「マイケル・コース」CEO、就任から7カ月で退任 後任は親会社の会長兼CEO

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」を擁するカプリ・ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)は、ジョシュア・シュルマン(Joshua Schulman)=マイケル・コース最高経営責任者(CEO)が退任すると発表した。

 カプリは2021年8月、シュルマン=マイケル・コースCEOを同職に任命すると同時に、22年9月には同氏がカプリのCEOに就任することを発表。これに伴い、ジョン・アイドル(John Idol)=カプリ会長兼CEOは会長職に専念する予定だったが、引き続きCEO職を兼任する。

 空席となるマイケル・コースのCEO職については、後任を探さず、アイドル会長兼CEOが兼任する。同氏はシュルマン=マイケル・コースCEOの前にも同職を兼任していた。

 アイドル会長兼CEOは、3月9日に行われた投資家向けのイベントで、「ジョシュアは当社に貢献してくれたが、残念ながら(期待したほどには)うまくいかなかった」と語った。今後の人事については、「私もいずれは退任するので、後任やその他のポジションについては取締役会と常に計画を立てている」と述べた。なお、22年2月の決算発表会の時点では、同氏はシュルマンCEOを「マイケル・コースのCEOであり、カプリの未来のCEO」と紹介していた。

 シュルマン=マイケル・コースCEOは「サンローラン(SAINT LAURENT)」や「グッチ(GUCCI)」などでキャリアを積み、12年にニーマン・マーカス・グループ(NEIMAN MARCUS GROUP)傘下の百貨店、バーグドルフ・グッドマン(BERGDORF GOODMAN)の社長に就任。その後、17年6月から20年3月までタペストリー(TAPESTRY)が擁する「コーチ(COACH)」のブランドプレジデント兼CEOを務めていた。今回の退任にあたり、同氏は別離契約に基づき、ボーナスなどを含めて少なくとも850万ドル(約9億7700万円)を受け取るという。

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「マイケル・コース」CEO、就任から7カ月で退任 後任は親会社の会長兼CEO

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」を擁するカプリ・ホールディングス(CAPRI HOLDINGS以下、カプリ)は、ジョシュア・シュルマン(Joshua Schulman)=マイケル・コース最高経営責任者(CEO)が退任すると発表した。

 カプリは2021年8月、シュルマン=マイケル・コースCEOを同職に任命すると同時に、22年9月には同氏がカプリのCEOに就任することを発表。これに伴い、ジョン・アイドル(John Idol)=カプリ会長兼CEOは会長職に専念する予定だったが、引き続きCEO職を兼任する。

 空席となるマイケル・コースのCEO職については、後任を探さず、アイドル会長兼CEOが兼任する。同氏はシュルマン=マイケル・コースCEOの前にも同職を兼任していた。

 アイドル会長兼CEOは、3月9日に行われた投資家向けのイベントで、「ジョシュアは当社に貢献してくれたが、残念ながら(期待したほどには)うまくいかなかった」と語った。今後の人事については、「私もいずれは退任するので、後任やその他のポジションについては取締役会と常に計画を立てている」と述べた。なお、22年2月の決算発表会の時点では、同氏はシュルマンCEOを「マイケル・コースのCEOであり、カプリの未来のCEO」と紹介していた。

 シュルマン=マイケル・コースCEOは「サンローラン(SAINT LAURENT)」や「グッチ(GUCCI)」などでキャリアを積み、12年にニーマン・マーカス・グループ(NEIMAN MARCUS GROUP)傘下の百貨店、バーグドルフ・グッドマン(BERGDORF GOODMAN)の社長に就任。その後、17年6月から20年3月までタペストリー(TAPESTRY)が擁する「コーチ(COACH)」のブランドプレジデント兼CEOを務めていた。今回の退任にあたり、同氏は別離契約に基づき、ボーナスなどを含めて少なくとも850万ドル(約9億7700万円)を受け取るという。

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「グッチ」のデザイナーが映画「ハウス・オブ・グッチ」を観た感想を明かす

 アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)「グッチ(GUCCI)」クリエイティブ・ディレクターは先日ミラノで開催した2022-23年秋冬コレクションの直前に、映画「ハウス・オブ・グッチ」を観た感想を明かした。

 映画はレディー・ガガ(Lady Gaga)やアダム・ドライバー(Adam Driver)といった豪華キャストに加え、メロドラマチックなストーリーや華やかな衣装で大ヒット。批判も多く集めたものの、夫のマウリツィオ・グッチ(Maurizio Gucci)を暗殺したパトリツィア・レッジアーニ(Patrizia Reggiani)役のレディー・ガガは、ゴールデングローブ賞にノミネートされた。

 ミケーレは「私は『グッチ』のチームに30歳で加わり、もうすぐ50歳を迎えようとしている。グッチ一族と共に働いた人と多く会ってきたが、全員教養のある人だ。(一族は)それぞれアーティストでもあり、コレクターでもあった」と話す。映画では俳優のジャレッド・レト(Jared Leto)が創業者の孫息子、パオロ・グッチ(Paolo Gucci)を滑稽な役として演じたが、「実のパウロは美しく、本当にクリエイティブで品のある人だった」と反論。創業者の息子、ロドルフォ・グッチ(Rodolfo Gucci)も映画ではやや戯画的に描写されたが「一族は全員英語が堪能で、とても上品だった」と続けた。

 ファッションデザイナーになる前はコスチュームデザイナーになる夢を抱いていたミケーレは、ハリウッドの世界をよく知っている。「映画ならではの視点やストーリーの作り方があるのは分かっている。そんな中でも、『グッチ』がいかにパワフルなブランドなのかがきちんと描かれていたのはよかった。一族の話を新たな切り口でストーリーを作り、業界トップの俳優陣を起用してファッション業界のみならず世界中をインスパイアした。こうしたことは、『グッチ』がファッションの枠を超えたポップカルチャーでもあることを証明している」。

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ヴァージル・アブローが手がけた「バートン」のスノーボード 奨学基金によるチャリティーオークションも

 スノーボードブランド「バートン(BURTON)」は、昨年11月に急逝した故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が生前に手掛けたコラボアイテムを発表した。両者のコラボはこれが2回目となる。

 アイテムは、スノーボードやブーツ、それらを固定する器具のビンディングを用意した。価格帯は490~1000ドル(約5万6350~11万5000円)で、「バートン」公式オンラインストアで3月22日から取り扱う。

 そのうち、限定のスノーボード10点は、ヴァージルが生前に設立したヴァージル・アブロー“ポスト・モダン”奨学金ファンド(Virgil Abloh “Post Modern” Scholarship Fund)によって3月15日にオークションにかけられる。同ファンドは、ファッション業界を目指す黒人、アフリカ系アメリカ人やアフリカにルーツを持つ学生を支援するため2020年に発足した。

 「バートン」はさらに、ヴァージルに敬意を表し、有色人種の人々のスノーボードへの参加を支援するため、自社の慈善プログラムから3年に渡って30万ドル(約3450万円)以上を寄付すると発表した。

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BLACKPINKのJENNIEが、韓国アイウエアブランド「ジェントル・モンスター」のコラボ第二弾をローンチ

 韓国のアイウエアブランド「ジェントル・モンスター(GENTLE MONSTER)」は、アイドルグループ、BLACKPINK(ブラックピンク)のJENNIE(ジェニー)とのコラボコレクションの第二弾を発表した。“ジェントル ガーデン(Jentle Garden)”と題したカプセルコレクションで、サングラスやメガネフレームを展開。ブランドの公式ウェブサイトで10日から取り扱いを開始した。

 JENNIEが登場する広告キャンペーンは、写真家のユーゴ・コント(Hugo Comte)が撮り下ろした。ほかにも、“ジェントル ガーデン ゲーム(Jentle Garden Game)”と題したスマホゲームアプリを制作。JENNIEと一緒にガーデニングを楽しめるものとなっている。2月22日をスタートに一カ月の間、毎週スコアの良い10プレーヤーを選出し、花束と今回のコレクションから最新アイテムを5つ贈るキャンペーンとも連動している。

 両者によるコラボの第一弾は、2020年4月に発表。“ジェントル ホーム(Jentle Home)”と題したコレクションは、発売して数分のうちに完売するほど人気を集めた。JENNIEの幼少期の思い出をテーマにしており、クマのぬいぐるみやドールハウスなどをモチーフとした15点を手掛けた。第二弾に関しては、21年12月ごろから再コラボをほのめかすSNSの投稿やつぶやきが見られていた。

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ファーフェッチの21年通期決算は34.8%増収 GMVは19年の倍に

 ファーフェッチの2021年12月通期決算は売上高が前期比34.8%増の22億5660万ドル(約2595億円)、営業損失は前年の6億1981万ドル(約712億円)から4億7623万ドル(約547億円)へ、純損益は前年の33億1562万ドル(約3812億円)の赤字から14億7061万ドル(約1691億円)の黒字になった。流通取引総額(GMV)は42億ドル(約4830億円)に達し、19年の倍の規模に成長した。業績の発表を受け、株価は29.2%上がり、19.39ドル(約2229円)になった。

 今年、ファーフェッチは他社との協業を積極的に進めている。ビューティ分野では、ラグジュアリーECのヴァイオレット グレー(VIOLET GREY)を買収。そのほか「リーボック(REEBOK)」提携し、アリババ(ALIBABA)との協業ではTモール(TMALL)への進出を果たした。

 創業者のジョゼ・ネヴェス(Jose Neves)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「パーソナルラグジュアリーグッズ市場は3000億ドル(約34兆円)規模だが、ファーフェッチの事業はそのわずか2%を占めるに過ぎない。同市場は25年までに5000億ドル(約57兆円)に達する見込みで、われわれの成長のポテンシャルも十分にある」と話す。

 中でも期待を寄せるのが、「リーボック」とのパートナーシップだ。ファーフェッチ傘下のニューガーズグループ(NEW GUARDS GROUP 以下、NGG)はこのほど、「リーボック」の買収が完了間近にあるオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP)と協業した。今後NGGは「リーボック」のヨーロッパ事業の代理店になるほか、50カ国以上で限定モデルを製造販売する。ネヴェス会長兼CEOは、NGGが「パーム エンジェルス(PALM ANGELS)」をたった4年でストリートウエア界のビッグブランドへと成長させたことを例に、「リーボック」でも同様の成長を実現できると自信を見せる。

 また、競争が激しいラグジュアリーファッション市場において、パートナーシップは成功の鍵になると説く。「ラグジュアリーファッション市場の成長は著しく、競争も激化している。そこで無理に競争するよりも、いろいろな会社とパートナーシップを組んだ方がスマートだ。だからわれわれはほかの小売りを競争相手ではなく、パートナー候補としてみている」。

 なお、22年のデジタルプラットフォームのGMVは28〜32%伸びると見込む。その肝となるのが、フルプライス(定価)販売だ。「ファーフェッチのマーケットプレイスにあるトップ10ブランドのうち、5ブランドはセールを撤廃し、フルプライスのみの販売戦略をとっている。同じグループのブラウンズ(BROWNS)も1年以上セールを開催していない。今後もフルプライスの商品の扱いを増やし、より健全なビジネスを目指す」。

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化粧品大手が次々とロシアをボイコット ロレアルやユニリーバらがロシアの店舗を閉鎖

 ロシアのウクライナ軍事侵攻が続く中、ロレアル(L'OREAL)やユニリーバ(UNILEVER)、エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)ら大手ビューティ企業がロシアでのビジネスを停止すると発表した。多くの企業が店舗の閉鎖に加え、ウクライナ在住の従業員の保護や慈善団体への寄付、難民の支持といったサポート活動を開始した。

 ロレアルは「ロシアのウクライナ軍事侵攻に強く反対し、フランスおよびヨーロッパ諸国のスタンスに従う。直営店および百貨店の直営カウンター、ECサイトを全て閉鎖し、メディアへの出稿やその他広告活動を休止する。2200人のロシア人従業員に配慮しつつ、追加の処置を検討中だ」とコメントを発表した。同社は326人のウクライナ人従業員と家族を守ることを優先し、金銭面およびメンタル面におけるサポートをするという。また隣接する国をはじめ、他国の支社が基金やボランティアプログラムも立ち上げた。現地やグローバルのNGO団体と国連関連団体に最大500万ユーロ(約6億2500万円)を寄付することも宣言した。すでに衛生用品や日用品を25万個配布済みで、これからも無償提供していくという。

 エスティ ローダー カンパニーズもロシアでのビジネスを中止。「ロシア国内の直営店やECサイトの営業を取りやめ、ロシアへの輸出もストップした。われわれの最優先事項は従業員の安全を確保すること。ロシアで働く従業員には金銭的な支援を行う」と発表した。同社はウクライナ支援に100万ドル(約1億1500万円)を寄付した。

 ユニリーバは「ウクライナで起きている戦争に断固反対しており、ロシアとのビジネスをストップすることを決断した」と発表。同社はロシアへの輸出入を全て中止し、広告活動もストップ。さらに「今後、(ロシアの国民を守るために)ロシア国内で生産する日用品や衛生用品、食品の販売は続けるが、これ以上マーケットとしてロシアへの投資はしない。ウクライナでのビジネスもストップし、国内の従業員とその家族の避難のサポートや金銭的支援を行う」とコメント。同社は日常生活に欠かせない日用品を500万ユーロ(約6億2500万円)分寄付している。

 そのほかセフォラ(SEPHORA)もロシアの店舗とECをクローズ。資生堂は100万ユーロ(約1億2500万円)を国連難民高等弁務官事務所に寄付した。コティ(COTY)は人道支援キャンペーンをスタートし、赤十字国際委員会や国連難民高等弁務官事務所に寄付をする。

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化粧品大手が次々とロシアをボイコット ロレアルやユニリーバらがロシアの店舗を閉鎖

 ロシアのウクライナ軍事侵攻が続く中、ロレアル(L'OREAL)やユニリーバ(UNILEVER)、エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)ら大手ビューティ企業がロシアでのビジネスを停止すると発表した。多くの企業が店舗の閉鎖に加え、ウクライナ在住の従業員の保護や慈善団体への寄付、難民の支持といったサポート活動を開始した。

 ロレアルは「ロシアのウクライナ軍事侵攻に強く反対し、フランスおよびヨーロッパ諸国のスタンスに従う。直営店および百貨店の直営カウンター、ECサイトを全て閉鎖し、メディアへの出稿やその他広告活動を休止する。2200人のロシア人従業員に配慮しつつ、追加の処置を検討中だ」とコメントを発表した。同社は326人のウクライナ人従業員と家族を守ることを優先し、金銭面およびメンタル面におけるサポートをするという。また隣接する国をはじめ、他国の支社が基金やボランティアプログラムも立ち上げた。現地やグローバルのNGO団体と国連関連団体に最大500万ユーロ(約6億2500万円)を寄付することも宣言した。すでに衛生用品や日用品を25万個配布済みで、これからも無償提供していくという。

 エスティ ローダー カンパニーズもロシアでのビジネスを中止。「ロシア国内の直営店やECサイトの営業を取りやめ、ロシアへの輸出もストップした。われわれの最優先事項は従業員の安全を確保すること。ロシアで働く従業員には金銭的な支援を行う」と発表した。同社はウクライナ支援に100万ドル(約1億1500万円)を寄付した。

 ユニリーバは「ウクライナで起きている戦争に断固反対しており、ロシアとのビジネスをストップすることを決断した」と発表。同社はロシアへの輸出入を全て中止し、広告活動もストップ。さらに「今後、(ロシアの国民を守るために)ロシア国内で生産する日用品や衛生用品、食品の販売は続けるが、これ以上マーケットとしてロシアへの投資はしない。ウクライナでのビジネスもストップし、国内の従業員とその家族の避難のサポートや金銭的支援を行う」とコメント。同社は日常生活に欠かせない日用品を500万ユーロ(約6億2500万円)分寄付している。

 そのほかセフォラ(SEPHORA)もロシアの店舗とECをクローズ。資生堂は100万ユーロ(約1億2500万円)を国連難民高等弁務官事務所に寄付した。コティ(COTY)は人道支援キャンペーンをスタートし、赤十字国際委員会や国連難民高等弁務官事務所に寄付をする。

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カルティエがティファニーを提訴 カルティエ元従業員による営業秘密持ち出しを主張

 カルティエ(CARTIER)は、ティファニー(TIFFANY & CO.)がカルティエ(CARTIER)の元従業員を雇用し、カルティエのハイジュエリーに関する内部情報を引き出そうとしたことが営業秘密の侵害だと主張し、不正競争などを理由にティファニーと、カルティエの元従業員のメーガン・マリノ(Megan Marino)を提訴した。

 訴状によると、「カルティエは元従業員が機密情報と営業秘密を持ち出した直接的な証拠を発見した」という。ティファニーは本件訴訟について、「根拠のない主張を否認し、自分たちを守るために積極的に戦う」とコメントしている。

 カルティエから提訴されている元従業員のマリノは、カルティエ ノース アメリカに9年在籍し、マーチャンダイジングおよびジュエリー部門のアシスタントマネージャーを務めていた人物。2021年12月にカルティエを退社。訴状によると、ティファニーがマリノを雇用したことについてカルティエが問題視し始めたころに、2カ月足らずでティファニーを解雇されているという。

 マリノが署名した宣誓供述書には、ハイジュエリー部門のマネージャーとして引き抜かれた経緯が記されている。ティファニー本社で実施された初回の面接の後に、マリノはカルティエの業務で使用しているコンピューターと共有フォルダの中から「ティファニーでハイジュエリーのマーチャンダイジングを担当するために参考になると思われる文書を探し」、それを自分の個人メールに転送したという。これらの文書は後にマリノがティファニーの業務で使用するコンピューターにアップロードされ、また、ティファニーの求めに応じて日常的にカルティエの従業員と連絡を取り、内部情報を聞き出そうとしていたという。

 カルティエは、営業秘密に関する文書の返還と、明らかになった秘密がティファニーの今後の経営判断に影響を与えないことの保証、および金銭的賠償を求めている。

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「リーバイス」「カルバン・クライン」などがロシアで一時休業 ラグジュアリーでは「シャネル」「エルメス」「ルイ・ヴィトン」も

 リーバイ・ストラウス(LEVI STRAUSS)は7日、「社会情勢の著しい混乱のため通常営業は不可能」として、ロシアでの一時休業を発表した。同社によれば、2021年の売り上げのおよそ4%が東欧地域によるものであり、その半分程度がロシアに関連しているという。

 「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」や「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」などを擁するPVHコープ(PVH CORP)も、7日付でロシアおよびベラルーシにおける営業を一時中止した。同社はロシアにおよそ550人の従業員がおり、休業中も給与を支払うという。

 ラグジュアリーブランドでは、エルメス・インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL)が4日の夕方にロシアの店舗を一時休業とした。同社はモスクワに3店舗を構えている。

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「ディオール(DIOR)」「フェンディ(FENDI)」などを擁するLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)は、6日付でロシアの店舗を一時休業とした。同社はロシアで約120店を運営し、およそ3500人の従業員がいるが、休業中も給与の支払いを続ける。

 「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」などを擁するケリング(KERING)のほか、シャネル(CHANEL)、プラダ グループ(PRADA GROUP)、モンクレール(MONCLER)も、ロシアでの営業を一時的に中止している。

 「オメガ(OMEGA)」や「ブレゲ(BREGUET)」などを擁する世界最大の時計企業スウォッチ グループ(SWATCH GROUP)は、4日の時点で店舗の営業は続けているものの、ロシアへの出荷は停止している。

 ウクライナに軍事侵攻をしているロシアでは有名企業やブランドの一時休業が相次いでおり、H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ)、「ザラ(ZARA)」などを運営するスペインのインディテックス(INDITEX)、ナイキ(NIKE)、イケア(IKEA)なども一時的に休業している。

 フランスオートクチュール・プレタポルテ連合会(Federation de la Haute Couture et de la Mode以下、サンディカ)は6日、ロシア出身のデザイナー、ヴァレンティン・ユダシュキン(Valentin Yudashkin)によるコレクションのデジタルショーをパリ・ファッション・ウイークのプラットフォームで配信しないことを決定した。サンディカのラルフ・トレダノ(Ralph Toledano)=プレジデントは、「われわれはロシアの大統領が行っていることに厳しく抗議する。ロシア国民に対する悪感情は何もないが、調査の結果ユダシュキン氏はロシア政府に友好的であることが判明したので、今回の措置となった」と語った。

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「ビーツ」が「ステューシー」とコラボ ブルートゥース対応スピーカーを発売

 「ビーツ・バイ・ドクタードレ(BEATS BY DR. DRE以下、ビーツ)」はこのたび、「ステューシー(STUSSY)」とコラボしたスピーカーを発売した。価格は税込2万1500円で、「ステューシー」の公式オンラインストアのみで取り扱う。

 スピーカーは、ブルートゥース対応でポータブルのモデル“Beats Pill+(ビーツピルプラス)”に、「ステューシー」のスカルをパターンとしてデザインしたもの。1度のフル充電で12時間稼動する大容量バッテリーを搭載している。

 ベースとなったモデル“ビーツピルプラス”は、今年1月に「ビーツ」の製品一覧から姿を消し、後継となるモデルについての発表はまだない状態が続いている。現状、コラボで復活した同アイテムが唯一のポータブルスピーカーだ。

 「ビーツ」は、アップル(Apple)傘下のオーディオブランド。ラッパー、音楽プロデューサーのドクター・ドレ(Dr. Dre)とジミー・アイオヴィン(Jimmy Iovine)が2006年に設立した。

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「シャネル」のフロントローにBLACKPINKのJENNIE オールブラックのコーディネートを披露

 韓国アイドルグループ、BLACKPINK(ブラックピンク)のJENNIE(ジェニー)が8日、「シャネル(CHANEL)」2022-23年秋冬コレクションのフロントローに登場した。JENNIEはオールブラックの装いで、ベロアのアウターとショートパンツのセットアップに、ツイード生地のチューブトップを合わせた。それに「シャネル」のゴールドのネックレスや白いレースソックス、厚底サンダル、ミニハンドバッグをコーディネート。ヘアーは三つ編みを頭に巻いたスタイルでまとめ、シンプルで洗練されたメイクで仕上げた。

 JENNIEは17年に、「シャネル」のグローバル・アンバサダーに就任。以降イベントやミュージックビデオでも同ブランドのアイテムを着用しており、ファンの間では“人間シャネル”という愛称も。21年9月に公開された21-22年「ココネージュ(Coco Neige)」コレクションでも、メゾンの顔としてキャンペーンに起用された。ほかにも、「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」の2022年春夏キャンペーンに起用され、同ブランドの21年秋グローバルキャンペーンに続く2回目の登場となった。

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ジャンポール・ゴルチエ、クチュールのゲストデザイナーに「バルマン」のオリヴィエ・ルスタンを招へい

 オリヴィエ・ルスタン(Olivier Rousteing)「バルマン(BALMAIN)」クリエイティブ・ディレクターは、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)のゲストデザイナーとして、7月に2022-23年秋冬オートクチュール・コレクションを披露する。

 ゴルチエは20年1月に、20年春夏オートクチュール・コレクションのショーが「私の最後のものとなる」と発表。同年3月、今後はゲストデザイナーを招いてオートクチュールを披露することを明らかにし、その第1弾として「サカイ(SACAI)」の阿部千登勢デザイナーを抜擢した。22年1月には、第2弾として「ディーゼル(DIESEL)」および「Y/プロジェクト(Y/PROJECT)」のクリエイティブ・ディレクターを務めるグレン・マーティンス(Glenn Martens)を迎えた。今回は第3弾となる。

 ルスタン=クリエイティブ・ディレクターは、「以前から“ゴルチエ・ワールド”に魅了され、インスパイアされてきたので、最もアイコニックなフランスのデザイナーの一人であるジャンポール・ゴルチエの作品を解釈する機会に恵まれて大変光栄に思っている。テーラリング、カット、クラフツマンシップの素晴らしさはもちろんのこと、グラマラスでセクシーな作風も敬愛している」と語った。

 同氏はまた、ゴルチエがファッションを通じて多様性を促し、社会に変革を起こしてきたことを指摘。「(性別や性的指向による差別など)現在も続いている問題について、彼はパイオニアの一人として闘ってきた。そのことを忘れてはならないと思う」と説明し、クチュール・コレクションはゴルチエと自身の美学やビジョンを融合させたものになると述べた。

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「シャネル」が定番バッグなどを価格改定 日本は8%の値上げ

 「シャネル(CHANEL)」はこのほど、定番バッグ4モデルと2022年春夏コレクションを値上げした。値上げ幅はEUが6%、英国5%、日本8%、韓国5%、香港2%で、例えばEU圏における“11.12”モデルは7800ユーロ(約97万円)から8250ユーロ(約103万円)に引き上げられた。今回、米国と中国での価格改定は行われなかった。

 米「WWD」によれば、コロナ禍の影響が出始めて以来、「シャネル」が値上げをするのは今回で6回目となる。ブルーノ・パブロフスキー(Bruno Pavlovsky)=シャネル ファッション部門プレジデント兼シャネルSASプレジデントによれば、同ブランドは地域による価格差を10%以内に抑える方針を15年に定めており、値上げはそれに従って価格調整を行った結果だという。「それが主な理由ではあるが、ほかにも生産コストの上昇や、品質向上のために投資したからでもある」と語った。

 一方、値上げをすることで「エルメス(HERMES)」の人気モデル“バーキン(Birkin)”と同じポジションを得ようとしているのではないかという憶測については、「『エルメス』のバッグは素晴らしいものだが、当社のバッグとは全く違う。素材や構造はもちろん、どのように持つかなども異なる。確かに(ブランドとして)競合ではあるものの、特定のバッグで競い合ってはいない」と否定した。

 「シャネル」は昨年、バッグの保証期間を従来の2年から5年に延長したほか、バッグのケアや修理を行う「シャネル・エ・モワ(Chanel et moi)」プログラムを開始した。同氏は、「ただ値上げのための値上げではないし、ライバルとの競争のために値上げをしているわけでもない。当社のバッグには高い価値があり、そうした製品を今後20年間にわたって維持していくには本気で取り組み、投資する必要があるからだ」と述べた。

 ここ数年、生産コストや人件費の上昇などを受け、ラグジュアリーブランドでハンドバッグの値上げが続いている。中でもその幅が大きいのは、21年1月から22年2月にかけて米国で29%の値上げをしたモデルもある「シャネル」や、同じく66%の値上げをしたモデルがある「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」だろう。米「WWD」によれば、ケリング(KERING)が擁する「グッチ(GUCCI)」も21年に2回の値上げをしたほか、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)が擁する「ディオール(DIOR)」も22年1月に平均8%の値上げに踏み切った。また、「エルメス」も生産コストの上昇により、22年に3.5%程度の値上げをする予定と2月に発表している。

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「バーバリー」と「シュプリーム」のコラボがいよいよ実現か エイサップ・ナストがインスタグラムに投稿

 ラッパーのエイサップ・ナスト(ASAP Nast)は3月5日、「バーバリー(BURBERRY)」と「シュプリーム(SUPREME)」によるコラボレーションアイテムと思われるセットアップを着用した姿を自身のインスタグラムに投稿した。両ブランドのコラボは、今年1月ごろからSNS上で噂になっていた。

 「バーバリー」のアイコニックなチェック柄のデニムジャケットとパンツには、両ブランドのロゴがあしらわれている。投稿には「バーバリー」の公式アカウントがタグづけられているほか、「シュプリーム」および2月に同ブランドの新クリエイティブ・ディレクターに就任したトレマイン・エモリー(Tremaine Emory)がメンションされている。

 「バーバリー」は米「WWD」に対して、コラボの全貌は今週SNSで発表すると6日にコメントしており、公開は7日か9日(いずれも現地時間。以下同じ)が濃厚とみられている。一方、「シュプリーム」は木曜日に新作をドロップする傾向があることから、「バーバリー」が2022-23年秋冬コレクションを発表する11日(金)の前日の10日に公開するのではないかとの憶測も流れている。

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リアーナの“マタニティコーデ“をおさらい お腹を出すのがポイント

 歌手で起業家のリアーナ(Rihanna)は今年1月、ラッパーのエイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)との第1子を妊娠していることを発表。多くのセレブリティは妊娠中のお腹をカバーするのに対し、リアーナはクロップトップなどふっくらしたお腹を出したスタイルを楽しんでいる。大胆なファッションでパリとミラノ・ファッション・ウイークやレッドカーペットに姿を現し、メディアでも大注目されたリアーナの“マタニティコーデ“を紹介する。

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「ルイ・ヴィトン」が新たなレザーグッズ工房をお披露目 エキゾチックレザーの使用を強化

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は2月22日、フランスのヴァンドームとオラトワールに新たに建設した2つのレザーグッズ工房の落成式を行った。

 落成式にはベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)会長兼最高経営責任者(CEO)やマイケル・バーク(Michael Burke)=ルイ・ヴィトン会長兼CEO、ブリュノ・ルメール(Bruno Le Maire)仏経済・財務相らが出席。4時間にわたるツアーでは、ルメール大臣が従業員から製作に350もの工程を要するハンドバッグ“カプシーヌ(Capcine)”の説明を受けた。

 LVMHはヴァンドームにある11世紀に建てられた修道院を1500万~2000万ユーロ(約19億3000万~25億8000万円)かけて購入し、工房として修復。4階建ての建物は2020年9月から稼働していたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって落成式が延期されていた。

 仏アゼの近くにあるオラトワール工房は、「ルイ・ヴィトン」が所有するその他のレザーグッズ工房と比較して、エネルギー消費を半分に抑えたエコデザインとなっており、フランス初のインダストリアルスタイルの建築物として注目されている。

 2つの工房で従業員150人を雇用し、最終的には500人まで増員する予定だという。また、クロコダイルやオーストリッチ、パイソンといったエキゾチックレザーを使用したバッグの製造に特化した工房となる。同様の技術を持つ工房はフランス国内に3カ所あるという。

 バーク=ルイ・ヴィトン会長兼CEOによると、LVMHはエキゾチックレザーへの投資を強化しているという。これは18年にクロコダイルやリザード、スネーク、アカエイを含むレザーの使用を中止すると発表した「シャネル(CHANEL)」とは対照的な動きと言える。国際動物愛護団体PETAは、LVMHとエルメス(HERMES)も使用を中止するよう定期的に呼びかけている。

