カテゴリー: 環境
アメリカすごいな950ドルまで盗んでも犯罪じゃないという法律があるのか??全土じゃないよね。しかしさすがアメリカ。大都市に住むのは危ない。警官なくすかというような法律が成立しかかった??とこもあるらしい。これもすごいな。ほんまかいな。
これはチェーン店は撤退するわな。流石な政策だ。だれか、アメリカのパワーは消費者の購買力だったんだけどそれを減らそうという勢力があるんだろうな??!!国の力を落とすことでどんなメリットがあるんだろうな??
情報をもっともっと広く見ることはいつも自分の思考が偏ってないか確認することの基本となることだと思う。ちょっとSNSなんかでチェックしてますよとか、海外の情報もいつもスマホでどこどこ見てますよという人も多くなったが、ほとんどの場合偏った情報しか見てない人がほとんどだ。特に日本国内の日本語の情報を見ている人は、それだけでもだめだと言える。今どき英語でもアラビア語でも中国語でもベンガル語でもスマホで簡単に翻訳しながら見えるし、オープンAIとか使えば、今までのしょぼい検索の方法からは少しは前進することもできる。。。。なんてことが今や最低の必須項目になりつつあるね。これ、若い人も歳行った人もね。
分析だけで相手の会社や商品や業界をデータだけで分析することは非常に意味がある。なぜなら相手のことを知らないからだ。相手のことを知らないことで先入観がなくこちらの判断だけで仮説や結論を出せる。これはある意味では非常に公平なことだと思う。と言いながら相手のクライアントはこういうこちら側のスタンスを理解してないで、なぜ外部にそんなことがわかるのか言われる筋合いはないと思うようなところも多い。しかしそれが視野を広げ可能性の可能性を見つけられることができるという唯一に近い方法だと思う。
「窒素大幅削減策に農業団体が反発・家畜数削減」。無茶苦茶な政策が世界で進行中? まあ、食糧自給体制をなくすことにこの政策は目指しているとしか言えない。
今回のウクライナ紛争で、人はどういう情報収集と考え方が組み立てできれば、このSNSやネットやフェイクも流していくマスコミが氾濫している中でも、自分なりだが本質と真実がわかってくる手法を得られた人と得られない人との2極化がはっきりしてきたと思う。そういう意味では世の中大きく進化したことを実感する。
まあ、簡単に言うと右の意見があれば左の意見もあるということを理解して情報を判断するということですな。鵜呑みはほんとやばいです。
AIって何回かブームが来ては去って、、ビッグデータも名前がいろいろ変わってブームが来ては去って。。なんてことになってるが、なんでこんなことになっているのかというと、エンジニアや技術者が相当頑張っているわけなんだけど、そのまわりにいる方々にそれを産業にするビジネスンドモデル化を組み立てられない人ばっかりだということじゃないかな。と最近つくづく思う。
ビジネス感覚がないのは仕方がないとして、その周りにいる人たちもこれまたビジネス感覚がないんだな。みんなで団体とか作ってやりましょうと言ううんだけど、それでどうなるのかというと数年後にはその会の活動はほとんど動いてないし、国関係とかいろいろスポンサーがついていたところも数年もすると具体的な産業化や収益を生み出さないから離れていくみたいなんをさんざん見ていると、その手の分野の方々がいくら集まっても打開しないことがよくわかる。そろそろ目を覚ましてもいいんだけどな。。。。
世界の投資家が注目 グリーンテックの展望と先鋭スタートアップ3選
日本で連日続く記録的な猛暑や豪雨、カリフォルニアで相次ぐ山火事など、自然災害という形で地球の変化を目の当たりにすることが日々増えている。
気候変動の問題が世界各地で浮き彫りになるなか、このような問題を改善するため「グリーンテック」に代表される持続可能な考えを持ったビジネスはますます需要が高くなることが予想される。
実際に世界のグリーンテック市場は、その規模が2019年時点で約$8.8 billon (約9千億円)であったが、2027年には $48.36 billionまで伸びると予測され、グリーンテック市場への成長の期待が高まっていることが見受けられる。
グリーンテックとは?
