも販売。

「スウォッチ」

「スウォッチ(SWATCH)」は、サーフィン、バレーボール、スケートボードにインスピレーションを得た、グリーン、ブルー、パープルのソフトな色合いの時計を、オリンピックに先駆けて発表。また、子供向けの姉妹ブランド「フリック・フラック(FLIK FLAK)」の新作時計には今大会のマスコット「フリージュ」をあしらった。

「パックサン」

アメリカ・カリフォルニア発の「パックサン(PACSUN)」は、今回のオリンピックに合わせ、“USAヘリテージライン”、“チームUSAライン”、そして“国際オリンピック委員会ヘリテージライン”の3つのカプセルコレクションを発表。過去の大会にインスパイアされたビンテージ感のあるアイテムを多数発売している。

「マリーン セル」

「マリーン セル(MARINE SERRE)」は、オリンピックに合わせてカナダのオンラインショップ「エッセンス(SSENCE)」限定のカプセルコレクションを発売。ブランドを象徴する三日月モチーフを、オリンピックの五輪をオマージュする形にアレンジした。「シックス・ムーン」と題したこのコレクションには、タンクトップ、バイカーショーツ、スポーツブラ、ヘッドバンド、キャップが含まれる。

「サンドロ」

「サンドロ(SANDRO)」は、フランスのトリコロールカラーを取り入れた、ソックスやショーツ、スニーカーのスペシャル・エディションを発売した。

「マージェ」

「マージェ(MAJE)」のカプセルコレクションの顔になったのは、近代5種競技のフランス代表選手、エロディ・クルベル(Elodie Couvel)。サテンのショートパンツや、取り外し可能な襟とラインストーンの装飾が目を引くポロドレス、タキシードストライプのランニングウエアが揃う。

「カミーユ・フォルネ」

フランスの革製品ブランド「カミーユ・フォルネ(CAMILLE FOURNET)」は、パリ五輪に合わせ、バレーボールやテニスラケットのカバー、ボクシンググローブ、さまざまなスポーツに着想したカードホルダー、スポーツバッグの5種類のプロダクトをリニューアルして発売した。

「メネ」

パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の孫で、美術史の専門家ディアナ・W・ピカソ(Diana W. Picasso)とデザイナーのソンジュ・ムーン(Sunjoo Moon)が手がける「メネ(MENE)」は「投資用ジュエリー」を前面に打ち出すフランスのジュエリーブランド。同ブランドは、古代ギリシャのオリンピックにちなんで製作した“オリンピア・コレクション”を再構築。メダルの代わりに使われたオリーブの葉の王冠や、ギリシャの女神ニケ、さらには小さな神殿などのモチーフを使ったアイテムをラインナップしている。すべての24金のゴールドかプラチナ製だ。

「ミオ ハルタカ」

東京を拠点に活動するジュエリーブランド、「ミオ ハルタカ(MIO HARUTAKA)」は、自然をモチーフにした美しくも一風変わったジュエリーで知られる。同ブランドは、各国の国旗に着想してフラッグリングを製作。ホワイトゴールドにサファイア、ダイヤモンド、ルビーがあしらわれたパリ・バージョンは、オリンピックのお土産にぴったりの逸品だ。

「ドゥカチ」

トップアスリートに必要な資質である「強さ」と「回復力」。それは現代のように困難な時代にも欠かせない力だ。ウクライナのジュエリー・ブランド「ドゥカチ(DUKACHI)」のカプセルコレクションにはそんなメッセージが込められている。キャンペーンビジュアルには、新体操のウクライナ代表選手たちが登場した。

「マレンエレスコア」

ブレイクダンスや遠泳競技よりも、チャンネルサーフィンや、ダラダラするのが好きな人は、2人のデザイナーが手がける刺繍のブローチブランド「マレンエレスコア(MACON & LESQUOY)」が製作した絶妙なユルさと職人の手仕事が融合したブローチがおすすめだ。

「ケースティファイ」

香港発のスマホケースブランド「ケースティファイ(CASETIFY)」は、フランス陸上競技連盟カラーのカスタマイズ可能なスマホケースを発売した。iPhoneと「サムスン(SAMSUNG)」の“ギャラクシー”に対応する。

「レペット」

フランスのシューズブランド「レペット(REPETTO)」は、フランス国旗カラーをあしらった特別モデルのフラットシューズを発表。創業国でのオリンピック開催を祝った。

「J.クルー」

「J.クルー(J. CREW)」は米国水泳連盟とのコラボレーションで、アパレルとアクセサリーのカプセルコレクションを発売。クラシックなクルーネックTシャツやスエットシャツ、バケットハット、ベースボールキャップ、トートバッグ、そして限定カシミアの刺繍入りニットポロなども発表した。

「キス」

「キス(KITH)」は、米国バスケットボール協会とのコラボレーションで、オリンピック開催を祝うカプセルコレクションを発表。キャンペーンには、NBAのスター選手であり、オリンピックで3回金メダルを獲得している、フェニックス・サンズ所属のケビン・デュラント(Kevin Durant)が起用されている。

コレクションを紹介するため、「キス」はパリの「フォーシーズンズホテル ジョルジュサンク パリ」と提携。ホテルの中庭を、赤、白、青の配色のバスケットボール・コートに改装した。コートの横に設置されたコンセプトスペースでは、コレクションを見ることができる。

「アスレティック プロパルジョン ラボ」

2009年に始動したLA発のパフォーマンスフットウェアブランド、「アスレチック・プロパルジョン・ラボ(ATHLETIC PROPULSION LABS)」は、ロシア系アメリカ人の女子体操選手で北京オリンピック金メダリストのナスティア・リューキンとパートナーシップを結び、2つのカプセルコレクションを発表。さらに、“パリ プリズム コレクション”と題したカプセルもリリースし、ブランドを象徴する2モデルを五輪カラーにアップデートした。

「トラックスミス」

ボストン発のランニングウエアブランド「トラックスミス(TRACKSMITH)」は、開会式やメダルスタンドで選手たちが着用するウエアをオマージュし、“フェデレーション・コレクション”と題した限定コレクションを発表した。特に注目すべきアイテムは、編集者兼ブランド・コンサルタントのエミリー・ホウティン(Emilie Hawtin)とともに制作したブレザーと、ビンテージウオッチを専門にアーカイブし、販売やコンサルティング業務を行う「ウインド・ヴィンテージ(WIND VINTAGE)」のエリック・ウインド(Eric Wind)との協業で製作した腕時計の2点だ。

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【パリ五輪】体操女子団体決勝のヘアメイクを紹介 バレエコアで人気のリボンは今回も

7月30日(現地時間)、パリ2024オリンピックの体操競技女子団体決勝が開催された。金メダルのアメリカ、銀メダルのイタリア、銅メダルのブラジルをはじめ、ルーマニア、イギリス、中国、日本、カナダの8チームが出場した。各チームのユニークな眩いユニホームはもちろんのこと、華やかなメイクやアクセサリーも注目を集めた。

米体操選手シモーネ・バイルズ(Simone Biles)は、“お決まり”の高い位置でのお団子で登場。チームメイトのスニサ・リー(Sunisa Lee)もピシッとまとめたお団子に、艶のあるピンクリップを合わせて魅力を演出した。ジョーダン・チャイルズ(Jordan Chiles)は、愛国的な赤白青のリボンと深紅のリップ、白のアイライナーで印象を残した。近年バレエコアのトレンドがヘアアクセサリーとしてのリボンを普及させたが、体操選手も昔からよく付けている。

多くの選手たちは髪と同系色のピンで髪型を固定したが、今年の中国チームはネオンカラーの星形バレッタ、日本とルーマニアチームはカラフルなヘアクリップを披露した。これらのチームは、レオタードに合わせたカラフルなシュシュもよく使った。

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読みやすいから共感できる文章はどう書く? 「WWDJAPAN」がライティングスクールを開催

「WWDJAPAN」は6月4日と18日、「ライティングスクール」を東京・原宿のウィズ原宿で開催した。編集長の村上要が、スマホユーザーの情報への触れ方やメディアに属する人間の情報の取捨選択に関する実情を明かしながら、目を引き、読みやすいから、共感できる文章のテクニックを伝授した。

購入には事前にOneStreamの会員登録が必要です。
視聴期限:2025年7月22日(火)23:59 まで
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1限目
ユーザーのリアルを踏まえたライティングスキルとは?

1限目は、デジタルメディアの基本的な価値指標の1つとされているPV(ページビュー)の深掘りからスタート。「どれくらい見られているか」を示す指標だが、PVを伸ばそうとするとマス向けのどこにでもありそうなネタに辿り着きがちだ。一方UU(ユニークユーザー)やSS(セッション)、PV/SS(ページビュー パー セッション)などに目を向けることで課題が明確になり、独自性のあるサイトや記事の強化につながる。また、記事を最後まで読んでくれる読者は少ないが、ターゲットや目的を具体化し、「読みづらい」と思われてしまうポイントを1つずつ潰していくと読了率を上げられる。

文章作りの基本は、「逆三角形」の法則。第1段落で最も重要なことを全て述べ、第2段落にはその次に重要なこと、第3段落以降はそれぞれの補足説明を記す。記事の前半を読めば、大半を理解できる構成だ。タイトルとリードは短く、ファーストビューに入るようにする。常に「削れるところはないか?」を考えて文章の構造をシンプルにし、本文も短くまとめることが重要だ。セミナーでは、避けるべき表現や言い換え方など、すぐに実践できるポイントもレクチャーした。

2限目
取材のノウハウとアウトプット

2限目は、取材のノウハウとアウトプットにおける鉄則を紹介した後、スタイリスト兼エディストリアルストア店主の小沢宏を招いて公開取材を実施。受講者には、公開取材をベースにインタビュー記事を書く課題を出した。

文章を書く際はまず、ゴールの解像度を高めることが重要だ。「誰に」向けて、「何を」伝え、「どう感じ」「どうしてほしい」のかを明確にし、記事を世に放つまで心に留めておく必要がある。そのゴールのために工夫を凝らし、記事を書き進めていくのだ。事前準備は、「発信したいもの」を見つける作業。想定する読者と彼らに望むアクションを踏まえ、読者が知りたそうなことや、読者に提供したい読後感などを想像しながら質問事項を考える。そして取材は、ギブ&テイクだ。相手の回答に対する感想や、取材中に思い出したほかの事例との比較、相手にとって役立つかもしれない関連トピックスなどを提供しながら取材を進めると、記事の差別化が図れる。記事を書く時は、読者は取材対象者や取材内容について何も知らないという前提で書き始めよう。取材内容を「全部盛り込む」と、結局「何も伝わらない」ため、一番伝えたいことと、それを補うことだけでまとめると良い記事になる。

3限目
共感を誘うメールと取材したくなるプレスリリースの書き方

「ライティングスクール」2日目は、プレスリリースについてのレクチャーからスタート。デジタルメディアの世界では1記事の滞在時間は平均約20秒だが、編集者が1つのプレスリリースに目を通す時間は20秒よりも短い。そのため、マイナーな企業やブランド名をメールタイトルに記すのはもったいない。また、「豪華セレブが来場!」より「●●や◇◇が来場!」のように具体性を持たせることで、編集者が手を止めるメールになる。プレスリリース本文は、端的かつ簡便に書くことを心掛けよう。冒頭に概要を数点列記し、「逆三角形」の構造でまとめると良い。

また3限目は、「WWDJAPAN」や「FASHION NEWS」「流行通信」などでファッションを担当し、現在はフリーランスのエディター兼ライターである粟田真紀子がゲストとして登壇。記事とプレスリリース、両方の執筆の経験から、取材したくなるプレスリリースの書き方を具体例を交えながら伝授した。

4限目
課題のフィードバックと質疑応答

4限目は、課題のフィードバックとブラッシュアップに関するアドバイスを行った。まずは、2限目の公開取材後に村上編集長が実際に書いた記事を紹介し、どのような意図を持ってどのように書いたかを解説。受講者からの質問も受け付けた。「どうしたら、人の気持ちを駆り立てる文章を書ける?」と尋ねられると、「嫌われることを恐れない。無関心よりは、たとえネガティブなものであったとしても感情を喚起させる方がいいかもしれない、くらいの度胸を持つことが大事。凡庸な記事は結果的に何も残さないので、大きな共感を得られるかもしれない小さなポイントを探し続けることを意識している」と答えた。セミナー後のミートアップでは、課題について村上編集長に個別でアドバイスをもらったり、参加者同士で交流して横のつながりを強化したりする受講者が見られた。

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読みやすいから共感できる文章はどう書く? 「WWDJAPAN」がライティングスクールを開催

「WWDJAPAN」は6月4日と18日、「ライティングスクール」を東京・原宿のウィズ原宿で開催した。編集長の村上要が、スマホユーザーの情報への触れ方やメディアに属する人間の情報の取捨選択に関する実情を明かしながら、目を引き、読みやすいから、共感できる文章のテクニックを伝授した。

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1限目
ユーザーのリアルを踏まえたライティングスキルとは?