 これについてバーク=ルイ・ヴィトン会長兼CEOは、「エキゾチックレザーを使用しなければ、これらの動物は絶滅してしまう」と主張する。「もしこうした革を買わなければ、彼らの生息地は不動産開発の格好の餌食になってしまう。生息地を自然のままの状態で保つためには、その土地自体に価値を持たせる必要がある。そして、こうした土地が持ちうる最高の価値は、クロコダイルやアリゲーターの産卵地となることで、われわれはその卵を1個約50ドル(約5700円)で購入する。そして100個買うごとに、1年後には1歳のワニを10匹野生に放つ。こうして絶滅寸前だった動物を再生しているのだ」。

 LVMHは、19年になめし工場に対してトレーサビリティ要件を強化した基準を設定。これに基づき22年末までにはクロコダイルを使用した「ルイ・ヴィトン」のバッグは100%この基準を満たしていると認証された農場から調達される予定だ。現在の達成率は93%だという。シンガポールにある同社のなめし工場は、オーストラリアやジンバブエ、ケニア、米国の農場からレザーを仕入れている。

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モンクレールの21年通期は42%増収の2639億円

 モンクレール(MONCLER)の2021年12月期決算は、売上高が前期比42.0%増の20億4610万ユーロ(約2639億円)で、19年比では25.7%増だった。EBIT(利息及び税金控除前利益)は前期比63.5%増の6億306万ユーロ(約777億円)、純利益は同36.9%増の4億1136万ユーロ(約530億円)と増収増益だった。

 ブランド別で見ると、「モンクレール」の売り上げは同26.6%増の18億2416万ユーロ(約2353億円)だった。アジアの売り上げが同24.6%増と引き続き好調で、中国、韓国、日本が成長をけん引した。特に中国は北京オリンピックによるウィンタースポーツへの関心の高まりが貢献し、10〜12月期は3ケタに近い成長率を記録した。日本もコロナ禍の制限が少し緩和され、2ケタの成長を達成した。アメリカ地域も同20%増と好調だった一方で、欧州・中東・アフリカ地域(EMEA)の売り上げは同3%落ち込んだ。

 20年12月に買収した「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」は同35%増の3億1000万ユーロ(約399億円)の売り上げを計上した。EMEA(欧州・中東・アフリカ地域)のビジネスが最も大きく、売上高の77%を占めた。

 同社は昨年ECビジネスを内製化し、現在売り上げの15%を担う。今後はリアル店舗でのデジタル化も推し進める。また他社同様に値上げも行っており、22-23年秋冬コレクションから価格を10%上げたという。決算会見でルチアーノ・サンテル(Luciano Santel)=チーフ・コーポレート&サプライ・オフィサーは「生産コストや原材料の価格高騰、労働賃金の引き上げなどによるもの。22年春にさらなる値上げをする予定はないが、23年春にはその可能性がある」と説明した。

 また同社は現在ルーマニアに工場を、ウクライナ・キエフに店舗を構える。決算会見はロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始する直前に開かれたが、ロシアのビジネスについて聞かれると、ロベルト・エッグス(Roberto Eggs)チーフ・ビジネス・ストラテジー&グローバル・マーケット・オフィサーは「心が痛むニュースだ。われわれはキエフに店舗を構えており、現地のチームと密に連絡を取り合っている」と話しつつ、ロシアとウクライナの売り上げは全体の2%にしかならず、大きな影響はないという。一方で今後はルーマニアの工場を倍の規模に拡大する予定で、サンテル=チーフ・コーポレート&サプライ・オフィサーは「(ウクライナ)に隣接するルーマニアの人々をとても心配している。しかし、サプライチェーンには影響はないだろう。現在ルーマニアの工場は全体の生産の15%を担うが、来年度中には20%、数年以内に30%まで引き上げる予定だ」と話した。

 レモ・ルッフイーニ(Remo Ruffini)会長兼最高経営責任者(CEO)は「21年の業績は、大きく3つの言葉で説明することができる。グループ力、ビジョン、結果だ。買収した『ストーンアイランド』は早速業績に貢献し、グループ力の強さを示す。またコミュニティを強化し、ビジネスのあらゆる面においてサステナビリティを取り入れ、デジタル施策に注力するというビジョンもコロナ禍でもブレることなく掲げ、成長をけん引した。そして最後に素晴らしい結果を達成できたのは、あらゆるステークホルダーのおかげだ」とコメント。モンクレールは今年創業70周年を、「ストーンアイランド」は創業40年を迎える節目の年だ。新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻など不安定な情勢が続く中でも、「われわれのビジネスの未来は明るい」と自信を見せた。

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英セント・マーチンが2年ぶりとなる卒業制作コレクションを発表 32人の学生らによるルック公開

 ロンドンの名門セント・マーチン美術大学は、2年ぶりに修士号(Central Saint Martins MA)の卒業制作コレクションを発表した。そこでは、メンズにおける体の多様性や、ジェンダー・アイデンティティー、サステナビリティなどを追求するファッションが多く見られた。

 「ロレアル プロフェッショナル クリエイティブ アワード(L’Oreal Professional Creative Award)」でグランプリに輝いたロンドン生まれのラテン系デザイナー、エドワード・メンドーサ(Edward Mendoza)は、アニメに登場するような、カラフルで遊び心あふれるラージサイズのメンズコレクションを発表。デザイナー自身もモデルとしてショーに登場し、ショー後、SNS等に挙がったコレクションには多く反響があった。

 ショーの後にはインスタグラムで、「われわれが表現したかったことがきちんと届いて、多くの方々に共感してもらえて本当にうれしい。ランウエイやキャンペーンで多様性のために使われるトークン(飾り)としての存在じゃなくて、業界の中でもっとプラスサイズの男性を称えていきたい。コレクションには、自分子ども時代を投影している。映画やファッションシーンで、自分と同じような体型を持ち、肯定的にとらえられている人々の存在が子どものころからもっとあったらよかったのにと思う。パワフルで共感できるような姿やボディー・ ポジティブなメッセージがあったら、もっと早く自分のありのままを受け入れて、好きになれていたはず」と語った。

 スペイン出身のブレイス・アルボー(Brais Albor)も、伝統的な“美の基準”から見てプラスサイズと表現されるモデルが登場したショーを展開。写真家、ヘルムート・ニュートン(Helmut Newton)にインスピレーションを受けたというジョー・ピアソン(Joe Pearson)のコレクションは、コルセットを取り入れたり、布を裸の体に巻き付けるようにしたり、挑戦的なスタイルが見られた。

 今回卒業制作コレクションを発表したのは32人。メンドーサと並んで同じくグランプリを受賞したのは、フィリピン出身のイエッセン・マクアータンガイ(Jessan Macatangay)だった。学士号(BA)の卒業コレクションで、カラフルなレイヤーが特徴のアイテムを発表して業界の関心を集めた同氏だが、今回はボリュームを抑え、ミニマルかつセクシーにインパクトのある作品を仕上げた。ほかにも、3Dプリントを取り入れたアクセサリーを使ったアーロン・エッシュ(Aeron Esh)、ウィメンズとして展開されてきたコルセットをメンズコレクションに取り入れたジュンテ・キム(Juntae Kim)、モデルの体に直接合わせながらパターンを作っていったアリッサ・フルーネフェルト(Alyssa Groeneveld)らにも注目が集まる。

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英セント・マーチンが2年ぶりとなる卒業制作コレクションを発表 32人の学生らによるルック公開

 ロンドンの名門セント・マーチン美術大学は、2年ぶりに修士号(Central Saint Martins MA)の卒業制作コレクションを発表した。そこでは、メンズにおける体の多様性や、ジェンダー・アイデンティティー、サステナビリティなどを追求するファッションが多く見られた。

 「ロレアル プロフェッショナル クリエイティブ アワード(L’Oreal Professional Creative Award)」でグランプリに輝いたロンドン生まれのラテン系デザイナー、エドワード・メンドーサ(Edward Mendoza)は、アニメに登場するような、カラフルで遊び心あふれるラージサイズのメンズコレクションを発表。デザイナー自身もモデルとしてショーに登場し、ショー後、SNS等に挙がったコレクションには多く反響があった。

 ショーの後にはインスタグラムで、「われわれが表現したかったことがきちんと届いて、多くの方々に共感してもらえて本当にうれしい。ランウエイやキャンペーンで多様性のために使われるトークン(飾り)としての存在じゃなくて、業界の中でもっとプラスサイズの男性を称えていきたい。コレクションには、自分子ども時代を投影している。映画やファッションシーンで、自分と同じような体型を持ち、肯定的にとらえられている人々の存在が子どものころからもっとあったらよかったのにと思う。パワフルで共感できるような姿やボディー・ ポジティブなメッセージがあったら、もっと早く自分のありのままを受け入れて、好きになれていたはず」と語った。

 スペイン出身のブレイス・アルボー(Brais Albor)も、伝統的な“美の基準”から見てプラスサイズと表現されるモデルが登場したショーを展開。写真家、ヘルムート・ニュートン(Helmut Newton)にインスピレーションを受けたというジョー・ピアソン(Joe Pearson)のコレクションは、コルセットを取り入れたり、布を裸の体に巻き付けるようにしたり、挑戦的なスタイルが見られた。

 今回卒業制作コレクションを発表したのは32人。メンドーサと並んで同じくグランプリを受賞したのは、フィリピン出身のイエッセン・マクアータンガイ(Jessan Macatangay)だった。学士号(BA)の卒業コレクションで、カラフルなレイヤーが特徴のアイテムを発表して業界の関心を集めた同氏だが、今回はボリュームを抑え、ミニマルかつセクシーにインパクトのある作品を仕上げた。ほかにも、3Dプリントを取り入れたアクセサリーを使ったアーロン・エッシュ(Aeron Esh)、ウィメンズとして展開されてきたコルセットをメンズコレクションに取り入れたジュンテ・キム(Juntae Kim)、モデルの体に直接合わせながらパターンを作っていったアリッサ・フルーネフェルト(Alyssa Groeneveld)らにも注目が集まる。

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ウクライナ支援、「ルイ・ヴィトン」親会社は6億円超の寄付 「バーバリー」「グッチ」「バレンシアガ」なども

 ロシアによる軍事侵攻を受けているウクライナに対し、ファッション業界でも支援の輪が広がっている。また従業員の安全重視や物流上の混乱などの理由により、ロシアやウクライナでの営業を一時的に中止しているブランドや小売りも相次いでいる。

 スウェーデンを本拠地とするH&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ以下、H&M)は、2月25日にウクライナで運営する9店を休業したことに続き、3月2日にはロシアで運営する約170店を休業した。また、人道支援としてウクライナに衣類や生活必需品を寄付したほか、子どもを支援する非営利組織「セーブ・ザ・チルドレン(SAVE THE CHILDREN)」と国連難民高等弁務官事務所(以下、UNHCR)に寄付をしたと発表した。H&Mはロシアで20億スウェーデンクローナ(約220億円)程度の売り上げがあり、第6位の市場だという。

 「ナイキ(NIKE)」は、物流の混乱を理由にロシアでの自社ECおよびアプリでの商品販売を停止。「プーマ(PUMA)」は、2日の時点でロシア国内の店舗は営業しているものの、ロシアへの商品出荷は停止した。同ブランドはウクライナおよび近隣諸国におよそ380人の従業員を抱えており、ウクライナ西部やポーランドでの住宅提供や経済支援などを行っている。なお、同ブランドの2021年におけるロシアとウクライナでの売り上げは全体の5%未満だったという。

 ラグジュアリーECのファーフェッチ(FARFETCH)はロシアとベラルーシへの、ドイツの高級ファッションEC「マイテレサ(MYTHERESA)」はロシアへの出荷を停止した。

 ロシアの百貨店ツム(TSUM)やアイゼル(AIZEL)などを取引先に持つ「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」は、「ロシアは重要な市場となりつつあったので非常に残念だが、ブランドの価値観に忠実でありたい」として、ロシアでのECや卸を中止した。また、ウクライナに対する人道支援としてUNHCRとユニセフ(UNICEF)に10万ユーロ(約1290万円)の寄付をしたという。

 デンマークのジュエリー会社パンドラ(PANDORA)は、ロシアとウクライナでの営業を中止したほか、やはりウクライナへの人道支援としてユニセフに100万ドル(約1億1500万円)を寄付する。同社のアレクサンドル・ラシック(Alexander Lacik)最高経営責任者(CEO)は旧チェコスロバキアの出身。同氏が子どもだった1968年に民主化運動「プラハの春」が起きたが、それを弾圧するためにソ連を主体としたブルガリアやハンガリーなどの5カ国軍がチェコスロバキアに侵攻し、避難した経験があるという。「歴史が繰り返すのを目撃するのは大変なショックであり、信じられない。ウクライナの子どもたちとその家族に避難所を用意し、水や食料、医薬品などを届ける必要がある。ユニセフの役割は非常に重要だ」とコメントした。

 「バーバリー(BURBERRY)」は、「運営上の問題」によってロシアへの出荷を当面停止すると発表。また、英国赤十字社(BRITISH RED CROSS)に寄付をした。

 「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」などを擁するケリング(KERING)は、UNHCRに多額の寄付をすると発表。また同社のインスタグラムに、ウクライナの国旗の色である青と黄色の文字で「PEACE(平和)」と投稿した。

 「グッチ」のアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)=クリエイティブ・ディレクターは、自身のインスタグラムに反戦および平和を訴える投稿をした。また、同ブランドが運営するジェンダー平等のためのグローバルプロジェクト「チャイム フォー チェンジ(CHIME FOR CHANGE)」は、ウクライナに対する人道支援として50万ドル(約5750万円)を寄付する。

 「バレンシアガ」は休止していたインスタグラムを復活させ、青と黄色の画像を投稿。支援のため、国際連合世界食糧計画(WFP)に寄付をしたと発表した。同ブランドを率いるデムナ=アーティスティック・ディレクターは、自身のインスタグラムにウクライナ支援を訴える画像を投稿している。

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「ディオール(DIOR)」「フェンディ(FENDI)」などを擁するLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、「最初の緊急寄付金」として赤十字国際委員会(ICRC)に500万ユーロ(約6億4500万円)を寄付することをインスタグラムで発表。ICRCを支援するため、グループ内での寄付金集めを促進するキャンペーンを立ち上げる。同社はウクライナに150人程度の従業員を抱えており、「経済的および運営上の支援を提供している」という。

 「ディーゼル(DIESEL)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「マルニ(MARNI)」「ジル サンダー(JIL SANDER)」などを擁するOTBや、イタリア・ファッション協会(Camera Nazionale della Moda Italiana)もUNHCRへの寄付や支援をすることを発表。「ヴァレンティノ(VALENTINO)」も、同じくUNHCRに50万ユーロ(約6450万円)の寄付をする。

 米投資銀行モルガン・スタンレー(MORGAN STANLEY)のリポートによれば、ラグジュアリーセクターにおけるロシア市場の重要性は低下し続けており、LVMHやケリングの場合、ロシアが占める割合は売り上げ全体の1%程度だという。ロシアで人気の高い「バーバリー」のほか、「モンクレール(MONCLER)」「プラダ(PRADA)」「サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)」などのイタリアブランドでも、売り上げに占める割合は全体の2%程度となっている。

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エスティ ローダーの役員がSNSへの差別的投稿で解雇

 エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)は自身のインスタグラムアカウントで差別的な投稿をしたとして、ジョン・デムジー(John Demsey)=エグゼクティブ・バイス・プレジデント(EVP)を3月4日付で解雇する。デムジーEVPは黒人に対する差別発言に加え、新型コロナウイルスにまつわるジョークを投稿し、SNSで多くの批判を集めていた。

 デムジーEVPはインスタグラム上で謝罪文を投稿。無給の出勤停止の懲戒処分を受けていたが、SNSでの炎上の末に解雇に至った。米「WWD」のコメントには応じなかった。彼はメイクアップブランドを筆頭にいくつかのブランドを監修していたが、後任については不明だ。同社の広報は「デムジーEVPが担当していたブランドはそれぞれのグローバル・プレジデントが当面は監修し、ファブリツィオ・フリーダ(Fabrizio Freda)社長兼最高経営責任者(CEO)の管轄になる」と発表している。

 同社のウィリアム・P・ローダー(William P. Lauder)=エグゼクティブ・チェアマンとフリーダ社長兼CEOは「デムジーEVPのインスタグラムの投稿は、エスティ ローダー カンパニーズの価値・倫理観と合致しない内容で、多くの人に不快な思いをさせた。われわれはダイバーシティ&インクルージョンを推し進め、多様性と平等性は全世界的に真剣に大切にしている。特に(BLM運動後の)ここ2年で人種の多様性の向上に向けて真剣に取り組んできた。今回の彼の行動は当社のそうした努力を裏切った」とコメントしている。

 実際、同社はここ数年でダイバーシティ&インクルージョンの施策を強化しており、BLM運動直後の2020年5月には黒人の従業員を増やすことを社内に宣言した。21年9月には黒人の詩人、アマンダ・ゴーマン(Amanda Gorman)をグローバルチェンジメーカーに任命し、彼女が率いるリテラシー(識字)基金に300万ドル(約3億4500万円)を寄付した。また年に2回、男女間の所得差の撤廃やサステナビリティといった社会問題への進捗レポートを出している。
 
 デムジーEVPは1991年に同社に入社し、2015年に現職に就いた。最近は「M・A・C」「クリニーク(CLINIQUE)」「トゥー フェイスド(TOO FACED)」「スマッシュボックス(SMASHBOX)」「グラムグロウ(GLAMGLOW)」「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」など、主にメイクアップブランドを監修。ポップカルチャーのコラボレーションが得意で、「M・A・C」はリアーナ(Rihanna)やサウィーティー(Saweetie)、マライア・キャリー(Mariah Carey)、ニッキー・ミナージュ(Nicki Minaj)、レディー・ガガ(Lady Gaga)、アリアナ・グランデ(Ariana Grande)といった大物セレブと協業してきた。「M・A・C」の成長をけん引し、同ブランドを担当するようになった1998年は卸の売り上げが1億4000万ドル(約161億円)ほどだったが、今や数十億ドルになるまでなった。またデザイナーのトム・フォード(Tom Ford)と「エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)」のメイクアップコラボレーションをスピンオフさせ、「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」をスタート。売上高10億ドル(約1150億円)を超えるほどのメガブランドに成長させた。

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「クロエ」が社会的影響の計測ツールを開発 2023年にはオープンソース化

 コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)傘下の「クロエ(CHLOE)」は、社会的影響の測定ツール「ソーシャルパフォーマンス&レバレッジ(Social Performance & Leverage、以下SP&L)」の開発に取り組む。2023年を目処に最終版をオープンソース化する予定だ。労働環境に関する具体的なデータを業界全体に提供し、各ブランドの素材調達や商品デザインの意思決定時に活用してもらう狙い。

 オード・ヴェルニ(Aude Vergne)=「クロエ」チーフ・サステナビリティ・オフィサーは米「WWD」の取材に対し、「ファッション業界が環境に与える影響は大きく、多くの企業がその課題に取り組んでいる。一方で、社会的な影響については後回しにしがちだ。しかし、世界の8人に1人がファッションおよびアパレル産業に従事しており、間違いなく重要なトピックである」と話す。

 「クロエ」は、フランス・モード研究所(Institut Francais de la Mode)とフランス国立工芸院(France’s Conservatoire National des Arts et Metiers)と共同で1年半前に「SP&L」の開発に着手した。環境損益計算(EP&L)と同様の設計で、ジェンダー平等、生活賃金、ダイバーシティー&インクルージョン、職業訓練、福祉、仕事の質の6つの指標で構成し、サプライチェーン全体で測定する。

 「クロエ」は昨年Bコープ認証を取得。また1年半前にサステナビリティ戦略を見直し、「より公平な未来のための、女性の前進(Women Forward. For a Fairer Future)」をミッションに掲げ、女性主導のフェアトレード企業へのシフトを進めている。

 例えば、ユニセフとは2019年に3年間のパートナーシップを結び、少女たちへの職業訓練の提供を目的としたプログラム「ガール フォーワード(Girls Forward)」に取り組む。「クロエ」と約15年間の付き合いがあるマダガスカル拠点のフェアトレード団体のアカンジョ(Akanjo)は昨年学校を設立し、地元の女性たちにクロシェ編みなどの職人技を教えた。「クロエ」2022年春夏コレクションでは、いくつかのルックで彼女たちの技術を採用した。

 ヴェルニ=チーフ・サステナビリティ・オフィサーは、「すでにコンプライアンスに関する厳格なシステムはあるが、こうしたポジティブな社会的影響を測定するツールがなかったので、自分たちで作ることを決めた。プロジェクトをはじめて以来、サプライヤーとのコミュニケーションの取り方が変化し、社内の意識向上に貢献している」という。

 現在、同ツールはコンサルティング企業のプライスウォーターハウスクーパース(PRICEWATERHOUSECOOPERS)による検証段階で、今後業界全体で試験的に導入される予定だ。ヴェルニ=チーフ・サステナビリティ・オフィサーは、「すでにいくつかのメゾンが興味を持っており、6〜8社と協力して改良を重ねていく」という。

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「リーボック」、米小売フットロッカーとの提携を拡大

 「リーボック(REEBOK)」は米国発のスニーカー・スポーツウエアの小売り大手、フットロッカー(FOOT LOCKER)との提携を拡大する。「リーボック」はブランドマネジメント企業のオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP 以下、ABG)が21億ユーロ(約2709億円)で買収。フットロッカーとの提携拡大により、米国市場での存在感を高める狙いだ。

 提携により、フットロッカーは「リーボック」商品を拡充させ、メンズ・ウィメンズ・キッズ向けの限定品を直営店やECで扱う。その中には、アレン・アイバーソン(Allen Iverson)やシャキール・オニール(Shaquille O’Neal)といったバスケットボール選手とのコラボモデルも含まれる。またフットロッカーは「リーボック」のデザイン・研究ハブの「リーボック デザイン グループ(REEBOK DESIGN GROUP)」と協業し、早速今秋フットロッカーの店頭に並ぶシューズを開発している。

 ジェイミー・ソルター(Jamie Salter)ABG創設者兼会長兼最高経営責任者は「フットロッカーとの提携は『リーボック』のさらなる成長に欠かせない。スポーツやライフスタイル市場で大きなポジションを持つ素晴らしい小売店と協業できることをうれしく思う」とコメントした。

 今回の提携拡充は、ABGが昨年12月にスポーツウエア・アウトドア企業のJDグループ(JD GROUP)と結んだ契約と似ている。JDグループが擁する「JD」「フィニッシュ ライン(FINISH LINE)」「DTLR」「シュー パレス(SHOE PALACE)」といったスポーツウエア・アウトドアチェーンで、欧州と北欧における「リーボック」商品の取り扱いを増やした。またインドのアパレル小売り企業、アディティア ビルラ ファッション アンド リテール(ADITYA BIRLA FASHION AND RETAIL)とも同様の契約を締結し、インドやバングラデシュ、ブータン、モルディブ、ネパール、スリランカにおける「リーボック」商品の販売を増やした。

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「グッチ」22-23年秋冬コレクション、「アディダス」コラボが話題 ショーにはリアーナの姿も

 「グッチ(GUCCI)」は、2022-23年秋冬コレクションのショーを2月25日にミラノで開催。「アディダス(ADIDAS)」とのコラボアイテムを披露し、話題になった。

 コラボは、スポーティーなトラックスーツとフォーマルなスーツを融合させたようなセットアップや「アディダス」の“スリーストライプス(3本線)”をデザインした帽子、グローブ、ヘッドスカーフなど。アイテムには、「アディダス」の三つ葉の下に「グッチ」の名を入れたコラボロゴがあしらわれている。

 ショーのフロントローには、妊娠中のリアーナ(Rihanna)と交際中のエイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)が着席。他にも、セリーナ・ウィリアムズ(Serena Williams)やデイジー・エドガー・ジョーンズ(Daisy Edgar-Jones)、キアラ・フェラーニ(Chiara Ferragni)らが参加した。

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「ドリス ヴァン ノッテン」が化粧品を発売 香水や口紅などをラインアップ

 「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」は3月2日、初のビューティアイテムを発売する。オードパルファム10種とオードコロン2種、リップスティック30色、石けん、クリーム、コーム(櫛)、ポーチをそろえる。価格は100mLのオードパルファムが220〜240ユーロ(約2万8000〜3万円)、リップスティックが35ユーロ(約4500円)。ヨーロッパのブティックおよびECサイトで取り扱い、ほかの小売り店は4月末〜5月に発売予定だ。

 同ブランドは2018年にスペインのファッション・ビューティ企業であるプーチ(PUIG)に買収され、デザイナーのドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)は傘下になった当初からビューティを手掛けたいと思ったという。「われわれは早い段階からビューティアイテムの構想を始めた。私はいろいろなタイプの人に服を作っているので、フレグランスもあらゆる人にアピールできるものを作りたかった」と話す。

 ノッテンにとって、香りは幼少期から馴染みのあるものだという。「キッチンに行けば鍋やオーブンに鼻を突っ込み、料理の香りに夢中になっていた。子どものころの記憶は母親が使っていた『ゲラン(GUERLAIN)』の名香“シャリマー”の印象が残っているし、幼いころから香りや香水でいろいろ遊ぶのが好きだった」と振り返る。

 ビューティアイテムは、異なるカラーやプリント、テクスチャーを組み合わせるファッションのデザインと同様の考えで作った。透明な瓶にラベルを貼り付けた従来の香水瓶ではなく、鮮やかなカラーやプリントを組み合わせたデザインにこだわった。たとえばオスマンサス(金木犀)のノートを含む“フルール ドゥ マル(Fleur du Mal)”はべっ甲柄とバイオレットのガラスボトルを組み合わせ、栗とバニラをブレンドした“ソワイエ マラケ(Soie Malaquais)”はバーガンディー色のガラスと陶器から作られたボトルに閉じ込めた。

 フレグランスの中身はインターナショナル・フレバー・アンド・フレグランス(IFF)やジボダン(GIVAUDAN)、フィルメニッヒ(FIRMENICH)といったさまざまな香料メーカーの調香師が手掛けた。ノッテンは調香師をアントワープにある自宅やガーデンに直接呼び、共に香りを作り上げたという。中身も異なる要素を用い、カンナビス(大麻)とパチョリ、ローズマリーとパチョリなど意外な組み合わせにこだわった。

 リップスティックは30色のうち、15色がサテン、10色はマット、5色はシアー(艶やか)な仕上がりだ。リップバームも用意する。フレグランス同様にカラフルなケースにそれぞれ詰め替えが可能になっている。これまで数々のファッションショーやキャンペーン撮影のメイクを選んできたことから、メイクアップもノッテンにとって馴染み深いものだ。「メイクは人の印象を大きく左右するもの。目元を少しミステリアスにしたり、口元にダークなカラーをのせて目立たせたりするだけで、見た目が一気に変わる。メイクアップは人を変える無限の可能性を秘めている」。

 サステナビリティも開発の大きなポイントだ。香水のボトルは全て倫理的に調達された再生可能な素材を用い、充填もできるようになっている。ポーチは洋服で余った生地をリサイクルして作り、製品の外箱は紙を使用した。

 プーチは近年カラーコスメに力を入れており、18年には「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」のビューティライセンスを取得、20年4月にはイギリスの人気メイクアップブランド「シャーロット ティルブリー(CHARLOTTE TILBURY)」を買収した。

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エルメス、21年は40%増収 22年にバッグなどを3.5%値上げ予定

 エルメス・インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL以下、エルメス)の2021年12月通期決算は、売上高が前期比40.5%増の89億8200万ユーロ(約1兆1586億円)、営業利益は同70.2%増の35億3000万ユーロ(約4553億円)、純利益は同76.5%増の24億4500万ユーロ(約3154億円)だった。営業利益には、エルメスが立ち上げた中国発のラグジュアリーブランド「シャンシア(SHANG XIA)」の株式を一部手放したことによる売却益9100万ユーロ(約117億円)が含まれている。

 19年比でも、売上高は30.5%増、営業利益は50.9%増、純利益は60.0%増とコロナ禍前を大幅に上回る結果となった。

 地域別での売上高は、フランスが前期比35.1%増の8億3800万ユーロ(約1081億円)、フランス以外のヨーロッパは同36.7%増の13億300万ユーロ(約1680億円)、日本は17.1%増の9億7700万ユーロ(約1260億円)、日本以外のアジア太平洋地域は同45.8%増の42億5100万ユーロ(約5483億円)、南北アメリカは同52.0%増の14億5800万ユーロ(約1880億円)だった。

 カテゴリー別での売上高は、レザーグッズが前期比27.4%増の40億9100万ユーロ(約5277億円)、衣料・アクセサリーは同57.4%増の22億1900万ユーロ(約2862億円)、シルク・テキスタイルは同48.0%増の6億6900万ユーロ(約863億円)、香水・ビューティは同46.3%増の3億8500万ユーロ(約496億円)、ウオッチは同71.9%増の3億3700万ユーロ(約434億円)だった。ECも好調で、オンラインストアのユーザーの78%が新規客だったという。

 四半期ベースで見ると、21年10~12月期(第4四半期)はレザーグッズが前年同期比3.2%減の10億1500万ユーロ(約1309億円)となっている。同社によれば、これは生産面で制約があったことや在庫不足によるもので、22年には6~7%の増産を見込んでいるという。

 ここ数年、生産コストや人件費の上昇を受け、ラグジュアリーブランドでハンドバッグの値上げが続いている。中でもその幅が大きいのは、21年1月から22年2月にかけて米国で29%の値上げをしたモデルもある「シャネル(CHANEL)」や、同じく66%の値上げをしたモデルがある「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」だろう。米「WWD」によれば、ケリング(KERING)が擁する「グッチ(GUCCI)」も21年に2回の値上げをしたほか、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)が擁する「ディオール(DIOR)」や「セリーヌ(CELINE)」もいくつかのモデルで値上げに踏み切っている。

 こうした中、「エルメス」も生産コストの上昇により、22年に3.5%程度の値上げをする予定だという。アクセル・デュマ(Axel Dumas)最高経営責任者は、アナリスト向けの説明会で、「当社は他社に追随することはしないし、値上げによってさらに業績を上げようとは考えていない。『エルメス』の価格は適正なものだ。当社は顧客と本物の信頼関係を築いており、それを傷つけるようなことはしたくない」と語った。

