松本オーガニックナチュールの誕生。そこには自然体の日出彦がいた。

生酛造りにおいて最も大切な「もと摺り」に励む松本日出彦氏。奥は、『仙禽』の杜氏、薄井真人氏。

HIDEHIKO MATSUMOTO人生初のもと摺り、生酛造りの洗礼。激しく辛い作業だったが、身体は喜んでいた。

2021年4月某日。武者修業中の松本日出彦氏の姿は、栃木『仙禽』にありました。

蔵に足を踏み入れると、静寂な空気の中に響いていたのは酒造りの作業唄。

この作業唄は、明治後期から江戸時代にかけ、先人たちが酒造りの仕事中に唄ったと言われているものです。しかし、機械化が進む昨今においては、儀式として使用されることはあるも本来の役目を果たすことはほぼありません。

『仙禽』は、その唄の役目を現代に受け継ぐ数少ない蔵です。その理由は、この時期においても酒造りをしていることにも紐付きます。

「『仙禽』は、“速醸酒造り”ではなく、伝統的な酒造りの手法、“生酛造り”を採用しています。(前者と後者の)違いは様々ありますが、特筆すべきは酒母造り。人工的に作り出す乳酸を使用して発酵を促すのか、自然に発酵を促すのか。当然、後者の方が時間と手間はかかり、酒造りにおける期間も長い」。

そう話す松本氏がこの日勤しんでいるのは、「もと摺り」。生酛の酒母造りを指すそれは、蒸米、麹、水を櫂棒で丹念に摺り合わせる作業。午前中の「一番摺り」に始まり、数時間ごとに「二番摺り」、「三番摺り」と続け、1回約30分、「六番摺り」まで行います。前出の作業唄の尺は、約30分。唄うことによって、先人たちはもと摺りの時間を計ってきたのです。

見た目は地味ですが、相当な労力、体力、そして忍耐力を要するもと摺り。松本氏の額には汗が滲み、腕は震え、呼吸も荒い。天を仰ぐ数は、回を追うごとに増え、その過酷さを物語ります。人生初となったもと摺りは、想像をはるかに超える辛さ。

まさに「武者修業」と言いたいところですが、「修業」のみ切り離された苦行の絵図。

それを横で見守るのは、『仙禽』の薄井一樹氏とその弟であり杜氏の真人氏。

「全身の筋肉が泣いていました。悲鳴をあげていました。まさか『仙禽』で人生初のもと摺りをするとは夢にも思いませんでした」と話す松本氏ですが、一拍起き、「ただ……、不思議と身体は喜んでいました。初めて田んぼに入った時の感動に近いような。江戸時代に酒造りをしてきた先人は、こうやって仕事をしていたのだと身を持って体験することによって胸に込み上げてくる職人としての魂を感じました」と言葉を続けます。

「日出彦は、本当に真っ直ぐで不器用な人。でも、誰よりもぶれない芯を持っています。それは今も変わらない」と一樹氏。

今回、共に酒造りをする品目は、『仙禽』の代名詞とも言えるシグネチャー、「仙禽オーガニックナチュール」です。

「日出彦に決めさせなかった。日出彦を試したかった。日出彦に挑戦してもらいたかった。そして、日出彦の造る『仙禽オーガニックナチュール』を見てみたかった」。一樹氏は、そう話します。

「よりによって一番難しい造り。『仙禽』ブランドにも、薄井兄弟にも、そして、『仙禽』のお客様の期待にも応えるべく、自分の全てを出し切りました」と松本氏。

―――
「ナチュール」という思想は、あらゆる異なるジャンルの壁を超え、「つながる」ことができます。 
―――『仙禽』HPより抜粋

果たして、『仙禽』と松本日出彦は、どう「つながる」のか。

米の原型もある状態からここまでペースト状になるまで摺る。地道な作業が旨い酒を造る。

「四番摺り」後の松本氏。疲労困憊であることは、表情を見れば一目瞭然。

手の皮は剥け、腕の筋肉は悲鳴を上げる。「先人は本当に努力して酒造りをしてきたのだと感じます」と松本氏。

この日、偶然にも『仙禽』に訪れていた『白糸酒造』の田中克典氏。松本氏と共に「もと摺り」を行うも、「これはキツイ!」とひと言。松本氏曰く、「『白糸酒造』で体験したハネ木搾りの時も身体が喜んでいた」と話す。「もと摺りと同じく辛かったですが……汗」。

「うちの哲学が凝縮している『仙禽オーガニックナチュール』をどう日出彦が料理するのかという興味がありました。技術力の高さを知っているだけに、生酛造り、自然任せな酒造りに挑戦してもらいたかった」と一樹氏。

HIDEHIKO MATSUMOTO「味」は体を表す!? 搾り立てをひと口。ちゃんと日出彦の酒だった。

「“柔らかさ”、“旨味”、“酸味”を活かしたいと思っていました。それを表現するにあたり、今回、主役として活躍してくれたのはお米だったような気がしています。『仙禽』が使用しているのは、米の先祖とも言える古代米の亀ノ尾。生酛造りとの馴染みが非常に良く、しっかり合わさっている」と松本氏。

6月初旬、醪のテイスティングが行われました。当然、その時点での醪は、経過の途中段階。完成形は想像するしかありませんが、「良い仕上がりだった」と真人氏と松本氏は振り返り、「どぶろくとしても良いレベル」と続けます。

そして何より、「もと摺りを頑張って良かった(笑)」と松本氏。

酒造りは、全ての仕事が連動しているため、何かひとつでも欠けてしまったり、判断を誤ってしまえば、良い酒はできません。

2021年6月中旬。関東甲信を始め、全国的に梅雨がやや遅く、暑い日が続きました。気温と湿度は、醪の経過に大きな影響を及ぼします。生酛造りであれば尚更。搾る日の見極めも良い酒の絶対条件。急遽、予定より早く搾り、荒走りをひと口。

「松本さんの思い描いていたイメージが、お酒に出ていると感じました」と真人氏。その具体の詳細を聞くと「通常の『仙禽オーガニックナチュール』と一番異なる点を感じたのは、味に丸みが帯びており、穏やか。優しいナチュールでした」。

「まさに『松本オーガニックナチュール』。松本日出彦というひとりの人間の自然体が味に出ている」と一樹氏と真人氏。

「今回、『仙禽』の中に日出彦が入ってきて、良い酒ができないわけがないという大前提が自分の中にあったので、そこに全く不安はありませんでした」と話す一樹氏の横で「僕は不安でしたけど(笑)」と松本氏。更にその横にいる真人氏は、「松本さんは、日本で一番、速醸酒造りに長けている職人だと思っています。そんな方と『仙禽』の酵母無添加のナチュールを一緒に造ることで、速醸造りの技術が生酛造りと良い相乗効果を生むのではないかと感じていました。そして、同じ職人として勉強にもなりました。細かい数値の取り方、予知の感など、技術の高さはもちろん、何より酒造りに対する確固たる哲学に一番刺激を受けました。ここまで考えてるんだ、こういう角度から考えてるんだという、酒造り全体に対しての想いの強さが一番刺さりました。自分たちの領域を超えたものを造っていく楽しみとその醍醐味を通して、全てが学びの時間でした」と話します。

実は、真人氏と松本氏は、今回が初対面。しかし、時間の長さが人間関係を構築するとは限りません。職人関係にあるふたりは、瞬く間に共鳴し、一気に距離を縮めます。

今回の酒は、『仙禽オーガニックナチュール』という円と松本日出彦という円の交点から創造された楕円部分の作品。

その作品の質を高めるためには、蔵だけでなく、土地を知ることも松本氏にとって大切な知見のひとつ。『仙禽』と同じさくら市にある氏家の田んぼへも足を運びました。

「ここは、約10年お付き合いのある田んぼです。関東平野のど真ん中。風の抜けも陽当たりも良く、昔から稲作が盛んな土地でした。水源を辿ると日光は鬼怒川の伏流水。柔らかいテクスチャーは滑らかで喉に引っかからずスムーズな飲み心地ですが、低アルコールで仕上げた酒の場合に物足りなさを感じる人はいるかもしれません。ですが、これが我々の水ですから。この土地で生きる『仙禽』が造る酒は、この水だからできる酒」と一樹氏。

