日常の美しさを切り取る「ハルノブムラタ」や「リボンの騎士」コラボの「ノントーキョー」 記者3人が選ぶ“今日の東コレダイジェスト”

 2022-23年秋冬シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」が開幕しました。54ブランドが参加し、30ブランドがリアルショーで、24ブランドがデジタルで最新コレクションを披露します。

 ここでは、記者3人がその日に発表したブランドから面白かったブランドを“今日の東コレピックアップ“と題してダイジェストでリポート。1日目はこの3ブランドです!


東コレ取材4シーズン目
編集部 美濃島

「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」

見どころ:「シンヤコヅカ」は、東京・原宿の六角館の地下でランウエイショーを実施しました。バンダナ柄やクラッシュベロアなどを多用したアンティークムードのコレクションは、イギリス人の挿絵家ヒース・ロビンソン(Heath Robinson)に着想したもの。「(彼の)単純な物事を、大げさかつシニカルに描く作風」を表現するため、ジャケットに忍ばせたインナーをウエディングドレスのように長くしたり、ヒースの作品を総柄のブルゾンやカーディガンに落とし込んだり、金のボタンを無数に施したりと、いつもより振り切ったクリエイションにワクワクしました。腕を下ろすと隠れる脇下の切り替えや、裏地の総柄など、普段は見えない場所にデザインを加えたのは、小塚信哉デザイナーとロビンソンに共通する「優れたデザインや豊かさは隠れた部分にある」という価値観を反映したから。ぱっと見の派手さと細部の作り込みのバランスが良く、オーバーなサイジングと古着っぽい素材感もツボでした。


東コレ取材初参加
ソーシャルエディター佐立
「ノントーキョー(NON TOKYO)」

見どころ:「ノントーキョー」は、ロマンチックなガーリーとスポーティーをミックスした、あえての"違和感"が特徴。今シーズンのテーマは、貴族文化で社交界デビューする女性やその舞踏会を指す"デビュタント(debutante)"で、チュールの手袋やフリルのドレスが登場。クラシック音楽が流れ、「コンセプトにピッタリ!」と思いきや、曲はカミーユ・サン=サーンス(Camille Saint-Saens)の交響曲「死の舞踏(Danse macabre)」。演出でも、どこかシュールな"違和感"を感じます。注目は、手塚治虫原作の「リボンの騎士」とのコラボアイテム。男女両方の心を持つ王子/王女が主人公の作品で、現代のジェンダー観や、ウィメンズとメンズの両方のアイテムを発表した「ノントーキョー」とも重なります。「リボンの騎士」プリントのスカーフを持ったモデルが着ていたのは、鹿の写真がプリントされたドレス。手塚さんがディズニー映画「バンビ」に多大な影響を受けたという逸話を思い出しました。


東コレ取材は10年目
ファッションリポーター大杉
「ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)」

見どころ:村田晴信デザイナーによる「ハルノブムラタ」の初の東京ショー。「ジル サンダー(JIL SANDER)」などの海外メゾンで経験を積み、先シーズンには「東京ファッションアワード 2022(TOKYO FASHION AWARD 2022)」を受賞した実力派です。着想源は20世紀初頭のフランスの写真家、ジャック=アンリ・ラルティーグ(Jacques Henri Lartigue)が切り取った、美しい瞬間の日常の記録がヒントになったそう。霧がかったブルーカーペットのランウエイには、クリーンでミニマルなドレスやテーラードアイテムが中心に登場しました。スカーフ付きのハットを被ったドレスルックは、クラシカルでありながらもモダンであり、品の良さが漂います。ショー中盤には、会場中央に歌手が登場し、歌のパフォーマンスを披露。「日常の振る舞いの中で見つける美しい瞬間と、幸せな感情にフォーカスした」というコレクションから、心の豊かさを感じました

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日常の美しさを切り取る「ハルノブムラタ」や「リボンの騎士」コラボの「ノントーキョー」 記者3人が選ぶ“今日の東コレダイジェスト”

 2022-23年秋冬シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」が開幕しました。54ブランドが参加し、30ブランドがリアルショーで、24ブランドがデジタルで最新コレクションを披露します。

 ここでは、記者3人がその日に発表したブランドから面白かったブランドを“今日の東コレピックアップ“と題してダイジェストでリポート。1日目はこの3ブランドです!


東コレ取材4シーズン目
編集部 美濃島

「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」

見どころ:「シンヤコヅカ」は、東京・原宿の六角館の地下でランウエイショーを実施しました。バンダナ柄やクラッシュベロアなどを多用したアンティークムードのコレクションは、イギリス人の挿絵家ヒース・ロビンソン(Heath Robinson)に着想したもの。「(彼の)単純な物事を、大げさかつシニカルに描く作風」を表現するため、ジャケットに忍ばせたインナーをウエディングドレスのように長くしたり、ヒースの作品を総柄のブルゾンやカーディガンに落とし込んだり、金のボタンを無数に施したりと、いつもより振り切ったクリエイションにワクワクしました。腕を下ろすと隠れる脇下の切り替えや、裏地の総柄など、普段は見えない場所にデザインを加えたのは、小塚信哉デザイナーとロビンソンに共通する「優れたデザインや豊かさは隠れた部分にある」という価値観を反映したから。ぱっと見の派手さと細部の作り込みのバランスが良く、オーバーなサイジングと古着っぽい素材感もツボでした。


東コレ取材初参加
ソーシャルエディター佐立
「ノントーキョー(NON TOKYO)」

見どころ:「ノントーキョー」は、ロマンチックなガーリーとスポーティーをミックスした、あえての"違和感"が特徴。今シーズンのテーマは、貴族文化で社交界デビューする女性やその舞踏会を指す"デビュタント(debutante)"で、チュールの手袋やフリルのドレスが登場。クラシック音楽が流れ、「コンセプトにピッタリ!」と思いきや、曲はカミーユ・サン=サーンス(Camille Saint-Saens)の交響曲「死の舞踏(Danse macabre)」。演出でも、どこかシュールな"違和感"を感じます。注目は、手塚治虫原作の「リボンの騎士」とのコラボアイテム。男女両方の心を持つ王子/王女が主人公の作品で、現代のジェンダー観や、ウィメンズとメンズの両方のアイテムを発表した「ノントーキョー」とも重なります。「リボンの騎士」プリントのスカーフを持ったモデルが着ていたのは、鹿の写真がプリントされたドレス。手塚さんがディズニー映画「バンビ」に多大な影響を受けたという逸話を思い出しました。


東コレ取材は10年目
ファッションリポーター大杉
「ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)」

見どころ:村田晴信デザイナーによる「ハルノブムラタ」の初の東京ショー。「ジル サンダー(JIL SANDER)」などの海外メゾンで経験を積み、先シーズンには「東京ファッションアワード 2022(TOKYO FASHION AWARD 2022)」を受賞した実力派です。着想源は20世紀初頭のフランスの写真家、ジャック=アンリ・ラルティーグ(Jacques Henri Lartigue)が切り取った、美しい瞬間の日常の記録がヒントになったそう。霧がかったブルーカーペットのランウエイには、クリーンでミニマルなドレスやテーラードアイテムが中心に登場しました。スカーフ付きのハットを被ったドレスルックは、クラシカルでありながらもモダンであり、品の良さが漂います。ショー中盤には、会場中央に歌手が登場し、歌のパフォーマンスを披露。「日常の振る舞いの中で見つける美しい瞬間と、幸せな感情にフォーカスした」というコレクションから、心の豊かさを感じました

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阪急メンズ東京に「スニーカーマニアのためのフロア」

 阪急メンズ東京は、8階(旧催事・リペアサロン)を全面改装し、スニーカーに関わるコンテンツを集積した「ギンザ スニーカー ヒルズ(GINZA SNEAKER HILLS)」として3月19日にオープンする。

 スニーカーマニアが集う“基地”をコンセプトに、約310平方メートルのフロアを4つのゾーンで構成する。スニーカーを買取・販売する“マーケット”ゾーンはコメ兵が賃貸借契約で運営し、「ナイキ(NIKE)」を中心に、マニアもうなる入手困難なレアスニーカーなど500足以上を販売する。展示スペース“ミュージアム”ではこけら落としとして「スニーカーの歴史50年を駆け抜ける」をテーマに年代ごとにアーカイブを並べる。“スクール”ゾーンではペイントやカスタマイズのワークショップなどを開催し、「スワロフスキー(SWAROVSKI)」のクリスタルやレザーを使ったアレンジを提案。“ホスピタル”ゾーンでは修理やクリーニングなどを受け付ける。

 フロアの商品・展示品は、通常の百貨店運営における取引先からの仕入れルートではなく、全て2次流通や店頭買取で調達する。「自社だけでなく百貨店としても新たな取り組みとなる」(同社)ため、改装後の売上高目標は非公表としている。

 阪急メンズ東京は19年3月に“クリエイティブコンシャスな男たちに向けた冒険基地”を掲げ全面改装。従来の百貨店がターゲットとしていたマスボリューム層ではなく、個性的なショップやコンテンツを集めることで、コアなファン作りを進めている。

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レディー・ガガの「グッチ」ドレスが話題に 期待を裏切らないレッドカーペットルック

 2022年放送映画批評家協会賞(Critics’ Choice Awards)の授賞式が13日にロサンゼルスおよびロンドンで開催され、多くの俳優やセレブリティーが会場に集まった。リドリー・スコット(Ridley Scott)監督による「ハウス・オブ・グッチ(House of Gucci)」で主演を務めたレディー・ガガ(Lady Gaga)は、「グッチ」のドレスを着用したルックを披露。黒とゴールドを基調に、大胆でゴージャスなルックに仕上げた。ここでは、レッドカーペットに登場した俳優陣らの、全68ルックを紹介する。

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「ディオール」パリ本店が改装オープン ギャラリーやレストラン、宿泊施設などを併設

 「ディオール(DIOR)」は3月6日、パリ・モンテーニュ通り30番地に建つ本店をリニューアルオープンした。創業デザイナーのクリスチャン・ディオール(Christian Dior)が1946年に最初の店舗を開いたこの建物は、かつて伯爵が住まう邸宅だったという。およそ1万平方メートルの広さにおよぶこの6階建ての建物を、建築家のピーター・マリノ(Peter Marino)が中心となり、2年以上をかけて改装。「ディオール」の世界最大となるブティックのほか、ブランドの歴史が展示されたギャラリー、オートクチュールやハイジュエリーのアトリエに加えて、レストラン、カフェ、庭園、そして宿泊施設を備えた一大施設として生まれ変わった。

 ピエトロ・ベッカーリ(Pietro Beccari)=クリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「“30 モンテーニュ”はただの旗艦店ではない。メゾンの世界観を余すことなく伝える、ほかに類のない施設だ」と語った。

 ベッカーリ会長兼CEOは、現職に就任して100日ほどで“30 モンテーニュ”の構想を思いついたという。本店を長期間クローズし、クチュールのアトリエを移転させる必要があるこの改装案を、「ディオール」の親会社であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)のベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼CEOに提示する際には緊張したと同氏は振り返る。「大胆すぎるかもしれないと思いつつ提案したところ、私が思い描いていた“30 モンテーニュ”のビジョンを即座に理解してサポートしてくれた。アルノー会長兼CEOは論理的で戦略家のビジネスマンというイメージが強いが、直感的で豪胆な判断力も兼ね備えている」と述べた。

 “30 モンテーニュ”内には、イギリスのデザイナー、ポール・コックセッジ(Paul Cocksedge)によるインスタレーションや、ドイツのアーティストであるイザ・ゲンツケン(Isa Genzken)による高さ8mのバラの彫刻など、アート作品が随所に飾られている。「ディオール」の豊かな世界観を表現するために100種類以上の素材を使用したというマリノは、「足を踏み入れた瞬間からブランドのストーリーに魅了されるように各スペースを作り上げた。ここでは建築やインテリアを通じて、建物内のどこにいても『ディオール』のエッセンスが感じられる」とコメントした。