 同社は世界でおよそ1万8000人の従業員を抱えているが、コロナ禍の中でも業績が好調なことを受け、全員に3000ユーロ(約38万円)のボーナスを支給する。

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「プラダ」のフロントローにキム・カーダシアン ランウエイには妹のケンダル・ジェナー

 2月24日、イタリア・ミラノで開催された「プラダ(PRADA)」2022-23年秋冬コレクションのショーに、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)らセレブリティがフロントローに着席した。

 キムは、暗めのサングラスを着用し、厳重なセキュリティーに囲まれ登場。フロントローで、隣には歌手のリタ・オラ(Rita Ora)が着席。他にもストーム・レイド(Storm Reid)やマッケンジー・デイビス(Mackenzie Davis)、シーラ・ハース(Shira Haas)、ジュリア・マリノ(Julia Marino)、ガス・ケンワージー(Gus Kenworthy)、 マチルダ・ルッツ(Matilda Lutz)、エマ・マッキー(Emma Mackey)、マムード(Mahmood)、テイラー・ラッセル(Taylor Russell)、キャサリン・ウォーターストン(Katherine Waterston)、チャーリ・ダミリオ(Charli D'Amelio)らがショーに参列した。

 ショーの前日にキムは「プラダ」のブラトップとレザー・スーツを着用し、ショーへの参列をほのめかしていた。なお、ランウエイにはキムの異父妹でもあるケンダル・ジェナー(Kendall Jenner)らが登場した。

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LVMHがラルフ ローレン買収に関心か 米メディアが報道

 米ニュースメディアの「アクシオス(AXIOS)」は2月22日、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)がラルフ ローレン(RALPH LAUREN)買収の可能性についてここ数年にわたって対話を重ねていると報道し、業界で話題になっている。

 ラルフ ローレンは「コメントや噂、憶測には」コメントしないと話し、LVMHからはコメントを得られなかった。

 「アクシオス」の報道を受けて、22日のラルフ ローレンの株価は最大で132.14ドル(約1万5000円)まで上昇した。また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で株価は一時期60ドル(約6840円)台まで落ち込んだが、現在は2019年と同水準の130ドル(約1万4000円)台前後まで回復している。

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「H&M」、ウクライナの店舗を一時休業 ロシアによる軍事侵攻を受けて

 ロシアは2月24日、ウクライナへの軍事侵攻を開始した。攻撃が激化する中、欧米や日本などが経済制裁を発動して圧力を強めているが、情勢は混迷している。

 こうした事態を受け、スウェーデンを本拠地とする「H&M」はウクライナで運営する9店舗を一時的に休業した。同社は、「情勢を注視している。従業員の安全を最優先し、当面は同国内の店舗を休業する」と発表した。

 ドイツを拠点とする「アディダス(ADIDAS)」も、やはり従業員の安全を第一に事態を注視していると発表。ウクライナや近隣諸国の店舗の休業については、「現段階で詳細を明らかにすることは差し控えたい」とコメントした。

 米「WWD」によれば、ウクライナ市場に参入している米国ブランドは非常に限定的だが、それと比較すると欧州ブランドや小売りは多く出店しているという。

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「H&M」、ウクライナの店舗を一時休業 ロシアによる軍事侵攻を受けて

 ロシアは2月24日、ウクライナへの軍事侵攻を開始した。攻撃が激化する中、欧米や日本などが経済制裁を発動して圧力を強めているが、情勢は混迷している。

 こうした事態を受け、スウェーデンを本拠地とする「H&M」はウクライナで運営する9店舗を一時的に休業した。同社は、「情勢を注視している。従業員の安全を最優先し、当面は同国内の店舗を休業する」と発表した。

 ドイツを拠点とする「アディダス(ADIDAS)」も、やはり従業員の安全を第一に事態を注視していると発表。ウクライナや近隣諸国の店舗の休業については、「現段階で詳細を明らかにすることは差し控えたい」とコメントした。

 米「WWD」によれば、ウクライナ市場に参入している米国ブランドは非常に限定的だが、それと比較すると欧州ブランドや小売りは多く出店しているという。

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カニエ・ウエスト×「ギャップ」×「バレンシアガ」 第1弾はデニムジャケットやフーディーなど

 カニエ・ウェスト(Kanye West)改めイェ(Ye)の「イージー(YEEZY)と「ギャップ(GAP)」のコラボライン“イージー・ギャップ(YEEZY GAP)はこのほど、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」とのコラボプロジェクト“イージー・ギャップ エンジニアド バイ バレンシアガ(YEEZY GAP ENGINEERED BY BALENCIAGA)の第1弾のアイテムを発売した。アイテムは“イージー・ギャップ”公式オンラインストアとファーフェッチ(FARFETCH)で取り扱っている。

 アイテムは、ジーンズ(220ドル、約2万5080円)やデニムジャケット(440ドル、約5万160円)、スエットパンツ(180ドル、約2万520円)、Tシャツ3種(120~140ドル、約1万3680~1万5960円)、ロングTシャツ(140ドル、約1万5960円)、フーディー(240ドル、約2万7360円)の8型を用意した。実用的なデザインに、「ギャップ」のロゴや“未来への名もなき希望”を象徴する抽象的なハトのモチーフがあしらわれている。

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フランス、リップの3本に1本以上は中国へ輸出 化粧品輸出がコロナ前の水準を上回る 

 フランス化粧品・トイレタリー企業連合(La Federation des entreprises de la Beaute 以下、FEBEA)が発表したリポートによれば、2021年におけるフランスの化粧品の輸出総額は169億ユーロ(約2兆1970億円)にのぼり、コロナ前の19年を2.5%上回った。メイクアップ、スキンケア、フレグランスが好調だったことに加え、中国市場の活況が貢献した。

 貿易収支で見ると、化粧品は129億ユーロ(約1兆6770億円)の黒字となっており、同じく308億ユーロ(約4兆円)の航空機、146億ユーロ(約1兆8980億円)のワイン・スピリッツに続いてフランスで3番目。21年、同国内では16万人以上が化粧品業界で働いた。

 輸出先はヨーロッパとアジアが全体の約3分の2を占めた。国別では2年連続で中国がトップになり、全体の11.7%にあたる19億ユーロ(約2470億円)を輸出した。また中国への輸出は19年比で56%伸びた。中でもカラーコスメの需要が高く、現在フランスのリップスティックの3本に1本以上は中国に輸出している。2位は米国で、全体の11.2%にあたる18億ユーロ(約2340億円)を輸出した。フレグランスの輸出額は昨年比66%増と急伸している。3位はドイツで、全体の9.5%の15億ユーロ(約1950億円)を輸出した。

 一方で景気が不安定なロシアとブラジルへの輸出は停滞しており、現地でのフランス化粧品の売り上げは19年比で約22%落ちた。中東への輸出もコロナの影響で同5.7%減だった。

 輸出化粧品の全体のうち86.2%をメイクアップ、スキンケア、フレグランスが占めた。メイクアップとスキンケアは合わせて55.6%にあたる90億ユーロ(約1兆1700億円)を輸出し、うちスキンケアは75億ユーロ(約9750億円)を占めた。スキンケアに次ぎ輸出がが大きかったのは、リップスティックとアイメイクアップ。フレグランスは30.6%を占め、20年比で35.4%伸びた。

 エマニュエル・ギシャール(Emmanuel Guichard)FEBEA総長は「化粧品産業は新型コロナウイルスという危機的状況からの力強い回復力を見せた。市場の復調はもちろん、変化する消費者のニーズに応えたことが要因となった。今回の成長には、メイド・イン・フランスを象徴する大小さまざまな企業が貢献した。またコロナ禍においてナチュラルや環境に配慮した製品の需要が高まる中、フランスが誇る化粧品の研究開発力が世界で力を発揮した」とコメントする。

 FEBEAはフランスの350以上のビューティ・ウエルネス企業からなる連合。フレグランスやスキンケア、衛生用品、トイレタリー、ヘアケアを含む化粧品企業を対象とし、全体の82%を中小企業が占める。

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フランス、リップの3本に1本以上は中国へ輸出 化粧品輸出がコロナ前の水準を上回る 

 フランス化粧品・トイレタリー企業連合(La Federation des entreprises de la Beaute 以下、FEBEA)が発表したリポートによれば、2021年におけるフランスの化粧品の輸出総額は169億ユーロ(約2兆1970億円)にのぼり、コロナ前の19年を2.5%上回った。メイクアップ、スキンケア、フレグランスが好調だったことに加え、中国市場の活況が貢献した。

 貿易収支で見ると、化粧品は129億ユーロ(約1兆6770億円)の黒字となっており、同じく308億ユーロ(約4兆円)の航空機、146億ユーロ(約1兆8980億円)のワイン・スピリッツに続いてフランスで3番目。21年、同国内では16万人以上が化粧品業界で働いた。

 輸出先はヨーロッパとアジアが全体の約3分の2を占めた。国別では2年連続で中国がトップになり、全体の11.7%にあたる19億ユーロ(約2470億円)を輸出した。また中国への輸出は19年比で56%伸びた。中でもカラーコスメの需要が高く、現在フランスのリップスティックの3本に1本以上は中国に輸出している。2位は米国で、全体の11.2%にあたる18億ユーロ(約2340億円)を輸出した。フレグランスの輸出額は昨年比66%増と急伸している。3位はドイツで、全体の9.5%の15億ユーロ(約1950億円)を輸出した。

 一方で景気が不安定なロシアとブラジルへの輸出は停滞しており、現地でのフランス化粧品の売り上げは19年比で約22%落ちた。中東への輸出もコロナの影響で同5.7%減だった。

 輸出化粧品の全体のうち86.2%をメイクアップ、スキンケア、フレグランスが占めた。メイクアップとスキンケアは合わせて55.6%にあたる90億ユーロ(約1兆1700億円)を輸出し、うちスキンケアは75億ユーロ(約9750億円)を占めた。スキンケアに次ぎ輸出がが大きかったのは、リップスティックとアイメイクアップ。フレグランスは30.6%を占め、20年比で35.4%伸びた。

 エマニュエル・ギシャール(Emmanuel Guichard)FEBEA総長は「化粧品産業は新型コロナウイルスという危機的状況からの力強い回復力を見せた。市場の復調はもちろん、変化する消費者のニーズに応えたことが要因となった。今回の成長には、メイド・イン・フランスを象徴する大小さまざまな企業が貢献した。またコロナ禍においてナチュラルや環境に配慮した製品の需要が高まる中、フランスが誇る化粧品の研究開発力が世界で力を発揮した」とコメントする。

 FEBEAはフランスの350以上のビューティ・ウエルネス企業からなる連合。フレグランスやスキンケア、衛生用品、トイレタリー、ヘアケアを含む化粧品企業を対象とし、全体の82%を中小企業が占める。

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「グッチ」が復調したケリング、21年は34%増収 商品のハイエンド化で平均価格アップへ

 ケリング(KERING)の2021年12月通期決算は、売上高が前期比34.7%増の176億4520万ユーロ(約2兆2938億円)、営業利益は同45.4%増の47億9740万ユーロ(約6236億円)、純利益は同47.6%増の31億7570万ユーロ(約4128億円)だった。

 19年比でも、売上高は11.0%増、営業利益は4.0%増、純利益は37.5%増とコロナ禍前を上回る結果となった。

 地域別の売上高は、西欧が前期比10.6%増の40億4500万ユーロ(約5258億円)、北米が同70.8%増の46億8530万ユーロ(約6090億円)、日本を除くアジア太平洋地域が同34.5%増の66億9540万ユーロ(約8704億円)、日本が同13.7%増の10億5940万ユーロ(約1377億円)だった。

 ブランド別の売上高では、主力の「グッチ(GUCCI)」が同30.7%増の97億3090万ユーロ(約1兆2650億円)だった。同ブランドは、21年第1四半期の売り上げが前年同期比20.2%増、第2四半期は同82.3%増だったが、第3四半期はアジア市場などで新型コロナウイルスの感染が再拡大したことから同4.5%増と大幅に減速。しかし第4四半期には同34.6%増に持ち直した。

 「サンローラン(SAINT LAURENT)」は前期比44.5%増の25億2100万ユーロ(約3277億円)と記録的な売り上げとなったほか、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は同24.1%増の15億280万ユーロ(約1953億円)だった。その他のメゾン部門に含まれる「バレンシアガ(BALENCIAGA)」と「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER MCQUEEN)」も好調で、同部門は同43.1%増の32億6470万ユーロ(約4244億円)だった。

 ケリングは21年12月末の時点で1565の店舗を運営しており、売り上げの81%が小売り(自社EC含む)によるものだ。ECは売り上げ全体の15%を占めており、19年の7%からほぼ倍となっている。

 フランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「19年をも上回る素晴らしい業績を上げることができ、大変うれしく思う。22年においても、この勢いを維持できるものと考えている」と語った。

 こうした業績の好調ぶりを反映し、21年におけるケリングの手元資金はおよそ39億5000万ユーロ(約5135億円)と前年の倍程度となっている。買収をする予定はあるかとアナリストに問われたピノー会長兼CEOは、「当社に合う企業を積極的に探している」と述べた。なお、同社は22年1月、スイスの高級時計ブランド「ジラール・ペルゴ(GIRARD-PERREGAUX)」や「ユリス・ナルダン(ULYSSE NARDIN)」などを擁するソーウインド グループ(SOWIND GROUP)の保有株式を全て同社の経営陣に売却すると発表した。

 ここ数年、生産コストや人件費の上昇を受け、ラグジュアリーブランドでハンドバッグの値上げが続いている。中でもその幅が大きいのは、21年1月から22年2月にかけて米国で29%の値上げをしたモデルもある「シャネル(CHANEL)」や、同じく66%の値上げをしたモデルがある「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」だろう。

 米「WWD」によれば、実は「グッチ」も21年に2回の値上げをしているという。今後も値上げをする予定はあるかというジャーナリストからの質問に対して、ピノー会長兼CEOは明言を避け、コレクションをより洗練されたハイエンドなものにすることで平均価格を上げつつ、地域的な価格差に関しては「妥当な」幅にしたいと回答。「ボリューム(生産流通量)とバリュー(商品やブランド価値)の微妙なバランスを取る必要がある」と説明した。

 メタバースへの参入について、同氏は「様子見をするのではなく、実践して学んでいくアプローチで進めている」と話した。その言葉通り、「グッチ」はデジタルのコレクションアイテムのクリエーションを手掛ける「スーパープラスチック(SUPERPLASTIC)」と協業して限定NFTなどを発売しているほか、「バレンシアガ」は人気オンラインゲーム「フォートナイト(Fortnite)」と協業してゲーム内でスキンなどを販売している。

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「シャネル」と「サンローラン」が知財保護に関する広告を共同掲載 その意図は?

 「シャネル(CHANEL)」と「サンローラン(SAINT LAURENT)」は2月10日、米「WWD」に知的財産の保護に関する広告を共同で出稿した。

 広告の上部に「シャネル」、下部に「サンローラン」のロゴを配置し、中央には共同声明を掲載した。声明の内容は以下の通り。

 「フランスのファッションとクチュールメゾンは、フランスの遺産を構成する重要な要素です。彼らのクリエイティビティ、サヴォアフェール(受け継がれる職人技術)、そして世界中の人々にインスピレーションを与える能力は、フランス産業の国際的な影響力に寄与しています。われわれは、盗作や模倣頼みのビジネスモデルを構築している寄生虫のような企業から真のクリエイティビティと創意工夫を守らなければいけません。『シャネル』と『サンローラン」は長い間相互にリスペクトし合い、クリエイションに対する価値や投資の努力を台無しにしたり希釈したりする者に対して、共同で立ち向かっていきます」と記載されている。

 ブルーノ・パブロフスキー(Bruno Pavlofsky)=シャネル ファッション部門プレジデント兼シャネルSASプレジデントは、「サンローラン」が2021-22年秋冬コレクションに発表したツイードのジャケットが「シャネル」の王道スタイルであるそれと酷似しているとして批判していた。パブロフスキー=プレジデントは当時、「あのような素晴らしいブランドが他のブランドに寄生するのを見るのはとても悲しいことだ。自分たちの歴史を築けず、他人の歴史を吸い取るような行為は実に残念でならない。しかし顧客は騙されることはないだろう。どちらのブランドが最も美しいツイードジャケットを作るかは、お客さまが決めること。私はあまり心配していない」とコメントしていた。

 それから9カ月後にこの共同広告の掲載に至ったため、業界関係者を驚かせている。広告出稿の意図について「シャネル」は、特定の企業に向けたメッセージではないとコメントした。また、この広告が法的解決に関連した動きかどうかについてはコメントを得られなかった。

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女性の裸のバスト写真をSNSに投稿した「アディダス」に賛否両論 新作スポーツブラのプロモーションで

 「アディダス(ADIDAS)」が新作のスポーツブラコレクションのプロモーションとして25人の裸の女性の胸の写真を公式ツイッターに投稿したことが物議を醸している。

 投稿には「私たちはいかなる形、サイズの女性の胸もサポートと快適さを得る権利があると信じています。この考えに基づき新しいスポーツブラのコレクションは43型をそろえ、誰しもにぴったり合うものが見つかります」とコメントを添えている。

 裸の女性の胸の写真を投稿するという判断について「アディダス」は、「異なる形やサイズの胸を見せることでいかに胸は1人ずつ違うか、オーダーメイドのサポートが重要であるかを強調する」ための投稿だったとコメントしている。

 問題となった「アディダス」の投稿には、多様性を尊重する「アディダス」の行動に賛同するコメントや「ブラのプロモーションなら商品を着用させるべきだ」といった批判のコメントも投稿されており、賛否両論を呼んでいる。

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女性の裸のバスト写真をSNSに投稿した「アディダス」に賛否両論 新作スポーツブラのプロモーションで

 「アディダス(ADIDAS)」が新作のスポーツブラコレクションのプロモーションとして25人の裸の女性の胸の写真を公式ツイッターに投稿したことが物議を醸している。

 投稿には「私たちはいかなる形、サイズの女性の胸もサポートと快適さを得る権利があると信じています。この考えに基づき新しいスポーツブラのコレクションは43型をそろえ、誰しもにぴったり合うものが見つかります」とコメントを添えている。

 裸の女性の胸の写真を投稿するという判断について「アディダス」は、「異なる形やサイズの胸を見せることでいかに胸は1人ずつ違うか、オーダーメイドのサポートが重要であるかを強調する」ための投稿だったとコメントしている。

 問題となった「アディダス」の投稿には、多様性を尊重する「アディダス」の行動に賛同するコメントや「ブラのプロモーションなら商品を着用させるべきだ」といった批判のコメントも投稿されており、賛否両論を呼んでいる。

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「バーバリー」が2年ぶりのフィジカルショー 22-23年秋冬コレクションをロンドンで発表

 「バーバリー(BURBERRY)」は、2022-23年秋冬コレクションをフィジカルのランウエイショーで披露すると発表した。3月11日に、ロンドンで観客を入れて開催する。ファッション・ウイークの公式スケジュールに参加しない、“オフスケジュール”での発表だ。

 同ブランドのフィジカルショーは2年ぶりで、21年春夏コレクションから映像での発表を続けていた。昨年9月の22年春夏コレクションも非公開のロケーションで撮影したランウエイ映像を、ミラノ・ファッション・ウイークとパリ・ファッション・ウイークの間にデジタルで発表。その際に、チーフ・クリエイティブ・オフィサーを務めるリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)はフィジカル開催に戻す意向を示していた。

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「ディオール」新作リップのキャンペーンに、BLACKPINKのJISOOやアニャ・テイラー・ジョイらを起用

 「ディオール(DIOR)」は3月にリローンチする“アディクト リップスティック(Addict lipstick)”の広告キャンペーンに、BLACKPINKのJISOO(ジス)、アニャ・テイラー・ジョイ(Anya Taylor-Joy)、アーティストのシャロン・アレクシー(Sharon Alexie)を起用した。新作リップは40色展開で詰め替え可能となっており、ケースはデニム生地、黒、シルバー、ピンクのキルト素材からなる4型をそろえて発売する。

 キャンペーン動画では、それぞれがシルバーを基調とした「ディオール」のバッグを携え、マイクを持ったり、アートに取り組んだりする様子を撮影。アーティストでありデザイナーのリズ・コリンズ(Liz Collins)が監督した。3月1日にはスチール写真も公開される。

 「ディオール」は21年3月、JISOOをファッション&ビューティのグローバルアンバサダーに起用。マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)=アーティスティック・ディレクターによると、JISOOを2021-22秋冬コレクションのキーインスピレーションにしたという。同年10月にはアニャ・テイラー・ジョイもグローバル・アンバサダーに就任し、今回初めてキャンペーンに登場した。

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大気中の炭素からダイヤモンドを生成するD2C企業がBコープ認証取得

 世界で初めて大気中の二酸化炭素からラボグロウン(工場で製造した)ダイヤモンドを生成することに成功したという イーサー ダイヤモンド(AETHER DIAMONDS)はこのほど、Bコープ認証を取得した。

 2020年創業の同社は、スイス・アルプスを拠点とするスタートアップ企業と連携して大気中から炭素を抽出し、ダイヤモンドを生成する。1カラットにつき、平均的なアメリカ人の1年分以上の排出量に相当する20tの二酸化炭素を大気中から除去しているという。ライアン・シャーマン(Ryan Shearman)共同創業者兼最高経営責任者(CEO)は、「素晴らしい第三者機関から認証を得ることができ、化石燃料産業から炭素の種を購入している他のラボグロウンダイヤモンド企業との差別化につながると同時に消費者の信頼も得られるだろう」とコメントした。

 メレー(0.1ct以下のサイズの小粒のダイヤモンド)から2.5カラットまで幅広いサイズのダイヤモンドをそろえ、カスタムカットもオーダーが可能。責任のある採掘方法で生産された金属と組み合わせたブライダルリングコレクションも発表しており、価格は1カラットのソリテールリングで約6500ドル(約75万円)。平均的なラボグロウンジュエリーよりも高価だが、シャーマンCEOは「当社の製造プロセスや品質を考慮すれば妥当な価格だ」という。今春には初の日常使いのジュエリーラインを発表する予定で、デザインは過去に「パンドラ(PANDORA)」などに在籍したジェナ・ハウスビー(Jenna Houseby)が手がけた。

 イーサー ダイヤモンドの初年度の売り上げは約300万ドル(約3億4500万円)で、シードラウンドで270万ドル(約3億1050万円)の資金調達を行った。ロバート・ハーゲマン(Robert Hagemann)共同創業者兼チーフ・マーケティング・オフィサーによると、シリーズAでの資金調達に向けて準備を進めているという。また、来年を目処に卸売りも検討している。

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大気中の炭素からダイヤモンドを生成するD2C企業がBコープ認証取得

 世界で初めて大気中の二酸化炭素からラボグロウン(工場で製造した)ダイヤモンドを生成することに成功したという イーサー ダイヤモンド(AETHER DIAMONDS)はこのほど、Bコープ認証を取得した。

 2020年創業の同社は、スイス・アルプスを拠点とするスタートアップ企業と連携して大気中から炭素を抽出し、ダイヤモンドを生成する。1カラットにつき、平均的なアメリカ人の1年分以上の排出量に相当する20tの二酸化炭素を大気中から除去しているという。ライアン・シャーマン(Ryan Shearman)共同創業者兼最高経営責任者(CEO)は、「素晴らしい第三者機関から認証を得ることができ、化石燃料産業から炭素の種を購入している他のラボグロウンダイヤモンド企業との差別化につながると同時に消費者の信頼も得られるだろう」とコメントした。

 メレー(0.1ct以下のサイズの小粒のダイヤモンド)から2.5カラットまで幅広いサイズのダイヤモンドをそろえ、カスタムカットもオーダーが可能。責任のある採掘方法で生産された金属と組み合わせたブライダルリングコレクションも発表しており、価格は1カラットのソリテールリングで約6500ドル(約75万円)。平均的なラボグロウンジュエリーよりも高価だが、シャーマンCEOは「当社の製造プロセスや品質を考慮すれば妥当な価格だ」という。今春には初の日常使いのジュエリーラインを発表する予定で、デザインは過去に「パンドラ(PANDORA)」などに在籍したジェナ・ハウスビー(Jenna Houseby)が手がけた。

 イーサー ダイヤモンドの初年度の売り上げは約300万ドル(約3億4500万円)で、シードラウンドで270万ドル(約3億1050万円)の資金調達を行った。ロバート・ハーゲマン(Robert Hagemann)共同創業者兼チーフ・マーケティング・オフィサーによると、シリーズAでの資金調達に向けて準備を進めているという。また、来年を目処に卸売りも検討している。

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「レベッカ ミンコフ」が身売り 米アパレル企業に推定14億~21億円で

 ニューヨークブランド「レベッカ ミンコフ(REBECCA MINKOFF)」は、米アパレル会社サンライズブランズ(SUNRISE BRANDS)に事業を売却した。情報筋によれば、売却額は推定1300万~1900万ドル(約14億~21億円)。

 同ブランドは、2001年にデザイナーのレベッカ・ミンコフがニューヨークをモチーフとしたTシャツなどを発表したことに端を発し、05年に兄のユリ・ミンコフ(Uri Minkoff)と共に創業。レベッカはチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)に、ユリは最高経営責任者(CEO)に就任した。創業当時は広告費がかけられず、ソーシャルメディアを活用することで主にミレニアル世代などの若年層に訴求した。同年に発表した“モーニングアフター・バッグ(Morning After Bag)”が人気を博し、同ブランドを代表するアイテムに。その後、ハンドバッグに加えてアパレル、フットウエア、アクセサリー類、ホーム用品などを展開し、19年にはビューティ市場に進出。20年には初のフレグランスを発売した。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって小売店などによる注文のキャンセルが相次いだこともあり、財政難に陥ったという。22年1月頃には、身売りするのではないかとの憶測が一部で広まっていた。

 関係筋によれば、レベッカは今後もCCOとして留まると見られているが、ユリはCEOではなくシニア・アドバイザーなどの役職に就くのではないかという。両者とも、2月15日時点ではコメントを差し控えるとしている。

 サンライズブランズは、ロサンゼルスを拠点とするアパレル会社。「NYDJ」「ダイアン ギルマン(DIANE GILMAN)」「エキップモン(EQUIPMENT)」「スキニーガール(SKINNYGIRL)」などを運営している。

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「レベッカ ミンコフ」が身売り 米アパレル企業に推定14億~21億円で

 ニューヨークブランド「レベッカ ミンコフ(REBECCA MINKOFF)」は、米アパレル会社サンライズブランズ(SUNRISE BRANDS)に事業を売却した。情報筋によれば、売却額は推定1300万~1900万ドル(約14億~21億円)。

 同ブランドは、2001年にデザイナーのレベッカ・ミンコフがニューヨークをモチーフとしたTシャツなどを発表したことに端を発し、05年に兄のユリ・ミンコフ(Uri Minkoff)と共に創業。レベッカはチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)に、ユリは最高経営責任者(CEO)に就任した。創業当時は広告費がかけられず、ソーシャルメディアを活用することで主にミレニアル世代などの若年層に訴求した。同年に発表した“モーニングアフター・バッグ(Morning After Bag)”が人気を博し、同ブランドを代表するアイテムに。その後、ハンドバッグに加えてアパレル、フットウエア、アクセサリー類、ホーム用品などを展開し、19年にはビューティ市場に進出。20年には初のフレグランスを発売した。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって小売店などによる注文のキャンセルが相次いだこともあり、財政難に陥ったという。22年1月頃には、身売りするのではないかとの憶測が一部で広まっていた。

 関係筋によれば、レベッカは今後もCCOとして留まると見られているが、ユリはCEOではなくシニア・アドバイザーなどの役職に就くのではないかという。両者とも、2月15日時点ではコメントを差し控えるとしている。

 サンライズブランズは、ロサンゼルスを拠点とするアパレル会社。「NYDJ」「ダイアン ギルマン(DIANE GILMAN)」「エキップモン(EQUIPMENT)」「スキニーガール(SKINNYGIRL)」などを運営している。

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ゼンデイヤが「ヴァレンティノ」22年春夏キャンペーンの顔に 「ユーフォリア」監督がショートビデオ撮影

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は2022年春夏コレクション、“ヴァレンティノ ランデブー(Valentino Rendez-Vous)”の広告キャンペーンに俳優のゼンデイヤ(Zendaya)を起用した。キャンペーンではショートムービーを制作し、17日23時(日本時間)にユーチューブでプレミア公開する。ゼンデイヤがバックステージから太陽の光を浴びながら街を歩く姿に、「出合い」や「動き」といったコンセプトを表現しているという。

 撮影はロサンゼルスのスタジオで実施。米人気ドラマ「ユーフォリア(EUPHORIA)」で知られるマルセル・レヴ(Marcell Rev)とスコット・サカモト(Scott Sakamoto)が監督した。動画内の振り付けはスティーブン・ギャロウェイ(Stephen Galloway)が担当し、英バンドのザ・エックス・エックス(The xx)の“クリスタライズド(Crystalised)”をBGMに使っている。

 バックステージのセットは、美術監督のハッピー・マッシー(Happy Massee)がディレクション。ブランドの広報は、「キャンペーンに関わるみんながともに時間を過ごし、“生きる喜び(Joie de vivre)”を共有し、語り合う場所だ。(「ヴァレンティノ」のクリエイティブ・ディレクターである)ピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)など、制作に関わる全ての人がキャンペーンの一部となっている」と述べた。

 ゼンデイヤは20年12月に「ヴァレンティノ」のグローバル・ブランド・アンバサダーに就任。主演を務める「ユーフォリア」のシーズン2が22年1月に米国などで公開された。

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「ナイキ」VS「ストックX」商標権侵害訴訟 NFT市場における商標利用を問題視

 ナイキ(NIKE INC.)は2月3日、リセールスニーカーのオンライン取引所「ストックX(STOCK X)」に対して商標権侵害を理由に損害賠償等を求めてニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提訴した。

