本当の沖縄を誰も知らない。ホスト・中村孝則が見出した、島の可能性と女性シェフの未来。[DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS/沖縄県南城市]

琉球王朝時代の使節団を饗す時をイメージした衣装で、ゲストを迎えたホスト中村孝則氏。

ダイニングアウト琉球 南城沖縄は美食をテーマに、観光の高級化を目指せ。

今回の『DINING OUT  RYUKYU-NANJO with LEXUS』の開催を終えて私が感じたことは、「沖縄は“美食コンテンツの宝庫”である。」ということだった。生物多様性を背景にした海の幸や森の幸の豊饒さだけでなく、琉球王朝時代から育まれた、ユニークで深い食文化、あるいは「ヌチグスイ(命の薬)」という言葉色濃く引き継がれる医食同源のコンセプト。沖縄は健康長寿の土地として知られるが、それはまさに食文化が支えたことである。

それだけではない。『DINING OUT』でも使った、英国紳士ジョンさんの手作りチーズや、国頭村安田のアダ・コーヒーなど、アルチザン的な高級食材の生産者が、沖縄でトライしていることにも驚かされた。それだけでも、世界中のフーディーズたちの食指をくすぐるに十分であると思う。今後、彼らを含めた富裕層を誘致するためには、そうしたコンテンツは欠かせない要件だと思う。

沖縄の美食ブランディングを考える上で、仮に「アジアベストレストラン50」のアワードを沖縄に誘致すると仮定してみよう。断っておくと私は同アワードの日本評議委員長(チェアマン)で直接的に運営に関わる立場ではないが、一人のジャーナリストとしての仮説として聞いてもらいたい。現在このアワード・セレモニーは、毎年一回アジア各都市を巡覧するシステムになっている。過去には、シンガポールやバンコク、マカオで開催され、今年度は3月26日にマカオ開催が決定している。2020年以降の開催地は、現時点では未定だが、かねてより日本開催を望む声は大きい。

日本の地方都市の多くが候補になっているが、将来的には沖縄は有力候補になりうる可能性を秘めた土地だと思うのである。食の多様性という意味では、今回の『DINING OUT』が示した通りだ。しかもアジアの玄関口としての那覇空港は、現在拡張中で、近い将来年間1200万人の受け入れが可能だという。県内には、イベント開催の舞台に相応しい歴史的施設も数多くある。何より、歴史的に琉球王朝は、中国や朝鮮半島だけでなくアユタヤ王朝やマラッカ王朝など、東南アジア広域にわたり交易をした歴史を持つ。アジアの美食の中心としての、ストーリー展開やイメージ戦略も立てやすいに違いない。

もし「アジアベストレストラン50」が沖縄で開催されることになれば、アジアはもとより、世界中から1000規模で、一流シェフや食の専門家やジャーナリストが訪れ、彼らが国内外に発信する情報の影響は計り知れないだろう。彼らを呼び寄せるためにはラグジュアリーなアコモデーションが不可欠になるが、今年7月にはハワイの超高級ホテル「ハレクラニ」の姉妹ホテル、「ハレクラニ沖縄」も開業する。そういったラグジュアリー・ホテルが増えつつあるのも、追い風になると思う。課題は、トータルでいかにラグジュアリーな体験として表現するのかだが、今回の『DINING OUT  RYUKYU-NANJO with LEXUS』は、その好例を幾つも示したのはないだろうか。

▶詳細は、DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS

2018年11月末に2夜限りで行われた『DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS』では、ホスト中村孝則氏の多岐にわたる深い知識とユーモアで会場を盛り上げた。

今回の『DINING OUT』でも「ぬちぐすい」と名付けられた、沖縄の精神性や食文化を象徴する一皿が登場した。

イギリスから移住して沖縄素材でチーズを手作りする、ジョン・デイヴィス氏のチーズに今回の『DINING OUT』のシェフ樋口氏も感銘を受けた。

今回の『DINING OUT』のフルコース最後に登場した、「アダ・ファーム」の安田珈琲は、国産唯一のスペシャルティコーヒー認定を受けており、年間50kgしか収穫できない貴重な珈琲。

中村孝則氏がチェアマンを務める「アジアベストレストラン50」は、日本人シェフの選出が近年著しいが、まだ日本で開催した実績は無い。

ダイニングアウト琉球 南城『DINING OUT』史上初の女性シェフ、樋口宏江シェフ登場!

樋口宏江シェフの起用に関して、色々な意味でこれほどベストタイミングはなかったと思う。『DINING OUT』総合プロデューサーの大類氏も、かねてから女性シェフ起用のタイミングを計っていたに違いない。女性料理人の活躍は、これからの料理業界全体の最大のテーマだからである。もっとも、女性シェフの起用が単なるダイバシティへの配慮だけでは、『DINING OUT』本来の理念や活力に結びつくとは限らない。シェフの人選そのものが結果的に必然であった、という物語を導くのが『DINING OUT』の醍醐味だからである。

テーマと彼女がどう結びつくのか?そこが鍵となるのだが、今回はそのテーマ性と彼女の必然性が巧みに結びついていたと思う。今回のテーマ「Origin いのちへの感謝と祈り」の“オリジン”は、琉球創生神話の女神のアマミキヨがモティーフだが、樋口シェフの起用は理想郷のニライカナイからやってきたその女神に引き写された、と聞かされた時は、いい意味で「してやれた!」と思った。しかも樋口シェフは、御食国(みけつくに)の伊勢志摩をベースに活躍するシェフである。ある意味で、日本の食の“オリジン”の場所から、食の女神を引き抜いたと見立てられなくもない。これは、面白いぞと。

私は、それとは別の意味で樋口シェフの起用は、ベスト・マッチだと直感した。樋口シェフは、「志摩観光ホテル」のフランス料理の伝統を受け継ぎつつも、昨年から「伊勢志摩ガストロノミー」と銘打って、知られざる地元の食材を積極的に掘り起こして、新たな料理に挑戦していたからだ。個人的な感想なのだが、樋口シェフは素材の野性味を嗅ぎ分け、その持ち味を引き出すことに長けているシェフだと常々感じていた。取材で何度か地元の伊勢海老の漁師や生産者、あるいは蔵元などにご一緒したことがあるが、現場の彼女は厨房の中とはまた別の好奇心の感性が目覚めているようであり印象的だった。その好奇心は、今回の南城市や久高島でも発揮されるに違いないと確信はしていたが、出来上がった料理はその想像を超えたものだった。

これも個人的な見解だが、今回の彼女の起用の必然性を語る上で加えたいのが、久高島の名産のイラブーである。いわゆるイラブーとは、コブラ科のエラブウミヘビの燻製のことである。琉球王朝時代から、久高島で作られてきた伝統の食材であり、神事にも用いれれてきた大切な存在である。久高島では古代より、選ばれた島の女性のみが素手での捕獲を許され、島の中の燻小屋のみを使い燻製にされている。実は、最近の研究によると、この久高島のイラブーこそ、日本の鰹節の原型であるという。

その新しい学説によると、そもそもこのイラブーの燻製技術は、琉球王朝時代のマラッカとの交易で、久高島にもたらされたものだという。マラッカとは、現在のマレーシアの世界遺産の街だが、当時は王朝があり、琉球王朝との交易もあったことは文献などが証明している。当時の琉球人は、マラッカで初めて鰹節の原型とも言える魚の燻製に出会うのだが、その燻製はモルディブで作られ、マラッカにもたらされたというのだ。モルディブには昔からカツオを干して料理する技術があり、琉球王朝の船乗りによって久高島に渡り、それを海蛇に応用してイラブーの燻製技術となり、それが巡り巡って鰹節の原型となったという。これこそがまさに“鰹節のモルディブ起源説”なのである。

ちなみに、伊勢志摩の波切村は、昔から鰹節の生産地として知られ、最盛期は200軒を超える燻小屋があったそうだ。いわば御食国の象徴であるが、「かつおの天白」は今でも波切に「燻小屋」を持ち、昔ながらの薪による鰹節の燻を行なっている。樋口シェフは何度もこの小屋を訪れ、ここの鰹節を料理にも使っているのである。今回、彼女は久高島のイラブーを料理に仕立てたが、私には鰹節を巡る「オリジン」のストーリーとも読み解けるのである。

「御食国」である伊勢志摩で食材を深く掘り続ける、志摩観光ホテル総料理長樋口宏江シェフが抜擢された事は必然だったと中村氏は振り返った。

沖縄産の大きなマングローブ蟹を大胆に炊き込んだジューシーは、「イセヒカリ」という伊勢神宮で見つかった米を使用し、伊勢と沖縄を結んだ。

沖縄人にとっての饗しの食材である「豚」は、わざわざ持ち込んだ伊勢志摩備長炭でじっくりと火入れした。見えない部分でも伊勢と沖縄を繋いた樋口シェフの想いが詰まった一皿。

郷土料理イラブー汁を再構築した「イラブーのシガレット」。皮の燻香、身、そして旨みたっぷりのだし。全てを使い一杯のイラブー汁をこのシガレットで表現した。

イラブーは古代より選ばれた女性だけが捕獲する事が許され、燻製したイラブーを磨く人もまた選ばれし男性だけで受け継がれてきた伝統食材。

ダイニングアウト琉球 南城女性シェフの活躍は、世界的なテーマである。

さて、先ほどダイバシティの話にも触れたが、せっかくなので女性シェフの課題について少しお話して締めくくりたいと思う。飲食業における女性シェフの参画は、日本国内だけでなく、いま国際的な課題でもある。私がチェアマンを務める「世界ベストレストラン50」でも、最も重要なテーマになっている。このアワードでは、各国のチェアマンたちによる国際会議を定期的に開催するのだが、女性の参画について深く議論を重ねてきた。

例えば、現在の「世界ベストレストラン50」のランキングでは、女性シェフの店は50店舗のうち、たったの4店舗である。これでは、ダイバシティという観点で、あまりに不公平だというわけである。もちろん、恣意的に女性シェフを増やすことになっては、自由な投票によるランキングという理念そのものや、公平性という意味でも逆差別になりかねない。そもそもダイバシティは、女性だけの問題でもないだろう。

そこでアワードの本部が取り組んだのは、世界に1040人いる投票者の半分を女性にする、という試みである。つい先日、オフィシャルのウェブサイトに発表されたので、興味ある方はそちらもご覧いただきたいが、2019年度の「世界ベストレストラン50」の投票から反映されることになるはずだ。投票者の女性の割合を増やせば、女性シェフのお店のランキングが増えるのか?というツッコミの余地も残るのだが、少なくとも世界的な食のアワードですら、レストラン業界に女性の参画を含めたダイバシティを求めていることがわかってもらえると思う。
「世界ベストレストラン50」投票の詳細はこちら

ひるがえって日本は、料理業界においては女性の参画がもっとも遅れている国の一つであることが、しばしば国際的な舞台で指摘されている。女性の社会参画は、日本全体の課題でもあるが、料理業界あるいはレストラン業界が、内側から変わろうとしない限り大きな変革は難しいだろう。その意味で、今回の『DINING OUT』の樋口シェフの起用は、大きな意味と価値があったと思う。樋口シェフは、志摩観光ホテルの総料理長であり、伊勢志摩サミットを担当したシェフということも含め、名実ともに日本を代表する女性シェフであるのだから。昨年3月には、マカオで開催された「アジアベストレストラン50」のアワードにおいて日本人女性シェフとして初のパネリストに選ばれ、国際的にも注目され始めた。今後は、世界に向けてますます活動の幅を広げて欲しいと願っている。

日本の料理業界のこれからの課題として、女性シェフの躍進は欠かせないと中村氏。今回の『DINING OUT』の経験を活かし、樋口シェフの世界進出を願った。

神奈川県葉山生まれ。ファッションやカルチャーやグルメ、旅やホテルなどラグジュアリー・ライフをテーマに、雑誌や新聞、テレビにて活躍中。2007年に、フランス・シャンパーニュ騎士団のシュバリエ(騎士爵位)の称号を受勲。2010年には、スペインよりカヴァ騎士(カヴァはスペインのスパークリングワインの呼称)の称号も受勲。2013年からは、世界のレストランの人気ランキングを決める「世界ベストレストラン50」の日本評議委員長も務める。剣道教士7段。大日本茶道学会茶道教授。主な著書に『名店レシピの巡礼修業』(世界文化社)がある。
http://www.dandy-nakamura.com/

25ozセルビッチデニム スーパースリムストレート

  • 定番の21ozセルビッジデニムを踏襲した25ozデニムを使用。
  • 縫製は、定番の【634S】と同じになります。
  • 赤耳はヘビーオンス独特の綾目に埋もれないよう、赤糸を2本通してしっかりと目立たせています。
  • 膝〜裾にかけてがスリムストレートより更に細い、スーパースリムストレート
  • 裾巾もスリムストレートよりも細い為、ブーツの種類によっては裾が外側に出ない場合があります
  • 25ozならではの厚さと重さはありますが、21ozレギュラーデニムに比べ、風合いは柔らかく、ゴワつき感は少ないデニムです。
こちらの商品は未洗いのため、初回のお洗濯でウエストで約2cm、股下で2cm程度の縮みがでますのでご注意ください。(生地は防縮加工済みです。)

555-XHS 洗い前 :サイズスペック

  ウエスト 前ぐり 後ぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 75.0 21.5 33.5 28.8 19.0 17.2 93.0
W29 77.5 22.0 34.0 29.6 19.5 17.7 93.0
W30 80.0 22.5 34.5 30.2 20.0 18.2 93.0
W31 82.5 23.0 35.0 31.0 20.5 18.7 93.0
W32 85.0 23.5 35.5 31.9 21.0 19.2 93.0
W33 87.5 24.0 36.0 32.7 21.5 19.7 93.0
W34 90.0 24.5 36.5 33.5 22.0 20.2 93.0
W36 95.0 25.5 37.5 35.1 23.0 21.2 93.0
W38 100.0 26.5 38.5 36.7 24.0 22.2 93.0
W40 105.0 27.5 39.5 38.3 25.0 23.2 93.0

555-XHS 洗い後 :サイズスペック

  ウエスト 前ぐり 後ぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 72.0 20.5 32.6 28.2 18.5 16.7 90.0
W29 74.5 21.0 33.1 29.0 19.0 17.2 90.0
W30 77.0 21.5 33.6 29.6 19.5 17.7 90.0
W31 79.5 22.0 34.1 30.4 20.0 18.2 90.0
W32 82.0 22.5 34.6 31.3 20.5 18.7 90.0
W33 84.5 23.0 35.1 32.1 21.0 19.2 90.0
W34 87.0 23.5 35.6 32.9 21.5 19.7 90.0
W36 92.0 24.5 36.6 34.5 22.5 20.7 90.0
W38 97.0 25.5 37.6 36.1 23.5 21.7 90.0
W40 102.0 26.5 38.6 37.7 24.5 22.7 90.0
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。

素材

  • 綿:100%

海深くに散らばる赤い宝石。下関が誇るノドグロという美味。[Fisherman’s Wharf SHIMONOSEKI・ノドグロ/山口県下関市]

フィッシャーマンズワーフ 下関・ノドグロOVERVIEW

今や日本屈指の高級魚として知られ、焼いても、煮ても美味。白身でありながら脂ののりが抜群にいいことから、白身のトロなどとも称されているのがノドグロです。
2014年にはプロテニスプレイヤーの錦織圭氏が全米オープン準優勝の凱旋時に「ノドグロが食べたい」と発言したことで、急激にその人気が高まり、一躍時の魚になったことも。
ノドグロの名はアカムツの別名であり、口内が黒いことに由来するのはあまりにも有名です。

そして、ここからが本題。トラフグやアンコウの水揚げでその名を轟かす下関ですが、実はノドグロも下関漁港でたくさん水揚げされているのです。

下関沖、沖合底びき網漁業で水揚げされる下関のノドグロは、他の魚種以上に厳重な品質管理が施され、その味も質も国内屈指。漁業関係者を持ってして、ノドグロと言えば下関というのは、周知の事実と言われているのです。では、下関沖のノドグロがなぜにこれほど旨いのか? エサであるのか、海域の違いであるのか、それらはまだまだ解明されていない部分が多いと言います。

謎多き、下関の美味なる魚。それこそが今回ご紹介するノドグロなのです。

インディゴ染めタオル

みなさんこんにちは☀️
倉敷も寒い日が続いて最近は雪がふりました❄☃  
インフルエンザも流行っているので気を付けて下さいねあせる


今日は雑貨館から商品を紹介しますね音譜

今回紹介するのは人気商品のインディゴ染めタオルです✨





デニムと言えども優しい肌触りで「拭く」「使い心地」を第1に考えたオリジナルデニムです。


またデニムは本来色落ちするものですが、タオルとして使用する為に何回もブリーチ洗濯を行いタオル品質基準をクリアした本格タオルとなっています


お値段も他にはないお求めやすい値段となってますので是非見に来てくださいね!