再生不能である資源(石油、石炭、天然ガス、ウランなど)は私たちの日常のあらゆる面で使われている一方で、それらに依存し続けると二酸化炭素の増加など地球にはマイナスな影響をもたらすと言われている。
グリーンテックとは、再生不能な資源を使うのではなく、再生が可能な資源やサービスを使い持続可能な社会を実現することを目的としている。化学やテクノロジーを用いながら再生が可能であるサービスや事業創出を行う。(またはクリーンテックとも呼ばれている。)
例えば、ソーラーパネル·バイオガスなどの自然のエネルギーを用いて燃料や電気を再生可能にする新しいエネルギーの創出という壮大な事業から、リサイクルやアップサイクルに着目し日常生活にアプローチした事業など、グリーンテックと一括りにしても、非常に範囲が広く新しい事業創出の可能性を秘めている。
今回はグリーンテック分野で活躍するスタートアップの紹介と彼らがもつ今後の可能性について解説をしていく。サンフランシスコ·シリコンバレーのスタートアップ事情について知りたい方や新たなサービスアイディアを求める方の参考になれば幸いだ。
1. Imperfect Foods
2015年創業、食料廃棄の問題に食品D2Cサービスの視点から取り組むスタートアップだ。
サステナブルかつ手頃なフードシステムを作ることを目標に、品質に問題がなくても見た目や規定のサイズに合わないなどの理由などで廃棄されてしまう食品を集め、顧客の食品の希望やライフスタイルに沿った食品を毎週届けるサービスを提供している。

Source: https://www.imperfectfoods.com/
新鮮な肉類、魚介類、野菜、果物をはじめ乳製品や植物性の食品なども取り扱う。また食料廃棄の問題だけではなく、廃棄や食品の輸送によって排出される温室効果ガスを削減する取り組みも行なっている。
D2Cは食品流通にも広がり近年では数多くのサービスを目にするが、食品廃棄の問題に着目しているサービスは食品流通とグリーンテック両方において斬新である。
2. Carbon Lighthouse
2009年設立。気候変動を止めることをミッションに掲げ、大規模な商業ビルへ電力の効率化を独自のAIを用いて測定できるサービスを提供している。
莫大な量のセンサーからデータを収集することで、各ビルがどのくらい経費を電力に使用ていたのかとこれまでのエネルギーの消費量を踏まえて、それぞれに合った無駄のない最適な電力量のプランを提供を実現している。
商業、オフィスビルの消費電力量と炭素排出量は非常に多く、アメリカ全ての大規模なビルが電力を効率的に使うことができればアメリカ全体の40%もの炭素排出量が削減できるとされている。
Carbon lighthouseの注目点としては、高度な初期費用設備や建設費を請求しない点だ。独自のテクノロジーを使いエネルギーの効率化を支援するスタートアップはいくつかあるが、サービス利用のハードルが低いことは彼らのユニークセリングポイントと言えるだろう。
またソフトウエアやサブスクリプションのみを提供するのではなく顧客に代わりエネルギーの監視ができる機器を導入し、導入後のサポートも行う。
彼らの顧客に寄り沿ったサービスは拡大し続けており、2019年には3,260万ドルの増資が完了している。
3. Aclima
Aclimaは、公共衛生を守り大気汚染を削減することで気候変動の問題に挑むテクノロジー系のスタートアップである。
独自のソフトウエアを使い何十億ものAclimaのデータから大気汚染と温室効果ガスの量を測定し、瞬時に世界中の値を可視化できるというこれまでにない新しいサービスを開発。集積されたデータは企業、政府、地域コミュニティに提供され、大気汚染の問題を改善するために使用されている。

Source: https://www.aclima.io/
Aclimaはサービスをローカライズすることに力を入れていて、地域ごとにより精度の高いデータを提供することに尽力している。
今後Googleと連携を果たしながらベイエリアの地域全てのブロック(約7.6億人が住むエリア)の大気汚染と温室効果ガスを可視化できるようにすると発表している。
大気汚染や温室効果ガスなど空気中に潜み、これまで目に見えなかったものが、データ化され私たちの生活にどの程度密接しているものか可視化できるようになれば、人々の環境への意識が高まるだけではなく大気汚染、温室効果ガス削減の明確なゴール設定が可能になるのではいだろうか。
グリーンテック業界へ増える投資
グリーンテック市場の伸びを見越して、すでに様々な企業がグリーンテックスタートアップに対して投資を行い始めている。その動きの中でも注目を集めているのがBreakthrough Energy Venturesだ。
2050年までに温室効果ガスの増量を止め将来的に排出量をゼロとすることをミッションに掲げた、グリーンテックを行うスタートアップへ投資を行うベンチャーキャピタルである。
Breakthrough Energy Venturesに所属する投資家たちは、世界の著名なテクノロジー業界のリーダー20名であり、ビル・ゲイツを筆頭にジェフ・ベゾスやジャック・マー、孫正義など名だたる投資家たちが参加している。
ビルゲイツによると、何よりもBreakthrough Energyが成功するためには彼らに関わるパートナーとのネットワークが重要であると述べている。
これほど世界から著名な投資家を集めている背景には、革新的なサービス単体だけではなくそれをサポートするために、世界中の企業を巻き込むことが温室効果ガスの抑制を実現する鍵になると考えているのではないだろうか。
投資額は1Billion(約110億円)という巨額な投資額で現在は45のスタートアップが投資を受けている。世界の二酸化炭素排出量の1%に当たる年間5億トン以上の二酸化炭素を削減することが投資を受ける条件の1つとなっている。
最後に
汚染され続ける大気、非効率的に使用される大切な資源の数々、歯止めが効かない二酸化炭素の排出量。環境問題と聞くと、どこか果てしない大きな問題かつネガティブなイメージを持ってためらいを感じてしまう。
しかし、これらの問題を改善するための手段や取り組みは開拓の余地がまだまだあり、そこに広がるビジネスチャンスもまた残されている領域だと考えることもできる。。
環境問題という避けては通れない、人々にとってかつてない大きな課題の糸口には、グリーンテック のような環境問題に全うする事業の発展が鍵を握るのではないだろうか。
ビートラックスは、サンフランシスコにオフィスを持つ強みを生かし、現地のスタートアップの最新動向を踏まえたサービス開発や事業コンセプトの創出のご支援を多く手がけてきた。グローバルな事業展開やサービス開発にご興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
参考記事
- Green Technology and Sustainability Market to Hit USD 41.62 Billion by 2028; Increasing Investment to Promote Sustainable Energy Worldwide to Augment Growth: Fortune Business Insights
- Carbon Lighthouse Raises $32.6M to Expand Sensor and Software-Driven Building Efficiency
- Bill Gates-Led Fund Raises Another $1 Billion to Invest in Clean Tech
よく2000何年にDX人材がコン開けたりません的な話があるんだけど、その前にDXをどう進めるのかでリアルもDXもわかって今後各企業がどういう方向に進むべきなのかを分析してビジネスモデルを変化させていけるコンサルタントがさらに少数しかいない中で、DX人材が足りませんとか足りますとかの話は全く意味がないんだけど。みんなどうなんだろう?
