草間彌生、アニッシュ・カプーア、荒川修作 「世界の終わりと環境世界」展開催

 ジャイル ギャラリー(GYRE GALLERY)は、「世界の終わりと環境世界」と題したアート展を5月13日から7月3日まで開催する。出展作家は、草間彌生、荒川修作、アニッシュ・カプーア(Anish Kapoor)、アキ イノマタ(Aki Inomata)、加茂昴、大小島真木、リア・ジロー(Lia Giraud)の7人。プレスプレビューで作品説明を行った大小島真木の言葉「知識で鈍化されてゆく人間の自然力をアートで改めて問い直したかった」が象徴するように、人間と自然の関係についてマクロとミクロの視点で考えるきっかけを与える展覧会だ。

 入り口で迎えるのは、フランスの国立自然史博物館とリア・ジローが共同開発した、光に反応する微生物の動きをとらえた作品「エントロピー(2015)」。微生物という目に見えない存在を通じて、人間が自然に手を加え、その中で自然が動いている現実について考えさせられる。荒川修作の作品「Why Not―終末論的生態学のセレナーデ」は、閉鎖された空間で裸の女性や子どもたちが動く映像作品で、本展を企画した飯田高誉スクールデレック芸術社会学研究所所長はそれを「服という記号を取ったとき、人間の自然力が見えてくる」と説明する。本展のテーマである、環境や自然が人間といかにつながっているかを体感できる迫力ある作品だ。

 草間彌生の作品「草間の自己消滅(1967)」は、ひまわり畑でひまわりに埋もれる草間自身をとらえたパフォーマンス作品で、反戦運動が高まる1960年代後半の空気を受け取るとともに、草間彌生美術館の「ひまわりの部屋」の原点を想起する。

 飯田所長は「核の脅威と地政学的緊張、環境破壊と地球温暖化―世界の終わりーは、いまや宗教的予言でも科学的予言でもなく、今ここにあり身体的に知覚され経験されるカテゴリーだ。本展では人間中心主義から脱却しわれわれがすべて異なる環境社会に生きていることへの認識できるかを問いかけてゆく」と話している。

■「世界の終わりと環境世界」展
会期:〜7月3日
会場:ジャイル ギャラリー
住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1
入場料:無料

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三越伊勢丹HD22年3月期は59億円の営業黒字 百貨店事業は回復途上

 三越伊勢丹ホールディングス(HD)の2022年3月期連結業績は、小売業の売上高に相当する総額売上高が前期比11.8%増の9121億円、営業損益が59億円の黒字(前期は210億円の赤字)、純損益が123億円の黒字(同411億円の赤字)だった。主力の百貨店事業は63億円の営業赤字だったが、クレジット・金融事業が60億円、不動産事業が55億円の営業黒字を計上し、利益を押し上げた。

 百貨店事業の売上高は前期比14.6%増の3739億円。営業損益も前期と比較すれば239億円の改善。人件費や地代家賃、宣伝費などの収支構造改革により、販管費は前期との比較で262億円分削減した。細谷敏幸社長は「コロナを経てこれまでの既成概念にとらわれない改革を行い、より強靭な企業に生まれ変わりつつある」と手応えを口にする。

 細谷社長が就任以降注力する、個人外商やカード・デジタル会員を総称した「識別顧客」の拡大も進展した。22年3月期の個人外商の売上高は前期比10.3%増、年間購入額100万円以上のカード会員の売上高は同33%増と伸ばした。

 23年3月期連結業績は、総額売上高が前期比15.1%増の1兆500億円、営業利益が同2.3倍の140億円、純利益が同37.8%増の170億円を予想する。百貨店事業の営業損益は40億円の黒字を見込む。子会社三越伊勢丹の国内既存店売上高は14%の増収を予想し、コロナ前の19年3月期と同水準を射程に入れる。「足元の4、5月は国内のお客さまに支えられ、インバウンド売り上げがほぼない状況でも18年の水準を上回って推移している。このペースを続ければ達成不可能な目標ではないはずだ」。

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「アライア」が日本初の直営店をオープン ピーター・ミュリエのコンセプトを反映

 「アライア(ALAIA)」はこのほど、日本初となる直営店を東京のギンザシックス(GINZA SIX)3階にオープンした。ピーター・ミュリエ(Pieter Mulier)=クリエイティブ・ディレクターによるコンセプトを反映した世界初のブティックで、ストアデザインは建築家のソフィー・ヒックス(Sophie Hicks)が手掛けた。

 店内は、コレクションに焦点を当てるためのシンプルなデザインが特徴だ。パリ・マレ地区ムーシー通りの本店を想起させるスチールフレームやマットセメントをはじめ、ブランドの頭文字“A”を意識した構造など、タイムレスで親しみやすい店舗に仕上げている。店内のスクリーンには、最新コレクションのストーリーを紹介。パリのアトリエの様子など、ブランドのクリエイティブを伝える。

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ワコールHD営業黒字に転換 22年3月期、欧米事業が急回復

 ワコールホールディングス(HD)の2022年3月期連結業績(米国会計基準)は、営業損益が50億円の黒字だった。前期の11億円の赤字から転換した。米国・欧州事業がコロナ前を上回る業績を達成し、国内の中核会社ワコールの損失を補った。投資有価証券の評価損を計上したため、純利益は前期比34.4%の46億円だった。

 売上高は同13.6%減の1728億円。前々期(20年3月期)の1868億円には及ばないものの、約207億円の増収だった。国内ワコール事業の売上高は881億円で同2.3%の増収にとどまったのに対し、海外ワコール事業が596億円で同44.3%の大幅増収を記録した。

 ピーチ・ジョン事業は売上高が同2.7%増の125億円、営業利益が同3.8%増の16億円。前期に比べて巣ごもりによるEC(ネット通販)需要は落ち着いたが、話題性のある商品企画で引き続き高い利益水準を確保した。

 今期(23年3月期)から国際会計基準に切り替える。これまでの実績との単純比較はできないが、今期の業績予想は売上高2050億円、営業利益65億円、純利益55億円とする。

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