雑貨館からでしたクローバー

インディゴ染めタオル

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雑貨館からでしたクローバー

伝統は、心地よい。技の美に包まれる京都の粋な隠れ宿。[SOWAKA/京都府京都市]

京都の老舗料亭が、古今の職人の意匠を結集した空間に生まれ変わった。

そわか京都の伝統を次の世代に。老舗料亭が生まれ変わった。

そわか――薩婆訶。インドのサンスクリット語で「幸あれ」「祝福あれ」といった意を込めて、仏教の経典の最後にもしばしば唱えられる語です。京都・八坂で100年の歴史を刻んだ元老舗料亭が2018年11月、次の時代へ新たなバトンをつなぐラグジュアリーホテルに生まれ変わりました。それが『そわか(SOWAKA)』です。

祇園・八坂神社から徒歩3分という立地にある『SOWAKA』。

ロビースペースは伝統とモダンが融合されたシックな空間。

そわか数寄屋建築の息吹が感じられる本館と、現代的な和風意匠の新館。

数寄屋建築の息吹が感じられる本館と、現代的な和風意匠の新館。
祇園・八坂神社の南に位置し、街中でありながら京情緒溢れる静寂に包まれたエリア。ここで100 年続いた元老舗料亭の数寄屋建築を大規模にリノベーションして誕生した『SOWAKA』は、本館11室と新たに建てられた現代的な和風意匠の新館12室の計23室からなるスモールラグジュアリーホテルです。

2018年11月23 日より本館は週末限定で営業を開始し、新館と合わせて2019年3月25日にグランドオープン予定です。このホテルの最大の魅力は、客室全ての趣がそれぞれ異なること。「SOWAKAを通じて職人さんとの出会いを」という想いのもと、魚谷繁礼氏が設計を手がけました。魚谷氏は、京都の歴史的文脈を踏まえつつ創造性の高い建築作品を表彰する「京都建築賞(藤井厚二賞)」など数々の受賞歴があり、京都の伝統的な町家の改修実績も豊富。今最も注目される建築家のひとりです。

数寄屋建築は茶の湯に端を発する。館内には茶道の美意識がそこかしこに。

「数寄」の語源は「好き」。数寄屋建築は「好みに応じて作った家」という意味もある。

そわかひとつとして同じ部屋はない、「好きずき」に造られた空間。

本館は、大正後期から昭和初期にかけて建てられた数寄屋建築。「ほら貝の間」や「ひょうたんの間」など、もともと部屋ごとに欄間や小窓などの意匠、素材が異なり、職人の高い技術と遊び心を感じられる造りです。その基本構造やディテールを生かしつつ、快適性を追求してリノベーションした客室は、専用の庭園を備えた部屋、茶室つき、離れ町家スタイルなどバリエーションに富んだ構成。現代に合わせた京都の伝統美を取り入れ、襖は唐紙を用いた独自のデザインや色彩で襖や壁紙を制作する「野田版画工房」、漆塗りは建築やプロダクトデザインなど様々な分野で新しい漆の可能性を探るアーティスト・東端 唯氏が担当。伝統美を留めながらもアート感覚を取り入れた、これまでにないスタイルで寛げる空間に仕上げました。

新館は、杉目模様が美しい3階建ての建物。部屋と部屋が接することのないようゆとりを持ったレイアウトで、プライバシーを守るための配慮がなされています。こちらも、吹き抜けでバルコニーを備えた部屋や、畳敷きの小部屋を備えた部屋、半露天風呂つきの部屋などそれぞれにユニークな特徴があり、本館とはまた違った「現代の数寄」を体感することができます。

かつて「ほら貝の間」と呼ばれたスイートルーム。『SOWAKA』自慢の主庭を上から眺めることができる。

東山を望むかつての大広間は、デラックスツインの客室として生まれ変わった。

そわか旅の記憶をより艶やかに彩る、ミシュランの名店。

部屋の他に、『SOWAKA』の魅力は食にもあります。新館に併設されたレストラン『ラ・ボンバンス』は、2008年から10年連続でミシュランガイドで星を獲得した東京・西麻布の名店。確たる日本料理店でありながら、時にはジャンルを奔放にまたいだ新感覚の日本料理で美食家を魅了してきました。京都の食材をふんだんに使い、『SOWAKA』の世界観を表現した創作料理をモーニングからランチ、ディナーまで味わうことができます。ランチとディナーは宿泊者以外も利用できるのが嬉しいですね。

クリエイティブな日本料理を楽しめる『ラ・ボンバンス』。

館内には小さなバーも。数寄屋建築の佇まいを感じながらカクテルを味わえる。

そわか1日限定、高台寺貸し切り付きプラン。

そして、『SOWAKA』には驚くような宿泊プランが用意されています。なんと、宿から徒歩6分ほどの場所にある高台寺を3月30日の1日のみ貸し切りにして春の夜間特別拝観を楽しめるプランがあるのです。2018年の本館オープン時も貸し切りで秋の特別拝観付きプランを実施したところ大好評だったとか。桜の名所である高台寺を貸し切りでゆっくり堪能し、ホテルに帰って余韻に浸る……そんな贅沢をかなえてみてはいかがでしょうか。

桜と紅葉が有名な高台寺。ライトアップ時には幻想的な光に包まれる。(写真提供:高台寺)

住所:京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル清井町480 MAP
電話:075-541-5323
料金:本館(一泊一室料金)スタンダード:27㎡ 30,000円~/新館(一泊一室料金)スタンダード:35㎡ 35,000円~ ※新館は2019年3月25日(月)オープン
『SOWAKA限定 夜の高台寺「貸切」拝観付宿泊プラン』
 2019年3月30日(土) 68,000円~(2名1室利用 / 税サ・宿泊税別)
SOWAKA HP:https://sowaka.com/
写真提供:SOWAKA

3シーズングローブ

冬用に続き3シーズン用グローブが仲間入り!

  • 手の甲は強度アップの為、レザーが2枚貼りの仕様
  • 手の平の当て革は親指つけ根から小指側にかけて一枚にしているので繋ぎ目がなくグリップを握った時のストレスが少なくすみます
  • カフス部にはYKK社製のロゴ入りパーメックス釦を使用
  • 裏地は速乾性に優れ夏場のライディングでのベタ付きを解消してくれます
  • 車種を選ばず使える大人なグローブです
  • 革の特性上使い込むうちに馴染む為、ジャストサイズでお選び頂く事をオススメします

 IHGB-01 :サイズスペック

  A:甲幅 B:全長
S 9.5 19.0
M 10.0 19.5
L 10.5 20.0
XL 11.5 21.0
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます

素材

  • 牛革

さらり、ふわり。一度触れると忘れられない、癒し系リネン小物の生みの親。[TSUGARU Le Bon Marché・リネン作家 岡詩子/青森県鶴田町]

ボブヘアがトレードマークの岡氏。リネン作家の他、イベントのプロデューサー、専門学校講師など、活躍の場を広げている。

津軽ボンマルシェ・リネン作家 岡詩子でこぼこや不規則な繊維があるから、リネンが愛しくなる。

津軽エリアで取材を進めていると、ちょくちょく耳にする名前があります。「ウタちゃんのアトリエにはもう行った?」「ウタコがまた面白そうなこと始めたの、知ってる?」――青森県で開催されるイベントにはひっぱりだこ、講演会に呼ばれたり、地域で活躍する女性に贈られる内閣府の賞を受賞したり。これまで「TSUGARU Le Bon Marché」でも紹介してきた「キープレイス」姥澤 大氏や「弘前シードル工房kimori」高橋哲史氏など、津軽エリアで活躍するキーパーソンたちとも顔見知り。多くの人が注目する気鋭の若手クリエイターこそ、岡 詩子(おか・うたこ)氏その人です。

くりっとした大きな目にくるくるとよく変わる表情。岡氏と話していると、小さな身体から溢れ出すチャーミングな魅力に圧倒されます。そんな彼女が一転して黙り込み、集中する瞬間。それが、大好きなリネン生地と向き合うひと時です。「リネンの表面をよく見ると、ほら、こんな風に小さくぽこっと出ている“ネップ”があって、1本ずつの繊維も細い部分と太い部分があって……生地自体にデザインがあるというか、絵画みたい。綺麗に整いすぎていない感じがいいんです。……あ、ごめんなさい! 私、リネンが好きすぎて、リネンの話になると止まらないんです(笑)」と岡氏。

彼女が生まれ育ったのは、弘前市から車で北へ30分ほどの北津軽郡鶴田町。現在もこの街に暮らしアトリエを構えていますが、リネンに魅了されたのは、東京でひとり暮らしをしていた学生時代でした。当時は小物を作っては自分で使ったり、人に配ったりする程度。まさか自分がリネン作家になろうとは、夢にも思わなかったといいます。

▶詳しくは、TSUGARU Le Bon Marché メインページ/100年先の地域を創造するために。多彩で奥深い「つながる津軽」発掘プロジェクト!へ。

アトリエがあるのは、ハクチョウ飛来地の近く。冬は、頭上を飛んでいくハクチョウの鳴き声が寒空に響く。

ナチュラルなブランドの世界観が伝わるアトリエの内装。この畳の上に直に座って作業をするのが、岡氏定番のスタイル。

岡氏が「絵画のよう」と表現するリネンの独特の風合いには、予定調和にならない不思議な魅力が。

津軽ボンマルシェ・リネン作家 岡詩子好きなものだから、迷うことなく仕事にできた。

転機は大学卒業後。岡氏曰く「新卒で事務職に就きましたが、これが合わなくて。そもそも私、“なぜやるのか”とか“何が目的か”とか、全ての行動に理由がないと動けないんです。でも初めての就職で、理由を理解するにも時間がかかるし、人一倍仕事も遅くて。結局1年ほどで退社し、実家に戻りました」。家でできることをやろう。自分が好きなもので、やる理由もあること――そう、リネンです。

幸い、リネンには人一倍、いや二倍も三倍も思い入れが。「リネンは速乾性、吸湿性があって、雑菌が繁殖しづらいので衛生的。ストローのような構造が体温を溜め込むから、風さえ通さなければ冬でも快適なんです。実際に自分がリネンの大判ストールで吹雪の鶴田の冬を乗り切った体験談も添え、“冬リネン”としてインターネットで売り出しました」と岡氏。更にもうひとつ、岡氏のリネンを世に広めたのが、「縫い目の見えない手縫い」作品でした。「リネンの生地の世界観を壊さないよう、どんなに小さい縫い目も外に出したくない」と、縦糸と横糸が重なる部分にくぐらせて縫う独自のやり方を考案。縫い目が見えないアイテムを作り、反響を呼びました。

小さな街で、とにかくリネンが大好きな23歳の女の子が立ち上げたブランド「KOMO」の揺るぎない世界観は徐々に評判に。セレクトショップから注文が入ったり、イベント出店を依頼されたりと、青森県中に広まっていきました。

長く通う東京・日暮里の問屋で仕入れたリネン地。「本当に綺麗」と呟く岡氏の表情には、リネンへの愛がにじむ。

実際に触れてみると、様々な感触のリネンがあることがわかる。ウールのように温かな風合いのものも。

布の端は数センチ幅で糸を抜いてフリンジを作り、ほつれないようにする。無縫製ゆえ、肌当たりがいい。

津軽ボンマルシェ・リネン作家 岡詩子考え事に明け暮れた子供時代が原点?

