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【デジタル広告最新トレンド2018】今アメリカで起きている4つの現象

digital ads
あらゆる業界でデジタル化が進んでいるように、広告もその例外ではない。むしろテクノロジーの進化とともに、いち早くデジタル化が進んだ業界の内の1つと言っても過言ではないだろう。 昨今、インタラクティブな広告を目にすることが多くなったように思える。インタラクティブとは双方向で情報のやりとりができる状態を指し、このトレンドはSNSやスマートフォンによって急速に推し進められた。そして、ビジネスにおけるソーシャルメディアの活用によって、企業とユーザーがお互い気軽にコミュニケーションがとれる場所ができた。 こうした環境に慣れてしまったユーザーにとっては、一方的な商品やサービスの宣伝を超えた体験が重要になってきている。 また、後から説明する"広告嫌い”の若い世代やネットへの信頼を失っている人にも受け入れられるような新しい広告の在り方が求められてきている。こうした点を踏まえると、今後デジタル広告はユーザーが「違和感を感じない」だけでなく「主体的に楽しめる」ことが求められるのではないだろうか。 今回は、今アメリカで起きている4つの現象に触れながらデジタル広告の最新トレンドをご紹介したい。 関連記事:2018年にUXデザインを取り巻く7つの変化

1. デジタル広告費 > テレビ広告費

デジタル広告の市場は急速に成長しており、アメリカでは昨年の2017年に遂にデジタル広告費がテレビ広告費を上回った。その要因としては、効果的なチャンネルを通して目標とするセグメントにリーチできる、広告の効果を瞬時に測定できる、自動化もできてコストが抑えられるなど、様々な要因はあると思う。 ただ、最も大きかったのはテクノロジーの発達による、人々の生活の変化だろう。人々はテレビを見るよりスマートデバイスを使っている時間が長くなり、動画コンテンツもネットフリックスやユーチューブで見るようになってきている。こうした変化を考えると、日本のデジタル広告費がテレビの広告費を追い越す日も遠くないかもしれない。

2. 新しい広告の出現

Googleが始める"遊べる広告”

デジタル広告は、ネイティブ広告のような一貫性がありユーザーが違和感を感じないものが増えてきており、冒頭でも述べたように最近はよりインタラクティブなものにシフトしている。 その一例にGoogleのプレイアブル広告(遊べる広告)を挙げたい。Googleがエイプリル・フールの週にマップ上に「ウォーリーを探せ」のキャラクターを出現させたことで話題となったが、このゲームとは内容が少し異なる。 google_find_waldo 画像転載元:Google Japan アプリのゲームをしていたら、動画広告が流れ始めたことはないだろうか?通常の動画広告は、決められた時間の広告動画を観ることで何らかの報酬(ゲーム内でのポイントなど)が得られる。 しかし、プレイアブル広告は、動画を観る代わりに別のゲームのミニゲームをプレイすることができるのだ。Googleはこの広告の時間をただ鑑賞のために使うのではなく、よりインタラクティブなものにしようとしている。実際にプレイしてそのゲームが気に入ればゲームのダウンロード画面に進むことだってできる。 不思議に思うかもしれないが、簡単に言うとあるゲーム上で別のゲームをしていることになる。動画広告と違って、ユーザーの操作に反応するので、自然と広告に対する興味を高めることができるのも特徴だ。フェイスブックも最近テストを始めたようで、今後見かける機会が増えるだろう。 Playable_ads 画像転載元:glispa

