「完成形のない生きたホテル」が京都の旅を変える。[ENSO ANGO/京都府京都市]
エンソウ アンゴ個性あふれる5棟が「ひとつのホテル」を形成。
2018年10月。稀(まれ)な個性としつらえを併せ持ったホテルが、京都の中心地に誕生しました。
その名は『ENSO ANGO(エンソウ アンゴ)』。四季折々に異なる表情を見せ、訪れるたびに新鮮な驚きを与えてくれる京都にふさわしい、多面的な魅力を持つホテルです。
そのキャッチコピーは“完成形のない生きたホテル”。徒歩で巡れる5棟の建物を「1つのホテル」に見立て、京都の歴史と風土を大切にしながらも、ここでしか味わえない体験を取り揃えています。
5つの棟は京都の中心地・四条通りと五条通りに挟まれたエリアに点在。いずれの棟でもチェックインができ、各棟の施設を自由に利用できます。
エンソウ アンゴ「分散型ホテル」という斬新な形態の意義。
『ENSO ANGO』を構成する5棟は、それぞれ目をみはるような個性を備えています。揺るぎ無いコンセプトによる統一感を漂わせながらも、各棟の装飾や空間デザインは、全て異なるアーティストが担当。しかも、いずれも超一流の芸術家達です。まるで美術館のようなしつらえと存在感は、単に泊まる以上の満足感をもたらしてくれるでしょう。
さらに、今後も新たな棟が加わって、京都という歴史ある古都を舞台に広がっていく可能性を秘めています。通常は1棟で完結してしまうホテルに、「発展」と「進化」という魅力的な可能性を付加。そして、同じく発展と進化を続ける京都の街とも一体化していく――そんな分散型ホテルという新しい宿泊モデルが持つ、旅人と地域の無限の可能性を示すコンセプトが、“完成形のない生きたホテル”というキャッチコピーなのです。
エンソウ アンゴ連携しながらも異なる個性を奏でる。
そんな個性豊かな5棟をディレクションしたのは、世界的なインテリアデザイナーとして知られる内田繁氏が創設した『内田デザイン研究所』。建築・インテリア・家具デザインなど、隅々まで『ENSO ANGO』ならではのスタイルと格式を打ち出しています。
その確たる基盤に彩りを添えるのは、先述したように、各棟ごとに異なる一流アーティスト達。客室・ラウンジ・ロビーなどの空間デザインを手がけ、個性と創造性の競演を見せてくれます。
まずは全棟のディレクションと同じく、『内田デザイン研究所』が担当した『FUYA II〈麩屋町通Ⅱ〉』。
テーマは「伝統と現代を行き来する場の精神性」で、『ENSO ANGO』の名の由来ともなった“日本の精神文化”と京都の路地の魅力を具現化しています。
その象徴とも言えるのが、茶室と立礼席(椅子とテーブルのお茶席)の設けられたロビー空間です。インテリアデザインの一時代を築いた内田氏と、その理想を継承した内田デザイン研究所のセンスで創り上げられた空間は、「茶の湯」「侘び寂び」といった日本の美意識を体現しつつも、『ENSO ANGO』ならではの凛とした装いを見せてくれます。
ほかにもメディテーション(瞑想)を行なったり法話を聞いたりできる畳サロン、庭園を眺めながら汗を流せるジムなど、自らの内面を見つめながら精神を高められるスペースを備えています。
エンソウ アンゴ暮らしに息づく工芸の美に気づく。
次に、陶作家の安藤雅信氏が室内装飾を手がけた『FUYA I 〈麩屋町通Ⅰ〉』。“うなぎの寝床”と称される京町屋独特の造りを生かし、その伝統的な構造を踏襲しています。パブリックエリア全体が安藤氏の作品ギャラリーとなっていて、都会の喧騒から隔絶された静寂にじっくりと浸ることができます。この棟は安藤氏が主宰する『ギャルリ百草(ももぐさ)』の空間的世界観を現しており、「着る・食べる・住む」という生活の基本から見つめ直した美術と工芸の在り方を追求しています。
エンソウ アンゴ“食”に関わるアートとイベントを楽しむ。
アーティスティックな空間を堪能できる棟は、ここだけではありません。
東京藝術大学の美術学部長にして、岐阜県美術館の館長を務める日比野克彦氏が担当した『TOMI I 〈富小路通Ⅰ〉』では、氏の代表的なモチーフである段ボールアートを鑑賞できます。
“京都の台所”として知られる錦市場で使われていたダンボールを素材に、京都の日常と暮らしから生まれたアートを、手描きの壁画や装飾として展示。日比野ワールドの醍醐味とも言える、前衛的な空間が広がります。
さらに、アイランドキッチンとダイニングテーブルを備えたラウンジや、テラスに面したゲストキッチンなどを完備。「食」の様々なスタイルを通し、地域の人とゲストとが交流をする場になっています。お出汁から学ぶおばんざい教室や、プロの料理人によるプライベートディナーまで、さまざまな食のイベントも催されています。
エンソウ アンゴ最先端のデザイングループの世界観を満喫。
次なる棟は『TOMI II 〈富小路通Ⅱ〉』。ブルガリやルイ・ヴィトンなどのプロダクトから建築まで、幅広いデザインワークで知られるスイスの『アトリエ・オイ』が、日本で初めて実現した空間デザインとインスタレーションを味わえます。
そのテーマは“陰影”。和傘の技による美しい影を落とす照明や、清水焼をアレンジした壁面照明など、京都の手仕事とアートが融合した世界を見せてくれます。
