「シュプリーム」のキャンピングトレーラーやカヤックが登場 2022年春夏シーズンのアクセサリーを公開

 「シュプリーム(SUPREME)」は、2月19日から順次発売する2022年春夏シーズンのアクセサリー類のラインアップを公開した。

 今シーズンは、アメリカのキャンピングカーブランド「エアストリーム(AIRSTREAM)」とのキャンピングトレーラーや、フィッシングブランド「ウィルダネス・システムズ(WILDERNESS SYSTEMS)」とのカヤック、「ヘリノックス(HELINOX)」とのベンチなどアウトドア関連の商品をそろえる。ほかにもイタリアの家具メーカー「アノニマ カステッリ(ANONIMA CASTELLI)」との名作椅子プリア(Pila)、デンマークのオーディオブランド「バング & オルフセン(BANG & OLUFSEN)」とのワイヤレススピーカー、「アンブロ(UMBRO)」とのサッカーボールなど、カー用品からオーディオ機器までを用意する。また、油性マーカーを製造する「寺西化学工業」とのマジックインキや、水平器メーカ「エビス(EBISU)」との水平器など、日本企業と協業したアイテムも販売する。

 全アイテムの価格と発売日は非公開で、発売前に「シュプリーム」の公式サイトとインスタグラムで告知する。

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大丸松坂屋、営業時間を短縮 コロナ収束後も常態化

 大丸松坂屋百貨店は、3月1日から通常の営業時間を短縮する。全国15店舗のうち11店舗が対象。営業時間はフロアによって異なるものの、大丸心斎橋店では最大2時間縮まる。現在、まん延防止等重点措置に基づき飲食フロアでは営業時間を短縮しているが、コロナ収束後も定着させる。「ウィズコロナにおける従業員の働き方、お客さまの利便性、企業の収益性などを総合的に勘案」(同社)して、変更に踏み切った格好だ。

 営業時間の変更は立地やフロアで異なる。大丸心斎橋店は、本館地下2階フードコートを10時〜23時から10時〜21時に、ファッションや化粧品などの本館1〜9階を10時〜20時30分から10時〜20時にそれぞれ縮める。松坂屋上野店は、本館2階以上の物販フロアを10時〜20時から10時〜19時に変更。大丸神戸店は、2〜8階の物販フロアを10時〜20時から11時〜20時に短くする。ターミナル立地のため遅くまで営業していた大丸東京店も地下1階の食品、1〜11階の物販フロアの閉店時間を21時から20時に前倒す。

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スイスの新興繊維メーカーがケミカルリサイクルのセルロース繊維を量産へ

 スイスの繊維メーカーのハイキュー(HEIQ)は、ケミカルリサイクル型のセルロース繊維「ハイキューアイオニーク(HEIQ AEONIQ)」の量産を2024年度から開始する。このほど、独ヒューゴ・ボスと米ライクラとの提携を発表。ヒューゴ・ボスは同素材の開発・製造を行うハイキュー社の子会社に500万ドル(約5億7500万円)を出資し、今後は400万ドル(約4億6000万円)の追加出資も行う。スパンデックス「ライクラ」を展開するライクラ社も出資(出資額は非公表)とともに独占販売権を取得した。ハイキュー社は22年上半期の稼働を目指して「アイオニーク」のパイロット工場の建設を進めており、24年までに欧州に最初の量産工場の稼働を計画する。同社のカルロ・セントンゼ(Carlo Centonze)共同創業者兼CEOは「すでに『ハイキューアイオニーク』の知的財産の価値は2億ドル(約230億円)に達している。世界的なサステナビリティー意識に伴い、ファッション産業分野でも脱炭素化への圧力が高まり、非常に大きなビジネスチャンスをもたらしている」とコメントしている。

 ハイキューは2005年にスイス工科大学から誕生したベンチャー企業で、機能繊維の開発に強みを持つ。ロンドン証券取引所に上場しており、コロナ禍で抗ウイルス素材が爆発的に売れたことで急成長をしている。2021年1〜6月期の売上高は2579万ドル(約29億円)、営業利益は330万ドル(約3億7900万円)。

 ハイキュー社はケミカルリサイクルが可能なセルロース繊維「アイオニーク」を、繊維素材としては最大のシェアを持ち、世界で年間1350億ドル(約15兆5250億円)規模の市場を持つポリエステルとナイロンの代替素材として打ち出したい考え。セルロース繊維である「アイオニーク」は石油ではなく天然素材を原料とする上、同社によるとポリエステルやナイロンに比べ、温暖化排出ガスを大幅に削減できるという。ヒューゴ・ボスとの提携で、世界のアパレル産業での知名度を獲得し、量産後の販売網の強化につなげる。

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次世代のリーダーシップとは? 「今週の特集お届け隊」2022年2月14日号

 毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2022年2月14日号からの抜粋です)

五十君:毎年恒例のネクストリーダー企画ですが、今回は米中韓の「WWD」も巻き込んで、海外の人も受賞者に加えましたね。担当してみてどうでした?

ソーン:私は、アメリカのダイアン フォン ファステンバーグ(DIANE VON FURSTENBERG)のギャビー・ヒラタ社長に取材したのですが、中国でチャリティーライブ配信をしようと提案したことなどが、中国出身で当時31歳の第1言語が英語ではない人がトップに就くという異例の人事につながったと聞いて、刺激になりました。「マヤさんもミックスなバックグラウンドなのね」と言ってくれたり、「この人のチームで働きたい!」と思いました。

五十君:まさにすてきなリーダーですね。

ソーン:はい。屈託のない素直さとハングリーな競争心が両立するのも肩肘張っていなくて良いなと。五十君さんはどうでしたか?

五十君:私がここ数年ネクストリーダー特集を取材して思うのは、「リーダーというのはいろんなタイプがいる」ということ。今年の小嶋陽菜さんもアイドルのイメージが強いですが、ガチで社長業をしていて、「この人と一緒に働いたら楽しそう!」と思えるタイプでした。ユーチューバーのあさぎーにょさんも時代を象徴しているなと。人って誰しも他者と交わることで自分を知ると思うのですが、彼女はユーチューブやSNSを通して対話をして成長してきたんだなと感じる一方、普遍的な悩みもある。そんないろんなタイプのリーダーシップが16組も一度に見られるのが、この企画の魅力だと思います。

ソーン:「リーダーって本当に必要?」という議論がちょっと前にありましたが、私も「リーダー像を問うことが必要だったんだ」という考えに至りました。今回は、自薦他薦の受賞者を選ぶ際に、ルミネの若手の方々も審査に参加してくださり、そういうネクストリーダーがネクストリーダーを選んでいるというのも、つながりやインスピレーションを生みそうです。

五十君:そうですね。「WWD」だけでやっていると受賞者を発表しておしまいになりがちでしたが、今回はルミネと組むことで、ポップアップショップなどにもつながるかも。3月2日の授賞式以降も盛り上げていきましょう!

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『焼肉ライク』新しくなった代替肉の実力は?「実食評価は味△・売り方〇・将来性×or◎」

一人焼肉の「焼肉ライク」が、新しくなった代替肉「NEXT大判カルビ2.0」を今年1月18日から販売しています。ハンバーガーなどでは代替肉のメニューが珍しくなくなってきましたが、代替肉の焼肉を提供している店はまだまだ少ないのが現状。はたして、その実力はどれほどのものなのか。実食の評価は味△、売り方〇、将来性×or◎でした。
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三井不動産マンションでキッチンカー。高級食パンとフルーツサンド、日商15万。

三井不動産グループの株式会社 Share Tomorrow(本社:東京都中央区、代表取締役社長:須永 尚)が、2021年11月から湾岸地区のマンションや駐車場、オフィスビル、公園で食物販・物販・サービスをキッチンカーで提供するビジネス「MIKKE!」(ミッケ)」を始めている。
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トリドール、香港米線の店舗デザイン公開。オープン日未定でティーザー作戦。

株式会社トリドールホールディングス(東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 CEO 粟田 貴也)が、傘下グループ企業の「Tam Jai International Co. Limited」を通じて、今春オープン予定の「譚仔三哥米線(タムジャイ サムゴー ミーシェン)」日本1号店の店舗ビジュアルを発表した。
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意外となかった?4社のビールなどがセルフ飲み放題の「立ち飲み餃子 ITTAKU」が神戸に登場したよ

アサヒ、キリン、サッポロ、サントリーの大手4社のビール7種類など9タップがセルフ飲み放題の「立ち飲み餃子 ITTAKU」が神戸三宮に1月29日オープンした。フードメニューは餃子のみ。訪問してみると、ユニークなポイント還元サービスあり、なかなか面白い業態だった。
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貝印からグルーミングツールブランド「オーガー」がデビュー 2月16日に伊勢丹メンズで先行販売

 貝印(東京、遠藤浩彰社長兼最高執行責任者)は、グルーミングツールブランド「オーガー(AUGER)」をスタートする。全9商品からなり、カラーは「乱雑になりがちな洗面台をすっきり見せるため」黒で統一した。2月16日にリニューアルオープンする伊勢丹新宿本店メンズ館(1階コスメ)で先行販売し、3月1日に全国のドラッグストアやホームセンター、大手量販店、バラエティーショップ、貝印の公式オンラインストアで扱いを開始する。

 5枚刃・替刃式の“システムカミソリ”が税込2860円(ホルダー、替刃6個付)。特許取得済の旋回式レバーを採用し、従来品に比べて力が伝わりやすく、硬い爪でも簡単に切れる“ツメキリ M リボルバー”が3300円など。

 貝印は1908年、刃物の町として知られる岐阜県関市で創業した刃物メーカー。

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「アークテリクス」の新店舗が二子玉ライズに 自然が調和するストアデザイン

 アウトドアブランド「アークテリクス(ARC'TERYX)」は、東京・世田谷の二子玉川ライズに直営店「アークテリクス 二子玉川ライズ S.C.店」を3月18日にオープンする。同エリアに訪れる、ライフスタイルへの意識が高い女性客がターゲットだ。

 店舗面積は首都圏最大の368平方メートルで、ブランド最新のストアデザインを採用する。開放的なガラスファサードで自然光を多く取り込むほか、さまざまな植物を設置し、自然と調和した空間を目指す。広い面積を生かして、ランニングなどのコミュニティイベントにも活用する。アイテムは、アウトドアアクティビティーに対応する“パフォーマンスアパレルコレクション”と、日常着の“シティコレクション”を中心に、バックパックやフットウエアなども豊富にラインアップする。

 同ブランドは原宿や横浜、大阪、神戸など9の既存店を持ち、同店で10店舗目。

■アークテリクス 二子玉川ライズS.C.店
オープン:3月18日
場所:二子玉川ライズS.C. テラスモール1階
住所:東京都世田谷区玉川2-21-1
営業時間:10:00〜20:00

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ユニクロ「UT」のミッキーマウスコレクション “キャラ好き”以外へのアプローチを強化

 ユニクロのグラフィックTシャツブランド「UT」は2月21日、立ち姿のミッキーマウスにフォーカスしたコレクション“MICKEY STANDS”を発売する。発売に先駆け、ユニクロ原宿店地下1階のスタイリングアプリ連動売り場StyleHint原宿では、16日から3月17日までポップアップショップを開催。スタイリング提案を強化することで、キャラクター好きの取り込みだけでなく、ファッションとして「UT」を打ち出す。

 ウォルト・ディズニー・カンパニーのクリエイター65人が立ち姿のミッキー120柄を手掛け、2月21日発売分ではそのうちの12柄を採用。第2弾として4月に6柄、第3弾で8月に6柄を発売する予定。価格は1500円(税込)。一部でキッズもそろう。

 ユニクロ原宿のポップアップショップでは、壁面をずらりと覆う240枚のディスプレーで全世界のユニクロスタッフやインフルエンサーの“MICKEY STANDS”コレクションの着こなしを発信。マネキンも多数そろえており、「スタイリング提案の幅を広げることを特に意識している」(広報担当者)という。

 ポップアップショップでは、2着以上購入した客に毎日先着でエコバッグを配布。また、店内に隠された文字を集めた客にステッカーをプレゼントするといった企画も盛り込んでいる。SNS上での話題作りとしては、特設サイトでミッキーマウスのオリジナル柄を生かしたパズルゲームをローンチ。パズルが解けるまでにかかったタイムをSNSに投稿し、競い合える仕掛け。

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ユニクロ「UT」のミッキーマウスコレクション “キャラ好き”以外へのアプローチを強化

 ユニクロのグラフィックTシャツブランド「UT」は2月21日、立ち姿のミッキーマウスにフォーカスしたコレクション“MICKEY STANDS”を発売する。発売に先駆け、ユニクロ原宿店地下1階のスタイリングアプリ連動売り場StyleHint原宿では、16日から3月17日までポップアップショップを開催。スタイリング提案を強化することで、キャラクター好きの取り込みだけでなく、ファッションとして「UT」を打ち出す。

 ウォルト・ディズニー・カンパニーのクリエイター65人が立ち姿のミッキー120柄を手掛け、2月21日発売分ではそのうちの12柄を採用。第2弾として4月に6柄、第3弾で8月に6柄を発売する予定。価格は1500円(税込)。一部でキッズもそろう。

 ユニクロ原宿のポップアップショップでは、壁面をずらりと覆う240枚のディスプレーで全世界のユニクロスタッフやインフルエンサーの“MICKEY STANDS”コレクションの着こなしを発信。マネキンも多数そろえており、「スタイリング提案の幅を広げることを特に意識している」(広報担当者)という。

 ポップアップショップでは、2着以上購入した客に毎日先着でエコバッグを配布。また、店内に隠された文字を集めた客にステッカーをプレゼントするといった企画も盛り込んでいる。SNS上での話題作りとしては、特設サイトでミッキーマウスのオリジナル柄を生かしたパズルゲームをローンチ。パズルが解けるまでにかかったタイムをSNSに投稿し、競い合える仕掛け。

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大手AVメーカーがアパレル事業を開始 ユニークなローンチパーティーの様子をレビュー

 アダルトビデオメーカー「プレステージ」は2月15日、アパレルブランド「プレステージ アパレル(PRESTIGE APPAREL)」を立ち上げる。 「『性』に対して真剣に向き合う姿勢やメッセージを通じ、新たなファッションの文脈を築きたい」という想いを実現する。

 コンセプトは「個性が自然と受け入れられ、リスペクトされる自由なファッション」で、インパクトのあるメッセージや写真をプリントしたTシャツやパーカ、アンダーウエアやソックスなど、全20型を販売する。

 キービジュアルのディレクションおよびスタイリングはスタイリストの関谷喬行氏が担当し、ファッションブランド「ニシモト イズ ザ マウス(NISHIMOTO IS THE MOUTH)」の西本克利ディレクターなど、個性豊かなモデル陣を起用した。

 製品の販売に先立ち、14日には渋谷のブティックホテル「ホテル パリス(HOTEL PARIS)」で「“ホットファッジ”プレステージ アパレル スペシャルローンチショー」を開催。扉を開くたびにさまざまな世界観が広がる部屋には、物販のほか、ユニークなコンテンツが用意された。

 メインとなるコンテンツは、「プレステージ アパレル」のアイテムを纏ったモデルの撮影会。それぞれの部屋ごとに常盤響ら写真家とモデルが待機し、訪問者はプロの指導のもとチェキを使った撮影を楽しめる。河合あすなや七嶋 舞、涼森れむなどのAV女優が被写体となり、コスプレグッズを使用するなど、アダルトビデオメーカーならではの演出も。来場者の多くは男性だったが、熱狂的な女性ファンの姿も見られた。

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「アディダス」が全40型の新作スポーツブラコレクション 「全ての人々に最適なブラを」

 アディダス(ADIDAS)は、ウィメンズカテゴリーの商品ラインアップをリニューアルする。その一環として、最適なバストサポートを提供する全40型からなる新作スポーツブラコレクションを発売した。

 同コレクションは、日常使い用の「エブリデイ」のほか、ヨガやピラティスなどの低〜中程度の運動負荷を想定した「スタジオ」、高負荷のスポーツやトレーニング用の「トレイン」、最もサポート力の高い「ラン」の4カテゴリーで構成する。運動強度に合わせて適切なサポート力やデザインを追求した。

 エイミー・チャールトン(Amy Charlton)=プロダクト部門シニアディレクターは、素材について「女性は手触りで買い物するため、各アクティビティに合わせた肌触りに特にこだわった」という。例えば「スタジオ」カテゴリーのブラは、起毛した高級感のある新素材“アディソフト”を使用し、縫い目をボンディング加工でなめらかに仕上げた。「ラン」カテゴリーのブラは、吸湿性に優れたストレッチ素材“アディフォーム”を採用。運動強度の高いランニング中は、着用者が自分のサイズに沿ってより細かい調整ができるように、背中部分にはホックが付くタイプや、ストラップやアンダーバスト部分にアジャスターをあしらったものなどバリエーション豊かに用意した。サイズは通常の6種類から12種類に拡大した。

 商品開発は、イギリスのポーツマス大学の胸部生体力学研究所と連携して行った。研究によると、調査対象の女性の半数が、ブラのサポートが不十分であるために運動中にバストの痛みを感じており、90%以上が適切なサイズのブラを着用していないことがわかった。ランニング中に適切なバストサポートがない場合、F1ドライバーが体験するのと同程度の重力がバストにかかり、皮膚や靭帯が傷つき痛みが生じ、呼吸の頻度も低下するという。ジョアナ・ウェイクフィールド=スカー教授は、「これらはパフォーマンスに大きく影響する要因だ。一般的にはあまり知られていないが、パワーウオーキングであっても短距離走と同程度のバストサポートが必要であり、サポート不足は靭帯の損傷など取り返しのつかないダメージの原因となるおそれがある。アディダスのブラを通して、運動中の最大の障害である胸の痛みから解放され、胸の健康を守ることの大切さに気付いてほしい」と話した。

 チャールトン=プロダクト部門シニアディレクターは、「スポーツブラを必要とする人たちは、それぞれ体形も違えば、ブラに求めるサポート感やフィット感もさまざまだ。女性の開発チームで、できるだけ多くのストーリーに耳を傾け、多様な意見を尊重しながら開発した。アジャスターなどで自分だけの最適なフィットを実現できるようにしたのはそのためだ。開発において最も大変だったのは新型コロナの影響で、試着も含めてほぼ全てがバーチャルで行われたこと。そうしたこれまでにない困難も乗り越えながら完成した同コレクションは、(アディダス史上)最も革新的でインクルーシブなものになった。全ての人々に最適なブラを提供し、より多くの女性にスポーツに参加してもらいたい」と語った。

 スポーツブラの発売に合わせて、「アディダス ブランドセンター RAYARD MIYASHITA PARK」、ブランドコアストア銀座店、六本木店、大阪店では、サイズやフィッティングなどを相談できるコンシェルジュサービスを実施する。公式ECサイトでは、質問に回答しておすすめの商品がわかる「スポーツブラ診断」のコンテンツを用意した。

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「アメリ」が「N.ハリウッド」と別注アイテムを企画 2月25日に発売

  ビーストーン(黒石奈央子CEO)が手掛けるファッションブランド「アメリ(AMERI)」は22年春、「N.ハリウッド(N.HOLLYWOOD)」と組んで別注アイテム6型を企画した。第1弾として3型を2月25日に、第2弾として残りを3月29日に発売する。全て「N.ハリウッド」のオリジナルパターンを生かしており、性別を問わず着用できるデザインが特徴。色展開と一部の素材を別注し、「アメリ」らしさを表現した。

 第1弾商品はスプリングコート(税込2万6400円、2サイズ、3色展開)、フェイクレザージャケット(3万7400円、2サイズ、3色展開)、シャツ(2万3100円、2サイズ、4色展開)。第2弾商品はビッグTシャツ(2万2000円、2サイズ、3色展開)、ベーシックTシャツ(7700円、2サイズ、3色展開)、タンクトップ(1万3200円、2サイズ、3色展開)。淡いブルーやパープル、オレンジなどのカラーを取り入れており、両ブランドのロゴを組み合わせたタグを採用した。

 「アメリ」はEC発のウィメンズブランドとして2014年にスタート。3月5日にオープン予定の名古屋店を含めると、中国・上海の店舗や東京・神宮前のビンテージ専門店もあわせて、6店舗を運営する規模になった。21年7月期の売上高は約37億円。21年春には、藤原ヒロシが主宰する「フラグメント デザイン(FRAGMENT DESIGN)」とのコラボレーションアイテムも企画していた。

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「ニールズヤード」のビーガンレストラン「ブラウンライス」から“ハレの日御膳”

 「ニールズヤード レメディーズ(NEAL’S YARD REMEDIES)」が東京・表参道で運営する和食スタイルのビーガン料理レストラン「ブラウンライス」は2月15日、“ハレの日御膳”(1人前、税込3800円、要事前予約)の提供を始めた。

 コース仕立てで“季節のすりながし”から始まり、“一の膳”“二の膳”“デザート”と進む(別途、玄米ご飯、お椀、香の物付)。和食の調理法である五法(生食、煮る、焼く、揚げる、蒸す)や五味(甘味、辛味、酸味、塩味、苦味)を意識したもので、メニュー監修は料理家の荒木典子が担当した。

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「ニールズヤード」のビーガンレストラン「ブラウンライス」から“ハレの日御膳”

 「ニールズヤード レメディーズ(NEAL’S YARD REMEDIES)」が東京・表参道で運営する和食スタイルのビーガン料理レストラン「ブラウンライス」は2月15日、“ハレの日御膳”(1人前、税込3800円、要事前予約)の提供を始めた。

 コース仕立てで“季節のすりながし”から始まり、“一の膳”“二の膳”“デザート”と進む(別途、玄米ご飯、お椀、香の物付)。和食の調理法である五法(生食、煮る、焼く、揚げる、蒸す)や五味(甘味、辛味、酸味、塩味、苦味)を意識したもので、メニュー監修は料理家の荒木典子が担当した。

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ケンドリック・ラマーは「LV」、ドクター・ドレーは「トム フォード」 スーパーボウルのハーフタイムショーで披露した華麗なる衣装

 米最大のスポーツイベント「第56回スーパーボウル(Super Bowl 2022)」が、カリフォルニア州ロサンゼルスのソーファイ・スタジアムで2月13日(現地時間)に開催された。「スーパーボウル」は例年、前後半の間に行われるハーフタイムショーにも注目が集まることで知られている。今年はドクター・ドレー(Dr. Dre)とスヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)、メアリー・J. ブライジ(Mary Jane Blige)、エミネム(Eminem)、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)というUSヒップホップシーンを代表する5人が出演した。

 過去に出演したアーティストの多くは、晴れ舞台にふさわしい華麗な衣装をまとってきた。ドクター・ドレーは全身ブラックのシンプルな「トム フォード(TOM FORD)」でステージに登場。スヌープ・ドッグも「デス・ロウ・レコード(Death Row Records)」のブリンブリンを首からたらしていたものの、普段から着用しているような青いバンダナ柄のトラックスーツに身を包んでいた。エミネムはキャップの上からフードを被り、ブラックデニムに「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」の“エア ジョーダン 3(AIR JORDAN 3)”を合わせるという、ラッパーのステレオタイプのようなスタイル。しかしこの“AJ3”は、実はこの日のために製作された1点モノだった。過去にエミネムと「ジョーダン ブランド」が製作してきたコラボモデルの中には、リセールサイトで数百万円の値が付くほどの人気作もあるだけに、もし流通すれば1000万円の大台を超えるだろう。

 一方、ケンドリック・ラマーはかねてから親交が深かった故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)への敬意も込め、ヴァージルが生前最後に手掛けた「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」2022-23年秋冬メンズ・コレクションのブラックスーツを着用した。このスーツはケンドリック用に特別に仕立てられたもので、ゴールドのブローチやボタンが所々にあしらわれているほか、グローブとブーツも同ブランドのものだった。紅一点のMJBは、これぞ「スーパーボウル」といわんばかりのきらびやかなステージ衣装に身を包み登場。彼女の衣装は、「ロベルト カヴァリ(ROBERTO CAVALLI)」でクリエイティブ・ディレクターを務めていたピーター・デュンダス(Peter Dundas)が手掛けたもの。反射素材を斑点模様のようにレーザーカットすることで、ユキヒョウを表現したという。

 なお試合は、ロサンゼルス・ラムズが23対22でシンシナティ・ベンガルズを下し、22年ぶり2度目の制覇となった。

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「モルトンブラウン」からサステナブルな製法のヘアマスク フェンネルの香りに包まれてダメージケア

 花王傘下の英国フレグランスブランド「モルトンブラウン(MOLTON BROWN)」はサステナブルな製法のヘアケアシリーズ「ボタニカルヘアケアコレクション」から、ダメージの集中ケアに適したヘアマスク“フェンネル ヘアマスク”(250mL、税込4620円)をこのほど発売した。14日、モデルの小野りりあんとシンガーソングライターのLOVEをゲストに招き、オンライン配信形式で発表会を開いた。

