タブーなき料理とペアリング。最果てのウイスキー『HIGHLAND PARK』が刻む、新たな一歩。[HIGHLAND PARK LIMITED SESSION om AC HOUSE/東京都港区]

 最北の蒸溜所で200年以上続く『HIGHLAND PARK』の伝統と挑戦。

スコットランド最北端、大小70の島々からなるオークニー諸島。

強風が吹き荒れ、木々さえも生えないその厳しい環境の中に、1798年から続くウイスキー蒸溜所があります。

その蒸溜所で200年以上も変わらぬ製法でつくられるシングルモルトウイスキー・スコッチウイスキーが『HIGHLAND PARK』です。

過酷な環境が生み出す滑らかな風味、この島独自のピートに由来するアロマティックでフローラルな香り。その豊かな味わいは長きにわたり、世界中の人々を魅了し続けています。

変わらぬ製法、変わらぬおいしさ。

ならば『HIGHLAND PARK』は、ただ古きを守るだけなのか、といえばそうではありません。変わり続ける時代の中で、常にトップランナーであること。それは『HIGHLAND PARK』が常に新たな可能性を模索し、挑戦を続けてきたことを意味します。

そして今日もまた、『HIGHLAND PARK』は料理とのコラボレーションを通して新たな一歩に挑みます。お相手は西麻布『AC HOUSE』。イタリア各地で修業を重ねた後、ノルウェー・オスロで腕を振るった黒田敦喜シェフの経験を集約したレストランです。

自身が得た経験を糧に、伝統を打ち壊し、新たな視点とともに再構築するイノベーティブな料理。「おいしさがすべて。現代の料理にタブーはない」と言い切る黒田シェフの料理は、『HIGHLAND PARK』とどのように響き合い、どのような可能性を提示するのでしょう。

西麻布の路地に佇む一軒家レストラン『AC HOUSE』。“新北欧料理”と紹介されることも多いが、黒田シェフの中にジャンルのこだわりはない。

「北欧で技術や哲学を学びましたが、それを日本でそのままやる必要はない」と黒田シェフ。その土地に根ざし、食材を活かす調理を実践する。

 まずテイスティングで見極める『HIGHLAND PARK』の実力。

セッションは、『HIGHLAND PARK』12年、15年、18年の3種類のテイスティングから幕を開けました。ブランドマネージャーの藤井氏の解説とともに、それぞれ異なる個性を放つ3種の色を、香りを、味わいを確かめます。

柑橘系の香りとほのかな甘みが軽やかな12年、フレッシュなフルーティさと熟成感を両立する15年、滑らかな円熟味とアロマティックなピート香が際立つ18年。まずは各々の五感で『HIGHLAND PARK』を感じ取り、基準点を築く。そこから料理とのペアリングがスタートするのです。

次いで提供されたのは、3種のウイスキーに合わせた3つのフィンガーフード。12年には、枇杷のジャムを添えたブリオッシュ、15年にはルイボスのクリームのラングドシャ、18年にはブーダンノワール。料理を味わい、ウイスキーを口にすることで、先ほどとは異なる酒の表情が見えてきます。甘み、塩味、風味、香り、さまざまな要素が響き合う見事なペアリングに、さっそくウイスキーのさらなる可能性が感じられます。

3種の『HIGHLAND PARK』に合わせたフィンガーフード。ウイスキーは左から12年、15年、18年。

古民家をリノベーションした『AC HOUSE』。一階は白基調のモダンな設えだが見上げると古民家の梁が見える。その新旧の融合もまた黒田シェフらしさ。

ゲストに配られたパンフレットに記された『HIGHLAND PARK』の歴史と矜持。その重厚な物語が、味わいに深みを加える。

テイスティンググラスが置かれた皿は、実際に使用された樽を利用したもの。

色や香りを確かめるのもテイスティングの重要な工程。とくに香りは、味以上に多くの情報を含んでいるという。

 斬新な料理と合わせ次々と顕在化するウイスキーの未知なる側面。

続いての料理は、ウイスキーでマリネし、炭火で焼き上げた羊。白いんげん豆のピューレと羊の出汁のソースが添えられています。合わせるのは、柚子と甘夏で仕立てたハイボール。柑橘と炭酸の爽やかな味わいと『HIGHLAND PARK』のフルーティーなアロマが、力強い肉料理を軽やかに流します。

続いてはパスタ料理。黒田シェフがつくったのは、グランチャーレと桜のチップで燻製したチーズ、トマトソースを合わせた筒状のパスタ・パッケリ。そしてペアリングはなんと自家製クラフトコーラと『HIGHLAND PARK』でつくるウイスキーコーク。

