ダイニングアウト青森浅虫『LEXUS』がオフィシャルパートナーとして『DINING OUT』をサポートする理由。
1989年、日本人の手で世界に通用する高級車をつくりたい、という想いから誕生した日本発のラグジュアリーブランド『LEXUS』。現在、世界90ヵ国で展開するこのグローバルブランドは、第2回目の『DINING OUT』からオフィシャルパートナーとして参画し、サポートを続けています。『LEXUS』が『DINING OUT』に寄せる期待、サポートの意義とは? Lexus International President・澤 良宏氏に話を聞きました。
『LEXUS』はモビリティブランドですから、もちろん個性的な、魅力的な商品を開発することが第一義です。しかし昨今の市場は、ラグジュアリーなプロダクトを所有することから、豊かな時間や経験を得ることにニーズがシフトしています。そういう時代において、ただ魅力的なプロダクトを提供するだけでは、お客様の思いにお応えすることができません。そこで車を軸にしつつ、私達の精神と親和性の高い分野でさまざまな活動も行なっています。それが日本発のラグジュアリーライフスタイルブランドとしての『LEXUS』です。
そして豊かな時間として、まず考えられる要素に食事があります。『DINING OUT』は気鋭のシェフを招き、その日限りの食事を提供するイベントですから、そもそも私達のお客様ニーズに即しているといえます。また、特別な史跡や風光明媚な景勝が舞台となることも大切な点。そういった本来食事をする場所ではない場所で、その土地の食材を使い、数日間限定のレストランを開く。それはまさに唯一無二の体験、豊かな時間を提供することにほかなりません。
さらに、舞台が特別な場所であることは、その食事に必ず旅、移動が伴うことも意味します。移動=モビリティの喜び、そして到着から先の豊かな時間というものをセットで考えることができるわけです。つまり、モビリティとライフスタイルという『LEXUS』の両側面と非常に親和性が高いわけです。これが私達が『DINING OUT』をサポートする理由です。
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ダイニングアウト青森浅虫旅と食事が生む唯一無二の時間。『DINING OUT』ならではの体験価値とは。
日本人には時間軸で物事を捉えるカルチャーがあります。“移ろい”や“侘び寂び”という古くから言われる日本の価値観は、時間軸を大前提にした美意識。たとえば“虫の声”。これをアメリカでは、ノイズあるいはサウンドといいますが、日本では“声”や“歌”と言う。それはおそらく“虫の声”が聞こえる時間そのものを表現しているからでしょう。また、欧米は空間そのものを静的に捉え、黄金分割的なバランスを好みます。一方で日本人はあえてアンバランスを取り入れ、そこに時間軸のなかで変化する移ろいを楽しむのです。これは我々独自の文化だと思います。
その側面から考えると『DINING OUT』の価値が浮かび上がってきます。『DINING OUT』は参加が決定した時点から楽しみがスタートします。プランを考える、服装を悩む、パッキングをする、車に乗って移動を楽しむ、車窓の景色を眺める。そして目的地に到着し、そこで特別なメインイベントが待っている。そういう時間軸をベースに非日常を連続的に演出することで、一層の特別感が生まれます。そしてこの日常からの距離の遠さこそが、『DINING OUT』で皆様に体験して頂きたい価値となります。
さらに『DINING OUT』は、さまざまな演出によって非日常の時間を生み出します。たとえば過去には密法修行のひとつである護摩行や地元に伝わる能といった、訪れたゲストのためだけの特別な演出が行われ、『DINING OUT』という時間を彩りました。単に“野外で食事をする”という体験だけではなく、食事に至るまでの時間軸を演出によって肉付けすることが、いっそうの非日常感を醸し出すのです。
もちろん、世界中のトップシェフが、地元の食材を使い、地元の伝統を取り入れながらその日のためだけに仕立てる食事、それ自体が唯一無二であることは言うまでもありません。その日、その瞬間しか味わうことができないもの。これが『DINING OUT』の価値の芯となっていることは間違いないでしょう。
そしてもうひとつ大切なこととして、『DINING OUT』において、ゲストを迎えるのが地元のスタッフであることが挙げられます。スタッフが皆、それぞれに地元愛を持ち、心を込めてゲストを迎える。もちろん、レストランのプロフェッショナルのサービスと比べれば、劣る部分もあるかもしれません。しかし、それらを踏まえた上でなお心に響く“おもてなし”の心が伝わる。それが『DINING OUT』の非日常をいっそう明確に描き出すのです。
