同作に登場する、トップクリエイターらが所属するデザインスタジオ「アントレース(UNTRACE)」は、実は現実世界にも存在している。原作者を中心とした数名のメンバーが昨年5月に立ち上げ、キャラクターの衣装を再現したアパレルや雑貨などを不定期でリリース。Tシャツが1万〜2万円、パーカは1万5000円〜2万2000円という価格帯にもかかわらず、目玉アイテムは即完売し、フリマアプリで高値で取り引きされている。今年3月にはスタイリスト熊谷隆志の「ウィンダンシー(WIND AND SEA)」とのコラボを実現させ、4月には上海ファッション・ウイークにも参加した。
小野:過去に4シーズンだけ古着のリメイクブランドをやってたんですよ。当時「メゾン マルタン マルジェラ(MAISON MARTIN MARGIELA)」のアーティザナルラインが出始めたときで、「格好いいじゃん」と思って始めました。モッズコートの裏にスプレーでメッセージを載せて20万円くらいで売ったりとかね。友達のDJがこぞって着てくれてたり、アントワープの某有名デザイナーが面白がって買ってくれたりもしましたよ。
高機能リサイクル素材“プライムグリーン(PRIME GREEN)”をアッパーに使用した最新コレクションでは、「トイ・ストーリー」のレックスや「ピーター・パン」のティンカー・ベル、「モンスターズ・インク」のマイクなど、ディズニー、ピクサー、マーベルのグリーンのキャラクターがデザインに生かされている。それぞれの個性をカラーリングや素材感で表現し、かかと部分にはカーミットの代表的なセリフ“it's not easy being green”を施した。
環境負荷の低い素材にこだわる「テバ」は、2020年、サンダルのストラップの素材を、100%リサイクルプラスチックから作られた米ユニファイ社の機能繊維“リプリーブ”に切り替えた。“Less Plastic, More Freedom”をスローガンに掲げ、20年末までに累計4000万本のペットボトルが「テバ」のサンダルへと生まれ変わっている。21年からはリサイクルEVAのソールの使用も開始した。レザーは、レザー・ワーキング・グループ(LWG)に認定された、水の使用量や廃棄物の管理、労働環境などの厳しい審査を通過した皮革製造工場から調達したもののみを使用している。さらに、循環型経済推進の一環として、ゴミの削減に向けて先進的な取り組みを進める米テラサイクル社と連携。業界で初めて使用済みサンダルの回収プログラムを4月からアメリカでスタートした。将来的には、日本を含むグローバルでも実施予定だ。
今シーズンのテーマ“In Your Element”と連動したキャンペーンも実施。第1・2弾では、俳優の野村周平と歌手のエイウィッチが登場し、自分らしい生き方や自然に対する考え方をはじめ、自分が夢中になれる瞬間(エレメンツ)について、公式サイト内の動画で語っている。4月22日からは第3弾として、古着屋「デプト」のオーナーeriが、気候危機への関心を高めるための自身の環境活動について語る動画を公開中だ。
ジュリア・ロバーツの幸せの秘訣は、「人に親切であること、共感してくれ愛する人たちに囲まれること、そして、ダンスとキスをすることかしら。」だという ART DIRECTOR: XAVIER DOLAN, PHOTOGRAPHER : (c) SHAYNE LAVERDIÈRE, STYLIST: ELIZABETH STEWART
WWD:エディの印象は?
