PHOTO : GIOVANNI GIANNONI / WWD (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLCPHOTO : GIOVANNI GIANNONI / WWD (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLCPHOTO : GIOVANNI GIANNONI / WWD (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLCPHOTO : GIOVANNI GIANNONI / WWD (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLCPHOTO : GIOVANNI GIANNONI / WWD (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
DESIGNER/川久保玲
「コムデギャルソン(COMME DES GARCONS)」がまたひとつ新しいフェースに入ったようだ。今季、川久保玲が残した言葉は、「ネオ・フューチャー」。12月にウィーン国立歌劇場で発表した「オーランドー」の衣装デザインを通じてジェンダーとは?の問いを観る者に投げかけたが、川久保の視点はどうやら次の “まだ見たことないもの”へ向けられている。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員
ラスボルド:日程に関してはフランスのモード研究所IFM(Institut Francais de la Mode)を通じて、バイヤーや出展社に大がかりな調査を行って意見を聞いた結果だ。日程を決めるにあたっては会場が取れるかどうかの問題が大きい。結果的に21年に関してはバッティングする日程になった。細かい話だが、7月の開催予定の前週には120万人規模の「マンガエクスポ(EXPO PARIS MANGA)」があるし、翌週の14日は(フランス共和国の成立を祝う)パリ祭がある。結果的にこの日程になった。
ランウエイに銀のシートが敷かれていて、コレクションのテーマも“Age of Silver(銀の時代)”。これは同会場で開催された英国人写真家のセシル・ビートン(Cecil Beaton)の1920〜30年代の作品にフォーカスした写真展の題名と同じです。ビートンといえば、英国女王エリザベスII世らはじめとする王室写真から女優のオードリー・ヘップバーン(Audrey Hepburn)らを長年撮影してきた有名写真家です。中流階級の生まれだった彼が上流階級に受け入れられたのは、独創的な構図や演出、衣装が認められたからだったといいます。ビートンは若い頃から家族をモデルにしたり、自分自身も女性服を着てセルフポートレートを撮影し続けたりと、自分のスタイルを磨いていったそうです。今季の「アーデム」はその当時の写真からインスパイアされた贅沢なパールの装飾や、アールデコを意識した柄使いで高貴な印象になっています。
テーマは“ネオロマンチック”。創業者ニナ・リッチ(Nina Ricci)が手掛けたシルエットからフォームの探求を続けているようだ。中心となるのは、メンズブランド「ボッター(BOTTER)」も手掛ける2人が得意とするテーラードの再解釈。今季はジャケットを大胆なクロップド丈にしたり、ウエストを絞ったジャケットやロングチェスターコートを仕立てたり。そこにエアリーなシャツや極太のパンツを合わせた。ドレスは、バルーンシェイプやマキシ丈のテントラインなど、ボリュームのあるシルエットを楽しむデザイン。ニュアンスにある色合いは、オランダ出身の画家キース・ヴァン・ドンゲン(Kees van Dongen)による作品から着想を得た。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員
テーマは“ネオロマンチック”。創業者ニナ・リッチ(Nina Ricci)が手掛けたシルエットからフォームの探求を続けているようだ。中心となるのは、メンズブランド「ボッター(BOTTER)」も手掛ける2人が得意とするテーラードの再解釈。今季はジャケットを大胆なクロップド丈にしたり、ウエストを絞ったジャケットやロングチェスターコートを仕立てたり。そこにエアリーなシャツや極太のパンツを合わせた。ドレスは、バルーンシェイプやマキシ丈のテントラインなど、ボリュームのあるシルエットを楽しむデザイン。ニュアンスにある色合いは、オランダ出身の画家キース・ヴァン・ドンゲン(Kees van Dongen)による作品から着想を得た。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員
「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」の会場入り口ではマスクが配られ、除菌ジェルが置かれていました。パリコレでこのシーンを見るのはこれが初めてです。さすが気遣いのドリス様!配るスタッフもマスクをしています。80年代のロンドンの華やかな夜の社交から着想を得たというコレクションは光沢ある素材や鮮やかな色で華やか。グランジムードも入っています。美しものは美しく、今のような状況でも自主規制したり覆ったりする必要はなし。そのメッセージを発信するショーの役割は大きいです。
「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」の会場入り口ではマスクが配られ、除菌ジェルが置かれていました。パリコレでこのシーンを見るのはこれが初めてです。さすが気遣いのドリス様!配るスタッフもマスクをしています。80年代のロンドンの華やかな夜の社交から着想を得たというコレクションは光沢ある素材や鮮やかな色で華やか。グランジムードも入っています。美しものは美しく、今のような状況でも自主規制したり覆ったりする必要はなし。そのメッセージを発信するショーの役割は大きいです。