 ウィメンズのフットウエアが置かれているスペースの近くには、メディア・アーティストのジェニファー・スタインカンプ(Jennifer Steinkamp)に特注したビデオインスタレーションが映し出されている。また、メンズのVIPエリアには、キム・ジョーンズ(Kim Jones)=メンズ・アーティスティック・ディレクターの作品が展示されている。

 リニューアルオープンを記念し、“30 モンテーニュ”限定のアイテムも登場。アイコニックなバッグの“レディ ディオール(LADY DIOR)”のミニチュアが4つ収められたボックスセットもその一つで、同じく“30 モンテーニュ”“カロ(CARO)”“サドル(SADDLE)”のボックスセットがある。ほかにも“30 モンテーニュ”の外観が描かれたバッグや、ここでしか手に入らないカラーや模様、素材で作られたドレス、スカーフ、シューズなどが取りそろえられている。ハイジュエリーのアトリエでは、顧客に合わせてカスタムデザインしたジュエリーに、好みの宝石をセットすることも可能だ。店内には、ビューティのトリートメントが受けられる専用コーナーもある。

 ブティックに隣接する建物内にある展示スペース“ラ ギャラリー ディオール(La Galerie de Dior)”は、約2000平方メートルの広さで、テーマ別に13の空間に区切られている。およそ130のクチュール作品、30点あまりのイブニングドレス、150~200点のアクセサリー類、33点のキャンバス画、初公開のアーカイブ資料などが展示されているほか、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)と、その後任デザイナーであるマルク・ボアン(Marc Bohan)、ジャンフランコ・フェレ(Gianfranco Ferre)、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)、ラフ・シモンズ(Raf Simons)、マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)による作品などが飾られた部屋もある。また、オートクチュールの製作過程を示した展示のほか、クリスチャン・ディオールの執務室や、かつてモデルたちがヘアメイクを施した小部屋の様子を再現した部屋などもあり見応え十分だ。ギャラリーの入場料は12ユーロ(約1500円)。

 明るくモダンな雰囲気のレストラン“ムッシュ ディオール(Monsieur Dior)”と、庭園の横に設けられたカフェ“ラ パティスリー ディオール(La Patisserie Dior)”を率いるのは、気鋭のシェフ、ジャン・アンベール(Jean Imbert)。同氏は2012年に、人気テレビ番組「トップシェフ(Top Chef)」のフランス版で優勝。20年9月には、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)と組み、LVMHのホスピタリティー部門が運営するホテル「ホワイト 1921(WHITE 1921)」内にカフェ・レストラン「トゥーシェア(ToShare)」をオープンしている。

 “30 モンテーニュ”ならではの、オーダーメイドな宿泊体験を提供する“ラ スイート ディオール(La Suite Dior)”では、シェフやパーソナルショッパーを含めた6~8人の専任スタッフが24時間体制で顧客の要求に応えるという。アトリエの特別ツアーやブティックでのプライベートなショッピングのほか、サロンでカクテルパーティーを開くことも可能だ。宿泊料は公開されていないが、ベッカーリ会長兼CEOは「電話で予約した際に分かるようになっている」と説明した。

 「ディオール」の人気の高さを踏まえ、将来的に“30 モンテーニュ”と同様の施設をパリ以外にもオープンする可能性について、同氏は「シリーズ化することは考えていなかったが、今回のプロジェクトの結果を見た上で、良い機会があれば検討するかもしれない」と述べた。

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「ディオール」パリ本店が改装オープン ギャラリーやレストラン、宿泊施設などを併設

 「ディオール(DIOR)」は3月6日、パリ・モンテーニュ通り30番地に建つ本店をリニューアルオープンした。創業デザイナーのクリスチャン・ディオール(Christian Dior)が1946年に最初の店舗を開いたこの建物は、かつて伯爵が住まう邸宅だったという。およそ1万平方メートルの広さにおよぶこの6階建ての建物を、建築家のピーター・マリノ(Peter Marino)が中心となり、2年以上をかけて改装。「ディオール」の世界最大となるブティックのほか、ブランドの歴史が展示されたギャラリー、オートクチュールやハイジュエリーのアトリエに加えて、レストラン、カフェ、庭園、そして宿泊施設を備えた一大施設として生まれ変わった。

 ピエトロ・ベッカーリ(Pietro Beccari)=クリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「“30 モンテーニュ”はただの旗艦店ではない。メゾンの世界観を余すことなく伝える、ほかに類のない施設だ」と語った。

 ベッカーリ会長兼CEOは、現職に就任して100日ほどで“30 モンテーニュ”の構想を思いついたという。本店を長期間クローズし、クチュールのアトリエを移転させる必要があるこの改装案を、「ディオール」の親会社であるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)のベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼CEOに提示する際には緊張したと同氏は振り返る。「大胆すぎるかもしれないと思いつつ提案したところ、私が思い描いていた“30 モンテーニュ”のビジョンを即座に理解してサポートしてくれた。アルノー会長兼CEOは論理的で戦略家のビジネスマンというイメージが強いが、直感的で豪胆な判断力も兼ね備えている」と述べた。

 “30 モンテーニュ”内には、イギリスのデザイナー、ポール・コックセッジ(Paul Cocksedge)によるインスタレーションや、ドイツのアーティストであるイザ・ゲンツケン(Isa Genzken)による高さ8mのバラの彫刻など、アート作品が随所に飾られている。「ディオール」の豊かな世界観を表現するために100種類以上の素材を使用したというマリノは、「足を踏み入れた瞬間からブランドのストーリーに魅了されるように各スペースを作り上げた。ここでは建築やインテリアを通じて、建物内のどこにいても『ディオール』のエッセンスが感じられる」とコメントした。

 ウィメンズのフットウエアが置かれているスペースの近くには、メディア・アーティストのジェニファー・スタインカンプ(Jennifer Steinkamp)に特注したビデオインスタレーションが映し出されている。また、メンズのVIPエリアには、キム・ジョーンズ(Kim Jones)=メンズ・アーティスティック・ディレクターの作品が展示されている。

 リニューアルオープンを記念し、“30 モンテーニュ”限定のアイテムも登場。アイコニックなバッグの“レディ ディオール(LADY DIOR)”のミニチュアが4つ収められたボックスセットもその一つで、同じく“30 モンテーニュ”“カロ(CARO)”“サドル(SADDLE)”のボックスセットがある。ほかにも“30 モンテーニュ”の外観が描かれたバッグや、ここでしか手に入らないカラーや模様、素材で作られたドレス、スカーフ、シューズなどが取りそろえられている。ハイジュエリーのアトリエでは、顧客に合わせてカスタムデザインしたジュエリーに、好みの宝石をセットすることも可能だ。店内には、ビューティのトリートメントが受けられる専用コーナーもある。

 ブティックに隣接する建物内にある展示スペース“ラ ギャラリー ディオール(La Galerie de Dior)”は、約2000平方メートルの広さで、テーマ別に13の空間に区切られている。およそ130のクチュール作品、30点あまりのイブニングドレス、150~200点のアクセサリー類、33点のキャンバス画、初公開のアーカイブ資料などが展示されているほか、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)と、その後任デザイナーであるマルク・ボアン(Marc Bohan)、ジャンフランコ・フェレ(Gianfranco Ferre)、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)、ラフ・シモンズ(Raf Simons)、マリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)による作品などが飾られた部屋もある。また、オートクチュールの製作過程を示した展示のほか、クリスチャン・ディオールの執務室や、かつてモデルたちがヘアメイクを施した小部屋の様子を再現した部屋などもあり見応え十分だ。ギャラリーの入場料は12ユーロ(約1500円)。

 明るくモダンな雰囲気のレストラン“ムッシュ ディオール(Monsieur Dior)”と、庭園の横に設けられたカフェ“ラ パティスリー ディオール(La Patisserie Dior)”を率いるのは、気鋭のシェフ、ジャン・アンベール(Jean Imbert)。同氏は2012年に、人気テレビ番組「トップシェフ(Top Chef)」のフランス版で優勝。20年9月には、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)と組み、LVMHのホスピタリティー部門が運営するホテル「ホワイト 1921(WHITE 1921)」内にカフェ・レストラン「トゥーシェア(ToShare)」をオープンしている。

 “30 モンテーニュ”ならではの、オーダーメイドな宿泊体験を提供する“ラ スイート ディオール(La Suite Dior)”では、シェフやパーソナルショッパーを含めた6~8人の専任スタッフが24時間体制で顧客の要求に応えるという。アトリエの特別ツアーやブティックでのプライベートなショッピングのほか、サロンでカクテルパーティーを開くことも可能だ。宿泊料は公開されていないが、ベッカーリ会長兼CEOは「電話で予約した際に分かるようになっている」と説明した。

 「ディオール」の人気の高さを踏まえ、将来的に“30 モンテーニュ”と同様の施設をパリ以外にもオープンする可能性について、同氏は「シリーズ化することは考えていなかったが、今回のプロジェクトの結果を見た上で、良い機会があれば検討するかもしれない」と述べた。

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英国アカデミー賞のレッドカーペットから、32ルックを披露 レディー・ガガやベネディクト・カンバーバッチらが登場

 2022年の英国アカデミー賞(British Academy of Film and Television Arts以下、BAFTA)の第75回授賞式が13日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホール(Royal Albert Hall)で行われ、華やかにドレスアップした俳優やセレブリティーらが参加した。

 作品賞には、「パワー・オブ・ザ・ドッグ(The Power of the Dog)」が輝き、主演女優賞は映画「アフター・ラブ(After Love)」からジョアンナ・スキャンラン(Joanna Scanlan)が、主演男優賞は映画「ドリームプラン(Dream Plan)」からウィル・スミス(Will Smith)がそれぞれ受賞。また、日本からは「ドライブ・マイ・カー」が非英語映画賞を受賞している。ここでは、22年の英国アカデミー賞授賞式に参加した俳優陣のレッドカーペットルックを紹介する。

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英国アカデミー賞のレッドカーペットから、32ルックを披露 レディー・ガガやベネディクト・カンバーバッチらが登場

 2022年の英国アカデミー賞(British Academy of Film and Television Arts以下、BAFTA)の第75回授賞式が13日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホール(Royal Albert Hall)で行われ、華やかにドレスアップした俳優やセレブリティーらが参加した。

 作品賞には、「パワー・オブ・ザ・ドッグ(The Power of the Dog)」が輝き、主演女優賞は映画「アフター・ラブ(After Love)」からジョアンナ・スキャンラン(Joanna Scanlan)が、主演男優賞は映画「ドリームプラン(Dream Plan)」からウィル・スミス(Will Smith)がそれぞれ受賞。また、日本からは「ドライブ・マイ・カー」が非英語映画賞を受賞している。ここでは、22年の英国アカデミー賞授賞式に参加した俳優陣のレッドカーペットルックを紹介する。

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「ヨーク」2022-23年秋冬東京コレクション

 「ヨーク(YOKE)」が2022-23年秋冬コレクションを東京で発表した。

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「ヨーク」2022-23年秋冬東京コレクション

 「ヨーク(YOKE)」が2022-23年秋冬コレクションを東京で発表した。

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「ヨーク」ショーデビューの記録 遅咲きの男に訪れた千載一遇

 2022-23年秋冬シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」が開幕した。今シーズンのショーの先陣を切ったのは、寺田典夫デザイナーの「ヨーク(YOKE)」だ。38歳の遅咲きの男が挑んだ初の大舞台に、約200人が訪れた。

裏方の男が夢見た舞台へ

 寺田デザイナーがブランドを立ち上げたのは、18-19年秋冬シーズンだった。それまではOEMメーカーや国内ブランドに所属し、デザインや生産管理を担当。真面目な性格と人柄の良さで、裏方としてチームを支えてきた。その経験が長いからか、デザイナーらしいカリスマ性が良くも悪くもない。展示会ではセールスのスタッフに間違われたり、接客しよう声をかけても気付かれなかったり。

