ブックファン95 (@bookfun95 )

オゾン(O3)を利用して、不純物等の除去と漂白をしたタオル。オゾンは水道水やプールの殺菌でも使用され低濃度だと全く問題のないもの。自然分解がはやく有害な残留物も残らない。

牧禎舎 藍染体験工房 (@makiteisha )

しかしひとのことは言えないのだ。「牧禎舎」の木の看板は年月が経って文字が見えにくくなってしまって。でも遠藤さんの手書き文字はそのまま残したいなぁ。周りの木を削ったら明るくなるだろうか?

石を敬い、石とともに生きる。国東半島で育まれた特別な精神。[DINING OUT KUNISAKI with LEXUS/大分県国東市]

石仏を前に何か心動かされた様子の川田シェフ。

大分県国東市

未だ知られぬ地域の魅力を伝え、そこから新たな価値を創出する『DINING OUT』。第13弾となる今回の舞台には、大分県国東市が選ばれました。ここは1300年の歴史を持つ神仏習合の宗教観「六郷満山文化」に代表される、独特な宗教観を持つ神秘的な土地。そんな神秘性を料理で伝えるという挑戦的な試みです。

そして静寂の中に凛と佇む石仏や巨岩、その裏に潜む神秘的で不可視の“何か”。そんな不思議な空気感を「ROCK SANCTUARY―異世界との対話」というテーマで表現しました。

国東を巡るごとに、心に去来する不思議な穏やかさ。造形そのものよりも、その裏にある精神性に圧倒される石造仁王像や磨崖仏。見えないけれど感じられるその“何か”は、どのように醸成され、どのように受け継がれてきたのでしょうか。

『DINING OUT』本番を前に、土地の背景と歴史を紐解いてみましょう。

両子山を中心に広がる山深い国東半島が今回の舞台。

大分県国東市原始宗教と神道、そして仏教が融合した独特な宗教観が誕生。

悠久の歴史を越え苔むした石が、ただ黙ってそこに在る。ときに人は、日々の疑問や鬱憤を、その石に問いかける。しかしその問いさえもやがて石に吸い込まれ、後には澄んだ湖面のような静かな心持ちが残される――
ここは大分県国東半島。ここを訪れ、その静謐の中に身を置くと、山岳信仰という独特な宗教観をすんなりと受け入れることができるでしょう。その深く澄みきった文化を、少しだけ紐解いてみましょう。

国東半島の最高峰は標高720.6mの両子山(ふたごやま)。古くから信仰の対象となったこの霊峰を中心に、奈良時代から平安時代にかけて数々の寺院が築かれたことから、山岳信仰と仏教が複雑に融合した特異な宗教観が生まれたといわれています。

自然を崇める原始宗教、近隣の宇佐神宮から広がった八幡信仰、そして仏教。その後、全国的に広まる神仏習合の流れは、ここ国東半島から生まれたといえるかもしれません。そしてその特異な文化は、半島内に開かれた6つの郷、それぞれに点在する寺院群を「満山」と称したことから、「六郷満山文化」と呼ばれました。当時は広さ900平方キロメートルに満たず、さらに大半を深い山々に囲まれたこの国東半島だけで1000を越える伽藍があったともいわれています。

伝説によると、六郷満山の起源は養老2年(718年)に仁聞菩薩が半島内各地に28の寺院を創設したことに遡るとか。つまり2018年は、六郷満山開山1300年の節目の年。文化財の特別公開や各種イベントなど、半島をあげての盛り上がりを見せています。