さて、アップタウンのノードストローム ウィメンズ館に話を戻します。同館で私が驚いた点がもう一つありました。それはリセール(中古品販売)の売り場があったこと。中2階の「SEE YOU TOMORROW」という売り場がそれなんですが、スタッフさんいわく2月上旬にオープンしたばかりだそう。NY出張中、現地の小売りをいろいろとまわってみてリセール市場の活況が想像以上だと感じましたし、既存小売りもそのムーブメントをいかに取り入れるか模索しているという印象を強く受けていましたが、まさか百貨店までリセールに参入しているとは!と心底驚きました。
ノードストロームのリセール売り場で実際に売られていたのは、「セルフ-ポートレート(SELF-PORTRAIT)」や「マイケル コース(MICHAEL KORS)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」など幅広いブランド群。プレミアムデニムのコーナーに、「マウジー ヴィンテージ(MOUSSY VINTAGE)」もありました。バッグや靴は「バーバリー(BURBERRY)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「バオバオ イッセイ ミヤケ(BAO BAO ISSEY MIYAKE)」など、名前を挙げだしたらきりがありません。お菓子やドリンクも売っていてソファもあり、商品を見つつ休憩もできるような雰囲気のよい空間でした。
面白かったのは、全商品の下げ札にQRコードが付いていて、そこからノードストロームのEC上の「SEE YOU TOMORROW」のサイトに飛べること。そこではリセール価格と共に、かつて新品として売られていた時の価格も確認できます。たとえば、「バレンシアガ」のポインテッドトーのチェック柄ミュールは、新品時の価格は795ドル(約8万7450円)で、リセール価格では458ドル(5万380円)。数字がハッキリ分かるとお得感が高まりますよね。とは言え、私が見た中で一番高額だった「ジャンバティスタ ヴァリ(GIAMBATTISTA VALLI)」のドレスはリセール価格でも3325ドル(約36万5750円)と、高いものはリセールでも高いんですけどね(元値は4750ドル=52万2500円)。
「SEE YOU TOMORROW」スタッフは、「いらなくなった服があれば電話で予約をして、IDカードと一緒に持ち込んでくれれば鑑定します。買い取り代金はノードストロームの店頭やECで使えるクーポンで払うよ」と言っていました。ちなみに、私が行った時は急成長中のデンマークブランド「ガニー(GANNI)」を売り場でプッシュ中で、コーナー展開していました。こういうふうに売り場を編集をしているともはやリセールショップというより普通のセレクト店みたいな感覚で、「ああ、こういう感じが今後は売り場の“普通”になっていくのかもな」という印象を受けました。
「アーリー・イヤーズ」の部屋には、初期に制作されたシューズとともにメゾン・デュ・ヴィトライユが手掛けたステンドグラスのパネルを展示 PHOTO : MARC DOMAGE「アーリー・イヤーズ」の部屋には、初期に制作されたシューズとともにメゾン・デュ・ヴィトライユが手掛けたステンドグラスのパネルを展示 PHOTO : MARC DOMAGE
シューズデザイナーのクリスチャン・ルブタン(Christian Louboutin)による大型展覧会「クリスチャン・ルブタン,レグジビション[ニステ](CHRISTIAN LOUBOUTIN, L'EXHIBITION [NISTE])」が、フランス・パリにある国立移民史博物館(Palais de la Porte Dorée)でスタートした(会期は7月26日まで)。パリ12区で生まれ育ったルブタンにとって身近にあった同館は、幼い頃から訪れていた思い入れのある場所。これまでアートや異文化から多大なインスピレーションを得てきた彼の作品にぴったりのロケーションだ。
「ヌード」の部屋では、ウィテカー・マレムによるレザーで作られた女性の裸体とともに“ヌード”コレクションを展示 PHOTO : MARC DOMAGEイムラン・クレシが手掛けたアート作品 PHOTO : MARC DOMAGEリサ・レイハナによるアート作品 PHOTO : MARC DOMAGE
ルブタンの濃厚な世界へといざなうために計画された同展でフォーカスしてるのは、約30年にわたる多面的なクリエイションと多彩なインスピレーション。パリ装飾美術館のディレクターを務めるオリヴィエ・ギャべ(Olivier Gabet)によるキュレーションの下、未発表の作品を含む膨大な数のシューズとともに、メゾン・デュ・ヴィトライユ(Maison du Vitrail)が手掛けたステンドグラスのパネルやセビーリャ製の銀のかごといった職人技を称える歴史的な芸術作品を展示する。さらに、映画監督で写真家のデヴィッド・リンチ(David Lynch)やニュージーランド人マルチメディアアーティストのリサ・レイハナ(Lisa Reihana)、イギリス人デザイナーデュオのウィテカー・マレム(Whitaker Malem)、スペイン人振付師のブランカ・リー(Blanca Li)、パキスタン人アーティストのイムラン・クレシ(Imran Qureshi)といった、ルブタンにとって大切なアーティストとのコラボレーション作品も並べる。
靴の製造工程を紹介する「ジ・アトリエ」 PHOTO : MARC DOMAGE靴の製造工程を紹介する「ジ・アトリエ」 PHOTO : MARC DOMAGEアイコニックなクリエイションが並ぶ「トレジャー・ルーム」 PHOTO : MARC DOMAGE昔ながらの英国式インテリアで飾られた「サジェスチョン&プロジェクション」の部屋 PHOTO : MARC DOMAGE「ブータニーズ・シアター」は、ダンサーやアーティストに捧げる空間 PHOTO : MARC DOMAGE「ブータニーズ・シアター」は、ダンサーやアーティストに捧げる空間 PHOTO : MARC DOMAGE「フェティッシュ」の部屋に飾られているデヴィッド・リンチとのコラボで制作したシューズ PHOTO : MARC DOMAGE「フェティッシュ」の部屋に飾られているデヴィッド・リンチとのコラボで制作したシューズ PHOTO : MARC DOMAGE展示会場へと登る階段の壁には、これまでに制作したシューズのモデル名がズラリ PHOTO : MARC DOMAGE
