スペイン発ファストファッション「マンゴ」の創業者が死去 享年71

スペイン発のファストファッションブランド「マンゴ(MANGO)」は、創業者のアイザック・アンディク(Isak Andic)非常勤会長が12月14日に死去したことを明らかにした。71歳だった。海外メディアの報道によれば、バルセロナ近郊のモンセラート山で家族とハイキング中に転落死したという。

同氏は1953年、トルコ・インスタブール生まれ。69年に家族とともにスペインに移住し、84年にバルセロナで「マンゴ」を創業した。92年にポルトガルに進出し、95年にはシンガポールと台湾に出店。97年には、海外市場がスペイン国内の売り上げを上回った。その後も海外事業を拡大しつつ、2000年に自社ECを立ち上げた。08年にはメンズを、13年にはキッズウエアをスタート。現在は世界120の市場で約2800店を運営し、23年の売上高は前年比15%増の31億ユーロ(約4991億円)だった。なお、米「フォーブス(FORBES)」誌によれば、同氏の資産はおよそ45億ドル(約6885億円)に上るという。

日本での取り扱いは?

日本では、ECサイト「ロコンド」を運営するロコンド(現ジェイドグループ)が、16年に日本国内における独占的パートナーシップ契約を締結した。「マンゴ」の自社ECサイトの開発・運営だけでなく、在庫管理、実店舗のPOSシステム、物流などを一括して担っている。

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日本人がなぜか知らない老舗ランニングシューズ「ブルックス」 米国のラン専門店でシェア1位

2024年春からスポーツやアウトドア分野を取材するようになりましたが、その中で一つ疑問に思ってきたことがあります。それは米シアトル発の老舗(なんと1914年創業)のランニングシューズブランド「ブルックス(BROOKS)」について。日本人でこのブランドを知っている人は結構なランニング通だと思います。その証拠に、「ブルックス」と言うと、少なくない頻度で「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」と勘違いされます。しかしこのブランド、実は米国のランニング専門店への卸販売額では、並み居る競合を抑えて1位なんです。例えばアシックスの会見では、経営陣から「米国の卸シェアで『ブルックス』を追い越す!」的なコメントもよく出ます。

基本的に米国で流行っているモノはなんでも好きな日本人なのに、「ブルックス」が日本でそれほど浸透していないのはなぜなのか。実に興味深い。というわけで先日、「ブルックス」の日本を含むアジア太平洋&南米のディレクターであるジャスティン・デンプシー・チャンさんが、25年秋冬の展示会に合わせて来日していたので、率直に聞いてみました。「なぜ米国では非常に成功しているのに、日本では知名度が低いんですか?」。

ジャスティンさんいわく、その理由は2つ。「『ブルックス』はこれまで、速さにフォーカスしてこなかった。日本は一般ランナーであってもフルマラソンで3時間切りを目指すといったように、シリアスに速さを追求しているケースが多い。われわれはスピードシューズを歴史的に開発してこなかったし、販促においても“速く走れるシューズ”といった打ち出しをしてこなかった」というのが理由の1つ目です。

確かに日本では、一般ランナーも箱根駅伝の選手が履くようなスピードシューズを欲しがります。だから、各社が箱根駅伝をマーケティングの場として非常に重視し、一般メディアも呼んで箱根用シューズのお披露目会見を行っています。一方で米国は、一般ランナーはタイムや距離に関係なく走ること自体を楽しんでいて、それがカルチャーとして生活に根付いている。スポーツ担当になって以降、そんな日米比較を何度か耳にしました。

「日本では一般ランナーも
速さを追求する」

振り返れば23年3月に、東京マラソンの視察に訪れていた「ブルックス」のR&D担当者に会った際も、「東京マラソンでは、一般ランナーもスピード志向の厚底カーボンシューズを履いていて驚いた」と話していたのが印象的です。「ブルックス」は米国の一般ランナーに向けて安全に楽しく走れるシューズを開発してきた結果、スピード志向の日本市場とやや合っていなかったということですね。

2つ目の理由としてジャスティンさんがあげていたのが、「日本はスニーカーを、ライフスタイルやファッションの文脈で捉える傾向も強い」という点。安全に走れるシューズを無骨に追求してきた結果、ファッションとして履ける街履きスニーカー開発が「ブルックス」は遅れていました。競合のアシックスを例にとれば、同社も数年前までは無骨にパフォーマンス用途のシューズを追求する企業のイメージが強かったですが、今やファッション文脈でも支持されるように様変わりしています。

以上がジャスティンさんが語った日本市場での課題2つですが、実はどちらも動きがあるんです。1つ目の課題については、「ブルックス」はスピード志向のシューズの開発や速さにフォーカスしたマーケティングを既に始めています。“ブルーライン”と呼ばれるチームがアスリートの声を生かした製品開発を担い、その結果24年の箱根駅伝では、なんと全230人の出場選手の中で1人、「ブルックス」着用者が出ました。25年の箱根でも着用者が出るかどうかは選手の選択によるので現段階でなんとも言えませんが、スピードシューズの最新モデル“ハイペリオン エリート 4 PB”(3万5200円)は、箱根の復路の翌日、25年1月4日に国内発売予定です。

「サタデーズNYC」コラボは
米国で「大きな反響」

そして2つ目の「街履きとしてのファッションスニーカー」ですが、こちらは11月に、「サタデーズ ニューヨークシティ(SATURDAYS NYC)」とのコラボシューズ(2万4200円)を発売済み。ファッションスニーカーの文脈において、コラボの重要性は言わずもがなですね。「ブルックス」のアイコンのランニングシューズ“ゴースト”をベースにしたコラボスニーカーは、インラインではなかなか見ない落ち着いた色合いのニットアッパーがおしゃれな雰囲気。「サタデーズ ニューヨークシティ」は国内ではジュンが事業を手掛けていますが、元々はニューヨークのセレクトショップであり、オーストラリアにも店舗があります。米豪日で発売したこのコラボモデル、特に本国のニューヨークでは「非常に反響が大きくて、すぐに売り切れていた」と、ジュンのブランド担当者は話していました。

ファッションスニーカーとしてはコラボに加え、25年には過去の自社のアーカイブモデルも復刻販売します。世界的なトレンドとなっているレトロランニングテーストに合致するシューズを打ち出していくそうです。

「ブルックス」は、伊藤忠商事が19年に日本市場での独占輸入販売権を取得し、20年春夏から子ども用スニーカー「瞬足」で知られるアキレスを通じて国内で販売しています。伊藤忠も、「米国でこれだけ知名度があるブランドなんだから、日本でのポテンシャルも高い」と判断して契約に至っているはず。17年のナイキ(NIKE)の厚底革命以降の各社のイノベーション合戦や、グローバルでのランナー人口増加で市場全体として活気づいているランニングシューズ。「ブルックス」も、国内でここからさらに認知を高めていきそうです。

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日本人がなぜか知らない老舗ランニングシューズ「ブルックス」 米国のラン専門店でシェア1位

2024年春からスポーツやアウトドア分野を取材するようになりましたが、その中で一つ疑問に思ってきたことがあります。それは米シアトル発の老舗(なんと1914年創業)のランニングシューズブランド「ブルックス(BROOKS)」について。日本人でこのブランドを知っている人は結構なランニング通だと思います。その証拠に、「ブルックス」と言うと、少なくない頻度で「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」と勘違いされます。しかしこのブランド、実は米国のランニング専門店への卸販売額では、並み居る競合を抑えて1位なんです。例えばアシックスの会見では、経営陣から「米国の卸シェアで『ブルックス』を追い越す!」的なコメントもよく出ます。

基本的に米国で流行っているモノはなんでも好きな日本人なのに、「ブルックス」が日本でそれほど浸透していないのはなぜなのか。実に興味深い。というわけで先日、「ブルックス」の日本を含むアジア太平洋&南米のディレクターであるジャスティン・デンプシー・チャンさんが、25年秋冬の展示会に合わせて来日していたので、率直に聞いてみました。「なぜ米国では非常に成功しているのに、日本では知名度が低いんですか?」。

ジャスティンさんいわく、その理由は2つ。「『ブルックス』はこれまで、速さにフォーカスしてこなかった。日本は一般ランナーであってもフルマラソンで3時間切りを目指すといったように、シリアスに速さを追求しているケースが多い。われわれはスピードシューズを歴史的に開発してこなかったし、販促においても“速く走れるシューズ”といった打ち出しをしてこなかった」というのが理由の1つ目です。

確かに日本では、一般ランナーも箱根駅伝の選手が履くようなスピードシューズを欲しがります。だから、各社が箱根駅伝をマーケティングの場として非常に重視し、一般メディアも呼んで箱根用シューズのお披露目会見を行っています。一方で米国は、一般ランナーはタイムや距離に関係なく走ること自体を楽しんでいて、それがカルチャーとして生活に根付いている。スポーツ担当になって以降、そんな日米比較を何度か耳にしました。

「日本では一般ランナーも
速さを追求する」

振り返れば23年3月に、東京マラソンの視察に訪れていた「ブルックス」のR&D担当者に会った際も、「東京マラソンでは、一般ランナーもスピード志向の厚底カーボンシューズを履いていて驚いた」と話していたのが印象的です。「ブルックス」は米国の一般ランナーに向けて安全に楽しく走れるシューズを開発してきた結果、スピード志向の日本市場とやや合っていなかったということですね。

2つ目の理由としてジャスティンさんがあげていたのが、「日本はスニーカーを、ライフスタイルやファッションの文脈で捉える傾向も強い」という点。安全に走れるシューズを無骨に追求してきた結果、ファッションとして履ける街履きスニーカー開発が「ブルックス」は遅れていました。競合のアシックスを例にとれば、同社も数年前までは無骨にパフォーマンス用途のシューズを追求する企業のイメージが強かったですが、今やファッション文脈でも支持されるように様変わりしています。

以上がジャスティンさんが語った日本市場での課題2つですが、実はどちらも動きがあるんです。1つ目の課題については、「ブルックス」はスピード志向のシューズの開発や速さにフォーカスしたマーケティングを既に始めています。“ブルーライン”と呼ばれるチームがアスリートの声を生かした製品開発を担い、その結果24年の箱根駅伝では、なんと全230人の出場選手の中で1人、「ブルックス」着用者が出ました。25年の箱根でも着用者が出るかどうかは選手の選択によるので現段階でなんとも言えませんが、スピードシューズの最新モデル“ハイペリオン エリート 4 PB”(3万5200円)は、箱根の復路の翌日、25年1月4日に国内発売予定です。

「サタデーズNYC」コラボは
米国で「大きな反響」

そして2つ目の「街履きとしてのファッションスニーカー」ですが、こちらは11月に、「サタデーズ ニューヨークシティ(SATURDAYS NYC)」とのコラボシューズ(2万4200円)を発売済み。ファッションスニーカーの文脈において、コラボの重要性は言わずもがなですね。「ブルックス」のアイコンのランニングシューズ“ゴースト”をベースにしたコラボスニーカーは、インラインではなかなか見ない落ち着いた色合いのニットアッパーがおしゃれな雰囲気。「サタデーズ ニューヨークシティ」は国内ではジュンが事業を手掛けていますが、元々はニューヨークのセレクトショップであり、オーストラリアにも店舗があります。米豪日で発売したこのコラボモデル、特に本国のニューヨークでは「非常に反響が大きくて、すぐに売り切れていた」と、ジュンのブランド担当者は話していました。

ファッションスニーカーとしてはコラボに加え、25年には過去の自社のアーカイブモデルも復刻販売します。世界的なトレンドとなっているレトロランニングテーストに合致するシューズを打ち出していくそうです。

「ブルックス」は、伊藤忠商事が19年に日本市場での独占輸入販売権を取得し、20年春夏から子ども用スニーカー「瞬足」で知られるアキレスを通じて国内で販売しています。伊藤忠も、「米国でこれだけ知名度があるブランドなんだから、日本でのポテンシャルも高い」と判断して契約に至っているはず。17年のナイキ(NIKE)の厚底革命以降の各社のイノベーション合戦や、グローバルでのランナー人口増加で市場全体として活気づいているランニングシューズ。「ブルックス」も、国内でここからさらに認知を高めていきそうです。

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誰もが映像監督になれる! 「TOYOTA DIRECTORSCUT」第3弾が作品募集中 テーマは「SUPER FORMULA」

TOYOTA,トヨタ自動車,トヨタ ディレクターズカット,全日本スーパーフォーミュラ選手権,SUPER FORMULA DIRECTORSCUT
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トヨタ自動車(以下:トヨタ)は、クリエイターとの共創プロジェクト「TOYOTA DIRECTORSCUT(トヨタ ディレクターズカット)」の第3弾である「SUPER FORMULA DIRECTORSCUT(スーパーフォーミュラ ディレクターズカット」をスタートした。同プロジェクトは、創造的な挑戦を続けるあらゆるクリエイターの活躍の場を作ることを目的として、過去には「ヤリス」シリーズと「アスリート(GTTA)」をテーマに、クリエイターの自由な創作を世界中に発信してきた。

第3弾となる今回は、国内最高峰で最速のフォーミュラレースシリーズ「全日本スーパーフォーミュラ選手権(SUPER FORMULA)」をテーマに、新撮300カット以上の映像素材、アーティスト14組による合計20曲のオリジナル楽曲を素材として提供。クリエイターは、それらを自由に使って映像作品を作ることができる。審査員によって選定された優秀作品は、2025年3⽉上旬に行われる開幕戦のレース告知として、多様なメディアで大々的に取り上げられるなど、多くの人の目に触れる機会を得る。クリエイターとして、新たな可能性が無限に広がるだろう。

国内最高峰で最高の
フォーミュラレース

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「SUPER FORMULA」は、日本で開催されるトップクラスのフォーミュラカーレースシリーズだ。全チームが基本的に同じ車両を使用する「ワンメイク方式」が採用される。これは参加者間の公平性を保ち、レースの勝敗をドライバーの技量やチームの戦略に依存させるため。世界中から優れたドライバーが参戦し、富士スピードウェイや鈴鹿サーキットといった日本屈指の有名サーキットで開催。高い技術レベルと戦略性が必要とされ、世界中のモータースポーツファンに支持されている。また近年、環境対応技術を積極的に導入しており、カーボンニュートラル燃料の採用や車両開発でのエコロジー技術のテストを進めている。「SUPER FORMULA」の車両は、モータースポーツの未来を切り開く技術の集大成であり、見る者を魅了するスピードと技術の結晶と言えるのだ。

本プロジェクトに賛同し、レーシングチーム「KONDO RACING TEAM」の監督であり、日本レースプロモーション(JRP)の会長でもある歌手の近藤真彦、音楽プロデューサーの中臺孝樹、動画ディレクターの田中裕介が審査員として参加。さらに、2024年「SUPER FORMULA」のチャンピオンドライバー、坪井翔も加わる。そのほかの審査員は後日発表予定。
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オリジナル楽曲制作に参加した14組のアーティスト、AIJ、Aya Taniguchi、Double Clapperz、GRP、Kaito Mori、KAY、Masayoshi Iimori、松隈ケンタ feat 蝶(GBB)、MAYKIDZ、中村佳紀、RINZO、SARUKANI、TOMOKO IDA、Zuma(順不同)。「SUPER FORMULA」からインスピレーションを得た全20曲を素材として提供する。

若き映像クリエイター
RYO SUGIMOTOが映像を製作

クリエイティブ制作を行うアンノウンノウンズのRYO SUGIMOTOクリエイティブ・ディレクターが「SUPER FORMULA DIRECTORSCUT」の動画を手掛けた。デジタルネイティブの知見を生かした映像が、ファッション業界からも高い評価を得る1998年生まれの25歳が設けたテーマは、“「時間はコントロールできる。それを信じた者だけが勝つ」―意思と絆が新しい未来を創る―”。プロジェクトに対して、「クリエイターではなくても、誰でも簡単に映像を作れる気軽さがいい」と語る。だが、そのコンセプトには、やはりプロフェッショナルさを感じさせる。RYO SUGIMOTOに、製作した動画について聞いた。

競技と人生に通じる
“時間のコントロール”

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──映像のテーマについて、詳しく教えてください。

RYO SUGIMOTO(以下、SUGIMOTO):「SUPER FORMULA」という競技のルールでは、タイムや時間が重要なポイントになりますよね。それをチームメイトとコントロールするという考え方が、競技だけでなく、人生にも通じると考えました。僕らも限られた24時間というルールの中で生きていますから。最近、特にこのテーマを意識するようになりましたし、このプロジェクトを通じてその意識がさらに強まりました。

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──特にこだわった点はなんですか?

SUGIMOTO:まずは、素材比率として表方のドライバーに偏ることのない構成を意識しました。全ての人間の力が組み合わさり、この車体を動かしているということが視覚的に伝達できるようにこだわりました。また、現実世界のフォーミュラは“スピード/時間”のコントロールが勝敗を分ける競技ですが、デジタルならではの表現として、“スピード/時間”のコントロールにより視覚的エンターテイメント性を生み出すということを意識しています。

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資本主義から少し外れた
「平等な競争」

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──「SUPER FORMULA」について、どのような魅力や面白さを感じましたか?

SUGIMOTO:「SUPER FORMULA」の特徴は、機械的な性能や拡張性を度外視している点だと思います。例えば、機械的な機能を拡張すると資本力の戦いになりがちですが、この競技はそうではなく、同じルールの中で競い合う点が非常に面白い。均一な車両性能を採用している背景には、資本力における優位性を抑え、チームやドライバーの実力、戦略、団結力に焦点を当てているからだと思います。資本主義の中で見落としがちな「根本の人間力」というテーマを実現しようとしているところにも共感できます。資本主義の世界の中で、僕らは「根本の人間力」と「オーガニックでオリジナリティ溢れるアイデア」を武器に戦って行かないくてはいけません。SNSという社会がそれを多少自由に解放してくれたことで、その気付きの加速は感じますが、競技のルールに反映して、その概念を伝えていく活動団体はとても大切だと感じました。同時に、この「TOYOTA DIRECTORSCUT」プロジェクトは、資本主義から少し外れた「平等な競争」が共感を得ているのではないか、と個人的には感じています。誰でも参加できるこのプロジェクトの“平等なルール”がもっと広まれば、多くの人に受け入れられるのではないでしょうか。

──今後、「TOYOTA DIRECTORSCUT」で手掛けてみたいテーマを教えてください。

SUGIMOTO:電動車の“開発”や“お客さまの元に届くまで”というテーマには、とても興味があります。これは、未来を創る一つの要素であり、現在世界で開発競争が激化している分野と認識しています。お客さまに届くまでの間に開発研究、製造ライン、運輸など予想すらできない多くの人々が関わっています。将来的には電動車が主流になっていると思います。その未来を作る要素として、電動車について深く考え、作品を通じてその未来を表現することは、とても意義深いと感じます。そのビハインドをもっと届けて、普段、僕らが使用している自動車をただの自動車と思わせないような感情を与えることができたらうれしいです。

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RYO SUGIMOTO/クリエイティブディレクター
PROFILE:1998年神奈川生まれ。中学、高校時代をバドミントンに捧げる。高校最後の大会は神奈川ベスト8で惜しくも全国への切符を逃す。大学で英語を学び、オーストラリアをはじめ海外を放浪する。海外滞在中に写真や映像に出会い、帰国後、企業のスチールや映像制作を請け負う。大学卒業後、2022年にアンノウンノウンズ設立。現在、同社CEO兼クリエイティブ・ディレクター

募集要項は以下の通り。応募期間は11月8日~25年1月10日。映像制作のルールは、提供するいずれかの映像素材を入れること。車両映像は、提供されたもののみの使用に限り、独自で撮影することは禁止。提供する楽曲の中から映像楽曲を選定すること。そして、提供する「SUPER FORMULA DIRECTORSCUT」のロゴを映像のどこかに入れること。

25年1月中の審査を予定し、最優秀賞1人、優秀賞1人を2月中旬に発表(その他、審査員賞などの特別賞を設ける予定)する。優秀作品には、各審査員がコメントをフィードバックし、3⽉上旬の「SUPER FORMULA」開幕戦におけるレース告知として各メディアで使用する。

「TOYOTA DIRECTORSCUT」は、トヨタとクリエイターがオープンにつながることのできる共創プラットフォームだ。第1弾の「YARIS DIRECTORSCUT」では、ヤリスシリーズ3車種の映像素材279カットとサカナクションの映像素材全40カットに加え、楽曲「エウリュノメー」のトラックデータ全21素材を公開し、クリエイターがアレンジ可能な素材として提供。3223人のクリエイターと共創した総計301の作品をプロジェクトサイトや公式SNS、CMなどで公開した。

アスリート×クリエイターの共創をテーマにした第2弾「GTTA DIRECTORSCUT」では、国籍、競技、パラスポーツと健常者スポーツの垣根を越えて、はるかな高みを目指すアスリートが集う「グローバルチームトヨタアスリート(GTTA)」と映像を共創した。

INTERVIEW & TEXT : YUKI KOIKE
問い合わせ先
SUPER FORMULA DIRECTORSCUT事務局

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「ビルボードジャパン」2024年の年間チャートを発表 Creepy NutsやSnow Man、Mrs. GREEN APPLE、Number_iなどが受賞

「ビルボードジャパン」が2024年の年間チャートの受賞楽曲・アーティストを発表した。ビルボードジャパンチャートは、アメリカのビルボードのメソッドに則り、ラジオオンエア回数、CDセールス、ストリーミング回数、ダウンロード数、動画再生、カラオケなど6種のデータを集計・合算した総合音楽チャート。集計期間は2023年11月27日~24年11月24日。Global Japan Songs Excl. Japanほか国別チャートは23年11月24日~24年11月21日。

総合ソング・チャート

全国推定売上枚数、ダウンロード回数、ラジオ放送回数、ストリーミング数、YouTubeの動画再生回数、カラオケ歌唱回数を元にした独自ポイントを合算した、米国でもBillboard音楽チャートの中心となるチャート「JAPAN Hot 100」では、Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」 が総合首位を獲得。1月7日に配信スタートした同曲は、アニメ「マッシュル-MASHLE-神覚者候補選抜試験編」のオープニングテーマで、集計期間内に5億4731万791回ストリーミング再生を記録。2位はシンガーソングライター、tuki.の「晩餐歌」、3位はドラマ「Eye Love You」の主題歌のOmoinotake「幾億光年」がチャートインした。

1位を獲得したCreepy NutsのR-指定は、「俺らも音楽で生活できるようになった!」みたいな気持ちがまだあるくらいなんで、世界で聴いてもらえる曲を作る予定ではまったくなかった。ほんまに、自分たちの“吐き出したいもの”とか、自分らの“溜め込んだ表現の解放”なんです」とコメント。一方のDJ松永は、「また音楽に特化したような生活の仕方に戻った今となっては、前くらいの“無責任さ”みたいなのが戻ってきてるなっていう感じはありますね。よくないものはよくないまま表現して。その勇気も、いま一度持てた感じがする」と話す。

1:「Bling-Bang-Bang-Born」Creepy Nuts
2:「晩餐歌」tuki.
3:「幾億光年」Omoinotake
4:「アイドル」YOASOBI
5:「ライラック」Mrs. GREEN APPLE
6:「ケセラセラ」Mrs. GREEN APPLE
7:「唱」Ado
8:「怪獣の花唄」Vaundy
9:「青と夏」Mrs. GREEN APPLE
10:「ダンスホール」Mrs. GREEN APPLE

総合アルバム・チャート

全国推定売上枚数とダウンロード数のデータを合算した総合アルバム・チャート。総合アルバム・チャート「Hot Albums」では、Snow Manの4thアルバム「RAYS」が首位を獲得。10月30日発売の同作は、集計期間内で累計118万3100枚を売り上げて、CDセールス1位も記録。2位に米津玄師「LOST CORNER」、3位にSEVENTEEN「17 IS RIGHT HERE」が続く。

1位を獲得したSnow Manのラウールは、「この度はSnow Manの4th Album『RAYS』がBillboard JAPAN Hot Albums of the Year 2024を受賞させていただき、大変嬉しく思います。自分達の作品を受け取っていただき、音楽に触れてくださったみなさま、また制作に関わっていただいた心強いスタッフのみなさまに本当に感謝しています。4th Album『RAYS』はデビューしてから4年間に磨いた力、頂いた応援を音楽に昇華させた、いわばデビュー後のSnow Man第1章の集大成とも捉えられる、かなり思い入れの強い作品です。挑戦的でありながらも常にファンのみなさんの存在を近くに想像しながら制作をしました。そんな大切なファンのみなさんに聴いていただき、また嬉しい感想も沢山いただいて胸がいっぱいです。2025年はグループとしてデビューから5周年を迎え、デビュー日の1月22日はベストアルバムを発売することから始まります。また、ファンのみなさんとの時間を増やせるよう絶賛計画中なので是非楽しみに待っていていただけたらと思います!」とコメントする。

1:「RAYS」Snow Man
2:「LOST CORNER」米津玄師
3:「17 IS RIGHT HERE」SEVENTEEN
4:「THE VIBES」SixTONES
5:「SPILL THE FEELS」SEVENTEEN
6:「No.I」Number_i
7:「GIANT」Stray Kids
8:「No.O -ring-」Number_i
9:「SCIENCE FICTION」宇多田ヒカル
10:「+Alpha」なにわ男子

アーティスト・チャート「Artist 100」

総合ソングと総合アルバムのポイントを合算したアーティスト・チャート「Artist 100」では、Mrs. GREEN APPLEが1位に。「ライラック」「ケセラセラ」など、計17曲が総合ソングトップ100以内にランクイン。2位には「水平線」「高嶺の花子さん」など計10曲が100位以内に入り、上半期より1ランクアップのback number、3位には今年4月に開催されたアメリカ最大級の音楽フェスティバル「コーチェラ・バレー・ミュージック&アート・フェスティバル2024」の出演が話題を呼んだ YOASOBIが入った。

1位の、Mrs. GREEN APPLEは、「とてもありがたいです。驚いて少し涙腺にきました」(藤澤涼架)、「今年はたくさん曲をリリースしたので、それらがたくさんの方にきちんと届いているのが純粋にありがたいです」(若井滉斗)、「僕は昨年、作詞家チャートと作曲家チャートで年間1位をいただいたからこそ、この1年間はとてもいい意味で自分が作るもの、自分たちが面白いと思えるものを信じて活動できました。その楽しかった年にこういった評価をいただけたのがうれしいです」(大森元貴)と語る。

1:Mrs. GREEN APPLE
2:back number
3:YOASOBI
4:Vaundy
5:Official髭男dism
6:Ado
7:Creepy Nuts
8:米津玄師
9:King Gnu
10:あいみょん

ダウンロード・アルバム・チャート

ダウンロード数を集計したアルバムチャート。1位のNumber_iは、「この度、僕たちのミニアルバム『No.O -ring-』が、ビルボードジャパンさんの2024年年間ダウンロード・アルバムチャートで首位を獲得しました。ありがとうございます!本当にたくさんの人に聴いていただいて、とても嬉しいなと思っております。これからも、より多くの方々にNumber_iの音楽を届けられるように頑張りますので、ぜひ応援よろしくお願いします!」とコメントする。

1:「No.O -ring-」Number_i
2:「SCIENCE FICTION」宇多田ヒカル
3:「LOST CORNER」米津玄師
4:「No.I」Number_i
5:「THE GREATEST UNKNOWN」King Gnu
6:「Adoの歌ってみたアルバム」Ado
7:「THE BOOK 3」YOASOBI
8:「Road to A」Travis Japan
9:「残夢」Ado
10:「ANTENNA」Mrs. GREEN APPLE

ダウンロード・ソング・チャート

ダウンロード数を集計した楽曲チャート。

1:「Bling-Bang-Bang-Born」Creepy Nuts
2:「晩餐歌」tuki.
3:「唱」Ado
4:「さよーならまたいつか!」米津玄師
5:「ライラック」Mrs. GREEN APPLE
6:「幾億光年」Omoinotake
7:「GOAT」Number_i
8:「晴る」ヨルシカ
9:「夢幻」MY FIRST STORY × HYDE
10:「花になって」緑黄色社会

ストリーミング・ソング・チャート

1:「Bling-Bang-Bang-Born」Creepy Nuts
2:「晩餐歌」tuki.
3:「幾億光年」Omoinotake
4:「ライラック」Mrs. GREEN APPLE
5:「アイドル」YOASOBI
6:「ケセラセラ」Mrs. GREEN APPLE
7:「唱」Ado
8:「怪獣の花唄」Vaundy
9:「青と夏」Mrs. GREEN APPLE
10:「Soranji」Mrs. GREEN APPLE

総合アニメソング・チャート

「Hot 100」からTアニメ/映画のタイアップ楽曲と、アニメ声優による楽曲を抽出したアニメソング・チャート。

1:「Bling-Bang-Bang-Born」Creepy Nuts
2:「アイドル」YOASOBI
3:「ライラック」Mrs. GREEN APPLE
4:「SPECIALZ」King Gnu
5:「タイムパラドックス」Vaundy
6:「勇者」YOASOBI
7:「晴る」ヨルシカ
8:「花になって」緑黄色社会
9:「青のすみか」キタニタツヤ
10:「最高到達点」SEKAI NO OWARI

ヒートシーカーズ・ソング・チャート

「Hot 100」を構成するデータのうち、ラジオ、ダウンロード、ストリーミング、週間動画再生数を集計し、その中から急上昇中のアーティストを抽出したチャート

1:「はいよろこんで」こっちのけんと
2:「鬼ノ宴」友成空
3:「ラブソング」マルシィ
4:「初恋キラー」乃紫
5:「わたしの一番かわいいところ」FRUITS ZIPPER
6:「Bunny Girl」AKASAKI
7:「SHEESH」BABYMONSTER
8:「You」808
9:「junkie」swetty
10:「オーバーライド」吉田夜世

ユーザー・ジェネレイテッド・ソング・チャート

YouTubeの再生数のうち、UGC(ユーザー生成コンテンツ)のみを集計したチャート。

1:「Bling-Bang-Bang-Born」Creepy Nuts
2:「アイドル」YOASOBI
3:「人マニア」原口沙輔
4:「唱」Ado
5:「酔いどれ知らず」Kanaria
6:「神っぽいな」ピノキオピー
7:「KING」Kanaria
8:「オーバーライド」吉田夜世
9:「Overdose」なとり
10:「晩餐歌」tuki.

シングル・セールス・チャート

初回盤や限定盤、通常盤などの商品分類上別商品となる売上推定枚数をタイトルごとに合算したシングル・セールス・チャート。

1:「LOVE TRIGGER / We'll go together」Snow Man
2:「BREAKOUT / 君は僕のもの」Snow Man
3:「THE FRAME」INI
4:「《A》BEGINNING」Aぇ! group
5:「THE VIEW」INI
6:「チャンスは平等」乃木坂46
7:「Monopoly」乃木坂46
8:「自業自得」櫻坂46
9:「HITCHHIKER」JO1
10:「WHERE DO WE GO」JO1

アルバム・セールス・チャート

初回盤や限定盤、通常盤などの商品分類上別商品となる売上推定枚数をタイトルごとに合算したアルバム・セールス・チャート。

1:「RAYS」Snow Man
2:「17 IS RIGHT HERE」SEVENTEEN
3:「THE VIBES」SixTONES
4:「SPILL THE FEELS」SEVENTEEN
5:「LOST CORNER」米津玄師
6:「GIANT」Stray Kids
7:「+Alpha」なにわ男子
8:「No.I」Number_i
9:「SEVENTEENTH HEAVEN」SEVENTEEN
10:「ROMANCE : UNTOLD」ENHYPEN

TikTok チャート

TikTok上における楽曲人気を測るチャート。

1:「Bling-Bang-Bang-Born」Creepy Nuts
2:「Athletic Meet "Heaven and Hell"」Shinonome
3:「Giri Giri」KOMOREBI
4:「Magnetic」ILLIT
5:「おともだち」edhiii boi
6:「全方向美少女」乃紫
7:「Piano music and BGM that match the emotional scene」syummacha
8:「かわいいだけじゃだめですか?」CUTIE STREET
9:「はいよろこんで」こっちのけんと
10:「愛とU (Sped Up Ver.)」Mega Shinnosuke

ニコニコ VOCALOID SONGS

動画配信サービス「ニコニコ動画」上におけるVOCALOID曲の人気を測るチャート。

1:「オーバーライド」吉田夜世
2:「メズマライザー」サツキ
3:「混沌ブギ」jon-YAKITORY
4:「人マニア」原口沙輔
5:「イガク」原口沙輔
6:「ラビットホール」DECO*27
7:「テレキャスタービーボーイ(long ver.)」すりぃ
8:「好きな惣菜発表ドラゴン」ンバヂ (nbaji)
9:「きゅうくらりん」いよわ
10:「春嵐」john

Global Japan Songs Excl. Japan

日本の楽曲を対象に、Luminate Data LLCが集計した、日本を除く(excluding)世界200以上の国と地域の主要デジタル・プラットフォームの定額課金型(サブスクリプション)と広告支援型の公式ストリーミング、ダウンロードにそれぞれ比重をつけて算出し、ランク付けしたチャート。

1:「Bling-Bang-Bang-Born」Creepy Nuts
2:「アイドル」YOASOBI
3:「SPECIALZ」King Gnu
4:「NIGHT DANCER」imase
5:「死ぬのがいいわ」藤井風
6:「KICK BACK」米津玄師
7:「青のすみか」キタニタツヤ
8:「夜に駆ける」YOASOBI
9:「TOKYO DRIFT(FAST & FURIOUS)」TERIYAKI BOYZ
10:「真夜中のドア~stay with me」松原みき

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ミズノの隠れたヒット商品ドライビングシューズ スポーツギアのノウハウ生かし開発

ミズノは12月20日、ソールに自動車の運転操作をサポートする機能を搭載したレザーシューズ“ベアクラッチ エル(BARECLUTCH L)”を、公式ECと一部の「ミズノ(MIZUNO)」取扱店で発売する。野球やサッカー、ランニングなどのイメージが強いミズノだが、2022年に初めてドライビングシューズを発売。その結果、初年度年間販売目標数を4カ月で達成し、隠れたヒット商品となっている。公式ECでの販売価格は1万9800円。

一般的なドライビングシューズのソールは薄くて硬いケースが多く、「歩行などの日常的な使用が難しいという課題があった」と広報担当者。そこで、自動車運転時にペダルの感覚が分かりやすく、同時に街を軽く歩く際などにも適したソールを追求。ヒントとなったのは、アスリートが筋トレなどのトレーニング時に履く、繊細な足裏感覚を伝えるミズノのトレーニングシューズだ。

ミッドソールの凹凸がカギ

トレーニングシューズと同様に、足裏と接するミッドソールの上面にアウトソールの凹凸と連動する凹凸構造を配している。それにより、アウトソールで得た感触をより正確に足裏に伝える。今モデルでは初めてアッパーにレザーを使用し、より上質なイメージを打ち出している。

ドライビングシューズをはじめ、ミズノは祖業であるスポーツギアやスポーツアパレル向けの商品開発でつちかった知見を他分野に生かす事業開発を進めている。1997年から機能性を生かした企業ユニホームを企画・販売する専門部署を持ち、これまで1200社以上に納品。また、建設業や運輸業、製造業などに向けたワークシューズやワークアパレルなども手掛け、19年にはワークビジネス事業部を新設した。ワークビジネスを強化し、28年3月期にワークビジネスで売上高180億円を目指している。

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「ヴェラ・ウォン」の知的財産をブランド管理会社WHPグローバルが買収 金額は非公開

米ブランドマネジメント会社WHPグローバル(WHP GLOBAL)は12月16日、「ヴェラ・ウォン(VERA WANG)」のIP(知的財産)を買収したことを発表した。取引の金額など詳細は非公開。創業デザイナーであるヴェラ・ウォン=チーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)は引き続き同職を務めるほか、WHPグローバルの株主となる。取引は2025年1月中に完了する見込み。

ウォンCCOは、米「ヴォーグ(VOGUE)」誌のエディターとしてキャリアをスタート。同誌で約17年勤めた後、「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」のアクセサリーデザイナーに。その後、自身のウエディングドレスを探す際にブライダルウエアに関心を持ち、1990年にブランドを立ち上げた。現在、「ヴェラ・ウォン」はブライダルウエアに加えて、ウィメンズ、メンズ、ジュエリー、フレグランス、ホームカテゴリーを展開し、小売りの年間売上高はおよそ7億ドル(約1071億円)となっている。

同氏は、「30年以上にスタートした『ヴェラ・ウォン』の新章を開始するにあたり、WHPグローバルとの新たなパートナーシップを発表することができてうれしく思う。同社の先進的なアプローチは、私の将来的なビジョンと合致しており、共に新たなカテゴリーや市場における機会を開拓していくことを楽しみにしている」と語った。

WHPグローバルについて

WHPグローバルは、19年の設立。ほかに「アン・クライン(ANNE KLEIN)」「アイザック ミズラヒ(ISAAC MIZRAHI)」「ジースター ロゥ(G-STAR RAW)」「ボノボス(BONOBOS)」「エクスプレス(EXPRESS)」「ラグ & ボーン(RAG & BONE)」などのブランドを保有している。

同社のイェフダ・シュミドマン(Yehuda Shmidman)会長兼最高経営責任者は、「ヴェラはレジェンドだ。モダンでスタイリッシュな『ヴェラ・ウォン』のパートナーとなることができて光栄に思う。世界中の新たなビジネスチャンスを捉え、ブランドのレガシーをさらに築いていくことを楽しみにしている」と述べた。

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40歳おじさんパーカ問題:記者談話室vol.157

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

157回目となる今回は、「40歳おじさんパーカ問題」です。タレントの妹尾ユウカさんの発言をきっかけに、ホリエモンやひろゆきなども巻き込んだ大論争になったこの問題を、3人で話し合いました。アラフォーの皆さんはパーカ、いくつ持ってますか?