 「ストックX」は「実物の所有権に紐づいたNFTに投資できる体験」ができるプロジェクト“ヴォルトNFT(Vault NFT)”を公開。この中には「ナイキ」のスニーカーも含まれており、ナイキは「許可なく『ストックX』が『ナイキ』の商標を使用したNFTを発行している」「『ナイキ』が発行者ではない“『ナイキ』のNFT”が発行されている」と主張している。この問題について「ストックX」のスポークスパーソンは、法的問題にはコメントしないという声明を発表している。

 ナイキによると、「ストックX」では2022年版“ダンク ロー(Dunk Low)”のレトロ ホワイト/ブラックのヴォルトNFTが平均809ドル(約9万3000円、2月3日時点)で取り引きされていたが、実物は「ナイキ」のECサイトで100ドル(約1万1500円)で販売していたという。

 また、「ストックX」が発行した「ナイキ」のヴォルトNFTに対する消費者の反応の例として、TikTokユーザーの「ナイキによる金銭を搾取するためのばかげた詐欺行為」というコメントを示し、「『ストックX』による『ナイキ』商標の使用は、マーケットプレイスの消費者を混乱させ、『ナイキ』の有名な商標を希釈し続ける」と主張している。

 ナイキは21年12月、ファッションやスニーカー分野のNFTを多く扱うスタートアップ企業RTFKT(アーティファクト)を買収。22年2月にはRTFKTと共同で複数のバーチャル商品を発表予定だった。また、1月18日には自社の従業員に対して「『ナイキ』のバーチャル製品の開発やWeb3、メタバース、ブロックチェーンベースの体験をコアビジネスと連携して提供する専門の部門として“ナイキ バーチャル スタジオ”を立ち上げる」構想を自社の従業員に対して発表するなど、デジタル領域への進出の動きを強めている。

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「ジュンヤ マン」の最新コレクションをメキシコ文化庁が“文化の盗用”と批判

 渡辺淳弥が手掛ける「ジュンヤ ワタナベ マン(JUNYA WATANABE MAN以下、ジュンヤ マン)」の2022-23年秋冬コレクションが“文化の盗用”だとして批判を受けている。

 1月にデジタルで発表した同コレクションは、イギリス発のバンド、ジャミロクワイ(Jamiroquai)にフォーカスし、ジェイ・ケイ(Jay Kay)のファッションスタイルを「ジュンヤ マン」流に再解釈した。「ジュンヤ マン」は、メキシコ文化庁と毛織物ブランド「ペンドルトン(PENDLETON)」の協力を得て、サラぺ柄をプリントや切り替え、パッチワークに落とし込んだと説明していたが、メキシコ文化庁は同ブランドの対応が不十分で非倫理的だとコメントした。

 両者は2021年11月から交渉に入ったものの、合意に達する前に「ジュンヤ マン」がコレクションを発表したことで、メキシコ文化庁は「倫理面における合意よりも商業的なスケジュールを優先した」と批判している。

 交渉過程でメキシコ文化庁は、デザインの根源を示すようなラベルを衣服に付けることやデザイン使用料の支払い、素材や機材に対する資金的な支援のほか、集団的権利に関する国際的なセミナーの共同開催などを求めていた。「ジュンヤ マン」の親会社であるコム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)側も、将来的には職人とのコラボレーションを検討すると提案していた。

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BLACKPINKのJENNIEが再び「カルバン・クライン」の広告に キャンペーン動画を公開

 「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」は、2022年春夏キャンペーンに、K-POPグループBLACKPINKのJENNIE(ジェニー)を起用した。「オール・トゥギャザー(All Together)」と題し、ブランドが生むつながりやコミュニティーを表現した。最新コレクションは「カルバン・クライン」の定番アイテムに新たなサイズ感やシルエット、カラーを取り入れて再解釈。JENNIEは白いクロップド丈のトップ姿を披露した。

 キャンペーン動画は、メリナ・マツォオウカス(Melina Matsoukas)が監督。JENNIEのほか、ドミニク・ファイク(Dominic Fike)やアーロ・パークス(Arlo Parks)、ラッパーのヴィンス・ステイプルズ(Vince Staples)、ソランジュ・ノウルズ(Solange Knowles)、バーナ・ボーイ(Burna Boy)など136人が登場する。ドミニク・ファイクは話題のHBOテレビドラマシリーズ「ユーフォリア(EUPHORIA)」に出演しZ世代を代表するアーティストとしても知られており、今回はナレーションも担当している。

 JENNIEは21年9月、同ブランドの21年秋グローバルキャンペーンに初めて登場。同時期に、「シャネル(CHANEL)」の2021-22年「ココネージュ(Coco Neige)」コレクションキャンペーンに起用された。

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「マルジェラ」や「ジル サンダー」の親会社、21年は16%増収

 「ディーゼル(DIESEL)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「マルニ(MARNI)」「ジル サンダー(JIL SANDER)」などを擁するOTBの2021年12月通期決算は、売上高が前期比16.2%増の15億3000万ユーロ(約2004億円)、営業利益は13倍以上(同1285.1%増)の1億8700万ユーロ(約244億円)だった。

 19年比では、売上高はほぼ横ばい、営業利益は10倍以上(938.8%増)とコロナ禍以前を上回る結果となった。

 ウバルド・ミネッリ(Ubaldo Minelli)最高経営責任者(CEO)は、業績が好調であることを踏まえて、本業での前年比成長率の目標を20%ととし、24年には売上高24億~25億ユーロ(約3144億~3275億円)を目指すとコメント。「24年に目標を達成しても、当社の傘下ブランドはさらに成長する可能性を有している。従って、この“目標”はゴールではなくスタートラインだと考えている」と語った。

 地域別の売り上げでは、中国をはじめとするアジア太平洋地域と北米が特に好調だった。日本は売り上げ全体のおよそ4分の1を占めており、重要な市場の一つに位置づけられている。同社は21年に38の新たな店舗をオープン。21年12月時点で中国16都市に80店を構えているが、今後3年間でこれを倍にする予定だ。なお、卸は売り上げ全体の40%程度を占めている。

 ラグジュアリーブランド部門の売上高は前期比49%増、19年比では55%増となった。ブランド別で見ると、全ての地域および販売チャネルで業績を伸ばした「メゾン マルジェラ」の売上高は前期比25%増と好調で、19年から21年の3年でおよそ2倍となった。主力ブランドの「ディーゼル」は販売網の統廃合を行ったことが奏功し、OTBにおける売り上げ全体の45%を占めている。

 21年3月に傘下に収めた「ジル サンダー」は、買収から9カ月ですでに損益分岐点に達して利益を生み出しているという。経営体制の見直しのため、アクセル・ケラー(Axel Keller)前CEOに代わり、21年9月からミネッリCEOが同ブランドのCEOも兼任している。同氏は新たなCEOを任命する可能性について、「少なくとも(22年末までに完了する予定の)『ジル サンダー』のグループ内への統合が終わるまでは、私が引き続きCEOを務める」と述べた。

 OTBは数年前からデジタル分野の強化に取り組んでおり、18年には自社ECでシームレスな買い物体験を提供するオムニチャネル・プラットフォーム、“ムーン(MOON)”の開発に着手。20年5月に、これを「ディーゼル」のECに導入した。今後は「メゾン マルジェラ」「マルニ」「ジル サンダー」にも導入していく。なお、「ディーゼル」「メゾン マルジェラ」「マルニ」は21年にオンラインストアを刷新しているが、これによって自社ECでの売り上げが6%増加した。自社ECの売り上げはグループ全体の7%程度、それ以外のECは同じく25~30%を占めているという。

 ここ数年、OTBはサステナビリティにも本腰を入れている。22年7月には、初のサステナビリティ・リポートを発行する予定だ。30年までにカーボンニュートラル(二酸化炭素排出量と吸収量が差し引きゼロの状態)を実現することを目標の一つに掲げている。

 21年10月には、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)、コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)、そしてプラダ グループ(PRADA GROUP)が共同で設立したオーラ ブロックチェーン コンソーシアム(Aura Blockchain Consortium)に加わった。これは世界中のラグジュアリーブランドが共通のブロックチェーン上にデータを記録することで、顧客にいっそうの透明性や追跡性を提供することを目的としている。これによって消費者は原材料の調達から販売に至るまでの履歴や、商品の真正性(真贋)などを確認できる。

 これに加えて、OTBは21年12月にメタバースやゲーミング、NFTなどを専門とする新規事業、BVX(ブレイブ・バーチャル・エクスペリエンス、BRAVE VIRTUAL XPERIENCE)を設立した。

 OTBは以前から新規上場(IPO)に関心を示しており、レンツォ・ロッソ(Renzo Rosso)OTBプレジデントは、24年にIPOを行う可能性があることを21年11月に明らかにした。本件について、ミネッリCEOは「検討中だ」と述べるにとどめた。

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BLACKPINKのLISA出演、「セリーヌ」のパフュームコレクション広告キャンペーン

 「セリーヌ(CELINE)」はグローバルブランドアンバサダーであるBLACKPINKのLISAが出演するパフュームコレクション、セリーヌ オート パフューマリー(CELINE HAUTE PARFUMERIE)のキャンペーンビジュアルを公開した。キャンペーンビデオはエディ・スリマン(Hedi Slimane)=アーティスティック、クリエイティブ&イメージディレクターが撮影。LISAはアイコニックなショートボブに前髪のあるスタイルで登場する。BGMは1990年にリリースされたザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)の楽曲、「ペール・ブルー・アイズ(Pale Blue Eyes)」。

 LISAは2020年9月に同ブランドのグローバルアンバサダーに就任し、定番ライン"セリーヌ エッセンシャル(CELINE ESSENTIALS)"のキャンペーンにも登場した。また21年2月には「ANDAMファッション・アワード(ANDAM Fashion Award)」の審査員に抜てきされている。セリーヌ オート パフューマリーのグローバルブランドアンバサダーには21年12月に就任し、初のキャンペーンビジュアルも公開した。また「セリーヌ」2022年春夏コレクションのランウエイにも登場している。

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SATC続編の影響で「ヴァレンティノ」のドレス検索数が急上昇

 人気ドラマシリーズ「セックス・アンド・ザ・シティ(SEX AND THE CITY以下、SATC)」のリブート版「アンド・ジャスト・ライク・ザット(And Just Like That)」の最終回が米国で配信され、作中で着られていた衣装の検索数が急上昇している。1998年に放送を開始して以来絶大な人気を誇るドラマの新作として、ファッションにも注目が集まっていた。

 中でも話題をさらったのが、サラ・ジェシカ・パーカー(Sarah Jessica Parker)演じるキャリーがパリでのシーンで着ていた、「ヴァレンティノ(VALENTINO)」2019年春夏コレクションのオレンジ色のドレス。複数のファッションECサイトからセールアイテムを一覧できるサービスを提供する「ラブ・ザ・セールス(LOVE THE SALES)」によると、最終回の配信後24時間以内で、“ヴァレンティノ ドレス”の検索数は1085%、“オレンジ ロングドレス”の検索数は194%と、それぞれ急上昇した。

 ほかにも、作中のウエディングシーンでキャリーが着用した「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA)」のエメラルドグリーンの花柄ドレスやレースジャケット、グリーンに輝くオニキスのネックレスなどが注目を集めた。同サイトでの検索数はそれぞれ、“レースジャケット”が214%、“グリーン パールネックレス”が171%、“花柄のドレス”が117%上昇したという。

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「シャネル」と「ルイ・ヴィトン」が米国でバッグを次々に値上げ 66%高騰のモデルも

 ここ数年、ラグジュアリーブランドでハンドバッグの値上げが続いている。中でもその幅が大きいのは「シャネル(CHANEL)」と「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」だろう。

 例えば「シャネル」の“ミディアム クラシック フラップ(Medium Classic Flap)”は、2021年1月には6800ドル(約78万円)だったが、同年7月には7800ドル(約89万円)に値上げされ、22年2月現在では8800ドル(約101万円)となっている。米投資銀行ジェフリーズ・グループ(Jefferies Group)の調べによれば、同モデルの米国内での価格は19年11月から約60%値上がりしているという。100万円の大台に乗ると、「エルメス(HERMES)」の人気モデル“バーキン(Birkin)”の最低価格に近づいてくる。

 また、より大きな「シャネル」の“2.55”モデルは21年6月には7400ドル(約85万円)だったが、現在は9500ドル(約109万円)だ。“ボーイ シャネル(Boy Chanel)”“ガブリエル ドゥ シャネル(Gabrielle de Chanel)”“シャネル 19(Chanel 19)”など、その他のアイコニックなモデルも10〜15%の値上がりとなっている。

 競売会社サザビーズ(SOTHEBY'S)によれば、「シャネル」は新型コロナウイルスの感染拡大が始まった20年3月から現在に至るまで4回の価格改定を行っているほか、顧客が年間に購入できるバッグの個数を制限して“エクスクルーシブ感”を高めているという。しかし、この個数制限は国や都市によって異なるため一概にはいえないようだ。

 「シャネル」の広報担当者は、値上げは為替相場や生産コストの変動に対応するため、また商品が世界中でおおよそ同じ価格になるよう調整するためとコメントしている。

 「ルイ・ヴィトン」でも、同様にクラシックなモデルの値上げが続いている。肩に掛けられる小型バッグ“ポシェット・アクセソワール(Pochette Accessories)”は、21年前半には630ドル(約7万円)だったが、現在では1050ドル(約12万円)と約66%の値上げとなっている。

 生産コストや人件費の上昇のため、ブランドが値上げをするのは珍しいことではない。21年の場合は、20年にコロナ禍の影響によって観光客が激減したこと、特に中国人観光客による売り上げの大幅な減少を補填するために行われたケースもあるだろう。いずれにせよ、値上げによって顧客が離れている様子はあまり見られず、多くのラグジュアリーブランドは順調に業績を伸ばしている。

 例えば、「ルイ・ヴィトン」を擁するLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)の21年12月通期決算は、売上高が前期比43.8%増の642億1500万ユーロ(約8兆4121億円)、営業利益は倍以上(同115.1%増)の171億5500万ユーロ(約2兆2473億円)、純利益は約2.5倍(同155.9%増)の120億3600万ユーロ(約1兆5767億円)と増収増益。19年比でも売上高は19.6%増、営業利益は52.1%増、純利益は67.8%増とコロナ禍以前を上回る結果となった。

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カイリー・ジェンナーに第二子誕生 ストーミーの誕生日の翌日に出産

 セレブリティーで起業家のカイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)は6日、トラヴィス・スコット(Travis Scott)との第二子を出産したことを自身のインスタグラムで発表した。第一子のストーミー・ウェブスター(Stormi Webster)が赤ちゃんの手を握っている写真に、青いハートの絵文字と生まれた日である「2/2/22」というキャプションを添えて投稿。1日に4歳になったストーミーの誕生日の翌日となった。名前はまだ公表していない。

 カイリーは、アメリカでリアリティー番組を持つセレブ一家、カーダシアン(Kardasian)家の末妹で、モデルや実業家としても活躍している。2015年にはコスメブランド「カイリー・コスメティクス(KYLIE COSMETICS)」を、19年にはスキンケアライン「カイリー スキン(KYLIE SKIN)」を設立。SNS上でファンとダイレクトにコミュニケーションを図り製品のプロモーションを主導した。ほかにも、21年にはベビー服の「カイリー ベビー(KYLIE BABY)」やスイムウエアの「カイリー スイム(KYLIE SWIM)」をローンチしている。22年1月には、インスタグラムでフォロワー数が3億に達した初めての女性となった。

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マリノ選手、「プラダ」のスノーボードで銀メダル ホワイト選手は「ルイ・ヴィトン」と協業

 北京冬季オリンピック・パラリンピックで、スノーボード女子スロープスタイルで銀メダルに輝いた米国のジュリア・マリノ(Julia Marino)選手が使用した「プラダ(PRADA)」のスノーボードが注目を集めている。

 このスノーボードは、赤いラインが特徴的な「プラダ」のスポーツライン“リネア・ロッサ(LINEA ROSSA)”の2021-22年秋冬コレクションのもの。同ブランドのオンラインストアで販売されており、価格は3600ドル(約41万円)。一般に、アスリートはスポーツブランドによるギアを使用することが多いが、マリノ選手は同コレクションのキャンペーンモデルに起用されていることから、今回の選択になったと思われる。

 また、スノーボード男子ハーフパイプで通算3個の五輪金メダルを獲得しているショーン・ホワイト(Shaun White)選手は、自身のスノーボードブランド「ホワイトスペース(WHITESPACE)」と「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」が協業し、カスタムラゲージセットを製作したことを自身やブランドのインスタグラムで発表した。これは故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)「ルイ・ヴィトン」メンズ・アーティスティック・ディレクターとホワイト選手が友人だったことから実現したもので、ブランド設立にあたってもヴァージルの助言を受けたという。「ホワイトスペース」によれば、「ルイ・ヴィトン」は今回初めてスノーボードケースやギター用のハードケースを手掛けたとのこと。なお、ホワイト選手は5日、北京五輪を最後に現役を引退すると表明した。

 北京五輪ではさまざまなブランドが各国代表団の公式ウエアやユニホームをデザインしており、米国は「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」、カナダは「ルルレモン(LULULEMON)」、ドイツは「アディダス(ADIDAS)」、英国は「ベン シャーマン(BEN SHERMAN)」、スウェーデンは「ユニクロ(UNIQLO)」、日本は「デサント」が担当している。

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リセールサイトが21年のトレンドリポートを発表 ザ・リアルリアル、ストックXで人気のアイテムは?

 ラグジュアリーブランドの中古品を扱う会員制ECサイトを運営するザ・リアルリアル(THE REALREAL)とストリートウエアのリセールを行うストックX(STOCK X)は、2021年のトレンドリポートを発表した。

 ザ・リアルリアルは2400万以上のユーザーを抱えており、21年1〜11月の消費動向を前年同期と比較。利用者の40%がファストファッションで買い物をする代わりにリセールで購入しており、自身の持ち物を売りに出す人も増加していると報告した。ラティ・サヒ・レヴェスク(Rati Sahi Levesque)=プレジデントはリポートの中で、「リセールは世代を超えて人気を集めており、世代間でアイテムの“引き継ぎ”が行われている」と説明した。また、一点ものを求めて中古品に手を伸ばす消費者が増えているという。

 ブランドで見ると、ザ・リアルリアルを初めて利用する売り手および買い手の両方に最も人気が高かったのは「グッチ(GUCCI)」だった。ほかにも、「ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)」のワンピースは最大2100ドル(約24万円)で、「ミュグレー(MUGLER)」のスカートスーツは952ドル(約10万円)で取引されるなど、リセール価格が70%増となった。ほかにも、「ヴィヴィアン・ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)」のコルセットや、ヴィンテージの「プラダ(PRADA)」のコート、「ミッソーニ(MISSONI)」のカーディガンなどがトレンドにあがったという。

 ミレニアル世代のユーザーの間では、「フェンディ(FENDI)」のバケットバッグや「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のモノグラム・マルチカラーバッグなどが人気を集めている。人気の背景にあるとされているのが、人気ドラマシリーズ「セックス・アンド・ザ・シティ(SEX AND THE CITY以下、SATC)」のリブート版「アンド・ジャスト・ライク・ザット(And Just Like That)」で取り上げられたことだ。若い世代のユーザーを多く持つ動画アプリのティックトック(TikTok)では、「#FendiBaguette」のハッシュタグをつけた動画の再生数は300万を超える。「ルイ・ヴィトン」のモノグラム・マルチカラーバッグは、アーティストの村上隆とのコラボレーションによって03年に誕生。村上によるデザインの商品は15年に生産を終了しているが、その後も注目を集め続けている。

 ストックXでは、「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」のスニーカーが人気を集めており、ブランド別のランキングで1位となったほか、スニーカーモデル別でも “エア ジョーダン1(AIR JORDAN 1)”が4年連続で1位を獲得。「ナイキ(NIKE)」はブランド別で2位となったほか、スニーカーモデル別では2位に“ダンク(DUNK)”が、3位に “エア フォース1(AIR FORCE 1)がランクインした。カルチャー部門では、1位となったアーティストのシェパード・フェアリー(Shepard Fairey)に次いで、村上隆が2位にランクインした。

 ブランド別では、3位から5位に「アディダス(ADIDAS)」「ニューバランス(NEW BALANCE)」「コンバース(CONVERSE)」がランクイン。ほかにも、「ア ベイシング エイプ(R)(A BATHING APE(R)以下、ベイプ)」「リーボック(REEBOK)」「クロックス(CROCS)」などの人気が拡大した。

 アパレルでは「シュプリーム(SUPREME)」がトップで、小売価格を平均で60%上回るプレミア価格で売買された。次いで、「フィアー オブ ゴッド(FEAR OF GOD)」や、20年から順位を5つ上げた「ヴィーロン(VLONE)」、同じく順位を2つ下げた「カクタス ジャック(CACTUS JACK)」、「ナイキ」がランキングの5位までを占めた。

 コラボレーション部門では、カニエ・ウェスト(Kanye West)が手掛ける「イージー(YEEZY)」と「ギャップ(GAP)」による、ブルーのフーディーやジャケットが最も人気を獲得。続いて、「シュプリーム」による「エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)」や「ティファニー(TIFFANY & CO.)」とのコラボレーションもランクインした。ほかには、「テルファー(TELFAR)」が20年より順位を18位上げ、アパレルおよびアクセサリーブランドの人気トップ10に入った。ストックXは、22年は書籍のほか、テニス、ゲーム、ゴルフなどのスポーツが幅広く消費者の関心を集めると予測している。

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「ディオール」、香水ボトル型のゴールドコインをオークションに 重さは約2kg

 「ディオール(DIOR)」はパリ造幣局(Monnaie de Paris)と提携し、人気のフレグランス“ミス ディオール(MISS DIOR)”のボトル型をした約2kgのゴールドコインを、競売会社サザビーズ(SOTHEBY'S)によるオークションに出品する。

 同コインは一点物で、星やリボン結び、バラのブーケなど「ディオール」のシンボルをあしらったデザインは同造幣局のホアキン・ヒメネス(Joaquin Jimenez)=ジェネラル・ミンターが手掛けた。オークションは3月2日に開催される予定で、落札価格は20万〜30万ユーロ(2600万〜3900万円)と予想されている。同オークションの収益の一部は、フランス南部の街グラースなど香水産業が盛んな地域にある花農家の支援や同地域の環境保護に取り組む団体に寄付するという。

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イタリア、6月までに毛皮の生産を禁止 「モンクレール」に続き、「ドルチェ&ガッバーナ」も

 イタリア政府は、国内での毛皮生産を禁止し、同国に残る10のミンクの毛皮農場を半年以内に閉鎖させる。ヨーロッパでは、オーストリアやベルギー、クロアチア、チェコ、オランダ、ノルウェーなどに続いて毛皮を禁止した16番目の国となる。アメリカでは、ロサンゼルスやサンフランシスコでも毛皮撤廃の動きが進んでいる。

 イタリア上院の予算委員会で承認を得た改正案では、ミンク、キツネ、タヌキ、チンチラの飼育が禁止され、2022年6月30日までに全ての毛皮農場が閉鎖される見通しだ。毛皮農家には、補償金として22年の1年間を通して総額300万ユーロ(約3億8400万円)が交付される。

 同法案の可決は、毛皮農家の代替ビジネスを提案する動物愛護団体のヒューメイン ソサイエティー インターナショナル(Humane Society International以下、HSI)との継続的な対話のもと行われた。HSIイタリア支部のマルティナ・プルーダ(Martina Pluda)=ディレクターは、「これはイタリアの動物愛護における歴史的な勝利だ。農場の閉鎖は、動物福祉はもちろん、経済、環境、公衆衛生の観点からも明確な理由がある。ファッションのために野生動物を大量に飼育することは、動物と人間の両方にリスクを与え、この残虐な産業に関わる少数派の人々にわずかな経済的利益をもたらすために正当化されてはならないことが同法案の可決によって示された」と話す。

 一方で、マーク・オーテン(Mark Oaten)国際毛皮連盟(International Fur Federation)最高経営責任者は、米WWDの取材に対し、「農家は収入を失うし、厳しい規制のなかで行われていたサステナブルな農業の自由が奪われたことは非常に残念だ。政府が動物愛護団体を恐れ毛皮の生産を禁止するなら、近い将来に牛や鳥、豚の養殖も禁止するようになるのだろう」とコメントした。毛皮を支持する人々は、ポリエステルなどの石油から作られる素材を原料とするフェイクファーよりもリアルファーの方がサステナブルだと主張する。

 今回イタリア政府は初めてこの問題に対して明確な姿勢を示したが、「プラダ(PRADA)」「ヴェルサーチェ(VERSACE)」「グッチ(GUCCI)」「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」「フルラ(FURLA)」など、多くのイタリアブランドはすでにリアルファーの使用を自主的に禁止している。ケリング(KERING)傘下のブランドのほか、「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「バーバリー(BURBERRY)」「シャネル(CHANEL)」「オスカー デ ラ レンタ(OSCAR DE LA RENTA)」、直近では「モンクレール(MONCLER)」もサステナビリティへの取り組みの一環として、ファーフリーを宣言している。PETA(国際動物愛護団体)によると、「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」も年内に毛皮の調達をやめ、23-24年秋冬コレクションが毛皮を使用する最後のコレクションになるという。

 小売業界では、米百貨店ノードストローム(NORDSTROM)が21年末に毛皮商品の販売停止を発表しており、ニーマン・マーカス・グループ(NEIMAN MARCUS GROUP)も23年までに毛皮商品の販売を中止する方針だ。

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カルダン氏の一周忌を記念したコレクション テーマは“宇宙時代”

 「ピエール・カルダン(PIERRE CARDIN)」は1月28日、創業者のピエール・カルダン氏の一周忌に合わせて、同氏にオマージュを捧げるコレクションを発表した。

 「ピエール・カルダン3022」と題した同コレクションのショーは、カルダン氏の親族であるロドリゴ・バジリカティ・カルダン(Rodrigo Basilicati-Cardin)が率いるデザインチームによって、パリ郊外のル・ブルジェ空港に隣接する国立航空宇宙博物館(National Air and Space Museum of France)にランウエイを設置。アリアン5(Ariane 5)ロケットのレプリカを添えた舞台で、全200ルックを発表した。2020年12月にカルダン氏が亡くなる前に残していたスケッチを元にしたルックも10着ほど登場した。

 全体のテーマは、1967年にカルダン氏が発表した、“宇宙時代”を意識したデザインの「コスモコール」コレクションをインスピレーションとした。逆三角形の襟付きのジャケットやコート、ツートーンカラーのニットのオールインワン、宇宙飛行士のヘルメットをアクセサリーとしたドレスなど、SFテレビドラマシリーズ「スタートレック(Star Trek)」を彷彿とさせるルックをそろえた。

 バジリカティ・カルダンはインタビューにて、「今シーズンのテーマは、宇宙。親愛なる大叔父に捧げるコレクションだ」と述べた。最後にカルダン氏と会った際は、イーロン・マスク(Elon Musk)の宇宙開発事業であるスペースX(SPACE X)が持つ宇宙船に4人の観光客が乗り込む様子を放送するテレビ番組を一緒に見たという。「宇宙はいつだって大叔父の目に輝かせてくれるものだった。唯一無二の“宇宙時代”のデザイナーだった」と語った。

 「ピエール・カルダン」は今後5年間のうちに、ライセンスビジネスを強化して、利益を倍増させる目標を掲げている。2月中にブランド公式ウェブサイトをリニューアルし、ECをはじめとする多目的なオンラインプラットフォームとして使用する予定だ。また、パリの本社と店舗はリノベーションのために閉鎖中。本社は1階に約600平方メートルの博物館を新たに設立するという。改装中は、ウィメンズ・メンズをそれぞれ扱う店舗をオープンする。

 同ブランドは決算情報を開示しておらず、バジリカティ・カルダンは2021年度の業績について「20年を上回った」と発言するにとどめた。同氏によれば、「ピエール・カルダン」はおよそ600のライセンス契約を締結しているが、それを大幅に見直したという。「過去5年間はライセンス事業がうまく管理されておらず、生産量が減少した。現在はコロナ禍にもかかわらず回復傾向にある」と述べた。

 バジリカティ・カルダンによれば、カルダン氏のレガシーを次世代に引き継ぐため、同ブランドではアートやファッション系の大学などと提携しており、今回のショーでもゲストの約半数はファッション関連の学生だったという。なお、カルダン氏の生誕100周年となる22年7月2日にも、記念イベントを開催する予定となっている。

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ヘイリー・ビーバー、自身のビューティブランド立ち上げも近い? インスタグラムでほのめかす

 モデルのヘイリー・ビーバー(Hailey Bieber)が、自身のミドルネームを冠したビューティブランド「ロード(RHODE)」の立ち上げが近いことをほのめかした。

 ヘイリーはかねてよりビューティブランドの設立を示唆しており、2022年にリリースしたいと過去のインタビューで語っている。1月26日に自身の公式インスタグラムに投稿した写真には「ロード」のアカウントがタグ付けされているほか、「2022年はグレーズド・ドーナツ(絵文字)のような肌で。友だちにもそう伝えて」とコメントが添えられているが、具体的な製品や発売日などについては記載されていない。「ロード」のアカウントには、まだ何も投稿されていない状態だ。

 なお、ヘイリーは20年4月に「ヘイリー ロード ビューティ(HAILEY RHODE BEAUTY)」の商標をスキンケアおよびフレグランス分野で出願しているが、21年5月にこれを放棄した。

 「ロード」における自身の役割について、ヘイリーは以前、「色味や製品の見た目、パッケージなど、クリエイティブの全てを担当する」としており、「手ごろな価格帯にしたい」と述べている。

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「バレンシアガ」の新キャンペーンにキム・カーダシアンが登場 新作バッグとセルフィー

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」はこのほど、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)を起用した新キャンペーンを公開した。シーズン中数回に分けて公開され、イザベル・ユペール(Isabelle Huppert)やジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)らも登場する。

 2月1日に公開した写真には、キムがカリフォルニア州・カラバサスの自宅で蛍光色の“ル カゴール(Le Cagole)”バッグとセルフィーを撮る姿が収められている。顔は出ているものの、昨年9月のメット・ガラ(MET GALA)で披露した、全身を黒で覆った「バレンシアガ」のルックを彷ふつとさせる。