テーマごとに分けられた11の部屋は、どれもかなり趣向を凝らしたつくりになっている。例えば、「ジ・アトリエ(THE ATELIER)」では、1足の靴ができるまでに要する約100の工程から主要なものをルブタン自身が登場するコミカルな映像とともに紹介。ブータンの学生たちによって彫られた装飾的な柱が印象的な「ブータニーズ・シアター(BHUTANESE THEATER)」では、ダンサーやアーティストのために作られたシューズを並べるほか、 “バーレスクの女王”ディタ・フォンティース(Dita von Teese)とサッカーのフリースタイラーであるイーヤ・トラオレ(Iya Traoré)のホログラム映像を上映する。一方、「ザ・ポップ・コリドー(THE POP CORRIDOR)」ではセレブリティーのために制作した靴やポップカルチャーから影響を受けて制作した靴などを飾り、16歳未満は入場禁止の「フェティッシュ(FETISH)」では、2007年に取り組んだデヴィッド・リンチとのコラボ作品をディスプレー。バレリーナがルルヴェ(つま先立ち)をした時のシルエットを用いたバレエシューズやスパイクがインソールから飛び出たサンダルなど“履くことを想定しない”芸術的なシューズと、それらを履いたモデルを捉えたリンチのフェティッシュな写真を並べる。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員
ランニングシューズ選びでは、フィット感や機能性はもちろん、実際に走ってみたときのイメージを描くことができるかも大切だ。19年9月に新設したシューズ売り場「スポーツマリオ ラン&フィットネス」のコーナーはランニングマシーンを備える。スクリーンに投影されるアメリカやイタリアなど世界の絶景に没入しながら試走が楽しめる。商品ラインアップも充実しており、「ナイキ(NIKE)」「デサント(DESCENTE)」といったメジャーブランドから、スイス生まれの新鋭ブランド「オン(ON)」や「ホカオネオネ(HOKA ONE ONE)」などコアなブランドまで、最新モデルがそろう。また、同フロアでは4月15日から、「オーディエンスコード」と題してスポーツ観戦を意識したウエア提案を充実させる。UVカットや吸水速乾機能を備えたカットソーなどのトップス、立ち座りがラクなストレッチ性の高いレギンスなら、炎天下の屋外観戦でも快適な時間を約束する。帽子やパッカブルのアウターなどもそろえれば、暑さ対策は万全だ。
アディダス ジャパンは2月20日からランニング製品の新キャンペーン「速さは、ひとつじゃない。」をスタートした。「Faster than imagine.(自分の想像よりも速く)」「Faster than last year.(去年の自分よりも速く)」など、“走る”ことにおいて、ランナーが目指す速さはそれぞれ異なっている。「アディダス(ADIDAS)」は、タイプの異なるそれぞれのランナーに向け、“ウルトラブースト 20(ULTRABOOST 20)”をはじめとするさまざまなランニングシューズを提案する。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員
ナイキ(NIKE)のCEO交代ニュースには驚きました。マーク・パーカー(Mark Parker)会長兼社長兼最高経営責任者(CEO)が、2020年1月13日付でCEO職を退任してエグゼクティブ・チェアマンに、米IT企業サービスナウのジョン・ジョセフ・ドナホー2世(John Joseph Donahoe II)社長兼CEOが新社長兼CEOに就きます。
確かに、今月に入って「ナイキ・オレゴンプロジェクト(NIKE OREGON PROJECT)」を率いていた元ランナーがドーピング違反で資格停止になり、プロジェクトが閉鎖されるといったスキャンダルもありました。異業種からのCEO起用は、企業文化の見直しやこうしたネガティブなイメージを払拭するのに有効かもしれません。しかし、少なくとも米「WWD」の記事やその他の報道からもパーカーCEOが株主や取締役会から退任を迫られたような気配はありませんし、実際にこの発表以降株価が落ちたままなので、株主や投資家もこの交代を歓迎していないようです。ですから、これはもうパーカーCEOが本気でデジタル分野の強化および「コンシューマー・ダイレクト・オフェンス(Consumer Direct Offence)」戦略を推進するために決断したと考えるのが妥当という気がいたします。
前にも書いていますが、後継者にスムーズにバトンを渡せてこそ、本当に優秀な経営者だと思います。
というわけで新旧CEOの協業でナイキがさらにパワーアップするかどうか――ますます目が離せません。
VIEWS ON WWD U.S.:米「WWD」の翻訳記事から、注目すべきニュースの紹介や記事の面白さを解説するメールマガジン。「WWDジャパン」のライセンス元である米「WWD」は1910年から続くファッション業界専門紙。世界中のデザイナーや企業のトップと強く繋がっており、彼らの動向や考え、市場の動きをいち早く、詳しく業界で働く人々に届けています。
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)とケリング(KERING)、二大ラグジュアリー帝国の2019年決算が出そろったが、まだパンデミックの予兆もなかった時期だけに増収増益の勢いに陰りは見られない。LVMHは536億7000万ユーロ(約6兆4404億円)を売り上げて115億400万ユーロ(約1兆3804億円)の営業利益を、ケリングは158億8400万ユーロ(約1兆9060億円)を売り上げて47億7800万ユーロ(約5733億円)の営業利益を稼ぎ出している。二大帝国の頭抜けた高収益はバブリーなぼろ儲けか、はたまたモノ作りから販売まで真摯なブランディングを積み重ねた当然の果実なのか、その実像を探ってみたい。
The first installment of the project features two limited-edition Prada for adidas styles. Launched around the world in December, the products are produced in Italy.