この配信は以下のアプリでもご利用いただけます。
Apple Podcast
Spotify

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40歳おじさんパーカ問題:記者談話室vol.157

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

157回目となる今回は、「40歳おじさんパーカ問題」です。タレントの妹尾ユウカさんの発言をきっかけに、ホリエモンやひろゆきなども巻き込んだ大論争になったこの問題を、3人で話し合いました。アラフォーの皆さんはパーカ、いくつ持ってますか?

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カプリ、傘下の「ヴェルサーチェ」と「ジミー チュウ」の売却を本格的に検討か

「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」を擁するカプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)は、同じく傘下に持つ「ヴェルサーチェ(VERSACE)」と「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」の売却を本格的に検討しているようだ。情報筋によれば、カプリは英投資銀行バークレイズ(BARCLAYS)と提携し、機密情報の整理など買い手候補を探すための準備を始めたという。

カプリは2023年8月、「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)に85億ドル(約1兆3000億円)で事業を売却することに合意した。しかし、両社が保有するブランド間の競争がなくなることで独占状態になるとし、米連邦取引委員会(FTC)は本件を停止する仮処分を求めて4月に提訴。10月に米連邦地方裁判所がFTCの申し立てを認める判決を下したことから、11月に両社は買収契約を双方の合意の上で正式に解消している。

カプリは2022年にも両ブランド売却を検討

近年、カプリは業績が悪化していたが、買収が成立した暁には、タペストリーが「コーチ」を復活させたノウハウを用いて、ビジネスが低迷している「マイケル・コース」を立て直すことが期待されていた。しかし、これが白紙となったことから、カプリは主力の「マイケル・コース」の業績回復に注力するため、ほかの2ブランドを売却するのではないかとの憶測が広まっていた。なお、22年にもカプリは事業全体もしくは「ヴェルサーチェ」と「ジミー チュウ」の売却についてバークレイズに相談している。その際は少数の買い手候補から接触があったものの、タペストリーによる買収が具体的に進み始めた段階で断ったという。

前述の情報筋によれば、今回の買い手候補探しは始まったばかりで、両ブランドを同じ買い手に、もしくはそれぞれ異なる買い手に売却するのかなどは決まっておらず、最終的にいずれも売却しない可能性もあるという。

本件に関して、カプリおよびバークレイズからのコメントは得られなかった。

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抽選販売12月16日まで 日本酒産業課題解決を目指し「サケハンドレッド」の「百光」が原料米から刷新

Clearが運営する日本酒ブランド「サケハンドレッド(SAKE HUNDRED)」が、代表銘柄「百光(びゃっこう)」のリニューアルを実施した。2024 年醸造の「百光」※には、約1万本の抽選販売に対して約7万人の応募があり、7月までで一般販売分全てが完売した。新生「百光」(720mL、3万8500円、楯の川酒造)は、10月から2025年春にかけて醸造。抽選販売の応募受付をブランド公式サイトで12月16日まで行なう。

※一般向け販売分完売。一部小売店や飲食店、ホテル、法人、海外輸出向け販売は含まない

日本酒産業は1973年をピークに消費量は右肩下がりで、この20年間で毎月平均2.4社が廃業するなど低利益が常態化している。「サケハンドレッド」は、日本酒産業における量から質への転換と酒蔵をはじめとする日本酒産業全体のサステナブルな成⻑を目指し、2018年、「“上質”を極める、至高の1本」として「百光」を販売した。以降、同酒は日本酒における高価格帯市場の創出を担うブランドの旗艦銘柄として、売り上げをけん引。現在、「サケハンドレッド」の平均購入価格は5万円を超える(24年5月現在)。利益は醸造パートナーである全国8カ所の酒蔵や酒米農家、種麹メーカーなど産業全体に還元している。

「百光」の新しい原料米には「山形県産・雪女神」を採用。「雪女神」は山形県が独自に開発した品種で、大吟醸を造ることに特化した酒米だ。高精白に耐えられ、醸造時のコントロールがしやすいため精度の高い発酵管理をかなえる。酒質はよりエレガントできめ細やかな味わいに仕上げた。これまで採用していた酒米は有機栽培米であり、昨今の異常気象や人手不足の中での安定的供給という点で課題を感じていたという。日本酒産業界における新規市場の創出に必要な供給量を確保するためにも、高価格日本酒がより広く認知され、⻑期的に多くの商品が流通し続けることの重要性をより強く発信していく。「高級=希少な米という前提からの脱却を図ると共に、希少性に頼りすぎることのない魅力を伝えていきたい。今回のリニューアルは、『百光』が王道定番の高級酒になるための第一歩だと考えている」と、生駒龍史Clear代表取締役CEO兼ブランドオーナーは語る。

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ラクサス上場 高級バッグのシェアリング事業に「伸び代」

ブランドバッグの定額レンタルサービスを運営するラクサス・テクノロジーズ(広島市、高橋啓介社長)は13日、東証グロース市場に新規上場した。公開価格281円に対して初日の終値は377円だった。日本橋兜町の東京証券取引所で会見に臨んだ高橋社長は「マーケットから良い評価をいただけた」と話した。

06年に創業し、15年からブランドバッグの定額レンタルサービスを開始した。19年にワールドの傘下に入り、支援を受けて事業を成長させてきた。最も一般的なシングル契約だと、月額9800円(税別)で「ルイ・ヴィトン」「シャネル」「エルメス」といった高級ブランドの人気商品を交換し放題で借りられる。24年3月期業績は売上高22億円、営業利益4億7400万円。過去4年の年平均成長率は約19%だった。営業損益は23年3月期に黒字化して以降、順調に伸びている。

ラクサスの創業社長である児玉昇司氏は非常勤取締役に退き、22年6月から高橋氏が社長に就いた。高橋氏はローランドベルガー出身で、20年8月からワールドに転じて執行役員グループ企画本部長などの要職を歴任してきた。今回の上場に伴い、ワールドのラクサス株の保有割合は62.5%から44.3%になり、持ち分法適用会社に移行した。

上場で得た資金は、生命線であるブランドバッグの仕入れに充てる。高橋社長は「当社の事業は仕入れのキャッシュアウトが先行する。成長には資産を増やすことが欠かせない」と説明した。

ブランドバッグはコロナ前に比べて小売価格が大幅に上昇し、中古品の仕入れ価格もまた高騰した。これまで以上にブランドバッグを高嶺の花と感じる消費者も増えており、所有ではなくシェアリングを選択する傾向が強まった。ラクサスの場合は、首都圏に住む世帯収入が高い女性が多いという。高橋社長は「有料会員はまだ2万人程度。伸び代は大きい」と述べた。

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ラクサス上場 高級バッグのシェアリング事業に「伸び代」

ブランドバッグの定額レンタルサービスを運営するラクサス・テクノロジーズ(広島市、高橋啓介社長)は13日、東証グロース市場に新規上場した。公開価格281円に対して初日の終値は377円だった。日本橋兜町の東京証券取引所で会見に臨んだ高橋社長は「マーケットから良い評価をいただけた」と話した。

06年に創業し、15年からブランドバッグの定額レンタルサービスを開始した。19年にワールドの傘下に入り、支援を受けて事業を成長させてきた。最も一般的なシングル契約だと、月額9800円(税別)で「ルイ・ヴィトン」「シャネル」「エルメス」といった高級ブランドの人気商品を交換し放題で借りられる。24年3月期業績は売上高22億円、営業利益4億7400万円。過去4年の年平均成長率は約19%だった。営業損益は23年3月期に黒字化して以降、順調に伸びている。

ラクサスの創業社長である児玉昇司氏は非常勤取締役に退き、22年6月から高橋氏が社長に就いた。高橋氏はローランドベルガー出身で、20年8月からワールドに転じて執行役員グループ企画本部長などの要職を歴任してきた。今回の上場に伴い、ワールドのラクサス株の保有割合は62.5%から44.3%になり、持ち分法適用会社に移行した。

上場で得た資金は、生命線であるブランドバッグの仕入れに充てる。高橋社長は「当社の事業は仕入れのキャッシュアウトが先行する。成長には資産を増やすことが欠かせない」と説明した。

ブランドバッグはコロナ前に比べて小売価格が大幅に上昇し、中古品の仕入れ価格もまた高騰した。これまで以上にブランドバッグを高嶺の花と感じる消費者も増えており、所有ではなくシェアリングを選択する傾向が強まった。ラクサスの場合は、首都圏に住む世帯収入が高い女性が多いという。高橋社長は「有料会員はまだ2万人程度。伸び代は大きい」と述べた。

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「ナイキ」が渋谷にパフォーマンスもそろう大型店開業 「ルルレモン」とガチンコ

「ナイキ(NIKE)」は12月14日、東京・渋谷に直営店「ナイキ シブヤ」をオープンする。公園通りを挟んで渋谷モディの向かいに立地するビルの地下1階〜地上2階の3フロア構成で、売り場面積は約1022平方メートル。近隣には、同じく14日に「ルルレモン(LULULEMON)」も2フロア約651平方メートルで開業予定。広域な渋谷エリアとしては、「サロモン(SALOMON)」も明治通り沿いに11月に直営店を移転増床している。渋谷はスポーツブランドの大型店が集まる地域として、訪日客を含め改めて注目を集めそうだ。

「スポーツに情熱を持つ客」へ

「ナイキ」は2019年に、渋谷スクランブルスクエア2階にも小型店を出店している。ライフスタイルカテゴリーの商品を中心に、小型店ながらECとも連動してサービスを行う渋谷スクランブルスクエア店舗に対して、新店の「ナイキ シブヤ」は、ライフスタイルカテゴリーだけでなく、ランニングを軸にパフォーマンスアイテムも豊富にそろえる。「スポーツに情熱を持ち、渋谷の街で新たなことにチャレンジし、アクティブな生活を楽しんでいるコンシューマー」(発表資料から)を対象とした店だ。

新店でもデジタルと連動し、買い物が楽しめるようにする。アプリを通じてスキャンによる商品情報提供を行うほか、メンバー特典の提供なども実施。同店を拠点にランニングセッションなども行い、コミュニティーとして渋谷に根ざすことを目指す。

アスリート向けレースシューズも

地下1階がメンズのパフォーマンスとライフスタイル、「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」の売り場。ウォールにはロードランやトレイルラン用、トレーニング用、ライフスタイル向けなど、多様なスポーツシューズを展示する。ロードラン向けは、11月に発売した“駅伝パック”など、トップアスリート向けもそろえる。

カスタマイズコーナーも導入

地上2階がウィメンズフロアで、メンズと同様にウォールにシューズを展示しているほか、サポート力の異なるレギンスやブラトップをそろえたコーナーも設けた。アパレルやスニーカーをカスタマイズできる「ナイキ バイ ユー」コーナーも2階に設置。熱圧着マシンでTシャツやスエットにワッペンやシールを載せてのカスタムができるほか、シューズにレーザーで図柄を載せることも可能だ。

地上1階はメンズ、ウィメンズの共同フロア。ライフスタイルアイテムを中心にそろえる。レトロランニングのトレンドに合わせて、同店オープン時は“ナイキ ボメロ”などをライフスタイルカテゴリーでも打ち出している。

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「ナイキ」が渋谷にパフォーマンスもそろう大型店開業 「ルルレモン」とガチンコ

「ナイキ(NIKE)」は12月14日、東京・渋谷に直営店「ナイキ シブヤ」をオープンする。公園通りを挟んで渋谷モディの向かいに立地するビルの地下1階〜地上2階の3フロア構成で、売り場面積は約1022平方メートル。近隣には、同じく14日に「ルルレモン(LULULEMON)」も2フロア約651平方メートルで開業予定。広域な渋谷エリアとしては、「サロモン(SALOMON)」も明治通り沿いに11月に直営店を移転増床している。渋谷はスポーツブランドの大型店が集まる地域として、訪日客を含め改めて注目を集めそうだ。

「スポーツに情熱を持つ客」へ

「ナイキ」は2019年に、渋谷スクランブルスクエア2階にも小型店を出店している。ライフスタイルカテゴリーの商品を中心に、小型店ながらECとも連動してサービスを行う渋谷スクランブルスクエア店舗に対して、新店の「ナイキ シブヤ」は、ライフスタイルカテゴリーだけでなく、ランニングを軸にパフォーマンスアイテムも豊富にそろえる。「スポーツに情熱を持ち、渋谷の街で新たなことにチャレンジし、アクティブな生活を楽しんでいるコンシューマー」(発表資料から)を対象とした店だ。

新店でもデジタルと連動し、買い物が楽しめるようにする。アプリを通じてスキャンによる商品情報提供を行うほか、メンバー特典の提供なども実施。同店を拠点にランニングセッションなども行い、コミュニティーとして渋谷に根ざすことを目指す。

アスリート向けレースシューズも

地下1階がメンズのパフォーマンスとライフスタイル、「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」の売り場。ウォールにはロードランやトレイルラン用、トレーニング用、ライフスタイル向けなど、多様なスポーツシューズを展示する。ロードラン向けは、11月に発売した“駅伝パック”など、トップアスリート向けもそろえる。

カスタマイズコーナーも導入

地上2階がウィメンズフロアで、メンズと同様にウォールにシューズを展示しているほか、サポート力の異なるレギンスやブラトップをそろえたコーナーも設けた。アパレルやスニーカーをカスタマイズできる「ナイキ バイ ユー」コーナーも2階に設置。熱圧着マシンでTシャツやスエットにワッペンやシールを載せてのカスタムができるほか、シューズにレーザーで図柄を載せることも可能だ。

地上1階はメンズ、ウィメンズの共同フロア。ライフスタイルアイテムを中心にそろえる。レトロランニングのトレンドに合わせて、同店オープン時は“ナイキ ボメロ”などをライフスタイルカテゴリーでも打ち出している。

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東レと学生服飾団体「KFC」がコラボ 未来のファッションを語った!作った!

繊維大手の東レは、学生服飾団体の「Keio Fashion Creater(以下、KFC)」とコラボレーションを行う。回収ペットボトルをリサイクルした「アンドプラス(&+)」使用の素材を提供し、KFCが年に1度に全てを注ぎ込むファッションショーをサポートする。2年後の2026年に創業100周年を迎える東レは、なぜKFCとコラボレーションしたのか。東レの工場や現場で奮闘する若手社員とKFCのコラボレーションを3回に分けて追っていく。

東レが繊維研究所を構え、ナノテクノロジーを駆使した最先端繊維素材「ナノデザイン」の生産拠点であり、研修センターなども備える静岡県の三島工場を訪れたKFCのメンバーは、「アンドプラス」や東レの繊維事業の歴史に触れ、「多くの人が関わって巨大な設備で生産する糸も、過去から多くの人の熱い思いがつないできたことを実感した」と語った。

一方で東レのモノ作りを支える若手スタッフも、新しく開発したばかりの糸を生産することの難しさに触れつつ、「目標は(自分が生産の立ち上げに関わった糸が)30年、40年とロングセラーとなって続いていくこと」とやりがいを語る。東レには、当時まだ和装も盛んだった1964年に開発し、現在でもバージョンアップを繰り返しながら続く「シルック」がある。40年続くロングセラーを目指すという目標は、決して絵空事ではない強い思いの裏返しでもある。

100年近くにわたる繊維技術を次代につなげ、かつファッション産業を進化させられるのか。KFCのメンバーが「工場見学ですごく真摯にサステナビリティをはじめとした社会課題に向き合っていると感じた一方で、それが消費者やファッションの作り手に届いていないのでは?」といった忖度なしの意見をぶつける一方、「サステナブルを義務感ではなく、面白いテクノロジーや面白い素材を開発するための手段になっていて、その結果として持続可能なデザインにつながっていることを改めて実感した」といった意見も出た。対して東レの若手社員は、モノ作りの難しさに触れつつ、その楽しさややりがい、その先に広がる新しいファッションなどを語った。

次回の2回目は、東レの若手社員とKFCメンバーが互いの意見を本気でぶつけ合った座談会をお届けする。これまで培ってきた繊維の技術を継承しつつ、未来のためにサステナビリティにどう向き合っていくべきか。また、ファッションの持つ楽しさや喜びとは?

注:現在「アンドプラス(&+)」は、回収したペットボトルなどをリサイクルしたポリエステル繊維と、回収した漁網などをリサイクルしたナイロン繊維の2種類を展開している。なお、回収したペットボトルをチップにする工程は社外の協力企業にておこなわれている。

問い合わせ先
東レ 繊維事業本部新流通開拓室
ft-marketing-ig.toray.mb@mail.toray

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「ラグタグ」がタイに進出 ワールドがサハと合弁でブランド古着を販売

ワールドは、ブランド品の買取・販売店「ラグタグ(RAGTAG)」でタイに進出する。現地大手企業サハグループと組んで合弁会社を設立する。2025年春にバンコクに1号店を開く。

タイを中心としたASEANでの二次流通市場の発展を見込む。今年3月からバンコクで2カ月半にわたってポップアップストアを営業したところ、想定以上に反響があった。「ラグタグ」の原宿店などで、アジアの訪日客の購買が活発なことも背中を押した。

合弁先のサハグループは財閥系の企業グループで、化粧品や衣料品、日用品など幅広い消費財の製造や販売を手掛ける。すでにワールドとは17年に合弁会社ワールド サハ ファッションを設立し、タイを中心に「タケオキクチ(TAKEO KIKUCHI)」の事業を展開している。

「ラグタグ」はワールド傘下のティンパンアレイ(東京、平野大輔社長)が運営する。デザイナーズブランドを中心としたアパレル、バッグ、シューズを消費者から買い取って販売する。国内で23店舗を運営するほか、EC(ネット通販)に強いことでも知られる。

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「ラグタグ」がタイに進出 ワールドがサハと合弁でブランド古着を販売

ワールドは、ブランド品の買取・販売店「ラグタグ(RAGTAG)」でタイに進出する。現地大手企業サハグループと組んで合弁会社を設立する。2025年春にバンコクに1号店を開く。

タイを中心としたASEANでの二次流通市場の発展を見込む。今年3月からバンコクで2カ月半にわたってポップアップストアを営業したところ、想定以上に反響があった。「ラグタグ」の原宿店などで、アジアの訪日客の購買が活発なことも背中を押した。

合弁先のサハグループは財閥系の企業グループで、化粧品や衣料品、日用品など幅広い消費財の製造や販売を手掛ける。すでにワールドとは17年に合弁会社ワールド サハ ファッションを設立し、タイを中心に「タケオキクチ(TAKEO KIKUCHI)」の事業を展開している。

「ラグタグ」はワールド傘下のティンパンアレイ(東京、平野大輔社長)が運営する。デザイナーズブランドを中心としたアパレル、バッグ、シューズを消費者から買い取って販売する。国内で23店舗を運営するほか、EC(ネット通販)に強いことでも知られる。

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【ハースト婦人画報社 ハースト メディア ソリューションズ】新規事業を創出する“感性×データ”の強力な掛け合わせ

ハースト婦人画報社は、1996年の「エル・オンライン(ELLE ONLINE)」立ち上げなど、出版社としていち早くデジタルに参入した。現在は、16メディアと3つのeコマースを運営し、そのCRM(顧客関係管理)やビッグデータは同社の大きな財産だ。それらを新事業へとつなげるのが、2020年に発足したハースト メディア ソリューションズである。組織にはビデオ制作の機能もあり、クライアントに対し最適解を導き出す体制を整えている。

WWD:「エル」のデジタル参入は、紙媒体が主流だった当時のファッションメディアにおいて先進的な取り組みだった。

山口大介・本部長(以下、山口):「エル」というメディアを軸に、情報発信をしながら、ファッションからフード、インテリアまで360度の生活の中で「エル」を感じてほしいと立ち上げました。さらに、eコマースやイベントでも多角的にユーザーを増やして得た情報が、私たちが大切にしているデータです。当社は定期購読のプロモーションも積極的に行ってきたので、メディアの価値を丁寧に伝えてきたことも多くのユーザー獲得につながった一因です。11年には「婦人画報のお取り寄せ」、21年には「ウィメンズヘルスショップ(Women's Health SHOP)」のeコマースも始め、自社で保有するデータは現在115万IDに達しています。

WWD:そのデータを生かす、データソリューションズの役割とは。

前西克哉マーケティング部 データ ソリューションズ ジェネラル マネージャー(以下、前西):データを使った、マーケティング課題解決のための専門部隊です。当社の強みである具体的なユーザーデータを年齢や職業などのデモグラフィックから、ライフスタイルなどを分析したサイコグラフィックまで可視化し、クライアントニーズに応えます。富裕層のデータを、ラグジュアリーブランドのターゲティングや、事前調査などに役立てるケースも増えています。例えば、購買データはパフォーマンスを求めるクライアントに重宝されています。また、フルファネルソリューションというサービスを活用し、通期で広告商品の訴求を可能にする取り組みも始めました。今後は各メディアでもログイン機能を導入し、カスタマージャーニーを細分化するなど、オリジナルの指標を作成して、データ活用における施策効果の可視化と最適化に挑戦していきたいです。

WWD:ビデオソリューションズは20年の発足から急成長している。要因は?

小林敬太マーケティング部 ビデオ ソリューションズ ジェネラル マネージャー(以下、小林):組織が発足した20年はちょうどコロナ禍で、ファッションにおいてもデジタル活用の動きが活発になり、クライアントとのライブ配信もすぐに取り組むことができました。SNSを軸に動画広告市場は年々活性化していて、動画制作とプランニングを行うデジタル領域の売上高も毎年2ケタ増の成長を遂げています。今年はすでに1000本を超える動画広告を制作しました。

WWD:最近特にニーズが高いのは?

小林:ショート動画が一番伸びており、あらゆるSNSに合わせたパターンを制作し、それぞれ異なる結果を分析することで、次のプランニングに生かしています。例えば、あるブランドのファッションチームの成功事例を同社のビューティチームが参考にすることで、同じ世界観を違う形で制作することも可能です。一方で、中長期的に提案するブランデッドムービーは、クリエイティブチームの創造性と作家性を強みに、出版社レベルを超えたクオリティーだと大変好評です。ブランドスータビリティ(広告とコンテンツの適合性)を意識することで、メディアの編集コンテンツ力との相乗効果となり、好感度がどれだけ増したかのブランドリフト調査にも大きく影響しています。

新たなチャレンジを蓄積し
財産に変えていく

WWD:組織として、他社にはない“ナンバーワン”の強みは?

小林:編集者の感性と、データが融合できる点です。編集者が思うトレンドなど、ユーザーのインサイトの目利きが制作側の“感性”にあたります。新たに取り組む場合は彼らのアイデアを基にチャレンジし、オリジナルの数値として可視化させます。そうした編集制作のさまざまな試みが徐々に蓄積し、ブランドとの継続的な関係性にも奏功しています。

WWD:デジタルの売上成長についてはどう分析している?

前西:前年比で20%伸びており、タイアップ案件の約4分の1はデータ活用したものになっています。もともとメディアブランドとして、ブランディングや広告の観点でのクリエイティブの高さをクライアントから評価いただいていました。そのユーザーのデータを活用することで特定のニーズにもアプローチでき、戦略的な広告を打ち出すことができています。

WWD:新たな領域を見いだす富裕層マーケティング活動「ビジネス トゥ ラグジュアリー(B2L)」とは何か。

山口:当社のメディアに存在する、感度の高い富裕層の女性に特化した消費動向のレポートです。男性の例はありますが、女性に特化したデータ保有は企業としては非常に珍しいと自負しています。リサーチから戦略策定まで提供するマーケティングサービスは、私たちのユニークな部分であり、強みとしているところ。「B2L」の調査レポート平均回答ユーザー数は3000人で、そこから女性の“消費スイッチ”が発動するポイントを分析することで、より精度の高い提案が可能となります。

WWD:今後の計画は。

山口:まずは、今後も当社メディアのユーザーインサイトをあらゆるデータから可視化すること、その精度を上げ続ける事が重要と考えます。そのデータを基に根拠ある提案と分析をクライアント企業に提供しプレミアムマーケティング領域のパートナーとなることを目指します。組織としての役割は増えますがチームをただ拡大するのではなく、既存メンバーから市場価値の高いマーケターを育てていく人材育成にも注力していきます。

TEXT : RIE KAMOI
PHOTO : HIDEAKI NAGATA

問い合わせ先
ハースト婦人画報社 広報
corporatepr@hearst.co.jp

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【ハースト婦人画報社 ハースト メディア ソリューションズ】新規事業を創出する“感性×データ”の強力な掛け合わせ

ハースト婦人画報社は、1996年の「エル・オンライン(ELLE ONLINE)」立ち上げなど、出版社としていち早くデジタルに参入した。現在は、16メディアと3つのeコマースを運営し、そのCRM(顧客関係管理)やビッグデータは同社の大きな財産だ。それらを新事業へとつなげるのが、2020年に発足したハースト メディア ソリューションズである。組織にはビデオ制作の機能もあり、クライアントに対し最適解を導き出す体制を整えている。

WWD:「エル」のデジタル参入は、紙媒体が主流だった当時のファッションメディアにおいて先進的な取り組みだった。

山口大介・本部長(以下、山口):「エル」というメディアを軸に、情報発信をしながら、ファッションからフード、インテリアまで360度の生活の中で「エル」を感じてほしいと立ち上げました。さらに、eコマースやイベントでも多角的にユーザーを増やして得た情報が、私たちが大切にしているデータです。当社は定期購読のプロモーションも積極的に行ってきたので、メディアの価値を丁寧に伝えてきたことも多くのユーザー獲得につながった一因です。11年には「婦人画報のお取り寄せ」、21年には「ウィメンズヘルスショップ(Women's Health SHOP)」のeコマースも始め、自社で保有するデータは現在115万IDに達しています。

WWD:そのデータを生かす、データソリューションズの役割とは。

前西克哉マーケティング部 データ ソリューションズ ジェネラル マネージャー(以下、前西):データを使った、マーケティング課題解決のための専門部隊です。当社の強みである具体的なユーザーデータを年齢や職業などのデモグラフィックから、ライフスタイルなどを分析したサイコグラフィックまで可視化し、クライアントニーズに応えます。富裕層のデータを、ラグジュアリーブランドのターゲティングや、事前調査などに役立てるケースも増えています。例えば、購買データはパフォーマンスを求めるクライアントに重宝されています。また、フルファネルソリューションというサービスを活用し、通期で広告商品の訴求を可能にする取り組みも始めました。今後は各メディアでもログイン機能を導入し、カスタマージャーニーを細分化するなど、オリジナルの指標を作成して、データ活用における施策効果の可視化と最適化に挑戦していきたいです。

WWD:ビデオソリューションズは20年の発足から急成長している。要因は?

小林敬太マーケティング部 ビデオ ソリューションズ ジェネラル マネージャー(以下、小林):組織が発足した20年はちょうどコロナ禍で、ファッションにおいてもデジタル活用の動きが活発になり、クライアントとのライブ配信もすぐに取り組むことができました。SNSを軸に動画広告市場は年々活性化していて、動画制作とプランニングを行うデジタル領域の売上高も毎年2ケタ増の成長を遂げています。今年はすでに1000本を超える動画広告を制作しました。

WWD:最近特にニーズが高いのは?

小林:ショート動画が一番伸びており、あらゆるSNSに合わせたパターンを制作し、それぞれ異なる結果を分析することで、次のプランニングに生かしています。例えば、あるブランドのファッションチームの成功事例を同社のビューティチームが参考にすることで、同じ世界観を違う形で制作することも可能です。一方で、中長期的に提案するブランデッドムービーは、クリエイティブチームの創造性と作家性を強みに、出版社レベルを超えたクオリティーだと大変好評です。ブランドスータビリティ(広告とコンテンツの適合性)を意識することで、メディアの編集コンテンツ力との相乗効果となり、好感度がどれだけ増したかのブランドリフト調査にも大きく影響しています。

新たなチャレンジを蓄積し
財産に変えていく

WWD:組織として、他社にはない“ナンバーワン”の強みは?

小林:編集者の感性と、データが融合できる点です。編集者が思うトレンドなど、ユーザーのインサイトの目利きが制作側の“感性”にあたります。新たに取り組む場合は彼らのアイデアを基にチャレンジし、オリジナルの数値として可視化させます。そうした編集制作のさまざまな試みが徐々に蓄積し、ブランドとの継続的な関係性にも奏功しています。

WWD:デジタルの売上成長についてはどう分析している?

前西:前年比で20%伸びており、タイアップ案件の約4分の1はデータ活用したものになっています。もともとメディアブランドとして、ブランディングや広告の観点でのクリエイティブの高さをクライアントから評価いただいていました。そのユーザーのデータを活用することで特定のニーズにもアプローチでき、戦略的な広告を打ち出すことができています。

WWD:新たな領域を見いだす富裕層マーケティング活動「ビジネス トゥ ラグジュアリー(B2L)」とは何か。

山口:当社のメディアに存在する、感度の高い富裕層の女性に特化した消費動向のレポートです。男性の例はありますが、女性に特化したデータ保有は企業としては非常に珍しいと自負しています。リサーチから戦略策定まで提供するマーケティングサービスは、私たちのユニークな部分であり、強みとしているところ。「B2L」の調査レポート平均回答ユーザー数は3000人で、そこから女性の“消費スイッチ”が発動するポイントを分析することで、より精度の高い提案が可能となります。

WWD:今後の計画は。

山口:まずは、今後も当社メディアのユーザーインサイトをあらゆるデータから可視化すること、その精度を上げ続ける事が重要と考えます。そのデータを基に根拠ある提案と分析をクライアント企業に提供しプレミアムマーケティング領域のパートナーとなることを目指します。組織としての役割は増えますがチームをただ拡大するのではなく、既存メンバーから市場価値の高いマーケターを育てていく人材育成にも注力していきます。

TEXT : RIE KAMOI
PHOTO : HIDEAKI NAGATA

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【ハースト婦人画報社「エスクァイア」】ジャーナリズムの視点を加え刷新、年4回発行と動画強化

ハースト婦人画報社はメンズメディアの体制を刷新し、「エスクァイア(Esquire)」日本版の編集長は、佐藤俊紀「エスクァイア」「メンズクラブ(MEN'S CLUB)」「モダンリビング(MODERN LIVING)」グループ編集局長が兼任する。これに伴い、「エスクァイア・ザ・ビッグ・ブラック・ブック(Esquire The Big Black Book以下、BBB)」を終了し、「メンズクラブ」は不定期刊行に、「エスクァイア」は来年2月にリニューアル号を発行する。佐藤俊紀編集長は、新生「エスクァイア」のかじをどう切っていくのだろうか。

WWD:「エスクァイア」のリニューアルについて教えてほしい。

佐藤俊紀・編集長(以下、佐藤):「エスクァイア」はこれまで2018年にローンチしたデジタルメディア「エスクァイア・デジタル」を主軸に、年2回発行の雑誌「BBB」と連動しながら、コンテンツ作りをしていましたが、来年からはブランドとして一本化し、年4回発行、200ページ超えの定期誌とデジタルメディアにそれぞれ注力していきます。コアターゲットは35~45歳の探求心と好奇心旺盛な新富裕層。“Focusing on all creativity with a journalistic eye(創造の物語を、ジャーナリスティックな目線で)”をテーマに、21の国と地域で展開する「エスクァイア」のネットワークを用い、ファッションやライフスタイル、ジャーナリズムに焦点を当てたコンテンツを提供します。

WWD:リニューアルの目的とメンズメディア編成の背景にあったこととは。

佐藤:23年に、「BBB」の総編集長に十河ひろ美、編集長に柳川啓子「リシェス(Richesse)」副編集長、ファッション ディレクターに西川昌宏「メンズクラブ」編集長が就き、当社が得意とするファッションラグジュアリーの経験と知見を「エスクァイア」のフィルターで発信してきました。結果、新規ユーザーの獲得につながり、当社のラグジュアリーメディアのポートフォリオの一つとして「エスクァイア」の新たな形を見いだすことができました。

WWD:「エスクァイア」と同じくメンズメディアの一つである「メンズクラブ」が不定期刊行になる。

佐藤:10年後にも「メンズクラブ」の価値を残すために、コンテンツの魅力を凝縮した新しい形で提供することになりました。「メンズクラブ」が得意としてきた紳士服の豊富で確かな知識を「エスクァイア」でも発揮できると期待しています。

「なぜこの記事が必要か」
選定の精度を磨いていく

WWD:「エスクァイア」のコンテンツについて、具体的な方向性は。

佐藤:「エスクァイア」というブランドをシンプルでシームレスな体制にし、「BBB」のハイエンドで専門性の高い世界観を踏襲することで、カテゴリーの幅を広げられると考えています。例えば、海外のルポタージュ記事。イタリア版の巨大コンテナ船に潜入した記事では、わずかな乗組員のみで切り盛りされる知られざる運行事情のみならず、温暖化により北極海の氷が溶け出すことでもたらされる物流への影響など、環境問題に触れています。こうした世界で実際に起こっている物事の背景や裏側を書いたリアルな記事は、「エスクァイア」というブランドにおいて新境地になり得ると考えていますし、「エスクァイア」世代である新富裕層の関心も得られるでしょう。デジタルでは、海外版の多様な視点をより幅広く取り入れていく予定です。信頼性のある記事はラグジュアリーマーケティングを強化する上で必要不可欠だと考えています。

WWD:記事の信頼性や精度を高めるために力を入れることはあるか。

佐藤:なぜこの記事を取り上げるのか、なぜ必要かといった議論を大切にしたいと考えています。事実確認や法律の視点においてもどこよりも丁寧に取り組んでいくつもりですし、グリーンウォッシュ社内研修などを通じてナレッジのアップデートにも力を入れています。

WWD:デジタルで注力する点は?