鳥居の内側に石仏が鎮座する神仏習合を象徴する景色。

巨岩、奇岩が半島内に随所に見られる。岩山そのものも信仰の対象に。

大分県国東市独自の宗教観を描き出す石と岩の世界。

さて話は戻り、「六郷満山文化」について。神仏習合の宗教観はみえてきましたが、実際に目に見える形としてはどのような特色があるのでしょうか。

その答えのひとつが、冒頭の石です。

たとえば仁王像(金剛力士像)。有名な東大寺南大門の仁王像は木造ですが、全国には石で造られた仁王像も200基程度あるといわれています。そして、その内の実に約8割もが、この国東半島に安置されているのです。
国東半島を歩くと、いたるところに残された石造仁王像を目にします。猛々しいもの、苔むしたもの、どこかユーモラスな表情をしたものなど、さまざまな姿を見せる仁王像。そのすべてに、この地域独特の、石への畏敬の念が込められているのです。

たとえば両子寺の参道前に佇むのは、2メートルを越える阿吽一対の仁王像。風雨にさらされ苔むしてもなお、その力強い存在感は褪せることはありません。江戸時代中後期の作と伝えられ、国東半島のシンボル的存在として知られています。あるいは六郷満山寺院の最初の寺といわれる千燈寺の跡地。本堂こそ喪われていますが、現在もその本堂後には石造りの仁王像がひっそりと佇んでいます。石段の横、参道の前、さらには国道の脇にまで。随所に佇む仁王像は、この地域の生活に溶け込んでさえいるのです。

また、仁王像以外では、豊後高田市にある熊野磨崖仏も象徴的です。岩肌に直接彫られた巨大な大日如来と不動明王は、平安時代末期の作。岩への信仰と仏教思想が融合した文化財といえるでしょう。磨崖仏に至る石段には「鬼が一晩で築いた」という伝説が残り、ここにも石への特別な思いが垣間見えます。

石への畏敬、石への信仰心。そんな国東の人々の思いは、石像という形で具現化しているのです。

両子寺の仁王像。その堂々たる姿は国東を代表するシンボル。

千燈寺跡の仁王様。同じモチーフでもそれぞれ造形や技法が異なる。

石段、石碑、仏塔など、仁王像以外にも石にまつわる文化財が多い。

大分県国東市静寂のなかに垣間見える何者かの存在とは。

さて、そろそろ『DINING OUT』のテーマである「ROCK SANCTUARY―異界との対話」の意図がおぼろげながら見えてきた頃でしょう。そう、“おぼろげ”であることが大切なのです。

国東を訪れれば、石や岩は必然的に目に入ります。滞在するうちに、いつしかそこに石や岩があることが当たり前と思えてくるはずです。そして静寂に浸り、その“当たり前に”あるそれらを前にすると、やがて不思議な、神聖な気分がやってくるのです。それは古代の人々が岩山に神を見た気持ちと似ているのかもしれません。あるいはもっと曖昧な、未知なるものへの畏怖なのかもしれません。

「ROCK SANCTUARY」、つまり「岩の聖地」。これは言葉にできない、けれどもきっと誰しもが心のどこかで感じ取る神秘的な何かを、言葉で表した結果。おぼろげでも、何か心を揺さぶる存在がここに在ると仮定し、その何かとの対話を通して、より深く国東を知ることが、今回の『DINING OUT』の無謀とも思える挑戦なのです。

もちろん、幾枚かの写真と文章だけでは、その意味を完全に感じ取ることは難しいことでしょう。しかしこの地に足を運び、その静寂に身を置いた時、誰しもがこの言葉を思い出し、深く理解できることは間違いないのです。

神々しい岩山の姿に、信仰を集めた理由も腑に落ちる。

石と岩が織りなす静謐。その空気感を伝えることが今回のテーマの意図。

大分県国東市言葉にできない心の在りようを料理で表現する稀有な料理人。

受け継がれる文化と、それを育んだ歴史、そしてその根幹を支える精神性。今回の『DINING OUT』のテーマは、いわば誰にも見ることができない心の奥の概念に則したものです。この難しいテーマに「料理」という形を与え、ゲストの眼の前に提示してくれるシェフは果たしているのでしょうか。

