「ランバン」のクリエイティブ・ディレクター退任 新たに新進デザイナー招へいプロジェクトも立ち上げ

 「ランバン(LANVIN)」を4年間率いてきたブルーノ・シアレッリ(Bruno Sialelli)=クリエイティブ・ディレクターが退任する。クリエイション体制の刷新に伴うもので、今後は現在売り上げの半分以上を占めるレザーグッズとアクセサリーのさらなる強化に取り組むほか、新たに立ち上げるプロジェクト「ランバン ラボ(LANVIN LAB)」に注力する。「ランバンラボ」では、才能ある国際的な新進デザイナーを招へい。“クリエイティブなパートナーシップ”を通して、新たなアイデアやコンセプトを発展させていくという。最初のゲストデザイナーは数週間以内に発表される予定だ。また、同プロジェクトはメーンとなるメンズ&ウィメンズのプレタポルテ・コレクションと並行するもので、パリコレでのショーは継続すると見られる。

 シッダールタ・シュクラ(Siddhartha Shukla)=デピュティ・ジェネラルマネジャーは、「『ランバン』は、新たな章を迎える準備が整った。130年以上前にジャンヌ・ランバン(Jeanne Lanvin)がブランドに据えた価値観を大切にしながら、ブランドを再構築していく中、大きく刺激的な変化の時にメゾンをファッションとカルチャーの最前線に位置づける」と説明。「私たちの(ビジネス)モデルは、クリエイティビティーにおけるユニークかつモダンな基盤の中で、『ランバン』の豊かな伝統と洗練を高めるものだ」と付け加える。

 シュクラ=デピュティ・ジェネラルマネジャーが2021年に就任して以来、同ブランドはロゴ刷新やスティーブン・マイゼルによるモノクロのキャンペーンビジュアルなどイメージ面の刷新に取り組み、商品戦略も全面的に見直している。シアレッリは在任中、よりカジュアルになったメンズに「バットマン(Batman)」や「ぞうのババール(Babar the Elephant)」といったキャラクターを用いたり、ウィメンズのキャンペーンにパリス・ヒルトン(Paris Hilton)を起用したりして話題性を追求していたが、最後に手掛けた23-24年秋冬を含む最近のコレクションは“パリ最古のファッションメゾン”という名声に呼応するような控えめでシックなスタイルを基調としていた。

 シアレッリは「この4年間、『ランバン』で成し遂げたことを強く誇りに思う。そして、ユニークな才能と献身によって、この素晴らしい冒険を共に歩んでくれたメゾンと私のチームに感謝したい」とコメント。彼の今後については、明らかになっていない。

 なお、イタリアのシューズブランド「セルジオ ロッシ(SERGIO ROSSI)」やイタリアのメンズウエア「カルーゾ(CARUSO)」、オーストリアのレッグウエア「ウォルフォード(WOLFORD)」なども擁するランバングループ(LANVIN GROUP)は昨年12月、ニューヨーク証券取引所に上場。22年の業績は、売上高が前年比67%増の1億2130万ユーロ(約177億円)となった旗艦ブランド「ランバン」の後押しにより、好調だった。「ランバン」は現在、レザーグッズや太いシューレースが特徴の“カーブ”などのスニーカーで若い世代の顧客から支持を得ている。

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モデルやアーティストの権利を保護するNY州「ファッション労働者法」の集会が開催される

 モデルの権利保護を主張する団体モデル・アライアンス(MODEL ALLIANCE)創設者のサラ・ジフ(Sara Ziff)やアマゾン(AMAZON)の労働組合会長を務めるクリス・スモールズ(Chris Smalls)は、支援者らとミートパッキング地区で行われたニューヨーク州ファッション労働者法(Fashion Workers Act)の集会に参加した。

 この10年間、モデル・アライアンスはファッション業界や議員に対して「ファッションは仕事である」と説得を続けてきたという。「ファッション業界は華やかに見えるが、若者、特に若い女性や女児によって支えられて成り立っている。そして彼らはマネジメント会社に借金をしながら働いている」と集会に参加したジフは話す。

 ジフは集会の数日前、テレビ番組や映画の制作・配給を手掛けるミラマックス(MIRAMAX)のイタリア支社の元代表、ファブリツィオ・ロンバルド(Fabrizio Lombardo)から19歳のときにレイプされたと主張する訴訟を提起している。訴状によると、2011年にニューヨーク市のホテルで暴行を受けたと主張する。当時、現役のモデルで女優志望だったジフは、ロンバルド元代表からハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)とボブ・ワインスタイン(Bob Weinstein)も参加する飲み会に誘われたが、ジフが到着した際にはワインスタイン兄弟はいなかったという。

 ジフは、この訴訟の一件がモデル・アライアンス設立のきっかけになったと説明する。「当団体のホットラインを通じて、私のような話を何百と聞いてきた。私たちのようなことが二度と起きないよう、モデルやクリエイティブに関わる労働者を保護するファッション労働者法を可決させる必要がある」と話す。

 2022年3月に提出された同法案は、労働者と契約書を交わすことや、45日以内の支払保証、ハラスメントや差別、危険な労働環境から保護することを定めている。可決されれば、エージェント会社はモデルやヘアスタイリスト、コンテンツクリエイター、メイクアップアーティストなどのクリエイティブに関わるアーティストらに対して善管注意義務を負うことが保証される。また、不当に高いコミッションや手数料を課すことも禁止される。

 多くのモデルは、自分が歩いたランウェイショーの契約書を見たことがなく、「いくらもらっているかも知らない。収支が合えばラッキーだ」とジフは話す。「この財務的透明性の欠如は、この業界が性的虐待であふれていることの一因でもある」という。

 集会に参加したアマゾンのスモールズ労働組合会長は、「労働者階級としてのわれわれの義務は、どの業界に所属しているかに関わらず連帯することだ。傍観者にならず当事者であるというスタンスを今日、私は改めて主張する。いつでも最前線に立つつもりだ」。

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モデルやアーティストの権利を保護するNY州「ファッション労働者法」の集会が開催される

 モデルの権利保護を主張する団体モデル・アライアンス(MODEL ALLIANCE)創設者のサラ・ジフ(Sara Ziff)やアマゾン(AMAZON)の労働組合会長を務めるクリス・スモールズ(Chris Smalls)は、支援者らとミートパッキング地区で行われたニューヨーク州ファッション労働者法(Fashion Workers Act)の集会に参加した。

 この10年間、モデル・アライアンスはファッション業界や議員に対して「ファッションは仕事である」と説得を続けてきたという。「ファッション業界は華やかに見えるが、若者、特に若い女性や女児によって支えられて成り立っている。そして彼らはマネジメント会社に借金をしながら働いている」と集会に参加したジフは話す。

 ジフは集会の数日前、テレビ番組や映画の制作・配給を手掛けるミラマックス(MIRAMAX)のイタリア支社の元代表、ファブリツィオ・ロンバルド(Fabrizio Lombardo)から19歳のときにレイプされたと主張する訴訟を提起している。訴状によると、2011年にニューヨーク市のホテルで暴行を受けたと主張する。当時、現役のモデルで女優志望だったジフは、ロンバルド元代表からハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)とボブ・ワインスタイン(Bob Weinstein)も参加する飲み会に誘われたが、ジフが到着した際にはワインスタイン兄弟はいなかったという。

 ジフは、この訴訟の一件がモデル・アライアンス設立のきっかけになったと説明する。「当団体のホットラインを通じて、私のような話を何百と聞いてきた。私たちのようなことが二度と起きないよう、モデルやクリエイティブに関わる労働者を保護するファッション労働者法を可決させる必要がある」と話す。

 2022年3月に提出された同法案は、労働者と契約書を交わすことや、45日以内の支払保証、ハラスメントや差別、危険な労働環境から保護することを定めている。可決されれば、エージェント会社はモデルやヘアスタイリスト、コンテンツクリエイター、メイクアップアーティストなどのクリエイティブに関わるアーティストらに対して善管注意義務を負うことが保証される。また、不当に高いコミッションや手数料を課すことも禁止される。

 多くのモデルは、自分が歩いたランウェイショーの契約書を見たことがなく、「いくらもらっているかも知らない。収支が合えばラッキーだ」とジフは話す。「この財務的透明性の欠如は、この業界が性的虐待であふれていることの一因でもある」という。

 集会に参加したアマゾンのスモールズ労働組合会長は、「労働者階級としてのわれわれの義務は、どの業界に所属しているかに関わらず連帯することだ。傍観者にならず当事者であるというスタンスを今日、私は改めて主張する。いつでも最前線に立つつもりだ」。

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「クラランス」創業一族がBコープ取得のクリーンビューティブランド「パイ スキンケア」の過半数株式を取得

 仏ビューティブランド「クラランス(CLARINS)」を創業したクルタン・クラランス(Courtin-Clarins)一族が所有するホールディングス会社、ファミーユCパルティシパション(FAMILLE C PARTICIPATIONS以下、ファミーユC)はこのほど、イギリスのスキンケアブランド「パイ スキンケア(PAI SKINCARE)」を運営するパイ スキンケア社の過半数株式を取得した。取引額は非公開。ファミーユC は2021年4月に900万ドル(約11億8800万円)で少数株式を取得し、シリーズB投資ラウンドを主導していた。

 ファミーユCのプリスカ・クルタン・クラランス(Prisca Courtin Clarins)最高経営責任者(CEO)は「『パイ スキンケア』はイギリスでのビジネスを加速させ、ヨーロッパで拡大する時期にきている」と話し、98%自然由来成分を使用している点や原材料の調達において透明性が高い点を挙げ“本物のクリーンビューティブランド”だと指摘した。また、「多くのクリーンビューティ製品と異なり非常に効果効能が高い」と述べている。

 「パイ スキンケア」はサラ・ブラウン(Sarah Brown)が07年にイギリス・ロンドンで創業。創業者自身が慢性的なじんましんに悩まされた経験から敏感肌向けスキンケアとして立ち上げた。Bコープ認証のほか、コスモスオーガニック認証やビーガン、クルエルティフリー(動物実験を行わない)認証を取得している。ベストセラー商品は“ローズヒップ・バイオリジェネレート・オイル”(30mL、29ポンド=約5000円)で、現在30カ国、900店舗に展開する。業界筋によると、年間売上高は約1000万ポンド(約16億9000万円)と推定される。

 「パイ スキンケア」はファミーユCやクラランスグループとのパートナーシップにより小売戦略のサポートを受けてきた。イギリスでは百貨店ジョン・ルイス(JOHN LEWIS)、ヨーロッパではオーマイクリーム(OH MY CREAM)が重要な提携先となっており、セフォラ(SEPHORA)との提携はヨーロッパ全域への展開の鍵となる。また、売り上げ全体の40%がオンラインによるもので、ファミーユCは今後、自社ECサイトの売り上げ拡大をサポートしていく。

 ファミーユCはクリーンビューティ領域で投資を強化している。22年にロサンゼルスを拠点にするクリーンビューティブランド「イリア(ILIA)」を買収したほか、ラテンアメリカ発のクリーンヘアケアブランド「セレモニア(CEREMONIA)」の少数株主となっている。

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「クラランス」創業一族がBコープ取得のクリーンビューティブランド「パイ スキンケア」の過半数株式を取得

 仏ビューティブランド「クラランス(CLARINS)」を創業したクルタン・クラランス(Courtin-Clarins)一族が所有するホールディングス会社、ファミーユCパルティシパション(FAMILLE C PARTICIPATIONS以下、ファミーユC)はこのほど、イギリスのスキンケアブランド「パイ スキンケア(PAI SKINCARE)」を運営するパイ スキンケア社の過半数株式を取得した。取引額は非公開。ファミーユC は2021年4月に900万ドル(約11億8800万円)で少数株式を取得し、シリーズB投資ラウンドを主導していた。

 ファミーユCのプリスカ・クルタン・クラランス(Prisca Courtin Clarins)最高経営責任者(CEO)は「『パイ スキンケア』はイギリスでのビジネスを加速させ、ヨーロッパで拡大する時期にきている」と話し、98%自然由来成分を使用している点や原材料の調達において透明性が高い点を挙げ“本物のクリーンビューティブランド”だと指摘した。また、「多くのクリーンビューティ製品と異なり非常に効果効能が高い」と述べている。

 「パイ スキンケア」はサラ・ブラウン(Sarah Brown)が07年にイギリス・ロンドンで創業。創業者自身が慢性的なじんましんに悩まされた経験から敏感肌向けスキンケアとして立ち上げた。Bコープ認証のほか、コスモスオーガニック認証やビーガン、クルエルティフリー(動物実験を行わない)認証を取得している。ベストセラー商品は“ローズヒップ・バイオリジェネレート・オイル”(30mL、29ポンド=約5000円)で、現在30カ国、900店舗に展開する。業界筋によると、年間売上高は約1000万ポンド(約16億9000万円)と推定される。

 「パイ スキンケア」はファミーユCやクラランスグループとのパートナーシップにより小売戦略のサポートを受けてきた。イギリスでは百貨店ジョン・ルイス(JOHN LEWIS)、ヨーロッパではオーマイクリーム(OH MY CREAM)が重要な提携先となっており、セフォラ(SEPHORA)との提携はヨーロッパ全域への展開の鍵となる。また、売り上げ全体の40%がオンラインによるもので、ファミーユCは今後、自社ECサイトの売り上げ拡大をサポートしていく。

 ファミーユCはクリーンビューティ領域で投資を強化している。22年にロサンゼルスを拠点にするクリーンビューティブランド「イリア(ILIA)」を買収したほか、ラテンアメリカ発のクリーンヘアケアブランド「セレモニア(CEREMONIA)」の少数株主となっている。

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「グッチ」が初の富裕層顧客向けサロン型店舗をLAにオープン オーダーメードのコレクションやハイジュエリーを取り扱い

 「グッチ(GUCCI)」はこのほど、ラグジュアリーを追求するサロン型ショップコンセプトを採用した初の店舗「グッチ サロン(GUCCI SALON)」をアメリカ・ロサンゼルスにオープンした。場所は、数多くのファッションブランドが軒を連ねるメルローズ・プレイスとメルローズ・アベニューが交わる角の一等地。最高級の製品と技術を披露することを目的とし、約400平方メートルの空間にメンズとウィメンズのオーダーメード・コレクションをはじめ、アクセサリー、ラゲージ、インテリア、ハイジュエリーやウオッチなどをそろえる。また、「グッチ」の職人によって修復された希少なビンテージアイテムも扱う。なお、同店は予約制で、トップクラスの顧客のみが利用できる。

 蔦で覆われた外観が印象的な同店は、外側から覗かれることのないように加工された窓を配し、プライバシーに配慮した親密な空間になっている。内装を手掛けたのは、トム・フォード(Tom Ford)時代から長年「グッチ」のキャンペーンのセットを担当し、「アメリカン・サイコ(American Psycho)」や「バッファロー '66(Buffalo '66)」といった映画のセットデザインも手掛けてきたプロダクション・デザイナーのギデオン・ポンテ(Gideon Ponte)。映画界の業者から調達したものも含むアンティークとコンテンポラリーなピースで構成されたサロンは、鏡張りの柱や舞台風のカーテン、シャンデリア、赤と紫のベルベットを用いたストライプの壁とライト付きの鏡を備えた劇場風の楽屋など、古いハリウッド映画のセットを思わせるようなデザインが特徴だ。センターステージには、3月のアカデミー賞でジェシカ・チャステイン(Jessica Chastain)が着用したシルバーのクリスタルとスパンコール刺しゅうが美しいカスタムドレスなど、近年のレッドカーペットルックを展示する。

 一方、同店で扱うクチュールのような“サロン”コレクションは、1950年代の映画「サンセット大通り(Sunset Boulevard)」に登場したグロリア・スワンソン(Gloria Swanson)をイメージした着物ドレスや、クリスタルをあしらったツイードスーツ、ドラマチックなケープ、ベルベットのテーラリングなどをラインアップ。19世紀に中国で作られた漆塗りのたんすには、ダイヤモンドやエメラルド、サファイアが輝くチョーカーやカフスなどハイジュエリーがずらりと並び、オーダーメードを依頼することもできる。そのほか、エキゾチックスキンを用いた“ダイアナ”バッグやクリスタルを全面に施したテディベアバッグ、ロンドンのサヴォイホテルで働いた後にブランドを立ち上げた創業者のグッチオ・グッチ(Guccio Gucci)から着想を得たグリーンのレザー製ラゲージ一式もある。来店する顧客は、2〜4時間、もしくは終日でプライベート・アポイントメントを取ることが可能。レッドカーペット用のフィッティングを行うこともでき、近隣のロデオドライブにあるレストラン「グッチ オステリア(GUCCI OSTERIA)」の特別メニューも提供する。

 マルコ・ビッザーリ社長兼最高経営責任者(CEO)は、「『サロン』はフランス語だが、18世紀からはイタリア語の意味でも使われている。それは、メディチ家の宮廷に美への情熱を注ぐ興味深い人々が集まっていたルネサンス期のフィレンツェにさかのぼる発想。サロンは、芸術やファッションの美など、さまざまなものにおいてアイデアの実験場だった」と説明。そして、「サロンでは、コミュニティーや議論、美しいものへの共感、そして新たなトレンドやアイデアが生まれてきた。それゆえ『グッチ サロン』のコンセプトは、『グッチ』が誇るイタリアンクラフトの最も素晴らしい可能性を探求するとともにブランドとクリエイティブに交流する、私たちのコミュニティーにとっての究極の“遊び場”だ」と続ける。

 古き良きハリウッドの美学や装飾的で華美なイブニングウエアは、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)前クリエイティブ・ディレクターが描いたビジョンとも合致するが、究極にラグジュアリーな購買体験をLAで提供することはブランドのレガシーにも通じるものだ。というのも、創業者の息子であるアルド・グッチ(Aldo Gucci)は、1977年にロデオドライブにあるビバリーヒルズ店の上階に贅を尽くした製品を扱うスペース「グッチ ギャレリア(GUCCI GALLERIA)」を開設していたからだ。ビッザーリ社長兼CEOは、同スペースについて「メーンのブティックとは別の階にあり、プライベートキーでアクセスする特別な空間だった」とし、「最初のサロンをオープンすべき場所はLA以外にはない。ハリウッドが背景にあり、特にメルローズといえば何十年も前からLAのクールさを象徴する中心地だ」と話す。今後は、ニューヨーク、パリ、ミラノ、ロンドン、ドバイ、香港、上海、台北、東京の9都市に常設もしくは一時的なサロンをオープン予定。それぞれで独自のコレクションを用意する。

 こうした富裕層へのフォーカスは、「グッチ」が取り組む再建戦略の一環だ。「グッチ」は現在、ミケーレの後任であるサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)が9月のミラノ・ファッション・ウイークでのデビューに向けて準備を進めているところであり、過渡期を迎えている。しかし、2月の決算説明会で、親会社であるケリング(KERING)のフランソワ・アンリ・ピノー(François-Henri Pinault)会長兼CEOは、サロンは 「グッチ」が提案する製品の価格帯を高めるための最新の取り組みであり、昨年も平均販売価格が2ケタ増だったことを説明。「私たちは、サバトのデビューをただ待っているわけではない」と話した。

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マリー・クヮントが93歳で死去 ミニスカートブームをけん引

 英国人ファッションデザイナーのマリー・クヮント(Mary Quant)が4月13日、93歳で亡くなった。彼女の家族が同日、AP通信に声明を発表。「今朝、英サリー州の自宅で安らかに息を引き取った。(彼女は)20世紀で最も国際的に認められたファッションデザイナーの一人であり、“スウィンギング 60s”を代表する革新者だった」と述べた。クヮントは、短いヘムラインと大胆な柄使いで、1950〜60年代の女性のファッションを解放。中でも、丈の短いスカートを「ミニ」と名付けて普及させ、ショーツの一種であるホットパンツを生み出したことで知られる。

 クヮントは30年、ロンドン南東部のブラックヒース生まれ。ブラックヒース高校で美術を学んだ後、ゴールドスミス大学に進学し、53年に卒業した。その2年後にはキングスロードにブティック「バザー(BAZAAR)」をオープン。その名の通り、彼女自身がデザインしたものから、大学時代の友人が作ったアート作品やジュエリーまでさまざまなアイテムを販売していた。ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)やオードリー・ヘップバーン(Audrey Hepburn)といったスターが頻繁に訪れた同店は、雰囲気のある店構えと、40年代の戦時中のユーティリティースタイルとは一線を画す刺激的なアイテムによって、すぐにホットスポットになった。

 特に大胆な柄を使ったシンプルなシルエットで人気を博したクヮントのデザインは、「ハーパーズ バザー(Harper's BAZAAR)」55年9月号で紹介される。そして58年には、自動車模型からヒントを得て、丈の短いスカートを「ミニ」と命名。57年、高級百貨店のハロッズ(HARROD'S)などもあるナイツブリッジに2店目をオープンし成功を収め、彼女のデザインは世界的に人気を集めることになる。62年には、百貨店のJ.C.ペニー(J.C.PENNY)とライセンス契約を結び、アメリカ市場に進出。さらに60年代後半には、ショーツの一種であるホットパンツを発表。メイクアップやインテリアに転向する前の最後のファッションのクリエイションになった。

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【スナップ】上海ファッション・ウイーク開催中の街をスナップ! カラーニットとモダンなテーラードが主流

 中国・上海で3月23〜31日、2023-24年秋冬シーズンの上海ファッション・ウイークが開催された。パンデミック後初めてとなる完全なリアル開催で、新進気鋭の若手デザイナーを支援するプラットフォーム「レーベルフッド(LABELHOOD)」や、上海最大の見本市「オンタイムショー(Ontimeshow)」が期間中に開かれた。マスクを外した来場者が多く、会場の外ではイエローやピスタチオグリーン、アズールブルーなどの春らしい色合いのアイテムや、モダンでシャープなテーラリングのコーディネートが見られた。

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キャサリン妃は鮮やかなブルーのコートを着回し 英王室がイースターの礼拝に出席

 イギリスのロイヤルファミリーは4月9日、ウィンザー城(Windsor Castle)の聖ジョージ礼拝堂で行われたイースターの礼拝に参加した。チャールズ国王(King Charles III)夫妻をはじめ、一家は濃紺やロイヤルブルーの装いで参列。キャサリン皇太子妃(Catherine, Princess of Wales)は、鮮やかなブルーとシャープなショルダーラインが印象的な「キャサリン・ウォーカー(CATHERINE WALKER)」によるオーダーメードのコートを着用し、同色の帽子でルックを仕上げた。なお、このコートは昨年のコモンウェルス・デー(英連邦記念日)に初めて着用したものだ。

 ウィリアム皇太子(William, Prince of Wales)とジョージ王子(Prince George of Wales)は、共にネイビーのスーツ姿。シャーロット王女(Princess Charlotte of Wales)は、やはりネイビーのコートに青のタイツを合わせ、髪には青いリボンを結んだ。イースターの礼拝に初めて出席したルイ王子(Prince Louis of Wales)は、同じくネイビーのブレザーとネクタイに、青いシャツとハーフパンツを組み合わせた。5月6日に戴冠式を迎える国王夫妻は、同系色のロイヤルブルーの装いだった。

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「H&M」がオスロに初のビューティ旗艦店をオープン ネイルやアイラッシュのビューティバーも併設

 「H&M」は今春、日本未上陸のコスメライン「H&Mビューティ」の世界初となる旗艦2店舗をノルウェー・オスロにオープンする。5月14日にオスロ中心部のカール・ヨハン通りに1店舗目を、5月25日にエリア最大のショッピングセンターであるオスロ シティに2店舗目を出店する。

 ビューティ旗艦店は既存の「H&M」ストアに併設するが、大通りに面した専用のエントランスを構え、店舗面積は約300平方メートルと従来の約2倍の広さに拡大する。自社ブランドに加え、カラーコスメを中心に地元のスカンジナビアンブランドなど約80ブランドを取り扱う。また、ネイルやアイラッシュ、アイブロウのサービスを提供するビューティバーも備え、美容アドバイザーが常駐する。

 キャサリン・ウィグゼル(Cathrine Wigzell)「H&Mビューティ」ジェネラルマネージャーは、「この3年間、『H&M』は美容カテゴリーに重点を置くため専門家を招いてビューティ部門を独立させ組織の構築に取り組んできた。ビューティは成長市場であり、顧客からの需要も非常に大きい。同店でより価値のある美容体験を提供することが目的」と話し、ビューティを含めたトータルファッションの提案を目標に掲げる。

 今回新たに「アナスタシア ビバリー ヒルズ(ANASTASIA BEVERLY HILLS)」「スマッシュボックス(SMASH BOX)」「KVD」「オリジンズ(ORIGINS)」「パッチロジー(PATCHOLOGY)」「バイビー(BYBI)」「マンデー ヘアケア(MONDAY HAIRCARE)」「エスカーダ(ESCADA)」「ジューシー クチュール(JUICY COUTURE)」などをラインアップに加え、旗艦店限定で米国発「フーダ ビューティ(HUDA BEAUTY)」「カヤリ(KAYALI)」「ウィッシュフル(WISHFUL)」も導入した。

 「『H&Mビューティ』は顧客の半数を35歳以下が占め、新規顧客の半数をZ世代が占める。ローカルブランドを取り揃えつつ、新しいものが好きな若年層を満足させる新しいブランドを常に探している」とウィグゼル=ジェネラルマネージャーは述べた。

 4月20日には、初の自社開発・製造によるブランドでありZ世代をターゲットにした「オー ヘイ ヒーロー(OH HEY HERO)」をスタートする予定。同ブランドはビーガン処方のボディーローションやハンドクリーム、シェービングジェルなどをそろえる。

 業界筋によると、両旗艦店の年間売上高はそれぞれ250万〜350万ユーロ(約3億3000万〜4億6200万円)に上る可能性があるとみられている。

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「エルメス」が仏ノルマンディーに新レザーグッズ工房をオープン “ケリー”バッグを中心に生産

 「エルメス(HERMES)」は4月7日、フランス西部ノルマンディー地方のルビエに新たなレザーグッズ工房をオープンした。パリから車で2時間ほどの場所にある約6200平方メートルの開放感あふれる新施設では、需要の高い“ケリー”バッグを中心にハンドバッグやレザー小物を生産するほか、パリ以外で唯一、サドル(鞍)の製作も手掛けることになる。

 ”控えめなラグジュアリー(QUIET LUXURY)”が話題を集める中、「エルメス」はクラフツマンシップにこだわり続けている。ハンドバッグの製造方法は50年前から変わらず、一つのバッグを作るのに15〜18時間がかかるため、一人の職人が製作できるのは週2〜3個。同ブランドでは年間数百人を雇用しているというが、職人のトレーニングには18カ月を要するため、すぐに生産量が増やせるわけではない。これに対し、ギョーム・ド・セーヌ(Guillaume de Seynes)製造部門および株式投資担当エグゼクティブ・バイスプレジデントは、「生産能力を高めようと努力しているが、私たちにとって絶対不可欠な品質へのアプローチを維持したい」と説明。現在、フランス国内のさまざまな施設でレザーグッズの製造に携わる職人は約4700人に上り、ルビエの新工房では最終的に260人を雇用する予定だという。

 「エルメス」は現在、他にも4つのレザーグッズ工房設立に向けた準備を進めている。うち2つは年内にオープンし、残りの施設は2年以内に開設を予定する。また、リヨンのシルク工場は増築を終え、7月のオープンを目指している。非常に好調だというテーブルウエアや、スイスでの時計の生産キャパシティーも拡大予定だ。ド・セーヌ=エグゼクティブ・バイスプレジデントは、需要が供給を上回り続けていることについて、「あらゆる分野で将来的なキャパシティーを高めるプロセスを検討している。うれしい悩みではあるが、問題だ」とコメント。「2022年の結果は予想以上だった。全ての部門で成長があったので、全ての活動に投資し、生産能力を高めるようにする必要がある」と付け加えた。

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米ブランド管理会社ABG、「クイックシルバー」や「ビラボン」を擁するボードライダーズを買収 金額は非公開

 米ブランドマネジメント企業のオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)は4月11日、米サーフウエア会社のボードライダーズ(BOARDRIDERS)を買収する最終契約を締結した。ABGは3月31日に、ボードライダーズを保有する投資会社オークツリー・キャピタル・マネジメント(OAKTREE CAPITAL MANAGEMENT)に法的拘束力のある買収提案書を提示していた。金額などの詳細は明らかにされていないが、今年の第3四半期中の取引完了を目指すという。

