秋冬に旬を迎える柑橘界のエース、みかんを飲む。[和光アネックス/東京都中央区]

「温州みかんジュース」の果実は、他のみかんと比べ、甘味と旨味が強いのが特徴。保存料、添加物無添加。

WAKO ANNEX果実そのもの。毎日飲みたい温州みかんジュース。

愛媛県宇和島市を拠点に活動する『柑橘ソムリエ愛媛』。柑橘ソムリエとは、2020年にスタートしたライセンス制度。目利き、味覚、表現など、試験を突破したもののみ与えられる称号であり、柑橘を楽しむことのプロフェッショナルです。本当に美味しい柑橘の味と多様な柑橘の魅力を伝え広め、柑橘をよりおもしろくする取り組みを繰り広げています。

今回ご紹介する品は、その代表作でもある「温州(うんしゅう)みかんジュース」です。

柑橘ソムリエ生産者メンバーが育てた柑橘のうち、味の良い果実だけを選りすぐって搾ったストレート100%ジュースのそれは、甘く飲みやすい味わいが特徴。毎シーズン収穫したての果実から味の良いものだけを選りすぐり、搾汁しております。シンプルだからこそ誤魔化しがきかず、フレッシュさやピュアな飲み口が際立つ味わいです。

日本一の柑橘どころ、宇和島の旬の香りと味わいをお楽しみください。

瓶にはいっているのは、果実とフレッシュな香りのみ。老若男女、安心して楽しめるジュース。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
 

Photographs:JIRO OHTANI
(Supported by WAKO)

世界に誇る千年続く草原。人とあか牛が共生しながら実現する、サステナブルな社会。

 OVERVIEW

熊本県阿蘇市は、カルデラとその周辺に広がる美しい草原で有名な地域です。千年以上の歴史を持つこの景色を未来へと継承するため、地域の人々は野焼きなどを行いながら草原の保全に尽力してきました。

阿蘇の草原の風景のなかでもう一つ欠かせないのが、放牧されているあか牛の姿です。実はこのあか牛の存在が、草原を維持するサイクルのなかで重要な役割を果たしているといいます。

阿蘇では、自然と人とあか牛がどのように共生し、サステナブルな関係をつくっているのでしょうか。その内容を全国の人に、そして海外の人にも知ってもらうべく、「阿蘇あか牛テロワール旅」が企画されました。東京からこの旅に参加したのは、美食家として有名な本田直之氏、「よろにく恵比寿」をはじめ東京都内で複数の焼肉店を経営するVanne Kuwahara氏、牛肉専門のインスタグラマーとして「TOKYO WAGYU REPORT」のアカウント名で活動する旦 弘希氏の3名。そして、熊本市内で囲炉裏を使ったイノベーティブフュージョンレストラン「.know」を営む鍬本 峻氏が同行しました。

あか牛を100g食べると、畳4畳半分の広さの草原を守れるとも言われています。昨今の環境配慮のトレンドから考えると、牛を食べることが草原の保護につながる、という意見はにわかには信じ難いかもしれません。しかし、東京から現地を訪ねたこの3名は、地域で熱心に活動している人々の話に耳を傾けるうちに、人と牛と草原が共存する循環型の社会が存在することを確信したのです。その詳細を前・後編でお届けします。

Powered by:阿蘇カルデラツーリズム推進協議会
Supported by:阿蘇市
Produced by:think garbage Inc.

Photographs:JIRO OHTANI
Text:AYANO YOSHIDA

甘露にてキレ鋭く。名水でじっくり醸される信濃大町の3銘酒。

『薄井商店』の醸造室にて。造りが始まって1カ月ほど。リンゴやメロンなどを思わせるような心地よい香りが漂っていた。

 原料米全量を半径7km以内の契約栽培米に。

信濃大町には3軒の日本酒の蔵があります。おもしろいことに、そのすべてが標高750mほどの市街中心部にあり、互いに徒歩5分ほどの範囲内に集積しています。銀座『BAR GOYA』の店主・山﨑剛氏は、3蔵を一気に巡ることにしました。

はじめに訪ねたのが、「塩の道」として知られる千国街道沿いに佇む『薄井商店』。1906年創業、「白馬錦」を醸す蔵です。昭和40年代に建て替えられた蔵は、日本酒蔵としては非常にユニークな立体構造となっています。天井高のある大きな地下室を備えた3階建てで、3階から中2階、1階、地下室と、原料処理から醸造、貯蔵の工程を上層階から地下室へと移動させながら効率よく行えるようになっています。

醸造タンクが並ぶ1階に足を踏み入れると、凛とした冷たい空気に肌が引き締まり、爽やかな吟醸香に包まれます。
「甘すぎず、辛すぎず、飲み飽きしない食中酒を目指しています」と蔵を案内してくれるのは、杜氏の松浦宏行氏。『薄井商店』では代々、長野県北部の豪雪地帯、小谷村の杜氏と蔵人が酒造りを担ってきましたが、2007年に石川県出身の松浦氏がその伝統を受け継ぎ、試行錯誤しながら進化させています。使用する酒造好適米、美山錦や山恵錦、金紋錦などの米は、全量が蔵から半径7kmの範囲内にある農家との契約栽培米とのこと。しかも、生産農家全員が化学肥料や化学合成農薬を低減した土づくりをするなど、持続性の高い農業生産方式が県から認められる「エコファーマー」認定を受けているのも特徴的です。

「現蔵元が30年以上前にヘリコプターで上空から大町を見渡した際、田んぼの美しさに感動し、この風景は後世に残していかねばならないと、原料米の仕入れを地元を中心とした契約栽培にシフトしていきました。そして15年ほど前に大町市内の100%契約栽培米を達成。近年は田んぼに深く水を入れる深水(ふかみず)栽培を基本とすることで、苗の分けつ(株の枝分かれ)を防ぎ、雑草のはびこりを抑え、粒の実入りを大きくする取り組みにも力を入れています。生産者の顔が見える確かな米を使わせていただけることは杜氏としてもありがたいですね」と松浦氏は話します。

炬燵のある蔵人の休憩室で唎き酒の準備を整えて待っていてくれたのは、かつてヘリコプターで米作りへの強い関わりを決心した蔵元の薄井朋介氏。数あるラインナップから、同じ美山錦を使いながらタイプの異なる3本「白馬錦 純米大吟醸」「白馬錦純米 吟醸」「白馬錦 アルプス湖洞貯蔵 瓶囲い秋熟」を厳選していただきました。

「白馬錦 純米大吟醸」と「白馬錦 純米吟醸」をワイングラスで唎いた山﨑氏は、しみじみ「旨いですね」と唸ります。
「純米大吟醸は華やかな香りが立ってタテに広がる印象。純米大吟醸はフルーツにも合いそうです。一方、純米吟醸はミネラル感とヨコに広がってとてもバランスがいい。魚はもちろん、肉にも合いそうですし、ずっと飲んでいられそうな程よい旨口。それにしても、どちらもよくキレますね」。

3つ目の「白馬錦 アルプス湖洞貯蔵 瓶囲い秋熟」は、標高900mほどのところにあるトンネルで夏を越させたもの。一口飲んで山﨑氏の表情はさらに明るくなりました。
「これ、好みです。ふくよかな“熟れ感”があって味わい深い。うちのバーは日本酒は扱っていませんが、もし置くならこれくらい厚みがあってキレもいい酒がいいですね」と山﨑氏は、二口、三口と味わいます。

「トンネルの中は一年中10℃前後と、安定した温度で熟成させられる環境です。冷涼さもさることながら、真っ暗闇で保管できるため紫外線による劣化がないこともプラスに作用していると思います。こちらがお好みでしたら、こんなのもありますよ……」と薄井氏はさらに特別な1本を出してくれます。1月に搾った酒をすぐに雪の下に埋蔵し、4月まで寝かした「白馬錦 純米吟醸 雪中埋蔵」です。
「あ、これが1番だな。よりまろやかで、旨味がスーッと伸びていく感じ。旨いですねえ。それにしても、同じ米と同じ水で、これだけ表情が異なる酒になるとは」と山﨑氏が驚きを隠せない様子。

松浦氏は穏やかに話します。
「やはり根本的に水がいいんだと思います。居谷里水系の“女清水”で仕込んだ酒は、米の旨味がじっくり溶け込んで、やさしい印象の酒になります。また飲みたくなる酒に仕上がるのは、良質な天然水で仕込めるこの環境のおかげですね」

中2階、醸造タンクの上のスペースで松浦宏行杜氏の説明を聞く。もろみを混ぜる櫂入れを体験させてもらうと、爽やかな香りがぱっと立ち上がった。

もろみタンクに入れる前に冷却する「枯らし」工程を経た酒母。試食させてもらうと、栗のような上品な風味に驚く。

シュワシュワと微細な泡を出しながら元気に発酵する酒母。「あらためて酒は生き物なんだと実感します」と山﨑氏。

年季の入った孵卵器で酵母を培養する松浦杜氏。石川県・山中温泉にある『松浦酒造』の次男で、一時は法曹界を目指していたが、酒の販売会で直接聞いた「美味しいお酒でした」という消費者の声が忘れられず、結局酒造りの道を選んだという。

左から「白馬錦 純米大吟醸」「白馬錦 アルプス湖洞貯蔵 瓶囲い秋熟」「白馬錦 純米吟醸」。どれもきれいな印象でありながら、骨格のある味わい。

純米大吟醸を味わい、「口に含んだ時の風味の広がり方が鮮烈。でもスピーディにキレるので、心地よく飲み進められる」と山﨑氏。

トンネルや雪中での熟成にも熱心に取り組む蔵元の薄井朋介氏。様々な温度帯で楽しめる日本酒の魅力を伝えたいと、イベントなどではお燗番を買って出るという。

 酒質を一気に向上させ、再生を果たした老舗蔵。

次に訪ねたのは、明治時代に建てられた町家が昔ながらの風情を残す『市野屋』。創業1865年と3つの中で最も歴史の古い蔵ですが、2020年に経営母体が変わったのを機に酒質が一気に向上したと注目の的です。

加瀬博斗氏は、その2年前にアルバイトで蔵に入り、酒造りに魅せられたひとり。長年住んだオランダから帰国し、奥さんの実家があるこの地で農業をしようかと漠然と考えていた折に、『市野屋』の大リニューアルに関わることになりました。酒質を上げるにはまず蔵の常在菌を一掃しなければならないと、すべての壁を剥がして高圧洗浄をかけ、むき出しの部材1本1本に柿渋を塗ったそうです。大規模な改築はできないため、建物内に様々な小屋を建てる方法で、設備を更新していきました。初搾りの酒を味わった時、加瀬氏は「自分の仕事は日本酒だ」と心が決まったそうです。
「酒を口に含んだ瞬間に“ヤバいな”と。自然と向き合う米作りもおもしろそうだと思っていましたが、その米が人間の知恵を駆使することで1カ月後にこんなにすごい飲み物になるのかと。とても神秘的なものを感じましたね」と加瀬氏は振り返ります。

リニューアルと同時に杜氏に就任した伊藤正和氏は、乳酸菌の働きを利用した伝統的な山廃造りにこだわっています。2022年度の全国新酒鑑評会では、3回目の造りながら見事に入賞を果たしました。山廃造りで、しかも流行りの香り系酵母に頼らず伝統型酵母での受賞は極めてめずらしいことから、一躍脚光を浴びることになりました。

早速、試飲させていただきます。主力銘柄「ほしいち」の山廃仕込み純米大吟醸原酒を雄町、愛山、山恵錦と米の違いで飲み比べてみると……
「香りがいいですね。伝統的な山廃造りのイメージをいい意味で裏切るフルーティな香り。味は山廃らしくボディがしっかりしています。それでいて、どれもキレッキレ。すっとキレて、また飲みたくなります」と山﨑氏は顔を綻ばせています。

出色は鑑評会で受賞した山田錦35%精米の「市野屋 純米大吟醸」。
「これはすごいですね! 舌の上で溶けるような感覚。強い甘みがパッと広がって一瞬で消えていく。でも、ほどよい旨味がすうっといつまでも持続するような。ありそうでない日本酒」と興奮気味です。

目指す酒造りについて伊藤杜氏は説明します。
「米の個性は様々ですし、同じ米でも出来はその年や農家によって異なります。私の仕事で最も重要なのは、酒母造りや醸造工程において米の様子を観察し、どんな米であっても持っている旨さを引き出して仕上げること。米の特性によって様々な方向性の酒が出来上がりますが、共通させたいのはキレのよい食中酒にすることです。そのためには米本来の繊細な甘みをいかに出すかがポイントとなりますが、大町の軟水はとてもいい働きをしてくれます。水を飲んだ時に感じるほのかな甘みがそのまま酒に反映されているとでも言うのでしょうか。私は三重、静岡、山梨で酒造りをしてきたけれど、どこよりも大町の水は優れていますね。全国でもトップクラスのクオリティの水です」

「伊藤さんのお酒を飲んだ時、イタリア語の“Aquavita”という言葉がふと浮かびました。“命の水”といった意味ですが、伊藤さんのお酒はまるで水のように飲みやすいけれど、旨味やアルコール感などの飲みごたえもしっかりあって、米を原料に人の手間ひまで作り上げられた神秘的な水という印象です。加瀬さんが感じた“ヤバい”という感覚がわかるような気がしました」

老朽化した蔵をできる限りDIYでリフォームし、新しい酒造りにチャレンジしている『市野屋』。

蔵の中に冷蔵板を使って部屋を新設するなど、酒の仕込みと未来に向けた環境整備が同時に行われていた。

「大町の水は全国でもトップクラスのクオリティ。米の個性を引き出し、酒をやさしい印象に仕上げてくれます」と『市野屋』の伊藤正和杜氏。

同い年とわかって一気に距離が縮まった山﨑氏と『市野屋』の加瀬博斗氏。酒の魅力を追求する者同士、話は尽きない。

全国新酒鑑評会で受賞した「市野屋 純米大吟醸 山田錦」。山廃造りとは思えない華やかさと、山廃らしい豊かなコク、キレのよさが絶妙なバランスで実現されている。

 次世代に向けた、新しい甘口の酒を。

最後に訪れたのは、2023年に創業100周年を迎える『北安醸造』。甘口の酒として知られる「北安大国」を醸しています。杜氏を務めるのは、愛知県出身の山崎義幸氏。山登りやスキーが好きな山崎氏は白馬村に移住し土木関係の仕事をしていましたが、やがてより積雪が少なく暮らしやすい大町市にやってきたそうです。『北安醸造』に職を得て、もともと興味があった「日本の伝統的な仕事」である酒造りに次第にのめり込んでいき、2007年に杜氏に就任しました。
「祖父が味噌や麹造りをしていたので、なんとなく日本の発酵文化には親しみを感じていました。後で知ったことですが、曽祖父は半田市で杜氏をしていたそうで、選ぶべくしてたどり着いた道なのかもしれませんね」と山崎杜氏は微笑みます。

すでに甘口のイメージが地域に根付いている酒を受け継ぐにあたり、山崎杜氏が腐心したのは「甘さを自分はどう表現するか?」でした。それまで普通酒が中心だったのを、ほぼすべて純米酒に変更。米の甘みを生かす方法を追求します。原料米は基本的に地元大町産のものを使いますが、全体の20%ほどは隣の松川村で自ら栽培した米を使い、米作りから醸造、出荷までを一貫して手掛けています。
「米の乾燥や精米、洗米などの原料米の処理工程はかなり微妙な加減が求められます。米の生育から関わっていると、小さな課題や注意点も見えるので、よりきめ細かな処理ができるのが利点です。米のポテンシャルを最大限に引き出して、なめらかな甘さを追求しています」と山崎杜氏は話します。

長年研究を続ける“なめらかな甘さ”が最もわかりやすく表現されているという「北安大国 もち米純米」をいただきました。その名のとおり、原料米にもち米を使ったユニークな1本です。
「甘さがものすごく上品ですね」と山﨑氏は目を丸くしています。
「もち米の旨味が水の中に溶けきっているという印象で、“もち米のお酒”と実感できます。食べ物も飲み物も主原料の味がしっかり感じられるのが本当の美味しさ。僕が専門とするカクテルも味が良ければいいというわけではなく、いろんな材料を混ぜ合わせていてもベースのお酒のニュアンスがきちんと感じられるものが素直に美味しいと思えるもの。これだけパンチのある甘さなのに、全然もったりしたクドさはなく、ちゃんとキレてくれますね。煮物なんかによく合うでしょうし、僕は疲れている夜に飲んだら元気が出そうな味だと思います。好きだなあ」

他に山廃造りのシリーズ「居谷里」と、長野で生まれた酒米であるひとごこち、そして、しらかば錦を70%精米で使う「北安大國 純米酒 七十%精米」も唎きいた山﨑氏は、「トロッとした甘み」が通底していると指摘します。
「仕込み水は水道から出る居谷里水系の女清水。この美味しい超軟水が、心地よい甘みに作用している部分は大きいでしょうね。うちの蔵には地下80mの井戸があり、とてもきれいな水が汲めるのですが、不思議とこの水で仕込んだ酒は荒々しくていまひとつ。水道水の方がずっとまろやかないい酒になるんです。仕込み水は水道水で、雑用に使うのは井戸水。普通の感覚と逆ですよね。それだけ、水道水の質がいいということなんです」と山崎杜氏は話します。

各蔵で試飲を重ね、三者三様の美味しさを体感した山﨑氏は、大町の酒のクオリティに驚くと共に、蛇口をひねれば澄んだ天然水が出ることの贅沢な環境を羨みます。
「天然水と共に生きることは、なんと豊かなことか」と。

大正時代に建てられた蔵で、連綿と日本酒造りを行う『北安醸造』。鬼瓦には「酒」の文字が。

蔵内部は歴史を感じさせる端正な造り。

杜氏の山崎義幸氏と語らう。「辛口偏重の時代に、甘口に特化した酒造りをブレずに行う姿勢が興味深い」と山﨑氏は真剣に耳を傾ける。

どの蔵にも、都会の喧騒とは無縁の静謐な時が流れていた。


Photographs:SHINJO ARAI
Text:KOH WATANABE
(supported by 大町市)

ヘビークルーネックスウェット

ヘビーなクルーネックスウェットが登場!

  • 厚手のスエット生地でインナーや1枚で着られるシンプルな1着
  • 厚みはヘビーパーカーなどと一緒です
  • ワンウォッシュ済み

サイズスペック

  着丈 肩巾 バスト 裾回り 袖丈
S 65.0 38.0 100.0 90.0 62.0
M 67.0 41.0 106.0 96.0 63.0
L 69.0 44.0 112.0 102.0 64.0
XL 71.0 46.0 116.0 106.0 65.0
XXL 73.0 48.0 120.0 110.0 66.0
  • 商品は若干の誤差が出る場合がございます。

素材

  • 綿 : 100%

まるで化学の実験。その一滴が味を変える、関金わさびの香り。[和光アネックス/東京都中央区]

柚子の華やかな香りにわさび本来の香りと辛みを添えた「柚子わさびオイル」。どこか懐かしいレトロなタイポグラフィーも美しい。

WAKO ANNEXいつか産地に旅したい。そう思わせるモノづくり。

鳥取県倉吉市、中国山地の名峰・大山の恵み溢れる関金は、澄み切った清流が美しい自然に囲まれた地域です。

そんな豊かな風土を活かし、『西河商店』では、「関金わさび」を使用したわさびの卸し、生産加工をしています。

「関金わさび」は、収穫までに2年もの歳月がかかると言われています。その味わいと香りをこめ油に凝縮させた「わさびオイル」が今回ご紹介する逸品。

中でも、そこに柚子の華やかな香りを加えた「柚子わさびオイル」は、『西河商店』の名品のひとつ。

容器においては数種あり、まるで化学実験のようなスポイド瓶を選べば、一滴から料理に風味を与えることも可能。サラダや鮮魚、お鍋やスープにも好相性です。

過去にはユーザーの投票によって選ばれる「カラーミーショップ大賞」にもノミネート。「いつか産地に旅したい」を感じるモノづくりを目指す『西河商店』の味をぜひご堪能いただきたい。

わさびの優しい辛みと柚子の芳醇な香りが特徴の「柚子わさびオイル」。スポイト瓶は、一滴から添えられるため、香りや風味を加えたい時に最適。酢と1:1で割ったドレッシングもおすすめ。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
 

Photographs:JIRO OHTANI
(Supported by WAKO)

ようやく世界に並ぶ環境を手に入れた。最新設備の厨房が勝敗を分ける。

『フジマック』取締役 常務執行役員 熊谷勇人氏(右)、2023年『ボキューズ・ドール』日本代表ひらまつグループ『アルジェント』所属、石井友之氏(左)。実は、大会について真っ向から議論するのは今回が初。互いの意見を交わすことによって、より絆が強固に。

Bocuse d’Or 2023長年、『ボキューズ・ドールJAPAN』を支援し続けているメーカーからのメッセージ。

13年にわたり、『ボキューズ・ドールJAPAN』のサポートを続けている厨房機器メーカーの『フジマック』。その意義を、取締役 常務執行役員の熊谷勇人氏と、2023年の出場者である石井友之シェフが語ります。『ボキューズ・ドールJAPAN』のサポートを始めたきっかけは、こんな理由からでした。

「『ひらまつ』さんには長年厨房機器をおさめていますが、その経緯で『ボキューズ・ドール』のご紹介を受け、サポートを始めることになりました。2009年の長谷川幸太郎シェフ出場の時が初回になります。長年にわたって支援していく中で、一ファンとしても、企業としても、大会をもっと盛り上げていきたいと思っています。そもそもフードビジネスのトータルサポートというのが我々の目指すところです。機能性の高い厨房機器を作るというのはもちろんですが、何かお困りがあれば、ご相談いただければと思っておりますし、シェフの心のよりどころでありたいと言う風に考えています。大会のサポートはその延長上にあります」と熊谷氏は言います。

「『ひらまつ』に入社した時からずっとお世話になっていますが、新人のころはそういう感覚にまでは及びませんでした。厨房に機器があって、動いているのは当たり前。ですが、立場が上になるに連れ、壊れた時にどうするか、連絡した時の『フジマック』さんの迅速な対応など、ありがたさが身に沁みてわかってくるんですね」と石井シェフ。

13年にわたる支援の中、今年は、より進化したサポートを『フジマック』は提供します。それは、初のキッチンラボです。本選と同じサイズ、同じ機器の配置に作ったキッチンを用意し、その環境で鍛錬を積むことにより、本選での動きを身体に叩き込むことができます。日本チームにとってはまさに悲願でした。

「『フジマック』さんには感謝しかないです。世界の主流は、皆このやり方でやっています。本番同様のキッチンがないと、どうしても、本選で動きにロスが出てしまう。今回はそのハンデがなくなったわけですから、言い訳できません。頑張ります」と石井シェフ。

「本選では、いかに効率よく動けるかまでが、全て評価されますから。場慣れするという意味でも、また、普段通りの力を発揮するためにも、そうした環境が絶対に必要だと思いました。特に、2015年と2019年に日本代表として出場した高山英紀シェフと話して、その必要性を強く説かれ、我々も理解のもと、今回キッチンラボ設置の協力を、ということになりました」と熊谷氏。

「日本も一歩世界基準に近づくことができました。世界ではさらに、キッチンラボで毎日行っていることをSNSでアップするというのが主流になってきていますね。日本はそこはまだできていないので、それも追いついていかなければと思っています」と石井シェフ。

『フジマック』は、手厚い支援を長年続けている貴重な企業。しかし、それにはどのようなメリットがあるでしょうか。

「もともとレストランやホテルに育ててもらった企業なので、シェフに対してなんらかの恩返しをしたいと常に考えています。また、大会という目標を持つことは料理人にとってとても重要だと思います。日本のフランス料理業界がさらに発展するためにも、ボキューズ・ドールJAPANには、ぜひご協力したいと思っています。若手のシェフの中からひとりでも多く、目指す人が出てくれば、我々にとってもメリットがありますから」と熊谷氏。

「入社してすぐのころは、美味しい料理を作ることが全てで、それ以外は考えていませんでした。料理は技術であり、味であり、香りであり、見た目。それを究めようと、やっきになっていました。そんな中で、『テタンジェコンクール』(若手の登龍門と言われる、世界的な料理コンクール)に出場し、国内3位になりました。あれだけ技術を詰め込んできたのに、なぜ勝てなかったのかということが悔しくて、『ボキューズ・ドール』を目指しました。その後、こうして機材をご提供いただいたり、食材を支援してもらったり、たくさんのご協力のもと必死に試作を続けた結果、気づいたら日本代表になっていたわけです。ひとりでは頂点を獲ることができなかったのに、背中を押してもらったおかげで日本代表の座を手に入れることができました。それで初めて、皆さまのご支援、ご協力があったからこそということがわかり、すっかり考えが変わりました。感謝の気持を込めてやっていくことが必要なんだと」と石井シェフ。

料理人とは、ある種、アスリートと同じなのかもしれません。アスリートの方々も大きな大会で活躍したあとには、必ず、多くの人の支えに対する感謝を述べています。その姿は、石井シェフの言葉と重なって聞こえます。

​​​常に革新を追求し続ける『フジマック』。「厨房は、レストランとシェフがあってこそ活かされます。フランス料理においては、特に厨房機器の性能が左右します。私たちは、最先端の厨房を通して、恩返ししたいと思っています」と語る、熊谷氏。

今や、フランス料理店の厨房には欠かせないスチームコンベクションオーブンについて、「欧米の一流店は、常に最新機器を導入しています。現代においては、機器の性能が料理の質を大きく左右します」と、世界と日本の差は、料理の技術云々以外にもあることを指摘する石井シェフ。「『フジマック』さんのテクノロジーは、厨房機器業界を大きく進化させていると思います」と言葉を続ける。

ドアハンドルのない冷蔵庫やタッチパネルで操作できる高い精度。手作業を減らすことで誤差もない。手入れもしやすいため、その分、料理に注ぐ時間も増える。

Bocuse d’Or 2023勝つための大会。『フジマック』の視点から、『ボキューズ・ドール』を解析。

日本のこれまでの最高位は、2013年の浜田氏の3位入賞。これまで勝てなかった理由は何か。ふたりは、こう分析します。

「料理を作る人間ではないのに、大変僭越ですが、そもそもフランス料理の大会ですから、欧州勢が圧倒的なアドバンテージを持っていると思います。伝統、文化、育った環境すべてが異なる。その中で日本勢がどこまでやれるのかというのは、なかなか難しいことです。とはいえ、いよいよ世界が獲れるんじゃないかというくらいの期待感が高まっているのも事実です。これだけ、海外で活躍するシェフも増え、また、海外から日本のフレンチを食べに来る方も増加している今、時間の問題なのではないかと思います」と熊谷氏。

「私はこれまでの敗因を、日本の文化を全面に押し出しすぎたことにあるのではないかと思っています。過去の写真、資料、レシピの全てに目を通しましたが、これまでの作品は、日本好きなヨーロッパ人にはわかってもらえるかもしれないけれど、アフリカや南北アメリカからも審査員は来るわけで、その人たちには、“日本ってこうなんだ”で終わってしまうのではないかと。フランスの食材や文化を大きく捉え、その中で表現していかないといけないと思うのです。今は北欧のスタイルが主流になっていますが、それならまずそれを理解し、その上で一歩先を目指すことが必要なのだと考えています」と石井シェフ。

「日本の良いところは、チームワークがすごくいいことだと思います。シェフとコミ(アシスタント)ふたりでの、限られた時間内での作業になるわけですから、阿吽の呼吸でものごとが進まないといけない。また、コーチの方々や我々のようなパートナーが皆、力を発揮すれば、大会で良い結果が出せると思います。もちろん石井シェフのこだわりや、日本人ならではの利点も当然あると思いますし、日本を出しすぎたことが減点になったと言われたけれど、日本独自のセンスも残してほしいですね」と熊谷氏。

今回はプラッター(大皿盛り)のテーマのメイン素材があんこうと決まりました。日本ではよく食べる魚であることや扱いにも慣れているなど、一見有利のように思えますが、本選ではスコットランド産のあんこうを使うという難点が。日本のあんこうは、世界と比べてレベルが高く、日本産で試作したものと現地で作ったものにギャップは必ず生じるでしょう。「それが一番こわいです。なんとかスコットランド産あんこうを取り寄せられないかと、八方手は尽くしているのですが……」と石井シェフは、今の心情を語ります。

日本の強みである、魚の扱いのレベルの高さが発揮できるとよいのですが、本選で使用する食材が手に入らないというのは、欧州勢に比べると大きなディスアドバンテージ。しかし、どうすれば乗り切れるか。どう戦えば勝てるのか。

「日頃の力を発揮できることが一番だと思います。私どものキッチンを使い倒して、動きを体に刻み込んでもらいたいですね。そうすれば本番で120%の力が出せ、おのずと良い結果がついてくると信じでいます」と熊谷氏。

「コンクール当日は、“始めます”とアナウンスされた時には頭が真っ白。何をすべきかという手順がうっすらうっすら戻ってくるのですが、その間はわけのわからないことをしています(苦笑)。ビデオを見たら、一回まな板を回してまた戻していました。手が震えて、ボウルを動かしたり、手を洗ったり。ようやく手の震えが収まって、そこからスタートダッシュをかけたみたいな感じです」と石井シェフ。

本選の持ち時間は5時間半。その中で、大皿盛りのプラッターと、プレート盛りを仕上げなければなりません。常人には5時間半集中し続けるのは至難の技だ。

「始まってしまえば、あっと言う間です。ゾーンに入っているというか、集中しているとしていないの狭間にいるような感覚です。そして、仕上げの時にギアをさらに上げていく。その時に酸欠になるので、肺活量を増やそうと、毎日走って体も鍛えています」と石井シェフ。

本番の精神状態は極限状態。テクニックはもちろん、強靭なメンタルも必要とされるため、シェフは、前述のごとく、アスリートと化す。

「コンクールにチャレンジすること自体が将来キャリアを積む上で、重要なひとつの挑戦だと思います。個人店のシェフにはハードルが高いなどの問題がありますから、どうにかして門戸を広げられるように、我々の会社も微力ではあっても支援していきたいと思っています」と熊谷氏。

フランスでは入賞したシェフの地位が確約されていると聞きます。日本でも、勝つことによる知名度、シェフとしてのステップアップなど、具体的な夢が見えると、もっと目指す人が
増えてくるのかもしれません。

『ボキューズ・ドール』にかける熱い思いを語る石井シェフ。「『フジマック』さんは、チームジャパンに欠かせない存在です」。

石井シェフにエールを贈る熊谷氏。同時に「フランス料理業界の発展を願いたいです」と話す。

Bocuse d’Or 2023もし日本が開催地になったら!? 認知度、話題性、そして、大会の本質をどう伝えるか。

「シラの会場(世界一の食の見本市)や、クープ・ド・モンド(パティシエのコンクールで前々日、前日に開かれる)や『ボキューズ・ドール』の会場の熱狂を見れば、そのすごさ、特殊さが、伝わるはずです。まさにフランス料理におけるワールドカップです。テレビなどのわかりやすいメディアで発信することで、Z世代や若い世代が興味を持つようになると良いと思います。若年層からの押し上げも大切ですから」。石井シェフは、世界が見る『ボキューズ・ドール』の現象と対日本について、こう話します。

日本大会は辻調理師専門学校で行われ、一般には見学できませんが、フランスや北欧では国の大会も一般参加できます。この環境の違いも大きいかもしれません。

「日本大会を観戦できるようにすることも、認知度を上げるひとつの方法かもしれません。北欧やフランスは表彰式も大きなところで開催し、最後に花火まで上げて。日本においてもそのような取組みが必要かもしれません」と石井シェフ。

「『フジマック』の機材を紹介していく場にもなりますね。実際に機材を使っていただくことで理解が深まると思うので、弊社としてもそのような取り組みは嬉しいです」と熊谷氏。

「去年から『コミットメントアワード』という賞が設けられました。食文化として何を発信してきたいか、SDGsにはどのように取り組んでいるかなどを評価するアワードです。応募しているのは、北欧勢、フランス。アジアだと、タイ、韓国、中国。日本は参加していないのですが、実にもったいない。自国の食に対する考えをアピールできる絶好の機会なのに。前回はコスタリカがアワードをとっていました。“労働環境やジェンダーの問題を私達は変えていきます”という内容のプレゼンテーションで。『ボキューズ・ドール』は、料理コンクールという枠を超え、食を通じて世界をより豊かにしていくための発表の場でもあるのです」と石井シェフ。

そうした未来を見据えた料理コンクール、『ボキューズ・ドール』は、厨房機器の総合メーカーであるフジマックにとって、どんな存在なのでしょうか。そして石井シェフに期待することは何か。

「スポンサーの立場でいうと、シェフたちへの恩返しの場です。シェフが世界で活躍するその一助になれれば、という思いでのスポンサードです。石井シェフには、今までの経験と周囲のサポートを改めて感じていただき、力を出し切っていただきたいですね」と熊谷氏。

「最後の最後まで諦めずに頑張りたいと思います」。石井シェフは、熊谷氏にそう約束し、今日もまた、『フジマック』のキッチンで料理に励む。

日本チームの健闘を願う熊谷氏と、それに応えたいと誓う石井シェフ。それぞれ異なる視点から読み解いた『ボキューズ・ドール』談義は、互いに大きな刺激を生んだ。


Text:HIROKO KOMATSU
Photographs:KOH AKAZAWA

ようやく世界に並ぶ環境を手に入れた。最新設備の厨房が勝敗を分ける。

『フジマック』取締役 常務執行役員 熊谷勇人氏(右)、2023年『ボキューズ・ドール』日本代表ひらまつグループ『アルジェント』所属、石井友之氏(左)。実は、大会について真っ向から議論するのは今回が初。互いの意見を交わすことによって、より絆が強固に。

Bocuse d’Or 2023長年、『ボキューズ・ドールJAPAN』を支援し続けているメーカーからのメッセージ。

13年にわたり、『ボキューズ・ドールJAPAN』のサポートを続けている厨房機器メーカーの『フジマック』。その意義を、取締役 常務執行役員の熊谷勇人氏と、2023年の出場者である石井友之シェフが語ります。『ボキューズ・ドールJAPAN』のサポートを始めたきっかけは、こんな理由からでした。

「『ひらまつ』さんには長年厨房機器をおさめていますが、その経緯で『ボキューズ・ドール』のご紹介を受け、サポートを始めることになりました。2009年の長谷川幸太郎シェフ出場の時が初回になります。長年にわたって支援していく中で、一ファンとしても、企業としても、大会をもっと盛り上げていきたいと思っています。そもそもフードビジネスのトータルサポートというのが我々の目指すところです。機能性の高い厨房機器を作るというのはもちろんですが、何かお困りがあれば、ご相談いただければと思っておりますし、シェフの心のよりどころでありたいと言う風に考えています。大会のサポートはその延長上にあります」と熊谷氏は言います。

「『ひらまつ』に入社した時からずっとお世話になっていますが、新人のころはそういう感覚にまでは及びませんでした。厨房に機器があって、動いているのは当たり前。ですが、立場が上になるに連れ、壊れた時にどうするか、連絡した時の『フジマック』さんの迅速な対応など、ありがたさが身に沁みてわかってくるんですね」と石井シェフ。

13年にわたる支援の中、今年は、より進化したサポートを『フジマック』は提供します。それは、初のキッチンラボです。本選と同じサイズ、同じ機器の配置に作ったキッチンを用意し、その環境で鍛錬を積むことにより、本選での動きを身体に叩き込むことができます。日本チームにとってはまさに悲願でした。

「『フジマック』さんには感謝しかないです。世界の主流は、皆このやり方でやっています。本番同様のキッチンがないと、どうしても、本選で動きにロスが出てしまう。今回はそのハンデがなくなったわけですから、言い訳できません。頑張ります」と石井シェフ。

「本選では、いかに効率よく動けるかまでが、全て評価されますから。場慣れするという意味でも、また、普段通りの力を発揮するためにも、そうした環境が絶対に必要だと思いました。特に、2015年と2019年に日本代表として出場した高山英紀シェフと話して、その必要性を強く説かれ、我々も理解のもと、今回キッチンラボ設置の協力を、ということになりました」と熊谷氏。

「日本も一歩世界基準に近づくことができました。世界ではさらに、キッチンラボで毎日行っていることをSNSでアップするというのが主流になってきていますね。日本はそこはまだできていないので、それも追いついていかなければと思っています」と石井シェフ。

『フジマック』は、手厚い支援を長年続けている貴重な企業。しかし、それにはどのようなメリットがあるでしょうか。

「もともとレストランやホテルに育ててもらった企業なので、シェフに対してなんらかの恩返しをしたいと常に考えています。また、大会という目標を持つことは料理人にとってとても重要だと思います。日本のフランス料理業界がさらに発展するためにも、ボキューズ・ドールJAPANには、ぜひご協力したいと思っています。若手のシェフの中からひとりでも多く、目指す人が出てくれば、我々にとってもメリットがありますから」と熊谷氏。

「入社してすぐのころは、美味しい料理を作ることが全てで、それ以外は考えていませんでした。料理は技術であり、味であり、香りであり、見た目。それを究めようと、やっきになっていました。そんな中で、『テタンジェコンクール』(若手の登龍門と言われる、世界的な料理コンクール)に出場し、国内3位になりました。あれだけ技術を詰め込んできたのに、なぜ勝てなかったのかということが悔しくて、『ボキューズ・ドール』を目指しました。その後、こうして機材をご提供いただいたり、食材を支援してもらったり、たくさんのご協力のもと必死に試作を続けた結果、気づいたら日本代表になっていたわけです。ひとりでは頂点を獲ることができなかったのに、背中を押してもらったおかげで日本代表の座を手に入れることができました。それで初めて、皆さまのご支援、ご協力があったからこそということがわかり、すっかり考えが変わりました。感謝の気持を込めてやっていくことが必要なんだと」と石井シェフ。

料理人とは、ある種、アスリートと同じなのかもしれません。アスリートの方々も大きな大会で活躍したあとには、必ず、多くの人の支えに対する感謝を述べています。その姿は、石井シェフの言葉と重なって聞こえます。

​​​常に革新を追求し続ける『フジマック』。「厨房は、レストランとシェフがあってこそ活かされます。フランス料理においては、特に厨房機器の性能が左右します。私たちは、最先端の厨房を通して、恩返ししたいと思っています」と語る、熊谷氏。