In their joint announcement, the two companies stated: “Originating in the realm of sport, transposed to street style and now translated to luxury, classics from each are here re-contextualized, visited anew.” Further details on the long-term collaboration are yet to be announced, but new footwear, geared toward sailing and designed for Prada’s yachting team Luna Rossa, will be released in 2020.
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員
製品に使われる生地のほとんどは本社に隣接する工場で編み上げられ、ポルトガルの自社工場で縫製されている。糸やレースもヨーロッパ内で生産されたものを使用。製品のほぼ全てがメード・イン・ヨーロッパで、全製品が繊維の安全性と信頼性を証明するエコテックス100認証を取得している。16年には、「パリ国際ランジェリー展(SALON INTERNATIONAL DE LA LINGERIE)」でデザイナー・オブ・ザ・イヤー(DESIGNER OF THE YEAR)を受賞し、品質のよさだけでなくファッション性の高さも評価されている。
ベイクルーズグループのフレームワークスが運営する“女性らしさ”と“リラックス感”がキーワードのウィメンズブランド「プラージュ(PLAGE)」の2店舗目が2月22日、東京・青山にオープンした。場所は港区南青山5-4-41で、1階には同グループのシティショップ(CITYSHOP)が入る。新店舗のオープンに伴い、新ライン“ヴォン エ プラージュ(VENT ET PLAGE、以下ヴォン)”もスタートした。“ヴォン”はこれまで「プラージュ」に関わっていた森次まりなプレスと眞壁ヌールエ幸波デザイナーの26歳の2人が手掛ける。30代後半~40代をターゲットにする「プラージュ」とは異なり、世界観はそのままに2人と同じ20代をターゲットにしたラインだ。どのようなものになるのか、オープン前日のレセプションパーティーで2人に尋ねた。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。
ショーの中止は終盤だけでしたが、ミラノ・ファッション・ウイークには序盤から中国人メディアとバイヤーの姿がありませんでした。これを受け主催者は、デジタルキャンペーン「China, we are with you.(中国よ、私たちは貴方とともに)」をスタート。中国版ツイッターのウェイボー(微博、WEIBO)の協力を得て、会期が終了するまでに18のショーをデジタル配信。主催者側の発表によれば、延べ1600万のアクセスがあったと言います。主催者は現在も各ショーのアップロードに取り組んでおり、間もなく公式スケジュールの全てのショーが中国でも楽しめるようになるそうです。
「エルメス」が2019年パリ・ファッション・ウイーク中に開催したシューズに特化した展示会イベントから PHOTO : IKU KAGEYAMA「エルメス」が2019年パリ・ファッション・ウイーク中に開催したシューズに特化した展示会イベントから PHOTO : IKU KAGEYAMA「エルメス」が2019年パリ・ファッション・ウイーク中に開催したシューズに特化した展示会イベントから PHOTO : IKU KAGEYAMA
ユニクロのグラフィックTシャツブランド「UT」は、2020年春夏商品を一同に集めたプレゼンテーションを国内外のプレス向けに開催した。今季の「UT」は、「アンブッシュ(AMBUSH)」のYOONが手掛ける「DISNEY LOVE MINNIE MOUSE COLLECTION by AMBUSH」や、渋谷のアートギャラリー「ナンヅカ」に所属する田名網敬一や空山基といったアーティストと組んだ「NEO-MIYAGE」、創刊65周年の少女漫画誌「りぼん」との協業などが既に話題となっている。また、コラボレーション相手のデザイナーやアーティストを掘り下げた「UT2020 magazine」を作成し、2月28日から全国の「ユニクロ(UNIQLO)」で無料配布するなど、これまで以上に力が入っている。07年の立ち上げ時から「UT」事業をけん引してきた松沼礼UT事業部長に、改めて「UT」の狙いを聞いた。
松沼:アジア、特にASEAN諸国で人気となっている。グレーターチャイナ(中国本土に台湾などを加えた中華圏)やASEANでは、「ユニクロ」の成長率以上に「UT」が伸びている。19年秋に「ユニクロ」が初進出したベトナムでも驚くほどの売れ行きだ。若年人口が増加中で、これからどんどん発展していくような国や地域で、「UT」は面白いと思ってもらえている。プリントTシャツをきっかけにして、その背景にある文化を知るような動きは、日本では“裏原”ファッションの時代に広がったが、それが今アジアにも広がっている。さまざまなジャンルのカルチャーについて情報収集しながら編集していくという手法は、とても日本的だ。たとえば、20年春夏の「UT」でも、単にディズニーと協業してTシャツを作るではなく、「アンブッシュ」のYOONさんとミニーマウスを掛け合わせて、「DISNEY LOVE MINNIE MOUE COLLECTION by AMBUSH」という形に落とし込んでいる。「ナンヅカ」のアーティストと組むにしても、そこに“日本”を掛け合わせて、「NEO-MIYAGE」という編集にした。