 ボードライダーズは、「クイックシルバー(QUIKSILVER)」や「ビラボン(BILLABONG)」「ロキシー(ROXY)」「DCシューズ(DC SHOES)」「ルーカ(RVCA)」「エレメント(ELEMENT)」「ボンジッパー(VONZIPPER)」「ホノルア(HONOLUA)」などのアクションスポーツブランドを擁する。50年以上の歴史を持つブランドもあり、アメリカやヨーロッパ、オーストラリア、アジアを拠点に多角的なグローバルビジネスを展開。35カ国で500以上の直営店があり、約7000の卸先とECを加えた小売りベースでの売上高は年間29億ドル(約3828億円)。

 一方、ABGは「リーボック(REEBOK)」「バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」「テッドベーカー(TED BAKER)」「フォーエバー21(FOREVER 21)」や、スポーツ月刊誌「スポーツ・イラストレイテッド(Sports Illustrated)」など、さまざまなカテゴリーで40以上のブランドを所有。現在は150以上の国で1万800以上の直営店を構え、世界で247億ドル(約3兆2604億円)の売り上げとなっている。今回の買収が成立した際には、小売りベースでの年間売上高が276億ドル(約3兆6432億円)超えとなることが期待される。

 ABGの創業者であるジェイミー・ソルター(Jamie Salter)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「アクションスポーツの世界的普及やビジネス化にいち早く期待していた私にとって、今回の買収提案は自分のキャリアのルーツを思い起こさせるものだ。ボードライダーズの傘下ブランドは消費者の需要が高いものばかりであり、同社の経営陣と共に各ブランドをさらに発展させていけることを楽しみにしている」と語った。なお、同氏は買収提案書を提示した時点で、「ボードライダーズは素晴らしいブランドをいくつも保有しているので、ABGのグローバルなリーチにより、オンラインマーケットプレイスとして発展できる可能性もある。同社が積み上げてきた小売り戦略とともに、ショップインショップや単独店、卸売、ECもさらなる拡大を図っていきたい」とコメントしている。

 また、今回の買収には、ボードライダーズが擁する豪ライフスタイルストアの「サーフ ダイブン スキー(SURF DIVE ‘N SKI)」も含まれている。同ブランドは80以上の店舗を持ち、ECでの実績を持つ。

 ボードライダーズのアルネ・アレンス(Arne Arens)CEOは、「世界のプレミアブランドを多数保有しているABGの傘下となることをうれしく思っている。当社のブランドはいずれも強い存在感を持っており、収益性のある成長戦略を取っている。ABGは、当社が次の段階に進むための専門的な知識とリソースをもたらしてくれるものと確信している」と述べた。

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「カルティエ」が新設したコレクティブ“カルティエ ヴォイシズ”のコントリビューターにアマル・クルーニー

 「カルティエ(CARTIER)」はこのほど、新たなコレクティブ(共同体)“カルティエ ヴォイシズ(Cartier Voices)”を設立し、最初のコントリビューターとしてアマル・クルーニー(Amal Clooney)を任命した。アマルは人権派の国際弁護士として知られるほか、夫であるジョージ・クルーニー(George Clooney)と共に設立した基金“クルーニー・ファウンデーション・フォー・ジャスティス(Clooney Foundation for Justice)”の共同プレジデントも務めている。

 “カルティエ ヴォイシズ”は、自身の才能や影響力を活用して多様性を推進し、グローバルな社会的変化を起こしたと認められる傑出した個人を集め、さまざまなイベントなどを行う。アマルは、“カルティエ ヴォイシズ”の一員として「カルティエ」の主要なイベントに出席するほか、その他のイベントにも同ブランドの製品を着用して参加する。なお、アマルをはじめとするコントリビューターは、「カルティエ」の親会社であるコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)が擁するほかのブランドのスポークスパーソンではないという。

 シリル・ヴィニュロン(Cyrille Vigneron)=カルティエインターナショナル プレジデント兼最高経営責任者は、「“カルティエ ヴォイシズ”の最初のコントリビューターとしてアマルを迎えることができ、とてもうれしく思っている。彼女の価値観や慈善事業に取り組む姿勢は、弱い立場にあるコミュニティーをグローバルな規模で支援していくという当社の長期的なコミットメントと共通している。アマルと共に、喫緊の課題について世界の関心を高めていけることを楽しみにしている」語った。

 アマルは、「“カルティエ ヴォイシズ”の初めてのコントリビューターに任命され、大変光栄に思っている。『カルティエ』と私が共有する価値観に基づき、永続的なパートナーシップを築いていきたい」とコメントした。

 「カルティエ」は2006年、女性起業家の支援を目的として“カルティエ ウーマンズ イニシアチブ(Cartier Women’s Initiative)”を創設。アマルは、5月10日に開催される同イニシアチブの授賞式にも出席する予定だ。

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「カルティエ」が新設したコレクティブ“カルティエ ヴォイシズ”のコントリビューターにアマル・クルーニー

 「カルティエ(CARTIER)」はこのほど、新たなコレクティブ(共同体)“カルティエ ヴォイシズ(Cartier Voices)”を設立し、最初のコントリビューターとしてアマル・クルーニー(Amal Clooney)を任命した。アマルは人権派の国際弁護士として知られるほか、夫であるジョージ・クルーニー(George Clooney)と共に設立した基金“クルーニー・ファウンデーション・フォー・ジャスティス(Clooney Foundation for Justice)”の共同プレジデントも務めている。

 “カルティエ ヴォイシズ”は、自身の才能や影響力を活用して多様性を推進し、グローバルな社会的変化を起こしたと認められる傑出した個人を集め、さまざまなイベントなどを行う。アマルは、“カルティエ ヴォイシズ”の一員として「カルティエ」の主要なイベントに出席するほか、その他のイベントにも同ブランドの製品を着用して参加する。なお、アマルをはじめとするコントリビューターは、「カルティエ」の親会社であるコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)が擁するほかのブランドのスポークスパーソンではないという。

 シリル・ヴィニュロン(Cyrille Vigneron)=カルティエインターナショナル プレジデント兼最高経営責任者は、「“カルティエ ヴォイシズ”の最初のコントリビューターとしてアマルを迎えることができ、とてもうれしく思っている。彼女の価値観や慈善事業に取り組む姿勢は、弱い立場にあるコミュニティーをグローバルな規模で支援していくという当社の長期的なコミットメントと共通している。アマルと共に、喫緊の課題について世界の関心を高めていけることを楽しみにしている」語った。

 アマルは、「“カルティエ ヴォイシズ”の初めてのコントリビューターに任命され、大変光栄に思っている。『カルティエ』と私が共有する価値観に基づき、永続的なパートナーシップを築いていきたい」とコメントした。

 「カルティエ」は2006年、女性起業家の支援を目的として“カルティエ ウーマンズ イニシアチブ(Cartier Women’s Initiative)”を創設。アマルは、5月10日に開催される同イニシアチブの授賞式にも出席する予定だ。

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アマゾンが模倣品600万点の出品を阻止、AIを駆使して予防的な模倣品対策を強化

 アマゾン(AMAZON)は4日、ブランド保護に関する報告書を発表した。報告書によると、同社は600万点の模倣品がマーケットプレイスや出店している店舗に出回るのを阻止し、不正アカウントの開設を数十万件阻止したという。

 報告書によると、「悪質業者による新しいアカウントを作成しようとする試みは、2020年の600万件から21年には250万件、22年には80万件へと減少した」という。また、22年に権利侵害を通知した件数は21年から35%減少したが、マーケットプレイスに流通する商品数は増え続けているという。

 アマゾンの模倣品対策は、ブランドや消費者からの通報、出品者の審査、強制削除、法的手段の行使などの方法を組み合わせて行われている。また、近年ではこれらの方法に加えてAIを利用することで、模倣品対策をより強化しているという。

 「機械学習は模倣品と悪質業者を検知するために最初に使用する防御手段だ。ブランドが共有してくれる情報によって精度が向上し続ける。商標やロゴ、パターンを学習し、識別してくれる」とアマゾンの担当者は説明する。アマゾンは、模倣品対策で往々にして生じる、いわゆる“もぐら叩き”の状況ではなく、予防的な対策をとっているという。「われわれは頻繁に出店店舗をスキャンしている。毎日、80億回もの変更点を顧客の目に触れる前にスキャンしている」。

 悪質業者も同様に、AIを用いて抜け道を探ろうとしているため、アマゾンはその一歩先を行くことが重要だという。アマゾンの担当者は、そのためにもブランドからの協力は必須で、当局対応も重要だと話す。「素晴らしいデータはたくさんあるが、どのように、どのタイミングでその情報を交換するかが肝となるだろう」。アマゾンは、米国税関や国境警備局と連携して水際対策を行っており、日本の税関とも覚書を交わしたという。

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対話型AIの「チャットGPT」と「グーグル バード」に「ファッションをオシャレにするものは何?」と聞いてみた

 グーグルはこのほど、対話型AIサービス「グーグル バード(Google Bard)」をリリースした。AIチャットボットの「チャットGPT(Chat GPT)」や「ユーチャット(YouChat)」、テキスト生成AIの「ジャスパー(Jasper)」に続く高機能AIツールとなる。「グーグル バード」では他のサービス同様、ユーザーはオープン・エンド・クエスチョンが可能。そこで米「WWD」は、「グーグル バード」と「チャットGPT」の双方に、300字でファッションをオシャレにするものは何か説明するよう質問を投げかけた。それぞれの回答は以下の通り。

「グーグル バード」

 ファッション業界は、常に進化しています。そのため、何をオシャレとするかは季節ごとや年ごと、さらに言えば日ごとに変化しているのです。そして、次のような要素が関係しています。

・トレンド
 セレブやデザイナー、ソーシャルメディアに左右されることが多いです。特定のスタイルが人気になると、それが瞬く間に広まります。

・セレブの支持
 セレブが着た服は、すぐに人気が出ることがあります。特にファッションアイコンとして注目されている有名人の場合は、その傾向が顕著です。

・ソーシャルメディア
 InstagramやTikTokのようなソーシャルメディアは、最新のファッショントレンドを知るのに最適です。ユーザーは、好きなセレブやファッションブロガーをフォローして着こなしを見たり、自分のコーディネートを投稿したりできます。

・ファッションショー
 ファッションデザイナーが最新のコレクションを発表するのに最高の場です。ファッションショーには、セレブや編集者、その他の業界関係者が参加することもあります。

・ファッション雑誌
 最新のトレンドを知るのに役立ちます。ファッション誌では、たびたびトレンドに関する記事や、デザイナーやセレブのインタビューが掲載されます。

 つまり、これらの要素が組み合わさることで、オシャレなファッションはできあがります。流行の最先端でスタイリッシュ、なおかつユニークだと思われるスタイルが人気になります。

「チャットGPT」

 ファッションは常に発展し続ける業界で、新しいスタイルやトレンドが毎シーズン生まれています。そして、ファッションをオシャレにするのは、デザインや素材、職人の技術、文化的影響といった様々な要素です。

 ファッションデザイナーは、常に創造力の限界に挑戦し、新しいシルエットやパターン、色の組み合わせなどを試しています。芸術や歴史、音楽、ポップカルチャーなどの幅広い分野からインスピレーションを得て、ユニークで目を引く服を作り出します。そのデザインは、他とは一線を画すような個性やスタイルを主張するのです。

 また、シルクやカシミヤ、レザーなどの上質な素材は、高級感だけでなく、服全体の美しさにつながります。素材の質感やひだ、重さによって見た目や手触りが変わり、より魅力が増します。

 職人の技術も欠かせない要素です。細部へのこだわりと質の高い技術によって、素晴らしいものになります。テーラーから刺しゅう職人まで、熟練の職人が複雑でユニークな装飾を施すことで、特別な1着となるのです。

 そして、文化的影響も重要です。ファッションは、社会を映し出すものにもなり得ます。デザイナーは、世の中からインスピレーションを受けているからです。普段着からオートクチュールまで、ファッションは作られた時代や場所の様子や信条、価値観を反映しています。

 つまり、ファッションをオシャレにするのは、デザインや素材、職人の技術、文化的影響なのです。これらの要素が相まって、機能性と美しさを兼ね備えた、時代を映し出す服が生み出されます。ファッションは、ただの服ではなく芸術です。自己表現の手段として、自らが生きる世界を投影しているのです。

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「ティファニー」、BTSのJIMINを起用した新キャンペーンを発表 ガル・ガドットとゾーイ・クラヴィッツも

 「ティファニー(TIFFANY & CO.)」は4月10日、新アンバサダーであるBTSのJIMIN(ジミン)と、同じくアンバサダーを務めるガル・ガドット(Gal Gadot)とゾーイ・クラヴィッツ(Zoe Kravitz)を起用した新たなキャンペーン、“ジス・イズ・ティファニー(This is Tiffany)”を発表した。

 JIMINは3月2日に同ブランドのアンバサダーに就任したばかりで、今回初めてキャンペーンに登場。撮影は韓国で行われ、JIMINは“ティファニー T(TIFFANY T)”コレクションのローズゴールドのリングとブレスレットを着用している。JIMINは、「『ティファニー』ファミリーに加わることができて、とてもうれしく思う。アイコニックな“ティファニー T”と“ティファニー ハードウェア(TIFFANY HARDWEAR)”コレクションは、いずれもラグジュアリーの頂点といえる存在だ」と語った。

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「ティファニー」NY5番街本店が4月28日にリニューアルオープン 4年の大改装を経て“ザ・ランドマーク”に

 「ティファニー(TIFFANY & CO.)」は、全面改装中のニューヨーク・マンハッタン5番街本店を4月28日にオープンする。これに伴い、名称を“本店”から“The Landmark(ザ・ランドマーク)”に変更する。

 同店は2019年2月に改装工事を開始。コロナ禍や、20年12月のLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)によるティファニーの買収を経て、4年ぶりのリニューアルオープンとなる。なお、20年1月には、本店の隣にあるビルにすべての店舗機能を移転させた期間限定の旗艦店「ザ・ティファニー・フラッグシップ・ネクストドア(The Tiffany Flagship Next Door)」をオープンした。

 LVMHはこれまでも傘下ブランドの店舗を改装してきているが、情報筋によれば、1店舗にかける費用としては今回が最高額だという。店内の様子は現時点では公開されていないが、デザインなどは建築家のピーター・マリノ(Peter Marino)や設計事務所OMAのパートナーである重松象平らが手掛けている。なお、“ザ・ランドマーク”という名称は、同店の建物がニューヨークのランドマーク的な存在であることに由来するという。このため、“ザ・ランドマーク”と称されるのは同店のみで、ほかの主要な店舗は今後も旗艦店と呼ばれるようだ。

 同店は28日に通常の営業時間通りにオープンするが、これに先立ち、27日には招待制のオープニングイベントを開催する。

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「ティファニー」NY5番街本店が4月28日にリニューアルオープン 4年の大改装を経て“ザ・ランドマーク”に

 「ティファニー(TIFFANY & CO.)」は、全面改装中のニューヨーク・マンハッタン5番街本店を4月28日にオープンする。これに伴い、名称を“本店”から“The Landmark(ザ・ランドマーク)”に変更する。

 同店は2019年2月に改装工事を開始。コロナ禍や、20年12月のLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)によるティファニーの買収を経て、4年ぶりのリニューアルオープンとなる。なお、20年1月には、本店の隣にあるビルにすべての店舗機能を移転させた期間限定の旗艦店「ザ・ティファニー・フラッグシップ・ネクストドア(The Tiffany Flagship Next Door)」をオープンした。

 LVMHはこれまでも傘下ブランドの店舗を改装してきているが、情報筋によれば、1店舗にかける費用としては今回が最高額だという。店内の様子は現時点では公開されていないが、デザインなどは建築家のピーター・マリノ(Peter Marino)や設計事務所OMAのパートナーである重松象平らが手掛けている。なお、“ザ・ランドマーク”という名称は、同店の建物がニューヨークのランドマーク的な存在であることに由来するという。このため、“ザ・ランドマーク”と称されるのは同店のみで、ほかの主要な店舗は今後も旗艦店と呼ばれるようだ。

 同店は28日に通常の営業時間通りにオープンするが、これに先立ち、27日には招待制のオープニングイベントを開催する。

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2023年「LVMHプライズ」最終選考に「セッチュウ」桑田悟史ら9組 ファイナリストを紹介

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、10年目となる2023年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」のファイナリスト9組(10人)を発表した。そのうち日本人デザイナーは、ミラノを拠点に自身のブランド「セッチュウ(SETCHU)」を手掛ける桑田悟史が選ばれた。

 今回のファイナリストは、ヨーロッパやアメリカを拠点とするさまざまな国籍のデザイナーが選出されている。アメリカからは「ルアール(LUAR)」のラウル・ロペス(Raul Lopez)と「ディオティマ(DIOTIMA)」のレイチェル・スコット(Rachel Scott)、イギリスからは「アーロン エッシュ」(AERON ESH)のアーロン・エッシュ、「ベッター(BETTTER)」のジュリー・ペリパス(Julie Pelipas)、「ポーリナ ルッソ(PAOLINA RUSSO)」のポーリナ・ルッソとルシール・ギルマード(Lucile Guilmard)、フランスからは「バーク アクヨル(BURC AKYOL)」のバーク・アクヨル、イタリアからは「マリアーノ(MAGLIANO)」のルカ・マリアーノ(Luca Magliano)、「クイラ(QUIRA)」のヴェロニカ・レオーニ(Veronica Leoni)、「セッチュウ」の桑野となっている。

 ファイナリストは専門家と一般投票により決定された。今シーズンのパリ・コレクションでのリアリズムのムードの影響もあり、ジェンダー・アイデンティティーや環境への配慮、クラフツマンシップへの関心が高く、これらに対して信頼性の高い候補者が選ばれた。彼らの多くは自身のブランドを始める前にラグジュアリーやコンテンポラリーなどのさまざまなブランドで経験を積んでおり、調達や生産からマーケティング、イメージまで、あらゆる側面について慎重に考慮していると評価された。

 デルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=クリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)会長兼最高経営責任者は、「今回のセミファイナリストたちのアプローチや仕事ぶりは素晴らしいものだった。結果的に、文化的ダイバーシティーや伝統工芸への賞賛、クリエイティブな独創性が今回の選考基準になった。彼らは当たり前のように環境問題を意識し、ジェンダーの境界線を問わない創作に取り組んでいる。彼らが持つ専門知識やクリエイティビティー、ユニーク性、コミットメントにとても感心した」と述べた。

 今回の「LVMHプライズ」は、過去最多の2400通を超える応募が世界中から集まった。「プライズ立ち上げ時は、このような発展を予想だにしていなかった。今では、デザインの分野で国際的にも本質的にも競える賞になった。毎年、応募数も増え、デザイナーら自身の本質やクリエイションを見極める選考もとても難しくなっている」。グランプリなど各賞の選出は6月7日に行う予定だ。

 9組のファイナリストについて紹介する。

「アーロン エッシュ」

 アーロン・エッシュは、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション(London College of Fashion)でメンズウエアを学んだ後、「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」で奨学金を得て、セント・マーチン美術大学(CENTRAL SAINT MARTINS)で修士号を取得した。卒業前の22年、自身の名を冠したメンズウエアブランド「アーロン エッシュ」を立ち上げた。

 ロマンス感溢れるコレクションには、英EU離脱後のリアルな日常に影響された彼の審美眼が反映されている。またデザインには、伝統的なテーラリングに、ウィメンズウエアから習得したパターンやディテールを織り交ぜた。例えば、パフスカートのジーンズやホルターネックのベスト、結び目のついたパーカなど。「柔らかさやエレガントな印象のあるメンズウエアにするために、マスキュリンの原型を破壊することについて考えた。洋服の中で何が男らしさを意味するのか再定義している」とエッシュ。

「ベッター」

 ウクライナ出身のジュリー・ペリパスは、ちょうど新型コロナウイルスのパンデミックが発生したころに、ウィメンズウエアブランド「ベッター」をスタートした。しかしコロナ禍が沈静化する中で、ロシアによる自国への侵攻が始まり、ペリパスはチームの安全を守りつつも、仕事を必要とするウクライナのクリエイターを紹介するプラットフォームを作った。

 「ベッター」は「ヴォーグ・ウクライナ(Vogue Ukraine)」の前ファッション・ディレクターの考案により、古着やデッドストックの素材を再利用するアップサイクルのシステムを採用。初コレクションは、彼女がファッションショーの会場で着ていた特徴的なオーバーサイズのスーツにフォーカス。その後は、ビンテージのタオルから作ったシャツや再構築したTシャツなどカジュアルなアイテムも展開している。「アップサイクルですごくセクシーになれることを、多くの人に知ってほしい」とペリパスは語った。

「バーク アクヨル」

 テーラーを営む父を通してファッションに触れてきたバーク・アクヨルは、俳優を目指していたが、進路を変更してサンディカ・パリクチュール校(Ecole de la Chambre Syndicale de la Couture Parisienne)へ入学。「クリスチャン・ディオール」(現「ディオール」)や「バレンシアガ(BALENCIAGA)」で経験を積んだ後、コロンビア人デザイナーによる「エステバン・コルタサル(ESTEBAN CORTAZAR)」に携わる。19年に独立し、自身のユニセックスブランド「バーク アクヨル」を立ち上げた。

 アクヨルは、セクシーさと厳格性のあるクリエイションを提案する。シグニチャーであるメタルのハンドビスチェは、ケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)やケンダル・ジェンナー(Kendall Jenner)、エリザベス・デビッキ(Elizabeth Debicki)らが着用し、話題を集めた。彼にとって、ファッションを通してルールに挑戦することは、変化を起こす方法だという。「私は性別で決められた服はほしくない。着心地がよく、着ていて自分らしくいられるかが重要だ。自分自身で選んだ服にこそ、ジェンダーがある」。

「ディオティマ」

 ジャマイカ出身のレイチェル・スコットは、イタリアのマランゴーニ学院(Istituto Marangoni)でファッションデザインを学んだ後、「コスチューム ナショナル(COSTUME NATIONAL)」でアシスタント・デザイナーとしてキャリアを積んだ。渡米後は、「J.メンデル(J. MENDEL)」や「エリザベス アンド ジェームス(ELIZABETH AND JAMES)」「レイチェル コーミー(RACHEL COMEY)」 で働く。その後、新型コロナウイルス拡大によるファッション業界の閉鎖がサプライチェーンの最下層にいる労働者へ与える影響を目の当たりにしたことから、パンデミックの最中にウィメンズブランド「ディオティマ」を立ち上げた。ニューヨークのブルックリンで活動する彼女は、母国ジャマイカの伝統的なかぎ編みの技術を持つ女性たちに仕事を与えた。

 「ディオティマ」の名前は、古代ギリシャの哲学者プラトン(Plato)による「エロス(愛)」をテーマにした著書「饗宴(Symposium)」に登場する“マンティネイアのディオティマ(Diotima of Mantinea)”に由来。ダンスホールやジャマイカのルーツにインスパイアされながら、職人技とマニッシュで官能的なスタイル、洗練されたテーラリングのバランスを生む。「ジャマイカ人として歴史や経験を踏まえつつ、未来を見据えた、魅惑的で繊細なビジョンを持ったカリビアンスタイルを探求している」とスコット。

「ルアール」

 丸いトップハンドルが特徴のハンドバッグ“アナ(Ana)”が昨年ヒットし、2022年度「CFDAアワード(CFDA Awards)」アクセサリー・デザイナー部門を受賞したラウル・ロペス。自身のブランド「ルアール」は、デュア・リパ(Dua Lipa)やジュリア・フォックス(Julia Fox)らセレブリティーにもファンがいる。シェーン・オリバー(Shayne Oliver)と共同で設立した「フッド・バイ・エアー(HOOD BY AIR)」では、ドミニカ移民だった幼少期の経験とマンハッタンに住む上流階級の豪華さへの憧れといったアイデアをコレクションに落とし込んできた。「移民の両親の元、ブルックリンで生まれたラテン系ゲイの私にとって、『ルアール』は私のような子どもや、世間に存在を無視され、自分自身を見つめようとしている人々へのラブレターである」。

「マリアーノ」

 ルカ・マリアーノは、イタリア・ボローニャにあるリベラ芸術大学(Libera Universita delle Arti)でファッションデザインを学んだ後、ミラノでアレッサンドロ・デラクア(Alessandro Dell’Acqua)のチームの下、経験を積む。13年にボローニャに戻り、デザイナーのマヌエラ・アルカリ(Manuela Arcari)とともに「テル エ バンティーヌ(TER ET BANTINE)」のファッションラインを手掛けていた。17年にアルカリ=デザイナーからライセンスを得て、自身コレクションを立ち上げる。

 彼が培ったテーラリング技術やカラーセンス、グランジを取り入れたテイストが特徴の「マリアーノ」は、細部にこだわったビンテージテイストを貫いてきた。今では手の届くラグジュアリーを提供するブランドとして、世界60店舗ほどで販売されている。昨年12月には、ファッションビジネスの事業成長を促進する目的とした新進企業、アンダースコア・ディストリクト(Underscore District)が「マリアーノ」の少数株を取得。ミラノで最も注目を集めるメンズブランドの1つだ。

「ポーリナ ルッソ」

 ロンドン発の「ポーリナ ルッソ」は、カナダ人デザイナーのポーリナ・ルッソが20年に立ち上げた、ニットウエアにフォーカスしたブランド。昨年、セント・マーチン美術大学卒業生のフランス人デザイナー、ルシール・ギルマードが共同デザイナーとなり、フォークロアのテイストやコンテンポラリーなカッティング技術を加えた。

 アップサイクルで型破りな素材を用いる「ポーリナ ルッソ」のアイテムは、郊外の街に漂うような、どこか懐かしい雰囲気を持つ。中でも、テレビゲーム「ゼルダの伝説」に着想を得た“戦士(Warrior)”と名づけたニットのコルセットは代表的だ。「2023 インターナショナル・ウールマーク・プライズ(2022 INTERNATIONAL WOOLMARK PRIZE)」のファイナリストになり、「アディダス(ADIDAS)」からカプセル・コレクションも発表した。

「クイラ」

 ジル・サンダー(Jil Sander)やフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)の元で経験を積んできたヴェロニカ・レオーニ。お針子だった祖母の名前から名づけた自身のウィメンズウエアブランド「クイラ」を立ち上げ、22年春夏ミラノ・ファッション・ウイークでデビュー。サンダーやファイロから培った女性らしいアプローチに、厳格性と官能性を独自に反映させている。現在は、バーグドルフ・グッドマン(Bergdorf Goodman)やエイチ・ロレンゾ(H. Lorenzo)、エッセンス(SSENSE)など20カ所以上の小売りで取り扱われている。

 パリで発表した23-24年秋冬は、黒を基調にしたレイヤードスタイルを提案。「黒という色はスタイルの中でとても強く、同時にモダンな女性像を鋭く感じる。それに対してとても必要性を感じていて、私自身責任感も感じている」とレオーニ。

「セッチュウ」

 京都生まれの桑田悟史は、ファッションデザイナーになる夢を叶えるため、21歳でロンドンに移住。セント・マーチン美術大学に在学中、サヴィル・ロウにある老舗テーラー、ハンツマン(Huntsman)でテーラリングのスキルを磨く。その後、ロンドンで「ガレス・ピュー(GARETH PUGH)」、パリで「カニエ・ウェスト(KANYE WEST)と「ジバンシィ(GIVENCHY)」、ニューヨークで「イードゥン(EDUN)」、ミラノで「ゴールデン グース(GOLDEN GOOSE)」といった数々のブランドで経験を積む。

 その後、20年に自身のブランド「セッチュウ」を始動する。「和洋折衷」の言葉に由来した同ブランドは日本と西洋の概念をコンセプトに、折り紙のような構造を取り入れた折りたためるジャケットなどを考案。デザインに対する優れた知識と異文化や工芸へのリスペクトをブランドの根底にしている。22年には、「フー・イズ・オン・ネクスト?(Who is on Next?)」で最優秀賞を受賞。「私はストーリーを描くデザインに最大の努力を注いでいる」と桑田。

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「ディオール」が香水キャンペーン“デア イン グリ ディオール”開催 若手アーティスト7人起用のショートフィルムを公開

 「ディオール(DIOR)」は4月11日、メゾンを象徴するフレグランス “メゾン クリスチャン ディオール グリ ディオール”のキャンペーン“デア イン グリ ディオール(DARE IN GRIS DIOR)−大胆に、グリ ディオールを纏う−”を開始する。7人のアーティストを起用したショートフィルムを公式サイトなどで公開するとともに、彼らが“グリ ディオール”の香りにインスパイアされて制作した作品を13〜16日にロサンゼルスの「ポップ アップ アート ギャラリー(Pop-up art gallery Los Angels)」で展示する。

