自然とアート、過去と未来が出会う御船山で、ここにしかない「新しい現在(いま)」を過ごす。[御船山楽園ホテル/佐賀県武雄市]

天然の山麓に築かれた『御船山楽園』の中にあり、その絶景を間近に望める(写真はツツジの季節)。

御船山楽園ホテル歴史の中にたゆたう絶景ホテルがリニューアル!

目もくらむような高さの断崖と、豊かに生い茂る緑とのコントラスト。国の登録記念物(名勝地関係)に指定されている『御船山楽園』の自然に囲まれた『御船山楽園ホテル』は、他にはない独特の景観を誇っています。

およそ300万年前に、有明海から隆起して生まれたという御船山(みふねやま)。そして1300年前には、名僧・行基が多数の阿羅漢を安置した信仰の地でもあります。更に江戸時代の後期には、第28代武雄領主・鍋島茂義公が15万坪もの敷地に庭園を山麓に整備。こうした悠久の自然と人との関わりの中で、1966年にオープンしたのが『御船山観光ホテル』です。それが2018年6月、御船山を軸に育まれた自然・歴史・文化を守り伝えながら、『御船山楽園ホテル』として生まれ変わりました。

ロビーフロアをアートの森に仕立て、御船山の景観とより一体化させています。未来に向けた新たな在り方を追求しながら、周囲の大自然と調和した姿を見せてくれます。

自然と人とが密接に関わってきた御船山の歴史を受け継ぎ、「自然とシームレスな存在」になるのがテーマ(紅葉の季節)。

受け継がれてきた自然を、再び自然に還していくことを目指す(桜の季節)。

御船山楽園ホテル独自の存在感が各方面で評価。

このように、「登録記念物」の中に立つという稀有なロケーションを誇る『御船山楽園ホテル』は、「ミシュランガイド福岡・佐賀特別版」のホテル・旅館部門で「4パビリオン」を獲得しました。更に「トリップアドバイザー」の「2016エクセレンス認証」も受けており、それらの実績に見合った贅沢な時間と空間を堪能できます。

ミシュランには、ハード面(景観や建築)だけでなく、ソフト面(過ごし方や楽しみ方の提供)も評価されました。そしてミシュランの「4パビリオン」の獲得をきっかけとして、海外からの宿泊客が急増。「ホテル」と称してはいますが、基本的には旅館なので、畳に布団を敷く、九州の幸を十分に味わえる和食に舌鼓を打つ、「美肌の湯」とうたわれる温泉に心ゆくまで浸るといった、日本と『御船山楽園』らしい宿泊体験が好評を得ているそうです。

この地ならではの特別な体験が待っている。

鍋島藩ゆかりの由緒ある「内庫所」にしつらえられた貴賓室「老松」。

歴史ある旅館×最先端のデジタルアートというここにしかない光景も必見。時間制限のあるイベントと違いじっくり鑑賞できる。

御船山楽園ホテル太古の森の中に立つホテルの中に、アートの森が出現。

更に6月のリニューアル以降は、デジタル技術のスペシャリストで構成されるテクノロジスト集団・『チームラボ』の作品を本館ロビーに常設展示。この『森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク』と題されたデジタルアートは、中空に浮かぶ無数のランプが人の存在に呼応して、ランプからランプへと輝きを伝播させていきます。

ほの暗い空間は御船山の森の最深部を、天井から伸びる無数のムラーノ・ガラス(ベネチアン・グラス)は森の花々や木の実、木漏れ日をイメージ。更に明かりの色は、御船山の四季に応じて変化して、夢幻の世界を描き出します。

その幻想的なロビーを抜けると、徐々に自然の光が差し込んで、四季折々の風景を引き立てる白壁の客室が迎えてくれます。自然とデジタルアートが織り成す、独自の世界観。まさにここでしか味わえないコラボレーションです。