 そんな裏方に慣れた男は、性格も控えめだ。今回のショーは、ファッションコンペ「東京ファッションアワード 2022(TOKYO FASHION AWARD 2022)」受賞によるイベントで、「ヨーク」のほかにも若手ブランドが多く参加する。ショー開催時間は事前にブランド側からヒアリングして協議するのだか、関係者が来場しやすい週末遅めの時間帯は、希望者が必然的に多くなる。そんな中、寺田デザイナーは控えめに平日を希望し、結果的にトップバッターを務めることになってしまった。しかし、やるからにはと覚悟を決めた。「思っていた順番ではなかったけれど、やるしかない。ファッションショーは学生時代から夢見ていた舞台だし、本当にそこまでたどり着ける人はほんのひと握り。まさか自分がショーをやるなんて信じられない。でも、やるからには実力を見せてやります」。ショー2週間前、寺田デザイナーは自らを奮い立たせるようにそう語った。

 そしていよいよ当日。会場には同年代のデザイナーらがフィッターとして応援に駆けつけた。知り合いに囲まれてリラックスした表情の寺田デザイナーは、全員分のスタッフパスを握りしめ、手渡しし、荷物も率先して搬入する。まるで気が利く裏方のように。この日の主役も、相変わらずだった。

ショーは“1時間限定のギャラリー”

 ショーは“1時間限定のアートギャラリー”というコンセプトのもと、美術館をイメージをしたセットを組んだ。セットには写真家の遠藤文香や佐々木大輔、嶌村吉祥丸、デザイナーの工藤司、陶芸家の井上祐希ら「ヨーク」とこれまで関わってきた10人の作家の作品を展示した。「カール・ハンセン&サン(CARL HANSEN & SON」のチェアも設置し、BGMもギャラリーの音声ガイダンス風に作り込むこだわりようだ。起用するモデルは総勢35人で、費用は約1000万円近くにふくれ上がった。リハーサルを終えて会場時間が迫ると、「よしっ」と声を出した寺田デザイナーの表情は、主役にふさわしい自信に溢れていた。

 寺田デザイナーの自信は、いつも以上に強いコレクションからも感じられた。今季はアメリカの画家クリフォード・スティル(Clyfford Still)に着想し、引き裂いたり、ゆがんだりさせる同氏の作風をテキスタイルで表現。作品をモノトーンのジャカードで表現した主張の強いものから、色のにじみをニットで描いた繊細なものまで、アートの要素とデザインのギミックをふんだんに盛り込んだ。今シーズンは海外を意識し、「ヨーク」が得意とするアウターとニットを強化。リバーシブルで着用可能なイージーフィットのムートンコートや、鈍い光沢が繊細な色彩を引き立てるシープレザーのカーコート、トレンチコート2着をハイブリッドしたギミックの効いたコートなど、バリエーション豊かなアウターがそろった。ニットは編み地の方向を変えて柄にしたり、複数色の糸をミックスさせて表情を加えたりと、派手なテクニックから地味な小技まで、引き出しの多さを見せた。

“つなぐ”輪を広げたブランドのこれから

 「ヨーク」は立ち上げから成長を続けており、現在では国内約40店舗、海外13店舗に卸し、年間売上高は3億円に迫る規模だ。今季も前年の秋冬シーズンより120%増で推移しており、勢いは続いている。デビューから、ニュアンスカラーとオーバーサイズを多用するため“東京らしいブランド”の一つとして、安易にくくられることも少なくなかった。しかし今シーズンは海外を意識し、自身の強みを伸ばすクリエイションに舵を切ったことが奏功して、一歩突き抜けた。真面目なもの作りゆえの硬さはあるが、それも個性として生きるコレクションだった。

 この日の主役は、慣れないショーと囲み取材を終え、「本番前は大変すぎてもう二度とやりたくないと思っていたけれど、ショーを終えてみて本当にやってよかった」と安堵していた。「ヨーク」には、“つなぐ”というコンセプトがある。ブランドのアイテムが、いろいろな人たちにつながっていってほしいという寺田デザイナーの思いが込められたネーミングだ。ショーを会場で見た招待者、映像で見た視聴者、ルックを見た読者、そして関わったスタッフ――学生時代に夢見た舞台をきっかけに、さらに多くの人がブランドとつながった。でも、寺田典夫はこれからもきっと変わらない。明日からもやっぱり裏方で、ものと人をつなぐアイデアを試行錯誤しているのだろう。

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「フェラガモ」の新クリエイティブ・ディレクターにロンドン出身のマクシミリアン・デイヴィス

 「サルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)」は、3月16日付でマクシミリアン・デイヴィス(Maximilian Davis)がクリエイティブ・ディレクターに就任すると発表した。

 デイヴィスはロンドン生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業し、2020年に自身のブランドを設立した。

 マルコ・ゴベッティ(Marco Gobbetti)=「サルヴァトーレ フェラガモ」最高経営責任者は、デイヴィスを「明快なビジョンとそれを実現する力、美学への強いこだわりは、ミレニアル世代で彼を最も輝かせる才能の一つだ」と評価する。

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「コンバース スケートボーディング」上野伸平コラボモデルの第2弾 鳳凰の刺しゅうの2型

 「コンバース(CONVERSE)」は、スケボーシューズライン「コンバース スケートボーディング(CONVERSE SKATEBOARDING)」の“+シリーズ”から、プロスケーターの上野伸平とのコラボシューズ第2弾を3月18日に発売する。シューズは2型で、サイズは23〜29cmをそろえる。

 シューズのアッパーは共にベルベットで、上野の脚のタトゥーと同じ鳳凰の刺しゅうを施している。“CS スリップオン SK(CS SLIP-ON SK)”がベースのモデル(税込1万6500円)は、履き口にフォームをプラスしてフィット感を向上させた。“CX-PRO SK HI”がベースのモデル(同1万7600円)には内側にファスナーを付けて、着脱しやすくした。シューレースやジッパーをブラックで統一し、シックな印象に仕上げている。

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「コンバース スケートボーディング」上野伸平コラボモデルの第2弾 鳳凰の刺しゅうの2型

 「コンバース(CONVERSE)」は、スケボーシューズライン「コンバース スケートボーディング(CONVERSE SKATEBOARDING)」の“+シリーズ”から、プロスケーターの上野伸平とのコラボシューズ第2弾を3月18日に発売する。シューズは2型で、サイズは23〜29cmをそろえる。

 シューズのアッパーは共にベルベットで、上野の脚のタトゥーと同じ鳳凰の刺しゅうを施している。“CS スリップオン SK(CS SLIP-ON SK)”がベースのモデル(税込1万6500円)は、履き口にフォームをプラスしてフィット感を向上させた。“CX-PRO SK HI”がベースのモデル(同1万7600円)には内側にファスナーを付けて、着脱しやすくした。シューレースやジッパーをブラックで統一し、シックな印象に仕上げている。

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「コンバース スケートボーディング」上野伸平コラボモデルの第2弾 鳳凰の刺しゅうの2型

 「コンバース(CONVERSE)」は、スケボーシューズライン「コンバース スケートボーディング(CONVERSE SKATEBOARDING)」の“+シリーズ”から、プロスケーターの上野伸平とのコラボシューズ第2弾を3月18日に発売する。シューズは2型で、サイズは23〜29cmをそろえる。

 シューズのアッパーは共にベルベットで、上野の脚のタトゥーと同じ鳳凰の刺しゅうを施している。“CS スリップオン SK(CS SLIP-ON SK)”がベースのモデル(税込1万6500円)は、履き口にフォームをプラスしてフィット感を向上させた。“CX-PRO SK HI”がベースのモデル(同1万7600円)には内側にファスナーを付けて、着脱しやすくした。シューレースやジッパーをブラックで統一し、シックな印象に仕上げている。

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「コンバース スケートボーディング」上野伸平コラボモデルの第2弾 鳳凰の刺しゅうの2型

 「コンバース(CONVERSE)」は、スケボーシューズライン「コンバース スケートボーディング(CONVERSE SKATEBOARDING)」の“+シリーズ”から、プロスケーターの上野伸平とのコラボシューズ第2弾を3月18日に発売する。シューズは2型で、サイズは23〜29cmをそろえる。

 シューズのアッパーは共にベルベットで、上野の脚のタトゥーと同じ鳳凰の刺しゅうを施している。“CS スリップオン SK(CS SLIP-ON SK)”がベースのモデル(税込1万6500円)は、履き口にフォームをプラスしてフィット感を向上させた。“CX-PRO SK HI”がベースのモデル(同1万7600円)には内側にファスナーを付けて、着脱しやすくした。シューレースやジッパーをブラックで統一し、シックな印象に仕上げている。

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YKKがロシアでの事業停止、「公正」の観点から

 ファスナー大手のYKKは、ロシアでのファスナー生産と販売を停止する。理由について「経営理念にも掲げる『公正』の視点で、事業活動を継続するのが困難と判断した」という。ウクライナの人道支援も行ない、避難民の多いポーランドの自治体に寄付を予定している。

 YKKはファスナーの世界最大手で、スポーツからジーンズ、カジュアルウエアまで幅広い分野で高いシェアを持つ。

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YKKがロシアでの事業停止、「公正」の観点から

 ファスナー大手のYKKは、ロシアでのファスナー生産と販売を停止する。理由について「経営理念にも掲げる『公正』の視点で、事業活動を継続するのが困難と判断した」という。ウクライナの人道支援も行ない、避難民の多いポーランドの自治体に寄付を予定している。

 YKKはファスナーの世界最大手で、スポーツからジーンズ、カジュアルウエアまで幅広い分野で高いシェアを持つ。

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 ファスナー大手のYKKは、ロシアでのファスナー生産と販売を停止する。理由について「経営理念にも掲げる『公正』の視点で、事業活動を継続するのが困難と判断した」という。ウクライナの人道支援も行ない、避難民の多いポーランドの自治体に寄付を予定している。

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「リーバイス」の広告キャンペーンに菅田将暉 古着ミックスのコーディネートを披露

 「リーバイス(LEVI’S)」は3月15日、俳優・菅田将暉を起用した広告キャンペーンを開始する。テーマは“男子ベーシック”。同ブランドのみならず、全てのジーンズの原点といわれる“501”をはじめ、「リーバイス」の名品番を、菅田らしく古着を中心としたスタイリングで提案する。

 菅田と「リーバイス」の出合いは「高校生のころ」。今では部屋に「“恐ろしいくらいの数”のジーンズがある」という。定番的なアイテムについては、「結局、一番格好いいのもなんでしょうね、ベーシックって」と話す。「リーバイス」は5月1日、菅田へのインタビュー動画を公式サイトで公開する。

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 「リーバイス(LEVI’S)」は3月15日、俳優・菅田将暉を起用した広告キャンペーンを開始する。テーマは“男子ベーシック”。同ブランドのみならず、全てのジーンズの原点といわれる“501”をはじめ、「リーバイス」の名品番を、菅田らしく古着を中心としたスタイリングで提案する。

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 「リーバイス(LEVI’S)」は3月15日、俳優・菅田将暉を起用した広告キャンペーンを開始する。テーマは“男子ベーシック”。同ブランドのみならず、全てのジーンズの原点といわれる“501”をはじめ、「リーバイス」の名品番を、菅田らしく古着を中心としたスタイリングで提案する。

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ケリングが今年も「キョウトグラフィー京都国際写真祭」に参加 10人の日本人女性写真家の作品展をサポート