1限目は、デジタルメディアの基本的な価値指標の1つとされているPV(ページビュー)の深掘りからスタート。「どれくらい見られているか」を示す指標だが、PVを伸ばそうとするとマス向けのどこにでもありそうなネタに辿り着きがちだ。一方UU(ユニークユーザー)やSS(セッション)、PV/SS(ページビュー パー セッション)などに目を向けることで課題が明確になり、独自性のあるサイトや記事の強化につながる。また、記事を最後まで読んでくれる読者は少ないが、ターゲットや目的を具体化し、「読みづらい」と思われてしまうポイントを1つずつ潰していくと読了率を上げられる。

文章作りの基本は、「逆三角形」の法則。第1段落で最も重要なことを全て述べ、第2段落にはその次に重要なこと、第3段落以降はそれぞれの補足説明を記す。記事の前半を読めば、大半を理解できる構成だ。タイトルとリードは短く、ファーストビューに入るようにする。常に「削れるところはないか?」を考えて文章の構造をシンプルにし、本文も短くまとめることが重要だ。セミナーでは、避けるべき表現や言い換え方など、すぐに実践できるポイントもレクチャーした。

2限目
取材のノウハウとアウトプット

2限目は、取材のノウハウとアウトプットにおける鉄則を紹介した後、スタイリスト兼エディストリアルストア店主の小沢宏を招いて公開取材を実施。受講者には、公開取材をベースにインタビュー記事を書く課題を出した。

文章を書く際はまず、ゴールの解像度を高めることが重要だ。「誰に」向けて、「何を」伝え、「どう感じ」「どうしてほしい」のかを明確にし、記事を世に放つまで心に留めておく必要がある。そのゴールのために工夫を凝らし、記事を書き進めていくのだ。事前準備は、「発信したいもの」を見つける作業。想定する読者と彼らに望むアクションを踏まえ、読者が知りたそうなことや、読者に提供したい読後感などを想像しながら質問事項を考える。そして取材は、ギブ&テイクだ。相手の回答に対する感想や、取材中に思い出したほかの事例との比較、相手にとって役立つかもしれない関連トピックスなどを提供しながら取材を進めると、記事の差別化が図れる。記事を書く時は、読者は取材対象者や取材内容について何も知らないという前提で書き始めよう。取材内容を「全部盛り込む」と、結局「何も伝わらない」ため、一番伝えたいことと、それを補うことだけでまとめると良い記事になる。

3限目
共感を誘うメールと取材したくなるプレスリリースの書き方

「ライティングスクール」2日目は、プレスリリースについてのレクチャーからスタート。デジタルメディアの世界では1記事の滞在時間は平均約20秒だが、編集者が1つのプレスリリースに目を通す時間は20秒よりも短い。そのため、マイナーな企業やブランド名をメールタイトルに記すのはもったいない。また、「豪華セレブが来場!」より「●●や◇◇が来場!」のように具体性を持たせることで、編集者が手を止めるメールになる。プレスリリース本文は、端的かつ簡便に書くことを心掛けよう。冒頭に概要を数点列記し、「逆三角形」の構造でまとめると良い。

また3限目は、「WWDJAPAN」や「FASHION NEWS」「流行通信」などでファッションを担当し、現在はフリーランスのエディター兼ライターである粟田真紀子がゲストとして登壇。記事とプレスリリース、両方の執筆の経験から、取材したくなるプレスリリースの書き方を具体例を交えながら伝授した。

4限目
課題のフィードバックと質疑応答

4限目は、課題のフィードバックとブラッシュアップに関するアドバイスを行った。まずは、2限目の公開取材後に村上編集長が実際に書いた記事を紹介し、どのような意図を持ってどのように書いたかを解説。受講者からの質問も受け付けた。「どうしたら、人の気持ちを駆り立てる文章を書ける?」と尋ねられると、「嫌われることを恐れない。無関心よりは、たとえネガティブなものであったとしても感情を喚起させる方がいいかもしれない、くらいの度胸を持つことが大事。凡庸な記事は結果的に何も残さないので、大きな共感を得られるかもしれない小さなポイントを探し続けることを意識している」と答えた。セミナー後のミートアップでは、課題について村上編集長に個別でアドバイスをもらったり、参加者同士で交流して横のつながりを強化したりする受講者が見られた。

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自社古着ビジネスの胎動を感じ、経産省ガイドラインを学び、米冨繊維をリスペクト【向千鶴サステナDが行く】


向千鶴サステナビリティ・ディレクターによる連載第3回は、「人」が主役。サステナビリティを取り巻く新しい話題を追いかけたら結果的に、新しい才能、行政のリーダー、新ビジネスを興そうと燃えている人たちにカメラを向けていました。企業の大小、有名無名なんて関係ありません。新しい価値って結局、志ある人が作るのです。それを追いかけるメディアの仕事は本当に面白い!

産業を良くするぞ、とやる気に満ちた人たち

「みらいのファッション人材育成プログラム」キックオフ(6/18)

経済産業省が主催する補助事業「みらいのファッション人材育成プログラム」にメンターとし参加しており、この日は公募で選ばれた5組のクリエイターとのキックオフミーティングに参加しました。会場は事務局を務める京都のインフォバーン。5組とはJR西日本SC開発、シンフラックス(Synflux)、マイスズキ(MAI SUZKI)、メタクロシス(METACHROSYS)、ワコール(WACOAL)です。「みらいの人材」と銘打ったプロジェクトに新進企業だけでなく大企業も選ばれていることに違和感を覚える方がいるかもしれません。そうなのです、そこは本プロジェクトのポイントのひとつです。

このプログラムの目的は、「サプライチェーンのデザインから製造、販売、使用、リセール・再生までをリアルとデジタルの両輪でアップデートするために、実践的な教育機会を提供する」ことです。壮大ですよね。つまり繊維・ファッション産業のサプライチェーン全体を大胆にアップデートするため、そこに寄与するアイデアを持つクリエイターを支援しよう、という話です。

そのアイデアを持つ人は、新進企業とも限りません。大事なのは所属している企業の大きさではなく、エントリーしようと決めた「個」の存在。個人に斬新なアイデアと行動力があることが重要です。大きな組織に属する「個」ならば、その組織の力も活用しつつ、自社メリットにとどまらず産業全体に貢献するアイデアを出せるかが問われます。この写真に写っている一人ひとりの肩の上に期待がかかっています。

ブランドリコーマスの胎動を感じる

トークイベント「ブランドと商業施設が考える、サステナ事業の始め方」(6/19)

話題の商業施設ハラカドで開催されたイベントのお題が「ブランドと商業施設が考える、サステナビリティ事業の始め方」だったので、行ってきました。トークのメーンはブランドが自社ブランドの古着を再販することの可能性、です。リードしたのは事業のドメインに「ブランドリコマース」を掲げるフリースタンダードの張本CEOです。

これだけ古着が人気な時代でも、自社の古着を再販しているアパレル企業はごく一部ですが、いよいよその大きな波が日本市場に到達しそうです。サステナビリティ観点からも「長く着る」のが一番。ただし、新品だけを売るビジネスからブランドリコマースの併用に転換しつつ経済的成長と両立させるには、新しい発想が必要です。ここではその可能性が語られていました。例えば、オンワード樫山は2009年から長く衣料品回収を行っていますが、最近は社内公募でのアップサイクルプロジェクトに力を入れている(収益の90%は製作者が受け取るそうで、実質、会社お墨付きの副業)そう。また、ラコステ ジャパンは本社との合意形成など外資ブランドならではの課題を抱えつつ2026年に向けて数値目標をもって取り組んでいます。商業施設の東急不動産的にはテナントから家賃をもらっている立場上ハードルが高いリセールを取り扱うために商業施設外にタッチポイントを作る可能性があること、などが語られました。

プロパーへのマイナス懸念がつきまとう自社ブランドの古着販売ですが、そもそも若者にとってプロパーは「高くて買えない」存在ともなっています。ラコステ ジャパンでは面接に同社の古着を着てくる人が多いと聞くと、若いファン層獲得のためにも自社古着のマーケティングに力を入れる戦略は理にかなっていると思います。“マイファースト〇〇”がスニーカーや小物でなく古着であるケースは今後ますます増えるでしょう。ちなみに、Free Standardによるとブランド内再販は外部プラットフォームでの販売と比べて単価が1.4~2.2倍高いそうです。

経産省のこの資料、アパレル関係者は必読です

「繊維・アパレル産業における環境配慮情報開示ガイドライン」取材(6/20)

経産省のネタが続きますが、「みらいのファッション人材育成プログラム」がクールジャパン政策課管轄であるのに対して、この日の取材は生活製品課。繊維以外に住宅や伝統工芸、日用品などの産業の競争力強化の環境作りをミッションに掲げる部署です。アパレル企業などが所属する日本アパレル・ファッション産業協会(JAFIC)などと情報交換をしながら活動をしています。霞が関、という言い方をすると遠い存在に思えるかもしれませんが、経産省は産業にとても近い存在です。表には見えずらいですが、取材を通じて「この方たち本当に産業のことを考えてよく働いているな」と思う局面がよくあります。なんか偉そうな物言いで恐縮ですが出されている資料を見るとその緻密さにグッときます。

そのひとつが6月に公開した「繊維・アパレル産業における環境配慮情報開示ガイドライン」です。詳しくはこの記事のリンクからぜひご確認ください。「2026年をめどに国内の大手アパレルの情報開示を徹底、30年度には主要なアパレル企業において情報開示率100%を目指す」と、断言するのは田上博道製造産業局生活製品課長です。循環型経済へ向けて欧州のように法規制ありきで動くのか、このようなガイドラインを参考に産業自ら変革してゆくのか、日本のファッション産業の決断が迫られています。

ちなみに、経産省に期待するのは、ガイドラインなどの資料作りにアートディレクター、グラフィックデザイナーを起用してほしいということ。同ガイドラインは全26ページで文字がぎっしり。大事なことが書いてあるのですから読めばよい、のですが、視覚的にデザインすることで文字だけよりも拡散も理解もしやすいと思う。ただし、デザイナーにとって資料のポイントを理解、咀嚼するのは大変。会議に常に参加して議事録ならぬデザイン録を採り続けるデザイナー、という存在を霞が関にあってもよいのでは?と思います。

参考にしたのは家電、というユニークな着眼点

三陽商会リユース事業「RE: SANYO」発表会(6/21)

実にタイムリー!一つ上のトークイベントの2日後に、三陽商会のリユース事業「リ・サンヨー(RE: SANYO)」のお披露目がありました。写真は会見をリードした同社の松尾峰秀・専務執行役員です。

同社が回収自体をはじめたのは2019年ですがこれまでは自動車内装材などへ再資源化していたそう。それを再販へと舵を切るにあたり、力を入れたのが回収後の服を独自基準で仕分けし、クリーニング・仕上げで整え、検品し再販するまでの仕組みづくりです。内製化することで持続可能な低コスト運営としているそう。仕組みの参考にしたのが家電のリサイクル、という話が印象的でした。確かに、日本では衣料品より家電のほうがリサイクルが先行しています。業界は違えど先駆者から学ぶことは多いですよね。

もうひとつ印象的なのが、その場所です。同事業の一号店として選んだ「サンヨーG&Bアウトレット落合店」は、国内にアウトレットモールが広がりを見せる前の今から40年前、在庫品の廃棄削減を目的に三陽商会のアウトレット1号店として1984年にオープンした店舗とのことです。百貨店などの取引先とも競合しない絶妙な立地に新ビジネスの種を植えたわけですが、それが今また新しい種まきの場所となっている点がおもしろいです。

詳しくはこの記事の下にあるリンクから元記事へぜひ。

ヨネトミのTシャツはなぜかセーターっぽい、その理由

米冨繊維ポップアップストア(6/21)

その経営姿勢と製品をリスペクトする米冨繊維のポップアップに行ったら、長年の知り合いである小野瀬慶子さんとバッタリ。勢いで大江健社長とともに写真を撮りました。名物バイヤーとして鳴らした小野瀬さんは今、慶應義塾大学政策・メディア研究科後期博士課程でファッションの社会/人類学を研究中。ファッションと社会は表裏一体ですものね。

長い時間を経て私はサステナなモノづくりの角度から、小野瀬さんは研究角度から、山形県山辺町発のニットメーカーである米冨繊維にたどり着き、自社ブランド「コーヘン(COHEN)」を前に、同じように感動している点が非常に感慨深い。

ちなみに米冨繊維のTシャツは首回りがセーターと同じ作りなのでしっかりしており、大人が1枚で着ても不思議とカジュアルになりすぎません。私は米冨繊維と徳島の藍染め「Watanabe's」のコラボTシャツを購入しました。「Watanabe’s」の渡邊健太代表は山形出身なのですって!

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向千鶴サステナビリティ・ディレクターによる連載第3回は、「人」が主役。サステナビリティを取り巻く新しい話題を追いかけたら結果的に、新しい才能、行政のリーダー、新ビジネスを興そうと燃えている人たちにカメラを向けていました。企業の大小、有名無名なんて関係ありません。新しい価値って結局、志ある人が作るのです。それを追いかけるメディアの仕事は本当に面白い!

