東京から一番近い離れ島。近くて遠い伊豆大島の独自性の秘密。[東京“真”宝島/東京都 伊豆大島]

東京"真"宝島OVERVIEW

調布飛行場から離陸した飛行機は、景色を楽しむ間もなく着陸準備に入ります。所要時間はおよそ25分。首都圏の平均通勤時間が1時間を越えることを考えれば、伊豆大島の近さが実感できることでしょう。竹芝から高速ジェット船でも最短1時間45分、東京タワーや東京都庁からも島影が見える伊豆大島は、文字通り伊豆諸島の玄関口です。

しかしそれほど近くても、離島は離島。景色が、生活が、食事が、風習が、やはり都会とは異なります。港や空港から降り立った瞬間に感じる空気がすでに違うことに、きっと訪れる誰しもが気づくことでしょう。そして滞在するごとに伝わってくる大島特有の島民気質。
クラブのように盛り上がる盆踊りからみえる、若者たちの郷土愛。家族とともに働くという生き方。移住者をオープンに受け入れるおおらかさ。噴火の残した爪痕。火山と共に生きるということ。

通勤と変わらぬ移動時間で到着する、東京からもっとも近い田舎。海が隔てることで、都会に染まることなく独特の歴史を紡いだ島。知るほど行きたくなる近くて遠い島。伊豆大島の独自性の秘密と魅力を紐解きます。


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防寒対策

まだまだ寒い日が続きますね〜(・・;)
まあ、これからが冬本番だから仕方ないですね(°▽°)

これから倉敷は少し落ち着いた時間を過ごすことになります(・ω・)

寒い日が続きますので温かいものでも食べましょう




Σ('◉⌓◉’)ナント冬に青ですか!?



いえいえ、
見た目は青くて冷たそうですがしっかりと蒸し立て熱々のデニムまんをテイクアウトコーナーで提供しております(*´ー`*)



HOTな食べ物を食べて心からホッとしてください(*゚▽゚*)

美味しい名産品、でもそれだけじゃない? 津軽人のリアルな“りんご感”に迫る。[TSUGARU Le Bon Marché・特別対談/青森県弘前市]

スタートから和気あいあい、始終にぎやかだった対談。参加者は左からパティスリー『アンジェリック』成田巧樹氏、カフェなどを展開する『青弘トラスト』米澤貴子さん、『パン屋 といとい』成田志乃さん、『おぐら農園』小倉加代子さん、『キープレイス』姥澤大氏。

津軽ボンマルシェ生産量、断トツ日本一! りんご王国・津軽のホンネ、アップルパイ片手に語ります。

津軽=りんご、そんなイメージの人も多いのでは? それもそのはず、青森県のりんごの生産量が全国の約6割を占めるうち、弘前市を中心とした津軽平野での生産量はその中の実に4割ほど。市内には広大なりんご畑が広がるだけでなく、りんごの乗ったポストにりんご模様のガードレール、果てはりんご型カーブミラーまで、あちこちにりんごのモチーフが点在しています。右も左もりんごだらけの、まさにりんご王国! しかし “日本一”という華々しい言葉の裏には、高齢化や後継者不足など、県外の消費者からは見えづらいさまざまな事情が存在するのも事実です。そこで今回のテーマは、気になる「りんご王国・津軽のホンネ」。参加メンバーは、りんご農家『おぐら農園』の小倉加代子さん、りんご用木箱などの資材を手掛ける『キープレイス』姥澤大氏、シードル工房併設の飲食店運営にも携わる『青弘トラスト』の米澤貴子さん、りんごをパン作りに活用する『パン屋 といとい』成田志乃さんです。せっかくだったら、“アップルパイの街”を謳う弘前らしく、それぞれのお気に入りアップルパイを持ち寄り対談を……と思ったら、急遽弘前を代表する人気パティスリー『アンジェリック』の成田巧樹氏にも参戦してもらえることに。美味しく楽しいりんご対談となりました。

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弘前市の中心地から車で少し移動すれば、霊峰・岩木山を抱くように広がるりんご畑が。これぞ津軽の原風景。

市内の数か所にある“りんごポスト”。最近では、写真映えするりんごスポットも人気の観光コンテンツに。

今回登場するアップルパイは、成田氏が手掛ける『アンジェリック』、弘前駅近くのパン店『スリーブリッヂ』、焼き菓子が人気のカフェ『スミス』、シードルでも有名なりんご農家『タムラファーム』、店舗を持たずイベント出店などで菓子製造を行う『zilchstudio』のもの。

津軽ボンマルシェ・特別対談津軽人りんごあるある①:食べる・食べない、買う・買わない。意外と人それぞれ。

ONESTROY編集部(以下編集部):今日はアップルパイをつまみつつりんご談義ということで、事前にみなさんのお気に入りのアップルパイを伺いました。なんと姥澤さん、『といとい』成田さん、米澤さんの御三方が『アンジェリック』をご推薦。『アンジェリック』大人気です。

成田巧樹氏(以下巧樹):ありがとうございます!

