リボン旋風到来 甘すぎない大人スタイルの作り方【2024-25年秋冬トレンド】

見慣れたディテールの“リボン”が、別の顔をまとって復活する兆しを見せています。従来はガーリーで甘いムードが持ち味でしたが、今シーズンは甘さや少女らしさを遠ざけて、クールに大人っぽく操るのが新流儀。今回は2024-25年秋冬コレクションから、リボン旋風を予感させるルックをご案内します。

トレンドセッターの「プラダ(PRADA)」は、リボンルックでも先陣を切りました。ノースリーブワンピースのフロントはリボンでいっぱい。淡いピンクですが、ラブリーなイメージではなく、アートライクでクチュール感を印象付けました。歩くたびに揺れるリボンのざわめきが、ほんのりミステリアスさも引き出しています。

スーツに特大ボウタイで意外性をプラス

“リボン=甘い”イメージを思い切って覆すアレンジが、今っぽく取り入れるコツです。クールでウイットに富んだ新リボンは、強さや凜々しさを示すキーピースといえます。

「ニナ リッチ(NINA RICCI)」がマニッシュなパンツスーツに取り入れたのは、横に張った特大リボン。アイキャッチーなデザインが、かしこまったムードに茶目っ気を添えました。ユニークなディテールを差し込んだ、新トレンドを象徴するようなボウタイです。

服と一体化した特大リボンでアートフルに

サプライズ感を高めるジャンボサイズのリボンが増えています。ボウタイとして迎えれば、顔まわりをすっきり見せる効果を発揮。服と一体化したタイプなら、アートライクなフォームに仕上がります。

特大サイズのリボンが印象的な「シモーン ロシャ(SIMONE ROCHA)」は、顔まわりはバラクラバ風のヘッドピースでピタッとまとめて、立体感を際立たせています。バルーンシルエットのドレスとリボンが一体化して、朗らかな印象に。ボウタイがボリュームのめりはりを引き出すキーディテールです。

ピースフルなリボンニットが情緒的

平和や安全を願う気持ちをリボンに託すような試みも広がっています。エレガントで優ししげなムードをまとえるのもリボンモチーフの特徴。ソフトなニットに編み込めば、ハートフルな表情が引き立ちます。

ビッグリボンを編み込んだニットウエアを発表したのは、「コーチ(COACH)」。柔らかいピンク色と相まって、ハートウォーミングなメッセージを感じさせます。ミニスカートをチラ見せして、ボリュームの強弱を際立たせました。どこか懐かしさも感じさせるリボンのデザインが、情感を漂わせています。

着物帯のような立体感でドレッシーに

従来の形状から大胆に発展した、リボンの枠を超えた変形タイプも増えてきました。パッと見でリボンに見えないため、ドレッシーな装いにも迎えやすいです。

「アーデム(ERDEM)」は、この秋冬のトレンドカラーであるレッドカラーで、つやめきを宿したドレスを仕立てました。単色なのに複雑に見えるのは、ウエストに配した、ビッグリボンのおかげ。生地が立体的に交差して、まるで着物の帯のよう。ひだの起伏がエレガントな雰囲気を強めました。

カチューシャ×革パンツのミックスコーデ

リボンを目立つ位置に迎えるなら、ヘッドアクセサリーがおすすめです。ウエアとおそろいのカチューシャやヘアクリップは、視線を引き上げる効果を発揮。装い全体のムードメーカーになってくれます。

チェック柄のジャケットにレザーパンツを合わせた「ヴェルサーチェ(VERSACE)」は、パンクテイストな装いにリボンカチューシャを投入しました。ロックなスタイリングに、白シャツやストラップシューズも盛り込み、レトロかわいいミックスコーディネートに仕上げています。

パンツルックにリボンでロマンス注入

リボンを大人っぽく扱うなら、ダークなムードを漂わせた使い方が鍵になります。トレンドに浮上した、ゴシックテイストを帯びたダークファンタジーとも好相性です。

「フェティコ(FETICO)」は、ダークブラウンのパンツルックの首元にリボンをあしらい、ロマンスを注入しました。後ろで束ねた髪にも黒リボンを添え、ハンサムなパンツルックに意外性を与えます。

従来のリボンのイメージから離れれば離れるほど、着こなしの鮮度も上がります。サイズや素材、形状など、リボンのバリエーションが増えたことで、表現力もアップ。ミニマルな装いにディテールで変化を加えるスタイリングが勢いづくこの秋冬は、リボンの扱い方がスタイリングのスパイスになりそうです。

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「ラネージュ」水貯金クリームや「乾燥さん」パッチ、スギ薬局×カラーズで肌の乾燥対策を! 今週発売のビューティアイテム9選【11/4〜11/10】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は11月4〜10日に発売するアイテムを紹介します。一気に気温が下がり季節の移り変わりを実感する11月。気温差などで肌バリアが低下しやすいだけに、スキンケアは入念に行いたいものです。今週発売商品にも乾燥対策にピッタリのアイテムがたくさん。「ラネージュ(LANEIGE)」は、水分貯金シリーズ“ウオーターバンク”のクリームをリニューアル発売。「乾燥さん」からは限定のトリートメントパックが登場します。ペプチドに着目したスギ薬局のプライベートブランド(PB)「ドリップチューン(DRIP TUNE)」はオーガニック・ナチュラルコスメメーカーのカラーズと共同開発したシリーズ。カラーズはマツモトキヨシのヒットPB「アルジェラン(ARGELAN)」も手掛けているだけに、こちらの新ブランドも注目です。

【11月4日発売】
スギ薬局

新プライベートブランド

スギ薬局は、オーガニック・ナチュラルコスメメーカーのカラーズと共同開発したプライベートブランド(PB)「ドリップチューン(DRIP TUNE)」の販売を開始する。エイジングケアブランドとして始動し、“発酵ローション”、“発酵エマルジョン”、“発酵クリーム”をラインアップする。

■商品詳細

“発酵ローション”(150mL、1628円)
“発酵エマルジョン”(120g、1738円)
“発酵クリーム”(50g、1958円)

【11月4日発売】
ラネージュ
(LANEIGE)

水分貯金シリーズのクリームがリニューアル 

「ラネージュ(LANEIGE)」は、水分貯金シリーズ“ウオーターバンク”のクリームをリニューアル販売する。処方とパッケージデザインを変更するほか、新しいバームタイプのクリームを新たに発売。“ウォーターバンク”シリーズはアモーレパシフィックが独自開発した低分子ヒアルロン酸、ブルーヒアルロン酸を配合している。

■商品詳細

“ウォーターバンク”(20mL、各2530円/50mL、各4290円)

【11月5日発売】
乾燥さん

人気の化粧下地の新カラーとトリートメントパック

トータルケアブランド「乾燥さん」は、新色の化粧下地と限定のトリートメントパックを発売する。しっとり感が長時間続く化粧下地“保湿力スキンケア下地”[SPF45・PA+++]から新色のラベンダーカラーが登場。保湿力の高いトリートメントパック“濃密クリームパッチ”は目元や口元の乾燥が気になる部分にピンポイントで貼ることができる。

■商品詳細

“保湿力スキンケア下地 透明感ラベンダー”[SPF45・PA+++](1430円)
“濃密クリームパッチ”(5回分、1320円)

【11月6日発売】
ヴァレンティノ ビューティ
(VALENTINO BEAUTY)

ホリデーコレクション“パーティー イン ピンク”

「ヴァレンティノ ビューティ(VALENTINO BEAUTY)」は、ホリデーコレクション“パーティー イン ピンク”を発売する。新作リップスティックの新色"510R イッツ ルビー タイム"やアイコン香水のセットなど、ここでしか楽しめないラインアップとなっている。

■商品詳細

“スパイク ヴァレンティノ 510R イッツ ルビー タイム” (7250円)
“ヴァレンティノ アイ2チーク ザ ゴールド 04 スイート レベル”(8140円)
“ヴァレンティノ アイ2チーク ザ ゴールド 600 プット ア スパイク オン イット”(8140円)
“ヴァレンティノ ドンナ ボーン イン ローマ ディスカバリー セット”(1万7050円)
“ヴァレンティノ ドンナ ボーン イン ローマ オードパルファン セット”(2万2000円)
“ヴァレンティノ ドンナ ボーン イン ローマ アンタンス オードパルファン セット”(2万3650円)
“ヴァレンティノ ドンナ ボーン イン ローマ グリーンストラヴァガンザ オードパルファン セット”(2万2000円)
“ヴァレンティノ ドンナ ボーン イン ローマ オードトワレ セット”(1万7600円)
“ヴァレンティノ スパイク ヴァレンティノ&レフィルセット 123R +100Rレフィル”(1万2540円)

【11月6日発売】
ロクシタン
(L'OCCITANE)

テーマは「ル・グラン・ヴォヤージュ(LE GRAND VOYAGE)」

「ロクシタン(L'OCCITANE)」は2024年ホリデーコレクションを発売する。明るくパワフルでほんのりビターさを感じるカムクアットの香り“カムクアット シア シリーズ”やフレッシュなルミンシアナレモンとアーモンドがふんわり香る“ルミンシアナ アーモンド シリーズ”、毎年恒例のアドベントカレンダー“アドベントカレンダー2024”を用意する。

■商品詳細

“カムクアット スノーシア コンプリート”(1万4410円)
“ルミンシアナ アーモンド コンプリート”(1万4300円)
“ロクシタン アドベントカレンダー 2024”(1万2100円)

【11月8日発売】
カネボウ
(KANEBO)

限定デザインキット

「カネボウ(KANEBO)」は、人気の朝クリームなどを詰め込んだホリデー限定デザインキット3種と、“クリーム イン デイ”の限定チューブタイプを発売する。パッケージデザインは昨年に続き、ワルシャワを拠点に活動するグラフィックアーティストのパウエル ノルベルト(Pawel Nolbert)が手掛けた。

■商品詳細

“クリーム イン デイ キット リミテッド エディションa”(8800円)
“クリーム イン ナイト リミテッド エディション”(1万1000円)
“クリーム イン デイ リミテッド サイズ”(20g、4620円)
“ライブリースキン ウェア キット リミテッド エディションa”(8580円)

【11月8日発売】
マリークヮント
(MARY QUANT)

20年ぶりの香水

「マリークヮント(MARY QUANT)」は、20年ぶりに登場する香水2種のほか、香水からインスパイアされたスキンケアのスペシャルセットとネイルポリッシュを発売する。香水“カプリシャス オードトワレ”は、フローラル&フルーティーな香りの“フリージア ポウジー”とバニラやムスク、アンバーの芳醇な香りの“ノーブル バニラ”の2種類を展開する。

■商品詳細

“カプリシャス オードトワレ”(全2種、各30mL、各8800円)
“モイスト アプローチ スペシャル ケア セット”(1万780円)
“ネイル ポリッシュ L-01”(1650円)
“ネイル ポリッシュ L-02”(1650円)

【11月8日発売】
ルナソル
(LUNASOL)

コレクションテーマは“フローズンガーデン”

「ルナソル(LUNASOL)」は、冬の庭園に差し込んだ光が氷のベールをまとう草木の上で煌めく輝きを表現した“フローズンガーデンコフレ”と、フェイスパウダー“マージングフェースグロウ”を発売する。“フローズンガーデンコフレ”は、アイシャドウ2種とリップの全3アイテムを“ローズンガーデン”をイメージしたボックスに詰め込んだ。

■商品詳細

“フローズンガーデンコフレ”(9680円)
“マージングフェースグロウ”(7150円)

【11月8日発売】
オホーラ
(OHORA)

ディズニーキャラクターコラボネイル 

韓国発セルフジェルネイルブランド「オホーラ(OHORA)」は、“ディズニーコレクション ハッピーホリデーズ”を発売する。エルサ、マリー、ティンカー・ベル、プーさん、ミッキーマウスをモチーフにした全6種のネイルをラインアップ。さらにミッキーマウスをデザインしたジェルランプと数量限定の“ホリデーミッキーデザインセット”も用意した。

■商品詳細

ネイル(全6種、各2300円)
“ホリデーミッキーデザインセット”(4760円)
“ジェルランプ ミッキー”(2200円)

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「マルニ」×「G-SHOCK」や「エムエム6 メゾン マルジェラ」×「サロモン」など! 来週発売のファッションアイテム17選【11/4〜11/10】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は11月4〜10日に発売するアイテムを紹介します。「マルニ(MARNI)」は6日、「G-ショック(G-SHOCK)」とコラボしたウオッチ“GMD-S5610MA-7ER”を発売します。手描き風のブランドロゴがなんとも可愛らしい!コーディネートのポイントになること間違いなしですね。

また、「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」は、「サロモン(SALOMON)」とのコラボアイテムを11月6日から伊勢丹新宿本店メンズ館のポップアップで世界先行発売します。こちらは初のウエアのコラボもあり、トレンチコートやウインドブレーカー、パンツ、レギンスまで幅広くそろえるそう。両ブランドのファンには垂涎のアイテムです。

【11月5日発売】
ロジア バイ ハーリップトゥ
(ROSIER BY HER LIP TO)

ポップアップ限定の新作アイテム

小嶋陽菜がプロデュースするランジェリーブランド「ロジア バイ ハーリップトゥ(ROSIER BY HER LIP TO)」は、ルミネ新宿2でポップアップストアをオープンし、人気ランジェリーの新色や新作ルームウエアなどを販売する。今年7月に発表した“ラ ヴィアン ローズ(La Vie en Rose)”シリーズの新色ブラックや、人気シリーズの“コンフィー(Comfy)”からカーディガンやショートパンツなどのルームウエアをそろえる。

■商品詳細

ブラ(7900円)
ショーツ(4900円)
ソング(4700円)
カーディガン(1万3000円)
ショートパンツ(7700円)
ロングソックス(5000円)

【11月6日先行発売】
エムエム6 メゾン マルジェラ
(MM6 MAISON MARGIELA)

「サロモン」コラボ
初のウエアアイテム

「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」は、「サロモン(SALOMON)」とのコラボアイテムを発売する。アイテムは、初となるウエアアイテムのほか、シューズやバックパックなどをラインアップ。11月6日から伊勢丹新宿本店メンズ館のポップアップで世界先行発売する。

■商品詳細

トレンチコート
ウインドブレーカー
シャツ
フォーマルパンツ
レギンス
ランニングシューズ“ACS”
バックパック“トレイルブレイザー デイパック20”

【11月6日発売】
J&M デヴィッドソン
(J&M DAVIDSON)

ブランド創設40周年記念
「マッキントッシュ」とコラボ

八木通商傘下の英国ブランド「J&M デヴィッドソン(J&M DAVIDSON)」は、ブランド創立40周年を記念し、「マッキントッシュ(MACKINTOSH)」とコラボレーションした限定コート“JMD ハンビー”を発売する。「マッキントッシュ」の定番アイテムである“ハンビー(HUMBIE)”をベースに、取り外し可能なシープファーの襟をあしらい、ライニングにはブランドのハウスチェックである“デヴィッドソンタータン”を使用した。

■商品詳細

コラボコート“JMD ハンビー”(19万8000円)

【11月6日発売】
ファミリア
(FAMILIAR)

渋谷スクランブルスクエアで初ポップアップ
コラボアイテムやアップサイクル商品など

「ファミリア(FAMILIAR)」は、渋谷スクランブルスクエアでポップアップイベントを初開催し、会場限定アイテムとして「トゥーアンドフロー(TO&FRO)」とのコラボアイテムや「ファミリア」のアップサイクル商品を販売するほか、13日からはテーブルウエアブランド「ユミコ イイホシ ポーセリン(YUMIKO IIHOSHI PORCELAIN)」とのコラボアイテムを発売する。

■商品詳細

ポーチ(6050円〜)
バッグ(6050円)
巾着(3300円)
プレート(4950円〜)
ボウル(4950円〜)
カップ(3850円〜)
※一部商品

【11月6日発売】
ル・クルーゼ
(LE CREUSET)

「ル・クルーゼ」×「ポケモン」第2弾

「ル・クルーゼ(LE CREUSET)」は、「ポケットモンスター」とコラボレーションした“ポケモン コレクション(Pokemon Collection)”の第2弾を順次発売する。今回は、シックなインテリアにも馴染むモノトーンの鍋や、モンスターボールをデザインしたマグなどが登場。愛らしい見た目と実用性を掛け合わせたアイテムをそろえた。

■商品詳細

鍋(1万9800円〜)
マグ(5500円)
ミニディッシュ(1万2100円)

【11月6日発売】
ジェラート ピケ
(GELATO PIQUE)

「セサミストリート」とのコラボ第2弾

「ジェラート ピケ(GELATO PIQUE)」は、「セサミストリート(SESAME STREET)」とのコラボレーションアイテムを発売する。今回は、ウエアや小物など全67アイテムをラインアップ。「ジェラート ピケ」らしい柔らかなカラーをベースにオリジナルで描き起こしたアートを使用したプルオーバー&ロングパンツなどのウエアやクッキーモンスターのティッシュケース、エルモのヘアバンド、トートバッグなど雑貨類も豊富にそろえる。

■商品詳細

プルオーバー(6160円)
ロングパンツ(6710円)
ティッシュケース(1万560円)
ヘアバンド(3740円)
ソックス(3630円)

【11月6日発売】
マルニ
(MARNI)

「G-SHOCK」とのコラボウオッチ

「マルニ(MARNI)」は、「G-ショック(G-SHOCK)」とコラボしたウオッチ“GMD-S5610MA-7ER”を発売する。同ウオッチは、「G-ショック」の象徴的なシルエットと「マルニ」の前衛的なデザインを組み合わせた。ケースやベゼル、ストラップのほかパッケージに至るまで、ホワイト、ブラック、レッドの3色を用いたハンドペイントのロゴを施したほか、耐衝撃性と20気圧防水などの機能性も備える。

■商品詳細

コラボウオッチ“GMD-S5610MA-7ER” (3万6300円)

【11月6日発売】
トム ブラウン
(THOM BROWNE)

伊勢丹新宿本店でポップアップ
限定のダウン&バッグ

「トム ブラウン(THOM BROWNE)」は、伊勢丹新宿本店の本館1階・プロモーションでポップアップストアをオープンし、日本・韓国・中国限定のダウンと日本限定のバッグを先行発売する。限定のダウンはメンズ、ウィメンズともに3型をそろえ、バッグは定番アイテムをリサイズし、サイズ感を調整。これからの季節にあった機能性とデザイン性を兼ね備えたアイテムをラインアップする。

■商品詳細

ダウンベスト(23万3200円)
ダウン(32万100円〜)
カメラバッグ(24万7500円〜)
スモールブックトート(36万800円)

【11月7日発売】
リモワ
(RIMOWA)

世界限定2002個
幾何学的デザインのスーツケース

「リモワ(RIMOWA)」は、スーツケース“オリジナル キャビン オプティカル(ORIGINAL CABIN OPTICAL)”を2002個限定発売する。ブランドを象徴する、ボディー表面に溝を配した“グルーヴ”デザインを再解釈。視覚表現を楽しむオプティカルアートに着想を得て、幾何学的なパターンをあしらった。

■商品詳細

スーツケース(32万3400円/世界限定2002個)

【11月7日発売】
オン
(ON)

ドイツのデザインスタジオと初コラボ
トラックスーツを再解釈

「オン(ON)」は、デザインスタジオ、ビューロー・ボルシェ(BUREAU BORSCHE)との初コラボアイテムを発売する。若者が自分のスタイルを確立するための土台となるような“ユニホーム”を目指し、トラックスーツを再解釈したウエアやランニングシューズ“クラウドフロー 4 アイコン(CLOUDFLOW 4 IKON)”などをラインアップする。

■商品詳細

トラックジャケット
トラックパンツ
ロンT
キャップ
シューズ
※一部商品

【11月8日発売】
クラネ
(CLANE)

俳優の広瀬すずとの初コラボ

「クラネ(CLANE)」は俳優の広瀬すずとの初コラボアイテムを発売する。広瀬すず着用のルックと制作過程密着、インタビュー動画をユーチューブ“フォスター/フォスタープラス.”で公開中だ。本コラボのテーマは“共鳴”で“私と私の好きな人・物と”をコンセプトに広瀬すずが欲しいものを詰め込んだ全6アイテムをラインアップする。

■商品詳細

オーバーコート(5万2800円)
ニットカーディガン(2万4200円)
デニムパンツ(2万4200円)

【11月8日発売】
アトモス
(ATMOS)

原宿のコーヒーショップ「バゲージ コーヒー」と「プーマ」のトリプルコラボ

スニーカーショップ「アトモス(ATMOS)」は、「プーマ(PUMA)」と東京・原宿のコーヒーショップ「バゲージ コーヒー(BAGGAGE COFFEE)」とトリプルコラボレーションしたスニーカーを発売する。同シューズは、「プーマ」の名作インドアシューズ“パレルモ(PALERMO)”をベースに、アッパーは「アトモス」と「バゲージ コーヒー」のアイコンであるブルーを採用。また、“パレルモ”の特徴であるアッパーサイドのタブをめくると、「バゲージ コーヒー」の看板犬“ペレ”が現れる仕様だ。

■商品詳細

コラボスニーカー“パレルモ アトモス バゲージ”(1万4300円)

【11月8日発売】
カルティエ
(CARTIER)

“タンク”のミニモデル

「カルティエ(CARTIER)」は、アイコンウオッチの“タンク ルイ カルティエ(Tank Louis Cartier)”のミニモデルを発売する。同ウオッチは、デザインからムーブメントまで全てをミリ単位で調整し小型化したミニモデルにメゾンの精神を凝縮して製作した。

■商品詳細

“タンク ルイ カルティエ”のミニモデル(120万1200円)

【11月9日発売】
セイコー ルキア
(SEIKO LUKIA)

「フェイラー」とのコラボモデル2型

セイコーウオッチは、「セイコー ルキア(SEIKO LUKIA)」の“ルキア グロウ”より、「フェイラー(FEILER)」とのコラボモデル2型を発売する。ペールグリーン基調で、花を模した金属パーツや開花するように外側に向かって広がるローマ数字の組み合わせが特徴の“ミュルミュール 〜花のささやき〜”と、「フェイラー」のデザインの中でも、年代を超えて長く愛される小さなバラの蕾を基調とした丸みを帯びたデザインの“リアローズプティ 〜夢見る花園〜”をそろえる。

■商品詳細

コラボウォッチ“ミュルミュール 〜花のささやき〜”(12万6500円/限定600本)
コラボウォッチ“リアローズプティ 〜夢見る花園〜”(12万6500円/限定600本)

【11月9日発売】
セイコー プレザージュ
(SEIKO PRESAGE)

「ポータークラシック」コラボ
黒琺瑯のクラシカルな1本

「セイコー プレザージュ(SEIKO PRESAGE)」は、「ポータークラシック(PORTER CLASSIC)」とのコラボウオッチを数量限定発売する。セイコーによる国産初の腕時計に着想を得て、ダイヤルは黒琺瑯(ほうろう)、かん部分は丸みのある可動かん、またコードバン製の引き通しストラップを配した。

■商品詳細

コラボウオッチ(31万200円/世界限定500本)

【11月9日発売】
ナイキ
(NIKE)

ウータン・クランとコラボした
伝説のモデル

「ナイキ(NIKE)」は、ヒッピホップグループのウータン・クラン(Wu-Tang Clan)とコラボしたスニーカー“ナイキ × ウータン クラン ダンク”を発売する。同シューズは、オリジナルの限定販売から25年の時を経て復刻したもの。ブラックとポレンのカラーは、「Killa Beez」のカラーブロッキングを忠実に再現したのが特徴で、高品質なレザーを使用し、ウータン・クランの象徴的な「W」のロゴをシュータンラベルとヒールの外側に刺しゅうで施した。

■商品詳細

コラボスニーカー“ナイキ × ウータン クラン ダンク”(2万900円)

【11月9日発売】
セイコー 5スポーツ
(SEIKO 5 SPORTS)

オランダ発のジーンズブランド
「デンハム」とコラボ

セイコーウオッチが手掛ける「セイコー 5スポーツ(SEIKO 5 SPORTS)」は、オランダ発のジーンズブランド「デンハム(DENHAM)」とのコラボウオッチを数量限定で発売する。世界限定2000本で、うち250本を国内で販売する。同ウオッチは、“ジーン・メーカーズ・ウオッチ”をテーマに、ベゼルやダイヤル、ストラップをインディゴカラーでまとめ、インデックスの12時位置に施した「デンハム」ロゴや、レッドリベットを思わせる赤い秒針、ステッチに着想を得たダイヤルリングやナイロンストラップなど、本コラボならではの意匠を凝らした。

■商品詳細

コラボウオッチ(5万9400円)

The post 「マルニ」×「G-SHOCK」や「エムエム6 メゾン マルジェラ」×「サロモン」など! 来週発売のファッションアイテム17選【11/4〜11/10】 appeared first on WWDJAPAN.

百花繚乱!命草(ぬちぐさ)と呼ばれる島野菜 やハーブが皿の上で競演 「沖縄ビューティサラダ」

沖縄には古くから食用や薬用として活用されてきた島野菜やハーブがある。健康長寿を支えてきた命草(ぬちぐさ)とも呼ばれて重用されているが、その滋味あふれる島野菜を丁寧な下準備と、美しくモダンなビジュアルで、沖縄ならではの鮮やかなサラダに仕上げているレストランがある。その代表格である金武町のフレンチ「アロー・エデッセ」と北中城の創作菜食料理「星のたね」から、センスが光る“ビューティーサラダ”を紹介する。

フランス中南部・オーブラック地方の郷土料理をアレンジした、三ツ星レストラン「ミシェル・ブラス」のスペシャリテ「ガルグイユ」。その“沖縄版”を楽しめるのが、金武町に位置するフレンチ「アロー・エデッセ」だ。

本来の「ガルグイユ」は野菜の煮込み料理を指すが、それを鮮やかにブラッシュアップしたのが“香草の魔術師”とも呼ばれるミシェル・ブラスだ。数十種類の旬の野菜や花、キノコなどがまるで現代アートのように盛り付けられており、その美しい見た目に誰も心がときめく。

アロー・エデッセ料理長の山中貞之シェフは「ミシェル・ブラス」で修行し、「ミシェル・ブラス トーヤ ジャポン」などで腕をふるっていたブラスファミリーの一員。料理長として就任した「アロー・エデッセ」でも「ガルグイユ」を提供している。「島野菜は風味が豊かな食材が多い。フレッシュな生の状態はもちろん、ソースとしてペースト状にしたり、火入れしたりと、調理法によって異なる食感や風味を引き出せることが魅力」と話す。

「今回(10月)のガルグイユには島人参、ゴーヤを2種類、アスパラ、スターフルーツ、オクラ、レンブにピクルス、マクワウリなどを用いています。ハーブは琉球ヨモギの一種であるハママーチやイーチョーバー、キノコもきくらげ、あわびたけ、エリンギなどで、もちろん全て県産です。温野菜は約30 種類、ハーブや花は20~30種類、さらに海ブドウなど地元の海藻類も使っています。温野菜は沖縄県産「金アグー」の生ハムで香りをつけたバターソース、冷製サラダの場合はシークワーサーやカーブチーなど沖縄特産の柑橘ドレッシングで提供しています。ドレッシングにはシークワーサーや沖縄在来種のミカン、カーブチーの香りをつけています」。

そんな多種多様な野菜を一種類ずつ、丁寧に仕分けしつつ盛り付けていくと、“皿の上の芸術” を呼ぶに相応しい、彩り豊かな一皿が仕上がる。食べ進めていくと、島野菜のほのかな甘み、海ブドウのプチプチとした食感や温野菜のまろやかさが口の中で幾重にも広がる。ときおり、ほろ苦いハーブがアクセントを付け加えたり、島胡椒のピパーチが弾けたりして味わいや香りを存分に楽しむことができる。ビジュアルも風味も非常に満足度の高いビューティサラダだ。

「ガルグイユはシーズンごとに異なる食材を使っています。ぜひ季節ごとの島野菜の滋味を味わっていただきたいですね」。

■アロー・エデッセ
住所:沖縄県国頭郡金武町金武10907 ASBO STAY HOTEL 2F
TEL:098-989-4919
貸切利用があるため、営業時間は電話やSNSで確認を。
Instagram:@aloedesse

北中城に位置する菜食料理「星のたね」では、無農薬で育てられた県産の食材をベースにしたビーガンメニュを提供している。 “ビューティサラダ”が登場するのは、完全予約制のディナー「菜食料理のおまかせコース」だ。

今回は夏から秋へと季節が変わる10月の一例として、夏野菜の「ナーベラ バンシルーソース」と、秋の彩りの「4種類のきのこレンコン」の2種を提案してくれた。

「ナーベラ バンシルーソース」はともに沖縄の方言でナーベラは沖沖縄ではゴーヤーとともに食される機会が多いヘチマのこと。軽くソテーしたあと、レモンのオイルとシークワーサーでマリネすることでさっぱりした風味に。バンシルーはグァバを指し、白い実の部分をペースト状にして、そこへつるむらさきの花やミントマリーゴールド、葉裏が紫赤色のハンダマなどを使いながら彩りを引き出し、キヌアやアスパラ、パプリカ、ミントなどで食感や旨味をプラス。玉ねぎ麹や塩、レモンのオイルやシークワーサーの果汁で清涼感と塩味のバランスを整えた一皿だ。

店主の松井さなえさんは「なーべらーというと沖縄では味噌炒めが一般的。でも、フレッシュな風味でサラダ仕立てにしてもおいしい。グアバの香りも感じてほしい」と話す。

もう一皿、「3 種類のきのこ レンコン」は見た目にも秋の彩りを楽しめるサラダ。サラダの中心は県産のキノコ。半日ほど天日干ししたアワビタケ、しめじ、しいたけ、マイタケに、県産のレンコンを添えて、ドラゴンフルーツのつぼみ、あかばな、サツマイモの若い葉であるアマランサス、ハママーチなどをアクセントに。きのこには黒ニンニクをベースにしたソースを薄く絡めてあり、うま味も香りも際立つ。そこに塩漬けにしたローゼルとカシューナッツをあわせたソースが絶妙な酸味と香ばしさを演出。ルッコラやレタス、塩ゆでされたつるむらさきなどフレッシュな風味も加わり、食べ応えのあるグルマンドサラダに仕上がっている。

「サラダはコース料理のスターターになるので、視覚的にもお客さまの気持ちが高まるように創作しています。ただ、コースの導入なので後に響かない、軽やかさも大切ですね。島野菜は色鮮やかで個性を主張するものも多く揃っているので、見た目には軽やかなサラダでありながら、食べたときには風味や食感で意外性を楽しめます。そんな島野菜からのサプライズもお客さまに提供したいと考えています」。

■星のたね
住所:沖縄県北中城村島袋1335 Casa del Sol
営業日はSNSで確認を。
Instagram:@hoshinotane_okinawa

ビューティサラダを創作するうえで、おふたりともに語っていたのが生産者や流通にかかわる人への感謝の気持ち。「たとえば、こんなサラダを作りたいという相談をすると、その目的にあった食感やサイズを考えて用意してくださったり、オーダーしていない野菜も役に立つだろうと提案して送ったりしていただける。私たちの仕事は農家さんに支えられてこそと日々感謝しています」(松井さん)。

そもそも沖縄の夏は気温が高すぎることもあり、葉野菜を育てるのが難しい。そんな環境ながらも、旬の葉野菜、島野菜が入手できるのは生産者の努力があってこそ。良い素材があるからこそ、料理も美味しく美しくなる。フレッシュな島野菜を駆使したビューティサラダは、沖縄に根差した生産者と料理人の想いをつなぐ一皿になっている。

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百花繚乱!命草(ぬちぐさ)と呼ばれる島野菜 やハーブが皿の上で競演 「沖縄ビューティサラダ」

沖縄には古くから食用や薬用として活用されてきた島野菜やハーブがある。健康長寿を支えてきた命草(ぬちぐさ)とも呼ばれて重用されているが、その滋味あふれる島野菜を丁寧な下準備と、美しくモダンなビジュアルで、沖縄ならではの鮮やかなサラダに仕上げているレストランがある。その代表格である金武町のフレンチ「アロー・エデッセ」と北中城の創作菜食料理「星のたね」から、センスが光る“ビューティーサラダ”を紹介する。

フランス中南部・オーブラック地方の郷土料理をアレンジした、三ツ星レストラン「ミシェル・ブラス」のスペシャリテ「ガルグイユ」。その“沖縄版”を楽しめるのが、金武町に位置するフレンチ「アロー・エデッセ」だ。

本来の「ガルグイユ」は野菜の煮込み料理を指すが、それを鮮やかにブラッシュアップしたのが“香草の魔術師”とも呼ばれるミシェル・ブラスだ。数十種類の旬の野菜や花、キノコなどがまるで現代アートのように盛り付けられており、その美しい見た目に誰も心がときめく。

アロー・エデッセ料理長の山中貞之シェフは「ミシェル・ブラス」で修行し、「ミシェル・ブラス トーヤ ジャポン」などで腕をふるっていたブラスファミリーの一員。料理長として就任した「アロー・エデッセ」でも「ガルグイユ」を提供している。「島野菜は風味が豊かな食材が多い。フレッシュな生の状態はもちろん、ソースとしてペースト状にしたり、火入れしたりと、調理法によって異なる食感や風味を引き出せることが魅力」と話す。

「今回(10月)のガルグイユには島人参、ゴーヤを2種類、アスパラ、スターフルーツ、オクラ、レンブにピクルス、マクワウリなどを用いています。ハーブは琉球ヨモギの一種であるハママーチやイーチョーバー、キノコもきくらげ、あわびたけ、エリンギなどで、もちろん全て県産です。温野菜は約30 種類、ハーブや花は20~30種類、さらに海ブドウなど地元の海藻類も使っています。温野菜は沖縄県産「金アグー」の生ハムで香りをつけたバターソース、冷製サラダの場合はシークワーサーやカーブチーなど沖縄特産の柑橘ドレッシングで提供しています。ドレッシングにはシークワーサーや沖縄在来種のミカン、カーブチーの香りをつけています」。

そんな多種多様な野菜を一種類ずつ、丁寧に仕分けしつつ盛り付けていくと、“皿の上の芸術” を呼ぶに相応しい、彩り豊かな一皿が仕上がる。食べ進めていくと、島野菜のほのかな甘み、海ブドウのプチプチとした食感や温野菜のまろやかさが口の中で幾重にも広がる。ときおり、ほろ苦いハーブがアクセントを付け加えたり、島胡椒のピパーチが弾けたりして味わいや香りを存分に楽しむことができる。ビジュアルも風味も非常に満足度の高いビューティサラダだ。

「ガルグイユはシーズンごとに異なる食材を使っています。ぜひ季節ごとの島野菜の滋味を味わっていただきたいですね」。

■アロー・エデッセ
住所:沖縄県国頭郡金武町金武10907 ASBO STAY HOTEL 2F
TEL:098-989-4919
貸切利用があるため、営業時間は電話やSNSで確認を。
Instagram:@aloedesse

北中城に位置する菜食料理「星のたね」では、無農薬で育てられた県産の食材をベースにしたビーガンメニュを提供している。 “ビューティサラダ”が登場するのは、完全予約制のディナー「菜食料理のおまかせコース」だ。

今回は夏から秋へと季節が変わる10月の一例として、夏野菜の「ナーベラ バンシルーソース」と、秋の彩りの「4種類のきのこレンコン」の2種を提案してくれた。

「ナーベラ バンシルーソース」はともに沖縄の方言でナーベラは沖沖縄ではゴーヤーとともに食される機会が多いヘチマのこと。軽くソテーしたあと、レモンのオイルとシークワーサーでマリネすることでさっぱりした風味に。バンシルーはグァバを指し、白い実の部分をペースト状にして、そこへつるむらさきの花やミントマリーゴールド、葉裏が紫赤色のハンダマなどを使いながら彩りを引き出し、キヌアやアスパラ、パプリカ、ミントなどで食感や旨味をプラス。玉ねぎ麹や塩、レモンのオイルやシークワーサーの果汁で清涼感と塩味のバランスを整えた一皿だ。

店主の松井さなえさんは「なーべらーというと沖縄では味噌炒めが一般的。でも、フレッシュな風味でサラダ仕立てにしてもおいしい。グアバの香りも感じてほしい」と話す。

もう一皿、「3 種類のきのこ レンコン」は見た目にも秋の彩りを楽しめるサラダ。サラダの中心は県産のキノコ。半日ほど天日干ししたアワビタケ、しめじ、しいたけ、マイタケに、県産のレンコンを添えて、ドラゴンフルーツのつぼみ、あかばな、サツマイモの若い葉であるアマランサス、ハママーチなどをアクセントに。きのこには黒ニンニクをベースにしたソースを薄く絡めてあり、うま味も香りも際立つ。そこに塩漬けにしたローゼルとカシューナッツをあわせたソースが絶妙な酸味と香ばしさを演出。ルッコラやレタス、塩ゆでされたつるむらさきなどフレッシュな風味も加わり、食べ応えのあるグルマンドサラダに仕上がっている。

「サラダはコース料理のスターターになるので、視覚的にもお客さまの気持ちが高まるように創作しています。ただ、コースの導入なので後に響かない、軽やかさも大切ですね。島野菜は色鮮やかで個性を主張するものも多く揃っているので、見た目には軽やかなサラダでありながら、食べたときには風味や食感で意外性を楽しめます。そんな島野菜からのサプライズもお客さまに提供したいと考えています」。

■星のたね
住所:沖縄県北中城村島袋1335 Casa del Sol
営業日はSNSで確認を。
Instagram:@hoshinotane_okinawa

ビューティサラダを創作するうえで、おふたりともに語っていたのが生産者や流通にかかわる人への感謝の気持ち。「たとえば、こんなサラダを作りたいという相談をすると、その目的にあった食感やサイズを考えて用意してくださったり、オーダーしていない野菜も役に立つだろうと提案して送ったりしていただける。私たちの仕事は農家さんに支えられてこそと日々感謝しています」(松井さん)。

そもそも沖縄の夏は気温が高すぎることもあり、葉野菜を育てるのが難しい。そんな環境ながらも、旬の葉野菜、島野菜が入手できるのは生産者の努力があってこそ。良い素材があるからこそ、料理も美味しく美しくなる。フレッシュな島野菜を駆使したビューティサラダは、沖縄に根差した生産者と料理人の想いをつなぐ一皿になっている。

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PRと編集者の仕事は似ている?!

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年10月28日号からの抜粋です)

大塚:コロナ以降、個人でPRを始める人が増えたと感じていましたが、最近はさらにそうした個人のPR同士がプロジェクトごとに一緒に組んで、仕事をしているのを見るようになりました。2月26日号付録の「WWDBEAUTY」でビューティ業界のPR特集をしましたが、ファッションでは数年ぶりの特集です。

利川:入社2年目の私は東京コレクションや展示会でPRの人に会うことが多いですが、ランウエイショーのアテンドからコレクションの説明までなんでもこなす姿を見て、「どういう仕事なんだ?!」とやや混乱気味でした。この機会に知りたいと思い、特集に参加しました。

大塚:PRといえば、以前は商品のリースや返却、リリースの作成をするのが主業務というイメージでしたが、今回取材したら、キャスティングや展示会への集客、ビジュアルのプロデュースなど、求められるものが多様化していて、それぞれに特化したものを持っている人が活躍していると感じました。そして、うまくいっている人は、「やらないこと」の線引きが明確。「なんでもかんでもやります」ではなく、自分の強みを磨いている人が独自の立ち位置を築いているようでした。

無限に仕事を探し出せる職種

利川:テンの志賀光さんが語っていた「ほかのPRの人たちが気付いていない“業務の穴”を見つけ、ブルーオーシャンのプロを目指す」というのも印象的でした。無限に仕事を探し出せる職種でもあるのだなと思いました。

大塚:今回の取材で感じたのは、編集者とPRってすごく近い職種だということ。編集者もメディアを作るだけでなく、場を作ったり、人と人をつなげたりするようなことが多いので、話を聞いているうちに「(PRは)僕らとほとんど同じ仕事をしている!」と思うことが多かったです。今の30代、40代は横のつながりが強くて、互いに補い合える。だから独立して個人でPRをする人が増えているのかもしれません。もちろん、ワンストップで全てを網羅するPR企業も企画力向上や新人の育成に注力しており、総合力で進化しています。

利川:「本当にいいと思えるブランドしか担当したくない」と、PRがクライアントとなるブランドを、能動的に選んでいるのも意外でした。そして、やはり業務が多様で、いかようにも領域を広げられます。編集者も同じですね!

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PRと編集者の仕事は似ている?!

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年10月28日号からの抜粋です)

大塚:コロナ以降、個人でPRを始める人が増えたと感じていましたが、最近はさらにそうした個人のPR同士がプロジェクトごとに一緒に組んで、仕事をしているのを見るようになりました。2月26日号付録の「WWDBEAUTY」でビューティ業界のPR特集をしましたが、ファッションでは数年ぶりの特集です。

利川:入社2年目の私は東京コレクションや展示会でPRの人に会うことが多いですが、ランウエイショーのアテンドからコレクションの説明までなんでもこなす姿を見て、「どういう仕事なんだ?!」とやや混乱気味でした。この機会に知りたいと思い、特集に参加しました。

大塚:PRといえば、以前は商品のリースや返却、リリースの作成をするのが主業務というイメージでしたが、今回取材したら、キャスティングや展示会への集客、ビジュアルのプロデュースなど、求められるものが多様化していて、それぞれに特化したものを持っている人が活躍していると感じました。そして、うまくいっている人は、「やらないこと」の線引きが明確。「なんでもかんでもやります」ではなく、自分の強みを磨いている人が独自の立ち位置を築いているようでした。

無限に仕事を探し出せる職種

利川:テンの志賀光さんが語っていた「ほかのPRの人たちが気付いていない“業務の穴”を見つけ、ブルーオーシャンのプロを目指す」というのも印象的でした。無限に仕事を探し出せる職種でもあるのだなと思いました。

大塚:今回の取材で感じたのは、編集者とPRってすごく近い職種だということ。編集者もメディアを作るだけでなく、場を作ったり、人と人をつなげたりするようなことが多いので、話を聞いているうちに「(PRは)僕らとほとんど同じ仕事をしている!」と思うことが多かったです。今の30代、40代は横のつながりが強くて、互いに補い合える。だから独立して個人でPRをする人が増えているのかもしれません。もちろん、ワンストップで全てを網羅するPR企業も企画力向上や新人の育成に注力しており、総合力で進化しています。

利川:「本当にいいと思えるブランドしか担当したくない」と、PRがクライアントとなるブランドを、能動的に選んでいるのも意外でした。そして、やはり業務が多様で、いかようにも領域を広げられます。編集者も同じですね!

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世界の若手デザイナー頂上決戦を現地リポート 「イエール賞」最終選考者に日本人も

フランスの都市イエールで、「第39回イエール国際フェスティバル(39e Festival International de Mode, d’Accessoires et de Photographie a Hyeres)」が10月10〜13日に開催された。同フェスティバルはフランス政府が支援しており、コートダジュールの絶景を望むイエール市と、メイン会場である文化的施設ヴィラ・ノアイユ(Villa Noaille)が年に一度主催している。パートナーにはシャネルグループを筆頭に、素材見本市のプルミエール・ヴィジョン(Premiere Vision)、エルメス(HERMES)、ケリング(Kering)、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)、アメリカン・ヴィンテージ(American Vintage)などの企業45社が並ぶ。会期中は業界関係者が出席可能なファッション部門ファイナリストのランウエイショーと、ヴィラ・ノアイユにてフォトグラフィーとアクセサリー部門のファイナリスト作品の展示、過去の各部門のグランプリ受賞者の最新作を展示し、会期後は翌年5月まで一般開放している。

イーエル賞は、若手デザイナーの登竜門の一つとして知られている。過去には、現在「サンローラン(SAINT LAURENT)」のクリエイティブ・ディレクターを務めるアンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)や、「ラバンヌ(RABANNE)」のジュリアン・ドッセーナ(Julien Dossena)、「ボッター(BOTTER)」のルシェミー・ボッター(Rushmey Botter)とリジー・ヘレブラー(Lisi Herrebrugh)らがグランプリを受賞している。グランプリ受賞者には2万ユーロの賞金と、パリのプルミエール・ヴィジョン参加権が贈られる。

今年のファッション部門の審査員長は、「クレージュ(COURREGES)」アーティスティック・ディレクターのニコラス・デ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)が務めた。同フェスティバルの特徴は、その年に務める審査員長の美学や服作りへのアプローチが選考基準に表れること。コンセプチュアルなクリエイションが評価されることもあれば、コマーシャルに強いリアルな提案がグランプリを受賞することもある。その傾向を考慮したうえで、受賞者を予想するのが同フェスティバル参加者の楽しみの一つとなっている。

グランプリは“錯覚”の妙

また同フェスティバルでは、ファイナリストのコレクション制作を企業がサポートしている。ファイナリストは、素材見本市プルミエール・ヴィジョンに出展する企業の提供素材を使用でき、企業によっては素材開発に協力してくれる。さらに、シャネル(CHANEL)傘下のアトリエの協力により、職人技を生かした装飾を施すことも可能だ。同フェスティバルのファイナリストに選出されれば、一流ファッション企業の仕事に触れることもできるのだ。

今年のグランプリ・プルミエール・ヴィジョン賞に輝いたのは、ドレヴ・エルロン(Dolev Elron)によるメンズウエアだ。エルロンはイスラエル出身の28歳で、現在「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」に勤めている。ジーンズやチェックシャツといったリアルクローズに、フォトショップで作成した歪んだカーブのプリントを反映。まるで仮想世界と現実を融合させたように、ランウエイでは目の錯覚を誘う効果があった。そのプリントに合わせた曲線的なカットワークも特徴だ。審査員長デ・フェリーチェは、「受賞者を選ぶのはとても困難だったが、エルロンの作品は明快なビジョンがあり、説明がなくても視覚的にコンセプトが伝わってくるものだった」とコメントした。

また、ファッション部門のファイナリスト10人には、東京出身の鈴木健志郎も名を連ねた。鈴木はバッグブランドのデザイナーとして経験を積んだ後、ジュネーヴ造形芸術大学(HEAD)でファッションを学び、現在は東京に拠点を置く。フィルムカメラで撮影した自然風景を着想限に、土壌に還る生分解性の素材にナチュラルダイを施したウエアは、特にパターン技術が目を引いた。受賞は逃したものの、今後は自分のブランドに専念するかを時間をかけて思案中だという。

若き才能もリアル服が主流

審査員特別賞は、型にはまらない素材選びが評価されたイスラエル人のタル・マスラヴィ(Tal Maslavi)が受賞した。石鹸のタンクトップやチョコレートのスカーフ、砂糖でできたタトゥーシールのトップス、ライダースジャケットの背面にはマッサージエンジンを備えるなど、感覚的体験を生み出すアートとファッションの境界線を曖昧した作品づくりに挑んだ。シグネチャーであるシューズやバッグに施したケーキの断面は、大阪の食品サンプル工場に依頼したものだという。

シャネル傘下のアトリエ・デ・マチエール(Atelier des Matieres)による提供素材で制作したルックで競い合うアトリエ・デ・マチエール賞と、クチュール工房の職人技術を生かしたデザインが判断基準となるLe19Mメティエダール賞は、ベルギー出身でラ・カンブル国立美術学校出身で「バレンシアガ(BALENCIAGA)」に勤めるロマン・ビショ(Romain Bichot)がダブル受賞を果たした。ビショは、羽根細工の工房のルマリエ(Lemarie)と、刺しゅう工房のルサージュ(Lesage)」と協業し、道端で拾ったマットレスに装飾を施すなど、アップサイクルの手法を基盤とした。シャネルが審査するだけにきっとクラシックなルックが選ばれるのだろうと予想していたが、「バレンシアガ」のルックを彷彿とさせる予想外のアヴァンギャルドなルックが栄冠を勝ち取った。ビショは2万ユーロの助成金と、クチュール工房との長期プロジェクト開発の機会を得て、来年の同フェスティバルで同プロジェクトを発表する予定だ。

昨今のパリやミラノのファッション・ウイークと同じく、今回のファイナリストには、既存の洋服をツイストしたウエアラブルなデザインが多かった。数年前まではメンズとウィメンズ共にテーラリングが主流だったものの、スーツ以外のユニホームを再考するファイナリストが多く見受けられたのも興味深かった。将来有望な若きクリエイターの今後に注目したい。

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高校生が自主企画でインドの綿畑を訪問 「服が好きだから本当のことを知りたい」

PROFILE: 福代美乃里/高校3年生、学生団体「やさしいせいふく」代表

福代美乃里/高校3年生、学生団体「やさしいせいふく」代表
PROFILE: 中学校の先生の影響で環境問題に関心を持つようになる。2021年11月に行われた第26回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)に、若者による気候変動の活動団体Fridays For Future Japanのメンバーとして参加する。学生団体「やさしいせいふく」は、人にも環境にもやさしい服づくりを目指して講演会の実施やGOTS認証のオーガニックコットンTシャツの販売などを行っている。24年夏には資金を集めて同シャツのコットンを生産するインドの農家や縫製工場を訪ねて、取材を行った。高校では陸上部に所属。

都立高校に通う高校3年生の福代美乃里さんはクラウドファンディングを実施して今夏、代表を務める学生団体「やさしいせいふく」のメンバーとともにインドのオーガニックコットン農家や縫製工場を訪れた。目的は、自分たちで作ったオーガニックコットンのTシャツの生産現場を自分たちの目で見て、作る人たちと対話をすること。「ファッションが好きだから本当のことを知りたい」と言う、その行動力には驚かされる。

映画「ザ・トゥルー・コスト」に衝撃を受けて服を買わなくなる

WWD:オーガニックコットンなどに関心を持ったきっかけは?

福代美乃里 学生団体「やさしいせいふく」代表(以下、福代):中学3年生の時に先生のおすすめで観た2015年の映画「ザ・トゥルー・コスト」です。映画を通じて、私たちが着ている服が環境汚染や児童労働から成り立っているかもしれないことを知り、ショックを受けました。ファッションについては、自分で服を作るくらい好きだったけど、大量生産の弊害を知り、映画を見た直後の中学3年生の頃は何を着ていたか記憶にないくらい新しい服は買わなくなりました。でもファッションを楽しみたいから、今は古着から選ぶか「パタゴニア(PATAGONIA)」など取り組みを公開しているブランドから選ぶようにしています。新しいブランドを買うときは製造過程や環境への取り組みなどをできるだけ調べるようにしています。

WWD:そのときのショックが、自らオーガニックコットンのTシャツを作ることにつながるのですね。

福代:映画を見た後に仲間を得て、自分たちが理想とする服、つまり誰かを傷づけたりしていない服を作りたくて企業を訪ね、話し合いを重ねてオーガニックコットン使いの「やさしいせいふく」Tシャツが完成しました。

WWD:そこからさらに踏み込み、生産地であるインドを訪ねることになったのはなぜ?

福代:Tシャツを作る過程でもインドの縫製工場とオンラインでつながり紹介をしてもらいましたが、画面越しの生産者さんがどんな人たちでどういう環境で働いているのかを知りたいという気持ちがずっとありました。2022年に1年間、カナダに留学したのも生産者さんと直接会話をするために英語を話せるようになりたかったから。おしゃべりだから、語学の勉強は苦ではなかったです。

WWD:渡航費などを集めるクラウドファンディングは計画が未達だったそう。どうやって資金を集めましたか?

福代:クラウドファンディングで資金は集まらなかったけど活動を知ってもらうきっかけとなり、少しずつ関心を持ってもらい、Tシャツの店頭販売による収益と、活動を通じて知り合った企業や個人からの支援で実現しました。渡航したのは高校生3人、大学生2人です。

WWD:実際にはどのようにして訪問が実現したのですか?

福代:テキスタイル エクスチェンジ(TEXTILE EXCHANGE)の稲垣貢哉アンバサダーと現地のNGO団体が案内をしてくれました。稲垣さんは、コットン畑をオーガニックに転換する活動をしてきた方でお世話になりました。今回はコットンの花が咲いている時期に畑と縫製工場を訪問したくて夏にしました。ただ、「やさしいせいふく」の畑があるエリア、オリッサ州は治安が悪いため諦め、別のオーガニックコットン畑を訪問しました。

オーガニックコットン畑の生産者の会議に参加

WWD:そこで見たものは?

福代:一言では、オーガニックコットンの大きなメリットです。オンラインでも生産者さんから「従来のコットン栽培では、農薬の影響で身体を壊したり、皮膚が痒くなったりすることがあったけど、それがなくなった。目に見える良い変化が会った」と聞いてはいましたが、畑で直接会ったことで実感できました。目の前にいるこの人が健康になったんだな、と知るとオーガニックのTシャツを着てよかったなと思うし、逆にこれまでは自分が着る服で農薬被害を受けていたのかと。オーガニックコットンは、遺伝子組み換えをしてないため背丈が低いこともあり、大量の水を必要とせず、雨だけで育つといった事実も知りました。

WWD:逆にオーガニックコットンの課題は見えましたか?

福代:遺伝子組み換えをしていないから綿の収穫量が少ないことです。ただ農薬の使用量が減ったことで利益は増えたそう。あと、殺虫剤を使用しないので虫がつくことがあることですが、これもコットンの間にレンズ豆を植えることでコットンに虫を寄せ付けない工夫をしていて、その豆をタンパク質源にするなど工夫をしていました。

子供達にどう育ってほしいか?と質問をしたら、「市場価格は変動するから収入が安定せず、生活が苦しくなることもあるし、オーガニックであっても農家は炎天下できつい仕事だから、子供たちには農家になってほしくない」という言葉がリアルでした。

WWD:そういう話はどういう環境で聞くのですか?

福代:農家の方たちのミーティングに入り聞きました。「収入が安定しないから決まった価格でまとまった量を買い取ってほしい」という話が出たり、「どうやったらより高額で買い取ってもらえるのか?」などシリアスな話を聞く一方で、雑談では暇な時は皆で一緒にテレビ見ると教えてもらったり、スマホでSNSアカウント見せてもらったりして身近に感じました。

予想以上に効率的で良環境だった縫製工場

WWD:縫製工場も訪問したのですよね?

福代:はい、タミルナドゥ州コインバトールのGOTS認証を取得している縫製工場を訪ねました。予想以上に効率的、が最初の感想です。生地を裁断して縫う一貫工場で、複数の認証生地を扱うため、混ざらないようにラインが分かれており、縫製場所も区分されていたのが印象的です。労働環境はしっかり管理され、守られていました。寮があり、休憩時間や食事や水などのサポートもしっかりしている。電力も太陽光、風力でまかなうなど再生可能エネルギーにこだわっていた。ドキュメンタリーで見た悲惨な労働環境の工場とは全然違い、自分の服がこういういところで作られていてこういう笑顔を見られるならいいなと思いました。ただ残念ながらそこで作っているのはほとんどがサステナビリティの法規制が厳しいヨーロッパ向けの服で、日本向けの服は見当たりませんでした。

「ナイキ」「パタゴニア」などを扱っている別の工場はさらに進んでいて、問屋を通さず農家との直接契約でオーガニックコットンを仕入れることで、より透明性を高めると同時もオーガニックコットン自体の研究を進めていました。オーナーが熱心で「仲介業者多いと、個々の企業に入るお金が減る。農家の収入を増やすためでもある」と話していました。

WWD:工場の人たちとは直接話をしましたか?

福代:はい、作っている人と仲良くなりたかったこともあり、休憩時間にスマホで自撮りしながら話しました。同世代の人は趣味が自分と同じ映画鑑賞だったりして、彼女が教えてくれたのは知らないインド映画ばかりで話は合わないけど仲良くなれた気がします。

WWD:帰国して今思うことは?

福代:今は、自分が着ているTシャツがどこから来たのか?鮮明に記憶に残っているし、作った人の笑顔も覚えている。自分が着ている服を今までで一番身近に感じています。自分の目で見たからこそ、他の服を見たときに「これを作っている人たちは同じような生活ができているのかな?どんな気持ちなのかな?どんな工場なんだろう?」と考えます。

それと、本当のことをとても知りたかっただけに、「知ることができる服を探すのは大変」だと実感もしたから、アパレルメーカーが私たちの代わりにオープンにしてくれたら安心できるのに、とも思います。ドイツの子供服にはQRを読み込むと作った工場を見ることができるブランドがありいいなと思います。

アパレルで働く人たちにも生産現場を見てほしい

WWD:実はアパレルで働く人は農地や工場を見たことがない人の方が多いのです。

福代:そうなのですね。「見たい」と思ってほしいし、関心がないのは私には不思議です。インドも1週間あれば行けます。インドの工場で会った19歳の人が「自分が作った服を着ている人を見たことがない」と言っていたから作り手も着ている人の姿を知らないのですよね。私は、服の背景に人がいて一つ一つにストーリーがあることをもっと伝えたいです。

WWD:これから挑戦したいことは?

福代:自分はまだまだ勉強不足です。なぜ農薬が使われるようになったのか?どうして低賃金労働が生まれたのか、服飾産業に限らずビジネスが不透明になってゆく、複雑になってゆく根本的な原因をちゃんと知りたい。だから高校を卒業し、来年からは大学でも経済学を学びます。これまでは「高校生であること」が伝える手段になり得たとも思うので、大人になったら思いを伝えるだけじゃなくて、個々の企業や産業全体が向かってゆく先に自分もいたいと思う。

WWD:見てきたことはどう伝えてゆく?

福代:撮ってきた映像をショートムービーにまとめており、上映会を行う予定です。この活動を通じて、繊維や生地の業界の人たちと会うことができたので、アパレルやショップなどの人たちにも会って伝えてゆきたいです。

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「服造」を0から探求 早稲田大学繊維研究会、ショーに向けて服作りにまい進

1949年創立の国内最古のファッションサークル、早稲田大学繊維研究会がファッションショーを実現させるまでの道のりを全4回の連載で紹介する。第1回のコンセプト決定とルック撮影に続き、第2回では代表の井上航平さんと、小山萌恵さんがショータイトルの決定と服作りについて語る。

WWD:12月に迎えるファッションショーに向けて、進捗は?

井上航平早稲田大学繊維研究会代表(以下、井上):今年度のショーのタイトルを「透き間、仄めき」に決定しました。前回お話しした小山発案のコンセプト「みえないものをみるとき」を元に僕が考案しましたが、コンセプトの抽象度が高いだけになかなか筆が進まず苦戦しました。そこで日常における「みえないもの」の例や、ルック撮影を行った江ノ島での記憶(具体的には湘南港ヨットハウスのガラス越しの光景、鵠沼駅で江ノ電が近づいてくるときに浴びたあたたかな風、七里ヶ浜の水面に陽の光が乱反射する様子など)をイメージして考え始めました。まず始めに小山が「みえないもの」の例として挙げていた余白の美学からの連想で「すきま」という単語が浮かんできました。

WWD:タイトルの「透き間」と「隙間」は異なる?

井上:一般的に用いられる「隙間」と違い、「透き間」は“意図した上で生まれる空間”を意味します。また、のぞく動作が入ることが想定される「隙間」に対して、「透き間」からはふとした時に目に入ってくる、そんな情緒を感じて選びました。もちろん、単純に字面で見たときの爽やかな雰囲気もポイントです。これに続く「仄めき」は当然、ほのかに見えるという意味から思いついたのですが、自分としては意味というよりむしろ「仄」という漢字の密度の小ささ=「透き間感」に引かれて採用しました。

当団体ではこれまで「編み目に浮かびながら」、「纏う空箱」のように合成語をタイトルとしてきたのに対して、今回はこの二つの単語をシンプルに読点で結んだのですが、読点それ自体も声に出して読んだときに間を生み出す、いわば休符で奏でる(これは音楽における「見えないもの」です)役割を果たしています。

WWD:告知フライヤーのこだわりは?

井上:8月にフォトグラファーのカズキ ヒオキ(Kazuki Hioki)さんに撮影いただいた写真を元に作りました。例年は使用する写真の選択からデザインまでの全てを担当者にお願いしていたのですが、今年は学年や部署によってショーに対する熱量に差が出ないよう、みんなで決めるプロセスを重視して、部内で話し合って決定しました。

もちろんどの写真も素敵でしたが、フライヤーとなると単純な写真の良さで決めるわけにもいかず、「これはインパクトに欠ける」「逆にこれは迫力がありすぎて“らしさ”が損なわれる」「この写真だとランウェイモデル=主体、観客=客体と完全に切り分けているように感じるが、こちらならお客さんも一体となってショーをする感じに見える」など活発に意見が飛び交いました。

最終的には、写真のモデルさんの視線・地面に置いた右手・左側に伸びる影から「なんとなく見えないものを見つめている感じがして、かつA4サイズにしたときに収まり良く文字を入れやすい」という話になり、予定の会議時間を大幅オーバーしながらも、全員が納得いく形でフライヤー写真が決まりました。

写真のセレクト後、文字入れは大学でデザインを学ぶ部員にお願いしたのですが、さすがのセンスを見せてくれました。まだ構想段階ですが、インターネットで全て見ることのできる時代に「紙のフライヤーを印刷する意味」を見出せるよう、単純な光沢紙ではなく紙にもこだわりたいと考えています。

WWD:服作りの過程は?

小山萌恵(以下、小山):私たちはルックを製作する部門を「服造(ふくぞう)」と呼んでいます。服造は、デザインから製作、ヘアメイクの考案まで、各々の作品作りにおける全てのプロセスを担います。コーチや講習会を設けていない私たちですが、服造に所属する部員のほとんどは入部して初めて服作りに挑戦した、という部員です。自力で0から探求するからこそのクリエイティブな感覚が、ルックにも表れているように感じます。

私自身は数少ない服飾学生の身なのですが、皆の服作りに対する純度の高いモチベーションや理論に捉われない自由な発想には、いつも刺激を受けています。

ファッション批評を掲げる繊維研究会は、単に批評をして終わりとはしない「理論と実践の両面からの活動」を目指しています。 まさに「実践」の役割を大きく担う服造はショーで発表するルックを「メディアとしての衣服」と捉え、コンセプトをもとに各々がそこから連想したテーマを立てて、デザインへと落とし込みます。

WWD:今年度の特徴は?