佐藤:グローバル視点の記事の質に加え、撮り下ろしビジュアルのクオリティーやSNSでの動画表現を強化します。動画においては、当社が注力するデータ分析とデジタルマーケティングを駆使し、クリエイティブ制作を積極的に行います。

WWD:「エスクァイア」は1933年にアメリカで誕生した歴史の長いメディアだが、日本上陸から11年。その概念など変わった点はあるか。

佐藤:実は変わっていません。リニューアルに合わせ、本国ディレクターらとも何度も話し合いを重ねてきましたが、“Man at His Best(最高の自分になる)” というコンセプト、そして、情報過多のSNS時代においても物事の本質を分かっていて、自分に合ったスタイルや考えを根幹に持っている層にアプローチしていくという考えはグローバルで一貫しています。そうした男性像を持つ若い世代にも寄り添えるメディアでもありたいと考えています。

WWD:これまでの経験から自身のどんな強みを生かせられると思うか。

佐藤:振り返れば、自動車専門誌にカルチャー&ライフスタイル誌、ウィメンズのモード誌といった一通りのジャンルのメディアを経験してきました。海外向けメディアのプロデュースやコンテンツの発掘など、海外から日本のコンテンツがどう見られているかなど、さまざまな視点で企画や編集を考えてきました。「エスクァイア」で生かせる知見も多いと考えています。

WWD:新生「エスクァイア」の収益モデルをどう設計するか。

佐藤:基本的にはメディアとして、読者を増やして、広告の収益化を図りますが、「エスクァイア」の新たな世界観のもと、将来的には親和性の高い小規模のコミュニティー向けイベントの実施などを構想しています。さらには、「エスクァイア」読者とクライアントのお客さまという、同じ共通項を持つ方々との第3のコラボレーションも実現したい。そのために、メンバーシップの構築や読者との接点作りは積極的に行っていこうと思っています。

WWD:今後の展望は?

佐藤:1年目はまず下地を整え、3年後にはより信頼性のある情報基盤として力をつけ、日本の男性が常に触れておきたいと思えるメディアとして確立したいです。


「エスクァイア」(ハースト婦人画報社) DATA
【MAGAZINE】創刊:2013年 発行部数:5万部
【WEB】月間UU:300万 月間総PV:非公表
【SNS】X:2万 IG:4万1000 FB:6万4000 LINE:21万 YT:7100

TEXT : RIE KAMOI
PHOTO : HIDEAKI NAGATA

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コーセーがタイ発ウェルネスブランド「パンピューリ」を買収 米発「タルト」に次ぐ10年ぶりのM&A

コーセーは12月10日、タイ発のウェルネスブランド「パンピューリ(PANPURI)」を展開するピューリの株式を約80%取得したことを発表した。取得価額は約120〜130億円。株式譲渡日は30日を予定しており、3〜5年を目処に残り全ての株式を取得する計画だ。同社の海外ブランドのM&Aは2014年の米発「タルト」以来10年ぶり。

コーセーは11月に発表した中長期ビジョン「Vison for Lifelong Beauty Partner-Milestone2030」で、好調な日本での盤石な事業基盤の構築と圧倒的な存在感の確立により、確実な成長リソースを生み出して持続的な成長にむけた投資につなげる意向を明確にした。今後の成長領域とするグローバル事業では、「脱・自前」による地域に最適化した成長を目指している。これには、現地起点のマーケティング・モノ作りへの転換と地域に根付いたブランドの新規獲得が必要としており、「今回の事案はその第1弾」(小林一俊社長)とした。

小林社長は「タイは日本と共通するおもてなしの文化が根付いており、美容大国でもある。さらに、首都のバンコクは世界で1、2を争う観光都市。グローバル戦略を加速させ、グローバルサウス市場での存在感を確立させていく一手としてふさわしいと考えた」とピューリを傘下とする狙いを話した。同社との親和性は、モノ作りに対するこだわりやブランド価値を大切にする姿勢のほか、「ウェルネス領域への広がりを進めるわれわれの今後の方向性と一致した」とコメントした。

ピューリとのシナジーに期待

想定するシナジーの一つが、売り上げのアップサイドだ。「パンピューリ」はタイ国内のウェルネスカテゴリーのプレステージ市場ではトップシェアを誇り、外国人観光客からの支持も厚い。コーセーはグローバルな販売ネットワークがあるため「パンピューリ」の事業拡大を見込めると考えた。

また、コーセーグループに加入することで、商品の調達、開発、製造におけるコスト削減も期待できるとした。ウェルネス価値の高いスパトリートメントを持つ「パンピューリ」とコーセーが長年培った皮膚科学の研究成果を掛け合わせることで、新たな価値創出にもつなげていきたい意向だ。近い将来、日本でスパ体験を提供する旗艦店の開設を視野に入れ、コーセーが注力するウェルビーイング領域の拡充も図る。

今回の取引に関してピューリのウォーラウィト・シリパーク社長は「『パンピューリ』のマイルストーンの中でコーセーグループに入ったことは大きな節目となる。『パンピューリ』が届けたいウェルビーイングがより世界中に広がることを楽しみにしている」とコメントした。

「パンピューリ」とは

「パンピューリ」は2003年に誕生。ハーブやエッセンシャルオイルなどの植物を使用したフレグランス、バスボディ、スキンケア、ホームフレグランスをラインアップし、自社ウェルネスセンターとホテル3つでスパ事業も展開している。商品は2000〜2万円、スパは1万5000〜2万円の価格帯で提供する。

中国、欧州でも展開しており、24年度の売上高は前年比89%増の約48億円を見込む。年平均成長率は78%と高成長を維持している。売り上げ構成比はタイが74%、スパ事業が17%、海外(中国、欧州、日本など)が6%、その他が3%となる。日本は20年5月にコロナ禍による影響でジャパン社を精算したが20年7月に輸入代理店ルクステカが独占輸入販売権を取得。現在、阪急うめだ本店、伊勢丹新宿本店ビューティーアポセカリー、バーニーズニューヨーク全店、公式オンラインストアで取り扱っている。今後しばらくは引き続きルクステカが販売を担い、その後については未定としている。

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Z世代に流行ったものは? 「Z総研 2024年下半期トレンドランキング」発表

Z世代(1995年以降生まれの若年層)を対象としたシンクタンク組織「Z総研」は、自社メディア「Nom de plume(ノンデプルーム)」の読者で、Z総研独自のリアルZ世代コミュニティー所属のメンバーへ2024年下半期のトレンドの調査を実施し、「Z総研 2024年下半期トレンドランキング」を発表した。

調査期間は11月1〜10日で、調査は「Nom de plume」LINE@会員を対象に、インターネットで実施。有効回答数は477人(中学生96人、高校生189人、18〜22歳143人、23〜25歳31人、26〜28歳18人)で複数回答式。

「Z総研 2024年下半期トレンドランキング」は「言葉」「食べもの・飲みもの」「コスメ・美容グッズ」「コト・モノ」「YouTubeチャンネル」「TikToker」「俳優」「アイドル」「アーティスト」「曲」の10部門で発表する。

また、「Nom de plume」のZ世代フォロワー約12万人に聞き、編集部がセレクトした「2025年上半期ネクストトレンド予想」も同時に発表した。

各部門の結果は以下の通り。

流行った「俳優」

1位:「橋本環奈」
2位:「出口夏希」
3位:「高橋文哉」

流行った「アイドル」

1位:「FRUITS ZIPPER」
2位:「CUTIE STREET」
3位:「ME:I」

流行った「アーティスト」

1位:「Mrs. GREEN APPLE」
2位:「back number」
3位:「コレサワ」

流行った「食べもの・飲みもの」

1位:「アサイーボウル」
2位:「グリークヨーグルト」
3位:麻辣湯」

流行った「言葉」

1位:「うますぎやろがい」
2位:「風呂キャンセル界隈」
3位:「さつまいもタイム」

流行った「コト・モノ」

1位:「seju顔」
2位:「地面師」
3位:「BeReal.」

流行った「コスメ・・美容グッズ」

1位:「リファ ハートコームアイラ / リファ」
2位:「フィー3Dボリューミンググロス / フィー」
3位:「リップフォンデュ / ロート製薬」

流行った「曲」

1位:「かわいいだけじゃだめですか? / CUTIE STREET」
2位:「元彼女のみなさまへ / コレサワ」
3位:「ライラック / Mrs. GREEN APPLE」

流行った「YouTubeチャンネル」

1位:「みなみチャンネル」
2位:「むくえなちっく。」
3位:「コノリリ」

流行った「TikToker」

1位:桜
2位:米澤りあ」
3位:MINAMI

Z世代12万人に聞いた2025年上半期ネクストトレンド予想

ファッション・メイク:「Y3K」
ファッション:「ノームコア」
メイク:「ダーリッチ顔」
インフルエンサー:「アレン様」
食べもの:「ヨアジョン」
食べもの:「チャンククッキー」

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菜々緒が出合う真のイタリアン・ラグジュアリー 「マセラティ」“グレカーレ モデナ”

イタリア、そして世界を代表する自動車メーカー「マセラティ(MASERATI)」が今年、創業110年を迎えた。常に最新のテクノロジーと革新的なパフォーマンス、ラグジュアリーなデザインを駆使しながら、レーシングカーからスポーツカー、ハイブリッドへと変革を遂げ、世界中のドライバーを魅了してきた。今回は俳優の菜々緒が、ブランドのオリジナルカラー“ブルー・インテンソ”の“グレカーレ モデナ”との格別な時間を体験。業界の最前線を走る両者による、美しい競演に迫る。

伝統と革新、そして日常を調和させた
トップクラスのハイブリッドSUV

マセラティ,MASERATI,菜々緒

「マセラティ」の本拠地・モデナの名を冠した“グレカーレ モデナ”は、スポーティーかつラグジュアリーな装備が特徴的だ。そして“グレカーレ”のコンセプトである“The Everyday Exceptional.(毎日が格別)”を、エレガントかつ都会的なモデルとして象徴している。一瞬で引きつけられるスタイリッシュな佇まいには、メード・イン・イタリーの繊細な美学と先鋭的なデザインが光る。見る角度によって濃淡が艶めくブルーは、古都・モデナのイメージカラーであり、イタリアを囲う地中海や晴れた空、王家への敬意を表すナショナルカラーに着想。“ブルー・インテンソ”と名付けられたこの色は、国産にこだわる「マセラティ」のアイデンティティーを示す欠かせない要素だ。

インテリアには天然皮革をぜいたくに使ったシートや高級オーディオメーカー「ソナス・ファベール」のスピーカーに加え、使い勝手の良いタッチ式の大型ディスプレーやフルデジタルのメーターを搭載した。またスポーティーでパワフルなエンジン・マイルドハイブリッドシステムは、燃費効率に加え機敏な走りをサポート。信号の多い街乗りや低速運転に適し、電力モーターの出力を発進時に活用することで、滑らかで力強い加速をアシストする。

1958年にF1で史上初の女性ドライバーを起用した「マセラティ」らしく、自らの可能性に挑戦し続ける現代女性に寄り添ったデザインや仕様で、スポーツカーの魅力をより身近に楽しめることを実現。子どもの送迎や毎日の通勤、週末の長距離ドライブなど日常使いにも最適で、子育てと仕事を両立する女性にも高く支持されている。快適さとスポーツカーらしいパワフルさを兼ね備えたトップクラスのSUVだ。

「テクノロジーと安心感、
上質さを兼ね備えた憧れの車」
by 菜々緒

マセラティ,MASERATI,菜々緒

「ラグジュアリーブランドらしい大人の艶感と、高級感あふれる鮮やかなブルーがとても印象的でした」と“グレカーレ モデナ” のファーストインプレッションを語った菜々緒。また、気持ちを整えるための空間づくりにこだわる彼女にとって、車内での体験は格別だったと振り返る。「イタリアの芸術的で卓越した職人技は、日本の技術にも通ずるところがあるのではと思います。実際にこの車を見て、ディテールへのこだわりと技術の高さ、デザイン力を随所に感じました。ハイテクで近未来的な装備がそろいながらも、ふかふかとしたシートには心地よさを感じ、安心感を与えてくれます」。

多くの女性が憧れる、凛とした強さを持つ彼女と「マセラティ」が創造してきた女性像には、いくつもの共通点がある。「このブランドが描く“自立した女性像”に深く共感しました。私自身も助手席に乗るのではなく、ハンドルを握り自分で運転したいと思うタイプです。運転は気分転換にもなるので、R&Bを聴きながらドライブする時間は日常の大切なひととき。これまでにさまざまなSUVを見てきましたが、私にとっての一番の憧れは『マセラティ』。“グレカーレ モデナ”のような上質な車を乗りこなす女性になれるよう、しなやかに前進し続けたいと思います」。

「マセラティ」創業110年の軌跡

時代をリードする
新生「マセラティ」ファミリー

ジャケット90万2000円、パンツ27万3900円、シューズ18万7000円、
ピアス18万5900円、イヤカフ5万5000円、リング7万3700円/
以上、ジバンシィ(ジバンシィ ジャパン0120-218-025)、
その他 スタイリスト私物

ジャケット90万2000円、パンツ27万3900円、シューズ18万7000円、ピアス18万5900円、イヤカフ5万5000円、リング7万3700円/以上、ジバンシィ(ジバンシィ ジャパン0120-218-025)、その他 スタイリスト私物
PHOTOS : TOKI
STYLING : KAZUHIRO SHIBATA(DRAGONFRUIT)
HAIR & MAKEUP : MAKI YOSHIDA(KURARASYSTEM)
TEXT : RIE KAMOI
問い合わせ先
マセラティ ジャパン

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菜々緒が出合う真のイタリアン・ラグジュアリー 「マセラティ」“グレカーレ モデナ”

イタリア、そして世界を代表する自動車メーカー「マセラティ(MASERATI)」が今年、創業110年を迎えた。常に最新のテクノロジーと革新的なパフォーマンス、ラグジュアリーなデザインを駆使しながら、レーシングカーからスポーツカー、ハイブリッドへと変革を遂げ、世界中のドライバーを魅了してきた。今回は俳優の菜々緒が、ブランドのオリジナルカラー“ブルー・インテンソ”の“グレカーレ モデナ”との格別な時間を体験。業界の最前線を走る両者による、美しい競演に迫る。

伝統と革新、そして日常を調和させた
トップクラスのハイブリッドSUV

マセラティ,MASERATI,菜々緒

「マセラティ」の本拠地・モデナの名を冠した“グレカーレ モデナ”は、スポーティーかつラグジュアリーな装備が特徴的だ。そして“グレカーレ”のコンセプトである“The Everyday Exceptional.(毎日が格別)”を、エレガントかつ都会的なモデルとして象徴している。一瞬で引きつけられるスタイリッシュな佇まいには、メード・イン・イタリーの繊細な美学と先鋭的なデザインが光る。見る角度によって濃淡が艶めくブルーは、古都・モデナのイメージカラーであり、イタリアを囲う地中海や晴れた空、王家への敬意を表すナショナルカラーに着想。“ブルー・インテンソ”と名付けられたこの色は、国産にこだわる「マセラティ」のアイデンティティーを示す欠かせない要素だ。

インテリアには天然皮革をぜいたくに使ったシートや高級オーディオメーカー「ソナス・ファベール」のスピーカーに加え、使い勝手の良いタッチ式の大型ディスプレーやフルデジタルのメーターを搭載した。またスポーティーでパワフルなエンジン・マイルドハイブリッドシステムは、燃費効率に加え機敏な走りをサポート。信号の多い街乗りや低速運転に適し、電力モーターの出力を発進時に活用することで、滑らかで力強い加速をアシストする。

1958年にF1で史上初の女性ドライバーを起用した「マセラティ」らしく、自らの可能性に挑戦し続ける現代女性に寄り添ったデザインや仕様で、スポーツカーの魅力をより身近に楽しめることを実現。子どもの送迎や毎日の通勤、週末の長距離ドライブなど日常使いにも最適で、子育てと仕事を両立する女性にも高く支持されている。快適さとスポーツカーらしいパワフルさを兼ね備えたトップクラスのSUVだ。

「テクノロジーと安心感、
上質さを兼ね備えた憧れの車」
by 菜々緒

マセラティ,MASERATI,菜々緒

「ラグジュアリーブランドらしい大人の艶感と、高級感あふれる鮮やかなブルーがとても印象的でした」と“グレカーレ モデナ” のファーストインプレッションを語った菜々緒。また、気持ちを整えるための空間づくりにこだわる彼女にとって、車内での体験は格別だったと振り返る。「イタリアの芸術的で卓越した職人技は、日本の技術にも通ずるところがあるのではと思います。実際にこの車を見て、ディテールへのこだわりと技術の高さ、デザイン力を随所に感じました。ハイテクで近未来的な装備がそろいながらも、ふかふかとしたシートには心地よさを感じ、安心感を与えてくれます」。

多くの女性が憧れる、凛とした強さを持つ彼女と「マセラティ」が創造してきた女性像には、いくつもの共通点がある。「このブランドが描く“自立した女性像”に深く共感しました。私自身も助手席に乗るのではなく、ハンドルを握り自分で運転したいと思うタイプです。運転は気分転換にもなるので、R&Bを聴きながらドライブする時間は日常の大切なひととき。これまでにさまざまなSUVを見てきましたが、私にとっての一番の憧れは『マセラティ』。“グレカーレ モデナ”のような上質な車を乗りこなす女性になれるよう、しなやかに前進し続けたいと思います」。

「マセラティ」創業110年の軌跡

時代をリードする
新生「マセラティ」ファミリー

ジャケット90万2000円、パンツ27万3900円、シューズ18万7000円、
ピアス18万5900円、イヤカフ5万5000円、リング7万3700円/
以上、ジバンシィ(ジバンシィ ジャパン0120-218-025)、
その他 スタイリスト私物

ジャケット90万2000円、パンツ27万3900円、シューズ18万7000円、ピアス18万5900円、イヤカフ5万5000円、リング7万3700円/以上、ジバンシィ(ジバンシィ ジャパン0120-218-025)、その他 スタイリスト私物
PHOTOS : TOKI
STYLING : KAZUHIRO SHIBATA(DRAGONFRUIT)
HAIR & MAKEUP : MAKI YOSHIDA(KURARASYSTEM)
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2024年ファッション業界 重大ニュース:記者談話室vol.156

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

第156回のテーマは「2024年ファッション業界 重大ニュース」です。ファッションのトレンドからビジネスの再編まで、さまざまな出来事があった2024年ですが、最も印象に残ったニュースはなんでしょうか。3人の独断と偏見でファッション業界の主なニュースを振り返ります。

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日本初の上場企業の女性役員 高島屋の元常務・石原一子さんが100歳で死去 

高島屋の元常務取締役の石原一子(いしはら・いちこ)さんが虚血性心不全のため12月1日に死去した。100歳だった。石原さんは1979年に日本で初めて上場企業の女性役員に就任した(同族経営は除く)。当時は女性活躍の先進事例として大きな話題となり、小説「女重役」(清水一行著)のモデルにもなった。

石原さんは1924年、中国・大連生まれ。東京女子大学卒業後に、一橋大学に初の女子学生として入学した。卒業後は高島屋に就職。2人の子供を育てながら仕事を続け、婦人服やベビー用品などの担当を経て、75年東京店(現日本橋店)の次長(現副店長)に就いた。79年には取締役本社広報室長に抜擢され、上場企業初の女性役員になった。常務取締役などを経て87年に退社した。その手腕を買われて経済同友会にも初の女性会員として迎えられた。大蔵省、経済企画庁、建設省の諮問委員など公職も歴任した。

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LVMH系の投資会社、保有する「エトロ」の株式売却を検討か 情報筋の話

情報筋によれば、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)系の投資会社Lキャタルトン(L CATTERTON)は、保有するエトロ(ETRO)の株式の一部もしくは全てを売却することを検討しているようだ。

エトロは1968年にジェローラモ・エトロ(Gerolamo Etro)がテキスタイル会社として創業。80年代にはウエアやライフスタイル分野に手を広げ、香水やスーツケースも手掛けるようになった。長らく一族経営を続けていたが、2021年7月に株式の60%をLキャタルトンに売却。取引額は5億ユーロ(約790億円)程度だったといわれている。同年12月には、ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)やダンヒル(DUNHILL)などで要職を務めたファブリッツィオ・カルディナリ(Fabrizio Cardinali)が最高経営責任者(CEO)に就任。クリエイティブ面でも、それまで率いてきた創業一族に代わり、22年6月にマルコ・デ・ヴィンチェンツォ(Marco De Vincenzo)がクリエイティブ・ディレクターに就任している。

「エトロ」は現在、世界でおよそ130店を運営。非上場のため決算は発表していないが、カルディナリCEOによれば、「24年の売上高は(前年と比べて)やや下回っているものの、利益は大幅に改善しており、黒字に転換できる見込みだ」という。

CEOは10月にうわさを否定

Lキャタルトンがエトロの持ち分の売却を検討しているのではないかという臆測は、以前から流れている。しかし、「エトロ」がトルコ・インスタブールにある高級マンションの内装を手掛けることを10月に発表した際、臆測について質問された同氏は、これを否定。また、今回の情報筋の話に関してはコメントを差し控えるとした。なお、カルディナリCEOはエトロの少数株主の一人。

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LVMHのアルノー会長、フランス人文院の正会員に 1795年設立の伝統ある学術機関

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)を率いるベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼最高経営責任者(CEO)は12月2日、フランス学士院(Institut de France)を構成するアカデミーの一つ、フランス人文院(Academy of Moral and Political Sciences)の正会員に選出された。

フランス学士院は、芸術、科学、人文学などの発展のため1795年に設立された国立の学術団体。その前身となる王立アカデミーは、1635年に設立されたアカデミー・フランセーズ(Academie Francaise)などから構成されていたが、フランス革命中の1793年に解体された。フランス学士院と同じく95年に設立されたフランス人文院は、革命後の1803年に一度解体されたものの、32年に復活。現在、フランス学士院はフランス人文院に加えて、アカデミー・フランセーズ、フランス文学院(Academie des Inscriptions et Belles-lettres)、フランス科学院(Academie des Sciences)、フランス芸術院(Academie des Beaux-arts)の5つのアカデミーを擁している。

フランス人文院のほかのメンバーは?

これらのアカデミーのメンバーに選出されるのは非常に名誉なこととされている。社会科学と人間科学を対象とするフランス人文院には、ノーベル経済学賞を受賞したエコノミストのジャン・ティロール(Jean Tirole)、米コロンビア大学(Colimbia University)の教授を務める経済学者のピエール・アンドレ・キアッポリ(Pierre-Andre Chiappori)、エルヴェ・ゲマール(Herve Gaymard)元フランス経済・財政・産業大臣、ジャン・クロード・トリシェ(Jean-Claude Trichet)元欧州中央銀行総裁らが所属している。

各アカデミーは、メンバーの引退や死去などにより空席が生じた場合にのみ新たなメンバーを選ぶ方式を取っている。アルノー会長兼CEOは、2023年6月に死去したフランスの実業家、デニス・ケスラー(Denis Kessler)=スコール(SCOR SE)前会長兼CEOの席に座ることとなり、フランス人文院の政治経済・統計・財務部門のチェアマンを務めるという。なお、スコールはパリに本社を置く、再保険を中心とする多国籍の金融サービスグループ。

フランス人文院の目的とは?

フランス人文院によれば、同アカデミーの目的は「書籍やリポートの出版、会議の組織運営などを通じて幅広く深い知識を伝達し、フランスの知的遺産の保護と継承を確かにすることや、官民の意思決定者や政策立案者に厳密かつ独立性の高い情報や分析を提供すること」だという。また、「当アカデミーは慎重に選ばれた知的エリートが所属するものであり、メンバーはその専門分野における貢献度や個人の業績によって選出される」としている。

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サッポロビールが「エビスビール」の年末年始限定缶“福エビス”を発売  持ち帰れるアート展開催も

サッポロビールは12月3日、「エビスビール」の年末年始限定デザインの缶ビール“福エビス”を、全国で数量限定発売した。

今回の“福エビス”のために、サッポロビールはブランドテーマの「たのしんでるから、世界は変えられる。」を体現する北陸3県の若手アーティストによる合同アートプロジェクト「HART project produced by aQ-studio」と共創している。

缶のデザインは「HART project produced by aQ-studio」メンバーのアーティスト、秋山雅貴(Masaki Akiyama)が手がけ、350mL缶と500mL缶の2種類を用意した。秋山は「耳馴染みの深い『エビスビール』の年末年始仕様である“福エビス”に自分の描いた作品が起用されたことを非常にうれしく思います。年始を祝う縁起の良いモチーフとして、荘厳な富士山と可憐な梅の花を、自分らしい表現で描かせていただきました」とコメント。

“福エビス”の発売記念展覧会「福エビス ART GALLERY」を渋谷のレイヤード ミヤシタパーク(RAYARD MIYASHITA PARK)で12月7日、8日に、恵比寿のエビス ブルワリー トーキョー(YEBISU BREWERY TOKYO)で12月9日〜12月26日に開催する。

展覧会では、秋山をはじめ「HART project produced by aQ-studio」メンバーである10名の若手アーティストが“福エビス”を題材に制作したアート作品を展示するほか、レイヤード ミヤシタパーク会場限定で、「持ち帰れるアート展」として、“福エビス”のサンプリングのほか、“福エビス”の写真をSNS(X、インスタグラム、フェイスブック)投稿する特典として、10名のアーティストが制作したミニポスターをプレゼントする。

■「福エビス ART GALLERY」開催概要

・RAYARD MIYASHITA PARK
住所:東京都渋谷区神宮前6 丁目 20−10 MIYASHITA PARK SOUTH 2F 吹き抜け広場
期間:12月7日~12月8日
時間:11:00~21:00
特典:①“福エビス” サンプリング(20歳以上で車の運転をしない来場者に、一人につき1本)
   ②ミニポスター(“福エビス”の写真をSNSに投稿した来場者限定)

・YEBISU BREWERY TOKYO
住所:東京都渋谷区恵比寿4 丁目 20-1
期間:12月9日~12月26 日
時間:平日:12:00~20:00 土日祝:11:00~19:00
定休日:火曜日(祝日の場合は翌日)および 年末年始

「メゾンスペシャル」仕掛け人の頭の中 「3つの新ブランド」「売上高200億円」

近年の国内ウィメンズリアルクローズ市場において、台風の目になってきたブランドが「メゾンスペシャル(MAISON SPECIAL)」だ。後発の姉妹ブランド「プランク プロジェクト(PRANK PROJECT)」も順調に成長している中、運営会社であるサザビーリーグ子会社・プレイプロダクトスタジオは攻勢を緩める気配を見せない。菅井隆行社長は新たに3ブランドの立ち上げと、中期的な会社の売上高目標として200億円を構想している。

既存2ブランドは、業績を順調に拡大してきた。「メゾンスペシャル」は2019年春の立ち上げから5年で売上高45億円(2024年2月期)に成長。ブランディングを鑑みると「現在の規模(国内7店舗)が最適」とみて、今後はアジアを中心とした海外での卸売りを成長ドライブにする。22年春に立ち上げた「プランクプロジェクト」も前期比40%増と順調に伸ばし、売上高10億円で着地した。ポテンシャルは「メゾンスペシャル」と同等と考えているといい、今後は商品のプライスレンジを引き上げて勝負する。

両ブランドの合計で、現在のプレイプロダクトスタジオの売上高は55億円。今後のさらなる伸び代として、3ブランドの立ち上げを計画している。近い将来に5ブランド合計で「売上高200億円」を目指す。これが実現できれば、グループ内では「ロンハーマン(RON HERMAN)」を展開するリトルリーグや、「アフタヌーンティー ティールーム(AFTERNOON TEA TEAROOM)」を運営するアイビーカンパニーといった主力子会社に「比肩する規模になる」。

ファッションと掛け算した
“フレグランスブランド”

3つの新ブランドの立ち上げ時期はそれぞれ未定だが、すでに動き出しているのが新ジャンルとなるフレグランスブランド。「純粋な香りなブランドというよりも、当社が得意なファッションのイメージを前面に打ち出していく。たとえば、店舗が商業施設のファッションフロアのど真ん中にあってもいいと思っている」。残りの2ブランドはアパレルで、来春から具体化へ向け動き出す。一方は既存ブランドよりもストリートテイストを強め、もう一方は比較的ベーシックなテイストで、メンズ・ウィメンズを両展開する。

「メゾンスペシャル」「プランク プロジェクト」は同質化傾向のあるリアルクローズ市場において、エッジィかつユニークなデザイン、それによる固定ファンの獲得が成長要因になってきた。新ブランドにおいても、「デザインは突き抜けつつ、着てくださるお客さまの姿をしっかり想像すること」「売れ筋の縦売りに固執せず、かつ捨て品番を作らないこと」といった商品企画やMDの考えを共通させる。いずれも常設出店を前提とせず、「まずはポップアップストアなどの形で感触を確かめたい」と話す。

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クリスチャン ディオール クチュール、インダストリアル部門を新設 自社内での生産力を強化

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が擁するクリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)は、自社内での長期的な生産力の強化やノウハウの継承を主な目的とするインダストリアル部門を新設した。

これに伴い、新部門を率いるチーフ・インダストリアル・オフィサー(CIO)として、世界最大のアイウエア企業、伊エシロールルックスオティカ(ESSILORLUXOTTICA)で最高執行責任者を務めていたジョルジオ・ストリアーノ(Giorgio Striano)を任命。同氏は1月2日付で就任する。

また、パトリス・ギルマン(Patrice Guillemin)=レザーグッズ・シューズ・ファッションジュエリー担当インダストリアル・ディレクターは、インダストリアル・プロジェクト・ディレクターに就任。このため、後任としてやはりLVMHが擁するルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)のインダストリアル部門で20年以上の経験を持つニコラ・カレ(Nicolas Carre)=レザーグッズおよびアクセサリー担当インダストリアル・ディレクターを任命した。いずれも、ストリアーノ新CIOの直属となる。

サプライヤーで起きた問題の対応策という側面も

今年6月、クリスチャン ディオール クチュールのイタリアの子会社で、「ディオール(DIOR)」のバッグなどの生産を行うマニュファクチャラーズ ディオール(MANUFACTURERS DIOR)のサプライヤーである中国系の下請け企業が、イタリアの生産工場で不法滞在の移民などを最低賃金以下で雇用し、「倫理的に認められない衛生状況下」で過負荷状態の機械を稼働させていたことなどが明らかに。当該の工場は人権侵害により1年間、行政の指導下に置かれることとなった。これを受け、クリスチャン ディオール クチュールは再発防止策として監査をより頻繁かつ厳密に行い、生産工程の垂直統合を急ぐとしていた。

クリスチャン ディオール クチュール会長兼CEOのコメント

デルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=クリスチャン ディオール クチュール会長兼最高経営責任者(CEO)は、「倫理に関する規制を順守しつつ、『ディオール』のクリエイティビティー、クラフツマンシップ、比類のないサヴォアフェール(受け継がれる職人技や美意識)を維持および促進し、製造の各段階におけるさまざまな生産工程を持続的にサポートすることは非常に重要だ」と語った。

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クリスチャン ディオール クチュール、インダストリアル部門を新設 自社内での生産力を強化

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が擁するクリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)は、自社内での長期的な生産力の強化やノウハウの継承を主な目的とするインダストリアル部門を新設した。

これに伴い、新部門を率いるチーフ・インダストリアル・オフィサー(CIO)として、世界最大のアイウエア企業、伊エシロールルックスオティカ(ESSILORLUXOTTICA)で最高執行責任者を務めていたジョルジオ・ストリアーノ(Giorgio Striano)を任命。同氏は1月2日付で就任する。

また、パトリス・ギルマン(Patrice Guillemin)=レザーグッズ・シューズ・ファッションジュエリー担当インダストリアル・ディレクターは、インダストリアル・プロジェクト・ディレクターに就任。このため、後任としてやはりLVMHが擁するルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)のインダストリアル部門で20年以上の経験を持つニコラ・カレ(Nicolas Carre)=レザーグッズおよびアクセサリー担当インダストリアル・ディレクターを任命した。いずれも、ストリアーノ新CIOの直属となる。

サプライヤーで起きた問題の対応策という側面も

今年6月、クリスチャン ディオール クチュールのイタリアの子会社で、「ディオール(DIOR)」のバッグなどの生産を行うマニュファクチャラーズ ディオール(MANUFACTURERS DIOR)のサプライヤーである中国系の下請け企業が、イタリアの生産工場で不法滞在の移民などを最低賃金以下で雇用し、「倫理的に認められない衛生状況下」で過負荷状態の機械を稼働させていたことなどが明らかに。当該の工場は人権侵害により1年間、行政の指導下に置かれることとなった。これを受け、クリスチャン ディオール クチュールは再発防止策として監査をより頻繁かつ厳密に行い、生産工程の垂直統合を急ぐとしていた。

クリスチャン ディオール クチュール会長兼CEOのコメント

デルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=クリスチャン ディオール クチュール会長兼最高経営責任者(CEO)は、「倫理に関する規制を順守しつつ、『ディオール』のクリエイティビティー、クラフツマンシップ、比類のないサヴォアフェール(受け継がれる職人技や美意識)を維持および促進し、製造の各段階におけるさまざまな生産工程を持続的にサポートすることは非常に重要だ」と語った。

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ジュンが「モントーク」跡地に新店舗を12月15日オープン 藤原ヒロシ・山本宇一と協業

ジュンは、2022年3月に閉店した東京・表参道のカフェ「モントーク(MONTOAK)」の跡地に新しいコンセプトストア「V.A.(ヴイエー)」を12月15日オープンする。店内は物販、カフェ、ベーカリーで構成。ディレクターとして藤原ヒロシ氏、カフェ監修として山本宇一氏が参画し、ストアデザインは荒木信雄氏が手がける。

店名の「V.A.」は“Various Artists”の略で、さまざまなモノやコトが交差する場所と位置づけて新しいカルチャーを発信する。アパレルや雑貨などを扱う物販エリアでは、話題性のあるクリエイターやブランドと協業したポップアップを企画する。詳細は13日に発表する予定。