また、『ENSO ANGO』で唯一のレストランを備えた棟は、朝食・ディナー・バータイムに至るまで、多くの人々が交差してコミュニケーションを生む場ともなっています。
エンソウ アンゴミニマルコンセプトな利便性を求める方へ。
最後は、バンクルームのあるコンパクト&モダンな『YAMATO I 〈大和大路通Ⅰ〉』。
建築家かつデザイナーの寺田尚樹氏が、氏のライフワークである模型“添景”シリーズのENSO ANGOオリジナル京都編のアートで装飾しています。MoMA をはじめとする海外の有名美術館にも高評価の“テラダモケイ”が、空間にさりげないユーモアを付与しています。
『ENSO ANGO』の中でも最も小さな棟でありながらも、祇園にほど近い立地は至便。ミニマルコンセプトを徹底した客室は、バンクベッド形式を採用しており、コンパクトでありながらも機能的に活用できます。1階にはゲスト以外も気軽に利用できるバーがあり、祇園という地とも自然な繋がりを生み出しています。
エンソウ アンゴ巡る、つながる。棟と街の“回遊”で得られるもの。
このように、多彩な個性を誇る『ENSO ANGO』の5棟を巡ることで、生きた京都の日常にも触れることができます。京都に住まう人々に出会い、自己の内面を見つめ直し、新たな自分を見出していく――単なる観光に留まらない“回遊体験”は、旅の醍醐味を存分に味あわせてくれるでしょう。
加えて、ゲストと京都の人々が出会う機会を設けて、新たな価値観を生み、変化を起こすことを目指しています。伝統や文化は、ただ受け継ぐだけでは守りきれません。それらの喪失を防ぐため、内と外の人々が触れ合い、伝えあっていくという流れを模索しているのです。たとえば職人を講師としたワークショップ、禅宗大本山・建仁寺塔頭両足院の副住職による坐禅体験、ジョギングインストラクターと巡るDiscover京都runなどの多様な体験メニューが、コミュニケーションと共鳴を生み出しています。
エンソウ アンゴ京都の枠を超えた“ベストな食”を追求。
旅の大きな楽しみである料理もまた、『ENSO ANGO』ならではの個性を打ち出しています。
京都というくくりにこだわりすぎずに、自分達が提供できる“ベストな食”を追求。スペイン・バスク地方の料理と、京都の食材をマッチさせたオリジナリティあふれるメニューは、素材そのものの味と季節の移ろいを端的に味わえます。
「あまりに“京都”を打ち出すホテルが多いため、既に街にあふれているそれらはあえて中に持ち込みませんでした」とは、社長の十枝裕美子(トエダ・ユミコ)氏の言。それでいて、日本の「おじや」の語源ともなった米の煮炊き料理“オジャ”を、魚介の出汁や野菜のスープを含ませるなどして滋味豊かにアレンジした料理は、確たる人気を得ています。朝食は様々な食材を組み合わせた“ピンチョス”のビュッフェで、多彩な味を好きなだけ味わえます。
エンソウ アンゴ「完成形のない生きたホテル」は進化し続ける。
このように、独自の個性と価値観を打ち出している『ENSO ANGO』は、京都のニューフェイスでありながらも、既に確たる存在感を示しつつあります。そんな新進気鋭のホテルを気軽に楽しめるプラン『BE OUR FRIENDS(BOF)』が、3月中旬まで提供されているそうです。
まずはプラン1『ENSO ANGO FRIENDS CAMPAIGN』。会員登録・メールアドレス登録・事前決済の3つの条件を満たせば、1室1泊10,000 円(消費税・サービス税・宿泊税込)から利用できます(土日祝前日は12,000 円)。
次にプラン2『ENSO ANGO STAY LONGER』。全日程の料金が、2連泊ならベストレートから25%OFF、3泊以上なら33%OFF になるお得ぶり。『ENSO ANGO』の醍醐味である“滞在”と“回遊”を存分に楽しめるプランです。
最後にプラン3『ENSO ANGO FREE NIGHT OFFER(フリーナイトプラン)』。2019年3月1日~4月30日までの期間に宿泊予約をすれば、無料の宿泊をプレゼント。『ENSO ANGO』と京都を2倍楽しむことができます。
これらのプランは、通常のゲストだけでなく、観光を通じた地域活性化を目指す人々への支援でもあるそうです。
社長の十枝氏は、国内外のホテルの投資や再生、さらに地域活性化の事業に深く関わってきたことから、地域と共にホテルが成長し続けることを視野に入れています。十枝氏曰く、「研修や出張にも適したプランですので、ぜひ京都と『ENSO ANGO』に訪れていただき、様々な交流を生み出してください」とのこと。さらに十枝氏との地域活性化についての懇談や、講話の依頼も受け付けているそう。「同じような志を持っている人たちとの交流は私にとっても刺激になること。そして、そこで何かが生まれたらうれしい。希望される方や団体は、事前にご相談ください」とのことです。
京都という観光資源に安住することなく、さらなる進化と発展を目指す『ENSO ANGO』。旅人からも地域振興を目指す人々からも、注目されてやまない存在となりそうです。
住所:京都府京都市下京区富小路通高辻下る恵美須屋町187 MAP
電話:075-585-5790(予約直通) 075-746-3697(ホテル代表番号)
ENSO ANGO HP:https://ensoango.com/