@adidasfun

ドイツでは、「ハーレンフースバル」と呼ばれる壁付のインドアサッカーが、ブンデスリーガの冬の中断期に行われている。この試合には、現役のブンデスリーガの選手やかつてのスター選手が参加している。 #フットサル #サッカー #ユニフォーム

鳥取の大地のエナジーを一皿に凝縮した、究極の「卵かけご飯」。[DINING OUT TOTTORI-YAZU with LEXUS/鳥取県八頭町]

「mantecando il risotto…」と題されたシンプルな一皿。そこには深い思いとこだわりが宿る。

ダイニングアウト鳥取・八頭形のないテーマに、形を与えた一皿の料理。

2018年9月8日、9日に開催された『DINING OUT TOTTORI - YAZU with LEXUS』。豊かな自然と古からのパワーに満ちた鳥取県八頭町。その魅力を伝えるべく、設定されたテーマは「Energy Flow-古からの記憶を辿る-」。この形のないテーマを、鳥取出身の徳吉洋二シェフはどう受け止め、どう表現したのでしょうか? テーマを象徴する料理とともに、シェフの心の内に迫ってみましょう。

徳吉シェフのフィルターを通すことで、鳥取の上質な食材が、上質な料理に変わる。

ダイニングアウト鳥取・八頭自身の好物を、コースに取り入れるという決断。

Energy Flow――。それは読んで字のごとく、大地の恵みのような作物、豊かな自然、力強い天候など、この地に満ちるエネルギーの奔流を紐解くこと。この地に生まれ、この地の水と空気で育った徳吉シェフにとって、それは自身の本質を表現するようなことだったのかもしれません。そしてこのテーマに沿って、徳吉シェフはひとつの料理を考案しました。料理名は「mantecando il risotto…」。「mantecando」とは、激しくかき混ぜることで乳化させるイタリア料理の手法。つまり、かき混ぜて乳化させるリゾットということです。いったいどのような料理なのでしょうか?

「日本人にとって根源的なエネルギーである米と、生命力のシンボルである卵。これらをシンプルな料理で表現したかった」と徳吉シェフが振り返るこのリゾット。やや乱暴に言ってしまうならば、これはイタリア風の究極の卵かけご飯です。もちろん、シンプルななかにも、徳吉シェフらしいアイデアは詰め込まれています。しかし、その前に、この“卵かけご飯”というスタイルを考えてみましょう。

そういえば、かつて徳吉シェフとともに訪れた北海道の地で、シェフが特製卵かけご飯を作ってスタッフに振る舞ってくれたことがありました。白身と黄身を分けて、熱々のごはんに白身だけをかけてフワッとするまでかき混ぜる。最後に黄身を乗せて、崩しながら味わう。「これが我が家の卵かけご飯です」そういって差し出された美しい料理に、居合わせたスタッフは皆、驚きながら舌鼓をうちました。

あるいは今回の視察に訪れた大江ノ郷自然牧場。そのランチバイキングでも、同様の卵かけご飯を作っていた徳吉シェフ。つまり、この「mantecando il risotto…」という料理の根底には、自身の大好物という柱があったのです。しかしプロフェッショナルの料理人として、イタリア料理のシェフとして、コースの一品に卵かけご飯を出すというのは大きな決断だったことでしょう。もちろん、シェフには勝算がありました。

八頭町にあふれる力強いエナジーを料理で表現することが徳吉シェフの狙い。

視察では生まれ育った鳥取を巡りながら、改めてその自然に目を向けた。

ダイニングアウト鳥取・八頭発想の起点は視察で出合った素晴らしい卵。

シェフの勝算は、食材の質。「素晴らしい卵と出合いました。それが出発点でした」そう徳吉シェフが振り返るのは、鳥取県八頭町にある「大江ノ郷自然牧場」の天美卵。八頭町の豊かな自然のなか、平飼いでのびのびと育てられる鶏。飼料は魚粉、海藻、カキ殻などの天然原料20種と酵母で発酵させたおからや米ぬかを独自に配合。しかも朝採れを即出荷するという抜群の鮮度。「ここまでの卵はなかなかありませんよ」とシェフを驚かせた逸品です。

口にしてみれば黄身のこってりと濃厚な味わい、白身の力強さが感じられ、それでいて後味はクセがなくさっぱり。濃厚かつクセがないということは、つまり生食でこそ魅力を発揮するということ。卵かけご飯という徳吉シェフの選択にも納得です。

