リスクを回避して購入意欲を高める方法

51884052 - ripped paper with word risk
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人は、必然的にリスクを回避しようとするものです。何かものを購入しようとする時、特に高価なものになればなるほどリスクは高まります。それだけ慎重になり不安になるものです。 「本当にこの商品、大丈夫?」 「買って後悔しないかな?」 「買って本当に使うだろうか?」 というようにユーザーにとって様々なリスクが一瞬によぎります。どんな場合にもリスクはつきもので、例えば値段が高くても安くてもリスクが発生します。 「少し値段が高いけど本当に価格に見合うだけの価値があるのだろうか?」 「値段が安いけど、すぐに壊れたり使い物にならないのではないか?」 という具合です。ユーザーが、購入を検討している際に、何かしらリスクがないかどうかを考えたり迷うということです。商品やサービスによっても違いますが、消費者が知覚するリスクには金銭的リスクの他、機能的リスク、身体的リスク、社会的リスク、時間的リスクなどが存在します。 現代は、スマホでポチッとすれば簡単に買い物ができる時代です。簡単に買い物もできる分、簡単に他の競合商品と比較検討も簡単にできます。少しでもリスクが少なく価値が高いものを選ぶために比較検討するものです。安価なものであれば勢いで買ってしまうかもしれませんが、高価になればなるほどそのリスクは高まります。 ユーザーは可能な限りリスクを回避しようと、評判の良い商品を選択しようとしたり、そもそも買うことをやめたりといろいろな行動をとります。私たちは、ユーザーが検討段階でどこにリスクを感じているのか理解し、情報の提供やサポート、保証を付けるというような方法でリスクを取り除く必要があります。 ユーザーの検討段階でリスク回避をしなければなりませんが、広告やLP、HP上でリスクが解決できなければ、次のアクションに繋がらないことになります。リスクを完全になくすことは難しくても、できるだけリスクを小さくしてあげるだけでもユーザーの反応は変わるものです。 ユーザーが抱くリスクには種類があります。 1.負うべきリスク 2.負えるリスク 3.負えないリスク 4.負わないことによるリスク この4つのリスクがあることを活用し、ユーザーにリスクを軽減させる見せ方ができるのではないでしょうか。そのリスクを軽減させる方法は様々です。  
ウィンザー効果
第三者からの情報を信じやすい、信憑性が生まれるという心理があります。 例えば、 「ウチのお店のケーキは美味しいよ」と店主から聞くのと 「あそこのお店のケーキ、美味しかったよ」と友人から聞くのとでは、 後者の方が説得力がありますよね。 口コミやお客様の声などを積極的に取り入れて第三者の情報を含めることで、ユーザーは安心感を抱き、リスクを回避することができるでしょう。  
スノッブ効果
スノップ効果とは、希少性が高くなればなるほど欲しくなる心理のことを言います。今しか手に入れられないという負わないことによるリスクをアピールすることで、即行動をする可能性が高まります。 「あと5名」「数量限定100個」「手に入るのは明日まで」などと言われると今手に入れたいという欲求が生まれます。希少性をアピールして、購入意欲を高めることができます。  
権威性
人は、権威に対して信用してしまうという心理があります。権威がある人が言うことは間違いがないと思うもので、権威がある人が発した情報は受け入れやすくなります。 化粧品のプロモーションなどで、芸能人などを器用したり、有名なインスタグラマーに商品紹介をしてもらうことで売上を上げている例も多く見られます。書店に並んでいる本の帯に「◯◯◯教授も推薦」のようについているのもこの権威性を利用している例です。権威性を利用して信頼感を増すことで、ユーザーのリスクを回避することができます。  
リスクリバーサル
ユーザーの不安を反転させると意味のリスクリバーサル。購入に対する金銭的・心理的な買わない理由をなくすために返品保証などをつけるということです。 返金保証や返品保証をつけることで、ユーザーは「もし価値がなかったら」「もし思ったものと違ったら」という不安を回避することができます。返金や返品が多くなれば損失になると不安になるかもしれませんが、人は何かをほしいと思った時より、自分が購入して保有した時に価値が上がり、手放したくないという心理が働きます。そのため、実際にはそれほどの返金、返品は起きないものです。  
損失回避の法則
人は、メリットよりもリスクを感じやすいものです。この心理を使って、逆に購入意欲を高めることができます。例えば、 「健康的な身体を保つためにダイエットをしましょう。」 「ダイエットをしなければ死亡リスクが31%高まります。」 と言われると、後者の方がダイエットをしなければならないという意識が高まるかと思います。メリットをアピールするより、やらないことで起きるデメリットを強調することで、ユーザーの購買意欲を高めることができます。 まずは検討ユーザーが心理的にリスクと感じることを的確にとらえる必要があります。論理的より心理的理由で購入意欲が湧くものです。できる限りユーザーのリスクを回避できるような見せ方や仕掛けをして購入意欲を高めましょう。  

1,000円と980円の違いで分かるシャルパンティエ効果とは?