多くの人が殺到することが予想されるため、15日から22日までの期間の事前入店抽選を6日正午からウェブ上で行う。

これまでもジュンと藤原ヒロシ氏は、一緒にコンセプトストアを作り上げてきた。14年から15年にかけて南青山のビンテージマンションの住民用プールの跡地に「ザ・プール青山(THE POOL AOYAMA)」を開くと、人気ブランドやデザイナーと組んだオリジナル商品を求める客が殺到した。16年から17年には銀座のソニービルの地下の駐車場跡地に「ザ・パーキング銀座(THE PARKING GINZA)」、18年から20年には同じく銀座のソニービルの地下に「ザ・コンビニ(THE CONVENI)」を営業し、大きな話題を集めた。「V.A.」はそれらに続くコンセプトストアとなる。

表参道の「モントーク」の場所は、ジュンにとって半世紀以上の歴史がある。1972年にオープンカフェ「カフェ ド ロペ」をこの場所に開いた。ペリエやカフェオレを日本で初めて提供した店と言われ、各界のクリエイターたちの溜まり場になった。その後2002年に「モントーク」を開業。駒沢公園の「バワリーキッチン(BOWERY KITCHEN)」をはじめ、東京カフェブームの立役者である山本宇一氏がプロデュースした同店は、重厚感のあるガラスファサードと開放的な4層構造の店内が特徴で、看板のない隠れ家カフェとして一時代を築いた。

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ユニチカが祖業の繊維から撤退、その背景と今後:記者談話室vol.155

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

155回目となる今回は、「ユニチカが祖業の繊維から撤退」です。かつて「東洋の魔女」を輩出した名門企業が祖業の事業から撤退する背景を語るとともに、「宝の山」とも言える繊維をどう後世につないでいくのか、などについて話しました。

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「ユニクロ」「無印良品」「ユナイテッドアローズ」11月度2ケタ増 気温低下で冬物動く

専門店チェーン、セレクトショップの2024年11月度業績(既存店ベース)は、気温低下と共に冬物の動きが活発になったという声が目立つ。高気温で苦戦した10月の反動や、11月は販促キャンペーンを仕掛けた企業も多かったことで数字を押し上げた。

国内ユニクロの売上高は、昨年11月も前年同月比10.0%増と伸ばしていた中で、同12.2%増と2ケタの伸び。10月は同7.5%減と7カ月ぶりの前年割れに沈んだが、「月初と月末に気温が下がり、22〜28日の“感謝祭”とも重なって、“ヒートテック”インナーやカシミヤやメリノウールのニット、“パフテック”アウターなど、冬のコア商品が売れた」と広報担当者。「アニヤ・ハインドマーチ(ANYA HINDMARCH)」「マリメッコ(MARIMEKKO)」などとのコラボレーション商品も好調だったという。

しまむらの「ファッションセンターしまむら」は同4.7%増。10月21日〜11月20日集計のため、気温が再び下がった月末は含んでいない。「気温に左右されにくい、インフルエンサーコラボ企画商品やキャラクター商品、通季の肌着やシューズ、バッグなどの実用商品が売り上げを押し上げた」(発表資料から)。

良品計画の「無印良品」は同19.2%増と大きな伸び。衣服・雑貨カテゴリーに限れば同21.3%増とさらに伸ばしている。「“無印良品週間”(10月25日〜11月4日)のセール期間は、11月の開催日数は前年に比べ減ったが、売り上げは前年を超過した」「気温低下とともに、衣服・雑貨カテゴリーが伸長した」(発表資料から)。

アダストリアは同8.9%増だった。「気温低下に伴い、冬物衣料の販売が好調に推移」「会員向け20%ポイント還元キャンペーンを前年より後ろ倒ししたことで、11月のキャンペーン日数が長かったこともあり前年を上回った」(発表資料から)。

ユナイテッドアローズは同13.7%増と、11カ月連続で前年実績超え。「シャツ、カットソー、ジャケット、パンツ、ワンピースなどが継続して好調だったことに加え、気温低下で冬物アウターの動きが目立った」(発表資料から)。

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高島屋堺店が26年1月に閉店 地方百貨店の苦戦続く

高島屋は3日、堺店の営業を2026年1月7日で終了すると発表した。堺店は南海高野線の堺東駅に1964年に開業。売場面積は2万5000平方メートル(百貨店区画1万6000平方メートル、専門店区画9000平方メートル)。同じく堺市にある泉北店(74年開業)との2店舗体制で大阪南部の地域ニーズに対応してきた。

売上高は1991年度の約300億円がピークで、直近の23年度は103億円(百貨店区画のみ)に縮小していた。20年度から営業赤字が続いていたことから、同店の建物賃貸借契約の満了を見据えて営業終了を決めた。従業員156人は配置転換などで対応し、雇用は維持する。

百貨店は大都市にある旗艦店が訪日客や富裕層の旺盛な消費で好業績なのに対し、地方都市や郊外の中型店舗では苦戦が続く。高島屋は今年7月に岐阜高島屋を閉鎖するなど、採算の見込めない地方店の整理を進めている。

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高島屋堺店が26年1月に閉店 地方百貨店の苦戦続く

高島屋は3日、堺店の営業を2026年1月7日で終了すると発表した。堺店は南海高野線の堺東駅に1964年に開業。売場面積は2万5000平方メートル(百貨店区画1万6000平方メートル、専門店区画9000平方メートル)。同じく堺市にある泉北店(74年開業)との2店舗体制で大阪南部の地域ニーズに対応してきた。

売上高は1991年度の約300億円がピークで、直近の23年度は103億円(百貨店区画のみ)に縮小していた。20年度から営業赤字が続いていたことから、同店の建物賃貸借契約の満了を見据えて営業終了を決めた。従業員156人は配置転換などで対応し、雇用は維持する。

百貨店は大都市にある旗艦店が訪日客や富裕層の旺盛な消費で好業績なのに対し、地方都市や郊外の中型店舗では苦戦が続く。高島屋は今年7月に岐阜高島屋を閉鎖するなど、採算の見込めない地方店の整理を進めている。

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リシュモンで続く人事シャッフル 「ヴァシュロン・コンスタンタン」「ジャガー・ルクルト」に新CEO

コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)は、傘下に持つヴァシュロン・コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)の新たな最高経営責任者(CEO)として、同ブランドのローラン・ペルヴェ(Laurent Perves)最高商務責任者を任命した。また、やはり傘下に持つジャガー・ルクルト(JAEGER LECOULTRE)の新CEOとして、ジェローム・ランバート(Jerome Lambert)=リシュモン最高執行責任者(COO)を任命した。いずれも1月1日付で就任する。

今年、リシュモンでは人事異動が続いている。6月には、ニコラ・ボス(Nicolas Bos)=ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)CEO(当時)がリシュモンのCEOに就任。これに伴い、同職を務めていたランバートCEOは以前の役職だったCOOに戻り、ボス新CEOの直属に。7月には、やはりリシュモンが擁するカルティエ(CARTIER)のシリル・ヴィニュロン(Cyrille Vigneron)=プレジデント兼最高CEOの退任を発表。これに伴い、新たなCEOとして、ヴァシュロン・コンスタンタンのルイ・フェルラ(Louis Ferla)CEOが9月1日付で就任している。

2人の新CEOの経歴について

ペルヴェ新CEOは、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)の香水&コスメティクス部門でキャリアをスタート。その後、プロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER & GAMBLE)のマーケティングや事業開発部門で10年過ごした。2014年にはオーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)に加わり、ブランド・コミュニケーション部門ヘッドを2年務めた。16年には、最高マーケティング責任者としてヴァシュロン・コンスタンタンに入社。21年に現職に就任した。

ランバート新CEOは、スイスの国営企業である郵便事業会社スイスポスト(SWISS POST)の財務部門で経験を積み、1996年にファイナンシャル・コントローラーとしてジャガー・ルクルトに入社。99年に同社の最高財務責任者に就任し、2002年から13年までCEOを務めた。また、09年から11年まで、同じくリシュモンが擁するドイツの高級時計ブランド、A.ランゲ&ゾーネ(A. LANGE & SOHNE)のCEOを兼任している。13年には、やはりリシュモンが保有するモンブラン(MONTBLANC)のCEOに就任。17年からリシュモンのCOOを、18年からはCEOを務め、24年6月から現職。

リシュモンの業績は?

リシュモンの24年4〜9月期(上半期)決算は、売上高が前年同期比1.4%減の100億7700万ユーロ(約1兆5921億円)、営業利益は同16.9%減の22億600万ユーロ(約3485億円)、純利益は同69.6%減の4億5700万ユーロ(約722億円)だった。なお、継続事業での純利益はおよそ17億ユーロ(約2686億円)だったものの、傘下のラグジュアリーEC大手ユークス ネッタポルテ グループ(YOOX NET-A-PORTER GROUP)の売却に伴う非継続事業の損失が13億ユーロ(約2054億円)程度だったことから、差し引きで大幅減となった。

部門別に売上高を見ると、「カルティエ」や「ヴァン クリーフ&アーペル」を擁するジュエリー部門は同2%増、「クロエ(CHLOE)」や「ダンヒル(DUNHILL)」などを擁するファッション&アクセサリー&その他部門は同4%増と微増だった。しかし、「ヴァシュロン・コンスタンタン」「ジャガー・ルクルト」「ピアジェ(PIAGET)」などを擁するウオッチ部門は、高級腕時計の一大市場である中国の景気後退やスイスフランの高値などを背景に同17%減と、厳しい結果となっている。

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百貨店4社、11月度は1割増収 気温低下で秋冬衣料動く

主要百貨店4社(三越伊勢丹、高島屋、大丸松坂屋百貨店、阪急阪神百貨店)の11月度売上高は、おしなべて1割程度の増収だった。中旬以降、気温が低下したことで秋冬衣料が活発に動いた。百貨店別売上高は、三越伊勢丹が前年同月比10.4%増、高島屋が同8.0%増、大丸松坂屋百貨店が同7.6%増、阪急阪神百貨店が同5.8%増。

三越伊勢丹の伊勢丹新宿本店の売上高は、前年同月比15.8%増。婦人服が29.3%増と大きく伸ばした。「11月に入り寒さが増すと、婦人服・紳士共にコートやセーターなどの需要の高まりが見られた」(三越伊勢丹)。阪急阪神百貨店の阪急本店は同13.8%増。婦人・紳士服は共に2ケタ増で、「コートやロングブーツはまだ動きが鈍かったが、セーターやジャケット、ネックウエア(マフラーなど)、素材感のあるバッグなどが動いた」(阪急阪神百貨店)という。阪神梅田本店は、昨年日本一となった阪神タイガースの祝賀セールの反動で、同21%の減収だった。

富裕層や訪日客によるラグジュアリーブランドや宝飾品などの高額品購買は引き続き堅調。高島屋は免税売上高が前年同月比29.9%増で、訪日客比率の高い大阪店(前年同月比9.3%増)、日本橋店(同12.1%増)などが高伸長。大丸松坂屋百貨店の松坂屋名古屋店(前年同月比6.8%増)は、11月20日に本館4階と北館地下1階を改装オープンし、ファッション、ジュエリー、フレグランスなどを集積したフロア、品ぞろえを2.7倍に拡張した酒類売り場が集客に貢献。計画を上回って進捗した。

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百貨店4社、11月度は1割増収 気温低下で秋冬衣料動く

主要百貨店4社(三越伊勢丹、高島屋、大丸松坂屋百貨店、阪急阪神百貨店)の11月度売上高は、おしなべて1割程度の増収だった。中旬以降、気温が低下したことで秋冬衣料が活発に動いた。百貨店別売上高は、三越伊勢丹が前年同月比10.4%増、高島屋が同8.0%増、大丸松坂屋百貨店が同7.6%増、阪急阪神百貨店が同5.8%増。

三越伊勢丹の伊勢丹新宿本店の売上高は、前年同月比15.8%増。婦人服が29.3%増と大きく伸ばした。「11月に入り寒さが増すと、婦人服・紳士共にコートやセーターなどの需要の高まりが見られた」(三越伊勢丹)。阪急阪神百貨店の阪急本店は同13.8%増。婦人・紳士服は共に2ケタ増で、「コートやロングブーツはまだ動きが鈍かったが、セーターやジャケット、ネックウエア(マフラーなど)、素材感のあるバッグなどが動いた」(阪急阪神百貨店)という。阪神梅田本店は、昨年日本一となった阪神タイガースの祝賀セールの反動で、同21%の減収だった。

富裕層や訪日客によるラグジュアリーブランドや宝飾品などの高額品購買は引き続き堅調。高島屋は免税売上高が前年同月比29.9%増で、訪日客比率の高い大阪店(前年同月比9.3%増)、日本橋店(同12.1%増)などが高伸長。大丸松坂屋百貨店の松坂屋名古屋店(前年同月比6.8%増)は、11月20日に本館4階と北館地下1階を改装オープンし、ファッション、ジュエリー、フレグランスなどを集積したフロア、品ぞろえを2.7倍に拡張した酒類売り場が集客に貢献。計画を上回って進捗した。

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TASAKIを投資ファンド2社が1000億円で買収 

日本発ジュエラーTASAKIをアジアが拠点の投資企業ファウンテンベスト・パートナーズと日本の投資企業ユニゾン・キャピタルが買収した。買収価格は1000億円と見られている。TASAKIは2017年、アジア系投資ファンドのMBKパートナーズに315 億円で買収され、上場を廃止。パリのホテル「リッツ パリ」内の直営店に続き、19年にはロンドンのボンドストリートに出店した。17年には日本発ジュエリー「アーカー(AHKAH)」を買収して連結子会社化し、中国やシンガポールに出店してグローバル化を進めてきた。TASAKIの23年10月期決算は売上高が330億円、最終利益は5億円の赤字だった。

今年創業70周年を迎えたTASAKIは、パールとダイヤモンドを中心としたジュエリーを展開。タクーン・パニクガル(Thakoon Panichugul)やプラバル・グルン(Pragbal Gurung)といったファッションデザイナーを起用した斬新なデザインのパールジュエリーで人気が高い。TASAKIは、今回の買収による経営陣や戦略の変更はないとコメントしている。

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TASAKIを投資ファンド2社が1000億円で買収 

日本発ジュエラーTASAKIをアジアが拠点の投資企業ファウンテンベスト・パートナーズと日本の投資企業ユニゾン・キャピタルが買収した。買収価格は1000億円と見られている。TASAKIは2017年、アジア系投資ファンドのMBKパートナーズに315 億円で買収され、上場を廃止。パリのホテル「リッツ パリ」内の直営店に続き、19年にはロンドンのボンドストリートに出店した。17年には日本発ジュエリー「アーカー(AHKAH)」を買収して連結子会社化し、中国やシンガポールに出店してグローバル化を進めてきた。TASAKIの23年10月期決算は売上高が330億円、最終利益は5億円の赤字だった。

今年創業70周年を迎えたTASAKIは、パールとダイヤモンドを中心としたジュエリーを展開。タクーン・パニクガル(Thakoon Panichugul)やプラバル・グルン(Pragbal Gurung)といったファッションデザイナーを起用した斬新なデザインのパールジュエリーで人気が高い。TASAKIは、今回の買収による経営陣や戦略の変更はないとコメントしている。

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ファイントゥデイが上場延期 再開は未定

ヘアケアブランド「ツバキ(TSUBAKI)」やメンズブランド「ウーノ(UNO)」などを手掛けるファイントゥデイホールディングスは2日、17日に予定していた東京証券取引所プライム市場への上場を延期すると発表した。昨今の株式市場の動向などを総合的に勘案し、株式売り出しを中止する。

今後の上場手続きの再開に関しては「今後の株式市場の動向などを見極めた上で、総合的に判断する予定」と、明らかにしていない。

ファイントゥデイHDは当初、売り出し株総数3571万7500株で売り出し、価格は1株2150円を想定。証券会社や投資家の需要を踏まえて12月9日に売り出し価格を決定する予定だった。なお、時価総額は2194億円になる見通しだった。

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ドクターマーチン、新CEOは内部昇格 24年上半期は赤字転落

英投資会社ペルミラ(PERMIRA)が擁するシューズブランドのドクターマーチン(DR.MARTENS)は、次期最高経営責任者(CEO)として4月に任命したイジェ・ンワーコリー(Ije Nwokorie)最高ブランド責任者が、1月6日付で就任することを発表した。現職のケニー・ウィルソン(Kenny Wilson)CEOは同日付で退任し、取締役会からも離れるが、引き継ぎ期間は3月31日まで設けられている。

ウィルソンCEOは、18年7月に就任。それ以前は、米アクセサリーブランドのクレアーズ(CLAIRE’S)、キャス キッドソン(CATH KIDSTON)、リーバイ・ストラウス(LEVI STRAUSS)などで要職を務めた。同氏は、「就任から6年が経ち、次へとバトンを渡すべき時期が来たと感じていた。ブランドの幅広い知識と情熱を持つイジェが後任でうれしく思う」と語った。

ドクターマーチンは、1960年に英ノーサンプトンシャーで創業。シンプルなシルエットと高い耐久性を持つワークブーツとして人気を博し、ロックバンド、ザ・フー(The Who)のピート・タウンゼント(Pete Townshend)らが愛用したことからカルチャー分野でもアイコン的な存在に。2014年、ペルミラが3億ポンド(約573億円)で買収。21年2月にロンドン証券取引所に上場した。

24年上半期は全地域が減収で赤字転落

ドクターマーチンの24年4〜9月期(上半期)決算は、売上高が前年同期比18.0%減の3億2460万ポンド(約619億円)、調整後EBIT(利払前・税引前損益)は前年同期の3970万ポンド(約75億円)の黒字から430万ポンド(約8億円)の赤字に、PBT(税引前純損益)は同じく2580万ポンド(約49億円)の黒字から2870万ポンド(約54億円)の赤字に転落した。なお、これには主に経費削減策の費用として計上した特別損失の920万ポンド(約17億円)が含まれている。

地域別の売上高では、EMEA(欧州・中東・アフリカ)が同16%減、アジア太平洋地域は同12%減だった。南北アメリカは、同社にとって最大の市場である米国でサプライチェーンや物流センターでの混乱が続いたことが響き、同22%減に。販売チャネル別では、小売(ECを含む)が同7%減、卸は同29%減だった。

ウィルソンCEOは、「24年は過渡期であり、上半期の結果は想定内。プロダクトを中心としたマーケティングへの転換、米国市場における小売りの強化、営業費用の削減、財務の改善という4つの主要目標の達成に向けて順調に進んでいる。下半期には、米国の小売りが成長軌道に戻る見込みだ」と語った。

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トリンプ日本法人の社長が交代 「ティファール」のグループセブからアンドリュー・ブバラ氏

トリンプ・インターナショナル・ジャパン(以下、トリンプ)の社長が12月1日、交代した。新社長には「ティファール(T-FAL)」などを展開するグループ セブ ジャパン前社長のアンドリュー・ブバラ氏が就任。2018年から同社を率いたヴァンサン・ネリアス前社長を引き継ぐ。

ブバラ新社長は、1973年アメリカ・インディアナ州出身。イエール大学在学中に日本に留学し、1年半学んだ。1995年に日本のソニーでキャリアをスタート。一時期MBA取得のため帰国したが、長年にわたり日本の企業で経験を積んだ。同社長は、「日本でも長い歴史を持つグローバルメーカーのトリンプを、よりブランド力を持った企業に成長させたい」とコメントしている。

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トリンプ日本法人の社長が交代 「ティファール」のグループセブからアンドリュー・ブバラ氏

トリンプ・インターナショナル・ジャパン(以下、トリンプ)の社長が12月1日、交代した。新社長には「ティファール(T-FAL)」などを展開するグループ セブ ジャパン前社長のアンドリュー・ブバラ氏が就任。2018年から同社を率いたヴァンサン・ネリアス前社長を引き継ぐ。

ブバラ新社長は、1973年アメリカ・インディアナ州出身。イエール大学在学中に日本に留学し、1年半学んだ。1995年に日本のソニーでキャリアをスタート。一時期MBA取得のため帰国したが、長年にわたり日本の企業で経験を積んだ。同社長は、「日本でも長い歴史を持つグローバルメーカーのトリンプを、よりブランド力を持った企業に成長させたい」とコメントしている。

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ミズノから3Dプリンターで作る究極のフィッティングシューズ 30年に年間販売1万足へ

ミズノは、個人の足のデータに基づいてオリジナルのソールを設計し、3Dプリンターを使って製造するパーソナルフィッティングシューズ「スリーディーユーフィット(3D U-Fit)」を2025年4月1日から発売する。技術の中身と開発の狙い、実際の製造の様子を、本社に隣接する研究開発施設「ミズノ エンジン」で発表した。開発プロジェクトは6年前に着手。2年前からは、新設された「ミズノ エンジン」が開発現場となり、累計500回の試作を経て完成にこぎつけた。

同社アスレティック事業部ライフ&ヘルスマーケティング部の藤原誠部長は「“パワードライフ”をスローガンに掲げて事業展開している。スポーツテクノロジーを活用し、一人でも多くの消費者の困り事を解決していきたい」と意気込みを語る。左右で足のサイズが異なるなどの悩みを解決すると同時に、デジタル技術を活用した業界初という製造方法に取り組むことで、シューズ製造の常識を変えることに挑戦する。

一番の特徴は、アウトソールとミッドソールと中敷きが一体となった独自構造のソールにある。通常は別々にソールパーツを作って接着させるが、3Dプリンターを使うことで実現した。大手化学メーカーと開発した特殊な合成樹脂を使い、片方が出来上がるまでに約20時間。一体化したソールの上にニットで編んだアッパーを貼り合わせるだけのため、シームレスなフィット感を実現し、ソールの感触を足裏にダイレクトに感じることができるという。

ソール製法は日米で特許取得

日米で特許取得済みのこのソールは、数ミリの厚さの壁で足周りを囲み、その内部を3次元の格子構造にしたもの。壁で体重を支えながら、内部が変形することで足底の荷重が分散されて負荷が軽減でき、ハンモックのような独特のクッション性につながる。さらに、格子構造の密度を変えることで、部分的に硬さをコントロールすることも可能だ。サッカースパイクのようなラウンド形状のラスト(足型)を採用し、ヒールのカウンターまでソールと一体化することでかかとのホールド感も実現した。

「シューズの機能で最も重視されるのがフィット感で、最適なフィット感を得るためには全体重を受け止めるソール部分が足にきちんとあっていることが非常に重要になる。ところが、従来の製造工程では、千差万別の個人の足に合わせてソールを簡単に変えられないという技術的な制約があった」と、「スリーディーユーフィット」を開発したグローバル研究開発部の佐藤夏樹部長は説明する。

通常、ソール部分の製造には平均的な足のデータを元に作った金型が使われる。同じ品質のものを大量に効率よく生産するために金型の技術が発明されたが、100年以上経ったいまでも、大量生産に金型技術は欠かせない。ただ、金型生産は手間もコストもかかり、一人一人に合うソールの生産には向いていない。

「金型から3Dプリンターへ。ソールから足に合わせていくという新しい発想で開発した。ミズノは、カーボンやチタンをゴルフクラブに採用したり、シューズのソールの中にプレートを挟み込んだり、非常識といわれたことにチャレンジして業界の常識に変えてきた歴史がある。このシューズも常識を打ち破ろうというチャレンジと位置付けている」(佐藤部長)。3Dプリンターを用いて一体ソールを作る技術の完成と、計測データに基づいて個人専用シューズを作る設計フローの完成というふたつの技術的なブレイクスルーが、商品化に向けての課題を解決したという。

オーダーから2週間で完成

「スリーディーユーフィット」の販売は、東京・小川町の「ミズノ トウキョウ」で完全予約制で行われる。足型測定と専門家による診断を行い、個人の悩みや癖、好みなども加味したうえでソールを設計。その設計データをミズノテクニクス山崎ランバード工場(兵庫)に転送し、シューズが作られる。オーダーから約2週間で完成する。アッパーカラーはホワイト、ブラックの2色でソールはデザインが異なる2種類。価格は税込5万5000円。

当初は2台の3Dプリンターで対応し、初年度は月産10〜20足からスタート。徐々に生産能力を拡大し、2030年には年間販売足数1万足をめざす。「個人向けのウォーキングシューズとしてデビューするが、今後はランニングシューズなどカテゴリーの壁を越えて展開していきたい」(藤原部長)としている。

未来を見据えた展開も構想中だ。自分の足に合わせた専用のシューズ作りを第1ステップとし、第2ステップでは個人の使用状況のデータに基づいて2足目を再設計することで、よりシューズが自分に合わせて進化する未来を展望。第3ステップでは、使用済みシューズを回収し、化学分解してリサイクルする技術と組み合わせることで半永久的に循環できる仕組みを構築する。「その取り組みが実装できる段階になれば、使う人が増えるほど廃棄物が減り、地球環境が良くなる未来も作れると信じている」と佐藤部長。さらに、機材が小型で省スペースでの生産が可能となるため、「将来的には店舗や移動車を使い、“シューズの地産地消“という新たな常識づくりにもチャレンジしていきたい」と話している。
 

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オンワードが毛布4000枚をタジキスタンの貧困世帯に寄贈 回収した服から製造

オンワードホールディングスは、回収した自社製品の服から作ったリサイクル毛布4000枚を中央アジアのタジキスタンの貧困世帯に寄贈した。日本赤十字社の協力のもと、洪水など自然災害の被害を受けた家庭、女性が唯一の稼ぎ手である家庭、多くの子供や高齢者を抱える家庭などに配布した。

11月27日に山岳地帯にあるラシュト地区で、オンワードの担当社員が現地の人たちに毛布を直接手渡す寄贈式を行った。毛布を受け取ったイスカンダロワさんは「私たち家族は5枚の毛布をいただきました。これからとても寒くなるので、2枚は床に敷き、3枚は寝具として厳しい冬に役立てます」と話した。

タジキスタンは貧困率が高く、社会インフラの整備も遅れている。国土の9割以上が山岳地帯のため冬の寒さは厳しい。しかも地震や洪水、雪崩などの自然災害も多く、苦しい生活を余儀なくされている家庭が少なくない。

オンワードホールディングスは回収した服を社会に役立てる「オンワード・グリーン・キャンペーン」に2009年から取り組んでいる。これまでに累計で約160万人の消費者から約830万点の衣料品を回収した。状態の良い服は直営のリユースショップで販売し、それ以外のものは固形燃料、軍手、毛布などにリサイクルする。毛布はこれまでバングラデシュ、カザフスタン、モンゴル、ネパールなどの生活困窮者や難民キャンプ、被災地などに寄贈してきた。今回のタジキスタンを含めて寄贈した毛布は累計4万5500枚に上る。

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「マイケル・コース」のCEOが退任 親会社の会長が再び兼任へ

「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」を擁するカプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)は11月26日、セドリック・ウィルモット(Cedric Wilmotte)=マイケル・コース最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。これに伴い、ジョン・アイドル(John Idol)=カプリ会長兼CEOが同ブランドのCEOを兼任する。

ウィルモット前CEOは、1998年から2004年までダナ キャラン ニューヨーク(DONNA KARAN NEW YORK)の、04年から08年までマーク ジェイコブス(MARC JACOBS)の要職を歴任。08年に、EMEA(欧州、中東、アフリカ)地域社長としてマイケル・コースに入社した。22年3月にヴェルサーチェのジョナサン・エイクロイド(Jonathan Akeroyd)CEO(当時)が退任したことを受け、同年1月に同ブランドの暫定CEOに就任。その後、23年4月にマイケル・コースのCEOに就任した。

なお、カプリは21年8月に、現在はバーバリー(BURBERRY)のCEOを務めているジョシュア・シュルマン(Joshua Schulman)をマイケル・コースのCEOに任命している。同氏はいずれカプリのCEOに昇格する予定だったが、22年3月に退任。このため、ウィルモット前CEOが就任するまで、アイドル会長兼CEOがマイケル・コースのCEO職を兼任していた。なお、同氏はこれ以前にも同職を兼任していたことがある。

新たな最高製品責任者を任命

また、マイケル・コースのフィリッパ・ニューマン(Philippa Newman)=アクセサリー&フットウエア部門社長が、12月2日付でブランドの最高製品責任者(CPO)に昇格する。アイドル=カプリ会長兼CEO兼マイケル・コースCEOの直属となり、創業デザイナーであるマイケル・コース=チーフ・クリエイティブ・オフィサーと緊密に連携しつつ、マーチャンダイジング、ライセンス、生産、デザインなどを統括するという。

タペストリーによるカプリ買収は白紙に

カプリは23年8月、「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)に85億ドル(約1兆3000億円)で事業を売却することに合意した。しかし、両社が保有するブランド間の競争がなくなることで独占状態になるとし、米連邦取引委員会(FTC)は本件を停止する仮処分を求めて4月に提訴。10月に米連邦地方裁判所がFTCの申し立てを認める判決を下したことから、11月に両社は買収契約を双方の合意の上で正式に解消した。

なお、この裁判ではアイドル会長兼CEOのほか、ジョアン・クレヴォイセラ(Joanne Crevoiserat)=タペストリーCEOに加えて、ウィルモット前CEOも出廷。マイケル・コースの苦境に関するその赤裸々な証言が業界の耳目を集めた。

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「マイケル・コース」のCEOが退任 親会社の会長が再び兼任へ

「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」を擁するカプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)は11月26日、セドリック・ウィルモット(Cedric Wilmotte)=マイケル・コース最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。これに伴い、ジョン・アイドル(John Idol)=カプリ会長兼CEOが同ブランドのCEOを兼任する。

ウィルモット前CEOは、1998年から2004年までダナ キャラン ニューヨーク(DONNA KARAN NEW YORK)の、04年から08年までマーク ジェイコブス(MARC JACOBS)の要職を歴任。08年に、EMEA(欧州、中東、アフリカ)地域社長としてマイケル・コースに入社した。22年3月にヴェルサーチェのジョナサン・エイクロイド(Jonathan Akeroyd)CEO(当時)が退任したことを受け、同年1月に同ブランドの暫定CEOに就任。その後、23年4月にマイケル・コースのCEOに就任した。

なお、カプリは21年8月に、現在はバーバリー(BURBERRY)のCEOを務めているジョシュア・シュルマン(Joshua Schulman)をマイケル・コースのCEOに任命している。同氏はいずれカプリのCEOに昇格する予定だったが、22年3月に退任。このため、ウィルモット前CEOが就任するまで、アイドル会長兼CEOがマイケル・コースのCEO職を兼任していた。なお、同氏はこれ以前にも同職を兼任していたことがある。

新たな最高製品責任者を任命

また、マイケル・コースのフィリッパ・ニューマン(Philippa Newman)=アクセサリー&フットウエア部門社長が、12月2日付でブランドの最高製品責任者(CPO)に昇格する。アイドル=カプリ会長兼CEO兼マイケル・コースCEOの直属となり、創業デザイナーであるマイケル・コース=チーフ・クリエイティブ・オフィサーと緊密に連携しつつ、マーチャンダイジング、ライセンス、生産、デザインなどを統括するという。

タペストリーによるカプリ買収は白紙に

カプリは23年8月、「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)に85億ドル(約1兆3000億円)で事業を売却することに合意した。しかし、両社が保有するブランド間の競争がなくなることで独占状態になるとし、米連邦取引委員会(FTC)は本件を停止する仮処分を求めて4月に提訴。10月に米連邦地方裁判所がFTCの申し立てを認める判決を下したことから、11月に両社は買収契約を双方の合意の上で正式に解消した。

なお、この裁判ではアイドル会長兼CEOのほか、ジョアン・クレヴォイセラ(Joanne Crevoiserat)=タペストリーCEOに加えて、ウィルモット前CEOも出廷。マイケル・コースの苦境に関するその赤裸々な証言が業界の耳目を集めた。

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「マイケル・コース」のCEOが退任 親会社の会長が再び兼任へ

「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」を擁するカプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)は11月26日、セドリック・ウィルモット(Cedric Wilmotte)=マイケル・コース最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。これに伴い、ジョン・アイドル(John Idol)=カプリ会長兼CEOが同ブランドのCEOを兼任する。

ウィルモット前CEOは、1998年から2004年までダナ キャラン ニューヨーク(DONNA KARAN NEW YORK)の、04年から08年までマーク ジェイコブス(MARC JACOBS)の要職を歴任。08年に、EMEA(欧州、中東、アフリカ)地域社長としてマイケル・コースに入社した。22年3月にヴェルサーチェのジョナサン・エイクロイド(Jonathan Akeroyd)CEO(当時)が退任したことを受け、同年1月に同ブランドの暫定CEOに就任。その後、23年4月にマイケル・コースのCEOに就任した。

なお、カプリは21年8月に、現在はバーバリー(BURBERRY)のCEOを務めているジョシュア・シュルマン(Joshua Schulman)をマイケル・コースのCEOに任命している。同氏はいずれカプリのCEOに昇格する予定だったが、22年3月に退任。このため、ウィルモット前CEOが就任するまで、アイドル会長兼CEOがマイケル・コースのCEO職を兼任していた。なお、同氏はこれ以前にも同職を兼任していたことがある。

新たな最高製品責任者を任命

また、マイケル・コースのフィリッパ・ニューマン(Philippa Newman)=アクセサリー&フットウエア部門社長が、12月2日付でブランドの最高製品責任者(CPO)に昇格する。アイドル=カプリ会長兼CEO兼マイケル・コースCEOの直属となり、創業デザイナーであるマイケル・コース=チーフ・クリエイティブ・オフィサーと緊密に連携しつつ、マーチャンダイジング、ライセンス、生産、デザインなどを統括するという。

タペストリーによるカプリ買収は白紙に

カプリは23年8月、「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)に85億ドル(約1兆3000億円)で事業を売却することに合意した。しかし、両社が保有するブランド間の競争がなくなることで独占状態になるとし、米連邦取引委員会(FTC)は本件を停止する仮処分を求めて4月に提訴。10月に米連邦地方裁判所がFTCの申し立てを認める判決を下したことから、11月に両社は買収契約を双方の合意の上で正式に解消した。

なお、この裁判ではアイドル会長兼CEOのほか、ジョアン・クレヴォイセラ(Joanne Crevoiserat)=タペストリーCEOに加えて、ウィルモット前CEOも出廷。マイケル・コースの苦境に関するその赤裸々な証言が業界の耳目を集めた。

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コメ兵、表参道にビンテージ業態1号店 希少品を集めて訪日客シェア8割に

ブランド品リユース大手のコメ兵(名古屋市、石原卓児社長)は、20年以上前に製造された商品を主に販売する新業態「コメヒョウ ビンテージ トウキョウ(KOMEHYO VINTAGE TOKYO)」を東京・表参道に30日に開く。売上高に占める訪日客の割合を8割と想定し、ラグジュアリーブランドの希少性のある中古品を集める。売り場面積167平方メートルとコンパクトながら売上高7億円を計画する。

表参道から一本入った場所に地上1階・地下1階の2フロアで運営する。店内には「シャネル」「エルメス」「ルイ・ヴィトン」などのバッグが棚いっぱいに並ぶ。既存のコメ兵の店舗が百貨店のように間隔を空けて商品を陳列しているのに対し、同店はあえて所狭しと詰め込む陳列にすることで、宝探しのようなショッピング体験を演出する。

扱う商品は1980年代から2000年代前半に販売されたものが多い。中心価格は「シャネル」のチェーンバッグ(ハンドバッグ)で60万〜80万円、「エルメス」の“バーキン”や“ケリー”で200万円前後となる。バッグを中心にアパレル、ジュエリー、アクセサリーなどを扱い、店頭に並ぶ商品の総額は約3億円に達する。

通常のコメ兵では消費者から買い取った商品を販売しているが、同店は主に法人オークションから仕入れる。客の好みを知る店舗スタッフが、狙いを定めた商品を法人オークションから仕入れることでMDの精度を高める。同店は販売に特化し、買い取りコーナーは設けない。

8割を見込む訪日客の中でも「特に米国のお客さまを中心になると考えている」(小野瀬健祐店長)。一般的に訪日客の消費額は中国人客が圧倒的なシェアになるが、コメ兵の旗艦店の渋谷店で一部ビンテージ品を扱ったところ、「米国人客のシェアが一番になる月も多かった」(同)からだ。西海岸のセレブやインフルエンサーが発端となって、1980〜90年年代のブランドバッグの人気が高まっており、SNSを通じて日本に良品が多いことが広まっているという。

近年、表参道にはブランド品のリユース店舗の出店が相次ぎ、銀座と並ぶ激戦区になっている。東日本エリア営業部の田島靖啓氏は「希少な商品を求めるお客さまが国内外からたくさん集まる。コメ兵のビンテージを訴求するのに最適の立地」と出店の狙いを説明する。

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ユニチカの繊維は「失ってはならない宝」

ユニチカは11月28日、祖業の繊維事業から撤退すると発表した。金融機関への債権放棄などを含む870億円の金融支援に加え、官民ファンドの地域経済活性化支援機構(REVIC)から第三者割当増資と融資枠で約350億円を調達。繊維事業の撤退費用などの経営再建に充てる。ユニチカは、2014年にも金融支援などを受け、リストラを進めてきたが、経営再建には至らず、2025年3月期は売上高1200億円、純損失103億円と2期連続の大幅赤字となる見通しだった。抜本的な経営再建のためには、低収益でこの数年は赤字の続いた繊維事業からの撤退は不可避だったとも言える。不振の繊維事業から撤退し、高収益のフィルム事業に経営資源を集中させ、28年3月期に黒字化、30年3月期に売上高700億円、営業利益65億円を目指す。

ただ、撤退するとはいえ、ユニチカの繊維事業に価値がないわけではない。むしろ宝の山とさえ思う。

ユニチカはかつて、祖業である繊維事業を軸に多くの輝かしい実績を誇ってきた。ピーク時には日本だけでなく、ASEANや中国、遠いブラジルなどの南米にも多数の拠点を構える名門企業で、1960年代に世界の女子バレーボール界を席巻し、「東洋の魔女」とも言われた女子バレーの日本代表の大半はユニチカの女子バレー部所属だった。

昭和初期から中期まで全盛期を誇った日本の繊維産業はアジアを始めとした新興国から追い上げられ、次第に勢いを失った。ポリエステルやナイロンなどの合成繊維を主軸とする東レや旭化成などの合繊メーカーが、原料である高分子の研究開発技術をベースに、フィルムや樹脂、医療・医薬品、炭素繊維複合材料など事業の多角化を進めた一方、綿紡績などをルーツとするユニチカや東洋紡は天然繊維事業のリストラに経営資源を費やすことになり、多角化に遅れた。ユニチカの社史によると、1974〜82年のわずか8年間で、赤字や構造改革のために1000億円以上の固定資産や有価証券の売却に追われた。

天然繊維と合繊を融合した名品も

天然繊維事業のリストラに苦しんだユニチカだが、その一方で、天然繊維と合成繊維を融合した画期的な新素材も数多く生んできた。来年で50周年を迎えるポリエステルをコットンで包みこんだ複合繊維「パルパー」はその代表選手だ。イージーケアや耐久性といったポリエステルの特徴を持ちながら、風合いやタッチはコットンという両者の長所を最大限に生かせる「パルパー」は、今なお業界関係者から高い支持を得ている。

また、ユニチカの研究開発力は素材メーカの中でも高い。ユニチカはサステナブル素材の先駆けとして、1998年にとうもろこしなどの穀物を原料にした合成繊維であるポリ乳酸(PLA)繊維「テラマック」の商業生産をスタートし、PLA繊維を世界で最も早く商業化した企業だ。また、英リバティの定番素材にもなっている「タナローン」、現在でも世界最高クラスの細番手の300番単糸を誇るスビンゴールド綿糸「舞鳳凰」など、今でも同社の技術力は世界レベルにある。

繊維事業の今後は?