小山:「みえないもの」に焦点を当てる今年度は、さまざまな角度からデザイン画が集まりました。陸から見る水中といった具体的なみえないものをモチーフにしたものもあれば、記憶や感情などの抽象的な概念をデザインソースにしたものもあり、自身にとっての私的なみえないものをいかに表現するかに注力したアプローチもあれば、観客にみえないものを見出してもらうことを促すためのアプローチもあり、その視点やデザインへの落とし込み方にもそれぞれの感性や個性、学んでいる専門分野が滲み出るのがおもしろいです。ただかわいさや華やかさを追求するだけでは獲得し得ない厚みと奥行きが、繊維研究会のルックにはあると、わがことながら思います。

WWD:12月のファッションショーとは別に、タキヒヨーとDress the Lifeとの合同展示会を計画している。

小山:本展示会では、タキヒヨーから生分解性のあるPLA素材を使用した生地を、Dress the Lifeからドレス制作時に生じる残布をご提供いただき、繊維研究会で作品を製作しました。ファッション業界に批評意識を持ち、真摯な姿勢でデザインに向き合う私たちにしかできないサステナブルなアプローチがあると思っています。複数の企業と1つの取り組みを行うことも、展示という発表形態自体も初の試みであるため、初めて直面するさまざまな課題に試行錯誤しながらも、開催へ向け奮闘しているところです。ぜひ足をお運びいただけたらうれしいです。

■タキヒヨー×Dress the Life×繊維研究会合同展示会「夢幻泡影」
日程:11月17日
時間:10:30~15:30
場所:BABABASE
住所:東京都豊島区高田3‐3‐16 広研印刷株式会社 新館1階

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プチギフトにも自分用にも! 3000円以下で買えるホリデーキット8選

各コスメ&スキンケアブランドから続々と発売されている2024年ホリデーコレクション。今年もクリスマスシーズンならではの華やかなパッケージデザインや豪華なセット、今だけの限定カラーなど多種多様なアイテムが登場しています。中には3000円以下で買えるホリデーキットもあり、手頃な価格はちょっとしたプチギフトに最適なほか、自分用のお試し購入にもピッタリ。3000円以下で買えるホリデーキットを、「WWDJAPAN」的視点でピックアップします。

【ラネージュ】
ブランドを代表するリップマスク5種をお試し

発売日/発売中

「ラネージュ(LANEIGE)」を代表するナイトリップマスク“リップスリーピングマスク”のミニサイズ5種をアソートに。日本定番フレーバーのベリーやグミベアに加え、限定フレーバーのマンゴー、ウォーターメロン、ピーチアイスティーをラインアップする。詳細はこちら

アイテム一覧

“リップスリーピングマスク ミッドナイトミニズ”(2640円)

【ザボディショップ】
すみっコぐらしの限定パッケージ

発売日/11月1日

すみっコぐらしの限定パッケージを多数用意している「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」。限定パッケージのボディークリーム(50mL)とシャワージェル(60mL)をセットにしたギフトコフレは“シア”“ピンクグレープフルーツ”“ブリティッシュローズ”“ストロベリー”の4種をラインアップする。詳細はこちら

アイテム一覧

“ミニボディケアギフト SB”(1925円)
“ミニボディケアギフト PG”(1925円)
“ミニボディケアギフト BR”(1925円)
“ミニボディケアギフト ST”(1925円)

【イニスフリー】
3種の香りのハンドクリームをセットに

発売日/11月1日

シアバターを配合したとろけるようなテクスチャーのハンドクリームを3本セットに。「イニスフリー(INNISFREE)」のハンドクリームでもっとも人気の香りであるピンクワタガシのほか、フローラルデイジー、スノームスクの3種類を組み合わせた。詳細はこちら

アイテム一覧

“ホリデー パフュームド ハンドクリーム ベスト トリオセット”(1980円)

【ヴェレダ】
ハンドクリーム&全身用集中保湿クリームのセット

発売日/11月1日

「ヴェレダ(WELEDA)」はハンドクリーム2種と全身用集中保湿クリーム“スキンフード”の3アイテムを10mLのミニサイズで2本ずつ組み合わせたセットをラインアップ。ハンドクリームは夜の集中ケアをかなえる“ざくろ ハンドクリーム”と、さらっとした感触で日中に使いやすい“ヒッポファンフルーティ ハンドクリーム”をラインアップする。詳細はこちら

アイテム一覧

“ハンドクリーム ギフト”(2750円)

【ハウス オブ ローゼ】
ムーミンが愛らしいハンドクリーム&タオルセット

発売日/11月1日

初めてムーミンとコラボレーションした「ハウス オブ ローゼ(HOUSE OF ROSE)」は、ハンドクリームとチーフタオル、アートカード2枚をセットにした2000円以下のギフトを用意。ムーミンと仲間たちがホリデーシーズンを過ごす様子をイメージした限定パッケージもポイント。詳細はこちら

アイテム一覧

“ハンドケアギフト AF“(1980円)

【ジョンマスターオーガニック】
6種のオーガニック保湿オイル配合リップのキット

発売日/11月7日

「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」は6種のオーガニック保湿オイルを配合したリップクリーム“リップカーム ポメグラネート”(4g)に、クリスマスらしいボルドーカラーの限定ハンカチをセットにしたミニキットを用意詳細はこちら

アイテム一覧

“リップケア ギフト”(2970円)

【サボン】
バスタイムに癒しを与える2アイテムをセットに

発売日/11月7日

「サボン(SABON)」のホリデー限定コレクションはパリの栄華を偲ばせる壮麗な宮殿、リリー・パレスをイメージしたコレクション。華やかなパッケージにブランドを代表するシャワーオイル(100mL)と“ボディスクラブ”(60g)を詰めた。香りはリリー・パレスとデリケート・ジャスミンの2種。詳細はこちら

アイテム一覧

“バスタイムギフト リリー・パレス”(2750円)
“バスタイムギフト デリケート・ジャスミン”(2750円)

【ロクシタン】
ハンドクリーム&バスキューブで心と肌を癒す

発売日/12月4日

「ロクシタン(L'OCCITANE)」の24年ホリデー限定コレクション、“ローズシトロンメイヤー シリーズ”のハンドクリーム現品(30mL)に、同じ香りのバスキューブが2個付いたキット。澄んだ風のようなローズと、地中海を感じるエキサイティングなメイヤーレモンが肌と心を癒す。詳細はこちら

アイテム一覧

“ローズシトロンメイヤー アムール”(2970円)

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【追悼】三陽商会OBだった「ピーコさん」 元同僚が語る若手社員時代の思い出

9月3日に亡くなった服飾評論家のピーコさん(本名・杉浦克昭さん、享年79)は、19歳で三陽商会に就職して5年ほど働いていた。1960年代の三陽商会でピーコさんと同僚だった井上捷一さんと梨田昭仁(仮名)さんの2人に、ピーコさんとの思い出を語ってもらった。

「野球部のユニホームを『洗ってあげる!』と言い出した」(井上捷一さん)

当時、三陽商会はコートを主力商品にしていて、7~9月あたりは比較的ヒマな時間が多くありました。婦人服営業担当だったピーコは、閑散期はどうも映画館で何本も映画を観る時間に充てていたようです。ピーコは繁忙期には人並み以上にコートをたくさん売ってくれたため、誰からも文句は出ませんでした。

私は社内の野球部に所属していました。ある日、私のユニホームを「洗ってあげる!」と言い出しました。そして神宮外苑での早朝6時からの朝練にも来るようになります。自然な流れで野球部のマネージャーになったんです。

社内でもファッションに対してもこだわりが強かったですね。私はアメカジに憧れ、雑誌を見てはマネていたけど、ピーコはフェミニンなスタイルを好みました。所作も優雅で美しかった。いつもとびきり上等な靴を履いていました。上辺だけでない本当のオシャレ好きだなぁと感心したものです。

ファッションの好みは違えどピーコとのファッション談義がとても楽しかった。新宿2丁目あたりの店で遅くまで語り合い、いろいろ勉強させてもらったのはとても良い思い出です。

「ピーコのまわりにはいつも人だかりができていた」(梨田昭仁さん=仮名)

ピーコは1964年に三陽商会に入社後し、当初は青山ビルの倉庫管理の仕事をしていましたが、程なくして婦人服の営業部に異動しました。確か、百貨店の松屋(銀座)の担当でした。女性がはくようなパンタロンをカッコよく着こなす姿をよく覚えていますよ。

ピーコのまわりにはいつも人だかりができるんです。その中心でピーピーずっと喋っていたため、「ピーコ」と呼ばれるようになりました。三陽時代のあだ名がそのまま芸名になったわけです。

この頃の三陽商会は(今以上に)コートが主力の会社でした。出来上がったコートの試着モデルを女性社員が務めることがあります。女子社員が忙しいときは、ピーコがコート(レディス)の試着モデルに名乗りを上げてくれるのです。嬉々としてポーズをとったりしてね。明るく陽気な性格が皆から好かれていました。

ピーコは三陽商会の野球部のマネージャーもやってくれました。野球部で次々と好きな男性が出来ていたようですが、当時からそういうことを一切隠すような性格ではありませんでした。

ピーコから「飲んで帰ろう!」と誘われたことがあります。待ち合わせの店に行くと、ピーコが座っているのだけど、何か雰囲気が違う。声を掛けたら「なに?ピーコに用事?」。やはりおかしい。そこにいたのは、弟のおすぎさんだったのです。初めて双子だと知りました。ピーコにはそんな茶目っ気もありました。

酒に酔うと、隣の人と腕を組み、ピーピーとおしゃべりに花を咲かせる。陽気で楽しいお酒で、周囲がパッと明るくなるんです。だから皆がピーコと同席したがりました。

何年か経ち、「もっとファッションのことを勉強したい」と言い出します。ピーコは平日に文化服装学院に通い、土日は三陽商会の契約販売員として伊勢丹の店頭に立ってコートを売るようになりました。伊勢丹でもあっという間に人気者になりました。トレンチコートをよく売ってくれました。トイレに行くとき以外は常に人に囲まれているようでした。

やがて三陽商会から完全に離れて、タレントや服飾評論家としてマスコミで活躍するようになりました。折に触れて「三陽商会のコートは良い!」と雑誌や新聞のコラムに書いてくれていたのは嬉しかったですね。

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【追悼】三陽商会OBだった「ピーコさん」 元同僚が語る若手社員時代の思い出

9月3日に亡くなった服飾評論家のピーコさん(本名・杉浦克昭さん、享年79)は、19歳で三陽商会に就職して5年ほど働いていた。1960年代の三陽商会でピーコさんと同僚だった井上捷一さんと梨田昭仁(仮名)さんの2人に、ピーコさんとの思い出を語ってもらった。

「野球部のユニホームを『洗ってあげる!』と言い出した」(井上捷一さん)

当時、三陽商会はコートを主力商品にしていて、7~9月あたりは比較的ヒマな時間が多くありました。婦人服営業担当だったピーコは、閑散期はどうも映画館で何本も映画を観る時間に充てていたようです。ピーコは繁忙期には人並み以上にコートをたくさん売ってくれたため、誰からも文句は出ませんでした。

私は社内の野球部に所属していました。ある日、私のユニホームを「洗ってあげる!」と言い出しました。そして神宮外苑での早朝6時からの朝練にも来るようになります。自然な流れで野球部のマネージャーになったんです。

社内でもファッションに対してもこだわりが強かったですね。私はアメカジに憧れ、雑誌を見てはマネていたけど、ピーコはフェミニンなスタイルを好みました。所作も優雅で美しかった。いつもとびきり上等な靴を履いていました。上辺だけでない本当のオシャレ好きだなぁと感心したものです。

ファッションの好みは違えどピーコとのファッション談義がとても楽しかった。新宿2丁目あたりの店で遅くまで語り合い、いろいろ勉強させてもらったのはとても良い思い出です。

「ピーコのまわりにはいつも人だかりができていた」(梨田昭仁さん=仮名)

ピーコは1964年に三陽商会に入社後し、当初は青山ビルの倉庫管理の仕事をしていましたが、程なくして婦人服の営業部に異動しました。確か、百貨店の松屋(銀座)の担当でした。女性がはくようなパンタロンをカッコよく着こなす姿をよく覚えていますよ。

ピーコのまわりにはいつも人だかりができるんです。その中心でピーピーずっと喋っていたため、「ピーコ」と呼ばれるようになりました。三陽時代のあだ名がそのまま芸名になったわけです。

この頃の三陽商会は(今以上に)コートが主力の会社でした。出来上がったコートの試着モデルを女性社員が務めることがあります。女子社員が忙しいときは、ピーコがコート(レディス)の試着モデルに名乗りを上げてくれるのです。嬉々としてポーズをとったりしてね。明るく陽気な性格が皆から好かれていました。

ピーコは三陽商会の野球部のマネージャーもやってくれました。野球部で次々と好きな男性が出来ていたようですが、当時からそういうことを一切隠すような性格ではありませんでした。

ピーコから「飲んで帰ろう!」と誘われたことがあります。待ち合わせの店に行くと、ピーコが座っているのだけど、何か雰囲気が違う。声を掛けたら「なに?ピーコに用事?」。やはりおかしい。そこにいたのは、弟のおすぎさんだったのです。初めて双子だと知りました。ピーコにはそんな茶目っ気もありました。

酒に酔うと、隣の人と腕を組み、ピーピーとおしゃべりに花を咲かせる。陽気で楽しいお酒で、周囲がパッと明るくなるんです。だから皆がピーコと同席したがりました。

何年か経ち、「もっとファッションのことを勉強したい」と言い出します。ピーコは平日に文化服装学院に通い、土日は三陽商会の契約販売員として伊勢丹の店頭に立ってコートを売るようになりました。伊勢丹でもあっという間に人気者になりました。トレンチコートをよく売ってくれました。トイレに行くとき以外は常に人に囲まれているようでした。

やがて三陽商会から完全に離れて、タレントや服飾評論家としてマスコミで活躍するようになりました。折に触れて「三陽商会のコートは良い!」と雑誌や新聞のコラムに書いてくれていたのは嬉しかったですね。

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「アナスイ」×ハローキティや「グッチ」「スリー」「RMK」など幸福感高まるホリデーコレ続々 今週発売のビューティアイテム13選【10/28〜11/3】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は10月28〜11月3日に発売するアイテムを紹介します。11月はホリデーコレクションの発売ラッシュ!近年はコラボコレクションが多いのが特徴で、今週はハローキティとコラボした「アナ スイ コスメティックス(ANNA SUI COSMETICS)」、すみっこぐらしのデザインがキュートな「ザボディショップ」が登場。どちらもブランドの世界観とキャラクターの愛らしさを上手にマッチさせているので、大人でも楽しめるはず。ほか、レッドとゴールドのスペシャルなパッケージをまとった「グッチ ビューティ(GUCCI BEAUTY)」、“ギフティングアドベンチャー”をコンセプトにした「アルマーニ ビューティ(ARMANI BEAUTY)」、19世紀末から25年続いたフランスの“美しき時代”を意味するベルエポックにに着想を得た「スリー(THREE)」などのホリデーコレクションも注目です。/p>

【10月30日発売】
スリー
(THREE)

ベルエポックの多幸感やアールヌーヴォーを再解釈

「スリー(THREE)」は、2024年ホリデーコレクションを発売する。19世紀末から25年続いたフランスの“美しき時代”を意味するベルエポックにフォーカスを当て、多幸感あふれる時代のムードを再解釈し、カラーレンジやパッケージデザインで“現代のベルエポック”を表現した。8色アイシャドウパレットやアイライナー、キットなど全6アイテムを展開する。

■商品詳細

“ホリデーコレクションパレット2024”(9350円)
“ファントゥファンキーリキッドアイライナー”(3色、各3300円)
“シマリング グロー デュオ X03”(4950円)
“ディヴァインリップジェム”(2色、各3850円)
“ネイルラッカー”(5色、各2420円)
“バランシング クレンジング オイル N キット 2024”(5390円)

【10月31日発売】
グッチ ビューティ
(GUCCI BEAUTY)

レッド×ゴールドのホリデーコレクション

「グッチ ビューティ(GUCCI BEAUTY)」は、2024年ホリデーコレクションを発売する。レッドとゴールドのスペシャルなパッケージをまとったアイシャドウパレットやリップ、チークの限定3品をラインアップする。

■商品詳細

“グッチ パレット ドゥ ボーテ クアチュオール”(1万10円)
“グッチ ルージュ ア レーヴル マット 505 ジャネット ラスト”(限定、6600円)
“グッチ ブラッシュ ドゥ ボーテ”(8580円)

【11月1日発売】
オーセンティック ビューティ コンセプト
(AUTHENTIC BEAUTY CONCEPT)

ホリデーシーズン限定ヘアケアギフトセット全3種

「オーセンティック ビューティ コンセプト(AUTHENTIC BEAUTY CONCEPT)」は、ホリデー限定のヘアケアコフレを発売する。ラインアップはカラーヘア用、ドライヘア用、ダメージヘア用の全3種。全てのコフレに、オリジナルソフトビーガンレザークラッチを付属する。

■商品詳細

“グロウ カラーヘア用”(7260円)
“ハイドレート ドライヘア用”(7260円)
“リプレニッシュ ダメージヘア用”(7260円)

【11月1日発売】
アルマーニ ビューティ
(ARMANI BEAUTY)

ホリデーコレクション

「アルマーニ ビューティ(ARMANI BEAUTY)」は、“ギフティングアドベンチャー”をコンセプトにしたホリデーコレクションを限定発売する。“アドベント カレンダー”、リキッドアイシャドウ“アイ ティント”、オイルinグロス“プリズマ グラス”、フレグランスコフレセットをラインアップする。

■商品詳細

“アドベント カレンダー”(7万4800円)
“アイ ティント”(新3色、各6380円)
“プリズマ グラス”(新2色、各6050円)
フレグランスコフレセット(全6種、1万4300円〜2万350円)

【11月1日発売】
アナ スイ コスメティックス
(ANNA SUI COSMETICS)

ハローキティコラボコレクション

「アナ スイ コスメティックス(ANNA SUI COSMETICS)」は、ハローキティとコラボレーションした2024年ホリデー限定アイテムの第1弾を発売する。ハローキティ型のバームが出てくるリップスティックやネイルポリッシュとハンドクリームのセット、折りたたみタイプのミラーなどをラインアップする。

■商品詳細

“リップスティックKT”(3850円)
“ネイルカラー&ハンドクリームキットKT”(各3630円)
“ルースフェイスパウダー(ミニ)”(全2種、5500円)
“ミラーKT”(3080円)

【11月1日発売】
ザボディショップ
(THE BODY SHOP)

すみっコぐらしコラボのホリデーコレクション

「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」は、ホリデーコレクション“オーセンティック ホリデー”を発売する。人気アイテムがすみっコぐらしの限定パッケージで登場するほか、「リバティ・ファブリックス(LIBERTY FABRICS)」のポーチ付きコフレや限定の香り“ブルーベル”などを販売する。

■商品詳細

すみっコぐらしコラボ ボディーシャンプー(全2種、各250mL、各1870円)
すみっコぐらしコラボ シャワージェル(全3種、各250mL、各1870円)
すみっコぐらしコラボ ボディークリーム(全3種、各200mL、各3520円)
すみっコぐらしコラボ ミニボディークリーム(全3種、各50mL、各1320円)
すみっコぐらしコラボ ミニボディケアギフト SB”(1925円)
“ミニボディケアギフト PG”(1925円)
“ミニボディケアギフト BR”(1925円)
“ミニボディケアギフト ST”(1925円)
“シャワークリーム BB”(250mL、2200円)
“ボディバター BB”(200mL、3740円)
“ボディミスト BB”(100mL、2970円)
“ハンドクリーム BB”(30mL、1430円)
“ボディケアセット BB”(4950円)
“ホリデーボディケアセット BB”(7260円)
“トータルボディケアセット BB”(9900円)
“フェイスケア コンプリートコフレ EDW”(2万7500円)
“フェイスケア コンプリートコフレ C”(2万7500円)
“フェイスケアコフレ EDW”(1万4850円)
“ボディケアセット SB”(4650円)
“ボディケアセット PG"(4650円)

【11月1日発売】
ウェイクメイク
(WAKEMAKE)

ラベンダーカラーのホリデーコレクション

韓国のコスメブランド「ウェイクメイク(WAKEMAKE)」は、ピンクラベンダーメイクを楽しめるアイシャドウパレットや、リップグロス、マルチカラーパウダーなど、神秘的なムードを演出するコスメをそろえる2024年ホリデーコレクションを発売する。

■商品詳細

“ソフトブラーリングアイパレット 23 ミスティックラベンダー ブラーリング”(オンライン 3980円/オフライン 2970円)
“デュイジェルマキシグロス”(全2色、オンライン 各1690円/オフライン 各1430円)
“ステイフィックサーマルチカラーパウダー”(オンライン 2200円/オフライン 2200円)

【11月1日発売】
RMK

ホリデーコレクション第1弾

「RMK」は、ホリデーコレクション第1弾を発売する。マルチパレットやアイシャドウ、リップなど、ホリデーのムードを盛りあげる全5種をそろえた。立体的な濡れ艶と透明感をもたらす人気アイテム“リクイド アイズ”からは、限定色の“キャンディー マティーニ”と“リトル ミンクス”が登場。エッジの効いたモダンな目元を演出する。

■商品詳細

“ザ ピンク ハイ アイズ & ブラッシュ パレット”(8250円)
“リクイド アイズ”(新2色、各3850円
“ザ マット リップカラー”(新3色、各3850円)
“ザ ピンク ハイ リクイドアイライナー”(全2色、各3300円)
“ネイルラッカー”(新2色、各2200円)

【11月1日発売】
ファミュ
(FEMMUE)

ホリデー限定スキンケアコフレ

韓国スキンケアブランド「ファミュ(FEMMUE)」は、“ホリデーコレクション 2024”を発売する。テーマは”グロウ リチュアル(GLOW RITUAL)“。ラインアップは、人気アイテム5種をラウンド型のボックスに詰め込んだ“ホリデートリートメントセット 2024”と、人気パック“ドリームグロウマスク”の最新シリーズ全5種をセットにした“ウィンターコンプリートセット 2024”の全2種。

■商品詳細

“ホリデートリートメントセット 2024”(9900円)
“ウィンターコンプリートセット 2024”(4840円)

【11月1日発売】
アディクション
(ADDICTION)

スティックアイシャドウ全6色

「アディクション(ADDICTION)」は、スティックアイシャドウ“ザ クリーミー スティック アイシャドウ”を発売する。ライナーとして使用することで自然な陰影を演出でき、指でぼかせば奥行きのあるグラデーションが素早く完成する。肌馴染みの良いカラーからモダンなカラーまで全6色をラインアップする。

■商品詳細

“ザ クリーミー スティック アイシャドウ”(全6色、2970円)

【11月1日発売】
江原道
(KOH GEN DO)

自分らしさ”を引き出すスペシャルホリデーボックス 

「江原道(KOH GEN DO)」は、“自分らしさ”とそこから放たれる“輝き”をテーマにした“ホリデーコレクション2024 スペシャルボックス”を発売する。2024年のトレンドカラーから導き出した“ビター&メロウ”なカラーアイテムと、この秋新発売の新メイクラインのアイテムを楽しめる。

■商品詳細

“ホリデーコレクション2024 スペシャルボックス”(8900円)

【11月1日発売】
フローラノーティス ジルスチュアート
(FLORA NOTIS JILL STUART)

スノードロップのホリデーコレクション

「フローラノーティス ジルスチュアート(FLORA NOTIS JILL STUART)」は、スノードロップに着想したホリデーコレクション“スターライト メモリーズ”を発売する。限定アイテムを詰め込んだコフレや人気アイテムがスペシャルパッケージで登場する。

■商品詳細

“ホワイトスノードロップ スターライトメモリーズ”(8800円)
“ホワイトスノードロップ オードパルファン”(20mL、4290円)
“ホワイトスノードロップ トリートメント バスミルク”(300mL、4180円)
“ホワイトスノードロップ メルティリップバーム”(3.6g、3300円)
“ホワイトスノードロップ シマーハンドクリーム”(30g、1980円)
“スターライトメモリーズ リペアヘアオイルセレクション”(各20mL、4620円)

【11月1日発売】
ハウス オブ ローゼ
(HOUSE OF ROSE)

ムーミンと初コラボ

「ハウス オブ ローゼ(HOUSE OF ROSE)」は、ムーミンとコラボしたウインターギフトコレクションを発売する。ハーバルシトラスの香りの“モイストリップ CB”やりんごと小花の香りの“ボディソープ AF”など全9アイテムが、ムーミンと仲間たちがホリデーシーズンを過ごす様子をイメージした限定パッケージで登場する。

■商品詳細

“モイストリップ CB”(1100円)
“ボディソープ AF”(300mL、1430円)
“バスソルト AF”(30g、385円)
“ネイルオイル AF”(1650円)
“ハンドケアギフト AF“(1980円)
“モイストバーム AF”(1980円) 
“モイストリップ AF”(1100円)
チーフタオル(770円) 
“ハンドケアギフト AF“(1980円)

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「レスポートサック」×「グロウニー」や「ユニクロ」×「マリメッコ」再びなど! 来週発売のファッションアイテム11選【10/28〜11/3】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は10月28〜11月3日に発売するアイテムを紹介します。「ユニクロ(UNIQLO)」は、「マリメッコ(MARIMEKKO)」と3シーズン目となる2024年秋冬限定コレクションを発売します。森で家族や友人たちと楽しむ秋の散策がテーマ。北欧テイストのアイテムは見ているだけでもほっこりします。親子でおそろいにもできますよ!
「レスポートサック(LESPORTSAC)」は、韓国発「グロウニー(GLOWNY)」とのコラボアイテムを発売します。「レスポートサック」はこれまで多くのブランドとコラボしていますが、それぞれのブランドの“らしさ”をいかせる懐の広さを毎回感じます。

【10月28日発売】
ザラ
(ZARA)

ハンガリー「ナヌーシュカ」とコラボ
“革新的なクラフトと機能美”がテーマ

「ザラ(ZARA)」は、「ナヌーシュカ(NANUSHKA)」とのコラボアイテムを発売する。“革新的なクラフトと機能美”をテーマに、テーラードジャケットやコート、セーター、シャツ、ジーンズなどのメンズウエアや、ジュエリー、シューズ、バッグ、ベルト、ソックスなどをラインアップする。

■商品詳細

コラボメンズウエア(5990円〜)
コラボジュエリー(4390円〜)

【10月29日発売】
コンビニエンスウェア
(CONVENIENCE WEAR)

ネットフリックスと第3弾コラボ
ソックスとアンダーウエア、タオルの3型

ファミリーマートが手がける「コンビニエンスウェア(CONVENIENCE WEAR)」は、ネットフリックス(NETFLIX)とのコラボアイテムを発売する。ソックスとボクサーパンツ、ハンドタオルをラインアップし、ネットフリックスの赤い“N”をグラデーションで表現した。

■商品詳細

コラボソックス(600円)
コラボボクサーパンツ(990円)
コラボタオル(700円)

【10月30日発売】
ガニー
(GANNI)

「バブアー」とコラボ第3弾
心斎橋パルコのポップアップで販売

「ガニー(GANNI)」は12月1日までの期間、大阪・心斎橋パルコでポップアップをオープン、10月30日から「バブアー(BARBOUR)」との第3弾コラボアイテムを販売する。コラボアイテムは、トレンチコートやダッフル、アノラック、パーカなど、アウターを中心にそろえる。「ガニー」のレオパード柄や「バブアー」のタータンチェックを取り入れた。

■商品詳細

コラボトレンチコート(11万8000円)
コラボダッフル(11万円)
コラボアノラック(9万9000円〜)
コラボトートバッグ(4万6750円)
コラボスカーフ(2万7500円)
※一部商品

【10月30日発売】
オーラリー
(AURALEE)

デンマーク「テクラ」とコラボ
“温泉タオル”からスリープウエアまで

「オーラリー(AURALEE)」は、「テクラ(TEKLA)」との初コラボアイテムを発売する。寒い夜に温泉に入り、その暖かさを持ち帰る体験に着想を得て、“温泉タオル”やダウンジャケット、ローブジャケット、スリープウエア、ボクサーショーツ、ナイトキャップ、ナイトソックスなどを制作した。

■商品詳細

コラボ“温泉タオル”(6600円)
コラボダウンジャケット(13万2000円)
コラボローブジャケット(14万3000円)
コラボボクサーショーツ(1万1000円)
コラボナイトキャップ(3万800円)
※一部商品

【10月30日発売】
レスポートサック
(LESPORTSAC)

韓国「グロウニー」とコラボ
レースを配したバッグなど5型

「レスポートサック(LESPORTSAC)」は、「グロウニー(GLOWNY)」とのコラボアイテムを発売する。“内面も外面も自らを愛する”をテーマに、フラワーレースをあしらったバッグやウオレット、イヤホンケースをラインアップする。

■商品詳細

コラボバッグ(1万7600円)
コラボバックパック(3万5200円)
コラボショルダーバッグ(1万5950円)
コラボウオレット(1万2100円)
コラボイヤホンケース(1万1000円)

【10月31日発売】
カルティエ
(CARTIER)

“トリニティ”誕生100周年
新作ネックレスを先行発売

「カルティエ(CARTIER)」は10月31日、“トリニティ”の誕生100周年を記念し、表参道にポップアップストアをオープン、“トリニティ”の新作ネックレスを日本先行発売する。スクエア型の“クッションシェイプ”が、大小絡み合う特徴的なデザインに仕上げている。

■商品詳細

ネックレス“トリニティ”(175万5600円)

【11月1日発売】
ディーン&デルーカ
(DEAN & DELUCA)

ブランドロゴを配した
チャリティートート2色

「ディーン&デルーカ(DEAN & DELUCA)」は、チャリティートートバッグを発売する。ガンメタルのロゴをあしらったレッドビーンズカラーと、シルバーラメのロゴを配したスノーブルーの2色を制作。サイズはSとLを用意する。

■商品詳細

トートバッグ(2750円〜)

【11月1日発売】
ユニクロ
(UNIQLO)

「マリメッコ」コラボ再び
秋の散策がテーマのウィメンズアイテム

「ユニクロ(UNIQLO)」は、「マリメッコ(MARIMEKKO)」とのコラボアイテムを発売する。北欧の豊かな自然に着想を得て、森で家族や友人たちと楽しむ秋の散策がテーマ。ウィメンズとガールズのアイテムをラインアップし、おそろいの柄が楽しめる。

■商品詳細

コラボアイテム(590円〜)

【11月1日発売】
ヒロタカ
(HIROTAKA)

初のホリデーコレクション
ジュエリーとケース、キャンドルの限定セット

「ヒロタカ(HIROTAKA)」は11月1〜30日の期間、初のホリデーコレクションを数量限定で販売する。漆黒の森の住人が発する、魔法の輝き“バイオルミネッセンス”をテーマに、新作“モスキート”とジュエリーケース、ソイキャンドルをセットにした。10月29日まで公式オンラインで先行予約を受け付けている。

■商品詳細

“バイオルミネッセンス ホリデーコフレ 2024”(4万4000円〜)
“バイオルミネッセンス ホリデーコフレ 2024 スペシャル リミテッド エディション”(20万5700円)

【11月1日発売】
マディソンブルー
(MADISONBLUE)

伊勢丹新宿本店にオープン
限定アイテムやキッズラインも

「マディソンブルー(MADISONBLUE)」は11月1日、ブランド初となる百貨店1号店を伊勢丹新宿本店にオープンする。オープンを記念し、伊勢丹新宿本店限定のTシャツとスエットを発売する。またオープン同日にキッズラインの販売も開始、Tシャツを販売する。

■商品詳細

限定スエット(4万5100円)
限定Tシャツ(2万9700円)
Tシャツ/キッズ(2万5300円)

【11月1日発売】
エル・エル・ビーン
(L.L.BEAN)

“ボート アンド トート”80周年
イラストレーターの綿谷寛、ジェリー鵜飼とコラボ

「エル・エル・ビーン(L.L.BEAN)」は、“ボート アンド トート”の誕生80周年を記念し、イラストレーターの綿谷寛と、ジェリー鵜飼とコラボした“ボート アンド トート”を数量限定発売する。綿谷はユニークな“エル・エル・ビーン坊や”を、鵜飼は愛犬と共に旅に出かけるシーンを表現した。

■商品詳細

コラボバッグ(1万7600円)

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“ニューレトロ”トレンドについて考える

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年10月21日号からの抜粋です)

遠藤:最近、若者の服装に、彼らが生まれる前の平成のものや、かつて流行して1度廃れたものを取り入れている姿を見かけるようになりました。彼・彼女らは、どうやらそれらを「エモい」と感じている様子。その背景やどんなところに引かれているのかを探ろうと特集を企画しました。

佐藤:まず街に出てスナップをしましたね。特徴的なスタイルの若者に声をかけて取材しましたが、印象的だったのは、みんな丁寧に応えてくれたこと。そんな若者の「お行儀の良さ」が、消費者行動論の水師裕先生の若者の心理を探る話につながりました。

遠藤:ギャルのスタイルを取り入れていても、そのマインドまでは踏襲しておらず、あくまで“ファッション”なんですよね。人前で怒られるのはもちろん、褒められるのも嫌がる、注目されたくない心理が、「お行儀の良さ」につながっているというのは納得でした。

佐藤:平成のギャル文化には強い自己主張や元気さがありました。“デオドラント化”した現代社会で、若者たちは常に自分を抑制しているから、主張の強いスタイルに憧れるのではないか、という水師先生の考察には「なるほど!」と感心しました。なんでも自己責任と言われてしまう時代で、不安感を抱えているからこそ、Y2Kを口実に使い、どこかで自分をさらけ出したいのかもしれませんね。遠藤さんは何が印象に残りましたか?

新しいものが混ざっていることが大事

遠藤:私はストリートをスナップし続けて44年のアクロス編集部を取材したのですが、ギャル男のリバイバルの写真が衝撃的でした。2007年のギャル男が、まさにそのまま24年に復活。ただ足元は、先の尖った革靴ではなく、「グラウンズ(GROUNDS)」の厚底スニーカー。そのままのコスプレではなく、新しいものが混ざっていくことで、24年らしい“ニューレトロ”になるんだなと、実感しました。また、座談会では、みんな00年代に興味があるけれど、参照元がバラバラで、嗜好もスタイルも全然違うというのが、リアルで面白いと思いました。

佐藤:古いだけでは魅力的でないんですよね。どこかに新しさがないと。懐かしの平成スタイルに、最新のフィルターをかけて作ったスタイルが広がり、それが新たなスタイルのベースになっていく―そうしたスパイラルが見える特集になったと思います!

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シワ改善市場を切り開いた“リンクルショット”の伝説的美容液 約178万人にアプローチ

2009年から続く「WWDBEAUTY」のベストコスメ特集では、バイヤーのアンケートをもとに本当に売れた商品を表彰する。連載「ベスコス歴代名鑑」では、15年以上続く本特集の中でも常にランキングに入賞する“傑作”をピックアップ。時代を超えて愛される理由や商品の魅力について、美容ジャーナリストの加藤智一が深掘りする。今回はポーラの美容液“リンクルショット メディカル セラム”にフォーカス。

日本初、シワを改善する医薬部外品として
2017年にデビュー

日本で初めてシワを改善する医薬部外品として、2017年に発売されたポーラの“リンクルショット メディカル セラム”。シワのできる原因を突き止め、それを抑制する成分「ニールワン®」を配合した美容液だ。ただ、この1本を発売するのに、実に20年以上の歳月が費やされていることは知られていない。化粧品でシワは改善できるという信念のもと、表皮性と真皮性のシワのうち、真皮性のシワができる仕組みの解明に着手。そして、有効成分の選定や製剤化への研究、さらには安全性の確認・安定性の確保、厚生労働省(以下、厚労省)への審査申請など数十人に及ぶ研究者たちがそれぞれの課題をクリアしたことで、ようやく日の目を見た商品だ。

開発は2002年から
数多くのハードルを乗り越え商品化

そもそもポーラがシワ改善医薬部外品の開発を始めたのは02年のこと。最高峰ブランド「B.A」の商品開発がきっかけだった。当時は業界内でシワに関する共通ルールがなかったことから、行政にシワの改善効果を訴求することができなかった。そこで、日本香粧品学会で、皮膚科医や化粧品業界の研究者が客観性のあるシワ評価法の確立に取り組むことに。その結果、06年にシワグレード標準を含むシワ評価のためのガイドラインが策定され、効果を科学的に証明する道が開けた。

その後、2009年にシワを改善する成分、「ニールワン®」の開発に成功。厚労省に医薬部外品のシワ改善有効成分として申請したものの、時期が悪く、さまざまなハードルが発生。厚労省から「ニールワン®」にさらなる安全性・実証データが求められるようになったことで、審査に7年を費やした末、16年7月にようやく承認。17年、ついに“リンクルショット メディカル セラム”として発売された。

華々しい登場で予約殺到

全社を挙げて取り組んだ一大プロジェクト。その華々しい登場感を演出すべく、発売日は17年元日に設定。テレビCMや雑誌・ウェブ広告はもちろん、新聞では中央4紙、地方紙への全面広告、東京、梅田、銀座などの主要駅で交通広告や電車広告ジャックを行い、メディア横断的に過去最大のプロモーションを繰り広げた。

その結果、“リンクルショット メディカル セラム”発売月はもはや予約さえ受注できないほど、各店舗やECに予約が殺到。百貨店には連日、購入希望者が列になり、1人1本の個数制限を設定するほどの熱狂が続き、発売1カ月で販売総数が約25万本、売り上げ約36億円を記録した。

商品レビューでは「まるでパテのようなとどまるテクスチャーがシワに入り込む」、「家族から肌がきれいになったと褒められる」と有効成分ならではの効果感が高評価を獲得。リピート購入も増え、初年度の販売個数は約94万本、売り上げは約130億円までに達し、成功を収めた。

ベストコスメ198冠、販売本数は約450万本

その後もシワ改善美容液の先駆けとして、常に業界をリード。ベストコスメ獲得数も198冠(24年10月時点)にのぼり、24年6月末現在では販売本数は約450万本、体験人数は約178万人という驚異的な売り上げを続けている。

そして、25年には新製品として、有効成分「ニールワン®」を部分使いではなく、全顔に使う“リンクルショット メディカル セラム デュオ”を発売。シワ改善医薬部外品としては、国内初となる2剤を自分で混合して使う美容液を開発している。こちらの発売日は、17年と同様に、25年の元日に設定。4年ぶりとなる待望の新作で、再び革新の一歩を踏み出す。

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「ユニクロ 新宿本店」を大解剖 “世界と地元と繋がる”グローバル旗艦店の店内は?

「ユニクロ(UNIQLO)」は10月25日、「ユニクロ 新宿本店」をオープンする。地上1階から3階までの3フロアで、約3960平方メートル。新宿エリアには他に4店を構えるが、エリア最大の店舗として、“本店”を名乗る。「新宿から世界へ、世界から新宿へ」のコンセプトのもと、国内4店舗目のグローバル旗艦店という立ち位置である一方、新宿発の企業や名店とのコラボを通し、土地柄を楽しめる店舗運営を目指す。国内外から人が集まる街・新宿で、「ユニクロ」は何を打ち出すのか?「ユニクロ」のモノとサービスが一堂に集まる同店の見どころをレポートする。

1階はマストバイ商品がずらり

同店は、新宿駅東口から徒歩5分、2022年に閉店したビックカメラとの共同店舗「ビックロ」の跡地に店を構える。正面入り口でまず目に飛び込んでくるのは、クルーネックセーター(9990円)など、今秋冬の最注力商品であるカシミヤニットのカラーバリエーション。奥にはメリノウールニットやフリースなど、「ユニクロ」を象徴するアイテムが並ぶ。「新宿は、買い物にかける時間が2極化している場所。1階は急いで買い物する人に向けに、今一番打ち出したい商品を置く。2、3階はじっくり買い物を楽しみたいお客さまに向けた空間を意識している」と広報担当者。1階には、有人・無人合わせて30台ほどのレジを置き、急ぎの客に対応。3フロア全体でレジは計54台導入しており、「おそらく国内店舗で一番多い」という。季節の花を販売する「ユニクロ フラワー(UNIQLO FLOWER)」も、もう一方の出入り口で販売する。

ウィメンズメーンの2階 新宿の味で一服

2階はウィメンズ商品がメーンのフロア。「ユニクロ:シー(UNIQLO:C)」やブラトップをはじめとしたインナー類などウィメンズの人気商品に加え、ファーストリテイリング傘下の仏発ウィメンズブランド「コントワー・デ・コトニエ(COMPTOIR DES COTONNIERS)」や、同じく傘下の「プラステ(PLST)」のコーナーも設けている。「プラステ」は約139平方メートルの広さにウィメンズ・メンズ商品をそろえる。オープンを記念し、“カシミヤブレンド ショールカラーカーディガン”(2万3000円)や“カシミヤブレンド コクーンセーター”(2万1000円)、人気のフェザーヤーンシリーズから“フェザーヤーン リラックスカーディガン”(1万1000円)を限定販売する。

2階には、新宿エリア初導入の「ユニクロ コーヒー(UNIQLO COFFEE)」も登場。ホットコーヒー(200円)やカフェラテ(300円)などの通常メニューほか、同店限定のスイーツとして新宿中村屋のモンブラン(170円)やスイートポテト(170円)、追分だんご本舗のみたらし(220円)など、“新宿の味”を堪能できるのが特徴。テーブルやいすも多数用意し、憩いの場を提供する。

世界と地元と繋がる3階 限定商品が多く集う

3階はメンズやベビー&キッズ、「UT」が中心のフロア。「UT」コーナーは、新宿の名店や地元の名物企業計8社(追分だんご本舗、カンロ、新宿末廣亭、新宿高野、新宿中村屋、世界堂、日清食品、文明堂東京)とコラボしたTシャツやトートバッグをそろえる。オープン時は、コラボTシャツをまとったマネキンコーナーを設置。文具や画材を取り扱う世界堂は鉛筆やクリップ、フルーツ専門店の新宿高野はフルーツといったように、各名店のアイデンティティーを表すヘッドピースが細かく作り込まれている。また、新宿東宝ビルのシンボルであるゴジラと「UT」とのコラボTシャツ(1990円)も同店限定で販売する。

欧米の店舗のみで取り扱っていた商品を厳選した「スペシャル エディション フロム EU/US(SPECIAL EDITION FROM EU/US)」も3階に登場する。同商品群は、ECを除いて、日本で買えるのは同店のみ。また、リペア・リメイクサービス「リ・ユニクロ スタジオ(RE.UNIQLO STUDIO)」や、ジャケットやシャツをオーダーできる「カスタム オーダー サロン(CUSTOM ORDER SALON)」のカウンターも設置している。

同店オープンを記念し、さまざまなプレゼントキャンペーンを実施する。10月25日〜27日は、”ユニクロ 新宿本店”ロゴを入れた文明堂のどら焼き(先着順)と、“ラウンドミニショルダーバッグ 3wayコンパクト”(1万円以上の購入が条件)をプレゼント。11月1日〜4日は、巾着バッグ付きのオリジナルシーウォーターミストと新宿高野フルーツジェリーのセット(1万円以上の購入が条件)をプレゼントする。

■ユニクロ 新宿本店
オープン日:10月25日
時間:10:00〜22:00
住所:東京都新宿区新宿3-29-1

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高島屋と阪急が仕掛けるホリデー商戦 「マイプレシャスジュエリー」で自家需要を取り込み2ケタ増目指す

高島屋は業務提携をしている阪急阪神百貨店と共同で10月23日〜11月12日、新プロモーション「マイプレシャスジュエリー」を開催する。 “1”が4つ並ぶ11月11日を“自分だけの特別なジュエリーとの出合いを楽しむ日”として提案。カラーストーン、アイコニックデザイン、存在感のあるフォーム、ポップなモチーフと4つのテーマを設け、23ブランド、約70点のジュエリーを高島屋各店とEC、阪急うめだ本店と阪神梅田本店で販売する。このイベントは夏に行った“七夕”をテーマにしたジュエリーイベントに続く企画。七夕のイベントが前年同期比2ケタ増と好調だったため、冬のホリデー商戦として開催する。高島屋MD本部 婦人雑貨の木谷文香担当バイヤーに話を聞いた。

ホリデー前に“自分だけの”ジュエリー提案で自家需要を取り込む

ファッションジュエリーはコロナが明けてから需要が伸びて、どの百貨店も好調だ。「いいものを長く使いたい」という消費者心理の変化や金価格の高騰、ラグジュアリー・ブランドによるバッグや小物類の相次ぐ値上げなどの影響により、ファッションジュエリーがご褒美需要の選択肢の一つになっている。年間のジュエリー商戦の山場といえばクリスマスだが、ギフト需要の減少や高級コスメなど選択肢の広まりにより、以前ほどの勢いがない。とはいえ、ボーナス時期でもあるし、夏に比べると1年頑張った自分へのご褒美といった自家需要が盛り上がる時期だ。木谷バイヤーは、「12月の売上高は、前年クリアを予測。ホリデー商戦は盛り上がりに欠けるため、年間を通して売り上げが取れればと思いイベントを企画した。七夕のイベント同様、売上高は2ケタ増を目指す」と話す。各ブランドの強みによりテーマを棲み分けて、アクセサリーからジュエリーまで幅広く提案。しかし、プレホリデーということもあり、10万〜30万円と夏のイベントよりは高額品に注力した。「1が並ぶ特別感のある日に、とっておきの“自分だけ”のジュエリーを見つけてもらうのが目的。着けることで高揚感を得られたり、元気づけられたりするようなジュエリーとの出合いを提案したい」と同バイヤー。色石を選んでオーダーする“自分だけの”ジュエリーの提案も行い、クリスマスや年始の商品の受け渡し時の購入も見込んでいるという。

ジュエリー購入の動機付けとモノ以上の付加価値を提供

高島屋では、夏の七夕のイベント後に、8月10日を“ハートの日”として大切な人へジュエリーを贈るプロモーションを企画。今後も、継続的にプロモーションを開催していくという。「ジュエリーは洋服などと違い物理的に小さいので、見てもらえるような工夫や仕掛けをしないと目に入らない。だからどんどん仕掛けていきたい」と木谷バイヤー。ジュエリーは貴金属で、ある意味、贅沢品のため、ほとんどがショーケースに入っている。店内を歩いていても「見よう」と思わなければ自然と目には入ってこない。「ジュエリーの存在に気付いてもらい、購入の動機付けをすることが大切。贅沢品だが、特別要素をプラスことで需要を喚起したい」。イベントでジュエリーに関心を持ってもらい、新たな発見や販売員との会話により顧客とのつながりが生まれる。

七夕のイベントを開催したのは、一粒万倍日で財布業界が盛り上がった背景があるから。それが、ジュエリーにも派生し、一粒万倍日にブライダルリングを購入する人もいるそうだ。“一粒万倍日=幸運を呼ぶ”と“七夕=星に願いを”という要素に親和性があり、“星座石=自分だけの”というパーソナルな点も自家需要にマッチした。「誰もが幸せになりたいという消費者心理に響く仕掛けをしたい。モノ自体の魅力もあるが、購入により得られる幸福感が付加価値だ」と木谷バイヤー。ジュエリーは、“お守り”“願い事”などパーソナルな思いと親和性が高い商材だ。今後は、多様化するライフスタイルや価値観にフォーカスしたジュエリー提案の企画を予定しているという。

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高島屋と阪急が仕掛けるホリデー商戦 「マイプレシャスジュエリー」で自家需要を取り込み2ケタ増目指す

高島屋は業務提携をしている阪急阪神百貨店と共同で10月23日〜11月12日、新プロモーション「マイプレシャスジュエリー」を開催する。 “1”が4つ並ぶ11月11日を“自分だけの特別なジュエリーとの出合いを楽しむ日”として提案。カラーストーン、アイコニックデザイン、存在感のあるフォーム、ポップなモチーフと4つのテーマを設け、23ブランド、約70点のジュエリーを高島屋各店とEC、阪急うめだ本店と阪神梅田本店で販売する。このイベントは夏に行った“七夕”をテーマにしたジュエリーイベントに続く企画。七夕のイベントが前年同期比2ケタ増と好調だったため、冬のホリデー商戦として開催する。高島屋MD本部 婦人雑貨の木谷文香担当バイヤーに話を聞いた。

ホリデー前に“自分だけの”ジュエリー提案で自家需要を取り込む

ファッションジュエリーはコロナが明けてから需要が伸びて、どの百貨店も好調だ。「いいものを長く使いたい」という消費者心理の変化や金価格の高騰、ラグジュアリー・ブランドによるバッグや小物類の相次ぐ値上げなどの影響により、ファッションジュエリーがご褒美需要の選択肢の一つになっている。年間のジュエリー商戦の山場といえばクリスマスだが、ギフト需要の減少や高級コスメなど選択肢の広まりにより、以前ほどの勢いがない。とはいえ、ボーナス時期でもあるし、夏に比べると1年頑張った自分へのご褒美といった自家需要が盛り上がる時期だ。木谷バイヤーは、「12月の売上高は、前年クリアを予測。ホリデー商戦は盛り上がりに欠けるため、年間を通して売り上げが取れればと思いイベントを企画した。七夕のイベント同様、売上高は2ケタ増を目指す」と話す。各ブランドの強みによりテーマを棲み分けて、アクセサリーからジュエリーまで幅広く提案。しかし、プレホリデーということもあり、10万〜30万円と夏のイベントよりは高額品に注力した。「1が並ぶ特別感のある日に、とっておきの“自分だけ”のジュエリーを見つけてもらうのが目的。着けることで高揚感を得られたり、元気づけられたりするようなジュエリーとの出合いを提案したい」と同バイヤー。色石を選んでオーダーする“自分だけの”ジュエリーの提案も行い、クリスマスや年始の商品の受け渡し時の購入も見込んでいるという。

ジュエリー購入の動機付けとモノ以上の付加価値を提供

高島屋では、夏の七夕のイベント後に、8月10日を“ハートの日”として大切な人へジュエリーを贈るプロモーションを企画。今後も、継続的にプロモーションを開催していくという。「ジュエリーは洋服などと違い物理的に小さいので、見てもらえるような工夫や仕掛けをしないと目に入らない。だからどんどん仕掛けていきたい」と木谷バイヤー。ジュエリーは貴金属で、ある意味、贅沢品のため、ほとんどがショーケースに入っている。店内を歩いていても「見よう」と思わなければ自然と目には入ってこない。「ジュエリーの存在に気付いてもらい、購入の動機付けをすることが大切。贅沢品だが、特別要素をプラスことで需要を喚起したい」。イベントでジュエリーに関心を持ってもらい、新たな発見や販売員との会話により顧客とのつながりが生まれる。

七夕のイベントを開催したのは、一粒万倍日で財布業界が盛り上がった背景があるから。それが、ジュエリーにも派生し、一粒万倍日にブライダルリングを購入する人もいるそうだ。“一粒万倍日=幸運を呼ぶ”と“七夕=星に願いを”という要素に親和性があり、“星座石=自分だけの”というパーソナルな点も自家需要にマッチした。「誰もが幸せになりたいという消費者心理に響く仕掛けをしたい。モノ自体の魅力もあるが、購入により得られる幸福感が付加価値だ」と木谷バイヤー。ジュエリーは、“お守り”“願い事”などパーソナルな思いと親和性が高い商材だ。今後は、多様化するライフスタイルや価値観にフォーカスしたジュエリー提案の企画を予定しているという。

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高島屋と阪急が仕掛けるホリデー商戦 「マイプレシャスジュエリー」で自家需要を取り込み2ケタ増目指す

高島屋は業務提携をしている阪急阪神百貨店と共同で10月23日〜11月12日、新プロモーション「マイプレシャスジュエリー」を開催する。 “1”が4つ並ぶ11月11日を“自分だけの特別なジュエリーとの出合いを楽しむ日”として提案。カラーストーン、アイコニックデザイン、存在感のあるフォーム、ポップなモチーフと4つのテーマを設け、23ブランド、約70点のジュエリーを高島屋各店とEC、阪急うめだ本店と阪神梅田本店で販売する。このイベントは夏に行った“七夕”をテーマにしたジュエリーイベントに続く企画。七夕のイベントが前年同期比2ケタ増と好調だったため、冬のホリデー商戦として開催する。高島屋MD本部 婦人雑貨の木谷文香担当バイヤーに話を聞いた。

ホリデー前に“自分だけの”ジュエリー提案で自家需要を取り込む

ファッションジュエリーはコロナが明けてから需要が伸びて、どの百貨店も好調だ。「いいものを長く使いたい」という消費者心理の変化や金価格の高騰、ラグジュアリー・ブランドによるバッグや小物類の相次ぐ値上げなどの影響により、ファッションジュエリーがご褒美需要の選択肢の一つになっている。年間のジュエリー商戦の山場といえばクリスマスだが、ギフト需要の減少や高級コスメなど選択肢の広まりにより、以前ほどの勢いがない。とはいえ、ボーナス時期でもあるし、夏に比べると1年頑張った自分へのご褒美といった自家需要が盛り上がる時期だ。木谷バイヤーは、「12月の売上高は、前年クリアを予測。ホリデー商戦は盛り上がりに欠けるため、年間を通して売り上げが取れればと思いイベントを企画した。七夕のイベント同様、売上高は2ケタ増を目指す」と話す。各ブランドの強みによりテーマを棲み分けて、アクセサリーからジュエリーまで幅広く提案。しかし、プレホリデーということもあり、10万〜30万円と夏のイベントよりは高額品に注力した。「1が並ぶ特別感のある日に、とっておきの“自分だけ”のジュエリーを見つけてもらうのが目的。着けることで高揚感を得られたり、元気づけられたりするようなジュエリーとの出合いを提案したい」と同バイヤー。色石を選んでオーダーする“自分だけの”ジュエリーの提案も行い、クリスマスや年始の商品の受け渡し時の購入も見込んでいるという。

ジュエリー購入の動機付けとモノ以上の付加価値を提供

高島屋では、夏の七夕のイベント後に、8月10日を“ハートの日”として大切な人へジュエリーを贈るプロモーションを企画。今後も、継続的にプロモーションを開催していくという。「ジュエリーは洋服などと違い物理的に小さいので、見てもらえるような工夫や仕掛けをしないと目に入らない。だからどんどん仕掛けていきたい」と木谷バイヤー。ジュエリーは貴金属で、ある意味、贅沢品のため、ほとんどがショーケースに入っている。店内を歩いていても「見よう」と思わなければ自然と目には入ってこない。「ジュエリーの存在に気付いてもらい、購入の動機付けをすることが大切。贅沢品だが、特別要素をプラスことで需要を喚起したい」。イベントでジュエリーに関心を持ってもらい、新たな発見や販売員との会話により顧客とのつながりが生まれる。

七夕のイベントを開催したのは、一粒万倍日で財布業界が盛り上がった背景があるから。それが、ジュエリーにも派生し、一粒万倍日にブライダルリングを購入する人もいるそうだ。“一粒万倍日=幸運を呼ぶ”と“七夕=星に願いを”という要素に親和性があり、“星座石=自分だけの”というパーソナルな点も自家需要にマッチした。「誰もが幸せになりたいという消費者心理に響く仕掛けをしたい。モノ自体の魅力もあるが、購入により得られる幸福感が付加価値だ」と木谷バイヤー。ジュエリーは、“お守り”“願い事”などパーソナルな思いと親和性が高い商材だ。今後は、多様化するライフスタイルや価値観にフォーカスしたジュエリー提案の企画を予定しているという。

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24年も2ケタ増、絶好調ニューバランスジャパン 心斎橋の“コミュニティ型ストア”に手応え

ニューバランスジャパンが運営する「ニューバランス(NEW BALANCE)」は9月末、大阪・ミナミの心斎橋筋商店街に、西日本最大規模となるオフィシャルストア「ニューバランス心斎橋」を開業した。地下1階から地上3階までの4層で、店舗面積は約975平方メートル。2023年12月に新コンセプト店として開業した吉祥寺店の倍以上の広さで、グローバル旗艦店である原宿店に次ぐ大きさだ。

心斎橋の新店は、同ブランドが“コミュニティ型ストア”と位置付ける形態を導入している。特徴的なのは、どのフロアにも売り場中央にコミュニケーションを促進するための座席スペース“コミュニティサークル”を配置している点だ。コミュニケーションや接客を重視し、スタッフと客や、客同士の交流が自然に生まれるように空間を設計しているという。例えば、1階の“コミュニティサークル”には、足のサイズや幅、高さ、左右差、土踏まずの高さなどのデータから足の特長を導き出す3Dスキャンマシンを設置。台の上に乗るとおよそ1分程度で計測が完了し、立体化された足のデータを見ながら、スタッフが一人一人の足と目的にあった靴を提案する。

「商品よりも人を中心に据えた店作り」

1階はランニングシューズと、7月に販売開始して好評な“大谷翔平シグネチャーコレクション”を中心に展開。2階は「ニューバランス」のシューズを美しく見せることをコンセプトにしたアパレルラインの“メットトゥエンティーフォー(MET24)”と、バスケットボールカテゴリーのアイテム、3階は“メイド イン USA”や“メイド イン UK”のシリーズ、地下1階は、日本独自で展開するゴルフカテゴリーで構成する。ゴルフアイテムを取り扱う直営店は心斎橋店だけで、売り場には試し履きができる人工芝も設置した。

取扱点数はシューズが約190SKU、アパレル約215SKU、アクセサリー約146SKUと、従来の店舗に比べて抑えている。そのシーズンに注力するストーリーやターゲットに焦点を絞りこんで厳選したアイテムを展開し、「商品よりも人を中心に据えた店作り」を行っている。前述した、コミュニケーション促進のために各フロアに配した座席スペース“コミュニティサークル”がそれを象徴している。

こうした店作りについて、「いいものを長く着用していくという考えが根底にある」と、マーケティング部PR&デジタル課の小澤真琴マネージャーは説明する。「この数年は自信のある商品だけを選んで店舗で提案しており、お客さまにいいものを選んでいただくための接客に力をいれている」という。

シューズだけでなく
アパレルも好調

そのような考えを実現するため、店舗スタッフも精鋭を配置。足に関する基礎知識とシューズフィッティングの技能を習得したシューフィッターや、ランニングアドバイザーの資格を持ち、社内の厳しい試験に合格したランニングスペシャリストが店頭スタッフとして心斎橋には多く在籍している。コミュニケーションを取りながら顧客のニーズを引き出し、専門知識を駆使して顧客にあった商品を見つけ出す。

“コミュニティ型ストア”では、同じ売り場でシューズとアパレルを展開しているため、アパレルの売れ行きも好調だという。ファッション性と機能性を兼ね備え、仕事着としても着用できるアパレルアイテムがそろう“メットトゥエンティーフォー”では、体の動きに合わせて伸縮するオリジナルのカルゼジャージ素材を採用したセットアップなどを展開。「パンツはスニーカーがちょうどよく見えるような丈感にし、シルエットは細めと太めをそろえる。顧客の年齢層は幅広く、気に入っていただくとシルエット違いで何種類か購入される方も多い」。

オープン当日の取材で、最もにぎわっていたのが3階の“メイド イン USA”のフロアだった。モノ作りにこだわった高級ラインを展開するだけに、重厚感のあるインテリアを採用し、ゆったりした空間で接客対応する。「“メイド イン USA”の商品はもともと人気が高く、ファンは非常に多い。心斎橋店限定商品もそろえたので、このフロアをめがけて多くのお客さまが来店している。外国人のお客さまも多い」という。

3年連続で
過去最高売上高更新の見通し

“コミュニティ型ストア”は23年1月、ニューバランスの本拠地である米ボストンのニューベリーに1号店をオープン。新コンセプト導入により、同店の売上高は前年比2倍以上で推移しているという。“コミュニティ型ストア”は日本では23年9月の池袋店のオープンを皮切りに吉祥寺、広島、所沢に出店し、心斎橋店は5店舗目となる。10月14日には、ジャパネットグループが創業地の長崎で開業した複合施設「長崎スタジアムシティ」内にもオープンした。“コミュニティ型ストア”のフォーマットは、新たなスタンダードとして今後オープンする新店には導入していく予定という。

ニューバランスジャパンの業績は絶好調だ。22年に過去最高売上高を記録し、23年も記録を更新、24年も2ケタ成長で過去最高売り上げ更新を見込む。出店計画では年内にもう1店舗、コミュニティ型店舗のオープンが予定されている。

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「モンクレール」が上海で一夜限りの“テーマパーク” A$APロッキーや「ジル サンダー」と協業の”ジーニアス”発表

「モンクレール(MONCLER)」は10月19日、中国・上海で“ジーニアス”の最新コレクションを発表した。現地の造船所をプレゼン会場に用い、国内外から8000人を招待。今回の“ジーニアス”に参画したA$AP ロッキーに代表されるよう、ファッションと音学、車など、異なるカルチャーを融合したイベントはさながら、ファッション業界による一夜限りのディズニーランドやユニバーサル・スタジオのようで、盛り上がりは夜遅くまで続いた。“ジーニアス”を通してダウンブルゾンやコートの可能性を拡張しつつ、ファッション業界と近いカルチャーとも融合しながら、最終的にはファン層を拡大する「モンクレール」の狙いが具現化・可視化できるイベントとなった。

今回のコラボレーターは、長らく協業する藤原ヒロシ率いる「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」のほか、「モンクレール」のアートディレクター務めるフランチェスコ・ラガッツィ(Francesco Ragazzi)による「パーム エンジェルス(PALM ANGELS)」、「リック・オウエンス(RICK OWENS)」のほか、上述のA$AP ロッキー、ルーシーとルーク・メイヤー(Lucie & Luke Meier)夫妻による「ジル サンダー(JIL SANDER)」、また英「ヴォーグ(VOGUE)」編集長務めるエドワード・エニンフル(Edward Enninful)、俳優で映画プロデューサーのドナルド・クローバー(Donald Clover)、そして地元デジタルアーティストのルル・リー(Lulu Li)ら。加えて「メルセデス・ベンツ(MERCEDES-BENZ)」とのコラボにはNIGOが参画してトリプルコラボとなった。

「モンクレール」のレモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)会長兼最高経営責任者(CEO)は音楽や映画などとの協業について、「ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)やJAY−Zらとの協業を通して、他の業界と交わるのは面白いと思った。デザイナーとは違うアプローチ、たくさんのエネルギーやアイデアを得ることができる」と語った。

以下、主要なコレクションをダイジェストで紹介する。

A$AP ロッキー

A$AP ロッキーとのコラボレーションを発表する空間には、中央にカセットテープを再生するレトロなステレオを設置。音楽が流れる空間の中、円形のデジタルサイネージと、その周囲に立つモデルでコレクションを紹介した。赤や緑、青、白などの原色を基調にしたコレクションは、フェルトのような生地の外側だけにラミネート加工を施したような素材のダウンブルゾン。ボトムスは、ヒップハングのカーゴパンツか、ロングブーツと合わせたレギンスでコントラストをつける。

「ジル サンダー」

「ジル サンダー」とのコラボ・コレクションは、ブランドの2024-25年秋冬を思わせるジェントル(優しい)な色使いとシルエット、ボリューム感が特徴だ。基調はパッファーでボリュームたっぷり、オーバーサイズのシルエットを描くコートやブルゾン、ポンチョ。ステッチの数を減らし、まるで羽毛布団に包まれているかのような温もりや優しさを提供する。生地をループ状にしたり、起毛するファブリックを用いたりで表情を加えた。手作業のぬくもりを感じるメタルアクセサリーも含めて、「ジル サンダー」のコレクションに、ダウンでさらなるボリュームを加えたら?という発想に基づく。

「リック・オウエンス」

「リック・オウエンス」は、アイコニックなロングブーツの素材をレザーからダウンに変え、大きな襟とコクーンシルエットが特徴のショート丈ブルゾン、反対にトレーンを引くマキシコートなどを提案。バラクラバ風のフードを取り付けたリブニットを合わせて、ブーツやアウターのボリュームと、タイトなインナーでシルエットのコントラストを描く。

「パーム エンジェルス」

「パーム エンジェルス」のコレクション会場は、さながらレース状。ゴーカートに乗ったドライバーが、観客の傍らを駆け抜ける。運転手が身に纏うのは、レトロなレーシングスーツ。光沢素材で作ったレーシングスーツには、サイドに白いラインを仕込んでレトロなムードを醸し出した。

「フラグメント デザイン」

いつもはストリートなスタイルをバリエーション豊かに見せるが、今回はごくごくシンプルな、格子柄のステッチを加えたスタンドカラーのコート一着を静謐な空間で見せた。協業したのは、ロンドンを拠点に活動するリチャード・ウィルソン(Richard Wilson)。床に油のプールを作ることで反射面として、空間を歪めること没入感を表現したアーティストだ。今回は、油の代わりに黒色の水を用い、白い屋根と黒いコートを反射する空間を創出。白い巨大な円の中で、黒いコートが静かに浮いたり沈んだりする(実際は、空中で上下している)様子を見せた。

「メルセデス・ベンツ × NIGO」

NIGOは、ダウンのコンパートメントをあしらった「メルセデス・ベンツ」の“ゲレンデ”を制作した。同じ空間で発表した洋服は、この“ゲレンデ”と雪山をプリントしたスエットにショートパンツやマウンテンブーツを合わせたスタイル。アウターは、ネルシャツやスカジャン、プレッピーなカーディガン、そしてダウンのジャケットだ。さまざまなスタイルをミックスしながら、“ゲレンデ”に乗って、雪山にドライブに出かけるメンズ像を描いている。

エドワード・エニンフル

エドワードは、ディストピア化した未来でも逞しく生きられる、機能性の高いアウターを基軸とした。プレゼン会場は、酷暑の砂漠、反対に極寒の極地、そして、雨風の止まない都心。いずれも黒一色のコレクションは、フリルを施したマキシ丈のスカートと一体化したアノラックや、長いトレーンを引くクロップド丈のケープ、極太&極長のフリンジをあしらったストールなど、モード誌の編集長らしくドレスアップすることを諦めない人たちの、エクストリームなビジネスシーンにおける装いに欠かせないアイテムという。

コラボ・コレクションは、10月中旬を皮切りに、来年秋まで順次発売する。

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「エテュセ」の“赤ちゃんリップ”や「ウォンジョンヨ」涙袋ペンシルなどプチプラコスメが目白押し! 今週発売のビューティアイテム9選【10/21〜10/27】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は10月21〜27日に発売するアイテムを紹介します。今週はプチプラコスメが続々と発売。“赤ちゃんリップ”の愛称を持つ「エテュセ(ETTUSAIS)」の唇用美容液再販や、「ウォンジョンヨ(WONJUNGYO)」定番の涙袋ペンシル新色、ヒンス(HINCE)」のリップティント新色などが登場します。「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」や「ナーズ(NARS)」など、クリスマスコフレもお見逃しなく!

【10月22日発売】
ミュシャ
(MUCHA)

装飾パネル“月と星”をイメージした香水

「ミュシャ(MUCHA)」は、アルフォンス・ミュシャ(Alphonse Mucha)が描いた装飾パネル最後のシリーズ“月と星”に着想したホリデーフレグランスコレクション“ザ ムーン アンド スター”を発売する。時間の経過を表現した四連作“宵の明星”“月”“北極星”“明けの明星”を、パッケージデザインや香りに落とし込んだ。

■商品詳細

オードトワレ(全4種、各35mL、各9790円/各10mL、各3960円)
“ミニキャンドルボックス 月と星”(各35g、1万9800円)
“リッチハンドクリーム ギフトボックス 月と星”(各15g、5940円)
“オードトワレミュージアムボックス 月と星”(各2.5mL、8800円)

【10月22日発売】
エボルブ
(EVOLVE)

初のホリデーコフレは
スキンケア&ヘアバンド・アイピローのセット

イギリス発のスキンケアブランド「エボルブ(EVOLVE)」は、ホリデーコフレを発売する。艶やかなハリ肌へ導くフェイスマスク“バイオレチノール ゴールドマスク”と愛媛県・今治タオル製のヘアバンドをセットにしたキットと、”ロールオンタイプの目元用美容液に温冷両用のアイピローを合わせ目元をケアするキットの2種を用意した。

■商品詳細

“ゴールドマスク ホリデーキット”(9900円)
“アイリフレッシング ホリデーキット”(9900円)

【10月24日発売】
エテュセ
(ETTUSAIS)

“赤ちゃんリップ”が定番化

「エテュセ(ETTUSAIS)」は、乾燥して荒れがちな唇のケアアイテムとして人気を集めていた“赤ちゃんリップ”こと唇用美容液“リップエッセンス”[SPF18・PA++]を復刻し、定番品として発売する。潤いを持続し縦じわを目立ちにくくする“リップエッセンス”は、ほんのりピンクの血色感と艶感のある仕上がりをかなえ、紫外線や乾燥から唇を守る。

■商品詳細

“リップエッセンス”[SPF18・PA++](1430円)

【10月24日発売】
ジョンマスターオーガニック
(JOHN MASTERS ORGANICS)

永遠に輝く花をイメージしたクリスマスコフレ

「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」は、ホリデーコレクションを発売する。テーマは“ブルーム エターナリー(BLOOM ETERNALLY)”。“L&Pヘアオイル“は、華やかな香りとシルクのような輝きで髪を彩る冬の限定ヘアオイル。ヒマワリ種子油やホホバ種子油などの植物オイルが軽やかな仕上がりをかなえる。

■商品詳細

“L&Pヘアオイル“(4950円)
“ラウンドミニコーム”(全3種、各2200円)
“プレミアム ヘアケア コフレ”(2万5740円)
“オーガニック ヘアケア コフレ ミディアム”(1万10円〜)
“オーガニック ヘアケア コフレ レギュラー”(5990円〜)
“スタイリング コフレ オイル”(8690円)
“スタイリング コフレ ミルク”(8910円)
“ハンドケア コフレ”(6380円)
“ボディーケア コフレ”(7260円)

【10月24日発売】
バイユア
(BYUR)

トーンアップ下地が進化 

「バイユア(BYUR)」は、定番のベースメイクアイテムから、透明感のある艶肌をかなえる化粧下地“セラムフィット シャイニング トーンアップクリーム V1”[SPF50+・PA++++]をリニューアル発売する。さらに、“セラムフィット ルースフェイスパウダー”から、モイストタイプを発売する。

■商品詳細

“セラムフィット シャイニング トーンアップクリーム V1”[SPF50+・PA++++](2860円)
“セラムフィット ルースフェイスパウダー”(2420円)

【10月25日発売】
ウォンジョンヨ
(WONJUNGYO)

涙袋ペンシルに新色のリコッタピンク

「ウォンジョンヨ(WONJUNGYO)」は、定番の涙袋ペンシル“メタルシャワーペンシル”の新色“リコッタピンク”を発売する。“メタルシャワーペンシル”は、ブランドプロデューサーのウォン・ジョンヨ=メイクアップアーティストが手掛けたアイシャドウペンシルで、ぷっくりとした涙袋メイクが簡単にできるよう試行錯誤を重ねて開発したアイテムだ。

■商品詳細

“ウォンジョンヨ メタルシャワーペンシル 06 リコッタピンク”(1650円)

【10月25日発売】
ナーズ
(NARS)

2024年ホリデーコレクション
“THE’24 KARAT COLLECTION”

「ナーズ(NARS)」は、2024年ホリデーコレクション“THE’24 KARAT COLLECTION”第1弾を発売する。ラインアップは、リップスティック全2色、アイシャドウ、セッティングパウダー、チークと、リップとチークのセットの全4アイテム。全てゴールドの限定パッケージで用意した。

■商品詳細

“アルティメイト ラグジュアリー エクスプリシット リップスティック”(限定2色、各5280円)
“ゴールドラッシュ アイシャドー”(3300円)
“スポットライト ブラッシュ”(限定2色、各5060円)
“アフターグローリップスティック & ミニリキッドブラッシュデュオ”(5170円)

【10月26日発売】
ネーミング
(NAMING.)

