宝石のように透き通る身に旨味を湛えたシラウオ。そのおいしさの秘密を求め船上へ。[NAMEGATA VEGETABLE KINGDOM/茨城県行方市]

なめがた ベジタブルキングダムOVERVIEW

日本有数の水揚げ量を誇る霞ヶ浦のシラウオ。
その透き通った美しい身と、クセのないおいしさから首都圏の鮨店や和食店でも重宝される特産品です。

シラウオ漁の解禁は毎年7月21日。そこから12月末まで、霞ヶ浦の漁師は湖上に出て網を引きます。近年は輸送技術が発達し、この時期、スーパーなどでも獲れたてのシラウオを目にすることがあるかもしれません。

では霞ヶ浦のシラウオが有名な理由は、その漁獲高や鮮度のためだけなのでしょうか?

そうではありません。魚体を傷つけぬように獲り、船上で氷漬けにし、陸に上がってすぐに選別、出荷する。実は霞ヶ浦のシラウオを知らしめ、プロの料理人をも虜にする理由は、「おいしいものを届けたい」という漁師のこだわりにありました。

弾力があり、旨味があり、甘みがあり、かつタンパクでどんな味付けにも合う。そんな霞ヶ浦が誇るシラウオの秘密に迫ります。

【関連記事】現場でしか知り得ぬ環境、気候、生産者の思い。神保佳永シェフが訪ねた行方市の食材生産者たち。[NAMEGATA VEGETABLE KINGDOM/茨城県行方市]

Photographs:TSUTOMU HARA
Text:NATSUKI SHIGIHARA

(supported by なめがたブランド戦略会議(茨城県行方市))

現場でしか知り得ぬ環境、気候、生産者の思い。神保佳永シェフが訪ねた行方市の生産者たち。[NAMEGATA VEGETABLE KINGDOM/茨城県行方市]

なめがた ベジタブルキングダムOVERVIEW

2021年秋。
茨城県行方市に『HATAKE AOYAMA』の神保佳永シェフの姿がありました。旅の目的は、行方市の食材を見て、味わい、生産者と話し、その魅力の本質を知ること。厨房を飛び出し、食材生産の現場に立つことで、新たなレシピの切り口を見つけることです。

茨城県行方市のさまざまな野菜の魅力をお伝えしてきた「NAMEGATA VEGETABLE KINGDOM」。我々『ONESTORY』は繰り返し行方市を訪れ、四季折々の野菜を探り、その生産者に話を伺ってきました。そしてそれら旬の野菜の魅力を、野菜料理のスペシャリストであり、いばらき食のアンバサダーも務める神保シェフが考案するオリジナルレシピでお伝えしてきました。

これまで1年間でお届けしてきたのは、春夏秋冬の8品目の旬野菜を主役にした8種類の料理。毎回、神保シェフの元には旬を迎えた野菜がどっさりと届き、シェフはそれを試食し、その魅力を感じ取った上で、その個性が際立つ料理を考案してくれました。

そんなあるとき、ふと神保シェフがつぶやきました。

「根っこの泥がきれいに落とされ、葉がぴったりと揃っている。きっととても真摯な生産者さんがつくった野菜でしょうね」

その言葉が今回の旅につながりました。
自身の店では、可能な限り生産者と直接話し、食材を理解してから使用するという神保シェフ。畑では率先して収穫を手伝い、その場で食材にかぶりつき、すぐに生産者と打ち解ける姿からも、生産者への敬意と食材への思いが窺えます。

果たして今回の旅で神保シェフはどんな食材と出合い、どんなレシピをひらめいたのでしょうか。

(supported by なめがたブランド戦略会議(茨城県行方市))