今後の焦点は、切り離されるユニチカの繊維事業の今後だろう。

大手素材メーカーの繊維事業の継承としては、繊維事業を中心とした粉飾決算が表面化し、経営破綻したカネボウだ。化粧品は花王が買収する一方で、繊維事業はセーレンが買収した。当時のセーレンは勢いがあったとはいえ、大手素材メーカーの繊維事業を買い取るのはある種の博打とも見られていた。だが、セーレンは買い取った繊維事業をKBセーレンとして見事に再建。カネボウ時代から蓄積してきた紡糸技術の高さが生きており、産業資材向けの研磨布や特殊なスパンデックス不織布を用いた湿布基布などを展開し、直近の2024年3月期決算では売上高155億円に対し、純利益15億円。純利益率が10%に達する高収益企業に生まれ変わっている。

製造業、特に繊維の素材メーカーの場合、事業環境が悪化すると、市場を開拓する営業やマーケティング部門の人員が削られていく。効率的な事業運営のために定期的に売り上げの見込める用途や取引先に絞り込む一方、営業やマーケティングは一人で複数の業種を受け持ち、数十トンの取引を営業が一人で担当する、ということも珍しくない。ただ、そうなると絞り込んだ用途や市場が悪化すると一気に採算も悪化する。特に現在のように市場や技術の移り変わりが激しいと、数年単位、あるいは1年で事業環境が激変することも珍しくない。

こうした状況は、必ずしも技術が弱い、あるいは競争力が低いということとイコールではない。むしろ市場を開拓する機能がないために埋もれてしまっている、ということの方が多い。ユニチカの場合、先に上げた「パルパー」「舞鳳凰」「テラマック」はいずれも業界関係者の評価は高く、惜しむ声は多い。セーレンが思い切った絞り込みと市場開拓によって、KBセーレンを高収益企業に生まれ変わらせたように、ユニチカの繊維事業にも多くの可能性が残っている。

以前、岡山県総社市の常磐工場に行ったことがある。「パルパー」や「舞鳳凰」の生産工場だ。1951年(昭和26年)設立の古き良き昭和の名残を留める同工場の入口はきれいに刈り取られた芝生のロータリーがあり、古い小学校のようなオフィスの正面入口を通って中に入ると、ピカピカに磨き上げられた木の床はギシギシと音を立てた。敷地内の建物や設備は一見、古びてはいても、どこもきれいに磨き上げられ、繊維の技術と同様に、大切に継承されてきたことが一目でわかる。国内外で数多くの繊維工場を見てきたが、文化遺産クラスの最も美しい工場の一つだった。

特に現在は大手アパレルのワールドが繊維商社のOEM事業を買収する、業界・業際の垣根を超えた合従連衡の時代だ。また、事業の譲渡先は必ずしも国内だけに限定する必要もない。ユニチカが130年もの間培ってきた繊維の技術を残すことこそが最も重要だ。国内外の企業により、ユニチカの繊維事業が新たに再生することに期待したい。

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ユニチカ、祖業の繊維撤退へ

ユニチカは、祖業の繊維事業から撤退する。リストラなどのため、主力の三菱UFJ銀行などに430億円の債権放棄をもとめるほか、官民ファンドの地域経済活性化支援機構(REVIC)から第三者割当増資と融資で350億円を調達する。増資後、REVICが議決権で66.76%を所有する筆頭株主になるが、上場は維持する考え。

不振の繊維事業から撤退し、高収益のフィルム事業に経営資源を集中させ、直近の2024年3月期の売上高は1183億円、営業損失は24億円、純損失は54億円を、28年3月期に黒字化、30年3月期に売上高700億円、営業利益65億円を目指す。

ユニチカは、1960年代に「東洋の魔女」と言われた女子バレー部を擁し、ポリエステル・綿の複合繊維「パルパー」、シルキー調ポリエステル「シルミー5」、世界最高クラスの細番手コットン「舞鳳凰」、先駆けて事業化に成功したPLA繊維「テラマック」などを生み出し、かつては日本を代表する紡績メーカーの一つだった。

大手素材メーカーでは三菱ケミカル(旧三菱レイヨン)が、トリアセテート繊維「ソアロン」を売却し、同じく祖業の繊維事業から撤退するなど、名門企業の繊維事業の撤退が相次いでいる。

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オンワード樫山「23区」、女性アスリート4人によるファッションショー

オンワード樫山は28日、婦人服ブランド「23区」で女性アスリートを起用した新キャンペーンのファッションショーを東京・原宿で開いた。柔道家の角田夏実さん、元バレーボール選手の古賀紗理那さん、元新体操選手の畠山愛理さん、元スピードスケート選手の高木菜那さんの4人がモデルとしてランウェイを歩いた。

「23区」の冬の定番商品である“シレータフタダウン”と“カシミヤニットブレンドニット”の2つを軸にコーディネートして紹介した。着ぶくれやマンネリ化に陥りがちな冬の通勤服を、美しいシルエットと軽やかなカラーリングで遊び心のある「遊勤(ゆうきん)コーデ」として提案する。

鮮やかな青いニットを着た高木さんは「(スピードスケートの選手は)競技の特性上、お尻が大きく見えがちだけど、このニットは美しいシルエットに見せてくれる」と話した。ダウンブルゾンを着た畠山さんは「子育て中なので動きやすいところが気に入っています。それにかわいい」とコメントした。

アスリートの起用は単に活躍する女性の代表という理由だけでなく、高身長や筋肉質などさまざまな体形の女性から共感を集める狙いもある。「23区」を担当する佐野康博部長は「Sサイズで4種類、レギュラーサイズで4種類、Lサイズで4種類の計12種類のサイズを用意するブランドはあまりない。多くの女性に遊勤コーデを楽しんでほしい」と話す。

4人を起用したビジュアルは11月25日から12月1日までJR新宿駅構内の中央通路の複数の場所に大きく掲示される。

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ワールド、三菱商事ファッションを完全子会社化

大手アパレルのワールドは28日、三菱商事の子会社でアパレルOEM事業を運営する三菱商事ファッションの全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。取得価額は93億円。株式譲渡日は25年2月中を予定する。

ワールドは三菱商事ファッションについて「三菱商事グループのアパレル・雑貨・靴の素材・製品のグローバルな調達力や生産・物流のシステム、生産背景や顧客基盤、グローバルな人材を有している」とし、子会社化により「サプライチェーンの川上の企画・開発・生産・物流のリソースやノウハウの拡充」や「B2Bのプラットフォーム事業の拡大」を狙う。

想定する具体的なシナジーの一つが、三菱商事ファッションの企画・調達能力を生かした、OEM事業の拡充だ。これまでワールドは、ブランド事業で培ったブランディング、MDノウハウを生かしてOEM事業運営してきたが、三菱商事ファッションの企画提案力や生産背景を活用することで、さらなる既存顧客の売上拡大や新規案件の獲得を見込めるとする。

2つ目が、アパレル事業とデジタル事業に並ぶ柱である、BtoBの「プラットフォーム事業」の強化。ワールドのプラットフォーム事業は、サプライチェーンの川下までカバーし、デジタル事業のB2Bソリューションとも連携した幅広いサービスを展開している。三菱商事ファッションの、「他のOEM企業には見られない」課題解決型事業のサービスをここに組み込み、さらなる付加価値を提供する。

3つ目が、ブランド投資事業の拡大。ワールドは、日本政策投資銀行と合弁で投資会社W&Dインベストメントデザインを設立するなど、M&Aを成長戦略の中核に据えている。三菱商事ファッションの案件開拓能力、投資判断のノウハウを吸収し、投資先の開拓やバリューアップ、投資先ブランドの経営力につなげる。

三菱商事ファッションの24年3月期連結業績は、売上高が919億円、営業利益が35億円、純利益が22億円。ワールドは、今回の株式取得が25年2月期連結業績に与える影響については「精査中」とし、業績予想値の修正・公表の必要性が生じた場合は速やかに開示するとしている。

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ワールド、三菱商事ファッションを完全子会社化

大手アパレルのワールドは28日、三菱商事の子会社でアパレルOEM事業を運営する三菱商事ファッションの全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。取得価額は93億円。株式譲渡日は25年2月中を予定する。

ワールドは三菱商事ファッションについて「三菱商事グループのアパレル・雑貨・靴の素材・製品のグローバルな調達力や生産・物流のシステム、生産背景や顧客基盤、グローバルな人材を有している」とし、子会社化により「サプライチェーンの川上の企画・開発・生産・物流のリソースやノウハウの拡充」や「B2Bのプラットフォーム事業の拡大」を狙う。

想定する具体的なシナジーの一つが、三菱商事ファッションの企画・調達能力を生かした、OEM事業の拡充だ。これまでワールドは、ブランド事業で培ったブランディング、MDノウハウを生かしてOEM事業運営してきたが、三菱商事ファッションの企画提案力や生産背景を活用することで、さらなる既存顧客の売上拡大や新規案件の獲得を見込めるとする。

2つ目が、アパレル事業とデジタル事業に並ぶ柱である、BtoBの「プラットフォーム事業」の強化。ワールドのプラットフォーム事業は、サプライチェーンの川下までカバーし、デジタル事業のB2Bソリューションとも連携した幅広いサービスを展開している。三菱商事ファッションの、「他のOEM企業には見られない」課題解決型事業のサービスをここに組み込み、さらなる付加価値を提供する。

3つ目が、ブランド投資事業の拡大。ワールドは、日本政策投資銀行と合弁で投資会社W&Dインベストメントデザインを設立するなど、M&Aを成長戦略の中核に据えている。三菱商事ファッションの案件開拓能力、投資判断のノウハウを吸収し、投資先の開拓やバリューアップ、投資先ブランドの経営力につなげる。

三菱商事ファッションの24年3月期連結業績は、売上高が919億円、営業利益が35億円、純利益が22億円。ワールドは、今回の株式取得が25年2月期連結業績に与える影響については「精査中」とし、業績予想値の修正・公表の必要性が生じた場合は速やかに開示するとしている。

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「アディダス」、ランニング旗艦モデル“アディゼロ”最新作を発売 箱根駅伝シェア1位奪取へ

「アディダス(ADIDAS)」を運営するアディダス ジャパンは11月27日、2024-25年の駅伝、マラソンシーズンに向けたシューズやアパレルのランニングコレクション“アディゼロ エキデン コレクション(ADIZERO EKIDEN COLLECTION)”を発売した。メインとなるレーシングシューズ“アディゼロ アディオス プロ 4(ADIZERO ADIOS PRO 4、2万8600円)”は世界に先駆けて日本で販売。“エキデン コレクション”の発表会見には、今シーズンの大学3大駅伝のうち既に2冠を手にしている國學院大学チームも登壇した。

“アディゼロ”はもともと、「日本人を速くする」を合言葉に、05年に日本で開発を始めたパフォーマンスランニングシューズのシリーズ。日本人向け足型開発などを行い、実績につなげてきた。初代モデル開発から約20年が経ち、現在では世界の有力選手が着用し、さまざまな記録を打ち立てている。「アディダス ジャパンとして、ランニングカテゴリーの根幹が“アディゼロ”」(冨田和征アディダスマーケティング事業本部シニアディレクター)と位置付けている。

“エキデン コレクション”は、レーシングシューズとして“アディゼロ アディオス プロ 4”と、軽量レーシングモデルの“アディゼロ タクミ セン テン(ADIZERO TAKUMI SEN 10、2万2000円)”、薄底ながら高反発のオールラウンドモデル“アディゼロ ジャパン 9(ADIZERO JAPAN 9、1万7600円)”の3型をラインアップ。他、トレーニングシューズ4型(9900〜3万9600円)をそろえ、一般ランナーや中高の陸上部学生など、幅広い層のニーズに応える。全7モデル共通で、「集中と情熱」を表すというシルバーと赤のデザインを採用した。

試着練習会も全国8都市で開催

24年年初の箱根駅伝では、「アディダス」が12年からパートナーシップを結ぶ青山学院大学が優勝した。しかし、同大会での「アディダス」の選手着用率は18.3%(出典:アルペングループマガジン)と、「ナイキ(NIKE)」の42.6%(同)、「アシックス(ASICS)」の24.8%(同)に次ぐ3位。「非常に悔しい思いをした。箱根シェアナンバーワンはわれわれの目標の一つ」と冨田ディレクター。25年の箱根は青山学院大に加え、22年からパートナーシップを結んでおり今季勢いに乗っている國學院大、サポートしている創価大、大東文化大をはじめとした選手が「アディダス」着用予定で、シェアナンバーワン獲得に期待がかかる。

駅伝出場選手のようなトップアスリートだけでなく、一般ランナーへの訴求にも注力する。発売に合わせて、東京・渋谷のミヤシタパークの「アディダス」店舗では、入口すぐに“エキデン コレクション”を展示。1月末にかけては、全国8都市でフルマラソンでサブ4以上を目指すランナーを対象に“アディゼロ”シューズを貸し出すランニング練習会を実施する。東京・表参道のランニングジム「ランニングサイエンスラボ」でも、“アディゼロ”を試着して低酸素ランニングができるメニューを用意した(12月27日まで)。

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ポーラ・オルビスHDの「ポーラ」「オルビス」「ディセンシア」がトップ交代

ポーラ・オルビスホールディングスは、25年1月1日付で子会社のポーラ、オルビス、ディセンシアのトップ交代を実施すると発表した。ポーラの社長に小林琢磨オルビス社長が就き、オルビスの社長に山口裕絵ディセンシア社長が就任する。ディセンシア社長には、西野英美オルビス取締役執行役員 ブランドデザイン担当 サステナビリティ推進室長が昇格する。なお、及川美紀・上席執行役員グループダイバーシティ担当兼ポーラ社長(55)は退任する。

小林・現オルビス社長は1977年9月1日生まれの47歳。2002年にポーラに入社した後、10年にディセンシアの社長に就任し、同社を急成長させた。18年にオルビスの社長に就任し、事業構造を改革し成果を創出。今回の人事は、国内ポーラの事業基盤の再構築と新たな成長戦略の策定・実行に「構造改革を推進する経営が不可欠と判断」し、ポーラの社長に起用した。

山口・現ディセンシア社長は、1976年7月26日生まれの48歳。99年にポーラ化粧品本舗(現ポーラ)に入社。2017年に商品企画部長、18年に執行役員 商品・宣伝・デザイン担当 商品企画部長を経て、21年にディセンシアの社長に就任した。オルビス社長の起用理由は、「今後の『オルビス』の
持続的なブランド価値向上と事業成長を図るため」としている。なお、同日付でポーラ・オルビスホールディングス上席執行役員にも就く。

西野サステナビリティ推進室長は、1979年12月31日生まれの44歳。2002年にオルビスに入社し、商品企画部長、ブランドデザイン部長、サステナビリティ推進室長を経て、ディセンシア社長に昇格となる。

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仏「ルコックスポルティフ」が財政難で法的再生手続き 裁判所の観察下で事業再建を目指す

スイスの投資持株会社エアレシス(AIRESIS)は、保有するフランス発のスポーツブランド「ルコックスポルティフ(LE COQ SPORTIF)」が破産管財人の管理下に置かれたことを明らかにした。

同社は「ルコックスポルティフ」の株式の75%を保有している。10月30日には、同ブランドが財政難に陥っており、キャッシュフローが悪化していることを発表。パリ商業裁判所に法的再生手続きをを申請し、11月22日に承認されたため、同ブランドは裁判所による6カ月間の観察期間を受けつつ新たな投資家や戦略的パートナーを探し、事業再建を目指すという。

「ルコックスポルティフ」の業績は?

エアレシスによれば、「ルコックスポルティフ」の2024年1〜6月期の売上高は前年同期比 %増の8204万ユーロ(約132億円)と増収だったものの、純損失は前年同期の1049万ユーロ(約16億円)から1823万ユーロ(約29億円)と赤字が大幅に拡大している。

パリ五輪では仏選手団のユニホームを担当

同ブランドは24年パリオリンピック・パラリンピックのパートナー企業として、「ピガール(PIGALLE)」創設者兼デザイナーのステファン・アシュプール(Stephane Ashpool)と協業し、フランス選手団のユニホームや公式ウエアなどを手掛けている。しかし、財政上の問題による作業の遅れが危ぶまれ、パリ五輪組織委員会から290万ユーロ(約4億6000万円)の緊急融資を受けた。

また、17年から23-24年シーズンまでフランスラグビー連盟(French Rugby Federation)の公式サプライヤーを務めていたが、スポンサー契約料やロイヤルティーなどでおよそ530万ユーロ(約8億5000万円)の未払いがあるとして、9月に同連盟から提訴されている。

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ユニクロの「アニヤ・ハインドマーチ」コラボバッグ、色移りの指摘受けお詫び&販売停止

「ユニクロ(UNIQLO)」は、11月22日に発売した「アニヤ・ハインドマーチ(ANYA HIDMARCH)」とのコラボレーション商品のうち、“パッカブルバッグ”の“69 NAVY”カラー(1990円)の販売を停止した。購入者の一部から、色移りを指摘する声が上がっているのを受けたもの。

公式ECサイトでお詫びを掲出すると共に、購入者に対して返品を呼びかけている。実店舗購入者は購入店舗や近隣店舗への持ち込み、ECサイト購入者には、登録アドレスに対し11月24日に対応方法についての案内をメール済みという。公式アプリ上でも返品方法を告知している。レシートやタグがない場合や、使用済みの場合でも返品を受け付ける。

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ユニクロの「アニヤ・ハインドマーチ」コラボバッグ、色移りの指摘受けお詫び&販売停止

「ユニクロ(UNIQLO)」は、11月22日に発売した「アニヤ・ハインドマーチ(ANYA HIDMARCH)」とのコラボレーション商品のうち、“パッカブルバッグ”の“69 NAVY”カラー(1990円)の販売を停止した。購入者の一部から、色移りを指摘する声が上がっているのを受けたもの。

公式ECサイトでお詫びを掲出すると共に、購入者に対して返品を呼びかけている。実店舗購入者は購入店舗や近隣店舗への持ち込み、ECサイト購入者には、登録アドレスに対し11月24日に対応方法についての案内をメール済みという。公式アプリ上でも返品方法を告知している。レシートやタグがない場合や、使用済みの場合でも返品を受け付ける。

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「マリンピア神戸」11日26日オープン リゾート型アウトレットの見どころ

神戸・垂水の海沿いで23年間営業してきた「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」が全面建替工事を経て、あす11月26日グランドオープンする。新生・マリンピア神戸のコンセプトは「マリンピアリゾート」。ショッピングだけでなく、アクティビティーや食体験も存分に楽しめ、非日常感を味わえる時間消費型のリゾートアウトレットモールへと生まれ変わる。敷地面積は約9万9400平方メートルと、建て替え前の約1.3倍に拡大。明石海峡大橋や淡路島を望む西側の神戸市所有地を活用し、商業施設では珍しい形態の親水公園空間「ラグーンコミュニティパーク」を新設したのが大きな特徴だ。

SC内でカヤックやビーチバレーが楽しめる

ラグーンとは海水を引き込んだ池のことで、約1万平方メートルのラグーンを囲む5つのエリアで構成される。一番の見どころは「KOBEフードリゾートゾーン」。もともとあった砂浜を新たに整備した約3600平方メートルのビーチには、約200席の都市型リゾートBBQ空間「ラグーン BBQ クラブ」が関西初登場。ヤシの木がずらりと並び、リゾート感あふれる絶景のロケーションのなかで、思い思いのBBQを楽しむことができる。その奥には、神戸を代表する飲食店ブランド「トゥーストゥース」の新たな旗艦店がオープンする。ケーキなどを販売するパティスリーとベーカリーレストランの複合業態で同ブランドでは関西初となる。

マリンピア神戸土地活用事業の共同事業者としてラグーンエリアの環境をトータルで担当したのが、トゥーストゥースを運営するポトマック(神戸市、浜崎和弘社長)だ。同社は1999年のマリンピア神戸開業時から出店していた。今回は新ブランドの喫茶カフェ「太陽コンパス」もエリア内にオープンさせる。ラグーンエリア全体に一体感を持たせるため、リゾート感あふれるデザインを意識したという。「カリフォルニアのホテルライフをイメージ。アウトレットだけど、リゾート気分を味わえるよう、レストランでは“ハレノニチジョウ”をテーマに店づくりしている。もともと垂水エリアのお客さまが多いので、昼間だけでなく夜のニーズにも対応している」と浜崎社長は説明する。

ラグーンコミュニテイパークの「アクティビティレジャーゾーン」には、傾斜を使った滑り台やロープ登り、ボルダリングなど子供が遊べるアスレチック空間のほか、「ボーネルンド」が運営する大型の遊び場「キドキド」、「ペットパラダイス」が運営するドッグランも整備した。

ラグーンは波がない穏やかな環境のため、子供から大人まで安心して体験できるさまざまな水上アクティビティーも企画する。例えば、アウトレットモールに出店するモンベルが運営するカヤック体験イベントや、カヌーホーム監修によるカヌー教室を実施する予定。ビーチバレーやビーチヨガなどの参加できるスポーツも予定している。水難事故を防止するための安全講習など親子と子供向けの教育コンテンツも用意する。非日常の感動体験を味わえるよう、景観を生かした季節のイベントも計画する。

フードコートから絶景を眺めながら食事

アウトレットモールでは、ショッピングだけでなく、食テナントが充実している点にも注目したい。1階フードマルシェには13店舗が出店し、約200席を用意。飲茶レストラン「ゴールデンタイガー」と、北海道の寿司屋のコラボ店「札幌魚河岸57番 いきいき寿司」が関西初出店となる。イートインだけでなくテイクアウトできる店舗もあるので、屋外の大屋根広場などでイベントに参加しながら食事することも可能だ。2階フードコートには、ハンバーグや和牛肉重、うどん、シンガポールチキンラインの店など11店舗が並ぶ。小上がり席とテラス席を含む約850席があり、明石海峡大橋や瀬戸内海の絶景を眺めながら食事を楽しめる。

マリンピア神戸は国道2号線に接するほか、第二神明道路高丸IC、名谷ICが至近に位置している上、JR神戸線「垂水駅」からも徒歩9分と交通アクセスに優れている。ただ、姫路や大阪など広域からの車利用客が増えれば、施設周辺の渋滞は免れない。そこで公共交通機関の利用促進策として、対象者全員に買い物券を進呈するほか、山陽バスと連携し、垂水駅からシャトルバスを運行する。また、チケットレス駐車場システムを導入し、スムーズな車の誘導を図ることで利便性を高めることにも取り組んでいる。

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10月の百貨店売上高、32カ月ぶりマイナス 「夏日」続きで衣料品が動かず

日本百貨店協会は、2024年10月の全国百貨店売上高が前年同月比0.7%減の4447億円だったと25日に発表した。前年同月の実績を下回るのは32カ月ぶり。引き続きインバウンド(訪日客)や富裕層がけん引する高級ブランド品は好調だったものの、全国的に夏日が続く記録的な高温のため秋冬物の衣料品が動かなかった。前年同月に比べて日曜日も1日少なかった。

訪日客による免税売上高は、中国の国慶節による客数増もあって同32.3%増の508億円だった。31カ月連続の増収だった。

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「プーマ」24-25年向け“駅伝パック”で箱根のシェア拡大へ 勢いに乗る立教大陸上部も登壇 

「プーマ(PUMA)」を運営するプーマ ジャパンは11月29日、2024-25年の駅伝やマラソン大会の本格シーズンに向けて、 “エキデン グロー パック(EKIDEN GLOW PACK)”のシューズ5型を一般発売する。プーマ ジャパンは21年からパフォーマンスランニングカテゴリーに注力しており、25年1月2、3日に開催される箱根駅伝では、パートナー契約する城西大学、立教大学をはじめとした選手が「プーマ」のシューズで出走する予定。選手の走りと共に、各社のシューズ開発競争にも注目が集まる。

“エキデン グロー パック”は、「全レベルのランナーの『速くなりたい』をかなえる」(今井健司プーマ ジャパン ランニング・カテゴリーリーダー兼ヘッド・オブ・セールス)として、レーシングシューズ2型、中高の陸上部生向けを含めたトレーニングシューズ3型で構成。5型中4型で、ミッドソールに「プーマ」独自の反発力、推進力を生むフォームテクノロジー「ニトロフォーム」を採用している。

メインとなるレーシング2型は、分離したミッドソール構造とむき出しのカーボンプレートが特徴の“ファストアール ニトロ エリート2”(3万6300円)と、軽さが特徴で多くのトップランナーから支持を集めているという“ディヴィエイト ニトロ エリート3”(3万800円、片足194グラム)。また、5モデル共通で、「日々早朝からトレーニングを重ねるランナーが栄光をつかむ瞬間を描いた」というパープルとイエローの爽やかなグラデーションカラーをソールに採用した。

24年から一般ランナー向けも強化開始

「日本では21年のパフォーマンスランニング強化開始以来、まずは箱根を中心にトップアスリートに支持されるシューズにフォーカスしてきた」と今井リーダー。24年の箱根では「選手20人が着用(注:シェア率8.7%。アルペングループマガジンより)するなど、徐々にトップ選手に選ばれるブランドになってきた」と自信を見せる。選手支援の一環として、24年は23年の妙高高原(新潟)に代えて、学生スポーツの夏の合宿地として知られる菅平高原(長野)に無料で利用できるリカバリー施設もオープンし、選手との接点も増やしてきた。「10月の出雲駅伝では10人着用でシェア17%、11月の全日本大学駅伝では22人着用でシェア18%」(今井リーダー)と、箱根に向けて勢いづいている。

製品発表会には、10月に行われた箱根駅伝の予選会で優勝し、本選出場を決めた立教大学陸上部男子駅伝チームの高林祐介監督と、林虎太朗選手、稲塚大祐選手、山口史朗選手も登壇。「自分が現役選手だったころに比べて、今は(各社の開発が進み)シューズの選択肢が広がっている。それは選手にとっていいこと。カーボンプレート入りシューズはメーカーやモデルにより、かなり強い前進力を生み出すタイプや、より自然に走りをアシストするタイプなど性格はさまざまだが、特に“ディヴィエイト ニトロ エリート3”は選手自身の自然な感覚の中で速く走れるシューズ」と高林監督はコメントした。

「プーマ」がパフォーマンスランニングの強化を始めた21年は、年初の箱根駅伝で「ナイキ(NIKE)」がシェア95%以上を記録し、「プーマ」の着用者は「アシックス」などと共にゼロだった年。屈辱を胸に進めてきた、トップアスリートに支持されるパフォーマンスランニング製品の強化が3年間で一定の成果が出たとして、24年からは一般ランナー向けを含めたランニング製品強化を進めている。10月には、「プーマ」として横浜マラソンにも初めて協賛した。なお、“エキデン グロー パック”5型は、11月29日の一般発売に先駆け、25日に一部店舗で予約を開始する。

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バロック「エンフォルド」が新ライン「アーキタイプ」 風吹ジュンや坂井真紀らを起用

バロックジャパンリミテッドの「エンフォルド(ENFOLD)」から新ライン「アーキタイプ(ARCHETYPE)」が2025年1月にデビューする。英語で「原型」を意味する「アーキタイプ」は、「エンフォルド」の基や軸と位置付けるコレクションとして、シンプルでミニマルなデザインながらも上質な素材、美しいシルエットにこだわる。

商品は、仕立てを追求したメンズライクなテーラードジャケット(14万3000円)やノーカラージャケット(16万5000円)に加え、「エンフォルド」がデビュー時に発表したテーパードシルエットのドレスをイメージした構築的なドレス(9万1300円)、イギリスやイタリアの名門シャツ生地ブランドを採用したスタンダードシャツ(5万2800円)、縫製の美しさが際立つストレートのワイドパンツ(6万500円)など。22型あるファーストコレクションは、「エンフォルド」のオンラインで25年1月13日正午から、国内直営店で15日から順次販売する。9型の25年春夏コレクションは3月に発売予定。

ブランド像は“品格や才知に優れた強く美しく生きる人”

「アーキタイプ」の人物像は、さまざまなキャリアを積み重ね、品格や才知に優れた強く美しく生きる人たち。キービジュアルには、モデルに俳優の風吹ジュン、坂井真紀、モデルで歌手、俳優の甲田益也子、映画監督の安藤桃子を起用した。

同社は先日、03年スタートの「ブラックバイマウジー(BLACK BY MOUSSY)」の休止を発表したばかり。24年3〜8月期連結業績は、売上高が前年同期比2.6%減の277億円となり、3億9000万円の最終赤字を計上。国内事業の売上高は前年同期比2.3%減の253億円。同社の最大ブランド「アズール バイ マウジー(AZUL BY MOUSSY)」や「ブラックバイマウジー」などを含む、売上高の4割を占めるSCブランド群は同5.9%減、主力の「マウジー(MOUSSY)」や「スライ(SLY)」などのファッションビル・駅ビルブランドは前年並みで推移となった。一方「エンフォルド」などの百貨店ブランドは同2.8%増も、売り上げのパイは小さくSCブランドの不振をカバーするには至らなかった。価格やクオリティーの競争化にある主力のアパレルを再編する中、高価格の「エンフォルド」率いる「ナゴンスタンス(NAGONSTANS)」と「アーキタイプ」で新たなポートフォリオ作成を急ぐ。

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バロック「エンフォルド」が新ライン「アーキタイプ」 風吹ジュンや坂井真紀らを起用

バロックジャパンリミテッドの「エンフォルド(ENFOLD)」から新ライン「アーキタイプ(ARCHETYPE)」が2025年1月にデビューする。英語で「原型」を意味する「アーキタイプ」は、「エンフォルド」の基や軸と位置付けるコレクションとして、シンプルでミニマルなデザインながらも上質な素材、美しいシルエットにこだわる。

商品は、仕立てを追求したメンズライクなテーラードジャケット(14万3000円)やノーカラージャケット(16万5000円)に加え、「エンフォルド」がデビュー時に発表したテーパードシルエットのドレスをイメージした構築的なドレス(9万1300円)、イギリスやイタリアの名門シャツ生地ブランドを採用したスタンダードシャツ(5万2800円)、縫製の美しさが際立つストレートのワイドパンツ(6万500円)など。22型あるファーストコレクションは、「エンフォルド」のオンラインで25年1月13日正午から、国内直営店で15日から順次販売する。9型の25年春夏コレクションは3月に発売予定。

ブランド像は“品格や才知に優れた強く美しく生きる人”

「アーキタイプ」の人物像は、さまざまなキャリアを積み重ね、品格や才知に優れた強く美しく生きる人たち。キービジュアルには、モデルに俳優の風吹ジュン、坂井真紀、モデルで歌手、俳優の甲田益也子、映画監督の安藤桃子を起用した。