世の中にゴマンとあるリネン生地の中からこれぞというものを探し出し、下処理をして形を整え、無縫製ストールに仕立てるのが、現在の「KOMO」の主な作業。そんな作品作りの工程も、岡氏にかかれば愛情たっぷり、ユニークなものに。例えば、「地直し」という下処理ならこんな具合です。「生地をひと晩水に浸けてから乾かすと、生地に柔らかさと風合いが出るんです。ちょうど『整列ー!』となっている繊維を『休め~』にする感じ。生地をちょっと自由にしてあげるんです」。

彼女の魅力にもなっている、独特の視点や解釈。それらは小さい頃から育まれた筋金入りのもののよう。「ひとり遊びが好きで、『タライはなぜ地面に落ちるのか』をずっと考察するような子でした。結局、地球はタライのことがめっちゃ好きなんだという結論に達して。当時はよくボーッとしていたから、親は心配だったと思いますよ」と笑う岡氏。布と自分だけの世界に没頭できる作品作りの時間は、子供時代のひとり遊び同様、今も自身にとってたまらないひと時なのです。

「理由がないと動けない」分、好きなものには一直線。しかし、そんな岡氏唯一の例外が、故郷の鶴田という街への想い。「どんな地域に行っても『いい所だな』と思うのに、帰ると不思議と『鶴田が一番』と感じるんです。もちろん家族も友人もいる大切な場所だけれど、なぜ一番なのか、確かな理由は自分でもわからない。だからこそ、この街に居続けるのかも」と話します。代表を務める「つるた街プロジェクト」では、地元開催のキャンドルナイトやハンドメイドイベントを企画。作家活動にとどまらない活躍ぶりで、今や地域を引っ張る存在となっています。

新たなブランド「素のまま」では、瓶詰めの惣菜などを販売。野菜の色を生かした彩りが美しい。1瓶500円~。

「素のまま」のプロダクトの他、ワインやお茶を販売するテイクアウトショップ「回」。こちらもセルフリノベーション。

人々が気軽に立ち寄れるコミュニティスペースにしたいと、あえてラフにりんご箱を置いたイートインエリア。

津軽ボンマルシェ・リネン作家 岡詩子衣食住にまつわる活動で、津軽に新たな風を吹かせる。

昨年、新たにリネン服のブランド「UTAKO OKA」を立ち上げるとともに、鶴田町の中古一軒家をセルフリノベーション、アトリエとした岡氏。更に今年、料理人でもあるパートナーの川口潤也氏と一緒に、「素のままproduct」というプロダクトブランドをスタートしました。「素のまま」と書いて読み方は「そのまま」、テーマは「質素は贅沢に引けをとらない」。リネンのあるがままの表情を生かした「KOMO」のストール同様、食材本来の自然な味わいを大切にした瓶詰めの総菜やお茶などを製造し、美しいパッケージに包んで販売しています。

11月には鶴田の街中にテイクアウトショップ「回」をオープンし、「素のまま」のプロダクトの他、日本各地のお茶や世界中から選りすぐった自然派ワインを提供。今後はアートイベントの開催や、自身のものに限らない様々なクリエイターの雑貨販売を予定しているそうです。「いいものを人に言わずにはいられない性格なんです。これまで出会ったクリエイターさんの作品や自分たちが好きなものを、単純に『見て見て!』って知ってもらいたくて。ある意味自分勝手な場所なんですよ(笑)」と岡氏。

彼女がいう自分勝手とはつまり、自分に正直ということ。自らの感情に耳を傾けて「好き」を拾い、素直に従う、そんなことの積み重ねが「KOMO」であり、街おこしイベントであり、「素のまま」や「回」であるのでしょう。自宅のリビングでリネンストールを作り始めてから丸8年、岡氏の活動は、ライフスタイル全般・衣食住にわたるものとなりました。もう8年、でもまだ8年。津軽エリアのこれからを考えた時、彼女の存在感はますます増し、更に多くの人々が口々に言うはずです。「ウタコがまた面白そうなこと、やってるよ!」と。

川口氏お手製のスイーツを食べながらひと息。アトリエでは、不定期で川口氏による予約制・会員制茶寮「澱と葉」も開催され、話題を呼んでいる。

住所:青森県北津軽郡鶴田町鶴田前田10-6 MAP  ※訪問は予約制
KOMO HP:https://komo.stores.jp/

住所:青森県北津軽郡鶴田町鶴田生松89 MAP  
定休日:不定休

@adidasfun

フリーキックが行なわれたのち、ゴールキーパーが触れるか、クロスバー・ゴールポストに当たるか、ボールがピッチ外へ出るまで、他のプレーヤーはボールに触ることができない。 #フットサル #サッカー #ユニフォーム

@adidasfun

フリーキックが行なわれたのち、ゴールキーパーが触れるか、クロスバー・ゴールポストに当たるか、ボールがピッチ外へ出るまで、他のプレーヤーはボールに触ることができない。 #フットサル #サッカー #ユニフォーム

ケブラー【メンズ館】

 

 

 

 

 

こんにちは--

皆様いかがお過ごしでしょうかにこにこ--

 

最近の倉敷は本格的に寒くなってきました--

雪が降る日も近いかな?と体感しております。

 

 

 

 

さて、そんな寒い時期やバイカーさんに向けて

オススメの商品を紹介しますにこにこ

 

 

 

 

 

 

それがこちらの

 

 

【ケブラーセットアップ】

 

 

 

 

《全身》

 

 

 

 

 

 

《アップ》

 

 

 

 

 

 

《後ろ》

 

 

 

 

 

すごく格好いいうさぎらしきもの--

 

 

 

 

防弾チョッキなどにも使用されるケブラーを織り込んだ

ケブラーミックスデニムを使用したダブルニーデザインのジーンズと

肩の部分にダイヤモンドステッチを施したデニムジャケットを

上のマネキンのように

セットアップにして着るのがオススメ--

 

 

熱や摩擦、切創、衝撃にも強く

ケブラージーンズは最強のデニムと言っても

過言ではない強度を誇るため

バイカーさんにもとても人気ですにこにこ

 

 

 

 

 

 

 

気になる!穿いてみたい!という方や

岡山のデニム見てみたい!等々

他にも沢山オススメの商品ございますので

是非お気軽にメンズ館へご来店くださいね---

スタッフ一同心よりお待ちしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@adidasfun

選手が退場を命じられた(レッドカードを提示された)ことによりピッチ上の選手数が減ったチームは、その退場から2分経過後、あるいは相手チームよりも人数が少ない状態で失点した場合に選手を一人補充できる。 #フットサル #サッカー #ユニフォーム

琉球神話はじまりの地に降臨した女性シェフが織りなす幻の饗宴『DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS』スペシャルムービー公開。[DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS/沖縄県南城市]

ダイニングアウト琉球南城

DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS』(2018年11月開催)の感動を、スペシャルムービーとフォトギャラリーでお届けします。

『DINING OUT』第15弾となる舞台は、琉球神話の聖地であり、琉球のはじまりの土地、沖縄県南城市。はるか昔、「アマミキヨ」という女神が海の向こうの理想郷といわれた神の国「ニライカナイ」からやってきて琉球の島々や祈りの場「御嶽(うたき)」を創り、南城市の離島・久高島に降り立ったと伝えられています。「Origin いのちへの感謝と祈り」をテーマに、琉球を創成した「アマミキヨ」のゆかりの地で開催された今回の『DINING OUT』。『DINING OUT』史上、最も聖なる場所で琉球の古くから受け継がれてきた神聖なパワーを表現した祈りの宴、ぜひ体感してみてください。

▶詳細は、DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS

松葉がにのことだけを想い冬を戦う稀有なる専門店。夏・冬計4回伺い、知った底知れぬ矜持とは。[かに吉/鳥取県鳥取市]

松葉がにについて話し始めると止まらない店主・山田達也氏。

かに吉OVERVIEW

鳥取県鳥取市、鳥取駅前の商店街の2階にひっそりと店を構える『かに吉』はその名の通り松葉かに専門店です。しかし、鳥取市内いや日本全国広しといえど、この店ほど特種かつ情熱的な、かに料理専門店を我々ONESTORY取材班は出会ったことがありません。

鳥取県との県境、松葉がにの水揚げ全国一位を誇る兵庫県の浜坂漁港の仲買でもある大将・山田達也氏と母・満子氏が、11月〜3月のシーズン中、競りが行われる日は毎朝浜坂漁港へ向かうところから一日は始まります。そして、その日一番の特上の松葉がにを競り落とし、すぐさま店へ運び下拵え。さらに営業中は厨房の満子氏と客前の山田氏の連携によるめくるめくパフォーマンスで、余す所無く松葉がに尽くしを楽しませてくれるのです。「シーズン中は松葉がにの夢ばかりみます」と笑う山田氏。冗談かと思いきや、メラメラと燃える眼差しと、重い言葉の圧力に、初めてならば尻込みするほど。それほどまでにこの店は松葉がにだけのことを思い、ひと冬を過ごすのです。では松葉がにのない夏は、どうなるのか? そんな疑問も沸き起こり、取材班は夏の鳥取へも。

そこにはもうひとつの驚くべき『かに吉』がありました。取材申し込みから1年以上。計4回の訪問の末、辿り着いた『かに吉』の全貌。今回は、松葉がに専門店『かに吉』だからこそ成し得るワンストーリーをお届けします。

住所:〒680-0833 鳥取県鳥取市末広温泉町271 2F MAP

電話: 0857-22-7738
かに吉 HP:http://www.kaniyoshi.com/

琉球神話始まりの聖地で開かれた幻の野外レストラン。ドキュメンタリー番組「奇跡の晩餐」1/27(日)ついに放送。[DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS/沖縄県南城市]

ダイニングアウト琉球南城『LEXUS presents 奇跡の晩餐 〜ダイニングアウト物語〜 沖縄 南城篇~』1/27(日)放送。

沖縄県南城市で開催された『DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS』(2018年11月開催)の準備段階から密着したドキュメンタリー番組『LEXUS presents 奇跡の晩餐 〜ダイニングアウト物語〜 沖縄 南城篇』が1/27(日)19:00からBSテレ東で放送されます。

番組では『DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS』の準備段階から密着した至極のドキュメンタリーをお楽しみ頂けます。
番組の詳細はこちらから

▶詳細は、DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS

放送日時:1月27日(日)19:00~
番組ホームページ:https://www.bs-tvtokyo.co.jp/official/diningout13/

春ではなく冬こそが美味。下関の鰆とは冬に味わい、春を待ちわびる美味なのです。[Fisherman’s Wharf SHIMONOSEKI・鰆/山口県下関市]

フィッシャーマンズワーフ 下関・鰆OVERVIEW

魚偏に春と書く鰆。

実は脂が乗って一番おいしいのは10月〜1月にかけてのシーズンだと言うのをご存知でしょうか?
ある漁師は、「春の時期は産卵のために近海に集まってくるので、昔は漁獲量があがったこの時期が旬と言われていたんだ」と笑います。

また、ある鮨屋は「船にエンジンがなかった時代は、その時期しか近海で取れなかったから春の魚と言われているんだ」と教えてくれました。

そして、ある加工業者は「春を告げる魚。鰆が陸に近づくのが昔は季節の知らせだったのだと思います」と風情あるコメントを。

そして誰もが口を揃えて言ったのは、下関の鰆は冬が一番だというのです。
サバ科でありサバにやや似た姿をしていて、歯は驚くほど鋭い。小さい魚を餌として食べる肉食魚であり、その成長とともに名前が変わる出世魚でもあります。全長50cm以下のサゴシにはじまり、70cm以下のヤナギ、そして70cmオーバーの鰆へと呼び名は変わり、冬の時期に獲れる1mを超えた大物は、寒鰆(かんざわら)と呼ばれ重宝。うっすら桜色に輝く淡白な身質に脂が乗り、味わうたびに上品な旨味が口いっぱいに広がるのです。

冬こそ味わって欲しい下関の冬の醍醐味。この美味を味わい春を待ちわびる、そんな楽しみが下関では冬の食膳を彩るのです。

▶詳細は、FIsherman's Wharf SHIMONOSEKI メインページ/豊かさの再発見。改めて知る海峡の街・下関へ。


(supported by 下関市)

土壌と気候と技術が生んだ、最上級の香り。お茶の概念を覆す国産有機栽培釜炒り茶。[宮﨑茶房/宮崎県西臼杵郡]

農産物の最高栄誉である天皇杯も受賞した『宮﨑茶房』のお茶3種セット。

異なる茶葉の特徴を最大限に引き出した烏龍茶、紅茶、釜炒り茶のセット。

宮﨑茶房

地域に眠る食材を、国内外のトップシェフが調理する野外レストラン『DINING OUT』。その準備の過程で出合った素晴らしい食材の数々を、『ONESTORY』読者の皆様に数量限定でご紹介する準備が整いました。ご紹介するのは生産量や流通の関係で市場に出回らない、けれども超一級の名品たち。その知られざる魅力を、日々食材探しに勤しむ『ONESTORY』のフードキュレーター・宮内隼人とともに辿ります。
▶︎詳細は、地方に眠る食材を発掘し、その物語とともに届ける。フードキュレーター・宮内隼人の挑戦。

「日本のお茶の魅力」といえば、まずどんな要素を思い浮かべるでしょうか。玉露に代表される蒸し茶の出汁のような旨味。あるいは口中を洗い流すような上品な苦味。そして何よりも、脳の中枢に届くような芳しい香り。

今回ご紹介するのは、その「香り」に特化した逸品『宮﨑茶房』の釜炒り茶です。お茶の香りが増幅される高地で栽培され、無農薬栽培でより透明感ある香りを育て、伝統の釜炒り製法でさらに豊かな香りを引き出す。その驚くべきクオリティは農産物の最高栄誉である天皇杯も受賞し、日本各地を飛び回り、日々食材を探し回る『ONESTORY』のフードキュレーター・宮内隼人をして「文句なしに国内最高峰の香りと飲みやすさ」と惚れ込ませた逸品。口中を満たし鼻孔から抜ける、瑞々しく華やかな香り、どんな食事にも合い、また単体でもゴクゴク飲めるすっきりとした味わいは、体験すれば誰しもを虜にすることでしょう。

さらに今回は特別に用意して頂いた生産量の少ない手摘み“たかちほ”烏龍茶と、3年熟成の“みなみさやか”紅茶、手摘み“つゆひかり”釜炒り茶の3種セットでお届け。いずれも香りが命の『宮﨑茶房』を象徴する逸品で、このタイミングでしか手に入らないプレミアムなセットです。お茶の概念を覆す圧倒的な香りを、ぜひご自身でお確かめください。


▽手摘み五ヶ瀬烏龍茶/釜炒り茶/熟成紅茶 3種セット(宮崎茶房)
価格:7,560円(税込) 容量:各25g

※販売業務は「株式会社 果実工房」に委託しております。

極上の香りの根源は何よりも、お茶にかける生産者の熱意。

宮﨑茶房悠久の歴史を持つ五ヶ瀬。その底力をお茶作りに活かす。

「ここ宮崎県五ヶ瀬町は九州発祥の地。この地から順に地表が隆起して、九州が生まれたのです。周辺からは4億年前の化石が出土することもあるんですよ」取材に訪れた『宮崎茶房』の工房で、代表・宮﨑亮氏はそんな話を聞かせてくれました。もちろんそれは歴史講義ではなく、お茶の話。ここに悠久の歴史を刻む特別な土があること、そして隆起により標高が高くなったことが、宮﨑氏のお茶づくりの肝になっているのです。

まず肥沃な土壌は、有機農法を可能にしました。『宮﨑茶房』では先代の頃、昭和58年から農薬を一切使わず、有機肥料のみでお茶を育てる有機農法に切り替えました。これは当時としては異例で、周囲から「変わり者」と笑われることもあったといいます。しかし「毎日飲むお茶ですから、安心して楽しみたい」と有機農法を貫く宮﨑氏。さらに地質を活かし、施肥を最低限に絞ることで、すっきりとした味わいのお茶が育つのだといいます。

そして500m~800mという標高。一般的に旨味ある茶を育てるには、温暖な土地が適しているといわれています。しかし標高が高く寒暖の差が大きいと、旨味成分が増加しない代わりに、香り高くすっきりとしたお茶が育つのです。つまり、「すっきり感」と「香り」に振り切ったお茶を目指すなら、ここほど適している土地はないのです。

さて、ここまでが『宮崎茶房』を取り巻く環境の話。しかし「日本最高峰の香り」のお茶はまだ生まれません。キーとなるのはもちろん、宮﨑亮氏の存在です。

宮﨑市内から3時間ほど。高千穂の山が、香り高いお茶作りの舞台。

現在ではこの地のお茶作りを学びに、多くの研修生が『宮﨑茶房』を訪れる。

宮﨑茶房運命のいたずらにより、偶然生まれた最高の烏龍茶。

昭和初期から続くお茶農家に生まれた宮﨑氏。しかしかつては家業を継ぐ気もなく、普通科高校から宮崎大学に進学しました。ところが農学を専攻し、ある時、菊の花の開花の実験をしていた宮﨑氏に、徐々に「農業っておもしろい!」との思いが芽生えたのです。そして卒業後に研修を経て、家業を継いだ宮﨑氏。もちろん、農学と実際の農業は似て非なるもの。それでも「植物と真摯に向き合い、論理的思考で最適解を探す」という姿勢は、今も変わらずに貫かれています。