心の奥深くを、具現化する。そんな深遠なるアプローチで料理に臨む料理人が、ひとり居ました。それこそが今回の担当シェフである川田智也氏です。2017年に開いた『茶禅華』がまたたく間に確固たる地位を築いたからではありません。開店わずか9ヶ月でミシュランの二つ星を獲得したという快挙も、いまは重要ではありません。

それよりも川田シェフが、心の在りようや土地の歴史という深い部分から料理を作り上げる稀有なる人物であることが重要なのです。

「和魂漢才」、つまり日本固有の精神と、中国伝来の技術を融合することを信条とする川田シェフ。日本古来の山岳信仰や神道と、中国から伝わった仏教を融合するこの地に、これほどピタリとはまる料理人はいないでしょう。

国東の寺院群を巡った川田シェフは、驚くほど長時間、ただ黙って石仏や岩山を見つめていました。具体的な料理のアイデアを練るよりもまず、この地の中に入り込み、その精神性を理解しようとするように。

「国東に来た感想は、“感動”の一言に尽きます。静かな寺社、深い山、岩山や石仏、火と水。その感動の理由をまずは深く考えなおし、それを料理に落とし込みたい」静かにそう語る川田シェフ。その穏やかな口ぶりからは、本番を飾る料理の輪郭は未だ見えてきません。しかしこの修行僧のような川田シェフの手により、「ROCK SANCTUARY」は思わぬ姿で私たちの前にその姿を表してくれることでしょう。

誰よりも長く手を合わせ、心静かに祈る川田シェフ。

山に登り、石に触れ、五感すべてで土地の空気を感じた。

1982年栃木県生まれ。東京調理師専門学校卒。物心ついた頃から麻婆豆腐等の四川料理が好きで、幼稚園を卒園する頃には既に料理人になる夢を抱く。2000年~2010年麻布長江にて基礎となる技術を身につけ、2008年には副料理長を務める。その後日本食材を活かす技術を学ぶべく「日本料理龍吟」に入社。2011年~2013年の間研鑚を積んだ後、台湾の「祥雲龍吟」の立ち上げに参加、副料理長に就任し2016年に帰国。中国料理の大胆さに、日本料理の滋味や繊細さの表現が加わった独自の技術を習得する。2017年2月「茶禅華」オープン。わずか9カ月でミシュランガイド2つ星を獲得すると言う快挙を成し遂げる。和魂漢才という思想の元、日本の食材を活かした料理の本質を追求し続けている。

http://sazenka.com/

PAZZO-DI-PIZZA!GYODA (@pdp_gyoda )

日ものびて西陽も強くなってきたので テーブル側にもロールスクリーンつけました。 お座敷と同じ調光できるやつ!! これでカフェタイムの眩しさともおさらば~ お座敷と色が違うのはあえてですよ 決して間違えた訳ではないですよ 本当だよ 嘘です間違えました。 いや、ここはあえてと言い張ろう。

野本翔平 (@shoheinomoto )

今日のお昼はエコスの向かいでセイムスの隣の、つまり実家の隣の根岸屋支店さん!実は、今まで出前は取ったことあるけどお店で食べたのは今日が初めてです。子供の頃、サッカーボールで入口ガラス割ってしまったり、水遊びして怒られたり散々迷惑かけました🙇‍♀️カレーうどん美味しかった!

前人未到、アジア4連覇達成のガガン氏と九州の雄・福山氏がコラボ。五感を拡張する春の饗宴。[CUISINE SAGA VOL.02/佐賀県佐賀市]

森永邦彦氏による桜のシェフコートに身を包む、ガガン・アナンド氏(左)、大塚瞳氏(中)、福山剛氏。

佐賀県佐賀市4つの個性が重なり予想不可能な饗宴に。

明治維新150年事業として、佐賀の食材や器、そして所縁のあるプロフェッショナルを集めて一夜限りで開く饗宴「CUISINE SAGA」も3回目の開催。今回はいよいよ、アジアのみならず世界からも注目されるシェフの登場です。

