スニーカーの「OAO」が東京・大阪でポップアップ ザハ建築に着想したモデルや美術家によるアレンジ品も

 ファッション系スタートアップのエポック(EPOQ)が手掛けるスニーカーブランド「OAO」は、東京と大阪でポップアップイベントを開催する。8月22〜23日に東京・表参道のギャラリー「SO1」で、9月5〜6日に大阪・堀江の「テヅカヤマギャラリー(TEZUKAYAMA GALLERY)」で行う。ブランド1作目のスニーカー“ザ カーブ1(THE CURVE1)”を販売するほか、イラストレーターの山瀬まゆみとのコラボモデルも展示・受注販売する。また美術家の井田大介が同イベントのために制作したインスタレーション作品も展示・販売する。

 “ザ カーブ1”は、女性建築家の故ザハ・ハディド(Zaha Hadid)の建築に見られる複雑な曲線や近代的なイメージを与える質感をデザインに取り入れたモデル。山瀬とのコラボモデルでは、同モデルの特徴である曲線に山瀬の作風である柔らかな流線を加えて、ほかにない表情に仕上げられている。会場で受注後、山瀬が一足ずつペイントし、後日発送される。

 彫刻を用いて社会事象などをモチーフにした作品を制作する井田は、東京2020オリンピック・パラリンピックの会場としてザハが考案した新国立競技場のデザイン案をはじめ、さまざまな文脈から着想した複数の作品を用意する。

 「OAO」は“クリエイターのためのフットウエア”をコンセプトに2019年に設立。建築家や音楽アーティスト、フォトグラファーらの作品や作風をテーマに商品をデザインするのが特徴だ。3Dプリントなどのテクノロジーを活用したプロトタイピングや製品開発、デジタルマーケティングなどにも取り組んでいく。

■「OAO」ポップアップイベント
日程:8月22〜23日
時間:11:00〜20:00
場所:SO1
住所:東京都渋谷区神宮前6-14-15

日程:9月5〜6日
時間:11:00〜20:00
場所:TEZUKAYAMA GALLERY
住所:大阪府大阪市⻄区南堀江1-19-27 山崎ビル2階

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アシックスの“ピンレス”陸上シューズ、海外アワード受賞 ソール開発の石川県の産地企業も共同で

 アシックスは、スパイクピンのない新陸上シューズ「メタスプリント(METASPRINT)」が、世界最大の複合材料展示会「JECワールド2020(JEC WORLD 2020)」で、スポーツ&経するケア部門のJECコンポジットイノベーションアワード(JEC Composites Innovation Awards)最優秀賞を受賞した。共同受賞者には、ピンレスの炭素繊維複合材料のソールをアシックスと共同開発したサンコロナ小田も名を連ねている。

 「メタスプリント」は、金属のスパイクピンを備えた従来型と大きく異なり、靴底のピンをなくしハチの巣状の立体構造を取り入れた革新的な陸上スプリントシューズ。日本を代表するスプリンターの桐生祥秀・選手も着用している。

 JECワールドは、世界最大の自動車や航空宇宙などの分野の最先端の複合材料見本市で、「メタスプリント」は世界に与えるインパクトと革新性が高く評価された。

 共同受賞者のサンコロナ小田は石川県小松市に本社があり、ファッション分野では極薄オーガンジーやチュールで知られており、「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR&ROLF)」「ノワール ケイ ニノミヤ(NOIR KEI NINOMIYA)」「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」らが採用している。「メタスプリント」用の炭素繊維複合材料は、同社が新規事業の一環として開発を進めている「フレックスカーボン(FLEXCARBON)」で、炭素繊維ならではの強度と、複雑な立体形状を可能にする高い加工技術が高く評価されている。

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伊勢丹新宿本店3階の自主編集売り場「リ・スタイル」がリニューアル 販売員の個性が際立つ売り場に

 伊勢丹新宿本店本館3階の婦人服の自主編集売り場「リ・スタイル(RESTYLE)」が19日、リニューアルオープンした。従来のブランド・スタイリング別に商品を並べた売り場構成を見直し、販売員の個性や商品の背景にあるストーリーを伝えることを重視して、4つの編集ゾーンで再構築。さらに「リアル店ならではの偶然の出合いやワクワク感」(田中慎一郎・三越伊勢丹新宿婦人服・婦人雑貨営業部セレクトショップ担当リ・スタイル店長)を演出するため、短いスパンで売り場を変化させる。

 同売り場は新型コロナによる休業(4月7日〜5月29日)から営業再開後、売上高が前年を上回るペースで推移している。特にECは「前年同期比で4倍以上」と跳ね上がっている。好調要因の一つが、「販売員が休業中もインスタグラムなどSNSを駆使した発信で、お客さまつながっていたこと」だという。「オンライン販売が好調の一方、お客さまからは販売員から接客を受けて買いたいというお声がますます増えている。売り場の強みが販売員であることを再確認している」(田中店長)。