ちなみにこの卵を使った卵かけご飯は、2018年鳥取空港にオープンした「大江ノ郷自然牧場 -HANARE-」で味わうこともできます。鳥取に来る際はぜひ。

「大江ノ郷自然牧場」の天美卵が、まず徳吉シェフの心を掴んだ。

「大江ノ郷自然牧場」の小原利一郎社長とともに鶏舎を視察。

天然原料だけにこだわった飼料が健康な鶏を育てる。

鳥取空港にオープンした「大江ノ郷自然牧場 -HANARE-」で特におすすめは、白身をメレンゲ状にした卵かけご飯。

ダイニングアウト鳥取・八頭米の味を支えるのは、土の力と生産者の思い。

さて、素晴らしい卵が見つかりましたがこれで終わりではありません。卵かけご飯のもうひとつの主役、“ご飯”もまた妥協を許さぬポイントです。

最高の卵に合う、最高の米を探す徳吉シェフが見つけたのは、鳥取県八頭町「田中農場」コシヒカリ。甘みがあり、艶があり、風味豊か。濃厚な味わいの“天美卵”と合わせても、かすむことのない存在感を持っています。もちろんこれは、手間暇を惜しまず育てた労力の賜物。

徳吉シェフが「田中農場」を訪れてまず驚いていたのは、その整備の行き届いた水田。農薬を使わず草取りは手作業。水田は土の条件を整えるため、白ネギと米をローテーションで植えるといいます。「肥料の力ではなく、土の力で育てる」という米。「自然本来の力で、健全に育った作物は、やっぱりおいしいですよ」と同農場の田中正保会長が胸を張る米は、大地の力を凝縮したような力強い味わいも納得です。

「畑を見ただけで、素晴らしい作物ができることが想像できます。しっかりと条件づくりをすれば、おいしいものができあがる。これはレストランも同じです」と徳吉シェフ。だからこの見事に手入れされた畑のように、徳吉シェフは妥協なく食材を探し歩き、最高の逸品を選ぶのです。

徳吉シェフがひと目で惚れ込んだという「田中農場」の美しい水田。

土の条件づくりを兼ねて育てられる鳥取の白ネギにも、田中正保会長の哲学が垣間見える。

ダイニングアウト鳥取・八頭徳吉シェフの“らしさ”が詰まったカルボナーラ風卵かけご飯。

さあ、主役の食材は揃いました。ここからは徳吉シェフのアイデアと技が味を決定します。「田中農場」のコシヒカリは、鳥取県の名門・岩井窯で専用に仕立てた土鍋を使って炊き上げました。そこに「大江ノ郷自然牧場」の親鳥で取ったブロードを染み込ませてから、まず“天美卵”の白身を混ぜて乳化。この作業を客席の前で行った演出もまた、「mantecando=混ぜる」の大切な要素です。

さらにリゾットの下には、こちらも大地のパワーを象徴する野生のキノコのソテーと、豚頬肉の塩漬け・グアンチャーレを潜ませました。そして仕上げにはイタリアから取り寄せたパルミジャーノ。スタイルは卵かけご飯でありながら、構成要素はカルボナーラ。おいしさと同時に驚きがあり、少しの遊び心がある。これぞ徳吉シェフの真骨頂です。

食べてみると、その力強いおいしさに圧倒されました。明確な存在感を放つ卵の黄身と、それに負けない米の甘み。白身はふわっとした独特の食感を生み、グアンチャーレの塩気とキノコの風味が味の輪郭を際立て、チーズの香りが全体をまとめる。それぞれの食材が主張しつつ、しかしすべてに一体感がある。この圧倒的な完成度は、まさに究極の卵かけご飯です。

徳吉シェフの記憶にある“家庭の味”をベースに、大地の力を凝縮した食材が織りなした「mantecando il risotto…」。まさに「Energy Flow」のテーマを象徴し、ゲストに鳥取の“エナジー”を伝える最高の逸品となりました。

まず卵の白身を入れてかき混ぜることでふわっとした食感を生む。

シェフ自らがゲストの前で仕上げ、盛り付けたことも、この料理への思い入れの象徴。

どこか懐かしく、しかし新しさのあるまさに究極の卵かけご飯。

『Ristorante TOKUYOSHI』オーナーシェフ。鳥取県出身。2005年、イタリアの名店『オステリア・フランチェスカーナ』でスーシェフを務め、同店のミシュラン二ツ星、更には三ツ星獲得に大きく貢献し、NYで開催された『THE WORLD'S 50 BEST RESTAURANTS』では世界第1位を獲得。 2015年に独立し、ミラノで『Ristorante TOKUYOSHI』を開業。オープンからわずか10ヵ月で日本人初のイタリアのミシュラン一ツ星を獲得し、今、最も注目されているシェフのひとりである。