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「アンブッシュ」のYOONが手掛ける「DISNEY LOVE MINNIE MOUE COLLECTION by AMBUSH」から「アンブッシュ」のYOONが手掛ける「DISNEY LOVE MINNIE MOUE COLLECTION by AMBUSH」から「アンブッシュ」のYOONが手掛ける「DISNEY LOVE MINNIE MOUE COLLECTION by AMBUSH」から「ナンヅカ」所属の田名網敬一による「NEO-MIYAGE」「ナンヅカ」所属の空山基による「NEO-MIYAGE」。ちなみにモチーフはAIBOではなく“ハチ公”「ナンヅカ」所属のアーティストによる「NEO-MIYAGE」「ナンヅカ」所属のアーティストによる「NEO-MIYAGE」
同展では、世界中の出展ブランドの中から、今の下着市場を象徴するブランドに「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」が贈られており、今年はランジェリー、ラウンジウェア、水着を展開する米国マイアミ発ブランド「エバージェイ(EBERJEY)」が受賞した。授賞の理由として、1996年の設立時から一貫して女性が快適に過ごせる製品を作り続けていることや、米国の非営利団体「ワン・ツリー・プランテッド(ONE TREE PLANTED)と提携して売り上げの一部を森林再生に寄付していることなどが挙げられた。新製品にはオーガニックコットンやリサイクルポリエステル、リサイクルレースが多く使われており、時代を象徴するブランドと言える。
2月14日、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が開催する2020年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」のセミファイナリスト20組が発表された。
コスチュームデザインのみを手掛ける小泉は、これまでに歌手のマイリー・サイラス(Miley Cyrus)や英女優のソフィー・ターナー(Sophie Turner)の衣装を手掛け、ニューヨークのメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)で開催された「キャンプ:ファッションについてのノート(Camp: Notes on Fashion)」展でも2着が展示された。
小泉は、LVMHプライズを受賞した場合はコマーシャル・コレクションの立ち上げを計画しているという。
CHOPOVA LOWENA
「チョポヴァ ロウェナ」のスカート (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
インフルエンサーのスージー・ロウ(Susie Lau)も愛用している「チョポヴァ ロウェナ」は、ビンテージのエプロン、ピローケース、タペストリーやテーブルクロスといったブルガリア産のリサイクルのフォークロア生地を使ったキルトスカートなどを展開している。ブランドとしては今季で3シーズン目を迎えるが、すでにセレクトショップのマッチズファッション ドットコム(MATCHESFASHION.COM)やドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)、ブラウンズ(BROWNS)など30カ所で販売されている。
同ブランドのデザイナーのエマ・チョポヴ(Emma Chopova)とローラ・ロウェナ(Laura Lowena)は共にセント・マーチン美術大学(Central Saint Martins)を卒業。二人はファッションショーではなく、フォトグラファーのシャーロット・ウェールズ(Charlotte Wales)とともにブックを制作しており、チョポヴは「私たちは何か違うことがしたい。古くて退屈な方法より新しいアプローチ法に興味があるの」とコメントした。
「マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン(MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN)」や「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」を手掛け、最近は「アンブッシュ(AMBUSH)」や「オープニングセレモニー(OPENING CEREMONY)」を取り込んだニューガーズ グループ(NEW GUARDS GROUP)」のダヴィデ・ドゥ・ジーリオ(Davide De Giglio)最高経営責任者を取材。面白いエピソードたくさんだし、非常に勉強になりました!詳細は、「WWDジャパン」のミラの特集号と、「WWD JAPAN.com」で!
歩いて「ベネトン(UNITED COLORS OF BENETTON)」のプレゼンテーションへ。会場がだいぶ暗いのは残念ですが、レインボーなヒョウ柄やカモフラ、カレッジストライプ、それにキース・ヘリング(Keith Haring)モチーフのビッグTにダボダボパンツのストリートルックです。バンビコラボもあるみたい。にしても、もうちょっと明るくできなかったかしら(笑)?