成田志乃さん(以下志乃):早速つまんじゃっていいですか? 私、昔はアップルパイ苦手だったんですよ。パイのむにゃっとした食感がいまいちで。でも『アンジェリック』のものを食べて好きになりました。食感が色々あって、ほろ苦さも酸味もある。あと手頃な値段だし、いつ行っても買えるんですよね。それってすごく大事だなって思います。

姥澤大氏(以下姥澤):上に乗ったりんごの薄切りがしゃきしゃきしてるのがいいですよね。さっぱりしていて、生食のりんごに近い感じ。

米澤貴子さん(以下米澤):お店の雰囲気もかっこいいんですよね~。特別感があって。

小倉加代子さん(以下小倉):実は私も好きなんですけど、みなさんと被りそうだなと思って言わなかったの(笑)。今日私が持ってきたのは、うちの畑で採れた紅玉を1台2玉前後使って作った『zilchstudio』のアップルパイ。毎年秋にある朝市イベントの限定品で、いつもすぐ完売しちゃうものを、今回特別に作って欲しいとお願いました。砂糖もスパイスも使わないで『おぐら農園』の紅玉を最大限活かす、私の大好きなアップルパイです。

志乃:わ~、酸味がいい! 本当に加糖してないんですね。びっくり。

米澤:紅玉2個も使うなんて贅沢。私は『アンジェリック』も好きだけど、こっちの『スミス』のアップルパイも気になってて。周りで「パイ生地が美味しい」って評判なんです。

姥澤:お、ほんとだ。パイ部分いいですね。香ばしい。自分はこの『タムラファーム』のアップルパイが、人生で一番食べているアップルパイかも。仕事で取引があるので、昔からよくいただくんです。

志乃:アップルパイもシードルも美味しくて有名ですよね。『スリーブリッヂ』のものは、ハラハラと繊細なパイと中のりんごとのパランスがよくて、とても美味しいです。それぞれ全然味が違う! 個性がありますね……って、食べながら言うのもあれなんですけど、正直な話、アップルパイって普段から積極的に食べますか?

米澤:正直、あんまり食べない(笑)。うちの場合は実家がりんご農家で、親から「りんごを焼いたり煮たりするのは“かまど消し”だからよくない」って言われて育って。“かまど消し”は“ごくつぶし”みたいな意味の方言。焼いても煮ても怒られるし、なんなら家ではりんご自体あまり食べなかったかも。

一同:えー!

小倉:生産者だと、そういう人も多いのかもしれません。小倉家では時間が経って柔らかくなったりんごを母が甘く煮て、小分けにして冷凍します。アップルパイはそれこそ姥澤さんみたいに、差し入れでもらう感じ。

志乃:10年くらい前にアップルパイが食べられる店のマップが作られたじゃないですか。これを仕掛けた人すごい!ってびっくりしました。本当は採れたての美味しいりんごを食べてほしいけど、観光の方が増えるのは春から。アップルパイなら、このズレもあまり問題ない。

巧樹:うちの店も年々県外や海外から来る人が増えていて、アップルパイだけは売り上げが伸びているんです。

志乃:りんご自体、もらうから買わないって津軽人も多いですよね。小倉さんはりんご買いますか?

小倉:それが、うちはりんご農家なのに買うんですよ! どこかへ行けばその土地の産直品を買ったり、食べたことのない品種を試したり、探求心ですね。相馬村にある直売所『林檎の森』とか、結構おもしろい品種が出るんですよ。

姥澤:へ~、今度行ってみよう。うちは木箱の会社だけど、畑を買ってりんごも作っているんです。今年から冬のギフトは自社のりんごにしようと思っているんですが、去年まではお気に入りの農家さんのりんごを贈答用に買っていました。みんなそれぞれですね。

過去には『アンジェリック』でアップルパイ製造を担当し、独立後は『おぐら農園』のりんごをパン作りに活用する『といとい』成田さん。小倉さん、成田氏とは勝手知ったる仲だ。全員と初対面とは思えない打ち解けぶりだった米澤さんの実家はりんご農家。