「平らな土地のようでゆるやかな勾配があり、水の流れも生まれています。標高も約160mとバランスも良く、米作りに適した寒暖の差もある。『仙禽』の仕込み水と同様のため、まさにこの土地の恵みを持って生まれたこの土地だからこそできる酒。逆を言えば、この土地でなければできない酒でもあります」と松本氏。

「環境を知るだけでなく、農家さんを知ることも大切だと思っています。『仙禽』では、11名の契約農家さんにお米を育てていただいておりますが、それぞれ個性があり、味も違います。農家さんたちも『仙禽』の造り手のひとり」と真人氏。

田んぼなくして酒造りは成立しません。幸い、この地域ではそれを受け継ぐ次世代の農家はいるも、全国的に見れば後継者不足であることは間違いありません。

「我々、酒を造る人間たちも自分ごと化し、真摯に向き合わなければいけない深刻な問題」と3人。

そんな農家さんたちとのコミュニケーションを深めると同時に自然への敬意を表すため、「毎年、田植えに参加させていただいています」と一樹氏、真人氏。

米に触れる前に、土に触れ、水に触れ、農家に触れる。蔵の外から酒造りをしている蔵、それが『仙禽』なのです。

「酵母無添加、生酛造り、90%までしか削っていない亀ノ尾。今回、お世話になっている五蔵の中でも一番ダイナミックな醪になるのではと思っています」と松本氏。

醪のテイスティング。良い経過具合に安堵する松本氏。昨今は、温暖化も進み。気象の変化も激しいため、温度管理やいつ搾るのかの見極めにも高い技術と判断力が必要とされる。

ヤブタ式と呼ばれる自動圧搾ろ過機によって搾る。ひと口含み、「松本さんらしさ、出ていますね!」と真人氏。

『仙禽』の蔵の中にある井戸水。水質は柔らかく、源流は日光の鬼怒川から下ってくる伏流水。

「透明度も高く、見た目だけでなく味も綺麗」と松本氏。この水が地域を支え、『仙禽』を支える。

『仙禽』と同じさくら市に位置する田んぼへ。美しい田園風景が平野に広がる。

田んぼは生態系も生む。水を張れば蛙が鳴き、花が咲けば、蝶が花粉を運ぶ。田んぼはただ米を作る場所ではなく、自然を循環させる。

田植えの時期、『仙禽』の蔵人は総出で参加。「農家さんと田植えを共にすることによって、より良い酒造りができる」と一樹氏、真人氏。

HIDEHIKO MATSUMOTO日出彦は蔵を失い、世界はコロナ禍に陥った。日本酒はどう生きるか。

一樹氏が『仙禽』に戻ってきたのは、2004年。以前は、東京でソムリエ講師をしていました。

「自分は、子供のころからこの町が好きじゃなかった。だから、ソムリエの道を歩んだのかもしれない」。

しかし、「今のままでは『仙禽』は生き残っていけない」という危機感を覚え、帰還。2015年には、100%ドメーヌ化を成し、『仙禽』のスタイルを確立させます。ある意味、転身とも言える本業へコンバートは、ソムリエで培ってきた手腕を発揮させたのです。それは、外の視点。

「日本酒の中だけでものごとを考えてはいけないと思っています。更には、ワインや酒類、飲料の中だけでもいけない。いわゆる一般企業と当たり前のように競争しないといけない。しかし、『仙禽』も業界もまだ対等に戦えるレベルではありません。コロナ禍になってから、より会社の中を強くしたいという思いがあります。業界にではなく、世界に置いていかれないようにしたい。常に優良企業についていけるような会社にしていきたい。そうでなければ、会社も自分も成長できない。日出彦に関して言えば、そんな大変な年に蔵まで失ってしまった」と一樹氏。

2020年2月。世界に新型コロナウイルスという言語が露出以降、1日たりとも報道からそれが消えた日はありません。

「自分は、新型コロナウイルスの感染拡大の年に蔵も失い、本当に色々ありました。一樹さんの言うように、客観視する目は必要だと思います。しかし、それは蔵にいる時には分からなかった。厳密に言えば、分かったつもりだった。皮肉なことに、蔵を失ったから気付くことができた。それは、ある意味、業界から外れたから。他人になったから。一般人になったから。ゼロになった時、何ができるのか自問自答し続けました。これからの酒蔵の在り方、人間としての生き方、これまでになかった心境の変化が芽生えました。考え抜いた先にひとつの答えが生まれたならば、それを実現させる努力をしなければいけない。せっかく次のステップに進む機会をいただけたのですから、最高のものを作りたい」と話す松本氏。しかし、難問の答えは、そう易々と導き出せません。

自粛、時短営業、緊急事態宣言、さらには酒類の提供禁止。長く暗いトンネルの光は未だ見えず、『仙禽』も一時、酒造りを中断した時期があったと言います。

「2020年5月。一度だけ酒造りを止めた時がありました。全くお酒が売れなくなるのではないかという恐怖心からです。しかし、ありがたいことに、この状況下においても出荷が落ちることはなく、すぐに再開しましたが、何とも言えない感情が入り混じったままです。しかし、下を向いてばかりいられない。発見したこともありました。ナチュールを筆頭に酒造りをする中、我々は、当たり前のように麹菌、酵母菌など、目には見えない菌と共存してきたことに改めて気付きました。新型コロナウイルスもまた目には見えません。コロナ禍において、人の力ではどうにもならないこともたくさんありました。自然も、発酵も、逆らわず、寄り添う必要性、必然性を感じました。まだまだ自分たちにできる、技術だけではない日本酒造りがあると思いました。新たなもの作り、ものの売れ方、売り方を熟考し、再考していきたい。スイッチを入れ替えて変化していきます」と真人氏。

「新型コロナウイルスに恐怖を覚えない人は、世界中どこにもいないと思います。しかし、新型コロナウイルスに教えてもらったこともあるはず。ポジティブに転換しなければいけない。例えば、一次産業や農業のことをもっと考えないといけない。日本酒においてはお米ですが、飲食店においてはそれが広義に。停止してしまえば、魚、肉、野菜などの産業も死活問題です。『仙禽』では、2020年より多くお米を買うようにしました。何かを学ばなければ、空白の2年になってしまう。そういう意味では、先ほど、杜氏(真人氏)からも話が出た通り、経営は新型コロナウイルス前と変わらずに済みましたが、思考は変えなければいけない。これは、おそらく神のお告げなのかもしれません。そして、たったひとつわかることがあるとすれば、蔵元、蔵人として生きる長い人生の中、一番ターニングポイントになった2年だということ」と一樹氏。

神という言葉を聞き、ある風景を想像します。それは蔵の中にある神棚です。その隣には、上部を失った痛々しい煙突。

「3.11、東日本大震災の時に煙突が崩れ落ちてしまいました。破損した瓦礫が飛び散る中、奇跡的にすぐ横に祀った松尾様の神棚だけ、被害がなかったのです」と真人氏。

「神は細部に宿る」とは、ドイツの美術家や建築家から生まれた言葉。ディテールにこだわった丁寧な作品は作者の強い思いが込められており、まるで神が命を宿したかのごとく不朽の作品として生き続けるという意味を持ちます。

日本酒やお米においても、作り手の強い思いが込められており、まるで神が命を宿したのごとく生まれます。

酒造りの神様、松尾様は、『仙禽』が生き続けるために、蔵を守ってくれたのかもしれません。

「蔵の背景、地域性、水、米。全て大切ですが、誰が造るのかも大切。人の個性、哲学が凝縮された味の楽しみ方を普及させるために、どう伝えていくのかを考える必要があると思います」と松本氏。

「自分たちの蔵や日本酒周辺のことだけでなく、この町を盛り上げたい」と話す一樹氏の行間には、「この町をちゃんと好きになった」愛を感じる。

「新型コロナウイルスによって、人が踏み入れられない領域を感じたと同時に抗えない自然の力を再認識しました。生酛造り、ナチュールを始め、これからの酒造りに活かしていきたいと思います」と真人氏。

