ファッションワールドは前回上回る集客 インポートが戻りサステナビリティのゾーンが活況

 合同展示会「第13回ファッションワールド 東京(FaW TOKYO) 秋」が10月18〜20日、東京ビッグサイト東展示棟で開かれた。3日間での来場者数は前回を約2000上回る19147人となった。引き続きサステナブルを切り口にしたゾーンが出展社・来場者ともに活況で、加えて今期は海外からの来日出展が戻ってきたこともありインポートゾーンが拡充した。620の出展社の中から初参加を中心にリポートする。

 海外からの出展は26カ国・300社で、半数以上が新規となった。中国は引き続き遠隔出展で、その他の国の多くは関係者が来日してブースで接客にあたった。出展スペースを広く割いたのが、OEM受注などを中心としたバングラディシュやインドと、アパレルや靴など製品展示を中心としたドイツ、韓国、モロッコだ。

 ペルーは駐日大使館商務部の取りまとめで初出展し、アルパカ製品を全面に押し出し7社が参加した。「カシミヤと比べてまだ知名度が低いアルパカの魅力を伝えたい。代理店を探している企業が多い」と商務部担当者。来日した担当者が自ら製品を着て接客に当たるブースには活気があった。

 集客が多かったのは、「サステナブル ファッション エキスポ」のゾーンだ。同展がサステナビリティを切り口にしたゾーンを設けるのは4回目で、回を追うごとに出展者が増え、今回は昨年の倍のスペースを割いた。当初は再生繊維などを訴求する素材メーカーや繊維専門商社の出展が中心だったが今回はそれに加えて、“循環”をキーワードに回収からリサイクルのプラットフォームや、デジタルを生かしたより無駄のない生産技術など提案の幅が広がっている。伊藤忠商事は「レニュー」名で初出展し、リサイクルポリエステル素材「レニュー」に加え、エコミットと業務提携した繊維製品の回収サービス「ウェア・トゥ・ファッション」を展示。ロフトなどと取り組む繊維製品の回収・循環プラットフォーム「ビオロジックループ」も初出展し、ブースは終日賑わっていた。

 素材や生地では生分解性がキーワードの一つとなっており、目を引いたのは日本毛織による海水中でのウールの生分解性実験の公表だ。同社によると、ポリエステル長繊維・ウール交撚糸を使ったTシャツとポリエステル100%のTシャツを生け簀の海水に150日間、浸漬させたところ、ウール部分がほぼ生分解されてポリエステル長繊維の部分がガーゼ状に残ったという。プロジェクトに参加した「リコール(REQUAL≡)」の土居哲也デザイナーなどがトークイベントも行なった。

 また従来はアパレルやレザーグッズなど他ゾーンに出展していた、企業・団体がサステナブルを切り口に同ゾーンへ出展するケースも増えている。皮革産業連合会は「ジャパンレザーショールーム」として大きなスペースを割き、レザー素材から靴や革小物などの製品まで16社が日本製レザーを総合的に展示。加えて皮革に関する知識を伝えるパネルを用意し、日本で使われている天然皮革が基本的に畜産の副産物であることや、進化しているなめしや染色方法などを紹介。長く使うための具体的な手入れ方法を実演するなど日本のレザーの品質に加えてサステナブルな側面を訴求した。

 タイのリサイクル・テキスタイルのリーディングカンパニーSCグランドは、インポートではなくサステナブルのゾーンに出展し代理店探しなどを行った。その理由をジラロット・ポジャナヴァラパン=マネージング・ディレクターは「SC は“‘Sustainable Cloth”を意味し、私たちは祖父の代から50年以上にわたって繊維廃棄物やリサイクル工場を運営しており、出展するならここだ」と話す。多くの企業がサステナブルを前提に提案を始めているなか、今後は同展がどのようなゾーニングで集客を図るのか、業界事情の縮図とも言える同展だけに今後の切り口が木になるところだ。

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凸版印刷が不要となった化粧品を活用した印刷用インキ「エコスメインキ」を開発 化粧品パッケージに使用

 凸版印刷は、コスメのアップサイクルに取り組むモーンガータと東洋インキと協業し、化粧品バルク(個別の容器に充填する前の化粧品の中身のこと)を再利用した印刷用インキおよび顔料「エコスメインキ(ECOSME INK)」を開発した。2025年までに「エコスメインキ」を使用した販促物やパッケージなどを化粧品メーカー10社へ提供することを目指すほか、化粧品メーカー各社と協力し「エコスメインキ」を使った制作物の開発の推進、活用可能性を広げ、化粧品業界全体のアップサイクルを進める。

 同社は、多くの化粧品メーカー・色材メーカーが研究・開発工程や、品質を維持するためにやむを得ず市場に出せなくなってしまった化粧品バルクが発生し、廃棄物として処理されていることに着目。さらに化粧品の空容器などのリサイクルは進んでいるものの、化粧品バルクの再利用は限定的だったため、廃棄される化粧品バルクをインキの色材として再利用し、インキとして印刷物の製造に活用する取り組む方法を構築した。同社は、化粧品メーカーの不要となったバルクをモーンガータから調達し、東洋インキに委託し製造した「エコスメインキ」を用いて販促物・資材などを制作し、化粧品メーカーに販売する。

 「エコスメインキ」は、化粧品の持つアイシャドウやファンデーションなどのパウダー化粧品原料を再利用し、ラメ感やパール感により従来のインキにはない独特な加飾表現が可能となる。

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ゴールドウインが電動バイクを販売 スウェーデン企業と契約

 ゴールドウインは、スウェーデンの電動バイクメーカーCAKE 0 emission AB(以下、CAKE)と日本国内における独占パートナー契約を締結した。2023年春に同社の電動バイクの予約受付を開始予定で、3年間で5000台の国内販売を目指す。CAKE創設者でCEOのステファン・イッターボーン(Stefan Ytterborn)は、「アジア進出において、ゴールドウインのようなハイクオリティかつモノづくりの造詣が深いパートナーと提携できることほどいいことはない。同社は長年にわたりよく知る会社であり、彼らの品質に対する責任、革新への情熱、顧客との関係構築力は業界をリードするもの。彼らと仕事ができることを光栄に思う」とコメントする。

 CAKEは、“エキサイティングなモビリティー体験と環境への責任の両立”を目指し、電力稼働ながらパワフルな走りを備えるバイクを提案するメーカーだ。2016年に設立し、現在ヨーロッパや北米を中心に20以上の国で販売している。ゴールウインは、社名を冠したウエアブランド「ゴールドウイン(GOLDWIN)」でモーターサイクルウエアを扱っているほか、2021年には中期経営計画で持続可能な社会に言及し、環境配慮素材の活用やリサイクル・アップサイクル事業、カーボンニュートラル施策を推進する真っ只中にあり、同社の企業活動に親和性を感じてパートナー契約に至った。

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資生堂がボトル製造と中味液充填を一度でかなえる新容器開発技術を開発 アルコアと吉野工業所とタッグで実現

 資生堂は、包装資材メーカーのAMCOR(アムコア)とプラスチック容器製造メーカーの吉野工業所とタッグを組み、「ボトル製造」と「中味液充填」をワンステップで実現する技術「リキフォーム(LIQUIFORM)」を世界で初めて化粧品に採用し、環境負荷軽減に貢献する化粧品の付け替え容器を開発した。

 一般的に化粧品容器は容器工場で空気を入れて成形し、それを充填工場に運搬して充填する。運搬コストや環境リスクが懸念されていたため、資生堂はリキフォームを化粧品容器に応用する。リキフォームは容器形成を化粧品の中味で行うことから、これまでのボトル製造と中味液充填を同時に行え、製造工程の削減をかなえる。リキフォームを活用した化粧品の付け替え容器は、容器単体のプラスチック使用量を約 70%削減が可能。原材料調達から生産や使用、廃棄のサプライチェーン全体で、同社の標準的な従来の付け替え容器(同容量)に対して約70%のCO2 排出量を削減する。また単一素材設計なので、リサイクル適性にも優れている。

 今後、同社はリキフォームを活用した容器の商品をプレステージブランドなどで展開する予定だ。

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パイナップルの葉を服に TSIと豊島が沖縄発スタートアップ企業と業務提携

 沖縄を拠点にパイナップルの葉やバナナの茎を衣料品などの素材に活用するフードリボン(宇田悦子社長)は、TSIホールディングスおよび豊島と業務提携を結んだ。利用されていない農作物を天然繊維製品にする企画・製造を大手アパレルと商社と組んで推進する。「出資も視野にいれた業務提携契約」(同社)で、年内にインドネシアでの繊維抽出を開始し、その後、フィリピンやタイなどアジア諸国での取り組みを広げる。

 フードリボンは2017年創業のスタートアップ企業で、本社を沖縄県国頭郡大宜味村(おおぎみそん)に置く。パイナップルの葉やバナナの茎は、食用になる果実の数倍の量が毎年廃棄されてきた。そこから繊維を作り出すこともできるが、手間暇がかかり、また品質の維持の難しいため、利用は進んでいなかった。同社は量産可能な繊維抽出装置の開発に成功。さらに装置を小型化することで、農園に装置が置けるようになり、現地の農家の新しい収入源にする仕組みも構築した。捨てられていた葉や茎を資源として活用したり、輸送にかかるCO2を削減したりできるため、環境保全の点から注目を集めている。

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【2022年クリスマスコフレ】「アヴェダ」が「3.1 フィリップ リム」と再タッグ 

 「アヴェダ(AVEDA)」は11月4日、昨年のホリデーシーズンにもタッグを組んだ「3.1 フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」とのコラボギフトを発売する。アートワークは「3.1 フィリップ リム」とボタニカルアーティストのソフィー・パーカー(Sophie Parker)が共同でデザインした。キャンペーンビジュアルには日本アンバサダーを務める俳優の町田啓太が起用されている。

 今回のコラボではギフトボックスの素材にFSC認証の100%再生紙を用いているほか、ヘアスカーフやポーチ、限定デザインのパドルブラシを用意。ダメージヘア向けのケアライン“ボタニカル リペア”のアウトバストリートメントと集中ヘアマスクに限定ヘアスカーフがついた“ボタニカル リペア トリートメント デュオ <リッチ>”(税抜9350円、以下同)やエイジングケアラインの美容液に限定ポーチがついた“インヴァティ インテンシブケア ギフト”(1万1550円)、アウトバストリートメントと限定ミニパドルブラシがセットになった“スムーズ インフュージョン スムージングケア ギフト”(7590円)など、さまざまなギフトがそろっている。

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【2022年クリスマスコフレ】「アヴェダ」が「3.1 フィリップ リム」と再タッグ 

 「アヴェダ(AVEDA)」は11月4日、昨年のホリデーシーズンにもタッグを組んだ「3.1 フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」とのコラボギフトを発売する。アートワークは「3.1 フィリップ リム」とボタニカルアーティストのソフィー・パーカー(Sophie Parker)が共同でデザインした。キャンペーンビジュアルには日本アンバサダーを務める俳優の町田啓太が起用されている。

 今回のコラボではギフトボックスの素材にFSC認証の100%再生紙を用いているほか、ヘアスカーフやポーチ、限定デザインのパドルブラシを用意。ダメージヘア向けのケアライン“ボタニカル リペア”のアウトバストリートメントと集中ヘアマスクに限定ヘアスカーフがついた“ボタニカル リペア トリートメント デュオ <リッチ>”(税抜9350円、以下同)やエイジングケアラインの美容液に限定ポーチがついた“インヴァティ インテンシブケア ギフト”(1万1550円)、アウトバストリートメントと限定ミニパドルブラシがセットになった“スムーズ インフュージョン スムージングケア ギフト”(7590円)など、さまざまなギフトがそろっている。

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TWICEのモモが“サボテン”ネイルでメキシコ大使館に登場 「オニツカタイガー」のアンバサダーに就任

 「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」は10月27日、サボテン由来の新素材を使用した新作“メキシコ 66 カクトフル(MEXICO 66 CACTFUL)”を発表した。ブランドアンバサダーにはTWICEのモモ(MOMO)が就任。同日にメキシコ大使館で開かれたイベントに登場し、メルバ・プリーア駐日メキシコ大使とのトークセッションを行った。

 メキシコ大使館は敷地内にはたくさんのサボテンが植えられており、アットホームな雰囲気がある。パーティも開かれたこの日はメキシコ料理が振る舞われ、会場内には美味しい香りが漂っていた。その中、プリーア大使は鮮やかなドレスに左右異なる色の“メキシコ 66 カクトフル”を合わせて笑顔で登場。メキシコの文化やビジネスにおけるサボテンの重要性や「オニツカタイガー」とのつながりについてサービス精神たっぷりに語った。

 続くモモもサボテンをイメージした“グリーンカーペット” を歩いて登場。足下は5色ある “メキシコ 66 カクトフル”の中から白をチョイスし、サボテンネイルや、サボテンをイメージして毛先を遊ばせたヘアスタイルを披露した。

 「軽くて歩きやすいこの靴を履いて、TWICEのメンバーと旅行でメキシコに行ってみたい」と語ったモモは、メキシコでのコンサートの思い出を聞かれると「ファンが情熱的に迎えてくれたのが印象的」と回答。また、サボテンの花⾔葉「燃える⼼」から広げた「今燃えていること」との質問には「部屋のデコレーションです。サイズを確認せずにベッドを買ってしまい部屋がベットで埋まってしまった(笑)」というお茶目なエピソードを公開して場を和ませた。

 “メキシコ 66 カクトフル”は、「オニツカタイガー」がメキシコに拠点を置くデザート(DESSERTO)社と共同開発したサボテン由来の新素材を使用している。2021年10月に「オニツカタイガー」から最初のコンタクトをし、1年で開発から発売までこぎ着けた。パーティの冒頭で挨拶をした「オニツカタイガー」のそゆみコミュニケーション部グローバルヘッド・部長は「このプロダクトはメキシコ大使館はじめ多くのステークホルダーのおかげで実現した。今回開発した素晴らしい素材は『オニツカタイガー』だけではなくさまざま企業が使用できる予定」と説明。実際パーティには他ブランドのデザイナーや企業のサステナビリティ担当者など幅広い人が集まり、楽団マリアッチの生演奏や、テキーラやサボテン料理を楽しみつつ新製品に触れていた。

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サステナ隊長!向は秋冬に何買った? ポイ捨てタバコを使ったピアスや「ダブレット」の皮肉たっぷりのTシャツなど【「WWDJAPAN」スタッフのベストバイ】

 朝晩は肌寒さを感じることも増え、いよいよ秋冬のおしゃれが楽しくなってきました。向千鶴「WWDJAPAN」編集統括兼サステナビリティ・ディレクターは、この秋冬もサステナブルとデザインを両立させたアイテムを購入したようです。今回はその中でも特にお気に入りのアイテム5つを紹介します。

「ニアーニッポン」の京都の手捺染の柄ワンピース

 「『ニアーニッポン(NEAR.NIPPON)』のデザイナーの深山拓也さんが手描きした柄はよく見るとトロピカル。このワンピースは綿100%のヘリンボーンに京都の職人による手捺染で再現してあります。4月25日号の表紙にも掲載しました。同じ柄でもリサイクルポリエステルの生地に昇華転写プリントしたアイテムもあります。同じ柄を異なる生地に載せたのは『それぞれのアイテムにベストな生地を選んだから』と聞いて納得。サステナブルに丁寧に取り組んでいるブランドですが、最後の判断・選択はデザイナーが“届けたいデザインであるか”という点がほんといいな、と思います。トレーサビリティーが取れているイタリアのマンテコ社の生地を使ったボレロを合わせます」(向千鶴「WWDJAPAN」編集統括兼サステナビリティ・ディレクター、以下同)

「カナコ サカイ」のセットアップ

 「『カナコ サカイ(KANAKO SAKAI)』のデザイナー、サカイカナコさんはガッツとユーモアを併せ持つ女性。話していると元気になります。日本の産地の技術継承を大切に考えている彼女は、生地や技術の話になると止まらない。このセットアップも桐生の最新技術を使ったジャカード織りで、アーティストのユリカ シロヤマの作品を生地に落とし込んでいます。光の反射で表情を変える波打ち際をイメージしたそう。着用している時にサカイさんに会ったら至近距離で生地の仕上がりチェックをしてくるものだから、なんだかドキドキしました」

「ダブレット」の“オーガニックコットン50%です”Tシャツ

 「アイロニーとはこのことですよね。『オーガニックコットンを使用していると言いながら、その割合は半分』という“グリーンウォッシュか否か”論議を呼びそうな素材使いをあえて選び、堂々と語っちゃっている『ダブレット(DOUBLET)』のTシャツです。ならばここで選ぶ色はグリーンだろうと、この色を選びました。ダボダボで着たいからサイズはXL。サステナ系イベントで着たいと思います。なお、残りの50%の素材はリサイクルポリエステルであるという、完璧なオチが用意されています」

「境ジュエル」の“バレエシューズ タバコ”ピアス

 「このピアスの素材はポイ捨てタバコとお人形の靴です。セレクトショップのエシカルコンビニで一目ぼれしました。アーティストのカナコネヅ(Kanako Nezzz)さんが手掛けるブランド『境ジュエル(SAKAI JEWEL)』は、彼女の地元でもある神奈川県を流れる境川で拾い集めたゴミを素材にしています。これはバレエシューズだけど、カラフルなピンヒールのバージョンもあり、その名も“ハイヒールタバ子”。ネーミングセンスも好きです。どんな場でもこのピアスの話で10分は盛り上がれます。“2050年リング”は『2050年には海中のプラスチックの量が魚の量を超えるかもしれない』危機感をユーモラスに表現。水着を着た同性カップルがキスをしていてかわいいです」

「リット」のカーディガン
廃棄予定の糸使いだからこその予定不調和

 「ワンピース派のため、秋の始まりにはカーディガンが欠かせません。廃棄予定の素材を生かした服は多いですが、肝心なのはその生かし方ですよね。こちらはスタイリストの酒井美方子さんと松本香織さんがディレクションする今秋冬デビューのニットブランド『リット(RITTO)』です。使える素材に制限があるからこそ、スタイリストのセンスが生かされていて、異なるテクスチャーや編み方、ゲージを組み合わせること自体を2人が楽しんだな、ということが伝わってきます」

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サステナ隊長!向は秋冬に何買った? ポイ捨てタバコを使ったピアスや「ダブレット」の皮肉たっぷりのTシャツなど【「WWDJAPAN」スタッフのベストバイ】

 朝晩は肌寒さを感じることも増え、いよいよ秋冬のおしゃれが楽しくなってきました。向千鶴「WWDJAPAN」編集統括兼サステナビリティ・ディレクターは、この秋冬もサステナブルとデザインを両立させたアイテムを購入したようです。今回はその中でも特にお気に入りのアイテム5つを紹介します。

「ニアーニッポン」の京都の手捺染の柄ワンピース

 「『ニアーニッポン(NEAR.NIPPON)』のデザイナーの深山拓也さんが手描きした柄はよく見るとトロピカル。このワンピースは綿100%のヘリンボーンに京都の職人による手捺染で再現してあります。4月25日号の表紙にも掲載しました。同じ柄でもリサイクルポリエステルの生地に昇華転写プリントしたアイテムもあります。同じ柄を異なる生地に載せたのは『それぞれのアイテムにベストな生地を選んだから』と聞いて納得。サステナブルに丁寧に取り組んでいるブランドですが、最後の判断・選択はデザイナーが“届けたいデザインであるか”という点がほんといいな、と思います。トレーサビリティーが取れているイタリアのマンテコ社の生地を使ったボレロを合わせます」(向千鶴「WWDJAPAN」編集統括兼サステナビリティ・ディレクター、以下同)

「カナコ サカイ」のセットアップ

 「『カナコ サカイ(KANAKO SAKAI)』のデザイナー、サカイカナコさんはガッツとユーモアを併せ持つ女性。話していると元気になります。日本の産地の技術継承を大切に考えている彼女は、生地や技術の話になると止まらない。このセットアップも桐生の最新技術を使ったジャカード織りで、アーティストのユリカ シロヤマの作品を生地に落とし込んでいます。光の反射で表情を変える波打ち際をイメージしたそう。着用している時にサカイさんに会ったら至近距離で生地の仕上がりチェックをしてくるものだから、なんだかドキドキしました」

「ダブレット」の“オーガニックコットン50%です”Tシャツ

 「アイロニーとはこのことですよね。『オーガニックコットンを使用していると言いながら、その割合は半分』という“グリーンウォッシュか否か”論議を呼びそうな素材使いをあえて選び、堂々と語っちゃっている『ダブレット(DOUBLET)』のTシャツです。ならばここで選ぶ色はグリーンだろうと、この色を選びました。ダボダボで着たいからサイズはXL。サステナ系イベントで着たいと思います。なお、残りの50%の素材はリサイクルポリエステルであるという、完璧なオチが用意されています」

「境ジュエル」の“バレエシューズ タバコ”ピアス

 「このピアスの素材はポイ捨てタバコとお人形の靴です。セレクトショップのエシカルコンビニで一目ぼれしました。アーティストのカナコネヅ(Kanako Nezzz)さんが手掛けるブランド『境ジュエル(SAKAI JEWEL)』は、彼女の地元でもある神奈川県を流れる境川で拾い集めたゴミを素材にしています。これはバレエシューズだけど、カラフルなピンヒールのバージョンもあり、その名も“ハイヒールタバ子”。ネーミングセンスも好きです。どんな場でもこのピアスの話で10分は盛り上がれます。“2050年リング”は『2050年には海中のプラスチックの量が魚の量を超えるかもしれない』危機感をユーモラスに表現。水着を着た同性カップルがキスをしていてかわいいです」

「リット」のカーディガン
廃棄予定の糸使いだからこその予定不調和

 「ワンピース派のため、秋の始まりにはカーディガンが欠かせません。廃棄予定の素材を生かした服は多いですが、肝心なのはその生かし方ですよね。こちらはスタイリストの酒井美方子さんと松本香織さんがディレクションする今秋冬デビューのニットブランド『リット(RITTO)』です。使える素材に制限があるからこそ、スタイリストのセンスが生かされていて、異なるテクスチャーや編み方、ゲージを組み合わせること自体を2人が楽しんだな、ということが伝わってきます」

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「オニツカタイガー」がサボテン由来の新素材開発 “メキシコ 66 カクトフル”を2023年発売へ

 「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」は10月27日に、メキシコに拠点を置くデザート(DESSERTO)社と共同開発したサボテン由来の新素材を使用した新作“メキシコ 66 カクトフル(MEXICO 66 CACTFUL)”を発表した。2023年1月に日本を含む世界15カ国で1万足を発売予定。価格は税込1万6500円。同日メキシコ大使館で記者発表会を開き、庄田良二カンパニー長とメルバ・プリーア駐日メキシコ大使が登壇した。

 ベースとなったサボテン由来のバイオ素材“デザート”は、フタル酸エステルやPVCを使用せず、製造工程における水使用量も比較的少ないことから、環境配慮素材として注目を集める。今回はメキシコに数多く生息するウチワサボテンを原料に使用した。「オニツカタイガー」は1年間の共同開発期間を経て、素材の柔軟性や耐久性などを向上させた。デザート社によると、アニマルレザーの生産工程と比較して二酸化炭素排出量を84.8%削減できるという。製造時に残ったウチワサボテンは飲食業界で食用に活用される。

 カラーは染色しやすい特性を生かし、ホワイト、イエロー、ブルー、パープル、グリーンの5色を企画した。アニマルレザーよりも軽量で、通常の“メキシコ 66”が片足250gなのに対し、同モデルは228g。中敷やシューレースには、リサイクルポリエステルを使用した。

 “メキシコ 66”モデルは、1968年にメキシコで開催されたスポーツの祭典で日本選手団のために製作したトレーニングシューズで、ブランドを代表するアイテムの1つ。庄田カンパニー長は、「メキシコというルーツに親和性を感じサボテン素材に着目した。最初に見たときはシューズに適用させるのは難しいと感じたが、その後当社の知見を掛け合わせ試行錯誤を重ねた結果、同モデルが完成した。今後も主力商品として継続販売していく。素材は独占せず、他企業にも活用してもらう計画だ」と話す。

 プリーア駐日メキシコ大使は、「メキシコではサボテンは、観賞用だけでなく食用や化粧品など幅広く使用されている。メキシコの基幹産業の1つでもあり、『オニツカタイガー』のようなサステナビリティに意識の高い企業が、メキシコを象徴するサボテンを取り入れてくれたことに感謝する」と話した。

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繊維廃材を使用した下駄「クオン」、「デザイナート・トーキョー」で初公開

 日本橋・金沢・下北沢を拠点に活動するクリエイティブ集団コネル(Konel)が、衣類や布団などの繊維廃材を使用した下駄「クオン(QUON)」を開発した。現在開催中の「デザイナート・トーキョー 2022(DESIGNART TOKYO 2022)」で一般公開とともに受注生産を開始した。

 今回発表したプロトタイプには、循環型リサイクルボード「パネコ(PANECO)」とリサイクル新素材ボード「リフモ」を素材として使用している。「パネコ」は廃棄衣類繊維を原料とする繊維リサイクルボード。「リフモ」は門倉貿易が開発した100%繊維系廃材からなる新素材だ。

 「クオン」はすり減った歯を交換できる構造で作られており、長期的に履くことでリサイクル率の向上が期待できる。11月6日までITOCHU SDGs STUDIOにて公開している。

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ユニクロが東京・世田谷の店舗にリペアスペースをオープン ニットやダウン、ジーンズのお直しに対応

 ユニクロは、東京・世田谷の「ユニクロ 世田谷千歳台店」に、リペアやリメイクなどのサービスのための専用スペース「リ・ユニクロ スタジオ(RE.UNIQLO STUDIO)」(約29平方メートル)をオープンした。2023年3月31日までのトライアルという位置づけ。

 「リ・ユニクロ スタジオ」はドイツ・ベルリンの旗艦店で21年8月に実験的にスタート。その後、22年春にニューヨークのソーホーの店舗や、4月に移転オープンしたロンドンのリージェントストリート店、シンガポール、マレーシア、台湾などの店舗にも広がっている。

 日本国内では世田谷千歳台店が初の導入で、ユニクロで購入したTシャツの穴直しや裂け直し(各税込500円)、ジーンズの股ずれ(1500円)や穴直し(1000円)、ニットの縫い目やほつれの直し(500円)、ダウン生地の破れや裂け直し(700円)、シャツのボタンつけ(500円)などを実施。可能な限り当日渡しで対応する。また、これまでも一部店舗で実施していたユニクロ購入商品への刺しゅう(500円〜)などのサービスもリメイクとして受け付ける。

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韓国アイドルやセレブも愛用の「サイダー」が日本上陸 環境に配慮した手頃価格のアイテム

 2020年に設立した中国発ファッションブランド「サイダー(CIDER)」が、日本向けのウェブサイトを今夏開設し、本格上陸した。同ブランドは、韓国アイドルやセレブリティの着用効果でZ世代を中心に支持を集めており、アメリカや中国を中心に130カ国以上で販売している。価格帯は数千円から1万円台までと、手頃なプライスレンジも特徴だ。

 また同ブランドでは、環境への負荷を軽減する“スマートファッション”モデルを採用した服作りを行っている。“スマートファッション”モデルとは、顧客から直接回収したフィードバックやデータを反映し、リアルタイムで生産の調整が可能なシステム。同システムの導入により、顧客の欲しい物だけをより早く提供できるという。さらに“リサイクルド サイダー コレクション(Recycled Cider Collection)”ではグローバルリサイクルスタンダード(GRS)の認証を受けた素材を使用するほか、2022年末までにショップバッグを生分解性素材に移行することを宣言している。

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環境省が「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」発表 ファッションが3本柱のひとつに

 環境省は10月25日、「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動(仮称)」を発表した。2050年カーボンニュートラルおよび2030年度削減目標の実現に向け、中でもライフスタイル分野での大幅なCO2削減を目指し、国と自治体、企業、団体、消費者の連携をうながす。そのため同日、官民連携協議会を立ち上げた。新たな市場創出とともに、来年開催されるG7広島サミットやG20などでの発信を視野に入れている。

 同日開かれた会見で西村明宏環境大臣は「30年度削減目標を達成するには家庭からの排出を66%削減する必要がある。しかし、脱炭素に向けて“何をしたらいいかわからない”国民は多く、大きなうねりをもって進んでいるとはいいがたい」と現状を分析。同運動では「衣食住にわたる新しいライフスタイルの全体像、絵姿を示し、団体、自治体、企業を連携し豊かな生活を後押しする」と語った。

 また省エネ家電の使用やテレワークといった行動変容例をイラストを使って取り上げ「脱炭素は我慢するものではない。これらが実現すれば家計からは毎月3万6000円が浮くと試算できるし、自由時間が増える。よりよい暮らしのために力強く後押しする」と強調した。

 ライフスタイルの中でも「ファッション」「住まい」「デジタルワーク」を3本柱としてフォーカス。「若者を含めた、全世代が働きやすい服装を選べるオフィス改革」を呼びかけ、「業界の皆さまと連携しサステナブル・ファッションを浸透させる」とした。ファッションについては、山田美樹環境副大臣が登壇し、モデル着用による“サステナブル・ファッション”を紹介。スーツを再構築した服やリサイクル素材の靴などを取り上げ「たとえば服を長く着ること、リペアリユースすることもサステナブル・ファッション」などと語った。

 官民連携協議会には25日時点で313の地方自治体や企業が参画しており、会見では花王や楽天などから50人以上が壇上やオンラインを通じてその意気込みを語った。リストにはアーバンリサーチ、川島織物セルコン、コンデナスト・ジャパン、そごう・西武、ZOZO、JSFAなどが名前を連ねている。今後、広く参加を受け付け、11月25日をメドに第1回の実務レベルの協議会を開催。以後月一ペースで開催する。必要に応じて、衣食住・移動や資源循環などの分野やグリーンライフポイントなどの政策に応じたサブグループを設ける。またポータルサイトを開設し、アイデアなどを広く受け付ける。

 「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」というネーミングは現在(仮)となっているものの、西村環境大臣と対談した小池都知事からは「副題を付けてはどうか」と揶揄され、山本一太群馬県知事からは「イケてない」とバッサリ指摘される一幕もあり、正式名称の決定が注目される。

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「ラコステ」の“古着再生”プロジェクト第2弾 収益金をNPO法人に寄付

 「ラコステ(LACOSTE)」はこのほど、「ラコステの古着に、第2の人生を」をテーマにした「リジェネレーション(REGENERATION)」プロジェクト第2弾の収益金50万6600 円をNPO法人日本ダイバーシティ・スポーツ協会に寄付した。

 同プロジェクトは、「ラコステ」らしい環境への取り組みとして 2021 年にスタート。世代をリードするクリエイターが、回収した古着を新たな価値を持ったアイテムへとアップサイクルする。

 第2弾には、ファッションブランド「ジャム アパレル(JAM APPAREL)」も手掛けるモデルの長谷川ミラと、モデル兼クリエイターとして企業ロゴやCDジャケットなども制作するゾイ(ZOE)が参画。長谷川ミラは、古着を縫い合わせたり、反射素材を張り付けたりしたT シャツやウエストバッグ、トートバッグを、ゾイは描き下ろしのキャラクターをシルクスクリーンでハンドプリントしたポロシャツや T シャツなどを製作した。

 それぞれの個性が際立つワン・アンド・オンリーなアイテムは、5月に開催されたグリーンルーム フェスティバル’22を皮切りに、約1カ月半かけて渋谷店や京都店、阪急うめだ本店の催事などで販売。期間中には、古着のポロシャツなどの端材で作ったアップリケを用いて、商品やノベルティをカスタマイズできる体験イベントも企画された。

 なお、NPO法人日本ダイバーシティ・スポーツ協会は、国籍や障害、年齢、LGBTQ、難病などのあらゆる壁を取り払い、誰もが自分らしくいられる共生社会をスポーツの力で実現することを目的に活動する団体だ。昨年開催した第1弾の収益金32万6000円も同団体に寄付された。

問い合わせ先
ラコステお客さまセンター
0120-37-0202

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【2022年クリスマスコフレ】肌と地球が喜ぶスキンケア 「ダーマロジカ」のホリデーコレクション