 今回のリニューアルでは販売員の個性が発揮できる売り場作りに力を入れ、中でも「スタイリスト編集ゾーン」は販売員が自らの感性でディレクションする。アパレルだけでなくリビングやビューティなどフロアやカテゴリーの垣根をまたいで商品をセレクトし、ライフスタイル全般に及ぶ提案を行う。9月1日までは同フロア販売員の山崎真奈が担当し、「月曜の朝」「金曜の夜」などシーンによって様変わりする「自分の部屋」をイメージしたゾーンとする。さらにフロア中央には「カスタマーズ編集ゾーン」として、顧客向けの予約制サロンを設置。担当スタイリストが顧客の趣味・嗜好に合わせて洋服、雑貨などをあらかじめセレクトして客を出迎え、パーソナライズされた提案を行う。

 国内外の買い付けアイテムが並ぶゾーンも、常に変化する仕掛けで客を楽しませる。エスカレーターに最も近く、売り場の間口になる「キュレーション編集ゾーン」は、バイヤーの視点で2週間ごとにテーマを入れ替えるポップアップスペースだ。オープンイベントの「ザ パワー オブ チョイス(THE POWER OF CHOICE)」(〜9月1日)は、サステナビリティをテーマにビンテージアイテムやデッドストック生地を使った1点もののアイテムを販売。「マメ(MAME KUROGOUCHI)」のワンピースや「ロク(ROHK)」のトレンチコートなど15ブランドの限定商品が並ぶ。また、使用済みの洋服や廃材を装飾に生かすなど、世界観の打ち出しにも注力している。

 売り場のリニューアル後の売上高目標については、「店舗、EC合わせて前年を上回る実績を目指す」としている。

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「ティファニー」の名称を使い指輪を販売したコストコが逆転勝訴 審理差し戻し

 コストコ(COSTCO WHOLESALE CORPORATION)が「ティファニー」と名付けた指輪を販売していたことが商標権侵害に当たるとして、ティファニー(TIFFANY & CO.)社がコストコを相手取り損害賠償などを求めて提訴していた件について、二審は8月17日、コストコに2101万438ドル(約22億円)の損害賠償を命じた一審判決を破棄し、審理の差し戻しを命じた。

 一審ではティファニー社の主張を認め、コストコが「ティファニー」と名付けた指輪の売上額を370万ドル(約3億円)と認定したが、最終的には実損の3倍に当たる1110万ドル(約11億円)と懲罰的損害賠償金825万ドル(約8億円)、計約22億円の損害賠償命令を下した。

 コストコは、ティファニー社が求めた略式判決を一審が認めたことは判断に誤りがあったと主張し、コストコ側に陪審員への十分な説明の機会が与えられなかったと訴えた。二審ではコストコの主張が認められ、結果として審理の差し戻しが命じられた。

 ティファニーはこの判決に対して、「判事ではなく陪審員に判断させるべきだという二審判決に不服である。われわれは一審の判決が正当だったと信じている。また、この事件を再審することになんの抵抗感もなく、再審で陪審員が検討した結果、コストコの侵害行為が明らかとなり一審判決通りの判決が下ることを確信している」とコメントしている。

 ティファニーがコストコの商標権侵害を主張するのに対してコストコは、「ティファニー」という名称がティファニー社の登録商標であることは認識しているが、“ティファニー・セッティング”という一般的に使用される指輪の形状を指して“ティファニー”という名称を用いたにすぎず、消費者の混同を招く意図もなく、同社の商標権を侵害もしていないと主張していた。

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アダストリアの50代女性向け「エルーラ」好調受け地方に新店3店

 アダストリアの50代女性向けブランド「エルーラ(ERULA)」は9月、横浜、名古屋、札幌にそれぞれ新店をオープンする。開店日は、相鉄ジョイナス店(横浜市)が9月4日、ららぽーと愛知東郷店(愛知県東郷町)が同14日、札幌アピア店(札幌市)が同18日。

 2019年10月にスタートした同ブランドは、コスメをヒントにした商品開発で、“大人の悩みに効く”をコンセプトに体型カバーや肌色をきれいに見せるアイテムを展開している。主力商品のパンツで中心価格帯は4900円と、比較的リーズナブルな価格も特徴。スタート当初は同社の公式EC「ドットエスティ(.ST)」および「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」の一部店舗で試験展開していた。計画を上回る好調を受け、20年3月にららぽーとTOKYO-BAY(千葉県)に1号店を出したのを皮切りに都内、大阪に計7店を出店した。

 同ブランドの東京、大阪エリア以外への出店は、今回が初めてとなる。いずれの店舗も白を基調に上質さ、優雅さを連想させる大人のための空間を作る。トラフィックの多いSC・駅ビル内であることから、家族のお出かけや仕事帰りの利用を想定する。

 なお3店舗のオープンを記念して、1万円以上の購入客にブランドオリジナルのトートバッグをプレゼントする。

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「楽天ファッション」に東コレブランドの期間限定ECがオープン コロナ禍の国内デザイナーを支援