 参加するのは俳優・ミュージシャンのマヤ・ホーク(Maya Hawke)、DJ・インスタグラマーとしても人気を集めるファイ・カドラ(Fai Khadra)、南アフリカ出身の俳優トゥソ・ムベドゥ(Thuso Mbedu)、慈善活動でも知られる俳優のジェナ・オルテガ(Jenna Ortega)、“グリ ディオール”のグローバルアンバサダーを務める俳優のジョセフ・クイン(Joseph Quinn)、シンガーソングライターでありパフォーマーのオレルサン(Orelsan)、シンガー・プロデューサー・ストリートダンサーのリウ・ユーシン(LIU YU XIN)の注目若手アーティスト7人。ショートフィルムの監督はバルディア・ツェナリ(Bardia Zeinali)が務めた。

 2013年に発売した“グリ ディオール”は、当初は“グリ モンテーニュ”の名称で販売していたが18年に名称変更。“グリ”はフランス語で灰色を意味し、淡いレザーを思わせるみずみずしく透明感のあるフローラルシプレの香り。調香はフランソワ・ドゥマシー(Francois Demachy)が手掛けた。

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ロレアルが「イソップ」を買収 評価額は3250億円超えか? 10年でビジネスは8倍以上に成長

 仏ロレアル(L’OREAL)は4月4日、オーストラリア発のラグジュアリースキンケアブランド「イソップ(AESOP)」を手掛けるイソップ社をブラジルの化粧品会社ナチュラ&コー(NATURA & CO)から買収することに合意したと発表した。取引額は25億ドル(約3250億円)以上と見られる。「イソップ」は、「ランコム(LANCOME)」や「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」「ヘレナ ルビンスタイン(HELENA RUBINSTEIN)」「キールズ(KIEHL’S SINCE 1851)」などを擁するロレアルのリュクス事業本部の傘下に入る。

 ニコラ・イエロニムス(Nicolas Hieronimus)=ロレアル最高経営責任者(CEO)は声明で、「『イソップ』はアバンギャルドなブランド。並外れたこだわりによって作られる商品は、都会的やオプティミスティック(楽観的)、ラグジュアリーを見事に融合している。ロレアルは『イソップ』のポテンシャル、特に中国とトラベルリテールにおいてその可能性を引き出すことに貢献する」と述べた。

 「イソップ」は1987年、オーストラリア・メルボルンで創業。植物由来の成分を使ったビーガン処方のスキンケアやヘアケア、ボディーケア商品を世界中の高級小売店などで展開する。北米や欧州、オーストラリア、ニュージーランド、アジアに約400の販売拠点を構え、昨年には中国に1号店をオープンした。

 ナチュラ&コーは2012年12月、「イソップ」の株式65%を約6800万オーストラリアドル(約61億2000万円)で取得。当時の売上高を約6400万オーストラリアドル(約57億6000万円)と見込まれていた。その後ビジネスは拡大し、昨年の売上高は5億3700万ドル(約483億3000万円)を記録した。

 「イソップ」の買収について美容業界ではここ数カ月、プライベートファンドなどの名前が有力候補として飛び交い憶測を呼んでいた。サンパウロに本社を置くナチュラ&コーは昨年10月、「イソップ」の米国でのIPO、またはイソップを別会社として切り離す可能性について検討を開始したと発表していた。

 ナチュラ&コーのファビオ・バルボサ(Fabio Barbosa)最高経営責任者(CEO)は「イソップ」の売却について、「これにより戦略的優先事項、特にラテンアメリカへの投資に焦点を絞ることができる。また、『ザボディショップ(THE BODY SHOP)の事業の継続的な改善と『エイボン(AVON)』事業の拡大に注力する」とコメントしている。

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BLACKPINKのロゼらが出席 韓国のビューティブランド「ソルファス」とメトロポリタン美術館が提携を記念したディナーを開催

 韓国のビューティブランド「ソルファス(SULWHASOO、雪花秀)」と米メトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)は3月30日、1年間のパートナーシップ契約を締結したことを記念してディナーイベントを開催した。同イベントは美術館内のデンドゥール神殿がある展示室で行われ、「ソルファス」のアンバサダーを務めるBLACKPINK(ブラックピンク)のROSE(ロゼ)のほか、ユン・ヨジョン(Youn Yuh-jung)とソン・ジア(Song Jia、宋佳)が出席。また、ゲストとしてアシュレイ・パーク(Ashley Park)、アンダーソン・パーク(Anderson.Paak)、エイサップ・ファーグ(A$AP Ferg)、アントニ・ポロウスキ(Antoni Porowski)らが参加した。

 「ソルファス」は、韓国化粧品最大手アモーレパシフィック(AMOREPACIFIC)の中核ブランド。同社は2022年9月、アメリカのラグジュアリー・ナチュラル・スキンケアブランド「タタハーパー(TATA HARPER)」を買収している。

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「ゴルチエ」と「Y/プロジェクト」が再タッグ 両ブランドのアイコンを“だまし絵プリント”

 「ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER) 」と「Y/プロジェクト(Y/PROJECT) 」は、プレタポルテのコラボコレクションを発表した。両ブランドの公式ECサイトと一部店舗で販売中だ。

 コレクションは、錯視のデザインを取り入れたトロンプルイユ(だまし絵)のプリントにフォーカス。「ゴルチエ」のアイコニックなセーラーTシャツと「Y/プロジェクト」のデニムジャケットを重ね着したプリントのニットに加え、ランジェリーをレイヤードしたように見えるチェック柄のノースリーブ、腰回りにジーンズをプリントしたTシャツなどをそろえた。ロング丈の白いテイラードコートには、「Y/プロジェクト」定番のデニムボトム“ジャンティー(Janty) ”のブリーフパンツを履いて脚を露わにした姿を全面にプリント。シンプルなTシャツやワンピースなど、一枚でレイヤードスタイルを着こなしているようなユニークなデザインになっている。価格は、Tシャツが320ユーロ(約4万4000円)、テイラードジャケットが1290ユーロ(約18万円)など。

 自身のブランド「Y/プロジェクト」と「ディーゼル(DIESEL) 」のクリエイティブ・ディレクターを務めるグレン・マーティンス(Glenn Martens) は、ジャンポール・ゴルチエのゲストデザイナーとして、2022年春夏オートクチュール・コレクションでドラマチックなイブニングウエアを披露した。

 マーティンス=クリエイティブ・ディレクターは、08年にアントワープ王立芸術アカデミー(Royal Academy of Fine Arts Antwerp) のファインアート科を卒業後まもなく「ゴルチエ」に採用され、ウィメンズのプレ・コレクションやメンズレーベル「G2」のジュニア・デザイナーとしてキャリアを積んだ。その後、「ゴルチエ」による1996年春発表の「サイバーババ(Cyberbaba) 」コレクションをベースにした自身のカプセルコレクションを発表。予想外の素材にさまざまなボディーパーツをプリントし、当時もトロンプルイユのアイデアを取り入れていた。

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アディダス、22年通期は営業利益66%減と苦戦 「イージー」在庫処理の問題も今後に暗雲

 アディダス(ADIDAS)の2022年12月通期決算は、売上高が前期比6.0%増の225億1100万ユーロ(約3兆2331億円)、営業利益は同66.3%減の6億6900万ユーロ(約960億円)、純利益は同70.4%減の6億3800万ユーロ(約916億円)だった。なお、継続事業の純利益は同82.9%減の2億5400万ユーロ(約 359億円)だった。

 22年1〜9月の売り上げは好調に推移していたものの、カニエ・ウェスト(Kanye West)ことイェ(Ye)とのパートナーシップ解消以降の第4四半期の売上高が、前年同期比1.3%増(現地通貨ベースでは1%減)の52億500万ユーロ(約7473億円)となった。同社はこれについて、「『イージー(YEEZY)』事業終了に伴うマイナスの影響が約6億ユーロ(約861億円)あったため」と説明した。

 地域別で見ると、同社が新規顧客獲得のための主要マーケットとして位置づける中国では、コロナ禍のロックダウンの影響で、通期の売上高は前期比30.8%減の31億7900万ユーロ(約4563億円)と大きく落ち込んだ。

 中国を除くアジア太平洋地域は同2.8%増の22億4100万ユーロ(約3217億円)、EMEA(欧州・中東・アフリカ地域)は10.1%増の85億5000万ユーロ(約1兆2273億円)、北米は25.3%増の63億9800万ユーロ(約9190億円)、中南米は45.9%増の21億1000万ユーロ(約3030億円)と好調だった。

 今年1月に現職に就任した元プーマ(PUMA)のビョルン・グルデン(Bjorn Gulden)最高経営責任者(CEO)にとっては厳しい船出となった。グルデンCEOは、「23年は今後のビジネスの基盤を築くための転換期になるだろう。成功するために必要な材料はそろっているが、商品、消費者、小売パートナー、そしてアスリートという私たちのコアに今一度焦点を戻す必要がある」とコメントした。

 さまざまな憶測が飛び交う「イージー」関連商品の在庫問題について、今後の方針は未定だという。在庫が販売できなかった場合には12億ユーロ(約1723億円)の損失となる可能性もある。グルデンCEOは、「私が来る以前の話だが、(イェとの事柄が発生した時点で)多くの商品が製造ラインに乗った状態だった。もし製造を止めれば、工場の1万人の従業員が仕事を失っていただろう。そのためアジアからのオーダーは全て履行した」と語った。

 在庫処理の方法については、廃棄するか、シリアとトルコの被災地へ寄付するか、リサイクルするかなど、数え切れないほどの提案があったという。グルデンCEOは、販売する場合にはそのままの状態で売られるべきであり、異なる商品として扱うのは誠実ではないと考えている。また、イェとのパートナーシップは解消したものの、商品が売れればイェは当初の契約に沿ってロイヤリティーを受け取ることになる。現状ではどの選択肢にも課題はあるが、より被害の少ない方法を検討していくという。「正直、この商品で利益を生み出すことはないだろう。むしろ、選択によっては多くのコストがかかるだろう」とグルデンCEO。

 もう一つの課題である中国市場については、プーマでの実績を元に、現地の経営陣に裁量権を与え、ローカライズした商品の企画や生産のリードタイムの短縮化を目指すという。

 業績回復に向けては、好調のパフォーマンスカテゴリーが鍵になると見ている。ライフスタイルカテゴリーの22年の売上高が前期比5%減だったのに対し、パフォーマンスカテゴリーは同19%増だった。まずプロから高価なテクニカル商品に対する信頼を得て、それをもとに一般商品で稼いでいくのが「レシピだ」とグルデンCEOは説明する。同氏はまた、「イージー」に置き換わる商品の開発は難しいが、“サンバ(Samba)”や“ガゼル(Gazelle)”、“スペツィアル(Spezial)”などの定番商品には伸び代を感じていると述べた。

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アディダス、22年通期は営業利益66%減と苦戦 「イージー」在庫処理の問題も今後に暗雲

 アディダス(ADIDAS)の2022年12月通期決算は、売上高が前期比6.0%増の225億1100万ユーロ(約3兆2331億円)、営業利益は同66.3%減の6億6900万ユーロ(約960億円)、純利益は同70.4%減の6億3800万ユーロ(約916億円)だった。なお、継続事業の純利益は同82.9%減の2億5400万ユーロ(約 359億円)だった。

 22年1〜9月の売り上げは好調に推移していたものの、カニエ・ウェスト(Kanye West)ことイェ(Ye)とのパートナーシップ解消以降の第4四半期の売上高が、前年同期比1.3%増(現地通貨ベースでは1%減)の52億500万ユーロ(約7473億円)となった。同社はこれについて、「『イージー(YEEZY)』事業終了に伴うマイナスの影響が約6億ユーロ(約861億円)あったため」と説明した。

 地域別で見ると、同社が新規顧客獲得のための主要マーケットとして位置づける中国では、コロナ禍のロックダウンの影響で、通期の売上高は前期比30.8%減の31億7900万ユーロ(約4563億円)と大きく落ち込んだ。

 中国を除くアジア太平洋地域は同2.8%増の22億4100万ユーロ(約3217億円)、EMEA(欧州・中東・アフリカ地域)は10.1%増の85億5000万ユーロ(約1兆2273億円)、北米は25.3%増の63億9800万ユーロ(約9190億円)、中南米は45.9%増の21億1000万ユーロ(約3030億円)と好調だった。

 今年1月に現職に就任した元プーマ(PUMA)のビョルン・グルデン(Bjorn Gulden)最高経営責任者(CEO)にとっては厳しい船出となった。グルデンCEOは、「23年は今後のビジネスの基盤を築くための転換期になるだろう。成功するために必要な材料はそろっているが、商品、消費者、小売パートナー、そしてアスリートという私たちのコアに今一度焦点を戻す必要がある」とコメントした。

 さまざまな憶測が飛び交う「イージー」関連商品の在庫問題について、今後の方針は未定だという。在庫が販売できなかった場合には12億ユーロ(約1723億円)の損失となる可能性もある。グルデンCEOは、「私が来る以前の話だが、(イェとの事柄が発生した時点で)多くの商品が製造ラインに乗った状態だった。もし製造を止めれば、工場の1万人の従業員が仕事を失っていただろう。そのためアジアからのオーダーは全て履行した」と語った。

 在庫処理の方法については、廃棄するか、シリアとトルコの被災地へ寄付するか、リサイクルするかなど、数え切れないほどの提案があったという。グルデンCEOは、販売する場合にはそのままの状態で売られるべきであり、異なる商品として扱うのは誠実ではないと考えている。また、イェとのパートナーシップは解消したものの、商品が売れればイェは当初の契約に沿ってロイヤリティーを受け取ることになる。現状ではどの選択肢にも課題はあるが、より被害の少ない方法を検討していくという。「正直、この商品で利益を生み出すことはないだろう。むしろ、選択によっては多くのコストがかかるだろう」とグルデンCEO。

 もう一つの課題である中国市場については、プーマでの実績を元に、現地の経営陣に裁量権を与え、ローカライズした商品の企画や生産のリードタイムの短縮化を目指すという。

 業績回復に向けては、好調のパフォーマンスカテゴリーが鍵になると見ている。ライフスタイルカテゴリーの22年の売上高が前期比5%減だったのに対し、パフォーマンスカテゴリーは同19%増だった。まずプロから高価なテクニカル商品に対する信頼を得て、それをもとに一般商品で稼いでいくのが「レシピだ」とグルデンCEOは説明する。同氏はまた、「イージー」に置き換わる商品の開発は難しいが、“サンバ(Samba)”や“ガゼル(Gazelle)”、“スペツィアル(Spezial)”などの定番商品には伸び代を感じていると述べた。

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ビヨンセの「アイビーパーク」と「アディダス」がパートナーシップ解消か 米メディア報道

 ビヨンセ(Beyonce)と「アディダス(ADIDAS)」のパートナーシップが終了するようだと米「ザ・ハリウッドリポーター(The Hollywood Reporter)」誌が報じた。同誌によると、本件の関係者が「パートナーシップ解消について双方が合意した」と明かしたという。

 「アイビーパーク(IVY PARK)」は、ビヨンセと英ブランド「トップショップ(TOPSHOP)」のフィリップ・グリーン(Philip Green)卿が2016年に共同設立したが、同卿のセクハラ問題などを受けて、18年にビヨンセが全株式を取得。19年からは「アディダス」と組み、「アイビーパーク」のアクティブウエアラインを再始動させていた。しかし、「ザ・ハリウッドリポーター」誌によると、ビヨンセと「アディダス」の間で「クリエイティブの方向性に大きな相違」が生じ、「ビヨンセは自身のブランドを取り戻し、自由な発想を維持することに前向き」だという。

 2月にウォール・ストリート・ジャーナルは、「アイビーパーク」が2億5000万ドル(約325億円)の売り上げを見込んでいたところ、前年の売り上げ9300万ドルから50%以上減の4000万ドル(約52億円)にとどまったと報じている。この記事に対して「アディダス」は、「パートナーシップは強固なもので、成功している。われわれは引き続きお互いに良い影響を与え続け、共に作り上げた作品を誇りに思う」とコメントしていた。

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ビヨンセの「アイビーパーク」と「アディダス」がパートナーシップ解消か 米メディア報道

 ビヨンセ(Beyonce)と「アディダス(ADIDAS)」のパートナーシップが終了するようだと米「ザ・ハリウッドリポーター(The Hollywood Reporter)」誌が報じた。同誌によると、本件の関係者が「パートナーシップ解消について双方が合意した」と明かしたという。

 「アイビーパーク(IVY PARK)」は、ビヨンセと英ブランド「トップショップ(TOPSHOP)」のフィリップ・グリーン(Philip Green)卿が2016年に共同設立したが、同卿のセクハラ問題などを受けて、18年にビヨンセが全株式を取得。19年からは「アディダス」と組み、「アイビーパーク」のアクティブウエアラインを再始動させていた。しかし、「ザ・ハリウッドリポーター」誌によると、ビヨンセと「アディダス」の間で「クリエイティブの方向性に大きな相違」が生じ、「ビヨンセは自身のブランドを取り戻し、自由な発想を維持することに前向き」だという。

 2月にウォール・ストリート・ジャーナルは、「アイビーパーク」が2億5000万ドル(約325億円)の売り上げを見込んでいたところ、前年の売り上げ9300万ドルから50%以上減の4000万ドル(約52億円)にとどまったと報じている。この記事に対して「アディダス」は、「パートナーシップは強固なもので、成功している。われわれは引き続きお互いに良い影響を与え続け、共に作り上げた作品を誇りに思う」とコメントしていた。

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「アミリ」新CEOに「バーバリー」「ディオール オム」出身のベテラン さらなる事業拡大を目指す

 ロサンゼルス発のブランド「アミリ(AMIRI)」は、エイドリアン・ワード・リース(Adrian Ward-Rees)=バーバリー(BURBERRY)前シニア・バイス・プレジデントを最高経営責任者(CEO)に任命した。4月1日付で就任するワード・リース新CEOは、「ディオール オム(DIOR HOMME)」(当時。現「ディオール」)でマネジング・ディレクターを務めた後、「バーバリー」で約3年、シニア・バイス・プレジデントを務めた。

 「アミリ」は、クリエイティブ・ディレクターのマイク・アミリ(Mike Amiri)が2014年に立ち上げたブランド。創業以来、チーフ・クリエイティブ・オフィサーの職務とCEOを兼任してきた。アミリ=クリエイティブ・ディレクターによると、イギリスのサリー大学(University of Surrey)出身のワード・リース新CEOは、ファッションとラグジュアリーグッズの分野で30年間経験を積んだ知識を兼ね備えているという。「エイドリアンは、ビジネスの全ての面において専門的な知識がある。彼が持つラグジュアリー分野での深い洞察力とモダンなアプローチは、『アミリ』をさらに成長させてくれるだろう」。と語った。ワード・リース新CEO就任により、アミリ=クリエイティブ・ディレクターはクリエイティブ面に専念する。

 19年には、「ディーゼル(DIESEL)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「マルニ(MARNI)」などを擁するOTBがアミリの少数株式を取得。翌年にはスタッフ インターナショナル ジャパンが日本市場における独占販売契約を締結し、22年8月に東京・南青山に日本初の旗艦店をオープン。昨年末には、世界8店舗目を「ザ ドバイ モール(The Dubai Mall)」に構えた。年内にはシカゴに店舗をオープンする予定だが、パリやロンドンでもロケーションを探しているという。

 ワード・リース新CEOは、「『アミリ』は、ユースカルチャーとモダンラグジュアリーを兼ね備えたブランドだ。ビジネスをさらに成長させ、直営店の存在感を高めつつ、ブランドの世界観に一致するカテゴリーの開拓を慎重に進めていきたい」とコメントした。

 最近では、パリ・メンズ・ファッションウイークで2度目のショーを開催し、23-24年秋冬コレクションを発表した「アミリ」。主な商品の価格は、メンズのジーンズが1190ドル(約15万7000円)、タイダイ染めのスウェットパンツが990ドル(約13万円)、フーディーが850ドル(約11万2000円)、ウィメンズのTシャツが350ドル(約4万6000円)、カードパンツが1390ドル(約18万3000円)、セーターが790ドル(約10万4000円)となっている。

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ケリング、2035年までに温室効果ガスの排出総量40%削減を目指す

 ケリング(KERING)はこのほど、新たな温室効果ガス削減目標としてグループ全体で2035年までに21年比で40%削減を目指すと発表した。スコープ1〜3を対象とし、サプライチェーン全体に関わるサプライヤーと共に脱炭素化を目指す。

 同社は今年、25年までに排出量を17年比で40%削減する目標を達成した。これまでの原単位(製品1つを生産するためにかかるエネルギー量や温室効果ガス排出量)[IK1] の目標値では、売上金額などの活動量に対する排出効率を算出するため、企業の成長にともなって排出量も増加する仕組みだった。今回設けた総量での目標値は、企業の成長と排出量を切り離して削減を目指すことができる。

 フランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)=ケリング会長兼最高経営責任者は、「新たに全スコープで排出総量を削減する目標を掲げた。私たちのグローバルビジネスを真に脱炭素化するには、原単位ではなく総量を用いた目標値が必要だからだ。負荷の絶対値を低減させながら価値創造していくことが、本当にサステナブルな企業が次に挑戦するべき領域だと確信している」とコメントした。

 マリー・クレール・ダヴー(Marie-Claire Daveu)=ケリング チーフ・サステナビリティ・オフィサー(CSO)兼渉外担当責任者によると、各ブランドに専門チームを配置し、それぞれのアプローチで定められた期間内に40%の削減を目指すという。例えば、特にファッションとファインジュエリーでは廃棄物の処理方法が異なり、それぞれの分野に沿った現実的な解決策を模索し、それを新たなビジネスモデルや価格設定につなげていく。

 「ラグジュアリー部門では、量より質を優先する。製品の品質を向上させることで最終的には価格も上がるが、そうすることで、企業の成長と温室効果ガス排出量削減を両立させる」と話す。達成に向けては、需要予測や原料開発のためのAIソリューションなどのさまざまなシステムの見直しと改良が必要だ。デザインチームは耐久性やリサイクルのしやすさを考慮した素材使いなど、循環性を実装していく。

 同社傘下の「グッチ(GUCCI)」は2月、循環型の商品製造を支援する新施設「サーキュラーハブ(Circular Hub)」を発表した。ダヴーCSOは、ここでの廃棄を出さない製造方法の考案が削減目標の大きな柱になるという。さらに、今後スケールする可能性のある素材の具体例として「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が採用したマッシュルームレザー「エッファ(EPHEA)」や「グッチ」のバイオベースの原料を用いた代替レザー「デメトラ(Demetra)」などをあげた。同社はビトロラボ(VitroLabs)と人工レザーの開発にも取り組んでいる。

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「シャネル」の新キャンペーンにBLACKPINKのジェニー登場 舞台裏シーンも公開

 「シャネル(CHANEL)」は3月21日、K-POPグループBLACKPINK(ブラックピンク)のジェニー(JENNIE)を起用した、新アイコンバッグ“シャネル 22(CHANEL 22)”のキャンペーンを発表した。2017年から同ブランドのアンバサダーを務めているジェニーは、白いツイードジャケットを黒のベルトでウエストマークし、ピンクのオストリッチフェザーをあしらったルックで登場。フィッシュネットのサイハイストッキングを合わせ、ピンクの“シャネル 22”のスモールを肩から下げている。

 ロケ地は韓国・ソウルで、イネス・ヴァン・ラムスフィールド(Inez van Lamsweerde)とヴィノード・マタディン(Vinoodh Matadin)の写真家デュオが撮影。ジェニーがベッドに寝そべったり、窓の近くでポーズを取ったりしている舞台裏シーンもある。また、キャンペーン動画も4月3日に公開する。

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ジェレミー・スコットが「モスキーノ」のクリエイティブ・ディレクターを退任

 ジェレミー・スコット(Jeremy Scott)は、10年間務めてきた「モスキーノ(MOSCHINO)」のクリエイティブ・ディレクターを退任する。2月のミラノ・ファッション・ウイークで披露した2023-24年秋冬シーズンが最後のコレクションとなった。

「モスキーノ」の親会社であるアエッフェ(AEFFE)のマッシモ・フェレッティ(Massimo Ferretti)=エグゼクティブ・チェアマンは、「ジェレミー・スコットというクリエイティブな才能と仕事をする機会に恵まれたことを幸運に思う」とコメント。「(創業者の)フランコ・モスキーノ(Franco Moschino)のレガシーを受け継ぐブランドのために10年間尽力し、モスキーノの歴史と共にある明確かつ喜びに満ちたビジョンを先導してくれた彼に感謝したい」と話す。

 一方、スコットは「モスキーノ」での在任期間を 「クリエイティビティーと想像力をたたえる素晴らしい時間」と表現。「私が(『モスキーノ』)に残すレガシーをとても誇りに思う」とし、フェレッティと世界中のファンに向けて感謝の言葉を述べた。

 彼は、創業者のバトンを受け継ぎ長年ブランドを手掛けてきたロッセラ・ヤルディーニ(Rossella Jardini)=クリエイティブ・ディレクターを後任として、13年10月に就任。創業者の毒舌的なユーモアとアイロニック(皮肉)な精神を巧みに表現したポップで遊び心あふれるデザインで、ケイティ・ペリー(Katy Perry)やグウェン・ステファニー(Gwen Stefani)ら、多くのアーティストやセレブリティーからも支持を集めてきた。

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「ザラ」親会社のインディテックス、23年1月通期は17%増収 インフレによる値上げの影響はなし

 「ザラ(ZARA)」や「ベルシュカ(BERSHKA)」などを擁するインディテックス(INDITEX)の2023年1月期決算は、売上高が前期比17.5%増の325億6900万ユーロ(約4兆5922億円)、営業利益は同28.9%増の55億2000万ユーロ(約7783億円)、純利益は同27.6%増の41億4700万ユーロ(約5847億円)だった。

 ブランド別での売上高は、主力の「ザラ」(「ザラ ホーム(ZARA HOME)」を含む)は同21%増の237億6100万ユーロ(約3兆3503億円)、「ベルシュカ」は同10%増の23億8400億ユーロ(約3361億円)、「プル&ベアー(PULL & BEAR)」は同15%増の21億5200万ユーロ(約3034億円)、「ストラディバリウス(STRADIVARIUS)」は同13%増の20億5600万ユーロ(約2898億円)、「マッシモ・ドゥッティ(MASSIMO DUTTI)」は同4%増の15億9300万ユーロ(約2246億円)だった。

 地域別での売り上げの割合は、本拠地であるスペインが14.4%、欧州(スペインを除く)は47.5%、南北アメリカは20.0%、アジアおよびその他の地域は18.1%となっている。

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、インディテックスは22年3月5日にロシアで展開する514店舗を全て休業し、オンラインストアでの販売も停止。10月には、ロシア事業をアラブ首長国連邦を拠点とするダヘル・グループ(DAHER GROUP)に売却することで初期合意に至ったと発表した。なお、ウクライナにある82店は現在も休業中だ。また、7月には「ベルシュカ」「プル&ベアー」「ストラディバリウス」が中国市場から完全撤退している。しかし、コロナ禍の影響が和らいだことなどから、全世界で見ると小売店での売り上げは同23%増となったほか、ECも同4%増と好調だった。

 オスカー・ガルシア・マセイラス(Oscar Garcia Maceiras)最高経営責任者(CEO)は、アナリスト向けの決算説明会で、「厳しい経済環境の中、トレンディーなコレクションと高いセルスルー率(小売店での実売率)といった強いビジネスモデルのおかげで素晴らしい業績を上げることができた」と述べた。なお、インフレの進行のため年間を通じて値上げを実施したが、売り上げに影響はなかったという。

 インディテックスは、23年度に設備投資として16億ユーロ(約2256億円)を計上している。これは物流施設の自動化や最適化のほか、店舗のアップグレードおよびオムニチャネル化の推進に使用する。スペインに次いで2番目の規模である米国市場にも投資する予定で、今後2年で主要なものだけでも約30のプロジェクトを実施する。

 同社はまた、スペインで労働環境に関するデモなどがあったことを受け、23年度は国内従業員の給与を平均20%引き上げることで労働組合と合意。マセイラスCEOによれば、賃上げ分は23年度予算に織り込み済みであり、大きな影響はないという。

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「シャネル」が未来の職人を育成するプログラムを設立 英チャールズ国王の財団と提携

 「シャネル(CHANEL)」は、英国王チャールズ3世(King Charles III)が設立したプリンス財団(The Prince’s Foundation)と組み、新たにメティエダール(Metiers d’art)の教育プログラムを開始した。“メティエダール”はフランス語で「手仕事」の意味。同プログラムは、専門的な工芸品や技術を守り新たな世代へと継承することを目的としたもので、「シャネル」傘下の11社から600人以上の職人が集まる複合施設「le19M」や、名門のメゾン ルザージュ刺しゅう学校(Ecole Lesage)、文化施設「ギャルリー・デュ・19M(la Galerie du 19M)」がサポートする。