今や、フランス料理店の厨房には欠かせないスチームコンベクションオーブンについて、「欧米の一流店は、常に最新機器を導入しています。現代においては、機器の性能が料理の質を大きく左右します」と、世界と日本の差は、料理の技術云々以外にもあることを指摘する石井シェフ。「『フジマック』さんのテクノロジーは、厨房機器業界を大きく進化させていると思います」と言葉を続ける。

ドアハンドルのない冷蔵庫やタッチパネルで操作できる高い精度。手作業を減らすことで誤差もない。手入れもしやすいため、その分、料理に注ぐ時間も増える。

Bocuse d’Or 2023勝つための大会。『フジマック』の視点から、『ボキューズ・ドール』を解析。

日本のこれまでの最高位は、2013年の浜田氏の3位入賞。これまで勝てなかった理由は何か。ふたりは、こう分析します。

「料理を作る人間ではないのに、大変僭越ですが、そもそもフランス料理の大会ですから、欧州勢が圧倒的なアドバンテージを持っていると思います。伝統、文化、育った環境すべてが異なる。その中で日本勢がどこまでやれるのかというのは、なかなか難しいことです。とはいえ、いよいよ世界が獲れるんじゃないかというくらいの期待感が高まっているのも事実です。これだけ、海外で活躍するシェフも増え、また、海外から日本のフレンチを食べに来る方も増加している今、時間の問題なのではないかと思います」と熊谷氏。

「私はこれまでの敗因を、日本の文化を全面に押し出しすぎたことにあるのではないかと思っています。過去の写真、資料、レシピの全てに目を通しましたが、これまでの作品は、日本好きなヨーロッパ人にはわかってもらえるかもしれないけれど、アフリカや南北アメリカからも審査員は来るわけで、その人たちには、“日本ってこうなんだ”で終わってしまうのではないかと。フランスの食材や文化を大きく捉え、その中で表現していかないといけないと思うのです。今は北欧のスタイルが主流になっていますが、それならまずそれを理解し、その上で一歩先を目指すことが必要なのだと考えています」と石井シェフ。

「日本の良いところは、チームワークがすごくいいことだと思います。シェフとコミ(アシスタント)ふたりでの、限られた時間内での作業になるわけですから、阿吽の呼吸でものごとが進まないといけない。また、コーチの方々や我々のようなパートナーが皆、力を発揮すれば、大会で良い結果が出せると思います。もちろん石井シェフのこだわりや、日本人ならではの利点も当然あると思いますし、日本を出しすぎたことが減点になったと言われたけれど、日本独自のセンスも残してほしいですね」と熊谷氏。

今回はプラッター(大皿盛り)のテーマのメイン素材があんこうと決まりました。日本ではよく食べる魚であることや扱いにも慣れているなど、一見有利のように思えますが、本選ではスコットランド産のあんこうを使うという難点が。日本のあんこうは、世界と比べてレベルが高く、日本産で試作したものと現地で作ったものにギャップは必ず生じるでしょう。「それが一番こわいです。なんとかスコットランド産あんこうを取り寄せられないかと、八方手は尽くしているのですが……」と石井シェフは、今の心情を語ります。

日本の強みである、魚の扱いのレベルの高さが発揮できるとよいのですが、本選で使用する食材が手に入らないというのは、欧州勢に比べると大きなディスアドバンテージ。しかし、どうすれば乗り切れるか。どう戦えば勝てるのか。

「日頃の力を発揮できることが一番だと思います。私どものキッチンを使い倒して、動きを体に刻み込んでもらいたいですね。そうすれば本番で120%の力が出せ、おのずと良い結果がついてくると信じでいます」と熊谷氏。

「コンクール当日は、“始めます”とアナウンスされた時には頭が真っ白。何をすべきかという手順がうっすらうっすら戻ってくるのですが、その間はわけのわからないことをしています(苦笑)。ビデオを見たら、一回まな板を回してまた戻していました。手が震えて、ボウルを動かしたり、手を洗ったり。ようやく手の震えが収まって、そこからスタートダッシュをかけたみたいな感じです」と石井シェフ。

本選の持ち時間は5時間半。その中で、大皿盛りのプラッターと、プレート盛りを仕上げなければなりません。常人には5時間半集中し続けるのは至難の技だ。

「始まってしまえば、あっと言う間です。ゾーンに入っているというか、集中しているとしていないの狭間にいるような感覚です。そして、仕上げの時にギアをさらに上げていく。その時に酸欠になるので、肺活量を増やそうと、毎日走って体も鍛えています」と石井シェフ。

本番の精神状態は極限状態。テクニックはもちろん、強靭なメンタルも必要とされるため、シェフは、前述のごとく、アスリートと化す。

「コンクールにチャレンジすること自体が将来キャリアを積む上で、重要なひとつの挑戦だと思います。個人店のシェフにはハードルが高いなどの問題がありますから、どうにかして門戸を広げられるように、我々の会社も微力ではあっても支援していきたいと思っています」と熊谷氏。

フランスでは入賞したシェフの地位が確約されていると聞きます。日本でも、勝つことによる知名度、シェフとしてのステップアップなど、具体的な夢が見えると、もっと目指す人が
増えてくるのかもしれません。

『ボキューズ・ドール』にかける熱い思いを語る石井シェフ。「『フジマック』さんは、チームジャパンに欠かせない存在です」。

石井シェフにエールを贈る熊谷氏。同時に「フランス料理業界の発展を願いたいです」と話す。

Bocuse d’Or 2023もし日本が開催地になったら!? 認知度、話題性、そして、大会の本質をどう伝えるか。

「シラの会場(世界一の食の見本市)や、クープ・ド・モンド(パティシエのコンクールで前々日、前日に開かれる)や『ボキューズ・ドール』の会場の熱狂を見れば、そのすごさ、特殊さが、伝わるはずです。まさにフランス料理におけるワールドカップです。テレビなどのわかりやすいメディアで発信することで、Z世代や若い世代が興味を持つようになると良いと思います。若年層からの押し上げも大切ですから」。石井シェフは、世界が見る『ボキューズ・ドール』の現象と対日本について、こう話します。

日本大会は辻調理師専門学校で行われ、一般には見学できませんが、フランスや北欧では国の大会も一般参加できます。この環境の違いも大きいかもしれません。

「日本大会を観戦できるようにすることも、認知度を上げるひとつの方法かもしれません。北欧やフランスは表彰式も大きなところで開催し、最後に花火まで上げて。日本においてもそのような取組みが必要かもしれません」と石井シェフ。

「『フジマック』の機材を紹介していく場にもなりますね。実際に機材を使っていただくことで理解が深まると思うので、弊社としてもそのような取り組みは嬉しいです」と熊谷氏。

「去年から『コミットメントアワード』という賞が設けられました。食文化として何を発信してきたいか、SDGsにはどのように取り組んでいるかなどを評価するアワードです。応募しているのは、北欧勢、フランス。アジアだと、タイ、韓国、中国。日本は参加していないのですが、実にもったいない。自国の食に対する考えをアピールできる絶好の機会なのに。前回はコスタリカがアワードをとっていました。“労働環境やジェンダーの問題を私達は変えていきます”という内容のプレゼンテーションで。『ボキューズ・ドール』は、料理コンクールという枠を超え、食を通じて世界をより豊かにしていくための発表の場でもあるのです」と石井シェフ。

そうした未来を見据えた料理コンクール、『ボキューズ・ドール』は、厨房機器の総合メーカーであるフジマックにとって、どんな存在なのでしょうか。そして石井シェフに期待することは何か。

「スポンサーの立場でいうと、シェフたちへの恩返しの場です。シェフが世界で活躍するその一助になれれば、という思いでのスポンサードです。石井シェフには、今までの経験と周囲のサポートを改めて感じていただき、力を出し切っていただきたいですね」と熊谷氏。

「最後の最後まで諦めずに頑張りたいと思います」。石井シェフは、熊谷氏にそう約束し、今日もまた、『フジマック』のキッチンで料理に励む。

日本チームの健闘を願う熊谷氏と、それに応えたいと誓う石井シェフ。それぞれ異なる視点から読み解いた『ボキューズ・ドール』談義は、互いに大きな刺激を生んだ。


Text:HIROKO KOMATSU
Photographs:KOH AKAZAWA

自然農×自然派ワイン。「ノーマ」も認めた大岡弘武が醸す、柑橘果実酒。[和光アネックス/東京都中央区]

世界的に著名な自然派ワイン醸造の第一人者である大岡弘武氏が手がける「然ながらみかん(タンク) 果実酒」。タンク醸造と樽醸造の2種あるが、今回はタンク醸造を用意。

WAKO ANNEXワイン業界に一石を投じた、みかんの果実酒。

福岡正信氏が著した「わら一本の革命」。世界に一石を投じたそれは、多くの共感者を呼び、愛媛県伊予市にある『福岡正信自然農園』を目指し、各国から多くの人が訪れました。

今回は、そんな『福岡正信自然農園』の自然農と自然派ワイン醸造の第一人者である大岡弘武氏との共演が叶った果実酒を紹介。それは、奈良県磯城郡の『日本総合園芸』より展開されている「然ながらみかん(タンク) 果実酒」です。

大岡氏は、世界的に高い評価を受ける自然派ワインの第一人者であり、知る人ぞ知る醸造家。フランス・ローヌの帝王と称されるギガル社でエルミタージュ地区(ローヌで最上の葡萄が収穫されるといわれている100年以上の樹がある圃場)の栽培長を経て独立し、自然農法の祖と言われる福岡氏の哲学を取り入れた栽培・醸造方法で自然派ワインへ傾倒したことが今回のご縁につながりました。その活動は世界に知れ渡り、『ニューヨークタイムズ』(アメリカ版)でも特集され、世界最高峰のレストランと言われるコペンハーゲン『ノマ』にも自身のワインが取り扱われています。

そんな大岡氏が手がける果実酒は、世界的に希少な自然発酵を採用しています。通常、品質保持のために添加される亜硫酸を一切使用せず、非加熱・無濾過で仕上げた柑橘から醸造しています。

「然ながらみかん(タンク) 果実酒」は、和歌山県産の有機温州みかんの果汁と外皮に付着する酵母のみを使用しており、その原料となる柑橘を提供しているのは『梶本農園』です。ここは、和歌山県で最初に有機JAS認定を取得した農園でもあります。初代から手塩にかけて栽培する柑橘には、とても定評があり、有機温州みかんの自然の甘みと瑞々しさ、そしてすっきりとした味わいが特徴です。

「世界で類をみない私たちの自然派果実酒は、自然の循環から誕生したサスティナブルな次世代のお酒であると信じています」と大岡氏。今回、『日本総合園芸』が柑橘を選んだ理由のひとつに、葡萄と柑橘では果実酒の仕込み作業の繁忙期が異なるといった部分があったから。柑橘をお酒造りに活用することによって、柑橘農家はもちろん、ブドウを用いるワイン醸造家は新たな収入源を得ることが可能となります。ブドウではなくみかんを原料にした果実酒は、新たなスタイルの開拓と言ってよいでしょう。

「然ながらみかん(タンク) 果実酒」の果実味と爽やかな酸味は、まさに「さながらみかん」。奇跡的な出会いから生まれた両者の果実酒をぜひお楽しみいただきたい。

プチプチとした細かなガス感も楽しめる果実酒。自然発酵ならではの旨味が一体となった味わいが広がる。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
 

Photographs:JIRO OHTANI
(Supported by WAKO)

2022年度 年末年始休業のお知らせ

平素は格別のお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。誠に勝手ながら

下記期間を年末年始休業とさせていただきます。

2022年12月31日(土) ~ 2023年1月4日(水)まで

※ 2023年1月5日(木)より、通常業務を開始します。

※ 休暇中のお問合せにつきましては、2022年1月5日(木) 以降に対応させていただきます。

大変ご迷惑をお掛けいたしますが、 何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

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北アルプスの天然水の美味しさを、真っ直ぐに伝えるクラフトビール。

『北アルプスブルワリー』のタップルームにて、出来立てのクラフトビールを味わう。

 ビールを通じて信濃大町の水を体感してほしい。

信濃大町駅から北へ伸びる商店街の中ほどに、2019年、大町市初のマイクロブルワリー『北アルプスブルワリー』が誕生しました。全国的に、地域に根差した少量高品質なクラフトビールが生まれ、ビールの新たな楽しみを広がっていますが、中でも『北アルプスブルワリー』はユニークなスタンスで独自の個性を発揮しています。その個性とは、ずばり“水”。

そもそも信濃大町の水の美味しさを伝えるために作られたブルワリーであると、醸造責任者の松浦周平氏は設立の背景をひもときます。
「信濃大町の水道水にもなっている北アルプスの上白沢水系の天然水は、世界に誇る美味しい軟水だと思っています。北アルプスに浸み込んだ水が15年から20年かけて地中で磨かれ、一度も地表に出ることなく水道水となって供給されています。この水の美味しさを多くの方に知っていただきたい。そのきっかけとして、美味しい水で造ったクラフトビールを飲んでもらえたら、と考えたのです」

兵庫県出身の松浦氏は、スノーボードに熱中して白馬に通うようになり、やがて信濃大町に移住し、コーヒーショップを開業しました。開業地に信濃大町を選んだのは、やはりコーヒーに欠かせない水の存在が決め手になったと話します。

「コーヒー豆と軟水はものすごく相性がいい。コーヒーの98%以上が水。豆の品質と焙煎の方法もとても重要ですが、結局、淹れるための水のクオリティで美味しさに格段の差が出るものなんです。僕は上白沢の水はコーヒーを淹れるのに最高の水だと思っています。圧倒的な水の良さをコーヒーを通じて体感してほしい、そう思って店を営んできました。そして、その発想をビールにも広げました。コーヒーは緑茶や紅茶と違って堅苦しいお作法がない、世界中でカジュアルに楽しまれている飲み物。同様にビールも庶民のお酒の代表です。身近な飲み物であるコーヒーとビールで信濃大町の水の美味しさを伝えていきたいというのが狙いです」(松浦氏)

「カクテルってどこか拡張高いお酒と思われがちですが、本来はビールのようにカジュアルなものなんですよ。禁酒法の時代に、粗悪なお酒をいかに美味しく飲むか。その工夫として大きく発展したのがカクテルなので、本来はごく大衆的な飲み物。僕のバーも“アットホームバー”を謳っていて、肩肘張らずにお酒の美味しさ、新たな魅力に気づいてほしいと思っています。だから、カジュアルな入り口から多くの人に入ってきてもらって、水の美味しさを知ってほしいという松浦さんの想いに共感しますね」と山﨑氏はうなずきます。

工場内で醸造の特徴について解説する松浦氏。酒のプロであるバーテンダーならではの鋭い質問によどみなく答えていく。

「掃除だけはどこにも負けていないと断言できます」と松浦氏が話すとおり、ブルワリー内はどこもピカピカに磨き上げられている。

 水質調整を一切行わず、そのままの天然水でビールを仕込む。

信濃大町の水の美味しさをクラフトビールを通じて伝える。そのミッションを掲げる『北アルプスブルワリー』は、常識にとらわれない大胆なクラフトビール醸造に取り組みます。その最たる部分が、使用する水に一切手を加えないこと。一般的には、ビールに使う水は醸造の前段階で薬剤を使った水質調整が施されます。クラフトビールがいち早く発展してきたイギリスやアメリカの水が硬水であることから、日本の軟水はミネラル成分などを添加し、イギリスやアメリカでビール醸造に適しているとされる硬水につくり変えるのです。

しかし、それでは『北アルプスブルワリー』はそもそもの目標からそれてしまいます。セオリーから外れて軟水で仕込むと、うまく味が乗らないかもしれない。ホップの苦味がきちんと出ないかもしれない。キレが弱いかもしれない。心配は尽きませんが、そのままの水を使うことを大前提に初めての醸造に向かって突き進みます。

当初、思わぬハプニングが発生しました。オープンに向けて準備を進めていたものの、なかなか醸造免許がおりません。免許がおりず仕込むことができないため、予定していた醸造をやめ、他県のブルワリーに原材料とレシピを渡して造ってもらうことにしました。外注によってビールが出来上がった後、ようやく免許がおりて初めての自家醸造にチャレンジしました。しかし、段取りが悪く、機材の扱いでもトラブルが続き、本来は6時間で行える工程に倍以上の14時間もかかってしまったのです。そうして完成したビールは悲惨な出来かと恐れましたが、いざ飲んでみると、スタッフの誰もが驚くほど美味しいと感じたそうです。しかも、その美味しさは、同じでレシピで外注しして出来上がったビールよりもはるかに上。外注と自家醸造の違いは、仕込み水のみ。つまり、信濃大町の水がビールの美味しさをさらに引き上げたという証左になったのです。

「信濃大町の水を使って初めて自分たちで造ったビールを飲んだ時、みなさんの反応はどうだったのですか?」との山﨑氏の問いに、松浦氏は当時を振り返ります。
「飲みやすい! 口当たりの良さにみんな驚きましたね。外注したものと比べて単にライトな飲み口になったというわけではなく、風味は負けず劣らずしっかりありながら、“カド”がなくなって心地よく飲むことができる。そんな声が多く聞かれました。実は、僕自身は元々ビールを好んで飲む方ではありませんでしたが、このビールは素直に美味しいと思いましたね、お世辞抜きに」

『北アルプスブルワリー』では常時6種類ほどのクラフトビールを味わうことができる。

タップルームで人気は少量ずつ味わえる3種飲み比べ。すべてを味わってみたいという客が多い。

ラガーを一口味わい、軽やかな飲み口と豊かな風味に驚く山﨑氏。創業3年目とは思えないハイレベルな出来。

 カドがない、まあるい印象のビールに。

現在、『北アルプスブルワリー』では主力のペールエールやラガーをはじめ、様々な種類のビールを醸造しており、併設のタップルームでは常時6種類ほどのビールを試飲することができます。山﨑氏もこの日いただけるすべてのビールを味わってみます。
まず主力のラガーをグビリとやった山﨑氏は、「ああ、これは美味しい!」と表情がパッと明るくなりました。
「カドがない。全体がまあるい印象で、とても飲みやすい。でもシャープなキレもあるし、これはいいバランスですね」と驚きます。続けて、ペールエール、そしてIPAを味わうと、「エール系もいいなあ」と唸ります。
「IPAに信濃大町の水を使っている特長がよく現れていますね。IPAの苦くて濃いという重たさが程よく緩和されていて、IPAの強い味わいを軽やかに楽しむことができます。やっぱり水がいい働きをしているんでしょうね。カクテルも同じ。たとえば上質なウォッカであっても、そのままだとどうしても刺々しさがあるのですが、それを水や氷を上手に使ってカドを取るのがバーテンダーの腕の見せどころ。工夫や技術によって、高いアルコール度数の飲み応えを保ったまま、口当たりを良くすることもできるんです。こちらのビールには、そんなカクテルの本質に共通するものを感じます」

500kgの仕込みタンクに対し、80kgものリンゴを投入するアップルエールも出色の仕上がり。リンゴの名産地ならではの贅沢な風味を堪能することができます。いわゆる黒ビールの一種であるスタウトも評判の出来。黒ビールらしいコクがありながら、飲み口はいたって軽やか。スルスルといくらでも飲めそうだと山﨑氏に笑みがこぼれます。

そして、とりわけ山﨑氏が感動したのが、副原料に自家焙煎のコーヒー豆を使ったコーヒーパンチ。コーヒーフレーバーのビールはコーヒー豆と相性が間違いないスタウト系でつくるのが一般的ですが、こちらではコーヒー本来の味わいも大切にすべく、エール系でつくり上げています。
「旨い! これは文句なく旨いですね。コーヒーの風味がビールの炭酸と苦味に乗って、フワッとやってくる。余韻も心地いいし、これはもはやカクテルです。やはり信濃大町の水の良さがなせる技なんでしょうね」

このコーヒーパンチは、「ジャパン・グレートビア・アワーズ2020」と「インターナショナル・ビアカップ2020 カテゴリーチャンピオン 金賞」と、権威あるアワードに次々と輝きました。
「ブルワリーの近くにあるコーヒーショップで焙煎したばかりの熱々の豆を急いでブルワーに持ってきて投入しています。スタウトではなく、エール系でコーヒーの味がしっかりするギャップと、コーヒーのフレッシュな風味を感じて欲しかったんです。いずれは、さらにクリアな味わいのラガーでコーヒーパンチをつくってみたい。それから、ホップの自家栽培にもチャレンジしたいと思っているところです」と松浦氏は次なる野望を語ります。

「ははは。松浦さんの、なんというか、変態的な情熱が一杯に濃縮されたビール。これからも本当に楽しみです。僕も銀座を代表する変態的なバーテンダーになれるように頑張ります」と山﨑氏は笑いました。

「いいコーヒーを飲んだ後は、このあたりに心地いい風味がずっと持続しますよね。それをコーヒーパンチでも実現したくて」と話す松浦氏。

醸造家とバーテンダー。立場は違えど、同じお酒のプロとして話が尽きることはない。


Photographs:SHINJO ARAI
Text:KOH WATANABE
(supported by 大町市)

清らか、そして、まろやかなる水道水。暮らしの根源にある、この上ない贅沢。[湧水とアートがうるおす町/長野県大町市]

鷹狩山の山頂、展望台より信濃大町市街を望む。街の奥には蓮華岳や爺ヶ岳がそびえ、さらにその奥には後立山連峰の雄姿が見える。

 北アルプスの天然水に恵まれた名水の郷。

爽快な秋晴れの朝、地元の方のおすすめに従って、町の東側にそびえる鷹狩山へと向かいました。クルマで到達できる頂上には展望台があり、そこから信濃大町の街を見下ろし、さらにその奥には3000m級の山々が連なる後立山連峰を遠望することができます。なるほど、ここからの眺めは、信濃大町がいかに地形的に水に恵まれた地であるかが、とてもよくわかります。

信濃大町は屹立する山脈の間に広がる扇状地にあります。山々に落ちた雫は、山を下りながら少しずつ大きな流れになり、多くが高瀬川と鹿島川、農具川にまとまって、市内をダイナミックに流れていきます。

「あ、ダムが見えますね」
備え付けの望遠鏡をのぞいた山﨑剛氏は、蓮華岳の麓に、市内に3つある大規模ダムの一つ「大町ダム」を見つけたようです。巨大な壁の向こう側にあるダム湖には、雪解け水をたっぷりと湛えていることでしょう。その迫力が、遠く離れたここからも感じられます。

展望台からは見えないものの、街の北側には仁科三湖と呼ばれる3つの湖があります。SUPやカヌーなどさまざまなアクティビティが楽しめる「木崎湖」、ヘラブナ釣りが人気の「中綱湖」、豊かな森に囲まれた「青木湖」は、市民の憩いの場と四季折々の美しい風景を見せています。

「こうして見ると、山に降り注いだ天然水が信濃大町の街に集まり、暮らしを潤していることがわかります。山に囲まれて寒暖差が生まれる平地は、リンゴやブドウの名産地と聞いています。それもこの恵まれた地形の賜物なんでしょうね」と、山﨑氏は眼下の絶景に魅了されていました。

鷹狩山の展望台付近には、古民家を生かしたアート作品、現代アートチーム『目』による『信濃大町実景舎』がある。2020年から2021年にかけて開催された『北アルプス国際芸術祭』の展示作品の一つ。※不定期公開

ストイックな長距離走のトレーニングを愛し、自然の中でのアクティブな活動を好むスポーツマンの山﨑剛氏。「山のエネルギーを全身に感じる」と話す。

『女清水』をひとすくい、味わってみる。秋のうららかな陽気の中、水道水とは思えない冷たさに驚く。

 二つの異なる水系からもたらされる、源流からの水道水。

信濃大町の水道水は、街の西側と東側で水系が異なっています。西側の水は北アルプスの上白沢、黒部ダムの入り口にあたる源流の湧水で、「男清水(おとこみず)」と呼ばれています。一方、東側の水は標高900mの里山、居谷里の湧水で、こちらは「女清水(おんなみず)」と呼ばれています。大町商店街には、メインストリートを挟んで、この男清水と女清水それぞれの水飲み場があります。それらを飲み比べてみると……

「お、女清水の方が冷たい。どちらも口当たりのやさしい軟水ですが、ミネラル感もしっかりありますね。味の感じ方では女清水が微妙に強く、飲みやすさでは男清水に分があるかな。通りを挟んで、2種類の水道水を味わえるのは不思議ですね。なにより、こんなに美味しい水が水道水としていつでも使えるのは東京では考えられません。暮らしの根源である生活水がこれほどまで上質であることは、この上なく贅沢な暮らしと言えるのではないでしょうか」

仁科三湖の一つ、木崎湖へ足を伸ばしました。沖へ一直線に伸びる桟橋に立った山﨑氏は、感嘆の声を漏らします。
「湖とは思えないくらい、水が澄んでいますね。ほら、カラス貝が移動した跡ですかね、湖底についた模様もはっきり見えます。大町の子はここで泳ぐんですか? 僕の故郷の高知では泳ぎといったらもっぱら川で、きれいな川で遊べることが自慢なんですけど、この木崎湖も気持ちいいでしょうね。街のすぐそばにこんなに美しい湖があるのは羨ましいです」

SUPやカヌーなどのアクティビティが楽しめる『木崎湖』。この日は、何組かの釣り人が静かにボートフィッシングを楽しんでいた。

 天然水の美味しさをそのままに家庭へ届ける。

次に訪ねたのは、信濃大町駅からほど近い場所にある『AW・ウォーター』の工場。こちらでは、ウォーターサーバーに載せる宅配用飲料水を12Lボトル換算で月30万本の生産が可能です。稼働開始は2013年。この信濃大町に新工場が造られました。代表取締役社長の永井毅之氏は、信濃大町に立地した決め手は「水の美味しさ」にあると話します。

「男清水の水系で地下200mの井戸から汲み上げた水を使っています。取水の時点で極めて清冽であり、安全性の観点からとてもポテンシャルの高い水です。そして、なんと言っても美味しさが非常に大きな魅力です。キレや後味、旨みといった味覚を数値化した調査でも高評価を得ており、飲まれる方からは『尖った部分がない』という感想を多くいただいています。まろやかでありながら、飲み応えと旨みのバランスがいいとの評価をいただいています」と永井社長。山﨑氏も早速、試飲します。

「……うん、美味しいですね。確かに尖ったところがなく、非常に飲みやすいです。これはいい意味でですが、ごくわずかにミネラル感が舌に残るニュアンスがある。このフック、いわば引っ掛かりがとてもいい働きをしています。お酒にしてもジュースにしても、上質な飲み物はサラッとしていながら、心地いい余韻があって、また飲みたくなる。もう一口もう一口と味わい、いつの間にか飲み干してしまう。それがいいお酒なんです。この水は、また飲みたくなる水です」と、山﨑氏はグラスの水を干しました。

AW・ウォーターの優れた味わいは、世界でも認められています。「モンドセレクション2022 優秀品質最高金賞」に加え、世界的に権威ある味覚認証であるITIでも「ITI2022 優秀味覚賞 三ツ星」を受賞。業界初の2度目のダブル同時受賞の快挙を成し遂げています。

AW・ウォーター信濃大町工場では、北アルプスの上白沢に端を発する水系を地下200mから汲み上げて使用している。

高速でボトリングされる様子にしばし見入る山﨑氏。信濃大町の豊富な水資源が、ここから全国の家庭へと届けられる。

「モンドセレクション2022 優秀品質最高金賞」や「ITI2022 優秀味覚賞 三ツ星」を獲得した証書やメダル。中央のパネルは、信濃大町出身の芸人で漫画家・鉄拳による描き下ろしイラスト。

非加熱処理で除菌され、美味しさを閉じ込めた信濃大町の水は、全国へ配送されていく。

 美味しさを大事にするからこそ、非加熱処理にこだわる。

地下深くから汲み上げた水を除菌し、ボトルに詰めて出荷するという極めてシンプルな製品作りを行なっているというAW・ウォーター信濃大町工場ですが、水本来の美味しさを大切にした処理工程にこだわっています。除菌は4段階のフィルター濾過を実施。最終的には、孔の大きさが最も細かいとされる0.1μmのフィルターを使い、不純物を徹底的に除去。フィルターでの除菌を厳格に行うのも、水除菌の方法として一般的である熱処理を不要にするためだと、永井社長は説明します。

「この地で地下200mから汲み上げられる水は、30年から40年前に北アルプスに降り注いだ雨や雪がゆっくりと地面に浸み込み、地下を通ってきたと考えられています。時間をかけて花崗岩や変成岩などの砂礫層を通ることで豊富なミネラル成分が水に溶け込み、それが美味しさの秘密になっているのです。熱処理を行うと、水中に溶け込んでいるミネラル成分が変質してしまい、本来の味にも何らかの影響を生じてしまう。それを避けるために、私たちは非加熱処理にこだわっているのです。大町に赴任して4年が経過しましたが、暮らしてみてあらためて水の美味しさに気付かされました。水に恵まれている暮らしがいかに豊かであるかを実感しています」

北海道出身、AW・ウォーター代表取締役社長の永井毅之氏。「工場立地の大きな推進力になったのは、何よりも信濃大町の水の美味しさでした」と振り返る。


Photographs:SHINJO ARAI
Text:KOH WATANABE
(supported by 大町市)

水と暮らす郷、信濃大町を訪ねて。山嶺に磨かれた名水と、大地の恵みを巡る旅。[湧水とアートがうるおす街/長野県大町市]

    OVERVIEW

「バーテンダーにとって、水は命。水割りの水、チェイサー用の水、氷は不可欠なものだし、お酒とお酒、お酒と果汁をつないでくれるのも水。バーテンダーの仕事は水と共にあります」

銀座『BAR GOYA』の店主・山﨑剛氏は、長野県大町市を縫うように流れる高瀬川の水面を見つめてそう話します。バーテンダー日本チャンピオンの栄冠に度々輝いてきた山﨑氏の言葉には、一つのカクテルを何百、何千杯と試作し研究を尽くしてきた経験に基づく重みがあります。

多忙な日々に時間をつくっては、国内外の銘醸地やカクテルにふさわしいフルーツやハーブの産地を訪ねている山﨑氏。この秋からは、北アルプスの麓に広がる大町市、通称信濃大町の探訪を続けています。山﨑氏を惹きつける最大の磁力は、清冽な天然水。蓮華岳や爺ヶ岳などが連なる山嶺に降り注ぐ豊富な雨水は、市内に3つある「大町ダム」「七倉ダム」「高瀬ダム」の大規模ダムを湛え、また、地下深くへとゆっくりと浸み込み、そして、幾筋もの川となって市内を潤しています。清らかな水はさまざまな季節の果物を育み、個性豊かなワインや日本酒、クラフトビールを醸しています。

豊かな水に彩られ、連綿と水と暮らす郷、信濃大町を巡りながら、そこに生きる生産者との出会い、魅力あふれる逸品との出合いをつづっていきます。

Photographs:SHINJO ARAI
Text:KOH WATANABE
(supported by 長野県大町市)

コードバン ショートウォレット(光沢Ver)

    ショートウォレット光沢バージョン!

  • 表はコードバン、中はカーフ、縫い糸はシニュウ。
  • 思いっきりショートタイプに仕立てました。
  • ジーンズならば、ヒップポケットにすっぽり入り、ジャケットやスーツの内ポケットにもズッポリはいります。
  • 全て手作業で縫い上げたこいつは何年使ってもへこたれることはありません。

ウルトラヘビースウェットフルジップパーカー:ピストン柄

ピストン柄のフルZIPパーカー

  • アイアンハート定番の極厚裏起毛スウェットパーカー
  • 身頃各部の縫い合わせ、ポケットの叩き付けは、昔ながらの4本針(フラットシー マ)を採用しています
  • ユニバーサル社製ファスナーには、グローブをしたままで開け閉めが容易な革タブ を装備しています
  • プリントデザインは山形県酒田市で活躍するピンストラパーHOPPING SHOWER"テツ" 氏によるもの。
  • 1色ラバープリント
  • ワンウォッシュ済み

サイズスペック

着丈 肩幅 身幅

裾幅

袖丈 袖口
Ladies-Free60389678598
S 66421049064.59
M 68451069665.59
L 714811610266.59.5
XL 735112010667.59.5
XXL 755412411068.510
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。
  • 商品はワンウォッシュ済みです。

素材

  • 綿:100%

構想3年を経てたどりついた味。フグの美味と感動を商品に込める。[和光アネックス/東京都中央区]

マフグにニンニクや唐辛子などを加えた「コンフィグ」。商品名は、「コンフィ」と「フグ」を掛け合わせた造語。

WAKO ANNEX目指したのは、親しみやすい高級感。

「フグ」の名産として知られる山口県下関市。海産に恵まれたこの地で、『山賀』は2008年に創業しました。以降、2014年に自社ブランド「宝関」を誕生させ、フグをはじめとした魚介の加工品を展開。「海からいただいた“宝”石」、「下“関”」にちなんだ高いクオリティと品質を持つ自信の表れでもあります。

『山賀』が真剣にフグを見続け、30年以上。培われた目利きと天然トラフグへのこだわりは、増すばかり。その情熱は、美味に宿ります。

「コンフィグ」はその好例。フランス発祥の保存食、コンフィに学び、ニンニク、鷹の爪などを加えたオイルにフグの身を漬け、じっくりと低温で炊き上げた国産天然マフグのオイル炊きです。オイルで長時間加熱することによって身質をやわらかくし、表面を覆って旨味を凝縮。保存性も高めました。

コンフィにしたのは、フグをどこでも気軽に楽しんでいただきたいから。「トラフグの持ち味を活かす」、「また食べたい味に仕上げる」、このふたつを追求した結果、塩を焼くことでマイルドな味わいにたどり着き、前述の「宝関」は生まれたのです。「宝関」は、第48回 山口県水産加工展 水産庁長官大賞を受賞。さらには、全国の加工品を集めた農林資産祭天皇杯にも山口県代表として出品された経歴も持ちます。

ワインや冷酒のお供として、サラダやパスタ、サンドウィッチなど、様々なお料理に好相性。ぜひ、お試しあれ。

「コンフィグ」は、トマトとの相性が抜群。カナッペをはじめ、パスタやサンドウィッチ、サラダ、カプレーゼに合わせるのもおすすめ。

瓶の側面を見れば一目瞭然。ぎっしり詰まったふぐのオイル漬けは、90gの容量。食べ応えも十分。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
 

Photographs:JIRO OHTANI
(Supported by WAKO)

森を越え、湖を渡り、土に触れる。3名の料理人が滋賀県の食材と出合い、感じたこと。[森と湖の美味なる恵み/滋賀県]

OVERVIEW

滋賀県の県面積の6分の1を占める琵琶湖。
この日本一の湖を擁することで、湖の東西南北に異なる気候や風土が生まれ、多様な食材や食文化が育まれました。
さらに滋賀県は県面積の2分の1は森林。
豊かな水が森を育て、森もまた水を守る。そんな美しいサイクルが、滋賀県が誇る素晴らしい食材を生み出すのです。
野菜、果物、肉、湖魚。滋賀県が豊富な食材に恵まれる理由は、この湖と森なしに語ることはできません。

そんな豊かな食材を探して、都心で働く料理人たちも度々滋賀県を訪れます。
今回はそんな多くの料理人の中から、3名の料理人が滋賀県の食材の魅力を伝えるアンバサダーに選ばれました。

種類豊富で味わい深い野菜や果物のアンバサダーには、日本各地の食材を正統派フランス料理で提供する『CROSS TOKYO』の総料理長である増山明弘氏。
近江牛をはじめとした名品揃いの肉には、予約でいっぱいのイタリアンレストラン『sel sal sale』の濱口昌大氏。琵琶湖で揚がる湖魚の知られざる魅力を伝えるのは、食材を活かした現代的な解釈のインド料理『Nirvana New York』の若き料理長・引地翔悟氏。 それぞれ得意分野の知識と経験を活かして滋賀県の食材を探し、料理でその魅力を伝えます。

名シェフたちの目に滋賀県の食材はどう映り、そしてどのような料理になるのでしょうか。その詳細をシリーズでお伝えします。


Photographs:JIRO OHTANI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

(supported by 滋賀県)

おいしいものは、美しい。料理人・増山明弘が滋賀県の食材で作る2品。[滋賀県食材視察ツアー/滋賀県]

今回の試作のために届いた滋賀県産の食材。鮮やかな色合いが美しい。

試作は増山氏が総料理長を務める「CROSS TOKYO」のラボにて行われた。

ローカルファインフードフェア滋賀現地を見たからこそ湧いたインスピレーション。

琵琶湖の豊かな水と広大な大地が育てる滋賀県の農産物。
日本各地の食材を探し歩き、それをフランス仕込みの技で調理する増山明弘シェフは、滋賀の食材を「宝の山」と呼びます。

2022年初秋。
2日間かけて野菜と果物を視察した増山氏は、旅をしながらすでにいくつもの料理のイメージが浮かんでいた様子。今回はそんな増山氏が東京に戻り、ラボで滋賀県の食材を調理します。現地を視察したからこそ生まれた2品。その詳細をお届けします。

産地では生産者とフレンドリーに話す増山氏だが、ラボに立つとギアが変わり真剣な雰囲気に。

ローカルファインフードフェア滋賀鮮やかな緑を活かために考えた、杉谷とうがらしの発酵ソース。

「料理を考えるとき、まず頭の中のイメージをデッサンしてみるんです」

滋賀県の食材を探る旅の途上、増山明弘氏はそう話してくれました。いわば増山氏の食材探しは、色を探す旅。そして滋賀県各地の数々の畑を巡り、生産者と話し、出合った食材を使い、今回、2つのメニューが誕生しました。
ひとつめの料理の主役は、一度は廃れ、しかし地元生産者の熱意で再び蘇った滋賀県甲賀市の伝統野菜、杉谷とうがらし。

「鮮やかな緑が印象的だったので、その色を活かすソースがまず浮かびました。イタリア料理のサルサ・ヴェルデのイメージです」

緑を活かす、という出発点から、調理の道筋を考えます。
せっかく辛味がないとうがらしなのだから、子どもでも食べられるものにしよう。より深みある味わいにするために発酵の力を借りよう。自身が大好きな中華料理のエッセンスも加えてみよう。

こうして少しずつ形ができあがった杉谷とうがらしのソース。
杉谷とうがらしに、キュウリ、ニラ、リンゴ、バナナ、ショウガなどを加えてミキサーに。滑らかになったら保存瓶に移し、常温で一ヶ月ほど発酵させます。