 日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は、冠スポンサーの楽天が運営するファッションECモール「楽天ファッション(RAKUTEN FASHION)」に、「E-POP UP STORE」をオープンした。新型コロナウイルスの影響で3月に中止となった2020-21年秋冬シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」の参加ブランドを中心に、全12ブランド(8月19日時点)の商品を12月まで販売する。

 同ショップは、新型コロナウイルスの感染拡大により影響を受けたファッション業界を支援することを目的に実施するもの。楽天でファッション事業を率いる松村亮執行役員 コマースカンパニー ヴァイスプレジデントは「『RFWT』のショップを通じて若手ブランドの育成支援と新進気鋭の国内ブランドをユーザーへ紹介し、国内ファッション文化発展への貢献やユーザーにより楽しいファッションの買い物体験を提供していきたい」とコメント。JFWOの今城薫ディレクターは「これまでわれわれがリーチできていなかったマーケットに日本デザイナーのクリエイションを発信できるのが楽しみだ」と語る。

 なお、2021年春夏シーズンの「RFWT」は10月12〜18日に開催予定。発表形式については参加希望ブランドと話し合い、ファッションショーに限定せずに、新たな試みも取り入れて「RFWT」のデジタル化を促進する。

【「E-POP UP STORE」出店ブランド】※アルファベット順
「バルムング(BALMUNG)」
「ボディソング(BODYSONG.)」
「ディスカバード(DISCOVERED)」
「ドレスドアンドレスド(DRESSEDUNDRESSED)」
「ハレ(HARE)」
「コーティー(KOH T)」
「ミツル オカザキ(MITSURU OKAZAKI)」
「ノブユキ マツイ(NOBUYUKI MATSUI)」
「リコール(REQUAL≡)」
「ルプコ(RPKO)」
「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」
「ティート トウキョウ(TIIT TOKYO)」

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「エトロ」がオオカミの保護活動に取り組むWWFイタリアを支援

 「エトロ(ETRO)」はこのほど、オオカミの保護活動に取り組む環境保全団体WWF(世界自然保護基金)イタリアに寄付することを発表した。

 オオカミはイタリアの象徴的な動物種の一つでありながら、人間による迫害の犠牲となっている。オオカミを保護することで、種の保全に加えて、オオカミと共生する多くの動物種の保護にもつながるという。

 ベネデッタ・フランミニ(Benedetta Flammini)=WWFイタリア・マーケティング&コミュニケーションディレクターは、「オオカミの保護活動は常にWWFイタリアの優先事項の一つだった。今回の『エトロ』の寄付により、わが国の象徴的な種の一つを守る取り組みを継続し、強化することができる」とコメントした。

 「エトロ」クリエイティブ・ディレクターのキーン・エトロ(Kean Etro)とヴェロニカ・エトロ(Veronica Etro)は、「人々にとって地球がどれほど大切で唯一無二の母なる存在であるかということ、そしてこの地球を維持して守っていくべきだということを私たちは今かつてないほど認識している。私たち人間も動物界の一員であることを意識した上で、動物界との調和と共存を模索する必要がある。今回のWWFイタリアとのパートナーシップは、私たちが自然界に関与したいという気持ちの表明だ」とした。

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「クラランス」が新アイケア発売 オンライン発表会にはアバターも登場

 「クラランス(CLARINS)」は9月4日に発売する、新たな目元クリーム「トータル アイ インテンス」(15g、9900円)のプレス発表会をオンラインで開催した。“60秒でハリ感を実感する”をコンセプトに、マスク生活で特に視線が集まる目元にアプローチ。たるみやむくみをケアし、引き締まった印象へと導くアイテムだ。

 「クラランス」にはエイジングケアを目的とした目元美容液や人気の「グラン アイ セラム」などがあるが、新作はスマートフォンやオンライン会議などによる目の酷使、ストレス、睡眠不足など現代の女性を取り巻く環境がアイゾーンに影響を与えていることを踏まえて開発したという。植物の恵みと先進テクノロジーを融合させ、イートアカシアワックスを配合したクリームが肌にスピーディーになじんで皮膜を形成し、ハリ感を演出。ハルンガナエキスが潤いを与え、引き締まった目元を演出する。

 容器には内容液を外部の空気に触れさせることなく最後の1滴まで使い切ることができるエアレスボトルをブランドで初めて採用。高級感のあるガラスボトルはリサイクルガラスを25%使用するなど、環境にも配慮している。

 オンラインで行われた発表会もユニークだった。参加者には事前にダイヤル式のキャッシュボックスが送られた。発表会内でボックスを開く暗証番号を伝えるという演出で、新製品の説明は三宅由佳クラランス マーケティング部PRのアバターが進行するなど、リアルとデジタルを融合させた取り組みが話題を呼んだ。

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「リーバイス」が初のレンタルデニム アップサイクルの考えに基づき北欧ブランドと協業

