「こども達が5月5日を待ち望むような花火大会を目指して」。[土佐横浜みなと未来祭り/高知県高知市]

色鮮やかな花火や最新式の時間差(時差式)花火も上がっています。

土佐横浜みなと未来祭り遠い夏の日にタイムスリップ。

今年5回目を迎える土佐横浜みなと未来祭りは5月5日子供の日に開催され子供たちが待ち望むような花火大会を目指しているそうです。この花火大会に興味を持ったのは私の出身地である神奈川県横浜市と同じ横浜という地名です。高知県にも横浜があると知り親近感がわき行ってみたくなりました。そこは南国らしい穏やかな風が気持ちの良い静かな港町でした。花火大会の会場には自転車で友人と連れ立ってやって来る中学生や高校生くらいの若い人達で溢れていました。高校2年の夏休みに友人と行った花火大会で初めて花火を間近で観て衝撃を受けた瞬間を思い出す、そんな雰囲気を感じました。会場を散策していると地元のお年寄りが声をかけてくださいました。その方はずっとこの地に住んでおられ、子供の頃はあの島まで泳いで行ったものだと少し離れた小さな島を指さしました。泳ぎの苦手な私にとってはかなりの距離に感じましたが懐かしそうに話す姿はその方にとっての武勇伝のようでした。

花火が設置してある玉島。

土佐横浜みなと未来祭り地形を生かした打上場所。堤防、島、台船。

土佐横浜みなと未来祭りは昨年まで灘漁港会場と仁井田臨海会場の二ヶ所を会場として開催されていましたが、今年から三里地区の仁井田臨海会場のみの開催に変更になったそうです。正午よりお祭りが始まり、高知県の代名詞とも言えるよさこい踊りなどのイベントが行われます。地元の名産品がいただける屋台もあります。土佐あかうし、しまん豚、土佐はちきん地鶏などお肉好きにはたまりません。

打ち上げ場所は堤防、少し離れた島、海に浮かべた台船の三ヶ所です。明るい時間に双眼鏡で島を見ると多くの打上筒が設置してある様子が確認できました。

花火はスターマインを中心に一ヶ所から打ち上がったり、時には華やかなワイドスターマイン、またレーザー光線を使用した演出もあり見応えがありました。会場アナウンスで丁寧に玉名を紹介しながらゆっくりと単発打ち上げで芸術玉を楽しめる贅沢な時間も見逃せません。打ち上げを担当されているのは鹿児島県の太洋花火さんです。

エンディングは錦冠菊花火や銀冠菊花火を幅広く豪華に打ち上げていました。

土佐横浜みなと未来祭り祭りの後の方がキレイを目標に。

ここでは「祭り前より祭り後の方がキレイになるお祭り」を目標にしていらっしゃるそうです。なんて素敵な考え方だろうと思いました。実際に花火大会後の会場がゴミだらけという場面によく遭遇します。そんな姿を見る度に悲しい思いになります。美しい花火を見せてくれた街を汚して帰るなんて悲し過ぎます。花火大会を開催するという事は本当に大変です。準備段階から様々な困難を乗り越えて開催にこぎつける。開催後も後片付けなど作業が山積みです。多くの方々が関わり努力の末に開催される花火大会。出来ればその花火大会や開催地の街を応援する気持ちをお持ちただけたら嬉しいです。その街を大切に思い、好きになっていただけたら幸いです。そんな気持ちを表す一つの方法が会場を汚さないこと、ゴミを出さないことではないでしょうか。これは土佐横浜みなと未来祭りに限らず何処の花火大会でも同じです。花火大会毎にゴミのルールは違いますので各々ご確認の上ご対応いただければと思います。綺麗な会場で気持ちよく花火を観覧出来ればきっと良き思い出としていつまでも心に残ることでしょう。それがひいては子供たちが待ち望む花火大会へと発展して行くのではないかと考えます。

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場所:三里地区 仁井田臨港会場(グリーンパワー周辺の海岸沿い) MAP
日時:5月5日 19:30~20:45 ※お祭りは12:00スタートです。
土佐横浜みなと未来祭り HP:http://kochi-minatomirai.com/

1963年神奈川県横浜市生まれ。写真の技術を独学で学び30歳で写真家として独立。打ち上げ花火を独自の手法で撮り続けている。写真展、イベント、雑誌、メディアでの発表を続け、近年では花火の解説や講演会の依頼、写真教室での指導が増えている。
ムック本「超 花火撮影術」 電子書籍でも発売中。
http://www.astroarts.co.jp/kachoufugetsu-fun/products/hanabi/index-j.shtml
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