近年、大人の女性のためのブランドが増えています。ユナイテッドアローズ(以下、UA)が2019年秋冬からスタートしたブランド「ロエフ(LOEFF)」もその一つ。現在、UA六本木店と原宿店の社内のグループ店と、エストネーション(ESTNATION)、ジャーナルスタンダード レサージュ(JOURNAL STANDARD L'ESSAGE)などに卸しており、4月下旬には初の直営店が六本木の東京ミッドタウンにオープンするそうです。
世界中の下着ブランドが出展する2020年「パリ国際ランジェリー展(SALON INTERNATIONAL DE LA LINGERIE)」が1月18〜20日、フランス・パリのポルト・ド・ベルサイユ見本市会場で開催された。”サステナブル”と”ボディーポジティブ”のメッセージが明確に示された同展では、会場設営に使用する資材にも配慮がされ、エシカルブランドを集めたエリア「オーガニック(O.R.G.A.N.I.C.)」を新設。また、起用するショーモデルの体型や年齢に多様性を持たせるなどの動きが見られた。
日本でも人気の高い「マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)」は今年でなんと50周年。店舗で開催されたアニバーサリーパーティーへお邪魔しました。期間限定でマーガレット本人が選んだ、ブランドの歴史を語る上で欠かせない貴重なアーカイブを公開しており、スケッチやインスピレーション源となるムードボード、過去のキャンペーンイメージなどを展示しています。“50 YEARS OF DESIGN”という映像作品も上映していました。このアーカイブ展は日本でも開催予定だそうです。
前回はオンタイムから1時間遅れてショーを行った「リチャード クイン(RICHARD QUINN)」は、今季も待ち時間は40分!開始前は会場にゲストのイライラを感じる空気が漂っていました。何故そんなに遅れるのかというと、歌手やオーケストラなどの生演奏を用意しているから。リチャードも“ブレクジット"などの影響からイギリスを意識したコレクションを発表しています。シグニチャーの花柄プリントは変わりませんが、全身にビジューを刺しゅうしたドレスはすごいの一言につき心を震わせます。でも、背中にはイギリスの国歌である「God Save the Queen」を文字って“God Save the Quinn”と自身の名前に変えていたり、歌手が歌った「ダンシング・クイーン」も、“クイン”に掛けていたりと(笑)ちょっとしたウィットも忘れないところがニクい。拍手喝采で、待ち時間の長さを忘れさせるファッションの魔法を感じたショーでした。
日本のヘアカラーを長きにわたりけん引するホーユープロフェッショナルのヘアカラー剤「プロマスター(PROMASTER)」。昨秋のヘアカラー剤リニューアルに続き、今年2月、ヘアケアブランド「プロマスターカラーケア(PROMASTER COLOR CARE)」をフルリニューアルする。集中ケアから、デイリー使いのカラー素材ケアへ。ヘアカラーを続ける女性の髪に、素材づくりの視点からカラーダメージを高補修するラインアップだ。
西本美沙(にしもと・みさ)/ランドリーボックス代表:中央大学卒業後、PR会社を経てドワンゴに入社しPR業務に従事する。個人ブログをきっかけに、2015年に“性”に関するウェブメディア「ランドリーガール」を開設。19年にランドリーボックスを設立し、生理やカラダにまつわる記事やアイテムを販売する「ランドリーボックス」をスタートした。 PHOTO:KAZUO YOSHIDA
米国の下着D2Cのライブリーは、ダイバーシティを打ち出して注目を集める JON MACAPODI (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
アパレルの需給ギャップが拡大して売れ残り品の廃棄がサスティナブルでないと批判を浴びる中、D2C(Direct to Consumer)ビジネスが注目されているが、D2Cなら需給ギャップや廃棄が発生しないわけでもない。需給ギャップも廃棄も発生しない本当にサステナブルなビジネスを目指せばC2M(Customer to Manufactory)※1に行き着くことになる。
※1.C2M…ネットやショールームで受注してからデジタル生産や3Dプリンタで素早く生産して“個客”に届けるパーソナル対応の無在庫販売手法。F2C(Factory to Consumer)ともいうが、個客から生産へという方向に意味があるゆえC2Mと捉えたい