 ロサンゼルス発のスキンケアブランド「ダーマロジカ(DERMALOGICA)」は10月26日、ホリデーシーズンに向け、スペシャルギフトを発売。ブランドのスローガンに掲げた“Healthy Skin, Healthy Planet”に基づき、パッケージの90%をリサイクル可能な素材や生分解性のものを採用し、紙とカートンはFSC認証を取得した素材を使用している。今回のホリデーコレクションでは、厳しい基準をクリアした原料のみで作られたスキンケア製品を期間限定ギフトとして提案する。

 毎年、人気を集めるのはブランドの顔でもある角質ケア洗顔料“デイリーマイクロフォリエント”を組み込んだ“ダーマロジカ クレンジング スターコフレ”(税込1万5070円)。今年はクレンジングオイル、ジェル洗顔料がセットになり、スキンケアの基本である洗顔にフォーカスした。

 安定型ビタミンC複合体、バイオルミンCを配合した“ダーマロジカ ブライトニング スペシャルコフレ”(税込2万3980円)は、美容液とアイセラム、モイスチャライザーの3点を、製品を象徴するオレンジのボックスにセットする。

 知人への手軽なギフトへオススメなのは、ボディーウォッシュとボディークリーム、オリジナルキーホルダーがセットになった“ダーマロジカ ボディギフトキット”(税込8800円)。日本限定発売のキットで、緩衝材には100%生分解素材の国産の木綿を使用。この木綿は消臭性や吸放湿性が優れていることから、シューキーパーやアロマオイルを含ませてアロマポットとして使用することが可能だ。

 ホリデーコフレ発売記念として、税込1万円以上の購入者にブランドオリジナルのトートバッグを数量限定プレゼントする。

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「ピージージー」がポリエステルに見出すサステナビリティ ニュウマン新宿で初のポップアップ

 TSIの「ピージージー(PGG)」は、ブランド初となるポップアップストアを10月30日までニュウマン新宿店2階で実施している。同ブランドの2022-23年秋冬は“耐え凌ぐ”をテーマに、カーキをシーズンカラーとして打ち出す。ポップアップストアはインスピレーション源となった松の木の間伐材を使用した内装でコレクションテーマを表現している。

 ゴルフウエアの「パーリーゲイツ」から派生した同ブランドは、スポーツと日常を垣根なく心地よく過ごすことができるためのデザイン、機能性を両立したアパレルを打ち出す。ストレッチ性や撥水性などに優れるポリエステルを、商品全体のうち85%以上に使用している。

 ニュウマン新宿店は同期間中、サステナブルをテーマとした全館イベント「スマートライフ2022 わたしに似合うあたらしいくらし」を実施しており、ポップアップストアはこれに連動した取り組みとなる。酒井昭征パーリーゲイツ・PGG企画責任者は、「ポリエステルは環境破壊と結びつけて語られがちな素材。しかし僕らはこの素材がもつ独特の質感や軽量性、速乾性といった特長を生かして、長く愛することができる服作りを目指している。素材のポテンシャルを引き出すことが、結果的にはサステナビリティにつながるはず」と語る。

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二階堂ふみがアウターブランド「カポックノット」とコラボ 「大切にしているメッセージを発信したい」

 東南アジアに自生するカポックの実から採れるわたを用いたアウターウエアを主軸に販売する「カポックノット(KAPOK KNOT)」はこのほど、女優の二階堂ふみとコラボしアウター3型を制作した。25日から公式ECサイトと東京・渋谷のミヤシタパーク店、11月1日まで阪急うめだ本店8階で開催中のポップアップ会場で数量限定で受注販売する。

 アイテムは二階堂の「ドレッシーな雰囲気でデザイン性の高いアウターが欲しい」というアイデアをベースに、トレンチコートとフレアスカートをミックスさせたドレスコートのほか、チャイナドレスをイメージしたキルティングコート、ユニセックスで着られるオーバーサイズの変形コートの3型を企画した。価格は各8万8000円(税込)。

 中綿に使用しいているカポック繊維は、「木になるダウン」と呼ばれ、軽量で高い吸湿発熱性が特徴。従来のダウンアウターに使用される羽毛の代替素材として注目を集めている。今回のコラボは、アニマルライツやサステナビリティに関心の高い二階堂が、同ブランドのアウターを着用していたことがきっかけで始まった。

 二階堂は「『カポックノット』を知った時は、軽くて暖かくてこんなに良いものが出たんだと驚いた。今回の取り組みは、洋服を作ることが目的というよりも洋服を通して自分が普段から大切にしているメッセージを発信したかった。ファッションは人の心を豊かにするもの。生産背景がクリーンで、何かの搾取の上に成り立っていない服を選択することで自分の心をより軽やかにしてくれると思う。動物製品を一切買わないことが正しいわけではなく、生産者の思いや環境面、人権面などさまざまな要素を考慮した上で、生活者が消費行動の一つ一つを考える作業が大切だと伝えたい」と話した。

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「エンポリオ アルマーニ」が伊勢丹メンズ館でポップアップ 北極圏をイメージしたサステナブルコレクション

 「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」は11月2〜8日、北極圏をイメージしたサステナブルコレクションのポップアップストアを伊勢丹新宿店メンズ館で開催する。

 サステナブルコレクションは、今回で5シーズン目。北極圏の自然が持つ美しさに焦点を当て、環境に配慮した素材を用いた。ダウンジャケットやボンバージャケット、プルオーバー、パーカー、スエットパンツ、トラウザーなどを用意し、生き生きとしたカラーパレットが特徴だ。また、サステナブル認証を受けたバイオベース素材とリサイクル素材を使用したウオッチとアイウエアもラインアップする。

 ポップアップでは、メンズを中心に一部でウィメンズも用意。伊勢丹先行発売のメンズアイテムを販売する。

■Emporio Armani Sustainable Collection POP UP
会期:11月2〜8日
場所:伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ザ・ステージ

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「サムソナイト」がバスキアとコラボ 代表作を大胆に使った2種類のスーツケースが登場

 米バッグブランドの「サムソナイト(SAMSONITE)」は、画家のジャン・ミシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)とコラボし、トラベルコレクション「シーライト(C-LITE)」から2種類のスーツケースを発売する。

 1つは、バスキアを代表する作品の一つ、王冠をかぶった恐竜をモチーフにした“Pez Dispenser”を描いたタイプ。アメリカのキャンディ「Pez」にちなんでデザインされたというこの象徴的なイラストを、白を基調にしたボディーに配し、シンプルかつ大胆な装いに仕上げた。もう1つは、“Untitled Skull”というレントゲン写真のように、露出した上あごと下あごを表現した作品から。同じく白を基調にしたボディーの片面に、色鮮やかかつ大胆に作品がのせられている。また、どちらの内装の生地にもバスキアのグラフィカルなイラストが描かれている。

 今回、バスキアの作品を彩った「シーライト」は2008年に誕生した「コスモライト(Cosmolite)」シリーズが名称を変えリニューアルしたコレクション。三大デザイン賞の一つと言われるドイツの国際的デザイン賞、レッドドッドアワード(Red Dot Design Award)のベストオブベストを受賞したモデルに、スムーズに回転するダブルホイールやダブルチューブ伸縮ハンドルを新たに採用した。ボディには衝撃耐性と軽量性を兼ね備えた特許素材“カーヴ”(Curv)を、内装の生地には100%リサイクルペットボトルから作られたサステナブル素材“リサイクレックス(Recyclex)”をそれぞれ用いている。

 2種類のバスキアコラボは、機内持ち込みサイズの“Spinner 55 EXP”(税込8万8000円)とチェックインサイズの“Spinner 69 ”(同9万3500円)の2サイズを用意する。発売日は10月28日、店舗での販売は29日から。公式サイトのみで予約を受け付けている。

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「ステート オブ エスケープ」がアーティストのニキ・リーダーと初コラボ 色鮮やかなアートワークを施したバッグ

 オーストラリア発バッグブランド「ステート オブ エスケープ(STATE OF ESCAPE)」は、アーティストのニキ・リーダー(Niki Lederer)と初めて協業したアイテムを10月29日に発売する。ロンハーマン(RON HERMAN)の千駄ヶ谷店と公式オンラインストアで取り扱う。

 コラボは、「ステート オブ エスケープ」デザイナーのブリジット・マガウアン(Brigitte MacGowan)が、リーダーの「色鮮やかなプラスチック製品を芸術的な彫刻に生まれ変わらせ、独創的な芸術性によって、世界の過剰消費と廃棄物に注意を促す」という考えに共感を得たことから実現した。コレクション名は“ネオクロマコレクション”で、“ネオ(新しい)”と“クロマ(色の鮮やかさの度合い)”の色彩理論にちなんで名付けたという。

 バッグは、同ブランドの定番モデル“エスケープ(Escape)”と“プティエスケープ(Petit Escape)”“サテライトフォリオ(Satelite Folio)”の3型をベースに、裏地にはリーダーによる色鮮やかなアートワーク「Runner, 2017」を2Dプリントしている。ボディーにはバイオベースのオイスターシェルブレンドラバーとリサイクルポリエステルを使用。価格は“エスケープ”が税込8万300円、“プティ エスケープ”が同6万9300円、“サテライトフォリオ”が同8万6900円で、カラーはブラックのみを用意する。

 発売に合わせて、同日に廃棄プラスチックを使った共同制作のワークショップをロンハーマン(RON HERMAN)の千駄ヶ谷店で行う。同イベントにはリーダーも来店する。

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LVMHプライズにノミネートされた「レイブ レビュー」が日本初上陸 「フォーゲットミーノッツ」で取り扱い開始

 東京・代官山にショップを構えるフォーゲットミーノッツ(FORGET-ME-NOTS)は、ストックホルム発の「レイブ・レビュー(RAVE REVIEW)」を2022年秋冬コレクションから日本国内で初めて取り扱う。

 「レイブ・レビュー」は、2020年のLVMHプライズにノミネートされた実力派ブランドで、ジョセフィーヌ・ベリークヴィスト(Josephine Bergqvist)とリヴィア・シュック(Livia Schück)により16年にストックホルムでスタート。生産は全てスウェーデン国内で行っている。持続可能で高品質なウィメンズウエアを展開し、廃棄物を出さないというブランドの理念は、ユニークなパッチワークスタイルに反映されている。また、どの家庭にもある使い古したベルベットのカーテン、ウールのブランケットなど、身近な布製品を分解しパーツに替え組み合わせることで、色や形、コントラストが印象的なアイテムを販売している。

 フォーゲットミーノッツでは、「レイブ・レビュー」の国内初となる取り扱いを記念して、10月22日〜11月6日まで、クローズアップして商品を展開する。

■Forget-me-nots代官山本店
日程:10月22日〜11月6日
時間:11:00〜20:00
住所:東京都渋谷区猿楽町 20-13 佐久間ビル 1F

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話題のパッケージフリーの雑貨店も NYで見つけたサステナブルを実践するショップ4選 AMIAYAと学ぶサステナビリティvol6.

 私たちAMIAYAがリアルな目線でサステナビリティを学ぶ本連載。今回は、2年ぶりのニューヨークで見つけたSDGsに取り組むお店を紹介します。日本でもさまざまなエシカルブランドやサステナブルなお店が増えていますが、まだまだ限られているのが現状です。ニューヨークには、今までの常識を変えるような革新的なアイデアや強い信念を持つブランドやお店がたくさんありました。

遊び心溢れるコスメが豊富な「ザ・デトックス・マーケット」

 まず訪れたのは、マンハッタンにある「ザ・デトックス・マーケット(THE DETOX MARKET)」。人や動物、環境に配慮したコスメやビューティアイテムを取り扱うお店です。さまざまなカテゴリーの商品やブランドが豊富で、日本では見たことがない商品がたくさんありました。オーガニックコスメと聞くとシンプルでナチュラルなイメージですが、遊び心のあるパッケージや発色の良いビビットなカラー、バリエーションも多くて驚きました。パッケージには環境配慮マークのほか、“woman owned”というマークを初めて目にしました。“woman owned”は女性が経営するブランドであることを示すものだそうです。ジェンダーの平等や女性のエンパワーメント、SDGsの観点からも、そういったブランドのサポートが出来るのがとても良いなと感じました。

ゼロウエイストを実践する「パッケージフリー」

 次に訪れたのは、ブルックリンにある「パッケージフリー(PACKAGE FREE)」。その名の通り、商品の包装を減らすことがコンセプトで、ゼロウエイストを実践するお店です。店内には計り売りの洗剤や、天然素材のブラシ、布ナプキン、歯磨きタブレットなど、さまざまな雑貨が並んでいました。現代のゴミ問題はとても深刻です。日本人1人が1日当たり出すゴミの量は900g前後と言われています。なかでも、プラスチックゴミにおいては1人あたり(年間)32kg。世界では2番目に多いという結果です。どうすれば日々の生活の中で極力ゴミを出さずに生活出来るのでしょうか。全くゼロにするのはリアリティが無いようにも感じてしまうけど、1つでも2つでもパッケージフリーに変わると、大きなインパクトにつながっていくと思います。日本にもこういったお店がどんどん増えたらいいな。

環境配慮素材で長く履けるのがうれしい「オールバーズ」

 次はサンフランシスコ発祥のスニーカーブランド「オールバーズ(ALLBIRDS)」のソーホー店に行きました。地球環境への配慮をブランド理念に掲げ、商品には化学繊維を使わず、サトウキビなど植物由来の素材や再生ポリエステル、ウールやユーカリなどを使用しています。素材選択の徹底ぶりにも驚きますが、洗濯機で丸洗い出来る点も魅力。汚れやすいスニーカーがすぐ洗えて、きれいに長く使えるのはとってもうれしいですね。履き心地も快適です。

透明性を追求する「リフォメーション」

 最後に訪れたのは、私たちもよく着用しているLA発祥のサステナブルブランド「リフォメーション(REFORMATION)」。“BEING NAKED IS THE #1 MOST SUSTAINABLE OPTION. WE’RE #2(1番サステナブルな選択は裸でいること。2番目は「リフォーメーション」を着ること)”というキャッチフレーズを掲げて、サステナブルファッションを発信しています。スタイリッシュでレディーライクなアイテムや、エッジの効いたアイテムもたくさんあって私達もすごく好きなブランドです。驚くのは高い透明性です。生産工程や原材料の詳細、輸送や梱包などの流通の情報を細かく開示し、商品に対しどれくらい二酸化炭素排出や水使用量、廃棄物を削減できたかといったことまで詳細に明記しています。私たち消費者がファッションを楽しみながら、環境に配慮した選択ができるのはとってもうれしいですよね。

 今回訪れたお店では、SDGsを実践する強い信念にパワーをもらいました。私達もひとつひとつ出来ることを実践していきたいと思わせてくれた時間でした。日本にももっと持続可能なファッションやライフスタイルの選択肢が増えていくことを願っています。

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「ザボディショップ」の“ホワイトムスクフォーメン”が刷新 より爽やかに進化

 「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」は11月2日、人気フレグランス・ホワイトムスクシリーズの“ホワイトムスクフォーメン”を刷新し、“ブルームスク”シリーズとして新たに発売する。トップノートにベルガモットを加え、より爽やかな香りに進化させた。

 ラインアップはヘア&ボディーシャンプーの“ブルームスク ヘア&ボディウォッシュ”(250mL、税込2200円 以下同)、ヘア&ボディー用の“ブルームスク フレグランスミスト”(100mL、2750円)、“ブルームスク オードトワレ”(60mL、4620円)の3種。ミドルノートにはフレッシュラベンダーやゼラニウム、ラストノートはサンダルウッドとムスクをブレンドした。

 なお、“ヘア&ボディウォッシュ”にはコミュニティフェアトレードでインドから調達したリサイクルプラスチックを含むパッケージを採用し、使用後のリサイクルを可能とした。フレグランスミストやオードトワレのボトルもリサイクルガラスを使用している。

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「ラニュイ」×「虎へび珈琲」で17万円のディフューザー コーヒー豆から香りを抽出

 クラシック音楽をモチーフに香りづくりを行うフレグランスブランドの「ラニュイ(LA NUIT)」は、コーヒーブランド「虎へび珈琲」とコラボレーションしたアロマディフューザーを伊勢丹新宿本店で20日から開催される「サロン ド パルファン2022」で発売する。価格は税込17万円で2点限定。調香は国内外で活躍する「かほりとともに、」の沙里調香師が手掛け、虎へび珈琲が廃棄するコーヒー豆から香りを抽出したサステイナブルな精油を活用している。

 香りはコーヒーで多くの人がイメージする“眠気覚まし”から、ロシアの作曲家・リムスキーコルサコフ(Rimsky-Korsakov)の管弦楽曲「シェヘラザード(王を眠らせないため夜伽をする姫の話)」をイメージ。コーヒーをキーノートに、グレープフルーツ、竹、イランイラン、パチュリでセンシュアルな空間を創出する。

 器は新潟・燕三条の伝統工芸である鎚起銅器(ついきどうき)によるコーヒーカップで、カップ前面に「虎へび珈琲」、蓋に「ラニュイ」のロゴを手彫りした。カップに菊炭を詰めており、オリジナルのアロマオイルを垂らして使用。菊炭を取り除けばコーヒーカップとしても使うことができる。

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「ギャップ」の90年代フリースウエアがリサイクル素材で復刻 キッズ&ベビーも

 「ギャップ(GAP)」は10月18日、1990年代に人気を集めたフリースウエアを復刻した「アークティックフリース(ARCTIC FLEECE)コレクション」を発売した。当時のデザインを参考に、ディテールやシルエットを再解釈し、アノラックやタートルネックのプルオーバーなどを用意。またリサイクルポリエステルを25%使用し、現代に合う新しいフリースウエアを提案する。

 サイズはメンズからウィメンズ、キッズ、ベビーまでがそろい、ネオンカラーやモノトーンといった幅広いカラーリングを展開する。メンズ(ユニセックス)は、90年代のデザインを再現したスナップボタンとパイピングを施し、ピンクやブルー、グリーンのネオンカラーに加え、ホワイトとブラックの5色がラインアップする。ウィメンズはタートルネックタイプのウエアで、ビビッドピンクやネイビー、ホワイトの全5色。

 キッズ(110~160cm)は、メンズと同じスナップボタンとパイピングを施したデザインで、グリーンとネイビー、ホワイト。ベビー(50~90cm)はフリースパンツ付きのセットアップも用意する。

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「ギャップ」の90年代フリースウエアがリサイクル素材で復刻 キッズ&ベビーも

 「ギャップ(GAP)」は10月18日、1990年代に人気を集めたフリースウエアを復刻した「アークティックフリース(ARCTIC FLEECE)コレクション」を発売した。当時のデザインを参考に、ディテールやシルエットを再解釈し、アノラックやタートルネックのプルオーバーなどを用意。またリサイクルポリエステルを25%使用し、現代に合う新しいフリースウエアを提案する。

 サイズはメンズからウィメンズ、キッズ、ベビーまでがそろい、ネオンカラーやモノトーンといった幅広いカラーリングを展開する。メンズ(ユニセックス)は、90年代のデザインを再現したスナップボタンとパイピングを施し、ピンクやブルー、グリーンのネオンカラーに加え、ホワイトとブラックの5色がラインアップする。ウィメンズはタートルネックタイプのウエアで、ビビッドピンクやネイビー、ホワイトの全5色。

 キッズ(110~160cm)は、メンズと同じスナップボタンとパイピングを施したデザインで、グリーンとネイビー、ホワイト。ベビー(50~90cm)はフリースパンツ付きのセットアップも用意する。

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「エンポリオ アルマーニ」、イタリアの冬季スポーツ選手に機能性ウエアなどを提供 GRS認証のリサイクル素材を使用

 「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」は、イタリア冬季スポーツ連盟(FISI)と提携したことを発表した。同ブランドのスポーツライン“EA7 エンポリオ アルマーニ”は、2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪までの4シーズンに渡り、イタリアチームの機能性ウエアやバッグなどのアクセサリーを提供する。

 “EA7”は「エンポリオ アルマーニ」のスポーツラインとして04年にスタート。12年ロンドン五輪以来、イタリア代表チームの公式ウエアを手掛け、直近では22年北京冬季五輪開会式でのウエアやアクセサリーを提供した。今回はスキースーツやサロペット、ジャケット、パフジャケットといった競技用ウエアから、パンツやショーツ、スエットシャツ、ジレ、Tシャツなどのレジャーウエア、ジムバッグやバックパック、帽子、スニーカーなどのアクセサリーまでを含む。

 中でもアウターは、“EA7”が採用してきた“ARDOR7”と“STRATUM7”というリサイクル製品の国際認証であるGRS(GLOBAL RECYCLE STANDARD)を取得した2種類の中綿を使用。“ARDOR7”は、マイクロファイバーと認証リサイクルポリエステルを混ぜ合わせた素材からなり、高い保温性と防水性(Protectum7 20,000mm)、通気性を備える。認証マイクロファイバーで作られた“STRATUM7”は、通気性のある表地で熱シールドを作り出す。バーガンディーとグレイの配色で作られており、“ITA”の国別コードと白・赤・緑の国旗カラーがデザインされている。“EA7”がイタリアチームに機能性ウエアを提供するのは初めて。

 今回の発表の際、イタリア政府はウィンタースポーツとスキーリゾートの活性に期待し、FISIへの年間100万ユーロ(約1億4400万円)の支援のほか、26年まで300万ユーロ(約4億3200万円)を追加支援することを表明している。

 デザイナーのジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)は、「スポーツは私を常に鼓舞してくれるし、団結心やハードワーク、敬意、忠誠心といった私の信ずる価値観によって成り立っている。数年前に始めた今回の協業はわれわれにとって新しいステップであり、素晴らしいアスリートたちをサポートできる機会を得られたことで大きな達成感にもつながった。またウィンタースポーツは、環境保護がより重視されるようになった中、新たなスタイルやパフォーマンスに挑戦できる絶好の場でもある」と話した。

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「ザボディショップ」本国CEOが語る 「環境配慮型店舗拡大と商品ポートフォリオ再構築で2023年を飛躍の1年に」

 イギリス発の自然派化粧品ブランド「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」は1976年の創業以来、社会と環境の変革を追求する事業を行い、チェンジメーカーとしてビューティ業界に革新をもたらしてきた。2017年9月にブラジル最大規模のビューティ企業、ナチュラ & コー(NATURA & CO.)の傘下に入り、原点回帰して再び存在感を強めている。17年12月からザボディショップインターナショナル(THE BODY SHOP INTERNATIONAL)を率いるデイビッド・ボイントン(David Boynton)CEOにブランドの目指す道を聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):日本市場へは1990年に参入し、20年10月にイオンの子会社であるイオンフォレストから本国のザボディショップ・インターナショナル・リミテッドが株式を取得。10月からザボディショップジャパンが事業を引き継いだ。日本の業績、日本市場の変化はどのように捉えている?

デイビッド・ボイントン=ザボディショップインターナショナルCEO(以下、ボイントンCEO):今のところとても好調だ。ただ新型コロナの影響で市場が混乱し、チャネルにも変化があった。ボディショップジャパンにとってよかったのは、オムニチャネルがあること。これによって物理的な店舗のトラフィックが減ったもののeコマースの売り上げが増えた。もちろんコロナ禍前の計画に及んでいないが、進捗度は良いし、今後の展望に関してもハッピーな目で見ている。

WWD:創業時から手掛けるリフィルステーションや、サステナブルとエシカルにフォーカスした店舗であるアクティビストワークショップは世界中で展開する。その中でも日本の進捗は、世界と比べても進んでいるのか。

ボイントンCEO:現在、全世界でアクティビストワークショップは200店舗ある。日本は今年度末までに20店舗を実現させる。リフィルステーションは日本では18カ所ある。世界のほかの市場と比べても日本の進捗のペースは同等、あるいはほかの地域より少し早いペースで進んでいる。

東海道新幹線の再生アルミを店内什器などに活用

WWD:日本独自のアクティビストワークショップの取り組みとしては、東海道新幹線の再生アルミを店内什器やスキンケアツールに利用しているが、その話があったときにどう感じたのか。

ボイントンCEO:とても素晴らしいアイディアだ。グローバルブランドのため、世界のどこでも「ザボディショップ」と認識される一貫性は重要。その一方で、それぞれでその国らしさを打ち出すことも大切だ。東海道新幹線の再生アルミの利用は、ビューティ産業におけるサステナビリティをリードする立場にあることをとても表し、素晴らしいと思う。そしてリサイクル、リユースという考え方、店舗のデザインといった細かいところまでとても丁寧に行われているので、日本を象徴している。日本のチームが世界のどこのチームより最もクリエイティブだ。リサイクルの観点でも今後ますますアルミニウムは重要性が高まっていくので、このコンセプトは素晴らしい。

WWD:来年、日本市場に期待することとは?

ボイントンCEO:当社が推進するアクティビストワークショップが4店舗増え、日本の全店舗に対し28%のシェアになる。17年にナチュラ & コーの傘下になり、新商品が出続けているがビーガン的な商品や、パッケージもサステナビリティの高いものばかりになっている。8月に主軸のベーシックスキンケアライン“DOY”を刷新し、“エーデルワイス”ラインとして発売したが、今後もフェイシャルスキンケアにはもっと力を入れていく方針だ。もともとユニセックスな商品であるため、男性客が増えているが、さらに男性の使用率を高めたい。そのほか、アクティビズムキャンペーン「BE SEEN. BE HEARD」の取り組みをグローバルに行う中で、日本では若者の政治参画を促す団体NO YOUTH NO JAPANとコラボレーションを進めている。店舗の環境もどんどん良くなってアップグレードが進んでいること、商品のポートフォリオに大きな期待ができること、そして社会的な課題に対しての取り組みが進む。そういう意味で、23年はとてもよい年になると思っている。

コロナ禍で全世界の93%の店舗が休業

WWD: 20、21年と各社厳しい状態にあったが、ザボディショップインターナショナル全体の状況は。

ボイントンCEO:グルーブ全体も大変な時期だった。20年は全世界の店舗の93%が休業する経験をした。各社がその時期にeコマースへの転換・増加が顕著にみられたが、当グループもEC売り上げが3〜4倍に増えた。それからイギリスで20年以上前から展開するダイレクトセリングのビジネスモデルがある。「ザボディショップ アットホーム」という訪問販売的な直接販売の一つの形態で、これらを展開するイギリスとオーストラリアの一部では店舗休業による売り上げ減をかなり埋めてくれる役割を果たした。

WWD:22年はかつてないほど難しい年になりそう?

ボイントンCEO:多くの国でコロナ禍が収束できていない。さらにヨーロッパでは戦争が勃発し、インフレが激しくなり生活費が非常に高くなった。そうはいうものの、22年は4半期ごとに回復している。22年第4四半期は最もいい業績になる予定で、それを跳躍台に23年に入っていけるだろう。アクティビストワークショップのパフォーマンスは、従来型の店舗と比べても強い業績・パフォーマンスをすでに発揮しているし、新しい商品も従来のものより結果を出している。

ビューティ業界のゲームチェンジャー

WWD:創業時からゲームチェンジャーとしてビューティ業界に影響を与えてきた。

ボイントンCEO:創業者のアニータ・ロディック(Anita Roddick)自身が初期の店舗でリフィルをはじめていたし、フォーミュラも自然な原料を使って作っていた。当時のビューティ業界でこれは非常に珍しいこと。まさに業界を変えるゲームチェンジャーの取り組みだった。彼女は女性のエンパワーメント・社会進出・リーダーシップを取ることについてもリードしてきた。それに関してアニータが言ったのは「世界にはスーパーモデルの女性は7人しかいないけど、なんでほかの女性を称えないのか」と(※当時の美容業界は外見の美を追求していた。外見至上主義にアニータは違和感を覚えていた。今でこそ「ありのままの美」がうたわれるが、それを創業時から訴えていた)。業界の動物実験禁止にも貢献した。これはブランドの中核的なDNAだ。

 しかし07年にアニータが亡くなった後、「自分たちは他とは違う存在である」という方向性を失っていた時期が10年ほどあった。17年にナチュラ& コーが親会社になり新しい経営陣が入り、もう一度アニータの考えに立ち戻り、アニータのレガシィを生かすためにはどうすればいいのかを真剣に考えるようになった。再びゲームチェンジャーになるために、リサイクルの分野でリーダーになることを決心した。さらに処方も自然原料を使いながら有効性も高める。そして社会的な課題である物事にも取り組もうということで「BE SEEN. BE HEARD」も行う。アニータがゲームチェンジャーであるべきと考えたミッションに立ち戻ると決めた。

サステナブルで倫理的な企業の証明でBコープ認証取得

WWD:リサイクル分野や自然原料を用いた処方などは、Bコープ(B Corp/「Benefit Corporation」の略)認証の取得につながっている。

ボイントンCEO:私がザボディショップインターナショナルに入社した際、「サステナブルで倫理的。とても優れた企業だ」とスタッフから口をそろえて言われた。しかし、具体的に証明できないためBコープの認証を取得した。これは80以上の国と地域でビジネスを展開しているわれわれのような企業にとっては複雑で、容易ではなかった。Bコープ側から受けた監査はかつてないほど細かく厳しいものだったので取得でき誇りに感じている。

WWD:日本はBコープ認証が浸透していないが、イギリスでは購入する際の選択の一つにBコープ認証取得が入っているのか。

ボイントンCEO:その傾向が高まりつつある。全体的に社会問題への意識、環境問題への意識が高まっている。23年はBコープの更新が控えており、厳しいチャレンジだが再取得できると確信している。

WWD:23年はグローバルでもポジティブな状況になりそうだ。

ボイントンCEO:コロナ禍前のビジネスに戻す時期と捉えている。今年はコロナ禍や戦争下で対応するべきことを必死に務めてきた。それを全て見直しリセットする。世界中の消費者に「ザボディショップ」が創業時からの倫理的でサステナブルなビューティ業界のパイオニアであることのストーリーが語れるような年にする。それが全スタッフのモチベーションにもなっている。日本の消費者にも語りきれていない部分も多いが、優秀な日本のチームがいるので期待して欲しい。

PHOTOS:SHUHEI SHINE

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MNインターファッションの「ブリコ」が環境に配慮したトートバッグを受注販売

 大手繊維商社のMNインターファッションが運営するサステナブルプラットフォーム「ブリコ(BRiCO)」は、同社のサステナブル商品の受注販売を開始した。参加型購入サイト「ラウンチパーク(LaunchPark)」で取り扱う。

 「ブリコ」は、「サステナブルな衣料を特別なものではなく、日常の道具にすること」を目指し、環境に配慮した取り組み行っている。廃棄される古着を回収し、色ごとに分けて繊維として再利用することで、染料や化学薬品を一切使わないものづくりを実現するという。またインドの工場では、識学能力が乏しく働くことができない集落の女性たちを雇用し、女性の社会進出と生活支援もサポートしている。

 販売商品は、トートバッグ(税込3960円)とグローサリートート(同5980円)の2型を用意する。トートバッグは、ハンドバッグとしてだけでなくショルダーバッグとしても使える2ウエイ仕様で、A4サイズのファイルや大きいボトルなども収納できる。グローサリートートは、買い物や旅行にも使える横58cm×マチ22cmのビッグサイズ。いずれもユーズド繊維廃棄物を100%使用した厚手のキャンバス素材を使用し、受注した数量のみを生産する。カラーはパール、ブラック、デニムブルー、ネイビーブルー、ゴールデンイエロー、コーヒーの6色をそろえる。

 トートバッグとグローサリートートは、10月20日まで開催中のイベント「サステナブルファッションEXPO秋」でも会場内限定価格で販売する。

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パタゴニアが自社古着を原料に循環Tシャツ製造へ 日本独自スキーム確立

 パタゴニア(PATAGONIA)は7月、無限にリサイクル可能な繊維“インフィナ(Infinna)”を用いたTシャツを発売した。“インフィナ”はフィンランドのスタートアップ企業インフィニテッドファイバー(INFINITED FIBER)がコットンなどのセルロース系繊維の使用済み繊維を原料に再生した新しいリサイクル繊維で、柔らかく丈夫で肌触りはコットンの風合いを持つ。

 日本支社はインフィナを用いた製品発売に合わせて独自の回収スキームを確立した。店頭で回収した使い古したコットンなどのセルロース繊維の衣料を集めて、インフィニテッドファイバーに送り、新たなパタゴニア製品の原料として活用するというもの。不要になった社製品を回収して自社サプライチェーンに戻す新しい試みでもある。日本支社の責任者である篠健司環境社会部ブランド・レスポンシビリティ・マネージャーに聞く。

WWD:コットン古着から新たにセルロース繊維を作る技術を持つインフィニテッドファイバーと複数年契約を結んだ。その目的は?