「杉谷とうがらしの爽やかな風味を残しつつ、まろやかな酸味と深みがある発酵ソース。レバーなどの濃厚な肉も、さっぱりと味わうことができます」

と自信を見せました。

厳しい出荷基準を設ける杉谷とうがらし。届いたものは、畑で見た以上に大ぶりで色鮮やか。

香味野菜や果物とともにミキサーに。味のバランスは、試食を繰り返して微調整。

杉谷とうがらしのソース。ここから発酵を経て、色合いも味わいもより深くなる。

ローカルファインフードフェア滋賀素材の魅力をシンプルに伝えるカボチャのジェラート。

続いての食材は、「みなくちファーム」のカボチャ。

「『みなくちファーム』のカボチャのしっかりした味を出したい」

とさまざまなアイデアを考え出しました。
香辛料と相性が良いカボチャは、さまざまなスパイスで複雑味を出すのがフランス料理の考え方。しかしそれではこのカボチャの魅力も半減してしまう。そこで考え出したのが、オレンジとバニラを合わせたジェラートでした。

「柑橘の存在感が出すぎないように、瞬間冷凍したオレンジにしました。カボチャに青臭さがないので、デザートでも表現しやすいと思いました。きっと野菜嫌いの子どもでもおいしく食べられますよ」

と増山氏。試作では「普通のカボチャより火の通りが早いですね。糖度が高いからでしょう」と改めて「みなくちファーム」の品質に驚いていました。

「僕は天才じゃないから。ひとつひとつ積み重ねるしかない」

届いた食材を慈しむように丁寧に下拵えし、1g単位まで慎重に重さを計って調理する。増山氏の料理の姿勢は、実直な職人の姿。食材の組み合わせも、何度も試してはボツにしての繰り返しです。
しかし増山氏が、自ら視察した滋賀県の食材で作り出した料理の美しさとおいしさは、情熱を傾ける生産者の思いをストレートに伝えてくれました。
「生産者と消費者の架け橋」
そんな料理人のあるべき姿を、最も真摯に、誠実に体現する素晴らしい料理人であることは間違いありません。

「みなくちファーム」のカボチャを蒸し上げる。水分を残しつつ、甘みを引き出す。

牛乳、ハチミツ、バニラなどと合わせて食べやすく、かつ奥深いジェラートに。

「カボチャ本来の味わいが、加熱しても損なわれない」という「みなくちファーム」のえびすカボチャのジェラート。

20歳の頃から描き続けているという料理のデッサン画。増山氏の料理はここからはじまる。

Photographs:JIRO OHTANI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

(supported by 滋賀県)

キャンバスを彩る色を探して。料理人・増山明弘が滋賀県の食材を探る旅。[滋賀県食材視察ツアー/滋賀県]

今回の視察に参加した、ジャンルも年代も異なる5名の料理人。右から2番目が増山明弘氏。

豊かな水と大地が育む滋賀県の野菜と果物。

多彩な食材に恵まれる滋賀県。
面積は全国47都道府県のうち38位と決して広い県ではありません。しかし琵琶湖を擁することで東西南北で地域性ががらりと変わり、まるで大海を隔てた国々のような多様性を生んでいるのです。とくに気候や土壌に左右される野菜や果物は、実に多種多様。上質な食材は一流料理人たちをも魅了し、全国にそのおいしさが広まっています。

そんな滋賀県に、また食材を求める料理人たちがやってきました。料理のジャンルも年代も異なる6名の料理人。そのなかに、増山明弘氏の姿もありました。
日本各地の食材をフランス料理の技法で表現する旧『CROSS TOKYO』の総料理長として、全国津々浦々の食材に造詣が深い人物です。はたして増山氏は滋賀県の食材をどう見つめ、どんな料理に昇華するのでしょうか。

「食材はすべての料理の大前提」という増山氏が、滋賀県の農産物を見つめる。

増山氏が絶大な信頼を寄せる無農薬野菜。

料理人・増山氏のキャリアは、フランス料理一筋。本場ブルゴーニュやシャンパーニュでも腕を磨き、帰国後にはビストロやオーベルジュで腕を振るいました。しかし増山氏の料理は、ただフランスの伝統を再現するだけではありません。

「日本には、まだまだ知られていない素晴らしい食材がある」

と、時間を見つけては国内の産地を巡って食材を探し、その食材を起点に、自らの経験と知識を使いながら料理を考えるのです。それはいわば、日本にローカライズされた、日本のフランス料理。ゆえに増山氏の食材探しの旅は、終わることはありません。

滋賀県食材巡りの初日。
最初に増山氏の目が光ったのは、琵琶湖の畔、滋賀県高島市にある「みなくちファーム」。農薬、化学肥料不使用で、雑草とともに育つ「みなくちファーム」の野菜。

「もちろん虫はつきます。虫が食べ切れないだけ作れば良いだけ」

畑を案内してくれた瀬口結以氏はそう笑いました。

実は過去にもここを訪れ、すでにこちらの野菜を使用しているという増山氏。しかし、今回もまた改めて鋭い目で畑を見学します。

「いろいろな農園と取引がありますが、この『みなくちファーム』の野菜は僕の料理に絶対必要。ただ“おいしい”というのとは次元が違います。どの野菜も本当に綺麗で、力強い味がするんです」

と絶大な信頼を寄せています。
畑を眺め、土に触れ、野菜を齧る。さらに増山氏は、袋詰の作業も真剣に見つめます。

「ここから届く野菜は、本当に丁寧にパッキングされているんです。届いたらすぐに開封してしまう袋ですが、こういう部分にも人柄や野菜への思いが現れています」

唐辛子であろうと、その場で齧って味見をするのが増山氏の信条。

夏の太陽をたっぷり浴びて育ったトマト。この発色の良さは品質の証。

糖度が高いカボチャは「さまざまなアイデアが浮かびます」と増山氏。

有機JASを取得する「みなくちファーム」の野菜は、雑草と競いながら力強く育つ。

「みなくちファーム」の瀬口結以氏。言葉の節々に取り組みへの自信と誇りが垣間見える。

社長の水口淳氏(左)とともに。「同い年で親近感がある」と増山氏。

パティシエの視点で見つめる滋賀県の果物たち。

パティシエの経験もある増山氏は、デザートづくりも得意分野。果物への興味も強いといいます。滋賀県には、そんな増山氏を惹きつける果物も多くありました。

たとえば梨。
「アグリパーク竜王」で見学した梨畑で、採れたての梨を齧りながら増山氏は言います。

「みずみずしくて癖のない透明感のある味。身の白さが綺麗なので、落花生やパンナコッタなど同じ白い食材を合わせた白いデザートにしてみたいですね」

ただ試食しているようで、すでに頭の中では何パターンもの組み合わせを考えていたのです。そんな増山氏のデザートづくりは、いわば引き算の考え方。

「果物はそのままでもおいしい。だから果物のデザートを考えるときは、いかに少ない調味料で、素材を活かすかが大切になります。その分、素材のクオリティも重要になってくるんです」

ブランド葡萄である黒蜜葡萄を育てる「aito budo labo」でも、増山氏の頭脳はフル回転していました。

「すごくおいしいです。風味に力強さがあるので、デザートだけではなく、前菜やソースにしてみるのもおもしろいかもしれません」

ここで育てるのは、ワインでも有名なマスカットベリーAという品種。じっくりと糖度を上げた葡萄は、まさに“黒蜜”という濃厚で芳醇な甘みを湛えます。

1000㎡の美しく整備された畑が印象的な「浅野ファーム」のイチジクも、すでに増山氏が愛用する食材。

「ここのイチジクを食べたら、他のが食べられなくなるくらい」
と増山氏は言います。
過去に自ら作った料理で印象に残っているのは、こちらのイチジクをハーブを混ぜた米粉で揚げて、鴨のコンソメをかけた揚出し。

「イチジクは揚げると甘みが出るのですが、この『浅野ファーム』のイチジクは、揚げても風味が損なわれない」

と称賛の声を寄せていました。

さまざまな梨を育てる「アグリパーク竜王」では、豊水が収穫時期を迎えていた。

その場で皮を剥いて豊水を試食。美しい白さとジューシーさが印象的だった。

「aito budo labo」を訪れたのは夕刻。色の濃い黒蜜葡萄がひときわ深みある色合いに。

24アールの敷地に1万房ほどの葡萄が実る。糖度やサイズの基準を満たしてはじめて黒蜜葡萄として出荷される。

「浅野ファーム」のイチジクは10月頃まで。実が割れる直前まで熟したものが食べごろ。

しっかりと甘みがありつつ、爽やかな風味も併せ持つのが「浅野ファーム」のイチジクの特徴。

一度は失われた伝統野菜を、再び蘇らせた情熱。

最後に訪れたのは、甲賀市にある畑。ここでは「JAこうか」杉谷伝統野菜栽培部会の上杉広盛氏が、杉谷とうがらしを育てています。

杉谷とうがらしは、江戸時代から続くこの地の伝統野菜ですが、15年ほど前に一度廃れてしまいました。その現状を憂い、種を探し、再び世に送り出したのが、この杉谷伝統野菜栽培部会です。

「遺伝子的に、辛味がある“ハズレ”は100%ありません。肉厚で甘みがあり、生でも食べられるとうがらしです」

そう胸を張る上杉氏。増山氏は熱心に話を聞きながら、やはり頭の中では調理について考えていました。

「辛くないのに香りが強い。そしてこの緑色の美しさ。肉のソースにしてみたら、映えるんじゃないかな」

畑に居ながら、すでに味わい方や盛り付けにまでイメージを膨らませる増山氏。そんな増山氏ならではの視点として、どの畑、どの食材に対しても、色の感想が多く出ていました。実はこの色こそ、増山氏流の料理の考え方。

「僕は料理を考えるとき、まず頭の中のイメージをデッサンしてみるんです」

そう話す増山氏。「家でひとり、お酒を片手に料理の絵を描いているときが、一番好きな時間」というほど、大切にしている日課です。そしてもちろん、その絵の中では、色が重要な意味を持っています。

「良い野菜、果物の条件は、みずみずしさ、張りの良さ、香り、食感、切ったときの水分量。いろいろな条件がありますが、その多くは色の出方を見て判断できるんです」

滋賀県を巡り、さまざまな色に出合った増山氏。その色からインスピレーションを得て、すでにイメージも出来上がっていた様子でした。果たして増山氏は滋賀県の“色”から、どんな料理を作り出すのでしょうか?

甲賀市杉谷地区の伝統野菜、杉谷とうがらし。鮮やかな緑が目を引く。

肉厚で辛味はなく、噛んでいるとほのかな甘みが湧き出すのが杉谷とうがらしの魅力。

同じく杉谷地区の伝統野菜である杉谷なすび。丸々としたなすで、皮が薄く柔らかい。

Photographs:JIRO OHTANI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

(supported by 滋賀県)

(予約)クルーネックスウェット

20周年記念スエットが登場!

  • 厚手のスエットに懐かしの柄をプリント!
  • パーカーやTシャツで同じ柄をお持ちの方いらっしゃるのではないでしょうか?
  • ワンウォッシュ済み
  • 商品は若干の誤差が出る場合がございます。

素材

  • 綿 : 100%

納期

  • 3月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

クルーネックスウェット

20周年記念スエットが登場!

  • 厚手のスエットに懐かしの柄をプリント!
  • パーカーやTシャツで同じ柄をお持ちの方いらっしゃるのではないでしょうか?
  • ワンウォッシュ済み
  • 商品は若干の誤差が出る場合がございます。

素材

  • 綿 : 100%

納期

  • 3月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

ウルトラヘビースウェットフルジップパーカー:LOVERIDEロゴ

商品詳細

  • アイアンハート定番の極厚裏起毛スウェットパーカーです
  • ライディングの際にダボつかないダブルジップ仕様です
  • グローブをしていても開閉しやすいよう、 ジップには革タブを付けています
  • 4本針 ( フラットシーマ ) 縫製で、 ストレスのない着心地です

サイズスペック

  着丈 肩巾 バスト 裾回り 袖丈
S 67.0 43.0 102.0 86.0 67.0
M 69.0 46.0 108.0 92.0 68.0
L 72.0 49.0 114.0 98.0 69.0
XL 74.0 52.0 118.0 102.0 70.0
XXL 76.0 55.0 122.0 106.0 71.0
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿:100%

生産国

     
  • 日本

(予約)ヘビージップアップパーカー(LOVERIDEロゴ)

商品詳細

  • アイアンハート定番の極厚裏起毛スウェットパーカーです
  • ライディングの際にダボつかないダブルジップ仕様です
  • グローブをしていても開閉しやすいよう、 ジップには革タブを付けています
  • 4本針 ( フラットシーマ ) 縫製で、 ストレスのない着心地です
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿:100%

納期

  • 3月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

ヘビージップアップパーカー(LOVERIDEロゴ)

商品詳細

  • アイアンハート定番の極厚裏起毛スウェットパーカーです
  • ライディングの際にダボつかないダブルジップ仕様です
  • グローブをしていても開閉しやすいよう、 ジップには革タブを付けています
  • 4本針 ( フラットシーマ ) 縫製で、 ストレスのない着心地です
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿:100%

納期

  • 3月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

(予約)ヘビージップアップパーカー(IRONHEARTロゴ)

商品詳細

  • アイアンハート定番の極厚裏起毛スウェットパーカーです
  • ライディングの際にダボつかないダブルジップ仕様です
  • グローブをしていても開閉しやすいよう、 ジップには革タブを付けています
  • 4本針 ( フラットシーマ ) 縫製で、 ストレスのない着心地です
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿:100%

納期

  • 3月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

ヘビージップアップパーカー(IRONHEARTロゴ)

商品詳細

  • アイアンハート定番の極厚裏起毛スウェットパーカーです
  • ライディングの際にダボつかないダブルジップ仕様です
  • グローブをしていても開閉しやすいよう、 ジップには革タブを付けています
  • 4本針 ( フラットシーマ ) 縫製で、 ストレスのない着心地です
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿:100%

納期

  • 3月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

7.5ozループウィールクルーネック長袖Tシャツ

着心地抜群の吊り編みTに長袖が登場!

  • 吊り編み機(LOOPWHEEL)で時間をかけて編み上げたロングTシャツ
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。
  • ワンウォッシュ済み

素材

  • 綿:100%

納期

  • 2月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

(予約)14ozブロークンセルビッチデニム スーパースリムストレート〈オーバーダイ〉

14zozブロークンデニムが新登場!

  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • 【555SBR-14】を製品の状態でオーバーダイした商品です
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

14ozブロークンセルビッチデニム スーパースリムストレート〈オーバーダイ〉

14zozブロークンデニムが新登場!

  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • 【555SBR-14】を製品の状態でオーバーダイした商品です
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

14ozブロークンセルビッチデニム スーパースリムストレート〈オーバーダイ〉

14zozブロークンデニムが新登場!

  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • 【555SBR-14】を製品の状態でオーバーダイした商品です
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

(予約)14ozブロークンセルビッチデニム スーパースリムストレート

14zozブロークンデニムが新登場!

  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

14ozブロークンセルビッチデニム スーパースリムストレート

14zozブロークンデニムが新登場!

  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
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14ozブロークンセルビッチデニム スーパースリムストレート

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  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

(予約)14ozブロークンセルビッチデニム ストレート〈オーバーダイ〉

14zozブロークンデニムが新登場!

  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • 【634SBR-14】を製品の状態で黒でオーバーダイした商品です
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです

634S-14: サイズスペック

  ウエスト 前ぐり 後ぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 70.5 21.0 32.0 28.7 21.0 19.0 90.5
W29 73.0 21.5 32.5 29.5 21.5 19.5 90.5
W30 75.5 22.0 33.0 30.3 22.0 20.0 90.5
W31 78.0 22.5 33.5 31.1 22.5 20.5 90.5
W32 80.5 23.0 34.0 31.9 23.0 21.0 90.5
W33 83.0 23.5 34.5 32.7 23.5 21.5 90.5
W34 85.5 24.0 35.0 33.5 24.0 22.0 90.5
W36 90.5 25.0 36.0 35.1 25.0 23.0 90.5
W38 95.5 26.0 37.0 36.7 26.0 24.0 90.5
W40 100.5 27.0 38.0 38.3 27.0 25.0 90.5
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

14ozブロークンセルビッチデニム ストレート〈オーバーダイ〉

14zozブロークンデニムが新登場!

  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • 【634SBR-14】を製品の状態で黒でオーバーダイした商品です
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです

634S-14: サイズスペック

  ウエスト 前ぐり 後ぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 70.5 21.0 32.0 28.7 21.0 19.0 90.5
W29 73.0 21.5 32.5 29.5 21.5 19.5 90.5
W30 75.5 22.0 33.0 30.3 22.0 20.0 90.5
W31 78.0 22.5 33.5 31.1 22.5 20.5 90.5
W32 80.5 23.0 34.0 31.9 23.0 21.0 90.5
W33 83.0 23.5 34.5 32.7 23.5 21.5 90.5
W34 85.5 24.0 35.0 33.5 24.0 22.0 90.5
W36 90.5 25.0 36.0 35.1 25.0 23.0 90.5
W38 95.5 26.0 37.0 36.7 26.0 24.0 90.5
W40 100.5 27.0 38.0 38.3 27.0 25.0 90.5
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

14ozブロークンセルビッチデニム ストレート〈オーバーダイ〉

14zozブロークンデニムが新登場!

  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • 【634SBR-14】を製品の状態で黒でオーバーダイした商品です
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです

634S-14: サイズスペック

  ウエスト 前ぐり 後ぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 70.5 21.0 32.0 28.7 21.0 19.0 90.5
W29 73.0 21.5 32.5 29.5 21.5 19.5 90.5
W30 75.5 22.0 33.0 30.3 22.0 20.0 90.5
W31 78.0 22.5 33.5 31.1 22.5 20.5 90.5
W32 80.5 23.0 34.0 31.9 23.0 21.0 90.5
W33 83.0 23.5 34.5 32.7 23.5 21.5 90.5
W34 85.5 24.0 35.0 33.5 24.0 22.0 90.5
W36 90.5 25.0 36.0 35.1 25.0 23.0 90.5
W38 95.5 26.0 37.0 36.7 26.0 24.0 90.5
W40 100.5 27.0 38.0 38.3 27.0 25.0 90.5
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

(予約)14ozブロークンセルビッチデニム ストレート

14zozブロークンデニムが新登場!

  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです

634S-14: サイズスペック

  ウエスト 前ぐり 後ぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 70.5 21.0 32.0 28.7 21.0 19.0 90.5
W29 73.0 21.5 32.5 29.5 21.5 19.5 90.5
W30 75.5 22.0 33.0 30.3 22.0 20.0 90.5
W31 78.0 22.5 33.5 31.1 22.5 20.5 90.5
W32 80.5 23.0 34.0 31.9 23.0 21.0 90.5
W33 83.0 23.5 34.5 32.7 23.5 21.5 90.5
W34 85.5 24.0 35.0 33.5 24.0 22.0 90.5
W36 90.5 25.0 36.0 35.1 25.0 23.0 90.5
W38 95.5 26.0 37.0 36.7 26.0 24.0 90.5
W40 100.5 27.0 38.0 38.3 27.0 25.0 90.5
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

14ozブロークンセルビッチデニム ストレート

14zozブロークンデニムが新登場!

  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです

634S-14: サイズスペック

  ウエスト 前ぐり 後ぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 70.5 21.0 32.0 28.7 21.0 19.0 90.5
W29 73.0 21.5 32.5 29.5 21.5 19.5 90.5
W30 75.5 22.0 33.0 30.3 22.0 20.0 90.5
W31 78.0 22.5 33.5 31.1 22.5 20.5 90.5
W32 80.5 23.0 34.0 31.9 23.0 21.0 90.5
W33 83.0 23.5 34.5 32.7 23.5 21.5 90.5
W34 85.5 24.0 35.0 33.5 24.0 22.0 90.5
W36 90.5 25.0 36.0 35.1 25.0 23.0 90.5
W38 95.5 26.0 37.0 36.7 26.0 24.0 90.5
W40 100.5 27.0 38.0 38.3 27.0 25.0 90.5
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

14ozブロークンセルビッチデニム ストレート

14zozブロークンデニムが新登場!

  • ヘビーオンスの作りと同様に作り上げられた14ozデニムはアイアンハートらしい14ozデニムです
  • 実質は15ozに近いウェイトのデニムは、軽くともしっかり感があり、穿き込んだ後の色落ちも楽しめます
  • リベットは昔ながらの打ち抜きタイプを使用
  • 皮ラベルは14oz専用の100%植物タンニン鞣しのアースレザー(牛革)を採用
  • セルビッチデニムにありがちな1回目の洗いの際に起こる極端な洗い縮みを解消すべくワンウォッシュ済みです
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです

634S-14: サイズスペック

  ウエスト 前ぐり 後ぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 70.5 21.0 32.0 28.7 21.0 19.0 90.5
W29 73.0 21.5 32.5 29.5 21.5 19.5 90.5
W30 75.5 22.0 33.0 30.3 22.0 20.0 90.5
W31 78.0 22.5 33.5 31.1 22.5 20.5 90.5
W32 80.5 23.0 34.0 31.9 23.0 21.0 90.5
W33 83.0 23.5 34.5 32.7 23.5 21.5 90.5
W34 85.5 24.0 35.0 33.5 24.0 22.0 90.5
W36 90.5 25.0 36.0 35.1 25.0 23.0 90.5
W38 95.5 26.0 37.0 36.7 26.0 24.0 90.5
W40 100.5 27.0 38.0 38.3 27.0 25.0 90.5
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。

素材

  • 綿:100%

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

(予約)10.6ozヘリンボーントラウザー

ヘリンボーン生地でトラウザーが登場!

     
  • 生地の硬さと丈夫さが特徴のヘリンボーン織りの素材を使った1本
  •  
  • 硫化染料を使った染色なので、履いていくうちの色落ちを楽しめます

素材

     
  • 綿:100%

生産国

     
  • 日本

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

10.6ozヘリンボーントラウザー

ヘリンボーン生地でトラウザーが登場!

     
  • 生地の硬さと丈夫さが特徴のヘリンボーン織りの素材を使った1本
  •  
  • 硫化染料を使った染色なので、履いていくうちの色落ちを楽しめます

素材

     
  • 綿:100%

生産国

     
  • 日本

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

10.6ozヘリンボーントラウザー

ヘリンボーン生地でトラウザーが登場!

     
  • 生地の硬さと丈夫さが特徴のヘリンボーン織りの素材を使った1本
  •  
  • 硫化染料を使った染色なので、履いていくうちの色落ちを楽しめます

素材

     
  • 綿:100%

生産国

     
  • 日本

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

(予約)12ozヘビーチノトラウザーリラックスフィット

    新色登場!

  • 12ozのオリジナルヘビーチノを使ったスッキリしたシルエットが特徴のチノパン
  • ウエストまわりの作りは昔のミリタリーチノをベースにした大人顔の一本です
  • 製品は既にワンウォッシュしてあります

【リラックスフィット】

レギュラーシルエットより腰回りを少しゆったり目にして、裾は逆にやや絞り、ジャケットなどを合わせた時に似合うシルエットに仕立てた一本です

サイズスペック

ウエスト 前ぐり 後ろぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 71.5 23 34 30.1 22.5 16.5 91
W29 74 23.4 34.6 30.9 22.7 17 91
W30 76.5 24 35 31.7 23.2 17.5 91
W31 79 24.5 35.5 32.5 23.7 18 91
W32 81.5 25 36 33.3 24.2 18.5 91
W33 84 25.5 36.5 34.1 24.7 19 91
W34 86.5 26 37 34.9 25.2 19.5 91
W36 91.5 27.2 37.7 36.5 26.2 20.5 91
W38 96.5 27.2 37.7 37.3 26.2 21 91
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿:100%

生産国

  • 日本

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

12ozヘビーチノトラウザーリラックスフィット

    新色登場!

  • 12ozのオリジナルヘビーチノを使ったスッキリしたシルエットが特徴のチノパン
  • ウエストまわりの作りは昔のミリタリーチノをベースにした大人顔の一本です
  • 製品は既にワンウォッシュしてあります

【リラックスフィット】

レギュラーシルエットより腰回りを少しゆったり目にして、裾は逆にやや絞り、ジャケットなどを合わせた時に似合うシルエットに仕立てた一本です

サイズスペック

ウエスト 前ぐり 後ろぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 71.5 23 34 30.1 22.5 16.5 91
W29 74 23.4 34.6 30.9 22.7 17 91
W30 76.5 24 35 31.7 23.2 17.5 91
W31 79 24.5 35.5 32.5 23.7 18 91
W32 81.5 25 36 33.3 24.2 18.5 91
W33 84 25.5 36.5 34.1 24.7 19 91
W34 86.5 26 37 34.9 25.2 19.5 91
W36 91.5 27.2 37.7 36.5 26.2 20.5 91
W38 96.5 27.2 37.7 37.3 26.2 21 91
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿:100%

生産国

  • 日本

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

(予約)12ozヘビーチノトラウザーレギュラーフィット

    新色登場!

  • 12ozのオリジナルヘビーチノを使ったスッキリしたシルエットが特徴のチノパン
  • ウエスト周りの作りは昔のミリタリーチノをベースにした大人顔の一本です
  • 製品はすでにワンウォッシュしてあります。

サイズスペック

ウエスト 前ぐり 後ろぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 71.5 22.3 32.2 26.9 21.2 17 91
W29 74 22.7 32.9 27.7 21.7 17.5 91
W30 76.5 23.5 33.5 28.5 22.2 18 91
W31 79 24 34 29.3 22.7 18.5 91
W32 81.5 24.5 34.5 31.1 23.2 19 91
W33 84 25 35 31.9 23.7 19.5 91
W34 86.5 25.5 35.5 32.7 24.2 20 91
W36 91.5 26.5 34.7 34.3 25.2 21 91
W38 96.5 26.5 34.7 35.1 25.2 21 91
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿:100%

生産国

  • 日本

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

12ozヘビーチノトラウザーレギュラーフィット

    新色登場!

  • 12ozのオリジナルヘビーチノを使ったスッキリしたシルエットが特徴のチノパン
  • ウエスト周りの作りは昔のミリタリーチノをベースにした大人顔の一本です
  • 製品はすでにワンウォッシュしてあります。

サイズスペック

ウエスト 前ぐり 後ろぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 71.5 22.3 32.2 26.9 21.2 17 91
W29 74 22.7 32.9 27.7 21.7 17.5 91
W30 76.5 23.5 33.5 28.5 22.2 18 91
W31 79 24 34 29.3 22.7 18.5 91
W32 81.5 24.5 34.5 31.1 23.2 19 91
W33 84 25 35 31.9 23.7 19.5 91
W34 86.5 25.5 35.5 32.7 24.2 20 91
W36 91.5 26.5 34.7 34.3 25.2 21 91
W38 96.5 26.5 34.7 35.1 25.2 21 91
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿:100%

生産国

  • 日本

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

12ozヘビーチノトラウザーレギュラーフィット

    新色登場!

  • 12ozのオリジナルヘビーチノを使ったスッキリしたシルエットが特徴のチノパン
  • ウエスト周りの作りは昔のミリタリーチノをベースにした大人顔の一本です
  • 製品はすでにワンウォッシュしてあります。

サイズスペック

ウエスト 前ぐり 後ろぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 71.5 22.3 32.2 26.9 21.2 17 91
W29 74 22.7 32.9 27.7 21.7 17.5 91
W30 76.5 23.5 33.5 28.5 22.2 18 91
W31 79 24 34 29.3 22.7 18.5 91
W32 81.5 24.5 34.5 31.1 23.2 19 91
W33 84 25 35 31.9 23.7 19.5 91
W34 86.5 25.5 35.5 32.7 24.2 20 91
W36 91.5 26.5 34.7 34.3 25.2 21 91
W38 96.5 26.5 34.7 35.1 25.2 21 91
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿:100%

生産国

  • 日本

納期

  • 4月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

運命共同体になる覚悟。国内の自治体として唯一「ボキューズ・ドール」を支援し続ける鳥取県の情熱。

左より、2013年『ボキューズ・ドール』日本代表・浜田統之シェフ、鳥取県の平井伸治知事、2023年日本代表・石井友之シェフ、2019年日本代表・髙山英紀シェフ。

Bocuse d’Or 2023食材、生産者、風土。日本の力がシェフをもっと強くする。

去る10月、銀座の『アルジェント』にて、「食のみやこ 鳥取県」と謳う同県が誇る「鳥取和牛オレイン55」を味わう美食の饗宴及び、『ボキューズ・ドール』応援も兼ねたガラ・ランチ、ガラ・ディナーが開催。その内容は、過去『ボキューズ・ドール』に出場した浜田統之シェフ、髙山英紀シェフ、そして、2023年1月に開催される『ボキューズ・ドール2023』に出場する石井友之シェフの3人が、それぞれ渾身の一皿に仕上げ、順にコース仕立てで供するという趣向です。

実は、鳥取県は47都道府県の中、唯一、『ボキューズ・ドール』を支援し続けている県。2017年の国内予選の決勝で食材を提供したことをきっかけに、『ボキューズ・ドールJAPAN』のスポンサーとして、食材の提供やイベント協力など、様々な活動を通じて日本代表シェフを応援しています。

ガラ・ランチには、鳥取県から平井伸治知事が駆け付け、食材の魅力、中でも鳥取県が誇るブランド「鳥取和牛オレイン55」(オレイン酸の含有量が55%あり、融点が16℃と低く、口溶けが良い)の素晴らしさを、歴史を交えてアピール。『ボキューズ・ドール』の支援を続ける意義や効果についても熱く語りました。

「実力派のシェフが鳥取県に来て、食材の研究をしてくれることがまずひとつ。地元の生産者では、なかなか気付けない調理法や魅力など、新しい発見をもたらしてくれるのは、大きな効果を生みます。実は、鳥取県産の食材を東京近郊で展開することができるようになったのもそんなに古いことではありません。実際、食材を使っていただき、これは美味しい、こうしたら良いというようなアイディアをいただいたことも、進出できたことの大きな理由だと思います。シェフと出会ってコミュニケーションすることで、産地もより良いものを作ろうと努力し、提供できるようになります。付加価値の高い農業生産につなげることができると思ったのです。そんな中で、『ボキューズ・ドール』への食材提供を通じて、鳥取県としても県を上げて応援しようということになりました。今回、このような応援イベントを開催できたことは、大変ありがたい機会だったと感謝しています」。

ガラのメニューは、デザートを除く全ての料理に「鳥取和牛オレイン55」を使用。石井シェフの前菜、髙山シェフの「牛ロース×長ネギ」、浜田シェフの牛コンソメを使った「和牛カニフラン」と進み、メインディッシュには再び石井シェフが手がけた「鳥取和牛フィレ×ボキューズ・ドール」が登場。演出にも『ボキューズ・ドール』の大会形式を取り入れ、「牛フィレ肉のモザイク仕立てとガルニチュール(付け合わせ)」を華やかに盛りつけた銀の大皿を、石井シェフたちが捧げ持って会場を一周。『ボキューズ・ドール』本選さながらの盛り上がりを見せました。

中でも注目すべきは、「鳥取和牛フィレ×ボキューズ・ドール」。料理に起用した食材のひとつ、肉厚で大型な椎茸として知られる「とっとり115」は、石井シェフが勝ち抜いた国内予選会のテーマ食材でもありました。国内予選は、その「とっとり115」をペースト状、みじん切り、コンカッセ(やや大きなみじん切り)にして、肉のファルス(詰め物)に入れて使ったと言います。今回のガラで披露された大皿盛りにおいても、同様の手法でフィレ肉にはさみ、とろけるように柔らかな食感のフィレ肉の中から椎茸の旨みがあふれる見事な一品でした。

このような状況から伺えるように、『ボキューズ・ドール』出場シェフたちにとって鳥取県は日本の中でも特別な県なのです。

「なんといっても、鳥取は私の地元ですから、自分が『日本ボキューズ・ドール アカデミー』の会長になって、鳥取県からサポートをいただけるのは何より嬉しいです。他国は色々な地域が積極的に食材アピールをしてくるので、日本ももっとそうすべきだと思います。地元の人は、たかがこんなものと思っている中に宝が埋もれていることもあります。それを見つけられるのは我々シェフです。地域の発展のためにも、もっとシェフを使っていいのでは、と、思います」と浜田シェフ。

「『ボキューズ・ドール』では、国として独自性を表現しなくては勝てません。しかし、素晴らしい食材を見つけるのは時間のかかる作業です。そこを、鳥取県のようにご紹介をいただけるととても助かります。フランス本選にも良い素材を持って行くことができ、大変にプラスになりました(髙山シェフが本選に出場した2019年は、日本の食材を持ち込むことが可能だった)。作ることに専念できますから。また、知事が言われたように、プロの意見を取り入れて食材のレベルアップをしていくことが何より大切だと思います。これからもそのお手伝いができたらと思います」と髙山シェフは、自身が出場した当時を振り返りながら語ります。

そして、石井シェフ。「鳥取県のサポートについては本当にありがたく、大変に助かっております。産地視察の時には、生産者の方々に会い、色々なお話を聞き、本当に勉強になりました。今まで知らなかった食材の提案や地域での調理法に触れられたことも大変ためになりました。鳥取県の食材をフランスに持ち込むのは難しいですが、フランスでの『ボキューズ・ドール2023』を終え、日本に帰国したら本選の料理を鳥取県の食材で作り食べていただきたいです」。

鳥取県のような取り組みが増えることで、北から南まで、日本の食材のクオリティがさらに上がり、料理業界の発展にもつながるのであろうことは想像に難くありません。ぜひ、鳥取県に続く県が出てくることを願ってやみません。

鳥取県の食材の魅力を熱く語るとともに、「『ボキューズ・ドール』を通して、生産者がさらなる成長を遂げることを願います」と平井知事。

香りから受けるイメージは、料理を大きく左右する。入念に「とっとり115」の香りをチェックする石井シェフ。

鳥取県が誇る、肉厚で大型な椎茸「とっとり115」は香りも強く、味も濃厚。

「牛フィレ肉のモザイク仕立て」。表面の模様がモザイクのように見えることからの名前。中には「とっとり115」のファルスがたっぷり。ガルニは、さつまいものフランとビーツのタルト。

フィレ肉の周囲にファルス状にした椎茸「とっとり115」を塗り、さらに牛肉で巻いている。

『ボキューズ・ドール』では、メイン料理とガルニを大きなプレートに盛り付ける決まりに。今回の演出は、まさにそのスタイルを採用。

国内予選の決勝のテーマ食材は「シャポン」(高級鶏肉)と「とっとり115」(椎茸)。シャポンを型に入れて加熱しているため、シャポンの表面に美しい凹凸模様が見られる。それも評価された要因のひとつ。ガルニはさつまいものフランなど。

高みを目指し、意見を戦わせるシェフたち。本番まで残り数ヶ月、より精度を上げ、優勝を目指す。


Text:HIROKO KOMATSU
Photographs:KOH AKAZAWA

ミディアムトラッカーウォレット

20周年記念ミディアムトラッカーウォレット!

 
  • 20周年を記念してウェッジレザーとディアブロッサムのコラボウォレット!
  •   
  • 革は栃木レザーを使用
  •   
  • 使い込むほどにアジがでてツヤを増していきます
  •   
  • お札入れ/1 小銭入れ/1 とカードポケットのみの昔ながらなトラッカーウォレット
  •   
  • 高さを気持ち細めにしているので【スリムストレート】などのバックポケットにもすんなり収まります
  •   
  • コンチョはシルバー925を使用
  • 無くなり次第終了
  •  

生産国

  • 日本

20周年ハードストライクシルバーキーフック

シンプルながらこだわりの詰まったシルバーキーフックの20周年モデル!