ラスボルド:日程に関してはフランスのモード研究所IFM(Institut Francais de la Mode)を通じて、バイヤーや出展社に大がかりな調査を行って意見を聞いた結果だ。日程を決めるにあたっては会場が取れるかどうか問題が大きい。結果的に21年に関してはバッティングする日程になった。細かい話だが、開催予定の前週には120万人規模の「マンガエクスポ(EXPO PARIS MANGA)」があるし、翌週の14日は(フランス共和国の成立を祝う)パリ祭がある。結果的にこの日程になった。
昔から、ランウエイコレクションは価格を度外視して自由に作りたいと考えていた。その一方で、手の届く価格帯でファッショナブルな洋服を提供したいという思いもあった。誰のせいで失敗したのかを言うつもりはないが「 マーク BY マーク ジェイコブス(MARC BY MARC JACOBS)(以下、マークBY)」は正しい方向性だったと思っているし、特に初期の頃は素晴らしい出来だったと思う。「ザ マークジェイコブス(THE MARC JACOBS)」は、かつての「マークBY」をリニューアル、もしくは再始動したようなものだ。(「WWDジャパン」vol2087 2019年6月10日号掲載)自身のブランド「マークジェイコス」のディフュージョンラインとして登場した「マークBY」は爆発的な人気を呼んだが、2015年に終了。その後継とも言える「ザ マークジェイコブス」を立ち上げた理由を聞かれていわく
本日のトリはアメリカンクチュールの「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA、以下、オスカー)」。会場はブライアントパークにある公共図書館の回廊です。先日のアカデミー賞でも、スカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)女史などが「オスカー」を着用し、ゴージャスな美を振りまいていましたが、そんな伝統あるレッドカーペットブランドをディレクションするのは、初日にショーをした「モンス(MONSE)」を手掛ける(比較的)若いデザインデュオ。16年に彼らがディレクターに就任し、伝統あるブランドをモダンに昇華することを目指してきたと思いますが、やはり大胆に変えるのは難しいのかも?2年半前にショーを見た時はより挑戦的でモダンな方向へと模索していたように感じたので、今季の安心感のある(=ややコンサバ)華やかなドレス群を見て、もう1パンチほしいようにも感じました。色使いや柄はかなり派手で、その点はなかなか攻めているんですけどね。が、このブランドの顧客が求めるものはまさに安心感のある華やかさだと思うので、これが正しい姿なのかも。
佐々木康裕(ささき・やすひろ)/Takram(タクラム)ディレクター兼ビジネスデザイナー:1982年8月2日生まれ。埼玉県出身。早稲田大学政治経済学部卒業。イリノイ工科大学Institute of Design修士課程(Master of Design Method)修了。2015年7月にTakramに入社。クリエイティブとビジネスを越境するビジネスデザイナー。D2Cを含むリテール、家電、自動車、食品、医療など幅広い業界でコンサルティングプロジェクトを手掛ける PHOTO : SOICHI ISHIDA
ここ数年でトレンドワードとなった “D2C(Direct to Consumer)”。かつてはスタートアップ企業が手掛けるD2Cブランドが多かったが、最近は大手企業もD2Cブランドをスタートさせるなど、大きな広がりを見せている。その一方でD2C=直販=中抜き構造(中間マージンを省く)と捉えている人もいるが、それはD2Cの一面でしかない。ではD2Cの本質とは何か。今回、ビジネス書「D2C 『世界観』と『テクノロジー』で勝つブランド戦略 」(NewsPicksパブリッシング)を1月に出版したタクラムの佐々木康裕ディレクターに話を聞いた。
引き続き、ニューヨークに出張中です。アメリカ経済は現在非常に好調なはずですが、小売り関連のニュースだけ見ていると、米「バーニーズ ニューヨーク(BARNEY’S NEW YORK)」の破綻&買収、百貨店「メイシーズ(MACY’S)」の125店閉鎖&2000人削減など、「景気、全然良くないよね!?」と突っ込みたくなります。ただ、前回紹介したD2Cのように、小売りの中でもグングン存在感を増している分野があることは確か。小売業全体が苦しいのではなく、「バーニーズ」にしろ「メイシーズ」にしろ、変化&進化してこなかった企業がにっちもさっちもいかなくなっていると見た方がよさそうです。そんな視点で、NYのファッション関連の小売店を巡ってみました。