 同コレクションは2021年10月発売。ノーマルヘアに向けた“カモミール”、細い髪に適した“ネトル”、ダメージケア用の“フェンネル”と、髪質や状態によって使い分けられる3つのラインを用意し、シャンプー(300mL、同3300円)、コンディショナー(同)計7種をラインアップする。殺虫剤を使わず地下水耕栽培で育てたハーブを原料に、容器は100%再生プラスチックを使用する。新発売の“フェンネル ヘアマスク”はフェンネル、ラベンダーをはじめ花々の豊かな香りに包まれながら、ダメージを受けた髪をいたわることができる。

 発表会では、ゲストの2人が普段心掛けている美容法などを交え、「ボタニカルヘアケアコレクション」の魅力を紹介した。フェンネルの香りが好みというLOVEは新商品のヘアマスクを手に、「ユニセックスな香りがすごく好み。イングリッシュガーデンってこんな感じなのかな。(ヘアマスクを)使いながら想像をふくらませたい」と笑顔。小野は“ネトル”のシャンプー(300mL、同2970円)を普段使いしており、「リラックスできる香りも好きだけれど、髪をきれいにしてくれる感覚もしっかりある」と推した。

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サンドラッグの子会社がクレンジングの「スキンビル」を買収

 ドラッグストア大手のサンドラッグの子会社であるピュマージは4月1日、I-ne(アイエヌイー)からクレンジングジェルが人気のスキンケアブランド「スキンビル(SKINVILL)」を買収する。サンドラッグはオリジナルブランド強化の一環として、ヘルス・ビューティケア分野のスキンケア製品を増やしていく計画だ。

 「ボタニスト(BOTANIST)」や「サロニア(SALONIA)」などを擁するI-neは2013年7月に「スキンビル」の販売を開始。同社は独自のブランドマネジメントシステム「IPTOS(イプトス)」を通じてさまざまなブランドを成長させてきたが、「スキンビル」は成長シナジーがあるピュマージを通じてのスケールアップを狙い、売却に至った。なおピュマージが継承するのは、ブランドを代表する“ホットクレンジングジェル”(200g、税込2068円)と“ホットスクラブクレンジングジェル”(200g、同2068円)で、4月1日から継続販売する。

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サンドラッグの子会社がクレンジングの「スキンビル」を買収

 ドラッグストア大手のサンドラッグの子会社であるピュマージは4月1日、I-ne(アイエヌイー)からクレンジングジェルが人気のスキンケアブランド「スキンビル(SKINVILL)」を買収する。サンドラッグはオリジナルブランド強化の一環として、ヘルス・ビューティケア分野のスキンケア製品を増やしていく計画だ。

 「ボタニスト(BOTANIST)」や「サロニア(SALONIA)」などを擁するI-neは2013年7月に「スキンビル」の販売を開始。同社は独自のブランドマネジメントシステム「IPTOS(イプトス)」を通じてさまざまなブランドを成長させてきたが、「スキンビル」は成長シナジーがあるピュマージを通じてのスケールアップを狙い、売却に至った。なおピュマージが継承するのは、ブランドを代表する“ホットクレンジングジェル”(200g、税込2068円)と“ホットスクラブクレンジングジェル”(200g、同2068円)で、4月1日から継続販売する。

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「カルティエ」と「サカイ」の阿部千登勢の対話から“トリニティ”限定コレクションが誕生

 「カルティエ(CARTIER)」から、同ブランドのクリエイションスタジオと「サカイ(SACAI)」のデザイナー兼ファウンダーである阿部千登勢との対話から生まれた“トリニティ フォー チトセ アベ オブ サカイ“限定コレクションが登場する。

 “トリニティ”は、1924年にルイ・カルティエ(Louis Cartier)がデザイン。ジュエリーと彫刻、マスキュリンとフェミニン、装飾品とシンボルの境界をあいまいにしたいという思いが込められたもので、ピンクゴールド、イエローゴールド、ホワイトゴールドのシンプルな3つのリングが絡み合うデザイン。芸術家のジャン・コクトー(Jean Cocteau)を始め、往年のハリウッドスターであるゲイリー・クーパー(Gary Cooper)など多くの人々に愛されたこのリングは、「カルティエ」のアイコンの一つだ。

 今回の取り組みは、「カルティエ」の“デザインへの開放的なアプローチこそがビスポークのクリエイションの大きな要素である”という伝統を引き継ぐものだ。限定コレクション6点には、同ブランドと阿部の美しいオブジェを生み出したいというビジョンと願いが体現されている。“トリニティ”がベースになった理由は、阿部がこよなく愛するリングだから。「“トリニティ”に込められた“愛” “忠誠心”“友情”という原則は人生においてとても大切なもの」と阿部。また、「カルティエ」にとっては、約100年も姿を変えながら生き続ける時代を超えたジュエリーの象徴でもある。「カルティエ」のアルノー・カレズ(Arnaud Carrez)=シニア ヴァイスプレジデント&チーフマーケティング オフィサーは、「オリジナルの“トリニティ”の本質を大切にしながら、大胆なデザインに仕上がっている」と話す。

 阿部は、「『サカイ』では本質を探求してピュアなデザインに仕上げている。そして、各分野で最高のクリエイターと仕事をしてきた。『カルティエ』は最もピュアで本質的、タイムレスなジュエリーのクリエイターで、深い尊敬と称賛を込めた限定コレクション」とコメントしている。

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銀座・和光が時計塔の竣工90周年を記念したレザーバッグや江戸切子を2月24日に発売

 銀座・和光は、銀座のランドマークであり、1932年に竣工された2代目時計塔の90周年を記念して、レザーバッグや江戸切子のロックグラスなどを2月24日に発売する。2022年は和光の設立75周年にも当たる。

 1985年にイタリア・パルマで創業したレザーブランド「マウロ・ ゴベルナ(MAURO GOVERNA)」からは、春らしいパステルカラーもそろえた9色展開のバッグ(税込各13万2000円)を発売する。2月24日から3月23日の期間は、本館3階で関連した催事も行う。

 江戸切子のロックグラス(5万5000円)は伝統工芸士・高野秀德の手によるもので、底面には銀座四丁目の交差点をイメージした十字が刻まれる。フランス・リモージュ地方で作られる小箱、リモージュボックス(4万5100円)は本館を模したデザインで、和光の紙袋とギフトボックスのミニオブジェを付属する。ふたを開けると、初代時計塔のペイントが現れる仕様だ。

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希少スニーカーのポップアップ開催 1000万円以上の値がつく「ナイキ」も

 リセールのスニーカー専門店「ワーム(WORM)」は、初のポップアップストアをきょう2月15日まで阪急メンズ大阪で開催中だ。

 ワームは中古スニーカーの買い取り・販売専門店で、コメ兵ホールディングス傘下のイヴコーポレーション(東京、三輪雅貴社長)が運営する。東京店(原宿)と大阪店(南船場)の2店舗に、入手困難なモデルからトレンドのモデル、定番モデルまで取りそろえる。生産数が極めて少なく、販売方法も特殊な激レアスニーカーや歴史的な名作などのアーカイブが充実しているのが特徴だ。

 今回のポップアップストアは、2021年7月にオープンした大阪店の認知度アップを狙った。貴重なコレクションの中から世界的にも希少品を特別展示する一方で、“エアジョーダン”のオリジナルカラーをはじめとするレアスニーカーなどを販売する。

 特別展示は10点。ナイキSBシリーズの名作“ダンク ロウ プロ SB パリ”は、03年にパリで「ホワイトダンク展」で開催された際に200足限定で生産されたもの。フランスの画家の名作が散りばめられたデザインで、著作権問題から販売直前にストップがかかったものの、半数近くが流通した。海外のオークションでは1000万円以上の高額で取引されている。

 映画「バック トゥ ザ フューチャー2」で主人公が着用した近未来スニーカーを再現した“ナイキ マグ”は自動着脱システムを搭載した1足。11年モデルはオークション限定で発売され、日本国内では220万円で落札された。他にもエミネムのアルバム「アンコール」のリリースを記念して50足限定生産された“エアジョーダン”のコラボモデルや、ニューヨーク出身のグラフィックアーティスト、フューチュラが自身のブランドの旗艦店を福岡にオープンした際の記念モデル“ダンク ハイ プロ SB フロム”なども間近で見ることができる。

 ポップアップストアで購入可能なモデルは、ナイキの“エアジョーダン1 シカゴ1994”や“エアジョーダン1 レトロ ブレッド2001”“エアマックス95”など。“ブレッド2001”(11万円)と“ロイヤル2001”(13万円)は、漫画「スラムダンク」にも登場するバスケットシューズで、ワーム東京店の山形谷賢人氏にとっては思い出の靴だという。「定価1万円台だったのが4万円で販売されていて、どちらの色を買うのか店で一日中悩んだ記憶がある。結局、2色とも欲しくて1週間で8万円使った」と振り返る。

 “エアマックス95”のイエローグラデーション(20年復刻版、3万7400円)は、ワームの大阪店の小畑文仁店長イチオシの人気モデル。差し色のイエローと独特のグラデーションが気に入っているという。「当時野球少年だったので、三ツ矢サイダーのCMでイチロー選手が履いているのを見て憧れを抱いていた。当時のものはもちろん、復刻が出るたびに買っている」(小畑店長)。

 人気モデルの復刻版が発売されると、抽選販売の行列ができ、即日完売することが多い昨今のレアスニーカー市場。かつてはスニーカー偏愛者のマニアックな世界だったが、SNSで大衆化が進んだこの10年間でさらにスニーカー需要は高まっている。2、3年前には、米国の人気ラッパーが着用した写真が出回ったことでナイキのダンクシリーズの人気が沸騰。加えて、アスリートやアーティストとのコラボラインが大手オークションハウスで億超えの高値で落札されたり、リセールのプラットフォームが登場したり、リセール市場はますます盛り上がりを見せている。コーエン・エクイティ・リサーチ社のレポートによると、世界のスニーカーリセール市場は30年には290億ドル(約3兆円)規模に成長すると予測されている。欧米や日本だけでなく、中国、韓国、東南アジア、南米でもリセール市場が伸び、ワームでもインスタグラムなどを通じて海外からの注文が増えているという。

 同店ではコロナ禍で一時売り上げが落ち込んだものの、徐々に回復し、買い取りも順調だ。「おうち時間が増え、外出する機会が減ったことでスニーカーを売りに出す人が増えた。買い取り宅配では毎週100足から多いときで1000足が店に届く」(山形谷氏)。買い取り価格は市場相場などから設定する時価で提示。「10年以上業界に携わってきた経験から分かることは、定番のオリジナルカラーなどは実際にはいている人が多く、価格が高くなる傾向がある」(山形谷氏)。

 ただ、人気モデルの回転サイクルは速く、5年前に売れたモデルがいつまでも売れるとは限らない。「常にSNSをチェックし、アンテナを張っておくことが大切。来店客に対しても丁寧に接客し、アットホームな店作りを心がけている」と小畑店長。

 今ベントでは、オリジナルのフォトブックやロゴTシャツ、コーチジャケットなども数量限定で販売。“エアジョーダン1”限定の買い取りも行った。

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名香“ミス ディオール”をイメージしたメイクアップパレットが登場

 「ディオール(DIOR)」は2月28日、ブランドを代表するフレグランス“ミス ディオール”にインスパイアされたメイクアップパレット“ミス ディオール パレット”(税込1万9800円)を数量限定発売する。ECでは11日から販売中だ。

 今回、ピーター・フィリップス(Peter Philips)=メイクアップ クリエイティブ&イメージ ディレクターが“ミスディオール”を再解釈し、パレットを手掛けた。千鳥格子とボウのモチーフを施した3色の優美なピンクのアイシャドウに加え、フローラルケア成分を配合したサテン質感のリップ、パウダーチーク、グリッターがきらめくトップコートを、“ミス ディオール”のラベルを刻印したメタリックケースにおさめた。

 “ミス ディオール”は戦後の1947年、「女性に笑顔を取り戻し、きらめく愛の色彩にもう一度目を覚ましてほしい」というクリスチャン・ディオール(Christian Dior)の強い思いから誕生したフレグランス。メゾンのクチュール作品と響き合う千鳥格子モチーフやボウをボトルにデザインしている。

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「ティファニー」のシルバー製トロフィーがスーパーボウルの勝者を祝福

 第56回スーパーボウルで勝利したロサンゼルス・ラムズ(LOS ANGELES RAMS)を、「ティファニー(TIFFANY)」製トロフィーが祝福した。「ティファニー」が同トロフィーを制作するのは、1967年の第1回スーパーボウル以来55年目。

 キックポジションのボールを模した同トロフィーは、スターリングシルバー製で高さ約56cm、重さ約3.2kg。エングレービングから研磨まで職人の手作業によるものだ。デザインの原案はオスカー・リーデナー(Oscar Riedener)元ティファニー ヴァイスプレジデントによるもので、66年に当時NFLコミッショナーだったピート・ロゼール(Pete Rozelle)と会談した際、ナプキンに描いたスケッチがベースになっているという。

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BTSが米百貨店ノードストロームでアパレルコレクション発売 「Butter」「Mic Drop」などヒット曲をテーマに

 米百貨店ノードストローム(NORDSTROM)は、BTS(防弾少年団)のアパレルコレクションを2月25日0時(日本時間では同日17時)に公式ECサイトで発売する。なお店舗では同日開店時間と同時に発売する。コレクションは「Butter」「Mic Drop」「Boy With Luv」などBTSのヒット曲をインスピレーションにしたもので、Tシャツ、スエットパンツ、ジャケット、フーディー、アウターなどのアパレルのほか、ステッカーやマスク、手袋、キーチェーン、バッグなどのアクセサリーもそろえる。価格帯は9〜133ドル(約1000〜1万5000円)。

 フーディーやスエットは大学のグッズに着想を得たデザインで、曲の歌詞をプリントした。2つのフーディーをパッチワークしたようなデザインも特徴だ。BTSのメンバーのRM、ジン(Jin)、シュガ(SUGA)、ジェイホープ(J-Hope)、ジミン(Jimin)、V、ジョングク(Jungkook)のイラストを配した手袋やマグカップも登場する。

 BTSは2021年にもマクドナルド(MCDONALD’S)とコラボレーションしてコレクションや限定メニューを提供。21年4月には「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のアンバサダーに就任し、メンバーをモデルとして起用した21-22年秋冬メンズ・コレクションのスピンオフショーは多くの注目を集めた。またBTSが「グラミー賞(Grammys)」で着用した「ルイ・ヴィトン」のルックはチャリティーオークションで16万ドル(約1840万円)で落札された。

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「クラランス」の人気リップオイルがリニューアル 固形シャンプーも発売

 「クラランス(CLARINS)」は4月27日、ブランドを代表する“コンフォート リップオイル”(全8色、各7mL、各税込3850円)をリニューアル発売する。65年以上続くオイルのエキスパートとしてのノウハウを詰め込み、ホホバ種子油とヘーゼルナッツ種子油、ロサルビギノサ種子油の3つの保護成分からなる“トリプルプラントカクテル”を刷新し、93%自然由来成分を配合した。トリートメント成分が唇を長時間保湿しながら、 べたつかないさらっとしたテクスチャーでほんのり色づく艶を与える。全8色のうち#03、#04、#05、#08、#10は唇の水分量に反応して自分だけの色に変化する。

 また3月18日には地球環境に配慮した固形シャンプー“シャンプー バー N”(100g、同2640円)が登場する。髪を健やかに保つアルガンオイルやカメリアオイルを配合し、素早く泡立ちリッチな泡が地肌と髪を包み込む。皮脂や整髪剤の汚れを残さず、植物オイルが髪を柔らかく艶やかな髪に仕上げる。 環境負荷を少なくするために製造時に水を使用せず、パッケージ包装はプラスチックを使用していない。

 

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資生堂「アネッサ」の新ミューズに小松菜奈を起用

 資生堂は2月15日、21年連続売り上げシェアNo.1(インテージSRI調べ)の日焼け止めブランド「アネッサ(ANESSA)」の新ミューズに女優の小松菜奈が就任すると発表した。2月21日に発売する化粧下地の新製品および主力3製品(乳液、ジェル、スプレー)のリニューアルに伴い、新ミューズの小松を起用したテレビCM(2月20日から)やYoutube限定の動画を配信する。過去には同ブランドのCMキャラクターに蛯原友里や蒼井優、長谷川潤、森星が起用されており、昨年は池田エライザ、水川あさみ、トラウデン直美の3人がミューズを務めていた。

 就任発表会では、白いアシンメトリーなワンピースで登壇し、“小松流”の美肌ケアなどのトークを繰り広げた。「アネッサ」は以前から愛用しているといい、司会者から普段の美肌ケアを聞かれると、「母に『いまのうちからケアしたほうが大人になったときに肌が違う』と言われ、小学校低学年から日焼け止めを塗るようにしている。たまに忘れることもあったが、今では毎日塗るように習慣化できていて、自分を褒めてあげたい」と微笑み、美肌を目指す三種の神器には「愛用している『アネッサ』、質の良い睡眠にこだわっている『ベッド』、健康にも良くて大好きな『納豆』」をあげた。

 会場には、2月16日に26歳の誕生日を迎える小松へのサプライズでバースデーケーキを用意。今年の抱負を聞かれた小松は「まずは健康に暮らしたい(笑)山に登ることが好きで、富士山に登ってみたい夢がある。山は日差しが強いので、ちゃんと『アネッサ』を握りしめて、こまめに塗りながら登山を楽しみたい」とコメント。最後に「肌に向き合いながら『アネッサ』とともに未来の肌につなげていきたい」と締めくくった。

 新CMは「太陽の光」にフォーカスし、2パターンのCMを用意。「はじめよう、太陽エステ。」編は、光が差し込む幻想的な空間からベッドに寝そべった小松が登場する。小松は「太陽に立ち向かう感じで撮影に臨んだ」と話す。「シミ対策に、迷いなし。」編は、都会のランウェイを舞台に、小松がダンスを交えながら、太陽の下でも自信を持って歩く姿を描いた。

 日中用乳液・化粧下地の新製品“アネッサ デイセラム”(30mL、税込3850円)は、「サンデュアルケア処方」により、スピルリナプラテンシスエキスと蛍光酸化亜鉛が紫外線を「美容効果のある光」に変換する機能を搭載。乳液タイプ日焼け止めの“パーフェクトUV スキンケアミルク”(60mL、税込3300円/20mL、税込1078円)、ジェルタイプの“パーフェクトUV スキンケアジェル”(90g、税込2640円)、スプレータイプの“スキンケアスプレーN”(60g、税込1980円)は、スキンケア成分の50%以上を植物由来成分に変更するとともに「オートブースター技術」を新たに搭載。汗などの水分に反応し、UVブロック膜が均一化して落ちにくくなる。4製品の容器には植物由来原料のボトルを使用する。価格はいずれも編集部調べ。

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コーセー4〜12月期 2ケタ営業増益も「中国の競争は激化している」

 コーセーの2021年12月期連結業績(通期)は、売上高が2249億円、営業利益が188億円の黒字、純利益が133億円の黒字だった。当期から決算期を変更しており、21年4〜12月期の9カ月の変則決算。参考値として20年4〜12月期との比較では、売上高が4.8%増、営業利益が14.1%増、純利益が4.4%減となる。

 全社的な原価率改善で営業増益となったものの、主力の化粧品事業の営業利益は前年同期比微減の227億円だった。新型コロナウイルスの影響長期化で国内事業が想定を下回ったことに加え、中国における欧米企業との競合が激化。マーケティング費用をはじめとした販管費が膨らんだ。小林一俊社長は「(中国では)期初に20%程度の営業利益率を見込んでいたが、結果的には5%強にとどまった」と述べた。

 ブランド別では、引き続き高価格帯のハイプレステージブランドが好調で、「コスメデコルテ(DECORTE)」の売上高895億円は19年同期実績と比較しても11.4%増だった。21年10月にリニューアルした美容液“リポソームアドバンストリペアセラム”の売れ行きがグローバルでも好調に滑り出し、「ブランドの課題だった若年層の取り込みに貢献している」。

 22年12月期は、売上高が前期比8.9%増の2930億円、営業利益が同40.4%増の220億円、純利益が同48.2%増の165億円を見込む。国内事業は新型コロナの影響で大きな伸長は望まず、中国などアジア市場を成長のドライバーとする。前期と比較して2ケタ台の売り上げ伸長を目指す。「現地の化粧品ブランドも成長しているが、高価格帯ブランドの品質では当社に一日の長がある。当面のライバルは欧米企業。価格競争に巻き込まれないよう様子を見ながら業績拡大を図る」とする。北米を中心に展開する自然派化粧品「タルト(TARTE)」は期中に300〜400店舗の出店を計画する。

 26年12月期を最終年度とする中期計画「VISION2026」の一環として、「コスメデコルテ」から多様な肌の特性(肌悩み、肌色)にフィットするリキッドファンデーション“ゼン ウェア フルイド”を4月に発売する。サステナビリティへの取り組みでは、花王との協働プロジェクトを推進。使用済みプラスチック容器を回収・再生する取り組みと、余った化粧品から絵の具などを製造・販売するスキームの構築を進める。

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「アンダーカバー」 × 「ナイキ」の最新作は“エア モック”と“ISPA”の融合

 「アンダーカバー(UNDERCOVER)」は、「ナイキ(NIKE)」とのコラボレーションスニーカーの新作を8月に発売する予定だ。取り扱い店舗と価格は未定。

 スニーカーは、1994年に誕生した「ナイキ」のアウトドアシューズ‟エア モック”のアッパーと、エクストリームスポーツに着想した“ISPA フロー”のソールを組み合わせたデザインが特徴だ。ボディのサイドには「アンダーカバー」の理念である“CHAOS”と“BALANCE”の文字を、インソールには両ブランドのロゴを配した。

 カラーはホワイトとブラックの2色のほか、デジタルのカモフラージュ柄をあしらったデザインも用意する。

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2Gが新進気鋭の2ブランドとコラボ 90年代風デザインでラジカセの販売も

 セレクトショップのツージー トーキョー(2G TOKYO)は「シャーマー(SHERMER)」と「ボーイズ イン トイランド(BOYS IN TOYLAND)」、新進気鋭の2ブランドとコラボしたカプセルコレクションを2⽉19⽇に発売する。

 ラインアップはベースボールTシャツ(税込9350円)やスエット(1万3200円)、キャップ(7700円)など5アイテムで、デザインは1990年代に流⾏したラジカセやウォークマンに着想を得たものだという。

 ツージー トーキョーでは同カプセルコレクションの発売に合わせて、静岡でラジカセの輸入販売を行うヴィゴーニュストアがセレクトしたカセットプレーヤーも販売する。

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「RMK」から素肌をさらに引き立てる“洗うケア”登場 保湿成分配合のクレンジングと洗顔

 「RMK」は4月1日、“Wクレンジングローション”(245mL、税込3960円)と“クリア ミネラル フェイスウォッシュ”(120g、税込3300円)を発売する。肌に必要な潤いを残しながら汚れをしっかり落とす“洗うケア”で素肌をワンランクアップすることができる。

 “Wクレンジングローション”はコットンを使用し、とろみのあるテクスチャーがメイクや肌に付着した汚れにしっかりとなじんでオフする。また、ヒアルロン酸など5種の保湿成分を含んでいるためクレンジング後は肌がつっぱらず、みずみずしさを感じる肌に整える。ローションは弱酸性かつエタノール・鉱物油・パラベン・香料・着色料フリーで洗い流しやW洗顔不要。忙しく短時間でメイクオフしたいときはもちろん、乾燥が気になる朝洗顔としても使用できる。パッケージには飲料用ペットボトルをリサイクルした原料の“ケミカルペット”をブランド初採用。付け替え用のレフィル(245mL、税込3740円)も用意するなど環境に配慮した製品だ。

 “クリア ミネラル フェイスウォッシュ”は、鉄分を多く含み皮脂を吸着する特徴を持つ愛媛産の流紋岩(クレイ)を配合。顔の凹凸にも密着して古い角質や毛穴の汚れをしっかりと落としてくれる。さらに弾力のある濃密な泡が洗顔時の摩擦を軽減し、肌を優しく洗い上げる。“Wクレンジングローション”同様に5種の保湿成分を配合して肌を滑らかに整え、洗顔後のスキンケアのなじみやメイクのりの良い肌に導く。

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大阪初出店の「ベスト ヴィンテージ」は「カルティエ」や「シャネル」などレディス時計を強化

 時計専門店「イシダ」を運営するベスト販売(東京、石田充孝社長)は3月4日、ビンテージウオッチ専門店の「ベスト ヴィンテージ」をグランフロント大阪にオープンする。店舗面積は約60平方メートルで、同業態が関西に進出するのは初。

 商業施設への出店ということから、いっそうレディスモデルを意識し、「カルティエ(CARTIER)」「シャネル(CHANEL)」「エルメス(HERMES)」などを強化する。

 「ベスト ヴィンテージ」は、「イシダ新宿」(旧「ベスト新宿本店」)の大規模リニューアルに伴い、昨年9月、同店の地下1階にオープン。「好調を受けての拡大」であり、「西日本エリアのお客さまの『当店に興味があるが、遠くてなかなか足を運べない』という声に応えたもの」だという。

 ベスト販売は正規時計販売部門である「イシダ」と、ビンテージウオッチ部門の「ベスト」からなり、首都圏を中心に北海道から大阪まで6店舗を展開する。

■ベスト ヴィンテージ
オープン日:3月4日
時間:11:00~21:00
住所:大阪府大阪市北区大深町4-20 南館2階

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大阪初出店の「ベスト ヴィンテージ」は「カルティエ」や「シャネル」などレディス時計を強化

 時計専門店「イシダ」を運営するベスト販売(東京、石田充孝社長)は3月4日、ビンテージウオッチ専門店の「ベスト ヴィンテージ」をグランフロント大阪にオープンする。店舗面積は約60平方メートルで、同業態が関西に進出するのは初。

 商業施設への出店ということから、いっそうレディスモデルを意識し、「カルティエ(CARTIER)」「シャネル(CHANEL)」「エルメス(HERMES)」などを強化する。

 「ベスト ヴィンテージ」は、「イシダ新宿」(旧「ベスト新宿本店」)の大規模リニューアルに伴い、昨年9月、同店の地下1階にオープン。「好調を受けての拡大」であり、「西日本エリアのお客さまの『当店に興味があるが、遠くてなかなか足を運べない』という声に応えたもの」だという。

 ベスト販売は正規時計販売部門である「イシダ」と、ビンテージウオッチ部門の「ベスト」からなり、首都圏を中心に北海道から大阪まで6店舗を展開する。

■ベスト ヴィンテージ
オープン日:3月4日
時間:11:00~21:00
住所:大阪府大阪市北区大深町4-20 南館2階

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大阪初出店の「ベスト ヴィンテージ」は「カルティエ」や「シャネル」などレディス時計を強化

 時計専門店「イシダ」を運営するベスト販売(東京、石田充孝社長)は3月4日、ビンテージウオッチ専門店の「ベスト ヴィンテージ」をグランフロント大阪にオープンする。店舗面積は約60平方メートルで、同業態が関西に進出するのは初。

 商業施設への出店ということから、いっそうレディスモデルを意識し、「カルティエ(CARTIER)」「シャネル(CHANEL)」「エルメス(HERMES)」などを強化する。

 「ベスト ヴィンテージ」は、「イシダ新宿」(旧「ベスト新宿本店」)の大規模リニューアルに伴い、昨年9月、同店の地下1階にオープン。「好調を受けての拡大」であり、「西日本エリアのお客さまの『当店に興味があるが、遠くてなかなか足を運べない』という声に応えたもの」だという。

 ベスト販売は正規時計販売部門である「イシダ」と、ビンテージウオッチ部門の「ベスト」からなり、首都圏を中心に北海道から大阪まで6店舗を展開する。

■ベスト ヴィンテージ
オープン日:3月4日
時間:11:00~21:00
住所:大阪府大阪市北区大深町4-20 南館2階

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今年もすし居酒屋が増えそう。けど、業態だけが先行してない?