 同プログラムでは、毎年6人の学生を選び奨学金を支給する。イギリスのグロスターシャーにあるチャールズ国王の私邸ハイグローブ(Highgrove)にプリンス財団のトレーニング施設があるが、その一角に「シャネル メティエダール トレーニングアトリエ(Chanel Metiers d’art Training Atelier)」を新設。プログラムに参加する学生は、アトリエの職人による刺しゅうやビーズ細工などの実技クラスのほか、体系的に学べる座学などを受講できる。

 初回は1月末にすでにスタート。スキルアップと教養にフォーカスしながら、クリエイティブな実践を積み、刺しゅうの技術を磨く24週間の集中カリキュラムだ。「シャネル メティエダール トレーニングアトリエ」を拠点に、パリの「le19M」で授業を受ける機会もあるという。

 伝統的な美術や工芸、園芸、建築、デザインなどの分野で活動する幅広い年齢層の人々に、教育・訓練プログラムを提供しているプリンス財団のエミリー・チェリントン(Emily Cherrington)=ディレクターは、「世界的な業界のリーダーである『シャネル』とのパートナーシップは、チャリティーに関わる全ての人にとって非常に素晴らしい体験になる。私たちのサステナビリティと工芸品への情熱を、『シャネル』と『le19M』の文化や専門知識と結びつけることで、ハイエンドなアトリエでの実践に向けた、クリエイティブで実用的なスキルを幅広く身につけられると期待している」と述べた。

 シャネルは2002年から、刺しゅうや羽根飾りなど芸術の域にも達する職人技をふんだんに取り入れたプレタポルテの“メティエダール コレクション”を発表している。ブルーノ・パブロフスキー(Bruno Pavlovsky)=シャネルSASプレジデント兼「le19M」プレジデントは、この教育プログラムの取り組みを「期待値の高い教育パートナーシップ」と説明する。「私たちの長年のビジョンは、メティエダールの専門的なスキルを開発および発展させると同時に、若者を採用して育成し、サヴォアフェール(受け継がれる職人技術)を次世代に伝えていくことだ。このプログラムは、伝統的な手仕事が現代に生きていることを伝え、未来の創造性へと続いていくことを確かにする手段の一つであり、職人技、革新、持続的な発展にコミットする当社の姿勢を示すものでもある」と語った。

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プラダ、22年通期は24%増収 日本市場も売り上げ24%増と好調

 プラダ グループ(PRADA GROUP)の2022年12月期決算は、売上高が前期比24.8%増の42億100万ユーロ(約6007億円)、調整後EBIT(利払前・税引前利益)は同69.3%増の8億4500万ユーロ(約1208億円)、純利益は同58.1%増の4億6500万ユーロ(約664億円)だった。

 地域別での売上高は、ヨーロッパが同58.4%増の11億8700万ユーロ(約1697億円)、南北アメリカは同36.7%増の7億8200万ユーロ(約1118億円)、下半期が特に好調だった日本は同24.2%増の3億6900万ユーロ(約527億円)といずれの地域も2ケタ成長となった。しかし、複数回にわたるロックダウンの影響を受けた中国市場を抱えるアジア太平洋地域(日本を除く)は、同3.3%増(現地通貨ベースでは2%減)の12億3200万ユーロ(約1761億円)だった。

 ブランド別に見ると、主力の「プラダ」の売り上げは現地通貨ベースで同25%増、「ミュウミュウ(MIU MIU)」は同20%増といずれも好調だった。部門別でも、ウエアが同27%増、レザーグッズは同18%増、フットウエアは同29%増とバランスよく成長。販売チャネル別では、小売りが既存店ベースで同24%増だったほか、ECも2ケタ成長と好調だった。

 パトリツオ・ベルテッリ(Patrizio Bertelli)=エグゼクティブ・ディレクターは、「ブランドの勢いや顧客とのより深いエンゲージメント、そして事業戦略を厳格に遂行することにより、22年も素晴らしい業績となった。小売りが売り上げをけん引し、全ての商品カテゴリーや地域で好調だったため、コロナ禍の影響による中国市場での不調を相殺できた」と語った。

 同氏はまた、23年1月に新たな最高経営責任者(CEO)として、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)の戦略開発シニア・アドバイザーを務めていたアンドレア・グエラ(Andrea Guerra)を迎え、それに伴い自身が共同CEOを退任してエグゼクティブ・ディレクターに就任したことについてもコメント。「組織の変化により、グループは根本的な進化を遂げた。22年は(ブランドの)ポジショニングを強化するとともに、組織もいっそう強化した。23年は戦略の遂行をさらに推進し、持続的かつ安定した成長を続けていく」と述べた。なお、ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)共同CEOも同職を退任している。

 これらの人事は、いずれ2人の息子であるロレンツォ・ベルテッリ(Lorenzo Bertelli)=プラダ グループCSR部門ヘッドを後継者とするための地固めだ。新CEOの任命を発表した際、2人は「持続的かつ安定した事業の成長のため、次期CEOとなることを快諾してくれたアンドレアに感謝する」と述べている。

 グエラ新CEOは、「会社が発展していく、非常にエキサイティングでエネルギーに満ちた時期にプラダ グループに加わることができ、とてもうれしく思う。比類のないクリエイティブなビジョンと、商業的な強みを持ち合わせている当社は、さらに大きく成長できるものと確信している。ブランドの発展、販売網の見直し、生産力の向上に引き続き投資していく。23年も、市場平均以上の成長率となるものと期待している」と話した。

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EU、使用済み繊維製品の輸出量が20年間で3倍 受け入れ国では多くの場合が廃棄に

 欧州環境機関(European Environment Agency)はこのほど、衣類やフットウエアを含む使用済み繊維製品の輸出量が、20年間で3倍に増加したことを報告した。2000年にはEU加盟国の27カ国で55万トンだった輸出量は、19年に170万トンに増加した。

 輸出量を一人当たりに換算すると、年間8.4ポンド(約3.8kg)の廃棄に相当する。EUでは一人当たり年間約15ポンド(約6.8kg)の繊維製品が消費されており、その半分以上が廃棄物として輸出されていることになる。

 主な輸出先はアジアとアフリカだ。一部は中古市場で再販されるが、多くの場合は埋立地に埋め立てられるなどの廃棄処理に回されているという。報告書は「寄付した古着がそうした地域で有効活用されているという一般的な認識は事実とは異なる」と強調する。

 輸入量が6位のガーナでは中古市場が栄えているものの、超低価格の「ウルトラ・ファストファッション」の台頭で「修繕不可能なものや、状態が良くないために再販ができないものが届いている」。その結果、埋立地や川、海などに廃棄された製品が大気や土壌、水質の汚染を引き起こしている。

 アジア最大の輸入国はパキスタンで、約半分は産業用のウエスなどにダウンサイクルされ、残りはアフリカやほかの発展途上国に再輸出されている。加えて、繊維製品はガスや石炭よりも安価なため、ほかの産業の燃料として燃やされることも多い。

 EUでは25年までに、衣類の分別回収を義務付ける予定だ。また発展途上国への使用済み繊維製品の輸出を規制する方針を示しており、「ヨーロッパは自国で排出されるゴミをどのように処理していくかという課題に直面している」と報告書は結論付けた。

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「ティファニー」がホームカテゴリーを強化 アーティスティック・ディレクターを初起用

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が擁する「ティファニー(TIFFANY & CO.)」は、ホームカテゴリーのアーティスティック・ディレクターに、ラグジュアリーECサイトを運営するモーダ・オペランディ(MODA OPERANDI)の共同創業者であるローレン・サント・ドミンゴ(Lauren Santo Domingo)=チーフ・ブランド・オフィサーを任命した。

 「ティファニー」がホームカテゴリーに同ポジションを設けるのは初めて。ドミンゴ新アーティスティック・ディレクターは昨年の秋にすでに着任しており、「ティファニー」のハウスウエアのデザインや生産のチームの顧問を担っている。彼女の起用により、かつてはブランドの核であったホームカテゴリーをモダンに刷新し、1990年代以降は縮小していたホームウエアやアクセサリー、ジュエリーの多様化と拡大を図る。

 デビューコレクションは、現在改装中であるニューヨーク・マンハッタン5番街の本店のリニューアルオープンに合わせ、4月に発売する。世界中の「ティファニー」店舗に加え、オンラインストアでも販売する予定だ。一部の商品は、「モーダ・オペランディ」でも取り扱う。今後は、新商品や季節ごとのカプセルコレクションを発表していくという。

 ドミンゴ新アーティスティック・ディレクターによる初コレクションでは、“ティファニー ベリーズ(Tiffany Berries)”や“ティファニー オーデュボン(Tiffany Audubon)”など6つの新たなモチーフのテーブルトップ(天板)のコレクションと、4種類の手吹きガラスのコレクションが登場。フランスの高級陶磁器 「リモージュ(LIMOGES)」のポーセリンやイタリアの工芸品ムラーノ(ベネチアンガラス)製の手吹きガラスなどは、引き続きアメリカやヨーロッパ、日本で生産される。

 ドミンゴ新アーティスティック・ディレクターは、「ヴォーグ(VOGUE)」のコントリビューティング・エディターを務め、2010年にECサイト「モーダ・オペランディ」を設立。オリジナルのホームカテゴリー「モーダ・ドムス(MODA DOMUS)」のデザインなども手掛けている。インスタグラムで43万人以上のフォロワーを持つ彼女は、コロンビアやパリ、ニューヨーク、ハンプトンズなどに住居を構えており、数々のインテリアデザイン雑誌に特集されるなど話題を集めていた。なお「モーダ・オペランディ」は、「ティファニー」ホームカテゴリーの卸売りにおける独占販売権を持つ。

 ドミンゴ新アーティスティック・ディレクターは、「小売りでの経験やキュレーション力を活かし、ブランドの歴史に基づいた魅力あるアイテムを作っていきたい。長く愛される定番品と同時に、季節ごとのカプセルコレクションなどで新しさと楽しさを提供する予定だ」と語る。今後、ファッション業界の幅広い交友関係を活かし、多彩なコラボレーションも視野に入れているという。

 アレクサンドル・アルノー(Alexandre Arnault)=ティファニー プロダクト&コミュニケーション部門エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントは、「彼女のクリエイティブなビジョンと申し分のないスタイルは、『ティファニー』のホームコレクションにラグジュアリーでモダンな新しい時代をもたらすだろう」とコメント。アーカイブを再解釈した商品開発にも期待していると述べた。

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ケリング、「グッチ」や「バレンシアガ」の不調で22年第4四半期は減収 「結果に満足していない」とCEO

 ケリング(KERING)の2022年12月通期決算は、売上高が前期比15.3%増の203億5100万ユーロ(約2兆9508億円)、営業利益は同11.4%増の55億8900万ユーロ(約8104億円)、純利益は同13.8%増の36億1400万ユーロ(約5240億円)だった。

 地域別の売上高は、アメリカ人観光客が増加した西欧が同37.6%増の55億6600万ユーロ(約8070億円)、北米は同18.4%増の55億4700万ユーロ(約8043億円)、日本は同22.8%増の12億4400万ユーロ(約1803億円)といずれも2ケタ成長となった。しかし、コロナ禍による厳しい外出規制措置が取られた中国を抱えるアジア太平洋地域(日本を除く)は同1.9%減の65億6800万ユーロ(約9523億円)だった。

 ブランド別の売上高では、主力の「グッチ(GUCCI)」が同7.8%増の104億8700万ユーロ(約1兆5206億円)だった。しかし、同ブランドは中国市場への依存度が比較的高いことから、22年10~12月期(第4四半期)はコロナ禍による混乱のため前年同期比11.0%減となった。

 同ブランドは現在、転換期にある。22年11月に退任したアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)前クリエイティブ・ディレクターの後任として、23年1月28日に「ヴァレンティノ(VALENTINO)」出身のサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)を任命。ほぼ無名の同氏によるデビューショーは、23年9月のミラノ・ウィメンズ・ファッション・ウイークになる予定だ。

 フランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)=ケリング会長兼最高経営責任者(CEO)によれば、後任の選定に当たり、候補者には課題として「グッチ」の未来に関するビジョンを一から作り上げた提案書と、同じく「グッチ」のアーカイブをベースにした提案書の作成を求めた。後者はブランドのヘリテージと現代性を融合する力量を見るためのものだが、デ・サルノ新クリエイティブ・ディレクターは、ブランドの現代的な解釈と時代に左右されないタイムレスな魅力の両方の表現に優れていたという。

 また、「グッチ」は富裕層向けのプライベートブティック、“サロン(Salon)”を新たにオープンする。オーダーメードのスーツケースやトランク、エキゾチックレザー製のグッズ、家具、ハイジュエリーなど、4万~300万ユーロ(約580万~4億3500万円)の商品を中心に取り扱う。4月にまずロサンゼルス・メルローズにオープンし、将来的には旗艦店のワンフロアを“サロン”として使用する可能性もあるようだ。

 ほかの主なブランドとして、「サンローラン(SAINT LAURENT)」の売上高は前期比30.9%増の33億ユーロ(約4785億円)、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は同15.8%増の17億4000万ユーロ(約2523億円)といずれも好調だった。

 なお、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が属するその他のメゾン部門の売上高は、同17.9%増の38億7400万ユーロ(約5617億円)だった。一方で、第4四半期は前年同期比2.8%減となっている。これは主に「バレンシアガ」のホリデーキャンペーンが児童虐待に当たるとしてSNSなどで厳しく批判されたことの影響だと見られている。

 本件に関して降格や解雇処分がなかったことについて、ピノー会長兼CEOはプレス向けの決算説明会で、「誰しも間違いはある」と説明。「デムナ(Demna)=クリエイティブ・ディレクターの才能と、セドリック・シャルビ(Cedric Charbit)CEOのリーダーシップにより、この難しい問題を乗り越えられるものと確信している」と語った。また、ジャン・フランソワ・パル(Jean-Francois Palus)=ケリング マネジング・ディレクターは、再発防止策としてマーケティングコンテンツを監督するエージェンシーを採用したほか、グループレベルで各ブランドの安全性を管理するポジションの新設も検討していると述べた。同氏はまた、「本件の影響は薄れつつある。23年4~6月期には終わるだろう」とコメントした。

 こうした複数の要因により、ケリングの22年第4四半期の売上高は同2.3%減(現地通貨ベースでは7%減)の52億8400万ユーロ(約7661億円)だった。ピノー会長兼CEOは、アナリスト向けの決算説明会で、「第4四半期の結果には満足していない。(『グッチ』と『バレンシアガ』には)大きなポテンシャルがあるし、大きな期待を抱いている」と語った。

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ケリング、「グッチ」や「バレンシアガ」の不調で22年第4四半期は減収 「結果に満足していない」とCEO

 ケリング(KERING)の2022年12月通期決算は、売上高が前期比15.3%増の203億5100万ユーロ(約2兆9508億円)、営業利益は同11.4%増の55億8900万ユーロ(約8104億円)、純利益は同13.8%増の36億1400万ユーロ(約5240億円)だった。

 地域別の売上高は、アメリカ人観光客が増加した西欧が同37.6%増の55億6600万ユーロ(約8070億円)、北米は同18.4%増の55億4700万ユーロ(約8043億円)、日本は同22.8%増の12億4400万ユーロ(約1803億円)といずれも2ケタ成長となった。しかし、コロナ禍による厳しい外出規制措置が取られた中国を抱えるアジア太平洋地域(日本を除く)は同1.9%減の65億6800万ユーロ(約9523億円)だった。

 ブランド別の売上高では、主力の「グッチ(GUCCI)」が同7.8%増の104億8700万ユーロ(約1兆5206億円)だった。しかし、同ブランドは中国市場への依存度が比較的高いことから、22年10~12月期(第4四半期)はコロナ禍による混乱のため前年同期比11.0%減となった。

 同ブランドは現在、転換期にある。22年11月に退任したアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)前クリエイティブ・ディレクターの後任として、23年1月28日に「ヴァレンティノ(VALENTINO)」出身のサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)を任命。ほぼ無名の同氏によるデビューショーは、23年9月のミラノ・ウィメンズ・ファッション・ウイークになる予定だ。

 フランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)=ケリング会長兼最高経営責任者(CEO)によれば、後任の選定に当たり、候補者には課題として「グッチ」の未来に関するビジョンを一から作り上げた提案書と、同じく「グッチ」のアーカイブをベースにした提案書の作成を求めた。後者はブランドのヘリテージと現代性を融合する力量を見るためのものだが、デ・サルノ新クリエイティブ・ディレクターは、ブランドの現代的な解釈と時代に左右されないタイムレスな魅力の両方の表現に優れていたという。

 また、「グッチ」は富裕層向けのプライベートブティック、“サロン(Salon)”を新たにオープンする。オーダーメードのスーツケースやトランク、エキゾチックレザー製のグッズ、家具、ハイジュエリーなど、4万~300万ユーロ(約580万~4億3500万円)の商品を中心に取り扱う。4月にまずロサンゼルス・メルローズにオープンし、将来的には旗艦店のワンフロアを“サロン”として使用する可能性もあるようだ。

 ほかの主なブランドとして、「サンローラン(SAINT LAURENT)」の売上高は前期比30.9%増の33億ユーロ(約4785億円)、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は同15.8%増の17億4000万ユーロ(約2523億円)といずれも好調だった。

 なお、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が属するその他のメゾン部門の売上高は、同17.9%増の38億7400万ユーロ(約5617億円)だった。一方で、第4四半期は前年同期比2.8%減となっている。これは主に「バレンシアガ」のホリデーキャンペーンが児童虐待に当たるとしてSNSなどで厳しく批判されたことの影響だと見られている。

 本件に関して降格や解雇処分がなかったことについて、ピノー会長兼CEOはプレス向けの決算説明会で、「誰しも間違いはある」と説明。「デムナ(Demna)=クリエイティブ・ディレクターの才能と、セドリック・シャルビ(Cedric Charbit)CEOのリーダーシップにより、この難しい問題を乗り越えられるものと確信している」と語った。また、ジャン・フランソワ・パル(Jean-Francois Palus)=ケリング マネジング・ディレクターは、再発防止策としてマーケティングコンテンツを監督するエージェンシーを採用したほか、グループレベルで各ブランドの安全性を管理するポジションの新設も検討していると述べた。同氏はまた、「本件の影響は薄れつつある。23年4~6月期には終わるだろう」とコメントした。

 こうした複数の要因により、ケリングの22年第4四半期の売上高は同2.3%減(現地通貨ベースでは7%減)の52億8400万ユーロ(約7661億円)だった。ピノー会長兼CEOは、アナリスト向けの決算説明会で、「第4四半期の結果には満足していない。(『グッチ』と『バレンシアガ』には)大きなポテンシャルがあるし、大きな期待を抱いている」と語った。

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ケリング、「グッチ」や「バレンシアガ」の不調で22年第4四半期は減収 「結果に満足していない」とCEO

 ケリング(KERING)の2022年12月通期決算は、売上高が前期比15.3%増の203億5100万ユーロ(約2兆9508億円)、営業利益は同11.4%増の55億8900万ユーロ(約8104億円)、純利益は同13.8%増の36億1400万ユーロ(約5240億円)だった。

 地域別の売上高は、アメリカ人観光客が増加した西欧が同37.6%増の55億6600万ユーロ(約8070億円)、北米は同18.4%増の55億4700万ユーロ(約8043億円)、日本は同22.8%増の12億4400万ユーロ(約1803億円)といずれも2ケタ成長となった。しかし、コロナ禍による厳しい外出規制措置が取られた中国を抱えるアジア太平洋地域(日本を除く)は同1.9%減の65億6800万ユーロ(約9523億円)だった。

 ブランド別の売上高では、主力の「グッチ(GUCCI)」が同7.8%増の104億8700万ユーロ(約1兆5206億円)だった。しかし、同ブランドは中国市場への依存度が比較的高いことから、22年10~12月期(第4四半期)はコロナ禍による混乱のため前年同期比11.0%減となった。

 同ブランドは現在、転換期にある。22年11月に退任したアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)前クリエイティブ・ディレクターの後任として、23年1月28日に「ヴァレンティノ(VALENTINO)」出身のサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)を任命。ほぼ無名の同氏によるデビューショーは、23年9月のミラノ・ウィメンズ・ファッション・ウイークになる予定だ。

 フランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)=ケリング会長兼最高経営責任者(CEO)によれば、後任の選定に当たり、候補者には課題として「グッチ」の未来に関するビジョンを一から作り上げた提案書と、同じく「グッチ」のアーカイブをベースにした提案書の作成を求めた。後者はブランドのヘリテージと現代性を融合する力量を見るためのものだが、デ・サルノ新クリエイティブ・ディレクターは、ブランドの現代的な解釈と時代に左右されないタイムレスな魅力の両方の表現に優れていたという。

 また、「グッチ」は富裕層向けのプライベートブティック、“サロン(Salon)”を新たにオープンする。オーダーメードのスーツケースやトランク、エキゾチックレザー製のグッズ、家具、ハイジュエリーなど、4万~300万ユーロ(約580万~4億3500万円)の商品を中心に取り扱う。4月にまずロサンゼルス・メルローズにオープンし、将来的には旗艦店のワンフロアを“サロン”として使用する可能性もあるようだ。

 ほかの主なブランドとして、「サンローラン(SAINT LAURENT)」の売上高は前期比30.9%増の33億ユーロ(約4785億円)、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は同15.8%増の17億4000万ユーロ(約2523億円)といずれも好調だった。

 なお、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」が属するその他のメゾン部門の売上高は、同17.9%増の38億7400万ユーロ(約5617億円)だった。一方で、第4四半期は前年同期比2.8%減となっている。これは主に「バレンシアガ」のホリデーキャンペーンが児童虐待に当たるとしてSNSなどで厳しく批判されたことの影響だと見られている。

 本件に関して降格や解雇処分がなかったことについて、ピノー会長兼CEOはプレス向けの決算説明会で、「誰しも間違いはある」と説明。「デムナ(Demna)=クリエイティブ・ディレクターの才能と、セドリック・シャルビ(Cedric Charbit)CEOのリーダーシップにより、この難しい問題を乗り越えられるものと確信している」と語った。また、ジャン・フランソワ・パル(Jean-Francois Palus)=ケリング マネジング・ディレクターは、再発防止策としてマーケティングコンテンツを監督するエージェンシーを採用したほか、グループレベルで各ブランドの安全性を管理するポジションの新設も検討していると述べた。同氏はまた、「本件の影響は薄れつつある。23年4~6月期には終わるだろう」とコメントした。

 こうした複数の要因により、ケリングの22年第4四半期の売上高は同2.3%減(現地通貨ベースでは7%減)の52億8400万ユーロ(約7661億円)だった。ピノー会長兼CEOは、アナリスト向けの決算説明会で、「第4四半期の結果には満足していない。(『グッチ』と『バレンシアガ』には)大きなポテンシャルがあるし、大きな期待を抱いている」と語った。

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2022年国際商標出願件数ランキング トップは「ロレアル」

 世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization、以下WIPO)は、ロレアル(LOREAL)が2022年における最多の国際商標出願件数を記録したと発表した。出願件数は160件で、前年の177件からは減少したものの、2年連続で出願件数がトップだったという。

 国際商標制度を利用して22年に出願された件数は約6万9000件で前年から6.1%減少した。ファッション&ビューティ関連企業で出願件数が増加したのは、資生堂(92件、前年から2件増加)やアバクロンビー&フィッチ ヨーロッパ(ABERCROMBIE & FITCH EUROPE SA)(51件、前年から15件増加)、リシュモン インターナショナル(RICHEMONT INTERNATIONAL SA)(35件、前年から12件増加)だった。そのほかにもファッション&ビューティー関連企業からはトミー ヒルフィガー ライセンシング(TOMMY HILFIGER LICENSING BV)(29件)、エルメス インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL)(25件)、ルイ ヴィトン マレティエ(LOUIS VUITTON MALLETIER)(19件)、シャネル(CHANEL SRL)(18件)、H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ AB)(18件)、カルティエ インターナショナル(CARTIER INTERNATIONAL AG)(13件)などが出願した。

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「ランコム」が「イカゲーム」のチョン・ホヨンとフレンチポップの女王アヤ・ナカムラをアンバサダーに起用 2人に独占インタビュー

 ランコム(LANCOME)はこのほど、大ヒットドラマ「イカゲーム」で知られる韓国人モデルで俳優のチョン・ホヨン(HoYeon Jung)とフランスで人気の歌手、アヤ・ナカムラ(Aya Nakamura)をグローバルアンバサダーに起用した。ナカムラとはこの夏、コラボレーションドキュメンタリーをユーチューブで公開する。

 ホヨンは16歳でモデル活動を始め、2016年にニューヨーク・ファッション・ウイークでランウエイデビューを果たした。以来、世界各国のファッションショーを歩き、雑誌の誌面を飾ってきた。21年にはネットフリックス(NETFLIX)の大人気ドラマ「イカゲーム」で大ブレイクし、同作で全米映画俳優組合(SAG)賞ドラマ部門の女優賞を受賞した。現在インスタグラムで 2200万のフォロワーを持つ人気者だ。

 一方のナカムラは“フレンチポップの女王”と称され、18年にリリースした曲「ジャジャ(Djadja)」で人気を得た。マリ出身のアフロトラップ歌手のナカムラは14年、19歳で音楽のキャリアをスタート。自作の曲の試聴回数は累計60億回を数える。

 「ランコム」は先日、ユーチューブ界のスターで若年層から支持を集めるエマ・チェンバレン(Emma Chamberlain)と契約したばかり。新たにZ世界に人気のアンバサダー2人を起用したことについて、「ランコム」のフランソワーズ・レーマン(Francoise Lehmann)=グローバル・ブランド・プレジデントは「ブランドの進化」と指摘した。「2人は前の世代の女性とは違う方法で、自ら成功の道を切り開いてきた。ブランドの進化を体現する存在だ」と述べた。

 米「WWD」はホヨンとナカムラにビューティやファッション、キャリアについて聞いた。

ホヨンが語るビューティと演劇の世界

WWD:「ランコム」のグローバルアンバサダーに就任した感想は?

チョン・ホヨン(以下、ホヨン):昔から憧れてきた女優の皆さんと共にアンバサダーになれたことを大変光栄に思う。以前から「ランコム」は外面も内面も美しい女性を起用してきた印象があったのでうれしかった。

WWD:韓国初の「ランコム」グローバルアンバサダーとして伝えていきたいことは。

ホヨン:アジア人女性の美しさの概念を発信できる機会になるのでは。多様な美の形や考え方を発信していきたい。

WWD:ビューティへのこだわりは?

ホヨン:水をたくさん飲むこと!内側から潤うことが何よりも大切で。美容に気を遣うようになったのは遅かったが、最近はスパで週に1回フェイシャルマッサージと保湿パックをしている。

WWD:ホヨンさんは「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」との仕事をはじめファッション業界での経験も長い。どんなファッションを好むか?

ホヨン:頑張りすぎず、それでありながら身なりがしっかりしているファッションを昔から心掛けてきた。とにかくディテールが大切。至って自然体でクールだけどところどころに色をさしたりして、遊び心を加えている。

WWD:「イカゲーム」が俳優としてのデビュー作だったが、難しいことも多かったのでは?

ホヨン:本当にチャレンジだらけで、中でも一つ選ぶとしたらセットで自信を持つことの困難さ。私はあまりにも経験がなかったので、自信を持つのが大変だった。一方で自分とは全く違うキャラクターを演じるのは楽しかった。

WWD:最近アップルTVプラス(Apple Tv+)のスリラー作品「ディスクレーマー(Disclaimer)」にも出演した。

ホヨン:主演のケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)をはじめ、一緒に仕事をするのが楽しいクルーだった。これまでロールモデルは特にいなかったが、この作品で彼女から多くのことを学び、大きなロールモデルになった。

WWD:今後どのような役に挑戦したいか。

ホヨン:特定の役やジャンルはないが、人の役を演じ続けたいと思う。できる限りいろいろなタイプの人を演じたい。

アヤ・ナカムラに聞く音楽とファッションスタイル

WWD:「ランコム」のアンバサダーを引き受けた理由は?

アヤ・ナカムラ(以下、ナカムラ):「ランコム」はいろいろなブランドのお手本になる存在で、私のような人がアンバサダーになるのは意外で面白いのではと思った。これからたくさんのエキサイティングなプロジェクトが控えており、披露するのがとても楽しみ。

WWD:アンバサダーとしてどのようなメッセージを発信していきたいか。

ナカムラ:人に自信を与えられるようになりたい。「やればできる!」と思わせたいし、他人の意見に惑わされず自分の夢を持ち続けることを伝えたい。

WWD:そうしたメッセージは自身の音楽と通ずるのでは?