Ristorante TOKUYOSHI 
http://www.ristorantetokuyoshi.com

鳥取の大地のエナジーを一皿に凝縮した、究極の「卵かけご飯」。[DINING OUT TOTTORI-YAZU with LEXUS/鳥取県八頭町]

「mantecando il risotto…」と題されたシンプルな一皿。そこには深い思いとこだわりが宿る。

ダイニングアウト鳥取・八頭形のないテーマに、形を与えた一皿の料理。

2018年9月8日、9日に開催された『DINING OUT TOTTORI - YAZU with LEXUS』。豊かな自然と古からのパワーに満ちた鳥取県八頭町。その魅力を伝えるべく、設定されたテーマは「Energy Flow-古からの記憶を辿る-」。この形のないテーマを、鳥取出身の徳吉洋二シェフはどう受け止め、どう表現したのでしょうか? テーマを象徴する料理とともに、シェフの心の内に迫ってみましょう。

徳吉シェフのフィルターを通すことで、鳥取の上質な食材が、上質な料理に変わる。

ダイニングアウト鳥取・八頭自身の好物を、コースに取り入れるという決断。

Energy Flow――。それは読んで字のごとく、大地の恵みのような作物、豊かな自然、力強い天候など、この地に満ちるエネルギーの奔流を紐解くこと。この地に生まれ、この地の水と空気で育った徳吉シェフにとって、それは自身の本質を表現するようなことだったのかもしれません。そしてこのテーマに沿って、徳吉シェフはひとつの料理を考案しました。料理名は「mantecando il risotto…」。「mantecando」とは、激しくかき混ぜることで乳化させるイタリア料理の手法。つまり、かき混ぜて乳化させるリゾットということです。いったいどのような料理なのでしょうか?

「日本人にとって根源的なエネルギーである米と、生命力のシンボルである卵。これらをシンプルな料理で表現したかった」と徳吉シェフが振り返るこのリゾット。やや乱暴に言ってしまうならば、これはイタリア風の究極の卵かけご飯です。もちろん、シンプルななかにも、徳吉シェフらしいアイデアは詰め込まれています。しかし、その前に、この“卵かけご飯”というスタイルを考えてみましょう。

そういえば、かつて徳吉シェフとともに訪れた北海道の地で、シェフが特製卵かけご飯を作ってスタッフに振る舞ってくれたことがありました。白身と黄身を分けて、熱々のごはんに白身だけをかけてフワッとするまでかき混ぜる。最後に黄身を乗せて、崩しながら味わう。「これが我が家の卵かけご飯です」そういって差し出された美しい料理に、居合わせたスタッフは皆、驚きながら舌鼓をうちました。

あるいは今回の視察に訪れた大江ノ郷自然牧場。そのランチバイキングでも、同様の卵かけご飯を作っていた徳吉シェフ。つまり、この「mantecando il risotto…」という料理の根底には、自身の大好物という柱があったのです。しかしプロフェッショナルの料理人として、イタリア料理のシェフとして、コースの一品に卵かけご飯を出すというのは大きな決断だったことでしょう。もちろん、シェフには勝算がありました。

八頭町にあふれる力強いエナジーを料理で表現することが徳吉シェフの狙い。

視察では生まれ育った鳥取を巡りながら、改めてその自然に目を向けた。

ダイニングアウト鳥取・八頭発想の起点は視察で出合った素晴らしい卵。

シェフの勝算は、食材の質。「素晴らしい卵と出合いました。それが出発点でした」そう徳吉シェフが振り返るのは、鳥取県八頭町にある「大江ノ郷自然牧場」の天美卵。八頭町の豊かな自然のなか、平飼いでのびのびと育てられる鶏。飼料は魚粉、海藻、カキ殻などの天然原料20種と酵母で発酵させたおからや米ぬかを独自に配合。しかも朝採れを即出荷するという抜群の鮮度。「ここまでの卵はなかなかありませんよ」とシェフを驚かせた逸品です。

口にしてみれば黄身のこってりと濃厚な味わい、白身の力強さが感じられ、それでいて後味はクセがなくさっぱり。濃厚かつクセがないということは、つまり生食でこそ魅力を発揮するということ。卵かけご飯という徳吉シェフの選択にも納得です。

