お茶のように飲む“だし”。新発売「Dashi-Cha」を監修した料理人・長谷川在佑氏の思い。[Dashi-Cha]

「Dashi-Cha」を味わう外苑前『傳』の長谷川在佑シェフ。

オンとオフ、それぞれの時間に寄り添う「Dashi-Cha」。

このほど、新たに発売された「Dashi-Cha」をご存知でしょうか?

日本人にとってなじみの深いだしの文化を再解釈し、ドリップして楽しむ新しいジャンルの飲み物として誕生した「Dashi-Cha」。それは文字通り“お茶のように楽しむだし”です。

この「Dashi-Cha」の監修をつとめたのが、『DINING OUT』でもおなじみの長谷川在佑シェフです。長谷川氏の店、外苑前『傅』は、数々の栄誉に輝く日本を代表するレストラン。そんな名店を率い、日々だしと向き合う長谷川氏が2年以上にわたり何度も試作を繰り返しては調整し、ようやく完成した逸品です

長谷川氏は、どのような思いで「Dashi-Cha」を監修し、そして完成した「Dashi-Cha」をどのように見つめるのでしょうか?

その心の内を知るため、仕事と向き合うオンタイム、プライベートなオフタイムそれぞれの長谷川氏に話を伺いました。

想いはいつも「お客様のこと」。料理、サービス、雰囲気づくり、すべてに心を配るオンタイムの長谷川氏。

忙しい日々のなかでも「釣りで疲れることはない。むしろ来ないと疲れちゃう」と笑う長谷川氏。

ほっと染みる味わいが、一日の始まりという起点をつくり出す。

「“おいしさ”って不思議な感覚で、リラックスしていたり、愉しんでいたりすると、より感じやすいもの」

仕事場に立つ長谷川さんは、そう話しました。

そしてそのために店の雰囲気づくりを何よりも大切にしているのです。しかしそれは言葉でいうほど簡単ではなく、もしかすると料理の味以上に確たる正解のないものかもしれません。

「どういう方と、どういうシーンで、どういう気持ちでいらっしゃるか想像して、そこに一番ふさわしいサービスを心がけるのです」

と長谷川氏。つまり店づくりの基本は、相手を思う気持ち。だから厨房に立つとき以外も長谷川氏の頭の中には、お客様に関することであふれています。24時間365日、常に料理のこと、お客様のこと。カレンダーの“1日”という区切りが意味をなさぬほど、エンドレスに時間が連続するのです。

そんな長谷川氏にとって「Dashi-Cha」の魅力は、「自分で引いたものではないだしを味わうことで、自分の時間を取り戻せる」という点にありました。

まだ街も目覚めきらないある朝。

『傳』の店舗前にあるテラスで「Dashi-Cha」を味わう長谷川氏。

「クリアな味で、香り豊か。でもどこか優しく、ほっと心に染みる。このDashi-Chaを味わうことで連続する時間に区切りをつけ、1日の始まりという起点を自分でつくれる気がします」。

それは、誰かが心を込めてつくった「Dashi-Cha」の味が、常に「誰かのため」を考え続ける長谷川さんの想いと重なり、ふと自分自身を見つめる機会となるからなのでしょう。

日本各地の産地を訪ね歩くなど、食材へのこだわりも強い長谷川氏。今回監修した「Dashi-Cha」もとことん素材にこだわり抜いた。

早朝のテラス席で「Dashi-Cha」を味わう長谷川氏。一日のスタートに心が整う感覚だという。

心をほぐすおいしさが、仲間との心の距離をいっそう縮める。

子供の頃から続けている長谷川氏の趣味は、釣り。休みの日や、店のオープン前の早朝、長谷川氏はしばしば釣りに出かけます。

日々、料理のこと、お客様のことばかりを考えている長谷川氏にとって、釣りは日常を離れる時間なのでしょうか?