世界各地で展覧会を開催している『チームラボ』には、海外のファンも多い。そのため「これを見るために来た!」というインバウンドも多い。

季節の「かさねいろめ」をテーマに四季折々の光のアートを演出。

『御船山楽園』の15万坪の敷地と、ホテル内に広がるランプの森がつながる。

御船山楽園ホテルアートとともに楽しみたい、佐賀ならではのカフェ。

この夢幻のデジタルアートを存分に鑑賞するために、ぜひ利用してみたいのがロビーフロアに設けられた喫茶スペース。『EN TEA HOUSE−応灯楼』と名づけられたここは、日本を代表する茶師の松尾俊一氏と、「日本文化の再生屋」と呼ばれる丸若裕俊氏との出会いによって、佐賀県嬉野(うれしの)市で生まれた茶葉ブランド「EN TEA(エンティー)」とのコラボレーションメニューを提供してくれます。特製のドリンクやスイーツを、『チームラボ』のアート作品を眺めながらじっくり味わえます。

デジタルアートとカフェは、宿泊客以外でも鑑賞および利用できる。(アートは喫茶の利用客、もしくは夏のアートイベントの来場者のみに開放)

カフェの利用者が週末のみで500〜600人にものぼるなど、リニューアル後の評判は上々。宿泊客数も堅調に増えている。

御船山楽園ホテル歴史の担い手として、先人から受け継いだ遺産を革新する。

2018年で創業51年目を迎える『御船山楽園』は、「半世紀たった今だからできること」にチャレンジしています。

連綿と受け継がれてきた、御船山の景観と文化。それを守り、重んじるのみに留まらず、その価値を生かしながら革新していく――それでこそ、このたぐいまれな場所と伝統を未来につないでいける、と考えているそうです。

「我々が今取り組んでいることも、未来の伝統となるように努めていきたい。自社だけで完結するのではなく、『チームラボ』や、様々なエキスパートの力を借りながら革新的な取り組みをしていきたい」。『御船山楽園ホテル』に携わる人々の、これがモットーであり、理想でもあるそうです。

大浴場「らかんの湯」。「美肌の湯」と名高い温泉もまた、御船山の恵み。

料理は御船山の天然水・玄界灘産の魚・A5等級の佐賀牛など、素材にも調味料にもこだわりぬ
いている。

御船山楽園ホテル守るだけでなく、更なる発展を目指して。

更に将来的には、15万坪の敷地の中にある手つかずの森や自然を活用していこう、と考えているそうです。現在計画されているのは、アートや大自然を楽しみながら入れる大規模なスパ。メディテーション的な癒しに浸れるスポットとして、新たな「湯治」の概念を現代的な空間とシチュエーションで構築していく予定です。

日帰り客も受け入れるものの、主眼に置いているのは何日も滞在しながら心身を癒せる寛ぎの空間。「日本三大美人の湯」として有名な御船山のアルカリ単純温泉は、化粧水のようなとろみがあって女性に好評。それらを堪能してもらうために、構想を練っています。

過去から現代へと受け継がれて、更に未来へと続いていく『御船山楽園』。

その悠久の歴史に触れられる『御船山楽園ホテル』に、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

御船山の広大な森と庭園を舞台とするデジタルアート「チームラボ かみさまがすまう森」を毎年夏~秋に開催。この期間にもぜひ訪れてみたい。

非物質的なデジタルテクノロジーによって、自然が自然のままアートになる。

御船山の懐に抱かれて、その歴史と景観に浸ってみたい。

住所:佐賀県武雄市武雄町大字武雄 武雄町武雄4100 MAP
電話:0954-23-3131
チェックイン:通常15:00 (公式サイトからの予約の場合は14:30)
チェックアウト:通常10:00 (公式サイトからの予約の場合は10:30)
※ロビー見学は『御船山楽園ホテル』及び『御宿竹林亭』の宿泊客、喫茶の利用客、夏のアートイベント来場者のみ
御船山楽園ホテルHP:https://www.mifuneyama.co.jp/