  • 作り手はカスタムスーベニアショップROADとのコラボキーフックです
  • フック部分片側には「IRON HEART」
  • もう一方には「ROAD」のWネームが入ります
  • 20周年記念商品のため、シリアルナンバーを刻印
  • 元は棒状のシルバーを加工した非常に手の凝った作りです
  • フック部分は5mm、つなぎ目のリングは4mm、キーリング部分は3mmの作りで広がりづらい加工を施しています
  • 最下部に3個付いている2重リングのみステンレス製で錆びることなくガンガン使えます
  • シルバーの部分はハンマリングでザラっとした渋い仕様になっています
  • キーフックにありがちな脱落を防いでくれるフック形状です
  • 素材はシルバー925を使用
  • ※力を入れすぎると折れる可能性がありますのでご注意ください
  • ※記念商品のため無くなり次第終了となります

食べるうしろめたさはもう解消!? 身体も喜ぶ完全無添加マヨネーズ。[和光アネックス/東京都中央区]

土作りからこだわった安心・安全なえごまを飼料に食べて育った鶏のたまごから生まれたマヨネーズ。原料にα-リノレン酸を豊富に含むえごまたまごを使用することで、オメガ3が手軽に摂取できる。

WAKO ANNEX九州発のナチュラルブランド『えこびと農園』の美味しくヘルシーなマヨネーズ。

どこにもないフレッシュで上質なえごまの味を求めて。

『えこびと農園』が、ここ九州・佐賀の地でえごまの栽培を始めたきっかけは、そんな理由からでした。

「国産で安心して食してもらえるえごまを作りたい!」という想いが詰まった畑から生まれたえごまは、地元の意欲ある農家さんや福祉事業所と連携し、九州産のえごまを全国に発信。郷土の地域活性にも繋がっています。

そんな『えこびと農園』の人気商品が、『えごまたまごの無添加マヨネーズ プレーン』。

品名にある聞きなれない「えごたまご」とは、『えこびと農園』のえごまの実の搾りかすと茎葉を食べて元気に育った鶏が産んだ新鮮たまごのこと。えごまの飼料を食べて育ったにわとりのたまごには、必須脂肪酸の「α-リノレン酸」が多く含まれています。ゆえに、血中中性脂肪を下げる作用、認知症や成人病に予防効果にも期待できます。

また、黄身を見栄え良くするための着色添加物や飼育環境によるストレスで病気になるのを防ぐための抗生物質等の薬剤は一切使用していないため、たまご本来の美味しさを堪能できます。つまり、健康にも配慮された新感覚のマヨネーズなのです。

たくさん食べるにはうしろめたさを感じていたマヨネーズですが、『えごまたまごの無添加マヨネーズ プレーン』であれば、そんな心情からも解放されるかもしれません。

九州には美味しいものがたくさんありますが、美味しくヘルシーなものは、まだ少ない。九州発のナチュラルブランドをぜひお楽しみいただきたい。

温野菜やサラダ、ゆで卵などに添えると、手間暇かけた料理のように味わいが増す。そのほか、白身魚のフライもおすすめ。万能のため、様々なシーンにてご利用いただきたい。

『えこびと農園』で栽培したえごまの実の搾りかすと茎葉を飼料に混ぜて育てられた鶏の卵をたっぷりと使用。乳化剤、保存料、砂糖不使用の無添加のマヨネーズ。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
 

Photographs:JIRO OHTANI
(Supported by WAKO)

食べるうしろめたさはもう解消!? 身体も喜ぶ完全無添加マヨネーズ。[和光アネックス/東京都中央区]

土作りからこだわった安心・安全なえごまを飼料に食べて育った鶏のたまごから生まれたマヨネーズ。原料にα-リノレン酸を豊富に含むえごまたまごを使用することで、オメガ3が手軽に摂取できる。

WAKO ANNEX九州発のナチュラルブランド『えこびと農園』の美味しくヘルシーなマヨネーズ。

どこにもないフレッシュで上質なえごまの味を求めて。

『えこびと農園』が、ここ九州・佐賀の地でえごまの栽培を始めたきっかけは、そんな理由からでした。

「国産で安心して食してもらえるえごまを作りたい!」という想いが詰まった畑から生まれたえごまは、地元の意欲ある農家さんや福祉事業所と連携し、九州産のえごまを全国に発信。郷土の地域活性にも繋がっています。

そんな『えこびと農園』の人気商品が、『えごまたまごの無添加マヨネーズ プレーン』。

品名にある聞きなれない「えごたまご」とは、『えこびと農園』のえごまの実の搾りかすと茎葉を食べて元気に育った鶏が産んだ新鮮たまごのこと。えごまの飼料を食べて育ったにわとりのたまごには、必須脂肪酸の「α-リノレン酸」が多く含まれています。ゆえに、血中中性脂肪を下げる作用、認知症や成人病に予防効果にも期待できます。

また、黄身を見栄え良くするための着色添加物や飼育環境によるストレスで病気になるのを防ぐための抗生物質等の薬剤は一切使用していないため、たまご本来の美味しさを堪能できます。つまり、健康にも配慮された新感覚のマヨネーズなのです。

たくさん食べるにはうしろめたさを感じていたマヨネーズですが、『えごまたまごの無添加マヨネーズ プレーン』であれば、そんな心情からも解放されるかもしれません。

九州には美味しいものがたくさんありますが、美味しくヘルシーなものは、まだ少ない。九州発のナチュラルブランドをぜひお楽しみいただきたい。

温野菜やサラダ、ゆで卵などに添えると、手間暇かけた料理のように味わいが増す。そのほか、白身魚のフライもおすすめ。万能のため、様々なシーンにてご利用いただきたい。

『えこびと農園』で栽培したえごまの実の搾りかすと茎葉を飼料に混ぜて育てられた鶏の卵をたっぷりと使用。乳化剤、保存料、砂糖不使用の無添加のマヨネーズ。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
 

Photographs:JIRO OHTANI
(Supported by WAKO)

鹿児島焼酎で全国に新たなムーブメントを起こす。造り手の熱き思いを体感する「蔵旅」。

鹿児島焼酎 蔵旅OVERVIEW

焼酎の名産地、鹿児島。現在、鹿児島県内では112の蔵元が焼酎造りをしています。「近年、鹿児島焼酎がますます洗練されてきて、フルーティーな香りで、きれいな味わいのものが増えています」と話すのは、実業家であり、食通としても知られる本田直之氏。日本全国、そして世界中を旅した経験を持ち、各地の食や酒にも精通している美食家です。そんな本田氏が「鹿児島焼酎の文化を変えたい」という強い想いから始めたのが、「蔵旅」でした。

「蔵旅」では、本田氏のアテンドのもと東京の料理シーンを牽引する料理人が鹿児島県内の蔵元を巡ります。その意図について本田氏は「造り手がどんなに思いを込めて素晴らしい鹿児島焼酎を生み出したとしても、売り手・注ぎ手が語れなければそのストーリーは広まらない。だからこそ、焼酎造りの現場に触れて体感することが重要なのです」と解説します。

今年、本田氏とともに「蔵旅」に参加したのは岡田右京氏、大橋直誉氏、松永大輝氏、末富信氏の4名。いずれも、東京で人気店を営むスペシャリストです。まずはこの5人で、鹿児島県酒造組合から東京に送られてきた約30本の本格焼酎のテイスティングを行い、「蔵旅」で蔵元を訪ねる5銘柄を選びました。「第一回目となる昨年は、若い造り手の活躍が目覚ましい5蔵を巡りました。今年は個性の強い5蔵というコンセプトでセレクトしました。」(本田氏)。造り方や貯蔵方法が個性的な蔵もあれば、個性的なフレーバーの焼酎を造る蔵など、個性の表し方はさまざま。私たちが何気なく飲んでいる鹿児島焼酎は、一体どのようにして造られているのでしょうか。造り手の熱量に触れる2日間が始まります。

Supported by 鹿児島県酒造組合
Produce by think garbage Inc.

Photograph:KAYOKO UEDA
Text:AYANO YOSHIDA

「鹿児島焼酎の文化を変える」。蔵元を訪ね、造り手の情熱に触れる「蔵旅」。後編

鹿児島焼酎 蔵旅 後編木の香りが特徴。古式かぶと釜蒸留器を使った焼酎造りに挑む「大石酒造」。

「全国に鹿児島焼酎の魅力を広め、文化を変えたい」。
実業家であり、食通として知られる本田直之氏の強い思いから始まった「蔵旅」。麻布十番『十番右京』オーナーの岡田右京氏、虎ノ門『つかんと』のオーナー兼ソムリエ・大橋直誉氏、渋谷『(惚)オ向イ上ル』オーナーの松永大輝氏、港区『膳処末富』オーナーの末富信氏の4名とともに、鹿児島県内の5軒の焼酎蔵を巡りました。

2日目に向かったのは、海沿いの街に拠点をもつ「大石酒造」です。「蔵旅」は、本田氏を含む参加者の5名が事前に約30本の鹿児島焼酎のテイスティングを行い、その中から最も興味を持った5銘柄の蔵元を巡ります。訪問先に「大石酒造」を選んだ理由について、ソムリエの大橋氏はこう語ります。「東京でテイスティングした『かぶと鶴見』のウッド系の香りが個性的で、何に由来してこうしたフレーバーが生まれているのかを知りたいなと思ったのです」。

大橋氏も興味を持っていた木の香りの秘密は、古式かぶと釜蒸留器を使った古典的な製法にありました。古式かぶと釜蒸留器とは、木樽と「かぶと」とよばれる冷却用水受け等で構成された蒸留器。周りから温めながらじっくりと時間をかけて少しずつ蒸留することにより、一気に加熱して蒸留した焼酎に比べて繊細で口当たりのいい味わいに仕上がるのが特徴です。しかし、手間と時間がかかるうえ、少量しか生産できないため、現代ではあまり使われなくなってしまった蒸留器でもあります。「『かぶと鶴見』を最初にリリースしたのは1996年。焦げ臭のすくない、やわらかな口当たりの焼酎を造りたいと思ったことが開発のきっかけでした」と、5代目の大石啓元さんはこだわりを見せます。

末富氏は「ヒノキの樽に由来する木の香りが心地いいので、肴がなくても焼酎だけで十分楽しめる。また、鹿児島焼酎のフレーバーが多様になっていることが自分にとっては大きな発見です。焼酎の味わいの幅が広がれば広がるほど、僕たち売り手もお客様に提供するのが楽しくなる」と、興味津々です。岡田氏も「トレンドを掴んだ焼酎を造っている割に、『大石酒造』は東京ではまだ知られていない印象。もっと広めたい」と、意欲を見せます。

中央は社長で大石酒造の5代目・大石啓元さん、両脇には娘の晶子さんとその夫の恭介さん。

「大石酒造」では丁寧な手仕事を大切にしている。

代表銘柄の「鶴見」の名前は、「大石酒造」がある阿久根市が1960年頃までは鶴がズラーっと集まる場所だったことにちなんでいる。

鹿児島焼酎 蔵旅 後編クラシックを流し、焼酎に音を響かせながら仕込む「田苑酒造」。

鹿児島といえば芋焼酎のイメージが強いですが、麦焼酎に力を入れる蔵も少なくありません。そのひとつが、創業1890年の「田苑酒造」。ここでは、1982年に日本で初めて樽貯蔵の麦焼酎を開発しました。

貯蔵用の樽はウイスキーに使われるオーク材を中心に、桜材やシェリー酒に使った古樽も使うそう。これにより、焼酎にカラメルやバニラのような甘い香りや、まろやかな味わいに仕上がりになるのが特徴です。また、液体が美しい琥珀色になるのも樽ならでは。

一方で、樽ごとに個体差があり香りのつき方がかわるため、ステンレスタンクで貯蔵する場合に比べて焼酎の味わいにブレがでるのも事実。そこで、ブレンダーと呼ばれる人が、樽ごとに味わいをチェックし、ブレンドして味と色を調整しながら一定した「田苑酒造」のクオリティを保っています。

また、「田苑酒造」のもう一つの特徴が、1990年からはクラシック音楽で発酵や熟成を促す「音楽仕込み」を軸に焼酎造りをしていること。音楽を「トランスデューサ」という特殊なスピーカーによって振動に変換し、一次仕込みタンクや貯蔵タンクに直接響かせているのです。現在、「田苑酒造」ではトランスデューサ1,112個を稼働させ、もろみの一次仕込みで5〜6日、製品の瓶詰め前の貯蔵で2週間、音楽仕込みを行っているといいます。

「最初は工場見学に来た方に向けてBGMとしてクラシックを流していたのです。あるとき、蔵人が『スピーカーに近いタンクだけ発酵が早い』と言い出し、スピーカーの位置を変えるなど試行錯誤の末、音楽を聴かせることで酵母が活性化することがわかったのです」と、松下英俊杜氏。また、クラシック音楽のセレクトについては「モーツァルトの『ジュピター』をはじめ交響曲をメインに30曲以上流しています。さまざまな楽器が使われる交響曲は音域が広く、ゆるやかな振動で発酵を促す。これにより、我々が求めるやわらかな口当たりに近づく」と言います。

敷地が広大なため焼酎を寝かせられるスペースも広く、10年、20年と貯蔵している原酒もある。

音楽を振動に変換する「トランスデューサ」を装着した木樽。

左から松下英俊杜氏、中永田 浩工場長。

樽に由来する琥珀色の液体が美しい。

鹿児島焼酎 蔵旅 後編金山の地下で焼酎を長期貯蔵。トロッコで巡る「濵田酒造 薩摩金山蔵」。

一行が最後に目指したのは、「濵田酒造 薩摩金山蔵」。ここは、かつての薩摩藩を支えた串木野金山です。350年以上にわたって掘り続けられた坑洞の総延長は120km。坑洞内は年間を通して気温が一定で焼酎の貯蔵・熟成に適していることから、「薩摩金山蔵」ではここに甕仕込みと甕貯蔵の蔵を構えたのです。鹿児島に112蔵あれども、坑洞内に蔵をもつのは「薩摩金山蔵」だけ。代表銘柄「薩摩焼酎 金山蔵」では、金山蔵にちなんで幻と呼ばれた「黄金麹(おうごんこうじ)」を使用しています。

「金山で長期貯蔵しようという発想がユニークですよね。トロッコで焼酎を運び出すのは大変なことなのに、その労力を惜しまない。焼酎作りに対するこだわりと情熱が伝わってきます」と、大橋氏。岡田氏も「実際に自分が足を踏み入れることで、ひんやりとした空気を感じたり、坑洞内特有のしんとした静かな雰囲気がわかったりする。自分のお店で焼酎を提供するときに『黄金麹(おうごんこうじ)で仕込み、金山坑洞内で貯蔵を行う』という言葉を添えるだけで、お客さまも楽しんでくれそう」と言います。

トロッコに乗って坑洞へ。このトロッコで焼酎の甕を運ぶことも。

坑洞は総延長120km。外が暑い時期でも、坑洞内の空気はひんやりとしていて涼しい。

金山として栄えた時代の名残がある趣深い場所で焼酎を貯蔵する。

代表銘柄「薩摩焼酎 金山蔵」。熟成したまろやかさと苦味、キレのバランスが絶妙。

鹿児島県内の5蔵を巡った「蔵旅」。松永氏は、その感想をこう語りました。「代々受け継がれる代表銘柄を大切にしながらも、熟練の職人たちが今でも新しいことに挑戦し続けている。その情熱に感動しました。同時に、だからこそ、鹿児島焼酎のフレーバーや味わいの幅がどんどん広がっているのだなと納得。鹿児島焼酎の面白さや美味しさを自分の言葉で語りながら、全国に、そして世界へと広めていきたいです」。この言葉を受けて、本田氏はこう締めくくります。「シャンパーニュには、『シュヴァリエ』といってシャンパーニュの伝導、発展に寄与する人々に称号を与える伝統があります。今回の『蔵旅』に参加した東京の料理人・ソムリエが鹿児島焼酎のシュヴァリエ的存在になって、その魅力を全国に広めてくれることを期待しています」。


Photographs:KAYOKO UEDA
Text:AYANO YOSHIDA

「鹿児島焼酎の文化を変える」。蔵元を訪ね、造り手の情熱に触れる「蔵旅」。前編

鹿児島焼酎 蔵旅 前編東京で飲んでいるだけでは知り得ない、造り手のストーリーを知る「蔵旅」。

「芋の香りがきつい」、「クセが強い」。鹿児島の芋焼酎に対するそんなイメージをアップデートすべく、2021年から始動したのが「蔵旅」です。発起人は、実業家であり食通でもある本田直之氏。「僕が一番強く思っているのは、鹿児島焼酎の文化を変えたいということ。フルーティーであったり、味わいがすっきりと洗練されていたり、とてもいい造りの本格焼酎が増えています。日本酒にブームが起きたように、焼酎も全国でもっとフィーチャーされるべき」と、鹿児島焼酎に対する思い入れを語ります。

「蔵旅」では、東京の料理シーンを代表するスペシャリストたちが鹿児島に足を運び、焼酎造りの現場を見て学び、そして造り手と言葉を交わしていきます。「東京でただテイスティングするだけではなく、造り手の思いに直に触れることで、より深く鹿児島焼酎に惚れ込むことができる。そして東京に戻ってから、自分で体感したストーリーをお客さまに熱く語りたくなる。そんなふうにパワフルに焼酎の魅力を広めていき、ムーブメントを起こしたい」と、本田氏は「蔵旅」のねらいを解説します。

参加したのは、麻布十番『十番右京』オーナーの岡田右京氏、虎ノ門『つかんと』オーナー兼ソムリエの大橋直誉氏、渋谷『(惚)オ向イ上ル』オーナーの松永大輝氏、港区『膳処末富』オーナーの末富信氏の4名。まずはメンバー全員で約30本の鹿児島焼酎のテイスティングを行い、「蔵旅」で巡る5蔵を選ぶところからこの旅はスタートしました。

鹿児島焼酎のなかには香りがフルーティーな銘柄も増えたことから、ソーダ割にしてスッキリと爽やかに飲む楽しみ方も一般的になってきた。

鹿児島焼酎 蔵旅 前編仕込みに温泉水を使った芋焼酎「海」でその名を広めた「大海酒造」。

一行がまず向かったのは、大隅半島の鹿屋市に拠点を持つ「大海酒造」。地域の9つの蔵が結集したこの蔵では、鹿児島焼酎の伝統的な造り方を受け継ぎつつ、地域の人との関わりを大切にしながら焼酎造りを続けています。「長年、地域の人に日常に呑んでもらう地元酒を造り続けてきました」と話すのは、代表取締役の河野直正氏。「世間的には物価高に伴う価格改定が進んでいますが、地元酒は100円値上げしただけでもお客さんが離れてしまう。地域限定販売の焼酎をラインナップの一つとして取り揃えることで、地域の人々の食卓に寄り添っています」。

その一方で、全国に流通させる焼酎を造る際には新しいことにも挑戦しています。たとえば、東京の飲食店でも見かけることの多い「海」は、仕込み水に垂水温泉水「寿鶴」を使った個性的な芋焼酎。温泉水を使うことによって、やわらかな口あたりに仕上げています。「開発当時、地元では『こんなの焼酎じゃない』と言われてしまいました。しかし、東京で売れるようになったら急に地元でも注目を集め始め、今では地域を代表する銘柄のひとつとなりました」と、河野氏はその歴史を語ります。

そして、「蔵旅」のメンバーを魅了したのは有機栽培の茶葉を使用した「茶房大海庵」でした。まろやかな飲み心地のなかにお茶の香りとほどよい渋味があり、岩のりや牡蠣といった和食にピッタリの焼酎です。

斬新な手法に挑戦しつつも、着実に飲み手の心を掴む新商品をリリースし続けている大海酒造。これを支えているのが、実力派の杜氏の技術力です。この蔵で1999年より杜氏を務めている大牟禮良行氏は、昨年、厚生労働省が卓越した技術を持つ職人を表彰する「現代の名工」を受賞した人物。焼酎の杜氏としては、これまでで大牟禮氏を含めて5人しか受賞していない名誉ある賞です。

ソムリエの大橋氏もまた、「地元の人のために伝統的な地元酒を作り続けるという強い信念と、新しいことに挑戦することの両輪をバランス良くまわしているのがこの蔵の魅力」と、語ります。

「現代の名工」受賞を記念して作ったオリジナル焼酎「平々凡々」をかかげる大牟禮良行氏。

契約農家から仕入れた良質のさつま芋「コガネセンガン」。見た目が白いのが特徴。

収穫したばかりのさつま芋を選別。

左から温泉水を使った「くじら」、茶葉の香りを含ませた「茶房大海庵」、大海酒造の代表銘柄「海」。

鹿児島焼酎 蔵旅 前編国分酒造

2軒目に訪れたのは、霧島市の国分酒造です。ここは、なんといっても鹿児島焼酎界レジェンドとも言われる安田宣久氏が杜氏を務める焼酎蔵。御年71歳の安田氏の功績は数知れず、たとえば業界で初めて、米麹を使わずに芋麹を使ったさつまいも100%の芋焼酎「いも麹芋」を開発したり、大正時代の芋「蔓無源氏」の復活に取り組み、当時の手法で仕込んだ「蔓無源氏(つるなしげんぢ)」を開発したりと、鹿児島焼酎の歴史に名を刻んできました。

近年のヒット作は、柑橘の香りが広がる「フラミンゴオレンジ」や、ミントのようなすーっとした風味が印象的な芋焼酎「クールミントグリーン」です。それにしてもなぜ、芋焼酎からオレンジやミントのような香りが? その秘密は、減圧蒸留という手法と香り酵母にあるそう。「一般的に芋焼酎は常圧蒸溜でどっしりとした味わいを出しますが、減圧蒸留にすると味わいがライトになり香りが立つのが特徴。この醸造法に合う麹を探すなど、試行錯誤の末にこの2銘柄が誕生しました」と、安田氏は振り返ります。

また、国分酒造の代表銘柄の一つであり、安田氏の名字を冠した芋焼酎「安田」はマスカットやライチなど果物系の風味があり、華やかな香りで人気を博した銘柄です。岡田氏も「『安田』は都内でも人気で、自分のお店でも大量に仕入れています。お客さまの評判も抜群にいいです」と、その魅力を語ります。

実はこの独特の味わいは、偶然の産物だそう。「2012年の仕込みの際、たまたま傷んだ芋が混じってしまっていたんです。はじめは焦げ臭が気になりましたが、半年ほど貯蔵するうちに果実香が強くなってきたので、出荷することにした。呑んだ人はどんな反応をするだろうと不安でしたが、予想に反して評判がよかったんです」と、安田氏。翌年は焦げ臭がでないように作ったところ、前年の味を知る人から「物足りない」と指摘されて、元の作り方に戻したというのです。

実際に蔵に足を運んでこそ聞ける裏話に、一同は興奮気味。大橋氏も「偶然の繰り返しが今の東京のトレンドを作った、っていうのが面白い」と、話します。残り3軒の蔵ではどんな発見があるのでしょうか。「蔵旅」は2日目へと続きます。

内田式と名付けられた特殊蒸留機だが、安田杜氏は独自に改造を続けて自分の理想の味が出せる蒸留機にした。機械に刻まれた「内田式」の「内」の文字を、ユーモアをこめて「安」に変えた。

「安」田式蒸留機と、安田杜氏。「かなり改造しましたのでね。これくらい変えれば、自分の名前の蒸留機にしちゃってもいいかな、と思って」

安田杜氏、笹山護社長とともにテイスティング。蔵の周囲には畑が広がっている。


伝統的で無骨なデザインのラベルの「芋」(左から二番目)や、「フラミンゴオレンジ」(中央)をはじめとするポップなイラストが印象的な焼酎がバランス良く揃う。


Photographs:KAYOKO UEDA
Text:AYANO YOSHIDA

大山こむぎが身体を整える、無添加のパン。[和光アネックス/東京都中央区]

『麦ノ屋』の大山こむぎのパン。単体でも美味しいが、シチューなどに付けて食べるのもお勧め。『六穀BREAD』(手前)、『全粒粉ブロイツェン』(中)、『パン・オ・フリュイ ハーフ』(右)、『ミルヒBREAD〜牛乳パン〜』(奥)。

WAKO ANNEX地元の素材・大山こむぎにこだわったパンだからこそ伝わる、土地の豊かさ。

鳥取県米子市、大山こむぎにこだわる地元の名店『麦ノ屋』は、ふるさと納税のパン部門1位にも輝いたことのある名店。その特徴は、県産の大山こむぎにあります。今回、ご紹介するパンは、全4種。どれも人気の品です。

まずは、『全粒粉ブロイツェン』。全粒粉と相性の良い黒蜜を配合したパンは、ほんのり香る胡麻の風味もお楽しみいただけます。テーブルロールパンとして食事を華やかに彩り、ドイツパン製法であるブロイツェン成形をしています。

『パン・オ・フリュイ ハーフ』は、パイン、イチジク、カレンズ、オレンジなどのドライフルーツとラム・さくらんぼのリキュールを利かせたパン。アニス、シナモンなどのスパイスに漬け込んだ素材も含み、サラミのように薄くスライスして食べるのがお勧めです。

そして、『六穀BREAD』は、少々のライ麦サワー種を取り入れたヘルシーさが特徴。食物繊維なども含まれた栄養価が高いパンです。焙煎した種子(シード)や穀物が香ばさも感じられます。

『ミルヒBREAD〜牛乳パン〜』は、ヨーグルトやバターなどのミルキーさと柔らかさが感じられるパン。卵サンドなどの惣菜パンとしてお召し上がりいただくことがお勧めです。

4種とも、大地の豊かさ、小麦の香りを存分に味わえるため、身も心も、もちろんお腹も満たしてくれることは間違いなし。原料や製法にもこだわっているため、体も喜ぶ美味しさです。

ドイツパン製法であるブロイツェン成形が特徴の『全粒粉ブロイツェン』。袋のまま常温解凍後、トースターなどで温めてお召し上がりを。

ワインや紅茶のお供にお勧めな『パン・オ・フリュイ ハーフ』。袋のまま常温解凍後、スライスしてそのままお召し上がりを。

食物繊維も含み、栄養価の高い『六穀BREAD』。袋のまま常温解凍後、トースターなどで温めてお召し上がりを。

ミルキーでふんわりした食感が特徴の『ミルヒBREAD〜牛乳パン〜』。袋のまま常温解凍後、トースターなどで温めてお召し上がりを。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
 

Photographs:JIRO OHTANI
(Supported by WAKO)

名旅館✕スターシェフ。美食家・本田直之が仕掛ける、二度と体験できない特別な旅。[Inspire by Relux/群馬県みなかみ町]

舞台となった群馬県・谷川温泉『別邸 仙寿庵』。開放感あふれる曲面廊下がシンボル。

インスパイアー バイ リラックス谷川岳を望む名旅館で、最高峰のフランス料理を味わう。

世界の美食を極めた美食家・本田直之氏がプロデュースし、宿泊予約サービスのReluxで販売された「Inspire by Relux」。それは、日本各地の名宿に、名だたるシェフを招聘して繰り広げられる新たな旅の体験です。

今回の舞台は、谷川岳を望む『別邸 仙寿庵』。世界的な権威ある宿・レストランにのみ許された、ルレ・エ・シャトーに加盟するこの旅館に、パリで名を馳せる『Restaurant PAGES』の手島竜司シェフを迎えます。

「コンセプトは特別な宿泊体験。僕が世界中を旅してきた中で改めて感じた日本の旅館のおもてなしの素晴らしさに、少しの遊びを加えた特別な体験をお伝えしたい」

本田氏はそう語ります。
果たして名宿と名シェフのコラボレーションは、どのような化学反応を生むのでしょうか。ONESTORY編集部が体験したその詳細をお届けします。

プロデューサーの本田直之氏。世界中の美食を味わい尽くした経験を、惜しみなく注ぎ込む。

『Resutaurant PAGES』手島竜司シェフ。熊本県親善大使、JAL国際線ファーストクラス、ビジネスクラスの料理監修など多方面で活躍。

インスパイアー バイ リラックス土地の食材をフランス料理で表現する“手島イズム”。

2014年、ひとりの日本人シェフがパリに開いたレストランが、わずか1年半でフランス版ミシュランの一つ星を獲得。店の名は『Restaurant PAGES』。その快挙とともに、店を率いるシェフ・手島竜司の名は、瞬く間に世界に広がりました。

手島シェフの料理の根幹は「日本人としてのアイデンティティを、土地の食材で表現する」こと。その土地ならではの食材を見極め、それを高い技術とアイデアで上質な料理に昇華する。それこそが、世界が認めた“手島イズム”。つまり手島シェフの料理は、土地が変わり、舞台が変わるごとに、がらりとその姿を変えるのです。

この日のディナーも、そんな手島シェフらしさにあふれていました。
3種類のオイルを浮かべたしじみと鶏のスープにはじまり、発酵の力を借りて食材を引き立てるイカの前菜、ハタやウナギをフランス料理として再構築した料理。

さらに会場が盛り上がったのは、続く魚料理。「オマールエビのすべて 檜の香り」と題したその一皿は、木串に刺したオマールエビが豪快な姿で登場しました。パリのレストランでも「ギリギリまで茹でたてを出したい」とこだわるオマールエビ。この日はさらに檜の香りをまとわせることにより、素材そのものの味わいがいっそう引き立ちました。

続く「地元野菜サラダ」は、この土地らしさを如実に表した一品。主役は当日、シェフがこの地に到着してから走り回って集めてきたという新鮮な野菜たち。それをシェフがフランスから持参した塩とビネガーとオリーブオイルでシンプルに味付けることで野菜の持つ濃厚で力強いおいしさを表現しました。

メインは特別肥育の子豚を豪快に丸焼きにしたロティ、そして締めにはトリュフが香る卵かけご飯。デセールのソルベが爽やかな余韻を残しながら、コースは幕をおろしました。

どの料理も主役級の存在感を誇りながら、流れるように、緩急をつけて展開された9品のコース。その素晴らしい食後感に、改めてスターシェフの力量を感じます。

「しじみと鶏のスープ」。スープの上にはハーブ、パプリカ、マー油の3種の香りオイル。

「オマールエビのすべて 檜の香り」。まるごとのオマールエビにバーナーで燃やした木で香りをまとわせる。

「地元野菜サラダ」。採れたての野菜のおいしさをシンプルな味付けで引き立てた。

「特別肥育の子豚のロティ」を調理する手島シェフ。豪快な手法で繊細な火入れをする熟練の技。

インスパイアー バイ リラックス料理、ドリンク、環境。揃った三拍子が、またとない“特別”を生む。

限定36組のプラチナチケットを手にしたこの日のゲストたちの顔には、一様に満足の顔が浮かんでいました。その満足の理由は、手島氏の素晴らしい料理だけではありません。

ひとつは、料理を引き立てたペアリングドリンクの存在。プロデューサー本田直之氏が自らセレクトしたドリンクは、名ドメーヌの希少なワインから貴醸酒、日本酒まで幅広い展開。もともと手島シェフと交流のあった本田氏だけに、シェフの料理の意向を踏まえ、その味をいっそう輝かせる見事なセレクトでした。

そしてもうひとつの満足の要素は、言うまでもなく『別邸 千寿庵』の環境。自然の中に違和感なく溶け込みながら、エレガントな存在感も持つこの宿。アペリティフ会場となった庭園も、自然を間近に感じながらゲストの感性を揺さぶり、食への探究心をいっそう高めてくれました。

「すべて出し切りました。いまは達成感でいっぱい」

この日の晩餐をそう振り返る手島シェフ。そして地元スタッフたちへの感謝を繰り返し口にしました。未知の食材、慣れない厨房、はじめての場所のなか、これほどのクオリティの料理に仕上げた手島シェフに、プロデューサーの本田氏も惜しみない賞賛を寄せました。

「鰻とブリオッシュのコンテチーズソース」には仙禽オーガニック ナチュール2022の貴醸酒を合わせた。

肉料理に合わせるワインは、名門ドメーヌ「アンベール・フレール」から。子豚のピュアな味わいに、繊細な果実感が寄り添う。

『別邸 仙寿庵』の客室。全室に客室露天風呂を備えるエレガントな温泉宿。

『別邸 仙寿庵』にあるプライベートサウナは、サウナ好きで知られる本田直之氏も魅了した。

大浴場や露天風呂には、江戸時代から愛される肌にやさしい低張性弱アルカリ性温泉があふれる。

住所:群馬県利根郡みなかみ町谷川614 MAP
TEL:0278-20-4141
https://www.senjyuan.jp/

Text:TAKETOSHI ONISHI
 

旨い理由。それは、100年以上もの間、リンゴを実らせている古木の力。[和光アネックス/東京都中央区]

100年以上の古木から実ったリンゴの中でも、濃厚な蜜が詰まったものだけで搾ってできた『百年林檎ジュース CENTURY』。

WAKO ANNEX自然の力と人の力。両者の共存共生が生んだ、唯一無二のリンゴ。

青森県南津軽郡。その南端に位置する大鰐町は、800年の歴史を誇る温泉地。奥座敷とも呼ばれるこの町で、1900年より4世代にわたってリンゴの栽培し続けているのが『山田果樹園』です。

「リンゴ本来の美味しさを引き出すことが私たちの使命。養分を果実にたっぷりと取り込むために、木々の声に耳を澄ましながら、通常の倍ほどの枝葉を生かすように剪定しています。自然にも人間にもやさしい栽培を心がけています」とは、同園の言葉。

その特徴は、津軽の四季や土地の豊かさはもちろん、園の開業当時から100年以上もの間、リンゴを実らせている古木の存在です。古木は、枝葉と根からたくさんの養分が果実へと運び、華やかで奥深い味わいのりんごを生みます。

『百年林檎ジュース CENTURY』は、まさにその好例。コクがある特徴の「スタンダードふじ」のみを使用したリンゴジュースは、濃厚な蜜の旨みも感じる味わい。

飲み方においては、まずはそのまま。ストレートの味を堪能した後は、フレンチウォッカなどのリキュールを割る飲料として使用しても美味しくいただけます。

ぜひ、百年が生んだ味をお楽しみいただきたい。

リンゴの蜜を彷彿させるような透き通るゴールドが美しい。味わいはもちろん、グラスに注いだ瞬間から広がる香りは、果実そのもの。

まるでワインのようなボトルデザイン。直射日光や高温多湿を避け、常温にて保存可能。保存料を使用していないため、開封後はお早めにお召し上がりを。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
 

Photographs:JIRO OHTANI
(Supported by WAKO)

2022年「アジアのトップピザ50」7位。名店「ピッツァ・ストラーダ」の味が自宅に。[和光アネックス/東京都中央区]

『水牛モッツァレラのマルゲリータ』(手前)と『クアトロフォルマッジ』(奥)。店名は、人々が交錯する道(ストラーダ)の休息所から。ワインと一緒に味わい、ゆったりとした時間を満喫したい。

WAKO ANNEX世界も唸る名店ピッツァの味を、手軽に堪能できる贅沢と喜び。

東京、麻布十番にて店を構える『ピッツァ・ストラーダ』。2022年「アジアのトップピザ50」7位を受賞したことは記憶に新しく、名実ともに世界が認めるピッツァであることは言うまでもありません。

美味しい理由は、さまざまあります。30時間かけて長時間発酵させた生地の旨み、高温で焼き上げ、焦げる寸前の香ばしさを生み出すクリスピーさ、生地と相性の良い食材選び……。これらはまだ一例に過ぎませんが、鍛え抜かれた職人技や日々の努力から生まれたピッツァこそ、『ピッツァ・ストラーダ』のピッツァ。

今回は、そんな名店のピッツァをオリジナルサイズにアレンジ。通常30cmのサイズを食べやすいように20cmにし、人気の『水牛モッツァレラのマルゲリータ』と『クアトロフォルマッジ』を冷凍商品化。

イタリア産の水牛モッツァレラを使用した『水牛モッツァレラのマルゲリータ』は、トロっとした口触りとまろやかさが特徴。トマトの味わいと酸味にも好相性です。

ゴルゴンゾーラ、タレッジオ、グラナパダーノ、スモークモッツァレラの4種のチーズを使用した『クアトロフォルマッジ』は、癖のあるゴルゴンゾーラやタレッジオをスモークモッツァレラやペコリーノが絶妙に包み、それぞれの深い味わいを楽しめます。付属の蜂蜜をかければ、また別の美味しさも堪能できるでしょう。

ピッツァは、一枚一枚手伸ばしし、成形。袋を開けた瞬間から生地の香りがふわっと広がります。

解凍後、フライパンで焼くことによって、より美味しくいただけるため、ぜひ、そのひと手間をお試しあれ。

ご自宅はもちろん、パーティーや手土産にも喜ばれる通な品です。

トマトソース、水牛のモッツァレラ、バジルを使用したピッツァの代名詞、『水牛モッツァレラのマルゲリータ』。シンプルゆえ、職人の極みが凝縮された逸品。

コクのある味わいが食欲をそそる、『クアトロフォルマッジ』。ゴルゴンゾーラ、タレッジオ、グラナパダーノ、スモークモッツァレラの4種のチーズを使用。仕上げに付属の蜂蜜をかければ、より深い味わいに。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
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Photographs:JIRO OHTANI
(Supported by WAKO)

2022年「アジアのトップピザ50」7位。名店「ピッツァ・ストラーダ」の味が自宅に。[和光アネックス/東京都中央区]

『水牛モッツァレラのマルゲリータ』(手前)と『クアトロフォルマッジ』(奥)。店名は、人々が交錯する道(ストラーダ)の休息所から。ワインと一緒に味わい、ゆったりとした時間を満喫したい。

WAKO ANNEX世界も唸る名店ピッツァの味を、手軽に堪能できる贅沢と喜び。

東京、麻布十番にて店を構える『ピッツァ・ストラーダ』。2022年「アジアのトップピザ50」7位を受賞したことは記憶に新しく、名実ともに世界が認めるピッツァであることは言うまでもありません。

美味しい理由は、さまざまあります。30時間かけて長時間発酵させた生地の旨み、高温で焼き上げ、焦げる寸前の香ばしさを生み出すクリスピーさ、生地と相性の良い食材選び……。これらはまだ一例に過ぎませんが、鍛え抜かれた職人技や日々の努力から生まれたピッツァこそ、『ピッツァ・ストラーダ』のピッツァ。

今回は、そんな名店のピッツァをオリジナルサイズにアレンジ。通常30cmのサイズを食べやすいように20cmにし、人気の『水牛モッツァレラのマルゲリータ』と『クアトロフォルマッジ』を冷凍商品化。

イタリア産の水牛モッツァレラを使用した『水牛モッツァレラのマルゲリータ』は、トロっとした口触りとまろやかさが特徴。トマトの味わいと酸味にも好相性です。

ゴルゴンゾーラ、タレッジオ、グラナパダーノ、スモークモッツァレラの4種のチーズを使用した『クアトロフォルマッジ』は、癖のあるゴルゴンゾーラやタレッジオをスモークモッツァレラやペコリーノが絶妙に包み、それぞれの深い味わいを楽しめます。付属の蜂蜜をかければ、また別の美味しさも堪能できるでしょう。

ピッツァは、一枚一枚手伸ばしし、成形。袋を開けた瞬間から生地の香りがふわっと広がります。

解凍後、フライパンで焼くことによって、より美味しくいただけるため、ぜひ、そのひと手間をお試しあれ。

ご自宅はもちろん、パーティーや手土産にも喜ばれる通な品です。

トマトソース、水牛のモッツァレラ、バジルを使用したピッツァの代名詞、『水牛モッツァレラのマルゲリータ』。シンプルゆえ、職人の極みが凝縮された逸品。

コクのある味わいが食欲をそそる、『クアトロフォルマッジ』。ゴルゴンゾーラ、タレッジオ、グラナパダーノ、スモークモッツァレラの4種のチーズを使用。仕上げに付属の蜂蜜をかければ、より深い味わいに。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

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コロナ禍に開催された「DINING OUT KISO-NARAI」。我々は、何を失い、何を得たのか。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県塩尻市]

ダイニングアウト木曽奈良井

周知の通り、『DINING OUT KISO-NARAI』は、コロナ禍に迎えました。それゆえ、各方面にご心配をおかけしたかもしれませんが、地元の方々の心強いご支援をいただきながら、無事に開催することができました。

同時に、『ONESTORY』一同、この町の素晴らしさ、受け継がれてきた文化、伝統工芸の匠、住民の想いなどを学ぶ機会にもなりました。そして、何より、人の暖かさに触れられたことが一番の喜びにつながりました。

キッチンで奮闘する地元シェフ、心を込めたサービス、木曽漆器を造る職人や組合、学校の指導に情熱を注ぐ先生やそこに学ぶ児童生徒、商工会や農家組合の皆様、その全ての姿が目に焼き付いています。長谷川在佑シェフやホストの中村孝則氏においても、新たな視点からこの町の魅力を表現していただきました。

語弊を恐れずに言えば、『DINING OUT KISO-NARAI』は、『DINING OUT』史上、最も素朴かつ小さな地域だったと思います。しかし、間違いなく最も大切な回になりました。

本当の価値とは何か、本当に大切なものは何か。今回は、その答えを導き出す場であり、伝える場でありたいと思い、実施に踏み切りました。

DINING OUT KISO-NARAI』をきっかけに、何かが好転したと願いたい。誰かの背中を押すきっかけになったと願いたい。前を向くきっかけになったと願いたい。一歩を踏み出すきっかけになったと願いたい。今なお、そう思っています。