シェフの名は、ガガン・アナンド。
タイのバンコクでオーナーを務める「Gaggan」は、「アジアのベストレストラン50」において2015年から3年連続で1位にランクイン。そして4月8日に開かれたこのイベントの直前には2018年度のランキングが発表され、そのなかでもトップに輝き見事4連覇を達成。名実ともにアジアのレストランシーンを牽引する稀代のシェフです。今回、そのパートナーとして腕を振るうのは、同ランキングにおいて九州で初めてランクインした「La Maison de la Nature Goh」の福山剛氏。2人は「GohGan」というユニットとして国内外の食のイベントでクリエイティブな料理を共に作る間柄でもあり、2021年には本格的に手を組み、日本で店舗を構えることを目指している同志なのです。

そしてその強力なシェフ2トップが活躍する舞台を整えるのが、徹底した食の空間づくりに定評のある、フードコーディネーターの大塚瞳氏。そこにパリコレでも活躍するファッションデザイナーの森永邦彦氏も加わるという、なんとも豪華かつ、先の展開が読めない布陣。

この4つの才能が共鳴することで一体どのような化学反応が起こるのか。その驚きの始終をお伝えします。

ともにアジアを代表する2人のシェフ。料理以外のシーンでも根っからのエンターテナーだ。

メニューはシンボルとなる食材のイラストを描き、イマジネーションを膨らませる、ガガン氏流のプレゼンテーション。

今回もビバレッジは嬉野の茶師・松尾俊一氏が担当。嬉野茶のほか台湾茶、ギリシャのハーブティまで世界中の茶葉から、ガガン氏の料理に合うお茶をセレクトした。

窓際でゆっくり抽出される氷出しの嬉野釜炒り茶。土地の味を感じる濃厚で鮮烈な茶葉作りは松尾氏ならでは。

佐賀県佐賀市長く心に刻まれる、一夜だけの〝景色〟をつくりだす。

日頃、コーディネーターとしてだけでなく自らも料理人として腕を振るう大塚氏ですが、今回は食空間全体のプロデュースに専念。そのテーマを「桜」と定めます。
「さまざまな美味しいものが溢れているこの時代。私はただ美味しいだけの料理には多くの価値を置いていないんです。それより、『こんな面白い体験をしたよね』とか、『あの人と一緒に楽しいひと時を過ごしたね』ということの方が、長く記憶に刻まれているもの。だからガガン氏をはじめさまざまな才能が結集しているのだから、ほかのどこにもない一夜、ここでしか見られない〝景色〟をつくりたいと考えたんです」と大塚氏は語ります。

そして料理や器、科学にファッションなどさまざまな要素を絡めることで、立体的に春を感じられる空間にすることに心血を注いだといいます。

今回、ダイニングには饗宴のシンボルともいえる桜が生けられていましたが、この生花ひとつをとっても大塚氏のこだわりが見られます。例年以上に桜の開花が早かった今年。桜前線の先頭をゆく九州・佐賀も例外ではなく、イベント当日の4月8日に開花のピークを合わせるために、旧知の生花店に頼みこみ、ぎりぎりまで開花調整を行いました。

普段、自分が主催する食イベントでは料理や器だけでなく、身にまとうものも含めトータルで調和を考えるという大塚氏。今回も、この春の一夜を象徴するような唯一無二のコスチュームが制作できないか、頭を悩ませたといいます。そして向かったのは、パリコレをはじめとして国内外で活躍する気鋭のファッションデザイナー・森永邦彦氏のもとでした。
「最新鋭の料理メソッドを駆使するガガン氏の料理に合わせるには、同じくテクノロジーや新技術を積極的に服作りに落とし込むスタイルの、森永氏以外にいないとアタックしました」(大塚氏)