新型コロナウイルスは香港のアート事情にも大きな影響を与えている。水戸芸術館現代美術センターのキュレーターを経て、現在は香港のCHAT (Centre for Heritage, Arts and Textile)で共同ディレクターを務める高橋瑞木氏による連載3回目は新型コロナウイルスが与えた香港アート界への影響について。
Kawita Vatanajyankur, Knit, 2019 (video still)
PHOTO : COURTESY ARTISTHam Kyungah, Are you lonely, too?, 2013-2014
PHOTO : COURTESY ARTISTDavid Medalla, A Stitch in Time, 2017加藤泉《無題》2019 PHOTO : TAKASHIMA KIYOTOSHI
そんな状況でも、すでに香港をベースに活動するアート関係者たちは事態が収束を迎える頃合いを見計らいながら、粛々と企画やイベントの準備を進めている。CHATも春の展示のオープンを予定より1週間延期して、3月20日から開催することになっている。「Unconstrained Textiles: Stitching Methods, Crossing Ideas(自由なテキスタイル:縫い合す方法、交差する思考)」というタイトルの現代アートのグループ展は、香港、タイ、中国、韓国、アメリカ、フィリピン、日本にルーツを持つアーティストの作品を紹介する展示だ。香港からは各国のビエンナーレやトリエンナーレから引っ張りだこの楊嘉輝(サムソン・ヤン)、タイと中国からは注目のアーティストのカウィータ・ヴァタナジャンクール(Kawita Vatanajyankur)、ビ・ロンロン(毕蓉蓉、Bi Rongrong)、韓国からは北朝鮮の刺繍職人とのコラボレーションした作品で「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」にも大きく取り上げられたハム・キョンア(Ham Kyungha)、優れたミッドキャリアの画家に送られるロバート・デ・ニーロJrプライズを先日受賞した韓国系アメリカ人のバイロン・キム(Byron Kim)、伝説的キュレーターのハロルド・ゼーマン(Harald Szeemann)が1969年にスイスで企画した有名な展覧会「態度が形になるとき(Live in Your Head: When Attitudes Become Form)」に、唯一東南アジア系のアーティストとして三回したロンドン在住のフィリピン人アーティストのデヴィッド・メダラ(David Medalla)、日本からは去年の原美術館での個展も記憶に新しい加藤泉が参加することになっている。この7人のアーティストたちが、作品のコンセプトや理想とする形、テクスチャーや色を実現するため、どのような方法でテキスタイルの素材や技法を用いているのかを紹介する「テキスタイルの視点から現代美術を鑑賞してみる」展覧会となる。
Installation view of Koloa: Women, Art, and Technology, 2019, Para Site, Hong Kong. PHOTO : KITMIN LEE.Installation view of Koloa: Women, Art, and Technology, 2019, Para Site, Hong Kong. PHOTO : KITMIN LEE.
高橋瑞木(たかはし・みずき)/CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)共同ディレクター:ロンドン大学東洋アフリカ学学院MAを修了後、森美術館開設準備室、水戸芸術館現代美術センターで学芸員を務め、2016年4月CHAT開設のため香港に移住。17年3月末から現職。主な国内外の企画として「Beuys in Japan:ボイスがいた8日間」(2009)「新次元:マンガ表現の現在」(2010)「クワイエット・アテンションズ 彼女からの出発」(2011)「高嶺格のクールジャパン」(2012)、「拡張するファッション」(2013、以上は水戸芸術館)「Ariadne`s Thread」(2016)「(In)tangible Reminiscence」(2017、以上はCHAT)など
H&Mは4月に地元スウェーデンのリセールプラットフォームのセルピーと提携し、傘下の「アンド アザー ストーリーズ(& OTHER STORIES)」のコーナーを作って中古品販売に乗り出していましたが、そのセルピーを今月買収しました。セルピーはさまざまなブランドを扱っていますが、今後H&M傘下のブランドの扱いが増えていくのは間違いないでしょう。
VIEWS ON WWD U.S.:米「WWD」の翻訳記事から、注目すべきニュースの紹介や記事の面白さを解説するメールマガジン。「WWDジャパン」のライセンス元である米「WWD」は1910年から続くファッション業界専門紙。世界中のデザイナーや企業のトップと強く繋がっており、彼らの動向や考え、市場の動きをいち早く、詳しく業界で働く人々に届けています。
ニューヨークで活躍する名物クリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載第5回。仕事とは別に、月に1度は新しいレストランを開拓しながら情報交換する2人。“You’d Better Be Handsome”は、2人がときにゲストを交え、ニューヨークのトレンドや新常識について雑談するコラム 。今回は、ますます増えていくおしゃれアーリーステージ系ブランドについて。サブスクリプション制はどこまで増えていくのか?歯ブラシから空気清浄機まで、ハイセンス戦争が繰り広げられる市場トレンドについてトーク。
本日のランチは、昨年末に「ソーホーグランドホテル(SOHO GRAND HOTEL)」の1階にオープンしたカジュアルなダイナー「ソーホーダイナー」(320 West Broadway, New York NY 10012 Ph. 212 965 3011)にて。ややレトロな内装で、昔からあるダイナーよりは数倍おいしく、ヘルシーな選択肢もあるのが嬉しい。暖かくなったら屋外にもテーブルが用意されるらしい。