なぜムラカミはLAなのか?と言いますと、目的の一つは、今週記事をアップするビューティイベントのため。そしてもう一つは、「トム フォード(TOM FORD)」の2020−21年秋冬ファッションショーのため、なのでございます。トム樣は昨年、アメリカファッション協議会(COUNCIL OF FASHION DESIGNERS OF AMERICA)、つまりアメリカのデザイナーで構成する組合のトップに就きました。20-21年秋冬は就任2シーズン目ですが、なんと会長は昨年、「今回は、NYファッション・ウイークではなく、ロサンゼルスに」と宣言してしまったのです。「え~、会長がNYを離れちゃうの?」なんて意見もありましたが、トム様は「NYファッション協議会じゃなくて、アメリカファッション協議会だから。それにアメリカン・ファッションとセレブリティの関係は、切っても切り離せないもの。アカデミー賞の時期は、ロサンゼルスで見せる方が『トム フォード』、そしてアメリカン・ファッションらしいじゃないか」と反論して2月7日、アカデミー賞授賞式の前々日にLAで有名な撮影スタジオ、ミルク スタジオ(MILK STUDIO)でランウエイショーを開催してしまったのです。まぁ正直、「俺なら、どこでやっても来る人は来てくれる」と言う自信(そして、ムラカミはノコノコやってくるw)とか、「SNSの時代、メディアが減っても、セレブがくれば大丈夫」という戦略もあったことは間違いありません。
元プロ野球選手のアレックス・ロドリゲスとジェニファー・ロペスアマゾンのジェフ・ベゾズCEOとアナ・ウィンター(中)、ジェニファー・ロペスカイリー・ジェンナー女優のデミ・ムーアドクター・ドレーブロガーのキアラ・フェラーニ(左)とラッパーのフェデス俳優のジョー・アルウィン女優のレネー・ゼルウィガーラッパーのリル・ナズ女優のアンドレア・ライズボロー女優のビリー・ラードブロガーのカミラ・コエーリョ女優のキャサリン・オハラ女優のセレステ・バーバラ歌手のシアラ歌手のCL映画監督のジア・コッポラ女優のハンター・シェーファー俳優のジェイソン・モモア(左)と女優のリサ・ボネット俳優のジョン・ハム女優のケイト・ハドソン俳優のマッド・ボマー歌手のマイリー・サイラスアメフト選手のオデル・ベッカム・ジュニア俳優のパトリック・シュワルツェネッガーセレブのレイチェル・ゾー女優のリタ・ウィルソンモデルのテイラー・ヒル映画監督のロブ・ロウ(左)と息子のジョン・オーウェン・ロウモデルのロージー・ハンティントン・ホワイトリー女優のルーマー・ウィリスTiffany Young
「トム フォード」2020-21年秋冬コレクション JOHN SALANGSANG / WWD (c) FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
フィナーレは、シースルーのレース、ボンテージ、バストに大胆に走ったスリットがセクシーなブラックドレス。と思いきや、ラストは日本代表のモデル美佳ちゃんが、なんと純白のウエディングドレスで現れました!!BGMは、FugeesのKilling Me Softly With His Song。トム様ワールド、全開です。
今季のNYコレトップバッターは「モンス(MONSE)」。アメリカンクチュールの代表格「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA、以下オスカー)」出身のデザイナーデュオが手掛けており、彼らは今、古巣である「オスカー」のディレクションも担っています。トレンチコートやテーラードジャケットなどのベーシックエレガンスに、パンクやブリティッシュの要素をミックスしてモダンに見せるという内容でしたが、体にびっちり沿うようなテーラリングの仕立ての良さは「さすが『オスカー』仕込み!」といった感じ。かわいいし、世の中のムードもエレガンスに回帰していて追い風だし、もっと売れても良さそうなんですが、NYコレ担当が長い北坂いわく「めっちゃ価格が高いんですよね……」。なるほどね。これがコンテンポラリーゾーンの価格にはまってくるなら個人的に着たいものがいっぱいです!