ガガン氏の最新の分子料理などを服に落とし込むにはどうすればいいか。森永氏は答えとして2つの服を用意します。その一つが桜吹雪をモチーフとしたTシャツ。
「今回のイベントは明治維新から150年ということで、当時の日本人が着ていたものにフォーカスしました。その頃の人々の間では洋服を脱いだ時の心許なさを解消するために、体に和彫の刺青を彫ることが流行していたそうです。なかでも桜吹雪は人気の絵柄だったそう。それをできるだけ抽象化して現代のファッションで使われることの多い、水玉模様とストライプ柄で表現しました」(森永氏)。

そしてもう一つは、洋服にテクノロジーを融合させる森永氏らしいシェフコート。一見、白衣に桜模様のパッチワークを散りばめた変哲のない服に見えますが、これにストロボや携帯の光などを当てると一変。桜が桃色や黄色、緑色など鮮やかに輝いて見えます。これは光の角度によって異なる色を発色させる特殊な素材を用いているため。

桜の花の移ろいを服の上で表した驚きの趣向に、ゲストからは感嘆の声があがりました。

テーブルコーディネートの細部まで確認する大塚氏。

この日、もうひとつの主役だった「桜」。ぎりぎりまで開花調整をすることで、最も見頃の状態でゲストを迎えた。

「ガガン氏の実験的な手法を視覚の面から表現した」と話す森永氏。

桜吹雪を抽象化したTシャツは、シェフのほかサポートメンバーたちにも好評だった。

照明を落とし、iPhoneのフラッシュを焚いて撮影するとこの通り。

わずかな光の入射角度でも発光する色が違う。動画で撮影するとその変化は一層鮮明に。

佐賀県佐賀市五感を刺激し拡張させるような、未知の料理の連続。

七色に光るユニフォームに目を奪われたあと、いよいよガガン氏と福山氏のユニット「GohGan」による料理が運ばれて来ました。「GohGan」としてはどちらがイニシアチブをとるわけでなく、2人、そしてチームでアイデアを出し合い料理を構築していきます。そして、その土台となる食材は隣県・福岡の自店でも普段から佐賀の食材を積極的に使っているという福山氏が中心となり、セレクトしました。

最初に供されたのは、ハーブなどを散らしたオレンジ。ストローから吸い込むと口の中に広がるのは紫蘇の香りとピリッと舌を刺激するチリの味。これはハーブや紫蘇、梅干しや赤カブなどを一緒に味わうことで、カクテルのブラッディメアリーのような味わいを、口の中で完成させるという一皿。視覚からくる情報からは想像もつかないような味覚のカウンターパンチ。「GohGan」の創り出す料理は終始この連続。全部で15品にも及ぶコースの最中、ゲストの脳は心地良い裏切りにフル回転状態となり、次なる料理の到着を待ち遠しく感じていました。

通常、「GohGan」がイベントで提供するときは、その土地ならではの食材とインスピレーションまかせ。決まったメニューはありません。ただ、インドに出自を持つガガン氏らしく、カニを使った温かいカレーそばと、ガガンカレーと呼ばれるスパイス料理だけは外せないシグニチャーディッシュです。

今回はそばではピンク色の桜そばを用い、ココナッツ風味のカニのカレーヌードルを提供。そして料理を締めくくるカレーでは、この佐賀の地でならではの佐賀牛のホホ肉をセレクト。これは牛を神聖な存在とみなすインドでは当然提供されることのないメニューで、ガガン氏自身「牛を使ったカレーを作ったのは今回が初めてだと思う」と言うように、日本有数の銘柄牛の産地に敬意を払った幻の一品でした。

1皿目は「UME BLOODY MARY」。紫蘇や梅、赤カブなどのジュースが、通常のブラッディメアリーにはない複雑さを作り出す。器は李荘窯の寺内信二氏の鎬シリーズ。

2皿目の「WHITE ASPARAGUS SAKURA」。マッシュ状のサツマイモでアスパラガスを直立させている。周囲の土はカカオクッキーを砕いたもの。

5皿目の「TEA-RA-MISO」。マスカルポーネチーズと白味噌を使った一品。インドのスタイルを踏襲し、白毫烏龍茶とともに提供。器は葉桜をイメージした李荘窯の青磁を使用。