篠健司環境社会部ブランド・レスポンシビリティ・マネージャー(以下、篠):パタゴニアもインフィニテッドファイバーも循環性を追求している。アパレル産業の大部分が「テイク・メイク・ウェイスト(取って、作って、捨てる)」というモデルに基づいていて、不要となった衣類がどうなるかについては責任を負っていない。世界中で廃棄される繊維は毎年60%ずつ増加し、2030年には年間1億4800万トンに上ると予測されている。素材自体がリサイクル繊維だったとしても、回収されて再利用される繊維はわずかしかない。インフィニテッドファイバーはポストコンシューマー(使い古された)コットンなどのセルロース繊維を素材に戻すことができる技術を持っている。同社は現在、工場を新設しておりパイロットレベルから商業レベルになる。今後、パタゴニアでは“インフィナ”を用いた製品が増える予定だ。

WWD:コットン(セルロース系繊維)古着から新しい繊維を作る技術を持つ企業は他にもあるが、なぜインフィニテッドファイバーだったのか?

:ビスコースの生産に使われる有毒な二硫化炭素の代わりに、動物飼料グレードの尿素を使用しているので、有機溶媒は必要ない。また、再生する際にパウダーにまで戻すので、(コットン古着を原料にセルロース繊維を作ると短繊維になり強度に問題がある場合が多い)100%“インフィナ”で衣類を作ることも可能だ。セルロース系廃棄物から柔らかく丈夫で肌触りもコットンに近い繊維ができる。

WWD:当面の日本の回収目標は300kgだとか。パートナー企業やスキームについて教えてほしい。

:豊田通商が自社ネットワークとリサイクル事業基盤を生かし、子会社であるナカノが分別した繊維をインフィニテッドファイバーに輸出する。豊田通商は長年パタゴニアのサプライヤーでもあり、当社の循環型の仕組みを理解していただいている。ナカノは故繊維をリサイクルした再生繊維原料やウエス、軍手の製造販売、良質の中古衣料を海外に輸出することを通じて日本の繊維循環を支えている企業。“インフィナ”の原料になるのはコットン90%以上の製品でその分別を担当する。

WWD:移動の環境負荷を考慮した場合、理想は日本に再生工場があることだが、今はない。日本から本国を経由せずに直接送ることは、無駄が少なく効率がいい。同じような取り組みをする場合、本国経由で物事を進めていく企業が多いのが現状だ。

:トータルのプロセス自体をシンプルにすることが重要だと考えた。インフィニテッドファイバーとは、米国の担当者につないでもらいつつ、直接交渉してプログラムを作った。どのような条件の古着が適しているか、ミニマムの量、送る頻度などを検討して300kgを割り出した。国によって使える技術やパートナー、そして法律も異なる。移動に伴う環境負荷を考慮して、各国が適切なスキームを作ることが重要だ。

WWD:繊維のリサイクルについてパタゴニアが今重視していることは?

:販売した自社製品を自社のサプライチェーンに戻すスキームをどう作るか、だ。自分たちが生産した製品を引き取りリサイクルするだけではなく、回収したものを自分たちが使うモデルがないと循環性を追求したとは言えないのではないか。

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「イッセイミヤケ」から世界初100%植物由来ポリエステルの服 東レが開発

 「イッセイミヤケ」は9月30日、パリで発表した2023年春夏コレクションで世界初の100%植物由来のポリエステルを用いたウエアを披露した。この繊維は東レが開発したもので、現在ラボレベルで生産されているもの。「イッセイミヤケ」は長年東レと提携しており、これまでも開発中の繊維を用いてきている。今回発表されたウエアは商品化されるが限定生産の予定。「未来につながる循環や再生」を表現したという今回のウエアは、生地を折り、部分的に円形のハンドプリーツ加工を施したもの。
 
 東レはかねてから100%植物由来のポリエステル繊維の量産に向けて取り組んでおり、2019年の段階でラボレベルでの生産に成功している。今回、少量生産ながら「物性面もきちんと確認したうえで提供できる量に至った」(東レ広報担当者)という。

 ポリエステルはエチレングリコールとテレフタル酸で構成されており、エチレングリコールはすでに植物由来の原料で量産可能である。一方、植物由来のテレフタル酸の生成は非常にハードルが高く、量産に向けて研究開発されている状態だ。東レは、アメリカのベンチャー企業バイレント(VIRENT)と協働して、植物由来のテレフタル酸の生成に取り組み、2020年代に量産化を目指している。

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「H&M」が初のキッズ限定サステナブルコレクション サボテンからできたシューズなど

 「H&M」は、サステナブルに配慮したコンセプト“イノベーション・ストーリーズ(Innovation Stories)”の第7弾として10月20日、初のヤングキッズ限定コレクションとなる“イマジン・ザット(Imagine That)”を発売する。商品は全17種類で、公式オンラインストア限定で取り扱う。価格帯は税込1299〜8999円、サイズは135〜170cm。

 イノベーションとサステナブルな製造工程・デザインに焦点を当てた“イノベーション・ストーリーズ”。今回発表の“イマジン・ザット”では、キッズウエアらしいビビッドなカラーパレットやグラフィカルなプリント柄、ボリュームやテクスチャーを生かした素材などが印象的だ。

 特徴的な素材やアイテムは、廃棄プラスチックボトルを原料とするリサイクルポリエステル“リプライブ・アワー・オーシャン(REPREVE Our Oceans)”を使ったフェイクファーのコート、丈夫なノパルサボテンの一部を用いた素材“デザート(Desserto)”や100%植物性ヴィーガンレザーを使ったスニーカー、リサイクルペットボトルから生まれたスパンコール付きフーディージャケット、古着や残布などを原料とするリサイクルポリエステルを用いたレギンス、回収衣類などを再利用したリサイクルウールのニットカーディガンなどがラインアップする。

 その他の使用素材は、高品質のリサイクルコットン“テックスループ リサイクルコットン(TEXLOOP RCOT)”やサステナブル認証済みの森林の木材を使った天然由来の素材“エコヴェロ(EcoVero) レーヨン”、環境に配慮しつつ調達された木材繊維60%&プラスチックごみのリサイクル物40%で作られたセルロース繊維“Eastman Naia Renew(イーストマン・ナイア・レニュー)”など。

 エラ・ソッコルシ(Ella Soccorsi)H&Mコンセプトデザイナーは、「今回、初めてキッズウエアにフォーカスしたサステナブルコレクションを発表した。ヤングキッズたちのクリエイティブな才能や想像力に、革新的な素材を掛け合わせることで、個性的で遊び心あるアイテムを多く提案することができた。創造性と好奇心あふれるコレクションになった」とコメントしている。

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「マリメッコ」からサステナブルなホームコレクションが登場

 「マリメッコ(MARIMEKKO)」はこのほど、サステナブルなホームコレクション「マリメイド」を発表した。

 第一弾として登場するのは、紙素材のポーチ、75%リサイクルガラスでできたキャニスターや、過去コレクションの残布を使用したトートバッグ、残布を表紙に貼った再生紙のノートブックなど。また、生物由来のバイオポリマーや天然由来の粘土鉱物を使用したスラパック社製のランチボックスとタンブラーは、デザイナーのマイヤ・ロウエカリ(Maija Louekari)がデザインしたラシイマット柄で展開する。ラシイマットとはフィンランド語で「使い込まれたラグ」の意味。

 「マリメイド」は現在マリメッコ表参道店にて先行販売しており、14日から公式オンラインストアおよびマリメッコ ゾゾタウン店などで販売を開始する。

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「パタゴニア」がサーフウェアを無料で修理する“ウォーン ウエア”を実施、26日から

 パタゴニア日本支社は26日から、関西、東海、関東圏のサーフエリアを訪問するリペアプログラム“ウォーン ウエア(WORN WEAR)”サーフツアーを実施する。

 パタゴニア サーフ大阪/アウトレットを皮切りに、パタゴニアの修理スタッフがリペアトラック「つぎはぎ」で全6カ所を巡り、破損したウェットスーツ、ボードショーツやラッシュガード、サーフハットなどの海を楽しむためのウェアを修理する。パタゴニアのウェア以外もブランドを問わず無料で修理を受け付ける。そのほか、リペアパッチやボンドを使った穴や破れの補修などミシンを使わない簡易的な修理を自ら体験する機会も提供。リペアキットの販売も行う。受け付けは1人につき1アイテム。パタゴニアスタッフによる修理サービスは予約優先だが、当日枠も設ける。

 廃材を再利用して作られた「つぎはぎ」は、今回のツアーからバイオディーゼル車に仕様変更した。地域コミュニティから回収した使用済みの植物廃油を「つぎはぎ」付属のフィルターで濾過して燃料タンクに注入し、走行時の燃料として使用。そうすることでCO2排出の約98%をオフセットする。修理に使用するミシンや照明も全て「つぎはぎ」に搭載したソーラー発電パネルによる太陽光発電でまかない、梱包資材などはアップサイクルされた再利用可能なものを使用。サービス提供時に端切れや糸くずなども分別や計測を徹底し、可能な限りのゼロウェイストを目指す。

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「プラダ」が初のファインジュエリー、“エターナル・ゴールド”を発売 認証済みリサイクルゴールドを100%使用

 「プラダ(PRADA)」はこのほど、ブランド初となるファインジュエリー、“エターナル・ゴールド(Eternal Gold)”を発売した。これを記念して行われるキャンペーンには、詩人でアクティビストのアマンダ・ゴーマン(Amanda Gorman)、俳優兼モデルのマヤ・ホーク(Maya Hawke)、韓国の歌手チョン・ソミ(Jeon Somi)を起用。撮影はフォトグラファーのデイビッド・シムズ(David Sims)が手掛けた。

 本ラインのジュエリーには、「責任ある宝飾品業のための協議会(Responsible Jewellery Council)」によるCoC認証(Chain of Custody、サプライチェーン全体で責任ある方法で供給される貴金属)を得たリサイクルゴールドが100%使用されている。ロレンツォ・ベルテッリ(Lorenzo Bertelli)=プラダCSR部門ヘッドによれば、これはグローバルなラグジュアリーブランドで初めてのことだと言う。同氏は、「当社で使用しているリサイクルゴールドは、全て適格なリサイクル資源から抽出されている。また、人権、労働者の安全、環境への影響、企業倫理など、あらゆる面で業界最高の基準を満たしているサプライヤーとのみ提携している」と語った。

 “エターナル・ゴールド”ラインは、「プラダ」のシグネチャーである三角のロゴが随所にあしらわれた48ピースを用意。そのうち10ピースはオーダーメイドとなっている。価格は最高で6万ドル(約870万円)ほど。欧州、米国、アラブ首長国連邦、クウェート、中国、日本、韓国にある「プラダ」の一部店舗で12日から販売しており、17日からは公式オンラインストアでも取り扱う。

 プラダ グループは2021年4月、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)やコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)と共に、オーラ ブロックチェーン コンソーシアム(Aura Blockchain Consortium)を設立している。これは世界中のラグジュアリーブランドが共通のブロックチェーン上にデータを記録することで、顧客にいっそうの透明性や追跡性を提供することを目的としたもので、現在は「ディーゼル(DIESEL)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「マルニ(MARNI)」「ジル サンダー(JIL SANDER)」などを擁するOTBグループとメルセデス・ベンツ(MERCEDES BENZ)も加盟している。“エターナル・ゴールド”ラインのジュエリーのデータは、このオーラ ブロックチェーン コンソーシアム上に記録されているため、購入者は原材料の調達から販売に至るまでの履歴や商品の真正性(真贋)などを確認できるという。

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「メゾン ミハラヤスヒロ」出身のパタンナーが手がける和紙ブランド「ワンラック」 UCC上島珈琲と協業で環境事業に着手

 「メゾン ミハラヤスヒロ(MAISON MIHARA YASUHIRO)」でチーフパタンナーとして在籍した経歴を持つ佐野幸策ミザーニ社長は、和紙素材に特化したアパレル商品の開発を主軸にしながら、自治体や異業種企業と連携した環境事業に力を入れる。このほど、UCC上島珈琲と協業し、これまで一部一般廃棄されていたコーヒー豆を入れた使用済みの麻袋を買い取り、畑のうねを覆うマルチシートとして販売を開始した。主に鹿児島県大崎町の農園で活用が進む。

 佐野社長は、プレタポルテ縫製工場のイワサキやアウトドアブランドで企画や生産全般に関わったのち、07年に「メゾン ミハラヤスヒロ」のソスウに入社。チーフパタンナーとしてパリやミラノで発表するコレクション商品などを担当する。12年にパタンナーとして独立し、15年に同社を設立した。息子が乳児性湿疹に悩んでいたことをきっかけに、17年に和紙素材に特化した自社ブランド「ワンラック(ONELUCK)」を立ち上げた。

 ベビー用のロンパース(6930円〜、税込)からスタートし、ウィメンズのカットソー(1万2100円〜)などをメインに自社ECサイトで販売する。古着からヒントを得ながら、肌にストレスをかけず機能的な設計が強み。9月に発売した新作のワイシャツ(2万7800円)は、自社で開発した和紙100%の素材を使用した。パターンは1930年代のワークシャツから着想を得て、前見頃の長さや袖元のギャザーのディテールを採用した。ポケットには和紙を貼ったり、“The paper”の文字をプリントするなどして、こだわりの和紙素材をアピールする。

 佐野社長は、「息子の姿を見て、肌に優しい素材として和紙に着目したのが始まりだった。着ることへのサポートにとどまらず、食やコミュニティーに関わる事業を通して本質的な問題解決につなげていきたい」と話す。

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LA発「エコサイクル」が世界初のショールームを神宮前にオープン 「ステューシー」「ユニオン」などのボディーを手掛ける

 セレクトショップGR8を運営するグレイト(GR8888)はこのほど、同社が日本代理店を務める米ロサンゼルス発のアパレルメーカー、US スタンダートアパレル(US STANDARD APPAREL)が手掛ける「エコサイクル(ECOCYCLE®)」の世界初となるショールームを、東京・神宮前にオープンした。

 「エコサイクル」は、ジェイコブ・デイテル(Jakob Deitell)が2020年11月に立ち上げたブランドで、Tシャツやスエット、フーディーなどのボディーを製造し、ブランドやメーカーに卸している。編みから縫製、染色までの工程をロサンゼルスの工場で一貫して行っており、全製品に独ベルダ・ロレンズ(Belda Llorenz)社が開発したコットン糸を100%使用。原料は、欧州や米国のリサイクルパートナーから調達したリサイクルコットン50%、「持続可能なコットンの生産」を目指す欧州発のNGO団体ベター・コットン・イニシアチブ認証を取得したオーガニックコットン50%だ。環境に配慮した高品質なボディーで、立ち上げから約2年で「ステューシー(STUSSY)」や「ユニオン LA(UNION LA)」「ガールズ ドント クライ(GIRLS DONʼT CRY)」「パークスアンドミニ(P.A.M)」「ビッグ・ラブ・レコー ド(BIG LOVE RECORDS)」など、さまざまなブランドやストアを取引先に抱えている。

 日本に構えるショールームは、主にメーカー向けにTシャツやスエットなどのボディーを展示、紹介するスペースとして運営。カラーは70色をそろえ、サイズはXS〜XXLに対応する。今後はショールームを通じて、日本国内のブランドにも直接ボディーに触れ、その品質を伝えることで、高品質なリサイクル素材の流通を目指す。取引先はファッションだけでなく、飲食やホテルなども想定しているという。

 グレイトの久保光博代表取締役は、「ジェイコブとは、彼が自分で立ち上げたブランドをGR8で取り扱っていた頃からの付き合いだ。そのブランドをコロナ禍で続けられなくなり、彼なりに世の中に貢献したいという思いで立ち上げたのが『エコサイクル』。今では規模もかなり大きくなり、日本で事業をやる際はグレイトにお願いしたいと言ってくれていた」と振り返る。

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「アークテリクス」丸の内店は世界で5番目のリペアセンターを併設 日本では25〜30店規模目指す

 アメアスポーツ傘下のカナダ発アウトドアブランド「アークテリクス(ARC'TERYX)」は10月7日に、東京・丸の内通りに国内13店舗目となる直営店をオープンした。売場面積は300平方メートルで首都圏最大規模となる。注目は、店内に併設した自社製品のリペアサービスを提供する「リバード サービスカウンター」だ。同社の循環型経済に向けた「リバード プログラム」の一環で、専門スタッフが在籍し製品のケアや手入れ方法について啓蒙していく。北米をはじめ主要都市では導入が進んでおり、丸の内店は世界で5番目。ディレイニー・シュバイツァー(Delaney Schweitzer)=チーフ・コマーシャル・オフィサーに、「リバード プログラム」の狙いや今後の戦略について聞いた。

WWD:丸の内店の印象は?

ディレイニー・シュバイツァー=チーフ・コマーシャル・オフィサー(以下、シュバイツァー):とても美しい店舗でチームメンバーが素晴らしい仕事をしてくれたと思う。カナダの旗艦店でも導入している新たなストアコンセプト「リバード プログラム」を持ち込み、ブランドのコンセプトをうまく体現している店舗になった。

WWD:直近のビジネスの状況は?

シュバイツァー:顧客と直接コミュニケーションが取れる店舗数の拡大に力を入れているところだ。しかし、コロナ禍で世界的に来客数が減り大きな打撃を受けた。計画していたグローバルでの出店ペースを減速せざるを得ない状況も続いた。一方でECは非常に好調で、北米の売り上げは50〜75%増で推移した。コロナが収束し始めている今でもECは昨対比50%増と堅調だ。全体の売り上げはECの伸びもあり、完全ではないもののある程度カバーされた。

WWD:グローバルの売上における、日本市場の割合は?また、日本市場のポテンシャルをどう見ているか?

シュバイツァー:日本は、中国と北米に次ぎ売り上げが3番目に大きい。特に日本の消費者は、パフォーマンスや品質、デザイン性を求め、アウトドアが好きな人が多い。私たちの提案が響く市場だと見ている。実際に他のマーケットよりも業績が伸びている部分もある。今後も年間3~4店舗のペースで出店を考えており、最終的には日本で25〜30店舗を目指す。

WWD:温室効果ガス排出量を18年度比で65%まで削減することを目標にしているが、温室効果ガス削減の観点からは出店がリスクになりかねない。出店計画とはどのようにバランスをとっていくのか?

シュバイツァー:出店がサステナビリティと矛盾するとは考えていない。なぜなら、実店舗での成功がサステナビリティの取り組みを推進するための資金につながるからだ。循環型経済を推進する「リバード プロジェクト」を実践すると同時に、ビジネスを伸ばしていくことで環境により良い行動を起こすことができるはずだ。

WWD:一つの商品を長く使ってもらうことは、新しい商品の購入の妨げにはならないのか?リペアサービスを提供することのビジネスメリットは?

シュバイツァー:例えばニューヨークのブロードウェイ店は、サービスセンターをオープンする前と後で比較すると来客数が20%増えた。すべてがリペアを目的とした来店ではないにせよ、サービスセンターを見にきたり、サービスセンターがある店舗でショッピングを楽しんだりする人が増えた。「リバード プロジェクト」のもう一つの柱である「リ・ギア」プロジェクトでは、顧客のいらなくなった商品を買い取り、修繕を加えて自社ECで再販につなげている。もちろん、新しい商品を求める顧客はたくさんいるが、そうした人たちは「リ・ギア」を利用して、すでに持っている商品を売り、代わりに受け取ったクーポンを活用して新しい商品を購入するという流れができている。再販の商品に対するニーズも一定数あるので、バランスは取れていると思う。「リ・ギア」は特にサステナビリティの意識の高い若年層に人気で、出品後即完売するものもある。新規顧客開拓にもつながっている。

WWD:「リバード プロジェクト」はグローバルでも拡大していく計画か?そのためにリペアの専門スタッフを増員するのか?

シュバイツァー:サービスカウンターは今後、主要都市には順次導入していく計画だ。特に循環型経済に関心の高い若年層にアプローチできると考えている。ジャケットの機能性を理解して販売するのとリペアをすることは全く違ったレベルの難しさがある。包括的なトレーニングプログラムを通して、リペアに対応できるスタッフを増やす。

WWD:今後の日本市場での注力課題および戦略は?

シュバイツァー:私たちの目的は、バンクーバーの「コーストマウンテン」と呼ばれる山岳地帯での体験を世界に広げていくことだ。グローバルでは山にまつわるアクティビティーを通したコミュニティー形成に力を入れており、今後日本でも実施する。引き続き持続可能なかたちで出店を続けていくつもりで、都市部だけでなく、コミュニティーベースの店舗や山の近くのロケーションなども検討しており、さまざまな顧客のニーズをカバーする。また、東京にデザインセンターを設けて日本の美しさを今後の私たちの商品に反映していく。

■アークテリクス 東京 丸の内ブランドストア
オープン:10月7日
住所:東京都千代田区丸の内2-2-3
営業時間:11:00〜20:00

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「ユニクロ」はドイツでどう受け止められている? ドイツ事業COOに聞く、売れ筋やリペアサービス、ローカルとの取り組み

 2014年4月、ドイツ・ベルリンの通称クーダム(西べルリンを代表する目抜き通り、クーアフュルステンダムを指す)エリアに、ドイツ初となる「ユニクロ(UNIQLO)」の店舗「ユニクロ タウエンツィーン店」がオープンした。広大な売り場面積(約2640平方メートル)と、階段に設置されたLED掲示板に世界の都市名が赤く光って流れる演出に圧倒されたことを覚えている。それから8年、ベルリン市内に6店舗、ハンブルク、ケルン、デュッセルドルフ、シュトゥットガルトとドイツ国内で10店舗展開を果たし、その勢いは今も続いている。ドイツで「ユニクロ」がここまで支持されるようになった理由は何なのだろうか。ユニクロドイツの桑原大和COO(最高執行責任者)を取材し、マーケット拡大の背景、エコ先進国といわれるドイツでのサステナビリティへの取り組み、今後の展望などを語ってもらった。

――ドイツにおける「ユニクロ」の売れ筋の傾向を教えてください。

桑原大和ユニクロドイツCOO(以下、桑原):グローバルで品ぞろえは同じなので、売れるものはどこの国でも売れています。ただ、その中でもドイツでは、商品のベネフィットを最重要視して購入されるお客さまが多い傾向があります。そのため、必然的に機能性の高いアイテムや高品質なものが売れます。分かりやすい事例をあげると、夏は“エアリズム”、冬は“ヒートテック”、ダウンジャケットです。特に、“ブロックテック”(ユニクロ独自の透湿・防風・はっ水・防風機能を備えた素材) のアウターは、軽量で、雨風を防ぐ機能性を兼ね備えているため非常に好評で、季節を問わず代表商品として認知されています。

 接客をしながら最も感じるのは、ドイツのお客さまはとにかくたくさん質問をするという点です。アイテム自体の価値や自分のライフスタイルにフィットするかなどを吟味し、納得するとファンになってくれます。また、見た目のデザイン性だけでなく、着たときに快適であるか、メンテナンスが楽かなども気にする人が多いです。“エアリズム”はインナーから始まり、現在はTシャツやレギンスなど幅広く展開していますが、汗をかいてもすぐに乾くといった機能性からスポーツやワークアウトに適したアイテムとして人気で、他のヨーロッパよりも売れています。

――売れ筋をもとにしたローカルMDの取り組みをしていますか。

桑原:基本的に、ドイツだけ、ヨーロッパだけといった商品展開は行っていません。「Made for All」という「ユニクロ」のコンセプトのもと、どんな人にでも着てもらえるモノ作りを目指しています。

真夏でもウールセーターが売れるドイツ

――日本とのニーズに違いはありますか。5月にローンチした「マルニ(MARNI)」との協業をはじめとする、デザイナーズブランドとのコラボレーションについても教えてください。

桑原:何年も事業を続けている中で、ニーズに違いがないことは、私自身も驚いています。日本で人気のアイテムはドイツでも同じように人気が高く、グローバルで見ても同様です。ただ、その中でもドイツでは、アウターとニットのニーズが最も高いです。夏でも寒い時にはダウンを着ますし、季節に関係なく、そのときに必要なアイテムを着ることがドイツ人にとっては普通のことです。日本やアジア諸国では、メリノウールのニットは冬の商品というイメージが定着していますが、ドイツでは年中通して需要があり、気温が40℃近くなった夏でも売れるため、トップセラーに入るほどです。洗濯ができるのでTシャツ感覚で着る人も多く、デザイン性から仕事にも着ていけるなどのベネフィットがあることもニーズの高さに繋がっています。

 コラボレーション商品に関しても基本的に変わりません。「ユニクロ アンド マルニ(UNIQLO AND MARNI)」に関しては、やはり本国のイタリアではかなり反響がありましたが、イタリアだけに限らず、他のヨーロッパ諸国や日本でも同じ反響があり、ニーズも同様です。「LifeWear」や「Made for All」といった弊社のコンセプトに共感してもらえるデザイナーや、同じような志を持っているブランドとタッグを組み、軸を崩さないことで世界共通のニーズを保てるのだと思います。

――真夏でもニットが売れるというのはドイツやヨーロッパならではですが、年中通して購入することが可能なのでしょうか。

桑原:可能です。季節に関係なく、そのときに必要なアイテムが購入できるように品ぞろえを考えています。「ユニクロ」は、そもそも毎シーズンデザインを変えて、そのシーズンが終わったら着なくなると言ったモノ作りはしていません。タイムレスであり、シーズンレスであることが基本理念です。

――ドイツの顧客の声やニーズは日本のヘッドクオーターにどのように伝えているのでしょうか。企画への反映などはありますか。

桑原:毎日毎週お客さまや売り場からの声、売れ筋、数字などについてグローバルで報告し合っています。ドイツで売れるからと言って直接企画に反映されるということはありませんが、アイデアは多数出ます。アウターの需要が高い欧米からのアイデアで、ロング丈のシームレスダウンが誕生しました。それまでショート丈が主流でしたが、やはり寒さが厳しい地域ではお尻の下まで隠れるロング丈のダウンコートが好まれます。“ウルトラライトダウン”のジャケットもインナーダウンとして活用されるのはヨーロッパの寒い地域ならではですよね。このように、アウターの深掘りやニーズの対応を行い、企画に反映させていますが、結果的にヨーロッパだけでなく他国でも売れるといった実績を残せています。

店頭で地元のイラストレーターと協業

――ドイツ、もしくは、ベルリン店舗のそれぞれの特徴を教えてください。単なるチェーン運営ではなく、各店舗それぞれで違った打ち出しをし、各店の個性を出していますよね。

桑原:ドイツ国内であっても都市によって街の雰囲気が全然違いますし、客層も需要も変わってきます。そのため地域に合った販売戦略を打ち出すことが重要になってきます。ベルリンの旗艦店(タウエンツィーン店)では、ローカルのアーティストとコラボレーションを行い、文化や考え方が分かるように伝えています。現在は、ベルリン拠点のイラストレーターLaura Breilingを起用し、階段の踊り場とフィッティングルームに彼女のイラストを展示しています。さまざまな年代、人種、スタイルを表現した彼女の作品は、「Made for All」の考えにもとてもよくフィットしています。他にも、「ユニクロ」は日本から来たブランドであるということを分かりやすく伝えるために浮世絵を用いたディスプレーを設置しています。

 ベルリンの壁の跡地に近いイーストサイドモール店では、フィッティングルームにベルリンの壁をイメージしたグラフィックアートを描いています。東ベルリンの中心地であり、若い客層が多いことも影響しています。ハッケシャマルクト店は規模こそ小さいですが、感度の高いお客さまが多く、ファッション性の高いアイテムの動きは早いです。そのため新作を早めに導入するなど、充実した品ぞろえに力を入れています。

――ベルリンではすでに6店舗展開しており、ドイツ全土において今後も広がりを見せていくと予想されますが、ここまで認知された理由は何だと思いますか。

桑原:ドイツ国内では現在10店運営していますが、ドイツ人の物の見方やベネフィットを重視する点、合理的な部分などが、ユニクロのやりたいことと合致していることが理由の一つだと思います。自分の持っている予算をどこで何に使うかを慎重に選ぶ国民性です。もちろん違う面もたくさんありますが、日本人と似ている部分も多数あると感じています。また、大きく宣伝すれば売れるということでは決してありませんし、店舗を増やせば良いということでもありません。接客時には、単に英語をドイツ語に直してマニュアル的に説明するのではなく、より丁寧に分かりやすく、求められているベネフィットをうまく伝える努力をしています。

ベルリンから広がったリペア&アップサイクリングサービス

――サステナビリティの一環として、タウエンツィーン店では独自のアップサイクリングサービスを実施しています。

桑原:リペアとアップサイクリングサービスはベルリン発信となりますが、もともとは不良箇所のある商品を直して、ホームレスの方たちに提供する活動をNGO団体とともに行っていたことがきっかけとなっています。その活動を実際に見てもらうためにタウエンツィーン店の一角に、ミシンや作業台を設置したリペアサービスのコーナーを設けたのが最初です。お客さまが着ていた衣類を店舗に持参し、お客さまご自身がミシンや作業台を使って無料で修理ができるサービスになりますが、この活動を通して、ドイツではいかに物を大事する人が多いかということに気づかされました。例えば、お母さんが着ていたお気に入りの服をサイズを直して娘さんに譲りたいという方がいました。「ユニクロ」は生地の良さや長持ちする縫製に誇りを持っています。そのため、破れたりサイズが合わなくなったりしても、少し手を加えることで捨てることなく、また着られるようになるのです。

 現在は、ダウンの穴開き、ジーンズの穴開き、シャツのボタンつけ、ニットのほころびのお直しがメリペアのインとなっていますが、臨機応変に対応しています。さらに、週末に限り、通常のサービスに加えてNGO団体とのコラボでワークショップを開催しています。店頭に陳列している中で汚れてしまい、販売できなくなった商品はバッグなどにリメークし、リセールすることも行っています。それが廃棄処分を減らすことにもつながっています。リペア&アップサイクリングサービスは今年の6月に本格スタートしたばかりなので、まだ認知は浅いですが、確実に手応えを感じています。リペア&アップサイクリングは、9月にオープンした英ロンドン・リージェントストリートの旗艦店にも広がっています。

――ユニクロは企業として難民支援活動にも長らく取り組んでいます。日本に比べ、難民問題がより身近と言ってもいいドイツでは、どのような活動をしていますか。

桑原:ドイツは国をあげて難民問題への取り組みに積極的です。ユニクロも同様の考えを持っており、重要な社会問題の一つだと捉えています。8年前のドイツ1号店オープン当初から難民の方をスタッフとして採用するシステムを行っていますが、難民としてドイツへやって来て、ビザを取得し、旗艦店で働きながら現在はスーパーバイザーにまで昇格したスタッフもいます。また、ベルリンは他都市に比べてパーソナルな部分を大事にする文化が強いですし、難民だけでなく、LGBTQ+に対する考え方もベルリンは進んでいます。そういった多様性にフィットした販促を行っていくことが大切だと考えています。

――ドイツでの今後の展望を教えてください。

桑原:売り上げを増やすことだけに専念するのではなく、お客様に尊敬される企業になることが大切だと思っています。なぜなら、それが結果的にビジネスが長く続く秘けつだからです。日本からやって来たブランドとして、商品が良いことは前提にありつつも、どんな背景で作られているのか、ユニクロとは一体どんな企業なのか、そういったことをもっと伝えていきたいです。特にヨーロッパでは、サステナビリティ、気候変動、人種、障がい者、貧困などの問題に対する社会活動に積極的に取り組むことがとても大切です。個店レベルでさまざまな活動や努力をしていますが、まだまだ足りないと感じています。商品だけでなく、店舗やソーシャルメディアから発信してお客さまに理解してもらう。そこでファンになってもらい、こういう企業が作った服だから大切に着たいと思ってもらえることを目指していきます。