という事ですよね。
メジャーマスコミを読んでもほとんど意味がないなあという感じがする。
マスコミ自体が今のネット時代にそれほど対応しきれていないというか、せいぜい頑張っても紙媒体に内容をWEBやSNSにあげるだけ。これじゃね新しいビジネスモデルでもないし、時代についていけてないというか。そういうマスコミの情報とか新しいビジネスモデルはこれだみたいな記事を見ても、そういう当の本人がどうなの?ということになってる感じがする。
それに、裏読みとか独自分析とか全くないし、プレス向け発表したのをそのまま流しているだけとか、、、それぐらいならネットユーザーで情報発信してる方々の方がはるかにも面白いぞということになる。いづれなくなる運命と言えばそれまでだが、もうちょいブレイクスルーした方法が見つけられないのかなんて思うね。
本当にエコ活動ってどうなんだろう。
レジ袋の効果も最大限2%くらいというし、実際にコロナで営業活動が相当落ちている企業はエコ投資なんて当然後回しだろうし、消費者も収入が落ち込んでいる中で、あえて高いエコより商品を買うとも思わんし。まずは生活が元に戻るまでは優先度は落ちると思うけどな。
その前に地球温暖化って本当なんだろうか、それは二酸化炭素排出なんかとどれくらいの相関関係があるのか。異常気象はどの説明要因とそう感が高いのか。それは長期短期トレンドではどうなのかなどなどはっきりして欲しいと言うこともあるね。
デザインから環境問題を考える。エコ・サステナブル系サービス5選
- 自分たちの生活と環境の結びつきを再確認するタイミング。
- ROTHY’S:一気通貫のサステナビリティー意識。サンフランシスコ発女性用シューズのD2Cブランド
- BIOSSANCE:バイオテクノロジーが実現する、環境への高レベルの配慮と高い安全性を誇るコスメブランド
- Veles:サプライチェーンから環境に配慮。資源の循環を目指した、廃棄食材生まれの家庭用洗剤
- Capsulier Lite:気軽に楽しめるカフェタイムをさらにエコフレンドリーに。高いユーザビリティー提供するプロダクト
- Bird:より一層求められる環境への配慮。サンフランシスコではお馴染みの電動スクーター
- 優れたデザインを通じて問題へのアプローチを体現。「モノの使用」に留まらない「コトの提供」が重要
これまで環境問題へのアプローチは壮大な話のように感じられて、イマイチ危機感や実感を持つことが難しいと思っている方も、今回のコロナウイルスの一件で、生活と環境は強く結びついていると感じているのではないだろか。
コロナウイルスが我々の生活に多大な影響を与えていることは言うまでもないが、こうした人間の生活スタイルの変化も、環境に影響を及ぼしているのだ。
具体的には、全世界的な移動の自粛により、ガスの排出量が減少しているというデータが出てきている一方、衛生面を考慮して使い捨てのものを利用するシーンが増えたことでゴミの量が増加している、など。
世界中で品薄状態が続くマスクも、やはり使い捨てのものが多く使用されており、そのゴミ問題が深刻視されて始めている。
環境問題は自分たちの生活に強い結びつきがあるからこそ、身近な取り組みから向き合っていくことが大切だと改めて認識すべきだろう。
そこで今回は、我々の生活に溶け込み、身近な部分から環境への配慮をするプロダクト・ブランドをご紹介する。環境問題へのアプローチだけでなく、優れたデザインによってより良いユーザー体験を提供しているところもポイントだ。
ROTHY’S
2020年始、原宿駅前にサンフランシスコ発サステナブルなメリノウール製シューズブランドAllbirdsが日本初上陸を果たしたのが記憶に新しいが、同じくシューズ系列では、ROTHY’S(ローシーズ)も、サステナビリティーを掲げるレディースシューズとバッグのD2Cブランドだ。
著名人にもファンが多く、ナタリー・ポートマンやイギリスのメーガン妃も愛用。これまでには累計100万足、1億4000万ドル以上の売り上げを出している。
ROTHY’Sのプロダクトには、海洋ゴミになっているペットボトルをリサイクルした繊維素材が使われており、シューズのソール部分もカーボンフリーの素材でできている。
無駄ゼロを掲げ、中国の自社工場で生産されるプロセスでは、独自の3Dニット加工で編み上げるため、裁断のゴミも出ない。
さらには靴やバッグを入れて配送する際のボックスも丈夫で、梱包材を必要とせず、ここでもゴミを出さないようにしている。
製造前の素材の段階から発送に至るまで環境に配慮をしているだけでなく、プロダクト自体も優秀。軽量で、シューズは足によく馴染み、履きやすさもピカイチとのこと。
ニット生地であるため、専用の袋に入れて洗濯することもできる。シンプルなデザインで女性のライフスタイルに寄り添うプロダクトと言えるだろう。
関連記事:D2Cブランドに学ぶ!カスタマーと繋がる開封体験デザイン
BIOSSANCE
BIOSSANCE(バイオッサンス)は、環境への配慮と高い安全性を実現するクリーンビューティコスメブランドだ。
元々BIOSSANCEは、マラリア治療のためのテクノロジーで特許を取得したローレンス・バークレー研究所の研究者たちが立ち上げた。バイオテクノロジーのバックグラウンドが高い品質を支えている。
コスメやスキンケアに関して、アメリカ国内で使用が禁止されている成分はわずか12種類。しかもこれは1938年からアップデートされていないという。ヨーロッパが1,376種類であるのに対して驚きの数値だ。
これが意味するところは、それだけ肌にも環境にも悪影響を及ぼしかねない成分が含まれてしまうリスクがあるということ。
一方、BIOSSANCEが自社製品に対して独自に定めている使用禁止成分はなんと2000種類。非常に厳しい品質基準を設けることで、人間を含め環境に配慮をしたプロダクトを開発している。
