ラグジュアリー需要の正常化、引き続く地政学上の先行き不透明感、そして中国市場の停滞などにより、ラグジュアリーブランドは軒並み苦戦している。これまで“絶対王者”として増収増益を重ねてきたLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)も、24年上半期の決算は売上高が同1.3%減(現地通貨ベースでは2%増)の416億7700万ユーロ(約6兆5849億円)、営業利益は同8.1%減の106億2400万ユーロ(約1兆6785億円)、純利益は同14.3%減の72億6700万ユーロ(約1兆1481億円)と減益に。
PROFILE:(みずの・だいじろう)1979年東京都生まれ。高校卒業後渡英、Royal College of Artで修士・博士課程修了(ファッションデザイン)。京都大学デザインスクール特任講師、慶應義塾大学環境情報学部准教授などを経て現職。帰国後は多岐にわたるデザインを対象としながら、ファッション教育・研究に従事。ファッションの批評誌「vanitas」(アダチプレス、2012~)、「Fashion Design for Living」(Routledge、14)、「ファッションは更新できるのか?会議」(フィルムアート、15)、「サーキュラーデザイン」(学芸出版社、22)、「サステナブル・ファッション」(学芸出版社、22)など著書多数
PROFILE:(かじはら・かなこ)北海道札幌市生まれ。多摩美術大学デザイン学部染織科卒業。イッセイ ミヤケ テキスタイル企画を経て渡英。Royal College of Artでファッション&テキスタイルデザイン修士課程修了。欧州のデザインコンペTEXPRINT2005で新境地開拓部門のグランプリ受賞。KAJIHARA DESIGN STUDIOを設立しファッション、インテリア、建築などさまざまな分野の企業と取り組み、クリエイティブ・ディレクターとしてテキスタイルデザインや製品のブランディングとグローバル発信に関わる。Kering Generation Award Advisory Board Members就任。「ファクトリーの未来づくり」活動監修。自然との共存をテーマとした「COQ」を立ち上げ、アパレル展開やショップ、ダイニング、ホテルの複合施設を北海道拠点に運営
PROFILE:(みずの・だいじろう)1979年東京都生まれ。高校卒業後渡英、Royal College of Artで修士・博士課程修了(ファッションデザイン)。京都大学デザインスクール特任講師、慶應義塾大学環境情報学部准教授などを経て現職。帰国後は多岐にわたるデザインを対象としながら、ファッション教育・研究に従事。ファッションの批評誌「vanitas」(アダチプレス、2012~)、「Fashion Design for Living」(Routledge、14)、「ファッションは更新できるのか?会議」(フィルムアート、15)、「サーキュラーデザイン」(学芸出版社、22)、「サステナブル・ファッション」(学芸出版社、22)など著書多数
PROFILE:(かじはら・かなこ)北海道札幌市生まれ。多摩美術大学デザイン学部染織科卒業。イッセイ ミヤケ テキスタイル企画を経て渡英。Royal College of Artでファッション&テキスタイルデザイン修士課程修了。欧州のデザインコンペTEXPRINT2005で新境地開拓部門のグランプリ受賞。KAJIHARA DESIGN STUDIOを設立しファッション、インテリア、建築などさまざまな分野の企業と取り組み、クリエイティブ・ディレクターとしてテキスタイルデザインや製品のブランディングとグローバル発信に関わる。Kering Generation Award Advisory Board Members就任。「ファクトリーの未来づくり」活動監修。自然との共存をテーマとした「COQ」を立ち上げ、アパレル展開やショップ、ダイニング、ホテルの複合施設を北海道拠点に運営
コーエンは、エキゾチックレザーを使用したバッグを顧客に提示する際に、“販売儀式”を行うよう訓練されたと主張している。具体的には、黒い手袋をはめ、「皮は倫理的に調達され、ヘビやワニは虐待されておらず、ヘビの皮は自然な脱皮プロセスで得られ、皮は食肉産業の副産物であり、動物の人道的扱いが認証されたサプライヤーとしか取引していない」と顧客に伝えることを含んでいたという。しかし、ケリング傘下のカラベル(CARAVEL)にエキゾチックレザーを供給したとされる、タイにある2つのパイソン農場を調査した動物愛護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals)アジア部門の発表により、パイソンの暴力的な殺処分方法を知ったとし、このことを知っていたら、顧客を欺くことも、数年間にわたりパイソンの皮のバッグや靴を個人的に購入することもなかったと主張した。精神的苦痛による損害賠償や、コーエンが購入したエキゾチックレザーを使った「グッチ」製品の補償、顧客に販売された可能性のある製品の補償などを求めている。