 他には、レオパード柄のコートと“ル カゴール”を合わせたルックやテイラードのコートと白の“アワーグラス(HOURGLASS)”バッグを合わせたルックを公開した。“ル カゴール”は昨年発表した新作バッグで、名前はフランス南部で派手な格好やメイクをする女性を指すスラングに由来するという。

 同キャンペーンは、シーズンをまたいで販売するキャリーオーバーアイテムにフォーカスしたもの。広告はフランスのパリ市立劇場(Theatre de la Ville)を含む世界中に登場する。

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H&M、21年は6%増収と回復基調 コロナ禍前には届かず

 H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ以下、H&M)の2021年11月通期決算は、売上高が前期比6.3%増の1989億6700万スウェーデンクローナ(約2兆3876億円)、営業利益は5倍近く(同392.2%増)の152億5500万スウェーデンクローナ(約1830億円)、純利益は9倍近く(同785.7%増)の110億1000万スウェーデンクローナ(約1321億円)だった。

 19年の業績が売上高2327億5500万スウェーデンクローナ(約2兆7930億円)、営業利益173億4600万スウェーデンクローナ(約2081億円)、純利益134億4300万スウェーデンクローナ(約1613億円)だったことを踏まえると、まだコロナ禍以前のレベルには戻っていないものの、順調に回復基調にあるといえるだろう。

 地域別に見ると、アジア・オセアニアの売上高が同7.9%減の263億400万スウェーデンクローナ(約3156億円)、欧州・アフリカは同3.1%増の1324億3400万スウェーデンクローナ(約1兆5892億円)、南北アメリカは同34.0%増の402億2900万スウェーデンクローナ(約4827億円)だった。ECも順調で、売上高は同24%増となり、売り上げ全体の32%を占めている。

 ヘレナ・ヘルマーソン(Helena Helmersson)最高経営責任者(CEO)は、「難局に直面したものの、業績は力強く回復しており、収益性はコロナ禍以前よりも良くなっている。財政基盤も強固であり、今後は再び成長戦略に注力していく」と語った。同社によれば、定価販売を増やす努力が奏功したことも業績回復の一因だという。

 21年11月末時点での店舗数はグループ全体で4801店と、前年同期の5018店から217店減少している。ヘルマーソンCEOによれば、22年度は欧州を中心に120店を閉める予定だが、これは「欧州以外の地域にも大きな事業機会がある」ためだと説明した。

 ファッション業界は、コロナ禍の影響による生産工場や物流施設の閉鎖などにも苦しめられたが、「最悪の状態からは脱したと思う」と同氏。「サプライチェーンの多様化は極めて重要だ。今後さらに柔軟に対応できるよう、いっそうの多様化を進める」。

 同社はまた、22年度におよそ100億スウェーデンクローナ(約1200億円)と昨年度の2倍の資本的支出(設備投資)をすると発表。主要ブランドである「H&M」やその他のブランドへの投資を中心に、サステナブルな素材開発や再生可能エネルギーへの移行にも30億スウェーデンクローナ(約360億円)程度を使用するという。

 ヘルマーソンCEOは、「世界中の顧客が(衣類を購入する際に)サステナブルな選択ができるようにしつつ、“プラネタリー・バウンダリー(地球の限界)”を侵害せずに成長したいと考えている。30年までに売り上げを倍にすると同時に、二酸化炭素排出量を半分にすることが目標だ」と述べた。

 同社は循環型経済を推進する一環として、リセール市場にも参入している。15年には地元スウェーデンのリセールプラットフォーム、セルピー(SELLPY)の少数株主となっており、19年には1300万ドル(約14億円)を投じて持ち分を70%程度まで増加。19年4月には傘下の「アンド アザー ストーリーズ(& OTHER STORIES)」がセルピーと提携して自社ブランドの中古品販売に乗り出している。

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ルイ・ヴィトン会長兼CEOが故ヴァージル・アブローについて語る 後任は「時間をかけて探す」

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は2022-23年秋冬パリ・メンズ・コレクション期間中に、昨年11月にがんのために死去したメンズ・アーティスティック・ディレクターのヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)による最後のコレクションを発表した。2回に分けてショーを開催し、2018年の華々しいデビューから最後のコレクションまで、彼がメゾンで残した功績を讃えるものとなった。彼の最後のショーに先駆け、マイケル・バーク(Michael Burke)=ルイ・ヴィトン会長兼最高経営責任者(CEO)が米「WWD」のインタビューに答えた。故ヴァージルに寄せた思いや、今後の後任探しについて語った。

 パリコレ期間中もさまざまな噂が飛び交っていた後任探しについては、「急いでいない。きちんと時間をかけて探す必要がある」と強調した。また「ルイ・ヴィトン」のような大きいメゾンとなると、「一人の人物にビジネス全てを委ねていない」ため、しばらくはデザイナー不在でも問題ないという。

 「ルイ・ヴィトン」が業界を率いるメゾンの一つであることを考えると、「サカイ(SACAI)」の阿部千登勢デザイナーや「ロエベ(LOEWE)」のジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)=クリエイティブ・ディレクターといった名の知れたデザイナーから、グレース・ウェールズ・ボナー(Grace Wales Bonner)やサミュエル・ロス(Samuel Ross)といった若手デザイナーまで、後任の可能性は多岐にわたる。後任の候補について「可能性は無限にある。地域、性別や性的指向、年齢などの制限はない」と話す。

 「ルイ・ヴィトン」の親会社であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)はブランド別での売り上げを開示していないが、大手金融機関のHSBCが最近発表したリポートでは、同ブランドの21年度の売り上げを167億ユーロ(約2兆1376億円)と推定している。後任のデザイナーは、この巨大なブランドのメンズビジネスを率いることとなる。バーク会長兼CEOは、「30歳ながらも60代並みの落ち着いた性格の人もいるだろうし、実際の年齢ではなく、精神年齢を見る必要がある」と言う。また必須条件として「クラフトを理解し、素材を見極める力を持ち、グラフィックやデザインのセンスがあること。そして言うまでもないがプロダクトのセンスも問われる。消費者を理解するスキルも必要だ。実際ヴァージルは毎日のように店頭にいたからね」と続ける。女性がメンズ・コレクションのデザインを率いる可能性について聞かれると「ジェンダーで決める時代は終わった」と答えた。

 バーク会長兼CEOはインタビュー中、メゾンの歴史と職人を讃える本『ルイ・ヴィトン マニファクチャーズ(Louis Vuitton Manufactures)』を取り出した。1888年に撮影したとみられる、創業一族のルイ(Louis)やジョルジュ(Georges)、ガストン(Gaston)と当時の従業員の写真、そして2020年に撮影したベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼CEOをはじめとする現在の経営陣と従業員の写真を指しながら、「新しいデザイナーは、メゾンの現在だけでなく、過去の歴史をリスペクトしながらクリエションをする必要がある。かなり大きなプレッシャーと責任だ」と話す。「われわれはウオッチやジュエリー、ハンドバッグといった製品からレザーなどの素材まで、全て自分たちで作っている。それはときにチャレンジングなことだが、ヴァージルに次ぐデザイナーはそうしたチャレンジにも前向きでありつつ、メゾンの価値観や、そこで働く人々の情熱や仕事に敬意を抱いていなければならない」。

 黒人のストリートウエアデザイナーだったヴァージルがラグジュアリーメゾンの「ルイ・ヴィトン」のデザイナーに就任した当時、業界に衝撃が走った。彼はそもそも自らをファッションデザイナーと捉えていなかった上、ラグジュアリー業界のダイバーシティを促す存在でもあった。「彼は典型的なクチュリエではなかったが、ファッション業界で10年におよぶ経験を持っていた。業界の既成概念やルールをいろいろと覆してきたが、同時に業界をリスペクトしていた」。新しいデザイナーも、既存の枠にとらわれない人を起用する可能性は大いにあるという。「しかし、これまでメゾンを築き上げてきた前任のデザイナーたちや彼らの功績を讃えられる人物であることが重要だ。『ルイ・ヴィトン』で働く人たちは皆大きなプライドを持って仕事をしており、世界で最も忠誠心の強い、情熱的な職人たちだ」と指摘する。

 なお後任が決まるまで、コラボレーションの可能性も否定しなかった。「(『シュプリーム(SUPREME)』をはじめ)過去にも何度かコラボレーションで成功を収めたことがある。しかし長期的な戦略ではない」。

 後任を選定するのはこれからの話だが、一つバーク会長兼CEOのビジョンで明らかなのは、いわゆる昔ながらの典型的なデザイナーにはあまり目が向いていないことだ。ヴァージルが亡くなったことを受けて、多くの顧客から悲しみの声が寄せられたという。「顧客はみんな、何かしらヴァージルとの思い出があるようだ。彼はとてもオープンで親しみやすく、正直な人だった。謎に包まれ、近寄り難いとされるこれまでの典型的なデザイナーの時代は終わった」。

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ファーフェッチがビューティECのヴァイオレット グレーを買収

 ラグジュアリーECのファーフェッチ(FARFETCH)がビューティECのヴァイオレット グレー(VIOLET GREY)を買収する。買収額は非公表。今年中にローンチ予定のビューティ事業に先駆けての買収だ。ヴァイオレット グレーは独立して経営するほか、カサンドラ・グレー(Cassandra Grey)創業者は今後ファーフェッチのビューティのグローバルアドバイザーに就任し、ファーフェッチの子会社であるニューガーズグループ(NEW GUARDS GROUP)のビューティ事業、NGGビューティ(NGG BEAUTY)の共同創設者になる。

 ヴァイオレット グレーは2013年にカサンドラがスタート。元々はハリウッドのスタイリストやメイクアップアーティストなどが本気ですすめるビューティ製品を紹介するブログ「ザ ヴァイオレット ファイルズ(The Violet Files)」から派生した。「アウグスティヌス バーダー(AUGUSTINUS BADER)」や「ヴィントナーズ ドーター(VITNER'S DAUGHTER)」といったニッチなブランドをはやらせたほか、国内外のラグジュアリーブランドを多く販売し、ビューティ感度が高い層から支持を集めてきた。18年には資生堂が出資をし、話題となった。現在ECサイトに加え、ロサンゼルスに路面店を1店舗構える。

 ビューティは3000億ドル(約34兆5000億円)からなるパーソナルラグジュアリーグッズ市場の大きなシェアを占め、今後ファーフェッチは同市場を開拓していく狙いだ。ステファニー・フェア(Stephanie Phair)=ファーフェッチ チーフ・カスタマー・オフィサー(CCO)は「消費者は自由に個性を表現するために、自分自身で(ファッション)ブランドを選びたがっている。ビューティでも同様で、ファーフェッチは(さまざまなブランドを集めることにより)それを提供できる場だ」と話す。15年に買収したファッションセレクトショップのブラウンズ(BROWNS)同様に、今後ヴァイオレット グレーにはファーフェッチ独自のデジタルのノウハウを注ぐ。ブランドと消費者をつなぐテクノロジーをフルに活用する予定だ。「ブランド側も卸からD2Cにシフトしつつある中、われわれのプラットフォームはその機会をビューティブランドに提供できる」。

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ファーフェッチがビューティECのヴァイオレット グレーを買収

 ラグジュアリーECのファーフェッチ(FARFETCH)がビューティECのヴァイオレット グレー(VIOLET GREY)を買収する。買収額は非公表。今年中にローンチ予定のビューティ事業に先駆けての買収だ。ヴァイオレット グレーは独立して経営するほか、カサンドラ・グレー(Cassandra Grey)創業者は今後ファーフェッチのビューティのグローバルアドバイザーに就任し、ファーフェッチの子会社であるニューガーズグループ(NEW GUARDS GROUP)のビューティ事業、NGGビューティ(NGG BEAUTY)の共同創設者になる。

 ヴァイオレット グレーは2013年にカサンドラがスタート。元々はハリウッドのスタイリストやメイクアップアーティストなどが本気ですすめるビューティ製品を紹介するブログ「ザ ヴァイオレット ファイルズ(The Violet Files)」から派生した。「アウグスティヌス バーダー(AUGUSTINUS BADER)」や「ヴィントナーズ ドーター(VITNER'S DAUGHTER)」といったニッチなブランドをはやらせたほか、国内外のラグジュアリーブランドを多く販売し、ビューティ感度が高い層から支持を集めてきた。18年には資生堂が出資をし、話題となった。現在ECサイトに加え、ロサンゼルスに路面店を1店舗構える。

 ビューティは3000億ドル(約34兆5000億円)からなるパーソナルラグジュアリーグッズ市場の大きなシェアを占め、今後ファーフェッチは同市場を開拓していく狙いだ。ステファニー・フェア(Stephanie Phair)=ファーフェッチ チーフ・カスタマー・オフィサー(CCO)は「消費者は自由に個性を表現するために、自分自身で(ファッション)ブランドを選びたがっている。ビューティでも同様で、ファーフェッチは(さまざまなブランドを集めることにより)それを提供できる場だ」と話す。15年に買収したファッションセレクトショップのブラウンズ(BROWNS)同様に、今後ヴァイオレット グレーにはファーフェッチ独自のデジタルのノウハウを注ぐ。ブランドと消費者をつなぐテクノロジーをフルに活用する予定だ。「ブランド側も卸からD2Cにシフトしつつある中、われわれのプラットフォームはその機会をビューティブランドに提供できる」。

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リアーナが第一子を妊娠 エイサップ・ロッキーとのファッションを振り返る

 歌手で起業家のリアーナ(Rihanna)は31日、ラッパーのエイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)との第一子を妊娠していることを発表した。エイサップ・ロッキーの地元であるニューヨーク・ハーレムで撮影した写真では、ピンクのロングジャケットのボタンを外して羽おり、アクセサリーやワイドデニムを合わせてふっくらとしたお腹を見せた。

 リアーナとエイサップ・ロッキーは、2020年から交際が報じられていた。同年には、リアーナのスキンケアブランド「フェンティ スキン(FENTY SKIN)」のキャンペーンにエイサップ・ロッキーが登場したことも。ここでは、ファッションアイコンとして業界でもビッグカップルとして注目を集める2人が披露したファッションを紹介する。

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「ニナ リッチ」のデザイナー夫婦が退任 今後は自身のブランド「ボッター」に専念

 「ニナ リッチ(NINA RICCI)」のルシェミー・ボッター(Rushemy Botter)とリジー・ヘレブラー(Lisi Herrebrugh)=アーティスティック・ディレクターが、3年半の任期を経て退任する。ラストコレクションは、先週発表した2022年プレ・フォール・コレクション。今後は2人で手掛けるメンズブランド「ボッター(BOTTER)」に専念するとみられる。

 公私ともにパートナーである2人は、18年のイエール国際モードフェスティバルでグランプリを獲得し、LVMHプライズのファイナリストに選ばれた後、同年8月にギョーム・アンリ(Guillaume Henry)の後任として現職に就任。オランダのキュラソー島出身のボッターとドミニカ共和国の島で育ったヘレブラーという2人のルーツにあるカリブ海のインスピレーションや鮮やかな色使い、得意とするテーラリング、遊び心あるキャッチーなデザインを取り入れ、「ニナ リッチ」にフレッシュでモダンなイメージをもたらした。

 ボッターとヘレブラーは、「『ニナ リッチ』と(親会社である)プーチの信頼、そして、情熱あふれるチームの仕事とサポートに感謝している。また、このアイコニックなメゾンに私たちのクリエイティビティーを注ぐことができたことを誇りに思う。エキサイティングな時期を迎えている今、さらなる高みを目指すために『ボッター』に全力を注ぐべきときだと感じている」とコメントしている。

 同ブランドは昨春、価格帯を見直すとともにデジタルファースト戦略にシフトし、パリのモンテーニュ通り39番地にあった由緒ある旗艦店を閉店。昨年9月にはシャルロット・タセット(Charlotte Tasset)最高経営責任者が退任した。現在は、フランスのル・ボン・マルシェやプランタン、アメリカのバーグドルフ・グッドマンやニーマン・マーカス、日本の伊勢丹、中国のレーン・クロフォードやジョイスなど世界約80店で販売されているほか、ネッタポルテやファーフェッチなどのECサイトでも取り扱われている。なお、日本ではグルッポタナカが総代理店を務めている。

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「アディダス」、22年は雇用拡大へ 2800人の新規採用を予定

 アディダス(ADIDAS)は26日、2022年中に新たに2800人を雇用すると発表した。47カ国・307の勤務地で雇用する予定だが、800人以上が同社の本拠地であるドイツでの勤務になると見込まれている。また、多くは店舗での採用になるという。

 アディダスは22年現在、6万2000人の従業員を抱えている。そのうち7000人はドイツを拠点とするが、さまざまな国籍の人材がいるため、社内の公用語は英語だ。平均年齢は32歳。雇用拡大計画に伴い、多様性の向上にもいっそう力を入れる。例えば、現在は35%を占める女性リーダーの割合を、25年までに40%にすることを掲げた。

 同社のアマンダ・ラージクマール(Amanda Rajkumar)=グローバル人事・人材・カルチャー担当取締役は、「雇用者として新たなスタンダードを設定したい。当社ならではの、従業員を惹きつける労働環境の整備にいっそう力を入れていく」とコメントした。

 アディダスは21年8月、傘下の「リーボック(REEBOK)」をブランドマネジメント企業のオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP)に売却することを発表しているが、取り引きは22年1〜3月(第1四半期)に完了する見通し。これに伴い、「リーボック」は150人の従業員を解雇するという。

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「ルイ・ヴィトン」の親会社、21年の売上高は8兆円を突破 コロナ禍前と比べても20%増収

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の2021年12月通期決算は、売上高が前期比43.8%増の642億1500万ユーロ(約8兆2195億円)、営業利益は倍以上(同115.1%増)の171億5500万ユーロ(約2兆1958億円)、純利益は約2.5倍(同155.9%増)の120億3600万ユーロ(約1兆5406億円)と増収増益だった。

 19年比でも売上高は19.6%増、営業利益は52.1%増、純利益は67.8%増とコロナ禍以前を上回る結果となっている。

 部門別の売上高では、スターブランドの「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と「ディオール(DIOR)」を抱える主要事業のファッション・レザーグッズ部門が前期比45.6%増の308億9600万ユーロ(約3兆9546億円)と好調だった。前述の2ブランドに加えて、「セリーヌ(CELINE)」はエディ・スリマン(Hedi Slimane)=アーティスティック、クリエイティブ&イメージディレクターの、「フェンディ(FENDI)」はキム・ジョーンズ(Kim Jones)=ウィメンズ・アーティスティック・ディレクターのコレクションが好評で、それぞれ過去最高の売り上げとなったことも寄与しているという。

 ウオッチ&ジュエリー部門も、2.5倍以上(同167.1%増)の89億6400万ユーロ(約1兆1473億円)と非常に好調だった。その理由の一つとして、20年12月に総額158億ドル(約1兆8012億円)で買収したティファニー(TIFFANY & CO.)が記録的な売り上げとなり、業績に大きく貢献したことが挙げられる。

 香水&コスメティクス部門は同25.9%増の66億800万ユーロ(約8458億円)、ワイン&スピリッツ部門は同25.6%増の59億7400万ユーロ(約7646億円)だった。免税店のDFSや化粧品のセレクトショップ、セフォラ(SEPHORA)などを運営するセレクティブ・リテール部門は、同15.7%増の117億5400万ユーロ(約1兆5045億円)だった。

 ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼最高経営責任者(CEO)は、「世界的な健康被害から徐々に回復する中、素晴らしい業績を上げることができて大変うれしく思っている」と語るとともに、昨年11月に急逝したヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)「ルイ・ヴィトン」メンズ・アーティスティック・デザイナーにも言及。「21年は、ヴァージルというクリエイティブの天才が死去した悲劇的な年でもある。彼の先見性や豊かな才能、深い見識は当グループの歴史に永遠に刻まれている」と哀悼の意を示した。

 なお、ヴァージルの後任について、マイケル・バーク(Michael Burke)=ルイ・ヴィトン会長兼CEOは、「時間をかけて決めるべきことなので、急いではいない」と米「WWD」との独占インタビューで述べている。

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NYでファッションの“サステナ法”が議案に ステラ・マッカートニーらが賛同

 ファッション業界のサステナビリティを推進する団体「アクト・オン・ファッション(Act on Fashion)」とデザイナーのステラ・マッカートニー(Stella McCartney)、ニューヨーク州のアレッサンドラ・ビアッジ(Alessandra Biaggi)上院議員とアナ・ケルズ(Anna Kelles)下院議員はこのほど、ニューヨーク州の消費者製品安全委員会に業界内のサステナビリティに関する法案「ファッション・サステナビリティ&ソーシャル・アカウンタビリティ・アクト」を提出した。昨年10月にニューヨーク州議会に初めて提出されて以来、業界から多くの支持者を集めてきた法案だ。

 同法案は、世界的なファッション都市を抱えるニューヨーク州に、環境汚染および社会的不公正・搾取についての責任を取らせることを求めている。またニューヨークでビジネスをするアパレル・フットウエア企業で年間1億ドル(約114億円)以上の売り上げを計上する場合は「サプライチェーンの詳細や環境・社会への負荷を公表し、それを削減するための目標を掲げること」としている。なお環境負荷の計算は、パリ協定やGHGプロトコル基準に準じる。また原料・素材の詳細に加え、従業員の賃金も公表することを求める。これらに準じない企業は売上高の2%を罰金として課し、それを「環境問題で犠牲になっているニューヨークのコミュニティー向けのプロジェクトに充てる」という。

 業界筋によると同法案が通る可能性は極めて低いというが、業界に大きな影響を与えることには違いない。サステナビリティを推進する業界内の女性を讃える「コンシャス・ファッション・キャンペーン」のケリー・バニガン(Kerry Bannigan)発足人は法案について「アパレル・フットウエア企業が本当に責任を持って社会・環境問題に取り組むことへの革新的な一歩になりうる」と話し、政府が関わる取り組みになるからにはきちんとした教育や支援システムが必要だと強調する。

 中途半端な法律はさらなる混乱を招きかねないと懸念するサステナビリティの専門家もいるが、(政府による)法規制がほとんどない現状を憂う関係者も多い。ステラ・マッカートニーは、「ファッション業界は環境に最も負荷をかけている業界の一つであるにもかかわらず、取り締まりの欠如が目立つ。自主的なルールやレギュレーションを設けるだけでは限界がある。政府による規制や基準の設置など、ファッション業界へのサポートが必要だ」と話す。

 なお、フランスでは循環型エコノミーや廃棄削減を掲げる循環経済法が昨年2月に施行され、今年1月1日付で本格的にスタートした。これにより、政府主導で循環型経済への一歩を踏み出すことになった。

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「コーチ」の親会社がレザーに関する新たなサステナビリティの取り組みを発表

 「コーチ(COACH)」などを擁するタペストリー(TAPESTRY)は、レザーに関する新たなサステナビリティの取り組みを発表した。「コーチ」のレザーバッグの廃棄を減らすことを目的としたリサイクル施策「リラブドプログラム((Re)Loved Program)」の拡大と、環境再生型農業を行う土地からの原料調達に注力する。

 その第1弾として、「リラブドプログラム」を拡大するためのリメイクやアップサイクルに関する実習プログラムを立ち上げた。タペストリーのウェブサイトで参加希望者を募る。スキルは問わない。同プログラムは6月にスタートし、1年間のコースを終了した後は「コーチ」のバッグを修理する仕事に就ける可能性があるという。

 「リラブドプログラム」は2021年の4月に始動。製品寿命を最大化させることを目的に、人気商品のリメイク品の販売やユーズドバッグの買い取りなどを行った。しかし、10月には破損した状態で廃棄された「コーチ」のアイテムを写した動画がティックトック(TikTok)上に投稿されて炎上。同社は、同プログラムの実施店舗数を15店から30店へと倍増させるなどの強化策を取っており、今後数カ月のうちに米国とカナダの162店舗で全面的に展開することも視野に入れている。

 ジュン・シルバースタイン(Joon Silverstein)=サステナビリティ・デジタル部門グローバルヘッドは、「リラブドプログラム」を「コーチ」の長年培われてきた伝統を受け継ぐ重要な施策だと位置付け、職人チームを大幅に拡大することを目指すという。

 さらに、「コーチ」を含むタペストリー傘下のブランドは非営利団体のセイヴォリー研究所(SAVORY INSTITUTE)の「ランド・トゥ・マーケット(Land to Market)」プロジェクトと連携して、環境再生型農業への取り組みにも着手する。シルバースタイン=グローバルヘットによると、このパートナーシップによって「年内には環境再生型レザーの新しいスタイルを確立する」とのことだが、詳細については明らかにされていない。

 タペストリーは昨年秋に、SBT(サイエンス・ベースド・ターゲット)へのコミットメントや50年までに事業活動における二酸化炭素排出量を“ネットゼロ ”にする目標を発表している。レザーのサプライチェーンに関しては、1月時点で「コーチ」のレザー製品の77%とフットウエアの99%が、レザーワーキンググループ(Leather Working Group)のゴールド認証およびシルバー認証取得済みの施設から調達している。

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「トム フォード」、最新コレクションのショーを中止

 「トム フォード(TOM FORD)」は新型コロナウイルスの感染再拡大により、2月16日にニューヨークで発表予定だった2022-23年秋冬コレクションのショーを中止する。デザインスタジオやロサンゼルスのアトリエ、イタリアの生産工場などでの感染状況が悪化し、今回の決断に至った。なお、代わりとなるデジタルコンテンツの公開については、追って発表するという。

 アメリカファッション協議会(COUNCIL OF FASHION DESIGNERS OF AMERICA、CFDA)の会長も務めるトム・フォードは、「ニューヨーク・ファッション・ウイーク期間中にショーができないことを大変残念に思う。オフラインでの発表は、ブランドのメッセージを明確に届けるための大切な機会だ。ショーをキャンセルしないで済むように全力を尽くしたが、(感染再拡大によって)制作に支障が出ており、開催日までにコレクションを完成させる見通しが立たなかったことを受けて、苦渋の決断に至った」とコメントした。

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ケリング、高級時計ブランド「ジラール・ペルゴ」と「ユリス・ナルダン」を売却

 ケリング(KERING)は1月24日、傘下のソーウインド グループ(SOWIND GROUP以下、ソーウインド)の保有株式を全て同社の経営陣に売却すると発表した。ソーウインドはスイスの高級時計ブランド「ジラール・ペルゴ(GIRARD-PERREGAUX)」や「ユリス・ナルダン(ULYSSE NARDIN)」などを擁する。売却額などの詳細は明らかにされていないが、2022年上半期中に取り引きが完了する予定だという。

 「ジラール・ペルゴ」は1791年、「ユリス・ナルダン」は1846年の創業といずれも長い歴史を持つ。ケリング(旧PPR)は08年に「ジラール・ペルゴ」を擁するソーウインドの少数株主となり、11年に同社の支配株主となった。14年には「ユリス・ナルダン」も傘下に収めた。なお、今回の取引に伴い、同じくソーウインドが保有するスイスの時計ブランド「ジャンリシャール(JEANRICHARD)」や、スイス・ヌーシャテル州にある時計工房などもケリングの手を離れることになる。

 「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「ブシュロン(BOUCHERON)」などを擁するケリングは、これで高級時計専門のブランドを持たないことになるが、「グッチ」や「ブシュロン」では今後もハイエンドの腕時計などを販売する。

 ケリングは、「この取り引きは、グループ内で相当規模の資産となる可能性が高いメゾンを優先するという当社の戦略に沿ったものだ。当社は『ジラール・ペルゴ』と『ユリス・ナルダン』の発展を支え、市場でのポジショニングを強化するとともに、成長に必要な資金やリソースを十分に提供してきた。今後は、(ソーウインドの)経営陣がその役割を引き継ぐことで、両ブランドがさらなる成功を収めるものと確信している」とコメントした。

 ジラール・ペルゴおよびユリス・ナルダンを率いるパトリック・プルニエ(Patrick Pruniaux)最高経営責任者は、「ケリングの投資やサポートのおかげで、いずれのブランドもしっかりとした事業基盤がある。これを土台に、長期的な成長計画を実行していく」と語った。
 
 米投資銀行バーンスタイン(BERNSTEIN)のルカ・ソルカ(Luca Solca)=シニア・アナリストは、「高級時計市場は全体として回復基調にあるが、もともとケリングのシェアは低く、強力なライバルの多いこの部門では苦戦していた。今後は得意分野に注力できるという意味で、今回の取り引きは同社にとってプラスとなるだろう」と分析した。

 ケリングの競合であるラグジュアリー企業の中で、高級時計市場に最も強いのは、「ヴァシュロン・コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)」「ピアジェ(PIAGET)」「オフィチーネ パネライ(OFFICINE PANERAI)」「IWC」「ジャガー・ルクルト(JAEGER LECOULTRE)」などを擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)だろう。実際、スペシャリストウォッチメーカー部門における21年9~12月期の売り上げは前年同期比29%増、コロナ禍以前の19年同期比でも19%増となっている。

 同じく競合のLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)は、数は多くないものの、「タグ・ホイヤー(TAG HEUER)」や「ウブロ(HUBLOT)」といった人気の高級時計ブランドを保有している。

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「ラルフ ローレン」がコットンの高機能ポロシャツを全豪オープンで初公開

 ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)は、世界初となるコットン素材の高機能ポロシャツ“クララス(R) RLX(CLARUS(R) RLX)”を2022年1月の全豪オープンテニスで披露した。“クララス(R) RLX”は、全豪オープンのエキシビションマッチで選手が着用するほか、全豪オープンの会場で先行販売した後、2月には「ラルフ ローレン」の公式ウェブサイトや一部の店舗で取り扱う。まずはメンズモデルを発売し、1カ月後にウィメンズモデルも登場する予定。価格は168ドル(約1万9152円)。

 ポロシャツの生地は、同社が8月に少数株主として出資したサステナブルな素材開発を行う米国のスタートアップ企業ナチュラル・ファイバー・ウェールディング(NATURAL FIBER WELDING、以下NFW)が開発したもの。NFWは、綿くずなどの天然繊維を特許取得済みの高性能素材に再利用することに取り組む。リサイクルコットンは通常、リサイクルの工程で繊維が短くなるため耐久性に課題がある。しかし、NFWは短い繊維同士をつなぎ合わせて、高性能なコットン糸を作るプロセスを開発した。この特許技術は、コットンの着心地の良さや通気性を保ちながら、吸湿速乾性といった機能性を兼ね備える。生地はあらゆる天然繊維を用いて作ることができ、ポリエステルやナイロンといった石油由来の合成繊維と同等の機能性を発揮する。