ナカムラ:その通り。私は常に自分らしくいることを大切にしている。気分によっても変わることももちろんあるが、我慢して自分らしさを消すことはない。常に率直で正直だ。

WWD:美の秘訣は?

ナカムラ:美とはスタイル、メイクアップ、ヘア、態度など全てに表れるもの。自信を持ち、自分を愛することができたら、周りはそれを感じるだろう。

WWD:新アルバム「DNK」をリリースしたばかりだが、今までのアルバムとどう違うか。

ナカムラ:今回のアルバムは愛をテーマにした。例えば、祭りのような雰囲気のアップテンポの曲は若いころの恋愛をイメージした。アコースティック調の曲もあり、いつもとは違う雰囲気で私の生の声を生かした。「ジェ マル(J'ai Mal)」という曲はまさに素の自分が際立っている。

WWD:ナカムラさんは“フレンチポップの女王”と称されている。

ナカムラ:とても嬉しいことだが、私が考える「ナカムラ」らしさは型にはまることはない。今後はいろいろなジャンルの音楽を模索していきたい。

WWD:ファッションを学んだり、「ジャックムス(JACQUEMUS)」デザイナーのサイモン・ポート・ジャックムス(Simon Porte Jacquemus)と親しかったりファッションとの縁も深い。自身のファッションのスタイルは?

ナカムラ:ファッションは大好き。常に新しいスタイルに挑戦しているし、コネクションがあるのでいろいろなショールームやファッションショーを見ている。とにかくファッションへの愛や情熱が大きいので毎日のコーディネートが楽しい。ファッションは常に変化していて、若くてクリエティブなデザイナーたちが新たなファッションを生み出していて本当に面白い。

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BTSのJIMINが「ティファニー」のアンバサダーに就任 「ディオール」に続いて

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が擁する「ティファニー(TIFFANY & CO.)」は3月2日、BTSのJIMIN(ジミン)をアンバサダーに起用したことを発表した。JIMINは、1月16日に同じくLVMHが擁する「ディオール(DIOR)」のグローバル・アンバサダーにも就任している。

 アレクサンドル・アルノー(Alexandre Arnault)=ティファニー プロダクトおよびコミュニケーション部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントは、「多面的なアーティストおよびパフォーマーであるBTSのJIMINをアンバサダーに迎えられて大変うれしく思う。彼は『ティファニー』が持つエネルギー、スタイル、現代性を体現する存在だ。今春にローンチするキャンペーンを披露することができてとても興奮している」と語った。

 JIMINは、「デザイン、イノベーション、芸術性に情熱を注ぐ『ティファニー』のパートナーとして、ブランドの価値観を具現化できることをとても光栄に思う」とコメントした。

 BTSは、メンバーが兵役に向けて入隊手続きを取ることなどから、しばらくはソロ活動に力を入れることを22年6月に公表。23年1月17日にはSUGA(シュガ)が「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のアンバサダーに、2月24日にはJ-HOPE(ジェイホープ)がやはりLVMHが擁する「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のアンバサダーに就任。25日にミラノで開催された「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」23-24年秋冬コレクションのショーには、RMが来場した。なお、BTSは21年4月に「ルイ・ヴィトン」のアンバサダーに就任しているが、その契約は終了しているという。

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キャサリン妃、「ザラ」の千鳥格子スカートなどで故ダイアナ妃にオマージュ? ウェールズの公務で着用

 イギリスのウィリアム皇太子(William, Prince of Wales)とキャサリン皇太子妃(Catherine, Princess of Wales)は、ウェールズの守護聖人である聖デイビッドの祝祭日を翌日に控えた2月28日に、ウェールズを訪問した。夫妻は地元のフィットネスセンターで、メンタルヘルスやウェルビーイングにおける運動の重要性に関する説明を受けた後、実際にスピンバイク(エアロバイク)に挑戦。2人のレース対決では、キャサリン皇太子妃が勝利した。また、夫妻は地元のリハビリセンターなども訪れた。

 キャサリン皇太子妃は、カスタムメイドの白い「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER MCQUEEN)」のコートに、「ザラ(ZARA)」のモノトーンの千鳥格子のスカート、「マルベリー(MULBERRY)」のクロスボディーバッグ、「ジャンヴィト ロッシ(GIANVITO ROSSI)」のブーツをコーディネート。また、2月26日に行われた国際ラグビーユニオン大会シックス・ネイションズ(Six Nations)のウェールズ対イングランドの試合を観戦した際には、英国人デザイナー、キャサリン・ウォーカー(Catherine Walker)による赤と白の千鳥格子のコートを着用した。いずれのスタイリングも、故ダイアナ・フランセス(Diana Frances)元皇太子妃が1990年および92年に着用した「モスキーノ(MOSCHINO)」による千鳥格子のブレザーとペンシルスカートのルックを思わせるとして話題となっている。

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「メルセデス・ベンツ」Gクラスが「モンクレール」のジャケットを着用!? 「ジーニアス」で協業

 メルセデス・ベンツ(MERCEDES-BENZ)は、「モンクレール(MONCLER)」のコラボレーションプロジェクト「モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS 以下、ジーニアス)」で、クロスカントリーSUVの“Gクラス”とコラボレーションした「プロジェクト モンド G(Project Mondo G)」を発表した。

 2023-24年秋冬ロンドン・ファッション・ウイーク期間中の2月20日に行われた「ジーニアス」のイベントでお披露目された「プロジェクト モンド G」は、制作期間1年以上を費やしたというアート作品。4つのタイヤやルーフ、サイド、バッグの車体を覆うのは、光沢感のあるシルバーのキルティング。ルーフ部分には、「モンクレール」のロゴ付きの巨大ジッパーを施している。総重量は2.5トン。

 メルセデス・ベンツ・グループのブリッタ・ゼーガー(Britta Seeger)取締役は、「われわれはメルセデスが持つDNAと人々の関心を引くデザインパートナーを掛け合わせ、“創造的な摩擦”を生み出す機会を探索している。理想のパートナーと取り組むことで、当社のデザイナーは自身の能力をさらに伸ばし、新たなアイデアや考えを学ぶことができる。会社としても、クリエイティブ面での視野を広げ、新たな領域の顧客にリーチできるだろう」と期待する。

 最近の取り組みとしては、昨年にデザイナーのヘロン・プレストン(Heron Preston)とコラボし、廃棄予定のエアバッグで製作したアパレルコレクションを発表した。これはメルセデスのエアバック特許取得50周年と、“Sクラス”へのエアバッグ搭載を記念して製作されたもので、メルセデスの安全試験施設で実施するテスト用のエアバッグを用いて3ルックをデザイン。また、デジタルのコレクションアイテムのクリエイションを手掛けるブランド「スーパープラスチック(SUPERPLASTIC)」や、「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」の創業者で、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の前メンズ アーティスティック・ディレクターの故ヴァージル・アブローらともコラボレーションしてきた。なお、メルセデスは、近日中に新たなパートナーとの協業を発表する予定だという。

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「メルセデス・ベンツ」Gクラスが「モンクレール」のジャケットを着用!? 「ジーニアス」で協業

 メルセデス・ベンツ(MERCEDES-BENZ)は、「モンクレール(MONCLER)」のコラボレーションプロジェクト「モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS 以下、ジーニアス)」で、クロスカントリーSUVの“Gクラス”とコラボレーションした「プロジェクト モンド G(Project Mondo G)」を発表した。

 2023-24年秋冬ロンドン・ファッション・ウイーク期間中の2月20日に行われた「ジーニアス」のイベントでお披露目された「プロジェクト モンド G」は、制作期間1年以上を費やしたというアート作品。4つのタイヤやルーフ、サイド、バッグの車体を覆うのは、光沢感のあるシルバーのキルティング。ルーフ部分には、「モンクレール」のロゴ付きの巨大ジッパーを施している。総重量は2.5トン。

 メルセデス・ベンツ・グループのブリッタ・ゼーガー(Britta Seeger)取締役は、「われわれはメルセデスが持つDNAと人々の関心を引くデザインパートナーを掛け合わせ、“創造的な摩擦”を生み出す機会を探索している。理想のパートナーと取り組むことで、当社のデザイナーは自身の能力をさらに伸ばし、新たなアイデアや考えを学ぶことができる。会社としても、クリエイティブ面での視野を広げ、新たな領域の顧客にリーチできるだろう」と期待する。

 最近の取り組みとしては、昨年にデザイナーのヘロン・プレストン(Heron Preston)とコラボし、廃棄予定のエアバッグで製作したアパレルコレクションを発表した。これはメルセデスのエアバック特許取得50周年と、“Sクラス”へのエアバッグ搭載を記念して製作されたもので、メルセデスの安全試験施設で実施するテスト用のエアバッグを用いて3ルックをデザイン。また、デジタルのコレクションアイテムのクリエイションを手掛けるブランド「スーパープラスチック(SUPERPLASTIC)」や、「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」の創業者で、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の前メンズ アーティスティック・ディレクターの故ヴァージル・アブローらともコラボレーションしてきた。なお、メルセデスは、近日中に新たなパートナーとの協業を発表する予定だという。

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「ボッテガ・ヴェネタ」がウェイボーの公式アカウントを2年ぶりに復活

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は、2021年2月に削除した中国版のツイッター、ウェイボー(微博、WEIBO)の公式アカウントを2年ぶりに復活させたことが明らかとなった。米「WWD」によれば、同ブランドは2月25日にミラノで発表した23-24年秋冬コレクションのティザー動画を、22日に投稿したという。

 「ボッテガ・ヴェネタ」は、21年1月にインスタグラムやツイッターの公式アカウントも削除している。当時、同ブランドを擁するケリング(KERING)のフランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)会長兼最高経営責任者は、「異なる戦略を採用しただけで、SNSの世界から『ボッテガ・ヴェネタ』が消えるわけではない。SNS上での発信は、アンバサダーやファンに託すことにした」と説明。現在もこれらのアカウントは復活していないが、21年11月に新クリエイティブ・ディレクターに就任したマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)は、ウェイボーに投稿されたものと同様の動画を、23日に自身のインスタグラムに投稿している。

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「ルイ・ヴィトン」が無許可でジョアン・ミッチェルの絵画を広告に使用か

 ジョアン・ミッチェル財団(THE JOAN MITCHELL FOUNDATION、以下JMF)は、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」がフランスの女優レア・セドゥ(Lea Seydoux)を起用したハンドバッグ “カプシーヌ(CAPUCINES)”の広告にアーティストのジョアン・ミッチェルが制作した絵画を無断で使用したとして、「ルイ・ヴィトン」に対して停止通告書を送ったことを明らかにした。

 財団によると、現在パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトン(Fondation Louis Vuitton)で展示されているミッチェルの作品のうち、少なくとも3点が許可なく使用されていることを確認したという。フォンダシオン ルイ・ヴィトンを運営するLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)および「ルイ・ヴィトン」からのコメントは得られなかった。

 ジョアン・ミッチェル財団によると、2022年末ごろから数回にわたって「ルイ・ヴィトン」から広告キャンペーンに使用するために作品の使用許可を求める連絡があったという。「JMFはアーティストの作品の画像は教育目的にのみ使用するという長年の方針に従い、この要請を文書で拒否した。JMFは、商業目的のキャンペーンや、他の商品・サービスの宣伝のためにアーティストの作品を使用する許可を出したことはない」と声明を発表した。

 フォンダシオン ルイ・ヴィトンでは、2月27日まで「モネ-ミッチェル(Monet-Mitchell)」展を開催している。財団は、「フォンダシオン ルイ・ヴィトンがこのような目的や方法で作品を撮影する許可を出したことは、JMFとの契約に違反している」「『ルイ・ヴィトン』がアーティストの権利を軽視し、金銭的な利益のためにミッチェルの作品を利用したことに対して大きく失望している。『ルイ・ヴィトン』がこのキャンペーンを直ちに取り下げ、作品の違法使用をやめなければ、JMFは速やかにさらなる法的措置を取る」と述べた。

 「ルイ・ヴィトン」は最近、草間彌生とのコラボレーションや、アートバーゼルとの提携、パリ本社で開催している企画展「LV DREAM」などを通じてアート界との長年の関係を強調している。

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ユニリーバがヘアケアブランド「スアーヴ」の北米事業を売却 ポートフォリオ整理の一環で

 ユニリーバ(UNILEVER)はこのほど、低価格帯ヘアケア・パーソナルケアブランド「スアーヴ(SUAVE)」の 北米事業を投資会社のイエロー・ウッド・パートナーズ(YELLOW WOOD PARTNERS)に売却すると発表した。売却額など条件は明らかにされていないが、取引は第2四半期に完了する予定。米国とカナダ以外では、引き続きユニリーバが「スアーヴ」ブランドを保有する。

 「スアーヴ」は他ブランドに先駆けて1930年代にサロン品質のヘアケア商品を一般大衆に販売したことで知られる。近年業績が振るわず、直近一年の売り上げは低迷。調査会社IRIのデータによると、コンディショナーの売り上げは前年同期比2ケタ減、シャンプーも同1ケタ減と落ち込んだ。同ブランドはボディーケア商品や制汗剤も販売しているが、ヘアケアがメイン商材のため大きな痛手となった。

 イエサイ・エグルストン・ブレイシー(Esi Eggleston Bracey)米ユニリーバ社長兼北米ユニリーバ・パーソナルケア最高経営責任者は今回の売却について、「当社のポートフォリオを戦略的成長へ移行するための新たな一歩だ。『スアーヴ』は長く愛され続けているブランドで、北米において新たな所有者の下、引き続き成長し消費者に貢献していくものと確信している」と述べた。

 イエロー・ウッド・パートナーズのデイナ・シュマルツ(Dana Schmaltz)=パートナーは「『スアーヴ』は、ブランドが持つ資産価値やヘリテージはかなり大きく、ヘアケア・ボディーウォッシュ・制汗剤カテゴリーにおいて最も価値があるブランドだ。現在のような不況では低価格帯の商品が家庭の強い味方になるはずで、正しい投資をすれば成長できる」とコメント。今後はデジタル・マーケティングへの投資を強化するという。

 イエロー ウッド パートナーズにとって、ここまで大規模なマスヘアケアブランドを買収するのは初めて。「『スアーヴ』は年間2.5億個の商品を販売するメガブランド。ユニリーバのような大企業のインフラから引き継ぐのは決して簡単ではない」とシュマルツ=パートナー。イエロー・ウッド・パートナーズは低価格帯の美容・パーソナルケアブランドに注力しており、フットケアブランド「ドクター・ショール(DR. SCHOLL'S)」やメイクアップツールブランド「リアル テクニック(REAL TECHNIQUES)」などを擁する。17年にはバス・ボディーケアブランド「ティールズ(DR. TEALS)」などを展開するウエルネス・パーソナルケア企業PDCブランズ(PDC Brands)を英投資会社CVCキャピタル・パートナーズ(CVC CAPITAL PARTNERS)に売却した。

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プーチ、中国大手EC「Tモール」と協業し香りを可視化するデジタルツール導入 中国フレグランス市場拡大が狙い

 スペイン発ラグジュアリーファッション・ビューティ企業のプーチ(PUIG)はこのほど、中国大手EC企業のアリババ(ALIBABA)と協業しECサイト「Tモール(TMALL)」にフレグランスを“可視化”するサービス「セント ビジュアライザー(Scent Visualizer)」を本格導入した。 「セント ビジュアライザー」は1400種類に及ぶ香料の写真のデータベースを使って、消費者が香りを「見て」理解できるようにするもの。
 
 「セント ビジュアライザー」はプーチが展開する香りに特化したデジタルプラットフォーム「ウィキパルファム(Wikiparfum)」と連動している。「ウィキパルファム」は、フレグランスや香りの原料に関するデータベースを提供するだけでなく、パーソナライズされたフレグランスの提案を行うショッピングツール。フレグランスの権威であり歴史家のマイケル・エドワーズ(Michael Edwards)が香りの分類やフレグランスのデータベースを作成し1984年に出版したガイドブック「フレグランスオブ ザ ワールド(Fragrance of the World)」とのコラボレーションにより開発された。

 中国のフレグランス市場は近年伸びており、市場調査会社カンター(KANTAR)とエターナル フレグランス レポート2021によると、2015~20年の年平均成長率は約15%だった。今後5年以内に年平均成長率は22%になる見込みで、世界のフレグランス市場の約3倍の成長率となる。また、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の2022年のレポートによると、現在中国でフレグランスを使う習慣がある人は人口の約5%にとどまる。Tモールはニッチフレグランスを筆頭にフレグランス市場を戦略的な成長機会と見ている。

 両社によると、中国におけるフレグランス市場形成には消費者の教育が重要になる。Tモールはすでに「セント ビジュアライザー」を25ブランドで試験導入しており、フレグランスに簡単な写真を付けるだけでブランドのオンライン流通取引総額は平均して5%増えたという。さらに、商品購入に至るまでのコンバージョン率や平均取引額も向上した。プーチは「(これまでオンラインでは分かりづらかった)香りが視覚化され分かりやすく比較できることで、消費者はより速く商品の購入を決めることができる」と分析している。カミラ・トーマス(Camila Tomas)=プーチ グローバル イノベーション&ニューテクノロジーズ バイス プレジデントは今回の協業について「われわれのフレグランスのノウハウと、デジタル技術をより幅広い消費者に届けることができて光栄だ。中国でフレグランスを楽しむ消費者を増やせるよう、長期のパートナーシップを考えている」とコメントした。

 Tモールは近く、「セント ビジュアライザー」を搭載した香りの検索エンジン「フレグランス ファインダー(Fragrance Finder)」をスタートする予定。原料や調香師、気分によって特定の香りのブランドや商品を選ぶのに役立つツールとなっている。

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BTSのJ-HOPEが「ルイ・ヴィトン」のアンバサダーに就任

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は2月24日、BTSのJ-HOPE(ジェイホープ)をアンバサダーに起用したことを発表した。J-HOPEは、1月19日に開催された同ブランドの2023-24年秋冬メンズ・コレクションのフロントローに着席していた。

 「ルイ・ヴィトン」は今回の起用について、「BTSは21世紀のポップアイコンであり、J-HOPEはそのアップビートなエネルギー、正確で素晴らしいダンス、音楽的なクリエイティビティーの高さで世界中のファンから愛されている。ステージ上はもちろん、オフステージでもポジティブな存在感を持ち、グローバルなオーディエンスにインスピレーションを与え、アートの境界線を拡大し続けているJ-HOPEは、『ルイ・ヴィトン』のエキサイティングな新章に独自の魅力とスタイルをもたらしてくれるものと確信している」とコメントした。なお、BTSは21年4月に「ルイ・ヴィトン」のアンバサダーに就任しているが、その契約は終了しているという。

 BTSは、メンバーが兵役に向けて入隊手続きを取ることなどから、しばらくはソロ活動に力を入れることを22年6月に公表。23年1月16日には、JIMIN(ジミン)が同じくLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)が擁する「ディオール(DIOR)」のグローバル・アンバサダーに、17日にはSUGA(シュガ)が「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のアンバサダーに就任した。また、2月25日にミラノで開催される「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」23-24年秋冬コレクションのショーには、やはりBTSのRMが来場することが明らかになっている。

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BTSのJ-HOPEが「ルイ・ヴィトン」のアンバサダーに就任

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は2月24日、BTSのJ-HOPE(ジェイホープ)をアンバサダーに起用したことを発表した。J-HOPEは、1月19日に開催された同ブランドの2023-24年秋冬メンズ・コレクションのフロントローに着席していた。

 「ルイ・ヴィトン」は今回の起用について、「BTSは21世紀のポップアイコンであり、J-HOPEはそのアップビートなエネルギー、正確で素晴らしいダンス、音楽的なクリエイティビティーの高さで世界中のファンから愛されている。ステージ上はもちろん、オフステージでもポジティブな存在感を持ち、グローバルなオーディエンスにインスピレーションを与え、アートの境界線を拡大し続けているJ-HOPEは、『ルイ・ヴィトン』のエキサイティングな新章に独自の魅力とスタイルをもたらしてくれるものと確信している」とコメントした。なお、BTSは21年4月に「ルイ・ヴィトン」のアンバサダーに就任しているが、その契約は終了しているという。

 BTSは、メンバーが兵役に向けて入隊手続きを取ることなどから、しばらくはソロ活動に力を入れることを22年6月に公表。23年1月16日には、JIMIN(ジミン)が同じくLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)が擁する「ディオール(DIOR)」のグローバル・アンバサダーに、17日にはSUGA(シュガ)が「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のアンバサダーに就任した。また、2月25日にミラノで開催される「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」23-24年秋冬コレクションのショーには、やはりBTSのRMが来場することが明らかになっている。

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「カルヴェン」が本格復活へ 「ラコステ」の前クリエイティブ・ディレクターを起用

 「カルヴェン(CARVEN)」は、今年1月に「ラコステ(LACOSTE)」を去ったばかりのルイーズ・トロッター(Louise Trotter)を新たなクリエイティブ・ディレクターに任命した。9〜10月に開かれる2024年春夏パリ・ファッション・ウイークで、デビューコレクションのショーを開く予定だ。

 「ラコステ」や「ジョゼフ(JOSEPH)」を率いたほか、「ギャップ(GAP)」や「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」などでもキャリアを積んだトロッターは、創造性とコマーシャルな視点のバランス感覚に優れたデザイナーとして知られる。就任に際し、彼女は「自由の精神と喜び、そして自信に満ちた女性らしさを体現している、若々しいフランスのメゾン『カルヴェン』の新しい章を手掛けられることを光栄に思う」とコメント。「服づくりを通して、人々や環境に優しくありながら目的と美しさを併せ持つ新たなシンプルさを表現することにより、マダム・カルヴェンのレガシーに敬意を表することを楽しみにしている」と述べる。

 「カルヴェン」にとっては、これがグローバルな舞台での本格的な復活となる。18年に経営破たんした同ブランドを中国・上海のアパレル企業アイシクル・ファッション・グループ(ICICLE FASHION GROUP)が買収して以来、クリエイティブ・ディレクターは不在で、ファッションショーも休止。まずは中国国内でのビジネスに注力し、ブランド再生を進めてきた。そして、21年9月には創業者のマリー・ルイーズ・カルヴェン(Marie-Louise Carven)がメゾンを設立したパリのシャンゼリゼ通り6番地に旗艦店をオープンした。

 ショーナ・タオ(Shawna Tao)=カルヴェン最高経営責任者は、トロッターについて「メゾンを復活させる完璧な候補者」と説明。「彼女は、今日におけるラグジュアリーとスポーツウエアの意味を独自の感覚で理解し、意味のある服を作る信念とノウハウを持っている才能あふれるデザイナーだ。その価値観とオープンな姿勢は、約70年の歴史を持つこのメゾンをエキサイティングな新天地へと導いてくれると信じている」と話す。

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23年度「LVMHプライズ」セミファイナリストに富永航と桑田悟史 過去最多2400通以上の応募から22組を選出

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、2023年度の「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」のセミファイナリスト22組(26人)を発表した。そのうち、ジェンダーレスウエアでエントリーした日本人デザイナーの富永航と桑田悟史も選出されている。

 10回目を迎える今回は、過去最多の2400通を超える応募が世界中から集まった。最終選考へと進むセミファイナリストたちは、カナダや中国、韓国、エチオピア、アメリカ、フランス、インド、イタリア、日本、ナイジェリア、イギリス、台湾、スウェーデン、ウクライナなどの出身で、ブラジルとジャマイカからは初めての選出となった。

 富永は1988年熊本県生まれ。武蔵野美術大学を卒業後、文化服装学院服飾研究科へ。2015年に、セント・マーチン美術大学(Central Saint Martins)のBAファッションプリント科を卒業。在学中に「ジョン・ガリアーノ(JOHN GALLIANO)」などでアシスタントを経験した。16年に「イエール国際フェスティバル」でグランプリを受賞。パリの現代美術館パレ・ド・トーキョーのレジデンスプログラム「パヴィヨン・ヌフリズOBC(Le Pavillon Neuflize OBC)」に参加した。18年には「フォーブス」による「アジアを代表する30歳未満の30人(The Forbes 30 Under 30 Asia 2020)」のアート部門に選出。19年に「ワタル トミナガ(WATARU TOMINAGA)」をスタート。21年春夏にニューヨーク・ファッション・ウイークに、21-22年秋冬にパリ・ファッション・ウイークにオンラインで出展した。これまでに「シャネル(CHANEL)」や「プチバトー(PETIT BATEAU)」「マリメッコ(MARIMEKKO)」とコラボしている。

 桑田は京都府生まれ。パリやロンドン、ニューヨークなどに在住経験がある。「ジバンシィ(GIVENCHY)」「イードゥン(EDUN)」「ガレス ピュー(GARETH PUGH)」や、カニエ・ウェスト(Kanye West、現イェ)のオフィスなどでキャリアを積み、現在はミラノを拠点に活動している。ブランド名の「セッチュウ(SETCHU)」は「和洋折衷」の言葉に由来。日本と西洋のカルチャーやスタイルを融合したコンセプトを掲げ、新しくも親しみのあるユニセックス向けコレクションを手掛ける。22年には、「ヴォーグ イタリア(VOGUE ITALIA)」とアルタローマ(Altaroma)による新人デザイナーコンテスト「フー・イズ・オン・ネクスト?(Who is on Next?)」で最優秀賞を受賞した。

 今回の「LVMHプライズ」の注目点は、セミファイナリストのうち9組がジェンダーレス・コレクションを発表しているということ、また環境保護責任の観点から多くのデザイナーが積極的にリサイクル素材を使用し、地元での倫理的な生産方法を採用していることだという。「LVMHプライズ」の発起人であるデルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=クリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)会長兼最高経営責任者は、「この10年間、『LVMHプライズ』は社会および業界の発展を映し出してきた。職人技やストリートウエア、アップサイクル、そしてジェンダーレスといったトレンドの台頭を目撃してきた。最初の数年間は、ほとんどの候補者がウィメンズウエアを発表していたことは事実だが、開催を重ねるごとにメンズやジェンダーレスのエントリーも増え、中には複数のコレクションを発表する候補者もいる。これは、ファッションが常に進化していること、またクリエイティビティーが活気づいていることを証明している。また、多くのデザイナーたちがリサイクル素材を使用し、生まれ育った土地の文化や職人技を尊重し、デザインやコミュニケーションに包括性や多様性の価値を取り入れている」と話す。

 セミファイナリストは、23-24年秋冬パリ・ファッション・ウイーク期間中の3月2、3日に行われるショールームイベントに参加。ファイナリスト8組を選ぶ審査員へプレゼンテーションを行う。

 23年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ」のセミファイナリストのブランド名とデザイナー名、国籍は以下の通り。

■メンズウエア
「アーロン エッシュ」(AERON ESH)/アーロン・エッシュ(イギリス)
「チャーリー コンスタンティノウ(CHARLIE CONSTANTINOU)」/チャーリー・コンスタンティノウ(イギリス)※ジェンダーレスも含む
「ジョアン マラスキン(JOAO MARASCHIN)」/ジョアン・マラスキン(ブラジル)※ウィメンズも含む
「カル リサーチ(KARU RESEARCH)」/カールティク・クマール(Kartik Kumra)(インド)
「マリアーノ(MAGLIANO)」/ルカ・マリアーノ(Luca Magliano)(イタリア)
「ネームセイク(NAMESAKE)」/マイケル(Michael)、リチャード(Richard)、スティーブ・シェー(Steve Hsieh)(台湾)※ジェンダーレスも含む

■ウィメンズウエア
「アン イザベラ」(ANNE ISABELLA)/アン・イザベラ(フランス)
「ベッター(BETTER)/ジュリー・ペリパス(Julie Pelipas)/ウクライナ
「ディオティマ(DIOTIMA)」/レイチェル・スコット(Rachel Scott)/ジャマイカ
「ジョアンナ パーヴ(JOHANNA PARV)」/ジョアンナ・パーヴ(エストニア)
「ルイ シェンタオ チェン(LOUIS SHENGTAO CHEN)」/ルイ・シェンタオ・チェン(中国)
「ポーリナ ルッソ(PAOLINA RUSSO)」/ポーリナ・ルッソ(カナダ)&「ルシール ギルマード(LUCILE GUILMARD)」/ルシール・ギルマード(フランス)
「クイラ(QUIRA)」/ヴェロニカ・レオーニ(Veronica Leoni)(イタリア)