 「リーバイス(LEVI'S)」とデンマーク発のファッションブランド「ガンニ(GANNI)」が協業して、レンタルのみで扱うデニムコレクションを発表した。“ラブレター(Love Letter)”と題し、不要な製品などをより価値の高いものへと変えるアップサイクルの考え方に基づいて製作。アイテムは「リーバイス」のビンテージデニムや再利用デニムを使用したボタンダウンシャツと“501”ジーンズ、シャツ型ワンピースの3種類をそろえる。デザインは、「リーバイス」デニムの耐久性や伝統的要素を生かしつつ、パッチワークやボリュームのある袖などで「ガンニ」らしい遊び心あふれる北欧の雰囲気を表現。取り外し可能な襟を加えたり、調整可能なウエストを採用したりして仕上げた。サイズ展開はシャツとワンピースがXS〜XLで、ジーンズが24W/29L〜32W/29Lだ。

 同コラボレーションは両ブランドにとって初めての、レンタルのみで取り扱うコレクションになる。アイテムは「ガンニ」のレンタルに特化したウェブサイト「ガンニ リピート(Ganni Repeat)」からオーダー可能で、料金は45〜145ドル(約5000〜1万5000円)。発送はこれまでデンマーク国内のみだったものをアメリカとヨーロッパに拡大した。レンタル期間は1、2、3週間から選べて、今後はコレクションの全アイテムをレンタルできるようにしていくという。

 また、アイテムにはレンタル履歴などについての情報が入力されたタグが付けられる。利用者は借りた際にスマートフォンから過去の情報を見ることができるほか、自身の体験を書き込んだり、ブランドが制作したコンテンツを見たりすることができる。「ガンニ」のディッテ・レフストラップ(Ditte Reffstrup)=クリエイティブ・ディレクターは、「デニムのよさは時間がたつほど出てくる。このパートナーシップは、素晴らしいデニムへの愛を共有して受け継いでいくことを大切にしている」と述べた。

 さらに衛生管理も徹底しており、洗浄した後再度レンタルされるまで72時間を空ける。洗浄工程も環境に配慮し、北欧諸国公認のサステナブル認証である「ノルディックスワン(Nordic Swan)」の水準を満たした方法を採用する。また配送には1回の使用で二酸化炭素排出量を最大80%削減する「リパック(RePack)」のリサイクル可能なリユースバッグを使用する。

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ビジョナリーHDの2020年4月期は営業赤字 次世代型店舗へスクラップ&ビルドが復調のカギ

 眼鏡専門店チェーンのメガネスーパーを中核企業とするビジョナリーホールディングスの2020年4月期決算は、売上高が前年同期比3.2%増の273億円、営業損益は2億1200万円の赤字(前期は9億3200万円の黒字)だった。

 セグメント別では、売り上げ全体の構成比率が93.6%を占める小売事業は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、2月以降は最大53店舗が休業、最大277店舗が時間短縮による営業となったことなどから、売上高は同1.2%増の255億円、営業利益は同61.7%減の5億2600万円だった。同社はここ数年店舗戦略を見直しており、昨年10月に大塚メガネの全株式を取得して滋賀県内のメガネのオオツカ5店舗が加わったほか15店舗を新規出店し、36店舗を次世代型店舗にリニューアルした。一方、49店舗を閉店し、期末の店舗数は同29店舗減の369店舗となった。今後も1店舗あたりの収益性を⾼めるため、21年4月期に53店舗の移転または閉店し、アイケアサービスが充実した次世代型店舗への集約・統合を加速するという。

 星﨑尚彦ビジョナリーホールディングス社長は、「私が社長に就任した8年前の1店舗あたりの売上高の平均は月間約250万円だったが、現在は500万円を超える。このレベルの店舗を増やし、店舗数は先ごろ導入した移動式店舗を含めて300~400が適正だと考えている。M&Aも常に検討している」と話した。また子会社化した、イタリアのマルコリン(MARCOLIN)の日本総代理店であるヴィジョナイズの業績が通期で寄与しており、売上高は13億5000万円だった。

 卸売事業は、売上高が同73%増の10億5100万円、営業損益は同400万円の赤字(前期は1億7000万円の黒字)。EC事業は売上高が同17.9%増の6億8500万円、営業利益は同68.1%増の1億4700万円だった。

 21年4月期の業績は売上高282億円、営業利益2000万円を予想している。

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BARNEYS at HOME #53【FAHERTY BRAND】 バーニーズ ニューヨークスタッフおすすめの一品:<ファリティ ブランド>半袖シャツとボードショーツ

 

バーニーズ ニューヨークのスタッフがおすすめアイテムをピックアップしてご紹介!

