英「ホワイトハウスコックス」が事業廃止 147年の歴史に幕

 英国のレザーグッズブランド「ホワイトハウスコックス(WHITEHOUSE COX)」が事業を廃止する。10月1日、日本総代理店を務めるグリフィンインターナショナル(東京、デビッド・モラル[David Molal]社長)が発表した。

 グリフィンインターナショナルは公式ホームページで、ステファン・コックス(Stephen Cox)=ホワイトハウスコックス マネジングディレクターの手紙を公開。その中でコックス マネジングディレクターは、「2022年末をもって生産を終了する。147年の歴史に幕を閉じること、それを伝えることはとても悲しい」と記し、後継者がいなかったことを事業廃止の理由に挙げる。

 「ホワイトハウスコックス」は1875年に創業。耐久性に優れるブライドルレザーが代名詞で、日本でも財布やベルトが多くの百貨店・セレクトショップで販売されている。

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期待裏切らぬ「リック オウエンス」信者はややエレガントに進化 2023年春夏パリコレスナップ

 「リック オウエンス(RICK OWENS)」が9月29日(現地時間)、パリで2023年春夏コレクションを発表した。ショー会場のパレ・ド・トーキョー(Palais de Tokyo)は今季も、リック信者の精鋭たちで大混雑に見舞われた。肩に角が生えたようなデザインのアウターや変形型のダウンジャケットなど、アイキャッチーなアイテムが勢揃い。床をするマーメイドシルエットのロングドレスや、体のラインに沿うジャージードレスといった、ここ数シーズンの同ブランドの世界観に共通する、エレガントな雰囲気が印象的だ。

 足元は引き続き、14.5cmヒールのプラットフォームブーツの着用率が高い。会場にはアメリカ人ラッパー、タイガ(Tyga)とマシン・ガン・ケリー (Machine Gun Kelly)、歌手で女優のシェール(Cher)、元2NE1のメンバーで韓国人ラッパーのパク・サンダラ(Park Sandara)、さらに「1017 アリックス 9SM(1017 ALYX 9SM)」デザイナー兼「ジバンシィ(GIVENCHY)」クリエイティブ・ディレクター、マシュー・ウィリアムズ(Matthew M. Williams)らの姿があった。

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「バルクオム」がスキンケア時に気分を上げるオリジナルプレイリストを公開

 メンズスキンケアブランド「バルクオム(BULK HOMME)」は、朝晩のスキンケア時や日中の気分を上向きにさせるオリジナルプレイリスト“ザ ミュージック”を、スポティファイ、アップルミュージック、ラインミュージック、アマゾンミュージックなどで公開した。今後、毎月更新していく予定だ。

 全ての男性が自分らしく年を重ね、充実した人生を送るために、バルクオムは F・A・M・E(Fashion、Art、Music、Entertainment)という4つの軸で男性の日常に寄り添う活動を行っている。その一環として、顧客のライフスタイルの向上を目指し、オリジナルプレイリストの公開に至った。

 今回公開されたプレイリストは、夏のある日の休日、家でゆっくりとした後に街に出かける午後や、徐々に世界がオレンジ色に染まっていく空、帰宅後お風呂に入って丁寧にスキンケアをする夜をイメージして曲をセレクト。朝晩のスキンケア時はもちろん、自分のペースで仕事をしたい在宅時など、気分を上げたいときにもぴったりのプレイリストになっている。

 今後は、バルクオム定期コースを利用中の顧客にも“ザ ミュージック”を届けるために、各音楽配信サービスにアクセス可能な QR コードを、期間限定で配送箱に印字する予定だ。

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無添加、動物愛護、環境保護 安いだけじゃない「イケア」のフードに対する本気度の高さ

 スウェーデン発「イケア(IKEA)」といえば、“ミートボール”や“シナモンロール”などのフードを思い浮かべる人も多いことだろう。なぜなら、「イケア」にはカフェテリアやスウェーデンの食材を集めたコーナーがあり、本場スウェーデンの味を手ごろな価格で味わえ、購入できるから。決してメジャーとはいえないスウェーデンのフードを身近な存在にしているのが「イケア」だ。