1,000円と980円の違いで分かるシャルパンティエ効果とは
1,000円と980円の違いで分かるシャルパンティエ効果とは
シャルパンティエ効果と言う表現を知らなくても、この記事を読めば、「分かる、分かる!」と言う感じを受けるのが、このシャルパンティエ効果。このシャルパンティエ効果は、スーパーでも、家電大手量販店でも、コンビニでも、結婚式場でも、自動車販売でも、コンサルタントでも、塾でも使われていたります。 ちょっとした心理テクニックですが、これで少しでも購買率が上がるのであれば、ビジネスを行う身としては使わない手はありませんね。 シャルパンティエ効果とは 同じ重さのものでも、イメージだけで重い・軽いと判断してしまう様な現象をシャルパンティエ効果と言います。商品の大きさを説明する時にタバコやボールペンと並べたり、甲子園球場◯個分と表現することで、内容を理解してもらいやすい効果もあります。 英語の Size‒weight illusion(大きさ、重さの錯覚)はシャルパンティエ効果として知られています。フランス人医師のオーグスチン・シャルパンティエ氏(Augustin Charpentier)が一番最初に(1891 年)、大きさと重さの錯覚について実験を行ったことから、シャルパンティエ効果と名付けられたようです。 シャルパンティエの実験 同じ重さで、大きさが違う2つの球(4cm と 10cm) を用意。それぞれの球を持ち上げて、どちらが重たいかを比べてみます。すると被験者は「10cm の方が軽い」と答えました。これがシャルパンティエ効果の起源です。 このシャルパンティエ効果は、100 年以上にわたって様々な研究者によって研究されていて、一般的に人は、同じ重量であるにも関わらずサイズが小さいものの方がより重たく感じる傾向がある事が証明されています。サイズが小さい=軽いという思いこみからくる錯覚現象であると分かっていながらも、人間の脳は重量を正確に把握する事が出来ない様です。 10キロの砂糖と10キロの綿菓子どちらの方が重そうですか? 同じ10キロなのに、砂糖の方が重そうに感じませんでしょうか?同じ重さなのに、綿菓子よりも砂糖のほうが重いというイメージだけで「軽い」「重い」と錯覚してしまうのです。これが、シャルパンティエ効果です。  

このシャルパンティエ効果は、マーケティング手法として頻繁に使われています。

■お客様がよりイメージしやすいサイズ・重さなどで表現 例)どちらの方が、ビタミンCがたくさん含まれてる様に感じますでしょうか? ①レモン100個分のビタミンC配合 ②ビタミンC2,000mg配合 ①の方がたくさん含まれているような感じないでしょうか?実際は、レモン1つあたりのビタミンCの含有量は20mgなので①も②も含有量は同じなのですが、一般的にビタミンCの含有量に対して、いまいちイメージが湧かないですし、ピンときません。でも、レモン100個分と言われたら、なんとなく想像できます。 ■お得に感じる価格 1,000円と980円を比較すると、たった20円しか変わらないのに、人は980円の方がお得に感じます。 例)10,000円と9,800円 この場合でも200円しか変わりませんが、お客様は9,800円の方が結構お得だと感じるでしょう。 ■漢数字を使用しない 「3千個の販売実績あり!」と書くよりも、「3,000個の販売実績あり!」と記載した方が、インパクトがあり、多く売れている感覚になります。これも心理効果の1つです。 ■商品やサービスをディスカウントする場合 例) 定価 5,000円の商品、どちらの方が、安くなったと感じますか? ①全品50%OFF、さらにレジにて 20%OFF ②全品60%OFF なんとなく①の方が安くなったと思いませんか? では、計算してみましょう。 ①全品50%OFF、さらにレジにて20%OFFの場合の価格 5,000円が50%OFF(2,500円引き)で2,500円。さらにレジにて、2,500円が20%OFF(500円引き)で2,000円。 ②全品60%OFFの場合の価格 5,000円の60%OFF(3,000円引き)で2,000円。 実は、両方とも5,000 円の商品が2,000円になるので、割引率は同じなのです。本当は、50%OFFのさらに20%というのは、60%となるのですが、「単純に50%+20%なので、70%OFF?」みたいな錯覚にも陥り、商品が買われやすくなったりします。ちょっとした数字のマジックですね。 シャルパンティエ効果は、使い方によっては、商品やサービスのイメージを膨らませたり、良く見せたりする事が出来ます。また、数字のマジックを使って、お得感を演出することも出来ます。人の心理を理解した効果的な手法ですが、くれぐれも過大表現にならないように気を付けて、マーケティングに活用してみて下さい。 日常でシャルパンティエ効果を活用するのは勿論のこと、クリスマスシーズン、年末年始、バレンタイン、入学シーズンや新卒シーズン、ゴールデンウィークなどのイベントシーズンでは最大限に売上げを上げるために、期間限定のキャンペーンを打ちながらシャルパンティエ効果を活用すると尚更売上げは上がりやすいでしょう。