今日ご紹介するのはメンズバイヤー髙橋がおすすめするアイテム<ファリティ ブランド>の半袖シャツとボードショーツです。

春夏シーズンよりお取扱いをスタートしたアメリカ西海岸発のブランドです。

ペットボトルをリサイクルして作られた再生繊維やオーガニックコットンを使用したサスティナブルかつ着心地のよいアイテムを提案しています。

総柄の半袖シャツはビンテージのハワイアンシャツからインスパイアされたモデル。

暑い日が続きますが、肌触りがよくストレッチ性に優れた素材感のシャツは、快適で爽やかなコーディネートをお楽しみいただけます。

ボードショーツはチノパンツのような見た目でありながら、速乾性に優れ、水陸両用でお召しいただけるアイテムです。

IMG 6194. BARNEYS at HOME #53【FAHERTY BRAND】  バーニーズ ニューヨークスタッフおすすめの一品:<ファリティ ブランド>半袖シャツとボードショーツ

ご紹介したアイテムはオンラインストアにてお求めいただけます。

 

FAHERTY BRAND<ファリティ ブランド>

総柄リネンレーヨン半袖シャツ

https://onlinestore.barneys.co.jp/supplier/supplier_05097/2128189.html?dwvar_2128189_color=0700&cgid=supplier_05097#sz=60&start=3?2020_bjyoutube

 

FAHERTY BRAND<ファリティ ブランド>

チェック柄半袖シャツ

https://onlinestore.barneys.co.jp/supplier/supplier_05097/2128190.html?dwvar_2128190_color=2500&cgid=supplier_05097#sz=60&start=9?2020_bjyoutube

 

FAHERTY BRAND<ファリティ ブランド>

半袖オックスフォードボタンダウンシャツ

https://onlinestore.barneys.co.jp/supplier/supplier_05097/2128193.html?dwvar_2128193_color=1540&cgid=supplier_05097#sz=60&start=4?2020_bjyoutube

 

FAHERTY BRAND<ファリティ ブランド>

水陸両用ボードショーツ

https://onlinestore.barneys.co.jp/supplier/supplier_05097/2128185.html?dwvar_2128185_color=1540&cgid=supplier_05097#sz=60&start=8?2020_bjyoutube

 

 

バーニーズ ニューヨーク オンラインストア

https://onlinestore.barneys.co.jp/top?2020_bjyoutube

 

次回の更新をお楽しみに!

ロンハーマンの2020-21年秋冬 “無染色”や“自然界の色味”をまとう心地よさ

 ロンハーマン(RON HERMAN)の2020-21年秋冬は、ウールからカシミヤ、オーガニックコットンまで素材によって色味の異なる“無染色”のアイテムをベースにしたトーン・オン・トーンのスタイリングを8月末の立ち上がりから提案する。

 これらを軸に9月中旬には、藍染めやネイビーカラーで構成した“インディゴ”のアイテム群を投入。さらに10月には、アウターやワンピースなど明るい“ピンク”のアイテムを加えることで、シーズンを通してわくわく感と鮮度のあるMDを計画する。

 強化アイテムは、薄手から厚手までバリエーション豊富にそろえたニットとコート。特にニットは、19-20年秋冬から日本で独占販売しているオランダ発の「エクストリーム カシミア(EXTREME CASHMERE)」を強化。20-21年秋冬はカーディガンやパンツなど別注品7型をオーダーした。コートは「オーラリー(AURALEE)」「デミリー(DEMYLEE)」「エブール(EBURE)」など人気ブランドとの別注のほか、メキシカンパーカのみを扱う日本ブランド「メキパ(MEXIPA)」のウィメンズコレクションを独占販売する。

 また、今季からミンクを使用した商品の販売を中止する。サステナビリティへの取り組みをさらに強化していきたいというが、福田円バイヤーはあくまで「『素敵な商品を手に取ったら、実は動物や環境にも優しいものだった』という“押しつけがましくない”提案を大切にしていきたい」と語る。

 また新型コロナウイルスの影響に関しては、海外商材の納期遅れの可能性があるため「国内の商品を先に展開するなど、臨機応変に対応していきたい」と説明。ロンハーマンでは、緊急事態宣言が解除された直後の5月28日にオンラインストアを開設したが、「想像以上に新規のお客さまの獲得につながっている」と語る。当初は、実店舗の売上高減少の懸念もあったというが「店で気になった商品を週末にECでご購入されたり、事前にECで気になった商品を店舗に見にきてくださったりと、相乗効果を実感している」と手ごたえを感じている。

村上杏理:1986年、北海道生まれ。大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションやライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。1女児の母

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サッカー元女子日本代表の丸山桂里奈が「ロクシタン」の髪まとまる“神”ミルクで15秒チャレンジに挑戦!かんたんにまとまる“さら艶”髪に

 「ロクシタン(L'OCCITANE)」は、厳選した5種のハーブから抽出したエッセンシャルオイルが髪を補修する“ファイブハーブス リペアリング”シリーズから8月19日に、洗い流さないヘアトリートメント「ファイブハーブス リペアリングヘアミルクセラム」(100mL、3900円)を発売する。

 同製品は、くせやうねりなどの広がりを抑え、熱や日差しのダメージから髪を保護しながら、さらには滑らかな指通りをかなえる1本3役のヘアトリートメント。配合したアンジェリカ、ゼラニウム、ラベンダー、イランイラン、スウィートオレンジの5種のハーブと、髪の内と外から集中的に補修する成分「リペアリングリッチコンプレックス」が髪をケアし、24時間まとまる“さら艶”な質感を演出する。シリコンフリー、自然由来成分98%の優しい処方だ。