「すしと◯◯」を掲げる、すし居酒屋がブームだ。なかでもすしやその他のメニューの盛り付け、空間演出で女子受けやSNS映えを狙う店が増えている。そうした中、2021年12月に神奈川・武蔵小杉でオープンしたのが「寿司の惑星 SUSHI PLANET」だ。流行に乗る"側"だけが塗装された業態は、まだまだ課題も多いように感じた。
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老舗子供服キムラタン、220店中210店を閉鎖へ

 ベビー・子供服のキムラタン(神戸市、清川浩志社長)は14日、アパレル事業を大幅に縮小すると発表した。運営する約220店舗のうち約210店舗を閉鎖する。該当する店舗の販売員に加えて、本社社員の約6割に相当する約40人の整理を行う。少子化もあって同社の業績は長らく低迷していた。コロナが追い討ちをかけ、事業ポートフォリオの抜本的な見直しを迫れた。

 アパレル事業は得意とするベビー向け、女児向けに絞り込んだ上で、EC(ネット通販)に軸足を移す。2020年から取り組む不動産事業や、保育園事業やウェラブル事業などに経営資源を振り分ける。年内に徹底と縮小を完了させ、24年3月期での黒字化を目指す。

 キムラタンは1925年創業の老舗子供服メーカーで東証一部に上場している。近年は業績低迷で、コロナ前から赤字が続いていた。22年3月期の業績予想は売上高41億円、営業損益が4億8000万円の赤字、純損益が5億2000万円の赤字。

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「ハイク」のユナイテッドアローズ別注コートが登場 定番の“M51”をジェンダーレスに

 ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)は、「ハイク(HYKE)」に別注したコートを2月18日に発売する。サイズは1〜5で、カラーはオリーブとネイビー、価格は税込5万7200円。原宿本店や丸の内店、横浜店、公式オンラインストアなどで販売する。

 別注コートは、「ハイク」の定番アイテム“M-51タイプ フィールド ジャケット”をベースに、サイズ感をアレンジした。通常はレギュラーとビッグの2タイプのところ、別注では男女共に着用できるように、オーバーサイズのシルエットで仕上げている。さらに、素材をポリエステルベースの生地に変更した。

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「プラダ」がゲーム「ライダーズ リパブリック」に参戦 アニマル柄のウエアやギアで遊べる

 「プラダ(PRADA)」はこのほど、フランスのコンピューターゲーム開発・販売会社ユービーアイソフト(UBISOFT)と提携し、ゲーム「ライダーズ リパブリック(RIDERS REPUBLIC)」にスポーツライン“リネア・ロッサ(LINEA ROSSA)”のアイテムを登場させた。

 「ライダーズ リパブリック」は、雄大なアメリカの国立公園を舞台にスキーやスノーボード、マウンテンバイク、ウィングスーツなどのアウトドアスポーツをマルチプレーで体験できるもの。

 「プラダ」はアニマルパターンの“ワイルド・ストライプ”、迷彩柄をグラフィカルに表現した“カモフラージュ・ロック”、炎をモチーフにした“ザ・フレイム”の3つのルックを用意。デザイン性のみならず、“ワイルド・ストライプ”と“カモフラージュ・ロック”は“リネア・ロッサ”を象徴する赤いエンブレムを背面に大きく配置することでゲーム中の視認性を高め、“ザ・フレイム”は夜間に発光するなどの機能性も持つ。また「プラダ」はスキー、スノーボード、マウンテンバイクとゲーム内のギアも製作。プレーヤーが選択することで、自分のキャラクターをカスタマイズできる。

 「プラダ」がスポンサードするイベントをクリアしたり対戦に勝利したりすることで、限定のウエアを手に入れることもできる。

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ドゥーズィエム クラス、ミュージアムショップのような空間でアートとファッションを楽しむイベント開催

 ドゥーズィエム クラス(DEUXIEME CLASSE)は2022年春夏、ライフスタイルの提案に力を入れる。顧客やスタッフの間で、アートや花などファッション以外の生活を豊かにするモノ・コトへの関心が高まっているからだ。第1弾として、オリジナルブランド「エブリデイ アイ ライク(EVERYDAY I LIKE.)」とクリエイティブチームのSKIN、アートブックのディストリビューター、トゥエルブブックス(twelvebooks)がコラボしたポップアップイベントを2月18日からドゥーズィエム クラス新宿店と大阪店、福岡店で開催する。

 店内では、SKINとの別注アイテムのほか、トゥエルブブックスが、コレクションのムードに合わせてセレクトしたアートブックやトートバッグなどの雑貨を販売し、ミュージアムショップのような空間を演出する。別注アイテムは、“EVERYDAY MUSEUM”の文字をプリントしたTシャツ(税込1万4000円)とタオル(同1200円)、キャップ(同5000円)、キーホルダー(同1300円)を用意した。イベントは商品がなくなり次第終了する。

 ベーシックアイテムを軸とする「エブリデイ アイ ライク」の2022年春夏コレクションは、「自由にスタイルや個性を表現するアートのようにファッションを楽しんでほしい」という思いを込め、個性を引き出すカラーアイテムやスタイリングの幅が広がるトレンドアイテムを提案する。

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楽天、21年度で国内ECの流通総額が5兆円に

 楽天は2月14日、2021年12月期決算を発表した。「楽天市場」「楽天ファッション」「楽天トラベル」などを含めた流通総額(GMV)は前期比10.4%増の5兆円となった。四半期ベースでは昨年4月以降のコロナ禍に伴う巣ごもり需要の急拡大後も、高い成長率を維持した。国内EC事業の売上高は同18.1%増の7119億円、営業利益は同37.7%増の742億円だった。期末の「楽天市場」への出店者数は同4.0%増の5万5929店舗、楽天ID数は6.0%増の1億2700万だった。

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「JW アンダーソン」が日本初のメンズショップ 伊勢丹新宿本店メンズ館に

 「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON​)」はこのほど、日本国内初となるメンズショップを伊勢丹新宿本店メンズ館2階のメンズクリエーターズにオープンした。

 オープン時の店内では、写真家のユルゲン・テラー(Juergen Teller)がロンドンの住宅で撮影した2022年春夏コレクションをメーンに扱う。手描き風の“JWA”の文字を編み込んだ鮮やかなニット(税込7万7000円)や、柔らかなタッチの花柄のイラストを配したトラックジャケット(同9万3500円)などをラインアップする。また、イラストレーターのポル・アングラダ(Pol Anglada)を迎えた第2弾カプセルコレクションも用意し、オーバーサイズのポロシャツ(同3万8500円)やフーディ(同5万5000円)などをそろえる。

■「シェイ ダブリュー アンダーソン」メンズショップ
場所:伊勢丹新宿本店メンズ館2階 メンズクリエーターズ
住所:東京都新宿区新宿3丁目14−1

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カーリング米代表のマット・ハミルトン選手が競技で「ナイキ SB」のレアモデル着用 氷上用にカスタム

 北京冬季オリンピックの男子カーリング競技で、アメリカ代表として出場しているマット・ハミルトン(Matt Hamilton)選手が「ナイキ SB」のレアシューズを着用して話題を集めている。

 ハミルトン選手は、2月10日に行われた1次リーグ第2試合のスウェーデン戦で、ナイキ(NIKE)のスケートボードライン「ナイキ SB」の鮮やかなシューズ“ダンク ロー(DUNK LOW)”を着用。同モデルは、「ナイキ SB」が2021年5月に発売したプロスケートボーダーのポール・ロドリゲス(Paul Rodriguez)とのコラボ“ダンク ロー ワット・ザ・ポール(DUNK LOW WHAT THE PAUL)”をベースに、ロサンゼルスのスニーカーショップ「プロジェクト ブリッツ(Project Blitz)」が特別にカスタムした1足だ。アウトソールに、氷上を軽やかに滑るためのプレート(スライダー)を取り付け、つま先には摩耗防止のためキャップ加工を施しているほか、シューレースには「プロジェクト ブリッツ」が手掛けた証となるゴールドのデュブレをあしらっている。

 なお、“ダンク ロー ワット・ザ・ポール”は「ナイキ SB」とロドリゲスの10足目のコラボシューズ。アシンメトリーで奇抜なデザインから、リセール市場では定価(税込1万8150円)の3~5倍で取り引きされているレアモデルだ。

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「ジルスチュアート」から八重桜をイメージしたコレクションが登場

 「ジルスチュアート ビューティ(JILL STUART BEAUTY)」は2月25日、花びらが幾重にも重なり合う華やかな八重桜をイメージした春限定コレクション“Crystal Bloom Sakura Bouquet”を発売する。八重桜にインスパイアされたチークやリップスティック、ティントリップ、フレグランス、ハンドクリームをそろえる。

 チークパレット“サクラブーケ ブルーム ミックスブラッシュ コンパクト”(税込4620円)は可憐で優美な八重桜の花と葉をイメージしたローズピンクをセットにした。コンパクトの天面とパウダー部分には八重桜のモチーフを施している。リップスティック“サクラブーケ ルージュ リップジュエル ジェミーサテン”(全2色、各同2420円、限定ケース同1540円)は満開の桜のような愛らしいピンク“106 cherry waltz”とひらひら舞う花びらのように上品なカシスローズカラー“107 fluttering petals”が登場。限定のケースも桜の花びらが散り舞う様子を描いた。ティントリップ“サクラブーケ マイリップス”(全1色、同3080円)は桜色のスティックが唇の水分に反応して、自分だけのピンク色に変わる。新芽から見え隠れする生まれたての桜の花びらをイメージした淡いピンクに、ブルー、レッド、シルバーの大粒パールを配合し、唇をより美しく演出する。メイクアイテムはシトラスやグリーンアップルのフルーティーな香りに、サクラやジャスミンのフローラルの香りを合わせた。

 フレグランス“クリスタルブルーム サクラブーケ オードパルファン”(30mL、税込6050円)は八重桜の上品で美しい佇まいにインスパイアされた香り。春風とともに八重桜のつぼみが芽吹き、春の訪れを知らせるサクラブルーミングノートにはじまり、ミドルノートはローズやマグノリア、ヘリオトロープといった花々が織りなすサクラブーケノートへ。ラストノートは優美なチュールアコードと、深みがあるシダーウッドが香る。“同パフュームド ハンドクリーム”(40g、同2640円)は美容成分5種類を配合し、手先にみずみずしく潤いと桜の香りを届ける。また桜のモチーフを施した限定のギフトボックス(同385円)も用意する。

 なお、ラグジュアリーホテルのキンプトン新宿東京(KIMPTON SHINJUKU TOKYO)では同コレクションとコラボしたアフタヌーンティーを楽しむことができる。2月11日から、新作のフレグランスからインスピレーションを受けた限定スイーツを提供する。

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ポーラ・オルビスHD21年12月期、営業利益23%増 海外販売が伸びる

 ポーラ・オルビスホールディングス(HD)の2021年12月期連結決算は、売上高が前期比1.3%増の1786億円、営業利益が同22.8%増の168億円、経常利益が同50.8%増の189億円、純利益が同153.3%増の117億円だった。主力ブランドの「ポーラ(POLA)」の国内ECや海外事業が好調に推移した。

 「ポーラ」は、売上高が同2.2%増の1051億円、営業利益が同49.8%増の163億円だった。委託販売に苦戦するも、国内ECの売り上げが同49.8%増、海外が同24.6%増と伸長した。

 「オルビス(ORBIS)」は、売上高が4.5%減の433億円、営業利益が同19.1%減の59億円だった。シワ改善・美白ケアの“リンクルホワイト”シリーズなど高機能のスペシャルケアが後押しし、スキンケアカテゴリーは前年を上回る水準まで伸長した。海外では中国市場で主要ECプラットフォームの売り上げが伸長したが、国内事業の売り上げ減少をカバーできなかった。

 育成ブランドに掲げる「スリー(THREE)」は、売上高が同4.2%減の70億円、営業損益が13億円の赤字(前期は9億円の赤字)だった。ポイントメイクカテゴリーが苦戦した。

 通販を中心に展開する敏感肌向けスキンケアブランド「ディセンシア(DECENCIA)」は、売上高が同0.9%増の55億円、営業利益が21.4%増の8億円と伸長した。新規顧客の獲得と既存顧客の活性化が寄与し、売上高が同0.9%増の55億円、営業利益が21.4%増の8億円と伸長した。

 22年12月期連結決算は売上高が前期比4.1%増の1860億円、営業利益が同4.8%増の177億円、経常利益が同6.7%減の177億円、純利益が同1.4%増の119億円を見込む。

 今後の取り組みでは、今年創業35周年を迎える「オルビス」は大型商品を投入し、「ポーラ」はOMO施策の強化を図る。また、育成ブランドにおいては、「スリー」「アンプリチュード(AMPLITUDE)」「イトリン(ITRIM)」を要するアクロ全体の黒字化に向け、店舗圧縮やEC比率を高め、スキンケア比率の向上を図る。21年4月に買収したパーソナライズサプリメント「フジミ(FUJIMI)」は、3月に直営店のオープンを予定し、ブランディングを強化する。

 同社は、29年をゴールとする長期経営計画を発表した。化粧品事業のグローバル展開とフブランドポートフォリオの改革と拡充、新価値を創出し事業の領域を拡張、研究・技術戦略の強化、と3つの戦略を掲げ、29年の売上高3000億円、海外売上高比率30〜35%、営業利益率15%以上を目標に掲げる。

 さらに、同社で定めたプラスチック循環方針に基づき、29年までに化粧品プラスチック容器や包材について100%サステナブルな設計にする目標を決定した。グループ全ブランドにおいて、22年7月以降、商品購入時に渡していたショッピングバッグ(買い物袋)の配布を廃止する。

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ポーラ・オルビスHD21年12月期、営業利益23%増 海外販売が伸びる

 ポーラ・オルビスホールディングス(HD)の2021年12月期連結決算は、売上高が前期比1.3%増の1786億円、営業利益が同22.8%増の168億円、経常利益が同50.8%増の189億円、純利益が同153.3%増の117億円だった。主力ブランドの「ポーラ(POLA)」の国内ECや海外事業が好調に推移した。

 「ポーラ」は、売上高が同2.2%増の1051億円、営業利益が同49.8%増の163億円だった。委託販売に苦戦するも、国内ECの売り上げが同49.8%増、海外が同24.6%増と伸長した。

 「オルビス(ORBIS)」は、売上高が4.5%減の433億円、営業利益が同19.1%減の59億円だった。シワ改善・美白ケアの“リンクルホワイト”シリーズなど高機能のスペシャルケアが後押しし、スキンケアカテゴリーは前年を上回る水準まで伸長した。海外では中国市場で主要ECプラットフォームの売り上げが伸長したが、国内事業の売り上げ減少をカバーできなかった。

 育成ブランドに掲げる「スリー(THREE)」は、売上高が同4.2%減の70億円、営業損益が13億円の赤字(前期は9億円の赤字)だった。ポイントメイクカテゴリーが苦戦した。

 通販を中心に展開する敏感肌向けスキンケアブランド「ディセンシア(DECENCIA)」は、売上高が同0.9%増の55億円、営業利益が21.4%増の8億円と伸長した。新規顧客の獲得と既存顧客の活性化が寄与し、売上高が同0.9%増の55億円、営業利益が21.4%増の8億円と伸長した。

 22年12月期連結決算は売上高が前期比4.1%増の1860億円、営業利益が同4.8%増の177億円、経常利益が同6.7%減の177億円、純利益が同1.4%増の119億円を見込む。

 今後の取り組みでは、今年創業35周年を迎える「オルビス」は大型商品を投入し、「ポーラ」はOMO施策の強化を図る。また、育成ブランドにおいては、「スリー」「アンプリチュード(AMPLITUDE)」「イトリン(ITRIM)」を要するアクロ全体の黒字化に向け、店舗圧縮やEC比率を高め、スキンケア比率の向上を図る。21年4月に買収したパーソナライズサプリメント「フジミ(FUJIMI)」は、3月に直営店のオープンを予定し、ブランディングを強化する。

 同社は、29年をゴールとする長期経営計画を発表した。化粧品事業のグローバル展開とフブランドポートフォリオの改革と拡充、新価値を創出し事業の領域を拡張、研究・技術戦略の強化、と3つの戦略を掲げ、29年の売上高3000億円、海外売上高比率30〜35%、営業利益率15%以上を目標に掲げる。

 さらに、同社で定めたプラスチック循環方針に基づき、29年までに化粧品プラスチック容器や包材について100%サステナブルな設計にする目標を決定した。グループ全ブランドにおいて、22年7月以降、商品購入時に渡していたショッピングバッグ(買い物袋)の配布を廃止する。

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「オールバーズ」が天然藍でシューズを染めるサービスを提供

 サンフランシスコ発のサステナブルブランド「オールバーズ」が徳島の藍師・染師ワタナベズ(Watanabe’s)と協業し、シューズを染めるサービスを開始した。2月28日までの期間限定で実施する。

 所有する「オールバーズ」のシューズを店頭に持参すると、約1ヶ月後に天然藍で手染めしたものを受け取ることができる。原宿店、丸の内店のほか、2月3日にオープンした大阪店でもサービスを提供する。価格は大人サイズが5500円、キッズモデル(Smallbirds)が2200円(税込)。

 「オールバーズ」は2021年にワタナベズとのコラボレーションモデル、ウールランナー ワタナベズ ジャパニーズ インディゴを販売しており、今回が2回目の協業となる。

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⾼⾒侑⾥アナがモデルデビュー 「ロペピクニック」の新作ジーンズでピクニックデートを画策中!?

 ジュンの「ロペピクニック(ROPE PICNIC)」は、フジテレビ系「めざましどようび」のエンタメ担当キャスターを務める⾼⾒侑⾥フリーアナウンサーを起用した新作ジーンズのキャンペーンビジュアルを公開した。⾼⾒がモデルを務めるのは今回が初だという。

 働く女性に向けてビジネスシーンにもフィットするジーンズスタイルを提案する内容で、高見は“ハイテンションスキニーパンツ”(税込5489円)や“バックレースアップアイラインスカート”(6039円)などを着用。「ジーンズで思い出すのは、主人との菜の花畑デート(笑)。今回の撮影を通じて、はきやすさやシルエットの良さにビックリしたので、次はこのジーンズをはいてピクニックデートに行きたい!」と話した。

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“エア ジョーダン 1 ハイ 85”の新色“カレッジ ネイビー”が発売

 ナイキ(NIKE)傘下の「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」は、“エア ジョーダン 1 ハイ 85(AIR JORDAN 1 HIGH ’85)”の新色“カレッジ ネイビー(COLLEGE NAVY)”を2月16日に発売する。価格は税込2万3100円で、「ナイキ」のスニーカー専用アプリ「スニーカーズ(SNKRS)」などで取り扱う。

 “エア ジョーダン 1 ハイ 85”は、1985年に発売した“エア ジョーダン 1”のオリジナルモデルのディテールを忠実に再現した復刻シリーズだ。今回の“カレッジ ネイビー”は、NCAA(全米大学体育協会)のバスケットボール男子部門に所属し、元NBA選手のアレン・アイバーソン(Allen Iverson)の出身校であるジョージタウン大学のユニホームカラーがモチーフ。カラー名の通り、オーバーレイとサイドのスウッシュをダークトーンのネイビーで染め上げ、クォーターパネルをはじめとするアンダーレイにはホワイトを配色している。オリジナルモデルを再現するために、ナイロン素材を用いたシュータンを淡いクリームに、シューレースを黄味がかった色合いにしているのが特徴だ。

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“エア ジョーダン 1 ハイ 85”の新色“カレッジ ネイビー”が発売

 ナイキ(NIKE)傘下の「ジョーダン ブランド(JORDAN BRAND)」は、“エア ジョーダン 1 ハイ 85(AIR JORDAN 1 HIGH ’85)”の新色“カレッジ ネイビー(COLLEGE NAVY)”を2月16日に発売する。価格は税込2万3100円で、「ナイキ」のスニーカー専用アプリ「スニーカーズ(SNKRS)」などで取り扱う。

 “エア ジョーダン 1 ハイ 85”は、1985年に発売した“エア ジョーダン 1”のオリジナルモデルのディテールを忠実に再現した復刻シリーズだ。今回の“カレッジ ネイビー”は、NCAA(全米大学体育協会)のバスケットボール男子部門に所属し、元NBA選手のアレン・アイバーソン(Allen Iverson)の出身校であるジョージタウン大学のユニホームカラーがモチーフ。カラー名の通り、オーバーレイとサイドのスウッシュをダークトーンのネイビーで染め上げ、クォーターパネルをはじめとするアンダーレイにはホワイトを配色している。オリジナルモデルを再現するために、ナイロン素材を用いたシュータンを淡いクリームに、シューレースを黄味がかった色合いにしているのが特徴だ。

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これからの地球のために何ができるか? 「ジョニーウォーカー」がサポートしたイベントにエリーローズ、CHAIらが出演

「WWDJAPAN」は1月7日、スコッチウイスキーブランドの「ジョニーウォーカー(JOHNNIE WALKER)」をサポーターに迎え、イベント“WWDJAPAN Circle”の第2回を東京・青山のウォールアンドウォール(WALL & WALL)で開催した。“WWDJAPAN Circle”は、専門家やインフルエンサーと共に、環境や社会問題、ジェンダー、働き方といった社会的なテーマを、読者やユーザーと考える参加型企画。正解がない問題だからこそ、個人が意見を持ったり無理なくできることを実践したり、それぞれが“自分ごと化”できることを目指す。