そんな宮﨑氏にひとつの転機が訪れます。あるテレビ番組で台湾茶の特集を見た際、ほんの思いつきで烏龍茶を作ってみることにしたのです。早速、手探りでの烏龍茶作りに着手した宮﨑氏。そもそも『宮﨑茶房』のお茶の最大の特徴は、お茶を蒸さずに釜で煎って、茶葉から出る水分によって酵素を失活させ、発酵を止める手法。そしてこの手法が、香りが命の烏龍茶作りにマッチしたのでしょう。翌年完成した烏龍茶は、すっきりした味わいとクチナシの花のような香りを持つ、最高の出来栄えだったのです。

「なんだ、簡単じゃないか」当時の宮﨑氏はそう考えました。そして翌年、その考えが間違いだったことに気づくのです。どう頑張ってみても、最初の年のあの味ができない。そこから宮﨑氏の試行錯誤の時代が始まります。

「今だからわかりますが、あれはさまざまな偶然が重なった結果でした」宮﨑氏はそう振り返ります。日照時間、気温、雨の降るタイミング、湿度、選んだ品種、茶摘みの時期、熟成期間などがすべて揃い、最初の烏龍茶は素晴らしい品質になっていたのだといいます。まるで神様のいたずらのような偶然。そして偶然できた烏龍茶の記憶が、宮﨑氏を烏龍茶作りに駆り立てたのです。

『宮﨑茶房』の宮﨑亮氏。農業を論理的に検証し、日々時代に合ったお茶作りに取り組む。

取材に訪れた宮内隼人とともに。会話は品種特性など、深い部分にまで及んだ。

宮﨑茶房トライ&エラーを繰り返しながら、手探りで挑む烏龍茶作り。

宮﨑氏は記憶の中の烏龍茶を再現するために、さまざまな試みを続けました。あるときは文献を紐解き、またあるときは農業試験場に足を運び、烏龍茶の本場・台湾に赴くこともしばしば。そうして少しずつ調整を重ね、あのときの烏龍茶は徐々に形になりはじめます。そればかりか、試行錯誤の日々は烏龍茶以外のお茶の香りの向上にも繋がりました。やがて『宮﨑茶房』のお茶は、農林水産大臣賞、そして農産物の最高栄誉である天皇杯を受賞。おそらく、現在ではあのとき偶然にできた烏龍茶の品質は、とっくに越えていることでしょう。それでも宮﨑氏は言います。「自然が相手の農業にゴールはありません」

早くから有機農法に切り替えていたことも、ここで良い結果をもたらします。無農薬であるから、ここのお茶は病気や虫に弱い。そのため、ひとつの事態で全滅とならぬよう、さまざまな品種を育てていました。その数、実に20種以上。そこに烏龍茶や紅茶といった発酵茶の技術が加わったことで、無数の味のバリエーションが生まれました。さらにそれぞれの品種特性をもっとも活かす発酵で、その魅力を引き出すことにも成功。こうして『宮﨑茶房』の香り高いお茶は、その名を全国に轟かせるのです。

乾燥や熟成、発酵もすべて手探り。味の記憶を頼りに、最高の烏龍茶作りに挑む。

蒸さずに釜炒りすることで、透明感、すっきり感を生み出すのがこの地域のお茶の特徴。

宮﨑茶房烏龍茶を起点に改めて考える、お茶のおいしさ。

家庭でのお茶の消費量が減少傾向にある現状も、宮﨑氏にとっては大きな問題ではありません。「時代に敏感に感じ取りながら、今の時代に合うお茶を作ればいい」その熱意と絶え間ない研究により、『宮﨑茶房』は実にさまざまなお茶を世に送り出しています。共通するのは、上質な香りとすっきり感。どれを飲んでも、かつて経験したことのない透明感ある香りを堪能できることでしょう。

そのなかでフードキュレーター・宮内隼人は今回のご紹介のメインにこの地域の在来種である“たかちほ”という品種の茶葉を用いた烏龍茶を据えました。「『宮﨑茶房』を最も象徴するお茶です。ハーバルな青さのある香りは、茶畑のある高千穂の山を思わせるよう。お茶だけでなく宮﨑さんという人物の凄みを伝えるために、この烏龍茶を選びました」と宮内。おいしさが大前提にありつつ「お茶の概念を覆す驚きと感動があった」ことが選定の理由だといいます。

そしてセットにしたのはより深い香りのある紅茶と、フレッシュ感のある釜炒り茶。烏龍茶を基準にそれぞれを味わってみれば、お茶の魅力とポテンシャルをいっそう深く楽しめることでしょう。今回ご紹介するのは、生産量の少ない手摘み“たかちほ”烏龍茶と、3年熟成の紅茶、手摘み釜炒り茶の限定セット。気温や天候の影響を受けやすい繊細なお茶の世界で、宮﨑氏が「素晴らしい出来栄え」と胸を張るセットは、今だけ、ここだけでしか手に入らない希少品です!日本が誇る最高のお茶の香りを、ぜひご自宅でお楽しみください。

▽手摘み五ヶ瀬烏龍茶/釜炒り茶/熟成紅茶 3種セット(宮崎茶房)
価格:7,560円(税込) 容量:各25g

※販売業務は「株式会社 果実工房」に委託しております。

試飲させてもらった数々のお茶。それぞれに明確な個性がある。

異なる魅力を放つ多彩なお茶のなかで、やはり宮内の心を捉えた“たかちほ”の烏龍茶。

「いつでも、何度でも飲めるお茶」と自身のお茶を評する宮﨑氏。


▶その他の商品は、
▽スペシャルティコーヒー2016年(アダファーム)
詳しくは、<年間収穫量はわずか50kg。沖縄の自然と向き合い、大切に育てられる国産唯一のスペシャルティコーヒー。

吟選台湾高山青茶(茶禅華)
詳しくは、<透明感ある味わいと、ふくよかな乳香。名店『茶禅華』川田智也シェフが惚れ込んだ、幻の台湾茶。

住所:〒882-1202 宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町大字桑野内4966 MAP
電話:0982-82-0211 FAX.0982-82-0316
株式会社 宮﨑茶房 HP:http://www.miyazaki-sabou.com/

透明感ある味わいと、ふくよかな乳香。名店『茶禅華』川田智也シェフが惚れ込んだ、幻の台湾茶。[茶禅華/東京都港区]

味と香りの絶妙な調和が楽しめる台湾茶は、食中でも単体でも存分に楽しめる。

茶禅華

地域に眠る食材を、国内外のトップシェフが調理する野外レストラン『ダイニング アウト』。その準備の過程で出合った素晴らしい食材の数々を、『ONESTORY』読者の皆様に数量限定でご紹介する準備が整いました。ご紹介するのは生産量や流通の関係で市場に出回らない、けれども超一級の名品たち。その知られざる魅力を、日々食材探しに勤しむ『ONESTORY』のフードキュレーター・宮内隼人とともに辿ります。
▶︎詳細は、地方に眠る食材を発掘し、その物語とともに届ける。フードキュレーター・宮内隼人の挑戦。

2017年2月、麻布に開店した中華料理店『茶禅華』は、近年話題に上らぬ日のない注目店。開店からわずか9ヶ月でミシュラン2ツ星を獲得、店を率いる川田智也シェフの深く、真摯で、誠実な人柄、そして日本の心を中国の技法を重ねる「和魂漢才」の哲学のもと、日々食通たちの舌を魅了し続けています。2018年5月には大分県国東市を舞台にした『DINING OUT KUNISAKI』を担当。土地と食材への深い理解と、凄みさえ感じさせるクリエーションで、訪れたゲストを魅了しました。

そう、ご紹介するのは、そんな名店『茶禅華』から。けれども料理ではありません。川田シェフが、料理と同様の情熱を傾ける台湾茶。それも川田シェフが台湾修業時代に出合って惚れ込み、以来『茶禅華』でも提供し続ける『吟選台湾高山青茶』のご紹介です。フードキュレーター・宮内隼人もが「お茶ときいて思い浮かべるイメージを、確実に覆します」と語る未知なるお茶。日本では『茶禅華』のみで楽しむことが可能な、この至高の味と香りを今回特別にご案内します。

▽吟選台湾高山青茶(茶禅華)
価格:12,960円(税込) 容量:100g

※販売業務は「株式会社 果実工房」に委託しております。

2018年に開催された『DINING OUT KUNISAKI』でも腕を振るった川田シェフ。

『DINING OUT KUNISAKI』の舞台でも、お茶が重要なファクターとなった。

茶禅華料理人として捉える、食材としてのお茶。

日々国内を飛び回り、さまざまな生産者の元を訪れるフードキュレーター・宮内隼人。しかし国内の食材に精通するものの「台湾茶はほぼ知らなかった」と振り返ります。そんな宮内がある日、『茶禅華』を訪れて料理と台湾茶のペアリングを体験し、胸を撃つような衝撃を受けました。日々さまざまな食材と触れ合う宮内を驚かせ、そして台湾茶の奥深く、果てしない道へと誘ったお茶。それが今回ご紹介する『吟選台湾高山青茶』です。その知られざる魅力を、川田シェフの言葉から紐解いてみましょう。

料理専門学校在学中に、「料理を学ぶならここしか考えられない」と思い定めた名門中華料理店『麻布 長江』で料理人としての第一歩を踏み出した川田智也シェフ。師からの最初の教えで「まずはお茶を煎れなさい」とあったことが、川田シェフとお茶の出合いでした。さらに「そもそもお酒があまり強くないので、その興味がお茶に向かったのかもしれません」と、少しずつお茶に傾倒しはじめた川田シェフ。しかし、学んでも学んでも、奥深く、先の見えない世界。川田シェフのお茶探求はやがてライフワークになります。

その後、日本の食材を学ぶために、川田シェフは日本最高峰の名店『日本料理 龍吟』の門を叩きます。さらに数年後、台湾に開かれる『祥雲龍吟』立ち上げへの参加したことが、ひとつの転機になりました。台湾茶の本場で川田シェフは、時間を見つけてはお茶の生産者を訪ね歩いたのです。「料理人として、お茶を食材のひとつとして考えました。どのような土壌で、どのような育て方をされているのか。どう育てられ、どう摘まれ、どう運ばれているのか。料理と同様に、学ぶことは数多くありました」

『茶禅華』ではアルコールペアリングのほか、お茶とのペアリングコースも用意される。

店内に並ぶ素晴らしい茶器からも、川田シェフのお茶にかける思いが伝わる。

料理人として、料理との相性も見極めながらお茶を考える川田シェフ。

茶禅華台中の高山で偶然出合った、至高の一杯。

「人間の叡智で、調味料を足さずに味の円を作るのがお茶の魅力。塩分、糖分が介在せずに、ひとつの料理として完成しているのです」川田シェフはお茶の魅力をそう語ります。さらに川田シェフの話は、お茶の文化そのものにまで広がります。

「日本の水は世界的に見ても上質です。しかし水が良いだけに、お茶の文化はシンプルになりました。中国や台湾では水の質を補うように多彩な発酵の技術が生まれたのではないでしょうか」そして技術として発展した発酵茶を、日本の水で楽しめる現在は、これまで以上に素晴らしいお茶が楽しめるようになっているのだといいます。

さらに産地を巡ると同時に、煎れ方も学び続けた川田シェフ。試行錯誤を繰り返しながら理想に近づけるのは、料理人としての川田シェフの職人気質の賜物。「水は1度から100度までしかありません。ならば全部試してみればいい」と本人は笑いますが、それが気の遠くなるような道のりだったことは想像に難くありません。そうして本場台湾で生産者を訪ね、自身の技術も磨いた川田シェフ。そんななか、川田シェフはついにあるお茶と出合います。

「台中のとある生産者のもとで出合い、とにかく驚きました。“ふくよか”と“清らか”という相反する要素を併せ持ったお茶。口にした瞬間は透明感ある清らかな味わい、そこからふくよかに味わいが広がります。こんなお茶はそれまで知りませんでした」

聞けば標高1200m~2000mの高地で栽培され、収穫後は真空にして温かい場所で寝かせる工程があるのだとか。台湾茶の中でもかなり珍しいこの工程により、アーモンドのような優しい乳香と透明感ある飲み口を実現しているのです。

川田シェフが台湾で出合った高山茶。日本では『茶禅華』でのみ楽しめる。

おすすめは浄水にかけた水道水。日本の水質の良さが、お茶のおいしさにも作用する。

茶禅華1杯ごとに趣が異なる、奥深き台湾茶の世界。

川田シェフは以降もその生産者と連絡を取り合い、『茶禅華』の開店後は店の目玉としてこのお茶を提供。今では川田シェフの料理に欠かせない存在となっているのだといいます。「甘い物やフカヒレのようなまろやかな料理など、どんな料理にもよく合います。また白米との相性も良く、たとえばご飯と海苔の佃煮のようにシンプルな食事に、深みと広がりを加えてくれます」と川田シェフ。もちろんお茶単体でも、存分にその魅力が楽しめるといいます。

家庭で楽しむ場合は温めた急須に沸騰した湯を注ぎ、1分ほど。さらに1回で何度も楽しめるのもこのお茶の魅力。「1回目は香り、2回目は味、3回目は香りと味のバランス、4回目は余韻。それぞれに異なる良さが楽しめるはずです」

水出しの場合は800ccの水に10gの茶葉を入れて、冷蔵庫で1日待てば完成。これもまた、異なる香りと味わいが堪能できます。
まろやかな乳香がありながら、透明感と清らかさもある。まさに奇跡のような台湾茶。フードキュレーター・宮内は「後から香りを足す着香だと、口にした際に味と香りが分離してしまいます。その点、このお茶は、ほのかな余韻を残して消えるまで味と香りの最適なバランスが続きます。日本のお茶しか知らない方は、絶対に驚くと思います」と胸を張りました。川田シェフも「温かくても、冷たくても、どんなタイミングでもおいしいお茶。ご家庭でお気軽に楽しんで頂けると思います」と自信を見せます。

予約の取れない名店『茶禅華』で、訪れたゲストにだけ振る舞われている『吟選台湾高山青茶』。ご家庭で楽めるこのチャンスを、ぜひお見逃しなく!