 発売に合わせて制作した動画ではサッカー元女子日本代表の丸山桂里奈選手が、同製品を使用した「『ロクシタン』の髪まとまる“神”ミルク 15秒チャレンジ」に挑戦。寝起きの広がった髪の中間から毛先にかけて100円玉大2つ分のミルクをもみ込むようになじませ、スッとブラシを通してドライヤーでブローすると、しっとりまとまった艶やかな髪に仕上げることに成功!!丸山は「ケアしきれない髪の傷みや広がりに悩んでいました。15秒で効果が実感できるのか半信半疑だったけれど、いざ使用してみると、目に見えて分かるほどきれいにまとまって正直驚きました。髪も肌もまったくベタつかないし、なにより上品なハーブの香りが大人の女性らしさを演出してくれて気分が上がります」とコメント。 (ヘアミルクの使用量は、ショート100円玉大、ミディアム500円玉大、ロング100円玉大2つ分)

 “ファイブハーブス リペアリング”シリーズは、そのほかシャンプーやコンディショナー、ヘアマスク、ヘアオイルなど髪を集中的に補修するアイテムを揃える。

問い合わせ先
ロクシタンジャポン カスタマーサービス
0570-66-6940

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空中階&500席超の二重苦「甘太郎」店舗で、「ラパウザ」間借り営業。12時からノンストップ営業可に。

コロワイドグループの株式会社レインズインターナショナル/CWカンパニー(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:髙橋 尚也)が、居酒屋「甘太郎」池袋60階通り店にて、広い店舗スペースや調理機材、勤務するスタッフの有効活用を目的として、イタリアン「ラパウザ」の間借り営業を8月6日から行っている。
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パーソナライズD2Cを強みにビジネスを拡大 「メデュラ」や「ホタル」のスパーティーが見据える未来

 “色気のある時代を創ろう”をビジョンに掲げ、2018年5月にD2Cパーソナライズヘアケア「メデュラ(MEDULLA)」をスタートさせたスパーティー(SPARTY)。19年12月に丸井グループ、Xテックベンチャーズ、アカツキ、ジンズホールディングスから約6億円の資金調達を実施。3月1日には有楽町マルイ1階に「メデュラ」の常設店舗をオープンし、5月にはパーソナライズスキンケア「ホタル パーソナライズド(HOTARU PERSONALIZED)」(以下、「ホタル」)をスタートした。さらに7月からはD2Cパーソナライズを支援する新たなサービスの提供も開始するなど、加速度的に成長を続けている。今回、あらためて深山陽介代表に話を聞いた。

WWD:昨年12月から有楽町マルイで期間限定で運営していた店舗を今年の3月から常設にした。リアル店舗を運営してみた実感は?

深山陽介代表(以下、深山):常設にした3月から新型コロナの感染が拡大し、ちょうど店舗スタッフの教育や運営も安定してきたところでマルイ自体が休館になってしまい、それから約2カ月間休館していました。そのため店舗運営に関しては、まだ改善していく必要がありますし、できていない施策も多い。そんな中で、館が営業を再開した6月は実際に来店するお客さまは減ったのですが、来店していただいた方の購入率が上がっています。ウェブで「メデュラ」のことを知って気になっていて、リアルで見ることで、安心感を持って買っていただくという行動が増えてきています。予想以上にリアルな体験が重要だと肌身で感じていて、今後はさらにリアル店舗ならではの体験を強化していきたいと考えています。

WWD:来店する人は「メデュラ」のことを知っている人が多い?

深山:そうですね。ブランドを認知していて、購入する目的で来店するお客さまが多いですが、一方で「このブランド見たことある」と立ち寄るお客さまもいます。またギフト用に購入される方もいらっしゃいます。

WWD:「メデュラ」はパーソナライズを打ち出す一方で、伊藤千晃さんやテリさん、ディズニーといったコラボアイテムも製作している。その意図は?

深山:ファンの心理として、「その人が選んだ処方と同じものを使いたい」というニーズはあるので、そのファンの人たちに買っていただけるように作っている。今後もコラボ製品は続けていく予定で、マイクロインフルエンサーなどでもできないかと考えています。

WWD:コロナ禍でECでの売り上げが全体的に上がっている。「メデュラ」の売り上げも伸びた?

深山:ECは予想以上に伸び、現在「メデュラ」だけで月商3億円ほどになりました。

WWD:1月のときは月商2億円ほどと言っていたので、かなり伸びている。実際、どんなウェブ施策を行った?

深山:特に一般向けに何かをしたという訳ではなく、新しいクリエイティブを試したくらいです。一方で美容室向けの施策で、初期費用無料、初回マージンの先払い、特別価格での提供などを行いました。3月末くらいから美容室、美容師から「厳しい」という声が聞こえてきて、何かサポートできないと思いこの施策を行いました。これはすごく反響があり、美容室、美容師からの取り扱いが増えました。

WWD:少し話は戻るが、昨年12月には丸井グループなどから約6億円の資金調達を行った。主に5月からスタートした「ホタル」に投資する?