ノック式リップ

韓国発のコスメブランド「ネーミング(NAMING.)」は、ぷっくりとした艶を与える新作リップ“シロップメルティング スティック”を数量限定で発売する。シロップのようにとろけるテクスチャーのノック式リップで、重ねて塗るほどに発色と光沢感が増し、ボリューミーな唇に仕上がる。

■商品詳細

“ネーミング シロップメルティング スティック 01”(限定、1980円)
“ネーミング シロップメルティング スティック 02”(限定、1980円)
“ネーミング シロップメルティング スティック 03”(限定、1980円)
“ネーミング シロップメルティング スティック 04”(限定、1980円)

【10月26日発売】
ヒンス
(HINCE)

ティントリップに鮮やかな新5色

韓国のコスメブランド「ヒンス(HINCE)」は、人気のリップ“ロウグロウジェルティント”から、“RAW CRUSH”をテーマにした鮮やかな新5色を発売する。“ロウグロウジェルティント”は、唇に自然な光沢感と血色感を与えるリキッドタイプのティントリップ。新色は、イチジクやプラム、ココアカラーなど見たままに発色する大胆な色味を用意した。

■商品詳細

“ロウグロウジェルティント R015 バイト”(1980円)
“ロウグロウジェルティント R014 ロウ・ココ”(1980円)
“ロウグロウジェルティント R013 ピンクペッパー”(1980円)
“ロウグロウジェルティント R012 ロウ・フィグ”(1980円)
“ロウグロウジェルティント R011 チャイ”(1980円)

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「ユニクロ」の欧米限定アイテムの国内発売や「フェイラー」×「ファミリア」など! 来週発売のファッションアイテム12選【10/21〜10/27】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は10月21〜27日に発売するアイテムを紹介します。「ユニクロ(UNIQLO)」は、新宿本店のオープンを記念し、欧米限定の商品の現地人気のアイテムを“欧米特別コレクション スペシャル エディション フロム EU/US”として発売します。このほかにもオープンを祝して店舗でさまざまなイベントや特典を用意するそうで、お祭りのような賑やかさになりそうですね。
「フェイラー(FEILER)」は、8月に行った「ファミリア(FAMILIAR)」とのコラボ第2弾“ハイジアップルフォレスト”のアイテムを再販売します。大反響だったこの第2弾コラボ、今回が最終の販売で今後の再入荷はないそうなので、前回逃してしまった人はラストチャンスです!

【10月21日発売】
フェイラー
(FEILER)

「ファミリア」とのコラボ
第2弾が再販

「フェイラー(FEILER)」は、8月に行った「ファミリア(FAMILIAR)」とのコラボ第2弾“ハイジアップルフォレスト”のアイテムを再販売する。同コラボでは、「フェイラー」の人気デザイン“ハイジ”にクマちゃんやリンゴのアートを落とし込んだコラボレーション限定デザインを制作。「ファミリア」は内生地に赤系ファミリアチェックを使ったアイテムを計7種類、「フェイラー」は内生地に青系チェックを使ったアイテムを計11種類ラインアップする。

■商品詳細

ハンカチ(2970円)
プティバス(1万7600円)
ショルダーバッグ(2万5300円)
ミニポーチ(5500円)
ティッシュポーチ(6600円)
※一部商品

【10月22日発売】
ビルケンシュトック
(BIRKENSTOCK)

米アウトドアブランド「フィルソン」とコラボ
無骨なスタイルのシューズ3型

「ビルケンシュトック(BIRKENSTOCK)」は、アメリカのアウトドアブランド「フィルソン(FILSON)」とのコラボアイテムを発売する。同コラボでは優れたクラフツマンシップ、機能性、地球との確かなつながりという両ブランドの伝統を表現。ロートップシューズの“ロンドン メトウ”と、ソフトハンティングブーツの“ラハティ” (6万8750円)に加え、タウンユースのほかトレッキングにも最適なブーツ“スカイコミッシュ” (9万3500円)の3型をラインアップする。

■商品詳細

コラボシューズ“ロンドン メトウ”(5万6650円)
コラボブーツ“ラハティ”(6万8750円)
コラボブーツ“スカイコミッシュ”(9万3500円)

【10月22日発売】
ロッキーズ マッチャ
(ROCKY’S MATCHA)

原宿でポップアップ
「サカイ」や「リトゥ」との限定アイテムも

ロッキーズ マッチャ(ROCKY’S MATCHA)は27日まで、ハラカド7階でポップアップカフェ“ロッキーズ マッチャ アット 701(ROCKY’S MATCHA AT 701)”をオープンする。ポップアップに際し、限定アイテムとして「サカイ(SACAI)」のフーディーとTシャツや、フレグランスレーベル「リトゥ(RETAW)」のイラストレーター三宅瑠人のアートワークを配したカータグを販売する。

■商品詳細

フーディー(3万9600円)
Tシャツ(1万9800円)
カータグ(2250円)

【10月22日発売】
ジェラート ピケ
(GELATO PIQUE)

“ワイルドサイド ヨウジヤマモト”とコラボ

「ジェラート ピケ(GELATO PIQUE)」は、ヨウジヤマモトのコンセプチュアルブランド“ワイルドサイド ヨウジヤマモト(WILDSIDE YOHJI YAMAMOTO)”とのコラボアイテムを発売する。同コラボでは、“ワイルドサイド ヨウジヤマモト”を象徴するブラックと、「ジェラート ピケ」のシグネチャーカラーであるミントを掛け合わせ、チョコミントを彷ふつとさせるカラーパレットでラインアップ。アイテムはユニセックスの展開で、心地よい肌触りのスエットプルオーバーや、ダークなモノトーンで表現したパンツ(1万2100円)などをそろえる。

■商品詳細

スエットプルオーバー(1万3200円)
パンツ(1万2100円)
Tシャツ(7480円)
ソックス(4620円)
ぬいぐるみ(9790円)
※一部商品

【10月23日発売】
パメオポーズ
(PAMEO POSE)

「アンブロ」と初のコラボ

「パメオポーズ(PAMEO POSE)」はフットボールブランド「アンブロ(UMBRO)」との初のコラボレーションアイテムを発売する。同コラボでは、フットボールシャツをモチーフにベロア生地を使用したトップスや、ウエストラインが調節可能なワンピースのほか、ジャンパー、ミニスカート、バッグなど全5型を用意する。

■商品詳細

シャツ(2万4200円)
シャツドレス(3万800円)
ジャンパー(3万6300円)
ミニスカート(1万4300円)
バッグ(1万6500円)

【10月24日発売】
フリッツ・ハンセン
(FRITZ HANSEN)

藤原ヒロシ「フラグメント デザイン」とのコラボ 

デンマーク発のインテリアブランド「フリッツ・ハンセン(FRITZ HANSEN)」は、藤原ヒロシが率いる「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」とコラボレーションしたチェア“ア スツール フォー ギタリスト(A STOOL FOR GUITARISTS)”を200脚限定で発売する。巨匠アルネ・ヤコブセン(Arne Jacobsen)がデザインした名作チェア“アリンコチェア(THE ANT)”をベースに、ギタリストのための椅子というコンセプトに基づき制作した。

■商品詳細

コラボチェア“ア スツール フォー ギタリスト”(7万9000円)

【10月24日発売】
トリーバーチ
(TORY BURCH)

渋谷スクランブルスクエアに新店をオープン
新作バッグを先行発売

「トリー バーチ(TORY BURCH)」は、渋谷スクランブルスクエア4階に新店舗となるブティックをオープンし、同店で新作のバッグを先行発売する。今回は、軽量で柔らかく1990年代を想起させるシルエットが特徴的な“マシュマロ クリンクルレザー スモールサッチェル”と、コンパクトなサイズ感の“マシュマロ クリンクルレザー ミニサッチェル”の2型をそろえる。

■商品詳細

バッグ“マシュマロ クリンクルレザー スモールサッチェル”(8万9100円)
バッグ“マシュマロ クリンクルレザー ミニサッチェル”(7万9200円)

【10月24日発売】
オン
(ON)

「ポスト アーカイブ ファクション」とのコラボレーション第2弾

スイスのスポーツブランド「オン(ON)」は、韓国ブランド「ポスト アーカイブ ファクション(POST ARCHIVE FACTION)」とのコラボレーション第2弾となる“カレント フォーム 2.0(Current Form 2.0)”を発売する。同コラボでは、流れるような“Form”(形状としてフォルム/走りのフォーム)と人間の身体との相互作用をデザインへ落とし込んだ。暑さから寒さまでオフロードならではの、変化に富む環境に対応できるトレイルランニングギアをラインアップする。

■商品詳細

ジャケット
パンツ
シューズ

【10月24日発売】
ニューバランス
(NEW BALANCE)

「アイス ストゥディオズ」とコラボ

「ニューバランス(NEW BALANCE)」は、ニューヨークを拠点に活動するフォトグラファー、レネル・メドラーノ(Renell Medrano)が立ち上げたレーベル「アイス ストゥディオズ(ICE STUDIOS)」とコラボしたシューズ“アイス ストゥディオズ & ニューバランス MT10(Ice Studious & New Balance MT10)”を発売する。同アイテムは、「ニューバランス」のトレイルランニング向けシューズ “MT10”をベースに採用。白いアッパーやサドル、ミッドソール、つま先、ヒール、タン周りにはビビットなカラーブロッキングを施し、印象的な一足に仕上げた。

■商品詳細

コラボシューズ“アイス ストゥディオズ & ニューバランス MT10”(2万2000円)

【10月25日発売】
ユニクロ
(UNIQLO)

新宿店オープン記念
欧米の限定アイテムを日本でも発売

「ユニクロ(UNIQLO)」は、新宿本店のオープンを記念し、欧米限定の商品から、現地で人気のアイテムを“欧米特別コレクション スペシャル エディション フロム EU/US”として発売する。アウターとニット素材のアイテムを中心にウィメンズ9型、メンズ6型、キッズ2型をラインアップする。

■商品詳細

ダウンジャケット(1万2900円)
コート(1万2900円〜)
カーディガン(2990円)
セーター(3990円)
パンツ(3990円)
ワンピース(4990円)
※一部商品

【10月25日発売】
ユニクロ
(UNIQLO)

新宿本店のオープン記念
新宿にゆかりのある企業とのコラボ

「ユニクロ(UNIQLO)」はグローバル旗艦店、ユニクロ 新宿本店のオープンを記念し、同店限定のアイテムを発売する。「UT」とゴジラのコラボTシャツや、新宿高野や日清食品など新宿を代表する企業とのコラボレーションしたTシャツ、トートバッグをラインアップするほか、オープン期間中は豊富なノベルティーも用意する。

■商品詳細

コラボTシャツ(1990円〜)
トートバッグ(1990円〜)

【10月25日発売】
ロペ
(ROPE)

「メゾン ミハラヤスヒロ」とコラボ
限定シューズ2色

ジュンが運営する「ロペ(ROPE)」は、「メゾン ミハラヤスヒロ(MAISON MIHARA YASUHIRO)」とコラボレーションした限定シューズを発売する。同スニーカーは、海辺のリゾート地に浮かぶ船のフォームをイメージし、「メゾン ミハラヤスヒロ」のフットウエアシリーズから、シューズモデル“ダフネ”を採用。アッパーは合成皮革とナイロン素材のコンビネーション仕様、アウトソールはラバー素材の突起したラグが爪先から踵まで一体化した仕様に仕上げた。カラー展開は、ホワイトとベージュの2色をそろえる。

■商品詳細

コラボスニーカー“ダフネ”(3万9600円)

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「リン」がカシミアリメイク「ア ラブムーブメント」と協業 LAで見出した一点物の可能性


「リン(WRINN)」は今夏、カシミアリメイクブランド「ア ラブ ムーブメント(A LOVE MOVEMENT)」とのコラボアイテムをLAのセレクトショップ「マックスフィールド(MAXFIELD)」限定で販売した。川島幸美「リン」デザイナーは、2020年のブランド立ち上げ時からサステナビリティを前提とした服作りに取り組むも、環境配慮型素材の選択肢の狭さなどに悩んできた。そんな彼女が「光が見えた」と話すのが、協業による一点物の取り組みだ。

一切のゴミを出さないカシミアのリメイク

コラボのきっかけは川島デザイナーが昨年、LAの「ア ラブ ムーブメント」のアトリエを訪れたことだったという。同ブランドはLAを拠点に活動する大久保鉄三デザイナーが手掛け、現在は「マックスフィールド」限定で販売し、カシミアのリメイクアイテムのほか、オーガニックコットンを使用したリラックスウエアなどもそろえる。早くから廃材や古着を用いたリメイク作品を展開してきた、アップサイクルの分野の第一人者的存在だ。ブランドとして初めて作った1点物のリメイクのカシミアジャージーが「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の会員制サロンで販売されたり、「レディメイド」や「アミリ(AMIRI)」「ダミアンハースト(DAMIEN HIRST)」などともコラボしたりと独自のビジネススタンスを貫いている。顧客にはレッド・ホット・チリ・ペッパーなど、LAのスターたちが名を連ねる。

川島デザイナーは「大久保さんのアトリエでは、小さな端切れもワッペンに活用するなど、とことんゴミを出さない。そのプロジェクトを目の当たりにして感銘を受けた」と話す。そして「大久保さんから “レディースコラボしたらどんな化学反応が起きるか見たいので作らないか?”と話をもらい、ぜひぜひとなりました」と協業の起点について振り返る。その後はしばらく、LAと東京間で作業を進めた。「大久保さんは全部手作業で、ボディとなるカシミア部分のサイズも一点ずつ異なるので、それに合わせて私の方も裁断から縫製まで全て自分で作った」という。

「マックスフィールド」での限定アイテム発売には前段に別のストーリーがある。「リン」は今夏、米国ロサンゼルスのセレクトショップ、「ルームメイツ(ROOM MATES)」で初の海外ポップアップを開催し、コラボアイテムもそこに向けて準備を進めてきた。同ポップアップではほかに、「リン」が得意とするバンブーやオーガニックコットン、ペットボトルリサイクルポリエステル素材を使ったオリジナルアイテムを扱った。そのポップアップを開催中に、2人は即アトリエに入り、大久保デザイナーによるリサイクルカシミアのボディに、川島デザイナーによるペットボトル由来のリサイクルポリエステルのチュールを使用しアレンジを加えた、$2,400(約35万円)のブルゾン4点を手作業で製作した。

「マックスフィールド」のバイヤーに仕上がったコラボアイテムの写真を送ると即日でオーダーが入り即納品。納品翌日には3点売れるという猛スピードの展開だった。川島デザイナーのインスタグラムでは、糸と針を持ち仕上げてゆく様子を残しており、デザイナーとして作る喜び、それが売れる喜びが伝わってくる。

日本では得られない、店頭での手ごたえ

この結果にはLAというマーケットの特性も関係ありそうだ。川島デザイナーは、ポップアップで接客にあたり、一見客の反応に「驚いた」と振り返る。店を訪れるのは地元の人、エンターテインメント業界関係者やツーリストなどで、その多くがウェルネス志向で環境問題にも関心を寄せたという。「再生素材やサスティナブルな取り組みを説明すると、興味を示してくれて、初めて見るブランドでも購入してもらえた」。売れ筋は、朝夕肌寒いLAならではの長袖ニット。「日本では得られない予想以上の反応と成果だった」と手ごたえを感じた。

その手ごたえは、日本でモノづくりをしながら感じていたジレンマと対照的だ。「リン」は、女性らしいシルエットなどが特徴で、素材にこだわる。しかし、生地メーカーが打ち出す環境配慮型素材にオーダーを入れても「量産しなくなった」と度々キャンセルになり、オーガニックコットンを望むもテキスタイルデザインのバリエーションは乏しいと感じてきた。欲しい素材が手に入らず、進む先が見えづらくなっていたタイミングで見えたLAで「一点物」の可能性だった。

「長くデザイナーをしてきて、仕事の進め方がルーティーンになっている。新しい生地を買って、服を作って売る、その仕組み自体を見直すタイミングなのだろう。ヴィンテージや古着を大切に循環させ1点ものの価値を再認識することが、地球環境を守る一番の近道かもしれない。いろいろな方面から可能性を探り、モノづくりの根本を変えてみようと思う」。今後「リン」とはレーベルを分け1点ものに関しては「ユキミ.K(YUKIMI.K)」として活動していく予定で、「ア ラブ ムーブメント」とのタッグで一点物を持って世界のセレクトショップを巡回する企画も構想中だ。

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「リン」がカシミアリメイク「ア ラブムーブメント」と協業 LAで見出した一点物の可能性


「リン(WRINN)」は今夏、カシミアリメイクブランド「ア ラブ ムーブメント(A LOVE MOVEMENT)」とのコラボアイテムをLAのセレクトショップ「マックスフィールド(MAXFIELD)」限定で販売した。川島幸美「リン」デザイナーは、2020年のブランド立ち上げ時からサステナビリティを前提とした服作りに取り組むも、環境配慮型素材の選択肢の狭さなどに悩んできた。そんな彼女が「光が見えた」と話すのが、協業による一点物の取り組みだ。

一切のゴミを出さないカシミアのリメイク

コラボのきっかけは川島デザイナーが昨年、LAの「ア ラブ ムーブメント」のアトリエを訪れたことだったという。同ブランドはLAを拠点に活動する大久保鉄三デザイナーが手掛け、現在は「マックスフィールド」限定で販売し、カシミアのリメイクアイテムのほか、オーガニックコットンを使用したリラックスウエアなどもそろえる。早くから廃材や古着を用いたリメイク作品を展開してきた、アップサイクルの分野の第一人者的存在だ。ブランドとして初めて作った1点物のリメイクのカシミアジャージーが「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の会員制サロンで販売されたり、「レディメイド」や「アミリ(AMIRI)」「ダミアンハースト(DAMIEN HIRST)」などともコラボしたりと独自のビジネススタンスを貫いている。顧客にはレッド・ホット・チリ・ペッパーなど、LAのスターたちが名を連ねる。

川島デザイナーは「大久保さんのアトリエでは、小さな端切れもワッペンに活用するなど、とことんゴミを出さない。そのプロジェクトを目の当たりにして感銘を受けた」と話す。そして「大久保さんから “レディースコラボしたらどんな化学反応が起きるか見たいので作らないか?”と話をもらい、ぜひぜひとなりました」と協業の起点について振り返る。その後はしばらく、LAと東京間で作業を進めた。「大久保さんは全部手作業で、ボディとなるカシミア部分のサイズも一点ずつ異なるので、それに合わせて私の方も裁断から縫製まで全て自分で作った」という。

「マックスフィールド」での限定アイテム発売には前段に別のストーリーがある。「リン」は今夏、米国ロサンゼルスのセレクトショップ、「ルームメイツ(ROOM MATES)」で初の海外ポップアップを開催し、コラボアイテムもそこに向けて準備を進めてきた。同ポップアップではほかに、「リン」が得意とするバンブーやオーガニックコットン、ペットボトルリサイクルポリエステル素材を使ったオリジナルアイテムを扱った。そのポップアップを開催中に、2人は即アトリエに入り、大久保デザイナーによるリサイクルカシミアのボディに、川島デザイナーによるペットボトル由来のリサイクルポリエステルのチュールを使用しアレンジを加えた、$2,400(約35万円)のブルゾン4点を手作業で製作した。

「マックスフィールド」のバイヤーに仕上がったコラボアイテムの写真を送ると即日でオーダーが入り即納品。納品翌日には3点売れるという猛スピードの展開だった。川島デザイナーのインスタグラムでは、糸と針を持ち仕上げてゆく様子を残しており、デザイナーとして作る喜び、それが売れる喜びが伝わってくる。

日本では得られない、店頭での手ごたえ

この結果にはLAというマーケットの特性も関係ありそうだ。川島デザイナーは、ポップアップで接客にあたり、一見客の反応に「驚いた」と振り返る。店を訪れるのは地元の人、エンターテインメント業界関係者やツーリストなどで、その多くがウェルネス志向で環境問題にも関心を寄せたという。「再生素材やサスティナブルな取り組みを説明すると、興味を示してくれて、初めて見るブランドでも購入してもらえた」。売れ筋は、朝夕肌寒いLAならではの長袖ニット。「日本では得られない予想以上の反応と成果だった」と手ごたえを感じた。

その手ごたえは、日本でモノづくりをしながら感じていたジレンマと対照的だ。「リン」は、女性らしいシルエットなどが特徴で、素材にこだわる。しかし、生地メーカーが打ち出す環境配慮型素材にオーダーを入れても「量産しなくなった」と度々キャンセルになり、オーガニックコットンを望むもテキスタイルデザインのバリエーションは乏しいと感じてきた。欲しい素材が手に入らず、進む先が見えづらくなっていたタイミングで見えたLAで「一点物」の可能性だった。

「長くデザイナーをしてきて、仕事の進め方がルーティーンになっている。新しい生地を買って、服を作って売る、その仕組み自体を見直すタイミングなのだろう。ヴィンテージや古着を大切に循環させ1点ものの価値を再認識することが、地球環境を守る一番の近道かもしれない。いろいろな方面から可能性を探り、モノづくりの根本を変えてみようと思う」。今後「リン」とはレーベルを分け1点ものに関しては「ユキミ.K(YUKIMI.K)」として活動していく予定で、「ア ラブ ムーブメント」とのタッグで一点物を持って世界のセレクトショップを巡回する企画も構想中だ。

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グラン・パレに舞い戻った軽やかな「シャネル」、ピュアな少女のように自由な「ミュウミュウ」、最後は夢の国へ 2025年春夏パリコレ日記Vol.8

ニューヨーク、ロンドン、ミラノが終わり、コレクションの舞台は、いよいよパリへ。朝から晩まで取材づくしの怒涛の日々が始まります。公式スケジュールだけでなく、それ以外でも気になるブランドやイベントが多い今季は、取材チーム2人で回りきれるのか?そんなドタバタを日記でお届けします。ついにパリコレ取材もラストスパート!「シャネル(CHANEL)」に「ミュウミュウ(MIU MIU)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と、盛りだくさんの最終日が始まります。最後まで気を抜かず駆け抜けます!

藪野淳「WWDJAPAN」欧州通信員(以下、藪野):朝イチの「シャネル」は、オリンピック前にようやく改修工事を終えたグラン・パレに戻り、ショーを開催しました。久しぶりに中に入りましたが、淡いグリーンの鉄骨と自然光が差し込むガラス屋根が象徴的な空間はやっぱり素敵です。今回はそんな美しく広々とした空間を生かしたシンプルな会場デザイン。中央に置かれた巨大な鳥かごが目を引きます。それは、創業者ガブリエル・シャネル(Gabrielle Chanel)のアパルトマンに飾られていた小さなオブジェに着想を得たもの。そしてコレクションを通して、ガブリエルのように社会の厳しい眼差しから自らを解き放った女性たちに捧げる「飛翔」のストーリーを描きました。

コレクションで印象的だったのは、軽やかさと若々しさ。アイコニックなツイードをはじめとするスーツスタイルは、ジャケットがクロップド丈で仕上げられていたり、スカートがミニ丈や深いスリット入りのデザインになっていたり。パステルカラーで彩られたシフォンなどシアー素材のケープやドレスも、ふわりと風をまといます。そして、クラシックな飛行士のユニホームにつながるアビエータージャケットやフライトスーツも「シャネル」流にアレンジ。装飾的なピーターパンカラーを配したり、ツイードで仕立てたジャケットに同素材の快活なショーツを合わせたりしています。それだけでなく、羽や鳥のモチーフをアクセサリーやプリントに採用し、ウエアにはフェザーやフェザー風の装飾をたっぷりと施すことで、一貫して「飛翔」のイメージを描いていました。

次のクリエイティブ・ディレクターが決まっておらず、今回はデザインチーム体制でのコレクションでしたが、村上さんはどう見られましたか?

村上要「WWDJAPAN」編集長(以下、村上):デザインチーム体制で初めてのコレクションだった24-25年秋冬オートクチュール・コレクションでは、司令塔の存在意義を再認識しました。「シャネル」には確固たるアイコンが存在しているし、インスピレーションの源になり得るストーリーもたくさん存在しているはず。刺しゅうのルサージュや羽根細工のルマリエ、金細工のゴッサンスといった傘下の専門アトリエはいつでも卓越したクラフツマンシップを発揮してくれますが、いずれもトップたる人間のビジョンがあって初めて生きるものなんだな、と感じました。ビジョンを持って、専門アトリエを含むさまざまな人たちと実現に向けてディスカッションとクリエイションを重ねて、「シャネル」にしかなし得ない方法で形にする必要があります。その意味において、「シャネル」のトップをカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)やヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)の偉大さを感じたのが、前回のオートクチュール・コレクションでした。

今回デザインチームは、そんな大役を見事に果たしてくれましたね。藪野さんがいう通り、女性をさまざまな制約から解き放ったガブリエルの偉業に刺激を受けて、「飛翔」というストーリーを定め、さまざまなアイデアを、多種多様な工房と形にすることで、見るものを飽きさせないコレクションを発表したと思います。同じデザインチーム体制でコレクションに臨んだ「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」には、違和感を禁じ得ないスタイルもあったけれど、「シャネル」は全て「シャネル」らしい。ことブランドに若々しさを盛り込んだヴィルジニーへのリスペクトも垣間見えたような気がして、私は嬉しく思いました。

こうなると、ヴィルジニーに代わる「シャネル」の新クリエイティブ・ディレクターの発表は、ちょっと先になるかもしれませんね。だって、デザインチーム体制でも、実に素敵な「シャネル」が生み出せちゃうんだから。デザインチーム体制ながら、スタンディング・オベーションが起こったフィナーレを見て、ファンの「シャネル」に対するエンゲージメントの高さや、デザインチームの底力を体感しました。「シャネル」は、ヴィルジニーの後任をじっくり探している印象があります。上述の通り、工房とのコミュニケーション能力も問われるから、圧倒的なカリスマ性でブランドに変革をもたらしてきたような人物ではなく、時に地道なやりとりで大きな組織をまとめ上げるマネージメント能力も有するクリエイティブな人物を厳選していることでしょう。「デザインチーム、いいじゃん!」と拍手を送りつつも、「誰がまとめるのか、早く知りたい!」とも思っちゃいました(笑)。

「ピーター ドゥ」と「キコ コスタディノフ」は、独自の世界観の表現に明暗?

お次は、「ピーター ドゥ(PETER DO)」。酷暑ゆえ、春夏のテーラードを解体&再構築しましたが、少し難解というか、気難しい印象が否めませんでしたね。シルキーな素材で作るカーゴパンツや、アシンメトリーなプリーツスカートを取り付けたパンツ、製品染めしたボンバーズなど、単品では素敵なアイテムも多かったけれど、モノトーンの世界観で、凝った素材を、時にはバイアス裁ちして独特なシルエットに仕上げ、そこにダメージなどの加工を加えてしまうと、どうしても「ハードル高いな」という印象につながってしまいます。バイアスにカッティングしたドレスは、ピーターが生まれ育ったベトナムの民族衣装を着想源にしているそうですが、だからこそ日本人の私には「共感するには、華やかな要素がもう少しあってもよかったかな?」と思えてしまいました。

一方の「キコ コスタディノフ(KIKO KOSTADINOV)」は、そんな「ピーター ドゥ」が描ききれなかった愛らしさを、独自の世界の中で上手に表現してました。理想と現実の世界を行き来する制服姿の飛行士や、軽やかに動き続ける放浪者、そしてサテンやシフォンなんだけど鎧のようなシルエットのアイテムを身につけた戦士など、「そんな人、見たことも、会ったこともありません!」っていう人ばかりを思い描いているんだけれど(笑)、レトロなカラーリングのセットアップや、60'sなクレープ素材のミニドレス、同じくレトロなタイトフィットのカーディガンにベロアのスカート姿のモデルたちは、「昭和レトロ」な感じがして、なんだかカワイイ。ウンチクを大事にする男性的な目線と、情緒を重要視する女性的な視点がうまく融合した、唯一無二の世界観を作っているな、と思います。決して万人ウケはしないけれど、好きな人は大好き!なブランドとして、独自路線を歩み続けてほしいな、そんな印象です。

今季もスタイリングの妙が光る「ミュウミュウ」

藪野:ささっとランチを食べて、午後の部は「ミュウミュウ」からです。今季も会場前はごった返していましたね〜。そして会場周りには昨シーズンのランウエイスタイルを再現した“「ミュウミュウ」ガール“たちが盛りだくさん。そのスナップは、下記でぜひチェックしてみてください。

村上:「さぁ、どんな斬新なスタイルで驚かせてくれるワケ!?」と前のめりだった「ミュウミュウ」のファーストルックは、まさかの真っ白なコットンドレス!今回もホント、良い意味で期待を裏切ってくれました。ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)によると、純白のドレスは「内なる人間性が滲み出るもの」だそう。滲み出ても真っ白、つまりピュアな気持ちにフォーカスしたコレクションです。

その後に続く、スクール水着にブルマーや、コンパクトなニットにプリーツスカート、トラックスーツのようなブルゾンを自由奔放に組み合わせたスタイルを見ると、子ども、とはいえ「ミュウミュウ」らしくガールのピュアな気持ちを表現しようとしているんでしょうね。イメージ的には、日本のめちゃくちゃおしゃれな女子高生が、体育の授業で着用するユニホームさえ駆使して、気取らないけれどカッコいいスタイルを楽しんでいるカンジ。ミウッチャは、日本のJKにもアンテナを張っているのでしょうか?

個人的に気になったのは、スクール水着風のボディスーツと、腰履きするスカートのスタイリング。「ミュウミュウ」はそこに2連、3連とテイストの異なるベルトを重ね付けして、視線を集めます。ボディースーツやローウエストがブレイクするのか?注目です。藪野さんは、どんなところに注目を?

藪野:アイテム自体は見慣れたものが多いのに、合わせ方やディテールのデザインで新鮮に見せるのがやはりうまいな〜と感じました。それこそ今季は「自分自身や理想に正直な子ども時代」を模索したそう。ミウッチャさん自身も、「スポンテニアス」(「自発的な」や「自然発生的な」の意)という言葉を口にしていましたが、まさに自由なミックス&マッチが冴えていました。異なる要素を掛け合わせるというのは数シーズン続いているトレンドであり、もはや定番化している印象ですが、「ミュウミュウ」がスゴいのは、毎回観客の心に引っ掛かる“クセになる違和感“を生み出しているところだと思います。それが、直接的ではないにしても、結果的にトレンドに影響を与えています。

これまでだと、上半身はニットのアンサンブルで淑女的なのに下半身はスカートを履き忘れてかのようにストッキングやパンツ風のショーツだったり、バッグから靴や水着が飛び出していたり、チャームをジャラジャラ付けしたり。今回もベルトの重ね付けのみならず、水着やキャミソールの上にセーターをビスチエのように巻き付けていたり、インナーのブラウスがクシャクシャだったり、フットバンドやアームカバー、レッグカバーといったアイテムを加えたりと、気になるポイント満載です。これに関しては、この数年スタイリングを手がけているロッタ・ヴォルコヴァ(Lotta Volkova)の功績も大きいですね。

また、最近のショーにはメンズモデルも登場するので「ミュウミュウ」のアイテムを着ている男性も増えましたが、今季のラストルックは「プラダ(PRADA)」の12-13年秋冬メンズショーにも出演したことのあるベテラン俳優のウィレム・デフォー(Willem Dafoe)でしたね!昨シーズンは70歳代の中国人女性インフルエンサーをモデルに起用していましたし、もはや「ミュウミュウ」にはジェンダーも年齢も関係なく、誰でもファッションを自由に楽しみたい人はウェルカム!という懐の深さを感じます。

そして、次のショーに向かう前にヴァンドーム広場にある「ブルガリ(BVLGARI)」のブティックに立ち寄り、レザーグッズ&アクセサリーのクリエイティブ・ディレクターに就任したメアリー・カトランズ(Mary Katrantzou)が初めて手掛けたバッグをチェック。ブランドのアイコンである“セルペンティ“(ヘビのモチーフ)に加え、古代ローマ時代のモザイクから着想を得たという扇型のモチーフをステッチやクリスタルで描く柄に多用したデザインが揃います。

「ラコステ」はテニスと海辺のバカンスをミックス

「ラコステ」は、ペラジア・コロトロス(Pelagia Kolotouros)=クリエイティブ・ディレクターによる2回目のコレクション。前回はテニスの聖地ローラン・ギャロス・スタジアムが会場でしたが、今回は街中にある古い建物の中に、砂を敷き、壁面に波が打ち寄せるビーチの映像を写した空間を用意。天井からは英国人アーティストのスージー・マクマレー(Susie MacMurray)によるテニスコートのネットで作られた巨大なインスタレーションを吊り下げました。そのランダムにうねったデザインは、どこか波しぶきを上げる海のようです。

そんな空間で見せたコレクションのテーマは、「テニスから海辺へ」。1920年代に撮影された創業者ルネ・ラコステ(Rene Lacoste)がビーチで友人と寛ぐ写真から着想を得て、テニスと海辺でのバカンスの要素を現代のワードローブにミックスしました。ラインアップは、ゆったりとしたトレンチコートやアレンジを効かせたテーラリング、構築的なレザージャケットからシアーなナイロンパーカ、ジャージのセットアップ、スコートのようなミニスカートまで。アイコニックなポロシャツの再解釈も豊富で、オーバーサイズシルエットやシアー素材で提案したり、イブニングドレスに作り変えたり。背面やサイドが大胆にカットされた水着風のデザインもあります。そのほか、ブランドを象徴するワニを巨大化してウエアにのせたり、テニスコートやラケットをニットの柄として用いたり、バッグにネットのディテールを組み込んだり。「ラコステ」っぽさをキャッチーに表現しています。

お次は「ウジョー(UJOH)」です。6月のメンズでも昨今の夏の暑さに向き合い、涼しげなスタイルを提案する日本人デザイナーが多かったですが、西崎暢デザイナーも今季目指したのは、「日常のエレガンスを保ちながら、いかなる気候であっても快適であること」。シグネチャーのレイヤードを生かしたテーラードスタイルを、軽やかに仕上げました。ジャケットは背中からサイドにかけて大胆にカットしたり、裾や袖をクロップ丈にしたり。ワイドパンツやロングスカートには深いスリットを入れ、シアー素材や爽やかな色合いで清涼感を強調しました。

またランウエイには、90年代のスタイルに見られるボリュームや色使いに着想を得た「リーボック(REEBOK)」とのコラボアイテムも登場。ナイロンワッシャーを使用したアイテムは「ウジョー」らしいたっぷりとしたボリュームやシルエットでありながら、軽やか。今季のトレンドであるスポーティーなミックススタイルにぴったりです。

「ルイ・ヴィトン」のコレクションを見て感じる“楽しみ“と”苦しみ”

村上:私のフィナーレは「ルイ・ヴィトン」です。詳細は、こちらのリポートをご覧ください。ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)は、ジャケットを仕立てる職人にはドレスを、反対にドレスメーカーにはジャケットの製作を依頼したそう。結果生まれた序盤のトップスは、ワンピース?アウター?ジャケット?なんとも形容し難いアイテムに仕上がっています。こういう、説明するのが難しいアイテムが続々増えていますね。それって、これまで使ってきた言葉では表現できないワケだから、少なくとも新しいことは間違いない!「サカイ(SACAI)」や「バレンシアガ(BALENCIAGA)」でも、メディアとしては困ったようで嬉しい瞬間があります。次のシーズンも、違和感を楽しんだり、これまでの言葉では説明しきれず苦しんだりという感情を堪能したいと思います。って感慨に耽ってしまいましたが、気づいたら藪野さんが、めっちゃ遠くに行ってらっしゃる?アナタは、今何処へ!?

「コペルニ」はラグジュアリーブランド顔負けの豪華さ

藪野:そうなんです。公式スケジュールでは「ルイ・ヴィトン」が大トリだったのですが、今季の取材はまだ終わりません!毎回ユニークな演出を用意する「コペルニ(COPERNI)」が今季はなんと閉園後のディズニーランド・パリでショーを開くというので、はるばる取材に行くことになりました。

実は、前日夜まで招待状のコンファメーションが来ていなかったんですよね。なので、まぁ仕方ないか…とほぼ諦めていたのですが、当日朝にPRに問い合わせたら「もちろん席用意するわ!」という返信。夜8時半にパリの街中から出発する車に乗り、夢の国へ向かいました。正直なところ、パッキングもしなきゃいけないし、溜まっている原稿もあるし……と若干憂鬱だったのですが、到着したらそんな気持ちは吹っ飛んでいました。

パークに入場すると、ミッキーにプルート、チップ&デールが元気いっぱいでお出迎え。子供の頃の推しはプルートだったので、思わずテンションが上がります。そして、スパークリングワインを飲みながら、寒空の下で待つこと30分。客席の用意された眠れる森の美女の城前のスペースがオープン。ですが、みんな記念写真や動画を撮っていて座らず、なかなかショーは始まりません(笑)。23時前になり、ようやくショーがスタートしました。

お城から出てくるモデルがまとったのは、ガーリーな要素を取り入れた若々しいスタイル。フリルがあしらわれらヴィクトリアンジャケットやシャツにマイクロミニのショーツを合わせたり、「ディズニー」のビンテージTシャツを組み合わせたりしたストリート感のあるミックスに始まり、ヴィラン(悪役)をほうふつとさせるオールブラックのルックや、妖精やお姫様を想起させるようなパステルカラーのルックも登場しました。そして、ラストルックは黒のプリンセスドレスを着たカイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)。お城を背景に花火が打ち上げられて、フィナーレを迎えました。

それにしてもディズニーランドを貸し切ってショーを開き、深夜のアフターパーティーではアトラクションも動かし、そして、ゲストに送迎車を用意するとは……まるでラグジュアリーブランドのクルーズショーのように豪華さ。そんな資金やコネクションはどこから来ているのかが、何よりも気になりつつ帰路につきました。

ということで、ホテルに帰り着いたのは深夜0時を回っていましたが、夢のような体験でコレクション取材は無事終了!2週間にわたってお送りしてきた2025年春夏パリコレ連載も今回で終了です。最後まで日記にお付き合いいただき、ありがとうございました!

今週月曜に発売された「WWDJAPAN」10月14日号でもパリコレについてまとめていますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。

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“クワイエット・ラグジュアリー”の先は?

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年10月14日号からの抜粋です)

村上:2025年春夏のパリコレ取材で一番印象に残ったのは、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)による「ヴァレンティノ(VALENTINO)」が案外いい!と思えたこと(笑)。正直「グッチ(GUCCI)」では終盤、マンネリ感が否めず「おなかいっぱい」という人も多かった印象ですが、今シーズンの“トレンドとしてのクワイエット・ラグジュアリー終焉”の流れにもマッチしていました。

藪野:誰が見てもミケーレ作と分かるコレクションでしたね。展示会も会場の内装は以前と同じなのに、超ラグジュアリーなビンテージショップのような雰囲気を感じました。

村上:ミケーレは解き放たれた感がありましたよね。やはり創業者がクチュリエであることが大きいのかも。「グッチ」ではロゴやホースビットといったアイコンに着想せざるを得ませんでしたが、「ヴァレンティノ」はスタイル。1980年代の「ヴァレンティノ」そのまんま!というルックもあり、レガシーへのリスペクトを感じました。今シーズンは、直感的カワイイの「クロエ(CHLOE)」や強くも脆い「マックイーン(McQUEEN)」など、主張あるラグジュアリーの流れを感じました。

新しさを生むのはデザイナーの探求心

藪野:「バレンシアガ(BALENCIAGA)」のデムナは1年前、ショーのバックステージで「完璧かつ洗練された、ベージュのアンゴラで作られたような世界を信じていない」と語り、“クワイエット・ラグジュアリー”は長続きしないだろうと予想していたのですが、まさにその通り。「ザ・ロウ(THE ROW)」や「エルメス(HERMES)」のようにもともとそういうスタイルをアイデンティティーとして持っているところは変わらず魅力的でしたが、今季は“自分たちのやるべきこと”を追求するブランドが光りました。

村上:「バレンシアガ」は、創業者のスタイルを一番上手かつ斬新にモダナイズできているブランドですね。ニコラス・デ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)による「クレージュ(COURREGES)」も一目で「クレージュ」と分かるものでありながらフレッシュですし、ステファノ・ガリーチ(Stefano Gallici)による「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」も創業者の詩的で儚いクリエイションを大事にしながらストリートのムードを加え、新たなファンを獲得しそうです。

藪野:ブランドのアイデンティティーを大切にしながらも、新しさを生み出すためにはデザイナーの探求心が欠かせないですね。そういう意味で、「バレンシアガ」や「クレージュ」に加え、毎回驚きをもたらしてくれる「ロエベ(LOEWE)」と「サカイ(SACAI)」はスゴいと思いました。

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「販売員DX」セミナー開催 アダストリアとパルが明かすデジタル時代の“勝ちパターン”

「WWDJAPAN」は2024年度、月に1回の頻度でセミナーを実施している。9月に実施したテーマは「販売員DX」。デジタル化が急速に進んだ現在、現場に立つ販売員とSNSなどのプラットフォームを結びつけた、新たな戦略で業績を伸ばす企業が注目を集めている。その代表的な企業であるアダストリアとパルから、施策のかじを取るデジタル担当役員と、10万人以上のフォロワーを抱える販売員らが登壇した。具体的な施策から、SNSに特化した販売員の育成方法までに迫り、デジタル時代における、新たな成功法則のヒントを探った。

購入には事前にOneStreamの会員登録が必要です。
視聴期限:2025年10月7日(火)23:59 まで
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アダストリアの
「販売員を孤独にさせない」デジタル戦略

アダストリアからは田中順一・執行役員兼マーケティング本部長と、SNS総フォロワー数36万人のバヤコさんが登壇した。同社のデジタル戦略の鍵を握るのは、公式オンラインストア「ドットエスティ(.st)」と、その内部にある販売員のスタイリング投稿コンテンツ“スタッフボード”だ。現在、投稿に参加するスタッフは4000人を超え、同コンテンツを経由しての売り上げは、EC売り上げ全体の約30%を占める。

田中執行役員は、コンテンツの仕組みや、システムを自社開発しているからこそのスピーディーな改善プロセスに触れ、“分析”“報酬”“教育”の3つが、販売員DX成功のための“三種の神器”であると説明。次世代の販売員をバックアップする態勢作りが重要であると解説した。
「SNSでの活動は孤独な作業が多い」と話すバヤコさんは、DXの成果を最大化する鍵は「販売員を“孤独にさせない”こと」だと続ける。細かな作業の分担や、投稿へのリアクションなどで当事者以外が積極的に関わりを持つことの必要性を訴えた。ほかにも、会社の仕組み・ルールと個人に任せることのバランスとして“ハーフ&ハーフ”と呼ぶ戦略や、“バヤコ”の誕生秘話、報酬の考え方など、盛りだくさんの45分間となった。

「スリコ」のパル
“正直”な情報発信が生む、共感と信頼の快進撃

パルからは、デジタル施策のキーマンである堀田覚・取締役専務執行役員をモデレーターに迎えた。同社の強みは、インスタグラムを中心に活動する「スタッフインフルエンサー」だ。SNSの総フォロワー数は1800万人に達するという。セミナーには絶好調の「スリーコインズ(3COINS)」で「スタッフインフルエンサー」として活動するjunkoさんと、「スタッフインフルエンサー」であると同時に全国の「スタッフインフルエンサー」のスーパーバイザーでもあるサトウさんが登壇した。同社の強みは、インスタグラムを中心に活動する「スタッフインフルエンサー」。そのSNSの総フォロワー数は1800万人に達するという。堀田取締役は「情報発信を販売員の自発性に任せることで、“ブランド”という大きな主語を“個人”にまで切り分けた発信ができる。結果、企業の枠を超えた個性や、共感を求める消費者からの信頼感が育つ」と語る。そしてデジタル施策が好調を続ける理由の一つに、社員の自主性を重んじる社内風土を挙げた。

そのような土壌があるからこそ、あくまで“正直”なSNS活動に専念できるとjunkoさんとサトウさんはコメント。動画コンテンツを駆使した活動の具体例を交えながら、「自分が本当に欲しいと思う商品でなければ紹介しない」と話した。さらに、自由な風土を生かした販売員の機動力と、自社商品に対する揺るぎない自信がかみ合うことで実現している施策でもあると繰り返した。投稿画像や動画の精度を上げるためには、「コピーライティングの本」「テレビCMの構成」などを参考にしているという。
終盤には、デジタル時代における消費者の情報摂取方法の変化に対する考察や、それを踏まえたSNS施策のロジックなどを披露。また、インセンティブに関する踏み込んだ質問にも赤裸々に答えた。

セミナー恒例のミートアップも実施

セミナー終了後、恒例のミートアップを実施。ドリンクを楽しみながら、登壇者を含めた参加者全員の交流が深まる有意義な時間となった。

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「販売員DX」セミナー開催 アダストリアとパルが明かすデジタル時代の“勝ちパターン”

「WWDJAPAN」は2024年度、月に1回の頻度でセミナーを実施している。9月に実施したテーマは「販売員DX」。デジタル化が急速に進んだ現在、現場に立つ販売員とSNSなどのプラットフォームを結びつけた、新たな戦略で業績を伸ばす企業が注目を集めている。その代表的な企業であるアダストリアとパルから、施策のかじを取るデジタル担当役員と、10万人以上のフォロワーを抱える販売員らが登壇した。具体的な施策から、SNSに特化した販売員の育成方法までに迫り、デジタル時代における、新たな成功法則のヒントを探った。

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アダストリアの
「販売員を孤独にさせない」デジタル戦略

アダストリアからは田中順一・執行役員兼マーケティング本部長と、SNS総フォロワー数36万人のバヤコさんが登壇した。同社のデジタル戦略の鍵を握るのは、公式オンラインストア「ドットエスティ(.st)」と、その内部にある販売員のスタイリング投稿コンテンツ“スタッフボード”だ。現在、投稿に参加するスタッフは4000人を超え、同コンテンツを経由しての売り上げは、EC売り上げ全体の約30%を占める。

田中執行役員は、コンテンツの仕組みや、システムを自社開発しているからこそのスピーディーな改善プロセスに触れ、“分析”“報酬”“教育”の3つが、販売員DX成功のための“三種の神器”であると説明。次世代の販売員をバックアップする態勢作りが重要であると解説した。
「SNSでの活動は孤独な作業が多い」と話すバヤコさんは、DXの成果を最大化する鍵は「販売員を“孤独にさせない”こと」だと続ける。細かな作業の分担や、投稿へのリアクションなどで当事者以外が積極的に関わりを持つことの必要性を訴えた。ほかにも、会社の仕組み・ルールと個人に任せることのバランスとして“ハーフ&ハーフ”と呼ぶ戦略や、“バヤコ”の誕生秘話、報酬の考え方など、盛りだくさんの45分間となった。

「スリコ」のパル
“正直”な情報発信が生む、共感と信頼の快進撃

パルからは、デジタル施策のキーマンである堀田覚・取締役専務執行役員をモデレーターに迎えた。同社の強みは、インスタグラムを中心に活動する「スタッフインフルエンサー」だ。SNSの総フォロワー数は1800万人に達するという。セミナーには絶好調の「スリーコインズ(3COINS)」で「スタッフインフルエンサー」として活動するjunkoさんと、「スタッフインフルエンサー」であると同時に全国の「スタッフインフルエンサー」のスーパーバイザーでもあるサトウさんが登壇した。同社の強みは、インスタグラムを中心に活動する「スタッフインフルエンサー」。そのSNSの総フォロワー数は1800万人に達するという。堀田取締役は「情報発信を販売員の自発性に任せることで、“ブランド”という大きな主語を“個人”にまで切り分けた発信ができる。結果、企業の枠を超えた個性や、共感を求める消費者からの信頼感が育つ」と語る。そしてデジタル施策が好調を続ける理由の一つに、社員の自主性を重んじる社内風土を挙げた。

そのような土壌があるからこそ、あくまで“正直”なSNS活動に専念できるとjunkoさんとサトウさんはコメント。動画コンテンツを駆使した活動の具体例を交えながら、「自分が本当に欲しいと思う商品でなければ紹介しない」と話した。さらに、自由な風土を生かした販売員の機動力と、自社商品に対する揺るぎない自信がかみ合うことで実現している施策でもあると繰り返した。投稿画像や動画の精度を上げるためには、「コピーライティングの本」「テレビCMの構成」などを参考にしているという。
終盤には、デジタル時代における消費者の情報摂取方法の変化に対する考察や、それを踏まえたSNS施策のロジックなどを披露。また、インセンティブに関する踏み込んだ質問にも赤裸々に答えた。

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セミナー終了後、恒例のミートアップを実施。ドリンクを楽しみながら、登壇者を含めた参加者全員の交流が深まる有意義な時間となった。

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売上高2倍を目指す「ソフィーナiP」 スキンケアの“名脇役”から主役への道のり

花王の「ソフィーナiP(SOFINA IP)」は10月26日、ナイトクリームの新製品“ゴールデンタイムリペア 深夜浸透クリーム”(55g、2970円/レフィル55g、2640円※編集部調べ)を発売する。

同ブランドは昨秋に“総合皮膚科学スキンケアブランド”としてリブランディングし、主力商品の土台美容液“ベースケア セラム”(90g、5500円※編集部調べ)をリニューアル。さらにブランド初の化粧液“角層トリートメント”(160mL、2420円※同)、目元や口元など部分用美容液“うるおい高密着ショット”(10g、1980円※同)、シワ改善効果のある“ハリ注入弾力美容液”(40g、4730円※同)と全顔用美容液“ムース セラム WB”(90g、6380円※)を立て続けに発売し、スキンケア商品のラインアップを一気に拡充した。“ゴールデンタイムリペア 深夜浸透クリーム”はこの1年で5つ目の新商品となる。

土台美容液は
“名脇役”な働きがヒット要因に

土台美容液“ベースケア セラム”は、ブランドスタート(15年)以来、美容液市場で7年連続で売り上げ1位(インテージ SRI+調べ/美容液〈美白・しわ改善除く〉市場16年5月~23年4月ブランド別累計販売金額・個数)を獲得するなど、人気商品としての地位を揺るがないものとしてきた。昨秋のリニューアル後も変わらず売り上げをけん引する、ブランドの顔だ。

売れ筋となった要因の1つが、“名脇役”ともいえる土台美容液というコンセプトにある。日本においては化粧水、乳液、美容液(もしくはクリーム)の3ステップが基本となっているスキンケアだが、すでにデパコスなどの愛用品でライン使いを固めている消費者に乗り換えを促すのは難しい。その点、“土台美容液”はお気に入りのスキンケアルーティンの最初のステップに手軽にプラスワンすることで、シワ改善効果を上乗せできる。デパコスの美容液などと比較すれば値ごろな価格も、ヒット要因になった。

スキンケアの3ステップに食い込む

花王は「ソフィーナ iP」の売上高を2027年に2倍(22年対比、出荷金額ベース)とすることを掲げている。ただ、シミ予防以外のニーズや競合商品が年々増えるにつれ、“ベースケア セラム”を入り口とした新客獲得の伸びは、当初と比べれば鈍化している。今後は、土台美容液のイメージが強すぎたがゆえの一本足打法から脱却し、ベーシックなスキンケアの3ステップ(化粧水、乳液、美容液&クリーム)に食い込んでいけるかがカギになる。この1年での新商品の大幅拡充の狙いもそこにあるのだろう。

“ゴールデンタイムリペア 深夜浸透クリーム”の発売により、クリームを使ったスキンケア習慣になじみのある海外客の取り込みも期待できそうだ。ただアジア圏を中心とした海外展開もにらんではいるものの、インバウンド客の需要も現状は限定的であり、まずは日本人客にプライオリティーを置いた販売戦略を練る。南部有俊 iP/SOFINAグループシニアマーケターは、「サイエンスをベースとした機能性やエイジングケアニーズへのアプローチで、売り上げのパイを着実に増やしていきたい」と話す。

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「バレンシアガ」とタッグを組んだ小籠包専門店 上海の点心店が世界制覇を目論むまで

上海の名物である小籠包は、肉やカニミソの餡とともに中華スープをたっぷりと詰め、細かいプリーツを施しながら皮で包み、蒸した料理だ。台湾レストランチェーン、鼎泰豊(ディンタイフォン)のおかげで世界的に有名になった。しかし中国では、その考案者はあまり知られておらず、小籠包が売りのレストランは観光地の豫園(よえん)に1店舗を残すのみとなっている。

小籠包は、上海近郊のヌーシャンという水の街で生まれた。清の時代、地元のシェフが北方料理をより繊細にした餃子を作ろうと考えたものだ。新たに誕生した上品な蒸し餃子は瞬く間に文化人の間で人気となり、皇帝のプライベートガーデンである豫園に「南翔饅頭」の旗艦店が誕生した。最盛期には、上海市内に十数店舗を構えていた。

そして現在、中国の大手コングロマリットのフォースン グループ(以下、フォースン)は、豫園の不動産を買収するなどして、この地に新たな観光スポットを構える壮大な計画を手掛けている。不動産や製薬、観光、金融、ランバングループと改称する前にはフォースン ファッション グループとして「ランバン(LANVIN)」などを有していた同社の郭広昌・フォースン創業者は、豫園内にある19の観光スポットの復興に着手。その過程で庭園内の点心店「南翔饅頭」にかつての栄光を取り戻そうとしている。

「南翔饅頭」のリニューアル

郭創業者からリニューアルを任された、ファッション小売に精通するタン・ウェイドン(Tang Weidong)が広告業社出身のチェン・フイ(Cheng Hui)と「南翔饅頭2.0」を思い付くと、すぐに「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が注目。「バレンシアガ」は5月、上海で開催したショーの後のアフターパーティーで黒トリュフを使った小籠包を振る舞い、食文化とファッションがますます絡み合っていることを印象付けた。

「南翔饅頭」は現在も日本とシンガポールではフランチャイズレストランを経営しているため、敬意を表しながらリニューアルを進めることが重要だった。チェンは店名の最後に、「宮殿」を意味する「殿」の文字を加え、皇室の厨房のようなラグジュアリーな雰囲気を吹き込み、ブランドイメージの刷新に着手。フォースンの支援を受けて、昨年10月に観光客向けの複合施設である新天地に1号店をオープンした。中央にカクテルバーを配した店内は近未来的テクノ調の寺院を思わせ、一見すると小籠包が浮かんでいるように見えるライトが特徴だ。

ラグジュアリーに再解釈した小籠包

ヌーシャン出身の料理人と新進気鋭の上海人シェフが率いる同レストランはルーツに忠実に、小籠包のオリジナル秘伝レシピを継承している。一方で、イベリコ豚のハムや和牛、トリュフ、ザリガニなどの具材を取り入れることで、ラグジュアリーな料理に再解釈した。例えば、ウニを包んで揚げた小籠包やカニと豚肉を詰めたシュークリームを並べ、冷たいカクテルとともに供す。カニソースやタケノコ、シイタケ、キンモクセイなどの食材と、コンブチャや紹興酒、汾酒などの地酒との組み合わせは食通の好奇心を刺激する。魚風味のナスと蜜豆の和え物や竹炭をまぶした紫芋、松茸と豆腐のスープなど、仏教の精進料理から着想を得たベジタリアンメニューも用意する。

「バレンシアガ」とのコラボレーションを成功に導いた「南翔饅頭」は、早ければ来年早々にもポルトガルのリスボンで世界デビューを果たす。タンは、「私たちは、留学中の中国人学生をターゲットにしているわけではない。地元の最高のシェフを見つけ、彼らの中国料理に対する理解を取り入れ、魅力的なドリンクメニューと共に、地元の人たちに愛されるレストランを作りたい」と語った。

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「RMK」や「スリー」の立役者、石橋寧が化粧品業界に提言  Vol.3 「今改めて考える、PRの意義とは?」

PROFILE: 石橋寧/マーケティングアドバイザー

石橋寧/マーケティングアドバイザー
PROFILE: エキップにて1997年に「RMK」、2003年に「スック(SUQQU)」、08年に設立したACROでは「スリー」「アンプリチュード」「イトリン」を立ち上げ。24年3月に退任し、独立 PHOTO:KOUTAROU WASHIZAKI

――:ここ数年の間、化粧品業界で大きく変わったことの一つに「PR」のあり方が挙げられます。デジタルメディアの台頭とコロナ禍によりずいぶん様変わりしました。

石橋寧(以下、石橋):5、10年前までは紙媒体がメインでしたよね。発表会を開催して、メディアをお呼びしてリリースを渡して、商品を触っていただいて商品説明を行い、そこに参加されたエディターやライターがその後記事を書いて、発表会から早くて2、3カ月後にやっと表に出てくる、という時代が長く続きました。それがSNSの時代がやってきて、発表会を実施したその日のうちに情報が開示されていく。それで何が起きたかというと、メーカーの販売員よりも先に顧客のほうが新商品情報を知るわけです。例えば今までは5月末〜6月に秋の新商品発表会を行うと、速報で7月末にちょっと記事が載って、実際は発売直前の8月末に各女性誌が特集を組むという流れだったから、メーカーは7月末〜8月頭に販売員の教育をすればよかった。ところが発表会直後にお客さんから店頭に問い合わせがあったり、既存商品の買い控えが起こったりもした。今では店舗スタッフには発表会の前に大まかな情報開示をするようになりましたね。

――:私が非常に気になるのは、「PR」という役職が多くの化粧品会社から消えている、つまりマーケティング部署に吸収されているか、外部委託されていることでブランドのコアの部分が継承されていないのでは、という点です。これについてどう思われますか?