 本製品を紹介するため、オーストラリアの元テニス選手のサム・グロス(Sam Groth)と、オーストラリアのプロサッカー選手で熱心なテニスファンでもあるジョシュ・カヴァッロ(Josh Cavallo)が、大会期間中にイベントを開催する予定だ。カヴァッロは、「毎日練習するプロのアスリートにとって、スタイリッシュで高機能、気温の高い日でも快適でいられ、かつ持続可能なスピリットで作られている100%コットンのシャツを着られることは非常に嬉しい」とコメントした。

 デイビッド・ローレン(David Lauren)=ラルフ ローレン チーフ ブランディング&イノベーション オフィサーは、「『ラルフ ローレン』は時代を超えたタイムレスなブランドで知られている。50年以上もタイムレスであり続けるという事は、伝統を学び、パイオニア的イノベーションを育てることを意味する。当社のもっともアイコニックな商品であるポロシャツで、業界を変えうると同時にスケール可能なテキスタイル技術、つまり天然繊維で作られた高機能商品を初めて世に送り出すことができた」とコメントした。

 NFWのルーク・ハヴェラール(Luke Haverhals)創業者兼CEOは、「このコラボレーションを通じ、プラスチック原料の合成繊維と同等の機能性素材を生み出すことで、完全なる循環性への道を切り開くことができる。廃棄物を減らし、合成プラスチックの必要性をなくすと同時に、天然素材による高性能商品を実現する全く新しいシステムを開拓できる」とコメントした。

 ローレン=チーフ ブランディング&イノベーション オフィサーは、「“クララス(R) RLX”のコットンは、“アース ポロ”に使われているリサイクルポリエステルよりも丈夫で柔らかく、洗濯するたびに肌触りがよくなり、フィット感が持続し、色持ちもとてもよい」と説明する。現在、同社のほかの商品でNFWの生地は使用されていないが、「これから実証テストを実施し、市場の反応を見る。おそらく1年か2年後には、ほかの商品にも使われるだろう」と言う。

 ラルフ ローレンは2025年までに、コットンを含む主要素材の100%を持続可能な方法で調達し、廃棄物ゼロの原則を事業全体で共有する方針を掲げる。“クララス(R) RLX”は、そうした同社の方針に基づく最新の取り組みだ。NFWとのパートナーシップにより、非生分解性の合成繊維への依存を減らすことが可能となる。

 ローレン=チーフ ブランディング&イノベーション オフィサーは、「これはただの1枚のシャツの話ではない。私たちは通常、単一の商品を宣伝することはない。しかし、これはクラフトマンシップを再考し、新しい価値観を生み出すためのプロトタイプなのだ。コットンでこれができるのだから、私たちの未来には無限の可能性がある」と強調した。

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「ラルフ ローレン」がコットンの高機能ポロシャツを全豪オープンで初公開

 ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)は、世界初となるコットン素材の高機能ポロシャツ“クララス(R) RLX(CLARUS(R) RLX)”を2022年1月の全豪オープンテニスで披露した。“クララス(R) RLX”は、全豪オープンのエキシビションマッチで選手が着用するほか、全豪オープンの会場で先行販売した後、2月には「ラルフ ローレン」の公式ウェブサイトや一部の店舗で取り扱う。まずはメンズモデルを発売し、1カ月後にウィメンズモデルも登場する予定。価格は168ドル(約1万9152円)。

 ポロシャツの生地は、同社が8月に少数株主として出資したサステナブルな素材開発を行う米国のスタートアップ企業ナチュラル・ファイバー・ウェールディング(NATURAL FIBER WELDING、以下NFW)が開発したもの。NFWは、綿くずなどの天然繊維を特許取得済みの高性能素材に再利用することに取り組む。リサイクルコットンは通常、リサイクルの工程で繊維が短くなるため耐久性に課題がある。しかし、NFWは短い繊維同士をつなぎ合わせて、高性能なコットン糸を作るプロセスを開発した。この特許技術は、コットンの着心地の良さや通気性を保ちながら、吸湿速乾性といった機能性を兼ね備える。生地はあらゆる天然繊維を用いて作ることができ、ポリエステルやナイロンといった石油由来の合成繊維と同等の機能性を発揮する。

 本製品を紹介するため、オーストラリアの元テニス選手のサム・グロス(Sam Groth)と、オーストラリアのプロサッカー選手で熱心なテニスファンでもあるジョシュ・カヴァッロ(Josh Cavallo)が、大会期間中にイベントを開催する予定だ。カヴァッロは、「毎日練習するプロのアスリートにとって、スタイリッシュで高機能、気温の高い日でも快適でいられ、かつ持続可能なスピリットで作られている100%コットンのシャツを着られることは非常に嬉しい」とコメントした。

 デイビッド・ローレン(David Lauren)=ラルフ ローレン チーフ ブランディング&イノベーション オフィサーは、「『ラルフ ローレン』は時代を超えたタイムレスなブランドで知られている。50年以上もタイムレスであり続けるという事は、伝統を学び、パイオニア的イノベーションを育てることを意味する。当社のもっともアイコニックな商品であるポロシャツで、業界を変えうると同時にスケール可能なテキスタイル技術、つまり天然繊維で作られた高機能商品を初めて世に送り出すことができた」とコメントした。

 NFWのルーク・ハヴェラール(Luke Haverhals)創業者兼CEOは、「このコラボレーションを通じ、プラスチック原料の合成繊維と同等の機能性素材を生み出すことで、完全なる循環性への道を切り開くことができる。廃棄物を減らし、合成プラスチックの必要性をなくすと同時に、天然素材による高性能商品を実現する全く新しいシステムを開拓できる」とコメントした。

 ローレン=チーフ ブランディング&イノベーション オフィサーは、「“クララス(R) RLX”のコットンは、“アース ポロ”に使われているリサイクルポリエステルよりも丈夫で柔らかく、洗濯するたびに肌触りがよくなり、フィット感が持続し、色持ちもとてもよい」と説明する。現在、同社のほかの商品でNFWの生地は使用されていないが、「これから実証テストを実施し、市場の反応を見る。おそらく1年か2年後には、ほかの商品にも使われるだろう」と言う。

 ラルフ ローレンは2025年までに、コットンを含む主要素材の100%を持続可能な方法で調達し、廃棄物ゼロの原則を事業全体で共有する方針を掲げる。“クララス(R) RLX”は、そうした同社の方針に基づく最新の取り組みだ。NFWとのパートナーシップにより、非生分解性の合成繊維への依存を減らすことが可能となる。

 ローレン=チーフ ブランディング&イノベーション オフィサーは、「これはただの1枚のシャツの話ではない。私たちは通常、単一の商品を宣伝することはない。しかし、これはクラフトマンシップを再考し、新しい価値観を生み出すためのプロトタイプなのだ。コットンでこれができるのだから、私たちの未来には無限の可能性がある」と強調した。

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プラダの21年通期決算は41%増収 セールの撤廃が成功

 プラダ グループ(PRADA GROUP)の2021年12月通期決算は売上高が前期比41%増の33億6400万ユーロ(約4373億円)で、19年比では同8%増だった。下半期のECを含む直営店の売り上げは前年同期比27%伸び、全体の成長をけん引した。EBIT(利払前・税引前利益)も直営店の成長やフルプライス(定価)商品の好調が貢献した。

 同社は近年ラグジュアリーブランドとしてのポジショニングを強化している。卸し先を絞り、セールを撤廃しフルプライス商品の販売を増やし、さらにECやオンラインマーケティング・コミュニケーションをはじめとするデジタル施策に投資をしている。21年11月に発表した事業報告会では、中期的な目標として売り上げ45億ユーロ(約5850億円)、営業利益率20%を目指すと発表した。またECが全体の売り上げの15%を占めることも目標に掲げた。

 パトリツオ・ベルテッリ(Patrizio Bertelli)最高経営責任者は「2021年はチャレンジングな1年だったが、めまぐるしく変化する市場や消費者のニーズに柔軟に対応できた。われわれはさらなる成長を実現できるように準備してきた」とコメント。バーンスタイン(BERSTEIN)のルカ・ソルカ(Luca Solca)=グローバル・ラグジュアリー・グッズ・シニア・アナリストは、プラダの業績が市場平均を3%上回ると評価した。

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「ミュグレー」創業デザイナー、ティエリー・ミュグレーが死去 享年73

 「ミュグレー(MUGLER)」の創業デザイナー、マンフレッド・ティエリー・ミュグレー(Manfred Thierry Mugler)氏が1月23日に死去した。73歳だった。訃報は同氏の公式インスタグラム上で発表されたが、死因は明らかにされていない。

 ミュグレー氏はフランス・ストラスブール生まれ。1970年代の初めにロンドンでファッション業界に足を踏み入れた同氏は、数年後にパリに移動。73年に最初のブランド「カフェ ド パリ(CAFE DE PARIS)」を立ち上げた。74年には「ティエリー・ミュグレー」を設立し、その肩パッドを入れたワイドなショルダーとウェストを絞った逆三角形のシルエットで、80年代から90年代にかけて世界的な人気を博した。フォトグラファーや映画監督としても活躍したほか、セレブリティーをモデルとして起用し始めたデザイナーの一人としても知られている。

 90年には、クラランス グループ(GROUPE CLARINS以下、クラランス)と協業してフレグランス事業に進出。92年に発売した香水「エンジェル(ANGEL)」は、特徴的なスター型のボトルとともに人気となった。97年には、クラランスが「ティエリー・ミュグレー」を傘下に収めた。同社は2002年に同ブランドのウエア事業を終了したが、これに伴ってミュグレー氏はファッション業界から引退。10年にブランド名が「ミュグレー」に改称された。なお、クラランスは19年に同ブランドをロレアル(L’OREAL)に売却している。

 近年では、カーディ・B(Cardi B)が19年に開催された第61回「グラミー賞(Grammy Awards)」の授賞式に「ティエリー・ミュグレー」の1995年の貝殻風ビンテージドレスを着て登場し、大きな話題となった。

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JDドットコムが「ショッピファイ」と提携 米ブランドや小売りの中国進出を支援

 中国第2位のEC企業JDドットコム(JD.COM)とカナダ発のEC構築サービス「ショッピファイ(SHOPIFY)」は17日、米国のブランドや小売りの中国進出をサポートする、戦略的なパートナーシップ契約を締結した。JDドットコムはフルフィルメント業務のほか、価格の現地通貨への換算や翻訳サービスなどを提供する。これにより、「ショッピファイ」を利用する米国内の売り手は最短3週間程度で中国での販売が可能になるという。

 「ショッピファイ」はECサイトの開発や運営を支援するプラットフォームで、世界175カ国、170万以上のビジネスが利用。JDドットコムは中国でおよそ5億5000万のアクティブユーザーを抱えている。この提携により、「ショッピファイ」は中国の消費者の取り込みを、JDドットコムは米ブランドなどの取り扱いを増やすことで競合との差別化を図る。

 「ショッピファイ」は提携に際して、「約14億の人口を持つ中国は世界最大のEC市場であり、2025年には米EC市場の5倍以上である3兆3000億ドル(約376兆円)に成長する見込みだ。しかし中国当局による規制や物流上の問題、価格設定、税務や商慣習などさまざまな障壁があり、大企業でない限り進出は難しい。ECはグローバルに発展しているので、事業規模にかかわらず、誰もが各国の消費者にアプローチできるサービスを提供していきたい」とコメントした。

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ラグジュアリーストリートウエアの“詰め合わせ”を売る英スタートアップにLVMHやエルメス一族らが出資 

 ロンドンを拠点にするファッション系スタートアップのヒート(HEAT)はこのほど、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)の投資ファンドであるLVMHラグジュアリー・ベンチャーズ(LVMH LUXURY VENTURES)とベンチャーキャピタルのアントラー(ANTLER)などから、シードラウンドで500万ドル(約5億7000万円)の資金調達を行った。そのほかステファノ・ロッソ(Stefano Rosso)OTB取締役やエルメス(HERMES)の創業者一族らもエンジェル投資家として出資している。

 「ヒート」は2019年にジョー・ウィルキンソン(Joe Wilkinson)とマリオ・マーハー(Mario Maher)が創業。ラグジュアリーストリートウエアブランドの余剰在庫を集め、“ミステリーボックス”として商品の詰め合わせを販売する。“ミステリーボックス”は中身が分からないようになっており、通常の“ヒートボックス”とプレミアム版の“ヒートボックス+”2種をそろえる。299ポンド(約4万6600円)の通常ボックスは500ポンド(約7万8000円)以上を、500ポンドのプレミアムボックスは850ポンド(約13万2600円)以上に相当する商品を詰め合わせている。ストリートウエアならではのドロップ形式(不定期販売)を採用し、若年層に人気だ。これまでZ世代を中心とする60万人以上の消費者に、2万箱以上を販売してきた。

 現在「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」「アミリ(AMIRI)」「ビリオネア ボーイズ クラブ(BILLIONAIRE BOYS CLUB)」といったストリートウエアブランドに加え、最近は「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「ロエベ(LOEWE)」「ジャックムス(JACQUEMUS)」「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」といったラグジュアリーメゾンとも協業し、計60ブランド以上の商品を売っている。また元々は過去のシーズンの商品を売るシステムだったが、「ハイダーアッカーマン(HAIDER ACKERMANN)」などとは新作のローンチをボックスで行うなど、サービスの幅を広げている。

 今回獲得した資金でゲームやAIを用いたパーソナライゼーションなど、ECでの購買体験を充実させるサービス開発に充てる。ウィルキンソン=ヒート最高経営責任者は「デジタルネイティブな若年層のためのショッピングプラットフォームを構築し、イノベーションを生み出し続ける」とコメント。また現在イギリスのシェフィールドにディストリビューションセンターを構えるが、今後は欧米のネットワークを拡大させる狙いだ。

 アントラーのマルテル・ハーデンバーグ(Martell Hardenberg)=パートナーは「ヒート」を「消費者の意識がめまぐるしく変化する中、ブランドの世界観を崩すことなく全く新しい売買プラットフォームを提供した」と評価する。

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デジタルの“バーキン”は模倣かNFTアートか 「エルメス」がクリエイターを提訴

 「エルメス(HERMES)」は14日、“バーキン(Birkin)”をデジタル上で模した“メタバーキンズ(MetaBirkins)”を製作・販売したメイソン・ロスチャイルド(Mason Rothschild)に対して商標権侵害などを理由にニューヨーク州連邦裁判所に提訴した。

 ロスチャイルドは「エルメス」の“バーキン”に類似したバッグをデジタル上で100個製作し、NFTマーケットプレイスの「オープンシー(OpenSea)」上で販売したという。訴状の中で「エルメス」は、ロスチャイルドが「一般名称である“メタ(meta)” を足すことで『エルメス』の“バーキン”という著名な商標を略奪し、一攫千金を狙っている」と述べている。これに対してロスチャイルドは17日、自身のインスタグラムアカウントで、問題となっているバッグはアートだと主張。「私は偽物のバーキンを作っているわけでも販売しているわけでもなく、ファーで覆われた想像上のバーキンを描いたアート作品を作ったにすぎない。アメリカ合衆国憲法修正第1条がアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)に『キャンベル(CAMPBELL)』のスープ缶を描いた作品を作って売る権利を認めているように、バーキンのバッグを描いた作品を作って売る権利を私に認めていると、私の弁護士は言っている」と述べている。

 「エルメス」はロスチャイルドに対して12月16日に警告書を送付し、同時にオープンシーにも通知したという。これを受けてオープンシーは出品一覧から削除したが、「ラリブル(Rarible)」や「ゾラ(Zora)」といったNFTマーケットプレイスでは引き続き販売されている。

 正規品のバーキンは9000~50万ドル(約100万~5700万円)で取り引きされている。ロスチャイルドが出品し、12月に売れた“メタバーキンズ”の価格は10イーサリアムで、これは4万ドル(約450万円)以上に相当するという。

 ロスチャイルドによると、当初は裁判所の外で交渉することで解決を目指していたが、「『エルメス』は交渉を打ち切り私を訴えることを選択した」とインスタグラムで説明している。

 「エルメス」は訴状の中で、「ロスチャイルドは『Build-a-MetaBirkin(メタバーキンを作ってみよう)』コンテストで“メタバーキンズ”を作るよう他者を奨励した。これは“バーキン”の商標をより一層希釈し、さらなる損害を与えている」と主張。このほかにもロスチャイルドが“メタバーキンズ”という名称を使用した今後の展開を語っていることからも、先んじて手を打とうてとしている様子がうかがえる。

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2021年最も話題を集めたデザイナー、デムナが「バレンシアガ」のビッグイヤーを振り返る

 2021年は、まさにデムナ(Demna)「バレンシアガ(BALENCIAGA)」アーティスティック・ディレクターにとって大きな1年だったと言える。7月には50年以上ぶりに再開したオートクチュール・コレクションをお披露目し、9月のメットガラではキム・カーダシアン・ウェスト(Kim Kardashian West)の覆面ドレスなどの衣装を手掛けた。そして、10月のパリコレではレッドカーペット・イベントを再現し、新作コレクションと共に「ザ・シンプソンズ(THE SIMPSONS)」とコラボしたオリジナル作品を上映。そのほかにも、「グッチ(GUCCI)」のアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)クリエイティブ・ディレクターとお互いのコレクションを“ハッキング”し合ったり、人気オンラインゲーム「フォートナイト(FORTNITE)」のためにデジタルファッションを制作したりと、その一挙一動が話題を集めた。22年に入ってからも「イージー(YEEZY)」と「ギャップ(GAP)」のコラボレーションライン“イージー・ギャップ”とのコラボを発表するなど、その動きが見逃がせないデムナが、昨年の取り組みを振り返るとともに仕事への向き合い方を語る。

米「WWD」(以下、WWD):「バレンシアガ」のクチュール・コレクション再開は、ファッション業界における歴史的なニュースだった。クチュールは、デザインワークにどのような影響を及ぼしている?

デムナ=アーティスティック・ディレクター(以下、デムナ):クチュールを始めたことで、素晴らしいファッションや上質な服を生み出すための時間がいかに重要であるかを実感した。プレタポルテでは、もうそんな時間を確保することはできないからね。フィッティングの時間や、デザイナーとしてアームホールを調整する時間、ディテールや生地、仕上げを考える時間など、特定の製品にかける時間を増やすため、プレタポルテ・コレクションの負荷を減らす必要があると思った。それから、個人的なことでは、久しぶりに自分自身に絶対的な自信を持てたよ。自分のビジョンが明確になったし、これこそ本当に自分がやりたいことだと感じた。クチュールに取り組んでいる時、ふと自分が楽しんでいることに気づいてね。流れに逆らったり戦ったりしているわけではなく、大好きなことをやっているんだ。

WWD:その一方で、22年夏コレクションの発表では、「ザ・シンプソンズ」というとても親しみやすいものを選んだ。その理由は?

デムナ:私はいつも、自分のビジョンを明確に表現できる新たな分野を探している。今回の発表はクチュールよりも前から計画していたもので、自分が何を見せたいかという点での長期的なシナリオの一部だった。7月にクチュールがあることは分かっていて、それは私にとって、とてもエモーショナルかつシリアスで、静かな瞬間だった。だから、その後に来るものは、ブランドの表現としてもっとポップカルチャー寄りで面白いと同時にコンセプチュアルである必要があると考えた。

WWD:そのために、パリコレのイベントでは「ザ・シンプソンズ」を軸に華やかな映画のプレミア(試写会)のようなスペクタクルな演出をしたと?

デムナ:クチュールでは、セレブリティともっと一緒に仕事をし、どこか並外れた存在になるというアイデアに、自分自身とバレンシアガを開放した。「セレブリティは今の時代、何を意味するのか?」という自分自身の疑問を浮き彫りにする必要があったからね。私の挑戦は、いつだって「バレンシアガ」での私の取り組みをフォローし、製品を購入し、私がもたらそうとしているマインドセットを分かってくれる存在であるオーディエンスを魅了すること。次の回は、常にこれまでと異なり、刺激的かつ意表を突くもので、楽しくなければいけない。

WWD:21-22年冬シーズンのビデオ「フィール・グッド」では、愛らしい動物の赤ちゃんやドラマチックな空、抱き合う人々を映し出すなどして、製品は使わなかった。そういった演出も含め、2021年のブランドコミュニケーションでは多くの実験をしていたが、その背景にはどのような考え方があるのか?

デムナ:パンデミックの中、今までのやり方ではダメだという現実に直面することになった。ただ、それは私たちをこのコンフォートゾーンから引き出してくれるからこそ、面白い。ブランドが映像や画像を発表するとなると、なぜいつも製品についてになるのだろう?例えば、あのビデオでは「製品を入れず、メッセージだけを込めよう」と考えた。それは、「バレンシアガ」のビジョンに呼応するメッセージを視聴者に届けるというストーリーの一部。それが、必ずしもブーツやスニーカー、コートである必要はない。そして、“フィール・グッド”な映像は、まさに発表当時にふさわしいと感じた。あまりにも(一般的なものとは)異なるフォーマットだから、製品が出てこないことに気づかない人もいたよ。大切なのは小難しくなく、人を笑顔にすること。それは、ファッションが時として忘れてしまうものでもあると思う。

WWD:この約1年のコレクションの発表方法は、映画監督のハーモニー・コリン(Harmony Korine)によるVHSテープを使ったローファイなものから、最先端のビデオゲーム「アフターワールド:ザ・エージ・オブ・トゥモロー(Afterworld: The Age of Tomorrow)」まで多岐にわたっていた。実際、どのくらい先のことまで考えているのか?

デムナ:ビデオゲームと「ザ・シンプソンズ」のプロジェクトは20年3月にセドリック(・シャルビ=バレンシアガ最高経営責任者)と話し合っていたけれど、ちょうどパンデミックが始まり、今後のコレクションを見せるための別の方法を考えなければならないと気づかされた。こうしたプロジェクトの多くは3〜6カ月以上の期間が必要。例えば、「アフターワールド」では制作に9カ月近くかかり、「ザ・シンプソンズ」もかなり予測不可能なものだった。だから、私はプロジェクトを早めにスタートすることが多い。22年の計画は、もうすべて決まっているよ。もちろん、サプライズは常にあるし、私自身もサプライズが好き。そのための余白はあるけれど、核となるものもある。重要なのは、目的地があること。さもなければ、それはどこに向かっているのか分からないままタクシーに乗っているようなものだし、奇妙なことだろう。一方で、コレクションに関しては、徐々に発展してきたものであり、“進化”と言える。前回のコレクションで作ったトラックスーツのジャケットは、それより前のものより良くなっていると思う。自分の美学に近い製品を作り続け、より良いバージョンへと進化させているからね。例えるならば、iPhoneのようなものかな。iPhone 13がiPhone 12よりはるかに優れているかどうかは分からないけど、それでも確実に少しは進化しているだろう?

WWD:メットガラでは、キム・カーダシアン・ウェストと一緒に覆面姿で登場し、大きな注目を集めた。その狙いは?

デムナ:顔を覆い隠すことは、本当にプライバシーを守ることになるのか?私がそうすれば、そうなるかもしれないけれど、キムのようなセレブリティがそれをしたら?メットガラはバズを起こし、ハロウィンには彼女を真似たコスチュームで溢れ返った。そんな効果は、とても興味深いものだった。(覆面を被っているのは)キムじゃないかもしれないし、彼女の影武者かもしれない。(真実を知っている)私以外は、誰も100%の確信はない。でも、体型やシルエットが実際の顔以上にブランドとなることもあるから、顔を見る必要さえないのかもしれない。それは、人類学的な観点からもとてもワクワクすることだと思ったよ。

WWD:あなた自身も覆面姿でメットガラに参加したが、どうだった?

デムナ:まるで違う惑星にいるような気分で、自分のコンフォートゾーンとは真逆という感じだった。覆面は周りで起こっていることと私の間にあるバリアのようなもので、ほとんど自分自身でないかのように振る舞うことができた。あの場所は、居心地が悪かったからね。それから、視界があまりはっきりしないから、不安も和らいだ。ある意味、本当にあの場をやり過ごすに役立ったよ。

デムナが次に取り組むものは?

WWD:そうしたショービジネス的な要素も大きいが、その裏側で「バレンシアガ」は着々と商品ラインアップを広げ続けている。次はどんなものを考えている?

デムナ:ファッションは、私が「バレンシアガ」に加わった当初からずっと非常に重要な部分。というのも、デザイナーを生業にする私はファッションが大好きで、ファッションで目立つこと、違いを出すこと、自分自身のアイデンティティを表現することが大好きだから。でも、過激になることもあり、万人向けではないことは確かだ。その一方で、着こなしやすいTシャツやスニーカーなどのコマーシャルな製品もある。ただ、それだけではなく、私がずっと愛してやまない服があり、それは実は自分の原点でもある。私が初めて自分の手で作ったのは、シングルブレストのメンズテーラードジャケットだった。私は、脱構築よりもテーラリングからファッションを学んだので、それを少し恋しく思っている。だから次に来るものものは、シーズンを問わずタイムレスで、品質という点でファッション的なアイテムよりもはるかに高く、しかしクチュールほどクレイジーではない、とてもクラシックなワードローブというアイデアだよ。

 というのも、「バレンシアガ」のビジョンや私が手掛ける製品には、基本的にクラシックなワードローブという層が欠けているということに気づいたんだ。それは、この上なくクラシックで、仕立ての技術によって磨き上げられたワードローブのようなもの。もちろん、フィット感やプロポーションは若干アレンジするけど、通常のシーズナルなコレクションとはまったく違う方法で取り組んでいる。今年発表予定の次のクチュール・コレクションとは別に、今取り組んでいる主な仕事のひとつだよ。私の美意識の中でとても新しい“言語”であり、まだ人からあまり知られていない部分だと思うので、とてもワクワクしている。

WWD:デザイナーは、メディアからの称賛やビジネスの成功、文化的な関連性、あるいはただ人が自分の服を着るのを見ることなど、さまざまなところにやりがいを見出す。あなたにとって、ファッションビジネスの原動力は?

デムナ:毎朝、クローゼットの前で「今日におけるファッションは何だろう?それはどんなものか?気分やシルエットなど、今日は何が私を心地よい気分にしてくれるだろう?」と自分に問いかける。これがおそらく私とファッションの関係であり、ある意味、私のアイデンティティの決め手になっていると思う。

 一方で、真の意味で私の原動力になっているのはこれだ、という光景を最近見かけた。チューリッヒの街角でスケボーを楽しむ若者たちだ。その姿は15~20年前の私のようだった。シルエットや極端に長いスリーブなど、私に特有のスタイルという点でね。ただ、その子たちは私が手掛けた服着ているわけではなかったし、ブランドものでもなかった。今となっては、これはある世代を象徴するスタイルのようなものなのだろうし、ファッションでさえなくなり単なるスタイルになっている。

 そうして私がメインストリームに持ち込んだものは、もう私のものではない。でもそこに存在し、若者たちの間で独自の発展を遂げている。そうしたことが私を駆り立て、もっと遠くへ行きたい、もっと自分のコンフォートゾーンから抜け出したい、どこかにいる誰かに影響を与えるようなことをしたいと思わせてくれるんだ。私はその人たちのことを知りもしないし、多分一生会うこともないだろう。でも、私が作ったものが彼らに影響を与え、そこからスタイルが生まれるんだよ。

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コロナ感染再拡大で延期・中止を発表した海外イベントまとめ

 新型コロナウイルス感染再拡大のため、1月以降に開催予定だったイベントの多くは中止または延期となっている。31日に予定されていた「グラミー賞(Grammy Awards)」の第64回授賞式は4月3日に延期。ファッションでは、ミラノで1月15日と17日に発表予定だった「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」と「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」の2022-23年秋冬コレクションのショーが中止された。ほかにも中止や延期を発表したファッション関連のイベントをまとめる。

「ジェイ ダブリュー アンダーソン」

 「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」を手掛けるデザイナーのジョナサン・アンダーソンは10日、2022年1月14〜18日に開催された2022-23年秋冬シーズンのミラノ・メンズ・コレクションでのリアルなショー発表を見送り、代わりに16日20時(現地時間)からデジタルで披露した。「新型コロナの感染再拡大による物流への影響や行動制限を考慮した」という。6月には復帰し、23年春夏コレクションをミラノで発表するとしている。

ピッティ・イマージネ・ウオモ

 メンズファッション最大の見本市、ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMAGINE UOMO)はフィレンツェで1月11〜13日に開催されたが、「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」や「ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI)」は不参加。「ブルネロ クチネリ」は4日の時点ですでに参加しないと発表していたが、ミラノコレでは新型コロナ感染症対策に配慮しながら22-23年秋冬コレクションを発表するという。

ミド

 眼鏡の国際展であるミド(MIDO)は7日、2月12〜14日に開催予定だったところを4月30〜5月2日に延期した。

ヴィチェンツァオーロ

 ジュエリーやジェムストーンの国際見本市、ヴィチェンツァオーロ(VicenzaOro)を運営するイタリアン・エキシビジョン・グループ(Italian Exhibition Group)は、同イベントの延期を発表した。もともとは1月21〜26日に開催予定だったが、5月17〜21日の開催となる。

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映画「ハウス・オブ・グッチ」でレディー・ガガが着用した54ルックの衣装裏話

 1月14日に公開を控えている映画「ハウス・オブ・グッチ」は、実話を基に創業者のマウリツィオ・グッチ(Maurizio Gucci)殺害事件や華麗なるグッチ(GUCCI)一族の崩壊を描くラグジュアリー・サスペンスとしてファッション業界でも注目を集める。アメリカでは21年12月19日に一足先に公開され、映画のファッションや演出に関心が寄せられている。リドリー・スコット(Ridley Scott)監督による同作品の衣装を担当したのは、ジェンティ・イエーツ(Janty Yates)。グッチ一族に波乱をもたらす存在としてパトリツィア・レッジアーニ(Patrizia Reggiani)を演じたレディー・ガガ(LADY GAGA)の54着のルックや、パトリツィアの夫、マウリツィオを演じるアダム・ドライバーに(Adam Driver)が着用した「エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)」のスーツ、フリマサイト「イーベイ(EBAY)」で集めたビンテージの「グッチ」アクセサリーなど、衣装の裏話を語る。

WWD:映画の魅力はなんだと思う?