コアなファンへのリーチ

NikeはNBAとのパートナーシップ提携に伴い、2016年、2017年のシーズンからNBAのユニフォームの製造もしている。ユニフォームにはNikeのロゴだけでなくNikeConnect(ナイキコネクト)のロゴも付いており、スマートフォンをナイキコネクトのロゴに近づけると、限定コンテンツやレアな商品にアクセスできるようになっている。 これまではユニフォームのみだったが、今年の4月にナイキコネクトを搭載したスニーカーを限定販売した。購入者は今後数ヶ月に亘ってニューヨークで実験的に行われる取り組みに参加することができる。まだその詳細は明かされてないが、月に一度2つの限定モデルから1つだけ購入するスニーカーを選ぶことができるようだ。 このように、限定的な情報を逐一チェックしてくれる熱烈なファンであれば、広告であっても関心を持って見てくれる可能性が高く、インフルエンサーとしてブランドに良い影響を与えてくれる可能性も十分にある。 彼らのようなコアなファンにパーソナライズした広告を届けるためには、電子デバイスだけでなく身の回りのあらゆるものがデジタル広告への入り口として使われるようになるのではないだろうか。 nike-air-force-1-nyc 画像転載元:HYPEBEAST

3. ネット・SNSへの信頼の低下

最近大きな話題となっているのは、ネットにおける信頼性である。フェイスブックの個人情報流出騒動で起きたSNSなどの無料プラットフォームにおける個人情報の取り扱いやフェイクニュースの問題など、こうした危険性は常に騒がれてきた。 PR会社エデルマンの調査によると、メディアやサーチエンジン、SNSプラットフォームへの信頼が昨年に比べて低下している。年代別で見ると、若い世代の方が低下率が高くなっている。 2018_Edelman_Trust_Barometer 画像転載元:2018 Edelman Trust Barometer Global Report こうしたネット全般への信頼性・信憑性への懸念は企業側にもあるようで、P&Gやユニリーバといったこれまで広告の大口クライアントであったグローバル企業は昨年デジタル広告費の削減を発表していた。 こうした問題の原因の一つは、誰もが簡単に情報の発信者になれるようになった(参入コストが下がった)ことで、広告の信憑性だけでなく広告が表示される場所などを含めた統括的な質の担保が難しくなっているからだと考えらえる。 広告収入が9割のGoogleでは、ネット上のユーザー体験を損なわないよう同社が提供するブラウザのGoogleクロームでは勝手にポップアップが表示されるなど著しくユーザー体験を損ねる広告に関してはスクリーニングする取り組みを行い、広告主の自主的な規制を促している。

4. 広告嫌いのミレニアル世代

録画したテレビ番組のCMをボタン一つで飛ばしてしまうように、デジタルではアドブロックという広告を表示させないサービスが増加している。なんとアメリカでは3割以上のインターネットユーザーがアドブロックを使用しているとされている。 これに対応するためにアドブロッカー・ウォールと呼ばれるアドのブロックを無効にしないとページ内容が表示できないサイトもある。一方で、アドブロッカー・ウォールのせいで、ユーザーがサイトから離れてしまう問題もある。 スマートフォン用のアプリなどは、クックパッドのプレミアムサービスのように基本的に無料だがアップグレードにはお金がかかるといったフリーミアム(フリーとプレミアムを合わせた造語)のサービスが半ばデフォルトの状態だ。こうしたサービスは広告収入によって支えられているので、若いユーザーは煩雑な広告の表示や「売り込み」感の強い広告にうんざりしているのかもしれない。 以下、ユーザー体験を損ねるデスクトップ、スマートフォン上の広告の例である。

デスクトップ:

  • ポップアップ広告
  • 音声付きの自動再生広告
  • カウントダウン付きのプリスティシャル広告(コンテンツ表示前に表示される広告)
  • 大きなスティッキー広告(スクロールしてもついてくる広告)
desktop_ads 画像転載元:Coaliation for Better Ads

スマートフォン:

  • ポップアップ広告
  • プリスティシャル広告
  • 画面の30%を占める広告
  • 点滅アニメーション付きの広告
  • 音声付きの自動再生広告
  • カウントダウン付きのポストスティシャル広告(リンクをフォローした後に表示される広告)
  • フルスクリーン・スクロールオーバー広告(スクロールするとコンテンツ上に表示される広告)
  • 大きなスティッキー広告
smartphone_ads 画像転載元:Coaliation for Better Ads