 ケリング(KERING)は、「キョウトグラフィー(KYOTOGRAPHIE)京都国際写真祭」とのパートナーシップにより、4月9日から5月8日まで京都のホソオ ギャラリーで開催する写真展「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」を支援する。芸術や文化の分野で活躍する女性の才能をサポートするケリングの活動「ウーマン・イン・モーション」に基づくもので、同写真展では地蔵ゆかり、林典子、細倉真弓、稲岡亜里子、岩根愛、岡部桃、清水はるみ、鈴木麻弓、殿村任香、吉田多麻希の10人の日本人女性写真家にフォーカスする。

 ルシール・レイボーズ(Lucille Reyboz)「キョウトグラフィー京都国際写真祭」共同創設者兼共同ディレクター・「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」共同キュレーターは、「この展覧会は日本の女性写真家にとって、そして全ての日本人女性にとってのマニフェスト(宣言)だ」と述べる。 「キョウトグラフィー京都国際写真祭」は、活躍が期待される写真家やキュレーターの発掘と支援を目的に13年にスタートした公募型のアートフェスティバル。今年10周年を迎える。

 ケリングは2015年、映画界の女性に光を当てることを目的に、カンヌ国際映画祭で「ウーマン・イン・モーション」を発足した。同社は、「芸術分野においても男女不平等は根深く残る。女性アーティストの認知を向上させ、議論を促したい。芸術は変化を生み出すための力を持っている」と話す。21年には「キョウトグラフィー京都国際写真祭」に初参加。「ヨーロッパ写真美術館による5人の女性アーティスト展-フランスにおける写真と映像の新たな見地」を支援した。

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ケリングが今年も「キョウトグラフィー京都国際写真祭」に参加 10人の日本人女性写真家の作品展をサポート

 ケリング(KERING)は、「キョウトグラフィー(KYOTOGRAPHIE)京都国際写真祭」とのパートナーシップにより、4月9日から5月8日まで京都のホソオ ギャラリーで開催する写真展「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」を支援する。芸術や文化の分野で活躍する女性の才能をサポートするケリングの活動「ウーマン・イン・モーション」に基づくもので、同写真展では地蔵ゆかり、林典子、細倉真弓、稲岡亜里子、岩根愛、岡部桃、清水はるみ、鈴木麻弓、殿村任香、吉田多麻希の10人の日本人女性写真家にフォーカスする。

 ルシール・レイボーズ(Lucille Reyboz)「キョウトグラフィー京都国際写真祭」共同創設者兼共同ディレクター・「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」共同キュレーターは、「この展覧会は日本の女性写真家にとって、そして全ての日本人女性にとってのマニフェスト(宣言)だ」と述べる。 「キョウトグラフィー京都国際写真祭」は、活躍が期待される写真家やキュレーターの発掘と支援を目的に13年にスタートした公募型のアートフェスティバル。今年10周年を迎える。

 ケリングは2015年、映画界の女性に光を当てることを目的に、カンヌ国際映画祭で「ウーマン・イン・モーション」を発足した。同社は、「芸術分野においても男女不平等は根深く残る。女性アーティストの認知を向上させ、議論を促したい。芸術は変化を生み出すための力を持っている」と話す。21年には「キョウトグラフィー京都国際写真祭」に初参加。「ヨーロッパ写真美術館による5人の女性アーティスト展-フランスにおける写真と映像の新たな見地」を支援した。

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ユナイテッドアローズ、正攻法のEC刷新 「見やすく探しやすく」を徹底

 ユナイテッドアローズ(以下、UA)はこのほど自社ECサイト「ユナイテッドアローズ オンライン」とスマートフォンアプリをリニューアルした。基本機能の改善による顧客体験(CX)の向上を第一に、運営の体制やシステムをテコ入れした。評価の高い同社の店頭接客にCXを近づけることで、大手ECモールや他社ECサイトと差別化する。コロナで打撃を受ける中、自社ECサイトの底上げは最重要課題の一つとなる。

 ZOZOへの委託から自社運営に切り替え、フルフィルメント拠点は千葉県流山市にある自社物流センター内に設置した。自社ECや店舗、ECモールで販売するフリー在庫を持つことで効率化を図り、商品は最短で当日出荷、翌日配達が可能になる。置き配サービスにも対応する。

 サイトは、検索機能や商品情報の充実といった基本機能の改善に取り組んだ。顧客が商品を見つけやすく迷わない動線を整備し、サイトの表示速度は従来の1.5倍に改善することでたくさんの商品を自由に見て回れる店舗での購買体験に近づけた。また、新たに商品レビューの機能を導入。一方で、有名無実化していた再入荷リクエストの機能をなくしている。サイトデザインは、商品情報を邪魔しないシンプルなデザインを採用した。

 DX推進センター担当本部長の藤原義昭CDO(最高デジタル責任者)は、「UAの原点を振り返ると、お客さまから支持されているのは店頭での接客だ。それを崩さずにECでどのように実現すべきかを考えた」といい、スタッフによるスタイリングや特集などのコンテンツを充実させ、スマートフォンアプリでも閲覧可能にした。「お客さまの声を聞きながら、買い物がしやすい環境を整えていく先に理想のOMO(オフラインとオンラインの融合)が実現できると考える。スタッフスタイリングも重要な施策の一つだ」と藤原CDO。手薄だったソーシャルメディアやLINEの導線も強化して、新規客を集める。

 また、店舗での試着サービスを再開する。EC上で気になった商品を店舗で取り置き、最短で翌日試着ができる。「EC上での買い物ばかりが続くと、結果として離反につながる傾向がはっきりしている。ECに流れたお客さまに再び来店するきっかけを提供し、五感を使った購買体験やスタッフの接客に触れる機会を意図的に作り出していく」。

 現在、同社の売上高に占めるEC比率は約3割で、公式アプリの会員数は約130万人。藤原CDCは「現段階で数値目標は立てていない。サイトが一時停止した2年前とは違い、社内にEC開発専門のチームを構え、細かい改善を重ねられるようになった」と話す。リニューアル後も実際の顧客の反応を見た上で、柔軟に修正していく。

 3月14日〜4月3日までの期間にはキャンペーンを実施し、UA各店舗またはECサイトで税込1万1000円以上購入した人を対象に、抽選で最大10万円、総額1億円分のポイントを進呈する。また、「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース」「グリーンレーベルリラクシング」などの各ブランドからリニューアルを記念した商品を企画した。

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ユナイテッドアローズ、正攻法のEC刷新 「見やすく探しやすく」を徹底

 ユナイテッドアローズ(以下、UA)はこのほど自社ECサイト「ユナイテッドアローズ オンライン」とスマートフォンアプリをリニューアルした。基本機能の改善による顧客体験(CX)の向上を第一に、運営の体制やシステムをテコ入れした。評価の高い同社の店頭接客にCXを近づけることで、大手ECモールや他社ECサイトと差別化する。コロナで打撃を受ける中、自社ECサイトの底上げは最重要課題の一つとなる。

 ZOZOへの委託から自社運営に切り替え、フルフィルメント拠点は千葉県流山市にある自社物流センター内に設置した。自社ECや店舗、ECモールで販売するフリー在庫を持つことで効率化を図り、商品は最短で当日出荷、翌日配達が可能になる。置き配サービスにも対応する。

 サイトは、検索機能や商品情報の充実といった基本機能の改善に取り組んだ。顧客が商品を見つけやすく迷わない動線を整備し、サイトの表示速度は従来の1.5倍に改善することでたくさんの商品を自由に見て回れる店舗での購買体験に近づけた。また、新たに商品レビューの機能を導入。一方で、有名無実化していた再入荷リクエストの機能をなくしている。サイトデザインは、商品情報を邪魔しないシンプルなデザインを採用した。

 DX推進センター担当本部長の藤原義昭CDO(最高デジタル責任者)は、「UAの原点を振り返ると、お客さまから支持されているのは店頭での接客だ。それを崩さずにECでどのように実現すべきかを考えた」といい、スタッフによるスタイリングや特集などのコンテンツを充実させ、スマートフォンアプリでも閲覧可能にした。「お客さまの声を聞きながら、買い物がしやすい環境を整えていく先に理想のOMO(オフラインとオンラインの融合)が実現できると考える。スタッフスタイリングも重要な施策の一つだ」と藤原CDO。手薄だったソーシャルメディアやLINEの導線も強化して、新規客を集める。

 また、店舗での試着サービスを再開する。EC上で気になった商品を店舗で取り置き、最短で翌日試着ができる。「EC上での買い物ばかりが続くと、結果として離反につながる傾向がはっきりしている。ECに流れたお客さまに再び来店するきっかけを提供し、五感を使った購買体験やスタッフの接客に触れる機会を意図的に作り出していく」。

 現在、同社の売上高に占めるEC比率は約3割で、公式アプリの会員数は約130万人。藤原CDCは「現段階で数値目標は立てていない。サイトが一時停止した2年前とは違い、社内にEC開発専門のチームを構え、細かい改善を重ねられるようになった」と話す。リニューアル後も実際の顧客の反応を見た上で、柔軟に修正していく。

 3月14日〜4月3日までの期間にはキャンペーンを実施し、UA各店舗またはECサイトで税込1万1000円以上購入した人を対象に、抽選で最大10万円、総額1億円分のポイントを進呈する。また、「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース」「グリーンレーベルリラクシング」などの各ブランドからリニューアルを記念した商品を企画した。

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官能的な「ロエベ」に、セクシーな「エルメス」 2022−23年秋冬パリコレ現地リポートvol.3

 こんにちは!欧州通信員の藪野です。ミラノほど詰まったスケジュールではないかな〜と思っていたパリコレですが、中盤からはどんどん展示会やアポが入り、忙しくなってきました。今回お届けするのは、5日目と6日目。いよいよ後半に突入したパリのダイジェストをどうぞ!

LOEWE

 「ロエベ(LOEWE)」の会場には、四角い空間に大きなカボチャのオブジェが3つ。これは、英国人現代アーティストのアンセア・ハミルトン(Anthea Hamilton)による作品だそう。「昨シーズン(2022年春夏)の削ぎ落としたコレクションの続きのようなもの」だとジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)が話す今季は、見た目と実物の触感や硬さの意表を突く不一致がポイントになっています。例えば、冒頭に登場したミニドレスは、風に吹かれてなびくようなシルエットですが、実際はレザーを伝統的な手法でモールド成形したもの。この硬いシルエットは、ビニールのような繊維の3Dプリントやフェルトでも表現されています。また、車の形状を3Dプリントでそのままベアトップドレスのスカート部分に落とし込むというジョナサンらしい突飛なアイデアも登場します。

 今季を象徴するモチーフは、バルーン。その表現方法は、たくさんの風船をプリントしたドレスの上にバルーン型にモールド成形したブラカップを重ねたり、ギャザーで細かいドレープを寄せたドレスの隙間に樹脂製のつぶれた風船を挟み込んだり。アイコンバッグの”フラメンコ”や“ゴヤ”にも中綿を入れてふくらませ、パンプスのヒールやサンダルのアッパー、ペンダントにもバルーンモチーフを採用しています。そんなユニークなアクセサリーについては、井上エリさんがリポートしていますので、こちらをご覧ください!