3.11、東日本大震災の時に崩れた煙突は、補強され、今尚、残る。昔の写真と比べると、屋根を突き抜け、この町の風景の一部だったことがわかる。

創業は江戸時代後期の文化3年(1806年)。現在は、11代目蔵元の薄井一樹氏と弟であり杜氏の真人氏を中心に蔵を支える。

『仙禽』とは、仙人に仕える鳥「鶴」を意味する。現在のシンボルロゴは、愛情の赤、伝統の白、革新の黒を表現。その全てが響き合う時、ほかにはない唯一無二が生まれる。

HIDEHIKO MATSUMOTO守破離を超えろ。もう一度、日出彦が自分の日本酒を造ることを信じている。

たかが一年、されど一年。職人にとって酒造りをできない年があるということは、大きなブランクと空白を生んでしまいます。

年々、いや日々、発達するテクノロジーや技術によって加速する時代の変化に「日出彦の存在を置き去りにしてほしくなかった。日出彦が造る日本酒が世界からなくなってほしくなかった」と一樹氏は話します。

前述、真人氏と松本氏の出会いは今回の酒造りが初対面と記しましたが、一樹氏においてもその付き合いは2年足らず。

「すごい凝縮した2年(笑)」と一樹氏、松本氏。

「薄井さんにお会いする前、最初に『仙禽』のお酒を飲んだ時は、かなり際どいところを攻めてくる人たちがいるなと思いました。アグレッシブな蔵元という印象。それが年を追うごとに余計なものが削がれ、良い意味で煮詰まり、時代ともフィットしてきて。日本酒という今までの当たり前の流れを良いかたちで堰き止めたとのではないでしょうか」と松本氏。

松本氏が話す「時代ともフィットしてきて」の時期とは、『仙禽』が100%ドメーヌ化した年。「時代にアジャストしていくことは重要」とは、一樹氏の言葉。

それからは、互いの酒を飲み交わし、食事をし、旅をし、哲学や想いを共有し、自然と同じ時間を共にするようになります。「そんな仲間がピンチになったら、そりゃ助けるでしょ。深い意味はないです」と一樹氏。

「これから日出彦がどうなっていくのかはわからない。ただ、もう一度、日出彦が自分の日本酒を造ることを信じている。一番の理想は、製造場が変わっただけにしてもらいたい。日出彦は、良い意味でも悪い意味でも人に迎合しない高いプライドを持った職人。酒造りのポリシーは変えずにいただきたい。歴史上、この『武者修業』というプロジェクトほど、人間にフォーカスしたお酒はないと思います。しかし、この『武者修業』も、できれば早く終わってほしい。続いてしまう現象があるとすれば、まだ日出彦が宙に浮いた状態ということですから。1日も早く安住の地を見つけてほしい。そして、『武者修業』という五蔵を巡った財産を新しい自分のブランドにきちんとフィードバックできるようにしていただければと思っています。みんなの思いを無駄にしてほしくない。前の日出彦よりも、今の日出彦の方がきっと強い」と一樹氏。

「ヤブタ(自動圧搾ろ過機)から搾られたお酒を松本さんと一緒に飲んだ時の満面の笑みが忘れられません。僕の願いは、たったひとつ。あの笑顔を自分の蔵で1日も早く見せてほしい」と真人氏。

技術はある。仲間もいる。応援者もいる。守破離を超えろ。自分を超えろ。

搾りを終えた後、ほっとひと息。とはいえ、3人が話す内容は日本酒のことばかり。志の高い職人たちによって、日本酒というものは価格を超えた価値になり、日本の伝統工芸品と肩を並べるのかもしれない。「異なる点は、飲んでしまえばなくなること。でも、だからおもしろい」と一樹氏。

『仙禽』の顔とも言える、『仙禽オーガニックナチュール』。いにしえの技法により造られる超自然派日本酒。完全無添加(米・米麹・水)は、古代米の亀ノ尾のエネルギーを十分に引き出す。

住所:栃木県さくら市馬場106 MAP
TEL:028-681-0011
http://senkin.co.jp

1982年生まれ、京都市出身。高校時代はラグビー全国制覇を果たす。4年制大学卒業後、『東京農業大学短期大学』醸造学科へ進学。卒業後、名古屋市の『萬乗醸造』にて修業。以降、家業に戻り、寛政3年(1791年)に創業した老舗酒造『松本酒造』にて酒造りに携わる。2009年、28歳の若さで杜氏に抜擢。以来、従来の酒造りを大きく変え、「澤屋まつもと守破離」などの日本酒を世に繰り出し、幅広い層に人気を高める。2020年12月31日、退任。第2の酒職人としての人生を歩む。

Photographs&Movie Direction:JIRO OHTANI
Text&Movie Produce:YUICHI KURAMOCHI

対談vol.1 お茶について考える。自分たちが止まってはいけない。希望を失わないために。[GEN GEN AN幻/東京都中央区]

「あえて、これまで表現してこなかったティーパックは、自分の世界にはなかった挑戦でもありました」と櫻井氏(左)。「私たちのブレンダーでは創造できなかったお茶が完成しました」と丸若氏(右)。

櫻井氏と『GEN GEN AN幻』が共同制作したティーパックは「ブラックホール」と「コメット」の2種。遊び心のあるパケージデザインにおいても、宇宙を彷彿させる。

GEN GEN AN幻きっかけはインスタライブ。コロナ禍によって加速した新たな表現と挑戦。

2020年12月より2021年9月まで、10ヶ月間限定の条件付きで『銀座ソニーパーク』に開業した『GEN GEN AN幻』。

周知の通り、開業当時においても新型コロナウイルスによる難局の渦中。しかし、主宰する丸若裕俊氏は、「まずやってみよう」という実にシンプルな考えを持って、規模の大小に関わらず「今だからできる」活動を続けています。

今回のプロジェクトもそのひとつ。『櫻井焙茶研究所』と共同制作をした「ティーバック」です。

『櫻井焙茶研究所』は、櫻井真也氏が南青山に店舗を構える茶屋。ミニマルな空間には、日本の美が凝縮され、静寂な空気が漂います。スタッフは皆、白衣に身を包み、店名の通り、まるで研究所のよう。美しい道具、所作と共に供される茶は、味だけでなく、席に座った瞬間から「時間」が総合演出され、それを体験することが『櫻井焙茶研究所』の醍醐味であり、価値。なすがまま、操られるような心地良い時間に身を委ねれば、快感さえ覚えます。

そこでひとつ疑問が浮かびます。そんな『櫻井焙茶研究所』がなぜ「ティーパック」?

きかっけは、『GEN GEN AN幻』の丸若氏、『櫻井焙茶研究所』の櫻井氏に加え、福岡の茶屋『万 yorozu』の徳淵 卓氏によるインスタライブでした。発起人は、丸若氏。

じっくり話してみたい。何か生まれるかもしれない。一緒にお茶について考えてみたい。

「まずやってみよう」。

GEN GEN AN幻自分の考えるお茶の世界には、ティーパックの表現はなかった。

そう話すのは、櫻井氏です。

「2014年に『櫻井焙茶研究所』を開業して以来、お茶の高みを目指してきました。空間様式や所作にこだわることも然り、上質を表現し続けることによってお客様にお茶の魅力を伝える活動をしています。玉露はもちろん、ほうじ茶においても焙煎の幅を持たせ、浅煎り、中煎り、深煎りと、最適な淹れ方をします。ゆえに、自分の世界にはティーパックはありませんでした」。

そんな活動をし続け、約5年後に訪れたのが、新型コロナウイルスでした。そして、同時にある問題にも対峙していました。それは、余分な茶葉の廃棄。

「自分たちは、店舗でお客様をおもてなしするだけでなく、お茶の製造から茶葉の販売もしています。その中で、どうしても企画に乗らない余分な茶葉が発生してしまうのです。わずかではあるのですが、5年も続けていればそれなりの量になります。廃棄されてしまう茶葉をなんとかしたいと思っていました。そんなことを考えている時、丸若さんからインスタライブに声をかけていただきました。自分とは異なるお茶に対する思考を知ることができたと同時に『EN TEA』への想いや丸若さんの人となりも知ることができました」と櫻井氏。

「実際に櫻井さんと面識ができたのは2015年ですが、その以前より『櫻井焙茶研究所』にはお邪魔させていただいており、常に刺激を受けていました。櫻井さんが表現するお茶は、体験する度に発見と学びがあります。独自の世界観とスタイルは、誰にも真似できないと思います。インスタライブへのお声がけは、単純に自分自身が櫻井さんの想いを知りたかったから。今この状況をどう考えているのか、今の社会に対してお茶はどうあるべきなのか。自分たちにできることは何か」と丸若氏。