KEITA:僕は画像でよく見るエディを想像していたんですが、実際の彼は髪が伸びていて、最初気付かなかったんですよね(笑)。エディに向けてアピールしようと意気込んでいたので「あれ?どこにいるんだ?」と。オーディション中、写真を撮ってる人がいるなと観察していると「あ、エディだ!」と気づきました。彼は、当時デザイナーを務めていた「イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ オム(YVES SAINT LAURENT RIVE GAUCHE HOMME)」が東京でショーを開催したときに「プロのモデルに混じってストリートにいる若い子たちをキャスティングした」と裏話を教えてくれたり、「ピアス開いてる?」と聞かれ「開いてない」と答えると「誰かハサミ持ってきて!今からこの子の耳に穴開けるから!」と冗談を交えて話してくれたりと、チャーミングな人でした。
鈴木みずほ/ジョシー代表:(すずき・みずほ)1989年3月30日生まれ、東京都出身。大学卒業後、不動産営業を経て、2012年サイバーエージェントグループに入社。新規事業立ち上げメンバーとして、ウェブ広告の商品企画から開発まで従事し、新規事業単月粗利ギネスを更新。17年10月にジョシーを設立し、美容室定額サービス「メゾン」を立ち上げる。開始から約3年で提携美容室は約1000美容室、会員数は4万人を突破 PHOTO : YUTA KONO
「メゾン(MEZON)」は、美容室のシャンプー・ブローやヘアケアサービスを月額定額で提供するサブスクリプションサービスだ。2018年2月から展開し、加盟店は首都圏を中心に全国約1000店にまで拡大。カット・カラーを軸に運営する従来のサロンの在り方に対し、ユーザーはさまざまなメニューをより手軽に試せるようになり、美容室にとってもリピート率向上に貢献している。ユーザーと美容師どちらに対してもメリットをもたらし、新しい“美容室の通い方”を提案する画期的なシステムだ。そんな「メゾン」を率いる鈴木みずほジョシー(JOCY)代表が、「WWDJAPAN NEXT LEADERS 2021」に選出された。
70年代はファッションが一気に多様化した時代です。高田賢三や三宅一生がパリコレに進出して成功を収め、ニューヨークも既製服産業が成長したことでパリに迫る勢いをつけました。イタリアではジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)やジャンニ・ヴェルサーチ(Giovanni Maria Versace)らが名を馳せたことで、ミラノにも世界中から人が集まるようになったのです。70年代の2度のオイルショックの影響で、経済成長率は緩やかに低下しますが、服飾を含む製造業は急速に発展。欧米ではそれ以前から活発であった女性解放運動が最盛期を迎え、離婚法と中絶法の改正、国連が国際女性デーを正式に制定するなど女性の社会的地位向上が進みました。60〜70年代の歴史を振り返って現代と重ねたら、いまは従来の価値観を揺るがす困難な状況ではあるけれど、私たちは確かに前進していると感じます。
婦人靴のSPA「オリエンタルトラフィック(ORIENTAL TRAFFIC)」をファッションビル中心に出店するダブルエーが、百貨店向け婦人靴メーカーの卑弥呼を傘下に収めたのは2020年5月のこと。そのタイミングで卑弥呼社長に就任したのが新井康代氏だ。ダブルエー最古参メンバーの1人としてその成長を支えてきた新井社長は、卑弥呼社員の声にしっかり耳を傾けつつ、ダブルエーのノウハウを注入。初年度(21年1月期)で黒字化を達成し、その実績から「WWD NEXT LEADERS 2021」に選ばれた。
ニューヨークのファッション業界で活躍するクリエイティブ・ディレクター、メイ(May)と、仕事仲間でファッションエディターのスティービー(Stevie)による連載も第18回。“You’d Better Be Handsome”では、セレブ情報に敏感なレイチェル(Rachel)も加わって、ニューヨークのトレンドや新常識について毎回トーク。今回は、現在1210億ドル(約13兆2000億円)と言われているメンタルウエルネス市場について。コロナの影響でロックダウンが始まった昨年春から1年間の間に、アメリカでは6人に1人が新たにセラピー(心理カウンセリング)を始めたという統計も。90%以上の人々が、1つまたは2つ以上のうつ系の症状を持っていると言われている。
メイ:アプリだけじゃなくて、リモートで爆発的な人気を呼んだエール大学の授業、「ウエルビーイングの科学(SCIENCE OF WELLBEING)」を知っている?有名大学のオンライン授業が受けられるコーセラ(COURSERA)上で無料で受けられるんだけど、なんと受講者数が300万人を超えたそう。しかも2020年3月だけで63万人が申し込んだのだとか。