まとめ

デジタル広告の市場は急速に成長し、テレビへの広告費用も上回るほどになった。GoogleやNikeが行なっている取り組みは、常にデジタルな環境に囲まれているユーザーにも訴求できる新しい広告の形なのかもしれない。また、デジタル広告が載せられるプラットフォームへの信頼の低下は問題であるが、インタラクティブな広告のトレンドは、広告を嫌う若い層への対策とも取れる。 このように、これからの時代はユーザー体験を重視し、いかにユーザーに広告を広告と感じさせないか工夫していく必要があるだろう。そしてユーザーが価値を感じる対象がモノから体験にシフトした今、広告一つに取ってもユーザーの思考や行動を分析して体験を設計し、ユーザの反応に対しても様々な視点で潜在的なニーズや抱えている問題を読み取っていくことが求められるのだ。 参考:

【2018年】マーケティングの未来はITトレンドの先にあり?マーケティング施策7つのまとめ

2018 marketing trends
2017年のマーケティング施策の結果はいかがだっただろうか。反省・改善点を踏まえ、2018年のマーケティングトレンドをキャッチし、新たな戦略へのヒントにしていただきたい。 そこで今回は2018年マーケティングトレンドを様々な分野と関連してまとめた。一見マーケティングには関係ないと思えるような最新技術の活用や、そこにある潜在的なマーケットのチャンスなど、業界関係なく検討すべき把握しておきたいものばかりとなった。 関連記事:【2018年】ITの最新トレンド10大予測

自動車産業、音声認識、iPhoneの技術進歩から見えるトレンド

1. 自動運転車の未来には新しいメディアチャネルの機会があり?

自動運転業の勢いはマーケターもマークしておくべきことがある。まずはその勢いについて例をあげると、自動運転車開発会社であるWaymoは400百マイル(644㎞)もの自動運転車の試運転をアメリカの一般道で実施済みであり、Tesla、Audi、Mercedes-Benz、BMWなど多くの高級車が自動運転機能を持ち始め、大手自動車配給サービス会社Uberは約19億ドル(1900億円)ものVolvoを購入したというのである。 現在市場に出ている機能はクルーズコントロールや自動ブレーキなど部分的な自動機能であるが、先に述べた勢いを踏まえると、今後かなりのスピートで全自動へシフトしていくことなる。そしてこの進歩が進むにつれ、運転手が運転に集中する必要が無くなってくるはずだ。 そうなると、彼らはその代わりに他に何をするのか。何かしらのコンテンツを消費するという選択肢が考えられないだろうか。つまり乗客は自動運転車のカーナビに流れる映像を見たり、スマートフォンをいじったりする時間が増えるということである。UberやLyftなど商用の自動運転車に関しては車内広告などが普及してくるかもしれない。 map of Autonomous Vehicle Industry ↑の写真はリンクより引用。大手メーカーがテクノロジーを強みとした新興企業とタイアップしていることがわかる

2. 音声検索のための最適化がSEOの勝ち組に残る鍵?

Googleによると2016年にあった検索の約20%が音声認識を使ったものだったという。また、アメリカ国内のアンドロイドユーザーに絞ると25%という驚きの数字がある。これは2020年までに50%にまで上昇するとも予測されており、ウェブマーケティング従事者にとって、音声による検索のためのウェブサイト最適化が必要になると言える。 なお、音声による入力はタイピングより簡単なので、1回の検索でたくさんの単語が入ると予想される。つまり、一般的に少数の単語を検索キーワードとするのではなく、より具体的かつ多くの単語に引っ掛けてコンバージョンを稼ぐようなロングテールなキーワード設定が必要になるのではないだろうか。