深山:そうですね。丸井グループからは店舗運営に関して出向もしていただいていて、株主というよりはパートナーに近いです。

WWD:最近はコロナ禍で資金調達しにくいという話もあるが?

深山:既存株主に聞くと、資金調達の環境自体は全然悪くない。インバウンド関連など、コロナの影響を受けるところは厳しいと思いますが、そうじゃないところは、資金調達はしやすくなっているのでは。

D2Cパーソナライズスキンケアの可能性

WWD:5月にはD2Cパーソナライズスキンケア「ホタル」をスタートさせた。いつごろから構想していた?

深山:「メデュラ」をローンチしたときにはもう考えていました。ただ実際に動き出したのは19年4月くらいからです。

WWD:パーソナライズの仕組みを作るのは大変だった?

深山:「メデュラ」と同じチームでやっているので、パーソナライズのノウハウは持っていました。処方開発もデザイナーもすべて全く同じなので、意思疎通も取れていたこともあり、短時間でできました。ランアップも「ローション」と「モイスチャライザー」というのは早い段階で構想にありました。

WWD:カメラで肌分析する技術はどうしている?

深山:バーチャルメイクアプリ「ユーカムメイク(YOUCAM MAKEUP)」を展開するパーフェクトに依頼しています。もともと自社で開発しようと考えていたのですが、やはり費用も時間もかかってしまう。“パーソナライズ”自体は今後もどんどん出てくると思うので、最終的には性能だけでなく、精度も含めた体験設計全体でお客さまに選ばれると思っています。だからカメラの肌分析の精度はひとつのファクターでしかなく、中期的に見るとそこだけで優位性をつくれない。それならよりいい体験を提供することの方が大切だと考え、パーフェクトに依頼しました。

WWD:ローンチしてみて、ユーザーの反応は?

深山:反応は非常にいいですね。売り上げ的には計画以上で推移しています。驚きだったのは、僕たちが思っている以上に「メデュラ」ユーザーが「ホタル」も購入してくださっている。「自分に合ったものを選べない」というのは、ヘアケアもスキンケアも同じ課題があったんだなと実感しました。また、コロナの影響もあって、店頭での診断は気が進まないという人が「家で気軽に診断できて、自分に合ったものを提供してくれる」というので購入されているようです。今後は「メデュラ」と同じように、フィードバックをもらって改善していき、処方数も増やしていければと考えています。

WWD:注文のたびに処方も変えられるのがいい。

深山:季節的なこともあったりするので、そのときのお客さまに合ったものを提供できるようにと考えています。現状だと20代後半から30代がメイン。40〜50代の購入も比較的多いです。

WWD:店頭での展開は?

深山:これから店舗展開は考えていこうと思っています。ただコロナの影響がいつまで続くのか見えないので、どのタイミングで店舗をやっていくのかは悩んでいます。今後は「メデュラ」「ホタル」の上段の概念として“made to order store”というものを考えています。コンセプトとして“いいものより、合うものを”で、ここに行くと自分に合ったさまざまなパーソナライズ製品を提案してくれる、そんなお店も考えています。

WWD:7月にはパーソナライズD2Cを支援するサービスも始めた。その狙いは?

深山:パーソナライズをもっと広めていきたいと考えていて、他社と提携した方がさまざまなことができるからです。カートサービスを提供している企業と組んで、パーソナライズD2Cブランドに必要な全てのソリューションを提供していきます。

WWD:そうすると競合が増えるのでは?

深山:全く同じコンセプトのところへのサービスの提供は難しいですが、僕らとしては簡単に自分に合ったものを提供できる、そういう世界をつくっていきたい。スタートアップだけでなく、大手の企業でもお互いにいいと思えばやっていこうと思っています。さらに美容だけでなく、いろいろなカテゴリーでの協業を考えています。

WWD:D2Cブランドも今後さらに増えていきそう。

深山:スタートアップだけではなく大手企業も含めて、D2Cブランドは今後も増えていくと思います。特にコロナ禍でEC化率が上がっていることもあり、今後はさらにECで売ることが当たり前になります。とはいえECだけでは限界があるので、ECとリアルの融合を考えていかないといけない。それをビジネス的に成功させているところはまだ少ないので、その成功例や正解をどうつくっていくのかが、D2Cの先のテーマになっていくと思います。

僕らとしてはD2Cではあるが、それよりもパーソナライズに魅力があると思っています。パーソナライズのメリットは、データが全部とれるところですが、販路や価格、利益率のコントロールができるのも強み。僕らはそのパーソナライズの強みや仕組み的な面白さをもっと世の中に広めていきたいと思っています。

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推定年商10億円の「渋谷横丁」、若者で大繁盛。コロナを恐れない「割り切り」意識が浸透か?