産業を良くするぞ、とやる気に満ちた人たち

「みらいのファッション人材育成プログラム」キックオフ(6/18)

経済産業省が主催する補助事業「みらいのファッション人材育成プログラム」にメンターとし参加しており、この日は公募で選ばれた5組のクリエイターとのキックオフミーティングに参加しました。会場は事務局を務める京都のインフォバーン。5組とはJR西日本SC開発、シンフラックス(Synflux)、マイスズキ(MAI SUZKI)、メタクロシス(METACHROSYS)、ワコール(WACOAL)です。「みらいの人材」と銘打ったプロジェクトに新進企業だけでなく大企業も選ばれていることに違和感を覚える方がいるかもしれません。そうなのです、そこは本プロジェクトのポイントのひとつです。

このプログラムの目的は、「サプライチェーンのデザインから製造、販売、使用、リセール・再生までをリアルとデジタルの両輪でアップデートするために、実践的な教育機会を提供する」ことです。壮大ですよね。つまり繊維・ファッション産業のサプライチェーン全体を大胆にアップデートするため、そこに寄与するアイデアを持つクリエイターを支援しよう、という話です。

そのアイデアを持つ人は、新進企業とも限りません。大事なのは所属している企業の大きさではなく、エントリーしようと決めた「個」の存在。個人に斬新なアイデアと行動力があることが重要です。大きな組織に属する「個」ならば、その組織の力も活用しつつ、自社メリットにとどまらず産業全体に貢献するアイデアを出せるかが問われます。この写真に写っている一人ひとりの肩の上に期待がかかっています。

ブランドリコーマスの胎動を感じる

トークイベント「ブランドと商業施設が考える、サステナ事業の始め方」(6/19)

話題の商業施設ハラカドで開催されたイベントのお題が「ブランドと商業施設が考える、サステナビリティ事業の始め方」だったので、行ってきました。トークのメーンはブランドが自社ブランドの古着を再販することの可能性、です。リードしたのは事業のドメインに「ブランドリコマース」を掲げるフリースタンダードの張本CEOです。

これだけ古着が人気な時代でも、自社の古着を再販しているアパレル企業はごく一部ですが、いよいよその大きな波が日本市場に到達しそうです。サステナビリティ観点からも「長く着る」のが一番。ただし、新品だけを売るビジネスからブランドリコマースの併用に転換しつつ経済的成長と両立させるには、新しい発想が必要です。ここではその可能性が語られていました。例えば、オンワード樫山は2009年から長く衣料品回収を行っていますが、最近は社内公募でのアップサイクルプロジェクトに力を入れている(収益の90%は製作者が受け取るそうで、実質、会社お墨付きの副業)そう。また、ラコステ ジャパンは本社との合意形成など外資ブランドならではの課題を抱えつつ2026年に向けて数値目標をもって取り組んでいます。商業施設の東急不動産的にはテナントから家賃をもらっている立場上ハードルが高いリセールを取り扱うために商業施設外にタッチポイントを作る可能性があること、などが語られました。

プロパーへのマイナス懸念がつきまとう自社ブランドの古着販売ですが、そもそも若者にとってプロパーは「高くて買えない」存在ともなっています。ラコステ ジャパンでは面接に同社の古着を着てくる人が多いと聞くと、若いファン層獲得のためにも自社古着のマーケティングに力を入れる戦略は理にかなっていると思います。“マイファースト〇〇”がスニーカーや小物でなく古着であるケースは今後ますます増えるでしょう。ちなみに、Free Standardによるとブランド内再販は外部プラットフォームでの販売と比べて単価が1.4~2.2倍高いそうです。

経産省のこの資料、アパレル関係者は必読です

「繊維・アパレル産業における環境配慮情報開示ガイドライン」取材(6/20)

経産省のネタが続きますが、「みらいのファッション人材育成プログラム」がクールジャパン政策課管轄であるのに対して、この日の取材は生活製品課。繊維以外に住宅や伝統工芸、日用品などの産業の競争力強化の環境作りをミッションに掲げる部署です。アパレル企業などが所属する日本アパレル・ファッション産業協会(JAFIC)などと情報交換をしながら活動をしています。霞が関、という言い方をすると遠い存在に思えるかもしれませんが、経産省は産業にとても近い存在です。表には見えずらいですが、取材を通じて「この方たち本当に産業のことを考えてよく働いているな」と思う局面がよくあります。なんか偉そうな物言いで恐縮ですが出されている資料を見るとその緻密さにグッときます。

そのひとつが6月に公開した「繊維・アパレル産業における環境配慮情報開示ガイドライン」です。詳しくはこの記事のリンクからぜひご確認ください。「2026年をめどに国内の大手アパレルの情報開示を徹底、30年度には主要なアパレル企業において情報開示率100%を目指す」と、断言するのは田上博道製造産業局生活製品課長です。循環型経済へ向けて欧州のように法規制ありきで動くのか、このようなガイドラインを参考に産業自ら変革してゆくのか、日本のファッション産業の決断が迫られています。

ちなみに、経産省に期待するのは、ガイドラインなどの資料作りにアートディレクター、グラフィックデザイナーを起用してほしいということ。同ガイドラインは全26ページで文字がぎっしり。大事なことが書いてあるのですから読めばよい、のですが、視覚的にデザインすることで文字だけよりも拡散も理解もしやすいと思う。ただし、デザイナーにとって資料のポイントを理解、咀嚼するのは大変。会議に常に参加して議事録ならぬデザイン録を採り続けるデザイナー、という存在を霞が関にあってもよいのでは?と思います。

参考にしたのは家電、というユニークな着眼点

三陽商会リユース事業「RE: SANYO」発表会(6/21)

実にタイムリー!一つ上のトークイベントの2日後に、三陽商会のリユース事業「リ・サンヨー(RE: SANYO)」のお披露目がありました。写真は会見をリードした同社の松尾峰秀・専務執行役員です。

同社が回収自体をはじめたのは2019年ですがこれまでは自動車内装材などへ再資源化していたそう。それを再販へと舵を切るにあたり、力を入れたのが回収後の服を独自基準で仕分けし、クリーニング・仕上げで整え、検品し再販するまでの仕組みづくりです。内製化することで持続可能な低コスト運営としているそう。仕組みの参考にしたのが家電のリサイクル、という話が印象的でした。確かに、日本では衣料品より家電のほうがリサイクルが先行しています。業界は違えど先駆者から学ぶことは多いですよね。

もうひとつ印象的なのが、その場所です。同事業の一号店として選んだ「サンヨーG&Bアウトレット落合店」は、国内にアウトレットモールが広がりを見せる前の今から40年前、在庫品の廃棄削減を目的に三陽商会のアウトレット1号店として1984年にオープンした店舗とのことです。百貨店などの取引先とも競合しない絶妙な立地に新ビジネスの種を植えたわけですが、それが今また新しい種まきの場所となっている点がおもしろいです。

詳しくはこの記事の下にあるリンクから元記事へぜひ。

ヨネトミのTシャツはなぜかセーターっぽい、その理由

米冨繊維ポップアップストア(6/21)

その経営姿勢と製品をリスペクトする米冨繊維のポップアップに行ったら、長年の知り合いである小野瀬慶子さんとバッタリ。勢いで大江健社長とともに写真を撮りました。名物バイヤーとして鳴らした小野瀬さんは今、慶應義塾大学政策・メディア研究科後期博士課程でファッションの社会/人類学を研究中。ファッションと社会は表裏一体ですものね。

長い時間を経て私はサステナなモノづくりの角度から、小野瀬さんは研究角度から、山形県山辺町発のニットメーカーである米冨繊維にたどり着き、自社ブランド「コーヘン(COHEN)」を前に、同じように感動している点が非常に感慨深い。

ちなみに米冨繊維のTシャツは首回りがセーターと同じ作りなのでしっかりしており、大人が1枚で着ても不思議とカジュアルになりすぎません。私は米冨繊維と徳島の藍染め「Watanabe's」のコラボTシャツを購入しました。「Watanabe’s」の渡邊健太代表は山形出身なのですって!

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「日本の多様性を守りたい」 地域に根付く文化をつなぐ「石徹白洋品店」

「石徹白洋品店(いとしろようひんてん)」は、岐阜県郡上市石徹白に伝わる伝統的な衣服を現代服として提案する。地域に伝わる5つの衣服をリデザインして、自社で育てた藍や土地にある植物で染め、地域の人々が縫製する。現在は事業拡大に伴い岐阜市の松野縫製にも依頼する。手掛ける平野馨生里店主はアパレル未経験で人口約200人の石徹白に移住してから服作りを始めた。

「日本の多様性を守る」ためのモノ作り

 「仕事で訪れた石徹白が気に入って移住を決めた。将来どこに住むかを考えていた頃で、これまで住んだことのある地元の岐阜市、学生時代の神奈川県藤沢市や東京都大田区、短期滞在したカンボジア・シェムリアップはどこもピンとこなかった」。直感だった。「自分たちで食べ物を作り、家を修繕して自分たちの手で生きている人がいた。自分もこういう暮らしができれば何かあったときも強く生きていけると思った。過疎が進み限界集落と言われているけれど自然も文化も豊か。縄文時代から続く山間地域で、ここで紡がれてきた文化や歴史を尊び、学び、地域文化を継承していきたいと思った」。

平野店主は20代の頃、任意団体のオルガン(現在はNPO法人)のスタッフとして岐阜市で街づくりに取り組み、その仲間と「長良川流域持続可能勉強会」を定期的に行っていた。「エネルギーと衣食住、教育・福祉はある程度地域内で循環させる必要がある。その中でエネルギーは身近で大事だけど目に見えないし遠くで作られている。エネルギーから取り組もうと長良川流域のいろんな地域で水力発電の実験事業を始めた。その事業で訪れたのが石徹白だった」。

 服作りを始めたのは「石徹白で仕事をつくりたかったから。冬は雪深く土地の人々は手仕事をされる。こういう所で仕事をつくるならモノ作りがふさわしいと思った。服は自分を表現することができるアイテムでもあるし、私自身アトピーで市販の服が着られなかった時期があり、肌の弱い方でも安心して着られる素材や縫製の服を作りたいと考えた」。当初は現在提案する地域に根付く衣服ではなく、いわゆる洋服を作っていたが、シグニチャーアイテムになる“たつけ”との出合い、そして恩師の助言が転機になった。「先人の作業着だった“たつけ”を日常的に着ている人はいなかった。作業歌とその踊りが伝わり、それが石徹白民謡の盆踊りとして残っていた。“たつけ”はその舞台発表衣装として着るものとして定着していた」。2012年、学生時代にお世話になった森本喜久男さんが石徹白を訪ねてきた。「森本さんはカンボジア伝統の絹織物の復興と、伝統的養蚕の再開に取り組んでいる方。石徹白を案内する中で土地に残る古いものを集めて展示している古いもの資料館を紹介した。展示されていた“たつけ”を見て『これを作るといい』と助言してくれた。

これをきっかけに地域のおばあちゃんに“たつけ”の作り方を教えてもらうと、端切れが出ずに無駄がない。お尻にゆとりがあり足裾が絞られているので動きやすくどんな作業でも動きやすい」。最初は同じ仕様で作ったが、「実際に着用すると不便な部分があり、ズボンと似せて使いやすくアレンジした」。その後、さらに地域に伝わる衣服をリサーチして“はかま”“かるさん”“越前シャツ”“さっくり”の5つアイテムが定番品としてそろった。

布も作る人も泣かなくていい服作り

石徹白洋品店のスタッフにはアパレル経験者が多い。例えば英国のコレクションブランドを経て入社したスタッフは「“たつけ”のリサーチで石徹白を訪れ、ゴミ箱に布が捨てられていないことに驚き、布も作る人も泣かなくていい服作りに感銘を受けて来てくれた」。アパレルブランドの多くは、サンプル作りに始まり、量産化したときは裁断くず、そして残反と布の廃棄物が多い(注:残反を利活用するブランドは増えてはいる)。それが毎シーズン続く。

主原料は綿と麻。綿はオーガニックコットンにこだわり綿織物のパノコトレーディングなどから、麻は滋賀麻工業から調達する。「残念ながら国産の原毛や糸を用いるのは現状難しい。紡績や織りからは可能な限り日本国内で作られたもので背景が見えることを重視している」。先染め、製品染めを工房で行う。自身で育てた藍や土地に寝付く草木を用い、鉄媒染(てつばいせん)、アルミ媒染で染める。「鉄媒染は廃材のさびた鉄を酢水で煮詰めて行い、アルミ媒染はアルミとミョウバンを用いている」。

縫製は「地元の方や同じ子育て中の方に依頼していたが、量が増えてきたので岐阜の松野縫製にも依頼している」。17年から年に1度、夏場にインターンをのべ5~6人受け入れている。「最低3週間石徹白で暮らしながら藍染めをしていただいている。石徹白を理解していただき、結びつきが強い交流人口が増えている」。石徹白洋品店で働くために移住したスタッフもいる。1人で始めた「石徹白洋品店」は、現在は平野店主を含む役員2人、正社員2人、業務委託契約を結ぶスタッフ2人、アルバイト6人が増え、現在はさらに正社員を募集している。「会社化して今年が8期目。5期まで赤字で厳しかったが6期目から黒字化できている」。

 販路は石徹白の本店と自社ECに加えて、長野県東御市のわざわざや東京・神楽坂のてならい堂などの卸先やポップアップストアによる委託販売を行う。「自社ECの売り上げが伸びている。これまでは服作りのストーリーに共感いただいた方や自然志向の方の購入が多かったが、着やすさや使いやすさを評価いただきリピートしてくださる方が増えている」と手ごたえを語る。直線裁ちのため体に沿うようなラインは生まれ辛いが、機能性や着やすさが支持されている。「洋服は人の体を美しく見せるためのカッティングだけど、“たつけ”は日本の自然の恵みを使って作られた貴重な布で作られた、いわば自然中心の服。着る人によって余白が生まれる働くための服。直線断ちの服は日本の先人の知恵でありそれを伝えることが重要だと考えている」。