小倉さんが持参してくれたアップルパイは青森市に工房を構える『zilchstudio』のもの。砂糖不使用ながら、ローストした紅玉とパイ生地に優しい甘さが。

津軽ボンマルシェ・特別対談津軽人りんごあるある②:県外に出て、地元のりんごのすごさを知る。

志乃:でもね、改めて“津軽人の真のりんご感”って恐ろしいテーマだなって(笑)。自分がりんご農家でなくても、知り合いがみんな何かしらのりんご産業に関わっていて、それぞれ思うところがあるじゃないですか。色んな人の気持ちを考えると、しゃべれなくなるというか……。

米澤:リアルな現実があるからね。私も、りんご農家の家に生まれたのが嫌で仕方なかったの。でも39歳まで東京で働いて、やりたい仕事やりつくしたなと思って実家に戻ったら、小さい頃見ていたりんご畑の風景が変わってて。東目屋という地区の「平山」っていう小さい集落なんですけど、19世帯のほとんどがりんご農家、その内跡取りがいるのが1世帯だけ。

小倉:東目屋なんですね。「目屋りんご」、締まってて美味しいですよね。

米澤:そう、昔は見たくもなかったりんごだけど、その美味しさは知ってるんですよ。それでりんごで何かできないかと思ったけど、自分が農業やるのも違うし、ネット販売もしてみたけどつまらない。直接農家と関わる以外の方法を考えているとき、今の会社の社長と出会って。目屋りんごで作ったスムージーをカフェで出したり、シードル作ったり、そのシードルを台湾に持っていて売ったりすることを始めて、自分がりんごを作っているわけじゃないけど、りんご産業の可能性を感じることができたんです。

姥澤:自分も、若い頃はりんごもりんご畑も目に入ってこなかった。東京から帰ってきて初めて、「りんごの花ってきれいだな」「田舎の風景っていいな」って、地元がすごく豊かなことに気付いたんですよね。「りんごって美味しいんだなぁ」って。

米澤:分かる~! 東京のスーパーのりんご、全然味違うもん。「実家の畑のすっごい美味しいりんご、どこ行ってんの!?」って思ってた。

小倉:東京だと「ふじ」がほとんどですしね。私は神奈川出身なんですが、弘前に来てからいろんな品種があることを知ったし、農家さんごとで味が違うのにも衝撃を受けました。

志乃:人によって好きな品種も違うし、もっといえば11月と12月じゃ選ぶ品種も変わるし。ちなみに私は昔から「金星」が好きで。

一同:渋~!!

志乃:少し地味というか、今の流行りとは真逆な品種だけど、香りと味のバランスや表皮の少しマットな感じがいい(笑)。うちも家業がりんご農家とまではいかないけど、畑で色んな品種を作っていて。母の実家はりんご農家なんですけど、農家ごとに作る品種も違うから、「じいちゃんのりんごなら金星か、『4の23』かな」とか。

編集部:「4の23」……? 知らない品種です。

志乃:色々な理由であまり流通してない品種ってたくさんあるんですよね、本当はきっと。これもじいちゃんの畑にあったからたまたま食べることができて、好きになったりんごです。みんな小さい頃は家に来たりんごを受動的に食べるから、どんな品種が好きかは結構バックボーンに寄る気がします。でも自分たちはりんごが身近だから旬や品種が分かるけど、西に行けば柑橘のことは分からないし、レモンだってこっちのスーパーで1年中手に入るじゃないですか。そんなもんなんだろうなって。

米澤:そういえば少し前、関西のお客さんにもぎたてのりんご送ったら、「熟す前に送ってくださったんですね~」って言われたの。しゃきしゃきで硬いから、「寝かせて食べた」って……(笑)。

姥澤:こっちは硬いりんごに価値がありますもんね(笑)。

姥澤氏の地元・北津軽郡板柳町は、全国唯一の専門市場があるりんごの一大産地。ちなみに『キープレイス』のグループ会社、『青森資材うばざわ』のりんご木箱は、津軽エリアでのシェア率No.1!

対談でも人気だった『アンジェリック』のアップルパイは、パイ生地の上にりんごのペースト、紅玉のジャム、スライスしたりんごが乗る3層構造。弘前土産におすすめ。

津軽ボンマルシェ・特別対談若社長に学ぶ! りんごを使った商品を、どう売り込むか。

志乃:子どもの頃は家にりんごがあることが当たり前。むしろ「頑張って消費しないと春まで残っちゃう」って存在で。仕事をし始めて能動的にりんごを消費するようになってから、「自分はりんごで何ができるんだろう」とすごく考えるようになりました。でも青森の人にりんごの商品を売るのって大変なんです。

米澤:“当たり前”なものだからね。

志乃:そう、その分お金を払う対象じゃないから。だから、アップルパイのマップを最初に見たときは衝撃でした。みんなアップルパイだと買うんですよ。どうやって欲しいと思ってもらえるものにするのか、それって大事なことだなと。