テーマの具体もなければ、ゴールもない。発起人・丸若氏らしい!?場当たり的なインスタライブではあったものの、視聴者は約3,000人。

「たかが3,000人、されど3,000人。ご覧いただいた皆様がどのように感じたかはわかりませんが、そのうちの10%だけでもお茶に興味を持っていただければ非常に嬉しく思います」と丸若氏。

自粛や緊急事態宣言に伴い、企業においてはテレワーク推奨、飲食店に関しては酒類提供禁止など、様々が停滞する中、それぞれに店を構える『GEN GEN AN幻』と『櫻井焙茶研究所』も対岸の火事ではりません。そんな中、「自宅でお茶を楽しむ人にも本格的なお茶を届けたい」という想いから、実は最初に声掛けをしたのは櫻井氏。

「茶葉にこだわる人が増えてほしい。そういう想いは常にありました。しかし、そのような方々は、ティーパックを嫌う。世間的な印象として、ティーパックは、手軽、簡単などといった言語から脱却できていないのだと思います。自分はティーパックに否定的ではなく、むしろ発明品だと思っています。もちろん、腕の良い茶人、道具、淹れ方、温度など、全ての条件が揃ったお茶の魅力は素晴らしいです。その真似をするのではなく、ティーバッグだからこそ出来る理想の味わいがあると確信しています。だからこそ、櫻井さんから相談を受けた時に嬉しい気持ちと、ディーバッグに拘ってきて良かったと思いがありました。」と丸若氏。

「(前出の通り)余分な茶葉、廃棄問題に対して何とかしたいと考えていた時期だったので、『櫻井焙茶研究所』としてもこれまでやってこなかった表現へ着手しようと考えていました。具体的にはふたつ。ひとつはオンライン販売。もうひとつは、セカンドブランド『さくらいばいさけんきゅうじょ』の立ち上げです。実は、そのラインナップには、ティーパックという発想もあったのです。とはいえ、ティーバッグに前向きかつ拘りを持って取り組んでいる丸若さんとの交流がきっかけとなって実現したと思います。まずはじめに自社の商品作りを行い、今回のGEN GEN AN幻のティーバッグ作りへとつながるのですが、丸若さんでなければお断りしていたと思います。茶人として、ひとりの人として、きちんと丸若さんに触れることができたので、新しい挑戦を一緒にしてみようと決断をできました」と櫻井氏。

しかし、丸若氏からのオーダーは、『EN TEA』の茶葉を使用したもの。櫻井氏にとって、不慣れもあるティーバッグ作りを、他社の茶葉で作ることになったのです。

テーマは、「コメット」と「ブラックホール」。……極めて難解です。

茶缶の形状にも実は意味があり、湿気から茶葉を守るためにある。四角い缶だと衝撃が加わった時に変形し、蓋と容器に隙間ができてしまうが、丸い缶であれば衝撃が加わる点は1か所のみ。凹みはできても、蓋との噛み合わせは維持できる。

「以前、ゆず農家さんにお話を伺った時、タネが大量に廃棄されてしまうとおっしゃっていました。以降、ゆずの種をブランドしたお茶も開発し、環境への配慮にも目を向けています」と櫻井氏。

「櫻井さんは表現者だと思っています。うちの茶葉、原材料を使っていただくことによって、どんな化学反応が起きるのか楽しみでした」と丸若氏。

GEN GEN AN幻絶対条件は、美味しいこと。答えのない問題の解を見出す。

「まず、コメットもブラックホールも訪れたことがないので、どうしようかなぁと……。更に、表層から入ったテーマなので、ここには味のイメージもないわけです。世界のないものを作らなければいけないのですが、絶対的に必要なことは、美味しくなければいけないこと。いくつか茶葉を用意したもらった中から選び、ブレンドしてみましたが、最初はうまくいきませんでした。おそらく、自分のやり方で作っていたからだと思います。『櫻井焙茶研究所』は、季節や旬をつなげることを大切にしています。ゆえに、多数ブレンドすることはしないのですが、2回目は、その概念を覆し、あえて多数ブレンドしてみたのです。通常の自分であればあり得ない作り方です」と櫻井氏。

『さくらいばいさけんきゅうじょ』のさくらいは、『櫻井焙茶研究所』の櫻井を継承しているもうひとりの人格。そう考えれば、既存を壊す選択も腑に落ちます。

試行錯誤の結果、国産の茶、レモンの皮、月桃の葉、枇杷の葉、レモングラス、ラベンダーをブレンドして「コメット」を仕上げ、国産の茶、みかん皮、生姜、ローズレットペタルをブレンドして「ブラックホール」を仕上げました。

「『GEN GEN AN幻』では、これほどの種類をブレンドした経験はありません。得意不得意でいうと不得意な技術と言えます。しかし、櫻井さんは見事にまとめ上げました。これまでの『GEN GEN AN幻』にはなかった味です」と丸若氏。

その味わいを丸若氏に訪ねると、「『コメット』は、彗星のごとく、スッと抜ける感じ、動いてる感じ。『ブラックホール』は、ゆらぎ。人によって味の感覚が異なり、角度によって変化する要素もあるかもしれません」。……もはや問いから外れたその解説は、ふたつのテーマのごとく、捉えどころのない宇宙。

地球から宇宙までの距離は、約100kmと言われています。しかしながら、その厳密な境はなく、大気がほぼなくなる100km先の世界が宇宙と呼ばれているそうです。

今回の味においても、厳密に提唱することは野暮なのかもしれません。

まずは、ご賞味あれ。

「ブラックホール」の茶葉は、国産の茶、みかん皮、生姜、ローズレットペタルをブレンド。

急須に入れたティーパックは、その名の通り、まるで「ブラックホール」のような世界を形成する。じわじわと色が変化する様も神秘的。

「コメット」の茶葉は、国産の茶、レモンの皮、月桃の葉、枇杷の葉、レモングラス、ラベンダーをブレンド。

自由な思考でお茶を提案する『GEN GEN AN幻』では、ビーカーに淹れて楽しむのも一興。まるでお茶の実験のよう。

GEN GEN AN幻コロナ禍において、唯一できなかったこと。それは農家からたくさん茶葉を仕入れることができなかったこと。

「これまでやらなかったオンラインや『さくらいばいさけんきゅうじょ』など、新しい試みはしましたが、新型コロナウイルス前も後も大きな変化はありません」。

櫻井氏は、そう淡々と話します。

「自分が『櫻井焙茶研究所』を開業する前、和食料理店『八雲茶寮』と和菓⼦店『HIGASHIYA』にいました。『HIGASHIYA』では、お茶を楽しむお客様で賑わっていましたが、お茶業界ではお茶が売れない、お茶が飲まれないと言われており、真逆の状況に矛盾を感じていたのです。そこから、自分の働いている環境だけでなく、全体の環境に対して視野を広げ、危機感を持つようになりました。独立したきっかけは、自分の表現の仕方で何か農家さんや業界に貢献したいと思ったからです。新型コロナウイルスの感染拡大よりも前に、危機は訪れていたため、今回の難局だから特別に危機を感じることはありませんでした」と言葉を続けます。

実際、ゲストは激減するも、例年通り、二十四節気も作り続け、いつもと同じようにお茶と対峙します。「売れる売れないに関わらず、自分たちは表現し続けなければいけない」と櫻井氏。

しかし、「唯一できなかったことがある」と言います。それは、「お茶農家さんからお茶をたくさん買うことができなかったこと」。

新型コロナウイルスによる影響は自然界に関係なく、新芽も待ってくれません。

「お茶農家さんたちを発展させるには、自分たちが発展しなければいけません。自分たちが止まってしまったら、お茶に関わる全ての人たちが止まってしまう。周囲に希望を失わせないようにもっともっとお茶を表現していかなければいけないと思っています」と櫻井氏。

「お茶を作る人、道具を作る人、お茶を淹れる人。自分たちの活動を通して、若い人たちが魅力を持ってもらえる職業にもしていきたい」と丸若氏。

昨今、気候変動の影響も手伝い、寒暖の繰り返しによる霜と雨によって茶葉の収量が減っていると言います。2021年においてもやや遅い梅雨入りとなり、コントロールできない自然と運命共同体のため、未来も予測不能。