日本には土地に根付く文化が失われつつある地域が多い。「石徹白のような集落は全国にたくさんある。淘汰されてなくなるところもあるだろうが、日本のすばらしさは農山村や漁村にあると思う。先人のアイデンティティがあり、そこから人が都市に出て都市が形成されたまたま今は膨れ上がっている。日本の多様性をなくしていいのか。それぞれの地域が土地の特徴を形にすることで、知ってもらうきっかけになり、それを住む人々が誇りに思い、文化を醸成され、人が残ったり新しく来たりすれば。日本全体の多様性の保全に私たちの実践がヒントになればうれしい」。

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「日本の多様性を守りたい」 地域に根付く文化をつなぐ「石徹白洋品店」

「石徹白洋品店(いとしろようひんてん)」は、岐阜県郡上市石徹白に伝わる伝統的な衣服を現代服として提案する。地域に伝わる5つの衣服をリデザインして、自社で育てた藍や土地にある植物で染め、地域の人々が縫製する。現在は事業拡大に伴い岐阜市の松野縫製にも依頼する。手掛ける平野馨生里店主はアパレル未経験で人口約200人の石徹白に移住してから服作りを始めた。

「日本の多様性を守る」ためのモノ作り

 「仕事で訪れた石徹白が気に入って移住を決めた。将来どこに住むかを考えていた頃で、これまで住んだことのある地元の岐阜市、学生時代の神奈川県藤沢市や東京都大田区、短期滞在したカンボジア・シェムリアップはどこもピンとこなかった」。直感だった。「自分たちで食べ物を作り、家を修繕して自分たちの手で生きている人がいた。自分もこういう暮らしができれば何かあったときも強く生きていけると思った。過疎が進み限界集落と言われているけれど自然も文化も豊か。縄文時代から続く山間地域で、ここで紡がれてきた文化や歴史を尊び、学び、地域文化を継承していきたいと思った」。

平野店主は20代の頃、任意団体のオルガン(現在はNPO法人)のスタッフとして岐阜市で街づくりに取り組み、その仲間と「長良川流域持続可能勉強会」を定期的に行っていた。「エネルギーと衣食住、教育・福祉はある程度地域内で循環させる必要がある。その中でエネルギーは身近で大事だけど目に見えないし遠くで作られている。エネルギーから取り組もうと長良川流域のいろんな地域で水力発電の実験事業を始めた。その事業で訪れたのが石徹白だった」。

 服作りを始めたのは「石徹白で仕事をつくりたかったから。冬は雪深く土地の人々は手仕事をされる。こういう所で仕事をつくるならモノ作りがふさわしいと思った。服は自分を表現することができるアイテムでもあるし、私自身アトピーで市販の服が着られなかった時期があり、肌の弱い方でも安心して着られる素材や縫製の服を作りたいと考えた」。当初は現在提案する地域に根付く衣服ではなく、いわゆる洋服を作っていたが、シグニチャーアイテムになる“たつけ”との出合い、そして恩師の助言が転機になった。「先人の作業着だった“たつけ”を日常的に着ている人はいなかった。作業歌とその踊りが伝わり、それが石徹白民謡の盆踊りとして残っていた。“たつけ”はその舞台発表衣装として着るものとして定着していた」。2012年、学生時代にお世話になった森本喜久男さんが石徹白を訪ねてきた。「森本さんはカンボジア伝統の絹織物の復興と、伝統的養蚕の再開に取り組んでいる方。石徹白を案内する中で土地に残る古いものを集めて展示している古いもの資料館を紹介した。展示されていた“たつけ”を見て『これを作るといい』と助言してくれた。

これをきっかけに地域のおばあちゃんに“たつけ”の作り方を教えてもらうと、端切れが出ずに無駄がない。お尻にゆとりがあり足裾が絞られているので動きやすくどんな作業でも動きやすい」。最初は同じ仕様で作ったが、「実際に着用すると不便な部分があり、ズボンと似せて使いやすくアレンジした」。その後、さらに地域に伝わる衣服をリサーチして“はかま”“かるさん”“越前シャツ”“さっくり”の5つアイテムが定番品としてそろった。

布も作る人も泣かなくていい服作り

石徹白洋品店のスタッフにはアパレル経験者が多い。例えば英国のコレクションブランドを経て入社したスタッフは「“たつけ”のリサーチで石徹白を訪れ、ゴミ箱に布が捨てられていないことに驚き、布も作る人も泣かなくていい服作りに感銘を受けて来てくれた」。アパレルブランドの多くは、サンプル作りに始まり、量産化したときは裁断くず、そして残反と布の廃棄物が多い(注:残反を利活用するブランドは増えてはいる)。それが毎シーズン続く。

主原料は綿と麻。綿はオーガニックコットンにこだわり綿織物のパノコトレーディングなどから、麻は滋賀麻工業から調達する。「残念ながら国産の原毛や糸を用いるのは現状難しい。紡績や織りからは可能な限り日本国内で作られたもので背景が見えることを重視している」。先染め、製品染めを工房で行う。自身で育てた藍や土地に寝付く草木を用い、鉄媒染(てつばいせん)、アルミ媒染で染める。「鉄媒染は廃材のさびた鉄を酢水で煮詰めて行い、アルミ媒染はアルミとミョウバンを用いている」。

縫製は「地元の方や同じ子育て中の方に依頼していたが、量が増えてきたので岐阜の松野縫製にも依頼している」。17年から年に1度、夏場にインターンをのべ5~6人受け入れている。「最低3週間石徹白で暮らしながら藍染めをしていただいている。石徹白を理解していただき、結びつきが強い交流人口が増えている」。石徹白洋品店で働くために移住したスタッフもいる。1人で始めた「石徹白洋品店」は、現在は平野店主を含む役員2人、正社員2人、業務委託契約を結ぶスタッフ2人、アルバイト6人が増え、現在はさらに正社員を募集している。「会社化して今年が8期目。5期まで赤字で厳しかったが6期目から黒字化できている」。

 販路は石徹白の本店と自社ECに加えて、長野県東御市のわざわざや東京・神楽坂のてならい堂などの卸先やポップアップストアによる委託販売を行う。「自社ECの売り上げが伸びている。これまでは服作りのストーリーに共感いただいた方や自然志向の方の購入が多かったが、着やすさや使いやすさを評価いただきリピートしてくださる方が増えている」と手ごたえを語る。直線裁ちのため体に沿うようなラインは生まれ辛いが、機能性や着やすさが支持されている。「洋服は人の体を美しく見せるためのカッティングだけど、“たつけ”は日本の自然の恵みを使って作られた貴重な布で作られた、いわば自然中心の服。着る人によって余白が生まれる働くための服。直線断ちの服は日本の先人の知恵でありそれを伝えることが重要だと考えている」。

日本には土地に根付く文化が失われつつある地域が多い。「石徹白のような集落は全国にたくさんある。淘汰されてなくなるところもあるだろうが、日本のすばらしさは農山村や漁村にあると思う。先人のアイデンティティがあり、そこから人が都市に出て都市が形成されたまたま今は膨れ上がっている。日本の多様性をなくしていいのか。それぞれの地域が土地の特徴を形にすることで、知ってもらうきっかけになり、それを住む人々が誇りに思い、文化を醸成され、人が残ったり新しく来たりすれば。日本全体の多様性の保全に私たちの実践がヒントになればうれしい」。

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アリアナ・グランデのオードリー・ヘップバーン風スタイルが話題に セレブのパリオリンピック観戦ファッション

2024年パリオリンピックには、多くのセレブリティーや政治家らが出席。愛国精神あふれる装いがアメリカでトレンドとなっている一方で、個性的なインスピレーションを取り入れたサマースタイルを披露している人も。ここではアリアナ・グランデ(Ariana Grande)やスヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)ら、2024年パリオリンピックに出席したセレブ達の観戦スタイルをご紹介。

アリアナ・グランデ(Ariana Grande)


アリアナ・グランデはボートネックのホワイトドレスに大ぶりなサングラスで登場。60年代のオードリー・ヘップバーン(Audrey Hepburn)風のスタイルはSNSでも話題に。

スヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)


聖火リレーに参加し、NBCのパリオリンピック中継特派員でもあるスヌープ・ドッグは公式衣装のトラックスーツで参加。NBCのロゴとオリンピックを象徴するリング、星条旗がデザインされている。

ジェシカ・チャステイン(Jessica Chastain)


女優のジェシカ・チャステインは、日曜日に行われた体操女子の予選に「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)」のセーターを着用し出席。今年のアメリカチームのユニフォームも「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」だ。

トム・クルーズ(Tom Cruise)


トム・クルーズはVネックとメッシュ素材が特徴的な「オールバー・ブラウン(ORLEBAR BROWN)」のポロシャツを着用。ダークカラーのパンツと合わせ爽やかに着こなした。

クリッシー・テイゲン(Chrissy Teigen)&ジョン・レジェンド(John Legend)


クリッシー・テイゲンとジョン・レジェンド夫妻も体操女子の予選に子供達と一緒に出席。クリッシーはリブ編みのキャミソールにクロップド丈のボタンアップトップス、「アレキサンダーワン(ALEXANDERWANG)」のミニスカートでコーディネートした。

スパイク・リー(Spike Lee)


2019年に「ブラック・クランズマン」でアカデミー賞を受賞したスパイク・リー監督は、バスケットボール男子のグループリーグ、アメリカ対セルビアの試合に出席。USAの文字が入った「ナイキ(NIKE)」のユニフォームにブルーのTシャツと、オレンジのキャップ、サングラスを合わせ、ニューヨーク・ニックス仕様に仕上げた。

レオノール王女(Princess Leonor)&ソフィア王女(Princess Sofía)


スペイン王女のレオノールと妹のソフィアはカジュアルなポロシャツで出席。レオノールのポロシャツにはスペインの国旗カラーがあしらわれている。

ジル・バイデン(Jill Biden)


フェンシングの試合に出席したジル・バイデン米大統領夫人は「ラルフ ローレン」デザインの米公式ユニフォームをセルフアレンジ。アメリカ国旗とオリンピックの象徴である五輪があしらわれたニットのセーターに、ユニフォームのブレザーを合わせた。

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「阪急西宮ガーデンズ」沿線住民に愛されるグレード感 連載「ミステリーショッパーが行く!」

兵庫県西宮市に2008年開業した阪急西宮ガーデンズ(運営:阪急阪神ビルマネジメント)は、テナントの充実ぶりや売り上げ規模などからも関西を代表する郊外型ショッピングセンター(SC)と呼ばれている。(この記事は「WWDJAPAN」2024年7月29日号からの抜粋です)

■今回の調査員
黒田朱里(41)
PROFILE:広告代理店出身。結婚と 同時に大阪へ転居。現在はマネジメン ト業を営み、東京と大阪でのデュアルラ イフを送っている。関西に来てから百 貨店ファンに。買い物は、とことん吟味してから買う慎重派

福原大輔(47)
PROFILE:全国メディアに勤務。これまでに富山、大津、名古屋、大阪、東京、札幌に住み、出張も含めると47都道府県全てに行ったことがある。訪れた先々で百貨店や商店街、ショッピングセンターを巡るのがライフワーク

黒田調査員2024年7月5日(金)13:30~ 晴れ 30℃ 福原調査員2024年7月1日(月)11:00~ くもり 26℃
ILUUSTRATION:ERI KOJIMA

【建築デザイン・環境設計】

福原:西宮市は南から順番に阪神、JR、阪急の各鉄道路線が走っています。北にいくほど不動産価格が上がり、中でも阪急沿線は可処分所得の多い世帯が多い。関西弁で言うところの「ええとこ」です。

黒田:東京の二子玉川に近いかも。二子玉川に高島屋を核にした玉川高島屋S・Cがあるように、西宮北口には阪急百貨店を核にした阪急西宮ガーデンズがある。

福原:名前の通り緑が多いですね。屋上庭園「スカイガーデン」は六甲山系に自生する樹木や桜、果樹で緑化されています。館内の1階は、吹き抜けに高さ3~5mの植栽が並んでおり、街路樹が並ぶ屋外の通りを歩いているようです。

黒田:スカイガーデンの噴水で子供たちが水遊びしている光景はいいですね。休憩スペースも多い。平日とはいえたくさんの人が来店しており、多くの人が座っていましたが、そのわりに空席がある。

【MD】

福原:「日常のちょっとしたぜいたく」を提供する施設だと感じました。子育て世代が多いエリアだけに、ファミリー向けの店舗が多い。今春開店した子ども靴店「イフミー」は西日本初出店。インナーソールの指の位置にくぼみがあり、そこに指が収まるとジャストサイズ。子ども靴は成長や足の健康のためにも、いかにぴったりした靴を買うかが大変なので、これは助かります。

黒田:食品は「カルディ」「アコメヤ」「成城石井」「久世福商店」、そして大型スーパー「イズミヤ」。毎日の食品だけでなくこだわった食品も買いたい人の気持ちにしっかり寄り添っています。