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「ユニクロ」はドイツでどう受け止められている? ドイツ事業COOに聞く、売れ筋やリペアサービス、ローカルとの取り組み

 2014年4月、ドイツ・ベルリンの通称クーダム(西べルリンを代表する目抜き通り、クーアフュルステンダムを指す)エリアに、ドイツ初となる「ユニクロ(UNIQLO)」の店舗「ユニクロ タウエンツィーン店」がオープンした。広大な売り場面積(約2640平方メートル)と、階段に設置されたLED掲示板に世界の都市名が赤く光って流れる演出に圧倒されたことを覚えている。それから8年、ベルリン市内に6店舗、ハンブルク、ケルン、デュッセルドルフ、シュトゥットガルトとドイツ国内で10店舗展開を果たし、その勢いは今も続いている。ドイツで「ユニクロ」がここまで支持されるようになった理由は何なのだろうか。ユニクロドイツの桑原大和COO(最高執行責任者)を取材し、マーケット拡大の背景、エコ先進国といわれるドイツでのサステナビリティへの取り組み、今後の展望などを語ってもらった。

――ドイツにおける「ユニクロ」の売れ筋の傾向を教えてください。

桑原大和ユニクロドイツCOO(以下、桑原):グローバルで品ぞろえは同じなので、売れるものはどこの国でも売れています。ただ、その中でもドイツでは、商品のベネフィットを最重要視して購入されるお客さまが多い傾向があります。そのため、必然的に機能性の高いアイテムや高品質なものが売れます。分かりやすい事例をあげると、夏は“エアリズム”、冬は“ヒートテック”、ダウンジャケットです。特に、“ブロックテック”(ユニクロ独自の透湿・防風・はっ水・防風機能を備えた素材) のアウターは、軽量で、雨風を防ぐ機能性を兼ね備えているため非常に好評で、季節を問わず代表商品として認知されています。

 接客をしながら最も感じるのは、ドイツのお客さまはとにかくたくさん質問をするという点です。アイテム自体の価値や自分のライフスタイルにフィットするかなどを吟味し、納得するとファンになってくれます。また、見た目のデザイン性だけでなく、着たときに快適であるか、メンテナンスが楽かなども気にする人が多いです。“エアリズム”はインナーから始まり、現在はTシャツやレギンスなど幅広く展開していますが、汗をかいてもすぐに乾くといった機能性からスポーツやワークアウトに適したアイテムとして人気で、他のヨーロッパよりも売れています。

――売れ筋をもとにしたローカルMDの取り組みをしていますか。

桑原:基本的に、ドイツだけ、ヨーロッパだけといった商品展開は行っていません。「Made for All」という「ユニクロ」のコンセプトのもと、どんな人にでも着てもらえるモノ作りを目指しています。

真夏でもウールセーターが売れるドイツ

――日本とのニーズに違いはありますか。5月にローンチした「マルニ(MARNI)」との協業をはじめとする、デザイナーズブランドとのコラボレーションについても教えてください。

桑原:何年も事業を続けている中で、ニーズに違いがないことは、私自身も驚いています。日本で人気のアイテムはドイツでも同じように人気が高く、グローバルで見ても同様です。ただ、その中でもドイツでは、アウターとニットのニーズが最も高いです。夏でも寒い時にはダウンを着ますし、季節に関係なく、そのときに必要なアイテムを着ることがドイツ人にとっては普通のことです。日本やアジア諸国では、メリノウールのニットは冬の商品というイメージが定着していますが、ドイツでは年中通して需要があり、気温が40℃近くなった夏でも売れるため、トップセラーに入るほどです。洗濯ができるのでTシャツ感覚で着る人も多く、デザイン性から仕事にも着ていけるなどのベネフィットがあることもニーズの高さに繋がっています。

 コラボレーション商品に関しても基本的に変わりません。「ユニクロ アンド マルニ(UNIQLO AND MARNI)」に関しては、やはり本国のイタリアではかなり反響がありましたが、イタリアだけに限らず、他のヨーロッパ諸国や日本でも同じ反響があり、ニーズも同様です。「LifeWear」や「Made for All」といった弊社のコンセプトに共感してもらえるデザイナーや、同じような志を持っているブランドとタッグを組み、軸を崩さないことで世界共通のニーズを保てるのだと思います。

――真夏でもニットが売れるというのはドイツやヨーロッパならではですが、年中通して購入することが可能なのでしょうか。

桑原:可能です。季節に関係なく、そのときに必要なアイテムが購入できるように品ぞろえを考えています。「ユニクロ」は、そもそも毎シーズンデザインを変えて、そのシーズンが終わったら着なくなると言ったモノ作りはしていません。タイムレスであり、シーズンレスであることが基本理念です。

――ドイツの顧客の声やニーズは日本のヘッドクオーターにどのように伝えているのでしょうか。企画への反映などはありますか。

桑原:毎日毎週お客さまや売り場からの声、売れ筋、数字などについてグローバルで報告し合っています。ドイツで売れるからと言って直接企画に反映されるということはありませんが、アイデアは多数出ます。アウターの需要が高い欧米からのアイデアで、ロング丈のシームレスダウンが誕生しました。それまでショート丈が主流でしたが、やはり寒さが厳しい地域ではお尻の下まで隠れるロング丈のダウンコートが好まれます。“ウルトラライトダウン”のジャケットもインナーダウンとして活用されるのはヨーロッパの寒い地域ならではですよね。このように、アウターの深掘りやニーズの対応を行い、企画に反映させていますが、結果的にヨーロッパだけでなく他国でも売れるといった実績を残せています。

店頭で地元のイラストレーターと協業

――ドイツ、もしくは、ベルリン店舗のそれぞれの特徴を教えてください。単なるチェーン運営ではなく、各店舗それぞれで違った打ち出しをし、各店の個性を出していますよね。

桑原:ドイツ国内であっても都市によって街の雰囲気が全然違いますし、客層も需要も変わってきます。そのため地域に合った販売戦略を打ち出すことが重要になってきます。ベルリンの旗艦店(タウエンツィーン店)では、ローカルのアーティストとコラボレーションを行い、文化や考え方が分かるように伝えています。現在は、ベルリン拠点のイラストレーターLaura Breilingを起用し、階段の踊り場とフィッティングルームに彼女のイラストを展示しています。さまざまな年代、人種、スタイルを表現した彼女の作品は、「Made for All」の考えにもとてもよくフィットしています。他にも、「ユニクロ」は日本から来たブランドであるということを分かりやすく伝えるために浮世絵を用いたディスプレーを設置しています。

 ベルリンの壁の跡地に近いイーストサイドモール店では、フィッティングルームにベルリンの壁をイメージしたグラフィックアートを描いています。東ベルリンの中心地であり、若い客層が多いことも影響しています。ハッケシャマルクト店は規模こそ小さいですが、感度の高いお客さまが多く、ファッション性の高いアイテムの動きは早いです。そのため新作を早めに導入するなど、充実した品ぞろえに力を入れています。

――ベルリンではすでに6店舗展開しており、ドイツ全土において今後も広がりを見せていくと予想されますが、ここまで認知された理由は何だと思いますか。

桑原:ドイツ国内では現在10店運営していますが、ドイツ人の物の見方やベネフィットを重視する点、合理的な部分などが、ユニクロのやりたいことと合致していることが理由の一つだと思います。自分の持っている予算をどこで何に使うかを慎重に選ぶ国民性です。もちろん違う面もたくさんありますが、日本人と似ている部分も多数あると感じています。また、大きく宣伝すれば売れるということでは決してありませんし、店舗を増やせば良いということでもありません。接客時には、単に英語をドイツ語に直してマニュアル的に説明するのではなく、より丁寧に分かりやすく、求められているベネフィットをうまく伝える努力をしています。

ベルリンから広がったリペア&アップサイクリングサービス

――サステナビリティの一環として、タウエンツィーン店では独自のアップサイクリングサービスを実施しています。

桑原:リペアとアップサイクリングサービスはベルリン発信となりますが、もともとは不良箇所のある商品を直して、ホームレスの方たちに提供する活動をNGO団体とともに行っていたことがきっかけとなっています。その活動を実際に見てもらうためにタウエンツィーン店の一角に、ミシンや作業台を設置したリペアサービスのコーナーを設けたのが最初です。お客さまが着ていた衣類を店舗に持参し、お客さまご自身がミシンや作業台を使って無料で修理ができるサービスになりますが、この活動を通して、ドイツではいかに物を大事する人が多いかということに気づかされました。例えば、お母さんが着ていたお気に入りの服をサイズを直して娘さんに譲りたいという方がいました。「ユニクロ」は生地の良さや長持ちする縫製に誇りを持っています。そのため、破れたりサイズが合わなくなったりしても、少し手を加えることで捨てることなく、また着られるようになるのです。

 現在は、ダウンの穴開き、ジーンズの穴開き、シャツのボタンつけ、ニットのほころびのお直しがメリペアのインとなっていますが、臨機応変に対応しています。さらに、週末に限り、通常のサービスに加えてNGO団体とのコラボでワークショップを開催しています。店頭に陳列している中で汚れてしまい、販売できなくなった商品はバッグなどにリメークし、リセールすることも行っています。それが廃棄処分を減らすことにもつながっています。リペア&アップサイクリングサービスは今年の6月に本格スタートしたばかりなので、まだ認知は浅いですが、確実に手応えを感じています。リペア&アップサイクリングは、9月にオープンした英ロンドン・リージェントストリートの旗艦店にも広がっています。

――ユニクロは企業として難民支援活動にも長らく取り組んでいます。日本に比べ、難民問題がより身近と言ってもいいドイツでは、どのような活動をしていますか。

桑原:ドイツは国をあげて難民問題への取り組みに積極的です。ユニクロも同様の考えを持っており、重要な社会問題の一つだと捉えています。8年前のドイツ1号店オープン当初から難民の方をスタッフとして採用するシステムを行っていますが、難民としてドイツへやって来て、ビザを取得し、旗艦店で働きながら現在はスーパーバイザーにまで昇格したスタッフもいます。また、ベルリンは他都市に比べてパーソナルな部分を大事にする文化が強いですし、難民だけでなく、LGBTQ+に対する考え方もベルリンは進んでいます。そういった多様性にフィットした販促を行っていくことが大切だと考えています。

――ドイツでの今後の展望を教えてください。

桑原:売り上げを増やすことだけに専念するのではなく、お客様に尊敬される企業になることが大切だと思っています。なぜなら、それが結果的にビジネスが長く続く秘けつだからです。日本からやって来たブランドとして、商品が良いことは前提にありつつも、どんな背景で作られているのか、ユニクロとは一体どんな企業なのか、そういったことをもっと伝えていきたいです。特にヨーロッパでは、サステナビリティ、気候変動、人種、障がい者、貧困などの問題に対する社会活動に積極的に取り組むことがとても大切です。個店レベルでさまざまな活動や努力をしていますが、まだまだ足りないと感じています。商品だけでなく、店舗やソーシャルメディアから発信してお客さまに理解してもらう。そこでファンになってもらい、こういう企業が作った服だから大切に着たいと思ってもらえることを目指していきます。

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「ポーラ」“リンクルショット”シリーズの全顔用美容液がリニューアル プロテイン配合の美容液が登場

 ポーラは2023年1月1日、“リンクルショット”シリーズからプロテイン配合の美容液“リンクルショット ジオ セラム プロティアン”(40g、税込1万1000円/リフィル40g、税込1万450円)を発売する。同製品は20年に登場した潜在シワにアプローチする全顔用美容液“ジオ セラム”をリニューアルしたもので、新たに、肌におけるタンパク質の量「プロテイン密度」に着目。潤いのある“むっちり”とした肌に導く。

 同製品は、表情の動きによって肌に力がかかる「表情圧」によって、タンパク質の産生などを行う細胞器官の小胞体にストレスが起こり、タンパク質量が低下することを発見。そこで、表情圧がかかりにくく表情の動きにフィットすることを目指した業界初の処方“モーションフィットベール”を開発、採用した。シワを改善する薬用化粧品“メディカル セラム N”(1万3500円)との併用で相乗効果が生まれ、さらなるシワ改善が期待できるという。田中美帆リンクルショットプロダクトリーダーは、「体をメンテナンスするように、肌もプロテインで強力メンテナンスし、ベストコンディションに導く。新しい習慣として“プロテイン美容”を提案する」と話す。

 商品の外箱には、生物由来の資源(バイオマス)から成分を抽出したインクと森林認証紙を採用した。箱にはQRコードをデザイン。5言語(日本語、英語、繁体字、簡体字、タイ語)に対応したWEBパンフレットを導入し、紙のパンフレットを廃止する。

 製品は、「ポーラ ザ ビューティー」約590店を含む約3200店のポーラショップ、 旗艦店「ポーラ ギンザ」、百貨店の「ポーラ」コーナー、公式オンラインショップなどで販売するほか、中国、香港、台湾、マカオ、タイ、シンガポール、マレーシアの7つの国と地域、中国(海南島)、韓国、ベトナム、シンガポールの免税店で順次発売予定。

 同社独自のシワに対する医薬部外品有効成分「ニールワン」を配合した“リンクルショット メディカル セラム”は17年の発売以来(21年リニューアル)、体験人数約153万人、累計販売個数は約368万個を突破した(17年1月1日〜22年6月30日の販売実績)。田中リーダーは「シワ改善のパイオニアブランドとして、シワを改善するお手伝いをすることはもちろんだが、シワをケアすることで自信が湧き、感情のままに豊かな表情で過ごすことで、活発なコミュニケーションが生まれる社会の実現を目指す」と述べた。

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バナナからできたサステナ素材の生地を学ぶ 国内3カ所のキッザニアで展示中

 大手繊維商社のMNインターファッションなどが発足した「BANANA CLOTH委員会」は、バナナの茎から採取した繊維をアップサイクルした生地“バナナクロス”に関して、キッザニアで開催中のイベント「未来を変える!アクションラリー」に展示協力している。イベントはキッザニア東京、キッザニア甲子園、キッザニア福岡で実施している。

 バナナクロスは、年間 10 億トンもの量が伐採され、廃棄されるバナナの茎から採取した繊維をアップサイクルして作る生地で、コットン、ウール、リネン、シルクに次ぐ“第5の天然繊維”として注目を集めているという。バナナの繊維は、リネンのような独特な節があり、味わい深い風合いも楽しめるほか、吸水性も高いドライな肌触りを特徴とする。

 キッザニアでは、廃棄したバナナの茎がバナナクロスにアップサイクルされるまでの解説パネルや、バナナクロスを使用したアイテムの展示を行う。子どもにとっても身近な果物であるバナナのアップサイクルを体感することで、サステナブルな取り組みを考える機会の創出を図る。

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「マルニ」と「べジャ」のコラボスニーカー第2弾 新色のブラックとダークバイオレットが登場

 「マルニ(MARNI)」は、フランスのサステナブルブランド「ヴェジャ(VEJA)」とのコラボレーションスニーカー第2弾を発売する。10月13日に両ブランドの公式オンラインストアで販売し、20日に「マルニ」の全国店舗で取り扱う。

 スニーカーは、「ヴェジャ」の定番モデルである“V-10”とハイカットの“V-15”に、カラフルなハンドペイントをあしらったデザイン。ボディーには、レザーワーキンググループのゴールド認定レザー(地球環境に配慮した方法でなめした革)を、ソールには31%のアマゾンサンゴムと22%の米の廃棄物、12%のリサイクルゴムを組み合わせた素材を使用している。さらに100%リサイクルポリエステルのシューレースを使用しているのも特徴だ。価格は“V-10”が税込4万1800円、“V-15”が同5万600円。カラーはブラックとダークバイオレットの2色を用意する。

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「A|X アルマーニ エクスチェンジ」×スマイリーワールド 原宿キャットストリート店限定商品も

 「A|X アルマーニ エクスチェンジ(A|X ARMANI EXCHANGE)」はこのほど、黄色の笑顔が特徴のスマイリーワールドとのコラボコレクションを発売した。

 同コレクションはメンズ15型・ウィメンズ17型からなり、ボンバージャケットやジーンズなど「A|X アルマーニ エクスチェンジ」を象徴するウエアから、帽子や靴下、手袋、バッグといった小物までトータルでそろう。多くの商品に、オーガニックコットンやリサイクルナイロンなどサステナブルな素材を用いる。

 デザイン面では、スマイリーワールドを全面にプリントしたり、ワッペンでワンポイントあしらったりする。そのスマイリーワールドも、目を「A|X アルマーニ エクスチェンジ」のロゴに置き換えたり、ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)が愛用する眼鏡を掛けさせたり、遊び心にあふれる。

 原宿キャットストリート店限定のダウンジャケット(4万6200円税込、以下同)やバックパック(2万3100円)、スニーカー(3万140円)、ハット(1万3750円)も用意する。

 スマイリーワールドは1972年に誕生。今年50周年を迎えた。

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コペンハーゲン発の「ガニー」がBコープ認証取得

 コペンハーゲン発のファッションブランド「ガニー(GANNI)」はこのほど、Bコープ認証を取得した。

 2006年にアメリカの非営利団体Bラボ(B Lab)が制定したBコープ認証は、ガバナンス、社員、コミュニティ、地球環境、顧客の5つの主要分野におけるビジネスの様々な側面について、300以上の質問を含む厳格な審査を経て与えられるもの。継続的な問題解決により社会と地球環境に対する影響の改善が証明された場合のみ、認証が維持される。

 「ガニー」の総合スコアは90.6だったが、中でも高得点を獲得したのが地球環境に関する項目。コレクションの大部分に用いている、認証を取得したオーガニック素材や定環境負担素材、リサイクル素材の継続的な使用が評価された。

 一方で、カーボンオフセットの代替となるカーボンインセット方式のプロジェクトについては高得点が得られず、次回に課題を残す結果となった。カーボンインセットとは、自社のサプライチェーン内で二酸化炭素排出の削減に取り組むこと。同社は温室効果ガス削減を実現するための素材開発に取り組むプロジェクト「ファブリックス・オブ・ザ・フューチャー」を行なっているが、これが評価対象に含まれなかったようだ。

 今後は2025年までに150点取得することを目標に、カーボンインセットのスキーム展開、革新的な素材開発の拡大、循環型ビジネスモデルの構築に重点を置いて取り組んでいくという。

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リサイクルの円を描くために大事なこと 「今週の特集お届け隊」2022年10月3日号

 毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2022年10月3日号からの抜粋です)

向:この3カ月くらいで、サステナビリティに関する話題が商品の素材や調達から店頭に移ってきていると感じていて。消費者に伝えていくフェーズになってきているようです。店頭でのサステナビリティといえば、分かりやすいのが回収ボックス。でも、その回収ボックスが「免罪符になっていませんか?」という木村さんの問いが、今回の特集のテーマになりましたね。

木村:ゴミをどう循環させるか。回収ボックスのその先について取材しましたが、私にとっては初めての静脈産業取材で、本当にいろいろと勉強になり、考えさせられました。

向:私も本当に知らないことばかりだと思いました。廃品回収をリサイクルするには、分別が大事。でもそれはとても地道な作業で、時間と労力とお金を要します。企業が負担するには荷が重過ぎて、集めておしまいになっていることもあるようです。家電のように、捨てる側がある程度負担するといった仕組み作りが大事で、ゴミを資源へ循環させるには、洋服の流れと共にお金とゴミの流れの大きな地図を描く存在が必要だと実感しました。

木村:洋服はパーツが多く、素材も混ざっているものが多いので、分別するのはすごく大変ですが、それができるようにならないと、サーキュラーエコノミーは実現しないということですね。

向:そう。まだどこもその円を描けていないから、日本は先陣を切って描くべき。

木村:米国版の翻訳をしていると、繊維リサイクルをするスタートアップが資金調達したニュースが多くて、欧米では成長分野になっているようです。日本でも伊藤忠商事が提携したエコミットや、帝人フロンティアなど、リサイクル事業のニュースが増えてきていますね。

向:デジタルやアイデアも入ってきている部分でもあり、ブルーオーシャンビジネスとして成長している場所でもあります。でも一次流通と二次流通の間には深い断絶があることもよく分かりました。素材が生まれる畑や牧場も知るべきですが、廃棄現場こそ最初に見るべきかも。

木村:複数回にわたって追いかけるべきテーマですね。これができるのは「WWDJAPAN」ならではだと思います。

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リサイクルの円を描くために大事なこと 「今週の特集お届け隊」2022年10月3日号

 毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2022年10月3日号からの抜粋です)

向:この3カ月くらいで、サステナビリティに関する話題が商品の素材や調達から店頭に移ってきていると感じていて。消費者に伝えていくフェーズになってきているようです。店頭でのサステナビリティといえば、分かりやすいのが回収ボックス。でも、その回収ボックスが「免罪符になっていませんか?」という木村さんの問いが、今回の特集のテーマになりましたね。

木村:ゴミをどう循環させるか。回収ボックスのその先について取材しましたが、私にとっては初めての静脈産業取材で、本当にいろいろと勉強になり、考えさせられました。

向:私も本当に知らないことばかりだと思いました。廃品回収をリサイクルするには、分別が大事。でもそれはとても地道な作業で、時間と労力とお金を要します。企業が負担するには荷が重過ぎて、集めておしまいになっていることもあるようです。家電のように、捨てる側がある程度負担するといった仕組み作りが大事で、ゴミを資源へ循環させるには、洋服の流れと共にお金とゴミの流れの大きな地図を描く存在が必要だと実感しました。

木村:洋服はパーツが多く、素材も混ざっているものが多いので、分別するのはすごく大変ですが、それができるようにならないと、サーキュラーエコノミーは実現しないということですね。

向:そう。まだどこもその円を描けていないから、日本は先陣を切って描くべき。

木村:米国版の翻訳をしていると、繊維リサイクルをするスタートアップが資金調達したニュースが多くて、欧米では成長分野になっているようです。日本でも伊藤忠商事が提携したエコミットや、帝人フロンティアなど、リサイクル事業のニュースが増えてきていますね。

向:デジタルやアイデアも入ってきている部分でもあり、ブルーオーシャンビジネスとして成長している場所でもあります。でも一次流通と二次流通の間には深い断絶があることもよく分かりました。素材が生まれる畑や牧場も知るべきですが、廃棄現場こそ最初に見るべきかも。

木村:複数回にわたって追いかけるべきテーマですね。これができるのは「WWDJAPAN」ならではだと思います。

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「アンリアレイジ」×高島屋のカプセルコレクション第2弾 “ボールモチーフ”の新作5型

 高島屋は、森永邦彦による「アンリアレイジ(ANREALAGE)」の限定カプセルコレクションを10月5日から販売する。今回のカプセルコレクションは、サステナブルな循環型社会の実現を目指す高島屋のプロジェクト「デパート デ ループ(DEPART DE LOOP)」の一環で実現した。全てのアイテムには、再生ポリエステル糸のデニム生地を使っている。

 ラインアップするのは球体を原型に作る「アンリアレイジ」の定番“ボールモチーフ”の新作で、デニムジャケット(5万9400円税込、以下同)、MA-1(8万2500円)、トレンチコート(8万5800円)、長袖シャツ(3万3000円)、バッグ(2万2000円)の5型をそろえる。高島屋各店(日本橋、新宿、玉川、横浜、大阪、京都)の自主編集売り場「CSケーススタディ」と公式オンラインストアで取り扱う。公式オンラインストアでは、10月5日の10時から予約販売を開始する。

 “ボールモチーフ”は、体に沿うことで自然なドレープとなりボリュームのあるシルエットに変化するのが特徴だ。今回のカプセルコレクションのリリースに際して、森永邦彦デザイナーは次のようにコメントした。「『地球を、着まわせ』というBRINGTMが掲げる標語に服で寄り添うことを考えました。今回作った服は、地球のような球体に合う服です。球体の円のごとく、サーキュラーエコノミーを社会に実装するための少しの力添えができる服の形を考えました。私たちは、常識としてきた『体に合う服』を疑い、『体に合わない服』を徹底して考え抜き、球体の服にたどり着きました。男性用/女性用の区分がない球体を原型とすることで、性別やサイズを問わず、多様な体を包み込むフォルムの洋服となっています(以下省略)」。

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「エミ」がタウンウエア強化 サステナブルに改装したニュウマン新宿店は好調なすべり出し

 マッシュスタイルラボの「エミ(EMMI)」が、通勤や外出など普段使いしやすいアパレルのラインアップを強化している。これまで前面に打ち出してきたヨガウエアで培った素材開発などの知見を生かし、着心地や機能性を高めたワンピースやジャケット、スカート、トレンチコートといった「タウンユース商品」(「エミ」プレス)の品ぞろえを拡充。売り上げをけん引するスニーカーとともに、ブランドの新たな柱に据える。

 商品構成の見直しは昨年秋から段階的に進めている。2022年秋のMD構成ではヨガウエアの約20%をタウンユース商品に切り替えた。9月上旬には1番店のニュウマン新宿店をサステナブルな店装にリニューアルし、ここでも従来のヨガとスニーカー中心の打ち出しから普段使いをより意識したVMDに切り替えた。店頭のマネキンはシャツ&ショーツや、トレンチコートを使ったコーディネートできれいめに寄せつつ、スニーカーやキャップ、リュックでブランドらしいスポーティーなエッセンスを加味する。「普段使いを意識した商品も、例えばヨガの行き帰りでもさっと着脱できたり、ウォッシャブルで汗をかいた後でも気兼ねなく着れたりと好評をいただいている」。

 ニュウマン新宿店のリニューアル初日の売上高は約650万円と、ブランドとしては単日過去最高売上高となるスタートを切った。売れ筋1位のニットトップスとキャミソールワンピースのセット(2万3100円)はそれぞれ単品で着回せる点が支持され、2位のスタイリスト金子綾とのコラボダウンコートは「モードなデザインとさまざまな着方を楽しめる点が好評」と、いずれも強化中のタウンユース商品がけん引した。

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「ミズノ」から環境配慮型のランニングシューズ 10万本の植林でCO2もオフセット

 「ミズノ(MIZUNO)」は、環境負荷を低減しながら、高機能を持つランニングシューズのシリーズ“ウエーブ ネオ コレクション(WAVE NEO COLLECTION)”を発売した。販売目標は世界で5万足、国内で3000足だ。リサイクルポリエステルや藻類を含む植物由来材料などを使用し、従来のシューズに比べて製作過程におけるCO2排出量を10〜20%削減する。アッパーは無染色のニット素材を使い、水資源の保全にも取り組む。

 発売したシューズは、“ウエーブネオ ウインド(WAVE NEO WIND以下、ウインド)”と“ウエーブネオ ウルトラ(WAVE NEO ULTRA以下、ウルトラ)”の2種類。価格はいずれも2万2000円(税込)だ。“ウインド”はランニング初心者から上級者までがターゲットで、ミッドソールにはめ込む波形のプレート“ミズノウエーブ”と、高反発ソール素材“ミズノエナジー”を組み合わせてクッション性と安定性を両立させた。アウトソールには軽量性とグリップ性に優れた“G3ソール”を採用し、推進力をもたらす“ウエーブプレート”には、ひまし油を原料とする植物由来の素材を用いている。

 “ウルトラ”は、やわらかな走り心地を求めるファンランナーに向けたシューズ。“ウインド”と同じくクッション素材“ミズノエナジー”を使い、スタンダードタイプの“ミズノ エナジー”のほか、軽量タイプの“ミズノ エナジー ライト”と最も反発性が高い“ミズノ エナジー コア”の3タイプを組み合わせて、かかとを39mmまで厚くして弾むような走り心地を目指した。“ランバードマーク”を小さくあしらったミニマルなデザインも特徴だ。

 同コレクションでは、店舗への配送や廃棄に至るまで、ライフサイクルにおけるCO2総排出量のオフセットを目標に、米国森林基金(National Forest Foundation)に依頼して森林再生活動も行う。すでにジョージア州近郊のチャタフーチに約10万本の松の木を植えており、今後90年にわたって大気中のCO2を吸収し続ける。これは今回販売する5万足分の CO2に相当する。

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「バレンシアガ」がリセールプログラムを開始 最高額での買い取りを掲げる

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は、2次流通のスタートアップ企業リーフラント(REFLAUNT)と提携し、顧客が「バレンシアガ」のアイテムを出品できるリセールプログラムをイタリア、フランス、英国、米国、シンガポールの五カ国で開始した。

 顧客は「バレンシアガ」のパーカーからブーツに至るまで、全商品をリセール可能。「バレンシアガ」の特定の店舗に持ち込むか、集荷の方法でアイテムを出品する。買い取られたアイテムは現金または現金より20%高い額のクーポンと引き換えることができる。

 同ブランドのウェブサイトには、リセールプログラムの特設ページが作られ、①シームレスな体験、②最高額での買い取り、③迅速な売り買い、④アイコニックなアイテムに対する即時報酬、⑤循環性の5点を、同プログラムを利用するメリットとして掲げている。リーフラントは、商品の書類作成や品質の査定、写真撮影、マーチャンダイジングなどを担う。

 ステファニー・クレスピン(Stephanie Crespin)共同創業者らによって立ち上げられたリーフラントは、シリーズAラウンドで今年110万ドル(約1億5730万円)の資金調達を実施したばかりのスタートアップ企業だ。すでに「ガニー(GANNI)」といったブランドやユークス ネッタポルテ(YOOX NET-A-PORTER)、ハーヴェイ・ニコルズ(Harvey Nichols)といったラグジュアリーを取り扱うECサイトや百貨店と提携している。

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「クラランス」から限定パッケージのハンドクリーム登場 森林再生プロジェクトを支援

 「クラランス(CLARINS)」は9月30日、ブランドを代表する人気製品“ハンド/ネイル トリートメント クリーム”の限定パッケージ(75mL、税込3080円)を発売する。同製品の売り上げは、タイ南部のマングローブの森林再生プロジェクトに寄付される。

 同製品はシアバターやセサミオイルを配合。皮脂腺の少ない手の肌を保護してかさつきを防ぐ。限定パッケージは再生プラスチックを用い、100%リサイクル可能なエコデザインを採用。キャップを軽量化し、プラスチック含有量を16%削減した。イラストはブランド創始者のジャック・クルタン・クラランス(Jacques Courtin-Clarins)の孫娘で、アーティストのクレール(Claire)が手がけた。

 「クラランス」は、植林による生物多様性の保全に取り組み、世界で10以上のプロジェクトを支援している。2012年以降、「Seeds of Beauty」プログラムを通じ52万4000を植樹した。

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「ブシュロン」が環境に配慮した新カプセルコレクションを発表 産業廃棄物から再生されたリサイクル素材を使用

 「ブシュロン(BOUCHERON)」は、リサイクル素材を使用したカプセルコレクション「ジャック ドゥ ブシュロン ウルティム」を発表した。同コレクションには、「有用性を失った資源でも、価値あるものへと再生する可能性がある」という思いが込められている。また、ブランド初となる社会環境負荷の削減に向けた取り組み「プレシャス フォー ザ フューチャー」において、企業としての社会的責任や、環境に配慮したジュエリー制作とその影響に対する価値観を体現しているという。

 ジュエリーはイヤリング、ブレスレット、ブローチの3種類で、いずれも産業廃棄物から再生されたリサイクル素材“コファリット”を用いている。デザインは、「ジャック ドゥ ブシュロン」コレクションを象徴するオーディオケーブルジャックのモチーフを採用。漆黒でファセットカットした“コファリット”とダイヤモンドをあしらい、オブジェのような見た目に仕上げた。

 クリエイティブ・ディレクターのクレール・ショワンヌ(Claire Choisne)は、コレクションについて次のようにコメントしている。「コファリットは、多くの人にとって貴重なものであるという考えとは対極にある素材だ。私は、ライフサイクルの終着点にある産業廃棄物を再生したコファリットの先進性と審美性に引かれた。この素材がこれ以上の有用性を生まない再生素材の最終形であるという事実に着目し、コレクションを通じて、永久に持続する価値あるものに生まれ変わらせたいと思っている」。