実はそればかりではありません。

長谷川さんは言います。

「変な言い方ですが、魚とお客様って似ているところがあるんです。バス釣りはラッキーで釣れることはまずありません。気温や季節や天気を見て、今日はバスがどのへんにいて、何を食べたいかを予想する。そしてその場所に的確なルアーを投げる。相手が求めるものを予測して、自身の技術でそこに合わせる。レストランのお客様と共通点がある気がしませんか?」。

つまり長谷川氏にとって、釣りはリラックスする時間であるのと同時に、まだ見ぬお客様の心を読み、的確に応えるための練習でもあるのです。

ある冬の日。

まだ夜明け前の千葉県のとある河川敷に、カヌーを準備する長谷川氏の姿がありました。今日は気の合う釣り仲間たちとともにバス釣りです。

カヌーの出航準備を整え、ロッドとルアーを揃えたら、仲間とともに作戦会議。

「夜明け前は冷えていたけど、日が上がって気温が上がってきた。このまま水温が上がるなら狙う場所は……」。

真剣な会話ですが、長谷川氏と仲間たちの顔はにこやか。

「軸は仕事にありますが、やっぱり愉しいからリラックスはできます。そうしてふっと抜けた状態だからこその閃きがあったりもするんですよ」。

皆で囲むテーブルの上に並ぶのは「Dashi-Cha」。

「体を温めるというのはもちろん、Dashi-Chaの香りが気持ちまで温める気がします。場をほぐしてなごやかな会話を生み出してくれる」
そう言ってお気に入りのマグカップを傾ける長谷川氏。気心知れた仲間たちとの距離をいっそう近づけるような効能を、「Dashi-Cha」に見出したようでした。

「釣りは、本当の自分を取り戻し、ふっと気持ちを落ち着かせる時間。Dashi-Chaも僕にとって同じような効果を感じています。だから釣りのときに愉しむDashi-Chaは、いっそう染みるのでしょうね」

出航前のリラックスタイム。自身が監修した「Dashi-Cha」を仲間たちに振る舞う長谷川氏。

穏やかなおいしさの「Dashi-Cha」が、自然の中でも存在感を発揮した。

冷え込む朝の時間、「Dashi-Cha」の温かさがいっそう染み渡る。

優しく深いおいしさは、大切な人への贈り物にも。

自身が監修した「Dashi-Cha」をオン、オフ、それぞれのシーンで楽しんだ長谷川氏。そしてこの「Dashi-Cha」こそ「いまの時代に必要なもの」と言いました。

「面倒なもの、難しいもの、高尚なもの。そんなイメージで、だしへのハードルが高くなり過ぎた現代。しかしやはりだしは日本人にとって縁深いもの。だしの味や香りを感じると、ほっと心安らぐ気分を感じますよね? だから毎日の中でそんな安らぎの時間をつくるため、そして日常の中にだしを取り戻すためにDashi-Chaの存在はとても役立つと思います。ストレスの多い時代だからこそ、この優しさが染みるんですね」

と長谷川氏。シーンを選ばずに利用できるのも大きな魅力だと語りました。さらに大切な人への贈り物にも最適だとも。

「贈り物を選ぶときって、自分自身が大好きなものを選んで、相手が喜ぶ姿を想像する楽しさがありますよね。この日本人にとって親しみ深いだしを通して日本のことを伝え、さらにリラックスできる時間を贈るという意味で、外国の友人への贈り物にぴったりだと思います。あとは、産前産後の方へ。飲めるものが限られている時期ですし、疲れもたまりやすい時期でもあります。そんな方に、心を込めて贈ってみたらきっと喜ばれるんじゃないかな」

という長谷川氏。

日常の中に取り入れ、大切な人へと贈る。この「Dashi-Cha」がやがて、老若男女が楽しむスタンダードな飲料となる日も近いのかもしれません。

「スタイリッシュなパッケージも贈り物にぴったりですね」と長谷川氏。

意見を交換しながら何度も試作を繰り返した「Dashi-Cha」開発チームとともに。


Photographs:JIRO OHTANI
Text:NATSUKI SIGIHARA
(Supported by 味の素株式会社)