石橋:外部委託するブランドが増えましたよね。そのほうがいい場合もあるから一概に「外注がダメ」とは思わないけれど、やっぱりそのブランドを愛して、よく知っていて、商品に対する思いを伝えることがPRじゃないですか。それが外注だとブランドや商品に対する熱量がどうしても欠如すると思うんです。外注するのであれば社員と外部スタッフをうまいこと組み合わせればいいと思うけどね。前回、日本の化粧品メーカーの経営陣に「化粧品」という視点が欠けていて、原価率や採算軸で思考するから、どこも儲かるスキンケアにシフトしているという話をしたけれど(「RMK」や「スリー」の立役者、石橋寧が化粧品業界に提言  Vol.2「なぜメイクアップカテゴリーを軽んじる?」)、PRも同じことだと思うんですね。経営陣がPRというものをあまり理解していないんじゃないのかな。コストを考えた時に生産性という点から、経営陣はまずPRという部署に手をつけようとする。あるいはいくつもブランドを持っている会社なら複数のブランドを兼務させようとする傾向がある。でも振り返ると今、そうしてきたブランドはどうなっている? 皆、地盤沈下しているわけですよ。PRをなくしたことで会社の業績がすごく良くなったというのであれば、効率的で良かったねということになるけれど、そうじゃない。ブランドによっていい悪いがあるならまだしも、全体的にブランド力が落ちているとなると、コスト削減を理由にPRをなくすというのはいかがなものかなと思いますね。

――:引き続きインハウスでPRを抱えているブランドもありますが、結局「ディオール(DIOR)」や「シャネル(CHANEL)」が強いのはインハウスによるPR力も一つの要因に思います。

石橋:やっぱりブランドへの熱量が違ってきますよね。私がACROにいた時は、国内外ともに自分でPRしていたんですよ。商品を持って店長や部長、社長に、原料産地に関するうんちくなども含めてブランドを語るわけです。そうすると皆さんの記憶の片隅に残ってくださっている。相手が百貨店の部長や社長になってくると取引先がファッションから食品まで幅広く何千社にもなるから、化粧品のプレゼンテーションを受けることがあまり多くない。化粧品は今だからこそ訪日客の影響もあり百貨店全体の中で売り上げシェアが10%くらいになっているけど、昔は5%くらいですよ。トップにしてみれば微々たるものだから、関心がないわけじゃないけれど、それが現実。そういう中で原料や生産地の話をしながら商品サンプルをお渡しする。そうすると頭の片隅に残ってくれるわけです。メディア向け発表会では喋りすぎってよく怒られたけれど(笑)、ファウンダー、つまりブランドの責任者としての思いをただ伝えたかった。せっかく忙しい中来てくださるわけだし。PRはもちろんだけど、ブランドのトップや責任者も自ら語ることが大事じゃないかな、と僕は思います。だから喋りすぎって言われるけど、とにかく自分の思いを伝え続ける。皆さんから「今回は期待できそう」と思われるような言葉を1つでも2つでも持って帰ってもらおうと思ってましたから。

――:PRを一度外部に委託してしまうとノウハウが内部に蓄積されず、元に戻すことが難しくなるという問題もあります。

石橋:一概には言えないけれど、PRと経営陣の関係がどうなのか、というところが気になりますね。経営陣は大抵マーケティングの責任者やプロダクトの責任者とコミュニケーションをよく取っているだろうけれど、PRの責任者とどのくらいコミュニケーションを取っているのか。あまり取っていないんじゃないかという気がしてならないんですよね。昔から、経営陣のPRに対する認識が他の部署に比べて薄い傾向にあるように思うんです。コロナ禍のリモートワークを経て、僕が誰とコミュニケーションを取ってきたかというと、一番は開発担当者、次にPR。「最近の商品貸し出しでは何が多いの?」といったことを聞いていましたね。なぜかというと、例えば秋の立ち上がりの時期に新色全般が貸し出された次に、どんな商品に絞られたかを知るため。そこで何が選ばれたかが大事なんです。次が営業かな、百貨店の状況確認のためです。ロジスティクス、総務、経理とかはほとんど会話しませんでした。興味がないのもあったけど(笑)、会話しなくても問題なかったから。ブランドや商品の始まりを告げるのはPRなんですよね。リリースを書く、発表会を実施する、記事にしてもらう。ブランドの顔であるPRを蔑ろにしてはいけないと思いますね。

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「ランコム」が日本女性のスキンケアを変えた! 導入美容液のパイオニア“ジェニフィック”

2009年から続く「WWDBEAUTY」のベストコスメ特集では、バイヤーのアンケートをもとに本当に売れた商品を表彰する。連載「ベスコス歴代名鑑」では、15年以上続く本特集の中でも常にランキングに入賞する“傑作”をピックアップ。時代を超えて愛される理由や商品の魅力について、美容ジャーナリストの加藤智一が深掘りする。今回は「ランコム(LANCOME)」の美容液“ジェニフィック アルティメ セラム”にフォーカス。

2009年に発売したランコムを象徴する美容液、“ジェニフィック”の最も輝かしい功績は「導入美容液」という、まったく新しいスキンケアルーティンを生み出したことにある。

日本人女性の好みに合わせて独自開発

“ジェニフィック”が洗顔後すぐ使うプロセスになったのは、初代のスター成分であるビフィズス菌抽出エキスが配合されていたことと、そのみずみずしく浸透感のあるテクスチャーにある。当初、発売する予定だったグローバル版“ジェニフィック”は欧米人が好きなつるんとした膜感のある仕上がりの美容液だったが、日本人女性はみずみずしいテクスチャーが好きなことから独自のフォーミュラを開発。加えて、洗顔後すぐにつけたほうがビフィズス菌抽出エキスのパワーを実感できることから、通常なら化粧水後に使う美容液を「洗顔後すぐに使う」というステップで提案することに。すると、その斬新な使用手順と高い効果実感が相まって、発売後たちまち話題に。ほどなくして「導入美容液」という新しいカテゴリーを創出するに至ったのだ。“ジェニフィック”はそのカテゴリーをけん引する革新的象徴になった。

“発酵”を打ち出したキャンペーンで追い風

その後、追い風となったのが16年に行った“発酵”を前面に打ち出した広告キャンペーンだ。13年にリニューアルした時、ビフィズス菌に加え、酵母菌エキスを追加したことで、「発酵エキスが美肌をつくる」というキャンペーンを行ったが、それが今まで外資系ブランドに興味が薄かった層にリーチ。加えて、17年から18年にかけてリリー・コリンズ(Lily Collins)、ペネロペ・クルス(Penelope Cruz)、ケイト・ウィンスレット(Kate Winslet)を起用したグローバルキャンペーン「”Love Your Age”ラブユアエイジ」がさまざまなメディアで取り上げられたことでブランドの認知が拡大。年齢にとらわれず、自信をもって輝いてほしいという前向きなブランドメッセージが多くの日本女性の共感を喚起した。

19年には3代目“ジェニフィック アドバンスド N”として、肌の常在菌にアプローチするべくアップグレード。これまでの発酵エキスに加え、美肌菌をサポートする成分が加えられたことにより、「肌が強くなる」「肌力を底上げする」という評価がさらに加わったことで、「ジェニフィックといえば美肌菌」という認知が定着した。

4代目の発売でさらなる飛躍を狙う

そして初代の発売以来、累計販売数300万個を突破した“ジェニフィック”美容液は、24年、4代目となる“ジェニフィック アルティメ セラム”を発表。新たに肌の回復力にフォーカスし、日々の紫外線や外的刺激のダメージを回復させることが美しさのカギと提唱した。これまでの美肌菌ケアに加え、肌をスピーディに回復させるβグルカンを投入したことで、より揺るぎのない美肌づくりへとフェーズを進化させている。加えて、ヘビーユーザーが望んでいた、詰め替えサイズのレフィルも新たに開発。肌に寄り添うエッセンシャルな美容液として、また、ランコムを雄弁に語るブランド美容液として今後も大きく展開していく。

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「シャネル」「SK-II」のクリスマスコフレやうる艶“リップモンスター”新タイプが登場! 今週発売のビューティーアイテム11選【10/14〜10/20】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は10月14〜20日に発売するアイテムを紹介します。クリスマスコフレの発売ラッシュに突入。今週は「ウィンターテイル(魔法の冬物語)」をテーマにした「シャネル(CHANEL)」、ニューヨークの街並みに着想を得た「ボビイ ブラウン(BOBBI BROWN)」、クリスマスショーをテーマにした「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」、リボンデザインのアイパレットとルージュを揃えた「スナイデル ビューティ(SNIDEL BEAUTY)」、ピテラを堪能できる「SK-II」のホリデーコレクションやコフレが相次いで登場します。ほか、「ケイト(KATE)」の“リップモンスター ツヤバース”も大注目のアイテム。リキッドのようなみずみずしさとバームのようなちゅるんとした仕上がりが特徴。新作、新色が出るたびに話題になる“リップモンスター”だけに、今回も見逃せません。

【10月16日発売】
「雪肌精」

潤いを閉じ込める薬用美白クリーム

「雪肌精」は、薬用美白クリーム“薬用雪肌精 ブライトニング クリーム”【医薬部外品】を発売する。コーセー独自の美白と肌あれ防止のW効能を持つ甘草由来有効成分“W-グリチルレチン酸ステアリル”を配合し、こっくりと濃密なテクスチャーに仕上げた。新配合の抱水パック成分が、肌に潤いを閉じ込め外部刺激から肌を守る。

■商品詳細

“薬用雪肌精 ブライトニング クリーム”【医薬部外品】(40g、4400円※編集部調べ)

【10月16日発売】
インフィニティ
(INFINITY)

シワ改善成分を新配合したハンド用美容液

コーセー(KOSE)の「インフィニティ(INFINITY)」は年齢が現れがちな手や指の美白ケアとシワ改善をかなえるハンド用美容液“ビューティーハンドセラム リンクル&ブライト”【医薬部外品】を発売する。シミ・ソバカスを防ぐ美白有効成分のトラネキサム酸に加え、シワ改善の有効成分リンクルナイアシンを新たに配合した。

■商品詳細

“ビューティーハンドセラム リンクル&ブライト”【医薬部外品】(55g、1760円)

【10月18日発売】
シャネル
(CHANEL)

ホリデーコレクション"ウィンターテイル(魔法の冬物語)”

「シャネル(CHANEL)」は、ホリデーコレクション「ウィンターテイル(魔法の冬物語)」を限定発売する。「コメット コレクティヴ(COMETES COLLECTIVE)」のヴァレンティナ・リー(Valentina Lee)が手掛けた同コレクションは、雪結晶のシルバーの輝きや、氷の青みがかった透明感、オーロラのピンクから着想を得た。

■商品詳細

“ダイヤモンド ダスト ドゥ シャネル”(全1色、1万3750円)
“エンチャンテッド ナイト”(全1色、1万2320円)
“ル ライナー ドゥ シャネル”(全2色、各5830円)
“オンブル プルミエール ラック”(全1色、5280円)
“ルージュ アリュール レクストレ ホリデー”(全4色、各9020円)
“ルージュ アリュール ラック”(全2色、各5940円)
“ヴェルニ”(全2色、各4620円)
“シャネル N゜5 オードゥ パルファム スノウ”(100mL、2万8600円)
“シャネル N゜5 ザ ベージュ ゴールド ボディ オイル”(250mL、1万9800円)
“シャネル N゜5 デュオ コフレ”(オードゥ パルファム50mL+ボディ オイル スプレイ 100mL、3万1020円)
“ココ マドモアゼル デュオ コフレ”(オードゥ パルファム50mL+ボディ オイル スプレイ 100mL、3万1020円)
“ブルー ドゥ シャネル デュオ コフレ”(2万7170円)
“シャネル N゜5 オードゥ パルファム”(100mL、2万3100円)
“ココ マドモアゼル オードゥ パルファム”(100mL、2万3100円)
“ブルー ドゥ シャネル オードゥ パルファム”(100mL、2万20円)

【10月18日発売】
ボビイ ブラウン
(BOBBI BROWN)

ホリデー限定
“シティ ライツ ホリデイ コレクション”

「ボビイ ブラウン(BOBBI BROWN)」は、ホリデー限定“シティ ライツ ホリデイ コレクション”第1弾を発売する。アイシャドウパレット“ドリーム グリーム アイシャドウ パレット”、ホリデー限定パッケージの“ロングウェア クリーム シャドウ スティック”と“リュクス リップスティック”、ホリデー限定セット3種が登場する。

■商品詳細

“ドリーム グリーム アイシャドウ パレット”(1万450円)
“ロングウェア クリーム シャドウ スティック”(全5色、各5060円)
“リュクス リップスティック”(全2色、各5940円)
“シアー シャイン エクストラ プランプ リップ セラム セット”(各6mL、7920円)
“パーティー プレップ ビタエンリッチド クリーム&フェイスベース デュオ”(各50mL、1万5400円)
“グライド アンド グロウリップ & チーク セット”(7920円)

【10月18日発売】
スナイデル ビューティ
(SNIDEL BEAUTY)

2024年ホリデーコレクション

「スナイデル ビューティ(SNIDEL BEAUTY)」は、2024年ホリデーコレクションを数量限定で発売する。定番のアイパレット“アイデザイナー”からモダニティーとかわいさが共存するリボンデザインの限定カラー2色や加えて、リップ“ルージュ スナイデル n”から限定4色が同一デザインのパッケージで登場する。

■商品詳細

“アイデザイナー”(6380円)
“ルージュ スナイデル n”(3300円)
リボン ショッパー(110円)

【10月18日発売】
チャントアチャーム
(CHANT A CHARM)

美容液クレンジング

オーガニックスキンケアブランド「チャントアチャーム(CHANT A CHARM)」は、新商品“クレンジングミルク ユズ”を数量限定で発売する。カワラナテシコとクレイを配合した美容液仕立てのクレンジングで、美容成分を肌に残しながらメイクと皮脂を落とすことで、しっとりとした洗い上がりをかなえる。

■商品詳細

“クレンジングミルク ユズ”(130mL、3080円)

【10月18日発売】
イヴ・サンローラン
(YVES SAINT LAURENT)

リキッドチーク6色

「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」は、新商品のリキッドブラッシュ“メイクミー ブラッシュ リキッド”を発売する。高発色ながらも極薄膜で肌にぴたっと密着し、ロンググラスティングがかなう液状のリキッドチークだ。カラーはクチュールからインスパイアを得た6色で展開する。

■商品詳細

“メイクミー ブラッシュ リキッド”(全6色、各8360円)

【10月18日発売】
ジョー マローン ロンドン
(JO MALONE LONDON)

2024年クリスマス限定コレクション

「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」は、2024年クリスマス限定コレクションの第1弾を発売する。今年のテーマは“クリスマスショー”。主役の香りは、モミの木とアルテミシアのウッディのアロマティックな香りが魅力の“ファー & アルテミシア コロン”。コロンやディフューザー、キャンドルで展開する。

■商品詳細

“ファー & アルテミシア コロン”(30mL、1万2430円/100mL、2万4750円)
“パイン & ユーカリプタス ディフューザー”(165mL、1万7820円)
“オレンジ ビター ディフューザー”(165mL、1万7820円)
“ローステッド チェスナット ホーム キャンドル”(200g、1万2210円)
“オレンジ ビター ホーム キャンドル”(200g、1万2210円)
“パイン & ユーカリプタス ホーム キャンドル”(200g、1万2210円)
“ビター オレンジ & チョコレート キャンドル”(一部店舗・公式オンラインショップげn限定、300g、2万1120円)
“コロン インテンス トリオ”(オンライン限定、3万2230円)
“イングリッシュ ペアー & フリージア コレクション”(オンライン限定、2万7720円)
“ウッド セージ & シー ソルト コレクション”(オンライン限定、2万7720円)
“フェスティブ デュオ”(ラインギフト限定、7260円)

【10月18日発売】
ハーバー
(HABA)

冬の限定コフレ“ウインターストーリーコレクション”

無添加コスメ「ハーバー(HABA)」は、「くるみ割り人形」の物語がテーマの冬限定コフレ“ウインターストーリーコレクション”を発売する。ファンデーションやコントロールカラー、リップ&チークスティックなど、定番・限定品を合わせた5アイテムをクリア素材のオリジナルポーチに詰め込んだ。

■商品詳細

“ウインターストーリーコレクション”(7480円)

【10月19日発売】
ケイト
(KATE)

“リップモンスター”にとろ艶タイプが新登場

「ケイト(KATE)」は人気の“リップモンスター”から新タイプ“リップモンスター ツヤバース”を発売する。カラーはジューシーなレッド系、ピンク系、テラコッタブラウン系の3色。“ツヤバース”はクリアな濃厚発色が特徴の繰り出し式のリップで、リキッドのようなみずみずしさとバームのようなちゅるんとした仕上がりをかなえる。

■商品詳細

“リップモンスター ツヤバース”(各1650円※編集部調べ)

【10月20日発売】
SK-II

ピテラを堪能できるコフレ

「SK-II」は、2024年ホリデーコレクション第1弾を数量限定で発売する。独自の天然由来成分ピテラを配合したスキンケアを堪能できるコフレを2種用意した。代表的なスキンケアアイテム一式を試せるコフレと、透明感のある”クリアな素肌”へと導くコフレをラインアップする。

■商品詳細

“フェイシャル トリートメント エッセンス コフレ アーケード リミテッド エディション”(2万9150円)
“ピテラ ベスト コレクション ホリデー リミテッド エディション”(1万3970円)

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「ユニクロ アンド JWアンダーソン」の新作コレクションや「ジーユー」と「ロク」のコラボなど! 来週発売のファッションアイテム8選【10/14〜10/20】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は10月14〜20日に発売するアイテムを紹介します。「ユニクロ(UNIQLO)」は10月18日、「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」とのコラボレーションライン「ユニクロ アンド JWアンダーソン」の2024年秋冬コレクションを発売します。“懐かしい海辺の情景を感じる現代のフィッシャーマンズウエア”“暖かな日常着”というコンセプトが情緒的です。

一方、「ジーユー(GU)」は同日、ロク・ファン(Rok Hwang)によるブランド「ロク(ROKH)」とのコラボコレクションを発売します。こちらはテーマが“Play in Style”でプレイフルなレイヤードスタイル。ロクによれは“若々しさ”“楽しさ”“ユーモア”を盛り込んだコレクションだそうです。

【10月15日受注発売】
ゾゾタウン
(ZOZOTOWN)

さらば事務所の“会長”と“専務”
コラージュアイテムを受注販売

「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」は、お笑いコンビ“さらば青春の光”の個人事務所、ザ・森東で会長と専務を務める2匹の猫とのコラボアイテムを限定受注販売する。本企画のために撮り下ろした2匹の写真をコラージュ、Tシャツやスエット、トートバッグなど全5型を制作。受注販売は11月15日11時59分まで。

■商品詳細

Tシャツ(6000円)
スエット(8900円)
パーカ(1万1390円)
トートバッグと缶バッジのセット(4500円)

【10月17日発売】
ディオール
(DIOR)

ルイス・ハミルトンがゲストデザイナーに
スーツからスノーボードまで

「ディオール(DIOR)」は、ブランドアンバサダーのF1ドライバー、ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)をゲストデザイナーに迎えたコレクションを発売する。アイテムは、ツイードやアフリカの織物で仕立てたカジュアルスーツ、リサイクル素材を使用したオーバーサイズデニムなどのほか、シューズやスノーボードなどもラインアップする。

■商品詳細

スーツ
デニム
シューズ
バッグ
スノーボード
※一部商品

【10月17日発売】
ビームス ジャパン
(BEMAS JAPAN)

公開55周年の映画「男はつらいよ」とコラボ

ビームス ジャパン(BEMAS JAPAN)は、シリーズ1作目の公開から55周年を迎えた渥美清主演の映画シリーズ「男はつらいよ」とコラボしたアイテムを発売する。ウエアのほか、松竹のある東銀座や銀座にゆかりのある「銀座 松崎煎餅」や「木村屋總本店」、「文明堂」などの老舗企業とコラボしたお菓子などもラインアップする。

■商品詳細

Tシャツ(6820円)
パンツ(6600円)
キーホルダー(1万4300円)
ウォレット(1100円)
「ニューエラ」別注 キャップ(5170円)
「エバーグリーン ワークス」別注 バッグ(1万1000円)
※一部商品

【10月18日発売】
グラウンド ワイ
(GROUND Y)

「シチズン」コラボ
数量限定“ツノクロノ”

ヨウジヤマモトの「グラウンド ワイ(GROUND Y)」は、「シチズン(CITIZEN)」とコラボしたウオッチを数量限定発売する。“ツノクロノ”シリーズの多角形モデルを土台とし、黒を基調としたデザインに仕上げた。フェイスと裏蓋に「グラウンド ワイ」ロゴをあしらい、全てにシリアルナンバーを配した。

■商品詳細

コラボウオッチ白文字盤モデル(4万4000円/限定200個)
コラボウオッチ黒文字盤モデル(4万4000円/限定300個)

【10月18日発売】
ユニクロ
(UNIQLO)

「ユニクロ アンド JWアンダーソン」
2024年秋冬コレクション

「ユニクロ(UNIQLO)」は、「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」とのコラボレーションライン「ユニクロ アンド JWアンダーソン」の2024年秋冬コレクションを発売する。本コレクションは、“海岸線の景色に溶け込む、現代のフィッシャーマンズウエア”を掲げ、かつてフィッシャーマンが着ていたクラシックなデザインを現代風にアレンジした。

■商品詳細

アウター(7990〜1万4900円)
セーター(3990〜5990円)
シャツ(2990〜3990)
ボトムス(4990円)
ワンピース(4990円)
アクセサリー(590〜2990円)
※一部商品

【10月18日発売】
ジーユー
(GU)

「ロク」とのコラボコレクション

「ジーユー(GU)」は、アメリカ育ちの韓国人デザイナー、ロク・ファン(Rok Hwang)によるブランド「ロク(ROKH)」とのコラボコレクションを発売する。コラボレーションのテーマは“Play in Style”で、「ロク」が得意とするボタンの開け閉めや留め方、パーツの取り外しなどでプレイフルなレイヤードスタイルを楽しめる全16型をラインアップする。

■商品詳細

キルティングジャケット(7990円)
2ピースコート(9990円)
スカート重ね着風パンツ(4990円)
ニット(4990円)
シューズ(2990円)
バッグ(2990円)
※一部商品

【10月18日発売】
コム デ ギャルソン・オム
(COMME DES GARCONS HOMME)

「ニューバランス」とのコラボスニーカー2型

「コム デ ギャルソン・オム(COMME DES GARCONS HOMME)」は、「ニューバランス(NEW BALANCE)」とのコラボスニーカーを発売する。同アイテムは、「ニューバランス」のランニングシューズ“860”をもとに、アッパーはプレミアムなスエードとメッシュ、ミッドソールにはクッション性の高い“エナジー(Nergy)”と、サポート力と快適性を向上させる“アブゾーブ(ABZORB)”を採用。さらに、耐久性に優れたラバーアウトソールを組み合わせ、シュータンに「コム デ ギャルソン・オム」のロゴ、インソールにダブルネームロゴを配した。

■商品詳細

コラボスニーカー“860v2“(4万2900円)
※一部商品

【10月18日発売】
ジュンヤ ワタナベ マン
(JUNYA WATANABE MAN)

「ニューバランス」とのコラボ
“1906”をペニーローファーに再構築

「ジュンヤ ワタナベ マン(JUNYA WATANABE MAN)」は、「ニューバランス(NEW BALANCE)」とのコラボしたスニーカーを発売する。同アイテムは、1 月のパリメンズファッションウィークで発表されたもの。「ニューバランス」の“1906”をペニーローファーに再構築したスニーカーローファー“1906L”をベースに、ブラックとホワイトの2色を展開する。シュータンに「ジュンヤ ワタナベ マン」のロゴ、インソールにダブルネームロゴを配したデザインが、特別なコラボレーションを象徴する。

■商品詳細

コラボスニーカー“1906L”(4万9500円)
※一部商品

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「ユニクロ アンド JWアンダーソン」の新作コレクションや「ジーユー」と「ロク」のコラボなど! 来週発売のファッションアイテム8選【10/14〜10/20】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は10月14〜20日に発売するアイテムを紹介します。「ユニクロ(UNIQLO)」は10月18日、「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」とのコラボレーションライン「ユニクロ アンド JWアンダーソン」の2024年秋冬コレクションを発売します。“懐かしい海辺の情景を感じる現代のフィッシャーマンズウエア”“暖かな日常着”というコンセプトが情緒的です。

一方、「ジーユー(GU)」は同日、ロク・ファン(Rok Hwang)によるブランド「ロク(ROKH)」とのコラボコレクションを発売します。こちらはテーマが“Play in Style”でプレイフルなレイヤードスタイル。ロクによれは“若々しさ”“楽しさ”“ユーモア”を盛り込んだコレクションだそうです。

【10月15日受注発売】
ゾゾタウン
(ZOZOTOWN)

さらば事務所の“会長”と“専務”
コラージュアイテムを受注販売

「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」は、お笑いコンビ“さらば青春の光”の個人事務所、ザ・森東で会長と専務を務める2匹の猫とのコラボアイテムを限定受注販売する。本企画のために撮り下ろした2匹の写真をコラージュ、Tシャツやスエット、トートバッグなど全5型を制作。受注販売は11月15日11時59分まで。

■商品詳細

Tシャツ(6000円)
スエット(8900円)
パーカ(1万1390円)
トートバッグと缶バッジのセット(4500円)

【10月17日発売】
ディオール
(DIOR)

ルイス・ハミルトンがゲストデザイナーに
スーツからスノーボードまで

「ディオール(DIOR)」は、ブランドアンバサダーのF1ドライバー、ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)をゲストデザイナーに迎えたコレクションを発売する。アイテムは、ツイードやアフリカの織物で仕立てたカジュアルスーツ、リサイクル素材を使用したオーバーサイズデニムなどのほか、シューズやスノーボードなどもラインアップする。

■商品詳細

スーツ
デニム
シューズ
バッグ
スノーボード
※一部商品

【10月17日発売】
ビームス ジャパン
(BEMAS JAPAN)

公開55周年の映画「男はつらいよ」とコラボ

ビームス ジャパン(BEMAS JAPAN)は、シリーズ1作目の公開から55周年を迎えた渥美清主演の映画シリーズ「男はつらいよ」とコラボしたアイテムを発売する。ウエアのほか、松竹のある東銀座や銀座にゆかりのある「銀座 松崎煎餅」や「木村屋總本店」、「文明堂」などの老舗企業とコラボしたお菓子などもラインアップする。

■商品詳細

Tシャツ(6820円)
パンツ(6600円)
キーホルダー(1万4300円)
ウォレット(1100円)
「ニューエラ」別注 キャップ(5170円)
「エバーグリーン ワークス」別注 バッグ(1万1000円)
※一部商品

【10月18日発売】
グラウンド ワイ
(GROUND Y)

「シチズン」コラボ
数量限定“ツノクロノ”

ヨウジヤマモトの「グラウンド ワイ(GROUND Y)」は、「シチズン(CITIZEN)」とコラボしたウオッチを数量限定発売する。“ツノクロノ”シリーズの多角形モデルを土台とし、黒を基調としたデザインに仕上げた。フェイスと裏蓋に「グラウンド ワイ」ロゴをあしらい、全てにシリアルナンバーを配した。

■商品詳細

コラボウオッチ白文字盤モデル(4万4000円/限定200個)
コラボウオッチ黒文字盤モデル(4万4000円/限定300個)

【10月18日発売】
ユニクロ
(UNIQLO)

「ユニクロ アンド JWアンダーソン」
2024年秋冬コレクション

「ユニクロ(UNIQLO)」は、「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」とのコラボレーションライン「ユニクロ アンド JWアンダーソン」の2024年秋冬コレクションを発売する。本コレクションは、“海岸線の景色に溶け込む、現代のフィッシャーマンズウエア”を掲げ、かつてフィッシャーマンが着ていたクラシックなデザインを現代風にアレンジした。

■商品詳細

アウター(7990〜1万4900円)
セーター(3990〜5990円)
シャツ(2990〜3990)
ボトムス(4990円)
ワンピース(4990円)
アクセサリー(590〜2990円)
※一部商品

【10月18日発売】
ジーユー
(GU)

「ロク」とのコラボコレクション

「ジーユー(GU)」は、アメリカ育ちの韓国人デザイナー、ロク・ファン(Rok Hwang)によるブランド「ロク(ROKH)」とのコラボコレクションを発売する。コラボレーションのテーマは“Play in Style”で、「ロク」が得意とするボタンの開け閉めや留め方、パーツの取り外しなどでプレイフルなレイヤードスタイルを楽しめる全16型をラインアップする。

■商品詳細

キルティングジャケット(7990円)
2ピースコート(9990円)
スカート重ね着風パンツ(4990円)
ニット(4990円)
シューズ(2990円)
バッグ(2990円)
※一部商品

【10月18日発売】
コム デ ギャルソン・オム
(COMME DES GARCONS HOMME)

「ニューバランス」とのコラボスニーカー2型

「コム デ ギャルソン・オム(COMME DES GARCONS HOMME)」は、「ニューバランス(NEW BALANCE)」とのコラボスニーカーを発売する。同アイテムは、「ニューバランス」のランニングシューズ“860”をもとに、アッパーはプレミアムなスエードとメッシュ、ミッドソールにはクッション性の高い“エナジー(Nergy)”と、サポート力と快適性を向上させる“アブゾーブ(ABZORB)”を採用。さらに、耐久性に優れたラバーアウトソールを組み合わせ、シュータンに「コム デ ギャルソン・オム」のロゴ、インソールにダブルネームロゴを配した。

■商品詳細

コラボスニーカー“860v2“(4万2900円)
※一部商品

【10月18日発売】
ジュンヤ ワタナベ マン
(JUNYA WATANABE MAN)

「ニューバランス」とのコラボ
“1906”をペニーローファーに再構築

「ジュンヤ ワタナベ マン(JUNYA WATANABE MAN)」は、「ニューバランス(NEW BALANCE)」とのコラボしたスニーカーを発売する。同アイテムは、1 月のパリメンズファッションウィークで発表されたもの。「ニューバランス」の“1906”をペニーローファーに再構築したスニーカーローファー“1906L”をベースに、ブラックとホワイトの2色を展開する。シュータンに「ジュンヤ ワタナベ マン」のロゴ、インソールにダブルネームロゴを配したデザインが、特別なコラボレーションを象徴する。

■商品詳細

コラボスニーカー“1906L”(4万9500円)
※一部商品

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柳井社長が語るファストリの現在と未来 2人の息子の役割や対「シーイン」にも言及

「ユニクロ(UNIQLO)」「ジーユー(GU)」を手掛けるファーストリテイリングは2024年8月期、売上高3兆円達成を果たした。柳井正 会長兼社長は10月10日開催の決算説明会に登壇し、現状認識と成長に向けた考え方、企業の存続意義、後継者や2人の息子の関わり方、さらには、「ジーユー」の成長スピードへの期待や、「シーイン(SHEIN)」や「TEMU」への警鐘などを語った。質疑応答の柳井会長発言パートを含め、会見のほぼ全文をレポートする。

柳井正ファーストリテイリング会長兼社長(以下、柳井):ファーストリテイリングが今後どのような考え方で経営していくのかをお話したいと思います。

世界中の個人がスマートフォンを手に、自らダイレクトに情報を発信・受信する時代になりました。あらゆる情報が公開され、いつでも誰でもアクセスできる。世界のすべての場所でそのような変化が起こっています。

そこでは、誰が信頼できる情報を発信しているのか。誰が信頼できる商品やサービスを提供しているのか。個人も企業も社会性が問われます。売り手の都合、企業の都合、国家の都合といった、自分の理屈を押し付けようとしてももはや通じません。社会の役に立つ企業であることがますます重要になってきます。いまや世界の市場は一つになり、企業間、人材間の競争は世界が舞台です。かつて一国の枠組みの中で考えていた経営が、完全に世界市場が前提になります。このことは、私たちファーストリテイリングにとって大きなチャンスです。

私たちは2001年のロンドン進出以来、数々の失敗を繰り返しつつも、その経験に一つひとつ学び、ようやくグローバルプレーヤーとしての基本を身につけつつあります。現時点では真のグローバルブランドを目指す競争にやっと出場資格を得た段階に過ぎませんが、今からもっと力をつけ、世界に出ていきます。世界が大きく変化し、会社も人も出来上がりつつある今こそ、次の成長への絶好のタイミングであると考えています。

「公開企業とファミリー企業の
良さを併せ持つ」

今年6月、「ユニクロ」は創業40周年を迎えました。先週、パリで「ユニクロ」40 周年を記念し、「The Art & Science of LifeWear(ジ・アート&サイエンス・オブ・ライフウエア)」というイベントを開催しました。世界中から多くのお客様やメディア、ファッション関係の皆さまが訪れ、世界中から私たちファーストリテイリングの“LifeWear”の考え方を体感いただきました。創業以来40年間、多くのお客さまや株主、取引先の皆さまに支えられ、成長を継続してきました。

今後もさらに急成長していきます。毎年5000億円ずつ売り上げを伸ばしていくと、数年のうちに売上高5兆円に届きます。世界市場の環境や会社の潜在力はそれが可能なステージに来ています。その先、さらに10兆円を目指し、将来に向けての具体的な計画と準備を進めています。

今後の成長において最も重要なことは、人材の投資です。グループ全体の経営者、各国・各機能の経営者の発掘と成長、そして一番大切なのは、世界各地の店舗を支える店長と販売員の育成です。世界中で良い人を採用し、各人の志と会社の志、理念が一致し、店主・経営者として精一杯日々の仕事に向き合う。そして、会社と社外に役に立つ人材へと成長していく。そのような人の集団にすべく、今後も人材育成に惜しみなく投資していきます。

自社の理念を共有し、実現するための経営人材の育成を考えれば、全ての人材が長期的視野で企業理念や価値観を深く学び、継続的に成長していく教育体制が必要です。そういう考え方でこれまでもやってきており、土台ができています。

大切なのは上司が部下に会社の理念と考え方を明確に伝えること。そして部下が上司を超えるレベルに成長することだと考えています。ここに同席している塚越(大介ユニクロ社長兼COO)をはじめ、会社の理念に深く共感し、長く会社の成長に貢献してきた経営者が育っています。

現在、私の時間の大部分は継承者の育成に費やしています。経営の継承とは、私自身が実践してきたことを各人が自分の力で実践できるようにすることです。物事の本質、最も大切なポイントがずれることがないように、座学でなく、現場の仕事、実務を通じて経営の原理原則と判断基準を教え、間違っている場合には、ここがこのように違うと具体的に伝えて、その仕事が成功するように持っていく。そのようなことを日々現場で実行しています。

また、柳井一海と柳井康治には、単に柳井ファミリーの継承者でなく、企業のガバナンスの部分をしっかりと担ってもらいたいと思います。企業経営全般において、売上収益の達成にとどまらず、常に真に正しい経営を行い、良い企業として社会に役立つ存在になるために様々なことを発言してほしいと考えています。公開企業でありつつもしっかりした創業家が存在し、ファミリー企業の良さを併せ持ち、双方の良いところを発揮できるようなバランスの取れた経営を行いたいと考えています。

さらに、次の世代として能力、知見ともに優れた人材が各国、各部門に多くいます。今期からはそうした経営者人材の具体的な発掘と雇用をさらに加速します。現在、執行役員、各国の経営陣が責任を持って育成に関わる体制を構築しているところです。

世界各地でそれぞれの経営執行チームを作る一方、GHQ(グローバルヘッドクオーター)の経営執行チームは本部から遠隔で関与するものではなく、直接現地に行って現場・現物・現実に基づき、自ら課題を発見し、現地の経営陣と社員を巻き込んで、ともに解決する。そういう体制に全社を作り変えていきます。そのためには長時間労働、人海戦術は通用しません。もっと仕事の基準を上げ、少数精鋭を徹底します。すべてをお客さまの基準で判断し、自分の頭で考えて行動する、自立した判断力を持つ個人が最先端のデジタル技術を駆使し、あらゆるソフトやハード、デバイスを活用して、少数精鋭で国を超えたチームで連携する。このような体制に変えていきます。

冒頭お話したように、グローバルな市場では国の垣根や業界の際が消え、企業の真の力が問われる時代になりました。商売とは当たり前のことの繰り返しです。目先の利益に惑わされることなく、お客さまにとって最高の商品、最高のサービスを実現する。そのために必要な、当たり前のことをひたすら真面目に実行する。日々の仕事をきちっと振り返る。足りないところは即座に改めて再挑戦する。常に高い成果を出し、会社の収益も社員の報酬も着実に上げていく。最終的にお客さまに選ばれ、生き続けることができるのは、そういう企業だけです。

「目先の利益追求とは一線を画す」

私たちは決して特殊な才能を持つ人間の集団ではありません。しかし、過去 40 年当たり前のことを愚直にやってきたので成長できました。大切なことは常に自分自身が高い基準を維持することです。お客さまの視点には立てば、仕事には100点と0点しかありません。

自分の求める基準が低ければ、お客さまや社会の視点を忘れ、自分都合の仕事に陥ってしまいます。常にこの仕事は何のためにあるのか?お客さまの役に立っているのか?そのような視点を忘れずに、常に完璧を目指します。そのような企業姿勢を今後も継続していきます。

近年、デジタル技術の進化で、その傾向が加速されています。多くの企業がさまざまな領域で目先の利益のみを追い求める投機的な行為に走っています。

私たちファーストリテイリングは、そうした動きと一線を画し、これまで長期間にわたり、事業そのものの価値を高める経営に専念してきました。そのためにパートナー企業と力を合わせ、事業を全てをエンド・トゥー・エンドで自らが責任を持ってやり通す。そのような経緯をより徹底します。

近年の急速な技術革新によって、企業同士がグローバルな規模で綿密なパートナーシップを結び、一緒に成長し、お互いに利益を得られる関係がより強力に実現できるようになりました。これは私たちには大きな追い風です。企業として利益追求は当然のことですが、そのために社会のあらゆる方面で共存共栄の関係を作り出し、事業拡大と社会に対する貢献がイコールになる。そういう会社にする。常に高い志を忘れず、同時に事業経営で高い利益を上げて、サステナビリティ活動を継続する。そのような考え方が非常に重要です。加えて、私たちは個々の店舗が主体となる経営なので、地域への貢献が不可欠です。地域の人と協業して共に栄える。これまでもそういう姿勢を重視して、地域の企業や個人と共存共栄を掲げ一緒にやってきました。今後も引き続き、より社員の士気を高め、地域の皆さんとともに成長していきます。

私たちは日本で生まれた企業です。グローバル企業でありつつも、日本文化に根差したユニークさを大切にしています。常に品質を追求し、無駄を省いてものを大切にする心。個性を尊重しつつもチームや組織全体の利益を追求する姿勢。日本の文化や仕事のやり方の良い点を企業経営に生かし、世界に広く発信してより多くの人に理解してほしいと考えています。

以前の決算説明会でもお話したことがありますが、日々の株価に一喜一憂するのではなく、常に業績に対して責任を持って経営する。そういう考え方でこれまで経営してきました。今年は当社にとって株式上場30周年であります。これまで常に長期的な視野に立ち、継続的にその責任を果たしてきたので現在の株価があるものと考えています。今後も変わることなく、自社の長期的な価値を高める企業活動を行ってまいります。

企業は長期にわたって事業を継続し、社会の利益に貢献し続ける、Going Concern(ゴーイングコンサーン)が最も重要です。40周年を超えて、50周年、60 周年、100周年と同じように成長を続けられる企業にするべく努力を続けます。

【メディア&アナリストからの質疑応答】

ーー欧州と北米について、ブランド力もブランド認知も上がってきて、売れる商材もブラトップに代表されるように広がりが見える中で、2年後の目標の欧州で5000億円、北米で3000億円などがかなり射程に入っていると思う。それぞれの国で例えば1兆円を達成するには、今の人材投資などをしながら、もう見えている感触があるのか、それとも野望はもっと高いぞとか、そこに持っていくために今何が必要なのか?

柳井:私個人としては、欧州はかなり確証があるんじゃないか、北米はかなり民族性も違い価値観も違う中でいかがなものかなと思っている。できたらやっぱり欧州でナンバーワン、北米のナンバーワンになりたいっていう風に思います。やっぱり真のグローバルブランドになるというのは、主だった市場でナンバーワンにならない限り、真のグローバルブランドになり得ないと思ってます。それと、見えているかどうかはわかりませんが、感触はあります。それが本物かどうか。今いる人材とこれから先入ってくる人材、とくにニューヨークやパリ、ロンドン、こういうところは人材の宝庫なんで、素晴らしい人材を、我々と一緒の考え方で一緒に成長していける、そういう企業を作ることが大事なんじゃないかなっていう風に考えてます。

ーー感触はあるということだが、ナンバーワンになるという方はどうか?

柳井:両方ともですよね。私は行けるところまで行こうということを考えているんで。行けるとこまで行くっていうのは、多分10兆円超えても行けるとこまで行こうっていう風に考えていて、それをやろうっていう風に考えています。

ーー毎年5000億円ずつ積み上げていけばという話があったが、一方で現実的な目線として、例えば今回の計画では3000億円ぐらいずつ積み増すことを目指している。大きく売り上げを増やしていく部分と、まだそこまで達してない部分があるとすると、どういうところを埋めていけばさらに大きな拡大が目指せると見ているのか?

柳井:やっぱり人材。当然なんですけど、グローバルだけでは経営できない。ローカルだけでも経営なんてできない。世界はつながっているわけですよ。ですから、グローバルのことも理解しながら、ローカルの市場に合わせて、もっと言ったら、1店舗ずつの個店経営(をする)。服の場合は、色とサイズが全部違いますから、SKU経営。そういったことが必要なんじゃないか。それが充足できれば。そういった技術というのはもうすでに開発されているが、でも、それを全部つなげないといけないんですね、当然のことながら。だから、そういう風なエンド・トゥー・エンドでできる人。これ、デジタルの世界でもそうですけど、感性の世界でもそうですよ。結局、数学の世界と感性の世界は、到達点は、いかにお客様の生活にプラスになるか、 社会にとってプラスになるか。そういうところに尽きるんじゃないかなと思うので、そういうことができる人材、および、そういうチーム、 それを各地で作っていかないといけないんじゃないかなという風に思います。

ーーこれからのファーストリテイリングとユニクロの経営の体制について。人材投資の重要性や、経営の継承が進んでいること、一海さん、康治さんの発言の重要性についても触れ、今後5兆円、あるいは10兆円、さらにその先に行けるところまで行くという。今、ファーストリテイリングで柳井会長が担っている部分を一海さんと康治さんが担い、現場のユニクロの事業の運営、成長、あるいは「ジーユー」「プラステ(PLST)」といったブランドの部分に関しては、塚越さんのように現場でその仕事を学び成長してきた人材が経営する。そういった体制をお考えなのか?

柳井:(一海氏、康治氏、塚越氏)および、そのチーム、ですね。継承に関しては、世界で最近成長しているところを見れば、やっぱり情報産業ですよね。デジタルですよね。ただし、これは時代の先駆けですよ。本来は全作業がそういう風になる。我々は偶然なのか必然なのか、繊維産業、あるいは小売業。小売業であるし、製造業であるしで、工場とか物流まで全部やらないといけないと思います。だからそれをエンド・トゥー・エンドで(やらなければならない)。でね、2人の息子に言っていることは、経営者にしないよと言っています。ガバナンスをやってもらえればもう十分だと思う。で、ファーストリテイリングにしてもユニクロにしても、やっぱり一般社員が最終的に社長になれるっていうことが必要だっていう風に思うし、これは持ち株会社じゃなくても、なんであってもそういうことなんじゃないかなと考えています。ですから、普通のように、持ち株会社は創業家で、他の会社、事業会社は一般社員からっていうことは考えていません。その辺、誤解しないようにお願いしたい。

ーーグループの売上げが初めて3兆円を突破したが、ジーユーも3000億円を突破し、一つの画期的なポイントになった。今後のポテンシャルと成長スピードについてどう考えるか。また、「ジーユー」のニューヨーク店の感想もお願いしたい。

柳井:僕もニューヨークの店、見てないんですけど。いや、もう3000億円どころじゃない。僕はね、常々(柚木治ジーユー)社長に言ってるんですよ。ユニクロの半分をプレゼントした、ということなんで、少なくとも3兆円ぐらいはできるんじゃないかなと思ってるんで。なんか本人(柚木社長)は1兆円って言ってますけど、ちょっと1兆円と3兆円と間違えているんじゃないかなっていうのが、僕のね、本心と言いますか、お願いしたいことですよね。

ーー業界を見ると、「シーイン」や「TEMU」のような、超ウルトラファストファッションと言うようなデジタルを軸にした新しいビジネスモデルの急成長企業が出てきている。そこに対する脅威や影響、逆に学ぶことは?

柳井:スピードという点では、作ることはできるんですよ。あんなものは誰でもできますよね。誰でもできることで、国際的な基準とか水準とか倫理からいけば、言ってはなんですけど、ちょっとやっぱり、法にもとるんじゃないかなって私は考えています。ですので、長続きしない(と思う)。やっぱり1点ずつ個人で届ければ税金がかからない。そういうことはある意味ではグレーですよね、これ。ですから、私はあまり気にしていませんし、あんな簡単に商品を作っていいのかどうか。資源の無駄遣いじゃないかなっていう風に考えてますけど。

ーー塚越さんがユニクロ社長兼COOに就任してからここまでの通信簿というか、評価は?

柳井:まあ、評価は自分で決めた方がいいんじゃないかなと思いますし(笑)。まあまあ、なんじゃないかなっていう。点とか、そんなんつけてもしょうがないですよね、これ。できるかどうかの問題。それだけです。

ーー今のところはもちろん、合格ということ?

柳井:いや、まあ、(なかなか良く)やってるんじゃないかなっていう、そういう風に思います。

ーー人材に投資が必要で、少数精鋭で報酬で成果に報いていくというが、 全体に対する賃上げの考え方は?

柳井:これは他の会社と違うんじゃないかなと思うんですけどね。ベースアップみたいなことは考えてません。 やっぱり1人ずつが正当に評価されて、公正に評価されることが必要なんじゃないかなと思いますし。それよりも、日本がこの30年間、報酬がアップしていない、しかも円安になってる。こういう現実をもっと自覚して危機感持って仕事をしないと日本人はいけないんじゃないかと思います。各国に比べると圧倒的に低いですからね。だから、昨年40%アップみたいなこと言ったんですけど、あれは一律40%アップじゃなしに、倍とか3倍ぐらいになる人もいれば、そのまま据え置きの人もいる。個人個人、やっぱり評価して適正に公平に判断するっていうことが必要なんじゃないかなと思いますし、その人がチームプレイヤーとしてできるかどうかっていうことと、個人の才能とか能力とか、その辺りをやっぱり的確に判断する。だから評価がすごく大事だと思いますし、評価せずに一律何%アップということ自体、ちょっとおかしいんじゃないかなっていう風に思いますけど。

ーー中国について。不動産危機もあり、消費がスローダウンしている。長期的な影響は?

柳井:まず思い出してもらいたいのは、中国は(人口が)14億人にいるってことですよね。14億人。それともう1つ思い出してもらいたいのは、アジアと中国は地続きで、しかもアジアで活躍してるのは、オーバーシーズ・チャイニーズ(越境中国人)ですよね。そういうことを思い出してもらえれば、確かに不動産のスローダウンというかクライシスがあると思うんですけど、でも14億人の人が何か問題が起きて路頭に迷う(ことになれば)、世界にとって大変なことになる。これ、今の米中対立どころじゃないじゃないっていうことですよね。しかも、隣国がロシア、北朝鮮ということから考えれば、それこそ中国が安定してないとまずいんじゃないかなっていう風に思いますし、やっぱり世界平和(が大切だ)。われわれ、「PEACE FOR ALL(ピース・フォー・オール)」という取り組みをしている。世界平和が一番大事。っていうことなんじゃないかなっていう風に僕は考えてますけど。

ーー情報製造小売業について、さらにその進化を掲げているが、できた点、足りなかった点はどこで、今後さらにどのような取り組みが必要か?どの産業でもますます情報化が浸透していく中で、どういう形を目指していくのか。

柳井:まずこれ、よく聞かれる質問なんですけどね。自分の姿は自分で見えないでしょ。あなたが判断したことの方が正確なんじゃないかなっていう風に思います。それと、これは捉え方によると思うんですよ。われわれの会社だけじゃないし、あらゆる産業にとって、世界が開かれて、しかも日本っていう立地にあるわけですよ。日本のパスポートほどいいパスポートはないですよ。どの国でも事業ができる。それと、日本の歴史、日本の文化がありますよね。その一番大事なものをなんで利用しないのか。それが僕は一番大事なことなんじゃないかなと思いますし、日本の強み、弱い点もあると思うんですよ。それを現実的に把握して、自分は何者か、あるいは自社は何者かっていうことを もっと把握して努力したらもっといい結果が出ると思う。その中でこれはどうかなって思うんですけど、 同調圧力がすごい強いでしょ。だから、そういう風なものがないように。まあ、僕みたいにちょっと言いたいことばっかり言っているというのもちょっと困りもんですけどね(笑)。「あなた何考えているの?」っていうことをもっと表明しないと、日本人は個人として認識されないんじゃないかなっていう風に思う。それと、チームプレーじゃなしに同調圧力なんでね。やっぱり日本人同士、慣れ合いみたいなことを廃止しないと、外国人と一緒に仕事できないんじゃないかなと思うんで。その辺りのことをよく考えてやっていけばいいんじゃないかなっていう風に思いますけど。

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2025年春夏ミラノコレは“人間らしさ”に回帰

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年10月7日号からの抜粋です)

木村:2025年春夏のミラノコレでは、不安定な今の世界情勢を反映しているのだと思うのですが、デザイナーが考え方や生き方を発信するブランドが多かったです。その中でも「プラダ(PRADA)」はミックス&マッチで、「個性や独創性を大事にしよう」と打ち出しました。各アイテムもトロンプルイユなどのギミックがあるコレクション。ネット上で得た情報だけでなく、自分の体で感じることを大事にしたいという強いメッセージを感じました。

村上:ウクライナやガザでの紛争や米国大統領選挙に見られる分断などの世界的な情勢から、K-popアイドルのパパラッチ騒ぎに明け暮れるファッション・ウイーク、日々の生活に至るまで「これで良かったんだっけ?」という問いかけを、さまざまなブランドから受けましたね。「プラダ」も大人気のENHYPENを会場に呼ぶなど、現状に即しつつも、疑問を投げかけた印象です。ベストは「プラダ」でしたか?

「ディーゼル」のショーで初めて涙

木村:「プラダ」はとても良かったのですが、個人的には「ディーゼル(DIESEL)」のショーで初めて涙しました。14tのデニムの端切れを会場に敷き詰めていたのですが、ショーのあとには観客がその上に寝転がったり、写真を撮ったりとみんなが笑顔でした。ショー自体も良かったですし、終わったあとのその自然発生的な光景に感動して泣いてしまいました。グレン・マーティンス(Glenn Martens)が若い世代にすごく支持されているのは分かっていましたが、こうやって熱狂を生み出すんだと実感しました。

村上:自発的なアクションを誘発するZ世代への理解と空間の作り方―クリエイティブにサステナビリティを表現すると、こんなに共感を集めるというのが可視化されたショーでしたね。

木村:要さんのベストはどれでしたか?

村上:私はマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)がクリエイティブ・ディレクターを務める「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」。ファッションと工芸、アートが見事に融合しており素晴らしかったです。他のブランドもやってはいますが、もはや違う次元に到達。価格は手の届かないものになってしまっていますが、それでも感動的でウルっとしました。「トッズ」が、AI時代において職人のクラフツマンシップこそが大事、アーティフィシャルならぬアーティザナル・インテリジェンスと謳っていてウマい!と思いましたが、まさに“人間らしさ”を称えるようなシーズンでした。

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2025年春夏ミラノコレは“人間らしさ”に回帰

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年10月7日号からの抜粋です)

木村:2025年春夏のミラノコレでは、不安定な今の世界情勢を反映しているのだと思うのですが、デザイナーが考え方や生き方を発信するブランドが多かったです。その中でも「プラダ(PRADA)」はミックス&マッチで、「個性や独創性を大事にしよう」と打ち出しました。各アイテムもトロンプルイユなどのギミックがあるコレクション。ネット上で得た情報だけでなく、自分の体で感じることを大事にしたいという強いメッセージを感じました。

村上:ウクライナやガザでの紛争や米国大統領選挙に見られる分断などの世界的な情勢から、K-popアイドルのパパラッチ騒ぎに明け暮れるファッション・ウイーク、日々の生活に至るまで「これで良かったんだっけ?」という問いかけを、さまざまなブランドから受けましたね。「プラダ」も大人気のENHYPENを会場に呼ぶなど、現状に即しつつも、疑問を投げかけた印象です。ベストは「プラダ」でしたか?

「ディーゼル」のショーで初めて涙

木村:「プラダ」はとても良かったのですが、個人的には「ディーゼル(DIESEL)」のショーで初めて涙しました。14tのデニムの端切れを会場に敷き詰めていたのですが、ショーのあとには観客がその上に寝転がったり、写真を撮ったりとみんなが笑顔でした。ショー自体も良かったですし、終わったあとのその自然発生的な光景に感動して泣いてしまいました。グレン・マーティンス(Glenn Martens)が若い世代にすごく支持されているのは分かっていましたが、こうやって熱狂を生み出すんだと実感しました。

村上:自発的なアクションを誘発するZ世代への理解と空間の作り方―クリエイティブにサステナビリティを表現すると、こんなに共感を集めるというのが可視化されたショーでしたね。

木村:要さんのベストはどれでしたか?

村上:私はマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)がクリエイティブ・ディレクターを務める「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」。ファッションと工芸、アートが見事に融合しており素晴らしかったです。他のブランドもやってはいますが、もはや違う次元に到達。価格は手の届かないものになってしまっていますが、それでも感動的でウルっとしました。「トッズ」が、AI時代において職人のクラフツマンシップこそが大事、アーティフィシャルならぬアーティザナル・インテリジェンスと謳っていてウマい!と思いましたが、まさに“人間らしさ”を称えるようなシーズンでした。

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ソフトパワーを探求した「ルイ・ヴィトン」 ジャケット職人がドレスを、ドレスメーカーがジャケットを仕立てて

「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の2025年春夏コレクションは、ソフトな素材による力強く構築的なデザインという相反するものの調和に挑んだ。ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)は、ジャケットを仕立てる職人にはドレスを、反対にドレスメーカーにはジャケットの製作を依頼し、「ソフトパワー」という概念の表現を試みた。「構築的なデザインを流動的かつ柔らかな素材で、強さをエアリーに表現したら、どうなるだろう?力強いのに、優しいシルエットが生まれるかもしれない」と話す。

欠かせないのは、ライトな素材だ。大きな袖と力強いウエストマークで存在感を放つジャケットは、ローブやスカーフのように柔らかな素材から生まれている。そこにはレトロ・フューチャーなムードを好むニコラらしく、シルバーのビーズ刺繍などを施した。独特のシルエットは、同じくニコラが愛するルネサンス期のスタイルに着想を得たもの。過去に刺激を得たのは、ルネサンス期の貴族こそ、ファッションに新しさを求めていたり、ファッションで新しさを表現したりを楽しんでいたからだ。「今日のファッションが形作られたのは、ルネサンス期だと思っている。『ドレスアップ』という感覚は、まさにあの頃に生まれたものだ。着飾ることで、新しさを求めたんだ」と続ける。ジャケットやブルゾンとも、シャツやブラウスとも形容できそうなトップスには、バイカーズパンツなどを合わせ、スタイリングにおいても「ソフト」と「パワー」を両立する。足元には、バッグのハンドルをストラップとして用いたサンダルを合わせた。

終盤は、フランス人アーティストのローラン・グラッソ(Laurent Grasso)による絵画をのせた、スタンドカラーの半袖シャツを打ち出した。舞台は過去だが未来のUFOが現れるなど、「ソフト」と「パワー」のように相反するものが同居する作品の生みの親だ。

ラペルのないプルオーバーのジャケットはサテンのような素材で仕上げ、袖や裾が優雅にたなびく。ショールカラーのジャケットはモダールのような素材で、カーディガンを羽織っているようなトロンプルイユで仕上げた。シフォンのミニドレスは、素材を切り替えることでバストラインを強調。ドレスはジャケットのような仕立てのパワーショルダーだが、肩のすぐ下でシフォンに切り替えてプリーツやドレープを加えた。しなやかなシルクサテンを幾度か折りたたむことで力強いショルダーラインを描いたブラウスもある。さまざまな職人技で描くのは、いずれも「ソフト」と「パワー」の融合だ。

ランウエイは、1250ものトランクをジェンガのように組み合わせている。

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「MUJIラボ」代官山の店内を公開 「無印良品」の哲学を凝縮した衣服が一堂に

良品計画の「無印良品」は10月9日、代官山店を関係者に公開した。11日にオープンを控える同店は、衣料品を「MUJIラボ(MUJI LABO)」に特化した初の店舗になる。

同ブランドは、ベーシックな服作りを追求する実験的な商品ライン。「無印良品」創業当時から大切にしてきた素材の良さやクラフツマンシップを強く押し出す。2024-25年秋冬は、“再生カシミヤ”と“自然のまんまの色カシミヤ”(染色や漂白をせず仕上げたカシミヤ)を主力素材とし、担当の山本直樹・良品計画上席執行役員は、「自然の力でここまでできるんだという『無印良品』の哲学を体現する商品をラインアップする。素材の生産者とチームが肩を並べ、商品開発しているからこそなせる技だ」と語る。素材の力を生かすため、装飾を減らし、シンプルなデザインとシルエットに落とし込んだ。また、素材にこだわるため、通常の「無印良品」の商品と比較し、価格は高めに設定。それでも一般的な同一素材の商品より手ごろで、カシミヤ混のチェスターコート(2万9900円)やノーカラーコート(2万4900円)を主力商品として打ち出す。山本上席執行役員は「商品開発の軸として、今後も地球環境の維持、社会問題の解決、文化や伝統からの学びに焦点を当てる」と続ける。

「MUJI ラボ」は05年に始動。「Nハリウッド(N.HOOLYWOOD)」の尾花大輔デザイナーがデザインディレクターを務めてきたが、2024-25年秋冬シーズンを機に、社内のデザインチームが手掛ける体制に切り替わった。国内18店舗とウェブほか、パリやニューヨーク、上海など、世界13カ国の地域で取り扱う。メインターゲットは定めておらず、同ブランドの哲学に共感する人を誘致する。代官山に新店舗をオープンしたのも、”ライフスタイルにこだわる”人が住み、集まる場所のため。

山本上席執行役員は、「大量生産・消費社会において、ブランド名やクリエイター名から解放されるような存在でありたい。あくまで商品を主役に、着る人の個性を輝かせるブランドでありたい」と語る。商品の良さを訴求できるよう、通常の「無印良品」店舗より空間に余裕を持った商品配置を意識。また、素材ごとに商品を並べ、再生素材や無染色素材ならではの”同一素材の中にある違い”を楽しめるようにした。印象的な原毛のオブジェは、「MUJIラボ」の素材へのこだわりを具現化したものだと言える。

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花王ヘアケアの逆襲 中高価格帯で「圧倒的ナンバーワン」への周到戦略

花王は、ハイプレミアム(1500円以上の中高価格帯)の新ヘアケアブランド第2弾「ジアンサー(THE ANSWER)」を発表した。今春発売した第1弾の「メルト(MELT)」が販売計画比2.7倍の好調を続ける中、第2の矢として繰り出す「ジアンサー」は、一体どんなブランドなのか。

「メルト」とは打って変わって......!?

10月3日に都内で行われた「ジアンサー」の発表会。会場に映し出されたビジョンを見て、 「そうきたか」と膝を打った(もしくは呆気に取られた)メディア関係者は少なくなかったのではないだろうか。商品と成分名称、そして性能を誇示するレーダーチャートだけが記された、シルバー地のシンプルなパッケージ。“夜間美容”をうたい、リラクシーなムードだった「メルト」とはずいぶん対照的だ。

「ジアンサー」の削ぎ落としたシンプルさは、サイエンスに裏打ちされた性能の高さだけでなく、男性的なイメージさえ想起させる。ただブランドマネジャーの野村聡氏によれば、必ずしも男性の取り込みを意識したものでもなく、「あくまで中身(機能や処方)へのこだわりをストレートに伝えるためのもの」だという。

「ジアンサー」はそのネーミング通り、ヘアケア選びに迷ってきた人たちに向けた“答え”となる商品を目指した。「艶」「まとまり」「滑らかさ」「潤い」「しなやかさ」を備えた“美髪”をかなえる5つの成分として、ラノリン脂肪酸、加水分解ケラチン、リンゴ酸、脂肪酸グリセリドα、そして花王の独自開発成分であるセラミドαを配合した。

ヘアケア商品の開発とは、ただ優れた成分を注ぎ込めばいいモノができる、という単純な話でもない。ラノリン脂肪酸とセラミドαは脂質類。乳化(水と油を融和させるプロセス)が難しく、特にシャンプーにおいては配合が困難な成分だ。「ジアンサー」においては、それらを「ヘアケア研究100年の知見」(花王)により、従来品と比較して12倍量の配合を可能にした。実際に使ってみると、シャンプーのドロっとしたテクスチャーは独特で、髪に十分塗り広げてから泡立てて洗い落とすというプロセスも少々手間がかかるものだが、仕上がりはこれまでとの違いを感じることができる。「体験」の心地よさを少々犠牲にしてでも、「効果実感」を重視した結果だろう。

「メルト」人気のバックボーンに
「研究開発力」と「ユーチューバー」

大企業ならではの資本力、研究力で生み出す独自成分やスケールメリットは、競争優位性を生み出す。それは「メルト」の好調理由の一つとも言える。例えば「ジアンサー」に配合されているラノリン脂肪酸は比較的原価が高く、市販シャンプーやコンディショナーではコストの面から配合するのが難しい成分だが、花王はこれを「メルト」にも取り入れている。

そういった、消費者には伝わりづらい処方や成分の伝道師となるのは美容系ユーチューバーだ。ユーチューバーによる処方の良し悪しの評価は、消費者の購買動向を大きく左右する。事実、「メルト」も「成分に詳しい美容系ユーチューバーによる発信が売り上げが爆発的に伸びるきっかけになった」という。「ジアンサー」では開発段階からユーチューバーの協力を取り付けた。

成熟するハイプレミアム市場
純粋な商品力が成否を分ける

同社はここ数年で市場シェアが縮小傾向にあったヘアケア領域のテコ入れに乗り出している。「メリット(MELIT)」「エッセンシャル(ESSENCIAL)」などを主軸とするマス向け(1000円以下の低価格帯)では依然トップシェアを維持しているが、ハイプレミアムゾーンでも「圧倒的なナンバーワンを狙っていきたい」と見据える。「メルト」は10月から取り扱い店舗を倍以上に拡大する。来年には「ジアンサー」に続く第3弾ブランドを投入する。

男性的とさえ感じられる「ジアンサー」のブランディングは、販路を念頭に置いた周到な戦略だ。「メルト」が主販路とする「マツモトキヨシ」「ココカラファイン」は都市部に強く、顧客は比較的若年層が多く感度やムードを重視する。対して、「ジアンサー」が展開するウエルシアグループは地方に店舗が多く、顧客は「質実剛健」で「実質的な効果効能を求める」傾向があると分析する。第3弾ブランドはまた別の大手ドラッグストア販路を攻めるようだ。販路のニーズに合わせ、商品の機能やブランディングをカスタマイズする入念さからは、花王の本気度がうかがえる。

これまでのハイプレミアム市場は「ボタニスト(BOTANIST)」「ヨル(YOLU)」などを擁するI-neを筆頭に、若く勢いのあるメーカーが中心となり、ユニークな世界観やコンセプトのブランドで引っ張ってきた。ただ市場が成熟し、競合商品の評価、消費者ニーズがある程度定まってきた中では、「純粋な商品力があるブランドだけが生き残れる」と野村氏。ハイプレミアムゾーンでは機を失したかに見えた花王だが、むしろ「機は熟した」とばかりに新ブランドを打ち出し、攻めに転じる。来年には第3弾ブランドのローンチを控えるが、「ジアンサー」ですでに“答え”を提示した花王の次なる一手に注目したい。

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花王ヘアケアの逆襲 中高価格帯で「圧倒的ナンバーワン」への周到戦略

花王は、ハイプレミアム(1500円以上の中高価格帯)の新ヘアケアブランド第2弾「ジアンサー(THE ANSWER)」を発表した。今春発売した第1弾の「メルト(MELT)」が販売計画比2.7倍の好調を続ける中、第2の矢として繰り出す「ジアンサー」は、一体どんなブランドなのか。

「メルト」とは打って変わって......!?

10月3日に都内で行われた「ジアンサー」の発表会。会場に映し出されたビジョンを見て、 「そうきたか」と膝を打った(もしくは呆気に取られた)メディア関係者は少なくなかったのではないだろうか。商品と成分名称、そして性能を誇示するレーダーチャートだけが記された、シルバー地のシンプルなパッケージ。“夜間美容”をうたい、リラクシーなムードだった「メルト」とはずいぶん対照的だ。

「ジアンサー」の削ぎ落としたシンプルさは、サイエンスに裏打ちされた性能の高さだけでなく、男性的なイメージさえ想起させる。ただブランドマネジャーの野村聡氏によれば、必ずしも男性の取り込みを意識したものでもなく、「あくまで中身(機能や処方)へのこだわりをストレートに伝えるためのもの」だという。

「ジアンサー」はそのネーミング通り、ヘアケア選びに迷ってきた人たちに向けた“答え”となる商品を目指した。「艶」「まとまり」「滑らかさ」「潤い」「しなやかさ」を備えた“美髪”をかなえる5つの成分として、ラノリン脂肪酸、加水分解ケラチン、リンゴ酸、脂肪酸グリセリドα、そして花王の独自開発成分であるセラミドαを配合した。

ヘアケア商品の開発とは、ただ優れた成分を注ぎ込めばいいモノができる、という単純な話でもない。ラノリン脂肪酸とセラミドαは脂質類。乳化(水と油を融和させるプロセス)が難しく、特にシャンプーにおいては配合が困難な成分だ。「ジアンサー」においては、それらを「ヘアケア研究100年の知見」(花王)により、従来品と比較して12倍量の配合を可能にした。実際に使ってみると、シャンプーのドロっとしたテクスチャーは独特で、髪に十分塗り広げてから泡立てて洗い落とすというプロセスも少々手間がかかるものだが、仕上がりはこれまでとの違いを感じることができる。「体験」の心地よさを少々犠牲にしてでも、「効果実感」を重視した結果だろう。

「メルト」人気のバックボーンに
「研究開発力」と「ユーチューバー」

大企業ならではの資本力、研究力で生み出す独自成分やスケールメリットは、競争優位性を生み出す。それは「メルト」の好調理由の一つとも言える。例えば「ジアンサー」に配合されているラノリン脂肪酸は比較的原価が高く、市販シャンプーやコンディショナーではコストの面から配合するのが難しい成分だが、花王はこれを「メルト」にも取り入れている。

そういった、消費者には伝わりづらい処方や成分の伝道師となるのは美容系ユーチューバーだ。ユーチューバーによる処方の良し悪しの評価は、消費者の購買動向を大きく左右する。事実、「メルト」も「成分に詳しい美容系ユーチューバーによる発信が売り上げが爆発的に伸びるきっかけになった」という。「ジアンサー」では開発段階からユーチューバーの協力を取り付けた。

成熟するハイプレミアム市場
純粋な商品力が成否を分ける

同社はここ数年で市場シェアが縮小傾向にあったヘアケア領域のテコ入れに乗り出している。「メリット(MELIT)」「エッセンシャル(ESSENCIAL)」などを主軸とするマス向け(1000円以下の低価格帯)では依然トップシェアを維持しているが、ハイプレミアムゾーンでも「圧倒的なナンバーワンを狙っていきたい」と見据える。「メルト」は10月から取り扱い店舗を倍以上に拡大する。来年には「ジアンサー」に続く第3弾ブランドを投入する。

男性的とさえ感じられる「ジアンサー」のブランディングは、販路を念頭に置いた周到な戦略だ。「メルト」が主販路とする「マツモトキヨシ」「ココカラファイン」は都市部に強く、顧客は比較的若年層が多く感度やムードを重視する。対して、「ジアンサー」が展開するウエルシアグループは地方に店舗が多く、顧客は「質実剛健」で「実質的な効果効能を求める」傾向があると分析する。第3弾ブランドはまた別の大手ドラッグストア販路を攻めるようだ。販路のニーズに合わせ、商品の機能やブランディングをカスタマイズする入念さからは、花王の本気度がうかがえる。

これまでのハイプレミアム市場は「ボタニスト(BOTANIST)」「ヨル(YOLU)」などを擁するI-neを筆頭に、若く勢いのあるメーカーが中心となり、ユニークな世界観やコンセプトのブランドで引っ張ってきた。ただ市場が成熟し、競合商品の評価、消費者ニーズがある程度定まってきた中では、「純粋な商品力があるブランドだけが生き残れる」と野村氏。ハイプレミアムゾーンでは機を失したかに見えた花王だが、むしろ「機は熟した」とばかりに新ブランドを打ち出し、攻めに転じる。来年には第3弾ブランドのローンチを控えるが、「ジアンサー」ですでに“答え”を提示した花王の次なる一手に注目したい。

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「サカイ」が原点を見直し、生み出す新たなシルエット 「みんなが知っているものを知らないものへ」

パリ左岸に4階建ての大きなオフィスをオープンした「サカイ(SACAI)」は、2025年春夏も意欲的なクリエイションを見せた。テーマは「Something to Remember(覚えておきたいこと)」。ただ、それは懐古的なものではない。そこに込められているのは、これまでの歩みや原点であるコレクションの思い出を振り返り、オリジナルのアイデアを現代的に再構築することで、「サカイ」の新たなアーキタイプ(原型)を生み出すという意思。「長年、みんなが知っているものを知らないものにすることを続けてきた。昔に戻るというわけではなく、真面目に洋服に向き合ってきたブランドのオリジンを見直した」と阿部千登勢デザイナーは説明する。

重要なのは「1着をまとえば、誰もがドレスアップできる」こと

特にこだわったのは、「1着をまとえば、誰もがドレスアップできる」ということだ。今シーズンもベースとなるのは、金ボタンのブレザーやテーラードジャケット、トレンチコート、ミリタリーアウター、デニムジャケット、レザーのバイカージャケット、白やチェックのシャツ、シアーブラウス、マリンボーダーのセーターといった、“みんなが知っている“定番アイテム。それが、構造やシルエットを操る「サカイ」のマジックによって、“みんなが知らない“デザインへと変わる。

象徴的なのは、ブレザーやトレンチ、バイカージャケットをベースにしたドレスやインナーのブラウスに見られた、肩や背中の生地をずらして前に持ってきたかのようなデザインだ。フロントで浮いた生地は立体的なラッフルになり、後ろはシアーなオーガンジーやプリーツサテンですっきり。前後で異なる印象を生んでいる。一方、モッズコートやジャケットは胸より上の生地を肩から剥がすようにして垂らすことで、オフショルダーのようなスタイルに。ここでも内側にドッキングされたオーガンジーのトップスパーツが、服としての構造を支えている。

その他、肩や背中に垂直に深い切り込みを入れてシフォンの切り替えを挟んだフィールドジャケットや、背面にブラウスなどの別のアイテムをハイブリッドすることでラッフルのような装飾を作ったワイドパンツやジャケットもラインアップ。ボリュームのあるスカートは、生地がうねりながら重なって弾む。

「サカイ」はこの数年、ウィメンズのメーン・コレクションでは、実験的なアプローチによるエレガンスの探求を続けている。今季は着やすさを重視し、阿部デザイナーが得意とするハイブリッドの手法はよりシンプルな形にしたという。それでも、そのユニークな構造とシルエットが、紛れもなく「サカイ」らしさを物語っていた。

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「サカイ」が原点を見直し、生み出す新たなシルエット 「みんなが知っているものを知らないものへ」

パリ左岸に4階建ての大きなオフィスをオープンした「サカイ(SACAI)」は、2025年春夏も意欲的なクリエイションを見せた。テーマは「Something to Remember(覚えておきたいこと)」。ただ、それは懐古的なものではない。そこに込められているのは、これまでの歩みや原点であるコレクションの思い出を振り返り、オリジナルのアイデアを現代的に再構築することで、「サカイ」の新たなアーキタイプ(原型)を生み出すという意思。「長年、みんなが知っているものを知らないものにすることを続けてきた。昔に戻るというわけではなく、真面目に洋服に向き合ってきたブランドのオリジンを見直した」と阿部千登勢デザイナーは説明する。

重要なのは「1着をまとえば、誰もがドレスアップできる」こと

特にこだわったのは、「1着をまとえば、誰もがドレスアップできる」ということだ。今シーズンもベースとなるのは、金ボタンのブレザーやテーラードジャケット、トレンチコート、ミリタリーアウター、デニムジャケット、レザーのバイカージャケット、白やチェックのシャツ、シアーブラウス、マリンボーダーのセーターといった、“みんなが知っている“定番アイテム。それが、構造やシルエットを操る「サカイ」のマジックによって、“みんなが知らない“デザインへと変わる。

象徴的なのは、ブレザーやトレンチ、バイカージャケットをベースにしたドレスやインナーのブラウスに見られた、肩や背中の生地をずらして前に持ってきたかのようなデザインだ。フロントで浮いた生地は立体的なラッフルになり、後ろはシアーなオーガンジーやプリーツサテンですっきり。前後で異なる印象を生んでいる。一方、モッズコートやジャケットは胸より上の生地を肩から剥がすようにして垂らすことで、オフショルダーのようなスタイルに。ここでも内側にドッキングされたオーガンジーのトップスパーツが、服としての構造を支えている。

その他、肩や背中に垂直に深い切り込みを入れてシフォンの切り替えを挟んだフィールドジャケットや、背面にブラウスなどの別のアイテムをハイブリッドすることでラッフルのような装飾を作ったワイドパンツやジャケットもラインアップ。ボリュームのあるスカートは、生地がうねりながら重なって弾む。

「サカイ」はこの数年、ウィメンズのメーン・コレクションでは、実験的なアプローチによるエレガンスの探求を続けている。今季は着やすさを重視し、阿部デザイナーが得意とするハイブリッドの手法はよりシンプルな形にしたという。それでも、そのユニークな構造とシルエットが、紛れもなく「サカイ」らしさを物語っていた。

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今季も絶好調の「ロエベ」、“童心“で服作りに挑む「ヨウジヤマモト」 2025年春夏パリコレ日記Vol.4

ニューヨーク、ロンドン、ミラノが終わり、コレクションの舞台は、いよいよパリへ。朝から晩まで取材づくしの怒涛の日々が始まります。公式スケジュールだけでなく、それ以外でも気になるブランドやイベントが多い今季は、取材チーム2人で回りきれるのか?そんなドタバタを日記でお届けします。午前中は東の端にあるヴァンセンヌの森、夜は西の端にあるブローニュの森へ。パリを横断した5日目をどうぞ!