 近所でない限り、郊外店に行く場合は滞在時間も長くなりがちだ。買い物、ランチ、そして、帰り際にソフトクリームという消費者も多いと想像できる。ところが、都心に店舗ができて、フードがより身近になり、その楽しみ方の幅も広がった。原宿店にはコンビニやカフェ、渋谷店にはカフェやレストラン、新宿店にはカフェ&テイクアウトコーナーがある。お腹が空いたら「イケア」のレストランで食事、時間がなければカフェで軽食、会社帰りにテイクアウトという選択肢があるのは大きな魅力だ。もちろん各店舗で食品も販売。私の場合、自宅の冷凍庫に必ず入っているのが、「イケア」の“スモークサーモン”と“プラント(植物由来)ボール”だ。“スモークサーモン”は品質が高く、しかも、安い。“プラントボール”は、最初は興味本意で購入したが“ミートボール”と遜色ない味わいで、気軽におつまみとしても楽しめる。

創業者の肝入りフードビジネス

 「イケア」がなぜフードに力を入れているのか、その理由は創業者にあった。

 「お腹が空いている客とは商売はできない」というのが故イングバル・カンプラード(Ingvar Kamprad)創業者のモットーだった。さすが、ビジネスマンという印象を持つかもしれないが、私の印象は、どちらかというと、“誰もお腹を空かして買い物したくないはず”という創業者の消費者への気配りだ。彼は、そこから、消費者のニーズをビジネスに置き換えたのだと感じる。

 先日、東京・ウィズ原宿で開催されたイベントで、佐川季由イケア・ジャパン カントリー フード マネジャーは、フードの売上高の割合について、「世界では6%程度、日本は約10%と高い。特にプラントベースの商品に関してはフード全体の34%の売り上げを占めており、共感を得ている。都心の店舗では50%、仙台店は54%と世界一の売り上げ比率だ」と語った。2025年までにレストランのメニューの半分をプラントベースにする予定だという。

ミートvs プラントベース

 「イケア」では、肉を使用した商品もある。「放牧牛の牛肉、平飼い鶏の鶏肉を使用するなど、アニマルウェルフェアに気を使い、無添加である点にも徹底している」と同マネジャー。価格に関しては、プラントベースのものが肉を使用したものより手ごろであるべきというポリシーだ。二酸化炭素排出量については、「“プラントボール”は“ミートボール”と比べると96%削減できる」。私自身ベジタリアンやビーガンになる気はないが、畜産業がそれほど環境に負荷を与えていると知って驚いた。佐川マネジャーは、「欧米に比べ、日本のビーガン消費は低く、まだ2.2%。プラントベースの食品を購入すれば、その消費量が高くなる」と話す。ビーガンというと、“完全菜食主義者”のこと。その背後には、健康上の理由、畜産業の環境への悪影響を減らす理由、動物愛護という倫理的な理由がある。プラントベースの食品を消費することにより、環境負荷が減らせるビーガン消費につながるということを実感した。今後も私は、“プラントボール”を選び続けようと思う。

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「ルルレモン」が青山に路面店 国内初のルーフトップを設けた世界唯一の店舗デザイン

 「ルルレモン(LULULEMON)」は、東京・南青山に国内8店舗目となるルルレモン青山を11月にオープンする。同店は延床面積252平方メートルで、地上1階と2階に加えて、国内店舗で初めてルーフトップスペースを備えた路面店だ。

 店内にはヨガやランニング、ゴルフ、テニス、ハイキングなど多様なアクティビティに対応する商品をラインアップする。また、デイリーユースを想定したカジュアルウエアラインの“OTM”ラインも充実させ、来店客に日常着を提案する。

 店舗設計にもこだわりがある。「ルルレモン」の新店は通常、グローバルで共通したコンセプトを用いるが、青山店は独自のストアデザインを採用した、世界で唯一の店舗になるという。ファサードと店内には杉板の表面を炭化させた焼杉板を使い、全体的に落ち着いたトーンに仕上げている。