イエーツ:3つある。1つは、名声・歴史ともに大きな影響力を持つブランド「グッチ」に関する物語であること。2つ目は、アメリカだけでなく、世界的“秘密”に包まれたサスペンスの要素を含んでいること。「グッチ」一族に関する話はブランドが生まれた土地、イタリアでは皆一度は耳にしたものかもしれないが、世界ではあまり知られていない。「ヴェルサーチェ(VERSACE)」創業者の故ジャンニ・ヴェルサーチェ(Gianni Versace)氏はマイマミで撃たれ、世界的にニュースになった。アダム・ドライバー演じるマウリツィオの死について大きく話題になることはなかった。3つ目はレディー・ガガ。私の出身地であるイギリスのエリザベス女王に次ぐ、世界で最も有名な人物と言っても過言ではない。

WWD:映画に関わることについて、制作前から知っていた?

イエーツ:リドリーの妻、ジャンニーナ(Giannina)は20年にわたって制作について構想があったと話していた。そんなに前から私は知らなかったが、7年くらい前から話は聞いていた。話が進んだり戻ったりして、ようやく1年前、俳優兼脚本家のマッド・デイモン(Matt Damon)がリドリーに電話で、「ベン・アフレック(Ben Affleck)と脚本を仕上げたけど、監督をやる?」と声掛けがあって制作に乗り出したという。

WWD:衣装担当として、「グッチ」のような大手ブランドにまつわるプロジェクトを進める上で気にかけたことは?

イエーツ:「グッチ」の70年代のデザインは、ざっくりいうと茶色で柔らかいシルエットが中心。衣装で「グッチ」らしさを表現することより、グッチ家の家族構成の面白さを引き立てることに注力した。例えばガガ演じるパトリツィアは、当時「グッチ」をほとんど着ていなかったという。「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」や「ディオール(DIOR)」ばかりを着ていたようだけど、アクセサリーは「グッチ」のものだった。ベルトやバッグは40年代以降、人気を獲得していたんじゃないかと思う。しかし、この時代の茶色やバーガンディ中心だったカラーに新しい革命をもたらしたのは、トム・フォード(Tom Ford)だけだった。本当に衝撃的だった。

WWD:トム・フォードが映画内に登場してわれわれも驚きだった。

イエーツ:トム・フォードが1995年に発表したショーは本当に画期的だった。作中では「ヴェルサーチェ」の1982年のコレクションや「トム フォード」のシーンを再現するべく、アソシエイトデザイナーのステファノ・デナルディス(Stefano De Nardis)が衣装を一から製作して再現した。そして伝説的なモデル兼女優のアンバー・ヴァレッタ(Amber Valletta)のように見えるモデルを探し、素晴らしいシーンを作り上げた。グッチ一族の“異端のデザイナー”と呼ばれるパオロ・グッチ(Paolo Gucci)のコレクションは作中では、彼自身が「パステルとブラウン」と呼んでいることから無味に仕上げた。しかしそれでもゴージャスに見えたと思う。ステファノのデザインもあって、美しい仕上がりになった。

WWD:ビンテージアイテムや製作チームが仕上げたアイテムは、それぞれ作中ではどれくらい使用した?

イエーツ:意識せずに製作していたが、製作陣を率いるドミニク・ヤング(Dominic Young)と彼のチームでおそらく60〜65%の衣装は作っていたと思う。そして30%はビンテージものを探して、残りの10%はローマの「ニーマン・マーカス(Neiman Marcus)」から調達した。当時を“リナシャンテ”(再生)させたんだ。ガガは衣装についても非常に協力的だったので、多くの選択肢を用意した。ある日は「今日はそれを着用したくない。衣装としては素敵だけど、今日は違う気がする」など意見を出してくれたので、ものすごい時間をフィッティングに費やしたと思う。ほかにも「今日はもっとリップライナーを濃くするべきじゃないか」という意見を出すなど、作中での見え方に気を配っていた。採用されたルックは数ある中から3〜4着程度だと思うが、ガガは徹底して細部まで考えを張り巡らせていた。撮影の時は靴からベルト、バッグまで手作りしてそろえて準備した。シーンに合わせてガガは、「ビンテージもので見たことがあるので、パオロに会いに行くシーンで着用したい」と言って「イヴ・サンローラン」のドレスを選んだりした。

WWD:ガガのように衣装に関心の高い俳優とともに働いて感じたことは?

イエーツ:リドリー監督をはじめとして、俳優陣らとも一緒に考えていく作業は大好き。リドリーはいつも率直な意見をくれる。私たちの仕事は「これが良いはず」という服やメイクをいわば一方的に提案するものだが、それがハマった時、俳優は一番いい演技をする。毎回4〜5着の候補を持って、「これが私が考えているものだけどどう?」というと、ガガは「じゃあこれとこれならどう?」「このルックは訴えるものがあるね!」と話を重ねる。ガガは全部で54ルックを着たが、その全ルックを「これだ!」と完璧にして仕上げた。意見をたくさんもらえて本当に楽しかった。

WWD:ガガが演じるパトリツィア・レッジアーニは実在する人物ではあるが、衣装を決める際ほかの歴史的人物からインスピレーションを受けることはあった?

イエーツ:もちろんあった!リドリー監督からは、「イタリアの女優兼フォトジャーナリストのジーナ・ロロブリジーダ(Gina Lollobrigida)みたいに見えるようにしたい」と希望があったので、60年代の彼女のファッションをリサーチして話し合った。実際にアルド・グッチ(Aldo Gucci)の誕生日会で彼女が着たドレスやジャケットは取り入れている。映画では、バイヤーが探し出したレースを使って現代的にアレンジした。とても好きなルックだったので、衣装は丸ごと作った。他にも、映画序盤で登場するガガの赤いドレスは、ジーナが着たローカットでセクシーなピンクのドレスをもとにしている。サテンを使って再現し、うまくいったと実感している。

WWD:衣装担当になった時にまずしたことは?フレンツェにあるグッチ ミュージアムには足を運んだ?

イエーツ:台本をもらったとき、ちょうど衣装担当陣の仕事仲間とローマで休暇を取っていたので、そこで彼らにグッチ ミュージアムについて話を聞いたんだ。ランチをしながら台本を読んで、「おやおや!これはイタリアでやらなきゃ!」と意気込んでいたよ。すぐにフィレンツェに移動して、ミュージアムを楽しんだ。本当に素晴らしい空間だった。

WWD:「グッチ」とも協力して衣装製作はした?

イエーツ:最初は連絡を取っていなかったが、アーカイブを見るためにアプローチした。見せてもらうまでに数カ月はかかったが、基本的に協力的だった。アーカイブの責任者に「デザイナーのアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)がパブロ・グッチを演じるジャレッド・レト(Jared Leto)のために衣装を作ってくれる可能性は?彼らは友好関係もあると聞いているが」と尋ねたが、「ないでしょう。いずれにせよ、とても予算に合わないわよ」と返事があった。

WWD:即却下に疑問は抱かなかった?

イエーツ:「グッチ」はミケーレやアーカイブを、ものすごく大切にしている印象だ。でもロバート・トリフス(Robert Triefus)=グッチ エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼最高マーケティング責任者とは以前から親交があったので、彼のおかげで「グッチ」のアーカイブをロサンゼルスに持ち出すことができた。ガガに試着させると、本人もすごく気に入っていたし本当によく似合っていた!撮影に合わせてフィレンツェから再度取り寄せて、期間中は厳重に保管していた。

WWD:マウリツィオ・グッチ役のアダム・ドライバーの衣装のこだわりは?

イエーツ:マウリツィオの当時の写真を見てみると、彼のファッションには非の打ち所がない。オーダーメイドの名門高級紳士服店が集中していることで知られるロンドンの通り、サヴィル・ロウ(Savile Row)で仕上げたかのようなルックばかり。コンサバティブに見えながらも、美しいスーツを好んでいたようだ。衣装のためにはニューヨークのテーラー、レオ・ログスデイル(Len Logsdail)を指名し、アダムのために40着のスーツを仕立ててもらった。ネクタイにも彼が持ち寄った「グッチ」のビンテージものに加えて、私のバイヤーたちがリセールサイトから集めた計60本をそろえた。スーツには「エルメネジルド ゼニア」にも協力をしてもらっている。シューズも色から形までを詳細にこだわり、最高のものが出来上がったよ。

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米ヤフーがNY発テック企業と提携 店舗横断決済が可能に

 米ヤフー(YAHOO)は6日、ECプラットフォームのミックマック(MIKMAK)社との提携を発表した。ミックマックは、ギャップ(GAP)のデジタル&ソーシャルメディア部門のグローバルディレクターを務めたレイチェル・ティポグラフ(Rachel Tipograph)が2014年に立ち上げたニューヨーク発のテック企業。

 この提携によって、ECサイト上の複数の店舗で購入したアイテムの一括決済が可能となるほか、広告主はキャンペーンなどの効果を測定したり、カートへの追加率や消費者の商品に対する興味、カテゴリーごとのベンチマークといったインサイトや当事者の消費者属性、心理学的属性、行動データなどの情報を得ることができる。

 実店舗への回帰や、追跡に関する技術ポリシーの変更など、小売業界はここ数年激動の時代を迎えており、2022年はさらなる変化が訪れると予想される。ヤフーはデータドリブン戦略を強調することで、この変化に備えようとしているとみられている。

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「プラダ」x「アディダス」第3弾を発表 初めてアパレルを発売

 「プラダ(PRADA)」と「アディダス(ADIDAS)」は13日、再生ナイロンを使った“アディダス フォー プラダ リナイロン(ADIDAS FOR PRADA RE-NYLON)”コレクションを発売する。2019年に長期での協業を発表して以来3回目のコレクションとなるが、アパレル商品を含むのは今回が初めて。各国の「プラダ」店舗のほか、両ブランドの公式オンラインストアで取り扱う。

 今回のコラボでは、「アディダス」のアイコニックなスニーカー、“フォーラム オリジナルス(Forum Originals)”を「プラダ」風にアレンジ。同ブランドを象徴するエナメルの三角形ロゴを添えた取り外し可能なミニポーチもつけ、黒と白で展開する。アパレルには「プラダ」のトラックコートやセーター、フード付きジャケット、バケットハットといった定番アイテムに「アディダス」のラインデザインを加えた。ほかにも、トラベルバッグやバックパック、ショッピングバッグ、ベルトバッグなど、大きさの異なる6種類のバッグを取り扱う。それぞれのアイテムには「アディダス」のラインモチーフと、「プラダ」の三角形のロゴがあしらわれている。

 「プラダ」は19年に、海洋プラスチックごみや漁網、繊維廃棄物を原料とする再生ナイロンを使用した“リナイロン”コレクション発表。ロレンツォ・ベルテッリ(Lorenzo Bertelli)=プラダ・グループ マーケティング・ディレクター兼CSR担当責任者によれば、同社は21年末までにグループ全体で使用するナイロン素材を全て再生ナイロンに変更するという目標を達成している。

 トーベン・シューマッハ(Torben Schumacher)=アディダス オリジナルス・ジェネラルマネージャーは、「『プラダ』との最新コラボレーションを誇りに思う。両ブランドの象徴的なデザインや表現の融合に多大な時間を注いだ。スポーツウエアに長い歴史を持つわれわれの技術と、『プラダ』の熟練の職人技を合わせている。これまでのコラボレーションではスニーカーに焦点を当てたが、今回はアパレルを含めた完全な形でのカプセルコレクションとなった。“リナイロン”シリーズでこれを実行したのは、サステナブルなイノベーションの発展に本気で取り組むというわれわれの決意の表明だ」と語った。

 「アディダス」と「プラダ」は19年12月、初めてのコラボコレクションをローンチ。「アディダス」の“スーパースター(Superstar)”の50周年を記念し、同スニーカーや「プラダ」の“ボーリングバッグ(Bowling Bag)”をそれぞれアレンジした。2回目のコラボでは、「プラダ」のヨットチーム、ルナ・ロッサ プラダ ピレッリ(Luna Rossa Prada Pirelli)チームが着用した、“A+P ルナロッサ 21(A+P Luna Rossa 21)”スニーカーを一般向けに販売。AC75ルナ・ロッサ艇を着想源にしたデザインで、アッパー部分にはリサイクル素材の“プライムグリーン(Prime Green)”を使用した。

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P&Gがスーパーフードを配合した米スキンケアライン「トゥラ」を買収

 プロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER & GAMBLE 以下、P&G)は米国発プレステージスキンケアブランド「トゥラ スキンケア(TULA SKINCARE)」を買収する。スーパーフードやプロバイオティクスを配合したスキンケアラインで、消化器専門医のロシニ・ラジ(Roshini Raj)、「ボビイ ブラウン(BOBBI BROWN)」を共同創業したケン・ランディス(Ken Landis)、テック系の実業家のダン・ライヒ(Dan Reich)が2014年に立ち上げた。取引額は非公表。P&Gにとって、直近2カ月で3度目の買収案件だ。

 「トゥラ スキンケア」は立ち上げ直後から急速に伸び、現在ウルタ(ULTA)で最も成長しているプレステージブランドの一つだ。トレンドになる前からプロバイオティクスを化粧品に配合し、ビューティとウエルネスを掛け合わせたコンセプトで人気を集めてきた。また広告ビジュアルはレタッチをしないことを掲げるなど、“ポジティブ”なビューティブランドとしても支持されている。これはダイバーシティーやインクルージョンをうたうP&Gの「リスポンシブル ビューティ プラットフォーム(RESPONSIBLE BEAUTY PLATFORM)」の価値観と共通しており、マーカス・ストローベル(Markus Strobel)=P&Gグローバルスキン&パーソナルケア・プレジデントは「ホリスティックなウエルネスと肌の健康を追求し、内外ビューティをうたうコンセプトはとても魅力的に感じた」とコメント。スキンケア製品が主軸だが、ボディーケアやメイクアップ、インナービューティ商材もそろえる。D2Cブランドとしても成長し、売り上げの約半分はD2Cチャネルからなる。顧客層の75%が35歳以下で、ミレニアル世代が中心だ。現在グローバル展開を進めており、昨年8月にはカナダのセフォラ(SEPHORA)に進出した。

 P&Gは昨年11月にナチュラル系のプレステージスキンケアブランド「ファマシー(FARMACY)」を、12月にはセレブヘアスタイリストが手掛けるプレステージヘアケアブランド「ウェイ(OUAI)」を傘下に収めた。そのほかプレステージスキンケアブランド「SK-II」と「ファースト エイド ビューティ(FIRST AID BEAUTY)」を擁しており、近年プレステージブランドのポートフォリオを拡充している。ロレアル(L'OREAL)やエスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)といった競合大手に迫る勢いだ。ストローベル=プレジデントは「プレステージビューティ市場は2ケタ伸長しており、われわれも戦略的なチャネルと捉えている。われわれが強みとするスキンケア、ヘアケア、パーソナルケア分野において、効果実感が高いブランドを傘下に迎え入れている」と話す。

 「トゥラ スキンケア」の2021年の売り上げは1億5000万ドル(約172億円)にのぼるとされ、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)系列の投資会社、Lキャタルトン(L CATTERTON)が出資している。

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人権団体がIOCを批判 「IOCは北京五輪関連商品の生産について強制労働が関わっていないと保証できない」

 40カ国400団体によって構成される「ウイグル自治区の強制労働を終わらせるための連合(Coalition to End Forced Labour in the Uyghur Region)」は、国際オリンピック委員会(IOC)が北京冬季オリンピック関連商品の生産にウイグル人の強制労働が関わっていないと保証できないことに対して大きく反発している。

 同連合は、オリンピック関連商品の生産についてIOCが強制労働の有無を監査することを確約するよう8カ月にわたって求めてきたが、IOCはこの要求を退けたという。「IOCは、スポンサー企業などが販売する何千ものオリンピック関連商品がウイグル人の強制労働で作られているかどうかについて全く把握していない」と同連合のメンバーはコメントする。「オリンピックの要職者たちにとってこの問題が重要でないことは、監査の実施や結果の公表を行わないことからも明らかだ」。

IOCは、サプライヤーに求める最低限の社会的・環境的要件をまとめた“サプライヤー・コード”をウェブサイトに掲載している。そこには人権、労働条件、廃棄物の最小化、輸送の最適化、倫理などが規定されている。他方、IOCの公式ウエアのサプライヤーである「アンタ スポーツ(ANTA SPORTS)」は、新疆ウイグル自治区から綿花を調達している。

 中国政府は、同地区における虐待の事実はないと主張しているが、米国や欧州議会などでは、イスラム系少数民族に対する大量虐殺と広範な弾圧が行われている証拠があるという発言がなされている。また、2021年12月23日にはバイデン政権が新疆ウイグル自治区からの輸入を原則として全面禁止する法律を成立させた。

 この問題を理由に米国、英国、カナダ、オーストラリアは、2月4日に開幕する同大会の“外交的ボイコット”を表明。政府当局者や閣僚レベルの派遣を行わないことを明らかにした。日本も政府関係者を派遣しないことを表明している。

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「ジョルジオ アルマーニ」などがミラノメンズのショーを急遽キャンセル コロナの感染再拡大で

 「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」と「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」は、ミラノで1月15日と17日に発表予定だった2022-23年秋冬コレクションのショーを中止する。欧州における新型コロナウイルスの感染再拡大を受けての決断だ。デジタルでの発表は予定していない。また、「ジョルジオ アルマーニ プリヴェ(GIORGIO ARMANI PRIVE)」は1月24〜27日に行われる22年春夏オートクチュール・ファッション・ウイークへの参加中止を見込んでいる。

 アルマーニ社は、「大変残念だが、感染状況が悪化していることを慎重に受け止め、今回の決断に至った。ファッションショーは代えがきかない大切な存在だが、従業員や市民の安全と健康を何よりも優先しなければならない」と説明した。

 2022-23年秋冬シーズンのミラノ・メンズ・コレクションは、1月14〜18日に開催する。前シーズンまでパリ・メンズのスケジュールで参加していた「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」と「1017 アリックス 9SM(1017 ALYX 9SM)」も名を連ねている。

 なお「ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI)」は、やはり感染再拡大に伴い、1月11〜13日に開催されるメンズファッション最大の見本市、ピッティ ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMAGINE UOMO)への出展を取りやめると発表した。

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人気ドラマ「SATC」のキャリー、女性ポッドキャスターの増加を後押し? 続編で新たな挑戦

 コロナ禍の影響により自宅で過ごす時間が増えたことから、“ながら聞き”ができる音声メディアの人気が高まっている。米市場調査会社エディソン・リサーチ(EDISON RESEARCH)のリポートによれば、「毎週ポッドキャストを聞く」と回答した人は、2020年では前年比22%増の6800万人、21年はさらに増加しておよそ8000万人に上るという。

 また、米ラジオ放送会社キュミュラス・メディア(CUMULUS MEDIA)と音声メディア調査会社シグナル・ヒル・インサイツ(SIGNAL HILL INSIGHTS)の調査によれば、20年に新たにポッドキャストを聴き始めたリスナーの60%が女性となっている。

 一方で、専門家らによれば、ポッドキャスター(ポッドキャスト番組のホスト)に占める女性の割合は21~28%だと推定されており、女性ポッドキャスターはまだ少ないようだ。人気ポッドキャスト「クライム・ジャンキー(Crime Junkie)」のアシュリー・フラワーズ(Ashley Flowers)、「スウェイ(Sway)」のカーラ・スウィッシャー(Kara Swisher)、「ア・スライト・チェンジ・イン・プランズ(A Slight Change in Plans)」のマヤ・シャンカー(Maya Shankar)らも、ポッドキャスト好きが高じて自分でも始めたが、女性の比率が低いのでもっと増えてほしいと口をそろえる。しかし、人気ドラマシリーズ「セックス・アンド・ザ・シティ(SEX AND THE CITY以下、SATC)」のメインキャラクターの一人、キャリー・ブラッドショー(Carrie Bradshaw)がそれを変えるかもしれない。

 サラ・ジェシカ・パーカー(Sarah Jessica Parker)が演じるキャリーはコラムニストとして活躍しているが、「SATC」の続編「AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章」では、新たに登場するキャラクターのチェ・ディアス(Che Diaz)と共にポッドキャストに挑戦している。キャリーが頻繁に着用したレタードネックレスや「マノロ ブラニク(MANOLO BLAHNIK)」のシューズ、オープニングシーンに使われたチュールスカートなどが流行したことを踏まえると、女性のポッドキャスターもこれを機に増える可能性があるだろう。

 なお、メキシコ系アメリカ人の俳優サラ・ラミレス(Sara Ramirez)が演じるチェは、ノンバイナリー(性自認や性表現を女性か男性かの2択で分類しない人)でクィア(性的少数者)なキャラクターであり、続編はさまざまな面で時代に合わせてアップデートされているようだ。

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ビリー・アイリッシュのファッションを21ルックで振り返る 「一番大切なのは、自分がいいなって思えること」

 2019年にアルバム「When We Fall Asleep, Where Do We Go?」をリリースして一躍人気を獲得したビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)。その後に発表した楽曲「Everything I Wanted」「Therefore I Am」も続けて大ヒットを記録した。そんなこれからの時代をけん引するポップスターの1人となったビリーは、21年9月に開催されたファッションの祭典「メットガラ(MET GALA)」でプロテニス選手の大坂なおみ、俳優のティモシー・シャラメ(Timothee Chalamet)、詩人のアマンダ・ゴーマン(Amanda Gorman)と4人でホストを務めるなど、ファッションシーンでも注目を集めている。

 ビリーがデビューしたのは、16年。まだ15歳の時だった。以来、レッドカーペットの着こなしにも、ゆったりとしていて着心地の良さそうな洋服を選ぶなど、ブレないスタイルを貫いている。中でも多いのは、「バーバリー(BURBERRY)」「シャネル(CHANEL)」「プラダ(PRADA)」「グッチ(GUCCI)」など、一つのビッグブランドで全身をまとめたスタイル。根元をネオングリーンに染めた黒髪をベースに、デザイナーズアイテムを使い、グリーンへの愛を表現している。また、バケットハットやサングラス、手袋、アクセサリーなどをうまく取り入れたスタイルは、期待を裏切らない。

 これまででもっとも印象的なルックの一つは、20年の「グラミー賞(Grammy Awards)」授賞式での全身「グッチ」でまとめたスタイル。ライムグリーンのスパンコールが輝くタートルネックトップに、黒と緑のラインストーンがあしらわれたオーバーサイズのシャツジャケットとパンツを合わせた。指なしの手袋を合わせ、グリーンの長い爪をアピール。メッシュのフェイスマスクで仕上げた。

 一転して21年4月には、大きくイメージチェンジした姿をインスタグラムに投稿した。ビリーといえばネオングリーンというイメージを塗り替え、ブロンドにブリーチしたスタイルをお披露目。実際は1月の時点ですでに髪色を変えていたというが、公開まではウイッグをつけて過ごしていたという。その後5月にイギリス版「ヴォーグ(VOGUE)」の表紙を飾り、1950年代のピンナップガールであったベティ・ブロズマー(Betty Brosmer)にインスピレーションを得た、かつてのハリウッドを想起させるようなクラシックなルックで登場した。これまでのイメージとは大きく異なるスタイリングでインターネットを沸かせたビリーだが、「一番大切なのは、自分がいいなって思えること。整形したいなら、すればいい。自分が着たい!と思うドレスを誰かに否定されても、そんなのはどうでもいいこと。自分が似合ってるって思うなら、全部素敵なんだよ」というメッセージを発信した。

 ビリーはこれまでのキャリアの中でグラミー賞を7回、アメリカンミュージックアワードを2回、MTVミュージック・アワードを3回、ブリットアワードを2回受賞している。7月には2作目のアルバム、「Happier Than Ever」をリリースし、10月には自身のフレグランスも発表した。

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2021年、ファッション業界にインパクトを残した若手ブランドは? デュア・リパ着用でバズったブランドも

 ファッションECの検索プラットフォーム、リスト(LYST)は2021年を振り返り、ファッション業界で最も影響力のあったデザイナーを発表した。同サイトでは、オンラインショッピングの動向やトレンドの検索ワードを中心に消費者の関心を調査している。ここでは、その中でも米「WWD」が注目する若手にフォーカス。これからの活躍が期待されるブランドを紹介する。

「2021年にブレイクした若手ブランド」


 

 21年にブレイクしたブランドの背景には、SNSインフルエンサーよりもセレブリティーのパフォーマンス中や日常生活での着用が大きな影響を与えている。「リスト」のデータによると、デジタルでもリアルでも、ブランドやデザイナーの人気はセレブリティーなどの文化的な影響力を持つ人物に左右されることが多いという。そのため、21年はランウエイで披露されるファッションよりも、ネットフリックス(NETFLIX)シリーズがトレンドをけん引していたようにも見える。

 人気時代ドラマ「ブリジャートン家(Bridgerton)」のファッションにまつわる投稿やコメントなどの言及は、年間を通して10万5000件を超えた。1970〜80年代にかけて一世を風靡した故・ホルストン・フローイック(Halston Frowick)氏のデザイナー人生を描いたオリジナルドラマ「ホルストン(HALSTON)」は、ドラマ配信開始後にブランドの検索数が550%上昇。同じく、21年にシーズン3が公開された人気シリーズ「セックス・エデュケーション(SEX EDUCATION)」では、作中で着用されていたスタジャンやフレアジーンズの検索数が配信開始後1週間で、それぞれ93%と50%増加した。

 ミュージックビデオも同様の効果をもたらし、21年8月にカニエ・ウエスト(Kanye West)が新作アルバム「Donda」をリリースした後、彼が手がけるブランド「イージー(YEEZY)」への関心は128%上昇した。ほかにも、ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)やドジャ・キャット(Doja Cat)、オリビア・ロドリゴ、ブラックピンク(BLACKPINK)のリサ(LISA)らは、ラインストーンのトップスからラテックスパンツやプラットフォームブーツまで、多くのアイテムのオンライン需要を高め、21年最大のトレンドセッターとなった。

 そして2022年は、ベラ&ジジ・ハディッド姉妹(Bella & Gigi Hadid)もファンだというパリ発ブランド「コペルニ(COPERNI)」をはじめ、ロンドンを拠点とするアップサイクルブランド「コナー アイヴス(CONNER IVES)」、NY発の「エリア(AREA)」、七色に輝く“シンデレラシューズ”が人気の「マッハ&マッハ(MACH&MACH)」などが、マーケットでの支持を集めそうだ。

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2021年、ファッション業界にインパクトを残した若手ブランドは? デュア・リパ着用でバズったブランドも

 ファッションECの検索プラットフォーム、リスト(LYST)は2021年を振り返り、ファッション業界で最も影響力のあったデザイナーを発表した。同サイトでは、オンラインショッピングの動向やトレンドの検索ワードを中心に消費者の関心を調査している。ここでは、その中でも米「WWD」が注目する若手にフォーカス。これからの活躍が期待されるブランドを紹介する。

「2021年にブレイクした若手ブランド」


 

 21年にブレイクしたブランドの背景には、SNSインフルエンサーよりもセレブリティーのパフォーマンス中や日常生活での着用が大きな影響を与えている。「リスト」のデータによると、デジタルでもリアルでも、ブランドやデザイナーの人気はセレブリティーなどの文化的な影響力を持つ人物に左右されることが多いという。そのため、21年はランウエイで披露されるファッションよりも、ネットフリックス(NETFLIX)シリーズがトレンドをけん引していたようにも見える。

 人気時代ドラマ「ブリジャートン家(Bridgerton)」のファッションにまつわる投稿やコメントなどの言及は、年間を通して10万5000件を超えた。1970〜80年代にかけて一世を風靡した故・ホルストン・フローイック(Halston Frowick)氏のデザイナー人生を描いたオリジナルドラマ「ホルストン(HALSTON)」は、ドラマ配信開始後にブランドの検索数が550%上昇。同じく、21年にシーズン3が公開された人気シリーズ「セックス・エデュケーション(SEX EDUCATION)」では、作中で着用されていたスタジャンやフレアジーンズの検索数が配信開始後1週間で、それぞれ93%と50%増加した。

 ミュージックビデオも同様の効果をもたらし、21年8月にカニエ・ウエスト(Kanye West)が新作アルバム「Donda」をリリースした後、彼が手がけるブランド「イージー(YEEZY)」への関心は128%上昇した。ほかにも、ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)やドジャ・キャット(Doja Cat)、オリビア・ロドリゴ、ブラックピンク(BLACKPINK)のリサ(LISA)らは、ラインストーンのトップスからラテックスパンツやプラットフォームブーツまで、多くのアイテムのオンライン需要を高め、21年最大のトレンドセッターとなった。

 そして2022年は、ベラ&ジジ・ハディッド姉妹(Bella & Gigi Hadid)もファンだというパリ発ブランド「コペルニ(COPERNI)」をはじめ、ロンドンを拠点とするアップサイクルブランド「コナー アイヴス(CONNER IVES)」、NY発の「エリア(AREA)」、七色に輝く“シンデレラシューズ”が人気の「マッハ&マッハ(MACH&MACH)」などが、マーケットでの支持を集めそうだ。

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ドレイクらが出資するeスポーツブランド「100シーヴス」が約67億円を資金調達

 カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点に活動するeスポーツ団体でゲーミングライフスタイルブランドを展開する「100シーヴス(100 THIEVES)」は12月、シリーズCの資金調達ラウンドで、6000万ドル(約67億円)を調達した。新規の投資家を獲得したほか、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)の主要株主であるグループ・アルノー(GROUP ARNAULT)のテック投資会社、アグラエ ベンチャーズ(Aglae Ventures)などが追加投資を実施。これにより同社の企業価値は4億6000万ドル(約519億円)に達した。

 同ブランドは、2017年にeスポーツアスリートとして活躍したマシュー・ハーグ(Matthew Haag)が引退後に設立し、最高経営責任者を務める。オーナーと役員には、社会学者のダニエル・ギルバート(Daniel Gilbert)、ラッパーのドレイク(Drake)、音楽プロデューサーのスクーター・ブラウン(Scooter Braun)などが名を連ねる。