藪野淳「WWDJAPAN」欧州通信員(以下、藪野):今日は、パレ・ド・トーキョーで開催される「レオナール(LEONARD)」のショーから取材スタートです。「レオナール」といえば、やはり柄使いですが、今季は美しい海に面したギリシャが着想源。その風景を想起させるアズールブルーと白のコンビネーションをはじめ、グレカ模様やタイルの柄を取り入れたパターン、1960年代のアーカイブを再解釈したポピー(ケシ)のモチーフが登場しました。スタイルは、60年代風のコンパクトなミニドレスやジャケットとミニスカートのセットアップが目を引き、かなり若々しい印象。そこにパイル地で仕立てたカジュアルなセットアップや風をはらむカフタン、リラックスドレスなどでリゾートウエアの要素をミックスしています。

削ぎ落としながらも飽きさせない「ロエベ」

ショー後は、急いで「ロエベ(LOEWE)」ヘ移動。最近のウィメンズショーはいつもパリの東にあるヴァンセンヌ城で開催するので、めちゃくちゃ時間がかかるのですが、今日は割とスムーズに車が動き一安心です。到着後は、まず会場外の中庭でセレブ取材から。今回はジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)が衣装を手掛けた映画「クイア(QUEER)」に出演したダニエル・クレイグ(Daniel Craig)やドリュー・スターキー(Drew Starkey)らも来場していました。日本からは、俳優の清野菜名さん。強風が吹き荒れる中、笑顔でインタビューに応えてくれました。

ショーの詳細は上記のリポートをご覧いただければと思いますが、今回は削ぎ落としたシルエットの中にジョナサンらしい捻りを利かせたアイデアや「ロエベ」のクラフト技術を散りばめたコレクション。軽やかに弾み、裾がヒラヒラと揺れる軽やかなフープドレスがとっても印象的でした。チェロ奏者のピーター・グレッグソン(Peter Gregson)がバッハ(Bach)の「無伴奏チェロ組曲」の再構成した楽曲が流れる中、そんなドレスをまとったモデルが登場するフィナーレを見ていると、思わず涙がこぼれそうになりました。村上さんは、いかがでしたか?

村上要「WWDJAPAN」編集長:「削ぎ落とすからツマラナイ」にはならないんだな、と諭してくれるようなコレクションでしたね。クリノリンのようなフープにごくごく薄いシフォンをのせただけのドレスでしたが、歩くたびにフープはピョンピョンとバウンス。裾はヒラヒラと流れ、何度出てきても、その軽やかな動きを注視してしまい、飽きることがありませんでした。

もう一つの見どころは、新しいバッグの“マドリード“ですね。かしこまりつつも柔らかさを忘れないマルチウエイのバッグは、既存のバッグよりさらに高額、おそらく70万円以上という価格帯になりそうですが、数々のバッグをヒットさせながら、10万円台から予算に合わせたバリエーションを用意することでビジネスを拡大し続けている「ロエベ」だけにどれくらいヒットするのか?を注目しなければ、と思いました。

正直、ゼロからイチというアイデアは決して多くなく、前シーズンまでの提案の発展形も多いのですが、それでも飽きさせない構成力と、自分のアイデアを枯渇させないために“出し惜しむ“決断力がジョナサンの魅力だと思っています。

引き算とエモーショナルな要素に期待したい「イッセイ ミヤケ」

お次は、「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」でしたね。創業デザイナーの三宅一生さんが亡くなって以降、正直ちょっと精彩を欠いている印象があります。特に「着たい」と思う美しさやリアリティが薄れ、コンセプチュアルだったり気難しそうだったりのムードが色濃くなっている印象があります。今季は和紙にフォーカス。確かに新しい素材に挑戦するのは「イッセイ ミヤケ」らしいけれど、オーバーサイズのトレンチコートにセットアップのルックは明らかに紙で、これを着たいと思う人がいるかどうか?和紙で洋服を作るのではなく、和紙は混紡することでもっと美しい見た目を追求する選択肢もあったのでは?と思います。和紙を使っているからこそ、折ることで形を追求したクリエイションもありましたが、あれは本当に理想の形だったのかな?

中盤の複数の洋服を重ね合わせた洋服は、それこそ直前にショーを開いた「ロエベ」の2021-22年秋冬メンズ・コレクションを思い出してしまいました。端的に言えば、「イッセイ ミヤケ」に期待する、洋服の新しい形や可能性って、ああいうことじゃないんですよね……。一方、スキッパータイプのシャツドレスに軽やかなトレンチコートやジャケットなどのピュアホワイトのルックは、今季のトレンドにも即しているし、美しかった。しばらくは、変わった素材を使うならシンプルなシルエットなど、引き算を意識して共感性を高めた方が良いのでは?と思っています。

藪野さんは、どう思いますか?

藪野:そうですね。正直、ここ数シーズンはコンセプチュアルになり過ぎてしまっているように感じます。そのせいで、服において大切な“着てみたい“という気持ちを喚起しづらくなっているかなと。近藤さんの就任初期のように、純粋に楽しく、気持ちを明るくしてくれるようなショーが恋しくもあります。もちろん資料を見ると、麻の細かい繊維でできた麻紙や、古くから紙や衣類に使われてきたという大麻の繊維を用いるなど、コンセプトを掘り下げたクリエイションにこだわりを持って取り組んでいることがよく分かるのですが、そこにエモーショナルな要素が再び加わることに期待したいですね。

「カワイイ」を追求して突き抜けた「ロジェ ヴィヴィエ」

村上:「ロジェ ヴィヴィエ(ROGER VIVIER)」が、スゴいことになっていますね。「カワイイ」を追求して、突き抜けた度胸に拍手を送りたいと思います。バックストラップのパンプスは、淡いパステルカラー。ラフィアを編み込んだバレエシューズは、グログランを足に3回巻きつけた上に、大きなリボンを結びます。同じくラフィアを編み込んだバッグは、ボーダーでフレンチマリンの香りを漂わせながら、大きなペプラムをプラス。チアガールのポンポンよろしくビニールテープを花のようにあしらったミュールは、ピンク色です。先ほど「イッセイ ミヤケ」では引き算を求めたのに、「ロジェ ヴィヴィエ」は足し算どころか、掛け算がサイコーでした。お値段はコワいところですが、こんなにクチュールライクでカワイイバッグやシューズは、唯一無二。需要はありそうです。

藪野:「ロジェ ヴィヴィエ」は最近、オートクチュール・ファッション・ウイーク期間中に贅を尽くした一点もののバッグコレクションを発表していますが、実際、それも顧客から好評なんだと思います。それで、メーンのコレクションも凝ったものがますます増えているのかと。

村上:最も若いデザイナーの一人、ハリス・リード(Harris Reed)による「ニナ リッチ(NINA RICCI)」は、回を重ねるごとに大人の階段を一歩ずつ登っています。デビューシーズンの“ぶっ飛んだ“印象はだいぶ薄れましたが、今度は“「ニナ リッチ」らしさ“を明確に定義するステージですね。でも考えてみれば、私も“「ニナ リッチ」らしさ“って、よくわかんないんです。早くから香水が大ブレイクしたせいか、創業者によるオートクチュールやプレタポルテを見る機会が少ないからかもしれません。おそらく、ウエディングのように繊細な生地を使ったドレスなどが原点にあるのでしょうが。その意味では、少しクラシックかもしれないけれど、シフォンの水玉ブラウスやビスチエタイプのミニドレスに光明を見た気がします。ハリス・リードの嗜好ともシンクロするのではないでしょうか?少しクラシックで、ともすれば映画の1シーンに思えるようなスタイルを、快活なミニ丈で仕上げたり、カジュアルなアイテムで着崩す発想が生まれると、今の劇場型なファッションショーも共感しやすくなるのかな?なんて考えました。

「ヴェトモン」が停滞する原因は洋服への向き合い方にあり?

どんどん行きましょう。お次は、「ヴェトモン(VETEMENTS)」。デムナ(Demna)の「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が進化を続ける一方、弟のグラム・ヴァザリア(Guram Gvasalia)=ヴェトモン共同創業者兼最高経営責任者(CEO)がクリエイティブ・ディレクターも務めるようになった「ヴェトモン」は停滞している印象がありますが、今シーズンも、そんな懸念は払拭できませんでした。今シーズンは、世界経済の停滞などを危惧して「古きを新しく」を心掛けたそうです。でも、デムナが「DHL」とのコラボTシャツを発表したから、グラムは「DHL」のガムテープを使ったミニドレスって、「古きを新しく」なのかな?以降もあらゆる洋服、特に終盤の肩が張ったドレスなどはデムナ時代の「バレンシアガ」そのもので、「古きを新しく」という感覚を掴み取ることはできませんでした。

グラムは、「ラグジュアリーブランドが財政的にも、創造性においても破綻した未来、人々はDIYにより自分だけの洋服を生み出す。それがラグジュアリーの未来だ」というメッセージを発信したそうですが、批判覚悟で突っ込むと「今回のコレクションこそ、創造性が欠如しているよ!」と怒りを込めて発信したいと思います。

対するデムナの「バレンシアガ」って、洋服への純粋な愛の上に立脚しているんですよね。今シーズンも、自分で紙にデザインを描き、ハサミでチョキチョキして作った洋服を、テーブルをランウエイに見立て、家族に向かってファッションショーをしていた幼少期の思い出が原点にありました。、「ラグジュアリーブランドが財政的にも、創造性においても破綻した未来」を想像する、皮肉屋のグラムとは、そもそも洋服への向き合い方が異なっているのかもしれません。そんな愛の深さが、「ヴェトモン」が「バレンシアガ」に大きく遅れをとってしまった一因に思えて仕方ありません。

「ヨウジヤマモト」は子供のような自由な感覚に着目

藪野:「ヴェトモン」の後は大雨の中、「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」のショーのためにパリ市庁舎へ。今シーズン、耀司さんが取り組んだのは「子どもたちが作るように、服を作ること」。そんな自由な感覚から生まれたアシンメトリーシルエットのドレススタイルがそろいます。その手法は、柔らかなテーラリングを大胆に作り変えたり、異なるテクスチャーの素材をはぎ合わせたり、結んでフォルムを作ったり、抽象的な形の生地パーツをあしらったり、真っ赤なストラップを垂らしたり。6月のメンズでも年々暑くなる夏に堪えるように薄く軽い生地を多用していましたが、今回のウィメンズもそんな生地感に加え、レース使い、生地の間から覗く肌、ミニ丈で軽やかに仕上げているのが印象的でした。黒を中心としたラインアップに対して、ラストには真っ赤なドレス5ルックを披露。ディテールでアクセントを加えながら「ヨウジ」らしい布使いとパターンを生かし、すっきりとしたスタイルを描きました。

今回、ショーで演奏を務めたのは、英国を拠点に活動するピアニストのパヴェル・コレスニコフ(Pavel Kolesnikov)。クラシック音楽から始まったのですが、気づくと弾いていたのは、日本の名曲「なごり雪」や「津軽海峡冬景色」。毎シーズンですが、耀司さんの哀愁漂う懐メロの選曲センスがツボです。この良さが分かるのは、日本人の特権ですね。

西の果てまで行って考えた、ショーピースと販売商品の乖離

その後は、協会バスに乗って、「ヴィクトリア ベッカム(VICTORIA BECKHAM)」のショーへ。今回の会場は、パリの西端ブローニュの森の中にある豪奢な邸宅。街灯が輝くパリの街を通り過ぎ、暗い森の中の道路をぐんぐん進んで、ようやく到着しました。“きっと内装が素敵だから、こんな辺鄙な場所を選んだのだろう“と思っていたら、まさかのショー会場は邸宅の外(笑)。ブランケットは用意されていましたが、寒さが堪えます。

そしてショーが始まると、モデルは邸宅の中から登場しました。かつてNYやロンドンで発表していた頃はキャリアウーマンなイメージのブランドでしたが、2022年に「ロエベ(LOEWE)」や「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」「フェラガモ(FERRAGAMO)」などでキャリアを積んだララ・バリオ(Lara Barrio)をデザイン・ディレクターに迎えてからは、かなりモードな路線に方向転換。今季も生地が濡れたまま固まったように服の一部を樹脂でコーティングしたトップスやドレスをはじめ、片袖とサイドをバッサリとカットしたテーラードジャケットにセンタープレスに沿ってスラッシュを入れたトラウザー、ワイヤーを仕込むことで構築的なシルエットを描くドレスなどが登場しました。ただ、なんだかどこかで見たことがあるようなデザインが多いのも事実で、このスタイルを「ヴィクトリア ベッカム」の顧客が求めているのか疑問に感じました。

そこで公式オンラインストアを見てみると、ランウエイピースはほぼなし。着やすいドレスやテーラリング、ジーンズ、Tシャツ、アクセサリーなどが揃っていました。ランウエイショーは、あくまでクリエイティブなイメージ作りのためということなのでしょう。そして米「WWD」によると、2023年の売上高は前年比52%増の8900万ポンド(約164億円)もあり、成長軌道に乗っているようです。今度ロンドンに行ったら、旗艦店にも行ってみようかと思います。

新作香水のローンチも兼ねたアフターパーティーは邸宅内で行われたようですが、ショー終了時はすでに22時前。周りには車も少なそうだし、近くに電車も走っていないので、急いでウーバーを呼んで帰りました。

プールが会場の「クリスチャン ルブタン」 最後にはルブタン本人もダイブ!

村上:私は最後に「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」のプレゼン会場へ。会場はスイミングプール。事前にどうやらシンクロナイズドスイミング(今はアーティスティックスイミング)らしい」という情報は届いておりました。招待状には「きっかり午後9時半スタート」って書いてあったけれど、やっぱり始まらないねぇ(笑)。40分ほど待ってようやく始まったのは、本当にシンクロでした(笑)。男性と女性がプールに飛び込み、「ルブタン」の靴を履きながら開脚旋回!「ルブタン」のレッドソールは見えるけれど、それ以上はよくわかりません(笑)。メンズは白いスニーカー、ウィメンズはカラフルなメタリック加工のパンプスであることはわかったけれど、ルブタンさん、靴見せる気ないんです(笑)。フィナーレには、ご本人まで靴を模した滑り台からプールにダイブ!「何のためのプレゼンよ?」なんて野暮は、御法度です。散々待ってイライラしたけれど、最後はスタンディングオベーションしてしまいました。我ながら、チョロいもんです(苦笑)。

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美容施術発想のフェイスマスクや超速乾ネイル、新感覚ヘアブラシなど3000円以下の技ありアイテムが続々! 今週発売のビューティアイテム10選【10/7〜10/13】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は10月7〜13日に発売するアイテムを紹介します。3000円以下で買えるアイテムが続々登場する今週。コラーゲンピールや白玉点滴から着想を得た「サボリーノ(SABORINO」は638円〜、肌悩み別で選べるニードル美容液2種を発売する「アールゼット プラス バイ ロゼット(Rz+ by ROSETTE)」は2420円〜と、気軽に試せる価格が魅力です。「ロージーローザ(ROSYROSA)」のフェイスパウダー専用ブラシ、指で頭皮をときほぐすような感覚が魅力の「マペペ(MAPEPE)」ヘアブラシなどのビューティツール、45秒で乾く「ネイルズインク(NAILS INC)」の“45 セカンド スピーディ”新色も3000円以下!秋のプラスワンアイテムにぜひ!

【10月7日発売】
イソップ
(AESOP)

手肌を優しくねぎらうハンドバーム 

「イソップ(AESOP)」は、保湿ハンドバーム“エレオス アロマティック ハンドバーム”を発売する。肌をやわらかくするエモリエント効果のあるシアバターやオイル、保湿効果のあるヒュメクタント成分を配合し手肌をいたわる。アトラスシダー、パチョリ、クローブの芽のエッセンシャルオイルを配合し、樹木やハーブを感じるスパイシーな香りに仕上げた。

■商品詳細

“エレオス アロマティック ハンドバーム” (75mL、4070円/500mL、1万2980円)

【10月7日発売】
アールゼット プラス バイ ロゼット
(Rz+ by ROSETTE)

初のニードル美容液

ロゼットのスキンケアブランド「アールゼット プラス バイ ロゼット(Rz+ by ROSETTE)」は、肌悩み別で選べるニードル美容液2種を発売する。長さの異なる3種類のマイクロニードルを組み合わせつつ、ニードル美容液特有のチクチク感が苦手な人でも使いやすいよう独自処方でマイルドな針感に仕上げた。

■商品詳細

“インフィール クリアショットセラム”(30mL、2420円)
“インフィール リニューイングショットセラム”(30mL、2640円)

【10月8日発売】
サボリーノ
(SABORINO)

美容施術発想のフェイスマスク

スキンケアブランド「サボリーノ(SABORINO」はフェイスマスクの新シリーズ“メガショット”から、“朝用ツヤピールマスク CC”と“夜用白玉美容マスク”を発売する。“朝用ツヤピールマスク CC”は、洗顔、スキンケア、ピーリング、下地の機能を持ち、“夜用白玉美容マスク”は、化粧水、乳液、美容液、クリーム、パックの機能を持つ。

■商品詳細

“朝用ツヤピールマスク CC”(32枚入り、432mL、1980円)
“夜用白玉美容マスク”(32枚入り、432mL、2310円)
“朝用ツヤピールマスク CC”(7枚入り、93mL、638円)
“夜用白玉美容マスク”(7枚入り、93mL、748円)

【10月8日発売】
ロージーローザ
(ROSYROSA)

極上の肌あたりを追求したフェイスパウダーブラシ 

「ロージーローザ(ROSYROSA)」は、フェイスパウダー専用のブラシ“パウダーブラシEX”を発売する。4年かけて開発したメイクブラシで、ふんわりとした滑らかな肌あたりを実現。毛先に特徴があり、毛1本1本にくびれ部分を作る極細加工技術を取り入れた。持ち手は手に良くなじむ竹軸を採用し、穂先を守る専用のカバーが付いてくる。

■商品詳細

“パウダーブラシEX”(2200円)

【10月8日発売】
キスミー フェルム
(KISS ME FERME)

唇にツヤとボリュームを与えるリッププランパー

伊勢半のメイクアップブランド「キスミー フェルム(KISS ME FERME)」は、ミラーのような艶唇に仕上げる“キスミー フェルム ミラーリッププランパー”を発売する。プランパー成分に加え、ヒト型セラミドやヒアルロン酸など90%の美容液成分を配合。清涼感があり、唇のボリュームアップと集中保湿を同時にかなえる。カラーはクリアピンク。

■商品詳細

“キスミー フェルム ミラーリッププランパー”(1430円※編集部調べ)

【10月9日発売】
ネイルズインク
(NAILS INC)

45秒速乾シリーズに3色追加

「ネイルズインク(NAILS INC)」は、45秒で乾く“45 セカンド スピーディ”に新3色を追加する。ラインアップは、カラフルなグリッターが入った“パレーディング アラウンド オン プリムローズ ヒル”と、ピュアブラック“ケンブリッジ コールズ マイ ネーム”、シェルピンクパール“キーピング イット リアル イン ケンジントン”。

■商品詳細

“45 セカンド スピーディ”(新3色、各14mL、各2750円)

【10月11日発売】
ジバンシィ
(GIVENCHY)

満天の夜空に着想したホリデーコレクション

「ジバンシィ(GIVENCHY)」は2024年ホリデーコレクションを数量限定で発売する。コレクションの着想源は星が輝く夜空。第1弾のラインアップは、ルースパウダーやフェイス&ボディーカラーパウダー、アイシャドウパレットなど。

■商品詳細

“プリズム・リーブル”(8690円)
“プリズム・リーブル・ハイライター”(6930円)
“ル・ヌフ・ジバンシイ”(8360円)
“ルージュ・アンテルディ・シルキー”(5830円)
“ホリデー メイクアップ キット”(1万5620円)

【10月11日発売】
マペペ
(MAPEPE)

新感覚ヘアブラシ

「マペペ(MAPEPE)」は、指で頭皮をときほぐすような新感覚のヘアブラシ“フィンガーフレックスブラシ”を発売する。8本にわかれたブラシの毛先が頭皮に沿って柔軟に動くスーパーフレキシブル構造で、ヘッドスパで施術を受けているかのようなとかし心地が体感できる。カラーは、くすんだラベンダー。

■商品詳細

“フィンガーフレックスブラシ”(1210円)

【10月11日発売】
ランコム
(LANCOME)

幻想的なホリデーコフレ

「ランコム(LANCOME)」は、ホリデーコレクションから“ビューティー ボックス”を発売する。人気のスキンケアとメイクアップアイテムをセットにしたスペシャルキットで、12色入りの限定アイシャドウパレットからパフュームまで、ホリデールックをかなえるアイテムをオリジナルのバニティバッグに詰め込んだ。

■商品詳細

“ビューティー ボックス”(1万9800円)

【10月12日発売】
ラネージュ
(LANEIGE)

2024年ホリデーコレクション

「ラネージュ(LANEIGE)」は、クリスマスコレクションとして“リップスリーピングマスク”の限定フレーバー“キャンディケイン”や、日本定番フレーバーのベリーやグミベアと、限定フレーバーのマンゴー、ウォーターメロン、ピーチアイスティーのミニサイズ5種をアソートにしたセット“リップスリーピングマスク ミッドナイトミニズ”も登場する。

■商品詳細

“リップスリーピングマスク”(2365円)
“リップグロウィバーム”(1870円)
“リップスリーピングマスク ミッドナイトミニズ”(2640円)

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「フランス レストラン ウィーク 2024」シェフの確かな腕による洗練された味が人気のオールデーダイニング 「メゾン マルノウチ」のラウル・サヴィ・シェフ

「ダイナースクラブ フランス レストラン ウィーク 2024」は日本全国500店以上のフレンチレストランが参加する国内最大級グルメイベントだ。10月14日まで開催中の同イベントでは、ダイナースクラブ会員でなくても、イベント特別価格のコース料理を楽しむことができる。料金は、2500円、5000円、1万円(レストランにより異なる)から選ぶことができ、星付きレストランや地元のお店で気軽にフレンチを試せるイベントになっている。今年のフォーカスシェフに選ばれた東京・丸の内「メゾン マルノウチ(MAISON MARUNOUCHI)」のラウル・サヴィ・シェフと特別コースについて紹介する。

素材の旨味が響き合うスペシャリテと絶品ミルフィーユ

フォーシーズンズホテル丸の内の「メゾン マルノウチ」は、同ホテル内のミシュラン二つ星「SEZANNE(セザン)」を率いる総料理長ダニエル・カルバートが監修するオールデー・フレンチビストロだ。朝食からディナーまで楽しめる同店舗は、東京駅を見渡せる開放的な空間が特徴。アフタヌーンティーが人気で、多彩なメニューをそろえている。今回初参加のイベントでは、ランチコース(5000円、1万円)とディナーコース(1万円)を用意した。

イベントのフォーカスシェフに選ばれたサヴィ・シェフのスペシャリテは、パテ アンクルート。シカとポークのソーセージとブーダンノワール(ブラッドソーセージ)とフォワグラをパイで包んでいる。この伝統料理は、どちらかというと素朴な料理だが、見た目が美しく、組み合わされた素材の旨味が響き合うおいしさ。エクスプレスランチ(5000円)のメインのヒヨコ豆のスパイスタジンは、トマトの旨味が凝縮されたソースとさまざまなハープをミックスしたクスクスが融合した複雑で繊細な味わいだ。肉を使用していないので、ベジタリアンにも人気だという。期間限定で提供している秋の味覚を堪能できるデザートの抹茶と栗のミルフィーユは、サクサクのパイ生地と軽くなめらかなクリームが織りなす上品な甘さが楽しめる。

旬の素材の魅力を最大限に引き出すフレンチ

サヴィ・シェフは、エストニア出身。幼少の頃から料理に興味があったが、職業に選ぶとは思っていなかったという。ところが、大学時代に世界を旅していたときに、イギリスの湖水地方にある高級ホテル「リンスウェイト ハウス(LINTHWAITE HOUSE)」の厨房で働きはじめ、シェフの道を目指すようになったという。サヴィ・シェフは、「偶然の出来事だったが、厨房の雰囲気や仕事に対するメンタリティーが気に入った。シェフの仕事は、人生を通して学び続けることだと感じた」と話す。イギリスの著名シェフであるマルコ・ピエール・ホワイトの下で修行を積んだ後、約2年前に来日。「メゾン マルノウチ」のシェフとしてサステイナブルな食材や調理にこだわった料理を提供している。

同店のコンセプトは、“リラックス・ダイニング”。2つ星店の「セザン」の洗練された雰囲気を持ちながらも、さまざまなシチュエーションで楽しめる。サヴィ・シェフのこだわりは、その土地の旬の素材を使用すること。生産者から直接仕入れるので、他国から空輸するよりも、ずっと環境に優しい。「味、品質において旬の素材に優るものはない。旬の素材の味を最大限にいかすのが、シェフの腕の見せ所だ」。「フレンチ レストラン ウィーク 2024」については、「フレンチを楽しむいい機会。いろいろ試して楽しんでほしい」と言う。彼が目指すのは、カルバート総料理長だ。「シェフとして大成功しているけど、とても謙虚で、素晴らしいボス。日々、料理のレベルを上げる努力をしているし、われわれの提案にも耳を傾け、指導してくれる。一緒に働けて本当にラッキーだ」。

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「フランス レストラン ウィーク 2024」シェフの確かな腕による洗練された味が人気のオールデーダイニング 「メゾン マルノウチ」のラウル・サヴィ・シェフ

「ダイナースクラブ フランス レストラン ウィーク 2024」は日本全国500店以上のフレンチレストランが参加する国内最大級グルメイベントだ。10月14日まで開催中の同イベントでは、ダイナースクラブ会員でなくても、イベント特別価格のコース料理を楽しむことができる。料金は、2500円、5000円、1万円(レストランにより異なる)から選ぶことができ、星付きレストランや地元のお店で気軽にフレンチを試せるイベントになっている。今年のフォーカスシェフに選ばれた東京・丸の内「メゾン マルノウチ(MAISON MARUNOUCHI)」のラウル・サヴィ・シェフと特別コースについて紹介する。

素材の旨味が響き合うスペシャリテと絶品ミルフィーユ

フォーシーズンズホテル丸の内の「メゾン マルノウチ」は、同ホテル内のミシュラン二つ星「SEZANNE(セザン)」を率いる総料理長ダニエル・カルバートが監修するオールデー・フレンチビストロだ。朝食からディナーまで楽しめる同店舗は、東京駅を見渡せる開放的な空間が特徴。アフタヌーンティーが人気で、多彩なメニューをそろえている。今回初参加のイベントでは、ランチコース(5000円、1万円)とディナーコース(1万円)を用意した。

イベントのフォーカスシェフに選ばれたサヴィ・シェフのスペシャリテは、パテ アンクルート。シカとポークのソーセージとブーダンノワール(ブラッドソーセージ)とフォワグラをパイで包んでいる。この伝統料理は、どちらかというと素朴な料理だが、見た目が美しく、組み合わされた素材の旨味が響き合うおいしさ。エクスプレスランチ(5000円)のメインのヒヨコ豆のスパイスタジンは、トマトの旨味が凝縮されたソースとさまざまなハープをミックスしたクスクスが融合した複雑で繊細な味わいだ。肉を使用していないので、ベジタリアンにも人気だという。期間限定で提供している秋の味覚を堪能できるデザートの抹茶と栗のミルフィーユは、サクサクのパイ生地と軽くなめらかなクリームが織りなす上品な甘さが楽しめる。

旬の素材の魅力を最大限に引き出すフレンチ

サヴィ・シェフは、エストニア出身。幼少の頃から料理に興味があったが、職業に選ぶとは思っていなかったという。ところが、大学時代に世界を旅していたときに、イギリスの湖水地方にある高級ホテル「リンスウェイト ハウス(LINTHWAITE HOUSE)」の厨房で働きはじめ、シェフの道を目指すようになったという。サヴィ・シェフは、「偶然の出来事だったが、厨房の雰囲気や仕事に対するメンタリティーが気に入った。シェフの仕事は、人生を通して学び続けることだと感じた」と話す。イギリスの著名シェフであるマルコ・ピエール・ホワイトの下で修行を積んだ後、約2年前に来日。「メゾン マルノウチ」のシェフとしてサステイナブルな食材や調理にこだわった料理を提供している。

同店のコンセプトは、“リラックス・ダイニング”。2つ星店の「セザン」の洗練された雰囲気を持ちながらも、さまざまなシチュエーションで楽しめる。サヴィ・シェフのこだわりは、その土地の旬の素材を使用すること。生産者から直接仕入れるので、他国から空輸するよりも、ずっと環境に優しい。「味、品質において旬の素材に優るものはない。旬の素材の味を最大限にいかすのが、シェフの腕の見せ所だ」。「フレンチ レストラン ウィーク 2024」については、「フレンチを楽しむいい機会。いろいろ試して楽しんでほしい」と言う。彼が目指すのは、カルバート総料理長だ。「シェフとして大成功しているけど、とても謙虚で、素晴らしいボス。日々、料理のレベルを上げる努力をしているし、われわれの提案にも耳を傾け、指導してくれる。一緒に働けて本当にラッキーだ」。

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「ビルケンシュトック」のビームス別注サンダルや「ジミー チュウ」×「美少女戦士セーラームーン」など! 今週発売のファッションアイテム7選【10/7〜10/13】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は10月7〜13日に発売するアイテムを紹介します。「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」は9日に武内直子原作の少女漫画「美少女戦士セーラームーン」とのコラボアイテムを発売します。これぞ、少女の時に憧れていたキャラクターを大人になって購入できるうれしさ!世界的にファンも多く、サンドラ・チョイ(SANDRA CHOI)「ジミー チュウ」のクリエイティブディレクターもその1人。このコラボでチョイさんの夢も実現させたのかもしれないですね。

ビームス(BEAMS)からは「ビルケンシュトック(BIRKENSTOCK)」に別注したサンダル“ロンドン(LONDON)”が12日に発売になります。“ボーンパターン”をアッパーに施しているのが特徴で、秋の装いにお気に入りの靴下と合わせて履きたい1足です。

【10月9日発売】
フェイラー
(FEILER)

雑貨ブランド「スイマー」とのコラボ

「フェイラー(FEILER)」のギフトコンセプトショップ「ラブリー バイ フェイラー(LOVERARY BY FEILER)」は雑貨ブランド「スイマー(SWIMMER)」とのコラボアイテムを発売する。ハンカチやトートバッグ、クッションなど全14型を、2種の限定デザインで展開。“スイマードリーミーベア”は、「スイマー」のくまや雲、流れ星のアートをパステルカラーで表現したドリーミーな絵柄。“スイマードリーミーベアアンドニコニナ”は、人気のくま“ラブラリーニコ”と“ラブラリーニナ”が雲の上で眠るキュートな絵柄だ。

■商品詳細

ハンカチ(2970円)
トートバッグ(1万2100円)
クッション(3850円)

【10月9日発売】
ジミー チュウ
(JIMMY CHOO)

「美少女戦士セーラームーン」とコラボ

「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」は武内直子原作の少女漫画「美少女戦士セーラームーン」とのコラボアイテムを発売する。同コラボでは、原作の漫画のワンシーンをプリントしたバッグや、セーラー戦士たちのコスチュームをイメージしたシューズ、アクセサリーなどをラインアップ。また、各アイテムには限定デザインのコレクターカードが付属する。

■商品詳細

バッグ
シューズ
カードケース
スカーフ
ブレスレット
※一部商品

【10月10日発売】
ニューエラ
(NEW ERA)

グラフィックデザイナー
SHINKNOWNSUKEとコラボ

「ニューエラ(NEW ERA)」は、グラフィックデザイナー兼アーティストのSHINKNOWNSUKE(シンノスケ)とコラボした20商品からなるコレクションを発売する。同コラボでは、長袖Tシャツやキャップ、バラクラバなど計20アイテムをラインアップする。SHINKNOWNSUKEは2017年に活動を本格化、中津川吾郎が率いるショップ、ミンナノとのコラボやイラストレーター兼アーティストのFACE(フェイス)とユニットを結成するなど活動の幅を広げている。

■商品詳細

長袖Tシャツ(7150円)
キャップ(4620円〜)
バラクラバ(5500円)
※一部商品

【10月11日発売】
ファミリア
(FAMILIAR)

JR東海とコラボアイテム全10種類

「ファミリア(FAMILIAR)」は、JR東海リテイリング・プラスとのコラボレーションアイテムを発売する。コラボ企画第4弾となる今回は、東海道新幹線開業60周年を記念し、歴代新幹線をモチーフにした子どもから大人まで楽しめる全10アイテムを展開する。新幹線にまつわる仕事の風景を「ファミリア」のキャラクターたちで再現したアートデザインがポイントだ。

■商品詳細

デニムバッグ (2万2000円)
長袖Tシャツ (1万1000円〜)
タオルハンカチ(1430円)
レッスンバッグ(4730円)
※一部商品

【10月12日発売】
ビームス
(BEAMS)

「ビルケンシュトック」別注サンダル 
“ボーン”柄を配した“ロンドン”

ビームスは「ビルケンシュトック(BIRKENSTOCK)」に別注したサンダル“ロンドン(LONDON)”を発売する。同商品は、7月に発売した別注サンダル“チューリッヒ(ZURICH)”にも用いた“ボーンパターン”をアッパーに採用。丸みのある特徴的なデザインで、“スタンダードフットベッド”の中敷きや、解剖学に基づいたアーチ構造とヒールカップが歩行をサポートする。

■商品詳細

別注サンダル(2万5300円)

【10月12日発売】
アディダス オリジナルス
(ADIDAS ORIGINALS)

アトモスとeスポーツチーム
“クレイジーラクーン”のトリプルコラボ

アトモス(ATMOS)は、eスポーツチームの“クレイジーラクーン(CRAZY RACCOON)”とともに、「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」に別注したスニーカー“サンバ(SAMBA)を発売する。全体を黒で統一し、スリーストライプ上に “CRAZY RACCOON”の文字を配したほか、ヒール部分やインソールにチームロゴをあしらった。

■商品詳細

別注スニーカー(1万7600円)

【10月12日先行発売】
フィラ
(FILA)

優里とのコラボスニーカー
華やかな配色の2モデル

「フィラ(FILA)」は、シンガーソングライターの優里とコラボしたスニーカーを発売する。優里が完全オリジナルでカラーリングを配し、ワインレッド&ホワイトと、ブラックをベースにイエローとブルー、ピンクを配したマルチカラーの2色をラインアップし、ヒール部分には優里のアーティストロゴの刺しゅうを施した。

■商品詳細

コラボスニーカー(9790円)

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シルエットの探求を続ける「ロエベ」 削ぎ落とすことで見い出した軽やかさ

「あらゆるノイズを取り除いたとき、何が起きるのか」。「ロエベ(LOEWE)」を手掛けるジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)は2025年春夏、そんな疑問を起点に、ラディカル(徹底的)に削ぎ落とすことに取り組んだ。これまでも意表を突くアイデアやクラフト技術、贅沢な素材を掛け合わせながら新たなシルエットを探求してきたが、今季はシルエットへのフォーカスをさらに強め、軽やかなコレクションを見せた。

会場は、今季もヴァンセンヌ城の中庭に建てた巨大な箱型の建物。その外壁には、バッハ(Bach)の楽譜が描かれている。しかし、中はこれまでにないほどミニマルな白の空間。毎回さまざまなアート作品を会場内に飾るが、今回は中にポールの上にとまる小さな鳥をモチーフにしたトレーシー・エミン(Tracey Emin)の作品「The only place you came to me was in my sleep」だけが中央に置かれた。

今季の象徴は浮遊感のあるシアーなフープドレス

ファーストルックは、印象派の絵画がプリントされたシアーなシルクジョーゼットのフープドレス。内側にクリノリンのような骨組みやワイヤーを入れて構築的なシルエットを作る一方で、モデルの動きに合わせてはずみ、裾がヒラヒラと揺れる姿は浮遊感があり、目を奪われる。そのデザインの出発点は、今年の「メットガラ(MET GALA)」で女優グレタ・リー(Greta Lee)のために制作したドレス。そこからテニスラケットのように非常に軽いフレームを開発したという。そんなドレスは今季を象徴するアイテムであり、同様のデザインがプリントやディテールを変えて何度も登場する。

そして、今季のキーシルエットとなるのはフレア。ミニドレスやスカートからジャケット、コート、トップスまでに取り入れたが、その表現や形はさまざまだ。スパンコールをびっしりとあしらったドレスや印象派絵画の色彩を取り入れたニットドレスは縮んだように極端に短く、ツイルのような生地のカジュアルなスカートは裾にゴールドのワイヤーを配することでクリノリンが仕込まれているかのように広がる。さらに、針を使い手作業でシルク生地を割いて穴を空けたドレスやテーラードジャケットは、しなやかかつ大胆なテントラインを描く。

1シーズンで使い捨てずに極めるアイデア

以前から1シーズンでアイデアを使い捨てることに疑問を呈してきたアンダーソンは、今季もこれまでに生み出してきたアイデアを応用したり、ブラッシュアップしたりしている。例えば、フェザーがびっしりと飾られたTシャツ風のトップスは、2023-24年秋冬に披露したアイデアを発展させたよう。今季は、「美術館やコンサートに行くという体験した時に、思い出の品を持ち帰りたくなる」というアイデアを元に、前面にバッハやモーツァルト(Mozart)といった音楽家の肖像画や、フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)の「ひまわり」やエドゥアール・マネ(Edouard Manet)の「笛を吹く少年」などの名画をハンドペイントで描いた。それはコンサートTシャツやミュージアムグッズかのようなデザインであり、アンダーソンのユーモアを感じる。

また、「ラディカルな節度」をテーマにした6月のメンズ・コレクションに通じる技法やデザインも多く見られた。例えば、メンズでトップスに用いた薄く仕上げたマザー・オブ・パールを全面に貼り付ける技法は、ミニ丈のコートドレスに採用。ベルトで上下のアイテムをつなぐアイデアは、ウィメンズではクロコダイルのトレンチコートに取り入れた。また、太くカーブした袖が特徴のテーラードジャケットや、ケープのように広がるシルエットのバイカージャケット、シームに沿って入れたワイヤーで裾が捲れ上がったコート、本来背面にあるロコバッチを前に持ってくるために捻ったようなデザインで美しいドレープを生んだボリュームのあるパンツ、トーが極端に長いオックスフォードシューズなどはメンズと共通するデザインだ。

ショー後、メンズとウィメンズの関連性について聞かれたアンダーソンが語ったのは、「私たちがメンズショーでいかに、どこまで到達できたかということを気に入っているし、私たちはたくさんのアイデアを生み、発展させてきた。なのに、なぜそれを急に捨て去らなければならないのだろう。私はそこに章を追加するという考えで、5〜6つの既存のアイデアを真に極めながら、3〜4つの新たな章を加えていく。その完成度を高めていくことで、店頭に並ぶ頃までに、アイデアとして実際に機能するようになる」ということだ。確かにアンダーソンのコレクションは咀しゃくし、実際にワードローブに取り入れる準備ができるまでには多少時間がかかることも多い。しかし、アイデアの探求と追求により、彼はこの10年で「ロエベ」のスタイルとアティチュードを築き上げた。そして、バリエーション豊富なバッグをはじめとするアクセサリーの人気もあり、クリエイションにおいて高い評価を得ながらビジネスでも結果を出している。その両立を続けることは容易くはなく、アンダーソンは今のラグジュアリーファッション界でトップを走るデザイナーと言えるだろう。フィナーレに登場した彼は、今季も拍手喝采で迎えられた。

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「バレンシアガ」の新しい洋服作りは続く 「着る」のではなく「着ける」洋服、驚きの2ウェイなど

プレタポルテと言えど、「バレンシアガ(BALENCIAGA」の挑戦は続く。一瞥しただけでは、時に破天荒なストリート。しかしクリエイティブ・ディレクターの(Demna)は、幼少期まで遡ることもしばしばの洋服へのピュアな想いを糧に、創業者クリストバル・バレンシアガ(Christobal Balenciaga)を源泉とするシルエットを現代のスタイルに落とし込むのみならず、まだ見ぬ洋服の可能性を模索する。今シーズンも、そんな「バレンシアガ」の真骨頂がいかんなく現れた。

ショー会場の中央には、巨大なテーブル。フロントローの観客は今回、巨大なテーブルを囲むよう椅子に座り、その上を歩くモデルたちの姿を見上げた。この演出も、デムナの幼少期の洋服にまつわる思い出に端を発したものという。デムナは、「今から35年以上も前から、私はスケッチをしていた。そして紙をハサミで切り、“最新のコレクション”を家族に発表していたんだ。3、4日に一度はね。今回の演出は、まさに自宅での思い出を再現したもの。振り返ればテーブルの上でのファッションショーが私と洋服を結びつけ、私は洋服との恋に落ちたんだ」と語る。

マキシ&ハイウエストから
クロップド&ローライズに

新たなスタイルの1つは、クロップド丈のボマージャケットに、ローライズのデニムだ。「バレンシアガ」は、時には足元にも迫るほどオーバーサイズのトップスと、ハイウエストパンツというストリートなスタイルの先駆的存在。それが今季は一変して、モデルの下腹部を露わにするほどデニムの股上をギリギリまで下げ、ボマージャケットなどの丈を詰めている。デムナは、「だんだんこれまでのコクーンシルエットが時代遅れに見えてしまい、新たなシルエットの探求に苦しんだ。そこで自分も昔着ていた、ツンツルテンなトップスを思い出し、コクーンシルエットと組み合わせてみたら?と考えたんだ。コクーンシルエットがモダンに進化したと思う」という。クロップド丈のレザーブルゾンやGジャン、ボマージャケットには、ネオプレンを仕込み、肩から腕、首から背中にかけて丸々としたカーブを描くシルエットに仕上げた。

クロップド丈のアウターの一部は、極端なハイネックだった。首はもちろん、頭さえ覆い隠すほどの存在感を放っている。デムナは、ルネサンスの頃から長きにわたり今のイタリアやフランスで栄華を極めたメディチ家に想いを馳せたという。ハイネックは、トスカーナ大公国やフランスでのメディチ家の装い、ハイカラーのシャツや、ケープ、マントのネックラインを参考にしたという。多くのハイネックは、ロング丈のアウターの裾や、そこに取り付けたボトムスを首の後ろで引っ掛けるような構造になっている。

ブルゾンとドレスの2ウェイ
「着ける」トップスが登場

ここから発展させたのが、リバーシブルや丈の長さを変える程度の次元をはるかに超越した2ウェイの洋服だ。例えばメンズのハイネックなレザーブルゾンは、胸元までの身頃を内側に折り込み、袖を結ぶと、コルセットでウエストをシェイプしたビスチエドレスに変化する。ハイネックのステンカラーやトレンチコートも同様だ。

そして終盤には、全く新しい装着方法のトップスが現れた。ブラトップのようなアイテムは、ラップブレスレットなどのように両端が自動で互いに近づく構造を有しており、ボタンやファスナーを使わなくても胸をホールドしてくれる。「着る」のではなく、「着ける」洋服だ。開発には1年以上の時間を要した。このアイテムが他のブランドへと広がっていくか?は未知数だ。しかし、これほど奇想天外な形で、新しい洋服、洋服の新たな可能性を模索し続けるブランドは少ない。

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「フランス レストラン ウィーク 2024」気軽に楽しめる“本物の味”を二子玉川で提供 「ナチュラム」の杉浦和也シェフ 

「ダイナーズクラブ フランス レストラン ウィーク 2024」は日本全国500店以上のフレンチレストランが参加する国内最大級グルメイベントだ。10月14日まで開催中の同イベントでは、ダイナーズクラブ会員でなくても、イベント特別価格のコース料理を楽しむことができる。料金は、2500円、5000円、1万円(レストランにより異なる)から選ぶことができ、星付きレストランや地元のお店で気軽にフレンチを試せるイベントになっている。今年のフォーカスシェフに選ばれた東京・二子玉川の人気店「ナチュラム(NATURAM)」の杉浦和哉シェフと特別コースについて紹介する。

秋を感じる食材をエレガントに仕上げたコース

二子玉川の駅に程近い「ナチュラム」は、テラスがあるカフェレストランのようなたたずまいだ。カウンターがある広々とした店内は、木の温かみが印象的な居心地の良い空間になっている。

夏から秋へ移行する季節を食材で表現したという特別ランチコース(2500円)。青トロナスとカツオのクレソンソース添えの前菜は、サラダ仕立ての紅ダイコンをのせた色鮮やかな一皿。ナスのトロトロした食感に、香ばしいカツオの旨味とサラダの甘酸っぱさが融合し、マリネされた各食材の味わいとソースが引き立て合う。メインの肉料理は、秋を感じさせる色合いの古白ドリのロースト。辛味のあるジンジャーソースを合わせることで肉料理なのにさっぱりとした仕上がりだ。一方で、バターナッツカボチャのピューレが濃厚な味わいがプラスされている。肉に添えられたジャガイモのドフィノワは絶品。ミルフィーユ状にしたジャガイモグラタンが、これほど美味しくなるとは驚きだ。マッシュルームを添えるなど、シェフの丁寧な仕事がうかがえる。デザートは、グレープフルーツとシャーベットを添えたムース。河内晩柑という和製グレープフルーツの爽やかな酸味が特徴で、レモンバームのシャーベットを添えることで複雑かつ驚きのある味わいだ。どれも彩りが美しく、季節感あふれるエレガントな料理に仕上がっている。ランチに訪れる二子玉川マダムも多いというのも納得だ。

“みんなの街のためのレストラン”を目指して

 

子どもの頃からキッチンで母親の料理を手伝うのが好きだったという杉浦シェフ。高校へ進学したものの、勉強にはあまり関心がなく、進路も決まらなかった。担任の先生からは、「魚市場か、パチンコ屋の店員だな」と言われていたという。彼は、「シェフになりたい」と地元の洋食屋へ就職して厨房で働く。店の料理長からフランスでの修行話を聞き、20歳で渡仏。杉浦シェフは「フランス語も話せず、ビザもなく無謀だった」と話す。パリのレストランへ飛び込みで「働きたい」と行っても相手にされず、資金が尽きた頃に日本人シェフに出会いブルターニュ地方の店を紹介された。そこで住み込みで働き、南仏のマントンのレストランで修行して帰国。その後、都内やパリのレストランでシェフとして活躍後、18年に「ナチュラム」をオープンした。

同店のコンセプトは、気軽に入れるフレンチだ。杉浦シェフは、「フレンチというと敷居が高いイメージがある。カジュアルだけど味は本格的な店にしたかった。いろいろな人にフレンチを楽しんでほしい」と話す。また、使用する素材や器は“メード・イン・ジャパン”にこだわっている。日本の四季や日本人の感性をフランス料理で表現しているという。杉浦シェフが目指すのは、“街のためのレストラン”だ。彼が参考にするのは、フランス・オーベルニュ地方のサンボネ・ル・フロワ村に店を構えるミシュラン3つ星シェフのレジス・マルコンだ。マルコンのレストランが村に雇用を生み、村を美食で有名にした。「その土地に必要とされる“あたたかい料理”を提供するレストランにしたい」と杉浦シェフ。「ナチュラム」では、ウエディングなども手掛けており、毎年記念日に同店を訪れるカップルも多いという。若い人からお年寄りまで幅広い層に愛される地元のフレンチとして歩んでいくようだ。

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「フランス レストラン ウィーク 2024」気軽に楽しめる“本物の味”を二子玉川で提供 「ナチュラム」の杉浦和也シェフ 

「ダイナーズクラブ フランス レストラン ウィーク 2024」は日本全国500店以上のフレンチレストランが参加する国内最大級グルメイベントだ。10月14日まで開催中の同イベントでは、ダイナーズクラブ会員でなくても、イベント特別価格のコース料理を楽しむことができる。料金は、2500円、5000円、1万円(レストランにより異なる)から選ぶことができ、星付きレストランや地元のお店で気軽にフレンチを試せるイベントになっている。今年のフォーカスシェフに選ばれた東京・二子玉川の人気店「ナチュラム(NATURAM)」の杉浦和哉シェフと特別コースについて紹介する。

秋を感じる食材をエレガントに仕上げたコース

二子玉川の駅に程近い「ナチュラム」は、テラスがあるカフェレストランのようなたたずまいだ。カウンターがある広々とした店内は、木の温かみが印象的な居心地の良い空間になっている。

夏から秋へ移行する季節を食材で表現したという特別ランチコース(2500円)。青トロナスとカツオのクレソンソース添えの前菜は、サラダ仕立ての紅ダイコンをのせた色鮮やかな一皿。ナスのトロトロした食感に、香ばしいカツオの旨味とサラダの甘酸っぱさが融合し、マリネされた各食材の味わいとソースが引き立て合う。メインの肉料理は、秋を感じさせる色合いの古白ドリのロースト。辛味のあるジンジャーソースを合わせることで肉料理なのにさっぱりとした仕上がりだ。一方で、バターナッツカボチャのピューレが濃厚な味わいがプラスされている。肉に添えられたジャガイモのドフィノワは絶品。ミルフィーユ状にしたジャガイモグラタンが、これほど美味しくなるとは驚きだ。マッシュルームを添えるなど、シェフの丁寧な仕事がうかがえる。デザートは、グレープフルーツとシャーベットを添えたムース。河内晩柑という和製グレープフルーツの爽やかな酸味が特徴で、レモンバームのシャーベットを添えることで複雑かつ驚きのある味わいだ。どれも彩りが美しく、季節感あふれるエレガントな料理に仕上がっている。ランチに訪れる二子玉川マダムも多いというのも納得だ。

“みんなの街のためのレストラン”を目指して

 

子どもの頃からキッチンで母親の料理を手伝うのが好きだったという杉浦シェフ。高校へ進学したものの、勉強にはあまり関心がなく、進路も決まらなかった。担任の先生からは、「魚市場か、パチンコ屋の店員だな」と言われていたという。彼は、「シェフになりたい」と地元の洋食屋へ就職して厨房で働く。店の料理長からフランスでの修行話を聞き、20歳で渡仏。杉浦シェフは「フランス語も話せず、ビザもなく無謀だった」と話す。パリのレストランへ飛び込みで「働きたい」と行っても相手にされず、資金が尽きた頃に日本人シェフに出会いブルターニュ地方の店を紹介された。そこで住み込みで働き、南仏のマントンのレストランで修行して帰国。その後、都内やパリのレストランでシェフとして活躍後、18年に「ナチュラム」をオープンした。

同店のコンセプトは、気軽に入れるフレンチだ。杉浦シェフは、「フレンチというと敷居が高いイメージがある。カジュアルだけど味は本格的な店にしたかった。いろいろな人にフレンチを楽しんでほしい」と話す。また、使用する素材や器は“メード・イン・ジャパン”にこだわっている。日本の四季や日本人の感性をフランス料理で表現しているという。杉浦シェフが目指すのは、“街のためのレストラン”だ。彼が参考にするのは、フランス・オーベルニュ地方のサンボネ・ル・フロワ村に店を構えるミシュラン3つ星シェフのレジス・マルコンだ。マルコンのレストランが村に雇用を生み、村を美食で有名にした。「その土地に必要とされる“あたたかい料理”を提供するレストランにしたい」と杉浦シェフ。「ナチュラム」では、ウエディングなども手掛けており、毎年記念日に同店を訪れるカップルも多いという。若い人からお年寄りまで幅広い層に愛される地元のフレンチとして歩んでいくようだ。

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呉服店からデパートへ 歴史が教える“今、実店舗と販売員に求められること”

“日本一、販売員を取材している”ライター苫米地香織が、ファッション&ビューティ業界で働く“仲間たち”に向けて、「明日のために読んでおくべし!」な1冊を紹介する連載。第2回は、経済誌記者・梅咲恵司の「百貨店・デパート興亡史」(イースト・プレス)だ。

百貨店を解剖する“賢者の一冊”

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」ーードイツ帝国の初代宰相を務めたオットー・フォン・ビスマルク(Otto von Bismarck)の言葉だ。

愚者は自らが失敗して初めて学ぶことができるが、賢者は先人が経験したこと、つまり歴史から知れると示している。

その点で「百貨店・デパート興亡史」は、“賢者の一冊”と言える。百貨店が呉服店と呼ばれていた江戸時代から現代までどう移り変わり、客から何を求められ、どんなサービスをしてきたのかを“商い”“流行創出”“サービス”の3つの切り口でひも解く。

日本橋が“百貨店の街”な理由

百貨店の起源はどこか?と問われた場合、すぐに思いつくのは日本橋だろう。では、いかにして日本橋は百貨店の街になったのか?

一つは、日本橋川にかかる“日本橋”が徳川政府の定めた五街道の起点となったことだ。全国から人や物が集まり、商いの街として発展した。本書では、さらにビジネス視点で日本橋が百貨店の起源となった理由を教えてくれる。ずばり大手デベロッパー、三井不動産のお膝元だからだ。三越の前身、三井呉服店は約400年前に日本橋に店を構え、120年前に三越呉服店となり、現在に至る。

「百貨店・デパート興亡史」はこうした史実に基づき、当時の呉服店がどんな存在だったのかも伝える。現代に通じるさまざまな商習慣や、今なお使われる業界用語も登場し、あらためて歴史はつながっていると感じる。

昨今は流行が多様化して「ビッグトレンドが生まれにくい」とも言われるが、かつては百貨店が流行をつくり、けん引していた。また百貨店は、文化やライフスタイルも発信してきた。三越日本橋本店にあり、数年後に開場100年を迎える「三越劇場」などが象徴的存在だ。百貨店が人々にどんな影響を与えてきたのかを知ると、これから実店舗のやるべきことが見えてくるかもしれない。

百貨店は女性の社会進出も後押しした!

個人的に興味深く読んだのは、“サービス”を切り口にした章だ。約20年間、販売員を取材してきた者として、時代ごとの接客や働き方、モノを売るための工夫を知ることができ、販売員のあり方について、いっそう考えを深めることができた。

呉服店時代は“丁稚(でっち)”と呼ばれる奉公人たちが客の相手をしていた。丁稚は13~14歳の男性で、店のあらゆる部門に配置され、雑用をこなしていた。5〜10年掛けて昇進する者もあったが、ほんのひと握りだった。

明治・大正時代になり呉服店が百貨店に進化するのと共に、女性販売員が登場する。初めは女性の雇用に対してどう対応すればいいか迷いがあったそうだが、10年ほどで女性販売員は百貨店に欠かせない存在となり、やがて誰もがうらやむ花形職業になった。店頭における女性販売員の丁寧な接客・応対が評価され、仕事をしながら行儀・作法が身につくと花嫁修業先としても認知されるように。百貨店で働く女性を、自分の息子と結婚させようとする母親もいたとか。大正から昭和初期にかけては女性の社会進出がさらに進み、働く女性は“職業婦人”と呼ばれるようになり、女性販売員が増えていった。

かつて百貨店は全国から“良い品”を集めて、客にそれを紹介し、買ってもらっていた。良い品がどう作られ、どう扱い、どう愛でるべきかも教えていた。時代の流れと共にその関係が崩れ、“販売員に声を掛けられたくない”という客が増えた。同時にインターネットの普及により、誰でも(ある程度の)商品情報やファッション知識を得られるようになった。販売員を介さずにモノを買うことが当たり前になった。

しかし、モノ作りに込められたストーリーの伝達や、服を長く大事に着るためのさまざまな啓蒙は、販売員が担う仕事なはず、と本書を読んで強く感じた。

百貨店は窮地に立たされている。しかし、ここで歴史に学び、賢者となってほしい。

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呉服店からデパートへ 歴史が教える“今、実店舗と販売員に求められること”

“日本一、販売員を取材している”ライター苫米地香織が、ファッション&ビューティ業界で働く“仲間たち”に向けて、「明日のために読んでおくべし!」な1冊を紹介する連載。第2回は、経済誌記者・梅咲恵司の「百貨店・デパート興亡史」(イースト・プレス)だ。

百貨店を解剖する“賢者の一冊”

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」ーードイツ帝国の初代宰相を務めたオットー・フォン・ビスマルク(Otto von Bismarck)の言葉だ。

愚者は自らが失敗して初めて学ぶことができるが、賢者は先人が経験したこと、つまり歴史から知れると示している。

その点で「百貨店・デパート興亡史」は、“賢者の一冊”と言える。百貨店が呉服店と呼ばれていた江戸時代から現代までどう移り変わり、客から何を求められ、どんなサービスをしてきたのかを“商い”“流行創出”“サービス”の3つの切り口でひも解く。

日本橋が“百貨店の街”な理由

百貨店の起源はどこか?と問われた場合、すぐに思いつくのは日本橋だろう。では、いかにして日本橋は百貨店の街になったのか?

一つは、日本橋川にかかる“日本橋”が徳川政府の定めた五街道の起点となったことだ。全国から人や物が集まり、商いの街として発展した。本書では、さらにビジネス視点で日本橋が百貨店の起源となった理由を教えてくれる。ずばり大手デベロッパー、三井不動産のお膝元だからだ。三越の前身、三井呉服店は約400年前に日本橋に店を構え、120年前に三越呉服店となり、現在に至る。

「百貨店・デパート興亡史」はこうした史実に基づき、当時の呉服店がどんな存在だったのかも伝える。現代に通じるさまざまな商習慣や、今なお使われる業界用語も登場し、あらためて歴史はつながっていると感じる。

昨今は流行が多様化して「ビッグトレンドが生まれにくい」とも言われるが、かつては百貨店が流行をつくり、けん引していた。また百貨店は、文化やライフスタイルも発信してきた。三越日本橋本店にあり、数年後に開場100年を迎える「三越劇場」などが象徴的存在だ。百貨店が人々にどんな影響を与えてきたのかを知ると、これから実店舗のやるべきことが見えてくるかもしれない。

百貨店は女性の社会進出も後押しした!

個人的に興味深く読んだのは、“サービス”を切り口にした章だ。約20年間、販売員を取材してきた者として、時代ごとの接客や働き方、モノを売るための工夫を知ることができ、販売員のあり方について、いっそう考えを深めることができた。

呉服店時代は“丁稚(でっち)”と呼ばれる奉公人たちが客の相手をしていた。丁稚は13~14歳の男性で、店のあらゆる部門に配置され、雑用をこなしていた。5〜10年掛けて昇進する者もあったが、ほんのひと握りだった。

明治・大正時代になり呉服店が百貨店に進化するのと共に、女性販売員が登場する。初めは女性の雇用に対してどう対応すればいいか迷いがあったそうだが、10年ほどで女性販売員は百貨店に欠かせない存在となり、やがて誰もがうらやむ花形職業になった。店頭における女性販売員の丁寧な接客・応対が評価され、仕事をしながら行儀・作法が身につくと花嫁修業先としても認知されるように。百貨店で働く女性を、自分の息子と結婚させようとする母親もいたとか。大正から昭和初期にかけては女性の社会進出がさらに進み、働く女性は“職業婦人”と呼ばれるようになり、女性販売員が増えていった。

かつて百貨店は全国から“良い品”を集めて、客にそれを紹介し、買ってもらっていた。良い品がどう作られ、どう扱い、どう愛でるべきかも教えていた。時代の流れと共にその関係が崩れ、“販売員に声を掛けられたくない”という客が増えた。同時にインターネットの普及により、誰でも(ある程度の)商品情報やファッション知識を得られるようになった。販売員を介さずにモノを買うことが当たり前になった。

しかし、モノ作りに込められたストーリーの伝達や、服を長く大事に着るためのさまざまな啓蒙は、販売員が担う仕事なはず、と本書を読んで強く感じた。

百貨店は窮地に立たされている。しかし、ここで歴史に学び、賢者となってほしい。

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【スナップ】パリコレ来場者のスタイリングからひも解く2025年春夏のトレンド5選 

9月23日〜10月1日(現地時間)、2025年春夏パリ・ファッション・ウイーク(以下、パリコレ)が開催された。悪天候に見舞われたものの、世界中から集まった来場者たちは雨にも負けず、風にも負けず、思い思いのスタイリングでファッション愛を表現していた。ここでは個性豊かな来場者スナップから、2025年春夏のファッショントレンドを解説していく。

カラフルなスタイルミックス

ファッション・ウイーク中は、いくつもの会場をはしごする来場者も多い。そんな彼らは、複数のコレクション要素をミックスし、ルックを完成させていた。フェザー×レザー、スエット×コート、キャップ×スーツなど、ルールにとらわれない自由なスタイリングがカギ。

ブルドワール・スタイル(フランス語で婦人の寝室)

2023年春夏コレクション頃から根強い人気を獲得しているブルドワール・スタイルが、今季も人気のようだ。ブルドワール・スタイルとは、その名の通り、ランジェリーやネグリジェを彷ふつとさせるスタイルのこと。インナーウエアをあえて見せたり、レースやシアー素材をレイヤーして作る、気負わない肌見せがポイントだ。

やっぱり頼りになるトレンチコート

英国陸軍のレインコートが起源のトレンチコートは、不安定な気候のパリコレで来場者の強い味方だった。カーキやオリーブカラーがメーンストリームの中、一際目を引くビニール素材の個性派トレンチをまとった来場者の姿もキャッチ。

ゴージャスにも振れるファーやシアリング素材

ハットやスカート、コートにまで、カラフルなファーを取り入れた来場者が多く見られた。腰に付けたり、頭から足元まで覆ったりと、サイズ次第でスタイリングの雰囲気をコントロールできるのもこの素材の魅力だ。

さまざまなスタイルをカバーするオールブラック

オールブラック・ルックはいつだってファッション・ウイークの定番だ。パリコレでもゴス系スタイルからパンク、レディなスタイルまで、ファッションラバーたちの幅広いスタイリングを観測した。実は自由度の高いオールブラック・ルックの人気は、2025年春夏も続いていくようだ。

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初めてのNY&ロンドンコレ

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年9月30日号からの抜粋です)

本橋:人生初のNYは、とりあえず物価が高かったです……。試しにホテルの朝食でパンケーキとカフェラテを頼んでみたら6000円。そしてまだ暑い日本の感覚で行ったら肌寒かったです。上着が必要でした。

木村:ロンドンも最低気温5℃。「バーバリー(BURBERRY)」のトレンチしか持っていかず、失敗しました。ロンドンコレはミラノやパリと比べてこじんまりしているのかと思っていましたが、1日20ブランドくらいショーをやっていて、とても1人では全部回りきれず。でも今回の私のテーマは「なるべく新人を見る」。ロンドンの若手のショーを観られたのが、とても楽しかったです。

本橋:いいですね。注目株は見つかりましたか?

木村:ロンドンはコンセプチュアルなものが多く、メッセージが分かりやすいんです。そんな作り手と観客のキャッチボールが楽しかったです。特に初めて見る新進デザイナーのショーは、解釈が自由。どれか1つが突出しているのではなく、それぞれのコミュニティーや、デザイナーのやりたいことが明確で、世代的にも近い私には伝わってくるものが多く、共感できました。本橋さんはどうでしたか?

軽やかな黒の使い方に感心

本橋:僕は、NYはパリやミラノに比べるとトレンド発信パワーが小さいけれど、リアルクローズ感が強みだと考え、「日本のメーカーやスタイリストが見て、明日から参考にできるもの」をテーマに取材しました。一番印象に残ったのは、黒の使い方。日本ではどっしり重くなりがちな色ですが、NYブランドの手にかかると、黒のレイヤードスタイルでも軽やかで驚きました。シアー素材や短丈ジャケットなどを大胆に使ったスタイリングが上手くて、そこにも感心しました。

木村:ベストブランドはありましたか?

本橋:カッコよかったのは「ケイト(KHAITE)」です。黒の使い方もすばらしかったのですが、そのままだと日本人にはちょっと難しい着こなしかもしれず、実際まだ日本での扱いは少ないです。また、NYは国際情勢不安と大統領選前の緊張感など、世界が揺れ動いている中で、国籍や人種など自らの揺るがぬルーツをデザインに融合する作り手も多いのが印象的でした。それにしても帰国から1週間たつのに、まだ時差ボケが抜けず、今(15時)も死ぬほど眠い……。僕の体内時計は、いつまでもニューヨーカーのつもりみたいです(苦笑)。

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2025年春夏ミラノコレの最新ヘアトレンド お団子ヘアは変幻自在

今シーズンも多くのファッショントレンドが生まれた2025年春夏ミラノ・ファッション・ウイーク。「ジル サンダー(JIL SANDER)」や「ヴェルサーチェ(VERSACE)」など、サテンやシースルー、スパンコールを取り入れた甘めのスタイリングが多く見られたが、ヘアスタイルは “お団子ヘア”がトレンドだった模様。ルックのムードを一気に高める最新お団子ヘアスタイルをランウエイから分析する。

トレンドが分かる!
ブランドピックアップ3選

「フェラガモ」

バレエに着想したコレクションを発表した「フェラガモ(FERRAGAMO)」が選んだのは、うなじに毛束を残した低めのお団子。自然な質感を残すのがポイントで、柔らかな印象のルックとマッチさせた。

「スポーツマックス」&「マックスマーラ」

「スポーツマックス(SPORTMAX)」と「マックスマーラ(MAX MARA)」は、ジェルをふんだんに使ったスマートなヘアスタイル。「スポーツマックス」は、アシンメトリーに結ぶことで歪な印象を生み出し、「マックスマーラ」は1990年代にインスピレーションを得た光沢感のある、ミニマルな仕上がりを採用した。

「アントニオ マラス」

50年代を彷ふつとさせるコレクションを発表した「アントニオ マラス(ANTONIO MARRAS)」は、オールドスクール風の王道お団子ヘアをチョイス。バレエシニヨンでシャープな印象を生み出し、ルックのロカビリーな雰囲気にマッチさせた。

その他ブランドのヘアスタイル一覧

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「クロエ」に猛ダッシュで駆け込み、「リック・オウエンス」の荘厳さに圧倒される 2025年春夏パリコレ日記Vol.3

ニューヨーク、ロンドン、ミラノが終わり、コレクションの舞台は、いよいよパリへ。朝から晩まで取材づくしの怒涛の日々が始まります。公式スケジュールだけでなく、それ以外でも気になるブランドやイベントが多い今季は、取材チーム2人で回りきれるのか?そんなドタバタを日記でお届けします。パリコレは早くも中盤戦に突入。朝イチから渋滞に巻き込まれて猛ダッシュで「クロエ(CHLOE)」に駆け込んだ4日目をどうぞ!