 そして、今季の「ロエベ」を語る上で欠かせないのは、センシュアルなムードです。サテンのロングドレスの胸元には大きな唇の立体モチーフをあしらい、ベロアのドレスにはなまめかしい女性の体や手をプリント。透け感のあるタイトドレスの内側に閉じ込められたハイヒールは昨シーズンに通じる違和感のある突起を生み、ラテックスのセカンドスキントップスやパテントレザーのミニドレスはフェティッシュな印象をもたらします。セクシーや官能美の表現は、22年春夏のトレンドに浮上しましたが、この秋冬も継続。さらに幅が広がっています。

YOHJI YAMAMOTO

 今季は、デニムのロングシャツと「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」らしい黒のアシンメトリーヘムのドレスがドッキングしたようなルックからスタート。その後もクロップドジャケットやプルオーバーシャツ、スリムなジーンズなど濃いブルーやブラックのデニムアイテムと、ヘムがランダムに揺れる黒の生地を重ねたロングドレスを合わせたスタイルが軸になります。テーラリングは、スリムなシルエットに尖った肩と太いピークドラペルをあしらったデザインから、ボディーラインになめらかに沿うものまで。デニムやパファージャケットといったストリートウエアの要素と、レースや透け感のある素材のドレープで描くダークエレガンスのコントラストが印象的です。

 そして、毎回楽しみにしているのは、ショーで使われる日本の曲。日本人以外の観客はどんな感覚で聴いているんだろう?と思いますが、日本人としては心に沁みます。今季の選曲は、鈴木常吉さんの「思ひで」のカバー。タイトルを聞いてピンとこないかもしれないですが、そう、ドラマ「深夜食堂」のオープニングに流れるあの曲です。「ヨウジ」の静謐感のあるショーには、哀愁漂うメロディーがよく似合います。

VTMNTS

 2021年にスタートした「ヴェトモン(VETEMENTS)」による新ブランド「VTMNTS」初のリアルショーは、スーパーマーケットのモノプリ(MONOPRIX)跡地で開催されました。そこに登場した坊主や角刈りの男性、女性、そしてノンバイナリーのモデルは、怒りをむき出しにして、大股で風を切るように闊歩。その姿は、決闘に向かう不良グループのような印象を受けます。

 そんなモデルにも表現されているように、「VTMNTS」は“ジェンダーを問わない服を提案する”ブランドとのことですが、ベースとなるのはメンズウエアのワードローブ。肩の張ったボクシーなジャケットやチェスターコートから、バーシティージャケット、クロップ丈のパファージャケット、ウォッシュドデニム、ジップアップブルゾン、トラックスーツまでをさまざまな組み合わせで連打します。テーラードパンツの裾にはファスナーを用いたスリットをプラス。モデルの動きに合わせて躍動的に揺れ、そこからゴツいソールのカウボーイブーツを覗かせています。

 終盤に登場したジグソーパズルと青空のモチーフは、グラム・ヴァザリア(Guram Gvasalia)のパーソナルな記憶に由来するモノ。戦争により故郷ジョージアを離れてドイツに移住したときに、両親が買ってくれた青空のジグソーパズルに思いを馳せて、カーコートやスーツに落とし込んだそうです。

HERMES

 「エルメス(HERMES)」の会場は、フランス共和国衛兵隊の本拠地。これまで何度もショーに使用したことがある場所ですが、今回はなぜか正面ではなく横から入場するようになっていました。まず通されたのは、中庭のようなスペースで、ドリンクやフィンガーフードが振る舞われ、そこにある厩舎に入って馬と戯れることもできるという粋な演出。今日のワンコならぬ、今日のお馬さんのつぶらな瞳にいやされました〜。開始時間が近づき、ショー会場に移動すると、広がるのは緑っぽい砂が敷かれた空間。今季はメンズコレから砂を敷く演出が多いです。

 ショーが始まると、会場上部の両サイドに設けられた柱が並ぶ回廊のような通路にモデルが登場。その姿を見上げていると、地上のランウエイにモデルが現れました。今季のイメージは、パリジェンヌと馬術競技を掛け合わせた”ニュー・カヴァリエ(新たな騎士)”。黒のレザーとストレッチニットをストライプ状にはぎ合わせたジップアップジャケットとミニスカートのファーストルックを筆頭に、強くセクシーな女性像を描きます。「エルメス」で“セクシー”というのはちょっと意外でしたが、官能的というよりもヘルシー&スポーティーで若々しい印象です。

 膝下丈のドレスやジョッキーのような細身のパンツルックもありますが、新鮮なのは、レザーのドレスやスカート、ストレッチニットのジャンプスーツやパンツをミニ丈で仕上げ、ニーハイソックスや長いレッグウォーマー、ロングブーツを合わせるスタイル。ニットは透け感がポイントで、セカンドスキンのようにボディーラインを強調したり、胸元や首周りの細かいフリルをあしらってロマンチックなアクセントを加えたり。一方、アウターはメゾンのルーツを感じさせるデザイン。ウエストを絞ったコートやレザージャケットは乗馬服のようで、レザーのパイピングとパーツを配したカシミアのジャケットやコートは、ホースラグを想起させます。

 バッグはアイコニックな“ケリー”をアレンジしたモデルが豊作です!ショルダーバッグの“ダンス”や大きな長財布のような“トゥーゴー”は、犬の首輪から着想を得た“コリエ・ド・シアン”のブレスレットに通じるピラミッッドスタッズやリング付きのストラップでアップデート。両面を表になるようにツイストさせたデザインの新作も登場しました。

おまけ:今日のワンコ

 「VTMNTS」のショーにはモデルに抱えられて、ワンちゃん登場。バチバチの威圧感漂う空間が、急にほんわかした空気に包まれました〜。

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官能的な「ロエベ」に、セクシーな「エルメス」 2022−23年秋冬パリコレ現地リポートvol.3

 こんにちは!欧州通信員の藪野です。ミラノほど詰まったスケジュールではないかな〜と思っていたパリコレですが、中盤からはどんどん展示会やアポが入り、忙しくなってきました。今回お届けするのは、5日目と6日目。いよいよ後半に突入したパリのダイジェストをどうぞ!

LOEWE

 「ロエベ(LOEWE)」の会場には、四角い空間に大きなカボチャのオブジェが3つ。これは、英国人現代アーティストのアンセア・ハミルトン(Anthea Hamilton)による作品だそう。「昨シーズン(2022年春夏)の削ぎ落としたコレクションの続きのようなもの」だとジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)が話す今季は、見た目と実物の触感や硬さの意表を突く不一致がポイントになっています。例えば、冒頭に登場したミニドレスは、風に吹かれてなびくようなシルエットですが、実際はレザーを伝統的な手法でモールド成形したもの。この硬いシルエットは、ビニールのような繊維の3Dプリントやフェルトでも表現されています。また、車の形状を3Dプリントでそのままベアトップドレスのスカート部分に落とし込むというジョナサンらしい突飛なアイデアも登場します。

 今季を象徴するモチーフは、バルーン。その表現方法は、たくさんの風船をプリントしたドレスの上にバルーン型にモールド成形したブラカップを重ねたり、ギャザーで細かいドレープを寄せたドレスの隙間に樹脂製のつぶれた風船を挟み込んだり。アイコンバッグの”フラメンコ”や“ゴヤ”にも中綿を入れてふくらませ、パンプスのヒールやサンダルのアッパー、ペンダントにもバルーンモチーフを採用しています。そんなユニークなアクセサリーについては、井上エリさんがリポートしていますので、こちらをご覧ください!

 そして、今季の「ロエベ」を語る上で欠かせないのは、センシュアルなムードです。サテンのロングドレスの胸元には大きな唇の立体モチーフをあしらい、ベロアのドレスにはなまめかしい女性の体や手をプリント。透け感のあるタイトドレスの内側に閉じ込められたハイヒールは昨シーズンに通じる違和感のある突起を生み、ラテックスのセカンドスキントップスやパテントレザーのミニドレスはフェティッシュな印象をもたらします。セクシーや官能美の表現は、22年春夏のトレンドに浮上しましたが、この秋冬も継続。さらに幅が広がっています。

YOHJI YAMAMOTO

 今季は、デニムのロングシャツと「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」らしい黒のアシンメトリーヘムのドレスがドッキングしたようなルックからスタート。その後もクロップドジャケットやプルオーバーシャツ、スリムなジーンズなど濃いブルーやブラックのデニムアイテムと、ヘムがランダムに揺れる黒の生地を重ねたロングドレスを合わせたスタイルが軸になります。テーラリングは、スリムなシルエットに尖った肩と太いピークドラペルをあしらったデザインから、ボディーラインになめらかに沿うものまで。デニムやパファージャケットといったストリートウエアの要素と、レースや透け感のある素材のドレープで描くダークエレガンスのコントラストが印象的です。

 そして、毎回楽しみにしているのは、ショーで使われる日本の曲。日本人以外の観客はどんな感覚で聴いているんだろう?と思いますが、日本人としては心に沁みます。今季の選曲は、鈴木常吉さんの「思ひで」のカバー。タイトルを聞いてピンとこないかもしれないですが、そう、ドラマ「深夜食堂」のオープニングに流れるあの曲です。「ヨウジ」の静謐感のあるショーには、哀愁漂うメロディーがよく似合います。

VTMNTS

 2021年にスタートした「ヴェトモン(VETEMENTS)」による新ブランド「VTMNTS」初のリアルショーは、スーパーマーケットのモノプリ(MONOPRIX)跡地で開催されました。そこに登場した坊主や角刈りの男性、女性、そしてノンバイナリーのモデルは、怒りをむき出しにして、大股で風を切るように闊歩。その姿は、決闘に向かう不良グループのような印象を受けます。

 そんなモデルにも表現されているように、「VTMNTS」は“ジェンダーを問わない服を提案する”ブランドとのことですが、ベースとなるのはメンズウエアのワードローブ。肩の張ったボクシーなジャケットやチェスターコートから、バーシティージャケット、クロップ丈のパファージャケット、ウォッシュドデニム、ジップアップブルゾン、トラックスーツまでをさまざまな組み合わせで連打します。テーラードパンツの裾にはファスナーを用いたスリットをプラス。モデルの動きに合わせて躍動的に揺れ、そこからゴツいソールのカウボーイブーツを覗かせています。

 終盤に登場したジグソーパズルと青空のモチーフは、グラム・ヴァザリア(Guram Gvasalia)のパーソナルな記憶に由来するモノ。戦争により故郷ジョージアを離れてドイツに移住したときに、両親が買ってくれた青空のジグソーパズルに思いを馳せて、カーコートやスーツに落とし込んだそうです。

HERMES

 「エルメス(HERMES)」の会場は、フランス共和国衛兵隊の本拠地。これまで何度もショーに使用したことがある場所ですが、今回はなぜか正面ではなく横から入場するようになっていました。まず通されたのは、中庭のようなスペースで、ドリンクやフィンガーフードが振る舞われ、そこにある厩舎に入って馬と戯れることもできるという粋な演出。今日のワンコならぬ、今日のお馬さんのつぶらな瞳にいやされました〜。開始時間が近づき、ショー会場に移動すると、広がるのは緑っぽい砂が敷かれた空間。今季はメンズコレから砂を敷く演出が多いです。

 ショーが始まると、会場上部の両サイドに設けられた柱が並ぶ回廊のような通路にモデルが登場。その姿を見上げていると、地上のランウエイにモデルが現れました。今季のイメージは、パリジェンヌと馬術競技を掛け合わせた”ニュー・カヴァリエ(新たな騎士)”。黒のレザーとストレッチニットをストライプ状にはぎ合わせたジップアップジャケットとミニスカートのファーストルックを筆頭に、強くセクシーな女性像を描きます。「エルメス」で“セクシー”というのはちょっと意外でしたが、官能的というよりもヘルシー&スポーティーで若々しい印象です。

 膝下丈のドレスやジョッキーのような細身のパンツルックもありますが、新鮮なのは、レザーのドレスやスカート、ストレッチニットのジャンプスーツやパンツをミニ丈で仕上げ、ニーハイソックスや長いレッグウォーマー、ロングブーツを合わせるスタイル。ニットは透け感がポイントで、セカンドスキンのようにボディーラインを強調したり、胸元や首周りの細かいフリルをあしらってロマンチックなアクセントを加えたり。一方、アウターはメゾンのルーツを感じさせるデザイン。ウエストを絞ったコートやレザージャケットは乗馬服のようで、レザーのパイピングとパーツを配したカシミアのジャケットやコートは、ホースラグを想起させます。

 バッグはアイコニックな“ケリー”をアレンジしたモデルが豊作です!ショルダーバッグの“ダンス”や大きな長財布のような“トゥーゴー”は、犬の首輪から着想を得た“コリエ・ド・シアン”のブレスレットに通じるピラミッッドスタッズやリング付きのストラップでアップデート。両面を表になるようにツイストさせたデザインの新作も登場しました。

おまけ:今日のワンコ

 「VTMNTS」のショーにはモデルに抱えられて、ワンちゃん登場。バチバチの威圧感漂う空間が、急にほんわかした空気に包まれました〜。

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ブランドの卸売り事業を拡大させるWEBサービス「homula」とは?