BIOSSANCE公式HPより
そのうちの1つが、サトウキビ由来成分100%のスクワランオイル。元々スクワランは、サメの肝油から抽出されるのが一般的だ。
しかし、美容効果の高いスクワランを求めてサメの乱獲が行われたり、絶滅が叫ばれたりと、生態系に悪影響を及ぼす事例も存在する。
そこでBIOSSANCEは、強みであるバイオテクノロジーの知見を生かし、バイオマス資源としても注目されるサトウキビからスクワランを生成することに成功した。
また、製品自体だけでなく、ロジスティックスやコミュニティレベルで環境対策を徹底している。
例えば、配送ではカーボンニュートラル(二酸化炭素の排出と吸収がプラスマイナスゼロの状態)を徹底したり、森林再生プロジェクトへのサポートをしていたり。
その他、WEBサイト上で『THE CLNAN ACADEMY』というオンラインレッスンを配信し、多方面からクリーンな成分の重要性に関する啓蒙を行うなど、多岐に及ぶ活動をしている。
Veles
およそ97%が廃棄食材でできている家庭用洗剤Veles(ヴェレス)。石油化学成分など、環境にマイナスな影響を及ぼす成分は一切含まれておらず、水やアルコール、酢酸などの成分を抽出して作られている。
一般的に売られている家庭用洗剤の90%は水でできているという。これほど大部分を占めているのだから、環境に配慮した洗剤には水の使用も当然大きく関係してきそうだが、Velesは、廃棄食材から抽出した水を再活用している。そのため、水の使用も大幅にカットできているプロダクトなのだ。
Veles公式HPより
また、詰め替え(近日発売予定)を購入し中身を詰め替えて使っていくため、容器のゴミも出さずに済む(アメリカは日本ほど詰め替えパックが主流ではない)。
また、この容器自体も環境に配慮されたもので、リサイクル可能なアルミニウム製だ。
原材料となる廃棄食材を調達する際には、大手廃棄物運搬業者と提携し、埋め立てられる予定の廃棄食材を彼らから直接受け取り、加工に回すことでサプライチェーンを簡素化。運搬の際のガスの排出も抑えることに成功している。
Velesが掲げる「Cleaning is closing the loop」というステートメントは、「掃除をすることは、(自分たちの環境にあるものを)循環させること」といった翻訳になる。
これは廃棄食材から成分を取り出し、洗剤として新たなプロダクトを生み出し、それもまた再生可能な有機物でできているという、資源の循環を意味している。
Capsulier Lite
手軽に本格的なコーヒーを楽しむことができると、日本でもネスプレッソのような自宅エスプレッソマシンが人気を博した。
専用のマシンに好みのカプセルをセットし、ボタンを押すだけでドリンクが出来上がる仕組みだが、通常このカプセルは使い捨てで、プラスチックゴミが出てしまう。
このゴミ問題を解決しているのが、 Capsulier Lite(キャプシラーライト)。洗って何度でも使用可能なカプセルを作ることができるプロダクトだ。最新のIoTガジェットのキュレーションストアb8taにも取り上げられており、CES2019への出展実績もある。
毎回のカプセルのゴミが出ないだけでなく、自分で好きなコーヒー豆を選んでオリジナルのカプセルを作って楽しめるため、それだけでも価値を感じることができる。
既製品がカバーしきれていないところに目をつけ、ピンポイントで訴求していく面白い例だと思う。また、特定の機能に特化しており、用途は1つという、いわば「n=1」なプロダクトであるため、使うときの紛らわしさや迷いもなく、ユーザビリティーも高いと言える。
Bird
サンフランシスコには、車や自転車だけでなく電動スクーターのライドシェアも浸透している。LimeやSPiNなど複数のメーカーが展開しているが、その中の1つであるBirdは、個人向けに電動スクーターの販売も行っている。
車を使用しなくとも行ける範囲であれば電動スクーターを利用することは、エコフレンドリーな姿勢だと言えるだろう。
Bird公式HPより
ただ、電動スクーターは自動車のような排気ガスの排出がないだけで、その製造過程や充電のため、回収する際には温室効果ガスを排出しているのが現状だ。一概に環境に優しいとは言い難いかもしれないことをここで断っておきたい。
電動スクーターそのものをリサイクル素材で製造することや、回収車としてEV自動車を利用するなど、より細かな環境への配慮が求められている。
関連記事:シェアサイクル事業問題から見るサンフランシスコ市の意思決定の速さ
最後に
サステナブル、エコフレンドリーなど、環境問題に対して警鐘を鳴らすサービスやプロダクトは多く存在する。しかし、それらを使うことのメリットや価値、影響力の大きさは、たとえ多大なゴミの削減に繋がっているなどと具体的な数字が提示されたとしても、なかなか実感が湧きにくい。
それは、自分のすぐ目の前で問題が起きているのではないからだ。問題自体がいつ始まったかもわからない上に、地球規模という非常に大きな問題であるため、自分ごととして捉えにくい。
しかし、そのプロダクトやサービスには環境に配慮していることがより身近に感じられるストーリーで伝えられたら、あるいは、仮に環境に配慮しているものと知らなくとも使いたくなるような優れたデザインだとしたらどうだろうか。
「環境に配慮されていさえすれば、デザインの良し悪しは気にしない」というブランドはおそらく選ばれなくなってくる。
むしろ、「イケてる上に、環境にも配慮している」「わかりやすくて、使い勝手が良い」といったように、優れたデザインに加えて環境問題に取り組む姿勢が付加価値として上乗せされる構造がこれから主流になってくるだろう。
そうなると、問題意識をいかにしてプロダクトやサービスといった形あるものにしていくか、どのようにストーリーを組み込み、デザインに反映させていくかが重要になってくる。
