“メイクの遊び場”をうたう「ヴァレンティノ ビューティ」旗艦店 楽しさを生む仕掛け

 「ヴァレンティノ ビューティ(VALENTINO BEAUTY)」は昨秋日本に初上陸しました。ここ数年続いたファッションブランドのコスメ参入の中でも、ロレアルとのライセンス契約である点やレディ・ガガ(Lady Gaga)の起用などで注目度が高く、ファッション好きからもコスメ好きからも着実に支持を集めています。この春東京・表参道にオープンしたフラッグシップショップは、欧米を中心に世界に36あるショップの一つで、日本は韓国とほぼ同時期のショップオープンとなったそうです。メイクアップとフレグランスの全ラインアップがそろう国内唯一のショップを体験し、人気の秘密を探りました。

ピエール・パオロピッチョーリによる特別なピンク

 ブランドカラーには、「ヴァレンティノ」のピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)=クリエイティブ・ディレクターがビューティのために作ったピンクがかった赤を用いています。ファッションでは真紅の赤が印象的ですが、ビューティの店舗ではこの特別な赤が映えるピンクの内装となっているそうです。店内のデザインは硬い黒と柔らかいピンクの組み合わせで、“クチュールとストリートのクラッシュ”をテーマとする「ヴァレンティノ ビューティ」ならではの世界観。ビューティとファッションをつなぐことを大切にしており、壁面を飾る写真もピッチョーリ=クリエイティブ・ディレクター自ら撮影したもの。

ライブ配信やセルフィー用のフォトブースを設置

 店内にはライブ配信やセルフィー撮影ができるスタジオが設置されています。ミラーにブランドロゴを施すなど“映える”スペースとなっており、写真を撮って帰るお客さまも多いとか。「ヴァレンティノ ビューティ」は“ストアはラグジュアリーな遊び場、オンラインは手に広がるアトリエ”とうたっており、シームレスなショッピング体験に力を入れています。店内には至る所にオンラインショップへの入口としてQRコードが設置され、オンラインカウンセリングや色選びのコツなどのコンテンツも充実しています。店舗で刺激されたクリエイティビティを自宅でも発揮してメイクを楽しむことができます。

メイクを一緒にクリエイトする“ドリームクルー”

 「ヴァレンティノ ビューティ」では、美容部員をドリームクルーと呼びます。夢の体験をしてもらうという意味があるそうです。ドリームクルーの制服はピッチョーリ=クリエイティブ・ディレクター監修によるもので、ボンバージャケットやスウェットなど数パターンある中からドリームクルー自身が組み合わせて思い思いのヘアスタイルやメイクとともに個性を表現しています。店内には全身鏡があり、メイク込みでファッションを楽しむこと、その人なりの美を突き詰めてほしいという思いを伝えています。タッチアップでは、シルバーとゴールドのアクセサリーから好きな方を選んで、それに合ったメイクも提案してくれます。

店頭限定のギフトラッピングサービス

 店頭だけのサービスとして、トートバッグとロゴ入りの赤いリボンで包装するギフトラッピング(有料)が人気。リボンにはセラミックの留め具がついていて、好きなフレグランスを吹き付けてディフューザーとして香りを楽しむこともできるそう。バッグはエコバッグとしてなど使い道があり、それ目当てのお客さまもいるとか。「ヴァレンティノ ビューティ」は、サステナビリティに配慮して製品設計を行なっており、リップやパウダー系もレフィル対応の製品が多くあります。店舗設計も可変式の什器を使用して、廃棄を軽減している点も注目です。

人気No.1は意外にもベースメイクアイテム

 店頭で最も人気が高いのは、化粧下地としてもハイライトとしても使える“Vライター”(25mL、税込7040円)。リキッドタイプでソフトなパール感が肌に艶を与えます。マスクから出ている肌にちょこっと付けするなど、マルチに使えるのがブランドらしいアイテムです。カラーメイクでは目元と頬のマルチに使える“アイ2チーク”(税込7040円)のギフト需要が高く、フェイスパウダーとリップスティックをセットしたブランドのアイコン的アイテム“GOクラッチ & ミニロッソ”(税込2万4970円)も定番で人気があるそうです。

 現在、同店ではリップコレクション“ロッソ ヴァレンティノ”の発売を記念して、期間限定で“COLOR YOUR SUMMER DAY”キャンペーンを実施中です。ヌードカラーのリップコレクションにインスパイアされた特別なウインドーディスプレーは8月末ごろまでなのでぜひチェックしてください。