PROFILE:1953年生まれ。大学卒業後、ファッション小売業界で販売員、バイヤー、ブランド・ディレクターなどを経験し、89年にユナイテッドアローズ創業に参画。販売促進部部長、クリエイティブ・ディレクター、常務取締役兼最高クリエイティブ責任者(CCO)などを歴任し、現職。2004年に英国王立美術学院から名誉フェローを授与される。LVMHプライズ外部審査員。11年からツイードラン・トウキョウの実行委員長を務める。趣味は音楽 ILLUSTRATION:ERI KOJIMA
ショップ兼スタジオ(2 rue de la Lune 75002 Paris)パッシー店の施術ルームデュオ(2人組)のコースも人気ギャラリーラファイエット店創業者のファニー・ペショワダセラムが豊富なスキンケアラインボディーケアライン新作のナイアシンアミドとバクチオール配合のセラム (25ユーロ、約3200円)ホワイトティーのエイジングケアデイクリーム
パリ・マレ店(68 Rue Vielle du Temple 75003 Paris)マレの店内ボディーケアフェイスマスク鮮やかなブルーのフェイスマスクはブルーイモーテル配合新作の抜け毛予防の頭皮セラムカテゴリーごとに分かりやすく並べられた店内フェイスケア創始者のキム・マジリ(左)、マルク・ブリアン・テルレ(右)
ターゲットのPBは一昨年度末の時点で、自社ブランドが41、エクスルーシブブランドが11となっている。エクスルーシブとは自社開発ではなく企業やデザイナーと提携してオリジナル開発したブランドで、最も分かりやすいのはリーバイス(LEVI’S)と提携し開発導入したばかりの「リーバイス・フォー・ターゲット(LEVI’S FOR TARGET)」である。デニムをベースコンセプトとしたホームファッションで、これもまた商品開発力に長けるターゲットらしい新ブランドである。
これら20億ドルを超えているブランドはすべてこの5年以内に開発された新ブランドだ。ざっと見る限り昔からあるのはわずかで、ほとんどが再建の途上でオーバーホールされている。その象徴が17年に開始した主力アパレルのブランドの入れ替えである。ウィメンズウエアの「メロナ」とメンズウエアの「モッシモ」を廃番として、新たにウィメンズには「アニューデイ(A NEW DAY)」、メンズには「グッドフェロー(GOODFELLOW)」という新ブランドを投入した。
「アニューデイ」も稼ぎ頭のPBに成長した
「メロナ」はとくに店頭での露出も多くよく知られたブランドで、このニュースを聞いたときは同社の本気度を感じたものである。実は16年の夏に子供服ブランドのチェロキー・アンド・サーコ(CHEROKEE AND CIRCO)」をスクラップして「キャット&ジャック」に入れ替え、これが大ヒットしたことが主力ブランドのオーバーホールへの原動力となったようだ。
ターゲットのPBは一昨年度末の時点で、自社ブランドが41、エクスルーシブブランドが11となっている。エクスルーシブとは自社開発ではなく企業やデザイナーと提携してオリジナル開発したブランドで、最も分かりやすいのはリーバイス(LEVI’S)と提携し開発導入したばかりの「リーバイス・フォー・ターゲット(LEVI’S FOR TARGET)」である。デニムをベースコンセプトとしたホームファッションで、これもまた商品開発力に長けるターゲットらしい新ブランドである。
これら20億ドルを超えているブランドはすべてこの5年以内に開発された新ブランドだ。ざっと見る限り昔からあるのはわずかで、ほとんどが再建の途上でオーバーホールされている。その象徴が17年に開始した主力アパレルのブランドの入れ替えである。ウィメンズウエアの「メロナ」とメンズウエアの「モッシモ」を廃番として、新たにウィメンズには「アニューデイ(A NEW DAY)」、メンズには「グッドフェロー(GOODFELLOW)」という新ブランドを投入した。
「アニューデイ」も稼ぎ頭のPBに成長した
「メロナ」はとくに店頭での露出も多くよく知られたブランドで、このニュースを聞いたときは同社の本気度を感じたものである。実は16年の夏に子供服ブランドのチェロキー・アンド・サーコ(CHEROKEE AND CIRCO)」をスクラップして「キャット&ジャック」に入れ替え、これが大ヒットしたことが主力ブランドのオーバーホールへの原動力となったようだ。
毎年3月8日は「国際女性デー(International Women’s Day)」と制定し、ジェンダー平等に向けて女性の権利向上を喚起する日となっている。アメリカでは3月いっぱいを「女性史月間(Women’s History Month)」と定めており、期間中は日頃の取り組みに加えて女性の歴史や貢献、活動により一層深い焦点を当てる。ファッション業界からは、自信と勇気が湧き出るエンパワーメントを目的としたカプセルコレクションやトークイベント、キャンペーンの数々が登場している。