3. 新型iPhoneのおかげでARはユーザー、マーケターにとって身近なものになる

まだ記憶にも新しいiOS11には、「ARKit」というAR(拡張現実)アプリ開発フレームワークが搭載されている。ARを使ったアプリやコンテンツ作成のオープンソース化がいよいよAppleからなされたのである。また企業のARコンテンツ開発にも開発の進捗が見られる。例えばメジャーリーグベースボール(MLB)のiPhoneアプリは試合中にiPhoneを通してコートを見ると、画面上に打率や選手の情報が出てくるという。また大手家具小売店、IKEAはスマートフォンを通して、実際に家の中に家具を配置してみた様子がわかるARアプリを開発してる。 iPhoneにAR機能が加わったのはただの新機能ではなくコンテンツマーケティングなどにおいてゲームチェンジャーととらえるべきだろう。もしかしたらインスタ映えではなくAR映えといったコンテンツが人気になることもありえるかもしれない。 AR MLB case ↑の写真はEngadgetより引用

まだマーケティング実務に時間を費やしているの?人工知能によるスマートな処理

4. マシーンラーニングによるマーケティングオートメーション

技術的には目新しくはないが、マシンラーニングはマーケティング分野でも実用レベルで使えるところまできている。使ってから短期間でもその導入効果がわかりやすかったり、最近では低額で始められるプランもあるので気軽さが高くなってきている。代理店に高いお金払う必要なく、マーケターは基本設定だけ登録しておけば良いのでミスや人件費の削減、的確な分析に基づく効果が期待できるためさらに浸透していきそうである。

5. AIによるメッセージ管理

業界全体を通してこの機能のROIはまだないが、期待値は高い。特にオンラインビジネスにおいてメッセージ機能の重要性が高くなっていることは下記に挙げるデータからも言える。   1)世界で使われているアプリ上位10個のうち、6つがメッセージングアプリである 2)消費者の65%は企業に問い合わせをするよりメッセージングアプリを使うことを好む また、AIを使ったチャットボットによる顧客サポートで大幅に業務のコストを減らせるという点や迅速で的確な対応によるサービスの向上ができる点を達成できれば、売上利益に大いに貢献できる要素なのでは。 関連記事:人工知能(AI)や機械に絶対奪われない3つのスキル

ソーシャルメディアマーケティングの重点チャネルを見極めよう

6. インスタグラムの台頭

インスタグラムは2017年9月時点で毎月のアクティブユーザーが8億人に達したと発表した。ソーシャルメディアの重鎮、Fecebookは20億人なので数字的には差はあるものの、インスタグラムの勢いと今後の期待値は高い。2016年下半期に追加となったインスタグラムのストーリー機能は、類似機能の先駆けであったスナップチャットを1年足らずであっさり抜いた。またブランドエンゲージが他のチャネルより高かったり、広告の規制などもよりソーシャルメディアマーケティングに注力をしているブランドを呼び込む要素になっているという。 またEコマースプラットフォームがインスタグラムフィードから商品詳細情報やそのまま買い物ページに飛ぶことができるような機能を始めたり、インスタグラム側もショッピング機能を強化したりと、ビジュアルからブランドの確率と、購買に繋げるルートが確立されていきそうである。 snapchat vs instagram stories ↑の写真はrecodeより引用

7. Twitterは落ち込み気味

Twitterはユーザー獲得に苦しんでいるようだ。2017年の第二四半期にはマンスリーアクティブユーザー数が全く増えなかったという事実もある。そのため2018年はユーザー獲得に手を焼き、広告機能や劇的な新機能の追加などは期待できなさそうである。 関連記事:オンラインブランドのソーシャルメディア活用事例ー成功の秘訣は”ユーザーを巻き込む”こと

まとめ

今回は自動車産業、音声認識、新型iPhone(AR)、人工知能、ソーシャルメディアなど一見マーケティングに関係ないように思える最新技術のトレンドを列挙した。しかし、これらは今後マーケティング活動に大きな影響を与える可能性がある。今までの成功事例や経験を元に作り出すマーケティング施策の実行も大事だが、投資家が最新技術に出資をするようにマーケターも新しい技術を意識したチャレンジングな投資的マーケティングも必要なのかもしれない。 参考:18 Marketing Trends to Watch in 2018