姥澤:うんうん。うちは最初りんご箱用にカットされた板材の商売から始めて、それが売れなくなったら、ダンボールなどの包装資材の販売に転向して。産地市場の台頭とともに、完成品のりんご箱を販売するようになったんです。時代時代で商売を変えてるんですよね。前に経営塾に行ったとき、先生から「経営理念は自分が勝手に作るものじゃない、自分たちの宝ものを探し当てるようなものだ」って言われて、本当にそうだなと。うちはあくまで裏方で、生産者と消費者の架け橋のような存在でありたいんです。地域産業として県外のお客さんにも発信できればと模索する中、建築家や家具職人とコラボした古いりんご木箱の家具「又幸」が生まれたりしました。ラッキーなことに、「ミラノサローネ」にも展示されて。

一同:おお~。ミラノ!

米澤:「又幸」っていい名前ですよね。ちなみに巧樹くんと志乃さんは『アンジェリック』で同僚だったんだっけ。

志乃:私が働いていたとき、高校卒業したてで入社してきたのが巧樹。ど金髪の頭だったけど(笑)、その頃からやる気すごかったよね。巧樹が去年25歳の若さで社長になったときは、周りがみんなざわざわした。

巧樹:前の社長に「やってみたら?」って言ってもらえたんで。まだ就任して2年弱ですけど……若いですかね。

一同:若いよ!(笑)

巧樹:社長になったら、売り上げが上がっても下がっても自分のせいになるじゃないですか。だったら人の真似じゃなく、自分なりのことをしようと最初にやり方を変えたのが、アップルパイだったんです。それまでは誰が作ったのか分からないりんごを使ってて、なんか気持ち悪いなあって。今は決まった農家さんにわがまま言わせてもらってます。「もっと早い段階でもいで」とか「大き過ぎて使いづらいから小さく」とか、品種もそのときどきで指定して。お客さんとは「今日何の品種なの」とか「あの品種はもうすぐ出るから、もうちょっと待って」って会話して、結構楽しいんですよ。食べて気に入った農家さんのりんごを注文できるように、店にパンフレットも置きました。

志乃:今どのくらいアップルパイ売ってるの?

巧樹:2年で倍の売り上げになりました。1日900個とか。りんごの木箱が積みあがってすごいことになりますよ。自分は弘前市岩木地区出身なんですけど、親父の実家も奥さんの実家もりんご農家、はとこもりんご農家。りんごはなくなれば勝手に補充されるものだったから、若い頃はそこに価値を見出せないじゃないですか。それを今、アップルパイ作るために毎日大量のりんご仕込むようになって、単純に「農家さんすげーな」、「こんだけの農家さんがいる弘前すげーな」って。育てて収穫してって、めちゃくちゃ大変ですもん。で、地産地消を謳うわけじゃないですけど、旬の果物は地元の農家さんから仕入れることにしました。今だといちごも梨も津軽の田舎舘村産です。いいなと思った農家さんの果物を、最高の状態で加工して売るのが俺らの仕事なんで。

米澤:すごいね。まだまだ弘前にもこういう若手がいるんだなあ。

小倉:いい話聞きました。巧樹さん、素晴らしいですね。

巧樹:単純ですけど、弘前の街が活性化したら、自分たちの商売ももっとよくなると思って。だから次は自分の名前でブランド作ることも考えてます。色んな業種の人の独立を後押しできたらいいですよね。自分はみなさんと違って県外に出たことないし、その予定もない。東京の有名店で修業しようって思わなかったのは、自分がどこで商売したいのか考えたからなんです。東京の5年と弘前の5年だったら、ニーズも分かるし繋がりもできるし、こっちの5年の方がいいよねって。それに「俺弘前大好きですよ! 弘前で頑張りましょうよ!」ってケーキ屋の方が、気持ちがいいじゃないですか(笑)。

対談場所となった弘前市「藤田記念庭園」内の『大正浪漫喫茶室』は、登録有形文化財の洋館建築と庭から望む日本庭園が美しい。市内で人気のアップルパイが数種揃い、食べ比べも楽しめる。

弘前市内のりんごの売店にて。「秋田ゴールド」「彩来」「星の金貨」など、県外のスーパーではあまり見かけない品種がずらりと揃う。りんごの時期の津軽を訪れたら、食べ比べるべし。