■ジェンダーレスウエア
「ブローク(BLOKE)」/フェイス・オルワジミ(Faith Oluwajimi)(ナイジェリア)
「バーク アクヨル(BURC AKYOL)」/バーク・アクヨル(フランス) ※ウィメンズ&メンズ含む
「ジュンテ キム(JUNTAE KIM)」/キム・ジュンテ(韓国)
「クシコック(KUSIKOHC)」/チョ・ギソク(Giseok Cho)(韓国)
「ルアール(LUAR)」/ラウル・ロペス(Raul Lopez)(アメリカ) ※ウィメンズ&メンズ含む
「マークヌル(MARRKNULL)」/ウェイ・ワン(Wei Wang)&ティアン・シー(Tian Shi)(中国)
「セッチュウ」/桑田悟史(日本)
「スティナランド(STINARAND)」/スティナ・ランデスタッド(Stina Randestad)(スウェーデン)
「ワタル トミナガ」/富永航(日本)

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エルメス、22年は29%増収 今年は7~10%の値上げを予定

 エルメス・インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL以下、エルメス)の2022年12月期決算は、売上高が前期比29.1%増の116億200万ユーロ(約1兆6590億円)、営業利益は同33.1%増の46億9700万ユーロ(約6716億円)、純利益は同37.7%増の33億6700万ユーロ(約4814億円)だった。

 地域別の売上高は、米国の観光客が増加したフランスが同26.9%増の10億6400万ユーロ(約1521億円)、フランス以外のヨーロッパは同17.8%増の15億3600万ユーロ(約2196億円)、日本は12.6%増の11億100万ユーロ(約1574億円)、日本以外のアジア太平洋地域は同30.7%増の55億5600万ユーロ(約7945億円)、南北アメリカは同46.6%増の21億3800万ユーロ(約3057億円)だった。なお、中国市場は厳しいロックダウン措置が取られていた時期でもECによって売り上げをある程度維持していたことから、10~12月期(第4四半期)の売上高は前年同期比24.7%増、通期でも前期比22%増となった。

 カテゴリー別での売上高は、レザーグッズが同21.3%増の49億6300万ユーロ(約7097億円)、衣料・アクセサリーは同42.0%増の31億5200万ユーロ(約4507億円)、シルク・テキスタイルは同25.8%増の8億4200万ユーロ(約1204億円)、香水・ビューティは同16.3%増の4億4800万ユーロ(約640億円)、ウオッチは同54.0%増の5億1900万ユーロ(約742億円)だった。

 アクセル・デュマ(Axel Dumas)最高経営責任者(CEO)は、「特に海外市場が好調だったおかげで、22年も素晴らしい業績を上げることができてうれしく思う。これは明確なスタイル、高い機能性、妥協のない品質を追求する当ブランドのアプローチが評価された結果だと考えている」と語った。同氏はまた、アナリスト向けの決算説明会で、「主に中国と米国で、可処分所得が増加した中産階級に属する、より若い新規顧客が増えている。彼らは必ずしも高価格帯の商品を購入するわけではないが、『エルメス』ならではのラグジュアリーを求めて来店し、業績に貢献してくれた」とコメントした。

 ここ数年、生産コストや人件費の上昇を受け、ラグジュアリーブランドでハンドバッグなどの値上げが続いている。「エルメス」も22年に4%程度の値上げを行っているが、23年も7~10%の値上げを実施する予定だという。

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ドレイクと21サヴェージがコンデナストと和解 新アルバム宣伝用の偽「ヴォーグ」製作で訴訟に

 ドレイク(Drake)と21サヴェージ(21 Savage)が「ヴォーグ(VOGUE)」を模倣した雑誌(以下、偽「ヴォーグ」)を製作し、アルバム“Her Loss”のプロモーションに利用したことが商標権侵害や不当表示などにあたるとして、「ヴォーグ」出版元のコンデナスト(CONDENAST)が両名およびドレイクのPRを担当するヒルチック・ストラテジーズ(HILTZIK STRATEGIES)を相手取り、400万ドル(約5億3600万円)の損害賠償などを求めて提訴した件について、このほど和解が成立した。

 和解の条件は明らかにされていないが、米「WWD」が入手した社内メモには、今回の「金銭的和解」が「『ヴォーグ』を含むエディトリアルのクリエイティブなアウトプットを強化するだろう」と記載されている。ヒルチック・ストラテジーズからのコメントは得られなかった。

 ドレイクは自身のインスタグラムアカウントに偽「ヴォーグ」の写真を投稿し、「ヴォーグ」の公式アカウントおよび同誌の編集長であるアナ・ウィンター(Anna Wintour)に対して「歴史的瞬間をサポートしてくれてありがとう」とコメントしていた。これに対してコンデナストは「『ヴォーグ』もアナ・ウィンターもアルバムのプロモーションに一切かかわっていない。また、コンデナストは偽『ヴォーグ』を製作し展開することについて承認も支援もしていない」と訴状で述べている。

 コンデナストは当初、広告宣伝を差し止める旨の仮処分命令を申立てており、裁判所は「ヴォーグ」の訴えを認め、偽「ヴォーグ」の使用や陳列、配布、流通などの行為を禁止する仮処分命令を下した。これを受けてドレイクらは、偽「ヴォーグ」に関するSNS上の投稿を削除していた。

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「ブルガリ」の元幹部がインサイダー取引で有罪判決 親会社LVMH株を売却

 フランスの通信社AFPは、ブルガリ(BVLGARI)元幹部のニコラ・ブルガリ(Nicola Bulgari)氏とその資産管理会社タラ(TARA)がインサイダー取引で有罪判決を受けたと報じた。ブルガリ氏には120万ユーロ(約1億7160万円)、タラ社には550万ユーロ(約7億8650万円)の罰金刑に加え、ブルガリ氏には9カ月の執行猶予付き実刑判決が下されたという。ブルガリ氏からもタラ社からも期日までにコメントは得られなかった。

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、2011年にブルガリの過半数株式を総額60億ドル(約8040億円)以上で取得している。報道によると、LVMHの株式を16年7月6日から18日までにブルガリ氏が2万株、タラ社が8万2600株を購入。LVMHが増収など株価上昇が見込まれる内容の上半期決算を発表した翌日の7月27日に売却し、ブルガリ氏は29万2400ユーロ(約4181万円)、タラ社が140万ユーロ(約2億円)の利益を得たとして告発された。

 17年にフランスの金融市場庁がこの取引を発見し、調査を開始。これが19年のフランス検察庁による予備調査につながった。担当検事は、捜査の結果、取引のきっかけとなった情報源を特定することはできなかったが、ブルガリ氏から「説得力のある説明がない」ことと「タイムリーかつ不自然な」行為がインサイダー取引容疑を裏付けたと話す。

 21年12月の証人尋問の際にはブルガリ氏は容疑を否定したものの、その後「事実を認めるときが来た」と話し、「自分がやったことを認め、申し訳ないと思っている」と述べたという。

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「カナダグース」が自社製品の2次流通プラットフォームを開設 中古品販売と下取りを実施

 カナダ発のライフスタイルブランド「カナダグース(CANADA GOOSE)」は、自社製品の2次流通プラットフォーム「カナダグース ジェネレーションズ(Canada Goose Generations)」を開設した。同プラットフォームでは、ウィメンズとメンズ、ユース、キッズ、ベビーのカテゴリーの中古品の販売と、「カナダグース」のギフトカードと交換できる下取りサービスを行う。さらに、65年の歴史を持つ同ブランドのアーカイブからビンテージ品も販売する。立ち上げに当たり、全カテゴリー合計で約2500点の販売商品をそろえた。アメリカ限定のテスト運用から始め、年内にはカナダでの開設を予定。将来的には世界での展開を目指す。

 下取りサービスは、まず商品のタグについているスタイルナンバーを登録し、その後、元払いの発送伝票が届き、対象品を発送する。専門チームが状態を査定した後、10日以内には評価に応じた額のギフトカードが送られてくる仕組みだ。ギフトカードは「カナダグース」の店舗やオンラインで使用できる。評価は、「まあまあ」「良い」「とても良い」「素晴らしい」の4段階を基準に、最大で小売価格の60パーセントで査定される。例えば、小売価格1250ドル(約16万3700円)のダウンロングコート“ミスティーク パーカ(Mistique Parka)”が「素晴らしい」と評価された場合、750ドル(約9万8200円)分のギフトカードと交換となる。現在の対象商品はメンズとウィメンズ、キッズのアウターウエアと衣類。帽子や手袋、ミトン、スカーフ、フェイスマスク、フードトリム、ホームアクセサリー、靴は対象外。着用年数に制限はない。

 「カナダグース ジェネレーションズ」は、サステナビリティとカナダグースの価値観に基づくイニシアチブを統合し、「地球を冷たく、人々を暖かくすること」を目的としたプラットフォーム「ヒューマネイチャー(HUMANATURE)」の一環として立ち上げられた。パートナーとして、中古衣料の洗浄や物流などを手掛けるトローブ(TROVE)と提携している。

 「カナダグース」によれば、「ジェネレーションズ」でダウンコートを購入すると新品を購入するのと比べて二酸化炭素の排出量はおよそ70%少ないため、同社の「持続可能で影響力のある戦略(Sustainable Impact Strategy)」における廃棄物削減の年間目標達成への貢献が期待されるという。なお、「カナダグース」の通常商品には永久保証が付いているが、「ジェネレーションズ」については1年間の保証となっている。

 カナダグースのキャリー・ベイカー(Carrie Baker)=プレジデントは、「私たちは何世代にもわたって使える製品を提供している。『ジェネレーションズ』はそれらを再度流通させ、循環できる完璧なプラットフォームだと考えている。また、どのような層が利用するか、どのようなレアな製品が下取りされるか楽しみだ。サステナビリティに関心が高く、リセールに馴染みのあるZ世代が多いと思われるが、幅広い層にアピールできることを期待している」と話す。

 海外では、自社で2次流通のプラットフォームを運営するブランドが増えている。「ルルレモン(LULULEMON)」は独自のリセールチャネルを持ち、「メイドウェル(MADEWELL)」「パタゴニア(PATAGONIA)」「アイリーン フィッシャー(EILEEN FISHER)」などは中古品売買のプログラムを実施。英調査会社グローバルデータ(GLOBALDATA)によれば、米国内の中古品市場は26年までに2倍以上の820億ドル(約10兆7420億円)に達すると予想されているという。

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エスティ ローダーの22年6〜12月期、中国で再び急増するコロナとドル高で2ケタ減収

 エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)の2022年6〜12月期決算は売上高が前年同期比14.0%減の85億5000万ドル(約1兆1286億円)、営業利益が同48.3%減の12億1700万ドル(約1606億円)、純利益が同50.4%減の8億8700万ドル(約1170億円)の減収減益だった。また、10~12月期の売上高は同16.6%減の46億2000万ドル(約6098億円)、営業利益は同60.8%減の5億5600万ドル(約733億円)、純利益は同63.6%減の3億9700万ドル(約524億円)だった。23年6月の通期決算の売上高は同5〜7%落ち込む見込み。

 同社は四半期が進むにつれて逆風が強まった要因として、中国本土における新型コロナウイルスに関する規制や新感染者数の増加を挙げた。これにより中国屈指のリゾート地であり政府主導で免税市場が拡大していた海南島への観光客が激減し、製品出荷も大幅に制限された。中国のその他の地域でも実店舗への客足が制限された。同時に、ドル高に加えインフレ圧力や景気後退への懸念により米国絵の一部の小売業者が在庫を抑制したこともマイナスに影響した。
 
 カテゴリー別では、10〜12月期のスキンケアの売上高は同24.6%減(現地通貨ベースでは同20%減)の23億8200万ドル(約3144億円)、メイクアップが同8.6%減(同3%減)の12億6800万ドル(約1673億円)、フレグランスが同3.1%減(同3%増)の7億7500万ドル(約1023億円)、ヘアケアが同1.1%増(同4%増)の1億8200万ドル(約240億円)だった。スキンケアはコロナによる中国市場の停滞が大きく影響し、「エスティ ローダー」「ドゥ・ラ・メール(DE LA MER)」「ドクター ジャルト+(DR.JART+)」「クリニーク(CLINIQUE)」が売り上げを落とした。一方で、若年層に人気の「ザ オーディナリー(THE ORDINARY)」は2ケタ成長を達成。「ボビイ ブラウン(BOBBI BROWN)」も“スージング クレンジング オイル”などのヒーロー製品がけん引し伸長した。

 メイクアップも同様に中国市場が影響したが、他マーケットではメイクアップの習慣が徐々に戻っており、「M・A・C」は“スタジオ フィックス”シリーズのファンデーションなどヒーロー製品が伸び2ケタ成長し、「クリニーク」が90年代に大ブームとなり現在海外で人気が再燃している“オールモスト リップスティック”のブラックハニーが売り上げを底上げした。一方で、「エスティ ローダー」と「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」が伸び悩んだ。フレグランスは各地域で伸び、特に「エスティ ローダー」「ル ラボ(LE LABO)」「トム フォード ビューティ」がけん引した。ヘアケアは「ザ オーディナリー」がヘアケアラインを立ち上げたことに加え、「アヴェダ(AVEDA)」の成長が起因した。

 地域別では、10〜12月期の米州の売上高は同5%減(現地通貨ベースでは同6%減)の12億3500万ドル(約1630億円)、欧州・中東・アフリカが同22.4%減(同18%減)の18億1600万ドル(約2397億円)、アジア太平洋地域が同17.5%減(同8%減)の15億7000万ドル(約2072億円)だった。

 同社は昨年11月、これまでビューティ製品のライセンス契約を結んでいたトム フォード(TOM FORD)社を28億ドル(約3920億円)で買収することに合意したと発表した。これによりファッション事業も手にすることになった。ファブリツィオ・フリーダ(Fabrizio Freda)社長兼最高経営責任者(CEO)は会見で、「トム フォードのビューティ事業は今後数年で10億ドル (約1320億円)に達する見込みで、大きなポテンシャルを持っている」と述べた。買収は第4四半期に完了する予定だ。なお、今後のM&Aについてトレイシー・トーマス・トラヴィス(Tracey Thomas Travis)=エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼最高財務責任者は「われわれのM&Aの戦略は市場のホワイトスペースを見ること。中でも注目しているのはスキンケアやフレグランスだ」と語った。

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「MCM」のグローバル・ブランド・オフィサーが退任 初のプレタポルテなどファッション面の強化に貢献

 「MCM」のクリエイションやアートディレクションを率いてきたダーク・ショーンベルガー(Dirk Schoenberger) =グローバル・ブランド・オフィサーが、静かにブランドを去った。同ブランドによると、今後はクリエイティブチームが引き継いでいくという。

 ドイツ・ケルン出身のショーンベルガーは2018年、「MCM」のグローバル・クリエイティブ・オフィサーとして加わり、22年にグローバル・ブランド・オフィサーに昇進した。それ以前は「アディダス(ADIDAS)」のクリエイティブ・ディレクターとして、リック・オウエンス(Rick Owens)やラフ・シモンズ(Raf Simons)、カニエ・ウェスト(Kanye West)らとのコラボコレクションを手掛けたほか、“スタンスミス”などクラシックスニーカーの人気復活に貢献。彼の今後については明らかになっていない。

 現在は韓国のソンジュグループ(SUNGJOO GROUP)傘下にあるミュンヘン発の「MCM」は、声明の中で、「ショーンベルガーは製品デザインとブランド体験を高める重要な触媒として、グローバルなクリエイティブ戦略を主導してくれた。特に、レザーグッズブランドからフルルックを提案するブランドに変貌させる上で、中心的な役割を果たした」と述べた。一方、ショーンベルガーは、「ドイツにルーツを持ち、韓国で再び活性化し、世界中で大きな存在感を示しているこのブランドにとって初めてのプレタポルテ・コレクションに、熱心かつ情熱的なクリエイティブチームと一緒に取り組むことができた。『MCM』は、世界中の優れた才能とつながり、画期的なコンセプトを開発するプラットフォームを与えてくれた」とコメントしている。

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フィービー・ファイロの新ブランドがついに始動!9月に初のコレクションを公開・発売へ

 フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)前「セリーヌ(CELINE)」クリエイティブ・ディレターの手掛けるシグネチャーブランド「フィービー ファイロ」は、2023年9月に初のコレクションを公式ウェブサイトで公開・発売することを発表した。公式インスタグラムアカウントの投稿には、「7月に登録を開始する」旨も記されている。ファイロのカルト的な人気と、時代の潮流を敏感に感じ取るアンテナを考えると、彼女の復帰は生活者やエディター、小売店関係者から喝采を浴びることは間違いない。そして、おそらく同業デザイナーの中には、戦々恐々している者もいるだろう。

 ファイロは21年7月、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)を少数株主として、独立したブランドでファッション界に復帰することを発表。当時、彼女は「卓越した品質とデザインに根差した」服とアクセサリーを作ることを掲げ、「私は、自分の顧客や世界中の人々と再び触れ合うことをとても楽しみにしている。独立して、自分の責任のもとブランドを運営していくことは私にとって非常に重要なこと」と語っていた。しかし、それ以降は口を閉ざし、極めて控えめに準備を進めてきた。

 20年後半からロンドンを拠点にチームを作り、昨年5月にはパトリック・シレン(Patrik Silén)がマネジング・ディレクターに就任。ビジネス特化型SNSの「リンクトイン(LinkedIn)」によると、シレン=マネジング・ディレクターは04年にハーバード・ビジネススクールを卒業し、プロクター&ギャンブル(PROCTER & GAMBLE)でキャリアをスタート。経営コンサルティング会社のミッチェル・マディソン・グループ(MITCHELL MADISON GROUP)などを経て、マッキンゼー&カンパニー(McKINSEY & COMPANY)で16年間経験を積んだ。その後、英ファッションEC大手エイソス(ASOS)の最高戦略責任者や、システム変革を手掛ける英企業システムIQ(SYSTEMIQ)のシニアアドバイザーを務めてきた人物だ。

 また、ファイロはスタジオの強化も続けており、業界関係者によると、昨年には「バレンシアガ(BALENCIAGA)」のデニムデザイナーとワークショップのトップ、そして、「バーバリー(BURBERRY)」から人事担当の重役を迎えたという。

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“メタバーキン”訴訟、陪審員は「エルメス」を支持 NFTアート製作者は「壊れた司法制度」と徹底抗戦の構え

 「エルメス(HERMES)」の“バーキン(Birkin)”を模したNFTアート“メタバーキン(MetaBirkins)”の商標権侵害などを巡る裁判で、9人の陪審員は「エルメス」の主張を認め、 “メタバーキン”を製作・販売したメイソン・ロスチャイルド(Mason Rothschild)に対して、計13万3000ドル(約1755万円)の損害賠償を命じた。

 ロスチャイルドは体調不良を理由に陪審評決が読み上げられる場には現れず、リモートで参加。陪審員は商標権侵害行為や商標の希釈化、サイバースクワッティング(cybersquatting、関係のない第三者がドメイン名を不正な目的で登録したりすること)があったことを認めた。ジェド・ラコフ(Jed Rakoff)裁判官は、「非常に丁寧かつ注意深く、すべての証言に耳を傾けていた」と陪審員を評価した。

 陪審評決の内容に対して、「エルメス」は、「『エルメス』はクリエーション、クラフツマンシップを有する真のメゾンであり、創業以来、アーティストの表現の自由を支援してきた。この紛争において、『エルメス』は消費者とブランドの価値を守るために行動せざるを得なかった」とコメントしている。ロスチャイルドは、「路上にいる9人に対してアートとは何かを尋ねてみてほしい。しかし、陪審員の判断が議論の余地のない真実となってしまった」「数十億ドル規模のラグジュアリーメゾン(である『エルメス』)は、アートやアーティストに対して“関心がある”と言いながら、自分たちにアートとは何か、アーティストとは誰かを選ぶ権利があると考えているようだ」「芸術の専門家が芸術について語ることを許さず、経済学者が芸術について語ることを許す、壊れた司法制度だ」と声明を発表。「今日起きたことは間違っている。われわれが戦い続けなければ同様のことが繰り返される」と述べ、控訴する方針だ。

 ロスチャイルドは「エルメス」の“バーキン”に類似したバッグをデジタル上で100個製作し、NFTマーケットプレイスの「オープンシー(OpenSea)」上で販売。訴状の中で「エルメス」は、ロスチャイルドが「一般名称である“メタ(meta)” を足すことで『エルメス』の“バーキン”という著名な商標を略奪し、一攫千金を狙っている」と述べている。これに対してロスチャイルドは、自身のインスタグラムアカウントで、問題となっているバッグはアートだと主張。「私は偽物のバーキンを作っているわけでも販売しているわけでもなく、ファーで覆われた想像上のバーキンを描いたアート作品を作ったにすぎない。アメリカ合衆国憲法修正第1条がアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)に『キャンベル(CAMPBELL)』のスープ缶を描いた作品を作って売る権利を認めているように、バーキンのバッグを描いた作品を作って売る権利を私に認めていると、私の弁護士は言っている」と述べていた。

 “メタバーキン”は当初、約450ドル(約5万9000円)相当で販売され、その後、一部のアイテムは数万ドル(約260万円以上)で転売されているという。

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“メタバーキン”訴訟、陪審員は「エルメス」を支持 NFTアート製作者は「壊れた司法制度」と徹底抗戦の構え

 「エルメス(HERMES)」の“バーキン(Birkin)”を模したNFTアート“メタバーキン(MetaBirkins)”の商標権侵害などを巡る裁判で、9人の陪審員は「エルメス」の主張を認め、 “メタバーキン”を製作・販売したメイソン・ロスチャイルド(Mason Rothschild)に対して、計13万3000ドル(約1755万円)の損害賠償を命じた。

 ロスチャイルドは体調不良を理由に陪審評決が読み上げられる場には現れず、リモートで参加。陪審員は商標権侵害行為や商標の希釈化、サイバースクワッティング(cybersquatting、関係のない第三者がドメイン名を不正な目的で登録したりすること)があったことを認めた。ジェド・ラコフ(Jed Rakoff)裁判官は、「非常に丁寧かつ注意深く、すべての証言に耳を傾けていた」と陪審員を評価した。

 陪審評決の内容に対して、「エルメス」は、「『エルメス』はクリエーション、クラフツマンシップを有する真のメゾンであり、創業以来、アーティストの表現の自由を支援してきた。この紛争において、『エルメス』は消費者とブランドの価値を守るために行動せざるを得なかった」とコメントしている。ロスチャイルドは、「路上にいる9人に対してアートとは何かを尋ねてみてほしい。しかし、陪審員の判断が議論の余地のない真実となってしまった」「数十億ドル規模のラグジュアリーメゾン(である『エルメス』)は、アートやアーティストに対して“関心がある”と言いながら、自分たちにアートとは何か、アーティストとは誰かを選ぶ権利があると考えているようだ」「芸術の専門家が芸術について語ることを許さず、経済学者が芸術について語ることを許す、壊れた司法制度だ」と声明を発表。「今日起きたことは間違っている。われわれが戦い続けなければ同様のことが繰り返される」と述べ、控訴する方針だ。

 ロスチャイルドは「エルメス」の“バーキン”に類似したバッグをデジタル上で100個製作し、NFTマーケットプレイスの「オープンシー(OpenSea)」上で販売。訴状の中で「エルメス」は、ロスチャイルドが「一般名称である“メタ(meta)” を足すことで『エルメス』の“バーキン”という著名な商標を略奪し、一攫千金を狙っている」と述べている。これに対してロスチャイルドは、自身のインスタグラムアカウントで、問題となっているバッグはアートだと主張。「私は偽物のバーキンを作っているわけでも販売しているわけでもなく、ファーで覆われた想像上のバーキンを描いたアート作品を作ったにすぎない。アメリカ合衆国憲法修正第1条がアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)に『キャンベル(CAMPBELL)』のスープ缶を描いた作品を作って売る権利を認めているように、バーキンのバッグを描いた作品を作って売る権利を私に認めていると、私の弁護士は言っている」と述べていた。

 “メタバーキン”は当初、約450ドル(約5万9000円)相当で販売され、その後、一部のアイテムは数万ドル(約260万円以上)で転売されているという。

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2023年「グラミー賞」のレッドカーペットルック69選! ハリーやリゾはなにを着た?

 米音楽界最高峰の音楽賞「グラミー賞(Grammy Awards)」の第65回授賞式が2月5日(現地時間)、ロサンゼルスで開催された。最優秀レコード賞は歌手のリゾ(Lizzo)の「About Damm Time」が受賞。最優秀アルバム賞は、ノミネートされていたビヨンセ(Beyonce)やアデル(Adele)らを抑えて、ハリー・スタイルズ(Harry Styles)のアルバム「Harry’s House」が受賞した。BTSは最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞と最優秀ミュージックビデオ賞にノミネートされたが、受賞とならなかった。ここでは豪華アーティストらのレッドカーペットルックをお届け!