2020年2月、日本における新型コロナウイルス発覚から約2年半。世界中は難局に陥りました。

改めて問いたいと思います。我々は、何を失い、何を得たのか。

もしかしたら、失ったものは何もなく、不必要なものがそぎ落とされただけなのかもしれません。それによって大切なものは際立ち、残った欠片を人は豊かさと呼ぶのでしょうか……。

答えを言い当てるには、もう少しだけ時間がかかりそうです。

しかし、いつの日か、考え続けた先にあるその答え合わせをしたいと思っています。場所は、もちろん木曽平沢・奈良井宿で。変わらず美しい、あの景観を眺めながら。

最後に。『DINING OUT KISO-NARAI』に関わった全ての方々、ゲストの皆様に、深く御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

ぜひ、お写真とともに、振り返る時間をお楽しみください。

また、日本のどこかでお会いしましょう。

【関連記事】DINING OUT KISO-NARAI



Text:YUICHI KURAMOCHI
 

「DINING OUT」の成功を影に支えたプロのサービス。「JALふるさと応援隊」3名の活躍。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県塩尻市]

『DINING OUT KISO-NARAI』のサービスを担当した『JALふるさと応援隊』の3名。左から横山侑己さん、伊藤昌代さん、鈴木麻里さん。

DINING OUT KISO-NARAI地域活性化を目指し創設された『JALふるさと応援隊』。

2022年7月23日、24日に開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。地元の婦人会や小中学生の協力のもと、その後も続くような地域との繋がりを生むことが今回の『DINING OUT』の目的のひとつでもありました。

そんな会場には、洗練された立ち居振る舞いとマスク越しでもわかるにこやかな笑顔でゲストをもてなす3名の人物の姿がありました。

彼女たちは、日本航空の現役客室乗務員。全国各地の活性化を応援するために社内公募により選ばれた『JALふるさと応援隊』のメンバーたちです。

『JALふるさと応援隊』とは、客室乗務員の資質をさらに広い場で発揮すべく生まれたプログラム。地域の活性化をさまざまな活動を通して応援し、そして、そこでの学びを日頃の乗務にフィードバックする。そんな思いの元、各都道府県約20名、合計約1,000名のメンバーが日々活動をしています。

地域と交流を生み、地域に貢献することを目指した今回の『DINING OUT KISO-NARAI』。その現場に同じ志を持つ『JALふるさと応援隊』が応援に駆けつけてくれたのです。今回はそんな3名の現場で思いや、イベントを終えてみての感想を伺ってみます。

さまざまな立場のスタッフが、それぞれのスキルと長所を活かして活躍。誰もが『DINING OUT KISO-NARAI』の成功を支えた立役者。

DINING OUT KISO-NARAI漆器の魅力と、人との交流の大切さに気づいた2日間。

ゲストのお出迎えからレセプション、本番のドリンクやフードのサービスまで。さまざまな場面で、自然体のようで行き届いた目配りで活躍した横山侑己さん。今回の体験の中、「とりわけ漆器の魅力を強く感じました」と言います。

「漆器というと大切に箱にしまって特別な日に使う食器というイメージでした。しかし木曽の漆器は日常的に使い、使い込む事でさらに透明感が増していくもの。給食食器に使うことで子供の頃から本物に触れる教育も含め、漆器との関わり方も魅力的に映りました」と振り返る横山さん。

地元で愛され、親しまれているからこそ、外に向けてのPRにも力が入る木曽漆器を通し、これからの地場産業の在り方にも思いを寄せた様子でした。さらに、さまざまな立場の方と一緒に働くことで多くの気づきも得たといいます。

「サービスのプロフェッショナル、地域のお母さんたち、奈良井で宿やお店を経営されている方々。いろいろな方が一緒に働き、互いの良いところを吸収していく。それが地域活性化の原動力になると思います。今回のイベントで生まれた関係性を今後も続けながら魅力を発信していきたいです」。

そんな心強い言葉は、奈良井の未来のための大きな力になりそうです。

お客さまとのファーストコンタクトは、塩尻駅前。送迎バスにてお迎えをする横山さん。ゲストの中には、「JALの制服の方にお出迎えしていただき、びっくりしました」との声も。

「チーム一丸となって奈良井の魅力をお客様に伝えられたことをうれしく感じています」と手応えを伝えてくれた横山さん。

DINING OUT KISO-NARAI自らが一番のファンになった奈良井での体験。

にこやかな笑顔が会場でも目を引いた伊藤昌代さん。準備の際には、さまざまな地元の方と積極的に話をする姿が印象的でした。

「いろいろな方と話をするのが大好きで、地元の方ともたくさんお話させて頂きました。そこで気づいたことは、皆さん本当に奈良井が大好きで、奈良井をもっと元気にしたいと思っていること」。

ある時、地元の方が「もっと奈良井を良くするにはどうしたらいい?」と伊藤さんに尋ねたといいます。

「この街のすべてが魅力です。この街を通るだけで、きっと皆さん感動しますって伝えました」と、伊藤さん自身も奈良井に惹かれた様子。100年続く街の中に実際に身を置いたことでその素晴らしさを体感し、そこに暮らすことの豊かさを改めて感じたのでしょう。

奈良井のために自分ができることとして、「これからJALの飛行機に乗ってくださった方々に、奈良井の魅力を伝えていきたい」とも語ってくれました。

「私自身が奈良井のファンになりました。いつか家族と一緒にまた訪れたい」と率直な感想を伝えてくれた伊藤さん。

DINING OUT KISO-NARAI日頃のフライトに活きる、『DINING OUT』のチーム力。

冷静沈着な姿と広い視野で裏方のサービスを支えた鈴木麻里さん。しかし、イベントを終え、少しだけ上気した顔からは、やりきったという満足感が伝わってきました。

「日本航空にはJALフィロソフィという指針があり、そのひとつにスタッフの“ベクトルを合わせる”という項目がございます。今回、2日間の『DINING OUT』を終えて、それぞれ立場が異なる方がひとつの目標に向かったことは、まさにベクトルが合っていたと感じています。今回の経験を乗務に活かすのと同時に、この地域の良さを伝えていくことも応援隊の役目」と鈴木さん。

ベクトルを合わせるための対話の重要性、チームを率いた長谷川在佑氏のリーダーシップなど、今回学んだ多くのことが、今後に役立つといいます。

「今回の経験を乗務に活かすのと同時に、この地域の良さを伝えていくことも応援隊の役目」と、日本各地、そして世界の人々に向けて奈良井の魅力を発信することを約束してくれました。

現在、『日本航空』では様々な地域活性プロジェクトに取り組んでいます。今回の『DINING OUT』の様子は、JALの機内映像プログラムでも放映が予定されており、地域に暮らす人々とのおもてなしを経ての気づきや発見、『JALふるさと応援隊』の今後の展望について話を伺っています。

そして、彼女たちを機上で見かけた際には、是非、木曽・奈良井の町の魅力を直に聞いてみていただければと思います。

鈴木さんは「今回のイベントで初めて奈良井を訪れ、日本にこんなに素晴らしい場所があるのだと驚きました」と、奈良井の第一印象を伝えてくれた。



Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

「NewsPicks Re:gion」呉琢磨氏が読み解く「DINING OUT」の成果と、これからの地方経済。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県塩尻市]

会場で料理を楽しむ呉氏。何度もこの地に通い、地域との交流の中で作り上げた『傅』長谷川在佑氏の料理にも感銘を受けたという。

DINING OUT KISO-NARAI経済的視点で『DINING OUT』を見つめた呉琢磨氏。

2022年7月末に開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。

中山道の中間地点として古くから賑わう宿場町・奈良井宿を舞台に、約2年半の時を越えて、新たな一歩を踏み出した『DINING OUT』は、地元とのつながり、これからも続く関係の構築を目指し、これまでにない試みも数多く取り入れられました。

そんな『DINING OUT KISO-NARAI』の会場には、地域経済の新たな動向にフォーカスするプロジェクト『NewsPicks Re:gion』編集長・呉琢磨氏の姿もありました。

『NewsPicks Re:gion』は、日本の地域開拓の最前線にいるイノベーターたちに光を当て、大都市圏ビジネスパーソンとの交流を生み出すWEBメディア。そこで生まれた新たな繋がりが、次なる共創のきっかけとなることを目指しています。

取材を通しさまざまな地域の現状を見つめ続けている呉氏ははたして、今回の『DINING OUT』から何を感じ、これからの地方経済をどう読み解くのでしょうか?

山深い木曽路に、これからの地域創生のどんなヒントが隠されているのか。呉氏の鋭い視点が見抜く。

DINING OUT KISO-NARAI地域経済の活発化が、今後の日本経済の軸に。

「日本の地域にこそ、成長の余白がある」。

『NewsPicks Re:gion』が地域に注目する理由を、呉氏はそう話します。

「たとえば経済成長率を都道府県別に比較したデータでは、東京都の成長率は全国でも下位グループにあり、むしろ九州エリアや中部エリアの方が成長率が高くなっています。近年は感度の高い人たちが地域に関わりだす動きも目立ち、また行政サイドでも、民間と積極的に連携して自立的な動きを始めている自治体が増えています。大都市圏だけで働き・暮らす人には見えない地域の新しい動きのなかにこそ、新しい希望が見出せると思います」。

客観的なデータも含め、地域の活動は、今後日本の経済活動の大きな柱になっていくという分析です。そしてもちろんそれは、今回の舞台である奈良井宿にも当てはまります。

「まず単純に場所がすごい。奈良井に来たのははじめてでしたが、江戸時代から残る町並みの保存性には驚きました。この奈良井宿のように、日本各地には価値ある文化資産が無数に眠っており、事業化されないまま“保全”されています。それらを民間が中心となって開拓し、“稼げる形”に変えて新しいマーケットを掘り起こしていくことが、地域の将来性につながっていくと思います」。

江戸時代のままの風景が残る奈良井宿の町並みは、これからの地域創生の大きな原動力になる。

DINING OUT KISO-NARAIスタッフの経験として今後に続く『DINING OUT』のレガシィ。

町並みという地域の財産を、どう活かすのか。『DINING OUT』は、その開催を通して何を伝え、何を残せたのか。続いては呉氏の目に映った『DINING OUT』について伺ってみました。

「まずレセプション会場として、地域の義務教育学校に行けたことが面白かったです。一般的に商業的な部分ですと大人との接点しか持てませんが、子供との関わり方を通してみると、地域社会の課題感をリアルに垣間見ることができます」と呉氏は振り返ります。

そして、実際にゲストとして着席し、食事を楽しんでみて「演出、料理、若い現地スタッフたちのサービスなど、さまざまなことが印象に残っている」といいます。そんな『DINING OUT KISO-NARAI』の成果を、次のように分析します。

「『DINING OUT』は新たな視点で地域の価値を訴求するブランディング施策だと理解しています。直接的には関連コンテンツの波及による奈良井エリアの認知拡大が主な成果になっていくのでしょう。そしてもうひとつの大きな成果が、参加したスタッフたちの気持ち。これまで出会うことのなかった人と人とが出会い、チームを組んで“大きなプロジェクトをやりきった”という体験が地域に残ることが、一番大きな効果なのではないかと考えます」。

~地域を超えて人材が越境し、地域のなかに多様性を生み出す。それがやがて新しい価値を生み出していく~。

呉氏はこれからの地域における活動の要点は、そんな人材交流にあると見ます。その意味で、「今回の『DINING OUT』が奈良井宿に残したものは大きい」といいました。

「今回の『DINING OUT』による経験が地域の記憶に残り、次の挑戦につながっていくと期待します」。

子どもたちとの交流と、そこから見えてきたリアルな課題も、今後を考える糸口になる。

参加した大勢の地元スタッフたちが、この経験を次に繋げる。それこそが『DINING OUT』の最大の成果であると呉氏。


Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

切ってびっくり、食べて美味しい。天皇も愛した甘味。[和光アネックス/東京都中央区銀座]

切り絵のようなパッケージデザインが哀愁漂う、『みなとや商店』の「栗羊羹」。10月に美味しい旬の栗を堪能したい。

WAKO ANNEX湯上りにいただくも一興。温泉街が生んだ名品・栗羊羹。

浴衣姿で街を巡る。『みなとや商店』の拠点は、そんな風景が似合う地域です。

兵庫県北部、日本海に面した関西有数の温泉街のひとつ、「城崎温泉」は、開湯1300年以上の歴史があり、奈良時代から親しまれてきた街です。そこで多くのゲストを虜にしてきたのが、『みなとや商店』の「栗羊羹」です。

江戸時代に旅館業として創業し、明治時代以降は菓子製造販売並びに土産物販売店として営業。昭和天皇、上皇陛下を始め、城崎を巡った多くの人が訪れている。「良い品物をお客様に」をモットーに、こだわりの和菓子と麦わら細工を製造・販売している中でも「栗羊羹」においては別格。

上質な小豆を用いた羊羹に丹波地方で採れた栗をふんだんに入れた「栗羊羹」は、小豆と栗の調和が絶妙な風味を生みます。

「城崎温泉」は、七つの外湯を楽しむのが主流な温泉街であり、『みなとや商店』はそのうちのひとつ、「一の湯」の隣。

自宅で召し上がる際も、湯上りに一杯、もとい、湯上りに栗羊羹ということも、乙ないただき方かもしれません。

上質な小豆を採用した品の良い甘みが特徴の羊羹の中には、丹波地方で採れた大きな栗が。切ってびっくり、食べて美味しいひと品。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
 

Photographs:JIRO OHTANI
(Supported by WAKO)

最高級ポルチーニの香り漂う、贅沢な万能おつまみ。[和光アネックス/東京都中央区銀座]

瓶から見える透き通ったオイルに純白のツナが美しい『JIN』の「おつな」。人気のシリーズより、ポルチーニ味が登場。

WAKO ANNEX食べ方は自由自在。乙なツナ。乙なおつまみ。

ツナ缶発祥の地、静岡県焼津で作る至極の自家製「おつな」にこだわる『JIN』。柔らかい身から溢れる自然の旨味は、一度食べれば虜になり、リピーターが続出。多くのバリエーションを展開していることもまた魅力のひとつであり、食べ手を飽きさせません。

「おつな ポルチーニ」も「おつな」人気を支えるひとつです。

イタリア産のポルチーニをふんだんに使った豪華な「おつな」は、シンプルなツナに上品な深みとコクがプラス。ローストした松の実も加え、香りと食感にアクセントも生み、五感で楽しめるひと品です。

万能おつまみゆえ、食べ方は無限に広がります。そのままはもちろん、パンに乗せて食べるも良し。ワインのお供、ご飯のおかずなど、お好みに合わせてぜひ。上級者ともなれば、チーズと一緒にクロスティーニ風やスープストック(肉や野菜から取った出汁)にごはんと「おつな」を混ぜ、リゾットにしても美味。

あなただけの乙なツナ、乙なおつまみをお楽しみいただきたい。

自家製の「おつな」は、マグロや塩はもちろん、数種のオイルも厳選してブレンド。全て手作りにこだわる。パンの上に乗せてはもちろん、パスタの具材やごはんのお供、そのままでもおつまみとして絶品な味わい。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

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Photographs:JIRO OHTANI
(Supported by WAKO)

「何もないけど、大切なことがある」。コラムニスト・中村孝則が見た木曽の豊かさ。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県塩尻市]

レセプション会場となった『楢川小中学校』にて、ゲストにこの地の歴史を伝える今回のホスト・中村氏。

DINING OUT KISO-NARAI多くの地元住民とともに築いた19回目の『DINING OUT』。

去る2022年7月23日、24日に開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。約2年半ぶりの開催となった『DINING OUT』は、地元の食材生産者や伝統工芸職人、郷土料理を知るお母さんたち、そして地元の小中学生までをも巻き込み、かつてない地元との繋がりを生みました。

それはコロナ禍を経て変わりゆく人々の価値観のなかで到達した、新たなステージの『DINING OUT』でした。

ホストを務めたコラムニスト・中村孝則氏も、今回の開催のために奔走し、そしてその成功を喜んだ人物のひとり。そこでそんな中村氏とともに、『DINING OUT KISO-NARAI』を振り返ってみましょう。

乾杯の一場面。中村氏によって語られる料理やドリンク、会場の薀蓄が、味わいに奥行きを加える。

DINING OUT KISO-NARAI人と会い、土地に触れる『DINING OUT』の原点。

過去9回の『DINING OUT』でホストを務めた中村孝則氏。終演後その頭にまず浮かんだのは、久しぶりに開催できたことへの感慨でした。

「リモート会議やリモート飲み会は、いまや社会に不可欠なものになっています。しかし、やはり直接人と会って伝えられる熱量というものは、特別です。人と会って、一緒に何かを分かち合うことは、やはり人間の原点なのでしょう。そしてそれは同時に『DINING OUT』の原点でもあります。リアルに旅をして、その土地の人や文化に触れる。そういう体験の素晴らしさを、改めて思い出しました」。

そして、自身が感じた木曽・奈良井宿に思いを馳せます。中村氏の胸に響いたのは、奈良井の自然と人の豊かさでした。

「今回のテーマが“山中に学ぶ”ということで、自然の豊かさは想像していました。訪れてみてさらに感じたのは、地元の方々の豊かな生き方でした。ここは中山道のちょうど中間地点。いわば“江戸の粋”と“京の雅”が交錯する場所です。そういう場所で400年間も旅人をお迎えしてきた歴史からでしょうか。地元文化の豊かさ、地元の方々の豊かな生き方が、とくに印象的でした」。

もちろん、そんな豊かさを見事に表現した『傅』長谷川在佑氏による6品の料理も、中村氏の心に刻み込まれました。

「海のない地で、淡水魚を使ってこれほど豊穣な味の表現ができることに驚きました」と振り返る。その中でもとくに印象深かったのは、「鯉の羽淵キュウリあんかけ」と「シナノユキマスのおつくり」だといいます。

「鯉のあんかけは“小骨が多い”、“臭みがある”という鯉のネガティブなイメージを、丁寧な仕込みで払拭していました。創意工夫と緻密な計算、地元へのリスペクトがある料理で、常に食べ手のことを一番に思って料理をする長谷川さんらしさが強く表れていました。一方でシナノユキマスは、シンプルに“淡水魚がこれほどおいしくなるのか”という驚きがありました。地元の伝統食“すんき”を使って生み出す、エキゾチックな味わい。その表現力に脱帽です」。

レセプションで乾杯用にサーブされたこの地の銘酒『亀齢(きれい)を解説する。

ディナー終盤、オリジナルの器制作の中心人物でもある『木曽漆器工業組合』の石本則男理事長とともに。使用される漆器の知識も、食を彩る大切な要素。

伝統野菜の羽淵キュウリをすり流しにして、骨切りした鯉と合わせた一品。「さまざまな工夫が込められた料理」と中村氏。

中村氏が「オリエンタルな味わい」と驚いたシナノユキマス。伝統的な漬物、すんきの扱いには「食べ慣れた地元の人もきっと驚くでしょうね」という。

DINING OUT KISO-NARAI現代社会の中で改めて見つめる本当の豊かさ。

中村氏が『DIINNG OUT KISO-NARAI』を振り返りながら、何度も口にした「豊かさ」という言葉。その前提には、中村氏が肌で感じる、近年の社会状況における価値観の変化がありました。

「今は、皆が豊かさに迷っている時代。そのヒントが、この奈良井宿にはあると思います。スーパーやコンビニなどの利便性はなくても、少し歩けば花がたくさん咲いていて、地元の伝統野菜もいろいろあり、あちこちから水が湧いている。そして、地元の方々がこの地を愛し、誇りを持ち、次世代に受け継ごうと努力をしている。ここにこそ、これからの豊かさのヒントが詰まっているような気がするんです。何もないけど、たくさんある。そんな豊かさです」。

今回の『DIINNG OUT KISO-NARAI』も、さまざまな世代の住民が参加し、世代を越えて地元を盛り上げようとする思いにこそ大きな意義があったといいます。

そして、最後に、地元の方々に向けて、こう付け加えました。

「内側にある豊かさを、これからはもっと外に伝えていくことが必要です。外に伝えて、より多くの人を巻き込んで、さらに地元を盛り上げていく。そういう外向きの動きもこれからは必要になると思います。僕も必ずまたここに戻ってくるので、一緒にこの地の魅力を伝えていきましょう」。

世代を越えた人との繋がりを通して紡がれるこの地の豊かさ。中村氏はそれこそが、これからの時代に求められるものだと見る。

DINING OUT KISO-NARAI計10回のホストを担った中村孝則。そこから導き出した4つの意義。

中村孝則氏が『DINING OUT』を務めたのは、今回でちょうど10回目。その節目が奇しくも、コロナ禍で人々の価値観が変わる時代、アフターコロナに向けて動き出す時代に重なりました。

中村氏はそんな今回の開催を経て、改めて『DINING OUT』の4つの意義が明確になったといいます。

「ひとつ目は、リベンジ・ガストロノミーとしての意義。これは私の造語ですが、つまりコロナ禍で不当に飲食の自由を奪われた経験から、今後より飲食、外食への欲望が強まることが予想されます。『DINING OUT』はガストロノミーの豊かさの象徴として、その受け皿としての役割を意識していく必要があります。

ふたつ目は、お祭りとしての意義。言ってみれば『DINING OUT』はお祭りです。お祭りは交流を生みます。人の交流、情報の交流、そしてジェネレーションの交流。今回も、子どもたちからお母さんたち、生産者や職人まで幅広い世代の交流が生まれました。こういう横軸、縦軸の交流を生む『DINING OUT』のお祭り的要素が、今後、次世代への伝達、引き継ぎ、そして地域活性化のために重要になってくると思います。

3つめの意義は、言うまでもなく地域表現としての『DINING OUT』です。今回は“山中に学ぶ”というテーマのもと、自然、文化、工芸、食というさまざまな要素を表現しました。多彩な要素を束ねて渾然一体で表現するというのは、『DINING OUT』にしかできないこと。これは揺るぐことのない『DINING OUT』の原点であり、意義だと思います。

そして、4つ目。今回とくに強く思ったのが“免疫力としての食”の重要性です。これほど未曾有の感染が広がるということは、やはり人の免疫力で乗り越えねばならないということでしょう。免疫力を上げるのは最終的には食だと信じています。発酵食に代表されるように日本の地域に眠る食材、食文化は免疫力を高めるものが多い。『DINING OUT』で食の大切さ、地域の食文化を紐解いていくことで、改めて食と健康について意識を向けてもらうことができれば良いですね」。

中村氏が見る4つの意義が、改めて地方創生における『DINING OUT』の役割を明確にした。


Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

「何もないけど、大切なことがある」。コラムニスト・中村孝則が見た木曽の豊かさ。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県塩尻市]

レセプション会場となった『楢川小中学校』にて、ゲストにこの地の歴史を伝える今回のホスト・中村氏。

DINING OUT KISO-NARAI多くの地元住民とともに築いた19回目の『DINING OUT』。

去る2022年7月23日、24日に開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。約2年半ぶりの開催となった『DINING OUT』は、地元の食材生産者や伝統工芸職人、郷土料理を知るお母さんたち、そして地元の小中学生までをも巻き込み、かつてない地元との繋がりを生みました。

それはコロナ禍を経て変わりゆく人々の価値観のなかで到達した、新たなステージの『DINING OUT』でした。

ホストを務めたコラムニスト・中村孝則氏も、今回の開催のために奔走し、そしてその成功を喜んだ人物のひとり。そこでそんな中村氏とともに、『DINING OUT KISO-NARAI』を振り返ってみましょう。

乾杯の一場面。中村氏によって語られる料理やドリンク、会場の薀蓄が、味わいに奥行きを加える。

DINING OUT KISO-NARAI人と会い、土地に触れる『DINING OUT』の原点。

過去9回の『DINING OUT』でホストを務めた中村孝則氏。終演後その頭にまず浮かんだのは、久しぶりに開催できたことへの感慨でした。

「リモート会議やリモート飲み会は、いまや社会に不可欠なものになっています。しかし、やはり直接人と会って伝えられる熱量というものは、特別です。人と会って、一緒に何かを分かち合うことは、やはり人間の原点なのでしょう。そしてそれは同時に『DINING OUT』の原点でもあります。リアルに旅をして、その土地の人や文化に触れる。そういう体験の素晴らしさを、改めて思い出しました」。

そして、自身が感じた木曽・奈良井宿に思いを馳せます。中村氏の胸に響いたのは、奈良井の自然と人の豊かさでした。

「今回のテーマが“山中に学ぶ”ということで、自然の豊かさは想像していました。訪れてみてさらに感じたのは、地元の方々の豊かな生き方でした。ここは中山道のちょうど中間地点。いわば“江戸の粋”と“京の雅”が交錯する場所です。そういう場所で400年間も旅人をお迎えしてきた歴史からでしょうか。地元文化の豊かさ、地元の方々の豊かな生き方が、とくに印象的でした」。

もちろん、そんな豊かさを見事に表現した『傅』長谷川在佑氏による6品の料理も、中村氏の心に刻み込まれました。

「海のない地で、淡水魚を使ってこれほど豊穣な味の表現ができることに驚きました」と振り返る。その中でもとくに印象深かったのは、「鯉の羽淵キュウリあんかけ」と「シナノユキマスのおつくり」だといいます。

「鯉のあんかけは“小骨が多い”、“臭みがある”という鯉のネガティブなイメージを、丁寧な仕込みで払拭していました。創意工夫と緻密な計算、地元へのリスペクトがある料理で、常に食べ手のことを一番に思って料理をする長谷川さんらしさが強く表れていました。一方でシナノユキマスは、シンプルに“淡水魚がこれほどおいしくなるのか”という驚きがありました。地元の伝統食“すんき”を使って生み出す、エキゾチックな味わい。その表現力に脱帽です」。

レセプションで乾杯用にサーブされたこの地の銘酒『亀齢(きれい)を解説する。

ディナー終盤、オリジナルの器制作の中心人物でもある『木曽漆器工業組合』の石本則男理事長とともに。使用される漆器の知識も、食を彩る大切な要素。

伝統野菜の羽淵キュウリをすり流しにして、骨切りした鯉と合わせた一品。「さまざまな工夫が込められた料理」と中村氏。

中村氏が「オリエンタルな味わい」と驚いたシナノユキマス。伝統的な漬物、すんきの扱いには「食べ慣れた地元の人もきっと驚くでしょうね」という。

DINING OUT KISO-NARAI現代社会の中で改めて見つめる本当の豊かさ。

中村氏が『DIINNG OUT KISO-NARAI』を振り返りながら、何度も口にした「豊かさ」という言葉。その前提には、中村氏が肌で感じる、近年の社会状況における価値観の変化がありました。

「今は、皆が豊かさに迷っている時代。そのヒントが、この奈良井宿にはあると思います。スーパーやコンビニなどの利便性はなくても、少し歩けば花がたくさん咲いていて、地元の伝統野菜もいろいろあり、あちこちから水が湧いている。そして、地元の方々がこの地を愛し、誇りを持ち、次世代に受け継ごうと努力をしている。ここにこそ、これからの豊かさのヒントが詰まっているような気がするんです。何もないけど、たくさんある。そんな豊かさです」。

今回の『DIINNG OUT KISO-NARAI』も、さまざまな世代の住民が参加し、世代を越えて地元を盛り上げようとする思いにこそ大きな意義があったといいます。

そして、最後に、地元の方々に向けて、こう付け加えました。

「内側にある豊かさを、これからはもっと外に伝えていくことが必要です。外に伝えて、より多くの人を巻き込んで、さらに地元を盛り上げていく。そういう外向きの動きもこれからは必要になると思います。僕も必ずまたここに戻ってくるので、一緒にこの地の魅力を伝えていきましょう」。

世代を越えた人との繋がりを通して紡がれるこの地の豊かさ。中村氏はそれこそが、これからの時代に求められるものだと見る。

DINING OUT KISO-NARAI計10回のホストを担った中村孝則。そこから導き出した4つの意義。

中村孝則氏が『DINING OUT』を務めたのは、今回でちょうど10回目。その節目が奇しくも、コロナ禍で人々の価値観が変わる時代、アフターコロナに向けて動き出す時代に重なりました。

中村氏はそんな今回の開催を経て、改めて『DINING OUT』の4つの意義が明確になったといいます。

「ひとつ目は、リベンジ・ガストロノミーとしての意義。これは私の造語ですが、つまりコロナ禍で不当に飲食の自由を奪われた経験から、今後より飲食、外食への欲望が強まることが予想されます。『DINING OUT』はガストロノミーの豊かさの象徴として、その受け皿としての役割を意識していく必要があります。

ふたつ目は、お祭りとしての意義。言ってみれば『DINING OUT』はお祭りです。お祭りは交流を生みます。人の交流、情報の交流、そしてジェネレーションの交流。今回も、子どもたちからお母さんたち、生産者や職人まで幅広い世代の交流が生まれました。こういう横軸、縦軸の交流を生む『DINING OUT』のお祭り的要素が、今後、次世代への伝達、引き継ぎ、そして地域活性化のために重要になってくると思います。

3つめの意義は、言うまでもなく地域表現としての『DINING OUT』です。今回は“山中に学ぶ”というテーマのもと、自然、文化、工芸、食というさまざまな要素を表現しました。多彩な要素を束ねて渾然一体で表現するというのは、『DINING OUT』にしかできないこと。これは揺るぐことのない『DINING OUT』の原点であり、意義だと思います。

そして、4つ目。今回とくに強く思ったのが“免疫力としての食”の重要性です。これほど未曾有の感染が広がるということは、やはり人の免疫力で乗り越えねばならないということでしょう。免疫力を上げるのは最終的には食だと信じています。発酵食に代表されるように日本の地域に眠る食材、食文化は免疫力を高めるものが多い。『DINING OUT』で食の大切さ、地域の食文化を紐解いていくことで、改めて食と健康について意識を向けてもらうことができれば良いですね」。

中村氏が見る4つの意義が、改めて地方創生における『DINING OUT』の役割を明確にした。


Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

作家・司馬遼太郎に「もっとも豊かな隠れ里」と言わしめた、恵みの味。[和光アネックス/東京都中央区銀座]

名前にかかげる球磨川は、最上川と富士川にならぶ日本三大急流のひとつ、熊本県内最大の一級河川。シンボルマークは「球磨川くだり」の和舟をモチーフにし、この歴史ある和舟のよう、球磨川流域で育まれた恵みが多くの人々に届いてほしいという願いが込められている。

WAKO ANNEX熊本県人吉球磨が持つ自然の美しさと豊かさを届ける。

『球磨川アーティザンズ』のふるさと、九州熊本県南部に位置する人吉球磨地方は、急流が静脈のように走る盆地にあります。作家・司馬遼太郎はこの地を「もっとも豊かな隠れ里」と呼びました。山と水とが育んだ肥沃な大地は、とてつもなく豊潤な農産資源を生みだしています。

そんな人吉球磨地方は、西日本有数の栗の産地。「Chestnut Butter with Honey<はちみつ入り栗バター>」の栗においてもそれを使用し、ひとつ一つ手作業で皮を剥き、丁寧に製造。雑味のない味わいを実現しました。

また、栗のほっこりした美味しさをより生かすため、人吉球磨産のレンゲはちみつと九州産生乳のみを原料にした高千穂バターをブレンドしていることがこの品が逸品たるゆえん。

バタ―の濃厚な味わいが栗ならではの香りと食感を包み込み、はちみつの優しい甘さが心地良い後味を残します。

トーストやクロワッサンに塗ると、より洗練された味わいに。また、あんことの相性も抜群のため、どら焼きや最中に添えて新たな美味しい発見もお楽しみいただきたい。

本文に明記したよう、トーストやクロワッサンもお勧めだが、カジュアルにクラッカーといただくのも美味。パーティにもぜひ。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
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Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI​​​​​​
(Supported by WAKO)

地元に伝えたこと、学んだこと。長谷川在佑氏が振り返る「DINING OUT」。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県塩尻市]

厨房に建つ長谷川氏。調理スタッフとして参加した地元料理人たちは「学ぶことばかり」と口を揃えた。

DINING OUT KISO-NARAI山深い木曽路で開催された19回目の「DINING OUT」。

去る2022年7月23日、24日に開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。
舞台となった奈良井宿は、中山道34番目の宿場町として400年もの間、旅人たちを迎え続けるおもてなしの町でした。同時に山深い木曽路にある奈良井宿は、保存食をはじめとした独特の食文化が育まれた地でもあります。

そんな今回の『DINING OUT』で料理を担当したのは、『傳』の長谷川在佑氏。『ミシュランガイド東京』2つ星、『ゴ・エ・ミヨ東京』3トック、『アジアのベストレストラン50』1位、『世界のベストレストラン50』20位など、数々の賞に輝く長谷川氏は、この地の食材や食文化をどう紐解き、どんな思い出、どのような料理をつくり、そしてこの地に何を残し、伝えたかったのでしょうか。

長谷川氏の言葉とともに、『DIINNG OUT KISO-NARAI』を振り返り、長谷川氏の心の裡を探ってみましょう。

奈良井宿、中山道の上に出現したダイニング。土地に触れ、文化を体感する『DINING OUT』の原点。

DINING OUT KISO-NARAI地元の食文化を再構築した、新しい郷土料理。

「今回の『DINING OUT』でもっとも大切にしたのは、地元の方々との絆。いかにこの地の方々と馴染み、いろいろなことを教えてもらうかということでした」。長谷川氏の振り返りは、こんな言葉から始まりました。

食材生産者、地元のお母さんたち、子どもたち。多くの地元の方々が参加した今回の『DINING OUT』。その大勢のスタッフたちを長谷川氏は「チーム」という言葉で表現します。

「地元でどんなものが食べられているか、大切にされているか。そういう思いは、やはり直接話さなくてはわかりません。そういう食文化に加え、この地の歴史や気候のこと、人のことなど、本当にたくさんのことを教わりました」。

そして、地元の方々との交流を通して知った知識は、『DINING OUT』の料理として形をなしました。『傅』の女将である長谷川えみさんを中心としたチームで考案されたペアリングドリンクとともに、供された料理は、計6品。

最初の一皿は、「地元で親しまれているものを、地元の人にとって新しい形で」という思いを、おなじみの信州名物「おやき」で表現しました。見た目こそスタンダードなおやきですが、中に潜む鰻の旨みが従来のイメージを覆します。

2品目の主食材は鯉。海のないこの地で古くから滋養強壮のためのご馳走として親しまれてきた鯉食文化も、近年はやや下火。「骨が多く食べにくい、淡白でおいしくない、という声も。だからこそ鯉のおいしさを改めて伝えたい」と鱧のように丁寧に骨切りしてから揚げ、夏野菜の餡をかけた一品に仕立てました。

続く3品目は、長野県特産のシナノユキマス。分水嶺で育てられる清涼な味わいの淡水魚に、塩を使わずに発行させる木曽地域の伝統的な漬物すんきを合わせました。シナノユキマスもすんきも、この地ではよく知られた食材。しかしそのふたつを組み合わせることで、知られざるおいしさを演出したのです。

4品目は木曽で米とともに重用されてきた雑穀を、信州牛とともに。「牛肉ではなく、雑穀が主役の料理です」という長谷川氏の言葉通り、7種ほどの雑穀の味わいと食感が、複雑で奥深いおいしさを生み出しました。

締めとなる5品目には、山中で採れたキノコや山菜を煮込んだ鍋で蕎麦を温めて味わう投汁蕎麦が登場。冷え込みがきついこの地で愛される伝統料理で、シンプルに素材の旨みを引き出しました。

デザートには信州特産のルバーブと旬のトウモロコシを使ったプリン。野菜を使ったデザートは、料理の余韻を包み込みながら、ゲストを終演へと誘います。

「目指したのは地元の人にとって新しい郷土料理。僕の料理を通して、この地の豊かさを改めて思い出してもらえたら」。

そんな長谷川氏の思いが凝縮されたコースでした。

ゲストを前に挨拶する長谷川氏。その言葉には、ゲスト、地元スタッフ、そしてこの地の人々への感謝が込められていた。

脂の乗った鰻を使ったおやき。囲炉裏の煙でサッと燻して仕上げた。ペアリングには地元『信濃ワイン』の「信濃スパークリング ナイアガラ」。

擦ったキュウリの餡の爽やかな香りが鯉の味わいを引き立てる。「シンプルながら新しさも追求した料理」と長谷川氏。合わせるのは奈良井宿の『suginomori brewery』の「narai」。

独特の味わいと食感がある「すんき」は、塩を使わずに乳酸発酵させた赤カブの葉。シナノユキマスと合わせ、その新たな魅力を表現。信州『井筒ワイン』の辛口「シャルドネ[樽熟]2020」とともに。

甘辛く炊いた信州牛が引き立てる雑穀の味わい。ペルーにいる長谷川氏の知人から届いたキヌアもアクセント。塩尻市のブドウ100%でつくる『五一ワイン』の「エステートゴイチ メルロ」の芳醇な風味が味を引き立てる。

たっぷりのキノコと鴨の出汁で、シンプルに味わう投汁蕎麦から着想を得た一品。会場の気温も下がってきたタイミングで、その温かさが染みる。ペアリングは引き続き「エステートゴイチ メルロ」。豊かな果実味が滋味深い出汁と調和する。

トウモロコシ、ルバーブ、プリンの3層になったデザート。ふりかけたスパイスがエキゾチックな味わいを演出。

DINING OUT KISO-NARAIかつてない表現を可能にしたチームの力。

いつもの『傅』の料理構成から離れ、この地、この時、このチームでしかできない料理を繰り広げた長谷川氏。「これこそが『DINING OUT』の意義であり、魅力」と振り返りました。そしてもう一度、大勢が力を合わせた“チーム”の力に言及しました。

「今回、改めて強く感じたのは、料理はひとりではできない、ということ。チームで力を合わせることでもっと大勢のお客様を喜ばせることも、感動させることもできるし、これからさらに繋がっていくこともできる。もちろん料理だけでなく、サービスや空間づくりも同様。そういう意味で、料理人として本当に大切なものを学ばせてもらった気がします」。

そう振り返る長谷川氏。そして改めて、この奈良井宿への思いを語ります。

「コロナを経て久しぶりの『DINING OUT』ということで、やはり今までとは違う気持ちでのぞみました。その気持ちをどのように表現しようか、とかなり長い時間悩んだ回でもあったのですが、奈良井という土地とこの地の人々に支えられて、無事に終えることができました。食材、食文化、土地、人、そういうものを含めて、これからも僕にとって奈良井は特別な場所になると思います」。