7皿目の「TUNA TARTAR ONIGIRI」。ベトナムミント&ハーブのピリリとした辛味を効かせたトロのタルタルを、ライスペーパーで巻いて桜餅風に。器はクリスチャン・メンデルツマがデザインした「2016/」の白磁のプレート。

8皿目の「CHAWANMUSI OF TOMATO」。セミドライトマトやマイクロトマト、バジルのペーストなどを閉じ込め茶碗蒸し風に提供。器は「ARITA PORCELAIN LAB」の蕎麦猪口と薬味皿をマット調の白磁に仕上げた特注品。

9皿目の「GOHGAN CURRY VERSION 8」。そばとココナッツ風味のカレーアイスをよく混ぜ、箸でいただく。李荘窯の半球体の器を桜色で仕上げ、春らしさを演出。

12皿目の「GOHGAN BAMBOO SHOOT BEEF FRY」。スパイスの華やかな香りが引き立つように煮込まず15分ほどで仕上げたカレー。ガガン氏が牛肉を使った希少な一皿。器は李荘窯の銀彩。

13皿目の「STRAWBERRY CHEESECAKE MONAKA」。チーズケーキを一度作りそれを粉砕してクリーム状にし、最中でサンド。器は、トマス・アロンソがデザインした使い手によって様々な用途で使用できる「2016/」の白磁のトレイ。

14皿目の「SAKURA BONSAI」。よもぎのアイスの下には春菊のソースを忍ばせる。器は、テーマである「桜」の花弁をイメージした李荘窯の手ロクロの作品。

盛り付けもチームでアイデアを出し合い、ユニークなビジュアルに仕上げた。

佐賀県佐賀市器を起点に、料理をクリエイトする醍醐味。

器と料理のマリアージュを掲げる「CUISINE SAGA」のこと。今回も印象的な器づかいが数多く見られました。その中でも器を起点に、その特徴的な形状をどう生かすかに心を砕いてクリエイトされた料理があります。

そのひとつが有田の職人の高度な技術と世界各国の16組のデザイナーの感性を融合させて作り上げた「2016/」のおろし器。これにフォアグラのアイスクリームにぶつ切りしただけのフルーツキャロットを添えて提供しました。そしてゲストは皿を使って自ら人参をすりおろし、その瑞々しい食感とクリーミーなムースのハーモニーを楽しみます。そうした自分で完成させる料理の要素として器が重要な役割を担ったのです。

ほかにも、森永氏が1年間のうち桜が開花する時期を円グラフにして表現した平皿の上に、グリーンとホワイトの2種類のアスパラガスのソースを使って色合いを重ね合わせたり、無数の小さな穴がある陶器製のコーヒーフィルターを使って、煎った米の香りを移したコンソメスープなど、器から着想を得て料理を生み出す作業も今回の楽しみだったと福山氏は振り返ります。

また、食の空間づくりの一部として、大塚氏も3つの器づくりに参加。それは彼女が料理の道を歩み始めたばかりのころ、師から伝えられた3つの調理の基本をモチーフとしたもの。「その先生はすべての調理は〝切る〟〝ちぎる〟〝たたく〟という3つのうちのどれかであると。だからその1つ1つの工程を大切にしなさいと教えてくださいました」。その行為をヒントにし、有田の吉右ヱ門窯の原田吉泰氏とともに協働。とくに、大塚氏が国内外で収集したアンティークのナイフで皿の表面を切り裂いたような器は、シェフたちも「クレージーだね」と最大級の賛辞を惜しみませんでした。

3皿目の「FOIEGRAS ORANGE CARROT」。フォアグラの冷たいムースに液体窒素でフレーク状にしたフォアグラをトッピング。器は有田の赤絵にインスパイアされた藤城成貴氏がデザインした「2016/」のおろし器。