そんな中、たった一杯のお茶飲むことやたったひとつのティーパックを淹れることによって、何かが少しずつ循環し、好転していくのかもしれません。

日本の文化を守る一旦は、誰にでもできる身近な行為の繰り返しなのです。

「自分たちが活動し続けることによって、茶葉を育てていただいている農家さんにも希望を与えたい。これから、もっともっと茶葉も仕入れたいと思います」と櫻井氏。「現在の社会情勢などによって、生まれたオンラインやティーバッグの可能性をこれからも模索していきたいと思っています。そして、リアルな場だから体験できることも引き続き取り組んでいきます」と丸若氏。

櫻井焙茶研究所所長。和食料理店『八雲茶寮』、和菓⼦店『HIGASHIYA』のマネージャーを経て、2014 年独立。東京・南青山に日本茶専⾨店『櫻井焙茶研究所』を開業。お茶と食事のマリアージュ、お茶とお酒の融合など、お茶を通して様々なメニューの企画・提案を行うほか、国内外にて呈茶やセミナーも開催。日本茶の魅力をより多くの人に伝える活動を続ける。

住所:東京都中央区銀座5-3-1 Ginza Sony Park B1F MAP
https://www.ginzasonypark.jp/
https://en-tea.com/

Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI

7.5oz ヘビーボディフォトプリントTシャツ

着やすさと丈夫さを兼ね備えたオリジナルボディTシャツ

  • 着やすさと丈夫さを兼ね備えた7.5ozオリジナル(丸胴)ボディ ※レディスのみ脇はハギ合わせになります。
  • ボディ:14番単糸度詰め天竺(7.5oz)
  • ネック:30/2度詰めフライス
  • プリントはインクジェットプリントで、ごわつきもなく写真表現もきめ細やか。
  • ワンウォッシュ済み

IHT-2105: サイズスペック

  着丈 肩巾 バスト 裾回り 袖丈 袖口
L-F 62.0 39.0 84.0 84.0 16.0 17.0
XS 63.0 42.0 90.0 90.0 18.0 18.0
S 66.0 44.0 96.0 96.0 19.0 19.0
M 69.0 47.0 100.0 100.0 20.0 20.0
L 71.0 49.0 106.0 106.0 21.0 21.0
XL 73.0 52.0 115.0 115.0 22.0 22.0

素材

  • 綿:100%

7.5oz ヘビーボディプリントTシャツ(フライングホイール柄)

ホッピングシャワーテツさん画!フライングホイールTシャツ

  • 着やすさと丈夫さを兼ね備えた7.5ozオリジナル(丸胴)ボディ ※レディスのみ脇はハギ合わせになります。
  • ボディ:14番単糸度詰め天竺(7.5oz)
  • ネック:30/2度詰めフライス
  • プリントはラバーで、バックとフロントワンポイント。
  • ワンウォッシュ済み

IHT-2104: サイズスペック

  着丈 肩巾 バスト 裾回り 袖丈 袖口
L-F 62.0 39.0 84.0 84.0 16.0 17.0
XS 63.0 42.0 90.0 90.0 18.0 18.0
S 66.0 44.0 96.0 96.0 19.0 19.0
M 69.0 47.0 100.0 100.0 20.0 20.0
L 71.0 49.0 106.0 106.0 21.0 21.0
XL 73.0 52.0 115.0 115.0 22.0 22.0

素材

  • 綿:100%

7.5oz ヘビーボディプリントTシャツ(レーシングロゴ柄)

着やすさと丈夫さを兼ね備えたオリジナルボディTシャツ

  • 着やすさと丈夫さを兼ね備えた7.5ozオリジナル(丸胴)ボディ ※レディスのみ脇はハギ合わせになります。
  • ボディ:14番単糸度詰め天竺(7.5oz)
  • ネック:30/2度詰めフライス
  • プリントはラバーで、バックとフロントワンポイント。
  • ワンウォッシュ済み

IHT-2103: サイズスペック

  着丈 肩巾 バスト 裾回り 袖丈 袖口
L-F 62.0 39.0 84.0 84.0 16.0 17.0
XS 63.0 42.0 90.0 90.0 18.0 18.0
S 66.0 44.0 96.0 96.0 19.0 19.0
M 69.0 47.0 100.0 100.0 20.0 20.0
L 71.0 49.0 106.0 106.0 21.0 21.0
XL 73.0 52.0 115.0 115.0 22.0 22.0

素材

  • 綿:100%

7.5oz ヘビーボディプリントTシャツ(レーシングロゴ柄)

着やすさと丈夫さを兼ね備えたオリジナルボディTシャツ

  • 着やすさと丈夫さを兼ね備えた7.5ozオリジナル(丸胴)ボディ ※レディスのみ脇はハギ合わせになります。
  • ボディ:14番単糸度詰め天竺(7.5oz)
  • ネック:30/2度詰めフライス
  • プリントはラバーで、バックとフロントワンポイント。
  • ワンウォッシュ済み

IHT-2103: サイズスペック

  着丈 肩巾 バスト 裾回り 袖丈 袖口
L-F 62.0 39.0 84.0 84.0 16.0 17.0
XS 63.0 42.0 90.0 90.0 18.0 18.0
S 66.0 44.0 96.0 96.0 19.0 19.0
M 69.0 47.0 100.0 100.0 20.0 20.0
L 71.0 49.0 106.0 106.0 21.0 21.0
XL 73.0 52.0 115.0 115.0 22.0 22.0

素材

  • 綿:100%

営業に関して

皆様いかがお過ごしでしょうか??

岡山県も21日に非常事態宣言が解除をさらました!!

それに伴って平日もレディース館とテイクアウトコーナーはオープンすることになりました(・∀・)

ただ、テイクアウトは朝の11時から夕方の16時までの時短営業をさせていただきますm(._.)m

皆様が案じて来られますようにアルコールの設置とスタッフの検温・マスクの着用をしてお待ちしております( ̄▽ ̄)

日本最長の宿場町に眠った「杉の森酒造」再生物語。[SUGINOMORI REVIVAL/長野県塩尻市]

Suginomori Revival歴史ある『杉の森酒造』を再生すべく、『傳』長谷川在佑、『ラ・メゾン・グルマンディーズ』友森隆司、酒職人・松本日出彦が立ち上がる。

長野県塩尻市、この地には古き良きという言葉では表せない「日本」を知る場所があります。

「奈良井宿」です。

中山道にあるそこは、「木曽の大橋」のかかる「奈良井川」沿いを約1kmにわたって町並みを形成している日本最長の宿場。ここには、世界も驚愕する「日本」の時の営みが積み重ねられているのです。

江戸時代より続く中山道沿いにある「奈良井宿」は、かつて行き交う大勢の旅人で賑わっていたと言われます。その町並みは、「奈良井千軒」と謳われ、今なお、旅籠の幹灯や千本格子などがその面影を残しています。

ただ、ただ、歩いているだけで風格と誇りを感じるのは、そんな要素が凝縮されているせいかもしれません。

そして、場所だけでなく、風景が守られてきたことこそ、「奈良井宿」が他の宿場町と異なる特筆すべき点。それが現代においても成されているのは、歴史の数だけ受け継いできた人々の努力があってこそ。住民なくしては、これまでも、これからも、「奈良井宿」の歴史を語ることはできません。

偶然ではなく必然。意志ある人々によって歴代守られてきた風景が持つ価値は、昭和53年(1978年)に「重要伝統的建造物群保存地区」として国から選定されたことに裏付けされています。以降、平成元年(1989年)には国土交通大臣表彰の「手づくり郷土賞」、平成17年(2005年)には「手づくり郷土大賞」、平成19年(2007年)には「美しい日本の歴史的風土百選」、平成21年(2009年)には社団法人日本観光協会「花の観光地づくり大賞」なども受賞。

いつの時代においても、町づくりに懸ける想いが脈々と受け継がれているのです。

しかし、一方でそんな長い歴史の中で姿を消してしまったものもあります。

そのひとつが、古い軒先に一際大きな杉玉が飾られていた酒蔵『杉の森酒造』です。

創業は、寛政5年(1793年)。200年以上、町の風景に溶け込んだ酒蔵は、平成24年(2012年)に惜しまれながらも長い歴史に幕を下ろしました。

今回、『ONESTORY』は、そんな『杉の森酒造』を再生するプロジェクトに参画。

宿泊施設、温浴施設などを備える建物の中、我々は、蔵だった場所をレストランとバーに再生。復活させる酒蔵と共に地域の発展に取り組み、一度止まってしまった時を再び元に戻します。