 東京・渋谷の宮下公園を再開発した「MIYASHITA PARK」内に開店した「渋谷横丁」。横丁ブームを作った浜倉好宣氏がプロデュースした大型店とあって、注目を浴びていたが、8月4日のオープン以来、お客が入り続けている。渋谷以外でも例のない「大型横丁」というコンセプトのせいもあるが、渋谷に集まるお客の意識が変わり始めている雰囲気も感じる。
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“企業活動の透明性評価0点”に、スイスの「バリー」CEOが語った「サステナビリティ経営転換への覚悟」

 いま企業にとって“透明性”がビジネスを行う上で極めて重要になっている。ファッション産業において透明性とは、「サプライチェーン、ビジネスの手法、それらが労働者・コミュニティー・環境に与える影響について、広く一般に情報公開していること。そしてそのデータは包括的で信頼性が高く、他企業と比較できるものであること」だ。これは英国のNPO団体ファッションレボリューション(Fashion Revolution)が定義したもので、ファッション企業における理想的な“透明性”の在り方を示している。ファッションレボリューションは、2013年から透明性に重きを置いたビジネスへの転換を求めて活動をしており、生活者にはもちろん、今や有力企業にも影響力を持つようになっている。特に彼らが17年から毎年発表している「ファッション トランスペアレンシー インデックス(Fashion Transparency Index 以下、FTI)」のインパクトは大きい。これは、220の指標についてファッション企業が開示しているかどうかを調査してスコア化するもので、あいまいになりがちな透明性を数値化して“見える化”している。

 このインデックスで、“透明性0%”の評価が下されたのがシューズに強いスイスの「バリー(BALLY)」だ。ニコラ・ジロット(Nicolas Girotto)最高経営責任者(CEO)にこの結果に対しての反論を求めたところ、同CEOは同社のサステナビリティへの覚悟を語った。

WWD:ファッションレボリューションの「FTI」ではスコアが0%だった。

ニコラ・ジロットCEO(以下、ジロットCEO):私たちはファッションレボリューションから連絡を受けていなかったので(編集部注:ファッションレボリューションは調査対象企業のウェブサイトなどの情報だけでなくアンケートを送付して調査を行っている)、FITに正しい情報を提供するする機会がなかった。

私たちは20年1月にサステナビリティロードマップの中で定めた環境負荷の削減といったゴールに向けて、いっそうスピード感を持って積極的に取り組んでいるが、FTIはこの活動のいかんにかかわらず、外に向けて伝えていくことを重視している。そのため私たちは今年末までに当社初となるサステナビリティリポートの公表を予定しており、その中ではグローバル・リポーティング・イニシアチブ(Global Reporting Initiative)*の基準に沿って、FTIで概説されている多くの質問に答えることができるのではないかと考えている。
*サステナビリティ報告書のガイドラインを制定する国際的非営利団体で、本部はオランダのアムステルダムにある

WWD:“透明性”をどのように考えているか。

ジロットCEO:われわれは事業運営において透明性は常に基本としてきたことであり、当社の定めるサステナビリティロードマップにおける第一の柱に据えている。このサステナビリティロードマップは19年に行った広範囲に及ぶ基礎評価に続けて、20年1月に要旨を公式サイトに公開したものだ。

WWD:バリーは具体的にどのような活動を行っているか。

ジロットCEO:例えば環境への影響が少ない推奨素材リストの策定、プラスチックパッケージの削減、未販売在庫を減らすための予測分析、廃棄物を減らすための3Dデザイン、社内での再生可能エネルギーの使用促進など、全てのビジネス領域でサステナビリティのための方策をとっている。バリーは「ファッション協定(The Fashion Pact)」(関連記事入れてください:916608)にも調印した。私たちは業界のリーダーとして最新の動向を共有し、気候、生物多様性、海洋とういう3つの柱において、この地球を守るための新たな解決策を明確にしている。私たちは今秋、これらを報告する予定だ。

また、重要な活動課題や結果については追跡調査を行っており、それを反映させた指針なども今後公表予定だ。素材や廃棄量など、環境や社会への影響を分析したものになる予定だ。これらは次第に、会社とステークホルダーの評価決定に実質的な影響を与えるだろう。

サステナビリティは最重要課題であり積極的に取り組んでいく。1851年の創業以来、バリーは責任あるビジネス慣行への取り組みを尊重してきた。特にサプライチェーンや、調達する素材を向上させることを優先事項として透明性の向上に意欲的に取り組んでいる。例えば、私たちはサプライヤーの最低90%をマッピングする予定だ。また、22年までに製品ケアとリペアを目的としたプログラムを始める。25年までにレザーの75%を認証を受けたなめし工場から購入する予定だ。

イノベーションを鍵に、私たちは現在、コレクションの計画や各国の仕入れにおいて廃棄物削減を目指し、AIを用いた研究をしている。また、「バリー」を購入することが消費者にとってサステナブルな消費になるようさまざまなプロジェクトを進めている。

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