会場移動中に、ダウンタウンの「バーニーズ ニューヨーク(BARNEY’S NEW YORK)」店舗に寄り道。米国のバーニーズが経営破綻し、ブランド管理会社に買収されたのは周知の通りですが、現在店頭では在庫処分のセール中です。このセール風景、なかなかに衝撃的でした。バッタ屋さんのバーゲン会場かのように赤札が貼られて、荒れた店頭。そして、「そもそもなぜこの商品を仕入れていたんだろう?安くなっていても全く魅力を感じない」的な謎な商品ラインアップ。……悲しや。マディソン街の旗艦店にはまだ行っていないので、NY出張中にそちらも見てきます。
第46回は、1月26日(現地時間)に米ロサンゼルスで開催された第62回「グラミー賞(Grammy Awards)」の授賞式から、ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)、リゾ(Lizzo)、アリアナ・グランデ(Ariana Grande)、ロザリア(Rosalia)、リル・ナズ・X(Lil Nas X)、タイラー・ザ・クリエイター(Tyler, the Creator)、ビリー・ポーター(Billy Porter)、オービル・ペック(Orville Peck)が登場。セレブたちの豪華な衣装が評判となった今年の「グラミー賞」は、いつも辛口ワードを連発する米「WWD」から見ても全体的に高評価だったようだ。
同ブランドは設立から3年にして、サステナブルなモノ作りで知られるスウェーデンのデニムブランド「ヌーディジーンズ(NUDIE JEANS)」をはじめ4社から出資を受けている。また、ヨーロッパでは「ヴォーグ(VOGUE)」や「ハーパーズ バザー(Harper’s BAZAAR)」「ファイナンシャル・タイムズ(Financial Times)」「ビジネス・オブ・ファッション(The Business of Fashion)」といったメディアにも度々取り上げられており、今後さらに注目を集めそうだ。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。
映像監督で映像作家の山田智和が、東京・渋谷駅周辺のビルボード100カ所以上にオリジナル作品“BEYOND THE CITY”を展示している。期間は2月10日まで。渋谷スクランブルスクエアの屋外サイネージに特別動画も掲出中だ。 同作品は2019年に渋谷を舞台としたアートプロジェクト「SHIBUYA / 森山大道 / NEXT GEN」の一環で、山田が過去10年の活動で撮影した人物を、再開発中の渋谷の同一ロケーションで収めた。KID FRESINOや水曜日のカンパネラのコムアイ、オカモトレイジらが登場する。特設サイトでは本編ムービーやギャラリーを紹介しているほか、ビルボードの位置を示したグーグルマップを公開している。
・プラダ社のニューヨーク州の従業員及びミラノの経営陣は人権平等に関するトレーニングを受けること
・歴史的にファッション業界内で過小評価されてきた人々への奨学金プログラムの設立
・90日以内に決定権を持つダイバーシティ&インクルージョン・オフィサー候補を選定し、経歴を委員会へ提出すること。この人物は米国内で販売するプラダの商品や広告を検閲し、プラダの差別禁止ポリシーの運用も監視する
・19年2月にプラダが組織した多様性とインクルージョンに関する諮問委員会に3~5人のメンバーを最低6年にわたって配置し、定期的に委員会にその活動内容や進捗状況を報告すること
・多様性とインクルージョンに関する諮問委員会のメンバーでもあるファッション工科大学(Fashion Institute of Technology)のジョイス・ブラウン(Joyce Brown)プレジデントのコンサルティングを受けること など
この和解について報じた「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」よると、NY市委員会はジョニー・デップ(Johnny Depp)をアイコンとするメンズ香水シリーズ「ソヴァージュ(SAUVAGE)」のCMが「文化の盗用」と批判を浴びた「ディオール(DIOR)」や、19年2月にバラクラバ帽風のトップスが黒人差別だと炎上し販売を中止した「グッチ(GUCCI)」ともプラダと同様の交渉を続けているという。
NY市人権委員会の委員で人権団体NESRI(National Economic & Social Rights Initiative)のエグゼクティブ・ディレクターを務めるキャシー・アルビサ(Cathy Albisa)は、「この和解は政府が人種差別の苦しみから解放し、正しい方向に修復する強力な手段であることを証明した」と今回の和解を評価するとコメントしている。他方で、デザイナーのミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)や夫のパトリツィオ・ベルテッリ(Patrizio Bertelli)=プラダ最高経営責任者らミラノの経営陣に対してもトレーニングへの参加を課していることから、国外の企業や個人に対して強制力を持ったり活動を制限したりするほど強力な権力を一都市の機関が有していることが問題だとする声もある。
・プラダ社のニューヨーク州の従業員及びミラノの経営陣は人権平等に関するトレーニングを受けること
・歴史的にファッション業界内で過小評価されてきた人々への奨学金プログラムの設立