ちなみにこの卵を使った卵かけご飯は、2018年鳥取空港にオープンした「大江ノ郷自然牧場 -HANARE-」で味わうこともできます。鳥取に来る際はぜひ。

「大江ノ郷自然牧場」の天美卵が、まず徳吉シェフの心を掴んだ。

「大江ノ郷自然牧場」の小原利一郎社長とともに鶏舎を視察。

天然原料だけにこだわった飼料が健康な鶏を育てる。

鳥取空港にオープンした「大江ノ郷自然牧場 -HANARE-」で特におすすめは、白身をメレンゲ状にした卵かけご飯。

ダイニングアウト鳥取・八頭米の味を支えるのは、土の力と生産者の思い。

さて、素晴らしい卵が見つかりましたがこれで終わりではありません。卵かけご飯のもうひとつの主役、“ご飯”もまた妥協を許さぬポイントです。

最高の卵に合う、最高の米を探す徳吉シェフが見つけたのは、鳥取県八頭町「田中農場」コシヒカリ。甘みがあり、艶があり、風味豊か。濃厚な味わいの“天美卵”と合わせても、かすむことのない存在感を持っています。もちろんこれは、手間暇を惜しまず育てた労力の賜物。

徳吉シェフが「田中農場」を訪れてまず驚いていたのは、その整備の行き届いた水田。農薬を使わず草取りは手作業。水田は土の条件を整えるため、白ネギと米をローテーションで植えるといいます。「肥料の力ではなく、土の力で育てる」という米。「自然本来の力で、健全に育った作物は、やっぱりおいしいですよ」と同農場の田中正保会長が胸を張る米は、大地の力を凝縮したような力強い味わいも納得です。

「畑を見ただけで、素晴らしい作物ができることが想像できます。しっかりと条件づくりをすれば、おいしいものができあがる。これはレストランも同じです」と徳吉シェフ。だからこの見事に手入れされた畑のように、徳吉シェフは妥協なく食材を探し歩き、最高の逸品を選ぶのです。

徳吉シェフがひと目で惚れ込んだという「田中農場」の美しい水田。

土の条件づくりを兼ねて育てられる鳥取の白ネギにも、田中正保会長の哲学が垣間見える。

ダイニングアウト鳥取・八頭徳吉シェフの“らしさ”が詰まったカルボナーラ風卵かけご飯。

さあ、主役の食材は揃いました。ここからは徳吉シェフのアイデアと技が味を決定します。「田中農場」のコシヒカリは、鳥取県の名門・岩井窯で専用に仕立てた土鍋を使って炊き上げました。そこに「大江ノ郷自然牧場」の親鳥で取ったブロードを染み込ませてから、まず“天美卵”の白身を混ぜて乳化。この作業を客席の前で行った演出もまた、「mantecando=混ぜる」の大切な要素です。

さらにリゾットの下には、こちらも大地のパワーを象徴する野生のキノコのソテーと、豚頬肉の塩漬け・グアンチャーレを潜ませました。そして仕上げにはイタリアから取り寄せたパルミジャーノ。スタイルは卵かけご飯でありながら、構成要素はカルボナーラ。おいしさと同時に驚きがあり、少しの遊び心がある。これぞ徳吉シェフの真骨頂です。

食べてみると、その力強いおいしさに圧倒されました。明確な存在感を放つ卵の黄身と、それに負けない米の甘み。白身はふわっとした独特の食感を生み、グアンチャーレの塩気とキノコの風味が味の輪郭を際立て、チーズの香りが全体をまとめる。それぞれの食材が主張しつつ、しかしすべてに一体感がある。この圧倒的な完成度は、まさに究極の卵かけご飯です。

徳吉シェフの記憶にある“家庭の味”をベースに、大地の力を凝縮した食材が織りなした「mantecando il risotto…」。まさに「Energy Flow」のテーマを象徴し、ゲストに鳥取の“エナジー”を伝える最高の逸品となりました。

まず卵の白身を入れてかき混ぜることでふわっとした食感を生む。

シェフ自らがゲストの前で仕上げ、盛り付けたことも、この料理への思い入れの象徴。

どこか懐かしく、しかし新しさのあるまさに究極の卵かけご飯。

『Ristorante TOKUYOSHI』オーナーシェフ。鳥取県出身。2005年、イタリアの名店『オステリア・フランチェスカーナ』でスーシェフを務め、同店のミシュラン二ツ星、更には三ツ星獲得に大きく貢献し、NYで開催された『THE WORLD'S 50 BEST RESTAURANTS』では世界第1位を獲得。 2015年に独立し、ミラノで『Ristorante TOKUYOSHI』を開業。オープンからわずか10ヵ月で日本人初のイタリアのミシュラン一ツ星を獲得し、今、最も注目されているシェフのひとりである。

Ristorante TOKUYOSHI 
http://www.ristorantetokuyoshi.com