第2回のコンセプトは「1日の終わりに明日の大地を考える」。「ジョニーウォーカー」は、2025年までに「スコットランドの劣化の激しい泥炭地88haの修復と、100万本の植林」を目標に掲げ、2030年までに「全ての蒸留所で100%再生可能エネルギーを使用」することを目指すなど、実現にコミットしたサステナビリティ計画を発表している。異常気象が身近に感じられるようになってしまった今、私たちがこの地球を守り、これからの人生を楽しむためにはどんな選択をすべきか?これらを考えるべく今回は、長野県大町市でリンゴを原料としたハードサイダーを製造する「サノバスミス」の取締役化学者・醸造責任者の池内琢郎a.k.a.ハカセと、モデルのエリーローズを招き、トークを行った。イベント後半では、世間の決まった価値観に流されず、独自の世界観を広げ続けているロックバンドのCHAIがライブを披露した。

環境変化による被害や
サステナブルを推し進める町から、
今できることを学ぶ

CHAIが未来を明るく照らす
9曲を披露

イベント後半では、今や世界的な活躍を見せるロックバンドのCHAIが、ピンクのフリルドレスで登場。約40分にわたって演奏を行った。ボーカル・キーボードのマナは、「持続可能な未来を作っていくためには自分らしい意見とか意志が大事になってくると思っていて。CHAIもそれぞれ一人一人に違う個性があるのがすごい良くて、音楽の楽しみ方も同じだと思う。それぞれの楽しみ方であなたらしく最後までエンジョイしてってね!」と明るく語りかけた。ライブでは、タイトなリズムとパワフルな演奏に圧倒される代表曲「N.E.O.」や、ベースのユウキとドラムのユナがDJブースにまわり、双子のマナとギターのカナが踊りながら歌う「PING PONG! (feat. YMCK) 」など、構成や楽曲のムードを自在に変化させながら、最後は「どんな夢をこの先で歌いながら叶えよう?」という前向きな歌詞に背中を押される「フューチャー」で締めくくった。

リンゴを余すことなく
使ったオリジナルカクテル

イベント当日は、オリジナルレシピのドリンクが振る舞われた。「ジョニーウォーカー」を代表する“ブラックラベル12年”をベースに、リンゴやハチミツ、ジャスミンティーを合わせたカクテルで、リンゴは皮も含めて絞ってジュースにし、残りを食感も楽しめるキューブ状に。また飾りとして、農家が廃棄予定だったエディブルフラワーを添えて、サステナブルに楽しめる一杯に仕上げた。

イベントのアーカイブ動画も公開

トークパートとライブパートをまとめたアーカイブ動画を公開した。なお、動画は5月13日までの限定となる。

ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転。お酒は楽しく適量で。
妊娠中・授乳期の飲酒はやめましょう。のんだあとはリサイクル。
PHOTO : MASASHI URA
STYLING(ELLI-ROSE) : NIMU(makiura office)
HAIR & MAKEUP(ELLI-ROSE) : MARIKO ADACHI
エリーローズ着用トップス、ボトム/CFCL、サンダル/スタイリスト私物
問い合わせ先
ディアジオ ジャパン
03-3470-8287

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「クレイグ グリーン」2022-23年秋冬メンズ・コレクション

 「クレイグ グリーン(CRAIG GREEN)」が2022-23年秋冬メンズ・コレクションを発表した。

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「オペラ」の人気マスカラがエコなパッケージに刷新 価格も999円に値下げ

 「オペラ(OPERA)」は、人気の速乾フィルムマスカラ“マイラッシュ アドバンスト”(税込999円)の価格とパッケージを刷新する。価格は従来の1046円から999円に値下げ。3月からドラッグストアやバラエティーショップ、大型スーパーなどで順次発売する。

 同商品は、累計出荷本数1000万本を記録するロングセラーマスカラ。“ナチュラルなまつ毛”をシンプルに追求してきた中で、今回パッケージもミニマルに一新するため、外装のプラスチックを8割削減。これにより販売価格を下げることができた。パッケージはリユースできるデザインで、開封後はポーチとしても利用できる。

 また、4月27日には新色となるテラコッタブラウンを発売。深みのあるブラウンをベースにほのかな赤みをプラスしたレンガ色で、まつ毛1本1本を際立てながら、あか抜けた目元を演出する。

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BLACKPINKのLISA出演、「セリーヌ」のパフュームコレクション広告キャンペーン

 「セリーヌ(CELINE)」はグローバルブランドアンバサダーであるBLACKPINKのLISAが出演するパフュームコレクション、セリーヌ オート パフューマリー(CELINE HAUTE PARFUMERIE)のキャンペーンビジュアルを公開した。キャンペーンビデオはエディ・スリマン(Hedi Slimane)=アーティスティック、クリエイティブ&イメージディレクターが撮影。LISAはアイコニックなショートボブに前髪のあるスタイルで登場する。BGMは1990年にリリースされたザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)の楽曲、「ペール・ブルー・アイズ(Pale Blue Eyes)」。

 LISAは2020年9月に同ブランドのグローバルアンバサダーに就任し、定番ライン"セリーヌ エッセンシャル(CELINE ESSENTIALS)"のキャンペーンにも登場した。また21年2月には「ANDAMファッション・アワード(ANDAM Fashion Award)」の審査員に抜てきされている。セリーヌ オート パフューマリーのグローバルブランドアンバサダーには21年12月に就任し、初のキャンペーンビジュアルも公開した。また「セリーヌ」2022年春夏コレクションのランウエイにも登場している。

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ウィゴーがユニセックスの新ライン「ザ・スタンダード」立ち上げ

 ウィゴー(WEGO)は、ユニセックスの新ライン「ザ・スタンダード(THE STANDARD)」を2022年春夏シーズンに立ち上げた。ユニセックスブランド「ナンバー(NO.)」の一宮武史がディレクターを務める。シーズンごとにデザイナーが変わる「ナンバー」と同じデザイン体制で、ウィゴーのプロジェクトチームと協業して商品開発を行う。2月19日にウィゴーの一部店舗で先行販売し、3月7日から全店舗と公式ECサイトで販売する。

 コンセプトは、“Utility for your style”。シンプルで合わせやすく、適度にトレンド感を取り入れた定番服を提案する。ファーストコレクションは、リラックス感のあるシルエットのデニムジャケット(税込4999円)やデニムワイドパンツ(同2999円)、ボックス型のクルーネックTシャツ(同1599円)、パーカ(同2999円)など全22型を用意した。ユニセックスで、サイズはS〜Lをそろえる。

 2月23日〜3月1日には、阪急メンズ東京でポップアップショップを開く。全コレクションをラインアップし、コレクションビジュアルを手掛けたフォトグラファーの名越啓介の写真をプリントした限定Tシャツも販売する。

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「マキアージュ」からカスタマイズ可能な大人メイクパレット限定発売 資生堂創業150周年記念で

 資生堂のメイクアップブランド「マキアージュ(MAQUILLAGE)」は3月21日、資生堂創業150周年を記念してメイクパレット“ドラマティックパレット”(全2品、税込各4400円※編集部調べ)を数量限定で発売する。2種の大人メイクを提案し、別売りのカラーアイテムを組み合わせることで“自分だけのパレット”が完成する。

 “ドラマティックパレット”は、好みの仕上がりやシーンに合わせて選べる2種を用意。好きな色や旬な色、質感を楽しみながら自分だけのパレットがつくれる既存の“ドラマティックアイカラー”の限定色と、3月21日発売の“ドラマティックリップカラー”“ドラマティックチークカラー”のおすすめカラーがセットされている。

 大人の上質で華やかなメイクがかなう“スイッチモードカラー”は、アイは限定のミモザカラー(YE150)、リップはストロベリージュレ(RD432)、チークは自然な血色感が生まれるアップルマカロン(RD322)をセット。リラックス感のある大人のキレイめカジュアルメイクがかなう“リラックスモードカラー”は、アイは限定のラベンダーシュガー(VI150)、リップはチェリージュレ(PK431)、チークはアップルマカロン(RD322)をセット。

 パレットにはカスタマイズ部分も用意され、別売りの“ドラマティックパウダリー EX”や“カスタマイズシリーズ”から好きな色をセットすることが可能。自分だけのオリジナルパレットが完成する。パッケージは、リボンがギフトにかかった瞬間をイメージしたデザインとなっている。

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イベント運営に関する全てがワンストップで完結するプラットフォーム「イベントリー」とは

 セミナー、見本市、コミュニティー運営など、顧客との双方向マーケティングとしてさまざまなイベントを実施する企業が増えるなか、その集客や顧客情報の活用が課題になっている。ヨーロッパ生まれ、日本育ちのイベント運営プラットフォーム「イベントリー(Eventory)」は、イベント開催前の告知や参加者データ管理から、イベント配信、イベント終了後の分析までをワンストップで行うことができるイベントDXソリューション。

 動画配信はZoom、録画アーカイブはYouTube、さらにアンケートツール、チャットツール、メール配信CRMなど、個々のサービスを組み合わせる必要がなく、全てオールインワンで運用可能なサービスをサブスクリプション(月額定額制)で提供している。

 Zoomなどの外部配信プラットフォームを使わない独自配信が可能なため、広告表示や個別サービスの事前登録など、離脱のきっかけとなる要素を軽減することができるほか、ユーザーの参加履歴や行動情報と紐づけてアフターフォローにつなげることも可能となる。

 また、オフラインイベントもスマートフォンのアプリを使って管理可能。参加者がオンラインとオフラインのどちらに参加したか、どのタイミングで移行したかなどを履歴として管理することができ、オンライン・オフライン同時開催の場合にも活用できる。

 このほか、ユーザーの業種や参加履歴など、属性ごとにラベル管理を行ったり、別途メーラーなどを使わずにサービス内でメールを送ることも可能。それぞれの属性に最もリーチしやすい情報を送るなど、その後のコミュニケーションにつなげることができる。

 イベント運営に必要な全てがひとつのサービスで完結される「イベントリー」。オンラインとオフライン、ハイブリッドな開催が主流となる今後のイベント運営にも活用が期待できそうだ。

問い合わせ先
イベントリー ジャパン
(運営会社:インディヴィジョン)
https://eventory.jp/contact/

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美肌研究家ソンミの「ミース」が絶好調 「肌が変われば、世界が変わる」【ネクストリーダー2022】

 美肌研究家のソンミが2019年3月に立ち上げたスキンケアブランド「ミース(MEETH)」の勢いが止まらない。同ブランドは“美肌は最高のジュエリー”をコンセプトに誕生。「肌がきれいだと人生が変わる」というメッセージを発信し、美肌についてとことん追求したスキンケアをそろえる。国内外で展開するなど“美容通”からの支持も高く、右肩上がりで成長し続けている。今年はインナーケアに特化した食のブランド「アンドミール(&MEAL)」を本格的にスタート。「美肌に関係するもの以外は絶対に発売しない」と強い意思を持つソンミが、思い描く世界とは?

WWD:今年はブランド誕生から3周年を迎える。改めて「ミース」を立ち上げたきっかけは。

ソンミ・ミースCEO兼美肌研究家(以下、ソンミ):「ミース」は、自分のコンプレックスから誕生した。芸能活動をしていた20代の時は他の人と容姿を比べてしまうことが多く、自分の欠点に目が行きがちだった。コンプレックスを克服しようと努力するよりも、自分の魅力を磨くことの方が自信への近道だと思い、褒めてもらうことが多かった「肌」を磨くために、20代半ばから、デパートコスメからドラッグストアコスメまで千以上もの化粧品を試してみたり、多くの美容法を取り入れたりしてみた。とにかく“良さそう”と思うものはトライして、その中で自分が気になった製品は成分について製造元に問い合わせるなど、とにかく自分なりの美肌の研究に没頭していた。

WWD:気になるものがあればすぐ行動に移した。

ソンミ:本気で自分がおすすめしたい製品というのは片手に収まる程度だったが、それをSNSで紹介したら「同じものを使ったら肌がきれいになりました。本当に涙が出そうです。ありがとうございます」というメッセージをいただくようになった。良いと思ったモノを発信して喜んでもらえたことが、自分にとっても喜びであると感じた。30歳を目前に自分の肌が変わる中で、本当に使い続けたいと思うアイテムを作りたいと思い立ち、「ミース」を立ち上げた。

WWD:自己資金300万円を元手にスタートした。

ソンミ:ビジネスの勉強をしたわけでもなく、会社勤めの経験もない中、たった1人で始めたので不安しかなかった。ただ、当時から今も変わらず胸のなかにあるのは「人生が変わるような化粧品を作る」ということ。「肌」がきれいになると前向きになり、振る舞いも代わり、チャンスが生まれる。私自身「ミース」を始めて人生が変わったと思っている。この3年間はそれだけを追求して、とにかく無我夢中だった。

WWD:現在は12SKUをラインアップする。

ソンミ:炭酸ガスパックから始まり、クレンジング、オイル美容液、クリームなどスキンケア製品を揃えている。ブランドのアイコンでもある化粧水“モアリッチエッセンシャルローション”は嬉しいことに、昨年10月から北海道・岩内町のふるさと納税返礼品に採用されている。同化粧水は岩内町の海洋深層水をベースに製造していることから選んでいただいたが、申し込みが前年度に比170%増だったと、町長さんから喜びのご連絡をいただいた。肌をきれいにしたいと思いながら作っていた製品が町おこしに繋がり、社会に貢献できるというのにスキンケアの可能性を感じた。

WWD:「ミース」は開発する製品によって工場を選定しているのも特徴だ。

ソンミ:自分の目で確かめたいので全ての工場に出向き、それぞれ得意分野が異なる工場から選んで取り引きしている。国内では6社と取り組んでいるが、「ミース」の強みである製品力をさらに高めるべく、韓国の江南区にブランド初となる化粧品開発研究所を昨年設立した。日本の繊細な技術は誇りに思いながらも、美容大国とも呼ばれている韓国の美容医療や研究も素晴らしい。日本と韓国の技術を融合しながら、美肌を追求するための商品を開発していく。

WWD:ファンの声を製品開発に生かすこともある。

ソンミ:「ミース」は自分のコンプレックスから始めたブランドであり、お客さまに寄り添いながらも自分が良いと思える製品を生み出してきたが、お客さまの悩みを解決する製品を作りたいという思いもあったため、2周年のタイミングで「商品企画プレゼン会議」を実施した。「ミース」のお客さまには、成分をも把握しているとても意識の高い方が多い。そういったお客さまが欲しいと思う商品をプレゼンしてもらい、採用された方と一緒に作るという企画で、その中で選ばれた方と一緒に、9カ月ほど毎月お会いして開発を進め、8割がた完成に近づいている。

WWD:新しいことに挑戦し続けている。

ソンミ:「肌」をきれいにするためなら、どんなことでもチャレンジしたいと考えている。ただ、化粧品だけでは限界がある。ある日、「ミース」を使っても肌の変化が感じられないというお客さまがいたのでヒアリングしたら、食生活が乱れていたことが分かった。その食生活を改善できない限り、スキンケアブランドになれないと強く感じた。スキンケアブランドとしての在り方を考え、内側からも外側からもサポートできるようになりたいと思い、栄養学の専門学校に通った。そこでドクターや栄養士、料理家など各分野のプロとの出会いがあり、協業してフード事業「アンドミール(&MEAL)」を立ち上げた。

WWD:「アンドミール」のこだわりは?

ソンミ:例えば、製造過程では添加物を使いたくなかった。肉の挽き方や野菜の洗い方一つをとっても自分のこだわりが強すぎて、受け入れてくれる工場が見つからなかった。さすがに断られ続けたので、断念しようとも思ったが、それだと“スキンケアブランド”ではなくなると思い、人生をかけて、自分たちで製造から配送までしようと決意し、自社工場をゼロから作り上げた。最初はEC販売で、人の体が変わると言われる7日間分のスープセット(7食)と、オートミールのクッキーを用意する。

WWD:本気度がうかがえる。

ソンミ:私たちは「おいしいだけ」のブランドではなく、「体や肌に優しい」だけのブランドでもない。「肌がきれいになる」ことは「体が健やかになる」ことだ。全てを掛け合わせて展開するのが「アンドミール」。マインドが変わると行動が変わり、それが習慣になり、結果、肌がきれいになることにつながると思っている。「ミース」も「アンドミール」も、ただ商品を販売して終わりではなく、美肌になった先まで想像してもらえるようなブランドにしたい。販売だけではなく、その先につながるようSNSでのコミュニケーションにも注力する。まずは、食の大切さを多くの方に知ってもらうことを使命とし、ゆくゆくはショップをオープンしたいと考えている。

WWD:今後「ミース」も店舗を増やしていくのか?

ソンミ:昨年は定期的に百貨店でポップアップを開催し、常設のお話もいただいたが、「ミース」はお客さまとの信頼で繋がっているので、国内においては、自分の目が行き届く範囲かつ、しっかりと接客ができてブランドの世界観を守れる範囲でとどめておきたいと今の時点では思っている。一方でお客さまの利便性を高めるために、ショールーミングストアの「ミース タッチアップ ラボ (meeth touch up lab)」(東京・表参道)では、2月に製品の販売を開始した。自分の経験からゆっくり製品を知っていただける場所にしたいという思いがあり、お客さまご自身のタイミングでECで購入いただくという形態をとっていた。しかし、初めて来店されたお客さまから「ラボで体験した製品をそのまま購入したい」という声が多かったので店頭販売を決めた。ただ、肌診断機を使ったカウンセリングやアドバイスなどラボとしての役割は変えない。

WWD:海外展開は?

ソンミ:中国、台湾、ロシア、ベトナム、韓国、シンガポールで販売している。海外の売り上げ構成比率は3割で、特に台湾では20年に“モアリッチパック”が台湾の美容大賞である「女人我最大賞」パック部門で大賞受賞し、翌年はボディケア部門で「総合ボディオイル賞」を受賞するなど、日本に次いで好調に推移している。今年1月には、海外初の直営店をシンガポールにオープンした。

WWD:国内外問わず着実にファンを増やしている。

ソンミ:「ミース」が「ソンミのブランド」というところから脱却したいと思っている。嬉しいことに最近では、私の顔を知らなくても製品を支持してくれる方が多い。ある女優の方にコスメ企画で「『ミース』を紹介すると、自分がしっかりモノを選んでいる認識をもってもらえ、自分の価値を高めてくれる」と言っていただけた時には、今までやってきたことは間違いではなかったと確信できた。

WWD:これまでのターニングポイントは?

ソンミ:3年のうち、リブランディングを2回したこと。最初のリブランディングでは、環境に配慮した取り組みの一環としてパッケージを森林循環紙に変え、ベジタブルインクに変更した。そこから、「正しいスキンケアを続ければ、何歳になっても肌は生まれ変わる」と発信するなかで、深刻化する環境問題とともに「ミース」も進化させていかなければと思い、2周年のタイミングで外箱をリサイクル率が高いダンボールに切り変えた。会社の取り組みや在り方を考えながら、お客さまと世の中にどういうことができるのか考え、いろんなことが動き始めた。日々環境に配慮した新しい容器が出ているので、変化を恐れず、積極的に変えていきたい。

WWD:スピーディーに環境に配慮した取り組みを行っている。

ソンミ:ブランドを立ち上げた時から動物実験を行わず、廃棄につながる大量生産は行わない。製品はレフィルも用意し、店頭では容器回収を始めた。企業としてSDGsへの取り組みは使命。まだまだ発展途上だが、できるところから確実に変えていく。これまでもこれからも、「肌が変われば、人生が変わる」そして「スキンケアで肌が変わると社会も世界も変えていける」という思いを持ち続け、進化していきたい。

WWD:今後の展望は。

ソンミ:3月に新ブランド「クレイビュ(CRAYBEAU)」を立ち上げる。ブランド名は「クレイジービューティ」の造語で、コンセプトは“狂おしいほどに美しい”。友人から「ソンミの肌はがんばってケアしている肌だ。」と言われたのがきっかけ。最初は「がんばることは恥ずかしいのか?」と衝撃を受けたが、私の周りにいる美しい人は正しい努力をしていると思うし、年齢関係なく肌がきれいな人はかっこいいとも思っている。人生は平等ではないと言われるが、スキンケアは平等。正しくケアすれば、肌は必ず応えてくれると思っている。そこで、「最高の美肌」をサポートする最高峰ラインとして誕生させる。

WWD:ブランド領域を広げる。

ソンミ:この先、ビジネスで新しいことを始めたとしても肌に関係すること以外、絶対しないと決めている。この1年は「ミース」「アンドミール」「クレイビュ」の3ブランドをしっかり育成し、「肌が変われば、人生が変わる」ということをメッセージとして伝え続けていきたい。


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中国で増すローカルブランドの存在感 「メイド・イン・チャイナ」を誇りに掲げる新鋭デザイナー【ネクストリーダー2022】

 中国のメンズウエアブランド「K-ボクシング(劲霸男装、K-BOXING)」を手掛けるホン・ボーミン(洪伯明、Hong Boming)最高経営責任者(CEO)兼クリエイティブ・ディレクターはトレードマークの“中国製のジャケット”を武器に、ブランドの成長をけん引する。42年続く家族経営ブランドを引き継いだ“3代目”として、「メイド・イン・チャイナ」への誇りを貫き、国内での存在感を増している。カーボンフットプリント(CO2e・温室効果ガス)を算出できるQRを導入するなど、サステナビリティを意識した新しいジャケット開発にも取り組み、事業拡大を目指す。中国およびアジア発のファッションをどのように見据え、どうブランドを導いていくのか。

WWDJAPAN(以下、WWD):ファッション事業を継ぐまでの経緯は?

ホン・ボーミンCEO兼クリエイティブ・ディレクター(以下、ボーミンCEO):中国の四字熟語に、水到渠成(すいとうきょせい)という言葉がある。「然るべき物事は、自然とうまい具合に進行する」「流れに任せてしまえばよい」といった意味を持つが、まさに自分の境遇を言い表す言葉だと思う。“3代目”として生まれて幼い頃からファッションに触れるにつれて、家族や会社に対する責任感が育ち、自然と「K-ボクシング」に参加したいと思うようになっていった。大学では工業デザインを専攻し、副専攻でファッションデザインを学んだ。製品開発や人事、テクノロジーなどの方面で知識とビジネスのノウハウを身につけ、ファッションビジネスの基礎を築いた。入社したのは、2017年。家のルールに従って、見習いとしてスタートした。その後19年にCEO兼クリエイティブ・ディレクターに就任した。

WWD:歴史あるブランドをどう導く?

ボーミンCEO:継承は起業活動で、相続はイノベーションだ。“3代目”として会社を存続させるためには、起業家精神の養成と人一倍の努力が必要。業界で活躍を続けるブランドであるために、商品設計からクリエイティブまで、新鮮でインターナショナルな視点を加えていきたい。急速に成長する中国市場や消費者の購買動向の変化、メディアの発達によるコミュニケーション方法の進化を受けて、会社も大きな転換期を迎えると感じていたので、自分なら貢献できると思った。経営戦略や体制の在り方、マネジメントなど、3代目であるからこそ見えてくる課題を意識して、進化を続けたい。これまでのヘリテージを大切にしながら、時流をつかんでいくことは大切だ。

WWD:これまでのキャリアで苦労したことは?

ボーミンCEO:私のバックグランドは挑戦の機会をたくさんくれたが、プレッシャーでもあった。比較的若くしてCEOになったので、社会経験やマネジメントスキル、市場分析力、素材についてはこれからもっと学んでいく必要がある。生活者のニーズや意識はより細かく、高まる一方だ。購買に慎重で品質が良いものを好み、デザイン性もあって着心地が良いだけでなく、ブランドの理念と共感するかどうかも細かく見ている。ライフスタイルや好みの変化に適応していくことに難しさを覚える。また、ブランドの知名度が上がるにつれ、ビジネスを超えて、社会的な責任の重さを感じるようになった。生活者と対話をするためにはビジネスをするだけでなく、ポジティブなメッセージや付加価値の創出が不可欠となった。

WWD:中国国内での人気をどう獲得した?

ボーミンCEO:社会が多く変わり、働く時のファッションにも変化が生まれ、スーツが徐々にカジュアルなジャケットに変わっていった。今やジャケットを着ていることが、ビジネスのコミュニティーでは企業家としての自立や余裕を表すシンボルになっている印象を受ける。「K-ボクシング」は当初からジャケットに焦点を当て、30〜45歳のメイン顧客層に着実にリーチした。ジャケットに精通するブランドイメージを確立し、中国で生活を送る男性に自信を与える存在に育っていった。21年9月には、新たに“ニュー・プレミアム・ナショナル・プロダクト”をコンセプトとして打ち出した。この“プレミアム”は値段に限定するものではなくて、最高の体験と“ちょっといい自分”になるための特別感を指すもの。ブランドの歴史と我々が提供する品質にコミットするために、「メイド・イン・チャイナ」を前面に出した。同時期に万里の長城でメンズジャケットにフォーカスを当てたショーを開催。中国のローカルブランドのファッションが注目を集めているという世の動きをキャッチしていった。

WWD:中国のローカルブランドが人気を集める理由は?