配膳に参加した地元・楢川小中学校の児童生徒たちとともに。

お土産としてゲストに手渡されたおにぎりは、「地元婦人会・桜香会」の皆様によるもの。

厨房、サービスを含め、過去最大人数の地元の方々が携わった『DINING OUT KISO-NARAI』。


Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

まるで浄化されるような味わい。新月の夜に収穫を行うぶどうジュース。[和光アネックス/東京都中央区銀座]

素材そのものの風味や糖度の高さをできるだけそのまま生かせるよう、通常濾過のみ行い抽出。ぶどうの力強さを感じる味わいに感動を覚えるだろう。

WAKO ANNEX地球、月、太陽。自然の営みに合わせ、作る、大地の恵み。

「山梨からピュアなフルーツで毎日を少しだけ華やかに」をコンセプトに生産を続けている山梨県笛吹市の『アミナチュール』。

栽培方法や製造など、様々にこだわりがありますが、中でも注目すべき品が「新月の黒ぶどうジュース」です。

使用する山梨産の黒ぶどうは、巨峰、ピオーネ、藤稔、マスカットベリーAの4種類。もちろん素材は一級品ですが、品名の通り、特筆すべきは「新月の」という言葉にあります。

新月とは、地球から見て月が見えていない状況を指します。月の姿が見えないということは、太陽の光の反射が見えないということであり、「浄化日」とも呼ばれています。

前述、原料となる4種のぶどうは新月の夜に収穫が行われ、えぐみを出さないよう圧力をかけ過ぎずに丁寧に贅沢に搾り上げます。

濃厚な味わいは、新月のごとく、まるで心身が浄化されるよう。製造年ごとに違う味わいが楽しめるため、飲み比べも通な味わい方。

アミとは友達、ナチュールとは自然を意味する。友達だからこそ共鳴する自然の味をお楽しみいただきたい。

原料の糖度が高く、かつ風味を残す製造法のため、瓶の中にオリ(酒石酸)が結晶化することもあるが、人体に影響はない。瓶底に沈めたまま、ゆっくりとグラスに注いでお召し上がりを。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
 

Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI​​​​​​
(Supported by WAKO)

瀬戸内海の離島で、廃校になった小学校で眠る。懐かしくも新しい不思議な宿泊体験。[大三島 憩の家/愛媛県今治市]

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旧宗方小学校の建物をリノベーションした「大三島 憩の家」。別棟の個室のほか、和室タイプもあり。

大三島 憩の家離島の木造校舎に泊まるという非日常の体験

瀬戸内海に浮かぶ大三島は、愛媛県側の今治からしまなみ海道に入って3番目の島。日本総鎮守とされる大山祇神社があることから、神の島として大切にされてきました。聖地ゆえに周辺の魚も守られ、漁業よりも農業が盛ん。柑橘王国・愛媛にあって有数の柑橘の産地です。

そんな大三島に、廃校になった小学校の木造校舎をリノベーションした宿泊施設「大三島 憩の家」ができたのは2018年のこと。瀬戸内海の離島にある小学校に泊まる。そんな非日常を体験できる宿です。

大三島ICから20分ほど島景色のドライブを愉しむと、目的地に到着。案内看板には宿の名前もありますが、敷地内には「宗方小学校」の名もそのまま残されています。廊下は広い中庭に向けて開いていて、いかにも島の学校という開放感が感じられます。

きっと多くの人が、この建物を見て懐かしさを感じることでしょう。それは自身が通った学校に似ているからではなく、もっと根源的な“学校”の持つイメージに近いからかもしれません。

ほぼ小学校の頃のままの建物に入り、受付へ。客室名は「1の1」といったクラス名のまま。しかし引き戸を開くとそこには、想像と違う空間が広がります。

ゆったりしたソファと大きなベッドが置かれた室内を、間接照明が柔らかく照らす。洗面所やバス、トイレも清潔で広々。しかし窓枠や床やドアを見ると、明らかに小学校の面影が残っています。その不思議なギャップが、ほかにはない特別感を醸し出しているのです。

長い廊下の先には娯楽室がある。中には卓球台があり、壁の書架には小学校時代から残ったと思われる蔵書。食堂はシックですが、やはり往時の面影が残ります。中庭には朝礼台の跡。その向こうにある建物が、新たに作られた海を望む展望風呂です。

すべてが懐かしく、そして新鮮。この建物のリニューアルは、伊東豊雄氏が率いる伊東建築塾が監修したといいます。この島に縁の深い巨匠には、何を残し、何を変えるべきかが、はっきりと見えていたのでしょう。

小学校時代の面影を色濃く残す内観。板張りの廊下や引き戸など、懐かしい雰囲気が漂う。

客室はラグジュアリー。ゆったりとした空間にソファやベッドが配置されている。

ウェルカムドリンクやアメニティなども上質。物珍しいだけでなく、宿泊施設としてのクオリティも高い。

長い廊下、右手は校庭。開放的な造りは、ここで子どもたちが学んでいた往時のまま。

娯楽室には卓球台や本のほか、学校時代の配布物なども展示されている。

海を臨む展望風呂は、宿のオープンに合わせて新設されたもの。

大三島 憩の家近海の海の幸をふんだんに使う料理も見事

夕食までに時間があれば、近くを散策してみるのも良いでしょう。砂浜までは校舎を出て1分とかからない距離。瀬戸内海の穏やかな海を見渡す、静かでのんびりした浜が広がります。砂浜の横にある堤防では、釣りを楽しむ人の姿も。すべてがのんびりとした島時間に彩られた光景です。

夕食も圧巻です。

ハモ、セトダイ、イサキ、サザエ、タイ、オコゼ。このコースのために一体何尾の魚を使っているのでしょう。どれも新鮮で脂が乗り、何より素材を活かす調理が見事です。

料理を担当するこの宿の主人は、大三島にある料理旅館に生まれた和食一筋の人物だそう。和食の粋を知り、この地の魚を知り尽くす。魚づくしでありながら、変化に富んだおいしさにも納得です。

食事を終えて部屋に戻り、満たされた気分のまま眠りに。学校で眠るという体験は、心が沸き立つような非日常のひとときを演出してくれることでしょう。

プライベートビーチまで徒歩10秒。静かな海を独占することができる。

夕食の一品、お造り盛り合わせ。鮮度や質はもちろん、包丁の入れ方も抜群。

この日の小鉢は鱧。その他、煮魚、揚げ魚など、食べきれないほどの魚が登場する。

食事は鯛の釜飯。上品な出汁の風味が、鯛の旨みを引き立てる。

夜はミステリアスな雰囲気に包まれる。花火や夜の散歩に出かけるのも良い。

住所:愛媛県今治市大三島町宗方5208-1 MAP
TEL:0897-83-1111
https://www.ikoinoie.co.jp/

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木曽平沢の漆器巡り。歴史と伝統、そして美しさに触れる旅。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県塩尻市]

『石本玉水』の石本則男氏、愛子さん夫妻。ともに漆器職人として木曽漆器を支え続ける。

DINING OUT KISO-NARAI伝統の木曽漆器を見て、触れて、体験するツアー。

2022年7月末に開催され、大盛況で幕を下ろした『DINING OUT KISO-NARAI』。約2年半の時を越えて開催された『DINING OUT』は、ただ地元を伝えるのではなく、地元の人や文化に触れ、深く地元と繋がることを目指しました。

興奮覚めやらぬその翌日。より深く地元文化を体験してもらうべく、木曽を代表するふたつの文化体験ツアーが企画されました。

ひとつは木曽の霊峰・御嶽を神聖視する御嶽信仰の修行である滝行の体験。そしてもうひとつは、木曽を代表する工芸品・木曽漆器を学ぶツアーです。

【関連記事】山に触れ、山を知り、山に学ぶ。中山道34番目の宿場・奈良井宿を舞台にした19回目の「DINING OUT」速報。
【関連記事】御嶽信仰の聖地で滝に打たれ、やがて心は自然と一体になる。

各地の旅館やホテルで見られる座卓や脇息にも、木曽漆器が多く使用されている。

DINING OUT KISO-NARAI木曽の漆器を支える漆掻きという仕事。

木曽は、良質な木材の産地。木曽漆器のルーツは、そんな木曽の木材を使って作る木製品をさらに丈夫にするために漆を塗ったことが起源です。木製品に漆を重ね塗りする漆器は、庶民の生活用品としても親しまれていました。

そこに変化が訪れたのは明治時代。奈良井の川で漆と混ざりやすい粘土質の良質な土が見つかり、より堅牢で美しい漆器が作れるようになったこと。そこから庶民の道具だけではなく、高級調度品も生産され、木曽は漆器の産地として発展していきます。

『DINING OUT KISO-NARAI』の舞台となった奈良井宿の隣町、木曽平沢。ここは木曽漆器の伝統を色濃く受け継ぐ、漆器の街です。街道が町中を貫く小さな集落に、漆器関連の事業所が100軒以上、漆器店だけでも50〜60軒。そう聞けば、この街と漆器の密接な関係がわかることでしょう。

そんな木曽平沢で行われた漆器体験ツアー。その最初の目的地は漆器ではなく、その元となる漆作りの現場です。

一行を出迎えてくれた竹内義浩氏は、長野県内で唯一、全国でも40〜50人しか居ないという漆掻き(うるしかき)。漆掻きとは、苗木から育てた漆の木に切れ目を入れて漆を採取する職人のことで、竹内氏はそこから精製、調合も手掛けます。その仕事は、漆器職人に渡る前の漆をゼロから生産する仕事。漆の全消費量の1割未満という国産漆を支える、大切な生産者なのです。

竹内氏の仕事場は、木の香りと見たこともない仕事道具の数々に囲まれる不思議な場所。しかし竹内氏の仕事と、漆に対する真摯な想いを伺うにつれ、木曽漆器がより深く、美しく見えてくるのです。

苗木を植え、育て、漆を抽出、精製、調合するのが竹内義浩氏の仕事。漆産業の根本を支える職人だ。

樹皮をひっかくように傷をつけると、その場所を守るように漆が染み出す。木一本から採れる漆は、1回わずか15g。年間でも1本あたり200gほどしか採れない。

木曾漆器工業協同組合の精漆工場。かつては手作業で天日にさらしながら精製していたが、現在は機械で撹拌して水分量を調整する。

漆の苗が成木になるまでは15年。「木も職人も育つまで時間がかかる。それが漆の難しいところ」と竹内氏。

DINING OUT KISO-NARAIそれぞれ個性豊かな3軒の工房を訪れる。

続いては木曽平沢にある、3軒の漆工房へ。

最初に訪れた『うるし工房 石本玉水』は、漆器職人・石本則男氏が奥様の愛子さんとともに営む工房。石本氏は木曽漆器工業協同組合の理事長を務める人物であり、今回の『DIINNG OUT KISO-NARAI』でゲストにプレゼントされた漆器制作においても中心的な役割を担った人物。

得意とするのは、蛋白を混ぜた漆で刷毛目を残して、やや艶を消す松明塗です。刀の鞘に塗られた技法が起源で「カジュアルに普段遣いしてもらいたい」と言います。一方で愛子さんの得意分野は、漆を接着剤として金やプラチナ、顔料などを沈め、そこからノミで削り出すことで図柄を浮かび上がらせる沈金という技法。こちらは絵画のような色彩で、芸術品としての美しさを秘めています。日用品と芸術品。漆の奥深さを改めて感じる工房です。

次に訪れたのは、漆器職人・巣山定一氏の工房『漆芸 巣山定一』。ここでは巣山氏の作品に加え、漆器作りの準備段階の話も聞かせてもらいました。

「漆は特殊な世界で、専用の道具がほぼありません。だから漆器作りのスタートは、まず道具を作るところから」。

そう言って鉋(かんな)を取り出す巣山氏。見事な手さばきで木を削り、作るのは漆に使うヘラや刷毛など。つまりスタート地点に向かうための作業です。しかしこれも、漆器職人の大切な仕事。そんな道具を使って仕上げる巣山氏の作品は繊細でいながら頑強で、末永く愛用できる品ばかりです。

最後の一軒は『伊藤寛司商店』。4代目店主・伊藤寛茂氏の案内で漆器を見学します。ここで目を引くのは、古代あかね塗というオリジナルの漆器。

「塗ったばかりの漆は暗い色。それが使い込むごとに、艶が出て明るくなります。この変化のために、7〜8回重ね塗りする最後の一回に、貴重な国産漆を使用しています」と伊藤氏。

展示されていた経年変化を経た古代あかね塗の器は、鮮やかな朱と見事な艶を放っていました。さらに伊藤氏は工房である築110年の土蔵も案内してくれました。荘厳ささえ感じるような静謐な蔵で繰り返される漆器づくり。改めて、この地の漆器に込められた思いの強さを感じる光景です。

石本則男氏と松明塗。使い込むほどに艶が増す木曽漆器の特性が如実に表れる。

愛子さんと沈金の作品。背後にある額装された作品も、すべて顔料を混ぜた漆を削り出すことで描かれている。

『DINING OUT KISO-NARAI』では、オリジナルの漆器を『木曽漆器工業組合』と制作。とうじそばを入れたそれを、ゲストにサプライズでプレゼント。

『漆芸 巣山定一』の巣山氏。実用性と芸術性を兼ね備えた作品に定評がある。

巣山氏の代表作である姫枡重市松三段は、現在7年待ちの人気ぶり。

「軽さ、持ちやすさ、口当たりの良さ、洗いやすさ、重ねやすさ、という5つの“さ”を重視しています」と巣山氏。道具も自ら製作する。

日用品から高級品まで幅広い品ぞろえに定評がある『伊藤寛司商店』の4代目店主・伊藤寛茂氏。

工房である蔵は築110年で、現役の塗蔵として木曽で最古のもの。作業道具を上げ下げできるように窓が大きく取られているのが特徴。

古代あかね塗の椀。仕上げに希少な国産漆を使用することで、使うほどに艷やかに、丈夫になる。

DINING OUT KISO-NARAI漆とともに木曽の地に受け継がれる、おもてなしの心。

ツアーで巡った漆器の街・木曽平沢には、いくつか特徴的な風習もあります。ひとつは、店にスタッフが居ないこと。

間口の広さで税率が決められていた木曽平沢の建物は、入り口が狭く、奥に細長いうなぎの寝床。通りに面した側に店舗やギャラリーがあり、中庭を挟んで奥に工房がある造りが一般的です。

そして、職人たちは基本的に工房で作業をしているため、店舗部分は無人なのです。客は街道からふらりと店に入り漆器を見学、用があれば呼び鈴を押して工房にいる人を呼び出すというスタイル。不用心なようにも思えますが、これが工房と店舗を併設する木曽平沢らしさなのです。

もうひとつの特徴は、どの工房にもおもてなしの心が溢れていること。職人の方々に漆について尋ねれば、丁寧に教えてくれるのはもちろん、お茶やお茶菓子を出して、座って話し込んでしまうこともしばしば。古くから旅人を迎えた街道の文化なのでしょうか。

「せっかく遠くから来ていらしたからね。ただ“来てくれてありがとう”という気持ちです」。『石本玉水』の石本愛子さんはそう笑いました。

ツアーの締めくくりは、昭和6年(1931年)築の『日々別荘』にてランチ。ここは地域おこし協力隊の近藤沙紀氏が家主を務める施設で、週末に近藤氏主催のカフェがオープンするなど、さまざまな企画で地域活性化の拠点となる場所。

そんな『日々別荘』でこの日は、地元の郷土料理である朴葉寿司と、手打ち蕎麦が供されました。もちろん、器や箸は木曽漆器。器と料理を担ってくれたのは、『漆工房 野口』の野口義明氏と野口早苗さん。さらにこの蕎麦を打ったのは、先にご紹介した漆器職人・巣山定一氏。最後までおもてなしの心にあふれていました。

漆工房で漆の成り立ちを知り、石本夫妻の工房でその奥深さを知り、巣山氏に道具としての漆器のこだわりを伺い、伊藤氏のもとで伝統的な作業を見学し、そして最後に実際に漆器で食事をする。わずか半日の間に、木曽漆器に親しみ、漆器を深く学ぶことができるツアーでした。

漆器は職人の手で塗り直され、丁寧に修復されながら、長く愛用するもの。木曽平沢では毎年、多くの人で賑わう漆器市も開催されますので、何度でもこの街を訪れ、愛用の漆器を塗り直しながら、このおもてなしの文化と、木曽漆器の伝統を体感してみてはいかがでしょうか。

『日々別荘』は、ゲストハウスとしても利用可能なため、1日を通して町を楽しむこともおすすめです。また、より木曽漆器の伝統に触れたければ、ぜひ『木曽くらしの工芸館』へ。奈良井、平沢の職人の作品にも出合うことができます。

人、もの、こと。さまざまな体験をすることによって、この町の魅力は初めて享受できるのです。ですが、一度では、まだ足りないかもしれません。なぜなら、その全てが深く、奥ゆかしいからです。だから、皆、再訪を誓うのかもしれません。

おもてなしは特別なことではなく、ただ感謝の気持ち。それが木曽平沢に共通する人々の思い。

漆器ツアー最後には、『日々別荘』にて食事を。『漆芸 巣山定一』の巣山氏は、蕎麦打ちも行う。左より、『一般社団法人 塩尻・木曽地域地場産業振興センター』太田洋志氏、巣山氏。そして、『日々別荘』にて器と料理を担った『漆工房 野口』の野口義明氏と野口早苗さん、巣山とし子さん。ここにはいないが、今回のツアーは、近藤沙紀さんが構成。多くの地元の方々が参画したからこそ内容の濃い体験につながった。

住所:長野県塩尻市木曽平沢1692 MAP
電話:0264-34-2106

住所:長野県塩尻市木曽平沢1634-35 MAP
電話:0264-34-2254

住所:長野県塩尻市木曽平沢1607 MAP
電話:0264-34-2034

住所:長野県塩尻市木曽平沢1587 MAP
電話:0263-88-8530

住所:長野県塩尻市木曽平沢2272-7(道の駅 木曽ならかわ内) MAP
電話:0264-34-3888

Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

宇和島名物・太刀魚巻。時代を越えて愛される唯一無二の味。[河合太刀魚巻店/愛媛県宇和島市]

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秘伝のタレに潜らせながらじっくりと焼くことで、香ばしく、味わい深いおいしさになる太刀魚巻。

河合太刀魚巻店海産資源の宝庫・愛媛県で異彩を放つ名店。

北の瀬戸内海、南の太平洋、伊予灘、宇和海、豊後水道と豊富な漁場を抱える愛媛県。実際に訪れてみると、魚それぞれの鮮度や脂の乗りに加え、魚種の多彩さに驚かされます。街の食堂にも、魚屋にも、見たこともないようなさまざまな魚が並んでいます。

そんな愛媛県の宇和島に、少し変わった店があります。
店名は『河合太刀魚巻店』。その名の通り、太刀魚巻の店です。これほど魚種が豊富な愛媛で、太刀魚一本勝負。そこにはどんな物語が隠されているのでしょう。

「河合太刀魚巻店」の外観。かつては魚屋で賑わったエリアだが、いま賑わうのはこの店のみ。

河合太刀魚巻店名物はなくても訪れたくなる看板娘の人柄。

「ごめん!今日は太刀魚ないんだよ」

それが取材班を出迎えた『河合太刀魚巻店』の看板娘・河合京子さんの第一声でした。相手は自然。無いものは、無い。

「あるときは週に4〜5日はあるんだけど、無いときはめっきり。5回来て外れて、6回目でようやく、って人もいたよ」

快活で聞くだけで元気がもらえるような京子さんの声に惹かれ、店先でもう少し話を伺ってみました。

聞けば名物・太刀魚巻を考案したのは、京子さんの祖父。まだ冷蔵庫も普及していない時代、大量に揚がる太刀魚を活かすために青竹に巻いてチクワの焼台で焼いたのが始まりでした。

「このあたりは魚棚という地名で、この通りはみんな魚屋だったんだよ」

というが、現在、この店のほかに開いている店はありません。時代の流れを感じると同時に、その次代を越えて愛される太刀魚巻にいっそう興味が湧きます。

「コロッケはあるよ。これもおいしいよ」

それはこの店のもうひとつの名物、アジのすり身のコロッケ。ぎっしりと凝縮されたアジの旨みと、弾力、ピリッと効いたスパイス。素材が良いからか、魚の臭みとは一切無縁。味わい深く、ジューシーで、後を引く絶品です。

さらに京子さんの話は続きます。祖父と父のこと、近年の太刀魚の水揚げのこと、宇和島のこと、テレビの取材で大好きな俳優と中継で話し夢が叶ったこと。まるで昔からの友達と話すような時間。さすがは看板娘。名物の太刀魚巻がなくとも、訪れる価値がある愉しい時間を過ごせるはずです。

「河合太刀魚巻店」の看板娘・河合京子さん。その明るい人柄にファンも多い。

店のもうひとつの名物アジのすりみコロッケ。アジ100%で魚の旨みを凝縮。

プリッとした弾力と旨みに加え、スパイスの刺激もあり、酒の肴にもぴったり。

店の内観。客席などはないが、ここで名物を肴に一杯飲んでいく常連客も多い。

河合太刀魚巻店2日目にして出合えた名物・太刀魚巻。

翌日、取材班はもう一度店を訪れてみました。迎えてくれたのは昨日と同じ京子さんの笑顔。

「今日はあるよ!」

あたりに漂うタレが焦げる香ばしい匂い。焼台では見事な照りを放つ太刀魚巻が焼かれています。これが名物・太刀魚巻です。

淡白な太刀魚の身に絡む濃厚な甘辛のタレ。外側はパリッと香ばしく、中はふっくら柔らかで、ボリュームもたっぷりだ。一本あたり一尾半から二尾の太刀魚を使っているのだといいます。いまや高級魚となった太刀魚の、なんと贅沢な食べ方でしょう。

時代を越えて愛される名物・太刀魚巻。確かにこれはここにしかない、世界でひとつの味でしょう。

遠方から訪れる客も多いというこの店。それはもちろん太刀魚巻とアジのコロッケのおいしさのためでしょう。しかし話すだけで元気がもらえるような京子さんの存在もまた、『河合太刀魚巻店』の価値のひとつであることは間違いありません。

焼台から漂う、タレの焦げる香ばしい匂いは、角を曲がって表通りまで漂う。

外はカリッと香ばしく、中はふんわり。太刀魚の淡白な味わいが、タレとベストマッチ。

住所:愛媛県宇和島市吉田町魚棚28 MAP
TEL:0895-52-0122
http://www.tachiuomaki.com/

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山形・庄内の一流料理人や農家とともに開発したコーラシロップ。[和光アネックス/東京都中央区]

タイポグラフィの美しいデザインボトル。1本で約10杯のクラフトコーラを楽しめる。

WAKO ANNEX出羽三山の麓から生まれた、山形発のクラフトコーラ。

コリアンダー、シナモン、カルダモン、クローブなど、10種のスパイスが織り成す芳醇な香り、ブドウ糖、果糖、黒糖の3種の糖類のキレの良い甘味、レモン、ライム果汁の2種の柑橘のスッキリ爽快感。

それぞれのバランスが絶妙に良い飲み口のクラフトコーラが『YATA COLA』の特徴。製造しているのは、山形県鶴岡市の『ティーズファクトリー』です。

「山形・庄内に住むわたしたちが作る山形を楽しみ味わう、山形発のクラフトコーラ」は、山形・庄内の一流フレンチシェフや農家が集まり、独自のレシピを開発。たっぷりのミネラルと豊富な栄養価も含み、健康にも配慮。老若男女問わず支持を得ています。

前述、スパイスをしっかりと感じることができる一方、クセもなくレシピ派生もしやすく、炭酸割りをはじめ、お湯割り、牛乳割り、いずれも1(『YATA COLA』):3がおすすめ。加えて、料理の調味料としても利用できるため、ぜひお試しを。

様々な飲み方を楽しめるのがコーラシロップの利点。本文中に記したよう、氷で冷やしたグラスに『YATA COLA』とソーダを割るスタンダードをはじめ、『YATA COLA』と冷たい牛乳を注いだアイスチャイや『YATA COLA』と水を鍋で温めたホットコーラもおすすめ。お好みに合わせてぜひ。(全て1:3の割合が目安)

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp
 

Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI​​​​​​
(Supported by WAKO)

アイアンハートキャンプ7th (出店業者および関係者様専用)チケット

こちらは事前にご登録いただいた出店業者様および関係者様 専用チケット購入ページです

アイアンハートキャンプ7th 概要

イベント名 IRON HEART CAMP 7th
場 所 〒369-1304 埼玉県秩父郡長瀞町大字本野上 363 フォレストサンズ長瀞
主催 株式会社アイアンハート
日程 2022年11月12日(土)〜13日(日)  雨天決行
料金 大人 ¥15,000(税込¥16,500) ※宿泊・BBQ代込み
小学生以下のお子様0円(税込0円)
備考 例年は、初日のBBQのみのご参加が可能でしたが、今回は不可となります。
2日目のみのご参加は、例年通り、無料開放となりますのでチケットのご購入は必要ありません。

参加方法

  • キャンプチケットをお一人様一枚ご購入ください。複数名でご参加の場合は代表者の1名様がまとめて人数分をご購入いただきますようお願い致します。
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  • 支払い方法は『PayPay』『クレジットカード決済』『代金引換(ヤマトコレクトサービス)』のみとさせていただきます。
  • ※『代金引換(ヤマトコレクトサービス)』をご選択頂いた場合、チケット発送の際に決済となります。
  • チケット発送は10月1日より順次配送予定です。

参加にあたってのご注意

  • * 参加者の皆様には、自動的にイベント保険(あいおいニッセイ同和存外保険会社国内旅行傷害保険)に加入していただくこととなります(保険料は参加費込み。別途料金はかかりません。)
  • ※チケットをご購入いただいた方には、イベント保険の関係上、後日、ご参加の方全員のお名前とご住所、生年月日をお知らせいただきます。

  • 宿泊施設はフォレストサンズ長瀞さんの『トレーラーハウス』『コテージ』『カームベアー』のいずれかとなります。
  • 部屋割りなどは、ご購入時にお選び頂く事は出来ません。当日にアイアンハートスタッフがご案内致しますので、予めご了承下さい。
  • 宿泊施設内は、一部ベッドスペースに仕切りはありますが、基本的に男女関係なく混合の相部屋となります。
  • ご家族や団体様でお申し込みいただいた場合はできる限り同じトレーラーとなるよう配慮させていただきますが、1台で収まりきらない団体様の場合は、分割させていただき、他グループの方と相部屋になる場合がございますので、あらかじめご了承いただきますようお願い致します

購入の仕方について

※複数名でご参加の場合は代表者の1名様がまとめて人数分をご購入いただきますようお願い致します。

【例】大人2名 子供3名様でご参加の場合

  • 表の大人15000円(税込16500円)にチェックが入っていることを確認し、数量を2にして『カートに入れる』ボタンを押す
  • カート画面になったら、大人 15000円(税込16500円) 2点 になっていることを確認し、その下の『> ショッピングを続ける』をクリックして元の商品ページに戻る
  • 続けて、表の小学生以下のお子様 無料 にチェックが入っていることを確認し、数量を3にして『カートに入れる』ボタンを押す
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約300年の成果。土作りから食材に向き合う、絶品ジャム。[和光アネックス/東京都中央区]

一本一本、丁寧に育てられた植木からできた『夏みかんマーマレード』。味わいは甘さ控えめ。皮も残しているため、食感も楽しい。

WAKO ANNEXみんなに味わっていただきたいことは、植木の美味しいところ。

東京都三鷹市の植木農家『天神山須藤園』は、戦国時代の城跡が残る天神山にて14代300年以上にわたり土を耕してきました。

そんな歴史ある農園が「植木をもっと身近に」と展開しているのが畑に実った果物を活かしたジャム類。中でも『夏みかんマーマレード』は、人気の品です。

皮をしっかり残し、甘さは控えめに。苦味と甘味のバランスが絶妙な食べ応えのあるマーマレードは、畑仕事同様、手間ひまをかけ、ひとつひとつ丁寧に作られています。

冬に採った夏みかんは、そのままでは酸味が強いため、収穫後に貯蔵。酸を抜き、春まで待って加工しています。もちろん、化学調味料や合成保存料は一切使用せず、無添加。素材の味を大事にしています。

おすすめは、やはりトーストとご一緒に。塗れば、たちまち夏みかんの香りが立ち、凝縮された味を楽しむことができます。また、ソーダや紅茶ともお試しあれ。上質さが増し、ワンランク上のひと時を満喫できるでしょう。

都市農家として、植木生産農家として、農地の魅力や役割を伝えながら、まちなかに根付き、生きている『天神山須藤園』の姿は、実に清々しく、『夏みかんマーマレード』にも似ます。

名は体を表すごとく、生き方は味を表すのかもしれません。

そんな想いを馳せながら『夏みかんマーマレード』とトーストの朝を迎えれば、爽快な一日が約束されるでしょう。

たっぷりと『夏みかんマーマレード』をパンに載せてぜひ。味だけでなく、フレッシュな香りも魅力。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp

Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI​​​​​​
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御嶽信仰の聖地で滝に打たれ、やがて心は自然と一体になる。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県王滝村]

『御嶽神社』新滝での滝行。一般体験は『一般社団法人・木曽おんたけ観光局』に問い合わせを。

DINING OUT KISO-NARAI「DINING OUT」翌日。地元の文化を肌で感じるふたつのツアー。

2022年7月末に長野県奈良井宿で開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。

約2年半ぶりの開催となった19回目の『DINING OUT』は、地元婦人会や伝統工芸品組合、地元小中学校の生徒たちに支えられ、ゲストにただ地元の魅力を伝えるだけでなく、この先も長く地元との繋がりを生みました。

【関連記事】山に触れ、山を知り、山に学ぶ。中山道34番目の宿場・奈良井宿を舞台にした19回目の「DINING OUT」速報。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県塩尻市]

さらに地域と繋がり、理解を深めるために、晩餐の翌日には、地元文化に触れるふたつのツアーが組まれました。ひとつは、『御嶽山信仰』の一貫である滝行、もうひとつは、この地に伝わる木曽漆器の工房巡り。

この記事ではそんなツアーのひとつ、滝行の様子をお伝えします。

滝行の場へと向かう山道。夏日だが登るにつれて空気はひんやりと変わっていった。

DINING OUT KISO-NARAI「御嶽山」を敬い、信仰する「御嶽信仰」の歴史。

土地や歴史、伝統や由縁を知り、その上で見て、感じ、経験する。それが本当の意味の体験となって、心に刻まれるもの。今回のツアーではそんな知識を学びつつ、バスに乗って滝へと向かいます。

ガイドは、木曽の文化や歴史を紹介する輿幸信氏。バスの中では、この地に育ち、『御嶽信仰』を身近に感じてきた輿氏による解説が繰り広げられました。

『御嶽山』は標高3,067m。独立峰としては富士山に次いで日本で二番目の高さを誇り、その悠然とした姿から古くから山岳信仰の対象とされてきました。ただしその信仰は、厳しい修行により悟りを開こうとする修験道。一般の人には、遠い世界の話でした。

それが変わったのが江戸時代末期。「講」と呼ばれる、地域のコミュニティ単位で信仰するグループが誕生します。講の中で集めた資金で代表者が参拝するこの講で御嶽信仰は身近になり、一説によると、一時期にはその数60万人近くまで信者を増やしたと言われています。

滝行のスタイルも、そのときに変化。修験道では1日4回の滝行を100日間続けてようやく山に入ることができた、という滝行。それが徐々に緩和され現在では、日帰りなどもできる比較的体験しやすいものになっています。

しかし、先人たちが命を賭して挑んできた滝行と、その背景は同じ。山に触れ、自然と一体化し、雑念を払い、体に自然のエネルギーを取り込む。それがこの地の滝行の目的です。

窓の外の景色や自らの実体験を交えながら、おもしろく、わかりやすい解説を続ける輿氏。

「私も滝行は何度も経験しています。人生観が変わるような体験です」。

そんな言葉でツアー参加者たちの気持ちを盛り上げます。

ガイドの輿氏(左)と参加者たち。輿氏の話により、ただの山景色が霊山としての意味を持ち始めた。

『御嶽神社』第22代宮司である滝 和人氏のお祓いを受け、正式参拝する希少な体験。

里宮内に飾られる信者に奉納された天狗の面。島崎藤村の『夜明け前』内にも、この面の精密な描写がある。

山の中に無数にある石は墓ではなく霊神碑という信仰の証。『御嶽信仰』では人は亡くなると『御嶽山』に引き寄せられ神の眷属になると信じられている。

DINING OUT KISO-NARAI滝に打たれ、自然に溶け込む。滝行の本質を見たゲストたち。

まず『御嶽神社』で宮司による正式参拝を終えた一行が、いよいよ滝へと向かいます。

普通、一般向けの滝行では「清滝」という滝で行われるところを、今回のツアーでは修験道の修行の場であり、より荘厳な「新滝」へ。水量が多く、流れも強いこの神聖な場所で滝に打たれるのです。

白装束に着替え、次いで準備運動を兼ねた禊。舟を漕ぐような動作と独特の祈りの言葉で山の神を呼び込みます。

禊を終え、水の落ちる轟音に圧倒されつつ、滝の中へ。斜めから日が差し、水しぶきが虹を作る荘厳な風景です。

それぞれ滝に打たれたツアー参加者たち。その顔は一様に、体験前よりすっきりとしているように見えました。
「やる前は不安でしたが、いまは清々しい気持ち」。
「水は冷たかったけれど、だんだんそれを感じなくなり、自分が自然と一体化したような気分になりました」。
「大自然のなかで、自分が、人間が自然の一部なのだと感じられました」。

参加者たちからはそんな感想が飛び出し、輿氏はうれしそうにそれを聞いていました。

「自分が生まれ育った木曽の、他にはない部分を伝えることが私の役目。今日という日の体験で、そんな何かを感じ取ってもらえたら。峠の古道歩きのツアーもやっているので、ぜひまた木曽に来てください」。

輿氏はにこやかにそう話し、参加者たちを見送りました。

轟音とともに水が流れ落ちる新滝。修験者たちが修行の場とした聖地。

準備運動を兼ねた禊の儀。大声を出し、体を動かすことで体の中の悪いものを出し、滝に打たれて新たに良いものを取り入れる。

滝に向かう参加者。大迫力の新滝だが、清浄な空気と水しぶきが心を洗う。

「行けるところまで行き、自然と一体になったと思ったら戻る」との指示。どの参加者も体験後は、その言葉を深く理解していた。

住所:長野県木曽郡王滝村3315 MAP
TEL:0264-48-2637
https://www.ontakejinja.jp/

住所:長野県木曽郡木曽町福島2012-5 MAP
TEL:0264-25-6000
営業:8:30~17:30(年末年始休業)
http://www.kankou-kiso.com/

Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

大人気のディップシリーズ。クセになるピリ辛ソースは、高いリピート間違いなし![和光アネックス/東京都中央区銀座]

人気の高い『NORTH FARM STOCK』のディップシリーズの『北海道野菜のディップ(トマト・チリ)』。60gの食べきりサイズは、いつも鮮度良く食べることができる。※本製品は蜂蜜を使用しているため、1歳未満の乳幼児には与えないでください。

WAKO ANNEXこのひと瓶さえあれば、誰もが料理上手に! 付けるだけで料理の美味しさに。

北海道産トマトと人参の旨みをギュッと凝縮させたピリ辛クリーミーなマヨネーズタイプの『北海道野菜のディップ(トマトチリ)』は、北海道岩見沢市『白亜ダイシン』の大人気シリーズ、『NORTH FARM STOCK』の品。

どこにもない上質な味。そして、四季のはっきりした北海道ならではのピュアなおいしさを届けることにこだわり、北海道発のナチュラルブランドを誕生させました。

地元の意欲ある農家とも連携を計り、岩見沢の、北海道の、おいしいものを全国に発信。愛する北海道をますます元気にするため、商品を展開し続けています。その中でも人気を博しているのが、前述の『NORTH FARM STOCK』ディップシリーズなのです。

クラッカーやカリカリに焼いたトースト、スティック野菜、サンドイッチのベース、ソーセージ、フライドポテトなど、一緒に食べれば、たちまち上質な料理に!