福原:地元や関西の名店の顔ぶれには驚きました。クリームパンが人気の芦屋市の名店「ローゲンマイヤー」。新規出店した「三田屋本店-やすらぎの郷-」は、ハム・ソーセージの老舗「三田屋」が関西中心に出店するレストラン業態です。フードコートの「たけふく」は地元で知る人ぞ知る店で、カツ丼、親子丼が人気です。

【接客・サービス】

黒田:「コスメリメイク」で、私が商品名を思い出せずに形状を伝えたところ、きちんと言い当ててくれました(笑)。「当店にはありませんが、『プラザ』や『ロフト』なら取り扱っていますよ」と教えてくれました。親身な接客に好感を持ち、スキンケアの話を聞かせてほしいとリクエストすると、説得力のある商品説明をしてくれ、言われた商品を納得して購入。楽しい買い物体験ができました。

福原:子どもに対する接客は素晴らしい。買い物に飽きないように声をかけたり、あやしたり。ひざを折って姿勢を低くして話しかけているのはとてもいいなと感じました。子どもが楽しんでいると、親も楽しく、安心して買い物ができます。

黒田:「ラコステ」で贈り物を探していたら、サイズが欠品。スタッフは大丸梅田店の在庫を確認してくれました。私は帰り道に大丸梅田店に立ち寄って無事購入。テキパキと手配をしてくれました。

【全体】

福原:あえて注文をつければ街の歴史を紹介するような展示があってもいい。5階の小さなメモリアルコーナーでは阪急西宮スタジアムや阪急ブレーブスを紹介していますが、説明が不十分です。球場の模型には詳しい説明文がなく、若いお父さんが子どもに「甲子園球場やで」と話していたのは、とても悲しかった。

黒田:期待を超える充実ぶりでした。大阪にもこんなにきれいにまとまったモールはないし、都内にもないのでは?と感じています。日頃、百貨店でしか見かけないブランドも多くあるように感じ、阪急百貨店が併設されていることなどを考えると、「タイパが良い施設」でした。 

【合計得点】

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英企業による米ヒベット買収 巨大化するスポーツファッション市場【鈴木敏仁USリポート】

アメリカ在住30年の鈴木敏仁氏が、現地のファッション&ビューティの最新ニュースを詳しく解説する連載。スポーツ市場を論じる際、ナイキ、アディダス、アンダーアーマーといったメーカーが俎上にあがることが多いが、それらを扱うスポーツ専門チェーンという側面でみても巨大なビジネスであることは変わりない。そしてスポーツ専門チェーンはアパレル専門チェーンとも同じ土俵で戦いを繰り広げている。

イギリスのスポーツファッション専門店チェーン、JDスポーツがアメリカのヒベットを買収すると発表したのは5月のことだ。ヒベットは上場企業で、発表時の公開株価に20%プレミアムを乗せた11億ドルが買収総額である。

JDスポーツはイギリス、フランス、スペイン、韓国、アメリカなどグローバルに店舗を展開していて、年商は101億2500万ポンド(200円換算で2兆250億円、1.30ドル換算で131億6300万ドル)、総店舗数は3400店舗強。アメリカには2018年にフィニッシュライン(買収時点で556店舗)の買収で初進出し、21年にシューパレス(同167店舗)とDTLR(同247店舗)を追加で買収しているので、現時点で3つの屋号をアメリカで所有している。

今回買収されるヒベットも同業だが、すでに傘下に収めている企業よりも規模が格段に大きい。ヒベット960店舗、シティギア193店舗、スポーツアディションズ16店舗、計1169店舗で、昨年度の年商は17億2900万ドル(150円換算で2600億円)だ。アメリカでは10億ドル(日本ならば1000億円)が年商のマイルストーンなので、大企業クラスである。

大手ブランドに対して交渉力を上げる

JDスポーツによると、今回の買収によって北米の売上高は47億ポンド(200円換算で9400億円)となり、連結総売上高に占める比率が32%から40%になる。

買収の目的はもちろんアメリカの市場規模の大きさだ。世界最大の1210億ドル市場(約18兆円)で、投資に対するリターンは十分にあるとしている。

グローバルブランドとしてのナイキやアディダスなどは、JDスポーツにとってもヒベットにとっても重要な取引先となるが、両社の取引を合算することで交渉力を上げることができる。グローバル化しているブランドを取引先とする以上、自らのグローバル化は必須だ。

これは私の推測だが、すでに傘下に収めている3つの屋号もすべてヒベットの下に集約して、ヒベットを米国事業の主体とするのかもしれない。

英国企業が米国へ、米国企業が英国へと、過去たくさんの企業がお互いに進出しているが、多くが失敗している。両国は言語を共有しているが、言語が必ずしも成功を約束しないことは過去の歴史が物語っており、既存企業を買収し、その企業に十分な権限を渡して運営することは、海外での成功の近道である。

スポーツウエアは日常着になっている

アメリカのスポーツ専門店チェーンの最大手はご存知のルルレモンだ。昨年度の売上高は96億1900万ドルで、英ポンドあたり1.30ドル換算だと実はJDスポーツの後塵を拝していることになる。前者は製造小売り型(SPA)、後者は日本で言うところのセレクト型という相違はあるのだが、スポーツファッションという大きなくくりの中で見ると、JDスポーツはトップクラスの企業なのである。

またアパレル専門店というくくりで見るならば、インディテックス(ザラ)、H&M、ファーストリテーリング(ユニクロ)に次いで、ギャップを越えて3位となる。

私はナイキやアディダスといったスポーツブランドを普段着としている。スポーツファッションは運動用途に限られておらず、むしろ日常着として使われていることの方が多いだろう。

ルルレモンはもともと高級ヨガウェアが出発点だったが、顧客が街着として着ていることを発見して、ファッション性を高めたことで市場が拡大したという成功物語は有名だ。アスレジャーである。

つまりスポーツ専門店チェーンとアパレル専門店チェーンは競合しているのだ。JDスポーツのアメリカ進出はそういう視点で見る必要があると考えており、それゆえ私はヒベットの今後の動向に興味津々なのである。

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ビューティ企業がメキシコ市場を重視するべき理由とは エスティや「シーイン」など続々参入

ビューティ企業によるメキシコ市場への新規参入が加速している。調査会社のユーロモニター・インターナショナル(EUROMONITOR INTERNATIONAL)によると、メキシコのビューティおよびパーソナルケアの市場規模は2023年には150億ドル(約2兆2950億円)強に達し、フランスに次ぎ、イタリアをしのぐ世界9番目の大きな市場となった。18年の市場規模は約100億ドル(約1兆5300億円)だった。

ブラジルやインドを上回る新興市場として注視

6月に初の女性大統領としてクラウディア・シェインバウム(Claudia Sheinbaum)氏が就任したメキシコは、中国に次いで近年注目されていたブラジルやインドを上回る新興市場として注視されている。4月にセフォラ(SEPHORA)を通じてメキシコに進出した「グロシエ(GLOSSIER)」に続き、「エルフ ビューティ(E.L.F. BEAUTY)」もセフォラを通じて秋にメキシコへの初進出を予定している。「シーイン(SHEIN)」のコスメブランド「シーグラム(SHEGLAM)」は百貨店のリバプール(LIVERPOOL)でデビュー予定。また情報筋によれば、「シャーロット ティルブリー(CHARLOTTE TILBURY)」はメキシコシティにマーケティングオフィスを開設するという。

米小売大手アルタが初出店

米大手小売店アルタビューティ(ULTA BEAUTY)は、カナダ市場進出の計画を撤回した後、中南米を拠点とするグローバル・ブランド・オペレーター企業のアクソ(AXO)との合弁事業を通じて2025年にメキシコへ初出店することを発表した。同社の競合であるセフォラはすでにメキシコに30店舗以上を展開しており、店舗網を拡大している。

エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES、以下ELC)のファブリツィオ・フリーダ(Fabrizio Freda)CEOはメキシコ市場について、「規模としては中国に及ばないが、新興市場は成長にとって重要。現時点でメキシコはブラジルよりも強力な市場だ」とコメントする。

トレンドに敏感な若年層が厚い

メキシコは米国のトレンドに影響を受ける若い世代が多く占め、美容やパーソナルケアの需要は高い。世界銀行のデータによると、22年のメキシコの人口は1億3200万人以上のうち14歳以下が25%であったのに対し、米国では18%、日本では12%ほどだった。「ヴォーグ メキシコ」「ヴォーグ ラテンアメリカ」のカーラ・マルティネス(Karla Martinez)コンテンツ責任者は、「メキシコは若者が多く、非常に向上心を持った彼らは、隣国である米国のトレンドに敏感だ。特に、知名度の高いカイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)のメイクアップラインや、トップメイクアップアーティストとして知られるパット・マクグラス(Pat McGrath)によるコスメブランドの上陸は多くの若者が待ち望んでいた」と話す。

フレグランスカテゴリーに盛り上がりの兆し

中でも好調なカテゴリーの一つがフレグランスだ。調査会社サーカナ(CIRCANA)によれば、昨年メキシコに上陸したばかりの「キリアン(KILIAN)」は急速に人気が広がり、メキシコの高級フレグランスブランドカテゴリーにおけるトップ10にランクインした。ローカルブランドの成功も目立ち、ベロニカ・ペーニャ(Veronica Peña)、イグナシオ・カデナ(Ignacio Cadena)、エクトル・エスラウェ(Héctor Esrawe)によって共同創設されたニッチフレグランスブランド「シヌゥ(XINU)」は、現在メキシコに4店舗を持つほか、グローバル展開も視野に入れている。ペーニャ共同創設者は、「この5年間でメキシコに進出したニッチフレグランスは数多くあり、消費者は香水や美容全般にこれまで以上に関心を向けている」という。

「メキシコの消費支出の見通しは明るい」とエコノミスト

経済調査会社のキャピタル・エコノミクス(CAPITAL ECONOMICS)のウィリアム・ジャクソン(William Jackso)=新興企業チーフエコノミストはメキシコの経済について、「ここ数年、力強い成長が見られる。特に労働市場は堅調で、失業率も低い。賃金は急速に上昇しており、消費支出の見通しは明るいだろう」と楽観視する。さらに、「メキシコと米国は強力な関係で結ばれており、両国の製造業には深い貿易関係がある。現在世界経済で見られる地政学的分裂の恩恵をメキシコが受けるかもしれないという期待もある。また製造業者においては生産拠点を中国からメキシコのような友好国に移す動きも見られる」と付け加える。

懸念事項は不安定な情勢

一方で、メキシコの経済やシェインバウム大統領の計画が不透明であることから、リスクもある。金利は11%と高く、メキシコ中央銀行は最近、年間GDP予測を2.8%から2.4%に引き下げた。また11月に控える米国選挙の結果によっては両国の関係に影響を与える可能性がある。

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「シャネル」ゆかりの地で開催する競技は…… 「WWDJAPAN」的パリオリンピック・パラリンピック競技会場案内

開幕直後からメダルラッシュに沸くパリオリンピック。今大会の見どころは、パリを代表する名所が競技会場に変身すること。そしてそれら会場は、ファッション界にとっても深い縁があるのです。毎年のようにパリのファッション・ウィークで取材を続けてきた村上要「WWDJAPAN」編集長、向千鶴サステナビリティ・ディレクター、藪野淳・欧州通信員がファッション目線で競技会場をご紹介。「シャネル(CHANEL)」や「サンローラン(SAINT LAURENT)」など、パリを代表するブランドの“お気に入り会場”も見えてくるかも!?

