倉敷に積もりました~!!!
“食”の力で金沢の未来を切り拓く。[とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO/石川県金沢市]
とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO金沢ならではの美味に出会える「現代版屋台村」。
その土地ならではの食材や食文化は、旅の醍醐味。ですが、慣れない土地で見知らぬ美味を求めてさまようのは、少々大変かもしれません。
そんな旅人にも、また、地元に住まう人々にも、すぐに見つけられる「食のステーション」とでもいうべき存在が、金沢の中心街に誕生しました。
その名は『とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO』。かつて金沢の中心街・片町にあった天神様・お稲荷様・金比羅様の三神を祀っていた小橋菅原神社にちなんで、天神様の参道を示す「とおりゃんせ」の名を冠しました。
わらべうたの歌詞として有名な「とおりゃんせ」は、「ここをお通りなさい」という意味。訪れる人々への歓迎の想い、ここを通過点として大きく羽ばたいてほしい、という出店者への想いなどなど、この場から様々なムーブメントを起こしたい、という希望が込められているそうです。
現在テナントとして入っているのは、フレンチ・季節のおばんざい・イタリアン・炉端焼き・燻製とラム酒のバー・海老専門店・中華・ラーメン店の8店舗です。いずれもモダンな個性を漂わせながらも、金沢の食材と食文化を満喫できるラインナップです。
とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO金沢の食文化を守りながら新たな形に発展・活性化させる試み。
まずは『和ビストロ 久遠』。「和の素材に洋の技、2つを結ぶ一皿」をキャッチコピーとして、大野醤油や塩麹・抹茶などの和の素材を取り入れた「金沢フレンチ」のお店です。鰤(ブリ)や香箱蟹などの、石川ならではの食材もふんだんに使用。盛り付けの美しさにも注目です。
次は『季節のおばんざい 中にし』。「小鉢で感じる四季のうつろい」をテーマに、冬至にはカボチャ、節分にはイワシなどなど、日本人が大切にしてきた「季節のこころ」を漂わせる料理が並びます。「ほっとするような場所」を目指しているとのことで、身体に優しい金沢の家庭料理を、懐に優しい価格でふんだんに味わえます。
とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO1ヵ所で楽しめる金沢のグルメ巡り!
続いて『海老専門店 九代目 海老翔(えびしょう)』。徹頭徹尾、海老ざんまいのお店で、日本海の荒波にもまれた多種多様な海老が味わえます。津幡(つばた)の老舗の酒蔵・久世酒造の久世嘉宏氏と、東京で飲食店をプロデュースする坂田和文氏の共同出店で、新鮮な車海老をその場で日本酒に漬け込んだ「酔っ払い海老」が目玉。もちろん金沢名物の「白海老」の料理もあり、日本酒の豊富なラインナップも魅力です。
そして『燻し屋らむ』。フランス人の兄弟が営む燻製料理とラム酒のお店です。アナゴやサバ・煮卵などの燻製とラム酒とのハーモニーが、ここにしかないエスプリを奏でます。チップの種類や燻す温度で変わる燻製の奥深さを楽しめる他、果物やコーヒー豆を漬け込んだ多彩なラム酒も多数。和食器を用いたデコラクティブな盛り付けも必見です。
旅先だからこそ味わいたいラーメン店もあります。『Kanazawa ramen WAKA』は、はんなりと上品な鶏出汁のラーメンに、生産量日本一を誇る金沢産の金箔が浮かびます。また、近年人気の「鶏白湯(とりぱいたん)」ラーメンも人気。とかく豪快・濃厚なイメージがあるラーメンですが、金沢ならではの風雅な一品が楽しめます。
とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO溢れる個性を全店制覇したくなる。
『とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO』は、開放感のある2階建てです。2階にあるのは、以下の3店舗。
まずは『magazzino38 fatto a mano(マガジーノ38 ファット・ア・マーノ)』。食材を命と考えるイタリアンで、ハムもチーズも手作りです。金沢特産のサツマイモ「五郎島金時」をニョッキにするなど、金沢の恵みもフル活用。しかも日替わりメニューでパンやチーズ、シャルキュトリーまで手作りしています。もとは加工食品の工房で、出店の動機は「お客様の反応を直接見たい」だったそうです。妥協のないおもてなしが魅力です。