津軽ボンマルシェ・特別対談まだ見ぬりんごの新たな価値が、未来に繋がるバトン役。

巧樹:今、色々計画を考えてるんですよね。もっと外国人も受け入れられるような店にしようとか。ケーキ屋っていうより観光地みたいな、面白い店を作りたい。

姥澤:確かに、今の津軽のりんご産業を見るとあきらかに縮小しているんだけど、津軽全体の流通人口、移動人口を見ると増えているんですよね。外から人が来ると考えたら、どう発信して何を提供するのかが大事になってくる。うちの近所に気になるラーメン屋があるんですけど、すごく見つけづらい店って言われてて。一度Googleで調べて行ったら、本当に見つからなかった(笑)。でもあきらめきれないからまた行くじゃないですか。面白そうなもの、美味しそうなものがあれば行こうとするから、それと同じで、問題も解決できるんじゃないかなって。

志乃:あとは、加工用のりんごの価値がもっともっと上がるといいと思ってます。ジャムとジュース以外にも。それこそアップルパイとか。

姥澤:木箱ひと箱で6000円、7000円のりんごもあれば、加工りんごなんかはひと箱500円のものもあるもんね。

志乃:加工用のりんごは、売る方と買う方の両方の意識が変わるといいのになって思いますね。りんごは生食以外にも高い価値があるから。

米澤:特に昔の農家からすると、生食至上主義はあるかもしれない。きれいで硬いりんごがいい、加工は積極的にやることじゃないっていう。

志乃:私たち、今まではきっと贅沢だったんです。周りにいいりんごがいっぱいあるのが普通だから。でもこれからは違うと思う。

姥澤:にんにくも青森の名産品だけど、最初「黒にんにく」って規格外の安いにんにくでやり始めたんだって。そうしたら、今はブランドでしょ? 日本だと健康食品のイメージだけど、ヨーロッパだと高級珍味の扱い。それでにんにく農家の所得が上がって、今レクサス乗ってる人もいるらしいです(笑)。

米澤:そういうまだ知られていない価値観って、もっと世の中にあるのかも。台湾では甘いシードルが大人気なんですよ。パッケージも、日本と向こうではいいと言われるデザインが全然違うし。うちでも台湾向けのシードル作ろうってなってます。

一同:へ~。気になるね、台湾向けシードル。

米澤:津軽の文化にもっと違う価値観を入れることも必要なのかもね。私、一回地元を離れてみて、りんごは津軽のキラーコンテンツなんだなって実感したんです。今の継続じゃなくて、新しいバトンを次世代に繋いで、私が死んだ後もそれが続くといいなって。

小倉:私自身は農業のことも知らずに神奈川で育って、たまたま主人と出会って弘前で農家になりましたけど、今はりんごを通じて、色んなことを知る機会をいただいている感じ。今日もそうなんですけど、りんごが人を繋いでくれるんですよね。みなさんと話して、改めて自分たちはりんごを作り続けることが大事だなと思いました。厳しいことも多いけれど、楽しいこともいっぱいあるからやっていられる。若い人たち、観光で津軽に来る人たち、これから農業を目指す人たちにも、それが伝わるりんご作りができればいいかな。

米澤:今日はすごく勉強になりましたね。若者の考え方にも感動したし! これもりんごのおかげですもん。

小倉:りんごは商売道具ではあるけど、すごく愛情を感じる、ありがたい存在。りんご、ありがとうって感じですね。

頼んでいないのに、率先してアイドルユニット風のポーズを取ってくれた5人。初対面同士の参加者もいたものの、りんごという共通の話題がすぐに壁を取り払ってくれた。

津軽のシンボルとして観光客を歓迎してくれる、JR弘前駅の巨大りんごオブジェ。改札の目の前に鎮座する。

見つけるとちょっとうれしくなってしまう、おちゃめなりんご型バックミラー。さて、弘前市内のどこに隠れているのか。津軽訪問の際、ぜひ探してみて。

場所協力:大正浪漫喫茶室
住所:青森県弘前市上白銀町8-1 藤田記念庭園内 MAP
電話:0172-37-5690

フードキュレーターが発掘した全国の食材を、美しく味わい深いヴィーガンコースに。[FARO/東京都中央区]

写真はコース序盤でゲストの心を掴んだ「菊芋のミルフィーユ」。

フードキュレーションテーブル/ファロ食材のプロ・フードキュレーターと名店のヴィーガンコースの出会い。

フードキュレーターとは、全国津々浦々を歩き、その地の生産者と話し、自らの足と舌で食材を探す食材のプロフェッショナルのこと。
たとえば現在のガストロノミーなら、料理を管轄するシェフとワインを取り仕切るソムリエが支えるのが一般的。しかし食の多様化、グローバル化、持続可能な食材の追求などが進み、より広い視野で食を捉える必要がある昨今、このフードキュレーターが第三の主役として、ガストロノミーを支えることとなるかもしれません。