・90日以内に決定権を持つダイバーシティ&インクルージョン・オフィサー候補を選定し、経歴を委員会へ提出すること。この人物は米国内で販売するプラダの商品や広告を検閲し、プラダの差別禁止ポリシーの運用も監視する
・19年2月にプラダが組織した多様性とインクルージョンに関する諮問委員会に3~5人のメンバーを最低6年にわたって配置し、定期的に委員会にその活動内容や進捗状況を報告すること
・多様性とインクルージョンに関する諮問委員会のメンバーでもあるファッション工科大学(Fashion Institute of Technology)のジョイス・ブラウン(Joyce Brown)プレジデントのコンサルティングを受けること など
この和解について報じた「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」よると、NY市委員会はジョニー・デップ(Johnny Depp)をアイコンとするメンズ香水シリーズ「ソヴァージュ(SAUVAGE)」のCMが「文化の盗用」と批判を浴びた「ディオール(DIOR)」や、19年2月にバラクラバ帽風のトップスが黒人差別だと炎上し販売を中止した「グッチ(GUCCI)」ともプラダと同様の交渉を続けているという。
NY市人権委員会の委員で人権団体NESRI(National Economic & Social Rights Initiative)のエグゼクティブ・ディレクターを務めるキャシー・アルビサ(Cathy Albisa)は、「この和解は政府が人種差別の苦しみから解放し、正しい方向に修復する強力な手段であることを証明した」と今回の和解を評価するとコメントしている。他方で、デザイナーのミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)や夫のパトリツィオ・ベルテッリ(Patrizio Bertelli)=プラダ最高経営責任者らミラノの経営陣に対してもトレーニングへの参加を課していることから、国外の企業や個人に対して強制力を持ったり活動を制限したりするほど強力な権力を一都市の機関が有していることが問題だとする声もある。
最初の話題は、社内でも盛り上がった、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」が初めて発売したマタニティーウエアです。ダウンコートやフリースワンピース、パンツなど全6型。中でも1番気になったのは、ダウンコートです。ヘビーキャリアカバーをコートにつけることで赤ちゃんを抱っこしたままで着用できて、ベビーキャリアカバーは抱っこ紐に装着したり、ベビーカーに付けたりと複数の使い方ができます。こういう何通りにもなるマタニティーウエアってこれまでも無いわけではなかったですが、ザワっとしたのは「ザ・ノース・フェイス」から出たから。私が1人目を産んだ12年前だったら、ただ「7万8000円!高い!無理」と思ったでしょう。でもこれだけブランドの人気が高まった今だから、「7万8000円、高い!でも『ザ・ノース・フェイス』だからおしゃれに見えるし、いい素材使っているだろうし、何通りにも使えて抱っこが終わった後もずっと着れそうだし、高くないよね」って買っちゃう。これこそ、ブランディングですよね。高い人気の“今”に、明らかに独身時代よりも財布の紐が固くなっているママの心理を分かっている、くすぐる“売り(お得感)”がたくさんある。きっと売れます。でもママであっても女性だから、ずっと着続けるとは思えません。だからこのダウン、数年後にはメルカリで話題になりそうです。ママは賢くお買い物するので。財布の紐が固いママの心をどう動かすか。これってママアイテムだけじゃないですよね。
HER OPINION:ママ、女性に関連するファッション&ビューティ業界の話題をお届けします。今、働くママを含めた社会進出が進む女性に関わる情報が増えてきました。彼女らにまつわるニュースをピックアップすることで、彼女らを支える彼らにも役立つニュースを紹介します。
UAの11月度は増税後の落ち込みから持ち直し
UA’s sales are picking up after slump from tax hike
大手SPA、セレクトショップ、専門店の2019年11月の売上高(既存店ベース)は、気温が下がりきらなかったことで冬物衣料の動きが鈍く、前年実績を割り込んだという企業が目立った。
Among major SPAs, boutiques, and specialist stores, the same-store sales for November 2019 saw a sharp decline compared to the previous year's results. A delay in cooler temperatures this season caused a slump in the sales of winter apparel.
10月に続き、台風19号による店舗休業や増税後の反動などで落ち込んだ。
After a drop in sales in October due to store closures for Typhoon No. 19,as well as a strong reaction to the consumption tax increase.