▽吟選台湾高山青茶(茶禅華)
価格:12,960円(税込) 容量:100g

※販売業務は「株式会社 果実工房」に委託しております。

アーモンドような香りから、杏仁豆腐やココナッツ団子とも絶妙な相性。

お茶に造詣が深い川田シェフが自信を持って推薦する今回の逸品。

『DINING OUT KUNISAKI』の準備期間も行動を共にし、さまざまな意見を交換した川田シェフと宮内。

徐々に茶葉が開いていくごとに、異なる趣の味わいが楽しめる。


▶その他の商品は、
▽スペシャルティコーヒー2016年(アダファーム)
詳しくは、<年間収穫量はわずか50kg。沖縄の自然と向き合い、大切に育てられる国産唯一のスペシャルティコーヒー。

▽手摘み五ヶ瀬烏龍茶/釜炒り茶/熟成紅茶 3種セット(宮崎茶房)
詳しくは、<土壌と気候と技術が生んだ、最上級の香り。お茶の概念を覆す国産有機栽培釜炒り茶。

住所:〒106-0047 東京都港区南麻布4丁目7−5 MAP
電話: 050-3188-8819
茶禅華 HP:https://sazenka.com/

1982年栃木県生まれ。東京調理師専門学校卒。物心ついた頃から麻婆豆腐等の四川料理が好きで、幼稚園を卒園する頃には既に料理人になる夢を抱く。2000年~2010年麻布長江にて基礎となる技術を身につけ、2008年には副料理長を務める。その後日本食材を活かす技術を学ぶべく「日本料理龍吟」に入社。2011年~2013年の間研鑚を積んだ後、台湾の「祥雲龍吟」の立ち上げに参加、副料理長に就任し2016年に帰国。中国料理の大胆さに、日本料理の滋味や繊細さの表現が加わった独自の技術を習得する。2017年2月「茶禅華」オープン。わずか9カ月でミシュランガイド2つ星を獲得すると言う快挙を成し遂げる。和魂漢才という思想の元、日本の食材を活かした料理の本質を追求し続けている。

年間収穫量はわずか50kg。沖縄の自然と向き合い、大切に育てられる国産唯一のスペシャルティコーヒー。[アダ・ファーム/沖縄県国頭郡]

ほぼ市場に出回ることがない希少なコーヒーを今回特別に用意。

果実由来の適度な酸味と豊かな香りが特徴。

アダ・ファーム

地域に眠る食材を、国内外のトップシェフが調理する野外レストラン『DINING OUT』。その準備の過程で出合った素晴らしい食材の数々を、『ONESTORY』読者の皆様に数量限定でご紹介する準備が整いました。ご紹介するのは生産量や流通の関係で市場に出回らない、けれども超一級の名品たち。その知られざる魅力を、日々食材探しに勤しむ『ONESTORY』のフードキュレーター・宮内隼人とともに辿ります。
▶︎詳細は、地方に眠る食材を発掘し、その物語とともに届ける。フードキュレーター・宮内隼人の挑戦。

今回ご紹介するのは、沖縄・やんばるの森で育てられた至高のコーヒー。国産で唯一スペシャルティコーヒーに認定されるものの、その生産量の少なさから本州ではほぼ口にすることができない幻の一杯です。それも日本初のスペシャルティコーヒー認定記念ロットである「2016年ヴィンテージ」というコーヒーファン垂涎の逸品です。

▽スペシャルティコーヒー2016年(アダファーム)
価格:16,200円(税込) 容量:40g

※販売業務は「株式会社 果実工房」に委託しております。

『DINING OUT RYUKYU-NANJO』のコースの締めに登場した安田珈琲。その芳醇な香りでゲストを驚かせた。

「アダ・ファーム」代表・徳田氏自らが、当日のドリンク担当としてコーヒーを抽出した。

アダ・ファーム沖縄本来の自然に近づける環境作り。

2018年11月に開催された『DINING OUT RYUKYU-NANJO』。沖縄県南城市を舞台に、日本を代表する女性料理人である志摩観光ホテル・樋口宏江シェフが腕を振るった晩餐は大盛況で幕を下ろしました。沖縄の食材を使ったフルコースは圧巻の一言。そしてその締めに登場し、ゲストを恍惚へと導いたのは、琥珀色をした一杯のコーヒーでした。それが今回ご紹介する「アダ・ファーム」の安田珈琲です。

沖縄の風土、気候を凝縮したような独自の味わいから、国産唯一のスペシャルティコーヒー認定を受ける安田珈琲。しかし丁寧な作業を要するがゆえに、年間の生産量はわずか50kg程度。毎年の販売を心待ちにする熱心なファンも多く、一般にはほぼ流通することはありません。そんな希少なコーヒーにはいったいどんな思いが込められ、どんなおいしさが秘められているのでしょうか。幻のコーヒーの秘密を探りに、沖縄を訪ねました。

「遠いところへようこそ」代表の徳田泰二郎氏と優子氏は、笑顔で取材班を出迎えてくれました。「アダ・ファーム」があるのは沖縄本島最北端に近い国頭村安田地区。観光農場ではなく見学者を受け入れるわけではありませんが、防風林に囲まれた農場は沖縄の原風景を思わせる心地よい雰囲気に包まれています。

二人に案内されて農園を歩くと、その印象はいっそう強まります。直射日光を避けるシェードツリーは沖縄の在来種であるウラジロエノキ。足元がフカフカなのは刈り取った枝や落ち葉を堆肥と混ぜ、有機質にしているため。ときに甚大な被害をもたらす台風でさえ、ミネラルを運ぶ大切な栄養源です。

「土を本来の山に近づける作業です」徳田氏はそう言います。海外のコーヒー産地のやり方を真似るのではなく、その土地ならではの方法を探る。「沖縄には沖縄にしかできない方法があるはず」徳田氏は試行錯誤を繰り返しながら、ここでしか作れないコーヒーを模索し続けているのです。

「アダ・ファーム」の徳田泰二郎氏と優子氏。絵に描いたような沖縄の風景が印象的。

土が本来持っている力を引き出す森林農法。相手が自然だけに決まった答えがなく、挑戦の連続。

アダ・ファーム海外を真似るのではなく、この土地を活かすこと。

ここで少し、徳田氏のコーヒー作りの背景を紐解いてみましょう。徳田氏は東京出身。成人してすぐに沖縄に渡った理由を「環境問題へ取り組みたいという思いが半分、世の中への不満や怒りが半分」と振り返ります。その後、知人の伝手でパパイヤ栽培を開始。しかしそれがハウスでの鉢植え栽培だったことから「もっと自然の中で、答えのない農業に取り組みたい」との思いが募り、2008年にこの地にコーヒー農園を開きました。

当時は沖縄にコーヒー農園も少なく、また自身にも経験がない手探りの状況。徳田氏は文献をあさり、論文を読み、コーヒー栽培の基本を学びます。しかし実践してみると、それらが役に立たないことに気づきます。失敗しては修正し、また挑戦する。そんなことを繰り返すうちに、徳田氏はひとつの結論に思い至りました。それは「答えは全部、目の前の農園にある」ということ。

日々さまざまな研究がなされ、進化し続けるコーヒー作り。しかしそれらをもっとシンプルに農業として捉えるならば、木々と正面から向き合い、必要な手入れを丁寧に続ける以外に方法はないことに気づいたのです。「健康な木から、良い果実を収穫すること。それがすべてです」

「自分が作りたいコーヒーではなく、この土地が作りたがっているコーヒー」を目指す徳田氏。

品種はスタンダードなブラジル系。12月から2月にかけて収穫期を迎える。

日照時間、気温、雨のサイクル。自然に挑むかのような挑戦が続く。

アダ・ファーム果実の香りを豆に移す、世界で唯一の製法。

現在、8000坪の農園にあるコーヒーの木は、「責任を持って、気持ちを込めて育てられる限界」という800本。これは「アダ・ファーム」が手作業での収穫方法を採っているため。一粒ずつ指先で摘んで熟し具合を確認しながら、丁寧に手で撚りもいでいくのです。

また収穫後の工程にも、大きな特徴があります。コーヒー豆とはそもそも果実に包まれた種の部分。通常は収穫してすぐに豆と果実を分別します。しかし安田珈琲はこの果実部分と豆を、出荷する直前まで一緒にし、全行程を分別せずに行うのです。

まずは水分をたっぷり溜め込んだ最盛期に果実を収穫し、機械で皮むき、そして3日間の乾燥。そこから短くとも2~3ヶ月熟成させる間も、豆は常に果実とともにあります。「収穫した果実が持っているものを、どれだけ豆に入れ込めるか」そんな徳田氏の狙い通り、ドライフルーツのような、あるいはバラのような果実の香りが豆に移り、コーヒーに華やかさを加えるのです。

話を聞くとメリットしかないように思えますが、実はこの方法、機械脱穀しながら分別するのではなく、乾燥後に手作業で分別するため、膨大な手間がかかるのです。ゆえに徳田氏が知る限り、世界中で「アダ・ファーム」だけのやり方だといいます。

熟成期間中も果実と豆を一緒にする独自の方法により、豊かな香りが生まれる。

「ミツバチとコーヒーが会話して、良い方向に向かうかもしれない」と新たに養蜂も開始。手探りの挑戦が続く。

アダ・ファーム希少な記念ヴィンテージを限定販売。

徳田氏の視線が向くのはいつも、カップに入った液体のコーヒーではなく、農産物としてのコーヒー。ゆえに「アダ・ファーム」では基本的に焙煎はせず、生豆のみを販売します。「焙煎も抽出も、専門の職人が一生をかけて追求する仕事。僕がやるべきことは生産者として堂々と渡せる豆を作ること」そのために農業としてできることは、まだまだあるといいます。

スペシャルティコーヒーの認定についても「沖縄という土地の良さを証明できた。素直に嬉しいです」と喜びながらも「もっと大切なことは、毎年楽しみにしてくれる人がいること」と徳田氏。そんな頑固で真摯で実直な人柄を知るにつけ、一杯の安田珈琲の味わいは、いっそう深く感じられることでしょう。

安田珈琲に惚れ込んだフードキュレーター・宮内は「苦味、酸味、コクの絶妙なバランスで成り立つ想像以上の味。抽出物でありながら、飲み物として完成されている印象です」と太鼓判。また安田珈琲の大きな特徴として「通常のコーヒーでは考えられませんが、これは冷めていくなかで、ワインのように経時変化も楽しめます。きっと驚かれると思います」と語ります。そして産品としてのコーヒーだけではなく、これほどのコーヒーを生み出す沖縄という土地のポテンシャルも含めてお伝えしたい、との思いも強く、今回のご紹介に至ったのです。

さらに今回、限定販売されるのは、希少な安田珈琲のなかでも日本初のスペシャルティコーヒー認定を受けた「2016年ヴィンテージ」。もう二度と飲むことができない最後のロットです。果実の香りと沖縄の土の力、そして生産者の思いが詰まった幻のコーヒーを家庭で楽しめるまたとないチャンス。どうぞこの機会をお見逃しなく!

▽スペシャルティコーヒー2016年(アダファーム)
価格:16,200円(税込) 容量:40g

※販売業務は「株式会社 果実工房」に委託しております。

「衝撃的な味と香り」と安田珈琲を振り返る『ONESTORY』宮内と徳田氏。

有機農法を追求し、2016年にはJASオーガニックの認定も受けた。

生産者の熱意と物語が、一杯のコーヒーに深みを添える。

徳田氏のこだわりを凝縮した安田珈琲。深いコクと華やかに広がる香りに圧倒される。


▶その他の商品は、
吟選台湾高山青茶(茶禅華)
詳しくは、<透明感ある味わいと、ふくよかな乳香。名店『茶禅華』川田智也シェフが惚れ込んだ、幻の台湾茶。

▽手摘み五ヶ瀬烏龍茶/釜炒り茶/熟成紅茶 3種セット(宮崎茶房)
詳しくは、<土壌と気候と技術が生んだ、最上級の香り。お茶の概念を覆す国産有機栽培釜炒り茶。

住所:非公開
電話:非公開
営業時間:非公開
アダ・ファーム HP:http://farmthefuture.jp/

吉野と高野山を結び、次の時代の交差点となる城下町。[五條新町/奈良県五條市]

JR五條駅と二見駅の間、吉野川沿いに広がる五條新町。時代を感じさせる歴史的な街並みで、おみやげ処や食事処もあり。

五條新町美しく保たれた伝統的建造物群保存地区。

伊勢街道の要所にあり、奈良県・吉野と高野山のちょうど間に位置する奈良県五條新町。江戸幕府が成立してすぐ、1608年(慶長13年)に城下町として建設されました。奈良県(大和)内には伝統的な町屋や歴史的な街並みを有する地区が数多く存在しますが、多くは開発によって姿を変えてしまった。その点、この五條新町は150軒ほどの家々があり規模が大きく、美しい状態が保たれている。様々な年代の建築様式が残されており、歴史的景観は国内でも有数で、重要伝統的建造物群保存地区の指定も受けています。

この町には保存に力を入れる団体があり、指定も受けて整備がされていますが、当初は観光客も多くはありませんでした。町並みは美しいかもしれないけれど、人歩きが見られなければ、このままでは少しずつ死んでいく。買い物するところやカフェなどの飲食店がないと人は呼べません。

建築年代の判る民家では日本最古を誇る、重要文化財の栗山家住宅など、見所も数多く点在する。

元禄の大火以降に建てられ、防火策が厳重に施された特徴的な建築も目にすることができる。

五條新町京都に変わる観光と散策に適した城下町。

人を呼び込もうと築250年の商家を改築し、日本料理レストラン『五條 源兵衛』を立ち上げました。修理やデザインを手がけたこともあり、この町には思い入れが強いのです。かなり老朽化が進んでいて、構造上大変な作業となり、チャレンジングな物件でした。部屋も広々としていて、現在はいい料理人が腕を振るっている。遠方からもツアーでお客が足を運ぶほど成功していると聞いています。最近ではこのレストランがオープンしたのを機に、新しいお店も次々とオープンしているよう。携わったものとしては嬉しい限りです。

五條新町は伊勢、大和、紀伊を結ぶ交差点であり、マーケットタウン。五條市は金剛山と吉野山地に囲まれ、近くには吉野川も流れて景色も美しい。近隣の京都は観光ブームに沸き、人が多すぎる。嵐山なども観光どころではなくなってしまいました。街並みを眺めながらの散策を楽しむなら、五條新町をお勧めします。とはいえ、五條もまだまだ課題を抱えていて、素晴らしい酒蔵もまだまだ残されています。さらなる可能性があり、望みもある。また奈良にはこうした歴史ある街並みが点在し、可能性を十分に感じさせます。かつて奈良と高野山を結ぶ交差点だった五條新町。また次の時代の交差点になることを願うばかりです。

向かいにある一棟貸しの宿「やなせ屋」に宿泊も可能。オーベルジュとして滞在できる、レストラン『五條 源兵衛』。

住所:奈良県​​​​​​奈良県五條市本町2-5-20 MAP
五條新町 HP:http://gojo-sin.info/index.html

1952 年生まれ。イエール大学で日本学を専攻。東洋文化研究家、作家。現在は京都府亀岡市の矢田天満宮境内に移築された400 年前の尼寺を改修して住居とし、そこを拠点に国内を回り、昔の美しさが残る景観を観光に役立てるためのプロデュースを行っている。著書に『美しき日本の残像』(新潮社)、『犬と鬼』(講談社)など。

「完成形のない生きたホテル」が京都の旅を変える。[ENSO ANGO/京都府京都市]

暮らすように泊まれる「分散型ホテル」。従来のホテルでは叶わなかった体験が待つ(photo by Satoshi Asakawa)。

エンソウ アンゴ個性あふれる5棟が「ひとつのホテル」を形成。

2018年10月。稀(まれ)な個性としつらえを併せ持ったホテルが、京都の中心地に誕生しました。
その名は『ENSO ANGO(エンソウ アンゴ)』。四季折々に異なる表情を見せ、訪れるたびに新鮮な驚きを与えてくれる京都にふさわしい、多面的な魅力を持つホテルです。