「シャネル」ショーや
「エルメス」馬術大会などもここで!
【グラン・パレ】

1900年、パリ万国博覧会のために建てられたパリ8区の歴史的建造物。今回のパリオリンピック開催にあたり、20年から改修を行っていた。「シャネル(CHANEL)」はこのグラン・パレの改修に2500万ユーロ(約31億円)を寄付している。

パリオリンピック実施競技:フェンシング(7/27〜8/5)、テコンドー(8/7〜11)
パリパラリンピック実施競技:パラテコンドー(8/29〜9/1)、車いすフェンシング(9/3〜9/7)


年に1度の華麗なる「エルメス」馬術競技大会
/向千鶴 サステナビリティ・ディレクター

グラン・パレの数あるイベントの中も、「エルメス(HERMES)」がここで年に1度開催している馬術の競技大会「ソー・エルメス(SAUT HERMES)」は圧巻。CSI5レベルの大会で1社の名を冠した大会は「ソー・エルメス」のみ。「エルメス」をまとうアスリートと馬が、「エルメス」使用の障害物を飛ぶ姿が華麗です。馬具職人のデモンストレーションの参加や「エルメス」グッズのお買い物もできちゃうとあり毎年大盛況です。

ヴィルジニーも愛した「シャネル」にとってのお気に入り
/村上要「WWDJAPAN」編集長

「シャネル」の2023-24年秋冬コレクションから。グラン・パレで開かれたカール・ラガーフェルドとのお別れ会の様子

1900年のパリ万国博覧会のために作られた展覧会場兼美術館のグラン・パレでは、サステナビリティ・ディレクターの向が話す通り、毎年さまざまなイベントが開かれています。パリ・コレクションでは、なんといっても「シャネル(CHANEL)」のお気に入りのショー会場。2005年以来、「シャネル」のショー会場といえば、ほとんどがグラン・パレ。時にはグラン・パレにエッフェル塔と建てたり、ビーチを作ったりで私たちを仰天させてくれました(建てるくらいなら、エッフェル塔で開催すればいいのに!というのは、野暮な話です)。先日メゾンを去ったヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)も、ショー会場にはグラン・パレを愛した人物でした。彼女が去った後に開催したオートクチュール・コレクションの会場は、オペラ座。今後の新体制で、「シャネル」がまたグラン・パレに戻ってくれるのか?私は密かに注目しています。

「シャネル」で、この場所で何度もショーを開催したカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)のお別れ会もグラン・パレで開かれました。

グラン・パレ改装時の仮施設
各ブランドも活用
【シャン・ド・マルス・アリーナ】

グラン・パレの仮設施設として21年にシャン・ド・マルス公園内に建設され、これまでにさまざまなイベントが催された。オリンピック・パラリンピック終了後の24年秋に解体される。

パリオリンピック実施競技:柔道(7/27〜8/3)、レスリング(8/5〜11)
パリパラリンピック実施競技:車いすラグビー(8/29〜9/2)、視覚障がい者柔道(9/5〜7)


小松菜奈をフィーチャーした「シャネル」のショーも開催
/藪野淳・欧州通信員

グラン・パレの大規模な改修工事に伴い、2021年にオープンしたシャン・ド・マルス・アリーナは、グラン・パレ・エフェメール(一時的なグラン・パレ)として知られる木造施設。これまで「シャネル」のオートクチュールとプレタポルテのショーやエルメス主催の馬術競技大会「ソー・エルメス」など、もともとグラン・パレで開催されていたイベントが数多く開催されてきました。ちなみに「シャネル」がアンバサダーの小松菜奈さんを大々的にフィーチャーした23-24年秋冬コレクションのショーを開催したのも、この場所です。会場に入ると巨大なスクリーンに小松さんの姿が映し出されていて、ショー中もランウエイの中央に設置された巨大なカメリアのオブジェに小松さんの映像を投影。日本人として、なんとも誇らしい瞬間でした。

「シャネル」のショーは朝一が多いのですが、次の取材まで時間があるときは会場の近くにあるカフェ「コージー ボスケ(Kozy Bosquet)」へ。アボカドトーストやパンケーキなど美味しい朝食やブランチが食べられるので、オススメです。

隣接する陸軍士官学校では「ステラ」がピースフルなショー
/村上要「WWDJAPAN」編集長

「ステラ マッカートニー」の2023-24年秋冬コレクションから

柔道やレスリングの会場となるシャン・ド・マルス・アリーナは、エコール・ミリタリー、陸軍士官学校の向かい側にあります。士官を志す学生には、柔道の愛好家も多いのかもしれません。柔道を愛するフランス人は、日本人よりはるかに多いと聞きますから、盛り上がりそうですね。

「ステラ マッカートニー」の2023-24年秋冬コレクションから

そんな由緒ある場所でショーを開催したのは、「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」。2023-24年秋冬のファッションショーには、ムチを使わずに馬を手懐ける人物が登場。人間と動物の理想的な関係性を表現すべく、砂場をギャロップしたり、ゴロンとしたりのお馬さんの間をモデルが歩くという、実にピースフルなランウエイショーを見せてくれました。

ファッション業界でもお馴染みの
広場に特設アリーナを設置
【コンコルド広場】

パリ市内最大の広場、オリンピックのために特設アリーナを設置し、大会中は「コンコルド・アーバンパーク」の名でさまざまなアーバンスポーツを実施する。コンコルド広場は18世紀後半に作られ、フランス革命時はルイ16世やマリー・アントワネットの処刑場としても使われたことで知られる。

パリオリンピック実施競技:スケートボード(7/27〜8/8)、自転車・BNXフリースタイル(7/30・31)、3人制バスケットボール(7/31〜8/6)、ブレイキン(8/9〜8/11)


ストリートキッズも大好き! エディ様、特設テントを構える
/村上要「WWDJAPAN」編集長

市内中心部のチュイルリー公園と隣接するコンコルド広場は、新競技ブレイキンのほか、自転車(BMXフリースタイル)や3人制バスケットボール、スケートボードなど、ストリートなスポーツの競技会場になります。そんな場所でショーを開催したのは、ストリートキッズも大好きな、エディ・スリマン(Hedi Silimane)による「セリーヌ(CELINE)」。コンコルド広場に漆黒の特設テントを構え、2019-20年秋冬メンズ・コレクションを発表しました。

「セリーヌ」の2019-20年秋冬メンズ・コレクションから

特設テントの中に入ると、そこはエッフェル塔が見えるナイスビュー。「サンローラン(SAINT LAURENT)」時代からエディ・スリマンによるファッションショーのフロントローのさらに前、“ゼロ列目”を陣取るイケてるボーイズ&ガールズも健在です。ちなみにエディ様は「セリーヌ」で、ナポレオンが眠るアンヴァリッドでもファッションショーを開催したことがあります。この場所では今回、アーチェリーが開かれるほか、マラソンのゴールになる予定です。

著名なスポーツ大会からコンサートまで
多目的に利用されている屋内競技場
【ベルシー・アリーナ】

パリ12区にあるフランス最大の屋内競技場。1984年に作られており、今回の競技会場の中では比較的新しい部類に入る。世界的なスポーツ大会やコンサートなど幅広く利用されている。

パリオリンピック実施競技:バスケットボール(7/27〜8/11)、体操(7/27〜8/5)、トランポリン(8/2・3)
パリパラリンピック実施競技:車いすバスケットボール(9/7・8)


「アミ パリス」は丘を築いて幻想的なランウエイ
/村上要「WWDJAPAN」編集長

バスケットボールや体操、トランポリンの競技会場になるベルシー・アリーナは、コロナ前まではメジャーなショー会場でした。私が記憶している限りでは、「リック・オウエンス(RICK OWENS)」は比較的常連、「アミ パリス(AMI PARIS)」も何度か、かつては「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」さえ、このベルシー・アリーナでショーを開いています。オリンピック・パラリンピックの競技会場にもなるくらいだから、広くて、意図するショー会場や演出が作りやすいのでしょう。一方ここ数年、ブランドはさらに個性的な会場を求めてベルシー・アリーナを離れたり、自然光の中で開放的なショーを開きたいと考えアリーナのような密閉空間を避けたりの傾向があり、私はここ数年、ベルシー・アリーナを訪れていません。ベルシー・アリーナは、メトロの駅や車道から入口が若干遠いデメリットを抱えています。セレブや、ヒールを履いた女性ゲストには、警備や移動の観点において少し面倒という理由もあるのでしょう。

「アミ パリス」の2019年春夏コレクションから

写真と動画は、「アミ パリス」の2019年春夏コレクションです。小麦が実る頃の、フランスの田園風景を想像しました。稲穂が生い茂る小高い丘から現れるモデルたちの、なんと幻想的なこと。こんな丘を設けられるほど、ベルシー・アリーナは広大なんです。

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「シャネル」ゆかりの地で開催する競技は…… 「WWDJAPAN」的パリオリンピック・パラリンピック競技会場案内

開幕直後からメダルラッシュに沸くパリオリンピック。今大会の見どころは、パリを代表する名所が競技会場に変身すること。そしてそれら会場は、ファッション界にとっても深い縁があるのです。毎年のようにパリのファッション・ウィークで取材を続けてきた村上要「WWDJAPAN」編集長、向千鶴サステナビリティ・ディレクター、藪野淳・欧州通信員がファッション目線で競技会場をご紹介。「シャネル(CHANEL)」や「サンローラン(SAINT LAURENT)」など、パリを代表するブランドの“お気に入り会場”も見えてくるかも!?

「シャネル」ショーや
「エルメス」馬術大会などもここで!
【グラン・パレ】

1900年、パリ万国博覧会のために建てられたパリ8区の歴史的建造物。今回のパリオリンピック開催にあたり、20年から改修を行っていた。「シャネル(CHANEL)」はこのグラン・パレの改修に2500万ユーロ(約31億円)を寄付している。

パリオリンピック実施競技:フェンシング(7/27〜8/5)、テコンドー(8/7〜11)
パリパラリンピック実施競技:パラテコンドー(8/29〜9/1)、車いすフェンシング(9/3〜9/7)


年に1度の華麗なる「エルメス」馬術競技大会
/向千鶴 サステナビリティ・ディレクター

グラン・パレの数あるイベントの中も、「エルメス(HERMES)」がここで年に1度開催している馬術の競技大会「ソー・エルメス(SAUT HERMES)」は圧巻。CSI5レベルの大会で1社の名を冠した大会は「ソー・エルメス」のみ。「エルメス」をまとうアスリートと馬が、「エルメス」使用の障害物を飛ぶ姿が華麗です。馬具職人のデモンストレーションの参加や「エルメス」グッズのお買い物もできちゃうとあり毎年大盛況です。

ヴィルジニーも愛した「シャネル」にとってのお気に入り
/村上要「WWDJAPAN」編集長

「シャネル」の2023-24年秋冬コレクションから。グラン・パレで開かれたカール・ラガーフェルドとのお別れ会の様子

1900年のパリ万国博覧会のために作られた展覧会場兼美術館のグラン・パレでは、サステナビリティ・ディレクターの向が話す通り、毎年さまざまなイベントが開かれています。パリ・コレクションでは、なんといっても「シャネル(CHANEL)」のお気に入りのショー会場。2005年以来、「シャネル」のショー会場といえば、ほとんどがグラン・パレ。時にはグラン・パレにエッフェル塔と建てたり、ビーチを作ったりで私たちを仰天させてくれました(建てるくらいなら、エッフェル塔で開催すればいいのに!というのは、野暮な話です)。先日メゾンを去ったヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)も、ショー会場にはグラン・パレを愛した人物でした。彼女が去った後に開催したオートクチュール・コレクションの会場は、オペラ座。今後の新体制で、「シャネル」がまたグラン・パレに戻ってくれるのか?私は密かに注目しています。

「シャネル」で、この場所で何度もショーを開催したカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)のお別れ会もグラン・パレで開かれました。

グラン・パレ改装時の仮施設
各ブランドも活用
【シャン・ド・マルス・アリーナ】

グラン・パレの仮設施設として21年にシャン・ド・マルス公園内に建設され、これまでにさまざまなイベントが催された。オリンピック・パラリンピック終了後の24年秋に解体される。

パリオリンピック実施競技:柔道(7/27〜8/3)、レスリング(8/5〜11)
パリパラリンピック実施競技:車いすラグビー(8/29〜9/2)、視覚障がい者柔道(9/5〜7)


小松菜奈をフィーチャーした「シャネル」のショーも開催
/藪野淳・欧州通信員

グラン・パレの大規模な改修工事に伴い、2021年にオープンしたシャン・ド・マルス・アリーナは、グラン・パレ・エフェメール(一時的なグラン・パレ)として知られる木造施設。これまで「シャネル」のオートクチュールとプレタポルテのショーやエルメス主催の馬術競技大会「ソー・エルメス」など、もともとグラン・パレで開催されていたイベントが数多く開催されてきました。ちなみに「シャネル」がアンバサダーの小松菜奈さんを大々的にフィーチャーした23-24年秋冬コレクションのショーを開催したのも、この場所です。会場に入ると巨大なスクリーンに小松さんの姿が映し出されていて、ショー中もランウエイの中央に設置された巨大なカメリアのオブジェに小松さんの映像を投影。日本人として、なんとも誇らしい瞬間でした。

「シャネル」のショーは朝一が多いのですが、次の取材まで時間があるときは会場の近くにあるカフェ「コージー ボスケ(Kozy Bosquet)」へ。アボカドトーストやパンケーキなど美味しい朝食やブランチが食べられるので、オススメです。

隣接する陸軍士官学校では「ステラ」がピースフルなショー
/村上要「WWDJAPAN」編集長

「ステラ マッカートニー」の2023-24年秋冬コレクションから

柔道やレスリングの会場となるシャン・ド・マルス・アリーナは、エコール・ミリタリー、陸軍士官学校の向かい側にあります。士官を志す学生には、柔道の愛好家も多いのかもしれません。柔道を愛するフランス人は、日本人よりはるかに多いと聞きますから、盛り上がりそうですね。

「ステラ マッカートニー」の2023-24年秋冬コレクションから

そんな由緒ある場所でショーを開催したのは、「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」。2023-24年秋冬のファッションショーには、ムチを使わずに馬を手懐ける人物が登場。人間と動物の理想的な関係性を表現すべく、砂場をギャロップしたり、ゴロンとしたりのお馬さんの間をモデルが歩くという、実にピースフルなランウエイショーを見せてくれました。

ファッション業界でもお馴染みの
広場に特設アリーナを設置
【コンコルド広場】

パリ市内最大の広場、オリンピックのために特設アリーナを設置し、大会中は「コンコルド・アーバンパーク」の名でさまざまなアーバンスポーツを実施する。コンコルド広場は18世紀後半に作られ、フランス革命時はルイ16世やマリー・アントワネットの処刑場としても使われたことで知られる。

パリオリンピック実施競技:スケートボード(7/27〜8/8)、自転車・BNXフリースタイル(7/30・31)、3人制バスケットボール(7/31〜8/6)、ブレイキン(8/9〜8/11)