同社は先日、03年スタートの「ブラックバイマウジー(BLACK BY MOUSSY)」の休止を発表したばかり。24年3〜8月期連結業績は、売上高が前年同期比2.6%減の277億円となり、3億9000万円の最終赤字を計上。国内事業の売上高は前年同期比2.3%減の253億円。同社の最大ブランド「アズール バイ マウジー(AZUL BY MOUSSY)」や「ブラックバイマウジー」などを含む、売上高の4割を占めるSCブランド群は同5.9%減、主力の「マウジー(MOUSSY)」や「スライ(SLY)」などのファッションビル・駅ビルブランドは前年並みで推移となった。一方「エンフォルド」などの百貨店ブランドは同2.8%増も、売り上げのパイは小さくSCブランドの不振をカバーするには至らなかった。価格やクオリティーの競争化にある主力のアパレルを再編する中、高価格の「エンフォルド」率いる「ナゴンスタンス(NAGONSTANS)」と「アーキタイプ」で新たなポートフォリオ作成を急ぐ。

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新生「マリンピア神戸」売上高の中期目標300億円 景勝地の優位性を生かす

三井不動産は22日、建て替え開業を26日に控える「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」を関係者に公開した。2023年1月に閉館し、全面的な建て替え工事を進めていた。店舗面積や店舗数などをスケールアップするとともに、瀬戸内海の海辺の立地を生かしたラグーン(人工海水池)を整備し、カヤックなどの水上アクティビティー、ビーチでのバーベキューが楽しめるようにした。リゾートアウトレットとして広域から集客を狙う。

瀬戸内海と淡路島、明石海峡大橋を間近に臨む海辺に立地する。幹線道路や駅からも近く、観光ルートの動線上にあるため、旅行のついでの集客も見込める。店舗面積は約3万2000平方メートル(建て替え前は約2万3000平方メートル)、店舗数は145店舗(同130店舗)に拡大した。

ユナイテッドアローズ、ビームス、ベイクルーズ、アーバンリサーチなどのセレクトショップ、ナイキ、アディダス、アシックス、プーマなどのスポーツブランドが充実している。2層の大型店のモンベルは、ラグーンでカヤックのイベントを定期的に催す。

22日に記者会見した三井不動産の常務執行役員の若林瑞穂氏は「アウトレットモールは店舗の顔ぶれだけでなく、買い物以外の体験価値が求められている」と話した。景勝地の優位性を生かしたアクティビティーを充実させることで、ファミリーで長く滞在できる施設を目指す。

もう一つ、建て替え前との大きな違いは、建物の屋内に店舗を入れたことだ。建て替え前は屋外の店舗が多かった。アウトレットモールで主流の屋外の店舗は開放感があるが、天候に左右されやすい側面がある。若林氏は「(建て替え前は)海辺のため、雨だけでなく強風や強い日差しに悩まされていた」と説明する。海辺の借景を生かしたラグーンや広場、テラスなど屋外施設を充実しつつ、ショッピングに関しては快適な屋内の環境を提供する。

テナントからの期待も高い。「ドットエスティ」を出店したアダストリアの新井和路部長は「リゾート型のアウトレットモールはニュース性がある。関西広域からの集客が期待できる」、「ロペピクニック/ビス」のジュンの藤原旬児副部長も「淡路島など観光で盛り上がっているエリアであり、幅広い層が集まる」と予想する。

売上高は当面270億円、長期的には300億円を見込む。建て替え前は約170億円だったため、大幅な増収計画となる。年間の入館者目標は買い物客の700万人をベースにしながら、レジャー目的の人も含めて1000万人を見込む。

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LVMHの財務トップがワイン&スピリッツ部門のCEOに アルノー会長の次男は同部門の副CEO

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、ワイン&スピリッツ部門の新たな社長兼最高経営責任者(CEO)として、ジャン・ジャック・ギヨニー(Jean-Jacques Guiony)LVMH最高財務責任者(CFO)を任命した。また、同部門の副CEOには、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼CEOの次男であるアレクサンドル・アルノー(Alexandre Arnault)=ティファニー プロダクトおよびコミュニケーション部門 エグゼクティブ・バイス・プレジデントを任命。いずれも、2025年2月1日付で就任する。

ギヨニーCFOの後任には、セシル・カバニス(Cecile Cabanis)財務部長代理が同日付で昇格する。社外から6月10日付で現職に就任した同氏は、いずれギヨニーCFOの役職を引き継ぐことが当初より明らかにされていた。

ワイン&スピリッツ部門は、「ヘネシー(HENNESSY)」「モエ・エ・シャンドン(MOET & CHANDON)」「ドン ペリニヨン(DOM PERIGNON)」などを含む27のブランドを擁する。21年にわたってLVMHのさまざまな要職を歴任し、2017年から同部門を率いてきたフィリップ・シャウス(Philippe Schaus)会長兼CEOは、「経営幹部ではない、新たな役割にフォーカスすることを決断した」という。25年上半期は業務の引き継ぎなどを行い、新体制をサポートする。

傘下の「ヘネシー」でも人事異動

また、18年から24年10月までクリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)に在籍していたシャルル・ドゥラパルム(Charles Delapalme)前マネージング・ディレクターは、ヘネシーの社長兼CEOに就任する。同氏の後任には、プラダ グループ(PRADA GROUP)が擁するミュウミュウ(MIU MIU)で以前CEOを務めていたベネデッタ・ペトルッツォ(Benedetta Petruzzo)新マネージング・ディレクターが10月15日付で着任している。

現在ヘネシーを率いているローラン・ボワロ(Laurent Boillot)CEOは、業務の引き継ぎ後、グループ内で新たな役職に就くという。

ワイン&スピリッツ部門の業績について

大幅な人事刷新となったワイン&スピリッツ部門だが、業績は芳しくない。主に中国市場における高級酒の需要が減速していることから、24年1~6月期(上半期)決算の売上高は、前年同期比同11.7%減の28億700万ユーロ(約4547億円)だった。また、来年1月半ばにはドナルド・トランプ(Donald Trump)米次期大統領が就任するため、米国に輸出する際の関税の引き上げも懸念事項の一つとしてあるなど、厳しい船出となりそうだ。

人事部門でも異動

LVMHでは最近、人事部門でも動きがあった。07年に人事部門ディレクターとしてLVMHに入社し、その後昇格したシャンタル・ガンペルレ(Chantal Gaemperle)人事・シナジー部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントは、11月13日に退任を発表。後任として、LVMHのさまざまな人事部門で働いてきたモード・アルバレス・ペレール(Maud Alvarez-Pereyre)=チーフ・ピープル&トランスフォーメーション・オフィサーが12月1日付で就任する。

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LVMHの財務トップがワイン&スピリッツ部門のCEOに アルノー会長の次男は同部門の副CEO

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、ワイン&スピリッツ部門の新たな社長兼最高経営責任者(CEO)として、ジャン・ジャック・ギヨニー(Jean-Jacques Guiony)LVMH最高財務責任者(CFO)を任命した。また、同部門の副CEOには、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼CEOの次男であるアレクサンドル・アルノー(Alexandre Arnault)=ティファニー プロダクトおよびコミュニケーション部門 エグゼクティブ・バイス・プレジデントを任命。いずれも、2025年2月1日付で就任する。

ギヨニーCFOの後任には、セシル・カバニス(Cecile Cabanis)財務部長代理が同日付で昇格する。社外から6月10日付で現職に就任した同氏は、いずれギヨニーCFOの役職を引き継ぐことが当初より明らかにされていた。

ワイン&スピリッツ部門は、「ヘネシー(HENNESSY)」「モエ・エ・シャンドン(MOET & CHANDON)」「ドン ペリニヨン(DOM PERIGNON)」などを含む27のブランドを擁する。21年にわたってLVMHのさまざまな要職を歴任し、2017年から同部門を率いてきたフィリップ・シャウス(Philippe Schaus)会長兼CEOは、「経営幹部ではない、新たな役割にフォーカスすることを決断した」という。25年上半期は業務の引き継ぎなどを行い、新体制をサポートする。

傘下の「ヘネシー」でも人事異動

また、18年から24年10月までクリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)に在籍していたシャルル・ドゥラパルム(Charles Delapalme)前マネージング・ディレクターは、ヘネシーの社長兼CEOに就任する。同氏の後任には、プラダ グループ(PRADA GROUP)が擁するミュウミュウ(MIU MIU)で以前CEOを務めていたベネデッタ・ペトルッツォ(Benedetta Petruzzo)新マネージング・ディレクターが10月15日付で着任している。

現在ヘネシーを率いているローラン・ボワロ(Laurent Boillot)CEOは、業務の引き継ぎ後、グループ内で新たな役職に就くという。

ワイン&スピリッツ部門の業績について

大幅な人事刷新となったワイン&スピリッツ部門だが、業績は芳しくない。主に中国市場における高級酒の需要が減速していることから、24年1~6月期(上半期)決算の売上高は、前年同期比同11.7%減の28億700万ユーロ(約4547億円)だった。また、来年1月半ばにはドナルド・トランプ(Donald Trump)米次期大統領が就任するため、米国に輸出する際の関税の引き上げも懸念事項の一つとしてあるなど、厳しい船出となりそうだ。

人事部門でも異動

LVMHでは最近、人事部門でも動きがあった。07年に人事部門ディレクターとしてLVMHに入社し、その後昇格したシャンタル・ガンペルレ(Chantal Gaemperle)人事・シナジー部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントは、11月13日に退任を発表。後任として、LVMHのさまざまな人事部門で働いてきたモード・アルバレス・ペレール(Maud Alvarez-Pereyre)=チーフ・ピープル&トランスフォーメーション・オフィサーが12月1日付で就任する。

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「マイトレックス」から“深さ”が調整可能なハンディガン2種が発売 ECが7割でも“リアル”を強化

創通メディカルの美容健康ブランド「マイトレックス(MYTREX)」は21日、ハンディガンシリーズ“リバイブ”から“リバイブ2”(2万5960円)と“リバイブ ミニ XS2”(2色、1万4960円)を発売した。公式ECサイト、楽天市場、アマゾンなどで取り扱う。

今回の商品は、振動スピードの調整に加えて深さの調整も可能になった。「人の施術とは異なり、個体差に合わせることができない」という従来品の課題を解決し、使用者や使用部位に合わせたケアをかなえる。今年8月から先行発売をしたところ想定の2.25倍のベースで販売が進み、初回生産分が完売するほど反響があった。

“リバイブ2”は、速さがレベル1〜5までの5段階、深さが2〜8mmまでの7段階で合計35通りの設定が可能。“リバイブ ミニ XS2”は、速さがレベル1〜5までの5段階。深さが2〜7mmまでの6段階で合計30通りの設定が可能になっている。付属する5種のアタッチメントを使い分けることで、頭皮、肩、首、背中などから足裏までケアができる。

ハンディガンシリーズの新商品2種の発売を記念し、11月21〜25日まで東急プラザ原宿「ハラカド」2階・「COVER」でポップアップを開催中。新商品に加えて美容カテゴリーのフルラインアップをそろえ、すべてのアイテムを体験できる。期間限定のセット販売や特典なども用意する。

新商品の発売に合わせ、“リバイブ”シリーズのイメージキャラクターにモデル・俳優の小松菜奈を起用。小松が日常生活の中で商品を使いこなす様子を表現したCMを22日から全国で放映している。

累計販売台数250万台を突破

「マイトレックス」は2017年に誕生。「習慣を変えるのではなく、習慣に溶け込むセルフケア」をコンセプトに掲げ、リアルな悩みを起点にオールインワン性とポータビリティ性を両立した商品を開発する。コロナ禍に増えた“自宅ケア”需要をきっかけにハンディーガンシリーズの売り上げが伸長。シャワーヘッドや美顔器などの美容カテゴリーにも商品ラインアップを拡充し、24年1月にはブランド累計出荷台数250万個を突破した。

主客層は30〜40代で、男女比は3対7。男性客の取り込みにも注力しており、特にリフトケア美顔器、ヘッドスパ、美容シャワーヘッドの男性比率は前年から伸長している。

ECと卸の売り上げ構成比は7対3。数値で見ると卸が高いが、「家電量販店やポップアップで実物を見た人がオンラインで買うというケースも多い」(事業戦略部の岩橋葉月氏)と、今後はリアルなタッチポイントの増加に注力する。まずは全国でポップアップを積極的に開催し、ゆくゆくは実店舗のオープンも視野に入れる。25年春には、光美容シリーズ“ミライ”から“マルチヘッド多機能美顔器”と“高出力フラッシュミラー”を発売する予定だ。

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「バンテリン」の興和が昆虫界の最強ファイバー「ミノムシ糸」の商業生産に超本気

興和は11月20日、かねてから研究を行ってきたミノムシの糸を使った商業生産に世界で初めて成功したと発表した。同社はすでに数百万頭クラスの飼育に成功しており、ミノムシ糸を使ったシートやショートカットファイバーを使った炭素繊維複合材料(CFRP)の開発に成功。C数ヵ月以内に有力スポーツブランドが素材に使ったスポーツ用品を販売する予定だという。今後は「ミノロン(MINOLON)」ブランドで、スポーツ用品や自動車のボディ、防弾チョッキ、電子機器の筐体などの用途での製品化を目指す。

同日に行われた会見には、三輪芳弘社長を筆頭に奥村睦男・取締役専務執行役員、野村保夫・取締役常務執行役員ら最高幹部が出席した。三輪社長は「環境に優しくサステナブルで、かつ超強力なミノムシ繊維には、次世代の繊維素材としてすごく大きな可能性を感じている。トン単位での量産には数百億円規模の投資も必要になるが、パートナー探しや補助金などの活用も含めて検討したい」と意気込む。

先行して商品化が進むCFRP製のスポーツ用品には、ミノムシの行動を制御してミノムシに自ら不織布のような形状で生産させる「ミノロン」シートを複合して製品化した。ミノムシの糸は、弾性率や破断強度、タフネスまで、これまで昆虫界最強と言われたクモの糸よりも強い。そのため「ミノロン」シートをCFRPと複合すると、衝撃吸収製やタフネス性を付与できるという。

また、ミノムシ繊維をショートカットファイバーにして複合した「ミノムシ繊維強化プラスチック(FRP)」でも、破断伸度を維持しながら強度も上昇する、従来にはない特徴を実現できたという。生分解性のプラスチック素材に複合すれば、リサイクル性などで環境配慮型でかつ物性を高めた、新しいタイプのFRPの開発にも生かせる。

ミノムシ糸の研究開発を担当する浅沼章宗・興和上級研究職ミライ事業企画室長は「農研機構の力を借りて、この数年で数百万頭レベルの人工飼育に成功した。スペースも大きめの会議室くらいのスペースで行っており、生産性もカイコレベルで高い」という。現在の生産能力は、「ミノロン」シート換算で年間1000㎡という。

また、糸をそのまま使うだけでなく、スパイバーのように「これまで培ってきたバイオやメディカルの知見を生かし、人工構造タンパク質素材としての商業生産の検討も進めている」(奥村睦男・取締役専務執行役員)という。

CFRPやFRPなどの産業資材分野での研究開発が先行しているものの、「アパレル分野でも(ブランドや企業から)要望があればぜひ一緒に商業化したい」(三輪社長)という。

次世代の繊維素材は、スパイバーを筆頭に海外でも菌糸やスパイダーシルク(クモとシルクを融合したような化学繊維)などの研究開発が進んでおり、一部の企業はベンチャーキャピタルや投資ファンドから大量の資金調達に成功している。興和は、ここに「ミノムシ」で参入する。

ミノムシ対クモ。「昆虫最強ファイバー」を巡る新たな戦いの火蓋が切って落とされた。

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東レ最後のキャンペーンガール、間瀬遥花さんが語る「私と東レ」

東レは11月6日、1981年以来43年にわたって続いてきた「東レ水着キャンペーンガール」を終了すると発表した。当初は水着素材のプロモーションを目的にスタート、2015年から水着を外し、「東レキャンペーンガール」という名称で続けてきた。最後の「東レキャンペーンガール」になる間瀬遥花さんに直撃した。

東レの国内全拠点の社員と交流

WWD:一番の思い出は?

間瀬遥花(以下、間瀬):うーん。たくさんあって選べないです。いろいろなお仕事に挑戦させてもらいました。東レの全国の事業拠点を回ったり、ときには「1日署長」をやらせていただいたり。3年間(2022〜24)もやらせていただいたので、全国にある東レの全事業所の社員の方々と交流できました。これはとてもいい経験になりましたし、歴代のキャンペーンガールとしても希少だったと思います。

WWD:東レのキャンペーンガールになって、何が変わった?

間瀬:モデルとして活動していた名古屋から上京して、初めて受けたオーディションが「東レキャンペーンガール」でした。それまでは大勢の人の前に出て話したり、取材を受けたり、といったこともほとんどなく、モデル以外のお仕事としても、上京して初めてのお仕事としても、とても貴重な経験でした。いま振り返ってみても、東レを通して、日本の企業がどういったことをしているのかを知ったり、そこで働く人たちとの交流を通して、いろいろなことを吸収できたことはとても貴重な経験でした。

WWD:今日の会見でもカンペを見ず、質問に相手をしっかりと見ながら答える姿が印象的でした。今後は?

間瀬:キャンペーンモデルの先輩方のように、もっと活動の幅を広げるべく、いまは演技のお勉強もしています。そういった部分でも「東レキャンペーンモデル」での経験が生きてくる。そう思っています。まだ少し続きますが、これまでありがとうございました。

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「アー・ペー・セー」に新社長が就任 「バッシュ」の売り上げを7倍にしたCEO

LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)系の投資会社Lキャタルトン(L CATTERTON)は、保有する仏ライフスタイルブランド、アー・ペー・セー(A.P.C.)の新たな社長として、仏アパレルブランドのバッシュ(BA&SH)で最高経営責任者(CEO)を務めていたピエール・アルノー・グレネード(Pierre-Arnaud Grenade)を任命した。

「アー・ペー・セー」は、1987年にジャン・トゥイトゥ(Jean Touitou)=デザイナーがパリで創業。質の高い、シンプルかつフレンチシックなカジュアルウエアで人気を博し、「ラコステ(LACOSTE)」「カーハート(CARHARTT)」「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®︎)」「サカイ(SACAI)」などのブランドと協業している。しかし、コロナ禍の影響で財政難に陥り、2023年3月に過半数株式をLキャタルトンに売却。その際、トゥイトゥ創業デザイナーは「肩の荷が下りてほっとした」と語り、今後もクリエイティブ面での変化はないものの、ビジネス面や成長戦略はLキャタルトンに委ねたいと述べている。なお、Lキャタルトンによれば、当時の「アー・ペー・セー」の売り上げは1億ユーロ(約162億円)をやや上回る程度で、将来的にはおよそ5倍に成長する見込みがあるという。

グレネード新社長の経歴について

グレネード新社長は、現在56歳。モルガン(MORGAN)、オックスボー(OXBOW)、プリンセス タム・タム(PRINCESS TAM TAM)で最高執行責任者などの要職を歴任したほか、仏ウィメンズウエア連盟(FRENCH FEDERATION OF WOMEN’S READY-TO-WEAR)のアドミニストレーター務めている。

「バッシュ」は2003年の創業。15年にLキャタルトンが過半数株式を取得した際、CEOとしてグレネード新社長を任命した。同氏の指揮の下で成長軌道に乗り、欧州だけでなく北米やアジアでも販売網を拡大。22年にLキャタルトンが英投資会社HLDグループ(HLD GROUP)に持ち分を売却した際の業績は、15年当時と比べて売上高は約7倍の3億2000万ユーロ(約518億円)だった。

「アー・ペー・セー」は声明の中で、「グレネード新社長には、ブランドのクリエイティブ面をさらに拡充しつつ、財務構成を強化し、精選した成長機会をもたらしてくれることを期待している」とコメントした。

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アシックス、ライフスタイルスニーカーで26年に売上高1550億円へ 新イノベーション施設に投資も 

アシックスは足元の好調を受けて、2026年12月期を最終年度とする中期経営計画を上方修正した。23年に発表していた当初計画は、既に24年12月期で超過見込み。新中計では、営業利益1300億円以上(修正前は800億円以上)、営業利益率17%以上(同12%以上)、売上高年平均成長率10%前後(同7〜10%)、ROA15%前後(同10%前後)を掲げる。「当社にはまだまだ成長余地がある。ここ数年のような急激な伸びが続くとは思わないが、この中計はわれわれの自信の表れ」と廣田康人会長CEO。

24年12月期業績は、2回の上方修正をへて売上高が前期比19.2%増の6800億円、営業利益が同84.4%増の1000億円、営業利益率14.7%で着地する見込み。スポーツスタイルとオニツカタイガーの躍進が営業利益の大幅拡大をけん引した。パフォーマンスランニングは引き続き堅調で、高価格帯製品への注力で単価が上昇、在庫管理徹底によるセール抑制、ECを中心とした直販拡大で粗利が大幅に改善した。地域別では日米欧が成長。今後は中華圏やインド・東南アジアなど新興国にもさらに注力する。

主に投資家に向けた11月19日の説明会では、「イノベーションがない企業は成長できない」(富永満之社長COO)として、もうけをさらなるイノベーションやR&Dネットワーク構築のために投資すると発表。1990年に竣工したアシックススポーツ工学研究所は設備も古くなってきているとして、それに代わる研究ハブ“アシックス イノベーション キャンパス”を神戸に設置する構想を明かした。

ライフスタイルスニーカーの
ライバルは「ニューバランス」?

説明会では、「アシックスの成長ドライバーに仲間入りしつつある」(廣田会長)、ライフスタイルカテゴリーのスポーツスタイルの戦略も発表した。顧客ターゲットを明確に定め、中高級品にフォーカスして適切な需給コントロールで成長してきた過去5年間を振り返ると共に、カテゴリー売上高として、26年12月期に1550億円(24年12月期は前期比約63.5%増の970億円で着地見込み)という目標を公表した。

スポーツスタイルが主戦場とする90ドル(約1万3770円)以上のライフスタイルスニーカー市場において、「恐らくナイキ(NIKE)は当社の8〜9倍、企業規模や製品構成も当社と近いニューバランス(NEW BALANCE)は3〜4倍のシェアがあるが、われわれも24年には2兆9000億円の市場の4.3%ほどを獲っている」と鈴木豪執行役員スポーツスタイル統括部長。今は他社を含めランニングシューズ自体がファッションとしてトレンド化しており、それがスポーツスタイルの成長に貢献したという指摘もあるが、「濃淡はありつつもランニングシューズはいつの時代も支持され続けている。また、当社にはテニスやレスリングなど参照すべき他競技のヘリテージもある」などと話した。

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松坂屋名古屋店の新ファッションフロア “百貨店婦人服”から脱却

松坂屋名古屋店は19日、改装した本館4階のファッションフロアをあす20日の開店に先駆けて関係者に公開した。同店は今年秋から来年秋にかけて売り場面積の3割にあたる約2万7000平方メートルを順次リニューアルする予定で、その第1弾となる。最大の面積を占めていた婦人服売り場を6割減らした上で、グレードの高いアパレル、バッグ、ジュエリー、フレングランス、雑貨、アートなどの複合フロアに再構成した。

アパレル、ジュエリー、アート

本館4階のフロアの中央には松坂屋が企画・運営するテーマゾーン「セントラルステージ」(231平方メートル)を置いた。「マディソンブルー」「ハルノブムラタ」「CFCL」などのアパレル、「ヒロタカ」「ヒーミー」などのジュエリーを集積する。また東京・表参道のスパイラルアートギャラリーが運営するギャラリーが常設され、約1カ月ごとにテーマ展を開く。
ショップインショップは32店舗。そのうち14店舗が新規導入で、アパレルでは「コラム」「コルコバード」「シクラス」が東海地区初出店となる。バッグではイタリアの「ボナベンチュラ」、馬具作りの技術を生かした「シゼンドウ」などを誘致した。
同店の改装プロジェクトを担当する建築家・永山祐子氏によるフロアデザインは、導線を広く取り、フロア全体の見通しを良くすることで回遊性を高める。共有スペースの壁、柱、床には真鍮と銅を象徴的に用いる。松坂屋のシンボルであるカトレヤのつぼみを美濃和紙で作った装飾がいたるところで使われている。レストルームのひのきのベンチは、春日井市の工房が3D技術によって曲線的な造形に仕上げた。

若い女性客の買い回りを促す

改装にあたっては長年の課題解決が求められた。従来の婦人服フロアは、約20年にわたって顔ぶれがあまり変わっていなかった。識別顧客(外商、カード、アプリ)の消費行動を分析すると、近年増えている若い世代の顧客はラグジュアリーブランド、化粧品、食品などを買い回っているにもかかわらず、婦人服フロアの利用が少ない実情が明らかになった。
大丸松坂屋百貨店の江原忠志マネジャーは「中層階の婦人服で買い回りが分断されていた。この若い世代のお客さまを呼べれば、一気に活性化する」と話す。29日に増床オープンする本館3階の特選フロアとの買い回りを念頭に、目の肥えた女性客を回遊させたい考えだ。

ブランドは大胆に入れ替えた。取締役兼常務執行役員の加藤俊樹・営業本部長は「バッグから服まで全てをハイブランドでそろえるお客さまは少ない。顧客データを精緻に分析したうえで継続するもの、新しく入れるものを決めた。(消費の二極化が叫ばれているが、著しく値上がりした)ハイブランドよりも少し値頃で上質な商品を求めるニーズは確実に存在する」と説明する。

取引先からも期待も大きい。東海地区初出店の「コラム」(エストネーション)の担当者は「これまでのポップアップイベントの実績から商圏に良いお客さまがたくさんいることを実感している。(松坂屋名古屋店は)外商が強いことも魅力だ」と話す。
松坂屋名古屋店は本館、北館、南館の3館体制で売り場面積は約8万6000平方メートル。25年2月期の売上高は1346億円の見通しで、大丸松坂屋の中では不動の一番店(売上高が全国最大)である。

19日の内覧会を訪れた親会社J.フロントリテイリングの小野圭一社長は「名古屋はグループの中でも最重要エリア。改装を進める松坂屋、隣接するパルコ、それに開発中のザ・ランドマーク名古屋栄(三菱地所などとの共同事業)で最大のシナジーを作り出していきたい」と述べた。

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「ア コールド ウォール」を親会社が売却 創業デザイナーはブランドを離れ新プロジェクトを立ち上げ

アパレルブランドの運営およびディストリビューションを行う英トゥモロー(TOMORROW)は、保有するストリートブランド「ア コールド ウォール(A-COLD-WALL)」を、英ディストリビューターのフォーマーケティング(FOUR MARKETING)に売却した。取引金額などの詳細は非公開。

「ア コールド ウォール」は、2015年にデザイナーのサミュエル・ロス(Samuel Ross)がロンドンで設立。インダストリアルなストリートウエアを得意としつつ、ミラノ・ファッション・ウイークに発表の場を移してからはクリーンなテーラリングも披露している。トゥモローは18年に同ブランドの少数株主となり、23年にロス創業デザイナーから残りの株式を取得して傘下に収めた。なお、同氏はすでにブランドを離れており、9月にはスローファッションを軸とした新たなプロジェクト「SR_A(SAMUEL ROSS_ATELIER、サミュエル ロス_アトリエ)」を立ち上げている。

トゥモローとフォーマーケティングについて

トゥモローは、アパレルブランドのディストリビューションやショールームの運営などを手掛けている。「ア コールド ウォール」のほかには、「マーティン ローズ(MARTINE ROSE)」「コペルニ(COPERNI)」「チャールズ ジェフリー ラバーボーイ(CHARLES JEFFREY LOVERBOY)」などのブランドや、ロンドンのセレクトショップ、マシン-A(Machine-A)などに投資。なお、「ア コールド ウォール」の英国外でのディストリビューションは、今後もトゥモローが取り扱う。

フォーマーケティングは、1997年にロンドンで設立。「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」「ウールリッチ(WOOLRICH)」「カッパ(KAPPA)」などのディストリビューションを行っており、2017年にはデジタルクリエイティブ事業のプレゼント(PRESENT)をスタートした。なお、15年には英小売のフレイザーズ・グループ(FRASERS GROUP)がフォーマーケティングの株式の25%を取得し、19年にはそれを49%に引き上げている。

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伊藤忠・繊維、純利益730億円に大幅上方修正 25年3月期見通し

伊藤忠商事は、2025年3月期の純利益を730億円と大幅に上積みする。約1826億円を投じ成立したTOBにより完全子会社化したデサント株の再評価益が中心。期初には330億円を計画していた。

伊藤忠の4〜9月期決算は純利益が前年同期比11億円増の127億円だった。主力子会社では、ジョイックスコーポレーションと「アンダーアーマー」を展開するドームが収益トントン、レリアンが2億円の赤字、エドウインが1億円、副資材卸大手の三景が10億円、中国子会社の伊藤忠繊維貿易(中国)が19億円だった。下期に向けてはスポーツやブランド事業、OEM事業などで伸ばす考え。

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ニューガーズ、イタリア倒産法の適用を申請か 事業を継続しつつ再建を目指すと海外メディアの報道

伊アパレル企業ニューガーズグループ(NEW GUARDS GROUP以下、NGG)は11月18日、日本の民事再生法にあたるイタリア倒産法(Composizione Negoziata della Crisi、CNC)の適用を申請したと海外メディアが報じた。CNCは破産の手続きをするものではなく、NGGは同法の下で債務を整理しつつ事業を継続し、再建を目指すという。

NGGは2015年にミラノで設立。マルセロ・ブロン(Marcelo Burlon)と、人気セレクトショップのアントニオーリ(ANTONIOLI)を運営するクラウディオ・アントニオーリ(Claudio Antonioli)、ミラノ発のカジュアルブランド「ヴィンテージ55(VINTAGE 55)」の創業者ダヴィデ・ドゥ・ジーリオ(Davide De Giglio)の3人が共同出資した。「マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン(MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN)」「パーム エンジェルス(PALM ANGELS)」「アンブッシュ(AMBUSH)」「ヘロン・プレストン(HERON PRESTON)」などのブランドを擁するほか、「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」(以下、オフ-ホワイト)をライセンス生産している。

19年8月、高級ECのファーフェッチ(FARFETCH)がNGGを6億7500万ドル(約1039億円)で買収。しかし、ファーフェッチは23年12月15日に経営破綻に陥っていることが明らかになり、同18日に韓国の大手EC企業クーパン(COUPANG)によって買収された。

「リーボック」の販売代理店契約の終了が痛手に?

NGGは「リーボック(REEBOK)」を保有する米ブランドマネジメント会社オーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)と22年3月に提携し、23年5月には同ブランドの欧州における販売代理店業務などを手掛けるNGG++部門を立ち上げている。しかし、新たな契約条件で合意に至らなかったことから、ABGは24年11月初旬に同契約を終了。情報筋によれば、これに伴い、NGGはABGに対しておよそ3億ドル(約462億円)のロイヤルティーを支払う義務があるという。

なお、24年1月には、伊ファンドのスタイル キャピタル(STYLE CAPITAL)がNGGの買収を検討していると報じられたが、現時点では実現していない。

今回のイタリア倒産法の適用申請に関し、NGG、ファーフェッチ、クーパンからのコメントは得られなかった。

クーパンについて

クーパンは、“韓国のアマゾン”とも呼ばれるeコマース企業。24年4~6月期(第2四半期)決算は、売上高が前年同期比25.4%増の73億2300万ドル(約1兆1277億円)、営業損益は前年同期の1億4800万ドル(約227億円)の黒字から2500万ドル(約38億円)の赤字に、純損益は1億4500万ドル(約223億円)の黒字から1億500万ドル(約161億円)の赤字となった。純損失にはファーフェッチによる損失などが含まれている。なお、8月には、ファーフェッチの企業向けECプラットフォーム事業、ファーフェッチ・プラットフォーム・ソリューション(Farfetch Platform Solutions)を終了することを発表している。

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「ミズノ」24-25年のエリートランナー向けシューズ発売 「爆発的な反発」生む新ソール素材

「ミズノ(MIZUNO)」は11月29日、2024-25年の駅伝やマラソンシーズンに向けたエリートランナー向けのシューズ2型を発売する。「反発こそ、勝利への一歩。」と銘打ち、技術を結集して「爆発的な反発でスピードをアシストする」シューズを開発。話題性の高い1月2、3日の箱根駅伝でも、選手着用率をどこまで高められるか注目が集まる。

新型2モデルは、前足部(フォアフット)着地の走法の選手に向けた“ウエーブ リベリオン プロ スリー(WAVE REBELLION PRO 3)”(片足約225グラム)と、中足部接地の選手に向けた“ウエーブ リベリオン プロ ロー(WAVE REBELLION PRO LOW)”(片足約215グラム)。価格はどちらも2万9700円だ。

両シューズの最大のポイントは、高い反発性を生むために、「ミズノ」独自のソール素材“ミズノ エナジー”よりも柔らかく反発性があるという次世代ミッドソール素材、“ミズノ エナジーXP”を採用した点。「ソールの原材料として何を使うかはもちろん、熱や圧力、温度などの成形条件によっても柔らかさや反発性が変わってくる。開発には非常に苦労した」と開発担当者。

ふくらはぎの筋肉の負荷を減らすために、両モデルとも(特に“ウエーブ リベリオン プロ スリー”で)ソールのかかと部分が切れ上がる形状を採用。また、「市場全般として、柔らかいソールが増えて不安定感が増している」という分析から、接地するエリアがより広く、フラットになるソール構造とした。ソールには引き続きカーボン繊維強化ナイロンプレートの“ミズノ ウェーブ(MIZUNO WAVE)”を内蔵。「(カーボンプレート内蔵シューズがもはや当たり前になったが)一口にカーボンと言っても製法によって反応は全く異なる。当社のプレートは樹脂によってしなって戻る力がある点が差別化ポイント」という。

「ミズノ」は21年に、「スムーズに速く走る」ことを純粋に探求する、“スムーススピードプロジェクト”を部門横断で立ち上げた。「以来、過去の売れ行きや実績、開発期間などに囚われることなく、ゼロベースで開発を進めている」と開発担当者。21年といえば、箱根駅伝で「ナイキ(NIKE)」が選手着用率95%超を叩き出した年。以来、各社の開発競争が激化しており、25年の箱根でも「ミズノ」を含めた各社がどこまで「ナイキ」からシェアを奪えるかが、選手の走りと共に大きなトピックスとなっている。

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地方百貨店は生き残れるか:記者談話室vol.153

「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

第153回のテーマは「地方百貨店は生き残れるか」。東京や大阪など大都市の有力百貨店は、富裕層やインバウンドの旺盛な消費で過去最高の売り上げを記録しています。対照的に、地方都市の百貨店では閉店が相次ぎ、県内に百貨店が全くなくなる「百貨店ゼロ県」も増加中です。逆風の中、地方百貨店は何をすべきか。大規模改装など変革を進める岩手県盛岡市の「川徳」の事例をもとに考えます。

この配信は以下のアプリでもご利用いただけます。
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Spotify

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【無料キャリアセミナー】マッシュスタイルラボの企画室で働く醍醐味を知ろう

 \学生・第二新卒者向けセミナー/
国内アパレルのリーディングカンパニー、マッシュスタイルラボの企画室は
生き生きと働く社員が多いのはナゼ?