実はこの料理のイメージはピザ。名シェフの料理と伝統のウイスキーの重厚なコラボレーションでありながら、シェフが「ピザとコーラのようなジャンキーな組み合わせ」と語る通りのカジュアルな印象です。

締めのデザートにもドリンクが添えられました。

デザートは、メロン。フレッシュメロン、メロンジュースの寒天、ライムが香るココナッツアイスの組み合わせは、ほのかな青みと甘みで食後を爽やかにまとめます。ドリンクは、ウイスキーで煮たタピオカを沈めたほうじ茶のタピオカミルクティー。ウイスキーでタピオカミルクティーを仕立てる発想はもちろん、それをフレッシュなデザートに合わせるのもまさに型破りです。

炭火焼の羊と柚子ハイボール。溢れ出す羊の旨味とコクと、柑橘の爽やかさ、『HIGHLAND PARK』のフルーティーなアロマが絶妙。

黒田シェフがチームと話し合って生まれたという『HIGHLAND PARK』のカクテル。本来の持ち味を活かしつつ、新たな魅力も提示する素晴らしい仕上がり。

『AC HOUSE』は厨房前のひとつの大きなテーブルにゲスト全員が着席するスタイル。会の進行とともに、テーブルには楽しい会話の花が咲いた。

トマトソースのパッケリと『HIGHLAND PARK』のウイスキーコーク。その間違いのない組み合わせはいわば、上質なジャンキー。

『HIGHLAND PARK』に合わせてスパイスをブレンドしてつくったクラフトコーラ。その複雑な味わいにゲストも驚きを隠せなかった。

常識や前例や伝統よりも「ただおいしいこと」を重視する黒田シェフのイノベーティブな料理は、瞬間的に脳に伝わるような力強いおいしさ。

メロンのデザートと『HIGHLAND PARK』の黒糖タピオカミルクティー。甘さ、香り、熟成感、ピート香、余韻。あらゆる要素が噛み合った組み合わせ。

寄り添うのではなく、互いに主張する高次元のペアリング。

3品の料理とペアリングで見えてきたのは、黒田シェフの独自の視点と発想、そしてそれらを受け止める『HIGHLAND PARK』の懐の深さです。

この日のペアリングの狙いを黒田シェフはこう話します。

「従来のペアリングは、香りや後味などの主体となるもに合わせ寄り添っていくことが王道。しかしそれでは面白くないので、違う視点で考えてみました。それは、料理の軸とドリンクの軸が交わるのではなく、ずっと平行してどちらも主張するペアリング。どちらかが引き立て役になるのではなく、どちらも主役として主張するようなものを目指しました」

それは『HIGHLAND PARK』の確固たる存在感と華やかなフレーバーだから実現できた、高次元のペアリングなのでしょう。黒田シェフの自由自在な発想を受け止める懐の広さ、どんな料理にも寄り添い、並走し、高め合う柔軟性。それこそが今回のセッションを通して改めて見えてきた『HIGHLAND PARK』の魅力かもしれません。

結びの挨拶で藤井氏が語ります。

「ハイランドパークの故郷であるオークニー諸島と黒田シェフが修業を積んだノルウェー。今回は北欧という接点で紡がれるものだと思っていましたが、実際に見てみるとジャンルではくくれないイノベーティブな料理の数々でした。ドリンクもウイスキーコークやタピオカミルクティーといった身近なものを新たな発想で仕立てていただき、私自身も勉強になることばかりでした」

長く『HIGHLAND PARK』を見つめ続けるブランドマネージャーに発見があるということ、それはこのウイスキーにはまだ見ぬ可能性が秘められていることを意味します。新たな料理と組み合わせるたび、新たな料理人と出会うたびに、次々と新たな境地を切り開く『HIGHLAND PARK』。その無限の可能性の一端を垣間見る素晴らしいセッションでした。

『AC HOUSE』の由来は、シェフのあだ名である“あっちゃん”から。まるで自宅に招かれたかのような和やかな時間が流れた。

会の最後には、テイスティングで種類を当てるクイズ形式のイベントも。ゲストは真剣に味や香りを確かめた。

司会進行を担当したブランドマネージャーの藤井氏。ゲストから飛び出すさまざまな質問にも淀みなく答える『HIGHLAND PARK』の生き字引。

住所:東京都港区西麻布2丁目7−7
電話:03-6419-7566
営業:ランチ12:00〜(土曜のみ)、ディナー19:00〜
休日:日曜・月曜
URL:https://www.instagram.com/ac_house_jp/

Photographs:JIRO OHTANI
Text:NATSUKI SHIGIHARA
(supported by 三陽物産)

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IRON HEART THE WORKS WEB 2024-06-15 11:43:10

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