続いては『中国料理とシェリー酒 西華房(さいかぼう)』。紹興酒のように味わえるというシェリー酒と、中国料理とのコラボレーションが醍醐味。餃子や炒飯などの中華の定番から、石川の食材「堅豆腐」を使った山椒麻婆豆腐、能登豚の中華風スペアリブなどの変わり種まで取り揃えています。シェリー酒は、常時数種類を用意。飲みやすいものから個性的な輸入物まで、幅広く味わえます。
最後の『旬楽(しゅんらく)』は、「輪島の魅力を炙り出す」炉端焼きのお店。輪島直送の新鮮な魚介の一夜干しを、手ずから炙りながら地酒や焼酎とともに頂きます。他にも岩もずく・甘エビの塩辛・ホタルイカの沖漬けなどなど、石川の珍味が多数。締めはノドグロ出汁のお茶漬けでスッキリしましょう。
とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABOコンセプトは「実験」。金沢の中心部を“食文化の中心地”にする。
『とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO』は、金沢の中心部を「食文化の中心地」にするという挑戦でもあり、実験的なプロジェクトでもあるそうです。
北陸の豊かな食材をどう生かすのか。器とどう組み合わせるのか。お客様をどう楽しませるのか――出店者たちはそれらに悩み、挑みながら腕を磨いています。飲食店を志す人々のロールモデルの場ともなっていて、あらゆる「食の実験」に取り組んでもらうことを目指しています。
更に、入れ物となっている場所自体にも実験的な要素が多数。
まずは支払いを電子マネーとカードのみにして、ゲストの手間と店舗の事務作業を軽減する「キャッシュレス経済」。ゲストは複数の店舗をはしごしやすくなり、店舗は締め作業や帳簿付けなどの負担が激減して、ワンオペレーションや少人数経営が多い飲食店に大きなメリットをもたらしました。
また、テナント契約を2年限定にして、新たな業態や新規出店を「実験」しやすい環境を提供。あらゆる食のカテゴリーを集めて食のトレンドや楽しみ方を発信するという、大本のコンセプトの賜物です。
とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO第一のターゲットは金沢市民。地域の食の魅力を再発見。
観光スポットとしても魅力的な『とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO』ですが、そのターゲット層は第一に金沢市民だといいます。
「片町は金沢一の繁華街で、県外や海外から多くの観光客が訪れます。ですが、住人は逆に郊外に流れ出しており、ドーナツ化現象が進んでいるんです。この問題を解消するために、改めて金沢市民が憩える場を作りたい――それが一番の願いでした」と、事務局・プランナーの中神 遼氏は語ります。
「金沢は豊かな食材と食文化を誇る、海のものも山のものも美味しい土地です。それを更に発展させたいという気概を持った料理人たちに、チャレンジの場を提供していきたい。そして、金沢の人々に足しげく通って頂ける場所にもしたい。金沢の食の魅力を再発見できるスポットにして、ここに来れば新しい金沢の食が楽しめる、という場にしていきたいんです」と中神氏は続けます。
歴史ある観光地が抱える負の側面。それを改善して未来につなげる活動でもあるのです。
とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO本格始動に向けてイベントが目白押し!
『とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO』のテナント数は現在8店舗ですが、キャパシティは全部で12店舗。残り4店舗も徐々にオープンしていき、4月には本格的に始動します。その全てが異なるカテゴリーで、料理も個性も様々。それらが連携するイベントやキャンペーンも、積極的に行っていくそうです。
2月には「バレンタインキャンペーン」として、各店舗で特別なメニューやお土産を用意。そして厳しい北陸の冬が明ければ、中央の共有スペースを立食スペースとして開放。夏にはビアガーデンなどのイベントの場としても活用していきます。
金沢の豊かな食文化を、地域の人々とともに発展させていきたい――そんな『とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO』の理想は、新進気鋭の料理人たちの夢を後押ししながら広がっていきます。
住所:石川県金沢市片町2丁目23-6 MAP
問い合わせ:contact@touryanse.info
※各店舗の詳細はホームページをご覧ください
とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO HP:https://touryanse.info/
写真提供:とおりゃんせ KANAZAWA FOODLABO