コーエンは、エキゾチックレザーを使用したバッグを顧客に提示する際に、“販売儀式”を行うよう訓練されたと主張している。具体的には、黒い手袋をはめ、「皮は倫理的に調達され、ヘビやワニは虐待されておらず、ヘビの皮は自然な脱皮プロセスで得られ、皮は食肉産業の副産物であり、動物の人道的扱いが認証されたサプライヤーとしか取引していない」と顧客に伝えることを含んでいたという。しかし、ケリング傘下のカラベル(CARAVEL)にエキゾチックレザーを供給したとされる、タイにある2つのパイソン農場を調査した動物愛護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals)アジア部門の発表により、パイソンの暴力的な殺処分方法を知ったとし、このことを知っていたら、顧客を欺くことも、数年間にわたりパイソンの皮のバッグや靴を個人的に購入することもなかったと主張した。精神的苦痛による損害賠償や、コーエンが購入したエキゾチックレザーを使った「グッチ」製品の補償、顧客に販売された可能性のある製品の補償などを求めている。
1980年代に流行したジャケットブランド「メンバーズ オンリー(MEMBERS ONLY)」を運営するJRアパレル ワールド LLC(JR APPAREL WORLD LLC 以下、JRアパレル)は、ラッパーのドレイク(Drake)を商標権侵害で提訴した。アウェイ フロム ホーム ツアリング インク(AWAY FROM HOME TOURING, INC.)が制作したドレイクのツアーグッズにJRアパレルが保有する商標を無断で使用したと主張している。
問題となっている商品は主にTシャツで、“Members Only”という文字がプリントされている。これはドレイクのアルバム「For All the Dogs」に収録されている「Members Only」という曲に由来している。ドレイクは4月に「All A Blur」ツアーを終了し、その後すぐにこれらの衣類の販売を開始した。JRアパレルは、ドレイクとアウェイ フロム ホーム ツアリング インクに対して“Members Only”というマークを使用した衣類の製造販売の停止を求め、損害賠償を請求している。
1980年代に流行したジャケットブランド「メンバーズ オンリー(MEMBERS ONLY)」を運営するJRアパレル ワールド LLC(JR APPAREL WORLD LLC 以下、JRアパレル)は、ラッパーのドレイク(Drake)を商標権侵害で提訴した。アウェイ フロム ホーム ツアリング インク(AWAY FROM HOME TOURING, INC.)が制作したドレイクのツアーグッズにJRアパレルが保有する商標を無断で使用したと主張している。
問題となっている商品は主にTシャツで、“Members Only”という文字がプリントされている。これはドレイクのアルバム「For All the Dogs」に収録されている「Members Only」という曲に由来している。ドレイクは4月に「All A Blur」ツアーを終了し、その後すぐにこれらの衣類の販売を開始した。JRアパレルは、ドレイクとアウェイ フロム ホーム ツアリング インクに対して“Members Only”というマークを使用した衣類の製造販売の停止を求め、損害賠償を請求している。
三宅健
PROFILE:(みやけ・けん)/1979年7月2日生まれ、神奈川県出身。2023年7月最初のTOBEアーティストとして出発することを発表。 表現者として、新たなエンターテインメントの形に挑戦していくこと、そして新たな「アイドル像」を 描いていくことを表明した。6月22、23日には有明アリーナにて単独コンサート「2024 Live Performance The Otherside : Another Me Presented by KEN MIYAKE」を開催した
三宅:今回は、若手など新進気鋭のクリエイターの方々に楽曲を提供してもらうことで、30年間アイドル業をやってきた僕の新たな一面を引き出してもらいたかった。もう一つはまだ具体的には言えないのですが、自分自身を題材としたプロジェクトを考えていて、それとリンクしたものにもなっています。
グループとしての活動を終えて一人での活動を始めるにあたり、これからの自分について深く考えました。言ってしまえば、アイドルという選択をしなくてもよかった。でも、アイドルとしてやっていくことを決意した時に、「アイドル・三宅健とは何か?」という問いとすごく向き合うことになったんですね。そんな時期に作ったのが、シングルとしてリリースをした「Ready To Dance」と「iDOLING」です。それぞれSIRUPとMicroと一緒に作った曲ですけど、僕の頭の中と彼らの意見を重ねて試行錯誤しながら作ったので、この2曲にはリアルな僕が詰まっている。「Ready To Dance」と「iDOLING」を中心に他の楽曲が集まってきたことで、「THE iDOL」というアルバムが完成しました。