このように、時間軸に即しながら連続的に非日常を演出する。そうして生まれる唯一無二の時間が、『DINING OUT』で他にはない体験価値を得られる理由なのです。
ダイニングアウト青森浅虫ライフスタイルブランドとしての『LEXUS』の未来。
ライフスタイルブランドを掛け声だけにせず、お客様の生活のなかで『LEXUS』との関わりを増やしていくことが目標です。プロダクトだけでは、どうしてもお客様との接点が“点”になってしまいます。その関係性を“線”にするために、「INTERSECT BY LEXUS」のようなブランドの世界観を体感できるスペースを作るなど、さまざまな体験を提供し続け、『LEXUS』と関わる生活の豊かさを伝える活動を続けています。
心を揺さぶるような体験を生み出すには、相手のことをとことん慮り、考え抜き、その人以上に思いを馳せることが大事です。LEXUSでは、このような考え方を“CRAFTED”と呼んでいます。その根本にあるのは、日本らしいおもてなしの文化。日本発信のラグジュアリーブランドとして、そういった日本的な精神を世界に広げたいと考えています。
『DINING OUT』でも、お客様が何らかの告知を知って、アクセスをして、そこから関係がはじまるという、数々の接点でのつながり、体験が終わるまで私達はお客様の体験を陰ながらサポートしていく立場にあります。現在は空港や駅などからのご試乗、送迎でゲストに『LEXUS』を体験して頂いていますが、今後はさらに移動中の楽しみや驚きを増やしたい。また、「LEXUS NEW TAKUMI PROJECT」の活動として各地の工芸作家や匠の皆様をサポートしているなかで、かなりの人脈もできていますから、そういった方々も取り込みながら、世界観の輪を広げていきたいと思っています。
ダイニングアウト青森浅虫目前に控えた『DINING OUT AOMORI-ASAMUSHI with LEXUS』の楽しみ方。
過去に5回の『DINING OUT』に参加し、どの回も優劣のつけられない魅力を感じました。たとえば2016年の『DINING OUT ARITA&』は雨でした。一般的に野外イベントにとって、雨はネガティブな要素です。しかし雨の幕がかかったことで、有田焼と料理のハイテンションなコラボ、料理人の思い、ドリンクとのマリアージュなどに集中して対峙できました。あの緊張感を持って愛でるという時間は、雨でなければ実現しないことだったと思います。一方で2017年の『DINING OUT MIYAZAKI』や2018年の『DINING OUT NISEKO』は晴天に恵まれました。光の移ろいや温度変化といった野外ならではの魅力が感覚を刺激してくれたことを覚えています。五感を研ぎ澄ませるという喜び。これもまた、他に代えがたい体験です。
そして今回、初の東北開催となる『DINING OUT AOMORI-ASAMUSHI with LEXUS』。テーマは「Journey of Aomori Artistic Soul」、青森という地に代々受け継がれる「アート魂をたどる旅、という視点での回となります。実は『LEXUS』はかねてより、「LEXUS DESIGN AWARD」で気鋭のデザイナーの発掘や「MEDIA AMBITION」への参画、各地の匠とのコラボレーションなど、アート、デザインへの接点を多く設けています。つまりアートという切り口は、『LEXUS』にとって、これまで以上に親和性の高いテーマとなります。私たちの世界観と『DINING OUT』、そして青森という地のアート性がリンクし、これまでになかった価値が生まれるのではないかと期待しています。
ですから今回、『DINING OUT』に参加される方は、どんな天候でもすべて唯一無二の特別な体験だと、五感をフルに使って楽しんでください。『LEXUS』で現地に入り、車の乗り心地も含めて楽しみつつ現地まで気持ちを高め、そしてアートという側面を感じながら、唯一無二の時間を体感してください。他にない特別な時間を、五感すべてで感じること。それこそが『LEXUS』というブランドの思いそのものでもあります。
京都工芸繊維大学意匠工芸学科卒業。1980年入社。カローラなどの小型車外形デザインを担当。米国駐在、内外装デザインを経て、異色のデザイナー出身チーフエンジニアとして、アイゴの開発を担当し、2017年4月にLexus International Presidentに就任。エンジニアリングからデザイン、商品企画まで、自動車事業の様々な側面を率いてきた経験をもとに、クルマに留まらない驚きと感動の提供を目指す『LEXUS』の商品・ブランド活動の両面において陣頭指揮を執る。