そのキャッチコピーは“完成形のない生きたホテル”。徒歩で巡れる5棟の建物を「1つのホテル」に見立て、京都の歴史と風土を大切にしながらも、ここでしか味わえない体験を取り揃えています。

5つの棟は京都の中心地・四条通りと五条通りに挟まれたエリアに点在。いずれの棟でもチェックインができ、各棟の施設を自由に利用できます。

5棟のホテルを自由に回遊して、 住まうような、暮らすような感覚で旅ができる(photo by Tomooki Kengaku)。

5棟それぞれが独特の表情・特徴・機能を持つ。各棟のラウンジ・テラス・バーなどではゲスト同士の交流や情報交換も可能(photo by Tomooki Kengaku)。

エンソウ アンゴ「分散型ホテル」という斬新な形態の意義。

『ENSO ANGO』を構成する5棟は、それぞれ目をみはるような個性を備えています。揺るぎ無いコンセプトによる統一感を漂わせながらも、各棟の装飾や空間デザインは、全て異なるアーティストが担当。しかも、いずれも超一流の芸術家達です。まるで美術館のようなしつらえと存在感は、単に泊まる以上の満足感をもたらしてくれるでしょう。
さらに、今後も新たな棟が加わって、京都という歴史ある古都を舞台に広がっていく可能性を秘めています。通常は1棟で完結してしまうホテルに、「発展」と「進化」という魅力的な可能性を付加。そして、同じく発展と進化を続ける京都の街とも一体化していく――そんな分散型ホテルという新しい宿泊モデルが持つ、旅人と地域の無限の可能性を示すコンセプトが、“完成形のない生きたホテル”というキャッチコピーなのです。

千年の歴史を誇る京都の街と、そこに溶け込む5棟を巡ることで、自らの気づきや発展も得られる(photo by Satoshi Asakawa)。

京都の暮らし・行事・ものづくりなどとも触れ合い、生きた旅を実感したい(photo by Tomooki Kengaku)。

「FUYA II〈麩屋町通Ⅱ〉」のエントランス。日本の精神文化を象徴する茶道の要素を散りばめている(photo by Tomooki Kengaku)。

エンソウ アンゴ連携しながらも異なる個性を奏でる。

そんな個性豊かな5棟をディレクションしたのは、世界的なインテリアデザイナーとして知られる内田繁氏が創設した『内田デザイン研究所』。建築・インテリア・家具デザインなど、隅々まで『ENSO ANGO』ならではのスタイルと格式を打ち出しています。
その確たる基盤に彩りを添えるのは、先述したように、各棟ごとに異なる一流アーティスト達。客室・ラウンジ・ロビーなどの空間デザインを手がけ、個性と創造性の競演を見せてくれます。

まずは全棟のディレクションと同じく、『内田デザイン研究所』が担当した『FUYA II〈麩屋町通Ⅱ〉』。
テーマは「伝統と現代を行き来する場の精神性」で、『ENSO ANGO』の名の由来ともなった“日本の精神文化”と京都の路地の魅力を具現化しています。

その象徴とも言えるのが、茶室と立礼席(椅子とテーブルのお茶席)の設けられたロビー空間です。インテリアデザインの一時代を築いた内田氏と、その理想を継承した内田デザイン研究所のセンスで創り上げられた空間は、「茶の湯」「侘び寂び」といった日本の美意識を体現しつつも、『ENSO ANGO』ならではの凛とした装いを見せてくれます。
ほかにもメディテーション(瞑想)を行なったり法話を聞いたりできる畳サロン、庭園を眺めながら汗を流せるジムなど、自らの内面を見つめながら精神を高められるスペースを備えています。

「FUYA II〈麩屋町通Ⅱ〉」にしつらえられた茶室。己の内面とゆったり向き合ってみたい(photo by Tomooki Kengaku)。

ホテルには珍しい畳敷きのサロン。広々とした空間でメディテーションに浸りたい(photo by Tomooki Kengaku)。

エンソウ アンゴ暮らしに息づく工芸の美に気づく。

次に、陶作家の安藤雅信氏が室内装飾を手がけた『FUYA I 〈麩屋町通Ⅰ〉』。“うなぎの寝床”と称される京町屋独特の造りを生かし、その伝統的な構造を踏襲しています。パブリックエリア全体が安藤氏の作品ギャラリーとなっていて、都会の喧騒から隔絶された静寂にじっくりと浸ることができます。この棟は安藤氏が主宰する『ギャルリ百草(ももぐさ)』の空間的世界観を現しており、「着る・食べる・住む」という生活の基本から見つめ直した美術と工芸の在り方を追求しています。

安藤氏が手がけた食器・茶器・オブジェなどに囲まれて、身近な美の存在を実感(photo by Tomooki Kengaku)。

坪庭を望むラウンジに至るまで、美術館のような佇まいを誇る(photo by Tomooki Kengaku)。

エンソウ アンゴ“食”に関わるアートとイベントを楽しむ。

アーティスティックな空間を堪能できる棟は、ここだけではありません。
東京藝術大学の美術学部長にして、岐阜県美術館の館長を務める日比野克彦氏が担当した『TOMI I 〈富小路通Ⅰ〉』では、氏の代表的なモチーフである段ボールアートを鑑賞できます。

“京都の台所”として知られる錦市場で使われていたダンボールを素材に、京都の日常と暮らしから生まれたアートを、手描きの壁画や装飾として展示。日比野ワールドの醍醐味とも言える、前衛的な空間が広がります。

さらに、アイランドキッチンとダイニングテーブルを備えたラウンジや、テラスに面したゲストキッチンなどを完備。「食」の様々なスタイルを通し、地域の人とゲストとが交流をする場になっています。お出汁から学ぶおばんざい教室や、プロの料理人によるプライベートディナーまで、さまざまな食のイベントも催されています。

『TOMI I 〈富小路通Ⅰ〉』のラウンジ。日比野氏が直接壁にインスタレーションしたアートが楽しめる(photo by Tomooki Kengaku)。

ゲストキッチン。食と料理から生まれる交流にも期待(photo by Tomooki Kengaku)。

エンソウ アンゴ最先端のデザイングループの世界観を満喫。

次なる棟は『TOMI II 〈富小路通Ⅱ〉』。ブルガリやルイ・ヴィトンなどのプロダクトから建築まで、幅広いデザインワークで知られるスイスの『アトリエ・オイ』が、日本で初めて実現した空間デザインとインスタレーションを味わえます。
そのテーマは“陰影”。和傘の技による美しい影を落とす照明や、清水焼をアレンジした壁面照明など、京都の手仕事とアートが融合した世界を見せてくれます。

また、『ENSO ANGO』で唯一のレストランを備えた棟は、朝食・ディナー・バータイムに至るまで、多くの人々が交差してコミュニケーションを生む場ともなっています。

『TOMI II 〈富小路通Ⅱ〉』のレストラン La Rotonda。和傘の骨組みが織り成す影は、幾何学的でありながら自然のぬくもりを感じさせる(photo by Tomooki Kengaku)。

ラウンジの天井に舞う紙飛行機のようなインスタレーション。柔らかな光の反射が安らぎをもたらす(photo by Tomooki Kengaku)。

エンソウ アンゴミニマルコンセプトな利便性を求める方へ。

最後は、バンクルームのあるコンパクト&モダンな『YAMATO I 〈大和大路通Ⅰ〉』。
建築家かつデザイナーの寺田尚樹氏が、氏のライフワークである模型“添景”シリーズのENSO ANGOオリジナル京都編のアートで装飾しています。MoMA をはじめとする海外の有名美術館にも高評価の“テラダモケイ”が、空間にさりげないユーモアを付与しています。

『ENSO ANGO』の中でも最も小さな棟でありながらも、祇園にほど近い立地は至便。ミニマルコンセプトを徹底した客室は、バンクベッド形式を採用しており、コンパクトでありながらも機能的に活用できます。1階にはゲスト以外も気軽に利用できるバーがあり、祇園という地とも自然な繋がりを生み出しています。

寺田氏が考案した“百分の一の模型”シリーズを、二段ベッドのゲストルームなどに配置。眠る際に目に入る造形は、楽しい夢の世界へと誘ってくれる(photo by Tomooki Kengaku)。

1階のバーでは様々な人々との交流が楽しめる(photo by Tomooki Kengaku)。

エンソウ アンゴ巡る、つながる。棟と街の“回遊”で得られるもの。

このように、多彩な個性を誇る『ENSO ANGO』の5棟を巡ることで、生きた京都の日常にも触れることができます。京都に住まう人々に出会い、自己の内面を見つめ直し、新たな自分を見出していく――単なる観光に留まらない“回遊体験”は、旅の醍醐味を存分に味あわせてくれるでしょう。

加えて、ゲストと京都の人々が出会う機会を設けて、新たな価値観を生み、変化を起こすことを目指しています。伝統や文化は、ただ受け継ぐだけでは守りきれません。それらの喪失を防ぐため、内と外の人々が触れ合い、伝えあっていくという流れを模索しているのです。たとえば職人を講師としたワークショップ、禅宗大本山・建仁寺塔頭両足院の副住職による坐禅体験、ジョギングインストラクターと巡るDiscover京都runなどの多様な体験メニューが、コミュニケーションと共鳴を生み出しています。

“回遊”によって生まれる交流が、より良い変化を街と人にもたらす(photo by Satoshi Asakawa)。

エンソウ アンゴ京都の枠を超えた“ベストな食”を追求。 

旅の大きな楽しみである料理もまた、『ENSO ANGO』ならではの個性を打ち出しています。
京都というくくりにこだわりすぎずに、自分達が提供できる“ベストな食”を追求。スペイン・バスク地方の料理と、京都の食材をマッチさせたオリジナリティあふれるメニューは、素材そのものの味と季節の移ろいを端的に味わえます。

「あまりに“京都”を打ち出すホテルが多いため、既に街にあふれているそれらはあえて中に持ち込みませんでした」とは、社長の十枝裕美子(トエダ・ユミコ)氏の言。それでいて、日本の「おじや」の語源ともなった米の煮炊き料理“オジャ”を、魚介の出汁や野菜のスープを含ませるなどして滋味豊かにアレンジした料理は、確たる人気を得ています。朝食は様々な食材を組み合わせた“ピンチョス”のビュッフェで、多彩な味を好きなだけ味わえます。

素材を大切にするスペイン料理の技法で、京都と日本の食を表現。

朝食ビュッフェのピンチョス。色とりどりの組み合わせが目にも美味しい。

エンソウ アンゴ「完成形のない生きたホテル」は進化し続ける。

このように、独自の個性と価値観を打ち出している『ENSO ANGO』は、京都のニューフェイスでありながらも、既に確たる存在感を示しつつあります。そんな新進気鋭のホテルを気軽に楽しめるプラン『BE OUR FRIENDS(BOF)』が、3月中旬まで提供されているそうです。

まずはプラン1『ENSO ANGO FRIENDS CAMPAIGN』。会員登録・メールアドレス登録・事前決済の3つの条件を満たせば、1室1泊10,000 円(消費税・サービス税・宿泊税込)から利用できます(土日祝前日は12,000 円)。

次にプラン2『ENSO ANGO STAY LONGER』。全日程の料金が、2連泊ならベストレートから25%OFF、3泊以上なら33%OFF になるお得ぶり。『ENSO ANGO』の醍醐味である“滞在”と“回遊”を存分に楽しめるプランです。

最後にプラン3『ENSO ANGO FREE NIGHT OFFER(フリーナイトプラン)』。2019年3月1日~4月30日までの期間に宿泊予約をすれば、無料の宿泊をプレゼント。『ENSO ANGO』と京都を2倍楽しむことができます。

これらのプランは、通常のゲストだけでなく、観光を通じた地域活性化を目指す人々への支援でもあるそうです。
社長の十枝氏は、国内外のホテルの投資や再生、さらに地域活性化の事業に深く関わってきたことから、地域と共にホテルが成長し続けることを視野に入れています。十枝氏曰く、「研修や出張にも適したプランですので、ぜひ京都と『ENSO ANGO』に訪れていただき、様々な交流を生み出してください」とのこと。さらに十枝氏との地域活性化についての懇談や、講話の依頼も受け付けているそう。「同じような志を持っている人たちとの交流は私にとっても刺激になること。そして、そこで何かが生まれたらうれしい。希望される方や団体は、事前にご相談ください」とのことです。

京都という観光資源に安住することなく、さらなる進化と発展を目指す『ENSO ANGO』。旅人からも地域振興を目指す人々からも、注目されてやまない存在となりそうです。

全棟の庭を造園設計集団「和想」を率いる信原宏平氏が担当。成長し続ける大樹のように、京都に根をおろして広がり続ける(photo by Tomooki Kengaku)。

住所:京都府京都市下京区富小路通高辻下る恵美須屋町187 MAP
電話:075-585-5790(予約直通) 075-746-3697(ホテル代表番号)
ENSO ANGO HP:https://ensoango.com/

15回目にして「本質」に迫った、『DINING OUT』を語り尽くす。[DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS/沖縄県南城市]

「DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS」に関わった5人の対談が行われた。左から、レクサス プロジェクト・ゼネラル・マネージャー:沖野和雄氏、コラムニスト:中村孝則氏、南城市役所 企画部 主査:喜瀬斗志也氏、『Discover Japan』編集長:高橋俊宏氏、『DINING OUT』総合プロデューサー大類知樹。

ダイニングアウト琉球南城日常の聖地「琉球」を表現することの難しさに挑戦。

2018年11月末に開催された『DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS』。日本最後の聖地とも呼ばれる神の島「久高島」を有する沖縄県南城市を舞台に、二夜限り繰り広げられた神聖な饗宴が終了した翌日、関わった5名が一堂に会し、今回を振り返りました。

大類 僕は『DINING OUT』に「総合プロデューサー」という立場で、企画からコンセプトメーク、演出、体制づくり、事業収支にいたるまでトータルに関わってますけど、今回ほど「総合」の内容が多岐にわたったことってなかったかも(笑)。とても難易度の高いプロデュースでした。関わってくれた沖縄の方々には本当に感謝しかありません。

喜瀬 南城市としては全く経験のないことでしたが、今回『DINING OUT』をやったことをきっかけに、いろんな議論が起こることを期待しています。スタッフとして参加した人たちも満足していました。

大類 今回、あまりに壮大な琉球の歴史や文化のどこにスポットをあてるか、を散々考えた上で、アマミキヨを真ん中に置こうと。そこから導き出したテーマが「Origin いのちへの感謝と祈り」だったんです。でも僕らがそんな大それたテーマを語ることへの、身の引き締まる思いたるや。琉球の人たちの生活には感謝と祈りが根付いている訳なので、それを敢えて言う怖さもありました。

高橋 久高島って日本で一番、二番と言っていい聖地ですけれど、そんな場所から『DINING OUT』をスタートするというのはすごい覚悟だったと思います。日本人って仏教が入ってくる前から、自然界に存在する神様を大切にしていたと思うのですが、沖縄に来るといつも自然には神様がいるんだなってことを強く感じます。