息子のぜん息を治したいという動機から2016年にサンフランシスコで誕生した空気清浄機ブランド「モレキュール」。ミニマルなデザインとハイテクノロジーを兼ね備えて急成長中。写真は公式サイトからソーシャルメディアを駆使した男性用のシェービングとグルーミング用品のスタートアップ企業であるハリーズの姉妹ブランドとして誕生した「フラミンゴ」。女性用のシェーバーを使いやすく、また女性がムダ毛処理のルーティーンをより快適に感じるように設立された。写真は公式サイトからアンドリュー・ドドムは2017年に、男性と女性のモダンなウェルネスブランドとして「ヒムズ」と「ハーズ」を設立。抜け毛や、人に言えない夜の悩みなどに向けた医療用サプリメントやシャンプーなどのプロダクトを展開。買うのを少しためらうようなアイテムも、彼らのパッケージやプレゼンテーションによって手に取りやすくなっている。写真は公式サイトからアンドリュー・ドドムは2017年に、男性と女性のモダンなウェルネスブランドとして「ヒムズ」と「ハーズ」を設立。抜け毛や、人に言えない夜の悩みなどに向けた医療用サプリメントやシャンプーなどのプロダクトを展開。買うのを少しためらうようなアイテムも、彼らのパッケージやプレゼンテーションによって手に取りやすくなっている。写真は公式サイトからアンドリュー・ドドムは2017年に、男性と女性のモダンなウェルネスブランドとして「ヒムズ」と「ハーズ」を設立。抜け毛や、人に言えない夜の悩みなどに向けた医療用サプリメントやシャンプーなどのプロダクトを展開。買うのを少しためらうようなアイテムも、彼らのパッケージやプレゼンテーションによって手に取りやすくなっている。写真は公式サイトからアンドリュー・ドドムは2017年に、男性と女性のモダンなウェルネスブランドとして「ヒムズ」と「ハーズ」を設立。抜け毛や、人に言えない夜の悩みなどに向けた医療用サプリメントやシャンプーなどのプロダクトを展開。買うのを少しためらうようなアイテムも、彼らのパッケージやプレゼンテーションによって手に取りやすくなっている。写真は公式サイトから「ドロップス」はアメリカの環境保護庁から2017年に「Safer Partner Choice of the Year Award」を受賞。プラスチック製のボトルを使わないことで環境への影響も軽減し、同時に洗剤には植物ベースの界面活性剤が使われており、洗濯機のおしゃれ着コースやスピードコースでもうまく機能する仕組みになっている。「ドロップス」の社長であるジョナサン・プロパーは、洗濯物についての熱い情熱をユニークな動画で伝えることでも有名。写真は公式サイトから
PHOTO : IKU KAGEYAMA「サンダーボルト プロジェクト」とコラボしたダウンジャケット PHOTO : IKU KAGEYAMA「コンバース」とコラボしたスニーカー PHOTO : IKU KAGEYAMA「ルイスレザー」とコラボしたライダースジャケット PHOTO : IKU KAGEYAMA「ラミダス」とコラボしたバッグ PHOTO : IKU KAGEYAMAPHOTO: IKU KAGEYAMA
テーマは“継続的な文化のプログレス(発展)”。歪んだ鏡で囲まれた空間の中で、ビンテージやミリタリーなどの要素を藤原ヒロシらしい視点で取り入れたストリートスタイルを提案した。今季のトピックスは、豊富なコラボレーション。ポケモンとの合同プロジェクト「サンダーボルト プロジェクト(THUNDERBOLT PROJECT)」との取り組みを継続している他、新たに「コンバース(CONVERSE)」「ルイスレザー(LEWIS LEATHERS)」「ラミダス(RAMIDUS)」と協業。アメリカのファンクバンド、クール・アンド・ザ・ギャングが1975年に発表したアルバム「Spirit of the Boogie」のグラフィックなど、アウターの背面に施されたデザインも目を引く。
8 MONCLER RICHARD QUINN
PHOTO : IKU KAGEYAMAPHOTO : IKU KAGEYAMAPHOTO : IKU KAGEYAMAPHOTO : IKU KAGEYAMAPHOTO : IKU KAGEYAMAPHOTO : IKU KAGEYAMAPHOTO : IKU KAGEYAMAPHOTO : IKU KAGEYAMA
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。
この日記に記した洋服が、勢ぞろい!!ボリューム満点のフェイクファーに覆われたアウトドアテイストのコート、懐かしきディーン&ダン・ケイティン(Dean & Dan Catin)のイラストスエット、ボヘミアンなフリンジいっぱいアクセサリーなどを撮影です。僕にとってのウィメンズの「ディースクエアード」と言えば、マイクロミニのホットパンツ。ランウエイに登場した“ホッパン”、改めて見ると、短いですねぇ(笑)。
Very recently, Bareminerals, a company under the umbrella of Shiseido, launched its revamped branding strategy to incorporate the idea of clean beauty.
So what exactly is “clean beauty”? To put it simply, it means: 1) it contains nothing harmful to the body; 2) it is made of natural materials: and 3) it puts no added stress on the environment.
Very recently, Bareminerals, a company under the umbrella of Shiseido, launched its revamped branding strategy to incorporate the idea of clean beauty.
So what exactly is “clean beauty”? To put it simply, it means: 1) it contains nothing harmful to the body; 2) it is made of natural materials: and 3) it puts no added stress on the environment.