美味しい理由は様々あれど、特筆すべきは、素材と環境、そして人。新鮮な空気、綺麗な水、太陽の恵みなど、日本屈指の良質な風土を持つ北海道からは、同じく良質な農産物が育ちます。それだけでなく、「北海道のおいしいものを蔵出しで」を大事に、自分たちの目の行き届く範囲で産地や生産者とも繋がり、レシピもできる限りオリジナルを追求。瓶詰めから出荷まで、全て手作業で行います。

そんな想いが詰まった逸品は、一度食べればリピートすること間違いなし! 自身の食卓はもちろん、ギフトにもおすすめです。

おすすめは、シンプルな焼き野菜に添えてぜひ。ビールや赤ワインにも合う万能ディップ。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

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Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI​​​​​​
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「百万石の極み」に20品目を認定。全国に誇る至高の石川食材、統一ブランド化スタート。

百万石の極み知る人ぞ知る逸品食材がラインナップ。

豊かな里山里海に恵まれた能登半島、深い原生林が清冽な水を育む霊峰白山、肥沃な穀倉地帯を形成する手取川扇状地……。南北約200kmに細長く伸びる石川県は、実に多彩な表情を持っています。

その県土の各地で獲れる農作物、港に揚がる水産物は、量が多くはないために県外に流通する機会は少なく、全国的な知名度は決して高いとは言えません。しかし近年は、卓越した品質がゆえに一流の料理人たちがこぞって愛用し、一般人にもその名と唯一無二の美味しさが知られるようになった農林水産物も数多く存在します。

石川県は今年8月、県独自の優れた農林水産物を「百万石の極み」と認定し、統一ブランド化すると発表しました。ブランド化の専門家や生産流通関係者らでつくる有識者委員会により第一弾として選出されたのは、ルビーロマンや能登牛、加能ガニなど20品目です。

【認定基準】

  1. 一般的な品種と比較して形状・機能が優れているなどの「差別化」があること
  2. 品質管理体制が確立されているなど「生産体制」の充実
  3. 高い初競り価格やトップブランドと同等以上の価格など「市場性」の高さ
  4. 生産量が維持・拡大する見込みであるなど「生産量」の充足

第一弾の20品目は、いずれも一流シェフや美食家たちを唸らせる逸品ばかりです。

「百万石の極み」認定品目
ルビーロマン
能登牛
ひゃくまん穀
百万石乃白
能登とり貝
加賀しずく
のとてまり
エアリーフローラ
能登大納言小豆
能登志賀ころ柿
高松紋平柿
五郎島金時
加賀太きゅうり
加賀れんこん
加賀丸いも
源助だいこん
輪島海女採りあわび
輪島海女採りさざえ
加能ガニ
香箱ガニ
※「百万石の極み」の食材に関する情報はこちら

【関連記事】生産者の想いは熱く、その味は洗練の極みに。珠玉の石川食材、めくるめく。

『レスピラシオン』オーナーシェフの梅達郎氏。

『SHÓKUDŌ YArn』オーナーシェフ兼ソムリエの米田裕二氏。

『片折』主人の片折卓矢氏。

百万石の極み卓越した食材が生み出される背景をつぶさに見つめて。

これまでONESTORYでは、石川県のさまざまな食材に注目し、取材を重ねてきました。料理の世界の第一線で活躍するトップシェフ、パティシエ、ソムリエの方々と一緒に、時には生産者の元を共に訪ね、日々の生産における秘密や苦労についてうかがってきました。現地を直接肌で感じ、生産者の生の声を聞くことで、逸品食材が持つ魅力を理解したい。そして、そのポテンシャルをより良い使い方、調理の工夫やアイデアによってさらに高めたい。優れた食材に対する感謝と畏敬の念がそこにはありました。

今回、「百万石の極み」に認定されたいくつかの食材もONESTORYで取り上げ、大きな反響を呼びました。

ローカルガストロノミーの最前線に綺羅星の如く登場した金沢のスパニッシュレストラン『respiración(レスピラシオン)』。そのオーナーシェフのひとりである梅達郎氏と七尾湾に出て、海に浮かぶ養殖筏の現地取材を敢行したのは「能登とり貝」。一般的なものの2倍もある大きく肉厚なとり貝を育む里山里海の豊穣さ、手間を厭わず環境変化に弱いとり貝を大切に育てる漁師の方々に直接ふれることで、類まれな美味しさの背景を知ることができました。

能登町の高台に広がる「能登牧場」では、黒毛和牛である能登牛の飼養の様子をつぶさに見学しながら、能登牛の圧倒的な美味しさの秘密に迫りました。さらに、小松市のイノベーティブレストラン『SHÓKUDŌ YArn(ヤーン)』では、オーナーシェフ兼ソムリエの米田裕二氏に能登牛を使った料理を作っていただきました。「牛すじ煮込み」と「牛ヒレカツとじ」と銘打つ2皿でしたが、そんななじみ深い料理名からのイメージをいい意味で期待を完全に裏切る斬新なレシピと新感覚の美味しさに、取材班一同感服したことを思い出します。

能登のブランド原木椎茸「のと115」。そのプレミアム規格「のとてまり」の生産地を訪ねたのは片折卓矢氏。そう、今や日本を代表する和食の一店となった金沢の日本料理店『片折』の親方です。毎日最高の食材を求め、早朝からスタッフ総出で県内各地の漁港をまわり、天然水を汲み、山に分け入って山野草を摘んで……と東奔西走する同店。さすがの片折氏も極めて希少とされる、のとてまり級の巨大な椎茸が原木についているのを見るのは初めて。「鳥肌が立ってしまう」と、興奮しながら収穫を手伝う姿が印象的でした。

石川県七尾市出身の世界的なパティシエ・辻口博啓氏と訪ねたのは、県内のとあるブドウ畑。石川県が長年かけて開発した奇跡のブドウ「ルビーロマン」がちょうど収穫の時を迎えていました。2011年の初競りでは、辻口氏が一房50万円の当時最高値で落札し、東日本大震災で被災した中学生に振る舞ったという経緯もあり、同氏にとってひときわ思い入れの強いフルーツです。ブドウ棚からもいだばかりのルビーロマンを味わった辻口氏。この年、畑でのインスピレーションからルビーロマンを使った新作がお店で出されましたが、一体どのようなスイーツに仕上がったのでしょうか?

2020年から本格的に醸造に使われるようになった石川県生まれの新品種酒米「百万石乃白」。全国有数の酒どころとして知られる石川県で長年切望されてきた吟醸用の酒米です。当時百万石乃白で醸された全銘柄21種を取り寄せ、日本のトップソムリエのひとりである大越基裕氏が一挙に唎酒を実施。1本1本を緻密に分析していただきました。そこで特に気になった「手取川」にフォーカスし、造り手である白山市の酒蔵「吉田酒造店」を訪ねました。さらに、新品種の開発に取り組んだ研究所、未知の米作りにチャレンジした農家を訪ね、新しい日本酒が誕生するストーリーをたどりました。

どの取材でも現場でひしひしと感じられたのは、生産者の作物に対する大きな愛情と、最高のものを生み出そうという気概です。最高峰の食材たちを、やはり料理界最高峰のキーマンたちと共に取材できたことは、メディアとしてもこの上なく幸せなことでした。

『レスピラシオン』梅達郎氏による能登とり貝の一皿。

『SHÓKUDŌ YArn』のコースに登場することもある能登牛の「牛ヒレカツとじ」。

『片折』では、のとてまりをシンプルに出汁醤油を塗って焼き上げた。

ルビーロマンの畑を視察する『Mont St. Clair(モンサンクレール)』の辻口博啓氏。

辻口博啓氏が考案し期間限定で商品化したルビーロマンのスイーツ、その名も「ルビーロマン」。

百万石乃白を使った日本酒の全銘柄を、大越基裕氏は丹念に唎いた。

百万石の極み鈴のロゴマークは最高峰級の証。

「百万石の極み」のロゴマークは、枝にぶら下がる果実のようであり、漢字の「百」も思わせるデザイン。「鈴のようにたわわに実って継続的に未来へとつながってほしい」という願いが込められているといいます。

認定された20品目は販売促進が強化されていくとのことで、今後は県外でも目にする機会が増え、買い求めやすくなっていくかもしれません。なかには高価なものもありますが、少し背伸びすれば手が届くものがほとんど。身近に楽しめる最高峰級の食体験と言えます。

せっかくの一流の素材なら、プロの料理人に料理してもらったものを味わいたい。そう考える向きもあるでしょう。今後は石川県内の飲食店のみならず、県外にも「百万石の極み」素材を提供する店が増えていくはずですから、お目当ての食材をメニューに見つけたらぜひ味わってみましょう。

今後、「百万石の極み」のラインナップはさらに拡充されていく予定。石川の逸品食材はますます輝きを放っていきそうです。



Photographs:SHINJO ARAI, DAICHI MIYAZAKI
Text:KOH WATANABE
(supported by 石川県、公益財団法人いしかわ農業総合支援機構)

石川県食のポータルサイト
いしかわ百万石食鑑
https://ishikawafood.com/

地域の想いが込もった木造校舎で学ぶ。「塩尻市立楢川小中学校」。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県塩尻市]

1991年に作られた『塩尻市立楢川小中学校』の校舎。2022年度に小中学校に移行するにあたり改築されたばかり。

DINING OUT KISO-NARAI「DINING OUT」の骨格的存在。レセプションの舞台となった、義務教育学校。

2022年7月末に長野県奈良井宿で開催された『DINING OUT KISO-NARAI』。そこで最初にゲストを迎えるレセプションの場に選ばれたのは、『塩尻市立楢川小中学校』(以下、楢川小中学校)でした。

『DINING OUT』のレセプションに学校施設が使われるのは異例のこと。それでもこの学校こそ木曽の文化や歴史をゲストに伝え、体験してもらうための最適な場所として選ばれたのです。では『楢川小中学校』とは、いったいどのような学校なのでしょうか?

平成3年に木造校舎を新築。地元のひのきをふんだんに使用した、木の香り漂う空間は、音を吸収したり、湿度を調整する働きもある。

DINING OUT KISO-NARAI希少な木曽ヒノキをふんだんに使う木造校舎。

『木曽楢川小学校』と『楢川中学校』が統合され、小、中一貫教育の義務教育学校『楢川小中学校』となったのは今年度から。現在は1年生から9年生まで、約100名の児童生徒がここで学んでいます。

校舎は旧『木曽楢川小学校』の建物を増改築。約30年前に建築された、木曽ヒノキをふんだんに使った木造校舎です。これが、この地を伝える最初のポイント。土壌が固く、地中に深く根を張ることができない木曽地方のヒノキは成長が遅く、それゆえに年輪が濃密になり非常に硬い木材。寺社仏閣の建立や文化財の補修に使われるという希少な木材でもあります。

そんな木曽ヒノキをふんだんに使っているという事実は、この地が山や森といかに密接につながっているかを伝えます。

校内のいたるところにたっぷりと木材が使われる温かみのある雰囲気。

校舎1階にある教室。左手の窓の外は校庭。

DINING OUT KISO-NARAI偉大な芸術家の言葉とともに給食をいただく時間。

校舎に入り、木の温かみがある廊下を歩くと、突き当りはランチルームと呼ぶ給食会場。児童生徒たちは全員揃ってこのランチルームで昼食をとり、学年の垣根を越えた交流を図ります。そんなランチルームの入り口上には、大きな書が飾られています。

「山中に学ぶ」。

これは、この地に縁の深い芸術家・池田満寿夫氏の揮毫。山に触れ、山の恵みに感謝し、山とともに生きる。そんなこの地らしい言葉とともに、児童生徒たちは毎日食事を食べているのです。この言葉はそのまま、『DINING OUT KISO-NARAI』のテーマともなりました。

廊下を歩く児童生徒たち。生徒たちは奈良井宿のガイドなどもしながら地域との繋がりを学ぶ。

ランチルームに掲げられた池田満寿夫氏の揮毫による書。1992年にこの地を訪れた池田氏によって書かれたもの。

DINING OUT KISO-NARAI日々使う給食食器も、伝統工芸品・木曽漆器。

昼食の時間。ランチルームに併設された厨房で作る給食が食器に盛られます。その食器は、なんと木曽漆器。

この地に伝わる美しい漆の器で、児童生徒たちは毎日の食事をいただいているのです。この素晴らしい取り組みは、伝統文化や食事を大切にするための食育の一貫。地元漆器生産者の協力のもとでこの食器が使われているのです。

漆器は大切に扱えば何百年も使用できますが、乱暴に扱えば傷がつくことも割れることもあります。漆器のこと、歴史のこと、地元文化への誇り、物を大切にする心。生徒たちは食事を通して、さまざまなことを学ぶことができるのです。

そして、この精神性もまた、この学校をレセプションの場とすることでゲストに伝えたいことのひとつでした。

「地域の方の想いが詰まった学校です。だから地域を大切にしながら、この地だからできる教育をしていきたい」。山本秀樹校長は、そう話します。

児童生徒たちは3年生から漆の技法を学び、6年生になるとその集大成として、作った漆器を地元の漆器まつりで販売。コロナ禍でまつりが中止になっていた時期には、「ならにこ」というこども会社を立ち上げました。

あのランチルームに掲げられた言葉「山中に学ぶ」は、コロナの逆境にあってもこうして力強く、ポジティブに貫かれているのです。

そんな楢川小中学校をレセプションの舞台にした『DIINNG OUT KISO-NARAI』。奈良井宿の文化や歴史、地域への思いは、この校舎を通して、ゲストたちへと伝えられました。

漆器を日常的に使うことで、地域の伝統文化や物を大切にする心を育む。使うほどに艶が増すのは木曽漆器の特徴。

『楢川小中学校』の山本秀樹校長。『DINING OUT KISO-NARAI』ではゲストを前に学校説明も行った。

目標は「楢川から未来にはばたく」。9年間の一貫教育はさまざまな効果があり注目が集まっている。

https://www.fureai-cloud.jp/narakawa-ej

Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

食の祭典『ドリームダスク ファイナル』が、心に残してくれたもの。[DREAM DUSK FINAL/福岡県福岡市]

コースの口開けは、参加者全員でドン・ペリニヨンで乾杯。歓声が響く中、次々にスマホでパシャリ。久々の大型食イベントの再開を皆が心待ちにしていた瞬間だった。

ドリームダスク ファイナル各界のトップシェフが一堂に集う、食イベントが復活!

「もし、自分が大好きなお店の料理をハシゴして食べられたら最高だな。実際には1日では絶対にありえない名店のハシゴ。東京だけだとしてもハシゴなんてできるはずもないのに、今回でいえば大阪や金沢のシェフもいればミラノのシェフもいる。そんな僕の夢を形にしたところからドリームダスクは始まった……」
イベントの総合プロデューサーを務めた本田直之氏は、そう話しながらイベントの成り立ちを思い出します。2016年の第一回を皮切りに、毎回、日本各地、時には世界に散らばる日本人シェフまで、予約困難店のシェフがその日限りのチームを組んでひとつの晩餐を作り上げる。和食・フレンチ・イタリアン・中華・鮨など、コースを彩るシェフの人選も功名で「この人が前菜担当? この人がデザートなの?」と驚きの連続。通常はイベントなどへの参加を拒んでいるシェフや海外からの参戦など、『ドリームダスク』でしかなし得ない、シェフの編成も多くの耳目を集めてきたのです。実は2020年の第5回をもってファイナルとすることを決断したときには、次なる開催を惜しむ声が鳴り止まず、いつしか、最後の『ドリームダスク』のチケットは、食のプラチナチケットと呼ばれるほどに。

それが、新型コロナの蔓延……

『ドリームダスク ファイナル』として大々的に告知された2020年の最終回は、2度の延期を余儀なくされてしまうのです。
「大勢のお客様を一度にもてなす食の祭典なので、苦渋の決断であってもストップするしかなかった。お客様は本当に長い期間お待たせしてしまったし、シェフやスタッフには何度も何度もスケジュールの都合をつけてもらい、本当に申し訳なかった。2年以上の時を経て、ようやくなんです」と本田氏。この“ようやく”という言葉がイベントをレポートする間、取材班の耳にはずっと印象的に残ったのです。

ようやくの乾杯
ようやくの集い
ようやくの共演
ようやくの再会

今回、ONESTORYでは、7月に行われた『ドリームダスク ファイナル』の伝説の1日をレポート。コロナの影響で2度の延期を経てようやく実現した、食イベントが残した軌跡と奇跡を伝えていきます。

共演を果たしたのは写真右二人目より『すし処めくみ』山口尚享氏、『宮坂』宮坂展央氏、『ShinoiS』篠原裕幸氏、『LaCime』高田裕介氏、『Ristrante TOKUYOSHI』徳吉洋二氏のシェフ5名、ドリンクディレクター『AnDi』大越基裕氏

開演前、150名以上のフルコースディナーのテーブルセットも抜かりなし。今か今かと静かに開演の時を待つ。

ドリームダスク ファイナルあえての、あり得ない料理の連続が、唯一無二のコースに。

5名の錚々たる顔ぶれのシェフがひとり2品ないしは3品を作り、ひとつのコース仕立てで楽しませてくれる『ドリームダスク』。これだけでもあり得ない夢のコースであることは重々理解できるのですが、このイベントの凄みは実は数にあるのです。今回、定員は150名。最終日には参加希望の声が殺到し、会場のキャパシティの許せる限り、なんと180名が一度に食事をともにしたというのです。
それが熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに。できたてが次々とサービスマンによりテーブルにサーヴされ、気がつけばペアリングのドリンクも寄り添うようにセット。この量を一度に手掛ける料理人の技術と熱意はもちろんのこと、会場となった『ザ・ルイガンズ.リゾート & スパ』を運営するプランドゥシーのサービスマンのスピードと手際の良さ、シェフをサポートするキッチンスタッフのチームワークが三位一体となり高次元のクオリティを実現。ゲストはストレスなく、料理と美酒に酔いしれ、至福のときを楽しめていたのです。
開始前「厨房はすごいことになっていますよ」とミラノから参戦の徳吉シェフが話していたのですが、“徳吉シェフはゲストをお出迎えするほどに、随分余裕があるのかな?”と思いきや、茹でたてのパスタを絶妙のタイミングで提供したいがために、あえてコースの途中まではぐっと耐えに耐え、ここぞのタイミングでパスタを茹で、茹で上がった180名分のパスタをフライパンで返し次々とソースを絡めていたのです。10人前のパスタでもベストなタイミングで出すのは至難。それを180人前、シェフがタイミングを図って動き出すと聞き、このイベントの凄まじさを実感。パスタが運ばれたと思いきや総合ディレクター本田氏を含めたスタッフ自らがひと皿ずつトリュフを削るパフォーマンスもゲストに待ち時間を感じさせない絶妙のパフォーマンスだったのかもしれません。
石川県野々市市に店を構える『すし処めくみ』の山口氏はコース中盤、ウニちらしを披露したのですが、なんと180人前の酢飯とウニを舞台上で混ぜ合わせてくれたのです。しかも驚くべきはウニの量と質。酢飯と同等ないしはそれ以上のウニが投入され、混ぜれば混ぜるほど、光り輝くオレンジ色のウニご飯になっていくのです。聞けば、ウニの形を崩したくないと山口氏は石川県から自ら車を11時間も走らせ福岡に会場入り。最高の状態でウニを提供したといいます。
さらに「皆さんに石川県のウニの美しさと質の高さを感じてもらいたくて、車で運びました。でも、結局は見せた後は混ぜちゃうんですけどね」と会場を驚きと笑顔に包みます。
『ShinoiS』篠原氏は前菜、スープ、ごはんまで、最多の皿数3品の広東料理を作り上げ、『宮坂』の宮坂氏は胡麻豆腐に椀物で日本の夏の粋を表現。『LaCime』高田氏はコースのトップバッターとして店の名物・ブータンドックと、魚のメイン・鯵のエスカペシュを提供しフランス料理ならではの深みある味わいを披露してくれました。
それぞれのシェフが思い思いの仕事で個性ある料理を披露していくのですが、個性ある点と点が、一本の線になっていくのも『ドリームダスク』。そこにはドリンクディレクター・大越氏のコースを通した、ペアリングのセレクトが脇を固めているのでしょう。
「まったく異なる料理が順々に提供されるので、コースを通じて気をつけたのは、個性あるベストなペアリングではなく、コース全体を壊さないセレクト。そうしないと、ひとつのコースとしての体裁が壊れてしまいますから」と大越氏。
ひと品ひと品の個性を大切にしながらも、コース全体を影でコントロールする。さらにお酒で物語を紡いでいく。そんなドリンクディレクターの存在もこの5つの個性をひとつのディナーに成立させる影の立役者だったのです。

山口氏が披露した「ウニちらし」。米の量より多い、石川県産のウニのきれいな旨味に酔いしれた。

150人前のウニを一気に酢飯と混ぜる。壇上で披露した山口氏のパフォーマンスに、カメラを持つ人だかりが幾重にも行列を作る。

コース中盤から終盤、一気にパスタを作り出す徳吉シェフ。次から次にフライパンを返し、できたてを食膳へと運んでいく。

総合プロデューサーの本田氏もトリュフ削りに参加。チーム一丸となって晩餐を盛り上げるのが印象的であった。

見事なまでにアルデンテのパスタ。ハマグリと牛脂を使ったソースにトリュフがたっぷりと削られた。

篠原氏が提供した一品。「三味鮮露筍 ジェットファームのアスパラガス」。3つの味わいを食べ比べ。

「冬瓜燉魚翅」、フカヒレ冬瓜上湯蒸しスープを仕込む篠原シェフ。

猛暑の福岡に涼を運んだのが宮坂氏の「胡麻豆腐 車海 枝豆 出汁ジュレ」。一口味わうと夏の恵みと、ひんやりとした食感が時を忘れさせてくれる。

冷製の賀茂なすと鱧のお椀を仕込む宮坂氏。150人以上の鱧切りも一気に行うなど想像を絶する厨房での仕事がコースを支える。

揚げ焼きした鯵を酸味の効いたソースで味わう「鯵のエスカペシュ」。

チームで協力しながら美味を生み出す「LaCime」高田氏。

ドリームダスク ファイナルシェフ、スタッフ、ゲストが一丸となって楽しんだ食の祭典の意義とは?

それぞれがそれぞれの立場から、ベストの力を尽くしイベントを盛り上げる。そんな使い古された言葉を、すべてのスタッフが肝に銘じて動く。それがひとつの形となったとき、180名のゲストも含め、歓喜の輪は生み出されました。これは『ドリームダスク』を称賛したのではなく、体験談。コースを終了した後に、シェフたちは舞台に上がり感謝の言葉、喜び、難しさ、楽しさ、五人五色に色々と伝えてくれました。それらを楽しんだゲストより自然と心からの拍手が送られたのですが、鳴り止まない拍手は『ドリームダスク』が訪れたゲストの心に残したもの、そのものだったのではないでしょうか。
皆で分かち合った感動、会話とコミュニケーションで生まれる笑顔、同じ時間を共有する喜び、久しぶりの時間……
そのすべての想いが会場を包み込んでいたのです。
本田氏がこぼした“ようやく”。
それは大好きな仲間でこんな時間を共有したかったという、切なる願いそのものだったのかもしれません。
ディナーとディナーの間となる2日目ランチには、海を目前にした『ザ・ルイガンズ.』の屋外スペースを使ってのスペシャルランチが行われ、一般にも開放。地元福岡の人気店が屋台を出し、気軽に名店の味を食べ歩くこともできました。多くの来場者が通常ではありえない名店ハシゴを一般でも体験できたのです。

イベント開催の2日を通して感じたのは、食は楽しく、楽しい時間は幸せを生む。コロナによって難しくなったイベントのありかたとありがたさ。

とにかく、楽しい時間がなければ、人は弱ってしまう。食は人を楽しませ、強くする。そんな分かりきったはずの喜びでした。

「今回でドリームダスクは一区切りですが、たぶんまた何かやりたくなる。ようやく、こんなに楽しい時間が生み出せたんだから。期待してていいよ」

本田氏の最後の言葉は、次への期待と喜びに。『ドリームダスク』が心に残してくたものは、きっとこのドキドキなのでしょう。
『ドリームダスク』を経験した人はきっと、この響きを聞いたらならば、自然とドキドキせずにはいられません。次に『ドリームダスク』という言葉を再び聞ける日を、我々は楽しみに待つことでしょう。

『餃子のラスベガス』『三原豆富店』『藁焼 みかん』『めしや コヤマパーキング』『二加屋長介』『清喜』『大重食堂』『スナックアポロ』など、ランチに行われたイベントでは福岡の名店が集合。

ユーモラスな表情が印象的な福岡土産・にわかや煎餅のお面をかぶる本田氏と大越氏。

『ドリームダスク ファイナル』を盛り上げたドリームチーム。

Text:TAKETOSHI ONISHI

 

DREAM DUSK Encoreの開催が決定!

もう一度だけ、最高の形を目指して……
ファイナルを終えた直後に発表されたのが、2回のリスケを余儀なくされたファイナルへの思い残し。
2023年6月10・11日の開催予定でドリームダスクが再び帰ってきます。

https://www.luigans.com/dreamdusk/

開催詳細および予約開始日時につきましては、決定次第ザ・ルイガンズ.公式HP、Instagramにてご案内させていただきます。

実も、種も、皮も。ひと瓶にひと房丸ごと入った食べるジュース。[和光アネックス/東京都中央区]

『食べるぶどうジュース』は、シャインマスカットが丸ごとひと房入っているため、液はトロトロ。ジュースだが食べ物のような味わいと充実感を堪能できる。

WAKO ANNEX食べておいしい、身体に優しい、美容にうれしい、ぶどうジュース。

「種も皮も丸ごとは、『食べるぶどうジュース』だけ」。そう語るのは、製造元の山梨県南アルプス市の『ジット』です。

ジュースなのに、なぜ食べる? そう思う人もいるかもしれませんが、一度口にしたことがある人ならば、この表現に頷くはず。

原料は、シャインマスカット。採れたてのぶどうをすぐに自社加工し、実はもちろん、種も皮も丸ごと使用。それを可能にするのは、改良に改良を重ねた独自の破砕製法にあります。

丸ごと使用することによって、ぶどうそのものの味わいをダイレクトに満喫できることはもちろん、一般のぶどうジュースには入っていないビタミンEやオレイン酸、リノール酸が含まれているのが特徴。美肌やアンチエイジングにも効果が期待できます。

冷やして飲むだけでなく、凍らせてシャーベットにするも良し、ヨーグルトにかけたり、パンに塗るも良し。万能に美味しくいただけるため、様々なシーンにぜひ。

新鮮な味をそのまま表現するために、何度も試作を繰り返し完成した『食べるぶどうジュース』。水も砂糖も一切使わず、完全無添加。ひと瓶飲んでも77kcal。美容と健康にもこだわる。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp

Photographs:JIRO OHTANI
Text:YUICHI KURAMOCHI​​​​​​
(Supported by WAKO)

食べ終わった瞬間、また来たくなる店。北の大地で人気を集めるうどん店。[名水うどん野々傘/北海道虻田郡]

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グリルチキンうどん。「とり天や唐揚げよりも、なるべくヘルシーに」との思いから生まれた人気メニュー。

名水うどん 野々傘シーズンオフでも行列ができる人気店。

雄大な大地に、見渡す限り広がる麦畑。
北海道はシェア60%以上で独走する日本一の小麦の生産地にも関わらず、蕎麦やラーメンのイメージに押され、うどんの印象は強くないかもしれません。そんな北海道・羊蹄山の麓に知る人ぞ知る人気うどん店があることをご存知でしょうか。名は「名水うどん 野々傘」。周辺のシーズンオフである夏の間でも行列ができる人気店です。

店内でまず目を引くのは、そのメニュー。
「ぶっかけうどん」などの定番に加え、「グリルチキンうどん」や「山わさび香る肉ぶっかけ」といった個性派メニューも並んでいます。そしてどのメニューにも添えられている丁寧な説明。きっと店主が気配りの行き届いた人物なのでしょう。

さらに店内を見渡してみると、民芸調の店内に古道具が配置されているのに気づきます。格子窓の向こうには蝦夷富士・羊蹄山を一望。どれだけ待っても苦にならないような、ゆったりとした穏やかさに満ちた空間です。

うどんはやや細めですががモチモチとしたコシがあり、小麦の風味が豊か。出汁のほのかな甘み、手のこんだ具材のバランスも絶妙で、たっぷりのボリュームもうれしいところ。決して市街地からのアクセスが良好な場所ではないにも関わらず、連日の盛況ぶりも納得の味です。

メニューを見るだけで内容が想像できるような親切な説明書きが添えられている。

室内は民芸調の風情ある空間。窓の外には羊蹄山の雄姿を一望。

人気のちく玉天ぶっかけ。玉子天の半熟の黄身をうどんに絡めて味わうのもおすすめ。

名水うどん 野々傘「お客さんの笑顔のため」。店主の人柄も店の魅力。

おいしさの秘密を、店主の野々田耕一郎氏に伺ってみました。
穏やかな笑顔とやさしい語り口が印象的な人物です。

「お客さんを喜ばせることだけが、ここをやっている目的。だからお客さんの笑顔が一番うれしい」

それだけで人柄が伝わるような、素敵な言葉です。

聞けば野々田氏は、岐阜生まれの大阪育ち。北海道の大学で酪農を学んだ後、大学事務員として務めていた。そして30代の後半で脱サラを思い立ちました。
「脱サラのセオリーといえばラーメン屋ですが、研究のために食べ歩いている間に、うどんも良いなと思い始めたんです」

それから独学で製麺を学び、地方から来た学生に試食してもらっては感想を聞いて腕を磨く日々。そしてついに、学生から「まあまあおいしい」の声。
しかし野々田氏の修業は、まだ終わりではありません。

39歳で退職し、今度は大阪にあるうどんの名店で本格的なうどん作りと経営を学ぶ。そして2005年、満を持して羊蹄山の麓に、この店を開いたのです。

店主の野々田氏。「職人気質ではない」と笑うが、ゲストを思い味を追求する真摯な姿は職人的。

山わさび香る肉とろたまぶっかけ。山わさび、醤油漬け卵黄、とろろ、肉の贅沢なハーモニー。

名水うどん 野々傘食べる人を気遣う小さな工夫がいろいろ。

「僕は職人気質ではないので、自分が打ちたいうどんよりも、お客さんが喜ぶうどんを作っていきたい」

そう話す通り、野々田氏のうどんには、食べる側のことを考えた気遣いが満ちています。

たとえばうどんは圧力鍋で茹でることで、独特のもっちりした食感を出しつつ、提供時間を短縮。待たせすぎないようにとの配慮が、良い形で味にも作用しています。肉うどんの肉は、最後に炙って香ばしさをプラス。グリルチキンを乗せるのは、「少しでもヘルシーなものを」との想いから。

食べ終わった瞬間に、また来たくなるようなうどん。
それはおいしさだけでなく、店主の人を幸せな気分にさせる優しさがメニューに反映されているからでしょう。
まだ見ぬ誰かのことを想像し、その幸せを願えること。それはひとつの才能であり、そしてものづくりの原点でもあります。

ちなみに店名の「野々傘」は大学事務員時代に学生たちから「野々さん」と呼ばれていたことに由来するとか。その親しみを込めた呼び方からも、当時から変わらぬ野々田氏の人柄が垣間見えます。

ゲストを待たせないため、という思いからスタートした圧力釜による湯で上げは、うれしいおいしさへの効果も。

細めだがしっかりとコシがあり食べごたえがある。具材や出汁との絡みも絶妙。

炙る、焼く、冷やすなど細かな作業のひとつひとつが丁寧。その積み重ねがおいしさにつながっている。

住所:北海道虻田郡京極町更進466-5 MAP
電話:0136-42-2381
https://www.facebook.com/nonodasan/

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ニセコの一棟貸しコテージ。夫婦の青春が詰まった、カタツムリの家。[Tree Shell Niseko/北海道虻田郡]

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蓄熱するモルタルと呼吸する丸太の効果で室内を快適に保つというコードウッドメイソンリー工法。

Tree Shell Niseko丸太とモルタルを積み上げた独特な工法。

整備されたゲレンデ周辺に高級ホテルが並び、外国人観光客向けの英語の看板が連なる−−まるで外国の避暑地のような、おしゃれな町・北海道ニセコ。
そんなリゾートの印象が強いニセコですが、大半は大自然に囲まれる閑静な場所。
それはいわば “何もない方のニセコ”。そんなエリアの一角に、一棟貸しのコテージ『Tree Shell Niseko』はあります。壁に無数の丸太の断面が見える不思議な建物。“Tree Shell(カタツムリ)”の名の通り、曲線が描く渦巻きが不思議な穏やかさを醸し出します。

宿泊施設としてのオープンは昨年とのことですがが、建物はもっと古いもの。それは傷んでいるのではなく、大切に使いこまれてむしろ魅力を増している印象があります。この建物に潜む物語を、オーナーに伺ってみました。

「丸太をモルタルとともに積み上げるコードウッドメイソンリーという工法です。木はこの地に生えていたカラマツを使っているんですよ」

そう教えてくれたのはオーナー・工藤三智子氏。

夫婦二人のセルフビルドだといい「たいへんだったけど、愉しかったな」と明るく笑いました。

ニセコのシンボル・羊蹄山を見渡す絶景もこのコテージの魅力のひとつ。

Tree Shell Niseko部屋の中心に据えられた重厚なヒーター。

「開拓ごっこがしたい」そんな動機のもと、本州出身の工藤氏がご主人とともにこの地に移ってきたのは、20年ほど前。胸まで伸びた草と木々があるだけの1300坪の土地に、小さな小屋を建てたのが始まりです。

「冬には10m以上の雪が降る地。週末だけ来て作業するのでは、なかなか進みません。それで退路を断つ意味でアパートを引き払い、ここに建てた小屋に住み始めたのです」

ログハウスビルダーだったご主人はさらに電気工事を学び、工藤氏は職業訓練校で左官を身に着けた。さあいよいよ建物の着工、かと思うとそうではありません。

「セルフビルドの本を読んでいて、とあるヒーターが気になって。それでアメリカにそのヒーターの勉強をしに行きました」

そういって工藤氏が指差したのは、建物の中心にある重厚なレンガのストーブ。メイソンリーヒーターという蓄熱型のストーブで、重量は3tもあるといいます。

「戻ってきて、まずこのヒーターを作りました。だから建物よりも先に、ヒーターができていたんです」

一度火を入れると本体に熱を蓄え、薪が燃え尽きたあとも、じんわりと穏やかな暖かさが続く。この穏やかな空間を象徴するようなヒーターです。

写真左が蓄熱式薪ストーブ、メイソンリーヒーター。レンガ造りで重量は3トンにも及ぶ。

オーナーの工藤氏。職業訓練校で左官を学び、セルフビルドに役立てた。

Tree Shell Niseko駆け抜けた青春が詰まった、思い出の建物。

そしてようやく建物の建築がスタート。デザインのイメージは、カタツムリ。

「幼稚園の頃かな。私が画用紙にカタツムリの絵を描いたら、母がそれをカバンにキレイに刺繍してくれたんです。きっとそれが心に残っていたんでしょうね」

5歳の頃に撒いた種が、20年の時を越えて実を結ぶ。若き夫婦は小さな小屋に住みながら、カタツムリの家を作りはじめました。モルタルとともに丸太を積む工法は二人がかりで一日作業をしても数十cmしか進まない、まるでカタツムリの歩み。草を払い、木を切り、家を建てる。それはまさに開拓と呼べるような日々だったのでしょう。

「本当に愉しかった」工藤氏は再びそう言いました。それは、毎日が風のように過ぎていく、夫婦ふたりの青春だったのかもしれません。

工藤氏の話の後で、改めて室内を見回してみます。
中心に堂々と佇むストーブ、その横には金属製のストーブがもうひとつ。上から見るとカタツムリの殻に見えるという建物は曲線が中心で、穏やかな開放感に満ちています。柱や梁やハンドメイドだという木製の家具は、丁寧に、大切に使いこまれて輝いています。

ふと窓の外をキタキツネが横切りました。それは特別なことではなく、このコテージの日常なのでしょう。

インテリアもセルフビルド。自然木の優しさを活かした穏やかな空間。

寝室は2箇所あり、4名まで宿泊可能。写真はシングルベッド2台を備えたロフト。

ウッドデッキには本格的なピザ窯も。キッチンには食器や調理器具も完備されている。

住所:北海道虻田郡ニセコ町ニセコ310-44 MAP
電話:090-9085-2766
https://treeshellniseko.com/

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ヘビーピラミッドバングル

newバングルが登場!