そして、この考え方はもはや環境問題だけに限らずともサービスデザインの際の肝だ。利用するだけの「モノ」で留まってしまうのではなく、その先の「コト」を提供できるサービスづくりが求められる。
我々btraxも、問題起点でイノベーティブなサービス開発ができるよう日々クライアントの方々と取り組んでいる。ご興味のある方はぜひこちらからお問い合わせいただきたい。
参考記事:Why Fashion Customers Can’t Get Enough of Rothy’s Sustainable Shoes
FYI, Your Fave Face Cream Might Contain Sharks
Electric scooters aren’t quite as climate-friendly as we thought
デザインから環境問題を考える。エコ・サステナブル系サービス5選
- 自分たちの生活と環境の結びつきを再確認するタイミング。
- ROTHY’S:一気通貫のサステナビリティー意識。サンフランシスコ発女性用シューズのD2Cブランド
- BIOSSANCE:バイオテクノロジーが実現する、環境への高レベルの配慮と高い安全性を誇るコスメブランド
- Veles:サプライチェーンから環境に配慮。資源の循環を目指した、廃棄食材生まれの家庭用洗剤
- Capsulier Lite:気軽に楽しめるカフェタイムをさらにエコフレンドリーに。高いユーザビリティー提供するプロダクト
- Bird:より一層求められる環境への配慮。サンフランシスコではお馴染みの電動スクーター
- 優れたデザインを通じて問題へのアプローチを体現。「モノの使用」に留まらない「コトの提供」が重要
これまで環境問題へのアプローチは壮大な話のように感じられて、イマイチ危機感や実感を持つことが難しいと思っている方も、今回のコロナウイルスの一件で、生活と環境は強く結びついていると感じているのではないだろか。
コロナウイルスが我々の生活に多大な影響を与えていることは言うまでもないが、こうした人間の生活スタイルの変化も、環境に影響を及ぼしているのだ。
具体的には、全世界的な移動の自粛により、ガスの排出量が減少しているというデータが出てきている一方、衛生面を考慮して使い捨てのものを利用するシーンが増えたことでゴミの量が増加している、など。
世界中で品薄状態が続くマスクも、やはり使い捨てのものが多く使用されており、そのゴミ問題が深刻視されて始めている。
環境問題は自分たちの生活に強い結びつきがあるからこそ、身近な取り組みから向き合っていくことが大切だと改めて認識すべきだろう。
そこで今回は、我々の生活に溶け込み、身近な部分から環境への配慮をするプロダクト・ブランドをご紹介する。環境問題へのアプローチだけでなく、優れたデザインによってより良いユーザー体験を提供しているところもポイントだ。
ROTHY’S
2020年始、原宿駅前にサンフランシスコ発サステナブルなメリノウール製シューズブランドAllbirdsが日本初上陸を果たしたのが記憶に新しいが、同じくシューズ系列では、ROTHY’S(ローシーズ)も、サステナビリティーを掲げるレディースシューズとバッグのD2Cブランドだ。
著名人にもファンが多く、ナタリー・ポートマンやイギリスのメーガン妃も愛用。これまでには累計100万足、1億4000万ドル以上の売り上げを出している。
ROTHY’Sのプロダクトには、海洋ゴミになっているペットボトルをリサイクルした繊維素材が使われており、シューズのソール部分もカーボンフリーの素材でできている。
無駄ゼロを掲げ、中国の自社工場で生産されるプロセスでは、独自の3Dニット加工で編み上げるため、裁断のゴミも出ない。
さらには靴やバッグを入れて配送する際のボックスも丈夫で、梱包材を必要とせず、ここでもゴミを出さないようにしている。
製造前の素材の段階から発送に至るまで環境に配慮をしているだけでなく、プロダクト自体も優秀。軽量で、シューズは足によく馴染み、履きやすさもピカイチとのこと。
ニット生地であるため、専用の袋に入れて洗濯することもできる。シンプルなデザインで女性のライフスタイルに寄り添うプロダクトと言えるだろう。
関連記事:D2Cブランドに学ぶ!カスタマーと繋がる開封体験デザイン
BIOSSANCE
BIOSSANCE(バイオッサンス)は、環境への配慮と高い安全性を実現するクリーンビューティコスメブランドだ。
元々BIOSSANCEは、マラリア治療のためのテクノロジーで特許を取得したローレンス・バークレー研究所の研究者たちが立ち上げた。バイオテクノロジーのバックグラウンドが高い品質を支えている。
コスメやスキンケアに関して、アメリカ国内で使用が禁止されている成分はわずか12種類。しかもこれは1938年からアップデートされていないという。ヨーロッパが1,376種類であるのに対して驚きの数値だ。
これが意味するところは、それだけ肌にも環境にも悪影響を及ぼしかねない成分が含まれてしまうリスクがあるということ。
一方、BIOSSANCEが自社製品に対して独自に定めている使用禁止成分はなんと2000種類。非常に厳しい品質基準を設けることで、人間を含め環境に配慮をしたプロダクトを開発している。
BIOSSANCE公式HPより
そのうちの1つが、サトウキビ由来成分100%のスクワランオイル。元々スクワランは、サメの肝油から抽出されるのが一般的だ。
しかし、美容効果の高いスクワランを求めてサメの乱獲が行われたり、絶滅が叫ばれたりと、生態系に悪影響を及ぼす事例も存在する。
そこでBIOSSANCEは、強みであるバイオテクノロジーの知見を生かし、バイオマス資源としても注目されるサトウキビからスクワランを生成することに成功した。