 コロナ禍をきっかけに、アパレル業界でもさまざまな領域でデジタル化が進んでいる。小売店に対するブランドの卸売も例外ではない。その領域をサポートするべく生まれたサービスが「homula(ホムラ)」だ。同サービスは2021年12月に本格スタート。現在、登録ブランド数は250以上、登録バイヤー・小売店数は2500以上。全国各地の多種多様なブランドとバイヤーが日々取引を行っているという。「ブランドの卸売事業を成長させることにフォーカスし、“使わない理由がない”サービス設計を目指している」と語る福地峻homula代表取締役CEOに、「homulaでブランドの卸売事業はどう変わるのか」を聞いた。

ブランドと小売店をつなぐ
オンラインマーケットプレイスは、
何故生まれたのか?

―homulaとはどのようなサービスか? 

福地峻(以下、福地):端的に言うと、ブランドと小売店をマッチングさせるオンラインマーケットプレイスだ。オンライン展示会をhomulaで行い、既存取引先との受発注だけでなく新しい卸先を見つけることができたり、オフラインで展示会を行い、発注をhomulaで実施したりとさまざまな使い方をすることができる。また、ブランドによっては展示会後も多少在庫を持つことがあるが、そういった在庫の卸販売もhomula上でできるようになっている。

―そもそも、なぜhomulaを立ち上げようと考えたのか? 

福地:コロナ禍で、アパレル店の方から、コロナで展示会に行けなくなったり、新規のブランドを仕入れることに対してリスクを感じるようになったりして、仕入れがしづらくなったという話を聞いた。私自身、前職の金融時代にB2Bの取引において買う側のリスクを軽減するためのビジネスを立ち上げた経験があり、その知見を生かせるのではないかと考えた。社内メンバーに大手百貨店やセレクトショップ、ファッションテック出身者を迎えて、彼らに話を聞いたり、小売店側だけでなく仕入れ先であるブランドの方にもいろいろと話を聞いたりして機能を追加していったことで、今のhomulaのサービスに行き着いた。ブランドの卸売の成長を全力でサポートするべく、“使わない理由がない”くらいのサービスを目指して日々機能をアップデートしている。

“使わない理由がない”と
思わせるほどのメリットとは?

―ブランドにとって、homulaを利用することにはどのようなメリットがあるのか? 

福地:いくつかあるが、まず、費用面においては初期費用や固定費が無料で、発生する費用はhomulaを通じて新規の取引先を見つけた場合のみ、といった形を取っていることがある。機能面に関しては、取引対象となる商品を登録するだけで、既存の取引先や新規の取引先に対して、在庫販売〜展示会受注までをワンストップでできる。こういったサービスは私の知る限り、今のところ日本には存在していない。また、顧客管理機能が付いていることもポイントだ。取引先に対して展示会案内などのメールを簡単に作成して送ることができ、そのメールをどのバイヤーがどの程度クリックしているのか、受注用のページをどれだけ見ているのかを全て可視化できるようにしている。これにより、バイヤーの温度感が分かり、どのバイヤーに積極的にアプローチをかけていくべきかが一目瞭然になる。また、バイヤー側にとっても取引がしやすい仕組みを整えているため、ブランドとしては新規卸先の発掘だけでなく、既存卸先との取引ボリュームの増加にもつながるはずだ。

―「バイヤーにとっての取引がしやすい仕組み」とは? 

福地:まず、支払いや在庫のリスクを当社が負う形にしている。支払いに関しては、取引が成立した際、いったんは当社からブランド側に支払うようにしており、バイヤー側は60日後までに支払えば良い、ということにしている。在庫においては、初回取引に関しては当社がブランド側から買い取るような手法を取っており、バイヤー側は仕入れ後に当社に返品することができる。返品された在庫は当社の会員の方に販売しているため、最終的にはhomulaで在庫を抱えることもない。

挑戦する“リスク”を下げ、
ファッション業界をより多様に

―最後に、homulaを通じてどのような世界を実現したいのか? 

福地:ファッションにおいて、挑戦がしやすいような環境を作れればと思っている。ブランドや小売店は、立ち上げの際は少人数であることがほとんど。大企業でも、1ブランドは少人数のチームで回しているところもある。そのような中で挑戦していくことは尊いし、それが結果、新しいものや、人を熱狂させるものを生むことに繋がっていく。ただ一方で、挑戦する際にはリスクや、リスクに対する不安も生まれてくる。我々としてはリスクを限りなく下げることで、挑戦をする人たちがどんどん生まれるはずだし、さらにはそれがファッション業界の多様性の維持にも繋がってくると考えている。homulaではそのためのロードマップを引き、ユーザーの要望も取り入れながら新しい機能やバリューを打ち出していっている。私自身も事業に挑戦している身として、“挑戦する人たち”を全力で後押ししていきたい。

【ブランド成長事例】利用を
開始して数ヶ月で
新規取引先が約20件増

 カイタックインターナショナルが運営する「グランマ ママ ドーター(GRANDMA MAMA DAUGHTER)」は、コロナ禍でhomulaの利用をスタートしたブランドの1つだ。同ブランドを担当するカイタックインターナショナル卸営業部の丸川博文氏は、homulaを使い始めた理由について「コロナ禍で、新規卸先の開拓を行うには従来の営業スタイルを変えていく必要性を感じていた。そのような中で、homulaならブランドイメージを守りながら効率的に売上アップが行えるのではないかと感じて導入を決めた」と話す。「初期費用や固定費もかからずリスク低く始められたのも大きなポイント。作業工数が少なく、かつ与信リスクを気にせず受注が取れる点が非常に便利だ。コロナもありオフライン展示会での営業が難しい中、homulaでは温度感が高いバイヤーの可視化もしてくれるので、効率的な営業を行うことができ、開始から数カ月で約20件もの新規取引先を増やすことができた。UIもシンプルかつきれいで使いやすく、機能もどんどんアップデートされて使いやすくなっているので今後も楽しみ」。

INTERVIEW & TEXT : SHIN ISHIZUKA
問い合わせ先
homula

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「アルマーニ ビューティ」が主力ファンデーションを刷新 最高峰スキンケアシリーズから新美容液も発売

 「アルマーニ ビューティ(ARMANI BEAUTY)」は4月22日、アイコニックなリキッドファンデーション「パワー ファブリック ファンデーション」を「パワー ファブリック ファンデーション +(SPF20)」(全8色、各30mL、税込各8250円)としてリニューアル発売する。4月8日より、公式オンラインブティックにて先行発売する。

 同製品は、従来品の崩れにくいカバー力と軽いつけ心地はそのままに、ラスティング力とエアリーで快適な付け心地をプラスし、さらにパワーアップさせた。高濃度に配合された超微粒子ピグメントと、「アルマーニ(ARMANI)」のファブリックの織り方から着想を得た独自技術マイクロ フィル テクノロジーにより、色ムラのない陶器のようなセミマットな肌をかなえる。さらに、リキッドがパウダーに変化するクリーム トゥ パウダーテクノロジーにより、フルカバーでもべたつかない付け心地が長時間持続する。

 また、同ブランド最高峰スキンケアシリーズ“クレマ ネラ”から、美容液“クレマ ネラRV コンセントレート”(30mL、税込4万3450 円)も4月1日に発売する。植物の恵みを配合した有用成分リヴィセンタリスを肌に届けるため、独自のアクティブデリバリーカプセル技術を採用。緑色の微細なカプセルに閉じ込められた美容成分が、外的ストレスによるエイジングサインなどにアプローチし、若々しい印象の肌へと導く。

 「アルマーニ ビューティ」の新ミューズには、ブラジル出身のモデル・ 女優のヴァレンティナ・サンパイオ(Valentina Sampaio)が就任した。彼女はトランスジェンダー を公言した最初モデルの中の1人としてさまざまな雑誌やショーで活躍する。「パワー ファブリック ファンデーション +」を象徴する存在として訴求する。

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H&Mがスウェーデンで他ブランドの古着取り扱い開始

 H&Mはこのほど、スウェーデンの公式オンラインストアで古着の取り扱いを始めた。自社ブランドの「H&M」はもちろん、「プラダ(PRADA)」や「グッチ(GUCCI)」「バーバリー(BURBERRY)」から「ナイキ(NIKE)」や「アディダス(ADIDAS)」、「ザラ(ZARA)」(時期によってブランドは変動)まで幅広く扱う。これは、傘下の二次流通のプラットフォーム、セルピー(Sellpy)と連携して実現したもので、セルピーの公式サイトで販売していたものを、H&Mの公式サイトでも購入可能になったもの。現在このサービスは本国スウェーデンのみで利用可能だが、今後ドイツでも展開予定だ。

 セルピーは14年設立。不要なアパレル用品や雑貨などを売りたい顧客にバッグを送り、それを回収してオンラインで販売し、売り上げの40%を手数料として得ている。H&Mグループは15年からセルピーに投資しており、19年に買収。セルピーは20年にドイツで、21年にはオランダとオーストリアでもサービスを開始した。

 古着を購入にすると2021年3月に導入した、顧客のサステナブルな選択・行動に対してポイントを付与するコンシャスポイントが獲得できる。H&Mグループは循環型のビジネスモデル構築を目指しており、これまでにも古着回収サービスに始まり、リペア、リメイク、レンタルなどさまざまな施策を導入している。今回の取り組みもその一環で、循環型ファッションを直接消費者に訴求することを目的に、そして、より利便性の高いショッピング体験を提供したいという思いで取り入れた施策だという。

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スウェーデンのメンズシャツブランド「イートン」が日本でオンラインショップをスタート

 スウェーデンで1928年に創業したメンズシャツブランド「イートン(ETON)」は、このほど日本向けのオンラインショップをスタートした。価格はツイル素材のシャツが税込2万6500円、シルク100%のシャツが4万9500円など。

 同ブランドはシャツを「アイコニックな服」と形容し、ドレスからカジュアルまで幅広く、“自分を表現する手段”として提案する。1992年には、シワがつきにくい100%コットンのシャツを世界で初めて発売した。現在も、シャツ生地は全て自社で設計・管理する。

 英国のハロッズ、フランスのギャラリー・ラファイエット、米国のサックス・フィフス・アベニュー、ブルーミングデールズ、ノードストロームなど欧米の百貨店を中心に50カ国以上で販売中だ。今年からネクタイやポケットチーフ、スカーフに加え、スイムショーツやキャップもラインアップに加えた。

 デイヴィット・トーレヴィーク(David Thorewik)=イートン最高経営責任者は、「日本でのオンラインショップスタートを機に、すでに世界中で愛されている当社のシャツを日本のお客さまにも広く知っていただきたい」と話す。

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「ロクシタン」が「おそ松さん」とコラボ 限定デザインの“シアバター”が当たる

 「ロクシタン(L'OCCITANE)」は4月30日まで、「おそ松さん」とコラボレーションしたキャンペーン「#おそ松タンキャンペーン」を開催中だ。Snow Man主演の映画「おそ松さん」の公開およびブランドを代表する“シア”シリーズのカスタマイズ製品“マイシア”のリニューアルを記念したもので、特別なアイテムが当たるプレゼントキャンペーンを開催している。

 “マイシア”とは、ベストセラーの保湿バーム“シアバター”に、好きな色や「HAPPY BIRTHDAY」「THANK YOU」といったメッセージ、さらに名前などフリーテキストを入れられるカスタマイズ製品。今年1月にはこれまでのデザインやカラーバリエーションなどを一新し、人気の“シア ハンドクリーム”も新たにカスタマイズ可能になった。