沖野 ここは現在進行形の、日常の聖地ですよね。だからこそ逆にショーアップしてはいけないというか、そういう場所でやることの難しさがあっただろうなと思います。

大類 僕ら外部の人間はその場所をお借りするという立場ですから。

沖野 人の家の中に入っていくような、ね。

大類 そうです、土足で人の家に入ってはいけない、っていう配慮をすごく考えながらやっていました。

中村 日常と非日常ということで言うと、『DINING OUT』は非日常を演出する場所だと思うんですね。今回僕は語り部という立場で、この土地の魅力をどう切り取って皆さんと非日常をつくっていこうか、と考えたときに浮かんだのが、琉球王朝時代に大陸から来た使節団をもてなすイメージでした。それを具現化するためにさらに紐解いていくと、最近の学説では、南方からやってきた民族が穀物や文化をこの地に伝えたんじゃないかと言われていて。つまり神話と歴史的史実が曖昧に重なっているんですが、琉球の人たちはそれを寛容に受け止めている。神話なのか、自分がどこの時間軸にいるのか、そんな細かいことは気にしなくてもいいんだという、広い部分が共有できた気がしますね。

喜瀬 沖縄観光というとイメージされるのは海。だけど今回、沖縄本島に住む者にとっても畏怖の場所である久高島を切り口に、僕たち自身が沖縄を見直せたことが今後のための重要な経験になったと思います。

▶詳細は、DINING OUT RYUKYU-NANJO with LEXUS

沖縄に伝わる神話にて、琉球の島々を作った女神アマミキヨが降臨したとされる久高島。今回の『DINING OUT』はここでのレセプションからスタートした。

参加したゲスト達は、女神アマミキヨが最初に降り立ったとされる久高島のカベール岬で、琉球に根付く「感謝と祈り」の精神性を学んだ。

ディナー会場となった知念城跡は国の史跡にも指定される歴史ある場所。この中にも「友利御嶽(ともりうたき)」と呼ばれる祭祀などを行う場所がある。

伝統衣装を身に纏い、ゲストを出迎える中村氏たち。琉球王朝時代に大陸からやってきた使節団をもてなすイメージで。

ダイニングアウト琉球南城初の女性シェフ、起用に秘められた様々な理由。

大類 いま、色々なところで多様性と言われていて、その中の一つに女性の起用というのがあります。それがトレンドのようになっていますが、今回の女性シェフの起用をそういう文脈だけで捉えられるとマズいなと。樋口さんの起用はアマミキヨになぞらえるという事もありますが、ルーツっていうのがポイントなんです。彼女は三重出身、新入社員で志摩観光ホテルに入社して、一度もフランスに行かず、伊勢志摩を深く掘り続けて総料理長にまでなった。伊勢志摩というところに「Origin」を求めたら世界に通用するシェフになれた。つまり「Origin」の追求が世界に通用すると証明した人。これが起用の最大の理由です。

沖野 それが『DINING OUT』のテーマですからね。東京の真似をしていたら地方がつまらなくなってしまった。もともとあった地方のよさを掘り下げていかないと楽しさは生まれてこないという。

大類 本当にそうなんです。世界と戦う最大の武器、その答えはきっと地方にある。だから樋口さんを起用したということで。初めての女性シェフということは意識はしますし、女性シェフであることは今回必然だったけど、それだけで選んだわけではない。

沖野 有史以来、おそらく女性が食というものを担ってきた訳でしょう。そういう意味でもオリジンですよね。

大類 メディアの方には初の女性シェフですね、ってすごく言われます。日本のガストロノミーの世界では、比率だけで言うと99%が男性シェフだと言われていますし、『DINING OUT』開催15回目で初めて女性シェフを起用したことが脚光を浴びることにも意味はあるとは思いますが。

中村 世界的にも女性シェフが少なくて、それは大きな議題になっています。世界のベストレストラン50のうち、女性シェフの店舗は4軒しかない。ただ、恣意的に増やすのも逆差別だろうし、なかなか結論が出ない問題なのですが。

沖野 祈りも日本では古来から女性の仕事で、料理もある種祈りに近かったんじゃないでしょうか。そもそも自然のものを食すというのは、リスクとメリットの両方があるから原始においては祈らなければならなかった。そういう意味では歴史的に女性が家庭の中の料理を担ってきたのかな、などと思います。

中村 祈りと食、というと、樋口シェフは「御食国(みけつくに)」で、自然からいただいた恵みを神宮さまにお供えしているんだっていう、ナチュラルにそういう気持ちで料理をしているように思えます。

大類 女性シェフであるということだけでなく、「御食国(みけつくに)」のシェフだということも意識していました。ガストロノミーって、クリエイティブな表現をする場としていま一番注目されていますが、「食べる」ということを中心に置くと、これは人間の根幹というか、食べなきゃ生きていけない訳で、命と繋がっている。樋口さんはその根源のところを大切にしてシェフをやっている人だから、今回どうしてもお願いしたいと思ったんです。

中村 神にお供えし、神からの恵みを皆で分け合う、そんな日本人独特の宗教観が和食にはありますよね。これからのガストロノミーのひとつのテーマとして宗教的な感覚、というのがあるかもしれませんね。クリエーション、っていう側面から見ると、もう行き着いちゃった感じがありますし。

大類 これからは演出だけじゃない、根の張り方が個性になっていくというか。

高橋 日本料理のガストロノミーのあり方を提案できた『DINING OUT』だったんじゃないでしょうか。

中村 結果的に『DINING OUT』はガストロノミーのトレンドを作っていますよね。どう生活に食が根ざしているのか、きちんと本質を掘り下げないとダメだという時代になってきています。

沖野 単に地元の食材を使うということだけじゃなく、それを食べてきている、文化をつくってきた人も含めて、命の紡ぎをもう一回定義するっていうのも『DINING OUT』のテーマですから。

中村 宗教間で折り合わなくて争いになったとき、食から入るとお互いに分かり合えることもあります。

沖野 ものづくりも同じで、宗教観って出るんですよね。グスク(城跡)を見るとその土地土地、沖縄の特徴的な石垣の作り方があって、本土とは違う。いろんな歴史の違いというか、ここまで歩んできた違いを感じるというか。何千年という時を経て伝わってきたっていうのがありますよね。

大類 普通だったらまっすぐ積んだ方が作りやすいじゃないですか。敢えてああいう曲線を出すところに意志を感じますよね。

喜瀬 争っていた時代もあったのでその名残というか、例えば曲線を作って登りにくくするとか。それが時を経て、見られることに対する部分での意識に変わっていった。平和な時代が訪れるとそういうことが生まれるんですね。

大類 平和な時代になったときに見られることを意識するというのは結構本質的なことかもしれないですね。別に機能としてじゃなくて、佇まいとしての美しさに向かうというのは。

真剣な面持ちで料理を仕上げる樋口シェフ。伊勢志摩サミットでも腕をふるい、世界からも注目を集めている。

『DINING OUT』開催の2ヶ月ほど前に食材探しに訪れた樋口シェフ。生産者たちの熱意、そして沖縄という土地そのものから大いに触発された。

郷土料理の山羊汁から着想を得て、沖縄独特の食材である山羊を余すところなく使った「ヒージャーのロワイヤル」。

在来種の野菜やハーブ、島豆腐をそれぞれの食材に合った調理法で仕上げて「ちゃんぷるー」した「ぬちぐすい」と名付けられた一皿。

ダイニングアウト琉球南城これからの時代の、本当の贅沢とは。

大類 久高島の塩は伊勢神宮に奉納されていて、今回の料理はすべてその塩を使ったんです。

喜瀬 南城市には献穀田が存在していたこともあり、皇室とのつながりもありました。

中村 秋篠宮ご夫妻もかつて久高にいらっしゃいましたよね。そのとき、紀子さまだけはクボウウタキ(一般人立ち入り禁止の聖域)に入ることを許されたらしいですね。

大類 柵もないから、入ろうと思えば入れる場所なのに、長い歴史の中でみんなが「入らない」ことを守っている。これがすごいですよね。

高橋 いまは明文化しないと分からないとか、すぐそういう話になりますよね。

喜瀬 例えば世界遺産に登録された宗像大社の沖ノ島には宮司さんがいらっしゃるので、その方がルールを示せばみんながそれに従うんですが、沖縄の宗教には宮司さんに当たる存在がないんです。だから常にみんなが試されている、ここに入る入らないの判断が自分に帰ってくるんです。だけど今後、もっと多くの方々に来てもらえるようになったら、中にはそんなの関係ないよ、という人もいるかもしれなくて、そこが悩みどころです。

大類 久高島の大切とされているところって、インスタ映えはしないじゃないですか。一見するだけでは分からないことをずっと人々が大切にしてきた。それは現代の“インスタ映え至上主義”に対する警告と僕は受け止めました。

喜瀬 そういう精神文化の部分を物見遊山的な観光で伝えるのは難しいので、暮らすように観光していただきたいと思っています。島に住む人と交わりながら、例えば彼らとお酒を飲んだりして最後は東海岸の方へ星を見にいって。翌日また朝日を見にいって船が来たら帰るっていうような、本当の意味での贅沢な時間を過ごしてもらえます。

中村 モノはもうみんな持っているから、自然の中で自分を解放するとか、眠っていた何かを呼び覚ますような、そういう特別な体験がいまはすごく贅沢なこと。モノや情報があり過ぎるとリラックスできないんですよね。

沖野 自然って予定調和じゃないから、自然に身を預ければ預けるほど唯一無二の経験ができる。昨日の『DINING OUT』でも雨が降りましたけど、あれもまたいいんですよ。予定調和だったら室内のレストランで食べればいい。寒かったり暑かったりした方が面白いんですよ。

大類 やるほうは大変ですけどね(笑)。サービスチームとキッチンチームとがインカムでずっと連絡取りながら、いま火入れはどういう状況だとか、タイミングを計って指示を出しているんです。そんな中で雨が降って来て突然「テント立てろ!」って(笑)。ベストの調理の状態で出すとか、ドリンクのペアリングのタイミングを合わせるとか、裏は大変なことになっている訳だけど、それを面白がれるというか、予定調和じゃないことが価値だって感じる人が増えていることは間違いないと思います。

中村 人によって贅沢さの感覚は違ってその距離を埋めるのは難しいけれど、考え方を伝えて共有しようと努力する必要はありますよね。日本は何万トンも余った食料を廃棄している国。贅沢はなにかってことを共有できないと、貧困がなにかっていう本質も分からない。そこで食なんかはすごく伝えやすいコンテンツになります。食においてなにが贅沢なのか、といったときに、ガストロノミーって単なる享楽じゃなくて、社会性のあるテーマでもあるなと。そのひとつにローカルガストロノミー、地方にそのテーマ性が潜んでいるんじゃないでしょうか。今回はそういう意味でも根源的なところに辿り着いたのかなあと。

大類 『DINING OUT』ってすごくラグジュアリーなイベントでしょ、って思われているところもあるんですが、贅沢の本質をちゃんと享受するためにはリテラシーが必要。そういうことも啓蒙していかなくちゃいけないですよね。

沖野 レクサスというブランドを展開していく上でも、経済力があるからとかブランドだからとか、そういう理由ではなくて、僕たちの世界観に共鳴する、本質を分かる方にこそ買っていただきたいと。『DINING OUT』に共感し、サポートし続けているのは、それを伝えるためでもあります。

高橋 僕は仕事柄、観光戦略みたいなことに関して意見を聞かれることがあるんですが、どういう人に来て欲しいかイメージしてやるべきだと伝えます。本を作るときに読者が見えていないとダメだというのと一緒で。

とりたててなにもない、いわゆる「インスタ映え」する場所ではないが、歴史や背景を知ることでその場にいることが特別な体験となる。

立ち入り禁止の看板があるわけでも、宮司がいるわけでもないが、長い歴史の中で人々はしきたりを守ってきた。

暮らすように現地の人たちと交わりながらその地を知る旅こそ、これからの最上級の贅沢ではないだろうか。

ダイニングアウト琉球南城これからの沖縄、そしてこれからの『DINING OUT』。

喜瀬 今回、『DINING OUT』を経験させていただいた中で一番感じたことは、一言で言うと「調和」ですね。沖縄という土地が持つ力のひとつに「調和」というのがあるんじゃないかなと思うのですが、誰一人欠けても成立しなかった空間な訳で、「調和」する力が古来から沖縄という地にあったのではないかと、俯瞰して思いました。今後の市の施策にも「調和」というキーワードを生かしていけたらと思います。

高橋 日本人が大切にしている精神性みたいなものをガストロノミーに置き換えることで、新しい日本のガストロノミーの方向付けが出来た回だったのではないでしょうか。これを世界に打ち出せばまた驚いてもらえると思うんですよね。昨日見た黒く燻されたぴかぴかのイラブー、感動しましたもの。

大類 イラブー料理そのものだけでなく、ぴかぴかにする行為、作るプロセスに宿っているものも見せていくべきですよね。

高橋 実は神聖なものを扱ってるのにうやうやしい感じじゃなくて、普通に世間話しながら作業しているのもいいんですよね。日常の中に、日本人が大事にしている精神性みたいなものが溶け込んでいる。

沖野 ディナーの席で獅子頭が登場したときに、(本島と)同じ獅子が出てくるんだ、と思ったんです。久高島の塩が奉納されているという話もありましたし、沖縄という特殊な背景を持つ土地だけど、いろんなことが繋がっているんだなあと。さっき喜瀬さんが「調和」とおっしゃいましたが、今回の料理を食べて思ったのは「調和」でした。けっこうとんがった食材が「調和」されていて、そこにある種の自然への回帰、みたいなことを感じて。沖縄で開催したからこそ発見できた、『DINING OUT』の新しい一面とも言えるんじゃないでしょうか。

中村 今回、食べるものの来歴を知るってすごく重要なことだと思ったんです。イラブーの燻製技術はかつて若い琉球の王子がマラッカへ遣わした久高の人たちが持ち帰ったらしいんです。さらに辿るとそれはモルディブからもたらされた技術らしいと。そして伊勢の波切の鰹節のいぶし方と久高のイラブーのいぶし方には共通点があって、どうやら鰹節の原点はここにあったのではないかと言われています。ルーツを探るというのも今後また食に関する重要なテーマになってくると思うので、例えば「DINING OUTクルーズ」、みたいなことをやっても面白いのではないでしょうか。クルーズ船にシェフとゲストが乗って、寄港した土地土地で食材を調達して、その地のルーツを探りながら料理をつくるとか。

喜瀬 琉球王国時代の久高の男性って多くは船頭さんだったんです。貿易船の船頭で高い航海技術を持っていた。家の石垣が立派だったと思うんですけど、あれはみんな功績が称えられて賜わったんですね。

中村 その時代に大陸へ行った人の生還率は50%ほどだったそうです。だから戻って来た人には報償も与えられたし、成功者として石垣付きの家も作ることができた。おそらくマラッカへ行った人の生還率はもっと低かったでしょうから、一攫千金とロマンを抱えて渡っていったんでしょう。彼らがいたからいま鰹節があるわけです。