2019年12月、そんなフードキュレーターが見つけ出した食材に焦点を当てたディナーイベント『Food Curation Table with FARO』が開かれました。食材リサーチを担当したのは、過去17回開催されたプレミアムな野外レストランイベント『DINING OUT』を通し、日本各地の食材を見つめてきたフードキュレーター・宮内隼人。今回、第一弾としてタッグを組んだのは能田耕太郎シェフ率いるイノベーティブイタリアン『FARO』。コースは、能田シェフが追求するヴィーガンコース。日頃から日本各地の野菜や果物を探し歩き、そのポテンシャルをヴィーガンという世界で表現する能田シェフ。季節感、産地の個性、生産者の思いが如実に表れるこのヴィーガンで、フードキュレーションの意義と食材の素晴らしさを伝えることを目指しました。「通常のヴィーガンコースでも多くの食材を使用しますが、今回フードキュレーターに加わってもらうことで、100種以上の素晴らしい食材を使用できました」と話す能田シェフ。

『FARO』とフードキュレーターの出会いは、果たしてどんな料理に昇華されたのでしょうか。提供された料理の詳細やイベントの様子を余さずにお知らせします。

【関連記事】Food Curation Table with FARO/『DINING OUT』を支えた食材と名店『FARO』の出会い。この日、この場所だけでの至高のヴィーガンコース。

能田シェフはローマ『ビストロ64』のオーナーシェフとして3年連続ミシュラン一つ星を獲得した人物。

フードキュレーションテーブル/ファロ100種以上の食材を、ひとつのコースに集約する。

まず導かれたレセプションでは、フードキュレーター・宮内隼人が出迎えました。ゲストはウェルカムドリンクを傾けながら、フードキュレーションについてのスピーチに耳を傾けます。

フードキュレーターの役割は、全国各地の生産者のもとを訪ね、その食材について取材し、深く理解するのが一側面。そしてもうひとつの側面が、シェフ側のスタイル、理念を理解した上で、食材とシェフをつなぐこと。そうすることで食の新たなアウトプットを生み出すのが、フードキュレーターの役目だといいます。

「独自の基準で定めた各地の素晴らしい食材を私達は“ローカルファインフード”と呼んでいます。条件はいたってシンプルで、ひとつはその土地の風土に合っていること、もうひとつは取り扱う生産者の技術が卓越し、理にかなっていること。この2点を満たしたいわば“土地の資産”を広く体験していただくべく、今回このようなイベントを開きました」フードキュレーター・宮内は今回のイベント趣旨をそう話しました。

レセプションに続いて案内されて着いた席には、メニューではなく食材リストが置かれていました。あんがとう農園かぶ、鬼丸農園鬼丸りんご、黒木農園しろいし蓮根、柴田農園パースニップ……。そこにあるのは、フードキュレーターが全国各地から見つけ出した100種以上の食材名だけ。いまだ料理の全体像は想像さえもつきません。運ばれる料理への期待は、いっそう高まります。

まず登場したのは、いくつかのフィンガーフード。十五夜味噌と黒にんにくのディップで味わう根菜「ピンツィモーニオ」、シナモンの根に刺した「島バナナのフリット」、リンゴの香りをまとった「春菊と三福海苔の生春巻き」。カトラリーを使わず、手で触れて直接食材を感じることで、その力強い存在感が響きます。

続く「菊芋のミルフィーユ」は、菊芋のほのかな甘みにコーヒーの香りが奥行きを加え、「ビーツのカネデルリ」は、力強い酸味と濃厚な味わいが主張します。コースはまだ序盤。それでもゲストのほとんどが、従来のイメージを覆す『FARO』のヴィーガンの世界に心酔しはじめていました。