ユナイテッドアローズ(UA)の小売りとECの既存店売上高は前年同月比1.6%増。
The same-store sales of United Arrows (UA), both in-store and online, increased 1.6% compared to last November.
引き続き「オン、オフ兼用できるキレイめカジュアルがウィメンズ、メンズともに売れている」(広報担当者)という。
“Fashionable and casual clothes that can be worn for both business and leisure are still popular among both women and men,” a spokesman said.
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。
今回2回目の参加となる「アダム アンダーウエア(A-DAM UNDERWEAR)」は2014年にオランダ・アムステルダムで設立。ポップでカラフルなプリントを用いたボクサーブリーフやトランクスをはじめ、遊び心あるモチーフの刺しゅう入りの靴下やスエットシャツ、トランクスと同素材のラウンジパンツ、水着など、メンズやユニセックスアイテムをそろえる。ベースとなる素材は、GOTS認証を受けたオーガニックコットン。靴下には伸縮性を持たせるために海洋ゴミや漁網などをリサイクルして作られる“エコニール”の糸をブレンドし、水着にはリサイクルポリエステルを100%使用している。デザイン面でも下着類はタグの内側に“IT’S WHAT’S ON THE INSIDE THAT COUNTS(大切なのは中身)”などユーモアあふれるフレーズがあしらわれていたり、靴下は洗濯するときに無くさないようにと履き口にボタンが付いていたりと、芸が細かい。価格はボクサーブリーフが19.95〜22.95ユーロ、靴下が9.95ユーロ(約1100円)、スエットが79.95ユーロ(約9500円)、水着が69.95ユーロ(約8300円)など。現在、オランダやドイツ、フランスなどヨーロッパを中心に約550店舗で販売されている。公式オンラインショップもあるが、ヨーロッパ内のみの発送というのが残念なところ。
SOCIAL & INFLUENTIAL:社会情勢によって変化するファッション&ビューティ業界を見つめます。インクルージョン(包摂性)&ダイバーシティー(多様性)な時代のファッション&ビューティから、社会に届けたい業界人のオピニオンまで。ジャーナリズムを重んじる「WWD JAPAN.com」ならではのメルマガです。
SOCIAL & INFLUENTIAL:社会情勢によって変化するファッション&ビューティ業界を見つめます。インクルージョン(包摂性)&ダイバーシティー(多様性)な時代のファッション&ビューティから、社会に届けたい業界人のオピニオンまで。ジャーナリズムを重んじる「WWD JAPAN.com」ならではのメルマガです。
VIEWS ON WWD U.S.:米「WWD」の翻訳記事から、注目すべきニュースの紹介や記事の面白さを解説するメールマガジン。「WWDジャパン」のライセンス元である米「WWD」は1910年から続くファッション業界専門紙。世界中のデザイナーや企業のトップと強く繋がっており、彼らの動向や考え、市場の動きをいち早く、詳しく業界で働く人々に届けています。
登壇したマリー・クレール・ダヴー=チーフ・サステナビリティ・オフィサー兼国際機関渉外責任者 PHOTO : IKU KAGEYAMA「チェンジ ナウ」の会場の様子 PHOTO : IKU KAGEYAMA「チェンジ ナウ」の会場の様子 PHOTO : IKU KAGEYAMA「チェンジ ナウ」の会場の様子 PHOTO : IKU KAGEYAMA
・サステナビリティとラグジュアリーファッションに特化した初めてのMOOC(大規模公開オンラインコース)をロンドン・カレッジ・オブ・ファッション(London College of Fashion)と共同で開発。コースを中国語にも翻訳。これまでに、150カ国から、3万3500人を超える受講者が無料で参加
・パリの服飾学校、IFM(Institut Francais de la Mode)で高等教育・研究センター「IFM - ケリング・サステナビリティ・チェア」を開設
Their unique formula includes a Skin-Empowering Illuminator, which enhances the skin’s ability to regenerate, as well as CeraFerment (for moisture retention), blended with extracts from hundreds of different yeasts.
Though this product has been renewed seven times since its initial launch in 1982 (initially called “Clé de Peau cream”), this new edition of “La Crème” will be the first update in 4 years, the last of which came in 2016.