審査員は「ディオール(DIOR)」のメンズ・アーティスティック・ディレクターのキム・ジョーンズ(Kim Jones)やアーティストの村上隆、名物ジャーナリストで「ビジネス・オブ・ファッション(The Business of Fashion)」エディター・アット・ラージのティム・ブランクス(Tim Blanks)、英「ヴォーグ」編集⻑のエドワード・エニンフル(Edward Enninful)ら9人が審査を行った。
さて、話をコレクションに戻します。特集でもピックアップされていますが、「らしさ」の固定概念を取っ払う象徴となったのが「メンズのパールアクセサリー」なのかなと思います。「ミキモト(MIKIMOTO)」×「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」のコラボアクセサリーが出た時はちょっと衝撃だったし、「ギャルソンだからアリなのかな?」とも思ってしまったのですが、他ブランドの提案を見ても違和感はありません。むしろ女性がつけるとエレガント要素が強くなってしまうパールも、メンズがつけることでバランスよくつけられるというか。
スイス発の「アクリス(AKRIS)」は、“Independent Women with Purpose”(目的を持ち自立した女性)のためのラグジュアリーブランド。ロゴやキャッチーなモチーフを排したエレガントなスタイルは“ディスクリート(控えめな)ラグジュアリー”と呼ばれ、ジャケットスタイルを中心に、管理職や士業などの女性に根強いファンを持つ。同社のメリッサ・べステ(Melissa Beste)グローバル最高経営責任者(CEO)もまた、ファッションや小売りの世界で要職を歴任してきたエグゼクティブ女性であり、ブランドイメージを体現する存在だ。来日したべステCEOに、ブランドが目指す方向性を聞いた。
WWD:“Independent Women with Purpose”という言葉に込めた意図は?
メリッサ・べステCEO(以下、べステ):言葉自体は最近使い始めたものですが、これは突然生まれたアイデアなどではなく、「アクリス」がもともと追求してきた女性像を示すものです。メゾンの歴史をたどれば、現クリエイティブ・ディレクターのアルベルト・クリームラー(Albert Kriemler)の祖母であり、創業者のアリス・クリームラー=ショッホ(Alice Kriemler-Schoch)がそもそも、“Independent Women with Purpose”でした。彼女は1922年に「アクリス」を創業しましたが、子育てをしながら働き、地元の女性たちのために洋服を作っていた。さらにビジネスを拡大させて、彼女たちに仕事を提供したのです。アリスはまさに、女性をエンパワーする(力を与える)女性でした。
WWD:“Independent Women with Purpose”という考え方を、今後ブランドの発信の中にどう生かしていく?
べステ:我々が“Independent Women with Purpose”を特に体現する存在だと思う方たちを、2020年秋以降にフォーカスしてキャンペーンなどを行っていこうと考えています。有名なセレブリティーなどに限らず、目的を持って何かを成し遂げてきた人と対話をし、一緒に組んでいきたい。毎シーズンのショーでも、単に人気のあるモデルを起用するというのではなく、われわれが目指す女性像に合致するモデルをキャスティングしていますし、ブランドを運営していく中でのあらゆる選択においても、“Independent Women with Purpose”のためのブランド、という軸を通していきます。
べステ:女性が女性をセレブレート(賞賛する、ほめる)ことが大切だと思うし、「アクリス」としてもその背中を押していきたい。目的を探し、見つけ、それに向かって頑張っている人を女性自身が讃えるべきだと思います。安定した環境にいると、なかなか新しい目標に向かって挑戦しようとは思わないかもしれません。でも、挑戦をすることで自分に自信が生まれます。変化が自信への道を開くものだから、やはり常に「次の目標は何?」と考えていたいと私は思う。「アクリス」の服を着ることで、女性たちには「自分らしくいられる」と感じてほしい。スーツであれワンピースであれ、「『アクリス』を一着持っていれば何でもできる」という自信を女性たちに与えるようなブランドでありたいと思っています。 “Independent Women with Purpose”という女性像は、住んでいる国や地域、年齢を問わず、女性たちの誰もが欲しているあり方だと考えています。
プレスリリースによると、ターゲットとするユーザー層は「デジタルネイティブのDNB向け」ということですが、みなさん「DNB」ってピンと来ますか?「D2C」(Direct to Consumer)は聞き慣れた言葉だと思いますが、「DNB」も同じような感じです。すごくざっくりいうと(笑)、Digital Native Brandの略で、その名の通りデジタルネイティブ=データに基づいて商品開発をしたり事業を進めたりしていくブランドのこと。
また新しい言葉が出てきましたね。これ以上無理です、覚えられません!という方もご安心ください。何をやっているのかを把握できていたら言葉の定義なんて関係ないので、「D2C」と「DNB」の違いとか、「既存の通販ビジネス」と「D2C」の違いとか、正直「スパッツとレギンスの言い換えと同じかな……」くらいに思っているので、深く考えるのはやめました。だってDirect to Consumerって言っているのに、資金調達した瞬間に「卸やります!」って宣言しているブランドもあったから、もう何も誰も信じられなくなったんだもの……。
今年のテーマは“INOVATION IN THE MAKING(モノづくりにおける革新)”で、ニューヨークで開かれました。まるで大学!?な環境で、授業を受けるのですが先生が豪華!フランスの哲学者フランソワ・ジュリアン(Francois Jullien)、NASAのチーフ宇宙飛行士ペギー・ウィットソン(Peggy Whitson)、アメリカ自然史博物館のキューレターでもある古人類学のイアン・タッタソール(Ian Tattersall)、パフォーマーのオクイ・オクポカシリ(Okwui Okpokwasili)、そしてジョニー・アイヴ(Jony Ive)。彼は昨年までアップルの最高デザイン責任者でiMac、MacBook、iPhoneなど主要製品を手掛けてきました。