また、製品自体だけでなく、ロジスティックスやコミュニティレベルで環境対策を徹底している。
例えば、配送ではカーボンニュートラル(二酸化炭素の排出と吸収がプラスマイナスゼロの状態)を徹底したり、森林再生プロジェクトへのサポートをしていたり。
その他、WEBサイト上で『THE CLNAN ACADEMY』というオンラインレッスンを配信し、多方面からクリーンな成分の重要性に関する啓蒙を行うなど、多岐に及ぶ活動をしている。
Veles
およそ97%が廃棄食材でできている家庭用洗剤Veles(ヴェレス)。石油化学成分など、環境にマイナスな影響を及ぼす成分は一切含まれておらず、水やアルコール、酢酸などの成分を抽出して作られている。
一般的に売られている家庭用洗剤の90%は水でできているという。これほど大部分を占めているのだから、環境に配慮した洗剤には水の使用も当然大きく関係してきそうだが、Velesは、廃棄食材から抽出した水を再活用している。そのため、水の使用も大幅にカットできているプロダクトなのだ。
Veles公式HPより
また、詰め替え(近日発売予定)を購入し中身を詰め替えて使っていくため、容器のゴミも出さずに済む(アメリカは日本ほど詰め替えパックが主流ではない)。
また、この容器自体も環境に配慮されたもので、リサイクル可能なアルミニウム製だ。
原材料となる廃棄食材を調達する際には、大手廃棄物運搬業者と提携し、埋め立てられる予定の廃棄食材を彼らから直接受け取り、加工に回すことでサプライチェーンを簡素化。運搬の際のガスの排出も抑えることに成功している。
Velesが掲げる「Cleaning is closing the loop」というステートメントは、「掃除をすることは、(自分たちの環境にあるものを)循環させること」といった翻訳になる。
これは廃棄食材から成分を取り出し、洗剤として新たなプロダクトを生み出し、それもまた再生可能な有機物でできているという、資源の循環を意味している。
Capsulier Lite
手軽に本格的なコーヒーを楽しむことができると、日本でもネスプレッソのような自宅エスプレッソマシンが人気を博した。
専用のマシンに好みのカプセルをセットし、ボタンを押すだけでドリンクが出来上がる仕組みだが、通常このカプセルは使い捨てで、プラスチックゴミが出てしまう。
このゴミ問題を解決しているのが、 Capsulier Lite(キャプシラーライト)。洗って何度でも使用可能なカプセルを作ることができるプロダクトだ。最新のIoTガジェットのキュレーションストアb8taにも取り上げられており、CES2019への出展実績もある。
毎回のカプセルのゴミが出ないだけでなく、自分で好きなコーヒー豆を選んでオリジナルのカプセルを作って楽しめるため、それだけでも価値を感じることができる。
既製品がカバーしきれていないところに目をつけ、ピンポイントで訴求していく面白い例だと思う。また、特定の機能に特化しており、用途は1つという、いわば「n=1」なプロダクトであるため、使うときの紛らわしさや迷いもなく、ユーザビリティーも高いと言える。
Bird
サンフランシスコには、車や自転車だけでなく電動スクーターのライドシェアも浸透している。LimeやSPiNなど複数のメーカーが展開しているが、その中の1つであるBirdは、個人向けに電動スクーターの販売も行っている。
車を使用しなくとも行ける範囲であれば電動スクーターを利用することは、エコフレンドリーな姿勢だと言えるだろう。
Bird公式HPより
ただ、電動スクーターは自動車のような排気ガスの排出がないだけで、その製造過程や充電のため、回収する際には温室効果ガスを排出しているのが現状だ。一概に環境に優しいとは言い難いかもしれないことをここで断っておきたい。
電動スクーターそのものをリサイクル素材で製造することや、回収車としてEV自動車を利用するなど、より細かな環境への配慮が求められている。
関連記事:シェアサイクル事業問題から見るサンフランシスコ市の意思決定の速さ
最後に
サステナブル、エコフレンドリーなど、環境問題に対して警鐘を鳴らすサービスやプロダクトは多く存在する。しかし、それらを使うことのメリットや価値、影響力の大きさは、たとえ多大なゴミの削減に繋がっているなどと具体的な数字が提示されたとしても、なかなか実感が湧きにくい。
それは、自分のすぐ目の前で問題が起きているのではないからだ。問題自体がいつ始まったかもわからない上に、地球規模という非常に大きな問題であるため、自分ごととして捉えにくい。
しかし、そのプロダクトやサービスには環境に配慮していることがより身近に感じられるストーリーで伝えられたら、あるいは、仮に環境に配慮しているものと知らなくとも使いたくなるような優れたデザインだとしたらどうだろうか。
「環境に配慮されていさえすれば、デザインの良し悪しは気にしない」というブランドはおそらく選ばれなくなってくる。
むしろ、「イケてる上に、環境にも配慮している」「わかりやすくて、使い勝手が良い」といったように、優れたデザインに加えて環境問題に取り組む姿勢が付加価値として上乗せされる構造がこれから主流になってくるだろう。
そうなると、問題意識をいかにしてプロダクトやサービスといった形あるものにしていくか、どのようにストーリーを組み込み、デザインに反映させていくかが重要になってくる。
そして、この考え方はもはや環境問題だけに限らずともサービスデザインの際の肝だ。利用するだけの「モノ」で留まってしまうのではなく、その先の「コト」を提供できるサービスづくりが求められる。
我々btraxも、問題起点でイノベーティブなサービス開発ができるよう日々クライアントの方々と取り組んでいる。ご興味のある方はぜひこちらからお問い合わせいただきたい。
