“わさび”といえばこの料理。わさび菜のピリ辛を生かす簡単ちらし寿司。[NAMEGATA VEGETABLE KINGDOM・わさび菜/茨城県行方市]

なめがた ベジタブルキングダム辛味、食感、色味。全てを引き立てるシンプルな料理。

茨城県行方市を訪ねた『HATAKE AOYAMA』の神保シェフが、今回出合った食材はわさび菜。現地のハウスで採れたてを試食したシェフは、「シャキシャキの食感、鮮やかな色、ピリッとした辛さの全てが生きるメニューを考えたい」と決意していました。

その後、神保シェフのもとには試作用のわさび菜が到着。改めて試食し、「葉はもちろん、茎も美味しいですね。この食感と辛味は、やはり“あの料理”で生きるでしょう」とにやり。そして教えてくれた料理は、ちらし寿司でした。

「やっぱり“わさび”といえば寿司ですからね。少し工夫することで、わさび菜の魅力を引き出します」と自信をみせるシェフ。そのポイントは、葉と茎に分けてそれぞれ下処理をすること。これにより軽やかな食感を生かしつつ、わさび菜の魅力である辛味を引き出すのだとか。ではさっそくレシピを見てみましょう。

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材料はいたってシンプル。ただし梅肉は塩辛すぎない南高梅、ごはんは炊きたてを揃えたい。

なめがた ベジタブルキングダムわさび菜とツナのちらし寿司

材料(2人分)
わさび菜 1パック
ツナ缶 1缶
たたいた梅肉 50g
炊き上げた白米 2合分
(A)
 米酢 大さじ3杯
 砂糖 大さじ2杯
 塩 小さじ4分の1杯
 白炒りゴマ 少々
 刻み海苔 適量

手順
1.  わさび菜は水で洗って葉と茎に分け、葉は5分ほど水に漬けてから千切りに、茎は薄くスライスしてひとつまみの塩(分量外)で塩もみし、5分ほど置いておく
2.  塩もみした茎の塩気を水で洗い流す
3.  (A)を合わせてすし酢を作り、炊きたてのごはんに入れて切るように混ぜ、酢飯を作る
4.  3.の粗熱が取れたらたたいた梅を入れて混ぜ、続いてツナ缶を汁ごと入れて混ぜる
5.  更に冷めてから2.のわさび菜の茎を入れて混ぜ、次に葉を2回に分けて投入し、しっかりと混ぜる
6.  器に盛り付け、白ゴマ、刻み海苔をふりかけて完成
わさび菜の葉は、 刻む前に5分ほど水に漬けておくとシャキッとする。 わさび菜の葉は、 刻む前に5分ほど水に漬けておくとシャキッとする。

わさび菜の葉は、 刻む前に5分ほど水に漬けておくとシャキッとする。

水から上げた葉はしっかりと水分を取り、空気を含ませるように刻んでいく

わさび菜を混ぜるのは酢飯の粗熱が取れてから。温かいままだと食感が損なわれてしまう。

シャキシャキの食感と鮮やかな緑が目を引くちらし寿司が完成。もちろんお好みの刺し身などを合わせても美味しい。

Photographs:TSUTOMU HARA
Text:NATSUKI SHIGIHARA

(supported by なめがたブランド戦略会議(茨城県行方市))

歴史は浅くも、こだわりは強い。シャキっと食感でピリッと辛い、行方市のわさび菜。[NAMEGATA VEGETABLE KINGDOM・わさび菜/茨城県行方市]

なめがた ベジタブルキングダムOVERVIEW

茨城県行方市は、年間80品目以上の野菜をはじめ、肉や魚まで、幅広い食材を産出する食材王国。我々ONESTORYは、その秘密や魅力的な食材を探るため、いばらき食のアンバサダーを務める『HATAKE AOYAMA』の神保佳永シェフとともに、行方市を訪ねました。

今回のターゲットは、わさび菜。
アブラナ科の葉物で、その名の通りわさびのような爽やかな香りと、ピリッとした辛味が特徴。数々の野菜を生産する行方市ですが、実はわさび菜の歴史はそう長くなく、高齢者や兼業農家向けの作物として2005年に導入されたことが起源。しかしそこから行方市特有の温暖な気候や、研究熱心な生産者の努力が実を結び、わずか15年ほどで行方市を代表する農産物のひとつとなったのです。

産地を訪ねた神保シェフも、行方市のわさび菜を絶賛。「この爽やかな香りと食感を活かすメニューを考えてみたいですね」と、すでに頭の中でレシピの構想を練り始めた様子でした。そんな神保シェフと訪ねたわさび菜産地巡礼の様子をお伝えします。

Photographs:TSUTOMU HARA
Text:NATSUKI SHIGIHARA

(supported by なめがたブランド戦略会議(茨城県行方市))