数回前の連載で述べた、「私のレザー企画」がついにお目見えする。今回「パスカルマリエデマレ(PASCAL MARIE DESMARAIS.以下、PMD)」がローンチするのは、初めてのローファーだ。
靴の生産過程や販売方法は、衣類とはまったく違う。使う道具や技、資材だって異なる。ハーフサイズごと、準備する数だって違う。同じなのは、モノづくりへのパッションや情熱だ。そんな初挑戦を迎えるきっかけは、「キッズラブゲイト(KIDS LOVE GAITE)」の山本真太郎デザイナーとの出会いだ。山本デザイナーのスタジオで触れた、ロンドンを感じさせるシューズの数々に「この人の靴を履いたら、かっこよくなれる」とすぐわかった。パンクばかり聞いて育った私には未知の世界の教科書のようで、すっかり魅了された。今回「PMD」とのダブルネームを制作するにあたり山本デザイナーは「使われなくなった、捨てられるはずの革を使用してみないか?」と提案してくれた。当時の私はそんな存在すら知らなかったが、どの業界でも少しでも傷がついたり規格外だったりの商品や素材の処理の方法は同じ。こうして皮革工場に赴き、上質なレザーを作る上で革を傷つけないよう保護するために用いるクレイタンピングレザーと出合い、「これを使わせて欲しい!」と決めた。役目を終えたクレイタンピングレザーは、何百回も使われたレザーだからこその風合いを持っている。レザーをずっと守ってきたのかと思うと、可愛く思えてしまうほどだ。でも、あまりの使用回数から大きな穴が空いてしまったり、柔らかくなりすぎてしまったりすると、役目を終えるのだという。そんなレザーを救出し、山本デザイナーのディレクションで美しすぎるほどのアイテムに生まれかわった。
PROFILE:(きた・やすゆき)1987年、大阪府出身。アパレル業界で働く両親の元に生まれ、幼い頃からインポートの洋服や文化に囲まれて育つ。2007年、近畿大学の在学中に「アーバンリサーチ ドアーズ」のショップスタッフとしてアルバイト入社。10年、同社に新卒で入社。店長職を経て、ブランドPRやバイヤー、イベント企画、家具の企画、CSRなどを兼任し、野外のキャンプイベントなども担当した。18年、MILKBOTTLE SHAKERSの屋号でフリーランスのブランディング・ディレクターとしての活動を開始。19年に会社を設立し、代表に就任。現在は大手アパレル企業のアップサイクルプロジェクトや障がい者雇用の設計、コンサルティングやブランディング、商業施設のイベント企画やデザインのほか、一般社団法人Green Down Projectのソーシャルデザインディレクターとしても活動する
ラルフ ローレンとモアハウス、スペルマン両大学のパートナーシップによるカプセルコレクション PHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAURENPHOTO : NADINE IJEWERE / POLO RALPH LAUREN
「オールジェンダーストア」の隣接区画には、インクルーシブな取り組みを発信するイベントスペース(カレンダリウム)を新設した。第1弾としてヘラルボニーが運営する「HERALBONY CARAVAN in 渋谷」が、4月27日までの期間限定でオープン。FABRIC TOKYOとヘラルボニーのコラボアイテムを展開する。ヘラルボニーが契約する3人の作家が描いたアートを裏地に使用したジャケットを制作した。17日から先行予約を開始した。
そんな彼女が昨年、古着を使ったアップサイクルブランド「サイクリング(CYCLEING)」を立ち上げた。自ら問屋に向かい古着を買い付け、独自のセンスで新たな命を吹き込んでいる。代々木上原のセレクトショップ、ブレスバイデルタ(breath by delta)でポップアップを開催するなど、活動の幅を着実に広げている。そんな彼女に、ブランド立ち上げの経緯や、サステナビリティに関するこれまでの活動などを聞いた。
「グッチ・ジェンダー・キャンバス」は、ジェンダー平等の声や訴えを一つに結集するグローバルキャンペーン「チャイム・フォー・チェンジ(CHIME FOR CHANGE)」に基づくもので、誰もが自由に自己表現できる未来を目指す「グッチ」のブランド理念に則った活動だ。ディスカッションを含むオンラインコンテンツは公開後、4月30日まで何度でも視聴できる。