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の2024年1〜6月期(上半期)決算は、売上高が前年同期比1.3%減(現地通貨ベースでは2%増)の416億7700万ユーロ(約7兆1267億円)、営業利益は同8.1%減の106億2400万ユーロ(約1兆8167億円)、純利益は同14.3%減の72億6700万ユーロ(約1兆2426億円)だった。
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の2024年1〜6月期(上半期)決算は、売上高が前年同期比1.3%減(現地通貨ベースでは2%増)の416億7700万ユーロ(約7兆1267億円)、営業利益は同8.1%減の106億2400万ユーロ(約1兆8167億円)、純利益は同14.3%減の72億6700万ユーロ(約1兆2426億円)だった。
4年の時を経て、電子商取引における模倣品を取り締まることを目的とした法案“ショップセーフアクト(正式名称:Stopping Harmful Offers on Platforms by Screening Against Fakes in E-Commerce Act 、通称:Shop Safe Act)”が米国下院に上程された。
「KATE TOKYO 渋谷サクラステージ店」は、EC限定品を含めた全商品をラインアップする。店内は、アイブロウ、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、リップ、ベースメイクにグルーピングした棚が並ぶ。ウェブ限定色を含む108色のアイカラーや人気の“リップモンスター”全色などを取りそろえている。店頭には、5人(女4、男1)のスタッフに加え、韓国・中国・英語の通訳ができる2人のスタッフの計7人が常駐する。制服は、黒を基調とした私服コーディネートで、それぞれの個性を生かしたスタイルで店頭に立つ。
エシロールルックスオティカのフランチェスコ・ミレリ(Francesco Milleri)会長兼最高経営責任者(CEO)とポール・ドゥ・サイヤン(Paul du Saillant)副CEOは、「『シュプリーム』のようなアイコニックなブランドを獲得することは、素晴らしいビジネスチャンスだ。これは当社のイノベーションおよび開発姿勢とも合致しており、新たな顧客や言語、クリエイティビティーに直接つながることができる。『シュプリーム』のユニークなブランドアイデンティティー、D2Cおよび直営でのアプローチ、同ブランドならではの顧客体験を維持しつつ、当社の傘下ブランドとして独自のポジションで運営し、ほかの傘下ブランドを補完してくれるものと確信している。また、同ブランドは当社の専門的な知識、能力、運営プラットフォームを活用できるだろう」と語った。
VFCは、ほかに「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「ヴァンズ(VANS)」「ティンバーランド(TIMBERLAND)」などを保有している。2020年11月に21億ドル(約3318億円)で「シュプリーム」を買収したものの、コロナ禍の影響によるサプライチェーンの混乱などのため売り上げが鈍化。また、22年度には、「シュプリーム」の日本市場におけるビジネスなどに関して、VFCは「金利の上昇や為替レートなど営業外要因のため」に7億3500万ドル(約1161億円)相当の減損費用を計上している。
エシロールルックスオティカのフランチェスコ・ミレリ(Francesco Milleri)会長兼最高経営責任者(CEO)とポール・ドゥ・サイヤン(Paul du Saillant)副CEOは、「『シュプリーム』のようなアイコニックなブランドを獲得することは、素晴らしいビジネスチャンスだ。これは当社のイノベーションおよび開発姿勢とも合致しており、新たな顧客や言語、クリエイティビティーに直接つながることができる。『シュプリーム』のユニークなブランドアイデンティティー、D2Cおよび直営でのアプローチ、同ブランドならではの顧客体験を維持しつつ、当社の傘下ブランドとして独自のポジションで運営し、ほかの傘下ブランドを補完してくれるものと確信している。また、同ブランドは当社の専門的な知識、能力、運営プラットフォームを活用できるだろう」と語った。
VFCは、ほかに「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「ヴァンズ(VANS)」「ティンバーランド(TIMBERLAND)」などを保有している。2020年11月に21億ドル(約3318億円)で「シュプリーム」を買収したものの、コロナ禍の影響によるサプライチェーンの混乱などのため売り上げが鈍化。また、22年度には、「シュプリーム」の日本市場におけるビジネスなどに関して、VFCは「金利の上昇や為替レートなど営業外要因のため」に7億3500万ドル(約1161億円)相当の減損費用を計上している。