藪野淳「WWDJAPAN」欧州通信員(以下、藪野):いやぁ、焦りました。会場が遠かったので、結構早めにホテルを出たはずなのに、車が全然進まず。最後は車を降りて猛ダッシュし、ショーのオンタイムから25分遅れでようやく到着しました。中に入ると、そこには緑の植物が飾られ、暖かな光で包まれた空間。「クロエ」のショーには、そんな明るい雰囲気が似合います。詳細は下記のリポートをご覧いただければと思いますが、とても開放的で高揚感のあるコレクションでしたね。村上さんは、どう見られましたか?

村上要「WWDJAPAN」編集長(以下、村上):素直に楽しい、元気になれるコレクションでしたね。ファーストシーズンで見事に取り戻してくれた、チュールやシフォン、オーガンジーのフリルやラッフル、ペプラム“だけ“で作ったような、ミニだけどボリュームたっぷりのロマンティックなドレスなど、私たちが「クロエ」に期待しているデザインをしっかり発展。ドレスとの融合を狙ったという、直線的なショルダーラインにも関わらず背面で豊かなフリルを描いたジャケットは、変形ジャケットとしていろんなブランドが参考にしそうです。コスチュームジュエリーも、大ぶりの石をシンプルに見せるゴールドバングルなどお上手。今季も国内のアパレルブランドが参考にしそうです。

「クリスチャン ワイナンツ」はミニマルに方向転換?

藪野:その後は、久々にショーを行う「クリスチャン ワイナンツ(CHRISTIAN WIJNANTS)」へ。今季、シンプルさの中に見出した静けさからイメージを膨らませたというクリスチャンは、新しいシェイプとボリュームにフォーカスしました。

以前ショーを見ていた頃は鮮やかな色使いやグラフィカルな柄、ニットが得意というイメージを持っていたのですが、今季は静寂を表現するためか、黒や白、茶、エクリュといった落ち着いたカラーを軸にコレクションを構成。柄の表現も控えめでした。デザインは、柔らかなテーラリングとワークアウターの要素、そして生地を垂らしたり結んだりといったディテールを取り入れつつ、リラックス感のあるスタイルを打ち出します。ただ、ちょっとミニマルに振りすぎたかな?という印象は否めず。目を引いたのは、後半に登場したストライプのシリーズ。異なるストライプを切り替えたエフォートレスなドレスや、すっきりとしたシルエットの縦縞のドレスの上に、横縞のシアー生地を重ねることチェックを描いたデザインが素敵でした。

そして「ディオール(DIOR)」のResee(ショー後の展示会)で服に行った後は、「ピエール アルディ(PIERRE HARDY)」の展示会へ。有名ブランドが軒を連ねるサントノレ通りに新たにショップをオープンしたとのことで、今回はお店か会場になりました。ちょうどピエールさんがいたので話を聞くと、「今季は、クールかつ自由でリラックスしたフォークと、鮮やかかつ洗練されたガーリーという2つの異なるムードから着想を得た」とのこと。細いストラップ付きのバレエシューズや、柔らかなレザーを用いたメリージェーンにポインテッドトーのフラットシューズ、グラフィカルなカットアウトのアッパーで仕上げたサンダル、鮮やかな色やメタリックシルバーのローヒールパンプスやサンダルなどが揃います。アッパーにベジタブルなめしのナチュラルな風合いのレザーを使ったアイテムも新鮮でした。

天気さえ操った!?「リック・オウエンス」

村上:そして、いよいよ「リック・オウエンス(RICK OWENS)」ですね。屋外のショーにも関わらず、この日もパリは直前までしっかり雨。ところがリック様のショー会場がオープンする頃には雨が止み、待っている間にはなんと晴れ間が!さすが神秘的なパワーを持っていらっしゃる(笑)。今回はリックの奥様のミシェル・ラミー(Michele Lamy)のお姿を見かけませんでしたが、バックステージで祈祷していた、なんてことはないですよね?

コレクションは、「WWDJAPAN.com」も「ヴォーグ ランウエイ(VOGUE RUNWAY)」も56ルックしか掲載していませんが、実際は出るわ出るわの117ルック!!(多分)。フィナーレだけで8分という驚異的な物量です。

「リック・オウエンス」らしい超コンケープドショルダーのジャケット軍団、レザーのショーツにブラトップ&チュールのマント軍団、シンプルなフーディー軍団、柔らかなストレッチコットンを切り裂いたボディコンウエア軍団など、100人を遥かに超えるモデルたちは10人程度の隊列を組んで、同じキーアイテムとスタイリングながら微妙に異なるスタイルを纏います。なんか未来の地球の縮図を見ているようでしたね。同じ民族の中でも、それぞれは微妙に異なっている。そして、それぞれの民族は結構異なっている。でも、そんなさまざまな人たちが「リック・オウエンス」というショーのもとに集まっているように、1つの地球で暮らしている。そんなメッセージを送っているように思えました。

こうなると、 リック様は完全に神ですね(笑)。荘厳なコレクションでした。

藪野:「リック・オウエンス」は、先のメンズでも同じテーマで白をベースにした約200人の軍団によるショーを行い、団結のメッセージを発信していました。その時は綺麗に隊列を組んだ10の“部族“が順に登場するといった感じで、同じグループは皆同じデザインをまとっていましたが、今回は同じグループでもディテールなどで変化をつけていましたね。モデルはパリのファッションスクールの先生や生徒、そしてリックと親交のある人々が務めているので、年齢も体型も人種もさまざま。その光景は、まさしく異なる人々が共生する世界であり、リック様の表現力にまた圧倒されました。

ラグジュアリーなラウンジ空間で「ザラ」×ピラーティの世界観を堪能

ここからはまた手分けして、僕は「ザラ(ZARA)」とステファノ・ピラーティ(Stefano Pilati)のコラボコレクションのローンチパーティーへ。会場に入ると、そこに広がっていたのは薄暗いラグジュアリーなラウンジのような空間。モデルが出てくるということだったんですが、スタッフに確認しても、何時から登場するかは分からず。ステファノが今回キャンペーンモデルを務めたジゼル・ブンチェン(Gisele Bundchen)と一緒に来場したので、そろそろルックを着たモデルも出てくるのかなと待っていたのですが、一向に現れません。せっかく来たので、美味しいご飯とドリンクでエネルギーチャージさせていただき、次のショーに向かいます。

コラボコレクションは、日本では10月3日発売。メンズもウィメンズも流行り廃りなく長く着られそうなデザインが揃います。詳細やアイテムの全画像は下記の記事でチェックしてください!

「スキャパレリ」がプレタポルテでやるべきことを考える

村上:「スキャパレリ(SCHIAPARELLI)」のプレタポルテは初めて見ましたが、クチュールほどシュールレアリスムではなく、案外普通ですね。女性の胸を形どった前掛け(もはやプロテクターのよう)とか、股間にロブスター(‼︎)が鎮座したスカートなどに果敢に挑んでいるゲストとのギャップがスゴかったです(笑)。

特に今回は未来のビンテージを目指すというテーマのもと、コルセットを内蔵したタンクトップをデニムパンツをドッキングしたオールインワンや、同じような発想のシャツドレスなどシンプルだったのかもしれません。シャツの格子柄やゼブラモチーフを腰回りだけ斜めに切り返したり、体を撫でる生地にスパンコールを施して裸体を描いたミニドレスなどは「スキャパレリ」がやるべき意味があると思うけれど、あまりにベーシックなツインセットなどは必要なのかな?ちょっとハテナマークでした。

後でアクセサリーの写真を見ると、なるほどシュールなんですけれどね。ショーではなかなか気づかないのがもったいない!

LAカルチャーにどっぷり浸る「カサブランカ」

そして、本日最後は「カサブランカ(CASABLANCA)」ですね。場所は、「シャネル(CHANEL)」の本店があるカンボン通り。以前「パーム エンジェルス(PALM ANGELS)」もここでショーを開いたっけ。ストリートブランドが大人の階段を登ろうとする時に選ばれがちな会場な印象がありますが、実際、序盤はウィメンズのタイドアップやツイードのセットアップでした。もちろんオーバーサイズに仕上げたり、ミニドレス感覚で羽織ったりとスタイリングは若々しい。そこからはデニムやベースボールシャツ、マルチカラーヒッピースタイル、サーフとロサンゼルスカルチャーが続々と登場しました。さらにはメキシカンのムードまで加わって、カラベラ(祭壇に飾るカラフルな骸骨の装飾)を思わせるグラフィティをのせたスリップドレスや、極彩色レースシャツやかぎ針編みのニット、 パテントレザーのパンツが続きます。最近ラグジュアリー・ストリートな路線って見かける頻度が減っているから、逆に新鮮でした(笑)。クリエイティブ・ディレクターのシャラフ・タジェル(Charaf Tajer)は、人もカルチャーも入り混じっているロサンゼルスにインスピレーションを得たそうです。

ただ、いくらインパクト重視のストリートとは言え、 もう少しコンセプチュアル、 特にカルチャーなムードは欲しかったかな。安直な色柄って安易に模倣されてしまうので、ラグジュアリー・ストリートが生き残るには「バレンシアガ(BALENCIAGA)」のように深淵な思想が必要だと思うんです。こうした思想は、特にバッグやシューズに現れるもの。多くのラグジュアリー・ストリートが過渡期を迎える中だからこそ、まだ勢いがある「カサブランカ」には頑張ってほしいな。

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「ラッシュ」のクレイ洗顔料にホリデームード漂う2種が仲間入り ハンドメイドライブを開催

ナチュラルコスメブランド「ラッシュ(LUSH)」は、新たなクレイ洗顔料“クリスマスの食卓”(100g、2300円)、“メリーチジクマス”(100g、2300円)を発売した。本商品の発売を記念し、9月27日にラッシュ 新宿店でイベントを開催した。

イベントに登壇した小山大作PRマネジャーは、「ラッシュ」が大切にするサステナビリティーやクレイ洗顔料の魅力について紹介。「『ラッシュ』では、“夢を売るのではなく、健やかな肌に導く”というミッションを掲げる。化粧品業界では乾燥肌やオイリー肌といった肌タイプに合わせた商品提案をする企業も多いが、本来人間の肌は2〜3つの限られた種類だけでジャンル分けできるものではない。それぞれの人が求めるものは多様なため、多くの人の肌状態にマッチした商品を提案できるよう、クレイ洗顔料だけでも8種類を展開している。『ラッシュ』のスキンケアはさまざまな人が自分に合うものを選べることや、肌本来の機能を高める商品開発を心がけている」。

また、イベントの終盤には新商品“メリーチジクマス”の製作工程を紹介するハンドメイドライブを開催。ビタミンA、Cを含むドライイチジクやリンゴをミキサーで細かく粉砕したのちに、角質除去効果や保湿効果があるアーモンドプードル、天然クレイを加え、最後にゴールドの刻印を入れて完成する様子を披露した。

さらにラッシュ 新宿店の4階にある「ラッシュ スパ」では、新たなトリートメントメニュー“ハイランド”(2万3500円)もローンチ。古代スコットランド、ハイランド地方からインスピレーションを受けた60分間の全身トリートメントで、スコットランド産のマグワートエキスをブレンドし、このメニューのために開発されたマッサージバーをオイルとして使用する。心地よい温度に温めたスコットランドの天然バサルストーン(玄武岩)でリズミカルにほぐすホットストーントリートメントは、自分へのごほうびにもぴったり。忙しい年末におすすめのぜいたくなスパメニューだ。

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「ユニクロ」、40周年記念展をパリで開催 柳井会長やクレア・ワイト・ケラーが登壇

今年で40周年を迎える「ユニクロ(UNIQLO)」が、フランス・パリで特別展「The Art and Science of LifeWear: What Makes Life Better? 」を開催中だ。会期は10月1〜5日で、開幕前日には柳井正ファーストリテイリング会長兼社長や大矢光雄 東レ社長、9月に「ユニクロ」クリエイティブディレクターに就任したクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)らが登壇する記者会見も実施。パリ・ファッション・ウイークに合わせて現地を訪れている各国のメディア関係者に、「ユニクロ」の40年の道のりと、その背景にあるアートとサイエンスの世界を伝えた。

展覧会は「ユニクロ」の服作りの根幹にある“LifeWear”というコンセプトを、ユニークな展示やインタラクティブなインスタレーションを通じて紹介する大規模な没入体験型イベントとなっている。ヴァンドーム広場に構えるイベントスペースの地上階で、“LifeWear”を象徴するアイテムをインスタレーションとプロジェクションマッピングとともに展示する。地下スペースでは、長年の戦略的パートナーであり、世界有数の素材メーカーである東レとの協業で独自に開発されたテクノロジーの秘密を、視覚と感覚に訴えるフォトジェニックな展示方法で解き明かす。同展は、誰でも無料で入場可能なイベントとして開放されている。

「服は個性を作る部品」

会見に登壇した柳井会長は、「個性とは服にあるのではなく、人にあるものだと考えております。ファッションは人の魅力を引き出すために存在しています。いわば服とは、自らが選んだ個性を組み立てる部品です」と、パリ・ファッション・ウイークに集まるメディア関係者に「ユニクロ」のファッションに対する考えを示した。さらに、「使い捨ての服ではなく、長く着られる究極の普段着。それが“LifeWear”の哲学です。シンプルかつ高い機能性と耐久性、しかも毎年そのパフォーマンスを向上できるよう努力してまいりました。そんな“LifeWear”の価値を実現する基盤を支えているのが、まもなく創業200周年を迎える東レとのパートナーシップです」と続けた。

「ユニクロ」は東レと1999年に取引を開始し、2006年に戦略的パートナーシップを締結。それ以来、世界で爆発的ヒット商品となった“ヒートテック”“エアリズム”“ウルトラライトダウン”、直近では、共同開発した高性能な中綿を詰め込んだ軽くて暖かい“パフテック”アウターを生み出し、同展覧会でその革新的な技術を展示している。

06年時点で約2500億円だったファーストリテイリングの売上高は、24年8月期には3兆円を超えて着地する予定。柳井会長は、「規模の拡大ではなく、社会貢献を念頭に置いているからこそ、持続的な経営ができたのだと考えます。社会全体に貢献するため、服を作る会社ができることを見直し続けてきました。そんな私たちの努力の結晶が“LifeWear”です。『ユニクロ』の服は国籍、年齢、性別を超えたあらゆる人々のために作られています。世界中の人々が気軽に買える、ライフスタイルを作る道具です」と、国内外の記者に“LifeWear”のコンセプトを再提示した。

続いて登壇した東レの大矢社長は、水処理膜や炭素繊維の技術など、幅広い自社の技術開発を紹介したうえで、「世界が直面する課題に対して、革新技術先端材料によって本質的なソリューションを提供していく」と説明。「これからも“LifeWear”の進化を支えていきたいと考え、合成繊維だからこそ素晴らしい洋服の未来が描けると信じております」と締めくくった。

「ユニクロの“入念さ”にインスパイアされる」

説明会の最後に行われたパネルディスカッションでは、クレア・ワイト・ケラーと、「ユニクロ」のグローバルブランドアンバサダーであるテニスプレーヤー、ロジャー・フェデラー(Roger Federer)選手が登壇し、同展のテーマである“人々の暮らしをより良くするものは何か?(What Makes Life Better)”について各々の意見を述べた。司会者から、「ユニクロ」での新たな任務について問われたケラーは、「『ユニクロ』の服作りの姿勢に感銘を受けている」とコメント。「隅々まで行き届いた“入念さ”に私自身がインスパイアされるとともに、そのような服には人生をも変える力があると感じています。人々がどのように『ユニクロ』の洋服を着て、人生を送るのかを考えながら、クリエイションに向き合っています」と続けた。特別展を通して創業40周年をパリで祝うとともに、ケラーを迎えて新体制となった「ユニクロ」の未来に、さらなる成長発展を感じさせる内容で締めくくられた。

長らく「ユニクロ」と協業を続けるジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)や、「ユニクロ ユー(UNIQLO U)」を手掛けるクリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)とサラ・リン・トラン(Sarah-Lihn Tran)、アナ・ウィンター(Anna Wintour)米国版「ヴォーグ」編集長らも会場を訪れた。

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「ユニクロ」、40周年記念展をパリで開催 柳井会長やクレア・ワイト・ケラーが登壇

今年で40周年を迎える「ユニクロ(UNIQLO)」が、フランス・パリで特別展「The Art and Science of LifeWear: What Makes Life Better? 」を開催中だ。会期は10月1〜5日で、開幕前日には柳井正ファーストリテイリング会長兼社長や大矢光雄 東レ社長、9月に「ユニクロ」クリエイティブディレクターに就任したクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)らが登壇する記者会見も実施。パリ・ファッション・ウイークに合わせて現地を訪れている各国のメディア関係者に、「ユニクロ」の40年の道のりと、その背景にあるアートとサイエンスの世界を伝えた。

展覧会は「ユニクロ」の服作りの根幹にある“LifeWear”というコンセプトを、ユニークな展示やインタラクティブなインスタレーションを通じて紹介する大規模な没入体験型イベントとなっている。ヴァンドーム広場に構えるイベントスペースの地上階で、“LifeWear”を象徴するアイテムをインスタレーションとプロジェクションマッピングとともに展示する。地下スペースでは、長年の戦略的パートナーであり、世界有数の素材メーカーである東レとの協業で独自に開発されたテクノロジーの秘密を、視覚と感覚に訴えるフォトジェニックな展示方法で解き明かす。同展は、誰でも無料で入場可能なイベントとして開放されている。

「服は個性を作る部品」

会見に登壇した柳井会長は、「個性とは服にあるのではなく、人にあるものだと考えております。ファッションは人の魅力を引き出すために存在しています。いわば服とは、自らが選んだ個性を組み立てる部品です」と、パリ・ファッション・ウイークに集まるメディア関係者に「ユニクロ」のファッションに対する考えを示した。さらに、「使い捨ての服ではなく、長く着られる究極の普段着。それが“LifeWear”の哲学です。シンプルかつ高い機能性と耐久性、しかも毎年そのパフォーマンスを向上できるよう努力してまいりました。そんな“LifeWear”の価値を実現する基盤を支えているのが、まもなく創業200周年を迎える東レとのパートナーシップです」と続けた。

「ユニクロ」は東レと1999年に取引を開始し、2006年に戦略的パートナーシップを締結。それ以来、世界で爆発的ヒット商品となった“ヒートテック”“エアリズム”“ウルトラライトダウン”、直近では、共同開発した高性能な中綿を詰め込んだ軽くて暖かい“パフテック”アウターを生み出し、同展覧会でその革新的な技術を展示している。

06年時点で約2500億円だったファーストリテイリングの売上高は、24年8月期には3兆円を超えて着地する予定。柳井会長は、「規模の拡大ではなく、社会貢献を念頭に置いているからこそ、持続的な経営ができたのだと考えます。社会全体に貢献するため、服を作る会社ができることを見直し続けてきました。そんな私たちの努力の結晶が“LifeWear”です。『ユニクロ』の服は国籍、年齢、性別を超えたあらゆる人々のために作られています。世界中の人々が気軽に買える、ライフスタイルを作る道具です」と、国内外の記者に“LifeWear”のコンセプトを再提示した。

続いて登壇した東レの大矢社長は、水処理膜や炭素繊維の技術など、幅広い自社の技術開発を紹介したうえで、「世界が直面する課題に対して、革新技術先端材料によって本質的なソリューションを提供していく」と説明。「これからも“LifeWear”の進化を支えていきたいと考え、合成繊維だからこそ素晴らしい洋服の未来が描けると信じております」と締めくくった。

「ユニクロの“入念さ”にインスパイアされる」

説明会の最後に行われたパネルディスカッションでは、クレア・ワイト・ケラーと、「ユニクロ」のグローバルブランドアンバサダーであるテニスプレーヤー、ロジャー・フェデラー(Roger Federer)選手が登壇し、同展のテーマである“人々の暮らしをより良くするものは何か?(What Makes Life Better)”について各々の意見を述べた。司会者から、「ユニクロ」での新たな任務について問われたケラーは、「『ユニクロ』の服作りの姿勢に感銘を受けている」とコメント。「隅々まで行き届いた“入念さ”に私自身がインスパイアされるとともに、そのような服には人生をも変える力があると感じています。人々がどのように『ユニクロ』の洋服を着て、人生を送るのかを考えながら、クリエイションに向き合っています」と続けた。特別展を通して創業40周年をパリで祝うとともに、ケラーを迎えて新体制となった「ユニクロ」の未来に、さらなる成長発展を感じさせる内容で締めくくられた。

長らく「ユニクロ」と協業を続けるジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)や、「ユニクロ ユー(UNIQLO U)」を手掛けるクリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)とサラ・リン・トラン(Sarah-Lihn Tran)、アナ・ウィンター(Anna Wintour)米国版「ヴォーグ」編集長らも会場を訪れた。

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「女性が一生で食べる口紅は30本」“食べられる”口紅にこだわる「アムリターラ」の商品開発

オーガニックコスメブランドの「アムリターラ(AMRITARA)」はこのほど、東京・祐天寺の同社オフィスで「新バラの口紅ティーパーティー」を開催した。9月2日に発売した“ローズアミュレットルージュ”の新色“ノーブルベージュ”(2g、3630円)のお披露目会で、商品開発のこだわりをメディア関係者に伝えた。

同ブランドは「いらないものは、いれない」という信念から厳しい基準で商品開発に取り組んでいる。口紅は必ず口の中に入るため、より厳しい基準が必要だという。「毎日口紅を使う場合、一生のうちに約30本を食べることになる。食べられる、むしろ食べた方がいいくらいの口紅を作ろうと考えた」と商品開発を手掛ける勝田小百合代表は話す。

“ローズアミュレットルージュ”は、合成着色料やコチニールのほか、「世の中の99.9%以上の口紅に入っている」(勝田代表)という酸化チタンを使用していない。その代わりに、酸化亜鉛、酸化鉄、バラで着色した。バラはエディブルフラワー(食べられる花)として菓子の原料にも使用されている、さ姫という品種を採用した。口紅のオイルは一般的に石油由来のミネラルオイルを使用するが、オリーブ果実油やアンズ核油、アルガンオイルといった保湿力に優れ、酸化しにくい植物オイルを複数配合した。

厳しい基準を設けたために2014年の誕生時は1色のみのラインアップだったが、社内のスタッフや顧客からの「他の色も欲しい」というという声を受けて、2色目となる新色の発売に至った。ブラウン寄りのベージュカラーでどのような肌色にもなじみやすく、自然な血色感を演出する。

合成着色料と天然色素の違い

アムリターラによると、口紅は合成着色料を使用する商品が大半だ。現在、合成着色料は石油から合成して作っているが、長らく石炭のコールタールから製造していたためにタール色素と呼ばれている。タール色素の問題点はまだ歴史が浅く、「使用許可されていたが後に発がん性の疑いが高くなり、禁止されるという事例が多い」と説明する。

タール色素は何百種類もあり、日本では食用として12種、化粧品成分として83種許可されている。そのうち口紅に使用できるのは58種だ。この中には、「諸外国では発がん性が認められていて使用禁止になっているが、日本ではまだ許可されている種も含まれる。日本化粧品工業会は独自の基準により自粛する成分を定め、多くの化粧品会社がその基準に準じている」と話す。

多くのオーガニックコスメでは、タール色素を使用しない。その代わりに、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、グンジョウなどの色のついたミネラルや、樹皮、果実、花びらなど植物由来の色素で色をつける。赤色を出す着色料としては、コチニールと呼ばれる虫由来の天然色素を使用する方法が主流だ。コチニールの抽出には、えんじ虫のメスを使用する。卵を持つと2倍に膨らみ、それを集めて乾燥させ、すり潰して抽出する。勝田代表はこの手法を調べていた際に「同じ女性として卵をはらんだ虫を潰す。そしてそれを口や目につけるのかとか思ったらゾッとしてしまった」と話し、“ローズアミュレットルージュ”の開発には使用しないことを決めた。コチニールは、12年に消費庁がアレルギー性を持つとして注意喚起を出している。

酸化チタンも世の中の口紅の大半が使用している成分だが、勝田代表は発がん性を懸念し、14年当初から使用せずに開発していた。21年、欧州食品安全機関で「酸化チタンは遺伝毒性の懸念を排除できない」と評価され、22年には食品添加物としての使用が禁止になった。

口紅の原料“さ姫”を実食!

説明後、口紅の原料であるさ姫を材料に使用したドリンクとスイーツが来場者に配られた。メニューはバラと梅の甘酸っぱい夏のドリンク、ローチョコレート、さ姫の寒天ゼリーとソースだ。

ドリンクは水出しで抽出したさ姫に、黒はちみつや梅酢などを加えた。ローチョコレートはアリバ種のカカオ、アガベシロップ、菊芋のシロップなどで作成。寒天ゼリーはさ姫にお湯を注いでレモン汁を加え、鮮やかなピンク色に仕上げた。

ルージュを使用したデモンストレーションを実施

最後に、女性誌をメインに活躍するメイクアップアーティストの菊池美香子さんによる新色のルージュを使用したメイクデモンストレーションを実施した。モデルはZ世代をターゲットとしたブランディング・マーケティング支援会社社長であり、コスメコンシェルジュの資格を持つ奥原ゆきのさんが登壇した。

菊池さんによると、リップはジャストラインで塗るスタイルを推奨している。デモンストレーションでは、リップだけでなく、チークやアイシャドウとしても使用した。チークでは、ベージュの色味で頬が蒸気しているかのように演出。鼻の頭、上まぶた、下まぶたにも塗り、メイクが完成した。

このほか、UVパウダー“オールライトサンスクリーンパウダー”(10g、3850円)や、スキンバーム“ブラックシード バリア バーム”(17g、2970円)など、菊池さんが愛用する「アムリターラ」のアイテムも紹介した。

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フィンランド発「カレワラ」の彫刻のような新作ジュエリーで秋の装いをランクアップ  ニュウマン新宿でポップアップ開催中

フィンランド発ジュエリー「カレワラ(KALEVALA)」から、新作“マンニュットゥ”コレクションが登場した。同ブランドは、フィンランドを代表するジュエリーブランド。1970年代の映画「スターウォーズ(STAR WARS)」でレイア姫が着用した“惑星の谷”ネックレスをはじめ、「マリメッコ(MARIMEKKO)」などとのコラボレーションで知られる。また、循環型ジュエリービジネスの先駆者で、使用する貴金属のほぼ100%がリサイクル由来、工場では自家発電した電力や製造過程の排水を浄化処理して再利用するなど、人と環境に優しいジュエリーを提供している。

見る角度で印象が変化するアートのようなジュエリー

新作は、新クリエイティブ・ディレクターであるアイノ・アールネスによる初のコレクションで、デザインは、ジュエリーデザイナーのイルダール・ワフィンが手掛けた。コレクション名はフィンランド語で松のこと。フィンランドに自生する松の木々のたくましさと荒々しい美しさからインスピレーションを得ている。ネックレス、ペンダント、ピアス、ブレスレットなどから構成されるコレクションは、日常的な着用を意図した“身に着ける彫刻”のような存在感のあるデザインワフィンは、「松の木の渦巻く形状をコレクションに反映した。見る角度によって印象が異なる彫刻的なジュエリーだ」とコメント。全てのアイテムは、「カレワラ」の自社工房で100%リサイクルシルバーを使用して職人の手作業で製作されている。トレンドのボリューム感のあるシルバージュエリーは、これからの秋冬の装いをランクアップさせるポイントになりそうだ。

参考価格は、イヤーカフが1万6000円、スタッドピアスが2万5000円、ペンダントが4万円、ブローチが8万3000円、フープピアスが9万8000円、ネックレスが43万円。14日まで開催中のニュウマン新宿店のポップアップストアや「カレワラ」の公式オンラインストアで販売する。

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ミケーレ「ヴァレンティノ」には欠かせない、大充実のアクセサリー45連発

アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)による「ヴァレンティノ(VALENTINO)」の2025年春夏コレクションは、体のあらゆるパートに、隙間なく、装飾を施したアクセサリーを装着するムード。バッグやシューズ、そして数々のコスチュームジュエリーは、ミケーレの「ヴァレンティノ」スタイルを形作る上で非常に重要な存在だ。

バッグは、比較的シンプル。「V」のロゴをフラップに配したショルダーバッグは、ブラックからレッドまでのクラシックな色合いで提案する。大きなメタルパーツを打ち込んだ、ホーボーバッグもある。
シューズは、細かなスタッズを打ち込んだグログランのリボンを足に交差させるパンプスがメーン。タイツ同様、レースをふんだんに用いて華麗に仕上げた。

そしてネックレスやイヤリング、ブレスレットの他、アンクレット、ノーズリング、そしてリップアクセサリーと、コスチュームジュエリーは大充実。いずれもヴィンテージのような風合いで、一部はエジプトや中東、南アジアを思わせるオリエンタルな雰囲気に仕上げた。どれも大ぶりで、抜群の存在感を放っている。

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沖縄コスメLIST.4 「ゆめじん」沖縄本島のやんばる地域、今帰仁村で有機栽培したハイビスカスなどをぜいたくに採用したオーガニックコスメ

県内外で定評のある〝沖縄コスメブランド″を紹介する企画の第4弾。今回取り上げるブランドは、沖縄本島北部・やんばると呼ばれる森林が広がる地域に自社農園をもち、オーガニックコスメを開発している「ゆめじん(YUMEJIN)」。江中直人・ゆめじん専務に取材した。
 
――:「ゆめじん」を立ち上げたきっかけは?

 
江中直人・YUMEJIN・ゆめじん専務(以下、江中):創業は1997年です。先代である諸喜田篤(しょきた・あつし)が、今帰仁村にある2億年前の岩石から抽出したミネラルをもとにした、自然にやさしい土壌改良剤を販売していまして。ある日、お客さまがそれを「自然にやさしいなら、人肌にもやさしいだろう」と肌に塗ったところ、疥癬の症状が改善したという報告があり、それを機にスキンケア研究をはじめました。ちなみに、そのミネラル抽出水は、現在も〝今帰仁ウォーター″として販売しています。
 
 
――:現在の主力商品は?
 
江中:有機農法で育てたハイビスカスや月桃から抽出したエキスを配合したヘアケアです。沖縄ならではの唯一無二な化粧品を、ということで考えていたところ、先代の母親がハイビスカスのエキスを洗髪に使っていたことを思い出して、研究・開発した商品です。こちらは低刺激処方で、しかもハイビスカス葉エキスの保湿力が地肌と毛髪にうるおいを与えるため、非常にリピーターが多い商品になっています。
 
 
また、現在はメジャーになりつつある〝月桃コスメ″も弊社が先駆けて開発しており、当時発売した月桃蒸留水もロングセラーになっています。月桃の種類は複数ありますが、弊社では〝タイリンゲットウ″という品種を採用しています。花は咲くものの実にはならない品種で、清潔感のあるさわやかな香りと、精油の採油量が多いことが特長です。葉だけではなく茎からも精油は採れるのですが、香りに雑味が出てしまうのが難点でして。そのため、弊社では透明感ある香りを追求すべく、月桃の葉のみを使用しています。
 


――:そのような栽培方法や製法へのこだわりから、高級ホテルへのアメニティー採用も続いています。
 
江中:大変ありがたいことに、2023年7月からは「ザ・リッツ・カールトン沖縄」のアメニティーとして採用していただいています。「ゆめじん」は全ての工程をハンドメイドで行っているため、商品単価を抑えることができず、アメニティーとしての採用は難しいと考えていました。ですが、先方が私たちの〝土壌からは育てる″というプロセスにご賛同いただいたことで採用に至りました。

ほかにも古宇利島の「ワンスイート ザ・グランド」、「Yuki Suite Kourijima」、瀬底島の「瀬底山水」など、多くの高級ホテルやヴィラで、アメニティーとして採用していただいています。
 


 
――:本島北部・今帰仁村にある本社・自社農園に併設されたファクトリーショップでは、オーガニックハイビスカスの花びらを用いたフラワースムージーを楽しめますね。
 

江中:こちらでしかオーダーできないスムージーとして人気です。ひとつのスムージーにはオーガニックハイビスカスの花、約30個分の花びらを使用していまして、体の内側からビタミンやポリフェノールを補っていただけます。実はイベントや物産展からの引き合いも多いスムージーなのですが、こちらは朝摘みしたハイビスカスのみを使用しているのですが、その保存が難しく、作る手間もかかるため、こちらの店舗でしかご提供できません。そのため、ぜひ今帰仁村まで足を運んでいただければうれしいです。
 


 ■ユメジン オキナワン コスメ ファクトリー ショップ
住所:沖縄県国頭郡今帰仁村兼次18-2
電話:080-5858-2659
営業時間:9:00〜17:00(月~金) 10:00〜17:00(土)
定休日:日曜
Instagram:@yumejin_official
 

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新生「マリンピア神戸」11月26日開業 瀬戸内海を望むリゾートアウトレットへ

三井不動産が神戸市垂水区で建て替え工事を進めてきた「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」の開業日が11月26日に決まった。1999年の開業以来の刷新となり、事業地は約9万9400平方メートルと建て替え前の1.3倍に拡大する。5棟に分かれていた既存施設は全面建て替えし、アウトレット棟と新設の「ラグーンコミニティーパーク」で構成する。店舗面積は約3万2000㎡、駐車場は2800台に拡充する。

ラグーンとビーチを整備

新しいコンセプトは「マリンピアリゾート」。明石海峡大橋や淡路島を目の前に望める好立地にあることから、景観を生かしたアクティビティやグルメを満喫できる時間消費型のリゾートアウトレットを目指す。

一番の特徴は、海とつながるマリンピア神戸ならではの親水公園空間「ラグーンコミュニティパーク」を設けたこと。海水を引き込んだ約1万平方メートルのラグーン(外海から隔てられた水域)と約3600平方メートルのビーチ、ヤシの木がリゾート感を演出する。5つのエリアの一つ、アクティビティレジャーゾーンは、アスレチックやドッグランが楽しめるガーデンエリアと、カヤックなどのウォーターアクティビティやビーチスポーツが楽しめるラグーンエリアで構成。ポーネルンドは大型の遊び場「キドキド」を運営、ペットパラダイスはドッグランを併設し、ペットのためのサービスを提供する。ラグーンではさまざまなスポーツ体験プログラムと教育コンテンツも用意。水辺環境における安全教育にも積極的に取り組む。 

商業棟に隣接する全天候型イベント会場「大屋根広場」は約2000平方メートルの広さがあり、中央に大型デジタルサイネージを配置する。開放的な空間でスポーツや音楽、映画鑑賞などさまざまなエンターテインメントイベントを開催する。フォトスポット「BE KOBEゾーン」では、明石海峡大橋とヤシの木を背景に神戸のシンボルであるモニュメントを撮影できる。「神戸フードリゾートゾーン」には、神戸を代表する飲食店「トゥース・トゥース」の新たな旗艦店がオープン。ビーチを見渡す絶景のロケーションに約200席の都市型リゾートBBQパークが誕生する。 

淡路島観光で立ち寄れるアウトレット

アウトレット棟には、建て替え前から継続出店する人気店に加え、関西アウトレット初出店となる20店舗を含め、全145店舗が集結する。ファッション 43店舗、服飾雑貨 29 店舗、生活雑貨18 店舗、スポーツ・アウトドア17 店舗、キッズ 4 店舗など。国内アウトレット初出店となる「カプコンストアアネックス/カプセルラボ」や関西アウトレット初出店となる「メルセデス・ベンツ」などが出店。屋内型モールで天候に左右されない買い物環境を提供する。 

1階フードマルシェには、兵庫県初出店や商業施設初出店など注目店が多数出店。イートイン&テイクアウトエリア、食物販ゾーン、カフェ・ファストフードエリア、レストランエリアの4つのエリアに13店舗が並ぶ。2階フードコートには11店舗が出る。明石海峡大橋や淡路島、海を望みながら食事を楽しめるテラス席や小上がり席を含む850席を用意する。 

三井不動産は関西エリアでの商業施設開発に力を入れている。2022年11月に三井ショッピングパークららぽーと堺、23年4月に同門真・三井アウトレットパーク大阪門真をオープンし、現在ららぽーと5施設とアウトレットパーク2施設を営業中。ららぽーと和泉は2024年10月に10周年を迎える。 

商業施設本部リージョナル事業部の相澤宏輔氏は「新しくなったマリンピア神戸のアクティビティは他では体験できない内容なので、大阪の都市部や淡路島観光の方にも来てほしい」と話す。

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新生「マリンピア神戸」11月26日開業 瀬戸内海を望むリゾートアウトレットへ

三井不動産が神戸市垂水区で建て替え工事を進めてきた「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」の開業日が11月26日に決まった。1999年の開業以来の刷新となり、事業地は約9万9400平方メートルと建て替え前の1.3倍に拡大する。5棟に分かれていた既存施設は全面建て替えし、アウトレット棟と新設の「ラグーンコミニティーパーク」で構成する。店舗面積は約3万2000㎡、駐車場は2800台に拡充する。

ラグーンとビーチを整備

新しいコンセプトは「マリンピアリゾート」。明石海峡大橋や淡路島を目の前に望める好立地にあることから、景観を生かしたアクティビティやグルメを満喫できる時間消費型のリゾートアウトレットを目指す。

一番の特徴は、海とつながるマリンピア神戸ならではの親水公園空間「ラグーンコミュニティパーク」を設けたこと。海水を引き込んだ約1万平方メートルのラグーン(外海から隔てられた水域)と約3600平方メートルのビーチ、ヤシの木がリゾート感を演出する。5つのエリアの一つ、アクティビティレジャーゾーンは、アスレチックやドッグランが楽しめるガーデンエリアと、カヤックなどのウォーターアクティビティやビーチスポーツが楽しめるラグーンエリアで構成。ポーネルンドは大型の遊び場「キドキド」を運営、ペットパラダイスはドッグランを併設し、ペットのためのサービスを提供する。ラグーンではさまざまなスポーツ体験プログラムと教育コンテンツも用意。水辺環境における安全教育にも積極的に取り組む。 

商業棟に隣接する全天候型イベント会場「大屋根広場」は約2000平方メートルの広さがあり、中央に大型デジタルサイネージを配置する。開放的な空間でスポーツや音楽、映画鑑賞などさまざまなエンターテインメントイベントを開催する。フォトスポット「BE KOBEゾーン」では、明石海峡大橋とヤシの木を背景に神戸のシンボルであるモニュメントを撮影できる。「神戸フードリゾートゾーン」には、神戸を代表する飲食店「トゥース・トゥース」の新たな旗艦店がオープン。ビーチを見渡す絶景のロケーションに約200席の都市型リゾートBBQパークが誕生する。 

淡路島観光で立ち寄れるアウトレット

アウトレット棟には、建て替え前から継続出店する人気店に加え、関西アウトレット初出店となる20店舗を含め、全145店舗が集結する。ファッション 43店舗、服飾雑貨 29 店舗、生活雑貨18 店舗、スポーツ・アウトドア17 店舗、キッズ 4 店舗など。国内アウトレット初出店となる「カプコンストアアネックス/カプセルラボ」や関西アウトレット初出店となる「メルセデス・ベンツ」などが出店。屋内型モールで天候に左右されない買い物環境を提供する。 

1階フードマルシェには、兵庫県初出店や商業施設初出店など注目店が多数出店。イートイン&テイクアウトエリア、食物販ゾーン、カフェ・ファストフードエリア、レストランエリアの4つのエリアに13店舗が並ぶ。2階フードコートには11店舗が出る。明石海峡大橋や淡路島、海を望みながら食事を楽しめるテラス席や小上がり席を含む850席を用意する。 

三井不動産は関西エリアでの商業施設開発に力を入れている。2022年11月に三井ショッピングパークららぽーと堺、23年4月に同門真・三井アウトレットパーク大阪門真をオープンし、現在ららぽーと5施設とアウトレットパーク2施設を営業中。ららぽーと和泉は2024年10月に10周年を迎える。 

商業施設本部リージョナル事業部の相澤宏輔氏は「新しくなったマリンピア神戸のアクティビティは他では体験できない内容なので、大阪の都市部や淡路島観光の方にも来てほしい」と話す。

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スタイリスト視点で選ぶ、NYコレのベストショー&実用的ルック

9月6〜11日に開催された2025年春夏ニューヨーク・ファッション・ウイークは、今季もリアルクローズの参考になるヒントが満載だった。NY在住の人気スタイリスト、渡辺いつかに今季のベストショーとともに気になったスタイリング、売れると感じたトレンドについて聞いた。

アライア(ALAIA)

Q.印象に残ったショーの場面は?

A.会場の
グッゲンハイム美術館のスロープを活かしたショー演出は、アライアの構築的なデザインと見事に調和していました。モデルたちがゆっくりスロープを下りてくる時間も特別な空間を作り出し、非常に贅沢で印象的でした。



Q.気になったコレクションピースは?


A.レザーのスクエアバッグをウエストに巻くスタイルやボディバッグ風に斜め掛けするデザインが機能的で、とてもすてきでした。ジュエリーもさりげなく、チェーンのネックレスかと思っていたのですが、実際はイヤカフやピアスで、視覚的にいいアクセントになっていました。


Q.実際にこれは売れそう、スタイリングの参考になると感じたルックは?



A.エレガントなケミカルウォッシュデニムは大人の女性が取り入れやすく、カジュアルすぎない点が魅力的でした。バンドゥブラも今シーズンは他のブランドでも見ており、スタイリングに取り入れたいアイテムとして注目しています。


プロエンザ スクーラー
(PROENZA SCHOULER)


Q.印象に残ったショーの場面は?

A.
ニューヨークファッションウィークのオープニングを飾るショーをライブ配信で視聴しました。日差しの差し込むインダストリアルな会場が、「プロエンザ」らしさを保ちながらも、新しい始まりを感じさせるような爽やかな印象を受けました。



Q.気になったコレクションピースは?


A.マリンパンツやフリンジスカートなど落ち着いたトーンのマリンスタイルアイテムが新鮮で目を引きました。股上の深いパンツやフリンジの動きが独特で、全体的に気になるピースが多かったです。



Q.実際にこれは売れそう、スタイリングの参考になると感じたルックは?

A.先述の通り、マリンルックが新鮮でした。先シーズンのラガーシャツのトレンドからよく見ていましたが、強めのボーダーストライプは今シーズンも取り入れたいアイテムです。ピッチの違うボーダー柄の取り入れ方、ジャケットをタックイン、パンツの前ボタンを開けて着崩すアイデアは参考になります。



ケイト(KHAITE)


Q.印象に残ったショーの場面は?


A.前回よりも小さな会場だったので、ウオーキングするモデルが来場者の近くを通り、オーガンジー素材の柔らかさが引き立っていました。ニュートラルなカラーパレットに差し込まれたペールピンクや赤のルックがとても印象的でした。



Q.気になったコレクションピースは?


A.ジュエリーは控えめでしたが、バッグの多彩なラインナップが目立ちました。デザインやサイズが豊富で、普段使いにも適しているアイテムが多く、非常に実用性が高そうでした。



Q.実際にこれは売れそう、スタイリングの参考になると感じたルックは?


A.メンズライクなオーバーサイズジャケットやオーガンジー素材のパンツは、スタイリングのバランスが絶妙でした。クロップドジャケットにボリュームのあるドレスや、シアー素材のレイヤードスタイルも参考にしたいです。

渡辺いつか/スタイリスト
PROFILE:岐阜生まれ。2010年にオーストラリア・メルボルン大学を卒業後、ファッションPR、スタイリストアシスタントを経て独立。ファッション誌を中心に広告やタレントのスタイリングなど幅広い分野で活動し、2024年に米国へ活動拠点を移す


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【スナップ】グダグダの「アヴァヴァヴ」はゲストもノールール 自由自在の個性

ウィットに富んだ演出とコレクションが毎回話題になる「アヴァヴァヴ(AVAVAV)」2025年春夏コレクションは、「アディダス(ADIDAS)」とのコラボレーションに合わせて陸上競技場をショー会場に選んだ。ランウェイに見立てたトラックでは、運動音痴なランナーによるグダグダ短距離走を繰り広げた。

自由な「アヴァヴァヴ」の会場には、ルール度外視の個性豊かな来場者が集まった。異様なプロポーションや、古布をつなぎ合わせたようなパッチワーク、手作り風の帽子やヘアアクセサリーなど、アイテム一つ一つの個性が強い。スタイリングもいい意味でまとまりがなく、自由自在だ。ファッションをゲームのように楽しむブランドの精神が、ランウエイだけでなく来場者からも感じられた。

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【スナップ】レザーが濡れてもお構いなしの「エルメス」ゲスト 雨の日に魅せる“ロックエレガンス”

「エルメス(HERMES)」は9月28日(現地時間)、パリで2025年春夏コレクションを発表した。気まぐれな秋の空に左右されることのない来場者は、ブランドの真骨頂である贅沢なレザーを身につけて来場。女性らしい体の曲線を描く構築的なアウター、機能性に加えて装飾としても取り入れたジッパーやベルト、スタッズの装飾とワークブーツで、今季は洗練された大人のスタイルにロックテイストが織り交ぜられているのが特徴だ。

数あるアイコンバッグの中で、今季は“バーキン“の所持率が高い。ランウエイでのモデルさながらに、脇に抱えてあえてラフに持つ仕草も多く見られた。温かみあるブラウンのカラーパレットが、パリに本格的な秋の訪れを告げていた。

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洋服の形さえ逸脱する「コム デ ギャルソン」 揺れる思いを「透明性を持って」表現

「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」の2025年春夏コレクションは、ついに洋服の範疇を超え、彫刻のようなオブジェまで登場した。デザイナーの川久保玲は、混沌とした世の中を憂いつつ、「透明性を持ってクリエイションしたら、何かが見えるかもしれない」と話す。

コレクションの中で何度か登場したのは、モデルの体に布などを詰め込んだオーガンジーの球体をいくつも取り付けたドレスだ。ある球体は、白いチュールを黒いオーガンジーで包んだもの。別の球体は血飛沫のような白と赤の布地を同じく白や赤のオーガンジーで覆っている。また、「SOS」などの文字が見える球体もあった。クシャクシャっと丸めた布を詰め込んだ球体は、心の中のモヤモヤの表現だったり、なかなか外には吐露できない魂の叫び、もしくは、すでに傷ついてしまった心の痛みを表現しているのだろう。

中盤はウエディングケーキのような形の柱状のオブジェ、そして後半にも円錐などの立体と、時には洋服という概念から逸脱さえしているルックも現れた。もはや洋服のような形にさえ収斂しない、常にうごめく心情を表現しているのだろうか?

一方、白と赤を基調とした終盤からは祝祭のようなムード、そして終盤の白い巨大なルックからは希望の光が広がっていくような雰囲気を感じた。

ここ数年、「コム デ ギャルソン」は、現代社会を憂いつつも、あくまで希望を忘れない、一筋の光に価値を見出すようなメッセージを発信している。きっと今回も、悲嘆するのみならず、それでもポジティブに歩みを進めようというメッセージを送っているのだろう。

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洋服の形さえ逸脱する「コム デ ギャルソン」 揺れる思いを「透明性を持って」表現

「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」の2025年春夏コレクションは、ついに洋服の範疇を超え、彫刻のようなオブジェまで登場した。デザイナーの川久保玲は、混沌とした世の中を憂いつつ、「透明性を持ってクリエイションしたら、何かが見えるかもしれない」と話す。

コレクションの中で何度か登場したのは、モデルの体に布などを詰め込んだオーガンジーの球体をいくつも取り付けたドレスだ。ある球体は、白いチュールを黒いオーガンジーで包んだもの。別の球体は血飛沫のような白と赤の布地を同じく白や赤のオーガンジーで覆っている。また、「SOS」などの文字が見える球体もあった。クシャクシャっと丸めた布を詰め込んだ球体は、心の中のモヤモヤの表現だったり、なかなか外には吐露できない魂の叫び、もしくは、すでに傷ついてしまった心の痛みを表現しているのだろう。

中盤はウエディングケーキのような形の柱状のオブジェ、そして後半にも円錐などの立体と、時には洋服という概念から逸脱さえしているルックも現れた。もはや洋服のような形にさえ収斂しない、常にうごめく心情を表現しているのだろうか?

一方、白と赤を基調とした終盤からは祝祭のようなムード、そして終盤の白い巨大なルックからは希望の光が広がっていくような雰囲気を感じた。

ここ数年、「コム デ ギャルソン」は、現代社会を憂いつつも、あくまで希望を忘れない、一筋の光に価値を見出すようなメッセージを発信している。きっと今回も、悲嘆するのみならず、それでもポジティブに歩みを進めようというメッセージを送っているのだろう。

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ミケーレはミケーレのまま 洋服が祖業の「ヴァレンティノ」のスタイルに着想し、装飾主義全開

ミケーレ・イズ・バック! バイバイ・クワイエット・ラグジュアリー!

新クリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)による「ヴァレンティノ(VALENTINO)」の2025年春夏コレクションは、「ヴァレンティノ」というメゾン自体の一つの時代の終了と新たな時代の始まりを印象付けるにとどまらず、ここ数年ファッション業界を席巻していたクワイエット・ラグジュアリーの流れの(少なくともラグジュアリーやデザイナーズの世界における)終了を決定づけた。ミラノからパリを通して、一捻りした定番をコーディネイトの妙で新鮮に見せるクワイエット・ラグジュアリー一辺倒なムードは収束に向かっている印象だったが、トレンドやムードは再び変わりそうな気配だ。

新しい「ヴァレンティノ」の1ページは、賛否両論あるだろうが、まさに我々が「グッチ(GUCCI)」で見たアレッサンドロ・ミケーレそのものだった。デニムなどのカジュアルアイテムは数点出てくるものの、イヴニングドレスとジャケットを骨子に据え、その全ての余白に上書きをするような感覚で鮮やかな色とさまざまな柄、そして豪華な装飾を施し、ターバンやノーズリング、リップアクセサリーなどを加える。大きな特徴は、小さな蝶ネクタイでタイドアップしたシャツ&ジレからノーカラーのジャケット、そしてスタンドカラーの水玉模様のパフスリーブブラウスなどの首元にあしらった波打つペプラムのつけ襟や、ボタンの代わりにジャケットに加えたリボン、そしてレースのカラータイツなど。フリルとラッフル、そしてペプラム、レースにチュール、そしてオーガンジー、タッセルにリボン、そして蝶ネクタイ、肩にかけたフェイクファーのストールやフリンジのバッグ、そしてメリージェーンのパンプス。ロココ調やバロック調など、いにしえのスタイルに着想を得たムードも健在だ。ダマスク織の素材に代表される中東のムードや、ターバンが表現するインドなどの南アジア、そしてシノワズリな東アジアのムードも交え、和洋折衷なのも彼らしい。男女においてスタイルの境界線が存在しない多様性やジェンダー感も、「グッチ」時代と同じだ。

「グッチ」ではブランドのモチーフ
「ヴァレンティノ」ではスタイルを融合

「グッチ」との違いは、メゾンコード、ブランドのアイデンティティの表現方法にある。振り返れば「グッチ」では、緑・赤・緑のウェブストライプや、GGのイニシャル、そしてロゴなど、モチーフを取り込むことで「グッチ」らしさを表したが、「ヴァレンティノ」ではハンドバッグに小さくあしらったVのロゴを除き、こうしたアイコニックなシンボルには頼らない。代わりにミケーレは、創業者ヴァレンティノ・ガラヴァーニ(Valentino Garavani)の1960〜80年代前半までのスタイル全般にインスピレーションを得たという。例えば、上述した波打つフリルのつけ襟は、ガラヴァーニが1980年初頭に発表したドレスのネックラインのよう。ドレスからブラウスまで繰り返し現れるパフスリーブやペプラムを加えてフレアに仕上げた袖口などは、60年代後半に度々現れたディテールのようだ。実際ミケーレは大きな帽子と、そこに加えたクジャクの羽は、ガラヴァーニの往年のクリエイションをモダンにアレンジしたものと話す。「つばの広い帽子に驚いた人もいるかもしれないが、(創業者)ヴァレンティノの帽子は、もっともっと大きかったんだ(笑)」とミケーレは話す。

ミケーレは、「グッチ」でトップを務めた7年の間で売上高を3倍近くまで伸ばしたものの、コロナ禍以降、経済の停滞が続く中国市場で減速。これを受け、よりシンプルなクリエイションを求めたブランドとの目指す方向性の違いから退任した、と言われている。そんな彼が、退任からわずか2年足らずでカムバックし、変わらないどころかパワーアップしたかのように思えるクリエイションを発表したことについては、否定的な意見も存在する。ただ創業者ヴァレンティノ・ガラヴァーニは、1957年に会社を設立して、2007年に勇退するまでの間、オートクチュールとプレタポルテで、あらゆる美に刺激を受け、時代も地域も超越した洋服を生み出し続けてきた人物。今改めて考えれば、ミケーレのクリエイションは、トランクなどのラゲージを祖業とする「グッチ」よりも、50年もの間洋服を生み出し続けた「ヴァレンティノ」の方がフィットするのかもしれない。

良くも悪くもミケーレはミケーレのままだったが、「グッチ」よりも自身のクリエイションに共鳴しそうな「ヴァレンティノ」で、思いっきり羽を伸ばしたクリエイションに期待したい。彼の次なる試金石であり、彼自身すでに「時間が足りないくらい」と話して楽しみにしているだろうビッグイベントは、1月に発表するであろうオートクチュール・コレクションだ。

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コーエンがきれい目市場狙い新たな一手 推しは5489円の“マイシル パンツ”

ユナイテッドアローズ子会社のコーエン(COEN)は、新レーベル「ロネル(RONEL)」を2024年秋冬シーズンに立ち上げた。8月下旬から公式オンラインストアなどで販売している。楽な着心地と手入れのしやすさにこだわりながら、オンのシーンに活躍するメンズとウィメンズのウエアをそろえ、「コーエン」ブランドでは取りきれていない“きれい目市場”にアプローチする。

苦戦が続くコーエンの新たな柱に

「コーエン」は値頃感のあるカジュアルファッションを軸に2008年に始動。顧客層の拡大に伴い、行き過ぎた商品価格の値下げやブランディングに苦戦。コロナ以降、業績は右肩下がりで、2024年3月期の売上高は、前期比10.6%減の95億円で減収減益だった。

建て直しを図る「コーエン」の新たな一手が「ロネル」だ。事業責任者の星洋輔コーエン営業本部本部長は、「コーエン社としての売り上げ目標値を達成するには、『コーエン』だけの成長では足りないと判断した。『コーエン』の出店も進めるものの、全く新しい世界観のブランドでも攻めていく必要がある。市場を俯瞰すればきれい目のゾーンがまだまだ熱い。カジュアルなスタイルが好きな人でも、きれい目なファッションが必要になる場面はある。そうした層を狙い、『コーエン』の生産背景を強みにカジュアル目線のきれい目スタイルを『ロネル』で提案していきたい」と話す。価格帯は「コーエン」の1.2〜1.5倍程度に設定した。

コンセプトは「知性を感じる大人のデイリースタイル」

ブランドの顔として打ち出したのは、通年販売予定の“マイシル パンツ“と名付けたテーパードパンツだ。通常S・M・Lのサイズ展開のところ、“マイシル パンツ“は0〜4サイズをそろえる。0、1はオフィスやセレモニーなどきちんとしたシーンに適したすっきりとしたシルエット、2、3はシーンを問わない今っぽいスタイル、4はよりリラックス感のあるメンズライクなルーズシルエットで着られるように設計している。ストレッチ性に優れ、シワになりにくく、家で洗えるといった機能面も売りだ。価格は5489円。

シーズン商品は「知性を感じる大人のデイリースタイル」をコンセプトに掲げて企画した。商品企画担当者は、「働き方が多様化し、ビジネスライクなウエアが必要なシーンは広がっている。さまざまなオンのシーンに着られる汎用性を意識した」と説明する。

例えば、ツイード風の生地を用いたセンタープレス入りのサロペット(1万2100円)には共地のダブルブレストのジャケット(1万4300円)を合わせ、ひねりを効かせたセットアップスタイルを提案する。コーデュロイ素材のショートジャケット(9889円)は、タックで袖にボリュームを出し、首回りは程よく肌を露出するノーカラーにすることで、カジュアルときれい目のバランスを取った。アウターはレイヤードしやすい、ゆったりとしたサイジングのリバーコート(2万9700円)や、ヒップをカバーするミドル丈のダウンジャケット(3万800円)などをそろえる。

また、10月2日にはスタイリストの大草直子とのコラボレーションアイテムを発売予定で、新規客へのリーチを狙う。アイテムはワンピース3型とオールインワン1型、ジャケット1型の全5型と、大草が愛用しているアイウエアブランド「イジピジ(IZIPIZI)」とのトリプルコラボ商品2型。

メンズはスーツライクなビジネス群と、ミリタリー要素を取り入れたカジュアル群の2軸で企画した。特にビジネス群のテーラードジャケット(1万3200円)は伸縮性のあるポリエステル糸を採用したり、スラックス(7689円)は、ウエストベルトの内側にゴムテープを配したりして、ストレスフリーな着心地を実現。スーツ工場で仕立てた端正な見た目と、機能性を両立させている。

カジュアル群ではパッチポケットを配したフェイクレザーのブルゾン(1万8150円)やスタンドカラーの中綿ベスト(1万6500円)などを企画。同社担当者によると発売以降、女性客からの評判も良いという。

「ロネル」は、来年度をめどに都心のショッピングセンターなどへの出店を計画中だ。

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コーエンがきれい目市場狙い新たな一手 推しは5489円の“マイシル パンツ”

ユナイテッドアローズ子会社のコーエン(COEN)は、新レーベル「ロネル(RONEL)」を2024年秋冬シーズンに立ち上げた。8月下旬から公式オンラインストアなどで販売している。楽な着心地と手入れのしやすさにこだわりながら、オンのシーンに活躍するメンズとウィメンズのウエアをそろえ、「コーエン」ブランドでは取りきれていない“きれい目市場”にアプローチする。

苦戦が続くコーエンの新たな柱に

「コーエン」は値頃感のあるカジュアルファッションを軸に2008年に始動。顧客層の拡大に伴い、行き過ぎた商品価格の値下げやブランディングに苦戦。コロナ以降、業績は右肩下がりで、2024年3月期の売上高は、前期比10.6%減の95億円で減収減益だった。

建て直しを図る「コーエン」の新たな一手が「ロネル」だ。事業責任者の星洋輔コーエン営業本部本部長は、「コーエン社としての売り上げ目標値を達成するには、『コーエン』だけの成長では足りないと判断した。『コーエン』の出店も進めるものの、全く新しい世界観のブランドでも攻めていく必要がある。市場を俯瞰すればきれい目のゾーンがまだまだ熱い。カジュアルなスタイルが好きな人でも、きれい目なファッションが必要になる場面はある。そうした層を狙い、『コーエン』の生産背景を強みにカジュアル目線のきれい目スタイルを『ロネル』で提案していきたい」と話す。価格帯は「コーエン」の1.2〜1.5倍程度に設定した。

コンセプトは「知性を感じる大人のデイリースタイル」

ブランドの顔として打ち出したのは、通年販売予定の“マイシル パンツ“と名付けたテーパードパンツだ。通常S・M・Lのサイズ展開のところ、“マイシル パンツ“は0〜4サイズをそろえる。0、1はオフィスやセレモニーなどきちんとしたシーンに適したすっきりとしたシルエット、2、3はシーンを問わない今っぽいスタイル、4はよりリラックス感のあるメンズライクなルーズシルエットで着られるように設計している。ストレッチ性に優れ、シワになりにくく、家で洗えるといった機能面も売りだ。価格は5489円。

シーズン商品は「知性を感じる大人のデイリースタイル」をコンセプトに掲げて企画した。商品企画担当者は、「働き方が多様化し、ビジネスライクなウエアが必要なシーンは広がっている。さまざまなオンのシーンに着られる汎用性を意識した」と説明する。

例えば、ツイード風の生地を用いたセンタープレス入りのサロペット(1万2100円)には共地のダブルブレストのジャケット(1万4300円)を合わせ、ひねりを効かせたセットアップスタイルを提案する。コーデュロイ素材のショートジャケット(9889円)は、タックで袖にボリュームを出し、首回りは程よく肌を露出するノーカラーにすることで、カジュアルときれい目のバランスを取った。アウターはレイヤードしやすい、ゆったりとしたサイジングのリバーコート(2万9700円)や、ヒップをカバーするミドル丈のダウンジャケット(3万800円)などをそろえる。

また、10月2日にはスタイリストの大草直子とのコラボレーションアイテムを発売予定で、新規客へのリーチを狙う。アイテムはワンピース3型とオールインワン1型、ジャケット1型の全5型と、大草が愛用しているアイウエアブランド「イジピジ(IZIPIZI)」とのトリプルコラボ商品2型。

メンズはスーツライクなビジネス群と、ミリタリー要素を取り入れたカジュアル群の2軸で企画した。特にビジネス群のテーラードジャケット(1万3200円)は伸縮性のあるポリエステル糸を採用したり、スラックス(7689円)は、ウエストベルトの内側にゴムテープを配したりして、ストレスフリーな着心地を実現。スーツ工場で仕立てた端正な見た目と、機能性を両立させている。

カジュアル群ではパッチポケットを配したフェイクレザーのブルゾン(1万8150円)やスタンドカラーの中綿ベスト(1万6500円)などを企画。同社担当者によると発売以降、女性客からの評判も良いという。

「ロネル」は、来年度をめどに都心のショッピングセンターなどへの出店を計画中だ。

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思わずウルッときたドリスのいない「ドリス」、「ザ・ロウ」と「クレージュ」でミニマルについて考える 2025年春夏パリコレ日記Vol.2

ニューヨーク、ロンドン、ミラノが終わり、コレクションの舞台は、いよいよパリへ。朝から晩まで取材づくしの怒涛の日々が始まります。公式スケジュールだけでなく、それ以外でも気になるブランドやイベントが多い今季は、取材チーム2人で回りきれるのか?そんなドタバタを日記でお届けします。

藪野淳「WWDJAPAN」欧州通信員(以下、藪野):今日は、8月の「人気再燃」特集でも取り上げた「クレージュ(COURREGES)」のショーから取材スタートです。「クレージュ」の会場は、いつも四角い箱のような白い空間で、その真ん中に仕掛けが用意されていますが、今回は床に巨大なオーシャンドラムのような大きな円盤。ショーが始まると、その中で無数の小さなメタルボールが緩やかな傾斜によって流れ、波を想起させる心地よい音を生み出します。

7月には「ジャンポール ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)」のオートクチュールも手がけ喝采を浴びたニコラス・デ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)は今季、メビウスの帯から着想を得て、反復と削減の原則を探求。インビテーションもシルバーのメタルでできたメビウスの帯でした。ランウエイに登場したのは、創業者アンドレ・クレージュ(Andre Courreges)による1962 年のオートクチュールからヒントを得たという背中と一体化した大きなフード付きのケープに始まり、背中を大胆に開いたホルターネックのミニドレスやトップスにバンドゥートップを合わせるスタイル、胸だけが検閲バーさながらの黒い生地で覆われたように見えるメッシュのバンドゥートップ、腿のサイドや膝部分にスリットを配した細身のパンツ、斜めにカットした1枚の布をそれぞれの足に絡めるようにして作ったアシンメトリーなドレスやスカートなど。ミニマルかつセンシュアルな世界観の中で、自身の確立したデザインや新しいアイデアを発展させています。

村上要「WWDJAPAN」編集長:ビニールジャケットのリバイバルからまだ数年しか経過していないけれど、あっという間にモードの世界で再び存在感を確立した感がありますよね。思うにサヴォアフェール(長い歴史の中で培った独自の審美眼)やクラフツマンシップではラグジュアリー・ブランドと勝負できないから、極限までミニマルな、でも、意味をたくさん詰め込んだ洋服を生み出し、結果“頑張れば買える“価格帯で商品が提供できているから、買うものに対して自分なりの理由がほしい若い世代の支持を得ているように思います。昔はラグジュアリー・ストリートも同じような考え方でクリエイションしていたけれど、気づけばどんどん華美になってしまいました。そんな中「クレージュ」は、もちろん最終的な洋服からニコラスの考えを感じ取ることはできないことも多いけれど、諦めずにいろんな意味で、哲学を盛り込んでいる。なのに超ミニマル。「クレージュ」の熱狂を体感するたび、ラグジュアリー・ストリートが失ってしまったものを考えることがしばしばです。

個人的には、後半のドレスにセンスを感じました。藪野さんがいう通り、本当に1枚の布、大きなクレープ生地を斜めに裁断した後、ラップドレスのように体に巻き付けてあるだけなんだれど、すごく斬新かつ美しく見えました。

「デルヴォー」には、ボタン1つで色が変わるバッグも

お次の「デルヴォー(DELVAUX)」は、前回“出し惜しみ“した分、今回は“出し切った“感がありますね。あんなにいっぱい見せちゃって、半年後大丈夫なのかしら(笑)?同じベルギー出身のルネ・マグリット(Rene Magritte)に敬意を表したコレクションでは、パイプの下に「これはパイプではない」という文字を入れた“パイプの裏切り“という作品を細かなステッチワークで表現。“パン トイ“は、大中小の3サイズがマトリョーシカのように1つになっていて、取り外せるけれど、3個セットじゃないと買えないとか(笑)。アール・ヌーヴォーの世界では、レザーでペタル(花弁)を作り、それでバッグを覆い尽くして芍薬のように見せました。

極め付けは、Amazonの“キンドル“でお馴染みの電子ペーパーを開発したE Ink社とのコラボレーション。コード化された紙状の素材とレザーを編み込み、バッグの内側にあるボタン1つで色が変わる画期的なプロトタイプまで開発しています。E Ink社によると、ファッション分野での協業は初めてとのこと。ボタン1つでドラスティックにカラーパレットが変わるプロトタイプは、マグリットの作品に通ずる、錯覚を生み出すようなシュールなデザインで、美術館とかに展示されたらウケ間違いなしです。

藪野:そんな新たな取り組みは、いわば「デルヴォー」の未来。それに対して、会場にはブリュッセルに保管されているアーカイブの中から選んだ26点を展示した部屋も。そのデザインを見ると、豊かな歴史やデザインソースがあることが、未来が作っていく力になっているのだと感じました。

「ザ・ロウ」は今季も撮影NG ミニマルの背景にある力強さを感じる

村上:その後、私は「ザ・ロウ(THE ROW)」へ。引き続き、洋服を肉眼で見てほしいとの思いから、会場内では写真も動画も撮影NG。代わりにノートと鉛筆が置いてあるというのは、ニクいですね。

よく「ザ・ロウ」はミニマルなブランドと言われます。最近では「クワイエット・ラグジュアリー」の代表格と捉えられているでしょう。でも私は、それは結果の話であって、アシュリー・オルセン(Ashley Olsen)とメアリー・ケイト・オルセン(Mary-Kate Olsen)姉妹は、決してそれを目指そうと思っていないように感じています。むしろ彼女たちが求めているのは、自由。時に周囲は「そんなカッコするの!?」とビックリするかもしれないけれど、2人は自分たちが着たいものを作っている。そして単純に、ロゴや華美な装飾をあしらった洋服は、着たくないだけ。そんな気がするのです。

今回のコレクションでは、序盤のTシャツとロンTの重ね着スタイルに、そんなアティチュードが現れているように思います。TシャツとロンTと言いましたが、それぞれはおそらくカシミヤで作られている上、シワクチャです。それを本当にTシャツとロンTの感覚で重ね着すると、ラグジュアリーではあるけれど、実に自由な、日常生活に即したスタイルに仕上がるのだと思います。

他のアイテムも全てそう。洋服の「こうなったらいいのに」を改良し、着たい洋服を着たいように着る。その姿勢は決して「ミニマル」や「控えめ」なんて言葉だけで語られるものではなく、むしろ意志が介在する力強さを感じます。だからこそ、デザイナーズブランド足りえているのではないか?そんな風に思うんです。と、画像がないので、洋服の紹介というより、私の思いをお話させていただきました(笑)。

「ロシャス」では1ルックしか見られずガックリ

藪野:その間、僕は「ロシャス」のプレゼンテーションへのために、昨日の「アランポール(ALAINPAUL)」と同じシャトレ座へ。劇場に入ると、すでに舞台の上には人だかりがあり、ミニショーが始まっているようでした。人混みの先にモデルが見えたので、ギリギリ間に合った〜と思ったのも束の間。登場した写真を撮ったら、それがラストルックだったようで、フィナーレもなくクリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ヴィジランテ(Alessandro Vigilante)が登場。次のアポが迫っていたので、ミニショーを待つ時間はなく、会場を後にしました。

そして向かったのは、ジュエリーブランド「パンドラ(PANDORA)」のインタビュー。こちらの内容は後日別途アップしますが、チアフルなクリエイティブ・ディレクターの2人にブランドの今について、色々聞いてきました。

村上:「ゾマー(ZOMER)」は、百花繚乱です。大輪の花々をプリントしたノースリーブドレスに始まり、ペタルのような布を腰回りにぐるりと一周パッチワークしたキュロット、シフォンの花々をアプリケしたカーディガン、まさに花のような円形の生地を繋いだロングスカート、裾がラッパスイセンのように膨らんだカフタンシルエットのドレスなどが登場。わかりやすく、みんなが笑顔だったのが印象的でした。

思わずウルッとした、ドリスのいない「ドリス」

そして「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」です。詳しくは、こちらの記事をご覧いただければと思います。にしたって、記事にも書きましたが、2025年春夏コレクションを最後に第一線を退いた本人が、客席からショーを見て、フィナーレでは泣いていたなんて、感動しませんか?私も、デザインチームの14人が出てきたフィナーレではウルッとしてしまいました。早くこの14人が、新しい指揮官のもとで活躍できるといいな。ラグジュアリーやデザイナーズの世界では、クリエイターが変わると、デザインチームはもちろん、PRやマーケティングのスタッフまで総入れ替えになるケースが多いけれど、「ドリス ヴァン ノッテン」はそんな変革を望んではいないでしょう。ちなみに、「シャネル(CHANEL)」もきっと同じ。そして「ドリス ヴァン ノッテン」には、素晴らしいチームが既に存在していることを改めて認識できたコレクションでした。

「セシリー バンセン」はホンマタカシの雪山写真から着想

村上:次の「セシリー バンセン(CECILIE BAHNSEN)」は、変わらないガーリーなシルエットを飽きさせずに見せ続けるのが本当に上手ですね。今回は何より、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」コラボに代表されるアウトドアなムードと、雪山を思わせるアイスブルーなどのカラーパレット、でしょうか?