料理のプロデュースには、日本を代表する料理人、『』の長谷川在佑氏を迎え、現場は塩尻の名店『ラ・メゾン・グルマンディーズ』の友森隆司氏が牽引します。更に、酒造りの監修を担うのは、松本日出彦氏。

名手を揃えるも、過度な演出をすることはありません。

「奈良井宿」だから味わえること、『杉の森酒造』だったから体感できることを大切にします。

それは、町との共生も意味します。

江戸時代を彷彿とさせる原風景に身を委ねれば、必ずや忘れかけていた日本の豊かさに気付かされるでしょう。

建築様式に目を凝らし、風景に想いを馳せる。連なる店に訪れ、ものに触れ、人に出会うことによって、この町の魅力を最大限に享受できるのです。

見るもの、感じるもの、その全てに歴史が感じられ、タイムスリップしたかのような錯覚に陥る地域一帯の体験時間こそがこの町の醍醐味。

一歩一歩、歩を進めることによって旅の奥行きは更に増していきます。

日本人こそ知るべき日本の風景の蓄積がここにはあります。
日本人こそ知るべき日本の時の流れがここにはあります。

果たして『杉の森酒造』は、どんな形で再生するのか。その全貌を追います。

※ご予約は、下記のHPにてご確認ください。
https://byaku.site

標高950mに位置する「奈良井宿」の桜は、ほかの地域と比べるとやや遅く、4月下旬から5月下旬が見頃。本数こそ少ないが、「奈良井川」沿いに咲く桜は、住民の癒やしでもある。

新緑が美しい夏の「奈良井宿」は、「鎮神社例大祭」 (例年8/12、宵祭り8/11)も開催。そのほか、木曽漆器祭・奈良井宿場祭」(例年6月第1金曜・土曜・日曜に開催。2021年は新型コロナウイルスにより、中止)も行われ、期間中には、宿場内にある漆器店、工芸品店にお値打ちの品が数多く並ぶ。

「奈良井宿」を囲む圧巻の紅葉は、例年、10月から11月が見頃。朱色、黄色に染まる風景は、樹齢300年以上の総檜造りの太鼓橋「木曽の大橋」などとも相性が良く、ノスタルジックな世界を形成する。

冬の「奈良井宿」は、雪化粧をまとい一面に銀世界を形成する。厳しい寒さを伴うが、その静寂は美しく、この時期だからこそ堪能できる美味もある。


Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI

プリマロフト(R)ゴールド ・ パーテックスシールド DV マウンテンパーカー

商品詳細

  • アイアンハートのヘビーアウターでは1番の機能性を誇 るウィンターパーカー
  • 表地は 60/40( ロクヨンクロス ) と呼ばれる、 コット ンより通気性がよくナイロンよりも磨耗に強い昔ながら の素材を採用。 ハイテク素材のイーベントをラミネート。
  • 縫い目には裏から止水テープを張り込んだ完全防 水仕様です。
  • 内側にはジャケットでお馴染みの中綿、 プリマロフ ト (R) を詰め込んだ、 冬のバイクシーンにはピッタリの 仕様です
  • 衿元はパーカー内側に中綿入りスタンドカラーが付 いた 2 重仕様
  • 胸の縦ポケットはファスナー開きで左右にひとつず つ、 腰ポケットはベルクロ + 釦でしっかりと止められる フラップが付いた仕様
  • フロントはダブルジッパー、 スナップボタンの二重 留めで、 バイクで走る際の風の入りこみを防ぎます
  • 両脇内側にあるドローコードで裾の絞り具合を調整 でき、 袖口は中リブ付きに加え、 ベルクロで絞れる 2 重構造になっており、 バイクに乗る際に便利なアイア ンならではの仕様
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 表地/綿:60% , ナイロン:40%
  • 裏地/ナイロン:100%

納期

  • 10月中旬

7.5oz ヘビーボディフロントプリントTシャツ(ロゴ柄)

着やすさと丈夫さを兼ね備えたオリジナルボディTシャツ

  • 着やすさと丈夫さを兼ね備えた7.5ozオリジナル(丸胴)ボディ ※レディスのみ脇はハギ合わせになります。
  • ボディ:14番単糸度詰め天竺(7.5oz)
  • ネック:30/2度詰めフライス
  • フロントプリントなので上にシャツを羽織ってもプリントが映えます。
  • プリントはラバーでフロントのみ
  • ワンウォッシュ済み

IHT-2102:サイズスペック

  着丈 肩巾 バスト 裾回り 袖丈 袖口
Ladies-Free 62.0 39.0 82.0 82.0 15.0 17.0
XS 63.0 41.0 90.0 90.0 18.0 18.0
S 65.0 43.0 96.0 96.0 19.0 19.0
M 69.0 46.0 100.0 100.0 20.0 20.0
L 73.0 48.0 106.0 106.0 21.0 21.0
XL 73.0 51.0 115.0 115.0 22.0 22.0

素材

  • 綿:100%

7.5oz ヘビーボディプリントTシャツ

着やすさと丈夫さを兼ね備えたオリジナルボディTシャツ

  • 着やすさと丈夫さを兼ね備えた7.5ozオリジナル(丸胴)ボディ ※レディスのみ脇はハギ合わせになります。
  • ボディ:14番単糸度詰め天竺(7.5oz)
  • ネック:30/2度詰めフライス
  • プリントはラバーで、バックとフロントワンポイント。
  • ワンウォッシュ済み

IHT-2101:サイズスペック

  着丈 肩巾 バスト 裾回り 袖丈 袖口
Ladies-Free 62.0 39.0 82.0 82.0 15.0 17.0
XS 63.0 41.0 90.0 90.0 18.0 18.0
S 65.0 43.0 96.0 96.0 19.0 19.0
M 69.0 46.0 100.0 100.0 20.0 20.0
L 73.0 48.0 106.0 106.0 21.0 21.0
XL 73.0 51.0 115.0 115.0 22.0 22.0

素材

  • 綿:100%

new☆デニム扇子



こんにちは晴れ


ぽかぽか陽気な気温から
段々と日差しが強くなり汗がでるような暑さになってきましたねメラメラ(>_<)メラメラ


そんなこれからの季節に
雑貨館からオススメするのは、
デニム扇子でございます!


デニム生地でオシャレで
シンプルなデザインが男女問わず人気になっております音譜

{368D4E95-50BE-4052-9B0E-30711AC7A237}

デニムの専用ケースも付いて
¥1,980(税込)です目アップ

デニム生地で出来ているので
丈夫で破れにくいですグッド!音譜

サイズもほんのり大きめなので
たくさんあおげます


見本も置いてますので
是非、試してみてくださいね!!


今年の夏は
ECOで乗り切ろう(・∀・)クローバー



「食」のおいしさ、楽しさ、喜びを語り合い、体験価値が増幅するコミュニティ。みんなの「愛すべき食」がつなぐ食の未来。[GOOD EAT CLUB]

食のエモーション・コマース「GOOD EAT CLUB」が2021年1月21日よりサービススタート。

グッドイートクラブ社会が変われば、コミュニティの形も変わる。新時代に求められるECの可能性。

2021年1月、新しい食の楽しみを提案するECサイト『GOOD EAT CLUB(グッドイートクラブ)』が始まりました。初夏からの本格始動に先駆けて、まずはβ版サービスのスタート。

仕掛け人は、これまで数々のコミュニティを創出してきたカフェ・カンパニー代表の楠本修二郎氏。

楠本氏がNTTドコモとタッグを組み、「GOOD EAT=愛すべき食」をコンセプトに、地域の食文化、地元の名店、尊敬する生産者など日本中に息づく「愛すべき食」を未来につないで、世界にも広げていこうというプロジェクト。従来のECサイトとは一線を画し、2021年初夏の本格ローンチからは、オンラインとオフラインを融合させた食のマーケット&ファンクラブへと展開していく予定です。

そして『ONESTORY』も、この新しい食の取り組みに賛同。
これまで日本各地で開催してきた『DINING OUT』を通じて出会った素晴らしい食文化、地域の食材、生産者、シェフ――。さまざまな「愛すべき食」を、キュレーションしてお届けしていきます。

さまざまな人にとっての「愛すべき食」が集まり、新しい食の楽しみを広げていく『GOOD EAT CLUB』。はたしてこれからどのようなメディアとなっていくのでしょうか。