ボーミンCEO:中国が国として経済成長して文化的にも成熟してきたことで、国内のブランドに焦点があたり、誇りが生まれていると感じる。世界で存在感を増すようになるにつれて若い世代のアイデンティティーの形成においても一翼を担い、自己表現の幅を広げた。国家開発計画で「ファッション、ビューティ、繊維、そのほかの消費財の多くでハイエンドのローカルブランド育成に力を入れていく」ことが提案されていることも大きいだろう。

WWD:サステナビリティに配慮したスーツとは?

ボーミンCEO:“カーボンフットプリント・スーツ”と題し、カーボンフットプリント(CO2e・温室効果ガス)の計測に着手した。製品についているQRコードをスキャンすることで、素材の調達から店頭に並ぶまでの排出量が一目でわかるものを、ジャケットとパンツ、コットン製のTシャツで展開。中国では初めての取り組みだ。19年には国内で初めて気候変動枠組条約(United Nations Framework Convention on Climate Change、UNFCCC)に参加し、21年に中国紡織工業連合会(China National Textile And Apparel Council、CNTAC)が提唱するカーボン・ニュートラルを促進するプログラムに加わった。責任ある購買や新しいライフスタイルの後押しになるような提案をし、持っているだけで良い気持ちになるような商品として愛されてほしい。

WWD:中国発のファッションの可能性は?

ボーミンCEO:これからの躍進に非常に自信がある。中国の国としての成熟は、中国のファッションやブランドがグローバルに世界の舞台で輝く可能性を提供する。純粋な「メイド・イン・チャイナ」からより高性能に生産して「スマート・メイド・イン・チャイナ」に、さらにクリエイティブなモノづくり、「クリエイティッド・イン・チャイナ」と成長していくと期待する。中国のように規模の大きい市場においてローカルブランドは、生活者や国の文化をよく理解しているので、迅速かつ的確にビジネスを展開できるという利点がある。文化の盗用のリスクも少なめ。その分ブランドの未来を見据え、長期的な成長戦略とともにサステナブルな製品を作っていくなど、進化を絶え間なく続けている。ますます多様化するライフスタイルと生活者の質の高いニーズに適応する力で、世界的に認知されていくだろう。

WWD:これからの目標は?

ボーミンCEO:現在の「K-ボクシング」を支えているコアな生活者は中国が中心で、今後もそこはブレない。2020〜22年にわたって、ミラノ・ファッション・ウイークでこれまで3回ショーを発表し、アジアの美学とイタリアのエレガンスが融合したコレクションを届けた。インターナショナルなプラットフォームでの露出はこれからも増やしていくつもりだ。今後も社会的に良いインパクトを残しているかを確認しながら、良い未来に向かって生活者と一緒に歩んでいきたい。


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洋服との出合いでワクワクを 笑顔あふれるライフスタイルを創造【ネクストリーダー2022】

 オフィススタイルに定評のある月額制レンタルサービスがエアークローゼット(AIRCLOSET)だ。スタイリストがユーザー1人1人に向けて洋服を選び、新たな出合いを提供している。2015年にサービスを開始し、昨年黒字化を達成。会員数も70万人を突破した。しかし、創業者・天沼聰の夢の実現はまだ始まったばかりだ。

WWD:起業した経緯は?

天沼聰エアークローゼット社長兼CEO(以下、天沼):仲間と何かを切り開いていったり、何かを形作ったりすることがすごく好きで、世の中に何らかの価値を提供したいというのが、そもそもの出発点だ。コンサル時代に起業を考え始め、実業を経験した後に、仲間を誘って3人で起業した。

WWD:なぜ洋服のレンタルサブスクを?

天沼:3人とも「ライフスタイルが豊かになる、人の生活が何か豊かになることをやりたい」が一致していて、「1分でも1秒でもいいから、人々のワクワクする時間を増やそう」というのがスタートだった。そこから「ライフスタイルに一番近くて、かつ、人の心に一番近いものって何だろう」と考えていったときに、ファッションだと。人の肌に触れるもので、長くワクワク感が長く持続する。ファッションの力はすてきだなと。ライフステージも時間の使い方も変わることが多く、忙しい女性たちに、生活リズムを崩さずに新しいファッションにたくさん出合えるサービスができたら、きっとワクワクするんじゃないかと考えた。選ぶのに時間がかかっては本末転倒なので、スタイリストが提案し、実際に着て、外に出ることができるレンタルが良いと思った。さらに返却期限なく、いつでも返せて、また新しいものが届くようにと月額制を採用した。

WWD:スタイリングサービスや物流、クリーニングなどが組み合わさっている。事業化は容易ではなかっただろう。

天沼:ビジネスモデルは定まったものの、3人とも全くファッション業界について知らないし、SNSにさえ業界の知り合いがいなかった(苦笑)。知り合いの知り合いの紹介で何人かに会うことができて、そこからテレフォンショッキング形式で広がっていった。世界的にも前例がなかったので、予測と軌道修正を繰り返しをしてここまできた。常に大変ではあるが、自分たちが作りたい世界観に向けてサービスを構築しているので、とても楽しい。

WWD:ワクワクをお客さまに提供できている実感は?

天沼:サービスを開始して1、2年の時に、返却の洋服と一緒に手紙を受け取った。その方はファッションが大好きで、ファッション業界で働いていたけれど、うつ病になって仕事を辞めて家に引きこもっていた。でも、エアークローゼットを利用するようになって、洋服に出合ったら少しずつ出掛けるようになったという内容で、「今も闘病中だけれど、アパレル業界に復帰して働いています。エアークローゼットを作ってくれてありがとうございました」と。それを泣きながら読んだ。ファッションとの出合い、洋服との出合いという、私たちがコアだと思っている価値を認めてもらえたと感じて、心の底からうれしかった。今でも問い合わせメールなどは全てに目を通しており、お客さまにワクワクしてもらえていると感じている。

WWD:現在注力していることは?

天沼:このコロナ禍で、ウインドーショッピングなど、洋服に出合う機会やきっかけが減っている。より多くの人にワクワクを体験してもらいたいので広報活動を強化している。また、アパレル企業がレンタルやサブスクリプションサービスを始めやすいように、私たちの物流基盤を利用できるようにした。ゼロからエンジニアが作ったシステムや、データサイエンス、人工知能の活用など、私たちの経験やノウハウをシェアすることで業界全体を盛り上げたい。競争が原理原則ではあるが、パイの取り合い以上に、パイを大きくすることを意識している。

WWD:今後は?

天沼:ライフスタイルとして広げたいという最初の思いを考えると、私としては、まだスタートラインに立ったかどうか半信半疑なぐらい。メンズやシニア、マタニティーと領域を広げたり、海外で展開したり、やりたいことがたくさんある。大量生産によって、一人一人が出合うべくして出合う洋服だけではなくなり、廃棄される服が増えている。今後はよりパーソナライズされたファッションが求められるようになっていくと思う。出合うべきアイテムを提案し、「“ワクワク”が空気のようにあたりまえになる世界へ」というビジョンを実現したい。

WWD:最後に受賞の感想を。

天沼:候補に挙がっていると連絡が来て驚いたが、チームとして長く一緒に働いてきたスタイリストの一人が推薦してくれたと聞いて本当にうれしかった。2月3日でサービス開始7周年。仲間と一緒にやれている環境で、最高だと感じている。


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元AKBこじはるが目指す明るくビジョナリーなリーダー像 商品の先のストーリーを作る【ネクストリーダー2022】

 元AKB48の小嶋陽菜がファッションやビューティのブランド「ハーリップトゥ(HER LIP TO)」を手掛けていると聞くと、名前だけで、実質はメーカーにお任せというイメージを抱く人も多いだろう。しかし本人に会って話を聞くと、約40人のチームを導き、“ガチ”で会社にコミットしていることに驚く。アイドル経験者だからこそ描けるブランド運営のビジョンとは。

WWD:所属する芸能事務所でECを主販路とするブランドを開始したのが2018年。20年1月からは、新会社heart relationでブランドを運営している。

小嶋陽菜「ハーリップトゥ」ディレクター(以下、小嶋):最初は芸能事務所の中で3〜4人で運営していたが、徐々にお客さまが増えて発注数が多くなり、組織を作って人を増やす必要が出てきた。アパレルの専門知識が何もないままスタートしたので、事業を進める中で生産管理やMD担当者などの仲間を集めてきた。(自分の名前を他社に貸して、あとはお任せという運営方法もあるだろうが)自分の思いがメンバーに伝わり、それがモノ作りに表れ、お客さまにも伝わっていく。全てはつながっているので、仕事の中のどこかだけを切り離すようなことはできない。自分でしっかり見たいという思いが私は強い。同時に、組織としてさらに多くのことをしていくためには、社内で権限移譲を進めていくことも自分の課題だと思っている。

WWD:今は芸能活動とブランド運営とに、それぞれどれくらい時間を割いているのか。

小嶋:ファッション誌の連載などには引き続き出させていただいているが、今はテレビ番組にはほぼ出ていない。毎日オフィスで会議とモノ作りをしており、芸能関係の仕事が入れられない。会議は組織としての定例会議や、毎週2日間、1時間刻みで行っている取引先メーカーとの商談、経営会議などがぎっしりある。発信する全てのコンテンツのチェックやフィードバックも行っているし、採用面接も最終はもちろん、その前の段階から人事担当者の横で聞いていることがある。

WWD:社員数は20人。業務委託やアルバイトも含むと約40人という小さくはない組織だ。

小嶋:昨年は採用を強化し、いかにいいチームを作るかに注力してきた。人が増えたこともあって、21年の会社としての売上高は前年の2倍になった。IT系スタートアップやアパレル、エンタメなど、さまざまな分野出身の社員が混ざっているが、仕事のやり方や考え方がそれぞれ全く異なるので、社内のコミュニケーションに難しさを感じることもある。それぞれの良さをうまく共存させて、この会社らしい、ほかのアパレル企業にはできないオリジナルな価値を作りたいと思っている。新卒入社の社員も含め、いろんな背景を持つ人がこの会社に集まってきてくれたのはすごいこと。できるだけみんなにいい経験をしてもらいたいし、他の会社にいたらできないような面白い体験をしてもらうために自分は頑張りたい。

自分の役割は「インパクトを作り出すこと」

WWD:チームを引っ張る存在として、大切にしていることは何か。

小嶋:シンプルに、いつも明るくいようと思っている。どんなことも人対人だからこそ、みんなが楽しめる空間を作りたい。実際は仕事の細かい部分にまで関わっているので、現実的になり過ぎて物事を小さく考えてしまうこともあるし、毎日そんなに能天気ではいられない。でも、人にはできないインパクトを作るのが自分の役割であり、そのためにはいつもできるだけビジョナリーで、明るく、かわいい子でいたい。自分は比較的現実的なタイプで、本当はもっと“ぶっ飛んだ人”になりたいと思っている。普通の人が思いつかないことを次々と思い描いたり、出せないカードを出したりできる人が私の思い描くリーダーだ。その理想に少しでも近づきたい。それと同時に感じるのは、すばらしいリーダーになるためには時間がかかるということ。たとえ採用を強化して組織作りを頑張っていようが、今この瞬間にはそれはお客さまには関係ない。それよりも、毎日華やかな姿でユーチューブやSNSで発信することの方が短期的には求められている。そこのバランスをどう取っていくかには葛藤もある。

WWD:経営に携わる上で、参考にしている人や本などはあるか。

小嶋:「これを読んだ方がいいよ」と、いろんな人からビジネス本などのリンクはたくさん届くが、まだ1冊も読んでいない(笑)。ツイッターなどで流れてくる、知り合いではない一般の経営者の方が書いている「note」などはよく読んでいる。会社を運営していく上で人がつまずく壁は恐らく一緒なんだと思う。「組織が何人のときにこんな問題が起きる」といった事例にはすごく共感するし、そこに書いてあることは参考にして実践もしている。今はツイッター上に大体の情報があると思う。

WWD:ブランド立ち上げからの4年間で、一番手応えを感じていることは何か。

小嶋:お客さまが「ハーリップトゥ」の服を着てSNSで発信してくださっている姿や、ポップアップショップなどでお客さま同士が交流しているところを見ると、やってきてよかったなと感じる。SNSの投稿を見ていると、自分のことが分からない、自分に自信がないという子が少なくないように感じる。うちの服を着たことで「彼氏にほめられた」「自分に自信が持てた」といったコメントをいただくケースも多く、単に服を届けているのではなく、その先のストーリーを作れているんだなと実感する。「ハーリップトゥ」が前向きに変わるきっかけとなれていることに、一番やりがいを覚えている。

アイドル出身だからこその視点を共有

WWD:ファッションだけでなく、昨年はビューティ分野にも進出した。

小嶋:ビューティはもともと大好きで、4年前のブランド立ち上げ当初から構想はあった。ファッションについても同様だが、いつまでに何をどれだけ販売し、いくら売り上げるといった事業計画を精緻に決め込んでいる会社ではない。いろんな化粧品を使ってきた私自身が「これはいい」と感じるものが完成して、みんなにシェアできると思うまでは販売しない。最初に発売したビューティ商品はUV美容液だ。年齢を重ねて、スキンケアの中でもUV対策が一番大切だと感じるようになって開発に取り掛かった。ほかのスキンケアアイテムにも着手しているが、こだわるあまり「気づいたら1年がたっていた」ということも多く、発売はまだまだ先になりそうだ。ファッションもビューティも絶対に妥協はしたくない。どちらも本気で取り組んでいるが、最近それが本当に大変なことだとつくづく実感している。だからこそ、もっと会社の規模を大きくし、メンバーを増やしていく必要がある。

WWD:AKB48での経験は、今の仕事にどう生かされているか。

小嶋:AKB時代は何ものにも代えられない、非常に貴重な経験だった。体力もメンタルも鍛えられたし、同世代とは見てきた景色が全く違う。人からかけてもらってきた言葉やその数も違う。自分はすごくラッキーだったと思う。小さい劇場でライブをしていた時代から、ファンの方に向けて、こういうことを発信すればこう返ってくるというのをずっと繰り返してきた。こう思っている人にはこう伝えた方がいい、こういう写真を投稿すればこういう反応がもらえるといったことは、マーケティング的に生かされている。今、少しずつ自分がこれまで見てきたものや仕事の中で感じていることを社内で伝えたり、共有ツールにまとめたりするようにしている。普通のファッションやビューティのブランドとは考え方が違う部分も多いだろうし、アイドル出身だからこその私の視点の中には、理解できないものもあるだろうから。そうやって、少しずつ権限委譲を進めていければと思っている。

WWD:ブランドや会社として、今後どんなあり方を目指すのか。

小嶋:お客さまに楽しんでいただくためのリアルな場所を作りたいと思っている。昨年12月に、2週間の期間限定で代官山にカフェをオープンしたら、平日も含めて予約枠がすぐにいっぱいになった。これまでは「ハーリップトゥ」のワンピースを着て旅行に出掛け、その画像をSNSに投稿してくださるお客さまが多かったが、コロナ禍で今はアフタヌーンティーに行くというお客さまが増えている。そういう場を自分たちで作りたいと思って企画したものだ。カフェ出店をへて、リアルな交流の場を作りたいという思いはより強くなった。他にも、ビューティは納得できるものが開発できたら発売したいし、将来的にはブランドとして海外展開もしたい。この会社の中で、(自身以外が手掛ける)新しいブランドを立ち上げることも思い描いている。ただ、そうなるまでにはまだまだすべきことがあるし、人も足りない。足元のことを少しずつ積み重ねていった先に、未来が開けるかなと思っている。


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世界の「水問題」の解決へ 循環システムの伝道者【ネクストリーダー2022】

 東大発ベンチャー・WOTAは、「持ち運べる浄水場」とうたった循環型浄水システムで注目を浴びている。少量の水を浄化処理して何度も再利用できるこのシステムが普及すれば、世界の水問題は大きく前進する。同社を率いる前田瑶介氏はサステナブルの時代を代表する若きリーダーだ。

WWDJAPAN(以下、WWD):商業施設などでドラム缶型の手洗いスタンド「WOSH」を見かける機会が増えた。

前田瑶介CEO(以下、前田):水道設備は不要で、手洗いの排水をドラム缶の中で98%以上浄化して、繰り返し循環させる。WOSHの設備を採用することで、衛生面だけでなく、環境への企業姿勢を示したいという機運もあるようだ。

WWD:WOSHは19年11月に発表した「WOTA BOX」の技術を利用した。

前田:きっかけは18年7月の西日本豪雨。まだ試作段階だったが、岡山県の2カ所の避難所にシャワー設備として持っていった。水道の復旧が遅れ、真夏なのに入浴できない日が何日も続いていた。久しぶりのシャワーに喜ぶ人たちの声を聞き、水が持つ圧倒的な価値を感じた。同時に力不足も思い知らされた。きれいな水が必要な避難所はたくさんあるのに、技術者と設備の問題で限られた貢献しかできなかった。本来はトイレ排水などの生物処理も完成させた上で世に出すつもりだった。でもいま困っている人がいるなら、現時点で最善のことをしたいと考え、翌年の製品化に向けて動いた。

WWD:自然災害が多発する日本でニーズは多い。

前田:(製品化直前の)19年10月の台風19号では長野県が多大な被害を受けた。この時、内閣府の要請を受けて、WOTA BOXを14カ所に設置した。この様子が報じられて、製品が広く知られるきっかけになった。でも、いくら優れた設備でも災害が起きてから出来ることは限られる。平時の備えの重要性も痛感している。

WWD:水問題に関心を持ったのは?

前田:阪神淡路大震災(1995年)で被災した。たまたま泊まりに行っていた神戸の親戚の家で、3歳だったけど長らく水を使えない記憶が強烈だった。上下水道が止まると、避難所では入浴もできない不衛生な環境でたくさんの人が密集し、さらにトイレのがまんを強いられる。赤ちゃんやお年寄り、体に不自由を抱えた人など弱い人を直撃してしまう。

WWD:原体験と水問題が重なると。

前田:でも、それだけはない。私の一番大きなテーマは、自然の中でどうしたら人が持続可能で生きていけるか。徳島県の山深い地域で生まれ育った。四国なのに雪も積もり、時には交通も遮断される。でも地元の人たちは干し芋など昔ながらの保存食を常備したり、薪で暖をとったり、川から水をひいたり、臨機応変に暮らしてきた。逆に高度なインフラが整った都市部のほど自然の変化に脆弱だったりする。テクノロジーによる問題解決は一つの手段に過ぎない。世界の水問題の本質は、そこに暮らす人たち自律的に解決できるようになることだと思う。WOTAがその一助になればいい。


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「応援消費」が彩る世界を目指し、“人”と向き合う女性リーダー【ネクストリーダー2022】

 クラウドファンディングサイト「マクアケ(MAKUAKE)」は2021年9月期、重要経営指標である「応援購入総額」(クラウドファウンディングで集まった資金の総額)が前期比46.9%増の215億円に達した。2013年の創業から順調な成長を続けるマクアケの共同創業者の一人で、30代の若さで同社をけん引するのが坊垣佳奈取締役だ。彼女が追い求めるリーダー像と、その眼差しの先にある「プロジェクトへの『共感』を通じた、新しい消費文化」について聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):「応援消費」の意義とは。

坊垣佳奈マクアケ取締役:クラウドファンディングは東日本大震災を契機に“寄付”として広まったが、この認識を一歩進めるためにそう呼ぶことにした。ゆくゆくはモノやサービスへの「共感」を軸に、消費のあり方そのものを変えたいと考えている。企業は今、これまでの利益追求型の経営から、環境や人権問題と向き合い、持続可能な経営に舵を切ろうとしている。企業淘汰も進むだろうが、われわれは「応援消費」の普及を通じて「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る」(同社の理念)世界を作る。「マクアケ」では、プロジェクトに共感する人やお金が先に集まり、無駄のない数だけモノを作って届ける。懐が潤沢な大企業がプロモーションを打ち、(販売店の)棚を確保し、大量の商品を売りさばく商いとは違う。ここでは大資本も中小企業も、個人も対等。主役は消費者であり、作り手のこだわりや背景に納得してモノを選ぶ世界。これを新しい消費の形として普及させたい。

WWD:2020年からビームスと提携している。

坊垣:新商品のテストマーケティングや未来人材の発掘にご活用いただいている。歴史と規模のある企業ほど、過去の成功体験や既成概念から離れ、新しい価値を生み出すことが難しくなる。そういった状況を打破する上で、「マクアケ」は一つの武器になる。ただ、(ビームスとの)協業の目的はここに止まらない。ファッション業界の最重要課題は廃棄だ。例えば、「この商品はピンクが欲しい人が500人いる」ということが事前に分かれば、その数だけ作れば余剰在庫が出ない。このようなスキームが業界の主流になるのはまだ先の話。だが、ビームスさんとはそんなことまで見据えた上で手を取り合った。

WWD:坊垣さんは女性リーダーとしても注目されている。

坊垣:経営者を目指す女性がいれば、彼女たちを勇気づける存在でいたい。ただ、「リーダーには女性を」「いや、男性だ」という極端な議論はしたくない。組織のさまざまな意思決定の場において、男女がバランスよく存在することが重要だ。私見だが、男女で仕事における資質や適性は違う。男性はクリエイティブに物事をイメージすることが得意。男同士の居酒屋での会話を想像してもらえれば(笑)。一方、女性は現実をしっかり認識し、目標を着実に実現に結びつける力がある。それに対する責任感も強い。だから、「ここは思い切って女性に任せる」というような、うまく性差を「活用する」考え方を実践したい。

 年齢に関してもそうだ。若い人だけで構成する組織より、ベテランの視点がある方がよりフラットで適切な判断ができる。年次が上がってマネジメントする範囲が広がれば、現場感覚は失われていく。だったら現場のことをよく知っている若手に頼るべきだ。役職や年次に関係なく、フラットに声を聞ける環境を作っている。ただこれらはあくまで「傾向」の話で、一番大事なのは社員一人一人の「個」に目を向け、長所や意思を尊重すること。社員1人につき、月に最低1回は対話の場を持つことを徹底している。

WWD:自身をどんなリーダーだと分析するか。

坊垣:周りからは「お母さんみたい」、と。人をよく観察している自覚はあって、毎日会っている社員の微妙な変化に気付くことが多い。「なんか元気がないな」と思うと、プライベートに悩みを抱えていたりとか。人間は「仕事だから」「プライベートだから」と簡単には割り切れない。結婚した今は、以前のように部下の恋愛話をすることも少なくなったけれど(笑)、仕事のことだけでなく、「人」として相談に乗れるリーダーでいたい。あとは、「たまに抜けてるね」とも(笑)。これは隠そうとも、さらけ出そうとも思わない。常に自然体でいたい。

WWD:創業期と今とでは、リーダーとして求められることは変わったか。

坊垣:これまでは自社のことだけに集中してきたが、社外の若手経営者の会議などに出席する機会も増え、社会において自社が果たすべき役割や存在意義を考えるようになった。専門外の知識もどんどんインプットしている。毎日同じことは一つもないし、学ぶばかりの日々だ。

 折れずいられるのは、20代の頃にがむしゃらに頑張った経験が基盤になっているからだと思う。新卒で入社したサイバーエージェントでは、ゲーム事業の子会社の立ち上げに参画し、まさに死に物狂いだった。ウェブサービスやエンジニアリングの知識がろくにないのに、外注先へシステムの仕様書を書くこともあった。金曜を回って土曜の夜まで働き、トイレで寝たこともある。世の中の新卒で一番忙しかったんじゃないか、と思っている。

 このときに、誰かの教えを待ち、指示されて動くのではなく、問題に対して自分なりの仮説立てて立ち向かうことを学んだ。そして「何とかなる」の精神を持ち続けると、結果がついてくることも。今は、「社会において何を成し遂げたいのか」という経営者の意志がますます重要な世の中。それはサービスや商品を通じて世の中に伝わっていくものだし、意志があるから仲間を巻き込める。私も「マクアケ」のサービスを通じて本気で世の中をよくしたいと思っているから、これからも自信を持って突き進んでいく。


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G-DRAGONやソミのプロデュースの貢献者から見るアジア発のファッションの可能性【ネクストリーダー2022】

 大手芸能事務所、YGエンターテインメントの傘下企業ザ・ブラックレーベル(The Black Label)でアーティストのディレクションなどを行うチェ・スンホ(Choi Soonho)ビジネス・デベロップメント・シニア・ディレクタは、過去10年にわたってK-POPビジネス展開戦略などを担ってきた。これまで手掛けたアーティストは、元I.O.Iメンバーでソロデビューしたソミ(Somi)など。アイドルグループ、ビッグバン(BIGBANG)を率いるG-DRAGON(ジードラゴン)のブランド「ピースマイナスワン(PEACEMINUSONE)」の運営にも関わった。K-POPカルチャーと深い結びつきを持つ同氏が語るファッションとカルチャーの関係性とは?

WWDJAPAN(以下、WWD):ザ・ブラックレーベルでのプロデュース業で感じた、カルチャーとファッションとのつながりは?