藪野:そうですね。セシリーはデンマーク出身だし、雪山が身近なのかなと思ったら、実は以前から親交のある写真家のホンマタカシさんが撮った東京近郊の山の写真が着想源になっているそうです。会場にもホンマさんが撮影した雪山の写真が展示されていましたし、まさかのショー音楽の生パフォーマンスもされていましたね。

コレクションはお馴染みのベビードールやフレアシルエットのドレスが主軸なのですが、リップストップポリエステルやナイロンなどを使ったウインドブレーカーやアウトドアジャケット、ショーツ、ダッフルバッグなどが加わることで、新鮮な印象に。何より「ザ・ノース・フェイス」と制作したアイテムは可愛すぎ!売り切れ必至のコラボになりそうです。「アシックス」との協業も継続していますが、「セシリー バンセン」のようなガーリーなブランドとのコラボレーションは、普段スポーツやアウトドアブランドを買わないような新たな顧客を開拓できそうです。

「ラバンヌ」はメタルの質感を追求

村上:お次は「ラバンヌ(RABANNE)」。テーマは、「マテリアル・ガール」。元々はマドンナ(Madonna)の曲ですが、ジュリアン・ドッセーナ(Julien Dossena)は、「ラバンヌ」らしいメタルというマテリアルの質感を追求。当然、メタリックな硬質感や冷たさを布帛やウエアでどのように追求するのか?がフォーカスポイントです。

コレクションは、ベビーピンクならぬベビーブルー、メタルに通じる涼やかさがありつつも、メタルとは異なる優しさを感じさせる色合いのシャツやデニムで始まりました。シャツ地で作ったアノラックにも、アイスブルーのようなベビーブルーのストライプを加えます。今シーズンは、レースの中でも最高峰とされるギュピールレースをふんだんに使いました。でも、それだけでは「ラバンヌ」らしさが表現できません。そこでジュリアンは、ギュピールレースなど、さまざまなファブリックに銀箔をプリント。ジャケットとシャツ、それにケーブルニットなどのプレッピーや装いにメタリックな質感をプラスしました。プリーツスカートは、プリーツを畳んだ状態で銀箔プリントするので、アイスブルーとシルバーが交互に並びます。今シーズンやたらと見かけるルレックス(金属糸)のニットは、お手のもの。ボックスシルエットのジャケットには、錦糸で刺繍を施し、タンクトップにはメタルスタッズを大量に打ち込みます。

もちろん、幾百、時には数千のメタルパーツを幾何学的に組み合わせたミニドレスも健在です。

そして、雨が降り続ける中「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」への移動を始めますが、大渋滞でなかなか前に進まない(笑)。右岸から左岸への大移動にヤキモキしましたが、藪野さんが先に到着してくれて、ILLITパパラッチを終えてくれましたね(笑)。

ILLITの目の前で見る「アクネ ストゥディオズ」の違和感あるデザイン

藪野:すごい雨でしたよね……。そんな天候でも会場前はファンが大勢集まって、ほんとに熱を感じます。今シーズンもちょうど会場に着いた時に後ろからすごい歓声が上がったと思ったら、NCTのジャニーが到着。その直後にILLITも来たので、すんなり撮影できて、とりあえず第一ミッションクリアです。しかもラッキーなことに日本のメディア席はILLITの目の前で、しっかり手も振ってもらえました。ただ、ず〜っと愛想良くにこやかに皆さんに対応していて、疲れてしまわないか、老婆心で心配にしてしまいました。

コレクションの着想源は「ねじれた家庭の情景」。クリエイティブ・ディレクターのジョニー・ヨハンソン(Jonny Johansson)は、古典的な家庭のルールが実際にファッションに置き換えられるのかを自問自答したといいます。結果生まれた服は、カーテンから着想したドレープドレス、ビニール加工されたテーブルクロスのような生地のトップス、素朴なクロシェ編みを用いたドレスなど家にあるものにつながる表現から、歪んだり縮んだり膨らんだりといった違和感あるシルエットのアイテムまで。レザージャケットやデニムは、発泡スチロールをボンディングすることでぷっくりと膨らんだようなシルエットに。テーラードジャケットもボンディング加工することで構築的に仕上げています。一方、リブニットはボディーラインにぴったりフィット。モヘアのセーターは間違って乾燥機に入れてしまったかのように縮んじゃって、ところどころに虫食いのような穴が空いています。

村上:お母さん渾身のかぎ針編みのクロップド丈トップスとミニスカート、ありきたりなネルシャツの生地で作ったビッグリボン、同じくハギレをグルグル巻いたコルセットなど?DIY感が愛らしかったですね。

藪野:僕はその後、「レヴァリー バイ キャロライン フー(REVERIE BY CAROLINE HU)」へ。今回はミニショーでの発表です。コレクションは得意のシャーリングなどの手仕事を生かしたロマンチックなデザインに加え、ボーンやワイヤーを入れたり、枕のようなパーツを組み合わせたりして構築的シルエットを描いたドレスをラインアップ。コレクションピース自体に正直リアリティーはないのですが、継続する「アディダス(ADIDAS)」とのコラボスニーカーや新たな「ケスティファイ(CASETIFY)」とのスマホケースにも自身の美学を落とし込んでいて、それが可愛かったです。

20ルックもなくショーがあっさり終わったと思ったら、ラストのモデルがコンテンポラリーダンスのパフォーマンスをスタート。途中から客席に座っていた男性ダンサーも加わり、実際のショー時間よりも長く難解なパフォーマンスが繰り広げられて、頭の中は「一体、何を見せられているのか」と?マークでいっぱいになりました(笑)。その一部をお届けします。

「バルマン」はコレクションを通して香水をプロモーション

本日のフィナーレは、「バルマン(BALMAIN)」。こちらの記事にある通り、最近日本でも若い世代の購買意欲を刺激しているプレミアム・フレグランスをローンチしたブランドは、この香水“レ・エテルネル・ドゥ・バルマン“とメイクアップを大々的にプロモーションするコレクションを発表です。

ファーストルックは、 クリスタルを全面に敷き詰めて、 真っ赤なリップと真っ赤なネイルの女性を描いたドレス。その後も、新しい香水のボトルを模したクラッチバッグや、アイシャドウをつなげたようなベルト、香水のボトルの形状をシルエットに落とし込んだドレスなど、なかなかの商魂逞しさでした(笑)。

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「ヴィヴィアーノ」“大人らしさ”を手に入れ新境地へ 服とバラに愛を込めて

ヴィヴィアーノ・スー(Viviano Sue)=デザイナーによる「ヴィヴィアーノ(VIVIANO)」が勢いづいている。ウィメンズの2025年春夏コレクションは、武器である“かわいい”クリエイションに大人のムードが加わり、ブランドの世界観をさらに強固にしつつある。ショー会場はスペイン様式の建築が美しい小笠原伯爵邸で、BGMはエディット・ピアフ(Édith Piaf)の「La Vie en rose」(邦訳:バラ色の人生)だ。

ガーデニングと服作りの共通項
天塩にかけて育てる愛

前シーズンは、自身の生い立ちに向き合い、生まれ故郷である中国のエッセンスを落とし込んだ。続く今季は、ヴィヴィアーノ=デザイナー自身の庭を着想源にしており、コレクションテーマも“My Garden”と直球だ。「大好きなバラを育てる中で、植物を育てることと、服作りはとても似ていると気づいた。適切な形で愛を注ぐほど、どちらも良い結果を返してくれる」。全33ルックのうちコレクションピースは3体で、8色のグリーンのチュールを使用したガウンは、葉や木々のグラデーションを表現。ラッフルが胸元を飾るパステルピンクのドレスは、木々の中に佇む一輪のバラを、ホワイトドレスは、人間と自然の調和を表したという。

コレクションには、さまざまな形でバラのモチーフを散りばめる。シルクのバラをあしらったウールコートや、朝露のような小粒のパールが全面に付くチュールブラウス、白地に金色のバラをジャカードで描いたパフスリーブドレス、ピンクのバラをプリントしたチュールドレスなどは、「ヴィヴィアーノ」らしい華やかさ。中でも、「この生地かわいいでしょう?」とデザイナーが推すのは、グリーンのミニドレスに用いた、スパンコールをチュールで挟んだ生地だ。

大人なかわいさへ脱皮
ビジネス拡大を視野に

新たに加わった大人のムードは、ベストやパンツ、ジャケットをドッキングしたフリルドレスなど。フォーマルな要素も差し込むことで、持ち前のロマンチックな世界観を拡張し、強く磨き上げた。7月にスタートしたメンズラインとも呼応するアプローチは、ビジネスを意識したもの。「“かわいい”だけでは取り扱ってくれないショップもあるから、そうではない一面も加えなきゃと思った」とヴィヴィアーノ=デザイナー。現在の卸先は約30で、近年は売り上げを倍々のペースで伸ばしているという。

デザイナーは誰よりもショーを愛し、ゲストを楽しませようとする意識が強い。そのポジティブな姿勢が好調なビジネスにも影響しているのだろう。ショー前のリハーサルでも、モデルに前向きな言葉をかけ続ける。「Just enjoy the show!You guys are beautiful!(ショーを楽しむことに集中して。みんなきれいだよ)」。

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「ヴィヴィアーノ」“大人らしさ”を手に入れ新境地へ 服とバラに愛を込めて

ヴィヴィアーノ・スー(Viviano Sue)=デザイナーによる「ヴィヴィアーノ(VIVIANO)」が勢いづいている。ウィメンズの2025年春夏コレクションは、武器である“かわいい”クリエイションに大人のムードが加わり、ブランドの世界観をさらに強固にしつつある。ショー会場はスペイン様式の建築が美しい小笠原伯爵邸で、BGMはエディット・ピアフ(Édith Piaf)の「La Vie en rose」(邦訳:バラ色の人生)だ。

ガーデニングと服作りの共通項
天塩にかけて育てる愛

前シーズンは、自身の生い立ちに向き合い、生まれ故郷である中国のエッセンスを落とし込んだ。続く今季は、ヴィヴィアーノ=デザイナー自身の庭を着想源にしており、コレクションテーマも“My Garden”と直球だ。「大好きなバラを育てる中で、植物を育てることと、服作りはとても似ていると気づいた。適切な形で愛を注ぐほど、どちらも良い結果を返してくれる」。全33ルックのうちコレクションピースは3体で、8色のグリーンのチュールを使用したガウンは、葉や木々のグラデーションを表現。ラッフルが胸元を飾るパステルピンクのドレスは、木々の中に佇む一輪のバラを、ホワイトドレスは、人間と自然の調和を表したという。

コレクションには、さまざまな形でバラのモチーフを散りばめる。シルクのバラをあしらったウールコートや、朝露のような小粒のパールが全面に付くチュールブラウス、白地に金色のバラをジャカードで描いたパフスリーブドレス、ピンクのバラをプリントしたチュールドレスなどは、「ヴィヴィアーノ」らしい華やかさ。中でも、「この生地かわいいでしょう?」とデザイナーが推すのは、グリーンのミニドレスに用いた、スパンコールをチュールで挟んだ生地だ。

大人なかわいさへ脱皮
ビジネス拡大を視野に

新たに加わった大人のムードは、ベストやパンツ、ジャケットをドッキングしたフリルドレスなど。フォーマルな要素も差し込むことで、持ち前のロマンチックな世界観を拡張し、強く磨き上げた。7月にスタートしたメンズラインとも呼応するアプローチは、ビジネスを意識したもの。「“かわいい”だけでは取り扱ってくれないショップもあるから、そうではない一面も加えなきゃと思った」とヴィヴィアーノ=デザイナー。現在の卸先は約30で、近年は売り上げを倍々のペースで伸ばしているという。

デザイナーは誰よりもショーを愛し、ゲストを楽しませようとする意識が強い。そのポジティブな姿勢が好調なビジネスにも影響しているのだろう。ショー前のリハーサルでも、モデルに前向きな言葉をかけ続ける。「Just enjoy the show!You guys are beautiful!(ショーを楽しむことに集中して。みんなきれいだよ)」。

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ポーラや「RMK」で素肌感をもっと磨く!「ジョンマスターオーガニック」×「レスポートサック」も 今週発売のビューティアイテム13選【9/30〜10/6】

ビューティアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は9月30日〜10月6日に発売するアイテムを紹介します。今週は素肌感強化週間になりそうなアイテムが目白押し。スキンケアは「イプサ(IPSA)」の“ザ・タイムR アクア”【医薬部外品】から限定ジャンボサイズが、ポーラからはシワ改善のパイオニア、ポーラ”リンクルショット”の限定キットが登場します。「RMK」のアイコンアイテム“Wトリートメントオイル”シリーズから誕生する化粧水、刷新した「オサジ(OSAJI)」の“ベーシック スキンケア”シリーズも注目です。メイクアップでも素肌をより美しく見せるアイテムが続々と。“素肌が主役になる”「江原道(KOH GEN DO)」のポイントメイクシリーズ、韓国のコスメブランド「アイムミミ( I’M MEME )」のマルチコンシーラー、“究極の輝き”を放つ「グッチ ビューティ(GUCCI BEAUTY)」のマルチユースハイライターは、美肌見せのお助けアイテムになりそうです。そのほか、第1弾も話題になった「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」と「レスポートサック(LESPORTSAC)」のコラボレーションギフトセット新作がついに登場。リップやハンドクリームにポーチを組み合わせたキットやトートバッグが発売します。即完売間違いなしなので事前チェックを忘れずに!

【10月1日発売】
イプサ
(IPSA)

人気化粧水がジャンボサイズに
ブルーの限定ボトルも 

「イプサ(IPSA)」は、人気の化粧水“ザ・タイムR アクア”【医薬部外品】の限定ジャンボサイズを発売する。カラーは定番のクリアに加えて、ライトブルーやブリリアントブルー、ディープブルーの全4種を用意した。肌にたっぷりと潤いを届けるブランド独自の保湿成分“アクアプレゼンターⅢ”を配合し、キメを整え滑らかでみずみずしい肌へと導く。

■商品詳細

“ザ・タイムR アクア”【医薬部外品】の限定ジャンボサイズ(各300mL、各6050円)

【10月1日発売】
江原道
(KOH GEN DO)

“素肌が主役の”新ポイントメイクシリーズ

「江原道(KOH GEN DO)」は、“素肌が主役になる”ポイントメイクシリーズを新発売する。上品な4色アイシャドウパレット、フレッシュな血色をオンするルースタイプのチーク、自然な発光感をかなえるハイライターをラインアップする。

■商品詳細

“ミネラル 3D アイシャドウ”(全2色、4400円)
“ミネラル ルース チーク”(全2色、3850円)
“ミネラル ルース ハイライター”(全2色、3850円)。

【10月1日発売】
アイムミミ
(I’M MEME)

スティックタイプのコンシーラー

韓国のコスメブランド「アイムミミ( I’M MEME )」は、マルチコンシーラー“アイムマルチスティックデュアルコレクター”[SPF30・PA++]を発売する。カラーは全3色で、血色感を与える“ソフトピンク”、赤みをカバーする“ライトグリーン”、黄ぐすみの気になる部分の明るさをアップする “パールラベンダー”をそろえる。

■商品詳細

“アイムマルチスティックデュアルコレクター001 ソフトピンク (トーンアップコレクティング)” (2420円)
“アイムマルチスティックデュアルコレクター002 ライトグリーン(レッドスポットコレクティング)” (2420円)
“アイムマルチスティックデュアルコレクター003 パールラベンダー(イエロースポットコレクティング)” (2420円)

【10月1日発売】
キス
(KISS)

“リップアーマー”から新色&限定シリーズ

伊勢半のコスメブランド「キス(KISS)」は、“ツヤ×うるおい×落ちにくい”仕上がりで人気のティントリップ“リップアーマー”から新5色と、プランプ効果のある限定シリーズ“金のリップアーマー”を発売する。“リップアーマー”は、“透明ジェル膜”を採用したウォーターティント。“金のリップアーマー”は、プランプアップ効果で唇のぷっくり感をアップするジェル膜リップだ。

■商品詳細

“リップアーマー”(新色5色、各1430円)
“金のリップアーマー”(限定2種、各1540円)

【10月1日発売】
ポーラ

 “リンクルショット”から限定キット  

ポーラのシワ研究に挑み続けるブランド”リンクルショット”は、”リンクルショット プレミアム ボックス”を数量限定で発売する。シワを改善する医薬部外品の美容液”リンクルショット メディカル セラム”本品(20g)と首もと用クリーム“WRS プロティアン ネッククリーム”(30g)をセットにした。

■商品詳細

”リンクルショット プレミアム ボックス”(1万4850円)

【10月2日発売】
オサジ
(OSAJI)

“ベーシック スキンケア”シリーズ刷新 

「オサジ(OSAJI)」は、“ベーシック スキンケア”シリーズ(全6品、2750〜4400円)を刷新する。シリーズ初となるクレンジングミルクのほか、洗顔料や化粧水、美容液、ジェル、乳液。トライアルセットやリニューアルを記念した限定セット“チューニング ファースト セット”を数量限定で用意する。刷新に伴い、揺らぎ肌が起きる頻度を抑えるため乳酸とミネラルのバランスを黄金比で配合した。

■商品詳細

“チューニング ウォッシング フォーム”(150g 、2970円)
“チューニング クレンジング ミルク”(150g、3190円)
“チューニング ハイドレイティング ローション”(150mL、3300円)
“チューニング モイスチャー ジェル”(50g、3190円)
“チューニング リペアリング セラム”(30mL、4400円)
“チューニング エモリエント クリーム”(40g、3520円)
“ニュートラル ウォッシング フォーム”(150g 、2750円)
“ニュートラル エモリエント クリーム”(40g 、3300円)
“ニュートラル クレンジング ミルク”(150g 、2970円)
“ニュートラル ハイドレイティング ローション”(150mL、3080円)
“ニュートラル モイスチャー ジェル”(50g、2970円)
“ニュートラル リペアリング セラム”(30mL、4180円)

【10月2日発売】
グッチ ビューティ
(GUCCI BEAUTY)

“究極の輝き”を放つハイライター

「グッチ ビューティ(GUCCI BEAUTY)」は、パウダージェルの滑らかなテクスチャーに微細なパールを高濃度に配合した“究極の輝き”を放つマルチユースハイライター“グッチ グロウ ハイライター”を発売する。伸びがよく肌に溶け込むようにフィットするパウダータイプのハイライターで、肌に潤いとパーリーな艶感をもたらす。カラーは全5色。

■商品詳細

“グッチ グロウ ハイライター”(各8580円)

【10月3日発売】
ジョンマスターオーガニック
(JOHN MASTERS ORGANICS)

「ジョンマスターオーガニック」×「レスポートサック」再び

「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」は、ライフスタイルブランドの「レスポートサック(LESPORTSAC)」とコラボレーションしたギフトセット第2弾を数量限定で発売する。リップ・ハンドクリームにポーチを組み合わせたキットや、トートバッグが登場。直営店では、それぞれのキットで好きな色のポーチ・アイテムの香りを選ぶことができる。

■商品詳細

“レスポートサック×ジョンマスターオーガニック リップ ケア ギフト”(4510円)
“レスポートサック×ジョンマスターオーガニック ハンド ケア ギフト”(7370円)
“レスポートサック×ジョンマスターオーガニック ラージ エメラルド トート”(全3色、各1万3200円)

【10月4日発売】
RMK

“Wトリートメントオイル”シリーズから化粧水誕生

「RMK」は、ブランドのアイコンアイテムである“Wトリートメントオイル”から、化粧水“Wトリートメント ローション”を発売する。ヒアルロン酸やオランダガラシエキスを組み合わせた独自の保湿成分“アクアサプライコンプレックス“などを配合し、みずみずしく軽やかなテクスチャーで水分をたっぷりと与え、柔らかな艶肌へと導く。

■商品詳細

“Wトリートメント ローション”(160mL、4180円)

【10月4日発売】
ジルスチュアート ビューティ
(JILL STUART BEAUTY)

新ライフスタイルシリーズ誕生

「ジルスチュアート ビューティ(JILL STUART BEAUTY)」は、ホワイトフローラル、ミルクティーブレンド、ラシャスベリーの香りをそろえた新ライフスタイルシリーズを発売する。商品ラインアップはオードトワレ、ボディーミルク、ハンドクリーム、リップマスクなど全13アイテム。気分に合わせて選べるミニサイズの"オードトワレ ローラーボール"は、3種の香りを用意した。

■商品詳細

"ホワイトフローラル オードトワレ"(50mL、4400円)
"オードトワレ ローラーボール"(10mL、各2200円)
専用ケース(新3色、各1100円)
ボディーミルク(全3種、各250mL、各3520円)
"ホワイトフローラル ハンドクリーム ディープモイスチュア"(50g、2860円)
"リップマスク"(全3種、各7g、各1980円)
ハンドクリーム(全3種、各30g、各1540円)
"ホワイトフローラル バスソルト"(300g、3520円)
"ホワイトフローラル トリートメントヘアミスト"(200mL、3080円)
"ホワイトフローラル ヘアミルク"(100mL、3080円)
"ホワイトフローラル ヘアオイル スムースリペア"(60mL、3300円)
"ホワイトフローラル ヘアオイル ディープリペア"(60mL、3300円)
"ホワイトフローラル ファブリックフレグランス"(200mL、2970円)

【10月4日発売】
スナイデル ビューティ
(SNIDEL BEAUTY)

アイシャドウとチークに新色

「スナイデル ビューティ(SNIDEL BEAUTY)」は、アイシャドウパレット“テイラード カラー アイズ”とチーク“スキン グロウ ブラッシュ”からルミネ新宿2店だけの限定カラー“テイラード カラー アイズ EX07”と“スキン グロウ ブラッシュ EX04”を発売する。どちらも朝の柔らかな木漏れ日をイメージしたコーラルカラーで仕上げた。

■商品詳細

“テイラード カラー アイズ EX07”(4950円)
“スキン グロウ ブラッシュ EX04”(3300円)

【10月4日発売】
ヴァレンティノ ビューティ
(VALENTINO BEAUTY)

スタッズ130個がきらめく新アイコンリップ

「ヴァレンティノ ビューティ(VALENTINO BEAUTY)」は、新アイコンリップ“スパイク ヴァレンティノ”を発売する。“人生を跳ね上げるリップスティック”をテーマに掲げ、スタッズをあしらったゴールドのパッケージで高発色の13色を展開する。パッケージは“ヴァレンティノ ガラヴァーニ”のバッグコレクションのロックスタッズスパイクから着想した。

■商品詳細

“スパイク ヴァレンティノ”(7250円/レフィル5280円)

【10月4日発売】
アディクション
(ADDICTION)

2024年ホリデーコレクション

「アディクション(ADDICTION)」はメタリックパステルの幻想的な“ファンタジー フリーフォール(FANTASY FREEFALL)”に着想したクリスマスコレクションを発売する。ファンタジックなホリデーの世界観を淡い光のヴェールで表現した限定キット“やベースメイクアイテムを存分に楽しめる限定キットなどをラインアップする。

■商品詳細

“ホリデー アディクション ファンタジー フリーフォール”(各7040円)
“ミニ リップ トリオ ファンタジー フリーフォール”(各4950円)
“ホリデー アディクション ベースメイクアップ コレクション 2024”(各8580円)

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勢いに乗るシェミナ・カマリによる「クロエ」 日に焼けた柔らかな色で描く、自由で開放的な夏

これぞ“「クロエ(CHLOE)」ガール“というスタイルのカムバックで喝采を浴びたデビューショーから半年、シェミナ・カマリ(Chemena Kamali)のクリエイションは勢いに乗っている。2025年春夏も、アーカイブに見られる引き続きブランドの歴史やDNAに向き合いながら、現代に向けてスタイルをアップデート。ロマンチックなムードにセンシュアリティーを加え、自由で開放的な夏を描いた。

「クロエ」を熟知するカマリが大切にすること

今シーズンの着想源となったのは、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が手掛けた1976〜78年の春夏コレクション。「当時のコレクションには、自然なフェミニニティーがあった。それは、エフォートレスで、とても軽やかでリラックス感のあるもの」と、カマリは振り返る。そして、かつて「クロエ」で2度働いていたことがあり、直感的でパーソナルな着こなしを大切に考える彼女は、「『クロエ』の豊かな歴史を物語るアーカイブの中には、多彩な要素がある。それは、ディテールであったり、シルエットであったり、プリントであったり。コレクション全体に惹かれることもある。チームと共にアイデアを発展させ、フィッティングを行う中で私たちが自問自答しているのは、“自分たちが着たいと思うか?“や”現代と関連性があり、新たな世代に伝わるものか?“”どうすれば、私たちらしいものになるか?“ということ。そして、最終的な決断を下す時には、“私自身がそのスタイルを信じられるか?“や”リアリティーがあるか?“を考える。リアリティーは『クロエ』にとって、極めて重要な要素だと思うから」と説明する。

日に焼けたような柔らかな色合いで彩るロマンチックなスタイル

新生「クロエ」の土台を築いた2024-25年秋冬の延長線上にある今季は、日に焼けて褪せたような柔らかなカラーパレットがベースになる。花の刺しゅうやレーストリムをあしらったフェミニンなトップスやランジェリーライクなアイテムには、裾上をギュッと絞ることでバルーンシェイプを描いたリラックスパンツや1978年のアーカイブからヒントを得たブルマーをコーディネート。腰位置が高めのテーラードジャケットに合わせたトラウザーや、淡い色合いのジーンズは、引き続き70sムード感じるハイウエストのフレアシルエットで提案する。

また、タフなコットンや滑らかなレザーを用いたワークスタイルのジャケットは、肩下のヨーク部分に入れたたっぷりのギャザーと盛り上がったボリュームのある袖でロマンチックに。これは、「クロエ」のシグネチャーでもあるシルクブラウスのシルエットからイメージをふくらませたものだという。そして、シルクモスリンやシフォン、シャルムーズのドレスは前がミニ丈で、後ろに向かって長くなったデザイン。たっぷりと用いた柔らかな生地が風をはらむ姿が美しい。77年春夏から引用し再解釈したバラや芍薬のプリントが、華やかにドレスを彩る。

アクセサリーは海のモチーフが満載

アクセサリーに用いたのは、夏にぴったりの海のモチーフ。ゴールドトーンのメタルで作られた貝殻や珊瑚、アンモナイトが、バッグのハンドルやボディー、チャーム、フラットシューズのアッパーやジェリーシューズのヒールを飾る。新たな提案として目を引いたのは、クロシェやラフィアの軽やかなバッグ。また、カメラバッグにはスエードのモデルが加わった。ジュエリーもゴールドトーンを基調に、海のモチーフとパールやカラーストーンをミックスしたデザインがそろう。

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「ザラ」×ステファノ・ピラーティや「ユニクロ」の「コントワー・デ・コトニエ」 コラボなど! 来週発売のファッションアイテム10選【9/30〜10/6】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は9月30日〜10月6日に発売するアイテムを紹介します。半袖の出番が少なくなってきた今日この頃。「ザラ(ZARA)」は、デザイナーのステファノ・ピラーティ(Stafano Pilati)とのコラボアイテムを10月3日に発売します。ピラーティがモデルのジゼル・ブンチェン(Gisele Bundchen)と共にビジュアルに登場しているのですが、それがなんともかっこいい!メンズでもサイハイブーツを提案しているのですが、それを渋みが増した彼が履いている姿に感動すら覚えます。

「ユニクロ(UNIQLO)」は、同じファーストリテイリング傘下のウィメンズブランド「コントワー・デ・コトニエ(COMPTOIR DES COTONNIERS)」との2024-25年秋冬カプセルコレクションを10月4日に発売します。パリのエッセンス漂うネイビー、オフホワイト、グレー、テラコッタのカラーが秋の装いへといざないますね。

【10月1日発売】
マリメッコ
(MARIMEKKO)

「カレワラ」とのコラボ
ハンドメードのシルバージュエリー

「マリメッコ(MARIMEKKO)」は、ウニッコ柄誕生60周年を記念し、「カレワラ(KALEVALA)」とのコラボした、シルバージュエリーを発売する。ペンダントやブローチ、イヤーカフなどを、リサイクルシルバーを用いて職人がハンドメードで仕上げた。10月1日から「マリメッコ」伊勢丹新宿本店で発売、順次一部店舗で販売を予定する。

■商品詳細

ペンダント(11万9000円)
イヤーカフ(3万2000円)
ピアス(9万6000円)
ブローチ(12万8000円)
※すべて参考価格

【10月1日発売】
ユナイテッドアローズ
(UNITED ARROWS)

創立100周年の日本将棋連盟とコラボ

ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)は、創立100周年の日本将棋連盟とのコラボレーションアイテムを発売する。同コラボは、日本の伝統文化の継承と革新を重んじるユナイテッドアローズと日本将棋連盟の基本姿勢が共鳴し、さらに、同じオフィスビルに拠点を置く“ご近所さん”になることがきっかけで実現した。日本の伝統文化にユナイテッドアローズの視点でファッションを取り入れ、将棋の駒を幾何学にアレンジしたデザインのアイテムを用意する。

■商品詳細

Tシャツ(6600円)
バンダナ(2420円)
巾着(6600円)
扇子(4950円)

【10月1日発売】
バブアー
(BARBOUR)

アレクサ・チャン監修のウィメンズコレクション

英国ブランドの「バブアー(BARBOUR)」はモデルでデザイナーのアレクサ・チャン(Alexa Chung)をクリエイティブ・ディレクターに迎えた新ウィメンズコレクション“ジ エディット バイ アレクサ(THE EDIT BY ALEXA)”を発売する。「ビンテージに着想した」もので、裏地にタータンチェックをあしらったワックスジャケットやカラフルなキルティングジャケット、レインブーツなどをラインアップする。

■商品詳細

ワックスジャケット
キルティングジャケット
レインブーツ

【10月1日発売】
ミノトール インスト
(MINOTAUR INST.)

吉田カバンの「ピー・オー・ティー・アール」とのコラボ

「ミノトール インスト(MINOTAUR INST.)」は、吉田カバンの「ピー・オー・ティー・アール(POTR)」とのコラボバッグ“キンチャク(KINCHAKU)”を発売する。両者のタッグは3度目となる今回、巾着袋をモチーフに切り替えデザインを採用。止水ジップポケットを配し、生地ともに防水仕様に仕上げた。また口元のコードストッパーの調整で、シルエットの変化も可能にした。取り外し可能なショルダーストラップには、「ミノトール インスト」のロゴをあしらう。

■商品詳細

コラボバッグ(6万4900円)

【10月2日発売】
マウジー
(MOUSSY)

ディズニーとのコラボ
ミッキーや魅力的な悪役たちのスエットやニットなど

「マウジー(MOUSSY)」は“ディズニー シリーズ クリエイテッド バイ マウジー(DISNEY SERIES CREATED BY MOUSSY)”コレクションを発売する。同コレクションはディズニーアニメーション作品を彩る魅力的な悪役たち“ディズニーヴィランズ(DISNEY VILLAINS)”を起用。「アラジン」のジャファー、「ピーター・パン」のフック船長が入った総柄ジャカードニットや、マレフィセントをプリントしたスエット、クルエラのロンTなどビンテージ感あるアイテムを用意する。

■商品詳細

オーバーサイズシャツ(1万3970円、編集部調べ、以下同)
アノラックコート(2万6180円)
スエット(1万1990円)
※一部商品

【10月3日発売】
ザラ
(ZARA)

ステファノ・ピラーティとコラボ

「ザラ(ZARA)」は、デザイナーのステファノ・ピラーティ(Stafano Pilati)とのコラボアイテムを発売する。本コラボは、ピラーティ=デザイナーの名前を初めて冠したコレクションで、ウィメンズとメンズに加え、アクセサリーをラインアップ。アイテムは、コートやジャケット、ドレス、シャツ、ブラウス、パーカ、Tシャツ、ロンT、タンクトップ、パンツ、スカートのほか、バッグやハット、サングラス、イヤリング、ネックレス、リング、スカーフ、シューズ、ブーツなどを販売する。

■商品詳細

コート
ジャケット
ドレス
Tシャツ
パンツ
リング
シューズ
※一部商品

【10月4日発売】
エル・エル・ビーン
(L.L.BEAN)

“ボート・アンド・トート”80周年で数量限定バッグ

「エル・エル・ビーン(L.L.BEAN)」はバッグ“ボート・アンド・トート”の誕生80周年を記念し、バッグ“1944 ボート・アンド・トート”を数量限定で発売する。同アイテムはキャンバス地で、内側に80周年限定ラベルをあしらい、着脱可能なクロスボディーストラップを用意。アメリカ本国で企画、制作を行った。電気冷蔵庫の普及以前のアメリカで、氷で庫内を冷やす“アイス・チェスト”用の氷を運ぶため、1944年に誕生した“ビーンズ・アイス・キャリア”を原点とする。

■商品詳細

バッグ(1万6500円)

【10月4日発売】
ユニクロ
(UNIQLO)

「コントワー・デ・コトニエ」とコラボ
シックな7型

「ユニクロ(UNIQLO)」は、同じファーストリテイリング傘下のウィメンズブランド「コントワー・デ・コトニエ(COMPTOIR DES COTONNIERS)」との2024-25年秋冬カプセルコレクションを発売する。同コレクションは“スポーツ&クチュール”をテーマに、フランスの伝統的な仕立てによるシックさと天然素材を中心とした着心地の良さが特徴。プレミアムラムを100%使用したハーフジップセーターや東レの特殊技術“ナノデザイン”を使用した上品な光沢のフリルブラウスなど全7型をラインアップする。

■商品詳細

コート(1万900円)
セーター(3990〜4990円)
フリルブラウス(3990円)
パンツ(4990〜5990円)

【10月4日発売】
ワイズ
(Y'S)

「ドクターマーチン」とコラボ
黒を基調としたブーツ2型

「ワイズ(Y'S)」は、「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」とコラボしたブーツを発売する。同コラボではブーツ2型を用意。ともにイギリスの老舗タンナーのチャールズ・F・ステッド(CHARLES F STEAD)社のクラシックカーフレザーを用い、厚底のソールや、ステッチに至るまで、全体を黒で統一した。バックジップには「ドクターマーチン」を彷ふつとさせる黄色の“AirWair”ロゴを配したリボンを、またインソールには両ブランドのロゴと、“MADE WITH C F.STEAD LEATHER”の文言をあしらった。

■商品詳細

コラボブーツ“10 アイ ワイズ ブラック クラシック カーフ”(8万5800円)
コラボブーツ“101 ワイズ ブラック クラシック カーフ”(7万4800円)

【10月5日発売】
ダイリク
(DAIRIKU)

「コンバース」コラボスニーカー
映画「ファイトクラブ」に着想

「ダイリク(DAIRIKU)」は、「コンバース(CONVERSE)」とのコラボスニーカーを発売する。デザインの着想源は映画「ファイトクラブ」。「コンバース」の人気スニーカー“オールスター ハイ(ALL STAR HI)”をベースに、主人公の二面性と「ダイリク」2024-25年秋冬コレクションの世界観を落とし込んだ。

■商品詳細

コラボスニーカー(1万9800円)

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「ザラ」×ステファノ・ピラーティや「ユニクロ」の「コントワー・デ・コトニエ」 コラボなど! 来週発売のファッションアイテム10選【9/30〜10/6】

ファッションアイテムの発売情報を「WWDJAPAN」的視点でピックアップ!今回は9月30日〜10月6日に発売するアイテムを紹介します。半袖の出番が少なくなってきた今日この頃。「ザラ(ZARA)」は、デザイナーのステファノ・ピラーティ(Stafano Pilati)とのコラボアイテムを10月3日に発売します。ピラーティがモデルのジゼル・ブンチェン(Gisele Bundchen)と共にビジュアルに登場しているのですが、それがなんともかっこいい!メンズでもサイハイブーツを提案しているのですが、それを渋みが増した彼が履いている姿に感動すら覚えます。

「ユニクロ(UNIQLO)」は、同じファーストリテイリング傘下のウィメンズブランド「コントワー・デ・コトニエ(COMPTOIR DES COTONNIERS)」との2024-25年秋冬カプセルコレクションを10月4日に発売します。パリのエッセンス漂うネイビー、オフホワイト、グレー、テラコッタのカラーが秋の装いへといざないますね。

【10月1日発売】
マリメッコ
(MARIMEKKO)

「カレワラ」とのコラボ
ハンドメードのシルバージュエリー

「マリメッコ(MARIMEKKO)」は、ウニッコ柄誕生60周年を記念し、「カレワラ(KALEVALA)」とのコラボした、シルバージュエリーを発売する。ペンダントやブローチ、イヤーカフなどを、リサイクルシルバーを用いて職人がハンドメードで仕上げた。10月1日から「マリメッコ」伊勢丹新宿本店で発売、順次一部店舗で販売を予定する。

■商品詳細

ペンダント(11万9000円)
イヤーカフ(3万2000円)
ピアス(9万6000円)
ブローチ(12万8000円)
※すべて参考価格

【10月1日発売】
ユナイテッドアローズ
(UNITED ARROWS)

創立100周年の日本将棋連盟とコラボ

ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)は、創立100周年の日本将棋連盟とのコラボレーションアイテムを発売する。同コラボは、日本の伝統文化の継承と革新を重んじるユナイテッドアローズと日本将棋連盟の基本姿勢が共鳴し、さらに、同じオフィスビルに拠点を置く“ご近所さん”になることがきっかけで実現した。日本の伝統文化にユナイテッドアローズの視点でファッションを取り入れ、将棋の駒を幾何学にアレンジしたデザインのアイテムを用意する。

■商品詳細

Tシャツ(6600円)
バンダナ(2420円)
巾着(6600円)
扇子(4950円)

【10月1日発売】
バブアー
(BARBOUR)

アレクサ・チャン監修のウィメンズコレクション

英国ブランドの「バブアー(BARBOUR)」はモデルでデザイナーのアレクサ・チャン(Alexa Chung)をクリエイティブ・ディレクターに迎えた新ウィメンズコレクション“ジ エディット バイ アレクサ(THE EDIT BY ALEXA)”を発売する。「ビンテージに着想した」もので、裏地にタータンチェックをあしらったワックスジャケットやカラフルなキルティングジャケット、レインブーツなどをラインアップする。

■商品詳細

ワックスジャケット
キルティングジャケット
レインブーツ

【10月1日発売】
ミノトール インスト
(MINOTAUR INST.)

吉田カバンの「ピー・オー・ティー・アール」とのコラボ

「ミノトール インスト(MINOTAUR INST.)」は、吉田カバンの「ピー・オー・ティー・アール(POTR)」とのコラボバッグ“キンチャク(KINCHAKU)”を発売する。両者のタッグは3度目となる今回、巾着袋をモチーフに切り替えデザインを採用。止水ジップポケットを配し、生地ともに防水仕様に仕上げた。また口元のコードストッパーの調整で、シルエットの変化も可能にした。取り外し可能なショルダーストラップには、「ミノトール インスト」のロゴをあしらう。

■商品詳細

コラボバッグ(6万4900円)

【10月2日発売】
マウジー
(MOUSSY)

ディズニーとのコラボ
ミッキーや魅力的な悪役たちのスエットやニットなど

「マウジー(MOUSSY)」は“ディズニー シリーズ クリエイテッド バイ マウジー(DISNEY SERIES CREATED BY MOUSSY)”コレクションを発売する。同コレクションはディズニーアニメーション作品を彩る魅力的な悪役たち“ディズニーヴィランズ(DISNEY VILLAINS)”を起用。「アラジン」のジャファー、「ピーター・パン」のフック船長が入った総柄ジャカードニットや、マレフィセントをプリントしたスエット、クルエラのロンTなどビンテージ感あるアイテムを用意する。

■商品詳細

オーバーサイズシャツ(1万3970円、編集部調べ、以下同)
アノラックコート(2万6180円)
スエット(1万1990円)
※一部商品

【10月3日発売】
ザラ
(ZARA)

ステファノ・ピラーティとコラボ

「ザラ(ZARA)」は、デザイナーのステファノ・ピラーティ(Stafano Pilati)とのコラボアイテムを発売する。本コラボは、ピラーティ=デザイナーの名前を初めて冠したコレクションで、ウィメンズとメンズに加え、アクセサリーをラインアップ。アイテムは、コートやジャケット、ドレス、シャツ、ブラウス、パーカ、Tシャツ、ロンT、タンクトップ、パンツ、スカートのほか、バッグやハット、サングラス、イヤリング、ネックレス、リング、スカーフ、シューズ、ブーツなどを販売する。

■商品詳細

コート
ジャケット
ドレス
Tシャツ
パンツ
リング
シューズ
※一部商品

【10月4日発売】
エル・エル・ビーン
(L.L.BEAN)

“ボート・アンド・トート”80周年で数量限定バッグ

「エル・エル・ビーン(L.L.BEAN)」はバッグ“ボート・アンド・トート”の誕生80周年を記念し、バッグ“1944 ボート・アンド・トート”を数量限定で発売する。同アイテムはキャンバス地で、内側に80周年限定ラベルをあしらい、着脱可能なクロスボディーストラップを用意。アメリカ本国で企画、制作を行った。電気冷蔵庫の普及以前のアメリカで、氷で庫内を冷やす“アイス・チェスト”用の氷を運ぶため、1944年に誕生した“ビーンズ・アイス・キャリア”を原点とする。

■商品詳細

バッグ(1万6500円)

【10月4日発売】
ユニクロ
(UNIQLO)

「コントワー・デ・コトニエ」とコラボ
シックな7型

「ユニクロ(UNIQLO)」は、同じファーストリテイリング傘下のウィメンズブランド「コントワー・デ・コトニエ(COMPTOIR DES COTONNIERS)」との2024-25年秋冬カプセルコレクションを発売する。同コレクションは“スポーツ&クチュール”をテーマに、フランスの伝統的な仕立てによるシックさと天然素材を中心とした着心地の良さが特徴。プレミアムラムを100%使用したハーフジップセーターや東レの特殊技術“ナノデザイン”を使用した上品な光沢のフリルブラウスなど全7型をラインアップする。

■商品詳細

コート(1万900円)
セーター(3990〜4990円)
フリルブラウス(3990円)
パンツ(4990〜5990円)

【10月4日発売】
ワイズ
(Y'S)

「ドクターマーチン」とコラボ
黒を基調としたブーツ2型

「ワイズ(Y'S)」は、「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」とコラボしたブーツを発売する。同コラボではブーツ2型を用意。ともにイギリスの老舗タンナーのチャールズ・F・ステッド(CHARLES F STEAD)社のクラシックカーフレザーを用い、厚底のソールや、ステッチに至るまで、全体を黒で統一した。バックジップには「ドクターマーチン」を彷ふつとさせる黄色の“AirWair”ロゴを配したリボンを、またインソールには両ブランドのロゴと、“MADE WITH C F.STEAD LEATHER”の文言をあしらった。

■商品詳細

コラボブーツ“10 アイ ワイズ ブラック クラシック カーフ”(8万5800円)
コラボブーツ“101 ワイズ ブラック クラシック カーフ”(7万4800円)

【10月5日発売】
ダイリク
(DAIRIKU)

「コンバース」コラボスニーカー
映画「ファイトクラブ」に着想

「ダイリク(DAIRIKU)」は、「コンバース(CONVERSE)」とのコラボスニーカーを発売する。デザインの着想源は映画「ファイトクラブ」。「コンバース」の人気スニーカー“オールスター ハイ(ALL STAR HI)”をベースに、主人公の二面性と「ダイリク」2024-25年秋冬コレクションの世界観を落とし込んだ。

■商品詳細

コラボスニーカー(1万9800円)

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それぞれの視点で“形”について考える「マメ クロゴウチ」と「アンリアレイジ」、気になる若手も目白押し 2025年春夏パリコレ日記Vol.1

ニューヨーク、ロンドン、ミラノが終わり、コレクションの舞台は、いよいよパリへ。朝から晩まで取材づくしの怒涛の日々が始まります。公式スケジュールだけでなく、それ以外でも気になるブランドやイベントが多い今季は、取材チーム2人で回りきれるのか?そんなドタバタを日記でお届けします。今季は天候が悪く、気温もかなり低め。風邪をひかないように体調に気をつけつつ、取材します!

朝は若手ブランド巡りからスタート

藪野淳「WWDJAPAN」欧州通信員(以下、藪野):朝イチに向かったのは、劇場のシャトレ座で開かれる「アランポール(ALAINPAUL)」のショー。今季も数多くの若手ブランドがショーやプレゼンテーションを行いますが、その中でも個人的に注目しているブランドです。デビューから3シーズンとなる今季、初めて公式スケジュール入りを果たしました。

デザイナーのアラン・ポール(Alain Paul)は元バレエダンサーということもあり、毎シーズン、バレエの要素をテーラリングやドレスからカジュアルウエアまで現代のワードローブにミックスしています。今季最も目を引いたのは、伸縮性のあるバンドを足裏に引っ掛けることで固定するバレエタイツから着想を得たディテール。それをテーラードパンツやトラックパンツをはじめ、ドレスやスカート、アウターの裾にまで取り付け、やや引き伸ばされたようなシルエットを描きます。ただ、このバンドには留め具がついていて、外すと柔らかな生地の流れるようなシルエットが生まれるという仕掛け。得意とするパワーショルダーのテーラリングも内側にストラップがついていて、フロントボタンを閉めなくてもスッキリとしたシルエットで着られるようになっています。一方、ダンサーの腕や脚の伸びを模倣したというパンツやシャツは、片側だけを極端に伸ばして垂らした大胆なアシンメトリーなフォルムが特徴。「今シーズンは、ダンサーの動きやその自由に着目した」と聞いて納得です。全体的には仕立ての綺麗なテーラリングやバレエの練習着からヒントを得たすっきりしたシルエット、シアーなレイアードに、シーズンごとに捻りを加えていくスタイル。今後も期待の存在です。

そして、お次は2021年に設立された中国人デザイナーのルオハン・ニー(Ruohan Nie)による「ルオハン(RUOHAN)」のショーへ。中央が吹き抜けになった会場には3フロアに木琴や鉄琴、ハープ、チェロ、ヴィオラなどの演奏者がスタンバイ。その数は何と22人と若手ブランドとは思えないぜいたくな演出ですが、ファッションデザイナーを志す前は音楽に夢中だったというデザイナーらしくもあります。そして、今回のコレクション自体も音楽に紐づいたもの。「全体を通して、一曲や一節の楽譜のようなものと思ってほしい」というコレクションは、白黒やベージュ、グレージュ、ペールブルー、ネイビー、ワインレッドといった落ち着いた色合いでハーモニーを表現しています。デザインは、ギャザーや切り替え、スリット、ドレープ、アシンメトリーなネックラインとヘムなどでアクセントを加えながらも、かなりミニマル。それがこだわりの生地を際立たせ、ブランドが掲げる“モダン・ミニマリズム“を体現しています。ただ、そんな生地の質感は写真で見るだけではなかなか伝わりづらいというのも事実。その点、24年秋冬から伊勢丹やユナイテッドアローズ、バーニーズ ニューヨーク、エーピー ストゥディオ、アパルトモンなどで取り扱われるそうなので、日本で実際に手に取って見られる機会も増えそうです。

最近は、公式スケジュールのプレゼンテーション枠のブランドが勝手にショー形式に変更することもしばしば。パリコレ序盤から手分けしないと回りきれないスケジュール感ですが、村上さんはどちらへ?

村上要「WWDJAPAN」編集長(以下、村上):私は朝イチ、「メレリオ(MELLERIO)」というジュエリーブランドの15代目当主(⁉︎)にお会いしてきました。来月の来日に先駆けてのご挨拶です。

その後に向かったのは、「マリー アダム リーナールト(MARIE ADAM-LEENAERDT)」。本年度の「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」でファイナリストに残ったブランドです。

会場は、パリ北駅至近のレストラン。待っていると実際,テリーヌなどの食事が出てきました(笑)。でも、インビテーションはくだびれたTシャツの写真だったんですよね。レストランなのにTシャツ?と思っていたら、普段使いのカジュアルな素材で作るドレスアイテムが登場しました。例えば、純白のレースなどで作りがちな、布を斜めに配置してアシンメトリーに仕上げるドレスやスカートは、スエット素材。トレンチコートもギャバジンではなく、どうやらスパンデックスのような素材ゆえ、ピタピタです。スエットでも、ドレスなら由緒正しいレストランも入れてくれるでしょうか(笑)。レースを添えたシャツとVネックニットのコーディネイトは、どうやら一着のウエアです。曲線のウエストを持つセットアップも、昔「ジューシー クチュール(JUICY COUTURE)」あたりがよく使っていた、テロテロに洗ったベロア素材。多分、究極のラクチンウエアです。まだまだ荒削りではありましたが、その発想はユニーク。引き続き注目したいと思います。

で、藪野さんとは「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI)」で合流でしたね。藪野さんは先に到着して、着想源になった作品展示を見ていましたが、何があったの?

「マメ クロゴウチ」は日常にある形を服に “提灯“から“豆”までが着想源

藪野:今回、黒河内さんが着目したのは「かたち」。昨年のコレクション制作の中で作陶に取り組み、そこで粘土による成形の難しさを経験したことから形状への関心を強めていったといいます。その中でたどり着いたという日本の伝統的なデザインや工芸品をまとめた書籍「日本のかたち」をはじめ、陶芸家ルーシー・リー(Lucie Rie)によるボタンやいろんな形の石、提灯作りに使う木型などがありました。冗談ではなく、沖縄で拾ったという「豆」もありましたね(笑)。被写体を黒く塗りつぶすことで、その純粋な「かたち」を際立たせたという日常の中にあるオブジェの写真も印象的でした。「かたち」に焦点を当てたコレクションとだけ聞くと、誇張されたシルエットや大胆なデフォルメをイメージしがちですが、そこは「マメ クロゴウチ」。繊細な表現で、日常に溶け込むアイテムに仕上げていました。

村上:形にフォーカスすると、時に「言いたいことはわかるんだけどねぇ……」というシルエットやラペルになりがちですが、「マメ クロゴウチ」はあくまでもリアリティのあるシルエットでしたね。黒河内さんは、「粘土を削る作業の楽しさ」と語っていましたが、付け足すのではなく、削ぐ落としていくことで辿り着いたシルエットだからリアリティがあったように思います。提灯を作る際の木型にインスパイアされた、生地を蛇腹につなげたドレスも、ニットの柄の面白さも手伝い優雅に見えました。着物的なファブリック、実に控えめな色柄、若草のような爽やかなカラーリングなど、日本の「侘び寂び」や、本人が話す「軽やかさ」も伝わります。この、控えめ静かなモノ作りが海外のバイヤーやジャーナリストにも受けると良いですね。

「ディオール」はセレブ多数来場で大混雑!

藪野:そして、お次は本日のハイライトの一つ「ディオール(DIOR)」です。今回はまだオリンピック・パラリンピック後の会場の解体が終わっていないからか、おなじみのチュイルリー公園ではなく、いつもクチュールショーを行うロダン美術館が会場です。「マメ クロゴウチ」の会場から割と遠く、焦りつつ向かいました。だって、「ディオール」は取材しないといけないセレブリティーがたくさん!会場前も会場内も大混雑でした。僕は会場内でアンバサダーである横浜流星さんと八木莉可子さんを取材しましたが、村上さんは何処へ?

村上:私は、BLACKPINKのJISOO様の“ご降臨“を会場の外で待っておりました。ただ今回の会場は非常に縦長で、我々の座席は最奥。あまりにJISOO様を待っていると、私が席に戻れない可能性が高くドキドキです。

ソワソワしている中で撮れたのは、メゾンにとって長年のミューズのナタリー・ポートマン(Natalie Portman)、LVMHのベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼CEO長女のデルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=クリスチャン ディオール クチュール会長兼CEO、それにタイの俳優APO。でも結局JISOO様は、粘ったものの私が待てる時間までには現れず、でした。

コレクションは、オリンピックの興奮冷めやらぬパリらしく、 アーチェリーからスタートしましたね。今にも弓を引くことができそうなワンショルダーのウエアはスポーティーでありつつ、チュールドレスになるとまるでギリシャ神話の女神のようでした。

パリでの初ショーで大人の階段を上る「ガニー」

藪野:「ディオール」が終わった後は、公式スケジュール外の「ガニー(GANNI)」のショーのため、急ぎ足でパレ・ド・トーキョーへ移動。「ガニー」は、2024年春夏まで地元コペンハーゲン・ファッション・ウイークでショーを行っていましたが、今季、パリに発表の舞台を移しました。デザイナーは皆、最終的にパリを目指したいのでしょうか。4月に就任した、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」出身のローラ・デュ・リュスケック(Laura du Rusquec)CEOも「グローバル展開をさらに拡大させていく」と話していたので、その点でもやはりパリでのコレクション発表ということなのでしょう。

提案したのは、ざっくりと編んだカーディガンとスポーツユニホームをパッチワークしたドレス、レザー風のパンツを合わせたり、シアーなドレスとジーンズを合わせたりと、異なる要素を自由に掛け合わせたミックススタイル。ただ、“「ガニー」ガールズ“はウーマンへと成長したよう。ジャケットの腰下部分のようなラップスカートやアイレットベルトなどで捻りを効かせたテーラードスタイルも充実していて、大人っぽさを感じました。

サステナビリティにもこだわる「ガニー」は今季、繊維廃棄物から作られたセルロース「サーキュロース(CIRCULOSE)」やオリーブオイルの生産廃棄物から派生したレザーの代替素材「オリーテックス(OLEATEX)」をはじめ、6つの次世代素材を採用。スニーカーのアッパーに用いられた「シンプリファイバー(SYMPLIFYBER)」は、今回初めてランウエイに登場したものだといいます。それぞれの細かい説明は始めると長ーくなるので割愛しますが、難しくなりがちな話よりも「ガニー」を象徴するのはハッピーでポジティブなマインド。何よりもフィナーレに登場したモデルたちの楽しそうな姿が、それを物語っていました。

浅草サンバカーニバルや仙台七夕まつりもビックリなブランドとは?

村上:私がその間に向かったのは、「ジェルマニエ(GERMANIER)」。今年のオリンピックで閉会式の衣装を担当したデザイナー、ケヴィン・ジェルマニエ(Kevin Germanier)が手掛けています。さすがは、オリンピックの衣装デザイナー。コレクションは、浅草サンバカーニバルと仙台七夕まつりを足して、さらに2を掛けたくらいの迫力です(笑)。“仙台七夕まつりモンスター“のような衣装は、VHS(懐かしいw!)テープを再利用しているんだとか。モデルは、アラン・ロシュ(Alain Roche)というパフォーマーで、サソリになりきって演じたそうです。

浅草サンバカーニバルだと思ったのはあながち間違いではなく、一部の洋服はブラジルの若手デザイナー、グスタヴォ・シルベスター(Gustavo Silvestre)との共同制作。若手をフックアップする試みのようです。ただ奇抜なだけじゃなく、ちゃんとサステナブルで、業界のことを考えている。伊達や酔狂で閉会式の衣装デザイナーじゃないんですね。

あのアイドルもサプライズ登場 !風の力で表現する非日常的シルエットを描く「アンリアレイジ」

藪野:そして再び合流して、「アンリアレイジ(ANREALAGE)」へ。今季のコンセプトは「風」。これまでも光で色が変わる服などを提案してきましたが、今回は風の力を使って服の形を変化させることで、風を可視化することに挑みました。そこで森永さんが目をつけたのは、「空調服」。そう、ワークマンなどで見かける夏の作業時などに使われるような小型ファン内蔵の服です。先のメンズコレでも、日本の熱い夏の影響をクリエイションに反映したデザイナーが多かったですが、「空調服」に目をつけるのは、「アンリアレイジ」らしいですね。

ショーではモデルが3人ずつ登場。フォトグラファーの前に並ぶと、ファンが動いて一気に服が膨らむという演出で見せました。その形は昆虫や異世界の生物のようです。普通の「空調服」は風が生地を通り抜けてしまうので、コレクションでは膨らんだ形を実現するために、世界最軽量でありながら高密度に織り上げた極薄ナイロンと、防風加工を施したオーガンジーやツイードを使用。京セラの次世代テキスタイルプリンター「フォレアス(FOREARTH)」で捺染したという水玉模様やチェックも、風に吹かれたように散らばっています。

そういえば、ショーには“あの方“も登場しましたね!

村上:Snow Manのラウールさんですね。「フォレアス」の担当者によると、一人でオーディションを受けに来たとのこと。そして「アンリアレイジ」は、洋服をラウールさんサイズに作り変えたそうです。やっぱりダンスとかしていると、筋肉量が女性のモデルとは違うみたい。私は最初気づかなかったくらい、自然のパリコレの世界に溶け込んでいましたね。

一方、私はやっぱり「アンリアレイジ」にランウエイでも幾許かのリアリティを求めてしまいます。単純にその方が、「おぉー、すごい」だけに終わらない成果につながるんじゃないか?って思うんです。毎回、いろんな企業とコラボレーションして、洋服の可能性を拡張しているからこそなおさら、期待してしまいますね。

「ルイ・ヴィトン」の新作ファインジュエリーは“ダミエ“づくし

そこから私は、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の新ファインジュエリー“ル ダミエ ドゥ ルイ・ヴィトン“のお披露目会に行ってまいりました。文字通り、“ダミエ“をモチーフにした新ラインは、日本では10月18日発売です。全12のリングやネックレス、ピアス、ブレスレットに施す市松模様の“ダミエ“は、1888年誕生。“モノグラム“よりも古いんです。新ジュエリーでは、ダイヤと地金を交互に並べることで“ダミエ“を表現しました。良い意味で、一目で「ルイ・ヴィトン」とわからないジュエリーは、60万円台〜です。

そして本日のラストは「サンローラン(SAINT LAURENT)」。「ディオール」でJISOOは撮れませんでしたが、ROSEは無事カメラに収めることができました(笑)。しかしこのスタイリングと立ち居振る舞い。さすがですね。語学力から仕草、社交性まで、日本のセレブにもこうなってほしいな。

ショーのリポートについては、こちらをご覧ください。

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【スナップ】「ディーゼル」が止まらない “ノイジー・ラグジュアリー“を孤高に貫く

「ディーゼル(DIESEL)」は、2025年春夏コレクションをミラノで現地時間9月21日に発表した。会場周辺は、トレンドの“クワイエット・ラグジュアリー“とは対極の、ノイズたっぷりな装飾主義の若者で華やいだ。多くのゲストは、ブランドのDNAであるデニムにフォーカスしたコレクションを予知するかのように、デニムを自由な解釈で着こなした。鍛え上げられた腹筋を美しく見せる大胆なヘソ出しルックは、今シーズンも健在だ。

ジーンズはワイドシルエットが主流で、今季は男女共にショーツも人気。デニムはトップスからアウター、ブーツまでアイテム問わず多出した。アイコンバッグ“1DR”も、今季はダメージ加工が施されたデニム生地が支持を集めた。「ディーゼル」は、クラシックで洗練されたスタイルが多いミラノ・ファッション・ウイークで、ますます異彩を放つ。

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「サンローラン」が今季甦らせた伝説は、女性のスーツ 男性よりも強く、逞しい、自尊心に溢れる女性像描く

それがたとえ現代のライフスタイルに即していないとしても、創業デザイナー、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)の美学を継承することで、女性の自尊心や自信、自立心を増幅しながら確固たるポジションを築こうとしている「サンローラン(SAINT LAURENT)」は、今季も創業デザイナーが生み出したアイコニックなスタイルを現代に蘇らせた。イヴニングドレスに匹敵する、もしくは代わるくらいエレガントなスーツだ。イヴ・サンローランは、女性がパンツを履くことにさえ偏見が残っていた1966年にスーツを発表。これは、女性がスーツを着るようになった1つの転機とさえ言われている。

今季のウィメンズスーツは、メンズのそれよりはるかに強くて、逞しい。肩幅は広く、ピークドラペルは大きく、Vゾーンは深く、そしてシルエットはシャープだ。「サンローラン」にとってスーツは欠くことのできない存在で、特にメンズでは当たり前のように登場する普遍的なアイテムではあるが、1年前にベルリンで発表したメンズのスーツよりも大きく、直線的なくらいだ。そして、メンズでさえシフォンのブラウスを合わせていたのに、逆にウィメンズはタイドアップ。無地のシャツにはレジメンタルタイ、ストライプのシャツには水玉など、スーツとシャツ、そしてネクタイに慣れた男性のように、3つボタンのダブルのスーツを自身のものとして自由に楽しんだ。

合わせるのは、センタープリーツのワイドなパンツにつま先の尖ったパンプス。大ぶりのウエリントンのメガネやアビエイターサングラスを掛け、袖を折り返して、創業デザイナーの生まれ故郷モロッコで手に入れたかのようなエキゾチックなブレスレットを重ねづけした。時にはMA-1やレザーブルゾン、ショールカラーのチェスターコートやレザーのトレンチなど、さらに男勝りなアウターを羽織ってキメる。これがリアルかどうか?は別の話だが、とにかく、圧倒的にかっこいい。時折、カフタンのようなドレスにレザーブルゾンなどのスタイルが箸休めのように現れるが、とにかく中盤まではスーツスタイルの連打で、女性のスーツと言えば「サンローラン」という印象がおよそ60年を経た現在に再度現れた。

終盤は、錦織のように豪華なブロケード生地をノーカラーでクロップド丈のジャケットに仕上げ、プリーツを寄せたシフォンのハイカラーブラウスと、サテンを重ねたミニスカートを合わせ、裾からはレースを覗かせたスタイルにガラリと変えた。カラーパレットは、赤や緑、ブルーなど、いずれも宝石のように深い。大ぶりのゴールドイヤリングとバングルがよく似合う。しかし、今回のハイライトは、やはりスーツ。新社屋のお披露目となったファッションショーでまた1つ、アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)はイヴ・サンローランの伝説を現代に蘇らせた。

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「アルジタル」創業者フェラーロ博士に聞く、創業45周年を迎えたブランドの原点と今後

PROFILE: ジュゼッペ・フェラーロ/アルジタル創業者

ジュゼッペ・フェラーロ/アルジタル創業者
PROFILE: イタリア・シチリア島生まれ。ミラノの大学で生化学の博士号を取得し、1979年にアルジタルを創設。2005年から創設に携わったSOFAI(イタリア人智学薬剤師協会)のメンバーとして、医師や薬剤師とともに医療や健康に貢献する活動を行っている © ARGITAL

グローバルオーガニックブランド「アルジタル(ARGITAL)」は1979年にイタリア・シチリアで誕生し、現在約35の国と地域で展開する。長らく続くオーガニック・ナチュラルコスメブームの波に翻弄されることのない強さはどこにあるのか、創業者のジュゼッペ・フェラーロに聞いた。 

――:生化学者と聞いていますが、まずはブランド立ち上げの背景を聞かせてください。

ジュゼッペ・フェラーロ博士(以下、フェラーロ博士):ミラノの大学で生化学を研究しつつ、並行して鍼灸やハーブ、マクロビオティックなども研究していました。1970年代当時、マクロビオティックの研究者である久司道夫が考案した久司マクロビオティックスが欧米で非常に注目されていたのですが、これは陰陽の考え方を食に応用したように思えたし、鍼灸にも通じるものがあり、すごく興味を引かれました。そうして友人と自然食品などを輸入する店を経営し、その一方でホリスティックセンターも創設。そこでは自然医学やヨガなどのセミナーを開いていました。ショップではクレイ入り歯磨き粉をフランスから輸入していたのですが、それが全く良くないことを顧客の一人であるオーガニック食品のパイオニアに話したところ、「それなら自分で作ってみたら?僕が販売するから」と勧められて作ったのが、アルジタルの始まりです。

――:その後「人智学(アントロポゾフィー)」を核にブランドを展開していくわけですね。

フェラーロ博士:人智学に惹かれる理由は、それが化学も物理学も全てをエシカルにまとめる力を持っているから。アルジタルでの仕事のほとんどは、ルドルフ・シュタイナーの残したさまざまな概念や考え方から多くのインスピレーションを得ています。例えば商品原料は必ず有機栽培やバイオダイナミック農法によるものを選択します。そうでない原料は簡単に安く手に入れることができますが、殺虫剤や化学肥料を使用した原料を使うことは、間接的に土地の砂漠化に貢献することになる。私たちは土からの恩恵を多大に受けているのですから、それを守る義務があります。西洋文化では「全ての概念の中心に人がある」と考えますが、今はパラダイムの転換が必要で、あらゆる考え方の中心に地球を置くべきなのです。

――:アルジタルのキー成分である「グリーンクレイ」を、博士はどのように捉えていますか?