参考記事:Why Fashion Customers Can’t Get Enough of Rothy’s Sustainable Shoes
FYI, Your Fave Face Cream Might Contain Sharks
Electric scooters aren’t quite as climate-friendly as we thought
環境保護とUXデザインの両立!3つの例に学ぶ優れたサービスとは
- 環境問題への配慮と、ユーザー体験の良さは両立しうるのか。
- 環境◎ × UX△:紙製ストローに学ぶ、ユーザーを置いてけぼりにしないプロダクトとは
- 環境◎ × UX◎:Square社の決済端末と、Nimble社のポータブル充電器が持つユーザー体験の質の高さ
- ユーザーにとっての課題を問い、問題起点での発想が重要
地球環境問題を解決する方法はどれも辛く、不便なものなのだろうか。真夏の冷房・真冬の暖房を気合で我慢したり、複雑すぎるまでのゴミの分別など日常生活で求められることは多く、環境対策のために工夫が必要な時代となった。
そうした中、環境対策とユーザー体験満足度が両立された製品・サービスは世の中にいったいいくつ存在するだろうか。
環境対策と良いユーザー体験の両立はやはり実現が難しい問いなのだろうか。ロサンゼルスとサンフランシスコで暮らし始めて6年余り、そんな問いが筆者に芽生え始めた。
人口約4,000万人を誇るカリフォルニア州では、2045年までに州内で使用される電力の100%を再生可能エネルギーで賄うという強気な法案を可決するなど、環境対策に関して世界を牽引している州として有名である。
ユーザー体験面に関しても、イノベーションの街、サンフランシスコ・シリコンバレーを中心に環境対策とユーザー体験満足度の両立を目指す製品・サービスが日常的にも体験できるようになってきた。
今回は、その中でも実際の体験を通して気づいた事例を3つ紹介すると共に、果たして環境対策とユーザ体験満足度は両立するのか、もしくは本当に両立させるべき問いなのかを考えてみたい。
この機会に新しい分野の動向をチェックしつつ、自社の次なる新規事業開拓のヒントに繋げて頂けたら幸いだ。
環境に良い × UXに課題ありの例:紙製ストロー
カリフォルニア州では、2019年1月から、同州に店舗を構えるフルサービス型レストラン(店員がお客の注文を取り、席まで料理を運ぶ形式)でのプラスチック製ストローの提供を原則禁止する法律が施工された。
この政策をきっかけに、フルサービス型レストランだけではなく、スターバックス社やマクドナルド社などの大手企業でも、自主的にプラスチック製ストローの提供を取り止めると発表し話題となった。
プラスチック製ストローの代替案として現在市場に出ているのが、紙製ストローである。紙で作られたストローは、ゴミの分別が簡単でリサイクルにも繋がり環境に良く、企業としての導入コストも安いため、多くのレストランや飲料店で提供され始めている。
環境には配慮されている一方で、ユーザーの体験満足度はどうか。正直、それほど素晴らしいものとは言えない。「紙ストローは飲み物を飲んでいる最中に、ふやけて型崩れするから最後まで飲めない」など否定的な声が多く聞かれる。
そしてそれを見越してか、最初からストローを2つ貰う人もしばしば目にする。これでは結果的にゴミの量が増え、環境対策という点においても問題解決に繋がらず、支離滅裂である。
もちろん、上記のような懸念から、より丈夫で環境にも考慮された竹製ストローやシリコン製ストローなど代替品は出てきてはいるものの、紙ストローに比べて導入コストが高く、採用に足踏みをしている店舗が多い印象だ。
試行錯誤は繰り返される一方で、なぜ環境面もユーザー体験満足度も確保された解決策が生み出せないのか。この問題で重要なポイントは、「プラスチックストローの代替案になるのは何か?」という解決策視点ではなく、「そもそもユーザーにとってストローとは何か?」という問題起点で物事を考える視点が必要である。
ユーザーにとってストローは、飲み物を飲むためのただの道具であり、最終的なゴールは飲み物をストレスなく飲むことである。つまり、ストローがなくても、飲み物を飲めさえすればユーザーはHappyなのではないだろうか。
プラスチックストローの代替案ばかりに気を取られ、ユーザー体験を置いてけぼりにしてしまっては使われない製品となり、絶対に問題解決に繋がらないのである。
環境に良い × UXも良い例:Square社の決済端末
アメリカでレストランに行くと、いつもお会計にひどく時間が掛かる。チップ制度があるアメリカでは、各テーブルに1人店員がついてくれるのが通常だが、これがピーク時ともなると、その店員の手が空くまで座席で待つことになり、この時間が本当にとてつもなく長い。
そこから、会計表を貰って、クレジットカードを渡して、チップを計算して、レシートにサインをしてとなると、それだけで最低15分は必要になる(おしゃべり好きなアメリカ人なら尚更時間がかかるだろう)。
また、顧客によっては、レシートのハードコピーを希望する人がまだまだ多く、ペーパーレス化という環境面においても課題が残っているのが現状で、環境とユーザー体験満足度に関して課題を抱えている場面であった。
そうした中、2009年にサンフランシスコで創業された、新しい形の決済サービスを提供しているSquare社がSquare Terminalという新しいサービスを開始した。
Square Terminal
Square Terminalの最大の特徴は、Wi-Fi接続ができ、デバイスの充電は1日持続するため、店員が常にこれを持ち歩いて仕事できるところにある。これにより客は卓上で支払いを済ませることができるようになる。会計表を待ったり、店員がレジまでクレジットカードを切りに行ったりするのを待つという、ムダな時間を過ごさなくて済む。