ストリートキッズも大好き! エディ様、特設テントを構える
/村上要「WWDJAPAN」編集長

市内中心部のチュイルリー公園と隣接するコンコルド広場は、新競技ブレイキンのほか、自転車(BMXフリースタイル)や3人制バスケットボール、スケートボードなど、ストリートなスポーツの競技会場になります。そんな場所でショーを開催したのは、ストリートキッズも大好きな、エディ・スリマン(Hedi Silimane)による「セリーヌ(CELINE)」。コンコルド広場に漆黒の特設テントを構え、2019-20年秋冬メンズ・コレクションを発表しました。

「セリーヌ」の2019-20年秋冬メンズ・コレクションから

特設テントの中に入ると、そこはエッフェル塔が見えるナイスビュー。「サンローラン(SAINT LAURENT)」時代からエディ・スリマンによるファッションショーのフロントローのさらに前、“ゼロ列目”を陣取るイケてるボーイズ&ガールズも健在です。ちなみにエディ様は「セリーヌ」で、ナポレオンが眠るアンヴァリッドでもファッションショーを開催したことがあります。この場所では今回、アーチェリーが開かれるほか、マラソンのゴールになる予定です。

著名なスポーツ大会からコンサートまで
多目的に利用されている屋内競技場
【ベルシー・アリーナ】

パリ12区にあるフランス最大の屋内競技場。1984年に作られており、今回の競技会場の中では比較的新しい部類に入る。世界的なスポーツ大会やコンサートなど幅広く利用されている。

パリオリンピック実施競技:バスケットボール(7/27〜8/11)、体操(7/27〜8/5)、トランポリン(8/2・3)
パリパラリンピック実施競技:車いすバスケットボール(9/7・8)


「アミ パリス」は丘を築いて幻想的なランウエイ
/村上要「WWDJAPAN」編集長

バスケットボールや体操、トランポリンの競技会場になるベルシー・アリーナは、コロナ前まではメジャーなショー会場でした。私が記憶している限りでは、「リック・オウエンス(RICK OWENS)」は比較的常連、「アミ パリス(AMI PARIS)」も何度か、かつては「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」さえ、このベルシー・アリーナでショーを開いています。オリンピック・パラリンピックの競技会場にもなるくらいだから、広くて、意図するショー会場や演出が作りやすいのでしょう。一方ここ数年、ブランドはさらに個性的な会場を求めてベルシー・アリーナを離れたり、自然光の中で開放的なショーを開きたいと考えアリーナのような密閉空間を避けたりの傾向があり、私はここ数年、ベルシー・アリーナを訪れていません。ベルシー・アリーナは、メトロの駅や車道から入口が若干遠いデメリットを抱えています。セレブや、ヒールを履いた女性ゲストには、警備や移動の観点において少し面倒という理由もあるのでしょう。

「アミ パリス」の2019年春夏コレクションから

写真と動画は、「アミ パリス」の2019年春夏コレクションです。小麦が実る頃の、フランスの田園風景を想像しました。稲穂が生い茂る小高い丘から現れるモデルたちの、なんと幻想的なこと。こんな丘を設けられるほど、ベルシー・アリーナは広大なんです。

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映画「デッドプール&ウルヴァリン」のプレミアでセレブは何を着た? マドンナからブレイク・ライブリーまで

日本でも公開中の映画「デッドプール&ウルヴァリン(DEADPOOL & WOLVERLINE)」のワールドプレミアが、7月22日(現地時間)にニューヨーク デイヴィッド・H・コーク劇場(DAVID H. KOCH THEATER)で行われた。サプライズ登場したマドンナ(Madonna)の“ノーパンツ ルック”からブレイク・ライブリー(Blake Lively)の“メソッドドレッシング”まで、気になる着用ブランドを一挙解説。

洗練された"ノーパンツルック"で双子の娘とサプライズ登場

劇中でヒット曲「ライク・ア・プレイヤー」がフィーチャーされているマドンナは、ボクシーなフィット感と誇張された肩のデザインが特徴的な「サンローラン(SAINT LAURENT)」のオーバーサイズのタキシードジャケットで登場。フィッシュネットストッキングとおそろいのグローブ、レザーのブーツにダークなサングラスを合わせたスタイルで、シルエットは流行りの“ノーパンツ ルック”。ストリートウエアにインスパイアされた衣装に身を包んだ双子の娘、エスター(Estere)とステラ(Stella)と共にレッドカーペットを歩いた。

ここ数年、“ノーパンツ”トレンドはランウエイを行ったり来たりしていたが、クリステン・スチュワート(Kristen Stewart)やゼンデイヤ(Zendaya)、ヘイリー・ビーバー(Hailey Bieber)らセレブリティーがレッドカーペットやランウェイでボクサーパンツを穿いたことで、より洗練された形にアップデートを遂げた。

「デッドプール&ウルヴァリン」の主演ライアン・レイノルズ(Ryan Reynolds)とヒュー・ジャックマン(Hugh Jackman)とも記念撮影。

マドンナ一家はファッション界でも活躍の場を広げており、長女のローデス・レオン(Lourdes Leon)は最近、「デヴィッド コーマ(DAVID KOMA)」や「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」、 「ディオン リー(DION LEE)」のキャンペーンに出演している。

ドラマチックな装いに控えめなひと捻り

俳優のエマ・コリン(Emma Corrin)は、「ニナ リッチ(NINA RICCI)」のハリス・リード(Harris Reed)がカスタムデザインしたルックを選択。きらびやかなボディスーツにファーのショールを掛け、足元には「カルツェドニア(CALZEDONIA)」のシアーな黒タイツと同色のポインテッドトーシューズを合わせた。アクセサリーは全て「カルティエ(CARTIER)」のもの。

深い赤のリップにスモーキーアイを合わせたグラマラスなメイクアップは、ジーナ・ケイン(Gina Kane)が、ピッタリとしたウェットなヘアセットはダニエル・マーティン(Daniel Martin)が担当した。ルックの全体像は、スタイリングはハリー・ランバート(Harry Lambert)が担当した。

仲良し2人組の“ハイファッション コスプレ”

ブレイク・ライブリーとジジ・ハディット(Gigi Hadid)の「デッドプール&ウルヴァリン」の世界観を再現したルックも見逃せない。

ライブリーは夫でメーンキャストの一人であるライアンと共に登場。「アトリエ ヴェルサーチェ(ATELIER VERSACE)」のバロッコ刺しゅう入りのオフショルダーボディスーツは、「デッドプール」の衣装を彷ふつとさせる。アクセサリーは、ロレイン・シュワルツ(Lorraine Schwartz)と「オフィーラ ジュエルズ(OFIRA JEWELS)」のイヤリングやカクテルリングを着用。ハイポニーテールと赤いアイシャドウでルックを引き締めた。

一方でハディッドは、「ミュウミュウ(MIU MIU)」のツーピースセットで「ウルヴァリン」の衣装の配色を取り入れた。マスタードレザーのストラップレストップスとローライズのミディ丈スカートのコーディネートは、同ブランドの2024年春のプレゼンテーションでランウェイに登場したものだ。足元はイタリアのレーベルのストラップヒールを合わせ、“マテラッセ”ハンドバッグにはキーホルダーやチャームを付け遊び心を加えた。仕上げに「アレクシス・ビタール(ALEXIS BITTAR)」のチャンキーなバングルを重ね付けし、印象的な装いを完成させた。

映画のアフターパーティーのために、同じテーマの異なるコーディネートに着替えた2人もキャッチした。ライブリーは「バルマン(BALMAIN)」のバラのアップリケがあしらわれた青と赤のミニドレスをチョイス。ハディッドは、ビニール素材の「ラクワン スミス(LAQUAN SMITH)」のコートと、ネオンイエローの「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」のパンプスを合わせた。

ライブリーのアフターパーティールックは「バルマン」の2024年春夏コレクションから、ハディッドのルックは「ラクワン スミス」の2023年春夏コレクションから選ばれたものだ。

映画「デッドプール&ウルヴァリン」は、ライアン・レイノルズとヒュー・ジャックマンがマーベルコミックの有名キャラクターを演じる。怪我から回復したウルヴァリン(ジャックマン)が、デッドプール(レイノルズ)と組んで共通の敵を倒すストーリーだ。

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映画「デッドプール&ウルヴァリン」のプレミアでセレブは何を着た? マドンナからブレイク・ライブリーまで

日本でも公開中の映画「デッドプール&ウルヴァリン(DEADPOOL & WOLVERLINE)」のワールドプレミアが、7月22日(現地時間)にニューヨーク デイヴィッド・H・コーク劇場(DAVID H. KOCH THEATER)で行われた。サプライズ登場したマドンナ(Madonna)の“ノーパンツ ルック”からブレイク・ライブリー(Blake Lively)の“メソッドドレッシング”まで、気になる着用ブランドを一挙解説。

洗練された"ノーパンツルック"で双子の娘とサプライズ登場

劇中でヒット曲「ライク・ア・プレイヤー」がフィーチャーされているマドンナは、ボクシーなフィット感と誇張された肩のデザインが特徴的な「サンローラン(SAINT LAURENT)」のオーバーサイズのタキシードジャケットで登場。フィッシュネットストッキングとおそろいのグローブ、レザーのブーツにダークなサングラスを合わせたスタイルで、シルエットは流行りの“ノーパンツ ルック”。ストリートウエアにインスパイアされた衣装に身を包んだ双子の娘、エスター(Estere)とステラ(Stella)と共にレッドカーペットを歩いた。

ここ数年、“ノーパンツ”トレンドはランウエイを行ったり来たりしていたが、クリステン・スチュワート(Kristen Stewart)やゼンデイヤ(Zendaya)、ヘイリー・ビーバー(Hailey Bieber)らセレブリティーがレッドカーペットやランウェイでボクサーパンツを穿いたことで、より洗練された形にアップデートを遂げた。

「デッドプール&ウルヴァリン」の主演ライアン・レイノルズ(Ryan Reynolds)とヒュー・ジャックマン(Hugh Jackman)とも記念撮影。

マドンナ一家はファッション界でも活躍の場を広げており、長女のローデス・レオン(Lourdes Leon)は最近、「デヴィッド コーマ(DAVID KOMA)」や「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」、 「ディオン リー(DION LEE)」のキャンペーンに出演している。

ドラマチックな装いに控えめなひと捻り

俳優のエマ・コリン(Emma Corrin)は、「ニナ リッチ(NINA RICCI)」のハリス・リード(Harris Reed)がカスタムデザインしたルックを選択。きらびやかなボディスーツにファーのショールを掛け、足元には「カルツェドニア(CALZEDONIA)」のシアーな黒タイツと同色のポインテッドトーシューズを合わせた。アクセサリーは全て「カルティエ(CARTIER)」のもの。

深い赤のリップにスモーキーアイを合わせたグラマラスなメイクアップは、ジーナ・ケイン(Gina Kane)が、ピッタリとしたウェットなヘアセットはダニエル・マーティン(Daniel Martin)が担当した。ルックの全体像は、スタイリングはハリー・ランバート(Harry Lambert)が担当した。

仲良し2人組の“ハイファッション コスプレ”

ブレイク・ライブリーとジジ・ハディット(Gigi Hadid)の「デッドプール&ウルヴァリン」の世界観を再現したルックも見逃せない。

ライブリーは夫でメーンキャストの一人であるライアンと共に登場。「アトリエ ヴェルサーチェ(ATELIER VERSACE)」のバロッコ刺しゅう入りのオフショルダーボディスーツは、「デッドプール」の衣装を彷ふつとさせる。アクセサリーは、ロレイン・シュワルツ(Lorraine Schwartz)と「オフィーラ ジュエルズ(OFIRA JEWELS)」のイヤリングやカクテルリングを着用。ハイポニーテールと赤いアイシャドウでルックを引き締めた。

一方でハディッドは、「ミュウミュウ(MIU MIU)」のツーピースセットで「ウルヴァリン」の衣装の配色を取り入れた。マスタードレザーのストラップレストップスとローライズのミディ丈スカートのコーディネートは、同ブランドの2024年春のプレゼンテーションでランウェイに登場したものだ。足元はイタリアのレーベルのストラップヒールを合わせ、“マテラッセ”ハンドバッグにはキーホルダーやチャームを付け遊び心を加えた。仕上げに「アレクシス・ビタール(ALEXIS BITTAR)」のチャンキーなバングルを重ね付けし、印象的な装いを完成させた。

映画のアフターパーティーのために、同じテーマの異なるコーディネートに着替えた2人もキャッチした。ライブリーは「バルマン(BALMAIN)」のバラのアップリケがあしらわれた青と赤のミニドレスをチョイス。ハディッドは、ビニール素材の「ラクワン スミス(LAQUAN SMITH)」のコートと、ネオンイエローの「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」のパンプスを合わせた。

ライブリーのアフターパーティールックは「バルマン」の2024年春夏コレクションから、ハディッドのルックは「ラクワン スミス」の2023年春夏コレクションから選ばれたものだ。

映画「デッドプール&ウルヴァリン」は、ライアン・レイノルズとヒュー・ジャックマンがマーベルコミックの有名キャラクターを演じる。怪我から回復したウルヴァリン(ジャックマン)が、デッドプール(レイノルズ)と組んで共通の敵を倒すストーリーだ。

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SNSマーケの次なる狙い目はYouTubeショート? 米コスメブランドの再生回数が急増

短尺動画プラットフォームの先駆けであるTikTokの安全保障上の理由による利用禁止が議論されている今、米国ではYouTubeのショート動画機能(以下、YTショート)が注目を集めている。