提供の直前にも、自ら器で人参を摩り下ろし味や食感を確かめるガガン氏。

10皿目の「SAKURADAI GREEN WHITE ASPARAGUS」。ガガン氏が皿を見て2色のアスパラガスソースを使うことを発案。身厚な桜鯛の火入れもパーフェクト。

森永氏が李荘窯に依頼し作り上げた桜のプレート。一年を360度の円に見立て、3月中旬から4月上旬までのわずかな開花期間をピンクで表した。

11皿目の「MOUNTAIN VEGGIES CHICKEN SOUP」。ガガン氏が印象的だった佐賀の食材としてあげた、5種類の山菜を使った一品。冬の名残のフランス産トリュフとともに。

器は、ビッグゲームがデザインした「2016/」の耐火度の高い土で作られたコーヒーカップと多孔質の磁器で作られたコーヒーフィルター。陶磁器とは思えないほど水分を透過させ、香ばしい米の焙煎香をコンソメスープに移した。

4皿目は「SAKE LEES NANO HANA BUN」。ガガン氏の店でも出している定番メニューで、今回は春野菜を包み込み、上に炙ったウニとアオサパウダーをのせた。器は〝切る〟をテーマに大塚氏が吉右ヱ門窯とともに作ったもので、切り目を入れて焼いたプレートに、あとからアンティークナイフを接着したもの。

6皿目は「FIREFLY SQUID PAKODA」。ホタルイカをイーストを配合した衣をつけて揚げ、サクッ&フワッ感を出したもの。佐賀県産の赤と黄色の柚子ごしょうをピーマンでのばしたソースを添えて。器は〝ちぎる〟がテーマで、樹脂製のサンプルを実際にちぎって、そのままの形を石膏型に鋳込んで成形。

15皿目の「CHURRO WITH CITRUS MARMALADE」。温かいチュロスに桜シュガーをまぶし、柚子ごしょう入りのガナッシュと、玄界灘に浮かぶ馬渡島固有の柑橘・元寇のママレードを添えて。器は〝たたく〟をテーマに底面をハンマーで丁寧にたたいたテクスチャー感のある一皿。

佐賀県佐賀市世界トップのホスピタリティが、忘れがたい一夜を演出。

ガガン氏と福山氏による、クリエイティブでアメージングな料理が15品。
そのひと皿ひと皿に詰め込まれた想いや情報量のあまりの多さに、終了時にはゲストも充足感に浸っているような状態に。

ただ、会を通して一番印象に残ったのは、ゲストを盛り上げ自らもハッピーなオーラを振りまくガガン氏と、何時も太陽のような笑顔を絶やさない福山氏。

この日の準備中、2016年に有田焼創業400年事業にも参加していた大塚氏は、「佐賀は何百年も前から豊かな食材と器に恵まれ、華やかな食卓があった場所。だから400年目以降の佐賀でも、こんなにも楽しい食のシーンがありますよってことを示したいんです」と話していましたが、まさにそれを体現するような饗宴だったと思います。

会場のいたるところで、メインキャストとゲストの会話が広がった。

ゲストたちは一皿ずつ確かめるように、その味や仕掛けを楽しんでいた。

全国から集まった俊英のシェフたちのサポートに謝辞をのべるガガン氏。

佐賀県佐賀市次回は〝世界一のシェフ〟の元で研鑽を積んだ、フレンチの寵児が登場。

そして4月30日(祝日)には、フレンチの巨匠ジョエル・ロブションの右腕として、世界各国でミシュランの星と名声を支えてきたSUGALABOの須賀洋介シェフが登場。佐賀の食材をふんだんに使った、ここでしか味わえない特別なコース料理に期待したいと思います。