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「無印良品」がスキンケア化粧品の詰め替え用発売 年間約117トンのプラスチック削減

 「無印良品」を展開する良品計画は9月27日、スキンケア化粧品の詰め替え商品を発売すると発表した。敏感肌用シリーズとエイジングケアシリーズ、クリアケアシリーズなど15品について、28日からパウチタイプの詰め替え用を販売する。価格は税込490〜1540円。プラスチック削減を目的としたもので、既存品の容器についてもアルミキャップや中栓を廃止し、分別しやすく詰め替えやすいボトルに順次切り替える。“クリームクレンジング”“オールインワンジェル”などのチューブ容器も、厚いものから薄いプラスチックに変更する。

 「無印良品」のスキンケアシリーズは1997年に販売を開始し、シリーズ累計で年間に約2500万個を販売する。国内の化粧水の市場規模である約2000億円に対し、同ブランドは約6%のシェア(数量ベース)と推定されるという。スキンケア商品はリピーターが多くを占め、近年は大容量ボトルの売り上げが増加。詰め替え用を求める顧客の声もあることから詰め替え商品を開発した。

 既存の化粧水ボトルに対しパウチタイプはプラスチック使用量が約4分の1に抑えられ、購入者の約40%が詰め替え用を選択した場合、年間約91トンのプラスチックを削減。新しいチューブはプラスチック使用量が通常の約2分の1で、年間約26トンのプラスチックを削減できるという。詰め替え用容器への切り替えは、化粧水・乳液が年内に、クリーム・美容液類は翌年中に完全移行する予定。チューブ製品の省プラ化は2024年度内の切り替えを目指す。

 嶋崎朝子=良品計画取締役は、「詰め替え用商品は陳列時の見栄えの問題や単価が15%程度下がるなどデメリットもあるが、毎日使う消耗品への支出を抑えたい消費者のニーズは高く、信頼感を得る一つのきっかけになる。化粧品の詰め替え商品は、衛生面の管理の問題や消費者の心理的なハードルによりなかなか進んでいない。『無印良品』の化粧品で世の中に浸透させる使命感を持って取り組んでいる。今後は詰め替え用商品がスキンケアの中心になると考えており設備投資を含め注力している」とコメント。

 プラスチック削減の取り組みとして、スキンケアシリーズでのリサイクルPETなど再生素材の使用と、スキンケアシリーズで回収したプラスチック製品の再利用を目指す。また、現在広島アルパーク店のみで展開するヘアケア製品の量り売りを、23年中に50店舗に導入する予定。

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「ブルックス ブラザーズ」が取り組むサステナブルな1カ月キャンペーン

 「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」は10月1〜31日の期間、キャンペーン「サスティナ ブルックス」を実施する。今春に続く開催で、同ブランドは「初回に大きな反響をいただき、2回目に至った」と話す。

 同キャンペーンは、リサイクル・リペア・クリーニングの3項目からなる。例えばリサイクルは、着られなくなった同ブランドの服を店舗に持ち込むと(1人1回の来店で9点まで)、JEPLAN(旧、日本環境設計)を通じてポリエステル原料などに再生するもの。持参者には、1000円オフのチケット(5500円[税込]以上の購入につき1枚利用可能)を手渡す。

 またリペアは、袖やウエスト、股下の無料修理やボタン付けを行うもので、購入から3年以内の同ブランドの商品が対象となる(点数制限なし、メンバーシップ入会が条件)。

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ジュンがダウン製品の回収とリサイクルダウンの商品企画を実施 昨年は580着以上を回収

 ジュンは、“羽毛循環サイクル社会”を目指す「グリーンダウンプロジェクト(Green Down Project以下、GDP)」に賛同し、10月1日から2023年3月31日の期間、全国のジュングループ155店舗で羽毛製品の回収とリサイクルした羽毛を使った商品企画に取り組む。回収期間中はポイントプレゼントキャンペーンを開催し、対象のダウン製品の回収に協力したジュン グローバル ID会員に1回につき500ポイントを付与する。

 回収対象商品は、GDP“VIRGIN DOWN”のタグがついた、羽毛率50%以上の衣類のみで、汚れや穴があっても対象となる。回収実施ブランドは「ロペ(ROPE)」「アダム エ ロペ(ADAM ET ROPE)」「サロン アダム エ ロペ(SALON ADAM ET ROPE)」「ロペ ピクニック(ROPE PICNIC)」「ビス(VIS)」「ジュンレッド(JUN RED)」「ナージー(NERGY)」「ジュンアンドロペ(JUN&ROPE)」などで、一部対象外の店舗もある。詳細は公式ホームページに記載している。

 ジュンとGDPの取り組みは今年で3年目。昨年は、580着を超えるダウン製品を回収した。

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アシックスの女性向けライフスタイルブランド「ウノハ」が初のユニセックスラインを発表

 アシックスの女性向けライフスタイルブランド「ウノハ(UNOHA)」は、ブランド初のユニセックスラインを発表した。現在、「ウノハ」の公式オンラインストアなどで取り扱い中だ。

 同ラインは、個性や内面の美しさに着目した平等の精神“Spirit of Equality”をテーマに掲げ、メインカラーにディープブルーを採用。日本の紡績工場の落ちわたを再利用した倉敷のデニムファクトリーの生地を約98%使用したデニムシャツジャケット(税込2万4200円)をはじめ、オーガニック由来の原料を90%以上使用したデニムパンツ(同2万3100円)や、ペットボトル由来のリサイクルポリエステルを約62%使用したリバーシブル仕様のフライトジャケット(同3万6300円)、アッパーの約70%にリサイクルレザーを使用した2色展開のスニーカー“ユニロン(UNIRON)”(同1万5400円)などをラインアップする。

 また発売を記念し、マガジンハウスが刊行する雑誌「アンド プレミアム(&Premium)」とのイベントを9月30日に代官山T-SITE ガーデンギャラリーで開くほか、ポップアップストアを東京と大阪で開催する。

■イベント
日程:9月30日
場所:代官山T-SITE ガーデンギャラリー
住所:東京都渋谷区猿楽町16-15

■ポップアップストア
日程:10月1~10日
場所:代官山 蔦屋書店2号館 1階 建築・デザインフロア
住所:東京都渋谷区猿楽町17-5
営業時間:9:00~22:00

日程:10月5~11日
場所:大阪タカシマヤ 1階 グッドショックプレイス
住所:大阪府中央区難波5-1-5
営業時間:10:00~20:00

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「OAMC」ルーク・メイヤーがアップサイクルに挑む理由 新ラインに込めた願い

 「OAMC」は、新たなプロジェクト“リワーク(RE:WORK)”を2022年に立ち上げた。同プロジェクトは、捨てられたり、着古されたりした服に、新しいデザインアイデアを組む込むというアップサイクルの試みだ。服を再利用すると同時に、ビンテージの服や生地を新しく生まれ変わらせるための技術開発を目的に掲げている。2022-23年秋冬シーズンの価格帯はアウターが20万円前後で、シャツ11万台円〜、パンツ8万円台〜とメインコレクションと同等だ。日本ではロンハーマン(RON HERMAN)のほか、エディション(EDITION)、ビオトープ(BIOTOP)、パブリック(PUBLIC)、トラリ(TLALLI)で販売している。

 ブランドを率いるルーク・メイヤー(Luke Meier)は、これまでもミリタリーアイテムをアップサイクルする“ピースメーカー(PEACEMAKER)”などでビンテージの再解釈に挑んできた。“リワーク”を新たなプロジェクトとして始動させた狙いとは――メイヤーに聞いた。

ファッションの発信力を信じて

WWD:“リワーク”を立ち上げた理由は?

ルーク・メイヤー(以下、メイヤー):“リワーク”は、さまざまなデザインアイデアをリスペクトし、使われなくなった服や素材を用いた新しい服作りだ。このプロジェクトを通じて生まれ変わったアイテムが人々に着用され、新たな価値を感じる機会を生み出せるはず。同じく、リメイクの手法を取り入れてきた“ピースメーカー”が服を使ってメッセージを伝える方法だとすると、“リワーク”はコレクション全体でのアプローチである。

WWD:“ピースメーカー”は「OAMC」の中では価格帯を抑えたエントリーとしての役割も担ってきたが、“リワーク”はインラインと近い価格帯だ。

メイヤー:私たちが服作りで大切にしているのは価格よりも価値であり、適正だと考えた価値で服の価格を決めている。「OAMC」にとって“ピースメーカー”はメッセージであり、“服”という感覚ではない。これまでさまざまな作品に“PEACEMAKER”という言葉を使ってきたし、これからも使い続けると思う。

WWD:では“リワーク”で「OAMC」らしさをどう表現している?

メイヤー:まず、メインラインと同じクオリティであること。「OAMC」はもの作りに一切妥協しないので、その点はとても大切だ。また、作品の文脈の中で新しいかたちやアイデアに取り組むことも同じぐらい重要であり、それが“リワーク”の醍醐味でもある。

WWD:“リワーク”でまずミリタリーアイテムを扱った理由は?

メイヤー:「OAMC」でミリタリーアイテムを数シーズンにわたって扱ってきたため、構造や形、染色、仕上げなどの面で、どのように手を加えればいいかを理解していたからだ。最初の2022年春夏コレクションでは、主にビンテージやデッドストックのミリタリーピースを使った。 事前にリサーチを念入りに行い、原料の調達や服の選定をしている。これからはミリタリーウエアだけでなく、探求の幅をさらに広げていきたい。

WWD:製品を作り続けるファッション産業が、サステナビリティを掲げるには矛盾があるという意見もある。

メイヤー:確かに、非常に強い矛盾がある。“リワーク”は服や生地をアップサイクルしているため、サステナビリティの要素を含んではいるが、完全な持続可能性にはほど遠いのが現状だ。サステナビリティを実現するためには、業界自体で仕組みを変えないといけない。 私たちはサプライチェーンを理解し、それに応じてできる限りの調整を試みている。例えば、全てのサプライヤーに、材料の改善と新しいソリューション提供を働きかけたり、輸送のより良い方法を模索したり、害の少ない素材や技術を使う方法を理解しようと努めている。 私たちは日々、改善に向けて取り組んでいる。

WWD:“ピースメーカー”で平和への願いをもの作りに込めてきた作り手として、ファッションが人々に貢献できることは何だと考える?

メイヤー:ファッションデザインはコミュニケーションの一つだ。 もちろん、私たちが作るものは必需品ではなく、ぜいたく品であることを理解しないといけない。 しかし、私たちにはオーディエンスがいて、発信力がある。だからポジティブなメッセージを届けられるのであれば、これからも積極的に発信していきたい。 ただ私自身も、世の中がもっとポジティブに変わることを願う一人の人間である。 私たちがもの作りを通じて発信したメッセージをたくさんの人が受け取り、前向きなアクションを起こすきっかけになればうれしい。

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三陽商会「エコアルフ」、渋谷に再出店 Z世代を取り込む

 三陽商会の「エコアルフ(ECOALF)」は15日、渋谷スクランブルスクエア7階に新店をオープンした。

 「エコアルフ」は廃棄ペットボトルや漁網などを再利用したウエアや雑貨を展開するスペイン発のブランド。三陽商会は同ブランドをグローバル展開するエコアルフ リサイクルド ファブリックスと合弁会社を設立し、2019年から国内展開している。

 渋谷の新店では20代の獲得に力を入れる。ブランドのメイン商品であるスニーカーを前面に打ち出し、定番から新作まで約50型をラインアップする。またオープンに合わせて日本限定企画商品のブルゾンやTシャツを用意した。「今後も渋谷店限定商品などの企画を検討していきたい」(下川雅敏・事業本部コーポレートブランドビジネス部 エコアルフ課 課長)。

 ブランドの売り上げの約4割はEC。リアル店舗はブランドの思想や世界観を伝える拠点としての役割を担う。渋谷店は廃棄ペットボトルによるインスタレーションや、再利用した什器・内装などで世界観を訴える。国内では現在、玉川高島屋S・Cと阪神梅田本店に店舗があり、30-40代の顧客獲得に一定の手応えを得ている。

 渋谷には20年3月にキャットストリート沿いに路面店を置いたが、約1年で閉店した。2階に設けた多目的スペースでサステナビリティをテーマにした体験イベントや講座などを構想していたが、コロナ禍で実施が困難となり、撤退して店舗コンセプトを見直した。渋谷への再出店により、「環境配慮意識の高いZ世代の取り込み、さらに認知を広げていく」。

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「マリメッコ」がリサイクルポリエステルの新バッグ3型を発売 ウニッコ柄のフラップにも残布を使用

 「マリメッコ(MARIMEKKO)」は、「マリメッコ キオスキ(MARIMEKKO KIOSKI)」から、リサイクルポリエステルを主素材に使用したバッグシリーズ“ファニーバッグ”を発売した。アイテムはショルダーバッグ(1万3750円税込、以下同)とバックパック(2万3650円)、トートバッグ(1万9800円)の3型。全国の店舗とオンラインストアで取り扱っている。

 アイテムはそれぞれ、ハンドルの使い方やストラップの調整により持ち方を変えることができる。デザインのポイントであるウニッコ柄のフラップには、全て過去の残布を使用し、一つ一つ異なる糸のほつれがユニークな表情を生むように仕上げた。また、シワ感のある素材であるため気兼ねなく折りたたんで持ち運ぶことができ、日常やアウトドアシーンにもマッチする。

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資生堂「エリクシール」がブランド戦略を刷新 化粧水と乳液をリニューアルし過去最大級の投資を実施

 資生堂は9月21日、エイジングスキンケアブランド「エリクシール(ELIXIR)」のブランド戦略を見直す。第1弾として主力シリーズの“エリクシール シュペリエル”をリニューアル。4年ぶりに化粧水と乳液を刷新する。それぞれ使用感を分けた3タイプを用意し、詰替え用やトライアルセットなど全15品をラインアップ。価格は据え置く(税込550〜3850円※編集部調べ)。ブランド全体の9月以降の売り上げ目標として、前年比2ケタ増を目指す。なお、海外展開は2023年以降を予定する。

 「エリクシール」は1983年の誕生以来、コラーゲン研究に着目しながら、肌のエイジングと向き合い進化を遂げてきた。2016年のリブランディング以降、ターゲット層を3つに分け、20代後半からは“エリクシール ルフレ”、35〜44歳は“エリクシール シュペリエル”と“エリクシール ホワイト”、45歳以上は“エリクシール アドバンスド”とシリーズ展開する。しかし、売り上げ構成比の高い“エリクシール シュペリエル”と“エリクシール ホワイト”は、利用者の半数以上が45歳以上だったことが判明。そこで、世代別戦略とプロダクト戦略の2軸を見直す。冨田千晶 資生堂 グローバルプレミアムブランド本部 本部長は、「生活者の行動心理の変化とわれわれの売り上げの状況を鑑みて、従来の戦略から転換が必要だと判断した」と話す。

 世代別戦略では、35歳以上をターゲットにしていた“エリクシール シュペリエル”と45歳以上をターゲットにしていた“エリクシール アドバンスド”を統合し、35歳以上からは新「エリクシール」を提案する。特に45歳以上の生活者に向けたマーケティング投資とプロモーション活動を集中する。なお、“エリクシール ルフレ”はデジタルマーケティングで引き続き育成し、“エリクシール アドバンスド”は「使用感が異なり、愛用されているお客さまも多いので継続する」。

 プロダクト戦略においては、9月21日に発売する化粧水と乳液を筆頭に、日中用乳液、リンクルクリームなど、「売り上げ構成比が高く、長期的に愛用いただける製品に投資を集中させる。生活者に選ばれるヒーロープロダクトとして育成し、新客の獲得を強化する」と意気込み、前年比1.4倍の新規客獲得を目指す。

 さらに「過去最大級の投資を実施する」と、テレビCMの投入を大幅に増やし、雑誌やデジタルほか、店頭BC(美容部員)による活動も強化し、リピート率の向上を図る。「コロナ禍でタッチポイントを調査したところ、家にいることが多い世代でもある45歳以上は、テレビCMから情報を得たり、新聞の折り込みチラシによるコンバージョン率が高いことがわかった。ウェブやSNSは全世代が触れていることから、50代の女性からの支持も高い美容家やモデルといったインフルエンサーによる発信も増やし、全方位で話題化を見据えた背略を打つ」。ミューズは引き続き女優の石田ゆり子を起用し、45歳以上へのアプローチに注力する。また、35〜44歳のゾーンを取りこぼさないように、女優の長澤まさみも引き続きミューズとして迎える。

 国内では現在、ドラッグストアやGMS、化粧品専門など約2万店と資生堂の公式ECで取り扱う。海外事業においては、中国や台湾、トラベルリテールほか、今年からベトナム、シンガポール、タイで展開を始め、日本発のグローバルブランドと位置付けている。誕生当時から、年齢関係なく一人一人の美しさを最大限引き出すべく、時代とともに変化する女性の価値観やライフスタイルに合わせて進化してきた。日本市場では、15年連続で売り上げ金額No.1(インテージSRI、SRI+基礎化粧品(スキンケア)市場メインシリーズランキング2007年1月~2021年12月推計販売金額)を堅持する。

 今回刷新する化粧水と乳液は、肌が本来持つハリ保湿機能であるコラーゲンの代謝正常化と免疫細胞マクロファージのバランスの研究に着手。新成分として、独自研究に基づいたM-バウンサーCPとディープモイストインCPを配合し、約3年の開発期間をかけて完成させた。50年以上にわたる角層研究の集大成による知見を搭載した浸透処方を採用し、ハリと潤いに満ちた“つや玉”が続く肌へと導く。

 また、環境への配慮も強化する。新製品においてはリサイクル樹脂(リサイクルPET72%以上)を使用したボトル容器を採用するなど、環境負荷の低減に向けた取り組みを加速する。これまで日本では2012年から化粧水と乳液の詰め替え用パッケージを開始。化粧水においては、本体ボトルと比較してプラスチック使用量を約85%削減できる。2021年の日本市場全体における化粧水と乳液の詰め替え用の普及率は23%(インテージSLI.調べ)に対し、「エリクシール」は58%(21年1〜12月出荷売り上げ数量)と大きく上回るが、21年から詰め替え用を展開している中国と台湾では「中国は詰め替え用の売り上げ構成比が約5%、台湾は同3.6%と、詰め替えるという意識がまだまだ低い」という。今後、日本のみならず、アジアの国・地域全体で化粧品の詰め替え習慣への認知と理解を高めながら、25年末までに同ブランドの主力製品全ての詰め替え(付け替え)対応を目指す。

 製品は、6月に本格稼働した新製造拠点、福岡久留米工場で生産する。「アジアのお客さまにも届けられる体制を整えている。これらの新しい戦略を実行し、日本でナンバーワンのチームを盤石化させる。さらに、アジアでのシェアを拡大するとともに、持続可能なモノづくりに貢献することで、日本発のアジアで代表的なエイジングケアブランドになることを目指す」。

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資生堂「エリクシール」がブランド戦略を刷新 化粧水と乳液をリニューアルし過去最大級の投資を実施

 資生堂は9月21日、エイジングスキンケアブランド「エリクシール(ELIXIR)」のブランド戦略を見直す。第1弾として主力シリーズの“エリクシール シュペリエル”をリニューアル。4年ぶりに化粧水と乳液を刷新する。それぞれ使用感を分けた3タイプを用意し、詰替え用やトライアルセットなど全15品をラインアップ。価格は据え置く(税込550〜3850円※編集部調べ)。ブランド全体の9月以降の売り上げ目標として、前年比2ケタ増を目指す。なお、海外展開は2023年以降を予定する。

 「エリクシール」は1983年の誕生以来、コラーゲン研究に着目しながら、肌のエイジングと向き合い進化を遂げてきた。2016年のリブランディング以降、ターゲット層を3つに分け、20代後半からは“エリクシール ルフレ”、35〜44歳は“エリクシール シュペリエル”と“エリクシール ホワイト”、45歳以上は“エリクシール アドバンスド”とシリーズ展開する。しかし、売り上げ構成比の高い“エリクシール シュペリエル”と“エリクシール ホワイト”は、利用者の半数以上が45歳以上だったことが判明。そこで、世代別戦略とプロダクト戦略の2軸を見直す。冨田千晶 資生堂 グローバルプレミアムブランド本部 本部長は、「生活者の行動心理の変化とわれわれの売り上げの状況を鑑みて、従来の戦略から転換が必要だと判断した」と話す。

 世代別戦略では、35歳以上をターゲットにしていた“エリクシール シュペリエル”と45歳以上をターゲットにしていた“エリクシール アドバンスド”を統合し、35歳以上からは新「エリクシール」を提案する。特に45歳以上の生活者に向けたマーケティング投資とプロモーション活動を集中する。なお、“エリクシール ルフレ”はデジタルマーケティングで引き続き育成し、“エリクシール アドバンスド”は「使用感が異なり、愛用されているお客さまも多いので継続する」。

 プロダクト戦略においては、9月21日に発売する化粧水と乳液を筆頭に、日中用乳液、リンクルクリームなど、「売り上げ構成比が高く、長期的に愛用いただける製品に投資を集中させる。生活者に選ばれるヒーロープロダクトとして育成し、新客の獲得を強化する」と意気込み、前年比1.4倍の新規客獲得を目指す。

 さらに「過去最大級の投資を実施する」と、テレビCMの投入を大幅に増やし、雑誌やデジタルほか、店頭BC(美容部員)による活動も強化し、リピート率の向上を図る。「コロナ禍でタッチポイントを調査したところ、家にいることが多い世代でもある45歳以上は、テレビCMから情報を得たり、新聞の折り込みチラシによるコンバージョン率が高いことがわかった。ウェブやSNSは全世代が触れていることから、50代の女性からの支持も高い美容家やモデルといったインフルエンサーによる発信も増やし、全方位で話題化を見据えた背略を打つ」。ミューズは引き続き女優の石田ゆり子を起用し、45歳以上へのアプローチに注力する。また、35〜44歳のゾーンを取りこぼさないように、女優の長澤まさみも引き続きミューズとして迎える。

 国内では現在、ドラッグストアやGMS、化粧品専門など約2万店と資生堂の公式ECで取り扱う。海外事業においては、中国や台湾、トラベルリテールほか、今年からベトナム、シンガポール、タイで展開を始め、日本発のグローバルブランドと位置付けている。誕生当時から、年齢関係なく一人一人の美しさを最大限引き出すべく、時代とともに変化する女性の価値観やライフスタイルに合わせて進化してきた。日本市場では、15年連続で売り上げ金額No.1(インテージSRI、SRI+基礎化粧品(スキンケア)市場メインシリーズランキング2007年1月~2021年12月推計販売金額)を堅持する。

 今回刷新する化粧水と乳液は、肌が本来持つハリ保湿機能であるコラーゲンの代謝正常化と免疫細胞マクロファージのバランスの研究に着手。新成分として、独自研究に基づいたM-バウンサーCPとディープモイストインCPを配合し、約3年の開発期間をかけて完成させた。50年以上にわたる角層研究の集大成による知見を搭載した浸透処方を採用し、ハリと潤いに満ちた“つや玉”が続く肌へと導く。

 また、環境への配慮も強化する。新製品においてはリサイクル樹脂(リサイクルPET72%以上)を使用したボトル容器を採用するなど、環境負荷の低減に向けた取り組みを加速する。これまで日本では2012年から化粧水と乳液の詰め替え用パッケージを開始。化粧水においては、本体ボトルと比較してプラスチック使用量を約85%削減できる。2021年の日本市場全体における化粧水と乳液の詰め替え用の普及率は23%(インテージSLI.調べ)に対し、「エリクシール」は58%(21年1〜12月出荷売り上げ数量)と大きく上回るが、21年から詰め替え用を展開している中国と台湾では「中国は詰め替え用の売り上げ構成比が約5%、台湾は同3.6%と、詰め替えるという意識がまだまだ低い」という。今後、日本のみならず、アジアの国・地域全体で化粧品の詰め替え習慣への認知と理解を高めながら、25年末までに同ブランドの主力製品全ての詰め替え(付け替え)対応を目指す。

 製品は、6月に本格稼働した新製造拠点、福岡久留米工場で生産する。「アジアのお客さまにも届けられる体制を整えている。これらの新しい戦略を実行し、日本でナンバーワンのチームを盤石化させる。さらに、アジアでのシェアを拡大するとともに、持続可能なモノづくりに貢献することで、日本発のアジアで代表的なエイジングケアブランドになることを目指す」。

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パタゴニア日本支社が再販に本腰 日本独自のサーキュラリティ部門を新設

 パタゴニア日本支社は2022年1月、サーキュラリティ(循環性)部門を新設した。サーキュラリティ部門は日本独自の部門で、リペア部門を吸収する形で、ディレクターには平田健夫・リペア部門ディレクターが就任。リペア、リユース、リサイクルをよりよい形でドライブすることを目指し、日本で強化する再販サービスの戦略を担う。米国で13年に始まった中古品の再販プログラム“ウォーン ウエア(WORN WEAR)”、19年にスタートしたダメージの大きい製品を複数使って、新しい衣類に作り替える“リクラフテッド(ReCrafted)”を数年以内に日本でも実施する。24年度には、鎌倉市と横浜市にあるリペアセンターをサーキュラーセンターとし、リペアに加え、リペアを超えた“リクラフテッド”製品も手掛ける予定だ。また、外部のリペアパートナーを増やし、リペアサービスの納期を短縮する考え。

 “ウォーン ウエア”や“リクラフテッド”サービスは、マーティ・ポンフレー(Marty Pomphrey)日本支社長が日本での実現に向けて力を入れており、20年8月まで、目白ストアで中古品の販売を行ったり、昨年渋谷店で大々的に期間限定の“ウォーン ウエア”プログラムを実施したりして、好評を得ていた。下取りサービスは今年すでに2店舗で実証実験しており、数百着が集まったという。また、21年から神田店ではテクニカルウェアのレンタルサービスも行っている。

 パタゴニアはこの1~2年、ビジネス戦略の中核を“サーキュラリティ”と“リジェネラティブ”とし、さまざまな製品やプログラムを発表している。

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靴磨き店「ブリフトアッシュ」が客前で“オールソール”を見せる新サービス 外した部材は額装してプレゼント

 東京・青山の靴磨き店「ブリフトアッシュ(BRIFT H)」はこのほど、靴底を全て交換する“オールソール”(の一部)を客前で見せるサービスを開始した。価格はラバーソールが1万7600円〜(税込、以下同)、レザーソールが2万3100円〜。

 「ブリフトアッシュ」の兄弟店である、大塚の靴修理店「メイクセンス(MAKE SENSE)」の幸前(こうまえ)智彦店長が「ブリフトアッシュ」のカウンターに立ち、一つずつ部材を外していく“バラシ”の工程を解説付きで見せる。“バラシ”後の作業は預かって行い、取り外した部材は納品時に別途額装してプレゼントする。

 靴の修理は通常、一般客が見ることのない作業だ。それを見せることについて、「ブリフトアッシュ」と「メイクセンス」両店舗を運営するBOOT BLACK JAPANの社長で、“靴磨き世界チャンピオン”である長谷川裕也は、「靴がどのように作られているかを逆再生的に体験でき、ブランドごとの靴へのアプローチの違いも発見できる。“オールソール”は、靴の一生の中で数回あるかないかの一大イベントだ。目の前で自身の靴が施術される姿を見て、いっそう愛着を持ってもらえたら」と話す。また、「当社の目標は靴磨き職人、靴修理職人の地位向上。今回の試みが、靴修理の価値を変える良いきっかけになればと思う」と続けた。

 「ブリフトアッシュ」では今後、毎月第2土曜日に同サービスを実施する。

 長谷川社長は、2017年にロンドンで行われた「ワールド チャンピオンシップ オブ シューシャイニング」で優勝。19年には、伊勢丹新宿本店で実施された「シューシャイニング チャンピオン オブ チャンピオンズ」第1回大会でも優勝した、靴磨き界をけん引する存在。

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東レ“ウルトラスエード”が2023−24年秋冬の特設ページを開設 サステナブルな切り口を拡充

 東レは9月12日、人工皮革“ウルトラスエード®(Ultrasuede®)”のファッション向け2023-24年秋冬コレクションの特設ページを公式サイト上に開設した。

 特設ページでは、「BASICS」「FASHION VIEW」「ECO STORY」のコーナーを設けて、厚みの違いや後加工による多様なバリエーションから、植物由来やリサイクル原料を使用した環境配慮型素材まで幅広く紹介する。

 特に「BASICS」では、ビンテージ調やヌバック調の加工を施した素材を軸に、定番商品を厚み別に提案。「FASHION VIEW」では、サステナブルな価値観を拡大し「自然・機能性・美・アート」の4つの世界観から、用途に合った素材を選択できる。

 さらに、上質なアニリン革を彷彿とさせる繊細な質感としなやかさが魅力の“ウルトラスエード®ヌー(Ultrasuede®nu)”シリーズも併せてラインアップする。スワッチサンプルの無料オーダーも可能だ。

 “ウルトラスエード®”は、ジャパン・クオリティーの最先端素材として技術革新を繰り返しながら進化してきた高感度・高機能素材だ。スエード調人工皮革“ウルトラスエード®”と、銀面調人工皮革“ウルトラスエード®ヌー”の全2シリーズをそろえ、いずれも柔らかな風合いと手触りが特徴。天然皮革や合成皮革を超える特性を持った素材として、アパレルやバッグ、雑貨、靴、インテリア、自動車内装、コンシューマーエレクトロニクス(電子機器カバー)など、幅広い用途で採用されている。持続可能な社会に向けて、ポリマー・リサイクルシステムの導入や植物由来ポリマーへの移行など、環境負荷低減と共に産学連携の社会活動なども積極的に行う。

問い合わせ先
東レ ウルトラスエード事業部
03-3245-5401

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スラム街の廃棄物アートが伝えるメッセージ 美術家・長坂真護が個展

 廃棄物からアートを作る長坂真護(ながさか・まご)氏による展覧会「長坂真護展 Still A “BLACK” STAR Supported by なんぼや」が9月10日から11月6日まで東京・上野の森美術館で開催される。気鋭の美術家として話題の長坂氏にとって初の美術館での個展となる。

 会場に並ぶ約200点の作品は、パソコン、携帯電話、ビデオデッキ、ラジカセ、ゲーム機、テレビ、リモコン、衣料品、靴、ペッドボトルなどの廃棄物を用いたもの。捨てられた電子機器をキャンバスに貼り付けて油絵を施したり、大量の古着を重ね合わせたドレスのオブジェを作ったり、それらの作品は実に生々しく消費社会への批評にもなっている。

 2017年に訪れたアフリカのガーナで、日本を含めた先進国から持ち込まれた廃棄物の山を見たことが今の作風につながった。長坂氏は「美しかったラグーン(海の浅瀬)がわずか十数年で先進国からのゴミでいっぱいになり、スラム化した風景に衝撃を受けた。この現実を世界中の人に伝えようと決めた」と話す。以来、“サステナブル・キャピタリズム(持続可能な資本主義)”を提唱。スラムに溜まった廃棄物をアート作品に活用し、その売り上げを現地の人々に還元する活動を続ける。伊勢丹新宿本店、大丸東京店、三越日本橋本店などで開催した美術催事も反響を呼び、計画を大幅に上回る販売実績を記録した。

 今回の展覧会は、ブランド品のリユース店「なんぼや」を運営するバリュエンスホールディングス(HD)が特別協賛する。バリュエンスHDは長坂氏の問題提起に共感し、グローバルパートナーとしてその活動を支援している。同社のニューヨーク、パリ、香港の現地法人に長坂氏のギャラリーを併設するなど、海外での認知拡大をサポートする。

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ユニクロがグループ傘下の「ヘルムート ラング」と組んだジーンズを9月26日に発売

 「ユニクロ(UNIQLO)」は9月26日、同じファーストリテイリンググループのブランド「ヘルムート ラング(HELMUT LANG)」との協業である「ユニクロ アンド ヘルムート ラング」で、“クラシックカットジーンズ”(税込9990円)を発売する。オフ白、ブラック、ネービーの3色を展開。「ユニクロ」「セオリー(THEORY)」「プラステ(PLST)」の各ECと一部店舗で扱う。

 「ヘルムート ラング」は、1990年代にファッションの一大潮流となったミニマリズムを象徴するブランドの一つ。2006年以降、ファーストリテイリンググループのリンク・セオリー・ジャパンが運営している。今回フォーカスしたジーンズは90年代の「ヘルムート ラング」を代表するアイテムで、「(当時の)ミニマルでクリエイティブなジーンズを、『ユニクロ』とジーンズイノベーションセンターが現代的に再構築」したという。

 身生地にはポストコンシューマーリサイクルコットン(消費者から回収した製品から再生したコットン)を23%、オーガニックコットンを60%使用。リサイクルコットンとオーガニックコットンの混紡は「ユニクロ」商品として初だという。ボタン、リベット、縫製糸もリサイクル素材を使っている。

 「ヘルムート ラング」は、ファーストリテイリンググループ傘下になって以降、滝沢直己、マイケル&ニコル・コロボス(Michael&Nicole Colovos)などが手掛けていたが、17年にはやんちゃなストリートファッションの旗手だった「フッド・バイ・エアー(HOOD BY AIR)」のシェーン・オリバー(Shayne Oliver)を起用したカプセルコレクションを発表するなど、やや迷走していた時期もある。とは言え、1990年代からの根強いファンも多く、また“Y2K”として1990〜2000年代のファッションに注目が集まっている今、90年代の「ヘルムート ラング」は古着店やフリマアプリで高額で売買されるケースもある。「ユニクロ」との取り組みによって、ブランドのさらなるリブートが進むのか注目だ。

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「マリーン セル」から三日月モチーフの新作バッグが登場 環境に配慮した素材を使用

 「マリーン セル(MARINE SERRE)」は、地球環境に配慮した新作バッグ“エクリプス(ECLIPS)”を発売した。価格は863ドル(約12万4000円)で、同ブランドの公式オンラインストアと一部店舗で取り扱う。

 バッグは、「マリーン セル」を象徴する三日月に着想を得て製作。デザインは三日月パターンとタータンチェック、ブラックレザーの3種類を用意する。ボディーにはイタリア、スペイン、ドイツで調達したレザーをベースに、アップサイクルしたデニムやTシャツ、リサイクル繊維から作られたキャンバス素材などをあしらっている。バッグ側面のパネルは、コレクションの廃棄素材を再利用するため毎シーズン変わるが、レザーのパーツは毎年同じ素材を使用するという。

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仏「ボンポワン」が過去に販売した子ども服の下取り・再販サービスを開始

 仏子ども服ブランドの「ボンポワン(BONPOINT)」が、過去に販売した子ども服の下取り・再販サービス「ボンポワン・ヴィンテージ」を開始する。

 すでに8月から代官山店と銀座店で下取りを実施しており、補修やクリーニングを経た服を今月16日から販売する。下取りは、両店舗に持ち込まれた服を補修可能かどうか確認後、両店舗での買い物時に使用可能なバウチャー券に交換するという仕組み。日本在住の満18歳以上、身分証明ができる人を対象に、販売当時価格の10〜30%の価格で下取りされる。対象商品はドレス、ワンピース、ブラウス、パンツ、カバーオール、ジャケット、アウター。ブランドラベルやサイズタグ、品質ラベルがつき、品番の記載がある破損のない商品が対象となる。

 ボンポワンジャポンのクリスチャン・ピアCEOは「クチュールの技術で作られたボンポワンの洋服は、デザイン面でも縫製面でも古びることはありません。想い出の詰まったお洋服に、また違う新たな『次なる物語』を与えるという、単純なリサイクルとは大きく異なる人々を幸せにするサステナブルな取り組みだと感じています」とコメントしている。

 「ボンポワン・ヴィンテージ」は2020年5月に開始した同社の「ボンポワン・チェリッシュ」プロジェクトの一環として展開する。同プロジェクトでは、未来を担う子ども達のために、地域社会のサポートや環境負荷の軽減、責任を持ったモノ作りを推進している。

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三越伊勢丹 店頭販促などで“サステナブルな服”や“地球に優しい化粧品”などの表現見直し その意図とは

 今年の春頃から、三越伊勢丹に出店するブランドの関係者から「店頭ポップなどで“サステナブルな服”や“地球に優しい化粧品”などの表現を使用できず、言葉の使い方を見直している」という話を聞くようになった。同社にその理由を聞けば、エビデンスを示さないまま“サステナブル”“地球に優しい”といった言葉だけが先行すると、顧客に誤解を与える可能性があるから、だという。言わずもがな、同社の方針は業界に大きな影響を与える。田口裕基三越伊勢丹ホールディングス執行役常務CAO兼CRO兼CHROにその意図や背景、サステナビリティの方針を聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):三越伊勢丹ではサステナビリティをどう定義しているか?