YTショートは77%の高視聴維持率

YTショートの平均再生回数は、TikTokやインスタグラムのリールといった他のプラットフォームにおける短尺動画と比べると1/3程度ではあるが、ビジュアル・マーケティング・ソフトウエアを開発するダッシュ・ハドソン(DASH HUDSON)のデータによると2023年の10〜12月は前年同期に比べ24%増加している。TikTokとインスタグラムのリール機能はそれぞれ同18%減、3%減だった。また美容ブランドのコンテンツにおける視聴維持率は、TikTokが29%だったのに対し、YTショートは77%と高かった。

一方で、多くの美容ブランドが採用しているインスタグラムのリールの人気は安定しており、1投稿あたりの視聴回数は平均9万543回と、TikTokの9万3071回とほぼ同等。ダッシュ・ハドソンのクイン・ヨン(Quinn Yung)顧客インサイトマネージャーは、「YTショートを利用している美容ブランドは、TikTokやリールを利用する美容ブランドよりもはるかに少ないが、早期に参入したブランドは今急成長している」と話す。「24年の1〜3月にはYouTube上でコンテンツを発信する美容ブランドが3.1%増加。20年の歴史を持つプラットフォームとしてはかなり大きい数字だ。YTショートが成長をけん引している」と分析する。

高再生数は韓国発「ラネージュ」

インスタグラムとTikTokの両プラットフォームで高い再生数を誇るのは韓国の化粧品ブランド「ラネージュ(LANEIGE)」。YTショートで確立した成功の恩恵を受けているブランドの一つだ。またYouTubeの全盛期を過ぎた頃である17年にリアーナ(Rihanna)がローンチした「フェンティ ビューティ バイ リアーナ(FENTY BEAUTY BY RIHANNA)」が継続的に伸びているのは、長尺動画で培ったノウハウを微調整しながら、YTショートにも投資してきたことが大きい。

「ローラ ゲラー(LAURA GELLER)」や「ビリーフ(BELIF)」もYTショートの再生数が成長している美容ブランドだが、「彼らはTikTokやインスタグラムではトップパフォーマーと見なされていない」とヨン顧客インサイトマネージャー。「YTショートの多くは、他のSNSとクロス投稿されていることが多い」と付け加え、クロス投稿はブランドの成長に当面欠かせない戦略だという。

X世代とベビーブーマー世代が多数

YouTubeのもう一つの強みは世代を超えた幅広い利用者層だ。米市場調査会社のイーマーケター(EMARKETER)によると、他のプラットフォームよりもX世代(40代前半〜60代前半)とベビーブーマー(60代前半〜70代前半)世代の視聴者数が多い。インスタグラムやTikTokの視聴者層はアルファ世代(10歳以下)、Z世代(10代前半〜20代半ば)、ミレニアル世代(20代前後半〜40代前半)に偏っている。

ダッシュ・ハドソンのジリアン・ロビンソン(Jillian Robinson)グローバルコミュニケーションおよびイベントディレクターは、「データは、各ブランドがコミュニティを形成する場所を多様化していることを示している。SNSチャネルは今後何が起こるか読めない。複数プラットフォームへの投資が必要だ」と分析し、インスタグラムのリールやTikTokの再生回数の減少は、「飽和、競争、季節性、消費者行動の変化が原因である可能性が高い」と説明する。短尺動画プラットフォームの今後の進化や行く末は未知数だが、ここではYTショートで再生回数が多かった美容ブランドトップ5をランキングする。

■2024年1〜3月にYTショートの再生回数が多かった美容ブランドトップ5

1. 「ラネージュ」

• 投稿数: 98
• 合計再生回数: 4210 万回
• 平均再生回数: 42万9500回

2. 「グロウ レシピ(GLOW RECIPE)」

• 投稿数: 86
• 合計再生回数: 1580万回
• 平均再生回数: 18万3700回

3. 「フェンティ ビューティ バイ リアーナ」

• 投稿数: 93
• 合計再生回数: 640万回
• 平均再生回数: 5万8900回

4. 「セフォラ(SEPHORA)」

• 投稿数: 84
• 合計再生回数: 490万回
• 平均再生回数: 5万8900回

5. 「ドランク エレファント(DRUNK ELEPHANT)」

• 投稿数: 42
• 合計再生回数: 190万回
• 平均再生回数: 4万5000回

■2024年1〜3月にYTショートの再生回数が最も成長した美容ブランドトップ5

1. 「エレミス(ELEMIS)」

•+1973%
• 投稿数: 66
• 合計再生回数: 190万回
• 平均再生回数: 2万8600回

2. 「ビリーフ」

• +548%
• 投稿数: 34
• 合計再生回数: 22万4300回
• 平均視聴回数: 7000回

3. 「フェンティ ビューティ バイ リアーナ」

• +327%
• 投稿数: 93
• 合計再生回数: 640万回
•平均視聴回数: 6万8400回
Cap: COURTESY

4. 「ローラ ゲラー」

• +144%
• 投稿数: 74
• 合計再生回数: 16万7400回
• 平均視聴回数: 2300回

5. 「ミルク メイクアップ(MILK MAKEUP)」

• +100%
• 投稿数: 53
• 合計再生回数: 70万4400回
• 平均再生回数: 1万3300回

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SNSマーケの次なる狙い目はYouTubeショート? 米コスメブランドの再生回数が急増

短尺動画プラットフォームの先駆けであるTikTokの安全保障上の理由による利用禁止が議論されている今、米国ではYouTubeのショート動画機能(以下、YTショート)が注目を集めている。

YTショートは77%の高視聴維持率

YTショートの平均再生回数は、TikTokやインスタグラムのリールといった他のプラットフォームにおける短尺動画と比べると1/3程度ではあるが、ビジュアル・マーケティング・ソフトウエアを開発するダッシュ・ハドソン(DASH HUDSON)のデータによると2023年の10〜12月は前年同期に比べ24%増加している。TikTokとインスタグラムのリール機能はそれぞれ同18%減、3%減だった。また美容ブランドのコンテンツにおける視聴維持率は、TikTokが29%だったのに対し、YTショートは77%と高かった。

一方で、多くの美容ブランドが採用しているインスタグラムのリールの人気は安定しており、1投稿あたりの視聴回数は平均9万543回と、TikTokの9万3071回とほぼ同等。ダッシュ・ハドソンのクイン・ヨン(Quinn Yung)顧客インサイトマネージャーは、「YTショートを利用している美容ブランドは、TikTokやリールを利用する美容ブランドよりもはるかに少ないが、早期に参入したブランドは今急成長している」と話す。「24年の1〜3月にはYouTube上でコンテンツを発信する美容ブランドが3.1%増加。20年の歴史を持つプラットフォームとしてはかなり大きい数字だ。YTショートが成長をけん引している」と分析する。

高再生数は韓国発「ラネージュ」

インスタグラムとTikTokの両プラットフォームで高い再生数を誇るのは韓国の化粧品ブランド「ラネージュ(LANEIGE)」。YTショートで確立した成功の恩恵を受けているブランドの一つだ。またYouTubeの全盛期を過ぎた頃である17年にリアーナ(Rihanna)がローンチした「フェンティ ビューティ バイ リアーナ(FENTY BEAUTY BY RIHANNA)」が継続的に伸びているのは、長尺動画で培ったノウハウを微調整しながら、YTショートにも投資してきたことが大きい。

「ローラ ゲラー(LAURA GELLER)」や「ビリーフ(BELIF)」もYTショートの再生数が成長している美容ブランドだが、「彼らはTikTokやインスタグラムではトップパフォーマーと見なされていない」とヨン顧客インサイトマネージャー。「YTショートの多くは、他のSNSとクロス投稿されていることが多い」と付け加え、クロス投稿はブランドの成長に当面欠かせない戦略だという。

X世代とベビーブーマー世代が多数

YouTubeのもう一つの強みは世代を超えた幅広い利用者層だ。米市場調査会社のイーマーケター(EMARKETER)によると、他のプラットフォームよりもX世代(40代前半〜60代前半)とベビーブーマー(60代前半〜70代前半)世代の視聴者数が多い。インスタグラムやTikTokの視聴者層はアルファ世代(10歳以下)、Z世代(10代前半〜20代半ば)、ミレニアル世代(20代前後半〜40代前半)に偏っている。

ダッシュ・ハドソンのジリアン・ロビンソン(Jillian Robinson)グローバルコミュニケーションおよびイベントディレクターは、「データは、各ブランドがコミュニティを形成する場所を多様化していることを示している。SNSチャネルは今後何が起こるか読めない。複数プラットフォームへの投資が必要だ」と分析し、インスタグラムのリールやTikTokの再生回数の減少は、「飽和、競争、季節性、消費者行動の変化が原因である可能性が高い」と説明する。短尺動画プラットフォームの今後の進化や行く末は未知数だが、ここではYTショートで再生回数が多かった美容ブランドトップ5をランキングする。

■2024年1〜3月にYTショートの再生回数が多かった美容ブランドトップ5

1. 「ラネージュ」

• 投稿数: 98
• 合計再生回数: 4210 万回
• 平均再生回数: 42万9500回

2. 「グロウ レシピ(GLOW RECIPE)」

• 投稿数: 86
• 合計再生回数: 1580万回
• 平均再生回数: 18万3700回

3. 「フェンティ ビューティ バイ リアーナ」

• 投稿数: 93
• 合計再生回数: 640万回
• 平均再生回数: 5万8900回

4. 「セフォラ(SEPHORA)」

• 投稿数: 84
• 合計再生回数: 490万回
• 平均再生回数: 5万8900回

5. 「ドランク エレファント(DRUNK ELEPHANT)」

• 投稿数: 42
• 合計再生回数: 190万回
• 平均再生回数: 4万5000回

■2024年1〜3月にYTショートの再生回数が最も成長した美容ブランドトップ5

1. 「エレミス(ELEMIS)」

•+1973%
• 投稿数: 66
• 合計再生回数: 190万回
• 平均再生回数: 2万8600回

2. 「ビリーフ」

• +548%
• 投稿数: 34
• 合計再生回数: 22万4300回
• 平均視聴回数: 7000回

3. 「フェンティ ビューティ バイ リアーナ」

• +327%
• 投稿数: 93
• 合計再生回数: 640万回
•平均視聴回数: 6万8400回
Cap: COURTESY

4. 「ローラ ゲラー」

• +144%
• 投稿数: 74
• 合計再生回数: 16万7400回
• 平均視聴回数: 2300回

5. 「ミルク メイクアップ(MILK MAKEUP)」

• +100%
• 投稿数: 53
• 合計再生回数: 70万4400回
• 平均再生回数: 1万3300回

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マンダムが「ビフェスタ」を刷新 創業100周年に向け100億円ブランドに育成

マンダムは8月、スキンケアブランド「ビフェスタ(BIFESTA)」をリニューアルする。ブランドロゴやパッケージデザインを刷新するほか、一部商品の機能アップや商品の拡充を図る。大森剛介執行役員プロダクトマーケティング部担当は、「創業100周年の2027年までに、売上高100億円規模のブランドを目指す」と意気込む。

「ビフェスタ」は2006年に誕生した、ふき取りタイプのクレンジングローション“クレンジングエクスプレス”を起源とする。同商品は忙しい女性を中心にヒットし、07年にはバラエティーショップからドラッグストアへと販路を拡大。11年に、「ビフェスタ」としてブランドデビューを果たした。以降、シートタイプのクレンジングや炭酸泡洗顔など、使用シーンを問わず、簡単なステップでスキンケアが完了するアイテムを提案する。中心顧客は20〜30代の女性であるが、幅広い世代から支持を集め、リピート率も高い。

国内累計出荷本数は1億1100万本(11年8月〜23年3月、同社調べ)を突破した。グローバル事業にも力を注ぎ、現在東アジアや東南アジアなど、11カ国の国と地域で事業を展開している。コロナ禍で外出機会が減少し、ブランドの売り上げにも大きな影響を及ぼしたが、直近の商況は国内・グローバル事業ともにV字回復をみせている。

コアファン”ビフェスト”の輪を世界へ

今回のリニューアルは、グローバル事業のさらなる飛躍を狙い実施する。「国や地域により、ライフスタイルは異なる。特有のニーズに対し、必要なローカライゼーションは行うが、ブランドとしての思いや価値観は変えずに、日本発のビューティブランドとして存在感を高めていく」(大森執行役員)と、これまで大切にしてきた “現代女性の忙しいライフスタイルに寄り添う”というコンセプトは変えずに、一貫した姿勢でブランディングする。

大森執行役員は、「『ビフェスタ』には熱烈なファンという、ほかのブランドにないユニークネスがある」と話す。コアなファンを “ビフェスト”と呼び、ファンミーティングやイベントなどを実施してきた。「今後、ビフェストの輪をどれだけ広げていけるかが、ブランド規模拡大の鍵を握るだろう」と、今後もファンが喜ぶ企画やリアルイベントなどを用意。コミュニケーションのさらなる強化を図る。

ブランドリニューアルを機に、新たにクレンジングオイル、新タイプのクレンジングシート、リップスクラブ、リップセラムパックを加えた、全16品を発売する。リムーバー以外のアイテム展開にも意欲的で、年度内にスキンケアアイテムの導入も検討する。

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