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「ラコステ」が新クリエイティブ・デザイン・ディレクターを任命 協業ベースのチーム体制に

 「ラコステ(LACOSTE)」は、新たなクリエイティブ・デザイン・ディレクターに「アディダス」出身のペラギア・コロトロス(Pelagia Kolotouros)を任命した。2023年1月にルイーズ・トロッター(Louise Trotter)前クリエイティブ・ディレクターが退任した後、「ラコステ」はクリエイティブ面のアプローチを見直し、協業をベースとしたチーム体制に移行。今後はコロトロス新クリエイティブ・デザイン・ディレクターを中心に、社内外とのさまざまなコラボレーションを行っていくという。

 コロトロス新クリエイティブ・デザイン・ディレクターは、ニューヨークのパーソンズ美術大学(Parsons School of Design)を卒業。「セオリー(THEORY)」や「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」で経験を積んだ後、「イージー(YEEZY)」に加わり、特に「アディダス」との協業に関するアーティスティック・ディレクションのチームで活躍した。その後、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」のグローバル・クリエイティブ・ディレクターに就任。「アディダス」に入社してからは、ビヨンセ(Beyonce)のブランド「アイビーパーク(IVY PARK)」や、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)とのコラボコレクションにおけるテキスタイル、メンズおよびウィメンズ・コレクション、フットウエアなどの開発責任者を務めていた。

 「ラコステ」は今年、創業90周年を迎える。最近では、22年12月にインターパルファム(INTERPARFUMS)と15年間の世界的なライセンス契約を締結。既存のコティ(COTY)との契約終了後、24年に新しい香水ラインをローンチする予定。

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「ラコステ」が新クリエイティブ・デザイン・ディレクターを任命 協業ベースのチーム体制に

 「ラコステ(LACOSTE)」は、新たなクリエイティブ・デザイン・ディレクターに「アディダス」出身のペラギア・コロトロス(Pelagia Kolotouros)を任命した。2023年1月にルイーズ・トロッター(Louise Trotter)前クリエイティブ・ディレクターが退任した後、「ラコステ」はクリエイティブ面のアプローチを見直し、協業をベースとしたチーム体制に移行。今後はコロトロス新クリエイティブ・デザイン・ディレクターを中心に、社内外とのさまざまなコラボレーションを行っていくという。

 コロトロス新クリエイティブ・デザイン・ディレクターは、ニューヨークのパーソンズ美術大学(Parsons School of Design)を卒業。「セオリー(THEORY)」や「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」で経験を積んだ後、「イージー(YEEZY)」に加わり、特に「アディダス」との協業に関するアーティスティック・ディレクションのチームで活躍した。その後、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」のグローバル・クリエイティブ・ディレクターに就任。「アディダス」に入社してからは、ビヨンセ(Beyonce)のブランド「アイビーパーク(IVY PARK)」や、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)とのコラボコレクションにおけるテキスタイル、メンズおよびウィメンズ・コレクション、フットウエアなどの開発責任者を務めていた。

 「ラコステ」は今年、創業90周年を迎える。最近では、22年12月にインターパルファム(INTERPARFUMS)と15年間の世界的なライセンス契約を締結。既存のコティ(COTY)との契約終了後、24年に新しい香水ラインをローンチする予定。

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“メタバーキン”訴訟が大詰め 「エルメス」がNFT計画を証言

 「エルメス(HERMES)」の“バーキン(Birkin)”を模したNFTアート“メタバーキン(MetaBirkins)”の商標権侵害などを巡る裁判の中で、「エルメス」は“メタバーキン”がブランドのNFT計画に悪影響を与えたと主張し、その計画の一部を明かした。

 “H LAB”と呼ばれる「エルメス」のイノベーションラボの責任者であるマクシミリアン・ムーラン(Maximilien Moulin)によると、同社は2019年12月からNFTの調査を開始し、製品の認証やプライベートイベントおよび限定サービスへのアクセス、ゲームの中で使用するハンドバッグをはじめとするバーチャルアイテムなどに使用する可能性を探っていたという。またムーランは、21年10月には “バーキン”のレプリカをデジタル上で作成し、プロトタイプとして社内で共有したが外部には一度も公開しなかったことや、話す馬のNFTアートも開発中だったことを証言した。さらに、“メタバーキン”が「エルメス」のNFT計画をどのように妨害したかについて、「人々を混乱させる可能性がある」と述べた。

 メイソン・ロスチャイルド(Mason Rothschild)は「エルメス」の“バーキン”に類似したバッグをデジタル上で100個製作し、NFTマーケットプレイスの「オープンシー(OpenSea)」上で販売。訴状の中で「エルメス」は、ロスチャイルドが「一般名称である“メタ(meta)” を足すことで『エルメス』の“バーキン”という著名な商標を略奪し、一攫千金を狙っている」と述べている。これに対してロスチャイルドは、自身のインスタグラムアカウントで、問題となっているバッグはアートだと主張。「私は偽物のバーキンを作っているわけでも販売しているわけでもなく、ファーで覆われた想像上のバーキンを描いたアート作品を作ったにすぎない。アメリカ合衆国憲法修正第1条がアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)に『キャンベル(CAMPBELL)』のスープ缶を描いた作品を作って売る権利を認めているように、バーキンのバッグを描いた作品を作って売る権利を私に認めていると、私の弁護士は言っている」と述べている。

 “メタバーキン”は当初、約450ドル(約5万9000円)相当で販売され、その後、一部のアイテムは数万ドル(約260万円以上)で転売されているという。

 本件訴訟は、近日中にも判決が出る見通しだ。

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「ティファニー」×「ナイキ」のコラボスニーカー登場! 3月7日発売、シルバーのアクセサリーも

 「ティファニー(TIFFANY & CO.)」と「ナイキ(NIKE)」は1月31日(現地時間、以下同)、初のコラボレーションで発売するアイテムについて発表した。事前にウワサされていた通り、2022年に生誕40周年を迎えた定番モデル“エア フォース 1(AIR FORCE 1)”をベースにしたスニーカー、“ナイキ × ティファニー エア フォース 1 1837(NIKE x TIFFANY & CO. AIR FORCE 1 1837)”のほか、スニーカーに関連したシルバーのアクセサリーを発売する。

 コラボスニーカーは黒のスエード製で、サイドには“ティファニーブルー”のスウォッシュがあしらわれており、ヒール部分にシルバーのプレートが付けられている。米国メンズサイズの3.5から18まで展開し、価格は400ドル(約5万1000円)。シルバーのアクセサリーは、靴べら、ホイッスル、シューブラシなどで、価格は250~475ドル(約3万2000~6万1000円)。いずれも数量限定で、3月7日に発売する。「ティファニー」ニューヨーク五番街本店の隣にあるフラッグシップ ネクストドア店と、やはりニューヨークにあるもう1店のほか、「ナイキ」の公式アプリ「SNKRS」、そして北米にある「ナイキ」の一部小売店で取り扱う。

 今回のコラボは、両ブランドが29日に“ティファニーブルー”のシューズボックスの画像をSNSに投稿していたことから大きな注目を集めていた。なお、1837年創業の「ティファニー」にとって、これが初のスニーカーとなった。

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「アンダーアーマー」がNY発アクティブウエアブランド「アーモライナ」に勝訴 商標権侵害訴訟の損害賠償額は2ドル

 「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」は、NY発女性用アクティブウエア兼ライフスタイルブランドの「アーモライナ(ARMORINA)」との4年にわたる商標権侵害訴訟に勝訴した。裁判員は両者の名称が類似しており、消費者の誤解を招くと判断。損害賠償額は侵害について1ドル(約129円)、希釈化について1ドルと算定した。裁判所は「アーモライナ」に対して名称の使用を禁じたが、別の名称を使用することを条件に事業の継続を認めた。「アーモライナ」の代理人は同ブランドが今後どのような名称で事業を行うかについてコメントしなかった。1月31日現在、「アーモライナ」のウェブサイトは現行の名称のまま運営されている。

 陪審員は、「アンダーアーマー」が有名になったあとに「アーモライナ」がその商標の使用を開始し、その結果、「『アンダーアーマー』の商標の希釈化を引き起こす可能性がある」と認定した。

 「アーモライナ」は2018年創業。創業者のジュリエット・ファン(Juliet Huang)は証言の中で、ブランド名はメトロポリタン美術館で見た鎧が着想源で、「アンダーアーマー」のことはあまり知らなかったと述べている。

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「アンダーアーマー」がNY発アクティブウエアブランド「アーモライナ」に勝訴 商標権侵害訴訟の損害賠償額は2ドル

 「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」は、NY発女性用アクティブウエア兼ライフスタイルブランドの「アーモライナ(ARMORINA)」との4年にわたる商標権侵害訴訟に勝訴した。裁判員は両者の名称が類似しており、消費者の誤解を招くと判断。損害賠償額は侵害について1ドル(約129円)、希釈化について1ドルと算定した。裁判所は「アーモライナ」に対して名称の使用を禁じたが、別の名称を使用することを条件に事業の継続を認めた。「アーモライナ」の代理人は同ブランドが今後どのような名称で事業を行うかについてコメントしなかった。1月31日現在、「アーモライナ」のウェブサイトは現行の名称のまま運営されている。

 陪審員は、「アンダーアーマー」が有名になったあとに「アーモライナ」がその商標の使用を開始し、その結果、「『アンダーアーマー』の商標の希釈化を引き起こす可能性がある」と認定した。

 「アーモライナ」は2018年創業。創業者のジュリエット・ファン(Juliet Huang)は証言の中で、ブランド名はメトロポリタン美術館で見た鎧が着想源で、「アンダーアーマー」のことはあまり知らなかったと述べている。

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「ナイキ」が「ベイプ」を提訴 “エア フォース1”などの商標権侵害を主張

 ナイキ(NIKE)は「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)、以下ベイプ」を運営するUSAPE LLCがナイキの商標権を侵害したとして、損害賠償などを求めて提訴した。ナイキは、“エア フォース 1(AIR FORCE 1)” “エア ジョーダン 1(AIR JORDAN 1)” “ダンク ロー(DUNK LOW)”など、「世界で最も価値のある商標」をUSAPEが侵害したと主張する。USAPEのコメントは得られなかった。

 ナイキによると、侵害行為は2005年ごろから始まり、21年以前までは「ベイプ」の侵害製品は少量だったが、21年以降、米国における「ベイプ」の存在感が高まり始め、ナイキのビジネスにとって大きな脅威となったと主張する。ナイキは訴訟に先立ち、「ベイプ」に対して侵害品とされる製品の生産を中止するよう求めたが、「ベイプ」側が「これを拒絶した」ため、訴訟提起に至ったという。

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「ルイ・ヴィトン」の親会社、22年の売上高は11兆円と大台突破 インフレなどの逆風をものともせず

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の2022年12月通期決算は、売上高が前期比23.3%増の791億8400万ユーロ(約11兆857億円)、営業利益は同22.4%増の210億100万(約2兆9401億円)ユーロ、純利益は17.0%増の140億8400万ユーロ(約1兆9717億円)だった。

 部門別の売上高では、スターブランドの「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と「ディオール(DIOR)」を抱える主要事業のファッション・レザーグッズ部門が同25.0%増の386億4800万ユーロ(約5兆4107億円)と記録的な好業績となった。中でも「ルイ・ヴィトン」は初めて売り上げ200億ユーロ(約2兆8000億円)を突破し、力強い成長を見せた。ほかにも、「セリーヌ(CELINE)」「フェンディ(FENDI)」「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」「ロエベ(LOEWE)」が好調で売り上げに寄与した。

 ウオッチ&ジュエリー部門は、「ティファニー(TIFFANY & CO.)」「ブルガリ(BVLGARI)」「タグ・ホイヤー(TAG HEUER)」がけん引し、同18.0%増の105億8100万ユーロ(約1兆4813億円)となった。

 香水&コスメティクス部門は同16.8%増の77億2200万ユーロ(約1兆810億円)、ワイン&スピリッツ部門は、同18.8%増の70億9900万ユーロ(約9938億円)だった。免税店のDFSや化粧品のセレクトショップ、セフォラ(SEPHORA)などを運営するセレクティブ・リテール部門は、店舗への客足が回復したことなどから、同26.3%増の148億5200万ユーロ(約2兆792億円)となった。

 地域別の売上高を見ると、フランスが同47.6%増、フランスを除く欧州は同28.9%増、米国は同29.8%増、日本は同24.0%増といずれも2ケタ成長だった。一方、日本を除くアジア太平洋地域は、中国におけるロックダウンなどの影響によって同6.3%増となった。

 ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼最高経営責任者は、「世界が経済的・地政学的な課題に直面していた22年においても、当社の傘下メゾンの比類のない魅力や購買意欲を喚起する能力により、素晴らしい業績を上げることができてうれしく思う。現在の先行き不透明な情勢の中、23年も自信を持って、しかし慎重に事業を進めていく」と語った。また、同氏はアナリスト向けの決算説明会で、中国市場について「1月に入ってからはポジティブなサインが見られる。中国のリーダーたちの辣腕ぶりを考えると、こうした経済成長の機会を逃すことなく生かすだろう」としつつも、中国人観光客が本格的に戻るのは23年下半期になるのではないかと述べた。

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「ティファニー」と「ナイキ」が初コラボを発表 スニーカーを発売か

 「ティファニー(TIFFANY & CO.)」と「ナイキ(NIKE)」はこのほど、初のコラボレーションを発表した。両ブランドは、「A legendary pair. Coming soon」の文字と共に“ティファニーブルー”のシューズボックスの画像をSNSに投稿していることから、何らかのスニーカーを発売するようだが、詳細は現時点では明らかとなっておらず続報が待たれる。もしスニーカーが発売された場合、1837年に創業された「ティファニー」史上初のスニーカーとなる。

 現在リークサイトやアカウントでは、2022年で生誕40周年を迎えた定番モデル“エア フォース 1(AIR FORCE 1)”をベースに、“ティファニーブルー”に染め上げた1足が噂されている。

 「ティファニー」は、2021年にLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)に買収されて以降、「シュプリーム(SUPREME)」や「フェンディ(FENDI)」、現代アーティストの故アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)やダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)などとコラボを果たしている。

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「テルファー」の新作ウォレットが即完売 バッグで人気を獲得したブランド

 アメリカを中心にバッグが人気を集める「テルファー(TELFAR)」はこのほど、ブランド初のウォレットを発売した。価格は144ドル(約1万8000万円)で、17色で展開。素材はレザーを使用した。

 同アイテムは発売後、すぐに売り切れとなった。実売数は明らかにされていないが、ババック・ラッドボーイ(Babak Radboy)=クリエイティブ・ディレクターは「在庫はたくさん用意していた。全部で17色をそろえ、多くが売り切れとなるバッグと違ってすぐには完売しないだろうと予想していた」と語った。同アイテムはすでにリセールサイト「ストックX(STOCK X)」などに出品されており、1500ドル(約19万円)以上の価格が設定されているものもあるという。

 「テルファー」はニューヨークを拠点にするデザイナー、テルファー・クレメンス(Telfar Clemens)が設立。ミレニアルやZ世代を中心に、絶大な人気を集める。「黒人だけで運営するブランドの自由なアイデンティティーに共感してくれているはずだ」とラッドボーイ=クリエイティブ・ディレクターは言う。2023年の展望については、「ほぼ毎月、新しいニュースが届けられるはず。(ブランドが運営するテレビチャンネル)テルファーTVではオリジナルコンテンツを増やし、アクセサリー同様に、アパレルにも力を入れていく予定だ」と述べた。

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故ダイアナ妃愛用の十字架ジュエリーをキム・カーダシアンが落札 約2500万円で

 キム・カーダシアン(Kim Kardashian)はこのほど、競売会社「サザビーズ(SOTHEBY'S)」が開催したオークションに出品された、故ダイアナ・フランセス(Diana Frances)元英国皇太子妃が着用したダイヤモンドの十字架を落札した。落札価格は16万3800ポンド(約2550万円)。事前予想では8〜12万ポンド(約1240〜1870万円)になると見られていたが、その2倍程度となった。なおオークション会場にキム本人の姿はなく、代理人が落札したという。

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故ダイアナ妃愛用の十字架ジュエリーをキム・カーダシアンが落札 約2500万円で

 キム・カーダシアン(Kim Kardashian)はこのほど、競売会社「サザビーズ(SOTHEBY'S)」が開催したオークションに出品された、故ダイアナ・フランセス(Diana Frances)元英国皇太子妃が着用したダイヤモンドの十字架を落札した。落札価格は16万3800ポンド(約2550万円)。事前予想では8〜12万ポンド(約1240〜1870万円)になると見られていたが、その2倍程度となった。なおオークション会場にキム本人の姿はなく、代理人が落札したという。

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P&Gが黒人向けビューティブランド「ミエーレ オーガニクス」を買収 近年は有色人種向けヘアケアに注力

 プロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER & GAMBLE 以下、P&G)はこのほど、黒人特有の縮毛や肌悩みに向けたヘアケア・スキンケアブランド「ミエーレ オーガニクス(MIELLE ORGANICS)」を買収した。取引額は非公表。

 「ミエーレ オーガニクス」は、2014年にモニーク(Monique)とメルヴィン・ロドリゲス(Melvin Rodriguez)夫妻が創業。ウォルマート(WALMART)やターゲット(TARGET)、CVSなど大型の小売り店でヘアケアやスキンケア商品を販売している。ベストセラーは髪や頭皮に使えるオイル“ローズマリー ミント スカルプ&ヘア ストレンシニング オイル”など。業界筋によると20年の売り上げは約4000万ドル(約50億円)で、21年にはバークシャー パートナーズ(BERKSHIRE PARTNERS)から大型出資を受けた。なお、P&Gによる買収後もモニークは引き続き最高経営責任者(CEO)を、メルヴィンは最高執行責任者(COO)を務める。

 モニーク・ロドリゲ=ミエーレ オーガニクスCEOはP&Gとのパートナーシップについて、「われわれの縮毛に関する専門知識や革新的アプローチと、P&Gのリソースや研究力、黒人科学者へのアクセスを組み合わせることでより多くの黒人女性をサポートできると考える」と語った。今回の取引の一環として、両社はそれぞれ1000万ドル(約12億円)をNPO法人ミエーレ ケアーズ(MIELLE CARES)に寄付する。ミエーレ ケアーズは黒人・有色人種のコミュニティーに対し教育機会や経済的なサポートを行う団体。

 P&Gでビューティ事業を統括するアレックス・キース(Alex Keith)P&Gビューティ(P&G BEAUTY)CEOは「ミエーレ オーガニクス」を「何百万人もの黒人女性に愛されているブランド」と評価し、「P&Gは『ミエーレ オーガニクス』のミッションである黒人・有色人種の女性向けの商品を増やし、研究開発への投資を増やすことをサポートする」とコメントした。

 P&Gはここ数年、有色人種に向けたヘアケア商品を増やしている。19年には黒人女性の髪に特化したヘアケアライン「マイ ブラック イズ ビューティフル(MY BLACK IS BEAUTIFUL)」を立ち上げた。その前年には髪質が硬い男性に向けたシェービングブランド「べヴェル(BEVEL)」や縮毛にアプローチしたウィメンズヘアケアブランド「フォルム(FORM)」を擁するウォーカー&コー(WALKER & CO.)を買収した。

 一方の「ミエーレ オーガニクス」は最近、白人のTikTokスターで300万以上のフォロワーを持つアリックス・アール(Alix Earle)が人気のオイルを紹介したことで物議を醸した。白人であり、さらに多大な影響力を持つ彼女が紹介したことにより商品が売り切れてしまった場合、本当に必要とする黒人が手に入れられなくなることを危惧する論争がSNS上で起こったのだ。これに対しモニークは「われわれの商品がなかなか手に入らず消費者が困っていることを理解している。だからこそ今回のP&Gとの協業は大きな意味を成す。より幅広い消費者へのアプローチを可能にし、消費者は商品を手に入れやすくなる。(P&G傘下に入っても)処方を変える予定はないので既存品の愛用者には安心してほしい」と話した。

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「ルイ・ヴィトン」が初のベビー向けコレクションを発売 ウエアからテディベア、シルバー製品までをラインアップ

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は1月25日、ブランド初のベビー向けコレクションを発表した。3月3日に世界各国の一部店舗で発売する。

 ラインアップは、ロンパースやトップスとボトムスのセットアップ、ダブルフェースのフード付きコートなどのウエアをはじめ、レザーシューズや靴下、ニット帽やミトンのセットから、ビブ(よだれ掛け)、ブランケット、テディベア、小さなワードローブトランク、ポーチ、カップや乳歯ケースなどのシルバー製品まで多彩。ウエアは、生後12カ月向けサイズまでを用意する。価格は、カシミア製のロンパースが800ユーロ(約11万円)、シューズは320ユーロ(約4万4000円)、テディベアは850ユーロ(約11万7000円)、シルバー製のカップが700ユーロ(約9万6000円)など。

 素材は、オーガニックコットンや、アニマルウェルフェアを保証するパートナーから調達したカシミアとウール、レザーワーキンググループ認定のレザーを使用。ピンクやブルー、グレー、イエロー、白といった淡い色使いと、モノグラムのパターンやモチーフを取り入れたデザインが特徴的。ギフト需要でも人気を集めそうだ。

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「ルイ・ヴィトン」が初のベビー向けコレクションを発売 ウエアからテディベア、シルバー製品までをラインアップ

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は1月25日、ブランド初のベビー向けコレクションを発表した。3月3日に世界各国の一部店舗で発売する。

 ラインアップは、ロンパースやトップスとボトムスのセットアップ、ダブルフェースのフード付きコートなどのウエアをはじめ、レザーシューズや靴下、ニット帽やミトンのセットから、ビブ(よだれ掛け)、ブランケット、テディベア、小さなワードローブトランク、ポーチ、カップや乳歯ケースなどのシルバー製品まで多彩。ウエアは、生後12カ月向けサイズまでを用意する。価格は、カシミア製のロンパースが800ユーロ(約11万円)、シューズは320ユーロ(約4万4000円)、テディベアは850ユーロ(約11万7000円)、シルバー製のカップが700ユーロ(約9万6000円)など。

 素材は、オーガニックコットンや、アニマルウェルフェアを保証するパートナーから調達したカシミアとウール、レザーワーキンググループ認定のレザーを使用。ピンクやブルー、グレー、イエロー、白といった淡い色使いと、モノグラムのパターンやモチーフを取り入れたデザインが特徴的。ギフト需要でも人気を集めそうだ。

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「サザビーズ」に23足の故ノトーリアス・B.I.G.の未発表モデル“エア ジョーダン 13”が出品 

 オークションハウス「サザビーズ(SOTHEBY’S)」は、ナイキ(NIKE)の「ジョーダンブランド(JORDAN BRAND)」と提携し、故ノトーリアス・B.I.G.(The Notorious B.I.G.以下、ビギー)とコラボレーションした23足のスニーカー“エア ジョーダン 13(AIR JORDAN 13)”のオークションを開催中だ。2月3日(現地時間)まで「サザビーズ」の公式サイトで入札を受け付け、全ての売り上げは都市部の若者を支援するクリストファー・ウォレス・メモリアル財団(Christopher Wallace Memorial Foundation)に寄付される。

 コラボ“エア ジョーダン 13”は、2017年にビギーの生誕45周年を記念して制作された未発表モデル。23年が彼およびヒップホップの生誕50周年にあたり、なおかつ「ジョーダンブランド」がマイケル・ジョーダン(Michael Jordan)の背番号“23”にちなんだキャンペーン「#JordanYear2023」を行うことから、今回のオークションが決定した。

 全体はダークトーンを基調としており、シュータンの表面に彼の頭部のイラストを落とし込み、左右のシュータンの裏面には代表曲「Juicy」のリリックである「AND IF YOU DON'T KNOW NOW YOU KNOW」と「it was all a dream」をそれぞれ配している。さらに、インソールにビギーが愛用していた「クージー(COOGI)」のニットを想起させるカラフルなグラフィックをプリントしたほか、アグレットには「dream」の赤文字をあしらい、クリストファー・ウォレス・メモリアル財団のハングタグを付属する。サイズはUS7~13(25.0~31.0cm)で、2300~5200ドル(約30万~67万7000円)での落札が予想されている。

 今回のオークションについて、「サザビーズ」のストリートウエアと現代コレクティブスを担当するブラーム・ワクター(Brahm Wachter)は、「コレクターや愛好家にとって、史上最高のアスリートと史上最高のラッパーの遺産が結び付くスニーカーを入手する唯一の機会だ」とコメントした。

 なお、“エア ジョーダン 13”はオークション期間中、「サザビーズ」のニューヨークのギャラリーで一般公開されている。

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リアーナとエイサップ・ロッキーが「スーパーボウル」にあわせて「ミッチェルアンドネス」とのコラボアイテムを発売

 歌手のリアーナ(Rihanna)が、2月12日(現地時間)に開催される米最大のスポーツイベント「第57回スーパーボウル(Super Bowl 2023)」のハーフタイムショーに出演することを記念し、恋人でラッパーのエイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)と共にスポーツブランド「ミッチェルアンドネス(MITCHELL & NESS)」とコラボレーションしたコレクションを発表した。現在、NFLと「ミッチェル&ネス」およびスポーツ用品企業ファナティクス(FANATICS)の公式オンラインストア、一部セレクトショップで販売中だ。

 “フェンティー フォー ミッチェルアンドネス(FENTY FOR MITCHELL & NESS)”と名付けられたコラボコレクションは、コーチジャケットやフーディー、オーバーサイズのロングスリーブTシャツ、Tシャツなどを用意。2022年9月にリアーナがハーフタイムショーに出演することが発表された際のフライヤー画像をはじめ、NFLのロゴやボールのグラフィックを落とし込んだ。価格は45~135ドル(約5800~1万7500円)など。

 リアーナは“フェンティー フォー ミッチェルアンドネス”のほか、今月初めには自身が手掛けるランジェリーブランド「サヴェージ×フェンティ(SAVAGE X FENTY)」からもフーディーやスエットパンツ、ジャージー、ビーニー、ボクサーパンツ、バンダナなど、ハーフタイムショーの出演を記念した全17型のアイテムを販売している。

 「ミッチェルアンドネス」は、1904年にアメリカ・フィラデルフィアでフランク・ミッチェル(Frank Mitchell)とチャールズ・ネス(Charles Ness)が設立。北米4大プロスポーツリーグ(NBA、NFL、MLB、NHL)を中心に、NCAA(全米大学体育協会)やMLSなどの公式ライセンスウエアも手掛け、スポーツシーンだけでなくストリートやヒップホップシーンからも人気を集める。22年2月には、ファナティクスのマイケル・ルービン(Michael Rubin)最高経営責任者がジェイ・Z(JAY-Z)やリル・ベイビー(Lil Baby)ら大物ラッパーと共に買収し、同年10月にはレブロン・ジェームズ(LeBron James)やケビン・デュラント(Kevin Durant)、スクーター・ブラウン(Scooter Braun)らがオーナーグループに加わった。

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「ルイ・ヴィトン」、GOT7のジャクソン・ワンをアンバサダーに起用

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は、新たなアンバサダーとして、K-POPグループGOT7(ガットセブン)のメンバーでソロアーティストとしても活動するジャクソン・ワン(Jackson Wang)を起用した。

 ジャクソンは香港出身で、現在28歳。2014年にGOT7のメンバーとしてデビューし、17年に自身の音楽レーベル、チーム ワン レコード(TEAM WANG RECORDS)を設立した。22年9月に2枚目のソロアルバムを発売。インスタグラムで約3100万、中国版のツイッターであるウェイボー(微博、WEIBO)で約3000万のフォロワーを持つ。1月19日に行われた「ルイ・ヴィトン」23-24年秋冬メンズ・コレクションのショーにもゲストとして来場しており、それに先立って同ブランドが公開した動画で、ジャクソンはウェイボーとメッセンジャーアプリのウィーチャット(微信、WeChat)上で配信されるショーを視聴するようファンに呼びかけた。

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「ミュグレー」が2年ぶりにランウエイショー “シーナウ・バイナウ”形式で2022-23年秋冬を披露

 「ミュグレー(MUGLER)」は1月26日、パリでランウエイショーを行う。“シーナウ・バイナウ(See Now, Buy Now)”形式で、2022-23年秋冬シーズンに当たるコレクションを披露する。同ブランドが1月にコレクションを発表するのは初めて。ショーの詳細は明らかではないが、会場に観客を迎えるほか、さまざまなソーシャルメディア上でのライブ配信も行う予定。

 アーティスティック・ディレクターのケーシー・カドウォールダー(Casey Cadwallader)は20-21年秋冬のショー以降、ラッパーのミーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)や映画監督で女優のクロエ・セヴィニー(Chloe Sevigny)、女優のハンター・シェーファー(Hunter Schafer)、モデルのシャローム・ハーロウ(Shalom Harlow)らを起用したムービーを制作し、コレクションを発表してきた。3部作の最新動画は合計1500万以上のPV数を記録。ブランドの売上高も3ケタ成長を見せており、オンラインストアや卸先でも高いセルスルー率(小売店での実倍率)となっている。このため、カドウォールダー=アーティスティック・ディレクターはシンプルなランウエイショーでの発表に戻ることにためらいもあったという。

 パスカル・コンテ・ジョドラ(Pascal Conte-Jodra)=マネージング・ディレクターは、「今回のショー開催は単に発表の場をランウエイに戻すのではない。動画配信によって、人々を楽しませることや驚かせること、注目を集めることのノウハウや実績を積んできた。ケーシーが手掛ける新たなクリエイションに期待してほしい。当ブランドでは、リスクを恐れずにチャレンジする」とコメントした。

 「ミュグレー」は17年、デヴィッド・コーマ(David Koma)に代わり、アメリカ人デザイナーのカドウォールダーをウィメンズのアーティスティック・ディレクターに任命。「ロエベ(LOEWE)」や「アクネ ストゥディオス(ACNE STUDIOS)」などでキャリアを積んできた同氏だが、当時は「無名デザイナーを起用」と報じられた。19年11月には、世界最大のビューティ企業ロレアル(L’OREAL)が「ミュグレー」(ビューティ含む)をクラランス グループ(CLARINS GROUPE)から買収。22年1月には、創業デザイナーであるマンフレッド・ティエリー・ミュグレー(Manfred Thierry Mugler)氏が死去した。

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「ミュグレー」が2年ぶりにランウエイショー “シーナウ・バイナウ”形式で2022-23年秋冬を披露

 「ミュグレー(MUGLER)」は1月26日、パリでランウエイショーを行う。“シーナウ・バイナウ(See Now, Buy Now)”形式で、2022-23年秋冬シーズンに当たるコレクションを披露する。同ブランドが1月にコレクションを発表するのは初めて。ショーの詳細は明らかではないが、会場に観客を迎えるほか、さまざまなソーシャルメディア上でのライブ配信も行う予定。

 アーティスティック・ディレクターのケーシー・カドウォールダー(Casey Cadwallader)は20-21年秋冬のショー以降、ラッパーのミーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)や映画監督で女優のクロエ・セヴィニー(Chloe Sevigny)、女優のハンター・シェーファー(Hunter Schafer)、モデルのシャローム・ハーロウ(Shalom Harlow)らを起用したムービーを制作し、コレクションを発表してきた。3部作の最新動画は合計1500万以上のPV数を記録。ブランドの売上高も3ケタ成長を見せており、オンラインストアや卸先でも高いセルスルー率(小売店での実倍率)となっている。このため、カドウォールダー=アーティスティック・ディレクターはシンプルなランウエイショーでの発表に戻ることにためらいもあったという。

 パスカル・コンテ・ジョドラ(Pascal Conte-Jodra)=マネージング・ディレクターは、「今回のショー開催は単に発表の場をランウエイに戻すのではない。動画配信によって、人々を楽しませることや驚かせること、注目を集めることのノウハウや実績を積んできた。ケーシーが手掛ける新たなクリエイションに期待してほしい。当ブランドでは、リスクを恐れずにチャレンジする」とコメントした。

 「ミュグレー」は17年、デヴィッド・コーマ(David Koma)に代わり、アメリカ人デザイナーのカドウォールダーをウィメンズのアーティスティック・ディレクターに任命。「ロエベ(LOEWE)」や「アクネ ストゥディオス(ACNE STUDIOS)」などでキャリアを積んできた同氏だが、当時は「無名デザイナーを起用」と報じられた。19年11月には、世界最大のビューティ企業ロレアル(L’OREAL)が「ミュグレー」(ビューティ含む)をクラランス グループ(CLARINS GROUPE)から買収。22年1月には、創業デザイナーであるマンフレッド・ティエリー・ミュグレー(Manfred Thierry Mugler)氏が死去した。