 今回の「おそ松さん」 とのコラボレーションでは、豊かな個性を持つ6つ子の兄弟にちなんだ特別版の“マイシア”デザインが登場。プレゼントキャンペーンのA賞は映画「おそ松さん」のタイトルと公開日が入った限定デザインの“シアバター”12色セットを、さらにB賞には映画「おそ松さん」のオリジナルグッズ“おそまTシャツ”を用意する。「ロクシタン」の公式LINEアカウントから応募が可能だ。

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花王がロシアへ輸出出荷と広告活動を停止 ウクライナには50万ユーロ寄付

 花王は、ロシアへの輸出出荷および広告活動は停止する(女性や乳幼児の衛生的な暮らしを最低限維持できる製品のみ継続)。一方、ウクライナへの人道支援のため国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を通じて50万ユーロ(約6400万円)を寄付した。

 ウクライナ国内や避難先での暮らしに役立てるよう、「メリーズ(MERRIES)」のベビー用紙おむつ、「ロリエ(LAURIER)」の生理用品、「ビオレ(BIORE)」のハンドソープなどを日本の工業会を通じて寄贈する。さらに国内外の花王グループ社員を対象に募金を呼びかけUNHCRなどに寄付する予定だ。

 ロシア事業に関しては、今後も情勢変化に応じて随時対応する。

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「ポーター」がドーバー ギンザに銀座店をオープン 記念のバッグやシャツを販売

 「ポーター(PORTER)」は3⽉16⽇、ドーバー ストリート マーケット ギンザの4階に「ポーター」銀座をオープンする。これを記念して、ハンティングバッグや「ディガウェル(DIGAWEL)」とコラボしたシャツを発売する。「ポーター」の代名詞である“タンカー”シリーズをメインに、限定アイテムなどを展開する“ピーエックス タンカー(PX TANKER)”の最新作も先行販売する。

 ハンティングバッグは、チェック柄のショルダーバッグが2個セットになったもので税込2万9700円。2つをホックで留めて使えるほか、それぞれ単体としても使える。⾚×⻘、⻩×緑の2⾊展開だ。「ディガウェル」とのコラボシャツは、多数設けたポケットが特徴で2万3100円。“ピーエックス タンカー”は、スリングスコード付きなど財布3型を販売する(1万5400〜2万2000円)。

■「ポーター」銀座
オープン日:3⽉16⽇
時間:11:00〜20:00
定休日:不定休
場所:ドーバー ストリート マーケット ギンザ4階
住所:東京都中央区銀座6-9-5 銀座コマツビル⻄館

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最強の繊維商社集団へ、新会社MNインターファッションの今後をトップ2人に聞く

 1月1日、三井物産の繊維部門中核子会社である三井物産アイ・ファッションと日鉄物産の繊維部門が統合し、新会社MNインターファッションが誕生した。2021年2月に統合合意を発表。売上高は旧三井物産アイ・ファッションが796億円、旧日鉄物産繊維部門が984億円で、単純合算で約1800億円という巨大企業が誕生する。繊維商社の合従連衡の号砲にもなった統合の今後を、キーマンである木原伸一社長(旧三井物産アイ・ファッション会長)と吉本一心(かずみ)副社長(旧日鉄物産常務執行役員)に聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):統合合意から約1年。社内外の反応は?

木原伸一社長:水面下ではコロナ前から統合に向けて動き出しており、1月1日の新会社発足で、山でいえば5合目まで来たといったところ。お互い上場企業なので、水面下での話し合いも、知っていたのはごく一部の役員のみ。社員にもなかなか情報を開示できず、とても心配をかけたと思う。取引先への売り上げなどの情報交換も(新会社発足の)1月1日までは一切できず、その意味でも統合の具体的な道のりは始まったばかりだ。オフィスの統合は4月1日なので、現場の社員にまだ実感は湧きづらいと思う。

吉本一心副社長(以下、吉本):昨年2月の基本合意の発表はコロナ禍の真っ最中。この2年の若手の離職率は従来よりも若干高かったが、それは統合というよりもコロナ禍に伴う業界全体の不振が理由だと分析している。中堅以上に関しての離職には影響はほぼない。

WWD:人事制度や組織、取引の統合はどうなる?

木原:現時点では組織や人事制度にはほとんど手を付けていない。経営幹部間では今後についてかなりディスカッションしてきたが、「将来のあるべき姿とは何か?」といった企業理念から中長期的な業績目標、人事設計まで、全社員と議論し、共有した上で、1年をかけて変えていく。現時点で言えるのは、「お互いのいいところを見つけましょう」ということ。今はオンラインで、お互いの商売の勉強会などを行っており、アプローチや商売のやり方の情報交換を行っている。

吉本:大枠で決まっているのは、従来の商社像にこだわらず、川上から川中、川下までサプライチェーン全体でやれることはすべてやる、強い企業になろう、ということ。両社ともアパレルOEMが主力の事業だったので意外に思われるかもしれないが、取引先の重複については全体の3割以下で、そういった部分での整理・調整という作業はそれほど多くない。それに、かつては例えば取引先とのゴルフコンペなどを通じて、競合であっても交流があったりしたが、最近はそういったことも多くないようだ。ほとんどの社員は、お互いに交流がない状態だった。

WWD:個を重視し伝統的にプロパー社員の育成に力を入れてきた日鉄物産と、外部人材も多く混成部隊である三井物産アイ・ファッション。異なる社風を、どう融合していくのか?

吉本:まず前提として、成長への意思、誠実さ、顧客満足度の高さなど共通する部分は多い。その上で異なる部分をあげるとすれば旧日鉄物産は組織がニットやカットソーで、海外に自社の縫製工場も多く構えていて子会社も多い。一方、旧三井物産アイ・ファッションは顧客単位の組織で、高機能素材「パーテックス」など素材に強いといった面がある。理想はそれぞれのいいところをハイブリッドで組み合わせることだ。もちろん物量を出せれば、貿易、物流などのコストのシナジーも出せる。そういった部分は細かい項目を書き出して、精査しているところだ。

木原:私からすると、日鉄物産は現場が強い。数字へのコミットが強く、製品に対する知識や知見も深い。こうした知見を融合できれば、取引先へのサービスレベルもアップできるし、その上で規模や取引先の統合できるのでサプライチェーン全体の強化にもつながる。シナジーは大きい。

WWD:シナジーを発揮するという意味ではデジタル分野が大きいのでは?

吉本:例えば3DCADの分野では、三井物産はすでにデジタルクロージングという事業会社を持っており、この部分の知見を活用できるのは単純に大きい。両社とももともとデジタル投資には継続的に取り組んでおり、今後はさらに加速する。

木原:特にデジタルに関しては、共通化やスケールが重要になってくる。その意味ではMNインターファッションだけというより、取引先に加え、競合他社も含めた大きな連携も見据えている。

WWD:株主構成は三井物産50、日鉄物産50の完全な折半出資。親会社が2つになり、経営判断が遅くなる懸念はないのか?

木原:そもそも統合は、変化の激しい時代の中でより迅速な経営判断をするためにどうするべきか、というのが出発点だった。投資判断なども含め、経営面での自由度はずっと高くなる。

WWD:繊維商社の今後をどう見る?

木原:商社の繊維・アパレルビジネスということで言えば、実際には10年前から危機感はかなり高かった。コロナ禍でいよいよ顕在化した、というのが実際のところだ。従来の枠組みだと繊維専門商社と言われる企業も、実際には非衣料や、コスメなども含めたライフスタイル全般に事業領域を広げており、だいぶ個性がはっきりしてきた。実感としても競争相手はだいぶ変わってきた。10年後20年後はさらに変わっていく。

吉本:個人的には、水面下で進めてきた統合作業に加え、20年6月からは繊維事業部門の管掌になり、事業全般を見ることになってかなり大変だった。だが今は、以前はそれぞれ別々にしていた商社の今後のような議論を、文字通り一体となってできるようになって、それだけでも個人的にはとてもワクワクしている。足元でも市況は回復基調にあり、今は上がるだけという状況だ。

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「ヴェルサーチェ」が銀座並木店をリニューアル カイマンレザーのバッグなどを限定販売

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」はこのほど、銀座並木店をリニューアルオープンした。3フロアからなり面積は545平方メートル。メンズ、ウィメンズの服をはじめ、フレグランスや時計、バスローブや食器などもそろえる。

 外観は幾何学模様の“ラ グレカ”柄のミラーサテンシートで飾り、店内はゴールドカラーの什器と大理石をミックスした。一見、真っ白な壁面にもさまざまなパターンを用いる。

 リニューアルオープンを記念して、ウィメンズはカイマンレザーを用いた“ラ メドゥーサ”のバッグ(税込274万100円)とカードケース(12万3200円)を、メンズは同じくカイマンレザーを使った“メドゥーサ ビギー”のクラッチバッグ(133万9800円)と財布(12万2100円)、二つ折り財布(25万9600円)を銀座並木店限定で販売中だ。

■「ヴェルサーチェ」銀座並木店
時間:11:00〜20:00
住所:東京都中央区銀座6-7-12

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「ヴェルサーチェ」が銀座並木店をリニューアル カイマンレザーのバッグなどを限定販売

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」はこのほど、銀座並木店をリニューアルオープンした。3フロアからなり面積は545平方メートル。メンズ、ウィメンズの服をはじめ、フレグランスや時計、バスローブや食器などもそろえる。

 外観は幾何学模様の“ラ グレカ”柄のミラーサテンシートで飾り、店内はゴールドカラーの什器と大理石をミックスした。一見、真っ白な壁面にもさまざまなパターンを用いる。

 リニューアルオープンを記念して、ウィメンズはカイマンレザーを用いた“ラ メドゥーサ”のバッグ(税込274万100円)とカードケース(12万3200円)を、メンズは同じくカイマンレザーを使った“メドゥーサ ビギー”のクラッチバッグ(133万9800円)と財布(12万2100円)、二つ折り財布(25万9600円)を銀座並木店限定で販売中だ。

■「ヴェルサーチェ」銀座並木店
時間:11:00〜20:00
住所:東京都中央区銀座6-7-12

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「ARとVR、一緒にメチャクチャ面白いことを!」 AR三兄弟長男と「バーチャルマーケット」主催社CEOが意気投合対談

 日本の身体を世界に発信するデジタルパフォーマスと、人体データのアーカイブ実践プロジェクトが始動し、3月2日、「バーチャル身体の祭典 VIRTUAL NIPPON COLOSSEUM」の動画およびアプリ「社会実験」が配信された。総合演出をAR三兄弟の川田十夢が担当した。

 アプリをダウンロードし、画面を開くと、ARで噺家が登場し、新作落語「メタ講釈」を披露。その口上に合わせて、次々にパフォーマーが現れる。太鼓がリズムを刻み、ワラのミノを被った八百万の神「加勢鳥」が出現。ダンサーのアオイヤマダが舞い踊り、パラアスリートの前川楓の跳躍、舞踏集団「大駱駝艦」の村松卓矢の怪奇なパフォーマンスの間をプロスケートボーダーの西矢椛が滑り抜けていく。笛の音も加わり、最高潮へ。さまざまな身体の動きを“祭り”として組み立てた。スマホをいろいろな方向に向けるだけで、まるでその祭りの輪の中にいるかのような体験ができる。

 配信当日の公開記念リレー式カンファレンスでは、川田を司会にプロジェクト参加者らが制作過程や感想を語った。最終セッションには世界最大級のバーチャルイベント「バーチャルマーケット」を主催するHIKKYの舟越靖CEOが登場。「メタバースと現実の交差点としてのVR/AR」について、熱い議論を交わした。これをきっかけに新たなARとVRの融合プロジェクトが始動しそうだ。トークセッションのハイライトを紹介する。

川田十夢 (以下、川田):ARやVRを長くやっている人の中で、舟越さんの活動は、次の一手を実例をもって積み上げていて、芯を突いていると見ています。注目だけでなく、資金も集めていて素晴らしいです。

舟越靖HIKKY CEO(以下、舟越):ありがとうございます。僕はクリエイターの活動の価値を上げるということがライフワークで、目下はVR空間内のクリエイターの力を社会に認めてもらえるように活動しています。彼らのクリエイティビティーを生かしながら、ビジネスと組み合わせて、その価値を高めたいです。

川田:今日は2つ聞きたいことがあるのですが、今回、いろんなフォルムを、動きも含めてデータ化しました。このデータに対する需要はあるのでしょうか?