メルセデス・ベンツ・ファッション・ウイーク・ベルリンの公式スケジュールで開催された「ネオニット」のファッションショー 。今季のテーマは、“アウトドア×ストリートファッション”。同展への出展ブランドに限らず、数多くのブランドから集めたアイテムやビンテージウエアを組み合わせ、サステナブル・ファッションの可能性を表現している PHOTO: ALEXANDER KOERNER / GETTY IMAGES FOR MBFWメルセデス・ベンツ・ファッション・ウイーク・ベルリンの公式スケジュールで開催された「ネオニット」のファッションショー 。今季のテーマは、“アウトドア×ストリートファッション”。同展への出展ブランドに限らず、数多くのブランドから集めたアイテムやビンテージウエアを組み合わせ、サステナブル・ファッションの可能性を表現している PHOTO: ALEXANDER KOERNER / GETTY IMAGES FOR MBFWメルセデス・ベンツ・ファッション・ウイーク・ベルリンの公式スケジュールで開催された「ネオニット」のファッションショー 。今季のテーマは、“アウトドア×ストリートファッション”。同展への出展ブランドに限らず、数多くのブランドから集めたアイテムやビンテージウエアを組み合わせ、サステナブル・ファッションの可能性を表現している PHOTO: ALEXANDER KOERNER / GETTY IMAGES FOR MBFWメルセデス・ベンツ・ファッション・ウイーク・ベルリンの公式スケジュールで開催された「ネオニット」のファッションショー 。今季のテーマは、“アウトドア×ストリートファッション”。同展への出展ブランドに限らず、数多くのブランドから集めたアイテムやビンテージウエアを組み合わせ、サステナブル・ファッションの可能性を表現している PHOTO: ALEXANDER KOERNER / GETTY IMAGES FOR MBFW
1月14〜16日に開催された「ネオニット」では、社会問題や環境問題、最新テクノロジーなどを通してファッションの未来を考えるプレゼンテーションやパネルディスカッションなど50のプログラムを実施。出展ブランド数は210を超え、世界最大のサステナブル・ファッションの合同展になっている。もちろん出展するためには、展示するコレクションの最低70%が定められたサステナビリティの基準を満たす必要がある。「昨年は、(環境に配慮しているように見せかけることを意味する)『グリーン・ウォッシング』について深く考えさせられた。今は誰もが『私たちはサステナブル』と主張する時代。だからこそ、事前審査は非常に重要。サステナビリティの解釈は多岐にわたり、基準は常に発展しているので、最新の事実や知識に基づいた観点からチェックをしている。その中でも重視しているのは、社会的側面と環境的側面。完全に循環型のモノ作りを実現した製品に与えられる『クレイドル・トゥ・クレイドル(Cradle to Cradle以下、C2C)』認証も大きなトピックになって、『C2C』の商品を作るということは最初の段階から有害な化学物質や素材を一切使わないということを意味するので興味深い。まだ市場に出ている商品は少ないが、『カリダ(CALIDA)』や『ウォルフォード(WOLFORD)』『C&A』などが提案を始めている」。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。
メルセデス・ベンツ・ファッション・ウイーク・ベルリンの公式スケジュールで開催された「ネオニット」のファッションショー 。今季のテーマは、“アウトドア×ストリートファッション”。同展への出展ブランドに限らず、数多くのブランドから集めたアイテムやビンテージウエアを組み合わせ、サステナブル・ファッションの可能性を表現している PHOTO: ALEXANDER KOERNER / GETTY IMAGES FOR MBFWメルセデス・ベンツ・ファッション・ウイーク・ベルリンの公式スケジュールで開催された「ネオニット」のファッションショー 。今季のテーマは、“アウトドア×ストリートファッション”。同展への出展ブランドに限らず、数多くのブランドから集めたアイテムやビンテージウエアを組み合わせ、サステナブル・ファッションの可能性を表現している PHOTO: ALEXANDER KOERNER / GETTY IMAGES FOR MBFWメルセデス・ベンツ・ファッション・ウイーク・ベルリンの公式スケジュールで開催された「ネオニット」のファッションショー 。今季のテーマは、“アウトドア×ストリートファッション”。同展への出展ブランドに限らず、数多くのブランドから集めたアイテムやビンテージウエアを組み合わせ、サステナブル・ファッションの可能性を表現している PHOTO: ALEXANDER KOERNER / GETTY IMAGES FOR MBFWメルセデス・ベンツ・ファッション・ウイーク・ベルリンの公式スケジュールで開催された「ネオニット」のファッションショー 。今季のテーマは、“アウトドア×ストリートファッション”。同展への出展ブランドに限らず、数多くのブランドから集めたアイテムやビンテージウエアを組み合わせ、サステナブル・ファッションの可能性を表現している PHOTO: ALEXANDER KOERNER / GETTY IMAGES FOR MBFW