大類 地域をどう表現するか、というところから『DINING OUT』はスタートしたんですけど、本当に大事なこと、本質というのは目に見えないところにあるわけじゃないですか。それをどう表現していくのか、ということがこれからずっと課題になるんだなと、今回すごく感じました。本質が分かっていないと他人様のところに土足で踏み込むことになってしまうし、逆に本質を分かることが喜びにも繋がる。それを肝に銘じてやっていかなくては、と改めて感じた『DINING OUT』でした。

総勢70名を超える現地のスタッフも参加。沖縄の人々に脈々と受け継がれてきた「調和」する力が発揮された。

久高島でしか獲ることができない神聖な食材「イラブー」。磨き上げる工程を手掛けられのも選ばれた島民だけだという。

コース料理のアミューズとして供された「久高島イラブーのシガレット」。イラブーの味わいがぎゅっと詰まった一品は、形状もどこかイラブーを思わせる。

ディナー会場の知念城跡の石垣に現れた獅子舞。獅子頭はよく知られる姿で、沖縄と本島との繋がりを感じさせる一幕。

本質というのは目に見えないところにある、と改めて気づかされた沖縄での開催。『DINING OUT』はこれからも本質を伝えるイベントでありたい。

1989年、トヨタ自動車入社。商品企画部にてスポーツカー『TOYOTA86』の企画を担当。2012年より現職 。デザインやアート、レクサス関連をはじめ多数のイベントに携わる。

2008年に日本の魅力の再発見をテーマにした雑誌『Discover Japan』を創刊、編集長を務める。2018年11月に株式会社ディスカバー・ジャパンを設立し、雑誌を軸に、イベントなどのプロデュース、デジタル事業や海外展開など積極的に取り組んでいる。

2004年、旧玉城村役場に入庁。06年の町村合併により南城市となってからは市の文化政策や観光政策を担う。今回のダイニングアウトでは、久高島や御嶽など聖地を会場とする中で、地元との橋渡しを担当し成功へ導いた。

ファッションやカルチャーやグルメ、旅やホテルなどラグジュアリー・ライフをテーマに、雑誌や新聞、TVにて活躍中。2013年からは、世界のレストランの人気ランキングを決める「世界ベストレストラン50」の日本評議委員長も務める。

1993年博報堂入社。2012年に新事業としてダイニングアウトをスタート。16年4月に設立された、地域の価値創造を実現する会社『ONESTORY』の代表取締役社長。

@adidasfun

オーダーする際にはデザイン担当者と会って、詳細な打ち合わせをした方が出来上がってきたときにイメージと違ったようなトラブルにも巻き込まれることは少ない。 #フットサル #サッカー #ユニフォーム

「飲む」から始まるつながりを、発信を沖縄で考える『LIQUID』。[LIQUID/沖縄県宜野湾市]

リキッドOVERVIEW

白い壁の室内に、センスよく並べられた器たち。手を使って、小さな生産規模で、暮らしの道具を作る作家と、それを紹介するギャラリーショップは、東京を中心とした都市部に、そして工芸の産地に増えています。でもここが沖縄、しかも宜野湾市嘉数という土地だと聞いたら、驚く人は少なくないのではないでしょうか。「沖縄には行ったことがあるけれど、嘉数ってどこ?」という人だっているはずです。

村上純司氏が2017年7月にオープンした『LIQUID』は、単なる「道具の店」にとどまりません。いや、もしかしたら今はまだ「道具の店」にしか見えないかもしれない。けれど、村上氏の頭の中には、もう少し大きな“目論見”があります。その眼差しは、プロダクトや作品と作家を見つめると同時に、沖縄を、日本を見つめています。コマーシャルな視点で見れば、簡単には「前途洋々」とはいえないでしょう。にもかかわらず、2017年の沖縄に、『LIQUID』を開いた理由とは。開業から1年ちょっとを過ぎた2018年晩秋、沖縄で話を聞いてきました。

住所:〒901-2226 沖縄県宜野湾市嘉数1-20-17  MAP
電話:098-894-8118
LIQUID HP:https://www.liquid.okinawa/

江戸時代から続く城下町が「ひとつのホテル」になった![篠山城下町ホテル NIPPONIA/兵庫県篠山市]

城下町全体がゆるやかにつながって人々の行き来や交流が生じる、という構想(ONAE棟の外観)。

篠山城下町ホテル NIPPONIA丹波篠山の歴史と街に、溶けこむように過ごす体験。

約400年の歴史を誇り、国の史跡にも指定されている丹波篠山(たんばささやま)の城下町。京都や堺のほど近くに位置しながらも、独自の文化と食を育んできたこの地に、「城下町全体をホテルに見立てて宿泊・体験できる」という他に類を見ないプロジェクトが発足しました。江戸時代から明治、昭和にかけて築かれた古民家7棟をリノベーションして、篠山の歴史を肌で感じられる場に仕上げています。

その特徴は、なんといっても篠山に特有(篠山特有)の町屋をそのまま生かした個性的な滞在空間。更に宿と町との連携によって、初めて可能となった数々のアクティビティも待ち受けています。

そもそも、なぜ「城下町全体をホテルにする」という壮大かつ大胆な発想にいたったのでしょうか? その経緯と、丹波篠山という地で味わえる体験について探りました。

貴重な古民家群を、篠山の文化や歴史を体感できる複合宿泊施設として再生(SAWASIRO棟の外観)。

ひとつの建物で完結する普通のホテルや旅館では味わえない体験が待つ。 

篠山城下町ホテル NIPPONIA「地域活性化」を命題とする人々が結集。 

『篠山城下町ホテル NIPPONIA』をフラッグシップにかかげる『NIPPONIA』プロジェクトは、日本各地に残っている古民家をリノベーションし、その土地ならではの文化や歴史を体感できる場へと再生していく取り組みです。

その発端となったのは、篠山市を拠点に古民家活用と地域再生に取り組んでいた一般社団法人ノオトでした。そして、現在同プロジェクトのほとんどの施設の運営を担当しているバリューマネジメントとの出会いがブースターとなったのです。更に彼らと志を同じくする多くの人々とも連携し、その活動の輪を全国に広げつつあります。

ここ篠山での目標は、「篠山の人々とともに創り上げる地域活性化」。篠山という地が秘めている大いなるポテンシャルと、「それらを生かして地域を盛り上げていきたい」という人々の想いが、全国的にも稀有(けう)な取り組みとして実現したのです。

篠山は、歴史的建造物や重要文化財、伝統的建造物群保存地区といった、由緒正しい建造物が多く残っている土地です。それらを生かして将来に残していくために、ノオトは建築基準法の規制見直しや、旅館業法の改正の実現にまで尽力。こうして様々な努力の末に、全国に先駆けた地方創生のスタイルが実現したのです。

縦=同じ建物の上下ではなく、横=町全体のゆるやかなつながり。

蔵や離れなど、それぞれ趣の異なる建物が元となっている宿泊棟。

篠山城下町ホテル NIPPONIAつながる、広がる、町全体がアクティビティの舞台に!

そんな『篠山城下町ホテル NIPPONIA』で味わえるのは、篠山の城下町全体を舞台とした宿泊体験です。
まずは、ハードとなる建物自体の特別感。

フロントにもなっている「ONAE」は、明治初期に建てられた銀行経営者の邸宅を、ほぼそのまま再生。この、「元の建築を可能な限りそのまま生かす」というモットーは、他の建物にも徹底されています。水回りや空調は快適に整えながらも、天井や梁、土間や壁の材質といった基盤となる建材は、かつての風情と存在感をそのまま残しているのです。

このような気遣いに、訪れたゲストは「こんな所まで昔のままなの!」と驚きの声を上げるそうです。例えば五右衛門風呂や土壁といったものが残されており、それでいて現代的な快適さを実現しています。

テレビや時計を置いていないので、往時の暮らしをほぼそのまま追体験できる。

非日常の、それでいてどこか懐かしい空気に浸れる。

篠山城下町ホテル NIPPONIA世界に名をはせる丹波篠山の食を堪能! 

そんな懐かしくも快適な滞在空間で味わえるのは、丹波の黒豆や但馬牛(たじまうし)、松茸などといった、全国的にも名高い篠山の食材。しかも古民家の宿にありがちな和食や郷土料理ではなく、なんとフレンチで供されるのです。
その理由は、フレンチが世界的に見ても最高のクオリティを誇る調理法であり、非日常を演出してくれる力を持っているからだそうです。それでいて、食材はほぼ全てが丹波篠山産という徹底ぶり。篠山名物の「ぼたん鍋」で有名な猪や、鹿などのジビエも取り入れ、前菜やメインディッシュの肉料理として並びます。

黒豆・栗・松茸など、丹波篠山が誇る食材に舌鼓!

のどぐろ・ほうぼう・サザエなどの海の幸もふんだんに。

和の食材×フレンチという新鮮な驚き。

篠山城下町ホテル NIPPONIA400年の歴史が流れる町の住人になる。

もちろん、歴史ある城下町をそぞろ歩く楽しみも見逃せません。
町のそこかしこには、個性豊かな店舗が軒を連ねており、日本各地の雑貨を集めたお店や世界中の陶器を集めたお店など、おもちゃ箱のような楽しさが溢れています。

これらを営むのは、主に篠山に魅せられて移住してきた人々。移住者の視点で新たに発掘された魅力に、思わぬ出会いと驚きを与えられるでしょう。

更に宿泊棟と宿泊棟の間を渡り歩く楽しみもあります。距離はまちまちなので、歩いて行ける場合もあれば、車で5~10分程度かかる場合もあります。点在しながらもゆるやかにつながっている経路をたどることで、改めて実感できる空気や雰囲気がありそうです。

加えて、近隣の観光地や施設と連携したアクティビティや、季節のイベントなども豊富にラインナップ。豊かな食文化を実感できるいちご狩りや栗拾い、丹波焼の焼き物体験など、多種多様に楽しめます。

宿泊棟の中でゆったり過ごすのも良し。滞在の楽しみ方は人それぞれ。

非日常でありながら、懐かさを感じられる町。

篠山城下町ホテル NIPPONIA日本各地に『NIPPONIA』が広がる!

『篠山城下町ホテル NIPPONIA』をフラッグシップとする『NIPPONIA』プロジェクトは、今後も更なる展開と発展を目指しているそうです。

まず『篠山城下町ホテル NIPPONIA』自体は、同エリア内に30室の展開を予定。更に、城下町で遊べるコンテンツも増やしていく予定です。

加えて、全国各地に『NIPPONIA』をオープンする動きも。2018年には、既に3エリアで稼動を開始しました。
まずは千葉県香取市に3月にオープンした、『佐原商家町ホテルNIPPONIA』。県の指定文化財である『中村屋商店』をリノベーションし、香取神宮や諏訪公園などの、桜の名所となっているエリアに滞在できます。
次に10月にオープンした『福住宿場町ホテル NIPPONIA』。かつて京都と篠山を結ぶ街道として多くの物資や旅人が行き交い、その休息の場となった宿場町・福住に、1棟7室の宿泊施設ができました。

更に11月には、元酒蔵をリノベーションした『NIPPONIA HOTEL 奈良 ならまち』が奈良県奈良市にオープン。地元で名をはせる奈良豊澤酒造場の見学や、希少な「朝どれ日本酒」の提供、日本酒造りのワークショップの開催など、お酒をコンセプトとしたコンテンツを豊富に用意しています。

豊かな風土と文化を誇る日本の、土地ごとの魅力を堪能できるプロジェクト。篠山だけでなく、ぜひ各地の『NIPPONIA』も訪れてみたいものです。

往時のしつらえそのままの古民家に驚いたり、タイムスリップしたかのような町歩きを楽しんだり(佐原商家町ホテルNIPPONIA)。

思い思いの発見や満足に浸れる(福住宿場町ホテル NIPPONIA)。

土地と建物の歴史に想いをはせながら、「ここで暮らすこと」の豊かさを実感できる場(NIPPONIA HOTEL 奈良 ならまち)。

住所:兵庫県篠山市西町25(ONAE/フロント棟)MAP ※住所は宿泊棟によって異なります
電話:0120-210-289(NIPPONIA総合窓口)
営業時間:問い合わせ 11:00~20:00 IN  15:00‐19:00 OUT 10:00
篠山城下町ホテル NIPPONIA HP:https://www.sasayamastay.jp/

ロゴ柄プリントプルオーバーパーカー

肉厚なNEWロゴ柄プリントパーカー

  • 仕様は【IHSW-23】と同様です
  • フロントにはアイアンハートのロゴが入ります
  • カレッジパーカーのようなデザインでバイクに乗る時だけでなく普段着にも合わせやすいです
  • 左裾にはアイアンハートのネームロゴが付きます
  • 4本針(フラットシーマ)での縫製で、ストレスのない着心地です
  • ワンウォッシュ済み
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

IHSW-42 : サイズスペック

サイズ (cm) 着丈 肩幅 身幅

裾幅

袖丈 袖口
S 644210693649
M 664511099659
L 6948114105669.5
XL 7251118109679.5
XXL 74541221136810.5

素材

  • 綿100%

ループウィールフルジップパーカー

着心地抜群のパーカー!

  • 吊編み機(LOOPWHEEL)で時間を掛けて編み上げた無地スウェット
  • 生地は【IHSW-39】と同様です
  • プルオーバーではなくジップタイプになります
  • ダブルジップ仕様なのでバイクに跨った時や座った際にダボつかないです
  • 無地なので着合わせがしやすいです
  • 4本針(フラットシーマ)での縫製で、ストレスのない着心地です
  • ワンウォッシュ済み
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿100%

ロゴ柄プリントループウィールプルオーバーパーカー

ループウィールにロゴ柄プリントが仲間入り!

  • 吊編み機(LOOPWHEEL)で時間を掛けて編み上げた無地スウェット
  • 仕様は【IHSW-39】と同様です
  • フロントにはアイアンハートのロゴが入ります
  • カレッジパーカーのようなデザインでバイクに乗る時だけでなく普段着にも合わせやすいです
  • 4本針(フラットシーマ)での縫製で、ストレスのない着心地です
  • ワンウォッシュ済み
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿100%

ループウィールプルオーバーパーカー

着心地抜群のパーカー!

  • 吊編み機(LOOPWHEEL)で時間を掛けて編み上げた無地スウェット
  • 生地は【IHSW-41】と同様です
  • ジップではなくプルオーバータイプになります
  • 無地なので着合わせがしやすいです
  • 4本針(フラットシーマ)での縫製で、ストレスのない着心地です
  • ワンウォッシュ済み
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿100%

胸ポケット付ヘビーサーマルクルーネックロンT

定番サーマルに胸ポケット付バージョンが登場!

  • 生地は【IHTL-1301】と同様です
  • タバコ等を入れたりと使い勝手の良い胸ポケットを付け加えた仕様です
  • 1枚で着てもインナーにしても良し、使い勝手のいい1着です
  • 各部の縫い合せは全て4本針で縫製
  • 綿100%の肉厚ワッフルで作りました
  • ワンウォッシュ済み

素材

  • 綿 100%ボディ : 20/- (肉厚ワッフル) リ ブ  : 畦編み