舟越:今後メタバース企業がどんどん出てくる中で、プラットフォームも乱立します。そうすると今度はコンテンツが必要になります。例えば有名キャラクターのアバターがあるとしても、そこにいろんなエモーション(動き)が必要になってきます。エモーション自体を買う文化はすでにゲームにはありますが、VRのSNSでは今のところその文化があまりないですね。プラットフォームベースで売れられたり、買わないと面白く遊べないようなムーブが起これば、ゲーム業界以外でも需要が出てくるんじゃないかと思います。

川田:そのムーブを仕掛けるのが大事なんですかね?

舟越:こちら側で仕掛けるというよりは、海外だったらインフルエンサーが広めることがよくありますね。日本はどちらかというと皆がじりじり使って広まっていく感じで、一気に広がることははなかなかないです。海外でいきなり売れるようになることはあるかもしれないです。

川田:今回、われわれは加勢鳥という山形県上山市の民俗行事に登場する八百万の神のデータを取ったんです。データをよく見ると、ワラのミノの三角の穴から中にいる人の目まで見えるというレアなものなのですが、このデータ、1000万円くらいで売れないですかね?

舟越:1000万円(笑)は分からないですけれど、小売りができたらいいですよね。いろんなプラットフォームが買い付けに来るかもしれないし、売り上げに応じた課金方式というのもありですし、そういう動きは出てくると思います。

川田:こういう民族的なものってまだそんなにデジタルデータになっていないと思っていて、シリーズ化を考えています。皆がミノを被って、VR上で「カッカッカー」と練り歩いたら面白いと思うんです。

舟越:何がウケるかは、ジャンルにもよると思いますが、自分ではやらないような動きをエモーションとして販売していたら買うと思います。無料配布もあるでしょうし。流行ってくれば、LINEのスタンプみたいに、「とりあえず買う」という流れにはなりそうです。

虚と実をつなぐ接点としてのAR

川田:そういうのが企画的に必要ですね。もう1つお話ししたいのが、虚と実の間にある、例えば渋谷の街がバーチャルになったりしていますが、現実との接点が欲しいですよね。その時にARを媒介にして虚と実の交差点みたいなものを街々で作っていけば、新しいコミュニケーションが生まれるんじゃないかと思うんですけれど、どうですか?

舟越:それはめちゃめちゃ生まれます!以前十夢さんがツイッターに上げているのを見たのですが、公衆電話に置いてある箱にスマホをかざすとブロックみたいなものがARで現れて、そこにコインが隠されている、というものでした。普通に街を歩いて、その場所が価値化することはあまりないですが、何かを起点にARを使って、何かを呼び出す。呼び出すんですけれど、十夢さんがやっているのは、ただ呼び出すというよりは、そこに価値を作っているんですよね。隠しブロックを見つけたらポイントがもらえるということになったら、何もない道が宝物が潜む場所になるじゃないですか。僕に売らせてもらったら、すぐに大きな売り上げを作れる自信があります(笑)。

 僕らバーチャル側から見ていると、ARって、VRで無限に広がる世界を現実側から覗き見る装置として捉えています。そして、リアルにいながらスマホでバーチャルにアクセスできるものをやると、そこにコミュニケーションが生まれます。まさに僕らはそういうことをやろうとしているのですが、イケてる演出や発想は十夢さんのようなクリエイターしかできないし、そういうアイデアや発想がないとすごくダサい感じになっちゃうんですよね。

川田:そうなんですよね。本当に虚と実ののぞき穴なのかもしれないし、1カ所でもつながっているところがあるだけで変わってきますよね。

舟越:本当にそうです。あと、交差点という意味だと、僕らはJR東日本と業務提携していて、鉄道をVR化しています。VR上の移動に駅も電車もいらないと考えるかもしれませんが、VR化することで、いっぱい発見があるんです。例えば、階段の段差の隙間を広告にして、下から見るとカッコいいみたいなアイデアをVRで実現したら、「これ、スゴイ!やろうよ」とリアルでも実施する動きになったりしています。面白い発想を、VR上ならやってみることができますよね。

川田:まさに「VRから出たまこと」ですね。

舟越:うまいですね!それで、リアルな秋葉原に行って、何かを体験すると、バーチャル空間の普段行っていないところが開いたり、バーチャル空間での行動によってクーポンがもらえて、秋葉原のカレー屋で値引してもらえたりとか。ゲームの要素と近いかもしれないですが、そういう行動が価値化する感じを作り出したいです。その接点をつけるのはARで、例えばバーチャルの街で地蔵があった場所と同じリアルな場所で「そういえばここに地蔵があった」と思って、スマホをかざすとARの地蔵があって、現実にはそこに何もないのに観光スポットになるみたいなことが起こせるんですよね。

川田:いいですね。そういうことが実際に巻き起こっているんですね。

舟越:僕らはやり始めています。ARの開発は専門ではないですが、今、作れる環境は整ってきています。でも、大事なのが企画性なんです。今回の十夢さんの作品とか、やっぱり普通じゃできないんです。これまで培ってきた経験もあると思いますが、センスなんですよ。そういう企画性がないと面白くなくて、「(ARもVRも)2度とやらない」になってしまう。この面白さや企画性が一般的な大企業がやると抜けてしまいがちなので、僕らが発想のイケている人たちと一緒にやりたいんです。

川田:そういう虚と実の行き来の時にARをやればいいのですが、VRとARって同じRなのにあまり界隈が会話してないんですよね。

舟越:そう。僕はそれをゆゆしき事態だと思っていて。どっちもCG使うし、ある意味同じような物じゃないですか。それを全くの別物として考えて、「ARはやるけれどVRはやらない」みたいなことっておかしいですよ。そこを市場として分けようとする感じが腹が立って仕方ないです。

川田:周りが無理に比べようとして僕たちの仲を引き裂こうとしていますよね。

舟越:そうそう。むしろ接点しかないくらいですよ。

川田:会話をしていきましょう。テクノロジーは近しいところがありますし、一緒にやることでしか開かない扉がありますね。

舟越:そう、それがさっき言ったようにARを使ってどう体験させていくかというところで、「これ、面白い!」ということをどう実現するか。それが腕の見せ所です。まずはメチャクチャ面白いことをARとVRでやりましょう!

川田:やりましょう!

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ロシア料理の定番『ボルシチ』は、実はウクライナ料理だった。「ウクライナ料理店では出数5倍も」

2月24日に、ロシアが南隣のウクライナに軍事侵攻を開始して以来、ウクライナの日本大使館でかつて料理長を務めていた、渋谷区富ヶ谷の「ベトラーヴ ビストロ ジロー」オーナーシェフ、飯島二郎氏のもとには、「ウクライナを支援したい」、「ウクライナやウクライナ料理についてもっと知りたい」という問い合わせが急増。レストランには、受け切れないほど予約が殺到している。
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ロシア料理の定番『ボルシチ』は、実はウクライナ料理だった。「ウクライナ料理店では出数5倍も」

2月24日に、ロシアが南隣のウクライナに軍事侵攻を開始して以来、ウクライナの日本大使館でかつて料理長を務めていた、渋谷区富ヶ谷の「ベトラーヴ ビストロ ジロー」オーナーシェフ、飯島二郎氏のもとには、「ウクライナを支援したい」、「ウクライナやウクライナ料理についてもっと知りたい」という問い合わせが急増。レストランには、受け切れないほど予約が殺到している。
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凄いのが出てきたよ「成人式の翌朝、目が覚めたら秩父警察署に寝ていました」 株式会社Belief 本間社長

株式会社Belief 代表取締役 本間亮佑氏(1989年8月9日生まれ)わずか3カ月で2つの高校を退学、17歳で東京に出て歌舞伎町ホスト、キャバ嬢のスカウトマンなど、5年間で12回の転職を繰り返し、危ないことも数多く経験。自身の成人式では友人と酒を飲んで暴れて全国ニュースとなり、目が覚めたら秩父警察署で寝ていた。一体、本間氏はどんな道筋をたどって外食業界に...
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「ネクストリーダー」の条件を考える:記者談話室vol.23

 「WWDJAPAN」ポッドキャストの「記者談話室」は、ファッション業界のその時々のニュースや話題について、3人の記者が分かりやすく解説したり、時には脱線したりしながら、掘り下げていきます。

 第23回は「『ネクストリーダー』の条件を考える」です。WWDJAPANではファッション業界やビューティ業界の今後を担う「ネクストリーダー」を選出しています。新しい時代を切り開く若手リーダーとはどんな人たちなのでしょうか。受賞者が登壇したイベント「Next Generation Forum」(3月2日、ルミネ・WWDJAPAN共催)をアーカイブ配信しています。下記の特設サイトから登録し、ぜひご視聴ください。

【今回のキーワード】
WOTAの前田瑶介さん/持ち運べる浄水場/エブルの佐藤怜さん/アートとイヤホン/人柄/三越伊勢丹の神谷将太さん/廃棄デニム/社会課題の解消/ブラストの石井リナさん/女性のエンパワーメント/米ダイアン フォン ファステンバーグのギャビー・ヒラタさん/さまざまなリーダーの形/経営者・小嶋陽菜さん/アイドルとして培った経営感覚

出演者:
林芳樹(はやし・よしき):1972年、千葉県生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、98年に業界紙の日本繊維新聞社に入社。広告営業を経て編集記者になり、メンズウエア、スポーツウエア、SPAなどを取材する。2009年2月にINFASパブリケーションズに入社。「WWDジャパン」編集部に配属され、主にビジネスニュースを担当する

横山泰明(よこやま・やすあき):1978年生まれ。繊維・ファッション業界紙「日本繊維新聞」の記者を経て、2010年から「WWDジャパン」で記者。合繊メーカー、素材、商社、EC、ファッションビル、ショッピングセンターを担当。東京外国語大学ヒンディー語専攻出身

五十君花実(いそぎみ・はなみ):1983年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2006年に繊研新聞社に記者として入社。大手アパレル、セレクトショップ、百貨店、デザイナーズブランド、海外コレクションなど一通りの分野を経験した後、2018年3月にINFASパブリケーションズに「WWDジャパン」記者として入社。同年5月からニュースデスク。現在の取材分野はグローバルSPA、ウィメンズアパレル、百貨店など

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「クリスチャン ルブタン」初のファンデーションが登場

 「クリスチャン ルブタン(CHRISTIAN LOUBOUTIN)」は4月15日、ブランド初のファンデーションとしてクッション仕様の“タンフェティッシュ ルクッション”[SPF30・PA++](全5色、レフィル・各税込8250円)を発売する。ブランドの紋章モチーフをハンドメイドの刺しゅうでデザインした専用のケース(税込9680円)も用意する。なお、世界に先駆けて、伊勢丹新宿本店と阪急うめだ本店、公式ECサイトでは4月13日に先行販売する。

 “タンフェティッシュ ルクッション”は、ダイヤモンドパウダーを配合し、サテンのような艶肌を演出する。リキッドファンデーションのようなテクスチャーで、保湿効果のあるエモリエント成分やヒアルロン酸などを組み合わせ、潤いのある軽い付け心地を実現した。ライトからミディアムのスキントーンに合わせたニュートラル、クール、ウォームの5色を展開する。

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