フェラーロ博士:シチリアのシクリの丘で採掘されるグリーンクレイを使っていますが、シクリの丘は約1600万年前は深い海底でした。その当時の地球の生命力を封じ込めたまま海泥となって存在しているのです。人智学には「ポラリティ(両極性)」という考え方があり、これは陰陽に似ていますが、両極が分離することなくつながりを持って存在し、互いに影響を与え合うと考えます。これに当てはめるとクレイには光の極と暗闇の極があり、光にはシリカが、暗闇には石灰が対応し、体全体あるいは肌の全ての層に働きかけると考えます。だからグリーンクレイは古来、民間療法で飲用されていたし、アルジタルではほぼ全ての商品に配合しているのです。

――:極めてユニークな考え方です。新商品はどのように発案するのですか?

フェラーロ博士:「今みんなが必要としているものは何か?」から発想しますね。現在開発しているのはヤドリギのエキスを配合したクリームです。ヤドリギエキスは古来、鎮静作用のある生薬として使われていましたが、それをグリーンクレイと組み合わせてニキビ肌用のクリームとして進めています。今後もオーガニック植物とグリーンクレイを使って、従来型のコスメに代わる商品を提案していきます。

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101歳の“超”美容部員を訪ねて

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年9月23日号からの抜粋です)

林:毎年恒例の販売員特集ですが、今回は101歳からZ世代まで、バッグから香水、スーツまでいろんなジャンルの人、いろんな働き方を紹介したいと考えました。31社32人の接客術を紹介します。

新関:私は101歳の「ポーラ(POLA)」のビューティーディレクター、堀野智子さんを取材しました。昨年100歳で話題になり、取材したいと思っていましたが、今回実現。「ポーラ」の委託販売をする個人事業主です。接客術はもちろんですが、働く身として、女性として、その人生にすごく刺激されました。

林:時の人ですね。当日はテレビの取材も入っていたそうだけど、そんなに仕事させていいの?

新関:取材が殺到しているそうですが、「私が伝えていかなければ」とほぼほぼ全部受けているそうです。とにかく元気で、見た目も心もとっても若いです。年を取るとつい「面倒くさいから」と楽な方に流れがちですが、21時まではいつ連絡が来ても大丈夫なように編み物をしたりしながらオンの状態で過ごし、お風呂に入ってもストレッチは欠かさないそう。その後、「報道ステーション」をチェックして、会話に役立つ情報を収集するそうです。「大谷翔平のホームラン数も言えるわよ」と語っていました。

大先輩の言葉で初心に立ちかえる

林:意識の高い30代キャリアみたいですね。日本は特に高齢化してきているので、販売は生涯現役でいられる職種かもしれないです。まさに人生100年時代のロールモデル。

新関:とにかく素直で、手を抜かないんです。「ポーラ」には10万円のクリームもあるのですが、買って使ってみたそうです。「使ってみないと、ちゃんとすすめられませんよね」と。接客を再現してもらいましたが、とにかくトークがお上手。加えて説得力のあるお肌なので、すすめられたものを思わず買いたくなってしまいました。「お客さまが喜んでくれているのを見るのが幸せ。それに尽きる」「辞めたいと思ったことは1回もない」などの言葉の重みが違うというか。年齢とは?働くとは?という固定観念も揺らぐ取材でした。

林:馬力のある販売員の急先鋒ですね。100歳過ぎてなお現役でいられる健康法やモチベーション維持の秘訣、なぜ美容部員になったのかも気になります。

新関:そこは紙面では書ききれなかったので、ウェブ記事に堀野さんの人生や転機も盛り込みます!

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ドリスがいない初の「ドリス ヴァン ノッテン」 変わる指揮官による統率に期待

創業デザイナーのドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)がブランドを去って以降、初めてのコレクションとなる2025年春夏ウィメンズのランウエイショーが9月25日(現地時間)、パリで開かれた。メゾンはドリスに代わってクリエイティブの指揮を執る人物を遠くない将来発表する予定というが、今回はドリスの下で長年服作りを学んできたデザインチームが担当。ドリス本人は、客席からショーを見守り、フィナーレには涙を流していたという。

デザインチームは、本当に頑張った。洋服の多くは紛れもなく「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」だった。ジャカードを中心に凝った素材、大胆な色と柄、和洋折衷、ノスタルジックなムード、そして、愛。デザインチームはきっと、それぞれがドリスから学んだものを一着一着に注ぎ込んだのだろう。しかし組み合わされ、ランウエイに送り出されたスタイルも、これまでの「ドリス ヴァン ノッテン」か?と問われたら、そうではない。ビジョンなのか、責任なのか、それとも、長年のキャリアの賜物なのか?コレクションは取捨選択、端的に言えば引き算が足りてない印象で、これまでの「ドリス ヴァン ノッテン」と比べて美しさよりも強さが勝り、夢の要素も少し足りなかったように思う。「ドリス ヴァン ノッテン」のパリのショールームに赴くと、ショーには出てこなかったサンプルの多さにいつも驚く。同じアイテムでも色違いや素材違い、丈違いのアイテムが全て揃っており、ドリス・ヴァン・ノッテンは、これだけ膨大な洋服からスタイリングを決めて、40数ルック絞り込んでいた。デザインチームという体制では、そんな厳選の取捨選択は難しかったのかもしれない。

素材は、今シーズンもバリエーションに富んでいる。フェイクのパイソンで始まったコレクションは、壁紙のような文様を描いたジャカード、花の模様の細部を拡大プリントしたポリエチレンのような透ける生地、フェイクレザー、フロッキーのように花柄をのせたサテン調の生地までバリエーション豊か。ルビーやエメラルド、翡翠を思わせる神秘的な宝石のような色合いと、和洋が入り混じるモチーフなどは、1990年代の「ドリス ヴァン ノッテン」を着想源にしているという。

そこに加えたのは、下着を思わせるセクシーなムード。キャミソールやペチコートのような生地やシルエット、ドレープのドレスや、ペチコートのようなパンツをたびたび登場させて、魅惑的な女性像を描こうとする。しかし、これが今の「ドリス ヴァン ノッテン」にはまだ少し唐突だったのか、色柄が強すぎたのか、ドレープがキツかったり丈が短すぎたりしたのか、生々しいイメージにつながり、損をしてしまった印象だ。ジャケットやシャツ、ニット、そしてパンツなどは、長年の知識と経験で人々が「ドリス ヴァン ノッテン」に期待する洋服に達したが、ランジェリーに着想を得たアイテムでは、その域に達しきれていない。

ドリスから服作りを学んだチームを統率する人物の必要性を改めて知ると同時に、本当に「ドリス ヴァン ノッテン」からドリス・ヴァン・ノッテンという人物がいなくなったことを改めて認識させられた。まだ夢の中だった25年春夏メンズよりも悲しい気持ちになった来場者も多かったようだ。一方、新たな指揮官が決まれば、多少の変化はあるだろうが今のデザインチームが存在する限り、「ドリス ヴァン ノッテン」というブランドは引き続き魅力を放つだろう予感は抱けた。素直に嬉しいことだ。

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「ディオール」が描く現代の女戦士 2025年春夏はギリシャ神話上の部族アマゾーンに思いをはせて

「ディオール(DIOR)」がパリで発表した2025年春夏コレクションの出発点は、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)が1951-1952年秋冬オートクチュール・コレクションのためにデザインした“アマゾーヌ“ドレス。そこから、マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)は、ギリシャ神話に登場する弓術を得意とし、戦いと狩猟を好む女性だけの部族アマゾーン(複数形ではアマゾネス)に思いをはせた。

ショーのオープニングには、作品にアーチェリーを用いる女性アーティストのサグ・ナポリ(SAGG Napoli)が登場。長いランウエイを縦断するように中央に設けられたスペースで弓を射るパフォーマンスを行なった。その姿は、まさに現代のアマゾーンと言えるだろう。今季のデザインのポイントは、そんなナポリもまとったワンショルダーや、“アマゾーヌ“ドレスからヒントを得たアシンメトリーなシルエット。アクティブウエアのようなボディースーツをはじめ、テーラードジャケットやポプリンシャツ、ドレスも片方の肩があらわになったデザインで仕上げた。

そこに組み合わせるアイテムは、70年代初期のロゴをデザインに組み込んだストライプをサイドにあしらったトラックパンツやメッシュドレスをはじめ、チェッカーフラッグチェックやストライプを部分的に配したバイカージャケットやパンツ、ベルト&バックルのディテールが特徴のブルゾンやパンツなど。バッグやシューズもスポーティーなスタイルが充実する。色は黒と白が中心となり、そのコントラストがグラフィカルで力強いイメージを強調した。一方、終盤にはクチュールメゾンならではの繊細で煌びやかな装飾を施したラップスカートやドレーピングを生かした幻想的なドレスも披露した。

キウリは、近年のクチュール・コレクションでも神話の世界から着想を得た女神のようなドレススタイルを提案しており、7月のクチュールではそこにスポーツの要素を融合することでアスリートへの敬意を表現。パリオリンピックの開会式でも多くの衣装を手がけたキウリは、スポーツの世界に大きな刺激を受けているようだ。2016年の就任から一貫して女性に力や自信を与えるメッセージを発信し続けている彼女は今回、アスレチックの要素を取り入れたモダンなワードローブを通して、勇敢で自信に満ちた現代の女戦士たちの姿を描いた。

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「ディオール」が描く現代の女戦士 2025年春夏はギリシャ神話上の部族アマゾーンに思いをはせて

「ディオール(DIOR)」がパリで発表した2025年春夏コレクションの出発点は、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)が1951-1952年秋冬オートクチュール・コレクションのためにデザインした“アマゾーヌ“ドレス。そこから、マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)は、ギリシャ神話に登場する弓術を得意とし、戦いと狩猟を好む女性だけの部族アマゾーン(複数形ではアマゾネス)に思いをはせた。

ショーのオープニングには、作品にアーチェリーを用いる女性アーティストのサグ・ナポリ(SAGG Napoli)が登場。長いランウエイを縦断するように中央に設けられたスペースで弓を射るパフォーマンスを行なった。その姿は、まさに現代のアマゾーンと言えるだろう。今季のデザインのポイントは、そんなナポリもまとったワンショルダーや、“アマゾーヌ“ドレスからヒントを得たアシンメトリーなシルエット。アクティブウエアのようなボディースーツをはじめ、テーラードジャケットやポプリンシャツ、ドレスも片方の肩があらわになったデザインで仕上げた。

そこに組み合わせるアイテムは、70年代初期のロゴをデザインに組み込んだストライプをサイドにあしらったトラックパンツやメッシュドレスをはじめ、チェッカーフラッグチェックやストライプを部分的に配したバイカージャケットやパンツ、ベルト&バックルのディテールが特徴のブルゾンやパンツなど。バッグやシューズもスポーティーなスタイルが充実する。色は黒と白が中心となり、そのコントラストがグラフィカルで力強いイメージを強調した。一方、終盤にはクチュールメゾンならではの繊細で煌びやかな装飾を施したラップスカートやドレーピングを生かした幻想的なドレスも披露した。

キウリは、近年のクチュール・コレクションでも神話の世界から着想を得た女神のようなドレススタイルを提案しており、7月のクチュールではそこにスポーツの要素を融合することでアスリートへの敬意を表現。パリオリンピックの開会式でも多くの衣装を手がけたキウリは、スポーツの世界に大きな刺激を受けているようだ。2016年の就任から一貫して女性に力や自信を与えるメッセージを発信し続けている彼女は今回、アスレチックの要素を取り入れたモダンなワードローブを通して、勇敢で自信に満ちた現代の女戦士たちの姿を描いた。

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「ドルチェ&ガッバーナ」の金髪のマドンナについて語り合う ミラノに歌舞伎なブランド登場? 2025年春夏ミラノ日記Vol.5

2025年春夏のウィメンズ・コレクションも、ニューヨーク、ロンドンが終わり、いよいよミラノ。朝9時から夜9時、時には夜10時まで、2人で最大1日20件の取材をしながら、合間合間で原稿を送り合い、コレクション取材のドタバタを日記でお送りします。いよいよミラノ日記は最終回。合間に美味しいピザを頬張り、体力をブースト!

もはや歌舞伎の領域。伝統工芸級の
安心感を抱く「エルマンノ シェルヴィーノ」

木村和花「WWDJAPAN」記者(以下、木村):ミラノ・ファッション・ウイークもやっと山場を迎えましたね。5日目は「エルマンノ シェルヴィーノ(ERMANNO SCERVINO)」から。今シーズンはワントーンのコーディネートが目立ちますが、「エルマンノ シェルヴィーノ」も、冒頭はオールホワイトのルックが続きました。シューズやバッグも白で統一。そこから徐々にイエローやピスタチオグリーンが加わり、夏らしいブルー、ブラックへと展開しました。シフォンのロングドレスやミニワンピースなどのフェミニンなアイテムを、フラップポケット付きのジャケットやフラットシューズと合わせるなど、フェミニンすぎずカジュアルな印象に仕上げていました。首元に巻いたバンダナやヘアピンは、トレンドアクセサリーとして気になります。要さんは気になるルックはありましたか?

村上要「WWDJAPAN」編集長(以下、村上):まず気になるのは、毎回白で始まり、オフ白やベージュを経て、シーズナルカラーを打ち出した後、最終的には黒まで辿り着く、基本1カラールックのコーディネート作る構成ですね。その中で「さっき白のパートで見たな」なんて思っちゃう、同じアイテムの色違いが出てくるのはご愛嬌。もはや歌舞伎といったイメージがあります。このブランドも数年前はトレンドに踊らされていたけれど、最近はクチュール的な手仕事を存分に盛り込んだカフタンドレスや、総レースやサテンのセンシュアルなスリップドレス、肩幅は広めでウエストは絞ったジャケットとフレアパンツのセットアップなど、イタリアンサルトリアとエキゾチックなリゾートムードをうまく融合し、特に春夏は安心感のある定番が確立している印象があります。

お次は、「フェラガモ(FERRAGAMO)」ですね。詳細は、別途アップした木村さんの記事をご覧ください。今シーズンは、マクシミリアン・デイヴィス(Maximilian Davis)が得意とする、そして簡単には受け入れられないとわかっていつつもこだわりを諦めないフェティッシュなムードが、バレエダンサーの軽やかさや健康美に繋がり、とても受け止めやすくなりました。もともと「フェラガモ」とバレエのつながりは深く、ファンにはグログランのリボンをあしらったバレエシューズを持っている人も多いはず。そのグログランのリボンを、トゥシューズのように足首にもグルグル巻きつけた今シーズンのフェティシズムは、ボンテージウエアのそれとは大きく異なっています。

スイスの質実剛健に
ちょっとヘンを加える「バリー」

私のお次は、「バリー(BALLY)」。ブランド発祥の地であるスイスの質実剛健な感じに、ちょっぴりヘンテコなカワイイをプラスしようとしているブランドです。デザイン・ディレクターのシモーネ・ベロッティ(Simone Bellotti)は、クリエイティブのトップに就任して以来、酪農国のスイスらしく家畜に取り付けるベルをキーモチーフの1つに定めています。これまではチャームを作ったり、バッグやレザーブルゾンに取り付けたりしていましたが、今回はついにウエアがベルシェイプに。スカートはもちろん、ジャケットの裾もふんわり膨らんだ後、少しだけすぼまる形に仕上げています。反対に肩が膨らみ、裾に向かってすぼまっていくカーディガンなどもあります。きっと裏地にハリのある素材をボンディングしているんでしょうね。

こうした形は、ダダイズムにも影響を受けているらしく、ジャケットやシャツは襟元も、上から引っ張られたような、抜き襟のシルエットで独特。そこに、実は「バリー」が発祥で少しずつ広がっているんじゃないか?と睨んでいる、オックスフォードブルーのシャツなどを合わせました。正直、襟元も、裾も見慣れない形のジャケットには少し違和感があったかな。ベルシェイプにこだわりたい気持ちはわかるけれど、もう少しリアリティのある形でも良かったように思います。実際、特徴ある形を描いたせいで、パターンや縫製に無理があったのか、美しさを少し損ねていたように見えたのは残念です。ただ、ジャケットにオックスブルーのシャツを基本としたフォーマルを今っぽくアレンジしていくスタンスは、「バリー」のオリジナリティになる可能性があるので続けるべきです。

一方、バッグやシューズなどのレザーグッズは確実に進化。特にガラス加工を施したツヤのあるレザーに、「バリー」ならではのストライプを組み合わせた半月型のショルダーバッグなどは、かなり美しく、高級感のある佇まいでした。

そして「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)で再び木村さんと合流でした。どんなショーでしたか?

マドンナへのオマージュは
素晴らしい?誰かを傷つけた?

木村:「ドルチェ&ガッバーナ」のショー前日、マドンナが来場するとの情報が飛び込んできました。ミラノのファッション業界がざわついてましたね(笑)。と同時にブランドからは、「マドンナが来場しても、決して席を立たないように」とお達し。とはいえマドンナが来場すると、一部のゲストは堂々と彼女をパパラッチしていました。

もちろん、ショーはマドンナへのオマージュ全開です。マドンナヘアのかつらをかぶったモデルたちが、会場に設えた螺旋階段をセクシーに腰をくねらせ降りてくる演出です。ウエアはスリップドレスにもジャケットにも、全部コーンブラ。トレンチコートからもコーンブラがのぞいていました。ランジェリードレスにガーターベルト、そしてコーンブラ。「Seductive(誘惑的)」と、ブランドのオリジンを学びました。

で車に戻ったら、要さんが憤慨してるのにはっとさせられたんです。「黒人にマドンナのかつら被せるって何」って。数々のファッションショーを見て社会へのメッセージを受け取ってきたのにもかかわらず、この時、私は「ドルチェ&ガッバーナ」の煌びやかな世界に陶酔し、ファッションの社会性をすっかり忘れてエンターテイメントとして楽しんでいたんです。黒人のジャーナリストたちも、興奮気味に「素晴らしかった」と言いながらバックステージに入っていく姿も見かけました。それでも華やか、楽しい!だけじゃダメで、クリティカルに見る視点を常に忘れちゃいけないんだと心に誓ったショーでした。

村上:私はむしろショーのタイミングでは怒りに震えていたのですが、その後少し冷静さを取り戻し、「怒りすぎていたかもしれない」と反省したくらいです(笑)。

怒りを感じた理由は木村さんが言う通り、黒人モデルにもアジア人モデルにも金髪のウイッグを被せたこと。螺旋階段の周りは鏡ばかりで、金髪姿の自分の姿をまじまじと見た後にランウエイを歩くという、会場のセットというか演出にもモヤっとしてしまいました。アイデンティティとの乖離に傷つく黒人やアジア人モデルはいないか、心配だったんです。「ドルチェ&ガッバーナ」は、人種差別的な表現で炎上したことがあります。そんな過去も頭によぎりました。

とはいえ、あれはマドンナへのオマージュと考えれば、納得できるところもあります。そしてマドンナって人種や性別、性的志向などを超越した、ある意味多様性の象徴。そんな女性をミューズに選び、ある意味コスプレに近いウイッグとコーンブラでオマージュを表現するのは、むしろ多様性の表現方法なのかも?今は、そんな風に捉えています。

一方、私の当初のような考えの人が存在していることは事実です。正直ブランドは特定の誰かに向けたモノ作りで強いコミュニティーを作っていけばいいと思うし、「ドルチェ&ガッバーナ」はまさにそんなブランドの代表格で、ゆえにオートクチュールに相当するアルタモーダの顧客は日本にも結構いらっしゃると伺っていますが、これからも誰かを傷つけない形で強いコミュニティーを発展させてほしいですね。

肝心の洋服は、いつも通り仕立ての良いイタリアンセクシーでした。レースやチュール、オーガンジーでも、上質なシルクサテンでも、コーンブラは自然に溶け込んでいます。地味に思えるかもしれないけれど、ものすごい縫製技術です。コーンブラは、トレンチコートやジャケット、スリップドレスと渾然一体になっていましたね。強い黒、甘いベビーピンク、 そして情熱の真紅。「ドルチェ&ガッバーナ」ワールド全開でした。

そして、今回最も遠い会場の「ディーゼル(DIESEL)」へ。こちらも、詳細は木村さんのレビューをどうぞ。そして「ジ アティコ(THE ATTICO)」には今回も間に合いませんでしたね(苦笑)。私たち、かれこれ2年くらい、「ジ アティコ」運に恵まれてないですね……、申し訳ない。

さぁ、いよいよラストスパートです。「ウィークエンド マックスマーラ(WEEKEND MAX MARA)」は、NETFLIX「エミリー・イン・パリス」にも出演するアシュレイ・パーク(Ashley Park)とのコラボコレクションの発表ですね。アシュレイって、かなり個性的なスタイルを楽しんでいる人の印象ですが、カプセル・コレクションはどんな感じでしたか?

木村:コレクションはヘルシーなリゾートウエアでした。オフショルダーのワンピースやノースリーブのミニドレス、手描きタッチのボタニカルプリント柄のパンツなどなど。アイコンの“パスティチーノ“バッグは、カゴバッグで登場しました。

お披露目パーティーにはアシュレイ本人も、白いスクエアネックのミニドレスを着用し、ボーイフレンドと手を繋いで来場しました。まずアシュレイ本人がとっても似合っていて、好きなものを作ったんだなという感じが伝わってきました!私のコレクション取材はここで終了です。要さんのラストショーは「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」。レポートでは、今季のベストショーに挙げていますね。

村上:いやぁ、素晴らしいコレクションでした。初日から振り返ると、今季は「フェンディ(FENDI)」「ヌメロ ヴェントゥーノ(N°21)」「マックスマーラ(MAX MARA)」「プラダ(PRADA)」「スポーツマックス(SPORTMAX)」「グッチ(GUCCI)」「フェラガモ」「ドルチェ&ガッバーナ」「ディーゼル」とハズレなしのシーズンでしたが、個人的なベストは「ボッテガ・ヴェネタ」です。BGMだったベートーヴェンのピアノソナタ第14番をパリでも毎日聴いています(笑)。夢中になる構成と、もはや工芸レベルのバッグの中、案外実用的な洋服の数々。でも、必ずどこかの驚きが混じっています。上の記事をご覧ください。

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「ドルチェ&ガッバーナ」の金髪のマドンナについて語り合う ミラノに歌舞伎なブランド登場? 2025年春夏ミラノ日記Vol.5

2025年春夏のウィメンズ・コレクションも、ニューヨーク、ロンドンが終わり、いよいよミラノ。朝9時から夜9時、時には夜10時まで、2人で最大1日20件の取材をしながら、合間合間で原稿を送り合い、コレクション取材のドタバタを日記でお送りします。いよいよミラノ日記は最終回。合間に美味しいピザを頬張り、体力をブースト!

もはや歌舞伎の領域。伝統工芸級の
安心感を抱く「エルマンノ シェルヴィーノ」

木村和花「WWDJAPAN」記者(以下、木村):ミラノ・ファッション・ウイークもやっと山場を迎えましたね。5日目は「エルマンノ シェルヴィーノ(ERMANNO SCERVINO)」から。今シーズンはワントーンのコーディネートが目立ちますが、「エルマンノ シェルヴィーノ」も、冒頭はオールホワイトのルックが続きました。シューズやバッグも白で統一。そこから徐々にイエローやピスタチオグリーンが加わり、夏らしいブルー、ブラックへと展開しました。シフォンのロングドレスやミニワンピースなどのフェミニンなアイテムを、フラップポケット付きのジャケットやフラットシューズと合わせるなど、フェミニンすぎずカジュアルな印象に仕上げていました。首元に巻いたバンダナやヘアピンは、トレンドアクセサリーとして気になります。要さんは気になるルックはありましたか?

村上要「WWDJAPAN」編集長(以下、村上):まず気になるのは、毎回白で始まり、オフ白やベージュを経て、シーズナルカラーを打ち出した後、最終的には黒まで辿り着く、基本1カラールックのコーディネート作る構成ですね。その中で「さっき白のパートで見たな」なんて思っちゃう、同じアイテムの色違いが出てくるのはご愛嬌。もはや歌舞伎といったイメージがあります。このブランドも数年前はトレンドに踊らされていたけれど、最近はクチュール的な手仕事を存分に盛り込んだカフタンドレスや、総レースやサテンのセンシュアルなスリップドレス、肩幅は広めでウエストは絞ったジャケットとフレアパンツのセットアップなど、イタリアンサルトリアとエキゾチックなリゾートムードをうまく融合し、特に春夏は安心感のある定番が確立している印象があります。

お次は、「フェラガモ(FERRAGAMO)」ですね。詳細は、別途アップした木村さんの記事をご覧ください。今シーズンは、マクシミリアン・デイヴィス(Maximilian Davis)が得意とする、そして簡単には受け入れられないとわかっていつつもこだわりを諦めないフェティッシュなムードが、バレエダンサーの軽やかさや健康美に繋がり、とても受け止めやすくなりました。もともと「フェラガモ」とバレエのつながりは深く、ファンにはグログランのリボンをあしらったバレエシューズを持っている人も多いはず。そのグログランのリボンを、トゥシューズのように足首にもグルグル巻きつけた今シーズンのフェティシズムは、ボンテージウエアのそれとは大きく異なっています。

スイスの質実剛健に
ちょっとヘンを加える「バリー」

私のお次は、「バリー(BALLY)」。ブランド発祥の地であるスイスの質実剛健な感じに、ちょっぴりヘンテコなカワイイをプラスしようとしているブランドです。デザイン・ディレクターのシモーネ・ベロッティ(Simone Bellotti)は、クリエイティブのトップに就任して以来、酪農国のスイスらしく家畜に取り付けるベルをキーモチーフの1つに定めています。これまではチャームを作ったり、バッグやレザーブルゾンに取り付けたりしていましたが、今回はついにウエアがベルシェイプに。スカートはもちろん、ジャケットの裾もふんわり膨らんだ後、少しだけすぼまる形に仕上げています。反対に肩が膨らみ、裾に向かってすぼまっていくカーディガンなどもあります。きっと裏地にハリのある素材をボンディングしているんでしょうね。

こうした形は、ダダイズムにも影響を受けているらしく、ジャケットやシャツは襟元も、上から引っ張られたような、抜き襟のシルエットで独特。そこに、実は「バリー」が発祥で少しずつ広がっているんじゃないか?と睨んでいる、オックスフォードブルーのシャツなどを合わせました。正直、襟元も、裾も見慣れない形のジャケットには少し違和感があったかな。ベルシェイプにこだわりたい気持ちはわかるけれど、もう少しリアリティのある形でも良かったように思います。実際、特徴ある形を描いたせいで、パターンや縫製に無理があったのか、美しさを少し損ねていたように見えたのは残念です。ただ、ジャケットにオックスブルーのシャツを基本としたフォーマルを今っぽくアレンジしていくスタンスは、「バリー」のオリジナリティになる可能性があるので続けるべきです。

一方、バッグやシューズなどのレザーグッズは確実に進化。特にガラス加工を施したツヤのあるレザーに、「バリー」ならではのストライプを組み合わせた半月型のショルダーバッグなどは、かなり美しく、高級感のある佇まいでした。

そして「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)で再び木村さんと合流でした。どんなショーでしたか?

マドンナへのオマージュは
素晴らしい?誰かを傷つけた?

木村:「ドルチェ&ガッバーナ」のショー前日、マドンナが来場するとの情報が飛び込んできました。ミラノのファッション業界がざわついてましたね(笑)。と同時にブランドからは、「マドンナが来場しても、決して席を立たないように」とお達し。とはいえマドンナが来場すると、一部のゲストは堂々と彼女をパパラッチしていました。

もちろん、ショーはマドンナへのオマージュ全開です。マドンナヘアのかつらをかぶったモデルたちが、会場に設えた螺旋階段をセクシーに腰をくねらせ降りてくる演出です。ウエアはスリップドレスにもジャケットにも、全部コーンブラ。トレンチコートからもコーンブラがのぞいていました。ランジェリードレスにガーターベルト、そしてコーンブラ。「Seductive(誘惑的)」と、ブランドのオリジンを学びました。

で車に戻ったら、要さんが憤慨してるのにはっとさせられたんです。「黒人にマドンナのかつら被せるって何」って。数々のファッションショーを見て社会へのメッセージを受け取ってきたのにもかかわらず、この時、私は「ドルチェ&ガッバーナ」の煌びやかな世界に陶酔し、ファッションの社会性をすっかり忘れてエンターテイメントとして楽しんでいたんです。黒人のジャーナリストたちも、興奮気味に「素晴らしかった」と言いながらバックステージに入っていく姿も見かけました。それでも華やか、楽しい!だけじゃダメで、クリティカルに見る視点を常に忘れちゃいけないんだと心に誓ったショーでした。

村上:私はむしろショーのタイミングでは怒りに震えていたのですが、その後少し冷静さを取り戻し、「怒りすぎていたかもしれない」と反省したくらいです(笑)。

怒りを感じた理由は木村さんが言う通り、黒人モデルにもアジア人モデルにも金髪のウイッグを被せたこと。螺旋階段の周りは鏡ばかりで、金髪姿の自分の姿をまじまじと見た後にランウエイを歩くという、会場のセットというか演出にもモヤっとしてしまいました。アイデンティティとの乖離に傷つく黒人やアジア人モデルはいないか、心配だったんです。「ドルチェ&ガッバーナ」は、人種差別的な表現で炎上したことがあります。そんな過去も頭によぎりました。

とはいえ、あれはマドンナへのオマージュと考えれば、納得できるところもあります。そしてマドンナって人種や性別、性的志向などを超越した、ある意味多様性の象徴。そんな女性をミューズに選び、ある意味コスプレに近いウイッグとコーンブラでオマージュを表現するのは、むしろ多様性の表現方法なのかも?今は、そんな風に捉えています。

一方、私の当初のような考えの人が存在していることは事実です。正直ブランドは特定の誰かに向けたモノ作りで強いコミュニティーを作っていけばいいと思うし、「ドルチェ&ガッバーナ」はまさにそんなブランドの代表格で、ゆえにオートクチュールに相当するアルタモーダの顧客は日本にも結構いらっしゃると伺っていますが、これからも誰かを傷つけない形で強いコミュニティーを発展させてほしいですね。

肝心の洋服は、いつも通り仕立ての良いイタリアンセクシーでした。レースやチュール、オーガンジーでも、上質なシルクサテンでも、コーンブラは自然に溶け込んでいます。地味に思えるかもしれないけれど、ものすごい縫製技術です。コーンブラは、トレンチコートやジャケット、スリップドレスと渾然一体になっていましたね。強い黒、甘いベビーピンク、 そして情熱の真紅。「ドルチェ&ガッバーナ」ワールド全開でした。

そして、今回最も遠い会場の「ディーゼル(DIESEL)」へ。こちらも、詳細は木村さんのレビューをどうぞ。そして「ジ アティコ(THE ATTICO)」には今回も間に合いませんでしたね(苦笑)。私たち、かれこれ2年くらい、「ジ アティコ」運に恵まれてないですね……、申し訳ない。

さぁ、いよいよラストスパートです。「ウィークエンド マックスマーラ(WEEKEND MAX MARA)」は、NETFLIX「エミリー・イン・パリス」にも出演するアシュレイ・パーク(Ashley Park)とのコラボコレクションの発表ですね。アシュレイって、かなり個性的なスタイルを楽しんでいる人の印象ですが、カプセル・コレクションはどんな感じでしたか?

木村:コレクションはヘルシーなリゾートウエアでした。オフショルダーのワンピースやノースリーブのミニドレス、手描きタッチのボタニカルプリント柄のパンツなどなど。アイコンの“パスティチーノ“バッグは、カゴバッグで登場しました。

お披露目パーティーにはアシュレイ本人も、白いスクエアネックのミニドレスを着用し、ボーイフレンドと手を繋いで来場しました。まずアシュレイ本人がとっても似合っていて、好きなものを作ったんだなという感じが伝わってきました!私のコレクション取材はここで終了です。要さんのラストショーは「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」。レポートでは、今季のベストショーに挙げていますね。

村上:いやぁ、素晴らしいコレクションでした。初日から振り返ると、今季は「フェンディ(FENDI)」「ヌメロ ヴェントゥーノ(N°21)」「マックスマーラ(MAX MARA)」「プラダ(PRADA)」「スポーツマックス(SPORTMAX)」「グッチ(GUCCI)」「フェラガモ」「ドルチェ&ガッバーナ」「ディーゼル」とハズレなしのシーズンでしたが、個人的なベストは「ボッテガ・ヴェネタ」です。BGMだったベートーヴェンのピアノソナタ第14番をパリでも毎日聴いています(笑)。夢中になる構成と、もはや工芸レベルのバッグの中、案外実用的な洋服の数々。でも、必ずどこかの驚きが混じっています。上の記事をご覧ください。

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人工知能に負けない「トッズ」に勇気をもらい、「グッチ」のパパラッチ撮影に向かう

2025年春夏のウィメンズ・コレクションも、ニューヨーク、ロンドンが終わり、いよいよミラノ。朝9時から夜9時、時には夜10時まで、2人で最大1日20件の取材をしながら、合間合間で原稿を送り合い、コレクション取材のドタバタを日記でお送りします。DAY4はストライキの影響で、トラムや地下鉄が全面ストップ。大渋滞の悪条件下でも、くじけず取材に向かいます。

「トッズ」は、AIラーニングと一線
ノウハウを蓄積した職人にオマージュ

木村和花「WWDJAPAN」記者(以下、木村):「トッズ」はマッテオ・タンブリーニ(Matteo Tamburini)クリエティブ・ディレクターの2シーズン目ですね。会場には60人の職人がずらりと並び、アイコンシューズ “ゴンミーニ“を製作していました。前回も同じ職人によるプレゼンテーションの演出があったと記憶していますが、「トッズ」=職人技を来場者に印象付けようとしているのでしょうか。ランウエイには、手綱のようなものを握った巨大な手の彫刻を設えました。ここでもタンブリーニ=クリエイティブ・ディレクターは、手仕事に目を向けていることがわかります。

序盤は洗練されたリラックスパンツにフラットサンダルのルック。タンブリーニ=クリエイティブ・ディレクターは肌の露出ではなく、カジュアルかつ軽い生地使いでリゾート感を演出します。時折りフィールドジャケットなどのミリタリーの要素を取り入れながらも、ミニマルな雰囲気にまとめ上げました。

後半は、レザーのクラフツマンシップを披露。レザーで作るコート類はしなやかなドレープを描きます。これらのコートは、前シーズンも登場しましまよね?「グッチ」のサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)同様、「大事なことは、繰り返し伝える」系ですね。

村上要「WWDJAPAN」編集長:テーマは、「職人知能」。もちろん「人工知能(AI)」に対して、手作業の温もりと、AIラーニングとは全く異なる蓄積を続けてきた職人のノウハウを称えるコレクションです。今季のミラノは、デジタル時代に対して、もう一回立ち止まって、対峙することを説くブランドが多いですね。

だからこそ、マッテオは自身のデザイン性よりむしろ、素材と、そこから洋服やバッグ&シューズを生み出す職人技に比重を置き、結果「トッズ」らしいクワイエット・ラグジュアリーに辿り着きました。ハリのあるコットンのプルオーバーシャツ、レザーで作るアノラック、ハリコシとシャリ感のある素材で作ったハイウエストのジャケットなどは、いずれもデザインは控えめですが、ゆえに素材の特性を生かしているように見えました。きっと、着る人の日常着として大活躍することでしょう。そして、蓄積してきたノウハウがいかんなく発揮されているから、賢そうに見えます(笑)。これ、すっごく重要です。このあたりも「職人知能」、英語では「アーティザナル・インテリジェンス」と銘打った理由でしょうか?

バッグでは、「トッズ」からもホーボーが出ましたね。最近、新作として見る機会が増えました。アイウエアケースもカワイかったな。

「マックスマーラ(MAX MARA)」や「トッズ」は過去、周りのブランドやトレンドに踊らされて右往左往した時期がありましたが、しっかり自分達の立ち位置を確立したようですね。

その後の「ヴァレクストラ(VALEXTRA)」も、今季は職人の手仕事にフォーカスしていましたね。植物タンニンを用いた手なめしのバッグは、鉱物タンニングよりも柔らかな風合いが魅力。2度染めのクロコダイルバッグは、ゆえに模様がハッキリと描かれ、ラグジュアリー感満載です。

新作は「ヴァレクストラ」らしい、プロダクトデザイン的アプローチのホーボーバッグ。曲線と直線がうまく同居しており、トレンディながら独自性のある一品に仕上がりました。

「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」は、Y2K時代に思いを馳せ、遊び心あるフレッシュなコレクションを発表しました。アクアやブルーはパールのように冷たくも甘く輝き、クールなシルバーを組み合わせると、気分は2000年ごろのフューチャリスティックです。大ぶりのスパンコールやリボンのディテールを加え、レトロガーリーならぬフューチャーガーリーなムードに仕上げました。どうしてもグラマラスなイメージが強いけれど、「ジミー チュウ」のガーリーも悪くないですね。

「スポーツマックス(SPORTMAX)」の詳細は上の記事に任せますが、トレンド感満載の「スポーツマックス」が戻ってきて、編集・記者としては非常にありがたいです(笑)。「2025年春夏のトレンドは?」と聞かれたら、「とりあえず、『スポマ』のショーをみてください」って返しちゃいそう。ピュアホワイトのカラーパレット、オーガンジーを使ったレイヤード、フリンジのようなビーズワーク、変形サファリジャケット、オーガンジーのようなハイゲージのリブニット、パステルカラーに染めたオーガンジーをレイヤードして楽しむ色のグラデーション、酷暑対策のようなシンプルなブラックドレス……。全部がトレンド。11月に発売するトレンドブックの参考にしたいと思います!

どんどん参りましょう。「ジャンニ キアリーニ(GIANNI CHIARINI)」は、アンダー10万円の手頃なバッグが主流ですが、レザーとラフィアを組み合わせたり、スエードを幾何学模様でパンチングしたり、異なる色のステッチワークを加えたり、フィルクッペのようなファブリックを採用したりと創意工夫に富んでいましたね。定番の型を、素材の工夫でアップデートしています。

「ジャンヴィト ロッシ(GIANVITO ROSSI)」は、笑っちゃうくらいカラフルなジャングルの世界でしたね。

木村:草木の生い茂った展示会場内では、アッパーに蝶々が止まったようなミュールや、ライオンの立髪をイメージしたオープントゥーサンダル、虎柄のパンプスやバッグなどなどが葉っぱに隠れてディスプレイされていて楽しい展示でした。夏らしいビタミンカラーはファッションでもトレンドですが、ジャングルの生き物たちが大集合の「ジャンヴィト ロッシ」で足元から取り入れるのもありですね。デザイナーのジャンヴィト・ロッシさんにも、コメントいただきました。

木村:続いて向かった「MCM」の展示会でも、海の生き物たちが大集合でした。シーズンテーマは「アンダー・ザ・シー」。アイコンのヴィセトス柄と珊瑚礁のイラストを組み合わせたり、漁網をイメージしたというレザーカットのショルダーバッグなどが登場。ヒトデやタツノオトシゴ、海亀などのキャッチーなチャームも目を引きました。今回アクセサリーブランドでは、チャームの提案が豊富ですね。われわれは見逃してしまいましたが、ドゥオーモ大聖堂でK-POOPダンサーも交えたフラッシュモブのパフォーマンスもあったようです。

村上:一言で言えば、「若いな」って感じ。極彩色だったり、ストリートなスタイルだったり、どの世代に向けてアプローチしているのか?がよくわかります。ただ、欲を言えば2010年代のラグジュアリー・ストリートからは少しアップデートして欲しいかな。バッグは、正直少し硬さ、カクカクしたカンジが気になります。もっと柔らかい風合いとか、曲線的なシルエットを取り入れると、大人にも支持が広がりそうです。

「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」は、涼しげなリネンにフォーカス。カシミヤと混紡すれば柔らかく、反対にマニラ麻と混紡すればパリッとして表情豊か。シルクとも混紡したり、強く撚ったり、時にはリネンの花(初めて見た!)をプリントしたり。さすがは素材発のブランドだけあって、技術はもちろん、マテリアルへの愛が半端じゃありません(笑)。提案するのは、ベージュやグレー、オフホワイトなど、1トーンのスタイル。ただハイウエストな7分丈パンツや、ノーカラーやスタンドカラーのジャケットは少し難易度が高いし、民族衣装感が強かったかな。特徴ある帽子が、民族衣装感を強めてしまった気もします。

一方、日本でつくっているサングラスが素敵なこと。15万円ほどと決して安くないけれど、クールな見た目と、明らかに他とはクオリティが違う面構えです。競合であろう「ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI)」含めて、バッグやシューズ、サングラス、スカーフなど、 アクセサリーの開発が進んでいます。

ファンの罵声(!?にも負ケズ
屈強なガードマンにも負ケズ

さて「グッチ(GUCCI)」のレビューは上の記事を読んでいただくとして、ここでは私のパパラッチトークをさせていただきましょう。「グッチ」のショーに来場したセレブは、兵役からカムバックしたばかりのBTSジン、グループの行方にも注目が集まるNewJeansのハニ、そしてタイの俳優ガルフ(Gulf)ら。K-POPアイドルが来場するブランドのショー会場は正直“修羅場“と化すので、ジンとハニが来場する「グッチ」はまさに修羅場中の修羅場と言えるでしょう(笑)。SNS担当からは、「2人が揃って来場する瞬間が撮れたら、最高です!」という期待の声(半分指令w)。「いや、それは奇跡ではないか?」と、考えながらの会場入りです。

パパラッチは、セレブの来場動線を見極めながら、どこから撮り始めれば一番多くのチャンスに恵まれるのか?を考えるのが大事です。その上で今回、私はショー会場に到着すると自分の座席を確認してから、一旦退場。入り口でジンとハニの到着を待ちました。

幸い狙いは的中し、おそらく入り待ち・出待ちのファンからは、「アンタのせいで見えないわよ!」という罵声を10回くらい浴びた気がしますが(笑)、無事に撮影成功。ジンの席でスタンバイしていたメディアは、屈強なガードマンの返り討ちにあったそうです(笑)。

とまぁ、我々もショー取材の合間にそれなりに苦労して撮影しておりますので、ファンの皆様は何卒温かい目で見守っていただけると幸いです。そして、ちゃんとファッションショーも楽しんでね!

という修羅場を終えた後は、「プラダ(PRADA)」の展示会に伺い、夕方は日本版が誕生した「10マガジン(10 MAGAZINE)」のパーティーに。先ほどまで「グッチ」でご一緒だった、増田さをり編集長に「おめでとう!」をしてきました。増田さんのインタビューは、「WWDJAPAN.com」で近日公開予定です。お楽しみに!

さらにミラノのセレクトショップのアントニオーリ(ANTONIOLI)が、買収している「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」のインショップをオープンしたパーティにも伺い、フィナーレは「ヴェルサーチェ(VERSACE)」。

イメージは、「ヴェルサーチェ」がガーリーをやったら……⁉︎でしょうか?キーモチーフの1つは、ドナテラ・ヴェルサーチェ(Donatella Versace)のお気に入りという野生のバラ。淡いパステルイエローやブルーのバラが、ブラウンのシルクやコットンの上に咲き乱れ、加えてパステルカラーのジグザグニットと組み合わさります。ポピーの花も咲き乱れていましたね。

でも、スタイルはイケイケドンドンの「ヴェルサーチェ」。基本は、ボタンを1個しか閉じないからVゾーンもおへそも見えるカーディガンに、肌をなぞるシルクのひざ丈スカート。メンズ・ウィメンズともに開襟シャツでバカンス感は高めです。パワーで押し切るというより、無駄のない布づかいで開放感を高める感じかな。

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世界中で大ヒット「ゲルカヤノ」の生みの親・アシックス榧野さんってどんな人?

PROFILE: 榧野俊一/アシックス アシックススポーツミュージアム アーカイブ担当リーダー

榧野俊一/アシックス アシックススポーツミュージアム アーカイブ担当リーダー
PROFILE: (かやの・としかず)鳥取県生まれ。大阪芸術大学を卒業後、1987年アシックスに入社。シューズデザイナーとして“ゲルエクストリーム“”ゲルカヤノ“”ゲルニンバス“”GT2000ニューヨーク“など同社を代表するモデルを作り続けた。現在はアシックスの歴史的なシューズを保管・展示するアシックススポーツミュージアム(神戸本社内)に勤務 PHOTO:TOMOKI HASE

アシックスのランニングシューズ“ゲルカヤノ(GEL-KAYANO)“は1993年の発売以来、30年以上にわたって世界中のランナーに愛されるロングセラー商品である。近年は過去のモデルをベースにしたファッションスニーカーが人気で、特に“ゲルカヤノ14”は爆発的ヒット商品になった。このカヤノの生みの親こそ、アシックスのシューズデザイナー榧野俊一(かやの・としかず)氏である。競技向けからファッションまで、その名を世界にとどろかせるカヤノの榧野氏とはどんな人物なのか。

WWD:もともとシューズデザイナーを目指していたのですか。

榧野俊一アシックススポーツミュージアム アーカイブ担当リーダー(以下、榧野):大学で工業デザインを専攻していました。自動車や電化製品のデザイナーになりたかったけど、大手メーカーはいずれも狭き門でした。中学・高校の美術教師にも興味があって、教育実習を経て合格をもらっていました。でもデザイナーの夢は捨て難く、進路に迷っていた。そんなとき運良くアシックスから内定が出たのです。僕の故郷はアシックス創業者・鬼塚喜八郎さんと同じ鳥取県。地元には昔からシューズ工場(現・山陰アシックス)もあって、鬼塚さんは地元の有名人でした。親孝行にもなるかなと思って入社を決めました。

WWD:それまでアシックスのシューズは履いていましたか。

榧野:柔道部だったので馴染みはありませんでした。それに工業デザイナー志望だからスポーツ用品の中でもギアの方に興味があった。新規事業部というのがあって自転車を作っていたため、そちらへの配属を希望しました。(人事部からは)アシックスの花形のシューズでなく、自転車を選ぶ変わり者と思われたことでしょう。それくらいシューズに関心がなかったのです。

WWD:ではシューズに関わるようになったきっかけは?

榧野:1987年当時、アシックスの新入社員研修は半年間。でも僕は2週間で研修を打ち切られ、ランニングシューズの底(アウトソール)の図面を描いて(工場に)発注してくれ、と命じられました。右も左も分からず、既存の商品をベースに見よう見まねで描きました。続いて「バスケットボールシューズをやってくれ」と言われて、手掛けたのが米国市場向けのバッシュ“ゲルエクストリーム(GEL-EXTREME)“。私の実質的なデビュー作です。

WWD:新入社員なのに、いきなり大抜擢ですね。

榧野:入社したばかりでバスケに必要とされる機能もよく分かりません。体育の授業のバスケも苦手で、いい思い出がなかった。上からは「過去のバッシュをベースにしながらデザインしろ」と言われて、いきなりコートに立たされたわけです。今では考えられない無茶ぶりですよ。でも工業デザインを学んできたおかげで、人の足で負荷がかかったり、曲がったりするのはこの辺りだろうなと想像はつきました。

後から振り返ると、スポーツシューズにおけるデザインの重要性が増してきた時代でした。従来の常識にとらわれない若手を登用しようという気運だったのでしょう。3社統合でアシックスが誕生してわずか10年(シューズのオニツカ、スポーツウエアのジィティオ、ニットウエアのジェレンクが1977年に対等合併)。総合スポーツメーカーとしては黎明期でした。せっかくの高性能をデザインとしてうまく表現できていないのが会社の課題だった。そんな時代にスポーツシューズの世界に飛び込んだのです。

WWD:バッシュでいえば、マイケル・ジョーダンが履いた「ナイキ」の“ジョーダン“シリーズが一世を風靡し、白ばかりだったバッシュがカラフルになっていった時期ですね。“ゲルエクストリーム“にはどう取り組みましたか。

榧野:とにかくカッコよさを追求しました。アシックスのバッシュは高品質だけど、地味過ぎてもったいないと感じていました。スポーツには必ず美しい瞬間があります。そこから着想を広げるのが僕のやり方です。バスケでいえば、迫力あるダンクシュートや堅実なサイドステップに美を感じ、イメージを膨らませました。

初めて米国に出張した際、飛行機から眺めたグランドキャニオンや摩天楼のビル群に感動しました。アメリカの景色から得た着想を靴底に取り入れました。機能的なことは先輩方に助言をもらいながら作り上げました。NBAの契約選手に履いてもらうため、チームカラーを取り入れることになりましたが、人気チームであるロサンゼルス・レイカーズのチームカラー(黄色と紫)すら知らなかった。本当に手探りだったけど、思い出深い一足です。

“ゲルカヤノ“は仮の名前だった

WWD:そして、まだ27歳だった93年に現在まで続くランキングシューズの基幹モデル“ゲルヤカノ“を発表するわけですね。

榧野:“ゲルヤカノ“も米国市場向けに企画したシューズです。時代背景から説明した方がいいでしょう。当時の米国はフィットネスブームによって、ランニングとフィットネスの境がなくなっていました。新作のターゲットは健康を目的に走る人たち。市場ではフィットネスランニングという言葉が浸透していました。今は走りに特化したパフォーマンスランニングという表現が一般的です。同じランニングでも時代によって意味合いは変わるのです。

初期の“ゲルヤカノ“には、今のランニングシューズにはあまり使われない固いパーツも使われています。だから27.0cmで500g近くになり、現在から見たらかなり重たいモデルでした(最新の“ゲルカヤノ31”は305g)。ジムのトレーニングに兼用できるよう耐久性を追求したためです。

米国法人からは「デザインのイノベーションを起こしてくれ」とリクエストされました。行き詰まっていたら、ある日突然、クワガタのイメージが浮かんだのです。カッコいい角(つの)と硬い鎧を身にまとったクワガタ。強いだけでなく俊敏なところもランニングシューズにぴったり。われながらいいアイデアだと思って先輩に話したら「ふざけすぎだ」と一蹴されましたが、僕はめげません。デザインにこっそり盛り込みました。米国法人の担当者は面白がってくれて、米国市場ではこのデザインコンセプトを宣伝しました。遊び心も米国のランナーに伝わって上々の売れ行きでした。

WWD:「ナイキ」の“ジョーダン“や「アディダス」の“スタンスミス“などアスリートの名前がスポーツシューズに採用される例は多いけれど、社員デザイナーの名前がつく例は珍しいですね。

榧野:当社の場合は過去にいくつありました。でも長続きせず、1、2年で終わってしまう。“ゲルカヤノ“のように30年以上続くことは確かに珍しいです。この名前は僕の意向ではありません。米国法人の担当者が開発中のコードネームとして言い始め、そのまま発売されてしまったのです。カヤノという言葉の響きがアメリカ人にとって異国情緒があって魅力的なので、「そのまま行くよ」となりました。初代は“ゲルカヤノトレーナー“、翌年の2代目モデルから“ゲルカヤノ“になりました。

WWD:自分の名前がついたシューズが発売されて、米国でヒットしたときの気分はどうでしたか。

榧野:入社5年目で将来に迷いもありました。米国市場で実績を重ねると、現地の大手スポーツ企業から良い待遇を持ちかけられることもあります。でもシューズに自分の名前が付けられ、十字架を背負わされたような気持ちになりました。“ゲルカヤノ“は僕1人で作ったわけでなく、多くの仲間と作り上げたシューズですから責任を感じます。エラいことしてくれたな、というのが偽らざる気持ちでした(笑)。引き抜きの話があっても「僕はサムライ魂があるので」と断ってきました。

「ガンダムチック」なデザインの評価が時代で変わった

WWD:以来、“ゲルカヤノ“は今年発売された“ゲルカヤノ31”まで30年以上、全世界で累計300万〜400万足を売るロングセラーになったわけですが、これほど息の長い商品になった理由はなんでしょう?

榧野:ずっとランナーに寄り添ってきたからだと思います。時代の変化と共にユーザーやポジションも変化しています。当初のフィットネスランニングから始まり、今はパフォーマンスランニングの定番モデルになりました。スポーツシューズは「機能性」「テクノロジー」「デザイン」の3要素の三角形で構成されます。この三角形の形は、時代ごとに変わる。今は「機能性」と「テクノロジー」が突出していて、「デザイン」の山は低い。結果として各社ともシンプルでミニマルなデザインになっています。シューズにもサステナブルが求められるようになり、パーツを減らしたデザインが主流になりました。僕が得意としたような遊び心が入り込む余地は少なくなりました。でも、それはお客さまや市場が求めていることなので間違いではありません。

WWD:榧野さんた直接手がけていた“ゲルカヤノ“の初代から“13”までは装飾的な要素が多いですね。

榧野:自分は情緒を盛り込みたいタイプのデザイナーです。先ほどのクワガタもそうですが、人間の心臓や肺などの内蔵をデザインモチーフにしたり、隠れキャラのようなデザインメッセージを密かに盛り込んだり。“ゲルカヤノ11"は日本の戦国時代の武士の甲冑、翌年の“ゲルカヤノ12”は西洋の騎士の鎧をデザインモチーフにしています。

オニツカ時代から選手ファーストで機能とテクノロジーを大事にしてきた歴史をリスペクトしつつ、そこに情緒を加味するのが僕の役目でした。今、アシックスの(1990〜2000、10年代のスポーツシューズをファッションスニーカーに刷新した)「スポーツスタイル」が売れていますが、そういった情緒が若い世代にとっては新鮮なのかもしれません。

WWD:確かに街中でアシックスのスニーカーを履く若者を多く見かけるようになりました。少し前までファッションスニーカーは「ナイキ」「アディダス」「ニューバランス」など欧米一辺倒で、「アシックス」は部活動のイメージが強いためか…

榧野:ダサいと言われてきました。辛かったなぁ。ファッションはつかみどころがない。会社からも小売店からも「ファッション性の高いものを作れ」と言われ続けてきましたが、具体的にファッション性の高いシューズの答えは誰も持っていません。僕が得意な情緒的なデザインがファッション性に結びついているのかは分かりません。でも醸し出されるデザインのバックストーリーを感じ取ってくれているような気がします。僕のシューズは「ガンダムチックなデザイン」「メカっぽい」と言われたりしましたが、時代が進んで評価されるのだから面白いですね。

“ゲルカヤノ14"の大ヒットはうれしいけど、悔しい

WWD:“ゲルカヤノ14”がファッションスニーカーとして世界中で大ヒットしています。

榧野:カッコいいよね。きょう僕が履いているのも“ゲルカヤノ14"。これは韓国の「アンダーマイカー」とコラボしたスニーカーです。でも残念ながら僕は2008年発売の“14”のオリジナルに携わっていません。僕は担当したのは初代から“13"までなんです。だから“14”が大ブレイクして悔しいですよ(笑)。

“14"のデザイナーは、僕の大学の後輩の山下秀則(現・アパレルエクィップメント統括部デザイン部部長)です。山下は“13”までのデザイン哲学を踏襲し、さらに昇華させてくれました。本当に素晴らしいし、世界中で売れるのも納得です。うれしい。けれど、悔しい。複雑な気持ちです。

WWD:正直ですね(笑)。しかし榧野さんがオリジナルをデザインしたシューズは「スポーツスタイル」の人気商品です。最初のバッシュ“ゲルエクストリーム“も復刻されて“EX89”、ランニングシューズの“GT2000"“ゲルニンバス“シリーズもストリートで愛されています。

榧野:僕は基礎を作っただけです。“ゲルカヤノ”とコラボするコラボするクリエイターはこの部屋(貴重なアーカイブ品が保管される神戸本社の資料室)に招き、アシックスのこれまでの歩みを紹介します。さまざまなアスリートの足元を支えてきた歴代のシューズはインスピレーションの宝庫。みんな一様に感動して帰ります。国内外のクリエイターによって僕らが作ってきたシューズに新しい魅力が加わる。デザイナー冥利に尽きます。

若い世代にシューズデザインを伝えたい

WWD:アスリートの名前を冠したスポーツシューズは、売り上げに応じてアスリートにインセンティブが入ることが多いようです。

榧野:僕の懐には1円も入りません。一会社員ですから。もし30年分の“ゲルカヤノ“のインセンティブが入ったら、すごいことになりますね(笑)。若いときに取得した特許や意匠登録があるので、毎年おこづかい程度の額は入ります。これも期限があるため年々減ります。

WWD:“ゲルカヤノ“がアシックスの社員デザイナーの名前だと知らない人も多いようですね。

榧野:ランニングが文化として浸透している海外では、僕の知名度はそれなりにあるようです。昨年は“ゲルカヤノ“デビュー30周年を記念して、米国と豪州の講演に呼ばれました。会社の歴史や“ゲルカヤノ“の開発秘話を話すと、みなさん、熱心に聞き入ってくれます。終わるとサイン攻めにあいました。

日本でもデザインを担当していた頃は、“ゲルカヤノ“の新作を出すたび店頭の販売応援に立ちました。懇意にしていただいていたスポーツミツハシ(京都の有力スポーツ専門店)が多かった。デザイナーとしてではなく、単なるメーカーからの販売応援スタッフとして、お客さんに応対します。「アシックスよりもナイキのデザインが好きなの」とか忌憚のない声を聞くことができます。プラスの声、マイナスの声も含めて、次の開発に生かすのです。

WWD:アシックスは過去10年で売上高が2倍近く成長し、海外売上高が8割以上というグローバル企業になりました。会社はどう変わりましたか。

榧野:だいぶ変わりました。もともとはコンサバな体育会系の社風でした。カルチャー好きな僕は異端だった。周りからは好き勝手やっているように見えたことでしょう。でも結果を残すために相当のエネルギーを費やしてきました。さいわい担当した商品で売り上げを伸ばしたから、自由が確保できた。シューズ作りはチームワークが大切だけど、デザインの出発点は個人のインスピレーションであるべきです。僕は表現できるのが本当に楽しかった。いま社内の後進育成も行っています。今の若いデザイナーは真面目で優秀ですよ。好きなことをとことん突き詰めてほしいな。

来年3月で定年退職の予定です。その先は決めていません。ただ、やりたいことはあります。芸大や美大でスポーツシューズのデザインを教えることです。ときどき講師として招かれることもありますが、可能性に満ちあふれた学生さんと話すのは本当に楽しい。自分の経験を伝えていけたら幸せです。

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「ディーゼル」2025年春夏は14トンのデニムの端切れがランウエイに 「廃棄物の中にこそ美しさがある」

「ディーゼル(DIESEL)」は2025年春夏コレクションを9月21日(現地時間)にミラノで発表した。ショー会場には、14トン以上もデニムの端切れを敷き詰めた。圧巻の没入空間でグレン・マーティンス(Glenn Martens)=クリエイティブ・ディレクターが見せたのは、ブランドのアイデンティティーであるデニムの破壊力、デザインとしての無限の可能性、そして循環性だ。

ショー開始直前まで会場内では、インディゴの歴史が淡々と読み上げられた。「ディーゼルとは、デニム。デニムを、インディゴを、そしてディーゼルを楽しんで」という一節とともにショーは開幕した。

“実験的アプローチ“で進めるサステナビリティ

「ディーゼル」は、“実験的アプローチ” をサステナビリティの面でも追求している。デニムの原料となるコットンをオーガニックコットンに切り替えたり、水や化学薬品の使用量を減らした加工技術の研究も進めたりしていてる。今回のコレクションはそうした生産背景の進化を前提に生み出されている。

繊細な細さのデニムのフリンジが揺れるマイクロショーツ、シャンブレーのスリップドレス、ダメージ加工を施したテーラードジャケットもある。二重織機で織ったデニムのワークジャケットは、オーバーダイでキャメルのような色合いに仕上げた。ボリュームのあるロングコートはデニムの残糸だけで作った。オーバーサイズジーンズは、生産過程で出た端切れを組み込んだ100%リサイクルコットン製だ。

プリーツジャージーのタンクトップやシャツ、ミニドレスにはひび割れたような加工を施し、「破壊」のアティチュードを表現。後半にフィーチャーしたのは、「ディーゼル」のアーカイブのバンダナ柄。デザインリソースの面でも、古いものを現代に昇華し「循環」させた。同じバンダナ柄を“プレイ“バッグにもプリント。さらに、“プレイ“バッグを進化させた新作“ダブルD”バッグも登場した。

若者たちの熱狂を生み出すグレンの才

マーティンス=クリエイティブ・ディレクターは、「朽ち果て破壊された廃棄物の中にこそ美しさがある。私たちはデザインを高めると共に、生産における循環性を推し進めている。これこそディーゼルの破壊力だ」と語る。

ショー後には、多くの来場者たちが興奮した様子でデニムの山に寝転んだり、写真を撮りあったりしていた。若者たちの熱狂を生み出すグレンの才と、循環性を推し進める「ディーゼル」の進化が見事にかけ合わさったショーだった。なお、会場で使用したデニムの端切れは、自動車や断熱材などに活用し、装飾全体が再利用されるという。

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新ブランド「DDDD」がデビューコレクションを発表 来春代官山に旗艦店をオープン

信岡ホールディングス(本社:広島県福山市)は、新ブランド「ディフォー(DDDD)」を立ち上げ、2025年春夏コレクションから本格始動する。9月13日に、来春店舗を構えるログロード代官山でファッションショーを開催した。

ブランド名の「DDDD」は、“Dimensional(次元)”“Daring(大胆)”“Deviant(逸脱)”“Dazzle(眩しい)”の頭文字。クリエイティブディレクターのSHINJI、デザイナーのSHIGEKI、アートディレクターのZENを中心に活動する。国内コレクションブランドのデザインやブランディングコンサルを手掛けてきたSHINJIと国内セレクトショップやアウトドアブランドの商品企画やデザインに携わってきたSHIGEKIの豊富な経験に加え、パルクールアーティストとしても活躍するZENがファッションクリエイションにパルクールの哲学を取り入れる。“Dress Up Lazy(怠けたドレスアップ)”を掲げ、反骨精神(Amanojaku)、独自視点(Outsider)、都市の知恵(Streetwise)という3つのキーワードを洋服に落とし込み、自己表現を追求するという。「洗練されたアイテムに、あえて“無骨さ”を入れる逆説的な美学」で、新たなファッションシーンとカルチャーの提案を目指す。

25年春夏コレクションは、コンセプトである“Dress Up Lazy”をベースにしながら、洗練されたデザインを無骨に着こなし、個性と自由を楽しむ都会的なスタイルを表現した。“Lazy”な抜け感を意識し、ファーストルックは、スエットやトランクスなどを組み合わせたスタイリング。全36体のルックが、朝から夜にかけて、カジュアルからだんだんとドレスアップしていくイメージだ。

インスピレーションソースは、SHIGEKIデザイナーが高校時代を過ごした2000年前後のアメリカの原風景。「高校時代、好きだったアメリカに留学して3年間寮に住んでいたが、今でいうY2Kの匂いがその寮の中にあった。朝、寝起きにパジャマやスエットのまま外に出て、昼間はバスパン(バスケットショーツ)で学校に通う一方、プロムやダンスパーティーでは完璧にドレスアップする。ショーでは、朝から夜までの時間帯をイメージしてルックを見せた。いわゆるアメカジとも少し違う、僕が見たアメリカでの生活をインスピレーションに表現した」とSHIGEKIデザイナー。

デビューコレクションをファッションショーで披露したことについて、「これまでのキャリアではベーシックなデザインを求められてきた。エンドユーザーに寄り添い、取り入れやすさを念頭に置いて洋服をデザインをしてきた。だけど、今回のプロジェクトでは違うアプローチが必要と考えた。学生時代はハイエンドなデザイナーズブランドの全盛期で、街中でもそういうデザイナーの洋服がたくさん見られた。アイテム1点1点に力強さがあり、奇抜でベーシックからは逸脱しているが、ワクワクした。そのワクワク感がショーの中にあったような気がして、空気感を作る方が今の自分の作りたい洋服が伝わりやすかった」と説明する。

コレクションは、ログロード代官山に2025年1月にオープン予定の「ディフォー」のフラッグシップストア(東京都渋谷区代官山町13-1)と、オフィシャルオンラインストアで取り扱う。店舗を構える代官山は、クリエイティブチームの3人にとって縁がある場所だという。「今後も店を起点にしながら、表現の場としてのファッションショーは続けていきたい。発信力を高め、顧客作りにも注力していく」。

問い合わせ先
DDDD
dddd@nobuokaholdings.jp

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