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帰宅時のスイーツ需要を狙う 駅に無人販売の冷蔵ショーケース

 大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は、地下鉄御堂筋線なんば駅の南北自由通路に、スイーツやグッズなどを週替わりで販売する直営店「メトロオーパス」の2号店を27日オープンした。売り場面積は約13平方メートルで、4月にオープンした1号店の梅田店の半分の広さ。なんば駅の乗降客数は約26万8000人(2021年度)だが、店舗前の通路が狭く、足速に歩く通行客が多い。店舗周りの装飾で目立つ工夫をするなどいかにして足を止めてもらうかにも注力した。

 マスクしたまま非接触で決済できるよう、梅田店で実施中のマスク対応顔認証決済の実証実験も行う。営業時間は11~22時(火曜日のみ20時まで)で来年3月28日まで。決済時間短縮による待ち時間の削減や利便性向上による来店頻度アップなどの効果を引き続き検証する。登録可能なクレジットカードにJCB、アメックス、ダイナース、ディスカバーが加わった。

 梅田店には非対面を可能とするキャッシュレス専用冷蔵自販機を導入したが、なんば店にはパナソニック産機システムズと協同でセルフレジ決済型冷蔵スマートショーケースを設置した。大阪メトロの小池唯リテール事業課係長は「自動販売機だと商品の見せ方がやや弱い。箱のサイズにも制約があるため、なんば店では商品が外からも見えるショーケースにした」と話す。セルフレジに交通系ICカードなどをかざすとショーケースの扉が開錠され、中から商品を取り出すことができる。決済はそのままセルフレジで行う。ショーケースの扉の開閉を制御することで閉め忘れの防止や営業時間外の自動施錠を行い、駅ナカにおける無人販売サービスの可能性を検証する。

 オープンから3カ月以上経過した梅田店の売上高は現在、目標を1割ほど上回る。当初は2割増で推移し、多いときには65万円を売る日もあったという。客単価は約1300円。「週替わりスイーツを手土産や自分へのご褒美として購入する方が多く、週末の夕方によく売れる。とくに帰宅時の利用が多く、18時以降の売り上げが全体の5割を占める」(小池係長)。

 NEC製マスク対応顔認証決済の利用率は金額ベースで約2%だが、想定数値よりも高いという。冷蔵自販機の方も売れる時間帯は17時以降で、店舗閉店後の22時がピークタイムとなる。朝のラッシュタイムの販売も試みたが、ほとんど売れなかった。「時間に余裕がないので、新しいものを試すことに抵抗があるのでは。客単価も店舗より低く、1000円を超えると売れにくいことが分かってきた」(小池係長)。

 8月2日までの販売商品は、大阪・八尾のフレンチレストランが手がけるタルト専門店「パティスリー ジュイール」のタルト8個入りセットなど。翌週以降は札幌の「プレッツェリア」、ドーナツ専門店「ドッツ」と続き、取引先は順調に広がっている。「出店する側にとっても梅田と難波はエリアとして魅力的。ブランドの露出という面でも『メトロオーパス』は出店者から評価されている」としている。

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「ディオール」がゲーム「グランツーリスモ7」とコラボ バーチャルコレクションとカスタムカーを発表

 「ディオール(DIOR)」は、プレイステーション(PlayStation)4および5のゲーム「グランツーリスモ7」のためにメンズ・アーティスティック・ディレクターのキム・ジョーンズ(Kim Jones)がデザインしたバーチャルカプセルコレクションを8月25日にゲーム内で公開する。

 コレクションは、イエローとグレーのジャンプスーツやグローブ、“ディオリゾン(Diorizon)”に再解釈を加えたシューズ、ブルーとグレーのヘルメットを用意し、“ディオール オブリーク”モチーフや“CD ダイヤモンド”モチーフ、“Christian Dior Atelier Avenue Montaigne”のパッチをあしらった。また、イタリアの自動車メーカー「デ・トマソ(DE TOMASO)」のビンテージカー“マングスタ”のカスタマイズも手掛けている。コレクションとレーシングカーには、創業者のクリスチャン・ディオールが初めてファッションショーで“ニュールック”を発表した1947年にちなんだ“47”の番号をあしらい、オマージュを捧げた。

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