■H&M USA
H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ、以下H&M)のアメリカ法人は、黒人女性が運営するビジネスに焦点を当てて黒人コミュニティーの支援をする非営利団体「バイ・フロム・ア・ブラック・ウィメン(Buy From a Blackwomen)」と1年間にわたるパートナーシップを結んだ。同団体が21年6月に開催する、アメリカで起業など何か新しいことを始めたいと考えている黒人女性に向けた「ザ・ブラック・ウィメン・インスパイア・ツアー(The Blackwoman Inspire Tour)」のスポンサーを務める。
■ギャップ
ギャップ(GAP)は「女性史月間」に合わせて、2007年から続く女性のエンパワーメントプログラム「パーソナル・アドバンスメント&キャリア・エンハンスメント(Personal Advancement & Career Enhancement以下、P.A.C.E.)」のさらなる強化を25年まで行うと発表した。これまで80万人以上の女性が同プログラムに参加しており、22年までに100万人の加入を目指す。
ほかにも、連帯感を表現した「私がついてるよ(I Got You)」というロゴがプリントされたTシャツや、女性の体の形をした花瓶など、女性が手掛けるアイテムを集めたカプセルコレクションを展開した。売り上げは全て慈善団体「ウィメン フォー ウィメン インターナショナル(Women for Women International)」に寄付する。SNSでは「#PowerToChange」というハッシュタグを作成し、良い世の中に向けて行っていることを投稿するよう促した。合わせて、1投稿につき1ドル(約108円)を寄付する。
■ニーマン マーカス グループ
米百貨店のニーマン マーカス グループ(NEIMAN MARCUS GROUP以下、NMG)は、アパレル業界での女性のエンパワーメントと環境問題へのアクションを行う「ファッション メイクス チェンジ(Fashion Makes Change以下、FMC)」とパートナーシップを結んだ。店頭で買い物をした消費者にFMCへの寄付を募るほか、女性による商品を扱うキャンペーンからの売り上げを「エンパワー@ワーク」の支援に当てる。
日本のフラッシュセール最大手企業のラベルヴィー(LA BELLE VIE)が注目を集めている。同社は「グラッド(GLADD)」「ギルト(GILT)」という2大フラッシュセールサイトを擁し、サービス開始の2009年以来、「会員限定」「短期集中販売」「在庫運用」という機能を磨き続けてきた。コロナ禍がファッション産業にも大きな影響を与える中、こうした機能が評価され、ここに来て再び同社の存在がクローズアップ。独自に開発したオンラインファミリーセールサービス「ホワイトレーベル」も、ハイレベルなセキュリティや工数の削減などが評価され、急速に導入企業が増えている。
理由:着物という日本の民族衣装を現代風にアレンジ。美しいグラフィックも良かった/和と洋の調和が洗練されており、何よりも一番美しい服がそろっているから/美しく細やかな色彩、シンプルなデザインに新しさと普遍性を感じる。何より、パッと見て、ぜひ着てみたい!と思った/ジャパン・オリジンを大事にされているスピリッツを応援したいと思いました/見た瞬間にきれいだなと感じた。友禅染めブルーがとても印象に残る/クリエイティブの高さに感動しました。改めて、日本の文化に誇りを持ちました/because I love the combination of traditional and modern style/他にない美しさ。見惚れる
第1弾として、2019年2月に白血病の発症を公表した競泳・池江璃花子選手の競技復帰の軌跡を描いた作品「The Center Lane(センターレーン)」を3月29日に公開する。監督に是枝裕和氏を迎え、池江選手のストーリーを通して、運命がただの偶然ではなく、自らの選択によって切り開けるものであることを表現。同作品を皮切りに、今年中に計8作を公開する予定だ。また#CHANGEDESTINY資金を準備し、2021年の拠出額50万ドル(約5500万円)を上限として、「SK-II STUDIO」の動画作品の再生回数に応じて、運命を変えようと踏み出す女性の支援活動に拠出する※。
光美容器と美顔器などを多数開発・販売してきたヤーマンからサロン専売のハイパワーモデル、“レイボーテRフラッシュ ハイパー for Salon”(9万5000円)が誕生した。この一台でフラッシュによるムダ毛ケアから美顔器機能までこなせる優れもので、男女兼用で使用できるのも特徴だ。多機能を詰め込んだ一台の魅力を、スペシャリストたちに聞いた。