WWDJAPANは12月13日、マッシュグループの採用活動の一環として、同社ファッション事業の企画職にフィーチャーした就活生向けのセミナーを実施します。
マッシュグループは年商1200億円を突破(2024年8月期)するなどアパレル業界のリーディング企業として成長を続けており、「ジェラート ピケ」「スナイデル」「フレイ アイディー」など女性を中心に支持を集める人気ブランドを数多く展開しています。

今回のセミナーでは、そんなマッシュスタイルラボの服作りの源泉とも言える企画職をはじめ、PRやMDなど「デザイン」に深く関わる職種で働く魅力を掘り下げます。旬なトレンドを常に一歩先にキャッチし市場をリードし続ける感度や、それを形にしてファッションとして届けるモノ作りのこだわり。今回のセミナーはマッシュグループを取材し続けてきた記者や、世界のランウエイをウオッチし続けてきた村上要「WWDJAPAN」編集長が水先案内人となり、マッシュグループのモノ作りの深層にある情熱を感じられます。「服作りに本気で打ち込みたい」「今の時代に価値のあるクリエイションを形にしたい」ーーそんな思いを抱く学生にこそ聞いて頂きたいセミナーです。

「WWDJAPAN」企業研究とは

「WWDJAPAN」企業研究ではファッションやビューティ業界の未来を担う若い世代の活躍を願い、業界の魅力を深く掘り下げ、多角的に企業理解を深めることができるU25向けのオフラインイベントを開催します。本イベントでは、国内外の経営層から現場まで、さまざまな職種の業界人・企業人を取材している「WWDJAPAN」が、ファッション業界と企業、人々の魅力を伝え、まだ見ぬ「自分に合う会社」を見つけるきっかけを提供します。

 


プログラム

【Session#1】17:30-18:00 (30分)

「デザイン企業」マッシュグループの今までとこれから

飛ぶ鳥を落とす勢いで突き進むマッシュグループ。このパートでは、同社をけん引する近藤広幸社長が登壇し、クリエイションの源泉とも言える企画職について詳しく語っていただきます。鼎談相手となるのは村上要「WWDJAPAN」編集長と本橋涼介シニアエディター。モノ作りの会社としての成り立ちに加え、「スナイデル」「フレイ アイディー」といった多くの女性に支持されるブランドの人気の要因、それらが生まれたマッシュグループの組織力や人材などの土壌までを深掘り。近年は社員発案ブランドの「ミースロエ」が生まれるなど、常に新しいアイデア、クリエイションを後押しする環境もあります。国内にとどまらず、デザインの力で世界を目指すグループの展望までを聞きます。

ゲストスピーカー:近藤 広幸/マッシュホールディングス 代表取締役社長
PROFILE:(こんどう・ひろゆき)1975年8月6日生まれ、茨城県出身。1998年にグラフィックデザインを手掛けるスタジオ・マッシュを設立、1999年にマッシュスタイルラボに社名変更。2005年にファッション事業部を立ち上げ、ビューティ、フード、スポーツ&ウェルネスなどに事業を拡大。12年にマッシュホールディングスを設立し、現職
スピーカー:村上 要/WWDJAPAN編集長
モデレーター:本橋 涼介/WWDJAPANシニアエディター
【Session#2】18:00-18:45 (45分)

クリエイションを担うのはデザイナーだけじゃない!
それぞれのスタッフが生み出す価値とは

マッシュのクリエイションを支えるのは、デザイナーだけではありません。第2部では、マッシュスタイルラボの企画部門を統括する楠神あさみ副社長、商品の企画から市場投入までを担うMD部門を統括する前田知佐取締役、さらにブランドの魅力を外部に発信するPRスタッフが登壇し、それぞれの役割と価値について語ります。その商品が顧客の心を掴むためには、「どのように届けるか?」という戦略や「どのタイミングで市場に投入するか?」といったマーケティング視点が不可欠です。そこで、MDが市場のニーズを的確に捉え、企画部が顧客に刺さるストーリーを紡ぐことで、商品の魅力が最大限に引き出されるのです。また、PRがブランドの価値を効果的に伝えることで、商品がより多くの顧客に届く環境が整います。当日は本橋涼介シニアエディターがコーディネーターを務め、デザイナー・MD・企画・PRが一体となって生み出す、マッシュならではのクリエイションの全貌を解き明かします。

ゲストスピーカー:楠神あさみ/マッシュスタイルラボ取締役副社長 企画本部 本部長
PROFILE:(くすがみ・あさみ)建築デザイナーを経て、2005年にマッシュスタイルラボのファッション事業部創業メンバーとして入社。入社後にファッションデザイナーとしての勉強と経験を重ね、立ち上げ当初の「snidel(現:SNIDEL)」からコンセプトの具現化に貢献。企画本部全体の統括およびクリエイターを束ねる本部長として多角的にデザイナーの管理・指導に携わり、2023年4月1日より現職
ゲストスピーカー:前田知佐/マッシュスタイルラボ取締役 MD部長
PROFILE:(まえだ・ちさ)金融やレジャー、アパレル等幅広い業界での接客業を経て、2005年にマッシュスタイルラボに入社。「スナイデル」1号店の店長 を務めた後、ECを担当。2011年には新規立ち上げブランド「リリー ブラウン」のMDを担当し、2022年より現職。「スナイデル」、「スナイデル ホーム」のMDを担当する他、マッシュスタイルラボの全ファッションブランドMDの包括的管理に従事
ゲストスピーカー:「スナイデル」PR
モデレーター:本橋 涼介/WWDJAPANシニアエディター
【Extra】18:55-19:25 (30分)

座談会 「企業デザイナー」として働く醍醐味。
第一線の社員に疑問をぶつけよう!

第3部はマッシュスタイルラボの企画職として第一線で活躍する社員たちが登壇。マッシュだから感じられる仕事の醍醐味や、働いているからこそ分かるリアルな悩み。独立系のデザイナーズブランドとも進路を迷う学生のために、企業デザイナーとして、中でもマッシュのデザイナーとして働く意味を深く感じてほしいと考えています。先輩社員にアレコレぶつけて、マッシュの企業デザイナーとして働くビジョンの解像度を高めよう。

※講義内容は予告なく変更となる場合があります。あらかじめご了承ください。

 


インフォメーション

日時

12月13日(金)17:30〜19:25
※開始30分前から会場受付開始

会場

株式会社マッシュホールディングス
東京都千代田区麹町5-7-1 麹町ダイビル 2階

募集人数

100名

募集対象

ファッション業界でのキャリアに興味のある学生・第二新卒の方

募集期間

11月13日(水)〜12月6日(金)12:00

 

注意事項

・応募者数が多い場合は抽選とさせていただきます。ご来場いただける方のみにご登録のメールアドレスへお知らせいたします。
・申し込み完了後のキャンセルは原則受け付けておりません。
・メールアドレスに誤りがある場合、メールが届かない可能性がございます。
・当日は会場内に撮影用のカメラが入ります。撮影した動画や写真は、「WWDJAPAN」Weeklyやウェブサイト、公式SNSなどで掲載する場合があります。ご了承いただける方のみお申し込みください。
・個人情報の取扱いについて以下をご確認ください。ご不明な点がございましたら、プライバシーポリシーをご確認いただくか、直接お問い合わせください。本セミナーにお申し込みいただく際にご提供いただく個人情報は、株式会社INFASパブリケーションズおよび株式会社マッシュホールディングスの両社で共同して利用させていただきます。これにより、両社のマーケティング活動および採用活動を目的として情報を共有いたします。お申し込みをもって、以下のプライバシーポリシーに同意いただいたものとみなします。
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「アークテリクス」、新宿の国内最大店は11月30日開業 予約制ラウンジや店頭イベントに注力

アメアスポーツジャパンが運営するカナダ発アウトドアブランド「アークテリクス(ARC’TERYX)」は、東京・新宿に開業する国内最大店舗の開業日が11月30日になると発表した。「“アウトドアへのゲートウェー”となる新たなフォーマット店舗」として、ケア&リペア専門窓口を設置すると共に、店内でワークショップやレクチャー、トークイベントなども積極的に実施。物販だけでなく、コミュニケーションの場としての店舗のあり方に注力する。

完全予約のコンシェルジュサービス

新宿店は新宿アルタ横のビルの1〜4階で、売り場面積は計684平方メートル。1〜3階は「アークテリクス」と、アーバンラインと位置付ける「ヴェイランス(VEILANCE)」をフルランアップでそろえる。1階には、2023年にスタートしたさまざまなジャンルのクリエイターやアーティストと組むプロジェクト「アークテリクス アンコモン」の一環として、アートを展示していくウォールも設ける。

4階は、コミュニティースペースの「ベータラウンジ」と、ケア&リペア専門窓口「リバード サービスセンター」で構成する。「ベータラウンジ」では、ブランドとして国内初の試みとなる完全予約制のコンシェルジュサービスを展開。アクティビティーに合ったギアの選び方や使用方法のアドバイス、訪れるべきアウトドアフィールドの相談など、専門スタッフによるよりパーソナルなコンサルテーションを提供する。

「リバード サービスセンター」も国内では初導入となる。現在、東京・丸の内、心斎橋の直営店には「リバード サービスカウンター」を導入し、ケアやリペアの相談に乗っている。新宿の「リバード サービスセンター」はそれに加えて、洗濯・乾燥機も設置し、客から製品を預かって洗濯をすることも可能だ。

山の天気や救助方法などのイベントも

「ベータラウンジ」では、イベントも精力的に企画していく。ブランド契約ガイドらによる、アウトドアの装備のレクチャーや、万が一の際救助方法、気象予報士による山の天候の読み方などのワークショップを実施。現時点で、11月30日の開業からの1週間だけでも、7コンテンツを企画し、イベント詳細を公表している。

開業に先駆けて11月19日から、新宿店にほど近いクロス新宿ビルで、「アークテリクス」ウエアの機能性を体感できるイベントを実施する。ハードシェルとインサレーションを着用し、ブランドの発祥地バンクーバーの霧や冷気、風などを思わせる空間を体験できるという。予約不要で、12月1日まで。

◼️「アークテリクス 新宿ブランドストア」
住所:東京都新宿区新宿3-24-2 新宿アオキビル1~4階
営業時間:11〜19時
電話:03-5944-0372

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良品計画、清水新体制で27年8月期に売上高8800億円へ 「30年に3兆円」目標は撤回

「無印良品」を運営する良品計画は、11月23日にスタートする清水智 新社長(現在は副社長)体制での経営戦略を発表した。3年後の27年8月期に、売上高に相当する営業収益で8800億円(24年8月期実績は6616億円)、営業利益790億円(同561億円)を目指す。堂前宣夫社長(23日に代表権のない会長に就任)による3年間の方向性を踏襲するが、堂前氏が21年の社長就任時に掲げた「30年8月期に営業収益3兆円、営業利益4500億円」という目標に関しては「将来的なポテンシャルはあるが、まずは営業収益1兆円、営業利益率10%を目指す」(清水氏)とした。

「堂前(現社長)は戦略立案に長けており、今後の経営においてもそこを担う。一方で私は実行力が強みであり、計画を着地させることが得意」と清水氏。堂前体制で成長スピードが増し、24年8月期は営業収益、利益の各段階で過去最高を達成している。「この3年間で一通りの仕組みや人材は整った。ここからは、戦略を誰よりも早く実行し成果を出していく。そのために、実行が得意な私が次期社長に指名されたと理解しているし、それができるという自信がある」と続ける。

27年8月期に向けて、「出店拡大」「商品開発体制強化」「重点カテゴリー強化」「OMO強化」などを継続する。出店では、国内は引き続き1980平方メートル規模の大型店を、地方の食品スーパー隣接地など生活圏に積極出店。海外は既存店の下げ止まりが見えた中国本土では不採算店の閉店と新規出店を同時に進め、東アジア、東南アジアで出店を継続する。コロナ禍中に大胆な事業整理を進めた欧米は旗艦店出店を模索するも、本格化するのは28年以降とする。27年8月期末の店舗数目標は1650店(24年8月期実績は1305店)。そこに向け、年間で国内60店、海外60店(うち30店は中国本土)の純増ペースを目指す。

商品開発体制強化では、日本だけでなく中国、東南アジアにも開発拠点を設けて、現地ニーズに即した商品開発を進める。現地の規制やサイズなどの問題で、海外では日本と同様の規模での品ぞろえができておらず、課題となっている。現時点で日本の品ぞろえに対する海外店の充足率は58%、これを26年に80%にまで高め、残りの20%は現地開発商品とする。

「“第二創業”を進化させる」

重点カテゴリーの強化では、衣料品・生活雑貨・食品で3000品目以上を取り扱い、さらには住宅や生鮮食品まで扱うといった「全方位型が無印らしさとして浸透している」としつつも、スキンケア商品などが好調なヘルスケア&ビューティ部門、衣料品では天然素材の機能性インナーなど、ポテンシャルの高いカテゴリーの開発を強化する。全方位型ではあり続けるが、注力カテゴリーでは「単品の力でも戦っていけるようにする」。

商品開発強化、重点カテゴリー強化を裏打ちするために、生産面も過去3年で改革を進めてきた。23年に三菱商事ファッションの一部を会社分割で承継し、衣料品生産を内製化、原価低減につなげている。現在、ベトナム、インド、インドネシア、カンボジア、上海、深圳で海外生産拠点が稼働しており、グローバルで商品を開発・生産していく体制構築を引き続き強める。OMO強化においては、ECと店頭など複数チャネルの在庫を一元化して機会損失を減らす。

新社長に就く清水氏は1974年生まれの50歳。96年に良品計画に入社し、以来店長、商品部、中国を中心とした海外事業管掌など、社内で複数の部門を経験してきた。「自分の業務スタンスとして一番のベースになっているのは店頭という現場。過去3年間で進めてきた“第二創業”を進化させ、世界でさらなる成長を目指す」と語った。

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ベイクルーズとミッドウエストの最高幹部が語る「リアル店舗DX」

「WWDJAPAN」は10月16日、「リアル店舗の価値向上」をテーマにしたセミナーを開催した。コロナ禍以降、リアル店舗の価値や定義を見直す動きが活発になる中、多くの有力企業が注目しているのが、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)から、CX(カスタマー・エクスペリエンス)へ」という考え方だ。

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※視聴期限:11/24(日)まで

ベイクルーズが相次いで話題の大型店を仕掛け続けるワケ

第1部では大きな話題となった虎ノ門ヒルズの大型店舗「セレクト バイ ベイクルーズ(SELECT BY BAYCREW’S)」に加え、名古屋と福岡、仙台に1200〜3000㎡クラスの大型店を相次いで出店したベイクルーズの古峯正佳ベイクルーズ上席取締役副社長が登場。デジタル全盛の時代に、あえて大型店を仕掛け続ける狙いや、練り上げられた戦略、セレクトショップを革新し続けるベイクルーズの中心にある熱い魂を語った。

名古屋の雄、ミッドウエストのデザイナーの「言葉」を伝えるシン・SNS戦略

第2部には、名古屋を本拠地に、大阪と東京でも大型セレクトショップ「ミッドウエスト」を展開する中京地区セレクトの雄である大澤武徳ファッションコア ミッドウエスト社長が登場。国内外の有力ブランドのデザイナーを扱う同社ならではのSNS戦略に加え、リアル店舗をアップデートするための仕掛けを語った。

世界最大のフィンテックが語る「最先端のグローバル決済潮流」

後半の第3部では世界最大のフィンテック企業の一つであるアディエン(ADYEN)のキーマンたちが登場。決済を巡るグローバル規模での新潮流に加え、途中からはミッドウエストの大澤社長も参加し、ECや店頭でのクレカの不正利用などへの課題感に触れつつ、セレクトショップの新しいツールの導入に対する考え方などをディスカッションした。

業界のキーパーソンに直接会える&話せるミートアップも白熱

セミナー終了後は恒例のミートアップも実施。業界の最重要キーパーソンに会えるとあって、ドリンクを楽しみながらの情報交換を行った。

 

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視聴期限:11月24日(日)まで

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・申し込み時のメールアドレスは個人メールアドレスではなく、勤務先ドメインのメールアドレスをご入力ください。
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タペストリーによるカプリ買収が白紙に 当局による承認の見通しが立たず

「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)は11月14日、「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」を擁するカプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)の買収契約を、双方の合意の上で正式に解除したことを発表した。

タペストリーは2023年8月、カプリを85億ドル(約1兆3000億円)で買収することに合意。24年末までに取引が完了する予定だったが、両社が保有するブランド間の競争がなくなることで独占状態になるとし、米連邦取引委員会(FTC)は本件を停止する仮処分を求めて4月に提訴した。9月9日に開廷した裁判では、“アクセシブル・ラグジュアリー(Accessible luxury)”市場の定義やその独占に関する懸念が大きな争点となり、ジョアン・クレヴォイセラ(Joanne Crevoiserat)=タペストリー最高経営責任者(CEO)やジョン・アイドル(John Idol)=カプリ会長兼CEOらをはじめとする多くの関係者が出廷。しかし、10月24日に米連邦地方裁判所がFTCの申し立てを認める判決を下したため、2社の合併は事実上の暗礁に乗り上げていた。

判決を受け、タペストリーは「買収の合意に基づく義務に則り、判決に対して上告する予定だ」との声明を発表していた。しかし、今回こうして正式に契約を解除したのは、「今後の法的手続きの結果が不確実であり、契約解除が可能となる最終期限の25年2月10日までに問題が解消される可能性が低いため」としている。

契約解除のニュースを受け、タペストリーの株価は14日、前日比12.8%高の57.82ドル(約8846円)を、カプリは同4.4%高の20.52ドル(約3139円)をつけた。

両社のCEOのコメント

クレヴォイセラCEOは、「当社は成長への道筋を常に複数持っており、今回の決定は今後の戦略を明確にしたものだ。好調だった第1四半期の業績を土台に迅速かつ大胆に行動し、本業での成長をさらに加速させていく。特徴的な傘下ブランド、機敏かつ適応力の高いプラットフォーム、情熱的なチーム、安定したキャッシュフローを有する当社は、引き続き強固な立場にある。素晴らしい未来に向けて、まずは追加の株主還元プログラムを実施する」と語った。その一環として、同社は20億ドル(約3060億円)相当の自社株買いを行うことや、配当金の維持および増配の可能性について明らかにした。

アイドル会長兼CEOは、「買収契約の解除に伴い、今後は当社および豊かなヘリテージを持つ傘下ブランドの将来にフォーカスする。過去18カ月の業績を踏まえ、成長軌道に戻るための複数の戦略を導入した。エキサイティングなコミュニケーション、消費者を引き付ける商品、オムニチャネルでの買い物体験を通じ、ブランドの魅力をいっそう高めていく」と述べた。

なお、同氏はアナリスト向けの説明会で、「株主価値をさらに高める機会があれば、慎重に検討したい」と発言。条件によっては、また事業売却の可能性があることを示唆した。

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タペストリーによるカプリ買収が白紙に 当局による承認の見通しが立たず

「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)は11月14日、「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」を擁するカプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)の買収契約を、双方の合意の上で正式に解除したことを発表した。

タペストリーは2023年8月、カプリを85億ドル(約1兆3000億円)で買収することに合意。24年末までに取引が完了する予定だったが、両社が保有するブランド間の競争がなくなることで独占状態になるとし、米連邦取引委員会(FTC)は本件を停止する仮処分を求めて4月に提訴した。9月9日に開廷した裁判では、“アクセシブル・ラグジュアリー(Accessible luxury)”市場の定義やその独占に関する懸念が大きな争点となり、ジョアン・クレヴォイセラ(Joanne Crevoiserat)=タペストリー最高経営責任者(CEO)やジョン・アイドル(John Idol)=カプリ会長兼CEOらをはじめとする多くの関係者が出廷。しかし、10月24日に米連邦地方裁判所がFTCの申し立てを認める判決を下したため、2社の合併は事実上の暗礁に乗り上げていた。

判決を受け、タペストリーは「買収の合意に基づく義務に則り、判決に対して上告する予定だ」との声明を発表していた。しかし、今回こうして正式に契約を解除したのは、「今後の法的手続きの結果が不確実であり、契約解除が可能となる最終期限の25年2月10日までに問題が解消される可能性が低いため」としている。

契約解除のニュースを受け、タペストリーの株価は14日、前日比12.8%高の57.82ドル(約8846円)を、カプリは同4.4%高の20.52ドル(約3139円)をつけた。

両社のCEOのコメント

クレヴォイセラCEOは、「当社は成長への道筋を常に複数持っており、今回の決定は今後の戦略を明確にしたものだ。好調だった第1四半期の業績を土台に迅速かつ大胆に行動し、本業での成長をさらに加速させていく。特徴的な傘下ブランド、機敏かつ適応力の高いプラットフォーム、情熱的なチーム、安定したキャッシュフローを有する当社は、引き続き強固な立場にある。素晴らしい未来に向けて、まずは追加の株主還元プログラムを実施する」と語った。その一環として、同社は20億ドル(約3060億円)相当の自社株買いを行うことや、配当金の維持および増配の可能性について明らかにした。

アイドル会長兼CEOは、「買収契約の解除に伴い、今後は当社および豊かなヘリテージを持つ傘下ブランドの将来にフォーカスする。過去18カ月の業績を踏まえ、成長軌道に戻るための複数の戦略を導入した。エキサイティングなコミュニケーション、消費者を引き付ける商品、オムニチャネルでの買い物体験を通じ、ブランドの魅力をいっそう高めていく」と述べた。

なお、同氏はアナリスト向けの説明会で、「株主価値をさらに高める機会があれば、慎重に検討したい」と発言。条件によっては、また事業売却の可能性があることを示唆した。

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24年9月期のMTGは過去最高売上高 「リファ」のヘアケアが前年比40%超えの躍進

美容機器メーカーのMTGの24年9月期連結決算は、売上高が前年比19.5%増の718億円と過去最高を更新した。営業利益は同10.2%増の39億円、経常利益が同4.7%増の43億円、純利益が同45.6%増の28億円の増収増益だった。

好調の主要因は、同社の売り上げの70%以上を占める「リファ(REFA)」の大幅増収で、売上高は同22%増の514億円だった。ヘアケアアイテムの“リファハートコーム アイラ”や“リファビューテック ドライヤースマート ダブル”、 ヘアケアライン“ミルクプロテイン”シリーズが大きく寄与し、ヘアケアカテゴリーが同40%超増の増収となった。国内の美容サロンや百貨店での店舗販売が引き続き好調だった。

「シックスパッド(SIXPAD)」の売上高は前年並の132億円だった。敬老の日プロモーションが効果的に働き、23年11月に発売した“シックスパッド フットフィット3 ヒート”の販売が好調に推移。TVCMなどのプロモーションも奏功し、“パワースーツ コアベルト”の販売も増加するなど、復調の兆しを見せた。

今期は24年の133を上回る150の新商品リリースを予定し、新商品の売り上げ比率は50%を目指す。「リファ」「シックスパッド」ともにカテゴリーの拡充を進め、ドラッグストアといった販路の拡大も予定する。25年9月期の連結業績予想は、売上高が同11%増の800億円、営業利益が同26%増の50億円、経常利益が同15%増の50億円、純利益が14%増の33億円を見込む。「リファ」の成長と「シックスパッド」の復調などにより、売り上げ2桁成長の継続と増収増益を予測する。

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24年9月期のMTGは過去最高売上高 「リファ」のヘアケアが前年比40%超えの躍進

美容機器メーカーのMTGの24年9月期連結決算は、売上高が前年比19.5%増の718億円と過去最高を更新した。営業利益は同10.2%増の39億円、経常利益が同4.7%増の43億円、純利益が同45.6%増の28億円の増収増益だった。

好調の主要因は、同社の売り上げの70%以上を占める「リファ(REFA)」の大幅増収で、売上高は同22%増の514億円だった。ヘアケアアイテムの“リファハートコーム アイラ”や“リファビューテック ドライヤースマート ダブル”、 ヘアケアライン“ミルクプロテイン”シリーズが大きく寄与し、ヘアケアカテゴリーが同40%超増の増収となった。国内の美容サロンや百貨店での店舗販売が引き続き好調だった。

「シックスパッド(SIXPAD)」の売上高は前年並の132億円だった。敬老の日プロモーションが効果的に働き、23年11月に発売した“シックスパッド フットフィット3 ヒート”の販売が好調に推移。TVCMなどのプロモーションも奏功し、“パワースーツ コアベルト”の販売も増加するなど、復調の兆しを見せた。

今期は24年の133を上回る150の新商品リリースを予定し、新商品の売り上げ比率は50%を目指す。「リファ」「シックスパッド」ともにカテゴリーの拡充を進め、ドラッグストアといった販路の拡大も予定する。25年9月期の連結業績予想は、売上高が同11%増の800億円、営業利益が同26%増の50億円、経常利益が同15%増の50億円、純利益が14%増の33億円を見込む。「リファ」の成長と「シックスパッド」の復調などにより、売り上げ2桁成長の継続と増収増益を予測する。

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テレビ東京・大森時生 × 漫画家・魚豊 「陰謀論」から「エンタメの未来」まで、大いに語る

PROFILE: 左:魚豊/漫画家 右:大森時生/プロデューサー、ディレクター

PROFILE: 右:(おおもり・ときお)1995年生まれ、東京都出身。2019年にテレビ東京へ入社。「Aマッソのがんばれ奥様ッソ!」「このテープもってないですか?」「SIX HACK」「祓除」「イシナガキクエを探しています」を担当。Aマッソの単独公演「滑稽」でも企画・演出を務めた。昨年「世界を変える30歳未満 Forbes JAPAN 30 UNDER 30」に選出。今夏「行方不明展」も手掛けた。 左(うおと)1997年生まれ、東京都出身。2018年「ひゃくえむ。」で連載デビュー。20年から連載した「チ。―地球の運動について―」にてマンガ大賞2年連続ランクイン、手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞など数々の漫画賞を受賞。23年から「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」を連載し、現在は完結。25年上旬から「週刊少年チャンピオン」で原案とネーム協力を担当する「Dr.マッスルビートル」(画:古町)が連載予定。

フェイクドキュメンタリー番組「イシナガキクエを探しています」のほか、約7万人の来場者を記録した「行方不明展」の企画・プロデュースを手掛けたテレビ東京の大森時生。そして、漫画「チ。―地球の運動について―」で手塚治虫文化賞をはじめ数々の賞を受賞し、現在はテレビアニメ版も放送中の漫画家・魚豊(うおと)。今回は大森の最新作となるBLドラマ「フィクショナル」と、最終4巻が発売されたばかりの魚豊の最新作「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」を中心に、それぞれが考える作品の特性と、情報があふれる現代において、作品およびエンターテインメントはどうあるべきか、話を聞いた。

「フィクショナル」
黒沢清監督が注目の若手監督として名前を挙げた酒井善三が脚本・演出、大森時生がプロデュースを務めるBLドラマ。9月に1話1〜3分のショートドラマとして動画プラットフォーム「BUMP」で配信され、11月15日から「シモキタエキマエシネマ K2」他で劇場公開が決定。うだつの上がらない映像制作業者・神保(清水尚弥)のもとに、ある日、大学時代の先輩・及川(木村文)から連絡が来る。憧れの先輩との共同業務に、気分が湧き立つ神保だったが、その仕事は怪しいディープフェイク映像制作の下請けであった。やがて迫りくる自身の「仕事」の影響と責任……神保は徐々にリアルとフェイクの境目に堕ちていくのだった……。

「シモキタ-エキマエ-シネマ『K2』」の上映チケットは11月12日朝10時からK2のオフィシャルサイトで販売開始。
魚豊・大森時生・酒井善三監督のアフタートークつき上映チケットもオフィシャルサイトで販売中。
https://k2-cinema.com/

「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」
「チ。」「ひゃくえむ。」の魚豊が描く、恋と陰謀。圧倒的新機軸、前代未聞のラブコメストーリー。小さな不信感から始まり、傾倒した“陰謀論”。しかし、嘘に裏切られ、手元に残ったのはいくつかの疑問だった。“陰謀論”を信じた青年の恋路はどこに着地するのか……。全4巻。

「『FACT』は媚びを排除して描いたつもり」(魚豊)

大森時生(以下、大森):「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」(以下「FACT」)すごくおもしろかったです。先日直接お伝えしましたが、ここ10年でも数本の指に入るくらい好きでした。

魚豊:ありがとうございます。いやぁ、でも自分としては、趣味に走りすぎちゃったな、と思うところはあるんです(笑)。「チ。」に比べると、売り上げも厳しかったので。

大森:そうなんですか? 僕の趣味も一般的にはズレてるとは思いますけど……「陰謀論」というテーマは現代においては多くの人が興味あるものだと思ってました。それこそ、趣味性だけでいえば「チ。」で描いた地動説の方が高いような。

魚豊:あとは、主人公のキャラクターが応援しづらい、というのも大きかった。「チ。」における地動説も、別の「ひゃくえむ。」という漫画で描いた陸上競技も、基本は読者が応援できるものじゃないですか。それに比べると「FACT」の陰謀論って、まぁ応援できない。でも読者が応援できないことに夢中になっている主人公を描きたかったんですよね。

大森:主人公の「渡辺」ですね。「FACT」は恋愛もテーマになっていましたけど、陰謀論にハマる渡辺くんの恋路は応援できない人が多かったんですかね。好きな女性を相手に陰謀論を熱心に説くような。

魚豊:やっぱり読者の方はああいったキャラクターにヘイトがたまる人が一定数いるんじゃないのかなって。あと「FACT」は「マンガワン」という漫画アプリで配信されたんですけど、作品の内容と掲載媒体との相性もめちゃくちゃ良かったわけではないのかなと。もちろん、作品に力があれば突破できるので、そこは自分の至らなさなんですけど。

大森:漫画をアプリで読む層に届けないといけない、っていうのは、週刊誌を読む層に届けるのとはまた違った闘いな感じもありますもんね。

魚豊:ですね。「FACT」は響かせられなかった。世の中には、連載を例え無料で読めても好きなら必ず単行本も買う層と、無料で読むだけで一切単行本は買わない層と、2つに分かれているといわれがちなんですけど、第三の層として、無料で読めるなら無料で読むけど、無料で読めないならお金を出すっていう層がいると思うんです。で、もしかしたら自分や今回の作品はこの第三の層に入ってしまったのかも、と言い訳気味に勘繰っております。

自分が消費者の立場になってみると、僕はクエンティン・タランティーノもクリストファー・ノーランも好きなのに、作品のDVDは1つも持ってないんですよ。配信で観ているから。ただ、配信が有料のレンタルだった場合は躊躇なくお金を払える。まぁ当然僕はそんな偉大なクリエイターではないし、映画と漫画で翻訳不可な要素はいろいろとある訳ですが、とはいえ、そういう消費行動はあり得るし、その層に買っていただくにはどうすればいいのか、新たな視点というか、挑戦すべき疑問ができたのを、今回の怪我の功名としてます(笑)。

——そういった消費行動の差は、作品の質とも相関関係があると思いますか?

魚豊:あると思います。まず、キャラが刺さってる場合はお金を出して漫画を買いやすいと思います。あとは、サブカル的に、本棚に並べたいから買う、というパターンもあると思っていて。「チ。」は「週刊ビッグコミックスピリッツ」に載ったっていうのもありますし、マンガ大賞の2位になってメディアが取り上げてくれたり、いろんな複合的な要素はあると思うんですけど、そういう層に刺さったのでは?と思っています。でも「FACT」は刺さらなかった。日々反省ですね。

大森:正直なことを言うと、僕としては「FACT」の方がより刺さりはしたんですが……一般的には「チ。」なんですね。

魚豊:抑圧されている主人公は応援しやすい、みたいな王道の要素も当然あるんですけど。それと比べると「FACT」は買う動機が少なかった。自分としては「FACT」も肝いりですし、サブカルに絶対媚びない、みたいな制作意識もあった。挑戦作ではあったんですけど、しかしコレも反省ですね。

「近しい人がうっすら陰謀論にハマるリアルは、
フィクションやエンタメでは語られない」(大森)

大森:先ほどおっしゃった「サブカルに絶対媚びない」っていうのは、具体的にはどういう部分ですか?

魚豊:絶対に露悪的にしないようにする、しょうもなさを描く、という点です。

大森:あぁ、それは読んでいて思いました。陰謀論というテーマを考えた時に、もっとダウナーで絶望的な取り返しがつかないところに到達する話になっていきそうなところを、「FACT」はそうならなかった。主人公は陰謀論の奥の奥にはいかず、かなり浅瀬のところで戻ってきましたよね。

魚豊:それをやりたかったんですよ。陰謀論だけど、めっちゃしょうもないっていう。ひいては、それが日本の政治環境を反映しているから。主人公をはじめとした作中の陰謀論に染まっている人たちは、歴史に接続できていなくて、要は日本の対米従属的な関係性の中で、逆輸入的に陰謀論に接しているんですけど、そういう重みに接続できていないことを登場人物たちに象徴させたかった。

——重さの話でいうと、恋愛が絡むことも含めて、2000年代初頭における古谷実のダークさにいかなかったことが、非常に現代的だなと思いました。

魚豊:あー、まさに。今こういうテーマをやるなら、古谷実先生らしい重さにならないように、っていうのはめっちゃ意識しました。あるいは、鬼頭莫宏先生もそう。そういう、いわゆる世紀末/新世紀っぽい感じ、その“カッコ良さ”は目指せないし、目指すべきではないと設定していました。ひたすらしょうもない、登場人物全員ダサい、その上で「無敵の人」にもならない、そういう漫画を描きたかったんです

——「しょうもないことが現代の象徴」っていうのは、分かりやすく露悪にいくことに比べて、文脈が複雑になるので、そこが売り上げにつながらないのかもしれないですね。

魚豊:ですよね。その方がリアリティーはあると思ったんですけど……反省です(笑)。

大森:魚豊さんの言うことはめっちゃ分かります。そのお話を聞いて、黒沢清さんを想起しました。黒沢清監督は、ジャンル映画・エンターテインメント作品を志向しますが、実際は日本の監督の中でトップクラスにアートハウス系の文脈で評価されています。ある種のねじれのようなものがありますよね。魚豊さんはそこに通ずる部分もあるのかなと。

魚豊:いやいや、黒沢清監督は巨匠ですけど、僕は全然まだまだ新人なので。

大森:でも僕は、浅瀬の陰謀論にハマりながら、そこに恋愛も絡んでくるっていう物語は、エンタメとしても、シンプルにリズムとしても、すごくおもしろいと思いました。そもそも陰謀論をテーマにする時って、Qアノンが議事堂に突撃した事件とかが象徴になりがちですけど、実際に一番リアルで不気味に感じるのは、親だったり近しい人がうっすら陰謀論にハマってるくらいのことじゃないですか。なのに、フィクションやエンタメではそこが語られない。そういう機微をフィクションで語るには、あまりに微妙で複雑ゆえに難しいからだと思うんですけど、「FACT」はそこをど真ん中に描き切った時点で、僕の中では一線を画す漫画なんですよね。

魚豊:あぁ……大森さんにそう言っていただけて、もう十分、ようやく浮かばれました。

大森:少し前に「ここはすべての夜明けまえ」(著:間宮改衣、早川書房)という小説を読んだんですけど、SFにしてもホラーにしても、大きな主題を扱うよりも、今はもっと小さな物語を読みたい感覚が僕にはあって。「FACT」は大きな主題を扱っていながら、ちゃんと自分ごとの小さな物語に落とし込めているところが素晴らしいと思ったんですよ。

魚豊:マジでうれしいです……。僕が思う作家の使命って、どんな人にでも伝わる強度のあるセリフを描くことだと思っていて、と同時に、そんなものは絶対にないとも思っている。どんな言葉であろうと、何かしらの反論がある。例えば「空が青いだけで幸せだ」といった場合でも、じゃあ空が見えない人はどうなのっていう。それと同じジレンマで、何かに夢中になっている人を描いた場合、それが地動説ならいいの? 陸上競技なら? 「FACT」における陰謀論はどうなの? カルトに夢中になっている人は? そうやってどんどん考えていくと、もはや対象に良いも悪いもないんじゃないかなって思うんです。どんな対象であれ、夢中になることは肯定的な面はあるはずだ、という前提で描くしかない。僕は漫画を描くことに夢中になっていて、奇跡的にそれを仕事にもできて、毎日を夢見心地で過ごしているけど、別の誰かが夢中になるものが、いわゆる世の中的に悪しきことだとしたら、それを理由に否定していいのだろうか。たまたま夢中になったものが、今の社会にそぐわないというだけで否定され、欲望の達成に向かって努力することさえ許されないのだとしたら、あまりに残酷だと思うんですよね。そういう意味では、「FACT」で陰謀論にハマった主人公も、「チ。」や「ひゃくえむ。」の主人公と同等に、何かに夢中になっている人間なわけで、構造としては同じなんです。

「漫画業界は、『作品さえ良ければ必ず売れるはず』という思想が強すぎる」(魚豊)

大森:魚豊さんは読者層の分析とか、作品をどうやって世に広めていくかとか、もっと言うと媒体の収益化の仕組みとか、そういう話をよくされる印象がありますけど、漫画家なら誰もが考えていることなんですか?