レセプションではフードキュレーター・宮内隼人がフードキュレーションについて解説した。

十五夜味噌と黒にんにくで味わう「ピンツィモーニオ」は、食材の味がダイレクトに伝わった。

「島バナナのフリット」と「春菊の三福海苔の生春巻き」。まずは手で直接触れて味わう。

貴重な国産シナモンの根は「誰もやっていないことに挑戦する」ことが理念の佐賀県・富田農園から。

酸味のある「ビーツのカネデルリ」は、ポルチーニが香る団子とともに。

ワインペアリングはイタリアワインの銘品を軸に、ノンアルコールはフードキュレーターが探したジュースや茶を合わせた。

フードキュレーションテーブル/ファロ食材にさまざまな角度で焦点を当てる多彩なアプローチ。

中盤から徐々に盛り上がりをみせるコース。続いての一品は、「じゃがいものスパゲティ」。低温で長期間熟成することで糖度を増した「倶知安じゃが五四○」を細切りにし、パスタのように味わう能田シェフの得意料理。トリュフの香りをまとった豆乳ベースのソースが、どっしりとした土の力を伝えます。続く「蓮根のラビオリ」は、海苔をあわせることで土の力強さと磯の風味が見事な調和を描き出します。
次なる料理は藻塩でカブを蒸し焼きにする「かぶの塩釜焼き」が登場しました。藻塩が浮き上がらせるカブの甘みとみずみずしさ。この料理を通して、カブの新たな魅力に気づいたゲストも多かったことでしょう。
そしてここで続いた三品は、すべて根菜。同じ根菜でありながら、異なるアプローチにすることで、それぞれがまったく別の魅力を放つ。能田シェフの技と食材への理解が改めて垣間見えた構成でした。

メインディッシュはステーキ。椎茸の名産地・大分県から届いた肉厚の原木椎茸を使う「原木椎茸のステーキ」です。絶妙な火入れにより、水分をしっかりと残しながら香ばしさもたたえたこの椎茸は、決して“肉の代用品”などではなく、この椎茸こそがこの構成の唯一解であると思わせる確かなおいしさを湛えていました。

「おいしいと思ってもらうこと。料理人として、まっすぐにそこだけを目指しました」と、能田シェフの信念はいたってシンプル。続く「干し柿とヴィーガンチーズ」の優しい甘さが椎茸の余韻を包みながら、能田シェフのパートは続く加藤峰子シェフパティシエへと受け継がれます。

味、香り、テクスチャ。さまざまな表情を見せるヴィーガン料理がゲストの心を捉えた。

「じゃがいものスパゲティ」は通常コースでも登場する能田シェフのシグネチャーディッシュ。さらに卓上で白トリュフを振りかけ、贅沢な味わいに。

「蓮根のラビオリ」。ねっとりした皮と歯ごたえのある餡という食感のコントラストも魅力。

「かぶの塩釜焼き」。ほのかな塩気により、カブ本来の甘みがいっそう際立った。

「原木椎茸のステーキ」。肉厚の大分県産椎茸のジューシーな旨みが光る一品。大分県でクヌギ原木栽培を続ける『山や』から自慢の一品が届いた。

フードキュレーションテーブル/ファロ伝統を再解釈して落とし込む美しきヴィーガンデセール。

エグゼクティブシェフ・能田耕太郎氏とともに『FARO』を支えるのは、シェフパティシエ・加藤峰子氏の存在。加藤氏が手がけるヴィーガンデセールで、コースはフィナーレへと向かいます。「伝統をヴィーガンに落とし込むには、かなりの実験が必要。簡単ではありません」加藤氏はそう話します。しかしその難しさは、加藤氏にとって楽しみでもあります。「スイーツという嗜好品からヴィーガンを考えるのもおもしろいですよね」そういって、新たな料理開発に挑みます。
そんな加藤氏が手がけたプレデセールは「パースニップのラビオリ」。上にはパースニップと生姜のクリームをしのばせ、じんわりとおだやかな甘みを作り出しました。バラやカルダモンのほのかな香りも、味の広がりを演出します。
デセールは日本で唯一のスペシャルティコーヒーとウワミズザクラが主役。コーヒーの薄い飴の下にコーヒーの果実であるカスカラのゼリー、その下にウワミズザクラの実を使ったアイスクリームとコーヒーを詰めたチョコレート。多重奏の味わいがありながら、そのすべてを上質なコーヒーが包み込み、全体の統一感も演出。加藤氏が他に代えがたいシェフパティシエであることが、この一皿から存分に伝わります。

「日頃は生産者の人を見た上で、食材ではなくその生産者自身とコラボレーションをしています。だから今回は(フードキュレーターの)宮内さんとコラボレーションしたつもり。宮内さんの目を通して見たものから、さまざまなアイデアをもらいました」加藤氏はそう振り返ります。

伝統のベースの上に独自の解釈を加えたクリエーションが加藤峰子シェフパティシエの真骨頂。

飴、ゼリー、アイス、チョコレート。複雑な味わいをひとつにまとめる加藤氏の技術が光る。

日本で唯一スペシャルティコーヒーの認証を受ける沖縄県『アダファーム』のコーヒーを使用。年間50kgしか収穫されない幻のコーヒーだ。

「プチフール」は22種ものハーブを使った爽やかなタルト。

フードキュレーションテーブル/ファロヴィーガンは制限ではなく、可能性の追求。

目に美しく、ボリュームもあり、バラエティ豊かに繰り広げられたヴィーガンコース。体験したゲストに共通するのは、ヴィーガンのイメージが根本から覆される思いだったかもしれません。
ヴィーガンが浸透しきれていない日本では、ときに精進料理のように「我慢するもの」として、あるいは肉や魚や乳製品の味に似た代用品を探すものとして受け取られることがあります。しかし、この日伝えられたのは、おいしさを大前提としたヴィーガンの魅力でした。

