「みちのくの小京都」と称される街並みと桜。歴史を重ねた情緒溢れる風景。[角館 武家屋敷群/秋田県仙北市]

見頃は4月下旬から5月上旬。毎年4月20日から5月5日(予定)に行われる「角館の桜まつり」では、町内で様々なイベントが開催されます。

秋田県仙北市趣ある武家屋敷の門や生垣から枝垂れ咲く、圧巻のシダレザクラ。

『玉川』と『桧木内川(ひのきないがわ)』沿いに市街地が広がり、山々に囲まれた秋田県仙北市角館(かくのだて)町は、江戸時代初期に蘆名(あしな)氏により都市計画が進められ、その後佐竹北家のもとで栄えた、当時の城下町の面影を残す県内屈指の観光地です。『火除(ひよけ)』と呼ばれる広場を中心に、武家屋敷が立ち並ぶ『内町(うちまち)』と、町人や商人が住む『外町(とまち)』とに区分され、400年以上が経った現在も、その街並みを残しています。町内には約450本もの「シダレザクラ」があり、そのうちの162本は国の天然記念物に指定されるなど、「桜のまち」としても有名です。その始まりは約350年前、角館佐竹家2代目・佐竹義明の妻の輿入れの際に、京都より嫁入り道具のひとつとして3本の桜の苗木を持ち込んだことにあり、それが受け継がれ、町内に広まったと伝えられています。しなやかな枝に小さな花を付けるシダレザクラは「エドヒガンザクラ」の変種とされ、樹齢は約300年。可憐に咲き誇る白と淡紅色の桜の花と趣ある武家屋敷の共演は、訪れる人の心に深く刻み込まれることでしょう。(文中には諸説ある中の一節もございます)

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角館 武家屋敷群

住所:秋田県仙北市角館町表町下丁1(石黒家) MAP
アクセス:JR東日本・秋田内陸縦貫鉄道角館駅より徒歩約25分

春限定の美しさ。希少な星形要塞を桜色で彩る、約1,600本ものソメイヨシノ。[五稜郭公園/北海道函館市]

五稜郭タワーの展望台から見下ろした五稜郭公園。夜間には桜の時季限定でライトアップが実施され、美しい夜景も楽しめます。

北海道函館市散策、食事、展望台と、様々な角度から楽しめる、函館ならではのお花見。

北方防備を目的に1866年に建造された星形要塞の城郭で、江戸時代末期、旧幕府勢力と新政府軍との最後の戦いであった「箱館戦争」の舞台となったことでも知られる『五稜郭』。その跡地の約25.2haを整備し開園した『五稜郭公園』は、1952年に「国の特別史跡」に指定された、北海道・函館を代表する観光地です。機能性と美しさを兼ね備えたフランス築城方式を採用し、日本で初めて造られたという星形要塞は、四季を通じて多彩な表情を見せてくれますが、中でも土塁に沿って植えられた約1,600本の「ソメイヨシノ」が開花する4月下旬から5月上旬には、春限定の景色を見ようと多くの人が足を運びます。園内にはゆったりとお花見できる散策路の他、手ぶらでジンギスカンが楽しめる専用席(予約制・要確認)の用意などもありますが、せっかく訪れるのならば、桜色で埋め尽くされた公園の全体を見渡したいもの。五稜郭の南側に位置する『五稜郭タワー』の展望台は約90mの高さがあり、緻密に建造された星形の堀に沿って咲き連なる桜が、園内を染める様を眺めることができます。(文中には諸説ある中の一節もございます)

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五稜郭公園

住所:北海道函館市五稜郭町44 MAP
アクセス:道央自動車道大沼公園ICより車で約45分/函館市電五稜郭公園前停留所より徒歩約15分

儚いカスミザクラと残雪の岩手山がつくる、優しい、絵画のような景色。[上坊牧野の一本桜/岩手県八幡平市]

地元では有名な一本桜。ほんのりと桜色に染まる花弁と残雪の岩手山が、大自然の中で優しい存在感を放ちます。

岩手県八幡平市岩手県に数多ある一本桜の中でも、知る人ぞ知る名勝。

ただそこで生き、花を咲かせる、それだけのことなのに不思議と人々の心を掴んで離さない一本桜。雄大な自然を背景にした、美しい一本桜が数多く存在する岩手県にあって、隠れた名勝として地元の人を中心に愛されているのが、『上坊牧野(うわぼうぼくや)の一本桜』です。花弁が比較的白っぽく、遠くから見るとぼんやりと霞(かすみ)がかかっているように見えることからその名がつけられたという「カスミザクラ」は、例年、5月上旬から中旬にかけて開花します。樹齢は不明ながら、整った樹形は美しく、まだ雪が残る春の『岩手山』と、青々と茂る牧草との共演により、まるで絵画のように素晴らしい風景を見ることができます。牧草地は私有地により入ることができないため、近隣の道路から観賞を。車は決められたスペースに駐車するなど、マナーを守って楽しんでください。(文中には諸説ある中の一節もございます)

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上坊牧野の一本桜

住所:岩手県八幡平市松尾寄木 MAP
アクセス:東北自動車道西根ICより車で約15分/JR東日本花輪線大更駅より車で約15分

日本最古のソメイヨシノや堀の水面を埋め尽くす花筏。圧巻の見所が揃う。[弘前公園/青森県弘前市]

2018年は4月21日から5月6日まで「弘前さくらまつり」を開催。100周年を迎える記念の年に、ぜひ足をお運びください。

青森県弘前市52種、約2,600本。弘前城一帯が桜色に染まる、絢爛な景色に感動。

東北の春に鮮やかな絶景をもたらす、52種、約2,600本もの桜が揃う『弘前(ひろさき)公園』。日本一と称される手厚い管理のもと開花する樹齢100年超の「ソメイヨシノ」の他、「シダレザクラ」や「ヤエザクラ」など、多種多様な桜の花が楽しめ、「日本さくら名所100選」にも選定されています。『弘前城(ひろさきじょう)』の天守を望む『二の丸』には、青森におけるリンゴ栽培のパイオニアとして知られた、旧藩士の菊池楯衛(きくちたてえ)が寄贈したとされるソメイヨシノがあり、現存するソメイヨシノの中では日本最古といわれています。植樹より130年以上を経てもなお、堂々と花開く姿に、自然の大いなる力を感じることができます。更に、弘前公園を桜の名所たらしめるのが、桜の花びらが水面を埋め尽くす「花筏」です。城内には7つの堀があり、中でも城の外堀の水面には、沿道や土塁の上に数多く植えられた桜の花びらが降り注ぎ、桜の海のような景色を作り出します。2018年の開花予想は4月20日、満開は4月25日となっており、例年どおり絢爛なお花見を楽しめそうです。(文中には諸説ある中の一節もございます)

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弘前公園

住所:青森県弘前市下白銀町1 MAP
アクセス:東北自動車道大鰐弘前ICより車で約25分/JR東日本・弘南鉄道弘前駅より弘南バス乗車、バス停・市役所前下車、乗車時間約15分、バス停より徒歩約5分

朝日新聞さいたま総局 (@asahi_saitama )

デイサービス施設を舞台に往年のスターと施設利用者たちがロックンロールを演奏しようと奮闘。中尾ミエさんがプロデュースしたミュージカル「ザ・デイサービス・ショウ」が18日、戸田市文化会館で上演されます。(秋)