田口裕基三越伊勢丹ホールディングス執行役常務CAO兼CRO兼CHRO(以下、田口):商品を仕入れて販売するのが我々の商売の基本的な形態であり、その中で社会にちゃんと還元できるか、豊かで平和な社会が続くことに貢献できるかの企業責任が問われる。そして企業責任はボランティアではなく経済活動として成立すること。1万7000人の社員にしっかり給料を支払い、お客さまとお取組先さま、地域の方々、株主のすべてが豊かになることが大前提だ。

WWD:それはこれまでも行ってきたことでもある。

田口:来年は三越創業350周年で、百貨店事業そのものも100年超える。戦中、戦後も百貨店をやめず長い歴史がある。今言われるところのサステナビリティは企業の理念として当たり前のようにやってきたことではある。

WWD:同時にファッションビジネス全体がこれまで社会や地球に与えてきたネガティブなインパクトがあると思う。その視点では改善してゆく点はあるか。

田口:あると思う。弊社としては「人・地域をつなぐ」「持続可能な社会・時代をつなぐ」「従業員満足度の向上」の3つを重点にこれまでの商売を見返しており、時代の変化に応じて見直す必要があると考えている。

顧客は「商品の品質・安全の確保・正確な表示」を求めている

WWD:消費者にはサステナビリティの価値観は浸透していると思うか?

田口:2月に三越伊勢丹ウエブ・アプリ会員の方を対象に10回目となるサステナビリティに関するアンケートを実施し5900名から回答を得た。「さまざまな社会課題のうち、今後、三越伊勢丹グループが特に重点的に取り組むべき活動」の問いに対する回答の第1位は突出して、「商品の品質・安全の確保・正確な表示」だった。続くのが「食品廃棄物・食品ロスの削減」、「プラスチック、紙容器などのすべての包装材の削減」となり、お客さまがサステナブルに対して強く考えを持っていることがうかがえた。これは毎年高まる傾向にある。

WWD:以下は主にファッション業界関係者に向けて話してほしい。環境と社会の両面に関して、取引先とは現在のサステナビリティ方針をどう共有しているのか。

田口:三越伊勢丹には12項目の調達方針がある。それは取引先と私たちの約束とも言えるもので、2018年にはホームページに掲出し2021年に見直した。内容は、法令順守・公正取式、品質管理、生物多様性対応、環境負荷軽減と汚染防止などであり、実は8項目は今で言うところのサステナビリティに関連することである。取り引きを始める前には必ず共有し、年に一度は説明会を開催。常にここを順守しましょう、と約束しながら進めている。

WWD:方針を決めるにあたって2018年に「サステナビリティ調達に関する」アンケートを対取引先に実施し、51%の292社が回答したと聞く。

田口:環境や人権に関しても、まずまずは我々が現状を知ることが大切だから実施した。センシティブな内容であり、丁寧に進めた。お取組先に「間違ったことを書いたらペナルティーがある」などと受け取られてはいけない。進んでいる企業では、サプライチェーンマネジメントの観点から、お取組先に足を延ばし、事件事故がなくても普段から現地調査をしているところもあると聞いているが、弊社はまだそには達していない。方針を配り、アンケートを回収し、これからその次のステップへ進んでいく段階だ。

WWD:アンケート結果は「品質管理への対応が積極的に取り組まれている一方で、環境や人権のサプライチェーン全体のマネージメントは難易度高い」とある。

田口:後者の、環境・人権問題については業界全体での取り組みが必要。官公庁や業界団体への提案・働きかけを進めていくとともに人権デューデリジェンスについても検討を進めたい。

“サステナブル”を商品の形容詞としては使わない

WWD:消費者はサステナビリティという言葉の使われ方、同時にグリーンウォッシュという言葉に対しても敏感だ。店頭ポップや販促物での言葉の使いに取り決めはあるか。

田口:表示マニュアルを作り、バイヤー、お取組先と共有している。元からある、景品表示法ガイドライに乗っ取った適正な販売表現マニュアルの中に、サステナビリティの項目を加えたもの。最新は昨年末に改正した。

 内容は、「根拠が不明確なことは言わない」が基本。たとえば“サステナブルな〇〇”のように商品に対して、サステナブルを形容詞としては使わない。考え方の前提として、お客さまにわかりやすく伝える訴求表現を目指している。「サステナビリティ」や「サステナブル」は一般的に、持続可能な繁栄をめざすための取り組み全体を指す表現であるため、 個々の商品の特徴を説明する場合の使用には適さないと考える。優良誤認を招く可能性もあるため、商品やサービスなど訴求物には形容詞としてこれらの表現を使用しないことを原則としている。

WWD:同じ理由から「地球に優しい〇〇」といった商品説明も控えるとしている。これは独自のルール?

田口:環境省による「環境表示ガイドライン」の内容であり、当社独自ルールではない。たとえば、環境保全効果を示す表示を行う場合、対象が商品の一部なのか全体なのかその範囲を表示すること。また、「環境保全に配慮した素材の使用 」と表示する場合は「リサイクルポリエステル〇%使用」など、その使用割合を表示する。

WWD:確かにサステナビリティを語る際には具体的に、エビデンスをもって、が重要になっている。

田口:商品の成分が環境保全に何らかの効果を持っていることを表示する場合は、効果があることを示す専門機関等による公正な方法による調査・検査結果の証拠を用意する。また、リサイクル、リユース、アップサイクルなどの表現は、表示内容と事実に相違がないことを示す根拠資料を用意すること、などを原則としている。

WWD:なぜここまで定義・言葉の整理をしているのか。

田口:サステナビリティに関連する言葉との出会いを通じて、理解ある方を一人でも多く増やし、よりよい社会づくりに貢献したい。お客さまは、われわれに高い「信頼」をお持ちいただいており、さらに信頼されるよう、しっかりと裏付けがあることはもちろん、理解・共感を得られるよう、誰もがわかりやすい表現が大切だ。

WWD: 言葉が、商売にこれほど重きを置いたことは過去にないのでは。サステナビリティ推進担当だけではなく、仕入れに関わるすべての社員がそれをすると。

田口:心配だとこちらに相談が来る。なんでも聞いてくれ、と言っている。お取組先は大切なパートナー。そしてサステナビリティは1社で取り組むものではなく、地球全体で取り組んでこそ効果のある取り組みだから、ともに推進していく観点も含まれている。また、従業員も言葉の意味をきちんと把握しておく必要がある。

まだ“正”を模索している段階。輪の拡大を目指す

WWD:接客を仕事にする人にとって、今まで知らなかった、接客で使ってこなかったサステナビリティ関連の言葉がたくさんある。業界全体でブラッシュアップするときだ。

田口:私たちもパーフェクトではなく、極めて謙虚にありたい。物事、すべて、100%が“正”なのかと言えばそうじゃない。まだ当社も“正”を模索している段階。“正”と言えない部分も、まずはそれを認識して、その上で持続可能な社会の寄与するものなのか、を考えてゆきたい。

 例えば9月から始まる“think good”キャンペーンは、企画段階で担当者が「これは本当に“think good”なのか自主チェックをしてきた。4回目の開催となる同キャンペーンでは、昨年までの新宿、日本橋、銀座に立川、浦和も加えて5店舗で展開し、企画の数は数百にのぼる。そのひとつひとつを確認するから大変だし、バイヤーもお取組先も苦労していると思うがここは切磋琢磨し進めたい。お客さまにサステナビリティを考えていただく機会をご提供するだけでなく、そのために、お取組先と当社グループが互いに考え方を伝え合うことで、ともに改善を図り、理解を深める機会になっている。今後も継続していくことで、サステナビリティを推進する人の輪の拡大を目指す。


【WWDJAPAN Educations】

【第2期】サステナビリティ・ディレクター養成講座
2022年9月30日(金)開講

 昨年初めて開催し好評を得た「サステナビリティ・ディレクター養成講座」を今年も開講。サステナビリティはこれからの企業経営の支柱や根底となるものであり、実践が急がれる事業の課題である。この課題についてのビジョンを描くリーダーの育成を目的に、必要な思考力・牽引力を身につける全7回のワークショップとなる。前半は各回テーマに沿った第一線で活躍する講師を迎え、講義後にはディスカッションやワークショップを通して課題を明確化し、実践に向けたアクションプランに繋げていく。

 また、受講者だけが参加できるオンライン・コミュニティーでは、「WWDJAPAN」が取り上げるサステナビリティに関する最新ニュースや知っておくべき注目記事をチェックでき、更に講義内容をより深く理解するための情報を「WWDJAPAN」編集部が届ける、まさに“サステナ漬け”の3カ月となる。
講義のみが受講できるオンラインコースも同時に受け付けています。


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三越伊勢丹「think good」が5店舗に広げて開催 キーワードは「めぐる、まわる、つなぐ。」

 三越伊勢丹は9月7日から10月4日まで、「三越伊勢丹が考えるサステナブル」について衣食住を通じて訴求するキャンペーン「think good」を展開する。4回目となる今回のキャンペーンでは「めぐる、まわる、つなぐ。」をキーワードに、店舗を首都圏5店舗に広げて実施する。

 実施店舗は、伊勢丹新宿店、日本橋三越本店、三越銀座店、伊勢丹立川店、伊勢丹浦和店。期間中は「循環」につながる商品やサービスの企画を各店舗で打ち出す。ファッション、ビューティー、ライフスタイルからフードまで、百貨店ならではの幅広い提案を行う。

 伊勢丹新宿店本館3階の自主編集売り場「リ・スタイル」では9月14日から20日まで、「ヨウヘイオオノ(YOHEI OHNO)」の大野陽平デザイナーによる「3711プロジェクト(3711 Project)」を展開。大野が収集した着物の反物を、ブランドのアーカイブドレスのパターンを用いて仕立てた商品を販売する。

 また本館地下2階のビューティアポセカリーでは、スキンケアブランドの「オンアンドドゥー(ON&DO)」が、海洋プラスチックごみを活用したトレーと人気のバームを組み合わせた伊勢丹新宿店限定セットを販売する。

 三越銀座店では、ポップアップで好評を博したヴィーガンスイーツ専門店「ザ ヴィーガン マシュマロ(the vegan marshmallooow)」やファッションブランド「スナイデル(SNIDEL)」が常設出店するほか、ウェザーグッズブランド「ハンウェイ(HANWAY)」のポップアップストアがオープンする。


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【第2期】サステナビリティ・ディレクター養成講座
2022年9月30日(金)開講

 昨年初めて開催し好評を得た「サステナビリティ・ディレクター養成講座」を今年も開講。サステナビリティはこれからの企業経営の支柱や根底となるものであり、実践が急がれる事業の課題である。この課題についてのビジョンを描くリーダーの育成を目的に、必要な思考力・牽引力を身につける全7回のワークショップとなる。前半は各回テーマに沿った第一線で活躍する講師を迎え、講義後にはディスカッションやワークショップを通して課題を明確化し、実践に向けたアクションプランに繋げていく。

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三越伊勢丹「think good」が5店舗に広げて開催 キーワードは「めぐる、まわる、つなぐ。」

 三越伊勢丹は9月7日から10月4日まで、「三越伊勢丹が考えるサステナブル」について衣食住を通じて訴求するキャンペーン「think good」を展開する。4回目となる今回のキャンペーンでは「めぐる、まわる、つなぐ。」をキーワードに、店舗を首都圏5店舗に広げて実施する。

 実施店舗は、伊勢丹新宿店、日本橋三越本店、三越銀座店、伊勢丹立川店、伊勢丹浦和店。期間中は「循環」につながる商品やサービスの企画を各店舗で打ち出す。ファッション、ビューティー、ライフスタイルからフードまで、百貨店ならではの幅広い提案を行う。

 伊勢丹新宿店本館3階の自主編集売り場「リ・スタイル」では9月14日から20日まで、「ヨウヘイオオノ(YOHEI OHNO)」の大野陽平デザイナーによる「3711プロジェクト(3711 Project)」を展開。大野が収集した着物の反物を、ブランドのアーカイブドレスのパターンを用いて仕立てた商品を販売する。

 また本館地下2階のビューティアポセカリーでは、スキンケアブランドの「オンアンドドゥー(ON&DO)」が、海洋プラスチックごみを活用したトレーと人気のバームを組み合わせた伊勢丹新宿店限定セットを販売する。

 三越銀座店では、ポップアップで好評を博したヴィーガンスイーツ専門店「ザ ヴィーガン マシュマロ(the vegan marshmallooow)」やファッションブランド「スナイデル(SNIDEL)」が常設出店するほか、ウェザーグッズブランド「ハンウェイ(HANWAY)」のポップアップストアがオープンする。


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【第2期】サステナビリティ・ディレクター養成講座
2022年9月30日(金)開講

 昨年初めて開催し好評を得た「サステナビリティ・ディレクター養成講座」を今年も開講。サステナビリティはこれからの企業経営の支柱や根底となるものであり、実践が急がれる事業の課題である。この課題についてのビジョンを描くリーダーの育成を目的に、必要な思考力・牽引力を身につける全7回のワークショップとなる。前半は各回テーマに沿った第一線で活躍する講師を迎え、講義後にはディスカッションやワークショップを通して課題を明確化し、実践に向けたアクションプランに繋げていく。

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スウェーデン発「イケア」の誰でも参加できるSDGs消費 地球、お財布、子どもにも優しいショッピング

 スウェーデン発ライフスタイルブランド「イケア(IKEA)」は8月30日、東京・原宿の「ウィズ・ハラジュク」でイベント“イケア ライフ アット ホーム:イケアと考える「より快適な家での暮らし」”を開催した。「イケア」は、2017年に自社EC、20年にはアプリをスタート。今年4月までのアプリのダウンロード数は280万以上だ。また、20年から、原宿、渋谷、新宿など都心への出店を加速し、郊外店とは違う若年層を中心とした顧客層を獲得。コロナによる“おうち時間”増加や“リモートワーク”などの消費者の“ニーズ” や“欲しい”に応えている。

 30日のイベントは単なる新作発表ではなく、イケアという企業の活動全体の発表の場だった。まず、朝山玉枝イケア・ジャパン カントリー ピープル&カルチャー マネジャーが登壇し、企業姿勢や今後の活動について発表。オムニチャネルをはじめ、異なる個性を持ったシティーショップ(都心店舗)出店について、「手ごろで環境・地球に優しい商品を好きな方法で購入してもらうのが目的だ」と話す。24年には、群馬・前橋に、最も環境に配慮した郊外型ショップが登場し、250人を新規採用予定だという。

社員1人1人のハッピーが消費者に喜びを与えられる

 イケアのモットーは、“平等” “インクルージョン” “仕事と生活のバランス”。「消費者に喜んでもらうには、社員がハッピーじゃないと無理」というのが根底にある。だから、国籍、性別、学歴などに左右されず働ける環境だ。朝山マネジャー自身が女性管理職だが、同社の女性管理職の割合は51.5%と高い。各社員のライフステージに応じて、誰もが活躍できる職場を目指した制度を採用している。イケアのキャリアパスの説明も興味深かった。通常の企業だと、図にすると横または上に行くのが当たり前と思われがちだが、同社では、ジャングルジムのようなキャリアパスを縦横自在に本人の意思により選べるようになっている。同マネジャーは、「人は、一人一人違う。あなたは、あなたのままでいい。いろいろな人が集まっているから、おもしろい企業文化ができる」と語る。同社に勤務して18年というベテランだが、「会社に行きたくなかった日はない。毎日が楽しい」とにこやかに話す姿が印象的だった。

 同社では、マタニティーに限らず、“パタニティー(父性)休暇”という制度があり、性別関係なく年間15日有給休暇を取れるようになっており、その消化率は100%だと言う。各社員のライフ&ワークバランスはイケアになくてはならないもののようだ。

循環型ビジネスへシフト

 イケアが目指すのは2030年までに再生可能素材またはリサイクル素材を100%使用した循環型ビジネスへのシフトだ。そのために、同社では、認証プログラムへの参加も積極的。現在の再生可能素材を使用した商品の割合は全体の55.8%、リサイクル素材を使用した商品は17.3%だ。アイコニックな「イケア」の青色の“フラクタ”などのバッグや人気のソフトトイ(ぬいぐるみ)などにもリサイクル素材が使用されているそうだ。

 平山絵梨イケア・ジャパン カントリー サステナブル マネジャーは、「イケアで使用する素材のほぼ全てが『FSC(持続可能な森林管理)』認証や『WWF(世界自然保全基金)』認証を受けている。また、アルカリ電池から1000回充電できる充電式電池“ラッダ”(税込499円)に切り替えた。プラスチック包装材も28年までに使用廃止を目指している」と話す。イケアは100%「WWF」認証のベターコットンを使用しているそうだ。17年に始めた「イケア」の家具買い取りサービスは、今まで約3万点を買い取って再販したという。「ダンボールはシュレッダーで緩衝材にしてお客さまへの配送に再利用しており、配送に関しても25年までに100%Co2ゼロエミッションを目指したい」。

提示するだけで子どもをサポートできる「イケア ファミリー」

 メンバーになると割引などが付くプログラム「イケア ファミリー」。「そのメリットはメンバーだけでなく、子どもにもある」と平山マネジャー。同プログラムでは、「子ども募金」という制度があり、会計時にカードを提示するたびに10円が積み立てられる仕組みになっているそうだ。この積立金は、各イケア周辺の自治体の「子ども食堂」をはじめ、教育機関、擁護施設などのサポートに使用される。ちなみに、21年度に集まった金額は約5470万円。10円という微々たるものだがメンバーによる認知と意識次第で、積立金が何倍にも急増する可能性がある。

 私はメンバーではなかったが、即メンバーになった。メンバーの得点というよりは、カード提示で自動的に子どもたちを少しでもサポートできるのが魅力だと思うから。これからはショッピングだけでなく、カフェや食事などでも「イケア」を活用して、「イケア ファミリー」カードを提示しようと思う。

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スウェーデン発「イケア」の誰でも参加できるSDGs消費 地球、お財布、子どもにも優しいショッピング

 スウェーデン発ライフスタイルブランド「イケア(IKEA)」は8月30日、東京・原宿の「ウィズ・ハラジュク」でイベント“イケア ライフ アット ホーム:イケアと考える「より快適な家での暮らし」”を開催した。「イケア」は、2017年に自社EC、20年にはアプリをスタート。今年4月までのアプリのダウンロード数は280万以上だ。また、20年から、原宿、渋谷、新宿など都心への出店を加速し、郊外店とは違う若年層を中心とした顧客層を獲得。コロナによる“おうち時間”増加や“リモートワーク”などの消費者の“ニーズ” や“欲しい”に応えている。

 30日のイベントは単なる新作発表ではなく、イケアという企業の活動全体の発表の場だった。まず、朝山玉枝イケア・ジャパン カントリー ピープル&カルチャー マネジャーが登壇し、企業姿勢や今後の活動について発表。オムニチャネルをはじめ、異なる個性を持ったシティーショップ(都心店舗)出店について、「手ごろで環境・地球に優しい商品を好きな方法で購入してもらうのが目的だ」と話す。24年には、群馬・前橋に、最も環境に配慮した郊外型ショップが登場し、250人を新規採用予定だという。

社員1人1人のハッピーが消費者に喜びを与えられる

 イケアのモットーは、“平等” “インクルージョン” “仕事と生活のバランス”。「消費者に喜んでもらうには、社員がハッピーじゃないと無理」というのが根底にある。だから、国籍、性別、学歴などに左右されず働ける環境だ。朝山マネジャー自身が女性管理職だが、同社の女性管理職の割合は51.5%と高い。各社員のライフステージに応じて、誰もが活躍できる職場を目指した制度を採用している。イケアのキャリアパスの説明も興味深かった。通常の企業だと、図にすると横または上に行くのが当たり前と思われがちだが、同社では、ジャングルジムのようなキャリアパスを縦横自在に本人の意思により選べるようになっている。同マネジャーは、「人は、一人一人違う。あなたは、あなたのままでいい。いろいろな人が集まっているから、おもしろい企業文化ができる」と語る。同社に勤務して18年というベテランだが、「会社に行きたくなかった日はない。毎日が楽しい」とにこやかに話す姿が印象的だった。

 同社では、マタニティーに限らず、“パタニティー(父性)休暇”という制度があり、性別関係なく年間15日有給休暇を取れるようになっており、その消化率は100%だと言う。各社員のライフ&ワークバランスはイケアになくてはならないもののようだ。

循環型ビジネスへシフト

 イケアが目指すのは2030年までに再生可能素材またはリサイクル素材を100%使用した循環型ビジネスへのシフトだ。そのために、同社では、認証プログラムへの参加も積極的。現在の再生可能素材を使用した商品の割合は全体の55.8%、リサイクル素材を使用した商品は17.3%だ。アイコニックな「イケア」の青色の“フラクタ”などのバッグや人気のソフトトイ(ぬいぐるみ)などにもリサイクル素材が使用されているそうだ。

 平山絵梨イケア・ジャパン カントリー サステナブル マネジャーは、「イケアで使用する素材のほぼ全てが『FSC(持続可能な森林管理)』認証や『WWF(世界自然保全基金)』認証を受けている。また、アルカリ電池から1000回充電できる充電式電池“ラッダ”(税込499円)に切り替えた。プラスチック包装材も28年までに使用廃止を目指している」と話す。イケアは100%「WWF」認証のベターコットンを使用しているそうだ。17年に始めた「イケア」の家具買い取りサービスは、今まで約3万点を買い取って再販したという。「ダンボールはシュレッダーで緩衝材にしてお客さまへの配送に再利用しており、配送に関しても25年までに100%Co2ゼロエミッションを目指したい」。

提示するだけで子どもをサポートできる「イケア ファミリー」

 メンバーになると割引などが付くプログラム「イケア ファミリー」。「そのメリットはメンバーだけでなく、子どもにもある」と平山マネジャー。同プログラムでは、「子ども募金」という制度があり、会計時にカードを提示するたびに10円が積み立てられる仕組みになっているそうだ。この積立金は、各イケア周辺の自治体の「子ども食堂」をはじめ、教育機関、擁護施設などのサポートに使用される。ちなみに、21年度に集まった金額は約5470万円。10円という微々たるものだがメンバーによる認知と意識次第で、積立金が何倍にも急増する可能性がある。

 私はメンバーではなかったが、即メンバーになった。メンバーの得点というよりは、カード提示で自動的に子どもたちを少しでもサポートできるのが魅力だと思うから。これからはショッピングだけでなく、カフェや食事などでも「イケア」を活用して、「イケア ファミリー」カードを提示しようと思う。

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売れっ子テキスタイルデザイナーがアパレル始動 「閉塞感ある今、“考えすぎずに表現”を実践したかった」

 テキスタイルデザイナー梶原加奈子がディレクターを務める札幌のエシカルライフスタイルショップ「コキュウ(COQ)」は、アパレルブランドを2022年秋冬からスタートする。

 アパレルブランド「コキュウ カナコ カジハラ(COQ KANAKO KAJIHARA)」は、“カラーヒーリング&サーキュラーライフ”をコンセプトに、環境負荷が低い素材選びやホールガーメントニットを採用。梶原は長年、日本の産地と海外ブランドをつなぐ仕事に携わっており、その経験を生かし、日本の物づくりにこだわり、工場と開発を取り組むことで「産地技術の継承や日本の魅力のグローバルに発信することを目指す」という。

 デビューコレクションは梶原の出身地でもある北海道の森の暮らしを着想源に、色やモチーフを選びデザイン。上質なウィメンズとメンズのニットウエア、靴下、バッグをそろえ、愛犬とのリンクコーディネートも提案する。価格は3万円前後を中心に5万円台まで。

 また、残布や残糸を活用したライン「コキュウ ヒビ(COQ HIBI)」もデビュー。梶原が産地を訪れるときに出会う残布をパッチワークし、シャツとして販売する。

 梶原ディレクターは、自身のテキスタイルブランド「カナ コレクション(KANA COLLECTION)」のほか、国内ブランドのディレクションなどを手がける売れっ子テキスタイルデザイナーだ。その梶原がなぜ今アパレルなのか。

 「日本のテキスタイル業界では今 “何をやっても売れない”といった閉塞感があり、結果的に冒険が少ない表現が多くなっている。かたや世界からは、杢調ひとつとってもカラフルなもの、個性的なものが求められている。日本のこの閉塞感を何とかするには、行動を起こすしかない。だからまずは自分自身が“私はこれです”と言えるものを、あまり考えすぎずに表現することにした」と梶原。 結果、何色・何種類も糸を使ったカラフルなニットや彼女自身が好きなリラックスしたシルエットの服、清潔感のあるシャツアイテムが並んだ。

 販売は先行受注を基本とし、同ショップの店頭とオンライン、ECサイト、「オンワード・クローゼット(ONWARD CROSSET)」内の日本の産地にフォーカスした「クラハグ(CRAHUG)」などで販売する。


【WWDJAPAN Educations】

【第2期】サステナビリティ・ディレクター養成講座
2022年9月30日(金)開講

 昨年初めて開催し好評を得た「サステナビリティ・ディレクター養成講座」を今年も開講。サステナビリティはこれからの企業経営の支柱や根底となるものであり、実践が急がれる事業の課題である。この課題についてのビジョンを描くリーダーの育成を目的に、必要な思考力・牽引力を身につける全7回のワークショップとなる。前半は各回テーマに沿った第一線で活躍する講師を迎え、講義後にはディスカッションやワークショップを通して課題を明確化し、実践に向けたアクションプランに繋げていく。

 また、受講者だけが参加できるオンライン・コミュニティーでは、「WWDJAPAN」が取り上げるサステナビリティに関する最新ニュースや知っておくべき注目記事をチェックでき、更に講義内容をより深く理解するための情報を「WWDJAPAN」編集部が届ける、まさに“サステナ漬け”の3カ月となる。
講義のみが受講できるオンラインコースも同時に受け付けています。


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売れっ子テキスタイルデザイナーがアパレル始動 「閉塞感ある今、“考えすぎずに表現”を実践したかった」

 テキスタイルデザイナー梶原加奈子がディレクターを務める札幌のエシカルライフスタイルショップ「コキュウ(COQ)」は、アパレルブランドを2022年秋冬からスタートする。

 アパレルブランド「コキュウ カナコ カジハラ(COQ KANAKO KAJIHARA)」は、“カラーヒーリング&サーキュラーライフ”をコンセプトに、環境負荷が低い素材選びやホールガーメントニットを採用。梶原は長年、日本の産地と海外ブランドをつなぐ仕事に携わっており、その経験を生かし、日本の物づくりにこだわり、工場と開発を取り組むことで「産地技術の継承や日本の魅力のグローバルに発信することを目指す」という。

 デビューコレクションは梶原の出身地でもある北海道の森の暮らしを着想源に、色やモチーフを選びデザイン。上質なウィメンズとメンズのニットウエア、靴下、バッグをそろえ、愛犬とのリンクコーディネートも提案する。価格は3万円前後を中心に5万円台まで。

 また、残布や残糸を活用したライン「コキュウ ヒビ(COQ HIBI)」もデビュー。梶原が産地を訪れるときに出会う残布をパッチワークし、シャツとして販売する。

 梶原ディレクターは、自身のテキスタイルブランド「カナ コレクション(KANA COLLECTION)」のほか、国内ブランドのディレクションなどを手がける売れっ子テキスタイルデザイナーだ。その梶原がなぜ今アパレルなのか。

 「日本のテキスタイル業界では今 “何をやっても売れない”といった閉塞感があり、結果的に冒険が少ない表現が多くなっている。かたや世界からは、杢調ひとつとってもカラフルなもの、個性的なものが求められている。日本のこの閉塞感を何とかするには、行動を起こすしかない。だからまずは自分自身が“私はこれです”と言えるものを、あまり考えすぎずに表現することにした」と梶原。 結果、何色・何種類も糸を使ったカラフルなニットや彼女自身が好きなリラックスしたシルエットの服、清潔感のあるシャツアイテムが並んだ。

 販売は先行受注を基本とし、同ショップの店頭とオンライン、ECサイト、「オンワード・クローゼット(ONWARD CROSSET)」内の日本の産地にフォーカスした「クラハグ(CRAHUG)」などで販売する。


【WWDJAPAN Educations】

【第2期】サステナビリティ・ディレクター養成講座
2022年9月30日(金)開講

 昨年初めて開催し好評を得た「サステナビリティ・ディレクター養成講座」を今年も開講。サステナビリティはこれからの企業経営の支柱や根底となるものであり、実践が急がれる事業の課題である。この課題についてのビジョンを描くリーダーの育成を目的に、必要な思考力・牽引力を身につける全7回のワークショップとなる。前半は各回テーマに沿った第一線で活躍する講師を迎え、講義後にはディスカッションやワークショップを通して課題を明確化し、実践に向けたアクションプランに繋げていく。

 また、受講者だけが参加できるオンライン・コミュニティーでは、「WWDJAPAN」が取り上げるサステナビリティに関する最新ニュースや知っておくべき注目記事をチェックでき、更に講義内容をより深く理解するための情報を「WWDJAPAN」編集部が届ける、まさに“サステナ漬け”の3カ月となる。
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「エドウイン」が定番ジーンズ“EDWIN 503”をリニューアル 広末涼子や坂口憲二らがCM出演

 「エドウイン(EDWIN)」は、ブランドの定番ジーンズ“EDWIN 503”の発売開始から25周年を迎えリニューアルする。“503 IS BLUE”をテーマに、新モデルの販売を行う。

 新モデルでは、自社工場で生地の裁断時に生まれるくずや客がはかなくなったジーンズを回収して、デニム生地やジーンズにリサイクルするプロジェクト“コア(CO:RE)”を採用。61年の歴史で培ったスタンダードフィットをベースに、サステナブル素材にこだわりながら現代に合う機能を提供するという。価格は税込1万1000円で、シルエットはスリムテーパード、レギュラーストレート、ルーズトレートの3種類を用意する。

 リニューアルに合わせて、新たなウェブCMを配信する。広末涼子、坂口憲二、トータス松本が出演し、それぞれが独自のスタイルで“EDWIN 503”の伝統的なCMソングを披露する。

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AMIAYAと学ぶサステナビリティvol.5 衣と食をつなげ、ゴミを出さない循環モデルとは

 私たちAMIAYAがリアルな目線でサステナビリティを学ぶ本連載。自由にファッションを表現する楽しさや、ファッションが持つポジティブなエネルギーを届けたいという思いは、今も昔も変わりません。ファッション業界の負の側面が問題になっている近年、私たちは大好きなファッションを通して責任ある発信をしていきたい。モノづくりに関わる人間としてこれからの未来のためにできるより良い選択をしていきます。

 今回は、“衣”から“食”をつなぎ、ゴミを出さない新しい循環モデルを実践している「アルーフ ホーム(ALOOF HOME)」に伺いました。東京・南青山に店舗を構える同ブランドは、和紙やコットン、シルクなどの天然繊維を用いた衣類を中心に、カーテンや寝具などの衣食住に関わるプロダクトを販売しています。合成繊維を使わずに、天然繊維を使用しているのには理由があります。それは、回収した古着を京都・美山の自社農場で肥料に活用して野菜を育てているからです。南青山の店舗に併設されたカフェスペースでは、それらの野菜を使ったフードやカフェメニューを楽しめます。

 ファッション業界が抱える問題のひとつでもある大量の在庫廃棄から生じる汚染水や温室効果ガスは、環境問題を語る上で避けては通れません。「アルーフ ホーム」の循環モデルは、これからのファッションの未来を担う新しいプラットフォームになっていくはずです。園部皓志代表は、「ゴミを出さない」とシンプルだけど、やるべきことをきちんと見据えていました。ファッションの未来は明るい!と希望が持てる取材でした。

「かっこいい」より「おいしい」で理解するサステナビリティ

AMI:衣から食をつなげるというコンセプトを思いついたきっかけは?