1月14〜16日に開催された「ネオニット」では、社会問題や環境問題、最新テクノロジーなどを通してファッションの未来を考えるプレゼンテーションやパネルディスカッションなど50のプログラムを実施。出展ブランド数は210を超え、世界最大のサステナブル・ファッションの合同展になっている。もちろん出展するためには、展示するコレクションの最低70%が定められたサステナビリティの基準を満たす必要がある。「昨年は、(環境に配慮しているように見せかけることを意味する)『グリーン・ウォッシング』について深く考えさせられた。今は誰もが『私たちはサステナブル』と主張する時代。だからこそ、事前審査は非常に重要。サステナビリティの解釈は多岐にわたり、基準は常に発展しているので、最新の事実や知識に基づいた観点からチェックをしている。その中でも重視しているのは、社会的側面と環境的側面。完全に循環型のモノ作りを実現した製品に与えられる『クレイドル・トゥ・クレイドル(Cradle to Cradle以下、C2C)』認証も大きなトピックになって、『C2C』の商品を作るということは最初の段階から有害な化学物質や素材を一切使わないということを意味するので興味深い。まだ市場に出ている商品は少ないが、『カリダ(CALIDA)』や『ウォルフォード(WOLFORD)』『C&A』などが提案を始めている」。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。
ニューヨークで活躍する名物クリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載第4回。一緒にする仕事とは別に、月に1度はお気に入りのレストランでランチをしながら情報交換する2人。“You’d Better Be Handsome”は、2人がときにゲストを交え、ニューヨークのトレンドや新常識について雑談するコラム 。今回は、閉店が決まってセール中のバーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)、その閉店が何を意味するのかを2人で考えた。当たり前と思っていた老舗や人気ブランドが消えていく今、時代が大きく変化しているとつくづく感じる今日この頃。
本日のランチは、ソーホーの人気スポット「SADELLE ‘S(サデールズ)」。具がたっぷりの小ぶりベーグルが、レストランの中2階で次々に焼かれ、熱々のままテーブルに届く。入口付近には燻製された魚やキャビアが並べられ、オーダーが入る度にスモークサーモンが スライスされている。ブレックファーストやブランチが有名で、ディナーの営業はなし。SADELLE’S, 436 West Broadway, New York, NY 10012
スティービー:人気ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ(SEX AND THE CITY)」の中で、サラ・ジェシカ・パーカー(Sarah Jessica Parker)扮するキャリー・ブラッドショーが、かつて「ショッピングが私の有酸素運動」って言っていたのを思い出す。ショッピングの主なプラットフォームが売り場ではなくてオンラインになってしまった現在は、有酸素運動も自分がやるのではなく、宅配の人に任せているっていう時代。
メイ:ファッションじゃないけど、ニューヨークの街からは「ディーン&デルーカ(DEAN & DELUCA)」の店も消えたよね。ニューヨークの権利は、タイの企業が持っていて、アジアと中東では約70店舗展開、今後5年で90店舗をオープンする予定って「ニューヨークタイムズ(NEW YORK TIMES)」に書いてあったよ。
スティービー:彼らが店をオープンした当初、いわゆるダウンタウン系のデザイナーがこの店を中心に集まっていた。「ユナイテッドバンブー(UNITED BAMBOO)」「イミテーション・オブ・クライスト(IMITATION OF CHRIST)」といった、カルチャーを感じるブランドがあった。「オープニングセレモニー」はクロエ・セヴィニー(Chloe Sevigny)とのコレクションを仕掛けたりしてファッション界を盛り上げてくれたし、いろんなデザイナーに機会をくれた。そのお店が閉まるなんて、時代が大きく変わっているのを感じるよ。
SOCIAL & INFLUENTIAL:社会情勢によって変化するファッション&ビューティ業界を見つめます。インクルージョン(包摂性)&ダイバーシティー(多様性)な時代のファッション&ビューティから、社会に届けたい業界人のオピニオンまで。ジャーナリズムを重んじる「WWD JAPAN.com」ならではのメルマガです。