「動物性食材を使わないことを“制限”だと思ううちは、ヴィーガンをやるべきではありません。世の中には無数の食材がありますが、一度のディナーで使うのは多くても数百種類。それこそ使い切れないほどの食材があるわけですから」能田シェフはヴィーガンコースを手がけることについて、そう話しました。料理人として、おいしさを追求する上で、ヴィーガンは決して制限ではないのです。

そしてそんな能田シェフ、加藤シェフパティシエの期待に応えるだけの食材は、まだまだ日本に眠っているのです。そんな食材のポテンシャルにも改めて目が向く一夜でした。

大きな拍手とともに幕を閉じた第一回の「Food Curation Table」。まだ見ぬ日本の素晴らしい食材を掘り起こし、その魅力を伝えるフードキュレーター。その意義を伝えるべく、今後もさまざまなレストランとタッグを組み、食材のポテンシャルが輝く料理としてお届けする予定です。次回の開催にもぜひご期待ください。

フィナーレでは能田シェフ、加藤シェフパティシエが登場。シャイな能田シェフだが、ヴィーガンへの思いの丈を言葉にして伝えた。

会場には「アジアのベストレストラン50」のチェアマンを務める中村孝則氏の姿も。

1999年に渡伊。2007年までイタリアの名店で修業を積み、その後、現地でシェフとして活躍。2013年、「ノーマ」(コペンハーゲン)など最高峰の北欧料理店での研修を経て再びイタリアへ。自身が共同経営するローマの「bistrot64」では、ネオビストロのスタイルで人気を支える。2016年11月『ミシュランガイド・イタリア 2017』 にて二度目の一ツ星を獲得。イタリア料理のシェフとして二度の評価を得るに至った初の日本人となる。2017年には「テイスト・ザ・ワールド(アブダビ)」の最終コンペティションにローマ代表として出場し優勝。「ファロ」では、風情や旬を大切にする日本文化の中、イタリアで培ってきたことを東京・銀座で発揮し、自身の感性とチーム力で“お客さまが楽しむレストラン”を創り上げていく。

デザイン、美術、現代アートやモノづくりに興味を持ち、食の分野からパン・お菓子の道を選び進む。約10年間、「イル ルオゴ ディ アイモ エ ナディア」「イル・マルケジーノ」「マンダリンオリエンタルミラノ」(ミラノ)、「オステリア・フランチェスカーナ」(モデナ)など、イタリアの名立たるミシュラン星獲得店にてペイストリーシェフを勤める。「エノテカ・ピンキオーリ」(フィレンツェ)のチョコレート部門を経験。「ファロ」では、旅するように"特別な体験として脳裏に残るようなレストラン"を目指し、日本の自然や和のハーブをリスペクトしたデザートを提案。自家製酵母など原材料からこだわり、メニュー開発に取り組む。

住所: 東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル 10F MAP
電話:0120-862-150/03-3572-3911
※電話予約受付は11:00~22:00(営業日のみ)、2ヵ月先の月末分まで。
営業時間:ランチ/12:00~13:30(L.O.) , ディナー/18:00~20:30(L.O.)
定休日:日曜・月曜・祝日・夏季(8月中旬)・年末年始
https://faro.shiseido.co.jp/

@tonbo91018738 tonbo

adidasから無料で提供してもらえるシューズを断って自腹切ってでもVFを履く。強烈なインパクトと宣伝になりましたねー。 せっかく青学モデル作ったのに誰も履いてないなんて…。悲しいね

@1004soshirun 近藤総司

ヴェイパーよりももっと高性能なランシュー作ってアディダス×青学で優勝しましょう!アディダスとナイキで切磋琢磨していくことを期待します!

あけましておめでとうございます☆

 

 

 

 

おせち門松新年あけましておめでとうございます門松絵馬

 

 

昨年は沢山の方にデニムストリートへ来て頂きまして、本当にありがとうございました!!

 

今年も沢山の方にデニムストリートを知って、ご来店頂ける様に

スタッフ一同、より頑張りますニコニコキラキラ

 

そして、また行きたい!!と思って頂けるよう

進化していきたいと思いますニコルンルン

 

 

2020年も

倉敷デニムストリートを宜しくお願い致します門松キラキラ

 

 

倉敷デニムストリートは年中無休で営業していますので、

倉敷にお越しの際や帰省の際には、ぜひぜひお越し下さいませルンルン

 

お待ちしております照れピンクハート