チェ・スンホ=ビジネス・デベロップメント・シニア・ディレクター(以下、スンホ):エンターテインメント業界とファッションはすごく深い関わりを持っている。ファッションは自己表現やクリエイティビティーを発揮する一番の方法であり、その人物が持つカルチャーや人間性を表すものだ。韓国は今すごいスピードで発展しており、アートの分野も広く関心を集めている。ダイナミックな国でいろいろなことを学びながら成熟していくにつれて、文化的にも一緒に発展してきた。K-POPを中心に、ファッションもアジア圏で一緒に盛り上がっていることをうれしく思う。

WWD:G-DRAGONのプロデュースにも関わっており、彼のブランド「ピースマイナスワン」を立ち上げにも貢献している。その背景・経緯は?

スンホ:きっかけはG-DRAGONと彼の知人ら。彼らの発案をもとにスタートした。G-DRAGONはミュージックビデオやコンサートなど、自身のパフォーマンスのために、長年にわたってファッションからアクセサリー、バッグ、家具までのデザインを手掛けてきた人物。アイテムを自分流にアレンジしたり、イメージに沿うものがない場合は手作りで作成してきたりした。PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)には共通のネットワークでつながるグループがあり、みんな知人らによって構成されている。G-DRAGONが着たいと思うようなもので溢れる世界観を表現している。

WWD:プロデューサーになる前から自身はファッションに関心があった?

スンホ:ファッションは日常の中でみんなが使用する自己表現の形だ。人と会ったとき、最初に見るのは相手のファッション。感情を伝達して、個性を表現する方法として興味があった。着ている人のルックスや特徴を際立たせ、気分をあげるものだ。情報を介してつながりやすくなった今、ファッションはよりアクセスしやすくなっている。トレンドは行ったり来たりするが、今関心を持つ一番の分野。カルチャーを形成する上で欠かせない存在だ。

WWD:日本発のカルチャーとの関わりは?

スンホ:日本は世界的にも、カルチャーの重要な“ハブ”だ。日本が持つクリエイティビティーやパッションに刺激を受けてきた。素晴らしいメンバーが多すぎてとても選べないが、川久保玲や高橋盾、NIGO®、藤原ヒロシ、山本耀司といったデザイナーやアーティストとはコラボもしてみたい。

WWD:「ピースマイナスワン」では、グローバル・ビジネス・デベロップメント・マネジャーとしてブランドの世界的認知拡大に従事した。今後アジア発のファッションは、どう発展していける?

スンホ:アジア発のブランドは、長年にわたってユニークで特別な視点からクリエイションを手掛けてきた。アジアは全体的に大きく成長していて、文化も共有しながら刺激を与えあっていると思う。韓国やアジアのファッションの存在感は、年々増すばかりだ。世界に広めていくために、少しでも貢献できたら。カルチャーの成長をより大きく、ポジティブな方向にけん引したい。


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G-DRAGONやソミのプロデュースの貢献者から見るアジア発のファッションの可能性【ネクストリーダー2022】

 大手芸能事務所、YGエンターテインメントの傘下企業ザ・ブラックレーベル(The Black Label)でアーティストのディレクションなどを行うチェ・スンホ(Choi Soonho)ビジネス・デベロップメント・シニア・ディレクタは、過去10年にわたってK-POPビジネス展開戦略などを担ってきた。これまで手掛けたアーティストは、元I.O.Iメンバーでソロデビューしたソミ(Somi)など。アイドルグループ、ビッグバン(BIGBANG)を率いるG-DRAGON(ジードラゴン)のブランド「ピースマイナスワン(PEACEMINUSONE)」の運営にも関わった。K-POPカルチャーと深い結びつきを持つ同氏が語るファッションとカルチャーの関係性とは?

WWDJAPAN(以下、WWD):ザ・ブラックレーベルでのプロデュース業で感じた、カルチャーとファッションとのつながりは?

チェ・スンホ=ビジネス・デベロップメント・シニア・ディレクター(以下、スンホ):エンターテインメント業界とファッションはすごく深い関わりを持っている。ファッションは自己表現やクリエイティビティーを発揮する一番の方法であり、その人物が持つカルチャーや人間性を表すものだ。韓国は今すごいスピードで発展しており、アートの分野も広く関心を集めている。ダイナミックな国でいろいろなことを学びながら成熟していくにつれて、文化的にも一緒に発展してきた。K-POPを中心に、ファッションもアジア圏で一緒に盛り上がっていることをうれしく思う。

WWD:G-DRAGONのプロデュースにも関わっており、彼のブランド「ピースマイナスワン」を立ち上げにも貢献している。その背景・経緯は?

スンホ:きっかけはG-DRAGONと彼の知人ら。彼らの発案をもとにスタートした。G-DRAGONはミュージックビデオやコンサートなど、自身のパフォーマンスのために、長年にわたってファッションからアクセサリー、バッグ、家具までのデザインを手掛けてきた人物。アイテムを自分流にアレンジしたり、イメージに沿うものがない場合は手作りで作成してきたりした。PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)には共通のネットワークでつながるグループがあり、みんな知人らによって構成されている。G-DRAGONが着たいと思うようなもので溢れる世界観を表現している。

WWD:プロデューサーになる前から自身はファッションに関心があった?

スンホ:ファッションは日常の中でみんなが使用する自己表現の形だ。人と会ったとき、最初に見るのは相手のファッション。感情を伝達して、個性を表現する方法として興味があった。着ている人のルックスや特徴を際立たせ、気分をあげるものだ。情報を介してつながりやすくなった今、ファッションはよりアクセスしやすくなっている。トレンドは行ったり来たりするが、今関心を持つ一番の分野。カルチャーを形成する上で欠かせない存在だ。

WWD:日本発のカルチャーとの関わりは?

スンホ:日本は世界的にも、カルチャーの重要な“ハブ”だ。日本が持つクリエイティビティーやパッションに刺激を受けてきた。素晴らしいメンバーが多すぎてとても選べないが、川久保玲や高橋盾、NIGO®、藤原ヒロシ、山本耀司といったデザイナーやアーティストとはコラボもしてみたい。

WWD:「ピースマイナスワン」では、グローバル・ビジネス・デベロップメント・マネジャーとしてブランドの世界的認知拡大に従事した。今後アジア発のファッションは、どう発展していける?

スンホ:アジア発のブランドは、長年にわたってユニークで特別な視点からクリエイションを手掛けてきた。アジアは全体的に大きく成長していて、文化も共有しながら刺激を与えあっていると思う。韓国やアジアのファッションの存在感は、年々増すばかりだ。世界に広めていくために、少しでも貢献できたら。カルチャーの成長をより大きく、ポジティブな方向にけん引したい。


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SNSを活用し女性のエンパワーメント向上にまい進するBLASTの石井CEO【ネクストリーダー2022】

 エンパワーメントメディア「ブラスト」は女性のライフスタイルをエンパワーすることを目的に2018年にスタートした。石井リナBLAST CEOは世界の中で男女格差の度合いを示す「ジェンダーギャップ指数」が下位である日本の現状を打破するため、女性が連帯し社会に変化をもたらすべく、SNSを活用し理解しやすい言葉や製品を発信し続けている。

WWDJAPAN(以下、WWD):2018年にBLASTを立ち上げたきっかけは。

石井リナBLAST CEO(以下、石井):IT系の広告代理店で3年働き、スタートアップ企業に転職した後フリーランスとしても働いていた。いずれもSNSのマーケティングに携わっていたため、海外のインフルエンサーをリサーチする機会が多かった。16〜17年は米国でダイバーシティやフェミニズムがキーワードとして挙がったが、日本での注目度は低く、欧米との差を強く感じた。男女格差の度合いを示す「ジェンダーギャップ指数」では世界144カ国の中で日本が下位に位置し、男女の間にもギャップがあると知り衝撃を受けた。本来はどんな性別の人も社会、政治、経済的に平等であるべきなのに、私自身もフェミニズムを知るまでは政治家も男性が中心であることが自然に思っていた。それは自然ではないことに気づき、課題意識が芽生えた。欧米にはフェミニズムを伝えるメディアやコミュニティーがあったため、日本でも立ち上げるべきだと感じ「ブラスト」をスタートした。

WWD:BLASTでプロダクト、メディア、コミュニティーと3つの事業を軸に展開する。

石井:欧米の動きをみると気づきや連帯することで社会を変えてきた例が多かった。例えばアイスランドは仕事の有無や年代を問わず女性の9割が1日ストライキを起こし、社会的地位向上や賃金格差を訴えた。その数年後に女性の首相が誕生した。こうした事例のようにメディアを通じて気づきを与え、連帯することで女性のライフスタイルをエンパワーしていく。プロダクトは女性のエンパワーを物理的にサポートし、エンパワーする意味で始めた。女性の9割は生理の悩みを抱えていることを知り、吸水ショーツブランド「ナギ」を手掛けた。コミュニティーは近い将来動き出す予定だ。

WWD:プロダクトの中で吸水ショーツに焦点を当てたきっかけは。

石井:女性がポジティブに選択できないものを、プロダクトを通じて解決したかった。生理に悩みを持つ女性は多く、年齢やライフスタイルによっても悩みが異なり、同じ女性でも想像しえなかった悩みがあることも知った。アンケートをとると7〜8割くらいの人が紙ナプキンを使用していて、環境面を考えた上でも海外で普及しはじめていた吸水ショーツを手がけようと20年5月に「ナギ」を立ち上げた。モノ作りに携わるのは初めてで全ての工程が大変だったが、自分が納得できる製品が完成するまで何度も試作品を作った。こだわったクロッチ部分は防水や防臭、吸収、速乾の機能を持つ生地の5層構造(スタンダードタイプで60mLの吸水性能を持つ)で、世界でも勝負できるクオリティーの高い製品が完成した。

WWD:「ナギ」では学割や選挙割など注目を集める取り組みも行っている。

石井:ジェンダーギャップから生まれたBLASTとしては、社会とつながる企画を推進する。生理の貧困が話題になったタイミングで、アクションを起こす必要性を感じ22才以下には500円を割り引くことにした。そのほか、1枚の生理用ナプキンの素材が分解されるまで800年程度かかるといわれていることから、グリーンアクションを21年6月に実施。期間中は「ナギ」の商品の購入を環境団体への寄付につなげた。21年10月には衆議院議員選挙の投票証明書の送付で割引する選挙割も実施。各政党の主張を分かりやすく表にしてSNSで訴求したが、これはアクションを起こし、周りとの会話につなげられる機会の創出を図ったものだった。著名な政治家からリツイートされるなど、想像を超える反響を得られた。

WWD:現在事業を進める中での課題と、それに向けて取り組むことは。

石井:BLASTはスタートアップの経済圏にいるので成長させること大前提。事業を始めるにあたりベンチャーキャピタル(VC)から資金調達をしたが、そこでもジェンダーギャップを感じた。VCの多くは男性なので当社の取り組みを説明し、共感を得られるまで多くの時間を要したが、現在の出資者は深い理解を示してくれている。女性が資金調達で事業を始めるハードルは高いが、その成功事例として成長を遂げていく。またBLASTはサステナブルであることも必須。大風呂敷を広げることなく、まずはソーシャルキャペーンなどを堅実に行い、口コミで拡散を図る。「ナギ」は現在吸水ショーツのみを扱うが、早い時点でグローバル展開をしたい。さらに女性のライフスタイルに寄り添った商品展開も視野に入れている。

WWD:今後取り組むコミュニティーに関しては。

石井:実際形は変わるかもしれないが、女性の体の悩み別につながれるコミュニティーがあってもいい。妊活用のショーツ“ナギ サイン(NAGI SIGN)”を手掛ける際に、妊活中の女性は生理がくることや、ナプキンを用意すること自体も多くのストレスに感じていることを当事者に聞いて理解した。そこでクロッチ部分をグレーにすることで周期の始まりや体の不調にいち早く気づけるようにした。こうした思いを共感できる場の創出ができたら。また、賢い消費者作りにも貢献したい。商品を販売する企業のミッションや事業内容、経営層の男女比率などを理解することができれば、自分の志向に合わない商品は購入しないという選択ができるが、知らないと指摘することも選ぶこともできない。社会や経済の構造に目を向けるきっかけを作りたい。


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SNSを活用し女性のエンパワーメント向上にまい進するBLASTの石井CEO【ネクストリーダー2022】

 エンパワーメントメディア「ブラスト」は女性のライフスタイルをエンパワーすることを目的に2018年にスタートした。石井リナBLAST CEOは世界の中で男女格差の度合いを示す「ジェンダーギャップ指数」が下位である日本の現状を打破するため、女性が連帯し社会に変化をもたらすべく、SNSを活用し理解しやすい言葉や製品を発信し続けている。

WWDJAPAN(以下、WWD):2018年にBLASTを立ち上げたきっかけは。

石井リナBLAST CEO(以下、石井):IT系の広告代理店で3年働き、スタートアップ企業に転職した後フリーランスとしても働いていた。いずれもSNSのマーケティングに携わっていたため、海外のインフルエンサーをリサーチする機会が多かった。16〜17年は米国でダイバーシティやフェミニズムがキーワードとして挙がったが、日本での注目度は低く、欧米との差を強く感じた。男女格差の度合いを示す「ジェンダーギャップ指数」では世界144カ国の中で日本が下位に位置し、男女の間にもギャップがあると知り衝撃を受けた。本来はどんな性別の人も社会、政治、経済的に平等であるべきなのに、私自身もフェミニズムを知るまでは政治家も男性が中心であることが自然に思っていた。それは自然ではないことに気づき、課題意識が芽生えた。欧米にはフェミニズムを伝えるメディアやコミュニティーがあったため、日本でも立ち上げるべきだと感じ「ブラスト」をスタートした。

WWD:BLASTでプロダクト、メディア、コミュニティーと3つの事業を軸に展開する。

石井:欧米の動きをみると気づきや連帯することで社会を変えてきた例が多かった。例えばアイスランドは仕事の有無や年代を問わず女性の9割が1日ストライキを起こし、社会的地位向上や賃金格差を訴えた。その数年後に女性の首相が誕生した。こうした事例のようにメディアを通じて気づきを与え、連帯することで女性のライフスタイルをエンパワーしていく。プロダクトは女性のエンパワーを物理的にサポートし、エンパワーする意味で始めた。女性の9割は生理の悩みを抱えていることを知り、吸水ショーツブランド「ナギ」を手掛けた。コミュニティーは近い将来動き出す予定だ。

WWD:プロダクトの中で吸水ショーツに焦点を当てたきっかけは。

石井:女性がポジティブに選択できないものを、プロダクトを通じて解決したかった。生理に悩みを持つ女性は多く、年齢やライフスタイルによっても悩みが異なり、同じ女性でも想像しえなかった悩みがあることも知った。アンケートをとると7〜8割くらいの人が紙ナプキンを使用していて、環境面を考えた上でも海外で普及しはじめていた吸水ショーツを手がけようと20年5月に「ナギ」を立ち上げた。モノ作りに携わるのは初めてで全ての工程が大変だったが、自分が納得できる製品が完成するまで何度も試作品を作った。こだわったクロッチ部分は防水や防臭、吸収、速乾の機能を持つ生地の5層構造(スタンダードタイプで60mLの吸水性能を持つ)で、世界でも勝負できるクオリティーの高い製品が完成した。

WWD:「ナギ」では学割や選挙割など注目を集める取り組みも行っている。

石井:ジェンダーギャップから生まれたBLASTとしては、社会とつながる企画を推進する。生理の貧困が話題になったタイミングで、アクションを起こす必要性を感じ22才以下には500円を割り引くことにした。そのほか、1枚の生理用ナプキンの素材が分解されるまで800年程度かかるといわれていることから、グリーンアクションを21年6月に実施。期間中は「ナギ」の商品の購入を環境団体への寄付につなげた。21年10月には衆議院議員選挙の投票証明書の送付で割引する選挙割も実施。各政党の主張を分かりやすく表にしてSNSで訴求したが、これはアクションを起こし、周りとの会話につなげられる機会の創出を図ったものだった。著名な政治家からリツイートされるなど、想像を超える反響を得られた。

WWD:現在事業を進める中での課題と、それに向けて取り組むことは。

石井:BLASTはスタートアップの経済圏にいるので成長させること大前提。事業を始めるにあたりベンチャーキャピタル(VC)から資金調達をしたが、そこでもジェンダーギャップを感じた。VCの多くは男性なので当社の取り組みを説明し、共感を得られるまで多くの時間を要したが、現在の出資者は深い理解を示してくれている。女性が資金調達で事業を始めるハードルは高いが、その成功事例として成長を遂げていく。またBLASTはサステナブルであることも必須。大風呂敷を広げることなく、まずはソーシャルキャペーンなどを堅実に行い、口コミで拡散を図る。「ナギ」は現在吸水ショーツのみを扱うが、早い時点でグローバル展開をしたい。さらに女性のライフスタイルに寄り添った商品展開も視野に入れている。

WWD:今後取り組むコミュニティーに関しては。

石井:実際形は変わるかもしれないが、女性の体の悩み別につながれるコミュニティーがあってもいい。妊活用のショーツ“ナギ サイン(NAGI SIGN)”を手掛ける際に、妊活中の女性は生理がくることや、ナプキンを用意すること自体も多くのストレスに感じていることを当事者に聞いて理解した。そこでクロッチ部分をグレーにすることで周期の始まりや体の不調にいち早く気づけるようにした。こうした思いを共感できる場の創出ができたら。また、賢い消費者作りにも貢献したい。商品を販売する企業のミッションや事業内容、経営層の男女比率などを理解することができれば、自分の志向に合わない商品は購入しないという選択ができるが、知らないと指摘することも選ぶこともできない。社会や経済の構造に目を向けるきっかけを作りたい。


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中国出身、32歳の若きトップが米「ダイアン フォン ファステンバーグ」に新風を吹き込む【ネクストリーダー2022】

 31歳だったギャビー・ヒラタ氏が、ダイアン フォン ファステンバーグ(DIANE VON FURSTENBERG以下、DVF)の社長兼最高経営責任者(CEO)に抜擢されたのは、入社して一年たった2021年1月のこと。異例の若さでトップに就き、以降、女性のエンパワーメントを掲げてきたブランドをけん引する。未だファッション&ビューティ業界のトップを占めるのは男性が多く、欧米ではアジアにルーツを持つ女性のトップはさらに目にすることが少ない。その中で社員の多様な声に耳を傾けながら、ブランドの事業を見直し、女性に寄り添うことをモットーとするヒラタ社長の歩みを讃え、その実績とこれからの活躍に期待を込めて「WWD NEXT LEADERS 2022」に選んだ。

WWDJAPAN(以下、WWD):トップに就くまでの経緯は?

ギャビー・ヒラタDVF社長兼CEO(以下、ヒラタ社長):DVFには20年1月、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった当初にアジア太平洋地域担当として入社した。当時の中国・武漢での状況を知り、中国を支援するためにチャリティー企画を提案。ブランド創業者のダイアンとともにライブ配信を行い、現地の小学校への寄付につなげた。アメリカでもロックダウンが始まったときは、人員削減に伴い北京に工場や生産拠点を移すべきだと提案した。デザイン本部は約100人から30人に縮小してニューヨークに残し、生産チームを別に設けたことでコストパフォーマンスの向上や、品質の確保につながった。こういった取り組みがダイアンの目に留まったことがきっかけとなった。

WWD:現在のパフォーマンスは?

ヒラタ社長:経営目標は達成し、27〜30歳の新たな顧客層にもリーチを広げている。また(EC構築サービスの)「ショッピファイ(SHOPIFY)」を通じて、公式ウェブサイトをリローンチした。これによりグローバルにお客さまの傾向やプロファイルが分析可能となり、より具体的にデザインに落とし込めるようになってきた手応えがある。北京の生産チームの設立などを通して、中国市場での存在感を増したい。

WWD:トップに就任することを知ったときの気持ちは?

ヒラタ社長:最初は本当に怖かったし、私がなっていいものだと思えなかった。当時の日記を読み返してみると、不安がる言葉ばかりが並んでいる。だって私が思い浮かべることができるリーダーの姿は、白人の男性で、アメリカ出身の人で、私より年配で、経験をたくさん持っている人ばかり。想像もつかないことで、「私は31歳だし、第一言語も英語じゃないし、中国人だし、女性だし、本当に務まるのか……?」と、ダイアンにも不安な気持ちを話した。ダイアンは笑い飛ばして、「だからこそあなたがトップになることに意味がある」と背中を押してくれた。

WWD:そもそもリーダーになりたかった?

ヒラタ社長:中国では一人っ子の場合、女子より男子が好まれる傾向があり、子どもの頃にその現実を知ったときにすごく落ち込んだ。そこで幼い頃から「絶対見返してみせる」との決意を持っていた。でもアクティビストとして活動するのも中国では色々な制約があるし、教授になってジェンダー学を深めるにしても学術的場所に限定された活動になる気がして、17歳の時にビジネスのトップになることを目標に。トップについたら「変化を生めるし、人々の夢を実現できる。インスピレーションにもなれる」と。世の中は男性のリーダーが多数を占めるので、女性の“ボス”になってやる!という気持ちだった。

WWD:なぜファッションに?

ヒラタ社長:ファッションは、ビジネスとアートの真ん中に位置しているように思う。「アート」的に見た目だけを追求してしまって機能性を置き去りにするのはファッションとは言えないが、夢やワクワク、“マジック”を与えるのもファッションのはず。「ビジネス」と言い切るのも難しいだろう。複合的に社会に交わるファッションに共感した。

WWD:自分はどんなリーダーだと思う?

ヒラタ社長:「バランス力のある」リーダーかな……。直感的なところと戦略的な側面、共感性と厳しさ、KPIと働いている人の幸せ、などのバランスをとっていく人だと思う。アメリカと中国をまたいで活動してきたので、間を取っていくアプローチが得意。これまではトップの人は「強くあれ」と教え込まれてきたが、私は繊細だし、自分の弱い部分を見せることを怖いと思わない。仲間たちもそれを心地よいと感じていると思う。チームと話すとき、「トップとしてじゃなくて、人間として私と話をして!」「一回建前は置いておいて、“普通に”話そう?」と言ったりして、等身大でいるようにしている。そんな私を見て、「私にもできる!」「私もやりたい!」と思うみたい。チームとして成長しているのを肌で感じている。リーダーとして自分のゴールを追うだけでなく、チームのみんなも幸せであることは私にとってとても大事なこと。

WWD:自分の強みは?

ヒラタ社長:外国から来た私がアメリカやこの業界で成功するには、いかに「自覚的」になって自分の立ち位置を受け止めるかが大事だと思っている。自分の人種やバックグラウンドに自信を持てなかったこともあるけれど、ダイアンには「あなたの不安や自信のなさは、あなたの強みになる」と教えをもらった。今は子どもがいるけれど「仕事と育児を両立している」と美談にするつもりはなくて。マザーフッド(母であることや母性)を美化することもしたくない。子どもを持って育てることで「これで母親という当事者として発言できる」と自覚的だったし、「まずはある程度仕事で成功をしてから」と決めていた。このように淡々と子育てについて語ると、「愛情が足りていない」「母親失格」と判断されてしまうような風潮をたまに感じるが、自分のしたいことやゴール、できることに“アウェア”でいることは、物事を進めていく上ですごく大切だと思う。率直に対話ができることも私を形成する大きな部分だ。

WWD:生活者とはどうコミュニケーションをとっている?

ヒラタ社長:歴史の長い企業や、伝統のあるブランドは「お客さまに向けて」コミュニケーションを取ることに集中しすぎているような気がする。私はもっと「お客さまと」コミュニケーションをとっていきたい。配信もいっぱいしたいし、お客さまから寄せられたコメントに返信もしていきたい。一時期は、毎週欠かさず時間を作って、SNSのコメントを返したりもした。お客さまからは「DVFのトップが返信してる!」と驚かれたけれど、逆になんで普通はしないと思われているのか不思議な感覚だ。ブラントとしては、私たちは「一着のドレスに止まらず、着た人の自信や喜び、それらが生む“マジック”を提供している」との自負がある。理念に沿うメッセージを届けるために月に一回、生活者の中から多様な女性像にSNSでフォーカスする「DVF WOMEN」キャンペーンを打ち出してきた。発足当時からミッションは、ファッションの美しさに加えて実際に着る女性を優先すること。着ている女性の着心地や自信、魅力を感じることに重きを置いた洋服を作り、メッセージを届けている。

WWD:これからの戦略は?

ヒラタ社長:日本と韓国に再進出したいと考えている。2010年ごろの市場は大きかった、その後日本とのつながりが薄れてしまった。製品の質やデザインも大きくアップデートして、素晴らしいものをそろえていると胸を張っていえるし、日本と韓国市場にも愛される自信がある。中東やオーストラリアへの進出も考えている。あとは、キッズウエア、インテリアの分野の開拓。母親になって子ども服に着目するようになり、充実した家具製品への需要も感じている。どのように製品にしていくかはこれから詰めるが、地域に合わせた最適な戦略を掲げたい。

WWD:自身のゴールは?