  • 三角のピラミッドが連なっているバングル
  • 大阪市にある【cmw-unknown】で制作して頂きました
  • 側面にはIRON HEARTの刻印入り!
  • 刻印は一文字づつ手作業で打刻していますので、一本一本表情が異なります。
  • 素材はシルバー925を使用、曲げる広げるなどの調整を行わないバングルです。
  • ※幅に対しての厚みと構造上、大きな力や無理な力を加えると金属疲労による破損のリスクが高まります
  • シンプルでほど良い幅感の為、△バングル【 IHSI-10 】やチェーンブレス【 IHSI-02 】との重ね付けもオススメです。

生産国

  • 日本

20th Anniversary 634S Jeans

アイアンハート20周年を記念したスペシャルモデル予約受付中

アイアンハートのさまざまなアイテムでご協力いただいている職人さんたちの力を借り、アイアンハート20周年を記念する特別なジーンズを作りました

  • wedge Leathers: Mr Hirao
    アイアンハートレザーアイテム担当する皮職人
    1.3mmの黒の馬皮を使い、専用デザインを型押し仕上げたスペシャルレザーパッチ
  • Doodlle 50: Mr Hayakawa
    ハンドルミシン使い一目づつ針を落として作り出す独特の世界観ワッペン刺繍持ち味デザイナー
    一目づつ、ハンドルミシン作り出されたアイアンハートステッチ。全てが手作業なので一本づつ違いあります
  • Hopping Shower:Mr Tetsu
    アイアンハートのプリントデザインから店舗の看板、バイクのピンストライプまでこなすマルチSign Painter
    20周年記念オリジナルデザインジーンズのポケット袋にプリント。このアイテムのみの限定デザインです

634S : サイズスペック

  ウエスト 前ぐり 後ぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 70.5 21.0 31.5 29.1 21.0 19.5 89.5
W29 73.0 21.5 32.0 29.9 21.5 20.0 89.5
W30 75.5 22.0 32.5 30.7 22.0 20.5 89.5
W31 78.0 22.5 33.0 31.5 22.5 21.0 89.5
W32 80.5 23.0 33.5 32.3 23.0 21.5 89.5
W33 83.0 23.5 34.0 33.1 23.5 22.0 89.5
W34 85.5 24.0 34.5 33.9 24.0 22.5 89.5
W36 90.5 25.0 35.5 35.2 25.0 23.5 89.5
W38 95.5 26.0 36.5 36.8 26.0 24.5 94.5
W40 101.5 27.0 37.5 38.4 27.0 25.5 94.5
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。
  • 製品はすでにワンウォッシュしてありますので ジャストの寸法でお選び下さい。

素材

  • 綿:100%

IH-634S-A : 20th Anniversary Jeans

丈夫さと粋さのギリギリ接点を狙って作った634S

  • IRONHEARTオリジナルの21ozセルビッチデニムを使い、2003年の発売開始以来、日本で世界でヘビーオンスジーンズのブームを生んだアイアンハートを代表するジーンズ。
  • 経糸に4番のムラ糸を、緯糸にはそれまでのデニムの常識を破る5番の太さの糸を2本束ね、シャトル織機でゆっくりと織り上げたアイアンハートならではのデニム。
  • シルエットは、セルビッチデニム使いのジーンズにありがちな体の線に合わない脇の膨らみや、必要以上のお尻の余りを極力取り去りスッキリしたラインに仕立てたストレートカット。
  • 縫製は昔ながらのミシンを使い、糸の太さを3種類そして色を2色と使い分けながら、強度と耐久性を追求したヴィンテージ仕様で、5年10年と穿ける作り込みをしてます。
  • 前開きはオリジナルタックボタンを使ったボタンフライ、ポケットの強度を上げるリベットはオリジナルの刻印入り、などのヴィンテージ感溢れるデティールに、ヒップポケットのオリジナルステッチにアイアンハートのアイコンでもある赤の「W」のステッチ、ベルトを下に通せるように上下だけをジーンズに縫い止めした4mm厚の革ラベル、などのアイアンハート独自のデティールがプラスされた634Sがアイアンハートスタイルの代表です。

同素材[セルビッチデニム]の商品はこちら

同シルエット[ストレート]のジーンズはこちら

634S : サイズスペック

  ウエスト 前ぐり 後ぐり ワタリ ヒザ巾 裾巾 股下
W28 70.5 21.0 31.5 29.1 21.0 19.5 89.5
W29 73.0 21.5 32.0 29.9 21.5 20.0 89.5
W30 75.5 22.0 32.5 30.7 22.0 20.5 89.5
W31 78.0 22.5 33.0 31.5 22.5 21.0 89.5
W32 80.5 23.0 33.5 32.3 23.0 21.5 89.5
W33 83.0 23.5 34.0 33.1 23.5 22.0 89.5
W34 85.5 24.0 34.5 33.9 24.0 22.5 89.5
W36 90.5 25.0 35.5 35.2 25.0 23.5 89.5
W38 95.5 26.0 36.5 36.8 26.0 24.5 94.5
W40 101.5 27.0 37.5 38.4 27.0 25.5 94.5
  • 商品により若干の誤差が出る場合がございます。
  • 前ぐり、後ぐりはベルト巾を含みません。
  • 製品はすでにワンウォッシュしてありますので ジャストの寸法でお選び下さい。

素材

  • 綿:100%

アジア・パシフィック予選突破。いよいよ本選へ向けてエンジン全開。

左から浜田統之シェフ、コミ(当日のアシスタント)の候補生、石井友之シェフ、長谷川幸太郎シェフ。見事『アジア・パシフィック大会』を突破し、これから本大会へ向けて本格始動する。

ボキューズ・ドール 2023急遽のアジア大会開催。異例の審査方法。いかなる環境においても、国として戦い抜く。

『ボキューズ・ドール』のフランス本選に出場するためには、各エリアの大会を勝ちぬかなければならないことは、前回も記した通りですが、今年のアジア・パシフィック大会は、異例での開催となりました。

4月の初旬までは、コロナ禍のためアジア大会は中止。直近の大会の順位を踏襲するというものでした。つまり、前々回一位だった日本は、自動的に世界大会の本選に進める予定だったのです。

それが突如、4月の半ばに、アジア大会が行われる通知がありました。しかも、これまでは、開催国へ出向き、世界大会と同じように実技が行われ、出場国の審査シェフが評価を決めるという、本選同様のスタイルをとっていたのですが、今回は、コロナ禍の影響も大きく、作品となる料理写真とレシピ、さらに2分間のイメージ動画(上記)をフランス本国に送り、ジェローム・ボキューズ氏、レジス・マルコン氏などの重鎮審査員が採点を行うという方式に決まったのです。

つまり、調理の様子や味の評価ができないのです。見た目の美しさや斬新さ、いかに細かに仕事をしているかの印象、そして説得力のあるレシピが必要となります。動画は、各国の伝統や独自性を加味しつつ、ボキューズ・ドールをいかに世界に普及させるかを見せるためのプロモーションだそうです。締め切りは6月15日。つまり2か月弱でそれらをクリアしなければいけないということになったのです。

テーマ素材は「豆腐」。

アジア大会ならではともいえる食材であると同時に、ビーガンやマクロビなどのニーズの高まり、環境問題への影響などが配慮されてのことでしょう。同時に、動物性の食品(乳製品は除く)の使用も不可というのがルールです。生まれたときから豆腐を口にしてきた日本人にとって、そうした素材を正面切ってフランス料理に仕立てるのはある意味、難題とも言えます。

無事、期日前に、すべての素材を提出し終えましたが、本部から連絡がきたのは、1か月をすぎた、7月21日の夜。結果は見事突破。順位は発表されていませんが、入賞国は日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの5か国。まずは、石井シェフに大きな拍手をおくりたいものです。

テーマ素材が決まり、過去のさまざまな資料を読み込みながら、アイディアを膨らませる石井シェフ。

彩な素材と豆腐を組み合わせながら、相性や完成度を予想して一皿の組み立てを考える石井シェフ。右はコーチの長谷川幸太郎シェフ。

ボキューズ・ドール 2023豆腐というテーマの難題と挑戦。たどり着いた豆腐は、ゼロから作ること。

さて、どのようにして、厳しいアジア・パシフィック予選をくぐり抜けたのか、その様子を振り返りましょう。

お題が豆腐と決まった時点で、石井シェフは、まず、県のアンテナショップを巡り、各地の豆腐を購入し、キッチンにさまざまな野菜を並べ、スタッフ全員で豆腐との組み合わせを試し、どんな野菜に相方として適性があるかを試していきました。結果、選ばれたのは茸類でした。鍋の具材を考えれば、豆腐との相性の良さは、自明かもしれません。

しかし、そこには難題が。市販の豆腐では、どうしても茸の旨味に負けてしまうのだそうです。そこで、自家製の豆腐を作ることを考えたのですが、市販の豆乳では濃度が足りません。そこで、知人の紹介で、逗子で豆腐店を営んで90年の老舗「とちぎや」を訪れました。

「市販の豆乳は大豆の固形分が14%くらいまでしかないのですが、とちぎやさんのものは、20%以上。早速、その豆乳を送ってもらい、自家製の豆腐を作ることに決めました。豆腐の作り方に関しても改めて勉強させてもらいました」と石井シェフは言います。

実は、石井シェフの考えは、豆腐そのものに茸の香りをつけることが狙いだったのです。豆乳にセップ茸とにがりを加え、真空にして、40℃で20分間加熱。その後1~2時間おき、さらによく水気をきって、かための豆腐に仕上げます。これだと、加工がしやすいうえに、きのこの香りを重ねていくなどの、メインディッシュとしての完成度が高くなるというのが、その理由です。

老舗豆腐店『とちぎや』の出き立ての木綿豆腐は、味はもちろん、目にも美しい。まだほの温かいおぼろ豆腐を試食する石井シェフは、濃厚な豆乳を試食用に分けてもらう。

ボキューズ・ドール 2023

食べられないからこそ、伝えるための戦略。

こうして土台となる豆腐ができたものの、完成までには、紆余曲折があったといいます。写真による審査だけに、見た目のインパクトや美しさ、いかに緻密に構成された一皿であるかが重要であるかということは、先述の通りです。真っ白な豆腐にスプーンを入れると中が複雑に構成されているというサプライズは写真では伝わらないのです。

実は、石井シェフが最初に仕上げた料理は、アジア大会に表現した料理とは別物でした。これには、メンターである浜田氏、長谷川氏から、「アジア予選を通らないぞ」という厳しい評価がくだったそうです。

試行錯誤の末に出来上がった一皿は、豆腐と茸の美しい層がアーチをなして重なり、4種のガルニチュール(付け合わせ)が華やかさを盛り上げています。

「実は、写真撮影(6月10日)の前日に、今のままではだめだと思い立ち、合羽橋へ行って樋型を買い、試してみて、ようやく納得のいくものができ上がったんです」という石井シェフ。最終形は、その樋型を使用してかためたものです。

「樋型の中に薄くスライスした自家製の豆腐を敷き、トリュフのシートをのせ、また豆腐を重ね、次にジロール茸のペーストを塗り、また豆腐をのせるというように、豆腐と茸を層にし、表面だけを凍らせてカットしたものが、メインとなるアーチ型の豆腐です。周囲には数種のガルニチュールを配しました。燻製をかけたサントモール(山羊のチーズ)の上に絹ごし豆腐のピューレを絞り、キヌアを散らしたものや、青りんごのジュースを流したタルトにパースニップのピューレを絞り、グリーンピースをあしらったもの、黒にんにくを詰めたモリーユ茸を煮詰めた酒でからめたものなどです」と料理の説明をしてくれました。ひとつ一つのガルニチュールにも、高度に緻密な考えがめぐらされ、心がこめられていることがよくわかります。

 石井シェフは、「浜田さんのひと言があってよかった」と言います。実は、今回、常勝国である、タイ、シンガポールが落選しているのです。そして、インスタに上がった、タイの出品写真を見てみると、石井シェフの初期段階の作品のように、白いムース状なのです。やはり、料理の構想が伝わらなかったということなのでしょう。今の段階では、順位が出ていないのでわかりませんが、アジアパシフィック予選がいかに厳しい戦いであったかということは、想像に難くありません。

本選は、プレート料理(一皿料理)とプラッター(大皿盛り)の2種で競われます。

プレートのテーマが9月末、プラッターのテーマが11月末に決まるというのがおおまかな予定だそうです。ついこの間までは、本選まであと10か月という気持ちだったのが、あっという間に半年を切ってしまいました。心がはやります。テーマ食材が出るまでに、やるべきことは何なのでしょうか?

「アジア大会は見た目の勝負でしたが、逆に本選は、見た目の美しさや斬新さはもちろんですが、とにかく美味しくて、熱々でないとダメなのです。にんじん、じゃがいも、玉ねぎなど、必ず使う野菜を、ガルニチュールとして使う場合、またはある程度のメイン素材として使う場合などをシュミレーションして、加工方法、味の決め方、温度の調整などの実験を繰り返します。なにしろ、テーマ素材が決まったら、その一か月後にレシピを提出することになると思いますので、それからでは全く時間がなくなってしまいますから」と石井シェフ。

まだまだ課題は山積み。それらを乗り越え、本戦に備え、日本を勝利へ導く。

試作段階のひと皿。何度も何度も制作を繰り返し、料理をクリエイションしていく。

過去の各国の作品や、今回作ろうとしている作品をCG化したものなど、大量の資料を読み込みながら、作品を考案。

緊張感のあるキッチンにて「勝つ」ためのディスカッションを続けるチームジャパン。左から浜田シェフ、石井シェフ、コミの候補生、長谷川シェフ。

『アジア・パシフィック大会』に出品したひと皿。この料理で見事、通過を果たした。

上記の料理のデッサン。緻密に料理を構築し、イメージを固めてから表現する。

ボキューズ・ドール 2023

米田 肇、浜田統之、長谷川幸太郎。勝つために揃った最強の布陣、チーム日本。

いよいよ日本チームの布陣が決まりました。

三ッ星レストラン「HAJIME」米田 肇氏が、試食審査シェフに選ばれました。そして浜田統之氏が日本チームのコーチに。コーチの役目は、日本チームをまとめ上げることはもちろんですが、『ボキューズ・ドール』内でいわゆる「顔がきく」といいうことが大切であり、その点、2013年の3位入賞以来、『ボキューズ・ドール』に関わり続けている浜田氏は最適です。そして、長谷川幸太郎氏は、キッチン審査シェフに任命されました。これは大会当日、舞台上の各キッチンを回り、キッチンを清潔に保っているか、素材の無駄を出していないか、などをチェックする役目です。同時に、出場選手そのものも、試食審査員に顔を知られたほうがいいとも言われています。

私情をはさむとまではいいませんが、人間ですから、やはり、顔を知っているかどうかに左右される部分がないとはいえないのだそうです。そのため、石井シェフは、ヨーロッパ大会に視察に行き、日本チームのTシャツを配るなど、ロビー活動に励みました。

こうして組まれた、最強の布陣、日本チーム。あとは、本番へ向けて努力を積み重ねるのみです。次号からは大会へ向けての進捗に加え、関係者と石井シェフの対談をお届けいたします。

Text:HIROKO KOMATSU

北の大地のチーズ工房が目指すのは、旅の土産ではなく、旅の目的になるチーズ。[ニセコチーズ工房/北海道虻田郡]

日本を巡るツーリングエッセイ『Grand Touring NIPPON』はこちらから

『ニセコチーズ工房』オーナー近藤裕志氏。発酵室で状態をチェックするのは、1日たりとも欠かせない毎日の日課。

ニセコチーズ工房観光地ニセコで異彩を放つチーズ工房の黒い建物。

北海道・ニセコにある、世界的な評価も高いチーズ工房の噂をご存知でしょうか。
場所はニセコ町の一角、羊蹄山のふもと。北海道らしい雄大な自然の中に佇む黒い建物が、その『ニセコチーズ工房』です。

工房とショップが併設された建物でショップ部分のガラスのショーケースの中には、チーズが20種ほど並ひ、奥にはイートイン用のカウンターも併設されています。

そんな店内をひとまわりしてみて、まず目を引くのは、店内のあちこちに置かれたメダルや賞状。手近なひとつを見てみると「WORLD CHEESE AWARDS」という世界最大級のチーズコンテストの名。その下には最高賞である「SUPER GOLD」。つまりそれは世界が認めたチーズを意味します。

賞状は他にも多数。額に入れずにそのままであったり、数枚が重なっていたり、いわば無造作とも思える様子で置かれています。きっとすべてを額装して飾るには、スペースが足りないのでしょう。それほど、ここのチーズは認められているのです。

ショーケースとイートインスペースがあるショップ。広大な北海道にあって意外に思えるほどコンパクトな店内。

ショーケースには常時20種ほどのチーズが並ぶ。一部、この店舗でしか購入できない限定品も。

無造作に置かれた賞状やメダル、盾。決して栄誉ある賞に無頓着なわけではなく、「ただスペースの問題」という。

ニセコチーズ工房先代との衝突を越え、やがて誕生したここだけのチーズ。

工房のオーナーの近藤裕志氏に話を伺ってみましょう。

聞けばここは裕志氏の父である先代が脱サラしてはじめた工房。北見で酪農を営む家に生まれたが大企業に務めていた先代が、思い立ってチーズ作りに挑戦。倶知安とニセコの生乳を使い、この地ならではのチーズを作る工房を2005年に開いた。その5年ほど後に、やはり別企業で働いていた裕志氏もチーズの世界へ。レシピ開発で先代と衝突しながらも、少しずつ独自の味を築き上げてきた。そんなストーリーを聞かせてくれた裕志氏。そしてこんなことを言いました。

「最初は観光地のチーズをやっていたんです」

観光地のチーズとは、つまりニセコに観光に来た人が買って帰るチーズのこと。観光地でやっているのですから、それで良いような気もします。しかし裕志氏は続けます。

「私が作りたいのは来た人が買っていくチーズではなく、それを買うためにニセコに来るようなチーズなんです」

その言葉には、決意と自信が満ちていました。

自然体で穏やかな話し方が印象的な近藤裕志氏。しかしその内には、熱いチーズへの情熱を秘めている。

基本は丁寧な手作業。量産はできないが、ひとつひとつの状態を見極めることで質を高める。

原料は北海道産ミルク。近隣の新鮮なミルクが、コクがあるのにクセのない上質なチーズになる。

ニセコチーズ工房それぞれのチーズの個性が際立つ、多彩なラインナップ。

仕事に戻る裕志氏を見送り、イートイン用のチーズプレートをオーダーしてみました。この日の内容は、ブルーチーズ、さけるチーズ、フルーツをあわせたクリームチーズ、12ヶ月熟成のミモレットチーズの4種。ブルーチーズは穏やかな風味でクセが強すぎず、食べやすいおいしさ。さけるチーズはフレッシュなミルクの味わい。クリームチーズは爽やかでコクがあり、それだけでスイーツとして味わえるほど。そしてミモレットは、濃厚で凝縮された旨味が圧巻だ。どれもチーズの個性が際立ちながら、主張が強すぎないやさしい味。穏やかでありながら記憶に残る、ここだけの味です。

次いで裕志氏が「自信作」と言っていたカマンベールチーズのソフトクリーム。これも驚きの完成度でした。しっかりと熟成をかけたカマンベールチーズをたっぷりと混ぜ込んだ濃厚な味わいで、チーズ屋の本気が垣間見える出来栄え。

「それを買うためにニセコに来るようなチーズ」

先程の裕志氏の言葉が思い出されます。
ニセコはチーズのために訪れるには、あまりに遠い場所です。しかし裕志氏の想いは、形になりつつありました。ニセコにしかない、ニセコらしいチーズ。ここは札幌から200kmの距離を越え、訪れる価値のある場所です。

チーズプレート。左から、12ヶ月熟成のミモレットチーズ、さけるチーズ、フルーツをあわせたクリームチーズ、ブルーチーズ。

濃厚な味わいとカマンベールチーズの香りが特徴のオリジナルソフトクリーム。

住所:北海道虻田郡ニセコ町近藤425-6 MAP
電話:0136-44-2188
https://www.niseko-cheese.co.jp/

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(supported by SUBARU)

手軽に一流の味を。ふっくら、とろける、あなごの缶詰。[和光アネックス/東京都中央区]

「木の屋石巻水産」の缶詰「三陸産あなご醤油煮」。中には、ふっくらしたあなごの醤油煮がぎっしりと詰まっている。使用目安は、ひと缶約2食分。

WAKO ANNEXファン待望のあなご醤油煮。震災を乗り越え、2020年に復活。

東北・三陸産で獲れたあなご(イラコアナゴ)をじっくりと煮込んだ「木の屋石巻水産」の缶詰「三陸産あなご醤油煮」。

丁寧な仕込みのため、あなご特有の臭みはなく、小骨まで柔らか。少し甘めの上品な味が染みた醤油煮です。地元宮城県のメーカーの醤油や喜界島の粗糖、隠し味に国産山椒を使用しており、脂がのったあなごはふっくらでとろけるような食感が食欲をそそります。

「木の屋石巻水産」は、三陸沖の海の幸を原料に仕込む水産加工メーカーです。特筆すべきは、そのスピード感。朝に水揚げされた魚は、昼には缶詰になっていることも。創業から約60年、常に海と向き合い、魚と向き合い、「うまい魚を、うまいうちに」をずっと守り続けています。

しかし、2011年3月11日の東日本大震災によって、工場や倉庫を失う事態に。生産などはストップされてしまいましたが、2013年に再スタート。人気を博していた沖穴子醤油味付」も名前を「三陸産あなご醤油煮」に改め、2020年に9年ぶりの復活を果たしました。

様々な想いが込められた缶詰は、ファン待望の逸品。ご飯のお供としてはもちろん、お寿司やたまご焼きなどにして美味しくお召し上がり頂けます。

やはり定番の食べ方は、ご飯に乗せてぜひ。湯煎で温めることによって、より美味しく、ふっくらした食感に。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp

Photographs:KOH AKAZAWA
Text:YUICHI KURAMOCHI​​​​​​
(Supported by WAKO)

山に触れ、山を知り、山に学ぶ。中山道34番目の宿場・奈良井宿を舞台にした19回目の「DINING OUT」速報。[DINING OUT KISO-NARAI/長野県塩尻市]

DINING OUT KISO-NARAI2年半の時を越え、帰ってきた「DINING OUT」。

去る2022年7月23日、24日。約2年半ぶりに『DINING OUT』が開催されました。

舞台となったのは、古の宿場町の面影が色濃く残る奈良井宿。中山道34番目の宿場であり、深い山々に囲まれる木曽路の街に、二晩限りのレストランが現れました。

料理を担当するのは、「ミシュランガイド東京」2つ星、「ゴ・エ・ミヨ東京」3トック、「アジアのベストレストラン50」1位、「世界のベストレストラン50」20位など、数々の賞に輝いた『傳』の長谷川在佑氏。常に産地や食材へ深い敬意を示す長谷川氏が、この地の食文化を紐解き、自身の感性に重ね合わせます。

新型コロナウイルス感染拡大によって世界中が翻弄され、繰り返された緊急事態宣言、自粛。飲食店においては、時短営業、酒類提供禁止……。コミュニケーションは遮断され、日常や当たり前は一変。様々な時代の節目を経て、人々の価値観が大きく変わる今、19回目となる『DINING OUT』もまた、新たなステージに進みます。それは、ただ土地の魅力を伝えるだけでなく、食を通してより深く地域に踏み込み、地元と深く繋がること。それではさっそく『DINING OUT KISO-NARAI』の様子をお届けします。

2015年に静岡で開催された『DINING OUT NIHONDAIRA』、2017年にパリで開催された『JAPAN PRESENTATION』のシェフを担ってきた長谷川氏。「『DINING OUT KISO-NARAI』は、それらとは全く別物。自分自身も本当に大事なことを知る機会となりました」と長谷川氏。

『DINING OUT』のホストを今回で通算10回務めるコラムニストの中村孝則氏。披露される土地への深い知識が、料理に彩りを添える。

DINING OUT KISO-NARAIテーマは「山中に学ぶ」。山深い木曽の地に受け継がれる伝統を紐解く。

「木曽路はすべて山の中」。

島崎藤村の代表作『夜明け前』は、そんな言葉で始まります。木曽を訪れてみると、その言葉が腑に落ちることでしょう。山々に囲まれ、冬は雪に閉ざされるこの地。ここには、保存食を中心とした独特な食文化が育まれました。今回の『DINING OUT』では地域に触れ、人に触れながら、そんな食文化を体験します。

ゲストが乗り込んだバスがまず向かったのは、レセプション会場である『塩尻市立楢川小中学校』(以下、楢川小中学校)。「小中学校」とは、小中一貫で9年間学ぶ義務教育学校で、この重厚な木造校舎では約100名の児童生徒が学んでいます。

入り口でホストのコラムニスト・中村孝則氏と地元の「お母さん」たちが出迎えます。下駄箱を通り、廊下を歩いてまず向かったのは教室。ゲストが席に着くと、中村氏の挨拶と、『楢川小中学校』の山本秀樹校長による学校紹介がありました。山に学び、山とともに生きる暮らし。校長先生の興味深くウィットに富んだ話に、ゲストたちは笑いとともに聞き入っていました。

次いで中村氏にうながされ、向かった先はランチルーム。この学校には全生徒が一度に昼食をとるための食堂が完備されているのです。ランチルームの入り口頭上には大きな書が飾られていました。

「山中に学ぶ」。

芸術家・池田満寿夫氏によるこの言葉こそ、今回の『DINING OUT KISO-NARAI』のテーマ。山に囲まれ、山とともに生きるこの地の知恵を、食を通して学ぶこと。それはゲストにとっても開催地の人々にとっても、一夜限りの晩餐では終わらない総合的な体験となることでしょう。

このランチルームで生徒たちは、学年の垣根を越えて交流します。さらに毎日の食事に使用されるのは、地域の方々から提供された漆器の食器。

「地域の方がくださった大切な器で食事する。食の大切さを学ぶ教育です」。そんな校長先生の言葉が印象的でした。

いよいよレセプションの幕開けです。アペリティフには、信州の地酒『亀齢』と郷土料理。この料理を担うのが、前述の「お母さん」たち、「楢川地域おこし農家組合」です。

信州の伝統野菜・羽淵キウリの漬物、地元ではおやつの定番という餅菓子・お釈迦のおみみ、家庭ごとに味つけが違うという夕顔汁。この土地で古くから親しまれている味を入り口に、この地の食を巡る一夜の体験が始まりました。

『楢川小中学校』の校舎は築31年。2022年度から、新たに小中学校として再出発を果たした。

木曽楢川小学校と楢川中学校を統合して生まれた楢川小中学校。1991年に新築された木造校舎には、地元のヒノキがふんだんに使用されている。

出迎えたのは、エプロン姿の「楢川地域おこし農家組合」の方々。地域とのふれあいを通して、ゲストをこの地の食の世界へと誘う。

レセプションは、3年1組の教室にて開催。『楢川小中学校』の山本秀樹校長先生による学校の説明から。まるで学校説明会のようなスタイルと興味深い話に、これからの晩餐に期待が高まる。

『楢川小中学校』のランチルームの掲げられた「山中に学ぶ」の力強い毛筆は、池田満寿夫氏の揮毫。

「楢川地域おこし農家組合」のお母さんたちが手がけた郷土料理は、地元で親しまれ、素朴で滋味深いおいしさ。器や盆などは、もちろん漆器。

「このへんは交通の便が悪いからね、おやつも何もみんな手作り」とお母さんたち。地元で親しまれる伝統の味を、心をこめてサーブしてくれた。

「楢川地域おこし農家組合」の皆様。古くから旅人が行き交う宿場町だけに、おもてなしの心が脈々と受け継がれている。

乾杯のドリンクは、長野が誇る幻の銘酒・亀齡が選ばれた。

DINING OUT KISO-NARAI中山道の上に現れた前代未聞のディナー会場。

『楢川小中学校』を後にし、いよいよ会場である奈良井宿へ。到着したゲストが目にしたのは、街道の上に並べられたテーブルでした。そう、今回の会場は、奈良井宿の街道上。中山道の路上で食事をとるという前代未聞の晩餐です。

中村氏と長谷川氏からの挨拶の後、いよいよディナーがスタート。

一品目は信州名物のおやき、二品目は海のないこの地でタンパク源として親しまれた鯉、三品目にはシナノユキマスを木曽地域独特の漬物すんきとともに。次いで木曽地域で食されてきた雑穀を柔らかく煮込んだ信州牛と合わせた一皿。どれもこの地に伝わる伝統を、長谷川氏流にアレンジした料理ばかりです。

その料理とともにゲストの目を捉えたのは器。艶のある木曽漆器の器は、実はレセプションで訪れた楢川小中学校の給食食器。生徒たちが毎日使用する器を通し、この地の食文化をさらに深く体験します。

三品目の料理サーブは、そんな『楢川小中学校』の生徒たちが担当しました。やや緊張の面持ちで慎重に料理を運ぶ生徒たち。

「どうぞごゆっくりお楽しみください」。

そう話す言葉には、宿場町に伝わるおもてなしの心がこもっていました。

奈良井宿の路上を貸し切ってディナー会場に。古の風情漂う街に、上質なレストランが出現した。

中村氏と長谷川氏による乾杯の挨拶。キッチン含め、拠点になったのは、奈良井宿の『徳利屋(とくりや)』。普段は、手打ちそばや独自の三食五平餅も人気の名店。

一品目の鰻と茄子。信州名物のおやきを、脂の乗った鰻を使ってアレンジ。

長野県に伝わる鯉食文化。長谷川氏は鱧のように骨切りして羽淵キウリの餡と合わせた。楢川小中学校で日常的に使用される漆の給食食器が、長谷川氏の料理としっくりと馴染む。

楢川小中学校の生徒たちによるサーブ。「プロのサービスを間近で学ぶことができた」と、生徒たちにとっても良い経験となった。

やや緊張の面持ちの『楢川小中学校』の生徒たち。配膳とご挨拶の役割をしっかりと果たした。

DINING OUT KISO-NARAIただの食事で終わらない、一連の体験としての「DINING OUT」。

料理は続きます。

きのこや山菜を煮込んだ鍋の中で蕎麦を温めて味わう投汁蕎麦は、厳しい寒さの中で体を温める知恵。素朴な郷土料理にこめられたアイデアと技術が、木曽の食文化を伝えながら、新鮮な驚きと感動も伝えます。

投汁蕎麦に使われていたのは、ほかの食器とは少し趣の違う木曽漆器でした。木曽漆器工業組合の石本理事長が登壇し、木曽漆器の伝統と魅力について語ります。

「漆は使うほどに透明度が上がり、艶が増していくもの。どうぞ末永くお使いいただき、そして使う度に、この地を思い出して頂けたら」と石本理事長。そう、この器は今日の思い出として、ゲストへのサプライズプレゼントだったのです。

テーブルには信州特産のルバーブととうもろこしのデザートが届きました。ディナーコースは、これにて終了。しかし木曽の食体験はまだ終わりではありませんでした。

登場した「地元婦人会・桜香会」の皆さんから手渡されたのは、わっぱの折り詰めに入ったおにぎりと漬物。ホテルに戻ってから小腹を満たすお夜食です。地元の方が心をこめて握ったおにぎりは、きっと旅の余韻とともに深くゲストの心に刻まれることでしょう。

打ち立ての香りと素材の風味が生きた蕎麦。この日のために作られた漆器の椀はゲストへのプレゼント。

「木曽漆器工業組合」の石本則夫理事長が、木曽漆器の歴史と魅力を語った。

格子越しにしっとりと会場を彩る花は、奈良井宿の宿『花と休息 Wakamatsu』店主であり花道家の山本文弥氏の作。

心をこめておにぎりを握ってくれた「地元婦人会・桜香会」の皆様。

ひとつは辛味噌の焼きおにぎり、ひとつは大葉を添えた酢飯。どちらもこの地で親しまれるおにぎり。

DINING OUT KISO-NARAI食を通して伝える、人との繋がりの大切さ。

長谷川在佑氏による地元の食文化への敬意に満ちたディナーコースは、心地良い余韻を残して幕を閉じました。

「待ちに待った『DINING OUT』。この日を迎えられたことが何よりもうれしい。この2年半の間にいろいろなことが変わりましたが、人との繋がりは変わることはありません。多くの人に支えられたこの『DNING OUT』を通して、人と繋がっていくこと、会うことの大切さを再認識できました」。

そんな挨拶で結んだ長谷川氏。

趣向を凝らした料理はもちろん、レセプションでの郷土料理、子どもたちによる配膳、木曽漆器のサプライズプレゼント、地元の方の心づくしのお夜食と、地元の方々の協力に支えられた今回の『DINING OUT』。それはこの2日の特別な夜だけではなく、今後も長く続くような深い繋がりを生みました。

日本のどこかにある日突然現れ、数日で消えてしまう幻のレストラン。しかし山中の豊かな食文化と地元の方々との繋がりを感じた一夜の晩餐は、生涯忘れない記憶となってゲストの心に刻まれたことでしょう。

過去最大人数の地元の方々が携わった『DINING OUT』。開催を支えた大勢のスタッフたち。厨房では地元飲食店のシェフたちも活躍した。

開催日程:2022年7月23日(土)、24日(日)
開催地:長野県塩尻市
出演:シェフ 長谷川在佑『傳』
    ホスト 中村孝則(コラムニスト)
協賛: 一般社団法人塩尻市観光協会、サントリー株式会社、日本航空株式会社
協力: 一般社団法人木曽おんたけ観光局、木曽漆器工業協同組合、塩尻市、塩尻市立楢川小中学校、奈良井区、奈良井宿観光協会

Photographs:SHINJO ARAI
Text:NATSUKI SHIGIHARA

14ozブロークンセルビッチワークジャケット〈ブラックオーバーダイ〉

    14ozブロークンデニムを使ったワークジャケット!

  • 【IHJ-122】を製品の状態でブラックでオーバーダイした一着
  • ブロークンデニムとは

  • 右綾と左綾デニムに比べて経糸と緯糸の接点が広く取られていて、綾織りと平織りの良い所をミックスした織り方のため、破れに非常に強いとされています
  • 左右交互に織られているため、ねじれが出ないのが特徴
  • ヴィンテージジーンズに見られる脚のラインのよじれは、デニムのよじれによるもの。ブロークンデニムは、そのよじれ防止を生地段階から実現したデニム。綾目を一定の幅で、反対方向に並べて織られ、デニム表面には綾目が出ない。この織り組織から、壊れないデニム=ブロークンデニムと命名されたデニムです
  • 商品により多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください

素材

  • 綿:100%

生産国

  • 日本

納期

  • 3月頃
  • 生産状況によっては大幅に遅れる場合もございます。

フルーツ王国岡山の名品、清水白桃のコンポート。[和光アネックス/東京都中央区]

「角南製造所」の「フルーツコンポート 清水白桃」。桃の生産者と栽培を契約し、その年の清水白桃の生育状況を把握。一番美味しい時期に収穫し、一番美味しいものを厳選して加工する。

WAKO ANNEX目、鼻、手。手作業でなければ生むことができない美味しさ。

昭和10年創業。フルーツ王国岡山の老舗加工メーカー「角南製造所」が作る「フルーツコンポート 清水白桃」は、手作業にこだわった逸品です。

人の感性とも言うべき目、鼻、手で完熟度合いを判断し、最も美味しく加工できるタイミングを見極めます。中でも、特にこだわっているのが、湯剥き。その理由は、桃の果肉と皮の間の一番美味しいところを残すことができるからです。これは機械ではできず、「角南製造所」では、約60年続けているのです。

そんな岡山産の清水白桃を丁寧にシロップ漬けにしたものが「フルーツコンポート 清水白桃」なのです。そのままいただけば、素材そのものの甘さや食感を楽しめますが、ヨーグルトやケーキのトッピングとしてもお勧め。ぜひ、シーンに応じて様々な清水白桃の味をお楽しみいただきたい。

ひとつ一つ丁寧に手剥きし、シロップ漬けに。まろやかな風味をそのままに、とろけるような食感が特徴。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
TEL:03-5250-3101
www.wako.co.jp

Photographs:KOH AKAZAWA
Text:YUICHI KURAMOCHI​​​​​​
(Supported by WAKO)

アイアンハートキャンプ7th チケット

はじめに

2014年より始めました、アイアンハートキャンプ。ご参加いただいた皆様に大変ご好評いただだいておりましたが、2019年10月に、西日本開催された『アイアンハートキャンプウェスト1st』最後に、2020年以降、新型コロナウイルス感染症影響により、開催見合わせておりました。

その後、関係各所との打ち合わせ重ね、今年2022年11月、ようやく、再開できる運びなりましたので、 アイアンハート好き皆様集まっていただき、BBQゲームなど楽しみながら、交流深めて頂きたい考えております。

ただ、新型コロナ感染症リスク考慮し、今回は例年より大幅規模縮小しての開催なってしまいます。受付人数は、ごく少人数なりますので、キャンプチケット販売際には、多くご希望沿いかねる状況予想されますが、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。

アイアンハートキャンプ7th 概要

イベント名 IRON HEART CAMP 7th
場 所 〒369-1304 埼玉県秩父郡長瀞町大字本野上 363 フォレストサンズ長瀞
主催 株式会社アイアンハート
日程 2022年11月12日(土)〜13日(日)  雨天決行
料金 大人 ¥15,000(税込¥16,500)
小学生以下のお子様0円(税込0円)

参加方法

  • キャンプチケットをお一人様一枚ご購入ください。複数名でご参加の場合は代表者の1名様がまとめて人数分をご購入いただきますようお願い致します。
  • チケットは、数量に限りがあります。なくなり次第、終了となります。
  • ※チケットをご購入いただいた方には、イベント保険の関係上、後日、ご参加の方全員のお名前と生年月日をお知らせいただきます。

チケット購入の仕方について

複数名でご参加の場合は代表の1名様がまとめて人数分お申し込みいただきますようお願い致します。

【例:大人2人 小学生以下のお子様3人でご参加の場合】

  1. 大人にチェックを入れて数量を2でカートに入れるボタンを押す
  2. カート画面になったら、大人2になっていることを確認し、“ショッピングを続ける”から元の商品ページに戻る
  3. 小学生以下のお子様にチェックを入れ、数量を3にして“カートに入れる”ボタンを押す
  4. カート画面で大人2、小学生以下のお子様3、になっていることを確認し、画面左に代表者の方の情報を入力いただき、手続きを進めてください。
  5. 事前に会員登録をしている場合は、左上のボタンからログインして頂くと、登録情報が自動的に入力されますので、お買い物がスムーズです。

スーパーフードとしても注目される、はだか麦の麦茶。[和光アネックス/東京都中央区]

「福岡正信自然農園」の「はだか麦茶」。はだか麦には豊富な栄養素が含まれ、スーパーフードとしても注目されている素材。

WAKO ANNEX自然を尊重したはだか麦の栽培。環境を配慮したはだか麦茶の品。

「はだか麦茶」を製造する「福岡正信自然農園」では、他の作物同様、自然の循環を尊重しながら植物の力を最大限に引き出す手法で、はだか麦を栽培しています。

はだか麦とは、世界最古の栽培植物のひとつとして知られ、愛媛県では古くから栽培されている麦の一種。プチっとした食感が特徴的であり、脱穀すると簡単に殻が取れることからその名が付いたと言われています。

そんなはだか麦を、もっと身近に楽しんでいただきたいという想いから生まれたお茶が「はだか麦茶」なのです。麦ならではの香ばしさが口いっぱいに広がり、ノンカフェインのため、お子さまや妊婦の方にも安心して楽しむことができます。

また、常に自然に敬意を示す「福岡正信自然農園」の想いは、パッケージや仕様にも反映され、包装は再生可能なとうもろこし由来の不織布を使用し、使い切りのテトラ型のティーパックを採用。

はだか麦を焦がさないよう、最初は低温でゆっくりと焙煎し、その後一気に火力を上げ、しっかり焙煎。この火加減とタイミングが誰でも美味しく淹れられるティーパックたる所以であり、熟練された職人技と感覚が成すもの。

日々の生活にはだか麦を取り入れることによって、健康にも健やかな美味しい日々をぜひ。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

急須やティーポットにティーパックを入れ、約90℃のお湯を150~200ml注ぎ、3~5分蒸らしてからぜひ。夏場や暑い日は、氷を入れ、冷やした「はだか麦茶」がお勧め。

※今回、ご紹介した商品は、2021年10月1日にリニューアルオープンした『和光アネックス』地階のグルメサロンにて、購入可能になります。
※『和光アネックス』地階のグルメサロンでは、今回の商品をはじめ、全国各地からセレクトした商品をご用意しております。和光オンラインストアでは、その一部商品のみご案内となります。

住所:東京都中央区銀座4丁目4-8 MAP
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Photographs:KOH AKAZAWA
Text:YUICHI KURAMOCHI​​​​​​
(Supported by WAKO)

金沢から新たな文化を。レストランという表現の地平を拓くシェフ・トリオ。[respiración/石川県金沢市]

レスピラシオンOVERVIEW

ローカルガストロノミーのディスティネーションとして注目を集める石川県金沢市。全国的にも指折りの名店ひしめくこの美食の地で、近年一気に輝きを増したレストランがあります。

『respiración(レスピラシオン)』。
スペイン語で「呼吸」を意味する言葉を冠するこのレストランは、2017年に金沢市の中心部である近江町市場近くに開業したモダンスパニッシュの店です。

開業からわずか4年で、ミシュランガイド北陸2021特別版にて二ツ星を獲得。環境への配慮や生産者支援などサステナブルな取り組みを評価するミシュラングリーンスターもダブル受賞し、その名は全国に知られることになりました。

『レスピラシオン』は3人のシェフにより設立されました。
梅 達郎氏。
北川悠介氏。
八木恵介氏。
彼らは揃って金沢市の隣の内灘町出身。そして同い年。梅氏と八木氏は幼稚園から一緒。小学校からは北川氏も加わり3人共にミニバスケ、バスケットボールに打ち込みながら中学時代までを一緒に過ごしました。家は梅氏と北川氏が歩いて1分の距離。八木氏の家もそこからわずか5分です。高校は北川氏だけが離れたものの、引き続きそれぞれの高校でバスケに取り組みながら、親密な付き合いは続きました。洋服の趣味も、音楽の趣味も同じ。興味のあるもの、好きなことを共有し、いつしか3人は一緒にいることが当たり前になっていました。

そんな3人は、高校卒業後、それぞれの道に進みます。
けれど、時を経て3人ともが自分の愛すべき家庭を持った30代後半、再び結集し、つくり上げたのが『レスピラシオン』です。

鉄の結束で同じ夢に向かって歩く3人。そこには、一体どんな物語があるのでしょう?

『レスピラシオン』の軌跡、そして今を見つめます。

住所:石川県金沢市博労町67
電話:076-225-8681
営業時間
   昼:12時一斉スタート
   夜:18時一斉スタート
 定休日:月曜日を中心に月6回
https://respiracion.jp/