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2023年に注目の中国を拠点とするインフルエンサー9選

 中国市場ではメルマガなどのメールを使ったマーケティングはほぼないに等しく、SNSが大きな影響を持つ。例えば、中国最大のSNSアプリ「WeChat(微信・ウィーチャット)」はコミュニケーションツールの枠を超え、ブランドが公式アカウントでの発信を通して消費者にダイレクトにつながれるツールに成長した。2022年は「シャネル(CHANEL)」が同アプリに一番多く投稿し、374万と最大のビュー数を獲得した。これは21年に比べて180.5%の上昇となっており、SNSの特徴を生かして新たなリーチ拡大につなげている。

 そんな中国市場では、インフルエンサー(中国ではKOL)も毎年注目株が多く登場する。ここでは、米「WWD」が選んだ2023年に知っておきたい注目の9人を紹介。中国版インスタグラムの「シャオフォンシュウ(Xiaohongshu、小紅書)」や中国版ティックトックのドウイン(Douyin、抖音)といったプラットフォームを中心に活躍する、新鋭インフルエンサーたちのスタイルや個性に注目だ。

1 ミン・マー

2 チェルシー・クォック

3 シュウ・チェン

4 リチェン・リン

5 ジュン・ファン

6 ハン・チェン

7 フェイ・チワン

8 シシセン・チェン

9 ストキャスティク・ボラティリティー

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キム・ジョーンズがコニャックの「ヘネシー」とコラボ 限定ボトルや初のファッションアイテムを制作

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)傘下の仏コニャックメゾン「ヘネシー(HENNESSY)」は、「ディオール(DIOR)」のメンズ・アーティスティック・ディレクターと「フェンディ(FENDI)」のウィメンズ・アーティスティック・ディレクターを務めるキム・ジョーンズ(Kim Jones)とのコラボレーションを発表した。特製デキャンタや限定ボトル、初のラグジュアリー・ファッションアイテムからなる“ヘネシー X.O”のエクスクルーシブ・コレクションを制作し、3月にロンドンでお披露目すると同時にローンチ予定だ。

 ファッションアイテムに関する詳細は明らかにされていないが、キムは「今回のコラボレーションでは、“ヘネシー X.O”のアーカイブからインスピレーションを得て、過去、現在、未来のためのデザインを手掛けた。特に興味を引かれたのは、このメゾンが持つ厳格なクラフツマンシップの歴史。そのアプローチは、ファッションにも当てはまるものだ」とコメント。一方、ローラン・ボワロ(Laurent Boillot)最高経営責任者は、「現代を代表する素晴らしいクリエイターであるキム・ジョーンズと共に、コニャック作りとクチュールを融合させた新たな旅に乗り出すことをとても楽しみにしている。“ヘネシー X.O”を象徴する個性からインスピレーションを受けたキムは、今日そして未来の文化にインパクトを与えるようなコンテンポラリーなコレクションを生み出した」と話す。

 “ヘネシー X.O”は、1870年に世界で初めて“エクストラ・オールド(X.O)”の名が与えられたコニャック。約100種類のオー・ド・ヴィー(原酒)をブレンドして作られており、創業者のリシャール・ヘネシー(Richard Hennessy)の甥が考案した個性的なボトルデザインでも知られる。過去には、建築家のフランク・ゲーリー(Frank Gehry)やアーティストの蔡国強(ツァイ・グオチャン)、映画監督のリドリー・スコット(Ridley Scott)らと協業し、限定ボトルやキャンペーンを制作してきた。

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故アルベール・エルバス設立の「AZファクトリー」、無名の若手デザイナーをゲストに迎えてショーを開催へ

 ファッションデザイナーの故アルベール・エルバス(Alber Elbaz)氏が立ち上げたブランド「AZファクトリー(AZ FACTORY)」は、2023年春夏パリ・クチュール・ウイーク期間中の1月23日、“シアトリカルな”ショーを開催する。このショーでは、ジュネーヴ造形芸術大学(Geneva University of Art and Design)を卒業したばかりのフランス人デザイナー、テネシー・ソーソン(Tennessy Thoreson)による12ルックを披露する。コンセプトは、“スーパーヒロインと彼女たちの特別なパワー”だという。

 「AZファクトリー」は、19年にエルバス氏が「カルティエ(CARTIER)」や「クロエ(CHLOE)」などを擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)とジョイントベンチャーを設立して立ち上げたブランド。「ランバン(LANVIN)」のアーティスティック・ディレクターを14年間務めた同氏が、約5年ぶりに自身でクリエイティブを手掛けるブランドとして大きな話題となったが、21年1月にデビューコレクションを発表した3カ月後に同氏が死去。10月にはトリビュートショー、“ラブ・ブリングス・ラブ(Love Brings Love)”が行われ、45組の著名デザイナーがエルバス氏へのオマージュを捧げるルックを披露した。

 その後、「AZファクトリー」はゲストデザイナーを招へいし、年6回のプレゼンテーションを開催すると発表。これまでに「テベ・マググ(THEBE MAGUGU)」「エスター・マニャス(ESTER MANAS)」「シリル・ブレ(CYRIL BOUREZ)」「ルッツ ヒュエル(LUTZ HUELLE)」などのほか、イタリアのDJ集団クラブ・ドマーニ(Club Domani)と協業している。

 今回ゲストに迎えるソーソンは、在学中に「クロエ」で経験を積み、現在は「パコ ラバンヌ(PACO RABANNE)」でインターンをしているが、自身のブランドはまだ立ち上げていない。しかし、リシュモンの幹部であるマウロ・グリマルディ(Mauro Grimaldi)は、ソーソンの技術力や独特の美学、女性やクィアな人々へのエンパワーメント、多様性、喜びなどを表現するストーリーテリングのスキルなどに感心したという。「彼のファッションや社会に対するビジョンはとても鮮明で、“今”を捉えている。それと同時に、エモーショナルなコミュニケーションの取り方を心得ていて、デザイナーとして成功する要素を多く兼ね備えている」。また「AZファクトリー」で発表する作品についても、「“ヒロイン”を掲げたテネシーのアイデアは、アルベールのフィロソフィーの柱の1つである“服は外部の世界からの盾となれる”という考えと深く共鳴しており、それぞれのルックがスーパーパワーを持っている」と評価する。これらのアイテムはカスタムオーダーで販売を受け付ける予定だ。

 グリマルディはまた、「リシュモンはテネシーのような若手がデザイナーとしての最初の夢を実現できるよう可能性を提示し、自身のコレクション制作に向け初期段階から立案するようにしている。われわれにとっても、将来業界のリーダーとなりうる彼らとの対話から得られるものが多くあると感じている」と語った。

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BTSのJ-HOPEやアッシャーなどスターが大集結! 「ルイ・ヴィトン」2023-24年秋冬メンズ・コレクション

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は1月19日、2023-24年秋冬メンズ・コレクションをルーブル美術館の中庭で発表した。BTSのJ-HOPEがゲストとして来場することが事前に明らかになっていたため、会場周辺には大勢のファンやメディア関係者が詰めかけた。

 フロントローには、J-HOPEのほか、GOT7のジャクソン・ワン(Jackson Wang)、アッシャー(Usher)、ラッパーのタイガ(Tyga)、モデルのカーリー・クロス(Karlie Kloss)、俳優のキット・ハリントン(Kit Harington)、そしてニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)「ルイ・ヴィトン」ウィメンズ・アーティスティック・ディレクターらが着席。ショーは、アパートメントのようにしつらえられたセットで、スペインの歌手ロザリア(Rosalía)が熱唱する中で行われた。

 「ルイ・ヴィトン」は、21年11月に急逝したメンズ・アーティスティック・ディレクターのヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)の後任について「時間をかけて探す」としている。このため、今回のショーは、ストリートウエアブランド「キッドスーパー(KIDSUPER)」の創業デザイナーであるコルム・ディレイン(Colm Dillane)、「オフ-ホワイトc/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」のイブラヒム・カマラ(Ibrahim Kamara)=アート&イメージディレクター、映画監督のミシェル・ゴンドリー(Michel Gondry)によるクリエイティブチームが手掛けた。

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ファーフェッチに、ネッタポルテやマッチズファッションで要職を務めた名物バイヤーが入社

 ラグジュアリーECなどを手掛けるファーフェッチ(FARFETCH)に、エリザベス・フォン・デア・ゴルツ(Elizabeth von der Goltz)=マッチズファッション ドットコム(MATCHESFASHION.COM)前最高商務責任者(CCO)が入社した。同社のチーフ・ファッション&マーチャンダイジング・オフィサーと、ロンドンにある傘下のセレクトショップ、ブラウンズ(BROWNS)の最高経営責任者(CEO)に就任した。

 同氏は、2000年に米百貨店バーグドルフ グッドマン(BERGDORF GOODMAN)のバイヤーとしてキャリアをスタート。最終的にシニアバイスプレジデントとゼネラル・マーチャンダイズ・マネジャーを務めた後、17年にネッタポルテ(NET-A-PORTER)のグローバル・バイイング・ディレクターに就任した。その後、21年初頭にマッチズファッションドットコムにCCOとして加わったが、22年9月に退任していた。

 ファーフェッチ内の変化は、これだけではない。今月には、決済サービス会社のクラーナ(KLARNA)のインストア担当グローバルヘッドなどを務めてきたシンドゥラ・サリコンダ(Sindhura Sarikonda)が、アメリカ大陸担当社長として入社。また、音声SNSアプリ「クラブハウス(Clubhouse)」でブランド・エバンジェリズム&開発ヘッドを務めたステファニー・サイモン(Stephanie Simon)も、コミュニティー&ウェブ3担当バイス・プレジデントに着任する予定だ。一方、ホリー・ロジャース(Holli Rogers)=チーフ・ブランド・オフィサー兼ブラウンズ会長と、マーティン・アヴェティシャン(Martin Avetisyan)最高事業成長責任者は退社する。

 ジョゼ・ネヴェス(Jose Neves)会長兼CEOは、「私たちの2023年の計画は、成長性、収益性、フリーキャッシュフローの増加を実現しながら、ファーフェッチのプラットフォーム・ビジョンを推進し続けることに重点を置いている。今回の採用は、その達成につながるものだ」と説明。「エリザベスは、ファーフェッチの顧客が比類なきラインアップにアクセスし続けられるように、素晴らしい商品をキュレーションし、確保する上で不可欠な役割を果たすことになる。シンドゥラのリーダーシップは、私たちにとって最大の市場である米国を含むアメリカ大陸のラグジュアリー顧客に、差別化されたショッピング体験を提供する態勢を整えてくれるだろう。そして、ステファニーは、ファッションがWeb3にどのように関わることができるか、そしてこの分野でまだ探求すべきあらゆる機会について、素晴らしい経験をもたらしてくれると確信している」と語った。

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ファーフェッチに、ネッタポルテやマッチズファッションで要職を務めた名物バイヤーが入社

 ラグジュアリーECなどを手掛けるファーフェッチ(FARFETCH)に、エリザベス・フォン・デア・ゴルツ(Elizabeth von der Goltz)=マッチズファッション ドットコム(MATCHESFASHION.COM)前最高商務責任者(CCO)が入社した。同社のチーフ・ファッション&マーチャンダイジング・オフィサーと、ロンドンにある傘下のセレクトショップ、ブラウンズ(BROWNS)の最高経営責任者(CEO)に就任した。

 同氏は、2000年に米百貨店バーグドルフ グッドマン(BERGDORF GOODMAN)のバイヤーとしてキャリアをスタート。最終的にシニアバイスプレジデントとゼネラル・マーチャンダイズ・マネジャーを務めた後、17年にネッタポルテ(NET-A-PORTER)のグローバル・バイイング・ディレクターに就任した。その後、21年初頭にマッチズファッションドットコムにCCOとして加わったが、22年9月に退任していた。

 ファーフェッチ内の変化は、これだけではない。今月には、決済サービス会社のクラーナ(KLARNA)のインストア担当グローバルヘッドなどを務めてきたシンドゥラ・サリコンダ(Sindhura Sarikonda)が、アメリカ大陸担当社長として入社。また、音声SNSアプリ「クラブハウス(Clubhouse)」でブランド・エバンジェリズム&開発ヘッドを務めたステファニー・サイモン(Stephanie Simon)も、コミュニティー&ウェブ3担当バイス・プレジデントに着任する予定だ。一方、ホリー・ロジャース(Holli Rogers)=チーフ・ブランド・オフィサー兼ブラウンズ会長と、マーティン・アヴェティシャン(Martin Avetisyan)最高事業成長責任者は退社する。

 ジョゼ・ネヴェス(Jose Neves)会長兼CEOは、「私たちの2023年の計画は、成長性、収益性、フリーキャッシュフローの増加を実現しながら、ファーフェッチのプラットフォーム・ビジョンを推進し続けることに重点を置いている。今回の採用は、その達成につながるものだ」と説明。「エリザベスは、ファーフェッチの顧客が比類なきラインアップにアクセスし続けられるように、素晴らしい商品をキュレーションし、確保する上で不可欠な役割を果たすことになる。シンドゥラのリーダーシップは、私たちにとって最大の市場である米国を含むアメリカ大陸のラグジュアリー顧客に、差別化されたショッピング体験を提供する態勢を整えてくれるだろう。そして、ステファニーは、ファッションがWeb3にどのように関わることができるか、そしてこの分野でまだ探求すべきあらゆる機会について、素晴らしい経験をもたらしてくれると確信している」と語った。

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クリスチャン・ワイナンツが「メゾン ウレンス」のアーティスティック・ディレクターに就任

 ベルギー発のファッションブランド「メゾン ウレンス(MAISON ULLENS)」は、ベルギー人デザイナーのクリスチャン・ワイナンツ(Christian Wijnants)をアーティスティック・ディレクターに任命した。2023-24年秋冬コレクションでデビュー予定。2月初めにブリュッセルでバイヤー向けに披露し、2月末から3月上旬に開催されるパリコレ期間中にショーを行うという。

 「メゾン ウレンス」は09年、起業家で慈善家のミリアム・ウレンス(Myriam Ullens)が“ウエアラブル・ラグジュアリー”を掲げて設立。過去にはヴェロニク・ルロワ(Veronique Leroy)やハイダー・アッカーマン(Haider Ackermann)らがクリエイションを手掛けてきたが、ここ2シーズンは社内のデザインチームでコレクションを制作してきた。現在はパリやニューヨークに店舗を構えているが、昨年新たな最高執行責任者とリテールディレクターを迎え、販売網の拡大を目指している。

 ウレンスは、「ブランドのイメージをさらに高めていきたい。基本的なDNAを大切にしながらもダイナミックかつ新しいエネルギーを生み出すために、より幅広くカラフルなアイテムを提供していく」とコメント。「また、ベルギーのルーツを強化し、それを今後のコレクションで表現できるようなデザイナーと一緒に仕事をしたかった。私たちは、素材や色だけでなく、未来の女性に提案したいシルエットやアティチュードにおいても、常に進化を続けている。クリスチャンは、新鮮さやモダンかつリラックスしたスタイル、気取らない強いアティチュードを体現している」と続ける。

 一方、ワイナンツはアントワープ王立芸術アカデミー卒のデザイナー。01年にイエール国際ファッション&写真フェスティバルでグランプリを受賞し、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」を経て、03年に自身の名を冠したブランドを設立した。その後、06年にANDAM賞、2013年にウールマーク賞を受賞。パリコレでコレクションを発表し続けており、ニットウエアに定評がある。

 ウレンスとすぐに共通のデザイン理念で意気投合したという彼は、「タイムレスで必ずしもトレンドを追わないブランド、そして、何年もずっと年中着たくなるような美しいアイテムを作るブランドが大好き。ワードローブに欠かせないクラシックなデザインや落ち着いた繊細なカラーパレットだけでなく、シーズンごとに新たなストーリーを描くことで、ブランドに深みをもたらしたい」と話す。

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「アディダス」VS「トム ブラウン」のストライプ商標権侵害訴訟 一審は「トム ブラウン」に軍配

 「トム ブラウン(THOM BROWNE)」がアパレルなどに採用した4本線のストライプ柄やブランドのトレードマークでもあるトリコロールカラーのグロスグランリボンが「アディダス(ADIDAS)」の商標権を侵害しているなどとして、「アディダス」が約800万ドル(約10億円)の損害賠償求めて「トム ブラウン」を提訴している件について、8人の裁判員は「トム ブラウン」の商標権侵害を否定した。

 トム ブラウン社は、「陪審員が、トム ブラウン社がいかなる時もアディダスの商標権を侵害していなかったと認定したことをうれしく思う。20年以上にわたり、『トム ブラウン』はラグジュアリーファッションのパイオニアとして、クラシックなテーラリングとスポーツウエアの感覚を融合させたユニークで独特なデザイン美学を示してきた。引き続きブランドの象徴となるクリエイティブな製品をデザインし、提供していきたい」とコメントした。敗訴したアディダスは、「陪審員の評決に失望しており、上訴の手続きを含め、引き続き知的財産の保護に努める」とコメントした。

 最終弁論で「トム ブラウン」は「アディダスはストライプを独占していない」と主張。デザイナーのトム・ブラウンはブランド創業時からストライプをデザインに取り入れていたところ、2007年にアディダスから一部のデザインで採用した3本線のストライプ柄について警告を受けたため、衝突を避けるために4本線のデザインに変更したという。そこから10年以上両社は共存しており、アディダスは損害を被った証拠を提示していないと主張した。また、消費者が2つのブランドを混同しない要素として価格帯の差を挙げている。これに対してアディダスは、1950年代から3本線のストライプを使用しており、Tシャツやスニーカーなど、アディダスが得意とするスポーツ関連製品にトム ブラウンがストライプを使用すると混乱を招く可能性があり、線の本数については遠くから見たときに本数を間違える消費者は依然として多く存在すると主張。また、アディダスが長年スポンサーを務めていたサッカークラブのFCバルセロナなどと「トム ブラウン」が提携してスポーツウエアビジネスを拡大しようとした動きを悪意の証拠として提示した。

 アディダスが上訴した場合、二審では追加の証拠提出などは行われず、裁判官が一審の陪審員の判断プロセスや評決の内容が適切だったかを見直した上で判断を下す。

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BTSのSUGAが「ヴァレンティノ」のアンバサダーに就任

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は1月17日、BTSのSUGA(シュガ)をアンバサダーに起用したことを発表した。同ブランドはメンズの定番アイテムを展開する新プロジェクト“メゾン ヴァレンティノ エッセンシャル(MAISON VALENTINO ESSENTIALS)”を始動させたばかりで、SUGAはその顔も務める。13日に公開した、メンズファッション誌「GQ」と提携した特別キャンペーンのプレビュー動画にSUGAが登場し、大きな話題となっていた。

 ピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)=クリエイティブ・ディレクターは、豊かな内面性と多面的な個性を備えた「ヴァレンティノ」のアンバサダーを、“DI.VAs(ディーヴァ。Different Values、多様な声や視点を持つ人物)”と定義。今回、その一人となったSUGAについて、「彼は多面的なアーティストであり、その才能と作品を通じて、自身をエネルギッシュかつ真実性を持って表現する“通訳者”だ。SUGAは、“DI.VAs”の持つ多様性、包括性(インクルーシビティー)、クリエイティビティー、情熱を完璧に体現する存在。彼が“DI.VAs”に加わってくれて大変うれしく思っている」と語った。

 SUGAは、「誰もがそれぞれの夢や、異なる価値観を持っている。『ヴァレンティノ』とピエールパオロ・ピッチョーリ=クリエイティブ・ディレクターは、これまでそうした多様性を重んじてきており、私もその思いを共有している。今回、“DI.VAs”に加わり、コラボレーションできることをとてもうれしく思う」とコメントした。

 BTSは、2021年4月に「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のアンバサダーに就任しているが、その契約は終了しているという。また、メンバーが兵役に向けて入隊手続きを取ることなどから、しばらくはソロ活動に力を入れることを22年6月に公表。23年1月16日には、JIMIN(ジミン)が「ディオール(DIOR)」のグローバル・アンバサダーに就任している。

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BTSのジミンが「ディオール」のグローバル・アンバサダーに就任

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が擁する「ディオール(DIOR)」は1月16日、BTSのJIMIN(ジミン)がグローバル・アンバサダーに就任したことを発表した。同ブランドのキム・ジョーンズ(Kim Jones)=メンズ アーティスティック・ディレクターは、2019年にBTSが行った「LOVE YOURSELF: SPEAK YOURSELF」ワールドツアーの衣装を提供している。なお、BTSは21年4月に同じくLVMHが擁する「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のアンバサダーに就任しているが、その契約は終了しているという。

 BTSは、メンバーが兵役に向けて入隊手続きを取ることなどから、しばらくはソロ活動に力を入れることを22年6月に公表。ジミンも、BIGBANGのSOL(韓国での活動名はテヤン、TaeYang)のニューシングル「VIBE」にフィーチャリング・アーティストとして参加している。

 なお、「ディオール」がK-POPアイドルをアンバサダーに起用するのは、今回が初めてではない。メンズではEXOのセフン(Sehun)とASTROのチャウヌ(Eunwoo Cha)、ウィメンズではBLACKPINKのジス(JISOO)がアンバサダーに就任している。

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ロレアルが韓国の“落とせるタトゥー”メーカーに資本参加 眉プリンターを共同開発

 ロレアル(L'OREAL)はこのほど、韓国発のテンポラリータトゥー(落とせるタトゥー)メーカー、プリンカー コリア(PRINKER KOREA)の少数株式を取得した。ロレアルの社内ベンチャーBOLD(Business Opportunities for L'Oreal Development)を通じて投資をする。取引額は非公表。

 プリンカー コリアは2015年創業し、世界初のテンポラリータトゥー機器を開発。デバイスは軽くコンパクトで、アプリと連動して簡単に落とせるタトゥーを“印字”する。これにより、自宅や店頭で簡単に白黒もしくはカラーのタトゥーを楽しめる。アプリには1万2000のデザインをそろえるほか、アプリ上でオリジナルのデザインを制作し、それをタトゥーにすることも可能だ。

 初代デバイス“プリンカー S”は、20年1月に269ドル(約3万5000円)で発売し、2年後によりコンパクトなデバイス“プリンカー M”を約199ドル(約2万6000円)で発売した。同デバイスはわずか169gの軽さ、103mm x x 55mm x 75.5mmというコンパクトなサイズを誇る。またCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)のベスト・オブ・イノベーション賞やグローバルiFデザインアワードを獲得した。同社によると、アメリカ食品医薬品局の化粧品自主登録プログラムおよびヨーロッパ化粧品規則に関連する化粧品届出ポータルに準ずる化粧品グレードのインク・プライマー(接着剤の役割を果たす塗布剤)を世界で初めて提供しているという。

 プリンカーについてロレアルは、「タトゥーを通じた新たな自己表現の方法を提供している」と評価する。両社はここ数年にわたり、眉メイクを自由自在にカスタマイズできるアイブロウメイクアップアプリケーター“ロレアル ブロウ マジック”を共同開発しており、1月に開催されたCESで発表したばかりだ。同デバイスは、AR技術とAIアルゴリズムを用い、ユーザーの顔を解析して適切な眉メイクのデザインを提案し、即座に自動で顔にプリントする。

 バーバラ・ラヴェルノス(Barbara Lavernos)=ロレアル デピュティ チーフ エグゼクティブ オフィサーは、「当社の研究員は最先端のテクノロジースタートアップと協業し、ビューティの未来を作り上げている」とコメント。同社は22年11月に同じくBOLDを通じてフランスのバイオテック企業、マイクロフィト(MICROPHYT)の少数株式を取得した。「今回の投資により、誰しもが自由に自己表現できるような最先端のビューティテクノロジーを生み出すことを可能にする」。

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ニューヨーク州でPFAsの使用が禁止に 2023年12月31日から

 キャシー・ホークル(Kathy Hochul)=ニューヨーク州知事は、衣類へのPFAsの使用を禁止する法案に署名した。これにより、2023年12月31日から施行される。

 ニューヨーク州内で販売される下着やシャツ、パンツなどの衣類全般において、撥水加工など「意図的に添加された化学物質」を禁止する。なお、日常着やフォーマルウエアを対象とし、パフォーマンスウエアは含まれない。

 PFAs(パーフルオロアルキル酸およびポリフルオロアルキル酸)は、水や油、汚れなどに耐性がある化学物質の総称で、撥水加工やコーティングなどの用途で衣類から日用品まで幅広く使用されている。自然界や体内で分解されにくいことから“永遠の化学物質”と呼ばれる。ニューヨーク州では、20年から食品包装へのPFAs使用が規制されている。

米環境保護庁はPFAsの規制強化に取り組んでおり、ニューヨーク州の動向が今後全米に影響する可能性がある。

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「オフ-ホワイト」とシカゴ・ブルズがコラボ 2月2日発売

 「オフ-ホワイトc/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH以下、オフ-ホワイト)」は、北米プロバスケットボールリーグNBAのチーム、シカゴ・ブルズ(CHICAGO BULLS)と協業したカプセルコレクションを2月2日に発売する。

 「オフ-ホワイト」の創業者で、2021年11月にがんのため急逝したヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)は、シカゴから車で90分ほどの場所にあるロックフォード出身。建築学の修士号を取得したイリノイ工科大学(Illinois Institute of Technology)大学院はシカゴにあり、後に自身の回顧展を開催するなど縁の深い街だ。また、ヴァージルがバスケットボールをこよなく愛していたことから、今回のコラボレーションが実現した。

 同ブランドのアンドレア・グリッリ(Andrea Grilli)最高経営責任者と、ヴァージルの親しい友人でシカゴ・ブルズのデザインアドバイザーなどを務めるドン・C(Don C)、そしてヴァージルの家族がコラボし、Tシャツ、フーディー、バーシティージャケットなどを製作。各アイテムには、シカゴ・ブルズのマスコットである雄牛が「オフ-ホワイト」のジャージーを着用したイラストやブランドロゴなどがあしらわれている。製品は「オフ-ホワイト」の一部店舗とオンラインストアのほか、ラグジュアリーECのファーフェッチ(FARFETCH)による“ファーフェッチ ビート(FARFETCH BEAT)”で販売する。

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第80回ゴールデングローブ賞のレッドカーペットルックをお届け!

 第80回ゴールデングローブ賞の授賞式が10日(現地時間)、ビバリーヒルズで開催された。2022年はロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)の調査により、作品を審査するハリウッド外国人映画記者協会(The Hollywood Foreign Press Association)に黒人のメンバーがいないことが判明し、その多様性の欠如が物議を醸したためテレビ放送されず、レッドカーペットイベントも行われなかったが、その後事態が改善されたとして今年はいずれも復活した。ここでは、会場に華を添えた豪華セレブリティーらのレッドカーペットルックを紹介する。

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「ディオール」、「ERL」とコラボしたコレクションのポップアップをロンドンや東京などで開催

 「ディオール(DIOR)」は1月5日、キム・ジョーンズ(Kim Jones)=メンズ アーティスティック・ディレクターと「ERL」を手掛けるイーライ・ラッセル・リネッツ(Eli Russell Linnetz)がコラボレーションした2023年プレ・スプリング・メンズ・コレクションのポップアップストアをオープンした。ネオンピンクのビンテージカーなどのインスタレーションが飾られている同ポップアップは、19日までロンドンのドーバー・ストリート・マーケットで開催。また、ロサンゼルスでは2月12日まで、東京・表参道では1月22日まで開催しているほか、3月末までに韓国、タイ、中国でも開く予定。

 イーライ・ラッセル・リネッツは、カリフォルニア・ベニスビーチを拠点として活動しており、2022年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」でカール・ラガーフェルド審査員特別賞を受賞した。

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「ディオール」、「ERL」とコラボしたコレクションのポップアップをロンドンや東京などで開催

 「ディオール(DIOR)」は1月5日、キム・ジョーンズ(Kim Jones)=メンズ アーティスティック・ディレクターと「ERL」を手掛けるイーライ・ラッセル・リネッツ(Eli Russell Linnetz)がコラボレーションした2023年プレ・スプリング・メンズ・コレクションのポップアップストアをオープンした。ネオンピンクのビンテージカーなどのインスタレーションが飾られている同ポップアップは、19日までロンドンのドーバー・ストリート・マーケットで開催。また、ロサンゼルスでは2月12日まで、東京・表参道では1月22日まで開催しているほか、3月末までに韓国、タイ、中国でも開く予定。

 イーライ・ラッセル・リネッツは、カリフォルニア・ベニスビーチを拠点として活動しており、2022年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE)」でカール・ラガーフェルド審査員特別賞を受賞した。

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