ヒラタ社長:ブランドを通して、女性をエンパワーする取り組みを継続して実施・発信する。私にはライブ配信や中国市場とのつながりが転機になったから、それ以来、年に2回は配信を継続している。一度の配信やキャンペーンでは生活者の心は掴めないし、即席なアプローチは見抜かれてしまう。ダイアンは90年代、今以上にデザインの中心に男性が多かった頃、「女性にデザインがわかるわけないだろう」と周りから揶揄されていたという。そこからブランドを築いたダイアンに共感するし、自分も誰かのインスピレーションとなり続けたい。商品を販売するだけでなく、私含む女性たちのストーリーを積極的に広め、周りを巻き込んだ大きなムーブメントを起こしていきたい。


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中国出身、32歳の若きトップが米「ダイアン フォン ファステンバーグ」に新風を吹き込む【ネクストリーダー2022】

 31歳だったギャビー・ヒラタ氏が、ダイアン フォン ファステンバーグ(DIANE VON FURSTENBERG以下、DVF)の社長兼最高経営責任者(CEO)に抜擢されたのは、入社して一年たった2021年1月のこと。異例の若さでトップに就き、以降、女性のエンパワーメントを掲げてきたブランドをけん引する。未だファッション&ビューティ業界のトップを占めるのは男性が多く、欧米ではアジアにルーツを持つ女性のトップはさらに目にすることが少ない。その中で社員の多様な声に耳を傾けながら、ブランドの事業を見直し、女性に寄り添うことをモットーとするヒラタ社長の歩みを讃え、その実績とこれからの活躍に期待を込めて「WWD NEXT LEADERS 2022」に選んだ。

WWDJAPAN(以下、WWD):トップに就くまでの経緯は?

ギャビー・ヒラタDVF社長兼CEO(以下、ヒラタ社長):DVFには20年1月、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった当初にアジア太平洋地域担当として入社した。当時の中国・武漢での状況を知り、中国を支援するためにチャリティー企画を提案。ブランド創業者のダイアンとともにライブ配信を行い、現地の小学校への寄付につなげた。アメリカでもロックダウンが始まったときは、人員削減に伴い北京に工場や生産拠点を移すべきだと提案した。デザイン本部は約100人から30人に縮小してニューヨークに残し、生産チームを別に設けたことでコストパフォーマンスの向上や、品質の確保につながった。こういった取り組みがダイアンの目に留まったことがきっかけとなった。

WWD:現在のパフォーマンスは?

ヒラタ社長:経営目標は達成し、27〜30歳の新たな顧客層にもリーチを広げている。また(EC構築サービスの)「ショッピファイ(SHOPIFY)」を通じて、公式ウェブサイトをリローンチした。これによりグローバルにお客さまの傾向やプロファイルが分析可能となり、より具体的にデザインに落とし込めるようになってきた手応えがある。北京の生産チームの設立などを通して、中国市場での存在感を増したい。

WWD:トップに就任することを知ったときの気持ちは?

ヒラタ社長:最初は本当に怖かったし、私がなっていいものだと思えなかった。当時の日記を読み返してみると、不安がる言葉ばかりが並んでいる。だって私が思い浮かべることができるリーダーの姿は、白人の男性で、アメリカ出身の人で、私より年配で、経験をたくさん持っている人ばかり。想像もつかないことで、「私は31歳だし、第一言語も英語じゃないし、中国人だし、女性だし、本当に務まるのか……?」と、ダイアンにも不安な気持ちを話した。ダイアンは笑い飛ばして、「だからこそあなたがトップになることに意味がある」と背中を押してくれた。

WWD:そもそもリーダーになりたかった?

ヒラタ社長:中国では一人っ子の場合、女子より男子が好まれる傾向があり、子どもの頃にその現実を知ったときにすごく落ち込んだ。そこで幼い頃から「絶対見返してみせる」との決意を持っていた。でもアクティビストとして活動するのも中国では色々な制約があるし、教授になってジェンダー学を深めるにしても学術的場所に限定された活動になる気がして、17歳の時にビジネスのトップになることを目標に。トップについたら「変化を生めるし、人々の夢を実現できる。インスピレーションにもなれる」と。世の中は男性のリーダーが多数を占めるので、女性の“ボス”になってやる!という気持ちだった。

WWD:なぜファッションに?

ヒラタ社長:ファッションは、ビジネスとアートの真ん中に位置しているように思う。「アート」的に見た目だけを追求してしまって機能性を置き去りにするのはファッションとは言えないが、夢やワクワク、“マジック”を与えるのもファッションのはず。「ビジネス」と言い切るのも難しいだろう。複合的に社会に交わるファッションに共感した。

WWD:自分はどんなリーダーだと思う?

ヒラタ社長:「バランス力のある」リーダーかな……。直感的なところと戦略的な側面、共感性と厳しさ、KPIと働いている人の幸せ、などのバランスをとっていく人だと思う。アメリカと中国をまたいで活動してきたので、間を取っていくアプローチが得意。これまではトップの人は「強くあれ」と教え込まれてきたが、私は繊細だし、自分の弱い部分を見せることを怖いと思わない。仲間たちもそれを心地よいと感じていると思う。チームと話すとき、「トップとしてじゃなくて、人間として私と話をして!」「一回建前は置いておいて、“普通に”話そう?」と言ったりして、等身大でいるようにしている。そんな私を見て、「私にもできる!」「私もやりたい!」と思うみたい。チームとして成長しているのを肌で感じている。リーダーとして自分のゴールを追うだけでなく、チームのみんなも幸せであることは私にとってとても大事なこと。

WWD:自分の強みは?

ヒラタ社長:外国から来た私がアメリカやこの業界で成功するには、いかに「自覚的」になって自分の立ち位置を受け止めるかが大事だと思っている。自分の人種やバックグラウンドに自信を持てなかったこともあるけれど、ダイアンには「あなたの不安や自信のなさは、あなたの強みになる」と教えをもらった。今は子どもがいるけれど「仕事と育児を両立している」と美談にするつもりはなくて。マザーフッド(母であることや母性)を美化することもしたくない。子どもを持って育てることで「これで母親という当事者として発言できる」と自覚的だったし、「まずはある程度仕事で成功をしてから」と決めていた。このように淡々と子育てについて語ると、「愛情が足りていない」「母親失格」と判断されてしまうような風潮をたまに感じるが、自分のしたいことやゴール、できることに“アウェア”でいることは、物事を進めていく上ですごく大切だと思う。率直に対話ができることも私を形成する大きな部分だ。

WWD:生活者とはどうコミュニケーションをとっている?

ヒラタ社長:歴史の長い企業や、伝統のあるブランドは「お客さまに向けて」コミュニケーションを取ることに集中しすぎているような気がする。私はもっと「お客さまと」コミュニケーションをとっていきたい。配信もいっぱいしたいし、お客さまから寄せられたコメントに返信もしていきたい。一時期は、毎週欠かさず時間を作って、SNSのコメントを返したりもした。お客さまからは「DVFのトップが返信してる!」と驚かれたけれど、逆になんで普通はしないと思われているのか不思議な感覚だ。ブラントとしては、私たちは「一着のドレスに止まらず、着た人の自信や喜び、それらが生む“マジック”を提供している」との自負がある。理念に沿うメッセージを届けるために月に一回、生活者の中から多様な女性像にSNSでフォーカスする「DVF WOMEN」キャンペーンを打ち出してきた。発足当時からミッションは、ファッションの美しさに加えて実際に着る女性を優先すること。着ている女性の着心地や自信、魅力を感じることに重きを置いた洋服を作り、メッセージを届けている。

WWD:これからの戦略は?

ヒラタ社長:日本と韓国に再進出したいと考えている。2010年ごろの市場は大きかった、その後日本とのつながりが薄れてしまった。製品の質やデザインも大きくアップデートして、素晴らしいものをそろえていると胸を張っていえるし、日本と韓国市場にも愛される自信がある。中東やオーストラリアへの進出も考えている。あとは、キッズウエア、インテリアの分野の開拓。母親になって子ども服に着目するようになり、充実した家具製品への需要も感じている。どのように製品にしていくかはこれから詰めるが、地域に合わせた最適な戦略を掲げたい。

WWD:自身のゴールは?

ヒラタ社長:ブランドを通して、女性をエンパワーする取り組みを継続して実施・発信する。私にはライブ配信や中国市場とのつながりが転機になったから、それ以来、年に2回は配信を継続している。一度の配信やキャンペーンでは生活者の心は掴めないし、即席なアプローチは見抜かれてしまう。ダイアンは90年代、今以上にデザインの中心に男性が多かった頃、「女性にデザインがわかるわけないだろう」と周りから揶揄されていたという。そこからブランドを築いたダイアンに共感するし、自分も誰かのインスピレーションとなり続けたい。商品を販売するだけでなく、私含む女性たちのストーリーを積極的に広め、周りを巻き込んだ大きなムーブメントを起こしていきたい。


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ユーチューブを通し自分と対話するあさぎーにょ 目指す姿はウォルト・ディズニー【ネクストリーダー2022】

 2015年にユーチューブを開始し、現在は登録者数77万人超の人気ユーチューバーとなったあさぎーにょ。同時にファッションブランド「ポピー(POPPY)」のディレクターやアーティストとしての顔も持ち、「ワクワクを抱きしめよう」というメッセージをさまざまな切り口で伝えている。SNS時代の申し子あさぎーにょに、リーダーシップやユーチューブとの向き合い方を聞いた。

WWD:ユーチューバーになったきっかけは?

あさぎーきょ:歌手になりたくて、大学を辞めて関西から上京した。路上ライブをしたり、オーディションを受けたりしていたが、ちょうどそのころユーチューバーが注目を集め始めていて、自分の歌を発信する新しいプラットフォームとして気軽に始めた。「ユーチューバーになろう」と思ったわけではない。動画投稿を重ねて、「あさぎーにょはこうだね」「あさぎーにょのこういうところが好き」といったコメントをもらうようになって、自分の個性やキャラクターが何なのかを深く考えるようになった。自分がどうありたいか、自分らしさが何なのかをユーチューブを通して見つけてきた。そしてたどり着いたのが、「ワクワクを抱きしめよう」というメッセージだ。

WWD:表現者としてさまざまなジャンルの活動をする中で、気をつけていることは何か。

あさぎーにょ:「ワクワクを抱きしめよう」の軸をブラさないこと。そして、自分らしさをしっかりディテールに落とし込むこと。ただ、作ったものが人に褒められてもなんだか空っぽだと感じたり、逆に自分は最高だと思ったものへの人からの反応が悪かったりすると、自分の中でバランスが崩れてくる。それは年に数回風邪をひくようなもの。そういうときはホテルに一日こもってユーチューブのコメントを見返したり、自分が好きなものをじっくり振り返ったりするようにしている。そうすると、毎回必ずそのとき足りないものや課題が見えてくる。

WWD:自分の課題はどんな部分だと分析しているか。

あさぎーにょ:たくさんあるが、いろんなジャンルの仕事をさせてもらう中で、全部“本物”になり切れない。見よう見まねの部分がまだ多い。スキルも知識ももっともっと追求したいが、体は一つしかないので、ある程度割り切って進めていかないといけない。そこは悩むところだ。(スキルが不足している部分については)仕事の現場でプロの方に素直に聞くようにしている。例えばカメラマンさんに、「どういうディレクションをしたらこういう雰囲気の絵になるのか」といったように聞く。プロの方にそんなことを聞いてもいいのかと最初は悩んだが、皆さん私の無知も受け入れてくださるし、大御所の方も優しく教えてくださる。私もいつかそういう存在になりたい。

少女の心を持ち続けるリーダーが憧れ

WWD:自身のブランド「ポピー」を立ち上げた経緯は。

あさぎーにょ:CDの代わりに音楽を届ける方法として、パジャマのタグにQRコードを付けて販売したのが始まりだ。少しずつアイテムを企画していく中で、オリジナルなもの、自分たちが熱狂できるものを作りたいと考えるようになった。チームが整って、シーズンごとに商品を出せるようになったタイミングで、「ポピー」というブランドとしてしっかりローンチした。ユーチューブの撮影はほぼ一人で完結しているが、チームみんなでモノ作りをしていくことも好きだ。チームの指針のようなものはあって、新しいメンバーが入ったらそれを伝えている。「褒める」ことや、「モヤモヤしたらすぐに解決する」というのはそうした指針の一つ。私自身、モヤモヤをすぐに人に切り出して解決することが苦手だったが、みんなと考えが共有できているので、とても助けられている。

WWD:目指すリーダー像はあるか。

あさぎーにょ:少女のようなリーダーになりたいとは強く思っている。実際の年齢は関係なく、私が誰よりも少女の心を持っていて、私がワクワクしたことはどんな大きな夢であっても、チームのみんなが「叶うんじゃないか」と信じられるような存在でありたい。目指すはウォルト(・ディズニー)だ。コミュニケーションが取れていないと、チームの存在意義が分からなくなることもある。だからこそ、チームのメンバーには日々感じたことを常に熱量高く伝えるようにしている。それはユーチューブやSNSに日々の出来事や気持ちを共有するのと同じ感覚で、自分のクセでもある。

WWD:「ポピー」ではどのようにデザインを決めていくのか。

あさぎーにょ:シーズンテーマから入ることもあるし、今何が着たいかという気分から企画を進めることもある。ユーチューブを通して自分がどうありたいかを考えてきた中で、お日さまのような、温かみのある人でありたいという思いに行き着いた。だから、シルエットは包み込むような感じを意識しているし、コットンレースが好き。可愛くキュートでありたいが、人と違う個性もほしい。そういう感覚が「ポピー」のチームはとても似ていて、共有できている。

発信は、与えるより与えられるものの方が多い

WWD:あさぎーにょにとってユーチューブとは。

あさぎーにょ:ユーチューブをやっていなかったら、自分がやりたいことや自分とは何かが分からなかったと思う。発信をすることは、人に与えるよりも人から与えられるものの方が実は多いと近頃強く思う。最初はコメントなどを通して(ファンから)教えてもらうことばかりだったが、もらったものを返したいという気持ちが強くなっている。発信することの怖さはもちろん感じている。自分だけの考えを押し付けていないか、意図せず人を傷つけていないかと不安に思うときはある。それでも、発信をして、それに対してみんなから受け取ってきたものであさぎーにょはできている。やはりそこに大きな価値を感じている。

WWD:今後の目標は。

あさぎーにょ:「ワクワクを抱きしめよう」というメッセージを、ファッション、音楽、物語、映画、カフェなど、さまざまな切り口で伝えていきたい。そのためには多くの仲間が必要だし、私自身もスキルや知識を磨いて、ワクワクをしっかりディレクションできるようになりたい。今、中国語の勉強もしている。中国の視聴者から非常に熱量の高いコメントをいただくことがあり、言葉が違う人に自分の世界観が伝わるのはものすごく嬉しいし、それは動画だからこそできるのだとも思う。中国のSNSも何種類か始めていて、既に日本のフォロワー数より多くなっている。ただ、中国ですぐにビジネスをするというのではなく、語学の勉強も中国向けの動画の投稿も、まだ楽しくてやっているという感じ。続けていく中で今後、何かにつながればいいなと思っている。


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ユーチューブを通し自分と対話するあさぎーにょ 目指す姿はウォルト・ディズニー【ネクストリーダー2022】

 2015年にユーチューブを開始し、現在は登録者数77万人超の人気ユーチューバーとなったあさぎーにょ。同時にファッションブランド「ポピー(POPPY)」のディレクターやアーティストとしての顔も持ち、「ワクワクを抱きしめよう」というメッセージをさまざまな切り口で伝えている。SNS時代の申し子あさぎーにょに、リーダーシップやユーチューブとの向き合い方を聞いた。

WWD:ユーチューバーになったきっかけは?

あさぎーきょ:歌手になりたくて、大学を辞めて関西から上京した。路上ライブをしたり、オーディションを受けたりしていたが、ちょうどそのころユーチューバーが注目を集め始めていて、自分の歌を発信する新しいプラットフォームとして気軽に始めた。「ユーチューバーになろう」と思ったわけではない。動画投稿を重ねて、「あさぎーにょはこうだね」「あさぎーにょのこういうところが好き」といったコメントをもらうようになって、自分の個性やキャラクターが何なのかを深く考えるようになった。自分がどうありたいか、自分らしさが何なのかをユーチューブを通して見つけてきた。そしてたどり着いたのが、「ワクワクを抱きしめよう」というメッセージだ。

WWD:表現者としてさまざまなジャンルの活動をする中で、気をつけていることは何か。

あさぎーにょ:「ワクワクを抱きしめよう」の軸をブラさないこと。そして、自分らしさをしっかりディテールに落とし込むこと。ただ、作ったものが人に褒められてもなんだか空っぽだと感じたり、逆に自分は最高だと思ったものへの人からの反応が悪かったりすると、自分の中でバランスが崩れてくる。それは年に数回風邪をひくようなもの。そういうときはホテルに一日こもってユーチューブのコメントを見返したり、自分が好きなものをじっくり振り返ったりするようにしている。そうすると、毎回必ずそのとき足りないものや課題が見えてくる。

WWD:自分の課題はどんな部分だと分析しているか。

あさぎーにょ:たくさんあるが、いろんなジャンルの仕事をさせてもらう中で、全部“本物”になり切れない。見よう見まねの部分がまだ多い。スキルも知識ももっともっと追求したいが、体は一つしかないので、ある程度割り切って進めていかないといけない。そこは悩むところだ。(スキルが不足している部分については)仕事の現場でプロの方に素直に聞くようにしている。例えばカメラマンさんに、「どういうディレクションをしたらこういう雰囲気の絵になるのか」といったように聞く。プロの方にそんなことを聞いてもいいのかと最初は悩んだが、皆さん私の無知も受け入れてくださるし、大御所の方も優しく教えてくださる。私もいつかそういう存在になりたい。

少女の心を持ち続けるリーダーが憧れ

WWD:自身のブランド「ポピー」を立ち上げた経緯は。

あさぎーにょ:CDの代わりに音楽を届ける方法として、パジャマのタグにQRコードを付けて販売したのが始まりだ。少しずつアイテムを企画していく中で、オリジナルなもの、自分たちが熱狂できるものを作りたいと考えるようになった。チームが整って、シーズンごとに商品を出せるようになったタイミングで、「ポピー」というブランドとしてしっかりローンチした。ユーチューブの撮影はほぼ一人で完結しているが、チームみんなでモノ作りをしていくことも好きだ。チームの指針のようなものはあって、新しいメンバーが入ったらそれを伝えている。「褒める」ことや、「モヤモヤしたらすぐに解決する」というのはそうした指針の一つ。私自身、モヤモヤをすぐに人に切り出して解決することが苦手だったが、みんなと考えが共有できているので、とても助けられている。

WWD:目指すリーダー像はあるか。

あさぎーにょ:少女のようなリーダーになりたいとは強く思っている。実際の年齢は関係なく、私が誰よりも少女の心を持っていて、私がワクワクしたことはどんな大きな夢であっても、チームのみんなが「叶うんじゃないか」と信じられるような存在でありたい。目指すはウォルト(・ディズニー)だ。コミュニケーションが取れていないと、チームの存在意義が分からなくなることもある。だからこそ、チームのメンバーには日々感じたことを常に熱量高く伝えるようにしている。それはユーチューブやSNSに日々の出来事や気持ちを共有するのと同じ感覚で、自分のクセでもある。

WWD:「ポピー」ではどのようにデザインを決めていくのか。

あさぎーにょ:シーズンテーマから入ることもあるし、今何が着たいかという気分から企画を進めることもある。ユーチューブを通して自分がどうありたいかを考えてきた中で、お日さまのような、温かみのある人でありたいという思いに行き着いた。だから、シルエットは包み込むような感じを意識しているし、コットンレースが好き。可愛くキュートでありたいが、人と違う個性もほしい。そういう感覚が「ポピー」のチームはとても似ていて、共有できている。

発信は、与えるより与えられるものの方が多い

WWD:あさぎーにょにとってユーチューブとは。

あさぎーにょ:ユーチューブをやっていなかったら、自分がやりたいことや自分とは何かが分からなかったと思う。発信をすることは、人に与えるよりも人から与えられるものの方が実は多いと近頃強く思う。最初はコメントなどを通して(ファンから)教えてもらうことばかりだったが、もらったものを返したいという気持ちが強くなっている。発信することの怖さはもちろん感じている。自分だけの考えを押し付けていないか、意図せず人を傷つけていないかと不安に思うときはある。それでも、発信をして、それに対してみんなから受け取ってきたものであさぎーにょはできている。やはりそこに大きな価値を感じている。

WWD:今後の目標は。

あさぎーにょ:「ワクワクを抱きしめよう」というメッセージを、ファッション、音楽、物語、映画、カフェなど、さまざまな切り口で伝えていきたい。そのためには多くの仲間が必要だし、私自身もスキルや知識を磨いて、ワクワクをしっかりディレクションできるようになりたい。今、中国語の勉強もしている。中国の視聴者から非常に熱量の高いコメントをいただくことがあり、言葉が違う人に自分の世界観が伝わるのはものすごく嬉しいし、それは動画だからこそできるのだとも思う。中国のSNSも何種類か始めていて、既に日本のフォロワー数より多くなっている。ただ、中国ですぐにビジネスをするというのではなく、語学の勉強も中国向けの動画の投稿も、まだ楽しくてやっているという感じ。続けていく中で今後、何かにつながればいいなと思っている。


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「リュウノスケオカザキ」は未知のクリエイションを探求する【ネクストリーダー2022】

 岡﨑龍之祐は、彗星のごとく現れた異色のファッションデザイナーだ。高校卒業後に東京藝術大学大学院を経て「楽天 ファッション ウィーク東京」でコレクションを披露し、大きな話題を集めた。アートの視点で生み出す服は、まるでオートクチュールのようにグラフィカルで、造形美にあふれている。ファッションとアートの境界線を超える26歳が、世界を驚かせるのは目前だ。

ファッションの道に進んだ理由

WWD:ファッションに目覚めたきっかけは?

岡﨑龍之祐「リュウノスケオカザキ」デザイナー(以下、岡﨑):理由は自分でも分からないけれど、中学生のころからとにかく好きだった。最初は小遣いを貯めて古着を買い、次第にいろいろなブランドのショー映像やルックを見るようになっていた。

WWD:ファッションの道を志し、東京藝術大学に進学した理由は?

岡﨑:絵を描くのがもともと好きで藝大に憧れていたし、まずはアートを通した幅広い表現方法を勉強したかったから。だから、ファッションデザイナーになりたいという気持ちは早い段階で漠然とはあったものの、専門学校へ進学する考えはなかった。

WWD:デザイナーになると決めたのはいつ?

岡﨑:ハッキリと意識したのは、1年生のとき。デザインやアートに触れて、自分が何を感じてどういった方向に進みたいかを考えるようになった。デザイナーという職業にはいろいろなジャンルがあり、プロダクトやグラフィックの仕事内容は想像できたのに、ファッションだけは全然分からなかった。学校で学び続けても答えは出ず、だったら自分がデザイナーになってみればいいと考え、そこから身にまとうもので表現したいという気持ちが強くなった。

WWD:藝大では何を学んだ?

岡﨑:デザインを広い解釈で学びつつ、何かしらの作品を常に作っていた。デザインといってもいろいろで、問題解決や機能的なものは感覚的に理解できたけれど、ファッションだけはやっぱり分からなかった。でも分からないからこそ興味がそそられるし、自分で何かいい作品を完成させたときの喜びも大きい。

WWD:デザインのこだわりは?

岡﨑:とにかく、好きなものを作り続けること。ファッションは着るという“機能”に加え、一見無駄に見える装飾に価値があったり、人の心を豊かにしてくれたりする。この装飾については、藝大で学んだデザインとは違うけれど、人間の暮らしや営みには大切なもの。それを受け取り手に大事だと気付かせるためには自分の作品に説得力がないといけない。

WWD:初めての作品は?

岡﨑:2年生のときに作ったドレス“祈纏 -Wearing Prayer-”だ。広島に贈られた折り鶴の再生紙を細かく裁断した紙糸を織ったもので、1年生のときに故・高田賢三氏が行っていた平和活動に参加したことがきっかけで製作した。

いつかはパリの舞台で

WWD:大学院に進学してグラフィックを学んだ理由は?

岡﨑:グラフィックデザインを服作りに生かしたら面白いのではと思いつき、研究室で学ぶことにした。グラフィックは一見表面的だが、実は奥深い意匠が詰まっている。ビジュアルで語る点に、ファッションとの親和性もある。このアプローチを体現したのが、「第69回 東京藝術大学卒業・修了作品展」のために製作したドレス“JOMONJOMON”だ。神道的な左右対称のグラフィカルなビジュアルにし、実際に服を見た瞬間に飛び込んでくる視覚的な情報を大切にしている。この面白さは、グラフィックデザインを学んで気付いたこと。 “祈纏”のようにストーリーを想起させるようなものづくりを意識しながら、いかにグラフィカルに表現できるかを大切にしている。

WWD:デザインのインスピレーションは?