出倉:ブランドメッセージとして「COME AS YOU ARE」を掲げている。これは等身大の背中を押すようなブランドでありたいという意味。“履いたそのままでいい”“作り込まなくていい”というのは、数あるフットウエアブランドの中でも稀有なスタンスだと思う。自分なりの一足を表現してもらうツールとして、“ジビッツ”(クロッグをカスタムできるパーツ)を提案し、パーソナライズすることで自分の“好き”を表現してもらい、ブランドとしてその価値観を尊重したい。そういったことがリブランディングする上ですごく重要になるだろう。
出倉:冒頭で話した数ある問題点を全て突破しなければならないが、まず、ブランドのポジションニングをはっきりさせたい。「クロックス」は過去にアメリカで“アグリー(醜い)”と揶揄されることがあったり、最近では“Love to Hate”みたいな言葉も使われている。だったらそういったブランドになろう、と。嫌われないように無理してコミュニケーションするのではなく、好きだけど嫌い、ちょっと憎たらしい、どこかツッコミたくなるようなブランドになりたい。例えば一般的な女性が平日にハイヒールなどの綺麗な靴を履いて勤務されているとする。「クロックス」はハイヒールと勝負したいわけではなく、週末のなんでもないときに、スッピンで近くのコンビニに行くためにサラッと履いてもらえるような靴。そのときの靴は間違いなく「クロックス」であって欲しい。「クロックス」にしかできない強みはきっとそこだと思うので、その価値を伝えていきたい。
浅田:「ケイスケカンダ」「カナタ(KA NA TA)」の撮影をしているので、その服が多いですね。知っている人から服を買いたくなるんです。あとは妻が選んでいます。もともとファッションブランドのプレスをやっているので、似合う服を選びたくなるみたいで。「ケイスケカンダ」はアイコニックなシリーズの一つに、“刺し子”のアイテムがあるのですが、地方の撮影のときなんかは、おばちゃんにそれを見て話しかけられたりします。コミュニケーションを誘発する服っていう感じが好きです。
日本最大の美容口コミサイト「アットコスメ(@cosme)」を運営するアイスタイル は、日本の美容業界のDXをけん引してきた存在だ。1999年にスタートした「アットコスメ」は当時女性のインターネット使用率が一桁台だった時代に、化粧品に関する消費者情報をデータベース化し、企業のマーケティング活動を支援することを目的として設立。現在は月間アクティブユーザーが1320万人、登録ブランドが約3万9000あり、会員である20~30代女性の過半数が毎月利用するほどに成長した。2002年には「アットコスメショッピング」を立ち上げ、今では約4万2000のSKUを誇る日本最大の美容専門ECサイトにとして存在感を高める。昨年は百貨店を中心に扱われるデパコスやドラッグストア・バラエティーショップストアで販売されるプチプラコスメ などさまざまなブランドを扱う旗艦店「アットコスメトーキョー」を原宿にオープン。アットコスメと連動させ、チャネルの垣根を超えた新たな形態のショップとして大きな話題を集めた。これまで同社はメディア、小売り、マーケティングサポートなどさまざまな事業を国内外で展開し美容業界をリードしてきた。そんなアイスタイルの吉松徹郎社長兼最高経営責任者(CEO)を、次世代の業界リーダーをたたえる「WWD JAPAN NEXT LEADERS 2021」のアドバイザーとして迎え入れた。そこで「WWDジャパン」は、吉松社長が描くリーダー像や美容業界の課題などについて聞いた。
見どころ:「タエ アシダ」から招待状と一緒に、桜とツツジの盆栽が届きました!植物の美しさに癒されつつ、自然に囲まれた邸宅の写真を載せた招待状のビジュアルに惹かれて、今日のコレクションを楽しみにしていました。今季は「La maison dans la foret(森のなかの邸宅)」というテーマの通り、邸宅内で撮影した動画を発表しました。室内ということで、ランウエイよりもリアリティーを演出でき、着用シーンも想像しやすいですね。特に目を引いたのは、モコモコしたシャギーニット。ニットドレスはほっこりした印象になりやすいですが、イエローとブラック、パープルの配色と、Aラインのシルエットで上品に提案していて、ドレスアップのオケージョンでも着用できそうです。またプレスノートに書かれた「長いコロナ禍を経て、一歩踏み出すエネルギーを込めた」という芦田多恵デザイナーのポジティブなメッセージにも共感しました。(大杉)