仕掛け人の楠本氏に、『GOOD EAT CLUB』への思いやこれからのことを伺いました。

【関連記事】幻の野外レストラン「DINING OUT」で出合った、ぜひ飲んで欲しい日本茶セット

『GOOD EAT CLUB』では、食の偏愛者たちを「Tabebito」と呼び、それぞれの言葉で食品を紹介している。

グッドイートクラブ人類がいまだかつて経験したことのない美味しい時代を、どう楽しむか。

「カフェはメディアである」の言葉どおり、時代の変化に合わせたさまざまなコミュニティの場を提案し続けてきた楠本氏。

2021年、地球規模での大きな社会変化の中、どのような思いで『GOOD EAT CLUB』をスタートさせたのでしょうか。

「社会の変化に応じて求められるコミュニティも変わるし、コミュニティの形態そのものも変わっていく。コロナを機に、これから先のオンラインビジネスは電子商取引という機能面だけではなく、真剣に、顧客体験価値の増幅を生活者視点でやり切ることがとても重要だと思っています。それは、カフェ・カンパニーが今まで創ってきたコミュニティの発想と一緒。楽しくて自然に参加していくことから地域や社会との繋がりが生まれ、その人の生活が本当の意味で豊かになっていくというようなユーザー体験をいかに創出していけるか、ということです。

食は誰にとっても欠かせないものであるはず。そして、日本の未来にとっても大切な生活文化でもあります。だから、オンラインとオフラインを行ったり来たりできるようなプラットフォームを食を中心に作り出せたら、ECの可能性はすごく大きくなると思っています」。

楠本氏が掲げるのが「エモーション・コマース」という概念。

単なる売買のためのマーケットではなく、これまでカフェというリアルな場で繰り広げられてきたような、人々が集まり、食の楽しさや喜びを語り合うコミュニケーションが生まれていくオンラインの場。美味しさだけでなく、未来につなげていきたい味の応援などの「感情」も価値化して、双方向のやりとりが生まれていく場所。

「たしかにコロナによって社会の変化は一気にやってきたけれど、それよりも前からずっと日本が直面していたのが少子高齢化の進行と人口減少という課題です。これからの10年、ますます世界が変化していく中で、どれだけ日本の食産業を強くできるか。世界に勝負をかけていけるか。そのことに本気で向き合いたいという思いはずっと持っていました。

これまで、日本の食産業は、外食なら外食、食品メーカーなら食品メーカー、食品加工業…と、ずっと縦割りで、それぞれがそれぞれで頑張ってきました。でも、コロナ禍が落ち着いた時、変化した社会に対して今まで通りの“通常運転”をしていていいのだろうか。食産業をどんどん横軸で連帯させて、強いブランドを生みだしていくようなプラットフォームが必要なんじゃないかなと」。

コロナ禍をきっかけに本格始動した、食産業全体を盛り上げる業界横断型のプラットフォームという発想。その思いをさらに強固にした背景には、確実に広がっていた「中食(なかしょく)」の需要がありました。

「これまではレストランに行くということは家での食事とは別の大きな楽しみだったと思います。コロナ禍においてはこの楽しみが少なくなってしまった。とはいえ、ルーティンとしての家での食事ももちろんいいのだけれど、この、『外食する楽しみ』が家の中にも拡張されたら生活ももっと素敵になるのではないかな、と思うんです。たとえば、今週末は地方の名店の鍋セットにビオワインが合わせて届いて、それをお気に入りの音楽をかけながらみんなで食べるという経験は、これまでの飲食店だけでは経験できなかった『中食」の楽しみ方。料理もお酒もデザートも、音楽も、着る服も、シチュエーションも、家だったら楽しみ方は無限大なんですよね。

日本の食の素晴らしさは、クオリティはもちろんだけど、そのバリエーションにもあります。とある方が、『世界からも賞賛される日本の美食とその多様性は、ルネッサンス以来の人類の発明だ』とおっしゃっていました。それぐらい、いま僕らは美味しい時代を生きている。ありとあらゆる掛け合わせができる食体験をオンラインとオフラインの融合によって提供して、もっと“食べること”を豊かに、楽しくしていきたいです」。

『GOOD EAT CLUB』を運営する、株式会社グッドイトーカンパニーでもCEOを務める楠本修二郎氏。

楠本氏が『GOOD EAT CLUB』で販売中の商品でオススメするのは、胡麻専門店「和田萬」の商品達。写真は和田萬5代目・店主の和田武大氏。

一度、和田萬を食べたら「ほかの胡麻製品にはもう戻れない!」と楠本氏が太鼓判を押す。写真は「焙煎職人の極上胡麻3点セット」。(1,652円税込) ※他に送料がかかります。

グッドイートクラブ「おいしい」記憶は、風景に宿る。みんなの「愛すべき食」を、風景の記憶ごとシェアできる場所

『GOOD EAT CLUB』の中でひと際気になるのが「Tabebito(たべびと)」という存在。お笑い芸人の又吉直樹氏や、「OAD」世界のトップレストランNo.1レビュアーの浜田岳文氏、ワイン漫画『神の雫』の原作者・亜樹直氏などバラエティ豊かな顔ぶれの「Tabebito」たちが、偏愛たっぷりに熱量高く推薦する「愛すべき食」が特集記事で紹介されるだけでなく、実際に購入することもできる仕組みです。

「オーソリティによる権威づけももちろんいいのですが、GOOD EAT CLUBでは、もっと僕たちに寄り添ってくれるような、自然体で等身大の『これいいよね〜」という声も伝えていきたい。自分がいいと思ったことを、素直な言葉で表現してくれる旅人のような軽やかさと自由さがある人たちがTabebitoです。誰かの『これ好きなんだよね」が集まって、シェアしたり共感したり、そういうことがどんどんスパイラル状に広がってつながっていくといいなあと思っています」。

気のおけない仲間同士が集まった時に交わされる会話の延長線のような、力の入っていない自然体なやりとり。そんなところにこそ、格好つけない本音が隠されていたりします。

「『あの時のあれ美味しかったな」という記憶って、その時の風景なんですよね。トライアスロンで倒れそうになって完走した後に仲間から分けてもらったバナナの美味しさが忘れられないとか。美味しかったのは、そのもの自体よりも、情景や気持ちが相関する風景として記憶してる。『美味しい」って風景と記憶なんです。だから、「愛すべき食」というのは本当に人それぞれ違う。だからこそ、その中に本質的なものがあると思うんです。そういうものをきちんとつないでいくことで、未来に本当に良いものが継承されていくんじゃないかな』

人それぞれが大切にしているさまざまな「愛すべき食」。その気持ちごと可視化して、シェアをして広げていく。それが『GOOD EAT CLUB』の目指すマーケット&ファンクラブの形。「お店や作り手に対しての共感や共鳴は、チップのような応援の仕組みとして実装します。場合によってはクラウドファンディングなども立ち上げることも」。

「食品加工業のエキスパートとシェフ、老舗と食品メーカーなど、これまで出会えなかった食のプレイヤーたちがつながり、共鳴して、それぞれの掛け合わせ、響きあわせの中で強いブランドが生まれていくような場所にもしていきます。チャレンジがどんどん生まれていくラボのようなイメージです。そのために僕らがオーケストレーターとなって、いろんなプライヤーたちをつないでいく。まさに『ONESTORY』が得意なことですよね。そういう活動を、これからますます『ONESTORY』と一緒に取り組んでいきたいと思っています!」と、楠本氏は熱を込めて語りました。

『ONESTORY』が主催する幻の野外レストラン『DINING OUT』チームが最初にお届けする商品は、過去開催地から厳選した「日本茶」6選。商品の詳細は『GOOD EAT CLUB』で是非ご覧ください。

『DINING OUT』第一弾の商品は、日本各地から厳選した茶葉のセット。『GOOD EAT CLUB』で絶賛販売中。

早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社リクルートコスモス、大前研一事務所を経て、2001年カフェ・カンパニー株式会社を設立、代表取締役社長に就任。2019年GYRO HOLDINGS株式会社を設立、代表取締役に就任。コミュニティの創造をテーマに店舗の企画・運営、地域活性化事業、商業施設プロデュースを手掛ける。内閣府クールジャパン等の政府委員や東日本の食の復興を目的とした東の食の会代表理事等も歴任。