魚豊:いや、あまりないと思います。僕も全然考えられてるタイプじゃないですし、大森さんや他ジャンルの人とお話しするとお恥ずかしい限りです。漫画家も編集者も内容のことだけを考えてる人がほとんどです。作画についてとか、キャラの造形、展開や見せ場をどうする、基本的にそういうことだけ。媒体の運用システムの話などは、もちろんそれのプロフェッショナルではないですし、話すべきではないかもという意識はあります。

大森:テレビ局員も、制作の部署は特に、番組内容の話ばっかりしてますよ。でも僕は、どういう文脈を踏まえて、どこでどう出すとか、そういう話も好きなんです。

魚豊:ですよね。だから大森さんとか、共通の知人であるDos Monosのタイタンさんと話すと、いつも刺激的なんです。だって「行方不明展」とか、本来的にはテレビ局員が仕掛けることじゃないですよね? 扱うジャンル的に、一部の層に留まりそうな表現を、広く届ける設計までちゃんと考えてる。媒体によって出力が違うのは当たり前だし、そこを考えることはめっちゃ重要なはすですが「作品さえ良ければ必ず売れるはず」という思想が強すぎるんですよね。もちろんそれは一面の真理ですが、それだけじゃないはずです。

実際細かいデータを持ってないので、孫引きの情報ですが、一説によると漫画業界自体の売り上げは上がっているけれど、雑誌などの売り上げは落ちている。それが何を意味するのかが、今の漫画業界の主要なテーマだと思います。今後人口が減っていって、さらに雑誌が弱くなっていくとすれば、雑誌が担っていたキュレーターの役割も弱くなっていくということ。雑誌さえ載ってれば宣伝は完了、という時代はもうとっくの前に終わってると思いますが、今後はより加速すると思います。その時、作品単体を「どの様に売るか」という要素は大事になっていくはずです。

スティーブ・ジョブズ以降、もっと前のディズニーもそうですけど、世界を生きていくためには、中身だけじゃなく、側(がわ)のことも考えられるのが、僕にとっては真のアーティストです。僕は、売ることまで考えている人を心から尊敬しています

大森:「行方不明展」に来ていただいた時も、展示の内容というより、イベントとしての構造についてめっちゃ褒めてくれましたよね(笑)。

魚豊:だってあんな不気味なジャンルのコンテンツを、誰もが盛り上がる夏イベントに仕上げるなんて、同世代の夢ですよ。一人で来るサラリーマンも、デートの学生も、友達連れも家族連れもいて、仕事ではすれ違わない人たちが大挙してた。そういう「ひと夏の思い出」を作れるのって、めっちゃヤバい。

大森:コンセプトとしては、ああいう不気味なものをもとから好きな人以外にも来てもらうために、「ここではないどこか」っていうのを狙ったんです。ホラーという入り口は広いようで狭いんです。もっと広いのは「いなくなりたい」くらいのささやかな現実逃避への甘い誘いなんだと思います。それが夏の思い出につながったのかも。

魚豊:そのコンセプトがもう素晴らしくて。じゃあ実際「ここではないどこか」ってどこなんだっていうのは明示しないまま、「ここではないどこか」というコンセプトだけがある。部屋から出て「ここではないどこか」に行きたい人たちが、「ここではないどこか」というコンセプトの展覧会に行くって、もはや自分に会いに行っているのと同じで、その意味では別に部屋から出ていない。ただ気持ちが循環してるだけ。気持ちだけが大事って、底が抜けた現代社会を端的に表しているし、そんな奇妙な構図を作って大盛況にするって、とんでもないですよ。みんな疲れてるし、消えたすぎる。部屋にいる元気もないから外に出たいだけですもんね。

大森:そこまで分析してくださるのは魚豊さんだけですけど(笑)、めっちゃうれしいです。

魚豊:しかも、それをテレビ局員が設計しているっていうのが現代の最前線ですよ。僕はまだ漫画を描くことしかできていないので、とても憧れます。

「ジャンルの拡大に尽力しているBADHOPのYZERRと
ダウ90000の蓮見翔は超ヒーロー」(魚豊)

大森:テレビ局はだいぶ変わってきましたけど、漫画の世界では仕掛けから考えるっていうことが、漫画家の領分ではないって思われているんでしょうね、今はまだ。

魚豊:領分もありますけど、美学の問題もあると思います。漫画家って、職人気質な方が多い。何度も同じような線を引きながら、「この線じゃない」と悩むみたいな。そのストイックさは尊敬していますが、僕にはとても無理です。

大森:魚豊さんとは真逆で、ひたすら漫画のことだけを考えたいタイプの漫画家さんもいるでしょうし。いるというか、その方が主流なのかな。

魚豊:そうですね。売ることを考えて実践したいなら、漫画家じゃなく、出版社の社員になればいいじゃん、っていう話になっちゃう。僕は単に「自分の漫画」の、しかも「内容の」専門家なだけですし、他にも口出しすべきじゃないと思うことはよくあります。とはいえ、売ることを考える筋トレもしていかなければならないとは思っています。

大森:それぞれに役割があるから。

魚豊:ただ、それとは別で、作品が売れないよりは、単純に作品をたくさん売ったほうが、いろいろと嬉しいじゃないですか。第一にはお財布にとってですが、文化にとってもそうだと言えると思います。

大森:売れた方が文化にとっていい、っていうのは本当にそう思いますね。お金の話だけじゃなく、ジャンルのマンネリ化問題というのがあって……。

魚豊:うわぁ。

大森:既存のファンに向けて、その人たちだけが熱狂することをずっと続けていたら、絶対にマンネリ化するんですよね。ジャンルの外にまで届けることは、ジャンルや業界を存続させるためでもある。それって儲かるとかのお金の話よりも、実はもっと深刻で。

魚豊:あー、マジでそうですね。なので、自分と世代が近いところでいうと、BADHOPのYZERRとダウ90000の蓮見翔は、ジャンルの拡大と存続のために本気で活動している超ヒーローなんですよ。その文化を根付かせて、次の世代につなげるって、コンテンツを作るだけより壮大で、めっちゃかっこいいじゃないですか。

——それでいうと、漫画というジャンルはもうだいぶ根付いてますよね?

魚豊:そうですね、そこがぜいたくな悩みです。ヒップホップや演劇はこの国において使命があるけど、漫画はもう、歴史の後というか。ヒップホップのライブに行ったことがない人、演劇やコントを劇場で観たことがない人と比べて、漫画を読んだことがないっていう人は圧倒的に少ない。手塚治虫といわず、1980年代の鳥山明とかの時代はまだ、漫画は大人が読むものじゃないっていう認識もあったと思うので、やるべきことがあったと推測しますけど、今の漫画は市民権も得まくって、もはや完成した後の世界を生きているくらいの感覚。でも僕は、それでもまだやれることを見つけたくて、35歳くらいになったらそっちの方に力を入れたいとボヤッと思っています。

——それと、売る話をすることへの忌避感については、マーケティングだけを説く胡散臭い人の存在感が大きくなり過ぎた、っていうのもある気がします。

大森:僕もそれはあると思います。売る才能があり過ぎて、全然おもしろくないものまで売っちゃう人っていますからね。それでも、愛情があればまだいい方で、そうではなく、売りたいものに対する愛情とかは一切関係ないまま、マーケティングだけが好きな人がたくさんいて、存在感もある。自己弁護のためにいうと、魚豊さんや僕がもっと広く届けたい、ちゃんと売ることも考えたいと思っているのは、まず愛情ありきだと思ってます(笑)。

魚豊:そうですね。

「ポスト・トゥルース時代の最後のファクトは淡い恋心かもしれない」(大森)

——大森さんにはフェイクドキュメンタリーのイメージがありましたが、だんだんとフィクション味が強くなり、最新作「フィクショナル」ではいよいよドラマにたどり着きました。

大森:フェイクドキュメンタリーについては、僕なりに可能性を広げたなという感覚もあって、その上で自分の好きな「不気味」なものを、日本だけではなく世界に届けてみたい。それには、やっぱりフィクションの力が必要だと思っているんです。純然たるフィクションであるということが、より広い世界に接続するためには必要だと感じています。

魚豊:僕が「フィクショナル」を観て思ったのは、大森さんはテレビというものをどう思っているんだろうなって。ドラマの中にもテレビ報道は出てきましたけど、大森さんはテレビの公共性とか将来性について、どう思っているのか、気になりました。

大森:「フィクショナル」の中では、フェイク動画がSNSで一気に拡散する様子を描いていますが、テレビは主人公の神野が現実と接続するシーンで象徴的に出てきます。しかも、それはある種「偶然」目にして、自分が犯したことの大きさを知るわけです。その偶然という要素が、ある種現実を気づくためのツールとなりうると思います。自分で選択して、もしくはアルゴリズムにいざなわれて見たいものを見る時代に、数少ない見たくないものを見てしまう機器、テレビ。その不便さがこれからの時代、逆におもしろく意義深くなっていく可能性は感じます。

魚豊:「フィクショナル」で描かれていたような、あれも嘘でこれも嘘で、もう全部が嘘なんじゃないかっていう世界線は、アメリカの大統領選を見るだけでも、普通に現実に起こってますよね。

大森:SNSで出回る動画を見て、どれがフェイクでどれがリアルなのかを判断するのって、もうほとんど不可能ですよね。一つひとつのファクトチェックに時間をかけている間にも、どんどん次のフェイクが出てくるし、コミュニティノート自体がフェイクの可能性だってある。そういう情報の不確かさと、自分と他者との境界が曖昧になることは、ほぼイコールだと思います。もはや何が真実かというよりも、現実はフェイクだらけであるってことだけが真実、みたいな。

魚豊:だからこそ「フィクショナル」は、最後までフィクションであることを押し通したのが良かったです。それで僕が思ったのは、フェイクドキュメンタリーとか不気味なものって、根底に“あるある”が存在しているからこそ成立しますよね。多くの人が理解できる“あるある”があって、そこからはずれるから不気味になる。でもそういう“あるある”って、今後どんどん成立しなくなるんじゃないのかなって。

大森:僕が「イシナガキクエを探しています」以降、完全にフィクションと銘打って、ちゃんと物語を描こうと思ったのは、まさにそういうことです。現実の“あるある”からはずれることで感じる恐怖みたいなことは、そろそろ限界を迎える可能性がある。だからこそ、今は物語を通じて不穏な感情を起こしたいです。

——そもそも「フィクショナル」でフェイク動画や陰謀論をモチーフにしようと思ったのは、どういう経緯で?

大森:僕と、監督の酒井さんが共通して好んでいる要素としてあるのが「現実と虚構の境目がぶれてくる」ということ、そして「一人の妄想かと思われていたものが伝染していく」ということです。それが現代社会で一番近いところにあるのは、フェイクニュースや陰謀論だと感じました。フェイクニュースは、内容が右派でも左派でも、フェイク動画を制作しているのは実は同じ人だったりするという話を聞いたことがあります。動画を制作している業者なり個人は、その内容については何とも思ってなくて、仕事として請け負ったからやっているだけ。なので、フェイク動画を作っている人を突き止めたところで、まったく思想犯とかじゃないんです。そういう現実をドラマとして戯画的に描きたいっていうのは出発点としてありました。それこそポスト・トゥルースだなって。

魚豊:いやぁ、めっちゃこわいですね。

大森:それと「フィクショナル」は「BLドラマ」を謳っているんですけど、それを踏まえた酒井さんの脚本で興味深いと思ったのは、主人公が目の前で起こることに対して感情的になり、妄想的な思考にどんどん振り回されていくのに、こと恋愛に関してだけは、感情的にもならず、まったく振り回されないんです。その脚本を読んで、人ってどんなに過激な思想に陥っても、意外と恋心だけは淡いままキープできるのかもなって。だからポスト・トゥルースの時代における最後のファクトは、そういう恋心みたいな、淡い気持ちなんじゃないかなって思いました。まぁだいぶ入り組んではいますけど(笑)。

魚豊:僕も「FACT」では陰謀論と恋愛を描いたんですけど、それは根底が一緒だと思ったからです。それらを分け隔てるのは、陰謀論は情報で、恋愛は心っていうこと。心は情報の束になれない。そこがめっちゃ重要で。最終的に陰謀論に夢中になれないのは、それが情報に過ぎなくて、心がないからだと僕は思うんですよね。

大森:その辺の意識はやっぱり「フィクショナル」とも通じますね。ただ、心というか、ヒューマニズム的なものが最後には残るとして、それが救いにはならないっていうのが現実のつらいところではあるんですけど。

「圧倒的な『力』は思想も政治も全てを超越する」(魚豊)

魚豊:結局エンターテインメントって、もちろん楽しさを提供するものではあるんだけど、最後は「力」だけでいいと思っているんです。圧倒的な力を感じさせることができれば、思想とか立場とか、全てを超越できる、と信じてる。例えば映画の「オッペンハイマー」って、ずっと政治の話をしているように見せて、実は力の話をしている。超巨大な爆発という力に人間が圧倒されているだけというか。ここ何年か、政治の話ばっかりしている様に見えて、本当は力の話をしている人もいて。最近だと、Dos Monosの「Dos Atomos」っていうアルバムは、政治的なリリックが頻出するのにまったく政治的じゃなく、完全に力の作品。僕は漫画家としてそっちを目指したい。

大森:僕が面白いと思うのも、魚豊さんと同じで、単純に迫力があるもの。「迫力あるものを描いたら、そこに政治的なメッセージが付随してきた、でもそれが何か問題でも?」というスタンスが好きです。空音央の映画「HAPPYEND」はまさにそれを感じました。政治的なものを避けるあまり、結果的に何よりも政治的になっているものは、ある種それが中心的になってしまっているように見えます。それは逆にコンテンツ自体の力も損なう。

魚豊:クリストファー・ノーランは最終的には力を描きたい人だと思います。

大森:誤解を恐れずにいうと、今回「フィクショナル」では、陰謀論やフェイク動画を扱いましたけど、僕もそのことによって政治的なメッセージを届けたいとか啓蒙をしたいとかではなくて、フィクションの題材としておもしろいから扱っただけなんです。そのおもしろさこそが力だし、魚豊さんの言うように、それは政治性を超えるのかもしれない。

魚豊:人間はありがたいことに、結局はおもしろくないと反応してくれないし、何か伝えたいものがあったとしても、つまらないと見向きもしない。その市場の無慈悲さというか、弱肉強食さはとてもいいことだと思います。

大森:こんなにショート動画があふれる世界で、おもしろくないものが届くわけないというか。

魚豊:本当にそうで、その世界の中で真に届くおもしろいを目指すのは、難しいですけど、それだけやる価値があると思います。

——そんな魚豊さんが漫画家であり続けているのは、なぜですか?

魚豊:一つ言えるのは、自分がめっちゃ好きなものが、めっちゃ売れているからですね。そのことで自分に自信を持てるし、読者をパーフェクトに信頼できる。もし自分がめっちゃ好きなものが、世間で1ミリも相手にされていなかったら、創作はできていないと思います。でも、ノーランにしてもタランティーノにしても、福本伸行先生も「闇金ウシジマくん」も、テーマは全然違うけど、全部めっちゃ売れている。しかも「闇金ウシジマくん」なんて、ものすごいコアな題材なのにめっちゃ売れてるって、漫画の可能性すごいなって思いますね。だからもし売れなかったら、それは読者のせいではなくて、僕の出力ミスのせい。読者はすさまじい審美眼を持ってると思います。

——最後に。あえて漠然とした質問をしますが、この先の未来については、どう考えていますか? 短期的でも、長期的でも、答えやすい方で。

魚豊:長期的に見れば、僕は絶対に良くなると思います。というか、おもしろくはなるだろうなって。それはやっぱり技術が進歩するので。今の時代に生まれたことはすごい残念に思ってます。もっと未来に生まれたかった。ちょっと話は飛びますが、例えば理論物理屋は、強い力、弱い力、電磁気力、重力、自然界にあるこの4つの力を統合することが大きな仕事としてあると思いますが、今のところ3つはなんとなくわかってる。だけど、重力だけはいまだにめっちゃ謎で、あると言われている未知の粒子が解明できれば、世界は一気に加速します。電磁気力の謎がわかってきたのが、ざっと200年くらい前で、その電磁気力を使ったiPhoneとかの商品化には200年くらい時間かかっている。蒸気で機械を動かしていた時代と、iPhoneがある世界と、どっちがおもしろいかって言ったら、僕はiPhoneがある世界の方がおもしろいと思う。そう考えると、この先、重力の謎が解明されて、そこから商品化までは300年くらいかかるでしょうけど、そこまでいって、重力を操作できるようになれば、空飛ぶ車も余裕だし、いろんなことができるでしょう。あらゆる問題は時間が解決するともいえる。核融合ができたりしていろいろと解決したり。新しい技術を使った商品やサービスもどんどん増えると思うので、未来は絶対おもしろいなって思うんです。

大森:僕はそこまで長期的ではないですが、この先良くはならないだろうなと思っちゃいますね。悲観主義ってわけではないし、魚豊さんのような理屈があるわけでもないので、信じられるのは自分の体感だけだとすると、良くなる感覚が全然ないです。でも、それがおもしろいし、逆にワクワクするとも思っています。魚豊さんとは全く異なる目線かもしれないですが(笑)。僕と同じように、どうにもならない虚無感を抱えた人たちが増え続け、臨界点を迎えた時、何が起こるのかとても興味深いです。ある意味での破壊衝動が自分にはあるので。厨二病的な「世界が終わってしまえばいいのに」ともまた違って、虚無の臨界超えを見てみたいです。

PHOTOS:TAMEKI OSHIRO

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伊勢丹新宿本店、通期売上高計画を「4240億円」へ上方修正

三越伊勢丹ホールディングスの4〜9月期連結業績は、小売り売上高に相当する総額売上高が前年同期比10.3%増の6191億円、営業利益が同72.8%増の348億円、純利益が同70.8%増の253億円だった。

首都圏5店を運営する三越伊勢丹の総額売上高は前年同期比14.0%増の3651億円。都心の基幹3店がいずれも業績を大きく伸ばした。伊勢丹新宿本店が前年同期比16.4%増の1981億円、三越日本橋本店が同9.0%増の762億円、三越銀座店が25.8%増の593億円。

2025年3月期通期の連結計画は、売上高1兆3200億円、営業利益720億円、純利益580億円から変更はない。基幹3店はいずれの店舗も足元の好調を受けて、期初計画を上方修正する。修正後の計画値は、伊勢丹新宿本店が前期比12.8%増の4240億円(修正前は4110億円)、三越日本橋本店が同8.6%増の1660億円(同1580億円)、三越銀座店が同24.1%増の1300億円(同1140億円)。

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伊勢丹新宿本店、通期売上高計画を「4240億円」へ上方修正

三越伊勢丹ホールディングスの4〜9月期連結業績は、小売り売上高に相当する総額売上高が前年同期比10.3%増の6191億円、営業利益が同72.8%増の348億円、純利益が同70.8%増の253億円だった。

首都圏5店を運営する三越伊勢丹の総額売上高は前年同期比14.0%増の3651億円。都心の基幹3店がいずれも業績を大きく伸ばした。伊勢丹新宿本店が前年同期比16.4%増の1981億円、三越日本橋本店が同9.0%増の762億円、三越銀座店が25.8%増の593億円。

2025年3月期通期の連結計画は、売上高1兆3200億円、営業利益720億円、純利益580億円から変更はない。基幹3店はいずれの店舗も足元の好調を受けて、期初計画を上方修正する。修正後の計画値は、伊勢丹新宿本店が前期比12.8%増の4240億円(修正前は4110億円)、三越日本橋本店が同8.6%増の1660億円(同1580億円)、三越銀座店が同24.1%増の1300億円(同1140億円)。

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J.フロントがコメ兵と合弁会社 ブランド品買い取りに参入

大丸松坂屋百貨店やパルコを運営するJ.フロントリテイリング(JFR)がリユース事業に本格参入する。JFRは13日、ブランド品リユース最大手のコメ兵と合弁会社を設立すると発表した。合弁会社が買取専門店を大丸、松坂屋、パルコに出店し、顧客からリユース商品を買い取り、コメ兵に売却する。2025年夏に1号店を出店する。

合弁会社の名称は未定。資本金および資本準備金は6億円の予定で、JFRが51%、コメ兵が49%を出資する。

百貨店の顧客はラグジュアリーブランドや時計・宝飾品をたくさん保有していても、フリマアプリや既存の買取専門店とは縁がない場合が多い。百貨店の信用力で、買い取り経験のない顧客に機会を提供する。循環型社会が進む中、百貨店は売って終わりではなく、回収の部分も担っていく。コメ兵は良質な商品を集められるメリットが大きい。

JFRは22年からリユース事業参入の検討を始め、23年からコメ兵と協議していた。検証のため、24年3月から大丸神戸店で試験的に買取店を営業したり、外商客に対して訪問買い取りを実施したりした。想定を上回る買い取り品が寄せられ、事業収益性を確認できたという。

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J.フロントがコメ兵と合弁会社 ブランド品買い取りに参入

大丸松坂屋百貨店やパルコを運営するJ.フロントリテイリング(JFR)がリユース事業に本格参入する。JFRは13日、ブランド品リユース最大手のコメ兵と合弁会社を設立すると発表した。合弁会社が買取専門店を大丸、松坂屋、パルコに出店し、顧客からリユース商品を買い取り、コメ兵に売却する。2025年夏に1号店を出店する。

合弁会社の名称は未定。資本金および資本準備金は6億円の予定で、JFRが51%、コメ兵が49%を出資する。

百貨店の顧客はラグジュアリーブランドや時計・宝飾品をたくさん保有していても、フリマアプリや既存の買取専門店とは縁がない場合が多い。百貨店の信用力で、買い取り経験のない顧客に機会を提供する。循環型社会が進む中、百貨店は売って終わりではなく、回収の部分も担っていく。コメ兵は良質な商品を集められるメリットが大きい。

JFRは22年からリユース事業参入の検討を始め、23年からコメ兵と協議していた。検証のため、24年3月から大丸神戸店で試験的に買取店を営業したり、外商客に対して訪問買い取りを実施したりした。想定を上回る買い取り品が寄せられ、事業収益性を確認できたという。

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「たまごっち」「sejuメイク」「バレエコア」 渋谷109がZ世代トレンド大賞を発表

SHIBUYA109エンタテイメントの若者マーケティング研究機関、シブヤ109ラボ(SHIBUYA109lab.)は11月12日、恒例の「トレンド大賞2024」を発表した。動画や音楽の配信サービス、SNSの影響などもあり、時代を超え平成1990〜2000年代のリバイバルも多かった24年は各部門にリバイバルや平成レトロブームの影響が見られ、コンテンツ部門の1位には「たまごっち」が選ばれている。

2024年は9部門&番外編「ビューティ部門」から選出

同企画はシブヤ109ラボの独自ネットワークである「シブヤ109ラボ メイト」に所属する15〜24歳の519人の女性を対象に実施。アンケート項目については選考委員として10人の高校生、大学生が会議に参加して決定している。

今年はカフェ・グルメ部門、アーティスト部門、ヒト部門、コンテンツ部門、SNSミーム部門、コトバ部門、ビューティー部門、ファッション部門、体験部門の9部門を設置し、今年流行した人や物、コトを選出。ほか、番外編としてプラザ(PLAZA)で販売されているビューティアイテムからZ世代で話題となったアイテムを選定した「シブヤ109ラボ×プラザ ビューティ部門」も発表している。

SNSなくしてトレンドなし!?
カフェ・グルメ部門、アーティスト部門、ヒト部門の1位は

カフェ・グルメ部門の1位はブラジル発祥のデザート「アサイーボール」。鮮やかな見た目とヘルシーさ特徴で、写真映えと健康志向の両方が満たされると人気を獲得した。2位に選ばれたミスタードーナツの“ポン・デ・リング”を焼くアレンジフード「焼きポン・デ・リング」は、アレンジの簡単さに加えパリもち食感によるASMR体験が指示を集めた。

アーティスト部門は昨年に続き、TikTokなどのSNSショート動画で楽曲が使用されたアーティストがランクイン。1位は楽曲「Magnetic』」の踊ってみた動画や、メンバーが着用するバレエコアの衣装を真似たファッションが支持を集めた「ILLIT」、2位はオーディション番組でデビューを勝ち取った「ME:I」で、番組の切り抜き動画やオーディション結果予測などがSNSで話題になった。

ヒト部門の1位は美しすぎる上智大生として話題となったインフルエンサー「かとゆり」、2位は映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」などの話題作に出演している「出口夏希」が選出されている

コンテンツ部門、ファッション部門、体験部門は
平成レトロブームの影響も

コンテンツ部門の1位は誕20周年を記念したリバイバル商品やコラボ商品が発売されている「たまごっち」、2位は韓国発のキャラクター「エスターバニー」が選ばれた。共に、本体やぬいぐるみをバッグに付けるなど、ファッションに取り入れやすいデザインも人気を集めた。

ファッション部門の1位は「バレエコア」で、今年は好きな世界観に合わせた「○○コアファッション」に注目が集まった。2位は三日月型の肩かけバッグ「Y2K ホーボーバッグ」。22年頃から続くY2Kスタイルに平成中期のサブカルチャーがミックスされ、小さいバッグやスマホにキーホルダーやぬいぐるみなどのチャームをつけて楽しむ様子も多かった。体験部門の1位もY2Kの影響を受けた「デジタルカメラ」がランクイン。レトロな質感の写真や動画が撮れるほか、ファッションの一部にもなるオシャレさが支持されている。

ビューティ部門の1位はなえなのや森香澄が所属する芸能事務所、sejuのタレントの顔立ちに近づけるメイクを指す「sejuメイク」がランクイン。2位はうさぎの舌のように薄いピンク色とみずみずしい艶感が特徴の「うさぎ舌リップ」で、幼くピュアな印象を与えることができると韓国で話題になり、日本でも広がった。

ほか、SNSミーム部門はユーモアあふれる猫動画を使って日常を面白おかしく表現した「猫ミーム」、コトバ部門は5人組HIPHOPユニット、KOMOREBIの楽曲「Giri Giri」に出てくるフレーズで公式TikTokでのネタ動画で人気となった「ギリハッピー」が1位に輝いている。

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銀座に全長2キロの「空中公園」 25年廃止の高架道路跡地に

東京・銀座を通る高架の自動車専用道路「東京高速道路(KK線)」が、2025年4月上旬に廃止されることが発表された。東京都の方針に基づき、跡地は歩行者中心の公共的空間に刷新される。全区間の整備完了は30〜40年代の見通し。銀座の一等地に巨大な空中公園が生まれることになり、街の姿は多く変わりそうだ。

運営する東京高速道路が12日に発表した。KK線は銀座を囲むように走る全長2キロの自動車専用道路。外堀、汐留川、京橋川を埋め立てて1966年に開通した。高架下には西銀座デパート、銀座インズ、銀座ファイブ、銀座コリドー街、銀座ナインなどの商業施設が営業している。

跡地の具体的な計画は現時点では発表されていないが、ニューヨークのハイラインを参考にした都市公園になるという見方が多い。ハイラインは廃線になった鉄道の高架の上に造られた全長2.3kmの空中公園で、人々の憩いの場になっている。

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アメアスポーツジャパン、「サロモン」渋谷店を移転増床 今後も国内外で積極出店

アメアスポーツジャパンが運営するフランス発スポーツブランド「サロモン(SALOMON)」は、2020年に開業した東京・渋谷の直営路面店を、このほど移転拡大オープンした。開業に合わせて、アメアスポーツ本国で「サロモン」のグローバル・チーフ・ブランド・オフィサーを務めるスコット・メリン(Scott Mellin)氏も来日。今後も国内外で積極出店すると明かした。

新店は渋谷寄りの明治通り沿いにあり、地上1階(売り場面積約113平方メートル)、2階(同126平方メートル)の2フロア。旧店舗と路地を挟んで向かい合った立地で、旧店との比較で面積は約2倍に広がった。店外に向けて大型のLEDビジョンも設置。ビジョンに映し出したブランドのキャンペーンムービーなどが、遠くからでも目を引く。

石を積み上げた内装がポイント

1階はトレッキングやトレイルランニング用といった、パフォーマンスカテゴリーのシューズと、バックパック、ランニングベストなどを陳列している。壁面には石を積み上げて世界観を作り込んだ。また、レジ横には、1947年にスキーエッジの研磨工場から始まったブランドの歴史を伝えるコーナーもある。

2階は近年成長著しい、ファッションカテゴリーに相当するスポーツスタイルの売り場。開業時は「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」とのコラボレーションシューズや、初のコラボレーションアパレルも目玉アイテムとして陳列。試着用のベンチやチェアに、祖業であるウィンタースポーツカテゴリーのスキーブーツやスノーボードを活用しているのもポイント。

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ワコールHD4〜9月期、不動産売却で黒字確保 米国・中国の販売は苦戦

ワコールホールディングス(HD)の2024年4〜9月期連結業績(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が前年同期比5.2%減の901億円、営業損益が115億円の黒字(前年同期は33億円の赤字)、純損益が87億円の黒字(同44億円の赤字)だった。営業損益の黒字化は浅草橋ビルと旧福岡事業所跡地の売却益の計上による。

国内ワコール事業の売上収益は同4.8%減の450億円、営業利益は約6倍の85億円だった。旧福岡事業所跡地の固定資産売却益(76億円)の計上で大幅な増益になった。実店舗は来店客数減少により苦戦したが、EC事業が成長。商品別では、 “シンクロブラトップ”や“重力ケアブラ ノンワイヤー”、“ハグするブラ”などが堅調に推移した。

海外ワコール事業は、売上収益が同1.4%減の345億円、営業損益が27億円の黒字(前年同期は50億円の赤字)だった。米国ワコールは、実店舗は得意先の仕入れ抑制や広告配信の規制で自社ECが苦戦したが、他社ECは好調だった。欧州はドイツやフランスの販売が伸長した。中国は、店舗、EC共に苦戦している。

ピーチ・ジョン事業は、売上収益が同6.1%減の51億円、営業損益は仕入れ単価の高騰などにより4400万円の赤字(前年同期は3700万円の赤字)だった。他社ECは、新規出店により堅調に推移したものの、自社ECや直営店はタレントを起用した販促や30周年のキャンペーン施策にも関わらず、期待以下の結果になった。

ワコールHDの矢島昌明社長は、「海外におけるEC事業を拡大する。中国事業を見直して、不採算店舗は閉店し、米国では大手他社ECに注力する。欧州は、ブラビッシモの買収により、ECと直営店のクロスセル効果が期待できる」と述べた。国内ワコールは、サプライチェーン改革の一環としてリブランディングや品番の絞り込みを行っている。19年秋冬に47ブランドあったブランドを今年11ブランドにし、品番も約2割絞り込んだ。中核会社ワコールの川西啓介社長は、「ブランドごとではなく、ニーズに合わせたリブランディングを行った。コミュニケーションに関しても、商品別の単発的なものではなく、一貫性のある蓄積型のものに切り替える」とコメントしている。

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ワコールHD4〜9月期、不動産売却で黒字確保 米国・中国の販売は苦戦

ワコールホールディングス(HD)の2024年4〜9月期連結業績(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が前年同期比5.2%減の901億円、営業損益が115億円の黒字(前年同期は33億円の赤字)、純損益が87億円の黒字(同44億円の赤字)だった。営業損益の黒字化は浅草橋ビルと旧福岡事業所跡地の売却益の計上による。

国内ワコール事業の売上収益は同4.8%減の450億円、営業利益は約6倍の85億円だった。旧福岡事業所跡地の固定資産売却益(76億円)の計上で大幅な増益になった。実店舗は来店客数減少により苦戦したが、EC事業が成長。商品別では、 “シンクロブラトップ”や“重力ケアブラ ノンワイヤー”、“ハグするブラ”などが堅調に推移した。

海外ワコール事業は、売上収益が同1.4%減の345億円、営業損益が27億円の黒字(前年同期は50億円の赤字)だった。米国ワコールは、実店舗は得意先の仕入れ抑制や広告配信の規制で自社ECが苦戦したが、他社ECは好調だった。欧州はドイツやフランスの販売が伸長した。中国は、店舗、EC共に苦戦している。

ピーチ・ジョン事業は、売上収益が同6.1%減の51億円、営業損益は仕入れ単価の高騰などにより4400万円の赤字(前年同期は3700万円の赤字)だった。他社ECは、新規出店により堅調に推移したものの、自社ECや直営店はタレントを起用した販促や30周年のキャンペーン施策にも関わらず、期待以下の結果になった。

ワコールHDの矢島昌明社長は、「海外におけるEC事業を拡大する。中国事業を見直して、不採算店舗は閉店し、米国では大手他社ECに注力する。欧州は、ブラビッシモの買収により、ECと直営店のクロスセル効果が期待できる」と述べた。国内ワコールは、サプライチェーン改革の一環としてリブランディングや品番の絞り込みを行っている。19年秋冬に47ブランドあったブランドを今年11ブランドにし、品番も約2割絞り込んだ。中核会社ワコールの川西啓介社長は、「ブランドごとではなく、ニーズに合わせたリブランディングを行った。コミュニケーションに関しても、商品別の単発的なものではなく、一貫性のある蓄積型のものに切り替える」とコメントしている。

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