 設立以来、1億人のファンを持つコミュニティーを構築し、20年にはコンテンツ制作スタジオとショップを兼ねた約1400平方メートルのeスポーツ施設をオープン。これまで「グッチ(GUCCI)」とのコラボレーションでバックパックを発売するなどしており、21年10月にテクノロジー・ハードウェア企業のハイグラウンド(HIGROUND)を買収している。彼らによると、2021年の売上高は前年の2倍以上になっているという。

 今回の資金調達により、主力のeスポーツ、エンターテインメント、アパレルの成長を加速させ、新規事業や戦略的買収などを行う計画だ。「われわれがeスポーツ、コンテンツ、アパレルにおいて期待を上回り、計画を達成したことが、投資家やコミュニティーに認められた」と、ジョン・ロビンソン(John Robinson)社長兼最高執行責任者。「この資金を活用によって、『100シーヴス』の次の章を開くことができる。私たちはまだ“始まったばかり”だ」。

 「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」のほか、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」や「モンクレール(MONCLER)」がオンラインゲーム「フォートナイト(FORTNITE)」とコラボレーションしたり、「ロブロックス(ROBLOX)」にナイキランドが登場するなど、多くのブランドがゲームとの直接コラボに軸足を移している。しかし、eスポーツ団体や、トーナメントでの勝利とコンテンツストリーミング、グッズを組み合わせた戦略に対する関心と成長の余地はまだまだあると言えそうだ。

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「カール・ラガーフェルド」がNFTコレクション第3弾を発売 イベントへの招待状を兼ねた特別限定モデルも

 「カール・ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)」は12月17日、NFTコレクションの第3弾をファッション関連のマーケットプレイス、「ザ・ディマテリアライズド(The Dematerialised)」で発売した。

 2021年9月にリリースされた第1弾と同様に、19年2月に逝去したデザイナーのカール・ラガーフェルド氏をアニメのキャラクター風に仕上げたバーチャルフィギュアが登場。今回は、ロンドンを拠点とするアーティストのエンドレス(Endless)によるグラフィティーがフィギュアのスーツに描かれている。なお、19年6月にフィレンツェで開催されたメンズファッション最大の見本市、ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMAGINE UOMO)に「カール・ラガーフェルド」が参加した際、エンドレスはラガーフェルド氏の巨大な壁画を制作している。

 今回発売された2種類のバーチャルフィギュアのうち、“KL7×エンドレス(KL7 x Endless)”は、エンドレスによるパフォーマンスも行われるという22年6月に開催予定のイベントへの招待状も兼ねている。価格は777ユーロ(約9万9400円)で、限定7個というエクスクルーシブなモデルだ。なお、ラガーフェルド氏は7を自身のラッキーナンバーとしていた。

 より手ごろな“KL×エンドレス(KL x Endless)”モデルの価格は100ユーロ(約1万2800円)で、こちらは500個限定となっている。エンドレスによるパフォーマンスのハイライト映像や舞台裏シーン、独占ニュースなどにアクセスできる権利が含まれている。

 ピエール・パオロ・リーギ(Pier Paolo Righi)=カール ラガーフェルド最高経営責任者は、デジタルとリアルイベントを融合した今回のハイブリッドなアイテムを「エキサイティングな進化」だと語り、「当社は創業デザイナーであるカールの“今”を大切にするスピリットを受け継ぎ、今後も新しい分野に挑戦して顧客のために素晴らしい体験を作り続けていく」と述べた。

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「カール・ラガーフェルド」がNFTコレクション第3弾を発売 イベントへの招待状を兼ねた特別限定モデルも

 「カール・ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)」は12月17日、NFTコレクションの第3弾をファッション関連のマーケットプレイス、「ザ・ディマテリアライズド(The Dematerialised)」で発売した。

 2021年9月にリリースされた第1弾と同様に、19年2月に逝去したデザイナーのカール・ラガーフェルド氏をアニメのキャラクター風に仕上げたバーチャルフィギュアが登場。今回は、ロンドンを拠点とするアーティストのエンドレス(Endless)によるグラフィティーがフィギュアのスーツに描かれている。なお、19年6月にフィレンツェで開催されたメンズファッション最大の見本市、ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMAGINE UOMO)に「カール・ラガーフェルド」が参加した際、エンドレスはラガーフェルド氏の巨大な壁画を制作している。

 今回発売された2種類のバーチャルフィギュアのうち、“KL7×エンドレス(KL7 x Endless)”は、エンドレスによるパフォーマンスも行われるという22年6月に開催予定のイベントへの招待状も兼ねている。価格は777ユーロ(約9万9400円)で、限定7個というエクスクルーシブなモデルだ。なお、ラガーフェルド氏は7を自身のラッキーナンバーとしていた。

 より手ごろな“KL×エンドレス(KL x Endless)”モデルの価格は100ユーロ(約1万2800円)で、こちらは500個限定となっている。エンドレスによるパフォーマンスのハイライト映像や舞台裏シーン、独占ニュースなどにアクセスできる権利が含まれている。

 ピエール・パオロ・リーギ(Pier Paolo Righi)=カール ラガーフェルド最高経営責任者は、デジタルとリアルイベントを融合した今回のハイブリッドなアイテムを「エキサイティングな進化」だと語り、「当社は創業デザイナーであるカールの“今”を大切にするスピリットを受け継ぎ、今後も新しい分野に挑戦して顧客のために素晴らしい体験を作り続けていく」と述べた。

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2021年に結婚したセレブのウエディングドレスを振り返り アリアナ・グランデやパリス・ヒルトンらが選んだ一着とは?

 コロナ禍が続く中ではあったものの、2021年も多くのセレブリティーが結婚した。歌手のアリアナ・グランデ(Ariana Grande)やグウェン・ステファニー(Gwen Stefani)、俳優のリリー・コリンズ(Lily Collins)など、21年に挙式したセレブのウエディングドレスを振り返る。

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LVMHアルノー会長の23歳の末息子、「ルイ・ヴィトン」ウォッチ部門のディレクターとして入社

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)のベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼最高経営責任者(CEO)の末息子であるジャン・アルノー(Jean Arnault)が、2021年8月にルイ・ヴィトンのウォッチ部門マーケティングおよびプロダクト・ディベロップメント・ディレクターに就任していたことが分かった。

 直属の上司となるキャサリン・ラカーズ(Catherine Lacaze)=ルイ・ヴィトン ウォッチ&ジュエリー・ディレクターは、社内向けの文書で、「ジャンは『ルイ・ヴィトン』シャンゼリゼ店と本社のウォッチ&ジュエリー部門での経験を経て、正式にわれわれのチームに加わる。就任以降は、経営戦略の策定や製品開発、小売りの指揮など、バリューチェーン全体の運営に携わっていく」と述べている。同文書によれば、ジャンはLVMH傘下の時計ブランド「タグ・ホイヤー(TAG HEUER)」の研究施設でウォッチ製造の知識を養ったという。

 ジャンは1998年生まれの23歳。パリの有名私立校サン・ルイ・ドゥ・ゴンザーグ(Saint-Louis-de-Gonzague)のカレッジを優れた成績で卒業し、英インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)の大学院で機械工学を学んだ。その後、米マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)で数理ファイナンスの修士号を取得。ビジネス特化型SNS「リンクトイン(LinkedIn)」のプロフィールには、投資会社モルガン・スタンレー(MORGAN STANLEY)、F1のマクラーレン・レーシング(McLaren Racing)、「ルイ・ヴィトン」などでインターンとして経験を積んだことが記載されている。

 アルノーLVMH会長兼CEOには5人の子どもがいるが、これで全員がグループ内で要職に就いたことになる。長男のアントワン・アルノー(Antoine Arnault)=ベルルッティ(BERLUTI)CEO兼ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)会長は2018年6月、LVMHのヘッド・オブ・コミュニケーション&イメージに就任。長女でルイ・ヴィトンのエグゼクティブ・バイス・プレジデントであるデルフィーヌ(Delphine Arnault)は、19年1月にLVMHの執行委員会のメンバーとなった。次男でリモワ(RIMOWA)のCEOを務めるアレクサンドル(Alexandre Arnault)は、21年にLVMHの傘下となったティファニー(TIFFANY & CO.)で新体制が発足した際、同社のプロダクトおよびコミュニケーション部門のエグゼクティブ・バイス・プレジデントに就任した。三男のフレデリック(Frederic Arnault)は、20年6月にタグ・ホイヤーのCEOとなっている。

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2021年を振り返る、海外発重大ファッションニュース

 新型コロナウイルスのパンデミックが続く中、2021年は多くの大手企業やブランドが新プロジェクトや改革、事業再編を通してビジネス再建に取り組んだ。また、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)やアルベール・エルバス(Alber Elbaz)といった人気デザイナーの訃報や、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」を率いていたダニエル・リー(Daniel Lee)の突然の退任、フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)による新ブランドの設立などのニュースも舞い込んだ。ここでは、今年話題になった海外発のファッションニュースを米「WWD」と「WWDJAPAN」翻訳チームがピックアップ。月ごとに分けて、1年間を振り返る。

1月

バイデン大統領就任式のファッションをチェック レディー・ガガが国歌独唱し、22歳の若手詩人が登壇

 1月20日(現地時間)、第46代米大統領就任式がワシントンで行われ、ジョー・バイデン(Joe Biden)新大統領が正式に就任した。

 バイデン大統領は「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」によるネイビーのスーツを着用。ファーストレディーとなったジル・バイデン(Jill Biden)夫人は、鮮やかなブルーのコートとそろいのワンピース、そして同色の手袋とマスクを着用した。いずれもニューヨークを拠点とする新進の女性デザイナー、アレクサンドラ・オニール(Alexandra O’Neill)が2017年に立ち上げたブランド「マルカリアン(MARKARIAN)」によるものだ。

バイデン大統領就任式のファッションをチェック レディー・ガガが国歌独唱し、22歳の若手詩人が登壇

2月

英ECエイソス、「トップショップ」などを378億円で買収

 英アパレルECを運営するエイソス(ASOS)は、2020年11月に経営破綻した英アルカディア・グループ(ARCADIA GROUP以下、アルカディア)傘下のブランド「トップショップ(TOPSHOP)」「トップマン(TOPMAN)」「ミスセルフリッジ(MISS SELFRIDGE)」「HIIT」と関連する知的財産を2億6500万ポンド(約378億円)で買収した。

英ECエイソス、「トップショップ」などを378億円で買収

リアーナが「フェンティ」休止を発表 LVMHとの立ち上げから2年足らずで

LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)とリアーナ(Rihanna 本名:ロビン・リアーナ・フェンティ)はブランド「フェンティ(FENTY)」の運営を休止する。LVMHは、「リアーナとLVMHは、事態が改善するまでヨーロッパを拠点とする『フェンティ』のファッション事業を一時休止すると決定した」と声明を出した。

リアーナが「フェンティ」休止を発表 LVMHとの立ち上げから2年足らずで

モンクレールがストーンアイランドの全株式を取得

 モンクレール(MONCLER)は、「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」の親会社であるスポーツウェアカンパニー(SPORTSWEAR COMPANY以下、SPW)の株式30%をシンガポールの政府系投資会社であるテマセク ホールディングス(TEMASEK HOLDINGS PRIVATE LTD.以下、テマセク)の子会社ヴェネツィオ・インベストメンツ(VENEZIO INVESTMENTS)から3億4500万ユーロ(約438億円)で取得する。

モンクレールがストーンアイランドの全株式を取得

3月

「マルジェラ」親会社が「ジル サンダー」を買収

 「ディーゼル(DIESEL)」や「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」を擁するOTBが「ジル サンダー(JIL SANDER)」をオンワードホールディングス( ONWARD HOLDINGS)から完全買収した。買収金額等は明らかになっていない。かねて売却交渉が噂されていたが、実現する形となった。

「マルジェラ」親会社が「ジル サンダー」を買収

「エルメス」が“キノコ由来の人工レザー”を米国の新興企業と開発

 「エルメス(HERMES)」はパリで行った2021-22年秋冬向けの展示会で、米国のスタートアップ企業のマイコワークス(MYCOWORKS)と開発した、きのこを原料にした人工レザー「シルヴァニア」を用いたバッグ“ヴィクトリア”を発表した。

「エルメス」が“キノコ由来の人工レザー”を米国の新興企業と開発

米国でアジア系住民に対するヘイトクライムが激増 「ナイキ」や「トミー ヒルフィガー」などが抗議声明

 コロナ禍が続く中、米国でアジア系住民に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)が激増している。人種差別的な暴言や嫌がらせ行為のほか、身体的な暴力を受けたというケースも少なくない。

米国でアジア系住民に対するヘイトクライムが激増 「ナイキ」や「トミー ヒルフィガー」などが抗議声明

「ティファニー」を代表するジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティが永眠

 「ティファニー(TIFFANY & CO)」を代表するジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティ(Elsa Peretti)が3月18日、スペイン・バルセロナ郊外の村で死去した。80歳だった。彼女はスペインでモデルとして活動後、米ニューヨークに拠点を移し、ファッションデザイナーのロイ・ホルストン(Roy Halston)のミューズ的な存在になった。

「ティファニー」を代表するジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティが永眠

4月

「グッチ」が「バレンシアガ」を“ハッキング” アナリストらの評価は?

 「グッチ(GUCCI)」は4月15日、創業100周年を祝う最新コレクションをデジタルプラットフォーム上で発表した。オペラやクラシックなどで歌われる独唱曲を指す“アリア(Aria)”と題された同コレクションでは、13日頃から噂されていた通り、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)=クリエイティブ・ディレクターによる「バレンシアガ(BALENCIAGA)」へのトリビュート作品が登場した。

「グッチ」が「バレンシアガ」を“ハッキング” アナリストらの評価は?

アルベール・エルバスが死去 「ランバン」復活の立役者

 デザイナーのアルベール・エルバス(Alber Elbaz)が24日、パリのアメリカン・ホスピタルで死去した。59歳だった。彼のベンチャー事業、AZファクトリー(AZ FACTORY)のパートナーであるコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)が発表した。同社によると、死因は新型コロナウイルスよるものだという。

アルベール・エルバスが死去 「ランバン」復活の立役者

5月

ラルフ ローレンが「クラブ モナコ」を売却 事業戦略の見直しの一環

 ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)は、傘下ブランド「クラブ モナコ(CLUB MONACO)」を米投資会社リージェント(REGENT)に売却。

ラルフ ローレンが「クラブ モナコ」を売却 事業戦略の見直しの一環

「ヴァレンティノ」がファーフリー宣言 「レッド ヴァレンティノ」は終了へ

 「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は2022年以降、リアルファーの使用を廃止する。18年以来同ブランドが所有するファー専門の工場、ヴァレンティノ ポーラーは、21年末に生産を終了。ファーを含むコレクションは2021-22年秋冬シーズンを最後とする。

「ヴァレンティノ」がファーフリー宣言 「レッド ヴァレンティノ」は終了へ

6月

カニエと「ギャップ」のコラボ、初アイテムは2万円のジャケット

 カニエ・ウェスト(Kanye West)が手掛ける「イージー(YEEZY)」と「ギャップ(GAP)」のコラボレーションライン、「イージー・ギャップ(YEEZY GAP)」がいよいよ動き出した。

カニエと「ギャップ」のコラボ、初アイテムは2万円のジャケット

パリの老舗百貨店サマリテーヌが16年ぶりに再開 ヨーロッパ大陸最大のビューティフロアなど

 仏パリの老舗百貨店サマリテーヌ(LA SAMARITAINE)は6月23日、16年に及ぶ長期リノベーションを経て営業再開した。オープン前日に催された落成式には、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領やベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON、以下LVMH)会長兼CEOが出席した。

パリの老舗百貨店サマリテーヌが16年ぶりに再開 ヨーロッパ大陸最大のビューティフロアなど

バーバリーのCEOが2021年末で退任 フェラガモのCEOに

 バーバリー(BURBERRY)は、マルコ・ゴベッティ(Marco Gobbetti)最高経営責任者(CEO)が2021年末で退任することを発表した。後任は未定。退任後、同氏はサルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)のCEO兼ジェネラル・ディレクターに就任する。

バーバリーのCEOが2021年末で退任 フェラガモのCEOに

7月

リシュモンが世界最古の高級レザーグッズメゾン「デルヴォー」を買収

 「カルティエ(CARTIER)」や「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」を擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)は、香港の投資会社ファースト ヘリテージ ブランズ(FIRST HERITAGE BRANDS)からベルギーの高級レザーグッズメゾン「デルヴォー(DELVAUX)」の全株式を取得し、完全子会社化した。契約条件は非公表。

リシュモンが世界最古の高級レザーグッズメゾン「デルヴォー」を買収

「バレンシアガ」のクチュールがついに復活 デムナ・ヴァザリアが考える現代のエレガンス

 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」は7月7日、創業者クリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balenciaga)が引退してから眠っていたオートクチュールを53年ぶりに復活させた。今回発表された2021年ウィンターコレクションは、デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)=アーティスティック・ディレクターが初めて手掛けるクチュールであると共に、メゾンとして50回目のクチュール・コレクション。メゾンのゆかりの場所であるジョルジュ・サンク通り10番地に再建したクチュールサロンを会場に、ショーを行った。間違いなく今季一番のプレミアチケットになったショーに招かれたのは、わずか100人ほど。その中には、カニエ・ウエスト(Kanye West)やベラ・ハディッド(Bella Hadid)、ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)らの姿もあった。

「バレンシアガ」のクチュールがついに復活 デムナ・ヴァザリアが考える現代のエレガンス

フィービー・ファイロがついにカムバック! 自身のブランド立ち上げへ

 2017年に「セリーヌ(CELINE)」を去ったフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)が自身の名前を冠したブランドを立ち上げる。
 「卓越した品質とデザインをベースにした」ウエアとアクセアリーのブランドで、22年1月に詳細を明らかにすると本人が米WWDに明かした。情報筋によると、20年後半にはすでにロンドンにチームを集めて準備を進めていたという。LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON、以下LVMH)が少数株主となる。

フィービー・ファイロがついにカムバック! 自身のブランド立ち上げへ

「エトロ」の過半数株式を約650億円でLVMH系投資会社が買収

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)系の投資会社、Lキャタルトン(L CATTERTON)はエトロ(ETRO)の株式の60%を5億ユーロ(約650億円)で取得した。本件取引に近しい金融関係者が米「WWD」にこの事実を認めた。エトロ社が保有する不動産や直営店舗の一部は取引の対象外とされた。「エトロ」は世界中に約200店舗あるという。

「エトロ」の過半数株式を約650億円でLVMH系投資会社が買収

8月

米フットロッカーがアトモスを約400億円で買収

 米国のスニーカー・スポーツウエア小売店のフットロッカー(FOOT LOCKER)は8月2日、スニーカー専門店アトモス(ATMOS)を展開するテクストトレーディングカンパニーを3億6000万ドル(約396億円)で買収すると発表した。
 アトモスは現在日本国内に39店舗、グローバルで49店舗を展開し、20年度は1億7500万ドル(約192億円)を売り上げた。そのうち60%はECによる売り上げだ。

米フットロッカーがアトモスを約400億円で買収

アディダスが「リーボック」を「バーニーズ」や「フォーエバー21」の親会社に売却 最大21億ユーロで

 アディダス(ADIDAS)は、傘下の「リーボック(REEBOK)」をブランドマネジメント企業のオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)に最大21億ユーロ(約2719億8549万円)で売却する。取引は、2022年第1四半期に完了する予定。完了時に総額の大部分が現金で支払われるが、そのほとんどを株主に分配する計画だという。

アディダスが「リーボック」を「バーニーズ」や「フォーエバー21」の親会社に売却 最大21億ユーロで

9月

NIGO®が「ケンゾー」のデザイナーに就任

 「ケンゾー(KENZO)」は9月20日付で、NIGO®「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE® 以下、ベイプ)」創業者をアーティスティック・ディレクターに任命した。ウィメンズ・メンズのデビューコレクションは、来年1月のパリ・ファッション・ウイーク中に発表する。なお、2019年からデザインを率いてきたフェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(Felipe Oliveria Baptista)氏の後任だ。

NIGO®が「ケンゾー」のデザイナーに就任

「グッチ」「バレンシアガ」の親会社が100%ファーフリー宣言

 「グッチ(GUCCI)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」などを擁するラグジュアリーブランドの複合企業ケリング(KERING)はこのほど、2022年フォールコレクションからグループ全体で動物の毛皮使用を廃止する。

「グッチ」「バレンシアガ」の親会社が100%ファーフリー宣言

10月

「ランバン」親会社が社名変更 伊藤忠との戦略的提携も発表

 「ランバン(LANVIN)」の親会社である中国のフォースン ファッション グループ(FOSUN FASHION GROUP)は、社名をランバン グループ(LANVIN GROUP)に変更した。

「ランバン」親会社が社名変更 伊藤忠との戦略的提携も発表 

「フェンディ」とキム・カーダシアンの「スキムス」がコラボ カプセルコレクションを発売

 「フェンディ(FENDI)」は、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)が手掛ける補正下着ブランド「スキムス ソリューションウエア(SKIMS SOLUTIONWEAR以下、スキムス)」と協業し、カプセルコレクションを発売。

「フェンディ」とキム・カーダシアンの「スキムス」がコラボ カプセルコレクションを発売

11月

「ボッテガ・ヴェネタ」人気の立役者、ダニエル・リーが突然の退任

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」の親会社であるケリング(KERING)は11月10日、約3年にわたり同ブランドを率いてきたダニエル・リー(Daniel Lee)=クリエイティブ・ディレクターの退任を発表した。2019-20年秋冬コレクションでランウエイデビューしたリーは、瞬く間にブランドをトレンドセッターに返り咲かせた立役者。象徴的な編み込みの技法“イントレチャート”をモダンに再解釈したバッグやシューズをはじめ、多くのヒットアイテムを生み出してきた。

「ボッテガ・ヴェネタ」人気の立役者、ダニエル・リーが突然の退任

「ボッテガ・ヴェネタ」の新クリエイティブ・ディレクターは内部昇格 ラフやフィービーの下で経験を積んだデザイナーが就任

 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は、同ブランドでプレタポルテのデザイン・ディレクターを務めるマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)を新たなクリエイティブ・ディレクターに指名した。先日、突然の退任が発表されたダニエル・リー(Daniel Lee)の後任。2022年2月にデビュー・コレクションを披露する予定だ。

「ボッテガ・ヴェネタ」の新クリエイティブ・ディレクターは内部昇格 ラフやフィービーの下で経験を積んだデザイナーが就任

ヴァージル・アブローが、がんのために41歳で急逝 「ルイ・ヴィトン」と「オフ-ホワイト」の支柱

 ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が、がんのため急逝した。41歳だった。ヴァージルは自身のブランド「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」の創業者であり、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズ・アーティスティック・デザイナーだった。彼はここ数年、がんと戦っていたという。

ヴァージル・アブローが、がんのために41歳で急逝 「ルイ・ヴィトン」と「オフ-ホワイト」の支柱

12月

シャネルの新グローバルCEOにユニリーバの人事部トップが就任

 シャネル(CHANEL)は2022年1月末付で、リーナ・ネアー(Leena Nair)=ユニリーバ(UNILEVER)チーフ・ヒューマン・リソース・オフィサー(CHRO)を新たなグローバル最高経営責任者(CEO)に任命した。これに伴い、現在同職を務めるアラン・ヴェルタイマー(Alain Wertheimer)共同オーナーはグローバル・エグゼクティブ・チェアに就任する。

シャネルの新グローバルCEOにユニリーバの人事部トップが就任

ナイキがバーチャルファッションの先鋒RTFKTを買収

 ナイキ(NIKE)はファッションやスニーカー分野のNFTを多く扱うスタートアップ企業RTFKTを買収した。買収額は非公開。アーティファクトと発音するRTFKTはブノワ・パゴット(Benoit Pagotto)、クリス・リー(Chris Le)、スティーブン・ヴァジレフ(Steven Vasilev)の3人が2020年1月に設立。

ナイキがバーチャルファッションの先鋒RTFKTを買収

「ヴェトモン」の新クリエイティブ・ディレクターにグラム・ヴァサリアが就任

 「ヴェトモン(VETEMENTS)」の新クリエイティブ・ディレクターに、グラム・ヴァサリア(Guram Gvasalia)=ヴェトモン共同創業者兼最高経営責任者(CEO)が就任した。前任者で実兄のデムナ・ヴァサリア(Demna Gvasalia)「バレンシアガ(BALENCIAGA)」アーティスティック・ディレクターが2019年に退任して以来、空いていた役職を担う。今後もブランドのCEOは兼任するのかどうかについてのコメントは差し控えるとしている。

「ヴェトモン」の新クリエイティブ・ディレクターにグラム・ヴァサリアが就任

「ザラ」親会社のインディテックスのCEOが交代

 「ザラ(ZARA)」や「ベルシュカ(BERSHKA)」などを擁するインディテックス(INDITEX)は、新たな最高経営責任者(CEO)にオスカー・ガルシア・マセイラス(Oscar Garcia Maceiras)=ジェネラル・カウンシルを任命した。同氏はこれまで同社の最高顧問弁護士および役員会の補佐役を務めてきた。これに伴い、2019年から同社を率いてきたカルロス・クレスポ(Carlos Crespo)前CEOは最高執行責任者に戻る。なお4月1日付で、インディテックスの創業者であるアマンシオ・オルテガ(Amancio Ortega)の娘、マルタ・オルテガ・ペレス(Marta Ortega Perez)が新たに会長となる。同社に17年在籍し、会長やCEO職などを務めてきたパブロ・イスラ(Pablo Isla)=エグゼクティブ・チェアマンは3月31日付で退社する。

「ザラ」親会社のインディテックスのCEOが交代

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「ルイ・ヴィトン」や「オフ-ホワイト」がリセールサイトで高騰 ヴァージル死去の影響で

 ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が11月28日に死去したことを受け、同氏が創業した「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH以下、オフ-ホワイト)」や、メンズ・アーティスティック・ディレクターを務めた「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」などのアイテムがリセールサイトで高騰している。

 スニーカーのオンライン取引所「ストックX(STOCK X)」や「ゴート(GOAT)」、グローバルECモール「イーベイ(eBay)」などでは、2017年に「ナイキ(NIKE)」と「オフ-ホワイト」が発売したコラボスニーカーの“The Ten(ザ・テン)”シリーズの価格が急騰。その中の一足で、“エア ジョーダン 1(AIR JORDAN 1)”を大胆にアレンジしたシカゴカラーのものは、「ストックX」で11月28日には6126ドル(約60万円)だったが、同月30日には8861ドル(約100万円)に達した。これは190ドル(約1万3000円)の小売価格と比べると4460%高となる。同モデルは、「ゴート」でも7150〜1万ドル(約80万〜110万円)で推移している。

 ラグジュアリーブランドの古着やグッズを専門に扱うパリ発のリセールサイト「ヴェスティエール・コレクティブ(Vestiaire Collective)」には、ヴァージルが「ルイ・ヴィトン」2019-20年秋冬コレクションのショーへの招待状としてデザインした手袋が出品された。故マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)氏にオマージュを捧げた同アイテムは12月1日、1127ドル(約12万7000円)で販売された。

 同コレクションで発表したルックの多くは、ジャクソン氏のドキュメンタリー「リービング・ネバーランド(Leaving Neverland)」を巡る世の情勢を受けて販売に至らなかったこともあり、今回高値での取引につながったと見られている。

 リセールサイトの「グレイルド(GRAILED)」には、ヴァージルが初めて「ルイ・ヴィトン」のデザインを手掛けた2019年春夏コレクションで発表した宇宙飛行士のセーターが1618ドル(約18万2000円)で出品された。商品の概要欄にヴァージル追悼のメッセージを記載する出品者もおり、ファン同士が悲しみを分かち合う場となっていることもあるという。

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「ルイ・ヴィトン」2022年プレ・フォール・コレクション ヴァージルが生前にデザインを完成

 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は13日、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が生前に手掛けた2022年プレ・フォール・コレクションを発表した。同ブランドによると、メンズ・アーティスティック・ディレクターを務めたヴァージルが11月28日に急逝する前に、デザインや撮影を完了させていたものだという。

 本コレクションのテーマは、“ボーイフッド・イデオロギー(Boyhood Ideology)”。ヴァージルが「ルイ・ヴィトン」で初めて手掛けたプレ・コレクションで打ち出したテーマで、「ボーイフッド(少年期)」の複雑で多様な姿を捉えたもの。伝統的なメンズウエアの要素を混ぜ合わせ、次世代の消費者に向けて再解釈したルックがそろう。テーラリングにはウィメンズのデザインによく見られる、ゆったりとしたカットやディティールを散りばめ、スポーツウエアには毛皮やレザー、シルクなどを使って上品に仕上げた。

 マイケル・バーク(Michael Burke)=ルイ・ヴィトン会長兼最高経営責任者は、「来年1月のパリ・メンズ・ファッション・ウイークで発表する2022年秋冬コレクションは、ヴァージルが亡くなる前にすでに95%完成していた」と語る。このため、ヴァージルによる最後のコレクションは22年秋冬コレクションになると見られている。

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ドリス ヴァン ノッテンの新社長に、アクセル・ケラー前ジル サンダーCEOが就任

 ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)は、新社長にアクセル・ケラー(Axel Keller)前ジル サンダー(JIL SANDER)最高経営責任者(CEO)を任命した。2020年1月に就任したものの、1年足らずで退任したマッテオ・デ・ローサ(Matteo De Rosa)前社長の後任となる。また新副社長には、同社に25年間勤めているサビーヌ・ファンディーノ・フィノー(Sabine Fandino Fineau)氏が就任した。

 ケラー新社長は、バレンシアガ(BALENCIAGA)で14年間、メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)で13年間、コマーシャル・ディレクターを務めた後、18年2月にジル サンダーに入社。同年10月にコマーシャル・ディレクターからCEOに昇進した。

 なお、ドリス ヴァン ノッテンの社長職は、18年6月にプーチ(PUIG)傘下に入って以降、ビジネス面での初の戦略的な動きとして設けられたポジション。創業デザイナーのドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)は引き続き、同社の少数株主であるとともに、チーフ・クリエイティブ・オフィサー兼会長を務める。

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