 同店では新商品の先行発売やカプセルコレクションの販売など、ブランドの情報発信を積極的に行なう拠点にする。2階のルーフトップをイベントやワークショップのためのスペースとしても使い、コミュニティ形成に活用する狙いだ。

■lululemon Aoyama
オープン:11月
営業時間:11:00〜20:00
住所:東京都港区南青山5丁目5番1号

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「小田急は新宿のオアシスだった」 本館営業終了を目前に惜しむ声

 小田急百貨店新宿店が10月2日、本館の営業を終了する。ラグジュアリーファッションや化粧品、食品など一部のカテゴリーは別館にあたる「新宿西口ハルク(以下、ハルク)」に移設し、4日に改装オープンする。

 運営する小田急百貨店は、新宿店本館の営業終了を21年7月に発表した。だが、新宿店自体が閉店するといった誤解が一部で広まった。誤った情報の火消しのため、新宿駅などでは「小田急百貨店新宿店は、閉店しません」と大体的に掲げた広告で“引っ越し”をアピールし、本館終了後のハルクへの移転の周知に努めた。

 それでも本館の営業終了に、なじみの利用客は喪失感を覚える。本館では今年5月から「売り尽くしセール」を実施し、営業終了を直前に控えた9月下旬の店内は多くのシニア客でにぎわった。杉並区在住の河島成美さん(63)はこの日、婦人洋品売り場で折りたたみ傘、催事売り場で下着を購入。かつては新宿に勤務し、退勤後はその足で小田急で買い物をすることも多かったという河島さん。「小田急といえばこっち(本館)。なくなるのは、なんだか実感がない」と寂しがった。夫とレストランに食事に訪れた女性(70、豊島区在住)は、「新宿のオアシスだった。なじみの販売員さんと会えなくなるのは悲しい」と肩を落とす。

婦人服の終了は「苦渋の決断」
時代に合った新しい“リテール”へ

 本館の3層を占めていた婦人服などは本館閉鎖とともに姿を消す。小田急百貨店の林幸一店長は「(婦人服の取り扱い終了は)苦渋の決断だった」と明かす。21年に店長に就任する以前は、新宿店の婦人服部門でもキャリアを重ねた。新宿店について、「昔も今も変わらないのは、『店員さんが優しい』『親切だ』とお客さまから温かいお言葉をいただくこと」だと語る。「都心の真ん中にありながら、気取ったり、敷居が高かったりすることがない。居心地のよい空間は、他にない価値だった」。小田急沿線商圏で根強い顧客に愛された同店は、外商にも強く、売上高全体の約3割を占める。

 小田急新宿店は、東京五輪が開催されて日本が高度経済成長期の好況に沸く1967年、新宿西口広場の再開発とともに全館営業を開始。本館はパリ万博日本館などを手掛けた坂倉準三による建築で、14階建てと当時としては珍しい高層の百貨店として、変化する街の象徴になった。世界一の乗降客数を誇る新宿駅直結の立地を生かし、百貨店全盛の1991年度には売上高1784億円を記録。しかしこれをピークに下降線をたどり、コロナ禍もあって2022年3月期は635億円まで落ち込んだ。専門店や商業施設の出店による周辺エリアの競争激化、ECの台頭などにより、客を奪われていった。

 コロナ禍による移動の減少は、早急なビジネスモデルの転換を迫った。林店長は「電車で通勤し、生活動線の中で百貨店に立ち寄るというライフスタイルそのものの変化は恒久的。完全に元には戻らない」とした上で、「百貨店という枠組みにとらわれず、時代に合ったリテールの答えを数年かけて探っていく」と前を見据える。

 新宿駅西口のシンボルとして愛されてきた小田急百貨店新宿店の本館は、全面開業65周年を節目にその役割を終える。親会社である小田急電鉄は、新宿店本館の営業終了の翌日の10月3日から解体工事に着手。跡地には29年に商業・オフィス一体の高層ビル(名称未定)の完成を予定するものの、百貨店が入居するかは決まっていない。

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