園部皓志代表(以下、園部):すごく簡単に言うと、人には「かっこいい」より「おいしい」の方が伝わりやすいんです。かっこいい服を着てサステナビリティを考えるよりも、食を通じた方が理解が早い。僕は以前ファストファッションブランドに勤めていましたが、日本の消費者は世界と比べるとサステナビリティへの意識がまだまだ低い。「サステナブルだから」よりも「安くて高品質」だからの方が購買につながります。そんな消費者をどう教育すべきかを2年間かけて考え、服を肥料にして土壌を活性化して、その土壌で育てた素材を活用した食を販売するモデルに行き着きました。

AYA:その壮大なスキームをたった2年で形にできたのってすごいですね。

園部:僕はトレンド予報士の資格を取得していて、世の中の兆候を捉え仮説を組み立てるのが得意なんです。2017年ころには、20年までには環境や健康系の市場が活性化することを見据えていました。でもサステナブルな服を購入してもらう方法を考えるのはすごく難しくて。ファッション業界にはさまざまな問題がありますが、僕はまず使った後の責任に焦点を当て「ゴミを出さないこと」を軸にしました。

AMI:天然繊維が畑の肥料になるんですね。

園部:もともと麻などは肥料として活用されていたので、天然繊維も肥料になるのではないかと思い、検証したら微生物を活性化させることができました。最初は日本を代表する繊維の和紙で商品開発を進め、今はコットンやシルクも使用しています。

AYA:古着の回収ボックスは街でよく見かけますが、その服がその後どこに行っているかは正直分からない。でも「アルーフ ホーム」は、自分の着た服が肥料になって野菜になって戻ってくるので、意識が変わるきっかけになりそうですね。こちらのお店では食事を楽しめるだけでなく、価値観を共有するコミュニティーの一員になれるのもうれしいです。

園部:お客さまの意識を変化させるためには、五感で感じられる場所が必須だと思いました。サステナブルブランドである以上、伝えるべきメッセージがたくさんあるので、この空間を発信拠点にしていきます。

ファッション好きの“矛盾”を解消する購入方法

AMI:商品の購入方法には、“Long Buy(定額購入)”と“Time Buy(期間型購入180日)”の2種類があります。サステナビリティの観点から考えると1着を長く大切に着ることが大事だけど、ファッション好きのいろんな服を楽しみたい気持ちと矛盾してしまうんです。このシステムは、どちらの欲求も満たしてくれるので良いですね。

園部:僕の軸は、ゴミを出さないことです。周りからも「長く着た方がサステナブルなんじゃないですか」と指摘を受けたことがありますが、その根拠はないですよね。

AMI:このスキームを実践する上で難しかったことは?

園部:本当にいろいろ難しかったですよ(笑)。最初は土に戻るスピードが速い和紙に着目しましたが、僕たちの最終目標は服を戻した土壌で野菜を作ることです。それには微生物をどれだけ活性化できるかが重要でした。周りには時間ではなく質の大切さを理解してもらうことに苦労しました。

AMI:京都の自社農園もいちから作ったんですか?

園部:はい、知り合いの土地の一部を購入しました。このスキームを実現するには、自分が見える範囲でスピード感を持ってトライ&エラーを繰り返すことが鍵になります。デザインするときに、自由がないと嫌じゃないですか。それと一緒です。

AYA:すごい。その熱量はどこから来るんですか?

園部:やっぱりファッションが好きなので。服には人の気持ちを変える力があります。今は、そのファッションの本質が忘れられている気がします。僕はスーパーファッションデザイナーではないので、サステナブルの分野で「ゴミを出さない」ビジネスモデルを構築して資本を集め、人の意識を変えることに挑戦したい。

AMI:私たちもモノづくりに携わる人間としていろんな矛盾を感じています。でも、その中でどう責任を持って生み出していくかが重要だと思います。服を販売した後の仕組みを構築するのも責任を持つ1つの方法で、ファッションに対しての夢が広がるブランドだなと思いました。

園部:将来的には、皆さんが生み出したものは私が全部回収して、ゴミを出さない国作りを目指します。

■Aloof hom
場所:東京都港区南青山3-2-9
電話:03-6812-9401
営業時間:11:00〜19:00
定休日:月曜日・金曜日

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着想源はミニトマト!? スタートアップが作る環境に優しいパッケージ&サンプリング手段4選

 コスメのパッケージはプラスチックかガラスだけだろうか?そして、外箱は使い捨てる以外にないのだろうか?現在は貝殻、海藻、野生の植物、紙など、さまざまな原料を用いた容器やサンプリング手法が生まれている。4つのスタートアップを紹介する。

ミニトマトを再現したノップラ

 ノップラ(NOTPLA)は、「パッケージを消してしまおう」を謳う。持続可能な包装資材を開発するスタートアップ企業は、使い捨てプラスチックに代わるパッケージの普及を目指す。2014年、ロドリゴ・ガルシア・ゴンザレス(Rodrigo Garcia Gonzalez)とピエール・パスリエ(Pierre Paslier)が学生の時に起業した。

 ノップラのマーケティングを担当するマルゴー・ダゲール(Margaux Deguerre)は、「液体をカプセルに閉じ込める方法を考えたとき、彼らは自然からインスピレーションを受け、ミニトマトを再現した」と言う。ノップラは、その名のとおりプラスチックではない素材、つまり海藻や植物といった、数週間で生分解されるものでできたパッケージをつくっている。

 現在は多くのスポーツイベントやフェスに協賛し、食品容器を生分解仕様にするコーティング事業にも挑戦。海藻の繊維を使ったノップラペーパー、オイルを内包できるノップラ ピペットなども開発した。後者は水で溶けるため、使い切りシャンプーなどの容器に使用できる。マーケティング担当のダゲールは、「化粧品業界にも関心を抱いている」という。

100回繰り返し可能なアイディ・セント

 アイディ・セント(iD SCENT)は、「におい」の商品化を考えた。香水のサンプリングを改革するのがねらいだ。

 新たなテクノロジー、「センティスト」は、100%リサイクルできる紙に香水を含ませる。空気を圧縮させることで、香りを紙の繊維になじませるのだ。この方法を使うと、揮発しないアルコールフリーの香水なら数カ月から数年に渡って香りを楽しめる。

 「ゲラン(GUERLAIN)」の“アクアアレゴリア ネロリア ベチバー”のサンプルは、香水のびんをイメージした紙の形で配られた。サンプルの上についている帽子のような部分を上に向かって引っ張ると、白いスティック上のサンプルが出てくる。このサンプルは、理論上は100回以上繰り返し使用可能だ。

 10年前に始まったアイディ・セントは、サンプルを多くの人々が共有できるように作られた。フランスのブロンを拠点とし、自国で再生可能で環境に配慮した紙を生産している。

食感、見た目、匂いを再現するオーガノイド

 オーガノイド・テクノロジー・ゲーエムベーハー(ORGANOID TECHNOLOGY GmBH以下、オーガノイド)は、商品の触り心地、見た目、においの再現をこだわり抜いている。ディレクターのアルプ・ベアール(Alp Behar)は、「オーガノイドが作ったサンプルの表面に触れても、まるで本物のバラの花びらに触れたり、香りを感じているように錯覚するでしょう」と説明する。オーガノイドは、フランス、ベルギー、ルクセンブルク、スイス、イスラエルといった国々に向けて販売している。

 オーガノイドは、オーストリアのフリースで2018年に設立された。商品はすべて、カーボンニュートラルに取り組む、同国にあるチロルの山脈でつくられている。

 べアールは、「オーガノイドは、コスメの販売に向いている」という。家具と一緒にディスプレイしたり、別の商品に同梱したりのサンプリングに向いているという。

 またオーガノイドは、スキンケア用品やエッセンシャルオイルのような物質を貯蔵する役割を果たす天然の苔を使った、肌に貼るパッチ、ナットパッド(NatPad)という商品のために子会社もつくっている。ナットパッドは、オーガノイドの表面にもつけることができる。

廃棄される貝殻を地元で消費するマラキオ

 マラキオ(Malakio)は、魚介類の殻をレストランから直接集めている。それらを押しつぶして、天然の粘結剤と混ぜるためだ。ローテクな作り方だからこそ、「二酸化炭素の排出を抑えることができる」と共同創設者であるヒューゴ・ケルマレック(Hugo Kermarrec)は言う。

 マラキオは、再利用した素材を使った食器やインテリアの販売から家具の製造へと事業を拡大。現在は、コスメのパッケージを手がけている。マラキオの製品に使われている素材には隙間があるため、クリームやパウダー、水性のコスメを収めるのに適している。

 マッスル貝や牡蠣、帆立貝の貝殻は、様々な色に変わる。「自然に着色できるのも特徴」とケルマレックは語る。現在はフランスのナントに拠点をおくが、もともとは同国のブルターニュで2020年に設立された。

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高島屋×「ホワイトマウンテニアリング」の第2弾 “循環”をテーマに7商品をラインアップ

 高島屋のセレクトショップ「CSケーススタディ」は、「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)」とのコラボ第2弾となるカプセルコレクションを8月31日に発売する。

 同コレクションは7商品からなり、高島屋限定で扱う。価格は、裾のドローコードでシルエットを変えられる製品染めのコーチジャケットが4万6200円(税込、以下同)、3タックのテーパードパンツが4万1800円など。高島屋のサステナブルプロジェクト“デパート デ ループ”に基づくもので、JEPLAN(ジェプラン、旧日本環境設計)の衣料品再生プログラム“ブリング”を活用して、不要時には高島屋が店頭で回収。繊維の原料などに再資源化して循環させる。

 Tシャツの胸にもプリントするトレードマークについて相澤陽介「ホワイトマウンテニアリング」デザイナーは、「テキスタイルは糸が重なり合って1枚の布となる。それは、とても時間のかかる作業だ。そして“ブリング”は、服をあらためて糸や布に循環させるため、さらに手間と時間がかかる。しかし服の未来を考える際、非常に重要なアクションであり、服を着る人の意識にもつながっていくはず。そこでトレードマークは、“循環”をコンセプトに製作した」と話す。

 CSケーススタディは、2021年に20周年を迎えた。

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夏フェス続々、コロナ明けのニュースタンダードはサステナブル?! マリエの「私の34年目のサステナブル」Vol.62

 ここ数週間、週末のインスタグラムは、帰ってきた音楽フェスの投稿で溢れている。コロナはなかなか収束しないが、音楽フェスに心躍っているファンは多いだろう。

 ミュージックフェスティバルとファッションの密接な関係には、伝説のロックフェス「ウッドストック・ミュージック・アンド・アート・フェスティバル(Woodstock Music and Art Festival)」から「コーチェラ・ヴァレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル(Coachella Valley Music and Arts Festival. 以下、コーチェラ)」までが大きな影響を与えてきた。数々のセレブリティやインフルエンサーがとっておきのおしゃれをして挑む「コーチェラ」のスナップショットをが楽しみにしている人も多いだろう。

 汗をかいて大地を踊りまくるフェスもあれば、おしゃれをして訪れたくなるフェスも数多い。ミュージックフェスには単なるバケーションルックとは違う他の要素が注ぎ込まれ、一方それぞれが音楽におけるアイデンティティを盛り込もうと意気込んでいる。だから格別に楽しいのだ。

 日本でもさまざまなミュージックフェスティバルがカムバックした2022年、サステナブルな取り組みも取り入れられるようになった。

 なかでも8月21日に開催された「フリーダム(FREEDOM)」in淡路島には、サステナブルに特化したエリアが設けられ、音楽とファッション、フードの新しいサステナブルな関係性が築かれた。今回は、私も現場をプロデュースさせていただいた。

 全ては「FREEDOM」の発起人であるアーティスト・シンガーのminmiさんが、「自分もサステナブルなアクションを始めたい」と相談してくれたことから始まった。私もminmiさんも、現在30人弱ほどからなる環境省のサステナブルアンバサダー、”森里川海アンバサダー”の仲間同士。全ては、定例会トークセッションから始まった。

 以前も書かせていただいたように、フェスやライブでのグッズ生産はアパレル産業が担っている。一度に大量の生産物があり、コロナ初期には中止となったフェスやライブのために作られてしまった大量のグッズやTシャツが問題視されていた。そんなこともあり、今回はどのようにしてグッズをサステナブルにするかミーティングを重ね、天然性の素材に地産地消の技術や伝統を活用した。淡路島に工場を構える藍染の職人たちと、豊島による世界中の綿花のうちオーガニックコットンの割合を10%まで上げることを目標とする”オーガビッツ”を使い、家族連れが多いフェスならでの藍染めのワークショップを開催した。他にも淡路島で活動するアパレルブランドとは、オリジナルの手ぬぐいなどをプロデュース。現地や近隣の土地に根付く職人とのコラボレーションは、その場所をよく知る者達と音楽とファッションでつながる特別なエリアとなった。もちろんフードエリアも地産地消で、グルテンフリーや体にも地球にも優しい物が揃った。問題視されていたカトラリーなどのプラスチックゴミ問題も解決すべく、サステナブルな試みが導入された。さらに今回の試みに賛同したコスメブランドはブースを構え、音楽を肌で感じ、ファッションとコスメ、フードとの新しい出合いを提供できるサステナブルエリアが完成した。

 大自然の中で、音楽とファッション、そして風土を楽しみながら開かれたミュージックフェスは、ライフスタイルそのものが詰まった場所になった。課題はまだまだ山積みだが、アーティストという特別な存在の発する声には”力”がある。そして、その歌声に集まる人々のアクションは、さらに波を広げるだろうことを体感出来るフェスとなった。大量生産・大量廃棄だったフェスやライブグッズのあり方は、未来循環型に変化しなければならない。その挑戦は、これからも続く。

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池袋パルコでファッション×サステナブルの訴求キャンペーン 広告モデルにkemioを起用

 池袋パルコは9月1日〜10月16日、秋のファッションを楽しみながらサステナブルについて考えるきっかけを提案するキャンペーン“池袋パルコ オータム セレクション(IKEBUKURO PARCO AUTUMN SELECTION)”を開催する。

 キャンペーンは、ファッションやサステナブルを恐れずに楽しむ意味を込めて、“Don’t be afraid, Just enjoy. ”をテーマにした。動画クリエイター・モデルのkemioをモデルに起用、アートディレクターの村田実莉が手掛けた。期間中は、サステナブルに関連して古着回収イベントや容器回収を行うポップアップなどを実施する。

 古着回収イベントは、エシカルファッションプランナーの鎌田安里紗が監修。古着を持参して分別することで、池袋パルコの優待券500円分を先着1000人にプレゼントする。会期は9月16〜25日。

 また、ファッションのマーケットイベント「天王洲コレクション(TENNOZ COLLECTION)」を10月15、16日に初開催する。ビンテージアパレル・ジュエリー、古書、プロダクトなど、約70店が一堂に会する。

 さらに、昨秋から継続して“ジェンダーレス・エイジレスに楽しめるパルコ”をテーマに改装を行い、「アグ(UGG)」 「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」「レッドウイング(RED WING)」が今秋オープンし、メンズ・ウィメンズシューズの取り扱いを拡大する。

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「ザ・ノース・フェイス」立役者の新展開 「ニュートラルワークス.」のサステナブルな服作り

 サステナビリティに配慮したモノづくりとは具体的にはどういうこと?正解がない話とはいえ、指針はほしい。そこでサステナビリティ先進企業であるゴールドウインの大坪岳人「ニュートラルワークス.(NEUTRALWORKS.)」事業部長にその定義とリサイクル素材使いや古着回収などの実践内容について聞いた。同事業部長は「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」に18年間所属し、同ブランドを育てた立役者の一人でもある。

WWDJAPAN(以下、WWD):2021年4月から事業部長に就任した「ニュートラルワークス.」ではサステナビリティをどう定義しているか?

大坪岳人ゴールドウイン ニュートラルワークス事業部長(以下、大坪):僕の定義は、自分の子どもに継承できるか、だ。入社後、2006年に初めてサステナビリティという言葉を聞いたときはピンとこなかった。考えを深めたきっかけは、「ザ・ノース・フェイス」に所属時代、アウトドアの展示会に参加した後にアメリカの雪山でスノーボードをしていたときに、「娘は大人になったときにこの素晴らしい景色を見ることができるのだろうか」と思ったこと。実際、30年前と比べると日本のスキー場も雪が減り、ゲレンデがガリガリになっている。自分が感動している景色を子供たちにも見せるためには、どうしたらいいか、と考え始めた。

 サステナビリティやエコの話は、“小さいこと”と“大きいこと”が同じ意味を持つ。例えば、明日気温が上がる話と、いつか地球が滅びる話の2つは自分との距離感が全く違うが、話している内容は実は同じ。100年先のことはわからないし、自分が生きてこの仕事をしていることは難しいだろう。だけど自分が生きている間に知り合う人たち、祖父母から両親、子供、孫をつなげると話は100年スパンとなる。サステナビリティには矛盾も多く、「だったら何も作らない方がいい」とゼロヒャクで考えがちだが、それよりもシンプルに「子どもにちゃんと渡せるか」が判断基準としてはいいのかな、と思う。

WWD:2006年からゴールドウイン社内でサステナビリティという言葉が使われていたことに驚く。誰がリーダーシップをとったのか。

大坪:当時「ザ・ノース・フェイス」の事業部長だった、現社長の渡辺(貴生ゴールドウイン社長)だ。「ザ・ノース・フェイス」は、カタログの冒頭に循環につながるメッセージを掲げていた。大きな流れではなかったが社内の他ブランドも「ノースがやるから自分たちも」という広がりがあったと記憶している。

 また素材調達は富山本店の調達部門がブランドを横断して行っており、同部門が中心となり帝人や旭化成の国内回収事業に参加したり、ダウンの羽毛回収「グリーン ダウン プロジェクト(Green Down Project)」の前身と組んだりと、店頭回収を始めていた。

WWD:回収を始めたきっかけは?

大坪:当時は“サイクル”という言葉を使っていた。持続可能のためには何より長く大切に使うことが重要だから、リペアは昔から行っていた。でもどうしても捨てなければならないものも出てくる。ペットボトルや缶や紙は回収・再生しているのに衣類はできていない。ならば、ポリエステルだけでも循環できるようにしよう、とか、ダウンは食用水鳥の副産物の羽を使っているが量が採れなくなってきた、ならば上質なダウンを再利用しよう、という流れだった。

WWD:これも取り組むのが早かった。

大坪:「パタゴニア(PATAGONIA)」も早い段階から回収やリペアを行っていたし、アウトドアをメーンにする企業は早かったのでは。2008年から社内では“グリーン・イズ・グッド(GREEN IS GOOD)”という標語を掲げ、“グリーンサイクル、グリーンマテリアル、グリーンマインド”の三つの基準でモノづくりから回収・再生の取り組みをしている。グリーンマテリアルはリサイクルなど環境負荷が低い素材を、グリーンマインドは修理しやすい設計などを指す。

WWD:確かにアウトドアやスポーツブランドの多くはサステナビリティへの取り組みが速く、その他のアパレルとの間に大きな差異がある。

大坪:アパレルの中で、特にどのジャンルが石油を多く使っているかと言えば、ポリエステルやナイロンを多く使う僕らでもある。渡辺社長がスパイバー(Spiber)に投資を決めたのも、材料から変えないと根本的に変えられない、という考えもある。

モノづくりのシフトは素材の置き換えからスタート

WWD:サステナビリティなモノづくりへのシフトをどこから着手したのか。

大坪:まずはバージン素材からリサイクル素材への置き換えから始めた。同時にアウトドアウエアが求める機能性やより細くて軽い素材使いを目指すから置き換えへのハードルは高い。置き換えたことで物性が弱まり長く使えなくなっては、本末転倒だ。“置き換えることに意味があるのか?”といったジレンマは結構長い期間あった。今でもその葛藤はあるが、最近は素材展に行ってもエコに配慮した素材が8割を占めるなど、業界でもそれが標準になりつつあると思う。

WWD:どんなアイテムから置き換えを始めたのか。

大坪:量、スケールを非常に意識している。カプセルコレクションなど一部の商品への採用だけではインパクトがないからだ。ボリュームゾーンの価格帯のTシャツなどで取り入れたいがすると今度はコストが難しい。

WWD:原料メーカーと目標を共有して変えていく関係が欠かせない。置き換えはどのくらい進んでいるのか。

大坪:ポリエステルはペットボトル由来のリサイクル素材が出回っているからかなり進んでいて、「ニュートラルワークス.」については100%。ナイロンはまだ再生素材が開発段階だ。

WWD:リサイクル素材の使用比率の目標は?

大坪:全社的に30年までに製品の90%以上を環境負荷低減素材にする目標を掲げている。以前は、年2回展示会を開き、それに合わせたモノづくりを行っていたが、サステナブルな素材開発は3年、5年とスパンが長い。今すぐは変えられないけれど3年後には実現しようなど、長期的な目標を掲げるケースも多い。

WWD:古着回収量の目標は?

大坪:数値では定めておらず、回収対象の品目を増やし、できるだけ多くの量を回収することを目指している。古着屋で売れるから、という理由もあるが認知もまだ不十分。その中で、ダウンジャケットの回収は増えている。

 2021年は全ブランドの直営157店舗で9429キログラムの古着を回収した。20年が127店舗3655キロだから1年で3倍弱には増えているまた、マラソン大会などスポーツイベントの会場ではかなりの量が集まり、レースの出場者の数より多く戻ってきたりする

WWD:目標や結果を対外的に発表することも重要だ。

大坪:以前は「誰に知られていなくても粛々とやる」「売りにしない」文化が社内にあった。「無染色で作りました」と言ってところで、大多数は染めているし、「リサイクル素材に置き換えた」といっても全部じゃないから。でも今はその空気も変わってきた。

大事なのは「人の気持ちを変える」取り組み

WWD:2021年までは「ザ・ノース・フェイス」のディレクターとして全体統括をしていた。影響力のあるブランドは責任も大きい。

大坪:何百億円と売り上げるブランドでも、世界でのインパクトはほんの少し。だけどそれを通じて人の意識を変えたら、その先の大きなアクションにつながると思う。たばこは体に悪い、と昔から言われていた。その物質的な事実は変わらないのに意識が変わったことで今では他人がいるところでは控える人がほとんど。これってまさに人の意識の変化だと思う。ごみも同じ、今では当たり前のように分別をしている。我々が打ち出す施策も意味があるなし、ではなく、人の気持ちや空気感を変えられるものであるか否かで判断をしている。

WWD:人気ブランドだから正しい影響力の使い方をしよう、みたいな意識はあるか?

大坪:それはない。ないというか、使命を背負っているわけではない。もちろん、自分たちの行動が多くの人に良い影響があれば嬉しいし、率先してチャレンジしようとは思ってきた。でも環境問題は、自分たちだけでは絶対にクリアできない課題だから。

 1968年に「ザ・ノース・フェイス」の社長に就任したケネス・ハップ・クロップ(Kenneth Hap Klopp)が最初に社員に伝えた「ジャケットを売るのが君たちの仕事じゃない。世界を変える仕事、それが君らの仕事だ」という有名な言葉がある。僕も4年前に、ハップ・クロップと会って仕事の悩みを話したら、「君の仕事はダウンジャケットを売る仕事じゃないんだよ。お客さんに愛される仕事をしようと考えたら迷わない」と言われて納得した。

 結局、何のために仕事をするのかが大事。売り上げを作るためじゃなく、お客さんに必要だと思われる商品、明日も存在してほしいと思われるブランドを考えるのがブランディングだと思う。そうありたいと強く思っている。

「ニュートラルワークス.」のこと。

WWD:それを今体現しているのが、「ニュートラルワークス.」だ。

大坪:5年前に「ザ・ノース・フェイス」を扱うセレクトショップとして立ち上げたものをブランド事業として新しく生まれ変わらせるタスクをもらった。手前みそだが、“準備ができた状態をつくる”とか、“体と心を整える”といったことを手掛けているアパレルブランドはほかにないと思う。例えばコーヒーや音楽のように仕事の前後に欠かせないもの、今はそういったものがすごく必要だと思うからチャレンジをスタートした。ゴールドウインのオリジナルブランドとして、世界の人たちに“いい”と思ってもらえるものにしたい

WWD:インタビューの冒頭でサステナビリティの定義にあげた「子供に残せるか」に通じるものがある。

大坪:“準備できている状態”は利己的ではありえなくて、自分以外の他者、スケールを広げれば地域や地球が良くないと成立しない。持続可能は「こうしなくちゃ」「こうあるべき」より、「あれいいよね、大切にしたい」という置き換えの効かない存在として続いてゆくことだと思う。ちょっと“イイやつ”強めな表現だけど、 “Good is Cool”、いいことがかっこいいと受け取られるといいな、と思う。

WWD:これから挑戦したいことは?