幻の野外レストラン「DINING OUT」を通して出合った、日本各地の美味しさを自宅で。第一弾「厳選日本茶6選」販売開始![GOOD EAT CLUB/宮崎県・広島県・静岡県]

2017年5月に宮崎県宮崎市で開催された『DINING OUT MIYAZAKI』。この地でも素晴らしいお茶生産者と出会った。

グッドイートクラブ様々な地域をプレミアムに表現してきた『DINING OUT』チームがお届けする新企画。

2021年初旬よりスタートした、「GOOD EAT=愛すべき食」をコンセプトに新しい食の楽しみを提案するECサイト『GOOD EAT CLUB(グッドイートクラブ)』。

『ONESTORY』も、この取り組みに賛同し、これまで日本各地で開催してきた『DINING OUT』を通じて出会った素晴らしい食文化、地域の食材、生産者、シェフ――。さまざまな「愛すべき食」を、キュレーションしてお届けしていきます。

第一弾は、「日本茶」。

『DINING OUT』で開催地域の食材や生産者の魅力を言語化し、トップシェフの思考、哲学に合わせて伝えてきたフードキュレーターの宮内隼人が、これまで出会った素晴らしい生産者と相談しながら6つの茶葉を厳選しました。

【関連記事】「食」のおいしさ、楽しさ、喜びを語り合い、体験価値が増幅するコミュニティ。みんなの「愛すべき食」がつなぐ食の未来。

『DINING OUT』で食材生産者とシェフを繋ぐ役割を務めるフードキュレーターの宮内が、第一弾の商品を担当。

宮内は自身のiPadを駆使して、生産者から聞いた食材情報を分析した上で、『DINING OUT』独自の食材データベースに収録していく。その数すでに3000種類を超えている。

グッドイートクラブ朝起きてから夜眠るまで。一日のバイオリズムに寄り添って「旅するように」楽しむ日本茶セット。

「美味しさはもちろんだけれど、日本各地にそれぞれの文化があって、楽しみ方の幅もとにかく広い。新しい食の楽しみの扉を開ける『GOOD EAT CLUB』で「楽しみ方」を提案するのに、日本茶はうってつけのテーマだなと思いました」と、今回のキュレーションを担当した宮内。

これから毎回ひとつのテーマを決めて、『DINING OUT』を切り口にキュレーションをしていく“GOOD EAT”。
第一弾は、日本各地の生産者さんのお茶を「旅」するように味わう楽しみに加えて、朝起きてから夜眠るまで、一日のバイオリズムに寄りそうお茶体験も楽しんでいただけるように、宮内が生産者さんと綿密に相談しながら6種類の日本茶を厳選しました。

選んだのは、静岡県のお茶問屋・マルモ森商店さんのフレーバーティ2種(煎茶+レモングラス、焙じ茶+クローブ)、宮崎県のお茶生産者・宮崎茶房さんの発酵茶2種(みねかおり白茶、みなみさやか紅茶)、そして広島県のお茶問屋・今川玉香園茶舗さんの緑茶(八女上陽さえみどり)と玄米茶。

「日本茶」と言えども、茶樹が育つ標高の違い、茶葉の摘み方の違い、蒸したり炒ったり発酵させたりといった製法の違い、あらゆる要素の掛け合わせで、緑茶も紅茶も烏龍茶も、さまざまに展開していく日本茶の奥深さ。その奥深さを体験できるセットです。

「マルモ森商店さんも宮崎茶房さんも今川玉香園茶舗さんも、もちろん日本茶と聞いて真っ先に思い浮かべるような緑茶も作っているんですが、その上で、皆さんそれぞれ三者三様のキャラクターがあって、唯一無二の取り組みをされている。いろいろな日本茶のバリエーションに出会って、このセットをきっかけにお茶の楽しみが広がっていくスターターキットにしていただけたらいいなと思っています」。

マルモ森商店が運営する茶葉専門店『chagama』の店長の天野裕太氏(左)、フードキュレーター宮内(右)。『chagama』の店舗では、静岡産を中心に100種以上のお茶を取り揃える。

「宮﨑茶房」の茶畑で、代表の宮﨑亮氏(写真中央)に詳しく生育方法を聞く。

広島県尾道『今川玉香園茶舗』の今川智弘氏。明治11年から続く老舗のお茶問屋。

グッドイートクラブこの国には、日本茶のプロフェッショナルがいる。食材が教えてくれる文化と技。

まだまだ自身もお茶のことは勉強中だという宮内。日本茶に興味を持ったきっかけはなんだったのでしょうか。

「『DINING OUT』で日本各地を回っていく中で、各地にその土地の風土や文化にあったお茶があるということを知りました。また、『DINING OUT』の現場では、シェフたちが十人十色、さまざまなお茶の楽しみ方を提案をしていて、それがすごく楽しいし、何より美味しかった。それから次第にお茶への興味が湧いていきました」

なかでも、大分・国東半島の『DINING OUT KUNISAKI』で見事なお茶のペアリングを提案した『茶禅華』川田シェフからの影響が大きかったという。

「川田さんは中国茶に対する知識もとにかく深いんです。一度、川田さんのお店でいただいた金萱茶(きんせんちゃ)という中国茶があまりにも美味しくて感動して、同じものを日本中探したことがあるんですが、どんなに探しても同じ美味しさのものに出会えなくて…。川田さんにお話ししたら、生産者さんによって味が全然違っていて、この生産者さんでないと出せない味なんだと言うことを教えていただきました。それ以外でも、お茶の温度や出し方まで徹底的に研究して実践されていらっしゃることを知り、僕自身のお茶への興味も深まっていきました」。

極めればどこまでも広がっていくお茶の世界。完璧な美味しさを追求するガストロノミーなお茶の楽しみもあれば、日常に寄り添って「ケ」の食としての楽しみもある。身近にこんなにも包容力のあるお茶の世界が広がっていたのにもかかわらず、私たちはあまりにも日本茶のことを知らないのかもしれません。

「今回いろんな方にお会いするまで、お茶問屋さんってお茶の流通の部分を担う仲介役だと思っていたんです。でもそれはお茶問屋さんの仕事のほんの一部。彼らはお茶に対するものすごい知見を持って、その人の好みや要望に合わせたお茶を提案してくれるお茶のキュレーターのような存在なんです。真骨頂はブレンドの技。お茶のブレンドのことは「合組(ごうぐみ)」と言うんですが、オーダーに応じて茶葉を選んでブレンドして、炒るところまで様々な変数を調整してお茶の味を整えていくところまでやってしまう。本来お茶はオーダーメイドに楽しめるということだったり、それを実現するものすごい審美眼と技術を持つお茶のプロフェッショナルがいるということを、このお茶を通じて知ってもらえたら嬉しいですね」。

食と出会うことが、その食を取り巻く匠の技や、生まれた地域の文化を知るきっかけになる。それはまさに『DINING OUT』の発想、そして「愛すべき食」でもあります。

これまで日本各地、18カ所で開催してきた『DINING OUT』。そこで出会ってきた数々の素晴らしい食材、食文化を、よりたくさんの方に体験いただけるような第二弾、第三弾の「愛すべき食」も計画中です。

「いろんな思いが詰まっていますが、とにかく美味しいので、まずはそれを体験していただきたいですね」。

今回ご紹介した第一弾「日本茶セット」の詳しい情報は『GOOD EAT CLUB』に掲載中。同時に販売も行っておりますので、この機会に是非ご賞味ください。

宮内が紹介したお茶のセットは『GOOD EAT CLUB』で販売中。セレクトの考え方や、生産者の想いなど詳しく紹介しています。

茶葉それぞれの抽出温度や、飲んで欲しいシーンも詳しく紹介しているので併せてお楽しみください。

1977年東京都生まれ。18歳から料理の道に入り「ラ・ビュット・ボワゼ」「ダズル」を経て2010年、大阪の三ツ星レストラン「HAJIME」に入る。5年半の経験を積み2013年に徳島県祖谷で開催されたプレミアムな野外レストラン「DINING OUT IYA」に参加。生鮮食材の物流に関する知識習得のため大阪の特殊青果卸「野木屋」を経て、2016年より現職。現在「DINNG OUT」では、開催地域の食材(生産者)の魅力を言語化し、トップシェフの思考、哲学に合わせて伝える翻訳者として活動。また、ラグジュアリーブランドとコラボレーションした食品開発、ブランディングまで「食」領域のプロデューサーとして活動の幅を広げている。