岡﨑:日常的な気付きや、不思議に思ったこと。例えば“JOMONJOMON”は、縄文土器の形について調べたことが出発点。自然の造形から着想することが多いのは、昔から何ごとも答えが分かっているのが嫌で、謎めいたものや不思議なものに引かれるからかもしれない。

WWD:作品は完成をイメージして組み立てる?

岡﨑:デザインは、抽象画家が筆を当ててストロークで描き続けるように、謎に向かって探る感覚に近い。だから終わりがなく、ずっと続けてしまうので自分で終着点を決めるのが大変(笑)。それに組み立て方まで考えているわけではないので、完成品をどこかに発送すると受け取り手がうまく組み立てられず、壊れて戻ってくることがある。今後はそういった点も考える必要があるかもしれない。

WWD:2021年8月に「楽天 ファッション ウィーク東京」への参加が決まった際の気持ちは?

岡﨑:とにかくうれしくて、大学院を卒業した半年後にコレクションを発表するというタイミングも良かった。作品がどう思われるか不安な気持ちもあったけれど、自分が作った作品を愛しているので、いい形で見せたいと一心で走り続けた。「何だアレは?」という反響も、「分からない」を探るのは自分のものづくりの原点だから、ポジティブに受け取っている。「分からない」って面白いし、かっこいいから。

WWD:これまで販売したヘッドピース以外にも、売れる商品の制作は考えている?

岡﨑:将来的に考えてはいるけれど、今はそれよりも作りたいものを高いクオリティーで作り続けてブランドの価値を高めることが大事。「リュウノスケオカザキ」は同じものを2つ作れないブランドだからこそ、一点一点に価値が生まれ、ブランドの価値も自然と高まっていくはず。売ることを考えて日常に無理に落とし込むよりは、作りたいものを作って発表する方が今の自分には合っている。

WWD:今後の目標は?

岡﨑:老若男女を問わずたくさんの人に見てもらい、例えポジティブじゃなくても何かを感じ取れるものづくりを続けること。チャンスがあれば、パリでファッションショーをやりたい。


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「リュウノスケオカザキ」は未知のクリエイションを探求する【ネクストリーダー2022】

 岡﨑龍之祐は、彗星のごとく現れた異色のファッションデザイナーだ。高校卒業後に東京藝術大学大学院を経て「楽天 ファッション ウィーク東京」でコレクションを披露し、大きな話題を集めた。アートの視点で生み出す服は、まるでオートクチュールのようにグラフィカルで、造形美にあふれている。ファッションとアートの境界線を超える26歳が、世界を驚かせるのは目前だ。

ファッションの道に進んだ理由

WWD:ファッションに目覚めたきっかけは?

岡﨑龍之祐「リュウノスケオカザキ」デザイナー(以下、岡﨑):理由は自分でも分からないけれど、中学生のころからとにかく好きだった。最初は小遣いを貯めて古着を買い、次第にいろいろなブランドのショー映像やルックを見るようになっていた。

WWD:ファッションの道を志し、東京藝術大学に進学した理由は?

岡﨑:絵を描くのがもともと好きで藝大に憧れていたし、まずはアートを通した幅広い表現方法を勉強したかったから。だから、ファッションデザイナーになりたいという気持ちは早い段階で漠然とはあったものの、専門学校へ進学する考えはなかった。

WWD:デザイナーになると決めたのはいつ?

岡﨑:ハッキリと意識したのは、1年生のとき。デザインやアートに触れて、自分が何を感じてどういった方向に進みたいかを考えるようになった。デザイナーという職業にはいろいろなジャンルがあり、プロダクトやグラフィックの仕事内容は想像できたのに、ファッションだけは全然分からなかった。学校で学び続けても答えは出ず、だったら自分がデザイナーになってみればいいと考え、そこから身にまとうもので表現したいという気持ちが強くなった。

WWD:藝大では何を学んだ?

岡﨑:デザインを広い解釈で学びつつ、何かしらの作品を常に作っていた。デザインといってもいろいろで、問題解決や機能的なものは感覚的に理解できたけれど、ファッションだけはやっぱり分からなかった。でも分からないからこそ興味がそそられるし、自分で何かいい作品を完成させたときの喜びも大きい。

WWD:デザインのこだわりは?

岡﨑:とにかく、好きなものを作り続けること。ファッションは着るという“機能”に加え、一見無駄に見える装飾に価値があったり、人の心を豊かにしてくれたりする。この装飾については、藝大で学んだデザインとは違うけれど、人間の暮らしや営みには大切なもの。それを受け取り手に大事だと気付かせるためには自分の作品に説得力がないといけない。

WWD:初めての作品は?

岡﨑:2年生のときに作ったドレス“祈纏 -Wearing Prayer-”だ。広島に贈られた折り鶴の再生紙を細かく裁断した紙糸を織ったもので、1年生のときに故・高田賢三氏が行っていた平和活動に参加したことがきっかけで製作した。

いつかはパリの舞台で

WWD:大学院に進学してグラフィックを学んだ理由は?

岡﨑:グラフィックデザインを服作りに生かしたら面白いのではと思いつき、研究室で学ぶことにした。グラフィックは一見表面的だが、実は奥深い意匠が詰まっている。ビジュアルで語る点に、ファッションとの親和性もある。このアプローチを体現したのが、「第69回 東京藝術大学卒業・修了作品展」のために製作したドレス“JOMONJOMON”だ。神道的な左右対称のグラフィカルなビジュアルにし、実際に服を見た瞬間に飛び込んでくる視覚的な情報を大切にしている。この面白さは、グラフィックデザインを学んで気付いたこと。 “祈纏”のようにストーリーを想起させるようなものづくりを意識しながら、いかにグラフィカルに表現できるかを大切にしている。

WWD:デザインのインスピレーションは?

岡﨑:日常的な気付きや、不思議に思ったこと。例えば“JOMONJOMON”は、縄文土器の形について調べたことが出発点。自然の造形から着想することが多いのは、昔から何ごとも答えが分かっているのが嫌で、謎めいたものや不思議なものに引かれるからかもしれない。

WWD:作品は完成をイメージして組み立てる?

岡﨑:デザインは、抽象画家が筆を当ててストロークで描き続けるように、謎に向かって探る感覚に近い。だから終わりがなく、ずっと続けてしまうので自分で終着点を決めるのが大変(笑)。それに組み立て方まで考えているわけではないので、完成品をどこかに発送すると受け取り手がうまく組み立てられず、壊れて戻ってくることがある。今後はそういった点も考える必要があるかもしれない。

WWD:2021年8月に「楽天 ファッション ウィーク東京」への参加が決まった際の気持ちは?

岡﨑:とにかくうれしくて、大学院を卒業した半年後にコレクションを発表するというタイミングも良かった。作品がどう思われるか不安な気持ちもあったけれど、自分が作った作品を愛しているので、いい形で見せたいと一心で走り続けた。「何だアレは?」という反響も、「分からない」を探るのは自分のものづくりの原点だから、ポジティブに受け取っている。「分からない」って面白いし、かっこいいから。

WWD:これまで販売したヘッドピース以外にも、売れる商品の制作は考えている?

岡﨑:将来的に考えてはいるけれど、今はそれよりも作りたいものを高いクオリティーで作り続けてブランドの価値を高めることが大事。「リュウノスケオカザキ」は同じものを2つ作れないブランドだからこそ、一点一点に価値が生まれ、ブランドの価値も自然と高まっていくはず。売ることを考えて日常に無理に落とし込むよりは、作りたいものを作って発表する方が今の自分には合っている。

WWD:今後の目標は?

岡﨑:老若男女を問わずたくさんの人に見てもらい、例えポジティブじゃなくても何かを感じ取れるものづくりを続けること。チャンスがあれば、パリでファッションショーをやりたい。


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イヤホンでアートとファッションを融合、多彩なクリエイターをマーブルミックス EBRU佐藤怜【ネクストリーダー2022】

 音楽とファッション、アートの融合を掲げるイヤホン「イヤーマインド」を展開するエブル(EBRU)は、金沢美術工芸大学の同級生3人組の女性が設立したスタートアップ企業だ。プロダクトのスケール(規模)化を前提に軽やかに、でも志は高く突き進む。代表の佐藤怜氏に話を聞いた。

WWD:起業のきっかけは?

佐藤怜(以下、佐藤):怒りだ。私は高校で美術を学び、文化服装学院に入り1年次を終了して中退。2年浪人して金沢美術工芸大学でアートと工芸の中間にある染織を、留学先のイタリア・ローマにあるファッション専門の大学であるアカデミアコスチューム&モーダ(Accademia Costume & Moda)ではファッションアクセサリーを学びました。つまり私自身はテキスタイルを軸にアート、ファッション、工芸を行き来しながら学んできたものの、日本に帰国して仕事を探してみると、ファッションブランドに行けば「アートがいいのでは?」、工芸に行けば「ファッションがいい?」、テキスタイル企業に行けば「日本よりも海外がいい」と、どこに話を聞きに行ってもとりつくしまもない。業界が分断していて、就職をしようにもどこにも行きようがなかった。一方で共同創業者の田邊(樹美・取締役)と先山(絵梨・取締役)の2人はすでに働いていたものの、産地やものづくりの現場の疲弊に悩んでいた。ならば、起業しかないというのが3人で出した結論だった。

WWD:プロフィールを見ると、全員がクリエイティブ出身。あえてスタートアップのような形で起業せず、デザイン会社という体裁でも良かったのでは?

佐藤:起業前、3人で話して行き着いた結論は、業界の分断で生まれている不健全な文化芸術産業の現状を改革し、文化を愛するユーザーと作り手、双方のウェルネスを実現すること。でもそのためには、プロダクトを作って、しかもスケールさせることが必要だった。ご指摘の通り、私を含め、事業計画なんて作ったこともない3人。ならば、ということで無職状態だった私が、あるアクセレータープログラムに参画して、1年ほど起業準備した。見るもの聞くもの新鮮で新しいことばかりではあったけど、すごく大変だったかと言われればそうでもない。たとえ就職していたにせよ、慣れないことの連続だったはず。参加者のほとんどがビジネス起点の起業家の卵たちで、私のようなアート/工芸出身者は珍しく、でもそれが逆に個性になった。ここで知ったクラウドファンディング型の資金調達で1400万円も集められた。開業資金は銀行からの創業融資の1000万円も元手になっている。起業準備期間には、イタリアの著名なファッションコンテストのITS(=International Talent Support)に応募して、アクセサリー部門のファイナリストに選ばれ、スウォッチ アートワーク賞を受賞した。

WWD:ビジネスの状況は?

佐藤:カスタマイズイヤホン「イヤーマインド」はクラウドファンディングの「マクアケ」で234万円の売り上げになった。製品は自分たちのアート活動名義のユニット「エブル(EbRu)」を含めた6人/組のアーティストとのコラボレーションしており、アートワーク、シェイプ、サウンドタイプのそれぞれからお気に入りの組み合わせを選べるようになっている。現在、機械部分のトラブルで当初の製造メーカーの変更をすることになって受注は止めて、クラファンの受注分も納品をお待ちいただいている状態だ。メーカー変更はめどが付き始めており、夏ごろまでには受注を再開始して、受注分も納品の予定だ。ただ、アートワークのコラボレーターは随時、声をかけさえて頂いている。優れた工芸作家やデザイナー、アーティストはそれこそ、知れば知るほどたくさんいて、そうしたアーティストたちとのコラボレーションが楽しくてしょうがない。

WWD:創業メンバー3人の出会いは?

佐藤:田邊と先山とは大学1年生のときに出会ってすぐに意気投合し、社名のルーツにもなった「EbRu」というユニットを結成した。だからかれこれ10年ほどの付き合いになる。金沢美術工芸大学は当時、比較的自由に学生が出入りして制作できるユニークなところで、学生時代は3人ともずっと作業場の床で寝起きをするほど、ものづくりに打ち込んでいた。大学を卒業後はそれぞれ違う進路になったものの、田邊と先山の2人はシェアハウス兼アトリエを東京に構えて一緒に住み、私もイタリアから帰国後は、そこにジョインした。田邊はパートナーと住むために今は出たけど、私と先山は今もその住居兼アトリエに住んでて、文字通り寝食もずっと一緒。10年の付き合いになるけど、ディスカッションはすることがあっても喧嘩はしたことがない。起業後も、ある程度の役割分担はあるけど、いつも3人で話し合ったり手を動かして決める。工芸がベースの3人だから、口よりも手を動かすことが先にあって、だから喧嘩にならないのかも。これまでも今も、イヤホンの型の原型やパッケージのデザインも、アトリエ兼住居で全部3人で手を動かして作ってきた。

WWD:今後は?

佐藤:エブルの根底にあるのは、いろいろな個性を認め合って、優れたクリエイティブを社会に提供すること。日本には優れた作家や工房がたくさんいて、それを「イヤーマインド」を通じて世界に発信もしたいし、世界にも進出し、イヤホンをキャンバスに世界中の優れたクリエイターやアーティストを紹介したい。


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イヤホンでアートとファッションを融合、多彩なクリエイターをマーブルミックス EBRU佐藤怜【ネクストリーダー2022】

 音楽とファッション、アートの融合を掲げるイヤホン「イヤーマインド」を展開するエブル(EBRU)は、金沢美術工芸大学の同級生3人組の女性が設立したスタートアップ企業だ。プロダクトのスケール(規模)化を前提に軽やかに、でも志は高く突き進む。代表の佐藤怜氏に話を聞いた。

WWD:起業のきっかけは?

佐藤怜(以下、佐藤):怒りだ。私は高校で美術を学び、文化服装学院に入り1年次を終了して中退。2年浪人して金沢美術工芸大学でアートと工芸の中間にある染織を、留学先のイタリア・ローマにあるファッション専門の大学であるアカデミアコスチューム&モーダ(Accademia Costume & Moda)ではファッションアクセサリーを学びました。つまり私自身はテキスタイルを軸にアート、ファッション、工芸を行き来しながら学んできたものの、日本に帰国して仕事を探してみると、ファッションブランドに行けば「アートがいいのでは?」、工芸に行けば「ファッションがいい?」、テキスタイル企業に行けば「日本よりも海外がいい」と、どこに話を聞きに行ってもとりつくしまもない。業界が分断していて、就職をしようにもどこにも行きようがなかった。一方で共同創業者の田邊(樹美・取締役)と先山(絵梨・取締役)の2人はすでに働いていたものの、産地やものづくりの現場の疲弊に悩んでいた。ならば、起業しかないというのが3人で出した結論だった。

WWD:プロフィールを見ると、全員がクリエイティブ出身。あえてスタートアップのような形で起業せず、デザイン会社という体裁でも良かったのでは?

佐藤:起業前、3人で話して行き着いた結論は、業界の分断で生まれている不健全な文化芸術産業の現状を改革し、文化を愛するユーザーと作り手、双方のウェルネスを実現すること。でもそのためには、プロダクトを作って、しかもスケールさせることが必要だった。ご指摘の通り、私を含め、事業計画なんて作ったこともない3人。ならば、ということで無職状態だった私が、あるアクセレータープログラムに参画して、1年ほど起業準備した。見るもの聞くもの新鮮で新しいことばかりではあったけど、すごく大変だったかと言われればそうでもない。たとえ就職していたにせよ、慣れないことの連続だったはず。参加者のほとんどがビジネス起点の起業家の卵たちで、私のようなアート/工芸出身者は珍しく、でもそれが逆に個性になった。ここで知ったクラウドファンディング型の資金調達で1400万円も集められた。開業資金は銀行からの創業融資の1000万円も元手になっている。起業準備期間には、イタリアの著名なファッションコンテストのITS(=International Talent Support)に応募して、アクセサリー部門のファイナリストに選ばれ、スウォッチ アートワーク賞を受賞した。

WWD:ビジネスの状況は?

佐藤:カスタマイズイヤホン「イヤーマインド」はクラウドファンディングの「マクアケ」で234万円の売り上げになった。製品は自分たちのアート活動名義のユニット「エブル(EbRu)」を含めた6人/組のアーティストとのコラボレーションしており、アートワーク、シェイプ、サウンドタイプのそれぞれからお気に入りの組み合わせを選べるようになっている。現在、機械部分のトラブルで当初の製造メーカーの変更をすることになって受注は止めて、クラファンの受注分も納品をお待ちいただいている状態だ。メーカー変更はめどが付き始めており、夏ごろまでには受注を再開始して、受注分も納品の予定だ。ただ、アートワークのコラボレーターは随時、声をかけさえて頂いている。優れた工芸作家やデザイナー、アーティストはそれこそ、知れば知るほどたくさんいて、そうしたアーティストたちとのコラボレーションが楽しくてしょうがない。

WWD:創業メンバー3人の出会いは?

佐藤:田邊と先山とは大学1年生のときに出会ってすぐに意気投合し、社名のルーツにもなった「EbRu」というユニットを結成した。だからかれこれ10年ほどの付き合いになる。金沢美術工芸大学は当時、比較的自由に学生が出入りして制作できるユニークなところで、学生時代は3人ともずっと作業場の床で寝起きをするほど、ものづくりに打ち込んでいた。大学を卒業後はそれぞれ違う進路になったものの、田邊と先山の2人はシェアハウス兼アトリエを東京に構えて一緒に住み、私もイタリアから帰国後は、そこにジョインした。田邊はパートナーと住むために今は出たけど、私と先山は今もその住居兼アトリエに住んでて、文字通り寝食もずっと一緒。10年の付き合いになるけど、ディスカッションはすることがあっても喧嘩はしたことがない。起業後も、ある程度の役割分担はあるけど、いつも3人で話し合ったり手を動かして決める。工芸がベースの3人だから、口よりも手を動かすことが先にあって、だから喧嘩にならないのかも。これまでも今も、イヤホンの型の原型やパッケージのデザインも、アトリエ兼住居で全部3人で手を動かして作ってきた。

WWD:今後は?

佐藤:エブルの根底にあるのは、いろいろな個性を認め合って、優れたクリエイティブを社会に提供すること。日本には優れた作家や工房がたくさんいて、それを「イヤーマインド」を通じて世界に発信もしたいし、世界にも進出し、イヤホンをキャンバスに世界中の優れたクリエイターやアーティストを紹介したい。


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ジェンダーの枠を越え、新たな美の表現を導く新生モデルTAIRA【ネクストリーダー2022】

 「プラダ(PRADA)」の2021年春夏ウィメンズ・コレクションでデビューしたモデルのTAIRAは、新しい美の表現を導く存在になるだろう。それはTAIRAが、男性とも女性とも自覚しないジェンダー・ノンバイナリーであるだけでなく、“文化の政治学”といわれるカルチュラル・スタディーズを学んだ学生時代に培ったファッションやジェンダー、カルチャーに対する批判的な視点を武器に、社会を変える強い意志があるからだ。TAIRAは、自分が持つ“マイノリティー”な側面に注目が集まることに違和感を覚える一方で、「社会を前進させるために、この対話を続けたい」とリーダーとしての覚悟を語る。

WWD:学生時代はモデルを目指していた?

TAIRA:全然考えていなかった。小さいころはアートや建築への関心が高く、将来はクリエイティブな業界に進みたいと思っていたが、モデルは自分へのキャリアパスだと考えたことがなかった。最初にスカウトを受けたときは驚いた。ライフストーリーとして経験してもよいかもしれないと思い挑戦したが、その後、光栄なことに違うスカウトからのオファーが続いた。面白かったのは、毎回自分が女の子だと思われていたこと。「女の子ではない」と伝えると、むしろますます興味を持ってもらえたし、ファッション業界で働く友人からも「絶対に挑戦すべきだ」と背中を押された。

WWD:モデル業への迷いや恐れはなかった?

TAIRA:あまりなかったかもしれない。むしろ自分の弱みだと思っていたものが強みになるんだと新しい力に気付かせてくれた。面白い出合いにあふれ、たくさんの刺激を受けるこの世界は、仕事としてだけでなく自分を深く知ることにも貢献してくれる。最終的なゴールはまだ見えないが、今はこの与えてもらったプラットフォームを楽しみたい。

WWD:これまでファッションはどんな存在だった?

TAIRA:昔から美しいものを見たり、作ったりすることが好きで、ファッションもその延長で楽しんでいた。特定のブランドや雑誌にハマるというより、自分が美しいと思ったものを自己流に表現していたと思う。学生時代は自分を理解できていない部分が大きかったし、アイデンティティーも確立していなかったから、ファッションは自分にとってよろいのような存在だった。自分を偽るためではなく、おしゃれでいることで周りから認められ、何か付加価値を得るための手段だったように思う。同時に、センシティブでナイーブな性格だったので、周りからどう見られるかをすごく意識していた。ファッションで認めてもらいたい半面、目立ちたくはない。そのバランスをうまく取りながら自分を表現していたと思う。今でこそ撮影でスカートを着る機会があるが、プライべートで自分からはきたいとはあまり思わない。小さいころから自然に選択肢として存在していたら、きっと今ごろ普通に手を伸ばしていたと思うけど。よく“Be yourself”というが、自分らしさは一つではないと思う。もっと流動的に捉えている。最近もし自分がモデルの仕事をしていなかったら、今、どんな装いをして社会に立っているんだろうと考える。今、髪を伸ばしているのもきっとファッションの世界に身を置いているから。例えば建築家になっていたら、また違った自分だったはず。きっとこれからも環境や周りから得る影響とともに、進化し続けるのが自分にとってのファッションだと思う。

WWD:大学時代はカルチュラル・スタディーズや人種、ジェンダーなどのアイデンティティーの分野で学びを深めた。得た知識は、今の仕事にどう生かされている?

TAIRA:人々は日常生活の中で、それぞれのアイデンティティーに沿ってパフォーマンスしているという考えを学んだ。お母さんを演じる、子どもを演じる、アジア人を演じるなど。モデルの仕事にも通じることが多い。特にファッション業界は権力構造など、社会の縮図のようで面白い。男女が二分されているファッションの世界でウィメンズウエアの仕事をするときは、自分も無意識に“女らしさ”を誇張したり、より女性らしく見えるような曲線的なポージングをしたりする。世間が作り上げた“女らしさ”の再生産に加担しているように感じるときもある。必ずしも演じることが悪いわけではないし、ステレオタイプから抜け出す必要があるのかどうかも分からないけど、どうしたらもっと違う可能性を導くことができるかを常に考えている。

対立を生まない形でのアクションを起こし続けたい

WWD:一番印象に残っている仕事は?

TAIRA:たくさんあるが、挙げるとしたら初めてファッション・ウイークに参加した「プラダ」の2021年春夏ウィメンズ・コレクションのショー。きっと自分はすごい経験をしたのだろうけど、どれだけすごいことだったのかは正直、今でも理解できていない。一つのショーが作られるまで、本当にたくさんの人が関わっていることに感銘を受けた。モデルはその場に行ってポーズするだけだと思われているかもしれないが、実際はそれ以上にチームの一員としての意識がある。「プラダ」で、そのプロセスに加わることができて幸せだった。

WWD:さまざまな反響があったと思う。

TAIRA:取材を受ける機会も増え、記事を読んだ全く知らない人から「インスパイアされました」とか、「感銘を受けました」といった連絡をもらった。知らない所で誰かの人生に影響を与えていると考えると、すごく光栄だし、感謝する半面、責任も感じている。

WWD:業界の多様性を推進する動きをどう見ている?

TAIRA:正直「多様性」や「ダイバーシティー」という言葉は苦手。理想は、そういった言葉で語る必要がなくなること。自分もその文脈でキャストいただくことが多いが、クライアントが多様性のメッセージを担保するために起用されたように感じてしまう場面があることも否めない。仮にそうだったとしても、ネガティブに捉えているわけではない。自分の表現がまだ美的価値観を形成途中の世代に与える影響や、新しい対話や気付きにつながる可能性があるから。世界はすでにカラフルな個性であふれているのに、それを押し殺して“ノーマル”と切り離して特別視されるのはおかしい。自分が感じていることは、社会がこれまでのコンフォートゾーンを抜け出し変化するときに生じるわずかな痛み。社会を前進させるためにこの対話を続けたい。

WWD:今後ネクストリーダーとして業界をどうけん引する?

TAIRA:多様性以外にもサステナビリティなどいろんなことに興味があり、対立や争いを生まない形でのアクションを起こし続けたい。いろんな問題があふれる現代社会で生きる個人として、さまざまな問題に対して、政治的でないと生きていけない時代だと思う。究極的には、社会に生きる全員がアクティビストでいるべきだと思うし、自分もこれからさまざまな活動を通して社会貢献していきたいけれど、今自分は自分をアクティビストとは呼びたくない。それは、その言葉が暴力性やネガティブな意味を内包する気がするから。常にオープンマインドでフレキシブルな考えで、謙虚な姿勢と感謝の気持ちを忘れずにいたい。


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