大坪:未利用資源の活用。使われていないものってたくさんある。漁網やバナナの茎の再利用は始めている。使われていないスペースや時間、なんかも含まれるかもしれない。“Too Good to Waste”なものやコトを廃棄するのではなく、再利用したい。


【WWDJAPAN Educations】

【第2期】サステナビリティ・ディレクター養成講座
2022年9月30日(金)開講

 昨年初めて開催し好評を得た「サステナビリティ・ディレクター養成講座」を今年も開講。サステナビリティはこれからの企業経営の支柱や根底となるものであり、実践が急がれる事業の課題である。この課題についてのビジョンを描くリーダーの育成を目的に、必要な思考力・牽引力を身につける全7回のワークショップとなる。前半は各回テーマに沿った第一線で活躍する講師を迎え、講義後にはディスカッションやワークショップを通して課題を明確化し、実践に向けたアクションプランに繋げていく。

 また、受講者だけが参加できるオンライン・コミュニティーでは、「WWDJAPAN」が取り上げるサステナビリティに関する最新ニュースや知っておくべき注目記事をチェックでき、更に講義内容をより深く理解するための情報を「WWDJAPAN」編集部が届ける、まさに“サステナ漬け”の3カ月となる。
講義のみが受講できるオンラインコースも同時に受け付けています。


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ステラ・マッカートニーがスキンケアラインを始動 日本でも展開予定

 デザイナーのステラ・マッカートニー(Stella McCartney)は今月、自身のファッションブランドに投資するLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON 以下、LVMH)と共に、クリーンなスキンケアライン“ステラ(STELLA)”を立ち上げる。「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」の公式サイトで販売し、今後日本でも展開する予定だ。2006年に「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」傘下でオーガニックスキンケアライン“ケア(CARE)”を発売して以来、16年ぶりにビューティ製品を手掛けることになる。

 ステラのミニマリストの精神にのっとり、デビューはクレンジング、美容液、クリームの3品のみを発売する。価格はクリームが105ドル(約1万4300円)、レフィルが85ドル(約1万1600円)、クレンジングが60ドル(約8200円)、レフィルが45ドル(約6100円)、美容液が140ドル(約1万9100円)、レフィルが110ドル(約1万5000円)。ステラはLVMHのラグジュアリービューティ部門に新設した専属チームと共に、3年をかけ処方やパッケージを開発した。成分は北ヨーロッパから調達し、オリーブオイルの副産物であるスクワランなど、フードウェイストからアップサイクルした原料を使用。製品は全てクルエルティーフリーで開発・製造し、ビーガン処方となっている。製品の香りは調香師のフランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)が手掛け、クローブや松の樹脂、ユーカリといったグリーンな香調を特徴とする。コンセプトはステラが幼少期を過ごしたスコットランドの大自然にインスパイアされた。

 サステナビリティに配慮してなるべく少ない成分構成にこだわるほか、パッケージは木の廃材を利用したリサイクル可能なパウチ型を採用。パウチはガラスのボトルやジャーに簡単に入れられるようになっており、中身を使い切った後はパウチを廃棄してガラスのジャーは使い続けられる。環境負荷が大きく禁止されている成分は使わず、アメリカに製品を配送する際は空輸ではなく船便を使うことによりカーボンフットプリントを1/3以上削減した。製品はコットンを使う必要のない処方で、使い捨てサンプルも作らない。

 ステラは、「個人的にスキンケアのために何種類も製品を買いたくない。少ない製品で最大の効果が欲しい。ラグジュアリーでありながらクリーンであるスキンケアを目指した」とコメント。なお、売り上げの1%を湿地の自然を守るNGO団体「ウェットランド・インターナショナル(WETLANDS INTERNATIONAL)」に寄付する。

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「H&M ストゥディオ」から“未来”がテーマのコレクション 「銀河系旅行に持っていくものを考えた」

 「H&M」のコレクションライン「H&M ストゥディオ(H&M STUDIO)」は、10月13日に2022年秋冬コレクション“ネオ・リアル(NEO REAL)”を発売する。全38型を発表し、「H&M」の公式オンラインストアで取り扱う。商品の価格帯は、2999~4万9999円の予定だ。

 同コレクションのテーマは“未来”。大胆な色使い、流線のシルエット、ミニマリストなデザインや重力を感じさせない軽い素材で“未来”を表現した。「H&M ストゥディオ」のコンセプトデザイナー、リンダ・ウィケル(Linda Wikell)は「デザインチームは銀河系旅行に持っていくものを考えた」とコメント。

 また、2030年までに100%リサイクル素材やよりサステナブルな方法で調達された素材のみを使用するという「H&M」の目標のため、サステナブルな素材を全アイテムに使用した。一般的なビスコース繊維と比較して、二酸化炭素排出量と水への影響を最大50%低減する“エコヴェロ”ビスコース、木材などの植物由来のセルロースから作られた“テンセル”リヨセルとモダールなどをアパレルに起用。ほかにもリサイクルの樹脂、金属やウールなどを使用した。

 キャンペーンは、“異次元の旅”をイメージした動画を公開。ロンドンを拠点とするクィア・クリエーターのパーマー(Palmer)兄妹を起用した。

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「パタゴニア」が初の循環型Tシャツ発売 回収した古着を再生

 「パタゴニア(PATAGONIA)」は、フィンランド発のスタートアップ企業インフィニテッド ファイバー(INFINITED FIBER)と協業し、回収した古着を再生した初の循環型Tシャツ「ティーサイクル(Tee-Cycle)」を発売した。ボタニカル柄や幾何学柄を施したメンズ4型とウィメンズ2型で、ガーデングリーンやプルームグレーなどの落ち着いた中間色をそろえる。価格は税込6600円(49ドル)。

 素材には、パタゴニアが直営店で実施する衣料回収プログラム「テイクバック・プログラム」を通じて集めた自社のコットン古着を用いた。インフィニテッド ファイバーの特許技術を用いて、回収した古着をセルロース繊維「インフィナ(Infinna)」に再生し、パタゴニアの自社工場から出る端材と混紡して製作した。縫製工程においてはフェアトレード認証を取得しており、同コレクションを製造するメキシコの工場の従業員には、追加の賃金が支払われている。

 「パタゴニア」のケイト・ハデカ(Kate Hadeka)=プロダクト・マネジャーは、「今回の取り組みは当社の古着回収プログラムを、サプライチェーンに再び生かすことができた最初の事例だ。業界に先例を示して、繊維廃棄物の問題解決と循環型経済の促進に貢献したい」と述べた。今後古着の活用の幅をTシャツ以外にも広げ、最終的にはバージン素材の使用を減らし循環型の製品開発を進める方針だという。

 同社が複数年契約を結ぶインフィニテッド ファイバーは、「インフィナ」の商業規模生産に取り組む。バルト海の北岸には、4億2000万ドル(約575億円)を投入して大規模工場を建設しており、1億枚のTシャツに相当する3万トンの繊維の生産体制を整えている。すでに「アディダス(ADIDAS)」や「ザラ(ZARA)」などの企業に販売している。

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「パタゴニア」が初の循環型Tシャツ発売 回収した古着を再生

 「パタゴニア(PATAGONIA)」は、フィンランド発のスタートアップ企業インフィニテッド ファイバー(INFINITED FIBER)と協業し、回収した古着を再生した初の循環型Tシャツ「ティーサイクル(Tee-Cycle)」を発売した。ボタニカル柄や幾何学柄を施したメンズ4型とウィメンズ2型で、ガーデングリーンやプルームグレーなどの落ち着いた中間色をそろえる。価格は税込6600円(49ドル)。

 素材には、パタゴニアが直営店で実施する衣料回収プログラム「テイクバック・プログラム」を通じて集めた自社のコットン古着を用いた。インフィニテッド ファイバーの特許技術を用いて、回収した古着をセルロース繊維「インフィナ(Infinna)」に再生し、パタゴニアの自社工場から出る端材と混紡して製作した。縫製工程においてはフェアトレード認証を取得しており、同コレクションを製造するメキシコの工場の従業員には、追加の賃金が支払われている。

 「パタゴニア」のケイト・ハデカ(Kate Hadeka)=プロダクト・マネジャーは、「今回の取り組みは当社の古着回収プログラムを、サプライチェーンに再び生かすことができた最初の事例だ。業界に先例を示して、繊維廃棄物の問題解決と循環型経済の促進に貢献したい」と述べた。今後古着の活用の幅をTシャツ以外にも広げ、最終的にはバージン素材の使用を減らし循環型の製品開発を進める方針だという。

 同社が複数年契約を結ぶインフィニテッド ファイバーは、「インフィナ」の商業規模生産に取り組む。バルト海の北岸には、4億2000万ドル(約575億円)を投入して大規模工場を建設しており、1億枚のTシャツに相当する3万トンの繊維の生産体制を整えている。すでに「アディダス(ADIDAS)」や「ザラ(ZARA)」などの企業に販売している。

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「パンゲア」が廃棄繊維を染料に再生 新作コレクションを発表

 「パンゲア(PANGAIA)」はこのほど、廃棄繊維を染料に再生する新技術「リサイクロム(Recycrom)」を活用したコレクションを発表した。アロエグリーンやスカイブルー、コーラルピンク、バナナといったブランドのキーカラーで染めたフーディ(175ドル、約2万4000円)、トラックパンツ(140ドル、約1万9200円)、ショートパンツ(95ドル、約1万3000円)、Tシャツ(75ドル、約1万280円)をそろえ、公式ECサイトで販売中だ。

 同技術はイタリアのオフィシーナ+39(Officina+39)と共同で開発したもので、自社で出た廃棄繊維のうち、繊維への再生に適さないものを粉砕して顔料にする。水や化学薬品による汚染を避けた工程で生産されているというが詳細は非公開。

 アマンダ・パークス(Amanda Parkes)=パンゲア・チーフ・イノベーション・オフィサーは、「この技術は、廃棄を減らし水質改善を目指すという当社の研究に貢献するものだ。自社工場ではすでに、消費者からの古着の回収および分別のインフラが整っており、同技術は廃棄衣料の活用に役立てられるだろう」とコメントした。なお、最大の課題は原料の収集と加工のためのインフラ設備だと述べた。

 ロンドンを拠点とする同社は、アパレル製品の製造・販売だけでなく、環境に配慮した素材開発にも力をいれる。端材をオーガニックコットンと混紡した糸や、野花を原料にしたダウンの代替素材などを開発してきたほか、日本の人工タンパク質素材のスタートアップ企業スパイバーともパートナーシップを結ぶ。染色においては、このほかにもバクテリアによる染色技術や大気汚染由来のインクの実験にも着手している。「さまざまな染色ニーズに対して、多様なソリューションをそろえることが、私たちのサプライチェーンをより強固なものにし、何より生産工程における廃棄物の活用を進める効率的な方法だと考えている」とパークス=チーフ・イノベーション・オフィサーはコメントした。

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高島屋が「アンリアレイジ」の“ボールモチーフ”コレクションを販売 再生ポリエステルを使用

 高島屋は8月24日から、森永邦彦によるファッションブランド「アンリアレイジ(ANREALAGE)」とのコラボレーション商品を自主編集売り場、CSケーススタディで販売する。「アンリアレイジ」を代表する“ボールモチーフ”で、Tシャツやニット、ウィンドブレーカーなど5型を製作。高島屋が日本環境設計と組んで実施している環境型衣類の販売・回収プロジェクト「デパート デ ループ(DEPART DE LOOP)」の一環として、生地には再生ポリエステルを使用している。

 “ボールモチーフ”は、マネキンに代えて球体に沿うように仕立てられた服を、人が着ることによって生まれるドレープやボリューム感を楽しむコレクション。「アンリアレイジ」は2009年春夏に“ボールモチーフ”を発表し、以来作り続けている。人体とかけ離れたモチーフで作っているからこそ、性差や体形に関係なく着ることが可能だ。

 今回のコラボでは、Tシャツ(税込1万9800円)、開襟シャツ(2万8600円)、ボーダー柄ニット(2万8600円)、ボタンダウンシャツ(3万3000円)、ウィンドブレーカー(4万9500円)の5型を企画。「球体の円のように、サーキュラーエコノミーを社会に実装するための少しの力添えができる服の形を考えた」と森永はコメントしている。

 高島屋各店(日本橋、新宿、玉川、横浜、大阪、京都)のCSケーススタディで販売するほか、ジェイアール名古屋高島屋、ECのタカシマヤファッションスクエアでも扱う。「デパート デ ループ」は、日本環境設計のケミカルリサイクル技術による再生ポリエステル素材を使い、さまざまなクリエーターとコラボしたウエアをこれまでも企画・販売してきた。

 「アンリアレイジ」は、8月29日〜9月3日に行われる2023年春夏の「楽天 ファッション ウィーク東京」で、19年春夏以来となる東京でのランウエーショーを行う。ウィークの冠スポンサー、楽天による日本発ブランドの支援プロジェクト「バイアール(by R)」によるもの。

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「アー・ペー・セー」がアウトドアで楽しめる日本限定のカラフルなキルトラグ&クッションを発売

 「アー・ペー・セー(A.P.C.)」は8月26日、残布を再利用した新作の“キルト ダイニング”コレクションを日本限定で発売する。アウトドアで楽しめるラグ5型、クッション10型からなり、価格は3万1900〜11万円(税込)。

 ジャマイカ出身のデザイナーでパッチワークに造詣の深いジェシカ・オグデン(Jessica Ogden)とコラボしたもので、オグデンは「無駄なものは何もない。全て、姿を変えられる」と話す。「アー・ペー・セー」の残布をフリース生地に縫い付けて作っており、さまざまなパターンや色の組み合わせがあり、一方で一つとして同じものがない。

 「アー・ペー・セー」の創業者であるジャン・トゥイトゥ(Jean Touitou)の母オデット・トゥイトゥ(Odette Touitou)は、アーミッシュ(米国に入植した18世紀当時の、電気や車のない生活を送るドイツ系移民)のモノ作りに影響を受け、パッチワークを作成。米国で“クラフトカルチャーの女王”と呼ばれるソフィー・キャンベル(Sophie Campbell)に師事し、1977年には「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン(現インターナショナル・ニューヨーク・タイムズ)」で表彰されるほどに。それから数十年後、息子のジャンがキルトに携わるのは必然だったとも言える。

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コーセーが銀座のコンセプトストア1階を全面改装 3Dメイクシュミレーターやアート体験など無料で試せるコト体験提供

 コーセーは8月17日、東京・銀座のコンセプトストア、メゾンコーセー(MAISON KOSE)銀座の1階を全面改装した。最先端のメイクシュミレーター“カラーマシーン”や不要になったメイクアップ化粧品をアップサイクルして絵の具に変えそれを用いてアート体験を提供する“グリーンアトリエ”をそろえるなど、多くのビューティアトラクションを導入しコト体験を提供する。

 同店は2019年12月にオープン。コーセーが展開するブランドを横断的にそろえ、自由に試して購入できるほか、最新のデジタル技術を活用したメイクシュミレーターやネイルプリンターなどを展開し、“新しい美の発見”を来店者に提供する。今回、行動制限が解除され、「お客さまが買い物やカウンセリングなどでリアルを求める傾向が高まっている」(杉﨑洋コーセーマーケティング戦略部グループマネージャー)ことから改装を実施した。

 新たに導入した“カラーマシーン”は、コーセー研究所と東京工業大学渡辺研究室が共同開発した3次元の顔への高速追従プロジェクションマッピング技術を応用したメイクシュミレーターだ。体験者がアイシャドウとチーク、リップを画面上で選び、それを自分の顔に立体的に投影できる。顔の動きや表情の変化にもリアルタイムで追従するため、リアルなカラーメイク体験がかなう。非接触でブランドを横断して8000色以上の色を楽しむことが可能だ。“カラーマシーン”で選んだスタイルは、美容スタッフが実際にタッチアップし、商品紹介までを行う。所要時間は約90分で、無料で体験できるためすでに今月分の予約は全て埋まったという。

 “グリーンアトリエ”はこれまで期間限定で展開していた取り組みを常設した。不要になったメイクアップ製品から作った絵の具を展開するモーンガータとのコラボレートで、研究所が製品開発や品質管理の過程で発生した役目を終えた化粧品バルク(中身)を活用する。店舗ではアルファベット入りのメッセージカードと12カ月の季節の花のプレートを用意し、好みの色を塗ることができる。無料で体験でき、親子連れなどが楽しむ姿が見られる。

 そのほか、カシオ計算電気と共同開発した1本約15秒でネイルアートが完成するネイルプリンターが体験できる“ネイルドレッサー”、カメラやライトなど専門の投影機材を備え、自分自身でシャッターがきれるセルフ写真スタジオ“コーセー セルフ フォトスタジオ”、「スティーブンノル ニューヨーク(STEPHEN KNOLL NEW YORK)」「コスメデコルテ(DECORTE)」「プレディア(PREDIA)」のシャンプーやコンディショナーが試せブローまでをセットで1000円で提供する“ブローバー”などを用意している。

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「ザラ」が古着を再生したコレクション発売 スウェーデンのスタートアップ企業と連携

 「ザラ(ZARA)」は、廃棄衣料からビスコースレーヨンを再生する技術を持つスウェーデン企業リニューセル(RENEWCELL)と協業した初のカプセルコレクションを公式ECサイト上で販売中だ。

 同コレクションでは、リニューセルが開発した新素材「サーキュロース(Circulose)」を用いたカットアウトのロングドレス(税込7590円) や、透かし編みのセーター(5990円)、リブニットのセットアップ(パンツ4990円、チュニックトップス4990円)などをそろえる。すべて無染色のナチュラルカラーで企画した。

 パトリック・ランドストロム(Patrik Lundstrom)=リニューセル最高経営責任者は『ザラ』のようなグローバルブランドとのコラボレーションは、ファッション業界を変革するという私たちのビジョンに命を吹き込んでくれた。『ザラ』との協業なしにはこのような急成長はありえなかっただろう。継続的なコラボレーションの最新の成果として今回のコレクションを発表できたことをうれしく思う」とコメントした。

 同社はスウェーデン国内に新設した工場を拠点に、商業規模での生産体制を整えており、この工場では年間6万トンの原料を再生する計画だ。今年3月には日本のセルロース繊維メーカーのダイワボウレーヨンと長期的な商業パートナーシップを結び、「サーキュロース」を使用した繊維の供給量拡大を目指す。また来年には、スウェーデン国内に新たな大規模工場を新設する予定だ。今年1月には「サーキュロース」の原料となる廃棄衣料を安定的に確保するため、ヨーロッパの繊維分別業者3社と複数年の購入契約を結んだ。

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「トミー ヒルフィガー」が循環型ビジネスを強化 レンタルや中古品販売を欧米で開始

 「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」はこのほど、レンタルサービスと古着を販売する2次流通サービスをそれぞれイギリスとアメリカで開始した。

 イギリスでは、同国を拠点にデザイナーズアイテムのレンタルサービスを提供するロタロ(ROTARO)と協業してレンタルを行う。価格は15ポンド(約2400円)からで、4〜12日間の期間で貸し出す。「トミー ヒルフィガー」2021-22年秋冬コレクションの「ロメオハント(ROMEO HUNTE)」とコラボした完売済みのアイテムや、デニムブランドの「トミー ジーンズ(TOMMY JEANS)」のアーカイブアイテムなどをそろえる。

 中古衣料の販売に際しては、中古ファッションECの米スレッドアップ(THREDUP)とパートナーシップを結び、専用サイトを通じて古着を回収する。なお、メンズは「トミー ヒルフィガー」の製品のみが対象だが、ウィメンズとキッズはブランドにかかわらず受け付ける。リセール可能な物があれば、「トミー ヒルフィガー」の店頭とオンラインストアで使えるクーポンを付与するという仕組みだ。

 PVHコープ(PVH CORP)傘下の「トミー ヒルフィガー」は、中古品を新品同様に補修したものなどを販売する“トミー・フォー・ライフ(Tommy For Life)”を20年に立ち上げており、今回の取り組みによって廃棄ゼロを目指す循環型ビジネスモデルをさらに促進する。25年までに主要な原材料を完全にトレーサブル(追跡可能)にすることや、もっとも購入数の多いアイテムのトップ3を循環型にシフトすることに加えて、30年までに循環型ファッションへの転換を目標に掲げている。

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「サルヴァトーレ フェラガモ」が新作スニーカーを発表 環境に配慮した3型を用意

 「サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)」は、新作スニーカーコレクションを発表した。メンズとウィメンズおよびユニセックスの3型を用意し、価格は税込9万9000~10万9000円。現在、「サルヴァトーレ フェラガモ」の直営店と公式オンラインストアで販売中だ。

 新作スニーカーは、廃棄された漁業網やナイロンを再利用した「エコニール(ECONYL)」や、製作過程において排出された皮革スクラップを用いたスエードなど、どれも環境に配慮した素材を使用。創業者サルヴァトーレ・フェラガモが過去にデザインしたレインボーソールに着想した1足をはじめ、クラシックなランニングシューズを彷ふつとさせるモデルや、アッパーにアイコニックなガンチーニ柄を落とし込んだモデルなどをラインアップした。

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ワクワク縁日気分で楽しむ蚤の市「パスザバトン マーケット」  B品、廃棄品を価値に変える場として広がる共感ビジネス

 「スープストック トーキョー(SOUP STOCK TOKYO)」などを運営するスマイルズが主催するデッドストックや規格外品の蚤の市「パスザバトン マーケット(PASS THE BATON MARKET以下、PTBM)」が7月16~17日に、東京・品川のコクヨ 品川 ザ キャンパス(以下、コクヨ品川)で開催された。「PTBM」は今回8回目。各ブランドのデッドストックや規格外品の蚤の市として2019年11月、東京・京橋で初めて行った。その後、コロナ禍で、2回のオンラインによる実施を経て、第4回以降はコクヨ品川で開催。「PTBM」は主催者、出展者、来場者の共感によるビジネスだ。ここでは、輪が広まりつつある同イベントの意義や醍醐味についてリポートする。

 今回8回目の出展者数は7回目とほぼ同じ約70社。来場者は約4800人で、販売点数は2万2000点だった。今回の注目企画は、“オーダー・リペア・リメイク”で、「めがね舎ストライク」やネクタイの「ジラフ(GIRAFFE)」がビスポークオーダーを受け付け、スイス発アクセサリー「フライターグ(FREITAG)」のリペアコーナー、リメイクブランドの「イェーライト(YEAH RIGHT!!)」が商品を販売。また、”100年続くブランド“として、日本工芸品を販売する「中川政七商店」や鋳物ブランドの「能作」などが出展した。

出展者とおしゃべりしながらお得にショッピング

 開催日前日にはプレスイベントが行われ、来場者は準備する出展者と和気あいあいと会話しながらショッピング。アパレルやインテリア、雑貨小物などに目移りしながら食品のコーナーに行くと、規格外のパッションフルーツやオクラが八百屋の特売感覚で販売されていた。試食の列ができていたのは、“漬けしらす”を販売する「川くに」だ。神奈川・湘南で朝採れた生しらすを特製ダレに漬け込んだものだという。初めて“漬けしらす”を味わってみたが、正に絶品。これだけでご飯何杯もいける美味しさだ。化粧箱のリニューアルに伴う出展だったが、プレスイベントでも大人気。私もあまりの美味しさに購入した。キッチンツールの「ホームランド(HOMELAND)」では数々のオリーブボードを販売。イタリアやフランスなどの旅先で購入することの多いオリーブボードだが、出展者と話しながら木目の風合いの違うものを選ぶ楽しさを味わいながらサイズが違う2枚をゲットした。

 このように「PTBM」は、出展者とおしゃべりしながらお得にショッピングできたり、新しいブランドに出合えたりする楽しみがある。

ビジネスとしても右肩上がり

 出展ブランドは4回目以降、54社程度で、7回以降、約70社に増えた。コクヨ品川で初開催の4回目の来場者は3600人、販売店数は1万5000点だったが、それ以降来場者は5000人を超え、販売点数も2万5000〜3万点になった。入場料が300円かかるが、それでも、いつもとは違うショッピング体験を楽しむ来場者が増えている。

 出展ブランドはさまざまで、毎回来場者に楽しんでもらえるように、顔ぶれに変化をつけている。そのため、来場者及び販売点数に関して多少の増減はあるものの、イベントの売り上げは右肩上がりだ。

 蓑毛萌奈美スマイルズ広報は、「全国各地にB品やD品(訳あり品)が倉庫にある企業がたくさんある。会場のキャパもあり、出展ブランドに限りがあるので、毎回一部新規出展ブランドに参加してもらっている」と言う。そうすることにより、来場者と接点を持ってもらい、日の目を浴びてこなかったものに新しい光を当てるのが目的だ。今後は、テーマを絞り、「PTBM」からスピンオフした企画をはじめ、メーカーの倉庫がある現地での開催、また、ライブコマースなどにもチャレンジするようだ。

お蔵入りではなく「PTBM」へ

 出展者からは、「ブランドの歴史で初めて“ワケあり品”を販売。不安もあったが、蓋を開ければ、多くの来場者に喜んでもらった。サンプルやボツ案もお蔵入りすることなく、日の目を見ることができるので、このような場があれば思い切ってものづくりにチャレンジできる」という声がある。傷や汚れのある商品は、今まで放置されていたが、“「PTBM」行き”という目的地ができたことでロスが確実に減っているようだ。「単なるイベント、仕事に留まらない素晴らしい企画。モノづくりに対して考えたり、社内のコミュニケーションが増えて、『PTBM』を通して企業として成長した感じだ」という声もある。

 「PTBM」は、企業活動で避けられないを価値に替えると同時に小さな生産者にとっては、より多くの人にブランドを知ってもらえる場になっている。ショッピングだけでなく、フードトラックやワークショップなどもあり、縁日のようなワクワクした楽しさを提供している。第9回は10月8〜9日に開催予定だ。

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スノーピークの強みを感じた2つの新プロジェクト トヨタとの異業種コラボや本気の持続可能性

 スノーピークの体験型展示会「ライフエキスポ 2022(LIFE EXPO 2022)」が7月に開催され、新潟・燕三条にあるヘッドクォーターズに行ってきました。同社といえばキャンプ用品のイメージが強いですが、実は“衣食住働遊”を掲げるほど事業を幅広く行っており、そのスケールが肌で感じられるイベントです。各事業の詳細については、「WWDJAPAN」5月23日号で、ウェブにも掲載中の「スノーピーク特集」をチェックしてみてください。

 ここでは、記者が展示会で気になったトピックを2つ紹介します。まずは、トヨタとの協業による車用のキャンプギアです。車のバックドアにベースとなる棒を固定し、数分で本格的なタープが組み立てられるほか、荷台に収納可能なテーブルと椅子も付属します。車さえ駐車できれば、あらゆる場所がキャンプフィールドになるわけです。

 トヨタの担当者は「もともと自然を楽しむドライブ文化はあるが、肝心のスポットでは、深呼吸して、写真を撮って、ハイ終了という人も少なくない。そこで、車から外に出て、ゆったりとくつろぎたくなるようなギアを開発できないかと、協業がスタートした」と語ります。現在、実用化に向けて絶賛開発中で、まずは電気自動車を対象としたプロダクトになるとのこと。

 スノーピークとしては、従来のキャンプギアでは取り込めなかった層に“野遊び”の価値を発信できるし、トヨタとしてはスノーピークの持つキャンプ場に充電施設を設置したり、アウトドアに興味のある層を取り込めたりと、単純な売り上げ以上のシナジーも期待できます。スノーピークはほかにも、コクヨとタッグを組んでキャンプギアを使った新しいビジネス環境の提案など、異業種とのコラボをいくつも仕込んでいました。“野遊びの価値を広める”という確かなゴールに向けて、キャンプにとらわれず業界をの壁を軽やかに飛び越えるのは、同社の大きな魅力ですね。

 もう一つは、持続可能性に関する取り組みです。スノーピークは、不要になったテントやタープ、洋服を回収し、JEPLANの技術でポリエステルを抽出して新たな糸を精製し、服へと生まれ変わらせる“リサイクル プロジェクト”を2018年から行っています。さらに昨年から、タキヒヨーとタッグを組み、コットンの再生プロジェクトを始動させました。コットンは天然素材として知られていますが、栽培するのに大量の水がかかるほか、化学繊維のポリエステルよりも扱いが難しく、再生が困難なのだとか。その中でスノーピークは、コットンの循環システムに積極投資しているタキヒヨーと手を組み、工場で出た端材や店舗で回収したコットン素材を粉砕して再び繊維化させ、紡績して生地を作るシステムを開発しました。

 自社工場でこの工程を実現しているのは日本初で、昨年秋のスタートからこれまでに約1290万リットルの水を削減するなど、着実に成果を収めています。プロダクトは、デニムやスエット、Tシャツなどのベーシックな製品で、どのアイテムもリサイクル製品だとは思えないクオリティーの高さでした。

 最も素敵だったのは、スノーピーク以外のコットン製品も回収対象にしている点です。循環型ビジネスに挑戦する企業は増えていますが、回収は自社製品に限るところが多く、「やっぱりビジネスだな」と思っていました。一方でスノーピークの選択からは、ビジネス的なメリットだけではなく、循環型に本気で取り組む姿勢を感じられます。この真摯な姿勢が人々の共感を生み、スノーピークの躍進につながっているのかもしれません。

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ユナイテッドアローズ、商品廃棄率0.1%へ引き下げ目指す

 ユナイテッドアローズは4日、サステナビリティに関する目標数値および行動指針を発表した。「サーキュラリティー」「カーボンニュートラル」「ヒューマニティー」のカテゴリーで、2031年3月期を達成目処とする7つの数値目標を設定した。合わせて初めてESGデータブックを公表した。

 循環型の仕組みを目指す「サーキュラリティー」では、商品の廃棄率を現在の1.0%から0.1%へ引き下げと、環境配慮商品の割合を現在の2.0%から50%へ引き上げを目指す。定価販売比率を向上させると同時に、サンプル品の販路拡大や傷物商品を発生させない方法を模索していくという。環境配慮商品については、現在社内基準の改定に着手しており今後事業ごとの目標値を策定していく。

 「カーボンニュートラル」では、温室効果ガス排出量をスコープ1(自社による直接排出)と2(自社が購入したエネルギーによる間接排出)で20年3月期と比較して30%、スコープ3(自社がかかわるサプライチェーン全体での間接排出)で15%の削減を目指し、省エネと再生可能エネルギー由来の電力に切り替えを進める。この目標値は、気候変動による世界の平均気温上昇を産業革命前と比べ1.5度未満に抑えるというパリ協定へのコミットを証明する国際機関SBT(Science-Based Targets)認定を申請中だ。再生可能エネルギーの使用率は、現在の3.2%から50%へ引き上げることを目指し、店舗が入居するデベロッパーやビルオーナーなどに対して呼び掛けていく。

 「ヒューマニティー」においては、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」などに基づき策定した「行動指針同意書」の取得率100%達成と、従業員のエンゲージメントスコアを現在の70%から80%へ引き上げることを目指す。

 また同社は先ほど中国のウイグル地区で生産されている新疆綿の使用を中止する方針を発表した。今年秋冬の一部の商品で先行して使用をやめ、2023年秋冬以降全面的に中止する。トレーサビリティーについて4日のオンライン決算説明会で松崎善則社長執行役員CEOは、「大事にすべき人権の問題や認証項目よりも企業活動が優先されることがないよう、お客さまに自信を持って商品・サービスを提供していく」とコメントした。

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アディダスが革新的な”ループ”戦略の先に見るもの ドイツ本社のキーマンが語る

 アディダス(ADIDAS)は、“END PLASTIC WASTE プラスチックゼロの未来へ。”を掲げ、本格的なサプライチェーンの変革に取り組み始めている。製品を単一素材で作ることで回収・粉砕・再資源化・再利用する“フューチャークラフト.ループ”やマッシュルームレザーを用いた“スタンスミス マイロ(STAN SMITH Mylo)”など、先進的な取り組みは何を目指し、どこへ向かうのか。マルヴィン・ホフマン(Marwin Hoffman)=ヴァイスプレジデント・アウトドアマーケティングに聞く。

WWD:サステナビリティ戦略では“END PLASTIC WASTE”を掲げ、その最初のステップとして“ループ”戦略を定義した。

マルヴィン・ホフマン=ヴァイスプレジデント・アウトドアマーケティング(以下、ホフマン):ループ戦略は、プラスチックごみをなくすために策定し、これは製品を作る素材を見直す上での明確なロードマップになっている。私たちの目標のひとつは、25年までに製造品目の90%にサステナブルな技術、素材、デザインもしくは製造方法を採用すること。製品がサステナブルかどうかという基準の多くは素材に関連している。従来の製品と比較して環境上の利点を持っているかどうか、環境に配慮した素材で製造されているかどうか、で判断している。24年までに、可能な限りバージンポリエステルをリサイクル素材に置き換える計画だ。

WWD:海洋ごみを再資源化し、さまざまな商品に使用しているのは素晴らしいことだが、環境配慮型素材への置き換えだけでは解決できないことも多いのでは?

ホフマン:私たちの次の目標は、アディダスという企業を一方向的なリニアモデルからサーキュラー(循環型)モデルのビジネスに移行することだ。使用後に回収し、粉砕して、新製品にリメイクすることを前提に、製品作りを再設計しなければならない。これは19年に“フューチャークラフト.ループ”から始まったプロジェクトで、その後3世代のプロトタイプを経て、“メイド・トゥ・ビィ・リメイド(Made To Be Remade以下、MTBR)”ラインとして展開している(日本未発売)。22年には、人気商品にもこのコンセプトを拡大する。

 同時に掲げているのが「メイド・ウィズ・ネイチャー(Made with Nature)」で、自然由来の繊維や天然由来の生体高分子、天然素材のミッドソールなどの可能性も追求している。フィンランド発のスタートアップ企業スピノバ(Spinnova)とのパートナーシップによる“テレックスHS1(TERREX HS1)パーカーもその一つ。生地の約30%は、有害な化学物質の使用を避けるため、木材を機械的に粉砕した繊維を使用している。また直近のシーズンでは、素材の約50%に天然素材と再生可能な材料を採用した“ウルトラブースト22(Ultraboost 22)”を発売した。

WWD:スピノバの繊維のどういう点を評価しているか。今後の展開は?

ホフマン:テレックス(Terrex)では、プラスチックごみゼロの未来を目指し、高機能ウエアの持続可能性を高められる点だ。“テレックス HS1”は、スピノバとの協業した最初の製品だ。染色や漂白のための化学薬品を使用せず、素材の自然な色を尊重したため、標準の染色プロセスよりも使用する水量が少ない。7月から、数量限定で公式サイトおよび一部の小売店で販売している。

WWD:サーキュラー型へのビジネス移行には、サブスク型やレンタル、リペアなどのサービスが考えられるが、今後の展望は?

ホフマン:現在、それぞれの製品のライフサイクルを延長し、埋め立て地に捨てられないようにするための新しい方法に挑戦している。例えば“MTBR”では、消費者は商品のQRコードをスキャンし、アディダスアプリにアクセスすると、使い終わったMTBR製品を返品することができるようになる。今後はMTBRプログラム全体の強化に向け、「製品の返品」に対する消費者行動をよりよく理解するために、一部のマーケットで返品サービスも実験的に行っている。

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