国内事業はブランドを投資フェーズによって4カテゴリーに分類し、それぞれに最適な成長戦略を適用する。「旗艦」「成熟」フェーズにある「アズールバイマウジー(AZUL BY MOUSSY)」「マウジー」「スライ(SLY)」などは収益改善に集中する。一方、「成長」「新規」のフェーズにある「リムアーク(RIM.ARK)」や「ヘリンドットサイ(HERIN.CYE)」には経営資源を重点的に配分し、戦略的撤退も視野に入れて投資にメリハリをつける。同社のブランドポートフォリオにおいては比較的手薄な、大人世代向けのカジュアルブランドの新規開発も計画。大人世代に支持の厚いディレクターをブランドの顔に据え、強みであるカリスマ店員の知識や経験も活用する。
PROFILE:(たなか・たき)ヌメロヴェントゥーノ、ニナリッチ、パトゥ、デストレー、ボッターなど複数の海外コレクションブランドの 日本総代理店としてプレス・ホールセール・リテール全般を手掛けながら、セレクトショッ プ I Z A (東京/大阪)のオーナーバイヤーも兼任し、世界の最新モードを発信し続ける。ライフワークとして乳がんの正しい知識を啓蒙するピンクリボン運動を始め、動物愛護、 女性支援、LGBTQ支援、災害支援などさまざまな社会活動にも積極的に取り組む。 すべての命の幸せと尊厳を守ることを応援するファッションチャリティイベントIZA PINK CHRISTMAS®を2007年に立ち上げる。毎年12月にチャリティガラパーティーを主催。
アンドレッタ前CEOは、ラグジュアリー業界で豊富な経験を持っており、ランバン(LANVIN)、モスキーノ(MOSCHINO)、ケリング(KERING)、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)、ブチェラッティ(BUCCELLATI)などで要職を歴任した。14年にマルベリーの社外取締役となり、15年にCEOに就任。デジタルやオムニチャネルを強化し、商品価格を国内外で統一するグローバルプライシングを導入したほか、リペアやリセールなどサステナビリティに関する取り組みも積極的に行った。
マルベリーは以前から成長が鈍化していたが、18年に卸先の英百貨店ハウス・オブ・フレーザー(HOUSE OF FRASER)が破綻したことによる300万ポンド(約6億円)の特別費用の計上、その後のコロナ禍、また英国がEUを離脱したことに伴い20年末に外国人買い物客向けの免税措置を廃止したことなどの影響で、さらに苦境に。業績を改善するべく、直営ビジネスの強化や、売り上げの約90%を占めるレザーグッズへの注力といった施策を取ってきたものの、結果は芳しくない。23年3月期の売上高は前期比4.4%増の1億5910万ポンド(約326億円)と増収だったが、コロナ禍前である19年の1億6630万ポンド(約340億円)を下回っている。また、同社が24年5月1日に発表した速報によれば、マクロ経済の悪化やラグジュアリー需要の低下などにより、24年3月期の売上高は同4%減(現地通貨ベースでは2.7%減)になる見込みだという。
アンドレッタ前CEOは、ラグジュアリー業界で豊富な経験を持っており、ランバン(LANVIN)、モスキーノ(MOSCHINO)、ケリング(KERING)、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)、ブチェラッティ(BUCCELLATI)などで要職を歴任した。14年にマルベリーの社外取締役となり、15年にCEOに就任。デジタルやオムニチャネルを強化し、商品価格を国内外で統一するグローバルプライシングを導入したほか、リペアやリセールなどサステナビリティに関する取り組みも積極的に行った。
マルベリーは以前から成長が鈍化していたが、18年に卸先の英百貨店ハウス・オブ・フレーザー(HOUSE OF FRASER)が破綻したことによる300万ポンド(約6億円)の特別費用の計上、その後のコロナ禍、また英国がEUを離脱したことに伴い20年末に外国人買い物客向けの免税措置を廃止したことなどの影響で、さらに苦境に。業績を改善するべく、直営ビジネスの強化や、売り上げの約90%を占めるレザーグッズへの注力といった施策を取ってきたものの、結果は芳しくない。23年3月期の売上高は前期比4.4%増の1億5910万ポンド(約326億円)と増収だったが、コロナ禍前である19年の1億6630万ポンド(約340億円)を下回っている。また、同社が24年5月1日に発表した速報によれば、マクロ経済の悪化やラグジュアリー需要の低下などにより、24年3月期の売上高は同4%減(現地通貨ベースでは2.7%減)になる見込みだという。
同社と「ヒュンメル」の結びつきは、1991年に日本の販売代理店としてのライセンス契約を締結に始まり、2013年に商標権を獲得。「日本の販売現場を守り、本国と信頼関係を築いたことで商標権を得られた。本国は“スポーツを通して世界を変える(change the world through sport)”、エスエスケイは“スポーツを通じて健康で豊かな生活をサポート”を標ぼうしており、会社の方針が一致したことも大きかった」とエスエスケイの南剛ヒュンメル事業部上席部長は語る。