Data
さがレトロ館

住所:佐賀県佐賀市城内2丁目8−8 MAP
電話:0952-97-9300
https://useumsaga.jp/

インド・コルカタ出身。2007年にバンコクへ移住し、その後レストランの料理長を務める一方、エルブジで研修を積む。2010年に開いたレストラン「Gaggan」では、オーナー兼エグゼクティブシェフを務め、Progressive Indian Cusine(進歩的インド料理)を打ち出す。世界的注目が集まる「アジアのベストレストラン50」において4年連続1位に輝き、2017年には「世界のベストレストラン50」でも7位を獲得。将来的に福岡に小規模店の開業も見据えている。

1971年2月26日生まれ。福岡県出身。高校生在学中、フレンチレストランの研修を受けた。1989年フランス料理店「イルドフランス」に就職。その後、1995年からワインレストラン「マーキュリーカフェ」でシェフを務めた。2002年10月、福岡市西中洲に「La Maison de la Nature Goh」を開店。2016年には、九州で初めて「アジアのベストレストラン50」に選ばれた。西部ガスクッキングクラブ講師などを務める。

1981年福岡生まれ。料理上手でおもてなしを大切にする祖母や母の影響で、幼い頃から料理や室礼に興味をもつ。食べることが大好きで、世界中をめぐって様々な味に親しみ、また料理研究家のもとで学ぶ。料理会で使う食材は全て自ら生産者を巡り探し求めたもの。その数は数千件に及ぶ。窯元との付き合いも多く、出張料理人として、気に入った土地に数日限りの食空間を演出するイベントプロデュースを10数年間行い、器と食材をつなぐ役割を果たしている。

1980年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部、バンタンデザイン研究所卒業。2003年、「アンリアレイジ」として活動を開始。「神は細部に宿る」という信念のもと作られた色鮮やかで細かいパッチワークや、人間の身体にとらわれない独創的なかたちの洋服、テクノロジーや新技術を積極的に用いた洋服が特徴。2005年、ニューヨークの新人デザイナーコンテスト「GEN ART 2005」でアバンギャルド大賞を受賞。2005年より東京コレクションに参加。2014年よりパリコレクションに進出し、国内外50店舗で販売されている。

@adidasfun

ブラジルでは、「サロンフットボール」と呼ばれていた時代より、サッカー以上に身近なスポーツとして普及していた。そのためフットサルへのルール変更も、比較的スムーズに行われた。 #フットサル #サッカー #ユニフォーム

牧禎舎 藍染体験工房 (@makiteisha )

ひとりごと。3年前から携わり始め、年々アプローチを変えて、今年は携わってくれる方も増え、色んな意味でこれまでで一番変わったと思う。そこでもうひと段階アプローチを変えようかと。一緒に練っていただける方、お待ちしてます!!商店・市民・近隣・学生・興味あれば市外の方でも!

牧禎舎 藍染体験工房 (@makiteisha )

ボランティア募集、随時いたします!ボランティアなので何に興味があるかでお願い出来ることが違ってくると思います。藍染体験工房が開いてるときにお越しいただいて、おしゃべりしたいです。 NPOメンバーも随時募集してます。 

行田市 (@Gyoda_PR )

行田市郷土博物館では収蔵品展「忍城図の世界」を開催中です。当館所蔵の城絵図を中心に、歴史とともに変わりゆく忍城の姿を紹介します。修復を終えて初公開となる資料も展示中。どうぞお見逃しなく! 期間:4月21日(土)~6月3日(日) 場所:行田市郷土博物館企画展示室

國松舞 (@shirakumai )

香木の調合を本格的に勉強し習得された『深谷山光明院瑠璃光寺の寺嫁、永島紀子さん』の調香である、大変貴重な匂い袋。根付にもなります。 袋は、手織り工房志楽の草木染め手織り布と、草木染めの絹糸です。一つ一つ、丁寧作っています。気になる方は、次回 へ。

ブックファン95 (@bookfun95 )

コットンの自然な色合いを残すため、あえて漂白や染色をしない。また自然な風合いをあえて残すため柔軟剤を使用しないようにしたタオル