レシートに関してもデジタルでの送付が可能なため、紙の削減に繋がり、環境にも十分考慮されている。一見、レシートを削減したところで大した環境対策効果はないのではと思われがちだ。
しかし、米国での1年間のレシートの消費量は相当なもので、Green Americaが行った調査によると、年間300万本の木と90億ガロンの水を消費しているとの報告もあるほど深刻な問題なのだ。
こうした環境とユーザー体験満足度が両立された製品が生まれるポイントとして、ユーザー体験に着目し、問題起点で考えられた製品開発を行ったからだと考えている。
今までのクレジットカード決済端末では、持ち運びができず待ち時間が重なり、レシートもハードコピーだけで、ユーザーにとっても環境保護にとっても特別良い体験とは言い難かった。
Square社は、「お店での会計体験がストレス」というユーザーが抱える課題に着目し、どうすればそれを変えることができるかという視点で取り組んだからこそ、多くの店舗にも採用され、レシート紙の削減という環境対策にも繋がっているのだ。
環境に良い × UXも良い例:Nimble社のポータブル充電器
様々な業界が環境対策に動く中、家電・電化製品分野は特に対応が遅れていると言われている。それはなぜか。多くの家電製品は使い古した後ゴミになり、土に還ることができず、リサイクルするにしても引き取りなどには費用が掛かるため、身動きが取れず放っておかれる、もしくは間違った方法で破棄される状況に陥ることが多いからである。あなたの自宅にも使い古しのスマートフォンや電化製品がいくつかないだろうか。
カリフォルニア州に拠点を構えるNimble(ニンブル)社は環境に優しいリサイクル可能なポータブル充電器を製造・販売しているスタートアップ企業だ。
同社の最大の強みはそのポータブル充電器だけではなく、上記のようなユーザーが持つ「使い古しの電化製品の処理方法に困る」という課題を解決しているところにある。
まず製品面。Nimble社では、製造している充電器の素材はもちろん、付属ケーブルや製品をユーザーへ発送する際の梱包もリサイクル可能な材質を採用しており、製品そのものが既に環境に配慮されている。
Nimble社のポータブル充電器
環境に配慮された充電器と聞くと、製品の性能や価格面でネガティブに捉えられがちだが、しかし、使ってみての印象は市販のポータブル充電器よりも長持ちし、充電速度も速く、デザインも素晴らしい。
価格設定も手頃で、ワイヤレス充電器は40ドルからと大手ブランドと比べても同等か安い印象があり、ユーザー体験満足度は高い。
ユーザーとしてはそれだけでも満足なのだが、この企業の素晴らしい点は他にもある。最大の特徴は、製品を使い古した後の処理に掛かるカスタマーサポート面だ。Nimble社の製品を購入すると、電子機器のリサイクルに利用できるグレーの袋が付属品として付いてくる。
付属リサイクル袋
この袋には、最大1ポンド(450g)までの重さであれば、どんな電化製品でも入れることができ、無料でリサイクル業者への配送に対応してくれる。
自宅に転がっている使い古したスマートフォンやカメラなどのリサイクルにも対応することで、電化製品の処理に困っているユーザーの課題を解決し、環境対策にも適用しているのだ。
この例もSquare社同様、ユーザーが抱えている問題は何なのかという問題視点でサービスを作った事が最大のポイントだと言える。ただ単に環境に良いポータブル充電器を作り、販売しているだけではおそらくユーザーには届かず、問題解決には繋がっていなかっただろう。
ユーザーが抱える問題をしっかりと考えた上で作られた製品・サービスだからこそ、多くの人に受け入れられより強い形で環境対策にも貢献できていると考える。
まとめ
今回は、環境対策とユーザー体験満足度が本当に両立するのか、そしてそれは達成されるべき問いなのかを考えるために、事例を用いながら紹介をした。
環境問題は世界が抱える課題の1つで、一刻も早く対策が必要の分野であるが、そこでユーザー体験を置き去りにしてしまっては、せっかくのソリューションも使用されず意味がなくなってしまう。
ここで最も難しい問題は、ユーザーがそのサービスや製品を利用することによって、どれだけ環境保護の役に立っているのか見えづらく、継続に繋がりづらいところにある。真夏の冷房・真冬の暖房を気合いで我慢をする行為は、正直バカらしく続けられない人が多いだろう。
環境もユーザー体験も両立された製品やサービス開拓は難しい問いであるが不可能ではない。それを達成するには、ユーザーへの共感、そして問題起点で考え、ユーザーに継続して利用してもらう必要がある。紙ストローの例のような環境対策だけに目を向けた解決策では、その場凌ぎにしかならず、長期的な展望は見込めない。
Square社やNimble社の例のように、ユーザーが抱える課題を起点に考えられたソリューションであれば、短期的な効果は望めなくても、長期的に利用者数が増えることで、それが結果的に環境対策にも繋がり両立が達成されるのではないだろうか。
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CN○のニュースを見てると専門家はコロナウイルスの感染拡大に対してアメリカは対策ができてるというけどインフルエンザに関しては毎年失敗してるということになるのかなあ
マスメディアはこういうところが無茶苦茶だなあ。検証できてないコメントだらけ。大丈夫か?
何割とかいう前に絶対金額が大事なんだよな。小さな中で何割伸ばしてもあんまし意味がない。
本当に温暖化と二酸化炭素の排出が相関しているのか。。。長期のグラフをみると???機関が発表しているグラフを見ると相関があるように見えるけど。。。
マスコミとどこかの団体の誘導ですかね。