見どころ:金木志穂が手掛ける「ベースマーク」は、東コレ2回目の参戦。“CROSS THE LINE”をテーマに、クラシカルな西洋の伝統とモダンな東洋のカルチャーを融合しました。得意とする異素材のミックスや、クラシックなアイテムをモードに昇華するテクニックは健在。東洋でお守りや魔除けとして使われるフリンジの装飾が付くアイテムをはじめ、オリジナル素材にジャージーを斜めにドッキングしたセットアップ、ダッフルコートの袖や後ろ身頃の半分をパイルジャカードで切り替えたアウターなどを提案しました。これだけのテクニックを駆使しながら、コレクションピースで約12万円というコスパにもビックリ。これまでウィメンズブランドとして活動してきましたが、今シーズンからは男性モデルをムービーに起用するなど、ユニセックスブランドとして打ち出しています。個人的ネクストブレイク筆頭候補です!(大澤)
マッシュビューティーラボ傘下のビューティブランド「セルヴォーク(CELVOKE)」や「エッフェオーガニック(F ORGANICS)」を手掛ける田上陽子ディレクターは、「ナチュラル・オーガニック」と「モード」と、これまでほど遠かった2つの世界を掛け合わせた製品を展開してきた。今ほどナチュラル化粧品が当たり前ではなかった2016年に「セルヴォーク」を立ち上げ、当時 “地味”“自然”というイメージが残っていたナチュラル・オーガニック業界に新風を吹かせた。モードな世界観のビジュアルやメッセージを展開し、若年層も多く引きつけた。テラコッタカラーのリップスティック“ディグニファイド リップス(09)”は「幻のリップ」と称され、テラコッタメイクブームをけん引する存在にもなった。大人の女性でも使える、肌馴染みの良いくすみカラーを多く生み出し、今もなお幅広い女性に愛されているブランドだ。そんな田上ディレクターに、業界の次世代リーダーをたたえる「WWD JAPAN NEXT LEADERS 2021」のアドバイザーとして参画してもらった。彼女が考えるリーダー像や、次世代に期待することを聞いた。
見どころ:「タエ アシダ」から招待状と一緒に、桜とツツジの盆栽が届きました!植物の美しさに癒されつつ、自然に囲まれた邸宅の写真を載せた招待状のビジュアルに惹かれて、今日のコレクションを楽しみにしていました。今季は「La maison dans la foret(森のなかの邸宅)」というテーマの通り、邸宅内で撮影した動画を発表しました。室内ということで、ランウエイよりもリアリティーを演出でき、着用シーンも想像しやすいですね。特に目を引いたのは、モコモコしたシャギーニット。ニットドレスはほっこりした印象になりやすいですが、イエローとブラック、パープルの配色と、Aラインのシルエットで上品に提案していて、ドレスアップのオケージョンでも着用できそうです。またプレスノートに書かれた「長いコロナ禍を経て、一歩踏み出すエネルギーを込めた」という芦田多恵デザイナーのポジティブなメッセージにも共感しました。
「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」は自身を尊敬し、ありのままの自分を受け入れる“SELF LOVE(セルフラブ)”キャンペーンを3月25日にオンラインサイトや店頭で開始する。今後、各国でセルフラブにまつわるデータや情報、専門家と協業してアドバイスなどを発信する。女優でありながらセルフラブの啓もう活動を行うジャミーラ・ジャミル(Jameela Jamil)などを筆頭に、各国からリーダーを迎えてセルフラブにまつわる体験やストーリーを展開する。日本はkemioと長谷川ミラが選ばれ、3月30日にはアプリ会員向けのオンライントークイベントを開催予定だ。
渡辺淳弥が手掛ける「ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME DES GARCONS)」は2021-22年秋冬コレクションのファッションショーを3月15日に行った。従来パリで発表している同ブランドが東京でショーを行うのは、1993年4月の93-94年秋冬シーズン以来28年ぶり。会場となった東京・豊洲の大型ライブハウス、豊洲PITに入場するとギターやドラムセットが舞台上に並んでおり、今にもライブが始まる雰囲気だ。
ショーは米ロックバンド、エアロスミス(Aerosmith)の楽曲「Back in the Saddle」のライブ盤をBGMにスタート。スモークの中から出てきたファーストルックのモデルは、背面に「ヴェルサーチェ(VERSACE)」の代表的なバロッコ柄のスカーフ地を配したエアロスミスのロックTシャツに、サイドプリーツを加えたジーンズを着用。顔は黒く囲んだアイメイクに鼻ピアス、チェーンネックレスを合わせたロックガールで、曲に合わせて踊るようにポーズをとった。
キーアイテムはロックTシャツだ。エアロスミスに続いて、クイーン(Queen)、ザ・フー(The Who)、キス(KISS)、デフ・レパード(Def Leppard)、セックス・ピストルズ(Sex Pistols)、AC/DC 、ブラック・サバス(Black Sabbath)、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)、ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)など、主に1970年代に名を馳せたロックバンドのアルバムジャケットやロゴのモチーフを使用している。目を引くスカーフ風のテキスタイルは「ヴェルサーチェ」との初のコラボレーション。6種類の代表的なスカーフ柄を採用し、Tシャツやボトムスを彩った。デニムは「リーバイス(LEVI’S)」との協業で、定番モデルの“501”から37年、47年、66年、77年の4つの時代のモデルをベースに再構築している。「リーバイス」とはメンズの「コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME DES GARCONS JUNYA WATANABE MAN)」で長年コラボを続けているが、ウィメンズでは初。ウィメンズのデニムブランド「ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン デニム(JUNYA WATANABE COMME DES GARCONS DENIM)」からのアイテムとなる。他にもミリタリージャケットやコートをはじめ、スタジャンやネルシャツ、テーラードジャケット、白シャツにネクタイなど、鉄板のロックスタイルに、異素材やプリーツを掛け合わせた。
■ショーのセットリスト
1. Back in the Saddle / エアロスミス
2. Seven Seas of Rhye / クイーン
3. Baba O'Riley / ザ・フー
4. Detroit Rock City / キス
5. Photograph / デフ・レパード
6. Anarchy in the U.K. / セックス・ピストルズ
7. Hells Bells / AC/DC
8. Sympathy for the Devil / ザ・ローリング・ストーンズ
見どころ:14年にスタートした「ミーンズワイル」は、テーマ“FORM FOLLOWS FUNCTION , FUNCTION FOLLOWS FORM”を掲げてコレクションを発表。前シーズンのテントを意識した立体的なフォルムの要素は抜け、フロントに2本のファスナーを用いたMA-1やマウンテンパーカ、ハンティングベスト、ムートンジャケットなど、リアルで着やすい機能的なアイテムを数多く提案しました。そのほかリフレクターのラインが特徴の異素材を組み合わせたスエットや、木目調のジャケットとラップパンツを合わせた新しいスタイルも提案しました。個人的にはオレンジのダウンジャケットにケープがレイヤードされたルックがツボでした。
地元ニューヨークの職人とのコラボレーションも初の試みとして実施。職人技術の魅力を届けるため、家族経営の小さなニット工場や刺しゅう工房に依頼して“A Love Letter to New York”と題したカプセルコレクションを“コーチ フォーエバー”の中で制作した。“NEW YORK”の文字やてんとう虫、花などを刺しゅうしたアウターウエアやバッグを展開している。
さらに、“責任”は生産工程全体も指している。今回新たに挑戦したのが、コミュニティーへの還元だ。ニューヨークはパンデミック初期、厳しく苦しい状況にあった。そこで、地元のメーカーを支援するために“、A Love Letter to New York”と題したカプセルコレクションも“コーチ フォーエバー”の中で発表した。職人たちが、アイテムに刺しゅうを施したり、アポロのセーター、キース・ヘリングのTシャツ、モトジャケットなど、最近のコレクションからお気に入りのアーカイブピースを制作したりした。今までになかった新しい試みで、ニューヨーク発の素晴らしさを証明するものに仕上げることができた。
荒尾:リテール体験の改革は、お客さまにとっての悩みや課題が出発点。2018年に「FUTUREX Smart Store by SK-II」をオープンしましたが、当時はお客さま、特に若い世代にとって日本の伝統的な化粧品売り場やカウンターはハードルが高く、「見た目で買うか買わないか判断されているんじゃないか」「座ったら何か買わされるんじゃないか」など、ストレスやプレッシャーを感じているというインサイトがありました。さらに今の時代、消費者はショッピング前に商品のことを調べ、美容部員より知識を持っている人もいたり、かと言って自分の肌のことを分かっていないから何を使ったらいいのかも分からずセルフの店舗では物足りないと思ったりしている方もいたんです。それらの解決策として開発しました。